建設委員会 第5号
- 発言数
- 224 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1986/03/05
会議録
○瓦委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件調査のため、本日、参考人として日本道路公団理事加瀬正蔵君及び理事戸谷是公君、住宅・都市整備公団理事吉田公二君、理事倉茂周明君及び理事京須賀君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○瓦委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ―――――――――――――
○瓦委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木間章君。
○木間委員 建設大臣、国土庁長官の基本施策に対する所信表明を過般来ちょうだいしたわけでありますが、重ねて、基本的な分野で結構でございますので、所信をお尋ねしたいと思います。両大臣にお願いします。
○江藤国務大臣 建設省は、公共事業の約七割を担う役所でございまして、まず第一番に、与えられた予算を効率的に運用することによって、まずは社会資本の充実、すなわち、道路、河川あるいは下水道、公園、住宅、もろもろのそうした社会資本の充実に心がけるというのが第一番であろうと思います。 それから第二番目には、いよいよことしから五カ年計画も五つほどスタートするわけでありますから、これが推進について、全力を挙げて国民の皆さん方の御期待におこたえをしていくということも大事であろうと思います。 第三番目には、こういう景気の不透明な時代でありますから、貿易摩擦の解消のために内需拡大ということが言われておりますから、内需拡大に資するような予算の運用ということが必要になろうと思います。 同時に、民活元年と総理も言っておるわけでありますから、建設省としては民活推進のためのプロジェクト、民活推進会議をつくって、私が議長を務めるわけでありますが、これほどの民間の資本、資金あるいは技術、それらのものをひとつ活用して、予算の足りない面は、国づくりでありますから、広く各界の御協力をいただいて、そして民活を推進をしていく。そういう意味では、いろいろな意味で、ことしは初年度ですから非常に大事な年だ、こう考えておりまして、心してこれから進めてまいりたいと思っております。
○山崎国務大臣 お答えいたします。 国土庁は、まず、国土行政の企画調整官庁といたしまして、ただいまごあいさつのございました建設省を初め、各関係省庁と緊密な連絡のもと、国土の均衡ある発展を図るのが役目でございます。 そして第二といたしましては、豊かで住みよい国づくり、地域づくりをいたしますために、まず一として、二十一世紀への国土づくりを目指しますところの、この秋に策定を目指しております第四次全国総合開発計画、いわゆる四全総の策定に努力しているところでございます。その二といたしまして総合的土地対策の推進、その三は総合的水資源対策の推進、その四が大都市圏整備の推進、その五が地方振興の推進、その六が災害対策の強化などでございまして、重要課題に積極的に取り組んでまいる所存でございます。 以上でございます。
○木間委員 重ねて両大臣の所信をお尋ねしたのでありますが、それぞれが誠心誠意、全知全能を絞って建設行政、国土行政を進めていくという披瀝があったわけであります。 その点は評価をするわけでありますが、よく考えてみますと、両大臣の所信に大きな矛盾を私は感ぜざるを得ないのであります。 それは、建設大臣は、二十一世紀の初頭には都市に国民全体の七割が集中するであろう、それを受けて都市整備その他の五カ年計画事業を積極的に進めていくんだ、こうおっしゃっておいでますし、国土庁長官は、二十一世紀に向けても均衡のある国土の発展を、そのための施策を誠心誠意進めていこうということでありますが、今日国土の内容は、大都市集中化がより進んでおりましょうし、そういった点では、残念でありますが過疎化現象がこれまた進んでおるところであります。国土の均衡ある発展をとなりますと、それらが相調和しなければならないはずであります。とりわけ国土庁では、各省庁のそういったさまざまなひずみを是正してやっていただかなければなりませんし、そのことがまた所信に盛られておるのであります。 結果的には、この委員会は両大臣の所管の委員会でございまして、委員会の中でもこのような違いがあってはいけない、私はこうかねがね感じておるところでありますが、ぜひその間の意思統一といいましょうか、都市化のための事業をやっていかれる建設大臣でございますけれども、国土庁の施策と相提携いただきまして進めていただかなければならぬ、こう思っておりますけれども、そういった点で、それぞれ両大臣のお考えをまずただしたいと思います。
○江藤国務大臣 二十一世紀になりますと、人口の七割、一億余の人が大都市に集まるということも言われております、私はこの前そういうふうに申し上げたと思いますが、しかしそれでは、いわゆる国土の均衡ある発展ということにはならないわけでありまして、私ども、特にこれは後進地域に生をうけました者としましては、地域開発ということが非常に大事でありますから、我々の時代に都市集中型をより進めるようなことがあってはいかぬ、そういうふうに思います。 ですから、先般来御意見もありましたように、やはり公共事業等については地域配分等について弾力的に考える、あるいはまた、ことしの秋には四全総も国土庁でなされるわけでありますから、その中で均衡ある発展のための公共事業というものの取り組み方というものもまた明らかにされて、両々相まって進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○山崎国務大臣 お答えいたします。 ただいまの建設大臣のお説のとおりでございまして、四全総策定までに十分連絡をとりまして、やはり全国の均衡ある発展という意味でお互いに十分理解し合える四全総を目標にきちっと策定を決めたい、こういうふうに考えております。よろしくどうぞ。
○木間委員 ぜひ両大臣の連携プレーを進めていただく中で二十一世紀に向けての国づくりに邁進をしていただきたいと思いますが、念を押して申し上げるまでもないと思いますけれども、我が国に基本法がどの程度存在しましょうか、一つの基本法で北海道から九州、沖縄までをそれぞれやるわけであります。しかし、この間ひずみのあったことも事実であります。そういったことをそれぞれ地方の皆さんが何とかよりよい発展をということで、さまざまな振興法を議員立法でやった経験を持っておるわけであります。議員立法だからといってわしゃ知らないよというような役所の姿勢では困るわけでありまして、それらをより吟味いただきまして均衡ある発展をぜひ達成していただきたいと思っております。 続きまして、公共事業と民間活力の活用の接点といいましょうか限界といいましょうか、そういったものについて建設大臣のお考えをお聞きしたいと思うのです。 先ほど大臣の御決意にもありましたように、今日では民活元年とお互いにうたわれて政官財で繰り広げられております。その民活フィーバー、まさにさわるものなしの勢いで進行しつつあるわけです。さきに国有土地の処分に踏み切られて、あるいは国営事業の株式会社化を急がれ、さらに開発規制の緩和などをしながら民間の参入を許してきたところであります。しかし、これらの財産、事業の処分については、行政財産であったものを普通財産に切りかえて処分をされてきたのでありますが、それはそれなりにルールはあったと思いますが、今回は、いよいよ東京湾横断道のように行政財産のまま民間にゆだねる施策を急いでおいでるようであります。 本来、国の経済社会の中では官と民との間ではそれぞれ担当すべき分野といいましょうか、そういったものがありまして、民は官の分野を、越えてはならない一線があったと私は判断をしております。また、官の仕事は公共事務事業でありまして、国なり都道府県あるいは市町村はそれぞれ存立目的に従って推進をしてまいりましたし、官の仕事出民生の安定あるいは社会資本の充実をさせる仕事をやってきたのでありまして、今繰り広げられていますような財政の事情のためとか、あるいは行政の簡素化のためとか、そう言って官の仕事を民間に移したり、あるいは民間にゆだねるようなことは本末転倒じゃないだろうか、私は実はこのように考えておるのであります。 そして民の経営理念は、正当な利益を得るために行われるのでありまして、そのことは、民生安定やあるいは社会資本充実のための公共事務事業への参入とはなじまないのじゃなかろうか、実はこのように私はかねがね考えさせられておるのであります。したがいまして、公共事業のままでの民間の参入は法律上も疑義があるんじゃないだろうか、こう考えるものでありますが、建設大臣の所信をお尋ねしたいと思います。
○江藤国務大臣 本来、社会資本の充実など公共性の強いものについては公共事業でやるということが大原則であると思っております。 しかしながら、こうした財政困難の中で内需拡大ということが叫ばれる。一方においては五百億ドル以上の黒字が出て貿易摩擦を生む。ことしはまた円高でさらに百五十億ドルぐらいふえるんじゃないかとも言われますが、一方では五百兆に達する国民のいわゆる貯蓄がある。それだけに、国は赤字ですけれども、民間はそれほどのゆとりを持っておる。こういうことになると、一つの節度を心得て、節度を越えない範囲内で民間の力を公共の分野にも活用していくという方法がとられても、それはあながち間違いではないのではないかと思っております。 しかし、これらを進めるに当たりましては、いささかも疑義を持たれるようなことのないようにとり行っていくことは至極当然のことでありますから、その点は十分心してまいる覚悟でございます。
○木間委員 私の疑念は、公共事業を民間にゆだねていいものかどうか、まあ基本的な問題なんですが、確かに大臣おっしゃるように、民間の持っておいでる資金力あるいは経営能力、技術能力、これをそのまま埋もらせては極めて残念だと言わざるを得ませんし、それを引き出して経済の活性化を図りたい、そういうことになるわけであります。しかし、住都公団にしても道路公団にしても、あるいはその他の公団にしても、発生の経緯をたどってみますと、役所のままでは小回りがきかないんじゃなかろうか、あるいは民間の持つ優位性を取り入れたらどうだろうかとか、こういったことで一〇〇%国の出資でこれらの公団を発足させてきたと思うのであります。 ところが、今度の東京湾横断道の建設あるいはそれ以降の問題につきましても、公団と協定契約を結んでお任せをしよう。私たち一般国民は、国が本来やらなきゃならない公共事業を、まあ先ほど言ったようなことなどから公団でやらせよう。しかし、それは全体が、国がやっておるような事業と一緒でありますよということで、一〇〇%国出資でそれらの公団を設立されて今日あるわけであります。ですから私は、いかような契約を結ばれようと、あるいは国家、国民のためとはいいながら、公共事業をそのような二段階、三段階の、風が吹けばおけ屋がもうかる式のやり方でやられることは法律上疑義があるんじゃなかろうか。だから、私自身すとんと胸に落ちないわけでありますけれども、その点重ねてお願いをしたいと思うのです。
○江藤国務大臣 この前から、国会の予算委員会からずっと審議の中で、民社党の提案では、国に予算がなくて、そして事業が進まないというのだったら、もういっそのこと、例えば有料道路でもあるいはダム、トンネル、そういうものを民間に一回任せて、五年なら五年分を資金立てかえ工事でやらしたらどうだ、こういう御提案も実はあったことは御承知のとおりだろうと思います。 しかし、それはいろいろな弊害がありますので、今直ちにはそういうことを取り入れることはできないということで検討しておるわけですが、そういうもろもろの意見があると私は思っております。 東京湾にしても一兆一千五百億かかるわけですから、これを実際公共事業でやるとなると、今の財政事情ではそれはもう二十年も三十年もかかっていつ完成するやもわからない。これ一つにかかっておけばいいですけれどもほかにもまだたくさんのプロジェクトがあるわけですから、こういうものを国の財政困窮の中に取り上げて進めていこうということになれば、一工夫しなければならな、いということは御理解がいただけると思います。
○木間委員 開発行為は民間デベロッパーが今日までやられてきましたし、これから将来に向けてもその種の業務の担当は当を得ておるのじゃないだろうか、私はそう思っておりますけれども、やはり完成された後の管理運営については国がやるべきじゃないだろうか。また、今の横断道の例が示しておりますが、いかに活性化のためといいながら一つの地域、特定の地域あるいは特定の事業者にお任せするのもいかがなものか、このようにも実は受けとめるわけでありますが、いかがでしょうか。
○江藤国務大臣 この東京湾横断道路というのは特定の業者に任せようという気持ちはありません。 それからもう一つは、関西空港と私は比較してみるのですが、あの特殊会社は、関西空港は将来にわたって所有するわけですから、これはメリットはかなりあると思うのです。この場合は、完成したならば道路公団が引き継いでこれを運営していくわけですから、それは言われるような特定の業界がもうかるというようなことはあり得ない、私はそういうふうに思っておるのです。
○木間委員 議論がかみ合わぬようで極めて残念でありますけれども、先ほど国土の均衡ある発展を期すと国土庁長官の弁にありますように、私ども日本海沿岸にとりましてはやはり一点集中じゃないだろうか。さらに、この法案にあらわれておりますが、具体的な質疑はまた法案審議のときにお互いにするわけでありますけれども、株式会社という特定の企業と協定契約をお結びになる、そうなるわけでありますから、特定の地区や特定の企業じゃないと大臣はおっしゃるけれども、本当にそうかなと言わざるを得ないのであります。 それはそれといたしましても、今度の案件の中身を見ておりますと、例えばこの事業者と完成のための十年間、これは請負契約でやられるわけですが、発注者は会社でしょうからそれでよろしいかとも思うわけでありますけれども、完成後三十年間管理もお任せする、まさにその特定の事業者に独占的な権利を付与することになりやしませんか。私はこの横断道といえども、たしか国道四百九号線であったと思いますが国民の感覚では国道なんです。ですからそういう形で公共事業にどんどん民の分野を拡大していく、あるいは管理権限も独占的に与えていく、そういったものは本当に国家国民のためとは言いながらも正当性を持つだろうか。今の国有財産法、一連の国の制度からいっても、そのことに大きな疑義を持つわけでありますけれども、大臣いかがですか。
○江藤国務大臣 しばしば申し上げておりますように、完成しましたら所有は道路公団が所有をするわけでありますから、最終的には道路公団がこれは責任を持って運営に当たらなければならぬ、こういうことになることはもう御承知のとおりであります。 それから何かここだけが特別に目立つようにありますけれども、私はそう思っていないのです。一月二十一日でしたか、国土開発幹線自動車道建設審議会がありましたときに、私ごあいさつで申し上げたのですが、昭和六十二年をもって北は青森から南は九州の果てまで、熊本県の八代-宮崎県のえびの間を除いてはほとんど縦貫道路が完成をする、これからは縦貫道路ではなくてまさに太平洋と日本海とを結ぶ横断道路の時代に入っていく、そういうことを私申し上げたのです。 これからはそうしたことをないがしろにするということではありませんで、これは本来七千六百キロ指定を受けておる、そうした高速自動車道路の完成については鋭意努力をしておるわけでありまして、この東京湾横断道路はプラスアルファだとお考えくださればいいのではないでしょうか。
○木間委員 大臣はおっしゃらなかったのでありますが、私はある意味ではこの横断道というのは国家国民のため、あるいはそういう中で果たして三十七万平方キロ、一億二千万、全体のものかどうかという疑義は持っておりますけれども、そうは言いながらも建設大臣は同本国の建設大臣ではあります。同時に、これからは国際の中での日本の存在というものも私はあると思うのです。そういった点では、日本の官民相持つ建設事業を世界に発展をさせていくという一つの使命もあろうかと実は思うわけであります。 そうは思いつつも、先ほどから申し上げておりますように我が国は我が国の財産諸法、会計諸法それぞれ持つわけでありますから、その法制度を飛び越えるようなやり方であってはいかぬのじゃないだろうか。これも先ほど申し上げましたけれども、例えば電電公社や専売公社あるいは国有土地の処分にいたしましても、それぞれ適法な処置をとりながら進めてこられたわけです。もちろん大きな世論にもなりましたし国会でもさまざまな分野で議論が深められたところでありますけれども、私はそういうことなどを考えてみますと、今、次の段階へ踏み込まれようとしておりますこの公共事業について、合法的な処置があってしかるべきじゃないだろうか。それは皆さんの事務的な中での疎通があるとかないとかだけではなくて、国民全体が納得するようなものでなくてはいかぬのではないだろうか、実はこう考えるものであります。 そういったことを、また次の機会にも議論を展開したいと思いますが、もともと中曽根式民活方針といいましょうか、私はそう思っておりますけれども、この起こりは、親方日の丸的な競争相手のない状況ではむしろ惰性に流れて国家国民のためになっておらぬ、いかぬという発想から起こってきたと私は思うわけであります。そこへ競争原理を何とか入れたいということもあわせ持っておったと私は思いますけれども、先ほどから申し上げておりますように、この建築工事にいたしましても後々の維持管理にいたしましても、独占事業体にお任せをするということになるわけでありますから、そのまま競争相手のいない事業者にお任せをするということになりますと、しかも四十年、五十年あるいはそれ以降かもしれませんけれども、いよいよ競争相手がないと親方日の丸の再現ではないだろうかという心配も持つわけでありますが、大臣のお考えをお尋ねしたいと思います。
○江藤国務大臣 それはもう民間の技術それから資金力その他知恵を導入するわけですから、親方日の丸になったら何にもならぬ話であります。一方、かねがね話題になっておりましたドーバー海峡も完全な民営でトンネルを掘るというのがいよいよスタートするようでありますし、一つのやはり時の流れではないか。 ですから私は、建設大臣になりましてよく考えるのですが、予算の範囲内で仕事をするというのだったらこれほど楽なことはないと私は思っておるのです。予算の範囲内で直轄事業をやる、あるいは補助事業をやるというのだったら、それは完全な惰性でできる話でありまして、大して創意工夫は要らない。しかし、金がなかったならば、やはり知恵を出して仕事をどんどんどんどんやって国家社会のためにお役に立っていくということは大事なことであろうと思うのです。 今まで、高速道路の建設あるいは空港の建設その他のもので随分とやはり反対運動がありましたけれども、でき上がってみますと、それらの反対の皆さんの御意向等も十分配慮しながらつくり上げていくわけでありますから、今になってみるとみんな空港は使うし高速自動車道路も皆喜んで使っていただいておると私は思うのです。ですから、この東京湾横断道路にしても、でき上がった暁においては、やはり先人はいい仕事を我々に資産として残したなと言われるようなそういうものにしたいと私は思っています。 ですから、いやしくもこの事業によって一もうけしようなどという、そういう考え方のある人は参加してもらいたくないと思っておるのです。したがいまして、経済界もありますけれども、それはあくまでも三分の一、それから地方自治団体が三分の一、公団が三分の一、そういう出資比率になっておりまして、相互牽制ができるようになっておるわけでありますから、いろいろ御心配のような点がないように、これからそうした三者によって運営されていくものであると思っております。
○木間委員 大臣は一面政治家でございますから、政治的発想もわからないではありませんけれども、事務的には当を得たお答えにはなっておらぬのです。 私は、例えばこの東京湾の横断道の例を見ますと、将来に向けても管理権も与えてしまうような中身でありますね。国有財産法では、所有権はもちろん国でありますし、維持管理権も国が持つわけです。たまたま事務事業の部分的には請負契約でやるわけでありますから、だからそういったものはやはりきちっとしていただかぬと私はいかぬと思うのですね。 ですから、例えばこの法文の中にありますが、株式会社は、供用開始後、維持、修繕などの管理について協定を結んでやっていくんだ、私は、公団の性格からいって、所有権はもとより維持管理も公団がやるべきではないだろうか。大臣は、もうけを中心にした株式会社じゃない、こうおっしゃいますけれども、そうは言いながらも利益を少々でも上げながら、出資された皆さんにやはり配当する義務があると私は思うのですね。それなどを考えてみますと、私は大臣の今の答弁内容では納得しかねるわけです。 局長さんにお尋ねをいたしますけれども、この文章の中に、維持、修繕等の管理をお任せすると書いてありますけれども、果たして国有財産の管理まで付与していいものかどうか、この発想をお尋ねしたいと思います。
○萩原政府委員 御説明させていただきます。 今先生御指摘の管理権の問題でございますが、私どもは、この管理権という定義がなかなか難しいのでございますけれども、所有は日本道路公団であるということでございます。それで、例えば料金収入が上がりますと、その料金は日本道路公団に入ります。会社に入るわけではございません。日本道路公団に入ります。そして日本道路公団は、建設費の元金と利息、それを元利均等で長期間にわたって払ってまいる。それと同時に、管理に要する費用、これを毎年この会社に払うということでございますので、協定に基づいてこういう業務を行うということを法律では明記しておりますけれども、管理権という定義が非常に問題でございますが、あくまでも所有は日本道路公団ということでございます。 したがいまして、その管理の方法であるとかそういうものは当然のことながら日本道路公団の意見といいますか、そういうものに従いまして協定が結ばれる、このようにひとつ御理解いただきたいと思います。
○木間委員 局長さん、その管理については道路公団の意見を聞いておやりになる、そこにもまた我が国の立法上解せない面があろうと思うのです。 国有財産法の管理という中身は、国有財産の取得、維持、保存及び運用を管理と言う、こう一条で定義されておるのであります。私はまた、国民共有の財産でありますから、そういった性格が付与されていなければならぬと思っておるわけでありますけれども、それを監督のもとにきちっとやるのだだけではこの基本法の立法の精神に反するのじゃなかろうか、こう思っております。 そこで重ねてお尋ねいたしますけれども、この「維持、修繕等の管理」、具体的にはどういうことになるのですか。ここに具体的に列記してあれば、あるいはこれこれこういうことかいな、これならいいじゃないか、あるいはこれについては疑義がある、そういうふうにまたなるわけでありますけれども、ここで「維持、修繕等」と言って一遍薄めまして、さらに「管理」でぼやかしておりますから、どの程度の権限をこの特定法人に付与されるのか、私どもは、やはり何といっても国有財産でありますから、行政財産でありますから、そういった点では疑義を持たざるを得ないのであります。もう少しはっきり言ってください。
○萩原政府委員 維持と言いますと、通常の路面の補修であるとかあるいは電気の補修であるとか、そういうものが大体概略的に観念されると存じます。それから修繕となりますと、かなり大きな舗装の打ちかえであるとかあるいは照明器具の完全な取りかえであるとか、そういうものを私ども修繕と呼んでおります。そのほかいろいろな面で管理上の問題が出てまいります。それをその他の管理というふうに道路法では呼んでおりますけれども、それらを含めてすべてのものを管理という大きな、広義的な、広い意味での管理という決め方と、二つ管理を私ども使い分けておりますけれども、私どもはそれらを全部を含めて協定を結んでこの会社にやっていただく。 しかし、その協定を結ぶに際して、例えばいろいろな管理のやり方の基準であるとか、そういうものは十分事前に決めておきまして、それに従いまして会社がやるということでございまして、会社が独自にいろいろな物の考え方で管理をやるというものではございません。したがいまして、管理権という定義が非常に不明確でございますけれども、あくまでもこの所有は日本道路公団にございますので、ある意味では管理権は道路公団にあるというふうに申し上げてもよろしいと存じます。
○木間委員 この東京湾横断道の法案には、政令の制定などのことが書かれていないような気がいたしますけれども、今局長おっしゃったように、従来までの立法でありますと細かく政令、省令などに列記をされた経過を持っておるわけですね。ですから、協定書を見て初めてこういうことをお任せするのかなということではいかぬと私は思うので、やはりそうした法律に基づく内部規定、政令、省令などをきちっと明示していただいて、そして進めていただかなければいかぬと私は思うのですね。私はそういった点で注文をつけておきたいと思います。 この項の最後に、大臣にもう一遍お尋ねをしたいと思うのですけれども、先ほどから言っておりますように、中曽根首相の民活対策というのは、一連の動きを見ておりますと最初に民活ありきから始まったと私は思うのですね。また、第二次中曽根内閣組閣のときのお話を裏から聞いておりますと、総理大臣の方から、建設大臣の就任をお願いします、ぜひ民活を頼みますよと言われたことがあったとかなかったとか、それでまた大臣は、就任早々幹部の皆さんを集められて、ここは理屈じゃなくて行動が一番大切なんだ、そのように訓辞をされて、理屈は役人が後から考えればいいんだ、こうおっしゃったとか私は聞いておるのであります。 ともすると利権のポストと言われる郵政大臣あるいは通産大臣、建設大臣のポストは、お互いにウの目タカの目でねらっておいでになるようなポストだともまた聞いておるのであります。ですから、何でも行政改革をやろう、そういう総理などなどのお考えになってきますと、先ほどから申し上げておりますように、本来立法になじまない行政事業事務の分野まで特別立法ででも押し込んでやっていこう、そういうことが最近の流れの中で見受けられるわけでありまして、私は極めて残念だと言わざるを得ないのであります。残念よりも遺憾であります。ですから私は、これらのことについては後ほどまた議論のときに具体的に申し上げたいと思いますけれども、ゆめゆめねじ曲げてでもやろうというお考えはないとは思いますが、重ねて大臣の決意をお尋ねしたいと思います。
○江藤国務大臣 前から言っておりますように、いささかも国民の皆さんから批判を受けるようなことがあってはならぬと肝に銘じております。ですから、私自身につきましてもいろいろな祝賀会ですとか励ます会ですとかやればそれらの切符の売れる立場になったわけですから、なれる立場になった者が絶対にやってはいかぬというのが私の考え方でございまして、この地位を利用してどうこうという考え方は毛頭ありません。今まで二十七年間そういうことなしに生きてきたわけですから、今さらその必要も特にないと私は思っております。御心配のないようにお願いいたします。 それから、私が就任しましたときに申し上げましたのは、六年も七年もマイナスシーリングで気分がみんな落ち込んでおる、ことしもマイナスシーリング、また次もマイナスシーリングで、そういうマイナスシーリングの中に押し込められてその中で仕事をえっちらおっちらやっておるというのじゃ残念じゃないか。ただ、建設省というところはくそまじめな役所でありますから、言ったことはやらなければいかぬ、見込みのある確実にやれること以外は口にしてはならぬ、そういう風潮が省内にありますね。 ですから、物を言う役所になろうじゃないか。物を言うということになれば、自分たちの今までの枠を踏み越えて勉強もしなければならぬ、いろいろな方面の意見も聞かなければならぬ。とにかく物を言う役所になろう、行動する役所になろう、政策官庁になろうではないか。直轄やら補助事業で仕事をやればそれでいいということではなくて、例えば、さっきちょっと先生おっしゃったけれども、海外に進出をして海外の土木建築、そういうものも日本の高度な技術でどんどん請け負っていくような、そういう外に向かって行動を開始していく、あるいは自分たちが誘い水をすることによって民活というものが生きていく。 私はこの前神戸に行きましたら、市長さんが、神戸の六甲アイランドというのは、建設省が大体二百億入れてくれると六千億くらいの投資が行われます、こう言っていました。ですから、これはもう最小限公共事業として、そういう誘導策として社会資本の充実を図ってやれば、おのずからそこには一つの環境が生まれて、民活が生まれて経済活動が起こってくるわけですから、そういう誘導策として私どもは考えておるわけであります。別に何かをたくらんでやっておるということではありませんから、その点はひとつ誤解のないようにお願いをしたいと思います。
○木間委員 大臣の御発言は、政治家としての分野を一向に出てないわけですね。年間を通じて各省庁がたくさんの事業、行事をおやりになるわけですけれども、やはりそこには法律があって、その法律に整合性を持たせなければならぬと思うのですね。だから、私はそういった点では、次回に審議されるであろうこの法律に大きな疑義を持っておるということを大臣初め局長さんにも申し上げておきたいと思います。いささかも法律上も疑念がないということでやっていただかないと、げすの勘ぐりがまたまたかま首をもたげますから、特に建設大臣というポストはそういうことでありますので、ひとつお願いをしたいと思います。 もう一つは、国家財政が苦しいのは私どももよく存じ上げております。しかし、景気浮揚策はこれまた国家、国民のためにやらなければならない課題でもあろうと思うのです。そういったことで、私たちは六十一年度の政府予算案もいろいろな角度から分析をしておるところでありますが、どうしても政府の方は消極的だ、与党自民党の先生方からも、この機会に建設公債を発行しょうじゃないか、野党もそれぞれ知恵を絞りまして、予算修正にそれらを大きな柱として今申し上げておるところであります。もしお金が足りないなら、二十一世紀に向けての国民のためになることであればやむを得ない、そういう発想も私どもはしておるわけでありますから、そういった手法でおやりになるべきじゃないだろうか、私もこう考えておる一人でありますので、この点も十分含んでおいていただきたいと思っておるのであります。 それから、これらのことに関して両大臣も先ほどから言っておいでますけれども、やはり配分については国土の均等化を胸に置いていただくことと同時に、昨今の不況は全国的に起こっておりますが、とりわけ深刻な地帯もないわけではありませんので、これから公共事務事業をおやりになるときにやはり不況地域に重点的に配分するような手法をぜひおとりいただきたい、こういうことを要望として申し上げておきたいと思います。 それから、公共事業の五カ年計画の推移などについての推捗率をそれぞれ簡単にお聞きしたいと思います。――それぞれの局にまたがっておりますから、それはお聞きしないまでも知っておるつもりでありますから、これはやめておきます。 それで、各局はそれぞれ五カ年計画に真剣に取り組んでおいでる、一面そう思いながらも、計画発表のときにはどんどん大きな花火を打ち上げられておるわけでありますが、年度末や五カ年の最終年度になりますと、進捗率はとお伺いしますと、いずれも期待にほど遠い、計画にほど遠い中身に終わっておるのが、これまた残念でありますが昨今の否めない事実であります。そしてその理由をお尋ねいたしますと、国の財政が多端であるとかあるいは経済社会の変化があったとか、そういうことで食い逃げされるわけであります。 そういったことの繰り返しでありますが、この計画の中に調整費を盛りだくさん実は計上されておりまして、私たちも発表された途端には胸をときめかすわけでありますが、最近まで、かつての予備費の時代にもそうでございましたけれども、今の調整費になってからでも、この使用といいますか、実際に消化が出てきておりません。それぞれの局長さんの担当されておる仕事の中にあるわけでありますが、それぞれの局長さんからお伺いしていても時間ばかりたつわけでありますから、どなたか代表して自分の事業担当の分野でその調整費をどのように理解をされておるのか、そして私どもの期待にこたえてくれるのかどうか、決意だけお伺いしておきたいと思います。
○高橋(進)政府委員 各局に共通する問題でございますので、私からお答えさせていただきます。 おっしゃいますように、現行の五カ年の諸計画の実績は、進捗率はよくありません。その中で調整費というものが、来年度を初年度とする各五カ年計画、相当多額な調整費という項目がそれぞれ設けられています。 これにつきましては、私どもの理解といたしましては、今後の経過期間中の社会経済の動向、財政事情、事業の進捗状況等を見ながら関係省庁とも協議の上、弾力的かつ機動的に執行していくというのが基本的な考え方でございまして、過去、予備費の時代それから現行の調整費の時代、それを使ったということは沖縄の予備費の時代につきましてあるだけでございますけれども、私どもの理解では、従来の予備費は当初予見できなかったものに対して措置しているということに対して、調整費というものはより弾力的な使い方といいますか、を含んでいるというふうに理解しております。 そういう意味で、これからも今申し上げたような基本的な考え方に従って必要に応じてその取り扱いを弾力的に考えてまいりたいと考えておりますが、一方で、調整費を除いた分につきましても、それの実施の確保のためには相当なこれからの伸びを確保しなければならぬという問題も一方であるわけです。そういったことを総合的に勘案しながらやってまいりたいと考えています。
○木間委員 今のこんな御時世でございますので、特に御注意を申し上げておきたいと思いますが、決して過大包装でないように、上げ底になっていないようにぜひお願いをしておきたいと思います。 それから建設大臣、緊急な御要請を申し上げ、大臣の決意をお尋ねしたいことがあります。 それは例の電力会社の差益金の問題でありますけれども、急激な円高あるいは原油安などで、今の見通しては年間一兆数千億円を超える差益金が出るだろうということであります。もともと電力会社は政府から料金の認可を受けておりますし、その地方においては独占の企業でありましょう。そしてこの差益金は本来の事業収入ではありません。したがって、私は、この差益金は社会のために還元をする性質のものではないだろうか、こう考える一人であります。 しばしば今日までこの差益金の取り扱いについては各方面から提起をされております。御案内のとおり、例えば料金体系の是正をしたらどうかとかあるいは電柱の地下埋設に精力的に使ったらどうかとか、あるいは大型プロジェクト事業をお互いに求めるわけでありますから、そういったものに投入をしたらどうかとか、さまざまな御意見が出ておるわけであります。 私は、豪雪対策にぜひ使うべきだ、こう考える一人であります。今でこそ電力会社は電力をつくるためにあるいは原子力とかあるいは石油とか石炭とか、積極的に転換を進めておられるのでありますが、もともとの出どころをたどってみますと、これは水力が初めであったと思うのですね。その水力は、豊富な水力を得るためにはやはり山奥へ入らないといけない。その山奥は雪解け水を蓄えて利用するわけですね。ですから、今日の九つの電力会社の発展はまさに雪国から産声を上げ、雪国のそうした自然の恵みを活用してこられたと思うのです。 ところが、国土の二分の一は雪国でありますし、とりわけこの豪雪には年々みんなが悩まされておるわけであります。昨年の日航の事故で五百二十人のとうとい命を失いました。極めて残念でありました。もちろんこれは国内はもとより、国際的にも大きな話題を呼んだ事件の一つでありますけれども、ところが統計をとっておりますと、この豪雪に見舞われますと年間百名を超える死亡者も出るような悲惨さであります。勢い、国土庁長官が毎年頭を痛めておられますけれども、過疎化現象が起こっております。 ですから私は、やはりそういった一方の恩恵に浴しておる電力資本でありますから、そして一方では災害に悩まされておる、それらの環境下にあるわけですから、私は、ぜひこの差益金はそうした豪雪地帯に重点的に配分をしてもらいたい、そういった意味で建設大臣も国土庁長官も手を挙げてもらいたいとまず思うのですよ。三千万円の宝くじが当たればいいなと思いながらも、買わなければ当たらぬわけでありますから、恐らく両大臣ともそういうお考えもお持ちだろうと思いますけれども、やはり手を挙げてもらいたいと思うのです。大臣のお考えはどうですか。
○江藤国務大臣 大変ありがたい御意見でありまして、私は電線の地下埋没、いわゆるキャブシステムについては、これは十年間で千キロですから、せめて五千キロをやると格好がつくということで、電力会社で反対しているところがあるものですから、この前からその一番最高首脳者に会いまして私協力を求めましたら、いや、新潟地震であれば地下に埋没したらちょん切れたんだ、こう言うものですから、そんなことはない、いやあるということで押し問答になったんですが、その一千キロを三年なら三年に縮めることについては異議ありません、こういうことまではできまして、あと五千キロやるかどうか、四千キロやるかどうかについては、あるいは地下に埋めた、切れるか切れぬかについてはひとつ技術者同士で検討させましょう、こういうことにしてきたわけです。 五十三年時点でも、二戸当たりの電力の値下げ幅はたった二百七十円だったわけですから、ひとつこういう電線の埋め込みにこの金が利用できれば大変ありがたい、こう思って……(木間委員「雪国雪国」と呼ぶ)特に、雪国は雪かき等にこの電柱がなくなるということは非常にいいのですね。私ども南の方が理解のできないような雪かきという作業があるわけですから、それ一つとってみても、やはり電柱というものは私は地下埋没が必要だろうと思っているのです。 それからもう一つは……(発言する者あり)いや、日本は半分は暖かいところがあるのですから、水力発電は寒いところばかりじゃありません。これは、必要があるなら河川局長からお答えさせていただきますが、やはりダムで水力発電をやるわけですから、治山治水が行われなかったらダムはどんどん埋もってくるわけでして、そのために電力会社がそういう利益を社会に還元するというのは、私は一つの方法だと思っています。(木間委員「手を挙げるのか挙げないのか」と呼ぶ)いや、挙げているのです。高々と挙げておりまして、この前の委員会のときも、どなたかの質問でしたか、ひとつ国会で十分御議論をいただいて、そして合意が得られるようにぜひ御協力をいただきたいと私はお願いを申し上げておるわけですから、ひとつ木間さんの方でも党内の御意見をまとめていただいて、これらの差益金がそうした治山治水、あるいは雪国対策、電線の地下埋め込み等に利用できるように御協力をいただきたいと思います。私どもも、事務当局を通じて今懸命に努力をしておるところです。
○木間委員 国土庁長官に災害対策の面から一言だけぜひ手を挙げてもらいたいと思いますが、理由はいいですから、一言だけ決意をお願いしておきます。
○山崎国務大臣 ただいまのお話のとおりでございまして、私も生まれて初めて新潟県のあの深刻な災害を見てまいりました。雪崩現象でございます。 特にまた、先生の今のお話のように、富山県におかれましては、立派な富山県の総合雪対策基本計画を立てております。その概要をずっと読ませていただきました。非常によくできております。そういう用意のあるところに、ぜひとも豪雪対策というものを新しく見直して、私も一生懸命力を入れたいと思いますので、ただいまのお話はまことにごもっともと存じます。
○木間委員 富山県の総合雪対策条例のお話が出ましたので、この機会に決意をお聞きしたいと思います。 雪国では古くから、雪が降れば雪解けまでじいっと家の中に閉じこもる生活を余儀なくされてきたわけですね。一面そうした暮らしは、忍耐強い、そして勤勉な県民性を培ってきた、そういう人格形成の上で大きく貢献をしてきたと私は自負をしております。反面、年間十二カ月を十カ月で生活をしなければならぬという大変悲惨な過去が今日まで続いてきました。 ところが、今日の家庭内の生活様式、あるいは都市化、あるいはモータリゼーションなどなどから、そういうことは忍びないところまで実は変化をしてきておるのもまた事実であります。したがいまして、富山県では、受け身の形では二十一世紀にはとてもじゃないが太刀打ちできない、ぜひこの受け身から脱皮をしなければならぬ、そういうことで、雪と調和をするあるいは共存をする新しい郷土づくりを目指そう、こういうことでこの条例が制定をされてきた経過があろうと私は考えております。 そうはいっても、雪に強い県民生活づくりあるいは農林水産、生産活動に強い交通、通信の問題あるいは雪利用の創造などなどを考えますと、一地方の自治体の持てる力をフル動員いたしましても限界があろうと思うのですね。ですから、資金面あるいは技術面、そういった面でもぜひ国の全面的なバックアップをお願いしたいな、またそうしていただかなければ、せっかくつくった県条例もと、私は心配をする一人であります。 そういった点で国土庁長官の御決意をお尋ねいたしまして私の質問を終わらせていただきたいと思いますが、最後に大臣、ひとつお願いします。
○山崎国務大臣 確かに非常に大事なことでございまして、富山県におかれましては総合雪対策推進会議をお持ちでございます。その中に我が国土庁も担当審議官を一人送って加わらせていただいておりますし、今お見せになったその冊子の内容も十分よく理解できます。 そこで、具体的な事業等についての県からの御要請もこれからあると思いますので、ぜひともその事業の実施官庁であります各省庁と十分相談をいたしまして、その御相談に乗ってまいりたいと存じます。 以上、お答え申し上げます。
○木間委員 それでは終わります。
○瓦委員長 山中末治君。
○山中(末)委員 私は、江藤建設大臣、山崎国土庁長官の所信表明につきまして質問をさせていただきます。 まず、建設大臣の所信表明は、非常に守備範囲が広うございまして多岐多様にわたっておりますが、その中で、率直に疑問を持ちましたものについて説明を聞かせていただきたいと思うのです。 〔委員長退席、東家委員長代理着席〕 所信表明の二枚目の後ろから四行目あたりからですが、「高水準の国内貯蓄を活用して住宅建設、都市再開発等への民間投資の活性化を図り、」というふうに述べられておりますが、これは具体的にどういうことなのか、ひとつお示しをいただきたいと思います。
○江藤国務大臣 予算に制約を受けまして公共事業が伸びないわけでありますから、先生も統計でごらんになったと思いますけれども、六十年十二月末の貯蓄は間もなく五百兆に達するというほど実はあるわけであります。国の六十一年度予算が五十四兆円、それから、借金払い十一兆円をやって交付税をやりますと手元に残るのが三十二兆円足らずですから、五百兆になんなんとする貯蓄というのはそれは大変なものでして、実際国が使える三十二兆の予算に比べたら膨大なものが民間貯蓄としてある。これを同じこの国家社会のために有効に使わせていただくということは大事なことですから、ひとつこれらをどんどん皆さんが投資に充ててくださるように、内需振興に充ててくださるように誘導策をやってみよう。 例えば、そこの六本木のところで再開発が行われておりますが、あそこに建設省が入れました金は十四億七千万円であります。それに対して、建物だけが七百億以上かかっておるんじゃないかと思います。さっきも申し上げましたように、六甲アイランドでもそのとおりですけれども、そういう誘い水をして基盤整備を少しくやってやれば、民間が進んでそこに投資を行い、経済活動を活発にしていく、こういうことですから、いろいろないわゆる制度金融あるいは税制面の優遇とあわせてそういう活動を促進していこう、こういう考え方に立っておることを御理解いただきたいと思います。
○山中(末)委員 「国内貯蓄」とあるからには、国内の今の貯蓄は約五百兆と言われていますが、それが海外へ流出をしないで国内の方へ主に使われるようにしたい、こういうこともあるわけですね。確認をしておきたいと思います。 時間の関係もありまして急いで質問をいたしたいと思いますので、要点をお願い申し上げておきたいと思います。 その次に、もう一枚めくりますと、「昭和六十五年に大阪で「国際花と緑の博覧会」を開催するための準備を積極的に推進してまいります。」こういうことが述べられておるわけですが、現在の時点でこの問題についてはどのようにお考えになっているのか。例えば事業規模とか道路とか交通とか、そういう問題も出てくると思いますけれども、建設省の所管の中でこの「国際花と緑の博覧会」を積極的に進めていく、準備を推進するということについてひとつ説明をいただきたいと思います。
○江藤国務大臣 先般、花と緑の国際博につきましては、設立の準備が相整いまして設立認可をいたしたばかりであります。 まず鶴見緑地の会場の造成が必要でありますから、これに対して大体四百八十億程度かかるのではないかと踏んでおります。それから、農水省も出すそうですが、私どもの建設省で一応上物を建てるのに五十億程度かな、それから道路、下水道あるいはその他公園、いろいろそういう環境整備に、まだ全部詰まっておりませんけれども、やはり実際の開催までには六百億近くのものが投入されなければ完全な国際博にならないのではないかなというふうに考えておるところでございます。
○山中(末)委員 これは建設省の直接な仕事じゃないかもわかりませんが、鶴見へ行くところの交通手段、道路は、今おっしゃったように道路、下水、公園等六百億ぐらいの投入が必要だろうということですが、アクセスの交通関係ですね、これは建設省としては全然関係がございませんか。進め方、ちょっと説明をお願いしたい。
○牧野政府委員 ただいまのおただしは博覧会会場への交通アクセスでございますが、道路の方は大臣からお答え申し上げましたように私どもの方で全責任でやるわけでございますが、多分、先生の今おただしは現在計画されております地下鉄のお話も含んでおられるのじゃないかと思いますが、私がただいま承知しておるところだけ御答弁申し上げておきますと、大阪市の地下鉄計画がございまして、京橋駅から鶴見緑地間約五・五キロについて現在大阪市長さんから府知事に申請書を出しておる、私どもが聞いておる範囲では、ぜひともこれを間に合わせて円滑な輸送に努めたいというふうに承知をしております。
○山中(末)委員 地元の方ではいろいろこの問題について各会議の中で話が出ているようですが、一番耳に入りにくいのは国会議員の我々だというふうに私自身は思っておるのです。この進め方についてはいろいろな手法があって順序もあるのだろうと思いますけれども、こういうものについては、いろいろな機会をつかまえて質問をいたしますので、極力早目にひとつ説明をしていただきたい、このように要望いたしておきます。 その次に、第六次下水道整備五カ年計画についてでありますが、先ほど我が党の木間議員の方から御質問がありましたので重複は避けたいと思いますが、やはり私も疑問を持っておりますのは調整費なのです。この調整費というのは、支出配分の権限というのはずばりどこにあるのですか。
○高橋(進)政府委員 調整費につきましては、先ほど申し上げましたように経済等の状況を見まして弾力的に執行することになっておりますが、これをどういうふうに使うかということにつきまして政府部内におきまして関係各省と協議して決める。具体制には、下水道整備五カ年計画でございましたらば建設省と大蔵省と案を協議して決めて政府全体として決める、こういうことになろうかと思います。
○山中(末)委員 わかりました。 重複を避けますが、私は、下水道の五カ年計画について総額十二兆二千億というのは非常に少ない、こういうことを昨年度の委員会でございましたか申し上げてまいったわけです。そのときのもくろみは十六兆四千億ぐらいじゃなかったかなというふうに、あるいは数字が少し違うかもわかりませんが、思っております。それでも少ない。この資料にも書いていますように、外国の諸都市と比べて非常におくれている。今度の新しい五カ年計画については、外国の都市と日本の都市とを比べて下水道の普及率を考えていくのじゃなしに、外国の全体の普及率と日本のいわゆる大きな都市ですか、そういうものを比べてみてもまだ外国の方が高い、こういう比べ方の説明も実はあったのですが、それから考えましても、いかにも十二兆二千億というのは少ない数字じゃないかというふうに考えておるわけですが、その中にまだ二兆二千二百億の調整費というものが含まれている。 これをよく聞いてみたのですが、三年後には見直すことについて検討する、説明ではこうなっているわけですね。三年後に見直すというならまだいいのですけれども、三年後に見直すことについて検討する、こうあるわけですね。階段が二段階ありますね。これはちょっと靴の上からしもやけをかくようなもどかしさを実は私自身は感じておるわけです。このときに見直すということについては私は、増額について見直すんだ、増額していくためにこの五カ年計画の数字というものを、金額を見直していくんだというようにとっていますけれども、これはやや、先ほどの説明で経済状況等を勘案してということになりますと、これまた下方見直しということもあり得るわけで、この二兆二千二百億というのはそういう意味では、先ほど我が党の木間議員からも話がありましたが、何か底上げのような感じが非常にするのです。 ところが先ほど大臣は、そういう点についてはすべての点についていささかも疑念を持たれるようなことがあってはならないんだ、こういうことをおっしゃっていますので、この点について、私どもが心配しています調整費が果たして下水道新五カ年計画の中で、五年の間で消化できるのかどうか、ひとつ大臣、所管大臣としてのいささかも疑念のない御答弁をこの機会に聞いておきたいと思います。
○江藤国務大臣 私がいささかも疑念のないようにと言うのは、業界等と癒着をした、あるいは何かその疑いがあったというようなことがいささかもあってはいかぬ、こういうことを申し上げておるわけであります。 それから今の調整費については、私どもとしては三年先に見直すときにこれが事業費に繰り入れられることは大歓迎でありますし、その努力をしなければならぬことは当たり前だと私は思っております。特に私は幹部の諸君にも言っておるのですが、さっき木間先生からちょっとお尋ねがありましたけれども、軒並みこの五カ年計画のおくれが目立ちますですね。そして次にかかるときに何の反省もなく、あららということでいくというのはいかがなものか、私はこういうふうに実は強くそのことを懸念しておりまして、六十一年はこの初年度ですから、この初年度の執行に当たっては、これが予定どおりいかなかったときは、なぜいかなかったかということを厳しく反省をして。その上に立って二年目からそれが是正策を講じていくという、やはり真剣な、より一層の態度が私は必要だと思っておるのです。ですから、そこいらは十分また気をつけてまいりたいと思っております。
○山中(末)委員 大臣は先ほど疑念の話をされましたけれども、私も趣旨はそういうふうには受け取っています。受け取っていますけれども、しかし国政全体についてもいささかも疑念のないように、そして物の道理で物がわかるような状況になってきませんとやはり疑念というものは生まれてくる、こういうふうに思いますので、類推して申し上げたわけであります。 今おっしゃったように、五カ年の当初の年にそれが本当に消化できるかどうか、ひとつ馬力を持ってやっていただきたいし、私の立場から申し上げると、当初の割りつけのときに、五カ年計画を案分したところがなかなか要望が強い、これはもう予算を張りつけなければならぬ、箇所づけしなければならぬというときには、当初からでも調整費を使っていくぐらいの馬力を持ってやっていただきたい、このように要望をいたすわけであります。以下は重複いたしますので避けます。 それからその次に、大臣の所見の御表明の中で線引きの見直しの促進というのが出ております。これは具体的に何をどう見直していくのか、ひとつその辺について説明をいただければありがたい。一例、二例等で結構です。
○江藤国務大臣 この線引きの制度ができましたときに、御承知のようにこれは五年をめどとして見直していくというのが実は当初からの方針であります。しかしながら、実際今度は県あるいは市町村におろしましてそれを見直せ、こう言いますと、ちょっと手を入れるとえらいことになるものですからなかなか手を入れたがらない、こういう面があります。 しかし、一方では良好な住宅地をひとつ提供してもらいたいという人たちもたくさん、これは世論でありますし、同時に、土地所有者の中でも市街化区域の中に編入してもらいたいあるいは調整区域を出してもらいたい、こういうそれぞれの希望があるわけですから、随分と期限もたったことですし、今各都道府県に対して早急に線引きの見直しをするように指導しておるところでございまして、これからもその線に沿って積極的にやっていきたい、こう思っております。
○山中(末)委員 この線引きのとき私も実は地方で首長をしておりまして、非常に困難に陥ったわけですが、一応それから進んできまして、今大臣がおっしゃるように五年をめどに見直しをしようじゃないか、小さいものの出入りについては三年ぐらいで見直しをするのがよろしかろう、こういうことがあったのですが、その後、地方公共団体等がいろいろ意見を上げてもなかなか見直しができなかった、こういうことが実はあります。今大臣がおっしゃったように当初からそういうお考えで来たわけですから、ひとつ今後は都道府県、市町村等の意見を十分酌み取っていただいて、そして円滑な建設の推進というものができるように一段の進捗をお願いしたい。市町村が言っていくと嫌われるのですよ。これは過去にもう何回もあるのです。軽微な見直しでもあるのですよ。 一例を挙げますと、例えば軽微な見直しをすれば市町村がいい、地元の地主さんとかそういうものの意見も含めて。ところが、こういう見直しをすると、境界がどこなんだ、水路があるのか道路があるのか、水路か道路か何かなければこんなものはできないじゃないかということで市町村の意見が事実上入れられなかった。これは理屈はそうなんですよ。理屈はやはり溝とか川とか道とか、そういうものを境界にして見直すのが一番普遍妥当なものだけれども、それは大筋はそうだけれども、しかし、今おっしゃったように地元として、これは市町村だけじゃなしに地主さんも含めてですが、そういう要望が出たら必ずけられておったのです。 そういうこともありますので、今大臣のおっしゃったように、できる限り地元の意向をくみ上げてもらって見直しをするものなら早く見直しをしたい、こう思いますが、これは大臣の御答弁よりも所管の局長さん、ひとつ答弁を、また指導の方法をここで聞かせていただきたいと思います。
○牧野政府委員 線引きの見直しは、基本は今大臣から御答弁申し上げましたように、おおむね五年に一回都市計画の基礎調査が行われますからそれに基づいてやりますが、それ以外にも、今先生お話がございましたように、個別の事情があって随時見直すという制度も最近では取り入れております。ともかく人口フレーム等を改めて五十七年以降の通達で設定して、いわば予備軍みたいなものをプールしておいて、ただしこれは良好な市街地形成ができるという保証みたいなものがなければめったやたらに入れるというわけにはまいりませんが、そういうものがあれば随時入れるという制度をやっております。 今のちょっと出っ張ったというか、個別のことは、私その事案はわかりませんけれども、原理原則は、これまた先生おっしゃったように、一応あの線引きという制度はある意味でかなり強い制度でございますから、だれが見てもはっきりわかるところで区切るということを原則にしております。 ただ、そうはいっても、では一切合財飛び出るのがだめかというようなこと、それもおかしいと思いますので、要は個別の事案について、もし難しいことがあれば本省の方まで上げていただいても結構ですから、あるいは一番難しいものは、これまた先生御承知だと思いますが、対農業との調整が一番難しいわけですが、これも農水省とも話し合って、必要があれば本省へ上げて、全部が全部というわけにまいりませんが、非常に難しいものは上げてもらって早く解決したいというふうに、今後ともいろいろ指導を強めてまいりたいと考えております。
○山中(末)委員 わかりました。一切合財だめだということのないように、ひとつ適切な指導をお願いを申し上げておきたい、このように存じます。 その次に、第九次道路整備五カ年計画の中で、これも大臣の言葉で申しわけないのですが、これは建設省自身の方針だと思いますが、災害に強い道路の整備、それから歩行者、自転車利用者、高齢化社会、情報化社会に対応した道路整備等の課題に重点を置いて進めていきたい、こういうふうに書かれているわけです。 これは非常に奥深い表現なもので、ただ簡単にこの時間帯で全部答弁を願うというわけにいかないかもわかりません。この所信表明のとおりにひとつお進めいただきたいのですが、その中の一つで、過去の建設委員会で私何回か要望をしたことがあるのですが、この道路整備、道路交通の中で、路肩が弱いということで自動車が谷に落ち込んだりする事故が、やはり忘れる時分に大きい事故があるのです。実は路肩の問題というのは道路で非常に大事だなというふうに思っております。それもカーブですね。カーブのあるところの路肩、この事故防止に何とかいい方法ございませんかということで、今まで建設委員会で要望をしてきたのです。 というのは、カーブには防護さくとか強いフェンスとか、こういうものが設置をされています。ところが、その防護さくだけでは、自動車の方が大型化しまして、重量化しまして、防護さくを突き破ってへし曲がって車が下へ落ちるという悲惨な事故があるわけですね。それで私は、この防護さくは大事ですけれども、その下に、道路の上にこういう形の、道路面がこうでしたら路肩を三十センチほど上げてコンクリートのこういう工作物をつくって、そしてその上にフエンスとか防護さくをつけるのがいいのですけれども、そうすると、下のコンクリート、いわゆるストッパーですね、ストッパーで車輪がとまる、そしてボディーは防護さくの方に当たる、車輪が内側ですから。こういう道路構造はできませんかという要望をしたことがございます。 これは私自身の考え方ではなしに、自動車を扱っている団体、そういうところからは実はもう文書で要望が出ておりまして、それに基づいて過去の建設委員会で質問をして、せめてカーブのところだけでもそういうふうになりませんか。私どもの地元の京都府では、国道に現にそういうものが使われているのです、ある一定の距離だけですけれども。そこは過去において車の事故が多かったのです。それをしましてからはまだ交通事故が一件も起こってないのです。ですから、これは交通事故の防止に非常に役立っているということを感ずるわけですが、これについてそのような方法を今後逐次進めておいきになる意向があるかないか。 それからもう一つあわせて、道路構造令が実はあるわけですが、道路構造令、今のスピードアップとかいろいろな問題であの構造令自体を見直す必要があるのではないかと感じます。これも過去の委員会において、構造令はこれで今でもうまく通用しますかということを質問してきたのですが、十分検討してみますというようなニュアンスの答弁があったのですけれども、この二つについてひとつお聞きをいたしておきたいと思います。
○萩原政府委員 先生御指摘のいわゆる防護さくの問題でございますけれども、この問題につきましては、かつて路肩が弱かったために防護さくが崩れて非常に悲惨な事故が起きたというのが雪国でございました。またごく最近では、やはり雪の時期でございましたけれども、大型バスがガードレールを突き破ってダムにおっこちましてかなりの方が亡くなったという悲惨な事故があったばかりでございます。したがいまして、その防護さくの強度というものについて、現在基礎的に土木研究所で根本的な研究をやっているところでございます。 また一方、先生もある例でお示しいただきましたけれども、いろいろなやり方で局地的にこの転落防止が図れないかというようなことを考えるために、現在国会で御審議をいただいております昭和六十一年度の予算の中では、直轄国道を主体としてこのような試みをやってみようということで現在準備をしているところでございます。 また、もう一つ御指摘の道路構造令の問題でございますけれども、御承知のとおり、道路構造令は一般的な技術的な基準を定めることになっておりますので、三十三条あたりで一応の規定を置きまして、この規定を受けておのおのの構造物について指針のようなものを細かく取りまとめております。 防護さくにつきましては、この指針ができ上がっておりますけれども、これに基づいて行いました防護さくが、場所によりましては、これはちょっと衝突の角度で影響するわけでございますが、場所によっては事故に結びついてしまうというようなところもございますので、先ほど申し上げましたように、現在根本的な調査を行いまして、研究を行いまして、それに基づいてまたこの防護さくの設置基準を改める、こういうスケジュールになると存じますが、できるだけ急いでその作業を進めたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○山中(末)委員 ありがとうございました。それで、そういう六十一年度予算の中で直轄国道についてやってみようじゃないかというところまで進んでいることをお聞かせいただきまして少し安心をしたような気持ちであります。どうぞ大臣、この点についてもお進めいただきますように、事故がなくなるようにひとつ御尽力を賜りたい、このように要望申し上げておきます。 それからそのあと、これはこの前の質問の中で大臣がお答えになったことでありますが、大鳴門橋の架橋を一つの例におとりになりまして大臣からいろいろ説明をいただいたわけであります。この所信の中でも、元請、下請関係の合理化、中小建設業者の育成、建設労働等の健全な発展を図る、このために具体的に努力をしていきたい、こういう決意が述べられております。ひとつお進めをいただきたいと思うわけですが、その一つとして、先ほど申し上げましたように、大鳴門橋架橋工事を例にとられて、それに従事した大企業と中小零細企業の件数、これもこの間の本会議でもおっしゃっていましたね。それは大企業だけのプロジェクトじゃなしに、大企業も中小零細企業も含めた仕事としてやってきた、これからもそういうふうにやっていくというように本会議でもおっしゃっておりまして、私は、立会演説会をやっているのかなという感じがしたくらい迫力があったと思うのです。まず一つ、あれは間違いありませんか。
○江藤国務大臣 間違いありません。
○山中(末)委員 それでは、これこそいささかの疑念も持たれることがあってはならないという、大臣の本当に一番立派な、所信に対する御答弁でありますので、後で結構ですけれども、大企業と中小零細企業、何社がおっしゃっておりましたけれども、それの表を届けていただきたいと思います。担当の局長さん、よろしゅうございますか。
○萩原政府委員 非常に細かいものまではちょっとなかなか資料が整わないと思いますが、できる限り資料を整えまして、提出させていただきます。
○山中(末)委員 局長さん、これは大臣が委員会と本会議で御答弁の中でおっしゃっている数がありますな。後ほどで結構でございますが、何社がというのをひとつお願いしたいと思います。
○萩原政府委員 大臣が御答弁申し上げました数字は、元請が百六十六社、それから下請は、非常にたくさんいろいろございますので分類が難しいのでございますが、約五百社、延べ百六十六万人が工事に従事をいたしております。こういうことを申し上げでございます。 個々の問題につきましては、非常に数が多うございますから、できる限りのものを整理して御報告申し上げたいと存じます。
○山中(末)委員 それと、大臣は金額はおっしゃらなかったのですけれども、昨年も予算の分科会で通産大臣の方へ要望したのですけれども、件数も大事なんですが金額も非常に大事だということでありますので、大まかな金額の割合でもわかりましたら、それは何ぼ何ぼと会社ごとのは結構ですから、金額はこうだ、大と中小ですか、それぐらいの割合でお示しいただきたい。これはこの分科会で私また通産の方へ質問することになっていますので、去年もしたのですが、お願い申し上げます。 それから、あとは大臣に対して言うのはちょっと酷かなと思うのですが、これは建設省、国土庁だけには限りませんけれども、晩に出向いていきますと、職員の方は遅い時間に非常に熱心に仕事をしておられます。これは時間外労働だと私は思うのです。これも両省庁だけではないのですけれども、本省全部、それから本省の出先関係もほとんどなんですが、時間外労働に対して時間外労働賃金の支払いが的確、適正に行われていないんじゃないか、こういう感じがするのです。これは細かい話ですから大臣結構です。御意見がありましたら後ほどまたお聞かせ願いたいのですが、ひとつ局長さんの方からお聞かせいただきたいと思います。
○吉居政府委員 私ども国土庁の仕事を行います場合には、特定の職員に仕事が偏らないように適正に仕事を配分をしたり、あるいは特定の時期に集中しないように時期を適正化したりといったようなことを通じまして、なるべく勤務時間内に仕事が処理されるように日常努めているところでございます。 しかしながら、やむを得ずどうしても超勤をしなければならないといったようなことも起こります。そういう場合には、予算の範囲内で処理できますように、合理的に、あるいは計画的に適正に処理をしているところでございます。
○高橋(進)政府委員 建設省の場合、本省のみならず地方建設局を含めまして二万六千人ぐらいの職員がおるわけでございます。事業量こそ最近伸びておりませんけれども、建設省の仕事というものはいろいろな意味できめ細かな対応を迫られているということで、仕事の量はふえております。一方で、職員の数は定員削減計画に従って削減されておる、非常に厳しい状況になっておるわけでございます。 そういった中で、できるだけ仕事の中身を合理化するといいますか、機械化できるものについては機械化する、あるいはいろいろな手続を簡素化するというようなことに努力しまして、職員がやる仕事の量というものをできるだけ効率的にできるような格好にするということで基本的に対応しているわけであります。 そういう中で、できるだけ勤務時間内に仕事を処理するようにしておりますけれども、どうしても超過勤務せざるを得ないというような場合がございます。その場合には上司の命令によりましてさせるということで、大体建設省全体としては予算の範囲内で実績支給されているというふうに考えておりますが、正直言って本省関係では、予算の面で厳しい面がございまして、今先生の御指摘のような実態がございますが、基本的には今申し上げましたようなことで処理してまいっているところでございます。
○山中(末)委員 私、実際に調べた時間もあるのですけれども、それはここで申し上げると時間がかかりますからやめておきますが、今官房長と、また国土庁の方からも申されましたように、どうしても予算で制約されてしまうのですよ。これは本省の方も地方の方も同じことなんです、調べてみますと。今おっしゃったように、仕事の配分をよくして勤務時間内に仕事をしてもらうということは、これは普通勤務の姿勢なんですね。しかし、実際は、幾ら心がけてそうやっても、私もよく来ましたけれども、かばんにいっぱい書類を詰めまして、陳情に行っていろいろ話をする。そうすると昼間は、仕事を予定どおりしようとしてもなかなかできない。勢い陳情とか要望とか、お客が帰ってから仕事にかからねばならない。これは日常業務としてあるわけです。それと本省関係、この二つの省庁だけじゃございませんが、予算の編成期とか、またいろいろな山がありまして、時間内におさめろと言うたってこれは物理的におさまらない。こういう状況が日常化しているわけですよ。 それに対応するのに、今度の六十一年度の予算案の中で、超過勤務手当の予算が大体給与の何%ぐらい含まれているか。過去には、地方公共団体に対しては三%ぐらいは当初の中で計上しておくように、こういうことが実はあったわけです。現在それは予算の範囲内ということで、非常に言いにくいことを言ってもらって申しわけないのですけれども、実際にそういうことがわかっておりながら何%ぐらいが計上されているか。この辺はひとつ大臣もお聞き願っておきたいと思います。
○高橋(進)政府委員 それぞれの本省あるいは地方建設局、あるいは例えばダム事務所なんかは多いというふうに、一定の超過勤務時間の平均的な時間を積算いたしまして、トータルでは基本給の約一四%相当を計上いたしております。
○吉居政府委員 手元に今何%という数字はございませんけれども、予算上は、当該職員に対する超過勤務手当の時間は十八時間ということになっております。
○山中(末)委員 この問題については、きょうここで質問をして御答弁をいただいて、はい、わかりましたということにはならぬと思いますが、しかし、今官房長さんからも国土庁の方からも説明していただきましたのはぎりぎりいっぱいの説明をしてもらっていると思います。それ以上の説明はできぬと思うのです。 しかし、超過勤務というのは、予見できなかった仕事が出てきて、それに従事をしなければならない、これは命令してないからまあ適当にやっているんだという理解ではちょっと困るなというふうに私は思います。予見できないようなものが突発的に起こった場合、これはやはり担当の課長さんとかあるいは責任者の責任において仕事をやる。これはやる意欲を持ってやっておられるわけですから、それに報いる法律で定められたものはやはりぴしっと支給はしてもらわなければならぬ。十分までとか十五分までとか、そんなことまでは申しませんけれども、そのあたりはきちっと対応していってもらわなければ、法律を盾にとったら、ちょっとおかしいですよということを言わなければいかぬようになってくるかもわからぬ、このように懸念いたします。 もう一つは、この超過勤務手当というのは、お釈迦さんに説法ですけれども、私も、実は災害のときなんか、随分泊まりがけで、ふとんを持ち込みまして、夜通し一週間もやったことがあるのです。これはやはり五日目ぐらいにはテキのうまいのを食べたいなという感じがありますね。それだけ体が疲労してくる、こういうふうに私は実感したわけです。やはり超過勤務というのは人間の平生の限界を超えた、超過した労働の提供ですからね。だから、それに報いるために、労働の再生産費といいますか体力を再生産するといいますか、そういうものに充てていくもので、決してこれはその家の家計をプラスにしていくという要素じゃないということですね。 だから、先ほど、予算の範囲内で何とかトラブルの起こらないようにやっているんだ、こうおっしゃっていますけれども、やはりその裏には、長く続きますと体力の減耗等がありまして、せっかく体も頭も立派な方がそれによって病気になってしまったり、そういうようなことがあっては国家的な損失でありますので、この超過勤務手当については直ちに規定どおりぴしっと支給をしていくようにお願いをしたい。この点について、大臣、国土庁長官もあわせて指導していただきたいと思いますが、一言御答弁いただけますか。
○江藤国務大臣 原則的には、時間のうちで仕事を切り上げていくように習慣づけることが一番大事だと思います。 それから、御意見のように、やむを得ず超過勤務した者についてはやはり正しくその代償が支払われるようにすること、これもあわせて大事だと心得ております。
○山崎国務大臣 ただいま両官房長からもお答えいたしましたが、まことにそのとおりでございまして、我々もこういう問題は厳粛に受けとめて実行しなきゃならないと考えております。
○山中(末)委員 ありがとうございました。そうおっしゃっていただきましたので、これ以上言う必要ないのですけれども、原則として時間内に仕事するというのは、これは当たり前のことなんです。それは中央の仕事、出先の仕事も同じことですけれども、実際はそれが原則じゃなくなっているのですよ。勤務時間、拘束時間が長くなるのが当たり前だというようなことで仕事をしていかぬと仕事がうまくできないような状況になっているのですよ。これでできるようにしようとしたら、では人を入れたらいいのか、ただ人を入れるだけでもなかなか解決できない問題もあるし、年じゅうそういう状況があることでもない。やはり山ができる場合が何回かあるということですから、山ができるときは完全に実行をしていただきたい、このように要望を申し上げておきます。 なお、私は三十年ほど前からよく知っておる方が各省庁にたくさんおられますので、いろいろ行ってときたま笑い話で聞いておるのですが、また今後もそういうことであちこち回って、省庁だけじゃなしに出先も回ってそういうことも聞いてきますので、どうぞこういう要望に沿っていただきますように、それから中央と出先の差のないように御配慮を賜りたいということを御要望申し上げておきます。 あと時間が迫ってまいりましたが、国土庁長官の所信表明について一点だけお伺い申し上げたいと思います。 御承知のように、京阪奈丘陵、約二千五百ヘクタール、計画人口十二万人、総事業費約四兆六千億、これは民間資金も含めての建設省の試算だそうでありますけれども、クラスター型の開発方式がとられる関西文化学術研究都市の建設事業という大きなプロジェクトが実はあるわけです。これは実はここで長く申し上げる時間はございません。これをお読みになったと思います。これは特集号であります。私もこれを見まして、地元にも各界にも期待とともにいろいろな意見があるものだなというふうに読ませていただいたわけですが、この関西文化学術研究都市がこれから具体的に事業を進めていかれます。昨年の十月十二日には地元の町で土地区画整理事業、これが起工式を見ました。これでもうまくいきましても九年間かかるというわけですね。所期の目的がうまく達成できるようにひとつ督励を願いたいのでありますが、この区画整理事業は私よく知っておりますのでこれは必要ないのですが、関西文化学術研究都市の大きなプロジェクトについて現在との辺まで進んでいるのかということ、それから今後の進め方はどういうふうになっていくのか、そういう見通し等もございましたらこの機会に大臣にお聞かせいただければ幸いだ、このように考えます。
○山本(重)政府委員 ただいま先生お示しにございましたように、関西文化学術研究都市につきましては、やっと昨年の十月に本都市の中心地となります祝園地区で住宅・都市整備公団によりまして区画整理事業に着手されましたが、当面これに関連する事業としまして京奈バイパス等で道路整備を進めますほか、木津川上流の流域下水道の整備等で都市基盤の整備を今進めておるという段階でございます。こういう関連施設の整備につきましては、このほかにも幾つかの道路が関連道路として例えば京奈バイパスであるとか第二京阪道路とか、建設省におきましてもこれを新規に着手されるなど、あるいは継続して実施されるなど着々と進められていくものと考えております。 また一方、これらの学園都市に立地する施設で既に決まっておりますのは、御案内のとおり同志社大学の教養部と女子短大部がほぼここに移転を完了し、新学期から開校するような準備になっております。また京都では花き総合指導センターあるいは厚生年金休暇センターの整備をすべく準備が進められておりますし、一部着手がなされております。 それから民間団体の関係につきましては、一昨年に設立されました財団法人の国際高等研究所が、この区画整理事業が行われました後にこの土地に立地するということで計画されております。また、現在設立準備中で近く発足することになっております国際電気通信基礎技術研究所もここへの立地を進めているというところでございます。 こういう状況でございますが、私どももこの関西文化学術研究都市の全体の構想が早く固まりますように、関係府県とも現在鋭意連絡調整しながら、関係十一省庁の連絡調整会議メンバーになっている関係省庁と事務的な詰めを進めて調整している段階でございまして、まだ全容が固まった段階ではございません。 それからまた、この事業自体が御案内のとおり産官学が一体となって推進するという体制で進められております。したがいまして、こういった事業が円滑に推進されますためには、官民が一体となって整合性のとれた都市建設がなされるということが重要でございます。そのために、特に官民それぞれから資金を集めまして関西文化学術研究都市推進機構という財団法人を設立すべく現在準備を進めておるところでございます。これらの推進機構が設立されました暁には、お認めいただきましたらば私どもも新年度から、活動費に対して国土庁からも助成費を出そうということで準備をいたしております。それと同時に、税制上もこれらの機構をつくるために民間からの寄附に対して損金算入の枠を拡大する等の措置をとるという手当てを行うことといたしております。 ただいまのところの概要は以上でございます。
○山中(末)委員 ちょっと今助成費を国土庁から出すという対象の団体はどこでしたか。
○山本(重)政府委員 対象は、先ほど申し上げました近くできるだけ早い機会に設立をいたそうと考えております財団法人関西文化学術研究都市推進機構に対してでございます。
○山中(末)委員 大臣どうですか。所見がございましたらちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○山崎国務大臣 ただいま局長からもお答え申し上げましたように着々と進行中でございますが、特に御承知の京阪奈丘陵に関西文化学術都市、この建設の問題は筑波の学園都市の例もございますが、今回は特に産官学の協力を基本といたしまして、民間活力を最大限に活用して二十一世紀を目指した文化学術研究の拠点形成を図るものでございまして、近畿圏はもとより我が国の発展に大きく寄与するものと認識いたしております。 そこで国土庁といたしましては、できるだけ速やかに都市の全体計画の策定をまず図るとともに、関係省庁及び地元の公共団体、それから経済界との連携のもとに都市建設の一層の推進を図る所存でございます。
○山中(末)委員 もう時間がなくなりましたので、最後に、この本にも書かれておりますけれども、物事をつくっていくときにまず発想がありまして、それに基づいて土地を確保していくというのが大体普通のあり方なんですね。今クラスター方式というので、まず土地ありきでブドウの実みたいにあって、その土地をいかに活用していくかということです。ですから、発想が後になって、土地の高度利用といいますかそういうものが先に進んできた、こういうことがありますので、全体計画についての心配も実はまだなくなったわけではないのです。したがいまして、今御答弁いただきましたように全容についてできるだけ早くまとめてもらって、どのクラスターにどういう格好に張りつけるんだという本来の形に早く返っていただきたいなというふうに要望いたしておきます。 ちょうど時間が参りましたので、質問を終わらせていただきます。
○東家委員長代理 午後一時より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時一分休憩 ――――◇――――― 午後一時二分開議
○瓦委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。新井彬之君。
○新井委員 私は、江藤建設大臣また山崎国土庁長官の所信に対しまして質問をさせていただきます。 初めに、大臣と国土庁長官にお伺いをしたいわけでございますが、本来なら、本年の国の方針というのは、予算案と法律案の提出によって方向性も全部決まってしまうわけでございます。それ以上のことというのはなかなかできない。ところが、御承知のように建設行政は五カ年計画であるとか、それも第何次とかというようなことで、道路にしましても住宅にしましても河川にしましても継続的に地道に着実にやっていかなければいけない、こういうようなことになっているわけでございます。 そこで、大臣あるいはまた国土庁長官になられた方でございますので非常にお力もあり、あるいは建設行政、国土行政に対してもこういうことをやりたい、こういうことも各大臣皆倒立派な方でお持ちでございます。そういう中で今回の大臣就任は、まずは予算が決められましてそして大臣に就任なさった。これは、今度逆の立場になりますと、自分で組んだ予算でこれだけはやりたい、こういうことで大臣就任というのが本来の姿じゃないかと私は思うわけでございますけれども、まず、その点についてはどのようにお考えになっているかお伺いをいたしたいと思います。 〔委員長退席、平沼委員長代理着席〕
○江藤国務大臣 自分が汗を流して組んだ予算で、その消化について全力を挙げるのが一番いいというのは私も同感でありますが、こういう結果になったわけでありますから、与えられた条件の中でしっかり頑張るということが継続性の問題からして大事だ、こう思っております。
○山崎国務大臣 お答えいたします。 確かにおっしゃるとおり、正常の状態ではないと存じますけれども、前任の河本嘉久蔵長官から御退任の際十分御趣旨をお伝えいただきまして、その趣旨に沿って今後実行に移したいと存じますので、よろしくお願いいたします。
○新井委員 もう一つ、私はどの大臣でもそうだと思いますけれども、一年間で交代をするということでは何も仕事ができないのではないか。やはり二年なり三年、それだけの任期があって初めて、本日、この前の所信表明のお話がありましたけれども、それに対する一つの結論あるいはまたやりたいことが実現できる。これは長く言えばもう五年も六年もかかる、こういうぐあいに建設行政の場合思うわけでございますが、一年交代のこういうやり方というものは、私は反対でございますが、いかがお考えでございますか。
○江藤国務大臣 これは何年もやっておった方がいいと思うのですね。しかし、そういうわけにもまいりませんから一年交代ということになるんでしょうが、政党政治ですから、私は農水大臣をやったことはありませんけれども、政務次官をやって、農林部会長をやって、総合農政調査会長をやって、十六年ずっと農林水産をやってきましたけれども、別に農林水産大臣にならないから自分の考え方が生かせないというものではありませんで、それは大臣の職を去った後にも、やはり自分たちが手がけてきたことでありますから、これからも建設行政に政党人としてしっかり携わり、取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。
○山崎国務大臣 私も同感ではございますけれども、確かに将来を見通しまして、私といたしましては、今四全総の策定というこの秋に向けての国土庁として重要な任務がございますので、まずこれはぜひとも果たしたい、かように考えておる次第でございます。その後も続けてまたなおその実行に移したい、こう考えております。
○新井委員 先ほど申しましたように、どの大臣もみんな立派な方でございます。そしてまた一つのお考えというものをきちっとお持ちでございます。したがいまして、ことしこうして建設委員会でいろいろ論議がありまして、去年は去年で所信表明があってそれに対する質疑を行う。ところが、去年こうだったじゃないかと言おうと思いましても、やはり大臣が違う所信表明でございますから、あなたの場合ここが違う、あそこが違うと言うわけにもいかない、そういうようなこともございますし、大臣というのは少なくとも、その省によっても違うでしょうが、画一的にする必要はありませんけれども、何か一つの事業をやれるだけの任期はやっていただきたい、私はこのように思うわけでございます。 これは総理とのお話もございましょう。また総理だってかわることもあるわけでございますけれども、そういうようなことも今後の参考にして、できれば江藤大臣がまた来年やっていただく、そこで本当の論議ができるのではないか、このように思うわけでございます。 そこで、何といいましても、建設行政というのは五カ年計画できちっと予算がつき、目標が決められるわけでございます。したがいまして、道路、治水、下水道、都市公園、海岸事業、住宅、こういうことについての五カ年計画において、今終わるところもありますし中間のところもありますけれども、進捗率として一〇〇%ちゃんと達成できるということなら結構でございますが、そうでないと予測されるところは、今後の予算のつき方にもよりますけれども、今の状態で予算が進んだ場合にそうなるかどうか、何%ぐらいまで達成できるのか、ちょっと各局長から御答弁を願いたいと思います。
○高橋(進)政府委員 お答えいたします。 御存じのように、都市公園、下水道、海岸、特定交通安全、住宅建設、いずれも六十年度で終わりまして、六十一年度を初年度とする新しい五カ年計画の策定を、法律の必要なものにつきましては法律の成立を待ってすることにいたします。それぞれのものにつきましては、現在の六十年度で終わる五カ年計画についてはいずれも残念ながら一〇〇%の達成を見ておりません。中には七割台の達成率のものもあるわけでございます。 現在まだ続いております五カ年計画は、治水事業五カ年計画、道路整備五カ年計画、急傾斜地崩壊対策事業五カ年計画とございますが、まず治水事業五カ年計画につきましては、六十一年度の予算が成立しました場合には、これは六十一年度で終わるものでございますが、八割近くの達成率、道路整備につきましては六十二年度を最終年度といたしておりますが、六十一年度の段階で七二・六%、急傾斜地崩壊対策事業五カ年計画につきましても六十二年度が最終年度でございますが、六十一年度までで六七・三%というようなことでございまして、いずれもその完全達成については非常に厳しい状況にあるということを申し上げざるを得ないわけでございます。
○新井委員 今お話があったとおりでございますけれども、今日本の国というのはもうみんなから言われておりますように、社会資本の整備というものが非常におくれている。これはもう大変なことでございます。したがいまして、政府といたしましてもこういう五カ年計画というものをきちっと組んで、そして閣議決定をして、そしてこれに対しては全力を挙げてやっていこう、こういうことで進んでいるわけですね。しかし、これが一〇〇%達成されたからといって、もう大変な、その解決ができるような状況じゃないわしかしこれが達成できないといえば、もうますますまた大変なことになるわけでございます。 例えて言うと、道路一つをとりましても、東京なんかで首都高速なんといったって大変な交通渋滞でございます。それで全部の車の二割ぐらいが首都高速を使っているらしいのでございますけれども、その首都高速の道路というのも大した面積を占めているわけじゃありません。そういうわけですから、大変な交通渋滞というのが起こっておりまして、これ一つを解決するにしてもこれはもうなかなか大変でございますし、東京都内で車を走らす、そういう中でもどんどん整備をしなければいけない。あるいは地方交通線を見ましても、いろいろな地方公共団体から陳情、要望、大変な要望が来るわけでございます。 そういう中で、道路財源というのはこれはもう特定財源でございます。その道路財源が今までまともに全部使われましたか。道路局長、どうですか。
○萩原政府委員 現在道路整備は、先生御承知のように第九次道路整備五カ年計画、五十八年度から実施をさせていただいております。 道路財源につきましてはガソリン税それから石油ガス税、それが法定の特定財源でございますが、そのほかに自動車重量税が税の発足の経緯からその国費分の八割は特定財源的な扱い方をされておられます。それらを全部加えましたものは五十七年から五十九年にかけまして約四千百億円まだ道路整備に充当されてない、未充当額として残っておりまして、六十年度に二百億、六十一年度に約二百億、合計で約四百億が特定財源以上に予算に計上されましたために、これは充当されたということになりますと、差し引きといたしまして現在のところ三千七百億円がまだ道路整備に充当されていないという状況にございます。私どもはぜひこれをできるだけ早く道路財源として充当さしていただきたいというふうに今後とも努力をいたしたいと考えておる次第でございます。
○新井委員 私は、この自動車重量税の法案がかかりましたときに、福田大蔵大臣だったのでございますけれども質問さしていただきましたけれども、とにかく税金で納めるかあるいは利用者負担か、特にこの重量税なんというのは取ってつけたようなことでございますので、当然今の道路のこれだけの要望からしますと、全額とにかく道路負担分にすべきではないかという主張をしたわけでございますが、これはまあ一般財源である、しかし道路にもかかわるからということで今お話があったようなことになっておるわけでございます。 で、いわゆる認められた財源がきちっとあるにもかかわらず、どういうかげんか知りませんけれどもそれが全額使われない。それも道路整備五カ年計画がもう一〇〇%できて、もう一二〇にもなります、だから道路は足らないけれども、ほかとの関係にもかんがみて、一部それはまた足らぬときも出るから少しこっち側にとっておきましょうというのではなくて、とにかく足らない、五カ年計画の達成ができない、それでなおかつその道路財源はあるのですけれども、それも全部使えない、こういうような状況でございますので、これはどうしても建設大臣が本年度におきましても、その今残っておる三千七百億、それを道路財源に持ってきていただいて、少なくとも道路整備五カ年計画、第九次の五カ年計画はきちっと達成できるようにやっていただきたいと思いますけれども、いかがでございますか。
○江藤国務大臣 財源については特定財源をまず確保すること、これはもう最大の責任だと私は思っております。それからやはり一般財源を公共事業に導入をすること、これらを含めて建設事業を進めていく努力をこれからも続けてまいりたいと思います。
○新井委員 江藤大臣は国対委員長もやられましたし、もう実力大臣でございますので、間違いなくそれはやっていただける、このように理解をするわけでございます。 それから第六次の治水事業におきましても、これもいろいろなところで河川のはんらんとかがありまして裁判にもなっているわけでございます。確かに、公共事業費がないからそれをその地域の住民が負担すべきかあるいはやはり国とか地方公共団体が負担すべきかということは裁判でもいろいろな議論になっておりますけれども、少なくとも治水五カ年計画というものは予算どおりやっておりますということが、やはり裁判があった場合におきましても、それ以上のお金というのはそれはありませんけれども、それだけは着実に進めておりますというのが僕はこれから何かあったときの最低条件になるんじゃないか、このように考えるわけでございまして、もうそういう直接命にかかわるようなあるいは家か財産にかかわるような被害はなくても、雨が降れば水がたまってどうしようもないような地域もたくさんあるわけでございます。したがいまして、この治水の五カ年計画についてはそういう裁判のときに何かきちっと言いわけが、言いわけというよりも正論として言えるということが非常に大事だと思いますが、その件についてはどのようにお考えになりますか。
○廣瀬(利)政府委員 お答え申し上げます。 河川の整備につきましては、先生御指摘のように、貴重なる財産を守る堤防等を初め、河川管理施設をつくるわけでございますので、私どもは地域の重要度に応じ、あるいは工事の施行の難易等を勘案しながら重点的に配備しているところでございます。先生御指摘のように、予算面につきましては不本意なところがございますけれども、少ない予算を有効適切に使いまして、治水の安全度の向上のために努力をしていきたいと考えております。
○新井委員 また急傾斜地の崩壊対策事業、これも各市危ないところを総点検しまして、もう何万カ所にも上るところの危険箇所が出ているわけでございます。したがいまして、建設省は年次計画におきましてこれを直さなければいけないということで決めているのですけれども、それも遅々として進まない。こういうような予算につきましても、これも大変なまた大事な予算でございます。そういうことで、これも大体同じような答弁でございますので、一方的に言っておきますけれども、とにかくこの五カ年計画もやっていただきたい、このようにお願いをしておきたいと思います。 次に貿易摩擦と内需拡大ということでございますが、建設大臣として非常に内需拡大に対して期待をされているわけですね。公共事業をどんどんふやすとかあるいはまた民活であるとか、そういうようなことで非常に期待をされておりますが、そういう面については大臣としてはどこまでこたえられると思いますか。
○江藤国務大臣 大変難しいですね。しばしばお話ししておりますように、総事業費、公共事業においてはおよそ一〇・一、事業量としては十三兆五千億だけは確保することができました。もちろん、それは補助金の調整等を行っていろいろ工夫した結果でありますし、財源対策等も考えたことでありますが、これをやはり有効、適切に活用していきたい。 それからもう一つは、五カ年計画の中で住宅の初年度が始まるわけでありますから、住宅取得税を初めとするいわゆる税制面、それから、先般来も公庫資金の融資を、五・五を五・四、六・四を五・九、六・八五を六・四というふうに実は金利の引き下げをやって、そして少なくとも初年度住宅が順調に建つようにという努力をする。 一方においては、けさからも御議論がありましたが、金はなくても、一つの誘導策として国が財政投資することによって民間の活力を引き出して、そしてそこに新たな投資を生んでいく、そういう民活方式による景気対策、内需拡大、総合的にやりながらひとつ様子を見ていきたい、こう思っておるところであります。
○新井委員 私は、公共事業で内需拡大というのは、図れないことはないと思いますけれども、これはあくまでも建設業界とかそういう特定なところで、住宅なんかになると大分またそれが広がると思いますけれども、内需拡大にはなっても貿易摩擦の解決策にはなかなかなりにくい。今も新聞、テレビでいろいろ言われておりますのは、アメリカに輸出をしておった業種が、いろいろの物を輸出をしておるわけですが、円高のために採算が合わないわけですね。とにかくそういう関係で非常に輸出が減った。 したがいまして、国といたしましても、企業が倒産ということはこれはもう大変である。したがってその方々が、別に建設業にかわったりほかの業種にかわるというよりも、何とかその企業をもう一遍持ち直して、そして生産性を上げて、また輸出ができるようにしなければいけないという形に結局はなるわけでございますから、そういう企業が健全な間というのは、もうけも非常に少ないのですけれども貿易摩擦の材料にはなる、こういうわけです。 今度は別の面で考えて、貿易摩擦をなくすためには、やはり減税をするとか、それに伴っての消費拡大をするとか、いろいろの細かい手は使わなければいけないと思いますけれども、少なくとも、内需拡大は確かにあるけれども、業種を救うような形にはなっていかないんじゃないか。 ただ、一つ言えますのは、民活を使った場合これはどういう形になるか、当然これは規制緩和に持っていく以外にないのではないか。今建設省でも、あるいはまた東京都でも経済界でもいろいろ研究されておりまして、規制をこういうぐあいに変えてもらえばこれだけの需要が出ますということは、あちこちで具体的な例として言っております。後でまたそれは触れますけれども、そういうわけですから、当然規制緩和ということに対して、何をすればどうなるかということをやはり早急にひとつまとめて考えていただきたい。今一生懸命に検討はしていただいておるわけですが、そういうぐあいに思うわけでございます。 今、住宅減税という問題が出ました。これは非常にいいことでございますし、この前総理も大臣も、もう一歩進めて住宅減税をやる、これは予算委員会等でも資料がどんどん出ました。そういうことで、もう一遍円に直して金額を聞いておきたいわけでございますが、アメリカ、イギリス、フランス、西ドイツ、日本は、そういう住宅関係に対する優遇措置といいますか、減免措置といいますか、そういうことをひっくるめますと、日本の円に直したらどのぐらいの金額になるか、ちょっとお答え願いたいと思います。
○渡辺(尚)政府委員 大変申しわけございませんけれども、手元にあるのがそれぞれの通貨で計算しておりまして、ちょっと円の数字は持っておりません。
○新井委員 どっちにしましても、今回措置をしていただきましたけれども、今まで日本では〇・二というのが〇・三四に上がった。ところが、アメリカでは四・一、それからイギリスでは三・七、フランスでは一・八、西ドイツは三・七、こういう住宅関係の減免の措置というのがされているわけですね。 今の日本の住宅というのは、御承知のように、非常に狭い、ウサギ小屋だとかいろいろなことを言われておるわけでございますけれども、今までのデータをずっと見ましても、例えて言うと、最低居住水準未満の住宅というのも、借家におきましては全国で二二・七、それから公営、公団公社三三・一%、民営借家二一・四、給与住宅一三・六、こういうことでまだ大分残っておるわけでございます。それは居住水準もだんだん上に上がるのかと言えば、そうじゃなくて横ばいから、少し地価が高騰しているとか、あるいはまた所得との関係とか、そういうようなことで下がる傾向にもあるというようなこともあります。 これは資料を一々言いますと時間がかかりますので、一つ「外国人の日本の都市に対する評価」、これは住宅ではありませんけれども、そういうのを見てみますと、家の建て込みというのが、よいのと悪いのと分かれておりまして、よいのが二・九、悪いのが八九・六。それからオープンスペースが、非常によいというのが四・八、だめだというのが八一・七。美しさが、よいのが六・九、悪いのが五〇・五。緑が、よいのが八・○、悪いのが六八・二。静かさが、よいのが一〇・六、悪いのが五八・五。景観の統一が、よいのが一八・三、悪いのが五七・四。ただ活気があるというのが、いい方が五二・九、悪いのが一一・六。それから、治安が安定しているというのが九二・九、悪いのが一・〇です。そういうことですから、日本というのは非常に経済的には活気があって、そしてみんな法律を守って、治安もきちっとしているけれども、社会資本から見るともう本当に住みにくいといいますか、よくないという評価というのがずっと出ているわけでございます。 そういう中で、一つの住宅政策というのをとりましても、公営住宅、それから公団住宅、あるいは持ち家あるいは民間借家、いろいろときめ細かく推進はしているわけでございますけれども、公営住宅の五カ年計画の実績なんかを見てまいりますと、第一期が四十四万戸、第二期が五十九万七千二百戸、それから第三期が四十五万戸、第四期が三十二万戸、第五期が二十五万五千戸、これが一つの計画戸数でございますけれども、なかなかその計画戸数まで達成ができないわけですね、公営住宅の場合は。 それは、東京都なんかで、公営住宅でそれだけの家賃で入れようなんというところは、なかなかどこを探したって土地もないわけでございますけれども、そうかといって、今までの状況から、何も東京都に住んでいる方が、そんなにみんながお金持ちであるわけはないわけでございます。やはりお金のない方もお金のある方も、所得のいい方、悪い方、いろいろな方がいらっしゃるわけですから、今だんだん借家志向というのがデータ的にもふえているわけでございますが、この五カ年計画の中で、公営住宅をとりましてもどんどんどんどん減っている、これではやはり全体を網羅した住宅政策にならないのではないか、このように思いますけれども、住宅局長、この点についてお答え願いたいと思います。
○渡辺(尚)政府委員 御指摘のように、いわゆる借家系の居住水準というのは非常に低いことは事実でございます。今度の新しい五カ年計画の案、まだ原案の段階でございますけれども、その中では、前よりも借家系の比重を増しております。それで、いろいろな形で賃貸住宅の建設を促進していこうということをいろいろ考えております。特に六十一年度の予算案の中には、公営住宅制度を補完しながら地域の新しい賃貸住宅需要に対応するために、中間所得階層の比較的所得の低い階層を対象といたしまして地域特別賃貸住宅制度というのを設けようとしているところでございます。 いずれにしましても、いろいろな形で賃貸住宅の建設を促進してまいりたいと考えております。
○新井委員 データは至るところで出ておりますし、建設白書にもよく出ているところでございます。そういうわけで、この住宅減税に絡むわけでございますが、どうしても住宅減税の場合は個人の持ち家に限定をされている、そういうことですから、借家を建てる場合もそこまでやはり拡大して、その方々が、今度は入る人たちに対して恩典が与えられるようにならなければなりませんし、それからもう一つ、やはり今言いましたように、公営住宅もそんなどんどん減らすのではなくて、どうしてもふやしていただきたい。今抽選して、公営住宅を申し込んだって、なかなか宝くじ当たるぐらいも当たらないということで大変な要望があるわけでございますので、そういういろいろな要望というものも加味してひとつお願いをしたい、このように思うわけでございます。 それから住宅減税につきましては、やはり大幅に、建設省の案としましても五年間というのを三年にちぎったり、その一%というのも金額が変わったりいろいろしているわけでございますけれども、やはり住宅局から出されました減税案というのは本当に最低限これだけはやっていただきたいということで出されたと思うのですが、それも大分手直しがされてしまったというようなことがあるわけでございまして、ひとつ大臣、これはやはり一つの内需拡大というそういう建設行政の面から見ましても、住宅を一つ建てるということは大変な内需拡大にもなるわけでございます。そういうことで、この住宅減税についてはひとつ思い切った、諸外国の例等も見ましてやっていただきたい、このように思いますが、いかがでございますか。
○江藤国務大臣 予算委員会で総理も、日本の減税は極めてみみっちい、今回の税制改正で抜本的に見直したい、こう言っておるわけですから、私どもそれに対応できるような建設省としての体制を整えて臨みたい、そういうふうに思っております。
○新井委員 では国土庁の関係でお伺いをしたいと思いますけれども、東京都区部の、また大阪市における住宅地、商業地の地価が非常に上がっている。特に千代田区、中央区あるいは港区、そういうところの地価が非常に上がっておりますけれども、それらの原因と対策についてどのようにお考えになっているか、お伺いしたいと思います。
○末吉政府委員 最近、全般的には地価の上昇率が鈍化、全国的ペースでは非常に安定しておるのは御存じのとおりでございますが、今御質問にありましたように東京などの都心商業地は非常に上がっております。今御質問にありました港、中央、千代田というところは、昨年の七月に調査しましても対前年度の変動率が四割を超えております。異常な値上がりだと考えております。 これらの原因はいろいろあろうかと思いますが、地域上昇の、地価が上がりました原因につきましては、金融の緩和というのも一つあろうかと思いますが、今までに経験のない要素もあるわけでございます。特に二、三例を挙げますと、オフィスオートメーション化による事務所のスペースが増大しただとか、あるいは外資系企業、特に金融関係の企業が都心に事務所用地を求めるビル需要などによりまして、事務所用地の需要が増大したということが最大の原因であろうと思っております。そのほか、情報が都心に集中する、そういう影響もある。あるいはまた、自社ビルなどを都心地に持とうという企業のイメージアップとかいろいろありますが、主たる原因は今申し上げたとおりであります。 それで、対策はどうだというお尋ねでございますが、全国的に見ましても大部分が東京都に属する状況でございますので、私どもも目下のところ東京都と綿密に打ち合わせをしまして、その善後策、あるいは特に東京都がその気になって対策をしていただくことが重要だと思っておりますので、そういうことで現在鋭意検討を進めておるところでございます。
○新井委員 二〇〇一年に向けて今ずっと、あと十五年進んでおるわけでございますけれども、大体国際化時代を迎えるという状態になりますと、日本の企業もどんどん海外にも出ます。日本人もどんどん海外に行くようになる。そのかわりまた逆に海外の方々もどんどん日本へ集中する。その集中する場所というのは、やはり東京とか大阪とか特定の地域にビルとかそういうものを借りて、そして事業とかいろいろなことをやられると思うわけでございます。そういうわけで、一説によりますと、もうこれから霞ヶ関ビルが幾ら建っても間に合わないぐらい、そういうビルの貸し事務所とかそういうような需要が賄い切れなくなるのではないかというようなことが一つは言われている、こういうふうなことがあるわけでございます。 そういうわけですから、やはりあらゆる、住宅にしましても公園にしましても道路にしましても、一番の基本というのはやはり土地問題にかかわってくる。円高差益じゃございませんけれども、土地が一%上がることによって、国だけではありません、地方公共団体の投資額だって非常に、上がってくる。もしもその土地が一〇%も二〇%も上がるようなことがありますと、これは五カ年計画どころか計画そのものが破綻をするでしょうし、各地方公共団体が持っております都市計画におきましてもこれはもう何にもできない、こういうようなことに、特に千代田、中央それから港というような地域はなってくるのではないかと思うわけであります。 したがいまして、どうしても地価問題の解決をしなければいけない。これは一つは価額の問題でございますし、それから土地空間の利用の問題でございます。そういうためには今後こういう大都市に対する空間利用と土地利用、そういうものについてはどのように考えなければいけないか。例えて言うと、高速道路というのは大体高架で上を走っているのですけれども、今後は地面の下まで地下鉄並みに通さなければいけないこともあるでしょうし、いろいろなことを考えていかなければいけないなということが一つあるわけでございます。 それからもう一つは、二年前に国鉄の品川駅の用地を売却いたしましたけれども、そのときは周辺の土地の値段よりも二・五倍ぐらい高い値段で売れたわけです。国有地ですから当然安く売るわけにもいかない、高く売るわけにもいかない。土地というのは、一回その地域で幾らで売れたということになりますと、その値段が大体その価額になってしまうわけでございますから、そういうようないろいろな問題を含みながら、その土地問題というのも大変なことになっている。 あるいはまた、紀尾井町の三・三平米が二千八百万円ですか、これで旧司法研修所跡地が売れたというのですけれども、この地域は十年前までは三・三平米当たり大体百二十万から、百四十万ぐらいで十分に買えた土地でございます。それが国有地とはいいながらこれだけ高く売れている、こういうようなこともあるわけでございまして、それがまた一つの基準の値段になっている。特に千代田、港、中央、これだけの都心で年間約九千件の土地取引がございますけれども、国土利用計画法にかかるような土地なんというのはもうない。二千平米以上の土地なんというものはもうないんだ。本当に十坪買えても大変なことですし、二十坪買えても大変なことだというようなことにもなっているわけでございます。 そういうわけでございますから、これは国土庁といたしましても総合的にひとつ地価対策、大都市対策、そして一つの例を挙げれば二千平米の国土利用計画法の面積をもっと下げまして、本来百坪だってないぐらいというのですから、ぐっと下げて、三百平米でも多いんじゃないかなと思うのですけれども、そういうところの見解はどのようにお持ちなのか、お伺いしておきたいと思います。
○末吉政府委員 都心の地価対策につきましては、私どもが東京都といろいろ打ち合わせている中の最大の問題の一つは、これだけ上がるということは供給が少ないのが一つの原因であろうと思っております。需給のバランスさえ安定すれば、したがって土地の値段も安定するものと確信をしておりますので、とにかく新たな空間を利用するなり、余り利用されてない土地を利用するなり、まず一点はそういうことのお願いをしております。 それからもう一点は、今先生御指摘のように、土地には国土利用計画法に届け出制度がございます。網の目が、市街化区域では二千平方メートルという御指摘でございます。先生御指摘のように、網の目が粗いのではないか、もう少しその範囲を小さくするとか、そういう検討をしたらどうだという御指摘がございます。私どもも、その問題につきましては十分認識を持っておりまして、検討させていただいておりますが、御存じだと思いますが、国土利用計画法の建前というのは大規模な取引を規制することによって土地取引全体を、波及効果を考慮してやっていこうという建前でございますので、十坪、二十坪というところまで下げれるかどうかはいろいろの点があろうかと思いますが、実情に合ったものは考えて、検討していく課題であろうと思っております。 私どもも、現在国土利用計画法の検討を進めておるところでございますが、この点も、東京都の認識もそうでございますし、計画法の検討を依頼しております先生方の御意向もそういうふうにあろうと思っておりまして、この点につきましては現在鋭意前向きに検討しておるところでございます。
○新井委員 それからもう一つは、国有地の払い下げでございますけれども、国鉄の用地なんかも、品川駅の一部がまた売られるようでございますけれども、前の値段よりも大分高くなっているとかいろいろありますが、これからは土地というものが何かをするための全部の基本でございます。したがいまして、一遍売ってしまったら、さっきの話じゃないですけれども十年たてばもう買うどころの騒ぎじゃない。したがいまして、この大都市におきましてはやはり先見性といいますか、今後この東京都がどういう形で伸びて、人口がどうなってどうだということがはっきりしない間に、そういう目先だけにこだわって国有地なんかを払い下げる時代ではない、このように私は考えるわけでございます。 特に信託制度、そしてまた民活を活用するということにおきましても、別に何も大蔵省が持っている土地をきちっとした業者に貸し与えて、それできちっとした家賃を取っていけば、逆に言えば資産的にももとへ戻って、そういう計算だってそれこそ民活の能力みたいなものも活用して計算していけば大分変わったものが出てくるのではないか、こういうぐあいに思うわけでございます。したがって、この国有地の払い下げということについては私は反対でございますけれども、国土庁としては一体どのようにお考えでございますか。
○末吉政府委員 公有地なり国有地の払い下げにつきましては、国土庁といたしましては、地価が非常に上昇しておるような地域ではひとつ遠慮してもらえまいかということで、昨年の紀尾井町の場合にもそういうふうな要請をしてまいったところでございます。 国有地の払い下げにつきましては、公平性とかあるいは公開という制度が原則でございます。そういう原則は私どもも当然理解するわけでございますが、地価の安定あるいは地価に及ぼす影響というのも非常に重要な要素だと思っております。したがって、公平、公正のほかに、地価の安定ということも要素に入れていただきたい、私どもは事あるごとにそう主張させていただいております。 そういう意味からいたしまして、先生御指摘の信託とかあるいは等価交換のように、土地を余り売らなくて、実質保有したままで利用できる形態ということが現在いろいろ進められておりますし、検討されております。非常にいい傾向だと思っておりますので、その方向がもっと進みますよう私どもも私どもなりに努力してまいりたいと思っておるところでございます。
○新井委員 今そういう都心部の地価が非常に上がっているのは、一面、実需を見込んだ投機的な値上がりが大分あるみたいでございます。そういうわけで、全く民間活力でやっているというのではなくて、まさにマネーゲーム的なところがある。こういうような現状で、それが結果的には、五カ年計画とかそういう一つの都市計画とかいろいろなものが地価の高騰で全部破壊されてしまう。大都市圏はこういうようなことになろうとしているわけでございます。したがいまして、こういう問題については、国土庁長官もひとつよく監督していただきまして、そして実効ある手を打っていただきたい、このように思うわけでございます。 それから最後にもう一つ。土地取引の場合に、長期譲渡の場合でも二六%税金がかかるわけでございますけれども、土地が足らなくてそれを放出さそうというときには、課税をきつくして放出させる方法と、優遇して出させる方法と、この二通りがあろうかと思います。私は、一遍、税金でも、二六%ありませんよ、売っただけの値段でどうぞというようなのも、ある一定期間設けると、そのときには土地がどんと出てくるんじゃないか、そして安く買えた土地は、家を建てるにしてもビルを建てるにしても何をするにしても、それは今度は利用する方々に還元をされるというようなことになるんではないか、こんなことを考えるわけでございますけれども、国土庁長官の所見を承りまして、私の質問を終わりたいと思います。
○山崎国務大臣 非常に理にかなった御意見をいろいろ賜りまして、特に地価の暴騰、高騰に対して、国土庁の務めを十分果たしてまいりたいと思います。単独で考えるのではなくて、地方団体等と十分に調整を行い、そして暴騰を避け、できるなら、先ほどお話に出ました、簡単に申し上げますと、土地の信託その他の方向で、貸し借りでこの問題を処理していきたい、このように考えております。
○新井委員 終わります。
○平沼委員長代理 瀬崎博義君。 〔平沼委員長代理退席、委員長着席〕
○瀬崎委員 きょうは高速道路にかかわる問題をお聞きするのですが、まず最初に、二月十日の予算委員会で江藤建設大臣がこういう答弁をされているのです。「第九次道路整備五カ年計画の中で、七千六百キロプラスアルファ一万キロ構想にする、いわゆる二千四百キロなるものが出てくるわけでございます」「昭和六十一年度中にはこれらの調査を全部終わりまして、第九次五カ年計画が終わります昭和六十二年には高規格幹線自動車道路の指定ができるように万般の準備をいたしたい。」この問題については、この前の建設委員会でもちょっと質問したのですが、残念ながら大臣御自身がいらっしゃらなかったのです。私も一言触れた程度に終わっているのです。改めてちょっとお聞きしたいのですが、「高規格幹線自動車道路の指定」とおっしゃるのですが、こういう定義の道路指定は、一体、国土開発幹線自動車道建設法に基づく指定という意味なのか、あるいは高速自動車国道法による指定という意味でおっしゃったのか、どういう法律、制度の根拠を念頭に置いておっしゃったのかな、このことをお尋ねしたいのです。
○萩原政府委員 高規格幹線道路網と私どもが総称しております道路網は、まだその整備手法その他につきましてもこれから検討するというものでございます。したがいまして、今、瀬崎先生おっしゃいましたように風土開発幹線自動車道の中に入れるのか、あるいは高遠自動車国道の中に入れるのか、あるいはさらに別途の自動車専用道路として整備するのか、そこら辺を込めて、整備手法を込めて現在鋭意検討を進めているところでございます。したがいまして、大臣が指定とおっしゃいましたのはそういう法的な指定という意味ではなくて、高規格幹線道路網というものを一つ決めていきたい、こういうふうに御発言いただいたというふうに理解しております。
○瀬崎委員 それは局長が勝手な解釈をされているのではないかと思うので、大臣の御発言というのは私は議事録から忠実に引用しているのです。これは明らかに高規格幹線自動車道路の指定ができるようにとおっしゃっているのですから、普通ですとまず高規格幹線自動車道路という定義がきちっとあって、それに基づく指定、こういうことになるのではないかと思うのです。ですから、現在そういうきちっとした法的な定義は念頭に置いていないとすれば、大臣は一体どういう構想を念頭に置いて指定という言葉をお使いになったのか伺っておきたいのです。
○江藤国務大臣 今の高速自動車道路が昭和四十二年に七千六百キロ指定を受けまして、そして今整備が実は進んでおることは御案内のとおりです。ようやく供用開始になったものが三千七百キロ余になってくる。あとは大体整備路線その他計画路線に格上げしてきましたから、大体二十一世紀までには全部完成をさせる、こういうことで今鋭意進めておるわけであります。 それにつきましても、第九次道路整備五カ年計画の中でやはり一万キロ構想にするようにしようということが前々から言われておりまして、その残り二千四百キロになりますか、希望はいろいろたくさん出てきておりまして一万キロ近くのものが希望として出てきておるわけでありますけれども、今行われておる七千六百キロに値するようないわゆる高速自動車道路網の整備をさらに第二次として指定をして、そして一万キロ構想に持っていきたいな、私はそう考えておるのです。 しかし、実際問題としてこれほど高遠自動車道路、幹線自動車道路というものの要望が強くなってきますと、残り二千四百キロではとても足りまいなという感じもいたしまして、したがいまして整備手法その他について今鋭意検討中でありますと言って道路局長がお答えいたしたわけでありますが、そういうことを含めてあとどの程度指定するか、それから指定の時期は、私は六十二年度の遅くならない時期が一番いいのではないか、次の十カ年、また第十次の計画が出てきますから、それにスムーズに引き継げるようにやったらどうだろうか、こういうふうに考えておるところです。
○瀬崎委員 そうしますと大臣の念頭にあるのは、現在一応法律の制度となっている国土開発幹線自動車道路あるいは高遠国道、二千四百キロについてこういうタイプの指定、そういうお考えと受け取っておいてよいでしょうか。
○江藤国務大臣 原則としてはそう御理解いただいておって結構だと思います。しかし、今要望のありますものの中には今建設中のいわゆる高速自動車道路に比べますと地理的にいって非常に無理のあるもの、将来採算面にかなり負担がかかるなというようなものも出てきます。したがって、財投資金だけでやってうまくいくものかどうか、こういうこともあるわけですから、これはやはり地方自治団体その他と協議を進めながら、もう少し緩やかな高規格幹線自動車道路というような名称のもとにプラスアルファで指定することもあり得るのじゃないか、こう考えておるところです。
○瀬崎委員 次に、話題を変えまして今度は極めて具体的な話で伺っていきたいと思うのです。 名神高速道路の滋賀県の多賀サービスエリアの下り線の方にレストイン多賀それから多賀レストランという名前の宿泊休憩施設、食堂、売店が現在オープンされているわけです。これを経営しているのは名古屋レストサービス株式会社なんです。これは今日しばしば問題になっている公益法人の道路施設協会の五五%出資によってつくられている会社なんです。大体従業員が社員四十一名、準社員二十四名、パート、アルバイト二十数名、総勢九十名ほどなんですが年中無休、二十四時間営業、賃金や労働条件が極めて悪いわけなんです。 そこで労働者の有志が集まって、労働条件の改善を求めて労働組合をつくろうとしたところ、会社側から呼び出しや、もしやめないなら解雇する、こういうふうなおどしがかけられたり一部には暴力的な事件まで起こってきているのです。ことしの一月二十三日から二十五日にかけて組合づくりの中心になっていた中溝さんら数人に対して次々と支配人が呼び出しをかけまして、組合をつくろうとしているのか、組合づくりの会合のためにどこそこへ行っただろう、しつこく聞きただしているわけです。森野さんという御婦人などは一月二十五日の日一日で三回も呼び出しを受けてしつこく詰められている。労働省見えていると思いますが、労働者が労働組合を結成しようとすることに対して会社がこうした介入をすることはいかがなものでしょうか。
○廣見説明員 お答え申し上げます。 一般的に申し上げますと労働者が労働組合を結成する、あるいは労働組合員であるということを理由にいたしまして不利益な取り扱いをするといったようなことは、不当労働行為ということで法律で禁止されておるところでございます。
○瀬崎委員 実は非常に手が込んでおって、これは今申し上げました名古屋レストサービス多賀支店の総括支配人の酒井という人が、これも組合づくりの中心になっている一人、鴨川さんという人に対して一種のこういう文書を出したわけです。これは「昭和六十一年度年初に於ける準職員の雇用継続について」「過般問合せのあった首記については、次の通り営業展開することとしたい」この中には、準職員の一部にあっては、正職員に登用することも考慮するとかいろいろ書いて、参考までにと現在ホール所属の準職員の十一名の名前が書いてあるわけなんですね。これに対して引きかえに念書を書けと、ここにまた念書の原文もちゃんとあるわけです。これによれば、「準職員雇用継続に関する書面受領いたしましたが、他者に対する閲覧及びコピー等の作成を行い、貴職に迷惑を掛けない事を誓います。尚当書面受領に際しては、諸般の状況を充分に理解し鋭意努力します。但し、万やむを得ず、状況変化の場合には継続雇用書面の一部に於いて変化することも諒承いたします。」これは非常に抽象的なんだけれども、この念書の附属文書としてこういうことがつけられているわけです。この鴨川氏ほか四名を正社員に四月一日付で発令する。二、婦人の友本さんら準社員六名は雇用を継続してやる。三、しかし、労働組合からは脱退せよ。四、六カ月の鎮静期間を設け、その間に企業内組合をつくることを了解する。五番目、企業内組合をつくるとき、従業員相互により役員を決めること。六番目、鴨川氏に対しては委員長や書記長など労働組合三役にはならないこと。こういうふうなことが明記されておるわけですね。一種の誓約書ですよ、これに名前を書いて判を押せ、こう迫っておるわけです。さて、こういう行為は今日許されているのでしょうか。
○廣見説明員 今先生お尋ねの具体的な問題でございますが、私たち労働省の立場といたしましては、当然のことながら先ほど申し上げましたように不当労働行為というものは法律によって禁止されておる、したがいまして、これが発生しないよう一般的に啓発あるいは指導活動をやっていくということで取り組んでおるわけでございますが、個別具体的なケースになってまいりますと、その解決は労働委員会というものを設け、そこで処理するということを原則としておる、こういう仕組みをとっておるわけでございます。 したがいまして、個別事案になってまいりますと、それが不当労働行為に当たるのか否か、それが法律によって禁止されているものであるかどうか、こういうことは労働委員会等で御判断いただく、こういうことになってまいるわけでございまして、不当労働行為の問題等はすぐれて事実認定の微妙さにもかかわってくる問題でもございますので、一般的には具体的な個別事件につきましてそれがどういうふうに評価されるべきかということは私どもとしては判断するのは難しいというふうに考え、そのような立場におるわけでございます。
○瀬崎委員 そういう手続面のことは重々承知の上で我々も言っておるわけですね。問題は、このように例えば労働組合の指導的な役割につかないあるいは企業内労働組合に切りかえる、そういう約束をすれば正社員にしてやろうとか、あるいはまたこれに同意する者は雇用を継続してやろう、こういうことをやるのはどういうことになるか、これを聞いているわけなんですね。
○廣見説明員 先ほども一般的にお答え申し上げましたように、労働組合法七条では不当労働行為を規定いたしております。例えば今先生のお尋ねの件でございますが、七条の一号で、「労働者が労働組合の組合員であること、労働組合に加入し、若しくはこれを結成しようとしたこと若しくは労働組合の正当な行為をしたことの故をもって、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱をする」といったようなことは使用者はしてはならない、こういうふうに書いておるわけでございまして、この条項に該当するかどうかという問題になるのではなかろうかと存じます。
○瀬崎委員 これは明確にこういうふうに文書まで出しているわけで、これは疑う余地のない不当労働行為になっているわけですね。しかもある場合、この人に対してしつこく組合活動をやめる、結局やめないということを理由にして解雇した事例まで出ている。 その上、賃金や労働条件は極めて劣悪なんですね。食堂で働くウエーター並びにウエートレスなんですが、男子の時間給でさえ七百円あるいはそれをちょっと超える程度で、決していいとは言えないのですが、全く同じ仕事を同じ時間やっていながら、女子の場合は五百円ないし五百二十円に抑えられているわけですね。さて、その業務は全く同一だ、しかもその時間給にこういう大きな差がある、こういう点については労働基準法から見てどういうことになりますかね。
○菊地説明員 労働基準法第四条では、御案内かもしれませんが、同一価値労働同一賃金、男女についてうたっております。したがいまして、御指摘のようなことが事実であれば、労働基準法上問題になるかと思いますが、私、事実をまだ掌握しておりませんので、所轄の監督署をして調べてみたいというふうに考えます。
○瀬崎委員 ぜひきちっと調べていただきたいと思うのですね。 それからさらに同種のことで言えば、ここは正社員、準社員それからパート、こう分かれているのですよ。この準社員に退職金制度がないのです。準社員といっても、名前も示すとおり、決して一時的、臨時的な業務ではなくて、食堂、売店、宿泊施設のような恒常的業務についているわけなんですね。契約期間は一年になっているけれども、これは順次更新をしているわけなんです。こういうふうに一年間の雇用契約であっても反復更新している場合、当然これは期間を定めない雇用関係になるのではないか。したがって、当然退職金制度の適用もあってしかるべきだと思うのですが、いかがでしょう。
○菊地説明員 退職金制度につきましては、基準法上特段の規定はございませんで、設けるか否か、どういう内容の制度にするか、適用対象をどういう範囲にするかということは自主的に決められることになっております。 御質問の件は、期間を定めて雇用される労働者が更新されて実質上継続雇用になっておるということでございますが、果たして何回継続されているのか、更新の手続がどうなっているのか、諸般の事情を見てみないと何とも答えられないと思いますが、冒頭申したように、退職金制度そのものは任意に定められる制度になっているところでございます。
○瀬崎委員 私が言っているのではなくて、正社員にはちゃんと退職金制度があるわけなんですね。準社員という名前だけれども、正社員と全く同じような雇用状態にある。こういう場合に差別してその退職金制度を適用しない、こういうことはどうなのか、こう聞いているわけですね。
○菊地説明員 一般に退職金制度を見てみますと、期間の定めのないいわば定年までずっと雇用されるのが前提の職員に対して適用されるのが一般でございます。したがいまして、ある時期をもって期間が満了するような雇用形態の場合には外しておるというのが通例でございます。 したがいまして、先ほども申しましたように、おっしゃるケースが期間を定めて雇用される方に当たるのかどうか、それから継続更新されているといっても果たして何回ぐらい継続されているのかということによって議論は分かれてくるかと思います。いずれにしましても、退職金制度をどのように組み立てるかは自主的なものであるということを申し上げさせていただきます。
○瀬崎委員 これもよく実態を見ていただければ、大体普通なら正規の社員とパートとこの二段階分かれなんです。ここは三つに分かれるわけなんですね。しかも社員と準社員とは実態上ほとんど変わらない。ただ、ついている名称が違うばかりに、いろいろなそういう労働者にとって多少ともプラスになるような制度の適用が違っている、こういう面、非常に大きな差別扱いになっておるのです。実態をよく調べていただきたいと思うのです。 同時に、ここで働いている労働者に対して非常に賃金が低い、労働条件が悪いというだけではなくて、今度は高速道路を利用しているドライバーに対して一体十分なサービスになっているのかどうか。この多賀サービスエリア下り線はトラックの運転手、特に長距離トラックの運転手などのための宿泊施設を営業しているわけですね。 これはちょっと古い話になるのですが、昭和四十九年の道路公団法の改正のときに私も質問しているのです。当時は、トラックターミナル等をつくる場合に公団が出資できるようにしようということだったんだが、そういうことだけではなくて、こういうドライバーの休息施設、福利施設も重視しなければ安全のために十分と言えないのじゃないかということに対して、当時の菊池道路局長が、これは交通運輸関係の労働組合のことなんですが、「その組合のほうで言っております休憩施設というのは、何時間か仮眠する、」「仮眠施設、これもできるだけ無料のようなものをやってほしいんだというようなことを言っておりました」そういう「仮眠施設の一例として、これは有料にたぶんなると思うけれども」考えているというお話をしているわけだ。 さらに当時の亀岡建設大臣は、「厚生施設の不備なために疲労を増して事故につながるというようなことを未然に防ぐことを専門的に道路公団事務当局に検討を命じて、いま盛んに具体的に施策を考究をいたしておる段階でございます。」こういう答弁をしているのですね。この多賀サービスエリアにつくられている宿泊施設などは、やはりこういう国会答弁に基づいてつくられたものではないかなと思っているのですが、いかがなものですか。
○加瀬参考人 おっしゃるとおりでございます。
○瀬崎委員 ところが、ここの宿泊料金はシングルの場合で二千九百円なんですね。まさに国会でも当時答弁されているように、何時間か仮眠する施設なんですよ、それで二千九百円。これは、都会のビジネスホテルに我々が五時か六時にチェックインして翌日十時にチェックアウトしても安いところなら四千円ぐらいで泊まれる時代に、果たして長距離トラックの運転手が一時仮眠するのに二千九百円、こういう料金が果たしてかつて言われておったそういう厚生施設的な料金として妥当なのか。いかがなものでしょうね。
○加瀬参考人 御指摘の二千九百円は、これは八時間以上の御利用についての料金でございまして、仮眠の場合には二時間以内千五百円、さらに一時間割り増しごとに二百円、こういう料金を設定しております。それから、この料金の設定に当たりましては、当然でございますが、類似の宿泊施設の宿泊料金等を参考にさせていただいておるわけでございます。 その参考にさせていただいておりますうちで、例えば近隣の浜松あるいは名古屋のトラックステーション、これは恐らく企業関係の方がおやりになっている休憩施設かと思いますが、そういうところの料金がやはり三千円程度お取りになっているようで、そういう近隣とのバランスも考えざるを得なくて、料金を設定しているわけでございますが、これは私どもといたしましては、俗っぽく申しますと持ち出しの事業で、そういう交通安全のためにいささかでも貢献したいという感じでやっております事業でございます。
○瀬崎委員 これは後でずっとお話ししますけれども、そもそもこの施設を提供している道路施設協会が、これはつついっぱいの経営をしているのならいざ知らず、随分ゆとりのある経営をしておるわけですね。だから、こういう施設の位置づけいかんによってはもっと下げられるし、そうしないと、その利用も必ずしも十分ではないのですね、私どももいろいろ調べてみましたけれども。ここはサウナつきのふろもあるわけです。これは五百円なんです。こちらは非常に利用度が高いんです。あと、運転手は結局寝る場合は、この仮眠施設に泊まらないで車の中に寝ているわけです。せっかくつくった用をなしていない、こういうことが言えるのではないかと思うのですね。 だから、現在のこういう料金妥当という考え方自身が、本当に交通安全を願いあるいは長距離運転手の労働条件等を考えてつくっているのかなと疑問を持たざるを得ないわけなんです。 特に道路公団の道路サービス施設は、道路施設協会がまさに独占占用権を握っているわけでしょう。ほかのものは入れないわけですね。その理由といいますか趣旨として、建設省の通達によれば、「道路サービス施設の道路占用については、」「高速自動車国道及び自動車専用道路における通行者の利便と交通の安全に資する」ためだとこうして、「道路サービス施設の占用主体は道路管理者に代わり得る公共的な団体に限るものと」する。ここで言う道路管理者とはまさに日本道路公団を言うわけでしょう。つまり、例え実際の業務は道路施設協会の下請的性格の強い名古屋レストサービスによって行われているとしても、その会社には道路管理者、すなわち道路公団にかわる役目、これが求められているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○加瀬参考人 お答え申し上げます。 道路サービス施設の建設というものにつきましては、これはやはり公物の上に物を設けるわけでございまして、そうやたらにだれにでも許可するわけにはいかないという事柄から、公益法人というものに限定して占用を認めるという御指導が建設省からされているところでございます。 ただ、その運営に当たりましては、やはり民間のノーハウを生かした、いわば競争原理に基づいたサービスが行われることが望ましいわけでございまして、営業自体は民間に委託したりあるいはテナントとして民間の方にやっていただいたりという形をとっているわけでございます。 このレストイン多賀の場合には、名古屋レストサービス株式会社に協会から委託をしているわけでございますが、そういう観点から申し上げますと、やはりある程度協会は道路管理者と同じような立場であらねばならないというふうに理解しておりますが、その委託先につきましては、それをさらに民間の利点を生かした運営が行われることが望ましいのではないかと考えております。
○瀬崎委員 道路施設協会が物をつくったからといって、それで利用ができるわけじゃないんですよ。それを運営する、そのことによって実際のサービスになっていくわけでしょう。 先ほど通達を読み上げたように、こういう道路の占用については、高遠国道における通行者の利便と交通の安全に資するためにやるんだ、そのためにこの占用主体を厳重に厳選して、その事業主体には道路管理者、つまり公団にかわり得る役目を負わすのだ、こう言っているわけですから、物だけではなくて、その物の運用も含めて、通行者の利便と交通の安全に資しているかどうか、ここがポイントだと思うのです。だから、何もそういう会社に業務を下請させてはいかぬと私は言っているのじゃない。運営の面を一部、名古屋レストサービスがやるのなら、これはやはりそういう公団の役目を自覚してやるべきだ、こういうことではないかと聞いているのですね。いかがですか。
○加瀬参考人 利用者の交通安全あるいは利便ということを念頭に置きながら事業を運営していかなければいけない、当然のことだと思います。
○瀬崎委員 そういうことを十分念頭に置いて……。 次に、ではこのレストサービスなんですけれども、五十九年一月十一日設立で資本金五千万円ですが、冒頭言いましたようにそのうちの五五%、二千七百五十万円は財団法人、公益法人の道路施設協会が出資をしているわけですね。過半数の株を握っているわけです。したがって、私、下請という言葉を使いましたが、レストサービスは道路施設協会の小会社と言ってもいいのじゃないかと思います。この道路施設協会の方は昭和四十年五月の設立ですね。それで、一応公益法人として道路利用者に無料の道案内やお茶のサービス、道路地図の配付、公衆便所の清掃などをやっているわけです。 しかし同時に、道路公団から独占的に道路の占用権を得て、レストラン、売店、ガソリンスタンドなどを設置して、みずから営業を行っている場合もありますし、多賀のように別途出資した小会社あるいは純粋の民間の会社に営業をやらしている。こういう営業からは営業料というのですか賃貸し料というのですか、こういうものを取って収益事業もやっているわけですね。 そこで、この施設協会の収支状況なんですけれども、五十九年度の収支決算書を出してもらいました。ところがこれを見ますと、粗っぽく言って、収入の部、営業料収入を主体とする経常収入が二百三十六億九千九百万円、それから直営事業収入が八十五億九千八百万円。収入の合計が三百二十二億九千七百万円。一方、支出の部を見ますと、経常支出が二百二十四億八千百万円、直営事業支出が七十九億八千七百万円、それから建設費自己資金等が十八億二千九百万円。支出の合計が三百二十二億九千七百万円となっておって、完全に収支のバランスがとれており損益なし、こういう収支決算書が出てきているわけですね。しかし、その中の支出の部にある建設費自己資金等という十八億二千九百万円というのは、本来これは新たな施設建設費に投入された分を意味するのですが、もし通常の企業会計で見れば利益に相当することになるのじゃないですか。
○加瀬参考人 利益金の中の、利益金の使い方の一部かと思います。
○瀬崎委員 これは総務庁の行政監察局の方から見えていると思いますからそちらに伺いたいのですが、境界の収支決算は公益法人会計基準に従ってやられているために、経常支出の中には借入金等償還費、つまりその年度の借入金の元金並びに利息の償還分全額が計上されているのですね。しかも今説明があったように、利益の一部が建設投資という形でこれも支出の方に上がってきているわけです。だから、今の施設協会のは収益事業の実態が非常にわかりにくいのです。 それで現在、公益法人指導監督連絡会議があって、昨年九月十七日に定めた公益法人会計基準では、「公益法人が行う事業のうち、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準を適用することがより合理的な事業については、これを適用しない。」つまり公益法人会計基準は適用しない、こう書いてますね。そういうことからいたしますと、全く営利事業に近いこの道路施設協会の収益事業、これはむしろ企業会計を適用するのが妥当ではないかと私は思うのですが、いかがですか。
○大橋説明員 お答えいたします。 私どもの総務庁では、昨年九月に公益法人の行政監察に基づきまして勧告を行ったわけでございますが、今先生御指摘の公益法人の会計基準の適正化という問題については、今回は特段の指摘をしていないところでございます。昨年九月の公益法人行政監察というのは、いわば第二次の行政監察結果でございまして、それに先立ちます昭和四十六年の行政監察では、公益法人についても公益法人特有のいろいろの問題があるわけでございますから、公益法人の会計基準の整備をするよう勧告いたしまして、総理府本府を中心といたしまして新たな公益法人会計基準ができたわけでございます。 そういう経緯を踏まえておりますが、私どもの今回の勧告の中では、公益法人関係の会計基準について特段の指摘をいたしておりませんが、今先生御指摘のような公正妥当な基準である場合を除いて、できる限りすべての公益法人に新たにつくりました会計基準を適用するのが望ましいというのが総理府本府の考えだというふうに聞いておるところでございます。
○瀬崎委員 いや、私が聞いているのはそうじゃなくて、営利事業の分野、収益事業の分野が非常に拡大しているわけですね。しかもその内容が、いわゆる一般の営利企業に極めて近くなってきている。こういう状況の場合に公益法人会計基準を適用するのがいいのか、それともいわゆる企業会計的な原則での会計処理を行うのがいいのかということになれば、企業会計の方を適用するということになっていくのではないか、こう聞いておるわけなんですね。
○大橋説明員 私の直接の所管でございませんので、答弁があるいは間違っておるかと思いますが、その場合には恐縮でございますが、基本的には、この公益法人会計基準というのは全公益法人に適用するのが望ましいという立場なんだと思います。 その場合に、主務省庁自体の判断によってこういう性格の公益法人については民間の企業会計基準を適用した方がいいとか、あるいは場合によっては収支会計でやる方がいいというふうに判断、それぞれ個々の実情に応じた形での処理が一番適切な方法だというのがこの公益法人会計基準の基本的考え方ではないかと思っております。
○瀬崎委員 つまり、ここで想定しているいわゆる公益法人と道路施設協会という公益法人とは随分がけ離れてきているということが今の話でわかるわけなんですね。つまり、道路施設協会というのはもはや公益法人的性格はだんだん薄れていって、営利会社的な性格が非常に大きくなってきているわけなんです。にもかかわらず、公益法人会計で収支決算書を出してくるから、本当に何ぼもうかっておるのやら、ちょっと見ただけではわからなくなっている。今申し上げましたように支出の中にはその年度の借入金の償還額を全部ぶち込んでいるわけです。普通なら、そのつくった固定資産の減価償却費だけが支出に出てくるはずなのに、それよりもはるかに大きい借入金の返済を全部ぶち込むわけです。それから、新たな建設に使った投資的経費もまたこれ支出にぶち込んでしまうわけですね。後でまとめて申し上げますが、こういう点では、主務官庁である建設省として一体どういう会計基準を適用すべきかは、やはりここまで来ると考えるべきだと思うんですよ。 そこで、私どもでは別途の方法で純粋にどれだけ利益を上げているのかなということをちょっと検討してみたのです。それは貸借対照表の方から割り出しを考えました。私の方で数字を申し上げますから、大きな間違いがないかどうかだけ確認したいと思います。 五十九年度末、流動資産は百七億六千八百万円、固定資産が二百六十八億八千万円、繰り延べ資産が五十六億九百万円、したがって資産の部は四百三十二億五千八百万円。負債の部は、流動負債が十五億四千三百万円、固定負債が百四十七億四千四百万円、引当金が三十七億九千五百万円、したがって負債の合計は二百億八千三百万円。したがって、その差額二百三十一億七千五百万円が正味資産ということになるんですね。このうち基本財産はわずかに五億円なんです。したがってこれを除いた二百二十六億七千五百万円が運用資産、つまりこれは実質上累積利益剰余金、こういう性格になってくるのではないかと思いますが、いかがですか。
○加瀬参考人 財産目録の数字はおっしゃるとおりでございますが、この二百二十六億円というのは、現金として剰余金が残っているわけではなくて、いろいろ施設に化体しているというふうに御理解いただきたいと思います。
○瀬崎委員 わかり切っていますよ。だから、通常の企業会計という考え方をすれば、まさにこの二百三十一億七千五百万円が資本金及び剰余金、こういう科目に出てくるんじゃないですか。そのうちの資本金に当たるものはこの基本財産五億円だから、それを除いた二百二十六億七千五百万円というのは事実上剰余利益金の積み立てた、そういうことになるんじゃないか、こう聞いているんですよ。
○加瀬参考人 これは財団法人でございますので、基本財産五億円という、これは一つの基本財産の積み立て方に寄附行為上の制約等ございますので、通常の企業であればあるいは資本金になる部分がもっと大きくなっているのではないかと思います。
○瀬崎委員 それはまあ評価の仕方によりますけれども、要は、資本金と利益剰余金を足したものという見方をすれば二百三十一億七千五百万円、そこからいわゆる基本財産を引いて、つまり年々の事業でもうけたものの累積額ということで見るならば五億を引いた二百二十六億七千五百万円、こういうことにならざるを得ぬと思うんですね。こんなことを言っては失礼だけれども、これは一遍、加瀬理事もちょっとよく研究をしていただきたいのです。 そこで、五十八年度、もう一年前の末の正味財産を見ました。つまりその時点での累積利益剰余金額は幾らか。百九十七億五千七百万円なんです。この一年間基本財産はふえておりません。同額です。そうなりますと、五十九年度一年間の営業でいわゆる累積利益剰余金は三十四億一千八百万円ふえたことになるんですね。もしこれを企業会計流に言うならば、まさに当期利益金に相当するものではないかと思うのですが、いかがですか。
○加瀬参考人 そのとおりでございます。
○瀬崎委員 結局、企業会計方式がとられていないために、こういう回りくどい計算をしてこないと利益が出てこないのです。そのほかにも利益があるんですよ。経常支出と称している中の事業運営費の中には公益事業分への支出、つまり寄附ですね、これが入っておるわけなんです。たしか八十一億四千二百万円だと思いますが……。
○加瀬参考人 その八十一億何がしの数字は、公益的な事業全体を含んだ数字でございますが、何といいますか、いわゆる利益金の中から公益法人に認められている公益事業については別の数字がございまして、八十一億全体が利益金ということではないと思います。
○瀬崎委員 それでは、利益金の部分は八十一億中幾らですか、はっきりしてもらえばいいのですが。
○加瀬参考人 御指摘の年度につきましては、先ほどの三十四億という数字が利益金でございます。
○瀬崎委員 いや、三十四億というのは、つまり今の八十一億を含んだ、いわゆる経常支出と見込んでの話ですよ。だから、もし八十一億を公益事業の方に回さなければどうなるか、こういうことになるわけなんですよ。もっと利益がふえるということになりませんか。
○加瀬参考人 くどいようでございますが、そうはなりません。
○瀬崎委員 これは率直に言って、収支計算書が先ほど言ったように公益法人会計基準で行われているから我々としても大変見づらいのです。我々も研究してみますけれども、少なくとも三十四億一千八百万円の当期利益になっていることは間違いないですね。我々は、さらにプラスアルファがあるんじゃないかと思って今のような質問をしたのですが、これはまたいずれ検討事項としても、少なくとも三十四億の利益は上がっている。やはり相当な高収益会社なんですね。このこと自身はお認めになりますね。
○加瀬参考人 現在の時点で高収益を上げていることは事実でございます。
○瀬崎委員 ではなぜこの施設協会がこんな高収益を上げ得るのか、こういうことになるのですよ。これは結局、日本道路公団の道路サービス施設は道路施設協会以外占用権がない、占用させてもらえない。言葉は悪いけれども、この独占的利権が施設協会に与えられている、ここからくるのではないかと思うのです。 たしか占用面積は全体で三十二万平米、占用料の総額は五十九年度七億一千万円だと思っていますが、どうですか。
○加瀬参考人 占用料の額は七億一千三百万円でございます。
○瀬崎委員 そうしますと、一坪当たりに直しますと占用料は一カ月わずか六百十円ということになってきますね。
○加瀬参考人 占用料につきましては、政令で近傍類地の地価の〇・〇四%が年額というふうに決められております。
○瀬崎委員 〇・〇四%ですか。四%じゃないのですか。
○加瀬参考人 失礼いたしました。〇・〇四を乗じた数字でございます。
○瀬崎委員 だから、パーセンテージで言えば四%になるわけですね。ですから、逆算しますと、施設協会が借りている土地、土地と言っても更地じゃないですね、ちゃんとサービスエリア化されている土地ですけれども、四%ということになると、その土地の地価は一万五千円ということになりますね。
○加瀬参考人 ちょっと私、頭が悪くてすぐ計算できないのですが、そのようになるかと思います。
○瀬崎委員 結局、こういうふうに低くなってくる理由はどこにあるか。今おっしゃった、近傍類地の土地の値段の四%でしょう。この近傍類地というのは何も道路公団の持っている土地だけを意味するのじゃなくて、高速道路の敷地以外のその辺の山林原野等も含めての近傍類地という意味じゃないのですか。
○加瀬参考人 私どもの占用料の算定の考え方といたしましては、近傍の同じような交通量があるところのドライブイン等の土地の値段、そういったものを参考にしまして不動産鑑定士に鑑定をしてもらって、その価格の〇・〇四倍ということでやっております。
○瀬崎委員 実は国鉄などの場合をちょっと調べてみたのですが、風飲用地をサービス施設に使う場合の、いわゆるここで言う占用料に当たるもの、これは土地の価格の七%プラス管理費プラス売り上げ歩合料金、この三つの合計額の二分の一にさらに公租公課をプラスしたものですから公団の場合に比べると相当高いのです。土地代の七%プラス管理費プラス売り上げ歩合料金、この三つの合計の二分の一にさらにプラスすること公租公課、こうなっております。その他営団地下鉄の場合などはもっと高いのですが、これは大都市ということもありますから比較の対象にならないとおっしゃるかもしれないから省きますが、こういう点、私たちはもっと上げろとかどうとかいうのじゃないのですよ。せっかくこういう安い値段で高速道路の敷地を道路施設協会に貸しているにもかかわらず、協会は高収益を上げているかもしらぬけれども、しかし利用者には料金が高い、そこで働いている労働者の労働条件は悪い、ここに問題がある、こう言いたいわけです。 そこで委員長、資料をちょっと配っていただきたいのですが、よろしくお願いします。この資料は、要は日本道路公団、道路施設協会、名古屋レストサービス、この間の天下りを表にしたものなんです。上の表は公団、協会、レストサービスごとの役員を一覧表にして、それぞれ役員の前役職が何であったかということを表示し、もう一枚の方は今度は役員個人別に、言葉は悪いけれどもどういうように渡り鳥で天下っていったか、こういうことを図示しました。つまり太線部分が渡り鳥なんですよ。これをごらんいただいたら多く説明を要しないと私は思います。 道路公団についてはこれはもう一般的によく知られておりますから略しますが、道路施設協会理事長一人、副理事長一人、常務理事一人、常勤理事九人、非常勤理事が二人、監事二人、計十六人ですね。結局十六人中十五人までが政府並びに道路公団からの天下りなんですよ。こうなってきますと、例えば理事長の前田さん、この方は昭和四十五年から五十三年まで道路公団総裁をされておった。公団総裁を退職されたときの退職金は概略四千五百万くらいじゃないかと我々は計算するのですが、そして五十四年六月から協会理事長でしょう。我々は別に追い出す気は毛頭ありませんが、今度の任期満了まで勤められたとしますと在職期間八年となるのです。 協会の役員の給与や退職金はどうなっていますかということを聞いたけれども、公団を参考にして公団を上回らない程度に決めているという回答が来ただけで詳細は知らされてない。大体公団並みとしますと八年間でまた三千万円前後、あるいはもっと上ですか、こういう退職金となるのじゃないかと思うのです。こういう極端な天下り、こういうことが、一つはせっかく本当にただみたいな値段で道路公団の敷地を協会に貸しているにもかかわらず、これが利用者や働く人たちには潤わない、せっかくの高収益があだになっている、こういうことではないかと思うのですが、いかがですか。
○加瀬参考人 現在は高収益を上げておるわけでございますが、将来、非常に交通量の少ない過疎の地域に高速道路の整備事業を展開していかなければいけないわけでございます。高速道路を管理運営している以上、やはり必要な場所には採算ベースに乗らなくともサービスエリアを設けまして休憩所あるいは給油所等を設けなければいけない、そういう業務をこれから行っていくわけでございますが、遠からぬ将来単年度でも収支が赤に転ずるという予測の数字もございますし、先生御指摘のように必ずしも安い占用料で高い営業料を取っておるということではないと思います。 占用料は御承知のように土地代でございますが、営業料の方はその上にいろいろなものを設けまして、いわばテナントに営業していただいている対価でございます。その中には当然のことでございますがサービスエリアの清掃等は協会がやっておりますし、その他もろもろのことも協会の負担でやっておる部分もございます。占用料と営業料の比較だけで御議論いただくのはいかがかと思います。
○瀬崎委員 それは当たりませんよ。何せ昭和四十年にこの協会ができて二十二年たって、だんだん交通量が少ない路線に店をつくらなければいかぬからと言いつつ、逆に利益をふやしてきているという明瞭な事実があるわけです。その上に名古屋レストサービス株式会社の役員構成をごらんいただきたいのですが、七人役員がいらっしゃるのだけれども、これまた三人までが道路公団幹部の天下りなんですよ。しかもそのうちの二人、三人のうちの二人は施設協会の現職の役員なんです。本田監査役は協会副理事長、蜂谷氏は協会理事でしょう。こうなってきますと公団と施設協会はまさに一体。そしてレストサービスは公団の分身、こう言わざるを得ないと思うのです。 実はこの協会の出資会社は、レストサービスを含めて全部で四十六社あるのです。これも大体似たり寄ったりとお聞きしようと思ったけれども時間ももう来ているようですから、最後にこれは大臣並びに総務庁に聞いて終わりたいと思うのです。 こうしたことで明らかになっているように、道路施設協会それからその分身であるレストサービス、これは結局営利を目的とせざるものが公益法人のはずなんですけれども、まさに営利そのものを目的としている一つの会社、こう言わざるを得ないと思います。そして結局は政府、公団の天下りの受け皿と言ってもいいしあるいは中継機関と言ってもいい。またいろいろな会社に出資して配当金を吸い上げる持ち株会社、こう言ってもいいと思う。そして公団の敷地を独占する利権集団、現状は二十年の歴史の間にこういう性格になってきていると思うのです。ここに最大の問題があるのです。 そういう点で昨年九月には総務庁の行政監察局は公益法人の指導監督等に関する行政監察結果に基づいて勧告していますね。不適切な運営を行っている公益法人がある。それは「出資、役員派遣等により、主務官庁の監督権が及ばない営利企業(子会社等)を実質的に経営し、かつ、一体的に収益活動を行ったり」しているもの、これは「事業の実施方法が適切でない」こういう断を下しているわけです。道路施設協会の現状はこの指摘に該当するのではないか。これは総務庁の方に聞きます。 それから建設大臣の方は、これだけ大量の天下り、役員十六人中十五人までが天下り、これでは別組織というより一体だ、こういう点。それからこの道路公団の敷地を全く一手に占用する権利を与えられている、この利権の独占。それから、自分のところではもちろん直営もやっていますけれども、だんだんと出資だけして人にやらせて配当金だけ取る、こういういわゆる持ち株会社的な性格、こういう点も問題なので、これは一度やはり主務官庁として御検討いただくべきではないか、こう思うのです。 以上をお伺いして終わりたいと思います。
○大橋説明員 先生御指摘のように、昨年九月に公益法人の監察を行ったわけでございますが、その中で、今御説明のございましたような子会社の問題についても勧告いたしておるわけでございます。 この趣旨は、公益法人の趣旨とかあるいは制度、目的から見まして、やはり公益法人が営利企業を実質的に経営し、かつ一体的にその収益活動を行っているということは必ずしも適当なことじゃないじゃないかということで、そういう事態が発生しないように、あるいはそういう事態が発生しておる場合に是正するように、まさに政府全体としての統一的な監督方針をつくっていただきたいというのが私どもの九月の勧告だったわけでございます。 先生今御指摘のような道路施設協会について、私どもの勧告の事例に相当するのじゃないかという御指摘でございますが、先生御案内のように、私どもの監察というのは、ある意味では実態を十分把握させていただいてその上で判断するというのが通例でございますので、今回たまたま道路施設協会についてはそのような事実について、実態について十分調査いたしておりませんので、ここでは少しその判断が難しいというのが私どもの今の感じでございます。
○江藤国務大臣 よく調査してみたいと思います。
○瀬崎委員 終わります。
○瓦委員長 中村茂君。
○中村(茂)委員 江藤建設大臣に、あなたの政治姿勢についてまずお聞きいたしたいというふうに思います。 大臣が、大臣になる前に自民党の国会対策委員長で、私は社会党の国会対策副委員長で、長い間つき合いをさせていただきましたが、あなたの性格もよく知っているつもりですが、最近新聞に、あなたの発言について自民党の金丸幹事長から、選挙についての発言は慎むように、こういう御注意を受けたという新聞記事を見たわけですが、幹事長から御注意を受けるような発言はどんな発言をしたでしょうか。
○江藤国務大臣 所管にかかわること以外は自後発言をしないということにしましたので、御勘弁を願いたいと思います。
○中村(茂)委員 私があえてこういう発言をしましたのは、これから本会議にしても委員会にしても、法案を審議したり、私どもがまた政策について提言したり、皆さんの考え方をお聞きしてやっていくわけです。その際、私どもと大臣の間で信頼性というものが私は一番必要だというふうに思うのです。信頼性がなくなったところでどんなにいろいろやりとりしてみてもこれは始まらないわけです。そういう意味で、発言する場合にはやはり自分の置かれている立場、大臣という立場、それから発言する場所、発言の中身、この三者が絡み合っていろいろな問題に発展してみたりおさまってみたりすると思うのです。そういう意味で、あえて私は大臣のオーバー発言については慎んでいただいて、そして信頼性の中でいろいろやりとりをしたい、こういうふうに思いましたから、あえて発言させていただきました。よろしくお願いいたします。 そこでまず建設省所管の五カ年計画、同僚からさまざまな発言がありました。私はあえてここで取り上げたいというふうに思いますのは、建設省所管の五カ年計画は八本あります。そのうちの五本が六十年度で終わって六十一年度から新たに五カ年発足するという内容になっています。それだけに非常にこの五カ年計画というのはそれぞれにとって重要な問題を抱えているのではないか。 そこで今までのそれぞれ五カ年、これを見てみますと、あえて今度新しく発足する五本の五カ年計画について申し上げますと、都市公園整備五カ年計画、これは六十年度は実績見込みとして、累計で進捗率は七六・六%です。これは調整費を含んでいない数字です。今までは大体建設省も含んでいない進捗率を発表しているんですね。ところが、その調整費を含むと七一・六%で、これは五%進捗率が下がるわけです。 それから下水道整備五カ年計画、これは六十年度で七四・七%、調整費を入れると七一%。それから海岸事業五カ年計画は八二・二%、調整費を入れると七七・四%。それから特定交通安全施設等の整備五カ年計画、これは八九・四%。これは調整費は今までの計画には入っていません。しかし次の、これからの計画にはこれは入っているわけなんです。それをまた後で指摘します。 それから住宅建設五カ年計画、これは戸数ですから、これは調整の戸数を含めて九四%。 どれも一〇〇%にもいってないし、七〇%台。そこで、この五カ年計画というものの性格ですけれども、大臣、これは二つあるんですね。一つは今度の下水道整備計画のように、法律自身を国会にかけて五カ年でつくりなさいということを改正して、それで内閣がつくる。それから法律そのものが五カ年とかどういうふうに改正しなくもいいようになっていて、法律改正しなくも内閣で五カ年をつくっていく。これは住宅建設五カ年計画はそうですね。しかしいずれの方法にしても、内閣が責任を持って五年間こういう計画でやりますというふうに国民の前に約束したものだというふうに私は理解するのです。この計画は、大臣、願望としてつくるわけですか、一つの目標としてつくるわけですか、それとも国民の前に約束したものだからこれは実施します、こういうことでつくるわけですか。
○江藤国務大臣 達成すべき目標だと思っております。
○中村(茂)委員 じゃその目標に対して今申し上げたように実施できないということになれば、大臣として責任は感ずるわけですか感じないわけですか。
○江藤国務大臣 午前中も申し上げましたように、できませんでした、仕方がありませんでは済まない五カ年計画だと私は心得ております。
○中村(茂)委員 済まなければどうするのですか。
○江藤国務大臣 まだ昭和六十年度でございまして、六十一年度は予算審議等を通じてこれからスタートするわけでありますから、第一年目の目標達成に全力を挙げていきたいと思っております。
○中村(茂)委員 私は、これからのことはこれから言おうと思っているのです。今までできなかったものをどういうふうに責任を感じているのですか、こういうふうに言っているわけです。
○江藤国務大臣 大変残念だと思っています。
○中村(茂)委員 大臣、残念だとかどうとかと言われるけれども、私はまだこれからの五年度について申し上げますけれども、建設省全体としてそれは努力されてきたでしょう。しかし、こういう状態でいくと何のために五カ年計画をつくるのか。特に内需拡大ということで公共事業について非常に国民的な関心のあるときに、何回つくってもそれが実施できない、こういうことでは大変なことだと思うのですよ。ただ残念では済まされないと私は思いますから、一応申し上げておきたいと思います。次の問題に入った中でまた答弁していただきたいと思います。 そこで、今度新しい計画が五年間全部立つわけです。その中でまた調整費の問題が出てくるのですけれども、今度の新しい五カ年計画はどれをとって見ても、調整費をふやして格好だけ全体としてやりました、こういうことになっているのですね。 申し上げますと、今度の第四次都市公園整備五カ年計画では、前の三次の計画の調整費は千九百億、今度は五千七百億、これだけの開きがある。それから下水道の整備計画は、五次のときには五千九百億、ところが六次では二兆二千二百億、これは物すごい開きですね。それから海岸事業五カ年計画の第三次では五百億、ところが四次では千九百億。特定交通安全施設等の整備事業については前回はなかった、ところが今度二千億という膨大な金を調整費でつけた。それでなおひどいのは、下水道はまた時間をとって細かくやりますけれども、一つの例として下水道のことで申し上げますが、先ほど申し上げたとおり調整費が大きな開きになってしまった。そうすると、この調整費を除いたものを比較してみると、五次のときには十一兆二千百億、ところが六次になると調整費を除くと九兆九千八百億で減っているのですよ、前の計画より。先ほど申し上げましたように調整費を、前の計画は五千九百億で今度は二兆二千億という膨大なものにして、全体として膨らませているだけなんです。これは下水道で私は例をとったのですが、今度新しく発足するのは全部そういう方式です。 それで、先ほど申し上げましたように、私どもも、内需拡大ということで公共投資の部分については非常に必要だ、波及効果も大きい、こういうことで予算委員会の方で四党修正案を出しました。その修正案の中身も、こういうことではいけないからもっと実質的に見て、内需拡大、波及効果を含めていかなければ大変なことになりますよと。ところが大臣は、先ほどの答弁を聞いていると、いやあとは民活でやるんだ、こう言っているわけです。しかし、これだけの差をつけて、これだけの状況になってきて、ただ口先で民活だ、民活だだけではこれは追いつきませんよ。私はそのことを申し上げたいのです。 しかも、この調整費というものの性格が、今までいろいろな性格があるけれども、沖縄が返還されたときにちょっと使っただけ、あと一回も使ったことなし。そして今度は実際にはこれだけ計画を減らしている。今はそうでしょう、下水道なんか調整費をとれば前の五カ年計画より少ないのです。それで備考の方に、三年たったら見直しについて検討します、こういうふうに書いてある。計画はするけれども、中身が全然伴っていない架空の計画だ、形骸化している、こういうふうに詰められてもしようがない内容になっていると私は思うのです。ですから、ただ単に調整費を安全弁に使って格好だけよくした計画。こういうやり方について私は本当に憤慨するのです。これは建設省のためにも私は言っているのです。 それで昨年の暮れですか、この計画について調整費がどうだのと詰めていくと、そういう面倒くさい計画なら計画なんてやめてしまったらいいじゃないか、こういう大蔵省の発言も私は新聞記事で見た。そうなっていくとこれは今どうなっているんだ。だから、大臣の言うようにあの埋め合わせは民活だなんというごまかしては私は納得できないわけです。もう少し明確な答弁を聞きたい。
○江藤国務大臣 昭和五十三、四年ごろから一般経費のマイナスシーリングが始まって、五十七年になると一般事務的経費も事業分もゼロシーリングになり、五十八年から逐次マイナスシーリングがかかってくるということになってきた、したがって、御意向のように五カ年計画が達成すべきときにもかかわらず、予算の規模全体が伸びないわけでありますから事業も進まずに計画どおりにはいかなかった、こういうことであろうと思います。 したがって、こうした五カ年計画を一体どうとらえるんだということに私は一つ問題があると思うのです。今道路整備は第九次の五カ年計画が進んでおりまして、六十一年度末でもっておおよそ七三%の達成率になるかと、けさ道路局長が説明したと思いますが、それではだめではないかという意見、見方もありましょう。しかし、第一次から第九次まで一〇〇%は達成できなくても、一つの目標を掲げながらこれにかかわる者が最大の努力をした結果、今日北から南まで高速自動車道路が完成し、そして今、目ぼしいところの道路が逐次改良に向かいつつある、それはもう私は隔世の感があると思うのです。 そういう意味においては、長期計画を立ててその目標を達成しようという必死の努力をしてきたその経過であって、今回の五カ年計画に当たっても御意向のように、七、八〇%の達成率では恥ずかしいからやめたらどうかという意見があるのもそれは当然であります。(中村(茂)委員「当然かね」と呼ぶ)言葉の足らないところはお許しいただきたいと思いますが、そういう一〇〇%達成できないものならばやめてしまえという意見があったり、いやそうではない、金はなくてもそのうちにまた景気も回復して財政事情もよくなる、だから目標は目標として掲げてそして努力する必要がある、実はさまざまな議論があるわけであります。 今回、調整費が非常に膨らんでおるということは、やはり財政的に見通しがなかなか困難である、そういう中で何とかこういう人々の要望にこたえようという必死の計画である、こういうふうに善意におとりいただくとありがたいと思っております。
○中村(茂)委員 私は、善意とかどうとかと言っているのじゃないのです。今下水道を言ったでしょう。実際、調整費を除けば前の計画よりか少ない五カ年計画なんですよ。だから前に言ったのは、今までの五カ年計画で達成するように全力を挙げて努力すべきではないか、今度の新しい計画は計画そのものがダウンしているのではないか。しかも、何回か言うけれども、大臣もよく御存じだけれども、これは内需拡大だ、こういうふうに言われているときでしょう。だから、大臣が言うように民活なんという言い方では、もっと基本的なこの計画自身がこういうふうにゆがめられてきていることについて私は非常に残念だ。 それで、もう閣議で決めたことだから、これを直せと言ってもだめでしょう。したがって、曲がりなりにもこれだけ計画が立ったんだから、全力を挙げてこれこそ一〇〇%――それで下水道の問題もまたやりますけれども、これは三年後と言っているけれども、この計画が、金も毎年ついて三年たったところが、三年の割り振りよりも実際はずうっと進捗してきた。やはり調整費を崩さなければだめだわい、こういうふうになった場合に初めて検討ということになると思うのだよ。今までのように、計画自身がそこまでいかないような状態で皆さんがやっていったら、三年後にこの調整費を検討して膨らますなんという情勢は絶対出てこないのですよ。だから、計画そのものについて私は非常に不満だけれども、不満の中においても、これが一〇〇%、全力を挙げてやるという皆さんの姿勢が私は欲しいんだ、言いわけじゃないんだ。
○江藤国務大臣 叱咤激励をいただきまして大変ありがたいと思います。 今までは、これは人様のやってきたことですからとかく批判することは差し控えるといたしまして、六十一年度から、私の現職中にスタートする五カ年計画でありますから、少なくとも初年度から挫折をすることのないように、何としても初年度から目標の第一歩を力強く踏み出すことができるように全力を挙げていきたい、こう考えておるところでございます。
○中村(茂)委員 まあ頑張っていただきたいと思います。 次に、個別のことなんですけれども、郵政省に特定郵便局というのがあるんです。それで、その特定郵便局の局舎を木造化したい。御存じのように、特定局というのは全国で一万七千局あるのです。そして、毎年約六百戸、新しく建てたり、建てかえされるのです。 ところが、基準法それから官庁の営繕法、これによってコンクリートのいわゆる耐久建築でなければいけない、いわゆる官庁並みの規定の中へ入っているわけです。ところが、御存じのように、特定局というののしかも無集配局というのは職員が三名ぐらいのところがある。本当に小さいものです。それも大ビルの何階というような庁舎と同じ官庁営繕法の中に含まれてしまっているわけです。そこで、これを木造でも建てられるような道を開いて、しかもその材木は国産材を使うようにしたい。 そこで、建築基準法と官庁営繕法というものがあるわけですけれども、それをうまく運用してそういう道が開けるのか。今の状態では開けないとすれば、改正するところは研究してもらって改正して、そしてそういう道を開けるようにできるのか。いずれにしても、特定郵便局というものについて、小さいわけですから、その木造化の道をひとつ開いていただきたい、こういうことです。
○江藤国務大臣 昭和二十六年に公共建物の建設に関する法律ができました。そして、この前予算委員会で私ちょっと申し上げてびっくりしたのであります、私も調べまして。それから、こうして国産材をひとつ利用しなければいかぬというときに、もろもろの規制があって木造が建たない、特にひどいのは、大体営林局がコンクリートで建てるなんという話があってはいかぬということで、庁内で寄り寄り検討をいたしまして今勉強しておるところでありますが、ずっと何回も何回もやっておりますから、住宅局長からこのことについてはお答えをさせていただきたいと思います。
○渡辺(尚)政府委員 建築基準法の方について申し上げますが、建物の防火上あるいは安全上の必要最小限の基準を定めているわけですが、ちょっと申し上げますと、木造で建築できる範囲につきましては、一般地域では、高さ十三メートル、軒高力メートル、延べ面積三千平米以内です。それから準防火については、地上二階以下、延べ面積五百平米以内、それから、防火地域については原則として木造とすることはできないということになっております。 それで、お示しの特定郵便局につきましては、基準法上は特殊建築物ということには該当しておりません、これは別表第一に掲げてあるものでございますけれども。それと、一般の建築物に比べまして、木材の使用に関しまして特段の制限は付加されておりません。それからまた、先ほど先生もおっしゃいましたように、特定郵便局は一般に、一般の木造建築物に関する規制、これがかからない程度の小規模のものが多いというふうに聞いております。したがいまして、特定郵便局の庁舎の木造化について、建築基準法によります規制は特段の障害にはなっていない、支障にならないというふうに考えております。
○川上説明員 国の庁舎につきましてお答え申し上げます。 国の庁舎は、その性格からいいまして防災性能を高めるということが必要でございまして、特に、地震とか火災につきまして十分な性能を保持するということが必要でございます。 そういった観点から、官庁営繕法、現在は官公庁施設の建築等に関する法律というふうに名称が改まっておりますが、その法律にのっとりますと、準防火地域に建ちます庁舎の場合は三百平方メートルを超えるもの、それ以外の地域につきましては一千平方メートルを超えるもの、これにつきましては耐火建築物とするというふうな規定になっております。 ただ、ただいま住宅局長が御説明申し上げましたように、特定郵便局は非常に小規模なのが多うございますので、その構造を定めるに当たりましては、この法律の制約を受けるものは余りないのではないかというふうに考えております。
○中村(茂)委員 庁舎営繕法からいって、庁舎というのは、「国家機関がその事務を処理するために使用する建築物をいい、」こうあるわけですよ。この中へ入っているわけです、小さいけれども。だから、言えば庁舎という中へ含まれているわけですね。それで、この庁舎という中から抜かれているのが、「学校、病院及び工場、刑務所その他の収容施設」、以下ずっと自衛隊まであります、これは除くものとすると。ですから、庁舎という中に含まれているために、小さい、大きいじゃなくて耐火構造の建物をつくらなければいけない、こういうふうになってしまうわけです。 ですから、庁舎ということになれば、合同庁舎なんという何階もの大きいものもある、それから、三人ぐらいで事務をする特定局の無集配局まで庁舎だ。だから、ここのところが解釈がきちっとできて、今言われるようなことができるとすれば、それはもうこういうものにかかわりなく建設できるというふうになるわけですが、郵便局は郵政省が建てるわけですけれども、郵政省へ行くとこの官庁営繕法がちょっと問題になって、ここのところの解釈なりそういうものを広げてもらわなければなかなか難しい、こういう話になってくるのですね。
○川上説明員 庁舎の定義につきましては先生御指摘のとおりでございます。庁舎の性格から申しまして、これは国民の財産、権利、あるいは防災時にはその防災の拠点となる、そういった重要な施設でございますので、そういった制約があるということでございます。
○中村(茂)委員 そこで、まあさまざまな問題があると思いますけれども、大臣、ひとつ研究してください。よろしくお願いします。
○江藤国務大臣 担当局長、部長をして郵政省と協議をさせます。
○中村(茂)委員 次に、関越自動車道の上越線の方ですけれども、公団、来ていますね。藤岡から佐久の間の七十キロ、これは五十四年三月に整備計画に格上げされた。今六十一年の三月ですから、その格上げされたときから七年間たっているわけであります。七年間たっているけれども、今どのような状況で、そしてそのとき六十年代後半に供用開始ができます、こういう話を聞いたのですけれども、そういうふうに計画上進行しているのかどうか。 それから、時間がありませんからずっと申し上げて、固めて答弁いただきたいと思いますが、佐久-更埴間四十七キロ、これは六十一年一月二十一日に国幹審で整備計画に格上げになった。これは何年たったら供用開始にできるのか、簡単でいいです。 そこで、きょうお願いしたいというふうに思いますのは、このような計画で進めていくと、長野県の場合には長野中央道というのが岡谷から松本、長野に入って須坂というところまで行くわけです。これは藤岡から佐久の間の供用開始よりも少し早く供用開始になるか、いずれにしてももう相当進んでいます、それから佐久のについても、先ほど申し上げましたように整備計画が立ってもう七年たっているし、六十年代の後半には供用開始できるという話になると、佐久と長野市の間が、今申し上げた佐久から更埴間がことしの一月に初めて整備計画で格上げされたわけですから、そこに穴があいてしまうわけです、両方が行ったときに。ですから、そこのところを、何でも佐久の方から来たからそこから手をつけるのじゃなしに、長野の方はそのときはできているわけですから、更埴の方からも両方はさみ打ちにするくらいな考え方で計画を立て着工してもらいたい、こういうふうに思ってきょう発言させていただきました。
○戸谷参考人 関越自動車道の藤岡-佐久の間につきましては、昭和五十四年三月に施行命令を受けまして、昭和五十六年五月に藤岡-松井田間四十二キロの路線発表を行い、引き続き五十七年三月に松井田-佐久間二十七キロの路線発表を行っております。現在、中心ぐいの打設を完了いたしまして、地元の皆様と設計協議を行いつつ幅ぐい設置を進めているところでございます。幅ぐい設置済みの区間より用地交渉を行っている状況でございます。今後は、残る幅ぐい未設置区間の打設と用地買収を鋭意進めてまいります。なお、工事につきましても今年度内には一部本線工事に着手していく予定でございます。供用年度につきましては六十年代後半ということで努力しております。 次に、後段の御質問でございますが、佐久-更埴間につきましては、御承知のように今年一月二十一日の国土開発幹線自動車道建設審議会におきまして新規に整備計画が決定されました。その四十七キロにつきましては、同日付で建設省から調査指示を受けたところでございます。今後、土質の調査、概略設計等実施計画認可のための調査を鋭意進めていく予定でございます。したがいまして、工事の実施方法等につきましては、それらの調査の結果を踏まえてこれから十分に検討してまいりたいと考えております。
○中村(茂)委員 今の最後の方の工事については、何か慎重にと言ったのは、間のあくところ、両側からということも含めて検討したいということですか。
○戸谷参考人 まだ調査にかかったばかりでございますので細かいお答えはできませんが、事業の効率性等についても考慮しつつ、御質問の趣旨を踏まえて検討してまいりたいと考えております。
○中村(茂)委員 終わります。
○瓦委員長 山花貞夫君。
○山花委員 去る二月七日、新聞各紙が行革審の特殊法人問題等小委員会の報告の素案の要旨というものを掲載いたしました。続いて二月十日になりますと、昨年十月から取り上げられました十九の法人のうち住宅・都市整備公団を初めとした六つの法人につきまして、委員と担当者庁との質疑をそのまま列記したとされております審議経過の概要というものがこれまた新聞に掲載されたところであります。六つの法人につきまして、それぞれ関係者から非常に強い関心が寄せられているところであります。 例えば、ついせんだってでありますけれども、二月二十八日、都内の公団自治協、公団にお住まいの皆さんの全国的な組織でありますけれども、縮小・民営化反対ということで決起集会を開いております。来る三月十六日には、全国的規模で公団自治協及び住宅・都市整備公団の労働組合その他団地サービスの労働組合などが日比谷の野外音楽堂で「まもれ公団住宅、ふやせ公共住宅3・16中央大集会」というものを開催する予定になっております。 そこでの皆さんの気持ちは、「安くて、広い、良質の公共住宅が切実に求められているなかで、公団住宅の「縮小・民営化」はこの願いに逆行し、国の住宅政策の大後退を意味するものです。「縮小・民営化」は、家賃の大幅値上げをひき起こすなど全国で六十六万戸、」二百万人の公団賃貸住宅居住者の生活に重大な影響をもたらすことはもちろん、公団住宅に入居を希望する多くの国民の要求をとざすものです。そして公団事業に関係する多方面の企業、業者の営業と業務に大きな被害を与え公団で働く職員の雇用や職場をおびやかすものでおります。」こうした内容になっているわけであります。 〔委員長退席、東家委員長代理着席〕 私は、本日は時間の制約もありますので、この住宅・都市整備公団の縮小・民営の問題に絞って、建設省を初め皆さんの御意見を承りたい、こういうように存じます。 さて、いよいよ小委員会報告などが漏れ伝わってくるようになりますと、いずれ、一月あるいは二月以内にはまとまった意見として出てくるのではなかろうか。そういたしますと、当建設委員会におきましても、これは継続的に引き続いて議論をしなければならないテーマであると思うわけですが、我々が大変危機感、不安感を持っているよって来るゆえんも若干御説明をしておくことがこれからの議論に必要ではなかろうかと思いますので、若干意見を含めて経過についてまず述べさせていただき、その上でいろいろ御質問をさせていただきたいと思います。 実は、住宅・都市整備公団が、前身の日本住宅公団以来三十年を超える歴史を持つ中で日本の住宅問題に果たした役割は限りなく評価されるところがある、私はこう考えております。政府の住宅政策の中核にもあったものだと確信もいたします。 この公団が、周辺の環境の中で少しくあり方と目的を変えられつつあるのではなかろうかという心配はかねてからあったわけでありまして、一番古いところでは、一九七一年、これは参議院選挙のときでしたけれども、都会出身の議員の皆さんから住宅公団を払い下げるという運動が起こりました。引き続いて、その次の参議院選挙の前でありますけれども、七三年の五月、当時の田中首相が、インフレ対策ということで、公団・公営住宅を入居者に払い下げるようにと建設省に指示をおろしました。 具体的には、当時二DKで三百万、四百万という値段まで算定されて、かなり急ピッチで話が進んだわけでありますけれども、これは世論、マスコミから、いわば場当たり的なインフレ対策である、本来の政府の土地政策、住宅政策の中から出てきた問題提起ではないし、選挙目的ということでは邪心があり、また投機に利用されるのではないかと大変批判を呼びまして、最終的には、そのときの国会で、当時の金丸建設大臣が払い下げを行う場合は衆議院の建設委員会の許可を受けると発言することによって一たんはおさまったわけであります。 以来、さまざまな動きがありましたけれども、八一年十月には日本住宅公団と宅地開発公団の統合ということの中で我共が心配いたしましたのは、その設置の目的から、住宅に困窮する勤労者のために住宅を建設するというところが削除されたというところを中心として、今後の公団のあり方が大変議論されたことは我々の記憶に新しいところであります。 次いで、住宅・都市整備公団を中心としての動きを振り返ってみると、八二年七月には臨調の基本答申、第三次答申でありますけれども、「住宅の量的充足と民間部門の発達という現実を踏まえて、民間の能力を最大限に生かすことを基本とし、民間部門が十分機能する分野については逐次公的部門の関与を見直していく必要がある。」との答申が出されまして、以来、行革審における審議が今日まで進められたわけであります。 この間、おととしでありますけれども、田中元総理が、これは箱根での同派の研修会でありますけれども、国家財政の赤字補てんとして、公団住宅を売り払えば数十兆円になるとお話しになったことが報道をされました。これを受けて、ということではないかもしれませんけれども、昨年の予算委員会におきましては、この住宅公団を分譲、賃貸ともに売却するということにすれば百三十兆から百五十兆のお金が出るではないかというやりとりが出たりしたわけであります。 こうした経過の中で、過日の行革審小委員会の素案を拝見いたしますと、中身としては、この問題となった法人のあり方、活性化の問題を中心として議論されてきたようでありますけれども、こうした私たちの経過を踏まえての不安という観点から、新聞報道された幾つかの問題について見てみると、いよいよ公団の解体に向かって事が進められたのではなかろうか、こういう不安をぬぐい去れないのであります。こういう前提を置きまして、以下御質問させていただきたいと思います。 行革審における特殊法人小委員会のこれまでの審議経過と審議内容について、御承知のとおり、非公開でありますから、私も新聞に出たものを基礎としてお伺いせざるを得なかったわけですが、建設省では担当の方がここに出席されておると思いますし、これまでの議論にも参加されてきたと思いますので、差し支えない範囲におきましてこれまでの経過と議論の中身についてお話しいただきたい、こういうように思います。
○渡辺(尚)政府委員 前の建設委員会でも申し上げたわけでございますが、我々の立場は、行革審のヒアリングに答えていろいろ御説明するという立場でございます。したがいまして、私の方から経過でありますとか内容とかについて申し上げることは差し控えたいと思います。
○山花委員 ということであるといたしますならば、一応私どもが知り得た問題に沿って、その点についての建設省の御意見を承りたいと思います。 まず、具体的に議論されているテーマとしては、分譲住宅の問題、賃貸住宅の問題、宅地の供給の問題、そして会計処理の仕組み、その他要員合理化の問題も出ているようでありますけれども、例えばこの分譲住宅の問題につきまして、公団の一般向け分譲住宅は急減している、立地条件が必ずしもよくないところを中心として売れ残りが目立っている、住宅分譲を公団事業として実施する必要性はもはや乏しくなってきている、こういう問題提起がされているようであります。公団の方は後で伺いますが、建設省といたしまして、こうした住宅分譲公団事業を撤退しろ、こういう問題提起に対してはどういうふうにお考えになっておいででしょうか。
○渡辺(尚)政府委員 公団が住宅を供給していく際に、バランスの問題でありますとかあるいは町開きの問題でありますとか再開発でありますとか、いわば民間では十分な対応が困難な計画的な町づくり関連というものがございます。五十八年の三月の臨調答申におきましても、そういうものを原則として分譲住宅はやれということになっております。そういうことから申しましても、公団の分譲住宅については、臨調答申の線に沿って今後もやっていく必要があると思います。 ちなみに、現在まだ原案でございますけれども、第五期の住宅建設五カ年計画におきましては、公団の分譲住宅三万戸を予定しております。
○山花委員 今、建設省としての住宅・都市整備公団につきましての位置づけと評価を伺って少しく安心する部分もあるわけでありますけれども、たまたま私、東京の三多摩地区でありますから、最近八王子ニュータウンにつきまして、住宅・都市整備公団が地元と協議して町づくりを行っていく、こういうことについて、画期的な住民の声を反映した町づくりということで新聞報道がなされておりました。八王子ニュータウン事業の基本設計案がこの十五日、二月の十五日までに地元住民で組織する「八王子南部地域街づくり推進協議会」に提示されまして、皆さんの意見を聞いていろいろ修正を行っていく。従来のようにがむしゃらに山を削り、ブルドーザーを走らせ、団地をつくる、数をつくるということではなくて、今若干お話もありましたけれども、そうした自然の緑を残しながら、かつ職住接近のテーマなどについても検討し、二戸建ての比率を増大するなど、地元の皆さんとの調和の上に新しい町の建設を行っていく。今日の緑の問題を考えても、非常に公団としての特性を発揮された事業ではなかろうか、こういうふうに伺っておったわけであります。 私は、そうした意味から、まさに、今お話がありましたとおり、民間のデベロッパーがやるのとは違った大きな政府の住宅政策の中での位置づけがあるのだ、こういうように思います。 今答弁の中にありませんでしたけれども、何か売れ残りが目立っておる、こういう指摘もあるわけです。これは公団の方に伺った方がよろしいかもしれませんが、何か五十五年当時も、たくさん建ったのだけれども、売れ残り、未入居のまま放置されているところがたくさんふえてしまった。会計検査院の指摘をきっかけといたしまして議論されましたが、現状どうなっているのでしょうか、その点伺いたいと思います。
○吉田参考人 公団住宅の建設につきまして、昭和五十年当初のころに、当時の景気対策等で若干無理して建てたという面もございまして、未入居の問題が指摘されたことはございます。その未入居の実績といたしまして一番数字の大きかったときは昭和五十三年三月、五十二年度末のころでございまして、そのころ四万戸を超える未入居住宅を抱えたことがあったわけでございますが、その後のいろいろの努力によりまして逐次低下してまいりまして、六十年三月、昨年の三月には六千七百戸余りというふうに低下しております。ことしに向けましてこれもまた低下していくというふうに私どもは見込んでおります。
○山花委員 今もお話がありましたけれども、私ども当時からずっと経過を伺っておりますが、非常に改善の跡が見られるというのが売れ残り住宅問題についての今日ではなかろうかと考えております。 次に、賃貸住宅につきましての指摘は、これまた公団による新規賃貸住宅の建設は、立地条件の恵まれた既存老朽賃貸住宅の建てかえ、立体化を主体とすべきである。これもいわば事業をぐっと縮めるという問題提起なんですけれども、現在の住宅・都市整備公団の果たしている役割を念頭に置いていただいて、こういう指摘が当たるのだろうか、何か家賃問題もあり、住宅の建設戸数が非常に少なくなっているからそういう傾向が出ているんだという指摘もあるようですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○渡辺(尚)政府委員 私が申し上げるまでもなく、我が国の住宅事情というのはまだまだ改善すべき点が多いわけでございます。五十八年の住宅統計調査によりまして六十年までに解消しようとしておりましたいわゆる最低居住水準未満の世帯が全国で一一・四%もございます。大都市になればこれはさらに率が高いわけでございます。それから、住宅そのものに対する国民の不満というのも非常に高い状況にあります。そういうことで、今後とも、間接的な誘導施策のほかに、公営住宅等との役割分担を図りながら、公団に特に良質でかつ家賃負担の可能な賃貸住宅を供給してもらうということが、国民の居住水準の向上のために極めて重要なことであるというふうに考えております。 公団の賃貸住宅の建てかえにつきましては、土地の高度利用等々のことから積極的な推進を図ることといたしておりまして、六十一年度予算案が通りますと事業実施を開始するということにしておりますけれども、これは入居者の理解と協力を得ながらやらなければならない事業でございますし、また、建てかえたところに住んでおられる方々が入るということもございます。そういうことで、それのみではとても今我々が期待しております公団の賃貸住宅の供給というのはおぼつかないというふうに我々は考えております。 ちなみに、先ほど申しましたように五カ年計画における賃貸住宅は十万戸というふうに想定しております。
○山花委員 今の御指摘にもありました家賃の問題というのは大変大事な問題である。問題の大きさは、つい先ほどまで続けられておりました家賃裁判を通じて、建設省も公団も十分御認識のところではなかろうかと思っております。民営化で一番心配するのは、やはり住んでいる立場からいたしますと家賃の問題でありまして、かつての民営化ではなかったかもわかりませんけれども、民活という立場から地主さんに土地を出してもらって、上物は公団が建てる、一定の期間たったらこれを地主に売り払う、こういう契約が都内あちこち進んだ時期がありました。当時裁判が随分起こっており、公団も苦労されたところではないかと思います。 こういうところにつきましては、住んでいる立場からいたしますと、きのうは家主さんが公団だったのだけれども、一晩明けたら家主さんが今度は民間の人になってしまった、家賃がどうなるかということが大変心配されたわけでありまして、裁判の中でも建設大臣の添え書きがあったものは全部うまくいかなかったという記憶が私残っていますが、これは例えば、当時家賃が二万円だったものがたちまち十万円になったというようなことを私ども伺っているわけでありまして、この家賃問題は非常に関心が高い。公団でなければというところがなお強く要請されていると我々は考えます。 実は、かつて建設委員会で居住者の生活実態調査に基づきまして、非常に荒っぽく言うならば、家賃をまともに払えない人が向こう三軒両隣のうち一軒ですよ、六軒のうち一軒はなかなか家賃がすぐ払えない、遅滞が生じているという問題を指摘したことがありました。それから、ローンの支払いにつきましても家賃の支払いにつきましても、現在の時点で公団が規定しておる所得階層よりももうちょっと低くなっておる。特に三十年代前半に建てた公団におきましては、息子、娘が嫁に行って老夫婦だけが住んでいる、年金だけで生活しているということになりますと安いという意見もありますけれども、家賃がまともに払えない家庭がふえております。離婚をしてお母さんと子供が住んでいる家庭も同じ状況というような場面がたくさんあるわけでありまして、これは最近も家賃の滞納がなお非常にふえ続けているのではなかろうかということが気になるところですけれども、この辺の実態について、もしありましたならば御説明いただきたいと思います。
○京須参考人 家賃の滞納状況でございますが、過去三カ年の推移で申し上げますと、まず三カ月以上の滞納について真の滞納と申しますか、私どもはそういう資料をつくっておるのでございますが、五十七年度で申しますと、件数で一万九千百件でございまして、全体の三%でございます。それが五十八年度になりまして二万三千五百件、三・七%、〇・七ポイント上がりました。五十九年度は二万四千七百件でございまして、三・八%、五十九年度に至りまして微増にとどまっております。また、金額で申しますと、滞納率で見ますと、五十七年度は全体の二・三%の滞納でございますが、五十八年度、五十九年度はいずれも二・五%、おかげさまで滞納率につきましては増加傾向には歯どめがかかったのではないか、このように考えております。
○山花委員 もう一つだけ伺って、次に公団に伺いたいと思います。 宅地の供給問題については新規の土地取得はやめるべきである、こういう意見が指摘されていますけれども、この点についてまず建設省の方から、どうお考えかということについて伺いたいと思います。
○清水(達)政府委員 公団の宅地開発事業につきましては、宅地の供給とともに健全ないい町をつくるということが非常に重要な仕事だと思っておりますので、これは今後とも推進していくべきものと考えております。 公団事業の場合には比較的規模が大きくて懐妊期間が長いものですから、長期的な視点から適切な土地取得を行っていく必要があるというふうに考えております。ただ、事業採算をとることが最近非常に困難になっているという状況もございますので、採算性の確保等の問題につきましては慎重に検討しながら、また公団の土地の処分状況、在庫量といったふうなものも十分勘案しながら適切な土地取得をしていくものというふうに考えております。
○山花委員 なお、さまざまな問題が議論されているわけでありますけれども、一応ここで、こうした分譲住宅問題については撤退すべきである、賃貸についてはもう抑えるべきである、土地は取得すべきではない、こういった方向での議論がある中で、実は公団当局にこうした議論について、業務を縮小する、民営化するというような動きに対して公団としてはどう考えておるのかという基本的な問題についてまず伺いたいと思うのです。
○吉田参考人 ただいまの御指摘、新聞紙等でそういう記事等を拝見しているわけでございますけれども、私どもといたしましては、行革審の小委員会の方でそうした考え方をまとめられたというふうには必ずしも伺っておらないわけでございますので、ここで真っ正面からどうこうというお返事を申し上げるということは必ずしも適当でないというふうに思うわけでございますが、昭和三十年以来培ってまいりました企画力でございますとか技術力、いろいろな意味でのノーハウというものを活用いたしまして、国民の皆様のために役立つような住宅宅地対策あるいは都市整備、再開発の推進、そうした面に対しまして努力をしていくという決意には変わりございません。
○山花委員 三十年の歴史を持ち、かつ技術の水準その他を見たってどこの民間以上のものを持っているのだと私も考えておるわけでありますけれども、やはりまだ議論されている段階だからということではおくれをとるのじゃなかろうか。もっと公団としては積極的にこの問題について公団の役割、機能、そして存在価値等をアピールしていく、それぞれの関係機関に働きかけていく、こういうような姿勢が必要なのではないだろうか。そうでないと、事業を縮小する方向、いわゆる民営という方向、払い下げ問題等も含めて出てき始めてからでは遅いのではなかろうか、こういうふうに私は思うのですけれども、公団の御意見を伺いたいと思います。
○吉田参考人 公団といたしましては、先ほども申し上げましたように、三十年余りにわたります経験とノーハウ、そういうものを控えまして、現在の形で実施していくということについて一応適当であるというふうに考えておるわけでございまして、こういった役割を十分果たすよう今後とも努力してまいりたいというふうに思っております。
○山花委員 縮小絡みの問題として、今居住している皆さんの問題を中心に伺ったわけですが、そこで働いている公団の職員の立場あるいは団地サービスの皆さんの立場からいたしますと、今度の小委員会の議論の中でも要員の合理化について触れているわけでありまして、この点公団としては、現在の要員が少し肥大化している、こうお考えになっているのか。事業量との比較においてむしろ少ないと考えておるのか。これからの事業の見通しをも含めて、要員問題について基本的なことを伺っておきたいと思うのです。
○吉田参考人 公団の定数というものはやはり事業とマッチして考えられるべきものであるということは原則的にあると思います。したがいまして、現在の定数といたしましては、現在の事業を行うのには一応ふさわしい定数であるというふうに思っているわけでございまして、こうした陣容を控えまして、今後とも与えられました役割を十分に果たしていきたいというふうに思っております。
○山花委員 きょうは基本的な問題提起ということになりましたので、最後に大臣にお伺いしておきたいと思うのですけれども、これまでいろいろお伺いしたテーマをも含めまして、今度の小委員会の素案以降、新聞記事に出たところだけになりますけれども、これを見ますと、やはり民活あるいは内需との絡みにおけるさまざまな議論についてはあり得るものだと思いますけれども、全般的にはやはり民間の営利企業、デベロッパーの立場から非常に関心を持たれ、そしてこれからの事業について採算性だけが重視されておる。そこに貫かれたさまざまな批判が寄せられているんではないだろうか。 〔東家委員長代理退席、委員長着席〕 本来、政府の持つべき今後の将来の住宅政策、土地政策、外国からウサギ小屋と言われているような住宅問題は、なお単に質の問題だけではない、たくさんの問題があるのではなかろうかと思いますけれども、そうした本来政府が打ち出していく住宅政策の中から出てきたテーマということではないのではないだろうか。したがって、当然のことながら公団の分譲とか賃貸といった公的住宅の建設に期待している多くの国民の夢とは全く無縁でありますし、また現在居住になっている皆さんが、古い団地ですと居住環境が非常に悪くなっております、むしろその改善を望んでいる、こうした意欲とも問題解決とも全く無関係である。 要するに、今出ている新聞報道の限りでは、国民不在の議論ではなかろうか、こういうように考えざるを得ないわけでありまして、こうした方向で公団解体の動きが進むということについては、これは私たちとしては大変危機感を持たざるを得ないというのが実は私の、短い時間ですけれども、問題提起のまとめであります。 大臣にお伺いしたいと思うのですけれども、一応閣議決定されました臨調の答申のその住宅・都市整備公団にかかわる部分、そこからスタートいたしまして、全体の流れが今問題提起いたしましたような方向に流れているわけでありますけれども、どう考えてもちょっと問題が大き過ぎるのではなかろうか。 政府の住宅政策、土地政策の基本的な立場にのっとって考えるならば、いたずらに採算性のみを考えるということではなくて、改めて抜本的にこの問題について考え直す必要があるのではなかろうか。閣議でその部分についてこういう方向が出ているといたしましても、もう一度閣議でもとに戻すというくらいの決意があってもよろしいのではなかろうか。住宅・都市整備公団の分割・民営の方向については抜本的に考え直すということにつきまして必要ではないか、こういう私の主張でありますけれども、大臣の御見解を承りたいと思います。
○江藤国務大臣 新しい五カ年計画を住宅で進めていく場合に、公団が果たす役割は極めて大きいと私は思っております。 特に最近、五十五年でおおよそ七六%持ち家が建っておったものが、六十年になるとそれが五三%くらいしかない。いわゆる賃貸がふえてきておる。これから五カ年計画を進める中ではもっとそういう傾向が高まっていくのではないかと私は思っておるのです。ですから公団がこれから果すべき役割はもっと大きくなっていく。したがって、党におきましても、大都市圏だけではなくて、地方都市の民活の入りにくい地帯でいわゆる住宅公団が直接に仕事がやられるように、少しくそういうものを広げる方向でいろいろ御協議を今願っておるところであります。 それからもう一つ、私はずっと考えておることでありますが、例えば国鉄用地を五兆八千億の財源として払い下げる、あるいはその他の国有地を住宅用地その他で払い下げるという話がありますが、ただ値段を高く売ればいいというものではないと私は思うのです。民間のいわゆる開発業者が腕に物を言わせて、力の強いものが値段をつり上げて、そして高い、いい住宅を建てればいいという問題じゃないので、やはり中心部にある一番便利のいいところに国鉄用地を初めそういう国公有地があるわけですから、そういう都市再開発が行われるときには必ずこの都市整備公団、いわゆる住宅公団を一枚かまして、そして地価の鎮静化と住宅供給とあわせてやるということを考えて当然だと私は思っております。 しかし、翻って考えてみますと、ある場合においては四万戸の空き家を抱えておった。民間であったらとうの昔につぶれておっただろうと私は思うのです。あるいはマスコミで伝えられておるように、膨大な不用地を抱えておる、これも事実であったと私は思う。しかし今日、一生懸命現在の総裁以下いわゆる従業員一人一人に至るまで努力をして、四万戸あったものが六千七百戸足らずに未入居の住宅も減ってきた。私は特筆大書してその努力は褒めてやっていいと思います。ですから、公団といえども甘えの構造は許されないのでありまして、やはり合理化あるいはまた能率化については努力をしなきゃならないと思いますが、直ちにそれを民営化していいという議論に飛躍させるのはいかがなものかと私は考えておるところでございます。
○山花委員 全体の時代の趨勢を見るならば住宅・都市整備公団の役割はこれからなお大になるであろう、こういうふうに大臣の御見識を伺うことができまして、これからの議論の土台ができたのではなかろうか、こういうように非常に、これからの大臣のタクトの振りぐあいに期待をしたいというように考えます。 そこで、最後にもう一つだけ大臣に伺っておきたいと思うのですが、しかし閣議決定された臨調行革の方針、その中の住宅・都市整備公団部門、ここからまいりますと、これは一つの流れがまず一方にはできているわけでありまして、根本的にはさかのぼってそこまで見直すという方向でこれからぜひ御努力をいただきたい、こういうように思うわけですけれども、この点についてはいかがでしょうか。
○江藤国務大臣 閣議で決定したことを覆すことがどうかということについてはきょうは言及することは差し控えたいと思いますけれども、きのうも実は幹部会を開きまして、どうしてそういうふうな、住宅・都市整備公団が一番働かなきゃならぬときに廃止するとか民営化するような議論が出てくるのであろうか、これらの原因も私どもは建設省として謙虚に反省をして、そしてそのなされておる議論に対してこれから適切な対応をしていくということが大事であろう、こう考えまして、実はきのうもそのことについて幹部でいろいろ相談をしたところでございます。 しかし、きょうはその内容等についてはひとつ御遠慮さしていただきたいと思いますが、きょうは大変私どもにとりまして激励のお話しをいただきまして深く感謝をいたしておるところでございます。
○山花委員 大臣の立場で、自分が責任を持って閣議決定を変えるということは言えないと思いますけれども、今のお話を十分深いところで理解をいたしまして、これからひとつまたいろいろ質問を続けさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 ――――◇―――――
○瓦委員長 次に、内閣提出、日本下水道事業団法の一部を改正する法律案及び下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 順次趣旨の説明を聴取いたします。江藤建設大臣。 ――――――――――――― 日本下水道事業団法の一部を改正する法律案 下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○江藤国務大臣 ただいま議題となりました日本下水道事業団法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明を申し上げます。 日本下水道事業団は、昭和四十七年に設立された下水道事業センターが昭和五十年に改組された法人でありますが、同事業団は、下水道の根幹的施設の建設及び維持管理、下水道に関する技術的援助、下水道技術者の養成並びに下水道に関する技術の開発及び実用化を行うこと等を業務として地方公共団体を支援し、国民が健康で安全かつ快適な生活を送る上で必要不可決な基盤施設である下水道の整備の促進に寄与してきたところであります。 下水道の管理に当たっては、終末処理場における下水の処理過程において生じる汚泥等を適正に処理することが、生活環境の保全を図るために極めて重要でありますが、特に大都市地域においては、近年、下水道の整備の進捗に伴い、下水汚泥等の発生量の増加が著しいため、処理費用が増加するとともに、処分地の確保が困難となりつつあります。 この法律案は、このような状況に対処し、下水汚泥等の処理の推進を図るため、地方公共団体の支援機関である日本下水道事業団が二以上の地方公共団体の要請を待って下水道汚泥等を処理する事業を行うものとすること等日本下水道事業団法について所要の改正を行おうとするものであります。 次にその要旨を申し上げます。 第一に、事業団の業務の範囲に、二以上の地方公共団体の要請を待って終末処理場における下水の処理過程において生じる汚泥等の処理を行うことを加えることといたしております。 第二に、事業団は、建設大臣の認可を受けて、下水道債券を発行することができることとするとともに、国債券に係る所要の規定を整備することといたしております。 第三に、事業団の長期借入金に係る債務保証の範囲を拡大するとともに、下水道債券についても政府が債務保証をすることができることといたしております。 第四に、事業団は毎事業年度、下水道債券の償還計画を建てて建設大臣の認可を受けなければならないことといたしております。 第五に、政府は事業団に対し、第一の業務に要する費用の一部を補助することができることといたしております。 第六に、役員の規定その他について所要の改正を行うことといたしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。 次に、議題となりました下水道整備緊急措置法の一部を改定する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 下水道は、良好な生活環境を確保するとともに公共用水域の水質を保全するために必要不可欠な施設であり、政府においては、これまで五次にわたる下水道整備五カ年計画を策定し、その整備の推進を図ってきたところであります。 その結果、我が国の下水道の普及率は、昭和六十年度末で約三六%に達する見込みでありますが、欧米諸国の整備水準に比べればなお著しく立ちおくれている状況にあります。 この立ちおくれの著しい下水道の整備を推進し、良好な生活環境の確保を図ることは現下の急務であります。 また、公共用水域、特に閉鎖性水域の水質の汚濁に対処して、その改善を図るため、下水道の整備を積極的に推進する必要があります。 このような下水道に関する諸般の情勢にかんがみ、下水道の緊急かつ計画的な整備を促進するため、政府といたしましては、現行の下水道整備五カ年計画に引き続き、昭和六十一年度を初年度とする第六次下水道整備五カ年計画を策定することとし、このため、建設大臣は当該五カ年計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならないものとするよう下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案を提出することといたしました。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○瓦委員長 以上で両案の趣旨説明聴取は終わりました。 両案に対する質疑は後日に譲ります。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時七分散会 ――――◇―――――