科学技術委員会 第10号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1986/04/18
会議録
○大久保委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、研究交流促進法案を議題といたします。 この際、科学技術庁から発言を求められておりますので、これを許します。矢橋官房長。
○矢橋政府委員 昨日御審議いただいた件につきまして、科学技術庁の見解を申し上げます。 一 科学技術庁設置法第三条及び第四条を総合した場合、科学技術庁の所掌には防衛技術、すなわち専ら防衛のための技術に関することは含まれていない。本法案により、この点に変更は生じないものと考える。 二 他方、このたび当庁は本法案の取りまとめを行った。これは、設置法第四条第一号から第三号までにより、本法案の対象となる主たる部分を当庁が所掌していることによるものである。 三 本法案の閣議決定は、関係各省庁の共同閣議請議によって行った。その際、当庁は、防衛庁との連絡に当たった。本法案の政令の閣議請議についても同様となる予定である。 四 以上、主として防衛庁との関係に着目して申し上げたが、大学の研究、すなわち文部省との関係についても同様である。 以上でございます。
○大久保委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小澤克介君。
○小澤(克)委員 ただいま科学技術庁当局から大変明快な御見解をいただきましたので、これをもって昨日問題になった点に関しましては了解いたしたいと思います。 そういたしますと、今の三つ目のところで極めて明快になったわけでございますが、今後この法案が仮に成立したといたしますと、防衛技術に関連する職務については専ら防衛庁長官の職務分掌になる、科学技術庁としては単に連絡に当たるのみであるということになろうかと思いますので、大変無理をして突然御出席いただいて恐縮でございますが、防衛庁長官の御出席をいただきましたので、その点について防衛庁長官並びに防衛庁当局の御見解を最初に伺いたいと思います。 最初に、これは防衛庁当局にお伺いした方がいいかと思いますが、本法案の第五条によりますと、自衛隊法第四十二条の規定により休職にされた場合の取り扱いがございます。そこでこの自衛隊法四十三条というのを拝見いたしましたところ、本人の意に反して休職にすることについての規定でございまして、そこからは、それじゃ本人の意思に基づいて休職する場合にはどういう要件、どういう運用なのかということがちょっと私どもにわかりかねますので、実際の手続あるいはどういう場合に休職を認めているかという要件、それから休職期間中の地位等につきまして簡単に御答弁願います。
○坪井説明員 お答えいたします。 防衛庁におきましては、自衛隊法によりまして、今先生御指摘のように休職につきまして第四十三条に規定がございまして、さらにそれを受けまして自衛隊法施行令の五十六条というところに、これも一般職とほぼ同じ規定でございますが、研究休職に値する条件といいますか、項目が規定されております。それに従いまして私どもはやっておるわけでございます。 休職を認める基準につきましては、休職は先生御案内のとおり分限処分の一つでございまして、不利益処分になるということでございますので、今おっしゃいました法律の規定、それから政令の規定等にある場合、そういった事由以外はできない。例えばその場合は「心身の故障のため長期の休養を要する場合」などの場合に限られておるということでございます。 それから休職を認める仕組みとしましては、この休職は今申しましたように隊員の意思に反して任命権者の裁量により行う不利益処分であるということでございますので、その実際の運用に当たりましては客観的な判断がなければいけませんし、期間も必要最小限度、それから消滅事由は休職事由が消滅したようなときは直ちに復職させなければならないといったように慎重に行われておる。そしてこれにつきましては当該隊員の任命権者が、自衛隊で申しますと一佐以上が長官の権限でございますが、任命権者がやるということになっております。 それから休職者の法的地位、権利義務につきましては、まず自衛隊法の四十四条、次の条文の二項に「休職者は、隊員としての身分を保有するが、職務に従事しない。」というふうに規定されておりまして、休職にされたとき占めていた職をそのまま保有するということになっております。それから服務義務につきましては、休職となった隊員も隊員としての身分はそのまま保有するわけでございますから、国家公務員としての身分も保有し、自衛隊法上の権利義務を負うことになりますが、休職前に防衛庁において職務上知り得た例えば秘密の義務を負う、そういったようなことは当然あるわけでございます。 それから給与につきましては、休職中の隊員に対するものは、防衛庁職員給与法の第二十三条、さらに施行令の十七条の十というものに規定されておりまして、それぞれ休職事由、例えば公務によって障害を負うた場合の休職、そういった場合にはもちろん一〇〇%給与が支給されておりますし、それから私傷病等によって休職されたときは、期間が一年に満たない場合には百分の八十ぐらいであるとか、あるいは刑事休職につきましては百分の六十以内等々となっておりまして、一般職と同じような扱いになっている、そういうことでございます。
○小澤(克)委員 大臣にお尋ねしようと思うのですが、その前にちょっと、どうしても防衛庁当局に伺いたいのです。 今いろいろお話ありましたけれども、本法案五条のような場合は研究に赴くためにみずから望んで休職する場合ですので、本人の意に反して休職する場合とはおのずから事情が全然違おうかと思うのです。その場合に、例えば一般職の公務員であれば、人事院規則等で研究機関に行く場合に限るとかいろいろな扱いがあるようですけれども、その辺について防衛庁職員あるいは自衛官の場合は事実上どういう扱いになっているのか、あるいはこの法案ができた後どういう扱いになるのか。 それから、今若干お話しになりましたけれども、休職中ということになりますと、当然指揮命令には服さなくなるわけでしょう。その間に防衛庁職員としての地位あるいは法的義務といいますか、研究機関に派遣された場合ですから、研究内容等についても一定の防衛庁設置法に基づくところの拘束が及ぶのではないかと思うのですけれども、指揮命令に服さない者に対してそのような拘束を及ぼせるのにどのように具体的に担保するのか、あるいは派遣された先の企業で何らかの企業秘密に接した場合に、その守秘義務というものは防衛庁の職員あるいは自衛官としての地位等の関係でどのように事実上取り扱われるのか、その辺がいつまんでお答えいただきたいと思います。
○坪井説明員 お答えいたします。 休職中は、身分は保有していますが職務には従事しないということでございますので、身分にかかわるものは当然かぶってきますけれども、職務に従事しないということから、そういう休職中の業務については免除されるという形がまさに基本でございまして、ここは一般職と同じでございます。
○小澤(克)委員 大臣、余りお時間がないということのようですので先に伺いますが、本法案が成立いたしますと、第五条によって防衛庁職員あるいは制服の自衛官が休職扱いの上民間企業等に派遣をされるという道が開かれる。本法案によって開かれるということではないようですが、基本的にはそういうことを促進しようとする法案でございますので、その際に休職中の防衛庁職員もしくは制服の自衛官に対して、その指揮監督、あるいは研究の範囲が防衛庁設置法の目的等から逸脱しないように監視する等につきまして、大臣としてどのような方針で臨まれるのか。またさらには、そもそもどういう場合に休職を認め、派遣を認めるというお考えなのか、その辺の基本方針を御開陳願いたいと思います。
○加藤国務大臣 今回の研究促進法によりまして私たちの防衛庁職員及び自衛隊員がその対象に加えていただき、そして研究促進法の目指す目的によってそれなりの研究が進められ、その利益を得ることになるわけでございまして、この点につきまして非常に私たちのところとも関連いたしております。慎重な御審議を当委員会でいただいておることにつきまして私たちも感謝申し上げたいと思いますし、この研究促進法の成立までに取りまとめに当たられました科学技術庁の方が、いろいろ私たちに大変密接な御連絡をいただきましたことに感謝申し上げたいと思います。 今小澤委員の御指摘の休職中の職員のことでございますが、休職中であっても、当然彼らはまた私たち自衛隊、防衛庁に戻ってくるわけでございますので、彼らも我々の持っております防衛政策の基本を仮に休職中であっても忘れることなくしっかりとやるものだと確信いたしておりますし、そうあってほしいし、また、必ずそうなるだろうという確信を持っておる次第でございます。 その間どのような具体的な方法で連絡をするとか指導監督するかということにつきましては、詳細につきましては政府委員からまたお答えさせていただきたいと思いますけれども、我が国の憲法の方針、防衛政策の基本に基づいて、しっかりとした原則を守りながら研究をしてくるものだと確信いたしている次第でございます。
○小池説明員 もう少し細部御説明申し上げますと、今まで研究休職というような形で理工系の職員が外に出たという例がございませんので、この研究交流促進法が成立いたしましても、特にこれからすぐどうしたいというような計画はまだ私ども持っておらないわけでございます。むしろ私思いますに、これは将来何かこういうことがあった場合に、防衛庁からいいますと自動的にこの規定が働くような気がいたしておりますが、現在のところそういう計画がございませんので、詳しいことを申し上げられない状態にあることを御理解いただきたいと存じます。
○小澤(克)委員 大臣お忙しいと思いますので、もう一言だけお尋ねしたいと思います。 本法案が仮に成立いたしますと、防衛庁の職員あるいは制服の自衛官が休職の上民間会社等に出向いたしまして、そこにおいて他の省庁の政府関係研究機関から同じく休職して派遣された研究者と共同して研究に当たるということがあり得ることになろうかと思います。すなわち、民間企業等をブリッジにして、防衛庁の職員とその他の一般の政府機関の研究者とが共同研究に当たるということがあり得るかと思うわけです。そういたしますと、場合によっては、専ら防衛に関することとはいえ、兵器開発等の一種軍事研究に一般職の研究公務員を巻き込むおそれがある。また同様に、本法案の第九条によりますと、これが組み合わさりますと、出向して一般民間企業に移った者が民間企業の職員としての立場で国有の研究施設を利用するということもあり得る。この際にも、結局は軍事研究目的に普通の国有の研究機関の施設が使われるということにもなりかねない。そこを私大変危惧するわけでございますが、今言ったような形態によりまして、専ら平和目的のみ研究するはずである、設置法等でそのような限定を受けている他の省庁の研究公務員を軍事研究に巻き込まないという運用といいますか、そういうお考えがあるかどうか、また、それはどのようにして担保されるものか、それをお伺いいたしたいと思います。
○宍倉政府委員 先生御例示のような事例が実際起きてくるかどうかということにつきましては、私ども今定かには考えておらないわけでございます。しかし一般論として申し上げますと、私どものところの技術者が研究交流で出ていき、あるいは向こうからいただくというような場合におきましては、先生おっしゃるような、ある軍事的な目的だけに限った話で行くということは余りないのではないだろうか。軍事技術と先生おっしゃるわけでございますが、軍事技術と申しますよりも一般的な基礎的な汎用技術の研さん、そういったケースが多いのではなかろうか、このように思っております。
○小澤(克)委員 まさに汎用技術であるから問題が起こるわけです。 非常にわかりやすい例を申し上げますと、例えば飛行機の翼をどういう形にすればスピードが出て効率がいいか、あるいは強度等が保てるかというような研究をいたしますと、これはもちろん航空機一般にとって大変進歩をもたらすと同時に、軍用機にとっても進歩をもたらすわけでございます。そうしますと、研究内容としては同じでございますが、その目的が違うだけということになるわけでございまして、先ほど私が危惧しているような場面で共同研究が行われますと、一般の国立の研究機関の職員の研究が心ならずも軍事目的に使われるということになるわけでございます。そのようなことが行われないように運用するという、ぜひこれは大臣からの御答弁をいただきたいと思うわけでございます。
○加藤国務大臣 それぞれの研究機関はそれぞれの固有の研究目標で民間の企業が行われておるものだと思いますし、私たちの隊員たちも仮に行くとするならば、そこの研究目標の原則、その目的に合致したようなことで行われていくと思います。したがって、私たちの職員が行きまして、それによってそれぞれの民間企業の研究の体制が大きく変わるというような筋合いのものではなく、小澤先生のおっしゃっているのは、その研究機関の研究自体の性格論ということであって、私たちの研究者が行く行かないという問題よりもそっちの方が大きいのではないだろうかな、こう思う次第でございます。
○小澤(克)委員 必ずしも納得できたわけではございませんが、無理して御出席いただきましたし、もう時間がないということでございますので、一応大臣に対する御質問はこの程度にいたしたいと思います。 それでは、防衛庁にお尋ねしたいことがまだあるのですが、ちょっと順序を変えまして、人事院の方に来ていただいていると思いますので、研究公務員の休職による出向について少し細かく伺いたいと思います。 人事院ではいろいろ規則等が設けてあろうかと思いますが、現在公務員の研究機関へ派遣のための休職はどのような扱いになっておりますのでしょうか。特に本人の申し出あるいは本人の希望が尊重されるような手続になっているかどうか、その点を伺いたいと思います。
○竹澤説明員 お答えいたします。 休職は、御案内のように分限処分の一つでございまして、職員としての身分を保有させたまま一時職務に従事させないことというわけでございます。国家公務員の身分保障との関連で休職処分のできる場合というものは、国家公務員法の七十九条及び人事院規則一一−四に法定をされておるわけでございます。これはあくまで身分保障との関連で法定をされておるということでございます。 休職の種類は六つぐらいあるわけでございますが、御関心の研究休職につきましては、一応、学校、研究所、病院その他人事院の指定する公共的施設において、職務に関連があると認められる学術に関する事項の調査研究または指導に従事する場合というふうに規定をいたしてございます。これは、それによって新たな知識、技術を習得する、あるいは公務遂行上得がたい有益な経験をも有することとなるということで、復職後の公務遂行に大いに役立つということから、公務員としての身分を保有させたまま当該調査研究に従事させるということにしておるわけでございます。研究公務員の意思といいますか、同意といいますか、こういうものは、分限の処分ということでございまして意に反して行うことも可能であるということでございます。
○小澤(克)委員 ただいまおっしゃったのは、人事院規則一一−四の三条を御指摘いただいたのだろうと思うのですけれども、これによりますと、本法案が期待しているような民間企業への派遣のための休職というのは現行の人事院規則では認められていないということになろうかと思いますが、この法案を契機にこの規則を変更する、あるいは運用を変更するというようなお考えがあるのかどうか。 それから、本人の意思ですけれども、これは今必ずしも本人の意思によらない場合もあるとおっしゃいましたが、それは他の病気等による休職をも含めたお答えだろうと思います。専ら研究のための休職についてはやはり本人の意思が尊重されるべきではなかろうかと思いますが、その二点についてまず簡単にお答え願いたいと思います。
○竹澤説明員 お答えいたします。 先ほど申し上げましたように、現行の研究休職制度といいますのは、職員を公務外の研究に従事させるということが行政上必要である、かつ大いに有益であるという場合に認めておるわけでございます。これは、公務員は全体の奉仕者として公共の利益のため勤務しなければならないものでございまして、一部の利益を追求する民間企業の営利活動というものに直接結びつく研究に携わるのは適当でないということから、施設を限定をしておるわけでございます。 先ほど来御質問の本人の意思云々ということでございますが、これは行政上その研究が非常に必要であるということでありますれば、本人の意思に反してでも出すことがあり得る、あるいはそれは法律的には可能であるということでございますが、現実の問題としては、各任命権者、つまり研究休職処分を行いますのは各任命権者でございまして、各任命権者が職員の人事管理との関連で、実質的には嫌な人を外へ無理やり追い出すというようなことは現実問題としては余りないのではないかというふうに推察をいたしております。したがいまして、今までのところ、現に何か問題があったというようなことは全く聞いておりませんし、今後も恐らく問題はないのではないか、かように考えております。
○小澤(克)委員 この法案成立後の運用について、今までどおりでやるのか。
○竹澤説明員 先ほど申し上げました研究休職につきまして人事院規則一一−四の第三条という規定があるわけでございますが、ここでは学校、研究所、病院その他人事院の指定する公共的施設というふうに限定をいたしておるわけでございます。しかしながら、民間企業の研究施設でございましても、本法案で予定をいたしておりますような国と民間との共同研究あるいは国の民間への委託研究というような公共的なものであれば、かつ従事する態様が公務の公正性あるいは信頼性が損なわれないというようなケースである場合には、職員を休職制度によって派遣することは基本的に可能ではないかというふうに考えております。 なお、これに伴いまして人事院規則一一−四の改正を要するか否かにつきましては、現在検討中でございまして、もし必要であればその改正についても検討してまいりたい、かように考えております。
○小澤(克)委員 私の見るところでは、人事院規則一一−四の三条は公共的施設というふうに限定してありますので、どうもこの法案が施行されてもこのままではなかなかうまくいかないのではないかという感じがいたします。そこでお尋ねするのですが、休職期間中の公務員の地位でございます。先ほど既に若干お答えいただきましたけれども、これは休職中といえども当然公務員としての義務、憲法九十九条以下種々義務がございますが、これには拘束されるのかどうか。それから、各省設置法や各研究機関設置法の目的に拘束されるのかどうか。それから、いずれも拘束されるのだろうと思いますけれども、仮にそうだとしても、休職中ですから現実に指揮命令には服さない状態であろうかと思います。そのような場合にどうやって公務員としての義務及び各省設置法や各研究機関設置法の目的への拘束を担保するのかということについて。さらにもう一点、派遣先との関係でございますが、派遣先の企業秘密等に接した場合に、その守秘義務は負うことになるのか。この四点、取りまとめて端的にお答え願いたいと思います。
○北村説明員 お答えいたします。 今企画課長からお答えいたしましたように、休職中は国家公務員としての身分は持っているけれども職務に従事しないということでございますので、その職務に従事しないという限りにおきまして、公務員としての義務が一部外されてくることになります。職務上の上司の命令に従わなければならぬという義務はあるわけですけれども、職務を通じて直接仕事をやっているわけではございませんので、民間に出まして仕事をしている場合に直接職務上の命令を受けるということはございませんが、国家公務員につきましては、一般的に秘密を守る義務ですとか信用を保つ義務ですとか、いろいろございまして、そういう義務につきましては当然、国家公務員としての身分を持っておりますので、民間に出向いたしまして休職中であってもその義務の規制を受ける、こういうことになります。 それから担保の話でございますけれども、休職中でございますということは民間人としての地位を持つことになりますので、原則といたしまして国家公務員法の百四条によります兼業の許可を受けることになりますが、兼業の許可をいたしますに際しましては、どういう職場でどういう仕事をするかというようなことをつぶさに審査をいたしまして許可するという関係に立ちまして、この点は許可の際あるいは許可した以降におきましては、国家行政組織法の十条に基づきまして各省大臣が服務を統督するという権限がございますので、そういうものを通じまして職員を服務統督していく、そういう関係になろうかと思います。 それから最後に、出向先で知り得た秘密でございますが、これは休職中で行っておりますということは民間人としての仕事をするということでございますので、国家公務員として秘密を漏らしてはならぬという規制をしております国家公務員法百条の秘密とはかかわりございませんので、国家公務員法の適用はその部分についではない、そのように承知してございます。
○小澤(克)委員 私が危惧するのは、先ほどもちょっと防衛庁にお尋ねしたときに出ましたけれども、本法案の第五条によって民間企業へ一般の研究公務員が行きまして、他方防衛庁から派遣されてきた、あるいは自衛官で休職の上派遣されてきた方とそこで一緒になりまして何らかの研究に従事する。先ほどわかりやすい例として挙げました飛行機の翼の形について研究をした、これは航空機一般の性能向上にも役立ちますが、当然軍用機にも利用される。結果的にその研究内容が軍事技術に応用された場合に、これは各省設置法やあるいは各研究機関の設置法によって平和目的に限るとなっている場合に、実質的にはこれに反することになってしまいます。これを防ぐためにどのような手段を考えておられるのか、お答えを願いたいと思います。
○長柄政府委員 それぞれの省庁の研究所なり研究者というのはそれの使命を持っておりまして、一般職の研究者が民間企業で共同研究ないし委託研究のために休職して仕事に従事するというふうな場合は、みずからの職務に密接に関連していて、それを任命権者が仕事の従事を命ずるというふうなことで、その場合それぞれの設置法、設置目的に反しない範囲でやるということでございますので、先ほど先生のおっしゃいましたように、例えば飛行機の翼の空気力学的な研究というふうな基礎的、一般的な研究について行く場合、理論的には防衛庁の方も見える、ほかの研究所の方も見えて、そこで空気力学のいろいろな研究をするというふうなことはあろうかと思いますけれども、これは一般的な、汎用的と申しますか、基礎的な研究に限られるというふうに考えております。
○小澤(克)委員 いや、まさにそうだから、これは軍事技術に応用されてしまう。結果的には一般の研究機関の公務員の研究内容が軍事技術に使われるということになるわけでしょう。ですから、それはその機関の設置目的から外れてしまう。これは先ほど人事院の方がおっしゃったとおり、休職期間中といえどもそれに拘束されるはずでございますので、これはまずいことになりますね。どうやってこのようなことを防ぐのか、もう少し具体的な手だてといいますか、どうやって担保するのかお答えいただかないと、この法案はちょっとまずいということになりますよ。
○長柄政府委員 先ほど申し上げましたように、一般的な科学技術水準、科学の研究と申しますか、一番基礎的な研究、こういうものがどんどん上がってきて、それが汎用的な技術になった場合、防衛庁等がそれぞれの目的に応じてその技術を活用するということはあり得ることでございまして、従来からそういうことだろうと思います。そういうことで、一般の省庁の研究は科学技術水準を引き上げるということでいろいろおやりになっていまして、その結果を防衛庁がお使いになるということは、これは防ぎようがないことと考えております。
○小澤(克)委員 研究の成果が公表されまして、文献等になって新たに得られた知見が一般に知られるところになった、どれを防衛庁の方が御利用になる、これは防ぎようのないことでしょう。そうじゃなくて、双方派遣先の民間企業で、まさに民間企業をブリッジとして共同研究に当たり、今までに得られていない、あるいは公表されていない新たな知見を得た、これが直ちに軍事技術に利用されるということはあるわけでしょう。それをどうやって防ぐのですか。
○吉村説明員 防衛庁の研究者と国の研究者と民間の研究者が一緒になって研究するという場合に第五条が適用されます事項として想定されますのは、委託研究の場合にはこれは各省が委託いたしますので、防衛庁と各省が共同して委託するということは各省設置法に基づきましてまず想定がされないわけでございますので、極めて基礎的な研究につきまして、仮の話として、各省と防衛庁とどこかの民間の組織との間で共同研究をやるというケースが観念的には考えられるかと思います。その場合、非常に基礎的な研究でございますので、当然各省がそれによって得た情報につきましては、工業所有権その他の面での制約はございますけれども、原則としてはそれは公表するということになるわけでございますので、一般の基礎的技術を各省の研究所でやった場合の成果の取り扱いと同じような問題ではなかろうかというふうに考えております。
○小澤(克)委員 全く納得できないわけです。ただ、もう時間がございません。こういう重大な問題があるということを指摘しておきたいと思います。例えば、先ほどから何度も挙げておりますが、航空機の翼の形態等について政府の一般の研究機関からどこかの民間会社に委託研究した、一方防衛庁も同様の委託研究をした、それが同じ民間会社でドッキングして共同研究するということは、本法案の第五条からすれば当然あり得る。そうすると、結果的には一般の研究公務員の研究がたちまち軍事目的に利用されてしまうということになるわけです。私は、この法案の重大な欠陥だろうと思います。 残り時間五分となりましたが、町様の問題は、先ほども指摘しましたが、九条にもあるわけです。つまり、防衛庁もしくは自衛官が休職の上民間企業で研究に従事する、その方が今度は民間企業の研究員たる立場で、本法案の第九条によって国有施設の使用をして研究するということになれば、一般の国有の研究機関の施設が結局のところ軍事技術に利用されてしまうということになるわけですよ。こういうことを許さない。たとえ民間の研究機関に帰属している者であっても、防衛庁を休職して来ている者については第九条を適用しないというお考えがあるのかどうか、端的にお答え願いたいと思います。
○小池説明員 防衛庁といたしましては、ただいまお尋ねのような基本的な科学技術政策につきましてお答えする立場にないわけでございます。
○小澤(克)委員 ですから受け入れ側の機関について、例えばそれじゃ科学技術庁の方、科学技術庁所管の研究機関において、防衛庁の職員で休職して民間企業にいる方を施設利用に受け入れるのかどうか、お答えください。
○吉村説明員 科学技術庁の研究所の国有の施設を廉価使用させます場合に私ども考えておりますのは、民間の企業の方から科学技術庁の研究所の業務に非常に似た研究テーマを持ってこられ、しかも、そのデータ等を提供していただけるといったような話がある場合にそういう制度を考えておるわけでございまして、その民間企業で研究に従事されます方にどういった研究者がおられるか、その中に防衛庁を休職をして行かれた方がおられるかということについては、格別問題にはしないという考え方でございます。
○小澤(克)委員 これまた大変重大な問題点が出たと思います。格別問題にしないということは、結局防衛庁を休職して来られた方が一般の国有研究施設を利用するということになってしまうわけです、九条からすれば。だから、この法案はまさに産官学に軍が加わる研究交流法案だと言わざるを得ないわけですよ。時間があと二分ぐらいになってしまったので、こういう重大な問題があるということを指摘しておきます。 そこで第十条について、外務省の方来ていただいているかと思いますので、伺います。 これが甚だわかりにくい条文なんですけれども、ここで言う条約その他の国際約束を誠実に守りとありますこの国際約束という場合には、例えばせんだって締結されました武器技術の供与に関する細目取極というような性質のもの、これは政府間協定でしょうか、こういうものもここで言う国際約束に入るわけでしょうか。
○松田政府委員 お答えいたします。 第十条で申しております国際約束とは、国が他の国または国際機関と締結いたしました国際法上の権利義務を設定する約束、合意ということでございまして、これは我が国実定法上多々その用語例がございます。今申し上げましたとおり、国として国際法上の権利義務を設定した条約、協定、その他の約束事を申す次第でございます。
○小澤(克)委員 質問時間が終わったのですけれども、具体的に武器技術の供与に関する細目取極、これはこの十条に言う約束に入るのかどうか、イエスかノーかで答えてください。
○松田政府委員 国際約束には政府間協定、取り決め、約束事も入りますので、政府が外国と結んだ協定のすべてが入ります。今御指摘の一例の武器技術取り決め、これも当然国際約束でございます。
○小澤(克)委員 時間が参ったのですけれども、後の同僚の委員が若干御配慮願えるようですので、もう少しお尋ねしたいと思います。 そうしますと、今指摘しました武器技術の供与に関する細目取極の六項によりますと、「秘密保護」というのがありまして、「この取極の下で供与されるいかなる秘密の情報又は資材も、MDA協定に基づいて提供され、特に、同協定第三条、交換公文第五項(一)並びに関係のある秘密保全法、」云々「に従って保護される。」という条項があるわけです。そういたしますと、MDA協定に基づく秘密保護法というのが国内法としてあるわけですけれども、これによって共同研究によった知見等がMDA協定に基づく秘密保護法の保護の対象となる、こういう意味をこの第十条は含むことになりはしないかと思いますが、そのとおりでしょうか。
○岡本説明員 日米武器供与取り決めの部分についてお答えいたします。 ただいま先生が御指摘になりました武器技術の供与に関する細目取極の第六項に「秘密保護」の規定がございます。この取り決めは、そもそも我が国から米国への武器技術の供与に関するものでございまして、これは秘密保護に関する米側の義務のみについて定めており、米側として、秘密保全法、大統領命令、指令及び規則によって、我が国から供与された装備、役務等に関する秘密を保護することになっております。したがいまして、我が国内の秘密保護のことを申し述べたものではございません。
○小澤(克)委員 おかしいですよ。今指摘した六項は「MDA協定に基づいて提供され、」となっていますよ。MDA協定というのは、米国が日本にまさに供与するという法律でしょう。片面的だというのはおかしいのじゃないでしょうか。 それからもう一点、ついでにお尋ねしたいのですが、この第十条の「国際的な平和及び安全の維持について特別の配慮を払う」ということは、例えばココムなどに基づいて対共産圏に研究成果が流れないようにすることもこの第十条として合意といいますか、その趣旨に含まれるでしょうか。
○松田政府委員 御指摘のとおりでございます。ココムに基づく規制、それはココムそのものと申しますよりは外国為替及び外国貿易管理法に基づく措置でございますが、当然に対象となります。
○小澤(克)委員 これで質問を終わります。 そうしますと、また大変重大な問題点が出てきたかと思います。第十条は、一見したところ国際条約を守るとか国際的な平和及び安全の維持について配慮するという、当然のことを規定したように見えますが、その意味するところは結局のところ、国際的な共同研究によって得られた新たな知見について公務員に対してその秘密を守ることを求める、あるいは対共産圏にそのような情報が漏れることを防ぐ、そういう運用に機能することになりはしないかと思うわけでございます。この第十条については削除しなければいかぬということを指摘いたしまして、大分時間をオーバーして恐縮でございますが、私の質問を終わりたいと思います。
○大久保委員長 山原健二郎君。
○山原委員 小澤議員の質問のやりとりを昨日から聞いておりまして、いよいよこの法案の重要性、新たな性格というようなものが先日来の質疑応答の中で非常に出てきたと思うのです。 最初にお伺いしたいのですが、科学技術庁の設置法ですね、きょう見解が出されましたが、これを見ますと、科学技術庁が所管する科学技術には防衛技術すなわち軍事技術は含まないということが明確になったわけでございます。それならば、科学技術庁が所管をしている重要な予算項目として科学技術振興調整費約八十億円ですね、これが次第にふえる可能性を持っておりますが、これがありますけれども、この予算に基づく研究課題に防衛庁が加わってくることはあり得ないと理解をしていいと思うのですが、この点は間違いありませんか。
○吉村説明員 科学技術振興調整費の運用に当たりましては、専ら防衛技術の研究のために予算を使用するということは考えておりませんで、各省でいろいろおやりになるものを科学技術庁として総合調整の立場から、科学技術会議の方針に基づいて予算を配分し、共同研究などを進めるといった趣旨のものでございます。
○山原委員 その意味は、汎用技術ならばよいということでしょうか。
○吉村説明員 汎用的な技術につきましては、具体的なケースがあるわけではございませんけれども、防衛庁がお入りになるということは観念的にはあり得るかと思います。
○山原委員 防衛庁は専ら防衛に関することを任務といたしているわけであります。したがって、防衛技術に転用しないことを前提の研究に携わることは、それこそ防衛庁職員としての職務専念義務に反するものではないか。防衛庁職員の身分で参加するということは、その研究成果を防衛技術に転用することを前提といたしておるのでございます。したがって、防衛庁の科学技術振興調整費への参加は、これはできない。この点は少なくとも明確にしていただかなければなりませんが、いかがでしょうか。
○小池説明員 防衛庁は、専ら防衛の用に供するための技術の研究もいたしておりますが、同時に、例えば防衛大学校を例にとりますと、防衛大学校では、防衛学とか訓練とか、そういうこともやっておりますけれども、一般の理工系の大学あるいは文科系の大学と全く同じ教育を実施しておるわけでございます。したがいまして、その教官も、一般の大学の教授、助教授、講師、助手、そういう方々と同じような研究を教育に役立てるためにやはりやっておるわけでございます。したがいまして、防衛庁職員が専ら防衛の用に供する技術以外の研究をいたしましたからといって、必ずしも職務専念義務に反するということにならない場合もたくさんあるわけでございます。
○山原委員 結局、きょう小澤さんに対して科学技術庁として統一見解といいましょうか、科学技術庁の所管には防衛のための技術に関することは含まれないというふうに書かれているけれども、今あなたの御答弁によりますと、科学技術振興調整費、科学技術庁が所管をしているものの中に防衛庁が入ってくるということなんですよね。こういうことになってくるわけでして、例えば光ファイバージャイロの問題が四年前に起こりましたときに、防衛庁あるいは東京大学から要請があったのに対して、これは採択しておりません。今度の法律によってこれはもう公然どこの調整費の中に入ってくる、そういうことをおっしゃっているのではないかと思いますが、これはどうも納得できません。科学技術庁というまさに平和の庁がその中に軍事の側面を抱えてくるということになりますと、科学技術庁の庁の性格まで変わってくる可能性が出てくるわけでございまして、このことを私は指摘をしておきたいと思うわけでございます。 さらに、小澤委員の質問のやりとりの中で明らかになりましたように、防衛庁の研究機関は、他の一般の研究機関と同列に論じられない特異な存在であります。それを一緒くたにして一つの法案にまとめようとすること自体に無理があることは、この審議に入りましてから次第に明らかになってきておるわけですね。特異な存在だから、防衛庁職員にかかわる身分法や給与法などは一般公務員と別建てになっているわけでございまして、この点から見ましても防衛庁は除くべきだ。これがはっきりしないと、この法案の性格は重大な中身を持ってまいります。この点についてどうお考えでしょうか。
○長柄政府委員 本法案は、現在の公務員制度等によっていろいろ交流できないものを交流を促進できる措置をとり、それぞれの省庁のお持ちになっています研究開発業務を効率化しようということで立法化したものでございまして、その意味で、同じく研究に従事しておられる一般職の方、特別職の方を同一の法律で取り扱った次第でございます。
○山原委員 科学技術庁がそういう意味で真に平和に徹するという立場であれば、これは立法上の技術の問題ではありません。できるわけです。できる証拠には、社会党の方から、それを入れた、あるいは防衛庁を除外した修正案が出ている。法制局がそれを認めているわけです、立法技術上の問題ではないわけでして、そういう意味でここのところで科学技術庁が、真に平和目的に限る科学技術の振興ということに対して熱意を持ち、決意を持つならば、私は、今までの質疑応答の中から、防衛庁は除くことにしていいのではないかと思うのですけれども、この点はいかがでしょうか。
○河野国務大臣 山原議員からいろいろ御心配をいただいておりますが、本法案によって科学技術庁の性格が変わるというようなことはあり得ないということは、昨日来の小澤議員の御質疑に対する科学技術庁の一致した見解として申し述べた次第でございますし、私自身、科学技術庁というものが真に民生用の科学技術の発展のためにその役割を果たしていかなければならない、こう肝に銘じておるわけでございます。しかし一方で、極めて科学技術の質の高い分野への挑戦もまた私どもがやらなければならない役割でございます。したがいまして、字あるいは産そして官、こういった従来交流がしにくかった、そのための隘路になっていた部分を取り除いていこうということが今回の法律案の提出になっておるわけでございまして、それぞれ固有の目的を持ち、一つ一つのプロジェクトにつきましても十分な審査等が行われるわけでございまして、この法律が仮に成立をしたからといって、従来の判断がこの法律によって変わってくるというようなことはないと考えております。
○山原委員 長官の考えはわかりますけれども、歯どめがないのです。そういうふうにお考えになっていること自体に対して、私はそれを否定するわけではありませんけれども、この法律のどこにも歯どめがないのです。 時間の関係で先へ進みますけれども、今度、国際共同研究、第八条で防衛庁の参加を前提とした規定となっているわけでございますが、アメリカの国防総省が八七会計年度の軍事技術研究開発計画という報告書で、日本との武器技術の共同研究開発の追求のため陸海空軍と海兵隊の四軍にそれぞれ日本側との折衝の窓口役となる高級国家代表を置いた、こういうことが報じられておりますが、確認をしたいのですが、これは事実でしょうか。
○岡本説明員 御指摘のとおり、本年二月十八日米議会におきまして、アメリカ国防省のヒックス研究技術担当国防次官でございますが、この人が、一九八七会計年度におきます米国防省研究開発計画というものにつきまして報告を行いました。その報告の中におきまして、各国との国際協力に関する部分がございます。 その中の日本との関係の部分では、日本との防衛技術の分野におきます相互交流に関する期待を表明いたしまして、あと、国防省において日本との技術交流計画を行うためにシニア・ナショナル・レプレゼンタティブ、上級代表と申しますか、そういうポストの人を任命してある旨の報告を行っております。
○山原委員 防衛庁は、これに対応して窓口役を設置しておるでしょうか、簡単に答えてください。
○小野説明員 お答えいたします。 従来からアメリカ国防省は防衛分野におきます技術交流を進めていきたいという一般的な希望を表明しておりまして、アメリカの国防次官報告における記述におきましてもこのような希望を表明したものであるというふうに理解しておりまして、我が国との間で上級国家代表が具体的な話を行っているというようなことはございません。
○山原委員 窓口はつくっていないわけですね、今のところ。これはこれでおきたいと思います。 この法律が国際共同研究というものを提起しているわけですが、防衛庁の参加を前提としているのは、これはアメリカの要請を念頭に置いたものではないかというふうに考えられます。中曽根内閣が武器技術の対米供与に踏み切った昭和五十八年の審議の際、武器試作品を共同でつくることは許されるといった議論がありました。ところが、ことしの二月二十日の衆議院の予算委員会で外務省の条約局長は、武器そのものの共同開発も技術供与の一形態として可能だと答えております。これは大変なエスカレートであると思います。しかも、それは明らかに武器輸出三原則に反するものだと思いますが、この点外務省はどうお考えでしょうか。
○岡本説明員 武器ないし武器技術の共同研究開発には種々の形態がございまして、抽象的、一般的に論ずることは必ずしも適当でないと思います。私どもがこれまで明らかにしてきておりますのは、一般的に申し上げれば、仮に日米間で武器の共同研究開発が行われる場合に武器技術の供与が伴われるときには、対米武器技術供与取り決めのもとでその供与が開かれている。我が国の行います共同研究開発につきましても、その結果といたしまして武器技術の移転が行われる際には、武器輸出三原則がかかってくる。ただ、アメリカとの関係におきましては対米武器技術供与取り決めによってその道が開かれておる、こういうことでございます。
○山原委員 どうも今次第にエスカレートをしていることは、これはもう事実でしてね。今私が聞いておりますのは、この二月の段階で外務省がお答えになっている、このことを聞いているわけですけれども、少し答弁がずれているわけでございます。 ここで第十条の問題についてちょっと触れでみたいと思います。第十条に言う研究に関する国際的な交流の形態ですが、米国との武器の共同開発はこの中に入るのかどうか、これはいかがですか。
○松田政府委員 十条で申しております国際的な国の研究の交流の促進とは、この法律の一条から九条までの規定に基づいて一般的に行う関係省庁各機関を普遍的、網羅的にとらまえた上で条約の履行ないしは平和と安全の配慮を行えという規定でございますので、特定の仕事、特定の研究を指して特別の指示を与えているものとは考えておりません。
○山原委員 日米諮問委員会、牛場さんや大来さんが入っておられるものですが、これが昭和五十九年九月に出しております日本国総理大臣及びアメリカ大統領への提言があるわけでございますが、両首脳ともこれを高く評価して、既に中曽根首相はその実施方、具体化を一昨年の九月二十五日の閣議で指示いたしております。この報告書の第二章「防衛問題」でこう提言しております。「技術が新しい防衛システムの開発に決定的な貢献をしうる時代においては、日米両国は世界の二大技術大国として、両国の防衛政策責任者が決める優先順位にしたがい、また、民間企業間の個々の取決めに応じて、研究・開発協力を積極的に推進していくべきである。」こうなっております。私は、今度出ましたこの研究交流促進法がこうした提言を背景にし、それを具体化するという性格を持っておるのではないかという疑念を持っているわけでございます。 これを質問しておりましたら時間がなくなりますから次へ移りますが、さらに、この諮問委の報告と前後して、五十九年九月には行革審の科学技術分科会が設置され、審議を開始しておるわけでございまして、その分科会報告書が昨年の六月に出たわけですね。このとき私は、この中に含まれている非常な危険性を談話を発表して指摘したことがありますけれども、これがまさに今的中しておるという感じを抱くわけでございます。 外務省にお伺いしますが、第十条のような規定を盛り込んだ法律がほかにあるかということをお聞きしたいのですが、こういう法律はほかにございますか。
○松田政府委員 条約その他の国際約束の誠実な履行は、憲法そのものにも規定がございますが、我が国にとっての当然の準拠すべき規範でございます。国際の平和と安全に対する配慮というのは、一つこの条文のモデルとなりました外国為替及び外国貿易管理法第二十五条第二号に次のような表現でございます。一定の取引について主務大臣の許可を受けなければならない対象の中に、「我が国が締結した条約その他の国際約束の誠実な履行又は国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるもの」、以上でございます。
○山原委員 誠実な履行に特別な配慮を払うというような条約というのは、私は、特異な条約というか、法律ですね、特異なものではないかと思っております。この問題に関しまして、「国際的な平和及び安全の維持について特別の配慮を払う」ということが十条に出ているわけでございますが、これは昨日も参考人に申し上げたのですけれども、この条項は、時の政府が国際的な平和及び安全の維持についてどういう立場をとるかということで随分と変わってくると思うのです。例えばSDIが平和及び安全の維持に有益だと考えれば特別な配慮を行う。すなわち、SDIの研究開発にも特別な配慮、参加し、これを推進するということになるのだと思います。この点はどうなのか。 また、これと関連しまして、今度アメリカがリビアに対して軍事行動を行ったわけでございますけれども、これはいろいろ取りざたがされているわけでございますから、このことは申し上げませんが、しかし、このアメリカの行為が国際的な平和及び安全の維持に役立つという認識に立ちますと、この第十条の規定は極めて危険な性格を帯びざるを得ないというふうに考えるわけでございます。その点についてこういういろいろな背景を考えてみますと、まさに「平和及び安全の維持」という文言そのものは額面どおり受け取ることはできない側面を持っております。したがって、私は先日来主張しておりますように、平和利明の原則あるいは公開の原則、これをこの法律の中で当然うたうべきだと思うのです。改めてそのことを主張したいと思いますが、計画局長は、なじまないから入れなかった、あるいは隆路を取り除くための規定を列記したものであるというようなことをおっしゃっておられます。 この点について最後に河野長官にお伺いしたいのですが、河野長官は、私が言いました平和目的に限るとか公開の原則とかいうことにつきましては、こういう原則が大切なものであるという点は否定をしておられません。お認めになっておるわけでございます。だから、具体的特例措置に基づく研究交流とはこういう原則に基づいて行われるべきだということを目的規定として入れるべきではないかということを、改めて主張をいたしたいのでございます。どうしてもそれが法律上難しいというならば。先にそういう原則を盛り込んだ法律を制定いたしまして——例えば日本学術会議は、そういう原則が大事だという認識から、いわゆる科学研究基本法制定を二回にわたって勧告もしております。こういう点から考えまして、これらの日本の科学者、こういう人々の見解をこの法律策定の過程に当たって十分に聞く必要があると思います。 今まさに衆議院においてはこの法律が採決をされる段階を迎えたわけでありますけれども、まだ参議院の審議も残っております。そういう点から考えまして、十分に学者の御意見、今度も新たな日本学術会議の会長さんもこれに対する反対の意向を表明されているわけでございますが、事は日本の科学の行方に関する問題でございますので、これらの問題についての科学技術庁としての慎重な御態度をぜひ強く要請をいたしたいと思いますが、長官の御意見を承りたいのでございます。
○松田政府委員 大臣の御答弁の前に、外務省に対する御言及がございましたので、十条の後段について御理解をなおいただくために、一言だけ発言させていただきます。 ここで申し上げております「国際的な平和及び安全」とは、当然のことながら一般的、普遍的な基準に基づくものでありまして、具体的に立法の際の念頭にありましたことは、例えば国連決議に基づく南アフリカヘの制裁問題、あるいは核の不拡散に関するロンドン・ガイドライン、あるいはココムの規制等々、この国際交流を進めるに当たってあわせて念頭に置かなければならない国際上の配慮というものを考えた次第でございまして、SDIであるとかその他のもろもろのことは、それなりの利益判断に基づいて別途の政策決定として行われるべきものであり、この十条によって促進され云々ということにはならないものと考えております。
○河野国務大臣 科学技術の推進に当たる科学技術庁といたしまして、この法律をつくって、少しでも質の高い科学技術というものが日本の国の将来の発展のために寄与してほしい、こう念願をいたしておるわけでございます。 先ほど来からいろいろ御質疑をいただきまして、この法案ができることによって歯どめが失われるというような御疑念もあったように承りましたけれども、私は、この法案によって従来あった歯どめがなくなるというようなことはあり得ない。もし従来あった歯どめがこれによってなくなるとすれば、それはまさに法制上の隘路が歯どめになっておったということであって、科学技術推進のための歯どめであったとは決して私には思えないわけでございます。ただし、山原委員からも御指摘がございましたように、この法律の運用に当たりましては、私どもは日本の国の国際的な立場、責任、そして二十一世紀に向けて我々がなしてはならぬこと、なさなければならないこと、そうしたことをきちっと踏まえてやっていかなければならないということを改めて申し上げたいと思います。
○山原委員 これで終わりますが、河野長官にお願いしたいのですけれども、事は極めて重大な中身を持っています。また、河野長官はパルメ委員会等一定の平和的な役割を果たしてこられた長官ですから、その長官の時代にこの法律ができて、それが誤った方向に行くということに対してはできる限りの歯どめをかけていただく御努力を要請いたしまして、私の質問を終わります。
○大久保委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○大久保委員長 この際、本案に対し、日本社会党・護憲共同を代表して、小澤克介君提出に係る修正案が委員長の手元に提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。小澤克介君。 ————————————— 研究交流促進法案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○小澤(克)委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、研究交流促進法案に対する修正案を提出いたします。 その提案の趣旨を簡単に御説明いたします。 理由の第一は、本法案の原案は、対象とする研究機関及び研究員のいずれについても防衛庁、自衛隊関係を含むものとなっております。その結果、産軍の研究交流を促進するのみならず、先ほどの審議の結果からも明らかになりましたとおり、本法案の第五条、第九条の結果、派遣先の企業等をブリッジとして軍官の交流をもたらすものであり、結果的に国立研究機関等の研究内容が軍事研究に利用されることになるわけでございます。さらにまた、防衛庁、自衛官関係を含む結果、現在重大問題となっているSDIなど軍事研究について、国際的共同研究を促進することにもなるわけでございます。このような事態は、憲法に言う平和国家日本として極めて重大かつ遺憾なことであり、この法案の危険性を示すものであろうかと考えます。 第二に、本法案原案には、研究者にとって最も必要である、あるいは研究機関にとって最も必要である自主、民主、公開、さらにまた平和目的限定といったことが何ら明示されていないのみならず、さきに申し上げたとおり、むしろ軍事研究へ傾斜することを容認するものとなっているところでございます。 第三点は、本法案の第十条は、結果的には、科学技術研究の成果を進んで公開し、進んで全世界の科学技術の発展と国際友好に資するものにするものではなく、逆に、研究によって得られた成果等についての守秘を強要し、社会体制を異にする国家群あるいは低開発国への先端技術の流出等を防止することを意図するものと考えなければならないわけでございます。 このような理由から、これに対する修正案を提出するわけでございます。 修正案の内容は、第一に、対象とする研究機関及び研究員のいずれについても防衛庁、自衛隊関係を全面的に除く内容となっております。 それから第二に、第二条として「研究交流に関する基本方針」をうたっております。その内容は、読み上げますと、「国は、科学技術に関する国の研究に関し、国以外の者との交流を促進するに当たっては、平和の目的に限り、民主的な運営と研究者の自主性を確保するとともに、その内容を公開し、進んで全世界の科学技術の発展と国際友好に資するものとする。」こういう内容になっております。これを第二条として加える。 そして一条ずつずれまして、最後の第十条は削除する、こういう内容でございます。 願わくは各委員の御賛同をいただきまして、満場一致で成立させていただきますようお願い申し上げます。 以上をもって終わります。
○大久保委員長 以上で修正案の趣旨説明は終わりました。 —————————————
○大久保委員長 これより討論に入ります。 原案及びこれに対する修正案を一括して討論に付します。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。平沼赳夫君。
○平沼委員 私は、自由民主党・新自由国民連合を代表いたしまして、研究交流促進法案について賛成及び同法案の修正案に反対の討論をいたします。 我が国が来るべき二十一世紀に向けて豊かで希望に満ちた経済社会を築いていくためには、唯一の資源とも言うべき人間の知的創造力を大いに発揮して、科学技術の振興を図り、もって我が国立国の基盤を確固たるものとすることが不可欠であります。とりわけ、今日、これまでのような追いつき型の科学技術ではなく、創造性あふれる科学技術の振興を目指して重点的に政策を推進することが緊要の課題となっており、かかる観点から、国の研究に対する期待が極めて大きくなっております。一方、近年における研究はとみに高度化、複雑化し、かつ多分野にわたるようになってきており、これに伴い、既存の研究組織の枠を超えた研究の必要性が増大しております。 このような中で、効果的、効率的な研究の推進が従来にも増して重要となってきており、国際的な連携、協力を含め、異分野あるいは産学官の研究交流の積極的な推進に大胆に取り組まなければなりません。しかしながら、現在、国と国以外の者との研究交流に関しては、公務員制度や財産管理制度上その促進を図る上での条件が十分整っているとは言えない状況にあり、早急にこれらの隘路を是正する措置を講ずることが、繰り返し関係各方面から強く求められております。 本研究交流促進法案はこうした現下の要請にこたえるものであり、我々は、この法律の制定により、国の研究交流の活発かつ効率的な推進が大いに図られるものと期待するところであります。 以上、自由民主党・新自由国民連合を代表して、本法律案に賛成及び同法案の修正案に反対の討論を終わります。
○大久保委員長 関晴正君。
○関委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表し、ただいま我が党の小澤委員より提出された修正案に賛成するとともに、内閣提案の研究交流促進法案に反対の立場に立っての討論をいたしたいと思います。 そもそも科学技術の研究交流は、人類の平和と福祉の向上のためにこそ促進されるべきであって、軍事目的の研究交流は、国際的にも国内的にもむしろ抑止することこそが平和憲法を持つ日本の義務であります。それゆえにこそ、憲法に基づいて、日本では国家公務員一般と自衛隊員とは、今日まで法体系においても基本的に区別されてきたところであります。にもかかわらず、本法案においては他の国家公務員と全く同等の立場で自衛隊員が加えられ、産学官軍の共同体制が公然と整値されようとしております。 その上、本法案は、目下アメリカから強く要請されているSDI研究開発への参加を容易に可能にするための法整備であることは明らかであります。なかんずく、原案にはなかったにもかかわらず閣議において突如追加がされた「配慮事項」第十条なるものは、既に内閣が武器輸出三原則を破って推進している日米武器技術供与を土台に、日米安保条約と日米相互防衛援助協定及びそれに伴う秘密保護法等々を誠実に履行すべき義務として、ロン大統領のためにSDI計画に参加しようとするための言語道断な条項であると言わねばなりません。SDIすなわち宇宙戦争構想なるものがどんなに危険なもので、日本国民と世界諸国民をどんなに深刻な事態に追い込むものであるかは、昨日の参考人の陳述からも明らかとなっております。 この研究開発への参加が宇宙の開発と利用は平和の目的に限るとする国会決議に真っ向から反するものであることは、小学生でもわかるところであります。SDIが軍事目的のシステムではなく平和目的のシステムであるなどと言う人がもしいるとすれば、その人はヒトラーにまさるとも劣らない大詭弁家として歴史に名をとどめるに相違ありません。これは国会決議をほごにするばかりか、憲法の第九条を破り、その上、軍事機密や企業機密の名のもとに研究発表の自由を制限して、学問の自由を保障した憲法第二十二条を無意味にし、また「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」と定めた第十五条をも破って、研究公務員に特定私企業への奉仕者、さらには特定外国への奉仕者になることを強いるものであります。 このような危険にして反動的な法律案は、ぜひ不採択とし、改めて料学研究者の地位に関するユネスコ勧告及び日本学術会議の一九七六年の勧告に基づき、科学研究基本法をこそ速やかに制定し、その上に研究公務員の身分保障を定める研究公務員特例法をこそ制定すべきであります。 なお、小澤議員より提出されたところの修正案はこの意味において盛られたものであり、まことに結構な修正案であると思いますので、この修正案に賛成し、政府提案に反対することを以上申し上げて、私の討論を終わりたいと思います。
○大久保委員長 山原健二郎君。
○山原委員 私は、日本共産党・革新共同を代表し、研究交流促進法案に強く反対する立場から討論を行います。 中曽根内閣は、臨調路線、戦後政治の総決算路線に基づき、財界と米国の要求に合致した国家づくりに乗り出し、福祉、文教、農業などをスクラップする一方で、国家改造計画の重要な戦略的課題の一つとして科学技術を位置づけ、その大がかりな反動的再編に着手しつつあります。昨年の行革審答申の「科学技術行政の在り方」に関する提言はその青写真を示したものであり、研究交流促進法案もその一環をなすものと思います。 一 我が国の財界は、欧米からの技術導入による新製品の開発、改良や生産性の向上などによって多大の利益を手にしてきましたが、科学技術の急速な進展の中で、従来型産業構造から先端科学中心のものへと脱皮を図っています。このため、応用、開発段階重視の追いつき型研究体制から基礎的研究重視への転換が急務だとしています。主として基礎、応用研究を担う国の科学技術研究基盤を民間大企業の活性化のために動員しようとする意図が本法案の基調をなしているのは明らかであります。国の人材、知的財産、施設など全般にわたって民間大企業に奉仕する施策が盛り込まれていますが、このことは、国の研究機関の公的役割を後退させ、研究公務員を憲法第十五条や国家公務員法にうたわれている全体の奉仕者から一部大企業の奉仕者へと変質させることにもつながるものだと言わなければなりません。 とりわけ重大なことは、本法案が科学技術の軍事利用に大きく道を開き、SDIなど対米軍事技術協力の促進に対応した内容となっていることであります。本法案の対象に防衛庁の研究機関と研究公務員を含めることは、軍を含めた産官学研究協力に法的根拠を与え、これを公然と大規模に推進しようとするものであります。しかも、第十条を閣議決定間際に突如追加してきました。このことは、本法案の大きなねらいがSDIなど日米軍事技術協力の国家的推進体制づくりにあることの公然たる表明にほかなりません。科学技術の平和利用の原則にとどまらず、ここには、科学技術の民主的発展にとって不可欠な研究の自由と研究者の自主性を尊重する観点も、公開の原則も、また、人文、社会、自然科学全般にわたって調和のとれた発展を図る観点もないのです。 このように、本法案は、一部の手直しては治癒不能な内容のものであり、その廃案を強く主張するものであります。 社会党から提案されました修正案の修正措置の部分自体は、我が党も強く主張してきたものであり、積極的なものとして賛意を表するものであります。ただ、さきに述べましたように、法案の性格上、この修正措置だけで本法案が改良法としてよみがえるものとは判断できず、我が党としましては賛同できないことを表明いたします。 想起すれば、軍国主義と侵略戦争に科学技術が全面的に利用された戦前、戦時への痛恨の反省に立って、戦後我が国の科学者の多くは、学問、研究の自由を守り、軍事利用に手をかすまいと決意してきました。本法案は、この平和的、民主的原則を守ろうとする者への挑戦だと言わざるを得ません。この法案が戦後科学技術の原点をじゅうりんし、再び危険な方向への回転軸となりかねないとの危惧の念を表明いたしまして、反対討論を終わります。
○大久保委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○大久保委員長 これより採決に入ります。 研究交流促進法案について採決いたします。 まず、小澤克介君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大久保委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大久保委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○大久保委員長 この際、平沼赳夫君外三名から、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合の四会派共同提案に係る本案に附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。平沼赳夫君。
○平沼委員 ただいま提案いたしました附帯決議案につきまして、提案者を代表し、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 研究交流促進法案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について遺憾なきを期すべきである。 一 本法に基づいて研究交流を促進するに当たっては、日本国憲法の理念である平和国家の立場をふまえ、進んで全世界の科学技術の発展と国際平和に資するよう努めること。 二 研究交流の促進に当たっては、創造性豊かな科学技術の振興に重点を置くとともに、研究者がその創意を十分発揮できるよう運用の弾力化及び研究環境条件の整備に努めること。 三 法第五条により休職にされた場合でも、国家公務員の地位及び研究機関等の設置目的の範囲内でのみ研究に従事させること。 四 民間企業との研究交流を進めるに当たっては、公正を確保するとともに、技術力の高い中小企業にも十分配慮すること。 五 外国との研究交流を進めるに当たっては、特定の国に偏ることのないように留意するとともに、相互の文化、生活慣習等の違いに十分配慮すること。 以上であります。 決議の各事項の内容、趣旨につきましては、案文及び委員会審議を通じ、十分御理解いただけることと存じますので、詳細の説明は省略させていただきます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○大久保委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 平沼赳夫君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大久保委員長 起立多数。よって、本動議のとおり本案に附帯決議を付することに決しました。 この際、河野国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。河野国務大臣。
○河野国務大臣 ただいまの附帯決議に対しましては、その附帯決議に盛られました御趣旨を十分尊重いたしまして、政府といたしまして万遺漏のないよう意を用いてまいりたいと思います。 —————————————
○大久保委員長 お諮りいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大久保委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○大久保委員長 次回は、来る二十二日火曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時四十六分散会 ————◇—————