運輸委員会社会労働委員会連合審査会 第1号
- 発言数
- 71 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1986/04/23
会議録
○山下委員長 これより運輸委員会社会労働委員会連合審査会を開会いたします。 先例によりまして、私が委員長の職務を行います。 内閣提出、日本国有鉄道の経営する事業の運営の改善のために昭和六十一年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案を議題といたします。 本案についての趣旨の説明は、お手元に配付いたしております資料により御了承願うこととし、直ちに質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。永井孝信君。
○永井委員 まず初めに、国鉄をめぐる雇用問題が今大変な状態になっているわけでありますから、それとの関連におきまして、一般的な社会の雇用情勢についてお尋ねをしてみたいと思うわけであります。 本法律案は、国鉄職員の退職の促進を図るための特別措置、第一条でそのことは触れられておるわけでありますが、それを講じようというものであります。労働者にとりまして、退職あるいは失業ということは、当然のことでありますけれども、その生活を支える基礎的条件を失うことを意味しているわけですね。だから本人にとっては重大事なんですね。しかも「すべて国民は、勤労の権利を有し、」という日本国の憲法があるわけでありますが、それを実現する責務を有する政府が、国有鉄道について、本人にとっては大変な重大事となる退職の促進を図ろうとしている。このことは、私はある意味では異例なことだと思うのです。国鉄の経営が財政的に破綻状態にあることは、私も十分承知をいたしております。だからこそわが党は、この状態を打開するために必要な国鉄改革関理論法案を提出する準備を進めているところであります。けれども、政府が今回みずから国鉄職員の退職の促進措置を提案する事態に立ち至ったことについては、その背景、原因、理由及びその責任などについて、もっと慎重に審議検討されなくてはいけないと私は考えるわけであります。 そこで、まず冒頭に労働省にお聞きをするわけでありますが、国鉄の退職者を取り巻く雇用情勢はどういうものなのか、一般的な状況についてお尋ねをいたしたいと思います。 その一つは、いわゆる有効求人倍率の問題であります。二つ目には、年齢別の階層別完全失業率、三つ目には、産業別、職種別の求人動向ですね。全部言いますが、四つ目は、転職者の賃金の、従前と転職後の比較ですね。これらについて細かい数字は結構でありますから、中心的な問題だけひとつお聞かせをいただきたいと思うわけであります。
○白井政府委員 お答えいたします。 現在の有効求人倍率の状況は、〇・六七から〇・六五の状態でございますが、今先生お尋ねの年齢別の状況を申し上げますと、これは毎年十月にとっておりまして、六十年十月時における状況は、全体が〇・六七のところ、二十九歳以下が〇・九一倍、三十歳から四十四歳のところが〇・九七倍に対しまして、四十五歳から五十四歳が〇・四九倍、五十五歳以上が〇・一三倍ということになっておりまして、中高年齢者の求人倍率が低く、特に高年者に対します状況が厳しい状況になっております。 それから、最近の産業別、職業別の求人動向の状況でございますが、製造業の求人が、特に素材関連業種、機械関連業種を中心といたしまして、対前年に比べまして減少しております。しかし、一方、運輸、通信、サービス業においては引き続き増加が見られるところでございます。これらの数字を若干申し上げますと、対前年で求人が製造業で一五・六%落ちておりますが、運輸業で一・八%増、それからサービス業で二・〇%増ということになっております。 それから、職業別の求人でございますが、六十年八月の状況を見ますと、専門的、技術的職業、販売等の職業で増加している一方、事務、技能工、生産工程の職業では減少いたしております。数字で申し上げますと、専門的、技術的な面では対前年八・八%の増でございますが、技能工、小産工程では一〇・三%の減というふうになっております。 そのほか、賃金その他の問題については、別途説明させていただきます。
○小野説明員 引き続きまして、年齢別の完全失業率と入職時の賃金について御説明申し上げます。 年齢別の完全失業率でございますが、一番新しい統計、六十一年二月の調査では、全年齢を平均しますと二・八%の失業率でございますが、十五-二十四歳の層で四・七%、以下、下がってまいりまして、二十五-三十九歳では二・六%、四十ないし五十四歳では一・九%、そして五十五歳では三・七%という状況でございます。 男女別に見ますと、ほぼ同じような傾向でございますが、ただ、五十五歳を超えますと、女の人は非労働力化しますので、失業率が一・六と下がりますが、男性の場合には四・七%ということに相なっております。 それから、転職した場合の入職時の賃金を前職時に比べてどうかという御質問でございますが、六十年の上半期の雇用動向調査によりますと、六十年一月から六月までの半年間に転入職した者のうち、転職によって賃金がふえたもの、すなわち、一〇%以上ふえたものをふえたものとしておりますが、それが二八・六%、それから一〇%未満の増減は変わらないとしますと、それが五一・四%、それから一〇%以上減少したものは二〇%、これが全年齢の平均でございます。 年齢別に見ますと、増加したものの割合は、日本の賃金慣行の中から当然でございますが、年齢が高まるに従いまして減少してまいりまして、五十五歳以上ではふえたものが九・五%、そして減少したものはほぼ年齢別に変わりませんが、これもやはり五十五歳を超えますと、減少したものが四二・六%という状況でございます。 以上でございます。
○永井委員 今ざっと数字をお聞きしたのですが、今極めて雇用情勢というのは劣悪であるということがこれでわかると思うのです。これはまた後でこの関係については触れます。 国鉄総裁にお聞きをいたしますが、国鉄退職者が再就職された場合、小さいところまで就職先を調べることは困難でありましょうけれども、国鉄を退職した人の再就職先における賃金とか労働条件については、大体どのような傾向をたどっているか、国鉄当局は把握をされていますか。
○杉浦説明員 国鉄の毎年の退職者の中で、特に管理職にあった人たちを中心といたしまして再就職先をあっせんしておるわけであります。その再就職先の条件、いろいろとあるわけでありますが、概して申し上げますと、大体年金の給付を受けるような年齢に達した方が非常に多いということでございまして、その年金の金額と再就職先の給与を合算いたしまして、従来の給与に相当する程度というようなことで給与体系ができておる状況が大体通例であると思います。したがって就職先、特に関連企業が多いのですが、給与水準は大体若干低目であるというふうに承知をしております。
○永井委員 今の総裁の答弁を聞きますと、これは過去のことでありますが、国鉄を退職した場合に管理職を中心に就職があっせんされているわけですね。もちろん第一線で働いている現場の職員についても配慮はされているのでありましょうが、最前お聞きいたしましたように、今のような全体の雇用状況が極めて悪いという条件の中で、国鉄を退職してすんなりといい職につけるということはなかなか保証されていないのですね。私どもが調べたところによりますと、当局のあっせんによる就職を含めて、ほとんど当局の就職のあっせんを受けた者を対象に調べたのでありますが、五十五歳で退職をしたとして、定着率は大体二・三年という数字が出ておるのですよ。ということは、決して生活を支えるような基盤になっていかない。労働条件が非常に劣悪である。いろいろなことがあるのでしょうけれども、定着率の二・三年ということは何か肌寒い思いがするわけです。 これから本題に入っていくわけでありますが、国鉄は大量に希望退職を募ったり、あるいはこれからいわゆる余剰人員の対策を立てていこうとしているわけであります。しかし、今までの通常ノーマルな状態で退職をしていった人たちについても、国鉄当局は完全にアフターケアとして後追いはできていない。またする方が無理だったかもしれませんが、後追いができていない。ではそういう状況から考えて、今までの国鉄退職者の動向からして、退職の促進だけで、長年国鉄にその人にすればすべてをささげてきたという諸君に対して、そういう大変荒波のような社会の中に退職をさせて、言葉は悪いのでありますが、国鉄の職場からほうり出すと言ったら語弊がありますけれども、ほうり出していく、それで雇用主としての責任が果たして果たせると言えるだろうか。今までの通常の退職者ですら就職あっせんはせいぜい管理職を中心にしかできていない。今度大量に退職するのは一般の職員がほとんどでありますから、たとえ政治的にいろいろな配慮がされ、政府自身がてこ入れをするにしても、果たして生活の基盤を確立するような、そういうことの保障ができるだろうか。これから大量に希望退職を募り就職あっせんをしていくという段階に至るならば、しかもそのことの原因が政府の、いわば国の政策によって国鉄を再建しようとするわけですから、そうするならば、従来の国鉄の職員の退職後の就職あるいは生活条件についてどうなっているかということを、せめて何年間がさかのぼって追跡調査をされて、対策が立てられてもいいのではないか、私はこう思うのですが、これは運輸大臣、どうでございましょうか。
○杉浦説明員 先生おっしゃるように、非常に数が多い対象でございますので、調査がなかなか全体に及びませんけれども、今までの例で、就職をあっせんした管理者からの話によりますと、定着率が大変悪いというお話でございますが、就職先のいわば定年制というのがやはりあるわけでございまして、大体その定年いっぱいまでは勤めておるというふうに私ども聞いておるわけでございます。しかし、なおそうでない場合もあるかもしれません。その辺はよく調べてみたいと思います。 そういう状況であり、またかつ今非常に求人問題が大変なときでもありますので、先生いろいろと御心配いただいておるわけでございますが、私ども、長年国鉄で働いてきた諸君の将来の生活安定というようなことを十分頭に置きながら、今後とも万遺漏のないように努力をしていきたいと思っております。
○三塚国務大臣 今、総裁からお話ししたことで、基本的に御理解いただけるかなと思いますが、こういう大事な時期でございますから、御指摘のこともデータとして収集しながら方向づけをするというのが重要なことかなと思います。 同時に、今回御指摘のとおり、政治の決定で改革を断行するということに相なるわけでございますから、総理大臣が雇用対策本部長として言明いたしておりますとおり、お一人といえども路頭に迷うようなことはいたさない、全力を尽くす、とういうことであるわけでございまして、それをきっちり達成をいたす意味におきましても、とり得る手段は、また対応はすべてしなければならぬかな、こう思っております。
○永井委員 大臣がそういう過去の退職後の問題についても、データの収集も大事なことだなという認識を持っていただけただけでも、私は一つの前進だと思うのですね。退職するときに、その場だけ就職のあっせんをすれば、後は野となれ山となれというのが、非常に表現は悪いけれども、今までの通例なんですよ。その状態を見ているだけに、大量の退職者を出す段階が来たときに、国鉄職員が、幾ら当局がどう言ってみても、そのことは信用できない、こういうことになってくるのです。それはそれ以上私は追及いたしません。 そこで、職員を直接使用している使用者責任という立場について私は質問してみたいと思うのでありますが、国家公務員については現在六十歳の定年制がしかれております。六十歳になれば退職させられるのでありますが、逆に言うと、六十歳までは雇用の継続が保障されているということなんです。公務員は六十歳の定年制がある。六十歳までは雇用の保障がされているのですよ。民間企業の場合はどうなのか。民間企業の場合は、今国会において、私も質問に立ちましたけれども、いわゆる中高年齢者等の雇用促進特別措置法が改正されました。六十歳未満の定年制を設けている事業主は、これを六十歳までに引き上げる努力義務を負うことになった。努力義務ですから、私たちは不満なのですけれども、六十歳未満で退職させている企業は六十歳まで雇用しなさいよ、その努力義務がありますよということを法定したのです。国鉄職員はどうなのか。御承知のように国鉄職員に定年制はないのですよ。定年制はないけれども、国鉄当局あるいは政府は六十歳までの継続雇用は保障することができなかった。そうでしょう。公務員は六十歳まで保障する、民間は六十歳未満のものについては六十歳にまで引き上げるように法律で義務づけた。国鉄は六十歳以下でやめろというわけだ。同じ政府が同じ国会に対して、一方では六十歳定年制法案を提案して成立せしめ、他方では国の持っている企業の労働者の退職の促進を提案する、大臣、こんなばかな話がありますか。どこにつじつまが合うのですか。この点について、まず林労働大臣に答弁してもらいましょう。
○林国務大臣 先生御指摘のように、急速に進展する高齢化に積極的に対応するために、今国会におきまして中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法を改正させていただいたところでございます。高年齢者の雇用問題に関しましては、一般的に六十歳定年の普及、促進などによりまして、できるだけ同一企業の中でその能力を発揮してもらうということが基本であろうかと思います。しかしながら、現在国鉄の置かれている厳しい経営状況のもとにおきましては、国鉄の労使双方が現在の状況を十分認識して、互いに協力しながら実効ある余剰人員対策に最大限の努力を払ってもらいたいということが最も重要なことであろうと考えております。
○永井委員 国鉄総裁、あなたは昨年から総裁の任につかれたわけでありますが、現在は最高責任者なのです。みずから雇用する国鉄職員について、民間企業や公務員と違って六十歳まで継続雇用を保障することができないことについて、総裁としての責任はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○杉浦説明員 世の中全体の働きとしましては、定年制の年齢の引き上げ、中高年齢者対策ということが行われる、そういう状況であるわけであります。そういう中におきまして、国鉄は合理化を引き続き実行してまいる過程の中で、余剰人員という望ましくない事態がどうしても発生し、それについての対策をしっかりと練らなければならない、これはまことにやむを得ない事情であろうかと思います。そうしたことでございますので、勧奨退職年齢というような今までの一応の仕組みの中で、従来の特退者の対策を講じておるわけでありますが、それをもってしてもなおかつ足らないということでございまして、既に発生しております余剰人員の円満な解決のためにいろいろな手だてを講じてきざるを得ないということであるわけでありまして、これから発生する余剰人員の問題につきましては、皆さん何遍もおっしゃるように、一人たりとも路頭に迷わせることがない、将来の生活の安定を図り、雇用の確保を図る、こういうようなことをもっておこたえすることが、長年働いてまいりました職員に対する私の責務であるとも思って、今政府全体にもお願いし、私も努力をしておるところでございます。
○永井委員 総裁に今お答えいただいたのですが、今総裁がお答えになっていることをそのまま私は聞こうとしているわけじゃないのですよ。 もう一回繰り返しますよ。公務員は法律によって六十歳定年制がしかれた。民間の企業はばらばらで、昔は五十五歳だったのでしょうけれども、五十五歳のところもあれば五十七歳のところもある。しかし、国の雇用政策上どう考えてみてもこのままでは好ましくない、もっと雇用を拡大して高齢化社会に備えなくてはいけないということから、民間の企業も六十歳までは責任を持って雇用しなさいという法律をこの間つくったばかりなのですよ、私が質問に立ったのだから。大臣、そのときあなたはどう答えたのですか。高齢化社会を迎えてできるだけ生活の基盤を安定させるためには、六十歳定年制に全力を挙げます、こう言った。たとえ経営上いろいろな問題があったにしても、国鉄だけは若くてやめろと同じ政府が言うわけだ。これについてどう責任を考えているかと私は聞いているのです。 ここでそのことについて余り時間をとろうと思いませんけれども、関連してもう一つ触れてみたいと思うのです。 民間の企業であっても、経営状態が悪くて、再建するために裁判所に問題を持ち出して、管財人を指定してもらって再建を図ることがありますね。そのとき自分の雇っている職員に退職してもらうあるいは転職してもらう、これがまず最大の課題なのですよ。そこをまずクリアしないと、その企業の再建はあり得ないのですね。その場合、日本の憲法では、第二十八条で勤労者の団結する権利や団体行動をする権利が保障されています。労組法では、その第一条第一項において、労働者と使用者の対等の立場を保障しているのです。その対等の立場を保障するということは、いわゆるスト権の問題も含めて経営者とやり合いをすることができるわけです。このことはイロハのイですからお互いに言いません。しかし、国鉄はその基本権がないわけでしょう。事実上公労法で否定されているわけですよ、仲裁機関があったとしても。そうすると、この種の問題が起きてきたときに、労使の対等をどうやって保障するかということをまず第一義的に考えなくてはいけないわけですね。ところが現実は、総裁の個人的な意思だけで動いているとは私は思いませんけれども、残念ながら、今の国鉄の労使というのは、その法に保障されている対等の条件になっているとはどんな角度から見ても思えないのですよ。この点について監督官庁として運輸大臣はどのような認識を持っていらっしゃいますか。
○三塚国務大臣 雇用の問題は、一言先に触れさせていただきますれば、希望退職ということでありますれば、希望退職という要件に相互が一致した場合行われる。この法律はそういう意味で特別給付金制度ということで対応させていただくということであるわけでございますが、若い人は国家公務員グループ、地方公務員グループに参りますと、自後は六十年まで参る、こういうことになりますし、民間の場合、おっしゃるとおり、そこできちっと、努力義務とはいいながら高齢化社会を迎えて進むべきものだと思います。今、まさに政府と民間との間に公企体として存在する国有鉄道、未曾有の大改革を断行しなければならないという諸状況の中で取り進むわけでございますから、ここのところは、その再生、新生を期するという意味で、つらいことではありますが、通り抜けていかなければならないトンネルかな、こんなことであるわけでございますが、その場合につきましても、前段申し上げましたとおり、追跡調査その他の中で、同じ企業としていけますようにできるだけのことをいたさなければならぬと思います。 労使対等のことでどうかという御指摘でありますが、御案内のとおり、それは公労法で調整をするという法制的な制度に相なっておるわけでありますし、先生が御指摘のように、対等に相なっておらぬ、こういうことでありますが、これはやはり視点の問題かなと私は思います。 特に、公企体を中心に、他の労働関係につきましても、我が国は戦後の一つの習熟期間を経て、労使対等というこの慣行が出てきたかなというふうに思いますし、使用者側といえども、自分の恣意でどうこうとできるような状況でない、こういうことでございます。しかし、こういう諸状況の中で、そうとられますようなことがあってはならない、こういうことで、監督官庁といたしますれば、いい労使慣行が、また労使協議ができ得ますように努力を願いたい、こう申し上げておるところであります。
○永井委員 労働大臣、お聞きしますが、今運輸大臣はああいう答弁をされたわけでありますが、国鉄労働者にとって労働基本権が制約されているという状態の中で、自分の所属する組合の労働者の雇用や労働条件を守るということは大変なことなんですよ。これはおわかりになるでしょう。そのときに、使用者である国鉄当局が仮にも不当に強圧的な態度に出たり、あるいは労働者に不利なことを強制するようなことがあってはならぬわけですね。そのことをまず第一義的に、十分配慮をして対応するように指導するのが労働大臣の責務だと私は思うのですが、それはどうですか、一言で答えてください。だんだん時が早う回りますからね。
○林国務大臣 国鉄職員の労働条件につきましては、公労法第八条において団体交渉の対象事項とされておりまして、従来から労使が話し合いによって決定をされてきたものと私どもは考えております。 そこで、この労働条件に影響を与えるというような場合におきましては、国鉄当局としては、その労働条件に関する事項については、労組との団体交渉の要求があったときには、それに応ずるというようなことであるというふうに私どもは聞いております。したがいまして、この国鉄職員の労働条件をめぐる問題につきましては、今後とも労使が現在置かれております状況を十分に認識しながら問題の解決に当たられることを、私どもとしては期待をいたしているような次第でございます。
○永井委員 そこで、重ねて私はこの雇用という問題について基本的な考えをただしておきたいと思うのですが、最前総裁もお答えになりました。衆議院の本会議では中曽根総理もお答えになっていらっしゃるわけでありますが、いずれにしたって国鉄労働者を路頭に迷わせるようなことは絶対しない、そしてまた、いわゆる余剰人員を処理していく上において、国鉄労働者に対して退職を強要するということはしない、このことは基本的なスタンスとして、運輸大臣、確認できますか。
○三塚国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。
○永井委員 総裁はどうですか。
○杉浦説明員 先ほど申し上げましたように、職員の将来の生活の安定、雇用の確保ということは非常に重要なことでございます。私はそれに向かいまして最善の努力をするつもりでおります。
○永井委員 そこで、本題に入っていきたいと思うのでありますが、雇用調整のあり方の問題であります。 日本は資本主義国ですから、資本主義国において企業が成り立っていこうとする場合は、例えば新規採用の抑制や、希望退職者の募集などの雇用調整を行わなければならないということがある。私は、安易に、かつ無責任に雇用調整を行うことを認めるというものではありませんけれども、今日、それが現実であることに対して目をつぶって済むことでもないと考えているわけであります。 民間企業の場合には、雇用労働者に労働基本権が、最前申し上げたように一応保障されている。労働組合がストライキをかけて、組合員の雇用を守るという闘いを展開することもでき得る。労働組合が組織されている企業の経営者が雇用調整を実施しようとする場合には、それ以前に経営者は経営者なりにそれ相当の大変な経営努力をするわけですね。 このことは、例えば関東経協の資料で、経営団体の「雇用調整に対する使用者の考え方」という冊子がありますが、こういうことを言っています。ちょっと紹介しておきますが、「雇用調整について」ということで、 企業の体質改善、合理化の過程では、情況に 応じて雇用調整をやらざるをえない場合があり ます。 その方法としてはいろいろ考えられますが、 ステップを踏んで実施することが大切です。 特に、従業員の生活に大きな影響を与える人 員整理については、①その必要性、②使用者の 企業努力、そしてその次に、整理対象者を選定して、労働組合との間に協議を重ねて、十分に理解を得た上で実施することが大事です、こう経営者団体も触れています。 私がこのことを取り上げたのは、今の国鉄をめぐる状況は、必ずしもそのようになっていないと判断をするから、私はあえてそのことを申し上げるわけであります。 言いかえれば、我が国の場合、残念ながら使用者責任を自覚していない経営者も、中小零細企業を含めればかなり存在することも事実です。そういう面では、近代国家といいながら、日本の労使関係というのは、ある意味では後進国並みのところもある、私は自分でそう思っているのですね。 とりわけ、多くの解雇者を出すような場合には、そのような事態に立ち至ったことについて、労働者側に対して経営陣が深くおわびをして、それまでの経営努力や現在の経営状態、将来の見通しなどについて、対応する労働組合に十分説明して、十分な合意が得られるように、あらゆる手だてを講じるというのが常識になっているし、またそれが当たり前のことなんですね。 ところが、今回の国鉄の雇用問題をめぐっては、この前私は社会労働委員会でも何回か質問に立ちました。残念なことでありますが、本当に合意を得るように腹を打ち割ってひざ詰めで、何としてでも労働組合側に理解と納得を得るようなことを意識的に心底からやっているかというと、残念ながらそう見えないのです。 それは、私は国鉄当局だけの責任ではないと思いますよ、運輸大臣。政府の恣意的ないろんな指導のもとにそうされていると私は見ているのです。だから私は運輸大臣の責任は極めて重いと思うのであります。極論すれば、今の国鉄の雇用問題をめぐる労使の関係というのは、ある意味では、表現は悪いですけれども、当局側が労働組合に対して恫喝をしていると言ってもいいんではないかとさえ思える節があるのです。これは私の認識でありますから、私はここで特別にそのことについて答弁を求めようとは思いません。 また、もう一つの側面から見ますと、国会に対する態度であります。演説になって恐縮でありますが、時間の関係で演説をいたしますけれども、国鉄経営を再建するといいながら、国鉄職員の大多数を組織している国鉄労働組合の存在が事実上無視されているような状態になっているではないか、理由がどうあれもっとまともな団体交渉をするようにすべきであるが、結果的に言えば、当局の政策の押しつけ団交に終わっているのではないだろうか、一方的に事を運ぼうとしているのではないだろうか、どう私は現状から危惧するわけであります。 もっと国鉄当局も企業の経営者という立場に立って、経営責任についての率直な意見を出し、組合にも理解を求めるために、経営努力の足りなかったところ、まずかったところを率直に吐露して、改むべきものは改めて、現状を理解してくれるように、むしろ国鉄当局がどのような方法をとっても、実のある団体交渉をやってもらうように求めていくべきではないかと私は思うのですが、これについて労働大臣はどうお考えになりますか。
○林国務大臣 国鉄の現在置かれている立場を考えまして、その中で希望退職、そういう形で企業を去っていかなければならないということ、こういうことを考えますと、それはその国鉄職員にとっては、家族を含めました一生にかかわる重大な問題ということで、私どもといたしましては、関係者が温かい配慮をなさなければならない、このように考えるわけでございます。 いずれにいたしましても、労使双方が現在の国鉄の置かれた厳しい現状を十分認識をしてもらいまして、意思疎通を図って、この余剰人員対策に当たってもらわなければならない、こんなふうに思うわけでございますけれども、私は、こういった気持ちをそれぞれの関係方面にお伝えをして、この雇用の問題が円滑に行われることに努めてまいりたい、このように思うわけでございます。
○永井委員 運輸大臣、私も、例えば国鉄労働組合もそうでありましょうけれども、国鉄の今の現状を認識しているわけですからね。希望退職やあるいは職がかわるいわゆる配置転換ですね、こういうものについて一切だめだとは一言も言っていないのですよ。しかし、あくまでもそれはちゃんと合意してやりなさいということを言っているわけだ。 労働大臣、この前、四月二日に私が社会労働委員会で質問したときに、この種の問題を私が質問しましたら、労働大臣は、労使の問題だからと言って、そのことについて直接指導するのをためらうような態度を示されましたね。私は問題だと思うのですよ。国鉄職員も人間ですからね。どんなに国鉄の経営状態が悪化しておろうとも、どういう状態になっておろうとも、国鉄職員自身は自分の生活を抱えているのですからね。国鉄の経営が悪くなったから自分の生活を犠牲にしろということは通らないのですよ、これは。私は政府のそれに対する責任というものは、そこから発生すると思っているのです。だから、これもあえてここで私は余り深く議論をいたしません。 そこで、私は国際的な問題から、この国鉄の問題をちょっととらえてみたいと思うのであります。 この前、ILOの内陸運輸委員会第十一回会期というものがございました。一九八五年一月三十一日に「鉄道産業における団体交渉の促進に関する決議」と「鉄道における雇用の損失に関する決議」が採択されておるのですね。これらの決議には、日本政府の代表者や使用者側代表が労働側代表とともに参加をし、賛成してきているのです。この決議について政府は承知していますね。労働大臣、どうですか。承知していますね。
○林国務大臣 承知をいたしております。
○永井委員 この決議は、ILOの理事会が加盟各国へその内容について要請するとしているのですね。日本政府はILOからその要請連絡を受けましたか。
○中村(正)政府委員 事務局からそのように報告を受けております。
○永井委員 連絡を受けているわけですね。現在の国鉄改革は、この決議で言う「国営鉄道システムの再編成や縮少」に当たると思うのですが、どうですか、労働省。
○中村(正)政府委員 決議の中で「鉄道運輸における雇用を保護し、労働条件の悪化を防止するため」云々という記述がございます。したがって、現在の国鉄改革に伴う雇用問題についても、論理上はそれに入ると思います。
○永井委員 今の国鉄問題は、そのILOの決議の中に記述されていることに該当する、こう答弁があったわけです。それならば聞きますけれども、「属用諸条件の変更についての自由な団体交渉と団体協約の締結をILO文書に従って奨励し、」となっているわけです。現在の国鉄の団体交渉は、そのILO文書に言う「自由な団体交渉」となっているという御認識をお持ちですか。労働大臣、どうですか。
○中村(正)政府委員 この決議の性格の問題でございますけれども、各産業別委員会におきまして、こういうような決議が、一回開かれるごとに十ぐらい採択されるというのが実情でございます。その性格といたしまして、ILOの文書の中には条約とか勧告とかございますが、決議は、その産業別委員会で採択された後、理事会に対して要請、そして各国に対して通報がある、こういう性格のものでございまして、国際機関の決定、決議でございますから、それなりの配慮を払うべきでございますが、法的性格といたしましては、条約その他とは性格を異にするという面がございます。 そこで、現在の国鉄の労使がこの「自由な団体交渉」云々に当たるかということでございますが、長い伝統を持つ国鉄関係労働組合とそれに対応する国鉄当局の団体交渉は、やはり自由な団体交渉を行っている、こういうふうに考えております。
○永井委員 そこの認識が、私は何のために初めからずっと質問してきたかわからぬわけですが、自由な団体交渉というものが形式的であってはならぬ。形態的には自由な団体交渉であっても、中身が自由な団体交渉になってなかったら何にもならぬわけです。条約であろうと決議であろうと、そこで採択されたものについて、これを積極的に守って推進するというのが政府の態度でなければならぬわけですね。 決議の前文でどういうことが書いてあるか。決議の前文では、「労働者の配置転換、解雇、復職、採用、職務の再配置に関わる諸条件は団体交渉事項とされねばならない」となっているわけですね。あるいはILOの第百五十八号の雇用終了条約やそれに付随する第百六十六号の勧告は、経済上、技術上、構造上または類似の理由のための雇用終了について労働組合との十分な協議や情報の公開を求めているわけです。 ところが国鉄当局は、配置転換について、いわば一方的に希望調書をとったり、この前も私は国会で質問申し上げたわけでありますが、いわゆる広域異動というものを一方的に実施をしているわけです。もちろん労使が合意した労働組合もあります。合意してない組合もあります。残念なことでありますが、合意してない組合が最大の組合なんですね。ここに私は国鉄の現状を打開していくための最大の不幸が存在していると思っているのです。労働組合に相談なしに改革を進めているということになっていると私は思うのでありますが、私がここで一方的実施という表現を使っておりますのは、合意のないまま実施することを一方的実施と、こう言っているのです。これについて監督官庁の責任者である運輸大臣としてどういうお考えを持っていらっしゃるか、一言お答えいただけますか。短くて結構です、時間がありませんから。
○三塚国務大臣 合意のないままやられておるのではないかという御指摘であります。合意をやるということは、配置転換等々、広域配転等々と、こういうふうな解釈にも延長、行くのかな、こう思うのでありますが、今回のは広域異動であって広域配転ということではございません。というのは、本法にも出しました著しい過剰状態を脱しますことが国鉄企業として極めて大事なことである、こういうことでそれぞれの管理局長が職員各位の希望をまず確かめ、その中で行う、こういうことで注意といいますか、人事管理運営事項という観点ではありますが、その辺のところを気を砕きながら取り進めておるという報告を受けておるわけでございまして、それならばよろしかろう、こう申し上げておるところであります。
○永井委員 大臣、そこが私の認識と違うのですよ。大変な違いなんです。これは大切なことですから、時間を気にしながら、時計ばかり見ながら私しゃべっているのですよ。 もう一遍言いますよ。このILOの団体交渉の促進に関する決議には、「労働者の配置転換、解雇、復職、採用、職務の再配置に関わる諸条件は団体交渉事項とされねばならない」と記述されているわけです。決議しているのですよ。今国鉄当局がやっている余剰人員対策の中で、例えば広域異動の問題であるとか職場の配置がえであるとかいうことは、この中に該当しなくてはいけないはずなんですよ。どんなに日本の辞書をひっくり返してみたって――同じ単語の中でそんなに解釈が変わっているのでは大変なんですよ。中曽根総理ではないけれども、軍縮に全力を挙げますと言ってやっていることは軍拡なんだから、これでは困るわけですよ。そうでしょう。日本の言葉は日本の言葉どおり私は大切に使ってもらいたい。だから大臣と根本的に認識が違うわけです。 私ばかりしゃべっているのだけれども、答弁が長いと困るので、総裁一言でいいです。例えば今の広域異動も希望退職の調書をとることも、合意されてやっていますか。
○杉浦説明員 いろいろな組合との間の問題につきまして、相談事が必要であることは事実でありますが、既にでき上がったルールというものがございます。何かやる場合におきまして、そのルールに従って当然にやり得ることもたくさんあるわけでございまして、そのルールに従ってやるということを原則にしながら、なおかつそうした場合に、特に広域異動のような場合に非常に労働条件の変更等の御要望があることも承知をしております。したがって、そういう場合には十分に団体交渉いたしましょうということで、現に団体交渉をいたしておりますし、国労との間におきましても、今まで十四回にわたりまして労働条件の問題についてひざを交えて話をいたしておるところでございます。
○永井委員 国鉄労働組合との間に十四回団体交渉をやられている。形式的には交渉を持たれているのですよ。私その議事録を全部見ました。肝心の問題になると、それは管理運営事項、こう逃げてしまうのですよ。これでは合意にならないのです。労働組合の幹部も私呼んで聞きました。決してすべて反対すると言っているのではない、合意してからやってくれ、こう言っているんだ、それだけの話だ、こう言うわけですよ。なぜそのための経営者としての努力ができないのか。 冒頭に言ったように、他の企業は六十歳まで雇用が保障される。法律でもそうなっている。しかしそれと全く逆に、それ以下の年齢でやめてもらおうというわけだから、必要以上に合意を求める努力が当局側にあって当たり前でしょう。そこのところが問題なんです。形式的な団体交渉を何ぼやってもだめなんです。何としてでも労働者に納得してもらおうという姿勢が欠けているところが問題なんですよ。運輸大臣、そこのところはしっかりしてください。 時間がなくなって残念だけれども、ついでにもう一つ言います。 今国会に、雇用政策に関する条約というILOの百二十二号条約が批准のために提出されています。この中にどういうことが書いてあるか。時間が惜しいけれども、これもちょっと紹介しておきましょう。 各加盟国は、経済の成長及び発展を刺激し、生活水準を向上し、労働力需要を満たし、かつ、失業及び不完全就業を克服するため、自由に選択された生産的な完全雇用を促進する積極的な政策を主要目的として宣言し、かつ、追求するものとする。これが第一条なんです。 第三条はどう書いてあるか。ここが大事なところですから、よく聞いてくださいよ。 この条約の適用に当たっては、執られる措置により影響される者の代表者、特に、使用者及び労働者の代表者に対しては、雇用政策に関して、これらの者の経験及び見解を十分考慮に入れ、立案に当たってこれらの者の全面的な協力を確保し、及び当該政策に対する支持を得るため、協議するものとする。 これが第三条なんです。立案の段階から労働組合に対しても全面的な協力を確保するようにしなさいよ、意見を聞いてやりなさいよ、こうなっているわけです。今の国鉄当局、というよりも政府であろうと思うのでありますが、この余剰人員対策、希望退職政策というものは、立案の段階であらかじめそういうことがとられておりますか。 片方でこういうILO条約の批准をこの国会に出しているわけです。この条約の批准を国会に求めておきながら、この条約の中身に反するようなことが片方で堂々と政府の政策としてやられておるところに、国鉄の問題の一番深刻なところがあるのですよ。だから、どのように言ってみたって政府自体が――もちろんこのILO百二十二号条約の国会批准を求める手続は、お二人とも閣僚として閣議で署名されているわけだ。片方でこういうものを出す。労働大臣ではないけれども、六十歳定年制の努力義務を付した法律案を提案し、それも私どもは協力してこの国会でもう既に成立しているわけだ。繰り返して悪いけれども、国鉄はそれ以下の年齢で無理やりやめさせようという逆の政策をとっているわけだ。こんなてんでんばらばらな政策が政府にあっていいのですか。私は、監督官庁としての、政策立案の責任者である運輸大臣、あるいはそういう労働問題を指導していく立場にある労働大臣、このお二人にあえてそのことについて聞いているのです。総裁に対して恐縮ですが、総裁だって総裁の意思だけで動けるはずがないと私は思っているわけです、今の仕組みでは。政府が態度を変えたら総裁の態度だって変わるのだ。そこのところをお二人に私は聞いているのです。 一方的にしゃべって悪いけれども、もう一つついでのことを言っておきましょう。 よく比較されることだけれども、二十数年前にいわゆる石炭の合理化がありました。このときには、政府の派遣した有沢調査団の調査結果の報告が出るまでは、企業の側が――民間ですよ、民間の企業の側が組合側に提起してきた合理化は、その実施をストップしたのですよ。そしてその調査結果に基づいて労働側の代表も入った石炭審議会で検討し、その答申を受けて初めて実行に入っているわけです、民間の企業においても。たとえ石炭が国のエネルギー政策に重要なかかわりを持っておったとしても、国鉄ももろに由が責任を持たなくてはいけない公共企業でありますから、それだけにより慎重に事を進めてもらいたい。 なぜそんなに急ぐのか。狭い日本そんなに急いでどこへ行くじゃありませんけれども、なぜそんなに急ぐのか。労働側にもっと合意を求めて、お互いに積極的な合意の上でこの問題の処理が図られるように、これがたとえ六十一年度の緊急措置法であっても――この中身についてはだんだん触れる時間がなくなってまいりましたが、問題点はたくさんあるのです。これは運輸委員会のメンバーの皆さんにもこれから審議していただくわけでありますから、あえて私は労働問題だけに、あとはぶった切ってそこだけにとどめたいと思いますけれども、国有鉄道である以上、より慎重な態度がとられてしかるべきではないのか。なぜ六十一年度に二万人という大量の希望退職を何が何でもやろうとしなくてはいけないのか。ILO条約との関連は一体どうなっているのか。政府の姿勢に一貫性がない。近代国家として労働者を大切にするという視点に欠けている。 この点について、労働大臣と運輸大臣から一言ずつ答えてください。
○三塚国務大臣 段々の御指摘をいただいておるわけでございますが、近代国家の政府でございますから、雇用第一主義、働いておる方を大事にしながら取り進めてまいらなければならぬという観点で、実は雇用対策についても、総理大臣を本部長とする対策要綱を取り決め、それで法律が通らぬうちに何だとおしかりを受けておるわけでございますが、それでもなおかつ、お一人といえども路頭に迷わせるわけにはまいらぬということで全力投球いたしておる、その誠意だけはお認めをいただきたいと思います。 特に、国鉄を監督する立場にある政府として、運輸省として、雇用能力を与えないでやっておるのではないか、端的に言いましてそういう御指摘でございますが、実は今日のこの法律の提案も、これは緊急措置法。関連八法案出させていただいておるわけでございますが、先生も既に御案内のように、昭和五十八年、国鉄再建に関する臨時措置法を御提案をさせていただき、衆議院、参議院、両院において大変な御論議をいただき、このいわゆる仮称監理委員会法によって国鉄再建監理委員会が、この法律の制定を待ってでき、二年有余にわたる大変な論議の中で答申を得た。答申は尊重する、こういう建前の中で取り組まさしていただいておるわけで、その中で、なおかつ近代国家として労使というものは極めて大事な関係、このことを正常な方向の中でとり行ってまいりますことが、また最小限、立場はそれぞれ違いましょうとも、現状認識のコンセンサスがあるということが、本改革を取り進める上において大事なことだな、こういうことで実は国鉄も指導をいたしておるわけであります。 このILOの精神も、まさにそういう意味で、決してこれと矛盾する形ではない。この精神を外しながら、いわゆるお一人の労働者もということでお取り組みをいたしておるということを御理解をいただきたい、こういうことでございます。
○林国務大臣 国鉄の危機的な経営状態の改善のために、国の行政改革の一環といたしまして、改革方策というものが検討されまして、その結果、今日の分割・民営化を基本とする国鉄改革案が提案をされたということは、先生もう既に御承知のとおりでございます。 こういったことから、国鉄改革に伴います余剰人員問題につきましては、希望退職者の募集を初めとしまして、再就職のあっせんも含めて国鉄自身が最大限の努力をすべきものだというふうに考えますけれども、労働者側の意見も十分に反映することが最も望ましいというふうに思います。 そこで、ILOとの関係でございますけれども、これはまた我々はその精神を酌み取りながらこういったことに対応していくということではなかろうかと思いますけれども、雇用政策条約というものには、今回の国鉄改革のあり方につきましては、直接に制約をされるようなかかわりを持つものではないのではないか、このような考えを持つものでございます。
○永井委員 時間がやってまいりましたので、もう一つだけ最後にお聞きしておきたいと思うのですが、ILOのこの運輸委における決議ですね、この決議の中に、さらに触れておきますと、「鉄道産業における雇用を守り、労働条件の悪化を防ぐ」ということが記入されているわけです。これはどう考えたって雇用を守れないようになっているわけでしょう。そうですね。だから政府はこの決議を当然国鉄当局にも伝えたはずでありますが、伝えていなかったとしたら、これは労働省、大変な怠慢ということになりますね。決議を採択したのだから、関連する当局にそのことをちゃんと連絡をし指導するということは当たり前のことだと思うのであります。もしそれがやられていなかったら、これは大変な問題でありますし、あるいはこのILOの決議などに反して、まともな労使の関係が守られていないとするなら、例えば労働組合側からこの決議に反するとして再提訴するということも考えられるわけですね。そういうことの繰り返しがあってはならないと思うのです。 そして今運輸大臣は、監理委員会の答申に基づいてやってきているということを言われているわけでありますが、石炭審議会と決定的に違うのは、監理委員会には労働側の代表が入ってないことなんです。しかも石炭審議会は公開でしたけれども、監理委員会は密室でしょう。国会にだってなかなか監理委員会の討議経過を言わなかったのだから、亀井委員長を呼び出しても。だからそこに決定的な違いがあるということ、このことを踏まえて国鉄の問題というものは政府が責任を持った対応をしてもらわなければいけない。少なくとも労働者を弾圧するようなことがあってはならぬということです。 最後に、きちっとお答えいただきたいのは、いろいろな理由があるでしょう、いろいろな経過があるでしょうけれども、国鉄の中で最大の組合である国鉄労働組合との間には残念ながら雇用安定協約はないのです。配置転換協定というものも期限切れのままになっているわけです。当局にはこのようにしてもらったらいつでも結ぶんだという言い分があるでしょう。しかし、私がここで一貫して言っていることは、六十歳定年制が片方にありながら、それ以下でやめさせようという政府の政策を実施に移そうというわけでありますから、しかも経営が破綻したよって来る原因は、私はここで深く触れませんけれども、政策的に起きてきた国鉄の財政赤字なんです。それを労働者に押しつけることがあってはならぬし、だから問答無用に犠牲になれということもあってはならぬ。だから、ここは労働組合との間にあくまでもしかるべき協定が必要なら必要で結んで、意見の一致を見て、合意をした上で円満に実施に移していく。我我は人の問題についても反対しているわけじゃないのですから。ここのところだけはひとつきちっとそれぞれからお答えいただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○杉浦説明員 労使の間におきまして、こういう大変なときでございますし、十分に信頼関係を確立し、また今結ばれておりません雇用安定協約、これが結ばれることを私ども期待をしておるところでございます。今後とも国労に対しましては、粘り強く何遍でもお話をしむけ、よくお話をこれからしていくつもりであります。
○三塚国務大臣 最大組合の国労とそういう関係がないという意味では大変不十分であるし、残念なことであります。よって、今総裁言われますように、共通の認識を得るというこのことについて双方最大の努力をしていただくように、さらに申し上げる、こういうことで進めてまいりたいと思います。
○林国務大臣 国鉄問題につきましては、いずれにいたしましても、労使双方が現在の国鉄の置かれている厳しい現状を十分に認識をして、意思の疎通を図りながら、余剰人員対策が円滑に実施をされるということを強く期待をいたしておりまして、この気持ちを私は関係者に伝えてまいりたいと思っております。
○永井委員 これで終わらせそいただきますが、運輸大臣、要望だけしておきます。 労使がお互いに共通の基盤に立って認識を統一する、その上で、こういうお話でありますが、当局側の言い分だけを労働組合に認識を求めるということに今なっているんですよ。だから、労働組合の言っている言い分、認識も当局側が受けとめて、初めて共通の土俵ができるわけですから、そこのところだけはひとつ間違いのないようにきちっと対応してもらう。そしてそれがうまくいかなかったら、またまたILOの舞台に問題を持ち込むことになるのだから、もう日本政府はいいかげんにILOの舞台で恥を連続してかくことのないように、私ども協力しようというわけだから、ひとつ積極的な対応を求めて、時間の関係で質問が半分しかできませんでしたけれども、あとはまた引き続き機会を見て質問させていただくということにして、これで終わりたいと思います。
○山下委員長 小沢和秋君。
○小沢(和)委員 きょうは時間もありませんので、国鉄総裁に特にお尋ねをしたいと思います。 今、国鉄の職場はどこに行っても、新会社に残りたければ当局の言うとおりになれという締めつけによって、労働者の人権は完全にじゅうりんされ、労働組合活動への不当な支配介入、いわゆる不当労働行為が目に余る形で横行しております。近代的な労使関係などとは全く無縁な状況だと言ってよいと思います。総裁はこういうような今の職場の状態でよいとお考えかどうか、まずお尋ねします。
○杉浦説明員 こういう大変な時期でございますので、職員に不安や動揺があって、それがサービス、安全の面に支障のないように、常日ごろからよく管理者から職員に対しまして事態の推移というものについてお話し申し上げ、いろいろな問題につきまして話し合うということを基本にやっているつもりでございまして、ただいま御指摘のような不当労働行為等の行為はないと私どもは認識しております。
○小沢(和)委員 それならば、具体的な事実を挙げて申し上げたいと思います。 四月十日から十二日まで国鉄労組が職場で民営・分割反対などのワッペンを一斉に着用する闘争を行ったわけでありますが、これに対する当局の対応はまさに異常だったと思うのです。 私の地元の北九州の場合でも、九州総局から大量の監視員が現場に派遣され、ワッペンをつけている組合員を見つけると、一人一人を多数で取り囲んで、君には家庭があるだろう、このようなことをしていたら一家心中をしなければならなくなるなどとおどして回ったわけであります。新飯塚駅営業係白石正憲君は、一日の間にそういうおどしを三回も受け、そのショックでついに夕食休憩時には吐き気を催して救急病院に連れていかれる騒ぎになっております。また中泉駅の臨時窓口を担当していた海老洋一君、宮田駅臨時窓口の斉藤忠文君などは、どちらもさんざんつるし上げを受けた上、自動車で直方駅長室まで連れてこられ、それきり仕事を取り上げられ、今日に至っております。 ワッペンをつけることは、私たちは当然のことだと思いますけれども、百歩譲ってあなた方の考え方に従ったとしても、せいぜいのところ服装規程違反という程度のものじゃないかと思うのです。何でそう重大犯罪扱いしなければならないのか。国鉄は乗客を安全に正確に送ることが使命だと思いますけれども、ワッペン闘争というのが列車の運行にどこかで何か具体的に影響でも出ておったという事例でもあれば示していただきたいと思うのです。
○杉浦説明員 具体的にワッペンの問題についての御指摘がございました。 その点について私どもの見解を申し上げますと、ワッペンの着用というのは、勤務時間内における組合活動であるとまず第一に考えております。したがって、これは法に言ういわゆる職務専念義務の違反行為である。あるいはまた職員の服装についての定めがございますが、それに違反する行為であると私どもは考えておりますので、ワッペンの着用はしないようにということを再三再四指導いたしているところでございまして、そうした行為が行われる場合におきましては、こういう趣旨であるということでワッペンを外すように指導するのは当然のことであると思っております。
○小沢(和)委員 私の質問に答えてもらわなければいけないのです。どんな小さなことでもいい、どこかで何か列車の運行に影響があったのか。きのう私は事前に、そういう質問をするからと通告してあるのですよ。答えなさい。
○杉浦説明員 ワッペンをつける、外すということ自体が運行に直接関係はございません。しかしながら、私どもは、前から言っておりますように、大事なお客さんの取り扱いあるいは安全運行という面におきましては、職場の規律がしっかりと守られねばいかぬ、そういったことの乱れが万一そういう面につながることがあってはならないということで、職場規律の確立を叫んでおるところでございます。ワッペンをつけてはならないという指導もその一環でございます。
○小沢(和)委員 具体的な国鉄の列車の運行などに全く影響がなかったことを今あなたは認めたわけですね。にもかかわらず、まるで重大犯罪がそこで発生したかのようにつるし上げを行って、こういう病人騒ぎまで引き起こしている。一体何でこういうことをするのか。 本当のねらいというのは、結局のところ、それで国鉄の労働組合員を動揺させて、あなた方の言いなりになるように完全に屈服させる、これを抜きにして来年の四月一日に十万人を職場からほうり出すことはできない、こういうことじゃないのですか。私はこれはまさに不当労働行為に該当すると思うのです。 ここで労働省にお尋ねをしたいと思いますが、中央労働委員会が昭和五十七年四月二十一日にワシントン靴店事件で出した救済命令というものがあります。これは、会社が、ワッペンをつけた組合員を個々に呼び出し、暴言を浴びせたり、つるし上げたりして、ワッペン取り外しを強要したことが、不当労働行為の中の支配介入になると判断した事件であります。その判断部分を読み上げていただきたい。
○中村(正)政府委員 命令文をそのまま読ませていただきます。 会社が多数の管理職を動員して、ワッペンを着周した個々の組合員を事務室に呼び出し、常軌を逸する暴言をあびせたり、つるし上げを行ったりして、ワッペンの取りはずしを強要したことは、明らかに、個々の組合員に直接圧力をかけ、心理的動揺を与えようとしたものである。 加えて、当時の労使事情を勘案すると、本件における会社管理職の行為は、ワッペン着用闘争の排除に籍口して、組合活動を制限しようと意図したものと認めるのが相当 こう言っております。
○小沢(和)委員 総裁、中労委の命令というのは、労働問題でいえば最高裁の判決に当たるというだけの重みがあるものであります。ぜひ今の中労委の命令を謙虚に聞いていただきたい。要するに、ワッペンの取り外しの求め方が異常だ、組合のワッペン着用闘争に対抗する行為としては行き過ぎだということで、不当労働行為を認めているのですよ。あなた方が今職場でやっているとおりのことで、中労委からそういう命令が出されているわけであります。 あなたも若干気が引けたのか知りませんけれども、二十一日の記者会見で、大分鉄道管理局が分割・民営化反対のワッペン闘争に参加した国労組合員を本来業務から外し、余剰人員的仕事に人事異動しようとする方針を打ち出したことについて、「「たった一度のワッペン闘争に参加したことだけを理由に異動させることはない。現地にもそう指示した」と述べた」ということが新聞に報道されております。もしこれが事実であるとすれば、私はこれは結構だと思うのです。先ほど具体的な固有名詞まで挙げて、今任務を外されておるということを申し上げた人たちに対しても、そういうあなた方の配慮というか、もとに戻す措置をぜひとっていただきたいのですが、いかがですか。
○杉浦説明員 ワッペン着用は、先ほど申し上げましたような諸規程の違反でございます。それに対する処分も行っております。しかしながら、今先生のお話の件につきましては、それだけの理由をもちまして職場を変えるとかいうような判断材料にしてはならない、職員の配置については、日ごろの職員の行動を十分に把握して総合判断をすべきであるという趣旨から申し上げておるところでございます。
○小沢(和)委員 総合判断をするというふうにあなた方は言われるけれども、実際そこでワッペンをつけていると警告しても外さなかったということで、おまえはそこの仕事をやめろといって連れ去られて、別の人をそこへ持ってくる、こういうような状況は異常じゃないか。だから、あなたが記者会見をされたような考え方をお持ちならば、もとに戻すようにぜひしていただきたいというふうに私は言っておるわけです。 次の質問も言ったと思うのですが。組合活動に対する支配介入はこういうようなことにとどまっておらないわけでございます。今、全体的に職場で、当局の気に入らぬ掲示物は一方的に外すのが当たり前になっております。北九州ではさらに一歩進んで、国鉄労組北九州支部の前にある横断幕やのぼりまで一方的に撤去しております。支部事務所は国鉄用地の一部を借りているのですが、横断幕はその支部の建物のすぐ前に、昭和四十九年一月十三日以来十数年間ずっと張られてきたのです。一度もそれについて当局は、最近まで言ったことはないと言うのですが、急に今の時期、なぜ百名以上もの公安官や職制を動員して撤去しなければならなかったのか。これも私は何の緊急性も認められないと思うのです。全くこれは組合活動に対する嫌がらせ、弾圧としか思えないのですが、これも直ちに改めていただきたいと思いますが、いかがですか。
○杉浦説明員 国鉄の施設につきまして、組合といえどもそれを使用するに当たりましては当局の許可が要ります。あるいは今のお話の事務所等につきましても、一部の施設を提供し、あるいは用地を提供しておるという立場にあるわけでございまして、そうしたところにおきましては、横断幕等の掲示物は一切いけませんということを申し上げておる。今まで掲げられたのが急にというお話でございますが、これは当たり前の状態に戻すだけのことであると思います。
○小沢(和)委員 だから、当たり前の状態に今更すんだとあなたは言われるけれども、じゃなぜ今なんですか。十数年間、あなた方は一言もそれについて注意しなかったというのですよ。なぜ今なのか。 つまり、来年の十万人の首切りの態勢をつくっていくためには、労働組合を徹底的に押さえ込んでしまわなければいけないというので、今その必要が出てきたということなんじゃないんですか。だからそういうような組合活動に対する不当な弾圧的な態度はやめるべきじゃないかと言っているのです。どうですか。
○杉浦説明員 別に、こちらは組合に対する弾圧とかなんとか、そういう気持ちは全然ありません。当たり前のことを当たり前に戻すというだけのことであります。
○小沢(和)委員 しかし、そういう言い方は何の説得力もないと思いますよ。 ところで、先ほども若干議論されたように思いますが、あなたは国鉄労働組合が団体交渉権を持っていることをお認めか、また現実にも誠実に団体交渉に応じているかという点なお尋ねします。
○杉浦説明員 団体交渉権は持っておることを認めますし、また交渉すべきことは交渉をしております。
○小沢(和)委員 しかし実際には、今回でも広域配転問題について、当局が誠実に団体交渉に応じなかったから国鉄労働組合が公労委に調停を申請したのではありませんか。そのとき公益委員が労使に勧告案を提示したと聞いております。これについて、労働省にどういう趣旨の勧告案が提示されたか、お尋ねします。
○中村(正)政府委員 調停委員会ではかなりフリーハンドを持っておりまして。調停を行う途中段階でいろいろな勧告案なり何なりを出して取りまとめをするのが自然でございますが、しかし、これは労働委員会が独自の判断で内部的に行われることでございますので、その御意図がどうであったか、その内容がどうであったかということについては、私どもは知る立場にございません。
○小沢(和)委員 私が関係者から入手した資料によると、「国鉄の置かれている現状および雇用問題の重要性に鑑み、今回の広域異動の実施については職員の希望ができる限り尊重され、かつ職員間にいたずらな不安が生じないような適切な配慮にもとづき円滑に運用されるよう、中央および地方の対応機関における話し合いを早急に進めること。」こういう案が提示されたというふうにはっきり文言まで明らかにされております。こういうものが提示されたんじゃないですか。
○中村(正)政府委員 確かにそういうような勧告案が提示されたというような話は漏れ伝え聞いておるところでございます。
○山下委員長 小沢君、もう大分超過していますよ。大分私は時間を増してあげているのですよ。
○小沢(和)委員 十四分までですよ、だから……。まあまあもう一、二回やらせてください。 今、私、勧告案というのを読み上げたんですが、これは何で国鉄当局は拒否したのか、私にはさっぱりわからないのですね。これはだれが聞いたって当然の話じゃないんですか。実際に広域配転で働く人たちに大きな影響が出る、だから話し合ったらどうですかというのはごく当たり前のことじゃないんですか。これを拒否するということでは、国鉄当局が公共企業体等労働関係法第一条で言う「苦情又は紛争の友好的且つ平和的調整を図るように団体交渉の慣行と手続とを確立する」というこの法の趣旨を、あなた方自身が踏みにじっていると言われても、これは弁解できないんじゃないですか。
○杉浦説明員 先生も御承知のように、調停作業の過程におきましては、労使双方からいろんな意見が開陳をされます。そうしたいろんな意見の開陳の結果、調停ができる場合とそうでない場合がございます。 今回は、調停不調であったということでございまして、一断面それぞれをとらえて、それが結論であるというわけにはまいりません。
○小沢(和)委員 もう私、聞きませんけれども、しかし、これはだれが聞いても、当たり前のことを書いていると思うのですね。こういうようなあなた方のかたくなな態度については、裁判所からも厳しい審判を受けているでしょう。 昭和五十七年十一月の末に、職員に対する乗車証制度を、団体交渉を拒否したまま一方的にあなた方が廃止したことがあります。このことについて東京地裁は、本年二月二十七日、国鉄当局に団体交渉応諾の義務があるとする全面的なあなた方の敗訴の判決を下しているのですよ。総裁、御存じですか。こういうようなことについても、あなた真剣に考えていただきたい。 私、もう時間が来たようですから終わりますけれども、しかし、こういうような交渉を拒否したまま一方的にやりたいほうだいのことをやりまくっているというようなことは、絶対に世間を納得させないであろうということを強く警告し、最後にあなたがそういう判決が出たことについてどう思っているか、今後も交渉をやる気がないのかどうかお尋ねして終わります。
○杉浦説明員 その判決に対しましては、不服といたしまして控訴いたしております。
○小沢(和)委員 終わります。
○山下委員長 以上で本連合審査会は終了いたしました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時二十分散会 ――――◇―――――