運輸委員会 第9号
- 発言数
- 269 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1986/04/11
会議録
○山下委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、日本国有鉄道の経営する事業の運営の改善のために昭和六十一年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小林恒人君。
○小林(恒)委員 いよいよ日本国有鉄道の経営する事業の運営の改善のために昭和六十一年度において緊急に講ずべき特別措置、こういう命題で法案が提出をされました。既に私の体験する範囲内でも、昭和五十五年のいわゆる国鉄再建法を皮切りにして、さらに昭和五十六年七月六日に運輸省がいわゆる運政審答申と呼ばれる当面の運輸政策について具体的に明示をされてから満五年を経過しようとしているわけです。国鉄問題については、こういった運政審答申の中でも具体的に議論をされましたし、あわせて再建法以降監理委員会の設置の段階でも数多く議論をされました。具体的にこの昭和六十一年度において緊急に講じなければならない課題として、いわゆる長期債務の取り扱い方あるいは余剰と呼ばれる要員の取り扱い方、こういったものなどについて一本にした法律案が提起をされているわけです。 前提条件としてぜひ運輸省にお尋ねをしておきたいと思うのでありますけれども、いわゆる再建法の段階で国鉄が具体的な施策を講じていく手だてとして経営改善計画を示すのだよということを明示されているわけです。再建法に基づいて既に二度にわたって経営改善計画が組み立てられましたけれども、この取り扱いと今回提起をされている法律案の中での取り扱い項目、こういったものとの相関関係についてどのような御認識で法律案の提案をされたのか、この点についてまず最初に御質問申し上げておきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 先生今御指摘のように、まず特別措置法がございまして、その特別措置法に基づきまして経営改善計画という手法を使って昭和六十年度において経営安定の基盤を確立する、以後収支の均衡を図る、こういうことでやってきたわけでございます。その結果、経営改善計画必ずしも所期のとおりにまいりませんで、さらにもう一回この改定を行ったというのも御指摘のとおりでございます。その間におきまして、いわゆる監理委員会をつくります臨時措置法というものができまして、この臨時措置法は特別措置法の後にできた法律でございますから、こちらが優先するわけでございますが、この臨時措置法の中におきまして、この経営改善計画を使う手法というものを、国鉄の事業の再建のために緊急に講ずる措置というものをこの経営改善計画というものによって行う、こういう手法を採用したわけでございます。 すなわち、再建監理委員会をつくって、そしてその答申を待って抜本策を講ずる。しかし、その間でも国鉄が日々悪化していきますので、これに対して緊急に措置を講ずる必要がある。そういう緊急に講ずる措置の基本といたしまして、経営改善計画というようなもの、その他いろいろな手法を駆使して行う、こういう感覚で処理をされたということでございます。 今回の法律は、そのようないろいろな面から行います緊急措置の中で、六十一年度において行いますものについて、法律がなければできないという点二点に限って立法措置をお願いしておる、こういう体系でございます。
○小林(恒)委員 だとすると、過去二回にわたって組み立てられた経営改善計画ではどうしても措置することができなかった、不十分であった、あれの成果は上がらなかった、こういうことになりましょうか。
○棚橋(泰)政府委員 経営改善計画につきましては、昭和六十年度において経営の改善の基盤を築くという意味ではある意味においてそれなりの意味はあった。しかし、先ほど申し上げましたように、再建臨時措置法という法律が後にできまして、これは前法、後法の関係になりますので、特別措置法に対して優先する法律になるわけでございますけれども、その法律におきましては、そういう当面の緊急措置だけではだめだ、すなわち経営改善計画というような手法を使う当面の緊急措置だけでは国鉄の立ち直りはできない、したがって、それについては抜本策を講ずる、こういう体系になっておるわけでございます。
○小林(恒)委員 このことについて余りしつこくこだわるつもりはありませんけれども、そういう前提だとすると、これは少なくとも臨時措置法の段階で債務の取り扱い方については六十年度が一つの区切り点になっている、こういうことは明示をされておったわけですね。これについては、ある意味で今後どういう取り扱いをするのかということについては理解をするわけですけれども、それでは、これはどの程度の期間を考慮しながら検討されたものなのか、この点についてお伺いをしておきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 経営改善計画は、一つは、基本的に六十年度において経営基盤の確立を図るということでございました。もう一つは、その後速やかにさらに収支の均衡を図る、こういうことになっておりまして、先ほど申し上げましたように、臨時措置法ができました段階で、再建監理委員会は六十二年の七月までということでございまして、それまでにあらゆる措置を終わるものとするということになっておりますから、そういう形で、抜本策というものについては、別途六十二年七月までにすべて完了するような抜本策が講ぜられる、こういうことになったわけでございますので、ある意味では、六十年度において経営基盤を達成するという方が一つのめどであった、その後の措置については抜本策の方のラインに乗っていく、こういうふうな考えで措置されたというふうに御理解をいただきたいと思います。
○小林(恒)委員 昭和五十五年に国鉄再建法を議論した際に、要員を三十五万人にする、それから幹線系と地方交通線に分けて、地方交通線の中から特定地方交通線を選定して、それを措置する、さらに債務を棚上げする、こういう柱を立てて、これが完全に実施をされれば昭和六十年の段階では、幹線系では少なくとも黒字に転換をする、国鉄を再生することができるのだ、こう随分強調されてきたわけです。 ところが、昭和五十八年度、五十九年度の要員を見ますと、もう既に三十五万人を割り込んで、さらに特定地交線の選定等についても相当作業を進めてきた。にもかかわらず、幹線系での黒字に転換という課題は実にほど遠い実情になっている。もちろん、そういうような見通しが途中から出てきたから、監理委員会を設置して抜本策を検討しなくてはいけないという御認識になられたのかなという気がしないではありません。しかし、国権の最高機関である国会の中で、この方策が完全実施をされれば黒字になります、黒字になりますと、こう何回となく言い切ってきた側の責任はいかほどお感じでしょう。
○棚橋(泰)政府委員 幹線系において黒字を出すという目標は、二回目の改善計画におきましてもその目標が掲げられておりまして、一応計算上はこれは達成したということではないかと思います。 ただ問題は、幹線系で、一つの収支で黒字を出すことは、経営基盤の確立の一つのめどであるということは言えると思いますけれども、御承知のように、そのほかの部門におきまして、特に債務の増大による利子負担の増大、その他年金負担の増大というようなことで、いわゆるあそこのスリーボックスでの区分上の幹線収支は一応ある程度めどがつきましたが、その他の部分におけるものが予想以上に大きかったということで、先ほど申し上げましたように、臨時措置法の形態で、片や緊急措置の一環として幹線系の収支黒字を目指して経営努力をするけれども、やはり別途抜本策を講じなければ立ち直れない、こういうことと判断をしたというふうに御理解をいただきたいと思います。
○小林(恒)委員 それでは、そういう前提で今回緊急に講ずべき特別措置を六十一年度において行いたいということで二つの課題が提起をされておりますけれども、努力目標といいましょうか、あるいはこの法律案の中で国鉄再建をすることを前提にした課題というのは、どういったことを中心として提起をされたのか。まあ言ってみれば、抜本的には後に提案をされてくるであろう法律案の中でやるんだろうけれども、この法律案の中でどうしてもやっておきたい事柄は何々なのか、どこを目標にしているのか、このことについてお示しをいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 先ほど申し上げましたように、この法律は、種々行っております緊急措置の中で、法律を新たに制定しないと難しいという問題二点を取り上げてお願いをしておるわけでございますけれども、先生ただいま御指摘のございましたような抜本策を講ずるまでの間の緊急的な措置としてはこれだけでございませんで、例えば地方交通線の問題、そのほか種々の職場規律を中心とする国鉄がみずから正すべき部分を正すというような施策は依然として継続をしていくわけでございます。したがいまして、その目途といたしましては、少なくとも現状を政府、国鉄の力の範囲において少しでも悪化を防ぐ、ないしは改善を図るということがめどでございまして、その中で特にこの二点は、法律上の措置としてお願いをする、こういうことでございます。
○小林(恒)委員 内容的には「職員が業務量に照らし著しく過剰である状態」、したがって、希望退職を募り十カ月分の特別給付を行う、こういうことになるのかなという気がしますけれども、「業務量に照らし著しく過剰であるという状態」、これは例えば「業務量」というのは、国鉄経営を進めていく過程では、一方では政策的にこれだけのダイヤを設定する、また逆に荷主や利用者の側からは、ぜひこれだけのダイヤを設定して、地域住民あるいは利用者のニーズにこたえてほしいという両面を持っていて、そういったものを十分に勘案しながら設定をされるダイヤそのものが、ひいては業務量に振り変わっていく、こういう状況だと思うのです。現実にこのダイヤに照らした諸要員というものについて、全く過剰でないとは思いませんけれども、将来ともに過剰になるという認識をお持ちなのかどうなのか。 私がこういう質問をする前提条件は、過去数年にわたって既に国鉄という企業体の中では新規採用を抑制してきた。そういう意味では技術断層が生じ始めてきているだろう、こういう想定をするわけです。将来に向かって再生、再建をしていくという見地からすると、相当きめ細かく検討をされつつ「業務量に照らし著しく過剰」だという表現になってこなければいけないわけです。ですから、現在と将来に向かっての国鉄のありようというものを正しく分析して構想を組み立てていく、そういうことなしに、「著しく過剰」だという表現というのは当たらないのではないのかという気がいたしますけれども、この点での認識はいかがですか。
○棚橋(泰)政府委員 「業務量」とは何かという問題ではないかというふうに思いますけれども、「業務量」というのは、一般的には国鉄が国民に提供しておりますサービスというものを効率的に行っていくために必要な仕事量というふうに解すべきではないかと思います。したがいまして、「職員が業務量に照らし著しく過剰である」という判断といたしましては、そのような仕事量と現在員との間にかなり大きな差があるかどうかという問題だと思います。 先生御指摘のように、将来国鉄の基本的な改革、いずれまた法案をお願いいたしておりますけれども、そういう中においてどのような要員体制を組んでいくか、その結果どの程度の余剰人員が出るか、こういう問題については、それなりに正確なる業務量、どのようなサービスを提供するのか、それにどのような要員が要るのか。そして今先生御指摘のように、それぞれの職種に分けた面から見たアプローチというようなものがあって、その上に立って要員計画というのができ、その必要な要員を考えた経営形態、それによって生ずる余剰人員という判定が要るというふうに考えております。 ただ、この法案でお願いをいたしておりますのは、当面の過剰な状態というものを緊急的に何らかの形で解消していかなければならないということでございまして、これにつきましては、既に二万数千人の余剰人員が現実にあるわけでございますし、また六十一年度においては、さらにその分が増大するというふうに国鉄でも推定をいたしておりますので、そういう状態を早急に解決するというためにこの法律が必要だというふうに判断をしているということでございます。
○小林(恒)委員 今いみじくも言われておりますように、国鉄を経営していく上で利用者に対するサービスという表現がありましたけれども、別に言葉じりをとらえるつもりはありませんが、やはり利用者へのサービスであるとか安全の確保という視点、こういう意味から言うと、実態はこの間の要員合理化の経緯をたどってみますと、無人駅の拡大であるとかあるいはホーム要員の削減といったようなことが軒並みに行われてくる、こういう状況というものを体して、その裏返しは何なのかと言えば、いわゆる私鉄並みだ、適正要員を配置をしなければならない、こういう表現があるわけです。それでは私鉄並みと言われる中で、私鉄と同じ条件なのかというと、条件に異なりが存在をすることは言をまたないわけです。無人駅という問題を見た場合に、これは過去十年間の経過を翻ってみても、大変早いスピードで、次から次へと無人化駅構想が実施をされてきました。裏返して言えば、こういったことが利用者へのサービスをどんどん切り捨てていっている、また安全という視点から見た場合、旅客に対する安全もだんだん軽視をされつつある、こういう認識を持つわけです。正確な意味では、現行の適正要員というものの基準をどこに置かれているのか。抽象的な私鉄並みという表現だけではなしに、国鉄が持たなければならない、最低限度を持っていなければならない適正要員の基準というものについてお示しをいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 俗に私鉄並みということを申しますけれども、国鉄と私鉄はいろいろ事情が違うと思います。また私鉄の中でも、その私鉄によっていろいろ事情が違いますから、その適正な要員量というのは、それぞれの業務というものにマッチしたものとして考えられるべきだと思います。ただ、基本的に私鉄並みということを常日ごろ言われておりますのは、やはり同じような鉄道というものを動かすという関係において、国鉄がたれが見ても著しく多くの人間で賄われているのではないかということが言われておるためだと思います。 ただ、御説のとおり、例えば駅をどうするかとか、そういう個々の問題というものは、安全に支障があってはなりませんし、それなりのサービスを提供しなければなりませんから、それをどの程度の要員で行えるかという判断は、国鉄において具体的になすべきものであろうというふうに考えております。
○小林(恒)委員 そういうおっしゃり方もあるのでしょうけれども、現実には労働協約上の休日の消化の実態など勘案をしてみても、必ずしもおっしゃるような形にはなり得ていないという実態があります。いわゆる残業を前提とした要員設定、こういうような実情も実態としては出てきている。たしか私の記憶に間違いかなければ、四三・一〇ダイヤ改正、昭和四十三年の十月ダイヤ改正の段階で、要員算定基準というものは国鉄当局にありません、こういう表現をされて、大変ダイヤ改正の交渉が難航したという、こんな体験を持っているだけに、私はこの適正要員というところに大変こだわりを持つわけです。正確な意味での適正要員を張っておかないと、現行だって十二分な運行体制を維持をするというのは難しくなってくるのではないかという心配をするだけに、ことしの予算委員会の中でも、新しい体制に移行するという前提で考えた場合の要員算定の基準というのは、一体何を軸にして計算をされましたかという質問を出しておりまして、回帰式という計算式ではじきましたというお答えをいただきましたけれども、回帰式そのものの算式をもって計算をしてみても、政府側が計算をされて出てきた答えと、私どもが計算をして算出をし得た数字とには大きな隔たりが出てくる。これはもちろん、入力をするダイヤあるいは労働条件、さらには休日のとり方、旅客のニーズに対する、あるいは荷主のニーズに対する対応方針、こういったものが違うでありましょうから、数が異なってくるのは当然かもしれません。しかし、ここは一つ労使間の交渉というものも重要視をされなければなりませんし、あわせて現在並びに将来に向かって、適正要員とはという定義については、この種の重要な課題を議論する前提条件としては明示をされてしかるべきだろう。しかし、非常に漠としているのではないかという気がいたしますけれども、国鉄の側ではどのようにお考えでしょうか。
○杉浦説明員 監理委員会での、いわばマクロでとらえた私鉄との対比におきます適正要員というところからくる数字というものがございます。それをいわば私どもも一つの目安にしながら、現在国鉄の実務者といたしまして、現実に現場におきます各部門別の業務が何人の人間によりまして行われることが最も効率的であり、かつまた先生今お話にございましたような、サービスの確保と安全の確保というものを充足しつつ効率的に運営できるかということの判断を、各現場でそれぞれ行っている最中でございます。 総体的な目標としましては、昨年既に合理化の今後の目標としまして、人数を本支社におきまして策定をし、各現場に流しております。現場で現在具体的にその数字を詰めておりまして、その詰めが終わり次第、各組合に提示をいたしまして、問題を詰めていく、こういうようなことで今後取り仕切っていきたいというふうに思っております。
○小林(恒)委員 あわせて国鉄の側にちょっとお伺いをいたしておきたいのですが、昭和六十年度末の特退数はどの程度集約されたでしょう。
○澄田説明員 六十年度末の特退の数については、目下のところ、今精査中でございます。 ただ、一応当初予測といたしましては、一万九千人程度という目標でございましたけれども、目下のところ、年度末を終わりまして精査中でございますので、いずれ明らかになった段階でお示ししたいと思います。
○小林(恒)委員 いずれはいいけれども、大事な課題なんだから、おおよその数字もつかまえてないのですか、おたくは。そんなのんきなものなんですか。
○澄田説明員 目下のところ、先ほど申し上げましたように精査中でございますが、恐らくまあいろんな変動要素がありますので、確たることは申し上げられませんけれども、恐らく二万を超えるのではなかろうか、二万数千ではなかろうかということでございます。——二万、私どもの推定では恐らく二万六、七千程度ではなかろうかというぐあいに推定しておりますが、明確なところは今精査中でございますので、精査できました段階でお示ししたいと思います。
○小林(恒)委員 大体国鉄の親方日の丸論というのは、最近、この数年間、マスコミによると、国鉄労働者が働かないとかなんとかという表現を随分されてきましたけれども、四月の十日になって年度末特退が二万数千だなどという漠たる数字で、大体随分のんきなもんですね。 従来、年度末特退というのは、四月の何日ぐらいになったら数が確定するのですか。
○澄田説明員 例年もこういった状況を精査いたしますのに時間を要しておりまして、大体四月の終わりから場合によっては五月の段階までかかることがございますので、今後私どもとしましても、今作業を急がせておりますので、いましばらく御猶予を願いたいと思います。
○小林(恒)委員 随分のんきなことをおっしゃいますけれども、委員長、これは大変な課題でありまして、余剰となる数字がこの法案を審議するに当たって確定できないということになるのですよ。そんなでたらめな答弁では、これは議論できませんよ。そんなもの、四月の十日にもなって、いまだに四月の下旬か五月にならなければわからないなんというのは、そんな適当な答弁では議論になりませんよ。
○杉浦説明員 例年と違うことはもう確かでございます。今急いでおるわけでございますが、六十年度末の特退は例年に比べましてかなり数が多うございます。いろんな事情がございますが、事実数が多い状態であります。早急にこれは数字を確定できる範囲で確定いたしまして、きちんとお話を申し上げたいと思います。 概数につきましては、先ほど申し上げました概数でございます。
○小林(恒)委員 それでは、改めて伺いますが、四月の二日現在で何名集約されました。
○澄田説明員 先ほど申し上げましたように、約二万七千程度ではないかということでございます。——概数でということでございますので、二万六、七千と申し上げましたが、大体その前後ではないかというぐあいに考えております。
○小林(恒)委員 それは四月二日現在ですね。
○澄田説明員 さようでございます。その年度全部終わりまして、四月一日を過ぎた四月二日現在で大体その程度と今推定しております。
○小林(恒)委員 余計なことを言うつもりはありませんけれども、非常に重要な時期で、加えて業務量に照らして要員は著しく過剰である、こう言い切って法律案は書かれているわけですよ。したがって、昭和六十一年度中にそういった状況を可能な限り精査して希望退職を募ろう、こういう考え方なんでしょう。年度の当初において二万六、七千人、四月二日現在でという質問をしても、そういう数字しか出てこない。こういうことでは困るのですね。これは少なくとも私の質問中に、各局別、四月二日現在ぐらい出るのでしょう、出してください。
○澄田説明員 今の御質問の数字でございますが、先ほど来申し上げておりますように、今精査中でございますので、精査が終わりましてから出させていただきたいと思いますが、四月二日現在の概数は二万七千程度でございます。 詳しい数字につきましては、精査を終わって提出したいと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。
○小林(恒)委員 四月二日現在で出してくださいという私の質問に対して、あなた、あえて精査ができ次第と言うのは、私の質問をはぐらかしているのですよ。私の質問は四月二日現在で出していただけませんかと言っているのですよ。聞いてないの。どういうことなんですか、それは。
○澄田説明員 お尋ねの四月二日現在の数字につきまして、精査いたしまして、出させていただきたいと思います。
○小林(恒)委員 いつ出すの。
○澄田説明員 精査する時間をひとつ御猶予いただきたいと思いますが、できるだけ早く出したいと思います。
○小林(恒)委員 委員長にお願いがあります。 これは数字の問題であり、法律案そのものに「業務量に照らし著しく過剰である」、こういう表現が明記されているわけです。私は昭和六十年度に退職をした者総体を求めているわけではないのです。少なくともこの法案を審議するに当たって、さかのぼること八日も前の数字を求めているわけです。きのう現在やきょう現在の数字を示せ、こう言っているわけではないわけです。こんな数字は、国鉄の機構の中で調査ができ得ていないとは全く考えられません。その意味では、速やかに私の質問中に、四月二日現在、局別、職種別に数字を明示されることを委員長にお取り計らいをお願いいたします。
○山下委員長 どうですか、澄田常務理事。もう一回答弁をして、それで不十分なときはまた……。
○澄田説明員 極力努力をいたしまして、早く出したいと思います。明日ぐらいまでに何とか精査をいたしまして出したいというぐあいに考えております。(小林(恒)委員「それでは質問できないじゃないか」と呼ぶ)
○山下委員長 あしたまでということですから、どうですか。(発言する者あり)
○杉浦説明員 大変申しわけございません。本日のところちょっと出ませんが、次回委員会の機会がございますまでに提出をいたします。
○三塚国務大臣 小林議員に申し上げますが、今ずっとやりとりを聞いておりまして、申される趣旨はごもっともであります。御審議をいただいておるときでありますから、こういうものはきちっと出てこなければならないわけであります。しかし、今答弁を聞いておりまして感じますことは、国鉄もここまで参りまして、きちっとした数字を、変動のない年度末現在の数字をお出しすることにより、より正確な御審議という意味で最終の詰めをやっておるのかなとも理解できるのであります。 しかし、そこのところは、やはり言われることはその筋でありますから、四月二日現在という特定のことでなく、今こちらで言っておりますことは、三十一日現在の数字を出す、それには例年ですと一カ月程度、二十八局のところから集計をして出すという意味でその程度でありますと。しかし、緊急時でそんなことではいかぬのではないか、これもごもっともな主張ですね。ですから、十日、十日ぐらいで集計するとか、一週間、一週間ということもあるでしょうから、一番至近のところで直ちに出せる数字はどういうものかということで、今担当局の方に、出してほしい、こうするつもりであります。 要は、予算定員、二十八万何がしという年度当初の中で、これから過剰対策に取り組んでまいるわけでありますが、その中において二万七千程度というのがアバウトの数字で出ておるということで、それが端数は二万六千九百九十何人なのか二万七千百何ぼなのかという意味の、国鉄官僚らしい厳密主義で言われておるわけでありまして、その丸めた数字でということであれば二万七千でありますということになるようであります。ですから、その前後の差は百の単位で出入りする程度で、あえて二万七千でありますと言っても過言ではないのかな、こんなふうに思います。その端数のついた数字で出せる限界のところは限界として至急出させる。それが四月二日の集約なのか三月二十五日の集約なのか、至近の距離で集計されたところでやらせていただくということで御審議をお進めいただければと思うのであります。
○横山委員 関連してちょっと聞きますが、「法律案について」という委員会調査室でやってもらったデータが出ております。「国鉄余剰人員対策の概要一覧表」ですね。「六十二年度首の在籍職員約二十七万六千人」とありますね。これが今の話ですと相当食い違ってきたのですね。そうすると、これによってずっと横に出てきます数字がみんな違ってくるわけです。そのほか予算上の問題が生じできます。ですから、単に数字ばかりではなくて、この表についての訂正、その他についても訂正方をひとつ提案いたしたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 横山先生御指摘のように、それはかなり前の時点で調査室の方に提出いたしました階段の表だと思います。これにつきましては、当時の推計でございます。精査した数字が出ました場合は、それが修正されるのは当然のことでございます。
○小林(恒)委員 運輸大臣から大変懇切に答弁をいただきましたけれども、私は、運輸大臣の方には、これは改めて御質問申し上げたかったわけです。 というのは、一つは、年度首の段階で要員は何名になるのかという問題があります。それから所要員は何名と想定をするのかという課題があります。差し引かれたものが、あなたたちの用語で言ういわゆる余剰人員という数字になるのでしょう。そういった意味で数字が一つははじき出されるのだと思っているのです。 それからもう一つは、この法案で言う希望退職者というのは、例えば職種別に、局別にどういう計画を組み立てられているのかという問題があり、ここはまだ不明なんです。したがって、年度末特退は、局別、職種別に何名退職をされたのですかという質問になってくるわけです。先ほどの澄田常務の御答弁ですと、マクロな数字でおおよそ一万九千人程度の特退かと想定をしておったが、二万六、七千かという、実にアバウトな数字が出てきました。しかし、アバウトであったとしても、その差は八千人程度あると見込まなければならないわけです。とすると、法案に言う希望退職者の数というのは変わるのですかという問題も出てくるわけです。それは将来的なこともありますから、いろいろなお考えがあるのでしょう。その点については、よって立つ基盤が政府側の考え方と私ども日本社会党の立場は違います。認識が違います。しかし、議論をする上では、可能な限り認識が一致した上で議論をする必要があるであろう、そういう考え方のもとに御質問を申し上げているわけです。 大臣からせっかくの御答弁でございますけれども、それでは私はこれ以上議論を進められないわけです。その点について正確な御見解を示していただいて、その後の質問をしたいと思いますので、ぜひ委員長の方でもお取り扱いをいただきたいと思います。
○杉浦説明員 数字上の問題で大変おわかりにくい答弁をいたしましたが、結果的に昭和六十一年度末までに希望退職者を二万人募る、それを実行するという、そういう結論は変わっておりません。その間に、昭和六十年度末、六十一年度首、それから経過いたしまして六十一年度末というようなところに数字上の若干の変動があったわけでございまして、これは年金法の改正等の問題にも絡みまして、予想を上回った早期の退職者が出てきたという点がございます。 しかし、総体といたしまして、全体の退職者、この退職者の中には、いわば五十五歳で勧奨退職をいたします今までどおりの退職者と、それから五十四歳以下のいわば希望退職を募るべき退職者と、この両方に分かれるわけでございますが、その両方の全体の数字というものは結論的には変わっていない、経過的な姿として変動があったということでございまして、政策の変更あるいはそれのもとになる数字の変更と考えることは必要ないと思います。
○山下委員長 今の答弁でよろしいですか。
○小林(恒)委員 考え方はわかりましたけれども、いつ数字を出していただけるのですか。
○杉浦説明員 その間の数字をただいま持っておりませんが、次回御審議をいただくまでにわかりやすい数字でお出ししたいと思います。
○小林(恒)委員 検討できないよ。
○山下委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○山下委員長 速記を始めてください。 葛西職員局次長。
○葛西説明員 ただいま常務が申し上げました二万七千人という数字は、国鉄は非常に組織が大きく、各機関がたくさんございますので、退職の数等につきましては、刻々とって、これを整理しておりますが、その最新時点の我々が整理して持っております概数でございます。 おおよそ二万七千と申し上げたわけでございますが、その内訳、根拠ということでございますが、五十五歳の者、これが最もその主体をなすものでございまして、約一万六千人ぐらい退職いたしております。これはちょっと率はあれですが、対象者の中の九八、九%に達する数字であります。 それから五十四歳以下、これを若年退職と称しておりますが、これが約九千人ということになります。この九千人の数字につきましては、これは先ほど総裁が御説明申し上げましたが、六十一年度退職分の前倒しが相当含まれておるということでありまして、六十一年度末の数字には影響がないというふうに考えております。 あと、五十六歳以上の人間が約二千人ぐらいやめておるという概数的な把握をしておりますが、さらに精査いたしまして、早急に御報告を申し上げたいと思います。
○小林(恒)委員 職種別に出ないのですか。
○葛西説明員 職種別という御要望でございますが、職種別につきましては、これは今まで国鉄本社として職種別の数を掌握する形で退職者の職種別をとっておりません。したがいまして我々の方は、現時点では機関ごとの合計数をとってきているということでございます。最終的に系統別の余剰人員を想定する上で職種別まで手を及ぼしてまいりますが、これは先ほど申し上げましたように、例年相当の期間を要しておりますので、十日の時点でそこまでは我々としてはとり切れないでいるというのが実態でございます。
○小林(恒)委員 僕もまるっきりの素人でないから、葛西さん、あなたそんなこと言ったってだめなんですよ。いいですか、機関区で何人機関士が退職をしたのか、駅の出札掛は何人退職したのか、出札だけとは言いませんよ、出札、改札で何人退職したのか、あるいは電気の技術屋さんが何人退職したのか、こういうことをあなたの方で即刻集約もしないで、加えて今希望退職をさらに相当数募ろうというのでしょう。いいですか、こういうときに職場から特定の職種がなくなるなんというようなことはあり得ないのですよ。昭和六十一年度どういう経営目標を立てて仕事をやっていくのかということを考えた場合、職種ごとに、局別に退職をした要員の穴埋めは十二分にできるのかどうなのかということはあなたたち十分検討されているのでしょう。なぜそれを言わぬのですか。年度首でもって年度末特退の数を職種別に精査をしておりませんなんという言い方、仮にそれが本当だとすれば、これはとてつもない日の丸論ですよ、あなた自身。そんなことは私は聞けません。正確に答えてください。
○葛西説明員 各現場で何人、どういう職種の人がやめたかということにつきましては、先生御指摘のとおり、各現場でとっておるわけでございますが、これを集約、整理して、本社として間違いのない数字にしていく期間としてかなりの日時を要します。とりあえず我々としては、全体の数がどうなったかということを速報的にとったものを、先ほど申し上げたわけでございます。これは我々としては必要な数字でございますから、早急に整理して、タイムラグが多少ございますけれども、掌握していかなければならないというふうに考えております。 また、余剰人員の対策そのものを考える考え方としましては、六十一年十一月のダイヤ改正以降の体制、すなわち六十二年四月一日の姿がどうなるかということを頭に置きまして、それに対する余剰人員をどう扱っていくかということで雇用対策等を進めておるわけでございまして、したがいまして、現時点における数字の変動が対策そのもののあり方に影響を及ぼすということはないというふうに考えております。
○小林(恒)委員 聞いてないことをあなたは答える必要はない。聞いたことだけ答えてくれればいいのですよ。十一月のダイヤ改正のことは私は何も聞いておらぬ。年度末退職どうなったかということを一〇〇%答えられないで、十一月のダイヤ改正のことを何で答えなければいかぬのや。何を言っているのだ、あなたは。余計なことを言わずに質問した内容だけ答えてくれればいいのですよ。 さっきから私が質問していることは、局別、職種別に六十年度末特退数は幾つでしたかという質問なんですよ。いいですか、そんな十一月のダイヤ改正以降に云々なんという話は、別な法案が出てからまた具体的に議論するのでしょう。そこまで議論を波及させて、この希望退職者に関する議論をしなければできないのだということであれば、委員長、そういう取り扱いをしてください。私は認識ががらっと変わりますから。どうなんですか。
○棚橋(泰)政府委員 先生御指摘のとおりでございます。この法律については当面著しく過剰になっておる状態ということでございまして、将来の抜本改革というようなものを想定したもので御議論いただくという性格のものではございません。 ただ、一つだけ申し上げておきたいのは、どのくらい人員が過剰であるかというときには、本年の初めというのも一つのあれでございますけれども、本年じゅうにどのくらいの要員体制を組むかということも念頭に置きながら御議論はもちろんいただきたいし、私どももそういう考えは持っております。
○小林(恒)委員 いつまでも同じ議論をしていてもしようがありませんから、認識だけは今までの議論の中で整理をせざるを得ないのだと思います。いいですか。したがって余りしゃしゃり出て再来年の話をされても困るのですよ。今、現在の話で法案は提出をされておるわけですから、フェアに議論をしようではありませんか。 そういう前提で、これは委員長のお取り扱いにゆだねることになりますが、四月二日現在で結構でございますから、速やかに局別、職種別に特退数をお示しいただきたい、このことをまずお願いをしておきたいと思います。 そこで、次の質問に移りますが、要員実態というものについて、私は本当は正確な議論をしたかったのです。しかし、この議論ができませんから、国鉄側にひとつ御質問申し上げておきたいと思いますが、この十年間に合理化等によってどの程度の要員を減らしたのか、それから何名程度に見合う外注化が実施されたのか、この点についてお示しいただきたい。
○杉浦説明員 昭和五十年度から五十九年度までの十年間、要員の合理化の概数は約十七万人でございます。その間に業務量増等差し引いてなお十三万四千人の要員の縮減を行っております。 そうした合理化の中の数字といたしまして、御質問の外注といいますが部外能力を使った人数でございますが、この同じ期間で約二万人でありました。全体の合理化数十七万人の一二%に当たります。
○小林(恒)委員 職員局の専門家がいらっしゃっているようですから、この一二%とは、国鉄職員に照らし合わせてみた場合、何名程度になりますか。
○澄田説明員 今の実数で申し上げますと、十三万三千九百ばかりでございます。パーセンテージといたしまして一一・九%でありますが、それをラウンドで今一二%と総裁申し上げました。
○小林(恒)委員 実態として、この一二%程度というのは、いわゆる部外能力を活用する形になった、こういう状況があるわけで、こういった取り扱い方をしてきた結論として、例えばこれは私としては余り口にしたくない事柄なんだけれども、○○駅には余剰人員が何十人かいる、余剰人員が直営売店をやってみたりコーヒー屋やうどん屋をやってみたり、そういう実情の中で外注業者が切符を売っている、こういう実態というのがあるわけですね。まさにこのことを称して主客転倒というのかもしれませんけれども、国鉄職員というのは一体何なのか、こういうことがわからないような状況というのは随所にあるのですが、こういう状態を総裁どのように思いますか。
○杉浦説明員 一部の駅の窓口その他におきまして外注職員が存在し、また対比的に直営売店で働いている方がおるという、その両方の対比におきまして非常に不自然だという御指摘が前からございました。私どもの方もそのとおりだと思っております。ここ一、二年の様子を振り返りますと、そうした不自然さというものをなるべくやめようということで、最近では外注の仕組みをほぼ停止状態にいたしております。またむしろ外注の返還といいますか、それを直営に持ってくるというような仕組みもここのところ考えておるわけでございまして、表から見ました不自然な形を内部において是正しつつあるというふうに私ども考えておるところでございます。
○小林(恒)委員 もちろん、そういうことも一つは大事なことだと思いますし、言ってみれば、国鉄職員というのは国鉄の中で仕事をするのが本業であって、本業に従事できないという実態というのは大変ゆゆしいことではないのか、こういう気がいたします。 それと一方では、地域社会との関連で言いますと、クリーニング屋さんをやろうとしても業界の反対を受ける、本屋さんをやろうとしても業界の反対を受ける。これはひとり国鉄が直営をするしないにかかわらず、例えば関連企業がこの種の業域を拡大しようとすれば、新規参入には抵抗が大変強いことについては御承知のとおりだと思うのです。将来的に国鉄の余剰人員の取り扱い方あるいは関連企業の拡大の進め方、こういった問題ではるる検討されたかと思いますけれども、今考えられる関連事業の拡大というものの中で、それらの隘路を克服するすべを検討されていますか。
○杉浦説明員 関連事業の問題につきましては、現在の国鉄の状況、財政状況というものを考え、あるいはまた余剰人員の受け入れということも考え、いろいろと検討をする中で、将来の展望の中におきまして、やはり関連事業というものをできるだけ拡大をしていきたいという希望を持っておるところでございます。 ただ、現在の国鉄の大もとというものが今非常に問題になっておるところでございますので、関連事業の皆さんにはひとつ一緒になって現在の難関を乗り切ってください、苦楽をともにしてくださいということをお願いをいたして、余剰人員の受け入れにつきましても、相当いろいろな企業におきまして、苦心のあるところではございますが、無理を承知の上でお願いをし、皆さん御了解の上で二万一千人という受け入れも先般確立をさせていただいたわけでございます。そういうような相互のやりとり、連携というものを密接にし、玉突き現象というような問題も取り上げられておりますが、それらも私ども十分考えながら、また関連企業のスタートというものあるいは直営企業のスタートというものが、周りに与える中小企業上のいろいろな問題という点も十分に気を配りながら、なおかつ国鉄の事業の関連企業あるいは直営的な関連企業というものを今後も発展させていきたいというふうに思っておるところでございます。
○小林(恒)委員 そこで、いわゆる希望退職者の予定数ですけれども、表によると、希望退職者約二万人という数字が示されております。これは先ほどの議論との関連で私はいささか議論したいのでありますけれども、そこは別枠にしたとして、この二万人を仮に想定をした場合に、年代別、職種別に御検討をされているのか、目安があるのかないのか、この点についてお伺いをしておきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 まず、私の方から予算の中でどのくらい想定しておるかをお答え申し上げます。 これは基本的には各年齢層から平均的に退職者が出るということを想定いたしまして、それに所要の退職金、特退手当を掛けて退職金額を算定し、それに基準内賃金の十カ月ということで特別給付金を算定した、予算上はそういうことでございます。
○杉浦説明員 希望退職の将来の予想というものはなかなか難しいのでございますが、今把握している予定といたしまして、一つは民間企業へ移るという中の、先ほど申し上げました関連企業へどの程度移るかということの詰めはかなり詰まっておりまして、関連企業二万一千人の受け入れのうちで、六十一年度いっぱいで八千人を関連企業に受け入れるというふうに大体セットをしつつございます。それでもなお一万二千人が必要でございまして、この関連企業に行く人たちの年齢層を考えますと、関連企業における現在の給与実態等も考えますと、やはり年金をもらえるような方が一番適しておるのではないか。そうなりますと、年齢層としては五十歳代というような年齢層がここに希望が出てくるのではないかというふうに想定をされます。 それ以外の一万二千人につきましては、現在、一般産業界に広くお願いをいたし、その中から既に各方面からの温かい御支援の数字もいただいておるわけでございまして、私鉄の業界あるいは物流業界等からかなりの数字もいただいております。また、その他の産業界におきましてもいろいろな御提案がございますが、これらは今詰めつつある状態でございまして、年齢別、職種別の対応を今急いでいるところであります。
○小林(恒)委員 ここは特退者の数でさえも職種別になかなかつかめないという御答弁ですから、いわんや希望を募ってという段階でなかなか想定もできないという表現というのは、それなりに伺わせていただかなくてはいけないのかなという気がしますけれども、少なくとも経営者という視点に立ては、その前段に、予算規模から言うと、高齢者が、五十歳以上がこぞって退職をするということには到底なり得ない程度の予算しか組み立てられていないという問題点が一つあります。そういう意味では、平均値をとられたのかな、若年層も含めて検討されたのかなということが読み取れないわけではありませんけれども、しかし、経営という立場から見れば、少なくとも計画というのはあってしかるべきで、こういう考え方のもとにこういう案を策定いたしましたということになってこなくてはいけないのだろう。恐らくそういった計画は組み立てられているのだろうと思うけれども、この場では言いたくはないのでしょう。 それで、あえて聞きませんが、正確を期した取り扱いをしていくという前提で、法文第四条の中で、退職を希望する職員の募集を行う場合において、三つの条件に当てはまる者については除外をするということになっているわけです。こういう条件がありつつ、その二項では「日本国有鉄道は、前項の認定を受けた職員が退職したときは、」こうあるのですが、「認定」という言葉が出てくるわけですけれども、精査の上に精査を重ねて認定をする。例えば本人が希望退職をしたいとしても、この三つの条件以外の者でそういった希望を申し出ても、場合によってはそれを認めないということがあり得るのですか。
○棚橋(泰)政府委員 第一項におきましては、認定の際に除外される要件を書いてございます。第二項におきましては、そのような認定を一たん受けた者であっても、事情によりましては必ずしも給付をしない、こういう二段階の考え方になっておるわけでございます。そういう意味では、認定の際にわからなかった要素というようなものを加味して二項の規定があるというふうに御理解をいただいていいのではないかと思います。
○小林(恒)委員 それでは、希望退職を申し出た者については、その段階で選別、差別というものはあり得ない、ここに明示をされた者だけですという認識をしてよろしゅうございますね。
○棚橋(泰)政府委員 一項は、各号に該当しない者につきましては認定を行うということで、別段差別はございません。
○小林(恒)委員 それに引き続いて、希望退職をする者に十カ月分の上積み措置というのがあって、これがあたかも優遇措置かのような表現をされているわけです。これは私が言うまでもなく、民間企業体の中での雇用保険法に基づく補償というのは十カ月分なんです。これは何を基準にして十カ月分という数字をはじかれたのか、お示しをいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 特別給付金の支給額は、先生御指摘のように、基準内給与の十カ月、今回の法律でお願いをしておるわけでございます。これは国鉄職員が従事しております業務というものを勘案しながら、それが反映されるためには基準内賃金というのを基準にした方がいいだろう、こういうことでございます。 それから、十カ月の根拠につきましては、これはいろいろな御判断がございます。公務員類似の関係としましては、先生御承知のように、電電公社の職員に例があるだけでございます。それが十カ月になっておったということはございますけれども、それのみではございませんで、他の民間におきましていろいろ事情が違うわけでございますけれども、いろいろな事例がございます。そういうようなものを参考にいたしまして、政府部内において十カ月が適当であろうというふうに判断をいたしたものでございます。
○小林(恒)委員 昭和三十年代の後半に電電公社の自動化に伴う職員の措置をするに当たって設定をされた措置法の中で十カ月分という数字が出てくることについては、資料の中にも明示をされていますから、私ども十分読ませていただきましたけれども、いわゆる国鉄職員というものに対する認識ですね。私は電電公社の電話交換手の皆さん方と国鉄の職員との業務量そのものについてどうこう言うつもりはありませんけれども、だれが見ても非常に危険作業が多いとかあるいは一昼夜交代勤務があるとかといういろいろな要素が数多くあるわけです。そういう条件の中で、はたまた雇用保険法の中でも十カ月分ということになりますと、およそ優遇措置をしたという認識は当たっていないのではないか、ごく当たり前がそれ以下ぐらいではないのか、こんな気がしますけれども、いかがなものでしょう。
○棚橋(泰)政府委員 私も先生と同様電電公社の職員の給与ないしはその職務内容について云々する気はございませんけれども、確かにおっしゃるように、国鉄と電電公社の職員の勤務体系は違うと思います。ただそういうことは、ある意味では国鉄職員の給与そのものに反映をされておるわけでございまして、それの十カ月ということでございますから、その意味では国鉄職員の勤務の実態をある程度反映されておる。 それから、優遇かどうかという問題でございますけれども、これは御承知のように、特退手当に付加をいたしまして、進んで希望退職に応じたという者に対する報奨的な意味があるわけでございまして、そもそも特退手当というものが相当優遇されておるわけでございます。それにプラスして給付されるというふうな観点。さらに民間との比較でございますけれども、これはいろいろな例がございます。民間の中にはなかなかここまでできない例もたくさんあるわけでございまして、そういうような観点から見ますと、私どもこの十カ月というのは妥当な線ではないだろうかというふうに考えております。
○小林(恒)委員 妥当でないかという判断をされたという判断基準については、それが基準になろうかと思いますから、これ以上の議論をしようとは思いません。しかし、決して優遇ではないな、不十分だなという気が大変強くするわけです。 そこで、この希望退職者を募集するという募集行為、これはどういう手だてで行おうとしておりますか。
○澄田説明員 募集の方法でございますけれども、特別措置法案の第四条によりますと、退職を希望する職員の募集を行う場合におきまして、五十五歳未満の職員がこれに応じて退職を申し出ることになりますけれども、その際、六十二年三月三十一日において五十五歳以上となる者とか、あるいは総裁に対し、その休職期間の満了する日において退職することを書面により申し出て休職していた者とか、あるいはそのほか運輸省令で定める要件に該当する者のいずれにも該当しない者につきまして退職を希望する職員である旨の認定を行うことができるとなってございます。その認定を受けた者が退職しましたときに、退手法第五条第一項の規定の適用を受けない者、また退手法第五条第一項の規定の適用を受ける者であって、公務上の疾病または死亡により退職した者、あるいは公的部門の職員になった者以外の者に対しまして特別の給付金を支給することになってございます。 退職申し出の方法とかあるいは募集期間等具体的な手続等につきましては、現在検討しているところでございますけれども、法案が成立した段階で職員並びに関係の組合等々に明らかにしていくことになると思います。今検討中でございます。
○小林(恒)委員 最後のところ、ちょっとしり切れトンボのような答弁だったのじゃないですか。法案が成立以降、これは労使で交渉はしないのですか。
○澄田説明員 法案が成立した段階におきまして、職員並びに関係の組合に明らかにしてまいる所存でございます。
○小林(恒)委員 最近の国鉄当局の傾向なんですね。こういう事柄がありますということを当該組合に説明をする、交渉事項ではないという、こういう御認識のようですね。しかし、およそ二万人という数を考えてみた場合に、その後にどういう職場の実態が出てくるのかということは、恐らくあなたたちは今の段階で想定できないと思う。そういった意味では、あらゆる条件を想定をして、その後に残る業務量を満度に消化をしていくという意味では、交渉という行為がそこではどうしたって必要になるのではないか、こういう気がしますよ。残された者の労働条件という問題を考えてみた場合、労働条件というのは少なくとも団体交渉事項でしょう。これはやるのですか、やらないのですか。
○澄田説明員 本問題につきましては、非常に重要な案件でございます。私どもといたしましても、関係組合の協力を得ることは非常に大事なことだと考えておりますので、先ほど申し上げましたように、法案が成立いたしまして、募集ができる段階になりますれば、十分説明をいたしまして、労働条件についての提起があれば交渉に応じたいと思いますし、十分協議をして話し合いをやってまいりたいというぐあいに考えております。
○小林(恒)委員 出発点がちょっと違うのですよ。これだけ大量の希望退職者を募らなければいけないという段階で、普通の企業ならどういうことをやると思いますか。団体交渉に応じてやってもいいぞという、そういうスタンスではないのですよ。少なくとも、せっかく採用してみたけれども、経営上の課題がこれこれあって、結果としては、雇用の側としては責任を痛感しつつも希望退職を募って縮小していかなくてはいけないという状況になりました、したがって、ぜひこういう事柄で誠意を持って説明をしたいから、団体交渉に応じてくださいというのが普通一般企業のやり方ですよ。あなたの方は、労働条件にいささかのかかわり合いが出てきたら団体交渉に応じてやってもええぞ、こういう態度ですね。それぐらいの課題ですか、二万人という数字は。 国鉄がそういう認識だとしたら、それを監督する官庁も、そういう認識で結構、大臣、そう思いますか。大臣の正確な意味での御答弁をここは求めたいと思うのです。
○澄田説明員 ただいまの御趣旨、私どもも十分理解しておりまして、二万人の退職募集ということは非常に大事なことであるという認識でございます。 関係組合の理解と協力を得るべく、最大限の努力を私どもも払いたいと思っておりますし、そういった意味での説明は十分にいたしまして、今の、先ほど申しましたような話し合いをやってまいりたいというぐあいに考えております。
○三塚国務大臣 本件は、今日的の業務量の課題にかんがみまして、軽量経営の第一歩ということで措置をとってまいる、そんなことで希望退職を募り、御指摘のとおり特別給付金、こういうことでやられるわけでございまして、これを執行いたしますのは、総裁であり、また実務が常務理事であり職員局長であろう、こんなふうに思うわけでございまして、政府とすれば、この交渉が円滑、スムーズに行われまして、ただいまの過剰な状態が幾らかでも軽減に相なっていく、今度は二万人ということでありますけれども、そういうことで鉄道運営に支障のないように取り組んでほしい、こういうことでお願いを申し上げておるところであります。
○小林(恒)委員 国鉄という企業体を将来的にどうするのかという問題は別の課題です。目下は少なくとも公共企業体日本国有鉄道であるわけです。公共企業体そのものの持つ理念を考えてみた場合、これは大臣や国鉄総裁に私から申し上げるのは口幅ったいことだと思いますから、余り多くを申し上げようとは思いませんけれども、少なくとも一般産業とは一味異なった役割を担っていかなければならないという意味では、それは私どもの考える立場も政府側の考える立場もそう大きな隔たりがあるとは思われないわけです。そういう意味では、世に言われるいわゆる親方日の丸的な経営をやってはいけないんだろうと思うし、それから日常的な業務との対応もそれなりに正確さを期していくということは大切なんだと思います。 ところが、最近雇用の安定に関する協約を国鉄労働組合と締結をしていない状態になってから以降、特に顕著になっているのは、管理運営事項の乱用、このことが時には三十八名にも及ぶ自殺者を出してしまう。これは組合員だけじゃありませんよ。管理機構の中にも、こういうじくじくした嫌らしい職場で、現場の皆さんの言い分もわかるし、上から言われることもわかる、はざまの中でノイローゼになって自殺に走っていく、こんな実態が三十八件も出てきているわけですね。いわゆる中間職ですよ。こういう実情からやはり大きく一歩踏み出して、企業の再建を進めていくという上では、そういう事柄を最小限度にとどめつつ、このさわりというものをできるだけなくして、スムーズに移行できる手だてというのを考えていかなくてはいけないだろう。 しかし、今申し上げたように、団体交渉の取り扱い一つをとってみても、必ずしも私にはそのために当局側が精いっぱいの努力を積み上げているとは思われない。あるときは法を盾にとり、あるときは経過を盾にとりして団体交渉を省略をしてしまう。この結果が、真剣に労使という土壌の上に立って再建を目指していくという、そういう作風が職場の中から消えうせていっている。これは今回の法案の取り扱いももちろん大切ですから、ひとり国会の中だけで議論をするだけではなしに、正確な意味で労使の間でも、法律が制定をされた段階では議論をしていくという姿勢に立たなくてはいけないのだと思いますけれども、ともすをと、こういった希望退職という、希望というものを募りつつも差別、選別が行われる可能性、こういったものが随所に散見をされる。私はやはりこれは姿勢の問題ではないかと思いますけれども、総裁、あなたも国鉄総裁に就任をされてから相当の月日が経過いたしました。あなたの目から見る労使関係というものはどうだとお考えになりますか、御所見をお伺いしたいと思います。
○杉浦説明員 私が就任以来真っ先にやったことは、職員の全体にわたります将来の生活の問題、雇用の問題、これが一番大事である、それで職員の諸君が加入しておりますそれぞれの組合とよく話をしようということで、今までのケースに比べまして私なりにかなりいろいろな呼びかけをし、話をし、提案をし、問題を提起してきたつもりでございます。こうした大事なときであればあるほど組合との間は信頼関係をしっかり持ちたいというのが私自身の基本的な考え方であるわけであります。 そうした対応、こちらからの問題の提起に対しまして、それぞれの組合でそれぞれの対応があったわけでございますが、多くの組合員を抱えます一部の組合につきまして、基本的な雇用安定協約あるいは労使共同宣言というような問題について、現在時点で両者の間で合意をまだ見ていないということは、大変残念に思うわけでございますが、これは基本的に、私どもこれからも粘り強く組合に提案をし、理解をしていただきたい。 それから、先ほどから出ております団交という場、これはもちろん労働条件に関して提案があれば実施いたしますが、そういう場でなくても、これからも我々は組合に話を持ちかけ、またどうぞ組合からも話をしてください、両方で忌憚のない意見を交わそうじゃありませんかということを、私は私なりに再三、機会があることに組合には申し上げたつもりでございます。 そういうことに対する対応もいろいろとあるわけでございますが、結果的にはなかなかうまくいかないというのが実態であります。今後とも、今申し上げました私の気持ちを組合に端的にぶつけてまいりたい、こう思っております。
○小林(恒)委員 総裁のお言葉は非常に結構だと思うのですよ。そういう形で進んでいけば大した問題はない。ところが、残念ながら、例えば職員管理調書の作成をやる。これは今までもこれに類するものがあったわけですね。二十項目ほどの項目を列記をして、そういったものを画一的に全国で作業を開始する。そういった事柄やら、そうかと思うと、総裁、あなたが今おっしゃった事柄とはいささかニュアンスの違うお手紙が全職員のところに届けられる。あの手紙の内容も極めて微妙そのもので、心中察するに余りあると言えばそれまでのことかもしれませんけれども、ちょっと前に出過ぎてはいませんかと言いたくなるような文言が若干出てくる。さらに職員局が本年四月の段階で各局に示達をしたでしょう、全国七万人を対象にして企業人教育を行いたい。これは将来の国鉄のありようというものについて一人一人が企業人としてふさわしい考え方と行動力を身につけることが目標のようでありますけれども、かつて生産性向上運動という二回のハードルを越えてきた経験がある。そういう経験を持っているだけに、私は、ああいう形ではない新しい手法、労使の関係というものを正確に積み上げる中で具体的に将来のあるべき姿を求めていく、こんな努力が必要ではないかと思われるのです。 例えば職員管理のための調書の作成にしてみても、「労働処分」という項目があって、「停職の処分通告を受けた回数は何回か。」「停職の処分通告を受けたのは何年度か。」これは「五十八年度」、「五十九年度」、「六十年度」という設問になってみたり、「減給の処分通告を受けた回数」、「戒告の処分通告を受けた回数」、こういうふうに、今の段階で労働処分をクローズアップしてみたり、「昇給」の中で、「三項八号を適用されたことがあるか。」こういった事柄を正確に十八項目にもわたって設定をする。これは職員の管理調書と言われているけれども、労働運動をどれくらいやっていたかということを調べるのが中心なんですか。項目のボリュームが随分大きいように思いますけれども、いかがですか。
○杉浦説明員 改革の法案に沿った問題は別といたしましても、余剰人員の対策というものは必至でございます。雇用の場というものを確保しなければならぬ。そういう場合に、私どもは、職員の個々の人々の希望なり、今までの勤務態様というものも一人一人把握したい。大変な数でございますけれども、企業のあり方といたしましては、特に職員問題が大変なときであるだけに、正確に個々の人々の内容を把握したい。これは管理者としての一つの責務ではないかというふうに思うところでございます。 今までは管理局でばらばらにそうした職員管理の台帳を持っておったわけでございますが、中には行き過ぎた調査などもしておしかりを受けたような場合もございました。直ちに訂正をいたしましたが、こういう時代でございますので、全国一つの基準で職員の管理台帳というものをしっかりつくっておきたい。いかなる事態に対応いたしましても、職員の将来を考えて希望に応じてやっていきたいというような気持ちの発露がそうした調査になったわけでございまして、その点を御理解いただきたいと思います。
○小林(恒)委員 考え方はわかったとは言いづらい部分がありますけれども、このことをもって職員の選別、差別の基準にするということがあってはならないわけです。そういうひずみをわざわざつくることによって、労使を挙げてどういう改革を求めていくか、こんな発想は大変難しいわけで、そこら辺は先ほど来から大臣の所信も伺っておりますから、これは間違いのないように、今後も取り扱っていただきたいことを特に要望しておきたいと思います。 次に、法案の中で特定長期債務の取り扱いが明示をされているわけです。この金額五兆五百九十九億二百万円。これは昭和三十一年十二月十七日から始まった借金が再建法の段階までに五兆五百九十九億もたまって、この取り扱いをどうするか。これは再建法のときにも一部議論をいたしました。加えて、その後地交線に対する貸し付けをも含めて、これは一部無利子になっているもの等の取り扱いをも含めながら処理をされようとしているわけですが、問題は、昭和三十一年十二月十七日五千万円を初めとして、昭和五十四年十二月二十七日六百億円の債務ができ上がってきた経過、これは主として何が中心でこういう借金が積み上げられていったのか、マクロなお答えで結構ですから、お知らせをいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 マクロでということでございますから、数字はちょっと後にいたしまして、基本的には、一つは設備投資に伴うもの。御承知のように、設備投資は、鉄道というのは長期的には相償うものといたしましても、短期的には非常に負担がかかるという意味で、これが債務になった。それからもう一つは、国鉄の経営そのものの悪化によりまして、いわゆるランニングコストというものを賄うためにかなり多額の債務を負った。この二つが原因であったというふうに考えております。
○小林(恒)委員 経営の赤字あるいは設備投資ということが中心なのかと思いますけれども、この日付でもって貸し付けを受けた額というのは、これは未償還元金だけが五兆五百九十九億ですね。この日付でもって借金をしたトータルはわかりますか。
○棚橋(泰)政府委員 五兆五百九十九億につきましては、再建法の政令の規定によりまして、どのような債務であるかすべて特定をいたしております。したがいまして、非常に多くの債務の集計でございますけれども、それが固まりまして五兆五百九十九億、こういうことでございます。
○小林(恒)委員 再建法のときに、この五兆五百億をどうするかという議論があって、これは昭和六十年度までの措置であったわけですから、六十一年度になった段階でもう一度処理をしなければいかぬ、こういうことだと思いますけれども、これは五年周期で何十年間か繰り返されることになるのかな。
○棚橋(泰)政府委員 五兆五百九十九億を、先生おっしゃるように、特別措置法のときには——実はその前にもう一つ段階がございまして、二兆五千億借りた段階がございます。それは直ちに償還を始めるということで、その償還がたしか二千六百三十六億でございますが、たまっておった。そのうち十四億ぐらいをたしか返したと思うのですけれども、そういう償還が始まっておったわけでございます。それを含めまして五兆三千二百億でございましたか、五十五年度に棚上げをした。そのときに棚上げをして、そのうち五兆五百九十九億が今お話しのあった元本分でございまして、二千六百二十二億、これが直ちに始まった償還にかわるものとして無利子で貸し付けたものということでございます。 そこで、その五兆五百九十九億は五年据え置きで償還をする、その際には国が無利子の貸し付けを行うことができるものとするということで、実は六十年度に千三百六十四億だったと思いますが、もう既に償還が発生したわけでございます。これは一年猶予をしてございます。 それから、二千六百二十二億の方、これにつきましては、国鉄の自前の財源の中から返すということになっておりまして、六十年度で二十一億返した。したがって、ちょっと端数がございますので二千六百二億になる。これを今回の法律で、元本につきまして同じようなことの繰り返しにならないように、これを一般会計につけかえて、一般会計と資金運用部との間の問題として処理をする。ただ、それに見合う額の無利子のものを国鉄に貸し付けたものとする。その償還条件については、また別途政令で定めるということで、一応利息の部分と切り離すという形になるわけでございます。 ただ、二千六百二億の方につきましては、これを今直ちに返すのが負担になりますので、これも政令で定めるところによりまして、一定期間の猶予をいたしまして、その後逐次返済をしていく、こういうような処理を決めたところでございます。
○小林(恒)委員 ただ、長期債務総体のものが一つはこの背景にあって、そのうちの五兆何がしという取り扱いですから、ここだけで議論することはいかがかという気持ちが一部しないわけではありません。しかし、五兆円というのはとてつもない金額でございまして、その意味では慎重な対処が必要なんだと思っているのです。 しかし、ローテーションを組んで、また先延ばし無利子でしばらく、また先延ばし無利子でしばらく、こういうことが何年繰り返されるのでしょうか。例えば再建監理委員会の答申を政府はほぼ全面的にのみ込んだわけだけれども、本法に取り上げられた五兆何がしの取り扱いというのはどのようにしようとしているのか。これは提示をされた法律案の中ではちょっと読み取れませんね。考え方があったらお聞かせをいただきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 監理委員会の答申との関係で申しますと、先生おっしゃるように、この今回の五兆円の振りかえということ自体は何ら触れられておりません。ただ、債務から消えるわけではございませんから、国鉄全体で監理委員会が推定しております三十七兆三千億とか二十五兆九千億とか、そういう額の中から消えるわけではございません。 したがいまして問題は、それは全体をまとめまして、将来的問題として、閣議決定でお示しをしておりますような形で債務処理を行っていくという中に入るわけでございまして、先生御指摘のように、これだけが債務ではございません。二十五兆何千億の長期債務、そのほかの部分とまとめまして、最終的には処理をするという形を想定をしておるわけです。
○小林(恒)委員 若干時間は残っているのでありますけれども、答弁をいただけない部分が前段でございましたものですから、若干の時間お答えをいただいてからということで、時間を留保させていただきたいと思っています。そのお取り扱いがいただけるのであれば、私の質問はこれできょうはとどめておきたいと思うのです。
○山下委員長 ちょっとそのままお待ちください。——今小林君の申し出の件、委員長了解いたしました。 この際、暫時休憩いたします。 午後零時九分休憩 ————◇————— 午後三時十三分開議
○津島委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。石田幸四郎君。
○石田委員 それでは、ただいま当委員会にかかっている法案について、またそれにかかわる基本的な国鉄再建問題について、ごく基本的な問題を議題にして質問をいたしたい、こんなふうに思っております。 まず法案に関してでございますけれども、一般会計による未償還の特定債務について何点か伺っておきたいと思うわけでございます。 今回、特定債務及び利子に係る債務を一般会計に承継させることにしたわけでございますが、これは六十一年一月二十八日の閣議決定に基づく施策、このようにされておるわけでございます。この閣議決定の文書によりますと、いわゆる特定債務五兆五百九十九億円を一般会計が承継し、一般会計は同額の資金を国鉄に対し無利子で貸し付けたものとする、このようにされておるわけでございますけれども、この問題は問題といたしまして、今後処理される他の長期債務については同様の方針で措置されるのかどうか、この点についてまず伺っておきたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 今回の措置は、昭和六十一年度において少しでも国鉄の状態の悪化を防ぐというような趣旨から行うものでございまして、一方、抜本的なる対応策につきましては、御承知のように、既に改革関係法案を国会に提出して御審議をお願いいたしておりますが、その中において判断をしていくべきことでございまして、今回の五兆以外の債務という問題につきましては、その抜本策の中で、既に閣議決定等で明らかにいたしましたような方針に基づきまして対応を考えていくべきだと考えております。
○石田委員 今後の長期債務処理との関連についてはいかがでございますか。どういう関連になりますか。全く関係がありませんか。
○棚橋(泰)政府委員 今回の措置によりまして一般会計に振りかえますが、同額につきましては国鉄に無利子貸し付けということになりますので、国鉄の債務全体の額というのが変動するわけではございません。今回無利子貸し付けに振りかえました債務も含めました全体債務につきまして、改革法でお願いをいたしておりますような諸措置をとっていく、そういう意味では、今回の部分は、今後処理をいたします債務の一部であるというふうにお考えをいただきたいと思います。
○石田委員 大蔵省の方に伺いたいのでございますけれども、この特定債務を一般会計が承継する結果、六十年度の国の債務は増額をするわけでございます。それにもかかわらず、財政法二十八条に基づく添付資料には何ら数理的な説明が示されていないわけでございますけれども、あるいはまた償還計画も示されていないわけでございますが、これはどういう意味でしょうか。
○佐藤説明員 お答えいたします。 ただいま先生から御指摘がございました五兆五百九十九億円の件でございますが、先生がただいまお触れになりました「財政法第二十八条による昭和六十一年度予算参考書類」、この四つ目に「国債及び借入金の状況に関する昭和五十九年度末における現在高の実績並びに昭和六十年度末及び昭和六十一年度末における現在高の見込及びその償還年次表に関する調書」というのがございまして、この中の「借入金」の欄にこれを計上しているところでございます。 さらに、つけ加えさせていただきますと、政府関係機関予算のうちの国鉄予算の「予算参照書」の中に国鉄の「特定債務整理特別勘定貸借対照表」をつけてございますが、その中で五兆五百九十九億円につきまして一般会計が承継しますことをお示ししているところでございます。
○石田委員 その償還計画の方で、いわゆる「償還年次表」がございますけれども、これには数字は記載されておるのですか。
○佐藤説明員 ただいま申し上げました二十八条書類の現在高の表でございますが、この借入金の中に五兆円の分が入っているわけでございます。
○石田委員 それでは、質問をちょっと変更いたすわけでございますが、何といっても長期債務の処理の問題については改革の根本問題でございますが、今まで予算委員会等のいろいろな議論を承っておるわけでございますが、三塚大臣は、我が党の正木委員の質問に対して、特に新税による財源措置は考えていないというふうなことをおっしゃっておるわけでございます。この問題について、特に償還期限を二十五年ということにすれば、年に一兆四千億程度、あるいは三十年ということにすれば一兆二千億程度が必要というふうになるわけでございますが、かなりの額ですね。今国鉄がいろいろな助成を受けておるわけでございますけれども、相当な額がこれに上積みをされるというように考えなければならないわけでございます。この処理の仕方について、大臣の基本的なお考えを伺っておきたいと思います。
○三塚国務大臣 石田先生御指摘のとおり、今次の国鉄改革を進めます最大の目標は、過去債務のしがらみから何としても脱却をしたい、また脱却をさせるべきである、こういうことで、二十五兆円余と言われる六十二年度期首において予想される長期債務をどうするかということが政府の最大のポイントでございました。 さような意味で、御指摘のとおり、この長期債務の処理は、最終的には国の責任において処理をするということでなければなりません。監理委員会も大変御苦心をされたようでございまして、三十七兆という新形態に移るに必要なトータル的な債務、うち二十五兆長期債務、こういうことであるわけでございますから、その二十五兆についてはできるだけ財産の処分等で処理をするようにという指摘があり、私どももそれはそのとおりであろうと思いまして、最終的に十六兆七千億という額に監理委員会の答申によればなっておるわけでございます。これを最大限尊重しつつ対応してまいるということにいたしたわけでございまして、できるだけ多く用地処分をさせていただくことによりこの額を少なくさせていただく。 しかしながら、最終的には政府の責任でこれを処置をするということでございまして、その具体的方法いかんということで、今石田先生二十五年と三十年の話もされましたが、全くそのとおりでございます。さらに考え方として、今日まで七千億円余の国庫補助が出ておる。まあ、ことしは若干下がったわけでありますけれども、これはずっと出ておるわけでございますから、仮に延長線上で物を考えるといたしますれば、その差額も新しく歳出として起こすということになるであろう、こういうことであります。それは歳出の中の工夫によって捻出をしなければならぬとは思います。思いますが、これを進めるに当たりまして、新しく法律を御承認をいただいて、新法人、旧の清算法人たる事業団が発足をいたしまして、その事業団において雇用対策あるいは土地の処分等全体の総合的な調整の中で、まずこの段階的な償還について、あるいは一部償還、漸次段階的——全額一括償還というのが望ましいことではあろうと思いますけれども、なかなかそれは言うべくして難しい、こういう中でございますものでありますから、そういう全体の展望をにらみながら、清算事業団の作業と国の一般歳入歳出、これを見ながら明確な、具体的な処理方針を提示をしていくということになろうと思います。 いずれにしても、決められた額は政府の責任できちっとこれは処分をしていく。これから逃げ出すとか、そういうことであってはなりませんし、それはしない、こういうことで閣議決定を行わせていただいた、こういうことであります。
○石田委員 この予算委員会の議事録を拝見をいたしておりますと、三塚大臣は、この財源措置の決定ということについては、雇用対策であるとかあるいは用地売却等の見通しもおおよそつくと考えられる時期に、一般歳入歳出の全体の見通しの上に立って考えていく、こういうことを今の段階では考えているんだという御答弁をされておるわけでございます。 特に、この中で難しいのは、雇用対策もさることながら、いわゆる長期債務の額を一応試算できる一つの根拠として土地の売却五兆八千億、この処理を今後何年間ぐらいにわたってやらなければならぬと考えているのか、そこら辺にもかなり関連が出てくるんじゃないかと思っているのです。一体五兆八千億あるいそれに上積みするという努力、そういった計画については、例えば十年なら十年あるいは七年なら七年という目標設定が必要だというふうに私は考えるわけでございますけれども、大臣の所見を承りたいと思います。
○棚橋(泰)政府委員 土地の売却は、新しい清算事業団ができましたら、そこにおいて行うわけでございますけれども、御承知のように、国鉄の土地は、すぐ売却できないもの、いろいろ線路等の整理をしなければならないというものもございますし、また法案の中でもお示しを申し上げておりますが、付加価値を高めてできるだけ収入を多くするという意味から、基盤整備を行ってから売却しなければならないというようなものもございます。また面積も大変多うございます。そういう意味で、余り短期間では全部売却ということはなかなか難しいだろう。先生おっしゃるように、大体どのくらいのめどかということでございますけれども、一応の目安としては、十年程度をかけてというようなことを一つの目安として考えておるところでございます。
○石田委員 その考え方はそれで結構かと思います。 さらに大臣に。今まで政府の方針は「増税なき財政再建」という考え方で来たわけですね。今までのいろいろな御答弁を伺っておりますと、長期債務処理についても、この考え方は継続されるというような印象を受けておるわけでございます。そこら辺の考え方はいかがでございますか。
○三塚国務大臣 新しく税を起こし、国鉄再建税というようなことで、この長期債務の処理を考えるのかどうかということは最大の問題点であるわけでございますが、現内閣におきましては、今おっしゃるとおり、「増税なき財政再建」ということで国会の御審議をいただき、国民の御理解をいただいて取り組んでおるものでありますから、新税、国鉄再建税、こういうことについて検討をしているということはございません。
○石田委員 そうしますと、新税の構想はないということになりますと、国債の増発というような考え方が対照的に浮かんでくるのでございますけれども、今大臣の頭の中にあるのはそういうことでございましょうか。
○三塚国務大臣 税金による財源が得られないということであれば国債、こういうことになるわけでありますが、ここも六十五年赤字国債脱却というのが現内閣の基本方針なものでありますから、これもやはりできない。非常に苦しい選択ではありますけれども、国鉄再建という国民の皆さんに御理解をいただく大事業を敢行するためには、十六兆七千億という国民の皆さんに御負担をお願いする分は分として、これはお願いをさせていただかねばなりませんが、他にそれを振りかえてまいるということはこの際しない。少なくとも既定経費の見直し等からこれを考えさせていただかなければなりませんし、清算事業団におけるその作業の中で償還財源を五・八兆プラスアルファということで考えつつ取り組んでまいるという、当面そういうことでございまして、全力を尽くして御理解をいただくよう頑張りながら、作業も綿密にこれを進めてまいらなければならない、このように思っておるところであります。
○石田委員 大変よくわかったと言い切れない面もあるわけでございますけれども、大変苦しいお立場にあることは、私どもも十分理解をしておりますので、ぜひひとつ議論を深めていただきたいということを要望申し上げておく次第でございます。 さて、この法律案に盛られております希望退職者の問題、この問題に質問を移したいと思うわけでございます。先ほどの小林委員の質疑も若干承ったのですけれども、この希望退職者の年齢層、どんな広がりで出てくるというふうに想定をしておられるのか、そこら辺をもう少し伺っておきたいのですけれども。
○杉浦説明員 なかなかふたをあけてみませんとわからないところが多いのでありますが、今のところの予想で申し上げられるところは、希望退職者二万人のうちの八千人分につきましては、国鉄の関連事業の方に就職をさせるという方向が決まっております。関連事業の受け入れの方法としましては、給料の問題その他を考慮いたしますと、なかなか一般の給与水準が関連企業は低うございまして、年金と合わせて今まで程度のものというようなところが過去の実績になっております。 そういうようなことを考えますと、やはり年金をもらえるような方が行かれるのが一番いいんじゃないかなということになりますと、希望の申し出といたしましては、やはり五十歳代、五十歳から五十四歳まで、こういうような年齢層にこの八千人があてがわれるのではないか。 残るところは一万二千人でございますが、これも現在一般産業界にお願いを申し上げて、いろいろとその採用の御通告をいただいておる、枠をいただいておるところでございます。一般産業界におきましては、例えば私鉄の関係あるいは物流業界等のありがたい申し込み、申し出等がございますが、この辺を今実は精査をして検討しているところでございまして、若い人向きの職種であるのか中年向きであるのかというようなところが今検討の対象となっているところでございます。 現時点におきましては、若年層、中年層、高年層の三つの層にどのくらいの分布でいくか、いま一つその詰まった状態になっておりません。おいおいとこれを詰めてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○石田委員 そういたしますと、今の総裁のお話を承っておりますと、これも今表面的に出てきた二万人の数字、関連産業、比較的高齢者ということ、あるいは今一般の産業界からも、私鉄、物流業界を通していろいろと枠をいただいておるというようなお話がございましたけれども、ちょっと心配をいたしておりますのは、この二万人の希望退職者について、組合等の意見も承っておりますと、やはりこの再就職に伴ういろいろな希望があるんだけれども、それをきちっと面倒を見てもらえる、そういった明確な窓口といいますか組織といいますか、そういったものをぜひともつくってもらいたいんだ、こんな話が出ているわけですね。しかも、言い方は悪いかもしれませんけれども、管理職については真剣であるけれども、一般職員のそういった、希望退職ではあるけれども、やはり再就職しなければならないということを考えてみると、どうしてもそういった窓口が欲しい、それについてはちょっと冷たいんじゃないかというような声すらも上がっておるわけでございまして、そういった意味で、この希望退職者に対してどんな配慮をされておるのか、この点少し伺っておきたいのです。
○杉浦説明員 希望退職に伴いますいろいろな問題がたくさんございます。その募集に当たりまして、それらの問題をよく各職員にお伝えをしなければならない。例えば退職金が幾らになるのか、それからこの法律の、今かかってございます積み増しの退職金がプラスしてどのぐらいになるのか、あるいは年金がもらえる方は、一体年金の金額がどのぐらいになるのかとか、あるいはまた再就職の先がどういうものがあって、どういう地域でどのような職種を求めておるか、あるいはまたそうした再就職先の給与額等の労働条件、そういうものはどういうものであるかというようなこと等を克明に希望をされておる人によく伝えなければならない。そうしたものをよくそしゃくをいたしまして、職員が一人一人将来の生活設計を立てるということになるわけでございますので、今先生おっしゃいましたように、親身になって相談に乗るような、そういう仕組みなり窓口がもう絶対に必要でございます。 そこで、既に各管理局などには、そうした窓口といいますか、よく皆さんにお話をするような立場の者といたしまして、雇用対策の専門の担当部長あるいは専門の課長を各鉄道管理局に配置いたしまして、これらが責任を持って管轄の職員にいつでも相談に応じます、あるいは状況を申し上げますということを今やりつつある状況でございます。
○石田委員 そうすると、具体的には各鉄道管理局の中に担当部長なり課長なりを置かれるという構想のようでございますが、これは既にどの程度進んでおるのですか。きちっとそういった体制がいつぐらいまでにしかれるのでしょうか。
○杉浦説明員 これはもう既に発令、配置をしております。各管理局全体にわたりまして行っております。
○石田委員 この点については、特に万全な体制で臨まれることを期待を申し上げておきたいと存じます。 それから、この希望退職者に対する十カ月のいわゆる割り増しと申しますか、そういったものの根拠については、先ほどの議論の中で民間準拠というような話を承っておるわけでございます。それから国の関係では、いわゆる旧電電公社の場合にそういったことをやった。一応その二つの今までの事柄が基本になって十カ月程度ということが考えられたようでございますが、旧電電の場合、もちろん国鉄とは違うと思うのでございますけれども、旧電電の場合は、いわゆる五年未満は八カ月、あるいは五年以上は十カ月、勤続年数によって若干立て分けたようです。 今も総裁のお話によりますれば、いわゆる関連事業に行く八千人は割と高齢者の人が多かろう、一般産業界に行く人は若年層、中年層が多いというような話も承ったわけでございますが、こういった段階的な措置という問題は、今までの議論の中で全然なされなかったのかどうか、ここら辺についての今までの経過をひとつお聞かせいただきたいと存じます。
○棚橋(泰)政府委員 年齢層によって確かに電電の場合には若干差をつけたわけでございますけれども、今回は一律ということにいたしました。これにつきましては、決して議論がなかったわけではございませんで、政府部内においていろいろ議論をいたしましたけれども、一つは、この特別給付金の性格というのは、希望に応じて進んで退職に応じようという方々に対するある意味では報奨的な性格というものを有しておるということから見て、年齢層によって差をつけるということはいかがなものかという感じもございました。また高齢で退職されます方は、基本でありますところの特別退職手当が非常に高額になるわけでございます。したがいまして、そういう意味で、その高額の退職金にプラスして十カ月分を支給する。若年の方は退職手当は非常に少ないわけでございますから、そういう意味では、比率的には退職手当よりも場合によってはかなり多い特別給付金を支給されるというようなことで、そういう意味のバランスもある意味ではあるのではないかというようなことから、電電の場合には若干差をつけましたが、今回は一律十カ月ということで踏み切ろうということで踏み切ったわけでございます。
○石田委員 民間準拠というようなことで、今までの事例を見てそういうふうに考えたということでございますけれども、今の旧電電の例等を見ても、国鉄に従事しておられた人たちの家族構成あるいは家長としての責任、経済的な責任ですか、そういったものは若干重いのじゃないかなというふうに私ども思うのでございますが、そういった意味で、この十カ月ということについて決めたことについては、何かそういうような配慮というものは考えた結果でございましょうか。
○棚橋(泰)政府委員 民間の場合もいろいろございまして、差のついているのもございますし、また一律の場合もございます。そういう意味で、そこらを総合的に勘案いたしまして判断をいたしましたが、先生おっしゃるように、高齢の方は、家族を抱え、家長としての重い責任を持っておられるというような意味から手厚くすべきであるというようなお考えは確かにあると思います。ただ、先ほども申し上げましたように、退職手当そのものが高年齢の方はかなり額が多いわけでございますし、そういう意味で、それなりの優遇がされておるわけでございます。逆に若い方は退職手当の率が非常に低い時代にやめなければいけないというようなこともございますので、そういう意味ではおっしゃるようなことも十分配慮すべきであるというふうには考えましたが、結果的には一律ということが一番妥当ではないかという判断をいたしたわけでございます。
○石田委員 結果的に一律になったということだけではちょっと承服しがたいわけでございますが、またもう少し議論をする機会がございましょうから、そこら辺の問題を詰めていきたい、こんなふうに思っておるわけでございます。 さて、このいわゆる余剰人員問題、その背景にあるものは、国鉄再建のために適正人員ということを考えた結果であるということになるわけでございますが、まさに長期債務の問題と、この余剰人員対策というものは、再建の二つの大きな柱であることは言うまでもないわけでございまして、今までも政府部内でいろいろと御討議があって、こういう法案も出ている。またさらに今月末かあるいは来月になるかわかりませんけれども、他の七法案が出てくるというような状況にございますけれども、そういった意味で、余剰人員対策の中で非常に重要な柱になっているのが公的部門の三万人ということである。これはだれが考えてもそういうことだと思うのでございますけれども、大臣にひとつ、その公的部門の三万人、これは必ず採用してもらうという意味での決意の表明をお願いいたしたい。
○三塚国務大臣 国鉄再建の二つのかぎは、石田先生おっしゃいましたとおり、長期債務と余剰人員、特に御質問の公的部門三万人、こう官房長官談話にありますとおり、これを明確にしてまいりますことが最大の前提であろうと思います。運輸大臣といたしまして、長期債務を政府の責任において処理するということと、公的部門三万人、これを政府の責任において処置をしていかなければなりません。ただ、地方自治団体にもお願いするということでここに入っておりますので、国に準じ地方自治団体においても御理解を賜りますように、ただいま全力を尽くしておるところであり、最終的に地方団体も含めまして、国の責任で、公的グループとして公社公団、地方の諸団体も含めまして三万人は何としても達成しませんければ、政府公約に相なりません。まさに改革はそこに最大のポイントがありますので、全力を尽くします。心から先生方の御理解と御支援をお願い申し上げる次第であります。
○石田委員 御決意はそうあってしかるべきである、このように私どもも思うのでございます。しかし、内容を精査してみますと、ここに六十一年四月九日現在の「雇用の場の確保の状況」という報告が出ておるわけでございます。いわゆる公的部門三万人というふうに想定をされておりますけれども、今大臣からもお話がありました地方公共団体、それはちまたでは、あるいは新聞記事等では目標一万人というふうに書かれておるわけでございます。私どもが聞いている範囲では、例えば国及び特殊法人がどのくらい、地方団体がどのくらい、あるいは民間産業界がどのぐらいというような確たる数値が決まってないように思うのでございますけれども、やはり国が率先するという立場においても、国の関係においてはこれだけのものは必ず採用させる、例えば国、特殊法人関係が二万人、地方団体が一万人というふうに明確な数値というものを政府として持たれる必要があるし、それは閣議決定等において決められるぐらいの重要な問題ではないか、こんなふうに私は思いますが、いかがですか。
○中島(眞)政府委員 国鉄余剰人員雇用対策本部の事務局でございますが、昨年十二月十三日に政府といたしまして国鉄余剰人員雇用対策の基本方針を決定いたしました。その中で各部門におきます今後の雇用対策の基本を決めたわけでございますが、先生御指摘の各部門別の具体的な数字につきましては、この閣議決定の中におきまして、本年秋までに分野別の採用等に関する国鉄余剰人員採用計画を策定することといたしております。 なぜ秋までにしたかということでございますが、それは一つは新事業体の要員の規模の確定を待つということが必要でございますし、それからまた公的部門におきます最近の採用の状況あるいは退職の状況というようなことを踏まえまして、今後六十五年度初めまでの計画をつくるわけでございますので、それまでの間の採用可能数を見きわめをつける必要がございます。また中には特定の資格を要する職種等もございまして、国鉄職員の採用になじまない職種等もございますので、そういう点につきまして事務的な検討をいたしまして、それに時間を要しますものですから、秋までに策定するということにしたわけでございます。 現在、関係省庁において鋭意作業を進めておりますけれども、御指摘の御趣旨も十分わかるところでございますので、少しでも早くこれを策定するように努力をしているところでございます。
○石田委員 大臣、そうしますと、そういった確たる数値、目標値が出てこないということは、これから他の法案が出てくるわけですけれども、これは今国会においてできれば成立をさせたいという政府の考え方であろうと思うのですが、えらいギャップがあるな、何とかもうちょっと早くならぬかなという感じもするのでございますが、いかがでございましょうかね。
○三塚国務大臣 今、中島内閣雇用対策本部事務局長から基本的な考えが述べられましたけれども、まさにこの点が最大のまたポイントに相なります。できるだけ、秋とは言わず夏、夏とは言わず先生御指摘のとおり今国会、法案の審議の中で明示されなければならないという趣旨も私全く同感であります。 政治の責任で、国会の決定でこの改革を進めるわけでございますから、そうでありますならば、政府の責任においてこれを明確にすると言った以上、これを明確にする責任が政府にございます。さような意味で、対策本部長は内閣総理大臣でございますが、この点についてのさらなる督励をお願いを申し上げておりますし、さらに主管大臣として、私からも官房長官、総務庁長官等々に特段の御要請を申し上げておりまして、雇用対策、特に公的部門三万人、これが明確に相なりますことが他の産業界一万人あるいはそれを超す対応について御理解をいただく唯一の基本であろう、こう申し上げてきたところでございます。 何はともあれ、採用計画をおつくりをいただきましてお願いをするという立場にもあるものでございますから、この採用計画をまず国家機関であります国家公務員グループ、公社公団グループ、こういうところにお出しいただくように督励を申し上げてまいります。 同時に、前段申し上げましたとおり、これは官房長官談話でも明確に申し上げましたとおり、三万人は政治の責任、政府の責任で実現をいたします、こういたしておるわけでございますから、これに違背があってはなりません。まさにこれが政治の責任と言われるゆえんであるわけでございまして、この点はすべてをかけて、この改革の最大のポイントでありますので、本部長を中心に全力を挙げて、ただいま石田先生が閣議決定なりまた諸対策を言われておりますけれども、既にこのことについては、昨年暮れにきちっと明確な方向を打ち出したものでありますから、このフォローに全力を尽くし、御指摘のように、秋とは言わず前倒しで、これをできるだけ早い時期に明確に相なりますように格段の努力をしてまいるつもりであります。 この点、御提案をさしていただいております法律にいささかも違背のございませんように万全を期してまいるということでありますものですから、御信頼を賜りたいと心からお願いを申し上げるところでございます。
○石田委員 秋というふうにおっしゃっておるわけでございますけれども、これは早いにこしたことはないわけで、どうか御決意のとおり前倒しということで計画を明確にしていただきたい、このように要望を申し上げておくわけでございます。 それから、総務庁にお尋ねをいたしますが、一方において行革のために職員を減らしていこう、こういう考え方がずっと今日あるわけでございますけれども、そういった形で国でも国鉄職員を引き受けてもらわなければならないという状況になっているわけでございますけれども、これとの整合性について基本的な考え方を承っておきたいと思います。
○井出説明員 お答えいたします。 行政の簡素化、効率化を推進するということは非常に大事なことでございまして、各省庁の事務事業を見直して定員の削減を図るということは、今後とも重要であろうと考えておるわけでございます。一方において、国鉄の改革は行政改革のこれからの最重要課題でございますので、この余剰人員雇用対策の円滑な実施ということについては万全を期していきたいと考えておるわけでございます。 そういうことで、政府としては昨年の十二月に基本方針を決めて進めておるわけでございますが、いずれにしても、定員削減後も採用というのはあるわけでございます。その採用の一部に国鉄職員を受け入れてもらいたいということで、定員削減そのものも、これからも着実に実施するというふうに考えておりますが、一方において、国鉄の職員を円滑に受け入れていくという姿勢でまいりたいと思っております。
○石田委員 ですから、その問題は二律背反的な印象を我々はどうしてもぬぐい去れないわけなんですよ。今お話を聞いておりましても、そういう印象はいまだに払拭できないようなお話ではないかと思うのですけれどもね。もう一度御答弁いただきたい。
○井出説明員 定員削減というのも、やはりこれからの重要な課題でございます。しかし、削減後も退職者等々がございますので、各省庁現実に採用が行われておるわけでございます。その採用する数の一定の割合を国鉄職員の雇用の場に提供してもらいたいということで進めておるということでございます。
○石田委員 それでは、今のお話の中で出てきた一定の割合といったことで想定をしてみますと、国の機関では大体どのくらいの数になるであろうというアバウトな数字で結構ですけれども、目標値は出てきますか。
○井出説明員 先ほど雇用対策本部の事務局長から御説明がありましたように、六十二年度以降については、この秋までに国鉄の方の要員計画あるいは各省庁の退職あるいは採用状況等を踏まえて計画を練るわけでございますが、六十一年度については、各省庁の採用の一〇%以上ということで採用していただくように今進めております。これは六十一年度中でございますので、六十二年三月三十一日までの採用数の一〇%以上の数を採用していただくということで今進めておるわけでございます。
○石田委員 わかりました。 それでは、さらに問題を進めていきたいと思うのですけれども、これは国鉄側にお伺いするのが筋なのかと思うのでございますが、公的部門三万人、それから民間産業界、この四月九日の報告によりますと、現在で三千五百六十名になっておるということでございますが、中小企業あたりでも、特に職員たちの地元志向的な考え方も強いわけでございますので、そういった意味で、中小企業に対してどんなアプローチをしていらっしゃるのか、あるいはそこら辺の方針はどうなっているのか、この点についてもお伺いをいたしておきたいと思います。
○杉浦説明員 一般の産業界に、私が先頭になりまして、関係の者、本社の者、地方の管理局長その他の者がそれぞれの地域におきまして採用方のお願いに参っておるところでございます。 そうしたことの一環といたしまして、中小企業グループというところも当然対象に考えてお願いしておるわけでございますが、その辺の詰めをどんどんやっておるわけでございますので、その見込み等はもうしばらく様子が固まりませんとわからない状況ではございますけれども、対象といたしましては、大きなところ、小さなところを問わず、できるだけ広範囲にお願いに参っておるところでございますし、これからもかようにしたいと思っております。
○石田委員 もうちょっと角度を変えて御質問申し上げたいと思います。 貨物鉄道部門において、再建監理委員会案は要員一万五千人というふうになっておったわけですね。再建監理委員会案を最大限尊重するということで政府が原案をつくられたわけでございますが、その後運輸部門について運輸省が「新しい貨物鉄道会社のあり方について」というものを発表されました。それによりますと、要員規模は一万二千五百人ということになりまして、再建監理委員会案の六万一千人というのと数において整合性が欠けてくる、こういうことになります。この二千五百人はどこに行ってしまうのですか。
○棚橋(泰)政府委員 貨物会社につきましては、再建監理委員会で約一万五千人、そのうち五百人は研究所等でありますから一万四千五百人。昨年、私どもと国鉄の方で新しい会社につきましていろいろ検討いたしました結果、一万二千五百人ということで、先生御指摘のとおり約二千人の差が出るわけでございます。余剰人員の方は六万一千人ということで、先生今お話しのとおりの枠で進んでおるわけでございますが、この約二千人につきましては、新しい旅客会社の方に若干ゆとりがございますので、まだいろいろ業務を詰めなければいけませんけれども、各旅客会社に人間を移すということで、余剰人員の総枠は変わらないという処理で考えております。
○石田委員 その処理は、机上プランではそうなるわけでございますが、再建監理委員会案としては「昭和六十二年度旅客鉄道会社経営見通し」を出していますね。そうしますと、二千人が六社に分散していかれるわけでございますけれども、仮に七、八百採用する会社があるとすれば、この算定の人件費は大幅に狂ってくるはずなのですね。そういうことを考えましても、政府は再建監理委員会案の試算なるものを根拠として今まで来たわけですけれども、そういう方針に立ては、新しい試算を発表せざるを得ない状況に来ているのじゃないかと思いますが、いかがですか。
○棚橋(泰)政府委員 御指摘のように、再建監理委員会の「意見」は最大限尊重はいたしますけれども、最終的には、私ども政府としてみずからの責任において新しい会社の見通しを明確に持って、その上に立って法案の御審議をお願いすべきだと考えております。そういう意味で、監理委員会の方はいろいろ積算をされましたけれども、別途国鉄と運輸省におきまして、新しい会社の経営収支見通し、例えて申しますと、監理委員会の試算は五十八年度決算を使っておりまして、もうかなり古くなっておりますので、五十九年度決算をとりあえず使って精査いたしております。そういうような面もございますし、旅客輸送需要等々にも変動がございます。そういうものを踏まえて精査いたしまして、今国会にお願いいたしております改革七法案の御審議の中において御議論いただくということで対応いたしたいと考えております。
○石田委員 今の棚橋さんの御説明によりますと、法案審議に何とか間に合わせたいということですね。法案審議というのは、間もなく出てくるのじゃないですか。いつお出しになりますか。
○棚橋(泰)政府委員 ただいま積算の最後の作業をいろいろ行っておるところでございますので、法案の御審議をいついただけるかということでございますが、私どもはなるたけ早くお願いいたしたいということでございますので、その時期までにはある程度のものが間に合うということで作業を進めております。
○石田委員 よくわからないのですけれども、法案審議というのは、本会議も法案審議なのですね。そうすると、今の予定でいきますと、少なくとも四月の三週末、四週ぐらいには、今の棚橋さんのお言葉でございますと御提出いただける、このように理解をしてよろしゅうございましょうか。
○棚橋(泰)政府委員 一気に全部御提出できるかどうか、これは作業等の進捗状況もございますけれども、私ども作業を急いでおるところでございまして、御審議の際に必要なものは御提出できるようにやりたいと思っております。
○石田委員 今のお話でございますと、本会議の趣旨説明には間に合いそうもない、運輸委員会あるいは特別委員会の審議までに間に合わせるということになりますと、今の政治日程の流れからいくと、秋の臨時国会というようなことになりますね。これは審議官にお伺いするのは無理でございましょうから、大臣の御決意のほどをひとつ……。
○三塚国務大臣 基本的には棚橋審議官と違わぬわけでありますが、法律を御審議いただきますのに、今御指摘のベースのものが出せぬのでは政府として怠慢でありますので、万般の準備、計算などをさせていただいております。午前中、人員の問題でアバウトの論議、精査をしてということとやや基調が同じで、官僚の皆さん完全主義でございまして、そこのところでギャップがあります。 いずれにいたしましても、法律を御審議いただくということで、今国会を期して何としても成立をお願いしたい、こういうことで進んでおるわけでございますから、本会議において趣旨説明をさせていただく際に、御質問いただいたことに対して運輸大臣として明快にその辺の御答弁ができる、同時に運輸委員会に御付託いただくおけでありますから、データとしてこれも出させていただき、御審議が十分いただけるように、さらにきちっと、最終の詰めの段階でありますけれども、急がせてまいるつもりであります。
○石田委員 大変明快な御決意を表明していただいて結構だと思います。お約束をたがえないようによろしくお願い申し上げます。そうでないとなかなか審議が進みません。 もう一つ、余剰人員対策の問題で伺いたいわけなのですが、離職者の転職までの給与の確保の問題。四万一千人旧国鉄に残る分について、当初再建監理委員会の試算を伺ってみますと、現給与の六〇%ということで、一応そういうめどをつけたんだというお話を承っておったのでございますが、これに間違いありませんか。
○棚橋(泰)政府委員 再建監理委員会はおおよそそういうことで御積算をなさったというふうには承っております。
○石田委員 しかし、そうしますと、現実、そういうわけにはいかないわけですね。少なくとも四万一千人の給与というものは、現給程度保障をしなければならないわけでございますけれども、これは大蔵省との話が詰まって、そこら辺のところはきちっと終息したのでしょうか。
○棚橋(泰)政府委員 おっしゃるように、再建監理委員会の「意見」は尊重はいたしますけれども、今回お願いをいたしております改革法では、新しい会社に移行する人間は、採用方式という形で新しい労働条件という形で移行いたしますけれども、残ります者は、清算事業団となるものとするということで、自動的に移行をいたします。そういう意味で、この給与の中味というものは、基本的には国鉄時代というものを引き継ぐという考え方ではございますけれども、ただ、清算事業団に移行いたしました後の勤務体系というものは、国鉄時代とは異なるわけでございます。 また、一概に清算事業団と申しましても、その職員の中にはいろいろな職種、勤務体系がございます。清算事業団の土地等の処分に伴います基盤整備等の事業に従事する職員もございますし、雇用対策のための職業訓練、雇用の場の確保等に従事する職員もございますし、また転職のための職業訓練を受ける職員もございます。そういうふうに態様が異なりますので、従来どおりの給与体系というものであることにはやはり問題がございます。 そこで、それらにつきましては、新しい業務体系に合った形での給与体系というものでいきたいということで、財政当局ともいろいろお話をしております。おおよそのめどというものをつけておる段階でございます。
○石田委員 それも時期の問題が一つありますね。その時期も、やはりあと七法案提出のときには出てきますか。
○棚橋(泰)政府委員 それが出ませんと、清算事業団の収支採算の計算ができませんので、その点については、必要な部分については結論を出した上でお願いをいたしたいと思っております。
○石田委員 くどくて申しわけありませんけれども、要するに、本会議の趣旨説明の段階では、そのことは明確な形になってきますか。
○棚橋(泰)政府委員 本会議の趣旨説明におきましては、先ほど大臣がお答え申し上げたとおりでございます。
○石田委員 大体話がついたというふうに想定をして間違いなかろうと思うのですけれども、これはかなりの金額が上乗せになるであろう、要するに、離職者対策費というものが、恐らく私ども公明党の試算によりますれば、一千億以上の規模でこの費用が計算をされるわけでございます。そうしますと、それは長期債務の方に当然上積みになるのではないかと私どもは考えておりますが、いかがでございますか。
○棚橋(泰)政府委員 先生御指摘の点もございますが、そのほかに、長期債務には、まだまだ監理委員会の御試算されました時点とは時点的に変動がございます。 例えて言えば、国鉄が現在持っております長期債務そのものの額も、昭和六十二年三月三十一日時点の債務の額自体も、監理委員会の推計とはかなり異なってくるということも考えられます。減る要素もございますし、ふえる要素もございます。そこらあたりを現在積算をしているわけでございまして、その全体がふえる部分と減る部分とどういう格好になるか、十分積算をしてみたいと思っております。
○石田委員 私が指摘を申し上げた分については、ふえる要素である、これは間違いありませんね。
○棚橋(泰)政府委員 清算事業団の職員の給与問題につきましては、新しい勤務等の条件においてどのように算定をするかという問題でございますけれども、減る要素にはならないと考えております。
○石田委員 それはおかしいですよ。そんなことをおっしゃったって、給与体系がいろいろ変わるにしても、現給というのがそう大幅に二割も三割も変わるということになりますれば、これは旧国鉄に残る人たちの死活問題に通じてくるでしょう。 そうすると、かなり現給が減るというふうにお考えでございますか。減らないとすれば、当然長期債務の上積みの分に、この分はふえる部分として出てくるということになるじゃないですか、いかがですか。
○棚橋(泰)政府委員 私が申し上げたのは、その結果、監理委員会が御計算になったのより減るという要素では、ないというふうに申し上げたわけでございまして、すなわち、ふえる要素であるということを申し上げたわけでございます。
○石田委員 結構でございます。 さてそれから、もう大分時間がなくなってきたのですけれども、地方自治体の採用を促進なすっているわけですけれども、どうも一つしっくりしない点があるんですね。それは、国鉄余剰人員の問題で人事院が出された見解は、いわゆる団家公務員を対象として、それに準ずる団体を中心にして出された方針であるが、要するに、そういうところに採用された場合は、給与あるいは期末手当、退職金等は当然継続をされる、この方針で問題の処理をすべきである、そういうふうな通達を出していらっしゃるわけですね。 それに引きかえて自治省の方は、そういうわけにいかない、それぞれの自治体の実情が違うということで、特に通達の中で顕著なのは、一遍退職をして一日二日期日を置きまして、それで新規の対象になる、そういうことが推進される必要があるだろう。これは自治体の途中採用というのは、そういう形で来ているわけでございますから、それはそれで現行法というようなことになるのでしょうけれども、そうしますと、国の機関に採用された人と地方自治体に採用された人というのは——ここをよく考えてもらいたいのですね。 その本人たちは、本来国鉄に勤めて、国家公務員と同じような給与体系で生涯いくものということを想定して国鉄を希望し、就職をいたしておるわけですね。それがこういった経営状態になって、赤字体質になりましたので、何とか再建をしなければならぬというので、政策的に国の機関に再就職する人と地方自治体に再就職する人に振り分けられてしまう。自分の意思だけではない、国の施策によってそういうふうになってくる。そうしますと、私はそこに大きな不公平感が残るであろうと思います。 現実に、いろいろなところに尋ねてみても、そこら辺を危惧している人はかなり多い。これらの問題についてお伺いをいたしたいわけで、まず人事院でございますが、従来、地方公務員のそういった給与問題については、国家公務員に準じてというようなことでくくっておられるわけでございまして、この人事院の通達というものが地方自治体に対してどういうような影響を与えることを想定してやられておるのか、いわゆる国の機関だけということを想定しておられたのか、この辺の問題についてお伺いをいたしたいと思います。
○小堀説明員 先生の今御指摘の通達でございますけれども、これは国鉄職員を引き続き一般職の国家公務員として採用する際の俸給等の取り扱いについて、現行の給与法を初めとする給与関係諸規程に従いまして、かつ給与法適用職員間の均衡を考慮しながら決定するという趣旨のものでございます。したがいまして、地方団体に採用された国鉄職員の給与等の取り扱いについては予定しておりませんので、その問題につきましては、各地方団体でお考えいただく問題ではないかと考えております。
○石田委員 自治省に続いてお伺いします。
○池ノ内説明員 ただいま御指摘ございましたように、地方公務員に採用する場合には、一日間を置いて採用するという取り扱いをすることにしております。と申しますのは、国鉄の余剰人員を地方公共団体が採用するに当たりましては、国鉄在職中に係ります退職手当につきましては、地方公共団体の負担にならないようにということを前提といたしまして地方公共団体が余剰人員対策に協力をする、こういう話がございまして、先般の衆議院の地方行政委員会におきましても、退職手当につきましては、地方公共団体の負担にならないようにという附帯決議がございます。さらに閣議決定におきましても同様のことが決定されたわけでございます。したがいまして、ただいま御指摘ございましたように、一応一日中を置きますもので、身分的にはそれによって一日あく、こういうことでございます。 さらに、採用に当たります給与決定の考え方でございますが、この決定につきましても、余剰人員対策の円滑な推進を図るという見地に立ちますと、これも御案内のことと思いますけれども、地方公共団体三千三百ございまして、大きなところは職員数何十万の東京都から何十人の村までございます。そういう三千三百の団体につきまして統一的な取り扱いということは極めて困難でございまして、言うなれば、受け入れ側の条例あるいは規則あるいは運用に基づきまして、さらに部内の職員の均衡を図った上で自主的に決定すべきではないのか、こういうことでございまして、私どもといたしましては、国の取り扱いを参考にしながら、それぞれの団体の条例、規則に基づいて適切に決定するようにという指導をしておるところでございます。
○石田委員 さて、その問題を国鉄側にお伺いしますけれども、人事院の性格それから自治省の性格からいって、現行法尊重ということであれば、そういうことに方針としてはなられているわけです。しかし、私が冒頭指摘を申し上げましたように、これはかなり不公平感が残るわけですね。それを政策的にやらせられたという印象はまたぬぐい去れないものがあるわけでして、そこら辺は国鉄当局としては何らかの対応策を考える必要があるのじゃないかと思いますが、いかがですか。
○杉浦説明員 今いろいろと御説明ございましたように、昭和六十年十二月十三日の閣議決定、「雇用対策の基本方針について」の中で、地方自治体にお願いする場合の負担のあり方につきましてはっきりと表現がされております。国鉄の在職期間中の退職手当については、地方公共団体に負担のかからないように措置するというような方向づけがなされておるわけでございます。私どもお願いをする立場といたしまして、特にたくさんの地方、公共団体、小さいところから大きなところまでの多種多様の地方公共団体にお願いする立場といたしましては、やはりこの閣議決定の線に沿った形でお願いをすることが妥当であるということにかんがみまして、自治体に行きたいと希望をする職員については、一たん退職をしまして、その際に退職手当を支払うことによりまして、地方公共団体に新たに御負担をかけないようにするということを国鉄としましても決めた次第でございます。
○石田委員 総裁、申しわけありませんけれども、それは御答弁にならないわけで、事実の経過をお述べになっているにすぎないのであります。 地元就職志向が強いということは私はよくわかりますよ。私が申し上げているのは、そういう不公平感が依然として残るままにして、政策的に何もしないのかというお問いかけでございます。それは、国家公務員の人は問題なく現給をずっと継承できるわけですから権利は侵されないわけです。しかし、地方自治体に行かれる方は、一たんそこで退職金をもらって、再就職するわけでございますから、一からスタートということになりますれば、期末手当の問題から退職金からいろいろな意味でベースは低くなることは当然なわけですよ。それを政治的に、なかなか手だてがないからといってそのままにしておくというのはどうですか。いま一度御答弁をお願い申し上げたい。
○杉浦説明員 先般の職員に対する将来の希望調査、特に六十一年度の国家公務員の採用を目前にいたしましたので、公的部門についての希望アンケート調査を行った中身によりますと、かなり公的部門への志向が高いわけでございます。若年層を中心といたしますが、かなり中高年に至るまで公的部門を志向するという方がわりかし多い、そういうことでございますので、公的部門へ行く場合の労働条件その他につきましては、今先生おっしゃったように、不公平にならぬようにという気持ちは私ども十分あるわけでございますが、また一面では、地方公共団体の採用ということになりますと、公的志向の問題とあわせまして地域志向型といいますか、一番いいのは自分の住んでいるところの地方公共団体に入りたいという地域志向型、かつまた公的部門志向型、両方合わせたような希望がわりかし多いというふうにも見ておるわけでございます。 これらは各職員のそれぞれの希望でございますから、そうした希望に沿うように私どもできるだけ努力をしてまいりたいと思いますが、そうした両面での希望がかなえられるような事柄でありますれば、職員にとっては将来の展望としましては非常に明るいものがあるのではないか。もちろん退職手当その他の労働条件というものは大切ではございますが、全体をよく見ますと、そうした御希望にできるだけ沿ってやることによりまして、本人の希望条件がかなりかなえられるのではないかというふうにも思っておるところでございます。 いずれにいたしましても、労働条件を含めまして、全体にわたりましていろいろな角度からこれらの職員に対して私ども配慮していきたいと思っております。
○石田委員 この問題もまだあるのですけれども、しかし、私が思うに、今地方公務員、地域志向が強いということは私どももよく伺っておるわけでありますが、しかし、具体的に給与の体系がこうなるんだということがだんだん理解をされてくると、そういう問題が、今私が提起した問題が出てくるだろう。いわゆる国家公務員並びにその関係団体への就職希望者の方がふえてくる可能性も残っているわけですね。この問題は今ここでごちょごちょ言ってもしようがありませんので、これは一遍、国鉄当局としてあるいは運輸省当局としても十分研究をなされる必要があるのじゃないかという問題点の指摘だけを申し上げておきたいと思います。 それから、長期債務の問題に関連して、いわゆる国鉄用地の売却問題、この基本的な考え方について少し話を移して伺っておきたいと思うのでございます。 国鉄は何といっても長期債務の関係がございますから、それができるだけ残らないようにするためには、何とか五兆八千億を上回るような用地売却をいたしたいということになりますと、基本原則は一般公開入札、もちろん随意契約等を否定するものではありませんけれども、要するに、できるだけ高く売らなければならない、そういう使命感に立っていると思うのですね。これは御答弁をいただくまでもないことでございますけれども、反面、最近の新聞をいろいろ見ておりますと、国土庁においては、どうもそういった一般公開入札等をやると、特に都心部における土地の値段ががんがんがんがん上がってくるというので、国土庁は国土利用計画法を改正して、民有地だけでなくて国公、この二つの土地の売却についても規制の対象といたしたい、こういうようなことが考えられているやに新聞等では報道されておるわけでございますが、そういう計画があるや否や、まず伺います。 〔津島委員長代理退席、委員長着席〕
○末吉政府委員 御案内のように、現在全国的には地価は非常に安定をしておる状況ではございますが、東京の都心部を中心に非常に地価が高騰しておるのも事実でございます。これが住宅地への波及ということが起こっておりますので、私どもは、この高騰しておる地域における対策を何らか打たなければならない、こういうことを考えていろいろ検討しておることは確かでございます。 今、御質問の、国公有地につきまして、国土利用計画法による土地取引の届け出についての検討をしているかというお尋ねでございますが、御案内のように、国等が土地取引を行う場合は、当然のこととして、現在、国土利用計画法の趣旨を十分踏まえて適正な価格で行うということをしんしゃくいたしまして、適用除外にしておるものでございます。国土庁としましては、今の東京の一部において地価が高騰しておる地域に国公有地の売却が起こりますと、特に一般公開入札、どなたでも参加できるということになりますと、あるいは物件が特定されますと、普通の相場よりも非常に高値で競り落ちるということがございます。現に昨年八月の紀尾井町の例でもそういう例がございました。これが非常にその辺の地価に心理的にも具体的な影響を及ぼすわけでございますので、そういうことはひとつ悪影響を及ぼさないようにということで、私どもはそういう配慮をかねて関係方面に強く要請をしておるところでございますし、今後もこの立場はとっていきたいものだと考えております。 そこで、そういうことになりますと、国等につきましても、本来そういう法律上の趣旨が生かされるものということで適用除外されておるものがこういうことになりますと、一般的にはこれについて何らか考えるべきではないかという意見があることも事実でございますので、それらにつきましては、国土庁といたしましては、現在国土利用計画法の見直しという中で検討しておるところでございます。まだ成案を得たというわけではございません。
○石田委員 さて運輸大臣、これはどうしますかな。国土庁の方は土地の高騰に歯どめをかけたい、そういう希望であるわけでございまして、私たち新聞を見ておりまして、両者の間で当然議論は進んでいるのだと思うのでございますけれども、そういった意味では非常に長期債務全体の問題にかかわってくる問題でございまして、国土庁の方針ということになりますれば、やはり余り高くしてもらっても困るんだということで困っていらっしゃるわけですね。ここら辺の整合性をどうされますか。
○三塚国務大臣 ここが実は大変苦心の存するところであり、今後政府部内において明確な処理方針を再確認していかなければならぬところだと思うのです。予算委員会、両院を通じまして出てまいりました論点であります。また他の連合審査等におきましても出てまいりました最大の問題点がここにございます。 御指摘のように、五・八兆を生み出さなければならないという閣議の決定事項がございますものですから、土地の処分については公正にガラス張りでこれを行ってまいるというのがそのために必要であるし、先ほど来御答弁申し上げておりますように、利用価値を高めるなどいたしまして、これまた価値をつけてまいる、こういうことになるわけでございますが、同時に地価高騰の原因をつくるのではないかという懸念が昨今非常に高まってまいりました。しかし、このことは、今国土庁担当局長さんからのお話のように、東京都に限定されました一つの現象であるということもそのとおりであろうと思います。 そこで、東京都というこういう問題点に絞ってお答えをさせていただきますならば、果たして東京都の中でも、例えば東京駅といたしましょうか、本社跡地が売却予定地になるわけでありますが、このことが、公開入札で売られたからといいまして、これがあの一帯の地価高騰になるのだろうか、また東京都内全域の地価高騰になるのであろうか、こういうふうに思いますと、とらの子である、最も収入が確保できる東京駅でそれがほぼないのであるというのであれば、やはり公開入札で、一番高い方法で買っていただく、このことがまたとかく言われることを防ぐ意味から申し上げまして、非常に正当な行き方かな、こんなふうに思うのです。 問題は、国土庁を初め、また関係政府機関の中で、これはこれできちっとやはり地価対策上措置を講じろというのであれば、講ずることによって得べかりし利益が散逸減少することをやはり担当大臣としては考えるわけでありまして、鉄道事業用資産とそうでない用地の積み上げで売り払う、こう無理無理させるわけですから、運輸省として、いや、これは事業用資産だと言っても、いや、これはそうではない、もう売れ、こういうことで国民負担をなくすためにお互いそれをやらさせていただいておるわけでございますから、その場合には政府全体の責任において、その部分が、五・八兆から上積みしようとしているものが、最終的にどういう数字になるか出てくるわけですから、こうであればこうなりますよ、五・八兆プラスですよ、しかし、こうなりましたから、これはなくなりましたよ、これも公益のため、国益のため、こういうことでありますから、その分は国民の御負担にお願いを申し上げる、全体の問題としてそれしかないな、公益として、公の利益を追求するという立場であればさようなことかな、東京都に関して、特にこれが五・八兆の主要な部分を占めるという意味で、このことは貫いてまいりたいな、こう思っておるわけであります。
○石田委員 大分懸命に力んでいらっしゃる感じがしてならないのですけれども、これはいずれにしても国土庁と運輸省の方で十分協議をしてもらわなければならぬ問題ですね。これも一体いつごろまでにそういう協議が調うと考えていらっしゃるのですかね。どちらにお話を承りましょうか。
○棚橋(泰)政府委員 基本的には大臣がお答え申し上げましたようなことでございまして、土地の売却のあり方というのが具体的に出てまいりますのは、これは清算事業団というものが発足して、六十二年の四月からでございます。 また、国土庁の方では国土利用計画法等いろいろまだ御検討中でございます。その過程においてまたいろいろお話し合いを申し上げる時期があろうかと思っております。
○石田委員 私としては大変不満が残る答弁でございましてね。いずれにしたって、今度の法案審議までには、そういった試算表を出すとおっしゃっているわけでしょう。そうすると、この五兆八千億というのは、国土法の網をかぶせられれば総体的に減るわけでしょう。必ず減りますよ。あるいはこれから指摘をする、建設省が推進をしていらっしゃる新都市拠点整備事業、これはいわゆる地方自治体がかんでくるわけだから随意契約、こういうことになってきますね。そうすると、今までの随意契約の立場からいけば、やはりこれは一般公開入札じゃありませんから、これもかなり減りますね。そうしますと、一割減ったとすればたちまち六千億ぐらいの差が出てくるということになってくるわけでございまして、これはやはり早く問題を詰めてもらわないと、本当の再建論議にならぬのじゃないか、このように思っているわけです。私の今の意見として申し上げておきます。 さらに、建設省にお伺いをするわけですが、建設省の新都市拠点整備事業、この問題を推進をしておられるわけなんですけれども、これには民間活力等を取り入れた大型の再開発を支援をする制度でありますが、これを進めていくうちに大分具体的な数が上がってきましたね。六十年度で神戸市その他で四カ所が日本開発銀行の融資を受けておる、調査対象になっておる。六十一年度予算では七カ所にふやしておる。全国で三十カ所ぐらいが名のりを上げておる。これをずうっと進めていったらば、国鉄の用地に突き当たった、こういうようなぐあいです。これは運輸省との相談の中で進められておるのですか、いかがですか。
○伴説明員 お答え申し上げます。 新都市拠点整備事業でございますが、おおむね都市中心部に位置する国鉄用地を対象といたしまして、そういった部分が都市開発上非常に貴重な空間でございますので、その有効利用を図るという意味で新都市拠点整備事業というのを実施しているわけでございます。 私どもとしましては、従来から新都市拠点整備事業の実施に当たりましては、特に国鉄用地を対象とする場合におきましては、当然のことでございますけれども、地主である、あるいは管理者である国鉄等と十分に協議、調整を行っておりますし、また個々に地方公共団体にもその旨指導してきております。現に、地方公共団体がまず建設省の方に、こういうところを希望したいというふうに上げてくるわけでございますが、その段階において国鉄の地方の出先機関等とよく調整をしてもらっておりますし、それから建設省の方でも大蔵省の方に概算要求である程度の数を出すわけでございますが、その要求の際には、個別箇所について国鉄の本社と調整をして出しております。いずれにしましても、今後とも国鉄等の関係機関と十分協議しまして、本事業の円滑な推進を図っていきたいと思っております。
○石田委員 具体的に国鉄と了解を得られた土地は何カ所ございますか。
○伴説明員 個々に概算要求という形でもって箇所を絞って大蔵省に出すわけでございますが、先ほど先生のお話にございましたように、六十年度におきましては、事業箇所が二カ所、それから調査箇所が二カ所でございます。それで六十一年度につきましては、調査箇所が五カ所、それから事業箇所が新たに追加して二カ所ということでございます。
○石田委員 そうすると、合計で十一カ所になるのでございますけれども、国鉄当局としては、これは随意契約でいくはずのものでございますから、そこら辺はやむなしということで決めたのでございますか。国鉄当局、いかがですか。
○岡田説明員 今の新都市拠点整備事業に関連いたしまして、国鉄の用地がその中に含まれているという場合の具体的な売却方式を随意契約にするかどうするかということまで詰めた議論をしているわけではないというふうに私どもとしては理解をいたしております。新都市拠点整備事業として、国鉄用地を核として、その土地の利用計画をどういうふうにしていくかということについてのいろいろな御相談を申し上げているというふうに考えております。
○石田委員 まあそれはそうでしょうね。だけれども、私が指摘した、そういった意味で随意契約等になれば、当然価格というものは、この五兆八千億の想定の中から見ると、それらの十一カ所の土地については下がってくる、こういうふうに考えざるを得ないのですが、私の考え方は誤りでございましょうか。
○杉浦説明員 国鉄の立場といたしましては、先ほど大臣も触れられましたように、一連の方針のもとに、できるだけ土地は高く売りたいという基本的な考え方を持っております。 そのあり方につきましては、一般公開競争入札を原則としましてその価格が決定されるということが望ましいというふうに思っておるわけでございますが、ただ、国鉄の用地といいますのは、ただいまの拠点整備事業等を初めといたしまして、ある都市あるいは都市周辺、相当な規模の用地を対象にすることが多うございます。その場合に、やはり基盤整備事業というもの、例えば道路をつくるとか都市計画上の配慮をするとか、いろいろな地域の地方団体あるいは建設省等の御指導を得なければならないような事例というのはかなりあるのではないかというふうに思います。したがいまして、それらの土地の売却の方法につきましては、よく関係の方面と御相談を申し上げながら、なおかつ結果といたしましては、これができるだけ高く売却されるような結論にしていただきたいという、虫のいいような考え方で今臨んでおるところでございます。
○石田委員 この都市計画の網というのはいろいろな意味でかかってくる地域もあろうと思いますね。汐留の再開発にしても、そういうことになろうと思うのですが、特に、私は名古屋でございますから、笹島の貨物跡地、これなんかは完全に出入り口が不備でございますから、この整備をした上でやるわけでございますが、あの周辺の都市整備計画もございますので、そういうようないろいろな要素がかみ合ってくると、要するに、この五兆八千億というものは大変に揺れ動いているというふうに考えざるを得ない。 そういうふうに考えてみますと、一つの検討事項として、やはりそういった国鉄の用地を売却するについても、地方自治体等の希望も受けざるを得ない、そういう状況も出てくる箇所もかなり多かろうと思うのです。そういった問題を勘案して考えていただかなければならない。そういった意味では、用地の売却について公平を期することはもちろんであるという大臣の御決意、これについては私ども深く敬意を表するのでございますけれども、そういった意味で、建設省との関係、あるいは国土庁との関係、あるいは地方自治体との関係等を考えてみますと、これとこれとこの土地については、やはり土地計画というものを定かにする組織を売却委員会の上に考えなければならない、私どもの党としてもそういう提案をしているわけなんでございますけれども、この点についてはいかがなものでしょうか。
○三塚国務大臣 本件につきましては、石田先生は土地利用構想委員会といったものということでありますが、既に法案提出の際にも御説明申し上げたわけでありますが、資産処分審議会、第三者機関とよく言っております。こういうものをつくらさしていただきまして、どうあるべきか十二分に審議をさせていただく。意味は、土地利用構想ということも含んで審議会の中で行わなければなりませんし、当然地方自治体の意見を聞くことは基本にあります。 先ほど東京都というふうに限定をして、特に東京駅を例に挙げさせていただきましたが、国に準じ公開入札を原則とする、原則とするということは、いわゆる随契があり得るという反対解釈になります。これはあくまでも国民共有の財産を処分させていただくわけでございますから、そのときにおきましても、地方自治団体との十二分な協議の中で、時に東京の場合は国土庁、建設省、こういうことの中で、既に経過的に都及び区等がその駅周辺の再開発について共同で行っておるところもあるやに聞いております。 また、今建設省都市計画課長が言われました箇所づけの問題も、そんな意味で御研究をいただいておられる、こういうこと。特に地方は、残された唯一の地域というものは、まさに県庁所在地であったり主要地方都市の所在地であったり、こういうことで予算の分科会におきましてはほとんどこの問題の議論でございました。そういう中で、いわく因縁といいますか、長い歴史の中で自治体と国鉄が一体となってそれを守り育ててきた。そして大変町づくりにネックになっておりますから、再開発として国の事業としてお認めをいただきながら取り進むということで、相当程度取り進んでおられるものもあります。これを一律に、いや、もう公開入札で、おまえらの話聞かぬということでは、地域鉄道として生きてまいります鉄道ということに相なりますれば、なかなか問題が多いなということで、先ほど総裁も答えられたように、そのときはそのときでありますがということで、その場合の価格は、総裁が言われましたとおり、適正な評価の中できちっと行われていかなければならぬ、こういうことに在るだろうと思うのであります。 結局五・八兆というお金を捻出していく、プラスアルファ、こういうことでありますし、ロングで十カ年の計画で、これを一挙に売れば暴落してしまうものですから、それでまた地方自治体との再開発計画を十二分に煮詰めて、なるほどと国民が見て、またこの審議会の中でこれはそのとおりだというものについては、その時点で決定が行われるということでありますと、この十カ年の中でこの問題が処理をされていくのではないだろうか。 いずれにしましても、公開入札を原則とし、随契の場合でありましても、明らかにガラス張りの中でなるほどと言われる形でなければなりませんし、同時にこのことは、随契の場合は地域社会の中に大きく貢献するものでなければなりません。同時に公開入札でありましても、それが願わくはそういう方向で御活用いただける、公開入札でそんなこと言うの何だとおしかりを受けるかもしれませんが、あえてスプロール化というようなことでない方向で取り進めてまいりますことをお願いを申し上げなければならぬことだな、こう思っております。
○石田委員 今度試算を出されるそうでございますけれども、そこら辺のところは十分一つの条件として想定をされながら試算をされることを要望いたしておくわけでございます。 さらに、国鉄用地は一般公開入札で売却をしていくのだ、公正なやり方をしたい、こういうようなことでございます。もちろん随意契約を妨げるものでないことは私たちもわかっておるわけでございますけれども、この一般公開入札の問題で、過去の話をいろいろ聞いてみますと、いわゆる最終的に売り渡された価格を公表する場合と非公開の場合と二つあるということですね。かなりこれは問題だというふうに私は思っておるわけでございます。その非公開の場合は、やはり取得した会社の資産を公開する、そういった要素も加わってくる、あるいは資金繰りをつつかれるおそれもあるというようないろいろな要素が絡み合って公開しない場合もあるのだということも承っておるわけでございまして、そういうようなことが無原則に行われるということでは、非常に疑惑の種をまき散らすことになるので、やはり公開、売却価格は必ず公表されるのだ、むしろその前提に立ってやるべきではないか。 しかし、これだけのたくさんの用地があるわけでございますから、全部が全部というわけにはもちろんまいらないであろうということもわかります。そうしますと、例えば三大都市圏あるいは関東の南部周辺各県あるいはそういうところを地域的に指定するか、あるいは面積の上で指定するか、あるいは価格の上で指定するか、そういった要素がいろいろ考えられるわけでございまして、そういった点をただ一般公開入札で公平に行いますと言うだけでは公平さを欠くのではないか、このように私は考えておるわけでございますが、この点に対していかがお考えでございますか。
○杉浦説明員 一般公開競争入札の場合におきましては、やはり相手のある結論でございますので、原則的には非公表ということになっておるわけでございます。ただ、大変規模の大きなもの、あるいは都市におきまして大変高い値段で落札されたような社会的な関心の強い事例が最近は出てまいっております。そうした場合におきましては、事前に相手の方に了解をいただきまして、これを一般に公表しておる例が最近多くなっておるわけでございます。 今後のあり方といたしましては、やはり国鉄の用地を公明正大に売却をしていくという基本原則はぜひとも貫きたいと思いますので、ただいま先生から御提案がありましたように、場所あるいは価格等々の限定をつけつつも一般に公表するという方向で検討してまいりたいというふうに考えております。
○石田委員 この問題はもう少し具体的に後ほどまた機会があれば詰めたいと思いますけれども、どうかひとつ総裁が今御答弁なすった方向で、さらにまたその公正さを失わないような方向でぜひ積み上げていただきたい、このように思っておりますが、大臣の御決意のほどを承りたいと思います。
○三塚国務大臣 杉浦総勢言われたことでよろしいんだと思うのです。基本的にプライバシーの問題だ、今先生いろいろ御指摘のようなバックグラウンドがあってと、こういうことのようでありますが、面積がある程度以上大きいものでありますとか、それから高いものと今総裁が言われました。また国民関心の的はそういう形でできるだけわかるように、またこの結果は公表しますよ、こういうことで御参加をいただいて知らしめていくということは、国民の共有財産をこういう大転換期の中で処分をするという意味においては正解かなと思います。 いずれにしても、これは実務の非常に大事な点でありますので、運輸省としてもよく勉強いたしておるところでありまして、また次の機会の御審議までには、法律審議の際には、これは清算事業団にかかわる、また審議会の運営の基本にかかわる問題でありますので、取り組んでまいりたいと思います。
○石田委員 もう時間もなくなりましたから、これ以上この問題を突っ込んで議論をするだけの余地がなかろうと思いますので、また機会があれば改めて議論をいたしたいと思っておるわけでございます。 それから国鉄用地、これは政府の原案によりますれば、六十二年四月から民間鉄道会社等ができるわけでございまして、この資産、建物等を含めて土地の線引きを、どこの会社はどれを保有するということをしなければならぬわけでございます。国鉄用地については、既に登記をされているものは四百万筆、未登記のものが三万筆というふうに聞いておるわけでございますけれども、新会社への名義変更などをする準備をしなければならぬということになりますと、当然この未登記のものをきちんと整理をしておかなければならないと思うのでございますが、未登記のものは一体いつごろまでかかるとお思いでございましょうか。
○岡田説明員 今、先生おっしゃいましたような形で未登記になっている部分があることは事実でございます。未登記になりました原因につきましても、いろいろな原因で発生したものがあるわけでございますが、いずれにいたしましても、これは早急に、遅くとも年度内に、年度内と申しますのは六十一年度内には整理をいたしたいということで、今鋭意作業を進めているところでございます。
○石田委員 年度内ということでございますけれども、三万筆そう簡単にできますか。そんなに簡単に片づきますかね。 それから、これの対策要員はふやされましたか。
○岡田説明員 承継登記の部分につきましては、早急に片づけることができると考えております。保存登記に関するものにつきまして、いろいろな事情が介在しているものにつきましても、極力年度内に片づけてまいりたいということで考えているわけでございます。 また、それらの要員につきましては、御承知のとおり、今余剰人員が大量に発生しているという状況の中で、要員的な手当ても十分にいたして鋭意進めているところでございます。
○石田委員 法案を審議するに当たりまして、民間会社が、貨物を含めて、こういった特に資産に関連のある七つの会社がそれぞれ発生をすることになるわけでございますけれども、これはそれこそ法案審議のときに、この会社はこういった資産を保有するということは明確になるんでしょうか。
○棚橋(泰)政府委員 基本的な考え方は、法案の中でも従来から既にお示しを申し上げておるわけで、恐らく先生のお尋ねは、さらにそれを具体的に、例えて言えば、どういう駅のどういう部分はどうなるかということではないかと思います。そういう点につきましては、鋭意作業を行っておりますので、基本的な考え方、基本的と申しますか、余り細かい点についてどこまでお示しできるかということは問題がございますけれども、基本的な財産の区分けにつきましては、法案の審議の際に明らかにできると考えております。
○石田委員 それだけではよくわからないわけで、例えば東日本会社が設立されることになる、その東日本会社が国鉄から分譲された土地を基本にしてさらに新しい営業活動ができるかできないか、こういったことは今後の経営問題にかなりかかわる問題でございますので、そういったことが国会で、委員会において十分審議されるに足るだけの資料が出てきますかね。
○棚橋(泰)政府委員 お尋ねのように、的確に業務を遂行していけるかどうかということを御審議いただくために必要な資料は、十分御提出を申し上げたいと思っております。
○石田委員 そうしますと、しつこいようですけれども、例えば貨物会社が設立をされたというときには、この貨物会社は、具体的に何々県においてはこの程度の資産を保有しますというようなことが当委員会に明示される、こういうふうに考えてよろしいですか。
○棚橋(泰)政府委員 具体的に申し上げましたら、どの機関区とどの機関区は貨物会社が保有をいたします、どの機関区は貨物会社と旅客会社が共有をいたしますというような点については明確に御説明を申し上げるということを考えております。
○石田委員 まあ説明は結構ですけれども、そういった説明資料は全般的に出てくるのですか。
○棚橋(泰)政府委員 必要のございます資料は提出をいたしたいと思います。
○石田委員 わかりました。 時間が来ましたので、これでやめますが、まだ貨物問題には全然入っていない、いわゆるごくごく基本的な問題に触れてもこれだけいろいろな話題があるわけでございます。しかし、これはお互いの決意として、やはり国鉄再建に向けて苦しい中での議論を積み重ねながら新しい道を模索していかなきゃならないわけでございます、私どももそういった意味で何とかこの再建の道を確立するだけの努力はいたしたいと思っておるわけでございます。今まで何回か再建議論があったのでございますけれども、いずれもこれは失敗をしてきた結果でございます。そのすべてが公社という基本的な問題にあったというふうには私どもは受けとめておりません。やはり改革すべき時期に大きな改革をしなかったのは、一つは政府の責任であったというふうに思わざるを得ない部分が余りにも多い。どうかひとつ政府におかれましても、そういった反省の中で、この国鉄再建に対して、さらに真剣な討議を積み重ねていくことを心から希望しまして、質問を終わりたいと思います。
○山下委員長 河村勝君。
○河村委員 この法案に基づく国鉄の未償還の特定債務を一般会計に承継をして無利子にするというのは、一見非常に魅力的なように見えるけれども、よく考えてみると、一回利子相当分を受け取って払うのをショートカットするだけで、帳簿上の操作みたいなもので、余り実益がないように思われますが、国鉄としてはどういうメリットがあるとお考えですか。
○棚橋(泰)政府委員 先生御指摘のように、現在棚上げしておる五兆をつけ変えるわけでございますから、現在は御承知のように、利子相当分を助成金でもらい、それを運用部にお返ししておる、こういうことでございますが、まず第一のメリットとしましては、今回一般会計に移しまして、無利子貸し付けに変わりますので、その利子負担について助成金をもらって支払うということはなくなるという点が第一点だと思います。 それから第二点は、御承知のように、昭和五十五年度に棚上げをいたしまして、五カ年間据え置きということでございました。これが五カ年が参りまして、実は昭和六十年度千三百六十四億という償還が発生したわけでございますが、これが償還ができないというような事態になりまして、一年間だけ猶予をした、こういうことがございます。今回の改正によりまして、その点につきましては、無利子貸し付けの返済条件については改めて政令で定めるということで、一定期間の猶与、さらにはその償還方法の変更等が行えるということになっておりますので、元本につきまして、当面国鉄としての元本償還は考えないで済むというメリットがあるということだと考えております。
○河村委員 手続の煩わしさがなくなるという程度のことのようでありますが、大蔵省としては、一体この制度はどういうメリットがあってやろうと考えているのですか。
○佐藤説明員 お答えいたします。 大蔵省にとってのメリットという御質問の仕方でございますが、私どもといたしましては、むしろ財政運営上はつらい要素を含む措置である、こういうふうに評価しているところでございます。もう少し具体的に申しますと、先生御承知のように、確かにこの五兆円の債務につきましては、毎年毎年一般会計から利子補給金を国鉄に出して、それを国鉄が運用部に払うということになっているわけでございますが、法律上はあくまでも利子補給をすることができるということで、私どもとしては、毎年の財政事情なり予算編成事情なりいろいろな判断要素も本来はあるのではないか、こんなふうにも思うわけでございます。今回このような形で未来永劫と申しましょうか、一括してこの段階で利子の支払い分を全部国が負担してしまうということでは、私どもとしてはつらい要素を含む、逆に言えば、その面が国鉄、運輸省にとりましてはメリットとお考えになるのではないだろうか、かように考える次第でございます。
○河村委員 さっき運輸大臣が言われたように、少なくとも最終的に清算事業団に残存する債務は国の責任において処理をするということですから、つらいと言ってもどっちみち逃がれられない運命みたいなものですから、それは余り大したことない。察するところ、大蔵省としては、一般歳出について毎年ゼロシーリング、マイナスシーリングをやっている折から、この歳出が一般歳出ではなくて国債費に回すことができるというところに大いに魅力があるのじゃないかと思っておりますが、そういうことはありませんか。
○佐藤説明員 先ほども御答弁申し上げましたように、今回の措置は、従来から一般会計からの補給を行う等々の特別措置を講じているということも念頭に置いての措置ではございますが、一括してこの段階でこういった措置をとってしまうということ。さらにここまで申し上げるのはどうかと思いますが、つけ加えて申しますと、実はこの国鉄経営再建措置法に基づく措置につきましても、本来であれば六十二年四月以降どういった扱いにするかというのはいろいろ議論を申し上げる余地があるのではないか、かようにも考えるわけでございますけれども、そこを先取り的にこの段階で国が利子負担を全面的に肩がわりをするということでございまして、先生が御指摘のようなそういった考え方でとった措置ではございません。
○河村委員 そうだとはおっしゃらないと思いますけれども、どうせ踏み切ったのですから、確かに手続の煩瑣さがなくなるというメリットはありますが、金の出入りとしては同じことなんです。これから先、残存する債務の扱いをどうするかというのは、新しくできた法律に基づいて基本計画をつくるということに相なっておりますけれども、こういう例ができたのですから、さっきの棚橋審議官の話では、先のことだという話でしたが、これを踏襲したらいいのじゃないですか。それで何の支障もない。そういう意味ではこれが一番すっきりしてよろしい、そう思いますがそういうつもりはございませんか。運輸大臣、いかがですか。
○棚橋(泰)政府委員 先ほど申し上げましたように、今回の措置は六十一年度の緊急措置、特別措置法に基づく緊急措置という位置づけをいたしております。さらに全体の長期債務の処理につきましては、改革法を御提案申し上げまして、いずれ御審議をいただくという中で御議論をいただくべきことでございまして、その際の長期債務の処理のあり方ということにつきましては、既に閣議決定等においてその基本方針も示しておるところでございますので、この点は異なるものである。先生の御質問にお答えを申し上げるならば、その点については、全体の長期債務の処理というやり方の中で別途検討さるべきものであって、今回の方式がその先鞭とか先駆者とかいうものではないというふうに考えております。
○河村委員 この長期債務全体の問題として、新しい事業体といっても、結局債務をしょうのは三つの本州の旅客会社と貨物会社だけでございますが、新事業体が最終的に背負わなければならない長期債務は十二兆八千億、在来線の債務の四・三兆円とそれから新幹線の帳簿価額の五・七兆円、それに二・八兆円を加えた十二兆八千億、これに限定をされて、これ以上は今後どんなことがあっても新しい事業体が背負うことはないということは明確に言い得るのだろうと思いますが、いかがですか。
○棚橋(泰)政府委員 基本的には、今先生の御指摘のようなことでございますが、最終的には新しい事業体が持ってまいります資産の原則として簿価相当分ということでございます。この資産につきましては、おおよそ今のようなことで監理委員会お示しいただいておりますけれども、これは具体的には法案の中でも御提案申し上げておりますように、資産評価委員会というものを設けまして、ここで正確に評価をいたしまして、資産の簿価等をもう少し正確に最終的には算定して、それに見合う債務、こういうことになろうかと思います。大筋は今の先生のお考えのとおりのことを考えておるわけでございます。
○河村委員 そこで、十二兆八千億と仮定をして、これが多少動くにしても、この今国鉄のしょっておる債務の中では、実に発行条件が多種多様ですね。高いものは八%ぐらい、安いものは六%台というふうにいろいろありますが、この新事業体がしょうものと、それから最終的に国が処理するために清算事業団に残るものと両方あるわけでありますが、この発行条件のいろいろある債券の仕分け方によっては、負担のあり方が非常に違ってくるのですね。この仕分け方は一体どういうふうにするつもりですか。
○棚橋(泰)政府委員 まず、基本的には公的資金は極力清算事業団に、それから民間資金の方は民間会社となります新しい会社の方にというような形で仕分けをいたします。ただ、若干公的資金の方が清算事業団が持っていく額よりも少ないものでございますから、その部分については若干の民間資金も清算事業団の方に移るというふうに考えております。 さらに、それの各社配分につきましては、平均的な形になるような形で債務をそれぞれ案分して承継させるというふうに考えております。
○河村委員 平均的なという意味は、金利として平均になる、こういう意味ですか。
○棚橋(泰)政府委員 金利の安いものだけを特定の会社に集めるということにならないように、平均して支払う金利が極力等しくなるような形での債務配分ということを行いたいと考えております。
○河村委員 会社間の平準化だけではなくて、清算事業団に残存する債務と、それと会社のしょうものとの金利が平均するようにというのが含まれなければならぬと思うが、その点はどうですか。
○棚橋(泰)政府委員 その点は、公的資金を清算事業団にという原則で配分いたしますと、どうしても若干の差は出ると思います。公的資金の方が過去においては若干安いということもございますから、その点は若干差がつきますが、いわゆる承継体の間においては極力平準化をするようにいたしたいというふうに考えております。
○河村委員 いや、ところが公的資金の中で利率が非常に違うわけですね。だから私は言っているのであって、原則的に公的資金は国がしょってということはよろしいけれども、その国のやつでも公債、政府保証債、鉄道債券、これをひっくるめて公的借金というのでしょうけれども、その中で六%台から、八%はないけれども、七・五%ぐらいのものまであるわけですね。ですから、そういうものをあんばいをすれば、配分の余地は十分にあるであろう、そう思いますが、いかがです。
○棚橋(泰)政府委員 公的資金の間にいろいろ差がございます。民間資金の間にも差がございますが、先ほど申し上げましたように、公的資金は一応清算事業団、それと新幹線保有主体の方に配分をするわけでございます。その際には、その両者間については、極力今先生のおっしゃるような形で金利差が少なくなるようにというふうに処理をいたしたいと思います。民間になります会社との間においては若干の差が出る、こういうことだと考えております。
○河村委員 本当に親切にやろうと思えば、公的債務だけの中での平準化ではなくて、民間資金が高ければ、極力その分を補うように、公的資金の中で安いものを新しい会社にしょわせていくというふうにやっていくのが親切なやり方だと思いますがね。いかがですか。
○棚橋(泰)政府委員 先生のようなお考えというのも十分理解はできるところでございます。 ただ、基本的に今回のただいま御提案を申し上げておりますこれは、改革法の中でまた御議論いただきますが、基本的に極力民間会社にするということで、公的色彩というものをいい面でも悪い面でもなくして、民間会社として立っていけるような会社、健全な会社ということを想定をいたしておるわけでございまして、そういう意味で、公的資金を民間会社となるべき旅客会社などに持たすということは、その償還をする間じゅう公的資金をそれらの会社が持つということになりますので、そういう点は避けたいという観点から、公的資金は清算事業団の方に、こういうふうな考え方で配分を行ったわけでございます。 なお、そういう際に高い金利のものを負担するのはかわいそうじゃないかということでございますけれども、そういう点も配慮して、健全な会社として立っていけるような形でスタートをさせる考え方でいけるのではないかというふうに考えております。
○河村委員 いや、私が言ったのは、民間資金を清算事業団に残せと言ったわけではなくて、民間資金を全部新会社に承継させると、全体の金利が高くなるから、だから残った公的資金の中では安いものを、その新しい承継法人にあてがったらいいではないか、そういう意味で言ったので、それなら別段おかしくはないでしょう。
○棚橋(泰)政府委員 公的資金を承継会社に持たせるということは、いわゆる民間になるべき会社が公的資金を当分しょっていくということになるので、そういう問題を避けたいということを申し上げたわけでございます。したがって、結果的にそれらの資金は清算事業団という方向になり、民間会社となるべきものには民間資金を持たせる、こういう考えで仕分けをして、なおそれで健全な経営が成り立っていけるというような形でスタートをさせたい、かように考えております。
○河村委員 私もまだ民間資金が幾らで公的資金が幾らだという全体の枠を検討していませんから、民間資金だけをしょわせるだけで十二兆を超す額になるとは想像していなかったもので、恐らく両方を持つようになるであろう、そう思ったのですけれども、民間資金だけで十二兆八千億に充当できる、そういう数字になっているのですか。
○棚橋(泰)政府委員 先生の十二兆八千億の中には新幹線保有機構も入っているのではないかと思いますが、新幹線保有機構は公的資金ということで考えております。 国鉄の債務の中で、いわゆる政府資金というものと、その他の資金と分けました場合には、先ほど申し上げましたような債務の範囲内では、民間資金は十分それ以上あるというふうに考えております。
○河村委員 新幹線保有機構の持つ借金は別だというお話だけれども、しかし、実際は新しい会社が払うのと同じことなんですよ。だから余り区別する理由はないと私は考えておりますが、これはいずれ本格的な本体の法案が出てきたときにもう一遍議論をすることにしましょう。 それにしても私は、この十二兆八千億の中の二・八兆円、例の新幹線の再調達価額から簿価を差し引いた金額ですね。この二・八兆円の性格というものは非常に疑問に思っております。再建監理委員会の答申を見ましても、あるところでは債務の中にぶち込んであるし、片一方では事業団その他の仕事をやる際の自主財源という表現を使っておったり、いろいろなことがあるわけですね。この二・八兆円の性格というのは一体本当は何なのですか。
○棚橋(泰)政府委員 二・八兆円の性格と申しますよりも、再調達価額というものの性格だろうと思います。これにつきましては、基本的には、鉄道という施設については簿価というもので算定をして、これを評価するということでございますけれども、新幹線については大変収益力が高いというようなこともございまして、この新幹線を一括して保有して各会社に貸し付けるという方式をとります。これは元来新幹線の持っております性格、国土の均衡ある発展という性格から考えても、それがふさわしいし、また各分割会社間の収益を均衡させるためにも貸し付けによる方式が望ましいということで、一括して保有をすることで一応他の鉄道と区分ができるわけでございます。そして一括して保有したものについて、これを簿価で評価するか簿価以外の価額で評価するかという判断の問題でございますが、そういう意味で収益力がございますので、それに着目いたしまして、これを再調達価額で評価をして、そしてそれに見合う債務というものを承継させる、こういう判断をいたしたわけでございます。 したがいまして、その再調達価額というものは、新幹線を今の形で再取得した場合にはどの程度の価額になるかというものでございますが、そういう価額で評価をして、それに見合う債務というものを承継させるという監理委員会のお考えを私どもも踏襲いたしまして、そのような考え方を持ったわけでございます。
○河村委員 ところが、実際の扱いはそうはなっていないのであって、再調達価額と簿価との差額である二・八兆円だけを取り上げて、それを三島基金であるとか余剰人員対策費に回すとか、特定して取り扱っている。だから二・八兆円の性格というのは一体何なのだということを私は聞いたわけです。
○棚橋(泰)政府委員 監理委員会の御答申では、一応そこらあたりに若干の記述がございますけれども、あの答申のお考え方というのは、ある意味で例示的な表現であって、債務そのものの全体の処理というものと、これらの三島基金とかその他のものとの間に基本的に大差はないと私どもは考えております。したがいまして、今回お願いしております法案の中におきましても、この再調達価額と簿価との差というものをもって三島基金に充てるとかいう取り扱いは特段していないわけでございまして、全体をひっくるめました債務処理、三島基金等も含めました広い意味での長期債務の処理というものの財源の一部というふうに観念をしておるわけでございます。
○河村委員 そうすると、監理委員会の答申とは、その辺は基本的に考え方はもう変わってしまった、そう了解してよろしいのですね。
○棚橋(泰)政府委員 私どもは、これは監理委員会の考え方が、明確にそういうことでなければならないと指摘されているということではないと理解しておりますし、監理委員会の方ともいろいろ御協議をいたしておりますけれども、この答申の中で、「また、「旧国鉄」が新幹線保有主体から受け取る分割払い代金収入も三島の旅客鉄道会社の基金及び免除した長期債務の元利償還、余剰人員対策費等の処理財源に充てることとする。」ということでございまして、この表現というのは、必ずしも三島の基金と免除した長期債務の元利償還と余剰人員対策費だけではない、「等」という言葉も入っておりますし、そういう意味で書いてあるということではないというふうに理解をいたしておりますので、その点はさほど矛盾をした考え方ではないと思っております。
○河村委員 それならそれで一応了解をいたしましたが、そうであるならばなおさらのこと、新幹線だけを再調達価額で扱うというのは、国民負担の軽減のために余計債務をしょってもらおうということ、もう一つは、新幹線全体の収益が上がるから再調達価額を適用してもいいんだというのが再建監理委員会の言い分でありましたが、東北・上越新幹線のように、できたばかりで資本費の負担が全体の八〇%を占めておるような新幹線もまた同じように再評価をして、三千九百億も債務をプラスしているというのはどうにも理屈が合わぬように思いますが、その点はどう考えますか。
○棚橋(泰)政府委員 これは基本的に、新幹線全体を一括して保有して貸し付けるというシステムをとった場合、その新幹線というグループの収益力というものに着目した考えでございまして、個々の新幹線そのものが別々に収益力があるということではなくて、全体としての収益力というものに着目して再調達価額というものを考えた。例えて言えば、東海道新幹線をとりましても、その中で収益力のある区間とない区間がございましょうし、そういう意味ではそれぞれ区分すればおっしゃるようなこともございますけれども、今回は新幹線を一括して貸し付ける、一括するということから、全体に収益力というものに着目して再調達価額というものを考えたというふうに御理解をいただきたいと思います。
○河村委員 それは詭弁じゃないですか。全体をひっくるめてと言うのならば、一方がプラス五で片一方がマイナス一なら合計して四になるのであって、一方がプラスであっても片一方がマイナスであるにもかかわらず、マイナスの部分も一か何かに計上して合計は六であると言うのに等しいのです。 だから、一括貸し付けという点についても私は異議があるけれども、その問題を一応置いても、資本費が八〇%も占めて苦しんでいるところを一年半もたたぬうちにわざわざ再評価をして、それを債務に計上するというのは理屈に合わないですよ。いかがです。
○棚橋(泰)政府委員 先ほども申し上げましたように、四つの新幹線を一つのものとして保有するという観点から、これに再調達価額というものを考えたわけでございまして、東海道新幹線というものであるならば、収益の高い区間、安い区間があっても、東海道新幹線として一つの判断をするというのと同じように、新幹線という全体で一つの判断を加えたということでございます。 なお、東北・上越新幹線の資本費が非常に高いために、当面の収益力というものは低うございますけれども、この一括保有貸し付けというのは何十年という長期間を考えるわけでございますから、その間にはまた全体としてバランスも変わってまいるわけでございまして、そういう意味で、新幹線を一括して一つのものとして御観念をいただきたいというふうに考えます。
○河村委員 私は全く納得をしませんけれども、ここで押し問答してもしようがないでしょう。また機会がありましょうから、それは問題として残しておきたいと思います。 それと、これは再建監理委員会の物の考え方で、現在どう考えているのかわかりませんが、全体の債務の総額が三十七兆三千億ということに相なっておって、その中には共済組合の年金の追加費用の四・七兆円、それからいわゆる公経済負担の〇・一兆円、こういうものがみんな債務として計上されているのですね。一体これは運輸省としてはどう考えるのですか。
○棚橋(泰)政府委員 この数字は再建監理委員会の御計算でございまして、もう少し精査をしたいと思いますけれども、基本的な考え方といたしましては、年金の追加費用というものは、企業主たる国鉄として支払うべきものである。そのものを今回処理をするということでございますから、現在四兆七千億とかいうものが発生しておるわけではございませんけれども、将来的に発生する潜在的な債務を持っておるものとして、これを清算事業団の方に引き継いで支払わせるということでございますから、その意味では一つの債務であるというふうに見るということは至当だと思います。 御承知のように、この四・九とか四・七とかいうのは、将来、これは昭和百何年まで支払いが残るというふうに言われておりますけれども、今一時に払ったとしたらどのくらいの債務になるかということを逆算いたしました額でございます。したがいまして、潜在的には、今支払ったとすれば四・七兆とか四・九兆とかいう、そういう債務として考えられるものを清算事業団に引き継がせる、こういうことだと思います。 それから、公的負担の分につきましては、御承知のように、今回民営化をいたしましたら、当然これは国が支払うべきものとして振りかえられる性格のものでございます。したがって、これから発生する公的負担分について追加費用と同じような考え方はとっておりません。一千億ございますけれども、それは過去において公的負担として支払うべきであった分の支払い不足が一千億あった、これを引き継ぐということでございますから、これは純粋な債務だというふうに考えております。
○河村委員 そうしますと、清算事業団に最終的に残る、償還を必要とする債務というのは一体幾らになるのですか。
○棚橋(泰)政府委員 これは償還と申しますか、年金でも今後追加費用は共済組合に支払っていかなければなりませんから、そういうものも償還ということでございましたら三十七兆三千億ということになるわけですけれども、純粋の長期債務と申しますものは、二十五兆四千億というふうに監理委員会では試算をしております。現実には、若干最近の債務の状況が変わっておりますので、少し誤差が出るかと思っております。
○河村委員 二十五兆というのは、現在の国鉄がしょっている純粋の債務ですね。しかし、そのほかに建設公団等の債務を引き継ぎますから、そういうものは償還を要する債務と考えてよろしいが、四・七兆円とか〇・一兆円とかいうのを除いた、実際清算事業団に残る、償還を必要とする債務というのは十六兆七千億と言われているが、本当は幾らになるのですか。追加費用は別ですよ。
○棚橋(泰)政府委員 清算事業団に残るものといたしましては二十五兆九千億というのが債務であるというふうに見ておりますが、その中には今先生のおっしゃいました年金負担とかそういうものが入っております。 それから、先ほどの三十七兆三千億というのは、新事業体に引き継がせる、先ほど先生のお話のございました分も入っておりますから、そういうものは除いた分といたしますと、これはまた別途の計算になってまいりますが、何と何と何を除くかということでございますけれども、年金負担も支払わなければなりませんし、余剰人員対策費も現実には支払わなければならないということになりますので、そのどれとどれを除いたものを先生のおっしゃる償還の必要なものと観念するかという問題でございますので、それの仕方によって変わってくるわけでございます。 そこで、端的に申し上げますと、先生の御説だとしますと、年金負担の四・九兆、それから三島基金、監理委員会では九千億、それから余剰人員対策の九千億、本四公団の架橋の債務の六千億、鉄建公団のうち清算事業団に残す一兆六千億、こういうものがございますから、今申し上げましたようなものを全部除きますと、約十七兆余ではないかというふうに考えます。
○河村委員 どうも勘定がこんがらかってきてよくわからなくなったから、それはもうやめます。 ところで、毎年四千五百億円ぐらい支払いを要する追加費用、これは債務であるとかなんとかいうことは抜きにして、実際にはどう処理するのですか。これは大蔵省の問題でしょう。これは大蔵省として一般会計から支出するということになるわけですか。
○棚橋(泰)政府委員 これは清算事業団におきまして、他の債務と一括いたしまして、他の債務の処理と同様に処理をいたします。清算事業団では、そのほかに、約定により償還期の来る長期債務の償還をいたします。それと同様に追加費用の支払いも共済組合にする、こういうことでございます。
○河村委員 そうすると、具体的に言えば、債務の償還を引き延ばして、それを追加費用の支払いに充てていく、簡単に言えばそういうことになるわけですか。
○棚橋(泰)政府委員 私の御説明が悪かったと思いますけれども、清算事業団はいろいろな支払いをいたします。その支払いの中には、いわゆる純粋の国鉄の長期債務、二十五兆余のものが次々に償還期が参りますから、これは支払わなければなりません。これは支払いをいたします。それから年金も同じように共済組合に支払わなければならない追加費用が発生をいたします。それは支払います。そういうものを全部支払っていくというのが清算事業団の責務でございます。 その際に、その支払いに必要な資金、原資と申しますか、そういうものをどういうふうなところから調達をするか。場合によれば借りかえも発生をいたしますし、いろいろな問題もございますが、それらにつきましては、閣議決定でお示しいたしましたように、今後十分検討をして、最終的に国において処理をするという考え方に基づきまして、必要な財源とか資金繰りというようなものを考えていくということとしておるわけでございます。
○河村委員 そうすると、後から出てくる法案の中に入ってしまいますけれども、清算事業団に対する国の補助というのは、これは何なんですか。
○棚橋(泰)政府委員 これは閣議決定で既にお示しをいたしております中に、そういう問題について書いてございます。「なお、「旧国鉄」」これは今度の清算事業団でございますが、「に帰属した長期債務等の処理のため、財政事情の許容する範囲内で必要な国庫助成を行うとともに、」云々、こういうことでございまして、どのような国庫助成というものを行うかということは、明年度以降の予算その他の中で処理をしていくということになろうと思います。
○河村委員 長期債務の処理の中の一つに、旅客会社の株式を売却して債務を償還する。六千億、六十二年度で資本金相当額分を充てておるのですね。これは資本金相当額、額面で六千億というのはいかにもむだな話で、これも再建監理委員会の答申の中にあるものですが、どうせ株式を売るなら、少なくとも本州会社は経営が自立をして株価が上がったときに売ればいいものを、早く売ってしまうというばかなことはないと思うのですけれども、この点は一体どう考えていますか。
○棚橋(泰)政府委員 この六千億という考え方は、昭和六十二年四月一日時点で評価をした場合六千億、こういうことでございまして、すぐに六千億で売っ払ってしまうということではございません。現実には先生おっしゃるように、値上がりという時期を待って放出をするというものもございましょう。それから会社によっては大変高い値で売れるものもございますが、会社によってはなかなか値の上がらないというものもございます。そういうものは長期間保有をしなければならないということもございます。そういう意味の逆算の金利というようなものも考えて、それを六十二年四月一日という時点で引き直してみる場合には、一応額面という平均的な価格で評価をしておくことが間違いなかろうという意味の六千億でございまして、現実にこれを直ちに六十二年四月一日で六千億で売却する、こういうことではございません。
○河村委員 ちょうど大臣が戻ってこられたから、さっきお話しになりました。地売却問題、これを伺いたいと思いますが、私は、今までの運輸省、国鉄その他の折衝の過程で、非事業用資産の総体の面積というものが確定をして、三千ヘクタールある非事業用地の中で二千六百ヘクタールを売る、その売る価格が一応五・八兆円に想定される、値段の問題は別にして、区分けについては大体もう話し合いが成り立っているものだと考えておったのですが、さっきの大臣の話を聞いていると、またそれが決まっておらぬで、またまた国民負担軽減のためにはもっと面積そのものもふやして余計稼ぐのだというふうに聞こえたのです。まさかそういうことはないと思いますが、いかがですか。
○棚橋(泰)政府委員 二千六百ヘクタールというのは、再建監理委員会が少なくとも二千六百ヘクタール程度、こういうことでございます。一方、閣議決定でお示しをいたしましたように、極力これに上乗せを図ることに努力するということになっております。 現在行っております作業は、国鉄におきまして、国鉄として非事業用地として、逆に言えば、事業用に最小限必要な土地以外の土地というものをどのぐらい生み出せるかということの作業を行っております。その結果を踏まえまして、政府といたしまして、その上に極力上乗せを図るというために、第三者機関等の御意見を参考にしながら、最終的に清算事業団に移行するために持っていく土地というものを確定いたしたいということでございます。
○河村委員 それはずっと長いことその辺の交渉はやっておられるはずでありますが、今もってまだ、価格の問題じゃありませんよ、区画の問題が決まっていないというのはちょっと驚きなんですね。むしろ邪推すれば、何か五・八兆円をどんどんふやすためにどんどん売る方の枠をふやしていく作業をやっておるのじゃないか、そういうおそれを感じますが、一体どういうことになっておるのですか。
○杉浦説明員 事業用資産と非事業用資産の区分をずっと続けておるわけでございます。先生御案内のように大変な数があるわけでございます。かなり詰まってはきておりますけれども、非常な入り組み状態の中の解明が必要でございますし、あるいはまた現に線路が通っておるそのわきに、例えばヤード等の廃址がありまして、その辺の線路のつけかえ等の予想を線引きで描きながら決めていかなければならないというような、いろいろ複雑な過程を経て最終的に決めるという状況でございますので、かなり一生懸命やってはおりますが、まだ最終的に結論が出てない、こういう状況であります。
○河村委員 非事業用資産は残らず売ってしまうということになると、新しく生まれる会社というのは大変な被害を受けるわけであって、現に私鉄を見ましても、鉄道部門だけで収益が成り立っておる会社というのはほとんどない。とんとんぐらいにはしてあるけれども、中には鉄道部門だけなら赤字のところが大手でも結構ある。それを他の事業収入で賄って、それで会社として配当もやっておるわけですね。その一番大きなものは、やはり土地、不動産収入が圧倒的に多いわけですよね。ですから、そういう私鉄と対抗して新しく会社がやっていこうというのに、非事業用資産だからといって丸ごと取り上げて全部売るというのでは、それじゃ私鉄並みに働いて私鉄と競争してやっていくというが、その武器を奪われてしまうのではないのですかね。その点一体どうなんですか。大臣はどう考えておるのですか。非事業用資産は全部売ってしまえ、こう言うのですか。新しくスタートする会社には残さない、こういう考えなんですか。
○棚橋(泰)政府委員 これは予算委員会等でもたびたび御議論がございまして、両方の御意見がございますし、私どもも、先生今おっしゃいましたように、健全な会社として今後やっていかせるためには、関連事業等の展開の可能なような会社としてスタートさせなければいけない、こういう要請がございます。もう一方では、国民負担というものを極力少なくするというためには、極力資産を売却して十六兆七千億と言われておりますものを少なくすべきである、こういうような御意見もあるわけでございまして、この二つは相矛盾することでございます。この中にどこに接点を求めていくということではないかというふうに考えております。 基本的には、そういう意味で鉄道事業を行うのに必要な用地というものは持たせる、そしてその他の用地は売却に回すことによって極力国民負担を軽減する。ただ、鉄道事業に必要と申しましても、現在の国鉄は私鉄に比べますと鉄道事業用地の使い方というのがかなりゆとりのある使い方をしておる。したがって、そういうゆとりの中でもう少し努力をして生み出すということであれば、十分関連事業用のそういう余地というものはあるのではないか、そういう考え方から、事業に必要な用地以外のものは売却する、そういう考え方で対処するということで考えておるわけでございます。
○河村委員 どうもその辺が私には非常に懸念されるのです。理屈はどうにでも立つでしょう。それは線路が引っ張ってあるところでも、その線路はむだだからどければ非事業用地になるのだというところもあることはあるでしょう。だけれども、そういうことで完全に非事業用地は全部召し上げてしまうというのでは、これは乱暴じゃないですか。それで私鉄と競争していけというのでは、それはもともと無理な話じゃないですか。二千六百ヘクタール、これは監理委員会の算定でしょう。非事業用地全体で三千ヘクタールのうち二千六百ヘクタールは売りなさい、四百は残しましょうというのは監理委員会の考え方ですね。監理委員会の考え方は考え方で、おれたちは自分でやるのだという見識も結構だけれども、そういう一番微妙なところで適当にやられたのでは、本当に新しい事業体を、経営を自立させるという根本の目的に反するんじゃないですかね。 民営・分割というのは、これは国鉄改革、再建の手段ですよ。それによって本当に経営的に自立できる会社をつくるというのが目的なんですからね。だから、それは国民負担は十分に考えなきゃならぬけれども、しかし、本来の再建の目的がどこかに飛んでしまったのでは何にもならないはずです。総括審議官ばかり答弁していますが、大臣、一体どうなんですか。
○三塚国務大臣 今御論議いただいておるわけでございまして、その限界がどこかというのがまさに本問題の最終の詰めのところだろうと思います。総裁からも、ほぼ今最終の詰めの一部を残してやっておるということは、河村先生今御指摘のようなポイント、また総括審議官が言われましたようなポイント、この整合性をどうきちっと求めるかということに尽きるんだと思うのです。監理委員会の二千六百を出しました作業なども、聞いてみますれば、運輸省も入れまして、国鉄と相当突き合わせつつ新形態の会社として必要なものは必要として事業用資産として認めることにいたさせていただき、この点はやはり非事業用として国民の負担を減らす方に回すべきではないのかというような、そういうぎりぎりの調整、詰めといいますか議論といいますか、そういうものをやりながらやられたというふうに聞いておるわけでございまして、河村先生が御心配のように、全部裸にしてほうり投げて、おまえそれで頑張れということではないことは、私もその説明を聞いてわかるわけでございます。さはさりながら、私鉄のように十二分な土地を持って、貨物ヤード撤去の跡のそれも自分の事業用資産として進むのかというと、やはりそれは、貨物は貨物会社として十分な事業用資産は持たせるが、この部分は撤退のために要らないのではないかという分はやはり処分対象とさせていただく、こんなことのようであります。 いずれにしても、法案の御審議の際までには、その仕分け、箇所数を明確に審議のデータとして提出をさせていただきます、こういうことにさせていただいておるところでありまして、その時点で御審査をいただきながら、これは事業用資産ではないのかという具体的な御指摘がありますれば、またここで御議論をさせていただく。しかし、これはぎりぎりのものであります、この辺のところだと思うのであります。積み上げたものを大幅にまた上積みするというようなことは決してございませんで、もうこれが一つのベースとしてある、その中で最終の詰めが行われておる。先生の御指摘のように、分割・民営会社として再建するためにはという視点は十二分にその仕分けの中で持たれつつやられておると思います。また私もそうあるべきだと思っておるところであります。
○河村委員 それから、さっき処分の方法で、新しく出てくる法案の中では、一般公開入札に準じた方法、その他運輸省令で定める方法という中に随意契約もあり得るんだということをしきりに大臣は強調されておったようでありますが、それはあり得るでしょう。地方公共団体に売るというような場合には、都市計画上あるいは開発上必要なものは公入札というわけにはいかないでしょうから、それはよろしいが、一般の、民間業者といいますか、そういうものに対しても随意契約はあり得る、そういう意味であなたはおっしゃったのですか。どうですか。
○三塚国務大臣 これはすべてそうではございません。そのまま、法律に書いてありますとおり、公開入札を原則とする、こういうことであります。それと例外的に随契というものがあり得ます。その随契というのは、今度省令でその基準を決められると思うのでありますけれども、その内容は、先ほど申し上げましたとおり、地方公共団体が既に今日までいろいろな形で駅前再開発の事業を進めるということで取り組んできました問題についてと、こういう言う方をさせていただいたわけであります。また同時に、今度省令で決まった基準、また清算事業団の中に設けられる審議会、評議委員会ですか、第三者機関、この中でいろいろな決め方をしてまいると思うのでありますが、その中で行われる基準も、省令その他の中で決めますのは、地方公共団体というのが基本でありまして、純粋デベロッパー、民間会社が随契に参加するということは想定はしない、公共団体であります。それも明確な、転売するようなものにはそんなことはあり得ないわけでありますから、再開発計画、都市計画、なるほどこれは立派なものである、国の機関、国土庁も建設省も一体となって進めてまいるという場合は、これは公共に相なるわけでございますから、その場合は公開入札はとりません。しかし、その場合でありましても、適正な評価価格で地方団体といえども買っていただきます、かつてのように、払い下げでありますから、随契でありますから、公共団体でありますから安くしてくれというようなことはいたしません、きちっとした評価で、いわゆる国有財産審議会、よく財務局の中にありますああいう方式できちっとしたものをやられて評価をした価格で行われるでありましょう、こういう言い方であります。
○河村委員 きょうは持ち時間がなくなって、余剰人員対策はお話しできなかったので、この次に回すことにします。 最後に一つだけ伺っておきます。 今、私申しました売却する面積の区分けは、これからすぐに本体の法案の審議に入るわけでありますが、その際に、まだわからぬ、わからぬというのでは済まないはずでありますが、その点は一体どうなんですか。
○三塚国務大臣 これは御審議の際には、先ほども石田先生からお話がありましたとおり、趣旨説明、直ちに付託、こうなるわけでございますから、そのときには御提示を申し上げて、十二分に御審議いただける、こういうふうにいたします。
○河村委員 終わります。
○山下委員長 次回は、来る十五日火曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後六時九分散会