外務委員会 第1号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1985/11/07
会議録
○委員長(最上進君) ただいまから外務委員会を開会いたします。 まず、理事の辞任についてお諮りをいたします。 久保田真苗君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(最上進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(最上進君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に松前達郎君を指名いたします。 —————————————
○委員長(最上進君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りをいたします。 本委員会は、今期国会におきまして国際情勢等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(最上進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(最上進君) それでは、国際情勢等に関する調査を議題とし、先般本委員会が行いました青年海外協力隊員の訓練状況、国の安全保障等に関する実情調査のための委員派遣につきまして、派遣委員から報告を聴取いたします。石井君。
○石井一二君 では、委員長の御指名により、派遣委員の報告をいたします。 去る九月十九日と二十日の二日間にわたり、本委員会の最上委員長、久保田理事、夏目委員、和田委員、秦委員及び私の六名は、岐阜県及び長野県に派遣され、青年海外協力隊員の訓練状況、国の安全保障等について調査してまいりました。 以下その概要を御報告いたします。 まず、国の安全保障等について、航空自衛隊岐阜基地において、状況説明を聴取するとともに、基地内を視察いたしました。 岐阜基地は、岐阜県各務原市に所在し、その面積は約四百万平方メートルで、長さ二千七百メートル、幅四十五メートルの滑走路を保有し、航空自衛隊の基地としては、三沢、千歳、芦屋、百里に次いで五番目に広い基地であります。この基地には、第二補給処、航空実験団、第円高射群等十二の部隊等が所在しており、その総人員は約二千六百名であり、また、基地内には、技術研究本部岐阜試験場も所在しております。そのうち、第二補給処は、航空機の保管整備、航空機機体部品、エンジン部品の補給等を、航空実験団は、航空機、ミサイル、レーダー、電子機器等航空機装備品の試験及び評価、技術研究本部が実施する試験及び研究に対する協力等を、第円高射群は、地対空誘導弾ナイキJをもってする防空行動をそれぞれ任務としております。また、技術研究本部岐阜試験場は、航空機及び航空機用機器の性能試験を任務としており、現在、運動能力向上機(CCV)の性能確認試験等を実施しております。 次いで、川崎重工業岐阜工場において、概要説明を聴取するとともに、工場を視察いたしました。 この工場は、航空自衛隊岐阜基地に隣接して所在し、約三千七百名の従業員を擁し、約二千六百台の金属工作機械等を備える航空機専門工場であり、現在、年産七機のペースでP3C対潜哨戒機の最終組み立てを行っているほか、F15J戦闘機の主翼、胴体等機体の一部の製作、次期中等練習機XT4の試作機六機の開発、C1輸送機を改造した科学技術庁航空宇宙技術研究所の低騒音・短距離離着陸実験機「飛鳥」の開発等を行っております。なお、この飛行機は総合機能試験の段階に入っておりましたが、十月二十八日、初飛行に成功いたしました。 次に、青年海外協力隊員の訓練状況について、国際協力事業団青年海外協力隊駒ケ根訓練所において、概要説明を聴取し、語学授業等の訓練状況及び訓練施設を視察するとともに、隊員候補生等と懇談いたしました。 まず、視察に先立ち、二十二名の殉職隊員の霊が眠る慰霊碑に対し、派遣委員一同を代表して、最上委員長が献花をされるとともに、一同で哀悼の意を表しました。 青年海外協力隊は、海外協力を志す技術・技能を有する青年のボランティア運動として、昭和四十年に創設されて以来、本年で二十周年を迎え、この間、三十四カ国に累計五千九百三十五名の隊員が派遣され、我が国の技術協力の一翼を担うとともに、その献身的な協力ぶりが、現地で極めて高い評価を受けていることは周知のとおりであります。 駒ケ根訓練所は、東京の広尾訓練所に次ぐ青年海外協力隊の二番日の訓練施設として、昭和五十四年四月に、長野県駒ケ根市に開設されたもので、約六万平方メートルの敷地に研修棟、宿泊棟その他の施設があり、収容人員は百二十名で、開設以来、累計二千四百七十八名の訓練を行い、現在は、昭和六十年度第二次隊百二十六名が訓練を受けております。 同訓練所の訓練スタッフは、現在、協力隊事務局の職員五名、嘱託二名、帰国隊員である国内協力員三名、訓練協力員一名及びその他二名の総計十三名であり、このほか、総計十八名の話学講師がおり、訓練スタッフとともに、隊員候補生の訓練に当たっております。 青年海外協力隊では、公募による選考に合格した隊員候補生に対する派遣前訓練を一回三カ月間、年三回実施しており、駒ケ根訓練所では、主に非英語圏派遣予定の、また、広尾訓練所では、主に英語圏派遣予定の隊員候補生を対象に訓練を実施しております。 派遣前訓練は、ボランティアとしての意識を深めること及び現地での協力活動に必要な適応力を高めることを目的としており、このため、駒ケ根訓練所では、みずからの潜在的可能性を発掘し、人間的成熟さを高めるとともに、集団生活の中で自己を見失うことなく、異質なものへの適応力を養うことを主眼として、集団共同合宿訓練を行っております。 訓練内容は、語学、協力隊事業に対する基本的理解、日本人として必要な教養、派遣国の国情研究、野外訓練、保健衛生、交通安全、所外活動、座禅訓練等多岐にわたっておりますが、全体で六百四十九時間のうち、語学関係が三百七十三時間と約五六%を占めており、英語、フランス語、スペイン語、マレー語、タイ語、ネパール語及びベンガル語の七カ国語の授業が行われております。 派遣委員と隊員候補生の代表十二名及び訓練所のスタッフでもある帰国隊員九名との懇談においては、まず、最上委員長から派遣委員一同を代表して、隊員候補生に激励の言葉を贈った後、隊員候補生から、若いうちに、自分の持っている技術を開発途上国の人々に役立てたい、日本での仕事は定型化されているので、もっと幅の広い人間になりたいと思い応募した、中学技の保健体育の教師をしていたが、日本は物質的に恵まれているので、海外にその豊かさを分かつべきなどの日ごろからの考えを実践してみたいと思った等の志望の動機、抱負が述べられました。 また、帰国隊員からは、現地の人々の協力隊への期待は大きなものがあったし、熱心に指導を受けてくれた、日本的な価値観と違うものが存在する社会があることを体得できた等の貴重な体験が語られたほか、現地の生活は大変厳しく、もし、在外公館、協力隊事務局等の支援がなく、自分一人でやるとしたら協力などとてもできないと思ったとの感想も述べられました。 隊員のうち、退職して参加する者も多く、他方、もとの職場に復帰する者が約二割にすぎないことから、派遣委員より、協力隊を一層充実させる意味からも隊員の帰国後の社会復帰の環境整備に努めるべきなどの意見が表明されました。これに対し、国際協力事業団及び青年海外協力隊事務局から、協力隊事務局内に指導相談課を設置し、帰国隊員の国内復帰、進路相談に当たっている、帰国隊員の約半数が就職を希望するが、一年以内にそのうちの九割から九割五分くらいが就職している、今後とも国内復帰の環境整備に努力していきたいとの答えがありました。なお、派遣委員からは国内復帰の環境整備に当たっては、協力隊のボランティア性を損なうことのないようにすべきなどの意見も表明されました。 懇談を通じ、厳しい訓練に取り組んでいる隊員候補生の生の声に接することができ、有益な意見交換ができたものと考えます。 以上御報告申し上げます。
○委員長(最上進君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時十二分散会