商工委員会 第4号
- 発言数
- 329 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1985/11/20
会議録
○粕谷委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、特定石油製品輸入暫定措置法案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田原隆君。
○田原委員 石油は近年、エネルギー源の多様化の要請から、エネルギー供給に占める比率の低下が見られますが、依然として我が国のエネルギー供給の大宗を占める極めて重要な物資であります。過去二度に及ぶ石油クライシスの経験からも明らかなように、その安定供給り確保は、我が国のセキュリティーと国民生活の安定の向上に不可欠の課題であります。 国内に石油資源を有しない我が属としては、原油または石油製品のいずれかを輸入せざるを得ない運命にありますが、我が国は、石油の安定的かつ低廉な供給を確保する観点から、戦後、太平洋岸製油所の再開以降一貫して原油を輸入して国内で精製する、いわゆる消費地精製方式を基本として採用してきております。また、石油製品の輸入については、既に長年にわたりナフサ、重油等相当量輸入してきておりますけれども、国内安定供給等の見地から、ガソリン等の油種については輸入が行われていないわけであります。 しかしながら、今日、世界的な石油需給の緩和、石油製品貿易の拡大基調等の定着に加え、中東産油国の輸出用製油所の本格的稼働は、米欧をして我が国に対しガソリン等の輸入開始を強く要請せしめるに至っております。また国内においても、消費地精製方式を基本として堅持することは不変であるものの、精製業における生産得率の調整能力の向上、備蓄水準の向上、市場メカニズムの重視等、本来不安定である石油製品輸入に対する考え方も変わり得る環境条件が整ってきております。 本法案は、経済大国たる我が国が国際社会の中で孤立することのないよう、最近の石油製品貿易をめぐる内外の動向に対応して、これまで輸入を行っていなかったガソリン等の輸入を開始し、これを円滑に進めるための条件整備を内容とするものであり、戦後の石油政策史上画期的なものであると言えると思います。今回政府が本法象を今臨時国会に提出したことは、国際協調の実現と石油の安定供給の確保とのバランスをとった、時宜にかなった措置であり、本法案の早急なる成立を望む立場から、その内容等について政府の所見をただしたいと考えております。初めに、国際石油情勢の原状と、長期的な見通し及び石油製品の現状と見通しについてお伺いしたいと思います。 この法律は、先ほども述べましたように、国際石油需給の緩和、欧米各国からの我が国に対する強い期待、産油国の輸出余力等石油製品をめぐる諸般の情勢を考慮して今般提出されたと考えておりますが、変化の多い石油情勢については、常に情勢の把握等的確な見通しが必要であると考える。そういう観点から、今申しましたように、最初に、国際石油情勢の現状と長期的な見通し、並びに石油製品貿易の現状と見通しについてお伺いしたいと思います。 そして最後に、本法案を提出するに至った直接的な背景の少し具体的な内容と申しますか、そういうものについてもお伺いしたい。特に、IEA等において国際的なやりとりもあったと承知しておりますが、その辺についても、どのような対応をされてきたかということについて御説明いただきたいと思います。 時間が余りないようでございますから、要点をかいつまんでお話しいただきたいと思います。
○村田国務大臣 田原委員にお答え申し上げます。 今の御質問の背景は、ことしの七月にパリで行われたIEAの閣僚理事会、これが一つの大きな発起点になっておりますので、このことを私からお答え申し上げて、そして具体的な問題については野々内資源エネルギー庁長官の方からお答えをする、こんな段取りでいこうかと思います。 まずIEAの閣僚理事会でございますが、バリにおきまして七月に開催をされました。これは私が日本を代表して出席をしたわけでございますが、最近の石油の国際的な事情等から、中東等でも石油精製の量が非常にふえてくるという見通しのもとに、非常に石油をたくさん使う国々に対する製品輸入というものが要請をされる、これがIEAの閣僚理事会における非常に大きな空気になりました。 そして、日本はこのことに対してもっともっと前向きに対応をすべきである、それを共同コミュニケの中でもしっかりとうたわなければならないという主張がアメリカ等を中心になされまして、日本の消費地精製主義、原油を輸入してガソリンその他を国内で精製をして供給する、こういう今までとっております供給方式に対して、ひとつここで抜本的に改めて製品輸入を拡大するようにということが、もうほとんどの国々から意見として出されて、非常に大きな国際世論になったわけでございます。 したがいまして私は、こうした間際世論に対応するために、日本国内の石油供給の事情について、アメリカあるいはECその他関係の各回に御説明をいたしたわけでございますが寸その要旨は、日本におきます石油審議会に今後の石油の製品輸入についての具体的な諮問をして、そして国内の供給体制を整えてからこの閣僚理事会における今後の対応をしたい、そのためには、コミュニケの中に自由開放貿易ということを盛り込まれては困るので、ひとつぜひ、石油の供給については市場体制に従って今後行っていく、そういう日本の意見を取り入れたコミュニケにしてくれということを心を込めて説明をいたしましたところ、アメリカその他関係各国が日本の立場によく理解を示してくれまして、コミュニケの採択は日本案を非常にその中に盛り込んでやってくれたわけでございます。したがって、この閣僚理事会の決定を踏まえまして石油審議会に諮問をし、その結果、石油の製品輸入を今後日本としても努力をしていくという方向が打ち出されることになりました。その方向に従ってこの法案が作成をされ、今お諮りを申し上げておる、こういう情勢でございます。 なお、石油情勢は非常に情勢の変化がいろいろございますし、現在のとこみは、需給情勢が緩和をし、どちらかといえば買い手市場になっておるという情勢でございますが、中長期的には、これはまた非常に産油国の立場が強化をされるという方向に動いていくのではないかというふうに考えておりまして、そういった具体的な数量等につきまして、野々内長官から御説明を申し上げます。
○野々内政府委員 若干補足させていただきますと、中長期的にはやはり石油需給は逼迫してくるというのがIEAの見通してございまして、一九九〇年代に入りますと、発展途上国を中心とする石油需要の増大によりまして逼迫をし、紀元二〇〇〇年になりますと、一日当たり四百万から八百万バレルの超過需要と申しましょうか、供給不足が生ずるであろうということでございます。 石油製品貿易につきましては徐々に増加いたしておりまして、一九七五年では全体の石油貿易の中で一五・三%を占めておりましたが、一九八四年では二四・三%というように、石油貿易全体の中の石油製品貿易のウエートというのはだんだん高まっております。 ただ、短い期間で考えますと非常に変動が多くて、先ほど大臣もおっしゃいましたように不安定でございます。例えば、昨日のワシントンからの連絡では、アメリカの大統領はリビアからの石油製品輸入を禁止する大統領令を出しておりますが、これはリビアの石油製品の輸出によるお金が国際テロリストに回る、そういう判断から禁止する、あるいはイラクの攻撃によりましてカーグ島の石油輸出が一時的に停止するというように、政治的な影響というのを非常に大きく受ける。それから、現在北海油田の油が急上昇しておりまして、昨日ついにバレル三十ドルを突破いたしておりますが、これはヨーロッパの気候が非常に寒いという理由でございます。そういうふうに、気候あるいは国際情勢によりまして石油製品貿易は非常に不安定な状態があるということが言えるかと思っております。
○田原委員 今、この法律の背景になること等についてお答えいただいたわけでありますが、ことしの九月に石油審議会石油部会小委員会中間報告が出たわけであります。この報告を受けて本法案の作成がなされた、あるいは本法案の作成に入った、そういうふうに理解しておるわけですが、この報告と本法案については既に欧米にも公表されていると思うわけでありますけれども、これらについての各国の反応といいますか評価というのは、どういうふうに受けとめておりますか。
○畠山政府委員 石油審議会の小委員会の報告に対します欧米各国の評価というお尋ねでございますが、非常にいい報告であるという評価でございまして、まずアメリカは、この報告は自由貿易のために努力しておる米国政府に対して日本が贈った非常にいい贈り物であると言っておりますし、また先般、この法案提出が決められてからIEAの理事会が行われましたけれども、その席でECは、この臨時国会への迅速な法案提出は非常に歓迎されるべきものであるというようなことを言っておりまして、総じて非常に高い評価をいたしております。
○田原委員 我が国の石油というのはほとんど全部輸入と言って間違いないわけでございますから、その安定供給を図る上においては国際的世論に従わなければいかぬと同時に、国際的世論だけ気にしておっても困る。いわゆる国内の安定供給という問題がありますから、その点、各国の評価を得つつ、かつ安定供給に力を入れていただきたい。それがいわゆる円滑であろうと思いますけれども、どうぞよろしくお願いする次第であります。 それから、我が国の石油政策は石油業法を基軸として実施されてきたと思っておりますけれども、今回の石油製品輸入問題についても、この石油業法の改正によって対応した方が法制上も明瞭化するのではないか、例えば現行の石油業法において新たに特定石油製品というものを定義して、輸入業者としての登録要件等の規定を設ければそれで十分ではないかという考え方もあると思うのです。しかるに、わざわざ新しい法律をつくるというのは何か特別の理由があるのか、これで対応しようとする理由についてお聞きしたい。 さらに、輸入を開始し円滑化するための条件整備である本法案が、期限五年の暫定措置である正明記されておりますけれども、それで果たしてよいのかどうか。本法案廃止後全く輸入を自由化するのであれば、石油産業に大きな混乱を生じて、石油の安定供給に逆に支障を来すおそれがあるのではないかと考えられます。そして、それはひいては産業界全般、行き着くところ国民生活全般に大きな影響を与えると思うのですが、その辺のところについて御説明いただきたい。
○畠山政府委員 第一点の、石油業法の改正によらずにこの暫定措置法でお願いした理由でございますけれども、そもそもガソリン等の輸入を認めるという判断の背景といたしまして、先ほど御説明申し上げましたように原油の需給が非常に緩和をしている、したがって製品貿易市場にガソリンがいっぱい出てきておる、したがってその貿易市場に出てきているガソリンに供給を依存しても、安定供給上問題が少ないのではないかという判断に立っておるものでございます。これで原油の需給緩和の状況が、先ほど冒頭に野々内長官の方から御説明申し上げましたようにタイトになってまいりますると、また状況も変わってくるということでございますので、とりあえず需給緩和が見られる時期に限っての臨時暫定措置として、今回この措置をとらしていただこうということでございますので、恒久法である石油業法の中には位置づけなかったということでございます。 それから第二点の、五年間の暫定措置でいいのかという御指摘でございますが、私ども、石油の情勢は非常に不透明だと思っておりますので、かっちり五年でいいということも申し上げられませんが、ただIEAの見通しては、九〇年代になるまでは需給緩和が続いていくだろうということを言っておりますので、とりあえず五年と思っております。また、その五年たった後で石油の需給が非常にタイトになりまして、石油製品市場にガソリンが出てこないということになりますると、このガソリンを入れるとか入れないとかいう問題はおのずから消えていくわけでございます。 また、需給緩和が続いておりました場合に、こういう法的措置をとらないでも法目的が達成できるというようなことであれば、そこで終わればよろしいし、御指摘のように、こういう法的措置をとらないと混乱が生ずるということであれば、私どもとしては延長をお願いする場合もあり得るのかなと考えておるわけでございます。
○田原委員 しつこいようですが、この辺は大事なところですから、もう一度改めてお伺いします。 今のお答えだと、支障があれば延長するとおっしゃっているようにも聞こえたのですが、長官もおっしゃったように、大臣もおっしゃったように、まさに石油というのは我が国にとっては基幹的な物資でありまして、それが非常に安定的でないという今までの歴史がありますね。そうすると、そういうときにこの法律を五年でぴしゃっと——五年というのはすぐたつのですよ、本当にあっという間にたつのですよ。それで今せっかくつくった法律が、五年後にぴしゃっとおさまっていればいいけれども、おさまっていないときに、じゃ一体どうするんだ。延長もあり得ると言ったけれども、その前に、五年経過しておさまっていないときに一体どうするかということについて、もう一回ちょっと。
○畠山政府委員 繰り返して恐縮でございますけれども、原油の需給事情が現在のように緩和しておりまして、緩和の状況が続きますると、一つは、そのときにこの法律に定めておりますような暫定措置がなくても、経済実態として安定的な供給が確保できるという状況になりますれば、当然この法律はそれとして終わりになるということでございます。それからここに定めております暫定措置がありませんと、どうしても安定供給が確保できないのではないかと判断されますような状況では、延長をお願いすることがあるかもしれないということでございます。 また一方、そもそも原油需給の緩和が続くかどうかというところが問題でございまして、タイトになりまして製品貿易市場にガソリンが姿を消すということになりますと、これはガソリンを輸入するとかしないとかいう問題がなくなりますので、また本件の議論はなくなってくるのかなというふうに考えておるところでございます。
○渡辺(秀)委員 ちょっと関連質問で恐縮でありますが、田原委員に御了解いただきまして、この期間の問題についてさらにもう一言二言御質問いたしたいと思うのです。 それは、今まさに田原委員が指摘されましたように、石油の需給関係においてもいろいろ問題点があろうとは思いますし、国内の経済の状態を見ましても、これからいろいろな変動が予想されるわけであります。しかもまだ、この製品輸入という問題によって当然惹起されてくる設備過剰という問題からきて構造改善、ひいてはいわゆる労働者の雇用問題等々にも影響が出てくるわけでありまして、そういう意味においては、まさに五年間の極めて短い期間内でこの法律を執行していくということでは、私は産業界ひいては経済界あるいは国民生活ないしはいわゆる企業活動全般にわたって極めて不安定要素を与えるということになると思う。そういう意味においては、今通産省が提案している五年間というのは、考えによっては極めて短い、あるいはまた若干問題点があるのではなかろうかというふうに思うのです。 そういう点についてエネルギー庁長官は、この五年間にこの法律に盛られている問題点が解決できるというふうに御認識されているか、あるいはまた今私が申し上げたような問題点について、解決が五年の間に考えられるのか、あるいは安定的な経済活動、国民生活に支障のないような方向が環境として醸し出されると考えられるのか、その点について御答弁を願いたいと思います。
○野々内政府委員 御指摘の問題は、私ども法案立案過程でも議論をいたしたものでございます。基本にありますのは、やはり国際石油情勢というのは非常に不安定であるということ、見通しがなかなか難しいというのが前提でございまして、産業秩序なりあるいは取引における基盤というものはできるだけ長期に、見通しのつく安定的なものである方がいい。そういう意味でいいますと、この法律が長い方がいいわけでございますが、他方、経済活動への介入というのはできるだけ短い方がいいということであれば短い方がいいということで、両方を勘案いたしまして、かつ現在の国際石油情勢がなかなか見通しがつきにぐいということ等も前提といたしまして、五年という提案をいたしました。 御指摘のいろいろな問題につきまして、大変頼りない答弁で恐縮でございますが、なかなか見通しがつきにくい。したがって、当方としては五年で提案をさせていただいたということしかお答えができない。まことに申しわけございませんが、現状はそういうことでございます。
○渡辺(秀)委員 これで終わりにいたしますが、今エネルギー庁長官の御回答の中では、五年というのは極めて適当な、最適な期間というふうに答えられない要素があると私は受けとめました。このことについては、今後各党と協議をいたしたいというふうに思っております。 以上で終わります。
○田原委員 期間の問題については、今渡辺委員が私のかわりに、私の言いたいことを全部言いましたが、どうぞひとつよろしく御検討のほどをお願いいたします。 その次に、我が国は、私の考えるところ石油の品質は各国に比べて環境基準が非常に厳しいということ、そういう意味では高い品質のガソリンが使われておると思うのです。昔はオクタン価を上げるために四エチル鉛なんか使っておったようですけれども、鉛の公害ということなどから今無鉛のものが使われております。しかし、世界的に見ると、アメリカなどでもまだ有鉛のものが使われておるやに聞いておりますし、実際に我が国の市場に適応した石油製品を供給できる可能性が産油国などにあるのかなという気もいたします。サウジやシンガポール、それから韓国などにはあると聞いておりますが、量的に果たしてどうなのかということが心配になりますが、本格的に輸入体制に移行してしまってそれが軌道に乗ってくるとすれば、かなりの余裕がなければいかぬ、キャパシティー、能力がなければいかぬと思うのです。その辺についてひとつお答えいただきたい力
○畠山政府委員 無鉛ガソリンの供給できる国がどこかというお尋ねでございますが、御質問の中にもありましたように、供給能力の点でありますけれども、サウジアラビア、アメリカの一部、それからシンガポール、そういったところであろうかと思っております。ただ、量的な御指摘もございましたけれども、今後の市場動向、実際の各国の内需の伸び、そういったものとも絡むものですから、ちょっと量をこの段階で予測することは大変難しいというふうに考えております。
○田原委員 この法律が提案される経緯、背景等については先ほど御質問申し上げましたが、それから以降ある程度時間の余裕があったわけであります。この情報は既にあちこちに漏れておるはずであると思いますし、この法律をつくるという動向、意向等も伝わっておるわけでございますから、既にこの法律を見越して準備している向きが、関係者には多くあると思うのです。 そこで、実際にガソリンはいつごろからどの程度輸入されるかということと関連するわけですが、石油企業はもう既に準備していると思うのですよ、できればなるべく早く輸入する方が、国際問題その他含めていいわけですから。そうすると、具体的にはサンプル調査とかその他の輸入のための商談とかいうものが内々なされておるのではないかというふうに思料されるわけです。そこら辺について、ちょっと事情並びに必要な事項についてお知らせいただきたいと思います。
○畠山政府委員 無論この法律の成立がございませんと輸入を認めない方針にいたしておりますので、正式の相談とか正式の計画とか、そういう段階ではございませんけれども、今御質問にもありましたように内々いろいろ相談が来ておりまして、あるいは経過報告がございまして、例えばハワイからある程度の量のガソリンを入れることができそうであるというような話でございますとか、そういったのが来ております。また、相談に来ておりませんものも、新聞などに時々そういった情報が出ておりますことは、田原委員御案内のとおりでございます。
○田原委員 国内の石油需要に見合った製品の安定供給を確保するという見地から、石油業法に基づいて毎年策定しておる石油供給計画というのがあります。石油製品の輸入についても示されておるわけですけれども、今後はこれを変更するのかどうか。また、どのような考え方で新たに始まるガソリン等の輸入量を設定するのか。それから、供給計画というのは、現物はここに持っております、これだけありますが、一体この表のどの辺をどういうふうにいじって供給計画を立てるのか、その辺の今後のことについて。それから当面、今年度中にもし入るとすれば、ことしはどういうように措置するのか、そこらについてお伺いします。
○畠山政府委員 石油供給計画を変更するのかという点でございますが、御指摘のとおりに、石油供給計画の中に石油製品の輸入量というものを記載する欄がございますので、そこを変えていくというのが基本的な方針であろうかと思います。 ただ、御質問の中にもありましたように、今年度内に入ります場合に、今年度を一体どういう形にするのかということは、無論基本的には供給計画を変えていくべきでございますが、ただ、供給計画というのは五年の計画のものでございますし、他方、将来五年にわたっての製品輸入の見通しをつくるのは、この段階でなかなか難しいという側面もございます。何せ初めての輸入でございまして、見通しがなかなかつくりにくいという要素がございますので、何か暫定的な措置ができるのかどうか、工夫をするなり検討するなりしてみたいと思っております。 また、石油供給計画の中のどの部分をいじるのかということでございますが、石油製品の輸入というところがございますので、現在ナフサの輸入なんかが記載されているところでございますけれども、あのあたりを、改定する場合には改定するということでございます。
○田原委員 もう一度伺いますが、今年度内の輸入について運用指針か何かつくるわけですか。
○畠山政府委員 御質問にあります運用指針と申しますものは、現在石油供給計画が年度当初つくりにくいときに、石油供給計画をつくらずに便宜運用指針という形でやらせていただいておりますけれども、そういうことも含めて、暫定的な措置ができるかどうか検討させていただきたいと思っております。
○田原委員 この法律ができても、今後においても、特定石油製品の輸入は、石油供給計画に照らし国内の需給に重大な支障が生じる等のことがあった場合には、石油業法による輸入計画の変更の勧告があるものと私は理解しておりますけれども、そういう場合には輸入業者に対して変更勧告を行うのですか、その辺について。
○畠山政府委員 私ども、基本的には、特定石油製品の輸入につきましては各企業の自主的な輸入計画をできるだけ尊重させていただきたいというふうに考えております。ただ、その特定石油製品の輸入業者のガソリン輸入計画による輸入量が供給計画に比べて非常に少ないというようなことがありました場合には、石油供給計画の実施に重大な支障が生ずる、あるいはそのおそれがあるという判断ができる場合もあろうかと思いますので、そういう場合には、それをふやしていくような勧告を申し上げるということもあり得ると考えております。
○田原委員 石油供給計画の実施に重大な支障が生じ、または生ずるおそれがある場合には石油審議会の了承が要ると思うのですが、そのとおりですか。もしそうだとすれば、石油審議会というのは相当機敏な行動がとれる審議会ですか。
○畠山政府委員 ただいまお答えのときに申し落として恐縮でございましたけれども、その勧告を出します際には、委員御指摘のとおり、石油審議会に付議をした上で勧告を行うのが手続になっております。 機敏な行動ができるのかどうかということでございますが、一週間前の御通知で参集していただいたことも過去に実績がございまして、そういった意味では機敏な行動ができる審議会であろうかと考えております。
○田原委員 ガソリンの輸入はどういうふうに国内市況に影響を及ぼすか、これはわからぬ要素が非常に多いのですが、どう考えておられるかということ、特にガソリンの価格は下がるのかどうかということについて伺いたい。その場合、現在でも混乱状況にある市況がさらに悪化して、国民生活に密接に関係ある灯油等の価格が逆に上昇するのではないかという心配が一つあるのですが、その辺はどう考えておられるのか。 それから、元売精製から全国五万九千のガソリンスタンドまでの石油産業の経営を圧迫するおそれがないのかどうか、したがって国民生活に重大な影響を及ぼすのではないかという心配が、新しい考え方に立脚してやるわけですから、当然起こるわけでございますが、これらのことについて、我が国のエネルギーの安全保障に悪影響を与えることがないかどうかという心配から聞くわけでございます。 それから、先ほど渡辺委員からもお話がありましたように、この輸入に伴って、石油精製業における雇用不安が発生するのではないかというような気が多少するのですが、それらについてお答え願いたいと思います。
○畠山政府委員 まず、ガソリンの輸入でガソリンのコスト、国内の市況が下がるのかというお尋ねの点でございますけれども、海外に安いガソリンがあります場合に輸入を行うということでございましょうから、したがって、コストが安くなることはある意味で事実だと思うのでございます。ただ、今御案内のとおり、ガソリンの国内市況は、ガソリンの国内の需給とかそういったマーケットの条件で決まってまいりますものですから、そのことが直ちにガソリンの値下げになるのかどうかというところは、なかなか難しい点であろうかと思います。 また、その値下げ等を考えます場合に、一体何を基準に、どの時点の価格から考えて値下げになるというふうに考えるのかという点も重要な点でございまして、ただいまのガソリン市況というのは非常に過当競争が激化いたしまして市況が下落をしておる状況でございますので、そこからの判断だと、いろいろな難しい点が出てこようかと考えております。 次に、灯油その他へいろいろ影響があるのではないか、また雇用へも影響があるのではないかという点のお尋ねでございますが、この点につきましては、確かに全く無秩序な輸入制度を採用いたしますると、価格が急激に下落をいたしまして、そしてガソリンの下落分を灯油で回収してしまうとか、そういう行動が懸念されますし、あるいは雇用へも影響が出てくるというようなことも懸念されるわけでございますが、御提案申し上げています暫定措置法では、一定の要件に該当した者にのみ輸入を認めさせていただこうということでございますので、そういった急激な価格変動でございますとか雇用への悪影響とかいうことは避けていけるだろうし、またそういう運用にしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○田原委員 それでは法案の内容について少しお伺いしたいと思うのですが、第一条の本法の「趣旨」において「国際環境の著しい変化等」というのがあります。これは先ほどからお聞きしたことで理解できるわけでございますが、「輸入を円滑」と、「円滑」という文字が入っておりますけれども、もっと詳しく言っていただくとどういうことを指しておるのですか。
○畠山政府委員 「輸入を円滑に進める」の「円滑」と申しますのは、特定石油製品の量、価格、品質におきます不安定性に対応しまして、消費者の利益の確保を初め精製段階等におきます雇用の安定、経営の安定に摩擦が生じないように配慮をしながら、国際市場の動きに沿って着実に輸入が進められることというふうに考えております。
○田原委員 第五条において、登録に三つの条件を満たすことが必要とされております。その三つの条件というのは、要約して言うと、得率調整能力、貯油貯蔵能力、それから品質の調整能力であると思うのですけれども、この三つの条件を満たしておることが必要ということになると、よく考えればわかるような気もするのですが、この三つが石油の安定供給につながるという、何か筋道というのですか、脈絡とか、それについてちょっとお話しいただきたい。
○畠山政府委員 第一の得率調整能力でございますが、これは、ガソリンの輸入が行われますると、ガソリンの国内生産は当然ながら減るわけでございます。石油製品というのは御案内のとおり連産品でございまして、ガソリンも生産するし灯油も生産するし軽油も生産するというような構造になっておりますものですから、ガソリンの国内生産が減りますると、同時に灯油の生産も減るし軽油の生産も減るということになるわけでございます。そういたしますると、輸入してくるガソリンの方は安定供給されるからよろしいわけですが、国内生産が減ってしまうかもしれない灯油と軽油については、輸入があるのかどうかわかりませんので、安定供給上懸念が出てくるということで、そうした場合には、ガソリンの国内生産は減らすけれども灯油や軽油の国内生産は減らさないという、得率による調整能力が求められるわけでございます。 また、得率調整能力と同時に第一号に入っておりますのは代替供給能力でございまして、例えばガソリンの輸入がストップをしたというときには、急いで原油を輸入いたしまして国内で精製をする、そしてガソリンをつくる、そういう能力も第一号で読み込ましていただこうと思っているわけでございます。 ところが、その原油の手当てをいたしますのには若干の時間がかかりますので、いわばバッファーストックが必要なわけでございます。それが委員御指摘の第二号の貯油能力でございます。 それから第三号の品質調整能力は、先ほども御指摘の中にございましたけれども、例えば我が国は世界に先駆けてガソリンの無鉛化ということを住民対策として実施しているわけでございます。あれは石油企業に対する行政指導を通じて実施させていただいているわけでございますけれども、そういった四エチル鉛なら四エチル鉛がガソリンの中に入ってないという保証は、一般的な輸入品についてはないわけでございます。ですから、仮にすべての企業に輸入を認めることにいたしますと、海外から有鉛のガソリンが自由に入ってきてしまって、せっかく今まで十年かけて築いた無鉛化の体制を損なうことになってしまうということから、品質調整能力を安定供給の一つの要件として入れさせていただいているわけでございます。
○田原委員 大体わかったのですが、僕は、その三つは何か対等な地位で書かれているような気がするけれども、ハの品質ですね。品質の悪いものは事前に何か検査などして押さえられないのですか。そうすると、ハの項というのは大事であるのですけれども、初めから、上陸前に防止することができれば、これはまた逆に非関税障壁等といってややこしいことで怒られるかもしれませんけれども、それをやれば、この能力がなくてもいいような気がするんですね。品質が悪いものは、非常に劣悪で安いものが入ると思うのですけれども、それを買ってきて調整するのも大変だと思うけれども、調整するのに金がかかったら安いものにならないし、そうでなければ経済ベースに乗らないから輸入されないという理論も成り立つだろう。しかしそういうものは、非常に安く入って、少し金をかけても結果的に安くなったら、多少ごまかして出回ると国民生活に重要な影響を与えるわけですね。 ですから、ここのところは大事なところだと思うのですが、品質を事前にチェックしてやるというのは非常に難しいことなのか。それをやると評価を受けないのか。悪い評価を受けるのか。その辺のニュアンスをちょっと……。
○畠山政府委員 委員が御質問の冒頭でお触れになったとおりでございまして、確かに品質の悪いものは輸入をしてはならないという法律を別途つくるなり、管理法でそういう規制をするなりということをすれば、こういう規定は要らないということが論理的にはあり得るわけでございますけれども、御指摘のとおり、現在政府で基準・認証制度の改善を貿易摩擦解消の観点から一方では非常に進めておりまして、品質のためにそういう非常にリジッドな規制を設けていくということについては、海外からの批判が非常に強かろうと思うわけでございます。 私どもが御提案さしていただいておりますのは、そういった品質をむしろ石油企業が調整をすることにいたしまして、それによって、品質の悪いものであっても輸入ができて、御指摘のように高くなってはいけない、その場合でかつ安くないといけませんけれども、そういう品質の悪いものでも輸入をするということで、国際貿易拡大の一助にしたいという願いも込められているわけでございます。
○田原委員 品質に関しては、さらに第九条において品質に関する勧告というのが盛り込まれておりますけれども、「必要な措置」とは具体的にどういうことを指しているのか、御説明いただきたいと思います。
○畠山政府委員 第九条の品質のための必要な措置といいますのは、実際に十分品質調整を行うこと、あるいは品質調整を行うための設備の改善を行うこと、あるいは品質調整方法の改善を行うこと、そういったようなことを意味していると解釈いたしております。
○田原委員 次に、第十条についてでございます。特定石油製品輸入業者の努力についてということですが、こんな条項は普通の法律には余りないような気がするのです。非常に珍しい感じのする条項でありまして、輸入促進の意図を明確にし、国際的にも高く評価されるべきものであると考えるわけでありますけれども、これは常時努力せよという意味なのか、計画達成の義務規定なのか。また一方で、市場メカニズムを無視してでも、国際マーケットが高いときでも輸入しろという精神訓話以上のものであるのかどうか。その辺について、この十条を入れた趣旨といいますか、深い意味をお教えいただきたいと思います。
○畠山政府委員 十条を設けました理由は、我が国を含む石油消費国共通の課題として、特定石油製品の輸入を進めていかなきゃならないという認識に基づいているわけでございますけれども、今おっしゃいましたように、この努力義務は、常時特定石油製品の輸入の拡大に向けて努力していただきたいということをお願いしようという、まあ訓示規定でございまして、無論、義務規定というか、強制力を伴った規定ではございません。また、市場メカニズムに反した輸入を行うという趣旨ではございませんで、市場メカニズムでペイした場合に輸入に努力していただきたいという趣旨の規定でございます。
○田原委員 もう一度確認したいのですが、今明確におっしゃったのですけれども、市場メカニズムに反してまで輸入しろということではないということですね。そうすると、実際問題として、やっているうちに市場メカニズムに合わないので全然入らなくなったときにも、諸外国は日本に対して、輸入努力が足りないという批判をすると想定されるのだろうかどうか。これは嫌な聞き方で恐縮ですが、ひとつ……。
○畠山政府委員 御指摘の点は確かにいろいろ議論になり得る点でございますが、今日ただいまの状況ですと、アメリカは市場メカニズム尊重というところに非常に力を入れておりますので、入るとか入らないとかいう結果が大事であるというよりは、市場メカニズムにのっとることそのものが大事であると言っておりますので、この態度が変わらない限りは、市場メカニズムの結果高いものを入れなかったからといって日本が批判されることはないと考えております。
○田原委員 法案の内容についての細かい点はその程度にいたしまして、一般的なことをちょっとお伺いしたいのですが、ガソリンの販売においては、原価割れ販売が横行するなど異常な事態があると聞いております。例えば、石油元売業者から仕入れたガソリンの原価を割って販売された後、元売会社に事後調整を求める、そして事後調整に元売会社が応じないときには、場合によってはその元売会社をかえる、いわゆるマークがえという事例が相当あると聞いておりますけれども、こうした取引慣行は、石油元売会社、流通業界双方にとって余りいいことではない、むしろ大きなマイナスであると思うのです。合理的な取引慣行を確立すべきではないかと私は思うのですけれども、そこのところが石油産業の体質を改善するためのポイントであろうと思います。長期的には消費者利益にもかなうものであると私は考えるのですが、今後どのように流通段階の合理化を指導していくのか、実効性のある対応策を聞かせていただきたいと思います。
○畠山政府委員 委員御指摘の士おり、事後調整でございますとか、過剰なインセンティブによるマークがえでございますとか、あるいは採算割れ販売でございますとか、そういった非合理的な取引慣行というものが望ましくないということは、石油審議会の小委員会等でも再三御指摘をいただいておりまして、それらを受けまして、昨年十一月でございますが、私どもでいわゆる公正競争ルールというものをつくらせていただきまして、元売及び流通業界の方々に対して要請をいたしたところでございます。 この公正競争ルールの内容は、事後調整はやらないこと、それから過剰なインセンティブを供与したマークがえはやらないこと、それから採算割れ販売はやらないこと、それから過度の広告を行わないことという四項目でございます。 その後事態を注視いたしておったわけでございますが、なかなか事後調整がなくならない、市況は非常に低迷を続けるという状況が続きましたものですから、事後調整の一つの原因になっておりますマークがえにつきまして、ことしの九月に転籍に関する措置ということを出させていただきまして、元売さんがマークがえをしてスタンドを受け入れるときには一つスクラップをお出しいただくようにという指導を、例外的な措置として始めさせていただいているわけでございます。今後、こういったものを中心に公正競争ルールを遵守していただくよう、一段と強く要請をしてまいりたいと思っているところでございます。
○田原委員 ただいまお聞きしたことは、一見この法律には関係ないように見えたかもしれませんが、過当競争体質が今度の製品輸入によってさらに促進されはしないかというおそれからでありまして、その辺は十分注意していただかなければいけませんし、また通産省の決意のほどもお聞きしたいわけでございます。 それからもう一つ、その反対側に、この前新聞に出ておりましたけれども、政府が最近行った輸入品の流通実態に関する調査、その中で我が国の流通機構の複雑さというのが出ておりまして、なぜ輸入品が高いかというようなことが出ておりました。安い物が海外から入っても、流通機構の段階で吸収されてしまって、末端に行ったときには同じだったとかいうことでは、何が何だかわからなくなって、国民の期待に背くと思うのですが、その辺の関係をどういうふうに考えておられるかということ。 もう一つ、これは長期的に見なければわかりませんが、今円高になってきております。これが円高でこのままずっと安定的になるのか、またもとへ戻るのか、わからない要素もあると思いますけれども、今の勢いだと何か安定しそうな気がします。この場合、円高のメリットといいますか、そういうものについてはどんな反映がなされるか、ちょっと触れていただきたいと思います。
○畠山政府委員 まず第一点の、ある種の利益が流通段階で吸収されてしまって、そこにとどまってしまって消費者に届かないのじゃないかという点でございますが、これは、石油業界は流通機構も非常に簡単であるということもあろうかと思いますが、むしろ流通機構にプラスがたまるどころかマイナスがたまると申しましょうか、先に値下げしてしまうと申しましょうか、流通段階で安く売ってしまって、それを事後的に元売で調整をなさるというのが先ほどの事後調整でございますので、ややこの間の一般的な御調査とは違う業態であるかなというふうに考えております。 それから、円高の効果の点でございますけれども、これは非常に単純に計算をいたしますると、日本は大体三百七十億ドルぐらいの石油を輸入をいたしておりますから、一日一億ドルの輸入をいたしておりまして、一日一億ドルの輸入といいますことは、例えばそれが三十円上がりますると、一億ドルに対する価値が三十円上がるわけでございます。ですから三十億円というようなことになるわけでございます。それは一日三十億円でございます。ただ、為替の予約というのがありまして、円高はこのときは関係をいたしませんで、予約をしている比率をそれから引きますので、非常に単純に計算して、例えば予約の比率が三割といたしますとその七掛け、二十億円ぐらいが一日の円高メリットということになるわけでございます。 ただ、まあ在庫があったりいたしまして、その分がすぐ実現するということにはなかなかならないわけでございます。しかも石油製品の価格は、御案内のとおり市場で決まるものでございまして、プライスメカニズムに即して決まっていきますものですから、そういった利益が片一方にあるからといって、それがずっと必ず実現していくというものではございませんで、すぐその市場の中に反映されていくという性格のものでもありますので、円高利益がどこかにとどまっておるというような状況にはなかなかなっていかないし、また当面、現在の石油産業の状況というのは、この上期に千数百億円の赤字があったわけでございまして、仮に円高利益が出ましても、そしてそれがプライスメカニズムを通じてなおかつ利益として企業にとどまりましても、まずその赤字を解消するのに充当するというのが順序であろうかと考えております。
○田原委員 今私が終わりの方でお聞きしたことは三点あったと思うのですけれども、みんなかかわり合っていることであると思いますので、どうぞよろしく調整方をお願いするわけですが、なおちょっと気になるのは、ガソリン等の輸入開始に伴って、逆に輸出について弾力化したらという提言が、九月の石油審議会石油部会の小委員会の中間報告にあったように思いますが、そういう考え方が具体的にあるのかどうか。輸出もそれなりに大切なものでありますが、今大切なのは、この法律ができるモメントは、国際情勢を踏まえて、輸入をしなければいかぬということにあると思うのですが、ここらの問題について混乱が起こらないように十分指導していただきたいと思うわけであります。
○野々内政府委員 輸出の問題につきましては、御指摘のとおり、審議会中間報告によりまして「現行の輸出管理制度の運用の弾力化を図り、その円滑化を図っていくことが必要」という中間報告が行われております。輸出は、輸入と同様、石油産業の国際化の流れの中の一つというふうに理解をいたしておりますので、その方向で進めたいと思いますが、何分、まず輸入という新しいことをやるわけでございますので、安定供給全体を考えて取り進める必要があると考えております。したがいまして、輸入の開始あるいは定着、こういうものを見きわめながら、今後その輸出の弾力化につきましては具体的方針を取り進めていきたい、かように考えております。
○田原委員 時間が来ましたので、最後に、本法案が対象としておる石油製品貿易問題の意味するところは、基本的には石油産業として国際化時代にいかに対応していくかということにあろうと思います。かかる観点から、極めて重要な課題となっている我が国の石油精製業の合理化、そして石油産業全体の活性化を今後どう進めていくか、通産大臣の御所見を伺うとともに、本法案が成立した暁には、エネルギーの大消費国として、かつ貿易立国を基礎とする経済大国として、国際社会での協調を図り、また特定石油製品の輸入によるメリットがあまねく需要者、国民全体の利益にもかなうよう、さらに我が国の石油エネルギーの安定供給が引き続き確保されていくよう、通商産業省、資源エネルギー庁の実効ある運用を切望して質問を終わらせていただきます。
○村田国務大臣 田原委員の御質問にお答え申し上げます。 先ほど来の御質疑にありますように、石油は国民生活の基幹にかかわる極めて重要な物資でありますから、その石油の製品輸入を拡大していくという、今回政府が打ち出しました方向は非常に重要でございます。 したがいまして、今後の展望をここで申し上げたいと思いますが、我が国の石油精製業は、需要の低迷の中にありまして過剰設備を抱えるなど、精製体制は非効率なものとなっておりまして、設備処理等による構造改善を進め活性化を図ることが急務であると考えます。 こうした観点から見てみますと、現在の約五百万バレル・パー・デーの設備のうち、過剰であると見込まれておりますものが七十万ないし百万バレル・パー・デーございます。この過剰であると見込まれております部分を、来年度から三年間をめどに処理をするとともに、産業体質強化の観点から、新しい分野の技術開発に積極的に取り組んでいくことが必要と考えられます。これらを総合的に展開する民間の組織の設立等を推進いたしまして、政府としても、これらに対し所要の支援を講ずるよう、来年度予算等で手当をしていく所存でございます。 また、田原委員の御要望につきましては、十分御指摘の点を踏まえまして、本法の的確なる運用を期していく決意でございます。
○田原委員 終わります。
○粕谷委員長 これにて田原隆君の質疑は終わりました。 続きまして、横江金夫君の質疑に入ります。
○横江委員 質問の重複を避けまして御質問申し上げてまいりたいと思います。 今回のこの暫定措置法の成立というのは、多くのドライバーの皆様方は非常に期待を持ってみえると思います。とりわけ、この法律が成立をいたしますと、来年一月から安い輸入ガソリンが入ってくるんだ、その意味合いからまいりまして、この法律の成否をドライバーの皆さん方は強く見守っておるというのが真相であると感じます。 私は、ガソリンの輸入のメリットが末端価格に反映される、消費者の利益に必ず反映されるというふうに信じますけれども、冒頭まず第一に、このいわゆる安いガソリンが輸入された暁、一リッター当たりどのくらい数字的に安くなるのか、大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
○村田国務大臣 ガソリンの輸入による国内ガソリン価格への影響の問題でございますが、ガソリンを初め石油製品の価格は市場によって決められるものでありまして、短期的にはコストによって規定されるとは言えないわけでございます。また、特に現時点では国内のガソリンは未曾有の市況混乱の最中にありまして、末端価格差も地域等によって大きく、現状をベースにして一概に安くなるとも安くならないとも言い切れない点があると思います。しかしながら、企業が自主的に輸入をする以上、輸入は経済性のあるものとなると考えられますので、長期的にはコストダウンの余地を生み、低廉な供給に寄与していくものと希望をいたしております。 〔委員長退席、渡辺(秀)委員長代理着席〕
○横江委員 名前を言って申しわけありませんが、朝日新聞の九月十四日の社説でございますけれども、「ガソリン輸入独占に異議あり」ということで、自由化の国民経済的メリットは、それはいわゆる関係の輸入業者、今の三条件の輸入業者だけではなしに、当然消費者が安い海外製品を入手できる、これがメリットなんだということをはっきり言っているのです。 今大臣のお話を伺っていますと、市場メカニズムで決まる、あるいはコストによって云々という話がございますけれども、私は素朴なお尋ねをしているわけでございまして、今一番多くの、四千五百万のドライバーの皆さん方は、大臣のそのような答弁ではなしに、具体的にどうなのかという話について、新聞は大々的に、これは四千五百万のドライバーの心を心として表現しておみえになると思うのです。その皆さん方にこたえる意味で、どういうような効果が、長期的でなしに、もう一月から大臣始まるのですよ、その場合におけるどういうような計算になるのかということを含めて、ドライバーの福音を私はお尋ねするわけであります。
○村田国務大臣 ドライバーの方々のそういった御要望を踏まえて、横江委員がガソリン価格について真っ先にお尋ねになる気持ちは十分理解されるところであります。 ただ、通産大臣である私が、例えばガソリンが幾らになるという具体的な見通しをここで申し上げるのは困難なので、したがって、先ほど申し上げたように、本来企業が自主的に輸入をしていく輸入は経済性のあるもの、それが当然の前提でございまして、長期的にはコストダウンの余地を生んで低廉な供給に寄与していく、私はそういう中長期的見通しのもとにまず概括的なお答えを横江委員に申し上げました。 具体的な問題につきましては、畠山部長の方からお答えを申し上げたいと思います。
○畠山政府委員 先ほどもちょっとお答え申し上げましたように、一体どの水準から安くなるのかという問題もございまして、民間の経済調査会というので調べますと、現在のガソリン市況は平均百三十八円ということになっておりまして、それから安くなるのかどうか。その百三十八円という水準がそもそもコストに合っているのかどうかという問題もございますし、また海外のガソリンの供給価格がどういうことになるのかというところも、実は例えば日本がどれくらい買うかということにもまたディペンドしておるわけでございます。したがいまして、申しわけありませんが、具体的な下げ幅というようなものは申し上げられる状況ではございません。
○横江委員 今大体どの辺の水準だというのは、部長御指摘のように百三十八円とか百四十円とか、それは水準はそうだと私は思うのです。今の水準ですよ。海外のガソリンの相場がどうなのかというお話も今あったわけでありますが、その前に、もうドライバーの話ばかりして申しわけありませんが、素朴なドライバーは今私が言っていることが本心なのですよ。いろいろなスタンドでも、関東でも、あるいは私は名古屋でございますが、名古屋でも新聞に出ましたから、どういうような推移になってくるのだろうか。あるスタンドがアンケート調査をしましたら、これはもう口頭調査でありますけれども、結果としては九五%の皆さんが、いいことです、それはガソリンが安くなるからですと、心理的に皆さんそう思っているのですよ。心理的にそう思っていながら、そのことが期待に外れた場合には、通産省何だ、エネ庁何だということになるのですよ。 今あなたの答弁の中で、どうしても数字は言えないというのは、いみじくも朝日新聞が指摘しているのですよ。「自分たちが精製した製品を値下げに追い込むような安値ガソリンが入ってくるのを好まない。従って、彼らに輸入権を独占させたら、安値ガソリンはなるべく輸入しないようにするだろう。仮に輸入しても、自社製品と同じ値段に引き上げて売りさばこうとするだろう。つまり、ガソリン自由化は骨抜きになりかねない」と言っているのですよ。今のあなた方が出しておる法律案というのは骨抜きになるのだということを、まさに朝日新聞は明確に言っているのですよ。 そこで、私はお尋ねいたすのですが、今外国の相場というお話が出ましたが、先ほど先輩議員からの御指摘がありましたけれども、ここ二カ月ぐらいは円相場というのは大体四十円か五十円の値上がり、そして今後の円相場も二百円ぐらいで推移するだろうという見通しが立てられているようだと私は信じます。また、今あなたが言われました原油、そして今問題の製品ガソリンも、産地価格は一時期から比べて安い値段がづけられると私は聞いておるのですけれども、ガソリン輸入が開始される来年の一月でも現在でも、現地価格はそう変わらないと私は思うのです。中期的な緩和状況、円高、その推移の関係からいって基本的には変わらないと思いますが、その場合、現在の輸入ガソリンの一バレル当たりの価格はどのようになっていますか。 今あなたは、無鉛の関係はアメリカもあるとか、サウジだとかシンガポールという話が出ましたが、アメリカで結構でございますので、今ガソリンを輸入する場合の現地価格はどのぐらいなのか、ひとつ示していただきたい。
○畠山政府委員 ガソリンを輸入いたします場合の現地価格というお尋ねでございますが、御案内のとおり、ガソリンは今日ただいまは入っておりませんので、今ガソリンの日本への輸入価格というものは存在しないわけでございます。そこで、お尋ねがアメリカならアメリカの国内での価格ということでございますれば、小売価格でございますけれども、アメリカは税金も非常に安うございますが、リットル当たり六十円台ということであろうかというふうに思っております。
○横江委員 あなたの答弁で私は聞いているのです。対外的のガソリンの値段によっても安くなるかどうか変わってくる、わかりませんという答弁が、対外、外国の油の輸入価格をあなたが言ってみえるから、私は聞いているのですよ。六十円台のアメリカの小売価格を聞いているのじゃないのですよ。
○畠山政府委員 恐縮でございますが、アメリカは今ガソリンをむしろ輸入をいたしておりまして、ほかの国に今輸出をしているということは余りないと思いますので、アメリカがほかの国に出している価格というものはちょっと手元にございません。 それで、ほかの国、例えばサウジとかシンガポールとかそういった国のことも考えられるわけでございますが、今日本がそういう国と、先ほどお話も出ましたように、接触をし出しているわけでございますけれども、その価格が一体幾らであるのかということは、企業の秘密でもありますものですから、まだ内々の段階でもあるせいもありまして、私どもに報告が参っておりません。
○横江委員 企業の秘密の以前の問題です。あなたは先ほど先輩の質問に、無鉛、これはアメリカとサウジとシンガポールでございますとはっきりお答えになっておるのですよ。そして、今アメリカについては、あそこは輸入国であって、輸出をするものについてはわかりませんと言う。私はあなたの答弁から聞いているのですよ。私の質問がわからなくて、どうして私が聞いている幾らくらい安くなりますかという根本的なことが答弁できますか。このことがあなたから言われたから私は聞いているのですよ。実際にサウジもわかりません、企業秘密でございます。こんなこと企業秘密ですか。原油のバレル幾らということははっきりしているんじゃありませんか。ガソリンが企業秘密になりますか。
○畠山政府委員 恐縮でございますけれども、原油の価格自体も、OPECでGSP、政府販売価格を公表いたしましてカルテルを結んでやるときは、これは無論企業秘密ではございません。しかし、個々の取引で、スポット市場で幾らで原油を取引したかというのは秘密でございます。私ども知ろうとしてもなかなかわからないわけでございます。 製品につきましても同様でございまして、個々の取引について幾らになるのかということは、お互いの企業が隠すわけでございます。と申しますのは、一つの企業に安く売りますると、安く売る場合もあるわけでございますが、そうすると、売った側はほかからそういう価格を要求されるというおそれがございますし、買った方は、消費者の方へ安く買ったということを企業の資本の論理といたしましてできるだけ隠したいという要請が働きますものですから、一般的には秘密になっておると承知いたしております。
○横江委員 私は、企業秘密だからというそんな話を聞くよりか、今この法案が提案されている中で、外国のガソリンの輸入相場が幾らか知らないから言えないのでしょう。今あなたは企業の秘密だとかなんとかといって遠回しな話をしてみえますけれども、実際知ってみえたら言えるのですよ。私は、これに時間をかけておってはいけませんが、大臣も提案理由の説明の中で、欧米各国からも今回のこの措置については高く評価されている、貿易摩擦解消についても一段と大きな役割を果たすだろうし、国際的にも強く期待されているということを言われました。私はそのとおりだろうと思います。そういう中におきましてお尋ねするのですが、あなたは今本当に相場は知らないのですか。それだけ一遍聞かせてもらいます。知らなくて私が幾らになりますかと聞いたって意味がありませんものね。
○畠山政府委員 まことに恐縮でございますけれども、製品の相場というのは常に変化するわけでございまして……(横江委員「現在のことを聞いているのですよ」と呼ぶ)ですから、国によって違い、相手によって違い、全部違います。しかも、これは本当の話なんですが、日本が例えば買い付けに行きますと、そこで買い付けに来た、需要がふえたなということでまた値段が変化していくということもありますものですから、私ども、これが例えばシンガポールの輸出価格でございます、これがサウジの輸出価格でございますというのを特定して申し上げることはとてもできない状況でございます。
○横江委員 そうすると、知ってみえるわけですか。私は国によって違うとかなんとかということを聞いているんじゃないですよ。アメリカということをあなたが言われたから、アメリカのことだけ聞いているのですよ。国によってどうのこうのじゃないのですよ。今のあなたの話を聞きますと、知っているような口ぶりでございます。知ってみえるならば、国会で言えないのですか。現在のことを聞いているのですよ。
○畠山政府委員 恐縮でございますが、アメリカはガソリンの輸入国でございます。ただ、ハワイから出るかもしれないということでございまして、そのハワイの輸出価格が幾らかということについては存じておりません。この間、日本鉱業その他が三菱商事を通じて買うという報告があったわけでございますけれども、そのときに、その価格についてはこれからの交渉であるということでございまして、私どもにまだ報告が参っておりませんので、まだ契約もしてないわけでございまして、ハワイの価格については存じておりません。
○横江委員 私はこの答弁ができなければ質問を続行できない。一番のポイントは、ドライバーの皆さんが一番期待してみえます、どのくらい安いガソリンが入って、どのくらい値段が下がりますか。あなたが言われているのですよ。外国の今のガソリンの輸入値段によってだんだんと決まりますと言われたのですよ。そのことを聞いているのに、あなた、今聞いてません、ハワイ、それも商社からまだ聞いてません、こうなったら、私の一番聞かんとする値段がどうなりますかと聞けぬじゃないですか、委員長。これは時間むだですよ。
○畠山政府委員 まことに恐縮でございますが、契約が成立しておりませんで、それでハワイからの輸入の価格は私どもに報告が来てないということでございます。ですから、一般的に小売価格が向こうでどうであるかということについては私どもも存じておりますけれども、先ほどアメリカについては例えば六十円台でございます、それからフランスとかイタリアとかいうところは、税金込みでございますけれども、日本と似たり寄ったりでございます、それから西ドイツは例えば百円台でございますというようなことを存じてはおりますけれども、そういう状況でございます。
○横江委員 きょうは諸外国の小売価格の話を今云々する、この法律の問題では関係ないのです、これから開こうとは思いますけれども。しかし、あなた、輸入ガソリンが、今ECにいたしましても、これはどんどんふえてくるわけなんです。今だって輸入やられているのですよ。そのためにこのような法律案が出てきたわけなんです。一番もとなんですよ、これは。あなたが言われた外国の相場が、小売相場じゃありませんよ、輸入相場なんですよ、これがわかりませんということで今のような余分なフランスや西ドイツの話まで聞くつもりは毛頭ありませんけれども、委員長、これがわからなくて議論できますか。私は一番ポイントだと思いますよ。 あなたが言われたことが自分で言えないなんということはないでしょう。調べでなかったら調べてからやってくださいよ。調べでなかったら、答えなかったら、どれだけの相場になりますかということを聞けぬじゃありませんか。聞いたって答えられぬじゃありませんか。一番もとなんですよ。土台を聞いておるのに、土台を知ったかぶったような話をしながら実際は知らない。小売価格だけ聞いておるわけじゃありません。時間むだですよ、本当にこれは。
○畠山政府委員 マーケット、例えばシンガポールの、例えば先月なら先月の輸出価格が幾らであったかとわかる分について、それを調べろということでございますれば、即刻調べたいと思います。
○横江委員 これは、僕は即刻調べよなんというのじゃなしに、私が質問して答えてもらうのですよ。即刻調べよなんて、私そんな強い権限も何もございませんし、私は答えてくださいと言って、ある意味であなたにお願いしておる立場なんですよ。質疑をしているのですよ。調べてくださいなんておこがましくて言えないのです。当然このような法案が出てくる以上は、準備過程として当たり前じゃありませんか、こんなこと。調べなさいなんて、私は言えるはずはないですよ。
○畠山政府委員 まことに恐縮でございますけれども、非常にアバウトに申し上げさせていただきまして、大体ガソリンの値段というものが海外でこれぐらいで売られているというようなことから算定をしたりいろんなものから算定をしたりする話でありますけれども、先ほどの六十五円とかいうアメリカの価格から考えまして、四十円とか五十円とかそういうようなことであろうと思います。ただ、これには無論五十三・八円の日本側の税金というものが含まれておりませんものですから、非常に違うような感覚を与えるかもしれませんけれども、そんなようなレベルであろうかと考えております。アバウトな数字でまことに恐縮でございます。
○横江委員 五十円と四十円の違いなんというものは、これは大きな違いなんですよ。原価で四十円、五十円、これはアバウトと言われるからアバウトで結構でございますが、私は今聞きたいのは、現在のこの十一月の段階で、あなた今ハワイと言われましたけれども、アメリカというのはハワイですか。今度のガソリンはハワイですか。確かにハワイはアメリカの中ですよ。私が相場を入手したのは十一月現在、アメリカのロサンゼルスで、ロサンゼルスですよ、ガソリン一バレル、USダラーで三十ドル五十セント、これは今のあなたのアバウトの計算でいきますと合うでしょうかね。
○畠山政府委員 単位が異なっておりますので、まことに恐縮でございますけれども、バレル当たり三十ドル五十セントが先ほど申し上げましたリットルにどうなるか、今早急に計算をいたしますので、ちょっとお時間をいただきたいと思います。
○横江委員 私から申し上げます。 今の三十ドル五十セント、一バレル、そして現在の円相場というのは大体二百円、二百五円ぐらいでしょう。そうしますと、一バレル日本円にしまして約六千二百五十二円、六千円くらいでしょう、アバウトでいくと。そうして一バレルが百五十九リットルだそうでございますので、それを割ってまいりますと、六千二百五十二円を百五十九で割ったら、一リッターが三十九円三十銭なんですよ、あなたのアバウトでございますけれども。 しかしこの相場で、今税金も言われましたね、あなた、ガソリン税とか石油税、いろいろなことを言われました。この相場で、これは着払いじゃありません。向こうの積み出し価格でございますよ。この計算でいろいろな経費等を積み上げましても、実際にいろいろな諸経費があります。諸経費がありますが、その諸経費の金額というものは、大体今の三十九円三十銭に、例えばタンカー船だとかあるいは関税とか保険だとか等々、ガソリン税とかいきましても七十五円十五銭、まあ余りスタンドのマージンはないそうでございますが、少なくとも十円見まして百二十四円なんです、この小売価格として出るのが。 今実際には、あなたの話のこれまたアバウトでしょうが、百四十円か百三十八円。そうすると、このような利益、もちろんこれは大手が契約に行けばもっともっと安くなると思いますよ、先ほどの話じゃありませんけれども。当然そうしますと、その利益は一般国民じゃなしに、輸入業者だけが利益を受けるという形になるのじゃありませんか、この朝日新聞の新聞記事が事実だとするなら。 私は、そのような上に立って時間の関係で申し上げましたが、こういう利益還元を含めて、一般ドライバーに対してどういう考え方を持っているかということを大臣に聞きたいのですね。
○村田国務大臣 松江委員の先ほど来の御質疑を承っておりました。 一般の国民、そしてまたドライバーの方々ができるだけ安い価格でガソリンの供給を受けられる、これは当然の基本であります。そして、この法律を今回御提案申し上げましたことにつきましても、横江委員は十分納得をされ、そしてまた御賛成の意を表明していただいたわけでございまして、そういった意味で、根本的には私は、横江委員の御質問の趣旨は、私どもが法を制定しようと考えております考え方を非常によく理解していただいておると思います。 ただ、今の日本のガソリン供給体制を考えてみますると、やはりこういった重要な国民生活に直接直結をする物資でありますから、したがって安定して供給することができる、そしてまた、それをできるだけ廉価に供給することができるといったようなことで現在の石油供給体制が決まっておるわけでございます。 そういったことから今回のこの法律の提案となったわけでございまして、新聞の論説等を踏まえて御要望になった趣旨はよくわかりますので、今私どもは横江委員のそういった趣旨に沿って、できるだけ政府として安定供給ができるように、そしてまた、国民の皆様方に喜んでいただけるような価格で供給してもらえるように、石油業界に対してもよく指導し、また協議をしていきたい、そういう基本的な方針を持っております。
○横江委員 国民の皆さんに喜んでいただける、この形を考えなければいけないんですね。国民の皆さんに喜んでいただけるというのが、輸入業者だけの、そして精製製品とチャンポンにしまして小売のスタンドに出てくる場合には、全くスズメの涙だと私は思います。だから私は、今の大臣の言葉、非常にいい言葉です。国民の皆さんに喜んでいただく、その意味合い等からいくならば、この際、輸入ガソリンはこうこうしかじかでございます、従来のガソリンはこうこうしかじかでございますと看板を出して、二つの看板でもって国民の皆様に喜んでいただくような、そういう指導をされたらいかがでしょうか。そして、心理的に必ずこれは皆さん方安くなると思っているんですから。 看板を出さないところがあるかもわかりませんね。こちらの看板は従来、こちらの看板は安い看板、二十円差があったとしますと、十円でもそんなものいっぱいになっちゃいますよ。このくらいの考え方、いかがでございますか。
○村田国務大臣 基本的な考え方の御質問でございますから、私からお答え申し上げましょう。 私、御答弁の前にちょっと申し上げたいのですが、畠山石油部長が先ほど来誠心誠意御答弁を申し上げておるのは、十分いろいろな状況を勉強し、そしてその上で申し上げておる、このことをまず御了解いただきたいと思います。 石油供給業者の関係は、日本は国内で消費する九九%以上の石油を外国から輸入をしておる、そして安定供給をしてまいらなければならない、しかも、石油の国際情勢というのは、二回の石油ショックを通じて極めて厳しい状況に追い込まれ、その後、現在石油情勢が緩和をしておるということでございまして、そのために精製等の多くの過剰設備を抱え、石油業界としても大変な苦悶の状況でございます。したがって、そういった国内の石油業界が安定して国民のためにガソリンを供給できるような、そういった根本的なことも考えていかなければならないわけでございまして、そういう諸般の情勢を踏まえながら対応をしていく、政府としてはこういう態度になろうかと思います。
○横江委員 通産大臣、私は、通産行政は経済界だけじゃなしに市民生活も。今あなたは石油業界は苦悶していると言われたが、市民生活も。 今私が質問しなかったことで御答弁がございましたように、アメリカは六十円台なんですね。そしてほかの国にしても大体日本とよく似ているという話ですが、全部日本より安いんですよ。日本はアメリカから比べたら二倍以上のガソリンだ。西ドイツからしても三十円も四十円も高いです。こういうような状況の中で私は言っているのです。私は、日本のドライバーはまさにかわいそうだ、苦悶していると思います。その意味合いで今質問したわけであります。 そこでお尋ねしますけれども、例えば今看板の話をしましたが、ドライバーにスズメの涙ほどしか還元をしない。二つの看板じゃなければ、スズメの涙の還元しかないのですよ。恩恵はないのですよ。その場合に、二十円ぐらい低い相場で輸入された場合に大体幾らぐらいの、端的に言いますと、例えば二十円ぐらい安い海外のガソリンが入った場合、全体として油は一リッター幾らくらい安くなりますか。あなたのやっている込みにして売る場合、幾らくらい安くなりますか。 〔渡辺(秀)委員長代理退席、委員長着席〕
○畠山政府委員 二十円安くなった場合に、その二十円安い油の輸入の比率が全体でどれぐらいを占めるかというファクターが要るわけでございます。したがいまして、全く単純計算で恐縮でございますが、一%であれば二十銭安くなるわけでございますね。それから、一〇%であればコストとして二円安くなる、そういうことかなというふうに考えます。
○横江委員 前から申してますように全くスズメの涙。これは、今回の安いガソリンの輸入についてドライバーの皆さんは拍子抜け。これは、この業界よりかは通産に対して大きな不信が出ると思いますね。その辺のところはどのようにお考えになっているか、私はわかりませんけれども、そこらあたりについてもやはり市民の立場、ドライバーの立場も含めた今回の対応をしっかりとしていかなければ、これは将来禍根を残すと私は思いますが、これは後でまた大臣から御答弁をいただきたいと思います。 最近、何かガソリンスタンドの看板がなくなっちゃいましたね。この法律が出ましたためかどうか知りませんけれども、どういうことか知らないんですが、これはどうなんでしょう、看板のことばかり言って恐縮でございますが。また最近業界が赤字が多いからということを含めて、灯油の話についてもいろいろな値段の交渉が難しいように伺っておるわけですが、別な話ですが、このことこそやはり強い行政指導ということを通産はしておくべきじゃないかと私は思うのですけれども、しかし、スタンドの看板がなくなったというのは、何か値上げか何かする前兆なんでしょうか。今私は、安くしよう、こういうことを言ってますけれども、実際の現況は駆け込みの値上げをする、そんな前兆なんでしょうか。この辺、そんな行政指導してないでしょうな。
○畠山政府委員 現在の石油製品、なかんずくガソリンの市況というのは非常に低落をいたしておりまして、一年ぐらい前に比べて、先ほどの経済調査会のデータでごらんいただきますと、十円以上安くなっておるということでございます。そういうことから、流通業界あるいは元売の業界、個個の企業がそれぞれその低落を防止しようということから、安売りをしているその看板をできるだけ引っ込めていきたいというようなことをやっておられるというふうには聞いておりますが、看板の撤去をしてくれというような行政指導をやっているとかいうようなことはございません。ただ、私どもは、先ほどもちょっと御説明申し上げましたように、公正競争ルールにのっとって競争をしていただくように要請はしているところでございます。
○横江委員 今の相場は十円以上安くなっておるということですから、結局それをまた戻そうということだから、私の言っていることは、裏返せば事実ということじゃないですか。同時に、何遍も私は言うんですが、本当に日本のガソリンは高いんですよ。今十円安くなっておって百四十円でしょう。これは上がって百五十円、本当に高いんですよ。だからその辺からいって、今私の言わんとするような意味も、これは冷やかしじゃなしに、事実の気持ちとして私は言っているのですよ。何か値上げの前兆のための看板隠しじゃないかな、こんなことに思えてならないのですが、今十円安いというと百五十円になりますね。この相場というものはどんなふうに思われますか。これは日本にしてみると適正でしょうか。
○畠山政府委員 恐縮でございますが、どの価格水準が適正であるかということについて、ガソリンを初めとする石油製品について現在標準価格制をとっておりませんので、私ども政府としてどれが適正であるという判断をいたしかねる状況でございます。
○横江委員 大臣、私は値段の話ばかり言っておって恐縮でございますが、今十円安いということで、これから十円上がるとすると百五十円くらいになるわけですが、今お話があったように、外国は、アメリカは六十何円、西ドイツが百円台あるいはイギリスが百十円台、フランスが百三十円ということでございますね。なぜ日本はそんなに高いのか。それはガソリンにみんなおんぶしているという話があるかもしれませんけれども、なぜガソリンにだけおんぶしなければいけないのか。灯油がどうのという話、灯油が云々じゃなしに、ガソリンだけが、四千五百万のドライバーだけが外国と比べてなぜこんなに負担をしなければいけないのか。大臣はこれは適正と思われますか。
○村田国務大臣 非常に素朴な疑問を投げかけておられると思います。私も、石油、ガソリン等の価格の形成という問題に非常な関心を持っておるわけでございますが、いろいろな理由があろうかと思います。例えば、九九%以上の輸入国であって輸送費もかかる、あるいはアメリカやイギリスその他の場合は一部原油を産出することもできるが日本の場合は全くないとか、あるいは今まで一次、二次の石油ショックを経て業界としても非常にいろいろな試練に遭っているとか、いろいろな要素があると思います。先ほど来申し上げましたように、横江議員の御質問の、できるだけ安いガソリンを消費者に供給するようにという趣旨は、私は全く納得することができますし、賛成でありますから、そういった御質問の趣旨を踏まえて今後行政の面で対応していくということであろうかと思います。 ただ、申し上げておかなければならないのは、自由主義経済体制でございますので、その際に通産行政として行うのは誘導行政でございまして、ガソリンの価格を幾らにせよとか、そういった問題についての具体的な指示が下しがたい点があるわけでございます。そういった自由主義経済体制を踏まえながら、国民生活を基本に置いて物事を考えていけば正しい行政の方向が得られる、このような信念を持っております。
○横江委員 大臣にこの辺は大きな期待を持っておりますので、ぜひお願いを申し上げてまいりたいと思っております。 この法律の関係でございますが、先ほど先輩議員からも疑問が投げかけられたわけでありますけれども、昭和三十七年に石油業法ができました。幾多の歴史的な変遷を通じ事実関係を通り抜けてその時代の要請に適応する、そういう法律が制定されたと私は思っております。それはあくまでも届け出ということだったのですね。そして、そのこと自身は明確に石油業法で、何人でも届け出さえすれば輸入することができるという、まさに今の貿易自由化にふさわしい条文が三十七年にできておったわけなのであります。私は、貴重なとうといこの法律制定、それが有効に活用、利用されなかった云々はあると思いますけれども、まず第一に、この石油業法で届け出を明文化した根拠とその由来、ここらあたりはちょっと歴史的に私たちわかりませんので、そこらをお答えいただきたいと思うのです。
○畠山政府委員 おっしゃるとおり、昭和三十七年に石油業法ができまして、そのときに輸入について届け出制にいたしたわけでございますが、あるいは御存じだと思いますけれども、このときが実は原油の輸入自由化をしたときでございまして、原油について届け出にするというのがそのときの大きな関心事であったわけでございます。 それで製品については、そのときにイシューであればいろいろ今日のような議論になったのだと思うのでございますけれども、そのときガソリンの輸入というようなことは国際貿易市場で余りありませんでしたものですから、製品輸入ということは余り考えないままに、言ってみれば空振りみたいになるので、したがって原油についてだけ主に議論をしながら、これは届け出でいこうというふうにしたのでございます。そして、原油については届け出であっても、精製段階で精製業の許可制があるから全体の需給バランスはとれるという考え方であったと承知いたしております。
○横江委員 たとえ空振りであっても、やはりその法律は法律として厳然とあるわけですね。ところが、私は非常に理解に苦しむわけですけれども、空振りということ、予定していなかった、当てにしていなかったということは今言われたとおりでございますが、法律で届け出が明文化されておるにもかかわらず、いろいろな理屈をつけてああだこうだと言いながら、行政指導というのは法律より強いものだということを、私は思いませんけれども、今回の場合思えるのですね。 その辺について、実際に二十三年間届け出業者の輸入が現実になかったのかどうか。一部新聞ではあったように書いてございますけれども、一番根本的に伺いたいのは、法律以上に行政指導というものは、法律ではこんなものは空振りだし、余り関係がないから強く行政指導をやっていけばいいのじゃないか、そういうことで許されるものなのか。いやそうじゃなしに、法律が即それに適応できるように改正すべきなのかどうか。今のような特例法なんということで、その時期が来ましたからやりますというものなのか。二十三年間も眠っておって、私はその辺の意味がどうやっても理解できないのですけれども、これはどうなんでしょうね。
○畠山政府委員 制定当時の考え方は先ほどのようなことで、正直申し上げて原油中心であったということでございますが、その後確かに二十三年を経過しているわけでございますので、その間に若干の変化があったことは事実でございます。 ただ、法律以上の行政指導という御指摘を受けましたけれども、法律にも御案内のとおり十二条というのがございまして、これが先ほどの届け出の根拠にもなっておりますが、その三項に通産大臣の届け出に対する勧告権というのも書いてございまして、石油輸入計画が適正じゃないと思うときには勧告をすることができるということにもなっているわけでございます。したがいまして、私どもの行政指導はその勧告の規定に沿って、制定当初のころじゃございませんが、最近の時点では行われてきたということでございます。
○横江委員 このことについては深く言及するつもりはありませんが、ただ、私はそういう疑問をまず持ったわけです。 しからば、いま一つは、先ほども先輩議員から御指摘があったのですが、例えば原油からガソリン、重油に至るまで石油業法という法律の特例措置をする。今の時代は確かに自由化であり、もっと拡大しようというときですね。それが特例措置で逆に頭を押さえようとか規制を厳しくしよう、そして重油とかナフサ等については石油業法でいこう、特例法は三つだ。法律的な理解をするときに、こっちの方だ、こっちの方だということも含めて非常にわかりにくい。もっと言うならば、一つの意味でいくならば、法体系の上からいっても大きな疑義があるのじゃないかということと、同時に、特例法をつくらなくても、先ほど御指摘があったような、本法の中で理解をしていくということも私は当然やれるような行為だと思いますけれども、そこらあたりちょっと御答弁いただきたいと思います。
○畠山政府委員 まず、法体系といいますか、本法の中でこれをやってはどうかという点からお答え申し上げますと、これは原油の需給、石油の需給の緩和というのがいつまで続いているかということが必ずしも定かでないものでございますから、まあIEAの見通しては九〇年代になるとタイトに向かうかもしらぬということを言っておりますので、九〇年代にならないその前の五年間は少なくとも緩和しているというのが国際的なコンセンサスでもあるということで、石油の需給が緩和している間は、製品市場に、ガソリンの供給というのも貿易市場に出てくるわけでございましょうから、そこに依存をしても安定供給上問題がないということで、この措置は臨時暫定、期限つきの措置とさしていただいているわけでございます。 他方、石油業法の方は、検討条項はございますけれども、一応恒久法ということでございますので、恒久法の中にこの暫定措置を入れるのは適当じゃないということで、本法では実施をさしていただく案になってないということでございます。 他方、これは規制強化ではないかという御指摘で、これは形式面から見ますと、まことに御指摘のとおりのようなニュアンスを与えるわけでございますけれども、ただ実態面は、先ほど申し上げましたように、ガソリンの輸入につきましては石油業法十二条に基づきます行政指導でずっと抑えてまいりまして、一滴の輸入も最近行われてないということでございますので、それを今回認めていくということに踏み切るわけでございますから、これは実質的には規制の緩和であるというふうに考えているわけでございます。
○横江委員 需給の緩和の時期、この間だから暫定臨時措置法というような考え方を持っているのです、緩和されているこの間だからという、あくまでもこの間というのですね。二十三年間この法律できているわけでございますね。この緩和ということは、私は、新聞を見ますと、ことしや去年ではないと思うのです。もっと前から緩和したと思うのですね。私が議員になりましてもう二年にならさしていただくのですが、ここで質問したときも、中長期、基調緩和だという話も聞かしていただいているわけですね。二十三年間で、今になってこのような、しかも私の言う規制を強くするという特例措置をつくる。今になってやらなくちゃいけなかったというのは、今の規制緩和という臨時措置法という面からいった場合に、若干すとんと納得できない部分があるのですけれども、もっとほかの面でこれは出てきたのですか。ことし出てきたというのはもっとほかの面でですか。二十三年間の間にできたんじゃなかったのですか。
○畠山政府委員 この法案がことし出てきましたのは、やはり国際的に、例えば中東で輸出専門の製油所が次々と完成してくる状況になってきた。それを受けて、例えばEC諸国がリポートを出して、その中東の製油所の石油製品の一定量を、公平な量を日本として引き取ってくれないかというような話がいろいろ国際的に出てまいりまして、他方、国内的には石油審議会の石油部会で、昨年の六月四日の報告でございますけれども、消費地精製方式についても漸進的に国際化をしろという御指摘をいただいたものですから、そういった内外の情勢を踏まえてことし出してきたということでございます。
○横江委員 今の御指摘からいうならば、それじゃ、従来行政指導でやっておみえになってきたわけでございます、二十三年間。何ら新しいこんな、間違ったというか法体系からちょこっといじくるような、そして今外国においてはガソリンの精製工場云々という話よりか、従来やってきた形で何らいけないことないんじゃないでしょうか。その方がよりベターじゃないんですか。
○畠山政府委員 従来やってきた石油業法の行政指導に基づきます体系でまいろうと思いますと、今回の措置はとにかく輸入を認めようということでございまして、輸入を認める人と輸入を認めない人との間に区別があるわけでございます。したがいまして、従来のスタイルでやろうといたしますと非常にやりにくい面がございます。 なぜかと申しますと、従来は一切入れてはいけないという行政指導であったわけでございます。ところが、今度は一部の人は入れるということになるものですから、もし一部の人は入れるということであれば、それはそれなりの理由は先ほどから御説明しているとおりでございますけれども、その一部の人に認めるのであれば、やはりこれは法律できちっとやっていただいた方がいいし、また実際上行政指導としても、一部の人には認めて一部の人には認めないということはなかなか現実問題やれない。やるなら、全部だめでございますよと言ったときに初めて行政指導というのは効果があるわけでございまして、そういう理由で法律でやらしていただいておるということでございます。
○横江委員 どうもつけたりの答弁のような気がして、何かすっきりしないのですね。今まで数点の理由によってこの輸入をとめてきたんだという行政指導の中身はここにあるのですが、この行政指導の中身を読ませていただきまして、今のお答えを伺いながら、非常に自信がない感じを私、持つのです。 なぜそうかといいますと、とうとうと流れてくるこの王道ですね、それをせきとめるために、今まではだれでも届け出すればよかったものを今度はせきとめて——これは大きな時代の流れですよ。その流れをせきとめて、そして今のような法律をおつくりになるというそのことを、あなた方の便法主義だと思いますし、過去においてとめてきたという行政指導の一つ一つ、これは五つありますね。 例えば、ガソリン等の石油製品の貿易は未成熟であって、輸入には量的、価格的に不安定だなんということ、これは私は、一つ指摘するならば、何もそれはガソリンだけじゃなしに、原油であっても同じじゃないかという気がするのですね。これは一番初めの一つの理由ですよ。「以下の理由により輸入が行われないできた。」という一つの一番の理由がこれなんです。 あるいは二つ目に、「石油製品は、原油を精製すると一定の比率で各種の製品が同時に産出される連産品たる性格を有している。」わかります。「そのため、ガソリン等の輸入は、係国内のガソリン生産の減少、そして、他の油種の減少を招く。その結果、国内需給バランスが崩れ、市場構造が混乱し、消費者に悪影響を与える。」全くオーバーな表現で、今伺っていますと、どのぐらいこれから輸入されるのか、まあちまたでは三千六百五十万キロリットルの三%とかあるいは五%とかいう話を伺いますので、そんな数字からいって、他の油種に悪影響を与えるようなことが、私は数字的な根拠もちょっと一遍示してもらいたいような気がするのですけれども、時間がありませんので、そういうようなこと、これもつけたりの感じがしてしようがないのです。 あるいはまた、三つ目の「燈油の大量在庫のコストをガソリン収入に依存して回収」という問題もあるわけです。 私は、これも触れさせていただきたいのですが、灯油の方に大きな負担がかかるんだという今の話については、通産省は消費地精製主義を看板にして当然そのような形になっていますが、産業向けの安いナフサや重油の直輸入は認めているのですね。原油の価格も万国共通である。我が国では原油を精製し、それぞれの石油製品の価格は、通産省の資料によれば、燃料油平均価格を一とした場合に、揮発油が一・四、ナフサが〇・七五、灯油が一・〇四、軽油が一・〇五、C重油が〇・八〇、先ほどから私が指摘しているように、揮発油が採算上一番大きいのです。換言すれば、産業用のナフサとC重油の採算割れを揮発油や灯油等の消費者にカバーさせているということになっていると私は思うのです。 こういうような産業中心的な、余り中心という意味じゃありませんが、産業もやってもらわなければいけませんけれども、三%や五%ぐらいの輸入によって、消費者、今言った産業じゃありませんよ、灯油や軽油に、数字的にそれ以上悪影響を消費者に与えるなんということはまず考えられない。 これは五年間の時限立法ですが、どうなんでしょうか、五年間とも三%か五%でおいきになるのですか。これはもちろん深刻でございますが、そんなガット違反のようなことはやられぬと思いますけれども、大体のめどとしてはそれぐらいの数字でございましょう。めどとしては三%か五%ぐらいでしょう。うんと言っているからそうでしょう。そうなりますと、そんな影響が出るかということを考えたいのですね。 それからもう一つは、時間もちょっとございませんけれども、一番最後に触れたいのは雇用問題なんですよ。今申し上げてまいりましたが、雇用問題については、労働者の皆さん方は今このような中で何ら責任がないのですね。しかし、非常に厳しい雇用問題が出てくる。ガソリンの問題だけじゃなしに、構造改善がこれからの問題だと思うのです。一にその責任は、労働者の皆さんじゃなしに、政府・通産省と、そして業界なんですよ。だから私は、この辺の責任だけを明確にしなければいかぬと思うのですね。そして、その上に立ってどのような対応をするのか、これが一番大事です。 これをはっきりと明確にするということとあわせて、いま一つは、だんだんと精製業者を縮小していくならばスタンドも影響してくるのですよ。その皆さん方に対してどうなのかという雇用問題も考えていかなければいけないと私は思うのです。こういう問題についてどうだということも、ひとつ強く要望していきたいと思っております。 本当はもっともっと質問したいのですけれども、あなた方とのやりとりの中で時間を大変損してしまったのですよ。理事さん、本当にそうなんですよ、これは御理解してもらえると思いますが。少しぐらいまけてもらいたいが、そんなことはできないそうでございますので、油だけまけてもらえれば結構でございますから、これは言いません。 ただ、今のような業界と通産とがぬるま湯であっては、こんなことでガソリンの関係についてもその一部分だけ保護しているならば、世界の流れから逸脱しますね。こんなぬるま湯は早く脱却しなければいかぬです。その脱却のもとは、今度の自由化の中で、供給計画はぴしっと決めて、これ以上の部分についてはだれにでもやらせるという、その姿勢こそが通産に一番求められているもとだったと私は思うのです。それを全部枠の中に入れて強くやろうなんと言っているから、ぬるま湯に落ちてしまうのですよ。供給計画をぴしっと決めて、その上の部分についてはだれにでもやらせるぐらいの、そんな斬新的な、今までの石油業法の精神をしっかりと生かすべきだったと思うのです。 最後に一つだけ聞きたいのですが、先ほど税金が高いからということがありました。確かに税金は高いのですけれども、これはちょっと大臣に伺うのですが、揮発油が四十五円六十銭とそれから地方道路税が八円二十銭で五十三円八十銭、これはすぐオンされてしまうのですね。もう油のうちの三分の一がそれ相当の部分がオンされてしまうのですが、この税金は道路の整備財源としてもう三十年間経過しているのですよ。 この間、石油情勢、道路事情は大きく変化してきていると私は思います。どこへ行っても舗装されていないところは、私ども愛知県だったらもう全くないですね。村田通産大臣がお見えになったときから、道路はまさに全く舗装されている。そういうような整備をされているのにかかわらず、まだいまだに道路整備のために云々ということでこの税金を五十三円何がし取るなんということは、もうちょっと考えたっていいじゃないかというその時期に来ていると思うが、どうなんでしょう。これが一つ。 それから、大きなトラックの方の軽油引取税は二十四円三十銭。ガソリンは、たまたまマイカーで、一生懸命やって日曜日ぐらいどこかへ行こうといって行くときに、このときは税金が五十三円八十銭。まず第一に、もう整備されたから必要がなくなっている時期と同時に、トラックとマイカーとを比べても、通産大臣、これも黙って見過ごす時期じゃないでしょう。 四千五百方人いるのですよ。トラックの生産、経済の育成、それは大事なんです。大事なんだけれども、やはり行政、政治は公平でなくてはいけない。その意味合い等から、時間も超過しましたけれども、ひとつ心ある答弁をお願いして、質問を終わります。
○村田国務大臣 今横江委員が御指摘になりました雇用問題等、これは極めて重要でございます。関係省と連絡をとりながら、通産政策という建前で今後しっかりとやっていきたいと思います。 それから、石油にかかる税金でございますが、ガソリン税あるいは自動車重量税その他、これは非常にユーザーの方の負担になっていることはよく承知をしておりますし、公共事業施行のためにもこれらの財源が非常に大きな財源になっております。したがって、これは業界でもその負担を負っておるわけでございまして、こういったものをもっと軽減すべきであるということについて、産業、それから国民経済等に及ぼす諸影響等についても十分な配慮が払われることが必要であるというふうに考えておる次第でございます。
○粕谷委員長 これにて横江金夫君の質疑は終わりました。 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩をいたします。 午後零時七分休憩 ————◇————— 午後一時一分開議
○粕谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。水田稔君。
○水田委員 私は、日本の高度経済成長を支えたいろいろな施策がありますが、その中で、法律で言いますと、一つはこの前も触れました電気事業法、一つは石油業法がその役割を果たしてきたと思うのです。考えてみると、石炭から石油にエネルギーを転換していく、そしてまた原料として石炭から石油、こういうぐあいに変わってきた。その中で三十年代から四十年代の高度経済成長というのは、外国からの技術導入、それを改良し、スケールアップしていく、それを支えたのが石油だ、こういうぐあいに思うわけです。 しかし、昭和四十八年以来の二回にわたるオイルショックは、まさにその点では大変な変わりよう。当初石油に転換したときは、水より安いと言われた一バレル一ドル五十セントとか二ドル、こういう形で進められたわけです。それが最高三十四ドル、そして今二十九ドルということで、まさに大変な転換があったわけです。 そういう中で、特にこの十年間を見ると、いわゆるエネルギー多消費、油を使う、電力なんか特にそうですが、そういう基礎素材産業というのは大変な苦況にある。まさにいわば日本の産業構造の転換を迫られるところへ来たわけですね。それにつれて、一つはいわゆる石油の省エネ、エネルギー全体について省エネが進んでいった、あるいは政府の施策として石油の使用量を減らしていこう、これは施策でやってきたわけですね。ですから昨年六〇%を切ったわけですが、将来展望としては四〇%ぐらいに持っていこうということで、国の方策としてやっておるわけです。 そういう中で、国際的に言えば、開発途上国が実はいろいろな基礎素材について、原料について少しでも付加価値の高いもので輸出をしたいということで、鉱石についてもそうですし、石油についてもそうです。ですから、そういうものが産油国で稼働を始めてきた。これは石油化学製品についても同じでありますけれども、当然自国で全部消費するわけじゃないですから輸出ということになってくる。そういう圧力が全体的にかかってきた。こういう変化があったわけですね。 そういう変化があれば、当然それに対応する業界がどうあるべきか、あるいはまたそこに働く人たちの雇用の問題をどうやって守っていくのか、そういうことが本来ならば通産省、エネ庁で、日本の産業構造全体の中における石油産業は一体どうあるべきかということ——もはや十年にわたっておるわけですから、そういう中で大変な変動を繰り返してきておる。しかし、見ておると、どうも通産省が余りにもがんじがらめに行政指導ということで口を出し過ぎるのじゃないか、あるいはまた、事あるごとにそういう枠組みの中で業界も通産省が何とかという形になってきたという嫌いがあるのじゃないか。むしろ今大事なことは、そういった第一次のオイルショック以来の経過を通産省が一番よく知っておるし、そのために省エネの施策も通産省が進めておるわけですから、そういう中でどうあるべきかということを踏まえて、現状をどう理解し、そのためにこれからの石油産業はどうあるべきか、そこに働く人の雇用を含めてどうあるべきかという方策を出す、それに基づく法改正というものがあってしかるべきじゃないか。 単にIEAにおける閣僚理事会のコミュニケとかあるいはまたアメリカからのいわゆる自由化という問題に対応するだけという暫定的な物の考え方というのは、今までの流れを全く通産省として受けとめないで、単に今日の前に起こることだけを処理しようという考え方になっておるのじゃないか、そういうぐあいに思うのです。 この四十八年以降の経緯、そしてその中における石油産業を今後どう持っていくのか。そして大変優秀な技術者を持った産業であることは間違いないのです。そこに働く人たちが将来に向かって心配ないようにするにはどうやったらいいかという政策が、本来いえばエネ庁になければならぬと思うのですが、現状の理解と、そして今後の石油産業をどう考えておるのか、その点と、私は、暫定措置法でやるよりは、むしろ基本的に業法改正でこれから長い間対応できる枠組みが本来いえばきょうの時点では提案されてくるべきじゃなかったか、そういうぐあいに思うのですが、その点についてエネ庁の長官の見解をまずお伺いしたいと思います。
○野々内政府委員 二度の石油危機を経まして、我が国の石油産業を取り巻く情勢というものは非常に大きく変化をいたしておりますし、石油の位置づけというものも変わってきたということは事実だと思います。 ただ、依然として石油が我が国の一次エネルギーの大宗、六〇%を占める重要な物資でありまして、かつ、したがいましてその安定供給というものが日本の経済全体にとって大変重要なものであるということは事実であろうと思います。そのために日本の石油産業が、今とうとうと流れております国際化の流れというものに対応いたしまして、今後ともその石油の安定供給を担う主体として国民経済の期待にこたえていく、そういう責務を当然のことながら負っている。このためには、過剰設備の処理というような構造改善あるいは集約化を含む体質の強化あるいは今先生御指摘の技術開発というものを進める必要があると考えております。私どもの石油行政も当然こういう流れに沿って行われるべきであるというふうに考えておりまして、今後とも石油産業の活性化あるいは石油の安定供給の確保に努めてまいりたいというふうに考えております。 従来の私どものエネルギー政策というものは、石油を減らすということを第一の主眼に置いておりました。これは相当程度成功いたしまして、六〇%を割る状態にまでなってまいりました。今後十年間にこれを五〇%にまでしたいと考えております。しかしながら、究極的には、石油が減ればいいということではなしに、私どもは二十一世紀、将来の日本の経済社会、産業社会を考えまして、その中におけるエネルギーというものはどうあるべきかということを検討し、その中で石油の占める位置、非常に抽象的にいえばベストミックスと申しましょうか、そういうものを位置づける、あるいはそのときにおける石油産業というものが単に原油を精製して製品をつくるというだけでいいのか、あるいは他の燃料、例えば電気エネルギーとかガスエネルギーとか、他の形のエネルギーの分野へ進出すべきなのか、そういう点も含めて今後検討を進めていきたいと思っております。 特に来年度予算におきましては、この構造改善が雇用不安に結びつかないように、できるだけ地元ともうまく調和がとれて進むような構造改善のための予算あるいは今後の多角的な技術開発のための予算、こういうことに重点を置いて、御指摘のように石油産業のあるべき姿というものに応じて政策を進めていきたい、かように考えております。
○水田委員 私は、将来の問題でなくて、今日まで大変な変化をしてきた、そういう中で、ここで例えば暫定措置法ではなくて業法の改正をやってても、単に輸出輸入の問題じゃなくて、全体のあり方を含めた法改正があってしかるべきじゃないかと申し上げたのです。 これは石油部長で結構ですが、業法の附則四条はどういうぐあいに書いていますか。今の質問との関連がありますので……。
○畠山政府委員 業法の附則四条でございますが、「検討」という条項がございまして、「政府は、内外の石油事情その他の経済事情の推移に応じ、この法律の規定に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。」というふうに書いてございます。
○水田委員 長官、こういうぐあいに書いてあるんですよ。この法律ができたのは昭和三十七年です。二十三年間というのはとにかく大変な変動があった。これは一遍もいらってないわけですね。ここで暫定措置法でぽっと出てくるわけです。まさにこの業法自身にそういう事態を、石油事情というのは変動があるということも予測したからこういう条項があるんですね。 私はこれは最後に大臣にお伺いしますが、この点では、今の時点で石油産業をどうやるのか、あるいは販売店を含めて、これはみんな不安がっておるわけです。そういう状態に対応できることを考えていく必要があると思います。矛盾しておるわけですね。ここにちゃんとこういう規定があるのだから、こういうことはできるわけですよ。やるべしと書いてある。しかし、それを二十三年間やらないで、ここで暫定措置法で出してきておるということは、通産省のエネルギー対応あるいはまた石油産業に対する対応というのがそういう点ではおくれておるのではないか。私はそういう気がして仕方がないわけです。これは答弁結構ですから。 それで、次の質問に移りたいと思います。 この業法を見ますと、これは届け出すればだれでも輸入できるわけですね。何で禁止しておるかというと、これは供給計画に基づいて行政指導でやっておるわけです。ただし、ナフサと重油それからLPGについては輸入を行政指導で認めておるわけですね。これは午前の質問にもありましたけれども、今の供給計画によるとガソリンは当然入ってないわけですね。輸入するということになれば、当然この計画を変更しなければ、法律はできたけれども、実際には輸入できないということになるだろうと思うんですね。これは当然変更をされる、こういうぐあいに受け取ってよろしいでしょうか。
○畠山政府委員 御指摘のとおり石油供給計画の中に製品輸入についても書くところがございますので、基本的にはそれを変更していくべきだと考えております。ただ、今年度の分につきましては、初めての経験でもございますので、どういうふうにしたらいいか。実績を見ることなしに五年間分をいきなり掲上することができるのか、それとも何か暫定的な措置を講ずることができるのか、その辺は今後鋭意検討してまいりたいと思っておるところでございます。
○水田委員 国内でいわゆる業者間で回しますね。その値段より高ければ買わぬでしょうね。安ければ当然買うということになるんです。安ければ買うということになれば、これは連産品ですから、当然どこかへガソリンを安く売る分だけ振りかけなければいけないということになるわけですが、このガソリンの輸入によって灯油などに安易に価格転嫁がされるということは、理論的にはあり得るわけですが、そういうことは一体どうなのか。あるいはこの業者については、三つの条件を満たすということですから、油種間の調整ができるということにはなっておるわけですが、一体そんなに簡単にいくんだろうか。今のガソリンの乱売合戦一つ見ても、そう簡単に調整ができぬのではないか。そういう点ではむしろ調整困難ということで品不足とかあるいはまた価格の転嫁が起こる危険性があるのではないかと思うのですが、その点はいかがですか。
○畠山政府委員 御指摘のように、だれでも輸入をするということになりますると、確かに猛烈にたくさんの量が入ってきたりしてガソリンの市況が乱れまして、そしてその分を灯油に転嫁をするとかそういう動きが出ることが考えられるわけでございますけれども、今お話もございましたように、こういう一定の資格のある人に輸入をしてもらうという制度で御提案申し上げておりますので、例えばガソリンの輸入がペイするときにはガソリンの輸入を行う、それから国内精製の方がペイするときには国内精製を行うという形で、そこのところは一応市場機構にのっとって落ちつくところへ落ちついていく結果、市況にも余り急激な影響を与えることは避けることができるのではないかと考えております。 なお、こういう形で提案をしても、簡単に調整ができないのではないかという御指摘もごもっともでございますが、とりあえず二つ目の要件で貯油の要件も定めておりますものですから、ああいうものを活用しながら調整までの時間は稼いでいくということに恐らくなるのであろうと考えております。
○水田委員 三つの条件を備えておっても、実際には現実の精製と元売の関係ではギャップがあるわけです。ですから、精製能力の少ない、販売能力のあるところは、国外が安ければそれを輸入する方が得ですね。そうすると、さらに安く売ればシェアを広げることができる。となれば、その部分は国内の精製分が落ちるわけですから、灯油等の分、備蓄の経費とかその他はかけないで売ったら、逆に言えば灯油なんかをほかの会社は上げていかなければならぬということになるわけですね。その間の調整は実際できるのかできぬのか、これは大変難しい問題だと思います。 通産省は行政指導すると言いながら、許された範囲では最大限やろうとするだろう。それは当然供給規定の中で全体枠を抑えるのかどうか知りませんけれども、商品ですから、値段が上がる、下がる、通産省が考えているとおりには動かない。そうすると、安くなれば買いたいということになるだろう。そういういわゆる元売と精製能力のギャップからくる業者間の調整の困難があるのじゃないだろうか。その点はいかがですか。
○畠山政府委員 御指摘のとおり、生産能力の方が販売能力よりも上回っておる企業がございますると、その企業が正規のルートで販売する分を正規のルートじゃないところで安く売ることがあり得るわけでございますが、そこも全体としてこういう要件を備えた者に輸入を認めていくことになるものですから、おのずからメカニズムが働いて、一応落ちつくところへ落ちつくのではないかと考えております。 ここは御指摘のとおり確かになかなか落ちつかないという場合もまた想定せざるを得ないかと思うのでございますけれども、その際は、石油供給計画に基づく生産計画の指導といった面で、できるだけ調整を図らしていただきたいと考えております。
○水田委員 この三つの条件を備えた業者の中でそれがあるのですから、別のがそこへ入ってくるのじゃないですから、その点は難しいと思うのです。ですから、そう甘いことにはならぬ。そういうことをいつまでも行政がすべてに介入するというのがいいのかどうか。これは通産大臣もとにかく民間活力、民間活力と言うのですが、電気事業法でも石油業法でもそうですが、役所が余りにもがんじがらめにやることが、まさに民間活力を損なうということになっておる。今そのときはよくても、長い目で見たときには業界の活力というのは失われていくという問題があるのですね。その点だけ申し上げておきたいと思います。 もう一つは、例えばガソリンに全部ふっかけて一日本の場合は連産品でやっておるわけですが、一バレルが三十四ドルから二十九ドルに最近は円高でずっとこう落ちてきた。消費者の立場からいえば当然下がってしかるべきだと思うのです。今度輸入するのは、高いものを輸入するのではなくて、安いものを輸入する。これは消費者の立場から言えば、消費するガソリン等が安く手に入るという期待を持つわけですね。そういう点はいかがですか。消費者が期待するようになる。自由化というのは、そういう点で、日本が枠をつくって国内では高いものを使っておるというのが、外国から安いものが入れば、高いものはどうせ買わないわけですから、そうすれば消費者にとってもプラスになる。これは消費者行政も担当しておる通産省の立場で言えば、そういう面はどういうぐあいに理解したらいいのですか。
○畠山政府委員 確かに海外から高いものを買うというわけではないわけでございまして、今より安いものを買うわけでございますから、その分だけコストが下がることは御指摘のとおりだと思います。ただ、現実のガソリン価格が決定される要因は、そのコストのほかに市場の需給条件、そういったものがやはり大きく作用いたしますので、そのコストが安くなった分だけ直ちに安くなるかどうかというところは、私どもとして即断はできないということであろうかと思っております。ただ、コストが安くなることは事実でございますから、やはり石油製品、この場合で言うと、ガソリンの価格が長期的に見れば安定化する要因であるということは間違いのないところであろうと考えております。
○水田委員 それから、ここで輸入を認めるということになれば、当然輸出もその範囲で自由化ということになるだろうと思うのですね。これは貿管令で規制はするにしても、まさに輸入を認めて輸出を認めないということはあってはならぬだろうと思うのですね。ですから、当然、既に輸出の話が業者間では幾つか新聞報道で出ておりますね。そうしなければ、輸入しただけは我が国の精製設備の操業率は落ちるわけです。別にまた設備廃棄の問題も質問いたしますが、そういう点では当然輸出を認めることになるだろうと思うのです。その点はたちまち、例えば一月から輸入を認める、こういうことなら、当然それに連動してその時分から輸出を認めていくのかどうか。
○畠山政府委員 石油審議会の小委員会の中間報告におきましても、「現行の輸出管理制度の運用の弾力化を図り、その円滑化を図っていくことが必要であろう。」という御答申を、この国際化の答申の一環としていただいておりますものですから、今御指摘のとおり、基本的な考えとしては輸入を自由にするのであれば輸出も弾力化していくということであろうかと思っております。 ただ、タイミング、手順その他につきましては、やはりこれだけの国際的な要請も受けて、まずガソリンの輸入を認めていくということでございますものですから、その輸入が定着をするという状況を見ながら、輸出についても弾力化を検討していく、そういう手順であろうかというふうに考えております。
○水田委員 今の答弁ですが、私は並行的に考える。というのは、輸入することがわかれば即それだけ操業率は落ちるわけです。それならせめてその分だけはどこかほかのところで売れるところがあれば荒らすということの方が、この次に触れますけれども、設備廃棄との絡みで言えば、まさに片一方、輸入だけ当面認めて操業率は下がっていく、仕方ございません、そしてその成り行きを見てからまた輸出をさせるかどうか認めるでは、対応として遅いと思うし、エネ庁としては、一月から輸入を認めるのなら、その次の月かあるいは一月同時ぐらいに、既に動きがあるわけですからね、そういう点の考え方がまとまっておってしかるべきだ。今の答弁では、まだ、まあとにかく一応この法律を通してもらって、輸入がどうなるか見ながら、それから検討して決めるということに聞こえるわけですね。ですから、その点はやはりきちっとした対応を持っておるべきではないか、こういうぐあいに思うのですが、いかがですか。
○畠山政府委員 確かに私の今のお答えが、輸入の定着の後非常に長い間かかって輸出の弾力化を検討申し上げるというふうに響いたかもしれませんけれども、輸入の定着を見ながら、できるだけ早期、その間に時間を置かないで輸出についても弾力化を検討していくという態度で臨ましていただきたいと思っております。
○水田委員 石油産業の操業率というのは六〇%ぐらいということで、石油審議会の石油部会の小委員会の報告によりますと、六十一年から三カ年間で百万バレルの設備処理を行う、こういうぐあいになっておるわけでございます。これは五十八年のときにはほとんどが原油の設備の一部休止ですね。ですから、そういう形で対応してきた。なおかつ操業率は上がらない。これはもちろん省エネも進んだし、政府の石油から代替エネルギーへかえていくというようなこともありましょうし、そういうことが響いてきたわけですが、この小委員会の答申に言う百万バレルの設備処理については、輸入がどうなるかということは計算に入れた答申になっておるのか。これは別なんだ。別なんだということになれば、輸入分がふえるだけ設備廃棄をするか、何らかの措置をしなければ変わってくるわけですね。これは事業者にとっても大変つらいし、そこに働く人たちにとっては雇用問題で大変なことです。 まず、この輸入を認めるということが、百万バレルの設備廃棄との関係では中に入っておるのか、外枠なのか、その点をお伺いしたいと思うのです。
○畠山政府委員 御指摘の七十万バレルないし百万バレルの廃棄というのは幅もありますのでなんでございますけれども、考え方としては、輸入の数量というものはとりあえず考えの中に入れないで、現在過剰な設備ということではじかれた数値でございます。
○水田委員 そうすると、輸入量が相当程度ガソリンについてふえるということになれば、さらにまたこの上に設備廃棄をしなければならぬということも全くないとは言えないわけですね。大変なことだと私は思うのです。そうすると、大事なことは、輸出輸入の関係が、その枠が広がれば、輸入が広がって輸出は抑えて余り伸びないということになれば、業界としては今よりさらに深刻な状態が起こると思うのです。輸入を、例えば六十一年からの五カ年で大体数量的にはどの程度というのはやはり考えぬと、これから、六十一年から設備廃棄をするというのですから、それで、こういう設備廃棄をして稼働率はどうなるのか、そこらの見通しを持って、やはりこの小委員会も基礎データがあってこういうことを言っておるだろうと思うのですが、その点は、エネ庁として、この設備廃棄による稼働率が一体どうなのか、あるいは輸入輸出は数量的には一体どの程度を頭に置きながらこの法案を出しているのか、その点を伺いたいと思います。
○畠山政府委員 輸入数量につきましては、恐縮でございますけれども、私どもの姿勢としまして、個々の企業の輸入の計画をできるだけ尊重したい。だから、非常に大ざっぱに申し上げれば、それを足し上げたようなものを輸入量にしていきたいというふうに考えているものでございますから、この段階でどれくらいの数量ということをあらかじめ申し上げることはなかなかできないという状況でございます。 それから、将来五カ年の分についてでございますけれども、これも当面の輸入数量がどれくらいということがやや判明をいたしましてから、できれば五カ年の計画もつくるようにしていければというふうにとりあえず考えさせていただいているところでございます。 ただ、輸入が入ってまいりまして、確かに稼働率が落ちる要因であることは御指摘のとおりでございますけれども、そこで第一号の要件に代替供給能力みたいなものを設定させていただいているものですから、輸入の量が直に稼働率にもろに響いてくるということではなくて、代替供給能力が予備能力みたいな格好でしばらく機能をするという要因になることを申し添えさせていただきたいと思います。
○水田委員 それはちょっとおかしいのです。油種転換をやったって、全体の精製量が減れば設備の能力からいったら減るのですよ。減ることは間違いないのです。私はその点は大変大事なことだと思う。冒頭も長官にお伺いしましたように、これまでの四十八年以降の十二年間にわたる日本の石油事情というのは大変な変動を遂げたわけですね。それに対応して、みんなその間不安な形で石油業者なりそこに働く人はやってきたのですよ。今日まだ安定してない。ですから、その上、今小委員会が出したものよりもさらに上乗せで、どれだけのものがまた起こるのかわからぬというようなことだったら、これが大変な雇用問題も含みながら、また起こるんだということでは、こんな不安なことはないです。ですから、数字は言えないにしても、ある程度心づもりを持ちながら、ちゃんと構造改善をこれでやれば、輸入輸出も含めて、そして今の過剰設備をこうすることによって稼働率はこのくらいになる、そして雇用はこういうぐあいに守るんだということが、そこの労使がやれることになる。今の答弁だったら不安が残るわけです。 そういう中で、この答申の中にも雇用問題というのが書いてある。具体的にはどうやって守るのですか。というのは、今まで、いわゆる五十八年のときは設備休止ですから、その中における人員のやりくりあるいは新規採用をちょっと抑えることでやってきたけれども、今度はそうじゃなくて全体の中で製油所を幾つかつぶさなければならぬ、そういう形での構造改善になるわけですから、そこにおる人が全部異動できればいいが、そんなことにはなりっこないですね。そういう中における雇用確保というのは、やらす方は一体どういうことを考えているのか。 当然、一つは輸入のかわりに輸出ということもあるし、同時にこの答申の中にもあるように、新しいエネルギーとして、例えば天然ガスからいくメタノールをこういうところにやらせたらどうかとか、あるいは大変優秀な技術者がおるのですから、その技術を生かしたもの、そういう設備投資を一方で業者はやりながら、その地域での雇用を業種転換をやってでも——例えば小名浜に日本化成というのがある。これは私どもの上坂部会長の出身の会社なんですが、ここがいわゆる水素をやめたときに、いろいろ話をしまして、結局あそこはCOMに転換した、全然違う形に。そういう形の中で雇用を守った。まさに雇用を守るということは、そこの製油所を廃止しろというならば、政府もある程度の援助もするし、業者も努力をして、そこで働ける、そういう具体的なものがなければ、言葉でとにかくその製油所を廃止しろと言っておいて、雇用の問題を一生懸命会社はやれと言ったってできぬですよ、損益で考えますからね。そういうことで私は、雇用問題については、それをやらそうとする通産省としては、具体的にはどういうことをやって雇用を守るというお考えを持っておられるのか、その点をお伺いしたいと思います。
○畠山政府委員 委員御指摘のように、今回のこの構造改善は、製油所閉鎖を非常に多く伴うということで、前回の休止というものとは異なるわけでございますので、雇用の問題については慎重な配慮がまず必要であるというふうに我々は考えておりまして、したがいまして、第一は、これは企業の自主性を尊重しなければいけない。この企業の自主性尊重ということは、当然労働問題はまずは労使問題でございますので、労使の間で十分詰めていただいて、雇用上悪影響がないようにしながら、製油所閉鎖なら閉鎖をしていただくということであろうかと思っております。 それから第二には、今御指摘のように、政府といたしましても、この供給計画をつくって設備を認可してきたという責任もございますものですから、政府としても、この構造改善に当たりましての所要の雇用関係の経費、そういったものにつきましてできるだけ助成をしていくということで、今度の予算でも具体的な要求をいたしているところでございます。 また、先生御指摘のように、技術開発の面につきましても、その予算の中で、こういう後ろ向きの閉鎖というだけではなくて、前向きの技術開発、石油の当面の需要開発でございますとか、そういうことも含めました前向きの技術開発の予算も要求をいたしまして、そういう場でも雇用が吸収できるように考えていきたいと思っておるところでございます。
○水田委員 産構法の審議をしたときに、私どもは一番重点は、構造改善によってその企業は生き残れる、しかしそこに働いておる余った人は、それは仕方がないから職を離れてください、それはやむを得ぬことです、そういうことではまさに労働者だけがしわ寄せを食うじゃないか、こうやかましく申し上げたわけです。まさにこの場合も、労使関係だけの問題、労使の間で起こった問題ではないのです。これは国際的な条件と国の施策によって、部長も言われたように、まさに供給計画に基づいて国がほとんど設備の設置から何から認可してきたわけですから、そういう点では、石油価格以上に雇用問題について、石油の構造改善については責任がある。そういう立場で、雇用問題については、労使関係に多くを任せるのではなくて、そういう点での努力をぜひしていただきたいということを申し上げておきます。 それからその次は、石油の備蓄の問題についてちょっとお伺いしたいと思います。 今までともすると、オイルショックのときというのは、値段の問題よりは量の問題、いかに確保するかということ、それからまた高い油を買わされて最終製品にどういうぐあいに価格転嫁していくか、そういうのに時間がかかってきたわけです。主として論議はそういうことになってきたわけですが、一体今石油の備蓄にかけておる、これは国家備蓄もありますが、民間備蓄の経費負担々いうのはどういうぐあいになっておるように見ておられるのか、まずその点を伺いたいと思います。
○畠山政府委員 備蓄の経費でございますが、まず国家備蓄につきましては、六十年度予算で見ますと二千億円弱程度でございます。 それから、民間備蓄の経費負担でございますけれども、これはレートとかいろいろな前提を置かなければいけませんけれども、これもおおむね二千億円程度かというふうに考えております。
○水田委員 量だけではなくて、いわゆる国民がどういうぐあいにそのエネルギーを使うのに負担するかという問題、今の時代まさにエネルギーの大半を輸入する国とすれば、経費負担も考えるところへ来ておるんではないだろうか。これは今国備が六十一年三月末で二千五十万キロリットルですか、最終的には三千万キロリットルにいくということですから、それらを含めて考えれば、民間と国備で油の金利負担その他を含めて恐らく五千億近いものになるのじゃないか。しかも、これは財源というのはいわゆる石油税ですが、これは一つは油が下がったということ、それから円高で、これは数量じゃなくて価格に対して税率がかかるわけですから、これは収入が減るわけですね。減る分を、これは円高じゃなしに、いわゆる油が下がった分で六十年度の分は一・二%上げて、使う方だけをつじつまを合わせたわけですね。それらが全部消費者にかかっていくわけでしょう。そこを、今金がない、ないと言う中で、同じ発想でやっていくということは一体どうなのかということが私は疑問があるわけです。 それからもう一つは、石油は過剰設備を抱えて操業率も非常に低いということで、今は若干様子が変わってきましたが、上期で千七百億の赤字ですね。これは下期になれば円高差益が入ってきますから減ってくるだろうと思うのですが、この負担が民間で二千億というのなら、その分はこれから構造改善をやる、新しい技術開発で投資をやる。そういう点から言えば、大臣が民間活力と言うけれども、こういうペナルティーをとにかく科しておる。そして片一方では民間活力、民間活力、そういうことは言われなくなると思うのですね。ですから、私は石油の備蓄の必要性がない、そんなことは申し上げません。私は必要を認めますが、ここまで民間の業者に備蓄義務を負わす必要が今の段階で——それは全部国民の消費の側に、消費者価格に振りかかってくる。 それからもう一つは、このまま円高でいきますと、また来年石油税のあれを上げないと、金を使う方がつじつまが合わぬということになる。もう一つ言えば、政府が進めておる代替エネルギーの中にはLNGがあるわけですね。代替エネルギーというか、これは援助してでもそっちへ行こうとやっておる。これから一・二%また取っておるわけですね。政策の矛盾も甚だしいわけですね。こういう点から、民間企業、いわゆる石油業界にも大変な苦境の中で努力をしろと言うのなら、またそれなりに縛っておるところを緩める、だから備蓄の義務を幾らか減らすというようなことも、これからの構造改善を進めていく中で大変な赤字を抱えた業界にやれと言うことは大変厳しいことですから、そういう点はぜひ考えてもらいたい。 もちろん、石油の安定供給、それからいざというときの確保ということは私も必要だと思いますが、その範囲内で、例えば極端に言えば、金額で言えば半分ぐらいはとにかく備蓄義務を外してやったらどうか。それはどういうことかと言いますと、エネルギーの多様化と同時にいわゆる供給源の分散化、これは政府も言っておるのですから、それをやったらいいわけです。いまだにまだホルムズ海峡を越えて六十何%というのは常に不安がついて回るわけでしょう。そういう状況が国際的に起こってきているわけですから、そういう形での安定供給の基盤を持ちながら、民間活力ということを言われるのなら、こういう余分の負担を放していく、これは今すぐできぬにしても、検討ぐらいは本気でやってもらいたいと思うのですが、いかがですか。
○畠山政府委員 水田委員から備蓄の問題につきまして従前からいろいろ貴重な御指摘をいただいておりまして、それもありまして、五十八年の八月であったかと思いますが、総合エネルギー調査会で備蓄をどうすべきかということを、やや原油の需給緩和基調を踏まえて検討したわけでございますけれども、我が国の中東に依存した脆弱なエネルギー供給構造体制といったものを是正していくためには、やはり一定量の備蓄が必要である、そしてそれは国家備蓄は三千万キロリットルでございますし、民間は九十日という目標を立ててやっているわけでございますので、それはぜひ維持し達成しなくてはいかぬということになってきておるわけでございまして、私どもはその方針は現在でも変わりはないというふうに考えているわけでございます。 ただ、そのときも、今御指摘の石油税の引き上げ等もございましたものですから、歳出面も合理化をしなければいけないということから、国家備蓄に伴います経費につきましていろいろなところを子細に見まして、合理化を図らしていただいたところではございます。したがいまして、そういった面では今後も一般的に私どもも心がけていかなくてはいかぬというふうに考えておりますし、また民間備蓄につきましては、それ以降少し助成を強化をいたしまして、六十年度予算でも、その助成を若干強化させていただいておるという状況ではあるわけでございます。
○水田委員 これは、後で最終的にこの問題についても大臣に見解を伺いたいと思うのです。 関連いたしまして、ナフサの備蓄義務の問題について伺いたいと思うのですが、今石油化学工業で使っておるナフサについて、IEA加盟国に比べて年間トータルでどれくらい余分の負担をしておるか、まず伺いたい。
○畠山政府委員 御指摘のとおり、我が国ではナフサについても石油備蓄法で備蓄義務が課されておるわけでございますが、ヨーロッパのIEA加盟国はサフサについては備蓄を義務づけられてないということでございます。そこで、その結果どれぐらい日本の方が負担増になっておるかというお尋ねでございますが、無論その備蓄費用につきましては、原油の価格でございますとか、円レートの動向ですとか、個別企業の資金調達のコストですとか、いろいろ異なってまいりますので、一概に金額を申し上げるのは非常に困難でございますけれども、非常に大ざっぱに申し上げさせていただけば、百億円から二百億円ぐらい負担増になっているかなというふうに考えております。
○水田委員 化学工業の収益は大手でも何百億というときもありますけれども何十億ぐらい、百億から二百億というのは余りにも大ざっぱ過ぎるのですね。これは大臣もよく聞いていただきたいのですが、もともとナフサに備蓄義務を課すということは、恐らくIEAの各国もやるだろうということでやったわけですね。フランスは別ですが、IEAの加盟国というのはやらなかったわけですね。今石油化学の原料というのは、一つは天然ガスからくる、サウジなりあるいはカナダなりそういうところ、それから中間物でどんどん入ってくるという形に変わってきた。恐らく原料が半分ぐらいにナフサからいくのは減ってこよう。ナフサでないとできないものもあるわけです。そういう中で、当然競争する場合に、EC諸国からも貿易の自由化が要求されておるわけですから、そういう点ではいろいろな商品の行き来が出てくる。そういう中で自由化を進めるのであれば、この点もさっき言ったように、石油産業と同じように手足を縛っておるものを解き放して、同じ条件で、同じ土俵の上で、その中で企業が自由に競争できる条件をつくらないと、自分で手足を縛って外国にやられて、それは仕方がないということでは、こんなむごいことはないだろうと思うのですね。 ですから、そういう点でナフサについては、まさに備蓄義務は取っ払っても、それは実際企業は動かぬようになれば困るわけですかう、自分のところで手配するわけですから、これは国民生活に直接、例えば灯油がなくなるとかあるいはガソリンがなくなって自動車が走らぬ、そういうこととは条件が違うわけですからね。この点も、民間活力というのであれば、民間に、おまえら外国から輸入もある程度は緩めるぞ、しかしおまえたちの努力でとにかく対抗していけ、こういうのであれば、当然手足を縛っておるものを解き放すべきだ。ただ税金を取ることばかり考えて、あれから取る、これから取って何に使おうということを考えるのではだめなんです。 これは、総理大臣以下が民活民活で、何か口を開けば民活を言うのです。私は民活全部賛成じゃないのですよ。なぜなら公共事業でやるものまで民活と言っているわけですから。しかし通産省はいろいろな企業を指導しておる。民間企業です。それならそれらがやれるような条件というのは一体何だ。例えば電電にしても専売にしても、よそとの競争になる。それなら縛っておる手足を放そうということでやったわけですからね。まさに石油なりあるいは石油化学というのは、そういう点では手足を縛ったままで自由化の波の中に生きていけ、こういうむごいことを言っておるのですから、この金を、石油税を取って何に使おう、あるいは備蓄義務を民間にかけさせて我が方は少しでも出すものを少なくしよう、こういう考え方では日本の産業はこれから国際社会で生きていけません。まずその点を部長の方からお答えいただきたいと思う。最後に大臣にお伺いしますから、これは。
○畠山政府委員 これは水田委員の方が我々よりお詳しいのかもしれませんけれども、石化製品でございましても、洗剤でございますとか、あるいは食品の包装材料でございますとか、農業用のビニールハウスでございますとか、そういった国民生活や産業活動の基礎物資として非常に重要な品目を含んでおるものでございますから、それで実際に石油が足りなくなりますると、そのときには石油の供給はやはり石油会社なりしかるべきところに求められるというのが実態であるわけでございまして、現にそういうことが例の四十八年のときに起こったわけでございます。したがいまして、ナフサにつきましても、灯油などと並びまして、やはり非常に重要な物資であるというふうに私どもは考えさせていただいております。
○水田委員 私は、担当の部長というのは、今省内でそういう合意ができてないから、恐らく従来のパターンの答弁をされるのだろうと思うのです。 大臣、やはり政治家として考えていただきたいのは、例えば石油化学について言えば、今まで日本ではナフサから全部行っておったものが、一つは外国からの中間物の輸入というのは、もちろん向こうの方が電気代その他が安いものですから中間物で入ってくるのがふえてまいっております。それからシンガポールは、これは石油の精製から行きますからナフサから行くわけですが、これとサウジについても、これはいずれもその周辺に売れなかった場合引き取り義務があるわけですね。ですから、それの見通しでエチレンセンターどうするかというのは大変な問題だったわけです。そういうものが入ってくるのは当然考えなければならない。そうすると、いわゆるナフサでじゃないのですね、中間物で入ってくる量あるいはそういうものが半分ぐらいになってくる。しかし、ナフサでどうしても国内でやらなければならぬというのは恐らく半分ぐらい残るだろう、そういう形に変わってきておる。 しかし、備蓄義務は同じというのは、石油と同じじゃないのですが、若干比率は少ないわけですが、そういうことでいいのかどうか。民間活力というのなら、石油化学の大手も、それは昨年は史上空前の利益を上げた。それは条件があったわけですが、しかしそこらも御承知のように、アルミがとにかくトン四十数万円かかるのに二十万円で入ってくる。まさにどうしようもない。そしてアメリカからは、そういう産業に対しても、国が援助して備蓄をやるのはけしからぬということで、それは民間、自分たちで金の工面をしろ、いわゆる債務超過になるような会社がみんなそういう金をどうやって工面しようか、それを面倒を見ているのが、もともとアルミというのは石油化学の会社が持っているところが多かったものですから、そういうところが利益を全部つぎ込んで今やっておるというような中で、一体日本の石油産業の基礎素材の問題については、今そういう点で民活を言われるのなら、政治家として今すぐどうするということは答えられないにしても、課題であるというぐらいの認識は持っていただかなければならぬだろう。 石油については、先ほども申し上げましたが、まさにこれから構造改善をやる。大変つらいことです。そして円高で少しは赤字が幅が減るにしても、大変な過当競争の中で大変な赤字を抱えている。そしてそれでは安定供給が全く損なわれるかというと、そういう状態じゃないわけであります、使用量が全体でふえることはないのですからね。国の計画でも、大体二。四億キロリットルで横ばいでいこうというのですから、全体的にはふえるわけじゃない。だからそういう点で、その負担を少し軽減するというのは、まさに民間活力の活用ということにつながるわけですね。ですから、これは政治家としてそういう点はひとつ認識していただいて、検討ぐらいはするということは考えていただきたい。まずその点を大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○村田国務大臣 水田委員の先ほど来の御質疑を承っておりました。 ナフサの備蓄義務の問題あるいはナフサに係る税負担の軽減等の問題、これは水田委員の述べられたことは一つの御見識として承っておきますが、ナフサ備蓄義務の撤廃につきましては、緊急時における安定供給の確保という基本的問題のほかに、他の油種、他業種との関係など考慮すべきさまざまの問題点がありまして、慎重な検討が必要だと思います。 ナフサの備蓄義務の今後の取り扱いにつきましては、中長期的な視点をも踏まえて、種々の観点から検討を行っていく所存でございます。
○水田委員 事務当局の書いた答弁のような感じがしまして、政治家同士としてやはりそういう点は、日本の産業をどうするのか、お互いに責任持って、とにかくやる気になるようなそういうことをしてあげようじゃないかということで、ぜひお考えをいただきたいことを重ねて申し上げておきます。 それから最後になりますが、冒頭エネ庁の長官に答えていただいたんですが、石油産業の状態というのは、現実に法律ができてから二十三年、オイルショック以来十年の間、大変な変遷があった。附則四条でも、業法見直しを随時やれ、こうなっておるわけですが、やってないわけですね。そしてこれを時限立法で五年間でやろう。それはそれで様子を見る。私はそれは芸のない話だと思うのです。まさに通産省としては、通産行政に責任を負わない態度と言わざるを得ぬと思うのですね。ですから私は、一応今回の場合はそういうもので対処するにしても、この五年間というのは、今まで法律ができてから二十三年、そしてオイルショック以来十年のこの変動、ずっととらまえているわけですから、その先を見通した石油産業のあり方、将来展望、そういうものをやはり通産省がちゃんと持つ。そしてそのときには、それに対応できる石油業法の改正をやるのだ、そのくらいの決意を持ってこの五年間をやってもらわぬと、単にこれを通してもらったらとにかくアメリカからのあれは少しおさまりますということでは、これからの国際社会の中で日本が全体的な産業それぞれが生きていけないし、石油産業も将来に向かって、業者もそれから働く者も、それからこれはSSで働いておる連中がたくさんおるわけですが、そういう連中の不安はいつまでたっても解消しない。とにかく不安の連続で、一体どうなるか。そして大赤字が出たけれども円高で助かった、こういうことを通産省も思い業者も思うようでは、これは不安定産業になってしまいますから、その点は五年間で最大の取り組みをやるということを、これは大臣の決意のほどをお伺いしたいと思うのです。
○村田国務大臣 石油業界を取り巻くいろいろな環境につきまして具体的な御指摘があったわけでございまして、これは一つの非常に見識ある御意見だと思います。 私はIEAの閣僚会議にも出席をいたしましたし、それから我が国を取り巻く石油の問題というのがいかに重要であるかという問題については、水田委員と同じように深刻に考えております。かつては水と同じぐらい安いと思われておった石油が、一次ショック、二次ショックを経て非常な価格の値上がりを示しておる。しかも、日本は大半の石油を中東地域から頼っておった。そして現在でも中東依存度というのは約六割前後ということでありますから、自国にある資源ではございませんだけに、国民生活の基本、国家安全の基本に関する物資として、非常に重要に考えていかなければならぬ。これは今後といえども同様でございますが、これからのエネルギー全体の情勢からいえば、例えば原子力であるとか水力であるとか、その他のいろいろな代替エネルギーの問題などを検討してまいりまして、中東依存度をできるだけ下げていく、石油依存度をできるだけ下げていくということが必要であろうと思います。 それと同時に、石油製品を国際的に日本ももっともっと買ってほしいという欧米全体の要望というものに沿って、石油審議会の検討もあり、そして現在この法律案の審議もお願いをしておるところでございます。しかし、なお五年の間にも、例えば円高基調であるとかいろいろな経済、貿易情勢の変化というものも想像をいたしまして、五年間の時限立法としてお願いをいたしました。もちろん行政当局といたしまして、こういった基本的な問題について、五年の間に考えればいいわという安易な考え方ではありません。そういった客観情勢を踏まえながら、深刻に、そして真剣に検討をして対応をする決意であることを申し上げておきます。
○水田委員 終わります。
○粕谷委員長 以上をもちまして水田稔君の質疑は終わりました。 続きまして、和田貞夫君の質疑に入ります。和田貞夫君。
○和田(貞)委員 我が党の同僚の議員の質問に重複をできるだけ避けるようにして、限られた時間質問させていただきたいと思います。 この暫定法は時限的な措置法であるとはいうものの、これが誤ったならば大変なことになるわけでございまして、今日まで我が国の石油政策として、原油を買ってきて国内精製をやって石油製品を販売するという、いわゆる消費地精製方式を基本にしてきた。その基本にしなければならない理由というのは、これはまた極めて低廉に、しかも安定的に、国民の生活に欠かすことのできない石油製品を供給する、それがためにこの基本というものを守ってきた。今その基本を崩すわけであります。 いかに暫定的な期間とはいえども、その基本を崩すわけでありますから、そのことによりまして将来的に日本の石油産業に大変な影響を及ぼすというようなことになれば、そこに働く多くの労働者の雇用問題にも波及してくるわけでございまして、非常に重要なことであろうと思います。ひいては、国民の生活に及ぼす影響も非常に大事になってくるわけであります。 したがいまして、この暫定法の施行に当たって、将来的に、石油製品を安定かつ低廉に供給するという従来の方針に支障を来すというようなことは絶対にあり得ないんだというように政府の方は言い切れるのかどうかをお答えいただきたいと思います。
○野々内政府委員 石油行政の基本は、国民生活にとって非常に重要な石油製品を低廉かつ安定的に供給をするという基本につきましては、今後とも一切変わりはないと考えております。 従来の消費地精製方式というものもそういう立場に立ってとられた方式でございまして、今後国際化の流れに沿って製品輸入を認めるといいましても、その方がコストが安いという前提で進めるわけでございますので、今回提出いたしました法律も、国際化という事態に対処して、石油を安定的に供給するためには必要な措置という形で御提案申し上げたわけでございまして、基本的な態度につきましては従来と全く変わっていないということでございます。
○和田(貞)委員 法案を提出せざるを得ないようになった事情はあるといたしましても、従来石油業法によって運用してまいった、そして実質的にガソリン、灯油、軽油の輸入を閉ざしておった。しかし、これらの三品を輸入するに当たって、その輸入業者が事実上石油精製会社に限定される、こういうことになるといたしましても、さきの水田議員の質問にもあったわけでございますが、その輸入量のいかんによりましても、やはり国内石油製品の安定供給に全く支障を来すというようなことがないというように言い切れますか。
○畠山政府委員 今御指摘のように、この山さしていただいています案は、三つの要件と申しますか、代替供給能力及び得率調整能力それから貯油能力それから品質調整能力、こういうものをパスした資格のある企業の方が輸入をなさるということになるわけでございますので、例えばガソリンの海外からの供給が途絶えれば代替供給能力を駆使して、原油を輸入して直ちに消費地で精製をする方式に戻りますし、それからガソリンの輸入が多過ぎて国内のガソリンの生産が減りますると、ガソリンは輸入があるからよろしいわけでございますが、ほかの製品の生産も連産品ということで減るという問題につきましても、得率調整能力で対処していただくということでございますし、第一点の原油の供給の手当てが間に合わないというようなときには貯油能力で対処していただくということでございますので、こういう方式でお認め願えれば、御指摘の低廉、安定な供給という目的を達成できると申し上げてよろしいかと思います。
○和田(貞)委員 国民が非常に関心を持っておることでございますが、このことによりましてガソリンの末端価格は必ず安くなる、連産品としての灯油の品不足が生じたりしないで、灯油についてもこのことによって高騰するというようなことがあって消費者に迷惑をかけるというようなことが起こらないということは言い切れますか。
○畠山政府委員 事実上石油精製会社を通じて輸入が行われるということにこの案ではなってもおりますので、急激な価格の変更もございませんから、末端のスタンドでこれが理由となる猛烈な過当競争ということはないであろうというふうに私どもは思っておりますし、また、そうであれば灯油につきましても、急激なガソリンの価格の変更はないわけでございますから、そのガソリン価格が急激に変更してしまった分を灯油の値上げによって回収しよう、そういう動きはなかろうかと思うのでございます。 これから全体として石油産業が国際化に向かうわけでございますので、したがいまして、全般的な製品価格体系が在来のままでよろしいかどうかという問題は別途ありまして、次第に国際化するということはあろうかと思いますけれども、急激に価格変動があって、そのために今御指摘のような混乱があるということはないと考えております。
○和田(貞)委員 なかろうかということでなくて、国民の皆さんが一番関心を持っておるわけでございますので、国民生活に悪影響を及ぼすことのないように、この法の施行に当たって政府自体が責任を持って十分に対処する、こういうようにやってもらいたいと思うわけであります。 次に、これも先ほどからの質問の中にも触れられておったわけでございますが、原油価格の低減あるいは為替差益の発生等によって極めて好条件下に石油業界、精製業者や元売業者が置かれておるにもかかわらず、三十三社中二十三社までが赤字、こういうことは末端におけるところの過当販売競争によるところが非常に大きいということが言えるのじゃないかと思うわけであります。しかし、元売会社の集約化が進んでいく中でむしろこの過当競争に拍車をかけておるというようなことはないか、こういうことについて質問したいと思います。
○畠山政府委員 御指摘のように元売会社の集約化は一段と進んでまいっておりまして、昨年の十一月に一応在来の十二グループから七グループにするということになったわけでございますけれども、その後その中で、大協と丸善でございますが、合併計画も発表されるというようなことになってまいりまして、一段と元売の集約化は進んでいるわけでございます。 ただ、この動きと末端における競争の激化が結びついているのではないかという御指摘でございますが、確かに末端における競争は、元売会社のシェア意識と申しますか、拡販指向と申しますか、そういうものもあずかって原因になっているわけでございますけれども、集約化自体が直接末端における激甚な競争と因果関係を持っているというふうには私ども考えておりません。
○和田(貞)委員 末端の販売業者、ガソリンスタンド業の廉売競争は、石油元売会社のシェアの確保、シェアの拡大、そのために採算を度外視した行き過ぎた元売会社の姿勢というものが大きな原因になっておると断ぜざるを得ないわけであります。確かに約六万店に及ぶ小売販売業者の中には、比較的大きな販売業者もありますが、細々と経営している個人の営業者もたくさんあるわけであります。今私が指摘したようなことで、そういう個人の営業者が非常に悪影響を受けて、閉鎖をしたり、倒産をしたり、それが余儀なくされておる、元売会社のシェア争いによるところの不当な扱いによりまして犠牲になっておる、こういう実情を見逃すことができないわけであります。 既に昨年、通産省が通達を出しまして、仕切り価格以下で販売してはいけない、そしてその場合に元売会社が差額を支払うというような事後調整をやめる、あるいは俗に言うところのマークがえ、過剰勧誘を自粛しなさい、こういう通達を出し、ことしに入ってからもわざわざ元売十二社の社長を呼んで行政指導をやっておる。にもかかわらず現実になおマークがえが行われている、こういう事実はありませんか。
○畠山政府委員 昨年出しました今御指摘の公正競争ルールで、過剰なインセンティブの供与によるマークがえは慎んでくださいということをお願い申し上げたわけでございます。しかしながら、過剰なインセンティブによるものかよらないものかはちょっとよくわかりませんが、現実にマークがえがたくさんあったことは事実でございます。 そういう情勢もございましたものですから、先ほど元売を呼んで指導をしたという御指摘もございましたが、それと並びまして、九月の後半にマークがえに関する措置、転籍に関する措置というものをお願いをいたしまして、マークがえを元売さんが受け入れる場合には一つスクラップを出していただくようにという方針にしたところでございます。 経過措置もございますので、それ以降の数はどうかという点は必ずしもはっきりいたしませんけれども、今申し上げた措置に基づきましてマークがえを行ったケースは非常に数が少ないというふうに私どもは見ておりまして、この措置によりましてマークがえはとりあえず鎮静化をしつつあるというふうに考えております。
○和田(貞)委員 現実の問題としてキロ当たり三万円を出して、私はこの機会に元売会社の名前を出すことは控えますが、集約化を目指す二社のうちの一つが合併条件をよくするために他社系の販売店のマークがえをやっている、こういう不当競争がある。あなた方が直接十二社の社長を呼んで行政指導をやった後におきましてもなおやっているわけです。私はあえて名前を出すことを控えます。そういう現実の姿があるわけですから、そのことによって非常に小さな、経営力のない個人業者までが廉売を余儀なくされているということで倒産をしたり、私の近所でもこの一年間にガソリンスタンドが四つなくなっておる。そういうあおりを食らっておるわけです。まさに元売会社、業界の横暴といいますか、全く不当な勧誘である。これが現実に残っておるということは放置できない。今後これらにつきまして、なお行政指導を聞かないということであれば、そういう小さな販売業者を守るという立場に立ってどういうように処理されるか、この機会にお聞かせ願いたい。
○畠山政府委員 当面は先ほど申し上げましたような措置を見守ってまいりたいと思っておりますけれども、それとは別にこのスタンド業界、流通業界におきましても構造改善を進められまして、集約化なり合理化ということを進めていかざるを得ないという状況ではございますものですから、五十八年に石油流通業界を中小企業近代化促進法の業種に指定をいたしまして、その構造改善を図っていただこうということで、五月に通産省側の計画をつくらしていただきまして、現在業界の方で、業界側のそれを受けての構造改善計画をおつくりいただいておるという状況でございます。
○和田(貞)委員 私は先ほどあえて元売業者の名前を出さなかったというのは、これは別に他意があるわけじゃないのです。この元売業者の名前を出しますと、必ずあなたの方がその元売業者に指導するのじゃなくて、そのニュースソースを探ってきよる。そして販売業者に圧力をかけさすようにしてきよる。現実にきのうもあったんじゃないですか。あったから、私はきょうは言わない。そういう通産省の姿勢というのはまことにけしからぬ、この機会にあえて言っておきたいと思います。きのう、きょうは私はこういうことをやりたいと言えば早速……。そういうような姿勢じゃ、幾らここで答弁されても逆の方向にいく、弱い者いじめをやる、こういうことになることを恐れて、私はあえてその元売業者の名前を出さない。まことにけしからぬというように言っておきたい。 そこで、そういうような末端販売業者への対策ということは、もう既に倒れていっているところもあるのです。末端のそういうか弱い、力のないそういう販売業者への対応、これは全体としての構造改善対策というのが考えられておりますが、特に末端のガソリンスタンド、販売業者に対するところの対応の仕方というものをこの機会にお聞かせ願いたい。
○畠山政府委員 御指摘のように、石油流通業は中小企業が全企業の九七%を占めておりまして、そしてその中でも、経営する給油所の数が一カ所の企業と申しますか、業者の方が七八%を占めるということで、中小零細性が非常に強いわけでございます。したがいまして、そういった中小零細性にも着目をいたしまして、先ほどの構造改善計画その他の運用につきましても十分配慮をしてまいりたいと思っております。
○和田(貞)委員 何回も繰り返しますけれども、販売業者には、十店も二十店も持っているようなそういう販売業者もあります。しかしそれは少ないのです。やはり自分がたまたま土地を持っておった、農地を持っておった、周辺の事情でもう百姓やっていけぬ、だからその土地を利用して、元売業者と話をしてガソリンスタンドを開業するという類が、今も数字をもって示されたように非常に多いわけなんです。これら中小の、中小というよりも零細のそういう販売業者に対する対応策というものをぜひとも早急に進めていただきたいということを申し添えておきたいと思うわけであります。 私に与えられた時間が少ないわけでございますので、次に移りたいと思いますが、一昨年約百万バレルの削減という過剰精製設備の処理が行われた。先ほど水田議員も言っておったわけでありますが、企業ももちろんそうでございますけれども、そこに働いておる従業員、社員というのは非常に不安に駆り立てられておるわけであります。かてて加えて、この法律が通って、いよいよ石油審議会の中間答申によって構造改善事業の指導に通産省が乗り出す、こういうことになりまして、今度は単にその設備の廃棄処理、こういうことだけでなくて、製油所自体も閉鎖するということが含まれてくるならば、地域社会に及ぼす影響というものは非常に大きいわけです。 直接その製油所ではありませんでしたが、瀬戸内のある市長さんとある石油製品を生産しておる企業が撤退するということで一悶着が起こったというようなこともこれあり、確かに製油所がその地域に及ぼす影響というものはあるわけですから、これが撤退するということになりますと、自治体自体もあるいは住民自体も大変なことです。あるいは、その地域の製油所がなくなりますと、それに関連する下請の多種にわたる業者、これにも影響していくわけでありますし、撤退をして従業員の生首を切らないとはいうものの、現実の問題として、他所に、遠隔の地に配置転換ということになりますと、現実的にはそれさえもできないで退社、退職をしていかなくちゃならないというような雇用の問題も起こってくるわけであります。 もともと、日本の石油産業というのは、通産省の手によって石油供給計画というものを毎年立てていって、その策定に基づいて石油業界が供給の責任というものを果たしてきたというのが経緯で、もともと政府の行政責任、政府の石油政策によって今日までの石油産業の設備あるいは許認可等が行われてきたのですから、まさに政府の責任が今日あらしめている。それを業界だけに押しつけて、そして自主的に労使の関係を解決せいとか地域の問題を解決せいとか、あるいは関連企業との間の問題を解決せいというのは余りにも酷じゃないか。私はやはりそういう経緯を考えるならば、政府みずからが自分の責任としてこの問題について対処していくという責任があってしかるべきだ、こういうように思うのですが、その点についての考え方をひとつ述べてもらいたいと思います。
○畠山政府委員 過剰設備の処理の問題あるいは製油所の閉鎖の問題というのが地域経済に非常に大きな影響を及ぼす、あるいはそこにございます関連下請企業へ非常に大きな影響を及ぼす、ひいては雇用等にも大きな影響を及ぼす、これは御指摘のとおりでございます。 したがいまして、この問題につきましては私どもも非常に重要に考えておりますし、また、石油審議会の小委員会におきましても非常に重視をいたしまして、せんだっての答申をまとめるに際しましても、例えば地域の代表の方をお招きを申し上げてその御意見を伺ったとか、あるいは労働組合の代表の方もお招きを申し上げて御意見を伺ったとか、そういう手続も一応踏んでいるわけでございます。その結果、せんだっての答申の報告の中にも「雇用対策、地域経済対策等への配慮」という条項が入りまして、それを受けたような形で今御指摘の政府の責任にも触れておりまして、政府としても助成措置の実施をしなくてはならないということがうたわれているわけでございます。 こういうふうに政府がその責任の一端を担うことになっておりますのも、御指摘のように、こういう石油というやや特殊な製品につきましては、その安定供給のために石油業法で、企業から申請が出されたものについてではありますけれども、設備の認可もしてきておるということもございますし、そういうことも配慮した上で政府の助成を行うべきだという報告が出ておるわけでございます。 それを受けまして、私ども通産省といたしましても、具体的に雇用への影響が生じました際などについて所要の助成措置を講じなくてはいけないということで、現在、昭和六十一年度予算の中で要求をしているところでございます。
○和田(貞)委員 その責任を持つということは、単に助成ということだけでは事を済まされない問題が起こってくると私は思うのですよ。そういうような点につきましては、主体はその業者がやったらいいんだ、政府はその助成をしていったらいいんだということではなくて、今日の過剰設備というのは、政府が許可をし認可をしていったのですから、これは勝手に他の企業のように設備過剰にしてきたのではないのですから、あなた方の方がよっしゃよっしゃとやってきたのですから、これはやはりあなた方の方が責任を持つべきですよ。それは単に助成というようなことで事は済まされない。特に、地域に及ぼす影響やあるいは抜本的な雇用問題というものは、これは企業だけの責任ではどうにもなし遂げることができない面が多数ある、無数にある。助成ということではなくて、積極的にこれに対応していくという考え方の決意を、村田通産大臣、ひとつ述べてもらいたいと思う。
○村田国務大臣 精製合理化を進めるに当たって、雇用との関係、これは非常に重要な問題でございます。和田委員御指摘になられましたように、製油所は、長期にわたって地域経済の発展でありますとか雇用の確保に貢献をしてきたものが多いわけでございまして、こうした製油所の閉鎖というような問題が起こるとすれば、地域経済や雇用に大きな影響を及ぼす可能性があることは委員御指摘のとおりでございます。 したがって、製油所の閉鎖を行うに当たりましては、各企業あるいは各企業グループがこうした影響について十分配慮した上で実施することが必要でありますが、国としても、こうした影響を緩和し、設備処理の円滑な実施が図られるよう支援することが必要であると考えておりまして、例えば、退職金資金に対する低利融資など所要の助成措置を要求しておるところでございます。 基本的に、この石油供給の問題また製油所等の問題につきましては、和田委員御指摘のような、国家的な事情、また日本独自の非常に資源が少ないといったような事情、また、石油が国家の安全保障、国民生活の基底にかかわる物資であるというような諸般の事情がございますので、委員御指摘になられました点はよく理解できるところでございまして、国としても、もちろん自由主義経済体制のもとでございますけれども、できるだけの雇用その他の問題への配慮はしてまいりたいと思います。
○和田(貞)委員 暫定的だとはいうものの、これは一部石油政策の転換なんです。したがって、やはり基本というものは、国民の皆さんに安定的に石油製品の供給を図っていく、そのためには消費地におけるところの精製方式というものが基本である。その一部が、崩れないことはないのです、崩れるのですから、だからそういうような暫定措置というものはできるだけ短期間の間に終わるというようなことでなければならないわけでありまして、それに向けてやはり全力を傾注してもらう。 暫定というのはあくまでも暫定です。措置というのは、これは特別な措置です。これは長いよりも短い方がよろしい。そしてもとどおりの基本に戻すという考え方に立ってもらわなくてはならない。先ほどから質問をお聞きいたしますと、五年で無理であればまた延長することもあり得るというようなことを、おめおめとそういう答弁をすること自体が極めて真剣味が欠けておる。 私は、せっかく出したこの法律が五年におけるところの立法措置ということであれば、やはりその五年以内にきちっとけじめをつけるということに徹してもらいたい、そして国民が安心できるような供給体制が維持できるような、そういう石油行政というものに徹してもらいたいと思うわけです。 これらの点につきまして、もう一度通産大臣の方からその考え方についてひとつ述べていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○村田国務大臣 特定石油製品輸入ということについては確かに暫定措置法でございますが、石油に対する国家の対策という意味では、私は、恒久的な政策の一環としてこの法律をお願いする、こういう考え方でございます。 実は、七月のIEA会議に出席いたしましてから、私はまた、あの日本代表として置かれた非常に緊迫した状況の中から、これはぜひ法律制定をいたしてでも緊急輸入をしなければならぬという決意を持ちまして、石油審議会にお諮りをし、そしてそれが石油審議会の答申として出てまいったわけでございます。 したがって、この法律にかけておる考え方というものは、今後の石油の恒久的な措置というものを考えておるわけでございます。したがいまして、物価の変動であるとかあるいは国際経済のいろいろの問題であるとか、また石油の国際的な需給関係の変動であるとか、そういう可変的な要素を勘案しながら恒久的に政策を検討してまいりたいと思っております。
○和田(貞)委員 ひとつ国民の消費生活に悪影響を及ぼさないように、そして、これもまた先ほども申し上げましたように、零細な販売業者にこのことによって犠牲をひとり占めにかけるというようなことにならないように、ひとつ十分な配慮をしてもらいたいということを申し上げまして、終わりたいと思います。
○粕谷委員長 以上をもちまして和田貞夫君の質疑は終わりました。 引き続きまして、木内良明君の質疑に入ります。
○木内委員 国民の日々の暮らしと消費生活、また経済活動全般にわたって極めて密接にかかわっている石油は、今後も我が国一次エネルギーの大宗を占める重要な物資であり、石油の安定供給は、我が国エネルギー政策及び安全保障を確保する上で最も重要な課題であります。 私は、消費地精製方式を堅持しつつ、国際協調の見地から、石油製品の輸入をある程度ふやす漸進的国際化の道を選択することが国益を守る現実的な姿勢である、このように考えているわけであります。 我が国の石油行政の歴史の中でいわばエポックメーキングな曲がり角に来ているこの時期、通産大臣、大変に御苦労、御努力をされ、御決意もまた新たかと思いますけれども、こうした基方方針を踏まえて秩序ある輸入のために今回の法案の提出に至ったのである、こう認識をしているわけでありますけれども、まずこの点についての大臣の所見を伺います。 〔委員長退席、渡辺(秀)委員長代理着席〕
○村田国務大臣 今、木内委員が御質問の中にお述べになった考え方のとおりであろうと思います。まさに私は、今回の法律の制定は、石油の供給というものにおいてエポックメーキングな事件であると思います。というのは、いろいろな事情がございました。かつて私がイランやサウジアラビアに二十年前に参りましたときに、石油というものはあるところにはいかにあるものか、ところが水はサウジアラビアにはない、やはり彼我の差というものを自分の体験を通じて強く感じたのでございます。それから二度の石油ショックを経て、石油需給関係なりまた国際的な情勢なりというものが非常に変わっておると思います。 したがって、今回の法律をお願いいたしますのは、そうした国際間における日本の置かれた非常に厳しい情勢を認識して、国際化に一歩大きく前進をするという建前でお願いをしたわけでございまして、この法律を可決していただきますれば、今後の石油情勢に対応をして、国民に対し、また国際的にも、的確に手の打てるような施策を講じてまいる決意であります。
○木内委員 これまでの審議の中で触れられました事項についてはでき得る限り重複を避けながら、ポイントについての審議を進めてまいりたい、こういうふうに思います。 初めに、石油の輸入量と供給計画の問題であります。 この法案の成立によって実施されるガソリン等の輸入と石油供給計画の問題ですが、昭和六十年度以降五年間を対象期間としている現在の計画においては、これらの輸入を想定していないわけであります。したがって、現計画を手直しするか別の措置が必要となると思われるのでありますけれども、その際相当量の輸入が確保されるよう計画されなければならない、このように考えます。また、実際の輸入は業者の自主的判断で行われることとなりますし、その集積の結果が我が国全体の輸入量となってきます。一つは、今後の供給計画策定の基本的な考え方についての見解を伺いたい。それからもう一つは、輸入計画の設定に当たっていかなる方法がとられるのか。またこの設定の時期、並びに非公式ながら既に諸準備等は進めておられることと思いますけれども、この進捗状況についてはいかがなことになっているか。以上、お聞きします。
○畠山政府委員 第一にお尋ねいただきました供給計画の策定方法でございますが、供給量は輸入量と生産量の合計ということになるわけでございまして、そういう意味では、内需から輸入量を差し引いたものが生産量、そういうことを基本に供給計画をつくっていくことになるのであろうと考えております。 ただ、今年度にこの法律をお認めいただいてガソリンが入ってくることになりますと、輸入計画のお尋ねでございますが、輸入の量につきましては、五カ年間分をいきなり最初から見通すことはなかなか難しい情勢もあろうかと思いますので、何かそこで暫定的な措置ができるかどうか検討を進めてみたいと思っております。 輸入計画の具体的なつくり方といたしましては、個々の企業の輸入の見通しをまず伺いまして、できるだけそれを尊重していくということでまいりたいと思っております。それから、今の準備状況はどうかという御質問でございますが、私ども正式な報告は無論受けておりませんけれども、相当の数の企業が輸入の開始に向けて商談を含めた具体的な準備を進めていると承知いたしております。 〔渡辺(秀)委員長代理退席、浦野委員長代理着席〕
○木内委員 今の答弁で、五カ年間のトータルのいわば輸入目標の量の設定というものは行わずに、とりあえず年次ごとの計画の策定に当たるという話、これは五カ年間通してそういうことになるのか、あるいは初年度においてこの設定を行い、五カ年の経過的な時期においてトータルの策定に向かうのか、この点もう一度確認をします。
○畠山政府委員 当初、輸入の量の見通しが余りつかない段階に限ってそういう暫定的な措置ができるかどうかを工夫さしていただきたいということでございまして、当初の段階を経まして輸入の量についてもある程度の見通しがつきそうになってきました段階では、御指摘のように五年間トータルの計画についても掲上さしていただきたいと考えているわけでございます。
○木内委員 明確な答弁でしたので了としたいと思います。 なお、この石油供給計画におけるガソリン等の輸入量の性格の問題についてお聞きをします。 すなわち、業者による自主的な輸入が行われるわけでありますけれども、当然今後量の設定が行われる。この設定は考え方として最低限度としての設定なのか、あるいは最高限度としての性格を持つものなのか、これをあらかじめ確認をいたしませんと、輸入業者における設定の数値というものも勢い違ってくる。あるいはまた、この設定した数値によって今後中長期的にこの法律が、五年間ということでありますけれども、この間縛られるのではないかということで、微妙な性格の反映というものが行われてしまう、これをまず確認したいと思います。
○畠山政府委員 石油供給計画に掲上されます輸入量につきましては、今後の見通しを示したものでございまして、あくまでも一つの目安というふうに考えてまいりたいと思っております。そういうことからまいりますと、輸入量の上限ということでもございませんし、また下限ということでもなくて、輸入業者の方は石油供給計画に示された見通しに沿って、それを一つのガイドラインとしながら輸入をしていただくということで、この輸入計画につきましてはそういうフレキシブルなものというふうに観念していただきたいと考えております。
○木内委員 今上限、下限という言葉にかえて目安、ガイドラインという表現、確認をしたわけであります。供給計画における輸入量の総量がこの五カ年でどの程度になるかという目安も実は聞きたいわけでありますけれども、それ以上の答弁は今の段階では無理かと思います。 ただ、目安、ガイドラインということでありますけれども、我が国の国際経済社会における立場、また通産大臣がよく言及されますところのIEAの合意に基づく我が国の姿勢、さらに共同コミュニケに、市場の機能を政策的にゆがめることなしに、需給の実勢に応じて輸入していくよう努める、こういう合意事項、内容があるわけでありまして、この輸入量の設定に際しては諸般の配慮が必要なのは言うまでもないことであります。また、市場の動向に応じて輸入を促進させるという内容のものになっておりますけれども、このガイドラインの持つ性格は、今言われたように目安とガイドライン、まことにそういう表現だったわけですが、大臣としてはこの数字の達成あるいは供給計画における供給量のプラス・マイナスのいわば評価について当然その都度認識をされ、また業者に対する勧告等も行っていかれるわけでありますけれども、この点の配慮はどうなっておられますか。
○畠山政府委員 ちょっと大臣の前に恐縮でございますが、輸入につきましての量自体は御勘弁いただいてありがとうございますけれども、量を判断する目安と申しますか、そういう評価はどういうふうにやるのかということをお尋ねであろうかと思いますけれども、輸入計画自体は、先ほど申し上げましたように、個々の輸入企業の自主性をできるだけ尊重させていただきまして、それを合計したものを原則として掲上していきたいというふうに考えておりますものですから、例えばそれと輸入量が具体的に非常にかけ離れるというようなことになるかどうかというのが、一つの評価の方法であろうというふうに私ども考えております。
○村田国務大臣 実はこの法律案をつくります際に、ジャーナリストその他の方々から、一体輸入量というのはどのくらいだと思っているんだという質問をたびたび受けているのです。しかし、今政府委員からも御答弁申し上げたように、これは非常に予測しにくい、言いにくい問題なんですね。一体どのくらい行ったらいいかという方程式を出すのに変数、X、Y、Zが多過ぎるのです。したがってなかなか答えが出ない。まして、通産大臣というふうな行政の責任者という立場からいうと、数量に対するお答えが非常にしにくいのでございますが、ただ、私が頭の中で考えておりますのは、これは漸進的に行くのが業界のためにもまた国民のためにも一番安定的な供給の道である、こういうことを考えておるところであります。
○木内委員 漸進的というのは、裏を返すと、初年度仮に数%という数値が出る、翌年は漸進的であれば上回る、さらに上回っていく、こういうふうに受けとってしまうわけでありまして、この点は余り議論するつもりは私はありません。ただ、アバウトで聞きますと、総量の供給計画の二%であるとか三%であるとかあるいは五%であるとか、一部マスコミ機関にリークされたようなこともあるようですが、恐らく推測の域を出てこないわけであります。したがって、初年度からさらに漸進をさせていくというふうに受けとめてよろしいのかどうか。これはまた我が国の国際経済社会における立場もこれあり、慎重な議論を引き続いて行ってまいりたい、こういうふうに思います。 実際問題、先ほどの大臣の答弁にもありましたけれども、石油製品貿易の国際化の時代の到来、その名にふさわしい量のガソリンが輸入されるかどうかといえば、今私も申し上げたように、種々この可変数が多いために、どの程度に輸入が行われれば十分であるとか、評価はなかなか下しがたいし、今からまたガイドラインの設定も難しいということであります。石油製品の生産得率や品質を調整する能力あるいは条件というものが具備されて、輸入業者として石油精製会社がこのガソリンを輸入するわけでありますけれども、石油精製会社にとってみれば、その分国内の原油処理量が減って、どうしても自社の精製設備が余ってきてしまうというジレンマは、今回のケースの場合常につきまとうわけであります。 極端に言えば、設備を祭らせるぐらいならば、海外のガソリンが幾ら安くても手を出さない方が得だというような意見も一部あるというふうに聞いておるわけでありまして、そうなると結局、せっかくの輸入解禁というものもかけ声倒れに終わりかねない、こんなふうにも心配をするわけであります。 この輸入業者に対して円滑に輸入するよう努力義務を負わせたり、あるいはいろいろ御苦労はされているようでありますけれども、実際問題は、いわば強力な業界に対する指導というものが大臣から行われなければならないのじゃないか。この点については閣議でも大臣は大分強い決意で発言されているようでありますけれども、この点はいかがでしょうか。
○村田国務大臣 木内委員御指摘のとおりでございます。実は、私の聞いておりますところでは、既に一部の業界では対外的な輸入の折衝を開始しておるということも聞いておりまして、原則としては自由主義経済体制でありますから、政府の干渉する範囲が余り多くならないということはもちろん行政機関の長としての建前でございますが、ただこの製品輸入によって混乱が生じないように、また石油が安定供給していけるようにということを担保するのは政府の責任でございますかう、そういったことを踏まえながら対応しておるつもりでございます。 なお、今お触れになりました閣議におきましても、この法律案提出の際に私は、木内さんの今申されたことを決意として申し述べたところであります。
○木内委員 これは一部報道であり、また事実この法案の準備段階で経過的なそうした作業があったやに聞いておりますけれども、輸入業者を石油精製会社に限定して登録制を採用する、同時に登録業者だけで輸入量が現実問題として十分確保されない場合に、それ以外の業者にも期間を限って輸入できる道を開く措置も検討された、これは部内的、段階的な検討内容だったかもしれませんけれども、結果的にはこうした法案内容になっている。この辺の経緯について御報告を願いたいと思います。
○畠山政府委員 今御指摘のような構想につきましても、数ある案の一つとして部内で検討させていただいたことは事実でございますが、やはり登録を要件としておいて、そしてそれで安定供給が確保されるということを片一方で言いながら、他方でそれを緩和していくというのはなかなか説明が難しいということもございまして、最終的には現在のような案になった次第でございます。
○木内委員 第十条、輸入業者の努力という点でありますけれども、「国際的な石油製品市場の動向に応じて特定石油製品の円滑な輸入に努めなければならない。」こういうことになっておるわけであります。国際的市場動向に応ずる一定の尺度というようなものが計数的に、あるいはデータから既に想定されておられるのかどうか、これも確認したいと思います。
○畠山政府委員 国際的市場動向に応ずると申しますのは、いろいろな意味合いが入っておりますけれども、その中の重要な一つは、できるだけプライスメカニズムを尊重しながらという意味合いでございまして、プライスメカニズムに反して無理して輸入するということは、輸入の努力をするといえども、そういうことまでは努力義務を課しておるものではないという意味合いが含まれておるわけでございます。
○木内委員 次に、五カ年という時限立法になっている点でありますけれども、石油審議会石油部会小委員会中間報告によりますと、「現在の国際石油情勢は、中・長期的に見れば、一九九〇年代には、需給が逼迫化する可能性があると見込まれるが、当面は緩和基調で推移していくことが予想されている。」また、国外からの石油製品の輸入圧力として、中東産油国における新規製油所建設により、一九九〇年までに年間五千万トンの石油製品が出回る、あるいはまた、開発途上国における石油の需要というものが今後急上昇カーブを描いて国際市場における様相というものが変わってくるであろうというような点を勘案されての五年という時限立法だというふうに私は今判断をしているところであります。 また、事実こうした暫定措置法が施行されまして、いわばトライアルといいますか、助走期間がある程度必要であるんじゃないか、現実的に半年や一年あるいは二年近くは新しい局面への対応に時間が割かれるかもしれない、その後また実質的にこれが軌道に乗って、残余の時限、五年以内では短過ぎるのじゃないかという意見があることも承知をいたしております。 また言えば、石油行政については過度の行政介入を避けていわば自主的な活性化、さらにまた一般的な経済社会に対する対応も自主的に行われなければならない、こういう意見もあるわけでありまして、この五年という時限立法という点につきましては、私どもも今非常に慎重な対応を余儀なくされているわけでありますけれども、この点について御意見を賜りたいと思います。
○畠山政府委員 御指摘のようにこの五年間というのは、そもそもガソリンの輸入というものに依存をしてもガソリンの安定供給が確保できるのは、原油が潤沢にあって需給緩和がなされている期間であるというふうに考えております。ですから、その需給緩和がされている期間は、IEAの見通しによりますと八〇年代は少なくとも需給緩和がされておるということでございますものですから、少なくともその間は貿易市場におけるガソリンにある程度依存しても安定供給が確保できるという観点から、とりあえず五年とさせていただいておるわけでございます。
○木内委員 次に、新しいこうした局面における流通の問題について聞きます。 ガソリンを初めとする石油製品は国民生活に不可欠なものでありますし、またその品質の確保と安定的かつ廉価な供給が行われなければならないのは言うまでもありません。石油製品の輸入拡大に当たって、並行して同時に石油業界の体質改善が急がれなければならないと私は考えます。製品輸入が開始された場合、これらが市場に出回るに当たって流通経路に影響を及ぼすことが懸念される、輸入ガソリン等が国内の既存の流通経路を混乱させることにならないか、ひいては消費者の利益が損なわれるようなことがあってはならない、このように思うわけでありまして、この点について見解を伺いたいと思います。
○畠山政府委員 ガソリンの輸入が行われますことによって流通経路に重大な影響を与えてはならないという御指摘、まことにそのとおりでございます。したがいまして、私ども、ここにございますような登録の要件といたしまして、ガソリンの輸入量の変動に応じて他の連産品に影響することなく国内生産量を増減できる能力を有することとか、それから輸入が途絶えた場合には製品または原油の貯油能力を有するかそれに準じた措置がとられていることというような要件も定めさせていただいているわけでございまして、その結果、自主的に精製会社が輸入をしていくということになりまして、今御指摘の流通経路に激甚な影響が及ぶというようなことは回避できるというふうに考えておるわけでございます。
○木内委員 流通経路への影響というものは、一つにはシステムの問題あるいは価格の問題等あるわけでございますけれども、いわば形をとらない心理的な影響というものが実は大きいわけですね。石油業法成立前後の動きもそうであるし、これまでの石油業界における歴史の過程を見ると、これが全部大なり小なり当てはまっているわけであります。今回の場合、国内価格に比較して安い製品が海外から輸入されることになりますと、現下の市況混乱に一層拍車をかけるようになってはならない、こう考えます。 品質や性能に際立った違いがなく、ライバル商品に差をつけるためについつい度を超した価格競争の土俵にずるずると入っていってしまうというのが、これまでのガソリンという商品の性格を反映した業界の歴史であったと思います。安いガソリンに客を奪われるのではないかという心理的な不安が値下げ競争に駆り立てることも心配されるわけでありまして、まずこの点について業界へのしっかりした対応というものが必要なのではないかと思うのですが、いかがですか。
○畠山政府委員 御指摘のとおり、製品輸入の開始に伴います揮発油販売業者の心理的な不安感の点は非常に重要な点であろうと考えておりまして、私どもといたしましては、先ほど申し上げました、この法案で輸入業を登録制にして、適格な輸入主体による輸入を認めることによって既存の流通経路に混乱を来さないようにするということに加えまして、揮発油の販売業の団体の方々にも、これによって心理的な不安を感ぜられることのないよう啓蒙、指導等万全の措置、配慮を払ってまいりたいと思っております。
○木内委員 輸入によってガソリンの価格はどういった変動をしていくか、具体的な見通しはどう立てておられますか。
○畠山政府委員 輸入をいたしますのは今よりは安いガソリンを入れるわけでございますから、コストとしては安くなるということであろうかと思いますが、ただ、実際のガソリンの価格というものは市場の需給条件によって決定されてくるわけでございますので、当面安くなるともあるいは高くなるとも言えないということが一つでございます。 それからもう一つは、繰り返しで恐縮でございますけれども、輸入主体を適格な輸入主体ということに限定をいたしますもので、仮に安くなるといたしましても、急激な低下によって流通業界に猛烈な影響があるというようなことは避けられるということであろうかと思っております。
○木内委員 先ほど供給計画における輸入量の問題についても触れたわけでありますけれども、私は大きな影響は期待できないのじゃないかという判断を現実的にしているわけであります、何%になるかは別にいたしまして。ただ、こうした輸入の自由化に伴う国民的世論の一部には、価格にかなり影響が出るのじゃないか、それも安くなるのじゃないかということがあるわけでありますけれども、今の需給の現実というものは必ずしもそうならないのじゃないか。 しかし、先ほど大臣の方からも漸進的な輸入量の拡大という趣旨の答弁がありましたけれども、初年度あるいは二年目、三年目とある程度影響が出てくるのかなという感じもしているのですけれども、この点はどうですか。
○畠山政府委員 輸入するガソリンのコストが安くなるわけでございますので、長期的に考えさせていただけば価格の非常な安定要因になるというふうに考えております。
○木内委員 逆に言えば、ガソリンが製品として入ってくるから安くなるんだぞというようなことが余り喧伝されますと、また乱売なり不当廉売が始まったり足の引っ張り合いになってしまいますので、やはりこの辺の世論の構築というものは慎重になさった方がよろしいのではないか、こう思いますが、どうですか。 〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕
○畠山政府委員 御指摘のとおりだと考えておりまして、なかんずく現在の市況が非常に低迷している状況でございますので、何から安くなるのかというあたりについても誤解が生ずることのないよう、今後十分努力をしてまいりたいと思っております。
○木内委員 今回のガソリンの製品輸入によって、特殊な流通形態の一つであるいわゆる高い業転物、これをなるべく買わずに済ませる血どめの効果が期待できるんだぞという意見もあるわけであります。販売シェアに比べて精製能力が劣る、いわゆる精販ギャップを抱えた会社は、自社製品で貯えない分を逆に精製能力が過剰な同業他社から買い取って自社系列のガソリンスタンドに流す。年間の総量は百万キロ程度と推定されているのですけれども、この血どめの効果ということについてはどういう観測をしておられますか。
○畠山政府委員 確かに、御指摘のようにいわゆる業転物の価格が非常に高いというときには、それを国内でお買いになるよりも、輸入が今度認められていけば海外から買うというふうな行動に出ることは十分考えられることでございます。ただ、それもおのずから、適格な輸入主体が輸入をするということでございますので、全体として輸入の方がペイすれば輸入をなさり、国内精製の方がペイすれば国内精製をなさるという、輸入と国内糖製との弾力的な組み合わせということが可能となると考えられますので、しかるべき落ちつくところへ落ちつくのではないかと期待をいたしております。
○木内委員 最近に至っても相変わらずガソリン市況の混乱というものは続いているところでありまして、市況の立て直しが揮発油販売業者にとって現在の最重要課題であると私は考えておりますけれども、最近の状況及び今後の見通しはいかがなものか、お聞きします。
○畠山政府委員 ガソリンの市況でございますが、最近のガソリン市況は昨年の末から下落の傾向を示しまして、特に本年の六月以降急速に下落をいたしまして、経済調査会の調査のデータによりますと、十月は九月と同水準の百三十八円パー・リッターということになっているわけでございます。 そこで現在、企業の方でこれでは採算割れだということで値戻しの動きがある。個々の企業が行っておるわけでございますが、御案内の過当競争が依然として続いておりまして、その努力が企業の思うとおりになっているという状況では必ずしもないということでございます。今後、一部で下げどまったところもあるというような報告もあるものですからわかりませんけれども、私ども公正競争ルールの徹底等を通じまして合理的な価格形成が行われることを期待してまいりたいと思っております。
○木内委員 この市況の混乱を是正するためには、昨年十一月に策定した公正競争ルールの徹底がぜひとも必要なわけでありまして、私は四月にも本委員会で、この問題については重大な関心を持ちつつ、経営の近代化、コストの低減策あるいは仕切り価格の事後調整の廃止等、今業界の抱える問題について質疑を行ったわけであります。その後の公正競争ルールの徹底状況及びこれに対する通産省の対応についてまず確認をしたいと思います。
○畠山政府委員 ただいまお話がございましたように、昨年十一月にいわゆる公正競争ルールを策定いたしまして、四点お願いをいたしたわけでございます。 一点は、採算割れ販売をやらないこと、二点は、過剰なインセンティブを供与してマークがえを行わないこと、三点は、仕切り価格の事後調整を行わないこと、四点は、過度の広告を行わないことということであったわけでございます。 率直に申し上げまして、それ以降今日までの、例えば仕切り価格の事後調整の撤廃の状況でございますとか、そういったものの状況は必ずしもはかばかしくございませんで、それに対応いたしますために、ことし九月に給油所の転籍に関する指導を行いまして、給油所のマークがえを受け入れるには一つ給油所のスクラップをお出しいただきたいという措置を講じたところでございます。こういう措置の結果、一応転籍勧誘については現在鎮静化という状況になっているかと思いますが、引き続き公正競争ルールの定着によりまして合理的な取引慣行が形づくられますように、私どもとしてもそれなりの努力をさしてまいりたいと思っております。
○木内委員 今の答弁にも若干ありましたけれども、ことしの八月末に販売担当各社の重役に公正取引ルールの徹底を行った。九月にまた元売各社社長に同じ徹底を行い、今の内容ということでありますけれども、これは通産省の業界に対する一連の指導の動きの中で、今回かなり重大な決意で臨んでおられるのだなという感を私は強くしているわけでありますが、これまでの対業界の活動の中で今回の八月、九月の指導がいかなる意味を持っているのか、この点確認します。
○畠山政府委員 ただいま御指摘の八月、九月の指導の原因になりましたことは二つございまして、一つは、先ほど申し上げました去年の十一月にお願いした公正競争ルールの定着の状況が極めてはかばかしい状況とは言えないということからでございます。 それからもう一つは、この上期の、石油精製企業を含めてでございますが元売さんの企業の経理状況、収益状況が非常な赤字でございまして、当時調査をいたしました段階で、これは見通しの数字を含んでおりますけれども、千三百六十六億円の経常利益の赤字ということであったわけでございます。 それで、この十年間を見ますと、五十年と五十六年にそういう経常収益が赤字ということがございましたけれども、五十年は先ほど御指摘のような石油危機の直後でございまして、原油の価格が高くなったのにそれをユーザーの方に転嫁できないという他律的な要因でございましたし、それから五十六年は円安で大変な為替損をこうむったということであったわけでございますが、今回はそういう他律的な要因、すなわち原油の価格とか円レートとかそういったものは決して不利な要因に働いていなかったにもかかわらず、申し上げたような大きな赤字を計上したわけでございまして、それが元売間あるいは精製会社間の過剰な競争、過当競争に基づくものであろうという認識のもとに八月、九月の要請をいたしたわけでございます。その結果、先ほどの転籍の特別措置も講ずることに相なりまして、マークがえについてはとりあえず鎮静化の様子が見えてきているというのが現状でございます。
○木内委員 この八月、九月の指導の際に、今回の行政指導が守られなければ、石油業法に基づきスタンドヘの仕切り価格に標準価格を設定し、乱売を防ぐことも辞さない構えてあるという報道がなされております。これは一般的な商品市場等とは性格を異にするガソリンということでありますので、この辺にもかなり強い政府当帰の決意を私は感じられるわけでありますけれども、この標準価格の点についてはどういう内容でありましたか。
○畠山政府委員 御指摘の標準価格の問題につきましては、むしろ業界の、少なくとも一部の方々からそういうものを設定をしてほしいという御要請が内々あったことは事実でございます。 ただ、私どもといたしましては、無論、価格に関します政府の介入というのはできるだけこれを避けていくというのが原則でもございますし、また標準価格というのは別に強制力を伴っておりませんものですから、発動をいたしましても単に守られないものになってしまっては意味がありませんので、標準価格を発動するよりも、むしろ、昨年来要請を続けております公正競争ルールの遵守、その他そういった価格に直接介入しないような方向で市況の改善を図った方がいいだろうという判断から八月、九月のお願いをしてきたということでございます。
○木内委員 公正競争ルールが守られない状態が続けば標準価格のあり方というものにも重大な検討が行われなければならない、しかし、自主的な業界の内容改善が行われることが望ましい、こういう答弁だというふうにお聞きしますけれども、それでよろしいか。あるいは標準価格は、言ってみれば、法的拘束力は持たないにしてもやはり切り札の一つであるというふうに私は逆に今感じたわけでありますけれども、どうでしょうか。
○畠山政府委員 石油業法上、標準価格は確かにいわばザ・ラスト・リゾートみたいなものとして定められておりますので、御指摘のようなものとして位置づけていただいて結構だと思います。
○木内委員 最近の市況を見ますと、どう見ても不当廉売としか思えないケースもあると思われます。公正取引委員会にもきょうはおいでいただいておりますけれども、例えば昨年の五月山口県下で、周辺販売店百三十七円、当該揮発油販売業者の販売価格百二十九円等々の実態に対しまして、公取が警告を本年一月二十五日通知しておられる”あるいはまた、まだ確認はいたしておりませんけれども、昨年の五月東京都か町田市における、やはり不当廉売と思われる件があります。この後春については、公取が現在調査中であるということでありますけれども、こうした事例がまだあるわけでありまして、公正取引の確保の観点からも極めて問題であると考えます。公正取引委員会はこの点どういう対応をなさっておられるか、お聞きします。
○厚谷政府委員 お答えいたします。 不当廉売の問題につきましては、主として小売業を対象としたものでございますが、五十九年の十一月二十日に不当廉売に関する独占禁止法上の考え方というのを公表してございます。それによりますと、仕入れ価格を下回っている場合、あるいは廉売がある程度継続して販売されている場合、他の事業者の事業活動を困難にするおそれがある場合というのが基本的に不当廉売になるというふうに考えております。 ただ、このような要件に当たりましても、ほかの要件も考慮しなければならないわけでございまして、生鮮食料品のように品質が急速に下がるとか、あるいは季節商品のように最盛期を過ぎたものの見切り販売であるとか、それから需給関係から価格が低落するという場合もあるわけでございます。 そこで、石油業界の不当廉売につきましても、需給関係からの価格の低落というようなことであるならば、これはなかなか不当廉売に該当しないのではないかと思いますけれども、そのような場合でなく、先ほど私が申し上げましたような要件に合致しておるようなことでありますならば、それについて個別に具体的な情報に接しますと、公正取引委員会としては所要の調査をしたい、このように考えております。
○木内委員 現下のこの市況の混乱状況というものは、元売を含めた企業間の相互不信感に根差すところが大変大きいというふうに思います。こうした不信感を払拭するためにも、私はあえて申し上げたいわけでございますけれども、行政と業界が一体となって取り組む体制を今後整備していく必要があると考えます。この点、まず通産省にお聞きし、あわせて公正取引委員会にも、市況の安定あるいは業界の実態の把握を行うなど、仮にこうした行政、業界が一体となって取り組む体制の整備が行われるとするならば、やはり理解をして、十分にこの対応についても検討をいただきたい。この点、初め通産省、それから公正取引委員会にお願いします。
○野々内政府委員 確かに、御指摘のとおり、現在の揮発油販売業をめぐる市況の混乱のもとには、元売、販売業者を通じます拡販競争と申しましょうか、相互の不信感というものが一つの原因として考えられるということはあり得ると思います。 こういうような状態が続きますと、私どもとしては、今後揮発油販売業の構造改善を進めていきたいというふうに考えておりますので、それを進めるのにもやはり障害になるというふうに考えておりますので、何らかの対応をとる必要があるという認識でおります。 どういう方法がよろしいか、現在検討いたしておりますが、例えば元売、販売あるいはその他の学識経験者というような方にお集まりいただきまして、揮発油販売業の構造改善を進めることが必要である、あるいはどういう形で進めればいいかということについての認識を統一する、あるいは徹底する、まあそういうような場でもつくってとか、一例でございますが、何らかの方法で構造改善を取り進められるような雰囲気をつくってみたいというふうに考えております。
○厚谷政府委員 揮発油販売業におきます現在の状況に対応しまして構造改善が必要であるということについては、私どもも同様でございます。 ただ、構造改善を進める上におきまして、その不信感を払拭するということによりまして逆に公正かつ自由な競争を阻害するということになりますと、これはかえって構造改善を進める上にもマイナスになるようでございますので、私どもといたしますと事業者間に競争制限行為がないように十分注意していくということが基本的な考え方でございます。
○木内委員 公取の方からもそういうお答えがありましたけれども、クリアすべき要件を克服すればこの考え方、また実施というものは可能であるというふうに私は判断をいたしました。したがって、この元売なりあるいは販売業者、加えて学識経験者、構成要員がどういう形になるか、これは今長官の方から一つの考え方としての事例を挙げられたわけでありますけれども、例えば今のニュアンスでお聞きしますと、構造改善推進委員会のような形であるとか、実効の伴うこうした体制の整備が必要であるように私は考えます。これまでのように隔靴掻痒の感を免れ得ないような対応であったりしてはならないわけでありまして、今後よい意味での密接な関係を保ちながら協議を行っていくということ、ぜひこれは申し上げてまいりたいし、突然ですけれども大臣からも二言答弁を賜りたい。
○野々内政府委員 構造改善の必要性についてはもう十分各方面で御認識いただいておりますし、業界にもその機運はあると考えておりますが、何せ御指摘のようないろいろ難しい情勢でございますので、何とかそれを促進する場をつくり、構造改善そのものを推進したいというふうに考えております。近く中小企業近代化促進法に基づきます構造改善実施計画が提出されるという運びになっておりますので、これを踏まえましてその方向で指導をいたしてまいりたいと思います。
○木内委員 新しい画期的な答弁が出ましたので、次に参りたいと思います。 今後の石油産業の国際化に当たって、本法案により流通業に対しては急激な影響が回避し得るものと考えられますが、将来的には流通業の国際化対応も必要と思われます。このためには今言われた構造改善の推進が不可欠でありますけれども、国際化対応ということではどういった見解をお持ちなのか、お聞かせいただきます。
○畠山政府委員 さきの石油部会小委員会の中間報告におきましては、国際化に対応する石油産業の課題といたしまして、木内委員御案内のとおり、石油元売企業の集約化、それから精製体制の合理化、技術開発という構造改善が必要であるという指摘をなすっているわけでございます。 揮発油販売業におきましても、こういう環境の変化に対応いたしまして、効率的な販売体制、それから安定的な経営基盤の確立ということを図っていきますために、設備の近代化、経営の合理化、適正な取引慣行の確立というような構造改善を進めていくことが必要であると考えておりまして、こういう観点から、ただいま長官が御答弁申し上げました一つでありますところの中小企業近代化計画の策定、承認というものを急いでいこうというふうに思っているところでございます。
○木内委員 次に、石油業界の体質強化と精製設備の削減の問題についてお聞きします。 政府は、我が国石油産業の国際化の第一条件とも言える石油精製業界の体質強化を進めるため、三原則を決めております。製油所全体を閉鎖する製油所単位の設備削減、これが一点。それから、石油精製会社の自主性を尊重するということ。さらに設備削減がスムーズに進むように、石油産業構造改善基金を創設して製油所の一括買い上げを行うなどの促進策をとる、こういう内容になっているわけであります。計画によると、石特会計の一部を財源として財団法人の基金を設立する、この基金を財源として設備廃棄費用や製油所閉鎖による退職金の支払い、融資や補助金の形で助成するということのようであります。 先ほどの質疑を聞いておりまして、活性化のための技術開発をやったり、新たな製品の開発を行っていくということでありまして、特にここで問題にしますのは、先ほどの答弁の中で、技術開発の場でも雇用の吸収を図っていくつもりである、こういう答弁があったわけであります。 この石特会計からの基金設立並びに今申し上げた雇用の点、それからこれについては、きょうは大蔵省にはおいでいただいてないわけでありますけれども、大蔵省との折衝が今後ポイントになってくるものと思われますので、この内容、進捗状況はどのようになっているか。特に最後の問題については大臣から承りたい、こういうふうに思います。
○畠山政府委員 御指摘のとおり、石油精製業の体質強化を図りますために、過剰設備の処理につきまして、まず製油所単位での閉鎖原則といいますかそういうことを進める、ただそれは経営にとって非常に大きな問題でございますので、企業の自主性を尊重しながらやらせていただくということ。それから、ただ企業の自主性を尊重するだけではそういった構造改善がなかなか進まないおそれもあるものですから、政府として助成措置を講じていただくという三つの考え方に従って、この石油精製薬の体質強化、設備処理を考えさせていただいているわけでございますけれども、その最後の点の政府の助成を石油特会の中から行う中身といたしましては、精製の合理化対策といたしまして三十四億円ぐらいの要求をいたしております。 それから、御指摘の石油産業活性化対策、技術開発というもので二十四億円の要求をいたしておりまして、この技術開発の中身といたしましては、石油産業の体質強化の技術開発事業といたしまして石油製品の高度化利用技術開発、それから未利用資源利用技術開発等々を進めることにいたしているわけでございます。
○村田国務大臣 今畠山石油部長からお答え申し上げたとおりでございまして、石油精製業界の体質改善を進めていくために過剰設備の処理をしなければならない、また技術開発の推進をしていかなければならない、こういった諸般の施策を進めております。 また大蔵省の関係は、今詳細に石油部長から答弁申し上げたとおり、予算要求をしておるところであります。
○木内委員 最後に製品の品質確保ということについて、確認を一問申し上げたいと思います。 第九条の条文「特定石油製品輸入業者が輸入した特定石油製品で販売しようとするものの品質が当該特定石油製品の使用者の需要に適合していないと認めるときは、」「品質の確保に関し必要な措置をとるべきことを勧告することができる。」というふうになっております。 各国のガソリンが輸入された場合の問題点としては、あえて詳しい説明は避けますけれども、例えばアメリカから有鉛のものが入ってきた場合には、自動車の排ガス浄化触媒を傷め、結果として我が国環境上の規制をクリアできなくなる等々のいろいろな影響が考えられるわけであります。少なくともこの条文を素直に読んだ場合、市場に出回った後でなければ品質の判断ができないというふうに考えられるわけであります。これは、むしろ市場にこれが流れる元栓の段階で品質のチェックが行われ、そして品質の保全というものがこの段階で行われていかなければならないのではないか、このように考えます。あわせて、この条文のとおり施行されるとすれば、だれがどこでチェックをして、この品質の保証はどのように行われ得るのか、この点の確認をしたいと思います。
○畠山政府委員 木内委員御指摘のとおり、輸入のガソリンにつきまして市場に出回る前に品質をチェックした方がいい、市場に出回ってからでの品質のチェックだと、スタンドの数が非常に多うございますから大変であるということは全く同感でございまして、私どももさような考えでございます。 そこで、この品質に関する勧告というか品質の保証の仕方でございますが、私どもは精製業者がまず品質調整能力を持った設備を持っておりまして、そこで輸入をする段階で品質を使用者の需要にマッチしたものにしておく。精製業者の段階というか、輸入業者の段階でそこをチェックをしてしまう。そして流通します段階では、ちゃんとした品質のいいものが流れていくようにするということを本法ではねらいとさせていただいているわけでございます。
○木内委員 以上で終わります。
○粕谷委員長 以上をもちまして木内良明君の質疑は終わりました。 続いて、福岡康夫君の質疑に入ります。福岡君。
○福岡委員 私、今回の法律案を一読してみまして、この法律案は果たして石油製品の輸入の自由化、円滑化を意図してつくられたものであるのかどうか、大きな疑問があります。 また、事実上石油精製業者以外に石油製品を輸入させない法的仕組みは西欧や米国には存在しないことから、いずれそのうち我が国が石油製品の輸入制限のために不公正な仕組みをつくったと国際的批判を受ける立場になるのではないかということ。 またさらに、この法律案は輸入促進に反対であった石油元売業者の大部分の意思が反映したものとなっており、輸入促進に積極的な立場であった需要者の意思が無視されておるのではないかということを私、懸念するものでございます。 以上の三点について、通産省はいかにお考えになっておられるのか、まず冒頭にお伺いいたしまして、随特質疑に入らせていただきたいと思います。
○畠山政府委員 まず、第一点の、この法案は輸入の自由化の方向であるというよりはむしろ規制強化ではないのかという点でございますけれども、これは確かに法の形式面だけをごらんいただきますると、現行の石油業法の届け出制の規制強化ということに見えないこともないかとは思われますけれども。ただガソリン等につきましては、この特定製品三品目につきましては、これまでの石油業法に基づきます勧告制度、それを背景とした行政指導、そういったものによりまして、実質上、全面的輸入抑制という措置を講じてきたわけでございますので、今回この三品目について輸入を初めて認めていくということは、実質的には非常な規制の緩和ではなかろうかというふうに考えているわけでございます。 それから第二点のお尋ねの、石油精製業者以外に輸入をさせないでいく制度は国際的な批判を惹起するのではないかというお尋ねでございますが、これはたまたま先般、この臨時国会にこういう形で法案を出させていただくということを私どもが決めました後に、IEAの理事会が開かれまして、そこで概要の紹介をいたしたわけでございますけれども、その際は非常に好評でございまして、日本が苦しい中でこういう決断をしたことを非常に評価する、あるいは臨時国会へのこの法案の提出を歓迎するという声が圧倒的でございました。確かに、今御指摘なのは、今はともかくとして将来批判を招くのではないかということでございますが、この法案の運用の過ちなきを期しまして、そういった批判がないように運用をしてまいりたいと思っておるわけでございます。 〔委員長退席、渡辺(秀)委員長代理着席〕 それから第三点の、本法案の考え方は、当初反対であった元売会社なりそういった人たちの意思を反映したものであって、そして消費者の意向を無視したのではないかという御指摘に関してでございますけれども、本法案で一定の適格な輸入主体を限定することにいたしておりますのは、何もその輸入主体を保護するという目的ではございませんで、法案に書いてございますように四つの能力で限定をしているわけでございます。 一つは代替供給能力でございまして、これは輸入をしているガソリンの供給が途絶えたときに原油を買ってきて精製するということで、安定供給のために必要だからそういうことにしているわけでございます。 それから第二には、得率調整能力でございますが、ガソリンの輸入が行われて国内のガソリンの生産が減りますると、連産品でございますので、それに伴ってほかの石油製品の生産も減ってしまうわけでございまして、それに伴って輸入がちょうど見合ってあればいいわけですけれども、それが行われないときはそのほかの製品についての供給不安定というものができるものですから、そういった供給不安定がないように、むしろ消費者の要請にこたえるように、そのためにこういう要件を置いているわけでございます。 また、くどくて恐縮ですが、第三の要件であります貯油能力につきましても、先ほどの原油を買ってきて直ちに国内で精製をする、ガソリンの供給が途絶えたときに移送するというのは直ちにはなかなかできにくいものでございますから、そのために特定のバッファーストックを持っていてもらうという観点から絞っているわけでございます。 また、第四の品質調整能力でございますが、これも国内で現在例えば無鉛ガソリンという体制を消費者あるいは住民のためにとっておりますけれども、その体制がもし完全に全部自由で輸入することになりますると、いろいろな人が輸入することになってしまって、無鉛化ガソリンの体制もとれなくなるというようなこともあるものでありますから、むしろ消費者ニーズなりあるいは住民のニーズに適合するためにそういう要件を四つ置かしていただいたというふうに考えておりまして、御指摘の精製業者なり元売の利益を考えてこういう措置を講じたということではございません。
○福岡委員 今いろいろお聞きしておりますと、やはり問題点はあるかのような御発言もあります。こういう産業行政の推進に当たっては、外国と日本、また右から見たのと左から見たのと、また消費者側から見たのと供給者側から見たのと、見方によっていろいろな判断があると思います。そういう点を十分留意されまして行政の推進を行われんことを私、第一段に申し上げておきます。一次に、本法案を見てみますと、どうも外圧に押し切られてできたものと私も思っておりますし、また世間でも見ておりますが、そもそもその発端としては、中東の輸出用製油所から出てくるガソリンをEC、アメリカ、日本が応分に引き取るべきだというEC側の要求があったことを忘れることはできません。中東のガソリンを引き取るという問題は、現在日米貿易摩擦の陰に隠れておるやに見受けられますが、その後どのようになっておるのか、通産省の御説明をお願い申し上げます。
○畠山政府委員 本法案の背景といたしまして、今御指摘の中東の輸出専門製油所の相次ぐ完成、それに伴う応分の引き取りを日本も負担せよということをECが要求してきたというのは事実でございます。その結果、それを踏まえまして、そういった声がIEAの閣僚理事会にも、先ほど大臣が御説明申し上げましたように出てきたわけでございます。ただ、そこはそれをストレートにそのまま受けるということではなくて、IEAの場としては、市場機能を基本として円滑に石油製品が流通する条件を供給の安全保障に留意しながら創出すべしという、そういうコミュニケが取りまとめられたわけでございます。 お尋ねは、具体的な中東の輸出専門の製油所から出てくるガソリンならガソリンの引き取りの問題が今どうなっているかということであろうかと思いますが、二つのサウジの製油所が稼働を始めておりまして、ただ今日ただいまの時点では、それに供給する原油の価格をどういうふうにするのがいいかというような問題もありまして、比較的稼働率が低い状況になっているということでございまして、そういった意味では中東産油国側の不満がその問題についてはやや高まっておるという状況でございます。
○福岡委員 この法案の実施によりまして、輸入業者は海外のスポット市場が高いときでも買い付けしなければならない状態となったり、その結果、石油製品の小売価格が高くなったりして需要者の利益につながらないような状態になるのじゃないか、また、本来安いものを買って安く売るというねらいが反対の結果を生むことになるのではないかということを私は心配するものでございます。 現在ハワイから入ってくるガソリンは、御承知のように一キロリンター当たり五千円ぐらい高いと言われております。この点について通産省はどのようにお考えになっておられるのか、御意見をお伺いいたしたいと思います。
○畠山政府委員 この法案は、基本的に特定石油製品、ガソリンならガソリンの海外の輸出余力の増大に対応いたしまして、諸外因から我が国に対する輸入拡大の要請が出てきたということで、それに対応するものでございますが、市場機能を無視して、そして今御指摘のような高いものも買わなくちゃいかぬというふうには考えておりませんで、例えばこの法案で申し上げて恐縮でございますけれども、十条でも「国際的な石油製品市場の動向に応じて」と、やや抽象的に書いてございますが、これは市場機能を尊重しながらという意味合いも含まれているわけでございまして、高いガソリンを買わせるということは考えていないわけでございます。
○福岡委員 その点につきまして通産省の方も十分御留意願いたいと思います。 この法案の実施によりまして、輸入業者たる精製会社は、従来の石油業者の慣行上実績主義をとっております関係から、少々高くあっても、来年の輸入の枠の確認に備えまして輸入実績を上げていくということが私は考えられるわけでございますが、通産省はこの点についてどういうお考えを持っておられますか。
○畠山政府委員 確かにこの法律の母法が石油業法でございまして、石油業法の適用も輸入業者は該当の部分は受けるわけでございますので、したがいまして、石油業法に基づいて輸入計画を提出するということになるわけでございますが、私どもは基本的には今後各社の自主的な輸入計画、これをできるだけ尊重するという方針にさせていただきたいと思っております。したがいまして、輸入量を実績主義で決めていくというようなことはするつもりはございません。
○福岡委員 今までの通産省の石油行政の推進については、過去の経過を見てみますと、やはり実績主義をとっておられたように私は判断いたしますが、今後の見通しについて、今石油部長の方からそういうことはしないというような御判断と私は判断いたしましたのですが、その点でよろしゅうございますか。
○畠山政府委員 ただいまお答え申し上げましたのは、輸入計画につきまして実績主義をとらないということを申し上げたわけでございまして、輸入計画につきましては、少なくとも各社の輸入計画をできるだけ尊重してまいりたいというふうに考えております。
○福岡委員 ぜひともそういうようにお願いしたいと思います。 続いて、通産省は、石油業法に基づいて石油の需給調整のために供給計画の中の生産計画についていろいろ行政指導をされておられるようでございますが、この点をわかりやすく御説明願いたいと思います。
○畠山政府委員 石油業法には、通産大臣がつくります全体の石油供給計画と、それから個々の精製企業等がつくられます生産計画と二つあるわけでございますけれども、前者すなわち国の供給計画をつくりますゆえんは、特に需給緩和期のような時期に石油製品等の需給のバランスを確保していくための一つの目安としてつくるわけでございまして、それに対しまして個々の企業の生産計画が非常に異なっておるということになりますと需給バランスが合わなくなりますので、現在、需給緩和期という時期でもありますので、石油業法十条に基づきまして御指摘のような生産の指導を需給バランスを図る観点からとっておるということでございます。‘
○福岡委員 この法案の実施後はガソリンの輸入が開始されることになると思いますが、ガソリンの輸入と生産計画の指導とはどういう関係になっておるのか、御説明願いたいと思います。
○畠山政府委員 まずトータルの供給計画の方でございますけれども、そこには、当面はともかくといたしまして、少なくとも若干時間がたちますれば供給計画の中にも輸入量が掲上されるわけでございますけれども、それは全体の供給を示すわけでございますから、需要からその輸入量を差し引いたもの、これを生産と見ていくということになると思います。 ですから、言いかえると、国内生産と輸入の総和が国内総供給として国内需要に見合っていくということが需給バランスをとる道であると思っておるわけでございます。マクロの方はそういうことで考えておるわけでございます。
○福岡委員 それでは、供給計画における生産計画と輸入計画とは別々に掲上することとなると解釈してよろしゅうございますか。
○畠山政府委員 供給計画の中には、現在、例えばナフサについて輸入をいたしておりますけれども、そのナフサの輸入計画と国内生産計画と別々に掲上されておりますので、本件につきましても別々に掲上されるということになっていくと思います。
○福岡委員 では、ちょっと具体的な場合を御質問いたしますが、ガソリンの国内生産とガソリンの輸入は各企業がそれぞれ自由にやっていいのかどうか、この点についてお答え願いたいと思います。
○畠山政府委員 ガソリンの輸入計画につきましては、先ほど御答弁申し上げましたとおり、できるだけ各社の自由なというか自主的な計画を尊重させていただきたいというふうに考えております。 そこで、生産計画につきましては、時期にもよろうかと思いますけれども、全体の需給バランスを図る観点から生産指導を従来同様続けていくということもあろうかと考えております。
○福岡委員 ガソリンの生産とか輸入は各企業それぞれの生産実績や販売量に応じて配分されるのか、今後どういう基準で各企業の生産計画、輸入計画を指導していくおつもりなのか、御見解をお示し願いたいと思うのです。
○畠山政府委員 いずれにいたしましても、法案をお認め願った上での話でございますので、今の内部的な検討状況をお話し申し上げているということで御勘弁をいただきたいと思いますけれども、輸入計画につきましてはできるだけそれを尊重していくということでございますので、無論、過去の輸入実績もございませんので、輸入実績をその尺度に採用していくというようなことは考えないでいくということでございます。 それから生産計画につきましては、かねてから石油審議会その他で精販ギャップの解消と、生産指導をなるべく販売の動向に応じたようにやっていけという御意見もあるものでございますから、できるだけその方向で検討をしてまいりたいと思っておるところでございます。
○福岡委員 今石油部長の方から、この法案が通ってから考える、法律が決定した後にいろいろ指導関係について細則は練る、こういうお考えなので、政策決定者である通産大臣に御見解を求めたいと思うわけでございますが、通産省が本法の政策処理に当たって、ただいま私がいろいろ質問していることは本件の問題の重大なポイントであると私は考えるわけでございますが、事務当局に対して、一般的な消費者保護の立場と申しますか需要者の保護の立場と申しますか、これに対しまして通産大臣として前向きに取り組んでいただけるのかどうか、この点につきまして御見解をお伺いしたいと思います。
○村田国務大臣 先ほど来、福岡委員の御質問に対しまして事務的に畠山石油部長から御答弁を申し上げておるとおりでございますが、実はこの法律案を提出するまでに、先ほど来申し述べておりますような七月のIEAの閣僚会議以来、私そしてまた資源エネルギー庁長官、またスタッフの間で非常に緻密な計画を立てておりまして、これはどうしてもこういった情勢であれば石油製品の輸入に踏み切らざるを得ない、そのためには石油審議会の答申を得てこういうことに進むべきであるという事前の積み上げを、業界、そしてまたいろいろ各方面に打診をしながら積み上げております。 ただ、これは民主主義の制定手続でございますから、国会で制定をしていただくのを待たなければ具体的なことが発表できないのは当然でございまして、したがって私どもとしては、実際そのガソリンを使う国民の立場、そしてまたそのガソリンを精製しあるいは輸入する石油業界の立場、そういった諸般の立場を十分考慮して進めていく決意でございます。
○福岡委員 ただいまの通産大臣の御答弁、需要者保護と申しますか、消費者保護に非常に前向きに取り組ませていただく、こういうように私は受けとめております。今後ともよろしく事務当局の方を御指導願いたいと思います。 次に移らせていただきますが、この法案が真にガソリンの輸入を円滑化するためのものになるためには、それにふさわしい通産省の運用と対応が重要になってくると思います。特に供給計画の算定に当たっては、輸入を促進する方向で対処されるよう、私はここでしかとお願いしておきます。通産省の御意見をお聞きしたいと思います。
○野々内政府委員 石油供給計画を策定いたします過程で輸入の見通しというものを当然設定をしていくことになるわけでございますが、その設定に当たりましては、各輸入主体と申しますか、輸入業者の輸入見通しというものを聴取をいたしまして、その上で諸外国の輸出余力というものも勘案をして、総合的な判断をいたしたいと思っております。 御指摘のように、私どもは本法の運用に当たりましては企業の自主性というものをできるだけ配慮いたしたいというように考えておりまして、ガソリンなどの輸入が円滑に行われるような方向で取り扱っていきたいと思っております。
○福岡委員 次に、公正取引委員会にお尋ねいたしたいと思いますが、この法案について通産省との間で法令調整を行ったかどうか、この点について御意見を伺いたいと思います。
○厚谷政府委員 この法案は競争政策の観点から大きな意味を持つと思いまして、法案作成の過程におきまして、通産省との間で原案を見せていただき、所要の調整を行っております。
○福岡委員 どういう観点から法令調整を行ったのか、ひとつ詳細に御説明願いたいと思います。
○厚谷政府委員 公正取引委員会が関係官庁との間で法案の作成の過程で調整を行いますのは、独占禁止法第一条の「目的」に書いてございます「公正且つ自由な競争を促進」するという観点からでございまして、この法案の作成に当たりましても、石油製品の輸入が円滑に推進されるかどうかという点が重要な点でないか、そのような観点から調整を行ったわけでございます。
○福岡委員 供給計画における生産計画と輸入計画のことについてはいかがでございましたでしょうか。
○厚谷政府委員 この法案には、石油を輸入します業者の輸入量の規制については規定がございません。したがいまして、そういう個々の業者の輸入量の規制については特にこの法案との間では調整ということはなかったわけでございまして、また私どもは、しかしそのような運用が行われるものでないということはエネルギー庁の方から説明を承っております。
○福岡委員 公正取引委員会といたしましては、消費者保護の立場からこの法案の運用について今後どのような観点に立って見守っていかれるのか、ひとつ御意見をお伺いしたいと思います。
○厚谷政府委員 この法律が成立いたしまして運用されましてから私どもとして関心を持ちますのは、先ほどお答え申しましたように、輸入が円滑に推進されるかどうかということでございまして、それにつきまして輸入量の推移等の観点から注目してまいりたいと思っておりますが、さらに独古禁止法を運用する立場からは、石油製品の輸入業者の間で輸入量の制限とか、あるいは輸入しました製品の販売価格についての制限というようなものについての行為が行われることのないように注意してまいりたいと思っております。
○福岡委員 ひとつその点を公正取引委員会としては十分留意して監視の目を光らしていただきたい、かように存じますのでよろしくお願いいたします。 きょう環境庁の方に御出席をお願いしておりましたが、次に環境庁にお尋ねいたします。 この法案には、海外からの粗悪なガソリンが輸入されて国内の市場に出回らないよう、輸入業者の登録要件の一つとして品質調整能力のことが規定されておりますが、自動車公害等の規制を担当する環境庁と通産省との間に法令調整があったのかどうか、この点についてお答え願いたいと思います。
○片山説明員 この法案につきましては、通産省から環境庁に御照会がございました。環境庁としては特段の意見は申し上げておりません。
○福岡委員 この法案の運用に当たりましては、大気保全の見地からどのような要望を環境庁は今後通産省に対しなされるおつもりか、ひとつ御意見をお伺いしたいと思います。
○片山説明員 申し上げるまでもなく、エネルギー供給と環境問題には密接な関連があるわけでございます。今後とも全体として良質な燃料が確保、供給されるよう必要に応じて通産省にお願いしてまいりたい、このように考えております。
○福岡委員 ぜひともそういうようにお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 では、以下、時間の許す範囲内で通産省にいろいろお尋ねしてみたいと思います。 この法案の実施後、ガソリン供給源としてどういう国を通産省としては想定しておられるのか、お答え願いたいと思います。
○畠山政府委員 輸出用の製油所のございますサウジアラビアでございますとかあるいはシンガポール、それから、場所は限られておると思いますが米国の一部、そういうところから輸入される可能性があると考えております。
○福岡委員 では、それらの国々から長期的安定供給の見通しはあるとお考えになっておられるのかどうか、この点について御見解をお示し願いたいと思います。
○畠山政府委員 今お答え申し上げましたうちのサウジに関連するわけでございますけれども、一九八八年までに、中東で合計百二十万バレル・パー・デーの、これは石油製品全体の合計でございますけれども、新規輸出用の製油所が稼働を始めるということでございますので、今後数年間はガソリンを中心に輸出余力が増大し供給余力もあると判断いたしております。 ただ、一九九〇年以降につきましては、不確定要因も多うございますし、IEAの見通しては石油の需給も次第にタイトになってくるということも言っておりますし、また他面、発展途上国におきましてはガソリン等の需要が増大をしていくということもございますので、九〇年代以降のことにつきましてはタイト化する可能性もあるのではないかと考えております。
○福岡委員 国際的批判を受けない程度の特定石油製品を輸入しようとすれば、どうしても、現在の製油所とかの稼働率というのは六〇%と見ているのですが、ますます下がって、国内的には地域経済に及ぼす影響や雇用問題も発生してくるのではないかと私は思うわけでございますが、この点の対策について通産省は検討しておられるのかどうか、この点はいかがでございましょうか。
○畠山政府委員 輸入が行われますると、御指摘のように稼働率が下がり得る要因になるわけでございます。ただ、この法律では、先ほどちょっと御説明申し上げましたように代替供給能力というのを一応の要件にいたしておりますので、輸入量の増加が即ストレートに稼働率の低下につながるということではないわけでございますけれども、傾向として、御指摘のように稼働率の低下になっていくということでございます。 そこで、この問題と直には関係いたしませんけれども、他方私どもは、国際化を迎えて我が国の石油産業の体質を強化するためには、現在石油産業が保有いたしております過剰な設備を処理していかなければいけないと考えておりまして、その際、御指摘のような地域経済への影響それから雇用問題、こういったものが非常に重要な問題になってくるわけでございます。 そこで、私ども政府といたしましても、そういった地域経済への影響をできるだけ緩和するように、また雇用への影響もできるだけ少なくするようにいろいろ配慮もしてまいりたいと思っておりますし、雇用等への影響が最小限になるように具体的な予算要求も六十一年度予算の中で行っているところでございます。
○福岡委員 本法律案の第十条には、訓示規定として登録輸入業者の輸入努力義務が規定されておりますが、通産省の策定した各年度の石油供給計画中の輸入計画に対し、各輸入業者の輸入実績が大きく下回った場合、この第十条の輸入努力義務規定と石油業法の規定する勧告との関係はどのようになるのか、ひとつ御見解を示していただきたいと思います。
○畠山政府委員 先ほどちょっと御説明申し上げましたように、石油供給計画におきます輸入量の見通しの策定につきましては、個々の企業の自主性をできるだけ尊重してその合計を掲上させていただく、こういうことになるものですから、あるいは今御指摘のようなケースがすぐ起こるということではないかもしれませんけれども、万が一合御指摘のようなケースが起こりました際には、一つはこの第十条の訓示規定に従いまして努力をしてもらいたいということになるわけでございます。そこで勧告の規定でございますが、勧告の規定も当然適用になるわけでございます。 ですから、これは石油業法の方に書いてございますけれども、石油供給計画の実施に重大な支障が生ずるというふうな判断が行われました場合には、やはりそういう御指摘のような場合に増量の勧告をするということもあり得ると考えております。
○福岡委員 その場合に、どちらの方を優先させて行政指導を行ってまいりますか。
○畠山政府委員 どちらの方とおっしゃいますのは、恐らくこの勧告の規定どこの努力義務とどちらを優先させるかということであろうかと思いますが、まず企業の自主的な努力ということに期待いたしたいと思いますので、そういう意味では、申し上げれば努力義務が優先すると申しましょうか、努力義務に照らしてまず企業に行動していただくということになろうかと思います。
○福岡委員 私の考えとしてもそうすべきだと思いますので、そういうようにひとつよろしくお願いいたします。 次に、事実上輸入の窓口を精製会社のみに限定した場合に、ガソリンを輸入しようとする本法案のやり方は一つの政策的選択であると思うわけです。この法案を実施してみて、結果的には輸入がふえなくて需要者の利益にもならない、また石油産業の構造改善にも結びつかなかったという状況が生じた場合、その節は抜本的に見直す必要があると私は思うわけでございます。この法案は昭和六十六年三月三十一日までの時限立法となっておりますが、この延長の可能性はどうなのか。聞くところによると、さらに五年延長したいとの通産省のお考えがあるかのように伺っておりますが事実かどうか、この点について詳細に御説明願いたいと思います。
○畠山政府委員 まずお尋ねの、本法案によって事実上輸入の窓口を石油精製業者に限定した結果、実際の輸入が余り行われないということになるかどうかという問題でございますが、窓口を精製業者に限定をいたしましても、生産構成と販売構成との差を埋める必要性もありましょうし、季節的な需要変化に対応して、需要が多いときには輸入に依存するということもございましょうし、また定期点検に際しての補完ということもございましょうから、精製業者に限定をいたしましても実際の輸入が行われることは確実であると申し上げて差し支えないと思います。したがいまして、国際的な摩擦解消に貢献しないということはないと思いますし、また輸入が行われる限りにおいて、品質調整ですとかそういった規定がワークいたしまして安定供給にもなりますから、消費者の利益にも合致いたすと思いますので、御設定のようなケースにはまずならないのではないかと考えております。 それから、延長の点でございますけれども、そもそもこの五年間に限らせていただいておりますのは、石油需給が緩和をして、世界の貿易市場にガソリンその他の石油製品が豊富に出てきて、そこに供給を依存しても、我が国への安定供給上当分支障がなかろうという判断でこの法律を出させていただいておるわけでございます。したがって、その石油の需給の緩和がどれくらい続くかということから考えますと、とりあえず、IEAが言っておりますように、一九九〇年代になるとタイトになるかもしれないということでございますので、その直前くらいの五年間ということでお願いを申し上げておるわけでございます。 そこで、その期間が経過した後どうなるのかということでございますが、私どもといたしましては、石油需給が再び逼迫をしてしまいまして、世界の石油製品市場にガソリンなりがなくなってしまうというようなことでございますと、そもそも輸入というものが課題にならなくなってまいりますので、これはそういう形で解決が図られていくと思います。 他方、石油の需給緩和がその後も続いておるという状況であるといたしましたときには、こういう暫定措置を講じないでもこの法律が求めております経済実態が確保されればこの法律の廃止法を出させていただくということでございましょうし、また、この暫定措置を延長しなければこの法律が目的としている経済実態が実現できないということであれば、そのときの判断によりましょうけれども、延長をお願いせざるを得ないということであろうかと考えておるわけでございます。
○福岡委員 ただいまの御答弁をお伺いしておりますと、石油部長は非常に自信をお持ちで、確実になる、こういうことを言い切っておられますが、経済というのは生きたものだと思います。何が起こるかわかりません。その時点で果たして確実になるという発言が許されるかどうか、私は非常に疑問に思うわけでございます。 時間がございませんので次に移らせていただきますが、現在我が国の石油業界は、収益性のあるガソリンでも思うように利益が上がっておりません。今年度上期の元売十二社、精製二十一社の経常損失は千三百億円に達しておるとのことでございますが、この原因として、五万九千を数えるガソリンスタンドの統廃合の問題が当委員会でも今までしばしば取り上げられております。私、この際、揮発油販売業法を抜本的に見直しまして、ガソリンスタンドの構造改善を緊急に推進する必要が生じておるときょうの時点で思うわけでございますが、この点についていかに考えておられるのか、通産大臣の御答弁をお願いいたします。
○村田国務大臣 福岡委員にお答え申し上げます。 揮発油販売業は、需要の伸び悩みの中で元売企業、揮発油販売業を通ずる拡販指向等によりまして過当競争が激化しておる、これは御指摘のとおりです。こうした状況の中で、揮発油販売業は経営の効率化及び事業の多角化、集約化等に取り組むとともに、合理的な取引慣行の確立等を図ることによって構造改善を進め、自立的で活力ある流通業となることが不可欠だと思います。 このために、通産省としては石油製品販売業を昭和五十八年十一月中小企業近代化促進法に基づく特定業種に指定いたしまして、六十四年度末を目標とした中小企業近代化計画を本年五月に策定したところであります。現在は、業界において構造改善計画の策定作業が進められておりまして、近々その承認申請が通産省に対して行われる予定と承知しております。通産省としても業界のこうした構造改善努力に対して所要の支援を送ってまいる所存であり、今までもいろいろと指導しておるところでございます。 また、揮発油販売業法については、従来より揮発油販売業の構造改善対策の早急な推進等の観点から抜本的に改正すべしという議論があることも承知しておりますが、法改正問題につきましては、中小企業近代化促進法に基づく構造改善の進展ぶりなど、諸般の状況を踏まえて、専門家等関係者の意見も聞きながらその必要性等について幅広い観点から検討してまいる所存でございます。
○福岡委員 今非常に前向きの御姿勢を示されまして、私非常にありがたく思っております。ぜひとも御推進のほどお願い申し上げまして、次の問題に移らせていただきます。 石油業法が根幹とするいわゆる消費地精製方式というのは、昭和六十年九月十二日に出されました石油審議会の中間報告にあるように、高度成長期における我が国産業構造の高度化や国民生活の向上に必要なエネルギーの安定供給を可能としたことの役割は私としては評価しております。しかしながら、今日の石油製品貿易の拡大化の中にあっては、この方式を硬直的に運営していくのではなくて、輸入拡大傾向と調和する柔軟な消費地精製方式に改めていくことが時代の要請に即応すると私は思いますが、通産省のお考えはいかがでございましょうか。
○野々内政府委員 御指摘のとおりかと思っております。我が国では原油を持ってくる消費地精製方式が最も効率的、経済的であろうということで従来進めてまいりまして、この方針は諸外国も同様かと考えておりますが、最近の製品貿易の動向を見てまいりますと、必ずしも硬直的な消費地精製方式をとる必要はないという判断をとっておりまして、今回の法律を提案申し上げたバックもそこにあるわけでございます。 ただ基本的には、消費地精製方式が基本にあるというのが安定供給あるいは効率性からいいのではないかと考えておりますが、かたくなにそれに結びつくということではなしに、消費地精製方式を基本としながらも、国際的な製品貿易の動向を見ながら効率的かつ安定的に石油製品の供給をするには何がいいかという観点から今後取り進めていきたいと考えております。
○福岡委員 エネルギー庁にお尋ねいたしますが、御承知のように、国が大いに指導的立場で産業推進を行う、例えば電力料金とか、それから今回の法案の対象になる石油業界というのは、政策官庁の意思が大きく響く業種でございます。そういう業種の中にありまして、石油製品の末端価格に対する、一般需要者に対する還元につきまして、為替差益等について、ほかの業種と違いますのでやはり積極的に取り組まなければいかぬと思いますが、石油業界においても、この業法の推進に当たって、先ほども石油部長の方から確実にという御発言を受けておりますので、そういう場合の消費者保護の立場から、そういう末端価格に対する指導の取り組みについてエネルギー庁の姿勢をひとつ御説明願いたいと思うわけでございます。
○畠山政府委員 石油製品の価格は、公共料金を持っておりますものの価格と異なりまして、まず基本的に、やはり市場でプライスメカニズムに基づいて決まっていくということであろうかと思います。確かに石油業法にも標準価格とかいう制度もございますから、そういうものを発動いたしました段階では御指摘のようなことになろうかと思いますが、一般的には価格への政府の介入ということは避けておる。石油については市場をして価格を決定せしめるという原則でまいっておりますので、円高のメリットの点についてもそういうことがまず基本であろうかと思います。 しかしながら、当面、石油産業は先ほど御指摘のような上期膨大な赤字ということになっておるものですから、円高メリットの還元というのも、まずその赤字を埋めてからやっていくということにならざるを得ないのかなと私どもは考えております。いずれにしましても、これは市場が決めることであると考えております。
○福岡委員 今御説明の趣旨はよくわかるのです。資本主強経済のもとで需要と供給のバランスの上に価格が形成されるというのは、これはもう当然そうならなければならぬということはよくわかっておるわけでございます。ただ、私が今指摘しましたように、電力料金とか石油業法という大きく政策官庁が動く業種の製品については、やはりある程度の調整が必要ではないか、同じように考えるべきではないのじゃないかということを御質問申し上げたわけで、ちょっと質問に対する趣旨が外れておるのではないか。それは私だって、需要と供給のバランスの上に価格が形成されるというのは当然のことで、そういうことはわかり切っております。
○畠山政府委員 恐縮でございますけれども、今御指摘の電力料金につきましては確かに価格自体にも政府が介入するということになっておりますけれども、油業法は比較的ソフトな体系になっておりまして、政府が介入をいたしますのは、先ほどから出ております供給計画でございますとか、それを受けての生産計画でございますとか、あるいは設備許可でございますとか、そういう限定された事項に限られておりまして、価格の点につきましては、先ほどちょっと触れましたように、確かに標準価格という規定がございますけれども、これは例外的な場合でないと発動いたしませんので、したがいまして市場をして決めさせるという原則にさせていただいておるということでございまして、そのかわり円安のときにも値上げ指導というようなことは差し控えさせていただいておるということでございます。
○福岡委員 今のお話を聞いていると、円安のときには値安指導——今何とおっしゃいましたかね。
○畠山政府委員 値上げ指導……。
○福岡委員 当たり前のことだ。値上げ指導をしてたまるものですか。そんなことをお言いになるのがおかしいのであって、そういうことをお答えになることはないと思う。 最後に、村田通産大臣にお聞きします。 日米貿易摩擦の解消に、アメリカから輸入するガソリンがどのように役立つのか。昭和六十年度の供給計画は三千六百十万キロリットルと聞いておりますが、その三%を全部アメリカから輸入したとしても百万キロリットル、たかだか約二億ドルでございます。これでも貿易摩擦の解消に役立つと大臣は思われますか。 今まで質問をしましたように、供給計画の策定や生産の指導を含めて、できるだけ行政介入を排して企業の自主性にゆだねる方向で今後行政指導を行うことが適当だと私は考えておりますが、これらの点について通産大臣の御所見を最後にお伺いいたしまして、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。
○村田国務大臣 ガソリン等の輸入の開始の問題は、実はIEAの閣僚会議を一つの出発点にして今回の法律改正になったことは先ほど来申し上げておるとおりでございます。これは、いわゆる国際石油製品需給に起因するエネルギー政策上の問題でありまして、いわゆる日米間の貿易摩擦問題を基本的に出発点とする考え方とは別次元の問題だと承知をしております。ただし、実は七月のIEAの閣僚会議以前から、製品輸入をしなければならぬという国際世論がありまして、それに対して日本が非常に的確に対応したということで、アメリカにおいてもECにおいても、この対応は非常に高く評価をされておるというふうに聞いております。 ただ、福岡委員おっしゃいましたように、石油供給計画策定において各企業の輸入見通しを基本とするなど、本法の運用に当たりましてはできる限り企業の自主性を配慮していくつもりでございます。 なお、今後の石油政策の推進に当たっては、石油の安定供給を図る、これを第一義といたしまして、政府として所要の関与や調整を行いながらも、一方においては市場メカニズムの尊重にも配慮してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○福岡委員 ひとつ大臣、今御答弁されましたように、そういう姿勢で今後とも産業行政の推進に御努力されんことをお願いいたしまして、私の質疑を終わらせていただきます。
○渡辺(秀)委員長代理 次に、宮田早苗君の質疑に入ります。宮田君。 〔渡辺(秀)委員長代理退席、田原委員長代理着席〕
○宮田委員 我が国は、石油の安定的かつ低廉な供給の確保を図る見地から、消費地精製方式を石油政策の基本としてきておるところでございます。その補完として重油、ナフサ、LPGの輸入を行ってきたもの、こう理解をしております。 しかしながら、最近におきます国際石油需給の緩和基調のもとで、中東産油国によります製油所の本格的な稼働によって、その集中的流入を危惧するアメリカ、ヨーロッパ等から、一部の石油製品を輸入していない我が国に対しまして、その輸入の道を開くよう要請がなされておりまして、本法案はそのような国際的な要請にこたえ、その輸入を円滑に進めるため提出されたもの、こう認識をしておりまして、この認識の上に立って、これから若干の質問をいたします。 何しろ、前の六人の方々が質問をなさったわけでございますから、私が質問いたしますのも多分に重複する面もあろうかと思います。その際は時間の節約も含めて簡単にひとつお願いを申し上げたい、こう思います。 まず最初に質問いたしますのは、本案を提出するに至りました背景です。特に国際的な動向について説明をしていただきたい、こう思います。
○村田国務大臣 この問題は非常に重要でございますから、また最初の質問でもありますから、やや詳細に経過を申し上げたいと思います。 具体的に申し上げますが、実はことしの五月、ボン・サミットに参りました際に、バンゲマン西独経済大臣と私とが食事をしていろいろな両国の経済問題、貿易問題を打ち合わせました。そのときバンゲマン氏は、実はIEAのシュテーク事務局長とつい二、三日前に相談をしたところ、石油製品輸入について日本はこの次の七月のパリの会議では袋だたきになる可能性が非常に強い、それはどういうことかといえば、日本は石油の製品輸入について今宮田委員が御指摘になったようにガソリンの輸入をしていない、これはヨーロッパでもアメリカでも見られないことである、したがってこのことについての思い切った対応をしないと国際的な孤児になる、こういう非常に強い指摘がありました。 私はそのことを大変憂慮いたしまして、資源エネルギー庁長官以下の私の信頼いたしますスタッフと相談をしたわけでございますが、七月のたしか九日がIEAの閣僚会議だったと思います。それに先立つ二日ぐらい前にパリに出かけまして各国の対応を探らせましたところ、まさにそのとおりである、日本が国際的な孤児になる可能性がある、こういう報告が返ってまいりました。したがって、今申し上げましたバンゲマン西独大臣、それからアメリカのヘリントン・エネルギー省長官あるいはECのモザール委員、シュテークIEA事務局長等々と事前に個別に会談をいたしまして、日本としてはこの国際的な石油情勢にかんがみ誠実に対応するので、明日あるいは明後日の閣僚会議においてひとつその日本の立場を考えて対応してくれ、こういうふうに頼んだわけでございますが、そのとぎにおいては、例えばアメリカのヘリントン長官は、本来自由主義貿易であるべきである、それを輸入をしないというのは国際的な経済の慣行に反するのではないか、到底納得できない、この問題についてはもうここで相談するのはやめようというぐらいに非常に強い態度でございました。 そして、七月九日でございましたか、夜二十数カ国が集まりまして国際会議をやりましたところ、その席上は各国大臣だけしか原則として入れない、通訳以外は入れないという席上でありましたが、オランダのアルデンネ副首相が議長になりまして会議を進めたところ、まさに二十数対一ということで、会議の内容は石油問題、しかも製品輸入問題に限られるような形勢さえ示したわけでございます。したがって、私はそのときの四時間ないし五時間のワーキングディナーというものを本当に忘れ得ないぐらい苦しい思いで対応したのでございます。 乱やここにおります野々内長官と畠山部長との相談では、何としてもここで国際的なエトランゼになってはならない、日本が孤立してはならないというところから必死の対策を考えまして、帰りましたら石油審議会に語る、ただ自由主義開放体制というようなことをコミュニケに採択をすることはやめてほしいということで、いよいよ閣僚会議に臨んだわけでございます。 その結果、時間の関係で詳述を避けますけれども、最初日本が全く孤立をしていた状態から、アメリカ、西独あるいはECその他各国がだんだん日本の立場に協調いたしまして、コミュニケの内容そのものを、市場原理、市場メカニズムに従ってこの問題に対応するといったような日本の案を取り入れたコミュニケを採択することに同意をしていただいたのであります。そうした欧米諸国との相談の経緯から、私は帰りまして直ちにこれに誠実に対応しなければならないということで、石油審議会あるいは関係者に申し上げたわけでございます。 それに非常に理解を示していただいて、率直に申し上げますとこの法案提出ということになったわけでございますが、このことについての国際的な反響は幸いに非常に良好でございまして、日本は誠実に対応した、ただ実際はそれによって製品輸入をどうやってしていくかということがこれからのポイントであるから、それを見守ろうという状態になっておるわけでございます。このことがこの法案をこの国会にお願いした最も大きな理由であります。
○宮田委員 そこで、この法案はこれまで輸入を行ってこなかったガソリン、灯油、軽油の輸入を開始するわけでございますが、これを円滑化するための条件整備を図るために立案されたものと思いますが、石油業法の関係はどうなるものか。また、なぜ現在輸入がなされておりますナフサ、重油のように石油業法で行えないのか、この点について御説明を願いたいと思います。
○畠山政府委員 この措置は、石油需給が緩和をしております間の暫定的な措置として御提案を申し上げておりますものですから、石油業法は見直しの規定こそございますけれども恒久法でございますので、石油業法の中で本措置をお願いするのは適当でないとまず考えたために、石油業法になってないわけでございます。 次に、石油業法の中でナフサ、重油のようにやることはどうかという点でございますけれども、このガソリンの輸入の場合には、今度お願い申し上げておりますような三つの要件に適合する輸入主体での輸入を実施するということが私どもの案でございまして、その輸入主体をそのように限定いたしますことは、この石油業法で今まで抑えておった行政指導を緩和するという形ではなかなかやりにくいために、そこは法律的にきっちりした方がいいということで、石油業法のナフサの例などによらずに、こういう形で提案をさせていただいているわけでございます。
○宮田委員 もう一度ちょっとお伺いしますが、ガソリン等の輸入主体を精製業に限定するため今度の法案が必要であるとする考え方には理解はできるわけでございますが、石油業法の改正でも可能ではなかったか、こう思いますが、その辺はどうです。
○畠山政府委員 そこは御議論のあるところではございますけれども、石油業法の規定が、見直しの規定こそございますけれども、一応恒久法になっておるものですから、石油業法の改正をして恒久的に本件の措置を位置づけるのは、本件の暫定的な措置としての性格からいかがかということで、別法にさせていただいているわけでございます。
○宮田委員 さらに関連をして、石油業法の附則の第四条の法律の検討条項を考えますれば、今回の暫定措置の内容も同法に規定をして、情勢の変化に応じて将来必要があれば改正すればよいじゃないか、こういうふうな解釈もできるわけですが、その辺はどうですか。
○畠山政府委員 御指摘の石油業法の附則第四条の法律検討条項は、中長期的な基調の変化に対応してこの石油業法の見直しを行うということでありましょうから、最初から臨時、暫定ということでお願いしているものを、この附則で読み込んでいただいて恒久法の中に入れさせていただくのはいかがかということで別法にさせていただいているわけでございます。
○宮田委員 石油業法では法律的に石油製品の輸入が原則自由となっているものを、本法案では輸入業者について登録制とすることは、規制緩和を推進しております政府の基本方向に反することにならぬかどうかということについてお願いします。
○畠山政府委員 確かに御指摘のように、この法案で特定石油製品輸入業を登録制といたしますことは、形式的には現行石油業法の届け出制の規制強化というふうに見えないこともないわけでございましょうが、御案内のとおりガソリン等の輸入につきましては、これまで石油業法に基づきます勧告規定、それからそれを背景としました行政指導ということで、実質上全面的な輸入抑制をやってまいったわけでございまして、そういうものを今度はこの法律によりガソリン等の輸入を認めていくということでございますので、実質的にはむしろ大幅な規制緩和であると私どもは考えております。 また、この私どもの考えは海外にもそのようなものとして評価をされておりまして、IEAを初めとします国際機関あるいは欧米諸国からもこの方針が高く評価されているところでございます。
○宮田委員 この法案は六十六年三月三十一日までの時限立法ということになっております。六十五年度末で五年間ということですが、ちょっと短いじゃないかという意見もあるようです。したがいまして、この法案が失効するまでの間に石油製品の完全自由化に適切に対応し得る石油産業の構造改善が完了するという見通しを立てておいでになるためかどうか、そして今後の石油産業の体質強化の推移を見た上で、場合によってはこの法案を延長することも考えておいでになるかどうか、この点について質問いたします。
○畠山政府委員 この法案を五年間の暫定措置法とさせていただいております主な理由は、石油の需給緩和の状況からガソリンが貿易市場に出てまいりまして、その貿易市場に出てきたガソリンの供給に依存をしても安定供給上支障がないであろう。ところが、需給緩和の状況が八〇年代続くことはどうも確実らしいけれども、九〇年代になると、IEAの見通し等では次第に需給が逼迫化してきますということが言われているものですから、とりあえず需給緩和が確実な期間ということで五年間お願いをいたしたわけでございます。 ただ、今お尋ねのその間は構造改善をやる期間かという点でございますが、私ども石油産業の構造改善は一刻も早くなし遂げなければならないというふうに考えておりまして、とりあえずその中核でございます設備処理等の構造改善は、来年から三年間の計画で進めさせていただきたいと考えておるところでございます。必ずしもこれが理由で五年間と限ったわけではございませんけれども、構造改善の方は構造改善の方でそういう期間で達成をきせていただきたいと考え、目標を立てているわけでございます。 そこで、この法案が切れる期限が来たときにどうなるのかというお尋ねでございますが、その点につきましては、御指摘のようにこの法案の期限が参りましたときに適格な輸入主体による輸入が実態として定着をいたしまして、こういった法律が必要ではないというほど実体経済的に定着をいたしますれば、延長ということはなくて済むわけでございましょうし、他方それが定着をしないということでございますれば、その時点の判断にもよりましょうけれども、延長をお願いするということになろうかと考えております。
○宮田委員 ところで、この法案の枠組み、我が国のガソリン等の輸入方針について諸外国等に説明されていると思いますが、その反応について御説明をしていただきたい、こう思います。
○畠山政府委員 第一に、この法案の枠組みを形づくりました石油審議会の石油部会小委員会の決定の内容につきまして海外に説明をしたわけでございますけれども、その際、例えばアメリカからは、自由貿易のために努力をしている米国にとって非常な贈り物であるという評価を受けておりますし、それからEC等も非常に高く評価をしたわけでございます。 次に、この法案自体でございますけれども、たまたまこの法案の概要が決まりますころにIEAの理事会がございまして、そこに概要を説明する機会があったわけでございますけれども、その際もECは、臨時国会への早急なこの法案提出を評価するということを言っておりますし、それからカナダあたりも、本件の取りまとめについてはいろいろ大変な日本政府の努力があったと思うということで、高く評価をしてくれているわけでございます。またアメリカも同様でございまして、この法律で市場メカニズムを基本とした取引が行われることになるのは非常に望ましいということを言っております。またIEA事務局長も似たような評価の声明を発表しているところでございます。
○宮田委員 この石油製品の輸入に対します主要先進諸国の法制面それから制度面はどうなっておるかということと、法案の内容で、諸外国と比較してみて自由化の程度に大きな違いがないかどうか、この点についてもちょっとお聞きします。
○畠山政府委員 諸外国の石油の輸入法制でございますが、フランスにおきましては輸入許可制がとられておりまして、その他スペイン、スイス、オーストリア、フィンランド等におきましても石油製品の輸入の許可制がとられておるわけでございます。 ただアメリカは、一九八一年までは制限をいたしておりましたけれども、それ以降は制限を撤廃いたしております。 それから英国、西独等につきましては、石油製品の輸入法制については特段の制限はございませんが、ただこちらは国策会社、BPも国策会社でございますし、それから西独にも国策会社がございまして、製品マーケットにある程度関与をしておるということにもなっております。 また、実際上輸入を行っております企業を見ますと、米国その他、メジャー、石油企業が石油製品の輸入を行っているというのが大半という実情であろうかと思っております。
○宮田委員 この法案が成立いたしますと、近いうちにガソリン等の輸入が開始されることになるわけでございます。そこで、品質、価格、量的な面から我が国に対しまして供給できる相手国及びその量等についてどのように予想していらっしゃるか、この辺をお聞きします。
○畠山政府委員 まず相手国でございますが、品質の点もございますものですから、無鉛のガソリンを供給できるような相手国といたしましては、サウジアラビアですとかシンガポールですとか、あるいはアメリカの一部ですとか、そういったところであろうかと思っております。 それから量でございますが、量は、まことに恐縮でございますけれども、事前に私どもの量的な感じを設定するというよりも、できるだけ企業の輸入計画、輸入見通しを尊重いたしまして、その合計を総体の輸入量というふうに少なくとも最初の段階では観念させていただきたいと思っております。したがいまして、量的な見通しは今のところついておりません。
○宮田委員 ECのレポートによりますと、一九九〇年には中東産油国の製油所から世界の石油製品市場に出回ります製品の量が年間五千万トン、こういうふうに言われております。そのうちの二千万トンはECで、残る三千万トンを日米で受け入れてほしい、こういうふうにECは言っておるようでございますが、これは事実かどうかということ。それから、日米間ではこの問題についてどのような話し合いがされておるか。さらに、五千万トンの石油製品の油種別の量はどうか。あわせて説明をしていただきたいと思います。
○畠山政府委員 まず、ECが、五千万トンのうち二千万トンを自分で引き取って、残りの三千万トンを日本とアメリカで引き取れと言っていることが事実かどうかという点でございますが、ECは確かに五千万トンが全体で出てくるという予測を立てております。そして、自分は輸入の見通しとしては二千万トンぐらい入れるだろうということを言ってはおりますが、差し引き、残りの三千万トンを日米が引き取れという直截な主張をいたしているわけではございません。ただ、そういった量的な問題を離れて、相互に公平な分担をしていこうよということを提言しておるということでございます。 それから、アメリカと日本との話し合いという点でございますけれども、アメリカはベネズエラでございますとか中国でございますとか、そういったところからガソリンなりガソリン基材の輸入がふえておりまして、アメリカの一部に輸入制限運動が起こっておるものでございますから、アメリカの政府としては、その輸入制限運動を抑えていきたいという観点から、日本も自由貿易でやってほしいということを、アメリカの中で特に議会の証言等で政府関係者が言っておったということでございますし、また先ほど大臣が御説明申し上げましたIEAの閣僚理事会の席では、私どもにもそういう意向を表明したということでございます。 ただ、その後いろいろコンタクトをECそれからアメリカとも行ったわけでございますが、先ほどちょっと触れましたように、こういった中間報告による輸入方式、本法案に盛られております輸入方式については異存がなくて、非常に賛成であって、早く実施してほしいという立場をとっているわけでございます。 それから最後に、五千万トンの油種別の内訳というお尋ねでございましたけれども、これはどうもかっちりしたものを言っているわけじゃないようでございますが、中東が建設する設備の種類から見て、理論的には重油が二六%、軽油とかディーゼルとかいうのが三三%、ガソリンが一三%、その他が二八%という分析をECはいたしております。
○宮田委員 次に、ガソリン等の輸入量をどの程度見込んでおられるか。例えば六十一年三月までの量と六十一年度以降をどの程度と考えておいでになるか。この石油供給計画の策定に当たって政府みずからが目標量を定める必要があると思いますので、その手順、方法、量について説明をしていただきたいと思います。
○畠山政府委員 石油供給計画の策定に当たりまして、政府みずからその輸入の量を定めなければいけないというのは、基本的には御指摘のとおりでございます。 その手順でございますが、私ども、できるだけ個々の輸入企業の自主性を尊重するという観点から、まず輸入の見通しを伺いまして、その合計量を輸入量として掲上していきたいというふうに考えているところでございます。ただ、石油供給計画というのは、御案内のとおり五カ年間の計画だものでございますから、いきなり最初から五カ年の計画を最初の企業の計画にだけ基づいて掲上することはなかなか難しいかとも思っておりまして、そういった意味で、今委員御指摘のような、今年度については何か暫定的な措置ができるかどうか、そこも工夫してみたいと考えているところでございます。 それで、手順がそういうことでございますものですから、量的にアプリオリにこちらの方から何か決めてということを考えておりませんので、量自体については御容赦願いたいと思います。
○宮田委員 その際、各社別の割り当て、これはガット上問題が生ずるのではないかと思いますが、供給計画の目標量をどのような方法で確保していくことになるか、この辺も関連してお聞きしたいと思います。
○畠山政府委員 各輸入業者が自主的に設定をしました見通し、計画を基礎に無理のない計画を設定しまして、そしてそれを合計したものを供給計画の方に掲上しようと思っているわけでございます。したがいまして、それを個々にばらしました場合にも余り供給計画とそごのない実施になるのではないかというふうに考えているところでございます。
○宮田委員 供給計画に照らして安定供給上支障を生ずる場合等は、石油業法で輸入計画の変更ができることになっておりますが、どの程度の量の過不足のときに勧告を行うのか。そして輸入量が計画量を上回った場合、輸入努力義務との関係はどのように考えたらよろしいかどうかということです。
○畠山政府委員 御指摘のとおり、例えば実際の輸入量が石油供給計画上の輸入計画に著しく不足するというような事態が仮にございますれば、あるいは石油供給計画の実施に重大な支障が生ずるという観点から、石油業法上の増量の勧告を行うということがあり得ると考えているわけでございますけれども、それが例えば何%足りなかったらその勧告を出すのかという量的な点につきましては、そのときの需給状況その他によって異なるかと思いますので、あらかじめ定めておりませんで、個々にケース・バイ・ケースで判断させていただきたいと思っておるわけでございます。 それから、輸入努力義務と勧告なんかとの関係のお尋ねでございますけれども、個々の企業が輸入努力をやっていただくのが第一でございまして、それでも足りないときに勧告を出すなら出すというふうに考えているところでございます。
○宮田委員 ガソリン等が輸入された場合、末端価格に影響が出るのではないか、こう思うのです。また市況がさらに低下した場合に、灯油等値の油種価格に影響が出るのではないかと思うのです。さらに他の油種価格に影響が出るのじゃないかと思いますが、その辺はどうですか。
○畠山政府委員 御指摘のように、確かに全く無秩序に輸入を認めるということにいたしますると、御指摘のような急激な市況への影響でございますとか、それを反映いたしました灯油価格での回収要請でございますとか、そういったことが考えられるわけでございますけれども、私ども御提案申し上げております適格な輸入主体による輸入という方式でいきますれば、急激な市況への影響ということは回避できると思われます。したがいまして、御指摘のような灯油によって市況の著しい値下がり分を別途回収するというようなことも、そういった動きも回避できるのではないかというふうに考えております。無論、その石油製品の価格体系が果たして現在のままでいいかどうかという中長期的な問題は、これとは別に存するわけでございまして、国際化をだんだんしていくわけでございますので、相互の各種製品の価格体系というものは、あるいは中長期的には変化していくかもしれませんけれども、当面急激な市況その他への影響は、このシステムによれば回避できるのではないかというふうに考えているところでございます。
○宮田委員 そうして、これに関連してでございますが、現在でも半分程度が赤字経営と言われておりますスタンド業界、スタンド業界だけではございませんが、精製、元売会社は、その経営に重大な影響が出るのではないかという懸念もあるわけですが、その辺はどうですか。
○畠山政府委員 これも御指摘のように、影響が出得る場合があるわけでございますけれども、それは特に全く無秩序に輸入を認めまして、みんなが輸入ができるということになりますると、市況が急激に下落をしたりしまして、御指摘のような事態が生ずることが懸念されるわけでございますが、この案で適格な輸入主体による秩序のある輸入ということでございますれば、元売への悪影響あるいはスタンドヘの悪影響ということも回避ができるのではないか、またそういうことで努力もしてまいりたいというふうに考えております。
○宮田委員 現在でも七十万から百万バレルの精製設備が過剰であると指摘されております。その設備廃棄事業が進められておるときでございますが、ガソリン等が輸入されることは、さらに過剰設備を発生することになるんじゃないか。あるいは品質調整能力を求めているために、通常稼働しない設備を保有するよう指導することによって、現状以上の設備の過剰状態にならぬかどうか、この辺について御説明願いたいと思います。
○畠山政府委員 確かに製品の輸入が行われますると、一般的には国内の設備の稼働率が下がるということになりますから、御懸念のような事態があり得るわけでございます。 〔田原委員長代理退席、浦野委員長代理着席〕 ただ本件の場合は、本法案におきまして代替供給能力というのを義務づけておりますものですから、代替供給能力は一応持っておるということでございますから、その製品輸入の量がストレートに稼働率の低下にそのままつながるということではなくて、言い方があれでございますけれども、代替供給能力というバッファーがある程度あるということでございます。ただ御指摘のように、一般的には稼働率低下ということにつながり得る潜在的な要因ではあろうかと思います。
○宮田委員 ガソリン等の輸入によって製油所の休廃止も予想されるわけですが、これが地域経済、雇用に深刻な影響を与えることになりはしないかと思います。政府の施策変更によります影響でございますだけに、政府としてはかかる問題には誠意を持って対処していただかなければならぬと思いますが、その点の考えがありましたらお願いします。
○野々内政府委員 石油部長から申し上げましたように、ガソリンの輸入が直ちに過剰設備の発生につながるということではないと思いますが、しかし、将来製品輸入がふえてまいりますと、操業度の低下ということは当然予想されるわけでございます。一般的に過剰設備の処理という場合には、従来から製油所がその地域経済に果たしてまいりました役割あるいは雇用というものに非常に大きな影響を与えるというのは当然であろうかと思っております。したがいまして、今後製油所の閉鎖を行うに当たりましては、各企業あるいはその企業グループがこうした地域経済あるいは雇用への影響というものを十分配慮した上で実施する必要があろうと考えております。 また、私ども政府といたしましても、こういう影響を緩和をいたしまして、設備の処理が円滑に実施されるように支援をする必要があると考えておりまして、所要の助成措置を今後要求してまいりたいというふうに考えております。
○宮田委員 石油産業全体の経営悪化の主因は、多分に過当競争によるところと、それから果てしない廉売姿勢、こういうところにあると言っても過言でないと考えます。これまでの石油行政にも責任の一端があると思いますが、反省点を込めて、実効の上がる流通秩序、取引慣行の確立には今何をしたらよろしいか、こういう点ございましたら御説明願いたいと思います。
○畠山政府委員 石油業界は、流通それから卸売、元売、そういったところを通じまして、確かに過当競争でございまして、その結果、経営が悪化しているということは事実でございます。 そこで、私ども、去年の十一月でございますけれども、仕切り価格の事後調整、元売からスタンドヘ行きます仕切り価格の事後調整をやらないでほしい、それから過剰なインセンティブ供与によるマークがえをやらないでほしい、それから採算割れ販売をやらないでほしいというようなことを内容といたします公正競争ルールというものを策定いたしまして、元売企業等に対し要請をいたしたわけでございます。 反省点という御指摘でございますが、その後なかなかこれが有効に効きませんで、依然として採算割れ販売は続いておる。したがって、その陰で事後調整も行われておると認めざるを得ない状況になっておるわけでございます。 そこで先般、一層この公正競争ルールを守ってもらうように指導もいたしましたし、その一環といたしまして、九月から転籍勧誘に関する措置というものを講じまして、転籍勧誘について一定の歯どめ措置のようなものを講じさしていただいたわけでございます。 それと同時に、ことしの五月に中小企業近代化促進法に基づきます近代化計画を通産省として作成をいたしまして、それを受けて現在流通業界の側で構造改善計画を鋭意策定しておられるところでございまして、こういったものを通じて適切な取引慣行の確立、それから構造改善の推進を図ってまいりたいと思っております。
○宮田委員 次に、通産行政が評価されておりますのは、旧来の発想から脱して国際化を進め、それぞれの産業の近代化、活性化を進めてきたことにあると思います。石油産業についても、急激な変化は避けつつ、徐々に国際化を図っていくべきだとする考え方も強いと思われますが、この点についてのお考えがありましたら、お聞かせ願いたいと思います。
○畠山政府委員 石油産業の国際化を漸進的に進めるという御指摘は、本件のきっかけとなりました昨年の六月四日の石油審議会の小委員会報告でも指摘されているところでございまして、先ほど大臣も別の委員の方にお答え申し上げましたように、漸進的に国際化を進めるという態度で私ども臨んでいるわけでございまして、この法案もその一環であるというふうに御理解賜りたいと思います。
○宮田委員 そういうことから石油製品の輸出について今後どのようなスケジュールで進めていかれるものか、それも説明していただきたいと思います。
○畠山政府委員 石油製品の輸出につきましては、石油審議会の九月十二日の中間報告で、これは国際化のための中間報告でございますけれども、輸入もこうやって自由にしていくので、輸出についても現行の輸出管理制度の運用の弾力化を図って、その円滑化を図っていけという御指摘をいただいているところでございます。 そこで、私どもといたしましても、本報告を受けまして、輸出の弾力化のあり方につきましても、この法案の成立後、まず輸入を定着させながらということが先決でございますけれども、早急に輸出についても具体的な方針を固めさせていただきたいと思っております。
○宮田委員 ガソリン等の石油製品の輸入を条件つきで自由化するに当たって、石油製品の需給、価格に著しい混乱を招くおそれはないかどうか。これは懸念ですけれども、説明していただきたいと思います。
○畠山政府委員 御指摘のように、ガソリン等の石油製品の輸入を無秩序に認めてまいりますと、確かに需給、それから価格に著しい混乱を招くことになるかと思うのでございますけれども、本法案では、そういう事態の発生を未然に防止いたしますために、適格な輸入主体による輸入という条件つきの輸入自由化ということになっておりますので、御指摘のような事態は避けられるし、またそういうような運用をしてまいりたいと思っております。
○宮田委員 海外の石油製品は、品質、価格の面で日本の消費に必ずしも適合していると言えないと聞いているわけでございます。我が国の消費に適合しない品質の石油製品が輸入され、消費者に損害を与えないよう、法案に通産大臣の品質に関する勧告権を盛り込んでいることは理解できますが、具体的な品質チェックの方法について、何かありましたらお聞かせ願いたいと思います。
○畠山政府委員 ガソリンの場合でございますと、世界は無鉛化が進んでおります少数の国と、無鉛化が進んでいない多数の国とに分かれております。したがいまして、全く自由に輸入を認めることになりますと、その有鉛のガソリンが入ってきてしまうという問題も起きますし、あるいはその問題を避けようといたしますと、低オクタン価のガソリンが入ってきてしまうことにもなるわけでございまして、灯油や軽油の場合でございますと、硫黄の含有率が高いとかいうことになってまいりますので、私どもといたしましては、登録がございますので、そういうことはないと思いますけれども、もし品質の悪いものが流通市場に出回るというようなことがございますれば、それは社会問題化したり消費者から苦情が出たりいたすわけでございましょうから、その勧告の規定も迅速に活用させていただきたいと思っております。また、それに至ります前に、登録の段階で十分品質チェックをこの適格な輸入主体が行いますよう指導もしてまいりたいと考えておるところでございます。 〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕
○宮田委員 我が国の石油産業は、灯油の大量在庫のコストをガソリン生産の収益で回収しているのが実情ですが、石油製品の輸入自由化によって灯油在庫の確保に支障を来すことがあってはならぬ、こう考えます。灯油在庫の確保に関する政府の見通し並びに対処方針をお聞かせ願いたいと思います。
○畠山政府委員 灯油の在庫につきましては、石油審議会石油部会の小委員会中間報告におきまして、在庫を保有する制度自体は維持しつつも、輸入が認められるということもありまして、在庫量水準の引き下げの提言がなされているわけでございます。しかしながら、無論、本年九月末の在庫量水準については六十九日分、六百七十万キロリットルという非常に多くの在庫を持つよう私どもから要請をいたしておりまして、それを据え置いているところでございます。問題は六十一年度以降でございますけれども、これはその中間報告の提言も踏まえまして、他方、今御指摘のような灯油の安定供給という観点も踏まえまして、慎重に方針を検討させていただきたいと思っております。
○宮田委員 最後に、アラスカ原油の問題について二、三御質問申し上げたいと思いますが、まずアラスカ原油の対日輸出解禁の見通しについてお聞きいたします。 日米貿易インバランスの是正の一環として、最近米国の政府、議会の中にアラスカ原油の対日輸出を解禁する動きがある、こう聞いておりますが、政府は米国内のこうした動きについてどのような情報を得ておいでになるか。また、今後米国側が対日輸出解禁に踏み切る可能性についてどのような見通しを立てておいでになるか、この点をお聞きします。
○野々内政府委員 アラスカの原油には二種類ございまして、一つがアラスカ・パイプラインを使用するということで法律により規制されておりますノーススロープ原油、もう一つは商務省限りで処理できるクックインレット原油、この二種類ございます。後者のクックインレット原油につきましては、十月二十八日にボルドリッジ商務長官が輸出を解禁するということを決定し、発表いたしております。他方、ノーススロープ原油につきましては、従来から、アラスカ州の政府あるいは連邦政府も前向きではございますが、議会の中にエネルギー安全保障等を理由に反対する動きが強うございます。このノーススロープ原油の輸出の解禁の見通しにつきましては、米国の議会で決めるということでございますので、不透明な要素が濃く、今直ちに見通しについて云々できるという状態ではございません。
○宮田委員 アラスカ原油の対日輸出解禁に当たりまして、米国側は幾つかの条件を出しておるというふうに聞いておりますが、どのような条件か、それへの政府の基本的な対処方針がございましたらお聞かせ願いたいと思います。
○野々内政府委員 先ほど申し上げました二つ種類があるわけでございますが、最近輸出解禁が決定をされ発表されましたクックインレット原油につきましては、ボルドリッジ商務長官の発表に伴うホワイトハウスのプレスリリースを見てみましても、解禁は米国の利益に資するものであるということで、何の交換条件も求めないというふうに明記されております。したがいまして、御指摘のような条件はついていないというふうに理解いたしております。 他方、現在法律により輸出が禁止されておりますノーススロープ原油につきましては、まだ解禁ではございませんけれども、米国議会筋では、輸出を解禁をする場合には、これは日本に対する恩典である、恩恵であるという考え方から、各種の交換条件、例えば十月八日の下院の共和党提出の貿易協調法案では、農産物の輸入というようなことで日本が大幅譲歩した場合に限って輸出を解禁しようというようなことが盛り込まれておりますし、そういう動きがあることは事実でございます。 私どもといたしましては、アラスカ原油の取引というのはあくまで商業ベースで行われるべきであるというふうに考えておりまして、輸出の解禁ということはアメリカにとっても利益になるということでございますので、交換条件が付されるというのは筋違いだというふうに考えておりまして、いかなる条件も付されない自然な形で輸出解禁がされるべきであるというふうに私どもは考えております。
○宮田委員 最後に大臣にお聞きしますが、この問題につきましては、日米貿易摩擦の緩和あるいはエネルギーの安全保障の見地から論議されることが多いために、国が主体のように見られますが、最終的には民間ベースで対処することになるのはこれは明らかと、こう思っております。アラスカ原油輸入を民間ベースに乗せるためには、当然経済性が重視されるべきであると思います。政府はこの点を十分配慮して対米交渉に当たるべきと、こう思っておりますが、御見解をひとつ聞かしていただきたいと思います。
○村田国務大臣 アラスカ原油の問題は、最近またクローズアップしてきたわけでございますが、この問題についてその大筋は先ほど野々内資源エネルギー庁長官から話されたとおりでありますが、私は具体的にいろいろな場面をよく知っておりますので、具体的に申し上げたいと思います。 ボン・サミットのときに行われた日米首脳会談、そのときもアラスカ原油が中曽根総理からレーガン大統領に申し入れをされ、そしてその原則についてはレーガン大統領はうなずいておられました。その後、シェフィールド知事が先般日本にやってまいりまして、そして私に会見を求めて通産大臣室で会ったのでございますが、そのときに、今宮田委員が御指摘になったように、アラスカ原油の対日輸出については日本はこれを心から歓迎をするが、ただそれに条件をつけるべきではない、本来石油の輸入というのは商業ベースで行われるべきものであるから条件をつけるべきものではない、これをいかに思うかと言いましたら、シェフィールド知事は、ミニスター村田の言うとおりであるということで、これは完全に了解をして、新聞にも掲載をされたわけでございます。 ところが、アメリカの議会の方では、それに対していろいろ条件をつけたらどうかというような意見が確かにあったわけでございますが、米政府及び日本政府の対応では、先ほど申し上げたシェフィールドと私との会見のときに出たとおり、こういうものは条件を何らつけるべきではないということを言っておりまして、まずはクックインレットの原油の輸入は恐らく来年早々にも行われるのではないかと期待しております。そして量の多い方のノーススロープは、法律改正が必要でありますから、これはある程度の時間をかけていろいろな段階が必要であると思いますが、原則として、宮田委員が御指摘になったように、商業ベースで行われるべきものであって、それに恩恵的な考え方から条件をつけるというようなことはなされるべきではない、これは両国政府の基本的な考え方であろうかと思います。 そして、アラスカ石油輸入のメリットはどういうことかといいますと、第一に輸送費が中東から運ぶよりはるかに安いわけであります。それから日米貿易摩擦の点でも、もしノーススロープの石油まで輸出をしてくれるということになれば、その分だけ明らかにアメリカからの対日輸出がふえるわけでありますから、貿易インバランスの解消にも役立つ、そしてまた本当に日米の親善にもなるというようなことで、大変いいことであるという前提でございまして、どこまでも条件なしで極めて公正な商業ベースによる取引というものを日本は望んでおり、それが実現すればそれは日米にとって大変いいことである、日米親善の象徴である、このように考えておるところであります。
○宮田委員 終わります。
○粕谷委員長 宮田早苗君の質疑は終わりました。 次回は、来る二十二日金曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会をいたします。 午後五時三十六分散会