法務委員会 第11号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1985/05/21
会議録
○委員長(大川清幸君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る四月二十三日、井上孝君、工藤万砂美君及び柳川覺治君が委員を辞任され、その補欠として園田清充君、藤田正明君及び安井謙君が選任されました。 また、去る四月二十四日、山中郁子君、出口廣光君及び吉川芳男君が委員を辞任され、その補欠として宮本顕治君、石本茂君及び河本嘉久蔵君が選任されました。 また、去る五月九日、園田清充君が委員を辞任され、その補欠として秦野章君が選任されました。 また、本日、徳永正利君及び安井謙君が委員を辞任され、その補欠として水谷力君及び倉田寛之君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大川清幸君) 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。嶋崎法務大臣。
○国務大臣(嶋崎均君) 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明いたします。 この法律案は、司法書士及び土地家屋調査士の制度の運営の実情にかんがみ、司法書士及び土地家屋調査士の自主性の強化を図るため、その登録を日本司法書士会連合会または日本土地家屋調査士会連合会が行うものとするとともに、官公署等が公共の利益となる事業に関して行う不動産の登記の嘱託等の実情にかんがみ、その嘱託等の登記の手続の適正化を図るため、司法書士または土地家屋調査士を社員とする社団法人がその嘱託等に係る事務を受託してこれを処理することができることとするものでありまして、その要点は次のとおりであります。 第一に、現行法におきましては、司法書士及び土地家屋調査士の登録は、法務局または地方法務局の長が行うものとしておりますが、これを改め、この登録は日本司法書士会連合会及び日本土地家屋調査士会連合会が行うものとしております。 第二に、登録の拒否及び登録の取り消しの手続を適正に処理するため、一定の事由に該当することを理由に登録の拒否または登録の取り消しをしようとするときは、登録審査会の議決に基づいてしなければならないものとしております。 第三に、登録の拒否または登録の取り消しを受けたがその処分に不服があるときは、その者は、法務大臣に対し、行政不服審査法による審査請求をすることができるものとし、法務大臣は、審査請求が理由があるときは、日本司法書士会連合会または日本土地家屋調査士会連合会に対し、相当の処分をすべき旨を命ずることとしております。 第四に、移譲した登録事務の適正を確保するため、法務大臣は、必要があるときは、日本司法書士会連合会または日本土地家屋調査士会連合会に対し、登録事務に関し、報告を求め、または勧告をすることができることとしております。 第五に、司法書士会または土地家屋調査士会の自主性の強化を図るため、会則の変更のうち、会費に関する規定の変更等については、法務大臣の認可を要しないものとしております。 第六に、官公署等が公共の利益となる事業に関して行う不動産の登記の嘱託または申請に必要な手続は、その規模、性質等にかんがみ、専門的知識、技能を有する司法書士または土地家屋調査士が組織的に受託して処理することが望ましいところでありますが、現行法のもとでは種々の隘路があり、司法書士または土地家屋調査士がこれらの登記の嘱託等の手続の受託をしているのはわずかの部分にしかすぎず、これがひいては官公署等のする登記の嘱託等の手続の適正、円滑な処理の目的を十分果たし得ない実情となっております。 そこで、官公署等が公共の利益となる事業に関して行う不動産の登記の嘱託等の手続の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的として、司法書士または土地家屋調査士を社員とする民法第三十四条の規定による社団法人が当該嘱託等に係る事務を受託してこれを処理することができるものとする制度を創設することとしております。 第七に、右に述べました社団法人制度の創設を認めることに伴い、所要の罰則の規定を設けるとともに、罰金及び過料の多額を引き上げることと しております。 以上が司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(大川清幸君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(大川清幸君) 次に、人事訴訟手続法の一部を改正する法律案を議題といたします。 発議者飯田忠雄君から趣旨説明を聴取いたします。飯田忠雄君。
○飯田忠雄君 ただいま議題となりました人事訴訟手続法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 人事訴訟手続法は、身分関係に関する訴訟法として実体的真実の発見、確定を前提に、当時者の各種身分関係上の権利の保護を図るとともに、判決の効力を第三者にも及ぼして、当時者及び第三者の身分関係における法的安定性を図る制度となっております。 ところが、最近、人事訴訟の再審の訴訟において高裁判決があり、他人の人事訴訟に不可抗力的に参加し得なかった第三者がその判決の効力を受け、権利侵害を受けたとすれば、それは憲法第三十二条が保障する国民の裁判を受ける権利の趣旨に照らして不合理を免れないと判示して、この第三者のための人事訴訟に関する再審訴訟の適法性を認めました。 この高裁判決にあるごとく、人事訴訟においてこのような違憲の疑いの判断を内包する判決が出るのは、人事訴訟手続法が判決の効力を第三者にも及ぼしつつ、それにもかかわらず、利害関係ある第三者を訴訟に参加させる規定を欠いていることに起因するのであります。 そこで、人事訴訟において憲法問題が発生するような事態を解消し、人事訴訟における実体的真実の解明に資することと第三者の権利保護を図るため、判決の対世効の規定を有する現行の行政事件訴訟法の考え方と同じ見地に立ち、事前に第三者の訴訟参加の機会付与、事後に第三者の再審訴訟容認の各規定を設けることといたしました。 次に、本案の内容について申し上げます。 まず第一は、人事訴訟に参加をなし得る第三者がある場合に、必要があると認めるときは、裁判所は職権でその第三者を訴訟に参加させることができるとするものであります。この場合には、実体的真実の解明に資することと第三者の権利保護を図るという趣旨を徹底させる見地から、裁判所は第三者を参加させる旨の決定をなす前にその第三者を審尋することを要するものといたしております。 第二に、人事訴訟に参加する利益を有していた第三者は、その者の責めに帰することができない理由でその訴訟に参加することができなかったため、判決に影響を及ぼすことが明らかな証拠を提出することができなかった場合には、これを理由として、確定の終局判決に対し再審の訴えをもって不服を申し立てることができるとするものであります。なお、この点につきましては、さらに民事訴訟法に関する所要の読みかえ及び経過措置に関し規定いたしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。 なお、お手元に配付してあります参考資料をごらんいただければ幸いと思います。 どうもありがとうございました。
○委員長(大川清幸君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 ─────────────
○委員長(大川清幸君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案の調査のため、次回の委員会に参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大川清幸君) 御異議ないと認めます。 なお、その人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
○委員長(大川清幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 次回の委員会は五月二十三日午後一時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十七分散会