内閣委員会 第13号
- 発言数
- 117 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/05/30
会議録
○委員長(大島友治君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る五月二十四日、赤桐操君及び小山一平君が委員を辞任され、その補欠として野田哲君及び小野明君が選任されました。 ─────────────
○委員長(大島友治君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、日本たばこ産業株式会社労働部長伴内昭彦君及び日本電信電話株式会社職員部長兼厚生部長外松源司君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(大島友治君) 昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨説明は前回既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○穐山篤君 最初に大蔵大臣にお伺いをします。 この法案を提出するに当たりまして二つの審議会に諮問をしておりますね。その点についてお伺いをしますが、最初に国家公務員等共済組合審議会からの答申がことしの一月三十一日に四項目出ております。 共済組合年金の性格がいつも議論になるわけですが、この審議会でも同じく問題の指摘が第一にされております。 それから二つ目には、前回公務員と公企体職員を統合、財政調整するということに相なったために人勧グループと仲裁グループの違いが出てきたわけです。これは今後も、今後もというより、ことしも公労協に対する仲裁裁定が出るであろう。たばこと電電株式会社は既に労使間で妥結しております。いずれ国家公務員につきましても人事院からしかるべき勧告が出るだろう。そうしますと、単に人勧グループと仲裁グループという二つだけのものでなくして、人勧グループ、仲裁裁定グループ、民間グループというふうに多岐にわたり、またその賃上げの水準もかなり違ってくると思うんですね。そういうことについてこの国共審も問題の指摘をしております。当然だと私どもは考えるわけですが、その点についてどうお考えでしょうか。 それからもう一つ、恩給との関連の問題が指摘をされております。前回当委員会で恩給の性格、共済組合の性格というものが議論になりまして、まだ胸にすとんと落ちるような整理がされていないというふうに思いますが、ここでも問題の指摘がされております。なお、国鉄共済年金のことにつきましては、昨年とそれからことし連続して二回スライドの停止ということが発生したわけですが、このことについても問題の指摘がされております。これらは今回の法案にどういうふうに織り込まれているのか、あるいは織り込まれたとしましても、将来またさらに検討しなければならぬ問題があると私は認めるわけですが、その点についてのお考えをいただきたいというふうに思います。
○政府委員(門田實君) ただいまいろいろな御指摘があったわけでございますが、まとめてお答えいたしたいと思います。 第一点は、人勧グループと仲裁グループで改定の取り扱いを異にしておるわけでございますが、その両者の間でのベアの実施状況は相違がある、そういうことでまたそれが年金額にはね返ってくるという状況にあるわけでございます。したがいまして、今回のこの改正法ではそういった両者の年金水準上の均衡を図るように一定の調整措置を講じておる、こういうことでございます。やや細かく申し上げますと、例えば昭和五十七年度において仲裁グループで退職された方、こういう方につきましては今回ある調整措置を講じておる、しかし五十八年度に退職された方につきましてはなお公務員グループより水準が高いわけでございますので調整措置を講じない、こういったことをいたしておるわけでございます。 お尋ねは、今後仲裁グループ、それから電電、たばこ産業と民間へ移行いたしましたそういったグループ、それから公務員グループとでこういうふうにますますその差が出てくるんではないか、こういうことでございます。その点につきましては一つだけ今後の方向ということで申し上げてみたいと思いますが、それはこの国会に提出しておりますところの共済年金制度の改正法案、この法案では最終一年の本俸から年金額を出すんではございませんで、勤め出してからずっと全期間の平均標準報酬というもので年金額を出していく、こういう改正を考えておるわけでございます。そういたしますと、現在は最終一年から本俸が出ますので、その最後の一年のベアがもろに年金に響くわけでございますが、今後はいわば勤務に入りました全期間の平均であるということで、単年度のベアがほとんど影響しないというようなことで、その辺につきましてはこういった大きな調整措置が逆に不要になると、こういうふうに考えておるわけでございます。 それから国鉄共済につきましてスライドを停止しておるということの問題があると、こういうお話がございましたが、国鉄共済につきましては、現在六十年度からその年の支給額をその年の共済の収入では賄い切れない、こういう状況になりまして、国家公務員共済あるいはたばこ産業、電信電話からの援助によって何とか毎年の支給額を賄っていく、こういう措置を講じておるわけでございます。そういたしますと、国鉄共済につきまして年金額の改定をいたしますと、その改定費用は直ちに他の共済の拠出金あるいは現役の負担になるということでございますし、また率直に申し上げまして、国鉄共済の職員の方々、若くして国鉄でなお頑張ろうということで入った方々の掛金負担も現在既に相当高い水準にございますので、この際はそういったことをいろいろ考慮すれば年金受給者の方々である程度我慢していただくほかはないのではないか、こういうことでやむを得ざる措置としてこういうことをやっておる、こういうような状況でございます。
○穐山篤君 社会保障制度審議会の事務局に来ていただいておりますが、この答申は大筋において恩給の改正に倣うもので「やむを得ないものと認める」、こういう御意見があります。この意見は国共審の答申と変わった意見であります。その点についての解明をひとつお願いしたい。 それからもう一つ、なお国鉄共済組合の年金の取り扱いについては問題が残るということで、この答申の文章だけでは議論された経緯がよくわからないわけですね。いかなる問題が残っているのか、あるいは残る問題について制度審としてはどういう議論がされたのか、もちろん結論は出ていないと思いますけれども、参考のためにお伺いをしておきたいと思います。
○政府委員(藤田恒雄君) 今年二月八日付の本審議会の答申中「やむを得ないと認める」という判断を示したわけでございますけれども、これまでのスライドの決め方というのは、慣例的にまず人事院勧告がございまして、それに倣って恩給のスライドがある、またそれに共済が倣うというような形をとってきたわけでございます。当審議会としましては、恩給制度というのは社会保障といいましても広い意味の社会保障でありまして、かなり国家補償的な性格が強いということもありまして、純粋な社会保障制度であります共済年金のスライドが恩給に倣うというのはいかがなものかということで、前々からこれはおかしいんじゃなかろうか、何とか独自の考え方でもって、社会保障として民間の厚生年金、国民年金等とも一貫した考え方でもってスライドをやってもらいたいということを希望してきたわけでございますけれども、なかなか共済制度というものが恩給と切り離すことができないということがありまして今日に及んでいるわけでございますけれども、我々としましては、できればそういうふうに社会保障として一つの筋を通したものにしてもらいたいという希望はあるわけでございます。幸い今国会に共済年金の改正案が出ておりまして、今後は社会保障制度として厚生年金や国民年金と同じようなスライドをとるという方向に持っていきましたので基本的にはいいんじゃないかと思いますけれども、この改正につきましてはそういうつなぎのことでもありますし、従来の慣例もございますので、当面やむを得ないかなというような感じでもって答申がなされたわけでございます。 それからもう一つ、国鉄共済につきましては過去二年間スライドをとめるという形になってきているわけでございます。この措置につきましては内部でいろいろ議論がございました。非常に気の毒ではなかろうかというようなこともありましたけれども、大勢としては、国鉄共済に対しまして財政調整措置が現在講ぜられているわけでございますけれども、そういうことを考えますとこの措置はやむを得ないんじゃなかろうかというのが大勢でございました。 ただ、社会保障制度として年金の実質価値を維持するということは非常に大切なことでございます。それが崩されるというのは非常に問題だということでもって、スライドの趣旨からすれば、今回の措置というのは極めて異例な措置でなかろうかというような問題意識を当審議会としては持っているんだということをはっきりさせたわけでございます。
○穐山篤君 大蔵大臣に伺いますが、先日の当委員会で恩給法の審議をしたわけです。私は担当大臣であります総務庁長官にも聞きました。それからバランスの議論として厚生省にも意見を聞きました。それから給与上の立場から人事院にもお尋ねをしましたが、みんな担当外のところは、できるだけさわりたくないという意味もあったんでしょう、明快なお話がないんです。 さて、恩給についても広い意味の社会保障、あるいは法律の裏側から見ますと国家的な最低補償、最低と言えるかどうかわかりませんが、補償である。片方の共済組合は、保険の原則と扶養の原則の二つをまとめて制度ができ上がっているわけですね。そこで国共審の方では、この共済年金の独自性から見て恩給に準ずるというのはいかがなものであろうか、これは長い間国共審からは指摘をされていたわけです。また私どもも、結果としてバランスをとるという国民感情なりあるいは受給者の気持ちをそんたくすれば、そういうこともあり得ると思いますが、本来の性格から考えてみて、それぞれ独自なものがあっていいと思うんです。あるいは場合によれば特殊事情が加味されていいと思うんですね。ところが全部並びになっているということについて大蔵大臣としてはいかがでしょう。大蔵大臣はすべて恩給についても財政上の分野から検討されておりますし、またこの共済につきましては担当大臣としてのお考えがあろうかと思うんですが、そこの点がどうもいつもすっきりしないわけですね。 なかんずく先日、小野委員の質問に対して、最近初めてのことでありますけれども、恩給についてそれぞれの給付の平均額が出されました。私はおやっと思いました。というのは非常に低額であります。恩給につきましては、普通恩給にしろあるいは扶助料にしましても、非常に平均金額が低いんです。なぜ低いかといえば、兵隊の一等兵、二等兵から大将までを入れているわけですね。片っ方は勤続二十五年、そういうものを基準にしてやるわけですから高いわけです。ですから、単純に恩給と共済組合あるいは厚生年金を比較しながら物を考えるということは、もうぼつぼつやめた方がいいじゃないか、それぞれの独自性、特殊性というものを持った恩給法なり共済組合でいいじゃないかと、こういうふうに私は個人的に考えますが、大蔵大臣はどうでしょう。
○国務大臣(竹下登君) 確かに生い立ちも違いますね。共済の方は、私も昨年の国会で御審議いただいた際つくづくと感じましたのは、審議会の議論等を承っておりますと、二つの点を大変に感じました。 一つは、労働者連帯とでも申しますか、そういう連帯がこの国家公務員共済等の改正につながったなあ。しかし、審議の過程を聞いておりますと、今後注意しなきゃならぬと感じましたのは世代間バランスの問題でありました。すなわち、十万円で初任給の人が七千円弱でございますか払って、退職した方が二十二万で、それを担いでおることに対する世代間バランスというのが、まあ国鉄共済の問題があったから余計でもございましたけれども、今後の年金そのものを考えていくときにこれはよっぽど注意してかからぬといかぬなと、こういう問題を感じました。 それからいま一つの問題点は恩給とのバランス問題でありますが、今お願いしておりますところの措置ということになりますと、若干の特殊性も考えつつも、これはいわば給与に対するバランスということになりますと、年々お願いしておる方法しか今の場合ないじゃないかなと、こういう感じを持って対応をして今日に至っておるわけであります。
○穐山篤君 いや、どうも胸に落ちるような御答弁ではない。しかしこれを議論していきますと長くなりますが、ぜひひとつ今後性格の問題については、それぞれについて圧力団体がありますけれども、政治の舞台としてはまともに取り組んでいただきたいと、こういうふうに思います。 さて、財政調整期間にもう既に入っておりますし、六十四年度までなんですが、問題を明らかにするために数字を明らかにしてもらいたいんです。国家公務員共済組合の連合会で結構でありますが、長期給付に対する組合員の掛金率、それから平均掛金額ですね、それから国鉄、専売、電電、もちろん共済組合連合会とは実施時期あるいは値上げの時期が違うわけでありますが、現状では掛金率が幾らで平均掛金額は幾らになるでしょうか、その点をお伺いいたします。
○政府委員(門田實君) お答え申し上げます。 連合会一般の国共済でございますが、昨年大幅な引き上げがございまして、五十九年十二月で掛金率は千分の七十一・二になっております。それから国鉄共済は、昨年の十月でございますが、千分の百二・〇。それから電電共済、これは同じく昨年の十月で千分の六十六・〇。日本たばこ産業共済でございますが、同じく五十九年十月で千分の八十一・五と、こういう掛金率でございます。
○穐山篤君 その上に国鉄に対する調整が加えられるわけですね。率はわかりました。それに〇・五三加えると、それぞれの掛金額ですね、これは平均額で幾らになりますか。
○政府委員(門田實君) 国共済の場合は今数字がございます。毎月の平均掛金額が約一万五千円。それからただいま委員からお話ございました国鉄への援助分、これが千二百円、こういう数字でございます。ちょっと他の方は今手元にございません。
○穐山篤君 その次に財政調整五ケ年計画についてお伺いをします。 この財政調整につきましては、いわゆる船後会長から大蔵大臣は意見が出されました。このことについては私どもも読ましていただいております。そこで問題でございますが、財政調整五カ年計画の前提条件が幾つかあるわけですね。一つは組合員数をこの五年間でそれぞれ幾らに見るか、それからベースアップが三%であるというふうな幾つかの前提条件が置かれているわけです。 そこで、先ほど大蔵省から新しい数字をいただいたわけです。例えば国家公務員の場合に五十九年十一月末百十六万六千人と書かれているものに対して、ごく最近の状況では百十六万四千人という算定であります。それから電電、NTTについて言いますと、三十一万六千人でありますが、電電さんの場合には五十八年度決算で数字が出ておって三十二万一千。それから専売さんの場合には、五カ年計画の方では三十三万人でありますが、五十九年十二月末で三十五万人。それから国鉄の場合には三十二万人で全部算定しておりますね。 そこで、参考までにお伺いするわけですが、五十八年度の決算を国家公務員の方で調べてみますと多少減員の傾向にあります。しかしながら、現実に各省庁を調べてみますと、減るところもありますけれども、文部省にしろ厚生省にしろ、ふえているところもありまして、人員の削減の度合いというのは非常に少ない、こういうふうに見ることができるわけであります。それから国鉄の場合には、五十八年度決算で見ましても三万人も減っているわけですね。それから電電さんが四千七百、専売さんが千四百。しかし、この電電さん、専売さんにしましても、株式会社になりましてから効率化という面とそれからちょうど退職のピークということも考えられますので、そうしますと退職者の数がかなりふえてくる、こういうふうに思うわけです。 そこで、大蔵大臣にお伺いしますが、この五カ年計画の前提条件というのは、当時財政調整委員会で推定した数字ですからこれも一つの根拠だと思いますけども、この数字に大きく変化が生じるのではないかと懸念するわけであります。それからベースアップ、年金改定率を三・〇%に抑えておりますが、今回大蔵省の提案でも三・四%というふうになっているわけでありまして、この財調五カ年計画の前提条件がそういう意味で崩れるのではないかと懸念するわけですが、その点についてのお考え方はどうでありましょうか。
○政府委員(門田實君) ただいまお尋ねのございました国鉄の財政調整五カ年計画についてでございますが、当時この審議会におきましても大変議論があったわけでございます。組合員数を一体どういうふうに見ていくのかということは非常に真剣な議論の対象になりました。もちろんいろんな議論があったわけでございますが、しかしながらその時点で事柄は国鉄をめぐって非常に流動的でございまして、計画策定時点でオーソライズされておった数字は三十二万人という数字しかない。仮にこれ以外の数字をまた出しますとそれがまた新たな問題を引き起こすというようなこともございまして、三十二万が絶対妥当なんだというものでもございませんが、一応このオーソライズされた数字でもって前提としたと、こういうことでございます。 それからベアの点でございますが、三%と見込んだという点でございます。これもなかなか議論があったところでございまして、財調計画に大きな影響を与えてまいります。この財調計画委員会はおきましても、援助する、拠出する側はできるだけ低く見込みたい、拠出を受ける側は収入面に影響いたしますからできるだけ高く見ていきたい、こういうことで大変議論があったわけでありますが、結局よるべき基準としましては、「一九八〇年代経済社会の展望と指針」というものが策定されておるわけでございますが、これに基づきまして、ここで八〇年代のベアを三%と見ておるということでこれを採用した、こういうことでございます。 それで、今後でございますが、ただいま委員からお話ございましたように事柄はかなり流動的であると思います。この計画どおりというわけにはとてもまいらないと思います。財調計画自体も、今後そういった費用の予想額に著しい変動が生じたような場合には計画の見直し、変更を行うというふうになっておるわけでございます。これは将来の動向にかかわることでございますので、またそういう事態の時点時点でこの財調計画委員会でまずは御判断をいただく、こういうことになろうかと思います。
○穐山篤君 財政調整に入ったばかりでありますのできめ細かく追及するつもりはありませんが、この際ですから電電さんと専売さんにお伺いをしたいと思うんです。 私、先ほど五十八年度決算で要員の趨勢について私なりに理解を申し上げたんですが、財政調整であらかじめ設定されました三十一万六千名という電電さん、それから三十三万名というふうに数字を置かれました専売さんについて、これからのほぼ四、五年の間の要員の状況というのはどういうふうに変化するであろうかということが一つ。 それからもう一つは、前回国家公務員等共済組合に統合した際に議論としてありましたのは、公社制度が株式会社になる、しかし株式会社になっても国家公務員等共済組合におつき合いをいただく、それから系列の下請会社に、身分を持っていく場合は当然でありますが、転出をされた場合についてもそれぞれのところは国家公務員等共済組合に加入してもらう、おつき合いをしてもらう、こういうふうになっていたわけですが、株式会社が発足したばかりでありますけれども、そういう分野についてこれからどういう状況にあるのか、あるいは想定されるのか、その点についてお考えがあろうと思いますので、この二つについてお聞かせをいただきたいと思います。
○参考人(外松源司君) お答え申し上げます。 NTT共済組合におきます昭和五十八年度末の組合員数は三十二万一千人でございます。 お尋ねの今後の要員の推移でございますけれども、退職者数が年度により多少異なるわけでありますが、おおむね九千人程度で推移する、今後もほぼ同程度の退職者数であるというふうに見込んでおります。 今後の採用でありますけれども、これは効率的経営の推進という観点から、退職者のすべてについて補充するという考えはございませんで、全部門にわたる合理化施策を積極的に推進しまして極力既配置要員の人員の再訓練、再配置によりまして対処してまいりたいというふうに考えているところでございます。 四月一日NTT発足後新たに設立された会社がございますが、これはすべてNTTと業務、資本その他について密接な関係を有しておりまして、大蔵大臣の御指定を受けましてNTTと同じ共済組合制度が適用されております。
○参考人(伴内昭彦君) 日本たばこ産業共済組合でございますが、組合員の数は今後を展望いたしますと減少してまいります。現在、年によりまして違いますが、平均しまして大体千五百名前後の退職がございますが、この数年間できるだけ採用の後補充を行わないという施策をとってまいっております。その上に、昨年十二月に労働組合と合理化交渉を妥結させまして、支所の統廃合を実施することにしております。この十月に営業所関係全体を終わりますが、その際には二千三百名の余剰人員が出てまいります。これにつきましても補充をしないということで対処してまいりたいと思っております。的確に何名と言うわけにはまいりませんが、大体年々千数百名ずつの組合員数の減少が見込まれます。 統合の際の共済組合法の適用の関係でございますが、いずれにしましても、公的年金制度の全体としての統合が図られるまでの経過措置だと理解しております。これまでの経緯もございますので、私どもとしましては、共済組合法の適用が最も妥当であるというふうに考えております。
○穐山篤君 今の説明にもありましたように、大蔵大臣ね、国家公務員全体についていいますと、減るところもありますし増員するところもありますので、年間せいぜい千人か二千人ぐらいの減りしかない。しかし、国鉄、電電株式会社、たばこ株式会社いずれも傾向としては減員の傾向にあるわけですね。言いかえてみますと、共済組合年金の立場からいえば成熟度は高くなる、こういうふうに判断せざるを得ないと思う。そこで、発足したばかりでありますのできょうのところは具体的に問題は指摘しませんが、ひとつ財政調整期間ぐらいは十分機能してもらわなければ困る、こういうことをこの際申し上げておきたいというふうに思うわけであります。 さて、最初の問題に若干戻りますけれども、たしか本日、公労協グループに対して仲裁裁定が出るであろう、こういうふうに思われます。人事院総裁、今年度の公務員の賃金問題について十分調査をされていると思いますが、問題意識としましては、御案内のように人事院勧告が昨年出ましたけれども、政府の方針は三年間で較差の解消ということで三・三七%に抑制したわけですね。したがって、ことしの人事院勧告のあり方についていえば、当然未実施部分を含めて勧告がされるであろう。これはごく常識的に考えられるわけですが、その点はいかがでしょうか。
○政府委員(内海倫君) 御承知のように、人事院におきます勧告に際しましては、国家公務員の給与を調査するとともに、今度は民間に対する調査を実施して、そこから較差を導いてその較差に基づいて勧告案を作成するわけでございますから、現在私どもは国家公務員の方の調査をおおむね終わり、民間関係の調査にこの五月の連休明けから入っております。恐らく六月中旬ぐらいまではかかると思いますが、その結果、当然両者間に存する較差というものが出てき、その較差の中には今お話しのように在来実現し得なかったものが較差として含まれて入ってくるもの、こういうふうに考えております。
○穐山篤君 人事院勧告体制というのがあるわけでありまして、完全に実施がされるというのはだれが考えても当たり前の話でありましたが、五十七年に凍結、五十八年に抑制、こういうことが連続して続いているわけですね。そうしますと人事院勧告というものの性格に重大な影響があるというふうに我々は考えるわけですが、その点総裁はどういうふうに認識をされておりますか。
○政府委員(内海倫君) 人事院勧告というものにつきましては、たびたびいろんな機会をとらえて、またこういう当委員会等におきましても御説明を申し上げておるわけでございますが、これは労働基本権というものの大きな制約を受けたもとにおける代償機能を営むその機能の一番大きなものがこの人事院勧告ということで行われるわけであります。公務員にとりましても給与の改善されるほとんど唯一の機会でございますし、そういうことをあわせ考えました場合、人事院の行う勧告というものは単に官民較差というものを政府にあるいは国会にお知らせするというだけのものではなく、一つの極めて厳しい意味合いを持った勧告であり、国会におかれましても、政府におかれましても十分審議はいただかなきゃいけませんが、これをぜひ実現していただくというところに勧告の意味があるものと考えます。 さてそこで、五十七年にいわゆる凍結され、以下五十八年、五十九年につきましても、政府のいろいろな御努力はありますものの抑制された形でまいっておる。そういう意味からいいますと、こういうことが何回も何回も継続していくというふうなことになりますれば、おのずからここに人事院勧告とは何かというふうな問題もあるいは出てくるおそれなしとしませんが、私どもは勧告制度というものの意味と、またそれが果たしておる意義というものを、何としてもこれを存置し実現していくということが現在の公務員の制度あるいは公務部内における志気、さらに労使間の安定というふうな上に非常に重要な意義を果たすわけでありますから、政府においてもたびたび、全力を挙げてこれの実現に当たる、こういうふうなお話もこの席でも出されておるわけでございますし、私どもはそういう御尽力に期待し、さらに国会の御審議に期待してこの人勧制度というものが十分に機能するように、私どもも努力いたしますがぜひお願いを申し上げたいと、こういうことでございます。
○穐山篤君 三年間にわたりまして凍結、抑制がされた。組合側からはILOにも提訴されて既にILOから態度の表明がなされているわけです。政府の統一見解としては、常に人事院勧告は最大限尊重すると言いつつも、片側では三年間で較差解消というふうに不完全実施を予約するような統一見解が出ているわけです。 公務員の立場に立ちますと、この抑制をされたことについては当然反対ではありますけれども、それならば先行きどういう状況になれば完全実施をしてくれるのかと、こういう予約すらも明確にされていないわけでありまして、その意味では公務員の士気に重大な影響を与えると同時に、ここの分野でいけば官民の較差は開くばかりであります。通常、官民較差というのは官が高くて民が低いというふうな言葉で代表されているわけですが、ここの分野で言えば官民較差というのは官が低い、こういう状況にあるわけです。したがって、ことしの勧告の場合には実施についての特別意見というふうなものを述べるべき段階ではないかなと、こういうふうに私どもは認識しますが、総裁としてはいかがなものでしょうか。
○政府委員(内海倫君) もとより、先ほど申しましたように、私どもは、政府におかれまして最も重要な政府施策としてこの人勧の完全実施ということをしていただきたい、これはもう私の衷心からの願いでございます。 さて、先ほど仰せのようなことにつきましては、御意見は十分承っておきたいと思いますが、人勧の報告及び勧告につきまして我々としてもできるだけの考え方を盛り込んで努力いたしていきたいと、こういうふうに思っております。
○穐山篤君 昨年、人事院勧告が出ましたが、結局抑制されて、それが今度の年金に三・四%という率にはね返っているわけですが、全く情けない話だというふうに思うわけであります。 そこで、国家公務員法とのかかわりについてお伺いをしますと、公務員法の第百七条で退職年金制度の問題を言っております。全文を読む必要はないと思いますが、「前項の年金制度は、退職又は死亡の時の条件を考慮して」、こういうふうに条件が付されているわけであります。その意味で言いますと、恩給の問題について人事院は所管外ではありますけれども、当然公務員制度の一環として年金制度と恩給というものについての勉強はされていると思うんです。その点についてベアが行われる、恩給が上がる、それに準拠して共済年金が上がると、こういう意味で一つの指標になっているわけですね。恩給というものあるいは恩給のスライドというものが基礎になっているわけです。ところが、第百七条におきましては、「年金制度は、退職又は死亡の時の条件を考慮して」というふうに公務員を中心にした物の考え方でこの第百七条というのは構成されているわけです。したがって、今回でもあり前回でもそうでありますが、恩給法に並びということは思想的には少し問題があるんじゃないかなというふうに二つ目として考えます。 それから三つ目の問題として、この「退職又は死亡の時の条件を考慮して」というのは、少なくともその死亡したときあるいは退職をしたというそのときですね。余り前のことでなくて、退職したり死亡したときの条件というものを基礎にして計算を算定すべきものであると、こういうふうに私どもは第百七条というものを理解しているわけですが、御案内のように過去一年間の平均の基本給額というものを計算の基礎にしているということについて矛盾を私どもは感ずるわけです。逆に言いますと、第百七条については、現行の年金制度から言えばこの条文の手直しが必要ではないか、あるいはこの「条件を考慮して」という原則に戻って忠実に百七条に照らした年金の計算をすべきものと、こういうふうにも考えられますが、その点についていかがでしょうか。 三つの問題点があります。
○政府委員(鹿兒島重治君) 国家公務員法の第百七条に年金について規定がございますが、これは公務員制度の一環として、広い意味で年金も勤務条件であるという理解のもとにこういう規定が置かれているものというぐあいに理解をいたしております。 そういう意味で、私どもといたしましても、年金制度につきましては常日ごろ重大な関心を持ちまして研究を行っているところでございますが、お話がございました現行の規定の、退職時の条件を考慮して定めるという言葉の意味でございますけれども、私どもは、この意味はかなり包括的な規定でございまして、退職時におきますそれまでの勤続期間でありますとか、あるいは年齢でありますとか、あるいはそれに至ります給与、そういったものを総合的に勘案してというぐあいに理解をいたしておりますので、現在の共済制度というものはそういう条件に合致した制度になっているというぐあいに考えておるわけでございます。
○穐山篤君 百七条に関しては腑に落ちませんが、時間の関係がありますから前へ進みます。 きょうは官房長官あるいは総務庁長官がほかの委員会の関係で出席がされていませんが、人事局長、給与局長お見えになっておりますので、この公務員の人勧完全実施の問題について、くどいようではありますけれども、最大限尊重するという気持ちであるとするならば、少なくともことし八月に提示されるであろう人事院勧告についてはもう本当に尊重して完全に実施する、そういう決意を持ってもらわなければならぬと思うんです。隣に大蔵大臣がいて、そうはいきませんよというふうな顔をしておりますけれども、もうこれは千波万波を呼んでいるわけですね。完全実施ということであらゆる問題が全部後ろに残ってしまっているわけです。一遍きちっとこれのけじめをつけるという意味も含めて、ことしは完全実施をぜひしてほしいと我々は主張をいたすわけですが、その点について改めて政府側の答弁を求めたいと思うんです。
○政府委員(藤井良二君) 人事院勧告制度につきましては、先ほど総裁から説明がございましたように、公務員の労働基本権を制約する場合に講じなければならない代償措置の一つといたしまして憲法上の評価が与えられているものでございますから、この制度が実効を上げるように政府は最大限の努力を尽くすという基本方針のもとに、政府としては、昨年度においても勧告の完全実施に向けて最大限の努力をしたわけでございますけれども、現実には昨年度の給与改定後もなお官民較差が残っている次第でございます。このため、昨年度の給与改定に際しまして、内閣官房長官談話におきまして、公務員を取り巻く状況は引き続いて厳しいものと見込まれるけれども、政府としては、人事院勧告尊重の基本方針を堅持しつつ勧告の完全実施に向けて最大限の努力をしてまいる、仮に六十年度以降において勧告の完全実施が困難である場合にも、政府としては五十九年度において改定後の官民較差が一・四%程度縮小したのと少なくとも同程度の較差の縮小のために努めるとの考え方を特に示し、このことは勧告制度を尊重するという政府の真摯な姿勢を示したものであるというふうに我々は考えております。したがいまして政府としては、本年度におきましても八月に人事院勧告が出されますれば、勧告制度を尊重するという基本方針を堅持し、国政全般との関連を考慮し、勧告の完全実施に向けて最大限の努力を尽くすつもりでございます。
○政府委員(鹿兒島重治君) 人事院勧告の完全実施につきましては、先ほど来総裁が詳細に御答弁申し上げておりますのでつけ加えることもございませんが、私ども現在、先ほど総裁の答弁にございましたとおり、詳細な調査を官民双方について実施いたしております。詳細にいたしましてかつ正確な調査ということで実施をしているところでございますし、お話がございましたとおり、公務員の士気の問題あるいは公務員を使用する立場、使用者としての責任の問題、こういう観点からぜひ完全実施をしていただきたいというのが私どもの願いでございます。
○国務大臣(竹下登君) 本年度の人事院勧告の取り扱いにつきましては、これは勧告制度尊重の基本姿勢、この上に立って、勧告が出されたならば国政全般との関連を考慮いたしまして勧告の完全実施に向けて最大限の努力を尽くすと、あくまでも私は基本精神はそこにあるべきものであるというふうに考えております。 なお、つけ加えますならば、昨年官房長官談話をつくりますときに私もいろいろ悩んでみました。最大限この期間に解消しますという表現をするとすれば、これは議論すれば逆に不完全実施宣言にもなり得る。しかしながら、あの際関係方面ともいろいろ私自身も接触してみますと、素直に読んで、所信を明らかにするという点においてはあの官房長官談話の趣旨がむしろ適切であるという意見が多く私には感じられましたので、私も同意してこの談話発表の手順に至ったということであります。五十七年は凍結でございますが——凍結じゃなく見送りでございます。どっちでも同じことでございますけれども、見送りという言葉を使いました。そして五十八年、五十九年、まさに抑制という言葉そのものでありますが、それは結果として国政全般との関連の中で決定したことでございますけれども、基本精神はあくまでも、先ほど人事局長からも述べられましたように、最大限の努力をするというのが基本姿勢であってしかるべきだというふうに考えておるところでございます。 何分にも、四十年でございましたか、十月実施、九月実施になりまして、それから八、七、六、それから一つ飛んで四月というのが四十五年でございました。当時からの引き続いた議論の中で、私は基本精神はあくまでもそこにないことには制度そのものが否定されるようなことになってはならぬという基本認識は持っております。
○穐山篤君 人事院勧告完全実施については、もう毎回の委員会で各野党は厳しく指摘しております。ことしは言いわけをしないようにぜひ努力をしてほしいと思うんです。 さて、財政調整期間というのは五カ年間である、昭和六十四年度までであると、そういう状況になっております。さて六十四年度以降について何らかの方法を考えなければならない状況にあると思いますね。一つは、申し上げなくてもおわかりだと思いますが、国鉄の共済財政事情についてであります。それから組合員の負担の限界ももはやこれ以上は困難であろう。それから専売、電電さんについては、御案内のように株式会社に移行して、前回の申し合わせで六十四年度までは御協力をいただく、おつき合いをいただくということになっているわけですが、組合員の気持ちの中には、六十四年度以降は株式会社らしい共済組合、どういう法になるかわかりませんが、慣習から言えば厚生年金のような考え方を皆さんお持ちのようであります。いろんな状況があるわけですが、それらを全部踏まえてみましても、六十四年度以降の問題について重大な関心を持たざるを得ないと思っています。この点について大蔵大臣、政策上の問題でありますので、考え方をひとつ明らかにしてほしいと思います。
○国務大臣(竹下登君) これは六十年度からの財政調整五カ年計画におきましては、国鉄共済に対しては国家公務員共済等から毎年四百五十億円援助すること。しかし、先ほども答弁しておりましたように、試算自身考えてみましても、当時オーソライズされた数字は三十二万人。それから八〇年代後半における「経済社会の展望と指針」でございますか、例のよく私が申します七、六、五抜きの四、三、二、一、そのインフレ率、消費者物価の上昇率が三でありますから、言ってみればオーソライズされた数字とすりゃそれだろうということで組み立てられておりますが、現状も違ってきておりますし、そうして諸般の意見は、とにかく言ってみれば、一万五千円出して救済しておるものが、このままの体制でいけば十万円出して支えなきゃいかぬようになると。したがって、より大きなところへインクルードしていかなきゃならぬだろうという気持ちは私にも存在しておりますが、その手順、具体的にどういう組み合わせということについては事務当局の方からお答えした方が正確であろうと思います。
○政府委員(門田實君) 今、大臣申し上げました一人当たりの負担、従来一万二、三千円、一万五千円が十万円ぐらいに六十五年度以降はなるだろう、こういうことでございます。これはマクロの数字で申し上げますと、六十年度からの五カ年間は年平均四百五十億円の援助でございますが、これが六十五年度以降は年間三千億円程度というものを要するであろう。こういうことでもあるわけでございまして、とても私どもの国家公務員等の共済グループだけでは支え切れないという問題があるわけでございます。したがいまして、今大臣からお話がございましたように、公的年金全体につきまして給付の一元化というものを行ってそしてそういう中でこの国鉄共済の問題は公的年金全体で負担の調整をしていく必要があるであろう、こういうように考えております。
○穐山篤君 時間がありませんからたくさん申し上げることは省略しますが、現に年金を受給されている方々は戦時中に入った人、戦前に入った人、それから戦後の者、それから去年、ことしあたり退職する諸君についていえば、終戦直後のあの混乱の中で一日も汽車を休ませずに動かした諸君たちがやめているわけですね。この方々個人についていえば、国鉄共済の赤字についてすべての責任を負わされることは全く心外だというふうに思うのは当然であります。当時、私も国鉄の職場におりまして戦災復旧という仕事を担当したことがあるわけですけれども、そういう方々のお気持ちを考えてみますと、赤字であるからということだけで通常の扱いをされない、スライドも停止連続である。今の状況でいきますと、財政調整でいきますと、一〇%程度格差があるまでは抑えますよというふうに言っているわけですね。老後の生活安定のための年金というものについての物の考え方が変わらざるを得なくなる、そういうふうに思うわけであります。 さらに大蔵大臣に申し上げておきたいと思いますのは、どういう事柄であれ、公的年金制度が倒産する、あるいはスライドもしないというふうなことは、これでは年金制度に対する国民の信頼度というものを失うことになるわけでありまして、それは単に国鉄共済組合のみならず全体のものに援用されるのは当然だと思うのです。したがって、私は具体的なことはきょうは差し控えさせてもらいますが、政府の責任において問題の解決の道を探してほしい。そうしなければ、共済組合の、あるいは公的年金制度の信頼性というものを失う。極端なことを言いますと、あちこち歩きますと、おれは共済組合を脱退したい、こういう若い青年がたくさんいます。あるいは厚生年金なり国民年金にかわりたいという主張をしている人もあります。最近の動きとしては、脱退をすることについて裁判闘争を起こしたいという主張もあちこちで見られるわけです。これは政治の場としても十分に考えなければなりませんが、公的年金制度を考えてみた場合に、政府の責任というのは非常に重大だというふうに我々は考えるわけです。 そこで最後に大蔵大臣、特に六十五年度以降の国家公務員等共済組合の将来展望、それから国鉄共済あるいは計算からいきますと、専売さんにつきましても同様な事態がごく最近のうちに発生する可能性が、数字の上からは明白であります。したがってこれは政府の責任において解決の方法を考える。私はその中にはいろいろな方法があろうと思うんです。我々も知恵を出したいと思いますけれども、少なくとも政府がそれだけの毅然とした責任体制をとることこそが問題を容易に解決する道ではないかな、こういうふうに考えますので、その点についての御意見を伺っておきたいと思うんです。
○国務大臣(竹下登君) 確かに、御意見を交えての御質問でございますが、私も、国家公務員等共済組合法の改正が通りました後、組合関係の皆さん方とお会いいたしましたときにも申されました。今戦時中という言葉がございましたが、確かに満鉄等々へ行っておって、そして帰ってきて、国鉄そのものが雇用の場としての大変な役割を果たし、そしてまた昭和三十八年までは黒字でございました。三十九年、どうしたことでございますか、国鉄出身の佐藤内閣ができましたら赤字になりました。私はちょうどそのとき官房副長官でございましたので鮮烈に記憶しております。しかし、これはモータリゼーション等々によってやむを得ざることであると思います。 したがって、退職者の方が当時、軍手という言葉はもうございませんが、いずれにしてもちゃんと白手袋をして、あごひもをかけて、体でもって乗客を押し込むようにして、そして輸送というものに果たしてきた。その我々が共済年金に不安を感ずるようになるということが、少なくともあの改正においてなくなってきたことは自分たちにとって大変うれしいことであった、こういうお話を聞きまして感打たれるものがありました。そしてその方々にも今スライドを当面停止しておりますが、このことはまた横並びで調べてみますと、相対的に他共済よりは水準が高い。だから、えらい済みませんが、しばらく我慢をしてください、こう言わざるを得ないというふうに考えておるところであります。 それから、今おっしゃいました御意見の中にありましたように、今度は若い方々とお話をしますと、基礎年金だけであとは我々が自主的につくった方がいいじゃないか、だから年金を卒業したい、こういうような意見の方々は確かにございました。そしてまた国際会議に出ますと、ヨーロッパ等、年金がいわばでき過ぎたと申しますと表現はおかしゅうございますが、成熟し切って、言ってみれば非常に掛金が高い。国民負担率にすれば、日本が三五、ヨーロッパは大体五〇、高いところは五五だという程度でございますから、その方々で見れば、掛金が高いから元だけは取らなきゃいかぬというので、早くやめて、それからは老後を楽しむ。これも国全体から見ればいいことかどうかという感じを持つわけであります。 したがって政府では、たまたま今は厚生大臣でございますが、年金担当大臣というものを決めまして、とにかく今おっしゃったような意見に基づいて、何分好むと好まざるとにかかわらずやってまいりますのが高齢化社会でございます。が、そこまで言うといささか差しさわりがございますけれども、逐次いろんなことを進めております。今年度も制度改正につきまして今国会へ提出はいたしております。まだ審議はされておりませんものの、そういうものを含めて、逐次これを整備しながら、昭和七十年というところを目標にいたしまして一元化を図っていって、本当に二十一世紀、いや二十二世紀ぐらいを通じてみて、これが最も至当な、我が国に適応した年金制度だということを、まさに中長期的に見て、やっていかなきゃならぬ課題だ。昭和七十年ということになりますと、それはかなり先のようでございますが、私も七十一歳にそのときはなりますけれども、それでもやっぱり今からその仕組みを本気は考えていかなきゃならぬなという、政治家としての使命感を持っておるのは、私も穐山さんとひとしくいたしておるつもりであります。 いささか長くなりましたことをおわびを申し上げます。
○委員長(大島友治君) 参考人の方、御退席されて結構でございます。御苦労さまでした。
○原田立君 今回の改正案を見ますと、年金額の引き上げ措置について各退職年度ごとの退職者あるいは仲裁グループと人勧グループの退職者によって引き上げ率が違ったり、あるいは据置者があったりして複雑な内容になっているわけでありますが、このような改定を行うに至った最大の理由は一体どういうことですか。
○政府委員(門田實君) 御指摘のような改正の内容になっておるわけでございまして、そうなりました理由でございますが、現在の共済年金は最後の一年の本俸によって年金額が計算される仕組みになっております。したがいまして、ベアがあるかないか、どの程度あるかということで年金額の不均衡が生じてまいるわけでございます。 具体的に申し上げますと、五十七年度におきましては、仲裁グループについては平均四・六%のベアがあった、人勧グループについては何もなかったわけでございます。そういたしますと、五十七年度に退職した仲裁グループの年金水準は、人勧グループよりも四・六%高い水準にあるわけでございまして、そういった不均衡がそのまま生じていく、それを調整するという意味におきまして、五十九年度におきましては、五十七年度退職者の仲裁グループの年金額の改定は行わないというような措置をとったわけでございます。今回も、五十七年度退職者のうち人勧グループにつきましては、五十九年度の給与改定率、つまり三・四%という数字で年金額の改定が行われたわけでありますが、先ほどの仲裁グループにつきましては、そういった水準の相違が既にあるものでございますから、五十八年度の仲裁裁定による給与改定内容一・八三%のアップ、こういうもので年金額の改定をした。しかし、そのことによって総体としてのバランスがとってあると、こういうことでございます。
○原田立君 結局、人勧、人事院勧告を凍結したり、あるいはまた抑制したりしたことによってアンバランスが生じたのでその是正は努めた、こういうことですね。要するに、人事院勧告の凍結や抑制というものが年金改定にまで非常に強く影響しているということを言わざるを得ないわけでありますが、人勧が完全実施されておればこのような問題は逆に言えば出てこない。 それで、年金引き上げの指標ともなっている公務員の給与のベアに関しては、先ほど来質問がありましたけれども、昨年の勧告の取り扱いを決めるに当たって政府は官房長官談話を出した。その談話の内容を見ても、どうもことしの人事院勧告が果たして完全実施されるかどうか私としては疑問に思うわけです。それだけに本年の勧告をめぐる情勢は厳しいと思うんでありますが、財政を預かっている大蔵大臣として、この官房長官談話に対する姿勢、決意、先ほども若干お話があっておおむね妥当だと思うというようなお話があったけれども、再度御答弁いただきたい。
○国務大臣(竹下登君) 若干踏み込み過ぎたお答えをしたかと思いますが、いわば国政全般との関連を考慮しながら勧告の完全実施は向けて最大限の努力を尽くす、これがあくまでも基本であると思うわけであります。 官房長官談話との関係についてのお尋ねでございますので、私が申し上げましたのは、この官房長官談話をつくります際に私もこれに参画をいたしておりました。したがって、先ほど原田さんちょっとうなずいていらっしゃいましたように、ある意味においては不完全実施宣言というふうにもとられるではないかという考え方を私もそのときに指摘したものでございます。しかしながら、諸般の情勢を勘案いたしまして、関係方面ともいろいろ話を詰めまして、したがって一遍にできなかった談話でございます。詰めましてみたところでございますが、ここまでの考え、いわゆる完全実施が困難となった場合の考え方をあえて示すということもそれはむしろ誠意としても評価されるではないかと、こういう雰囲気にもございまして、したがって私も、あの官房長官談話に、それで結構じゃなかろうかという賛意を示したわけでございます。したがって、基本的には従前同様、人事院の勧告は、国政全般の関係等を考慮しつつもいわゆる完全実施に向けて最大限の努力を尽くすということがやはり基本にあらなければならぬという問題意識だけは持っておるつもりでございます。
○原田立君 大臣、あなたの立場とか、現状の財政とか、いろんな面でいえば、あなたの言うことわかるんですよ。わかるんだけれども、来年度以降においては、給与改定後の官民較差が少なくとも本年度程度に縮小されるよう鋭意努力してまいる所存であります、こういう言い方は、あなたも言われるように、不完全実施を宣言しているみたいなものだという、まさにそうなんですね。今一生懸命みんなで、完全実施をしてくれと、こういう要請をしている真っ最中にぱっとこういう答弁が出る、こういう談話が出ると、水をひっかけられたみたいな感じがするんですよ。あなたは、ここまで言ったんだから誠意をもって言っているということを受け取ってほしいと、こう言うけれども、それは大臣、無理ですよ。ここでやってくれと頼んでいる。もう一遍答弁してください。
○国務大臣(竹下登君) だから、ちょうど原田さんの今おっしゃったような認識で私も自問自答してみたんです。このことは、結果としてどうあれ、基本的にこの言葉を使うことは、不完全実施宣言という批判を受けるではなかろうかと、こういう感じを私自身も持ったわけでございますが、もちろん政府一体の責任でございますから、最終的には、このことがむしろ誠意というものを披瀝する意味においてよかろう、こういう結論に達して私も賛意を表したわけでございます。だがやっぱり、結果としてという問題と基本の問題とは、自分の心の中では区別しておかなきゃいかぬなということを自分に毎日言い聞かしておるというのが実感でございます。
○原田立君 連年にわたる人事院勧告の凍結、抑制は、まさに勧告制度の根幹を揺さぶるものであり、その制度が形骸化しつつあると言っても過言ではないと、こう思うんです。ILOの条約勧告適用専門家委員会及び結社の自由委員会は、このような事態に対し、勧告制度の見直しを求める報告や勧告を出しておりますけれども、人事院総裁、これに対する御所見いかがですか。
○政府委員(内海倫君) 私どもが十分認識しております問題は、ILOのこの問題に対する基本的な考え方というものは、労働基本権が制約されておる場合には、それに対応する適切な補償措置が行われ、かつそれが確保されておらなければならないということが基本方針といいますか、基本方策であると心得ております。 さて、近年におきましても、先ほどお話のように、五十八年三月及び昨年十一月の結社の自由委員会報告並びに昨年三月と今年三月に出された条約適用専門家委員会の報告がありまして、そのそれぞれにおきましてやはりその基本的な考え方が明示されておるわけでございます。日本における労働基本権の制約のもとにおいては、その代償機能としての人事院勧告というものが完全に実施されるということがぜひとも必要である、そういうことで、ILOの勧告は、日本政府に対してその完全実施を強く要望しておるもの、あるいは強く勧告しておるもの、こういうふうに理解しておりまして、相なるべくんば、国会におかれましても、政府におかれましても、このILOの言っておる完全実施というものをぜひ実現していただきたい、これが私の所見でございます。
○原田立君 大蔵大臣、今、人事院総裁のお話ですけれども、このILOの条約勧告適用専門家委員会の勧告、あるいはまた結社の自由委員会が出しているこれに対する勧告、これはどういうふうに受けとめられますか。先ほどあなたは誠意を持ってやっているんだということを強調なさったけれども、片方、人事院総裁の方では完全実施をぜひしてほしいんだという強い要請、またそういうILOの答申もある。財政のそういうのを外すわけにはいかぬと思いますけれども、それだけで凍結したり抑制したりするということはもうかわいそう過ぎるんじゃないですか。それでは本当に形骸化せしめている張本人が政府だということになってしまいますよ。御意見いかがですか。
○国務大臣(竹下登君) 人事院勧告というのは、国会及び内閣に対して勧告を行う、その勧告は労働基本権の制約に対する代償でございますから最大限尊重すべきもの、それで昭和四十五年から完全実施になりまして、ずっと続いておったわけでございます。したがって、五十七年度これを見送るというときにはそれは政府部内でも大変な議論がございました。しかし、一方、目標として掲げております五十九年度赤字公債体質からの脱却というようなものを世界同時不況の中でまさにギブアップしなきゃいかぬような状態になって、歳入欠陥というものを生じて、したがって赤字公債を五十七年の補正予算でまた三兆円発行する、こういう状態でございましたので、全く感覚的に見ますと、まさに赤字公債を発行することしかその財源を見出すという環境になかった。そういたしますと、後世代の負担において今年の人事院勧告を実施するというところで悩みに悩んで見送りという措置がとられたであろうというふうに思っております。 そしてそれを逐年解消していかなきゃならぬ。しかし財政状態はその後好転しておるとは言えないという中で、五十八年、五十九年の措置がとられたわけでございますので、財政状態というものを全くかなたに置いて、これだけの遵守義務で国政全般を見た場合に対応していくことができないという苦しい模索の中から出た結果ではないかというふうに私自身理解していくしかない、自分を自分が理解していくしかないという苦悩を続けておるというのが私の実感でございます。
○原田立君 人事院勧告制度の意義は、ある意味でいいますと政府の腹一つにかかっている、こういう言い方もちょっと乱暴なんですけれども、そういう感じを強く持つんですね。四月十六日の衆議院の内閣委員会において、後藤田総務長官は、将来において完全実施は約束できないと、こういうふうな意味の発言をしているのを大蔵大臣御存じでしょう。御存じですね、うなずいておるんだから。「私は、別段抑制するなんということは申し上げているわけではありませんけれども、元信さんがそういうふうにお詰めになるのなら、それはいかなる場合であろうとも完全実施をいたしますということはお約束はいたしかねる、こういうことでございます。」、こう言っているんです。これは、だから将来において完全実施は約束できない、こういう宣言みたいなものですね。だから、大蔵大臣が非常に誠意を持って言っているというのは、感じで受け取られるのですけれども、片方でこういう話があると突き放されたような感じがしてならない。 そこで、この衆議院の議論にもあるように、毎年の勧告の取り扱いをどうするということではなく、恒久的制度としての勧告制度を確立するにはどうしていくかという議論も大事じゃないかと思うんです。八月二十八日の当委員会において峯山委員が、去年の話ですけれども、人事院勧告と仲裁裁定の法的効果について質疑を行っているわけでありますけれども、人勧と仲裁の法的効果については精神的に変わりがない、こういうふうに茂串内閣法制局長官は答弁しているわけです。とするなら、現在の公労委におけるような仲裁機能を持った勧告制度について議論を詰めることも必要ではないか、公務員の労働基本権を制約するのならこのような機能を持たしてもいいのではないかという、そういうふうな意見もあるわけですけれども、これらについて人事院総裁並びに政府の方の見解をお伺いしたい。
○政府委員(内海倫君) ただいまお話しのように、人事院勧告というものと仲裁裁定というものは、法的にこれを見た場合は異なるものではないということは、今お話しのように法制局長官も当委員会で御答弁を申し上げたと私も記憶いたしておるのでございますが、さてそれではこの人事院勧告というものに法的な拘束力を持たせるということになりますと、先刻御存じのように、人事院勧告というものは、国会及び内閣に人事院から勧告を申し上げるということが法の定めでございます。その上で審議、御決定になるということであり、かつ公務員の給与その他の勤務条件というものが法定されるという基本的な立場にあるものでございますから、そういう意味を考えますと、今御質問のような人事院勧告というものに拘束力を持たせるということが果たしてどうなのか。これはもう私どもの考える限界を超しておると思いますので、そのことについての見解は遠慮させていただきたいと思いますが、問題は、もう繰り返ししつこく申し上げておりますように、これが完全実施をされるということによってすべては解決する問題でございますので、その一点において国会及び内閣においてお考えくださるようにお願いを申し上げるということでございます。
○政府委員(藤井良二君) 人事院勧告の拘束性の問題につきましては、先ほど先生が御指摘された法制局長官の答弁のとおりだろうと私も思います。御承知のように、国家公務員の給与につきましては、第三次公制審の答申におきましても、第二次臨時行政調査会の答申におきましても、人事院勧告によるべきものとされており、政府といたしましては、人事院勧告制度を維持、尊重するというのを基本的な建前としているわけでございます。したがいまして、今後とも労働基本権の代償措置の一つである人事院勧告制度が実効を上げるように最大限の努力をしてまいりたいと思います。
○原田立君 本年の勧告に、かねてから人事院が表明しておりますいわゆる公務員制度見直しを織り込む予定と聞いておりますけれども、勧告に織り込むまでどのような作業をしていくのか、各項目にわたる制度見直しのうちどのような項目を勧告にのせようとしているのか、その点いかがですか。
○政府委員(網谷重男君) かねてより人事行政の改善の諸施策につきまして成案を得たものから逐次実施するということで検討を続けてまいってきておるわけでございます。既に実施の段階に入ったものもございますが、現段階におきましては、今月の中旬、給与制度と休暇制度につきまして関係者に具体案を提示してさらに検討を深め、本年の勧告につなげていきたい、このように考えております。 具体的に申しますと、給与制度につきましては、仕事に応じた給与の原則をより一層推進するための俸給表の等級の再編、それから俸給表の等級の構成の再編でございます。それと専門技術職俸給表の新設。それから休暇制度につきましては、法的な整備を行うということで検討しておるところでございます。
○原田立君 各省庁との話し合いのスケジュールなんかもう既に決まってやっておるんだろうと思いますけれども、その点はいかがなものか。 あるいはまたその項目のところで、休暇と昇給のこと、それからあと何ですか、ちょっとわからなかったのでその点。
○政府委員(網谷重男君) 今月の十六日、十七日に関係各省庁、それから関係職員団体に具体案を御説明申し上げました。御意見がありますれば、逐次各検討の局にその御意見を申し出ていただくようにしておるわけでございます。 それから項目は、先ほど申しましたが、給与制度につきましては等級の再編でございます。それから専門技術職俸給表の新設でございます。休暇制度につきましては、法的な整備を図ろうということで、現段階では勧告につなげていきたい、このように考えておるわけでございます。
○原田立君 他省庁とのスケジュールは、交渉のスケジュール。
○政府委員(網谷重男君) スケジュールは、したがいまして逐次、いついかなる時期においても御異議がありますれば言ってきていただくということにしておりまして、現にきょうも関係職員団体の代表が私のところに参りましてお話しているところでございます。
○原田立君 かつて日経連と人事院の間で官民の給与較差について論争があったんでありますが、その日経連と合同で給与較差について調査研究を行う考えを総裁が示したと報道されているわけであります。ことしの五月二十四日付の新聞で私は見たんであります。このことでお伺いするんですが、第一に、新聞報道にある官民合同の研究会をいつごろ発足させるのか。新聞では七月と書いてあります。また第二に、もしそうであるならばその真意は一体何なのか。それから第三番目に、どのくらいの期間をめどにして研究調査するのか。第四番目に、いわゆる生涯賃金を問題にするならば、退職金、年金までの比較をしないと正確な答えが出ないと考えるわけでありますけれども、研究調査はそこまでの慎重な配慮を加えられているのかどうか。この点はいかがですか。
○政府委員(鹿兒島重治君) ただいまお話がございました研究会でございますが、私ども、いわゆる生涯賃金につきましての基本的な考え方といたしましては、これは既に臨調の答申にもございますように、給与は給与で官民の均衡を図る、退職手当は退職手当、年金は年金それぞれ別個に考えるべきだということを基本的な考え方としては持っているわけでございます。 ただ、御承知のように、世上官民の生涯賃金ということが大変議論になりまして、日経連は日経運としての調査を実施されますし、私どもそれについて意見を申し上げたということで、ある意味では双方違った立場での意見を述べ合っているということでは、これは場合によっては混乱を招くもとにもなるんじゃなかろうかということで、世上そういう議論があることを踏まえまして、これは合同と申しますよりも、人事院の私どもの周の中に研究会をつくりまして、学識経験者、もちろん経済団体の方にも入っていただきますし、そういう方にお集まりいただきまして、果たして共通の基盤に立って官民の生涯賃金というものの比較ができるかどうかということを研究してみたいということで現在人選を進めているわけでございまして、この発足につきましてはできれば七月の上旬ぐらいには第一回の会合を持ちたいということを考えているわけでございます。その考え方は今申し上げたようなことでございまして、基本的にはそれぞれの項目別に私どもは比較すべきだと思っておりますけれども、全体としてながめてみることも必要ではないかということで発足をさしたわけでございます。 そこで、いつごろまでということでございますけれども、この官民の較差の問題につきましては、いろいろとモデルの取り方あるいは実額の取り方、いろんな意見がございまして、果たして共通の土俵でどこまで議論ができるかという問題がございます。まずそういう問題から検討する必要がございますので、合意が得られますならば比較的早い期間には結論は得られるかもしれませんが、いろいろとこれから検討することでございますので、私どもとしましては、できれば一年間ぐらいという時間をいただきたいというぐあいに考えております。 そして生涯賃金でございますので、言うまでもございませんが、給与の問題以外に、先般改正が行われました退職手当の問題も念頭に置き、さらにこれからいろいろと検討が行われます年金の問題も頭に置きまして比較をしてみたい、かように考えているわけでございます。
○原田立君 要するに日経連は日経連でしゃべっている、人事院は人事院で考えているというんじゃ、どうしようもないと思うんですよね。だから、これも新聞に出ていますけれども、とにかく同じ土俵に上ることが先決だというふうに内海総裁は言っていると。まさにそうだと思うんです。ひとつせっかく御努力願いたい。 昨年度に引き続いて国鉄共済組合から年金の給付を受ける者にかかわる年金の額の引き上げを行わないというふうになっておりますが、改めて引き上げを行わない根拠、理由、これは一体何なのか。また社会保障制度審議会答申で、国鉄共済の年金の取り扱いについては問題が残るとありますが、これはどのような観点からの指摘と受けとめているのか。先ほど穐山委員からも質問がありましたが、再度御答弁願いたい。
○政府委員(門田實君) お尋ねの国鉄につきまして、引き続き改定が見送られておるということの理由でございますが、先ほど申し上げましたように、六十年度以降国鉄の共済の財政は破綻に瀕しておる、国家公務員等の共済から援助をしてその年の支給額を賄っておる、こういう状況でございます。したがいまして、そういう状況下で既裁定年金の改定を行いますと、その改定に伴う費用は直ちに他の共済の拠出金あるいは組合員の負担増になりますし、また国鉄共済の組合員の掛金も先ほど申し上げましたようにかなり高い水準にあるわけでございまして、そういう人がまた負担をふやさなくちゃいかぬ、これも大変だろうということで、OBの方々の方にもがまんをしていただこうと、こういうことで行ったわけでございます。 で、制度審の方の答申で、国鉄共済組合の年金の取り扱いについては問題が残ると書いてあることの意味合いでございますが、先ほど社会保障制度審議会の事務局の方から御説明がございました。私どもも直接的には承知しておらなかったわけでございますが、同一制度内の年金につきまして年金財政上の理由をもって会計を区別するということにはいかがかということの趣旨であったんだろうと思っておりました。決してこれが好ましいことであるというふうには毛頭思ってないわけでございますが、国鉄共済の今置かれております状況等考えますと、まあやむを得ざる措置ではなかろうかと、こういうふうに考えております。
○原田立君 大蔵大臣にお聞きするんですけれども、国鉄共済年金のスライド停止については、別途提出をされている共済制度改正法案にも規定が置かれているわけでありますが、このように見ると、いわゆる国鉄共済の財政状況が好転しない限り、財政調整を受けている限り引き上げは行われない、こういうふうなことになると思うんです。国鉄共済年金受給者にとってこの先どれぐらい年金額の引き上げが行われないのか不安であろうし、現在掛金も非常は高い金額のものを払っている方々が退職したら、政策的とはいえスライド停止が続くというのでは、国鉄共済年金受給者にとって不満が生じてくると思うわけであります。したがって、この際、難しい問題があるとは思いますけれども、スライド停止の期限の大まかなめど、これはいつごろと計算あるいはお考えになっておられるのか、これは大蔵大臣にお聞きする。いつまでもスライド停止が続くんだというのか、あるいは何年か、あるいはこんな状態になったならば停止するというふうにしていくのか、あるいは漸増にしてだんだんと解除していくのか、いかがですか。
○国務大臣(竹下登君) これはエンドレスに続くものではございません。すなわち一〇%まででございます。去年が二・二%、五十九年が三・四%、だからあと何年といいますと、じゃおおよそ、スライドといいますか、いろんな数字を予見することになりますので、あと何年とは言えませんが、一〇%まででございますからそう永遠ではなく極めて近い、御想像できる範囲内ではないか。仮に三%、今オーソライズされておる数字として消費者物価の上昇率の三%を念頭に置けばあと二年ぐらいになりますか、そんなような感じでございます。
○原田立君 国鉄職員で五十六年度以前と五十七年度、五十八年度、五十九年度の各退職者間でスライド停止により給付水準にアンバランスを生じる。このスライド停止を解除する際にはこのアンバランスの是正をしなきゃならぬと思う。この点いかがですか。
○政府委員(門田實君) 技術的でございますので私からお答えいたします。 スライド停止でございますが、五十七年度退職者を含めましてそれ以前の方についてまずスライド停止があったわけでございます。今度五十八年度退職者についてスライド停止がある。こういう形で、これは毎年あるわけでございますが、先ほど大臣申し上げましたように、他の共済より一〇%下の水準まででスライドはやむと、こういうことでございますから、ずっとならして考えますと、各年度の退職者にアンバランスがあるわけではございませんで、ある時点で切りますとアンバランスはありますが、皆一〇%という水準のところまでで、そこからはまたスライドは再開すると、こういうことでございます。
○原田立君 国鉄共済に対する財政五カ年計画が本年から始まるわけでありますけれども、先ほどもお話があったように、国鉄が三十二万人体制で三%のベアが続くことを前提に試算しているわけでありますけれども、その反面、余剰人員対策などで国鉄は再建を迫られていることや、あるいはまた諸般のベア抑制のことなどを念頭に入れますと果たしてこの計画がもつのか、途中で変更があるのではないかという疑念が生ずるわけでありますが、六十四年度までこの計画を維持することができるのかどうか。この国共審の答申にも第二項目に「この財政調整五箇年計画には、国鉄再建問題等、不確定な要素があり、計画の見直しが必要となる場合も考えられる。その場合においてもできる限り国鉄共済の自助努力等により対処することとすべきであろう。」、あるいはまた、「国家公務員・電電・専売の三共済による国鉄共済年金に対する財政調整事業は、拠出側組合員の負担増等から判断すれば、今回の計画が限度であり、速やかに年金制度の一元化を展望しつつ公的年金全般による調整方策を確立すべきである。」と、こうありますわね。果たしてこの答申どおり六十四年度までできるのかどうか。これは答申書を見ていても途中で変わるんじゃないか、怪しいんじゃないかと僕は思うんですけれども、いかがですか。
○政府委員(門田實君) お尋ねのように三十二万人という数を前提にして計画を出しておりますし、また八〇年代の三%というベアを前提にしてはじいておるわけでございます。国鉄をめぐる事柄は非常に流動的でございまして、その後、余剰人員対策でありますとかいろんな動きが出てまいっておると、こういう状況でございまして、お尋ねのように本当にこれでいくのかとおっしゃいますと、そこはかなり変動的であるというふうに私どもも考えざるを得ないというふうに思います。 実は、この財政調整計画につきましては、費用の予想額に著しい変動が生じたときには財政調整計画の見直し、変更を行うということにされておるわけでございます。ですから、そういった非常に流動的な状況というのは法律においても予想はされておると、こういうことでございます。ただ、じゃその場合どうかということになりますと、国共審の当時これを議論しました雰囲気をお伝え申し上げますと、これは非常に厳しい雰囲気でございまして、もはや我々の方でこれを応援することをふやすということはとてもできない、国鉄共済の自助努力ということを非常に強調される議論が強かったと、こういうことでございます。 いずれにしましても、非常にそういったことで厳しい雰囲気であり、かつまたなかなか難しい問題であり、また先生御指摘のような変わる要素もあるわけでございますが、その辺につきましては、今調整計画発足したばかりでございますので、今後の動きを見守っていきたいと、こういうふうに考えております。
○原田立君 要するに、今の制度、今から始まるんだけど、もう始まるしょっぱなからギブアップの宣言をしているみたいなものですよ、先ほど僕が読んだ文章は。だけど六十四年までいくとして、現在〇・五三%国家公務員の人たちはみんな負担しているわけだ。五年たったら〇・五三%負担しなくてもよくなるんだなという思いもしているだろうと思うんです、国家公務員の人たちは。だけど、五年たっても財政が健全化にならない、またあと五年〇・五三%、いや〇・六ぐらいにもふえるかもしれないという、そういう不安も残るわけなんだ。まさかそんなことになるとは思わないけれども、一体そこら辺の考えはどうなのか。いかがですか。
○政府委員(門田實君) おっしゃいましたような心配が非常にあるわけでございまして、そこは先ほどの国共審の答申にございましたように、六十五年度以降は公的年金全体でこれを支えていく、全体の一環としてこれを考えていく、そういう方向に努力するしか道はないんではないか、こういうふうに考えております。
○原田立君 そうすると、五年〇・五三%負担しているけれども、五年で終わりにならないで、また次の五年もあるであろうという、そういうことですね。
○政府委員(門田實君) 次の五年は、ただ単にあるということよりももっと非常に厳しゅうございまして、この五年間は一年平均四百五十億円負担しておるわけでございますが、次の五年間は、試算によりますと、年平均三千億円にこの赤字がふえていく、こういうことでございますから、問題が継続するだけではありませんで、拡大して継続すると、こういうことでございまして、したがいまして、これを支える基盤も公的年金全体でやっていくしかないんではないか、こういうことでございます。
○原田立君 あなたは簡単にそんなことを言うけれども、そんなこと言ったら、先ほどの話じゃないけれども、本当に脱退して次に新しいものをつくりましょうなんという議論が大きくなってしまいますよ。だけれどもこれは非常にゆゆしき重大な問題であります。衆議院の附帯決議あるいは国共審の答申も同じようなことを言っておりますけれども、全体で賄うしかないということになると、共済それから厚生年金、こういうような問題にも及んでくると思うんであります。共済と厚生との給付水準、年金の算定方式など、制度間の調整を図る財調を行いやすいように環境整備を図っていくということが迫られてくるわけでありますけれども、その前提条件を整えても、厚生年金側が、国鉄共済を一緒に分担してやりましょうと、こういうふうに認めるかどうか、これも問題ではないかと思うんですけれども、大臣、大蔵省としてはこういう問題について厚生省ともう既に話し合いしているのかどうか。ただこの場の答弁で、全部で賄ってもらいますだなんていうだけの答弁ではちょっと怪しいと思うのです。いかがですか。
○国務大臣(竹下登君) 国家公務員等共済で、すなわち国家公務員と、昔の名前で言えば専売、それから電電、そういうことで、言ってみればその出生が似たものといいますか、そういうところで一つはやったわけです。 それで、今原田さんおっしゃいますように、とにかく今年から出発いたしますが、五年間これでやってみようやと。それをそのままの仕組みで、そのままの入れ物でいきましたならば、先ほど来申しておりますように、四百七十が三千になって一人当たりにすれば一万数千円が十万円になる、こういうことでございますから、それはとても耐え切れない。労働者連帯でおれたちここまでやったけれども、それはとても耐え切れないというのが審議会の率直な空気でございます。私もその空気はわかるような気がいたします。そうすると、やっぱりパイを大きくしなければならぬ、入れ物を大きくしなければならぬということになりますと、その二千六百万人が加入しておる厚生年金、こういうものを当然考えていかなきゃならぬということになろうかと思います。 そこで厚生省とどういう話し合いしておるか。厚生省は、今厚生大臣が年金担当大臣で、まさに七十年に向けてのもろもろの作業の勉強を行っておる、その中心でございますので、我々から話すまでもなく、それを含んだ勉強をしていただいておるというふうに思っておりますが、それをいよいよ検討開始といいますか、これは今国会に提出しておりますあの改正法案が通って、その時点から話し合いに入ろうという話し合いをしておるという現状でございます。
○原田立君 今回の共済制度改正案によりますと、既裁定者の年金は通年方式による年金額に裁定がえされることになっておりますけれども、一般方式に比べますと不利になるわけであります。特に恩給部分を持ったもので加算がある場合、その加算年の分は通年方式によりますと生かされなくなると見てよいのかどうか。もしそうであるならば、せっかくの加算がむだになるわけでありますけれども、この点についてはいかがですか。
○政府委員(門田實君) 昭和三十四年に現在の共済制度に切りかわりました。それ以降、今の共済法のもとでやってまいっておるわけでございますが、今回御審議をお願いしようとしております共済年金制度の改正案、この改正案におきましては、既裁定年金につきましては、恩給期間を含めてすべて通年方式により算定した額に裁定がえをする、こういう内容になってございます。 このような措置を講じました理由なんでございますが、共済年金はその三十四年の施行以後、恩給公務員期間それから旧共済法の期間、これらを一体のものとして年金を支給していく、こういうことで、考え方としてそういうことで来てまいっておるわけでございまして、先ほど来いろいろな御議論ございました給付と負担の世代間のバランスという問題でございますが、今の若い世代がもうこういった公的年金から離れたいと言うぐらい、その負担がきつくなる。一方で若い世代が受ける給付はどうしても厳しいものになる。こういうことを考えますと、そういった世代間のバランスという観点から、恩給公務員期間のみを特別扱いするということはこの共済年金としてはいかがであろうか。こういうことで、そういった共済組合員間の均衡上、その問題につきましては全部通年方式により算定した額に裁定がえをする、こういうことにいたしておるわけでございます。
○原田立君 いや、それは私も知っているんだよ。要するに、さっきは痛みをともに分かち合うんだというふうなことを大臣言うとった。言葉は結構だけれども、もらうものがもらえなくなったらば大変ですよ。そこの影響を僕は心配して聞いているわけだ。それは財政の状態は非常に厳しいということも承知していますよ。しかし、だからといってつぶすのはいかがなものかなというように実は心配するんです。 恩給の改定措置と密接に関係しているわけでありますけれども、恩給の改定措置は今、年金制度の一元化との関連で問題になっているところであり、旧法等による年金と恩給との関係についてはもっと大蔵省と総務庁とで協議してしかるべきだ、こう思うのでありますけれども、協議したのかどうか、もししてないとすれば当然すべきだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(竹下登君) 正確に事務当局がお答えいたします前に、恩給法で見ますと、今三十四年組、三十五年組といいますと大蔵省で言えば大体出先の局長でございますが、あの人たちが一年ぐらい恩給部分があるわけです。そうすると、それが完全になくなるのはいつごろかなと思って考えまして、百歳まで生きる人は余りおらぬだろうけれども、そうするとあと五十一年ぐらいは残るなと。そうしたら私の考えは間違っておりまして、その人が奥さんをもらっておる、当然おるわけでしょうけれども、それが大変若い奥さんで遺族年金があったら、あと恩給部分等々の影響というのは七十年ぐらい続くんじゃないか。こういう勉強をしたりいたしまして、そういう私のような粗っぽい議論ではなく、総務庁と大蔵省はしょっちゅう、この問題は財政問題もございますので、よく議論はいたしておるやに見受けております。
○内藤功君 まず本法案に対する私どもの方の態度ですが、今回の改正は人事院勧告のスライド制、物価スライド制をないがしろにしたものだ、かようにとらえているわけです。また実質的には給付水準を引き下げるものである、年金生活者の生活にも重大な影響を与える、かように考えているわけでございます。また、今日の国鉄共済年金の財政破綻の原因は、主に国と国鉄当局の従来の施策と経営の失敗が招いたもので、起こるべくして起きた危機と言わざるを得ないと思うのであります。 〔委員長退席、理事坂野重信君着席〕 したがって、国鉄の一般の労働者にはこの責任を問うことはできない。しかるに、今回も国鉄共済の受給者にはわずかのスライドさえも認めない、改定を据え置くという措置をとった点も非常に問題であると言わざるを得ません。その上、政府はみずからの責任を尽くすということをしないで、電電共済、専売共済、国公共済、この三共済にその犠牲を、いわゆる責任を転嫁している、こういうふうに見ざるを得ない。こういう立場からお伺いをしたいと思うのですね。 まず大蔵省にお伺いをいたしますが、本年の二月の十三日に国家公務員等共済組合審議会、いわゆる国共審から大蔵大臣に対しまして共済年金に関する「財政調整五箇年計画」という答申が出されたのであります。この答申の第二項には、「この財政調整五箇年計画には、国鉄再建問題等、不確定な要素があり、計画の見直しが必要となる場合も考えられる。その場合においてもできる限り国鉄共済の自助努力等により対処することとすべきであろう。」というふうに書いてあるわけであります。 私これを何回も何回も読んでみたわけなんですが、これは私の読み方でありますが、この財政調整五カ年計画はここにあるように不確定要素が多多ある、もともと実現は難しいんだ、不可能に近い難しさ、実現か難しいんだ、このように見ておる表現がかようになったのではなかろうかと私はこのように受けとめたわけでありますが、今の点についての大蔵省のお考え、御所見をまず伺いたいと思います。
○政府委員(門田實君) ただいまお話がございました点でございますが、この財調計画をつくりました時点で、何といっても人員の問題、前提となる人員の問題がございまして、これが非常に議論を呼んだわけでございますが、とにかくこの財調計画を策定する委員会として何か新しいものを出すということも、当時の非常に流動的な国鉄をめぐる状況の中では不適当であろうということで、先ほど申し上げましたように、当時オーソライズされていた唯一のものであります三十二万人というものを前提にしたわけでございます。そのほかベアをどう見込むかとか、いろいろな問題ございますが、そういった国鉄をめぐる状況が非常に流動的でございます。それだけにこの計画どおりに実績がおさまるであろうというふうには考えないということがありまして、こういう表現になっておるわけでございますが、決してこの計画の意図したところが実現できないという意味ではございませんで、計画どおりになるということにはならないかもしれないがと、そういう場合にもある種の幅を持って、しかしその大宗は本家本元の国鉄共済の自助努力、こういうことでこういった表現になったように理解しております。
○内藤功君 この三十二万人の数字、これがオーソライズされた数字だという問題については、また後でその点改めて聞きたいと思いますけれども、一方で、大蔵省も恐らく含めて、国鉄の人員、人数は減らすべきだ、減らせ、こういうふうにいろいろお考えになり、やっておられる方が、試算では三十二万人の数字というものを減らさないでいろいろと試算をされる。私はこの点は納得できないのでございます。 〔理事坂野重信君退席、委員長着席〕 そこで、次にお伺いしたいのは、今の答申の同じ第二の部分に「できる限り国鉄共済の自助努力等により対処する」、こういうふうに書いてあります。もともと国鉄共済は財政破綻で自助努力がこれ以上できない、国が救済しない限りもう不可能である、自力ではどうにもならない、だから公務員共済、電電共済、専売共済など、いわゆる共済の仲間に対してちょっと面倒見てくれないかということで、政府がみずからの責任と努力を尽くさないでこの三つの共済に責任を押しつけた、こういうふうにしか私にはとりようがないのであります。大蔵大臣、伺いますが、この財政調整五カ年計画で国鉄共済がうまく機能する、正常なレールに乗る、こういうふうに本当にお考えでございますかどうか、そこらあたりの胸のうちを明確にお聞かせいただきたいと思うんです。
○国務大臣(竹下登君) 先ほど来も申し上げましたように、六十五年度以降の毎年の赤字額は約三千億円と予想されます。したがって、国共済グループだけで国鉄共済の応援を行うということは不可能であろうというふうに私も思っております。したがって、公的被用者年金についてまず給付の一元化を行って、そうして六十五年度以降は広く公的被用者年金制度全体を通じての負担の調整ということでやっていかなきゃならぬようになるだろうというふうなことを申し上げておるわけでございます。したがって、五カ年間で国鉄共済が軌道に乗るということではなく、入れ物を大きくした中での位置づけを行っていくという方向になるんではないか。したがって、その前に公的年金制度のいわば中身の官民格差とかいろいろなことが言われておりますが、まず中身の制度改正をしておかなきゃならぬという考え方でございます。
○内藤功君 私どもは異なる考え方を持っておりますが、大臣がどう考えているかという一端は今御説明をいただきました。 そこで、次に国鉄にお尋ねいたします。 本年の一月十日に国鉄当局から国鉄再建監理委員会に対しまして基本方策というものが出されております。これによりますと、昭和六十五年度におきまして十八万八千人の要員で鉄道事業に当たると、こういう意見が出されております。現段階で政府としてこの数字をまだ政府が正式に確認したわけではございませんが、しかしもうすぐ国鉄再建監理委員会の答申が出るように聞いております。七月ですかに出るように聞いております。それを受けて政府としての正式な決定も行われるということでありましょうが、現在のこの三十二万人体制を先ほど触れましたように減らす、しかも相当思い切った数を減らすという計画のように私どもは伺っております。 そこでお尋ねいたしたいことは、この財政調整五カ年計画というものを作成するに当たって幾つかの前提条件があります。この中で国鉄共済の組合員数は現行の三十二万体制で動かない、こういう条件になっております。しかし、先ほど触れましたように、国鉄では鉄道事業に従事する者十八万八千人ということを言っておる、ここまで減らすと言っておる。大蔵省はこの共済の監督官庁でありますが、財政調整計画で三十二万人で計算をやっておる。国鉄当局の描く絵とそれから大蔵省の描く絵では大きな差がここにあります。したがって、財政調整というものの調整は五年たってもうまくいかないんじゃないか、こういうふうに思うんです。万々一こういう共済年金の財政資金の不足というものが起きた場合に、その手当てを国鉄として国鉄の側からはどう考えているのか、これが一つ。 もう一つは、仮に国鉄再建監理委員会に出された基本方策とこれに基づく要員体制、これは十八万八千人にプラスして、関連の子会社ですか、あるいは関連企業への人の派遣、出向などを含めるというと二十五万五千人と聞いておりますが、そういう要員体制で試算をするとおよそ掛金の収入はどれくらいの減収になるか、これは数字的な面です。この二点をお伺いしたいと思います。
○説明員(小玉俊一君) ただいまお尋ねの手当てをどう考えるかという点でございますが、これにつきましては、当初三十二万人というのは、今までいろいろ答弁申し上げておりますように、現時点において公式に決められた数字であるということでこれでスタートしたわけでございます。その後の変動ということでございますが、何分にも財政調整が今年度に入って始まったばかりでございまして、この要員が具体的にどのように、一体どの程度の金額で影響してくるかということは、なおもう少し推移を見ないと実は精密な計算ができないわけでございまして、そういった今後の事態の推移ということが一つございますし、そういったものを見ながら、また私どもは財政調整ということで他の共済から援助をいただく立場でございますので、財政調整の方々といろいろと御相談しながら考えていきたいというふうに思っております。 今の一点と二点と相関連するわけでございますが、一体どれぐらいの金になるだろうかということにつきましては、今申し上げましたようにいろいろと変動要素がございますので、これであるというふうに正確にあるいは断定的には申し上げにくいのでございますが、ごく大ざっぱに申し上げますと、二十五万五千という体制になったときにはおおむね二百億ぐらい掛金といいますか、いろいろな意味で収支が二百億円ぐらいは狂ってくるのではなかろうか。
○内藤功君 年間か。
○説明員(小玉俊一君) 年平均でございますね、そういうふうに感じております。
○内藤功君 そうすると、長期給付財政調整事業運営委員会、いわゆる財調委員会が大変御苦労をしてつくられたと思いますこの国鉄共済の収支見通しも、先ほどの国鉄の御答弁で明らかなように、年間約二百億円の数字が出てくる、こういうことです。財調委員会でも「計画策定にあたっての基本的考え方」という文書の中でこういうふうに言っています。特に財政支援側の国家公務員等共済グループにあっても、決して長期的に安定した年金財政であるとは言えない。」、また「五年間に限った当面の対応策」であり、「仮に六十五年度以降も現行の財政支援体制であるとすれば最早支援は不可能であって、支援体制の拡充、強化が是非とも必要である。」と、こう述べているんですね。 私は掛金を値上げして給付水準を引き下げる、こういうようなこそくな勤労者いじめということは絶対にあってはならぬと、これが私の考えの基本であります。現状では各共済とも遅かれ早かれ財政破綻を招く。第二の国鉄、第三の国鉄というものが出てくる可能性も私はあると思うわけなんです。 そこで、政府としてどのような抜本的な対策をとろうとしておるのか。先ほど大臣からその一端のお話がありましたが、今までの質疑応答の上に立ちまして、大蔵大臣のこれらについての御認識と明確な御答弁をさらに求めたいと思います。
○国務大臣(竹下登君) 結局は将来の高齢化社会等をも展望しましたならば、だれしもが二十一世紀あるいはそれ以後を見込んで、給付と負担とのバランスをどうしてみんなが理解してそういう仕組みをつくっていくか、こういうことに最終的には帰すると思います。そこで、それは昭和七十年にいわば一元化させよう、それまでの間はまずは国鉄は国家公務員グループ、専売グループ、電電グループ、三百五十が公務員で、九十が電電で、十が専売というようなことで、とりあえずこれは五年間の措置でございます。そしてその後は、それまでに官民格差とかいろいろな問題がございますから、その格差というか、それをまず同質にしていって、そうしてその中で今度は大きく国鉄共済をインクルードしてもらって、そして七十年につないでいこう。大筋そういう政策を念頭に置いて年金担当大臣を中心としてこれからやっていこう、こういうことでございます。 そこで基本的には、これは内藤さんも御指摘なさっておりますように、小グループ間の共済制度というのは確かに問題ございます。されば、その小グループを今まで助けた例として見ますと、石炭を全産業で助けた、助けたという表現は適切ではありませんが、全産業の負担の中で吸収したと申しましょうか、そういう例はございます。これはあくまでも保険制度という仕組みの上に立っておりますので、他産業の労使の負担においてそういうふうなことをしたことがありますので、まずはおおむね五年間というものの、今出発したばかりでございますけれども、一応の計画は立っておりますが、その先はそういう大きなグループの中でこれを吸収していかなきゃならぬというふうに考えております。
○内藤功君 これらの問題は基本の政策にかかわる問題で、いずれまた根本的な議論をするときに譲りたいと思います。 次に、国家公務員等の共済組合の運営の問題についてこの機会に若干質疑を行いたいと思います。 近年、共済組合員の方々の中から、組合員の切実な要求や意見が最高議決機関である評議員会になかなか反映しない、こういう声があります。これは評議員の選任に当たりまして、各単位共済の代表者である各省の大臣が本省の厚生管理官または厚生課長を任命しているのが実情であって、職員団体すなわち労働組合の代表が一人も加わっていない。したがってここから来る問題ではないかと思われるのであります。 そもそも共済組合というのは掛金を払っている組合員、これが主役であります。これらの組合員によって構成され、組織され、制度として維持運営されているわけであります。出資者であり、主権者である組合員の要求や意見に対して十分に耳を傾ける、組合員の福利厚生を充実させていく、これが国家公務員共済組合連合会としての当然のあり方じゃないかと思うんです。 私がここで言っている組合員という中には、いわゆる使用者としての政府の代表の方もおりますが、私の問わんとする真意は、憲法の団結権に基づいて職員団体、労働組合というのは存在しております。この方々は当然労働者側の利益を代表されるわけでありますから、被用者側の意見を代表されるわけでありますから、こういう代表を連合会の評議員会の中に加えるということまで含めた参加が今必要とされているんじゃないか。これらの点についての大蔵大臣の御認識を伺いたいと思うんです。
○政府委員(門田實君) 現状でございますが、今先生おっしゃられましたように、連合会に評議員会というのがございまして、これは国家公務員共済組合法の規定によりまして、各単位共済組合の代表者がその組合員のうちから任命すると、こういうことになっております。現実には、各単位共済組合を代表する者として、今お話にございましたように、各省の厚生課長でありますとか厚生管理官でありますとか、そういう人が多いわけでございますが、そういう人たちが各省の各共済組合に一番責任を持ってそういった福利厚生等をやっておる、こういうことから選ばれておるものでございまして、そう間違った制度の運営ではないというふうに私ども考えております。 ただ、今お話がございましたように、もうちょっと一般の組合員の声を聞いてもらえるように、そういうものが反映するようにしてほしい、こういうお話でございますが、実は今度の制度改正の改正法案におきまして、今の評議員会というものと、やや細かくなって恐縮でございますが、現状は評議員会のもう一つ手前に運営協議会というのがございまして、これは労働組合の代表等が入っておるわけでございます。運営協議会というのは法律上の地位は持っていないわけでございます。そこで、現在の運営協議会と評議員会をあわせまして一つの法律上のものとして新しい運営審議会と呼称しておりますが、そういうものを設けましてより一層組合員の声が反映するようにいたしたい、こういうことを改正案の中で考えております。
○内藤功君 私はざっくばらんになぜこういう質問をするかというと、三年続いて人事院勧告の凍結、抑制が行われている、そこに持ってきて掛金の引き上げがずっと続きまして、こういうところから一般の組合員の人が運営方法に厳しくなってきたということが今各役所の空気としてあるんですよ。大臣も聞いておいていただきたい。そういう中でこれは大きな問題だと私は思うから取り上げているわけですね。確かに厚生課長や管理官の方はそれなりに知っておられることは私は認めます。こういう人に入ってもらっていいんです。そのほかに職員団体、労働組合の代表もあわせて入れるような改善をこの際考えるべきだというのが私の意見です。今門田さんのおっしゃった運営協議会のことも私はよく知っております。これには労働組合、職員団体の人も入っているわけです。だけど、そこに入っているから一段上のを兼ねたというわけにはいかないんで、ちょっとそこらあたりはやや苦しいお話じゃないかと私は今承っておったわけであります。 繰り返しになりますけれども、この共済組合の組織運営に基金の拠出者である労働側の代表が一名もこの評議員会に入っていないということは、これは多くの組合員が納得できない。下部機関的なところに入っているからあわせて一本だというのは、ちょっとこれは私としては納得できないということを申し上げておきたいと思います。 特に法律の条文を引いて何ですけれども、この国共へ法第九条四項をごらんいただくと、「一部の者の利益に偏することのないように」と、こういうふうに特にわざわざ法律の本文において規定をされておるじゃありませんか。しかも連合会の理事長及び監事は大蔵大臣が任命されるものであります。これまでこういう方々の御経歴を私なりに調べてみましたら、いわゆる天下りの指定席というふうに私は感じるんであります。こういう実態はどう見てもこのままでよいということは言えないんであって、連合会を使用者である政府側がコントロールしやすい仕組みになっているんじゃないか。国民に対しても、また一般職員に対しても、労働組合に対しても納得のいく説明が必要じゃないかと思うんです。この点に関して、こういうものはそう苦しい努力の要らないものなんですね。改めるお考えはないのかどうか、この点大臣のお考えを伺っておきたいと思うんです。
○国務大臣(竹下登君) 先ほどもお答えいたしておりましたように、理事長の諮問機関としての組合員が直接委員となり得る運営協議会、これは法的な地位はおっしゃるとおりございません。したがって、今提出しております制度改正の法律の中では運営審議会を現行の評議員会のかわりに新たに設けることとして国会に提出しておるわけでございますから、そういう措置はなされておるというふうにお受けとめ願いたいと思います。
○柄谷道一君 共済年金問題につきまして、私は既に内閣委員会で恩給と共済年金との関連、特に年金算出の基礎給与と実質価値維持のためのスライド問題、また自衛官の国家要請に基づく若年定年と共済年金水準及び掛金率の関係、さらには年金法改正の連合審査で国鉄共済の財政調整の前提となっております基礎数字の変化に伴う対応の問題等々について質問をしてまいりました。また、この年金問題には、その他にも国鉄共済スライド停止問題と実質価値の維持の問題、他の公的年金との調整問題等々多くの基本的問題があるわけでございます。しかし、本日の質問時間は極めて限定されておりますので、それらの問題は改めて共済組合法本体の審議の際に質問することといたしまして、本日はまず共済年金額改善の前提となっております公務員給与についてお伺いいたしたいと思います。 人事院は既に五月の連休明けから民間給与の実態調査に入りまして、本年度の人事院勧告に関する作業を精力的に進めていると承知いたしておりますが、本年度の勧告に対する人事院総裁としての基本的姿勢についてまずお伺いをしたいと思います。
○政府委員(内海倫君) ただいまお話しのように、人事院におきましては、鋭意公務員の給与につきましては既にその調査を完了し、一般民間の給与調査に努めておるところでありまして、これもおおむね六月中、下旬にはその調査を終えることになろうかと思います。引き続きまして、官民較差のはじき出しというような作業をし、さらにそれらをまとめて報告し勧告を申し上げたいというふうに手順を運ぶつもりでおります。 さて、この勧告に際しまして私どもいかようなる考えに立つかいろいろ考えなければならないところでございますが、既にたびたび御答弁申し上げておりますように、人事院による勧告というものは公務員にとりましては給与改善のほとんど唯一の機会でありますだけに、これへの期待というものは非常に大きいわけでございます。そして、その期待に沿うことによって公務部内における士気の高揚あるいは労使関係の安定というふうなものに大きく影響してくるわけでございますので、私どもとしましては何としても、この私どもの行う勧告が、国会におかれましても、また政府におかれましても、ぜひ実現をしていただけるように、何とか報告あるいは勧告の内容あるいはそれを取り扱う過程におきまして努力をいたしたい、結論は、何としてもこれを実現さしていただくような最大限の私どもの努力をしていきたい、かように固く決意をしておるところでございます。
○柄谷道一君 官民較差の是正は当然でございますが、公務員給与は昭和三十二年に当時までの十五級制度が八等級制度に大きく改編されました。そして三十九年に新八等級制度が発足したわけでございます。それから約二十数年たっているわけですね。報道によりますと、今回の勧告に当たっては官民較差の是正だけではなくて、現行の一般行政職俸給表八等級制を十一等級制に改める、これに準じて他の俸給表にも新等級を加える、また専門技術職俸給表を新設する等々の体系そのものの見直しを行う考えを固めたと、こう報ぜられております。その意図するところは何でございましょう。時間がございませんので細部は結構ですが、基本的な考え方をお示し願いたい。
○政府委員(鹿兒島重治君) ただいまお話しございましたとおり、現在の給与制度自体についても検討を行っているところでございます。行政職一等の場合で申しますならば、三十二年以降さまざまに職制が分化いたしまして、現在では同一等級の中に幾つかの職制が混在しているという現象がございます。給与の職務給という原則からいたしますならば、この混在をできるだけ解消いたしまして、職務給の原則を確立したいということで三つほど等級を設けます。これによりまして現在の八等級制が十一等級制になる、これが等級の再編ということでございます。 それから専門技術職俸給表、これはまだ仮称でございまして、あるいは行政職(三)表ということになるかもしれませんが、これは三十二年当時はまだ少数でございました職員が、その後の情勢の変化によりましてかなり専門的な職種という形で大きくなってきている。こういう専門的な職種でその道一筋というような職員を行政職(一)表から取り出しまして新しい俸給表をつくりたい、簡単に申しますとそういう形で現在の給与制度の改正を行いたい、大方の納得が得られますならば、これを今年度の勧告に盛り込んでまいりたい、かように考えているわけでございます。
○柄谷道一君 人事院総裁、他に会合の予定があるようでございますから結構です。 そこで今度防衛庁にお伺いしたいんですが、今人事院が申されましたように、昭和三十二年以来二十八年ぶりに情勢の変化に対応する体系の組みかえが行われようとしておるわけでございます。そこで自衛官の給与について若干の御質問をいたしたいと思います。 私が今さら申し上げるまでもなく、自衛官というのは有事に際して生命の危険を顧みずに任務の遂行を要求されます。その勤務態様がそのために厳しく規制されているだけではなくて、その基本的人権すら場合によっては放棄することが求められております。しかも一般の公務員と異なり、任官に当たりまして服務宣言を求められまして、法令に違反した場合は禁錮刑などの罰則規定が定められているわけでございます。このように厳しい職務環境にもかかわらず、給与面ではその後改善が制度的におくれ、一般公務員との間に不公平が生じているのではなかろうかと思います。 例えば将について考えてみますと、自衛官俸給表によりますと同じ将も(一)と(二)に区分され、俸給月額が異なっております。将(一)の俸給表は統幕議長、幕僚長、方面総監などに適用させ、これは指定職の扱いを受けているわけでございますが、将の(二)は階級は同じでも行政職の扱いがされているわけでございます。私はこの歴史をいろいろ調べてみたのでございますが、将(二)は昭和三十一年までの十五級制当時、本省の局長、これは特に重要もしくは困難な仕事という断りがついておりますが、それと対応させて同じ十四級の扱いを受けておりました。新八等級制の実施以来、その局長が統幕議長、方面総監、幹部学校長等と同じ指定職になっておりますが、将(二)は行政職(一)の一として据え置かれております。また特別重要、これから特重ないしは困難という表現を使いますが、特重困難以外の本省庁局長や管区局長、これも特重困難がついておりますが、これはかつて将補と同じ十三級でございましたが、これらの人は将(二)を飛び越えて現在指定職になっております。同じ十三級に位置づけられておりました将補は行政職(一)の一のままになっております。これは制度的に見るならば大きな不合理ではないか、こう思うわけです。建前論で言うならば、私は昭和三十一年までの延長線で言えば、これは将(二)は指定職にするのが筋である。一挙にこの改正ができない場合といえども将(二)の現在処遇を受けている者の中で、一般公務員の場合がそうでございますから、その職務の複雑性、困難性、責任の度合い等、その職責というものをもう一度精査して指定職に相当する将(二)のポストについてはこれを指定職に格上げする、こういう配慮をしていかなければ一般公務員との間に格差が生じ、不公平感が起こったのでは問題があろう、私はこう思うわけでございます。いかがでございますか。
○政府委員(友藤一隆君) お答えいたします。 先生御指摘のとおり、かつては十四級、十五級の格付を将について行っておりました当時に比べまして大変処遇が悪くなっておるではないか、こういう御指摘でございますが、御指摘がございましたように、将には二種類現在ございまして、今おっしゃいましたように、非常に対応官職が広うございます。統幕議長、各幕僚長、方面総監を初め、方面の幕僚長あるいは地区の補給処長、こういったところまで現在将という形で階級が構成されておりますが、そういった幅広いということを前提にいたしまして、警察予備隊当時から、これを二つに分けまして、将(一)、将(二)ということで来ておるわけでございます。 ただ、片方の十五級に相当しておったところは指定職のままで来ておるけれども、片方が非常に片手落ちではないか、こういう御指摘ごもっともでございますが、実は私どもとしましては、そういう御指摘もございまして、逐年、処遇改善ということで職務の複雑性、困難性あるいは責任の度合いなど、指定職に相当いたします将(二)のポストにつきましては、毎年度、指定職への格上げの要求等を行いまして、関係機関の御理解をいただきながら今日まで鋭意努力をしてきておりまして、数字で若干申し上げますと、三十一年当時将の定員が二十六、そのうち甲が九、十四級格付の乙が十七、こういう形でございまして、今日、六十年度定員では、指定職でございます将(一)が五十六、一等級相当の将(二)が四十と、こういう形で指定職の数もふえてきておるわけでございます。ただ、まだ相当数の将(二)が残っておるわけでございます。御指摘のとおり残っておるわけでございますが、一面には新編もございますけれども、相当部分処遇改善ということもございまして、下の方の将補から将(二)の方へ格上げをいたしました部分もございますが、自衛官の職務の重要性、任務の重要性等を勘案しまして、個々の官職について鋭意また検討を行いまして、指定職に見合うものにつきましては、その格上げの努力等については十分推進してまいりたいというふうに考えております。
○柄谷道一君 自衛隊というのは階級社会ですね。したがって原則は一官一俸給、等級は分かれますけれども、これが私は建前だろうと思うんですね。この点についてはぜひ見直しをお願いしておきます。 それから次に同じく一佐でございますが、これは旧軍時代、大佐イコール本省課長ということでございましたので、これを受けて、現在の一佐の俸給月額は行政職(一)の二等級の俸給月額を基準俸給月額とする、これがスタートであったと思うのでございます。しかし、十五級制時代は、本省庁局次長、本省庁課長と同じ十二級にランクされておりましたが、その後次長、部長の大部分は指定職になっております。また課長の多くは行政職(一)の一になっているわけでございますが、一佐は依然として行政職(一)の二のままでございます。これも将と同じように制度上問題があると思うのでございます。将の場合は方法論を申し上げましたので、ダブルことは避けますが、これも同様に見直す必要があると私は思いますが、いかがでございますか。
○政府委員(友藤一隆君) 今御指摘のとおり、確かにかつては十二級にリンクをしておったわけでございます。三十二年から三十九年にかけまして改定がございました際に、基準俸給について対応等級はまさしく法令上の規定どおりやったわけでございますけれども、一般職におきまして職務の見直し等が逐次行われまして、今日、かつての二等級の一般職のポストというものがどんどん一等級に格付をされておるという現状であることも私どももよく承知をいたしておりまして、一佐の基準俸給の問題等について頭を痛めておるわけでございます。 実情を申し上げますと、三十年当時約五百人程度でございました一佐の定員が、逐年格上げ等を行っておりまして、現在二千人ばかりの数になってきております。したがいまして、これも将のところと似たような事情でございますけれども、相当幅広い職務構成になっておりまして、各幕僚監部の課長はもとより、室長、班長、あるいは上級司令部の部長、課長、さらには連隊長、艦長、隊司令、群司令、学校、補給処、病院の部長等、非常に幅広いものでございます。したがいまして、確かにこの中におきましては、一佐の官職を一等級ということで見合うではないかという部分もあろうかと思います。ただ、格付といたしましては、一つの官につきまして一つの等級を現在対応させておるのが原則でございますので、一佐全員の二千人余の官職をすべて一等級に対応させるということは大変困難であろうかと思います。このような職務格付の適正化につきましては、いろいろ従来から御指摘をいただいておりますので、一般職の給与制度の見直しの趣旨等を踏まえまして検討をさらに進めてまいりたいと思っております。
○柄谷道一君 中堅隊員の給与、特に准尉、曹長の俸給表の格付は、当初警察官の警部補に対応して決められたと私は理解いたしております。ところが、実態は、地方公務員である警察官との間に格差が生じておりますし、これは地方公務員だということで横に置くとしても、同じ国家公務員である例えば皇宮護衛官の警部補は、約五〇%以上が公安職(一)の四等級に格付されておりますが、准尉、曹長はすべて公安職(一)の五等級でございまして、これは一等級の差が生じております。また皇宮護衛官は、私の調査によりますと、最終俸給は公安職(一)の四等級でほとんどの人が退職していっておりますが、これは自衛官の若年定年という関係もございますけれども、准尉、曹長はすべて公安職(一)の五等級で退職していっている、これが実態でございます。 これも当初の対応、準拠に比べて若干の問題といいますか、若干というよりも多く問題が生じていると私は認識するわけでございます。これらも今度は人事院が根本的に変えようというんですから、やはり矛盾は矛盾、低ければこれを是正する、他の公安職と均衡を失することがないように改めていくというのが私は筋であると思うんですが、いかがですか。
○政府委員(友藤一隆君) ただいま御指摘になりました准尉、曹長のリンクの問題でございますが、ここの階級につきましては、かつて三尉の下がすぐ一曹ということで、その間へ二階級を入れるという形になりまして、現在三尉から二曹までの基準俸給が五つの段階に本来わたるべきものが、一つの警部補の標準的な職務等級とされます公安職の五等級にリンクをせざるを得ない、こういう実情にあるわけでございまして、こういった制約等も大きな原因にはなっておると思いますけれども、今御指摘のございました公安職の方の係長、主任クラスの警部補の実態につきましては、一部に公安(一)四等級の適用を受けていらっしゃる方がいらっしゃるということも承知いたしております。 ただ、公安職につきましては、自衛官とは個々の任用上の相違でございますとか、あるいは私どもにございません昇任試験制度等の問題等もございまして、一概は相互の厳密な比較はなかなか難しいところであろうかと思います。しかしながら、こういった四等級に適用になっておられる方もいらっしゃるという実態も踏まえまして、特にこのクラスの隊員、曹長、准尉につきましては、部隊の中核でもございますし、幹部と士の間にありまして大変重要な役割を担っておるということでもございますので、その処遇改善につきましては努力をいたしたいと考えております。
○柄谷道一君 次に、二佐以下一士までは公安職の(一)でございます。ところが二士、三士、これは公安職(二)ということになっているわけでございます。警察官は全部公安職(一)に準拠されていると思います。これは私は海上保安庁の保安官にらみで公安職(二)にしていると思うんですけれども、これらも含めて、警察官との間に格付準拠について差があるということは私は問題ではないかと思うんですね。これはもう数百円の違いでしょう、公安職(一)にしても。これはもう精神的な問題ですから、せめて警察官と同じ準拠規程をつくってしかるべきだと、こう思いますが、いかがですか。
○政府委員(友藤一隆君) 二士のリンクの問題でございますが、実は二士につきましては、採用基準が中学校卒業程度の学力ということになっておりますこと、それからもう一つは、二士の在職期間がほとんど一年以内、新隊員として入るのが二士でございますので、一年以内に教育を終えまして一士に昇任する、こういう状況で、主として教育期間であると、こういうことの考慮がございまして、現在二士の給与が公安関係職員の一番低い初任給でございます公安職(二)の七の二に準拠しておるという実情は御指摘のとおりでございます。 ただ、確かに白術隊の一士の隊員とそれではどう違うのかと、こういう話になりますと、基準がいろいろ分かれておるということにつきましては必ずしも十分な理由がないのではないかと、こういう御批判もございますし、やり方も非常に複雑であるという御批判もございますので、私どもといたしましては、できれば一本化になるように検討してまいりたいというふうに考えております。
○柄谷道一君 私は時間の関係で質問を省略しますが、その他にも、例えば自衛官は自衛隊法五十四条で二十四時間勤務体制をとっておるというところから、俸給表の俸給月額を算出するに当たって極めて複雑な計算方法をとっております。また人事院勧告が出されますと公安職俸給表をもとに調整率を算出したり、調整手当の実態調査結果をもとに俸給月額を算出しておるようでございますけれども、これももっと勤務の性質に応じて簡素化していく必要があるんではないか。さらに自衛官というのはその性格上移動性が高いということの理由をもって調整手当についてはその平均額を算定しておる。これでは調整手当の意味、性格が出てこないわけでございます。これらについても、調整手当は地域的性格としてこれを支給し、別途移動性が高いことに対する配慮を加えていくなど、これまた合理化の必要性がある、私はこう思います。答弁をいただきますと時間がなくなりますので問題点として指摘しておきたい。 私は、時間の関係ではしょりましたけれども、幾つかの自衛官の俸給に関する問題点を指摘いたしました。五十七年三月十二日の予算委員会で、我が党の栗林委員が当時の伊藤宗一郎防衛庁長官に対してこのことをただしております。その際「ただいま人事院におきまして昭和六十年を目途に給与制度全般の見直しを検討中であるということでもございますので、防衛庁におきましても六十年を目途にそういう流れの中で十分検討いたして改善の努力をいたす所存でございます。」、これが当時の長官の答弁でございました。今公務員制度全般についての給与の見直しが行われようとしております。私は、この流れの中で問題点を十分に精査してその改善に努めていく。それによって、言葉で精強な自衛隊たれと言うだけではなくて、不公平感をなくして勤務に精励できる地盤がつくられていくのではないか、このように思いますので、この点について篤と要望いたしておきたい。 そこで、最後に大蔵大臣にお伺いいたしますが、もう時間もありませんので簡潔に申しますが、大臣は給与関係閣僚の主要閣僚の一人でございます。ILO条約勧告適用専門家委員会は五十九年五月、また結社の自由委員会は五十九年十一月に勧告制度の見直しを求める報告書を出しております。人事院制度の維持が逐年の規制、抑制によって形骸化しているということになりますと、私はもうこの際恒久的制度として現在の公労委はおける仲裁機能と同じ機能を代償機能として持たせるべき時期に来ておるんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。 第二に、昨年十月三十一日に官房長官談話を発表しております。さらに総務庁長官は、六十年度完全実施のために全力を尽くす、仮に完全実施ができない場合でも積み残し分を含めて六十一年には完全実施する、こう約束されております。現在の予算に計上されております給与改善費では到底賄えないと思いますけれども、このいわば政府公約を実現するために、どのような方法でその財源を捻出、調達をしようとしておるのか。この二点を承りまして質問を終わります。
○国務大臣(竹下登君) 第一番目の問題は、第三次の公務員制度審議会の答申、それから第二臨調の基本答申におきましても、人事院勧告制度によるべきものである、こうされております。政府としては、今後とも労働基本権制約の代償措置の一つであるという基本認識の上に立って人事院勧告制度を維持尊重していこう、こういうことに方針を決定いたしておるわけでございます。 それから第二番目の問題につきましては、確かに官房長官談話というものがございまして、完全実施は当然のこととしてこれを尊重するという基本方針に基づいて、仮にもしという前提の中で、下回らざることでございましたか、そういう表現で努力目標が提示されておることは私も十分承知しております。 御案内のように今一%でございます、予算上計上してございますものは。それらが現段階で幾ら出るかということがまだわからない段階で、財源についてあらかじめ私が予測するわけにはまいりませんが、従来の経験等からいたしますならば、かつては五%給与改定費があったこともございますが、いわばあかしとしての一%というものを計上いたしておるわけでございますので、従来ともいろいろな形で財源を調達して補正予算等でそれに充てたという過去の経緯だけを申し上げて、窮屈なようでございますけれども、まだ出ない前に来年のことを言うというのはお法度のようでございますので、それでもって、窮屈なようでございますが、御容赦をいただきたいと思います。
○委員長(大島友治君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(大島友治君) 速記を起こして。 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
○内藤功君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対して、反対する立場から討論を行います。 本法案は、昭和五十九年度の国家公務員給与額の引き上げ平均三・三七%に準じて年金額を引き上げ、同時に最低保障額の引き上げを盛り込み、旧公共企業体共済法に基づく五十八年度退職者の退職年金の引き上げが行われております。しかしこれは極めて不十分であります。本来、五十九年度の人事院勧告が六・四%でありながら実際は三・三七%の低率に抑えられております。 また、物価の上昇率は五十九年度約二%であり、五十七年度からの積み残し分を合わせますと約四・八%になり、この点から見るならば、三・三七%の引き上げにとどめることは、実質上人事院勧告スライド制及び物価スライド制をなし崩しにするものであり、この点で容認することができないのであります。 また、人事院勧告スライド制の経緯を見ますと、五十七年度に人事院勧告が見送りとなったことに伴い、五十八年度の年金給付額も凍結され、さらに五十八年度の人事院勧告が六・四七%であったにもかかわらず、公務員給与の引き上げ率が二・〇三%にとどめられたことにより、昨年の年金給付額は平均二・〇%の低率に抑えられたのであります。このように実質的給付水準が引き下げられ、年金受給者の生活を著しく脅かすものとなっております。 さらに、本法案では、国鉄共済年金の受給者については、今回も引き上げを見送るなど大変冷たい措置であります。 私どもが従来から指摘しているように、今日の国鉄共済の財政危機、破綻は、まさに政府・自民党の政策上の失敗が招いたもので、圧倒的多数の国鉄労働者にはその責任を問うことはできないのであります。しかるに、政府はその負担を労働者に転嫁し、何ら責任をとらず、逆に国公共済や電電共済、専売共済等に助成援助を強いているのであります。 ただ単にこれらの最大の理由として引き上げ停止措置を認めることは、結果的に賃金、物価スライド制等、これまで労働者の運動によって築いてきた諸権利や制度の破壊に導くものであり、到底認めることはできないのであります。同時に、このようなやり方を認めるならば、年金生活者を初め社会的弱者の生活は一層圧迫され低下することは明らかであります。 以上が本法案に反対する理由であります。 これをもって私の反対討論を終わります。
○委員長(大島友治君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認めます。 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(大島友治君) 速記を起こして。 それでは、これより採決に入ります。 昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大島友治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 穐山君から発言を求められておりますので、これを許します。穐山君。
○穐山篤君 私は、ただいま可決されました昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議及び民社党・国民連合各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 昭和四十二年度以後における国家公務員等共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、左記事項について配慮すべきである。 一、ここ数年の人事院勧告の抑制によって人事院勧告適用対象者と仲裁裁定適用対象者双方の給付水準に差が生じていることは、誠に遺憾である。 今後、共済年金増額指標の基本となる人事院勧告の完全実施に向けて最大限の努力をすること。 一、国鉄共済組合に対する財政調整事業の昭和六十五年度以降のあり方については、公的年金制度に対する信頼性を確保するため、他の公的被用者年金制度との調整を図るよう配慮し、その解決策につき早急に検討に着手すること。 右決議する。 以上であります。
○委員長(大島友治君) ただいま穐山君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大島友治君) 多数と認めます。よって、穐山君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、竹下大蔵大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。竹下大蔵大臣。
○国務大臣(竹下登君) ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましては、御趣旨を踏まえまして十分検討いたしたいと存じます。 ありがとうございました。
○委員長(大島友治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大島友治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十三分散会