逓信委員会 第6号
- 発言数
- 222 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1985/03/26
会議録
○委員長(松前達郎君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本委員会は委員一名欠員となっておりましたが、去る二十日、新たに当選されました添田増太郎君が本委員会の委員に選任されました。 ─────────────
○委員長(松前達郎君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち郵政行政の基本施策に関する件を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○大森昭君 大臣は部内出身でありますので、いろいろ郵政事業を取り巻く情勢は厳しいわけでありますが、大いにひとつ頑張っていただくことをまず初めに期待を申し上げます。 所信の中でいろいろ言われておりますが、とりわけ郵政事業は人力に依存する度合いが高いものですから労使の信頼関係の確立が重要であるという点を強調されておりますが、より安定した労使関係の確立について何か具体的な方向はございますか。
○国務大臣(左藤恵君) 厳しい環境下にあります郵政事業を利用者の方々の期待にもこたえ、また健全に発展させていくためには、今先生御指摘のように、労使がともに事業に対します共通認識を深めて正常にして安定した労使関係を確立することが何よりも一番大切である、このように考えます。 そういった意味で、現在の郵政省におきます労使関係はおおむね良好に推移しているんじゃないかと思いますが、労使関係を安定させるためにも労使が率直な意見の交換を行うことがまず第一に必要じゃないかと思いますし、そしてそれにふさわしい意思疎通するルールといいますか、話し合いをする場合のルールと、そしてまた建設的な意見を交換する場というものを設けまして相互の信頼関係を深めていかなきゃならない、このように考えておりますし、既に一部は手をつけておる、こういう状況にある、このように考えております。
○大森昭君 大臣の所信は、余り長いものを出して説明するというわけにもいかないでしょうから要約をされて出ているんだと思うんでありますが、これ読ませていただきましたけれども、基本的なことといいますか、項目的には、こう方針に載っておりますが、冒頭申し上げましたように郵政事業なかなか厳しい情勢下にありますので、またきょうお見えの事業局長さん、私国会で質問するの初めてだと思いますので、それぞれ事業別に大臣の所信表明を補足するというのは大変失礼でありますが、これに盛られておらないことで特に重点施策としてかくありたいとか、こういう問題があるというやつ御説明していただきたいと思うんです。
○政府委員(塩谷稔君) 郵便事業の当面する諸課題につきまして、その基本的なものは先般大臣から所信表明の中で申し上げたとおりでありますけれども、あえてこの機会でもありますので補足的につけ加えてさせていただきますと、郵便事業、現在大変厳しい状況に置かれておりまして、片や電気通信メディアの著しい発展、それからこれは小型物品の郵送なり配達の分野でありますけれども、民間宅配便との厳しい競合状態に置かれておるわけであります。こうした中にありまして郵便事業の健全経営を図っていくためには、従来にも増してお預かりした郵便物の迅速、安全、それから確実な送達、これに徹底して、お客さんの信頼をかち得ることがまず第一ではないかと思うわけであります。その上に立ちまして、お客様のニーズに即応したお客様本位のサービスの提供に努めて積極的な販売活動を行い、これによりまして業務収入の増加を図っていきたい。その一面、事業の各般にわたって徹底した効率化を推進する必要があろうかと考えております。 こういったことを基本にいたしましていろいろ具体的な方策を打ち出していたきいと私考えているわけでありますが、こういった施策を推進するに当たりましては、何と申しましても職員がその気になってやってもらう協力が不可決でありまして、労働組合との意思疎通も十分図りながら進めてまいりたい、かように考えております。
○政府委員(奥田量三君) 郵便貯金の関係につきまして最近の郵便貯金の状況、それから郵便貯金と金融自由化の問題、それから非課税貯蓄制度見直し問題、この三点につきまして大臣の所信を若干補足して御説明を申し上げたいと思います。 まず郵便貯金の増加状況でございますが、郵便貯金の現在高は先月、昭和六十年二月の末で約九十二兆七千億円となっております。また昭和五十九年四月から本年二月までの純増加額は約二兆円で、これは前年同期に比べまして約七五%となっております。 この郵便貯金の純増加実績は昭和五十七年度が三兆五千億円、五十八年度は二兆七千億円、そして本年度はただいま申し上げましたように年々低下をいたしておりまして、最近の一般的な可処分所得の伸び悩みあるいは国民の金利選好の高まり等の背景はございますが、私ども事業に携わる者として郵便貯金の増強に一層努力をしなければならない時期であると考えているところでございます。 次に、郵便貯金事業の収支の問題につきまして、郵便貯金特別会計の収支につきましては過去において貯金にお払いをする最高の利率と、お預かりをした貯金を資金運用部に預託して受け取る利率との差が極端に小さい、あるいはゼロであるというような事情等もございまして、ここ数年間赤字を続けておりましたが、最近におきましては、ただいま申し上げました支払い利率と預託利率との関係が改善もされておりまして、明年度、昭和六十年度には約四千億近い黒字の発生を予定をいたしております。その結果、累積の赤字につきましてもこのまま推移をいたしますならば昭和六十一年度には完全に解消をすると見込んでいるところでございまして、これら収支の改善につきましても今後一層努力をしてまいりたいと考えているところでございます。 次に、金融自由化への対応でございますが、御承知のとおり、金融の自由化は既に世界的な潮流となっておりまして、我が国においても急速に進んでいくと予想をされるわけでございます。この問題につきまして、金融の自由化、特に金利の自由化につきまして大口預金からやっていって小口の預貯金の金利自由化は最後に検討するという考えがあるわけでございますが、これにつきましては我が国の預貯金の大宗を占める小口の預貯金を除いた自由化は本当の意味の自由化とは言えないと考えておりまして、私たち郵便貯金といたしましては利用者の立場も考えましたとき、小口の預貯金も含めた金融自由化に積極的に取り組まなければならないと考えているところでございます。また、郵便貯金が金利の自由化に十分対応してまいりますためには、現在お預かりした貯金のすべてが資金運用部に預託をされ、いわば金利が市場から切り離されている形になっております。この郵便貯金の資金の運用制度の改善が不可欠であると考えております。そのために私どもとしては郵便貯金の資金による国債の引き受けを考えているわけでございますが、残念ながら六十年度の予算編成時点においても実現を見ておりません。今後この問題に一層鋭意取り組み、早期に実現を図る必要があると考えているところでございます。 最後に、非課税貯蓄制度の見直しの問題につきましては、御承知のとおり六十年度の税制改正の大変大きな焦点になりました。厳しい状況もあったわけでございますが、先生方の御支援もいただきまして郵便貯金を含めた非課税制度は堅持する、同時に限度額管理を強化するということで決着をいたしたところでございまして、郵便貯金としては今後とも非課税限度額管理の適正化に一層努めることは当然でございますが、同時に正しく郵便貯金を御利用いただいている国民の御要望にこたえるため、さらに預入限度額の引き上げあるいはシルバー貯金の創設、こういった制度面、サービス面の改善にも努めてまいらなければならないと考えているところでございます。
○政府委員(大友昭雄君) 簡易保険・郵便年金事業の現状と課題につきましては大臣の所信表明にあるとおりでございます。 若干補足さしていただきますと、簡易保険につきましては、本年度の年度当初に配当の増額をいたしました。さらに、去る九月一日から保険料の引き下げを全保険を通じまして平均八・六%下げたところでございます。 そのような経過の中でその後の状況を私ども関心を持って、また事業の将来のためには積極的な活動をしていかなければということで努力を続けてまいったところでございますが、本年度当初に持っておりました予算上の募集目標額、第一回保険料で五百十億円と申しますものを三年ぶりに達成したところでもございまして、ほぼ年間を通じまして契約件数、第一回保険料の収納、さらに契約金額いずれをとりましても前年度を一〇%程度上回る形で推移を見ているところでございます。郵便年金につきましても件数の伸びが前年度を大幅に上回っておりまして、年間で十万件という一つの努力目標というものを私ども内部的に持っておったわけでございますが、今の形の中ではその努力目標の達成も可能であろうかということを考えております。ちょうど新しい年金制度を御承認をいただきまして実施に移されましてから四年目でございますけれども、早期における年金普及というものは基礎が固められつつあるというふうに私ども考えております。こういった状況に持ってこれましたのも、保険料の引き下げといったものを保障の充実ということに結びつけるべく努力をした第一線のセールスマンあるいは窓口の職員の努力というものがあずかって大いに力があったというふうに私ども受けとめております。 以上申し上げましたように、簡易保険・郵便年金事業におきましては数字の面では堅調に推移しているところでございますけれども、大臣の所信表明にもありますように、高齢化社会の急速な到来を控えまして、国営事業としての責務を果たすためには時代の要請に即応した制度の改善とサービスの向上に努めていく必要があるというふうに私ども考えておるところでございます。 当面の具体的な課題といたしましては、加入限度額の引き上げと資金運用制度の改善が大きな問題としてございます。これらの制度改善につきましては、既に当委員会におきましてその実現を図るべき旨の附帯決議をいただいておるほか、国民の要望も極めて強いものがございまして、これらの制度改善の実現のために今後最大限の努力を払っていく所存でございます。 以上でございます。
○大森昭君 国会の場というのはお互いにフリーで討論できないから、初めに実は大臣の所信を補足する意味で発言を求めたんですが、それはまあ三事業いろいろありますが、しかし今貯金局長のお話ではないんでありますが、金融の自由化という問題のとらえ方についても大変な問題であります。最後に保険局長は極めて契約件数もというお話もありましたけれども、新聞によりますと、変額保険というのも民保でも出されるわけでありますと、貯金にいたしましても自主的な運用権はないし、保険にいたしましても自主運用権があっても制限されていますから、そういう意味合いからいきますと、これから先の問題というのは今行われている事業のままではどの事業もだめであるということがこれははっきりしているから、そういう意味合いで実は局長さんのお話を伺ったんでありますが、そういう意味で、今の話じゃなくてこれからどうあるべきかということについてきょうは余り質問いたしませんが、また四月の二日も委嘱審査があるようでありますし、郵便法の法案もかかっていますから十分討論したいと思います。 そこで、大臣は労使関係も大変今いいというお話もありましたけれども、悪いとは言いませんが、ただ組合の方が今のこの情勢の変化の中で、例えば五九二の問題にいたしましても大変な夜間労働がふえるし、翌日配達を目指すためには大変苦労するわけでありますが、しかし今日の郵便事業の状態から最大限これに協力をしなきゃいけないということで実はやってきたんだろうと思うんですが、しかしなかなか正直に申し上げまして、職場の中がお互いに変化することも認め合いながらも夜間労働がふえるということは健康状態にもいろんな影響が出てきますし、それから生活の態様も変わるわけでありますから、一応の五九二あるいは六〇三というんですか、の計画にも協力するような形で労使でやっているようでありますが、十分労使の意思疎通を図っていただきたいことをまずお願いしておきます。 それから、いずれにいたしましても郵便などについても中長期の効率化基本計画というのがありませんと、五九二でこういう計画です、次は六〇三でこういう計画です、こういうふうにやられてきますと、職員の対応は一回一回やられてきますと、なかなか十分じゃありません、全職員を対象にして物事をやるときには。大体今こういうことだけれども、次はこういう形になっていくだろうという少し先のある計画を示していただきませんと、労使の信頼関係というのは一つ一つの計画の中で一つ一つの意見を言っておったんでは非常にうまくないんじゃないかと思いますが、郵便事業というのは、今郵務局長お話しのように大変厳しい環境下にあるけれども、中長期的にはこういう計画を持ってやるんだという何か計画を果たして持っておられるんですか。
○政府委員(塩谷稔君) 先生おっしゃるとおり、私ども先ほど申し上げましたように、近年郵便事業は、電気通信メディアの発展でありますとか、あるいは宅配業の伸長で厳しい競合関係にある、その競合関係を生き抜いていかなきゃならないという課題を担っているわけでありまして、その中で事業の健全経営を図っていくためには何といってもお客さんのニーズに即応したお客さん本位のサービスの提供に努めて積極的な販売活動を行い業務収入の増大を図っていく。その反面、事業の各般にわたって効率化を推進していく必要があるわけであります。こういうことを推進していくためには、やはり長中期的な展望に立ちまして効率化の諸施策を着実に推進していく必要があると考えております。そういう展望の上に立っていろいろな施策を、これからすべての職員の協力が不可欠であるという認識のもとに、関係労働組合との意思疎通を十分図りながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○大森昭君 労使の関係で話したいというのはいつも聞くんですが、どうも果たしてそういうふうにいっているかどうかというのは疑問なんですよ。 というのは、例えば郵便事業の話を伺いますと、配る郵便から出していただく郵便にする、営業体制をとにかく確立をしてやっていくんだという話は聞くんですが、しかし実際に私どもが職場に行ってそういうことに一体なっているのかどうかということになりますと、例えば前々から私よく言うんですが、営業体制を確立するということになると、少なくともその地域における産業の状態がどうか、あるいはどういう形でその町自体がつくられているのかということが大変重要な要素だと思うんですね。ところが、依然として従来と同じように、人事の問題も、例えば七十名の局長さんが二年かそこらたつと百名の局長になる。百名の局長が二年ぐらいいたら百二十名の局長になる。それも同じ地域ならいいんですけれども、せんだっての例じゃありませんが、青森から福島へ行ったり、どうもこれで果たしてトップの方々も含め、また課長さん自身も含めて、こういうような人事のあり方で郵務局長が言うように、まさに営業を主体にしてその地域の方々となじんで、配る郵便から出していただく郵便にということをやるということについてどうも私理解できないんです。 もちろん役所というのは縦割りでありまして、保険は保険、貯金は貯金、郵務は郵務と、また別なところで人事は人事で担当している。もちろん、総体的に人事をまとめるときに、全然人事が一方的にやっているんじゃないと思いますから事業局の意見も出るんだろうと思うんですが、どうも依然として変わらないんですね、こういうところが。そうなってくると、営業体制をということになれば、営業に手腕のある人をより育てていくというのなら、極端な話ですけれども東京の営業課長が非常に東京管内で成績がよかった。そしたら、この方を九州の方が少し悪いから九州の営業課長にしてみるかと。何だ、東京の営業課長が九州に行くんじゃ少し左遷だとか何とかなるじゃないか。しかし左遷だとか何とかというような意識があって営業やっていたってだめなんですな、これ。場所は九州へ行ったって三級官の課長を二級官にしたっていいのだろうし、もっと極端に言えば、ああ東京の営業課長はすばらしい。本省の営業課長よりか大変力量がある、本省の営業課長やめてもらって東京郵政局の営業課長を営業局長にしようじゃないかということがあったっていいんですね。だから、何を実際に言っていることとやっていることと一致させようとしているのかが私にはわからないんですよ、私現場歩いていますから。 この間も小岩の局長さんがかわってちょっとあいさつに行きました。局長さんどちらから来ましたか。東京の営業課長から来ました。ああそうですか、営業じゃ大変でしたね、今郵務は営業が主だから。しかし、小岩の局長に来たということになると、ああこれ営業課長としてはまずかった人なのかなと思ったけれども、いや大変すばらしい人なんですけれどもね。 そういうように例えばどうも営業を主体にするということとそれからやっていること、人事の面だとかローテーションの面だとかで問題があるのと、それから労使関係も、本当に営業をやってもらうということになったら、少なくともそこに働く人たちの今までやってきた意識といいますか、仕事のやりっぷりといいますか、意欲の盛り上げ方といいますか、それみんな変わってもらわなきゃいかぬですね。例えば築地の市場で小包を扱うなんていうことになれば、やったことないわけですから。そうなってくると、今までのようにいわゆる官の体制といいますか、例えば上から下へ、君は築地へ行って小包を取り扱ってこいというようなことじゃだめですね。よし、おれもひとつ築地へ行ってやってみるかと。そうでしょう。そうなってくると、労使の関係も今までいわゆるやってきたように、通達なら通達あるいは方針なら方針でこういうことをやってもらいますよというのじゃなくて、こういう方針を出したときに、組合員と、組合の役員とよく話をして、一体どういう反応があって、築地へ行くのにはこういう条件がほしいとか、築地へ行くときにはこういう格好でやってもらえないかとか意見を十分聞かなければいかぬでしょう。そうすると、今までのようにいろんな官業的な労使関係、一方的な通達じゃ済まないから、少なくともこういう通達を出す前に組合側はどういう意見があるかと。今までの労使関係というのは言っちゃ悪いですけれども、出した後、こういうように出しましたよと、あるいはこういう方針ですよと。これじゃやっぱり営業というのは成り立たないと私は思うのですよ。 ですから、そういう意味合いで、きょうはこれ以上詰めませんが、郵務局長が言うように、まさに我が郵便事業というのは営業体制を強化をして地域になじんでお客様本位のサービスをするというなら、もう少し、かくかくしかじかやることによってお客様本位の営業をやるのだという具体的な話がなきゃ私は正直に申し上げて納得しないから、したがって大臣の所信表明には何もないのですよ、これ。言っちゃ悪いけれども、お客様本位でやっていきますとか積極的にやっていきますとか何とかかんとかと言うだけだからきょうはこれ以上申し上げませんが、今局長が言われたように問題の把握はしっかり的確に握っておって、こういう方針もしっかりしているわけですから、今度はそれをなし遂げるためにどうあらねばならないかというのはきょうは余り時間がないから、郵務局長だけに質問しているわけじゃないのですから、どうかひとつそういう点を十分検討をしていただきたいと思うのです。 実はせんだって沖縄へ私行ってきまして、大変観光のお客さんがいっぱい来ていまして、こういうことを言うとまた怒られるかもわかりませんが、沖縄のお土産もいろいろありますが——いろいろありますというぐらいにしておきましょうか、あと言うと怒られるから。例えば復帰前は琉球切手が物すごく発行されまして、非常に切手を欲しかっている人が行ったのですね。 切手の発行というのはまずどういうぐあいになっているかちょっと聞きます。
○政府委員(塩谷稔君) 切手、特にお客さんにいろいろ話題になるのは特殊切手といいまして、例えば伝統工芸のシリーズでありますとかあるいはそのときどきの国家的な行事、例えば今は筑波で科学万博がありますが、そういうイベントを記念して発行する、こういった切手が通常の通信に使われる切手よりも話題になる、そういった意味で大変世間の関心を呼んでいるところであります。こういった通常切手あるいは特殊切手などは年間発行する計画を決めまして、これは郵政本省におきましてでございますが、それを審議会の専門委員の方の御意見も承った上で発行しておる、こういう仕組みになっております。ですから、所管といいますか、権限的には郵政本省において切手の発行すべてについて計画し発行しているという次第でございます。
○大森昭君 この間、蔵前国技館ができまして、あれは全国的に発行しましたね、あの蔵前のやつ。あれは東京郵政局が表紙をこうつけまして、歴代の横綱が、初代がだれでとずっと書いてあって、あげるとここにぱっぱっと何か前に出した切手の印刷があって、本物の切手が三つか四つありまして、これを売り出しましたですよね。どうもこの切手が原価みたいなんです、これ自身が。おかしいなあと思ったら、スポンサーがついていてね、恐らく工夫したんでしょう。それで物すごく売れ行きがよかったという経験もあったものですから、もし沖縄に行ったらそういう買える切手があったということになれば、沖縄の観光ももちろんですし、また郵政事業も切手を売ることによってということになるんじゃないかと思いましたので、それは全国的に統一する切手もあるでしょうし、あるいは沖縄なら沖縄、たまたま国技館は全国的な話題だから、これを全国的に発行したんでしょうけれども、それぞれの地域でそれぞれ発行ができるということになれば、まさにそのみずからの地域のそういう文化だとか伝統だとか、そういうものを守り切れるだろうし、同時にまたそういうことがその地域に大きな貢献をするんじゃないかと考えましたので質問しているんですが、どうかひとつそういう工夫も、やはり単に地域の人と密着してとか、地域の人に溶け込んだと言ったって、正直言って、「ふみの日」というようなものも何かつくって、二十三日だから「ふみの日」だ「ふみの日」だとやっていますが、もう少しそういう工夫をしてもらわないと、これはもう職員の人は一生懸命何か地域の中に溶け込もうとしても、郵政事業が地域の中で何をしているんだというようなものがなけりや、これはとてもじゃないけれども、毎日毎日こんにちは、こんぱんはと言ってうちにめぐり会って、我が事業は皆さんと密着しているからと言ったって、お茶ばかり飲んでいたってだめなんですから。だから、そういう工夫などもぜひひとつしていただきたいと思います。 そこで、何か聞くところによりますと、五十九年度の予算は百五十五億赤字だということなんだけれども、どうやらその赤字が消されるような決算ができるんじゃないかという話を聞いていますが、仮決算ですから、まだ年度の途中ですけれども、これはどうなっていますか。
○政府委員(高橋幸男君) お答えいたします。 御承知のとおり、五十九年度予算ただいま執行中でございますので、今の段階で五十九年度の決算の見通しを説明いたしますことは非常に難しいわけでございますが、私の見ているフィーリングと申しますか、推定ということで答弁させていただくことをまず御理解願いたいと思うんでございます。現在のところ、五十九年度百五十五億の郵便損益の赤を予算上見込んでいたわけでございますが、これは何とか改善できそうだという感触を得ております。
○大森昭君 まあ皆さん方の御努力もあったんでありますが、これはまさに今の郵便事業が大変な状態だということで働く人たちが一生懸命働いたところもあるわけですから、大臣にひとつここで年度末手当、答弁要りませんが、ひとつほかのところに負けないように、何か明日あたり、今晩あたりが決着のようですから、ぜひひとつ決算を踏まえて、赤字のやつが赤字じゃなくなるなんというのは、もう普通の企業では大入り袋が出るわけでありますが、大入り袋というわけにはいきませんが、ほかの電電と専売に負けないように、ひとつ我が郵政事業の職員の年度末手当をお願いしておきます。 次に貯金の問題に入りますが、局長さんからお話がありましたように、とにかく伸び率は余りよくないというわけですね。伸び率がよくないということについての何か原因の考え方はありますか。
○政府委員(奥田量三君) 先ほども御説明いたしましたように、実はここ数年、郵便貯金に限らず、預貯金全般の伸びが必ずしもよくないという事情が一つあろうかと思います。基本的にはそれはいわゆる国民の可処分所得の伸び悩みということになろうかと思われますが、それとあわせまして、いま一つは金融商品のいわゆる多様化、預貯金以外の金融商品に一般の市民が容易にアプローチできるような状況が次第に広がってきているというようなことなどもあろうかと思うわけでございます。 しかし、そういったいわば客観的な背景、理由を御説明しただけで終わるわけにはまいらないわけでございまして、そういう状況の中で私どもとして今後郵便貯金の利用者の皆さんにさらにどういう商品やサービスを提供して郵便貯金を愛顧していただくか、そういう方向に向けて考えていかなければならないというふうに考えているわけでございます。具体的には新しい商品の開発というようなこともございますし、もう一つは、最近の金融の情勢が動いている大きな原因に、いわゆる技術革新、エレクトロニクスの影響というものがあるわけでございます。それに関しましては、郵便貯金としては昨年の春に全国のオンラインのネットワークが完成をいたしましたので、このオンラインのネットワークを使ったいろいろ便利なサービスということを考えていきまして、そういった面からも国民の皆さんにより郵便貯金に親しんでいただくような工夫、努力をしていかなければならないと考えております。
○大森昭君 まあいろいろな要因がありますが、いずれにしても従来の純増の利子でこれ事業運営されているんでありまして、普通の状態からいくと大変心配されるんでありますが、たまたま預託利子が七・一、貯金の最高の利回りが五・七五ですか、差し引き一・三五ですか、ぐらいの利子が残るからということなんですな。どうもそういう意味からいくと、貯金事業というのはこれ金利の自由化を目指してどうなるかというのは大変心配なんです。 そこで、ちょっときょう大蔵省の方に来ていたたいているんですが、いろんな施策の中で事業を行っておりますが、どうしてこの三百万円というのをもう少し上げてもらえないんでしょうかな。
○説明員(溝口善兵衛君) この問題につきましては郵政省からも毎年強い御要請があるわけでございますけれども、大蔵省といたしましては、いろいろのことを考えますとなかなか難しいところを持っているわけでございますけれども、一つは家計貯蓄の状況ということがあろうかと思います。例えば、貯蓄増強委員会の資料によりますと、一世帯当たりの平均貯蓄額が大体六百四十六万円で、そのうち預貯金が三百九十七万円でございます。定期性預金が二百二十九万円という状況になっておりますし、さらに総務庁の調査によりますと、五十八年の計数で預貯金全体が七百二十六万円あります。そのうち郵便貯金が百十九万円、平均でございますけれどもあるわけでございます。これを階層別に見てみますと、年間収入が三百四万円以下で大体八十万円、それから三百四万から四百八万円の収入の家計で八十四万円、それから六百八十万円以上の収入の家計におきましては百九十五万円という数字があるわけでございまして、こういう数字から見ますと三百万円というのもかなりの数字ではないか。 それから、非課税貯蓄ということになりますと、郵便貯金以外にもマル優の三百万円、特別マル優の三百万円、合わせますと九百万円あるわけでございますし、さらにサラリーマンの家庭でございますと財形貯蓄を入れますと千四百万円。こういった数字を見ると、お考え、御趣旨はよくわかるわけでございますけれども、私どもとしてはなかなか賛成いたしかねるというふうに考えているわけでございます。
○大森昭君 今私が問題にしているのは、今のままでいきますと純増分が九十兆あるから、あなたのところではこれを運用していて、七・一%の、これは郵政省に預託利子をやっているから成り立っているんでありまして、これがなければ貯金事業はもうおしまいなんだよという問題点を私は指摘しているわけです。ですから、仮に五百万にできないと、しかしもう貯金事業は九十兆なけりゃこれはおしまいなんだから——おしまいというのはおかしいけれども、成り立っていかないんですから、これは。そうならば、よしそれじゃもう非課税は仮に三百万円だけれども、もっと五百万円まで預っていいよ、一千万円だって預ってもいいよ——一つの例ですよ。いいかどうかというのはまた別だけれども、とにかく貯金事業、年度年度単独で成り立たないという認識を大蔵省はお持ちですかということを言っているんですよ、私は。
○説明員(溝口善兵衛君) 収支の問題につきましては、このところ郵便貯金事業、赤字が続いておったわけでございますけれども、先ほど郵政省からの御答弁ございましたように近年改善はしてきておるわけでございまして、そういう問題も私どもも考慮しなけりゃいかぬと思いますけれども、基本的にはやはり郵便貯金に加えまして民間においても銀行、さらに中小の金融機関あるいは農協の系統の金融機関でも同じく国民に対しまして貯蓄手段を提供しておるわけでございますから、やはりそこは郵便貯金は基本的ははそういう民間を補完しつつ、重要な役割を果たしていくべきじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
○大森昭君 あなたに余り議論吹っかけてもしようがないんだけれども、ただあなたと議論することによって、今三事業の中で郵便が大変だといっても、さっきの経理部長さんのお話じゃないけれども、何とか赤字を百五十五億挽回できるようになった。保険は、保険局長さん、僕は将来の話をすると、必ずしもそのとおりいきますかねと。例えば市場の占有率を見ても、その取り扱い件数はふえているけれども、実際に民保との競合はどうかという問題は、これまた一つの議論があるし、あるいは最高制限額の問題、きょうは問題にしませんが、これも果たしてどうなのかという問題もあるし、さっき御指摘したように変額保険の問題についても、それに果たして対応できるのかできないのか。恐らく今の制度だったら、これは六月答申が新聞によると確実になっていますから、どういう形で民間の生保の方々が商品をつくり、売り出すかわかりませんが、もう既に今ごろから検討されておらなけりゃ、とてもこれは間に合いませんよ。少なくとも今の保険で集まってきている積立金の運用が制限されているわけですから、変額保険なんかでもって争うといったって争いはできないでしょう。ですから、今金融の自由化でもっていろいろ問題が議論されておりますが、とにかく保険会社が銀行のことをやる、銀行が保険会社のことをやる、生命保険のことをまた銀行がやる、もう入り乱れて枠を取り払ってやるというのが問題なんですから。そうすると、貯金は貯金で大蔵省にお預けして、それでもう最高制限額三百万円を上げるといったって、それはほかの民間金融機関との並び合わせでどうだとか、全体の個人の貯蓄率がどうだとか、これじゃとても郵政事業を——大蔵省、あなたの立場から郵政省の立場を考えたって成り立っていかないことを、たまたま今九十兆あるからということだけでは、やはりどうも話はしっくりしないんですよ。 ですから、そういう意味であなたにきょう来ていただいたわけですけれども、いずれにしても事業の体系を抜本的に変えて貯金事業なら貯金事業を進めていくのか、あるいは、しかしそうはいっても大蔵省は少なくとも国の金融財政を握っているんだから、そう勝手に郵政省が集めた金を適当にやられたんじゃとても日本の金融経済は成り立っていかないというんなら成り立っていかないという立場はあっても、郵政省の貯金業務という役割はあなたも認めているわけだから、だからそこでどこで適合性を求めるかということをやはり議論していただきませんと、少しちょっと私どもは、逓信委員会で事業の心配をおもんぱかっていろいろ政策議論してもどうも空虚になりますので、せっかくきょうは大蔵省から来てもらったんですが、そういう点もひとつ考慮していただくし、また郵政省もそういうことの将来に備えてひとつ十分検討していただくということでお願いをしておきたいと思うんです。 そこで、いろいろ世の中の流れがずっと変わっているわけでありますが、きょうは資材部長さんにも来ていただいているんですが、事業部門の方を担っているのがそれぞれの建築だとか資材だとかあるわけですが、最近の資材部の業務の運営につきまして、部長も新しくなられたので、何か所感がありますかな。
○説明員(松澤經人君) お答え申し上げます。 資材の仕事は、郵政事業を円滑に運営するために事業の計画や施策、これに応じた物品を適時適切に調達いたしまして供給をしていくという役割でございまして、これは非常に重要な役割であると認識をいたしております。こうした資材業務の基本的な役割は変わらないわけでありますけれども、社会経済情勢の変化というものも先生おっしゃるようにございます。事業もそういう意味では新規サービスの提供あるいはオンライン化というものをどんどん進めておるわけでございまして、こうした状況に私どもも対応した物品の調達、そしてまた事業用品に対するニーズ、このニーズもまた高度化、多様化しておるわけでございまして、そうしたニーズに即応した用品の研究開発、改良、そうした点に今後とも積極的に取り組んでまいりたい、かように考えておるところでございます。
○大森昭君 積極的に、そしてまた働く人たちの需要を満たしていくということの御答弁がありましたけれども、経理部長、大体そういう仕組みになっていますかな。
○政府委員(高橋幸男君) お答え申し上げます。 郵政三事業を円滑に運営していくというために資材部の仕事の持つ重要性につきましては、今資材部長からるる説明したとおりでございます。私どもも、この三事業の運営のために必要な物品を適時適切に調達すること、また時代の変化に即応した事業用品の研究開発を行っていくこと、これは非常に重要な問題であるという認識を持っているところでございます。したがいまして、省といたしましても財政的にこれに必要な経費を確保すべく常々その努力をしているところでございますが、今後ともその確保に努めてまいりたいというふうに考えております。
○大森昭君 そこで、終わりにしますが、いずれにいたしましても、個別的な問題を申し上げようと思って——きょうは実は大臣の所信の質問ですから少し遠慮しているのでありますが、率直に申し上げまして、事業所がたくさんありますものですから、なかなか本省が考えているようなわけにはいかない問題もたくさんあります。 そういう意味からいきますと、例えば実はせんだっての電電の法案のときも、あの法案自体には基本的に私どもは反対であったわけでありますが、しかしこれを郵政省に当てはめて考えてみますと、例えば果たして今郵政事業というものは業務の選択が自由にできるのかどうかというと、どうも業務の選択というのもできない。きょう大蔵省の方お見えですけれども、一々大蔵省に相談しなきゃいけないということだとか、それから組織の改編の問題、例えば本省の中、最近名簿を見ますと、何々課何々室というのが随分ふえているんですね。室というのはこれは恐らく課長の下なのかなと思うと、何か聞いてみますと課長と同じだというんですな。それで何でと思うと、課長の定数はこれは決まっているから、室長なら適正に配置できるのかどうか知らぬけれども、ということになると行政のいわゆる組織もどうも自由にいかない。それから、会計制度も、もう私が指摘するまでもなく、例えばここに団地ができると、今買っておけば恐らくこれだけの団地ができれば亨便戸数もふえるだろう。今買っておけば安いんだけれども、全部でき上がって土地の値段が高くなったときに買う。それから、先ほども指摘しました人事の問題も何となくお役所的な人事の決まりがある。そうなってくると、ある意味では電電公社、私どもの主張する形と一緒ではないのでありますが、今私が指摘した部分というのは、これから新しく発足する会社はそれなりにできるんじゃないかと思うんですね。 そう考えてみますと、これは今の官庁システムの中でこのことが改革できるのか、官庁システムの中ではもうできないから、電電じゃないけれども、ああいう形にしたのか、これは選択恐らくしたんだと思うんですが、私は別に今何か特殊法人にしちゃえという意味で今言っているのじゃないのでありますが、どうも一般文人官庁と違って、現業を預かる郵政省というのは少し現行の形態のままでもそういう問題が解決できるような方途というのがあるのかないのか。そんなことを言ったって、もう長い百年も歴史があって役所の仕組みというのは決まっているんだからそれはもうできないんだよと、できない枠の中でやらざるを得ないんだよということなのか。私は実は、今労使の関係の中で、制度、政策をお互いに話し合って、より郵政事業を発展をしていこうじゃないかということをお互いに何かやらしているようでありますが、どうも枠があってその中で制度、政策を議論する、あるいはそういう枠までも取っ払って、とにかく郵政事業を活性化していこうというのじゃ大分やっぱり視点が違ってくるし、将来の郵政事業のあり方も変わってくるんじゃないかと思うんですが、そういう意味合いでどうも本質的な問題なのか、あるいはまたこれは何とかの努力の中で解決できるのか、私も十分に勉強しておりませんが、どうかひとつそういう点なども含めてきょう三事業の局長さんからお話がありました、より意欲的な問題、総体、機構の問題——これは恐らく官房がやるんでしょうな、そういう組織の改編だとかなんとかというのは。したがって、そういう問題も含めてより発展をさしていただくし、同時に何回も局長さん方からお話がありますように、もうとにかく働く人たちの気持ちがどうなのか。その気持ちの上に立って、働く人たちにどういう協力を求めるかというのが大事だと言われているわけでありますから、それぞれの組合と十分ひとつ話し合っていただいて、実りある成果をおさめていただくことをお願いして質問を終わります。どうもありがとうございました。
○片山甚市君 去る二十六日に郵政大臣の所信表明をお聞きいたしましたところ、きょうは所信表明に対する質問の機会を得ましたので、若干お伺いすることにいたします。 郵政三事業については、同僚議員から御発言がありましたから、私は電気通信事業に関して重点的に質問をしたいと思うのです。 大臣は、所信表明の中で、電気通信制度改革三法の施行により、本年四月一日から新電電いわゆるNTTが発足とともに、競争原理のもとで、新規参入が可能となった新法体制下で、電気通信事業の振興、新規参入条件の整備、公正競争の確保、技術等の開発研究や安全性、信頼性対策の確立など、高度情報社会の基盤整備の推進に努めると述べておられますが、この一語一語の重みについて今日的にどのような対応をされているかというと、全く不十分だと私は断ぜざるを得ないのであります。所信でも触れられている日米間の電気通信分野における貿易摩擦は、日本側の異常な輸出超過であることを理由に、アメリカの相当強引な対日交渉が展開されているとのことでありますが、現在までの交渉の推移について大臣からお聞きしたいのであります、どこまで、どうなっているのか。
○国務大臣(左藤恵君) 本年の四月一日から電気通信事業法など三法の施行が行われまして、そして日米間の今お話がございました通信機器貿易のインバランスの拡大を背景として、アメリカが日米経済問題の中でも特に電気通信分野に強い関心を示しておるわけでございます。 そういうことで、アメリカ側は今回の電気通信改革という、そういう一つの機会に日本の一つの市場が閉鎖的になるんではないかという疑念といいますか、そういうものを非常に強く持っておるわけであります。そういうことで、これに対し、郵政省といたしましては、今日までも内外無差別、簡素、透明、市場開放の原則というものにのっとりましてアメリカ側の理解を求めるよう努力をしてきたわけでございます。 現段階におきましては三月中に政省令の制定をし、そして四月一日からの施行をしなければならない段階におきまして、最終の現在詰めの段階に入っておるというところでございますが、アメリカ側に対しましても今申しました原則で対処していきますと同時に、市場参入への努力もしてもらわなければ困るということも、それの対応も求めてお互いの間に話し合いを進めておる、こういう状況でございます。
○片山甚市君 去る三月一日に、大臣は定例記者会見で、直接的原因はドル高、円安にあって、米国の金利や為替レートの問題に貿易摩擦の問題があると強調しておりますが、それだけでないと思っています。私はそれだけとは思わない。今回の貿易摩擦に対する大臣の基本的な解決方法をお聞きしたい。
○国務大臣(左藤恵君) 日米経済問題の中で、電気通信分野にはアメリカが非常に強い関心を有しておりまして、御承知のように一月に総理がレーガン大統領とお会いになったときにも、一つの問題として、四つの分野について、特に貿易上の問題として、貿易摩擦のある問題として、象徴的なものとして取り上げられたそのトップにこの通信機器の問題が上がっておるわけでありますが、今やはり基本的には最近の日米間の通信機器貿易のインバランスの拡大というものがあろうと思います。大体現段階におきまして一対十一ぐらいの比率の貿易の問題があると思います。 こういう貿易インバランスの拡大にはいろんな要因が考えられるわけでありますけれども、やはり私はこの記者会見のときにもその感想として申し上げておったわけですけれども、最近の為替相場のドル高基調というものも一つの大きな原因になっている、このように思います。電気通信分野におきます日米間の交渉は、通信機器貿易のインバランスそのものでなくて自由貿易を推進するという立場で、今我々は数字的な問題というよりも市場開放という点からいろいろ議論をしておるわけでありますけれども、歴史的とかあるいは文化的といいますか、いろんな社会的な仕組みの相違、考え方の相違ということから日本の制度に対しましてアメリカが十分理解してくれない、こういう一つの大きな私は難しい問題に逢着したわけでありまして、このことからアメリカの議会におきましては保護主義的な動きというものも非常に高まっておるということで心配をしておるわけでありますが、何とか、こちらの日本の制度に対します、また日本の考え方に対します理解というものも求めまして、この問題の最終的な決着をしていきたい、このように考えておるところでございます。
○片山甚市君 そこで大臣にお伺いしますが、大臣の所信にあります「通商関係の円滑な発展に貢献し得るよう努力する」ということは、国際電気通信条約の前文である我が国の通信主権が確保されていることが大前提でのお話だと思いますが、いかがですか。 本来、電気通信分野における交渉とは相互理解を深めることであって、バナナのたたき売りのような譲歩や妥協という手法で取引をされるものではない。譲歩があったとすればなぜそうしなければならなかったか。私は、譲歩が必要な交渉で我が国の通信主権が守られるとは考えられないのですが、今大臣がやっておる譲歩とか妥協とか取引とかいうのは日本の通信主権を守る前提なのか、アメリカに売り渡すために取引をしておるのか、お聞きしたい。
○国務大臣(左藤恵君) 今お話しのとおり、国際電気通信条約の前文には、確かに「各国に対しその電気通信を規律する主権を十分に承認」するということが明記されております。そして各国が他国の電気通信の制度を尊重しなければならないということはもう当然でございます。アメリカ側もこれは一応理解はしておるわけでありますけれども、今回の日米交渉においては、先ほど申しましたようなことで、意見の相違、またはそういうことで理解の違いというものがあって解決が長引いておるわけでありますけれども、我々は決して安易な妥協とかそんなことを考えておるわけではなくて、正しい理解をしていただくということで、その前提にはお互いの通信主権を尊重して最大の努力をしなければならない、こういう考え方で進めておるところでございます。
○片山甚市君 大臣が、内外無差別の姿勢で通信事業については開放していきたい、同時に、今おっしゃったように、通信主権というものについてはしっかりと守っていく、そのために理解を深めるために交渉しておるのであってそれ以外の何物でもないとおっしゃられた、確認をしておきます。 去る三月十三日から三日間、通信機器に関する日米協議が行われましたが、その際、米国側は、付加価値通信網に対する規制緩和、通信機器の技術基準や認定手続の簡素化など九項目にわたり市場開放の要求が出されておりますが、郵政省側の回答はそれについてなされておりますが、結果的には不調に終わったということであります。 そこで、その結果、小山事務次官がこの忙しい最中にアメリカへ頭を下げに行ってアメリカの御機嫌をうかがったそうですが、交渉内容と、なぜアメリカへわざわざ出かけていかなければならぬほど難しくなったのか、それについてお伺いしたい。
○政府委員(奥山雄材君) 先生御指摘になりましたように、去る三月の十三日から行われました日米間の電気通信分野におけるセクター別会合の中で九項目の要求が取りまとめて提出されたところでございます。それに対しまして日本側からは考え方を示したところでございますが、なお双方に隔たりがあって妥結するに至っておりません。 そこで、先ほど大臣がお述べになりましたように、日米間の貿易摩擦の中でも電気通信分野における取り扱いというものが火急の課題として迫っているという事態にかんがみまして、この時点で日本側のポジション、つまり考え方なり対処の方針を十分アメリカ側に説明すると同時に、アメリカ側の理解を求めることが必要であるという見地から、昨日小山次官が再度米国に赴いたところでございます。
○片山甚市君 通信技術者に関する資格の問題等について譲歩案を持っていったというようにされておりますが、国会における議論等を踏まえまして、それはどういう取引をしに行かれますか。
○政府委員(澤田茂生君) 今、奥山局長の方から今までの経緯を御説明申し上げたわけでありまして、今までの中でいろいろな議論が出ておりまして、これは非常に細部にわたるいろいろな話し合いというものも実は出てまいっております。と申しますのは、向こう側自体が日本の制度自体がわからないというようなことで、そういう細かい説明にまで及んでいるというのが実態でございます。そういった中で理解をしてもらっているもの、あるいはまだ理解が足らないものというようなものがございまして、そういった点についてさらに理解を深めると申しましょうか、アメリカ自体におけるいろいろな幅広い方々についてできるだけ理解を求めるということで事務次官出かけていただいているわけであります。 今お話がございました主任技術者等の問題につきましても、制度自体についての基本的な点について理解が不十分ということではございませんで、一部の部分についての非常に技術的な話と申しましょうか、そういった点についてのなお理解の足らない部分というようなものがあるというふうに私ども理解をいたしているところでございまして、これを取引してどうこうというようなことではございませんで、あくまでも私どもの意図している制度のあり方というようなものについて十分な理解が得られるようにという態度で対処いたしているところでございます。
○片山甚市君 そうすると、アメリカの言い分はよくわかった上でこちら側として理解を求める、理解をしてもらう努力をしておるというように理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(澤田茂生君) まずは私どもが百年続きました電気通信体制というものを大きく変えて自由体制に持っていくということについての基本的なあり方、それから出てまいります日本自体としての制度の仕組みというもの、これはアメリカとやはり違うものもございます。そういった点についてのまず基本的な理解が得られないと相対的なものとしての話というのは進まないであろうというようなことで、その辺のところについて十分な理解が得られるようにさらにいろいろ向こうの疑念についても、私どもとしてはできるだけそういうことが解明できるように説明を十分にしているということでございます。
○片山甚市君 そうすると、日米間における制度の違いがあるけれども、内外無差別の法制をしいておるんだから、それに応じてアメリカと話をしておるとお答えしたと思ってまず解釈しておきます。 そこで、米国側の要求する特別第二種事業に対する登録の撤廃、特別第二種と一般第二種とを分ける基準の撤廃などは法律上の問題ではないかと思います。国権の最高機関で審議し、結論を得ているものに対する不当な介入だと考えるんですが、この要求については一歩も譲ってもらっては困ると思いますが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(左藤恵君) 今回の電気通信事業を民間企業に開放しようとする改正につきまして、アメリカから、特別第二種事業の登録という制度、これは米国企業を差別してその参入の障壁になるんじゃないか、ころいうことを言ってきたわけであります。そういうことでこれを廃止してくれと、こういうような要請であったわけでありますけれども、今御指摘のとおりこれは国会の議決もございますが、特別第二種事業は不特定多数のもの、すなわちだれでもサービスを提供できるという形でありますので、そうした登録という制度によって利用者に対してその運用体制、サービス、品質等を公的に明らかにして、そして利用者が安心してサービスを受けられるようにするためのものであって、また事業者も登録によって確実に利用者を獲得していけるということで、その事業の発展につながるものであるというようなことの理解、これもなかなか向こうはできなかったわけでありますけれども、こういったことについて努力し、それからもう一つ、一般二種と特別二種の今お話ございました規模の区分、切り分けといいますか、これも千二百ビット、五百回線ということにつきましては、本院での法案の御審議の際の附帯決議ということもございまして、このことにつきましては我々も十分頭に入れまして、この五百回線を絶対守るという線で説明してきたところでございます。 さらにまた、政省令の作成に当たりましても登録手続を簡素化する、あるいは透明、客観的なものにしていくということについては我々もそういうことで努力いたしますけれども、決してアメリカが、何といいますか、最初考えておりましたようなことを、そういう懸念しているような事態が生じないようには我々も努力しているんだということについてなお一層の理解を求めなきゃならない、こういう考えでございます。
○片山甚市君 重ねてもう一度念を押しておきたいんですが、米国側は特別第二種事業と一般第二種事業との切り分けにつける基準について、郵政案が示しているように千二百ビット換算で五百回線を緩和すべきだということの要求がありますが、それについては今日段階で納得をしてもらうようになったのかどうか。そして、特に特別第二種と一般第二種との切り分けの基準については政令事項である関係から、そうであれば、まず初めに通産省等と合意のもとで対米交渉を行うべきだと思いますが、国内がそのときに統一されておったのかどうか。もしそうでなければ相手につけ込まれるすきを当然つくったと思うので、まず大臣の方で、そのときの閣議といいますか、ではどういうように政令問題についてのお取り決めをするつもりでありましたか、国内的に。
○政府委員(澤田茂生君) まず第一点でございますが、米国側が特別第二種と一般第二種の区分けというものについてどういうような考え方を持っているかということでございますが、先ほど大臣から申し上げましたように、この点については、当初は若干、向こうもアメリカの制度としての第二種とそれから日本の第二種とアメリカにおける類似のサービスというものの違いというのが明確でなかったような感じもいたしまして、と申しますのは、アメリカの方では高度サービスと申しましょうか、エンハンストサービスというような言葉で呼んでいるものと日本の言う第二種というものが何か同じようだというような感じを持っておったわけでありますけれども、こういった点についてはかなりの理解を持ってきておるというふうに私どもはいたしておりますが、今のポイントとして私ども感じておりますのは、米国が第二種についての登録という制度によって何か内外の差別といいましょうか、主観的な判断でいろいろな差異が出てくるのではなかろうかという懸念を持っているんではなかろうか、そういうことから将来登録というようなシステムがなくなるということが望ましいんだどいうような意向表明をいたしております。 その登録についての懸念ということについては、先ほどもお話し申し上げましたように、これについてはできるだけ簡素、透明な仕組みをしくということでいろいろ私どもも仕組みを、制度を準備をいたしているところでございますし、第一種、第二種ということを法律で決め、そしてその区分けというものも、今大臣からも御説明いただきましたように、国会の審議、附帯決議というのを踏まえて私どもは考え方を内外に示しているわけでありまして、この制度についての意味合いということについては私どもも十分説明をしたつもりでございます。そういったことについて、その制度自体というものについての意味合いということは十分理解をしてもらえるであろうというふうは私どもは考えているところでございます。 なお、関係省庁、国内との関係でございますが……
○片山甚市君 大臣に。
○国務大臣(左藤恵君) 特別二種と一般二種の規模の切り分けの問題につきまして、電気通信事業法の施行令の関係で、政府部内の調整というのは最初の段階ではおくれておりましたけれども、既にこの問題につきましては通産省その他関係省庁もいろいろございましたが、そういうところにつきましての意見は千二百ビット換算五百回線という線で一致を見ておるところでございます。
○片山甚市君 非常に失礼なんですが、もう一度念を押します。 特別第二種と一般第二種を切り分ける基準の郵政省案に対し、通産省は特別第二種事業の規制範囲が広過ぎる、中小企業のVANが近い将来ほとんど特別第二種に繰り入れられる、厳しい規制を受けることになる、また大手情報処理サービス企業もほとんど特別第二種事業になるのは問題だと一度言われておりました。千二百ビット換算で一万回線以上にしなければならないという独自案を郵政省に示したという報道がありましたが、本日通産省出てきておられますから、その経過について若干説明してください。
○説明員(牧野力君) 今先生御指摘のとおり、千二百ビット換算五百回線、いわゆる特別第二種、一般第二種の区切りにつきましては事務的にいろいろ議論をいたしたことは事実でございます。 ただ、先ほど来御指摘がございましたように、国会、参議院の当委員会におきまして千二百ビット換算五百回線という決議がございます。これは私どもといたしまして非常に事務的に検討していく上の大前提になるものというふうに理解をしております。 ただ、この千二百ビット換算五百回線につきましてはどういうような換算、算定をするのかといったような点につきましていろいろ事務的にクラリフィケーションといいますか、議論をいたしてきたわけでございますが、例えば今後の技術進歩によりましてディジタル回線が非常に普及した場合にはこの制度、政令の区切りを見直しますとか、あるいは例えば一万二千というようなものもしかるべく換算をするといったような算定の根拠が明らかになってまいりまして、そういった段階におきますそういった経過を踏まえまして、私どもといたしましては実質上千二百ビット五百回線ということで、現段階におきましては事実上完全に合意をしているということでございます。
○片山甚市君 そうすると、デジタル回線を中心に千二百ビット五百回線というのは事実上なくなったので妥協ができたというお話でしょうか。
○政府委員(澤田茂生君) 基本といたしましては、千二日ビットの五百回線というものを基準といたしまして、これを一種、二種の切り分けにする。ただ、その算定につきましてはディジタル回線というものの今後の見通しというようなものを踏まえまして、これがそういったせっかく制度、新しく生まれ出るニューメディアと申しましょうか、これから発展した技術を集約した回線の利用というものをむしろ促進するということが私どもの立場でございます。またそういったものが大いに利用されるということを促進するという意味合いからいいましても、今までの普通の電話回線と同等な見方ということではなくして、例えば一万二千ビット以上のものについてはこれを十回線というような形で見ていくとか、いろいろそういうような計算方式というようなものはこれは導入して、全体がより効果的なサービスというものが二種業者によって提供されるように私どもも配慮をしてまいっているところでございます。
○片山甚市君 千二百ビットは電話回線の処理能力でありますが、それを五百回線だということですが、郵政省の案に対して関係の産業界、事業界はどういうようにこの特別第二種について評価されて、切り分けについてされていますか。
○政府委員(澤田茂生君) 産業界に対しましてもこの切り分けの問題について十分説明をしてきたところでございますが、一つの例ではございますが、社団法人の日本情報通信振興協会がアンケートを行ったのがございまして、それによりますと、その回答者の八割が千二百ビット五百回線、そういう切り分けということに賛成であるという回答が出されているわけでありまして、産業界としても郵政省のそういう考え方については妥当なものとして受けとめているというふうに私どもは理解をいたしているところでございます。
○片山甚市君 それでは通産省にもう一度お伺いします。 本委員会における電電三法可決の際に附帯決議をしました、大臣が尊重すると言った条項ですが、「特別第二種電気通信事業の健全な発展と利用者の保護を図る見地から、その事業の、政令で定める規模の基準については、本委員会における審議の経過にかんがみ、当面、一、二〇〇ビット換算五〇〇回線を上回らないこと。」との附帯決議を付しましてお話をされた結果まとまったんですが、大体まとまった結果、その決議に対しで尊重されたものでありますか。それとも、通産省は不本意であるけれども時かなわずということで、本音は反対だけれども時間がないからといって折れたんですか。きりきり白状してください。
○説明員(牧野力君) 端的に申しまして、不本意ということではございません。この附帯決議を誠心誠意尊重をいたしたつもりでございます。
○片山甚市君 ニューメディア時代ですから、新技術の発展する段階まで国会における審議などということを振り回すつもりはないんですが、議決された内容が悪ければ変えることができるのが国会でありまして、決めるばかりが能じゃありませんから、その点は十分に話をしてもらいたい。特に政令事項ということになりましたならば、関係者の合意を十分に得てやってもらいたいというのは御承知のとおりでございます。 そこで、続いて公社にお伺いします。 米国側は新電電に対し、事業部門ごとの経理を明確にし、データ通信部門と他の部門との間で経理の内部相互補助が行われないよう具体的な歯どめ措置を講ずべきであると要求しておりますが、まず郵政省はそれに対してどうお答え願ったか。そして、公社はどういうような態度を持っておられるかについて、簡単でよろしゅうございますから、お答えを願いたいと思います。
○政府委員(澤田茂生君) データ通信本部を将来子会社に分離するということについての公社自身の方針というようなことについては、私どもは承知をいたしておりません。 なお、データ通信本部の分離というのは、臨調答申の際でもいろいろ問題になったことではございますが、これは公正な競争条件の整備、民間との競争場裏にあるものであるということから、そのための一つの有効な方策であるという提案であったわけでありますけれども、これらの考え方は、利用者に対する影響とか、あるいは事業体に与える影響というようなものを配慮しながら、新会社の経営陣が新たな経営環境のもとで主体的に考えていくべきものであろう、こういうふうに理解をいたしております。
○説明員(児島仁君) 私ども四月一日から新しいNTTということになりますけれども、その場合に、第一種の仕事とそれから第二種の仕事をやるつもりでおります。その場合に、第二種の方に欠損が出た場合に第一種の方の収入からこれを補てんするということになりますと、第二種の業務だけを行われる新規参入業者との間に不公平が生ずるということ。したがって、そこで内部相互補助というものをしてはいけないというのが基本になっているわけであります。その言い方は、私どもの場合、データ本部だけに当てはまるんではございませんで、その他の二種的な事業すべてにその原理が当てはまるわけであります。したがいまして、分離ということを考えます場合には、データ通信本部だけを分離すれば事が足りるということではないというように考えておりますので、分離問題については慎重に今後検討していきたいと思います。 いずれにしましても、当面これら事業につきましては、それぞれ事業部制をしきまして独立採算的な運営をやらせ、かつその収支を明確にしたいと思っております。 そういったことで、移行後当分の間は我々としてはもう進まざるを得ないし、また進みたいというふうに考えておるのが現実でございます。
○片山甚市君 引き続き公社にお伺いしますが、三月の十四日の日経新聞によりますと、公社は電話事業での収益をVANなど新規事業に——第二種ですね——振り向ける内部相互補助は問題とのアメリカの批判があるので、データ通信本部を将来子会社化して分離するとの方針を明らかにしたと報道されておりますが、これはガセネタなのか、公社が企画室を通じて発表されたのか見解を聞きたいんですが、今お話によると、子会社化については十分に時間を置いて分離をしていきたいというように、将来分離するというように、児島総務は予定方針として述べたというように理解してよろしゅうございますか。
○説明員(児島仁君) 言葉が足りませんで、大変失礼いたしました。 現在は事業部制をしくことによって収支を明確にしていきたいということまで私どもとして社内で決定しておるのでありまして、分離を前提にして現在考えておるということではございません。 さらに、この新聞報道につきましては、そんなようなことでございますから、公社として意思決定をした結果発表したということとは一切関係がございません。今後、いずれにしても事業部制の中で、果たしてそれが社内でまず独立できるのかどうか。それを見きわめるのが先でありまして、やみくもに分離ということは考えられないというふうに私どもは思っております。
○片山甚市君 そういたしますと、第二種に該当するNTT事業については独立採算制をとらし、公正競争に対するあかしをきちんとするようにしたい、事業部門制度にして独立採算制をしきたい、その努力によって考えることはあっても、当面分離を考えて会社発足をしているんではないという御答弁だということでよろしゅうございますね。 郵政省は電気通信端末機器の技術基準について、現在の五十三項目を三十項目に削減するということで米国側との間で交渉ができたということですが、なぜ今日まで五十三項目の技術基準について決めてきたのか。通話品質の確保や通信の秘密の確保、ネットワークの損傷の防止などについて必要な措置でなかったのかと考えます。 そこで、技術基準は国の内外を問わず必要なものだから存在しているのに、なぜ対米交渉のときに五十三項目から三十項目になったのか。私、政令、省令まだ検討している最中に、そういうことについて聞いておりませんので、今まで電電公社がやっておったのは五十三項目、電電公社が余分なことをしておったのが二十三項目あるということですから、少し二十三項目の内容を説明してもらいたい。
○政府委員(澤田茂生君) 技術基準を今回つくると。今までは公社の方でつくっておったわけでありますけれども、この基本的な考え方は現行の基準、今先生もおっしゃられました五十三項目というものをベースにして行うということでございます。と申しますのは、日本国じゅうに六千万個からの電話器があるわけでありますから、これを全部だめにするような基準というものはつくるべきものではないわけであります。ただ、五十三項目自体が果たして今日的な意味合いからしてどうだろうか。新しい自由体制という観点から見てどうだろうかという見直しを実は行っております。 そこで、減らしました二十三項目ということになるわけでありますけれども、一つは新しい電気通信技術の進歩に伴って、従来置いてあったものが必要ではない、不必要になったと思われるようなものについてはこれを削除いたしました。例えば機器の故障の発生割合というようなもの、故障率としては余り起こらないような率ではございますけれども、そういったものが規定をされておったわけでありますが、今日の部品その他の品質の信頼性が非常に高まってきたということから考えまして、そういう故障率自体というものを置いておく必要がないんではないかということから、そういったものを項目から落とすとか、あるいは利用者、それからあるいは端末機製造者の創意工夫に任した方がよいではないか。例えば技術基準とは申しましても、PBXなどの扱い方について書いてあるというような項目も何項目かございます。そういったものはこれからはそれぞれの利用者に任せてもいい部分ではないか。むしろそちらの創意工夫に任してもいいんではないかというようなものがございます。例えば横内交換機における交換手の応答の義務というようなことがございますけれども、これは自動的にできるような機械ができておるわけでありますから、そういったものは外してもいいではないかというようなことで実は整理をいたしました結果、残っておりますのが約三十項目程度ということでございまして、これはアメリカとの交渉によってこれを譲ったとかどうだとかということではなくして、先生おっしゃられましたように、まずはこのもの自体の技術基準を決める考え方というのは、法律によってこういうネットワークというものを確保すべきであるよということに基づいて決めるわけでありまして、まずはネットワークそのものに対する影響ということ、あるいは通話における秘密の保持とかある程度の品質の保持というようなことについては、私どもも十分これは必要なものであろうということで、そういう態度で整理を今行っているということでございます。
○片山甚市君 郵政省に説明をしてもらったんですが、五十三項目のうち、残るものは三十項目の何であって、消すものは二十三項目の何であるかということについての一覧表を資料としていただきたいですね。アメリカとの話をしておるんだけれども、アメリカ人には話ができるけれども国会議員には出したら大変だということはないと思いますから、それはまずどうでしょう。
○政府委員(澤田茂生君) そういうものを整理をして提出をしたいと思っております。
○片山甚市君 と申しますのは、米国は三十項目についてチェックをしておると多過ぎるではないかということで摩擦を起こしておるんですね。小山さんが頭下げに行ってもそうだと思います。 それで、端末機器の接続が通信網に影響を与えなければフリーパスでもよいではないか、異機種をつないでもいいじゃないか、回線さえ相手に害を与えなかったら、電話だといったら電話で認めるというように聞こえるんですが、郵政省はどう対応しているのか。公社は通信網に対する品質確保、セキュリティー対策はどうあるべきだとお考えですか。まず先に郵政省に対応と、電電の方は御自分のお仕事としてどういうような対策をお考えになっておるか、お聞きします。
○政府委員(澤田茂生君) 私ども技術基準をつくる場合の考え方というのは、ただいま申し上げましたように、国民生活に深く浸透している電話の水準というものはやはり引き続き維持していくことが必要であろうということでございまして、アメリカの方もネットワークに損傷を与えないという観点からの主張が表に出ておるわけでありますけれども、私どもが今これは必要ではないかと思っている項目について、私どもとしてみればこれはネットワークにかかわりのある部分であるというものが多いわけでありますが、向こうから見るとそれはストレートなネットワークに対するものではないというような理解の違いというものがそこに意見として出てきているということはございますが、私ども今までのなじんだ電話というものに対するイメージというものが現にあるわけであります。こういったものはやはり引き続き守っていく。といいますのは、漏話だとかあるいはある程度の音量、音質というようなことについては、それ自体が非常に低位なものであるという、まあ質の悪いものということになりますと相手に対する影響というものもあるわけであります。ただ、買ったものが、安いものを買ったということで、悪かろう、安かろうでいいと済ますということにはならない。やはりネットワーク全体としての問題にかかわるということで、この辺のところは私どもはネットワークにかかわる問題であるというふうに理解をしているわけでありまして、その点、関係の向きともいろいろ折衝をして理解を求めるように努力をいたしているというところでございます。
○説明員(山口開生君) お答えいたします。 先生も御存じのように、電電公社は従来から一元的に電気通信サービスを提供してまいっておりましたが、そういった立場からこの電気通信網の安全性とか信頼性が非常に国民生活に対しまして重大な影響を与えるということの立場から、通信網の構築に際しましては安全性あるいは信頼性を高く持つように考えてまいりました。こういった基本的な考え方につきましては今回の電気通信事業法についても継承されて、技術基準は電気通信網の損壊とかあるいは故障に対しまして役務の提供には著しい支障が及ぼされないように定められているものと考えております。 また、品質の確保につきましても、国民生活への影響度合いとか、あるいは電気通信分野の研究活動を行っております国際機関でありますCCITTの勧告等がございますので、そういった国際の動向にも配慮していただくことが望ましいと思っておるわけであります。 さらに申しますと、この電気通信技術は今後急速に発展していくというふうに考えておりますが、この技術革新とかあるいはこれに伴います多様なサービスの出現、これが今後いろいろ予想されております。したがいまして、そういったサービスの出現に妨げにならないように配慮されまして、利用者の多様化、高度化いたしますニーズに即応できるように基準を定めていただきたい、こういうふうに考えております。
○片山甚市君 今、通信網についての考え方は聞いたんですが、郵政省が三十項目を決めましたことについてはNTTとしてどういうようにお考えですか。
○説明員(山口開生君) 先ほど申しましたように、従来は電電公社が一元的にやっている立場からいろんな基準をつくってまいりました。しかし、今度の電気通信事業法の精神となります利用者のニーズにこたえて、よりよいサービスをより安く提供する立場からいきますと、いろんなニーズに対して余り基準で拘束するよりは、もう少し提供する側あるいはサービスを受ける側の立場で自由度を大きくした方がいいんではないかと、このようにも考えておりまして、基準の数を少なくされることは大変いいことではないかと思っております。
○片山甚市君 そうすると、電電の方からいうと三十項目は必要でないものがあるというように御答弁が本日あったということで承ってよろしいか。 郵政省が三十項目をやっていますね。それは不必要なものをやっておると思うから削れとNTTとしては思っているんだけれども、ここではっきり言えないから、そういう基本的なことでごまかしておる。それでよろしいか。どちらでもいいんでしょう。三十項目の話を聞いておるんですよ。
○説明員(山口開生君) 三十項目までに絞られましたことは、今私が申し上げたようなことをお考えになったことと思っております。
○片山甚市君 まあ、それ以上追及しません。 端末機器技術基準適合認定については、事業法では、利用者が設置する端末機器について省令で定める技術基準に適合していることを求め、その業務を指定認定機関に行わせることにしておりますが、新電電のレンタル端末や電話機等の売り渡し機器についてはどのようになるのか、郵政省答えてください。
○政府委員(澤田茂生君) 第一種電気通信事業者の提供するレンタル端末は、事業法上、事業用電気通信設備として郵政大臣による技術基準適合認定を受けるということが法律によって義務づけられているわけでありますが、事業法第五十条の技術基準適合認定を受けた自営端末と同様に、あらかじめ適合認定を受けた端末については、省令により、十二条第四項による確認を受けなくてもよいということにいたしたいということで検討を進めておるところでございます。 なお、自営端末市場における公正競争を確保する見地からも、第一種電気通信事業者のレンタル端末が今後は適合認定を受けることが望ましいので、その方向で事業体に対しても指導してまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
○片山甚市君 そうすると、今のお答えの中で、新電電のレンタル端末は端末機器技術基準適合認定対象外であると。にもかかわらず、これについてアメリカ側から認定をするように要請があるんですが、指定機関が認定することにしたのは、なぜそういうことになったのか。アメリカの要請に応じてそういうようになったんじゃないですか。
○政府委員(澤田茂生君) アメリカの要請がストレートにどうということではなくして、私どももいろいろこれをつくるに当たりまして関係者等とも議論をいたしてまいったわけでありますが、そういった中で、これは法律十二条の四項でも「郵政省令で定めるものを除く。」ということで、その種のことはある程度予定をされておった法律体系であろうと私ども理解をいたしたわけでありますが、さっきも申し上げましたように、自営端末市場の公正競争というものの確保ということがこれからは必要になるわけでありまして、したがいまして第一種事業者の端末といいましても、それについてやはり第三者的な、客観的な認定試験というもので、統一的な認定が行われるということの方がより透明性を確保する方法ではないかということで、今申し上げたような仕組みというものを考えているところでございます。
○片山甚市君 そうすると、機器の技術認定基準については、対象外にしておったのだけれども、新電電の場合は、公正競争という立場から、法案を審議したときと違って、今それを対象外でなくて対象の中に入れるということで改めたというように理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(澤田茂生君) いずれにいたしましても、法の全体としては郵政大臣の認定ということが前提になっているわけでありまして、その前提確認の方法として個別でやるのか、あるいは自営端末と同機な適合認定の方法というものをとるかということでございまして、私どもとして考える方法としては、なお適合認定という方がより効率的な事務処理ということも図れるわけでありますし、さらに加えて、今さきに申し上げました公正競争の確保という観点からも有効であろうというふうに考えたところでございます。
○片山甚市君 わかりました。 電電公社にお聞きしますが、そのようなことで、大体順調にやっていけるということで、郵政省の御趣旨についてはわかったということでよろしいか。
○説明員(山口開生君) 今お答えがありましたように、それは公平、平等の原則に立って実施するということになりますれば、私どももそれはやむを得ないと思っております。
○片山甚市君 私は日米通商交渉の推移を見ておると、電電公社の民営化、電気通信事業の自由化という大転換があと六日に迫ってきたのでありますが、今日においてもなお政令、省令の一部は日米貿易摩擦を理由としたアメリカの圧力によって策定作業が大幅におくれておる。あるいは法制上の趣旨がねじ曲げられるのではないか。今後の電気通信行政について大きな影響を与えるのではないかと危惧するのですが、政省令の策定作業はどういうようになっておるんですか、説明してください。
○政府委員(澤田茂生君) 政省令につきましては、政令事項が九項目あるいは省令事項としましては七十二項目という大変多くの点にわたっておりまして、私ども日夜これに鋭意努力をいたしているつもりでございますが、当初予定をいたしておりました法律成立が十二月下旬になったということもございますが、それにお話ございました日米間の交渉というものについてもかなりの時間がかかったということは事実でございますが、日米経済関係の解決というものの重要性というものを考えまして、私どももその点については十分対処してきたつもりでありますけれども、しかし、さりとて期待をされております四月一日からの新体制という準備がおくれてはならないわけでありまして、この点は先生御指摘のとおりでございまして、私どももそれに間に合わせるように最大限の努力をいたしておりますし、すべての準備を四月一日に向けて間に合わせることを、この席をおかりして私どもお誓いを申し上げてもよろしいと思っておる次第でございます。
○片山甚市君 国会審議の経過を踏まえ、附帯決議及び確認質疑、さらに関係者との間のいわゆる協議を経て、すべてが完全な形で整うということに考えてよろしゅうございますか。 例えば関係者については、意見を聞かずに勝手にやるとか、あるいは国会の決議については曲げていろいろと解釈をするということは今回の政令、省令についてはないと、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。
○政府委員(澤田茂生君) 結論的にはまさに先生のおっしゃったとおりでありまして、国会での御審議の経緯あるいは附帯決議、確認事項というようなことについては、それを十分踏まえて行うことといたしておりますし、関係者との協議というものもこれをやってまいる。そうした形の上で、四月一日に間に合うようなものとして提出をさしていただきたいと、こういうふうに考えております。
○片山甚市君 関係者との協議については格段に力を入れてもらって、これから運営上について、各般から協力が願えるように、郵政省の仕事が円滑にいくように、許認可によって縛るという関係でなくて、理解ができるようにしてもらいたいと思います。 そこで、もう一度念を押します。政省令はすべてが整わないとすれば、それは何と何とが今整う見込みがないか、四月一日にすべて、今政令九項、残りが省令ですが、政省令の中で整わない、四月一日に必要でないしできないものはどれとどれとであるか、説明してもらいたいと思います。
○政府委員(澤田茂生君) 必要な協議を関係事業体との間において十分私ども行ってきたわけでありまして、その結果、現時点におきましてはそういった問題は残っていないというふうに私どもは理解をいたしております。
○片山甚市君 政省令についての協議事項、準備については全部できたということですから、私もほっとしたのです。去る百一国会、百二国会を通じて政令、省令に関係する問題について私随分むだな時間を使って政府との間に質疑をしましたから、その質疑が生きるということで、壊されないということがわかりましたから、そのようなつもりでできるだけ早く政令、省令を出してもらって目を通してみて、自分が発言したこと、お答え願ったことに違いがないかどうか、早く確かめたいと思います。それのためにも、どうしても関係機関との間の話し合いをよく詰めて、そごのないようにしてもらいたいということを、念には念を押しておきたいと思います。 そこで、本委員会で電電三法案を可決した際に附帯決議として、「高度情報社会の形成を展望し、プライバシー保護、情報公開などを含む情報基本法の制定」及び「情報化の急速な進展に対処し、情報通信産業の育成振興、通信システムの一層の安全性、信頼性の確保等情報通信の基盤整備のための法制度」の早期確立を求めているが、どのように検討を進めているのか。さらに、今後の日米通信交渉にどう臨むかについて大臣から、情報基本法に関係ありますから、マクロ的にお答えを願って、約束してもらいたい。
○国務大臣(左藤恵君) いわゆる情報基本法の制定につきましては、基本的な人権に深い関係を有する重要な問題でございますので、プライバシー保護、情報公開等非常に広範多岐にわたる問題を含んでおりまして、そういったことで現在関係省庁間におきまして鋭意検討を進めておるところでございます。 また、情報通信の基盤整備のための法制度につきましては、ただいま電気通信の高度化のための基盤整備に関する法律案ということで、何とかこれをまとめて国会に御提出申し上げたいということで政府部内で調整しておるところでございます。
○片山甚市君 日米通信交渉はこれからどういうようなことで——小山さん帰ってからやるのですか。小山さんの報告を聞いてから政令、省令を決めたいんじゃないですか、アメリカの御意見聞いてから。そんなことでしょう。
○国務大臣(左藤恵君) 先ほど来御説明申し上げましたようなことで、今、小山次官が渡米しておりますが、この段階におきまして今のお話の政省令に関連する問題につきましてはここで最終的に決着がつくだろう、私はこのように見通しを持っております。 ただ、そのほかの問題につきましては、まだ今後とも引き続いて交渉しなければならない点があろうと思います。例えば衛星の問題なんかそうだと思います。 そういったことで、この四月一日に、先ほど局長から申しましたように新しい制度というものの発足に責任を持って間に合わせなければならない、このように考えているところでございます。
○片山甚市君 日米交渉は交渉として理解を求めるための努力はするが、法律の施行に伴う諸問題、国内法については万全を期して四月一日には整える、迷惑をかけることはないと思うという澤田局長、大臣の御答弁として承っておきます。 そこで、嫌な話をいたしますが、電電改革三法案審議の際、大問題となりました新電電の株式の売却方法、売却益の使途等について、本委員会では、附帯決議で、審議の経過等を踏まえ、いささかも疑惑を招くことのない処分方法及び売却益は、「利用者国民にとって有益であり、国民各層の納得が得られる適切な方途を確立すること」を求め、小委員会の設置を委員長にゆだねておるところであります。 本問題について政府は既に売却可能な三分の二の株を国債の償還に充てるとして国債整理基金特別会計に繰り入れ、残り三分の一を政府が保有し、その配当金を電気通信技術や産業技術の開発に使用するため産業投資特別会計に繰り入れることとし、関係法律の改正案が今国会に既に提出されておるところです。このことは今日までの審議経過を無視し愚弄するも甚だしいと言わざるを得ません。この決定がなされたのは、何と参議院で修正回付された電電三法が衆議院で可決した十二月二十日の翌日、すなわち十二月二十一日ということでありました。法案審議の場ではぬけぬけと今後の重要な課題と言い逃れ、その舌の根も乾かぬうちに国民の目の届かぬ密室で密約し、法案成立の翌日には親分衆のみの手打ち式で山賊の山分けとし、それにもっともらしい理屈をつけていや応なく国民共有の財産を食いつぶすやり方は絶対に許せない。一体大臣はこの猿芝居にどうかかわって、どういうことになっているか。その経緯について紳士の澤田さんがきちんとお答えを願わないとこれから先に進まないと思いますから、御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(左藤恵君) 新電電株式の売却益等の使途につきましては、国会の御審議の中でいろいろ御意見がございました。予算編成過程の中で検討するということであったわけでございますけれども、今先生御指摘のように、十二月二十一日の政府・与党の連絡会議におきまして、株式のうちの売却可能な株式、つまり三分の二は国債整理基金特別会計に帰属させる、そしてその売却収入、配当収入を公債償還財源に充てる、それから政府保有が義務づけられている残りの三分の一につきましては産業投資特別会計に帰属して、そしてその配当収入は電気通信の技術開発等に活用するというような、そういう一つのお話のようなことで決定を見たわけでございますが、このことにつきまして先生からいろいろおしかりを受けたわけでございますけれども、我が国の電気通信技術に関します研究開発の推進といったこと、あるいは電気通信利用者の利便の向上にそういうことで活用される、間接的に活用することができるということで、この問題につきまして最初、今御指摘のように、何かもっと直接的なことで、もう少し株式を直接的にそうしたものに投資することができるような振興機構法というようなものを考えたわけでございますけれども、自由民主党の党内の一つの御意見ということで、こうしたことに従わざるを得なかったわけでございます。その結果、今申しましたようなことで、このことに関します関係法案が現在の国会に提出されておるわけでございまして、基盤技術研究促進センターということで、一つの解決策ということで我々も考えざるを得ない、こういうことになったわけでございます。 なお、今お話がございました株式の売却の点につきましては、電電の株式は先ほど先生御指摘のような国民共有の貴重な財産でもあるわけでありますので、その売却につきまして国民に疑惑を抱かせるようなことのないように、適切、公正な売却方法は十分検討されるべきだと考えております。大蔵省が主体となってこの問題に当たるわけでありますけれども、電電株式の持ちます性格というものを我々も十分考えまして、重大な関心を持ってこれに対処していきたい、このように考えておるところでございます。
○片山甚市君 大臣が淡々とお答えになったんですが、私の方は法案を成立させるに当たって、土壇場で株の問題は電気通信振興機構をめぐっての自民党の御決定に持ち込まれたという郵政省のお話があり、電電公社の総裁からも一定の見解も述べられたし、総理大臣も大蔵大臣も、そういうような結論を、衆議院の法案が通った明くる日にお決め願うようになっておらないと思います。と申しますのは、附帯決議案にもあるように、「公社の資産形成の経緯並びに本委員会における審議の経過等を踏まえ、」「国民各層の納得が得られる適切な方途を確立する」との趣旨は、電電法案成立後たった一日で、自民党であれば男を女に、女を男にできると思い違いをされておるんじゃないか。金が欲しさに電電公社をNTTにしたということが今日ほど明らかになったことはない。蛇蝎のごとく嫌う。金とダイヤに目のくらんだ貫一お宮のお宮さんみたいな形のものになっておるんじゃないか。私は、そういう意味で大臣にこの落としまえというか、解決の方法は、この参議院における電気通信政策に関する小委員会、株に関する小委員会を党としても早く認めて、逓信委員長が差配をして株の発行の問題から処分の問題、売却益の問題、これから先端技術を使う情報化社会における電気通信の役割等についての政策のあり方について、委員会も大切でありますが、今回法案を審議するに当たりまして日常的に政策についての各委員の意見の一致を見ておかなければ、合意しておかなければ建設的な意見が出されないと思っておるんです。 大臣、私は、株の問題については大蔵大臣もかみ中曽根総理大臣もかんでおるんです、金丸信さんもかんでおるんでしょう。ですから、あなた一人でどうにもできない顔しておるんだから、これは大蔵委員会でやる、予算委員会でやることでありますからこれ言いませんけれども、納得できないので、ここで決めた附帯決議を尊重されたら、ひとつ小委員会をつくることについての御努力をしてもらいたい。国務大臣として、内閣の一半としてそうしなきゃ中曽根も食言なら竹下も食言になる。そうでしょう。きちんと踏まえてやりますと言っているんです。私たちが何も知らないうちに決めてしまったわけだ、三分の二は一般に売りますよ、三分の一は産業投資しますよと。そうしてその分で電気通信振興機構に充てておったお金をつくりますよと、こういうことを先に決めてしまって法案を今出されている、商工委員会と大蔵委員会に。我々の手が届かないわけです、センター法案もそうです。共管であっても委員会が、商工委員会に出されたら大変なことになる。そういう意味で大臣の努力をする決意をいただかないと困るんですがどうでしょうか。
○国務大臣(左藤恵君) これは国会の方で御審議、御検討いただく問題でございますけれども、党としてのひとつ考え方も、今先生の御趣旨の点については十分党の皆さんにも私からもお話を申し上げたい、このように考えるわけでございます。
○片山甚市君 附帯決議を尊重するということになれば、こういう抜き打ちのやり方はあり得ないと思いますから、そうすると、最低の条件としては参議院の常識として政策を検討する、これからの通信事業のあり方を議論をする、こういうふうにしてもらいたい。大体政府の財政運営の失敗のつけを、国の責任をほおかぶりにしたまま、利用者、国民が百十余年かかって長年にわたってつくり上げた貴重な財産で安易に賄おうとすることについては納得できません。電電民営化の先例としてはイギリスのBTなどもあり、最も適切な方途が十分検討されるべきであるのに、一方、当事者である郵政省として何を考えているのだろうか。こんなことでは、将来にわたり電気通信行政を預かる政策官庁としては心もとない。 私の方は、電気通信政策を提唱するならばやはりきちんと基礎研究をやりますとか大ぶろしき広げたところの電気通信振興機構の構想が国の政策でやられなきゃならぬ、電電の金を当てにしてやるんじゃなくて国がこれをやらなきゃならぬと思うんですが、それについての大臣の御答弁を願いたいと思います。
○国務大臣(左藤恵君) 先生の御趣旨というのはよく理解できるわけでありますけれども、予算の編成の過程におきまして、今の日本のいろんな国政の状況というようなものも含めまして、そういった一つの党の中で考え方が出てきた、まとまってきた、こういうことでございまして、そういう意味でいきますと、直接的にそういった先生のお考えというものが実現できない、できなかった、ある一歩間接的になったというふうな形につきましては残念なことではあるわけでありますけれども、今後新しい例えばセンターの問題を実際に運営していく上におきましても、少しでもそうした趣旨が生かされるように努力していきたい、このように考えているわけでございます。
○片山甚市君 最後に同じことを繰り返すようで申しわけないんですが、問題の多い構想でありましたが、当初郵政省が練りました電気通信振興機構というものとは今度のセンター法案はほど遠いものになり、民間の企業は応用、実用の研究はできても基礎研究は難しいので国が責任持とうと言ったことについては食言になるので、これはぜひとも基礎研究について国がやることにしてもらう。そうしなければ、株式会社は配当金を払うんです、税金を払うんですから大変だ。真藤さんのような人は、厚かましいからそんなこと言わずに、研究開発をやりますと言うけれども、株式会社の社長というような人たちはそんなこと思ってない。まず配当です。まず税金だ。労働組合からはお金をくれと言われる。研究することもしたいんだけれども金が回らなくなる。これについての責任をとってもらいたい。私は研究に回してほしいと言っているんじゃないんですよ。赤字公債の穴埋めをするのはけしからぬからものはついでに研究費にただ回してくれと言っておるんではありません。赤字公債に回すぐらいならば国が基本的に研究に回すようなことであっていいんじゃないか。郵政省が管轄するというよりも、どの国務大臣でもよく、管轄を郵政省にしなくても、電気通信でなくてもよろしいから国がやるべきだと思います。そこで電気通信を十分に育成するということは国の安全保障の問題にかかわるものとして私は重視しているところです。 きょうは時間の関係からこれ以上突っ込みませんけれども、私たちは日本の国の安全保障、主権を守るためにもこの法案がうまく機能して高度情報化社会における役割を、かつての電電公社が、これからできるNTTが果たしながら新規参入の事業者とともに共存共栄ができるように、監督官庁としては余り差し出がましく介入せずに努力をしてもらう、そのことを期待をして大臣の御所見を賜り、終わります。
○国務大臣(左藤恵君) 今回の電気通信法体系の抜本的な改正、新しい電気通信秩序の形成というものは今先生お話ございましたように、競争原理の導入と民間活力によって電気通信を一層多様化し高度化していく、電気通信市場全体を活性化していこう、こういうことでございます。そういう意味で、従来の一元的な体制時代に培われた技術力、資本力、そういったものがあります電電公社——今度は日本電信電話株式会社でございます——それと新規参入してくる電気通信事業と実質的な意味で競争できるような条件の確立というものが必要だ、このように考えております。 そして、そうしたいろんな問題につきまして、先ほどお話がございましたような基礎的な研究とかあるいはまた公社の持っている技術の公開とかあるいは周波数の有効利用とかいろんな問題をそうしたことで通信政策上、今後も重要な課題が数多くあると思いますが、我々はそうした問題に積極的に取り組んで一つずつ改正していかなければならない。そういう行政に関します大きな使命が与えられた、加わったといいますか、いうふうなことで今後とも活力のある高度情報社会の形成に努力をしていきたい、このように考えているところでございます。
○委員長(松前達郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後二時より再開することとし、休憩いたします。 午後零時四分休憩 ─────・───── 午後二時二分開会
○委員長(松前達郎君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち郵政行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○服部信吾君 まず初めに、午前中の審議で片山先生の御質問があったわけですけれども、若干ダブる面もあるかと思いますけれども、ひとつその点はよろしくお願いしたいと思います。 まず初めに電気通信摩擦という面についてお伺いしたいんですけれども、本年の年頭におきまして日米首脳会談が行われ、中曽根さんとレーガン大統領といろいろなお話があったようであります。その中で、特に日米間における通商摩擦ということで電気通信の分野あるいはエレクトロニクス、木材、その他医療等々、四分野においてのそんなようなお話があったようでありますけれども、まずその中で最初にお伺いしたいのは、この日米首脳会談の後に中曽根総理が記者会見をいたしまして、そうしてこの日米間の経済摩擦には大きく分け、懸案の事項と将来の問題の二つがあると、このようにこの懸案と将来ということで、まずこの懸案の事項では、例えば衛星購入、電気通信、こういうようなことを挙げられているわけでありますけれども、大臣といたしましてこの日米首脳会談における電気通信分野の摩擦ということについてどのようにお考えか、まずお伺いしておきます。
○国務大臣(左藤恵君) けさほどもお答えを申し上げたわけでございますが、日米間の通信機器の貿易インバランス、これがどんどん拡大していくということが一つのアメリカ側の懸念と言っておりますが、中でも私は、やはり今回の電気通信改革によりまして日本の市場が閉鎖的になるんじゃないかと、そういう疑念が非常に強かったんじゃなかろうかと、そういうことで今回の交渉になったわけじゃないかと、このように思いますが、そういうことに対しまして郵政省といいますか、我我といたしましては、これまでも言っておったわけでありますが、今回この電気通信事業法等の施行というものを前にいたしまして、内外の無差別、簡素、透明、そして市場開放の原則というものを強調して、そうした疑念を持たれるけれども心配ないんだということで、何とかアメリカ側の理解を求めたいと、こういうことで今日まで努力をしてきたところでございます。
○服部信吾君 それでちょっと大臣、きょうの朝日新聞のこれ読みましたか。それで、このアメリカのワシントンポスト紙が日米貿易摩擦、特に通信機器について分析をしておる、こういうことでありますけれども、これいろいろ差しさわりがありますので、もし知っているんでしたら、この点についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(左藤恵君) けさの新聞読みましたのですが、これは私は一つの単なる推測といいますか、またはそういう問題について一つのおもしろく解説するといいますか、というようなことでこういうようなことになったんじゃないかと思いますけれども、とにかく基本的には私はやはり、今申しましたように、市場参入というものについてどんどん入っていけるような体制になってないということをアメリカ側が主張するわけですけれども、我々としてはそんなことはないんだと、いろいろ入っていただきやすいようにということで努力して理解を求めてきた。そういうことについてなかなか簡単に理解をしがたいアメリカの事情というものが私は逆にあるんではないかと、このように思うわけでございます。
○服部信吾君 これは余り簡単にとってもらうとやはり困ると思いますよ、これはやっぱりアメリカのワシントンポスト紙というのは大変これは影響ある新聞社でありますから。その中で「米紙が分析」ということで、「貿易摩擦の解決」、「官僚と派閥が壁」なんてここに出ているわけですね。大変総理は意欲的だなんて、こういうことでこの新聞がやっぱりこれだけ大きく報道されますと、やっぱりアメリカ内でも、そうかなというような気がするのじゃないかと、私はこう思いますよ。そんな簡単には済まないと思う。いろいろあれがあるかと思いますけれども、その辺は御了承を願いまして、その中で特にこれ一つだけこのとおり読んでみますけれども、「とくに、通信機器問題で障壁になっているのは郵政省、との見方に立って、「この官庁は、伝統的に田中派の支配下にあったので、政権維持を田中派に頼っている中曽根首相としては、あまり強いことは言えない」」と、こういう記事が載っているわけですね、これ。大臣も今言われたような中に入っていると思いますので、この点について大臣のお考えが何かあれば、と同時に、この新聞に対する反論をひとつしておいてもらいたい。
○国務大臣(左藤恵君) そうした派閥がどうしたとかというふうなことについては、私はそんなことはあり得ないと考えておりますし、我々日ごろいろいろ行政をしていく上におきましても、党の中におきましても、そうしたことでグループごとに意見を交換するだけでほかの人たちと一緒に話をしないとか、そんなことは決してございませんので、そうしたことについてこれは全く単なる中傷じゃないかと、このように考えます。
○服部信吾君 そこで大臣にお伺いしたいんですけれども、なぜアメリカが四分野に決めて、特に電気通信分野についていろいろと市場開放を言ってきて、非常にいら立ちというか、ある面から言えば、きのうあたりの駐米大使の話ではもう開戦前夜というようなことまで言われているわけでありますけれども、アメリカの真のねらいはたしか経済的に非常に赤字だ云々もあるようでありますけれども、例えば日米の自動車問題の自主規制の延長の撤廃等はしておりますけれども、今回どうして特に電気通信分野にこういう形で厳しく言ってきているか、こういう点について何か大臣として、単なるこういう圧力というのではなくて、その根底に何かあるんじゃないか、それをはっきりつかんでこれからやはり対応しなくちゃいけないんだと思うんですけれども、この点については、大臣、どうですか。
○国務大臣(左藤恵君) そういう向こうがどういうふうに考えておられるかということを推測するようなことになりますので非常にお答えしにくいわけでございます。しかし、例えば向こうのダンフォース上院議員が課徴金の可能性を持ち出したり、保護主義的ないろいろなそういうふうな強い線を出してこられるということは、やはりそれなりのアメリカの一つの議会の事情もありましょう。それからもう一つ、今そういうことについて貿易摩擦ということであるのは一つの何といいますか、国内的に見ましたら向こうに非常に大きな市場があるわけなんですね。そういう意味で、現実にアメリカの市場というのは非常に広くてそこへ日本の商品もどんどん行くと、ところが日本の市場はそんなに広くはないわけなんです、電気通信機器を売ります場合に。それにアメリカの企業が入ってくることが非常に難しいというようなことで、絶対的な市場の広さに対する商品が売れていくという比率から見ましたら、これは確かに十一対一というふうなことになっておるわけでありますけれども、何かそこに市場の広さということを考えないで日本が入りにくいような競争をやっているんじゃないか、それは何なんだと、こういうようなことをいろいろ向こうが憶測されて、それで何か日本がそういう非常に厳しい非関税障壁をつくっているんじゃないかと、こういう一つのことがある。 それからもう一つは、けさもお答えしましたように、やっぱりアメリカと日本の電気通信のいろんな関係の制度といいますか、そういうものの違いというものがあるんですが、これがなかなか理解してもらえなかったと、こういうようなこと、いろんなことが重なって、こういった一つの、今お話のございました強い圧力というか疑念はなかなか消してもらえない、こういう状態になっているんじゃないかと、このように思います。
○服部信吾君 いろいろな理由があろうかと思います。その中に、例えばよく言われることですけれども、この電気通信分野というのは最先端だと、最先端の分野においては日本がぶんぶん伸びてきている、そういう面に対してのアメリカの自負というものがあって、それに対するいら立ちだというような意見もあるようでございます。 それでは、ちょっと具体的にお伺いしたいんですけれども、対米の通信機器輸出入についてこの五カ年間ぐらいの間を見てみますと、一九八〇年に我が国の通信機器の輸出は約六百六十三億円、それが八三年には一千八百六十三億円、さらに昨年度はそれの倍の三千二百五十億円、約五倍の伸びを見せているわけですけれども、これの理由ですね、どんなようなものが伸びておるのか、このようなものも向こうのいら立ちの一つになるかと思いまずけれども、この点についてはどのように把握しておられますか。
○政府委員(奥山雄材君) ただいま先生が御指摘になりましたとおり、ここ数年来日米の通信機器の貿易のインバランスの格差が年ごとに拡大しております。もともと電気通信市場は日本側の黒字基調で推移してきたわけですけれども、アメリカ側が格別に疑念を募らせ、いら立ちを見せておりますのは、近年におけるギャップの増大傾向が加速化されているというところにあるだろうと思います。 その理由でございますが、一つには、電気通信特有の問題といたしまして、昨年の一月一日にATTが地方の会社に分割をされまして、それまで一元的にほとんど子会社のウエスタン・エレクトリックから購入しておりました機器が、より良質のより安い機器を世界市場から調達するといったようなことが大きな作用になっていると思われます。その証拠に、電話機の輸出入を見ますと非常に著しい傾向がございまして、電話機並びに電話応用装置で見た場合に五十七年度が日本からの輸出が百九十八億ドルでございますが、五十八年度においては一挙に四百八十七億ドルということになっております。それに対しまして輸入が五十七年の三億六千万ドル、五十八年度二億四千万ドルという実に二百倍の格差があるといったようなことを端的に承知をいたしております。
○服部信吾君 輸出面においてはもうかなり出ているわけです。輸入の面を見ますと、五十七、五十八、五十九と見ますと二百八十三億、二百八十五億、五十九年は二百七十億と、ちょっと横ばいに減っているということなんですけれども、これはやはり米国から余り買うものがないというふうに判断していいわけですか。
○政府委員(奥山雄材君) 米国からの通信機器の輸入状況を見ました場合もそれなりにふえてはいるわけでございます。ただ日本の輸入のふえ方よりも日本からの輸出の傾向の方がはるかに急激であるということで格差が広がっているということでございます。
○服部信吾君 そこで、今米国とこの電気通信の分野においていろいろと交渉がなされているわけであります。当初アメリカの方から九項目にわたる要求が出てきた、まあ日本側としてはこれに回答した、その回答が米国になされて向こうが納得しなくてまた何か返ってきた、また今、小山さんが向こうへ行っていらっしゃる、この辺のこういう事実関係があるみたいなんですけれども、まず最初にこの九項目にわたるアメリカの要求というのはどんなものだったのか。その中でやはり回答するに当たってちょっといろいろな面で難しかったなというものがあれば述べていただきたい。
○政府委員(奥山雄材君) 三月十三日に開催されました第二回の電気通信機器セクター別会合の際には九項目というものが提示されたわけですが、これはアメリカのそれまでの折衝過程において示されました関心事項を取りまとめたものでございます。 項目でございますが、一つは特別第二種における事前登録を撤廃してくれということ。それから端末機関係で三点ございまして、一つが端末機の認証の問題、もう一つが機器のネットワークに対する損傷の判断の問題、それからもう一つの機器関係が機器の認定に関する独立の認定機関の問題、それから全部の四点目といたしまして、電気通信審議会への外国系の日本人の代表を選任してほしいということ。それから次が新しい行政手続とか基準等を策定する場合にドラフティングの段階からコメントする機会を与えてほしい。さらに苦情等があった場合に、郵政省から独立したアピールシステムといいましょうか、苦情処理の体制を整えてほしいということ。最後に、新電電における内部の相互補助を禁止するための措置を担保してほしいということでございます。 以上の九項目に対しまして日本側から一括して回答いたしましたけれども、それらにつきましてなお理解を得るに至りませず、なお未解決になっております。しかしながら、来月の一日に新しい電気通信体制が発足する時期が目睫に迫ってまいりましたので、昨日小山次官が渡米いたしまして最終的には詰めを行うことにいたした次第でございます。
○服部信吾君 そうすると、アメリカ側からの九項目に対して日本側が回答をした。それに対して新聞報道等を見ますと、それには納得しないで新提案がなされたということであるようでありますけれども、特にその回答の中で、これは先ほど片山先生もいろいろと質問されておりましたけれども、今出た二番目の特別第二電気通信事業を判定する際の恣意的な基準の撤廃において郵政省側の意見と通産省さんとの意見がなかなか調整がつかなかった。最終的には伝送速度毎秒千二百ビット換算五百回線以上、今決着した、こういうように言われているわけですけれども、いろいろと通産省さんとのいろんなあれがあったようでありますけれども、この点については大臣どのようにお考えですか。
○国務大臣(左藤恵君) 今の特別二種と一般二種との切り分けといいますか、区分の基準の問題につきましては通産省との間では話は一致いたしております。これにつきましてはアメリカの方でいろいろ御意見もあったわけでありますけれども、現段階においては今お話がございました千二百ビット、五百回線の基準でもってアメリカは了承するのではないかと、私はこのように考えております。 そして今、いろいろ新しい要求が追加されたのじゃないかというようなお尋ねでございましたけれども、これは要求項目が特に新しく追加されたということじゃなくて、これまでアメリカが示しておりました関心事項につきましてさらにそれを詳しくしたいような内容の問題についてなお折衝の余地があるということで話をアメリカが持ち出してきたと、こういうことでございます。
○服部信吾君 通産省の方は、先ほど言ったあれについてはどうですか。
○説明員(牧野力君) 今大臣が御答弁になりましたように、私どもといたしましても千二百ビット、五百回線についてはいろいろ郵政省と議論をいたしましてその考え方が明らかになりましたので、これにつきましては異論は一切ございません。
○服部信吾君 それから新提案の中で、今言ったVANの特別二種事業の規制を取りやめるように求めていた項目を今度取り下げて、新たに米国内で認めている電気通信技術者の資格を日本国内でも同等の資格として認めてもらえるよう要求したと。この点については大臣、郵政省としては異存のないところですか、これ。このとおりアメリカの要求に対して応じられるのでしょうね。
○政府委員(澤田茂生君) 主任技術者につきまして、一般的には試験を行って認定をするということの方法が大原則でございます。そのほか一定の学歴あるいは経験というようなものを持っておりまして、試験をするまでもなく大体そういう同等の資格を持っておるであろうという者についての認定という方法もございます。したがいまして、外国人についてどういうような場合にそういう認定というものを行うことができるのかというようなことについてはいろいろ技術的な問題も含めて話し合いを進めている、こういうことでございます。
○服部信吾君 いずれにしても、先ほど御答弁ありましたように、四月一日がタイムリミットというような非常に短い期間でございまして、郵政省としましてもいろいろ御努力をされて行ったり来たり、行って帰ってきてまた行ったりとか大変な御努力は認めます。ますます円満に解決するようにひとつ御努力を願いたいと思います。 それで最後に、この問題で三月二十二日の新聞の中で、いわゆる米国議会において我が国の回答を不満として初めて電気通信分野における対日報復法案というものを二十日に出したと。チェイフィー米上院議員——共和党、ロードアイランド州——より提案された、こういうふうに新聞報道があるんですけれども、この点については郵政大臣はどのように把握しておりますか。
○国務大臣(左藤恵君) 米国議会で電気通信市場開放問題について対日報復法案を用意しているというようなことが何か伝えられたようでございます。通信機器に関しまして米国製品が日本市場で同等の参入機会が得られるまでは日本製品の米国市場参入を禁止する、こういう内容の法案が米国議会に提出されているというようなことでございまして、この法案が今後アメリカの議会でどんな取り扱いが行われるかということについてはまだ予想がついておりませんが、こういった保護主義的な動きが強まってくると世界の貿易は縮小均衡ということになってきまして、私は非常にそういうことになると大変なことになるのじゃないか、このように思いますが、そういった法案がアメリカ議会で審議され、通るようなことにならないようなことを期待しておるわけでございます。
○服部信吾君 この法案についてもう少し詳しくわかればちょっと具体的に聞かしてください。
○政府委員(奥山雄材君) 私どもも外務省あるいは報道で伝えられているところ以上のことはわかりませんが、今まで私どもが入手している範囲では、法案として二つあるようでございます。一つがダンフォース法案、もう一つがチェイフィー法案——今先生が御指摘になりましたものでございます。いずれも非関税障壁がある国に対しまして一定の報復措置をとるという内容になっているようでございます。つまり、アメリカ側に対して市場参入の機会が制限されていると判断した場合には、それと同等の措置をとるという内容のものでございます。そのような法案の提出を受けて、FCCにおいて関税等の面でどのような手続がとれるかを審査し始めたという報道も入っております。
○服部信吾君 自動車の場合はローカルコンテント法案というようなことでしょうけれども、電気通信の分野、特にこの電気通信の分野ということで米国内での日本製電気通信機器の販売を全面禁止するという内容、こういうような何か厳しい内容になっていると。その提案理由としては、四月一日までの期限内に日本側から市場開放で新たな譲歩を得る見込みがないため、さらには、問題は日本の中堅官僚らによる意図的な引き延ばしが合意の見通しを暗くしていると、こういうようなことになっちゃうんですけれども、いずれにいたしましても、こういうような法案が一応提出されたということは、我々もそんなにあえて向こうの言うなりになる必要はないと思いますけれども、やはりいま少し努力をして向こうの納得の得られるような方向に持っていっていただきたい、このように考えます。 次に、年頭の日米首脳会談でも問題になったようでありますけれども、アメリカの通信衛星の購入に当たって大変強く求められておる、このようにも言われているわけでありますけれども、この点について郵政大臣、通信衛星の購入についてのお考えなり御見解がありましたらお伺いしておきます。
○国務大臣(左藤恵君) 通信衛星の購入につきましては、民間において幾つかの企業グループが通信衛星を購入して電気通信事業に参入することについて検討しておるということは聞いております。郵政省といたしましては、こういった動きを十分見守って、円滑な購入が図られればそれでいいんじゃないか、こういうようなことで適切に指導していきたいと、こう考えておるわけであります。 これにつきまして、民間の企業活動の問題でありますので、こちらがいつまでにこの結論を出さなきゃいかぬとかというふうな、特にそういったものではないんではないかと思いますが、しかし、この市場開放の一環としてアメリカが持ち出してきておるという点も考慮して、こういった問題についても我々は十分関心を深めて見守っていかなきゃならない問題だと、このように考えております。
○服部信吾君 私も昨日のテレビを見ました。中曽根総理が、要するにロッキード事件にならないように民間が購入すべきである、こういうような発言をはっきりされているわけでありますけれども、この点についてはどうですか。
○国務大臣(左藤恵君) 私はそういったことにならないように、これは民間が中心になって進めていただくべき性格のものである、このように考えておるわけであります。
○服部信吾君 そのように簡単に民間とおっしゃいますけれども、民間で輸入するということになると思うんですけれども、衛星打ち上げについては、我が国の方針としては輸入に頼ることではなくて、自主開発というのがあれなんだと、こういう考えがあるようですけれども、この点については大臣、どうですか。
○国務大臣(左藤恵君) これは、今までは電電公社でございますが、これから日本電信電話株式会社として一つの日本の宇宙開発政策というものがありまして、これとの整合性を確保して、そして、その上で、ひとつ新しい会社になって、その宇宙開発政策にどれだけ協力するか。そしてまた、さらにその上で、通信需要とかいろいろな点が出てきた場合には、これは内外から自分の判断で購入するということについては、私はそれで差し支えないんじゃないかと、このように考えております。
○服部信吾君 簡単にそう言いますけれども、じゃ、今果たして当局として、我が国では通信衛星としてはCS2とか、六十二年にCS3を打ち上げると、こういうことでありますけれども、今回米国の衛星を購入して、民間会社になろうかというようなお話ですけれども、それだけじゃ、果たしてそういう需要があるのかどうか。アメリカとしていろいろと電気通信分野における摩擦もあるだろうし、あるいは自動車の自主規制の撤廃、延長、こういうようなこともあるというようなことで、何となく押しつけているんじゃないか。余り必要のないやつを買わされるというふうに考える方もいると思うんですね、実際としては。 そういう中で、今我が国では本当に民間あるいはいろいろなものも含めて、いわゆる通信衛星が必要かどうか、そういう調査をされたのか、この点についてお伺いしておきます。
○政府委員(奥山雄材君) 先ほど大臣が答弁申し上げましたように、昨年の四月二十七日の対外経済対策の中で、四月一日に電気通信事業法等が施行された暁においては、民間においては外国の通信衛星を購入する道が開かれるということが明記してございます。現在民間において出ております動きは、その対外経済対策の方針に沿った動きでございまして、三つのグループがそれぞれの独自の判断において、みずからの立場で既に一社は企業化会社を発足さしておりますし、また、他の二グループも近くFS会社、つまり実用化に向けての企業化のための会社を発足させるようでございますので、これら三グループがそれぞれ民間の自主的な発意に基づいて調査を進められるのが至当であろうというふうに考えております。
○服部信吾君 通信衛星の購入問題と絡めて、米国側から使用周波数としてKuバンドを割り当てるように郵政省に求めているようでありますけれども、この辺のところはどのようになっておりますか。
○政府委員(澤田茂生君) 我が国における電波の周波数の割り当てというものにつきましては、国の方針として、使用形態において最適な周波数を割り当てるということでやっているわけでありますが、我が国が国内通信衛星用として、いわゆるKaバンドと言っておりますが、二十から三十ギガヘルツ帯、この利用技術というものを世界に先駆けて開発をいたしておりまして、CS2で実用に供しているわけでありますが、この周波数帯というのは、将来も我が国の通信衛星周波数として主流になるというふうに私どもは考えております。 ただ、米国等で衛星通信用に使われておりますKuバンドという周波数、これは、我が国では地上回線に大変よく利用されているというところでございまして、このために、Kuバンドの周波数帯を通信衛星に使用することができるかどうかということにつきましては、これは地上回線との混信ということがどうなるんだというようなことを見きわめなければならないわけでありまして、現状で私どものKuバンドの現在の使われ方を見ますと、大変大束な衛星回線としてKuバンドをかなり自由に使えるというような状況ではなくして、むしろ非常に困難な状況にあると。現実においてはそういう使われ方が国内で既にされておるということが言えるわけでありますが、今後はユーザーがどういう使い方をしようとしているのかというようなこと、そういうユーザーの需要動向というようなものを十分見きわめた上で、地上回線との混信ぐあいというようなことを眺めながら、そういったことが可能であるかどうかというようなことについても十分検討していかなければならない問題であると、こういうふうに認識をいたしております。
○服部信吾君 今の答弁は前にも行われたような答弁と同じようなものであって、現在も検討中ということなんですけれども、技術的にこれが不可能というわけじゃないんでしょう。と同時にコスト的な問題があるのか、その辺のところはどのようになっておりますか。
○政府委員(澤田茂生君) 一般的にKuバンド、Kaバンド、どちらがコスト的にということについてはなかなか比較ができない問題のようでございます。したがいまして、それぞれの特徴があろうかと思いますが、技術的に使えるか使えないかということになりますと、これは地上でのほかに使っている波との混信ぐあいによって全く違う。極端なことを言えば東京近辺というのは今Kuバンドを使った無線局が非常にたくさん置かれているということでございます。じゃ山の奥の方へ行けばどうだといえば、それは使えるかもしれません。今度はそちらを衛星回線として使った場合の経済性という問題も出てまいります。あるいは都市近辺で使おうという場合に、いろいろな技術的な策を講じましてそれをカバーするというような方法もあるいは考えられないわけではないというような一つの見方もございますけれども、そういったことをやりながら衛星を使うということが採算ベースという観点から見てどうだということになりますと、いろいろなこれはまた問題があろうかと思います。 したがいまして、どういう使い方をするのかというような需要の動向というのを眺めながら検討しなければならない問題がかなり多いということが言えると思います。
○服部信吾君 通信衛星を購入したって、このKuバンドが要するにきちっとこの問題に対して決着をつけなければ難なくできないし、また地上では混線を起こすだろう、こういうふうになると思うんですね。 民間でも、経団連を中心としていろいろありますけれども、もうかなり会社を設立すると。早ければ四月ごろにも設立するような会社もあるようだと。そうなってくると、緊急の問題として通信衛星を購入しなくちゃならぬ。そのためにはどうしてもこの問題を解決しないと、買ったはいいけれどもちっとも使えないし、混乱するんじゃないかと、こう思うんですけれども、大体いつごろまでに結論を出すのか、この辺についてお伺いしておきます。
○政府委員(澤田茂生君) 利用者のサイドといたしまして、まだ具体的にどういう使い方をというところまでの話というものが煮詰まっていない。 ただ、私どももそういう問題があるということは十分承知をいたしておりまして、できるだけいろいろな要望等というようなものも聞きながら勉強をしていきたい、あるいは関係者の間ともいろいろ話を進めていきたいが、やはり周波数の今日における状態ということもいろいろ知ってもらわなければならないかと思います。そういったものを判断した上で、どういう使い方ができるのかということも利用者としてもやはり考えてもらわなければならない点がございましょう。そういった点についていろいろ話し合うということを積極的にやっていきたいなと、こういうふうに思っているわけでございます。
○服部信吾君 どうもわからないんですよね。何か積極的に話し合いして技術的にできますか、これ。それを変えることによっての国内の混乱とかそういうものがあるにしても、どうなんですか、これ。
○政府委員(澤田茂生君) まず、どの程度の利用というものがあるのか。周波数をどういう形で使うのか。言うならばどういう衛星を前提にして物を考えるのかということがございます。 衛星自体にも、外国の衛星にもKuバンドを使う衛星もございます。Kaバンドを使う衛星もございます。それによって、Kaを使うならばKuの問題は起こらないわけであります。Kuバンドの使い方にしても、どういう使い方をするのか、いろいろ問題がございますので、それは個別的な問題としてやはりいろいろ詰めていかなきゃならない。総論的に言ってKuは使えるのか使えないのかという言い方で言ってしまうと大変誤解を招くだろうという気がいたしまして、いろいろ話を聞きながら、あるいは向こうにもこちらの実態というようなものを教えながらいろいろ話を詰めていく。 私どもも、新しいメディアとしての衛星というものについて、新規参人として大いにこれに取り組んでいただいて、日本の電気通信全般の発展のために努力をする、参入をしようという方々の意欲に対しては大いにこれをサポートしていこうという気持ちでいっぱいでございますので、そういう形の前向きの姿勢で私どもは取り組んでいきたいということでございます。
○服部信吾君 そういうことで、通信衛星の購入というのは恐らくアメリカ側としては緊急にやってくるんじゃないかと思います。それに対応できるような形で早急にその問題も処理してもらいたい、このように思います。 そこで、電電公社の総裁にお伺いしたいんですけれども、この通信衛星の購入について総裁としてはどのようなお考えを持っていらっしゃいますか。
○説明員(山口開生君) お答えいたします。 先生御存じのように、電電公社としましてはただいまCS2という衛星を利用しておりまして、これは災害対策とか、あるいは離島の通信とか、臨時回線とか、こういったものを目的として現在利用しております。さらに、今申しましたこの三つの利用というのは主として電話でございますけれども、電話以外の高度なサービス、これはディジタル通信を主といたしましたファクシミリだとか、あるいはビデオとか、こういった関係にも現在試験的に利用いたしております。こういう利用方法は今後衛星を使う非常に大きな分野ではないかと思っておりまして、これからさらに衛星の利用というものを電電公社としても考えていきたい、このように考えております。 お尋ねの衛星を購入するかどうか、こういう問題につきましては先ほど大臣からも御答弁ございましたように、公社の立場としましては国の宇宙開発政策との整合性を保ちながら実施していくということが基本になっておりまして、したがいまして、基本的には郵政省の御指導のもとに対処していきたい、こういうふうに考えておりまして、したがいまして、米国とか、外国からの通信衛星の購入とか、あるいは民間の方々が購入されました通信衛星を利用する、こういうことにつきましては電電公社が主体となって実施するものではない、このように考えております。
○服部信吾君 民間がやっていて、電電公社が主体となってやるべき問題じゃないということなんですが、例えば昨年、経団連が企業化を検討している通信衛星に関して今後共同で企業化調査を受け入れた、このようにありますけれども、これは実際に民間企業と共同の調査をやっていらっしゃるんですか。
○説明員(山口開生君) 先ほどお話しの件につきましては、公社が一緒になって調査をしたことはございません。民間の方々がいろんな調査をされていることだけは聞いておりますけれども、公社自体は現在何も調査をしておりません。
○服部信吾君 現在CS2が飛んでいて、六十二年にCS3が打ち上げられる、これが七年ぐらいの寿命だそうでありますけれども、そういう中で今後電電公社としては民営化後も米国の通信衛星は買わない、こういうことでいいわけですね。
○説明員(山口開生君) 電電公社が単独で主体的に購入することはない、こういうことでございます。
○服部信吾君 例えばその場合、経団連グループが購入した米国製通信衛星の一部、こういうものを新電電が借り受ける、こういう考えですか。
○説明員(山口開生君) その件につきましては、これから電電公社が新会社になりましていろんなサービスを実施していく上で、コマーシャルベースで考えて、必要であれば共同して利用するということもあり得るかと思います。
○服部信吾君 そういうふうになりますと、例えばCS2があってCS3が打ち上げられると、そのCS3が打ち上げられているそういう時点においては民間企業が購入した通信衛星を利用するということは今後考えるということですか。
○説明員(山口開生君) やはりあくまでもコストとそれから需要によって判断をしていきたいと思っております。
○服部信吾君 総裁、どうですか。この通信衛星問題について総裁のひとつ率直な御意見をお伺いして、これは終わりにします。
○説明員(真藤恒君) 今、山口からお答えしましたのが私どもの基本的な考えでございまして、ただ、もうCS3までの国産衛星の開発についても既定路線で、経営形態がどう変わろうと進んでいくということは決まっておりますので、その線は着実に動いてまいりますが、今、山口から御説明申し上げたように、民間の——民間というと語弊がございますが、ほかの会社で衛星を買うなり何なりでお始めになった場合に、やはり私どももコマーシャルベースでそれにトランスポンダーをリースであれするとか、そういうふうなことが必要な場合は自由にやらしていただきたいと思っております。
○服部信吾君 この通信衛星購入の問題については大来さんも、また河本国務相も年内に一基ぐらいは購入すると、こういうふうなことを述べられておりますし、当然これは日米首脳会談でも中曽根さんとレーガンさんとの約束とは言えないにしても、話し合いが行われたと、そういうことで、ある面においてはタイムリミットがあるんじゃないか。そういうことで、ことしの五月に行われるボン・サミットまでに結論を出さなくちゃならない問題だなんということも言われているわけであります。 最後に大臣、この衛星購入問題についてひとつ御見解をお伺いしておきます。
○国務大臣(左藤恵君) 今いろいろお話ございました。新電電は新電電の立場としていろいろお考えになるわけでありますが、通信衛星というものはやはり私は、これはもし買うことができれば大変大きな金額になるんじゃないか、そういう意味での貿易のインバランスを是正する上においては大きな力になるんじゃないかと、こう考えますけれども、今お話がありましたようなことで一つの日本におきます宇宙開発政策というものも一方にはあるわけでありますし、そういう意味でそうしたものとの調和というふうなものが、私はいろんな計画にそごを来さないような形で進められるということを期待しておるわけでございます。
○服部信吾君 それでは次の質問に移りたいと思いますけれども、テレトピア構想についてちょっとお伺いしておきます。 郵政省は去る三月五日にテレトピア構想のモデル都市を二十地域指定しておりますけれども、その指定基準と指定地域についてお伺いしておきます。
○政府委員(奥山雄材君) 去る三月五日にテレトピアを全国の申請箇所の中から選定いたしまして二十カ所を指定したところでございます。 その選定基準でございますが、全国各地から希望が殺到いたしましたために客観的な尺度でもって私どもは選考に当たったわけでございます。第一点は、全国まんべんなくこの指定が受けられるようにすること。具体的に言えば、今私どもの下部機関といたしまして地方電波監理局がございますが、その管内ごとに少なくとも一つ以上は指定するということ。第二点といたしまして、さまざまな地域が抱える問題なり悩みなりを解決していただくためにいろんな計画を出していただいたわけですが、そうしたタイプを十一のカテゴリーに分けまして、十一のカテゴリーがそれぞれ多様に取り合わされること。それから第三点といたしまして拠点性と言っておりますが、その地域が指定されることによりまして、これからの高度情報社会に向かってニューメディアの発展が波及効果を及ぼすような効果が期待できるところ。大体以上の三点に基づいて指定したところでございます。
○服部信吾君 当初は全国で十カ所と、こういう計画だったんですが、それが二十カ所になったわけですけれども、その理由ですね。それから六地域において、例えば帯広とか米沢とか新潟、松江、岡山、福山、こういう地域においては指定はされておるけれども準指定というふうな形になっておると思うんですけれども、この点についてはどうですか。
○政府委員(奥山雄材君) 最初私どもが十カ所程度というふうに考えましたのは、先ほど申し上げました地方の電波管理局が十カ所、それに沖縄の郵政管理事務所を入れて十一カ所でございますが、あるために大体一カ所程度ずつを想定したわけでございます。ところが、先ほど申し上げましたように、全国の地方自治体並びに地域住民の方々から非常に熾烈な御要望がありまして、大変立派な計画をお出しいただきました。それらを選考する過程で、これからのニューメディアの社会を展望いたしました場合、いい計画を落とすのが私どもの本意ではないと。つまり抑制的にこれを選考すべきではないであろうということから二十カ所にしたわけでございます。しかしながら、その二十カ所を精査いたします過程で、若干の地域につきましては、計画自体は整っているわけですけれども実行面においてなお若干整備する要素が見受けられるものがあるという地域が出てまいりましたので、それらにつきましては、地域指定をした上で速やかに新年度早々地域の方々と私どもとお話し合いをさせていただきまして、所定の調整を加えた上で計画の実施に移していただくということにしたわけでございます。
○服部信吾君 今回指定されたテレトピア地域については、既に通産省が昨年ニューメディアコミュニティー構想、こういうものを発表してモデル地域を指定している場所があるわけですね。その指定した中で横浜市、熊本市、大分市、この三地域については通産省のニューメディアコミュニティー構想のこのモデル地域指定とダブルになっておる、こういうことでありますけれども、この点についてどのようなお考えですか、これは。
○政府委員(奥山雄材君) 私どもが選考いたしましたのは既にニューメディアコミュニティーが指定された後でございますので、当然通産省のニューメディアコミュニティーの指定という事実を踏まえて検討いたしました。 ただ、申し上げられますことは、テレトピア構想と申しますのは双方向CATVとか地域INSとかビデオテックスといったような電気通信のいわゆる基盤整備に当たる部分、俗に言うインフラストラクチャーに当たるものを構築する計画でございますので、いわば汎用的な施設でございます。先ほど申し上げました十一のタイプを想定いたしましたけれども、私どもが指定いたしました地域におきましては、いずれもこれらのインフラストラクチャーを構築いたしまして、その上にいわゆるアプリケーションと申しますか、具体的なニーズなりサービス態様を構築していただくような計画が整っているところを指定したところでございます。あくまでも実用を前提として指定したわけでございますので、その点におきまして通産省の方で指定されましたニューメディアコミュニティーがニーズを把握する面から個別のシステムを構築されるために行われた作業とは切り離して考えたということでございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、通産省の指定が行われた後でございましたので、横浜あるいは大分並びに熊本につきましては、ニューメディアコミュニティーとの整合性をきちんと整理し確認した上で指定をしたということでございます。
○服部信吾君 そこで、ちょっと具体的にお伺いしますけれども、特に横浜の場合なんかも、横浜市の指定した地域が共存していると。通産省がニューメディアコミュニティーの地域を指定した、その後に郵政省の方のこのテレトピア構想が、一番中心の部分に二重になっているわけですね。私はこれを悪いと言っているんじゃないですよ、もう本当に地元は喜んでいるわけですから。そういうことですけれども、例えば横浜の場合、このテレトピア構想についてどのような構想なのか、またニューメディアコミュニティーというのはどんなものか、この点についてちょっと御説明していただきたいと思います。
○政府委員(奥山雄材君) 横浜の場合について御説明申し上げたいと思いますが、当然のことながらニューメディアコミュニティーとの整合性を十分勘案いたしました。 まず、テレトピア構想についてでございますが、指定地域がニューメディアコミュニティーは、横浜都心の地域、おおむね西区、中区の範囲でございますが、テレトピア構想におきましては、みなとみらい21地域及び周辺の港湾地域となっております。それから、申請の趣旨といたしまして、テレトピア構想におきましては国際港湾としての位置づけを非常に重視しておりまして、これを国際の物流の拠点として、情報の拠点機能とあわせて国内外を結ぶ情報のインフラストラクチャーを計画的に整備していくという構想でございます。 ニューメディアコミュニティーの内容については通産省の方々から説明していただいた方がいいのかと思いますけれども、みなとみらい21地域との開発を契機にしまして新旧の両都心を一体化して結ぶというような構想になっているようでございます。詳しくは通産省の方からの御説明の方が適当かと思いますので省略をさせていただきます。 また、そのタイプなりそのモデルでございますが、ニューメディアコミュニティーの方が都市再開発型ということになっておりますが、テレトピア構想の方はその都心部分と港湾地域とを結ぶという観点から、多目的な国際情報のネットワークのシステムあるいはみなとみらい21のデータベースのサービスのシステム、都市型の映像情報のシステム、都市管理情報通信システムといったようなもののシステムの構築を考えておられます。これらはテレトピア構想が先ほど申し上げましたようにインフラストラクチャーを整備するということでございますので、このような多種多様なシステムが可能になるということでございます。
○説明員(大宮正君) ただいま奥山局長から御説明があったとおりでございますが、簡単に通産省のニューメディアコミュニティー構想を再度御説明いたしますと、私どもの構想はいわゆる情報システムを構築するための前提となる例えば経済的、社会的、技術的な要するに可能性調査、あるいはどういった情報が必要かというニーズ調査ということをやりますいわゆるソフトなアプローチでございまして、かたがた郵政省さんのテレトピア構想は、先ほどちょっとお話ありましたようにINS、キャプテンその他のいわゆるハードを整備していくという構想でございます。そういったことでアプローチの仕方が違うという点がございます。 それから現在、先ほど御指摘ありました横浜市でございますけれども、これも局長からお話があったようでございますが、通産省の構想はいわゆる都市再開発型ということでございまして、みなとみらい地域だけではなくて、旧市街地である西区、中区を結ぶいわゆる経済情報センターという構想を持っておりまして、そこをオンラインネットワーク化していろんな情報を流そうと、そういった可能性があるかどうか、いわゆる前段階の調査をしようと、こういうことでございます。
○服部信吾君 今回郵政省としてはテレトピア構想として二十地域を決めた。で、このスタート、このテレトピア構想に対しては百三地域から全国で指定してもらいたいという要望があった。その後五十二に絞られた、県、政令指定都市、最終的にこの二十地域になったと、こういうことですね。通産省の方もスタートは七十地域、その後三十二地域、そして第一次審査で最終的には八十地域と、こういうふうになったわけでありまして、郵政省の当初の目的というのは、今非常に情報なりコンピューター、そういうものが中央に集まっているので、できる限りこれを地方に分散しようという大きなこの目的があったわけであります。 そういうことで百三地域からいろいろと何とか指定してもらいたいという要望があったにもかかわらず、最終的に二十地域という中でこの通産省の指定されているニューメディアコミュニティーの地域もダブルにしてまでやったということで、私はそれなりにその地域がやはり両方で指定されるだけのすばらしい計画があるんじゃないか。と同時に、その後のテレトピア構想とニューメディアコミュニティー構想、通産省、郵政省が出している二十一世紀に向けてのこの構想に対して、一地域に両方指定したということは、それは指定することによって両方の特性が生きてさらにいいものになる、テレトピアとニューメディアコミュニティーが連動して、そしてある一カ所だけ指定されたところと比べて全くすばらしいものになるんだ、こういう一つのあれがあって私はダブルでやったんじゃないか、こう思うわけでありますけれども、その辺の話し合い、そういうことはよくされたのか。そして、両方が指定することによって相乗効果を生んで、よりすばらしい二十一世紀の模範的な地域ができる。こういうことで郵政省さんも後からこれを認めたんじゃないか、こう思うんですけれども、この点についてはどうですか。
○政府委員(奥山雄材君) テレトピア構想とニューメディアコミュニティー構想は、先ほど来お話が出ておりますように、ねらいと目的が若干異なりますので、それぞれ切り分けて指定をさしていただいたわけですけれども、横浜のように一部の地域において両者が連動するようなところにおかれましては、両方の指定の効果が相まってさらに高まることを私どもも期待しておりますので、先生のおっしゃるとおり、相乗効果を私どもも念願しているところでございます。
○服部信吾君 これは悪くとりますと二重投資じゃないかとかむだ遣いじゃないかとか、あるいは今いろいろとニューメディアに対して郵政省と通産省とのいろいろな争いがあって、そんなふうにもとられるわけでありますので、ぜひそういう相乗効果を生むような形でやってもらいたいと思います。 それから、横浜市なんかもよく調べてきましたが、やっぱり二つ指定されましたために、その対応の仕方が行政側としてもかなり苦慮しているところがあるように思いますので、例えばニューメディア推進に対する円滑な関係省庁の体制だとか、あるいは主務官庁による政策の一本化、税財政上の措置とか、大体同じようなことになっているわけです。そういうことで、そういう面から言って、両方指定されて非常にうれしいんだけれども、いいんだけれども、どうも部局としての対応がいろいろ散り散りばらばらにならないように、こんなような要望がありましたもので、ひとつその点についてよく御配慮願いたい、このように思います。 それから、テレトピア懇談会の最終報告で、今回指定を申請している地域の平均投資額が四十三億円、このようになっております。そこで今後指定地域は事業資金の調達先が一つの大きな課題となってくると思いますけれども、採算性、収益性の不明確なニューメディアの導入とそのシステム化に対してどれだけ地元民間企業が資金協力をするのか、結局は自治体任せで財政圧迫に拍車をかけやしないか、こういう懸念される点もあるわけでありますけれども、当局のお考えをお伺いしておきます。
○政府委員(奥山雄材君) 四十三億円という数字が懇談会報告書に載っておりますが、これは五十二地域を単純に平均したものでございますので、非常に俗な言葉で言えばピンからキリまでございます。私どもは、選考の過程で、それぞれの地域の額が多ければいいというものではないという見地から子細に検討いたしまして、実際に地域の方方の推進体制がそれだけのシステムを構築するだけの裏づけがあるかどうかということを十分見させていただきました。五十二地域の中には二百億円を超すところから一億円台のところまでございますので、四十三億円という数字そのものは数字としては余り意味がないものになっております。しかし、いずれにいたしましても、初期の投資額がかなりかかりますし、年々の運営費がさらにその上に加算されるわけでございますので、国としてテレトピア構想を推進する見地から若干の支援措置を講じなければならないということは先生御指摘のとおりでございます。 六十年度予算におきましては、一つは財政投融資をこれらの地域について融資するという道を開いたこと。もう一つは、テレトピア基金をテレトピアに指定された地域に発足さした場合に、民間の方々がこれに出捐された金額を全額損金算入できるという税制上の措置を講じたこと。第三点目といたしまして、電電公社が進めておられますINSといったような技術的な移転、さらには郵政省が開発いたしましたこれまでの技術的な成果を地方は移入するといったような大体三つの側面から支援してまいりたいというふうに考えております。
○服部信吾君 郵政省としては、テレトピア構想のモデル都市については日本開発銀行の融資や税制上の優遇施策がとられるほか、ニューメディア技術の開発を指導していくようでありますけれども、今後のテレトピア構想に対する推進施策についてお伺いしておきます。
○政府委員(奥山雄材君) 先ほどの話とダブるわけですけれども、やはり初期投資並びにその後の運営費においてかなりの金額がかさむことは事実でございますので、民間の第三セクターによって運営される場合が多いと思います。そのような民間の推進母体が計画倒れに終わらないように国として支援することがこれからの責務だろうと考えておりまして、一つは財政投融資という見地から開発銀行融資を考えております。 それからもう一点は、テレトピアを支援するためにつくられます法人、公益法人を予定しておりますが、その公益法人に基金を創設する場合に、その基金に対して出捐がなされた場合その出捐金に対して全額の損金算入、つまり税制上の優遇措置を講ずるということを考えております。 それから次の問題といたしまして、公社あるいは郵政省の技術的な開発をこれらの地域において生かしたいということでございます。
○服部信吾君 最後に、ちょっと防衛庁いらっしゃっておりますので、お伺いしておきますけれども、去る三月十四日の読売新聞によれば、防衛庁は五九中業、業務見積りで指揮、統制、通信、情報、いわゆるC3Iの強化を最重要課題として、その一環として六十三年打ち上げ予定の国産通信衛星CS3を自衛隊の防衛通信回線網に組み入れ、本格利用する方針を固めた、このように言われておりますけれども、この点はどうですか。
○説明員(大越康弘君) お答えいたします。 五九中業の各種事業につきましては現在庁内で検討を行っている段階でございまして、具体的にその計上される事業につきまして確定的に申し上げる段階ではございませんですけれども、現在防衛庁といたしましては、御指摘のように指揮、通信体制を向上させるための検討を行っているところでございますけれども、その中にあって通信衛星の利用というのは一つの有効な手段であるというふうに考えております。現在さくら三号を含め、通信衛星の利用のあり方等について庁内で検討を行っている段階でございます。
○服部信吾君 ということは、CS3を本格的に利用する計画は持っていない、こう理解していいわけですか。
○説明員(大越康弘君) CS3を含めまして通信衛星の利用の仕方というのはどういうものが考えられるか、それによってどういう効果が得られるかということについて現在庁内で検討を行っているところでございます。
○服部信吾君 これはCS3を含めて今検討している、こういうことですね。 このC3I、要するに指摘、統制、通信、情報、この中核となるのはこれはもうこれからは通信衛星以外にないと言ってもいいと思うんですね。特に五九中業を進める上においては今言われたとおりCS3を利用するかどうかということは今検討している、こういうことですけれども、最後に大臣ね、CS3を防衛庁に本格利用させることは、昭和四十四年の宇宙の平和利用に関する国会決議に抵触すると考えますけれども、大臣のお考えはどうでございますか。
○国務大臣(左藤恵君) CS3を利用するというようなことにつきましては、私の方ではまだそういうことについては伺っておりません。 一般的に、一般論として申し上げたいことは、広く一般に利用されている衛星の利用まで、自衛隊が使うというようなことについては認めないという趣旨じゃないと思いますが、国会で御決議になったものの解釈につきましては、国会で有権的な御解釈をいただくということで、それに我々は従いたいと、このように考えておるところでございます。
○服部信吾君 終わります。
○佐藤昭夫君 本日は大臣所信に対する質疑でありますと同時に、電電公社のいよいよ四月一日からの民営移行を目前にして、若干の基本的問題について、大臣、総裁に質問をいたしたいと思います。 そこで、具体的質問に先立って、まず労働省にお尋ねをします。来てますか。——労働省来ていない。 それでは電電公社にお尋ねをします。 これまで我が党は、利用者が一部負担している電話の設備部分、これについて、これを公社の資産として償却する体制になっていることは利用者に設備料と料金を二重負担をさせることになる。だから、設備料の相当部分は資産の圧縮記帳等の対応をとるべきではないかということを何回か指摘をしてまいりました。 今回六十年度の税制改正によって圧縮記帳することとなりましたが、これによる償却費の減はどれぐらいになりますか。
○説明員(岩下健君) 先生御指摘のように、四月以降は商法、税法が全面的に適用になりますので、こういった会計処理についても全面的にこれに従うということになるわけでございます。 したがって、圧縮記帳という方法を、会計処理をとりました場合に、現在の推計でありますけれども、六十年度約一千億円程度の設備料がこの圧縮記帳の対象になると考えておりますので、その場合には、これは法人税に着目いたしますと、初年度の圧縮記帳による繰り延べ制約四百億円程度というふうに現在推計をしております。
○佐藤昭夫君 今説明があったようなそういう額になるわけでありますけれども、これをどういうふうに運用をしていくかという問題でありますが、私としては、これを基本料を下げるなど国民に還元をする、こういう方向で積極的に検討されてしかるべきだというふうに思いますが、その点について。 また、設備料はこの際廃止をするという点についても積極的に検討してもらいたいと思うんですが、この点どうでしょうか。
○説明員(岩下健君) 設備料の会計処理をいわゆる圧縮記帳にするということは、税負担の面から見ました場合に、この税が全く減免されるということではございませんで、これは先生よく御承知のように、初年度一年間に全額課税をするんでなしに、その耐用年数に合わせて、いわば分割納付といいますか、分割課税をするといういわば税法上の手法であるわけでございます。したがって、今の四百億円というのも、六十年度だけをとりますと法人税額がその分減るわけでありますけれども、これが十年余りにわたって三十数億円ずつ分割納付をするわけでございますから、企業にとっての税負担というものが総体として軽減されるわけではございません。
○佐藤昭夫君 基本料の引き下げの問題はどうですか。
○説明員(岩下健君) 料金全般のあり方につきましては、再三この委員会でも御説明申し上げましたとおり、四月以降新しい経営条件のもとで、私どもお客様の御利用に支えられながら、片方で増収、あるいは片方で節約の経営努力を行っていくと、そういう過程の中でできるだけ財務上の余力を生み出して、これを主として現在格差の大きい市外通話料のいわゆる遠近格差の是正に振り向けるということを第一に考えておるわけでございます。
○佐藤昭夫君 圧縮記帳というようなそういう手段が導入をされる、これを機会に国民に、言うならそういう恩恵を国民に還元をすると、こういう積極方向でぜひ検討を推進してもらいたいということを重ねて主張しておきます。 それからもう一つは、これまで従前電話をつけたいと、つけてもらいたいというふうに思ってもなかなかすぐにはつかなかったような時期ですね、利用者の側からはいわゆるそれを事務用という形でとりあえずつけるという形で行われる場合というのがいろいろあったかと思うんですけれども、こういう人たちについて、もちろん今の公社制度のもとでも、これを個人用の住宅用の電話ということで切りかえの登録をすれば、料金については値下げをすることができると、こういう仕組みになってきたわけでありますけれども、このことが余り周知をされてないわけですね。私も随分こういう制度があるということが、なっているんですかということで、どうしたらその制度に乗せることができるのか、過去にさかのぼってそれを返してもらうということはできるのかと、いろいろ問い合わせ、相談を受けるわけでありますけれども、後の話とも関係をしますけれども、民営移行を前にして、ことしに入りましてから、電電公社は全職員を総動員して、今日まで電電公社にいろいろお力添えありがとうございました、今後ともよろしくということでの訪問活動キャンペーンをやっているんですけれども、ありがとうございましたと言うのなら、それを本当に国民に利益が還元される形ということの一つの問題として、今言いましたそういう方法をもっともっと利用者に周知徹底するという方策を、この機会に積極的に考えてもらいたいというふうに思うんですが、どうでしょう。
○説明員(神林留雄君) お答えいたします。 先生御指摘のように、かつてつかなかったころ、私どもの言葉で優先設置基準と言っておりますが、早くつけるために事務用という格好でお申し込みになった方もいらっしゃいますし、あるいはその後実際に利用の形態が変わって事務用から住宅用的な使い方になった方もいらっしゃいますが、私ども先生御指摘のとおり、積極的にPRしてきたかというと若干じくじたる点があるんですが、今回民営化に当たりまして、私ども公衆法からいわゆる契約約款ベースになるということでございますが、今後の、一般的に言いますとそういった周知を強化していきたいと思いますけれども、具体的には「新しい契約約款のしおり」などというものを今度つくることになっております。こういった中でも、今の利用制度の問題あるいは状況が変わった場合には変更の道があるよということを盛り込んでいきたいと、こう思っております。
○佐藤昭夫君 そこで、最初の第一問の方へ戻りますけれども、電電公社の基本姿勢にかかわる民営化を前にしての問題でありますが、まず労働省にそれに先立ってお尋ねをいたします。 会社の場合でも国のある機関の場合でもどちらも結構、含めまして、一つの経営のもとに複数の労働組合が存在をするというときに、その組合が設立をされてきた年数といいますか歴史といいますか、そういうものの違いに応じて使用者側、管理者側が対応を変える、対応が違った方がいいと、こういう指導を労働省は行っているのでしょうか。
○説明員(廣見和夫君) お答え申し上げます。 今先生お尋ねのような指導は労働省といたしましては行っておりませんが、現実に職場に複数の労働組合があります場合には、労使関係というものはやはり生きたものだというふうに思っておりますので、それぞれの組合との関係において歴史的な話し合いの積み重ね、こういうようなことによって使用者側としましてはいろいろ異なる対応をされる、そういうことがあり得ようかと思います。しかし、お尋ねのような指導は行っておりません。
○佐藤昭夫君 現実的ないろんな経営における実際の姿にはそこの使用者側、管理者側の判断でいろいろあるでしょうと。それは問うてないんです。労働省としてはこういう形が、違いをつけた方がいいという、そういう指導をしているわけじゃないということですね。——労働省、結構です。お帰りください。 次に郵政省にお尋ねをしますが、郵政省のもとにも複数の労働組合が存在をしますが、今労働省にもお尋ねをしましたような、その組合の設立をされてきた年数の違いに応じて対処を変えているというようなことはないというふうに伺ってますけれども、そうですね。
○政府委員(中村泰三君) お答えをいたします。 郵政省の場合にはいわゆるオープンショップ制が保障されておりますから、現在でも郵政事業に従事する職員で桐構成します労働組合というのは全国で約五十組合ほどございます。組織の大小とか全国的とか地域的とか、あるいは局所の単独別とかという構成の割合も違いますから、そういった意味では扱いが現実に異なっているということがございますけれども、基本的には私どもやはりどの労働組合とも安定した正常な労使関係を築くことが事業運営上大変大切なことだというふうに考えておりますので、いずれの組合に対しましても誠意を持って対処をしているところでございます。
○佐藤昭夫君 細部はともかく、基本的には同じ対処をしているというふうに伺いました。 ところで、問題は電電公社なんですが、さっき触れました、質問に入りますもう一つ前に、ことしの初めから、「ありがとうキャンペーン」とか「ごあいさつキャンペーン」とかいろいろな名前が使われてそういう行動を実施されておるわけでありますけれども、まずその実施の内容ですね、どういうことをやっているのか、それをごく概略、簡単に御説明を願いたいと思います。
○説明員(岩下健君) 私どもの事業はお客様あってこその事業でございます。したがって、常々お客様に対するサービス、これはアフターサービスも含めまして万全を期するように努力をしておるんでありますが、具体的には直接お客様とフェース・ツー・フェースでお話し合いをする、お話を伺う、またこちらからもお話をするという機会が実は乏しかったという実態がございました。したがって、そういうことでなしに、直接できれば全職員が全部のお客様と対面をしてそういったお話し合いの場をつくっていこうということを考えておりましたところ、たまたま今回のいわゆる電電改革、民営化という機会をとらえまして、先生ただいまおっしゃったような、名前はいろいろつけましたけれども、ありがとうございます、またよろしくお願いしますという趣旨のキャンペーンを全国的にこの一月から展開をいたしまして、三月の末でございますが、ほぼ終わっておるという状況でございます。 具体的な方法は地域によってかなり差がございます。地域の機関の長にそのやり方についてはゆだねておりますけれども、大体の方法といたしまては、全加入者を職員が戸別訪問する。この職員もいわゆる営業担当職員だけでなしに、平生は伝票をつけている庶務課の職員、あるいは局内で機械の保守を行っております機械課の職員、こういった人たちも一緒にこれに参加をして、お客様のところへ個別に行ってお会いをしてお話をし、またお話も伺うということをやってまいりました。その際にお客様へのPRといいますか、サービスについての御理解をいただくための各種のパンフレットを差し上げたり、そういったこともあわせて実施をしておるという状況でございます。 これによりまして、従来直接お客様との接触の少なかった営業部門以外の職員についてもいわばお客様へのサービス精神といいますか、こういったものを身をもって体験ができたということで職員からの反響も非常に多きゅうございまして、この民営化を控えたこの時期にこのキャンペーンを実施したことについては、若干自画自賛でございますけれども、非常にいい企画であったというふうに私ども考えておるわけでございます。
○佐藤昭夫君 今説明がありましたようなそういう各戸訪問による対話活動でありますから、これはもうごく一部、医療機関ぐらいのところを除いて全機関、全職員が総がかりでこの活動をやってくれることになっているというふうに伺っているわけでありますけれども、そういうことでありますから当然、大規模に廃休というか休日返上、あるいは時間外労働、こういうことが必要になってくるという行動になっていると。したがって、いわばそういう労働条件の変更を含むキャンペーン、大げさに言いますと事業計画といいますか、ということになっているわけですけれども、そういう点で当然労働組合の理解、協力を得るべく積極的に公社当局としては話し合いをし、またそういう協力を得るための努力をすると、こういう姿勢で対処をされておることと思うんですけれども、念のためにその点、そうですね。
○説明員(岩下健君) おっしゃるとおりでございます。 〔委員長退席、理事片山甚市君着席〕
○佐藤昭夫君 そこで、私どもが承知をしている点では、確かに全電通労働組合との間では、中央段階でも地方の段階でも何回かにわたり、そして内容の詳細にわたって話し合いがやられ、問題をはっきりさせるために当局からの文書による回答をする、部署によっては労働組合との間での文書による調印、確認を行うと、こういうことがやられておる。これはさっき私が申しました趣旨、すなわち労働組合の努めて理解、協力のもとに公社の事業運営を進めていく、よく話し合いを尽くしてやっていくという点で大変いいことだというふうに思っておるわけです。 ところが、最近私が訴えを聞いたところで、通信産業労働組合という組合があります。ここの組合からは、このキャンペーンについて一遍公社からよく説明をしてもらいたい、組合の意見も聞く機会をつくってもらいたいということで何回となく要求をしてきているんだけれども、あなたの組合には説明する必要がないと、こういうことで、拒否をされているというふうに聞くんですけれども、その理由は何でしょうか。
○説明員(外松源司君) ただいま岩下総務の方からお答え申し上げたんでありますが、本件施策の実施に伴いまして時間外労働、休日労働というようなことを行う必要が生ずる、行う必要があるというようなことからも、三六協定の円滑化のために、三六協定締結の相手方として、過半数を代表する労働組合でありますところの全電通労働組合には説明して実施いたしておるところでありますけれども、そのほかの労働組合、まあ労働条件上の問題につきまして意見提起のあった労働組合につきましては、団体交渉の場で十分論議をいたしました。 各組合との労使関係と申しますものは、労使間の信頼関係の積み重ねによってそれぞれ形成されてきておるということでございまして、全電通労組との間では、長年の団体交渉の積み重ねの中から現在の交渉のルール等ができあがってきておるわけでございます。そういったルールというようなものは、これは長い歴史の積み重ねにより形成され、そのときどきにおいて変化するというようなものだろうと思うんでございますけれども、そのような考え方によりまして説明し、あるいは全部の労働組合には説明してないということでございます。
○佐藤昭夫君 いわゆる労基法三十六条、三六協定をめぐる問題はよくよく知り尽くしているんです。そのことを何も問題にしているわけではない。しかも、言われておるように、確かに労働条件にかかわる問題については、これは本来の団体交渉で話がやられておるかもしれない。 しかし問題は、そういう「ありがとうキャンペーン」なるもの、そのものについて一遍よく理解ができるように説明もしてもらいたい、組合が述べる意見も聞く機会もつくってもらいたいというこの点について、それは必要ないということで拒否をしているわけでしょう。 〔理事片山甚市君退席、委員長着席〕 ところが、片や全電通労働組合については、さっき言いましたように、必要なことについては文書の交換もし合って、やっぱり信頼協力関係をつくるためにひとつそういうことをやっていこうということをやられた。私は、繰り返して言っているように、これは積極的ないいことだというように思っております。それが、もう一つの通信産業労働組合からは、何回となくそのことを求めているんだけれども、話し合いもしないというのは一体どういうことなんですかと、ここを私は言っているわけです。 そして、結局そういう違いがなぜ出てくるか。あなたの今の表現によれば、長年にわたる公社側と労働組合との間での積み重ねの違い。これは、結局最初私が言うた労働組合の年数の違い。表現は違うけれどもそういうところからの対応の違いというものが出てくるわけですね。 しかし、これは冒頭労働省に見解を求めたように、違いがあった方がいいんだというようなことを、労働行政全体を預かっておる労働省としてそういう指導をしておるはずではない問題だと。複数の労働組合が併存をする郵政省のもとでも、基本的にはそういう対処の違いというものはないんだと。こういう状況のもとで、公社のもとでそういう姿が起こっておるというのは、これはいかがなものかと。 私は、この問題を本当によく考えてもらわぬと、四月一日からの民営に移っていった場合にもっと大変なことが起こってくるんじゃないかということを危惧をしているんです。百一国会以来、民営化法案審議の中で私、何回か問題を提起してきたと思います。 例えば、例の憲法違反とも言うべき職員に対する思想調査問題。やっぱり根っこは同じだと思うんですよ、公社の発想の根っこが。あの問題についても結局真剣な調査ないしは改善措置、こういうことがはっきり答えがないまま、ずるずる推移をしてきた。で、今また労組法違反とも言うべきこういう問題が惹起している。本当にこの問題について真剣に考えてもらいたい。 これは、前回、合理化の問題で私お尋ねをしまして、総裁もお答えになったはずです。本当に職員というか労働者のよく協力を得て電電公社の事業を進めていく、そのためによく話し合いを尽くすと。会議録を振り返ってもらったらいいと思いますけれども、各労働組合とよく話し合いを尽くすとこういうこれは局長の答弁ですね。こうなっていると思うんですけれども、本当にそういうことでいよいよ民営化、新たなる電電会社としてスタートをする、そういう局面に立っていると思うんですけれども、本当に電電会社の運営を効果的に進めていくためにも、また本当に公正な会社運営を進めていくためにも、私の提起をしているようなこういう問題についてひとつ正すべき点は正すと、こういうことで真藤総裁、勇気を持ってもらいたいというふうに思うんですが、総裁どうでしょうか。
○説明員(真藤恒君) 今のお話につきまして、私ども御趣旨に沿って行動したいと思っておりますが、現場のいろいろな今までの歴史もございまして、この問題につきましてはもうしばらく御猶予を願いながら問題を軌道に乗せていきたいというふうに考えておりますので、その点御了解いただきたいと思います。
○佐藤昭夫君 もうしばらく時間をかしてもらいたいという、その点については納得できないというか大変不満ですけれども、しかし、時間をかけてでも解決をしなくちゃならぬ問題だという、こういう真藤総裁の認識だというふうに今のお答えを伺っておきます。そういう点で、ひとつテンポを速めて、一刻も早く今の事態を解決をするための努力を重ねて要求をしておきたいと思います。 ひとつ大臣もぜひ総裁に協力をして問題の解決、前進に御努力いただきたいと思いますが、念のためにちょっとお答えを。
○国務大臣(左藤恵君) 今のお話のような特定の労働組合について差別的な取り扱いをするということは、私は基本的にはこれはやはり労働組合法七条ですか、差別をするということについては、これは不当労働行為にも該当しかねないようなことにも、そういう心配もあるわけでありますから、そういった点について十分、公社もそういうことについて配慮していただけるものと、このように考えております。
○佐藤昭夫君 服部委員の方からの質問がテレトピア問題でありましたが、私も角度を変えて少しくお尋ねをしておきたいと思います。 ありましたように、三月の五日に当初の十カ所、これを広げて二十カ所のテレトピアの地域指定を郵政省が行いました。ところで、この電気通信審議会の例の長期構想、この中でも「自立的地域社会の実現」ということを掲げています。そうして、今回のモデル都市指定の指定基準の中にも、豊かな生活環境の整備、さらに地域産業の振興を通じて活力ある快適な地域社会の形成、発展に貢献をする、こういうことをうたっているわけでありますが、この際、そこで問題は、郵政省が考える地域とは何か、ここが改めて問われるわけであります。本当に言葉として掲げているような地域住民の豊かな生活環境の整備を重視して、住民本位の考え方になっているかどうか、この点について私は極めて疑問が大きいというふうに言わざるを得ません。この大臣の諮問機関でありますテレトピア懇談会の最終答申、その中でも例えば、社会的課題への対応を考慮する必要がある、こういう角度からプライバシー保護と社会的諸問題への影響についてはアセスメントなどを行うというふうにうたっておりますが、どうでしょうか、今回指定をした二十の地域、都市、この中にプライバシー保護条例を持つ自治体は幾つあるでしょうか。
○政府委員(奥山雄材君) テレトピアの指定地域を選考する過程で、プライバシー保護条例あるいは情報公開条例等があるかないかということにつきましては選考基準の中に入れておりませんので、把握しておりません。
○佐藤昭夫君 ほとんどないと言っていいんであります。さらに、むしろもう少し皮肉って言えば、政府はまだ国の責任としてのプライバシー保護条例ないしはそういう法律をつくっていませんからというので、それにあわせてわざわざプライバシー保護条例のないような自治体をピックアップしてそこを指定したんじゃないかというふうに言わざるを得ないような実態の姿になっている。 だから、もう一つ聞きますけれども、情報公開条例をつくっている自治体は二十のうち幾つありますか。
○政府委員(奥山雄材君) その点についても把握をいたしておりません。
○佐藤昭夫君 二十の地域指定をしたのは郵政省がやったんでしょう。それぞれの自治体の基本計画をとってよくそれを精査をしてここが適当だということで、さっき話ありましたように最初は百幾つですか、そこからだんだん絞ってきて二十に絞った、一体どれだけ真剣な審査をしたんだろうかというふうに言わざるを得ないわけですね。 さらにもう一つ聞いておきましょう。この審査の対象になった事業計画、基本計画、これをそこの都市の住民や地方議会に提示をしているところはありますか。
○政府委員(奥山雄材君) いずれの地域もそれぞれの市町村を原則としては単位にしております。場合によっては広域市町村の場合もございますが、これらが県を経由して出してきておりますので、県当局並びに該当の市町村の当局のろ過を経ているということでございます。
○佐藤昭夫君 ろ過というのは、事務的にそこを通して郵政省へ届けられたという問題と、地方議会に提示をされてそこの議論を経て練り上げられて出されてきた、本当に住民本位の内容になっているかどうかということをよく議論をし練り上げられた内容として郵政省に提出をされてきたという問題とは違うわけですね、ろ過というのは。事務的に通ってきたというだけの話にすぎない。 さっきもありました、紛れもなく大きな都市の一つになっています横浜市、このみなとみらい21計画ですか、これについては長期間郵政省の幹部職員を出向して一緒に相談をしてつくり上げてきたもので、これを別に市民に開示をして不都合なことがあるわけではないでしょうし、この問題はさておくにしても、横浜の市議会でもこの点は公式の議題として審議になってないわけですね。そういうものを基礎にして百数十の中から二十にここが適当だということで絞ってきた。いわんや、よく調べていませんというまことに無責任な答弁になっているわけですけれども、プライバシー保護条例を一体持っている自治体なのかどうか、情報公開条例を持っている自治体なのかどうか、こんなようなことについて真剣な審査もしなかった。こういうことで幾ら審議会の報告書、答申書にきれいな言葉を書いておっても、一体このテレトピア計画、この指定のやり方、これが本当に住民本位の立場に立って考えている内容とやり方になっているのかどうかということについて疑問が起こるのは当然でしょう。むしろ結局、これは一部の人たちによる上からの計画にすぎない、本当にそういう住民のいろんな要求、住民の意見、これをくみ上げて住民本位の内容にして、まさに二十一世紀を展望するそういうものになってないというふうに私は断ぜざるを得ないわけです。 そこで最後に聞いておきますけれども、テレトピア懇談会の最終答申でも、今後関係諸法律の整備、それから社会的問題への対応、さっきのプライバシー保護とか等々、こういう問題、それから地方公共団体の役割の明確化について検討をやっていくんだということになっているわけですけれども、私がきょう提起をしたそういう問題について一体郵政省としてはどういう指導性を発揮していくつもりなのかどうかという点について、最後に大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
○国務大臣(左藤恵君) 今お話しのテレトピア構想を推進していく上におきましてのプライバシー保護とか情報公開とかというふうなお示しの問題につきましては、大変重要な問題でございます。そして、それを具体化していくに当たってはそういった点を十分配慮して考えていかなければなりません。特に基本的人権に深くかかわるような、そういった問題として今情報秩序をどういうふうにつくっていくかということについては政府部内でも検討しておるわけでありますから、このテレトピア構想の推進をしていく段階におきましても、我々はそうした動向を十分踏まえて対処していかなきゃならない、このように考えております。
○佐藤昭夫君 終わります。
○青島幸男君 まず、大臣の所信を拝見いたしまして、郵政事業に対する熱意のほどもよく理解をいたしまして敬服をしておる次第でございます。私は、一般の方々が常々疑問に思っている、あるいは不安に思っているというような事柄について、その面から幾つか質問をしていきたいと思っております。 まず、いまだに残っております難視聴問題でございますけれども、難視聴対策の話になりますと必ず放送衛星のことが出てまいりまして、放送衛星が非常に機能的な働きを持てば、辺地にあろうと遠隔の地にあろうと良質の画像なり音声なりが得られる、難視聴問題は一挙に解決に近づくのではないかと大変期待を持たれていたわけですけれども、現状といたしましてはどうも何とも頼りないという状態に不本意ながらなっておるようでございますが、現在放送衛星の状況はどういうことになっておるか、その点からまずお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(徳田修造君) お答え申し上げます。 放送衛星二号のaという第二号の最初の衛星でございますけれども、昨年の一月に打ち上げられまして、五月から試験放送という形になりましたのでございますが、当初の予定では二チャンネルの衛星放送を実施する予定でございましたけれども、衛星に搭載いたしておりますトランスポンダー三台のうち二台に故障が発生いたしまして、したがいまして一チャンネルの試験放送という形で五月から放送が行われておるところでございます。 放送の内容といたしましては、地上のNHKの総合テレビの番組が送られておるわけでございます。この放送によりまして難視聴地域の方々、特に小笠原、それから南北大東島の方々はこれまで全く放送を直接ごらんになることはできなかったわけでございますけれども、それが衛星を経由いたしまして地上に設置されております放送局をさらに経由して、その地上の放送局からNHKの総合テレビの番組を本土の方々と同じ条件でごらんになれると、そういう状況になってございます。
○青島幸男君 最初は、かねや太鼓で宣伝をすると言ってはなんですが、勝手にマスコミが騒いだということもありましょうが、大変な期待を持たれていたわけですね。機械物ですから、だれも失敗することを望んだ人は一人もいないと思います、関与なすった方々は、衛星を上げるについても、それから星の機能につきましても、それが完全は機能して期待に沿って働いてくれるようにひたすらそれを願ってやったことだと思いますし、たまたまふぐあいを生じて期待どおりにいかなかったということでございますけれども、せっかく、あれが上がりさえすれば遠隔の地にいようと僻地にいようとアンテナさえ備えればいつでも放送が享受できるのだということで、パラボラアンテナとかあるいは受信機の普及につきましてメーカーなどもかなりの力を入れていたと思うんですけれども、このふぐあいがそのはずみのついたところへ水をかけるような状態になりまして、しかも今残っているのも今までの状況から考えるといつまたふぐあいを生じるかわからないという、実に機械のことですから不安定な状態になりまして、これが各方面へかなりの影響を及ぼしていると思いますね。これが二チャンネルとれて、しかも当初のように将来は民放もこれに相乗りをして多様な放送が受けられる、しかもNHKも一チャンネルではなくて独自にまた違ったチャンネルを設けて御期待に沿えるように努力をしたいということまで計画をされておりました。その点に対する期待はかなり大きかったんです。業界もそれに合わせて、何とか合理化あるいは量産の体系を整えて安く皆様方に確実なものを提供しようと意欲的であったことも事実だと思いますけれども、この水を差されたことへの影響というのはどういうことになっておりますか。
○政府委員(徳田修造君) お答え申し上げます。 ただいま先生御指摘のとおり、大変残念な結果になっておるわけでございます。予定どおりこの二チャンネルの放送が行われておれば、もう少し地上の受信機といいますか衛星放送の受信機の普及もなされたと思いますし、難視聴の解消に非常は役に立ったのではないかと、そのように考えておる次第でございますけれども、この二号のbという予備衛星といいますか、これの打ち上げがことしの八、九月期に予定されてございます。その衛星の今機械の試験が最終的に行われておるところでございますので、その結果が良好であれば予定どおりにこの八、九月期に打ち上げられることになろうかと思うのでございますが、もしその衛星が予定どおりに上がりましたならば、当初の計画どおり、この難視聴解消のほかにいろいろの新しい技術開発のための実験であるとか、あるいは多少バラエティーに富んだ番組を放送することをNHKの方で計画いたしておりますので、もしそういう放送が予定どおり行われればさらにこの受信機の普及がなされるのではないかと、そのように考えておる次第でございます。
○青島幸男君 私も、うまく飛んでくれて、しかも万全な働きをしてくれるようにひたすら願う者の一人でありますけれども、しかし、そのふぐあいもそうですけれども、たとえ上手に星が上がろうと都市難視はいまだに存在するわけですね。 都市難視は対応の仕方が大変難しいですね。例えば東京で言うと、サンシャインビルというようなあんな大きなビルができますと、あれはおおむねもう地殻の変動に等しいような感じでございまして、あのビルのために電波障害を受けるという世帯数あるいは台数というものは大変な数だと思いますけれども、これが、私もよくわかりませんが、横浜の方のビルと相互に障害が影響し合って複合的に出てきて——横浜の方という言い方は、かなり遠隔の地のビルにまで波及的な効果を及ぼす、あるいはそのために複合的な障害を生じる。しかもこれは、だれが責任を負ってどうすべき問題なのかということがなかなか明確に特定しにくい。今後ますますそういう事態はふえるであろうと。 ですから一時は、都市の場合はもう必ず将来においては何らかの難視への影響を及ぼすに違いないので、何階以上あるいは何メートル以上のビルを建設する人間はその将来の電波障害に与える影響からある種積み立てを行って、その積み立てされた金によって経済的な基盤をこしらえて、それによって難視聴に対する手当てをするようにしなきゃならないのじゃないかという話し合いまで出たことがございました。それでかなり深く議論されたように伺いましたけれども、どうも特定しにくいということと、それからその徴収あるいは積み立ての仕方がどうもなかなか法律的にもなじまないということでうやむやになったような気がしておるんですが、これについて省はどのように将来やっていくべきだとお考えなんでしょうか。
○政府委員(徳田修造君) お答え申し上げます。 都市受信障害の解消の問題でございますけれども、この都市受信障害につきましては、これまで原因となる建築主、これはもうはっきりしている場合でございますけれども、その負担において対策を行っていただくという形で関係者を指導を申し上げ、共同受信施設をそういう建築主の方に設置していただくとか、あるいはSHFという電波、高い方の、放送衛星なんかに使っているのと同じような周波数帯でございますが、その局を設置していただくとか、あるいは建物の表面に電波吸収体を張っていただくとか、いろいろな方法でこの受信障害の解消をお願いし指導してまいってきておるところでございます。 これによりましてかなりの障害は解消されてきておるわけでございます。ちょっと数字を申し上げますと、大体一年間に新たに発生する障害は四十六万世帯ぐらいでございます。それで、その一年間の間に今申し上げましたような方法で解消いたしております世帯数が四十四万世帯ございますので、結局その差の二万世帯は積み上げになっていくといいますか解消されずにふえていっておるわけでございますけれども、実際にこの一年間に発生しておりますもののほとんどは何とか解消はしてきておるわけでございます。そんなようなことで解消してまいっておりまして、今後も原因者のはっきりしております障害に関しましては基本的にこういうような考え方で対処をしてまいりたい、そのように考えておるわけでございますけれども、先生、今お話にございました東京のような大都市におきましては、障害原因が複合化しまして原因を特定することが難しくなってきたようなそういう事例も出てきておるわけでございまして、こういう障害をどういうふうに今後解消していくか、これまでもいろいろとやってきておるわけでございますが、これは引き続き検討しなければならない非常に大きな課題である、そのように私どもも考えておるわけでございます。 それで、基金構想につきましては私どももいろいろと検討をいたしまして、このように原因者の特定できるものは直接やっていただくにしても、特定できないそういう受信障害を解消するために何らかの積み立てを関係者の中でしていただきまして、その基金を使って解消する、そんなような方法がとれないかということで関係者といろいろ協議をしてまいってきたわけでございますけれども、結局この経費の負担をどういうふうに関係者の中でやるかとか、あるいは実際に解消するに当たってこの基金が行うべき業務の範囲をどういうふうに限定するかとか、なかなか制度的な面も含めて難しい問題がございまして、まだ関係者の間で合意が得られていないといいますか、結論が得られていない、そんな状況になっておるところでございます。
○青島幸男君 まさに大変権利と責任が錯綜してまいりまして、おっしゃられるように、ここに一軒できたためにここが見えないというふうに極めて明確に特定できれば問題ないわけですけれども、そういう単純なものじゃないわけですから、基金という格好でしか対策の立てようがないんじゃないかと実は思いましたのでそのように申し上げたんですけれども、実際行うとなるとなかなか大変なことだということを私も認識しております。ついにはですから共同受信施設あるいは有線という格好で間違いなく電波が送られるような格好に将来はなるんだろうというふうに思いますけれども、しかしその辺を考えましても放送衛星に対する期待というのはなお一層深まってくると思うんです。ですから、この場で二号のaなりbなりがきちんと上がるかどうかについてはただひたすら祈るしかないような気持ちでいるわけでして、関係者の方々の一層御尽力をいただいて間違いなく作動するようにということを念には念を入れてお図りいただきたいということをただ希望するのみでございますけれども、それは大臣もお気持ちはちっとも変わらないと私思いますけれども、改めてお伺いするまでもないと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(左藤恵君) 今お話のように放送衛星を何とか予定どおり上げて、そして国民の皆さんの御期待におこたえすると同時に、辺地の難聴対策に十分な働きをするようなことを希望する以外にございませんが、先ほどお話ございました都市受信障害の問題につきましては、今そういうことで非常に難しい問題があると思います。建築基準法の中にこういった問題を何か入れられないかということでもって建設省とも郵政省いろいろ検討しておりますけれども、直ちに建築基準法の中にこれがなじまないような性格もありまして、非常に長い間折衝いたしておりますが、そういう点につきましての解決方法というものがなかなか見出せないものですから、今お話がございましたような放送衛星に頼る、それからまたそれ以外にも今お話のあったような対策基金というようなものもこれは引き続いて私は検討すべき問題だと思いますし、そして責任論が非常に難しい問題はそうしたことで解決する以外にありませんが、さらに建築主の負担においてやられる対策につきましても、NHKの技術、それから共同受信施設の設置、先ほど局長から御説明しましたSHF帯の活用とかそういったことによって、とにかく見えなくなったところを何とか解消する努力をしなきゃならない、このように考えております。
○青島幸男君 御尽力をお願いしたいと思うんです。 一方、NHKには放送法上どなたにも見ていただけるような格好にしなければならぬという義務がありますのでNHKはそれなりの努力をしていらっしゃると思いますけれども、民放につきましてはその義務がないものですから、見てくれなければ見てくれないでもいいというような格好になりつつあるような、それに流れそうな気配もありますので、何らかの形で制度的な方策を考えなければならないだろうというふうに私は思いましたので、今のようにくどくどと申し上げた次第でございまして、一層の御尽力をお願いしたいと思います。 それから、今度は新局の申請の状況の問題なんですけれども、長野県と熊本県で、これはU局だと思うんですが、申請者から千とかというようなオーダーで申請が出ているんですね。これは私にとっては大変異常なことのように思われるんですけれども、これは通常大体こういう経過をたどっていくものなんでしょうか、どうなんでしょうか。
○政府委員(徳田修造君) お答え申し上げます。 昨年の十一月十六日にチャンネルプランの修正を行いまして、そのときに長野と熊本の地区に新しいテレビの周波数の割り当てを行ったわけでございますけれども、長野地区におきましては千三百六十四件という申請が出ております。それから熊本地区におきましては四百八十二件という申請が提出されております。今回のこの申請件数はちょっと従来にない異常な数でございます。過去のこの例で申し上げますと、一番これまで申請の件数がたくさん出たのは、その前回の長野地区のときでございまして、これが四百九十九件という申請が出ておりますので、今回の長野のはその二倍半ぐらいといいますか、ちょっと多い数になってございます。
○青島幸男君 ですから、それはやっぱりちょっと異常なことなんですな。それで、新聞社とか、従来やっていたラジオ局とかというところが新たな申請をなさるというならまだ納得がいくんですけれども、電気器具販売会社とか、あるいはバス会社、タクシー会社とか、全く業種が関連がないというような格好の方々が、代表役員はともかくとして係長、課長クラスの方から、あるいは事務の方なんじゃないかと思われるほど、一社において二百人からの方々が申請をなされて、しかもそれぞれ二百も名前を変えて申請をしているという状況は、やっぱり何かちょっとでもつばをつけておけばそれなりに利益の享受にあずかることができるのじゃないかというような、あるいはもしくはそういう動機、きっかけを与えるような何かがあったのかというような疑念を感じざるを得ないんですけれども、どうなんですか。
○政府委員(徳田修造君) お答え申し上げます。 一般的に申しますと、最近こういうふうに申請がふえてきたといいますのは、やはりニューメディア時代といいますか、情報に対して皆さん非常に関心が高くなってきておる、特に放送局の開設に対する地域住民の方の関心、これが非常に強くなってきた、そういうあらわれではないか、そういう面も考えられる次第でございます。 しかし、先生ただいま御指摘ございましたように、ほかの者からの依頼によって申請をしたものも含まれておるんではないか、そういうふうにいろいろ見方をされておられる向きもあるわけでございます。 郵政省といたしましては、いわゆるダミー申請と通常言われておるわけでございますが、このようなダミー申請につきましては従来から厳に自粛していただくように地域の方にお願いをずっとしておるわけでございます。しかしながら、実際のこの申請が、これがダミー申請であるかどうかというのは実際に申請者にいろいろ伺ってみても、ええ私はダミー申請でございますとは決しておっしゃいませんので、なかなか認定が難しいわけでございます。そういうようなことで、このダミー申請の排除というのは難しい面を持っておるわけでございますけれども、今回のケースにつきましては、この申請内容を十分審査いたしまして、明らかに疑問点が見られる、そういう申請につきましては申請者から事情を聴取するようなこともしてみたい、そのように考えておる次第でございます。
○青島幸男君 私もその辺の事情はつまびらかにしておりませんが、複数の申請者が出た場合は、土地の知事さんとか、あるいは有力な、まあライオンズクラブの会長さんとか、そういう実業界の方ですかね、あるいはその土地の信望を担っていらっしゃる方がそういう複合したものを調整なすって話し合いをして、一般視聴者の方に迷惑のかからないように基盤のしっかりしたものをつくるという方向で整理統合していただいて、それを省が確認をして、これなら間違いがないんではないかというところで許可をなさるという経過を今まで踏んでこられたわけでしょう。大体そうですね。 それはそれでよろしいんですけれども、一方、こういうふうに一般の、放送あるいはニューメディアに対する関心の非常に強い方が、実際に関与したいんだという純たる気持ちで参与してくる方もおいでになるはずですね。そうすると、一方では非常に煩雑になって、ダミーはいけないんだ、それは排除しなきゃならぬということにしますと、悪い言葉で言いますと、その地方のボスといいますか、そういう方々の話し合いで事がまとまってしまって、少数の人間に特定の権利、権益が握られてしまうという、それが上手に運営されている場合はそれでよろしいんですけれども、そういう傾向も否めない。しかも、純粋に関与したいと言ってくる人たちを阻むこともできないということになりますと、悩みの深いところがおありだと思うんですね。ですから、その辺のところは、今までもう重々配慮なすって、どなたの目から見てもこれは間違いのないやり方ではないかというような結論が得られるような配慮を重々なさってこられたと信じておりますけれども、異例の数が集中しておるということを聞きますと、何かその辺が非常に心配になるわけですよ。余り勝手にいろいろ申請されちゃ困るんだと言って門戸を閉ざすことは民主主義のルールにも反しますし、といって、余りいいかげんなものができるのをほうっておくというわけにもまいりませんから、その辺十分の配慮をしていただきたいというふうに希望しますが、いかがでございましょうか。
○政府委員(徳田修造君) 郵政省といたしましては、いわゆる一本化調整を行うに当たりましては、一本化調整の場合も申請者の方々に自主的に調整していただくというケースもございますし、あるいは先生ただいまお話ございましたように、その地域において公正中立な立場にある方にお願いして調整をしていただくという場合もあるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、そういう調整に当たりましては、そういうダミー申請のようなものがもしあったとしても、そのダミー申請が多いから株式の配分であるとか役員の構成の面で有利になる、そういうようなことにはならないようにということで、いろいろ調整をお願いする場合にはその調整者の方にお願いしてございますし、申請者同士で自主調整をやる場合でも、そういうようなことは避けるようにということでお願いして指導をしてまいってきておるところでございます。 それから、一本にまとまる場合には、やはり地域に密着したそういう会社としてまとまっていただくように配慮をお願いしてきておるところでございます。それから、今回のようにちょっと申請が出過ぎるといいますか、乱申請のような状況も見受けられるような気がいたしますので、こういう大量申請の事態を少しでも改善するといいますか、そのために、さしむき申請手続等につきまして改善を図ることができないかと、現在そういう省令の改正等についても検討をいたしておるところでございます。
○青島幸男君 私は実は非常に戸惑っているんですよ、どうしたらいいものかと思って。ですから、民主主義のルールを損なわないように、調整をなさるにしてもその辺に基本的な姿勢を据えて、ダミーでも何でも申請しておけば何かの利益にあずかるということもおかしいし、それを締め出しておいて非民主的に事が決せられるというのも納得がいかないし、大変難しいところですけれども、公正かつ厳正に、だれもが納得できるような方法を講じていただくように御努力をお願いしておきます。 話は飛びますけれども、何ですか、私のところにも、何とかそのという声があったんですが、あのCM入りのはがきがなかなか一般の人の手に入らないという状況だということなんですが、あれができる経緯につきまして多少発言したりしたものですから一応気になりまして、あの売れ行きとか販売の格好がどういうふうになっておるか、その辺はひとつつまびらかにしていただきたいと思いますが。
○政府委員(塩谷稔君) 先生お話の、エコーはがきと申しますが、大変御好評をいただいておりまして、これはいろいろ枚数によりまして、全国的に売り出します全国版とそれからその当該県に限って売ります府県版と、こういうものがあるわけでございますが、全国版でも約一カ月、それから府県版でも発売後約一週間という短時日の間で売り切れているという状況でございます。これはCMはがきの一種でありますので、広告主から広告料を負担していただくということでございますので、広告主からお申し込みいただいた枚数を発売するという関係になっているわけであります。したがいまして、これだけ発売速度が早ければもっと大量に売ったらいいんではないかというお話もあろうかと思いますけれども、やはり広告主にそう過大な御負担をかけるわけにもいきませんので、こういうようなことになっているわけであります。 私ども調べまして、やはり御指摘のような事例もありますので、何か発売日に行ったらもうなかったというような話も聞いておりますので、特に実態をいろいろ調べましたところ、府県版の枚数の少ない場合の割り当てが、郵便局いろいろございますけれども、大きな二階、三階のビルにあります集配事務もやっております普通郵便局はかなりの枚数が行っているんですが、窓口事務だけを主としてやっております無集配特定郵便局、こういったところには府県版は百枚程度しか配付してないということでありますので、窓口という意味では、利用されるお客様側からすれば同じことでもありますので、この点もうちょっと郵便局への配分枚数を検討していきたいということと、これは虫のいい話にもなるんですけれども、できるだけ広告主を確保して多く発売できるように持っていきたいというふうに考えております。
○青島幸男君 それで、郵政事業へ財政面で一助になればということで、私も一助になればと願ってはいるんですけれどもね。お買いになったはがきを実際にポストにお入れになる方もかなりおいでになるんでしょうけれども、コレクションとして死蔵なさっていらっしゃるという方が大勢おいでになると聞きますと、そうすると、お札を刷ったと同じように配達の役務を果たさずに収益になるわけですから、これはこれでまあいいんじゃないかという気もしないではないんですが、記念切手などの大部分はやっぱりそのようだというふうに先ほども郵務局長からお答えがありましたけれども、大した助けにはならないかもしれませんけれども、少なくとも赤字続きでまた値上げをして国民の方々に御負担を強いなきゃならないというような状況が先々見えております折からしますと、少しでも収益を上げて、値上げをしなきゃならぬのなら、一日でも先に延ばすようにできたらということを願っておる一人でございますけれども、そういう意味では、あのはがき自体の値段を少し上げるとか、そういう手だても講じられるんじゃないかという気がしますが、いかがなものでしょう。
○政府委員(塩谷稔君) 若干細かい話になりますけれども、このエコーはがきの場合は、四十円が普通のはがきの値段でありますけれども、これを三十五円で売らせていただいているわけであります。五円は広告料で賄っているということでありまして、このほか広告主からは印刷代実費として五円、計十円負担していただいているわけであります。 このはがき、今のところ広告料あるいは印刷代、大体諸経費を見て妥当な線だと思いますし、私どもは、郵便はがき、これは封書の値段も同様でありますけれども、六十円、四十円という線は、これは何としてでも財政の許す限りこれからもその線を維持して、利用者がそれでなくても電気通信あるいはほかのメディアに移行しがちな情勢にあるところでありますので、郵便を御利用い、ただきたいということで、この値段はできるだけ据え置いていきたい。そういうことでいきますと、実費を引くとやはり三十五円という今の線が妥当ではないかというふうに考えているわけであります。 ただ、先生御指摘のコレクションという話も聞かないではないんでありますけれども、私ども調べました結果では、コレクションに回っているのは約二割程度というふうに聞いておりまして、最初は珍しいということでいろいろ地方版も全部お集めになっている向きもあるやに聞いておりましたけれども、五十六年に始めましてもうそろそろ四年たちますし、これがもう少し利用される、実際に出される方向にも向かうんではないかというふうにも考えております。そういった状況でございますので、御了承いただきたいと思っております。
○青島幸男君 いや、実は言い出しっぺの一人として非常にじくじたるものがありまして、先々どうなるのかというのでかなり心配しておるんです。大臣はその辺の経過は御存じないかもしれませんけれども、私がこれを言い出しました折に、郵政百年の歴史の中で、先輩諸兄が営々と苦心をなすって伝統を培ってこられた。この伝統を、コマーシャルつきのはがきを出すというようなことで、金のために操を売るような格好になるんじゃないかと。一回は言い出しながら、とりやめた方がいいんじゃないかということまで申したほど責任を感じておるんですが、そのためにうまく、どなたからも喜ばれるようで、しかも財政的にも幾らかの足しになってくれればいいという気がただありましたものですから、しつこく伺ったような次第ですけれども、この先また中元つきはがきを出したらどうだろうなんというほかなことも提案いたしまして、これがまた何とか格好がつきそうだというふうなことになりそうだという上からは、ますます責任を感じまして、うまく運営されていけばいいなというふうに思っているんですが、何ですか、景品のありようなどについてもいろんな方々からいろんな御意見も出ているというふうに伺っておりますし、これが実り多きものになって、どなたからも喜ばれるようなものになるということになりますと、私もいささか鼻が高くできるんで、その点の御努力をひたすらお願いしまして、質問を終わります。
○委員長(松前達郎君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後四時二十三分散会