地方行政委員会 第14号
- 発言数
- 300 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1985/05/21
会議録
○委員長(金丸三郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、明二十二日午後一時、参考人として宇都宮市長増山道保君、穂波町長山本滋君、岡山大学経済学部教授坂本忠次君、統一労組懇自治体部会政策委員長佐藤光雄君、専修大学経済学部助教授原田博夫君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(金丸三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(金丸三郎君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法律案につきましては、四月二十三日、趣旨説明を聴取しております。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○佐藤三吾君 大臣とは私たち、きょうが初顔合わせですね。普通は、初顔合わせのときにはいろいろとお聞きするのを通例としているのですけれども、きょうは法案審議の予定日だし、それから時間もちょっと消防問題その他をやらなきゃならぬものですから、時間がございませんから、またひとつ機会を見てゆっくりさしていただきたいと思います。 そこで、きょうは交付税の中身の議論よりも、若干経緯を含めて大臣にお聞きしておきたいというふうに思うのですが、まず補助金整理の一括法が先般成立したわけです。これはあなたの場合に、昨年の覚書から委員会審議、ずっと一貫して対応してきておるわけでございますが、この成立に当たっての大臣の感想というのか、それをまずお聞きしたいと思うのです。
○国務大臣(古屋亨君) 補助金一括法にはいろいろ皆さんに御配意をいただきましたが、この補助金の整理という問題につきましては、元来自治省といたしましては、地方制度調査会等の答申にありますように、補助金の整理合理化は必要であるが、一括カットに対しては反対であるという態度でずっとまいっておりましたことは御承知のとおりでございます。 十二月の予算編成直前になりまして、この問題について調整が行われまして、極めて厳しい財政事情下にあるために、その必要な補てんは国において考える、またこれは一年限りということで私どもこれを了承せざるを得なかったというのがその当時の率直な状況でございます。したがいまして、私どもは地方団体にも十分その実情を話しますと同時に、この問題によりまして地方が影響を受けることをできるだけ少なくするようにいろいろの点において配意をしてまいりました。 大蔵省との関係におきましても、この法案が出ますときには、財政、金融上の措置を講ずるということをこちらが大蔵省の方へ申し入れをいたしまして、法案にそういう字句を挿入さしたということもその一端でございますし、また四月以降になりまして、地方の負担ということに対しましても、どこから資金を立てかえるか、あるいはそういう状況についてその利子をどうするかということにつきましても、結局、先生御承知のように大蔵省の方でその文面の中に、今後交付する社会保障費その他について前倒し的に地方で今まで借りた利子を何とか処置できるような方策を講ずるというようなことをいたしまして、地方にできるだけ負担を少なくするようにということで対処してきましたのが今日までの状況でございます。したがいまして、私どもは今後におきましては地方財政上の問題につきましては地方制度調査会あるいは六団体の意向を十分に反映いたしまして、こういうことが二度とないように努力をしてまいりたいと思っております。
○佐藤三吾君 今あなたは、いわゆる整理法案が国会通過をしてないことを理由にして大蔵省が地方の一切の補助金を差しとめたそのことに対して、それをそういうことのないようにしたと言うけれども、これは参議院の特別委員会の中で詰めてようやく政府も渋々と認めた経緯があるのであって、大臣が本来ならこれはその前にきちっとさせなければならぬ性格のものじゃないかと私は思うのですよ。あなたが覚書の締結者ですから、したがってその間、覚書をする場合にきちっと押さえておかなきゃならなかった問題だと私は思うのです。そういうことがないから、結果的に特別委員会で審議に入るに当たってあれほどもめざるを得なかったのじゃないか。また、こういう措置というのは、御案内のとおりに、それぞれ五十七本の法律でもって制度ができておるわけです。それを一切審議をしないままにいきなり財政的な措置を強行するという、ある意味ではこれはやっぱり立法府に対する挑戦であり、もう一つの面から見ると暴力です。こういった問題に対して毅然とした態度があってしかるべきじゃないか。そういうのが国民の目に見えて自治大臣がやったというふうに私は映ってないと思うのですけれども、いかがですか。
○国務大臣(古屋亨君) 今のお言葉でございまして、私どもは私だけでやったようなことを申し上げては恐縮でございますが、この間国会の委員会の諸先生がいろいろ地方の実情をお調べになりまして、そういうような、私が申し上げましたような措置がとられましたことはもとより国会における皆さんの御論議の結果だと私は考えておりまして、そういう点は私も十分了解をしております。なお、この問題が決まる過程におきまして、去年の十二月の二十一日のこういうものについての裁定といいますか、やむを得ない介入におきましては、私といたしましては特に社会保障の問題の重要性を強調いたしまして、何とかしてこれについてのカットの問題は避けたいと思ったのでございますが、予算編成上の非常に厳しい財政上の措置として私どもこれを承認せざるを得なかったというような事情もございまして、まことに私は残念でございますが、そういうような経緯もありまして、一年限りの措置ということにいたしたような次第でございます。
○佐藤三吾君 私はなぜここを強調するかといいますと、あなたは今一年限りだとおっしゃったけれども、これは後ほど触れますが、私はそう見てないのです。三年前の国保年金の場合もそうですね。あの場合も三年限りが今度は六十五年まで。今度の場合も一年限りがそうじゃなくてむしろスタートと、こういう感すら私は持っているわけです。ですから、ルールといいますか、やっぱり制度を見直す場合にはまず制度の見直しが先であって、その結果その関係の補助金が削減されたりプラスになったりするのが、これはルールですよ。ここはぜひ大臣として大事にしていただかなきゃいかぬことが一つと、もう一つは、やっぱりその結果地方自治体が大変なしわ寄せを受ける、その自治体の関係者と政府がまともに交渉もしなくて、意見も聞かなくて、そしていきなりこういうことをやるというのは、これはまさに私は暴力的だと思う。それを代弁する自治大臣がそういう立場を堅持をしてきちっとしないと、私は次々にこういう事態が起こってくるのじゃないかと思う。そこを恐れるから強調しておるわけですから、ぜひそこら辺はひとつ肝に銘じていただいて、これから対処してほしいということをお願いしておきたいと思うんです。 そこで、補助金の性格といいますか、この問題については三十数年前にシャウプ勧告が出されておりますが、その中で私は非常に今度の場合を言い当てておると思うんです。一つは何かといいますと、補助金は国と地方の責任を混乱させる。それから二番目に、不必要に地方を中央政府の統制下に置いてしまう。三番目に、金額決定で中央、地方の不要な摩擦を起こす。こういった点を指摘しながら、与えられた補助金に伴う活動の同%が国家の利害か、何%が地方の利害なのか客観的に決定する方法がない、そのために補助金交付の活動の選定、補助割合の決定は独断的になる。こういうことをシャウプさんが指摘しておるわけですが、このことは今度の一割削減という方法でまさに言い当てられたように私は思うのですが、こういう補助金自体が本質的な欠陥を持つものであるだけに、さっき大臣も言っておりましたが、極力これを廃して一般財源化する、こういう立場が私は重要だと思うんです。その点大臣の見解お伺いしておきたいんです。
○国務大臣(古屋亨君) 今、佐藤先生のお話のように、私も実は去年の裁定まではやっぱり補助金の整理合理化は必要であり、そのために自治省としましてはメモを大蔵省の方へ事務的にも出しました。そのうちの一つといたしまして、定着している補助金というのはもう一般財源化した方がよろしいというような意見を出したような次第でございます。 一律カットというものを結果的に私ども一年限りとして認めざるを得なかったということは、今その状況について御説明申したのでございますが、私どもといたしましては、やはり補助金というものは財政状況によりまして、特にこういうようなシーリングというものが続きます限り補助金というのは何らかの形で削減されていく方向に参っております。やっぱり地方財政の安定の見地からも、私は国と地方の行政のあり方あるいは事務の分担、費用の負担というような点から補助金をどうすべきかということを考えるべきでありまして、今のような一律カットというのは、これはたとえやむを得ざる措置でありましても、本当に私としては大変残念に思っておるところでございます。そういう意味におきましても、今後補助金の問題につきましてはあくまでも整理合理化、地方財源に定着しておるものにつきましては一般財源化するという方向で、これからのやがてできます閣僚会議におきましてはそういうような気持ちで、同時に地方団体の方々も、三閣僚のもとにそういうようなものができますれば、そういうような措置も考えてまいりたいと思っております。
○佐藤三吾君 そこで、ちょっと二、三細かい問題ですが、お聞きしておきたいと思うのです。 まず覚書の中身について、これは大臣でもよいし自治省でも結構ですが、第一項のなお書きの意味をどう理解したらいいのか。今回の一千億は返済を伴う精算はない、こう確認していいのか、またこの特例措置は今後とも精算ないし返済つきの措置は行わないと理解していいのか、この点いかがですか。
○政府委員(花岡圭三君) 覚書にございます特例措置額一千億円、これにつきましては、このなお書きにございますように、これは精算は行わないというものでございます。
○佐藤三吾君 覚書の二番目の、建設地方債増発額のうち一千億は六十六年度以降加算されるとしておる、暫定的にと、こうなっていますが、この意味は何ですか。検討の結果を踏まえて、調整の結果では補てんしない意味なのかどうなのか、ちょっとここいらが不鮮明なんです。
○政府委員(花岡圭三君) この残りの経常経費系統に係る一千億円の交付税の問題でございますが、これは確かに将来に送っている問題でございまして、余り明瞭でないという御指摘はそのとおりでございます。と申しますのも、この地方団体に対する財源措置を行っております場合に、折衝中でございますが、結局国の方では現在一千億しか措置ができないというふうな状況でございます。私の方といたしましては、あとの一千億についても何らかの措置をすべきであるというふうな主張をしておったわけでございます。とにかく現在こういうやり方をするならば、交付団体についての二千億の半分だけではこれは措置が不十分ではないかというふうなことでいろいろ折衝をいたしました。大蔵省の方でも、これは自分の方では今持つわけにはまいらないというふうな主張をしておったわけでございます。 結局、最終的には、これはそれではとりあえず国が持つという建前にする、しかしこれは六十六年度以降の問題としたい、しかしこれから一年間かけて補助率のあり方等についていろいろ議論をするということになっておるのだから、これがどういうふうな決着になるかは、これはわからない。したがいまして、この補助率がどうなるかわからないから、この一年たった時点におきましてどういう結論が補助率の問題について下されるか、それを見た上でまた両省この問題について話し合おうではないかというふうなことで決着をしたわけでございますので、御指摘のようにはっきりと約束があるということまでも申し上げられませんけれども、改めてこの決着の仕方によりましては両省間で話をしようということになっておるものでございます。
○佐藤三吾君 言いかえれば、これは絵にかいたもちではないけれども、確かなものでもない。これから一年間の協議の中で決めるけれども、建前だけは一千億を六十六年に云々、こういうことにという理解でいいのですか。あなた方の説明を聞くとそういうふうに受けとめられるんですがね。
○政府委員(花岡圭三君) 結局私どもの主張と大蔵省の主張とがかみ合わなかったわけでございまして、私どもとしましては、将来であってもこの分は国が持つべきである。大蔵省の方は、これは補助率をカットしたのであるから、これは国としては十分一千億円措置をしたのだから、これについてまではひとつ地方の方で持ってくれというふうな主張で対立をしたわけでございまして、その結果として、とにかくこのままでは地方団体は納得できないではないか、何らかこれは国が持つという姿勢を示せということで、向こうが持とう、持つけれどもそこのところはという、非常になかなか長々しい話になりましたけれども、この問題につきまして明け方までかかって議論があったわけでございますので、国の方としてはできるだけ持ちたくない気持ちはあるわけでございます。しかし、ここまで私ども向こうと話をして覚書にまで書いたわけでございますから、これは建前は向こうが待つということの方が大きく出ておるものだと私ども理解しております。ただ、その上で一年間検討した結果、これをもう一度話し合いをしたいということにつきましては、私どももこれを了解しておるということでございます。
○佐藤三吾君 なかなか微妙な言い方だからよく胸に落ちませんが、大臣、これはここまでも書いた以上は、当然これはやはり今後話し合うにしてもきちっと履行してもらう、こういう決意であなたは今後臨むわけですか。
○政府委員(花岡圭三君) 私どももここまで話をしてこれを書いたいきさつがございますものですから、どのような決着になるか、それはわかりませんけれども、いわゆる一年間の検討がどのような形でおさまるかわかりませんけれども、私どもとしましては、この議論をしたいきさつを踏まえまして、国の方の措置を要求してまいりたいという考え方でございます。
○佐藤三吾君 それでは、覚書の三項の「昭和五十六年九月十八日付及び昭和五十九年一月十九日付大蔵・自治両大臣の覚書の例」、こういう書き方になっておるのですが、この意味は何を指しておるんですか。五十六年の覚書の三項ですか、地方財政の状況に応じ必要がある場合においては、この臨特の額について配慮するというのがありますね。これも「例」の中に含まれておるのですか。だとすれば、ちょっと私は値下げをされる一つの根拠になるのじゃないかというような気がするわけです。また、五十六年度の二分の一負担ルールが今回の投資的経費全体についてかかっていない、これはどういうことですか。また、五十九年度の覚書で「例」とした意味は何なのか、この三点についてお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(花岡圭三君) 一番最初の、覚書の「臨時地方特例交付金の額について、配慮するものとする。」という問題でございますが、この点につきましては、五十九年のときの考え方、これは両者若干そこにそれぞれの考え方があろうかと思いますが、自治省の方ではやはりこれはさらに追加すべきであるというふうに考えておるわけでございますが、大蔵省の方では減額もあり得るというふうなことを考えておるものではないか、そういったことが表現の上からはあるわけでございます。ただ、今のところでは将来の問題ということは抜きにして、ともかく二分の一ということがそのまま行われるという前提が先に立っておりますから、まだこの解釈の問題につきまして議論をする状況には至っていない。したがいまして今度の、「例によるものとする。」というこの意味でございますが、これはそこまでを含んだと。要するに行革関連特例法に基づく六分の一カットのときのやり方、このやり方につきまして、その二分の一を持つと同時に、「地方財政の状況に応じ必要がある場合においては、臨時地方特例交付金の額について、配慮する」というところまでも含んでおるのだという意味合い、要するに前と全く同じものであるという考え方で「例による」と、すべてを引用した言葉でございます。 それから二分の一国が持つ分について、投資的経費全部についてやらなかったのはなぜかということでございますが、これは三千二百億の投資的経費のいわゆる地方負担の増加額のうち二千億円につきましては国費減額相当額でございます。これがちょうど六分の一カットの場合と同じことに当たるということでございますので、この分につきまして措置をした。残りの千二百億と申しますのは事業量拡大に伴う地方負担の増でございますが、これは地方債によって措置をするということといたしたものでございます。
○佐藤三吾君 大体ここの点についてはわかりましたが、どうも押さえ方が、今お聞きしますと、非常に今後に問題点を多く抱え込んでおるというような感じがするわけです。ところが大臣、最近の新聞をいろいろ見ますと、例えば「大蔵省交付税引き下げを検討」とか「交付税特例減額も大蔵省方針」とか「国が自治体から借金 大蔵省方針」とか、総理発言といって、「交付税引き下げを示唆」とか、こういったのが次々に新聞報道としては出されている。それに対する自治省の反応は全く鈍いというか、六十年度予算の編成の際も概算要求時点から次々に既成事実を大蔵省はつくり上げていって、そうしてにっちもさっちもいかぬようになって、あなたと十二月二十二日ですか、覚書を結ぶ、こういう経緯があるわけです。 今お聞きをしました覚書を見ると、今後にできる、いわゆる閣僚会議というのですか専門委員会というのですか、そういうものを前提としておるだけに、そこに多くの問題が持ち越されていますね。そういうものを前提として次々にまた攻勢が今かかってきておるわけですけれども、これは一体大臣としてどういう方針なり考え方で対処しようとしておるのか、非常に定かではございません。もう既にきのう、おとといの報道では、このことを前提として厚生省は福祉関係予算の見直しを開始したということも大きく報道されておる。これは一体、大臣の決意もあると思うんですが、ここでひとつ鮮明にしてほしいと思う。いかがですか。
○国務大臣(古屋亨君) 補助金の次には交付税ということは、私どももそういうような考え方が一部にあるということは承知をしております。地方財政の現状は、たびたび申しておりますように、五十六兆という借金も持っておるような状況であり、また三千三百の地方団体のうちには公債負担率が二〇%以上というような赤信号のところもあるわけでございます。したがいまして私どもは、地方も極めて厳しいのだ、だからこれに対しまして交付税の率の引き下げというようなことは絶対自治省としては承知できないという考え方でおりますが、今先生のお話のように、新聞記事等につきましては、私その都度、大蔵省の事務当局に、おまえの方こんなことあれしているのかということは聞いておりますけれども、もちろん向こうもやっておりますとは言わないわけでございますが、専門的雑誌等を見ますと、交付税を引き下げてもいいというような学者の意見も出ておるわけでございます。 私どもは、この補助率カットの問題で、とにかく交付税については自治省としては今の率を下げるようなことは絶対にしない、この率はどうしても守っていかなければならない、少なくとも交付税率の三二%ということは保持していかなければならないというかたい決意を持っておるわけでございまして、今後ともこういう点は地方団体とも十分連絡もしまして、そういうような地方財政が豊かであるとか交付税の率を下げていいというような意見に対しましては適時適切に対処して反駁をしていかなければならない、私はそう思っております。 それから、近く、恐らく今月中にこの覚書によります閣僚会議ができることになるかと思っておりますけれども、その際、その機構の中には地方団体の意見の十分わかっておられます方あるいはそういう団体の代表等もそういうような機構ができることになりますれば必ず入れるという、今その準備をしているところでありまして、そういうようにいたしまして地方団体の意見も十分反映されるように努力をしてまいる決意でございます。
○佐藤三吾君 ぜひ決意をかたく対処してほしいと思うのですが、これは昨年の場合もやっぱり決意を持って臨んで、まだ土俵を割ってないのに途中で自民党の三役が出てきて軍配を勝手に上げた、こういう経緯があるわけです。これは事務当局でも結構だと思うのですが、そういう苦い経験があるわけですから、僕はやっぱり地方団体を含めての世論というか、そういったものも大事ですし、同時に、十二月のもう予算編成の最後のぎりぎりに来て決着をつけるというのは作戦負けだと思うんです、率直に言って。少なくともこういう問題では、閣僚会議なり専門委員会を開くにしましても、概算要求までに片づけなきゃならぬ問題はきちっと片づける、そうして政治的な判断を必要とするものについては若干伸びても、事務的な問題についてはきちっとそこで勝負をつけていかないと、これは今度は暫定じゃ済まない、下手をすると恒久化するかもしれない、こういう問題があるだけに、そこら辺のもしお考えがあれば財政局長でも結構ですが、ひとつお聞きしたいと思うんです。
○政府委員(花岡圭三君) 六十年度の予算編成に当たりましては、いろいろと議論が大蔵省と自治省の間で全く食い違った考え方で並行して進んだという形でございました。実際問題としましては、各省におきまして概算要求が一律カットをされて出てきたということでございます。もちろんその以前にも、いわゆる概算要求の閣議におきまして自治大臣からは、そういった報道がいろいろあることを踏まえまして、補助率の一律カットというふうなことはすべきではない、補助金の整理の基本というものは、臨調の答申にあるように、事務事業の廃止縮減ということを基本とすべきだ、まして国の負担を地方に転嫁するいわゆる議論をしないで、事務事業の見直しをしないで負担を転嫁するというふうなことはされないようにひとつお願いいたしたいというふうなことの発言もございました。結局ああいう概算要求が出てきたわけでございます。 私どもといたしましては、明年度この問題と同じような問題が起こるのじゃないかということを懸念しておりまして、先般の、これはいつごろになりますか、一月ほど前になりますか、閣議におきましても自治大臣からは、いわゆる大蔵大臣から概算要求基準の設定についての発言があった際でございますけれども、この一年間かけて補助負担率の見直しをするというふうなことになっていることを踏まえて、概算要求基準の設定については十分考えてほしいというふうな発言をしていただいております。そういったことも踏まえまして、明年度の概算要求をどういうふうにするのかということについては十分大蔵省と自治省との間で相談をしようということで私ども申し入れをし、大蔵省の事務当局におきましてもその辺は了承しておるところでございます。そろそろ概算要求基準につきましての大蔵省内の検討が始まる時期になってまいっておるわけでございますので、私どもといたしましても、どういうふうな概算要求基準を設定するつもりであるのか、そういった点につきまして大蔵事務当局とも十分話し合いをしてまいりたいというふうに考えております。
○佐藤三吾君 ラスパイレスとか地方債を許可しないとか、そういうところになると物すごい響きのいいラッパを吹く自治省が、事大蔵省に向かってくると何か湿りがちな弱々しいようなこういう姿勢では、自治省そのものがもう地方から信頼されなくなりますよ、率直に言って。私はこの一、二年はまさにそういう意味では一番大事なときだと思うんです。もう何か一歩踏み込まれたような感じがします。ですから、やはりこの際ひとつ抜本的な対応をやらないといけないのじゃないかと思うんです。 かねて我々は交付税率の引き上げの問題につきましても、六条の三の二項ですか、この問題は便法をとるべきじゃなくて本筋に戻ってきちっとせいということを何遍も言ってきておる。しかし、あなたたちはそれを便法便法でずっとやってきた、こういう経緯もある。いろいろな意味で今度は非常に大事なときに来ていますから、そこら辺を大臣は、いや、そのときはもう私は大臣じゃないから知らぬと、こういうことでは私はやっぱり職責を全うするということにならぬと思うので、きちっとしていただきたいということを特に要請しておきたいと思いますが、ほかの問題等もございますから、これだけに時間をとるわけにいきませんので先に行きます。 一つだけちょっと大臣に聞いておきたいんですが、先日のマスコミ報道によりますと、もう税調が間もなく始まります。その中で我々はかねてから随分決議もつけまして要求しておったのですが、医師の事業税の非課税措置を撤廃する、こういう報道を自治省方針としてなさっているのですが、これはやりますか。
○国務大臣(古屋亨君) その問題は私も昨年の党の税調の方に私どもの考えを述べまして、ぜひ新聞、出版の七業種と同時にこの問題を一緒にやりたいということを強く要請しておったのでありますが、党の方からひとつ検討項目にするから今回は待ってもらいたいというような要請もございました事情もありまして提案をいたさなかったのでございますが、そういう意味で私どもは今度の、ことしの税調にはそういう点も強く申し入れをいたすつもりでございます。
○佐藤三吾君 ぜひひとつそこら辺がまた最後にふにゃふにゃにならぬようにですね。 ついでに申しますが、電気税はいかがですか。
○政府委員(土田栄作君) ちょっと担当政府委員がおりませんけれども、電気税の非課税品目の整理合理化については従前どおり努力してまいるというふうに聞いております。ただ、かなり合理化が進んでおりますので、これからはややテンポとしては非常に厳しいものがあると思いますけれども、現下の厳しい財政状況を踏まえて今後も努力してまいるという所存であると承っております。
○佐藤三吾君 いろいろまだ問題ございますが、何か法務省の方からできれば午前中にという要請がございますから、ほかの問題に移って、後ほど時間があれば、またさしていただきます。 法務省来ていますか。 今問題になっております指紋押捺の問題、この点についてお聞きしたいのですが、五月の十四日ですか、政令の改正を行いましたね。しかし、けさの新聞ですか、韓国の今来日しております大臣の発言にもございましたように、これは若干の方法の手直しであって抜本改正にはなってない、こういう厳しい指摘もございまして、二十三日ですか、あさってから高級事務レベルの会議も外務省で予定しておるようでございますが、この問題についてどういう経過、結果になっておるのか。まず御説明いただきたいと思います。
○説明員(黒木忠正君) 外国人登録事務につきましては、御承知のとおりことしが五年ぶりの登録証明書の大量切りかえ年に当たっております。それで、ことしだけで三十七万人、特にこの夏から秋にかけまして二十数万人の外国人が登録証明書の切りかえを行い、その際に指紋を押捺する機会が出てくると、こういう状況にございます。そういった状況のもとで、私どもといたしましてはこの外国人登録事務が円滑に行われるようにということにつきましてかねて配慮しているわけでございますが、昨年韓国の大統領の訪日、その後外国人団体の間からも指紋制度の緩和を求める大変強い声が出てきている、こういった状況を踏まえまして、私どもといたしまして昭和五十七年に外国人登録法の大幅な改正をしたばかりではございますし、にわかに法改正をすることはいかがかとは思われますけれども、今申し上げましたような事情を踏まえて制度上、運用上の問題について検討するという姿勢で今日まで来ておるわけでございます。 ただ、ことしの大量切りかえを前提といたします場合には、法改正というのはいささか準備も不足しておりましてにわかにできない、こういうことであるとすれば、私どもといたしましてできる限りのことといえば、運用面の改善を図るということが必要であるわけでございまして、その運用面の改善策の一つとして、十四日の閣議におきまして、指紋押捺方法を改めるという一つの決定をしたわけでございます。 これは、御承知かと思いますけれども、従来指を百八十度回転させて押すという回転方式を改めまして、普通指印、拇印といいますかを押すときと同じように、指紋を正面から押せば足りると、こういうふうな改め方をしたわけでございます。それからもう一つは、従来黒いインクで指紋を押してもらっているわけですけれども、これが指が汚れるということで不快感を訴えられる向きがあるために、指の汚れない方法、すなわち特殊な紙に無色の液を指につけて押しますと化学反応によって指紋が浮き出てくる、こういう方式も採用しようということにいたしました。これが今度の私どもがやろうと十四日に発表いたしました改善策であるわけでございます。
○佐藤三吾君 大体、改正の中身、運用の方法だということがわかりましたが、今在住外国人が八十四万と言われておりますが、正確な数はどういうことか。国別にはどうなっておるのか。それから、一年以上在住、十六歳以上の登録必要人員はそのうちどのくらいなのか。その中で、本年度、とりわけこの十二月までに月別にどういう人員になっておるのか。できればその中で永住とそうでない者の比率がわかればいただきたい。それから、きょうまでの押捺拒否者の数はどうなっておるのか。また、その中で告発された人たち、裁判中の者はどうなのか。それからもう一つは、自治体でこの改革と廃止の決議がされておりますが、法務省としてはどのぐらいの数が把握されておるのか。これをちょっと説明してくれませんか。
○説明員(黒木忠正君) まず外国人登録数でございますけれども、昨年末現在の登録数、八十四万一千八百三十一という数でございます。国籍別内訳で申しますと、一番多いのが韓国、朝鮮の人たちで六十八万七百六。その次に多いのが中国でございまして六万九千六百八。あとはアメリカが第三位でございますが、米国が二万九千三十七、こういう数字でございます。これらの人たちの中で特に永住資格を持って長く住んでいる人は朝鮮、韓国の人たちでありまして、この六十八万のうちの大半がそういう人たちであろうというふうに思っております。 それから、ことしの夏大量切りかえをいたします外国人の数でございますけれども、先ほど申しましたように、年間三十七万人ぐらいを予定しておりますけれども、特に多いのが七月から十一月ぐらいの間でございまして、七月の切りかえ数が約四万三千、八月が七万二千、九月が九万二千、十日が五万九千、十一日が一万六千と、こういったような数になっておるわけでございます。 それから、これまでに指紋押捺を拒否した人でその後翻意して指紋を押した人は除きます。現に指紋押捺を拒否している人は、昨日現在私どもが報告を受けている数でございますが、二百四十六名ございます。この中で告発が行われている人が十四名、刑事事件ということで裁判係属中の者が七名、それから判決が確定した者一名、こういう状況でございまして、二百四十六名中二百三十二名はいまだ告発が行われていないと、こういう状況でございます。 それから、地方議会で外国人登録法の緩和、改正を求める意見書を提出しました地方議会の数、私どもが把握しております数が七百三十一議会という状況でございます。 それから、告発をしないという自治体の数、お尋ねでございましたでしょうか。
○佐藤三吾君 それも一緒に言ってください。
○説明員(黒木忠正君) 地方自治体の中で、こういう指紋押捺を拒否した人たちについて告発をしないということを言った議会が幾つかあるというふうな報道がなされておりますけれども、私どもの方に具体的な報告として上がってきておりますのは川崎市だけでございまして、その他の市について報道で、そういうことを市長が述べたとか市の当局者が述べたということは報じられておりますけれども、具体的な内容は承知しておりません。新聞などを拾った限りでは、私どもでは十数の市町村でそういう発言が行われているというふうに聞いております。
○佐藤三吾君 これは私が調べたのが四月六日現在で拒否者数が百八十六であったのが、五月二十日、きのう現在で二百四十六名に上っておると、こういうことですが、これは私はやっぱり今五月十四日の閣議決定に伴う政令改正の内容では対応できないのじゃないかと、そういう感じがするのですが、いかがですか。
○説明員(黒木忠正君) 先ほども申し上げましたように、私どもといたしましてこの指紋制度につきましては検討、研究は続けておるわけでございます。ただ、指紋制度が外国人の同一人性を確認するということの上で大変重要な手段となっておりまして、かつて昭和二十年代のことになりますけれども、指紋制度のなかった時代に大変な不正登録が横行した、こういう背景もございまして、私どもとしてこの指紋制度を廃止することについては大変なちゅうちょを感じているわけでございます。 したがいまして、先ほど申しましたように、ことしの夏以降の大量切りかえを前提とした場合には、法改正というのは準備不足もございますし、まだ私どもとして具体的な結論を得る段階に至っておりませんので、法改正は無理であるということになりますと、先ほど申し上げましたように、運用面の改善でできるだけのことをやってみたいと、こういう結果が先ほど申し上げました五月十四日の閣議決定であり、その際にあわせ私どもが採用することを決意した手を汚さない指紋押捺方法ということであるわけでございます。
○佐藤三吾君 もう一つお聞きしますが、外国の事例というのはどうなっておりますか。総数がわかれば総数も欲しいのです。特に、日本は今サミットに参加しておる国ですから、サミット参加国の中の実態がわかれば御報告いただきたいと思うんです。
○説明員(黒木忠正君) 私どもの方で外国における指紋押捺制度がどうなっているかということを調査したことがあるわけでございますが、我が国と法律制度の似ているような国と申しますか、例えばアジア周辺諸国、ヨーロッパ、南北アメリカといったような国を中心に四十九カ国調査をしたわけでございますが、その四十九カ国の中で我が国と同じように外国人から指紋を押してもらっている国が二十四カ国ございました。それから、我が国のように一律に指紋を押させてはいないけれども、必要に応じて外国人から指紋を押させている国、これが九カ国ございます。 先ほど申しましたように、なぜ世界百六十カ国全部調べないのかと、こういう御指摘もあるわけでございますが、これは政治体制とか法律制度の違う国を余り比較しても意味がないということで今のような調査をしたわけでございます。 それで、サミットに参加しておる国といいますのはアメリカでございます。アメリカは、法律の上では永住者と、我が国と同じように一年以上滞在する外国人については指紋を押す、こういう制度になっておりますけれども、現実を調べてみますと永住者からは一〇〇%指紋を押させておりますけれども、一年以上滞在する外国人については一部緩和をしているというような状況でございます。サミット参加国で我が国と同じように一律に指紋を押させている国はアメリカだけでございますが、例えばイギリスのような場合、それから西ドイツのような場合は一律ではございませんけれども、必要に応じて、例えばイギリスの制度で申しますと、本人を特定するために外国人登録する際に写真とそれからいわゆるサイン、署名をさせる。ところが署名もできない人は指紋を押してくださいと、サミット参加国でイギリスがそういう制度でございますし、ヨーロッパの国々では、例えば旅券を待ってない人とか身分がはっきりしない人については指紋を押させるというような制度を採用しているようでございます。
○佐藤三吾君 大体今あなたのお答えのようですね。サミット参加国の実態を調べてみると、西ドイツもフランスもイギリスも、ここはポルトガルとあれを除いてはほとんどサインか旅券とか、そういうもので処理しておって、今あなたおっしゃったように、それがどうしてもできない者についてのみ指紋と、こういう方法をとっているようです。 アメリカの場合でも、一部緩和という表現がございましたが、実際はかなり緩和しておるようです。そういうことを見ると、あなたがおっしゃるように唯一特定の方法という論理は国際的には通用しない、そういうことが言えるのじゃないですか。先進国ほどその点が言えるということを証明しておると私は思うんです。 それから、現実に私は実態から見て、なぜ必要なのかというのがどうしてもわからない。なぜかと言いますと、自治体の現状を見ると、私も自治体におったのですが、実際問題、人物特定というのは、永住者の場合は自治体ではもうほとんど顔見知りです。そういう実態もございますし、ほとんど写真でもう判断が十分できるというのが実務的な私は実態じゃないかと思う。指紋押捺の必要というのはほとんど感じられない。これが今自治体の現場の実態です。そういうことから見て、自治体の七百三十一というのは、私は外国人がいらっしゃる自治体のほとんどでこういう決議がやられておると思うんです。三千三百の中の七百三十一じゃないと私は思うんです。もうほとんどの自治体と言っていいと思うんです、この七百三十一という数字は。こういうことから考えて、なぜそうまでしてこの問題に固執するのか、ここが私はどうしてもわからない。今あなたは二十年前の事例を言っていましたが、ここ十年を見て、この問題で何かトラブルとか事件が起こったことがあるのですか、いかがですか。
○説明員(黒木忠正君) 私、登録課長に着任したのが昨年の四月でございますが、昨年の四月以降、他人の登録証明書を、これは盗んだということですが、譲り受けたのではないかと思うのですけれども、他人の登録証明書を盗みまして、この写真を上手に張りかえて、あたかも自分に発行されたものであるというようなことで行使したのを発見したという例が昨年一件報告されておりますし、それからあとの二件は、これは子供でございまして指紋かないものですからちょっと例として挙げることにはいかがと思いますけれども、密航者が子供が生まれた、ところが子供の登録を届けますと親の密航が発覚してしまうということで、子供の登録がもらえないということで大変に困りまして、たまたまうまいぐあいに他人の登録で余っている登録があるということで、その登録をもらって自分の子供に与えるといったような事件が二件報告されておりまして、数としてはたった三件かということかと思いますけれども、私どもはこれはやはり氷山の一角であろうというふうに見ておりまして、人物の同一人性の確認ということは、人物のそういう人れかわりというようなものはいまだに行われているし、私どもでは必要な制度であるというふうに考えておるわけでございます。
○佐藤三吾君 あなたはなかなか苦しい答弁をなさっているようですが、黒木さんといえばこの道の生き字引じゃないですか。ですから、あなたが一年間の数字を引っ張り出さなきゃならぬというのは非常に苦しいと思うんです。実際問題、二十年代を除いては余りないということですよ、正直言えば。そうでしょう。ですから、指紋が必要なほどないということでしょう。ですから、そこら辺は素直におっしゃった方がいいのじゃないかと思うんです。あなたが一年前なんと言ったって通用しませんよ。法務省の黒木さんといえばこの道じゃベテランなんだからね。 そこで今、韓国なり在日韓国の青年会の皆さんが再入国を求めて、きのうのテレビでは、法務省に拒否されて、いわゆる拒否宣言をしたということだけで拒否されて座り込んでおるというような報道があったのですが、それはどうなりましたか。
○説明員(黒木忠正君) ちょっと再入国許可は所管じゃございませんで、私ども入国管理局ではあるのですけれども登録課の所管じゃございませんので、お答えするのはいかがと思いますけれども、ほかに来ておりませんので、私の知る限りで御説明したいと思いますが、現在、指紋押捺を拒否した人につきましては原則として再入国の許可は出さないという方針で臨んでおります。 それから、現に拒否していなくても公の場で自分は拒否するのだということを宣言した人につきましては、そういった人が再入国の許可の申請に来ました際にその本人の意思を確認する。そして、報じられたことが間違いであるという言い方はおかしいのですけれども、必ずしもそうでない、自分は法律に従って指紋を押すつもりである、こういうことであれば再入国許可を出しますし、依然として法律に違反してでも自分は押捺をしないのだという人については、その時点で改めて慎重な審査をして許否を決めようという方針のようでございます。ただ、具体的にと申しますと、先ほど申しましたように、ちょっと所管じゃございませんので明快にはお答えできないという次第でございます。
○佐藤三吾君 いや、きょうわざわざ私は入管局長に来るように言ったのだけれども、黒木さんがおるというから、当面の担当課長だというから、それならこの人は生き字引だから、あなたの方がよかろうということでわざわざお願いしたような次第なんですね。それはしかし黒木さん、どうですか、拒否したということについて再入国云々ということは、あなたの法務省の立場からいってわからぬことはない。しかし、拒否宣言をしたということまでその累を及ぼすというのは、これは何か法律的な裏づけがあるのですか、いかがですか。
○説明員(黒木忠正君) 先ほど申しましたように、拒否宣言をしたから直ちに再入国を許可しないとことはやっていないはずでございまして、一応本人に、公の場でと申しますか、ほかでそういうことを言ったことがあるかどうか、現在もその気持ちに変わりがあるのかないのかと。結局、私どもといたしましては、法律を守って行動してくれる人につきましては再入国許可を出すことはやぶさかじゃないわけでございますから、依然として法違反をやる覚悟である、こういうことまではっきりおっしゃる方に対しては再入国許可を出すことについて慎重に検討したい、こういう姿勢でございます。
○佐藤三吾君 それはやり過ぎですよ。泥棒していないのに泥棒することを宣言したらいきなり逮捕するのと同じことだ。そんなやり過ぎはやっぱり僕はやめた方がいいと思うのだ。まあ、あなたがその直接責任者じゃないから、ここではっきりそこら辺ができぬと思うのですけれども、そんなやり過ぎをするものじゃないですよ。だから、やっぱりこれは恐らく国際問題にもなってくる性格を帯びていますから、今私はこの問題わざわざこの委員会で取り上げたのですけれども、そこら辺はもう少し神経質というか、国際感覚でもって対応してもらわぬとえらいことに私はなるような感じがするんです。 きのう、ちょうど散髪に行ったところ、隣に法務大臣が一緒でおりましたから、どうなんだと言ったら、いや困っておるのだと、こう言っておる。どうも法務省よりもむしろ何かほかのところがこの問題についてしつこく言いおるのじゃないですか。法務省としてはほとほと困り果てたというのが今の心境じゃないですか。どうですか。余りそういう点にこだわると次々に派生を私はするような気もしますから、ここら辺はひとつ、もし答弁できればですけれども、答弁できなきゃ結構なんですが、ほかのところ、例えば警察とかそういうところにこの問題のネックがあるのじゃないかというような感じがするのですが、その点いかがですか。
○説明員(黒木忠正君) 私ども外国人登録というものは、現在外国人にかかわる我が国の唯一の公簿といいますか、公の記録である、こういう性格のものでございまして、これは非常に各方面で広く活用されているわけです。学校に入る場合だとか年金をもらう場合とか、その他福祉、それから税金の場合だとか、それからある面では外国人登録記録につきましては犯罪捜査というようなところでも使われているということは事実でございます。したがいまして、そういった外国人登録記録、各方面で使われておりますので、私どもこの外国人登録の改正につきましてはやはり関係省庁の御意見も聞いていくということは手続としては当然のことでございまして、その中の指紋制度につきましても、制度の必要性その他につきましては、私どもも関係省庁とも御相談しながら今日まできているという事情でございます。 ただ、その関係省庁の中でどういう御意見が過去にあったのか、現在あるのかというようなこと、これは各省それぞれのお立場からの必要性を述べられておるわけでございまして、これについてどの省がどう言っておりますということをちょっと申し上げるのもいかがかと思うのですけれども、ただこの登録法と申しますのは私どもの所管している法律でございますので、主体性と申しますか、これは私どもが持っている、ほかの省の御意見は参考までにいろいろ参酌はいたしますけれども、主体性は私ども持っているというふうに御理解いただきたいと思います。
○佐藤三吾君 ちょっと大臣が席を外していましたから聞かなかったのですが、大臣、この問題についてあなたは五月十四日の閣議後の記者会見で、国家公安委員長という立場で行ったようですが、その中で北朝鮮の密入国者が日本を舞台に韓国をひっかき回すから必要だと、こういう発言が報道されておるのですけれども、これは事実ですか。同時に、そういう認識であなたはこの問題をとらえておるんですか、どうなんですか。
○国務大臣(古屋亨君) 私は、北鮮からの密入国、そういう者が日本へ入ってくる例は警察の方から聞いておりますので、一つの方向としてそういうこともありますということを申しただけでございまして、私はその閣議の席におきましては、こういうものの取り締まりにつきましては警察としては柔軟なしかも民族、風俗、そういうことをよく考えて取り締まりの徹底を期さなきゃならぬ、だから、例えばよく言われますように、おふろへ行くときに登録証を持っていないで外国人、朝鮮の方がおふろへ行く、銭湯へ行く場合に登録証を持っていなかったということで問題になったり、あるいはまた交通の検問のときに登録証を持っておるか、普通の免許証を見せても外国人ということが書いてありますから、しつっこくそれで聞く、そういう非常識な取り締まりはいたしません、こういうことを申し上げたのでございます。
○佐藤三吾君 北朝鮮の密入国者が日本を舞台に韓国をひっかき回すというような事例が、これが最大の目的でというふうにではないんでしょう。そんなまた事実があるんですか。警察庁、どうなんです。
○政府委員(中山好雄君) 担当の政府委員が出てまいっておりませんので、お答えを差し控えさしていただき、後日御説明をさしていただきたいと思います。
○佐藤三吾君 大臣、あなたは国家公安委員長であると同時に自治大臣でもあるわけです。今言うように七百三十一の自治体がこの改革とそして廃止を求めて意見書を出してきておる。そして、さっき言ったように、自治体の実態を見ますと、押捺の特定確認の方法を見ますと、窓口でやっておりますが、ほとんど押捺は意味がないんですよ。 今言うように、特に六十八万という永住者の皆さんはほとんど全部と言っていいぐらいに顔見知りですよ、自治体では。同時にまた、顔は写真でほとんど判断できるという仕組みでやられておるわけです。そういう点から見ると、あなたのこういう発言というのは、これは私は非常に不見識じゃないかと思う。自治大臣としてこういう発言というのは、私はまさに不見識と言う以外にないんじゃないかと思う。あなた自身のところに、自治省にも意見書や決議文が同じように寄せられておると思うんです。あなたもそれを見ておるはず。もっとこの問題について法務省に物を言うとすれば、実態からいってこれは廃止をした方がいいということをあなたの口からきちっとやっぱり言うべきじゃないか、自治体の要望を担って。そういうふうに思うんですけれども、あなたの認識なり見解いかがですか。
○国務大臣(古屋亨君) 自治省としましては、各役場あるいは現場で混乱が生じないようにもちろん願っておるわけでございまして、外国人登録法の事務は、これは法務省の所管でありまして、法務省の機関委任事務として市町村でやっていることは先生御承知のとおりであります。したがいまして、法務省において適切な措置がとられることを私どもは期待しておりまして、そういうような事例につきましてはぜひ混乱がないように私どもは期待しており、そういう措置が法務省でとられることを期待しておるというような考え方でございます。
○佐藤三吾君 確かに法務省の所管です。しかし、現場はこれは全部自治体がやっておるわけです。法務局がやっておるわけじゃない。その現場の皆さんが、七百三十ほとんどの関係自治体が全部これはやっぱり廃止をしてもらいたい、まかり間違えば、その背景としてはこの事務を返上したいという気持ちが私はあると思うんですよ、そこまで法務省が堅持するなら。こういう気持ちを訴えて、わざわざ議会を含めて意見書として決議をして送ってきておると私は思うんです。その所管大臣として自治大臣はこれにどう対応するのか、ここが今問われておるんですよ。いかがですか。
○国務大臣(古屋亨君) やはりこれは法務省が所管でございますので、指紋の問題につきましては、法務省の意見に反して私どもがどうしろということはちょっとなかなか先生御承知のように難しい問題だと考えております。でございますので、法務省が現場で混乱が起こらないように指導していくということを私ども望んでおりますと、こういうことを申し上げたわけでございます。
○佐藤三吾君 私は、法務省が所管ということは認めておるんです。しかし、残念ながらこの事務は地方自治体なんです。現場は法務局じゃない、自治体なんです。その自治体がほとほと困り果てておるわけです。実態にも合ってない、こう言っておる。だから意見書として、それを議会も認めて、改革と廃止を求めてほとんどの自治体が出してきておるわけです。だから、その背景は何かといえば、そういうことにもかかわらず聞き入れてくれぬならこの事務は返上しましょうということだって起こるかもしれません。そこまで来ておるんですよ。 しかも、さっきお話しがございましたように、この七月からずっと十二月まで約二十六万から二十七万の押捺問題の事態が起こるわけです。どのようなトラブルが起こるかわからぬ。その意味では、自治体の皆さんは私は本当に今せっぱ詰まった心境にあると私は思うんです。それを受けて自治大臣としてどうするのかと聞いているわけです。所管が法務省であることは知っていますよ。それを自治大臣としてどういう認識を持ってこの問題に対処しようとするのか、そこを聞いておるのだから、きちっと答えなさいよ。
○国務大臣(古屋亨君) これは法務省の機関委任事務ということがはっきり決まってあるわけでございますので、地方の状況につきましては法務省がやはりそういうような混乱がないように指導されることが当然だと考えておりまして、そういう点について地域の混乱があれば、こういうふうになりました、こういうことがありますということを法務省に連絡する、お知らせするというのが私どもの立場ではないかと思っております。
○佐藤三吾君 だから私は言っておるんです。そういう立場にあるあなたなんですから、そのあなたが国家公安委員長という名でこういう発言を新聞記者の前でやるということ自体が極めて不見識だ、この事態の中では。やはり自治大臣という立場もあるわけですから、きちっとそこら辺は対応してもらわなければ困る。ひとつそういうことで、あなたの答弁は私の質問の答弁になってないので、私はこういう事態になっておるから、自治体の現状からへたをすると機関委任事務の返上ということもあり得ると思っています。そこまでせっぱ詰まっておりますよと、こう言っておるわけです。ですから、これに対して自治大臣としてどう対応するのか、ここが聞きたいんです。しかし、あなたはどうしてもこれをおっしゃらぬ。言えますか、その問題については。そこだけ答えてください。
○国務大臣(古屋亨君) ただ、指紋の問題につきましては、先生のお話の意向はわかっています。わかっていますが、これは法務省の所管で、法務大臣が国会でいろいろ言っておりますから、私がそれに対して無言ということは不適当ではないという考え方で、そう言うと先生は、逃げているんじゃないか、こういうようなおしかりでございますが、決して逃げてはおりませんで、そういう実情は私もわかって、そういうことがないように法務省で措置していただく、機関委任事務の法律が改正になれば別問題でございますが。極めて役人的な答弁かもしれませんが、そういうことはひとつ御了承いただくようにお願いいたします。
○佐藤三吾君 それは外務大臣だって所管じゃありませんよ。しかし閣議で、それはもっと何とかならないかと、こういうことを発言して法務大臣とやりとりやっています。あなたはそのとき一つも言ってない。言ったのは何かといえば、その済んだ後で北朝鮮の密入国者を云々と、むしろあおり唆すことを言っている。そういうことは、これは大臣、深刻にとらえていただきたいということを私は強く求めておきたいと思うんです。 黒木さん、あなたの立場で今ここではっきり答えることはできぬと思うけれども、もう一つ私がこの問題でわからぬのは定住者の皆さんです。定住者は外国人登録ということでは律し切れない過去の経緯があるのじゃないですか。かつては日本人であった。しかも本人たちの意思じゃなくて強制的に、そのために敗戦と同時に国籍移動したという経緯があるんでしょう。本人たちが求めて日本に来たわけじゃない、強制的に国の権力で日本に定住させられた。しかも、その二世、三世は何の罪があるんですか。そこまで指紋を押さなきゃ人物確定できぬのだと、その根拠はありますか。だれが考えたってそんなばかなことはないはずです。あなたが一番よくそのことはわかっておるはずだ。この点は、私は断じて認めるわけにいかぬのです。即刻この問題については、少なくとも最低限定住者については、私はむしろ国家は罪の意識を持つべきだと思う。そうして、やはりこたえるべきだと思うんです。あなたはここですぱっとこれに対する答えはできないと思うけれども、あなたは長年この問題三十数年にわたってやってきておるわけだからわかると思うんですが、あなたの個人的な感想でもいいです。いかがですか。
○説明員(黒木忠正君) たまたま今指紋押捺問題ということで、在日韓国人、特に今先生御指摘の定住者の処遇問題ということが大変問題になっているわけでございますが、現在の外国人管理と申しますか、法制のもとにおきましては、日本人と外国人という違いを設けるとすればどうしても国籍による取り扱いの差異を設けるということが選択されている方法であるわけです。ただ、そういう定住している外国人の処遇問題というのは、単に指紋ということだけではなくて、もっと国政全般の面でいろいろ考えなければならない点はあるだろうというふうには思っておりますけれども、これにつきましては国民各層でもっと深い議論をしていただいた上で、やはり最終的にそういう定住外国人の処遇について我が国がどういうふうな方針で臨むかということは、もう少し幅広い議論をしていただいた上で最終的に決まってくるのではないか。これは私の全く個人的な感想になるわけですけれども、指紋問題もそういった意味でそういう長期滞在している外国人の処遇問題というものの中で解決されていくべきものではないだろうか、こういうふうに考えます。
○佐藤三吾君 黒木さんとしてはそこら辺が限度だと思うんです。これは私は、やっぱり大臣が所管省じゃないからというようなそんな役人の言葉じゃなくて、政治家としてあなたに聞いておきたいんです。いいですか。もう私がここで言うまでもないように、この定住者六十八万というのは本人の意思で日本に来たのじゃないんですよ。国家の権力の中で強制的に連れてこられたんでしょう。定住させられたんでしょう。そういう意味では、もっと日本国としては逆に罪の意識を持つべきだと思うんですよ。しかも、その二世、三世まで押捺をしろという、こういうことがあなたは政治家としてよろしいと思いますか。人道的な見地というよりもそういう歴史的な経過を考えた場合に、これは私は、所管省とかいうことじゃなくて、政治家として、国務大臣としてきちっと言うべきだと思うんです。いかがですか。
○国務大臣(古屋亨君) 先生にお答えする前に、私はあおり唆すようなことは絶対にしておりませんので、そのことはひとつ私の立場上御了承をいただきたいと思っております。 私が閣議のときに発言しましたのは、警察の取り締まりについて非常識な取り締まりをするようなことはないようにということを私申し上げたのであります。 それから、今の先生のお話の、日本におる齢国人のうちのいわゆる永住居住者につきまして国務大臣としてどういうふうに考えるかという問題でございまして、私は、そういうようなおじいちゃん時代から日本におった人については、何らかそういう区別の方法があれば、そういう方々は特別に見てあげた方がいいのじゃないだろうか、そういう気持ちは持っておるわけでございます。ただ、法律上の問題として外国人を同一に日本の主権の立場で扱う、そのために外国人の管理の一環として、今御批判出ておる指紋をとっておるということでございますが、昔から日本におる人、そういう人については、私はやはり何らかの措置がとられることが望ましいのじゃないだろうかという考え方でございまして、それについては別に指紋を固守しているわけじゃありませんし、法律上どういうふうに考えるべきか、これはぜひ法務省でいろいろ考えておられると思いますが、そういうことに私国務大臣として、永住しておる方に対してはそういう措置を考えることについては反対するものではございません。
○佐藤三吾君 時間がございませんからこれ以上の議論はまた後に譲りますが、この問題は私は法務省のいわゆる運用の改正で片づく問題じゃないと見ております。法務省も、今こういう状態だから立場上いろいろ言っておりますけれども、恐らく根本的なこの問題の処理というものは考えておられるだろうと思うんです。思うけれども、それがなかなか口に言えないというのが真情じゃないかと私は思う。しかし、国務大臣、その根っこにあるものには、これは今度は警察の審議のときにまた詳しく聞きたいと思いますが、どうも私は警察がこの問題について執着を持っておるような感じがしてならぬわけです。 これは私の類推が間違いかどうかわかりませんけれども、そういうことから見ますと、その担当は国家公安委員長であるあなたである。同時に、あなたはやっぱり、今御発言にございましたように、国務大臣としてのこういう立場からの御意見もございました。やはりだれが考えても非常識なものは非常識なんですよ。それから、実態から見ても、この問題は実務的には地方自治体としては余り必要ないんです。そういう実態をひとつぜひ調べてもらって、国務大臣という立場からでも結構ですから、これから七月、八月、九月という大量な時期を迎えておるわけですから、早急にひとつあなたの先ほどの御意見を閣議や法務大臣や、それから外務大臣との連携とかいろいろ含めて、第一には地方自治体に混乱を来さないということを基本に、第二にはそういう人道的な立場から考えても、当然これは永住者については二世、三世を含めて除外すべきであるとかいろいろな意見があるでしょうが、本人たちが納得できる問題解決、この努力を私は決意を持ってやっていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○国務大臣(古屋亨君) 私は、率直に申しまして、この二月まで自民党の日韓議員連盟で、民社の方も入っておられますが、在日韓国人問題特別委員会委員長として、待遇とか就職とかそういう問題をあわせてやっておったのです。だから、いろいろの御意見もあるわけでございますが、先生のおっしゃった内容についてはよく知っております。でございますので、今のような御意見もあったことも法務大臣によく連絡いたします。
○佐藤三吾君 もうそれなら私はここで声を大きくして言うことはなかったんです。しかし今までは、あなたはあおり唆すことはしていないと言うけれども、それに類するような、またそういうふうに誤解されかねぬような行動しか私には見えなかったが、そこまであなたがこの問題について精通しておるなら、これは結構なことです。ぜひひとつそこら辺を含めて早期に問題解決のために御努力をお願いしておきたいし、とりわけ今私が聞きましたように、青年会の皆さんが宣言しただけで再入国を認めるとか認めないとか、そんなくだらない議論は、電話一本でいいから法務大臣にして、国際問題を起こさないようにひとつ国務大臣としても努力をお願いしておきたいと思います。 時間の関係もございますから次に移りますが、消防問題で、総理府来ていますか。 来月ILOの総会が開かれますね。もう既に代表団の皆さんはILOに向かっているわけですが、昨年の七十回の総会で条約勧告適用委員会の専門委員会ですか、ここでこの種の労働者の団結権の審議がすべての関係者の参加の中で行われることを希望するという報告が出されております。そして、これに基づいて来年の、いわゆることしですね、委員会には懸案解決のため積極的進展が記録できるよう希望する、こういう報告が採択されております。 そこでお聞きするのですが、この消防問題についてこの一年間どのように進展をしてきたのか。これは、公務員問題連絡会議、ここに対するILOの報告ですが、再三政府のILOに対する報告書も見せていただきましたが、なかなか私は一つも進展していないような感じもするのですけれども、ここら辺いかがですか。
○説明員(小島迪彦君) 公務員問題連絡会議の主宰をいたしておりますが総務庁人事局でございます。お答え申し上げますが、昨年からその連絡会議がどうしたかということですが、昨年、先生御指摘のようなそういう考え方が示されておりますが、昨年からと申しますか、その前から関係者の意見をずっと聞いておりまして、労働団体あるいは地方の関係団体から聞いておりまして、いろいろ検討しておった後、その検討結果といたしまして、直接消防職員の個人から意見を聞こうということで、ことしの初めから意見を聞くようにいたしております。全国的に地域バランス等を配慮いたしまして聞くということで始めておりまして、その一部につきましてILOに、それからその前に関係団体から聞いた意見等も踏まえましてILOの方に報告しております。
○佐藤三吾君 そういう報告をなさったわけですか。
○説明員(小島迪彦君) ILOの適用専門家委員会の方に報告はそのようにいたしております。そのような関係団体の意見、それから個々の消防職員からのヒアリングの結果、その内容を入れまして報告をしております。
○佐藤三吾君 その関係団体から聞いた内容を後で聞かしていただきたいのですが、日程的に見ると、五十七年から五十九年は何もやっていませんね。それはどういうことです。
○説明員(小島迪彦君) 聞きましたのは、五十四年ぐらいから五十六年いっぱいにかけまして関係団体いろいろ聞いたのですが、その後の取りまとめ、それから後関係省庁からいろいろな意見の交換、そういうことをやっております。 この公務員問題連絡会議と申しますのは、消防の問題と、それからそのほか第三次公務員制度審議会からなお引き続き検討するようにと言われました非現業公務員の交渉不調の場合の紛争調整の問題、それから刑事罰の問題、これをひっくるめましてやっておりまして、この三問題一括してやっておりますが、関係団体聞きました後のいろいろな整理等をやりまして、それから後、今後どうしたらいいか、それからもう一つは、ILOでいろいろ検討されておりますので、ILOの検討の状況等を吟味しながら議論しまして、そして個々の消防職員からも意見を聞いた方がいいじゃないかということで、今回そういうふうな方に参っておるわけでございます。
○佐藤三吾君 あなたが提出したあれを見ると、五十四年十月、五十五年五月、五十六年五月、それから五十五年一月十七日、五十五年一月と、いわゆる五十五年と五十六年には公務員共闘や官公労組、それから自治労、全国消防長会、全国知事会、全国市長会、町村長会、それぞれ意見聴取をしています。ところが、それからぷっつり切れちゃって、五十七年、八年、九年は何もなくて、六十年、今年の一月二十三日に消防職員から意見を聞いたと、こういうふうな報告になっておるんですが、違いますか。
○説明員(小島迪彦君) 意見を聴取いたしましたのは先生の御指摘のとおりの日程でございます。ただ、意見を聞きました後、いろいろそれぞれの所管省庁からの事情説明あるいは中でのいろいろな議論をしてまいっております。ですから、意見聴取いたしました日程はそういうことでございますが、その後、五十七年、五十八年、五十九年といろいろ議論はいたしております。
○佐藤三吾君 それなら聞きますが、公務員問題連絡会議、公務員問題連絡会議局長会議、公務員問題連絡会議課長会議、この三つありますね。この三つがそれぞれ何回やったのか言ってください。何年何月、何回やったのか、ずっと言ってください。
○説明員(小島迪彦君) 一番上のクラスの次官レベルの会議ですが、それは合計十二回やっておりますが、やりましたのは四十八年から五十一年にかけまして十二回やっております。
○佐藤三吾君 それ以後はやってない。
○説明員(小島迪彦君) はい。 それから、局長会議は四十八年から五十年にかけまして五回やっております。それから、課長会議ですが、これは四十八年から六十年まで七十六回やっております。 それで、当初次官クラス、局長クラス、いろいろあったのですが、こうなりましたのは、問題がかなり技術的な話になってまいりましたので、下のクラスの方が適当であろうということでやっておりまして、これが煮詰まりましたら、また上の会議をやるという日程になっております。
○佐藤三吾君 そうすると、去年のILOのいわゆる希望するという報告をいただいて、この一年間にILOが懸案解決の積極的進展が記録できるよう希望するという報告をこの来月の総会に出してくれと、こういう決議がございますね。その一年間には何を何回やったのですか、言ってください。
○説明員(小島迪彦君) 昨年の総会以降は四回やっております。課長クラスの会議を四回やっております。
○佐藤三吾君 課長を四回。局長は。
○説明員(小島迪彦君) 課長クラスだけです。
○佐藤三吾君 結果的に、事務連絡会議を課長でやった。いわゆるILOが求めておる公務員問題連絡会議での議論はないということですね。いわゆる次官級クラスの会議というのはないということです。そうでしょう。局長会議もないということ、これが果たしてILOに対する誠意ある回答になりますか。あなた自身が良識的に考えてそういうことになりますか。ILO各国の皆さんが集まってこれだけ随分議論やって、そうして日本政府にそれを求めておる。それに対して課長会議四回ほどやってお茶を濁して、やったということ言えますか。どうです。
○説明員(小島迪彦君) 私どもは、次官会議からずっとございますが、その会議から委任されまして、技術的な面が非常に多いものですから私どもがやっておるということで、もちろんここで決まりましたら、また正規に上に上げていくということにいたしたいと思います。そういうことで、決して課長会議だけでサボっているということには言えないのじゃないかと私は思います。
○佐藤三吾君 ILOが求めてきておるのは、日本政府も参画して、そしてこの問題を日本政府は誠意を持って検討しますと。政府がで、課長ではないんですよ。それを期待して毎年毎年こういう決議をしておるわけでしょう。ところが、今聞いてみると、いわゆる一番採択の中心になる次官会議、次官で構成する連絡会議は五十一年以来一回もやられてない。それから、それを支える局長会議、いわゆる連絡会議局長会議、これもやられてない。これほどの不誠実な態度というのはありますか。これは、私は国際信義に反すると思いますよ、この実態がILOに報告されたら。各国政府が出席して、この専門家委員会などは前の日本の最高裁長官の横田さんなどが入っているクラスです。そして、真剣に議論して、日本政府もそれにこたえるということを表明して、ILOは毎年毎年それの報告を求めておる。こういう実態を聞いたら、これは世界各国の労働側だけじゃなくて、政府側代表もあきれ返るですよ。こんな不誠実なことで問題が進展するはずないじゃないですか。どうですか。これは国務大臣という立場から聞きましょう。大臣は自治大臣でもありますが、国務大臣という立場を含めて聞きましょう。これはどういうことです。
○国務大臣(古屋亨君) 率直に言って、私も最近の経過は聞いておりませんし、そういうことを申し上げては非常に恐縮でございますが、本当に自分の方の仕事に追われておりまして、そういうことまで、ちょっと申しわけない答弁でございますが、率直な気持ちはそういうところでございまして、先生のお気持ちはわかっておりますが、そういうことで、私もこの問題は政府当局においてやはり早急に開始すべき問題だというふうに考えております。
○佐藤三吾君 これは、連絡会議には自治省の事務次官が入っておる。局長会議には行政局長がおる。これはあなたの所管事項ですよ。私の仕事が忙しくてわからぬ、そんなあほな言い方がありますか。あなた、もっと責任持った態度をとってもらわな困るじゃないですか。 そこで、この問題の経過がそういうことですから、私はやっぱり大臣としても責任を持って議論してくれなきゃ困ると思うんです。きょうは言っていませんけれども、総務庁の方のお話を間きますと、一番所管の大臣が真剣になってもらえないからなかなか審議が進まぬという不満があるのです。私のところは連絡会議でお世話しておるだけであって、一番主管大臣が真剣にならなければこの問題は解決しないということを言いたいのでしょうが、そんなことは、ここでは大臣が横にいるからなかなか言いづらいだろうけれども、腹の中はそうありますよ。その所管大臣が、私の仕事に入っておりませんなどという議論というのは言語道断です。大臣、今後の決意があるならいただきましよう。
○国務大臣(古屋亨君) 余り率直に申し上げたもので、先生からおしかりを得て申しわけありません。 私も、この問題は重要性をよく知っておりますので、後藤田総務庁長官と十分連絡いたしまして、ひとつまともに研究をいたして勉強さしていただきます。
○佐藤三吾君 そこで大臣、真剣に検討するということだから聞きますが、ガボンという国はどこにありますか、教えてください。
○国務大臣(古屋亨君) よく知りませんが、名前から聞くとアフリカじゃないでしょうか。
○佐藤三吾君 小島さん、アフリカですか、どうなんです。
○説明員(小島迪彦君) アフリカです。
○佐藤三吾君 消防に団結権のない国はガボンと日本とスーダンです。この三つの国しかないのです。大臣、どこが共通点でありますか。ガボンとスーダンというのは経済大国ですか。あなたがわからぬぐらいな国でしょう。侮辱する意味じゃございませんよ。あとは全部消防に団結権があるわけです。これは、警察でも既に西ドイツとかイギリスとかフランス、オーストリア、ベルギー、オランダ、こういった二十一カ国は全部団結権がある。軍隊もそうです。西ドイツ、イギリス、フランス、オーストリア、デンマーク、アイルランド、ノルウェー、スウェーデン、全部団結権がある。国際的なリーダーシップをとるとか中曽根さんは言っています。そうして、先進国の一員でもある、さらにサミットの一員でもある、そういうあなたの所管の日本の消防行政がこういう実態にある。恥ずかしいと思いませんか。 これは大臣、せっかく決意をいただいたのだから、これは本当に先進国並みなら先進国並みで結構、やっぱり国際的にもうそろそろ結論を出していかなきゃならぬ時期に来ておるのですよ。なぜかというと、この問題が日本で議論になってからもう二十年たつ。そして、今言う公務員連絡会議で日本政府は責任を持って議論すると国際的に約束したこの会議でもう十一年たつ。そして今なおさっきの報告の実態のていたらくでしょう。しかも、総務庁に聞くと、それは主管大臣の熱意がないと、こう言っているわけだ。あなたはせっかく決意したのなら、ここら辺を含めてきちっとしてください。熱意を込めて決意を出してください。
○国務大臣(古屋亨君) 私も大いに勉強しなきゃならぬと思います。私も、実は総理府の副長官をしているときに人事局ができましたので、もう二十年前にそういう問題があったことは覚えておりますが、いろいろの経過を聞きながら、またILOでいろいろ言っていることも検討いたしますが、やはり日本の国として警察あるいは消防についていろんな立場がありますから、そういう意味でその結論が出ているのではなかろうかと、私はそういうように考えておりますので、そういう点は十分これからも検討をしてまいります。
○佐藤三吾君 もう時間が来ましたから休憩に入りますが、所管大臣としてあなたがそういう感覚じゃ困るんです。 あなたは、さっき指紋押捺のときには法務大臣、法務大臣と、こう言っておったでしょう。その今言われるのはあなたが主管大臣ですよ。だから、あなたがもっと明確にやっぱり国際的な視野に立って決意をいただかなきゃ、どこの大臣があれします。あなたが閥議をリードしなきゃいかぬ、その役割でしょう。しっかりしてくださいよ。そこら辺はあなたも総理府におって経験を持っておるというのなら、なおさらのことじゃないですか。そういうことを聞くと、あなたは非常に決意はするけれども、裏は腹黒い男だなというように思わざるを得ませんよ。そうでないなら、きちっとしてくださいよ、もう一遍。
○国務大臣(古屋亨君) いろいろ御叱正やら御批判をいただきまして申しわけありませんが、やはり私は、日本の消防という立場を考えてこの問題を検討していかなければならないということでございますので、しばらく私にこの検討の機会、時間を与えていただきたいと思っております。
○委員長(金丸三郎君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。 正午休憩 ─────・───── 午後一時二分開会
○委員長(金丸三郎君) 地方行政委員会を再開いたします。 午前に引き続き、質疑を行います。
○佐藤三吾君 労働時間の問題を中心にやりたいと思うんですが、まず消防庁にお聞きします。 消防職員の勤務形態、労働時間、これを見ますと、ほとんどが二部制になっています。この実態をまず説明いただきたいと思うんですが、二部制の態様なり各県別の分布がわかればぜひお願いしたい。その結果、勤務時間がどういうふうになっているかを含めて御報告いただきたいと思うわけです。
○政府委員(関根則之君) 消防職員の勤務形態については、職務の特殊性に応じまして、いろいろその地域の実情等によって組み方を変えているわけでございますが、一般的にはやはり交代制の勤務というのが通常でございます。その交代制動務の中に、大きく分けまして、二部制による交代勤務をとっておりますところと三部制の交代勤務にしているところとがあるわけでございます。二部制というのは、一言で言いますと、二十四時間当直の日がございまして、その次の日は丸々お休みにする、それを繰り返していくやり方でございますし、三部制の場合には当直、非番、その次に日勤というのをかませましてやっておるというふうに御理解をいただきたいと思いますが、その採用の割合でございますけれども、二部制を採用しております本部が八百六十八本部でございまして約九四%、三部制を採用しております本部が五十九本部で約六%という形で、大部分の交代勤務制は大体二都制で行われておるということでございます。 勤務時間につきましては、御承知のとおり、かつては過労働時間六十時間という制限の中でやっておりましたけれども、昭和五十八年度だったと思いますが、一般の労働者と同じように週四十八時間という原則の中で消防職員につきましても処理がなされておりまして、昭和五十九年四月一日現在の制度上の勤務時間につきましては、四十二時間未満の市町村が七十八、四十二時間以上四十四時間未満が百四十三、四十四時間以上四十六時間未満が百二市町村、四十六時間以上四十八時間以下が百七十一市町村、こういう状況になっております。
○佐藤三吾君 勤務時間の分が、今あなた四十四時間以上四十六時間未満というのが百二と言ったけれども、百三でしょう。数字が違うのですが、いずれにしても今あなたが勤務時間で読み上げた単位消防本部を見ると四百九十五しかない。先ほどあなたが二部制、三部制と言ったのを見ると九百二十七ですか。したがって、これは一部事務組合がこの今の勤務時間の中に入ってないのじゃないかと思うんです。いかがですか。
○政府委員(関根則之君) 一部事務組合で消防を実施をしているところが消防の場合には非常に多いわけでございますけれども、統一的にとります勤務時間の統計におきましては一部事務組合を除外して数字をはじいておりますので、先ほど申し上げました数字の中にも一部事務組合関係は入っていないわけでございます。 なお、御指摘のございました百二市町村と申し上げましたのは、百三市町村の方が正確でございます。先生の御指摘のとおりでございます。
○佐藤三吾君 ですから、勤務時間で今あなたが回答した内容は、四十二時間未満が七十八、四十二時間以上四十四時間未満が百四十三、四十四時間以上四十六時間未満が百三、四十六時間以上四十八時間以下が百七十一、計四百九十五、これは単位消防のことですね。そうですね。そうなると、一部事務組合の四百三十三の勤務時間はどういうことなんですか。
○政府委員(関根則之君) 従来から一部義務組合の勤務時間につきましては調査をこういう形でいたしておりませんので、数字がございません。
○佐藤三吾君 ないのじゃなくて、実態はいわゆる四十八時間を超えておるんでしょう。いわゆる特例措置が五十八年三月三十一日までに解消になりましたね。基準法の規則の二十九条が削除になった。一日十時間、一週六十時間の範囲という特例がなくなった。そのなくなったにもかかわらず、一部事務組合では存在しておるということじゃないですか。
○政府委員(関根則之君) 御指摘がございましたように、法律の制度の改正によりまして、一過四十八時間以内で消防職員につきましても労働時間制限があるわけでございますので、それに従って勤務時間を組むように私どもの方でも指導をいたしているところでございまして、現時点におきまして四十八時間を上回って勤務時間を設定している、そういう団体は聞いていないわけでございます。
○佐藤三吾君 それでは、聞いてないなら一部事務組合の実態を報告してください。
○政府委員(関根則之君) 各地方団体ごとに悉皆の勤務時間の一斉調査というものを一部事務組合についてやっていないわけでございますけれども、勤務時間の組み方についての指導というのは、私ども県を通じまして、きちんと法律の規定に従って処理をするように御指導を申し上げているところでございますので、従来から、そういう形になりまして以降、四十八時間を超えた勤務形態で組んでいるというようなところについてのそういう例を聞いていないということを申し上げているわけでございまして、それがあるからといって、すべての数字が調査結果としてきれいに整備されてあるということにはならないわけでございます。
○佐藤三吾君 いいですか、この法改正がなされたのは五十六生の四月です。そうして、労働省労働基準局長から消防庁次長あてに通知が出たのが五十六年三月三十一日基発第百八十八号の二で出ています。それをおたくが受けて、五十六年四月十四日消防沼第六十七号で各部道府県消防主管部長あてに通知を出していますね。その際に、おたくは通達の中で五十八年四月一日までの二年間の猶予期間があるということを書いていますね。したがって、これを実施をしてもらいたいと。今は昭和六十年度ですよ。わずか九百二十八の、しかも一部事務組合四百三十三、四年間かかってこれがわからぬのですか。そんなに消防庁というところは非能率なところですか。どうなの。
○政府委員(関根則之君) 御指摘のございましたような通知を私どもは県を通じまして出しまして指導をいたしているところでございますが、先ほどから申し上げておりますように、一部事務組合の消防職員の勤務時間につきましての正確な統計調査というものを実施しておりませんので、そういう数字が申し上げられないということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○佐藤三吾君 労働省、この五十六年三日三十一日に出した通達というのはこんないいかげんなものでいいのですか。ちゃんと通達の中に書いてありますように「今回の改正の趣旨及び経緯、改正の内容について十分御理解の上、地方公共団体等に対し、これらの点について周知徹底を図られるとともに、昭和五八年三月三一日まで、地方公共団体等における関係職員の労働時間が八時間労働制の原則に適合するように関係規制等の整備が進められ、新しい労働時間制度への円滑な移行が図られるよう適切な指導を賜りたく」と、こうなっていますね。こんないいかげんなことでいいのですか。
○説明員(畠中信夫君) 先生ただいま御指摘のとおり、労働基準法の施行規則の改正によりまして、昭和五十八年の四月以降は労働基準法の定める原則どおりの労働時間法制が適用されることと相なりましたところから、そのような通達でもってお願い申し上げたわけでございます。 先生御承知のとおり、労働基準法の監督機関の職権につきましては、消防職員につきましては私どもの力が及ばないというふうになっておりますので、その通達によりまして自治省にお願い申し上げたというところでございます。
○佐藤三吾君 責任逃れの答弁でなく、私はそんなことを聞いておるんじゃないんだ。あなたは主管省庁としてこの法律を守り、施行する義務を持つ官庁じゃないんですか。これには罰則がついておるのですよ。もしこれに違反した場合には懲役六カ月ですか、そうでしょう。この問題はこういう罰則つきの事項じゃないんですか、いかがでしょうか。
○説明員(畠中信夫君) 労働基準法は労働条件の最低基準を定めるというものでございまして、その最低基準を維持するために、先生御指摘のとおり罰則でもって担保するということになっております。
○佐藤三吾君 だとすれば、通達から見てもう二年たっている。施行から考えると四年たっている。そうすると、何万という自治体を調べるわけじゃないんです。わずか四百余りのそれを掌握しないということをもってあなたの方としてはこれは認める、追認せざるを得ぬことになるのですか。もし民間だったら必ず監督署が入って、違反として罰則の適用になるのですよ。今あなたがおっしゃったとおりに、この基準法第一条というのは最低の基準だ。しかし、国民の側に、公衆その他の面に不便があってはいけないから、これこれの職種については特例を認めると、その特例を認めるという四十条の趣旨は後段にちゃんと入れておるでしょう。しかし、そのことは、当局の例えば金であるとか会社側の経営の側のお金がないとか、そういう理由は認めぬのだ。そうじゃなくて、公共の立場から、サービス関係に主に多いのですけれども、こういう職種は不便があってはならぬから最低限の許容の範囲で認めるけれども、しかし前提は基準法第一条の趣旨に基づいて、この基準法にできるだけ近づけるようにしなきゃいけない、同時にそこに働いている労働者の福祉と健康を守らなきゃならぬということを何で四十条に入れておるのですか。そういう重い問題を、同じ官庁であるからといってこういう状態が全然掌握できていないということについて、それを他の官庁で監督官庁でありませんからといって許されると思うんですか、いかがですか。
○説明員(畠中信夫君) 先ほども申し上げましたように、消防職員の勤務条件につきましては、地方公務員法によりまして私どもの労働基準監督機関の監督下には置かれておりませんで、地方公務員法所定の監督権限を所管する官庁というものがございます。そういうところから、労働時間の実態につきましては、私どもは把握をいたしていないわけでございます。
○佐藤三吾君 その官公庁というけれども、市町村の場合はその監督官はだれですか。どこに委任しますか、市町村の場合。
○説明員(畠中信夫君) 地方公務員法の規定によりますと、市町村の場合にはその地方自治体の長ということになっていると承知をしております。
○佐藤三吾君 市町村の消防職員の使用者である長が監督権限の委任を受けているわけだ。経営者がやっておることが法規を守っておるかどうかは経営者が委任を受けているわけだ。こういうばかげた内容になっているわけでしょう。だから労働省がらち外だということに私はならぬのじゃないかと思いますよ。後でまたこの問題はひとつ論じていきますがね。 消防庁、関根さん、あなたは、調査ができていないということで済まされると思っているのですか、どうですか。
○政府委員(関根則之君) 消防職員の勤務時間その他勤務条件等についての実態調査につきましては、他の職員の勤務条件等とのバランスの問題等もございますので、地方公務員法を主管いたしております公務員部の方でほかの職員と一緒に統一的に実態調査をし、一般にも公表をされているところでございます。したがって、そちらの方にいわば実態の正確な統計等についてはお願いをしておるというのが実情でございます。 一方、個別の消防の勤務時間の実際の組み方での独自性がございますので、そういった問題につきましての御指導は我が方でやっているわけでございます。したがって、今の勤務時間に従来特例によりまして六十時間というものがあったわけでございますが、それが廃止されましてから週四十八時間の範囲内で勤務体制を組む必要がございますので、それにつきましては、そういう法令の改正に伴って実態がそうなるよう県を通じまして指導をしているところでございます。なお、実際に法律の規定に従ってちゃんと法律どおりの勤務時間が組まれるように、引き続き私どもは指導する責任があるというふうに考えているところでございます。
○佐藤三吾君 その問題は後の問題と関連しますから、そこでまたやりましょう。 警察庁来ていますか。 警察も規則二十九条職の枠の中に入っておる特例職員ですね。これは消防と同じ条項に入っておる特例職員ですが、外勤の勤務実態と勤務時間、どういうふうになっていますか。
○政府委員(中山好雄君) 外勤警察官、つまり派出所に勤務する警察官でございますが、派出所に勤務する警察官の大半は三部制となっております。これは当番、非番、日勤勤務を繰り返す勤務でございます。当番日には朝八時半から翌日の八時半まで勤務します。そのうち勤務時間は十六時間、休憩時間は八時間となっております。日勤日は八時間勤務日と四時間勤務日がございまして、八時間勤務日は午前八時三十分から午後五時十五分まで、四時間勤務日は午前八時三十分から十二時三十分までとしております。このうち、八時間勤務日に四十五分の休憩時間がございます。このような勤務を繰り返して、その中でおおむね週一回の週休日をとりまして、週平均四十四時間となるように定めております。
○佐藤三吾君 それはいつ実施をしましたか。同時にまた、それに伴う定員増があれば言ってください。
○政府委員(中山好雄君) 警察では現在ほとんどが三部制ということを先ほど申しました。警察におきまして二部制から三部制に移行いたしましたのは、昭和四十一年度から四十四年度までの間でございます。これは、外勤警察の勤務体制を充実して国民の要望にこたえることとあわせて、三部制動務の実施によりまして外勤警察官の勤務条件の改善を図るということで、四十一年から四十四年までに合計約一万八千人の増員措置を講ずることによって実施したものでございます。
○佐藤三吾君 消防庁、今警察は御報告のとおりで、法の改正施行の前に、四十一年度、四十二年度、四十三年度、四十四年度と四年計画で一万七千九百四十人を増員して、いわゆる勤務形態の変更に伴う所要の措置をとっておるわけです。これに類する消防庁の措置はいつですか。そしてまた、どういう内容ですか。
○政府委員(関根則之君) 週六十時間制が認められておりました時代から、四十八時間に一律に限度が設けられるように制度が変わったわけでございますが、それに関連をいたしましてすべての実は消防職員の勤務が週六十時間でやってきたわけではないわけでございまして、大部分のものにつきましては大体既にその当時から四十八時間以内で処理をしてきた、そういうものもあるわけでぐざいます。したがって、そういう四十八時間原則の中に入って勤務体制を組んでいたところにつきましては、格別四十八時間制がしかれたからといって人員増その他の問題というのは起こらなかったと思うわけでございます。 問題は、現実に六十時間なり四十八時間をオーバーして勤務を組んでいたところが四十八時間制になることによりまして勤務の組み方をどうするかという問題だと思いますけれども、それにつきましては一律的に格別の措置はとっておりません。各地方公共団体、谷本部におきまして実際の消防隊の数をどうしていくか、それの勤務形態をどう組んでいくか、そういうことの中で、しかも新しく消防隊の組織増強をするような必要のある本部もあったわけでございますので、そういうところにつきましては当然全体の消防職員の数の増員というものもあったわけでございまして、そういうものの中で処理がなされたというふうに考えておるところでございます。
○佐藤三吾君 今警察のお話では、あなたも聞いておったとおりに、これは労働基準法が改正になったからということじゃなくて、その前に、進んで一つは国民の要望にこたえる、一つは勤務体制を充実することによって勤務条件の改善を図る、こういうことで所要の措置がとられたわけです。 あなたの方は、法改正というそういう措置がとられて、そして一斉に六十時間から四十八時間に短縮する、いわゆる六十時間の規則が削除になって、そして罰則づきで四十八時間に転換を求めた、しかもそれが猶予期間二年を置いた、それに対する所要の措置というのが人員増を一切伴わぬでできるはずがないじゃないですか。どういうからくりをやったのですか。もっと言いかえれば、何か手品みたいなことをやっておるわけですけれども、どういう内容か言ってくださいよ。あなたの文書を見ると、通達は一つしか出てないんだ。そこら辺について、こういうふうにしなさいとかこういうふうに変えなさいという具体的な例示事項も何もないんだ。どういうことですか。
○政府委員(関根則之君) 消防職員の数を谷地方公共団体ごとにどのように設定をするかということは、単に職員の勤務晴間の制限の面からのみ規定されるものではございません。当然のことでございますけれども、最近消防の増強が必要になってまいりまして消防隊の数も相当程度ふえております。そういうものとの兼ね合い。また、昔は消防というのはただ火を消すというのが中心任務でございましたけれども、最近では救急隊が当然必要になってまいりますし、救助業務のための救助隊の編成等もあるわけでございまして、消防の任務が多様化するに従いましていろんな形で職員の増強も図ってきております。その結果といたしまして、昭和五十年に十万五千人ほどでありました消防職員も昭和五十九年度では十二万八千人に増加をしてきているわけでございます。 そういう中で実際に勤務をどういうふうに組むのか、あるいは消防隊をどういうふうに編成するのか、その中でまた勤務時間の週四十八時間という制限の中でどう組んでいくのか、そういうものを考えながら、結果として適切なといいますか、必要な人員が各市町村ことに設定をされ、必要な人員を配置するようになっているわけでございまして、そういう全体の人員配置の観点から私どもとしては適切な運用をすべきであると、こういう指導をいたしているわけでございまして、御指摘のように、明確にこの勤務時間との兼ね合いにおいて時間数がこうなったから全体として幾らふやしなさいと、そういう指導は私どもとしてはしていないわけでございます。
○佐藤三吾君 端的に言えば国民の負託に、要望にこたえて消防近代化を図っていく、その意味での適正な人員配置を考えたけれども、そこで働く勤労者の勤務条件の向上とかいうことについては考えておりませんでしたと、端的に言えばそういうことだ。 現に、ここにあなたのところで出している消防庁消防課編「人事教養一問一答」、この九十二ページ見てみなさいよ。「二部制と三部制のメリット、デメリット」と書いてある。二部制になると「三部制より人員が少なくてすみ、財政負担がそれだけ軽い。」と、こう書いてある。三部制になると「かなり大幅な人員増を要することから、財政負担が重い。」と、こう書いてある。そうして、いろいろメリット、デメリット、そのほか書いてあります。要はここに尽きるわけだ、三部制は財政負担が重い、定員増が大幅になると。この本文の中を見ると、三部制になると約三割ぐらい定員増を見ることになる。警察庁もそうでしょう、こんなにふえているわけですからね。この感覚が私は問題だと思うんです。だから、わずか四百三十ぐらいの一部事務組合の実態を調べてないとか——調べておることは間違いないんだ。しかし、それを出したら基準法違反になるから言えないだけだ。こういう感覚に私は一番最大の問題があると思うんです。 労働省、一体規則二十七条から二十九条、特に二十九条でいいでしょう、ここが焦点だから。それを削除して、そして二年間の猶予期間を置いて、五十六年に改正して施行を五十八年に猶予期間を置いてこれをやろうとした趣旨、これは一体何ですか。
○説明員(畠中信夫君) 労働基準法の第四十条に基づきまして、ただいま先生御指摘のございました各種の労働時間あるいは休憩の特例が設けられておるわけでございますけれども、昭和五十六年の改正の趣旨は、労働基準法の原則であるところの一日八時間、一過四十八時間に近づけるべく、それまで存在しておりました幾つかの特例措置を廃止いたしまして原則を適用するということにいたしたわけでございます。それが昭和五十六年の改正の趣旨でございます。
○佐藤三吾君 その原則を適用するという趣旨、どういう意味で原則に近づけるということにしたんですか。わざわざ条文を削除して、そして原則に近づけようとしたわけでしょう。なぜ原則に近づけるんですか。
○説明員(畠中信夫君) 全般的な労働時間の趨勢にかんがみまして、特例の対象となっておる業種につきましても労働時間の原則である一日八時間、一過四十八時間というものに引き直す方が労働時間の短縮という観点から望ましいという趣旨からでございます。
○佐藤三吾君 いや、そうじゃないよ。この二十七条から二十九条を削除して、原則に近づけて四十八時間に短縮する措置は、小売業者等いろいろな企業の国民サービスを向上するためにやったのか。四十条に基づく精神によって、そこに働いている労働者の労働時間の改善を図って、より原則に近づけるという、基準法の第一条の趣旨に近づけるという趣旨じゃないのか。勤務、労働条件の向上が基本じゃないのか。違うかね。
○説明員(畠中信夫君) 先生おっしゃるとおりでございまして、そこに働く労働者の労働条件の向上ということでございます。
○佐藤三吾君 でしょうが、ずばっと答えなさいよ。何を遠慮しているのかね。問題はそこなんです。あなたと百八十度違うわけです。この趣旨はそこにあるんです。そこに働いている労働者の勤務、労働条件を向上する、より近く基準法の第一条の趣旨に沿うように特例を短縮したわけでしょう。 大きく言うなら、今国際的に日本は世界一の長期労働でしょう。これは国際問題になっています。経済摩擦の一つの焦点になっています。そういう時代の要請もある。その中で例外だけ六十時間というのはおかしいじゃないか、こんなばかなことは、これは改善しなきゃいかぬというのが基本ですよ。そこで、とうとう労働基準法そのものを改正してその条項を削除したわけでしょう。それがなぜ消防職員だけ例外として、例の例外にしたんですか。そして、基準法に明らかなその四十八時間にもはまらぬような実態を今度は報告しない。これはどういうことですか。
○政府委員(関根則之君) 消防職員につきましての労働時間の週最高時間というのですか、これが改正をされて原則の四十八時間になったということの趣旨は、御議論がありましたように、職員の労働条件の改善のため、労働時間短縮のために行われたものであるという趣旨につきましては、私どももそのように理解をしているところでございます。 ただ問題は、それに伴って直ちにそういう措置とあわせてと申しますか、並行して財政上の措置がとられるべきではないかといった御趣旨ではないかと思います。 私どもは、職員の配置全体を含めて四十八時間勤務体制の中で消防機能が十分発揮できるような、そういう人員配置をすべきである、その中で解決を図っていただきたいというふうに考えているところでございまして、決して消防職員の勤務時間というものを前のとおりそのまま据え置けとか、そういうことを言っているわけではございません。 なお、現実の問題といたしまして、一部事務組合を含めまして、私どもとしては現時点において週四十八時間を超えるような労働時間体制を組んでいる消防本部というものは聞いていないわけでございますので、その点も御理解をいただきたいと思います。
○佐藤三吾君 聞いてないと言うけれども、一部事務組合の実態をここに出さぬじゃないか。わからぬと言って出さぬでしょうが。わからぬはずないじゃないですか。消防庁職員がちゃんとおって、消防課があって、わずか四百三十の地区本部の実態がどうしてつかめないんですか。警察だってきちんとつかんでいるのに、そんな言いわけにならぬ言いわけ言いなさんな。それが出されたら困るんでしょうが。そんなこと平気でやっておるわけでしょう。ここは国会の審議の場だから正直に報告しなさいよ、実態は実態として。その結果基準法違反があったらしようがないじゃないの。 それと、もう一つ聞くけど、警察は四十一年から四十四年の間に三部制に切りかえた。警察の業務がそれで滞ったですか。支障が起こりましたか。警察庁、どうですか。
○政府委員(中山好雄君) 切りかえが、警察官の増員という措置も構じていただいたこともあったせいでありましょう、特に滞ったということはございませんでした。
○佐藤三吾君 でしょう。それなら関根さんがおっしゃる消防機能に支障が起こるとか二部制でなきゃいけないという論理はないじゃないか。警察の交番勤務というのは、これこそ二十四時間率直に言って詰めっきりですよ。その業務でも支障起こらないのに、どうして三部制になったら支障起こるんですか。本音はそこじゃないんでしょう。ここに書いてあるとおりでしょう。財政負担が多くなるから経営体制の面からできないと、こう言っておるでしょう。そうじゃないんですか。ちゃんとここに書いてある。「三部制より人員が少なくてすみ、財政負担がそれだけ軽い。」と書いている。三部制になったら「かなり大幅な人員増を要すること」、これは本文の中では「約三割」と、こうなっている。財政負担が重い、これが最大の理由じゃないですか。違うんですか。
○政府委員(関根則之君) 消防の三部制が進まない理由と申しますか、現在六%ぐらいしか本部数にしてないわけでございますけれども、これを飛躍的にふやしていくということになりますといろいろ問題が出てくる。その問題の中で一番大きなものは、まさに御指摘のとおり、現在二部制であるものを三部制に切りかえていきますと、同じ部隊の能力を維持いたしますためには職員数の相当大幅な増加を必要とするということでございます。職員数を増加させないで三部制に切りかえるということになりますと隊数の削減等をしなければならないということになってくるわけでございまして、そこに現在行革が非常に必要なときであるわけでございますし、できるだけ公務員につきまして職員数の増加を来さないように努力をしていかなければならない、そういう条件下におきまして、大幅な職員増を伴うような三部制に早急に切りかえていくということが難しい理由があるわけでございます。
○佐藤三吾君 労働省、ここに本法第四十条の労働時間の問題で松岡三郎先生のあれがありますが、この点は違うんですか。こういう理解でいいんですか。「本条に定めた特定の非工業的事業」もしくは警察も入りますね。「公衆の不便を避けるために必要なものに限りしかも必要欠くべからざる限度に限る。」ということが前提だと、この四十条の特例の趣旨は。「従って、単に経営上の必要とか季節的繁忙とかの理由で、命令によつて特例を認めることはできない。」と、こうなっておる。違いますか。第二に、この「特例を認められるのは労働時間と休憩に」限る。そして第三に、そういう意味で「労働時間ならびに休憩に関する基準に近い」という、このいわゆる本法の第一条の趣旨に近いものであって、特例の場合でも「近いものであつて労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。」ことがこの四十条の趣旨だと書いてある、違いますか。
○説明員(畠中信夫君) ただいま先生がお読み上げになられました点でございますけれども、労働基準法の第四十条におきましては、その第一項におきまして「公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、」「命令で別段の定をすることができる。」という規定が置かれております。その規定に基づきまして幾つかの別段の定めがなされておるわけでございますけれども、今先生御指摘ございましたように、さらに第二項におきましては、この別段の定めといいますのは「この法律で定める基準に近いものであつて、労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。」ということになっておるわけでございます。
○佐藤三吾君 でしょう。ですから第四十条でこれこれの職種については特例の定めをすることができる。消防職員については、それは五十八年四月以降は一過四十八時間以内だ、一日八時間以内だと、こういう前提になっています。しかし、その特例を認める別段の定めは、この法律で定める全体の最低基準、それに近いものであって、そして労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならないと、こうなっているんでしょう。そのことから、今言うように、この本条を正確に解釈すれば、いわゆる公衆の不便を避けるものに限って認めるのであって、経営上の必要とか季節的な繁忙という理由は認めないということをここに入れておるわけでしょう。そう理解していいんでしょう。どうですか。
○説明員(畠中信夫君) 消防職員の労働時間につきましては、先生先ほど来御指摘ございますように、昭和五十八年の四月一日以降は一日八時間、一週四十八時間という労働基準法第三十二条に定めます原則に立ち戻っておるわけでございまして、この労働基準法第四十条に基づく特例措置は現在は存在いたしていないということでございます。
○佐藤三吾君 ないでしょう。 そこで消防庁、今言うように経営上の必要とか今の財政問題、こういうものはもともとこの特例措置の中には含まれていないんだ。ですから、あなた方がここで書いているようなことは理由にならないんだ、この基準法の精神から言えば。したがって、そういう意味から見れば、なぜそういうふうに五十六年に改正になって二年猶予期間を置いたかといえば、今言うように、勤務条件を改善する目的でやったわけだ。いいですか、消防の近代化とかそういう目的じゃないんだ。その措置が消防庁ではとられてないんです。その法改正に伴う措置がとられてない。認めますか。
○政府委員(関根則之君) 昭和五十六年の法律改正によりまして、四十八時間というのが消防につきましても法律上の制度として確定をしたわけでございまして、それが消防職員の勤務条件の改善を図るものであるということはおっしゃるとおりでございますし、我々もそういうふうに受けとめているわけでございます。したがって、私どもとしても従来、わずかではございますが、四十八時間を超えて勤務体制が組まれておった消防に対しましても、そういうことをもうやめて四十八時間の原則の中でやるようにという指導をしてきているわけでございます。 ただ、その場合に、警察のお話が出ましたように、勤務時間が減るのだからそれに伴って職員数をこれだけふやしなさいと、こういう措置は直接的な形ではやっておりません。というのは、全国の消防職員の問題につきまして、地方財政計画なりあるいは交付税の算定上、いろいろ財政措置の上から計算はいたしますけれども、具体的に個々の地方団体におきまして消防職員を何人配置すべきか、そのための給与をどうすべきか、あるいはその給与の予算計上をどうすべきかという問題につきましては、すべて各市町村あるいは一部事務組合に任されているわけでございますので、私どもの指導方針に従いまして具体的な人員配置なり勤務時間の設定なり、あるいはそれに必要な予算措置あるいは給与の決定というものにつきまして我が方の指導方針に従って各市町村の段階でやっていただきたいということをお願いをし、御指導申し上げておる。そのことによって消防職員の問題については適切な対応がなされるもの、また、していただきたいということをお願いしているところでございます。
○佐藤三吾君 しかし、あなたのところはこの問題についてこれ以外に指導をやっておるんですか。この消防消六十七号以外にやっていますか。毎年、まだここが徹底していない、まだここが徹底していない、そういう指導をやっていますか。隣の方を見てみなさい。ラスパイレスなんて目の色を変えてやる、そういうひつこさはないじゃないか。やってないでしょう。
○政府委員(関根則之君) 正式な文書で出しましたものは、今御指摘をいただきました六十七号という昭和五十六年四月十四日付のもの、労働省からの今申し上げました通知に基づく四月十四日付の通知を出しているということでございまして、ほかには細かい指導をしたようなものを文書で正式に出しているということはこざいません。 ただ、もちろん私どもも消防が消防本来の機能を発揮いたしますためには職員が安心して働ける勤務条件、給与、そういうものが確立されることが必要であるという考え方を持っておりますので、各都道府県の消防主管課長会議でありますとか、あるいは各県ごとの消防長の集まり等におきましては、常々機会を見て、できる限り消防職員の勤務条件の改善なりにつきまして努力するよう指導をしてきているところでございます。
○佐藤三吾君 時間がございませんから、私はこれから非番の問題とか週休二日制の問題とか日勤制の問題とか、それから特別休暇の問題とか、いろいろやりたかったのですが、時間ございません。 そこで、また、これはひとつ次の機会にやらしてもらいますが、大臣、あなたは所管省の大臣だけれども、今お話を聞きましたように、同じ所管省の警察については四十一年から四十四年の四年間にいわゆる二部制から三部制に一万七千人の増員をして切りかえて、そして労働基準法の趣旨というものを生かしてきておる。これの方が勤務の態様から見ると消防よりもっときつい状況にもかかわらず、それによって、今お聞きしますと、円滑に移行した。ところが、消防の方は九六%が二部制ですから、依然として変わっていない。その中で時間を勝手に——これもまた聞きたかったのですが、時間がございませんからまたいつか機会を見て聞きますが、勝手に十六時間にして八時間にしたというようなことで、二部制は依然と変えない。それはなぜかと言えば、人員増が大変だからできないのだとか、もしくは主として経営的な理由をもってやっておる。ところが、この基準法改正というのは、その経常的なことは認めないという前提に立って、勤務労働者の向上という前提で改正をやっておるわけです。全然生かされていない。こういう実態について大臣としてどのように理解して今後これに対応しようとするのか、お聞きしたいと思います。
○国務大臣(古屋亨君) 今お話しのように、消防につきましては警察と違いまして、勤務体制あるいはそういう点について、特に勤務時間等について進んでいないじゃないかということでございます。消防も警察と同じようにいつ出動しなければならないか全然わからないのでございまして、そういう意味におきましては警察もそうでございますが、勤務の性格から言いますと同じように考えていくべきだと思いますが、そういう点ができてないという点の御叱正でございます。 私も、今地方におきましての消防職員の活動状況はよく存じておりますが、本当にその体制あるいは地方自治体の状況等によりまして自治体において増員を急にするということが大変難しいような財政状況にありますことは御了解いただけるかと思っておりますが、私どもも消防の活動から考えまして、そういう点につきましては極力いろいろの点を考えまして、そういうような過激な勤務と申しますか、御指摘のような点につきましてはぜひ改善するような方向で努力をしてまいりたいと思っております。
○佐藤三吾君 きょうの新聞に出ておったように、看護婦さんの場合は三交代勤務です。それでも労働はきつい、たまらないという訴えが圧倒的に出ておる。ところが、ここはもっとひどいんです。二部制なんです。そうして当番二十四時間、翌日非番——関根さんは衆議院の答弁でこれを休みなんて言っていますが、非番は休みじゃありませんよ。あなたはそういう感覚だからだめなんだ。これは休みじゃないんだ。非番なんです。五時半から翌朝の八時までが何で休みかね。あなた時身が毎日帰る日勤の場合の休みじゃないんだ。これは非番というんだ。そしてまた当番、非番六回繰り返していくこんな労働を今日本国内でやっておるとすれば、これは消防だけですよ。私は、これは基準法の趣旨もそうだけれども、財政の理由とかいうものは通用しないと思う。なぜかと言えば、基準法のこの特例措置を改正したときの趣旨は何かと言えば、十名以下の企業を含めて八割が週四十八時間、一日八時間労働制に移行しておるという事実に基づいて答申がこうなっておる。そういうことで、民間でも大変でしょうけれども、そういう努力をしている、こういうことを考えてみると、消防だけ例外ということは通用しない。しかも、この労働者は団結権がない。いいですか、規則三十三条の警察官と消防吏員とそれから教護院の子供と起居する職員という三つの中で教護院の職員は団結権を持っておる、警察と消防は団結権がない、しかし警察の場合聞いてみると、それだけに管理責任者が責任を感じてきちっとやっておる。ここは無責任が横行しておるわけです。こういうことに対して所管大臣が、午前中の質問じゃないけれども、私よく知りませんでしたでは大臣として済まないと思うのだ。そうでしょう。これはひとつ大臣、決意を表明していただきたい。
○国務大臣(古屋亨君) やはり防災あるいは災害の際の消防の活動というものがどうしても必要であるという事態でございますので、いろいろの法的制限等もあるわけでありますが、これらの方が安心して働けるようにするということは、お話しの今の必要な人数とかそういうものを確保することが私は必要であると考えております。給与につきましては、交付税の措置等によりまして努力をしております。何といっても足らぬことは事実でございますし、二部制にせざるを得ないというような今のいろいろな制約を受けておる。特に財政上の理由だろうと思いますが、財政上苦しいからといって、それでやらないことを肯定するということにもまいらないわけでございますので、今後消防職員の勤務制の問題につきましては、ひとつ私ども十分力を入れまして、将来そういうおしかりのないように、先生の御意見もあり、また消防団、消防職員の活動のためにもそういう点を十分努力していきたいと思っております。
○佐藤三吾君 この問題は今序の口です。これからまた続けてまいりますが、きょうは時間がございませんからやめますが、先ほど言った、いわゆる一部事務組合の勤務時間の問題、これはひとつ早急に本委員会に提出してもらいたい、実態を。それを委員長に要求して私の質問を終わります。委員長、いいですね。
○委員長(金丸三郎君) はい、結構です。
○峯山昭範君 最近の災害あるいは火災の原因とか、またその状況等も非常に多様化してきているようであります。消防署の職員の皆さんも大変日夜御苦労されていらっしゃると思います。そこで、きょう私はいろんな角度から幾つか質問をさしていただきたいと思っておりますが、まず大臣、質問通告予告なしでやるわけですから、そんな難しいことは言いませんが、感覚で結構です。 最近、LPガスというんですか、液化ガスの事故というのが非常に新聞やテレビでも大きく報道されておりますし、これは何とかせにゃいかぬなという感じがするのですが、最近の事故の様子を見て、消防庁あるいは警察庁等を抱えていらっしゃる大臣の立場として、大臣の現在のお考えを、多少ニュアンスを聞かしていただけばと思います。
○国務大臣(古屋亨君) 私は、こういう現在の社会生活あるいは交通の発展した状況におきましては、国民の安全ということが一番大事な要素であると考えております。特に先般の、一例を挙げますと七環のタンクローリーの事故等は、あれで被害を受けた家なんということは、全然そういうことは想像もされておりませんし、本当に、何といいますか、天災以上の太さな打撃だったと私は考えております。やはり消防庁や警察庁もそういうような点につきましては、私はこの際原因をはっきり究明いたしまして、何としてもそういうような事故の再発を防止していかなければならないと考えております。 この間の夕張炭鉱の事故の新聞を見まして、もう二度と繰り返さないということがいつの事故のときにもそういうことを言われておりまして、これはやはりその原因の究明ということが一番大事でございますので、できるだけ速やかにそういう原因の究明をして、そういう事故が再び起こらないということを保証していかなければ、働く人あるいは民間の平穏な生活をしておる方でそういうような被害を受けられる方々につきましては、これほど大きなショックはございません。私は、何としても警察、消防ともにそういうような事故を未然に防ぎますと同時に、出ましたものにつきましては徹底的に原因の調査をいたしまして、二度とそういうことが起こらないように、私はあらゆる行政面からの、必要な場合には司法的面もやむを得ないと思いますが、措置をとってまいるのが国民の生命、身体を守っていく一番必要な要件であると考えております。
○峯山昭範君 今大臣がおっしゃいましたように、確かに国民が安心して生活ができるような環境をつくるということは大変大事なことであろうと思います。中でも、今大臣おっしゃいましたように、安全という問題は非常に重要な問題であろうと思います。今大臣のお話の中にも出てまいりましたように、先般の七環のタンクローリーの問題もそうでありますし、また昨日起きました調布市のプロパンガスの爆発事故もそうでありましょうし、また炭鉱の話が出てまいりましたが、先般私たち参議院の本会議の最中にも九州の方では炭鉱の事故が起きまして、本当に残念な事故であったわけでありますが、それがまだ完全に調査等も終わっていない段階で今度は夕張で今回の事故であります。 確かに、こういうふうな問題を未然に防ぐということは大変大事な問題でありますし、その一つ一つの問題について解明をしておかなければならないであろうと思います。そのために、きょうは幾つかの問題を取り上げて、ここでその対策等をお考えいただきたいと思っておりますが、余り余計に取り上げておりますと時間もありませんので、きょうは端的な問題として幾つか取り上げてみたいと思います。 まず初めに、昨日の東京都調布市における爆発事故はプロパンガスのガス漏れが原因ではないかといわれておりますが、この爆発事故の概要について、初めに警察庁の方から概要で結構でございますので、御説明いただきたいと思います。
○政府委員(金澤昭雄君) お尋ねの事故につきましては、昨日の午後四時二十分ごろ発生をいたしました。場所は調布市の国領町所在の飲食店でございますが、ここでプロパンガスによると思われます爆発が発生をいたしまして、その付近におりました住民十六名が負傷をいたしましたほか、近隣の家屋、それに駐車中の車両等が損壊あるいは部分的に焼けました。さらには、半径百五十メートル以内の百二十一世帯の民家のガラス等が損壊をした、こういう事案でございます。 爆発の原因等につきましては、現在この爆発の火元と見られます飲食店におきましてプロパンガスを使用しておりましたところから、このガスボンベ等の状況につきましての詳細な検分と関係者からの事情聴取、これを現在やっておるところでございます。
○峯山昭範君 それでは消防庁の方からも、今おわかりになっていらっしゃる範囲内でこの調布市の事故につきまして御報告をお願いしたいと思います。
○政府委員(関根則之君) 警察の方からお話がありましたように、私どもの方では、十六時二十分ごろに発災をいたしまして、消防隊の出動をしているところでございます。消防隊につきましてはポンプ車十一台、化学車一台、はしご車一台、その他車両を投入いたしまして、全体で二十九台の消防隊を投入をいたしました。 時間経過といたしましては、十六時二十二分に覚知をいたしまして、十九時十七分に鎮火に至っております。約三時間ほどかかっているわけでございますが、被害の程度につきましては、建物は四棟でございまして、百三十二平方メートル、全焼が一、半焼が一、部分焼が一、ぼやが一ということでございます。ほかに車両が二台損傷をいたしております。そのほか負傷者が十九名出ておるわけでございます。 原因につきましては、一応プロパンガスが漏れたのに対して何らかの発火源がありまして爆発をしたものと見込みまして、詳しい原因につきましては現在調査中でございます。 以上でございます。
○峯山昭範君 少なくとも、私が知っておりますこのプロパンガスの事故といいますのは、国会で法律ができまして、昭和四十二年ごろだったと思いますが、それ以来毎年いろんな爆発事故とか、その原因はいろいろありましょうが、起きているようでありますし、昭和五十八年の十一月にはあの掛川市の方でバーベキューガーデンの爆発事故というのが大きく報道されまして、相当死傷者が、死者が十四名、重傷者が二十七名出たというような事故の報道を聞いたことがあります。あれ以来このプロパンガスの爆発事故等についてはそれ相応の対応をしてきていらっしゃると思いますが、まず初めにこのLPガスによる事故の発生の最近の件数、これはどういうふうになっているのか。その状況についてわかっているところがございましたら御報告いただきたいと思います。
○説明員(辛嶋修郎君) 一般消費先におきます消費者のLPガスの事故でございますが、五十九年は五百四十五件、五十八年五百五十九件、五十七年五百七十件、五十六年七百十四件、件数的に見ますと漸次減っている状況にございます。
○峯山昭範君 それでは、まず事故の件数について五十九年度が五百四十五件ですか、五十八年五百五十九件、五十七年五百七十件、こういうふうな御報告がございましたが、総務庁の行政監察局の方で、これは掛川の事故の後ですか、行政監察をしていらっしゃいますね。「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律の一部を改正する法律及び特定ガス消費機器の設置工事の監督に関する法律の施行状況に関する調査結果報告書」というのが私の手元にありますが、これは事故等が当時相当いろいろ起きておりましたので、そういう点も含めまして調査されたのだろうと思いますが、との調査の趣旨と、それから調査の内容と、それからその問題点等を御報告いただけますか。
○説明員(吉田俊一君) 御説明申し上げます。 この調査は、五十八年の七月から九月にかけまして、御指摘の掛川事故の後でございます。 この調査の目的でございますが、私ども新規の行政施策につきまして、それが出た後五年目に定期的に見直す、こういう仕事をやっておりますが、その一環として、この法律は四十二年に制定されまして、その後事故の件数が五十一年には三・五倍とふえてきたこの時点で、通産としては五十三年に法改正を行ったわけです。したがって、五十三年から五年を経た五十八年にこの規制内容について見直しを行った、これが目的でございます。 調査の中身と今後の検討課題、指摘した中身を御説明申し上げます。 まず、事故の発生状況でございますが、先ほど通産省からお答えのあったとおりでございますが、約二千万世帯に対して毎年六百件前後という形で、その中で消費者の責任による事故が約七割、これは依然として変化してないという実態でございます。 以下、問題点でございますが、この五十三年の法改正時点の一つの規制のあり方としては、LPガスの販売事業者に対して、保安確保状況を達成するために、消費者の機器の調査を行わせる、あるいはその使用方法のPRをするという新しい仕事が入ったわけですが、その状況を見た結果でございますが、LPガス販売事業者四十三業者をサンプルで抜きまして調査した結果、一般消費者への周知を行っていない者あるいは消費設備及び供給設備の調査点検を行っていない者が二十七業者と、何らかの不備な点が見られております。これについては、その保安確保が十分励行されるよう指摘申し上げているところでございます。 それから第二点目は、LPガス販売事業者みずからが周知ないしは調査点検できない場合には認定調査機関がかわってできる、いわば代行機関としての位置づけがなされたわけですが、この認定調査機関制度が創設されたにもかかわらず、必ずしも認定は進んでいないという実態でございますので、正式な認定調査機関として認定を促進した方がいいのじゃないかという点も御指摘を申し上げております。 それから、御指摘のありましたように、掛川事故を契機に、大口消費者における安全管理については特段の配慮が必要であろう。つまり、一般消費者家庭と大口消費者とを区分して、日常の安全管理ないしは設備面の対策等、それぞれ自主的な保安対策のあり方について再検討すべきであろうということでございます。 それからもう一点は、行政機関は、LPガスの販売事業者が行ったところの周知、それから調査、その結果につきまして、事業年度経過後三カ月以内に報告をとることになっておりますが、この状況を調査した結果、LPガス販売事業者からこれらの報告が必ずしも十分に励行されていないという実態がございましたので、それらについて業者からの報告の徴収を徹底すること、こういった中身につきまして御指摘した次第でございます。 以上でございます。
○峯山昭範君 今の調査結果につきましては、これは総務庁の行政監察局の方からそれぞれの関係省庁には、通達というか、これの報告は行き届いているんですね。
○説明員(吉田俊一君) ただいまの結果につきましては、五十九年の八月二十七日付で事務次官より通知いたしておるところでございます。
○峯山昭範君 それじゃ、もう少しお伺いしておきましょう。 これは通産の方にお伺いしておきたいと思いますが、LPガスのいわゆる使用世帯というのは現在どのくらいあるんですか。
○説明員(辛嶋修郎君) 約二千万世帯と言われております。
○峯山昭範君 もう少し都市ガスの方と比較して、詳細どういうふう割合になっているのか。それから、都市ガスの多い地方、LPガスが多い地方、大体方面ごとに分けてどういうふうになるのか。一遍概要を説明してください。
○説明員(辛嶋修郎君) 都市ガスは約一千八百万世帯でございます。プロパンガスは二千万世帯でございます。 地域的には、御承知のとおり大都市につきましては都市ガスが中心でございますし、山間僻地につきましてはプロパンガスが大体中心となりますが、大都市開発周辺地域におきましてプロパンガスが普及されているところもございます。
○峯山昭範君 それからもう一点お伺いしておきたいと思います。 このLPガスの事故の原因、これは過去の事案で結構ですが、大体どういうふうになっているか、お伺いしておきたいと思います。
○説明員(辛嶋修郎君) 先ほど五十九年のケースを申し上げましたが、トータルで五百四十五件でございます。そのうち消費者の器具の誤操作等の不注意によるものが三百七十一件、それから販売店の不適切な処理によるもの二十三件、あるいは雪害等の自然災害によるもの四十三件等々になっております。
○峯山昭範君 消費者の誤った操作というふうにまとめておっしゃいましたが、その中身をもう少しお聞かせいただけますか。
○説明員(穴吹隆之君) お答えいたします。 今御説明いたしましたように、全体の事故の七割が不注意ですが、その中で大きな原因といたしましては、遊びコック、これの誤操作、それから閉止弁からのゴムホースの緩み、これが全体の半分以上を占めております。それ以外にいろいろございますが、大体今言いましたのが一番大きな原因でございます。
○峯山昭範君 行政監察局、あなた方の調査の中の事故原因、これはどうですか。今の中身と変わりませんか。
○説明員(吉田俊一君) 私どもの結果につきましても、消費者等の責任による事故が、これはサンプルでございますけれども、七四%でございます。中身としては、故意、自殺とか、それから未使用元栓の誤開放、配管類の接続不良、立ち消え、そういった中身になっております。
○峯山昭範君 私が指摘したいのは、今の通産の説明ですと、消費者の不注意によるものが大体七割ぐらい。しかもその中身を詳細に説明をしろというふうに申し上げましたら、遊びコックがどうのこうのとか、それから閉止弁がどうのこうのとか、いわゆるこれはふだん何らかのPRなりあるいは業者の皆さんがきちっと立入検査なりやっていれば問題はないわけです。これは言うたらね。 ところが、私が今まで何回もお伺いして、皆さん方のいろんなPRの資料なんかに書いてあるこれを見ておりますと、例えば行政監察局の報告の中の五ページの(ア)のところの「消費者の責任による事故の原因は、自殺を除き、未使用側元栓の誤開放五十五件、ゴムホースの接続不良四十五件、点火ミス三十七件、元栓」云々、これはずっといろいろ書いてありまして、「自殺を除き」と書いてあるのですが、自殺はどのくらいあるのですか。
○説明員(穴吹隆之君) お答えいたします。 五十八年の実績でいきますと約百七、八十件でございます。
○峯山昭範君 結局、自殺が一番多いのじゃないですか。そうじゃないですか。
○説明員(穴吹隆之君) 件数でいきますと、五百四十五件のうちの三百七十一件が消費者の器具の誤操作で、数としましては自殺が百七、八十件ですから、その次に次ぐという順位になっております。
○峯山昭範君 三百七十一件とは別に百七、八十件があるわけですか。
○説明員(穴吹隆之君) さようでございます。
○峯山昭範君 そうしますと、三百七十一件、そしてその次は百七、八十件。よくわかりました。 そういうふうにいたしますと、ここでいろいろと問題があります。これは私は通産にまず申し上げたいんですが、先ほどの行政監察局が四点指摘をいたしました。それで、しかもこの報告の中にも出てまいりますが、今後の検討課題の中にも三点記載をされておりますが、一つは消費者に対するPRという問題、これがやっぱり少し足りないんじゃないかということが第一点。これはどういうふうにしていらっしゃるかということです。例えばガス管の遊びコックがどうのこうのとか、あるいは閉止弁がちゃんと閉まってなかったとか、あるいはゴム管が悪くてそこから漏れたとか、いわゆる事故の大部分がそういうふうな点にあるということは、そういう点について一般の消費者に対するいわゆるPRが不足しているのじゃないかという点がまず第一。 それから、認定調査機関の問題、これが要するに十分進んでない。この点についても、この調査報告書の中にも出てまいりますが、ここら辺のあり方についてこれはどういうふうに通産としては考えていらっしゃるのか、あるいはこの報告書が出てからちょうど一年になるわけですが、この一年間の間にどういうふうな対応をしていらっしゃるかという点ですね。 それから第三点目には、大口消費者の問題、これについても「一般消費家庭と大口消費者を区分し、日常の安全管理及び設備面の対策等、それぞれの自主的な保安対策の在り方について検討すること。」と、こうなっているわけです。現在までの検討の結果はどういうふうになっていらっしゃるかということ。以上の点についてまず通産の対応についてお答えをいただきたいと思います。
○説明員(辛嶋修郎君) LPガスの事故防止につきましては、消費者ミスが非常に多いことからできるだけ消費者がLPガスの取り扱い方について十分知識を持っていただくということが先生御指摘のとおり重要なことだと考えております。したがいまして、LPガスの販売店、販売業者約四万店ございますが、それらの者は法律上消費者に対して、注意事項といいますか、取り扱い方を周知するという義務づけを行い、販売店みずからが消費者に対して注意の呼びかけをやっているというのが法律上の規制でございます。しかしながら、総務庁の御指摘にもございますように、必ずしも販売店がみずから毎月消費者宅に出かけていって注意をやっているというわけではなくて、配送センター等を使ってやっている場合も多々あるということでもありますので、できるだけ販売業者が行って注意をするようにという形で私どもは指導しております。 それから、総務庁の指摘によります認定の調査機関の問題でございますが、実は認定の調査機関と申しますのは、消費設備の点検をだれがやるかということでございます。消費設備の点検を販売業者ではなくて認定の調査機関が行った場合には、販売業者が実施しなければいけないという責めが委託業務によって解除されるというのが認定調査機関でございまして、販売業者の責めをそのまま販売業者の義務として履行していきたいという場合には、販売業者の場合は必ずしも認定調査機関を使わず、自分みずから、もしくは下請機関あるいは調査センター等を使ってやっているのが実態でございまして、しかしながら法律上認定機関というのを位置づけているわけでございますから、そういう問題についてどういうふうに考えていったらいいかという点とあわせまして、現在私ども通産省立地公害局長の私的諮問機関として消費者保安対策研究会というのを設けて、非認定の保安センターあるいは認定の保安センター、配送センター等の問題の取り扱い方について鋭意検討している段階でございます。 第三番目の、大口消費者の問題でございますが、これは、つま恋事故もありましたこともあり、昨年の九月に私どもの省令、技術上の基準を改正いたしまして、一定規模以上の料理飲食店等につきましてはヒューズコックというようなものの安全装置つき末端閉止弁の義務づけというものを行いまして、ホースが外れたような場合であっても自動的にとまるという義務づけを行うということのほかに、料理飲食店に対する消費者啓蒙事業をテレビ、ラジオ等を通じて行っている状況でございます。 以上でございます。
○峯山昭範君 通産にもうちょっと突っ込んでお伺いしておきたいんですが、今もちょっと御報告の中にありましたが、「一般消費者等への周知、消費設備の調査及び結果の通知、改善の確認等について十分励行されていない状況がみられる。」というふうに調査の実情からも出ておりますし、それから今の御報告の中にもありましたが、「LPガス販売事業者が一般消費者等と接触する機会が少なくなり、保安責任を全うする機会が失われつつある。」というふうにあります。こういう点からいきますと、消費者に対するPRというのは、これはどういうふうにして具体的にはやっているのですか、実際問題として。
○説明員(辛嶋修郎君) 総務庁の指摘のケースを調べてみますと、販売者業が消費者宅に行っていろいろ話をしてパンフレットを渡す。また、説明しましてパンフレットを渡しますと、消費者からもらったという判こをもらう。その判こをもらうようなチェック方法を私どもはとっているわけでございますが、必ずしもその判こが、いなかった等のことにより、もらえなかったというケースが多々あるという点もあると思います。そういう点もありましたもので、私どもは日本エルピーガス連合会等業界団体あるいは都道府県に対して、消費者に対してPRを十分するようにということで通達を、総務庁の指摘を受けて以来やっております。
○峯山昭範君 これは、LPガス協会全体としていわゆる一般の消費者に対するPRの資料をつくってお配りしているのか、あるいはそれぞれの業者がそれぞれの方面どとに、例えばこのガス器具はこういうふうに使うのですよ、このガスはこういうぐあいですよということをきちっと周知徹底しているのか。そういうふうなパンフレットはどんなふうにつくっているのかということを通産としては集めたことがありますか。 それと同時に、余り時間がありませんから重ねて言っておきますと、百七、八十件という例えばこの年の自殺、LPガスがいわゆる自殺のために使われるなんということは、LPガス幾ら吸っても死なないのだということを知っている人は知っているかもしれませんが、知らぬ人が多いからこういう事故を起こすわけで、しかも爆発事故なんということになると隣近所に大変な迷惑をかけるわけでありまして、そういうふうな意味の徹底、これは実際どういうふうにしていらっしゃるのか。 例えば現在はただパンフレットとかリーフレット、こういうものを配るというだけではなしに、最近テレビなんというのは相当普及していますから、そういうふうな意味では、テレビとかマスコミ機関を通じてのPRなんというのは、末端の小さな販売業者がそんなことをできるわけはありませんので、どういうふうになっているのか。LPガスを使っている世帯が二千万世帯というのでしょう。都市ガスより多いわけですから、そういうふうな意味では、元売業者が本気になってLPガスの取り扱いについて、あるいは事故を起こさないための対応について考えなければならない時代になっているのじゃないかと私は思うんですけれども、LPガスの安全とか取り扱いについてのテレビとかラジオでのPRなんて今のところ聞いたことがないのです。そういうことを含めてどうなっているのか。これもお伺いしておきたいと思います。
○説明員(辛嶋修郎君) まず個別の販売店に対する周知の資料でございますが、日本エルピーガス連合会というところで作成をいたしまして、それを各県協に配り、各販売店で配っているということで聞いております。 それから、テレビによる広報といいますか、消費者に対するPRでございますが、私ども自身としますれば、高圧ガス保安協会というところに約六千五百万円、テレビ等を中心とする広報予算をやっております。それから他方、いわゆる先ほど先生御指摘の卸売とか元売とか、そういうLPガス関係業者のお金も集めまして、トータルで約二億円弱の広報予算でテレビ、新聞等々の消費者保安啓蒙というのをやっているわけでございます。 しかしながら、先生今御指摘のように、テレビというのは見る時間あるいは保安対策としての消費者啓蒙の予算にはかなり限界があるわけでございまして、現在、先ほど申し上げました消費者保安対策研究会という研究会を開いておりますが、もちろん消費者保安啓蒙予算というのも重要なことではあるのですが、安全器具と申しますか、例えば自動警報遮断装置の開発とか、そういう器具的な面で、たとえ自殺者がゴム管をくわえたといった場合でもとまってしまうというような仕組みの研究開発が必要ではないかということで、今年度からそういう技術研究開発あるいはそれの普及事業という形で約五億円の予算をいただきまして、真剣に技術開発あるいはそういう普及事業というのを実施していきたい、こう思っております。
○峯山昭範君 これは、例えば東京、大阪におきましては、御存じのとおり東京ガスや大阪ガスがいわゆる今までの一般のガスから天然ガスに切りかえる作業というのをやりました。今でもやっていると私は思うのですが、そういうところの作業の工程を見ておりますと、もう物すごく丁寧です。器具の一つ一つをチェックして、しかもその地域が何月何日に切りかえるということに対しては、とにかく入れかわり立ちかわり家を訪問して、そしてガスの切りかえから器具の調査から相当丁寧なPRをして、しかもゴム管とかそういうものの取りかえに至る作業というのを相当小まめにやっているように私は思うんです。私は今東京で宿舎におりますけれども、あの宿舎の器具を取りかえるに当たっても、やっぱり何回もお見えになったし、何回も調査をし、そしてその漏れていないガス器具についてもまた再度調べに来てやっている。あれだけ丁寧にやらないと事故が起きるんだなということを私たち思うんですが、そういう点からいきますと、今のLPガス業界の体制はどういうふうになっているのか。 例えば通産が六千五百万予算を組んでどうのこうのとおっしゃっていますが、そんなものじゃ済まないだろうと私は思うんです。業界全体として、こういうLPガスについての事故を一切起こさない、二度と起こすまいという取り組みというか考え方というか決意というか、そんなものは一体だれがそういう決意をしているのか、これだけしょっちゅう事故が起きて大臣は一体何と思っているのか。業界に対してそれだけの指導をしようとだれかが決意をし、そしてだれかがその問題について本気になって取り組むという、もちろん消費者の皆さんにも御協力をいただかないといけないわけですけれども、そこら辺の核になるところがやっぱり僕は通産省だろうと思うんです。そういう点について本気になって取り組んでいただきたいということをきょうは申し上げておきたいと思います。 それから、これは自治省にも多少関係があるのですが、今の行政監察局の報告によりますと、LPガス法によりますと地方自治体がそれぞれチェックすることができるようになっているわけでありますね。ところが、この行政監察局の報告によりますと、「行政機関側については、事業報告の徴収が十分励行されておらず効果的な立入検査も不十分であり、実態を踏まえた具体的な指導が徹底していない面がみられる。」、こう出ています。これは全部がそうだとはおっしゃっていないわけでありますが、そういうような点が見られる。そこで「事業報告の徴収及び整理・分析、立入検査の計画的・重点的実施により効果的な監視の促進を図るとともに、都道府県知事に対してもその実施について指導を徹底すること。」という、「今後の検討課題」として総務庁行政監察局の方から自治省の方にもこれは行っていると思うんですが、こういう点もぜひ踏まえていただいて、こういう事故が余り多発しないようにできる限りの努力をし、取り組んでいただかないといけないと思うんですが、そういう点も踏まえて自治省の方から御答弁をいただきたいと思います。
○説明員(辛嶋修郎君) 総務庁の文書は、LPガス法の施行としての都道府県知事という意味でございまして、通産省の事務次官の方に参っております。先生御指摘の点につきましては、十分各都道府県担当官、担当知事に対して、立入検査がシステム的といいますか、重点的に計画的に実施するようにということでお願いしておりまして、先ほど申し上げました消費者保安対策研究会の中でも、約四万軒の販売店を分類し、そして重点的にやっていったらいいのではないかというような御指摘も受けておりまして、それらを踏まえて現在検討中でございます。
○峯山昭範君 今のこれは通産が都道府県知事にお願いをしておるということですか。そういうことですか。
○説明員(辛嶋修郎君) そうでございます。
○峯山昭範君 大臣、そういうふうにお願いしておるそうですから、そっちの方もよくわかっておいていただいて、ぜひお願いしたいと思います。 それから、消費者保安対策研究会、これは何ですか。
○説明員(辛嶋修郎君) 先ほど先生が御指摘になりました総務庁の指摘などもありましたし、先ほど申し上げましたように、消費者ミスによる事故も多い、なかなか防止することができない、さりとて販売業者の形態もかなり変化しておる、こういう実態に対して今後の保安政策をどう持っていったらいいかということで、通産省の立地公害局長の私的諮問機関として消費者保安対策研究会というのを開催して、これら諸問題に対する対処方針といいますかを勉強しているところでございます。
○峯山昭範君 いずれにしましても、私は私的諮問機関というのは大体余り好きじゃないんです。好きじゃないけれども、これはそういうことをやっているというのなら、そういうことが隠れみのにならないように、やっぱり本気で取り組んでもらいたいと思うし、こういうようなものがそれぞれ行政の網の目の中で皆さん方の逃げ道にならないように本気で取り組んでいただきたいということだけお願いしておきたいと思います。これはよろしいですね。 それじゃ次に、先般環状七号線のタンクローリーの事故がございましたが、これも上からガソリンかけられて燃えた家なんというのは迷惑なものであります。これは本当に大変な問題でありまして、この問題を今後どういうふうに処理していくかということは、これは今後の問題として非常に大事な問題だろうと思います。そういうような意味で、この七環の事故について、まず警察庁とそれから消防庁の方から具体的に、どういうふうな事故でどうなったか、説明をお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(中山好雄君) お尋ねの事故についてでございますが、お尋ねのタンクローリーの事故、ことしの五月六日午前十一時三十分ごろ、ロンクローリー車がガソリン十六キロリットル、それから軽油四キロリットルを積載して環状七号線を進行中、目黒区柿の木坂の環状七号線の外回り、野沢交差点におきまして、前を走っていた乗用車が信号が赤になったので停車した。これに気づいて自分の車も停止しようとブレーキをかけたところ、ちょうど雨で路面もぬれていたことでもございまして、スリップを始めました。前を走っていた乗用車に接触して、その乗用車の同乗者に一週間の傷害を与えた後、横転して、積んでいたガソリン、軽油が流出引火して、付近の民家あるいは車庫にあった乗用車等を焼失したという事故でございます。 この事故につきましては、警視庁において、事故が発生した日から現在まで連日数十名の捜査態勢で、事故現場及び事故車両の検分と鑑定、運転者、目撃者等関係者からの事情聴取などの捜査を進めております。これらの原因を究明することとしているところでございます。
○政府委員(関根則之君) 御指摘のタンクローリーの横転事故に伴います火災につきましては、発生経過等につきましては、ただいま警察の方からお話があったのと同様に私どもも理解、報告を受けているところでございます。 そこで、出火原因でございますけれども、タンクローリーが横転をいたしまして、上に積んでおりますタンクは、いわば両端にわたります鏡板の部分と真ん中の胴体の部分、胴板とがあるわけでございますけれども、前の方の左側の鏡板の直近の胴板のところに長さ約十二センチほどのひび割れができておりまして、非常に幅は狭いものでございますけれども、その部分は積んでおりましたガソリンのタンクでございますので、そこからガソリンが漏れまして、それに引火したのではないかという一応見込みを立てまして、その可能性が非常に強いという見込みを立てまして、現在細かい原因調査を行っているところでございます。 私どもといたしましては、消防法に基づきまして、タンクローリーによる危険物の輸送につきましてはその安全を期するための規制措置を講じているところでございますけれども、消防法規に規定をいたしておりますいろいろな規制、例えば危険物の取り扱い者としての資格を持っている人が乗っていなければ運行してはならないという規定などがございますが、そういった面の規制はほぼ満たしていたのではないか。一時、新聞等で上のマンホールがあげ放しになっていたのではないかといったような報道も流れたことがございますけれども、今の時点ではその辺のところはきちっと閉まっていたのではないかというふうに見られております。ということでございますので、今現在におきまして、明らかに消防法違反であるというようなことは出てきていない模様でございます。 いずれにいたしましても、現実にああいう災害が起こりましたので、私どもとしては深刻な事件としてこれを受けとめ、その原因調査をもちろん急ぎますとともに、必要な対策につきまして万全を期していきたいというふうに考えておるところでございます。
○峯山昭範君 どっちかというと、長官、これは例えば消防法に違反するような、何というのか、ふたを閉めなくてあけておったとか、そういうことならこの問題は早いんです。今おっしゃるように、ひび割れしておったなんということになってくると、これはどういうことになるんですか。これは構造上のあれになると思うんですが、このタンクローリーのいわゆる安全基準とかそういうようないろんな面から考えて、ひび割れなんというのは予想されていないだろうと私は思うんですが、そこら辺のところについてはどういうふうに今お考えでございますか。
○政府委員(関根則之君) 従来から、タンクローリーが走行中に横転をしたというような事故は、数はそれほど多くはございませんが、決してないことはないわけでございます。その際に多少タンクにひびが入ったというような例はあるわけでございますけれども、そこから油が漏れましてそれに火がついたというのは、実は今回が初めてであるわけでございます。 消防法上の危険物の容器等につきましては、私ども可能な限り安全を確保するための規制措置を横じているわけでございますけれども、これはすべてのケースに対して絶対安全かと申しますと、必ずしもそうは言い切れない面があると思います。例えば戦車のような構造をつくらないと時速五十キロなり六十キロなりで走った場合にもつのかどうかといったような問題があるわけでございまして、あらゆる可能性の過酷な条件下においても絶対にひび割れが起きないと、そういう条件設定はしていないわけでございます。しかし、いずれにしろこの問題は重大な問題でございますので、関係の専門家等の御意見も伺いながら、今後問題点の洗い出しをちゃんとやりまして、それに対する対応策というのはどこまで可能なのか、そういった問題との兼ね合いも含めまして検討を急がなければいけないというふうに考えておるところでございます。
○峯山昭範君 私は昔この危険物輸送について消防庁の皆さんに随分質問したことがありますが、あの当時の私が言っていたあれとはちょっと違います。今回はガソリンと軽油だそうですが、この種のタンク車というのは、これは全国でどのくらい走っておりますか。それで、東京では大体どのくらい走っていらっしゃるのか。例えば今の事故があった環七、これは大体一日平均どのくらい走っていらっしゃるのか。こういう点はもう既にお調べだと思うんですが、どういうふうになっているのか、一遍お聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(関根則之君) いわゆるタンクローリーというのは、消防法上、移動タンク貯蔵所という難しい名前で呼ばれておりまして、必要な規制がなされておるわけでございますが、その移動タンク貯蔵所として設置をいたしますときには、これは設置許可が必要でございます。その設置許可をもらいまして正式に設置をいたしておりますタンクローリーは、昭和五十九年三月三十一日現在、全国で六万七百二十一台でございます。約六万台あるということでございます。 東京の環七通りにおきます危険物の車両の数でございますけれども、危険物プロパー、いわゆる石油類でございますが、これが空車が五百四十一台、実車が四百四十一台でございますので、九百八十二台となっております。このほかに化成品というものがございまして、それは空軍が七十九台、実車が三十六台、合計百十五台が化成車として通っておるということでございます。
○峯山昭範君 これは新聞報道ですから、これが合っているかどうかわかりませんが、ある新聞の社説ですが、それによりますと、今長官がおっしゃいましたように、移動タンク貯蔵所と言われるタンク車は東京だけで約三千台、全国では六万台にも上っている、事故が発生した環七道路は一日約千四百台が走るタンク車の目抜き道路となっている、こう出ておりますが、これが合っているかどうかは別にしまして、相当たくさんの車が走っているということは確かだろうと思います。 そこで、これだけ走っている車の中で、今までタンク車の事故というのは大体どういうふうになっているのか。私のところにある資料によりますと、昨年東京都内で住宅を燃やすような大事には至らなかったがタンク車からガソリンが漏れた事故は四件あった、こういうふうにこの記事の中にもあるわけですが、このタンク車の事故というのは全国でどういうふうなどの程度の事故になっているのか、どういうふうな事故が多いのか、一遍そこら辺のところもお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(関根則之君) 過去の昭和四十六年から昭和五十八年までの数字が手元にございますけれども、総件数にいたしまして火災が八十件発生をいたしておりますし、単に漏れ出したということだけでは二百二十三件ございます。十三年間でそれだけの数字ということでございます。昭和五十八年一年度だけで言いますと、移動タンク貯蔵所の走行中の火災は一件、それから漏えいしただけというのが十七件ということになっております。
○峯山昭範君 大事な事故に至らないにしても、十七件もあるということです。これはやっぱりそういうような点では非常に大事な問題だと思いますので、こういう点もこれから監督指導という面でがっちりやっていただきたいと思います。 それから、危険物輸送に関して昭和四十六年に政令が出されて、ガソリンや軽油などの危険物を積んで走るいわゆるタンクローリーとかタンクトレーラーに関しては、横転してもガソリンが漏れないようにという安全対策というのが構じられているわけでありますが、先ほどもお話ございましたように、アルミ合金製のタンクにひび割れが入ったということであります。そこで、タンクの構造基準とか安全ということが問題になってくるわけでありますが、まず初めに運輸省に聞きたいんです。 〔委員長退席、理事岩上二郎君着席〕 横転して壊れるというのもありますが、こういう大型トラックが横転するなんというのは、一体これはどういうことなんですか。いわゆる運転が未熟なんですか。あるいは、その当時は雨が降っていたから路面が滑ったからというようなことも原因として言われておりますけれども、それじゃ、雨が降っていたらみんな滑って転んじゃったというのじゃ困るわけです。ですから、そういうふうな意味で運輸省としては、これはどういうふうにお考えなのか。こういうトレーラー運転という問題についての免許の問題や、そういういろんな問題に絡んでくると思うのですが、そういう点もあわせて一遍御答弁いただきたいと思います。
○説明員(福田安孝君) 御説明いたさしていただきます。 まず、ただいま御指摘がございましたように、横転というような事柄につきましてどういう原因かということでございますが、運輸省といたしましても、もちろん自動車の安定性ということには十分従来から考えておりまして、最大安定傾斜角を規定いたしまして、安定した角度で転倒しないというような傾斜角度を規定しておるわけでございます。 また、さらにトレーラーにつきましては旋回どきにおける急制動とかスラローム試験等を実施するというようなことで、さらに安定性能というものを確保するということに努めているところでございます。しかし何分にも、御指摘のございましたように、スリップしておる最中に急旋回を切るというような特殊な走行の方法とか、それから路肩に乗り上げるというような特殊な条件というものが重なりますれば、絶対に転覆はしないという構造上の対策ということは非常に至難であろうかというふうに考えております。
○峯山昭範君 最近、自動車工学の専門家の間で大型トラックが低速走行中に急ハンドルを切った途端にひっくり返る、いわゆる低速横転というこの問題についての研究が始まったというようなことが新聞にも報道されておりますが、これは運輸省の研究機関でこういう問題について研究をしているのかどうか。もしやっていないとすれば、こういう問題についても早急に検討をすべきだと思うんですが、そういう点について一遍お聞かせいただきたいと思います。
○説明員(福田安孝君) ただいま御説明いたしましたように、低速横転でございますか、そういうようなものは、振動がちょうどバランスをとるというようなところで傾斜角度というものが急激に大きく出るというようなケースにおきまして、急旋回というようなことをいたしますと転倒するような現象を生じることも考えられておるわけでございます。 先ほども御答弁いたしましたように、一応私どもとしましては、安定傾斜角度というもので従来規制してきておるわけでございますが、運輸省といたしましても安定走行に必要な基礎的な調査研究というものはさらに今後とも進めてまいりたいと思っているわけでございます。
○峯山昭範君 それから、トレーラーの場合、前部の牽引車と後部のタンク車が分かれているのもいわゆる横転しやすい原因だという専門家の指摘もあるわけですが、この点については安全性との関係で運輸省はどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
○説明員(福田安孝君) 御指摘のように、トレーラーというものの運転上不安があるというような声があるわけでございますが、確かにトレーラーというのは、一体になっております一般のトラックと比べまして構造的に異なっておりますので、その挙動というものも当然異なっているということで、御指摘のとおりでございますが、例えば後退どき、こういうときには一般の車両に比べて車体が屈折して曲がるというふうな、そういう特殊な現象を起こしまして、こういう点で難しい点もあるわけでございます。一般の車両と異なる特徴を有しているというのは御指摘のとおりでございまして、運輸省といたしましてもこの点を考慮いたしまして、トレーラーの制動、作動での規制を、前と後とで制動のぶれがないようにというようなことで実施しようということで、安定性能を確保するために、一般の車両に比べて、一般の基準に加えまして規制しておるようなわけでございます。
○峯山昭範君 トレーラーというのは、静止時に三十五度傾いても倒れないことが車両製造許可条件になっていると、こういうふうに聞いているわけでありますが、走行中の安全性については特別この規定がないように聞いております。 そこで、そういう点からいろいろな問題が出てくるわけでありますが、先ほどもちょっとお話がございましたが、トレーラーはいわゆる急ブレーキをかけたときに特に安全性が悪いというふうな声も新聞の報道の中にも出てくるのですが、そういうふうな点については、いわゆる静止時の三十五度というこれも走行時の問題とあわせてどういうふうにお考えなのか。この点についてのいわゆる研究、これはどういうふうになっているのか、これもちょっとお伺いしておきたいと思います。 〔理事岩上二郎君退席、委員長着席〕
○説明員(福田安孝君) 先ほどもお答えいたしましたが、確かに、静止どきの傾斜角度ということで安定傾斜角度というものを担保しているわけでございますけれども、トレーラーにつきましてはやはり旋回どきに、先ほど御説明いたしましたように、二つに割れて旋回するというふうなことでございますので、こういう急制動とか、スラロームといいまして波形に転回させるようなことでございますが、そういうようなことをあわせて試験を実施するということで、引き続き安定性能というものを現在確保しておるわけでございますが、さらに必要な基礎的な調査研究というものは進めていきたいと、こういうふうに考えております。
○峯山昭範君 危険物を輸送するタンクローリーの事故防止についてということで、今回の事故に当たって、その安全性、安全運転の徹底とか車両の安全確保の徹底とか、関係法令の遵守等を含めまして総点検をやっていらっしゃるようですが、七月十五日までにその結果をまとめると、その作業に着手したと、こういうふうに言われておりますが、その概況について一遍御説明をいただきたいと思います。
○説明員(福田安孝君) この事故に関しまして、運輸省といたしまして、当面危険物運送事業者に対しまして制限速度の遵守等による安全運転の徹底、定期点検の確実な実施等による車両の安全確保、消防法等の関係法令の遵守を中心にした総点検を行うようにということで通達を出しておるわけでございます。 安全運転の徹底といたしましては、安全速度ブレーキ操作の励行とか車間距離の確保というような点を考えており、さらに車両の安全確保という点から十分に定期点検を実施するようにということ、さらに関係法令を遵守して十分安全性を確保するように、さらには注意とか必要な指示を徹底させ、さらに乗務員に対する指導もあわせて行っていくようにということで、全日本トラック協会を通じ、各事業者それぞれに指示を出すとともに、その結果につきましては七月十五日までに各地方の運輸局長、さらに沖縄につきましては総合事務局長から報告を受けるというような内容になっておるわけでございます。
○峯山昭範君 それから、今回事故を起こしました中央運輸の川崎営業所というのを去る十五日の日に特別査察したというふうに聞いておりますが、その結果について御報告をいただきたいと思います。
○説明員(福田安孝君) 去る五月十五日に、中央運輸(株)川崎営業所に対しまして、関東運輸局の神奈川陸運支局が法令の遵守状況等につきまして特別監査を行ったところでございますが、現在その結果の取りまとめを急いでおりますが、運輸省といたしましては、その結果を踏まえまして適切な処置を行っていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○峯山昭範君 今結果を取りまとめている最中で、中身についてはまだ全くわかっていないわけですね。問題点等についてもわからない。 それでは、こういうふうな事故の問題につきましては、これはもういろいろとありますけれども、環七の事故とプロパンガスの事故と、この二つだけにとどめておきたいと思います。こういうふうな事故は、私たち考えまして、再びこういうような事故が起きないように我々関係者が皆集まって十分配慮していかなきゃいけないと私は思うんです。そういうふうな意味で、自治省を含めまして、消防庁も含めまして、それから警察庁、運輸省、それで大臣と、それぞれこの問題についてのお考えを最後にお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(古屋亨君) 先ほど消防庁長官から話があったと思いますが、消防庁に検討委員会というものを設けまして、専門の技術屋さんも加えましてこの問題を検討しているところでございます。警察の方はまた警察の方で、その原因につきまして今調査、捜査を進めておるというのが現段階でございます。 そういうようにいたしまして、こういうような事故がとにかく国民の生命、身体、財産に大きなしかも予測しないような被害を与えているというような事故につきましては、今後こういうことのないように、あるいはこの原因の調査結果によりましてはいろいろの問題が出てくると思いますが、そういう問題に対処いたしまして十分検討をいたし、そして事故防止に努めてまいりたいと思っております。
○峯山昭範君 消防庁、警察、結構です。 それでは次に、自治医科大学の問題についてお伺いをしたいと思います。 昭和四十七年の自治医大の設立に当たりまして、自治省はその設立の趣旨についてこういうふうにお述べになっていらっしゃいますね。 第一は、医師数の不足である。昭和三十年対昭和四十三年で患者数は二・三倍にふえたのに医師数はわずか二割程度の増加にとどまっている。医療の増加に見合った医師の増加を見ていない。 第二は、医師数が地域的に偏在し、昭和四十二年末の調査では人口十万人に対し、七大都市百四十九人、その他の市百二十六人、町村六十三人で、約八〇%の医師が都市に集中している。 第三は、勤務医になる者が減少傾向にあり、病院百床当たりの医師数は昭和三十生の六・六人から昭和四十三年には四・三人に低下している。そのため診療料の廃止、診療中止、診療所への格下げを余儀なくされるなど、公立病院は危機に直面している、こういうふうにおっしゃっております。 そこで、今日の公立病院をめぐる医療環境というものの実態、現実の問題としてどういうふうになっているのか、その概要について初めに御説明を願いたいと思います。
○政府委員(井上孝男君) 公立病院一般の医師の充足状況につきましては、昭和四十年代以降、政府の努力によりましてかなり医師の有資格者をふやしてまいってきております。その結果、公立病院の充足率は、四十年代と比較いたしますと、かなり上がってまいってきております。特に、充足率とともに医師の常勤医の確保の状況でございますけれども、これらにつきましても全般的にそのウエートが高まってきておるという状況でございます。しかしながら、なお僻地にございます公立病院あるいは診療所におきましては医師がかなり不足しているという状況でございまして、その充足につきましては引き続き努力をいたしておるところでございます。その際、自治医科大学の卒業生の僻地勤務ということが大変期待されるわけでございます。
○峯山昭範君 なかなか解決できないような問題がたくさんあるようでありますが、昭和四十七年当時の自治省の説明の資料によりますと、自治医科大学の設置運営に要する経費については、地方財政計画の策定及び地方交付税の算定を通じて所要の財源措置を講ずることとし、昭和四十六年度の地方財政計画においては十八億円、昭和四十七年度は二十五億円を計上し、また設置費補助として国から十億円、昭和四十六年度から三カ年度で十億円の補助を行うこととしたとありますが、その後の設備費、運営費について説明された資料が私の手元に今ないわけでありますが、今日までの地方財政計画、地方交付税、地方税等を通じてどういうふうな財源措置がなされてきたのか、これについてまず御説明をいただきたいと思います。
○政府委員(井上孝男君) 自治医科大学の当初の建設費につきましては百九十八億円でございました。 ただいまお話もございましたように、その財源といたしましては国庫補助金十億円、都道府県の負担金六十五億円、都道府県出資金百二十三億円ということでございます。その後、当初の施設に付加いたしまして、必要となりました学生寮あるいは職員宿舎あるいは武道館あるいは地域医療情報センターなどなどの整備のために、昭和五十八年度までに二百十九億円の事業を行ってまいってきております。 その財源につきましては、僻地振興宝くじの収益金とかあるいは国庫補助金あるいは都道府県負担金あるいは借入金等でございます。このうち、都道府県の負担金につきましては所要の地方財政計画上の措置を講じておるところでございます。
○峯山昭範君 昭和五十三年に第一期の卒業生を送り出してから、ことしでちょうど八年になるわけでありますが、現在までの卒業者数、それから勤務地、特にその中で現在僻地に赴任している医師の数、それから僻地に四年以上勤務して修学貸与金の返還を免除された者の数、それから貸与金を返還して一般病院や開業医となった者の数は具体的にどういうふうになっているのか。現在までの経過と現状について御報告をお願いしたいと思います。
○政府委員(井上孝男君) 自治医大の卒業生は、昭和五十三年三月が第一回でございまして、本年三月までに八回の卒業生を出しております。卒業生の合計は八百六十一名となっております。このうち医師の国家試験合格者は、先日発表された合格者百九名を加えますと八百五十九名になるわけでございます。 しかしながら、本年三月に卒業し最近の国家試験に合格をいたしました者の実際の各府県への配置につきましては六月以降に行われますので、お尋ねの点につきましてお答えいたします場合には、昨年七月一日現在の卒業生七百五十名について申し上げますと、臨床研修中の医師が二百二十五名でございます。さらに、後期研修中の医師が八十九名でございます。そのほか、現在までに国家試験に合格しておらない者等十名を含めまして、この合計が三百二十四名でございます。先ほどの七百五十名から三百二十四名を引きました四百二十六名が昨年七月時点で第一線の医療機関に勤務しておるわけでございます。 このうち、僻地あるいは離島の医療機関に従事しております者は三百二十一名でございまして、その割合は七五・四%に上がっております。なお、この場合僻地と申しますのは過疎振興法によります地域、あるいは山村振興法、離島振興法、豪雪地帯対策特別措置法などに指定されました地域にございます病院、診療所、保健所及び僻地中核病院の第一線病院、診療所を指しておるというものでございます。 なお、都道府県を退職いたしまして修学資金を返還いたしました者は六名でございまして、卒業生総数八百六十一名に占める割合は一%を切っておるという状況でございます。
○峯山昭範君 先ほどの四百二十六名中三百二十一名で七五・四%。あとの方はどういうふうにしておられますか。
○政府委員(井上孝男君) あとの二五%程度の卒業生につきましては、いわゆる保健所とかあるいは都道府県立の病院その他、いわば大病院に勤務しておるという者でございます。
○峯山昭範君 そこで、自治医科大学を出て僻地に赴任した者は、軽いいわゆる日常病から心筋梗塞あるいは脳卒中など重症の疾患あるいは予防健診、それからあるいはぼけ老人対策、そういうふうなもの、それこそ何から何まで全部一人でやらなきゃいけない、こういう実情にあるわけであります。しかし、現在の医療の教育の中でそういうふうな万能選手のような医者というのは最近は少なくなってきたのじゃないかと私は思うんです。また、最近の医学の進歩というものを考えてみますと、医療の専門化というのが進んでいると思うんです。そういうふうに考えてみますと、いわゆる万能型の一般医というものが、これから医学を志す者、そういう点から考えてみますと相入れないという点があるわけです。そういう点、非常にこれは難しい問題があると私は思うんです。 と同時に、今度は患者の側から言いましても、いわゆる僻地だからといって、安心してお医者さんにかかるためにはやっぱり万能でないと困る点もあるわけです。そういう点から非常に難しい点もありますし、また患者の側から見ても心配な点も最近は出てきているのじゃないか。また、学校ができた昭和四十七、八年当時とは随分状況も変わってきているのじゃないか、そういうふうな点もあるわけでありますが、そこでやっぱり一つの問題として中核病院のいわゆるネットワーク化というのが非常に大事な問題であろうと思います。 そういう点から患者としても、地域医療に対する患者の要望というのも高まってきているのじゃないかと私思うのですけれども、そういうような意味で、こういう問題に対して自治医大を設立した趣旨という点からいって、それが現実的に十分それぞれの過疎地帯の医療体制に適応しているのかどうか。今後この問題についてどういうふうに対応していけばいいのかという点について、ただ単に理念だけが先行してもまずいわけでありますし、そういう点についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、この点もお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(井上孝男君) ただいまのお尋ねは、いわば今後の自治医大の進むべき方向のお話であろうかと存じます。 自治医大が今後何をすべきかということでございますが、先ほど御指摘がございましたように、引き続き、建学の目的であります僻地等の地域社会の医療の確保と向上を図るため、地域医療に進んで挺身する気概と高度な臨床的能力を有する医師の養成に努めるべきであることは申し上げるまでもございません。しかしながら、今後は単に僻地医療に従事いたします医師の量的確保ということにのみとどまることなく、最近におきます高齢化の進行あるいは疾病構造の変化、こういうものに対応しながら、特に望まれてまいっております、新しく欧米でも取り上げられるようになってまいっておりますプライマリーケアあるいは包括医療あるいは家庭医学と申しますか、このような分野での自治医大の医学的な貢献ということが大変必要と思っております。 先ほど申しました包括医療という意味でございますが、保健医療と治療とその後のリハビリ、こういうものを一体として、かつ人体の個々の臓器のみを対象とせずに、精神面をも配慮しました人間の体を総合的にとらえるという形の中での医学、こういうものの医学的水準に貢献してまいるというのがこれからの自治医大の使命ではないかと思っておりますし、かつまた、そのような分野での高度の能力を有する医師の養成、こういうものに努力してまいる必要があろうと考えております。
○峯山昭範君 私の質問はこれで終わっておきたいと思います。 三点まとめてお伺いいたしますが、まず第一点は、自治医大の医師の多くは、卒業してから僻地に派遣されましても、やっぱり日進月歩の医療技術にはおくれてはいかぬということで、自治医大の皆さん方のいろんなレポートをいろいろ読ましていただきましたけれども、相当いろんな角度で勉強しようという雰囲気は随分出ております。そういう点から見ましても、これは社会的な需要として僻地以外の都市とか、都市でも最近はやっぱり一般医というのが非常に大事になってきますし、必要になってくるであろうと思うのです。僻地だけじゃないと私は思うんです。そういうようないろんな観点から見て、自治医大を推進された自治省がその目的を十分達しているかどうかという点が一つです。 それから、もう一つは、自治医大を設置された一つの大きなポイントというのはやっぱりお医者さんの不足です。医者が全然いないという点であったと私は思うんです。その点は、今までの成果からある程度その要望を満たしてきていると私は思うんです。しかしながら、最近のお医者さんの体制といいますのは、当時は都道府県の一部にしか医科大学がなかったわけですが、最近はほとんどの都道府県に医科大学も設置されましたし、それから医者の絶対数も当時は不足しておりましたけれども、最近は随分ふえてきたという感じがいたしております。それは一部に集中しているのかもしれません。そういうような点からいきますと、今日あえて各部道府県が相当の費用負担をして、そして自治医科大学を存続させる必要があるかどうかという点も、これはこれから財政再建とかいろんな緊迫した財政状況の中では考えなくてはならない状況になってきているわけです。 こういう点については、自治医科大学というのをもう少し何らかの方法で生かせる道はないのかということも私は出てくるのじゃないかと思います。そういう点、この自治医科大学の運営の効率化とか、あるいは今後どういうふうにやっていった方が一番いいのかという問題が私出てくると思うんですが、そういう点も含めまして御答弁をいただきたいと思います。
○政府委員(井上孝男君) 第一点のお尋ねでございますが、僻地医療に従事いたします医師の量的確保とあわせてその地域の医療水準を向上させるという目的につきましては、かなり顕著な効果を上げてきておるというように私どもは見ております。 それから、第二点の一県一医大がほぼ達成された状況の中にあっての自治医科大学の存続の必要性でございますけれども、例えば昭和五十八年度の人口十万人当たりの医師を見ますと百五十人を超えております。御指摘のように、今後は医師過剰時代を迎えるというようなことも言われておりますが、国全体としての医師の増加数が必ずしも僻地、離島における医師の確保につながるものではございません。ちなみに、昭和五十七年度末、十万人当たりの医師の数が最高に多いのは徳島県の二百人、それに対しまして埼玉県では八十人といわれますように、量的確保が進んでおります中での地域アンバランスというのが非常に大きく出ておるわけでございまして、引き続き特に僻地において医師の不足はまだ続いておる状況でございますので、今後とも僻地医療に従事する医師の養成というものはかなり必要性が高いと見ております。 なお、今後の方向につきましては、先ほど申し上げましたように、新しい包括医療というような分野で医学的な貢献をするための研修あるいは医師の育成ということをやっていくべきではなかろうかと考えております。 なお、第三点目の今後の自治医大の運営につきましての効率化、能率化の問題でございますけれども、自治医大の内部におきましても一つの委員会を置きまして、今後のあるべき方向というものを探求しながら、既に組織の二課削減とかあるいは事務の委託とか、いろんな面で合理化に努力をしておるところでございます。今後ともこれらの努力が一層推進されますように、私どもとしても働きかけてまいりたいと思っております。
○中野明君 先日補助金一括法が成立をいたしましたが、大臣も御承知のように、非常にこの国会では大変な論議を呼びました。いわく、いわゆる国の財政を地方へツケ回しした、こういうことで地方自治体としては大変な迷惑をこうむったわけであります。それで、この特別委員会の審議の過程におきまして、いわゆる非公共の生活保護費あるいは医療扶助、そういうことについて地方自治体に立てかえ払いをさしたということで、この法律が通れば速やかに交付金を前倒しして、そして地方自治体に利子負担等迷惑をかけたことについての財政的な措置をしようと、こういう申し合わせになったわけでありますが、最初に、大蔵省でしょうか厚生省でしょうか、同日に何カ月分、金額でどれぐらい前倒しをされたのか、生活扶助あるいは医療扶助、これを分けて報告をしていただきたいと思います。
○説明員(青木行雄君) 生活保護費補助金につきましては、先生今お話ございましたように、補助金等の整理一括法案が成立をいたしまして後、直ちに五月十八日の日に既に支払い時期が到来しておりますところの四月分と五月分、それから当面すぐ必要になると考えられます六月分に加えまして、ただいま御指摘ございましたように、金利負担解消分といたしまして、とりあえず七月分を前倒し的に交付をいたしたわでけございます。この四カ月分で合計約三千四百七十九億円を交付いたしたところでございます。
○中野明君 この内訳はわかりますか、生活扶助と医療と。
○説明員(青木行雄君) 生活保護費は、生活扶助と医療扶助、それから教育扶助、住宅扶助その他一括でございますので、ただいま区分は持っておりませんが、総合でございます。
○中野明君 大臣も御承知のように、これは制度の改革をしないで本年限りの暫定的な措置ということで、地方の公共団体も一応涙を飲んで了承した。こういうことであります。そこで問題なのは、この三大臣の覚書の二項でございますが、今後一年以内に政府部内で協議をして話を詰めるということになっておるわけですが、それに対しまして自治省として省内に検討委員会といいますか、何かそういうものをおつくりになったのか、あるいはどうされようとしているのか、自治省の方からお答えいただきたいと思います。
○政府委員(花岡圭三君) この検討委員会におきましては地方団体の意見を反映させるような構成をとりたいというふうなことで進めておるところでございますが、この問題につきまして省内で検討委員会を特につくるというふうなことはいたしておりません。
○中野明君 そうしますと、自治省として個々に意見を聞いて、最終的にはやはり三大臣になるのか、あるいは先日大蔵大臣が答えておりましたように官房長官が中心になるのか、その辺は自治大臣どういうふうな見通しを持っておられますか。
○国務大臣(古屋亨君) 今着々その準備をしておりまして、恐らく一週間以内に三大臣ないし官房長官を入れて四大臣になりますか、そういうものをつくることになると思っております。 それから、地方団体の意見をいろいろ聞くような場をつくらなきゃなりませんので、そのもとにそれぞれ専門の方を置かなきゃならぬということで、今のところ自治省としては準備行為といたしまして、市側あるいは県側、町村側に、それぞれ町村長会、市長会あるいは知事会を通じまして、どういう方を出していただけるかというようなお願いをしておりまして、今大体このお願いにも応じていただけるというような状況になっております。したがいまして、三大臣のこれができますと同時に、その下部と申しますか、意見を聞くそういう委員会が誕生するのではないだろうかと、私今のところそういう見通しでございます。いずれにしましても、今月中にはそういうものは発足するという考え方でございます。
○中野明君 今の自治大臣のお答えのようだと非常に私どももある程度理解ができるわけですが、この一番大事なのは、今回でも一番影響を受けたのは地方公共団体ですし、今後もこれに事務の配分とかあるいは財源のあり方ということについて一番強い関心と影響があるのが地方自治体ですから、どうしてもこの地方公共団体の代表的な意見といいますか、あるいは先日も申し上げましたように、地方制度調査会ですか、そのような中での代表的な人の意見が反映されて、そして納得のいく結果が出てこないと、来年はこれは大変なことになるというふうに私どもも心配をしております。ですから、強力に政府の話し合いでやることは当然でございましょうけれども、その下部機構として、今大臣がおっしゃったようにそれぞれ、社会保障制度審議会もありましょうし、あるいは地方制度調査会あるいは地方六団体、そういうところの意見が十分論議され、反映されて、そしてしかるべき結論が出るというふうにしていただかないと、ただ意見を聞きおいただけで、結論としてことしのような結果になるとこれはもう大変なことでありますので、ぜひこれは自治省としても強くその点を反映できるように要望をしてもらいたい。このようにお願いをしておきます。 それから、その次でございますが、この今回の補助金の一括に絡みまして、当然以前からも問題になっておったことでございますが、国庫補助金の交付申請、そしてまた交付を受けてから後の事務手続、これの簡素合理化ということが非常に大きな問題であり、これなくして地方の行政改革はないと、このようにまで言われるようになってきております。 そこで総務庁にお聞きをしたいのですが、先日も総務庁長官は、補助金の事務手続の簡素合理化について何らかの結論をこの八月ごろまででしたか、結論を出したいと、こうおっしゃっておりました。私どもも、今回高率の補助金が一律に一割カットされたけれども、一律カットされただけで、事務手続というのは何らもうそのままの状態であって、これは地方としては踏んだりけったりのような状態。少なくとも補助金の一割カットがあるならば、手続もある意味では一割ぐらいカットして、簡略にしてしかるべきではないかということであります。そういう点について総務庁としては、今都道府県なり市町村の交付金の事務手続、申請とか交付とか、あるいはもろもろの附属書類をつくったりするこの事務手続にどれほど労力を使っているかというふうにとらえておられますか、その辺お答えいただきたい。
○説明員(竹内幹吉君) 補助金事務手続につきましては、臨時行政調査会あるいは臨時行政改革推進審議会等でもその改善を指摘しております。また、地方公共団体からも強い要望があるということで、当庁といたしましては昭和六十年度、本年度でございますが、行政監察を実施いたすということになっておりまして、まだ調査は着手いたしておりません。七月以降に実施するという予定にいたしております。
○中野明君 総務庁、これはきのうやきょうの問題じゃなしに、事務手続の簡素合理化ということはもう前々からの大問題になっているわけです。ところが、どれぐらい地方の都道府県なりあるいは市町村が労力を使っているか、実態はどうなのかということがわからないで簡素合理化の結論をこの八月に出すとおっしゃっているようですが、そんなことで間に合うのでしょうかということです。その点どうでしょう。
○説明員(竹内幹吉君) ただいま七月から行政監察を予定しておると申しましたが、実は七月から九月にかけまして地方公共団体等からいろいろ改善方の御意見をお伺いしまして、実際に監察をいたしますのは十月から十二月に予定しております。その際には地方公共団体から出していただきましたいろいろな改善意見等についても十分把握した上で行いたい、こういうふうに考えております。
○中野明君 これは総務庁長官が補助金特別委員会でお答えになっておったのとちょっとニュアンスが違うように私理解するのですが、どうなんでしょう、その辺。長官は、確かにそのとおりだ、だからこれはもう簡素合理化の指針というんですか、それを八月ぐらいまでにはきちんとしますというようなニュアンスで答えておられたように思うんですが、今のあなたの話を聞いていると、何か七月、八月ぐらいに実態を調べて十月ぐらいから取りかかろうかというふうに聞こえたのですが、そんなのんきなことですか。
○説明員(竹内幹吉君) 私、大臣がお答えになったのはどの時点かつまびらかにしておりませんが、私が委員会でお聞きしましたのは、補助金事務手続につきましては今後やるということでございまして、七月ということであれば、権限委任とか国の関与については行革番からの依頼によりまして現在調査を実施いたしております。これについては七月ごろというお答えは大臣からしておると思いますが、補助金事務手続については、当庁の年度計画におきましても七月から十二月というふうにはっきりうたって、これは大臣の御決裁もいただいております。
○中野明君 そうしますと、これは自治省はどうなんですか。都道府県と市町村に分けて、国のいわゆる補助金に各地方公共団体がどれほど事務に労力をかけているかということは掌握しておられますか。
○政府委員(花岡圭三君) この補助金の交付申請あるいは交付決定、実績報告等につきまして非常な手間がかかっているということにつきましては、かつて知事会の方で調査いたしまして発表いたしたことがございます。これは物によりまして、あるいは年によりまして非常に変動がございます。当時報告がございましたのは、例えば公営住宅につきまして、あるいは道路等につきまして出張延べ人員が年間数百人まで上っているというふうな御指摘もあったところでございまして、知事会の方で現在もこういったことにつきまして年々研究はされ、報告をされておるところでございますが、ごく最近におきましては、知事会の方でなく、いわゆる地方自治経営学会が取りまとめましたものがございますけれども、自治省自体でこれを調査するということはいたしておりませんが、これらの研究機関の報告を聞きまして、私どもも各省に対してこの簡素化について申し入れをしておるところでございます。
○中野明君 そうしますと、今も御答弁にありましたように、自治経営学会ですか、私もこれちょっと読ましていただいたのですが、「現在、自治体で忙殺されている事務」の中で推計が算出されておりますが、都道府県では国庫補助金関係事務の申請書づくり、陳情、監査書額づくり等で四四・六%、国等からの調査依願が一九・三%、そうなってきますと、住民に対応する事務というのは一一・〇%しか時間がない。市町村では同じく国庫補助金関係では二四・九%、国等の調査依頼で一六・四%住民対応が二九・二%と、こういうことで手続上に大変な手間と、そしてむだもあるという調査資料が出ているわけであります。ですから、市町村ではそういう資料と設計と図面づくりの手間に時間をとられて、我が町づくりを考えたり企画する時間はわずか全体の一割ぐらいしかないと、こういう調査報告が出ているわけであります。ですから「現在、補助金決定は箇所別、費目別に細かくなされ、その間の流用にはあらためて当初の申請と同じような手続が必要となる。このため、一つの補助金を貰うために一〇回以上も上京、書類提出が行われている。これを思い切って簡素化すれば、国も自治体の職員も、相当の減量又は他部門への転用が可能となる。」という報告をしているわけでございます。大筋においてこれは、自治省としてはこういう状況であるということはお認めになりますか。
○政府委員(花岡圭三君) 補助金の種類によりますけれども、そういったものもあるであろうと私ども考えております。
○中野明君 そうしますと、これは地方の行政改革をやる上においてこれを何とか簡素合理化をしないと地方の行政改革は始まらない、こういうふうに理解を私どももしているわけですが、総務庁はその点についてはどうお考えになりますか。
○説明員(竹内幹吉君) 我々といたしましても、臨時行政調査会におきまして行政改革の一環として補助金事務手続の一層の改善推進というのが指摘されておりますので、同様に考えております。
○中野明君 この機会にもう一度総務庁に申し上げておきますが、あわせて零細な補助金ですね、先日も私特別委員会で一つだけ取り上げましたが、いわゆる米の消費拡大、これは国の財政区分では補助金にはなっておりませんが、地方自治体としてはすべて補助金と同じ取り扱いにして、補助金としての事務手続をとっておりますね。まだこれに類似したものは三つ四つあるはずなんです。ですから、こういうものはこの際よほど基本的に検討を加えていただきたい、こう思うわけです。というのは、二十万円とか十五万円の補助金をもらうために実際に使っている経費というものは、それこそそのもらった補助金を上回るような労力と経費がかかって、しかもお金が来てからそんなわずかなお金でしたら、これは全然、どういうんですか、趣旨に合うような使い方ができない。 先ほど峯山委員もおっしゃっておりましたように、一つのPRにしましてもテレビのようなマスメディアを使ったら相当効果があるのですけれども、これをばらまいて一つの町村で十五万とか二十万ぐらいにしてしまったのでは何の効果もないということです。ところが、その手続をとるのにすごい時間がかかり、労力がかかって、そして県から食糧事務所へ行ってそれで食糧庁へ行く、そして食糧庁から戻ってきてちょっと変更があったらまたもう一遍やり直しと、こういうようなむだなことを毎年毎年繰り返している。全国の三千三百ある地方公共団体の中で二千ぐらい、私の立場から申し上げれば、それをやらされていると言った方がいいと思います。それをそんなもの要らぬ、効果がないといって断るとほかの補助金くれぬようになるということでみんな言わない。言わないで、もうしょうがないから受けている。ところが、食糧庁の方に質問をしますと、いや、もっとやってほしいという声もありますというような、そういう強弁をあえてするわけです。 だから、例えて言えば一つの補助金をつくったために、補助金とは向こうは言っておりませんけれども、これをつくったために食糧庁にもその係の担当の人がいるし、そして地方公共団体でもそれに、毎年毎年ですから、かからなきゃならないということです。そういうことも含めて、地方の行政改革を言う以上は、それを妨げているもの、ぜひこれを取り除いてもらって、そして地方行政改革を推進するようなそういう総務庁の立場であってほしいと、このように思うんですが、いかがですか。
○説明員(竹内幹吉君) 先ほど出し上げましたように、七月から九月にかけまして地方公共団体等の意見も十分にお聞きしてから調査を進めたいと思っております。限られた時間と体制のもとでやるわけですからどこまで御意向に沿うかわかりませんが、できるだけ先生の指摘も踏まえて実施いたしたいと思っております。
○中野明君 大臣に最後に要望しておきますが、今私が申し上げているように、地方公共団体にとりまして補助金の事務手続、これに要する労力と時間ですか、これは大変なものでありまして、これがなくなったらもう大変な身軽なことになるので、可能な限りこれの手続の書類は簡素化して、どういうんですか、事務分担を割り振りすることも大切でございますが、自治省も前から申されているように、なるたけ補助金を減らしてもらう、小さな二十万とかそんなのはもう減らしてもらう。地方も歓迎してないはずなんです。だから、同じやるのならば効果のあるやり方をしてもらって、地方も喜ぶような——嫌々やりながら時間と労力でもうたまったものじゃないというのが現状であります。ぜひこれについては自治大臣の立場からも、地方の行革大綱をお示しになって、そして国の行政改革に呼応して地方も行政改革をやろうとおっしゃっているのですから、やはり総務庁長官にもあるいはその他の大臣にもぜひ補助金の事務手続の簡素合理化ということについては全精力を挙げて努力をしてもらって負担が軽くなるように、それだけにやはり地方の行政が充実するわけですので、その点、大臣の所見をお伺いして、きょうの質問はこの程度に置いておきます。
○国務大臣(古屋亨君) 今の中野先生のお話は、私もそのとおりだと考えております。近く総務庁長官にも先生の御趣旨の点を再度私からも申し上げますと同時に、しかるべき方法によりまして各省にも補助金の手続の簡素化という点につきましては十分考えていただくように申し入れますと同時に、零細な補助金につきましては、自治省としてはもうそういうのは定着化しておるものに入れるという考えで進んでまいりたいと思っております。
○神谷信之助君 交付税を含む地方財政問題はきょうの時間では足りませんので次回に譲りまして、きょうは、残念ながら先日成立をした補助金力ット法、これにかかわって三点についてお伺いしておきたいと思います。 今も中野委員の質問に御答弁になりました社会保障関係の自治、大蔵、厚生三大臣の協議の問題です。御答弁によりますと、それぞれの大臣の下に必要なチームをつくるといいますか、自治省の場合ですと知事会、市長会、町村長会の代表を含めてその意見を吸い上げながら、聞きながら折衝に入っていきたい。一週間以内に官房長官を含めた四大臣の会議になるか三大臣の会議になるか、そういうことから始まっていくという御答弁です。これはそれぞれの、例えば厚生大臣の方は厚生大臣で関係者の意見を聞くということで、どんな形か知らぬが、そういうものをおつくりになるだろう。大蔵大臣は大蔵大臣という形になって、それぞれの意見を集約をした形で大臣間の協議という形で進めていかれるのか、あるいは次官会議というのか、あるいは事務当局のそういう会議をその間に入れて進めながらやっていかれるという形になるのか。どういう形になっていくのでしょう。
○国務大臣(古屋亨君) まだ正式に決まっておりませんので、私見としてむしろ聞いていただきたいと思いますが、三大臣の協議体、これは当然近くつくられることと思っております。ただ、そこに内閣官房長官が入るかと思っておりますが、そして事務は恐らく内閣において行われるのじゃないか。私の考え方は、恐らく三大臣のはあるいは今月中に発足いたしますが、そのもとに全部一括して大蔵省なら大蔵省、それから厚生省なら厚生省、自治省なら自治省、こういうグループを、一つの検討機関みたいなものを閣僚協議会のもとにつくることになるのではないかと、私はそう思っておりますし、その方がいいと思っております。
○神谷信之助君 そこで、いずれにしてもこれは十二月までには結論を出さにゃいかぬということになるのですけれども、その協議に臨むに当たっての各省の考え方ですが、特に、特別委員会の議論の中で大臣の答弁を聞いていますと、自治省としては一括一律カットというやり方について反対だと、だから役割分担と負担割合、この根本の問題を議論して、その結果ならよろしいという態度だったように思います。 そうすると、役割分担ということでいけば、例えば生活保護の事業なら生活保護の事業、これは国の事業ということで憲法と生活保護法一条でそうなっている。それで、市町村は機関委任事務で仕事の実務を実際にやる。それで、市町村住民の問題ですから二割負担をするという、そういう形で来ていますね。これを役割分担という問題でやる場合に、これは例えば国と地方団体との共通の仕事だ、言うたら五対五でいきましょうという話も出てくるかもわかりません。あるいはもう機関委任事務やめて、これは全部地方の事務としておろして、それで国の責任は責任として別にそれに対して負担金を出すという形で、憲法二十五条と生活保護法一条をそのままにしながらも、国の責任をそういう形で果たすというやり方もある。そういうことまで踏み込んで議論をしようということなのかどうか、この辺はいかがですか。
○政府委員(花岡圭三君) 三省で検討いたします、今大臣からお答え申し上げましたいわゆる検討会と申しますか、そういうところにおきましてはそれぞれの各省からの推薦をいただいた方たち、こういった特に専門家なりあるいは地方団体の方なり、こういった方々で議論が闘わされることになろうかと思います。そういったことから申しますと、例えば社会保障問題につきまして、特に生活保護で委員今例をお挙げになりましたけれども、やはりこの社会保障というものが現在機関委任になっているけれども、これは機関委任のままにするのかあるいは団体委任にしていいのか、あるいはこれは生活保護法第一条との関係でどう考えるのかといったいわゆる社会保障のあり方自身の問題、これも当然に議論しなければ問題に入れないのではないか。そういったことから、制度そのものの問題の見直し、あるいは機能分担をどう考えるのか、また国と地方の財政事情というものも当然議論されるとは思います。そういった広範な議論がこの検討会において闘わされるというふうに私ども理解いたしております。
○神谷信之助君 こうなるとなかなか大変な問題になるわけです。憲法二十五条、これは簡単に変えるわけにはいかぬので、なんだけれども、例えば生活保護法の第一条というのも含めて変えることもあり得るという、生活保護法自身も一条から全体として根本的に組みかえるという、そういうことになってまいりますと、あるいは憲法二十五条に基づく社会保障制度についての根本的な検討をやらにゃいかぬということになってきますと、これはそれぞれ各省から推薦された者に基づく検討会というところで結論を出せるような、そんな生易しい問題ではない。それこそいろんな学者や経験者も含めて、あらゆるところからやっぱりいろんな国民的コンセンサスを得ないと、これは大変な社会保障制度そのものの根本的転換になりますから、これはちょっと十二月までに結論が出るような問題ではない。大蔵大臣は哲学論争ですから、なかなかこれは大変なことになるというふうに思うんですが、やっぱりそこまで踏み込んでやろうというのが自治省の考え方ですか。
○政府委員(花岡圭三君) 先ほどお答え申し上げました生活保護法の問題とこの法改正までを含めて議論しようとしているわけではございません。この法律に基づいてどういった考え方が正しいのであるかという議論が行われるというふうに私ども考えておるわけでございますが、やはりこれまでの生活保護につきまして国会でもいろいろ御議論がございましたような経過等もございまして、いろんな議論というものがここで行われるのではないか。やはり制度、生活保護なら生活保護につきましてどの程度負担するかということになりますれば、その性格というものを議論しなくては、これは結論は出ないであろう。確かに難しい議論にはなるかと思いますけれども、そういったことも含めまして幅広い検討を行うべきであるというふうに私どもは考えております。
○神谷信之助君 そうしますと、負担割合、今の八、二から今度は七、三になっているわけだけれども、さらにこれが六、四になるかもわからぬし、あるいは七、三を維持するという、六十一年度以降はそうするということになるのかもしれませんが、ただ、そういう場合は、これだと当然財源問題も起こりますね。だから、その場合は交付税率の引き上げでやるのか。生活保護や児童福祉その他、社会保障関係ですと財政度の傾斜の落差がひどいですから、国の税金を地方に回すという移譲だけでは処理できないだろうし、したがって交付税率の引き上げとかいう問題も含めて検討をされるということになるわけですか。
○政府委員(花岡圭三君) この補助負担率のあり方を検討するということになりますれば、やはりその費用負担のあり方ということに当然なるわけでございますが、御指摘のように、財源の移譲という点になりますれば、この検討会での対象と言うには余りふさわしくないのではないか。それは、この検討会におきまして結果が出ますと、それに基づいて財源問題、これをどうするかということは当然出てくる問題でございまして、これは別途検討が必要であろうというふうに考えております。
○神谷信之助君 しかし、いずれにしても財源付与の問題は暫定的な措置ではないですから、だから制度的に一定のものを変えるならば、制度的に財源措置も変えてもらわないと、その都度的なやり方では、これは地方団体は応じ切れないという問題になると思うんです。そういう点で税源移譲までいくかどうか、そんなでかいことになるのかどうかわかりませんけれども、いずれにしても費用負担の割合が決まってくれば、それの財源はどうするか。それは暫定的な措置では、まさに今までやってきたような一時的な糊塗に終わるので、これは問題だというように思うんです。 それで、ちょっとついでに厚生省にお聞きしますが、一部の報道によりますと、地方へ権限と負担を移す、財政事情も既に変わっているのだからということで、例えば生活保護ですと都道府県の負担の問題。市部に対しても県の負担を導入して、町村も一定割合を負担すべきだという意見だとか、あるいは老人ホームの費用負担も国の負担を半分程度にして、そうして本人負担もふやしていく、利用者の負担増も考えようというようなことをいろいろ検討されているようですけれども、厚生省の方ではこういう形で、何といいますか、社会保障制度はいかにあるべきかという問題と離れて、これだけ見てみると、どうやって国の財政負担を少なくするかという見地からいろいろ検討されているような感じがしているのだけれども、これはもしそうだとすれば本末転倒ではないかと思うんですが、厚生省の意見はどうですか。
○説明員(末次彬君) ただいま問題になっておりますこの問題は、社会保障に関しまして今後、国と地方がどういうふうに役割を分担していくかというところが基本的な問題でございまして、厚生省として考えておりますのは、これまでの国民のニーズの多様化、これにどういうふうに的確に対応していけるような制度を組み立てていくかというところが基本でございまして、そういう意味でいろんな御指摘がございます。それを現在検討中でございまして、ただいまお挙げになりましたような方針が現在省として決まっているわけではございません。基本的な考え方といたしましては、どういうふうに機能分担を図りながら国民のニーズの多様化にこたえていくかというところを私どもは基本的に踏まえていきたいというふうに考えております。
○神谷信之助君 ただ、例えば生活保護の問題でいくと、生活保護の保護基準といいますか給付水準というか、これはちゃんと堅持をしていきたい、これを低下をさせるようなことは避けていきたい、しかし国の財政状況からいって今までの状態を維持をするわけにいかぬということでとりあえずことしは緊急避難的なことをなさった、これから協議をされる内容としても、負担割合をどうするかこうするかは別にしても、その生活保護基準それ自身を財政の理由から切り下げてもよいという考えではないというように今まで聞いておるのだけれども、その辺はどうなんですか。
○説明員(末次彬君) ただいまの御指摘の点につきましては、従来から厚生省としては福祉水準は下げないということを基本的に考えて実施いたしてきております。基準そのものにつきましていろいろ問題提起がございまして、いろいろな意味での基準の見直しと申しますか、基準改定等々を図ってきておるわけでございますが、基本的な考え方としては福祉水準は下げないということで従来から一貫してやってきておるつもりでございます。
○神谷信之助君 厚生省の態度は非常に、何というか、ある面でいうと虫がよ過ぎて、給付水準というか、保護基準は変えぬ、大蔵省と自治省は金を何ぼずつ出すからそっちはそっちで考えてくれという言い方でしょう。なかなかうまいという言い方かずるい言い方かちょっと何だけれども、しかしそれでいくと、社会保障制度を支えていく国と地方との責任分担といいますか、役割分担について厚生省は極めて冷淡な立場にあるということにもなってくる。わしの方は知らぬよ、そしてちゃんと水準は下げてもらっては困りますよと、こうなんですからね。 そこで、もう時間がありませんからちょっと大蔵省に聞きますが、これは特別委員会でも大蔵大臣に聞いたんですが、大蔵大臣の方も、財政を基礎にして財政の面から社会保障制度を考えるということではなしに、社会保障制度はいかにあるべきかということを考えて、そうしてそれに基づいた財政負担という言い方をなさっているのですが、この辺は間違いありませんか。 〔委員長退席、理事岩上二郎君着席〕
○説明員(小村武君) 私、直接大臣の答弁を拝聴したことはないのですが、今御指摘のとおりだと思います。社会保障の体系そのものをまず考え、それに伴って財政がどういう負担をしていくかということを考えるべきだと考えております。
○神谷信之助君 ことしの暫定措置は財政から出発して、財政の状況を切り抜けるための暫定措置で、主なところで一律カットした、しかし来年以降はそうじゃなしに、社会保障制度の根本の論議をやって、そして国と自治体との関係の機能分担というか、役割分担をはっきりさして、それに基づく負担割合を考えよう。非常に理屈の通った、筋の通ったように見えるのだけれども、そういう発想に至った根本原因というのは国の財政の緊迫にありますから、何ぼこれは後からやるというても、どうしても後から後へそれはついて回らざるを得ないというように思うんです。だから、きょうは時間がありませんからこの程度にしておきますけれども、これまた協議の進行に応じて次回やります。いずれにしても地方財政の諸問題について議論したいと思いますが、私は今の地方財政の状態というのは大変な状況にあるので、この問題というのはひとつ十分踏まえて自治省としては対処してもらいたいという点だけは申し上げておきたいというふうに思うんです。 次の第二の問題に移ります。 厚生省にお伺いしますけれども、生活保護臨時財政調整補助金の二百億の問題です。この根拠は一体何で、そしてどういう性格の補助金ですか。
○説明員(清水康之君) 御案内のとおり、この補助金は、今回の補助率の引き下げに伴いまして地方負担がふえるわけでございますが、その負担増分については全体としては地方財政計画の作成を通じて措置されているわけでございますが、委員御案内のとおり、生活保護というのは地域によって大変保護率等に差異がございます。個々の団体ごとに見た場合にその受ける影響が大変違いますので、その影響を緩和しようということが趣旨でございます。金額の積算といたしましては、私どもとしては、具体の配分基準とはちょっと違いますけれども、一応一般の市の中で保護率が全国平均を上回る市というのが大体百八十四、五ございますが、そういうその保護率が全国平均を上回る市の今回の影響額、これは一割でございますけれども、その半分程度をめどに積算をしたということでございます。
○神谷信之助君 今この性格について、交付税措置をしたけれどもそれでも実際との差はできるから、ある意味では激変緩和の目的だとおっしゃるのだけれども、もう一つあるのは、生活保護の適正化を進めていく、そういう役割もこの補助金が持っているのじゃないですか。
○説明員(清水康之君) 基本的には財政負担の緩和ということが今回つくられた主たる背景でございますけれども、もとより生活保護の割合が非常に高くて財政基盤の脆弱な地方団体がその主な対象になるわけでございますが、本来自分がしっかりやるべき部分をいわば努力していなかった、そういうために仮にその保護費が非常にかかるというようなことであれば、それはその点の是正をしていただくということも必要になりますので、あわせて保護の適正な実施にも寄与するものと、そういうふうに考えているわけでございます。
○神谷信之助君 これの交付基準はもうできていますか。
○説明員(清水康之君) 具体的な基準はこれから財政当局と御相談をいたしまして、おおむね七月ころまでに定めたいというふうに考えておりますが、国会でのさまざまな御議論もございましたので、そういう点も参考にしながら、私どもとしましては十月ごろには第一回の交付が行えるような、そういう段取りで進めてまいりたいと、こう考えております。
○神谷信之助君 この間、京都市の福祉事務所の諸君やら民生局の人たちといろいろこの問題で話をしたんです。そうすると、大体財政力のひ弱な地方公共団体、それから社会経済情勢の急激な変動により保護動向に特異傾向が見られるような団体、それと、もう一つは生活保護の適正な実施に努力している都道府県、指定都市及び市に交付すると、大体基準はこの三点のように話を皆しているんです。今言った第一、第二の基準は一定の客観的基準がありますね。財政力がどうかとか、それから人口に対する保護世帯数や保護人員数や、あるいは保護率やらいろいろ出ていますから、財政との関係でどういう影響が出るか、特に医療扶助なんかは地域的変動も大きいですから、そういうのも考慮して配分するというのは、これは一定の数式が出てくるんです。 問題は、第三点の生活保護の適正な実施に努力している都道府県、指定都市及び市に交付するというのですけれども、この判断基準は大変難しいように思うのだけれども、どういうようにお考えなんですか。
○説明員(清水康之君) まだ現在の段階では、今委員おっしゃったような三つの基準を決めているわけではありませんで、今後いろんな方面の意見を聞いて、皆さんがおおむね納得されるような客観的な公平な基準をつくりたいということで努力中でございますが、保護の適正実施ということにつきましては、御案内のとおり、別にこの臨時財政調整補助金があるかないかにかかわらず、これは従来から一貫して、乱救も漏救もない適正な実施をお願いするという意味で指導しているわけでございまして、適正実施は生活保護が納税者である国民の方から支持され、理解される絶対の条件であるというふうに考えているわけでございます。 私どもは、保護の適正実施をどういうふうな客観的基準で判断すればいいかということも現在研究しているわけでございますが、実施団体における保護の体制、例えば職員の配置が基準どおり行われているのかどうか、非常に一人のケースワーカーに過重な負担がいってないのかどうか、そういうことなどをいろいろこれから検討してみたいというふうに考えておるわけであります。
○神谷信之助君 例えば百二十三号通知がありますね。これは厚生省の求めるように完全な実施が行われていないような団体は交付しないという考えもあるんですか。
○説明員(清水康之君) いわゆる百二十三号通知でございますけれども、これは既に大部分の県市で実施をされておりまして、ごく一部まだ実施がおくれているところがございますが、こういう実施についても適正実施に努力しているかどうかということを判断する一つの資料であろうというふうに考えております。
○神谷信之助君 その実施をしていないというのはどういう意味ですか。
○説明員(清水康之君) 御案内のとおり、この通知は五十六年の十一月ごろ出たわけでございます。またそれに基づいて五十七年の四月には準則の改正その他も行われて、大部分の団体では混乱なく実施されておりますが、一部の団体においては例えば円滑な実施をするという見地から職員組合その他とのいろんな協議に十分な時間をかけてきているというのが現状でございます。
○神谷信之助君 これは大体、五十六年のこの通知は、暴力団関係者等による生活保護の不正受給事件が再三発生をしている、したがって、こういうごく一部のところでそういう不正受給があるということが全体に大きな迷惑になっておるので、その辺をちゃんとこれからやっていこうという意味ですね。その意味の通知なんでしょう。だから、収入の把握とかそれから資産の把握とか、これは適正な保護を行う上では必要なわけですけれども、それを何といいますか、プライバシーに及ぶようなところまで踏み込んでいくのか、あるいはさらに罰則の適用までやっていくのか、これはいろいろ人権問題ともかかわって多くの問題をはらんでいるわけです。こういった問題についても、そういうことまでやらなくても実際に円滑に法の厳格な施行ができればいいということではないのかというように思うのだけれども、そんなことをやってないところは交付しないということになるのかどうか、この辺はどうなんですか。
○説明員(清水康之君) 私ども、先ほど申し上げましたとおり、保護の適正実施ということは何にも増して重要だというふうに考えておるわけでございますが、実はその収入資産の申告のようなものにつきましては、従来は事実上現場で実施されておりましたけれども、これをちゃんと規則上の取り扱いとして様式を決めるとかそういうことがなかったので、そういう点をいわば追認したという点が第一点と、別途そのような収入があるかどうかについていろいろその関係方面に照会をする必要が出てくるわけでございますが、その際、銀行その他では本人の同意書がなければなかなか教えてくれないんです、さっきおっしゃったプライバシーの関係。そういうこともありまして、同意書を事前に出していただくというふうなことが内容になっておるわけでございますが、私どもとしましてはこの通知自身は保護の適正実施のために必要なものであると考えておりますが、実際の現場において、おっしゃったような人権侵害であるとか不必要な調査までするとか、そういうことのないように十分諸会議等を通じて決定をしていくつもりでございます。
○神谷信之助君 それから、保護世帯数とか保護の人員数あるいは保護率、これは一定の客観的な概念でありますね。この傾向がずっと下がっていくあるいは減っていくという傾向があればそれに対して配分をする。ふえていくというようなところについては配分をしない。いわゆる配分の基準は、今言った適正化に積極的に取り組んでいるかどうかの一つの判断基準になるのかならないのか。
○説明員(清水康之君) 私どもは、保護率が高ければあるいは保護率が増加していけばけしからぬとか、保護率が下がれば結構だとか、そういう評価は全くしておりませんで、生活保護につきましては、その地域の特性に応じたさまざまの要因によってこれは変動するわけでございますので、ぜひこの要因の分析をきちんとやってほしいということを申しております。 主なものとしては経済的要因がありますし、また社会的要因、制度的要因、そして行政的な実施水準の問題、いろいろあると思いますが、決して保護率がふえてくれば調整補助金の対象にしないとかそういうことではなくて、その地域の特性に応じた要因に応じてきちんとした対策をとっている努力をしているかどうか、そういう点がいわば適正実施の基準であろうかというふうに考えております。
○神谷信之助君 もう一つ、最近生活保護の申請をしても却下の件数よりも、最近は取り下げの件数がだんだんふえてきておりますね。出して、それでいろいろ話をして、それで決定するのは却下の決定をするそれよりも取り下げたらどうですかということで、話をして取り下げる件数がふえてきた。しかし、これは取り下げをそうやって奨励をしていくと、不服申し立ての権利を一面では奪うことになりますね。却下されればその行政行為に対する不服の申し立ては可能になります。だから、この傾向がずっとふえてきているというのは、厚生省はいわゆる不服申立権を奪うようなそういう指導をなさっているのかどうか、この辺はいかがですか。
○説明員(清水康之君) 委員御案内のとおり、各福祉事務所の窓口に来られる方々はいるんな方が来られるわけでございますが、窓口で十分その相談の内容をお聞きしまして、生活保護については他法他施策優先という原則もございますので、他の施策では救済できないのか、いろいろそういうことを御説明申し上げるわけでございます。その結果、生活保護によらなくても問題の解決ができるという場合には、おっしゃったように取り下げといいますか、申請に至らないというケースがあるわけでございます。私ども窓口で十分よく事情をお聞きし、生活保護制度の趣旨を説明するということは大変重要だと思っております。ただ、それが行き過ぎまして、本当に申請したいという意思を持っておられる方が申請書の提出ができなくなる、そんなことのないように、行き過ぎのないように十分注意をして指導しているというところでございます。
○神谷信之助君 これで最後になりますが、今おっしゃったように、この二百億は激変緩和と、それからもう一つは適正化の促進といいますか、この二つというのだけれども、この二つにおいては二百億は大体どんな割合に分けられますか。
○説明員(清水康之君) 今の点も含めて現在検討しているわけでございます。ただ、激変緩和は何割、適正実施は何割というふうに分けてやるということに必ずしもならないのではないかというふうに思います。
○神谷信之助君 先ほどの、市部の平均のところより保護率の高いところを基準にしてその半分ぐらいというと、半分ですから、交付税措置が仮にやられても、西の方が医療扶助率が高くなりますから、交付税措置だけでは済まない差が大きくなりましたね。比較的西の方が保護率が高いですから、そういう点を考えたらもう二百億全部が激変緩和に使われる可能性もあると思うのだけれども、実際は激変緩和を先にして、それで余れば適正化の方に使う、こういうことになりますか、どうなんですか、考え方は。
○説明員(清水康之君) 御案内のとおり、二百億は六十年度予算で推計されます保護費全体一兆五千からしますとわずか一・三%でございまして、したがって私どもがこの金額をどのように配分することが本当に個々の団体ごとに見て生活保護の円滑な実施に寄与するのか、確保できるのか、そういう見地からやるわけでございまして、財政的要素をまず最優先でということよりも、その財政的影響が重視されることは間違いないと思いますが、あわせて適正実施に寄与するということも大切なことであるというふうに考えております。 〔理事岩上二郎君退席、委員長着席〕
○神谷信之助君 適正化に使えというのは、大蔵大臣なり大蔵省の強い要請があったという話も聞きますから、財政の方からいうとできるだけ受給者を減らした方がいいということにもなってくるので、そういう心配をしている向きもあるので、この点ではひとつ十分に先ほど言ったような諸点も踏まえて、保護率を下げれば成績が上がったかのような誤ったそういう傾向を生まないようにやってもらいたいということをお願いをしてこの問題は終わります。 第三の問題は、下水道問題です。地方自治体が普通会計から下水道特別会計に繰り出す拠出金が、自治省の地方財政計画上の額と各地方自治体が実際に繰り出した実績との間には大きな食い違いが生まれてきていますね。年々これはまたふえてきているような感じがしているんです。昭和五十四年度ですと三千五百七十一億円の計画で実績は四千七百五十六億円、その差が千百八十五億円というのが、五十五年度は千六百億円、五十六年度は二千百六十三億、五十七年度は千八百八十九億ですが、五十八年度は二千百五十一億、こうなってきています。こうい乖離が生まれる理由、まずこれをお聞きしたいと思います。
○政府委員(井上孝男君) ただいま下水道会計に対する繰り入れの実情等についてのお尋ねでございますが、御承知のように、地方財政計画に計上いたします下水道会計繰出金は、雨水の処理費につきまして一般会計が公費負担として下水道会計に繰り入れるという原則で算定した額が計上をされます。しかし、決算実績では、地方団体が地方財政計画を参照しながらも最終的には下水道会計の収支じりに赤字が出ないように繰り入れをするという傾向がございます。その結果、お尋ねのような数字で毎年度繰り入れの超過が出てまいっております。 この原因につきましては、私どもといたしましては雨水公費、汚水私費という原則で、雨水の処理につきましてはいいのでございますが、汚水の処理費、これは原則として使用料で徴収すべきであると考えておりますけれども、この使用料が処理原価の水準の大体六割程度にしか設定されておりませんので、料金における収入不足額が昭和五十八年度では約二千億程度あると思っております。これが繰り入れの超過の原因であると見ております。
○神谷信之助君 自治省のそういう考え方からいったら下水道料金は今の二倍にしても高くないという理屈になるんです。問題はその雨水公費、汚水私費という考え方に問題があるのじゃないか。下水道は都市施設ですし、その建設費を、河川の治水機能といいますか、それを除いてすべて使用料金に肩がわりさせるというのは、これはちょっと道理に合わぬではないか。それでいけばますます歯どめなく使用料というのは高くなってくるというように思うんです、これからもっとどんどん普及をしていけばいくほど。 それで、今原価の問題もちょっと出ましたけれども、処理原価が一立米当たり百二十三円五十五銭ですか、地方公営企業決算の概況五十八年度を見ますと、そう出ています。そのうち維持管理費が五十三円三十七銭で、資本費が七十円十八銭。使用料単価が七十円四十銭、五七%。これは六割ぐらいしか取っておらぬとおっしゃるのだけれども、維持管理費を上回って既に使用料を出しているという状況ですよ。処理原価に占める起債の元利償還というのは五六・八%ですか。だから、借金で建設をしながらそれの元利償還に資本費を食われていくという、そういう状況ですから、今度のようにまたこれは補助金がカットされてきますと起債に頼らざるを得ないわけでしょう。だから、そういうことでどんどん資本費の負担率というやつが大きくなっていく。したがって私は、これでは将来どんどん下水道の使用料というのは、自治省の言うとおりやっておったら、どこまででも上がってしまう、こういうことにならざるを得ぬと思うのだけれども、この辺はどうですか。
○政府委員(井上孝男君) ただいまいろいろ御指摘がございましたけれども、下水道事業一般につきまして先生が御指摘のようなお話になるわけではないと考えております。 例えば私どもの方で法適用企業と呼んでおります地方公営企業法を適用しております下水道事業は東京都あるいは指定都市を初めとしまして非常に大きな下水道、したがいまして、またその歴史も古い下水道でございます。成熟度がいわば高い下水道でございますが、これらの下水道につきましては処理原価が百円ちょっとオーバーするということでございます。一方使用料単価は八十五円ぐらいに設定されておりまして、約八割方まで汚水処理費が使用料で賄われておる、あと二割部分が問題だということでこざいます。 一方、法非適用と申しまして、いわば最近供用を開始いたしました小都市の下水道、これは供用開始直後は御承知のように普及率が極めて低い段階で大きな設備投資がございますので、その処理原価は非常に高くなってまいっております。そういう背景のもとにこの処理原価が百四十三円程度になっておりまして、一方、使用料単価は極めて低く、五十二円程度ということで、三六%程度しか料金による回収が行われておらないということでこざいます。 問題は、最近供用を開始いたしました小都市の下水道、これに対する考え方をいろいろ調査いたしますと、汚水私費という原則を今直ちに徹底するということには御指摘のように若干無理があると思っております。
○神谷信之助君 なかなか全体として下水道の普及は、国際的に言っても日本は一番おくれていますね。それから、大都市で相当早くからやっているところはいいんです。しかし京都市でも、京都市内でまだ下水道ができていないところがずっと多いわけです。しかも、それはどういう状況になって出ているかというと、高度成長期に無計画にどんどん都市が膨張する、公害激化の中で下水道要求もされてくるというような形で結局下水道整備が常に後追いで、立ちおくれて後から追っかけていくという形になって、いや応なしに資本費が高くなる。初めから下水道計画をちゃんと立てて都市計画をやって、そしてずっといくのじゃなしに、どんどん後から追いかけてくるということで莫大な建設費がかかる。だから、それが顕著なのは大都市周辺の小都市といいますか衛星都市といいますか、そういうとこら辺は大変な状況になってきているのです。 だから、そういうところはそうだとおっしゃるのだけれども、そこはわかりますというふうにおっしゃるのだけれども、日本全国で下水道施設の先行投資をどんどんやっていって、それから都市建設を進めていってという例は余りないんですね。早くやったところは単価が低いですから、だからそれはいいのだけれども、急速にふえてきているというのはその時期からであるわけでしょう。下水道の補助金でも、四十年代以降そういう必要性から公共下水道の補助率のかさ上げや流域下水道のかさ上げなんか、そういうところからも必要になってきたわけですよ。だから、そういう点を考えますと、これは汚水は使用者負担で賄うのが原則だというその一本やりで考えるというのは、あなた自身もおっしゃったように無理がある。 そこで、第三次の下水道財政研究委員会の提言では、「市街地や集落における下水道整備によるサービスはナショナル・ミニマム」だ、「下水道の整備は、環境衛生の向上、公共用水域の水質保全等の行政目的に資する側面がきわめて大きい」、こういう指摘をして「下水道によるサービスはいわゆる公共財として公的主体が責任をもって供給すべきことが原則であり、したがって、これに要する経費は汚染者負担を除き」、すなわち工場排水ですね、「汚染者負担を除き、その相当部分は公費をもって負担することが適当」だという提言をしておりますが、私はこの考えの方が正しいし、弾力的にやれるし、下水道の普及を進める条件をつくっていく、そういう環境を整える方向ではないかというふうに思うのですが、いかがですか。
○政府委員(井上孝男君) ただいま第三次財研のお話が出ました。三次財研の答申が出ましたのは昭和四十九年でございまして、確かにあのころは水質汚染を初めといたします公害に対する国民的な感情が非常に高まりました。一方、高度成長に支えられまして財政上かなりの余裕もあった時代だと思われます。そういう社会的背景のもとに、先ほどおっしゃいましたような提言を受けまして国庫補助率が引き上げられたわけでございます。それによりましてある程度の施設整備が進んだわけでございますが、その後昭和五十四年度に第四次下水道財政研究委員会の提言が出されました。その際には第三次財研の反省の上に立って汚水私費、雨水公費という一次及び二次財研の原則が再び確認されたわけでございまして、私どもは現在は第四次財研の提言を踏まえまして、料金に関する指導あるいはそれを踏まえての財政措置等をやっておるところでございます。
○神谷信之助君 しかし、下水道事業というのは目に見えぬ事業で選挙区向けの事業でもないわけです。そういう一面も下水道の普及がおくれている一つの問題にもなるし、それから財政負担が非常に大きい、これがありますし、おっしゃるように汚水分は一切使用者負担だという原則で使用料の値上げを次々やらなければならない、こうなってきますから、これは住民の反発を食うわけであります。だから、そういった面でも下水道の普及がおくれざるを得ないという状況が現実にあるのです。 今あなたもおっしゃるように、小都市なんかでは使用料に全部それをかぶせるのは無理だという点もあるわけですから、下水道地方債元利償還費を地方交付税の財政需要額への算入とか、雨水関係費と水洗便所の事務費などに厳しく限定をしているところの今の繰出基準、これらをもう一遍実態に基づいて見直してみる必要があるのじゃないだろうか。 私は、とにかく地方財政計画で歳出全体を抑制するという、そういう必要、そこに実は底流があって、そしてなかなかこれの見直しなんかが見れない、しかし地方財政計画でいかに押さえ込もうとしても、実際には事業をやれば借金をし、元利償還がかさんでくるわけだから計画以上の繰り出しをせざるを得ない。だから実態と合わない無理な地方財政計画になってしまう。だからこの辺は実態に即して、理屈は理屈であるでしょうけれども、実態に即して地方財政計画そのものの算出にはもう一遍そういう角度から見直しを考えてみてはどうかというように思うのですが、いかがですか。
○政府委員(井上孝男君) 下水道の使用料のあり方につきましては、御承知のように現在第五次下水道財政研究委員会におきましていろいろ御議論をいただいております。自治省といたしましては、今後とも先ほども申し上げましたような雨水公費、汚水私費という原則は守っていくべきであるというように考えております。しかし、先ほども申し上げましたように、この原則によります場合、一部の下水道事業で供用開始直後の段階などにおきまして使用料が著しく高くなりますようなときには、その負担を緩和するための措置もまた必要であると考えておりまして、具体的な対応策につきましていろいろ現在検討を始めてまいりたいというように考えております。地財計画上の措置につきましても、その検討を待って所要の対応措置をとってまいりたいと考えております。
○神谷信之助君 ひとつ十分検討してもらいたいというふうに思います。 そこでもう一つ、今度の一律カットで下水道の補助率というのは切り下げられたわけですけれども、しかし下水道の補助率は決して高くはない。四十九年以来十分の六ですか、ということになっているけれども、補助対象率が一般都市で七五%、指定都市は四五%ということですから、実際の事業総量からいうと二分の一以下の補助率です。だから、そういう意味では、大体今度のこれに加えてしまったというのは実態に合わなかったというように思うのですけれども、特にこの下水道事業が大変おくれていて、片一方、環境庁の方で閉鎖水域の水質の向上とか何とかやるとするとやっぱり下水道事業が必要になってくるし、私どものところの淀川でも下水道事業の進行の度合いに応じて淀川の水質保全というのが進んできているのがまた事実データとして出てきているわけです。 だから、言うなれば下水道事業を促進をするということは環境破壊から人間を守るという意味でも非常に重要な国家百年の大計と言ってもいい大事な事業なんですけれども、ところが下水道の建設投資を見てみますと、五十六年度は二兆百四億円、五十七年度は一兆九千百七十九億円、五十八年度一兆八千七百三十九億円というようにだんだん下がってきているんです。進んでいるならいいんですよ。下水道が国際的に六〇%、七〇%行っているならいいのだが、日本はまだ三三%です。だから、これは非常にぐあいが悪いんです。今片一方の方は、地財計画上の問題は検討してもらうということになりましたけれども、補助率カットは、これはもう今年度間違うて入っちゃったように私は思うので、今年度でやめて、来年からこれは戻すのだということでひとつ頑張ってもらいたいというように思うんですが、大臣の御見解いかがですか。
○政府委員(花岡圭三君) 御指摘のように、下水道事業といいますのは水質汚濁防止とか生活環境保全を図るために今後とも整備は大いに進めてまいらなければならないわけでございますが、大蔵省の方といたしまして今回の補助率カットにつきましては二分の一以上のものというふうなことで整理したために引き下げの対象になったわけでございます。個々の事業ごとにこの事業については除外せよというふうなことにつきまして、なかなか財政当局あるいは建設省におきましてもそこら辺難しい点があったのじゃなかろうかと思うわけでこざいます。この分だけというふうなこと、そういうふうにできるかどうかなかなか難しいと思いますが、私どもも今回の補助率カットの問題につきましては国会での附帯決議の趣旨に沿って行われるべきものというふうに考えております。
○神谷信之助君 とにかく今度は下水道の補助率は見かけだけが高いんで、実質は適うんだから、我々から言うと、間違うてうまいことごまかされてカットされたというようにさえ思うんです。いずれにせよこれは一年限りで来年以降のはまた検討するわけです。だから、ほかの部分とはそういう意味でちょっと違いますから、まあほかの補助金もそうですけれども、社会保障関係はこれちゃんと理屈が合わにゃいかぬが、公共事業関係は財政との絡みでふえたり減ったりするところですから若干違いますけれども、このように特別におくれている下水道事業の問題についてこれを促進をしていくという観点からも、これは特別に考えてもらって下水道事業が進むように、これは大臣もひとつ念頭に入れて来年度予算のときには考えてもらいたいというように思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(古屋亨君) 何といっても三十数%で、日本の文化のバロメーターという下水でございますので、お話しの点も十分頭に置きまして建設省とも話し合いまして、年次計画が随分落ちておるというような点の是正に向かいまして私どもも努力をいたします。
○神谷信之助君 終わります。
○委員長(金丸三郎君) 本日はこれにて散会いたします。 午後五時散会