大蔵委員会 第3号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/02/12
会議録
○委員長(藤井裕久君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十二月二十一日、塩出啓典君が委員を辞任され、その補欠として桑名義治君が選任されました。 また、本日、栗林卓司君が委員を辞任され、その補欠として小西博行君が選任されました。 ─────────────
○委員長(藤井裕久君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、この際、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井裕久君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に桑名義治君を指名いたします。(拍手) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(藤井裕久君) 速記を起こして。 ─────────────
○委員長(藤井裕久君) 次に、昭和五十九年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院大蔵委員長代理熊川次男君から趣旨説明を聴取いたします。熊川次男君。
○衆議院議員(熊川次男君) ただいま議題となりました昭和五十九年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。 この法律案は、去る八日、衆議院大蔵委員会において全会一致をもって起草、提出いたしたものであります。 御承知のとおり、政府は、昭和五十九年度におきまして米の生産抑制の徹底と水田利用の再編成を図るため稲作転換を行う者等に対し、水田利用再編奨励補助金を交付することといたしておりますが、本案は、この補助金に係る所得税及び法人税について、その負担の軽減を図るため、おおむね次のような特例措置を講じようとするものであります。 すなわち、同補助金のうち個人が交付を受けるものについては、これを一時所得の収入金額とみなすとともに、転作に伴う特別支出費用等は一時所得の必要経費とみなし、また、農業生産法人が交付を受けるものについては、交付を受けた後二年以内に事業の用に供する固定資産の取得または改良に充てる場合には、圧縮記帳の特例を認めることといたしております。 なお、本案による国税の減収額は、昭和五十九年度において約九億円と見込まれるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案の提出を決定するに際しまして、内閣の意見を求めましたところ、稲作転換の必要性に顧み、あえて反対しない旨の意見が開陳されました。 以上がこの法律案の提案の趣旨とその概要であります。 何とぞ速やかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(藤井裕久君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○赤桐操君 この法律案は、農業政策上支出される補助金について、これを受ける側の減税措置、つまり補助金に対する租税の特別措置であり、毎年単独立法で議員提案として出されてきております。 農水省の見解によりますれば、補助金の性格に ついては、農業者に稲作からの転換を要請するという国の異例の措置に関する一種の補償的な性格を有するものであるということにいたしておりまして、したがって農業者の協力を得る上で税制上の特例措置はぜひとも必要なんだ、こういう観点に立っているわけでありますが、しかし、この事業も既に第一期、第二期を終わりまして第三期に入っておるわけでありますが、こうした過去の経過から考えてみまするときに、いつもこうして議員提出の法律という形で行っていくということについては、いささかこれは疑問を生ずるところでありまして、なぜここまで来たならば政府提案として本格的に提案してこないのか、こういうように私は考えるわけであります。 この点をひとつ大前提として、いろいろ御質問申し上げるわけでありますが、その前に伺っておきたいと思います。
○政府委員(江島淳君) 今赤桐先生の御質問がございましたが、毎年のことでございますが、御案内のとおりに、現行の所得税法の考えに立ちますと、確かにこの種の補助金は、米の生産にかかわる事業所得にかわるものとして、税制上事業所得に含めて考えるのが筋であると考えるわけでございます。 また、一時所得というものは文字どおり一回限りの一時的な所得でございまして、この種の補助金のように数年間にわたって交付されているものについては、これを一時所得として取り扱うことは現行税法の考え方にはなじまないというのも事実でございます。 しかしながら、これらの補助金は農家に稲作からの転作を要請するという国の異例の政策に基づきまして、国会の御意思で特に一時所得として取り扱うという措置を講じておられるところでございますので、毎年のことでございますが、あえて反対しないという態度で処置しておるというのが実情でございます。
○赤桐操君 余り納得できない御答弁でございます。 大蔵省側の見解がそうであるならば、農林省側の見解をひとつ伺っておきたいと思います。
○説明員(京谷昭夫君) 水田利用再編奨励金につきましてこのような措置をとっていただくことをお願い申し上げておりますことは、私どもといたしまして、水田利用再編対策という米の過剰発生を防止するために大変重要な施策であり、これを円滑に進め、また転作に御協力をいただく農家の経済の安定を図るという観点からこのような措置を従来からとっていただいておるわけでございまして、財政当局の御見解等も踏まえましてこのような形でお願い申し上げておることを御理解いただきたいと存じます。
○赤桐操君 それでは重ねて申し上げますが、最初の一、二年ならば話はわかるのですよ。しかし、これはもう二期終わって三期に入っている。こういう段階でなおかつこのような暫定的な形がとられていくということについては、これはこの際根本的に御検討願いたい、次回からはひとつ考え直してもらいたい、こういうように提起をしておきたいと思います。 それから次に、続いて申し上げたいと思いますが、この事業も大体これで二期を終わって三期目半ばに入るわけでありますが、少なくとも奨励金というものがそういう形で行われてきている以上は、それは一つの政策目的があって行われているわけでありますから、それがどのような成果を上げているかということについては当然考えていかなければならないものであろうと思います。 そこで、いろいろ今までこれに対する批判や注文が出ているようでありますのでこの際ひとつ伺っておきたいと思いますが、財政制度審議会の方から出ている問題点としては、水田利用再編対策委員会が昨年一月の段階で報告した内容によりますれば、食糧管理費の三分の一を上回っている。五十九年度の食糧管理費は八千百三十二億円、このうちの三分の一を超えてそれは二千七百二十九億円、三三・六%に及ぶ状況になっている。これは転作などを推進すればするほど財政負担が大きくなって困るではないか、こういう見解を明らかにしているんですね。 それから次に、会計検査院の方の見解では、水田利用再編対策事業については、五十八年十一月に、事業の効果が十分発現していないと認められる事態が多数見受けられる、抜本的な改善を求める、こういう見解が表明されておるわけであります。 以上のような形が出ているのでありますが、少なくともこの第三期の対策の中ではどのようにこういうものを受けて行われてきているのか、この点を伺っておきたいと思います。
○説明員(京谷昭夫君) ただいま先生から御指摘がございましたように、この水田利用再編対策事業、昭和五十三年から十カ年の計画で発足をしておるわけでございますが、御指摘にもございましたとおり、第一期三年、第二期三年、第三期をただいま進めておるわけでございますが、五十九年度から三カ年ということで進めておるわけでございます。それで、この水田利用再編対策につきましては、御指摘にもございましたように、相当多額の財政負担を伴って実施しておりますことから、お話のございました五十九年一月に財政制度審議会から、第三期対策を発足するに際しまして、財政負担の軽減あるいは事業効果の確保という観点から種々の指摘を受けたわけでございます。そしてまた、これまた御指摘いただいておりますように、五十七年度の決算結果報告という形で会計検査院からもこの事業について各種の指摘を受けたわけでございますが、私どもといたしましては、それらの指摘等を踏まえまして、第三期対策の発足に当たりまして、各種の改善措置を加えて発足をさせたつもりでございます。 その主要な点を申し上げますと、第一には、奨励補助金として出しております金のうち、基本額につきまして一律八千円の単価引き下げを行う。さらにまた、加算制度につきましても、従来の加算制度につきまして見直しを行いまして新たな編成を行った。さらにまた、奨励補助の対象にいたしております飼料用青刈り稲についての補助の仕組みを改善するとか、あるいは、転作の形態としては比較的私どもとして避けたいと思っております保全管理形態への奨励金単価については、さらに引き下げを行う等の各種の工夫を凝らすと同時に、転作作物がより安定的に定着をしていくということのための指導体制を、さらに一層強化したつもりでございます。 ただ、御案内のとおり、この対策は事業主体が三百万戸にも上る稲作農家を対象にしておりまして、この仕事の趣旨なり実行過程について末端におきます指導がなかなか行き渡らないというふうな問題もございます。私ども、従来より以上に末端におきます理解を深めまして、各種の御批判、指摘にこたえるように今後とも努力をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○赤桐操君 大体この奨励金というのは、一定の時限というものがあって、その中で政策効果がいろいろと評価されることになると思うんです。今の流れを見ているというと、余りこれはなされてきていないのではないだろうか、そういう感じがするわけでありますが、政策効果というものを常に考えながら、あるときにはまた多額なものを出す必要がある場合もあるであろうし、場合によってはまたつづめなきゃならぬときもあるであろうと思う。あるいはまた、地域によってまた異なる場合もあり得るわけでありますが、そうした面におけるところの基本的な検討というものが私はぼつぼつ求められてきているのではないかと思いますが、この点はいかがですか。
○説明員(京谷昭夫君) 水田利用再編対策のあり方につきましては、私どもいろいろな形で議論をしておるわけでございますが、御承知のとおり潜在的に米の生産力が需要動向に比べて過剰であるという実態のもとで、どうしてもこれを進めていかなければいけないという実情にあることをひとつ御理解いただきたいと思います。 従来の施策の推進の過程で、私ども毎年、目標面積を設定いたしまして進めておるわけでござい ますが、ともかくこの目標面積を円滑に達成してきておりまして、末端の稲作農家におきましても、この施策の必要性なりあるいはその効率的な実施についてそれなりの御理解を得ておるものというふうに考えておるわけでございます。 ただ、財政負担の問題等もございまして、できるだけこういった奨励体制から脱却を図る必要があるというふうな問題提起を、財政審議会あるいは臨時行政調査会からも受けておるわけでございます。米の需給をめぐる状況が先ほど申し上げましたように大変過剰基調ではございますが、できるだけ早急に米以外の作物が定着をしていくような施策も含めまして、私ども米の需給に対応した各地域の農業のあり方を発掘してまいりたいと考えておりまして、第三期対策を五十九年から三カ年、六十一年までの計画で進めておりますが、それ以降のあり方につきましては、今後私どもとしても真剣に検討をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○赤桐操君 次に私は、米の備蓄の問題について伺っておきたいと思うのであります。 農水省は、五十九年度から実施されてきた水田利用第三期対策の中で、五十九年度産米から毎年四十五万トンずつ在庫を積み増していきたい、昨年十月末の期末在庫と合わせまして三年後には百四十五万トンの備蓄を図りたい、こういう計画を明らかにしてきていると思うのであります。 そこで伺いたいと思うんですが、去年は大変米が豊作であったわけでありますが、それまでの四年間というのは不作であった、冷害であった。そういう中で、昨年の段階では先食いをしなければならぬということで、かなりの数量の先食いが行われた。たまたま韓国米とかあるいはまた豊作、こうしたものの条件が重なったためにその大部分は埋め合わせることができたが、かなりのものがまだ実は埋め合わせが残っている、こういうように聞いておりますが、その実情はどうなっておりますか。
○説明員(京谷昭夫君) 御指摘のように、最近の米の作況でございますが、五十五年から四年にわたりまして、異常気象ということもございまして、作況が不良の状況でございました。五十八年までは従来からの過剰米の処理で特段需給上の問題が出なかったわけでございますが、五十九年の端境期に先生御指摘のような問題もやや出たわけでございますが、五十九年の天候が非常に恵まれたということもございまして、御案内のとおり大変良好な作況が五十九年産米には確保できたわけでございます。その結果、端境期におきましてある程度の先食いをしたわけでございますが、第三期対策の発足時に私ども設計をいたしました在庫積み増しの計画につきましては、今後平年作が確保できれば十分な在庫量が確保できるというふうに考えてございまして、需給上特段の不安はないというふうに考えておるところでございます。
○赤桐操君 需給関係に不安がないと言われるんですけれども、百四十五万トン完全にできますか。三年後にできるんですか。第三期の中でこれが達成できますか、本当に。私どもがいろいろいただいている資料や、また別個に入ってきている資料等から見るならば、とても百四十五万トンは達成できないだろうと言われておる。私どもは百四、五十万トンでは不足だとこう言っているんです、社会党は二百万トンを要求しているんですけれども、それはともかくとして、政府みずからが明らかにしている百四十五万トンが第三期の中で本当に達成できるんですか。私は、率直に申し上げると、できないと思うんです。だからお伺いしているんです。したがって、こういう減反政策を進めていったんではこの備蓄は不可能だ、こういうように考えるんですよ。 もうこの段階に来たならば、抜本的に考え直す必要があるのではないか、減反政策を緩めるべきではないのか、こう私は考えるんです。そういう観点に立って申し上げているんですが、御答弁願います。
○説明員(京谷昭夫君) 備蓄の数量につきましていろいろな御議論がございますことは私どもも承知をしております。 私ども、備蓄数量を考える際に、一つには不作時におきますこの備蓄の取り崩しを考えていく必要があるわけでございますが、その場合におきましてもやはり、消費者の方がいわば古米を消費するのには嗜好上一定の限界があるということが一つ。それから第二には、備蓄に伴いまして金利あるいは保管料等につきまして相当の財政負担を伴うというふうな問題がございまして、それらの状況を踏まえながら適正な在庫量を考えていく必要があるというふうに考えておるわけでございます。 その結果、先ほど申し上げましたとおり、第三期対策の設計におきましては、毎年度四十五万トンの在庫積み増しを図りまして最終的には百四十五万トン、約百五十万トン程度の在庫を確保すればよろしいのではないか、このような判断で現在の施策を進めておるわけでございます。それに対応しまして稲作転換対策、この水田利用再編対策の各年の具体的な内容を決めておるわけでございますが、作況の状況を踏まえながらこの調整面積を弾力的に運用しておるところでございます。 例えば、六十年度の水田利用再編対策の設計に当たりましては、この三期の計画が一応三年間を通じまして六十万ヘクタールということでございましたが、五十九年におきます端境期における需給事情等も考えまして、当初設計の六十万ヘクタールから二万六千ヘクタールを調整いたしまして、六十年度につきましては五十七万四千ヘクタールというふうな若干の軽減措置を加えて実行に当たろうというふうに考えておるところでございまして、そういったこと等を通じて米の在庫について不安が生ずることのないように対処してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○赤桐操君 そうすると、減反の政策については緩める必要がない、こういうことなんですか。
○説明員(京谷昭夫君) 基本的には米の過剰基調というものは我が国の農業にまだ存在をしておるということで、米の需給調整について何らかの措置をとっていく必要があるという基本的な認識を持っております。
○赤桐操君 一月二十日の日経で「「主食はコメ」九割超す」、こういう見出しで出ていますね、米の問題が。この総理府調査によると、食糧自給について大変に、六五%の人が不安を持っておるんです。しかも最近の傾向では、若い人が米を食い始めてきている。終戦直後におけるパンが普及されたころは一時米は大分その利用度が低くなっていましたけれども、最近は再びこれが盛り上がってきている。こういう状況からしてみるというと今の審議官の御答弁は訂正をされる必要があるのではないか、こう思っておりますので、この点ひとつ私の見解を表明して、終わりたいと思います。 ─────────────
○委員長(藤井裕久君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、福岡日出麿君、岩動道行君が委員を辞任され、その補欠として杉元恒雄君、大浜方栄君がそれぞれ選任されました。 ─────────────
○桑名義治君 五十三年度から実施をされました水田利用再編成対策は、米が過剰であるために米から他作物に転換させるという国策に対しまして農家の協力を求めているのでありますから、したがって転作奨励補助金に対する税制上の優遇措置を講ずる必要性のあることは理解ができるわけでございます。その事情からして当然、先ほどからも議論になっておりましたが、政府提案とすべきではないか、このように私たちも思っているわけでございます。 そこで、五十九年度も議員立法にしなければならなかった理由をお伺いするとともに、仮に一時所得扱いというのが税の理論上無理であるならば、実質的に同じような取り扱いを別な形できちんとした処理をする考えはないのかどうか。この点について伺っておきたいと思います。
○政府委員(江島淳君) お答え申し上げます。 先ほど赤桐先生の御質問にもお答え申し上げたわけでございますけれども、またそれと重複するようなお答えになるかと存じますが、現行の所得税法の考えに立ちますと、この種の補助金は本来事業所得に含めて考えるのが筋であるということでございます。しかし、先ほどからお話し申し上げておるように、非常に我が国の農業の置かれた現状にかんがみまして、特に稲作からの転作を要請するという異例の政策に基づき、一種の補償金的な性格を有するものでございますので、したがいまして、農家の税負担を軽減し御協力を得るという観点から、今までも国会の御意思で一時所得で扱うという措置が講じられているのでございます。これが今までの実質的なところでございます。 そういたしますと、形式的に申しますと、今度は各年度の奨励補助金は国会の予算議決を経る必要があるということになりまして、その税制の取り扱いについても毎年お諮りするということになるわけでございまして、たびたび申し上げておりますように、それに対しまして国の非常に高い次元から農家の税負担を軽減するということに対しまして、私の方といたしましてはあえて反対をしないということで措置しておりますので、今までのようなことになっておるというふうに御理解いただきたいと思います。
○桑名義治君 その点については、前半で質問の中にも一応理解を示しているわけでございますが、仮に一時所得扱いというのが税の理論上無理であるならば、実質的に同じような取り扱いを別な形できちんとした処理をする考え方がないかどうかということをお伺いしているわけです。
○政府委員(大山綱明君) ただいまの先生の御質問でございますが、別の形というものにつきまして、先生の何か具体的なお考えがあるのでございましょうか。私どもちょっと、別の形というものでどういうものが考えられますのか、先ほどから政務次官がお答え申し上げておりますように、やはり事業所得であるというのが本来の姿であるということでございますものですから、税法上それ以外の形を政府として御提案申し上げるというのはいささか私どもの限界を超えておるというのが私どもの考え方でございます。何か具体的なお考えがございましたら、またそれに即してお答えを申し上げます。
○桑名義治君 時間もございませんので、その点は後でまたお話しを申し上げたいと思うんですが。 次に、ちょっと農水省にお伺いしておきたいと思いますが、毎年二千億円という財政負担を要する米の生産調整政策が将来にわたって続くものとするならばこれは一考を要する問題だろうと思うんですが、非常に難しい問題ではございますが、この点についてはどういうふうに農水省としてはお考えになっておられますか。
○説明員(京谷昭夫君) 御案内のとおり、水田利用再編対策、昭和五十三年からの十カ年の計画で一応現在進めておるわけでございますが、第一期、第二期を終わりまして五十九年から三カ年の計画で第三期対策と、まあいわば最終ステージを迎えておるわけでございます。これを、六十一年まで一応現在具体的な施策内容を決めておるわけでございますが、その後どのような施策を考えていくかという課題、私どもも大変重要な検討課題であろうと考えておるわけでございますが、基本的には米の過剰基調というものがまだ存在をしておる、そういった中でどのような形でこの過剰を回避し、米以外の作物への転換定着を図っていくかという課題が私どもの課題としてあるわけでございますので、今後早急に研究、検討を進めなければいけないというふうに思っておりますけれども、具体的にその施策内容をこの三期対策の後どういう形で進めていくかということにつきましては、今しばらくの御猶予を賜りたいと思うわけでございます。
○桑名義治君 ちょっと補助金のあり方についてお尋ねをしておきたいと思うんです。 今国会は数多くの法律案が国会に提出をされておりまして、本法案のほかに国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案、いわゆる補助金一括整理法案が提出をされているわけでございます。そこで今回は、それぞれの法案と密接な関係にある米の補助金のうちの比重の大きい自主流通助成の奨励金問題について、若干お尋ねをしてみたいと思います。 自主流通制度は、昭和四十四年に創設されて以来、今日まで既に十六年を経過しております。この制度が設けられた当初は、この制度の円滑な実施を図るために助成をすることも必要である。四十四年産米では販売促進費として二億九千五百万円が計上されておりますが、それ以後各種の奨励金が設けられて、今日までそれなりの役割を果たしてきたところであります。しかし今日では、自主流通米は政府買い入れ量を上回るほど、いわゆる順調に流通をしておりますし、もはや時間の経過から見ても、また米の流通の実態から見ても、本制度が順調に定着したと見るのは歴然としております。 そこで、自主流通制度の定着の是非について農林水産省及び大蔵省の所見をまず伺っておきたいと思います。
○説明員(馬場久萬男君) お答え申し上げます。 先生おっしゃりますように、自主流通米につきましては十年余にわたる助成措置を講じてきたわけでございますが、おかげさまで現在大体主食の四割強の自主流通米が流通するに至っておるわけでございます。ただしこれはあくまでも政府の助成を前提として成り立っておるものでございまして、今お触れになりました販売促進費というようなものにつきましても、これは自主流通制度ができたときから続いているわけでございますが、自主流通米を御案内のように政府の手を通さずに集荷団体の自主的な努力で販売していくという上で、年間を通じまして安定した価格で供給するために必要な金利、保管料、こういうものを補助しているわけでございます。 これは政府が直接お米を管理する場合でも当然かかる経費でございまして、こういうものについては財政負担をするという形で助成をしてきているわけでございます。これがなくなりますと販売業者としては、秋に集荷しまして早く売り急ぐとか、あるいは端境期まで持っていくと、安定した供給をしなくなるおそれもあるわけでございます。またそのほかにも、良質米奨励金あるいはその他の助成がございますが、それぞれ、農家が生産しました米を自主的に販売していく上で必要なものということで、私ども位置づけておるわけでございます。ただし、その内容につきましては、例えば販売促進費につきましても、金利、保管料、あるいは対象数量等について、そのときどきの事情を見ながら見直しをしておるところでございます。
○政府委員(平澤貞昭君) この自主流通米助成につきましては、委員の御指摘をまつまでもなく、臨調答申等にも、これについてはより合理的な仕組みに持っていくようにという話があるわけでございます。そういう中で我々といたしましても、農林当局が今お話ししましたような中で、この制度につきまして縮減合理化を図ってきております。 例えば、お話に出ております通年販売促進費につきましても、六十年度予算においてこの金倉の助成対象期間を九カ月から八カ月に減らしていくというようなこともやっておりますし、その他もろもろの措置をとってきているというのが現実の姿でございます。
○桑名義治君 今の御答弁の中で、経費の節減を図っている、こういうふうにお話がございましたけれども、五十九年度の自主流通米の助成は一千三十八億円、ところが六十年度には一千五十二億円と、逆に十四億円も歳出削減の中にあって増加をしているというような形になっているわけです。これは先ほどの非常に制限をしている、削減をしているというお話の中から考えますと、どうもその理由がはっきりしないわけでございます。また大蔵省は、この奨励金を査定する段階でこの増額についてどのような判断をなさったのか、お 伺いしておきたいと思います。
○政府委員(平澤貞昭君) 今おっしゃいました千五十二億円と若干増になっておりますのは、この自主流通米の対象のトン数が三百二十万トンから三百四十五万トンということでかなり大きく伸びている、その中でこの経費の方が若干の増ということでございまして、したがって中身としては、先ほど申し上げましたように、通年販売促進費につきましては合理化縮減しておりまして、数字で申し上げますと五十九年度二百八十億円を二百二十二億円に削減しているというような、もろもろの措置をとっているということでございます。
○桑名義治君 自主流通助成の中に通年販売促進費がありますが、これなどは自主流通米が客観的に見て円滑に機能している以上、今日も果たして必要なのかどうかという問題があったわけでございますが、この問題は、販売促進費は今回は削ったということでございますか。
○政府委員(平澤貞昭君) おっしゃるとおりでございます。
○桑名義治君 次に、米の売買逆ざやについて食糧庁の資料によりますと、五十九年度の場合が三・四%であったものが六十年度には一・九%に縮小する予定となっております。その差が一・五%改善されることになっていますが、この調子でいけば、従来から臨調が指摘していた売買逆ざやは昭和六十二年度には解消されることが期待されております。政府もその方向で努力するものと思いますが、そこで、売買逆ざやを昭和六十二年度までに解消するという政府の決意ないしは解消の期限を伺っておきたいと思います。
○説明員(馬場久萬男君) 御指摘のとおり、政府売り渡し価格の引き上げをこの二月の二十五日からいたします。それによりまして、従来言われております逆ざやは五・六から一・九へ下がるわけでございます。ただ、この逆ざやのあり方につきましては、先生御承知のように消費者米価の問題ということでいろいろと米価審議会等においても議論がございますので、いつまでにどうするということをこの時点で申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○近藤忠孝君 この法案は農家の税金に関する問題ですので、今農家が一番関心を持っているところに絞って質問したいと思います。 それは、確定申告、それについてことしから収支内訳書を添付することになりました。これについては、特に農家については大変過大になるんじゃないかということが問題になって、当委員会では特に収支内訳書ということを特定しまして附帯決議で、過大な負担になってはならない、そういうことだったんです。ところが、実際に今配付されている「収支内訳書の書きかた」、これを見ますと、大蔵省令で決まっている五項目のほかに何と十数項目も記入しなきゃならない、こういう事態なんです。これはもう明らかに過大な負担になっている。これは当委員会の附帯決議に反するんじゃないか、こう思うんです。 それで、聞いてみますと、いや、大蔵省令で決まっているその五項目に書いていただけばいいんで、あとは自由です、これについてはむしろ大蔵省としてはお願いする立場でございますと。お願いする立場ならお願いするらしく、そういうことをはっきり示すのがこれは常識ですよね。全然そうなっていないんです。一体どうなっているのか御説明いただきたいと思うんです。
○政府委員(冨尾一郎君) 五十九年分の申告から添付していただくことになりました収支内訳書の問題につきましては、私ども初めてのことでございますが、従来から一応ある程度のことはやってございますが法律に基づくものとしては初めてでございますので、できるだけその辺につきまして誤解のないようにということで、私どもとしては基本的には、法定の記載事項につきましてはこれはわかるように黒枠等で表示をし、そのほか所得の計算をいたします際に参考になることが幾つかございますので、それについてもできるだけこれは御協力をいただくということで、記載事項を設けてございます。 所得の金額を計算することは法定の記載事項だけでは必ずしも不十分な面がございますので、計算過程のプロセスを私どもにも御開示をいただくという意味で、できるだけそれらの項目につきましても御記入をいただいて出していただくというふうにお願いをしているのが、私どもの基本的な立場でございます。
○近藤忠孝君 そのお願いがどこに書いてあるかと聞きましたら、この横の方の小さい欄に、「収支内訳書の該当する箇所にそれぞれ記入してください。」と。ところが、みんなそれは任意まで書いてしまうんですよね、書かなきゃいかぬと思うんです。ただ、今の法定というのは、「なお、収支内訳書の太枠の箇所に該当する」「方は、必ず記入してください。」、この「必ず」とあるのがこれが法的な義務だ、この文章を読んでそう読むのはこれはエリートコースを歩んで税金を取ることを考えているあなた方だけじゃないかと私は思うんです。そういう点では、こういう義務なきことをやっぱり要求していることで、ひとつこれから徹底するようにしていただきたい、こう思います。 それから、もう時間がないんですが、あと、収入金課税がふえているんですが、これは特に必要経費には大きな個人差、地域差があるんです。実際経費のみを標準として定めることは実態に合わない面も出ておるんです。 そこで三点質問します。 この仮定所得率や一定経費について、地域や個別の実情に合わせるよう努めるべきではないか。 第二点。必要経費の標準を策定する場合に、当該地域の農民などの意見をよく聞いて民主的に策定すべきではないか。 第三点。税務署が策定する場合においても、当該仮定所得率、一定経費の項目別内訳を明示するなど、納税者の納得の上に立って進めるべきではないか。 以上について簡潔にお答えいただきたいと思います。
○政府委員(冨尾一郎君) 農業所得標準は、従来、例えば面積であるとかそういうものに基づいて算定するのが基本でございましたが、最近の農業経営の非常な多様化に伴いましてそれだけでは必ずしも十分でないし適正でないという面から、私どもとしては収入金を基本にした標準というものをつくりまして、これで申告をしていただくというふうにしております。私どもとしては、これをやります際には、いろいろな資料、それから関係団体の御意見、そういうものを基本的に踏まえまして、十分実情に合ったものにするようにということで努力してございます。 これにつきまして、一応その収入金に基づきます標準の場合には、いわゆる比例経費的なものとそれから固定経費的なものと二つございますが、そのいずれにつきましても、これはいろいろな基本的な農業経営のサンプル調査の結果に基づきまして一定の式を当てはめる、これが一番実態に合ったものではないかというような感じで、いわば帰納的に一定の方式を編み出して適用させていただいているというものでございますので、それにつきまして基本的な考え方なりは関係団体の方にお示ししてございますが、その経費の積算の内訳ということにつきましては、今私が申し上げましたような計算式の性格上正確にはなかなか御説明が難しい面もございます。ただ、結果として実態に即したものにするように、また現実にはそういうものになっているというふうに私ども考えておりますが、そういう意味で御理解いただければ幸いでございます。
○青木茂君 これはすべて大蔵省の言うとおりであって、大蔵省は、こんな税の理論をめちゃくちゃに壊してしまう。これが農業収入による事業所得ならわかりますよ。なぜ一時所得にしなければならないか。これは税の理論から見て全くもって理由がつかないわけですね。大蔵省は何かというとすぐ税制調査会を引き合いに出して、税調に相談してというふうにお逃げになるわけだけれども、こういう問題は税調に出されましたか。
○政府委員(大山綱明君) 私ども、国会で御議論 をいただきましたことにつきましては、春に開かれます税制調査会に全部整理をいたしました形で御披露をいたしております。この問題につきましてもその例外ではございません。
○青木茂君 そうすると、税調は何も言っておらぬわけですね、こういう問題については。言うべきことを言わぬで言わぬでもいいことを言う税調というものは、果たして必要であるのかどうか、大変に疑問です。 じゃ、仮にこの問題を給与所得者の税制、サラリーマンの税制と比較してみますと、私は、この転作奨励金が一時所得ならばボーナスだって一時所得だと思いますよ。グリコ、森永なんかもらえない場合だってある。それからボーナスだって、年金だとか健康保険の算定基礎に、年四回以下なら入れられないという歴史的事情がございましたわね。これは、ある意味においては、ボーナスが非継続性で一時所得の証明だと思いますわ。つまり、税の理論を一つ壊すとそういう問題がだだだあっと派生してくるんですよ。これはどうお考えでしょうか。
○政府委員(大山綱明君) 先ほど来政務次官がお答え申し上げておりますように、私どもとしては事業所得であると考えておりまして、したがいまして、議員提案でこういう形の法律が御提案され国会の意思として決定される、それにつきましてあえて反対しないというところに私どもの意をお酌み取りいただければと思います。
○青木茂君 堂々と大蔵省は自分の理論的意思を表明してくださいよ。あえて反対しない、——反対した、大蔵省は反対である、それを国会でいや賛成だと決めるならこれはいいと思うんですよ。あえて反対しないなんという腰の弱いことを言っておって果たして国家財政の責任者としての責任が果たし得るかどうかという点については、私は大変に問題があると思います。 それから、例えばサラリーマンのレイオフなんというのだって、もしそこからお金が出たら一時所得という考え方だって成り立ちますよ、これらの転作奨励金が一時所得ならば。あるいは転勤手当だってそうですよ。この理論的整合性というものが壊れるということの責任を大蔵省はどうお考えなんですか。
○政府委員(大山綱明君) 大変難しい御質問でございますが、先ほど申し上げましたことに尽きるわけでございます。この場合には、特に我が国農業の置かれた現状にかんがみて異例の政策に対して税負担を軽減するという側面も加味されての、政府としての見解であるということでございます。
○青木茂君 とにかく、農家の、農業所得者の税負担を軽減するということに対してそれほど御理解を示すならば、サラリーマンの税負担を軽減するということに対しても御理解をいただきたい。 それから、必要経費問題だって、これが必要経費なら、サラリーマンの転勤費用とか単身赴任に伴うコストだって当然必要経費ですよ、それを給与所得控除だか何だかなどでね。とにかくこれはトーゴーサンピンの拡大です。こういう不公平というものを縮小されるどころか拡大をしておいて、総理自体が税の公正、公平の観点からシャウプ以来の見直し、あるいは金がないから間接税だというようなことを、国民が一体納得できるだろうかということ。大蔵省が今までずっと御主張になってきたものをこの問題は、ある意味においては小さな問題かもしれぬが、これで全面的にひっくり返されたと思うんです。これからは大蔵省は余り税のことをおっしゃらぬでほしいと思うんです。 終わります。
○委員長(藤井裕久君) 他に御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。 別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 昭和五十九年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(藤井裕久君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤井裕久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時十二分散会