災害対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 130 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1985/06/14
会議録
○委員長(安永英雄君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○久保亘君 国土庁長官は、大変多忙な日程の中を六月の四日と五日にわたって、先般の委員会でお願い申し上げました桜島降灰の実情視察のために鹿児島までわざわざお出向きいただきまして、あわせて半島振興にかかわる御視察もいただいたと伺っておりますが、大変御苦労さまでございました。 きょうは、まず最初に、御視察をいただきました率直な印象と所感についてお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 六月五日に桜島を訪れまして、野尻川等の土石流対策、火口原の防災営農施設、黒神中学校の降灰対策、さらに軽石による漁業の被害状況等をつぶさに見てまいりました。担当大臣といたしまして、現地を見て、降灰や土石流等による被害は大変なものであるということを痛切に感じた次第でございます。 桜島火山対策につきましては、これまでも国、地元地方公共団体等において積極的に取り組んできたところでございますが、このたび現地を視察し、対策の一層の推進に向けて決意を新たにした次第でございます。
○久保亘君 この際、桜島の降灰対策に関する問題をお尋ねいたしますに先立って、同時に長官が視察の目的となさいました半島振興に関して二、三御質問申し上げたいと思うのでございますが、長官が鹿児島からお帰りになりましてすぐ、六月の七日に半島振興法は議員立法として成立いたしました。半島の概念をどういうふうにとらえるのか、それから地域指定をこの法律に基づいてどのようにいつおやりになっていくのか、その見通しなどについてお考えをお尋ねしたいと思います。
○政府委員(田中暁君) 半島振興法の施策の対象になります半島の概念と申しますのは、この法律の二条に指定の要件が記載してございます。端的に申しますと、二以上の市町村の区域から成っておりまして、一定の社会的経済的な規模を有する地域であるということと、二号の要件といたしましては、簡単に申しますと、公共的な施設、いわゆるインフラの整備が比較的低位であるという要件、三号の要件といたしまして、産業の開発の程度が低くて、雇用の増大を図るために企業立地の促進等の措置を講ずる必要がある、この三つの要件でございます。ただ、この要件自身はかなり抽象的な表現でございますので、具体的な地域指定に当たりましては、もっと具体的な基準が必要になるわけでございまして、その点、この二条本文におきましては、国土審議会の議を経て指定するということになっておりますので、国土審議会自身がその議論をなさいます場合に、あらかじめ基準になるものをまずお決めいただくのが適当ではないかというように考えておるわけでございます。 そういうようなことで、今後の具体的な手順といたしましては、まず国土審議会の中に半島振興のための特別委員会をつくっていただきまして、この地域指定の基準をお決めいただく。それから、具体的に県からの申請に基づいて、この基準に照らしまして地域を指定する。それから、指定された地域につきましては、知事が半島振興計画というものをつくっていただいて、そしてこれを提出してもらって内閣総理大臣の承認を得る、こういうことになっております。基準の作成、具体的なそれに基づく地域の指定、それから半島振興計画の承認につきましても、関係行政機関等に協議するというような手続が必要になってまいりま すので、今後その地域指定までの期間ということになりますと、まあ一年程度、少し急いでやりましても年度内くらいはかかるのではないかというように考えております。
○久保亘君 これからこの法律が実際に効力を発するまでには相当まだ期間もかかるようでありますけれども、しかし年度内あるいは一年程度かかったとしても、これは六十一年度の予算にはこの振興法の施策が盛り込まれる、こういうことになろうかと思うのでありますが、とすれば、具体的な半島振興法に基づく国の援助、助成の中身というのは、これは地域指定を終えた後決められるんですか、それとも事前にそういう計画をおつくりになるんでしょうか。
○政府委員(田中暁君) いろんな財政金融上の措置の対象になる事業と申しますのは、当然、地域指定が行われた後、それも県から半島振興計画が出てまいりまして、内閣総理大臣の承認を得られた段階で、その計画に載っております事業について講ぜられるということになろうかと思うわけでございまして、そういった意味では、まだ地域指定も行われていない段階でございますので、六十一年度予算にはっきりした予算を計上するということは、実際問題として困難ではないかと考えておるわけでございます。しかし、この計画に載りますと、内閣総理大臣が承認した計画でございますので、そのこと自身によりましてもやはり事業は促進されると思いますし、また、この法律に書いてございますように、いろんな財政金融上の措置がございます。 我々といたしましては、新しい別の法律を制定したり、あるいは改正したりしなくてもできるような措置、つまり事業の優先施行でございますとか、優先配分でございますとか、あるいは地方債の特例でございますとか、あるいは政府系の金融機関におきます特別の金利制度、金融制度、こういったものについてまずその具体化を検討してまいりたいというように考えておるわけでございます。
○久保亘君 それでは、まだこの一年程度はこの半島振興法を生かしていくためのいろいろな準備の期間、そういう広い意味での法律の効力を発するということになるんでしょうけれども、具体的にはいろいろと準備で手順を踏んでいく段階である、こういうことになろうかと思いますね。 それはよくわかりましたが、ここで一つ承っておきたいのは、半島振興法が議員立法をもって制定されたという趣旨に照らして考えますと、行革臨時特例法によって現在措置が圧縮されております離島振興法とか地域特例法などは一体どうなるのかですね。今おくれている地域の振興のために半島振興法を制定しなければならないという事情が国民の意思として認められ、それが法律になった。そういう中において半島振興法の対象とはならない離島ですね、離島振興法とか、あるいは地域に特別な事情を勘案して特例法が措置されておったものが、行革臨時特例法によって圧迫を受けている。この問題は国土庁の考えとしては、行革臨時特例法は解除されなければならぬ、そういうふうにお考えになりますか。
○政府委員(田中暁君) 御指摘のとおり、我々国土庁といたしましては、数多くの種類のいわゆるハンディキャップ地域の振興法を主管いたしておりまして、その多くはいわゆる補助率のかさ上げの規定がございます。それは、もちろんその地域に特別の財政上の配慮をしなければならないという必要に基づいて行っており、またそういった地域の地方公共団体というのは一般的に財政力が貧困である、こういう理由に基づくものでございます。 ただ、いわゆる行革特例法等、今度の補助金の一括削減というような措置につきましては、これは国の財政再建の必要性というまた別途の強い政策上の目的から行われてきておるわけでございまして、そういったことでハンディキャップ地域のかさ上げがされました補助率も一律にカットされていると、こういうことでございます。当然のことではございますが、ハンディキャップ地域以外のものと同じ割合で一割カットということでございますから、それ以外の地域とハンディキャップ地域との差というものは依然存在をしておるわけでございまして、そういった意味では、一般の地域よりも特別の手厚い手当てがなされているという基本は私は変わりはないんだと思っております。 もちろん、我々としてはそういった一括削減の対象ではないのが望ましいと考えておるわけでございますけれども、一方におきましては地方財政上支障のないような措置が講ぜられていることでもあり、また国の行財政改革という大きな目的がございますので、我々としては今の措置はやむを得ないのかな、こういうように考えておる次第でございます。
○久保亘君 高率補助の一割カットなどについてはやむを得ないのかなというお考えは、六十年度はそうだと思うんですね。六十年度はもう決まったんだから、それはやむを得ないなというお答えは納得できますが、一方で、半島振興法をつくって特別な地域助成をやっていかなければならぬという状況の中で、そういう特例地域である離島とか、そういうところに対する高率補助の一律削減というようなものについては、これは法律どおり本年度限りにすべきものだ、こういうことについてはそれらの地域振興を所管されておる国土庁としては強い決意をお持ちになっていいのじゃないかと、こう思うのでありますが、財政当局の立場をおもんぱかってやむを得ぬというようなことになりますと、半島振興法の行方も大体見えるような感じがするんで、それで国土庁としてのお考えを私はお聞きしているわけですね。全体として国土庁がそういう意思をお持ちになってもできない場合もあると思うけれども、地域振興に当たられる国土庁としてはかくあるべきであるというお考えはおありになってもよいのじゃないか、こういうことでお尋ねしているんですが。
○政府委員(田中暁君) 国土庁といえども政府の一員でございますので申し上げておるわけでございますが、地域振興という観点のみから申しますと、もちろん一括削減の対象にならない方がいいと私は考えております。 ただ、今回の措置は六十年度限りの措置であるというように聞いておるところでございまして、それ以後どうするかということは、かえって今の段階では言及しない方がいいのではないかと思っておるわけでございます。
○久保亘君 きょうは災害の委員会ですから、この問題についてはこの程度にいたしておきましょう。 次に、今度御視察をいただきました桜島噴火降灰対策につきましては、先回の特別委員会の際に、国土庁が鋭意努力をしていただきました桜島火山対策懇談会の三十一提言に基づいて、具体的な取り組みの状況についてお伺いをいたしました。 しかし、今回御視察になりました長官に対して、地元の知事初め地域の方から具体的な対策の要望があったと思いますが、これらの点についてどういうふうに受けとめておられて、そして今後この地域的な要望に対して具体的にはどういうお取り組みをいただけるのか、この点についてお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 現地で陳情を受けました要望事項の中には、既にもう桜島の火山対策懇談会で提言されておりまして推進が図られておるものでございますが、これらを含めまして、いずれも切実な問題ばかりでございます。関係省庁にも趣旨を十分に伝えまして、連携をとりながら、できる範囲で対処していきたいと考えております。
○久保亘君 大臣のお気持ちはよくわかりましたが、事務当局としては具体的な要望事項についていろいろと一緒に行かれて聞いておられると思うんだけれども、例えば、今度県知事の方から要請がありました中には、これは住民の生命、財産に関係して、もう毎年大きな問題となっております土石流対策について、砂防や治山の対策について の予算について格段の配慮をしてもらいたいというような要請もあったと私は思うのでありますが、現地でそういう要望を受けられて、国土庁として今後どういうふうにこの問題にさらに進んだ取り組みをされようとしているのか、少し具体的にお話しくださればありがたいと思います。
○政府委員(杉岡浩君) 地元から御要望いただきました項目十項目ございますが、ただいまその中で久保先生が御指摘になりました土石流対策等があるわけでございます。 土石流対策につきましては、関係省庁におきまして非常に重点的にその後取り組んでおるところでございます。例えば予算的に申しますと、昭和六十年度の桜島における予算の配分でございますけれども、公共事業非常に伸びがマイナスという段階におきまして、砂防につきましては八・三%の増、それから治山につきましては六%の増というように、六十年度関係省庁において重点配分をいたしてきておるところでございます。今後、こういった重点的な配分につきましては、我々といたしましても関係省庁にお願いをしてまいりたいというふうに考えております。 特に、例えば野尻川等におきましては、今後基本的な改修の方向、これについて現在建設省の方で御検討をなされておりますし、また、第二古里川につきましても、これも基本的な改修の方向等について検討をなされておるわけでございます。したがいまして、その計画が出され、それが実行に移せるように重点的にこういった予算の配分を今後も続けていただきたいというふうに要望をいたしておりますし、関係省庁もそういった点で当然協力してもらえるものというふうに確信しております。
○久保亘君 建設省は今の点について何か意見はありませんか。
○説明員(成田久夫君) 建設省といたしましても、桜島の土石流対策につきましては重点課題といたしておりまして、従来からも取り組んでおるところでございます。 六十年度の予算につきましては、ただいま防災局長の方からお答えのありましたように、前年比一・〇六ということで重点的に事業を実施しておりまして、特に第二古里川の流路工等につきましては、今年度も早急に完成するよう事業を現在進めておるところでございます。
○久保亘君 土石流対策については、土石流の発生源を防ぐという問題、それから土石流による下流の地域の災害を防止するということ、それから、土石流が発生した場合に住民の生命を守るという問題があると思うのでありまして、この点について三十一提言に沿っての努力、また従来からの国土庁、建設省のいろいろな御努力がございますが、やっぱりこれは一生懸命やっていただきましても、実際に連日桜島に痛めつけられている住民の立場からしますと、とにかく早く抜本的な対策を進めてもらいたいという希望が非常に強いわけでございまして、この点について長官に改めてまた現地で要望が行われたというのもそういう立場に立ってのことでありますから、格段の努力をお願いしておきたいと思います。 それから、先般も御質問申し上げまして、その際建設省の方から、関係の各省庁と協議をした上で対策を進めて検討してみたいと、こういうお答えのございました問題が一つございます。それは、今度も地元のかなり強い要望であったと思いますが、降灰除去専用の清掃車の研究開発に関連をして、特に路面電車軌道敷用の清掃車の研究開発を望む地元の声が強かったと私は聞いておるのでありますけれども、この問題について、先回の四月の災害対策特別委員会でお答えいただきましたことに基づいて、その後どういうような努力が進められているのか、その点についてお尋ねいたしたいと思います。
○説明員(渡辺和夫君) お答えします。 前回の御指摘の後、九州地方建設局にも本件について検討を進めるよう指示しております。去る五月二十四日の連絡調整会議においても、建設省における機械の開発計画について御説明し、降灰除去のシステムの検討をしていると聞いております。 今後とも、鹿児島県当局とも連絡調整を密にしまして検討してまいりたいと考えております。
○久保亘君 今のは一般的な清掃車の研究開発ですか、軌道敷専用のものについても含めてのお答えでしょうか。
○説明員(渡辺和夫君) ただいまのは、主として道路清掃に対する機械の開発でございます。ただ、軌道敷の清掃につきましては、今の道路清掃機械が適用できるかどうかという検討がこれから進められるところだと思っております。
○久保亘君 一般的な清掃車の問題については、先般お尋ねいたしました際にも、たしか六十二年度には供用開始できるということで進められておるということでございましたね。それで、私が軌道敷専用のものについてお尋ねいたしました際に、これはいろいろ所管庁が違ったりするので、関係のある省庁と連絡をして検討を進めたいというお答えであったように思いますので、その後軌道敷専用の清掃車について具体的な取り組みがあったのかどうかということをお聞きしているわけです。
○説明員(渡辺和夫君) 具体的には、軌道敷の機械についてどうこうするという検討はまだされてないと思います。
○久保亘君 やられていないとすれば、今後具体的に取り組んでいただけますか。
○説明員(渡辺和夫君) そのようにいたしたいと思います。
○久保亘君 できれば、きょうお答えをいただくのは大変無理であろうと思いますけれども、一般の清掃車の研究開発のスケジュールみたいに、これについても地元とも十分協議していただいて、一つのやっぱりスケジュールを持ちながらおやりいただけないだろうかと思うんですが、そういうことを計画していただけますか。
○説明員(渡辺和夫君) 軌道敷の清掃につきましては、建設省ではなくて軌道の管理者ということになりますので、そちらの方と検討を進めまして、本日の先生の御意見を十分お伝えして検討するようにお願いしたいと思っております。
○久保亘君 これはぜいたくなことを言っているわけではなくて、非常にひどい降灰がありますと、これまでも電車が軌道を外れたり、いろいろな事故の原因になったり大変大きな問題なんです。それだから、鹿児島市だけでなくて、県も含めてこの問題についてぜひ研究開発をやっていただきたいという要請があっているんだと私は思うのでありまして、それで、せっかくもう国土庁も建設省も何回も現地の実情を見ていただきましたし、今度もまたわざわざ長官にも状況を視察していただいたわけでございます。そして地元の要望も聞いていただいたんですから、ぜひ具体的に取り組んでいただきたい。精神的にやってやらなければいかぬなということじゃなくて、地元も一生懸命やらなければいかぬと思いますよ。しかし、研究開発というふうなことになるとなかなか地元では手が届きませんから、それで、建設省に中心になってそういうことと取り組んでいただけないかということを申し上げているわけでして、そういうことでぜひ積極的な、具体的な取り組みをお願いしたいと思います。
○説明員(渡辺和夫君) 先生の御趣旨は大変よくわかりましたので、今後とも検討してまいりたいと思っております。
○久保亘君 桜島の問題で最後にもう一つお尋ねしたいんですが、実は六月一日の日に「一日外務省」が鹿児島で開かれまして、安倍外務大臣が御出席になりました。これは分科会を持ちまして大変熱心な会議がございまして、その中で地元から、この生きた火山の素材がある鹿児島で、国際的な火山研究の学会といいますか、会議などを開いたらどうか、それから、この活火山を使っての国際的な研究機関を設置したらどうかという提言がございまして、これに対して外務省は非常に積極的な御回答を地元でなさっております。 研究機関の問題については、すぐどうという問題でなくて、これについては非常におもしろいアイデアであるから、ぜひそういうことが可能となるように積極的に外務省としても協力をしたいと、こういう御回答でありました。国際会議については、非常に前向きな答弁を外務省がなさったように報道を通じて承知いたしておりますが、この問題についてまず外務省に、「一日外務省」において外務省が地元のそういう熱心な声にこたえられたことについて、ひとつこの委員会を通じて少し御説明をいただきたいと思うんです。
○説明員(野坂康夫君) 六月一日に鹿児島で「一日外務省」を開催させていただきまして、鹿児島は、南の玄関口ということで国際交流も非常に盛んでありまして、種々の活動を行っておりますけれども、今後もいろいろ活動を行っていきたいというお申し出がありまして、私ども非常に強い感銘を受けたわけでございます。外務省といたしましても、地方の国際交流ということは非常にいいことでございますので、できるだけ御援助をしたいという立場でございます。 先ほど先生の方からお申し出のありました火山研究の国際会議等のことでございますけれども、この話は午前中の分科会でもって、私どもの方は官房長が出ておったわけでございますけれども、初めてこの話を伺いまして、外務省といたしましてもできるだけの御協力はしたいんですけれども、具体的な場がありますとか、そういう研究者の集まりがありますとかということもありますので、ただいま調査中でございます。
○久保亘君 このときの、外務省官房長からお答えいただきましたのは、桜島は火山研究にとって世界の参考になる、桜島を素材に世界の知識を集め、それを世界に分けていくということは大事なことである、そういう観点から、国際会議を開くことは可能なことと思う、できる限りお手伝いをしたい、こういう御回答であったように承っておりまして、私も非常に外務省の積極的な御意見に対して賛意を表しておるのでありますけれども、今、地元のそういう要望等に非常に感銘を受けたというお答えをいただきまして、ぜひこういうものは、「一日外務省」でなかなか景気のいい話をしたということで、そして、いつの間にかうたかたのごとくに消えていったというのでは困るわけでありますから、その実現に向けて努力をしてもらいたい。 火山研究の国際会議ということになれば、当然文部省がこれにかかわってこなければならぬ問題なんで、今の、外務省が国際交流という立場から積極的な見解を述べられたことに対して、文部省の学術国際局としてはどういうふうにお考えになりますでしょうか。
○説明員(重藤学二君) お答えいたします。 今、先生のお話のように、桜島火山というのは研究対象として非常に学問的にも価値のあるところでございますし、そういうところで国際的な研究集会や学会が開かれるということになりますと大変意義のあることだと思います。 ただ、国際的な学会、会議といいますと、準備その他で急にそういうものが開かれるというわけにはなかなかまいらぬという面もございますし、地元あるいは関係の学者のそういう意向、まだ詰まっておるというふうには聞いておりませんが、意向のあることは承知しておりますので、そういう話が具体的に計画されるようになりました場合には、文部省としても応分の御協力はいたしたいというふうに考えております。
○久保亘君 こういう重要な火山研究の国際会議というようなものが開かれるということになれば、鹿児島の人たちにとってみれば、桜島降灰でもう随分と被害を受け、悩まされているわけでありまして、しかし、国際会議が桜島を素材にして開かれるということになれば、禍を転じて福となすというか、桜島に観光資源として意外にまた明るいものも見出すことができるわけなんで、災害対策ということと同時に、桜島が鹿児島にあることによって、鹿児島で国際会議が開かれるという明るい面をつくっていくということは非常に重要だと思うんで、このことについては、国際会議を開くということになると、文部省も外務省もそうでしょうが、しかし、火山対策という立場で国土庁も一肌脱いでもらわなきゃならぬ問題だと思うんですが、国土庁のお考えもお聞きしておきたい。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 現地で今のアイデアを鎌田知事から親しく聞きまして、私も賛意を表しておったわけでございます。 現在、災害対策ばかりやっておりますが、観光客が非常に減ったということを懸念しておられましたし、そういうことによって災いを福に転じて、桜島火山は見せ物じゃないが、観光客が訪れることを、知事は特にそういったことに関心を持っておられましたので、そういうことで客を引くといいますか、関心を持って研究されるということは、私も賛意を表しておきました。
○久保亘君 ぜひひとつ、これはどこが中心になったらよいのか、国土庁が呼びかけられるのか、外務省か文部省かよくわからないけれども、この際、今、桜島を扱っておられる国土庁あたりが呼びかけて、そういうような火山研究の国際会議を鹿児島でやったらどうだということで関係省庁の連絡会議等をつくって進められる御意思はございませんか。
○政府委員(杉岡浩君) 突然のお尋ねでございますので、今ここでどうというわけにはまいりませんけれども、確かに非常に結構なアイデアでございますし、災害対策即これを振興対策に切りかえていくということも非常に大事なことであろうかと思っております。桜島懇談会におきまして提言をまとめていただいたときにもそういうような話題が出まして、ああいったところで桜島のシンポジウムを開くということも非常に大事なことじゃないかということで、我々も賛意を表したところでございます。 そういった関係で、学問という面で文部省、あるいは国際会議という面で外務省、あるいは火山の問題を取り扱う気象庁、いろいろ関係省庁がたくさんございますので、鹿児島県等とも十分連絡をとりながら関係省庁ともいろいろと話し合ってみたい、こういうふうに考えております。
○久保亘君 そこで、文部省の大学課に前にお尋ねしたことでぜひ一歩進めてもらいたいのは、国際会議を開こうというときに、地元の大学に火山を研究する講座がないということになると大変ぐあいが悪いんで、鹿児島大学の理学部に火山学の講座を設置するということについて文部省の方から積極的に取り組んでもらうことはできませんか。
○説明員(佐藤禎一君) 先般もお答え申し上げましたように、現在鹿児島大学では、理学部の地学科地球物理学講座において火山学に関する教育研究活動を行っていらっしゃるわけでございます。大学側にさらに火山学の講座をつくりたいと、そういう御希望があるということはかねて伺っているわけでございますが、全体といたしまして、現在大学の内部において六十一年度予算に向けてどういった要求を出すかということをお取りまとめの最中でございます。また、教育研究活動にかかわる事柄のプライオリティー等は、これは何と申しましても大学の中での自主的な検討を待つというのが第一の考えでございますので、私どもといたしましては、七月中旬に大学側からの御希望をお聞き取りいたしますけれども、その段階での大学側の御希望をまず聞き取りまして検討さしていただきたい、かように考えております。
○久保亘君 大学側にもし火山学講座の開設について強い希望があります際には、文部省としてもこれに積極的に対応してもらいたいと思いますが、それはよろしゅうございますか。
○説明員(佐藤禎一君) これは予算一般の取り扱いになりますので、全体といたしましては厳しい財政状況でございますし、大学側からの、それも各大学からの予算要求全体が取りそろいませんと、私どもちょっとどのような取り扱いになるかということはお答えしがたい状況にあるということを御了承いただきたいと思いますが。
○久保亘君 余りそんなに慎重に言わぬでもいいんですよ。地元大学に強い希望があれば、さっきから言うような国際会議も開こうという、政府全体で、外務省も国土庁も文部省も含めてそういう雰囲気になっておるときだから、もし地元大学に強い希望がある場合には文部省としても積極的に考えたらいい。そういうことがどうして言いにくいのかな。あなたの立場で言えないということならしょうがないけれども、それだったら文教委員会でまたやりますがね。
○説明員(佐藤禎一君) いずれにいたしましても、大学側の教育研究上の御判断ということを私どもは尊重して予算を取り進めますので、今、先生おっしゃいましたように、大学側から非常に高いプライオリティーで予算要求があれば、そのことは参酌をいたしまして私ども検討いたしたい、かように考えております。
○久保亘君 まあいいでしょう。もう少し積極的な答えをしないと、せっかくあなたに来てもらったのに……。なかなか難しい問題だと思うから、それはそれでいいです。 最後に、時間が短くなりましたので、鹿児島県菱刈町の地盤沈下対策についてお尋ねをいたしますが、先般この問題でお尋ねいたしました際には、原因調査検討委員会の中間報告の段階でございました。いずれも最終報告が出てから対応を考えたいという御回答をいただいたのでございまして、きょうは、五月三十日に調査検討委員会が最終報告を発表いたしましたので、その報告に基づいてお尋ねしたいと思います。既に最終報告が出されてから半月を経過いたしておりますから、それぞれの担当の省におきましては十分御検討のことだと思うのでございます。 この最終報告は、原因が「極めて特殊な複合災害である。」と言っておるのであります。大きくは三つに分けているんですね。一つは、シラス土壌の変質に伴う陥没ですね。それからもう一つは、温泉の圧力が下がったという、この温泉の圧力が下がったという原因に、住友金属鉱山株式会社菱刈鉱山の採鉱に伴う抜湯が原因となっている可能性があるということを言っておりますね。もう一つは、地元の温泉がくみ上げてきたことによる水位の低下ということを言っております。これが温泉水の圧力減と。それから三つ目は、川内川水位の変動に伴う地盤にかかる重量の変化ということを言っておるのであります。 そうすると、やっぱり地元で言われていた原因が、菱刈鉱山の抜湯にあるのではないかということと、川内川の水位の変動をもたらした可動せきの運転操作にあるのではないかという問題が複合災害という言い方でもってその中に含められているように思うんです。もちろん、委員長はこの説明に当たって川内川のそのせきについてはそうだということを言っておられないわけでありますね。ただ、川内川の水位の変動ということが複合原因の一つであるということになれば、水位の変動は何がもたらしているのかということをまた検討してみなければならぬのでありますが、いずれにせよ、こういうことによって複合災害として最終報告が発表されました。 しかし、この報告は非常に政治的配慮を加えたものだということを委員長がこの発表に当たっての会見で述べられている。政治的配慮というのは私が言っている言葉であります。なぜそういうことを言うかといいますと、この原因の度合いを見ていくのは、どこがその原因の度合いが大きいか、どこが小さいか、つまり割合の問題を決めるのはこれは政治的な判断によらざるを得ない、つまり政治的因子として話し合いで決まる性質のものである、こういうことを言っておられるのであります。これは裏返して言えば、地元住民のための救済と地域の復旧のために円満に話し合って可能な限りのことをやってくださいというのがこの検討委員会の裏側に込められていた意思ではないかというふうな気がいたします。そこで、私もあえてこの原因がどれが強いんだというような議論をきょうはしようとは思いませんが、委員長のそういうような会見でのコメントを伴う最終報告を考えてみますと、これは明らかに民生の安定、地域の振興のために政治的な大岡裁きを求めた、こういうようなことを感ぜざるを得ないわけです。 そこで、通産省はこの最終報告をどういうふうに受けとめておられるか、そしてこの最終報告を受けとめた上で住友金属鉱山に対してどのような行政指導や助言等を行われたか、また行われるつもりであるかお聞かせいただきたいと思うんです。
○説明員(久賀俊正君) まずは湯之尾地区地盤沈下調査検討委員会の各委員の方々の御苦労に対しまして敬意を表する次第でございます。 この最終報告書の中で、温泉水位の低下の原因の一つとして、菱刈鉱山の坑内の温泉水の抜湯が影響を与えているという可能性があるとされていることにつきましては真剣に受けとめておるわけでございます。通産省といたしましては、住友金属鉱山に対しまして必要な指導を行うとともに、今後とも鉱山保安に万全を期してまいりたいと思っておる次第でございます。 今回の地盤沈下による被災者の救済につきましては、会社側としては、町を初めとする地元関係者と十分に話し合いを行っておりまして、適切に対処しており、また今後もそういう方向でいきたいというふうに聞いておりますので、当省といたしましては会社側と地元関係者との話し合いを重大な関心を持ちながら見守っていきたいというふうに考えております。
○久保亘君 会社側は、この最終報告を受けて応分の負担を積極的に申し出られて、既に菱刈町側は、議会の同意を得てこの鉱山からの資金を受け入れる受け皿をつくって、三億円の鉱山側の救済復旧のための寄附を受け入れておられると聞いておりますが、今後も鉱山側としては、この最終報告を率直に誠意を込めて受けとめた上で、地元との協力、信頼の上に立ってできるだけのことをしたいと言っておられるようでありますけれども、これらの問題については通産省としても今後会社側ともいろいろと連絡、協議をされていく御予定ですか。
○説明員(久賀俊正君) これまでのところ、町、県の指導もございまして、地元被災者の方々との話し合いが会社と非常に順調にいっているというふうに私ども感じておりまして、そういう方向でいくことを期待して、重大な関心は常に持っておりまして、十分見守っていきたいと思っておりますけれども、現在のところ、当省といたしましては特段、中に入ると申しますか、そういう必要はないんじゃないかというふうに考えております。
○久保亘君 もし、今後この報告に基づいて地元住民と鉱山との間にいろいろと問題が生ずる、こういう場合にはこの報告によって通産省としても当然対応されるということになりましょうね。
○説明員(久賀俊正君) 報告書は、原因の一つとして坑内の抜湯も影響を与えた可能性があるというふうに述べておるわけでございますが、もともと鉱山は、この地域で将来数十年間の鉱山確保と申しますか、企業活動を行っていく上におきましては、共存共栄の立場からやはり進めていかないことには企業としても円満な操業は無理だろうという基本的な認識に立っておりますので、私どもといたしましてはその方向で、今までのところ非常にうまく話し合いが行われておる、もちろん県、町の指導もございましたし、今後もそういう方向で行われることはほぼ間違いないだろうというふうに信じておる次第でございます。
○久保亘君 次は、建設省は川内川の水位の変動が複合原因の一つとして挙げられていることについてどのように受けとめておられるかということと、それから、この地域の従来からの水害の歴史等に照らして、また今回の極めて甚大な被害を及ぼした地盤沈下によっての水害のおそれ、そういうものに対していろいろと対策を講じていただきました。原因が決まらなくても、河川の治水、水防という立場からやらなければならないことは進めていきたいという従来の建設省の積極的なお考えによってやっていただいておりますが、現在進んでおります状況で、梅雨期に対して十分な手だ てが可能になったという判断に立っておられるかどうか。それから、本格的な治水対策というものを今後どういうふうに進められるか、この点についてお尋ねしたいと思います。
○説明員(萩原兼脩君) お答えをいたします。 まず、一番上の素因、誘因の中に川内川の水位の変動が入っておったことに関する所見いかんということでございますが、私どもは、水位の変動と申しますよりは、やはり洪水という非常に大きな重量物が、下ががさがさになっております上を通ったことがそのきっかけになったというふうに報告書の内容を理解しておるわけでございます。 また、対策につきましては、先生既に御存じのように、大体本日までであの緊急対策、両岸とも終わる予定でございます。ごらんになっておわかりになりますように、あれで十分であるということを言い切るのはちょっと私どもなかなかあれでございますが、現実に地盤が沈下しておりますということを考えますと、あれが私どものできる最大限でございまして、あとはやはり町の方と十分連絡をとりまして、水防その他で対応していかなければいけないというふうに考えております。 なお、抜本的な対策でございますが、御存じのように、これは湯之尾温泉街の裏を通ります湯之尾捷水路というものを計画しておりまして、五十九年度、六十年度と測量、六十年度には地質調査等を考えておりますので、その具体化を早く図らなければいけないというふうに考えておるわけでございます。
○久保亘君 時間がなくなりましたから、最後に国土庁にお尋ねいたしますが、国土庁は今度のこの最終報告を受けて、結局原因を特定できなかったという立場からすれば、国土庁としても今度の地盤沈下災害に対して何らかの対応が必要となってくるのではないか。 それから、先般国土庁長官も県知事の要望を受けられたと思います。この地盤沈下に対する抜本対策について政府としてひとつ考えていただきたいという要望であったかと思いますが、これらの要望を受けて国土庁は、今後地元の被害者の救済とか移転とか、そういうものも含めて、それから地域の温泉街の新しい振興策、そういうものが立てられていきます際に、政府としての援助とか、そういうようなことがどういうことで可能であるか。それから、地域の振興策について、こういう点で国としても援助ができるというようなことについて、国土庁もこれにかかわって今後この地盤沈下対策について検討、努力をしていただけるものかどうかですね、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(杉岡浩君) 今回の地盤沈下につきましては、ただいまいろいろとお話がございましたように、極めて局地的な特殊の複合災害だということでございます。そういうことでいろいろな原因が絡んでおるわけでございまして、必ずしもこれが自然災害ということではないかと思います。しかし、実際問題といたしましていろいろな被害が出ておるわけでございます。したがいまして、我々といたしましては町あるいは県等々からいろいろな被害の報告を受け、それに対していろいろなアドバイス等をいたしておるわけでございますし、また関係省庁にもお願いしまして、例えば当面の大事な出水対策、こういったものについて万全を期しておるところでございます。 今後、今回の報告がなされまして、町あるいは県の方でいろいろと要望を今取りまとめられておるようでございますが、こういった要望が出ますと、地元の意向、これを十分我々といたしましても踏まえまして関係省庁と連絡をとりまして、できるものからそれにおこたえするというようなことで持っていきたいというふうに考えております。
○原田立君 ただいま久保委員からも質問のありました鹿児島県の菱刈鉱山のことについて、私も若干質問をしたいと思います。 五月二十五日、私も現地へ行ってつぶさに状況を見てまいりましたけれども、まだ大臣は行かれてはおらぬと思いますが、実に惨たんたるものであります。前回の当委員会では、中間報告をもとにしての質問が久保委員の方からあったわけでございますが、五月の三十日に最終報告が出された。やっぱり一見して、私も余りぱっとしない報告だなという感じがしております。 ところで、去年の六月ごろから鉱泉湯量が非常に激減しておる。また、同じ六月ごろに住友鉱山の本格的な抜湯、穴をあけてお湯が毎分七トン出ておる。それからまた八月に川内川のはんらん。この三つのことが要因で、局部的ではありますけれども物すごい地盤沈下があったわけであります。 私、思うのは、こういうような状況になったときに通産省が責任を持つのか、あるいは環境庁がやるのか、あるいは建設省がやるのか、どうもどこへ行っても私の方じゃない、こういうことであったそうでありますけれども、国土庁は余り乗り気になっていないような話ですし、一体どこが責任をとっておやりになるのか、まずそこからお伺いしたい。
○政府委員(杉岡浩君) 菱刈町の地盤沈下が昨年の暮れから問題になってきたわけでございますが、原因がはっきりしないということもございましたが、菱刈町の町長が大臣のところに来られまして、我々国土庁といたしましては、菱刈町あるいは県から被害の状況をいろいろとお聞きいたしたわけでございます。 そして、当面これについて、災害対策の面からしなければならないのが出水期の対策だということで、我々といたしましては、原因のことは別といたしまして、住民の被害を守るということで、出水期対策を重点に関係省庁と十分の連絡をとって対応いたしておるところでございます。
○原田立君 そうすると、国土庁が窓口になって今後も対応を進めると、こういうことでよろしいんですね。
○政府委員(杉岡浩君) 最終報告が出まして、これから地元の要望等が国等に出されるかと思いますが、その中には、具体的な鉱山の問題、あるいは温泉の問題等々もあろうかと思います。そういった問題につきましてはそれぞれの省庁、あるいは水害対策、例えばこれからの河川の改修計画、あるいは道路の整備、こういったものがそれぞれの省庁になりますが、そういったトータルの要望、これは地元の意向を我々といたしましては受けまして、関係省庁と綿密な連携をとりながら対応していくというふうに考えております。
○原田立君 杉岡さんの四月十九日の久保委員に対する答弁で、「我々といたしましても、直轄河川の管理者である建設省、あるいは県、あるいは市町村、こういったところとも今後十分な連携をとりながら適切な対処をしてまいりたいというふうに考えております。」と、こういう答弁があったけれども、きょうの今の御答弁もその範囲を出ていないことなんだが、国土庁がもう少ししっかり腰を据えて取り組んでほしいというのが僕が申し上げたい点なんです。久保町長が何か建設省へ行ったら、それは私の方じゃありません、環境庁へ行ったら私の方じゃない、また通産省へ行ったら私の方じゃないと、あるいは町長がじかに上京して言ってくるのはおかしい、県を通じて来なければいかぬなんというようなことを言われておったと、こう聞いているんですよ。だから、そこいら辺の総合したところで国土庁長官が、こういうような複合災害というようなものに対してはやっぱりきちっと責任を持って解決する窓口にならなきゃいけない、こう私は思うんですよ。どうですか長官。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) お説のとおりでございまして、先般も久保町長と親しく対策を協議したわけでございますが、国土庁といたしましては、各省庁と連絡をとってというふうにいつも言わざるを得ない立場にありますが、ひとつ前向きに中心になってこの解決に努力したいという決意でございます。町長も知事も、もちろん地元の意見を十分聞いて受けて立つという決意でありますので、ひとつよろしく御協力のほどをお願い申し上げます。
○原田立君 三十日の報告書が出たときに、提出を受けた久保町長は、わかりやすい結論をお願いしたがやはり各委員間で意見が分かれたと前置きしながらも、これまで原因究明に使った金とデータではこのようなまとめが最上だろうと思っている、今後は県や国土庁の対応を楽しみに見届けたい、こういうふうな談話を発表している。今、国土庁長官はしっかりと対応したいということですから、楽しみにして待っていますからね、現地の人たちは。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 知事、町長とも密接な連絡をとりながら最善を尽くしたいという決意でおります。
○原田立君 まだ国土庁の方にはこの報告書は届いておりませんか。
○政府委員(杉岡浩君) 報告をいただいております。
○原田立君 来ているそうでありますが、新聞で見たんですけれども、報告書は何か二十四ページにわたっての報告書であるというようなことが言われております。私もそれを欲しいと思って要求したらば、わら半紙一枚、これにちょっと印刷したもの、これが報告書であるというふうに言われてもらったんですけれども、これ以外のものを手元にお持ちですか。
○政府委員(杉岡浩君) 五月三十日のその報告につきまして、今のまとめの部分の報告をいただいておるわけでございます。「極めて特殊な複合災害である。」というまとめの部分でございます。
○原田立君 そうすると、私が今聞いておるのは、二十四ページにわたる報告書があるというんですよ。だけど、これ一枚僕はもらったんです、まとめということで。じゃ、あなたの方もこれ一枚しか来てないわけですね。 じゃ、この調査委員会は九州大学や鹿児島大学の土木地質工学の教授ら八名で構成されているわけでありますけれども、この報告書の立場を認められる、こういうことですか。
○政府委員(杉岡浩君) 湯之尾地区の地盤沈下調査検討委員会、これが五月三十日に最終報告を出されまして、その今のまとめをいただいたわけでございます。この委員会は地元の町に設けられたわけでございますが、それぞれ地質等の専門の先生方から構成されたものでございまして、この報告は極めて専門的な立場から十分な検討がなされたものというふうに我々は考えております。
○原田立君 これによると、「シルト質粘土層が分布している。」とか、あるいはまた「空洞」があったとか、また「川内川の水位変動に伴う地盤の自重増加」とか、「菱刈鉱山の温泉水の抜湯が影響を与えている可能性がある。」とか、あるいは「地元の温泉水の汲み揚げも原因に関係していると考えられる。」というようなことが報告されているわけでありますけれども、ここいら辺もそのとおりであるというふうに理解しておるんですか。
○政府委員(杉岡浩君) 先ほども申しましたように、この検討委員会、それぞれの立場からの専門の先生方が現地でいろいろと調査をなされた結果おまとめになったものでございます。我々といたしましては、この結論がそれぞれ学問的あるいは専門的な立場から妥当なものであるというふうに認識しております。
○原田立君 災害対策基本法との関係はどんなふうにお考えですか。
○政府委員(杉岡浩君) この地盤沈下でございますが、これはここに出ておりますように、極めて特殊な複合的な現象、複合的な原因が重なった、重なったといいますか、複合的な原因による自然現象ということでございます。したがって、必ずしもこれ全体が異常な自然現象と言えるかどうか、あるいは自然災害と言えるかどうか、非常に特殊な例というふうに我々は考えております。 しかし、地盤沈下によりまして、例えば河川がいろいろと破損する、あるいは道路が損傷する等のいろんな住民に被害が出ておるわけでございます。そういった観点から、住民の被害を除去するための対策、あるいは河川の対策、あるいは道路の対策、こういったものをやらなければならないという面におきましては災害対策の手法でもっていろんな対応をいたしておるわけでございます。
○原田立君 川内川の左岸は約二メーターぐらい地盤沈下しておる。五軒ですか、温泉旅館だったんだけれども、営業はもう当然できやしない。それで撤去した。それから右岸の方で十一軒ですか、これも地盤沈下しておるわけでありますけれども、こういうような人たちが、もういわゆる生活の基盤をもぎ取られているような形になっているんですが、政府関係の中小企業金融三機関あるいは信用保証協会などによる弾力的措置としての融資、そういうふうな問題等は迅速に行ってあげる必要があると思うんですが、いかがですか。
○説明員(中澤佐市君) 中小企業庁といたしましては、菱刈町の地盤沈下による影響の状況を踏まえまして、昨年の十二月でございますが、政策金融の一つでございます体質強化資金助成制度というのがございまして、県の方を指導いたしましてこの助成制度の事業計画を変更していただきまして、地盤沈下によりまして売り上げの減少等、経営に影響の出ている中小企業の方々に本制度による融資が発動できますよう、手当ての態勢を整えたところでございます。しかしながら、先生も御案内のとおり、ただいま現地では集団移転の問題とかいろいろなことが御議論されておるようでございまして、そのこともございまして、制度は発動できるようになったんでございますが、まだこれまでのところは借り入れ申し込みというのは来てないというふうに県から聞いております。 いずれにいたしましても、今後、事態の進展を見守りまして、県と十分相談しながら適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
○原田立君 そういう動き等がありましたならば、十分対応してあげてもらいたいと思います。 それから建設省、聞くところによりますと、湯之尾地区の河川改修計画は可動せきとバイパスが一組になって行うということでありますが、山下・鵜泊線分水路、全長約一キロメーター、幅百五十メーターのバイパスを行うというような話でありますけれども、この完成はいつごろなのか、あるいは現在どういう段階なのか。また、このような本格的な土木事業となると、地権者の了解や予算との関係などで、完成まで大分時間がかかるんじゃないか。現在梅雨に入ってきて、いわゆる治水対策というような面でも非常に心配をしているわけですけれども、その点いかがですか。
○説明員(萩原兼脩君) お答えをいたします。 湯之尾の温泉街を中心といたします一帯の抜本的な治水対策は、ただいま先生が御指摘ございましたように、湯之尾ぜきをつくりますことと、温泉の裏側を通ります捷水路、両方を完成させましてほぼ完全な効果が出るということになっておるわけでございますが、そのうちの湯之尾ぜきは、昨年の出水では、完成をいたしておりましたので、せきがありましたことによって、せきのない時代に比べますと、被害が出ました温泉街でも一メーター五十ほど従前の洪水よりも水位が低く、せきの効果が出たというふうに考えておるわけでございます。 しかし、抜本的な対策としましては、やはり捷水路を裏側につくることが必要なわけでございますので、五十九年度、六十年度につきまして、平面測量とか地質調査を現在実行しあるいは実行する予定にしているところでございますが、何分にも百億を超える仕事になるように思いますので、やはり御指摘のように相当の時間がかかるかと思われます。 また、用地の問題等もこれから具体的にいろいろ交渉が始まる時期になるわけでございますが、できるだけ努力をしてまいりたい、そのように考えております。
○原田立君 地盤沈下したところね、あそこは何か蛇かごを入れて堤防をつくるというふうな話があったけれども、その方の工事の状況はどうですか。
○説明員(萩原兼脩君) 御指摘の沈下の箇所につきましては、出水期が追っておりましたので、ことしの出水期を越すための緊急対策といたしまし て、五月から着工をいたしまして、おっしゃいますように、左岸につきましては盛り土と蛇かごをやり、右岸につきましては土のう積みと根固めのブロックの捨て込みをやっておったわけでございますが、たまたま左右岸ともきょうまでで所定の工事を完了する予定になってございます。
○原田立君 そうすると、沈下した部分をずっとかき上げしてもとのところまでできたという、そういうことと受け取っていいんですね。 ところで、そうすると、堤防のところだけが下がったのじゃなくて、後ろ方にある民地、これもがさっと下がっているわけですけれども、そっちの方はどんなふうな手当てをしましたか。
○説明員(萩原兼脩君) 同じ下がっておりましても、おっしゃいます左岸側の温泉を撤去しました方がひどいわけでございますが、川の流れの方向に対して左側でございますね、こちらは盛り土と蛇かごとを併用して、ですから、おっしゃいますように従前の地盤高まで大体高さを復元しておるかと思います。また、右岸の方は沈下の量が少のうございますし、逆に沈下しております面積は多うございますので、土のうを川側に積むことだけで緊急対策とさしていただいております。ただ、さらに欠け込みがひどくなるのを防ぎますために、ブロックを根固めと称しまして川沿いにずっと配置をしておったかと思っております。
○原田立君 警察庁いますか。――水俣市とえびの市を結ぶ国道二百六十八号線が昼間の交通量が一日五千六百三十七台と、こういうふうに多いそうでありますが、特にバス、トラックといった大型車も非常に多く、被害住民の方々は地盤沈下に拍車をかけることを心配しております。現在行っている時速二十キロ以下の交通規制よりもっと厳しい、大型車交通禁止も含めた規制を強化してくれというふうな、こういう意見が現地であるんですけれども、そこいら辺のところは御検討いただいたでしょうか。
○説明員(山崎毅君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘の鹿児島県の菱刈町における地盤沈下問題、その原因についてはいろいろな議論がおありになるということでありますが、必ずしも大型車の通行がその原因とはされていないようでございます。しかしながら、鹿児島県警察としましては、路面に亀裂があらわれている、しかも沿道の住民の方からの強い御要望もありまして、従来この国道のこの部分、スピード規制が三十キロ規制でございましたが、昨年の十一月から十キロ下げまして、二十キロ規制に引き下げる措置をとったというぐあいに聞いております。 先生の今のお話の二十キロをさらに下げてはどうかという問題ですけれども、現在は路面の補修も終わっておるということでございますので、これ以上のスピード規制については県警察としては考えていない模様でございます。 それから、この国道二百六十八号線は宮崎―熊本間の主要幹線道路でありまして、付近に適当な迂回路がないわけでございます。県警察では、大型車の通行禁止についてもいろいろ検討はしたようでございますけれども、現在のところそうした措置をとることはいかがかという段階というぐあいに聞いております。
○原田立君 建設省、道路の関係、菱刈バイパス延長七・二キロメーターのうち現在どのようなぐあいにできておるんですか。
○説明員(田口二朗君) 今お話のございました菱刈バイパスでございますが、これは五十二年度から着手いたしておりまして、七・二キロメーターでございますが、このうち三キロメーターにつきましては昭和五十八年度に供用いたしております。残る部分につきましても引き続き鋭意工事の促進を図っているところでございますが、全線供用につきましては現在鹿児島県の方でいろいろ工程等を検討している最中でございますが、順調に進みますと来年度中には供用できるのではないか、こういうふうに考えております。
○原田立君 私は現地を見てきました。一部できて、きちっと大変立派にできておりました。もうちょいですね。それで、舗装まで完了しなくても、あれはもう直接つながるようにして、あそこに町道が一本ありますけれども、あれに接続するような形で使うようにさしたならばどうなんだと、こんなふうに思うんですが、いかがですか。
○説明員(田口二朗君) 今年度の工事につきましても改良工事、舗装工事は一部やる予定にいたしておりますが、今お話のございました町道、これは起点側からでございますが、千四百メーターほどでございますが、今年度舗装をやる予定にいたしてございますので、それができますと今年度、まだ全線ではございませんが、部分的ではございますが、町道を通じまして一部バイパス的な使い方ができるということになるわけでございます。
○原田立君 じゃ、ことしじゅうにはそれは使用できるようになりますね。また、ぜひ早くそれをやってあげてほしい。警察の方にさっき聞いたならば、二十キロ制限しておるのだから、大型車の通行禁止措置についてはやらぬと、こう言っていますから。となれば、やっぱりバイパスの方を使いたいというのが地元の要請です。もう大変立派なのが大分できて、ほんのまだ一部分のところができていないだけなんですから、あそこを何とかつなげるような努力をして、少なくともことしじゅうにはもう使用開始になるようにぜひ予算も含めてやってあげてほしいと思うんですが、その点いかがですか。
○説明員(田口二朗君) 先ほどお話申し上げましたように、できましたところから逐次供用してまいりたいというふうに考えておりまして、先ほど申しました町道を接続する区間につきましても、今年度中にできる予定でございますが、ただ町道が余り道路の幅が広うございませんので、大型車までが迂回できるかどうかということにつきましてはこれからの検討課題ではないかというふうに思います。
○原田立君 菱刈鉱山の方から三億円の救済資金というのが出ておるそうでありますけれども、この報告書の中にも、「菱刈鉱山の温泉水の抜湯が影響を与えている可能性がある。」というふうな話がありますし、そういうようなところで菱刈鉱山の方も深刻にこのことは受けとめておると、こういうふうな話もあり、鉱山が地元との共存共栄の立場から救済資金として三億円を寄附しているということでありますが、二次、三次については「応分の」となっているわけでありますが、被害住民の集団移転がスムーズに実行できるよう今後の指導を十分していかなければならないと思うのでありますが、そこいら辺のところはいかがですか。
○説明員(久賀俊正君) お答え申し上げます。 湯之尾地区の地盤沈下調査検討委員会の最終報告を受けまして、会社側は共存共栄の見地から応分の負担をするとの見解を明らかにいたしておりまして、先生御承知のとおり、菱刈町に対しまして三億円の寄附を行うこととしておるところでございます。町は、寄附金三億円をもとに湯之尾地区地盤沈下対策基金を設置いたしまして、今回の地盤沈下の被災者の救済に充てることとしておると聞いております。 被災者の救済につきましては、会社側としては、今後とも町を初めとする地元関係者と十分に話し合いを行い、適切に対処していくという旨聞いておりますので、通産省といたしましては、会社と地元関係者との話し合いを見守ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○原田立君 環境庁来ていますか。――地盤沈下の概況を昨年十一月に環境庁水質保全局が発表しておりますが、累計沈下量の大きい地域においても全国的にもう鎮静化しておるんじゃないか、地盤沈下防止策の有効手段は一体どういうことがあるのか等々についての見解をお聞かせ願いたい。
○説明員(西田哲平君) お答えをいたします。 まず第一点は、昨年発表いたしました昭和五十八年度調査をいたしました結果でございます全国の地盤調査の状況についてお答えをいたします。 五十八年度までに地盤沈下の認められた主な地域は全国三十六都道府県、六十の地域に及んでおり、全国の主要地域における最近の地盤沈下は、 かつてのように全国的に著しい沈下を示すような状況は見られなくなりましたが、なお年間二センチメートル以上沈下した地域の面積がここ五年ほど横ばいであるなど、地盤沈下は依然として多くの地域でゆるがせにできない問題となっている、このように認識をいたしております。 それから、先生の御質問の第二点でございます地盤沈下防止の有効な手段としてどのようなものがあるかという点についてお答えをいたします。 あくまでも一般論でございますが、それをお含みの上お聞きいただきたいと思いますが、地盤沈下は通常は地下水の過剰な採取によって生ずることから、地下水採取の抑制が最も有効な手段であると考えます。そのための方法としては、まず工業用水法、それから建築物用地下水の採取の規制に関する法律、地方公共団体の条例などに基づく地下水の採取規制、それから地下水から表流水への水源転換、節水、水使用の合理化などが手段であろうかと存じます。 以上でございます。
○原田立君 鵜泊一号泉が二月二十五日に枯渇しておるんでありますけれども、これは大正九年四月に掘って自噴しておったのが、去年の四月ごろから住友鉱山の坑内水の毎分六トンないし七トンもの抜湯とほぼ同時に自噴も停止、そのために二・五馬力のポンプを使ってくみ出してきた。毎分百四十リットル近かった湯量が昨年十一月には八十リットルまで下がっておる、とうとうこの二月二十五日には全然出なくなってしまった、こういうことなんでありますが、環境庁はこのようなお湯の自噴の減少、温泉源の枯渇についてはいかなる対応を行ったのか、温泉振興策の立場からお伺いしたい。
○説明員(井上昌知君) まず、一般論でございますけれども、他の温泉等が掘削されたために既存の温泉が枯渇するといったような公益が害されると認められるような状況がある場合には、掘削の許可を与えないとか、または既に与えられた許可を取り消すことができるということが温泉法に規定されておりまして、環境庁としてはそういう対応を一般的にはしております。 この湯之尾温泉の場合でございますけれども、住友金属鉱山株式会社と菱刈町との話し合いによりまして、湯之尾地区における恒久的な温泉確保のために、第三セクター方式と俗に呼ばれておりますけれども、菱刈泉熱開発株式会社というものをつくりまして、鉱山の操業によって出てきているお湯をこの会社が各戸に配当するという計画が進められておりまして、近くそれがスタートすると聞いておりますので、温泉の問題といたしましては地元における調整が行われたというふうに理解をしております。
○原田立君 湯之尾の地区は、防災局長ね、だんだんこれからもまだ沈下するだろう、こういうふうに言われております。非常に地元の人たちが不安に思っているわけでありますが、それらの対応はいかがですか。
○政府委員(杉岡浩君) 先般の最終報告、いろいろと特殊な複合災害だということでございますが、今現在も大体二ミリ程度地盤沈下しておるのを承知いたしております。そういう観点から当面水害対策等をやっておるわけでございますが、そういったものが徐々にとまった段階においては本格的な振興策等がとられるわけでございますが、今現在はそういった専門的な先生方の調査の結果をまってやはり対処していかなければならないというふうに考えております。
○原田立君 素因として、「温泉作用により形成されたと考えられるシラスが変質した軟弱地盤(シルト質粘土層)が分布している。」と、こういうふうなことでありますけれども、これは前々わかっていなかったのか、あるいは今度初めてこういうことになってわかったのか、その点どうなんですか。
○政府委員(杉岡浩君) あの辺全体がシラスの土壌であるのは、特殊土壌の分布が鹿児島には相当多いことで、以前からそういったものはわかっておったことだと思っております。地盤沈下が進みましたのが昨年の五月ごろから始まったわけでございまして、八月ごろからそれが顕著になったということでございます。やはりシラス土壌は鹿児島全体にあるわけでございますが、こういったいろんなその報告書にございますような原因が出てまいりまして、そういった地盤沈下が進んだというふうに考えております。
○原田立君 要するに、もう大変長い歴史のある温泉街があんなに急激に一メーター五十ないし二メーターも地盤沈下するなんということは、これはちょっと常識上考えられない。だから、明らかに何かほかにまだ原因があるんじゃないのかなというふうな感じがするわけですけれども、例えば東京にしても大阪にしても、地下水のくみ上げを非常に多くやったために地盤沈下がしたという、そういう例が学会で報告をされておりますけれども、それと同じじゃないのかな、こういうふうな感じもするわけですが、その点どうですか。
○政府委員(杉岡浩君) 専門の先生方の報告書にまつほかございませんが、報告書にもありますように、今回の地盤沈下がやはり可能性あるものとしては、軟弱地盤のところに鉱山の抜湯の可能性、それから温泉の取水の可能性、それから水がふえたことによる土壌の自重が重くなったというようなこと等々がその原因だということでございまして、やはり専門的な先生方のおっしゃるようなその結果だろう、こう思っております。
○原田立君 町でこういうふうな調査委員会をつくったんですが、国土庁としてこういう問題を取り上げて調査委員会とかいうようなものはつくられなかったんですが、これはやっぱりつくるべきじゃなかったですか。
○政府委員(杉岡浩君) 地盤沈下につきましては、国土庁は必ずしも専門的な知識を持っておるわけじゃございません。我々といたしましては、地域における鹿児島大学とかあるいは九州大学等の専門の先生方で構成されております検討委員会、これ以上の専門の先生方はおられないものというふうに認識しておりまして、その検討の結果を我々としては重視していきたいというふうに考えております。 国土庁といたしましては、地盤沈下によっていろいろと被害が出ておるわけでございます、住宅の被害あるいは河川、道路、水道、こういったものの被害対策について県あるいは町と十分な連絡をとりながら、それから関係省庁と協力をしながらそれの対応策をとるというふうに、今その対応を行っておるわけでございます。
○原田立君 長官、冒頭にも長官の所信をお伺いしましたけれども、ひとつせっかく御努力願いたい。環境庁へ行っても、建設省へ行っても、通産省へ行っても、どこへ行っても私のところじゃないというふうに、首を縦に振らない、横に振っちゃっておる。町長はどこへ行ったらいいんだかさっぱりわからない。だから、結局行くところは国土庁長官、河本さん、あなたのところしかないわけだ。その国土庁がまた余りしり込みするような態勢ではこういうような問題は前進しない。冒頭に力強い御決意をお聞きしたけれども、最後の締めとしてもう一度所信、今後の方向をお聞きしたい。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 今回の菱刈町の災害は複合災害であるとはいえ、防災局というのが国土庁に設けられておりますので、局長を督励して、積極的にこれの解決のために努力するということ以外にございません。そのつもりで頑張っていくつもりでございます。
○下田京子君 私は、きょうは津波問題でお尋ねしたいわけです。 御承知のように、ちょうど二年前の五月二十六日といいますと、日本海中部地震が発生いたしました。百四名の命が奪われまして、特に津波による犠牲者が百名であったこと、長官も記憶に残っていると思います。 特に私は、十三名の子供たちの死というものが忘れられないんです。津波というものがどんなに恐ろしいものかということがいまだに本当にもう心に強く焼きついています。特に私は、あの地震 のときに当日秋田県に入りまして、翌朝十三人の子供の命を奪った男鹿半島の加茂海岸に出向いておりまして、次々と遺体が上がってまいります。ああ、子供たち、どんなに怖かったろうか、冷たかっただろうかということで、一声、津波だぞというその言葉が子供にもう少し早く届いていたならと、大変残念に思ってならないわけであります。 何度か当災害対策特別委員会でも質問してまいったわけなんですが、ちょうど二年たちまして、自治省、消防庁でもですか、津波対策の総合的推進に関する調査研究報告書というものをまとめられて、つい先日にもこれを皆さんに公表したということもありますので、改めて長官にお聞きしたい点は、あの後すぐに七省庁の津波警報関係省庁連絡会議というものを国土庁に設置されまして、いろいろと検討され、改善もなされてきたはずだと思います。その教訓は大きいものがあると思うんです。問題は、その教訓をどう生かすかということであって、子供たちの死をむだにしない対策が望まれていると思うんで、その辺の経過等をまずお聞かせください。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) あの痛ましい日本海中部津波災害を契機といたしまして、関係省庁連絡会議を設置いたしまして、同年七月、沿岸地域における津波警報の徹底について申し合わせを行ったところであります。 国土庁といたしましては、これを踏まえまして、関係省庁との連絡のもとに、津波警報伝達の徹底化、確実化ということ、それから津波防災訓練等の津波対策の推進を図っているところでございます。
○下田京子君 気象庁おいでだと思いますが、前に来ていてください。 今、長官がお話しになりましたが、その中で津波警報の徹底化、確実化ということの話なんですが、むしろその徹底化の際に伝達の迅速化ということ、ちょっと言い間違ったんだと思います。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 迅速化についてちょっと漏れましたので訂正いたします。迅速化ということが大事でございますから、今申し上げました、津波警報の徹底についての申し合わせを行ったわけでありますから、警報の伝達の迅速化と、なお確実化ということの徹底のための推進を図ってきたところでございます。
○下田京子君 その迅速化の問題で気象庁にお尋ねしたいわけなんですけれども、日本海中部地震の際には、加茂海岸で子供たちが津波にのまれたのは地震発生後約十分後だと、そして警報が出されたのは地震発生後十四分後と聞いておりますが、一つはそれが間違いないかどうか。 一方、その津波警報で犠牲を出さずに済んだという事例も数多く出されておりまして、例えば同じ秋田県の八森町では、十二時十九分にテレビで津波警報を知った担当者が漁業協同組合の有線放送でもって放送して、海岸にいた漁民ら約三十人が避難して、津波の来襲はこの直後だったというふうにも聞いています。 ですから、まさにこの津波警報が生と死を分けた二つの例から見ましても、津波警報がどれだけ重要であるかということと同時に、それこそ一分でも一秒でも津波警報を早く住民に届けるということが大変重大であると、これが一つの大きな教訓であったと思うんですね。どうでしょう。
○説明員(勝又護君) ただいま御指摘のように、当時といたしまして十三分あるいは十四分で警報を出したということは、技術的レベルから見ますとそれなりの一応の成果と思います。そして、非常に震源地に近接したところでは間に合いませんでしたけれども、比較的離れていたところではそれなりに一応の効果があったんではないかと思います。 しかしながら、私どもはそのことよりも、震源地に近い秋田県の沿岸で、確かにあの警報より早い十分以内に津波が来襲して、多数の犠牲者を出したということの方を厳粛に受け取っております。これを契機といたしまして、現在行っている予報手段でいささかでも、たとえ三十秒でも削るところがないかということを徹底的に見直しをしてまいりまして、確かにごくわずかではございますが、数分の短縮を図って現在それを実行いたしております。 しかし、それだけではおのずから限界があるわけでございますから、気象庁といたしましては、いわゆる関東、東海地方というようなところを含んでおりますので、とりあえず気象庁本庁に地震活動等総合監視システムという一つの新しいシステムを確立いたしまして、これによってできるだけ警報伝達に至る時間の短縮を図りたいということでただいまやっております。
○下田京子君 ただいまのお話なんですが、確かに気象庁の担当者の皆さん方が迅速に対応された、しかし十四分程度かかっていたということから、先ほど長官のお話にもありましたが、七省庁の連絡会議の結果を踏まえて、気象庁としても独自に五十八年六月十四日ですか、津波予報の業務検討委員会を発足して二十四回ぐらいの会議を持たれた。そして五十九年の三月には新しいプログラムによりまして二分ぐらいの短縮を確認して、今お話しの自動読み取りのプログラムを実用化していくという新システムを取り入れて、さらに五分、六分ぐらいの警報の迅速化が図れるんではないだろうかという方向に来ている。これは大変重要なことだと思うんですが、お話の中にもありましたが、新システム導入が今やはり本庁のみを対象にされているということで、津波の常襲地帯とも言われます三陸沖海岸等を含む宮城県仙台管区気象台を初めとして、札幌も、もちろん大阪も福岡も、そういったところに一刻も早く新システム導入というものが必要ではないだろうかということが一つ。 同時に、沖縄の場合にはいまだにコンピューター処理という体制になってないというふうなことを聞きまして、これも一刻も早くせめてコンピューター処理がなされるような方向での検討というのは当然なされるべきだと思うんですが、いかがでしょう。
○説明員(勝又護君) ただいま申しました地震活動等総合監視システムというのはそれなりにかなりの大規模なものでございまして、まず手始めに昭和六十二年三月の稼働を目標に、とにかくできるところを本庁に入れてみようではないか、そしてその運用の実績を踏まえて、多少のいろいろな検討はする必要もあると思いますので、とにかく一応稼働してみて実績を検討して、もちろんそれから以後は逐次地方にも展開していきたいというふうに計画をいたしております。 もう一つ、沖縄の問題でございますが、これは単に計画がおくれていることと加えまして、ああいう島の観測点の配置ということがありまして、必ずしも方々陸地の方でやっていますシステムがそのまま適用できないという、これは技術的な問題でございますが、そういう問題もございますので多少おくれた形になっておりますが、決してここを計画から外すというようなことではございません。ただ、何らかの形で、沖縄というところの観測だけではなしに、何かバックアップする方法をただいま技術的に検討いたしているところでございます。
○下田京子君 検討だけ幾ら続けていてもこれは実際に津波が来たときに、今もお話ししたように、即人命にかかわってくることなんですよね。 後で長官にまとめてお聞きしようと思っていますが、大事なことは、地震があった、津波の恐ろしさがわかった、さあその体制をということで連絡会議を開いた、それだけで、あとは担当に任せられているというような状況でありますと、教訓というものが実際に行政の場に生かされないんです。そこが問題であるということ。ただ、検討なされているわけですから、その検討の一日も早い実現をという方向で長官にもひとつ骨を折っていただきたいと思います。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 日本海中部地震の経験ですね、これは百四人のうち百名が津波による被害ですね。百名の犠牲者が出たということは、本当に私ども津波災害の恐ろしさを十分に認識して おります。今後とも関係省庁とよくこれを徹底して、この対策に万全を期していきたいという決意でございます。
○下田京子君 続いて気象庁にお尋ねしたいんですけれども、「気象庁技術報告」というもので、この百六号ですかを見ますと、その中に当時の津波警報を出すまでの経過が非常に詳しく報告されているんですね。読ませてもらいますと、 十二時〇〇分地震資料伝送装置の感震ブザーで地震の発生を知った。続いて震度Ⅲの地震動を感じた。 モニターペンレコーダーの記録が全地点で振り切れ、テレメーター強震計の記録も四地点で振り切れているので、大規模な地震と判断し、十二時〇二分に部外に対し「お知らせ」をテレファックスで送った。これには、津波予報が出されるかもしれない旨記した。 こういうふうにまとめられておりますけれども、間違いございませんね。
○説明員(勝又護君) そのとおりと存じます。
○下田京子君 私はこれが大変大事だと思いました。地震が起きて二分後に関係する機関に「お知らせ」という格好で実は津波警報、予報が出されるかもしれない旨記して出しているんですね。 私が申し上げたいのは、津波の予報の予報が出ないものだろうかということなんです。これは警報が伝わる前に津波が来るケースというのは皆無ではないということを指摘しているんですね。それから同時に、今、問題にされている東海地震、駿河湾内で地震とともにはっきり出るのは、もう海水が動き出すだろう、そうしますと即津波という格好になりますから、警報が間に合わないんじゃないか。この点は東大地震研究所の梶浦教授も指摘されているんですね。ですから日本海中部地震の教訓という点で、気象庁は業務方法等に義務づけられてはないけれども、既に予報の予報という格好で関係するところに津波予報が出されるかもしれない旨を出した。これは大変重要だと思うんですね。この辺のことをひとつ検討できないだろうかと思うんですが。
○説明員(勝又護君) まず最初に、先ほどからいろいろ申し上げておりますけれども、津波現象の本質から申しまして、地震と同時あるいは一、二分後に津波が来るというケースは今後とも生ずると思います。関東地震大正十二年、それから昭和十九年の東南海地震、これらが実例でございますが、これはもはや震源地の中に海岸そのものがあるわけでございますから、とにかく地震発生と同時に海の変動があることは確かだと思います。 それで私どもは、弁解という意味ではございませんで、技術の限界という意味で、海岸で強い地震を感じたらこれは津波警報と思ってください、とりあえず海岸で地震を感じたならば海岸で遊んでいるようなことはやめて退避してください、それから、津波警報が来るか来ないかはとにかく高いところへ行って待っていただきたいと、このPRを一生懸命いたしておるのでございます。 それからもう一つ、予報の予報というものができないかということでございますが、いろんな場合がございまして、海域の比較的非常に定まったところならよろしいのでございますが、いろいろ事情がございまして、ある種の危険性も一方では含んでいるわけでございまして、各地域共通にとは申せませんが、できるところでは可能な限り、まあ予報の予報を行っているというわけではございませんが、予告的な行動をとっております。 例えば私どもの方では、一応今やっておりますことは、地震が発生したなら、わかっておりますところの中枢等の震度を直ちに報道機関等に、ただいまのお話にございました「お知らせ」という形で伝達をし、一応注意を喚起するという意味でそういう行動を行っております。ただ、もしそこで直ちに予報ができるならば、もうそこでやっちゃうわけでございますが、いろんな場合もございますから、そこで予報の予報をやれということはちょっと私どもも困難かと思いますが、とにかく、そういう事態が発生したからできるだけ心の準備をしていていただきたいという意味で「お知らせ」は実行いたしております。
○下田京子君 まあ実行はしておられるということなんですが、それを日常的にやはり関係するところがきちっと押さえておくということが大事なんですね、今のお話にもありましたが。地震即津波というような常識がまだ徹底されていない。それから、津波というものについて風化していくような傾向があった。それから、海岸にあって地震を感じたら、お話しのように高いところに一刻も早く逃げるとか、そういうものが大事だというのは、さっきも申しましたが、消防庁で三月にまとめて、そしてこの十日に公表した津波対策の総合的推進に関する調査研究報告にもいろいろまとめられておりますけれども、問題は、こういったものをこれからどういうふうに具体的に行政に生かしていくのか、また住民にどう周知徹底させていくのかという点かと思うんです。 そこで、消防庁にお尋ねしたいのは、この調査の目的というものが公共団体の津波対策指針策定の資料として提供したんだというお話なんですけれども、一刻も早くこれらが一定の具体的な行政に生かされるように、消防庁としての指針を示して津波対策に生かしていく必要があるんではないかと思うんですが、その辺どうでしょうか。
○説明員(泉正明君) お答え申し上げます。 今お話のありました報告書の中には、津波対策上の重要な課題がいろいろと提言をされておりまして、私どもはこの提言を踏まえまして、今御指摘のような指針の策定を早急にやってまいりたい。そうしまして、地方公共団体の地域業務計画の見直しとか、あるいは都道府県を通じまして市町村に対する指導の強化というものを図ってまいりたいというふうに考えております。
○下田京子君 早急に指針策定をして地方公共団体に流すという話なんですが、聞きますと、これ三月にまとめられております。何があったのかな、どうして六月十日まで公表するのがおくれたのかなと。それから、関係する都道府県の担当者をお呼びして御説明されたのはつい数日前だと聞きまして、そのお話しするときになぜ指針も同時に示すことができなかったんだろうかと思うんですよ。もう七月に入りますと海水浴シーズンですよね。そういうことも考えたら、今お話がありましたが、一日も早い指針策定を期待します。 次に、この中にも出ておりますけれども、津波監視体制の確立の問題なんです。 この調査報告というのはなかなかまとまっております、本当に。この対策の中でもいろいろ言っておりますけれども、特に監視体制のところで申し上げますと、監視塔の設置も必要だと、あるいは津波計などそういう監視機器の整備も必要だということとあわせて、適切な監視担当者の選定と、そして監視担当者の補償制度の充実というふうなことを言われております。特に国の助成が必要なんだということでこう述べられておりますけれども、この監視担当者の選定そしてまた国の責任というあたりはどのように検討されていますか。
○説明員(泉正明君) お答え申し上げます。 御指摘のように、市町村におきまして津波の監視ということが非常に重要な課題であるという提言もいたしておりますし、どういう人を監視人に選べばいいかと。現在では役場の職員ですとか消防職員ですとか、そういう方が当たっておるケースが多いようでございますが、やはり海の変化といいますか、津波の前兆というものを的確に把握できる、見ることができる方が一番望ましいんではないかというふうに考えておるわけです。そういう方が役場の職員の中におればいいわけでございますが、そういう方がおられない場合もございます。やはり民間の方、漁業協同組合の関係者等にお願いするケースもあろうかと思いますので、そういう方たちにお願いする際には、いろいろ危険を伴う問題でございます、したがいまして、監視塔の設置等も必要でございますし、それからそういう方たちに対する安全の保障といいますか、もし不幸にして事故があった場合の対応というようなこともこれから真剣に検討していかなければ ならないというふうに考えております。
○下田京子君 真剣に検討していくということなんで、ぜひ実現を見ていただきたいんですが、もう既に秋田県なんかがどうなのかということでいろいろお聞きいただきましたところ、今お話しのように、消防団員等が多用されているというお話も聞いております。問題は、自治省なりどこなりですね、きちっと津波に対する正しい知識をどういうふうに徹底していくか、あるいはまた海の変化に機敏にどう対応していくかだとか、研究、研修ですか、そういうのも必要だと思うんですね。そういうことをきちっとやっぱり行政機関として国が責任を持ってやっていただきたいと思います。よろしいですね。
○説明員(泉正明君) できるだけ早急に御指摘の方向で対応してまいりたいというふうに思っております。
○下田京子君 それから伝達方法の問題なんですけれども、無線が大変災害に有効な働きをしているというのは、もう消防白書なんかでも言われておりますので、私が言うまでもなく御承知だと思うんですが、防災無線の整備が極めておくれていると思うんです。確かに、予算を見ますと、ここ数年財政が厳しい中でもわずかずつはふえています。わずかずつはふえていますけれども、例えば秋田県を見ましても十五市町村の中で、海岸線に存する市町村ですが、実際に防災無線を設置したのは八森、八竜、若美と三町のみなんですね。こういうことを見ますと、手を挙げたところにはもう即刻この防災無線が設置されるように、一刻の猶予も許さずというような対応でやっていただきたいと思うんですけれども、この辺はどう思いますか。
○説明員(島崎実君) 市町村防災行政無線の整備でございますが、御指摘のように、住民への情報伝達ということで最近その有効性というものが非常に関係者の間にも周知してまいりまして、それで市町村の間でもこれを早急に整備しようという意欲が高まってきております。そういう意味で、お話にもございましたように、消防庁としては、補助金を増額したりしながらその助成等について努力してきておるところでございますが、今後さらにこれの整備が促進されるよう市町村に対し指導し、また財源的な手当ても考えてまいりたいと考えております。
○下田京子君 建設省にお尋ねしますけれども、今の問題で建設省でも、今度五十九年度から海岸環境整備事業の中で安全情報伝達施設の整備ということが取り入れられていると思います。これは住民への伝達とあわせて、建設省の事業の場合には海水浴客であるとか釣り人であるとか、他地域から見えていらっしゃる方々に津波情報あるいは避難命令などが的確に伝達されるようにということで対応されている事業だと思いますけれども、この施設も、五十九年度実績はと聞きましたところ、全国で四カ所で、その中には秋田県の若美町が含まれているという話なんですけれども、この辺に関する皆さんの取り組みと、それから自治体からの御要望というか、あと今後の対応というか、どうお考えなんですか。
○説明員(谷本修志君) お答えいたします。 ただいま御指摘の安全情報伝達施設につきましては、昨年度から海岸環境整備事業をやっております海岸において整備を始めたわけでございます。昨年度四カ所行いまして、ことし一カ所行っておるわけでございますが、海岸環境整備事業は全国で五十カ所でございまして、完成するまでに非常に長期間を要するわけでございます。したがいまして、完成の間近なものにつきまして順次必要に応じて事業を実施しているところでございます。
○下田京子君 大臣に最後にお尋ねしたいんですけれども、今、消防庁だとか、あるいは気象庁、それから建設省と伺ってまいりまして、特に津波警報の迅速化の問題、それから津波の監視体制の確立の問題、さらには情報伝達体制の確立だとか、いずれも津波対策が即人命とのかかわりでいかに重要であるかということを改めて御理解いただけたかと思うんですね。 問題は、すべて予算にかかわってくるわけなんです。さっきも申し上げましたけれども、あの地震、そして津波が起きて犠牲者が生まれた、そのときには七省庁の連絡会議も持たれた。しかし、その後実際にどう整備されていったんだろうかということになると、各省庁任せというふうな実態であるわけなんで、六十一年度の予算の概算要求取りまとめの作業にぼつぼつ入ってきたと思うんですよね。そういう時期でもございますので、改めて各関係省庁の連絡会議等を開きまして、ぜひこれを予算化していくことを考えていただきたいと思います。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 国土庁に防災局というのを、この財政厳しい中に新たに設置したわけでございますから、御指摘の点につきましては万全を期していきたいということでございます。
○委員長(安永英雄君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後零時十四分散会