災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/03/27
会議録
○委員長(安永英雄君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨年十二月四日、青木薪次君及び穐山篤君が委員を辞任され、その補欠として久保亘君及び梶原敬義君が選任されました。 また、去る一月二十五日、梶原敬義君が委員を辞任され、その補欠として大森昭君が選任されました。 また、去る二十二日、下田京子君が委員を辞任され、その補欠として近藤忠孝君が選任されました。 また、昨二十六日、近藤忠孝君が委員を辞任され、その補欠として佐藤昭夫君が選任されました。 ─────────────
○委員長(安永英雄君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りをいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(安永英雄君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に大森昭君を指名いたします。 ─────────────
○委員長(安永英雄君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず、災害対策の基本施策について国土庁長官から所信を聴取いたします。河本国土庁長官。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 災害対策に関する私の所信を申し上げます。 我が国は、その自然的条件から、地震、台風、豪雨、豪雪、火山噴火などによる災害を受けやすく、また、社会経済環境の変化に伴い災害の態様も複雑、多様化してきております。 このような災害から国土を保全し、国民の安全を守ることは、国政の基本であり、政府といたしましては、防災基本計画に基づき、防災に関する科学技術研究の推進、災害予防の強化、国土保全の推進、迅速、適切な災害応急対策及び災害復旧の実施などに重点を置いて災害対策の推進を図っているところであります。 昨年は、災害による被害が比較的少ない年ではありましたものの、年初の豪雪、六月の熊本県五木村の山崩れ、九月の長野県西部地震、桜島の活発な火山噴火などによる災害が発生いたしました。 さらに、本年に入っても、昨年末からの降雪による被害、先般の新潟県青海町の土砂災害が発生いたしております。 政府といたしましては、これらの災害に対処するため、関係省庁間の密接な連携のもとに、迅速かつ適切な災害応急対策に努めてきたところでありますが、これら災害に係る復旧事業につきましても、その促進を図ってまいります。 震災対策につきましては、発生が懸念されている東海地震に対処するため、大規模地震対策特別措置法の的確な運用に努めるとともに、引き続き地震対策緊急整備事業の促進を図ってまいる所存であります。また、大都市震災対策につきましては、防災活動態勢の充実、都市の防災性の強化などに努めることとし、特に、南関東地域を対象とした震災応急対策活動システムに関する調査を実施することといたしております。さらに、災害時の防災拠点として機能する防災基地の整備をより一層進めることとしております。 近年多大の被害をもたらしている土砂災害につ きましては、関係省庁との連携を図りつつ、治山、砂防施設の整備、警戒避難体制の整備など総合的な対策を推進していくこととしております。 火山災害対策につきましては、全国の活動的な火山に係る防災体制の整備を促進してまいります。また、特に火山活動が活発化している桜島につきましては、避難対策、降灰対策などを総合的に推進してまいる所存であります。 また、災害時における応急対策を迅速かつ円滑に実施するため、引き続き、防災無線網の整備など防災情報収集、伝達システムの充実強化を図ってまいります。 さらに、災害に対する備えを一層強化するため、国民の防災意識の高揚と防災知識の普及を図るとともに、関係機関の緊密な連携のもとに、地域の実情に即した防災訓練を実施してまいる所存であります。 昭和六十年度においては、これらの災害対策の総合的な推進を図るため、科学技術の研究、災害予防、国土保全、災害復旧などに要する経費、総額一兆九千五百四十九億円を予算計上いたしております。 また、公社、公庫などの政府関係機関におきましても、それぞれ所要の予算措置を講じているところであります。 以上、災害対策に関する所信を申し述べましたが、今後とも各省庁の協力のもとに防災対策に万全を期してまいる所存でありますので、よろしくお願いいたします。
○委員長(安永英雄君) 次に、昭和六十年度防災関係予算に関し、政府から概要の説明を聴取いたします。杉岡国土庁防災局長。
○政府委員(杉岡浩君) 昭和六十年度における防災関係予算の概要につきまして、お手元にお配りいたしました資料に即しまして御説明申し上げます。 この資料は、関係各省からその資料をいただきました。これを国土庁で取りまとめたものでございます。 一ページをお開きいただきたいと思いますが、予算の概要といたしまして、その四つの柱でございます。一つは科学技術の研究、それから災害予防、それから国土保全、それから災害復旧という四つの柱から成っておるわけでございます。 一ページ目は総括表でございまして、この右の下の合計欄、下から二番目をごらんいただきますと、総額で一兆九千五百四十九億一千九百万円の予算になっております。事項別に見ますと、科学技術の研究が二百五十七億円余、それから災害予防が三千七百二十三億円余、それから国土保全が一兆二千三十億円余、それから災害復旧が三千五百三十六億円余と、こうなっております。本年度の予算は昨年に比べまして三・七%の減となっておりますが、このうち特に災害復旧費が、本年度災害が少ないということもございまして、災害復旧費が一二・七%の減になっております。ただ、五十九年度の予算の補正措置によりまして、五十九年度に発生しております災害につきましては、本年度中にはおおよそ八〇%、来年度は、六十年度におきましては、おおむね九〇%の進捗を見る予定になっております。 次のページをお開きいただきますと、科学技術の研究がございます。これは二ページから四ページにかけて科学技術の研究、防災に関する各種の研究調査、あるいは地震予知というものを計上いたしております。特に米印になっておりますのが地震予知の関係の予算でございます。科学技術庁におきまして、首都圏の南部におきます地震活動に関する研究、あるいは関東、東海地域におきます地殻活動の研究、こういったものを科学技術庁においては進めております。 それから、主なものを申しますと、文部省でございますが、次のページをお開きいただきますと、三ページ目に、一番上でございますが、ここに大学等におきます地震予知の基礎研究が計上されております。地震予知の関係、それからさらに気象庁におきましては、直下型地震に関する研究、観測も進めております。 それから、さらに四ページにまいりますと、建設省の国土地理院におきます測地的な方法によります地殻活動の調査をいたしております。 以上、地震予知に関しましては、この四ページの計のところに括弧して、ごらんいただきますが、米印、地震予知に関しましては五十七億三千万の予算が計上されております。これは後で、七ページの気象庁の分も入れておりますが、五十七億三千万ということでございまして、昨年に比べまして二%の増になっております。 その次が災害予防でございます。これは災害予防のための各種の施設整備あるいは訓練教育等々の経費でございます。 主なものを申しますと、科学技術庁におきましては、原子力災害に対しますいろんな研修あるいは施設整備、安全管理等の予算を計上いたしております。 それから、国土庁におきましては、災害対策の総合的推進ということで推進調整費を計上しております。また中央防災無線の整備、それから南関東地域におきます地震応急対策の調査、あるいは防災集団移転、こういった事業を計上させていただいております。 それから、文部省でございますが、これは地震防災強化地域におきます公立学校の強化のための経費といたしまして、公立学校建物の改築及び補強の整備、これを百六十八億余計上させていただいております。 それから、農林水産省でございますが、次の六ページ、農林水産省では、活動火山の関係の防災営農事業、あるいは災害時におきます食糧の備蓄あるいは木材の備蓄、こういった経費を計上さしていただいております。 それから、通商産業省でございますが、高圧ガスの関係、あるいは石炭鉱山の保安関係、それから原子力、こういった経費を計上いたしております。 それから、運輸省関係では、港湾、それから空港、それから鉄道といったような施設の防災対策を計上いたしております。 それから、海上保安庁におきましては、巡視船の購入、あるいはヘリコプター等の航空機、こういったものの整備を計上いたしております。 それから、気象庁でございますが、気象観測施設の整備、それから地震関係の観測施設の整備を計上いたしております。 それから、労働省は、労働災害の防止のための教育等の経費を計上いたしております。 それから、建設省でございますが、各種の経費でございますが、道路の防災あるいは都市の防災、避難地、避難路等々の施設の整備を計上いたしております。 それから、消防庁でございますが、消防庁は、主なものといたしまして、消防防災無線の整備に重点を置いております。また、大震火災対策の施設整備、あるいは消防施設の整備、こういったものの予算を計上いたしております。 それから、次の十ページ以降でございますが、国土保全の予算をここに計上しております。 主なものを申しますと、農林水産省、これは治山、あるいは海岸あるいは農地保全といった予算でございます。二千五百二億円余を計上いたしております。 それから、運輸省におきましては、海岸保全、あるいは国有鉄道の防災事業、こういったものを計上しております。 それから、建設省でございますが、河川、ダム、砂防、急傾斜、それから海岸といった国土保全の事業を計上いたしております。九千八十二億円余の予算を計上いたしております。 国土保全は以上でございます。 それから次に、四番目が災害復旧等でございます。十二ページ以降でございます。 これは、公共土木施設の災害復旧費、それから農地、農業用施設等の災害復旧費、あるいは災害融資等に係る経費、それから厚生省関係の災害救助、あるいは災害弔慰金、こういった経費でございます。 以上が災害復旧等でございます。 それから最後のページに、公社、それから公庫等の防災関係の予算を参考までに計上をいたしておるわけでございます。 以上でございます。
○委員長(安永英雄君) 以上で災害対策の基本施策についての国土庁長官の所信並びに昭和六十年度防災関係予算に関する概要の説明の聴取は終わりました。 ─────────────
○委員長(安永英雄君) 次に、地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院災害対策特別委員長中村茂君から趣旨説明を聴取いたします。中村茂君。
○衆議院議員(中村茂君) ただいま議題となりました地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。 地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律は、大規模地震対策特別措置法に基づき、地震防災対策強化地域内の住民の生命、身体及び財産を守るため、昭和五十五年に災害対策特別委員会提出の五年間の時限立法として制定されたものであります。 予想される東海地震に備えまして、本法に基づく地震対策緊急整備事業が、今日まで鋭意実施されてきたところであります。 この法律は、昭和六十年三月三十一日をもって、その効力を失うことになっておりますが、現在実施されている地震防災対策強化地域における避難地、避難路、消防用施設及び公立の小中学校等の整備事業は、その進捗状況から見て本法の有効期限内に達成されることが困難であると予想されるのであります。 本案は、このような本法の実施の状況及びこれらの事業の緊急性にかんがみ、地震防災対策強化地域における防災対策の万全を期する上から、本法の有効期限を五年間延長し、当該事業を引き続き推進しようとするものであります。 本案の主な内容は、次のとおりであります。 その第一は、本法の有効期限を五年間延長し、昭和六十五年三月三十一日までとすることであります。 第二は、その他所要の措置として、本案の施行前に本法第二条第一項の承認を受けた地震対策緊急整備事業計画は、昭和六十年四月一日から起算して五年以内に達成されるような内容のものでなければならないとするもので、その趣旨とするところは、地震対策緊急整備事業を可及的速やかに推進しようとするものであります。 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○委員長(安永英雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○大森昭君 法案の期限延長に関しまして若干の質問をしたいと思います。 今、中村委員長の御趣旨を伺いまして、既に御案内のように、六県十七市町村を対象としての消防用施設あるいは社会福祉施設、公立小中学校の改築整備等について、十七施設について、とにかく五カ年計画で緊急に整備すべく五十五年に議員立法が制定されたわけでありますが、この十七施設の整備を行う地震対策緊急整備事業計画というのは、少なくとも当時五カ年間で達成されるような内容のものでなければならないと定められていたのではないかと思うのでありますが、この進捗率というのは、最終年度である本年度の末の見込みでも七六%にとどまるということでありますが、このような状態になっていることについてのまず理由をお伺いしたいと思います。
○政府委員(杉岡浩君) お答えいたします。 地震対策の緊急整備事業、ただいま先生の御指摘がございましたように、五十九年度末の見込みで事業費ベースといたしまして七六%の進捗でございます。で、各省あるいは各地方公共団体、この整備のために全力を挙げて急いでおるわけでございますが、例えば避難路等におきまして用地の買収、あるいは区画整理事業の地元調整、あるいは海岸保全事業等におきまして地元との調整、こういったものがございまして、そういった観点からおくれているものがあるわけでございます。 あと、国あるいは地方公共団体等の非常に逼迫した財政事情等もございますが、主なおくれている理由はそういったところでございます。
○大森昭君 いろんな事情があると思うのでありますが、よく施設別に見てまいりますと、例えば運送道路だとか緊急輸送関連漁港施設などについては九九%ぐらいまでいっているところもあるわけでありますが、大変悪いのは避難路ですか、これは三八%と著しく低くなっています。それぞれの理由があると思うんですが、かなりこればらばらになっておりますので、とりわけ低い状態にあるものについて、特に何か理由があるわけですか。
○政府委員(杉岡浩君) 先ほど御説明申し上げましたが、この避難路三八%の進捗率でございます。これは都市の内部におきます街路事業でございまして、その用地の買収、あるいは区画整理、こういったことで地元との調整あるいは土地所有者との調整、こういったものが必要になってくるわけでございます。そういった観点から鋭意取り組んでおるわけでございますけれども、そういった用地買収等がおくれているということが非常に大きな原因になっております。 また、先生御指摘の海岸保全事業進捗率は五三%でございますけれども、やはり海岸でございますので、その自然景観との関係、こういったものがございまして、地元との設計の調整あるいは計画の調整、こういったものがございまして、そういった関係からおくれているわけでございます。
○大森昭君 きょうは個別に取り上げる時間がありませんからあれですが、ただこの議員立法をつくったときに、もともと今あなたが言われるように大変難しい問題だけれども、しかし、さっきの長官の話じゃありませんが、人命を守るためにということの筋合いですから、大変当事者は御苦労いただいていると思いますが、ぜひひとつ、もとが大地震を防ぐための事業ですから、なお一層検討していただきたいと思うんです。 なお、そういう状況下にあるわけでありますが、仮にこの法案が五カ年延長されるということになりますと、また延長に伴いまして、地元の自治体では、新たに生じた防災上緊急に整備すべき事業ということで追加の計画を考えたり、あるいは要望等があるんじゃないかと思うんですが、この辺はどういうふうにお考えになっていますか。
○政府委員(杉岡浩君) 今回の延長に当たりまして、東海地震関係の地方公共団体代表者会という会合がございますが、その代表者会から要望をいただいております。その中には、法律の期間を五年延長というほかに、新たに発生した防災上必要な事業につきまして、その事業を追加してほしいという要望が出ておるわけでございます。この地震財特法が延長された場合におきましては、こういった地元の要望、これを計画に十分反映させまして、速やかにその事業に着手されるように努力してまいりたいというふうに考えております。
○大森昭君 もともとこの地震対策緊急整備事業は、政府だとかあるいは専門家が認めておられますように、いつ起きてもおかしくないという、必ず近い将来起こるであろうという東海大地震に対処するためのものでありまして、それぞれの事業は一刻も早く完成させなきゃならないということで、とりもなおさず必要最低限度の施設だと思うんです。 で、今お伺いいたしましたように、大変進捗状況がおくれているわけでありますが、その理由もいろいろなことがあると思いますが、しかし、いずれにいたしましてもこれに対する補助率、いわゆる金の出し方も一つの要素になるんじゃないかと思うのでありますが、そこで、地震防災対策強 化地域は、これはもう指定されれば多くの人たちが、そこに住んでおられる住民の方々は一日も早くその完成をされるということを期待するし、またそうあらねばならないと思うんですが、政府は今国会で、補助率二分の一を超える高率補助金の補助率の一律一〇%カット、あるいは行革関連特例法の延長、地方公共団体の一般財源化、交付金化などを図ることで、関係九省庁、五十九法律にわたる改正を盛り込んだいわゆる補助金の削減一括法案を提出して、現在衆議院の大蔵委員会でいろいろ議論されているようでありますが、今提案をされておりますこの地震財特法の補助率のかさ上げ分は、この一括法の対象にはならないと思うのでありますが、提出をされました中村委員長、どのようにお考えでしょうか。
○衆議院議員(中村茂君) この審議されている法律を五年以内ということで延長したわけでありますが、御存じのように、何の条件もない単純五年延長、こういうことで御提案を申し上げ、皆さんの御賛同をお願いしているわけであります。ですから、片方、政府から今お話しのように、補助金に対しての一括法案が国会に提出されているわけでありますが、その中身を見ましても、この財特法については触れておりません。 したがって、私どもはこの事業の性格からしてもその対象になるべきものではない、こういうふうに理解しております。
○大森昭君 いずれにいたしましても、今回この延長の法案を取りまとめるに当たりましてはいろいろ御苦労があったかと思いますが、先ほども提案の中で「五年以内」ということがありますが、何か特段の理由がございますか。
○衆議院議員(中村茂君) この五年という延長問題につきましては、さきの第百一回の国会のときに、衆議院の災害対策特別委員会の中に設置されておりますいわゆる災害についての問題を審議する小委員会、こういう小委員会が設置されております。その小委員会で、本法律は六十年の三月三十一日までに有効期限が切れる、六十年度の予算編成にもなるので、これを延長すべきか、そのままで置いておくべきかということを十分審議いたしました。いずれにしても、事業の進捗状況から見て延長すべきではないか、こういう意見で各党一致いたしました。そういう話し合いの結果に基づいて、本国会におきまして、今申し上げましたその小委員会で、あらゆる角度から十分審議した結果五年間延長しよう、こういうことで意見が一致いたしたわけであります。 今お話しのように、事業の進捗率を見た場合に、低いものは三八%、まだ一〇〇%完全に事業達成したような問題にはなっていない。事業の性格からして、やはり一日も早くこの事業は完成させなければならない性格を持っている。 したがって、ただ単に五年ということで事業がだらだらいくようではその目的を達成することができないので、五年延長だけれども、「五年以内」というふうに表現をしまして改正を行って、可及的速やかにこの事業を達成するようにという趣旨を踏まえて「五年以内」というふうにしたところでございます。
○大森昭君 進捗率が十分でないことは残念でありますが、当事者の皆さんは一生懸命恐らく努力をされたんだろうと思うんですが、しかし、いずれにいたしましても完全に達成しておらないわけでありますから、事業が残っています。それからまた、先ほど私が質問いたしましたように、とにかくこれからまた地元地方自治体から要望のある追加事業なども合わせますと、なかなか容易じゃないではないかと思いますが、東海地震対策の緊急性にかんがみまして、今中村委員長さんからお話がありましたように、とにかく早期に事業の達成を図るべきだと思うという意味合いで「五年以内」ということも使ったようでありますが、大臣の決意はどうですか。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 地震が発生した場合の被害を最小限に食いとどめるということが目的でございますから、この対策につきましては「五年以内」ということにこだわらず、早期に実施することが極めて重要であると考えております。関係省庁と密接な連携をとりながら、事業の種類いろいろございますが、三年あるいは四年以内に実施するという決意で取り組んでまいります。
○大森昭君 この法案の地震防災対策強化地域というのは、先ほどから言われていますように、静岡全県を含んで六県の百七十市町村でありますが、これは私が今さら言うまでもないのでありますが、東海沖にマグニチュードが八クラスの巨大地震が発生した場合、なお震度六以上になること等が予想された地域でありますが、しかし、東京、川崎、横浜、名古屋などの大都市は地域指定から外されているわけであります。しかし、東海地震の場合でも、これらの地域は恐らく震度五ぐらいの揺れが予想されるのではないかと思うのでありますが、先ほど長官からもお話がありましたように、宮城県沖地震に見られる場合でも、震度五でかなりの被害が出ておりますし、そういうことになりますと、これら大都市の地域も地震防災対策強化地域に指定して対策の強化を図っていくべきじゃないか。とりわけ大都市の場合の被害というのは、私どもが予想できないような混乱が起きるのじゃないかというように考えるわけであります。 また、昨年の長野県の西部地震、一昨年は日本海中部地震と、毎年のように起こる地震被害に対処するために、地震予知連絡会の指定した十カ所の指定観測地域、観測強化地域についても、名ばかりの地域に終わらせないように、もっと観測研究体制あるいは防災体制を充実強化すべきじゃないかと思うのでありますが、いかがなものでしょうか。
○政府委員(杉岡浩君) 地震防災強化地域につきましては、ただいま先生御指摘のとおりでございまして、駿河湾を震源といたします大規模な地震が発生した場合、震度が六の地域を想定いたしまして、これを区域いたしたのが強化地域でございます。六県の百七十市町村ということでございます。この指定に当たりましては、中央防災会議におきまして専門の先生方に御審議をいただきまして決めた区域でございます。 それで、ただいま先生御指摘ございましたように、その周辺の東京、川崎あるいは名古屋といったような地区につきましては、震度五というふうに言われておりますが、震度五でも被害が出るわけでございます。現在、東京とか川崎あるいは名古屋等々大都市におきましてもいろんな角度から地震対策に重点を置いておるわけでございます。 まず、ハードな面といたしましては、避難地、避難路の整備という面では、現在全力を尽くしてその整備を進めております。 また、ソフトな面におきましても、自主防災組織の確立と申しましょうか、食糧あるいは水等の備蓄といったソフトな面、こういった面にも大都市におきましては万全を尽くしておるところでございます。こういった地震の起こった場合に大事な訓練もいたしておりますし、それから地域防災計画に地震対策を特にうたいまして、いろんな面で強化をいたしておるわけでございます。そういった面におきまして、大都市における地震対策についても我々は十分の配慮、あるいは公共団体におきましても全力を尽くしておるわけでございます。 さらに、地震観測区域でございますが、観測強化地域あるいは特定観測地域等十カ所がございますが、こういった地域におきましても観測の整備、こういったものは十分いたしておりますし、また防災体制につきましても、その地域の地域防災計画にこういった地震対策等をうたい、また住民に対しまして常日ごろから津波に対する訓練とか、あるいは地震が起こった場合のいろんな角度からの訓練、こういったものをいたしまして、住民の防災意識の高揚あるいは防災知識の普及、こういったものに努力をいたしておるわけでございます。
○説明員(津村建四朗君) 気象庁は、測地学審議会の地震予知計画の趣旨に沿いまして、全国の大中小地震観測を担当いたしておりますが、高感度地震観測網を特定観測地域あるいは観測強化地域 を含めました全国に展開いたしまして、特に内陸部につきましてはさらに小さい地震まで観測できる体制を整えております。 また、特に観測強化地域につきましては、体積ひずみ計による観測、あるいは東海沖の海底地震計による観測を行っておりまして、さらに房総沖におきましても、現在海底地震計の整備を進めております。 今後、さらに地震活動の観測強化に向けまして、大学等関係機関の御協力を得まして、観測体制の強化に努めてまいりたいと考えております。
○説明員(大橋哲郎君) 我が国の全体の特定観測地域、観測強化地域におきます観測研究体制につきましてお答え申し上げます。 我が国における地震予知観測研究につきましては、内閣に設置されております地震予知推進本部、これは本部長は科学技術庁長官でございますが、これを中心といたしまして関係各省の緊密な連携、協力のもとに、地震予知技術の向上を図るための観測研究を積極的に推進してきているところでございます。 昭和六十年度の地震予知関係予算案におきましては、関係省庁全体を合わせますと五十七億円でございます。これは対前年度比一〇二%となっております。このような予算案を計上いたしまして、房総仲海底地震計の設置、あるいは験潮場のテレメーター化など、特定観測地域、観測強化地域を中心といたしました観測研究体制の整備を図ることとしておるところでございます。 今後とも、地震予知観測研究の重要性にかんがみまして、所要の体制の整備に努力してまいる所存でございます。
○大森昭君 なかなか難しいことでありますから、関係者の皆さんも大変だとは思いますが、ただ私ども、災害が出てしみじみ、もう少し何とかならぬものかなというのが実感でありまして、関係者の皆さんは相当努力をされておると思いますが、ぜひひとつ、いろんな災害があって、当然予知できない問題も恐らくあるんだろうと思いますが、最善を尽くしていただくことをお願いいたしまして質問を終わりたいと思います。
○竹山裕君 駿河湾を震源とする周辺地域において、近い将来特定地域の大規模地震が起こりそうだということで地震防災強化地域が指定されて、その対策として地震災害の予防事業を中心とした強化が行われている、こういうことは我が国においてももちろんでございますが、世界的にも地震防災対策上画期的な処置であり、高く評価できるものだと思っております。 そこで、いわゆる東海地震の観測体制、これが十分であるかということでございますが、東海地域での大地震が発生する可能性、これはいつあってもおかしくないと表現されている状態でございますし、大地震が発生した場合の被害が甚大であるということは十分予想されるわけでございまして、その地震発生の予知をして、しかも被害をできるだけ軽減しようという目的で五十三年に大規模地震対策特別措置法が制定されたわけでありまして、その対策の一つとして、この地域での地震発生の直前予知を目指した地震観測体制が整備されてきたところであります。 一方、いわゆる地震財特法に基づいて東海地域の地震防災対策、また地震予知の可能性が十分高いことを前提としてこれらの対策が講ぜられるわけであります。したがって、地震予知のための地震観測体制を整えて、地殻変動や広域の地震活動の変化など巨大地震の前兆現象をとらえて、情報の収集あるいはその分析に万全を期していかなければならないわけであります。 そこで、現在この東海地震監視体制を重点にいたしまして、ただいま大森委員の御質問の中で大半のお答えが出たかとも思いますが、観測を含めて現状、今後の特に強化すべき点などについて御説明をいただければ、よろしくお願いいたします。
○説明員(津村建四朗君) お答え申し上げます。 気象庁は、東海地震の短期直前予知のための監視を行っております。関係機関の御協力を得まして、気象庁にテレメーターで集中されている東海地域の各種観測データを二十四時間体制で常時監視しております。その中には、ただいま申し上げましたような体積ひずみ計でありますとか、海底地震計でありますとか、特殊な計器を含んだ各種データを監視しております。今後も関係機関との連携を緊密にいたしまして監視体制の充実を図りたいと考えておりますし、特に各種観測データを総合的に監視し、判定会により迅速に有効な資料を提供するためのシステムというものの整備を進めたいと考えております。
○竹山裕君 次に、地震対策緊急整備事業についてお尋ねいたします。 地震財特法によって東海地域の静岡県を中心とした六県百七十市町村の地域が地震防災対策強化地域として指定されまして、これらの地域においては、予想される大規模地震から住民の生命、財産を保護するために、地震防災強化計画に基づいて避難地、避難路などの地震防災上整備すべき施設を緊急に整備するということで、五十五年から地震対策緊急整備事業が実施されてきているわけであります。特にこの五年間において、地震防災対策上実施してきたこれらの緊急事業の果たした役割というのは大変大きいものがあると思います。従来からの災害対策事業が勢い後手に回った災害復旧事業が中心であったのに対して、この地震財特法では、地震災害を事前の予防事業としてこれらの諸施策を図ってきた、こういう意味では、今後の我が国の防災事業のあり方の指針となると言っていいのではないかと思っております。 特に私は静岡選挙区から出ておりますが、地元の評価といたしましても、例えば公立小中学校校舎の耐震化を図るための改築補強は、最新の耐震設備、工法というもので強化されておりまして、児童の安全に大きく寄与していると。またいま一つは、我が静岡県、大変海岸線の長い県でございますが、防潮堤のかさ上げ、あるいは自動遮断装置のついた水門などの整備、これらのことも画期的な対応として大きく評価されているところであります。このような事業の進展は、もちろん住民に対しても大変よい防災刺激としての価値がございますし、情報連絡、避難等についてもみずからが対策を考える必要、そしてまた地域社会ぐるみの防災、住民自体の防災を旨といたしまして、全国水準を抜いた当県の場合は、意識の向上とともに対応が高まっていると確信しております。でありますが、一方では、現段階この事業は、住民を含めて私どもが望む最低限必要なものであると言わなければならないわけでありまして、これについての計画達成度はまだ十分でないと聞いております。 そこで、この事業の計画に対する進捗状況について御説明をいただきたい。
○政府委員(杉岡浩君) この地震対策緊急整備事業の進捗状況でございますが、昭和五十五年から五十九年の五カ年間、全部で四千百八十億円の計画になっております。五十九年度末の見込み額でございますが、三千百六十億円ということで、進捗率は七六%ということでございます。残額は、金額でいいますと千二十億円ほどになりますが、実質の事業残額は、現在の価格に直しまして千四百四十億円くらいというふうに見ております。我々といたしましては、国及び地方公共団体全力を挙げてこの緊急整備事業の推進を図ってきたところでございますが、まあ各般のいろんな理由、特に用地買収とかあるいは地元との調整とか、こういったようなこともございまして、こういった進捗率になっておるわけでございます。
○竹山裕君 ただいまの御説明によりますと、現行計画事業費が約四千百八十億円、五十五年からの五年間で、見込み事業費が三千百五十六億、進捗率でこれは事業費ベース七六%、私ども静岡県では七三%というようなことも聞いております。このうち特に避難路の整備事業につきましては、事業費の計画で約二百八十一億円に対しまして見込みの事業費が百八億円と、この辺が特に低い方の顕著なところでありますが、これらの問題につきましては、特に地震発生のときに整備しなけれ ばならない重点的な部分だと思いますが、この辺の際立って低い進捗率についての理由を若干お聞かせいただきたい。
○説明員(帆足建八君) お答えいたします。 避難路の進捗がおくれている理由でございますが、ここ数年来の公共事業費全体の伸びの抑制されたことが一つの理由でございます。それから、避難路の整備事業につきまして、特に人口の密集した市街地での事業でございますから、地元との協議に非常に時間等をとっておるわけでございます。 しかしながら、この事業の重要性と緊急性を十分認識いたしまして、地元の協力を得ながら全力を挙げて推進してまいりたいと、このように考えております。
○竹山裕君 地元というお話が出まして、特に私静岡県におきましての避難地、避難路、避難地が三二%、避難路が四四%、特に、先ほど申しましたように、海岸線の保全施設三六%、これはいずれも低いわけでありまして、これらの点につきまして、非常に災害発生のときの心配をするところであります。 特に、地震に伴う津波の発生でありますが、さきの日本海中部地震、非常に悲惨な多くの犠牲を出したという意味からも、特に東海地震に対しましては十分な津波対策が講じられなければならないと考えております。これらの今後の施策整備につきまして、政府はどのように考えられておるかという点でお伺いしたいと思います。
○説明員(帆足建八君) お答えいたします。 海岸保全整備事業につきましては、自然景観との調和のとれた計画の立案等に実は時間を相当要しておるわけでございます。これも避難路と同様、非常に重要性の高い、しかも緊急性のある事業でございますので、十分地元とその辺の話を煮詰めながら、全力を挙げて事業を推進してまいりたい、このように考えております。
○竹山裕君 では次に、東海地震関係地方公共団体代表者会議という関連六県の知事さん並びに関係市町村長さんの連名で要望書をいただいておりますが、この中で、地震対策緊急整備事業の期限末の進捗率が七六%と。実質的には、これは事業費ベースですので、むしろこれを下回るものではないかということが見込まれているわけでありまして、地震財特法の期限延長を強く要望してきたものであります。その期間は、避難地、避難路、津波対策などの進捗のおくれを勘案しまして五カ年間としておりまして、また、今後実施すべき事業は、新規での要望箇所などを含めまして約二千四百億円を見込んでおります。 これらの事業は、東海地震から地域住民の生命、財産を守る必要最小限の事業であります。先ほど委員会冒頭の国土庁長官の災害対策に関する所信表明の中にもございましたように、「発生が懸念されている東海地震に対処するため、大規模地震対策特別措置法の的確な運用に努めるとともに、引き続き地震対策緊急整備事業の促進を図ってまいる所存であります。」という決意が述べられておりました。そのためには、まず地震財特法の五カ年間の期限延長が必要でありますし、またあわせて新たに生じてきます防災上緊急な事業につきましても、計画事業量の追加として認めて必要な事業費を確保していただくということで、この事業の早期実施を図るために、予算措置についても特段の御配慮をお願いしたいと、こう考えておる次第であります。 では最後に、大臣の地震対策緊急整備事業促進についての御決意を重ねてお伺いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 先ほど大森先生にもお答えしましたとおりでございまして、五十九年度末の緊急整備事業の進捗率は御承知の七六%程度でございまして、施設によりまして、避難路などの低い進捗率にとどまっているものがあることは十分承知いたしております。 私は、地震財特法が延長された場合でも、県要望の追加事業も来ておりますので、これらも加え、関係省庁と緊密な連絡を図りながら、速やかに事業が実施されるよう努力してまいる決意でございます。
○服部信吾君 大変人命また国民の財産を守るという緊急性を要する法案が、残念なことに当初目的五カ年間で達成することができなくて今回延長する、こういうことでありますけれども、まず最初にお伺いしたいんですけれども、先般の二十五日の本院の予算委員会におきましても、浅田予知連絡会長からこの東海地震についてのいろいろな御答弁がありまして、太平洋沿岸で近い将来マグニチュード七クラスの地震が予想されるのは東海地方であり、地震のひずみが蓄積されている、あと何年ぐらいで起きるかは申し上げられないが、あと数年間は大丈夫だとも申し上げられない、このようなことを発言されているわけでありますけれども、気象庁としてはこの辺についてはどのようにお考えですか。
○説明員(津村建四朗君) 東海地震の長期的予知は、予知計画に参加しております関係機関、大学の研究、観測成果に基づきまして地震予知連絡会において総合的に判断されております。 この地域では、安政東海地震以来、百三十年間大規模地震が発生していないこと、それから駿河湾周辺での地殻変動が進行していることなどから、大規模地震発生の可能性が高いというふうに判断されております。それから、危険性は高まる方向に進んでいるというふうに考えられております。しかし、先生今おっしゃいましたように、いつ発生するか、ことしが特に危険であるとか、来年が特に危険であるとか、そういうふうに特定することは困難でございます。 それから、東海地域の短期直前予知は、関係機関の協力を得まして気象庁が担当いたしております。現在のところ、短期的に見て、直接東海地震発生に結びつくような現象は認められておりませんが、気象庁といたしましては、引き続き厳重な常時監視を続けている次第でございます。
○服部信吾君 先ほど来いろいろ議論がありまして、避難路ですね、特におくれている。神奈川が二六%、山梨が二〇%、静岡が四四%の進捗率と、こういうことで、六県で長野、岐阜、愛知、これは当初この避難路に対する計画はなかったように言われておりますけれども、そのおくれた理由として、地元の調整とか用地買収、こういうようなことがなかなかつかない、こういうことでおくれの理由があるわけでありますけれども、地元調整と用地買収というのはもともと長い計画で、簡単にはいかないということは今までの公共用地の買収等でわかるわけであります。当然予想されていることじゃないのかな、このように思うわけですけれども、この点についてはどうですか。
○説明員(帆足建八君) この避難路事業につきましても鋭意事業を進めてきたわけでございますが、何しろこの避難路の地域が、御指摘のように人口が非常に密集した市街地でございますので、この辺は並みの用地買収と違いまして非常に難しいわけでございます。そういうことで、今後難しい難しいとだけ言うのではなくて、十分精力的にこの辺の問題解決のために努力してまいりたい、このように考えております。
○服部信吾君 そのような御努力はわかるわけでありますけれども、五年かけて神奈川二六、山梨が二〇、静岡四四、これは解決するときには一気にぱっと上がるということは理解できますけれども、果たしてこれからこういう問題が今後五年でまた解決できるのかなというようなこともちょっと危惧するわけですけれども、まあそういうことです。 それから、この避難地を見ますと、例えば神奈川は一二八%達成してしまっている。山梨は一六一%、静岡はこれはもう一〇〇%。その他は、長野、岐阜、愛知はこういう事業計画がないということなんですけれども、この避難地はまた一〇〇%達成してしまっているというのは大変いいことなんですけれども、これはどういうことなんですか。
○説明員(帆足建八君) お答えいたします。 神奈川県における避難地の進捗が一〇〇%を上 回っているわけでございますが、これは平塚の中央公園で当初計画を予定されました用地買収面積が五ヘクタールでございましたのですが、これが用地買収が意外に進捗いたしまして、実績では十二・八ヘクタールの用地買収ができたわけでございます。そのようなことで、金額のパーセンテージでまいりますと一〇〇を上回ったということでございます。
○服部信吾君 避難路の問題あるいは避難地、こういうものは一〇〇%以上達成をしておる。例えば県別に見てみますと、山梨は九六%の達成、静岡が六七%、こういうふうに出ておるわけでありまして、約三〇%ぐらいの進捗率の差があるわけでありますけれども、この辺のところはどのように把握されているわけですか。
○説明員(帆足建八君) できるところは鋭意進めて一〇〇%を超えてもよろしいのではないか。 できないところにつきましては次の五カ年計画におきまして最大限の努力をしてまいりたいと思います。
○服部信吾君 私が言いたいのは、要するにこのように見て各県の進捗率だとか、いろいろ避難路、避難地等にかなりばらつきがある。こういうことで、各県によってこの問題に対するとらえ方が違っているんじゃないかというような気がするわけですね。例えば当初指定された都道府県があるわけでありますけれども、そこから五カ年計画というんですか、この事業計画を出させるわけでありますけれども、そのときに、その五カ年事業計画というのは少しずさんだというわけじゃないんでしょうけれども、かなり違いがあるのじゃないかと思うんですが、この点についてはどのようにお考えですか。
○説明員(帆足建八君) その問題につきましては、計画のずさん性というよりは、個別の用地買収その他の進捗がその箇所箇所でうまくいったかどうかということによるところが多いと考えております。
○服部信吾君 そうしますと、これから新しく五カ年やっていこうと、こういう計画であるわけでありますけれども、そういう点ももう少ししっかり事業計画を見てあげる必要があるのじゃないか、またそれを検討すべきじゃないかということで、これから新たに五カ年延長するということですけれども、全く今までと同じ計画ではなくて、少し追加なりいろいろあると思いますけれども、この辺についてもう少ししっかりした計画をすべきじゃないかと思いますけれども、この点についてはどのようにお考えですか。
○政府委員(杉岡浩君) ただいま先生御指摘のとおりでございますが、我々といたしましてはまず残事業、これは実質的には千四百四十億円ほどの残事業がございますが、これをまず完成させたいというふうに考えておる次第でございます。 また、その地元におきまして代表者会からそれぞれの追加要望が出ております。こういったものを十分関係省庁と連絡をとりながら、また関係省庁とそれから公共団体の間で十分の連絡をとりながら、五カ年内で完成できるというものをこの計画の中に今後反映してまいりたいというふうに考えております。
○服部信吾君 ちょっと提案の委員長さんにお伺いしたいんですけれども、この法律のいわゆる緊急性ということから考えますと、一応五年という、先ほど御答弁がありましたけれども、「五年以内」ということでありますけれども、今回の改正によって延長が決定されまして、例えば公立小学校あるいは社会福祉施設については結構早くなるんじゃないかというようなことがあるわけでありまして、かえって五年延長するということがこれらの事業の進捗を、安心するといっちゃおかしいですけれども、五年間でやればいいんだというような考えに立って支障になるんじゃないか、こういうようなことも懸念されるわけですけれども、この点についてはどのようにお考えですか。
○衆議院議員(中村茂君) 今御質問のとおり、衆議院の方のいわゆる小委員会でさまざまな意見が出ました。進捗率から見て、事業の内容から見ても二、三年で完成さした方がいいじゃないか、したがって三年ぐらいの延長でこの期限内にやってしまう、達成する、そういう意見も出ましたけれども、一応五年というふうにして、一つは事業の緊急性からして、五年にこだわらないで残事業は一年も早く可及的速やかにやりなさい、そうしてまだ事業の要求なりやりたいというところが出てきた場合も、この「五年以内」で完成するというような事業について積極的に取り上げてやるようにしなさい、言いかえれば、皆さんの可及的速やかにやりなさいという要請と、政府に対して五年にこだわらないで「五年以内」にやりなさいという、こういう二つの意味を含めて、「以内」ということで皆さんの御質問に対してもお答えできる内容にしたというふうに理解しております。
○服部信吾君 私はこの法案の、やはり先ほど何回も言いますけれども、人命あるいは国民の財産、緊急性ということで一応五年ということで決めて、そうして施行されて、まあたまたまこれはこういう東海地震が起きなかったからよかったことですけれども、もしこれがそういうようなことがあったときに、たまたまこの避難路がいわゆる地元調整がつかなかったとかなんとかということで、そんなことがあったらこれはやはり大変また政府の責任が大きくなっちゃうと思うんですね。たまたまなかったからいい、このように思います。 そこで、今提案者より、今回のこの改正は事業の速やかな達成を図る趣旨であるとのお答えがあったわけでありますけれども、事業の早期進捗についての大臣の決意をお伺いしまして質問を終わります。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 再三申し上げておりますとおり、被害を最小限に食いとめるということは、防災事業を速やかに実行するということでございます。局長も今説明いたしましたように、残事業が千四百億ございますが、これをまず早く完成さして、その後に要望が出ております事業もあわせて五年にこだわらず早期の完成を目指して頑張る決意でございます。
○佐藤昭夫君 限られた時間でありますけれども、私からも若干御質問いたしたいと思うんですが、今もありましたように、本法案が成立をすれば計画事業に対する残事業をできるだけ早く完遂する必要があるということは言うまでもありませんが、あわせて、関係六県から六十年度以降の新規事業についての要望がいろいろ出ている、政府としてもよくそれは承知をしている、こういうことでありましたけれども、単に承知をしているにとどまらず、ひとつ事業の充実を図っていくために、新しい計画事業を策定するに当たって、そういったこともよく考慮に入れて検討をやっていく、こういうふうに理解をしてよろしいですね。
○政府委員(杉岡浩君) 先生の御指摘のとおりでございまして、地元の要望につきまして十分計画に反映をさしてまいりたいというふうに考えております。また、その計画の達成についても十分協力をしていくということでございます。
○佐藤昭夫君 この計画事業が予定どおりに進捗をしていない問題が多くの方からいろいろ指摘をされたところでありますが、その理由として、政府の方は、用地難とか地元との調整難、これが主な理由だというふうに言われておりますが、私はそれが主な理由であろうかという点についてはいささか疑問を持つわけです。これは静岡県の例でいきますと、例えば避難地、事業量十七カ所のうち着工十一カ所、完了は四カ所。避難路、事業量二十九カ所のうち着工十九カ所、完了五カ所。ですから、着工できているということは、用地の問題やら地元調整は大体話ついたと。しかし完成がおくれているということは、ほかでもない、財政的措置が十分でないからおくれているという、ここに私は主な原因があるんじゃないかというふうに言わざるを得ない。こうした点で、ここ何年来の行政改革という名前によって生活関連のそういう公共事業なんかが抑制されてきたという、ここに主な原因があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、まあこれは私の意見でして、そのことを率直に提起をしておきたいと思います。 そこで、大森委員からもありました補助率の問題であります。もう繰り返しその説明は省略をしますけれども、行革特例法が継続ということになって、それで抑えられる。加えて補助金カット一括法、この適用にもなろうものなら、言うなら、ただでさえ財政力指数の小さいそういうところへ二重のカットがかかっていくということなんでありますから、提案者もおっしゃいましたように、補助金カット一括法、ここの適用ということはないものというふうに提案者としては思っているんだという、全くそのとおりかと思うわけでありますけれども、この点で委員長にもお願いをしておきたいと思うのでありますが、この法案全会一致で大体可決をされるんじゃないかという空気になっておると思いますけれども、参議院のこの特別委員会委員長としても、そういう二重三重の財政的重圧がかかっていかないように、委員長として特別のひとつ御努力をお願いしておきたいというふうに思いますが、どうでございましょうか。
○委員長(安永英雄君) 委員長としても、これは今までも多少そういったことで折衝したこともありますけれども、ぜひこれはもう二重三重のあれにならないように十分努力してまいります。
○佐藤昭夫君 よろしくお願いをします。 そこで、あわせて衆議院の特別委員長、提案者の方もそういう御意図だという、我が参議院の委員長もそういうことで御努力をいただくということで、ひとつ議員立法ということでつくられていくこの法律でありますし、国会側のそういう意思、これをひとつ政府としても尊重していただいて、これからのいろんな議論、動きが出ようかと思いますけれども、ひとつ大臣としてはそこらをよく尊重して対処をお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 御趣旨は十分了解いたしましたし、長官としても最善の努力を払うつもりでございます。衆議院におきましてやむを得ないという発言をいたしましたが、やむを得ないということは賛成だという意味と御理解願いたいと思います。
○佐藤昭夫君 もう一点大臣に決意のほどをお尋ねしておきたいと思いますが、これも同僚委員から触れられたことではありますが、今提案されておりますのは、いわゆる東海地震地域、ここを対象とするものであって、これで我が国の地震対策が万全と言えるものではないということは言うまでもないと思いますが、人口稠密な京阪神を含むこの特定観測地域、あるいは観測強化地域ということになっていますこの首都圏地域、こういうところに対する地震予知観測体制、あわせて防災対策、こういうものを今後に向けて一段と強化をしていくその必要性について、大臣の決意のほどを確かめておきたいと思います。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) この夏、大阪市長が非常に熱意を持っておられまして、訓練をやるということで、詳細についてはちょっと局長に説明させますが、非常に稠密した都市の地震の被害ということを想定して、各行政機関で熱意を持っておられるところと、熱意がちょっと薄いところとがございますが、こういうことを盛り上げていって、防災に対して遺憾なきを期したいという考えでございます。 詳細につきましては局長から説明いたします。
○政府委員(杉岡浩君) 大都市地域の地震対策につきましては、かねてから防災体制の強化ということで地域防災計画の地震対策の計画、これを今指導いたしておるわけでございます。また、訓練に関しましても大都市を中心として九月一日の「防災の日」、この前後にいろいろな角度から訓練をいたしておるわけでございます。従来は、首都圏を中心にそういった訓練あるいは意識の高揚のための防災フェアがなされておったわけでございますが、今年度は大阪でも防災フェア、すなわち防災に関する展示等をデパートでいたしまして、その地域の人々に地震に対する知識あるいは地震に対する意識の高揚、こういったものを図るために関西でも防災フェアをやるということでございまして、我々、大都市あるいは大都市に限らず地方におきましてもこういった防災意識の高揚、普及という面に力を入れているところでございます。
○佐藤昭夫君 最後に、通産省にお尋ねをしますが、中部電力が計画をしております浜岡原子力発電所四号機、この建設が今また東海大地震の想定震源地の真上に、三号機に続いて四号機が建設されるというこういう動きがありますが、もしこうなれば防災上極めて危険が予想されます。 そこで、通産省としてはこの計画の見直しを指導するなど、ひとつ慎重な対処をしてもらいたいと思いますが、どうでしょうか。
○説明員(神戸史雄君) お答えをいたします。 中部電力株式会社は、今月二十二日に地元の県と町に対しまして浜岡原子力発電所の四号機の増設を申し入れたところでございまして、その点については、同社から聞いたところでございますけれども、実はこの四号機を増設するということにつきましては核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律に基づきまして原力炉の設置変更許可が出てまいりまして、それに対して厳重なる安全審査をいたすということになって初めて建設ができるという段取りになることになっております。 当省といたしましては、四号機にかかわります地盤とか耐震その他の問題の安全性につきまして、従来同様に同法の基準に基づきまして厳正に審査をいたしまして、安全の確保に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
○佐藤昭夫君 終わります。
○委員長(安永英雄君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(安永英雄君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(安永英雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(安永英雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十八分散会