建設委員会 第7号
- 発言数
- 200 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1985/04/02
会議録
○委員長(本岡昭次君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨一日、馬場富君が委員を辞任され、その補欠として中西珠子君が選任されました。 ─────────────
○委員長(本岡昭次君) ここで御報告いたします。 去る三月二十九日、予算委員会から、本日二日午後一時から明三日午後三時までの間、昭和六十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、建設省所管、総理府所管のうち国土庁、北海道開発庁並びに住宅金融公庫、北海道東北開発公庫について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 ─────────────
○委員長(本岡昭次君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。 委嘱審査のため、同審査期間中、住宅金融公庫及び北海道東北開発公庫の役職員を、また本日、住宅・都市整備公団の役職員をそれぞれ参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(本岡昭次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
○委員長(本岡昭次君) それでは、予算の概要について政府から説明を求めます。木部建設大臣。
○国務大臣(木部佳昭君) 建設省関係の昭和六十年度予算について、その概要を御説明いたします。 建設省所管の一般会計予算は、歳入百四十八億五千万円余、歳出三兆八千七百十三億七千八百万円余、国庫債務負担行為五千八十六億二千四百万円余でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出四兆四千二百二十三億六千四百万円余、国庫債務負担行為五千三百九十五億九千七百万円余を予定いたしております。 次に、建設省所管の特別会計について、まず道路整備特別会計では、歳入歳出とも二兆四千五百四十二億四千五百万円余、国庫債務負担行為二千九百六十四億三千七百万円を予定いたしておりますが、歳入については新たに臨時的な措置として揮発油税収入の一部直接組み入れ及び資金運用部からの借り入れを行うことといたしております。 また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆一千三百四十七億七千九百万円余、国庫債務負担行為三千十五億二千八百万円、都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも四百八十三億七千四百万円余を予定いたしております。 次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出七十一億一千四百万円余、国庫債務負担行為八十億八千七百万円余を予定いたしております。 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、都市対策、住宅宅地対策、国土保全水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。 第一は、都市対策であります。 全国的な都市化の進展と都市における経済社会の変化に的確に対応した都市の整備を推進するため、昭和六十年度においては、予算額一兆一千八百五十九億六千五百万円余のほか、財政投融資資金三千百億円で、下水道、公園、街路、都市高速道路等の都市基盤施設を計画的に整備し、市街地再開発事業、土地区画整理事業等の市街地整備事業を積極的に推進することといたしております。 また、新都市拠点整備事業制度を創設し、国公有地等を活用して二十一世紀を展望した総合的な中心市街地づくりを推進することといたしております。 第二は、住宅宅地対策であります。 国民の居住水準の向上と住環境の改善を図るため、昭和六十年度においては、予算額七千五百九十五億二千五百万円余のほか、財政投融資資金四兆二千七百五十九億円で、住宅宅地対策を積極的に推進することといたしております。 まず、住宅対策については、すべての国民が良好な住環境のもとに安定した生活を営むに足りる住宅を確保することができるようにすることを基本目標として、公庫住宅、公営住宅、改良住宅、公団住宅等建設省所管住宅合計五十九万六千百九十戸の建設を推進するとともに、既存住宅の質の向上と有効活用等の施策を推進することといたしております。 次に、宅地対策については、住宅・都市整備公団等の公的機関による宅地開発事業の計画的な推進、政策金融等による優良な民間宅地開発の推進を図ることといたしております。 第三に、国土保全と水資源対策であります。 まず、治水対策については、近年の激甚な災害の発生状況、都市化の進展に伴う水需要の増大に対処するため、昭和六十年度においては、予算額一兆七百八十一億四千三百万円余で、河川、ダム、砂防等の治水施設の整備と水資源の開発を推進することといたしております。 また、海岸保全対策については、津波等による災害及び海岸浸食等に対処するため、予算額二百七十一億七千百万円で、事業を推進することといたしております。 また、急傾斜地崩壊対策等については、予算額二百九十一億円で、急傾斜地崩壊対策事業を推進するほか、新たに雪崩対策事業制度を創設することといたしております。 第四に、災害復旧であります。 昭和六十年度においては、予算額一千百六十五億七千三百万円を予定し、被災河川等の早期復旧等を図ることといたしております。 第五に、道路整備であります。 道路整備については、道路交通の安全の確保とその円滑化等を図るとともに、活力ある地域社会の形成に資するため、予算額二兆三千七百二十六億六千五百万円余のほか、財政投融資資金一兆八千二十五億円で、高速自動車国道から市町村道に至る道路網の計画的な整備を推進することといたしております。 特に、昭和六十年度においては、新たに三カ年間の臨時的な措置として地方道路整備臨時交付金(仮称)制度を創設し、地方道の整備を積極的に推進するほか、道路開発資金貸付金(仮称)制度を創設し、民間活力を活用した道路関連事業の促進を図ることといたしております。 第六に、官庁営繕であります。 昭和六十年度の予算額は、一般会計二百十八億五千二百万円余、特定国有財産整備特別会計七十一億一千四百万円余で、合同庁舎等の建設を実施することといたしております。 引き続きまして、政府関係機関である住宅金融公庫の昭和六十年度予算の概要を御説明いたします。 住宅金融公庫の借入金及び債券の限度額は、三兆五千七百九十二億七千六百万円を予定し、収入支出予算は、収入一兆七千二百五億九千六百万円余、支出一兆八千百八十九億九千万円余を予定し、住宅四十九万戸等について総額三兆五千二百六十億五千万円の貸付契約を行うことといたしております。 以上をもちまして、昭和六十年度の建設省関係の一般会計予算及び特別会計予算並びに住宅金融公庫予算の説明を終わります。 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
○委員長(本岡昭次君) 次に、河本国土庁長官。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 総理府所管のうち、国土庁の昭和六十年度一般会計歳出予算について、その概要を御説明いたします。 国土庁の一般会計歳出予算は、二千三百五十四億六千四百万円余を予定しておりまして、前年度予算に比べ三十二億九千四百万円余の減となっております。 次に、昭和六十年度予算の重点について御説明いたします。 第一に、国土計画の推進についてであります。 第四次全国総合開発計画の策定作業を推進するとともに、定住構想を一層推進するため所要の施策を進めるほか、改定後の国土利用計画(全国計画)に基づく国土利用計画体系の確立、国土情報整備事業の拡充強化、沿岸域等海洋利用の促進並びに国土総合開発事業調整費の活用等による公共事業等の調整を推進することとし、予算額百十五億六千三百万円余を予定しております。 第二に、総合的土地対策の推進についてであります。 地価の安定及び適正な土地利用の促進を図るため、国土利用計画法の的確な運用を行うとともに、農住組合事業等大都市地域における土地利用転換を適切に誘導するための施策を推進することとし、予算額二十九億九千七百万円余を予定しております。 また、地価公示等を推進することとし、予算額二十一億一千万円余を予定しております。 さらに、第三次国土調査事業十カ年計画に基づき、地籍調査等の国土調査を推進することとし、予算額八十九億七千五百万円余を予定しております。 第三に、総合的な水資源対策の推進についてであります。 安定的な水需給の確保を図るため、新しい長期水需給計画の策定作業及び利根川水系、荒川水系等における水資源開発基本計画の改定作業を推進するとともに、水源地域対策の促進等による水資源開発の推進、水資源の有効利用の促進等総合的な水資源対策を積極的に推進することとし、予算額五百九十八億四千八百万円余を予定しております。 なお、水資源開発公団については、前述の予算額のうちの五百九十五億一千二百万円余の補助金等と財政投融資資金等とあわせて二千八百八十億六千二百万円余の資金により、ダム、用水路の建設事業等を引き続き計画的に促進することとしております。 第四に、大都市圏整備の推進についてであります。 大都市地域における良好、安全な都市環境の整備と大都市圏の秩序ある発展を図るため、新首都圏基本計画など三圏の新しい基本計画等の策定作業を推進するとともに、工場、大学等の諸機能の適正配置、大都市防災対策等を推進し、また核都市育成整備等首都改造計画の推進方策の検討を進めるとともに新しい近畿の創生計画及び二十一世紀中部圏計画の策定を引き続き推進し、さらに筑波研究学園都市の育成整備、琵琶湖総合開発計画、関西文化学術研究都市建設構想等の推進を図ることとし、予算額八億三千万円余を予定しております。 第五に、地方振興の推進についてであります。 まず、人口の地方定住と活力ある地域社会づくりを促進するため、第四次全国総合開発計画の策定に対応して、新しい地方開発促進計画の策定作業を進めるほか、テクノポリス地域、新産業都市等の整備を進めるとともに、モデル定住圏における田園都市構想モデル事業の実施等地方定住圏整備の推進、地方都市及び農山漁村の総合的整備等を図ることとし、予算額十億八千二百万円余を予定しております。 次に、過疎地域並びに山村及び豪雪地帯における生活環境の整備及び産業の振興を図るほか、半島地域の振興策の検討を進めることとし、予算額十七億四千二百万円余を予定しております。 また、離島、奄美群島及び小笠原諸島についてはその地域的特性にかんがみ、交通施設、生活環境施設及び国土保全施設の整備並びに産業の振興を図る事業を実施することとし、離島振興事業については、予算額千百十七億三千百万円余、奄美群島振興開発事業については、予算額二百六十二億六千八百万円余、小笠原諸島振興事業については、予算額十九億二千九百万円余を予定しております。 さらに、防災のための集団移転促進事業について、内容の充実を図り引き続き実施することとし、予算額一億六千四百万円余を予定しております。 第六に、地域振興整備公団の事業についてであります。 地域振興整備公団については、十八億二千百万円の国の一般会計補給金と財政投融資資金等とあわせて千二百四十一億四千万円の資金により、定住構想は即して全国的な人口及び産業の適正な配置と地域住民の福祉の向上に寄与するため、地方都市の開発整備、工業の再配置及び産炭地域の振興を推進することとしております。 第七に、災害対策の推進についてであります。 最近の災害の状況及び現下の急務である震災対策の緊急性にかんがみ、大規模地震対策の強化、大都市震災対策の推進、総合的土砂災害対策の推進、中央防災無線網の整備等災害対策の総合的な推進を図ることとし、予算額九億一千万円余を予定しております。 以上をもちまして、昭和六十年度の国土庁の一般会計歳出予算の概要説明を終わります。 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
○委員長(本岡昭次君) 次に、河本北海道開発庁長官。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 初めに、昭和六十年度の北海道開発庁予算について、その概要を御説明申し上げます。 北海道は、国土の五分の一を占め、かつ大きな潜在的発展力を有する地域であります。 北海道の開発は、我が国における人口と産業の望ましい配置を実現し、それにより我が国の長期的、安定的な発展を図ろうとする重要な施策であります。 このような観点から、昭和五十三年度から六十二年度までの十カ年計画として新北海道総合開発計画が策定されているところであります。 昭和六十年度の北海道開発庁予算については、厳しい財政事情のもとではありますが、新北海道総合開発計画の基本方向に沿って内容の充実に特段の考慮を払っているところであり、その予算額は、昭和六十年度総理府所管一般会計予算のうち、歳出予算六千九百二十一億三千四百万円余、国庫債務負担行為二百五十九億四千万円であります。 次に、歳出予算のうち、主な経費につきまして、その大略を御説明申し上げます。 第一に、国土保全事業の経費に充てるため、一千百三十二億三千九百万円余を計上いたしました。 これは、石狩川などの重要水系及び災害多発地域の中小河川に重点を置いた河川改修、土砂害対策等の実施、都市開発の著しい地域における総合治水対策事業等の推進、今後の水需要の増大や洪水調節に対処するための多目的ダム等の建設、急傾斜地における崩壊対策の実施、国有林、民有林を通じて一貫した治山事業の推進、並びに海岸事業の推進のための経費であります。 第二に、道路整備事業の経費に充てるため、二千二百十八億三千七百万円を計上いたしました。 これは、一般国道の不通区間の開削を促進し、交通安全施設等の整備及び防災震災対策事業を重点的に進めるとともに、都市道路、都市周辺のバイパス、連続立体交差等の事業を促進するための経費であります。なお、この道路整備事業の経費及び後に述べます生活環境施設の整備事業の経費の中には、冬の生活の充実、企業立地の促進等に資するため、快適な冬の生活環境づくり、ふゆトピア事業に着手するための経費を含んでおります。 第三に、港湾、空港の整備事業の経費に充てるため、五百九十三億二千七百万円を計上いたしました。 これは、室蘭港及び苫小牧港の特定重要港湾、石狩湾新港その他の重要港湾の整備を促進するとともに、地域の開発を推進するため地方港湾の整備を進めるための経費、並びに新千歳空港の建設及びその他の空港の建設整備を実施するための経費であります。 第四に、生活環境施設の整備事業の経費に充てるため、六百七十六億二千五百万円余を計上いたしました。 これは、下水道、都市公園等の事業を推進するための経費、公営住宅の建設及び関連公共施設の整備を進めるための経費、並びに離島における環境衛生施設等の整備を促進するための経費であります。 第五に、農林漁業の基盤整備等の事業の経費に充てるため、二千百七十二億八千二百万円を計上いたしました。 これは、高生産性農業の確立を図るとともに、水田利用再編の方向に則して水田地帯における農業経営の安定を図ること等のための土地改良事業、経営規模の拡大、粗飼料基盤の整備拡充等のための農用地開発事業、畜産基地建設等のための特定地域農業開発事業、二百海里時代に対処して沿岸漁業等の振興を図るための漁港施設整備及び沿岸漁場開発整備の事業、並びに造林、林道の事業を実施するための経費であります。 以上が、北海道開発庁予算の概要であります。 引き続き、昭和六十年度の北海道東北開発公庫予算について、その概要を御説明申し上げます。 北海道東北開発公庫は、国土資源に恵まれ、開発可能性の大きい北海道及び東北地方における産業の振興開発を促進するため、民間金融機関と協調して、良質な産業資金を供給することを業務といたしております。 昭和六十年度の事業計画は、一千三百五十億円を予定しております。 これらの原資といたしましては、政府出資金二十七億円、政府借入金三百八十億円、債券発行による収入七百四十億円を予定し、残りの二百三億円は自己資金で調達することといたしております。 なお、出融資の対象業種として、新たに「情報処理・通信業」を加えるとともに、特別金利につきましても、「地方都市ガス事業天然ガス化促進」事業を新たに適用対象とする等、出融資機能を拡充することといたしております。 以上をもちまして、昭和六十年度の北海道開発庁予算並びに北海道東北開発公庫予算の御説明を終わります。 よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
○委員長(本岡昭次君) 以上で政府からの説明聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○青木薪次君 大蔵省を呼んでおったのでありますが、理財局次長おりますか。——大蔵委員会でもダブって質問があるようですから、先に取り上げます。 私は、中曽根内閣の最も大きなテーマでありますところの民間活力の活用という問題について先に質問をいたしたいと思います。 今、申し上げましたように、政策の一番大きなテーマとして取り上げられておりますけれども、その中心は都市再開発、環境整備、そして他の公共事業だということになっているわけでありますが、建設省の役割は極めて大きいと思います。建設省はこれまで開発をしやすくするための宅地開発要綱の緩和とか、あるいはまた用途地域の見直し等の規制緩和を図ってきたわけでありますが、現在までの措置では大体考え方として一段落したというように理解しているかどうか、お伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(木部佳昭君) 今、青木先生から民活の問題についての御質問がございましたが、政府といたしましては内閣に国有地等有効活用推進本部を設置いたしまして、都市内の国有地等の有効活用について総合的に推進を図るというふうなことで今申し上げましたように推進本部を設置されたわけでございます。 今お話がございましたように、都市の住宅政策を所管いたします建設省といたしましては、何といっても、この民活の大きな基本の考え方というものは、恐らく三大都市圏を中心にして、また地方の中核都市でもそうでありますが、大体六十年度後半になりますと我が国の人口の七〇%近いものが都市に集中するであろう、こういうことが予測をされておるわけでございます。したがって、都市の再開発を進めるということは、非常に大きな都市問題の解決のために建設省としての行政を進めていく場合の基本的な施策の大きな柱の一つと私どもは理解いたしております。 したがって、都市内の国有地また周辺の整備等を含めました都市の再開発、住宅の供給、またいろんな公益施設、公園その他も含むでございましょうが、そうした貴重な空間資源というものを確保することによって、そし快適で環境のすぐれた都市を形成したい。もとより、この民間活力は決して公共事業が不足をいたしておりますからこれを補完するという意味ではございませんで、当然民間の皆さん方の知恵なりいろんなものを出していただくと同時に、政府として、また建設省としてなすべきことというものはこれは積極的に協力して、そして官民が一体になりまして、特にまたこの民活を推進する場合に建設省なりまた推進本部なりが上から下へ押しつけるという時代は私は終わった。むしろ、周辺整備を含めまして、民間のすばらしい知恵とか技術とか、またある意味では資金の応援とか、そういうようなものを含めまして、関係地方団体なり公共団体というものが調整を図りながら、その有効活用をしながら民間活力を推進していく。そして、快適ですばらしい都市の建設に貢献しよう、こういうことが基本的な考え方でございます。
○青木薪次君 今、大臣から推進本部をつくったということを聞いたわけでありますが、建設省ではこの民間活力の活用というために検討委員会をつくって検討を進めてきたというように思うのでありますが、検討の結果他の公共事業にかかる可能性という問題についてはどんなふうになっていくのか。また、いろいろと新聞紙上等で拝見いたしますと、政府の関係で必ずしも意見が一致しているとは思えない。その点についてどうなっているのか、お伺いいたしたい。
○政府委員(松原青美君) 建設省におきましては御指摘のように民間活力の検討委員会をつくって、昨年四月に第一次の施策の報告書を取りまとめたところでございます。現在もその委員会は活動いたしておりまして、その第一次で取りまとめた施策の着実な遂行、今後の新しい対応というところを検討しているわけでございます。 ちょっと申しわけないんですが、国公有地をおっしゃったんでございましょうか、関係省庁の意見が一致しないということでしょうか。
○青木薪次君 公共事業との関係。
○政府委員(松原青美君) 失礼しました。 御質問の公共事業との関係について考え方を申し上げますと、公共事業というものは本来利潤を動機とする民間の活動には向かないものが大部分でございます。これは国なり公共の立場において実施するものが大部分でございます。しかしながら、公共事業を行うことにより、それが契機となり引き金となって民間のいろいろな活動、特に都市の整備活動あるいは住宅の供給という活動、そういうものに結びつくものが多いわけでございまして、そういうものにつきましては機動的、重点的に対応していく必要があると考えております。 また、公共事業に直接民間を活用できるかどうかにつきましては、先ほど申し上げましたように、主体としての民間の活用ということは難しいかと思いますが、公共事業を円滑に進める、あるいはより高次の公共施設によるサービスを国民に提供する、そういう場合における民間の活用があるのではないかということでいろいろ検討を進めている次第でございます。
○青木薪次君 私は、民間活力の活用ということは非常にいいことだ、しかしこれはある意味ではもろ刃の剣を持っておりまして、今も松原総務審議官も言われたのでありますけれども、必ずしも公共事業の関係となじむことばかりないわけですね。したがって、民間活力の活用というものは一体何か。これは率直に言って公共事業を推進する。日本は今いろんな意味で社会資本が欧米諸国よりも極端におくれているわけですから、その意味で急ぎたいのだけれども、やはり財政状態が極めて悪いということから国と地方の財政状態もある意味で補完をする。そしてまた、そのために民間の資金も導入する。それから民間の活力とか経営手法を導入する。それで、そのことによって都市再開発や住宅供給の促進、あわせて内需の拡大というように私は思っておったのだけれども、その点は私の考えが間違っているのかどうなのか、ひとつ建設相からお答え願いたい。
○国務大臣(木部佳昭君) 大変格調の高い御質問をいただいたわけでございますが、確かに良好な住宅を供給するとか、また安定した宅地供給とか、内需の拡大というようなものにもやはり政策というものは整合性を持たせなきゃいけませんから、そういう関連というものはもちろん私はあると率直に申し上げたい。 といいますのは、関西国際空港なんかが一つのモデルと言われているわけですが、空港本体を埋め立てして滑走路をつくるのには大体一兆円ぐらい建設資金が必要とされるであろう。こういうものにつきましても、実は資金の調達のほかにいろいろ出資をしていただくわけでございますが、これなんかも、資金の調達も倍ぐらい皆さんが協力していただけるとかというようなことで現実の例として協力いただいているわけです。 ところが、この空港の完成の暁に、道路であるとか、高速道路であるとか、下水道であるとか、また関連の住宅であるとかいうようなものを建設省の方が公共事業として取り上げていかなきゃならぬわけですが、その際に、大ざっぱに申し上げれば大体三兆近い資金が必要である。こういうものにつきましては一般公共事業で我々もこの関西空港が完成するのにあわせて、これがもしアクセスの道路その他が立ちおくれた場合は大変な交通渋滞とか混乱に陥りますから、そういう点は私先ほど申し上げましたように、建設省並びに政府として当然その公共事業を充当しなきゃならぬというものについては思い切って、たとえ厳しい予算の中であってもこれを効率的、効果的にあれしておかなければならぬ、そういうふうに実は基本的に考えておるわけでございます。
○青木薪次君 今、大臣が関西新国際空港の話をされたわけでありますが、これはおっしゃったように滑走路をつくる、それからそのためにアクセスとしてのいろんな交通機関がある、ヘリコプターも使うとか、あるいはまた飛行場へ行くまでの道路等についても建設するというようなことなども相まって、これも大変な事業だと思う。むしろ、建設省の方が金をたくさん払う、主体は運輸省の港湾局であったにしても。 そういうようなこともそうだと思いますが、この辺で河本特命相といいますか、河本大臣の方の関係はどうなっているのか、どう考えているのか、お伺いしたい。
○説明員(宮島壯太君) お答えを申し上げます。 河本国務大臣が昨年の十一月六日に中曽根総理から二つの特命事項を受けまして、その一つが国公有地等の有効活用、それから規制緩和など民間活力の導入を推進するため行政各部の所管する事務の調整を担当するということで特命を拝命いたしまして、私どもスタッフ、十一月の十四日付で特命事項担当室ができたわけでございます。 ただいま青木先生御指摘の点でございますけれども、民間活力を導入するというこの大きな命題は現時点において大変重要なことでございますので、それぞれ実施するに当たりましては、関係省庁のお立場がございますけれども、内閣全体として特命室を設けてこれに取り組むということでまいってきております。具体的には、先ほどお話が出ました国公有地の有効的な活用、それから規制緩和を通じて民間の活力を図る、こういった点から現在政府部内でこうした方向に向かって検討しているということでございます。
○青木薪次君 民間活力の活用とはということについてのいろんな定義が何となく知らされた、経過が私の質問によって明らかになってきたと思うのでありますが、具体的に動き出したのが国公有地の有効活用という問題だと思うんです。国公有地については既に動き出して、予算委員会や当委員会でも問題にされた西戸山の二万二千七百十五平米、新宿のもとの公務員住宅、これが具体的に動き出していろんな話題を呼んでおります。 民間開放の候補地に挙げられているのだけれども、国公有地はいわばかけがえのない国民の財産だ。こういう点についていろんな面からいろんな計画、将来計画を含めた形で、三大都市というけれども地方の都市はどうするのだ、また地方の都市でも県庁所在地はどうするのだ、今の都市計画の中で都市計画の網にかかっていないものについては一体どうするのだ、その上にあるのかというような議論を踏んでこれも甲論乙駁になっているわけでありますけれども、この点についてまず第一に、大蔵省理財局次長、大蔵省はこの国公有地の払い下げという問題について、いろんなことを聞いているのだけれども、どういうようにお考えになっていますか。
○政府委員(中田一男君) 国有地というのは、御指摘のとおり国民共有の財産でありますとともに貴重な国土としての側面も有しておりますので、これについては公共目的に使用するということが基本であるというふうに考えておりますが、同時に、昨今の都市問題、土地事情あるいは財政状況等を勘案いたしまして国有地をできるだけ有効に活用するということをまずやって、そして国やあるいは地方公共団体等において利用する予定のないものについては積極的に民間に処分をしていくということが一つの行き方であると考えて今やっておるわけでございます。 したがいまして、公用、公共用優先という原則は私どもも維持をしておるわけですが、先ほど来御指摘のありました国内の民間需要の持続的な拡大とか、民間による都市の再開発ですとか、住宅建設の促進などの見地から未利用の国有地あるいは利用の程度の低い国有地を民間の活力を活用して有効に活用していくということが時代の要請であるとも考えておるわけでございます。 そういうことで、基本は公用、公共用優先だという原則、それに対してそれを損なわない限りにおいてできるだけ有効活用を図っていく、民間の活力も活用していきたい、これが現在の考えでございます。
○青木薪次君 総理を初め建設大臣もそうだと思うのでありますが、民間開放するのだという前提というものがあるので活用を急いでいる、こういうように国民は見ております。したがって、本来そういう姿勢は私はある意味では逆じゃないか。今、大蔵省の言ったように公共目的ということがまず第一番、これは従来の法律その他の関係も含めてそういう形であって、都市計画の立場からどう利用したらいいか、国民のためにどうなるかということを考えた後にこの問題を考えるべきだと私は考えます。 したがって、そういう意味で担当主管である建設省の役割というものは私は非常に大きいと思うんです。ですから、国有地の活用についてはきょうあすというものを急ぐというのでなくて、都市計画全体の中でどう活用するのが正しいのか、まず地元の自治体、関係省庁というものの意見というものを聞いて、十分話し合って利用方針、利用計画を進めるべきだと思うのでありますけれども、大臣いかがですか。
○国務大臣(木部佳昭君) 私は、先ほど御答弁申し上げましたように、関係の地方公共団体とか、そういうふうな方々と事前に十分な協議というものを積み重ねなきゃならぬ。特にまた、端的に申し上げれば、例えば国鉄なんかの操車場跡とか刑務所の跡地だとかというような、公務員宿舎も私はある程度そういうことが言えると思うんですが、なるべく第三者を寄せつけないようにもともとが設備をしてあるわけですね。でありますから、例えば一つの汐留なら汐留を例にとって恐縮でございますが、そこにただ計画だけすぽっと入れるということで上からこうするのだというような、これはそんな時代じゃないわけですね。 むしろ、私どもは、ある意味で申し上げれば、公共事業なんかでも高度成長のときと、また低成長になって、しかも公共事業が先ほど御指摘のように非常におくれている。こういうときには産業構造も大きな公害を出したり、またたくさん油を使うとかという産業じゃなくなっているわけですね。ですから、むしろ私は民間活力を導入したり、または国公有地の活用を図る場合には何といっても私は周辺の地域住民、こういう人たちがこれをやることによって、やはり全体的に、ただその区画の中だけでなくて、良好な環境整備というものが生まれてこなきゃならない。 率直に申し上げて、例えば池袋のサンシャインなんかにしてもそうでありますが、あれは昔の刑務所の跡地ですが、首都高から一本道路があるだけでもって、あの周りへ行ってバスが十台も来たら周りが混乱しておる、交通渋滞を起こすとかというような、そういう問題があるわけです。でありますから、私先ほど申し上げましたように、これを進める意味で、何といっても地方自治体とか関係団体というものが十二分あれして、それから住民の皆さん方にある意味では私は参加意識を持ってもらう、一緒になって良好な快適な町づくりをする、こういうものが生まれてこないといかぬと思うんです。 そういう意味で、私は率直に申し上げまして、例えば有志の区長さんの方々であるとか、またいろいろな有識者の広範な意見を私どもは私どもなりにお伺いして、これらの問題が先ほど来申し上げておりますように良好な町づくり、そして快適な安全な町づくり、そしてまた地域の周辺の住民の皆さん方からも支持されるような、そういう計画というものを細密に積み重ねをしていかないと実際面の効果というものは出てこない。 もっと率直に申し上げますれば、東京なんかの場合では区議会の了承なしには、東京都庁が審議会等を所管されておりましても、やっぱり区議会というもの、議会があるわけでございますから、これは住民の総意というものを代表している立場でございますから、そういう意味で率直に申し上げて私は、東京なんかの場合には区議会の皆さん方や住民の方々の一緒にやっていこうという協力体制、そういうものが生まれないと実際に計画はプランで立っても実行する場合に不可能である、そういうふうに考えておるわけであります。
○青木薪次君 国公有地の民間開放を進めるために一般の競争入札という制度をやめて住宅・都市整備公団を仲介させる、こういう案を建設省がまとめたと新聞報道されているわけでありますが、この構想が浮かび上がってきた背景とそのメリットといいますか、それはどこにあるのか、その辺についてお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(松原青美君) 御指摘の国有地の有効活用を図る場合に住都公団を活用しようという検討を今進めておるわけでございますが、国有地の有効活用の方式につきましてはいろいろあるわけでございます。例えば大阪の西梅田で行っております区画整理組合をつくってやる方式、あるいは再開発事業組合をつくってやる方式、いろいろなケースがございますが、その中の一つの方式としまして住都公団の活用方式が有効な場合があるのではないかと考えて検討いたしておるわけでございます。 と申しますのは、ある程度の規模の国有地で基盤整備をする必要がある、こういう国有地につきましては住都公団が開発構想を自治体と十分協議しまして、あるいは都市計画とも調整をして開発整備構想をつくり、それに基づいて基盤整備を行う。基盤整備を行いまして、その開発構想に沿った土地利用を実現できるように分譲希望者を公募いたしまして、的確に実現できる者を選定する。譲渡に当たりましては、この開発構想を実現するような担保をとった条件をつけまして分譲するというやり方を検討中でございます。その際、全部随契にするかどうかにつきましてはなお検討中でございまして、まだ結論を得ていない段階でございます。
○青木薪次君 この公団方式が考えられたという背景は、昨年、品川の駅構内の国鉄用地、これが非常に高いお金で落札したということが他の地価への影響を危惧するという点からあるようだと私は考えていますが、それもあるんですね。
○政府委員(松原青美君) それも私どもの考えている背景にあることはそのとおりでございますが、より大きな理由は、先ほど先生も御指摘され、大臣からも答弁申し上げましたように、大規模な国有地を有効に使うためには地元公共団体との調整ということが必須でございます。このきちんとした調整なしにはどういう開発プロジェクトも動かないわけでございまして、そういう点につきましては住都公団が従来町づくりに果たしてきた実績、いろいろ持っている技術、ノーハウというものを活用し、公共団体にも信頼があるこういう公団のような組織を使うことがより有効ではないか、こういう点にも着目したわけでございます。
○青木薪次君 払い下げという場合においては随契でやる、それは公共目的に使うという前提だ、それを第一義的に大蔵省の理財局としては考えていきたいということと、もう一つはやっぱり一般公開入札ということについて、これは地価が非常に高くなってしまう、だからひとつ推進本部のようなものをつくってそして公団方式でやるという考え方なんですが、これは一つにはやっぱりトンネル化という問題が非常に心配されているわけですね。トンネル化になる。そして、特定の人に売る目的をもってトンネル化というようなことが非常に今有識者の心配の種になっているわけでありますが、この点についてはそんなことはないとおっしゃいますか。どうですか。
○政府委員(松原青美君) その点につきましてはこの方式を検討するに当たりまして特に留意している点でございます、いわゆるトンネルということ。ただ単に住都公団が介入したというだけでなくて、私どもはよい町づくりに住都公団を活用したい。せっかくの国有地でございますから、これを使いましてその地域のよい町づくりあるいは質のいい市街地住宅の供給につなげたい、こういうことから考えたわけでございます。ただ、その際、御指摘のような批判を受けることがないように公正に行うことが必要でございまして、その公正に行うための仕組みにつきまして現在いろいろ検討いたしているわけでございます。
○青木薪次君 昨年の品川の国鉄用地の払い下げについて高い落札で問題があるという立場を国土庁はとったわけでありますが、一般競争入札を行えば問題となるような高い価格で落札される可能性が大きいと国土庁が考えているのかどうなのか。あるいはまた、住都公団が中に入る、そして基盤整備と言うけれども、宅地造成ですね。そして、その前提としては今、大臣もおっしゃったように、例えば議会とか、あるいはまたいわゆる区長とか、町内会まで入るかわからぬ、そういうようなものが了解されるという前提もあるようでありますが、地価公示そのもの、きょうも発表したわけでありますが、やっぱり自由経済ですから市場価格というやつがあるわけですね。極端にどかんと安いものをやってしまうとそこにまた問題があるわけでしょう。 したがって、私は、一般に売るということになればこれは当然市場価格ということになる。また、ならないといろいろ逆な問題が出てくるわけでありますから、それらの点についてどういうようにその辺を考えていらっしゃるのか。物価を上げたくない、地価を上げたくないという力が今度は逆な意味で作用するということにならぬだろうかどうだろうかということを心配しているのですが、どうですか。
○政府委員(鴻巣健治君) 国土利用計画法の届け出の適用除外となっております国有地等の処分につきましては周辺の地価に悪影響を及ぼさないということが必要でございますので、昭和五十五年五月の土地対策関係閣僚懇談会でも適正な地価の形成に留意するように申し合わせが行われているところでございます。 今お尋ねの件でございますが、やはり私どもとしても周辺地価への影響にも配慮した国有地の払い下げ、適正な処分ということが大変大事だと考えておりますので、現在、国有地等の適正な処分のあり方につきまして大蔵省あるいは建設省、それから運輸省等を含めまして関係省庁と検討、協議を行っているところでございます。
○青木薪次君 この間、私は赤坂辺の土地は一体幾らするのだと聞いてみたら、坪当たり四千万、五千万じゃないようだということを聞いたわけです、場所にもよりけりでしょうけれども。そういたしますと、そこへもっていって、それじゃ今、土地局長の言ったように周辺価格に影響のない価格で売るということになりますれば、それよりもちょっと下がった、それに近づけたような形でいかないと、これはまた逆にこれを公募したら殺到してきて、極端に言えば、五千万するのだったら二千五百万円で売りますよと言ったらみんな取り囲んできますね。それは転売を許さないぞと言っても、いずれかの日には自由経済ですから個人の意思によって転売はできるわけですから、そういうような問題について考えないと、ただ土地を高くさせないために、物価を上げないためにということの配慮だけでやると、そういう問題等についてまた別の意味のパニックを招来するというように私は考えているんですけれども、この点どうも納得のいく答弁がないんですが、どう考えますか。
○政府委員(鴻巣健治君) 私の知る限りでは、五十九年度も大蔵省あるいは農林水産省の持っています国有地が、北は札幌から南は宮崎、間に大阪とか京都でも競争入札で売却をされたという事実を知っていますが、その場合、周辺の地価に悪影響がなかったというふうに私どもの方は承知をいたしております。 私ども、いろいろな機会に、関係閣僚懇談会の申し合わせもありまして、一方では財政収入の確保ということと、もう一つは国有地の適正な処分、それから周辺の地価への悪影響を及ぼさない、その三つの兼ね合いを考えながらやっていただきたいと常々申し上げているところでございますし、五十九年度の一月現在までのところの競争入札については特にそういう問題はなかったというふうに理解をしております。
○青木薪次君 私がいろいろ懸念するのは、例えば品川の国鉄用地がありますね。これが一千億円で売れたということになりますと、その一千億円で売れたということはその付近の土地が一千億円に相当するだけの価値というものの整合性の中で売れたというように一つは解釈できるわけでしょう。しかし、全体として見て、一千億にもなったのかと、それは土地に与える影響は大きい。今の官房長に私質問したことがあるのだけれども、あなたも非常に懸念していると言ったね。 そういう点を考えたときに、安く売ったら安く売ったで問題になる。高く売ったら高く売ったで問題になる。しかし、物価を上げたくない。しかも、民間活力の活用という問題は、さっき河本特命相の考えていることや、あるいはまた建設省の考え方や大蔵省の考え方、いろんなことを聞いてきたのだけれども、私はその辺で似て非なるものがあると答弁の中で今考えているから、そして突っ込んで質問しているわけじゃないけれども、将来ともなかなかこういう立場で考えていきますと、これは計画経済で行くというなら別ですが、そうじゃないでしょう。ですから、そこに住都公団をかましたのだ、これはこれで一つの配慮はうかがえますよ。うかがえますけれども、それだけじゃないということ。私は、逆に住都公団をかましたことが将来問題になりはせぬかと思っているくらいですね。 土地問題というのは極めて大変な問題ですから、その点も考慮して慎重に扱っていただく。そして、関係の所有者その他、財政の収支を何とか立て直したいということもあるでしょう。しかし、政府の考えていることもいろいろあるでしょう。そういった問題等を兼ね合わせた中で、これは国民が注視しているわけでありますから、私どもこれからもこの問題については相当研究しながら対応しませんと、かけがえのない国民の財産を売却するという立場に立って考えてまいりますと、これはなかなかゆゆしい問題だと思いますので、その点でひとつ今度は河本国務大臣、あなたも土地担当だからその辺で適切な答弁を願いたい。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 先生御指摘の国公有地の処分でありますが、私はむやみやたらに財政が足らぬからといって売り払うべきものでないという基本的な考えを持っております。あくまでやはり地域住民の意見を尊重し、またその処分に当たりましては、大型に関しましてはこれはあくまで公共的なものに使用すべきであるという基本的な考えを持っております。また、国有地の処分につきましてはその地区に悪影響を及ぼさないような処分が望まれるわけでございますが、そういうことについては各省庁が連絡し合って国民が納得する国有地の処分が行われることを念願している次第でございます。
○青木薪次君 この問題についてはこの程度で、あと時間がありませんから他に移りたいと思います。 水資源の問題がいろいろ問題になっておりますが、昨年からことしに至るまで全国的に渇水が問題となったのであります。水資源の問題はふだん余り意識することはないのでありますけれども、いざ現実に発生いたしてまいりますと大変大騒ぎになります。私の住んでいる静岡県におきましても、異常渇水で夜間についてはほとんど給水はない。皆さん急いで井戸を掘る、また川の水をくんでくるというようなことがあったのでありますが、水資源という問題はこれは米に匹敵するぐらい重要な問題だと考えているわけでありますが、国民の最低必要、シビルミニマムとする水資源の確保というものは、これは原則的には国で処理するという原則があって当たり前だと思うのでありますが、この点いかがですか。
○政府委員(和気三郎君) お答えいたします。 水資源につきましては、重要な資源でございますので、国としても総合的な立場から積極的に水資源の需給の安定の確保を図っていきたいと考えております。これにつきましては、国土庁を中心にいたしまして各関係省庁と連絡をとりながら総合的な立場から強力に推進してまいりたいと考えております。
○青木薪次君 あなたは私の質問に答弁していないんだ。国の責任で最低必要な水資源というものについては確保するという原則、これは認めていいじゃないか、こう思うのでありますが、この点どうですか。
○政府委員(和気三郎君) 水資源は生命、財産にかかわる、また生活水準の向上等に必要なものでございますから、国としても最低のものは確保していきたいと考えております。
○青木薪次君 初めからそういうふうに答弁してくれればいいのに、回りくどいことを言うから再質問ということになるのでありまして、今、水資源の開発がおくれている最大の原因は何であるのか、ひとつ水資源部長答弁してください。
○政府委員(和気三郎君) 水資源の開発につきましては水源の開発をしなきゃなりませんので、そのためにはいろいろの地域並びに水没の方々に対する影響がございます。したがいまして、それに対する水源地域対策というものの充実を図っていかなきゃならないということがございますこと、もう一つは計画的に推進するために必要な資金の確保ということが重要かと考えております。
○青木薪次君 ダムの建設には膨大な資金が必要だと思うんです。しかも、完成するまでには長年月がかかるのでありまして、ダムというものは全部完成して実際に動き出すまでには幾ら資金をつぎ込んでもつぎ込んでもその効果を発揮することができないというような困難ないろいろな特殊性があると思うのでありますが、今度補助金の一律一〇%カットという問題がさらにこれに拍車をかけることを実は心配しているのでありますが、水は水道専用ダムだと五割、それから治水関係だと建設省の直轄の場合においては四分の三国が持つ、それから例えば六・六割とか六・七割とか三分の一カット、そういうことになっているのでありまするけれども、一括法案で削られようとしていることについて、これは法律補助ですからその点についてはどんなふうに対策として考えていらっしゃいますか。
○政府委員(井上章平君) 御承知のように、ダムの建設費は多目的ダムの場合は治水、利水それぞれ資金持ち寄りでございます。したがいまして、国の直轄事業の場合の治水は四分の三でございますが、利水につきましてはそれぞれの負担率が定められております。今回一律に高率補助のカットが施行されるわけでございますが、これにつきましては地方負担の増大の分につきましてはそれ相応の対応が講じられるということでございますので、私どもはその点については別段心配をいたしていないわけでございます。
○青木薪次君 本来、国が出すべき金を民間の借入金で賄って、しかもその返済も先送りして将来にツケを残すというような手法があるやに聞いておりますけれども、この点はいかがですか。
○政府委員(井上章平君) 昭和六十年度の予算につきましては、ただいま先生が御指摘になりました補助金、負担金等の一律カットによりまして実質事業量が若干伸びたわけでございますが、それをもっていたしましてもなお今日工事の最盛期を迎えておりますダム等につきましては資金の不足が生ずるわけでございますので、それに対応いたしまして水資源開発公団につきましては三ダムについて民間資金の導入をいたすことにいたしたわけでありますし、また建設省が所管いたしております直轄及び補助のダム事業につきましては二十ダムに限りまして、これはいずれも早晩完成間近なダムでございますが、これらにつきましては国庫債務負担行為によりまして昭和六十年度における事業の増大を図ったというようなことをいたしておるわけでございます。
○青木薪次君 大臣、増税なき財政再建という問題があるのでありますが、新聞で見たのでありますけれども、ここに与党の皆さんがおいでになりますけれども、水資源利用税というようなものを検討した。ところが、地方の自治体、市町村から利用者に至るまで大変な反対運動が巻き起こってまいりまして、私どものところにも盛んに来ているんです。このことは、ダムは民間でやっているという非常に認識のない人がたくさんいるんですね。これは補助金といっても法律補助ですから、したがってその点でかりそめにも利用税というものをかけたら水道料がぽっと上がるんですよ。私のところでも現に国鉄運賃みたいなもので二年に一回ぐらい上がる。それが、国鉄は四・三%だったけれども、四〇%ぐらいぐっと上がるんですよ。こういうことは中曽根内閣の言う増税なき再政再建にさお差すことになるのだから、この点、大臣、それをおやりになるということはよもや考えていないと思うのだけれども、いかがですか。
○国務大臣(木部佳昭君) 今、青木先生御指摘のように、結論といたしましてはそういう利用税なんというものは考えておりません。 考えてみますと、昭和三十九年でございますが、現在の河川法が大改正をされたわけです。そのときに、ある意味では今申し上げるような利用税の問題とか、それから砂利の採取料とかというようなものを国が取るというような意見があったわけです。そのときに全国の市町村長、県知事さんから大変な反対の猛運動があったわけです。そこで、当時の池田総理でありますが、池田総理が裁定いたしまして、その財源というものは、砂利を採取するそういう使用料といいますか、そういうものについては地方自治体が従来と同じように確保する、こういうふうなことで裁定が出たわけです。 そういうようなことを考えてみましてもそうでございますが、これは農業用水から始まって権利関係というのは大変難しい問題でございますしいたしますので、かりそめにも財政が厳しい中であろうが財政再建中であろうが、そういう利用税を国が取り上げるというようなことは絶対ない、こう私は申し上げていいと思います。
○青木薪次君 河川局長、私は天竜川の上流のダムを視察することが何回かあるんですけれども、土石流が災害のために流れてきまして、湖底、河床をどんどん上げているんですよ。そういたしますとダムの価値が非常に減殺され、また半減されてくるんですね。これは骨材になるわけですから、上手に上げて搬出すればいいんですけれども、なかなかこれには金がかかるということから非常に困っている状態があるわけでありますが、これをやはり国または地方でこういうものについて何か補助するというようなことは考えておりませんか。
○政府委員(井上章平君) 天竜川に限らず全国のダムにつきましては土砂の堆積が起こるわけでございますが、私どもはこれらにつきましては計画上十分その効用期間内でダムの堆積によって効果が減殺しないような計画を立てて実施いたしておるわけでありますけれども、しかしこれらにつきましては明らかにダムにとりましては効果が減るわけでありますので、そのためにこれらの土砂の搬出についていろいろ検討いたしております。一部のダムについては既に実施いたしておりますが、ただ先生御承知のように骨材といいますのはほとんどが運搬費でございますので、山中、山深くにダムがございますとなかなか商品としての利用価値というのはおのずから限界があるわけでございます。したがって、非常に難しい面もございますが、私どもは積極的に、できるだけ土砂を搬出いたしまして、ダムの効用を一日でも長持ちさせるような努力をいたしたい、このように考えております。
○青木薪次君 いずれにいたしましても、水資源の確保という問題については、国が中心となってひとつ考えてもらう。 それから、補助費が下がるとそれが今度また一遍に私どもの水道料金にはね返る、今のところこれしかないわけですから。そうなってまいりますと、また上がった、また上がったということで悲鳴を上げる状態であります。水は非常に大切な私たちの基本的な資源でありますので、水を大切にすることはもちろんでありますけれども、これがすべて住民負担になるのだということも考えていただいて、さらに国としては積極的な措置をとるように要望いたしておきます。 次に、建設省関係の公共事業予算は、大臣が所信表明で述べられましたように、道路整備特別会計における別途財源の確保とか、あるいはまた高率補助率の引き下げ等の措置によって地方公共団体も含めた地方の総事業費もふえて、前年を上回る予算が確保できたことは非常によかったのでありますけれども、これで事業不振にあえいでいる建設業界も、立ちおくれの著しい社会資本の整備も一息つけるのではないか、こういう気持ちも率直に言ってあります。この中で、総事業費を異例の手段を講じて伸ばしたことについて建設省はどういうお考えを持っておられるか、お伺いいたしたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) 昭和五十五年以来続いておりました公共事業抑制のため、道路整備につきましても事業費の減少や竣工が大幅におくれるなど、さまざまなひずみが生じているのは先生御案内のとおりでございます。このため、昭和六十年度予算案におきましては、第九次道路整備五カ年計画のバランスのとれた推進を図るため、所要の事業費を確保することとしております。 なお、昭和六十年度の一般道路事業に伴う地方負担額は約一兆二千億円余が見込まれますが、一方、地方の道路特定財源収入は、これは地方道路譲与金あるいは石油ガス譲与金、自動車重量税譲与金等譲与三税及び軽油引取税、自動車取得税等の二税がございまして、全部で五税ございますが、その合計で一兆三千億円となっておりますので、約一千億円上回るものとなっております。したがいまして、マクロ的にはこの特定財源を優先的に充当することによりまして地方負担に対応することが可能であると考えております。
○青木薪次君 私の住む静岡県は、大臣も御承知のように、太古の昔に太平洋プレートがずっと押し寄せてきて、赤石連山からいわゆる南アルプス連峰と言われるこの地方にぐっと国土を押し上げてきた。そのときにひだができて、そこから水がどっと急流の川が、天竜川とか大井川とか安倍川とか富士川とか、全く大変な災害発生のもとにも実はこの河川がなっていくわけでありますが、国道百五十号線に浜松と竜洋町の間の第二掛塚橋の新設という問題が起こっております。ここは混雑度が二・一五倍なんでありますけれども、まさに車で出勤もできない。そうかといって途中で挟まれたら帰ることもできないということで大変悲鳴を上げている状態があるわけでありますが、これらの点について、この掛塚橋というものについては大臣も恐らく視察なすったのじゃないかと思うのでありますけれども、この新設についてどうお考えになっておられますか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御質問の第二掛塚橋は、一級河川天竜川に昭和三十年に架設されました橋梁でございまして、橋長八百七十七メーター、現況が二車線でございます。車道部の幅員が五・五メーターで、歩道を入れますと全幅員八メーターでございますが、御指摘のように交通量が一日当たり平均二万一千台となっておりまして非常に混雑度が著しいところでございます。 これに対処いたしますために、静岡県におきまして昭和五十九年度はバイパス計画のための航空測量、それから周辺現況調査を実施しておりまして、その中で新しい橋の架橋位置を含めましたルートの決定及び整備手法等を検討しておるところでございます。昭和六十年におきましては地質調査を実施し、橋の形式、橋のかけ方、あるいはそれらを総合的に検討する予定でございます。橋の建設につきましては多額の事業費が必要と見込まれますが、調査結果を待ちまして早期の事業化に努めたいと考えております。
○青木薪次君 時間がありませんから、これはぜひ促進をしていただきたいし、相当地元の県並びに市町村からも要望が強いと思いますので、よろしくひとつ検討を願いたいと思います。 それから大井川の谷口橋というのがございます。島田市と吉田町を結ぶ橋でありますけれども、これは榛原南部地区と島田市を結ぶ唯一の県道であるために、これもまた混雑度が著しいということでありますけれども、この点と、同じ大井川にかかる橋といたしまして太平橋というのがあるわけでありますが、これは大井川に木の橋がかかっているわけでありますが、これも出水時にはすぐ流れてしまうという橋でありますけれども、これもどうなっているか、お伺いいたしたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) まず、第一点の谷口橋でございますが、これは御指摘のとおり、大井川にかかります長さ七百二十三メーター、幅員八メーターの長大橋でございます。本橋は昭和三十二年に完成したわけでございますが、その後、東名高速自動車道の吉田インターチェンジの供用等によりましてかなりの交通混雑を来していることは御指摘のとおりでございます。この混雑解消のため、島田市旭町から同市阪本に至る区間のバイパス事業に昭和五十七年度より着手しておりまして、現在は右岸側の地元了承済み区間の用地買収を進めているのが現状でございます。今年度以降も、引き続きまして本事業の重要性にかんがみまして事業の促進に努めてまいりたいと考えております。 第二の太平橋でございますが、御指摘のように木橋でございまして、橋長が九百五十九メートル、幅員がわずか三・九メートルの長大橋でございます。この橋は昭和三十三年にかけられました木橋であり、老朽が著しく、現在二トンの重量制限と一・八メートルの幅員制限を行っておりまして、地域交通の隘路となっております。このため、昭和五十三年度から補助事業としてかけかえ事業に着手し、昭和五十九年度までに取りつけ道路の用地買収をほぼ終えまして、現在、橋梁の下部工に着工しているところでございます。昭和六十年度以降も鋭意工事を促進し、橋梁下部工と取りつけ道路の工事の促進を図ることとしております。ただ御案内だと思いますが、デビダーグ工法でございますので、完成は恐らく昭和六十四年度と思います。 以上でございます。
○青木薪次君 次に、安倍川橋。これは通称弥勒橋と言うのでありますけれども、これも安倍川の渡しで有名なように大変な急流でありまして、下部工が洗掘によりまして補強の必要が出てきております。これは大正十二年にできた橋でありまして、かけかえをしてくれということもあるわけでありますが、これはどうなっているか、お伺いいたしたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) まさに御指摘のとおりでございまして、上部工はしっかりしておるわけでございますが、下部工の洗掘度が非常に大きく、昨年から震災対策事業として橋梁の補修事業に着手したものでございます。今後、引き続き本事業の重要性にかんがみまして、事業の促進にかかりたいと考えております。とりあえず、上部がしっかりしておりますので、下部の洗堀防止の補修事業を急ぎたいと考えておるところでございます。
○青木薪次君 次に、富士川橋でありますけれども、これは大正十三年にかけた橋でありまして、交通混雑度が一・八四倍ですか、これもまた大変な混雑度であります。同じく大正時代にできた国鉄の橋は、実は流れてしまったわけでございます。もう五分ほど列車が早く行ったら列車もろとも、千人の人が乗っておったそうでありますけれども、太平洋の中へ入ってしまったということであります。この上に位するのがこの富士川橋でありまして、これも下部が相当洗われているわけでありますが、これはかけかえてくれという要望が非常に強い。県並びにこれまた市町村が大変な運動をしておるわけでありますが、これは県の管理の橋でありますけれども、何としてもひとつ早急にこの対策を講じてもらいたい、こういう要請でありますが、いかがなっておりますか。
○政府委員(田中淳七郎君) 御指摘のとおり大正十三年にできました橋梁でございまして、橋長が約四百メートル、現在二車線で、車道部幅員が六・五メーター、全幅八・八メーターでございますが、一日当たり約二万台の車が通っておりまして非常に混雑が著しゅうございます。先生御指摘のように、本橋は橋脚の洗掘及び床板のひび割れが著しゅうございまして、昭和五十六年度より補修工事に着手し、五十九年度には橋脚の補強を完成し、六十年度から床板の補修を実施する予定でございます。交通量の増大に伴います橋梁付近の混雑につきましては、その原因となっております右岸側取りつけ部の交差点改良の一環としまして、橋梁の部分的拡幅について現在静岡県で調査を進めております。調査が終わり次第、今後の整備方針をいろいろ県と相談しまして善処したいと考えております。
○青木薪次君 先般、静岡県とそれから山梨県の議員さんも集まりまして、富士の南麓道路、これは御殿場からずっと富士の南麓を通りまして富士宮から山梨県の南部町、そして富沢町から国道の五十二号線にと直結するわけです。これは災害対策、地震対策等も兼ね合わせまして、しかも経済の活性化、観光という問題を含めた期成同盟が発足したわけでありますが、この点についてはできるならば国道に昇格させてもらいたい、こういう要望が強いのでありますが、部分的に交通隘路となっている区間についてひとつ緊急整備を図ってもらいたい、こういうことでありますけれども、これは全長約五十五キロということになっておりますけれども、この点はいかが対処しておられますか。
○国務大臣(木部佳昭君) 今の御指摘になりました岳南有料道路(仮称)でありますが、私も自分の選挙区のことですから余りあれでございますが、地元の御殿場から富士宮、あの辺に至るまでの市町村が大変強い要望を持っていることはよく承知いたしております。 それで、私の方からも先般知事にも要請いたしたわけでありますが、できましたら、これは今御指摘のように地震対策もございますし、それからまた将来の産業とか、そういう問題を考えてみても私は必要な道路である。また、南部町へ行きますか、どこへ取りつけられるかわかりませんが、これは清水から新潟へ行く高速道路との関連性も私はあると思うんです。 これは青木先生随分前から推進に努力されておりますけれども、そういう意味でこの岳南有料道路、岳南道路といいますか、これは仮称でありますが、これにつきましては県の方で調査費でも計上していただいて、どういうふうに位置づけるかということを調査していただくということに実は私の方からもお願いをし、県の当局の方もそういう方向で六十年度の県の予算でも取り上げていただけるであろう、こういうふうに私は考えております。
○青木薪次君 今、大臣の触れられた、中部日本横断自動車道という中における静岡県から山梨県を通って長野県の佐久市に至る、ここで関越の道路にぶち当たるということになるわけでありますが、これは国土開発幹線自動車道七千六百キロメートルの予定路線が定められているけれども、昭和六十二年度までに新たに二千四百キロメートルを追加して一万キロメートルの整備計画を策定して二十一世紀までに我が国の幹線道路網を完成しようとする構想があるんですね。 それから中部日本自動車道は、日本列島の中央で北陸、関越、中央、東海の各自動車道を有機的に連結して、産業、経済のみならず未利用資源の開発を可能にしたい趣旨から新たに追加決定される二千四百キロメートル計画に新規法定化されるように要望するというのがその趣旨なのでありますが、私どもとしては当面、既定路線の関趣自動車道の上越線までの間の百四十キロと新規要望路線の百五十キロ、これは清水市から山梨県甲府から長野県佐久市ということで、地元が本当に立ち上がって今運動いたしているわけであります。 第九次五カ年計画という中における計画決定がどうなるかということはいろいろあると思うのでありますが、やはり名古屋を回る、あるいは東京を回るということでなくて、静岡県としては真ん中の清水港から直接、昔から往来が静岡と甲府はあったわけでありますから、そういう関係でこれをひとつ非常に災害の多発しそうなところを、急峻ながけのようなところを走っていくということでなくて、高速道をつくっていただきたいという要望が非常に根強いのですけれども、この点はどういうように対処しておられるか。相当以前から運動いたしているわけでありますが、お答えをいただきたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) 第三次全国総合開発計画では、全国的な幹線交通体系の長期構想といたしまして、既定の国土開発幹線自動車道を含めましておおむね一万キロメートル余で形成される高規格の幹線道路網が提唱されております。 建設省におきましては、この高規格幹線道路網につきまして第九次道路整備五カ年計画期間内でその計画を策定することにしておりまして、現在基本的な調査を実施しているところでございます。さらに、今後その路線、それから整備手法等に関する調査を推進することとしております。 御指摘の中部日本横断道路につきましては、地元の方々から非常に強い要望があるということは十分よく了知しておりますし、また静岡県から新潟県を結ぶ高規格幹線道路の確保につきましては、当該地域における幹線道路の整備の実情等を十分勘案しながらこの調査の中で検討してまいりたいと考えております。
○青木薪次君 次に、巴川の総合治水対策で質問いたしたいわけでありますが、私がこうして持っておりますこの地図は、(資料を示す)ここが静岡市で、ここが清水市でありまして、この青い区域が全部巴川の昭和四十九年の七月七日の七夕台風で浸水した地域であります。あとは、この白いところはほとんど山岳部でありまして、それこそ静岡と清水がほとんどこのことによって冠水してしまった。今現在どうなのかということになりますと、ちょっと雨が降りますと静岡市と清水市というこの地域はすぐ冠水をする、一体何とかならぬのかということで、地元の人たちがそれこそひっきりなしに河川局を訪れて、河川局長にテーブルをたたいてその要望を迫っている。 こういう現状にあるわけでありますけれども、この巴川治水対策は、一つは大谷川というところへ鉄道の線路の下を通ってバイパスをあけてここにひとつ水を通す。もう一つは、一たん緩急があった場合における麻畑地区という静岡市の巴川の上流地域でありますが、ここに遊水地域をつくるということ、それから巴川本川をこれをひとつ、非常に落差の少ない川でありますし、またこの巴川自体が有度山系、日本平の関係とか、あるいはまた静岡市の奥地とか、あるいはまたこの地域全体の水をのんでくるというところでありますので、大変な建設省でも全国で一番困難な川というように思っていらっしゃるのじゃないかと思うのでありますけれども、この総合治水対策についてどういうようにお考えになっているか、お伺いいたしたいと思います。
○政府委員(井上章平君) 巴川につきましては、ただいま先生から御指摘のあったとおりでございまして、昭和四十九年の七月の大洪水によりまして静岡市、清水市等広範な地域で大きな被害が生じたわけでございます。また、引き続いて五十七年にも、規模はそれより若干小そうございましたが、やはり浸水等の被害が生じたわけでございます。このような河川でございますので、昭和五十四年には総合治水対策特定河川に指定いたしましていろいろ対策をただいま講じておるところでございます。 しかし、何といいましても、抜本的な対策といたしましては、先生御指摘のありました大谷川放水路を建設するということと、それから上流の麻畑地区に遊水地を設けるということでございまして、この二つのプロジェクトにつきまして鋭意事業を進めておるところでございます。特に、この大谷川放水路を抜きますことが最も効果的でございますので、現況の厳しい財政事情のもとではございますが、この事業に全力を傾倒しておるという段階でございます。当面、この事業の完成までには相当年月が必要になると思われますので、静岡県及び静岡市の御協力も得まして、何とか昭和六十二年の出水期までには素掘り水路による暫定通水を図りたいということで鋭意事業を進めておるところでございます。
○青木薪次君 昭和六十二年に暫定通水するという話はこれは耳寄りの話なんでありますが、ことしも恐らく災害が発生するのじゃないかというように、大体六十年という割り切りのいい数字の年には必ず災害が発生するというジンクスがございます。もう既に渇水期に続いてこの間の雨によって被害が発生しているんです。そういうことから、この暫定通水によって被害はどの程度なくなるか、その点についてお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(井上章平君) この大谷川放水路の計画諸元を申し上げますと、大体毎秒四百トンの水を流下させるべく計画されております。しかしながら、一度にこれだけの対応を講ずるのは容易でございませんので、とりあえず暫定計画といたしまして百四十六トンの水をこの暫定通水によって流そうということでございますので、かなりの効果が期待できるのではないかというふうに考えております。
○青木薪次君 急いでひとつやっていただきたいと思います。 それから、今申し上げましたように静岡県の海岸が荒れているんです。この海岸は、低気圧が台湾とかフィリピンに発生いたしますとそのままずっと駿河湾へ押し寄せてくるわけです。駿河湾は駿河トラフ、これは地震のもとにもなっているわけでありますけれども、ここは海底二千メートルあるいはまた一千メートルという深い海溝になっているわけですね。したがって、このところから直接影響を全部相殺されることなくそのまま押し寄せてくるわけです。ですから、例えば富士海岸等におきましては二十七メーター、これは津波としては大変なものです。これは異常高潮と言っておりますけれども、これがいわゆる波高計によってはっきりしたわけです。 そういたしますと、海岸の護岸にこれが打ち寄せて、離岸堤なんかをかつて見ましても、これが五トンや十トンのものでは水の中に砂をまいたようにぬれていくんです。踊っていくわけですよ。ですから、これが二十トンとか、このごろでは五十トン、百トン、一つのテトラポットが百トンないといけないのじゃないかというようなことさえ実は言われているわけでありますが、この対策等については、私は全国に見られない一つの大きなエネルギーが直接この海岸にぶつかってくる、押し寄せてくるということについて静岡県の特色というものはそういう点にある。これが地震対策と相まって心配されているわけでありますが、これは大臣、特殊性なものですからあなたも知っていると思うのでありますけれども、ひとつその点で主要海岸事業についてどう考えていらっしゃるか、お伺いいたしたいと思います。
○政府委員(井上章平君) 静岡県の海岸につきましては先生からただいま御指摘いただいたとおりでございまして、私どもも直轄海岸、これは富士海岸、駿河海岸、それから遠州海岸でございますが、それから補助海岸といたしましては静岡海岸、清水海岸、これらの地域につきまして積極的に高潮対策事業を進めておるところでございます。 ただいまのところ、例えば富士海岸直轄事業は進捗率からいいますと三五%、駿河海芹は三三%、遠州海岸は四四%、静岡海岸は二二%、清水海岸は二一%というような進捗の状況でございます。おおむね堤防は、清水海岸はただいま施工中でございますが、他の地域は大体概成いたしておりまして、さらに消波堤あるいは離岸堤に精力的に取り組んでおる段階であるわけでございます。 しかしながら、大きなエネルギーを受けますので大規模な対策にならざるを得ないわけでございまして、ただいま先生から御指摘いただいたような工事を進めておるということでございますので、私どもも今後、一層積極的に進めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○青木薪次君 昭和三十三年の狩野川台風や三十四年の伊勢湾台風などの実測値から、太平洋に発生して湾内に侵入してくる減殺されることのない強大なエネルギーがここに直接当たるということについて再度ひとつ認識をしていただきたい。 二十七メートルの高潮がこの海岸に打ち寄せるというだけでこれは大変なものでありますが、静岡県は御前崎と伊豆半島という中においてちょうどV型になってあるものですから水位が高まる、それへ持っていって駿河トラフは真ん中に二千メートルの海構があるということだものだからエネルギーが減殺されない、これが特色なのでありまして、このための対策についても大変考えていただきたいし、勾配も陸地から四分の一とか十分の一というような急勾配であるわけでありますから、地震対策上も大変なことだとして恐れおののいているわけでございます。 時間がありませんので、まず富士海岸については特別の対策としてはどうお考えになっていらっしゃるか、お伺いいたしたいと思います。
○政府委員(井上章平君) 先生から御指摘いただきましたように、伊勢湾台風あるいは狩野川台風、それから二十八年の十三号台風、こういった相次ぐ台風によりまして非常に大きなエネルギーをこれらの海岸については受けたわけでございます。大きな被害もこうむったわけでございますので、これらの台風を計画の規模にいたしまして、それらの台風が再来いたしましても安全でありますような計画波高を定め、堤防を補強し、消波堤を積み上げ、また離党堤を実施するというような段階を追った実施をいたしておるわけでございまして、そういった強大なエネルギーを計画に取り入れて事業を実施いたしておりますので、今後これが進捗いたしますと安心していただけるのではないかというふうに考えております。
○青木薪次君 静岡海岸は、昭和三十三年までは広々とした砂浜であったわけであります。これが三十四年の九月の伊勢湾台風によって安倍川の河口の左岸の海岸が決壊いたしました。この災害を契機として海岸堤防の建設が進められて昭和四十六年ごろまでに全線にわたって完成したのでありますが、一方、この護岸の完成とほぼ軌を同じくいたしまして、静岡海岸の西端、安倍川付近から海岸浸食が今度始まって、浸食はだんだん東側へ拡大いたしまして、毎年のように衆参の両院の災害対策委員会の皆さんや建設委員会の皆さんが視察に来るところなのであります。 昭和五十二年には高松地区において五百メートル以上にわたって護岸が決壊し、昭和五十四年、五十六年と次々に東側へ移動いたしまして、昭和五十七年にはついに清水海岸まで達したのでありますが、再度災害を防止して、背後地の安全を図るために、離岸堤による前浜の回復が必要だ。このために国の補助事業として、すなわち高潮対策事業と局部改良事業や、県単独事業、県単独の特定海岸保全施設整備事業というものでやっているわけでありますが、この事業の促進をさらに一歩進めていただきたいということを要請したいわけでありますが、いかがですか。
○政府委員(井上章平君) 静岡海岸といいますのは安倍川の左岸に広がる海岸でございまして、先生の御指摘がありましたような事情で海岸浸食も大変著しい地域でございます。相次いで災害を受けております。こういうことでございますので、堤防を設置いたしますとともに、積極的に離岸堤の築造を進めてまいっております。全体計画が五十六基ございまして、ただいまのところ九基概成をいたして、進捗率からいきますと二割でございますが、大変地元の要望も強い事業でございますので、今後もこの事業につきましては精力的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○青木薪次君 以上で終わります。
○志村哲良君 私は、まず建設大臣にお伺いをいたしたいと存じます。 去る三十日でございましたか、レーガン大統領の特使といたしましてアメリカ政府の高官お二人が来日をされました。もちろん、この目的といたしますところは、アメリカ国民あるいはアメリカ政府の強い要望を背景といたしまして、我が国の市場開放を求める点にあると思われるものであります。だが、私はこのことに関しましては極めて重要な内容を含んだものであると実は考えております。このことは、単に貿易摩擦というような現象面のそれだけではなくて、当面我が国が直面をいたしております経常収支の大幅な黒字、あるいはこの中での資本の大幅な輸出増大、あるいは経済の発展の跛行性が非常に際立って見られるというような諸問題と密接に関係しているものではないかと考えるからであります。 六十年度の予算の審議の過程におきましても、現下の経済の運営に当たりましてはいわゆる内需の拡大が極めて重要な意義を持ったものであるということが再三にわたって論議をされております。昭和六十年度の経済見通しと経済運営の基本的な態度に関して、閣議の決定におきましても、まず第一に国内の民間需要を中心とした景気の持続的拡大を図るとともに雇用の安定を図ることが極めて肝要であるという指摘をいたされております。 質問の冒頭に、まず大臣に改めてこの点に関する御見解をお伺いいたしたいと存じます。
○国務大臣(木部佳昭君) ただいま先生が御指摘になりましたように、日本の経済の現状というものは、ともかくアメリカを初め欧州諸国、そういう国々と経済摩擦を少なくして、そして日本が調和のとれた世界経済に貢献しなきゃならない、こういうことがまさに至上命題でございます。 そこで、昭和六十年度の政府経済見通しなんかを見てまいりますと、やはり何といっても一番大事な問題は、民間の消費の支出、それから民間の住宅、民間の住宅なんかはかつて高度成長時代には百八十万戸ぐらいの建設があったわけでございますが、これが百十万ぐらいに落ち込んで、そして本年あたりの見通しは百三十万ぐらいだろうというふうなことで幾らか回復しつつあるというようなことでございますが、それから企業の設備投資というふうなこと等、内需をいかにして拡大するかという努力を最大限の努力としてこの昭和六十年度は経済の見通しを立てておるわけでございます。何といってもやっぱりドルを減らさなきゃならぬ。それには、御指摘のように内需の拡大ということが一番大事な政治の柱になっておることは今さら申し上げる必要もございません。 そこで、建設省といたしましては、今申し上げますように、民間住宅もおかげで幾らか回復してきたとか、また設備投資とか、また民間活力、先ほど来いろいろ御意見もございましたが、そういう問題等を最大限に活用しながら内需の拡大に最善の努力を尽くすという非常に大きな使命を持っておるわけでございます。それに公共事業、大変厳しい予算の中でございますが、この六十年度は今御審議をいただいているわけでございますけれども、党主導型によりまして厳しい中にも道路予算を七%前年度と比較すると伸ばしていただいているとか、これはある意味では昭和五十四年ぐらいの時点の水準まで上がっているわけでございます。そういうふうな重要課題をあれするために、また公共事業の効率的、効果的な運用を図りながら内需の拡大に我々建設省としても最大限の努力を尽くさなきゃならぬ、そういうことで今予算審議もお願いいたしておるわけでございます。
○志村哲良君 ありがとうございました。ただいまは建設大臣から内需拡大に関する大変心強い御意向を拝聴したわけでございます。 実は、私も本年二月の二十日、二十一日と参議院の予算委員会におきまして地方公聴会が開催されました際に、新潟県において開かれました公聴会に参加をいたしてまいりました。新潟県におきましても各界各層から大変立派な公述人に御参加をいただきまして、熱心な御意見をお聞かせいただく機会を得たわけでございます。ただしかし、まことに率直に申し上げまして、この中で一、二実は分明ならざる点もあったわけでございます。 例えば、現下における新潟県の経済はまことに順調に発展を見ておるという公述がございましたが、同一の公述人のお話の中に、新潟県の重要な地場産業であります燕市におきます金属洋食器産業、あるいは新潟県の伝統深い織物産業等々の地域の経済に大変重要な関係を持った地場産業、中小企業等々が必ずしも景況感を持っていない、場合によってはマイナス成長を見ておるというような、ある点矛盾した公述も実はあったわけでございます。このことの実態は、私はいわゆるエレクトロニクス産業等々の好況によりまして経済全体がバランスをされているというような点に起因しているのではないかと考えるものでもあります。 そのときに、ただいま申し上げました燕市におきます金属洋食器産業の実情視察にも参加をいたしてまいりました。燕市におきます金属洋食器の総生産額、年商約三百七十億円くらいであるとお伺いをいたしました。燕市の人口は約四万五千人くらいだそうでございますが、これらの人々の大半がこの金属洋食器の産業に従事をいたしておられるわけであります。私は、このような実情に触れます中で、今何かともてはやされておりますハイテク産業、実は先ほど申し上げました公述人の公述の中にも新潟県におけるハイテク産業は極めて順調な進展を見せておるというような公述があったわけでございますが、今はやりのハイテク産業、あるいはこれらに関連いたしました超LSI等に関して思いを寄せたわけであります。 私は全く素人でございまして、確たるところは存じませんが、先ほど申し上げました燕市の洋食器の総生産額三百七十億をもし超LSIにいたしたらどのくらいの量であるかというようなことをも思ってみたわけですが、どうも申し上げたように素人でわかりませんが、恐らく軽トラック一杯くらいのものではないかと実は考えてもみた次第でございます。このようなことに思いをいたしますと、燕市の金属洋食器産業と今申し上げた超LSIが地域の経済あるいは地域住民の生活に及ぼす波及効果という点ではまことに大きな問題が含まれておるというような点をまざまざと感じ取らせていただいてきた次第でございます。 このような点から思いをめぐらしますと、道路とか上下水道あるいは住宅等々、先ほど来、大臣の御説明にありました地域の経済あるいは地域住民の生活に及ぼす影響が極めて重要なものであるということを改めて確認いたすものでもございます。お話にもございましたように、財政事情は極めて厳しい状況であるとは存じますが、道路、上下水道、住宅等々、大きな波及効果を持ちます公共事業投資を直接に所管なすっておられます大臣に、まことに重ねてで失礼でございますが、もう一度気持ちのほどをお聞かせいただけましたらまことにありがたいと存ずるものでございます。
○国務大臣(木部佳昭君) 今、先生から大変私どもに対して励ましの言葉をいただきながらの御質問をちょうだいいたしたわけでございますが、御指摘になられましたように、非常に我が国は社会資本が欧米諸国と比較いたしますと、公園をとってみてもそうでございましょうし、下水道をとってみてもそうでございますし、高速道路の一台当たりのキロ数の割合をとってみても大変おくれておるわけであります。また同時に、先ほど私申し上げましたが、そうした内需の振興を図るために、公共事業の担う役割というものも御理解いただきながら、道路も七%くらい去年から比べれば厳しい中でございますけれども相対的に伸ばしていただいておるというようなことには感謝を申し上げるわけであります。 そこで、私どもは公共事業を執行する場合に、やはり不況県であるとか、それからまた地域の活力のために中小企業の建設業界にもう少し明るさを維持するとか、またある意味では中小企業と大きな企業の建設業との長期ビジョンを一体どうするのか。また、全国的に見てまいりましても、残念でございますが、倒産、破産の件数というものは建設業が一番多いわけであります。過去十年をとってみても大体一位が建設業、二番が繊維、こういうふうなことに実はなっておるわけでございます。 そうして、そういうふうな点をいろいろ考えてみますと、ともかく今申し上げますように、地域経済をいかに活性させるか、活性化のために努力をするかということが我々の担っている非常に大事な建設行政である。こういうふうに考えておりますので、そういう点は地域住民のニーズを的確に把握しながら地域の活性化にお役に立てるような、また大きく言えば先ほど来御指摘になりましたように内需の振興にいかに貢献できるかという点を私どもは十分配慮しながら、重点的、効果的に予算の執行に最善の努力を尽くしてまいりたい、こう考えておるわけであります。
○志村哲良君 まことに心強い大臣の御発言に非常に感謝を申し上げております。 次に、道路の問題に関して若干の質問を申し上げます。 公共事業がゼロシーリングに入りましてからこの方、有料道路事業が伸びまして、一般道路事業が減少をするような傾向が見受けられるように思います。地域の住民の生活に深いかかわり合いを持つばかりでなく、地域経済には多大の影響を及ぼす県道あるいは市町村道等の整備を促進する施策は今こそ必要なのではないかと考えるものでありますが、この点に関して道路局長の御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御指摘のとおり、昭和五十五年以降、公共事業が抑制されまして、そのため道路の整備費も同じように抑制されたわけでございます。御指摘のように、まず有料道路の昭和五十五年度から五カ年間の事業費の伸びが約二割でございます。それに比べますと、一般道路、これは国道、それから御指摘の市町村道、県道も入れて二割減でございまして、これは事業費で申し上げました数字が今の数字でございますが、事業量で申し上げますと、一般道路の伸びが三削減、さらに新規箇所の箇所数の減が四割減、さらに完成箇所数が五割減というふうな、非常に一般道路にしわ寄せが行っております。その影響で、御指摘の地域の社会経済活動に重要な役割を担っております県道、市町村道等の整備につきましてもその進捗状態が思わしくないのが現状でございます。 御指摘のような県道、市町村道の整備の促進の緊急性にかんがみまして、昭和六十年度予算案におきましては地方道路整備臨時交付金制度を創設するなどの施策により、県道及び市町村道整備に係ります事業費を昭和五十九年度に比べまして約一・二倍と大幅にふやすこととしておりまして、これによって鋭意県道、市町村道の整備の促進に努めてまいりたいと考えております。
○志村哲良君 私は、実は中央と地方を結ぶ道路と申しますか、あるいは大都市と地方を結ぶ道路と申しますか、このような性格を持った道路は現在既にある程度限界に到達しておるのではないかというような思いがいたしております。御承知のとおり、大都市における集積の利益は既に現在不利益になっておるような、そんな思いがいたすものでございます。地方の経済を確立いたし、地方の文化圏を構築しまして、内容の備わったいわゆる地方の時代を確立いたしますことは、元来、内需の喚起と表裏一体のものであると私は考えております。 この点、冒頭、市場開放の問題にも言及をいたしたわけでございますが、これらは究極いたしますところ、地方の時代の確立ということと密接不可分な関係にあるものであると考えておるものであります。このような観点に立ちまして、地方と地方とを結ぶ道路、地方と中央ではなしに、地方と地方とを結ぶ道路が極めて大切な意味を持ってきておると考えるものでありますが、道路局長の地方と地方の道路に関する御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) 国土の均衡あります利用を図り、豊かな地域社会を形成するためには、日常生活の基盤としての市町村道から国土構造の骨格を形成いたします高速自動車国道に至る道路網を計画的、体系的、かつ整合性がよくとれたように整備することが最も重要であると考えております。具体的な道路整備に当たりましては、地域の実情をよく把握し、バランスのとれました整備を進める必要がございますが、地方の生活圏を相互に連絡する国道やあるいは都道府県道などの整備は地域の一体化と地方経済の活性化等に多大な効果をもたらすものでございますので、鋭意その整備を今後とも進めてまいりたい、かように考えております。
○志村哲良君 先ほど青木委員から中部日本横断自動車道路に関する御質問がありまして、建設大臣、道路局長から大変積極的な御回答をいただいたわけでありますが、実は私も山梨県に居住をいたしております。いいことは何回聞いても楽しいものでございます。 殊に、先ほど災害の問題、プレートの御発言がありましたが、一九八三年の中部日本海の大地震、 これを契機に、御承知かと思いますが、かねて北海道の脊梁山脈あたりでとまっておりました北米プレートと称するプレートが下まで伸びてきておる、むしろ山梨県あるいは静岡県あたりを境にいたしまして、この三つのプレートが三重に会合しておるというようなことが、これはまだ真偽のほどは残念ながら論証はされておらないようでありますが、最も新しい学説としては北米プレートが山梨、静岡近辺に下がってきておるのではないかということが言われております。もしこれが正しいものであるとするならば、東海大地震の危険性というのは我々はこれは非常に警戒をしなくてはならないものではないかと懸念をもいたす現在であります。このような点にかんがみましても、先ほど御発言のあった災害等に対処するという意味をも含めて、私は先ほど地方と地方の道路ということを申し上げましたが、もう一度、中部日本横断自動車道路に関してひとつ御意見をお伺いしたいと考えるものであります。
○国務大臣(木部佳昭君) 先ほど局長からも青木先生に御答弁申し上げたように、今ちょうど御承知のとおり三全総におきまして全国の高規格の高速道路が約一万余という計画を認められておるわけでございます。そこで、七千六百キロぐらいが計画になっておりますから、残りは二千四百キロぐらい。私も、就任しましてから全国の知事さんや、与野党を問わず、国会議員の皆さん方から大変な陳情がありまして、いろいろ見てまいりますと、娘一人に婿八人のようなそんな感じが率直に言っていたしておるわけでございます。 今御指摘になりました中部日本横断自動車道路につきましては、先生も青木先生も我々も促進の顧問を一緒にやっておりまして、建設省にも実はお願いをしている立場でございまして、これは何としても我々は党派を超えてこの実現に努力をしなきゃならない。先ほど局長も答弁いたしましたように、できますれば、第九次道路整備五カ年計画の中にはひとつぜひこの中部日本横断自動車道の認定をお願いしたいものだ、こういうふうに一緒に期待をし、これからも努力をしてまいりたい、こういうふうに実は思うわけでございます。 また、今地震の問題についての御意見もございましたが、先ほど青木先生から河川の問題、橋梁の問題、それから海岸の保全の問題、特に具体的には巴川の問題とか、いろいろございましたが、私は、もちろんそういう問題につきまして、何としても住民の生活を守るために、社会資本がおくれておりますけれども、その中にも効率的、効果的に努力をしてまいらなければならない、そう思っておるわけでございます。しかし私は、今御指摘になりましたように、静岡県、山梨県、長野県等六県というものは起きても不思議でないと学説的に言われておる東海沖地震の指定の地域になって、そして財政特例法も認めていただいて、よその県とはプラスアルファして地震対策ということが何よりも緊急の課題でございますから、この財特法も与野党一致で国会で延長願ったわけでございますから、その精神をしっかり体して努力をしてまいりたい、特に防災の関係につきましては全力を挙げて努力をしたい、こういうふうに思っておるわけであります。 今御質問のございました静岡県の御殿場北部から山梨県の南部地区ですか、大体その辺と言われておりますが、仮称でありますけれども岳南道路、この建設は、先ほど青木先生にもお答えいたしましたが、高規格の中部日本横断自動車道との関連性もございますし、また地震対策その他との関連性もございますから、そういう問題について、先ほど私答弁申し上げましたように、県の方に御理解いただいて、そして調査を願うというようなことで今お願いをいたしておる、かような次第でございます。
○志村哲良君 先ほども申し上げましたし、かねがね私自身も本当に念願をいたしております内容の伴った地方の時代をつくるということにかんがみましても、あるいはごく身近には内需の喚起という当面の重要なテーマに関しましても建設大臣のまことに力強い御決意を承りました。私も、実は青木委員とも十分な連絡をとり、また御指導をも仰ぎながら、先ほど大臣の御発言にもございましたが、時に、言うなれば、神を信ずる者も信じない者も同じ岳南道路というような目的に向かいまして、地域のためあるいは基本的には内需の喚起のために懸命の努力をいたしたいと考えておる次第でございます。道路局長にも、ひとつ、この点をよろしく御理解を願いたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) よく、皆様方、県の方々からも、また大臣からも聞いております。今後とも前向きの姿勢で臨みたいと思います。
○志村哲良君 次に、住宅問題に関して若干の質問をさせていただきます。 住宅の建設戸数は近々百万戸を割るということを、真偽のほどは存じませんが、耳にいたしております。建設省といたしましては今後の住宅需要に関しましてどのような予測をお持ちになっておられるか、お伺いをいたしたいと思います。 〔委員長退席、理事青木薪次君着席〕
○政府委員(吉沢奎介君) 住宅の今後の需要がどうなるかということで非常に難しい問題ではございますけれども、私どもの考え方を申し上げたいと思います。 住宅需要を発生させている要因というものがいろいろございます。景気の動向というものも一つの大きな要因でございますけれども、これとは別に構造的な要因というものがあるのじゃないかというふうに考えております。その構造的な要因の主なものは、一つは世帯数の変化でございます。世帯数が毎年ふえておりますが、これが需要を押し上げることになろうかと思います。それからもう一つ大きな要因としまして、住宅の物理的あるいは社会的な耐用年数の問題でございまして、その耐用年数からくる建てかえ需要というものがございます。 この二つが構造的な要因として大きなものじゃないかというふうに考えておるわけでございますが、このうち、世帯数の増加につきまして、かつて昭和四十年代の後半におきましては年間大体九十万世帯ぐらい増加をしておったわけでございます。最近減少の傾向をたどっておりまして、五十万世帯ぐらいということになっております。しかし、今後二十一世紀にかけましていろいろ見通しを立ててみますと、年間四十万世帯以上はまだその間増加が続くのではないかというふうに見込まれております。 また、建てかえの方でございますが、これは過去の調査の結果から見てまいりますと、例えば昭和五十三年から五十八年までの五カ年間、住宅は六百五十万戸新設しておりますが、その間、ストックの増加としては三百二十万戸しかない、つまり残りの約三百三十万戸は建てかえであるという結論が出てくるわけでございまして、この五年間で三百三十万戸の建てかえが行われたということでこの建てかえ率みたいなものを見てみますと、平均の建てかえの年数は約五十年程度であるという結論になるわけでございます。 そういう意味から見てまいりますと、住宅のストックが三千八百万戸ございますから、これを五十年で建てかえが行われるということになりますと、年間の建てかえ需要というものは七、八十万戸はあるということになるわけでございまして、先ほど申し上げました世帯数の増加の約四十万戸以上というものとこの七、八十万戸というものを合計してみますと、年間の住宅需要というものは百二、三十万戸はあるのではないかというふうに見込まれるわけでございます。 これに景気の要因が加わってくるわけでございますが、景気も回復基調にございますので、今後やはり年間百二、三十万戸の需要というものは十分見込まれるのではないか。したがいまして、巷間言われておりますような百万戸を割るのではないかというような事態には決してならないのではないかというふうに見込んでおる次第でございます。 〔理事青木薪次君退席、委員長着席〕
○国務大臣(木部佳昭君) ただいま局長からも答弁を申し上げましたけれども、私、先ほど青木先生の御質問に申し上げましたように、内需の拡大を図るのには何といっても個人消費、それから住宅投資、民間の設備投資、公共事業、この四つが一体になって内需の拡大、振興にいかに努めるかということだろうと思います。 そこで、今、局長からも答弁がありましたように、ことし昭和六十年度は大体百二十万から百三十万ぐらいまで住宅をとってみても回復するであろうというようなことが見込まれておるわけです。先ほども申し上げましたように、昭和四十七、八年ぐらいは百八十万戸ぐらいまで行って、それがずっと公共事業の圧縮やまた景気の低迷で下降線をたどってきたわけです。それがやっと五十九年からやや上向いてくる傾向がある、こういうふうに私どもは大きな期待をしておるわけでございます。 そこで、ことしの予算におきましても、金融、税制問題等につきましても大変な御理解を実はいただいたわけでございます。特に、住宅金融公庫の五分五厘の金利なんかは財政事情が大変厳しい中で据え置いていただくとか、また五十万戸の無抽せんは四十九万戸だというようなことで、この住宅金融公庫なんかの住宅建設の基盤というものはおかげさまで守ることができた。税の問題につきましても、土地を含めましてかなり前向きでいろいろ御協力をいただいたわけでございます。 そういう意味で、住宅投資につきましても非常に大きな内需の一つの柱でございますから、私どもそういう施策を十分拡大のために建設省として最大限の努力を払ってまいりたい、かように考えておるわけであります。
○志村哲良君 まことに積極的な熱意ある御答弁に感謝をいたします。 住宅建設に関しましては、戸数も先ほど来お話にありましたようにもちろん重大なことではございましょうが、私は、同時に、例えば規模の拡大あるいは性能、設備等に関してその内容の向上を図るというようなこともまた不可欠に重要だと考えるものであります。福祉社会の建設とは、元来、私は住民がより快適な生活環境を持つことができることにあると考えるものでもあります。このようなことに思いをいたしますと、内容あるいは性能の充実というようなことは極めて重要な問題であると考えるものでありますが、同時にまた、このことは地域経済の発展とも密接に関連をいたすと存念をいたします。最近の住宅投資の動向はいかが相なっておるか、この点を住宅局長にお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉沢奎介君) 昭和五十八年度の実質住宅投資額というのが十兆五千億円でございまして、前年の五十七年に比べまして八%ほどマイナスになっております。また、住宅投資のGNP比率を見ましても、五十七年度の五・六%から四・九%に低下いたしております。こうした住宅投資の伸び悩みの要因といたしまして、住宅着工戸数が例えば昭和五十八年度は過去十五年間の最低でございまして百十三万戸まで落ち込んだという戸数の減少のほかに、小規模な貸し家がふえてきたとか、そういう規模の小さいものがふえてきたというようなこともございます。しかし、今、大臣からお話ございましたように、住宅投資は最近持ち直してきておりまして、昭和五十九年度は戸数の上でも百二十万戸に達するだろうと思われますし、実質民間住宅投資の伸び率も前年度に比べまして三・一%ぐらい伸びるというふうに見込んでおる次第でございます。
○志村哲良君 その住宅投資の動向と不可分な関係のあります関連投資という問題に関して私は大変に関心を深くするものでございますが、関連投資に関しましてひとつその動向をお伺いしたいと思います。
○政府委員(吉沢奎介君) 御指摘のとおりでございまして、住宅産業につきましては非常にこの関連投資の幅が大きい。実は、私どもまだつかみ切れないぐらいいろいろあるのではないかというふうに思っているわけでございます。設備工事とか畳がえだとかそういう維持、修繕的なもの、あるいは家具、インテリアなどの購入費、それからさらには家賃だとか水道費とかまで含めていきますとかなりになりますし、さらにもっと考えれば庭の植樹だとかいろんなところまでふくれ上がってくるわけでございますが、先ほど申し上げましたぐらいの段階で一応締めてみますと、五十八年度名目の住宅投資は十四兆八千億にふえたのでございますが、この関連支出はこれに倍するぐらいあるだろうということで、両方含めますと三十兆五千億ぐらいになるであろうということで、住宅投資の内需振興に果たす役割というものは極めて大きいものがあるというふうに考えております。
○志村哲良君 先ほど来の御答弁をお伺いいたしましても明らかになりましたように、私は、住宅問題は内需振興のための大きな柱であるということが確認されるような思いがいたします。だが、この住宅投資のうち民間の住宅投資に関しましては金融とか税制に対する施策におきまして多少脆弱な点があるのではないかと思われますが、この点に関する住宅局長の御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(吉沢奎介君) 民間住宅投資でございますけれども、これは先生おっしゃるように、国民の居住水準の向上あるいは内需振興というような面から見ましても極めて重要でございまして、私どもいろんな面で努力はしてきているつもりでございます。住宅建設を促進する場合の最大のネックと言われるのが国民の住宅取得能力と住宅の取得価格との乖離であると言われております。 私どもそう思っておりますが、この乖離を縮めていくためには一つには国民の住宅取得能力それ自体を伸ばさなくてはいけない。所得がふえれば一番いいわけでございますけれども、この所得が伸び悩んでいる中におきましてこれを補完するものとして重要なのが金融でございまして、先ほど大臣からもお話ございましたように、住宅金融公庫の基本的な制度を維持いたしまして、さらにこの融資制度につきましてはいろんな意味で拡大を図っているところでございます。 また、先般この委員会で御審議をいただきました民間の賃貸住宅というものに対する利子補給、補助その他のいろんなてこ入れをやっておりますが、あわせましてこういう金融面での今後とも拡充を図ってまいりたいというふうに考えているわけでございます。 また、もう一つ、住宅の取得能力なりあるいは住宅の価格というものに対する政策といたしましては税制がございまして、税制につきましてはいろいろたくさんの制度がございます。例えば住宅ローンの返済額の税額控除制度でございますとか、あるいは居住用財産の買いかえ特例でございますとか、そういった所得税の特例もございますし、あるいは新築住宅の取得のための不動産取得税の特別控除とか、あるいは固定資産税の軽減でございますとか、あるいは昨年実施いたしております住宅資金贈与にかかる贈与税の特例とか、そのほか数えると切りかないほどの制度がございますけれども、なお外国に比べますと税制面で弱いのではないかという御批判もございます。いろいろ勉強していく面も多かろうと思いますが、今後ともこういう施策の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
○志村哲良君 次に、下水道に関してお伺いをいたします。 下水道の整備がナショナルミニマムといたしまして非常に重要なものであることはつとに指摘をされております。整備による具体的な効果はいかがなものであるか、都市局長にお伺いいたします。
○政府委員(梶原拓君) 下水道の具体的な効果でございますが、昭和五十九年度末で下水道の整備されました区域に住む住民の数はおよそ四千万人に達しております。それによりまして、水洗便所が普及いたしまして環境衛生が大幅に改善されております。 それからさらに、河川あるいは湖沼等の公共用水域の水質の保全の問題でございますが、その面では下水道の整備区域で水質が改善された事例が昨今大変ふえてきております。あちこちからサケが遡上するようになったとか、いろんな朗報が届いております。 具体的には、北海道の豊平川では昭和四十五年時点ではウグイ、フナ程度の生息しておる状況でございましたが、五十八年からサケが遡上しております。それから仙台の広瀬川も最近ではアユとかカジカガエルといいますか、そういうものが復活しております。この辺では東京の神田川、四十八年時点で魚影が見えないような状況でございましたが、五十八年からコイとかギンブナが生息するようになっております。さらに、山梨県の甲府市に濁川というのがございまして、四十六年時点では魚が生息をいたしていなかったわけでございますが、下水道の整備が進みまして五十七年からコイ、フナが復活する。こういうふうな状況でございまして、具体的に水質改善の事例がふえてきておるわけでございます。 また、下水道の機能といたしまして浸水の防除という機能もあるわけでございまして、集中豪雨あるいは台風時に従来浸水被害があったわけでございますが、下水道の整備によりその被害が著しく減少したという事例もふえてきておるわけでございます。
○志村哲良君 現下の厳しい財政事情のもとにおきましては、下水道整備五カ年計画の進捗率は必ずしもよいと申すことはできないのではないかと考えるものでありますが、今後の下水道整備計画の基本的な方針に関しまして都市局長の所見をお伺いしたいと思います。
○政府委員(梶原拓君) 御指摘のとおり、下水道整備五カ年計画、ただいま第五次の計画が進捗中でございます。昭和六十年度が最終年度でございまして、ただいまの見込みでは、補助対象事業費ベースで計画の達成率は約六九%程度にとどまる見込みでございます。まだ昭和五十八年度末の数字でございますが、下水道整備状況は総人口普及率で三三%というような低い水準でございます。諸外国では八割、九割というような数字でございまして、大幅に国際的な水準からいっても立ちおくれておる状況でございます。 そこで、昭和六十一年度以降の整備計画のあり方につきまして、つい最近でございますが、建設大臣から三月十四日に都市計画中央審議会に対しまして、今後の下水道整備はいかにあるべきかという諮問をいたしたところでございます。今後、その答申を得まして具体的な内容を詰めてまいりたいと思っておりますが、まずは先生おっしゃいましたようにナショナルミニマムとしての下水道普及率のさらに向上を図るということが第一点でございます。それから、先ほど申し上げましたように、公共用水域の水質のさらに一層の改善を図る等の点を基本として作業を進めてまいりたいというふうに考えております。
○志村哲良君 ひとつ、一層の御努力をお願いいたしたいところであります。 続いて、水資源の極めて重要な開発に関してもお伺いをいたしたいと思いましたが、時間も少なくなっておりますので同僚の工藤委員にお願いをいたすことにいたしまして、私は、山梨県におきまして六十一年に開催いたされるかいじ国体に関連いたしました関連河川事業といたしまして、蛭沢川あるいは支川の五割川の改修が行われておりますが、その進捗状況と今後の見通しに関しましてお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(井上章平君) かいじ国体関連の河川事業といたしましては、メーン会場の小瀬スポーツ公園を貫流いたします蛭沢川とその支川の五割川を対象といたしまして昭和五十七年度から実施しておるところでございます。蛭沢川は対象延長千八百八十メートルが昭和五十九年度末までに概成いたしますとともに、五割川につきましては昭和六十一年夏までに改修を完了させる予定でございますので、六十一年十月の国体開催までには間に合わせますように鋭意努力してまいるつもりでございます。
○志村哲良君 山梨県におきましては、初めてのかいじ国体として大いに期待をいたしております。よろしくお願いをいたします。 次に、昨年の三月に出されました建設業の許可制度に関しましての建設業中央審議会の建議におきまして、許可審査の厳正化あるいは迅速化等が指摘をされております。これに対します建設省の対応状況はいかがでございますか、お伺いをしたいと思います。
○政府委員(高橋進君) 今、先生がおっしゃいましたように、昨年の三月に建設業中央審議会から建設業許可制度の改善に関する建議がなされました。そこで、建設業許可の厳正化、迅速化を図るべく体制の整備ということでございまして、これに現在努力しておるところでございます。 特に、建議で指摘された許可審査事務につきましては、OAシステムを導入することとしております。これまでに建設業許可事務についての現状分析を行いまして、六十年度にシステム開発に着手し、六十一年度以降、都道府県を含め、順次OAシステム化していく所存でございます。このために、建設省内に、都道府県を含めまして、建設業許可情報検討委員会を設置いたしまして、システム開発の検討を現在進めておるところでありまして、近々システム開発の基本構想のまとめを行う予定でございます。OA化によりまして許可要件等の照合、審査が可能となりまして、例えば技術者の重複申請による不良業者というものがあるとすればそういったものの参入を抑制するなど、建設業許可の厳正な執行に資するものと考えておるところでございます。
○志村哲良君 質問を終わるに当たりまして、先ほど来、殊に大臣を初め政府委員の皆様方から大変熱意ある、また誠意に満ちた御答弁をいただきました。これは私が念願をいたします内需の拡大あるいは内容の備わった地方の時代を確立するその道に真っすぐつながっていく実は大道であろうと考えるものであります。皆様方の熱意ある御答弁に感謝をいたしまして、私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○工藤万砂美君 まず、建設省の関係でお伺いするわけでございますけれども、先ほどの予算の概要説明等におきましても、道路整備については道路交通の安全の確保とその円滑化を図るとともに、活力ある地域社会の形成に資するために二兆三千七百二十六億六千五百万、そのほかに財投で一兆八千二十五億円で、高速自動車国道から市町村道に至る道路網の計画的な整備を推進をすることにしている、こういうような概略御説明がございました。ただ、私は、建設行政の基本政策に関する大臣の所信表明の中で我が国のいわゆるこの道路整備の水準というものは目標の二分の一程度と言われていたわけでございますけれども、その二分の一という基準なるものはどういうことなのか、まずお伺いをしておきたいと思います。
○国務大臣(木部佳昭君) 御指摘いただきましたように、我が国の道路整備というのが本格的に進められてまいりましたのは、第一次の道路整備五カ年計画が発足したのがちょうど昭和二十九年でありますから、三十年の歴史を持つしかないわけでございます。そういう点を考えてみますと、欧米諸国に比べますと整備の水準というものが大変御指摘になりましたようにおくれております。私の所信表明で申し上げたとおりでございます。 そこで、例えば高速自動車道の高規格の道路なんかなとってみましても、七千六百キロのうちようやく四七%ぐらいというような、そういうところにやってきておるというような状況でございます。また、一般道路の整備率も国道、地方道というようなものを考えてみましてもまだ四八%ぐらいというようなことでございまして、今御指摘になりましたように総体的には大体二分の一ぐらい、我々が達成の整備目標にしています半分ぐらいだ。こういう点等を考えてみますと、先ほど来御指摘いただきましたように、非常にこの整備の水準というものが欧米諸国に比べて低いということになっておるわけであります。特に近年は、先生御承知のとおり財政が大変厳しくて、そして五年ぐらいの間はマイナスシーリングで推移をしておる。先ほど私お答え申し上げましたように、ことしはおかげさまで前年度と比較いたしますと七%ぐらいの増を見たわけでございます。 そこで、我々は今後とも道路財源の確保ということ、特定財源を確保するし、また厳しい中にも一般会計からのあれをしていただくとか、それからまた同時に建設国債、一つの方策だと思いますが、そういう問題を総合的に財政当局が、また皆さん方からも御理解いただくことによって、また地域の活性化のためにも、また先ほど来御質問がありましたように、やっぱり道路網というものは何といっても産業に大きく貢献いたしますし、また生活道路等は地域の住民のために欠くことのできないものである。そういう点を私どもはこれからも皆さん方の御支援をいただきながら、今申し上げますように道路整備の水準の達成のために最大の努力を果たしてまいりたい、かように考えておりますので、この上とも御指導、御鞭撻を賜りますように心からお願い申し上げたいと思います。
○工藤万砂美君 非常に厳しい財政の中で七%の増という御努力を賜ったことについては、それなりに私どもは評価をさせていただいておるわけでございます。先ほど来も、いろんなお答えの中で欧米諸国に比べて社会資本の整備が非常におくれているというお話もございましたけれども、社会資本の整備の中で特に道路の問題については欧米と仮に比較をいたしますとどういう比較になりますか、お教え願いたいと思うんですが。
○政府委員(田中淳七郎君) 具体的に申し上げますと、欧米諸国といいましても欧米先進諸国と理解しますと、欧米先進諸国は御案内のように我が国と異なりましてまず馬車交通の時代を経て車社会を迎えているわけでございまして、その道路整備の歴史の差が整備水準の格差となってあらわれております。また、我が国は御案内のように地形が非常に厳しいこと、それから一般的に土質条件が悪いこと等で用地質が高いことなど、一般的にはこれらの国々に比べますと建設コストが非常に高うございます。これがまたおくれの原因になっております。我が国の道路整備水準は、一般的には欧米先進国と比べてまだまだおくれているのが現状でございます。 具体的にそういう点を申し上げますと、例えば高速自動車国道について見ますと、我が国の供用延長は昭和六十年三月三十一日現在で三千五百五十五キロメートルであり、これは西ドイツの約四四%、フランス、イタリアの約六〇%の延長にすぎません。また、一般道路の舗装率では、これら欧米先進国がおおむね一〇〇%であるのに対しまして、我が国は簡易舗装を入れましても約五三%というふうな数字でございます。総合的な整備水準の差を数字であらわすことは難しゅうございますが、ただいま申し上げましたような理由であえて比較いたしますと、我が国の道路整備の水準は欧米先進国のおおむね二分の一程度と考えているような状況でございます。
○工藤万砂美君 今お答えをいただきましたように、日本の国は明治、大正、昭和ということでわずか百数十年の歴史でございますから、確かに局長がおっしゃるように、道路整備の歴史ということになりますと、欧米の先進国は何百年も何千年も前からの整備でございますから違うと思いますけれども、私は私なりに、今二分の一程度というふうにおっしゃられましたけれども、それなりにやはりかなり努力をされた結果かようやく二分の一に達したというようなふうに実は見ておるわけでございます。 そこで、六十年度の予算でも七%の増ということで御努力をいただいたわけでございますけれども、そういうような積み重ねをやりながらいって、大体現状の予算もしくはプラスアルファをしながらいって、欧米諸国と大体対等に我が国もこうだというふうに大見えを切ってお話ができる数字は何年ごろになりますか。
○政府委員(田中淳七郎君) 大変難しい御質問でございますが、あえて答えさせていただきますと、我が国の道路整備水準が欧米諸国のレベルに達する時期につきましては、先生御案内のように財政状況その他等々いろんな制約条件がございますけれども、一応大胆に仮定しますと、二十一世紀初頭ごろには現段階における欧米先進諸国の整備水準に追いつくことを目標に整備を進めているところでございまして、今後とも道路整備が計画的に推進されますよう努めてまいりたいと思っております。
○工藤万砂美君 二十一世紀初頭というともうすぐなんですけれども、あなたはそのころいらっしゃるかどうかわからぬし、私も議員なんかやっていないかもしれませんが、これは十七、八年後に欧米先進国並みになるといったら大変な努力が必要だと思います。しかし、せっかくの御答弁ですから、これはひとつそういう意気込みで頑張っていただきたいということを御要請申し上げるわけでございます。 やはり特に問題になりますのは、地方道といわゆる生活道路の整備を促進する決意のほどが随分予算の面でもあらわれていると思いますけれども、具体的に六十年度予算にどのように配慮されているのか、この辺をちょっとお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) 御指摘のように、道路といいますのは、先生御案内のように、高速自動車国道から国道、県道、市町村道路を一体的に整備するのが理想な状態でございます。現在、地方道路が第九次五カ年計画の中でも特におくれております。このため、昭和六十年度におきまして新たに臨時交付金によります緊急地方道路整備事業を創設いたしまして、地方道路の整備を一体的に施策することといたした次第でございます。これによりまして、従来の補助事業とあわせまして県道、市町村道の事業費は昭和五十九年度の事業費の一・二二倍程度になると思われます。予算の執行に当たりましても、地域の状況を十分配慮しましてバランスある道路整備が達成できるよう努めたいと考えております。
○工藤万砂美君 そうしますと、今臨時交付金制度をおつくりになるというようなことのようですけれども、これに対してまた新たな例えば法律とか政令とかいうものを考えていらっしゃるわけですか。
○政府委員(田中淳七郎君) 法律改正をさせていただきますが、これからお願いするわけでございまして、衆議院の方はおかげさまで通っております。
○工藤万砂美君 いずれにいたしましても、局長がおっしゃいましたように道路整備がおくれているということと、とりわけ地方道、生活道路というものの整備がかなりおくれておりますので、これについてはひとつ全力を傾注して御努力を賜りたいということをまず御要請申し上げておきます。 そこで、道路予算と関連するわけでございますけれども、建設予算の中での、いわゆる基礎数字は少ないにいたしましても、何といっても進捗率のハイライトというのは市街地再開発の一二九%ですか、それだけ再開発に力を入れられるということでございますけれども、それだけ力を入れるということは、その分だけ全国の要望が非常に多いというふうに私ども考えるわけでございますけれども、五十九年度の現在までの実施箇所の数と、それから全国からの事務的折衝を含めてどのぐらいの件数になっておりますか、お伺いしたいんですが。
○政府委員(梶原拓君) 昨年末の数字でございますが、都市再開発法に基づく市街地再開発車業は、全国で百十地区、面積にいたしまして三百十ヘクタールの地区で実施中でございます。このほかに、各地域から最近、再開発事業をやりたいという御要望がたくさん出ておりまして、私どもが御相談を受けているところが七十件程度ございます。
○工藤万砂美君 百十と七十ですから百八十ぐらいになりますね。そうしますと、大体百八十カ所もあるんですけれども、一年間に大体どの程度の採択をし、予算づけをしていくということになりましょうか。
○政府委員(梶原拓君) 予算の関係もございまして、事業が完了していく件数、そういうものに対応して新規の事業を採択しているわけでございますが、この三年間の数字を申し上げますと、五十七年度完了いたしました地区が十九地区、これに対しまして新規採択した地区が十七、五十八年度が、完了が十一地区、新規採択が十六地区、五十九年度が、完了が十二、新規が二十四、合計いたしまして三カ年で完了地区数が四十二、新規採択地区が五十七ということでございまして、全体の事業量あるいは予算の状況を勘案しながら事業箇所を決めてきているというような状況でございます。
○工藤万砂美君 再開発事業の予算等の問題についてはなお一層の御努力を賜りたいわけでございますけれども、再開発業に着手してから完成に至りますまでの期間はおおむねどのぐらい見ていらっしゃるんですか。
○政府委員(梶原拓君) 事業の規模によりますし、一概に申しかねるわけでございますが、小規模なものでございますと計画を決めましてから二、三年のうちに完成いたしますが、規模の大きいものになりますと十年ぐらいはかかるということでございます。ちなみに、五十年代の前半、五十年から五十四年の五カ年の数字を見てみますと、事業採択してから完了するまでの期間が六年八カ月というふうになっております。
○工藤万砂美君 たまたま地域の非常に強い御要請もあって御採択をいただき、さらにまた予算化をされるということではございますけれども、この期間が非常に長くかかるものでございますから、そこに張りついておりました方々の間から非常に不満の声が出ておりまして、五年も六年もかかるというようなことですと、その間、例えば仮店舗を設けるとか、どこかへ引っ越してしまうとか、あるいは転業するとか、そういったような問題なんかも現実の問題として出ておりますので、これは規模の大小を問わず、少なくとも三年ぐらいの間にできるように今後御配慮をいただけたらというふうに地域の方からの強い要請でございますので、これをひとつお考えおき願いたいと思います。 そこで、積雪寒冷地方における問題についてちょっとお伺いをしておきたいと思うんですけれども、最近特に問題になっておりますことは言うならば車粉公害でございまして、例のスパイクタイヤによる公害問題が非常に大きくなってきております。この問題については、建設省はもちろんのこと、地方自治体も補修経費に非常に追われているわけでございまして、毎年毎年融雪期になりますと摩耗された道路をさらに補修するということについての経費が膨大なものになります。したがいまして、私はできるだけ路面の摩耗防止の技術的な研究というものをもっと積極的にできないものか、かように思いまするし、現状はこの技術研究というものが一体どういうふうに進んでおるのか、この辺についてお伺いをしたいと思います。
○政府委員(田中淳七郎君) 現在、スパイクタイヤによりますアスファルト舗装の摩耗が問題となっておりますのは先生御承知のとおりでございまして、従前よりタイヤチェーンによる舗装の摩耗問題が存在しておりまして、建設省の土木研究所及び北海道開発局の試験所等におきまして耐摩耗性舗装の研究開発を行い、積極的にその向上を図ってきたところでございます。ただ、アスファルト舗装の耐摩耗性を向上させるために、アスファルト混合物の配合、それから適切な骨材の選択など、幾つかの方策がございますが、研究の面からは舗装の耐摩耗性を大幅に向上させることが難しい、このように耐摩耗性舗装の研究開発は非常に限界に近づいているような感じがしているところでございます。 と申しますのは、先生御案内のように、アスファルト舗装の耐摩耗性は、まずアスファルト量を多目にすることが一つの解決点、それから骨材の最大粒径を大き目にすること、それから第三としましてかたい良質な骨材を用いること、それから第四番目としまして粗骨材量を多目にしたギャップグレーディングの混合物を十分締め固める等によりまして、ある程度まで耐摩耗性のアスファルト合材がつくられるわけでございますが、ただ、現場の状態を考えますと、余りアスファルトの量を多くしますと、夏季に流動いたしまして、わだち掘れと申しますか、非常に波打っている舗道がございますが、特に交差点の前後でそういう状態が起きます。それから耐摩耗性に適した骨材が必ずしも経済的に入手できない等の問題があり、そういう意味でアスファルト舗装の耐摩耗性を大幅に向上することは現在のところなかなか難しいというふうに考えております。 以上でございます。
○工藤万砂美君 耐摩耗研究は限界に来ているというようなお話のようでございますが、しかし私どもまだそうは思っていないわけですけれども、あなたがそうおっしゃるのでしたら、研究の度合いというのはその程度なんだというふうに受けとめておきます。その研究費なんというのはどの程度突っ込んでいらっしゃるんですか。
○政府委員(田中淳七郎君) 耐摩耗性、これはアスファルト舗装等の研究費でございますが、建設省の土木研究所及び北海道の土木試験所が中心で行っておりまして、この二つの研究所の経費を申し上げますと、昭和五十九年度におきまして両方で四千五百万でございます。
○工藤万砂美君 そこで、予算の面についても本当はもう少し御配慮をいただいて徹底した原因追求と技術的な研究をしていただきたいところでございますけれども、ただ、私はたまたま北海道だから北海道だけに焦点を当てがって申し上げているのではございませんで、東日本のいわゆる積雪寒冷地方においては全部こういう問題が起きているわけです。 例えば山梨県だってそういう問題があるわけですね。これはやはり道路の管理上の問題もあるし、それから除排雪の問題にも絡んでくる問題もございますね。例えば国道だけをきれいに除雪してしまった、しかし国道から一歩中へ入りますとまだ氷で閉ざされる、あるいはまた積雪があってどうしてもスパイクタイヤを用いなきゃ運行ができないというようなことになりますね。したがって、どうしてもスパイクを外すタイミングが非常に難しゅうございますね。 だから、私が申し上げたいことは、そういう除排雪についても、国道はもちろん、地方道についてもできる限りひとつタイミングを合わせておやりになった方が道路の摩耗を少しでも少なくしていくというようなことになりはせぬか。こう思いますのと同時に、これはやっぱり運転技術の問題がありますから、運転者のマナーに頼るところが大きいわけでございますから、何もスパイクを履かぬでも運行しようとすれば決してできないことはないというようなふうにも我々考えますので、その点は今後の運転者の協力にまつわけでございますけれども、ただ問題は道路構造そのものに私は問題がありはせぬかというようなことを考えるわけでございます。冬季間の車両のいわゆる登坂能力というものを考えながら道路構造令等によっての設置基準というものを定めているのかどうか、この辺はどうなんですか。
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御指摘の、道路を新設または改築する際におきます道路の構造に関する一般的な技術基準は、道路法の第三十条に基づき道路構造令で定められております。この中で特に積雪寒冷地域におきます道路構造に関する基準が定められているわけでございます。 具体的に申し上げますと、まず一としまして、積雪地域における道路の路肩、中央帯、歩道等の幅員は除雪を勘案してまず定める、広くとれという意味でございます、具体的に。それから第二としまして、積雪寒冷の度が甚しい地域においては、縦断勾配と道路の片勾配等とが合成されました勾配をいわゆる合成勾配といっておりますが、この合成勾配は八%以下とするなどが定められております。 なお、積雪寒冷地域におきます道路の計画及び設計につきましては、地形、地質の状況、気象条件等を勘案の上、これらの基準に沿って適切な構造を定めるようにしているところでございます。
○工藤万砂美君 道路局の中で積雪寒冷地域については特にそういう御配慮をいただいているようでございますけれども、ただ問題は、スパイクタイヤとかそれからスタッドレスタイヤ、今盛んに売り出しをやっておりますけれども、そういうものが出てくる前の構造令でしょう。だとすれば、お伺いいたしますけれども、スパイクタイヤとかスタッドレスタイヤとかスノータイヤの凍結道路の登坂能力というのはどういうふうに考えていらっしゃいますか。あるいはまた、もう一つですけれども、ついでに伺いますが、制動距離についてもどんなふうに抑えて構造令に適合させて道路をつくっていくのか、その辺をちょっとお伺いしたいんですが。
○政府委員(田中淳七郎君) まず、初めの御質問でございますが、タイヤの凍結道路上におきます性能は、氷の状態とかあるいは温度等によりまして大きく変化しますし、また自動車の種類、運転手の技術によっても差が出てくるのは先生御指摘のとおりでございます。ただ、先ほどおっしゃいましたスタッドレスタイャに関しまするいわゆる登坂能力、これは残念ながら北海道の試験所ともいろいろ打ち合わせたのでございますが、まだ実験データがございませんのが実情でございまして、土木研究所にもございません。今後、もちろん研究していかなきゃならないと思っております。 それから建設省の土木研究所で行いました、いわゆる雪氷路面といっておりますが、雪の氷の路面での調査によりますと、例えば乗用車では登坂能力の一番大きいタイヤチェーン装着時におきまして八%の勾配でも十分発進が可能である、それからスパイクタイヤでは運転手のこれは技術の差によりますけれども、発進可能な勾配に相当大きな差があるという結果が出ております。タイヤチェーンは八%でも相当技術的な違いがあっても十分カバーできる、そういう意味ではタイヤチェーンが一番強い、その次にスパイクタイヤであろうというふうなことでございます。 それから社団法人の日本自動車タイヤ協会の試験結果は、土木研究所とか北海道の試験所ではございませんが、乗用車タイヤでスタッドレスタイヤの制動性能をやりましたところ、時速四十から六十キロの場合でスパイクタイヤの六〇%、すなわちスパイクタイヤより時速四十ないし六十キロであればスタッドレスタイヤを使った制動性能に関しましては六割ぐらいの結果が出ております。 しかしながら、これは人工的につくられました滑らかな氷の上の実験でございますので、実際にはアイスバーンの状態の路面になっておったり、あるいはでこぼこになっておりますので、必ずしもこのデータがそのまま使えるかどうかは疑問でございますけれども、今のところそういうデータがございます。 それからスタッドレスタイヤの制動性能はスパイクタイヤの八四%まで達している、それから圧雪路面になりますと両者の制動停止距離はほぼ同じであるという北海道の土木試験所のデータもございます。 以上でございます
○工藤万砂美君 最近、北海道でも本州でもそうですけれども、スパイクタイヤの公害が非常に大きいのでできるだけスタッドレスタイヤに切りかえるというような指導を各市町村でもやっているわけでございますけれども、今の御答弁にありましたように、氷結状の道路では大体スパイクタイヤの六割、こういうふうにおっしゃいましたけれども、ただ市町村の指導ではスパイクタイヤもスタッドレスタイヤも大体同じ性能を持っているのだということを盛んにおっしゃるんですね、これはメーカーの方の御助言もあると思うんですけれども。 そういうことでありますけれども、この間、仙台と札幌で私見てまいりましたけれども、けい肺患者が非常に多くなるのじゃないかという心配と、ぜんそくなんかも起きるとか、あるいはまたその地域の路面に近い商店の商品にいろんな影響を与えるとかいう問題が非常に起きてきておりますので、これは後追いにならないように、ひとつ先手先手を打ちながら道路の摩耗対策というものをやっていただきたいと思うわけでございます。 そこで、こういう御質問は無理かもしれませんけれども、スパイクタイヤだけによる言うなれば道路の摩耗補修費というものは国道とか地方道についてどのぐらいかかっているというふうにお調べいただいておりますか。
○政府委員(田中淳七郎君) 先生御指摘のように、スパイクタイヤだけによる摩耗の補修費というのはこれは出すのが非常に難しゅうございます。いわゆる舗装全体の、これはだからスパイクタイヤだけでなくて重車両によります夏季の流動その他のいろいろの原因で舗装表面がやられるわけでございますが、それらによります補修費が大体全国で一千五十億、これは直轄の事業及び補助事業で行われました舗装補修費でございます。これにもちろん県の単独事業あるいは市町村の単独事業が入りますので、それを入れますともっと大きな値になります。 ただ、いわゆる雪寒県の二十六道府県、これは北海道も含めてでございますが、について申し上げますと、先ほど申し上げました一千五十億円に相当するのが七百十億円でございまして約六八%、やはり相当スパイクによる影響があろうかと思います。それから直轄国道だけに関しましては、これも相当ラフな値でございますけれども、補修費の一一%ぐらいがスパイクタイヤによる摩耗と申しますか、修繕費であろうというふうな数字はつかんでおります。 以上でございます。
○工藤万砂美君 そういうことで、スパイクタイヤ公害というやつは新しい、しかも緊急を要する問題に発展してきておりますので、これはひとつ道路の摩耗防止の技術と、さらにまた先ほども申し上げた道路構造令なんかで十分対処して、できるだけこういう経費がかからないような道路行政をやっていただきたい、こういうふうに御要望だけを申し上げておきます。 そこで、国土庁の方にお伺いを申し上げたいわけでございますけれども、先ほど来いろいろな水の問題について御質問がございました。水は人間の生活に不可欠の資源でございまするし、また産業経済活動を支える重要な資源でもあるわけでありますので、水需給の安定を図るということが国土行政上の基本的な課題であるというふうに長官が言われたわけでございまして、これは私は当然のことであると思うわけでございます。 そこで、国民生活や産業経済活動に不可欠な生活用水や工業用水の価格というものが地域によって実は大きく異なっているわけでございまして、国土のいわゆる均衡ある発展を推進し、さらにまた定住構想を促進するという見地からすれば、このような公共料金的なものが地域によって大きな格差があるということは好ましくないことではないかと思うわけであります。すなわち、均衡ある発展ということは均衡ある国民生活というふうに我々は考えているわけでございますけれども、この水利用についての価格の格差という問題についてどうお考えになりますか。
○政府委員(和気三郎君) お答えいたします。 先生御指摘のように、生活用水、工業用水は非常に貴重な資源でございますが、生活用水、工業用水につきましては、地域によりまして水資源の賦存量や、それからまた水資源を開発したり導水したり、それをまた給配水する水の供給施設等の、その整備のコストが異なっておるのが実情でございます。したがいまして、そのために水供給コストに差があるわけでございますが、国土の均衡ある発展を図る見地から考えますれば、低廉な水供給を推進することによりまして、このような格差が是正されていくことが望ましいものであると考えております。
○工藤万砂美君 具体的な御例示がなかったので、それでは私の方から申し上げますけれども、例えば都道府県別で検討してまいりますと、これは上水、生活用水の場合でございますけれども、都道府県の場合の高値が基本料金を含んで十トン当たりで、宮城県が一番高いんですが、千六百四十円ですよ。その次に高いのが、これは河本長官の前で恐縮ですけれども、北海道でございまして、北海道が全国で二番目に高い千五百八円なんです。それから一番低いところは神奈川県でございまして、神奈川県は五百二十五円。それから東京都が意外と安いんですが、東京都が五百五十九円でございます。したがいまして、最高と最低の差というのが三・一倍も違うわけですね。 それから市町村別で、これはあえて名前は申し上げませんけれども、私の方で資料を持っておりますけれども、単独の市町村の水道会計の中で一番高いというのが、日本一が十トン当たり四千五百円ですよ。それから三千円のところ、三千円のところ、二千九百八十円のところ、二千九百円のところ、二千九百円のところ。私は北海道ですから、私の地元では深川という地域がございますが、ここは三千円ですね。それから安いところといいますと、これまた十トン当たり二百二十五円か一番最低です。それから二百四十円、二百五十円、二百五十円、二百六十円というところがありますけれども、これまた最低と最高の格差というのが二十倍になっているんですよ。びっくりしてしまいますね。 そこで、これは生活用水の場合ですけれども、工業用水の場合は一体どうなっているかということをいろいろ調べてみましたら、工業用水で一番高いのは一トン当たり七十円なんですね。二番目は六十円で、三番目が五十三円。それから一番安いところは幾らかというと、わずかに二円三十銭です。二番目に安いのが三円、三番目に安いのが三円十銭。だから、これまた最高と最低を計算してまいりますと三十・四倍も違うんですよ。どうしてこういうふうに違うのか。 その理由については私どももおぼろげなから理解はできるようなものですけれども、しかし冒頭申し上げたように、日本の国土が均衡ある発展を期するために努力するというようなことであるならば、こういう生活用水にしても工業用水にしてももう少し均衡のとれた末端価格にならないものか。例えば電気料金なんかは認可制度でございますから、これは本当に三十銭か五十銭か一円ぐらいの違いでもってだあっと全国平均やっていますね。ところが、水道料金になりますとこの点全く違うんです。この面についてどうですか。厚生省、見えていますか、ちょっと御意見を伺いたいのですけれども。
○説明員(森下忠幸君) 水道事業の場合は、電気などに比べますと大変事業の数が多うございまして、一万五千ぐらいの事業体がございます。それで、事業のそれぞれの建設の条件、つまり遠くの方から水を引いてきて、高級な処理をして、それをポンプで送るというふうなこととか、あるいは建設の年次が古いか新しいか、古くて減価償却が済んでしまったような水道は安いわけですけれども、このごろできた水道は高いということがございます。 それから需要の構造が、大口の需要者がたくさんいるところとか、そういうところですと家庭料金も比較的安く供給することができるわけでございますが、大口がなくて家庭料金ばかりということになりますと原価そのものが料金ということになるわけでありまして、そういうことで事業間に大きな格差が出ているということは事実でございますが、この格差をできるだけ少なくしたいということで、結論まで申し上げますと、昨年の三月に生活環境審議会の方から御答申をいただきまして、確かに平均と高いところでは四倍ぐらいまだ開いている、最高と最低では先生のおっしゃるとおり二十倍もの開きがある、平均で四倍というのはひどいじゃないか、最終的にはガスなどのように一・五倍以下ということを目標とすべきであるが、当面これを二倍以内におさめるということに目標を置いて効率的な、つまり施設整備をすることによって料金が高くなりそうなところには国庫補助も厚目の補助をするというふうな御答申をいただいておりまして、今までも多少率に差はつけてまいりましたが、今後ともさらにその高料金対策という視点から効率的な補助をしてまいりたい、このように考えております。
○工藤万砂美君 そういう答申をいただいたということで、いただき放しではいけないわけでございまして、あなたが今おっしゃったように、将来ともに大体二倍程度の格差にしていこうというふうに御努力をなさるということですか。
○説明員(森下忠幸君) そのとおりでございます。今までもやってまいりましたが、さらにこの補助のやり方が料金の格差の是正に資するように努力してまいりたい、このように考えております。
○工藤万砂美君 わかりました。 通産省、工業用水の問題について。
○説明員(合田宏四郎君) 工業用水道料金につきましては、先生御指摘のとおり、ダムの立地の条件とか、あるいは工業用水道の規模の大きさの問題、これは規模が非常に小さい場合にはスケールデメリットが働きまして工業用水道料金が非常に高くなってまいるわけであります。 それから先ほど厚生省からのお答えにありましたように、ダムの水源からどの程度の長さでもって水を引いてくるかとか、あるいは工業用水道の建設の時期等によって、これは地域によってかなりの格差があることは先生御指摘のとおりでございます。 また、もう一つの問題といたしましては、全国の工業用水道料金の推移を見ますと、近年、御承知のとおり水資源開発コストは非常に上がっております。それから人件費あるいは建設資材のコストも上がっておりますので、昭和五十年、工業用水道料金は全国平均で言いますと八円八十銭であったわけでございますが、九年たちまして五十九年度の平均が約二倍の十五円六十銭ということで、これも非常に高い料金になってきておるわけでございます。 通産省といたしましては、昭和三十年代の初めから工業用水道が産業基盤の整備でございますとか、あるいは地盤沈下防止に非常に大きな役割を果たすという観点から、できるだけ豊富に、かつまた低廉な工業用水供給ができますように地方自治体等の工業用水道の建設に対しまして補助事業を行ってきたところでございます。 今後の問題につきましては、財政事情非常に厳しいところでもございますが、できるだけ地域開発の促進を図りますように、豊かで安定的に工業用水が供給できますように従来の施策を着実に推進してまいりたいというふうに考えております。
○工藤万砂美君 厚生省、通産省ともどもにそういう大きな格差があるということをお認めになったわけでございますけれども、四全総策定に当たっては、定住構想を推進し、国土の均衡ある発展を図るとするならば、まず人間の命の水、これと産業の血液、この水についてできるだけひとつ低廉な水供給に努めるべきである、かように私は思うわけでございます。いずれにいたしましても、現状のまま放置していたのでは大変でございますから、中長期的な観点に立って計画的にその開発を行うということが必要ではないか、こう思うんですけれども、どうお考えになりますか。
○政府委員(和気三郎君) お答えいたします。 水資源問題につきましては、これは先生御指摘のとおり長期間を要する事業でございますので、やはり計画的に推進するためには中長期的な見通しのもとに計画的に推進していかなきゃならぬということでございます。したがいまして、私どもといたしましても、それぞれの地域につきましては、主要地域指定水系についてはいわゆる水資源開発基本計画というフルプランを作成しております。また、全国的には長期水計画を策定いたしまして推進しているところでございますが、関係各省の御協力を得まして、低廉でかつ安定した水供給を図れるように努めてまいりたいと考えております。
○工藤万砂美君 しつこいようでございますけれども、今、通産あたりでも工業再配置計画をやっていらっしゃいまするし、また過疎地域でも工業の導入、企業の誘致とか、こういうものについて真剣に皆さんがやっていらっしゃるわけですね、地元では。しかし、なかなか企業が張りつかないということの原因の一つに、やっぱり水の問題がございます。ですから、私はできるだけ早くこういう問題を解決していただいて、関東地震だか何だかというような話もさっきありましたけれども、そんなところに企業を立地するよりも、みんな工業再配置であの辺の地域の工業を全部北海道なり東北に持ってきてくれたらそんな心配はないわけでございますから、ひとつそういう意気込みで我々はできるだけ安い工水あるいはまた生活用水をつくるために努力もしていきますし、そちらの方も心がけていただきたいということを御要請申し上げておきます。 ただ、そういう高い水を使っている地域に対しても、先ほど、大変これは御無礼な発言になるかもしれませんけれども、自民党の方で水利用税というようなものを考えているのではないかしらなんというようなことで、それに対して大臣からよもやそんなものをお取り上げにはならないだろうといったような意味の御発言があったわけでございますけれども、これは公式の場でございますからはっきりと打ち消させていただきますけれども、自民党といたしましては水利用税なんというのは今のところ全く考えておりませんし、そういうことが正式に話題にのったこともございませんので、これは御質問者に深い御理解を賜りたいと思う次第でございます。大変御無礼な発言でお許しを賜りたいと思います。 そこで、北海道関係の開発予算の問題に触れさせていただきますけれども、北海道の予算等につきましては、長官その他、政府予算案について非常に前向きで御対処をなさっていただきました。御承知のように北海道は四十七都道府県の中でも景気指数としては最低の地域でございますから、今回の予算が成立すれば事業費ベースで大体一兆百五十四億円といったような、これは北海道始まって以来の実はいい予算になるということで、我々非常にその御努力に対しまして長官初め関係者に敬意を表しているわけでございます。 細かいことを申し上げて恐縮でございますけれども、北海道の場合、約半年間というものは雪に埋もれて閉ざされている関係から、この半年間の経済活動というものを活発にするという意図のもとに、ふゆトピア事業に着手するという非常に意欲的な所信を伺ったわけでございますが、これは非常に新しい言葉ではございますけれども、具体的に、どういう事業でどういうふうにして本当に生活環境のイメージアップをするのか、その辺についてちょっとお伺いしたいと思うんです。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 先生御指摘のふゆトピアというのは新語でございまして、私はいろいろ百科事典を調べたんですがユートピアという言葉はございますが、これは理想郷と書いておるわけであります。また、テレトピア、これは郵政省が計画しております未来型コミュニケーションモデル都市構想。ポートピアというのは神戸の博覧会。また、筑波の今回の博覧会はテクノトピア。こういうことからふゆトピア、日本語とミックスしておりますが、これは北海道の新語と解釈していただいて結構でございます。 快適な冬の生活環境づくり、特に冬季間における生活環境の一層の改善を図ることによりまして冬の生活の充実と企業立地の促進に資することを目的としておりますが、具体的にはまず第一に雪を克服するということでございます。流雪構の面的整備などによる冬季の良好な都市環境づくりの創出。また、その次は、ベランダを利用したサンルームの設備などによりまして、冬の生活を配慮したモデル公営住宅をつくる。三番目には、歩くスキーのコースなど、冬季利用に配慮した公園の整備。こういうことを昭和六十年度より推進することとしておるわけであります。したがいまして、流雪構の面的整備につきましては道路整備と下水道、その次はモデル公営住宅の建設につきましては住宅対策、公園の冬季利用につきましては公園等と中に含まれておりまして、今後とも効果的な事業の執行に努めてまいりたいと考えております。
○工藤万砂美君 非常に結構ずくめで、ピアピアずくめといいましょうか、ポートピア、テレトピア、そういうピアなんという言葉が出てまいりますと、ははあ、これは少なくとも一千億円や二千億円はどんとやって、北海道の道民が、あっと驚く為五郎じゃございませんけれども、そういう期待の持てる事業だというふうに私どもは期待をしているわけでございますけれども、当面、今、長官がおっしゃったようなことからいいますと、この予算の総括表の中でどこに具体的にその意欲があらわれて、総体的には金額としてどの程度になるのか、この辺をお聞かせいただけませんか。
○政府委員(西原巧君) 総括表のどこに計上しているかということにつきましては、ただいま長官の方からちょっと申し上げましたが、中身を御参考のために詳しく申し上げますと、流雪溝の整備事業につきましては、倶知安町と砂川市の一市一町につきまして整備を図りたいということを考えております。その予算は、道路、街路、下水道の各項目に含まれておりまして、事業費として約五億三千五百万程度を考えている次第でございます。 それからサンルーム等を設けた住みやすい公営住宅ということで百九十戸の建設を予定しておりますが、札幌市で百二十六戸、これは道営住宅として考えております。帯広市で市営住宅として六十四戸、合計百九十戸でございます。事業費としては二十一億円を考えております。 それから歩くスキーその他、冬を克服して公園で体力増進を図ってもらいたいということで冬季利用に配慮した公園の整備を図ることにいたしておりますが、これは国営滝野すずらん丘陵公園で約六・五キロメートルについて整備を図りたい。五キロメートルのコースと十キロメートルのコース、おのおの二コースずつを設けて皆さんに楽しんでいただきたいということでございます。 合計の予算としては、六十年度は二十八億九千万円程度を計上させていただきたいと考えている次第でございます。
○工藤万砂美君 総体的にお伺いしましたら、二十八億九千万円ということでございますね。これは、ことしは当初予算でございますから、なかなか御苦労が多かったと思いますけれども、次年度からひとつこの予算をどんどんふやしていただいて、本当にふゆトピア事業にふさわしいようなまずその予算づけをしていただきたいものだ、かように御要望申し上げておきます。 時間が迫ってまいりましたので飛んでまいりますけれども、国鉄の合理化という問題と北海道の開発というものは重要な関連を持つわけでございますけれども、これをどのように考えていらっしゃいますか。
○政府委員(滝沢浩君) 国鉄の合理化と北海道開発の関連でございますが、現在の国鉄の合理化というのは、非常に財政的に逼迫した状況にございますので、そういう観点から政府としてはぜひとも進めなきゃならぬという性格のものだろうと思います。 北海道におきましては、現在十八線が赤字ローカル線として既に承認を受けておりまして、そのうち四線については既にバス転換を行ったという状況にございます。私どもとしましては、やはり地域の発展に支障を来すというのが一番困るわけでございますので、そういう転換に伴う問題につきましては地方交通対策協議会という現地の協議会で具体的な議論が展開されることになりますが、北海道開発局もその構成メンバーになっておりますので、代替道路の確保とかそういう面で協力しながら、円滑な施行が図られるように努力していくということによって足の確保を図るという考え方を堅持しながら進めていきたい、こう思っております。
○工藤万砂美君 なぜこういう質問を申し上げるかということになりますと、北海道の場合は第一次線が八線で二次線が十四線、合計で二十二路線ですね。これを全部廃止してしまいますと、ほとんど骨格になる本線だけになってしまって、人間で言えば背骨一本だけになってしまうわけです。それだけに地方の方々としては自分たちの足を失いたくないということでのいわゆる反対運動が非常に強いわけですね。それは実情としては我々もよくわかるわけです。ただ、指摘しなきゃならぬことは、これらの路線を全部廃止してしまいますと結局は道路行政にはね返りが来るわけですね。だから、今の二十二線を全部廃止しても、ローカル線の持っている赤字というのは年間わずかに三百五十億円ぐらいなんです。ところが、これを全部廃止してしまいますと、十倍ないし、二十倍のいわゆる道路予算を獲得しなければ地域住民の生活の安定は保てないということになるわけですよ。だから、国鉄のしりを開発庁なり建設省が持たなきゃならぬということになると、これは私は問題だと思うんです。だから、実際に採算点はとれなくてもぎりぎりのところで、この路線だけは重要路線だというものについては一線でも二線でも残すというような姿勢を開発庁は僕は持つべきだと思うんですけれども、今の答弁を聞きますと、できるだけ合理化に協力していきますなんというような答弁では私は納得できません。もっとぴしんと話してください。
○政府委員(滝沢浩君) 国鉄再建法の枠組みの中でできるだけ地域の実情を参酌してもらうように努力はしておるわけでございまして、具体的に申しますと、先生先ほど申されました二十二線のうちで四線については厳冬季の交通の確保が十分かどうかということで現在運輸省を通じて調査をしてもらっているという状況にもございますし、それから全部廃止するかどうかということではございませんで、国鉄経営による鉄道というのを転換するという意味ではその枠組みは突破できないと思いますが、地域によっては民営による鉄道経営という方策等についても十分現地で協議していくというルートがある。その点についてもまたいろいろ私どもは地域に支障を来さないようによく勉強しながら相談に乗っていきたい、こう思っておるわけでございます。
○工藤万砂美君 この問題はまた機会を譲って余り深追いはしないで終わりますけれども、ただこの問題に絡んで、実は運輸省あたりで言っておりますけれども、地方空港、これをできるだけふやしていこうというような話がございます。空港の問題については、北海道は特にことしは予算案で九十四億一千百万円ですか、こういったような御配慮をいただいております。従来の空港の拡大だとか拡張だとか延長だとか、こういった面に大変御配慮をいただいておるんですけれども、北海道の中で九十分以内、一時間半以内で空港に到達ができない地域については特別ひとつ考えようではないかといったような意向が運輸省の航空局にもあるんです。そこで、急遽、道内でお話が出まして、例えば日高の浦河、それから留萌の羽幌、宗谷の枝幸、後志の岩内、こんなところが鉄道の影響を受けるものですから、鉄道を外されるのなら特に地域の産業振興のためにも地方空港をつくってほしいという要望があるわけでございますけれども、これは開発庁としてはどう考えますか。
○政府委員(西原巧君) 六十年度の北海道の空港整備事業予算は、今、先生おっしゃいましたように、国費で九十四億一千一百万円、事業費ベースで百十二億八千九百万円でございます。 整備の重点は、我が国の航空路の拠点となる基幹空港といたしまして新千歳空港の建設をまず第一に促進する。第二に、稚内空港、これはジェット化を目標にいたしておりますが、及び釧路、帯広、この二つにつきましては滑走路を延長しまして大きな飛行機が離発着できるようにするという事業でございますが、これを推進いたします。さらに、新たに中標津空港のジェット化のための拡張整備事業に着手することにいたしております。 今、先生おっしゃいましたことは、私ども北海道の各市町村から、気楽に使えるような、俗に申しておりますコミューター航空といいますか、地域航空を整備したらどうか、またそれに必要な小型機用の空港の整備をしたらどうか、こういう御指摘だと思います。これにつきましては、先生御指摘のとおりにそういう要望が非常に強いということをよく存じておりますが、ただ、それを実施に移すまでには種々検討すべき課題が多いように聞いておりまして、その点につきましては運輸省を中心に目下種々調査していただいているところでございます。小型航空機によるコミューター航空は北海道にとっては大変魅力ある交通手段の一つでございますので、私どもといたしましては運輸省その他関係機関と連絡をとりながら北海道総合開発を推進するという観点から前向きに取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
○工藤万砂美君 御丁重な御答弁ばかりいただいたものですから時間がなくなってしまいましたので、二、三点カットさせていただいて、最後に六十年度の公共事業の施行についてちょっとお伺いをしておきたいと思うんです。 御承知のような国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案を現在衆議院で審議していらっしゃるわけでございますけれども、御存じのような補助金の一割カットの問題でございますね。ところが、この問題が長引いてまいりますと、北海道にかかわらず全国の都道府県、市町村において非常に予算執行についての不安をかこっている声が出てきているわけです。特に、我が北海道については公共事業の主導型経済でございますから、これが例えば六月、七月に施行時期が延びてまいりますと、これまたせっかく長官初め皆さんが北海道開発について意欲を燃やしてやってくだすった今回の予算案でございますけれども、直轄事業は別にいたしまして、補助事業等については全く手がつかぬという格好でございますから、適宜発注でということで早期発注ということでの北海道の要望が非常に強いんですけれども、この間のいわゆるずれですね、一体どういうふうに事業の発注をなさっていくおつもりなのか、その決意のほどをお伺いしておきたいと思うんです。
○政府委員(西原巧君) 御案内のように北海道は寒冷地でございますので、冬、本州の方ではまだ工事ができるという時点におきましても工事ができなくなるということがございますので、例年、本州に比較しますと早期発注をいたしておる次第でございます。本年はどういう経済運営に相なるかよく存じませんけれども、私どもとしては例年どおり発注をしてまいりたい。ということは、上半期において八十数%の発注ということに相なろうかと思います。
○工藤万砂美君 正確な御答弁をいただいて、ありがとうございました。 とにかく北海道は、こういうことで一割カットの問題は内容に含んでおって、それが市町村の自治体財政に影響を与えるのではないかといったような不安をかこっているさなかでもありますけれども、これについては先ほど来の同僚の御質問の中でそういう不安は極力少なくするというような意味の御答弁があったように思いますけれども、何はともあれ、この法律が通るまでの間の期間がずれてしまって早期発注のタイミングが失われるということになりますと、せっかくことしこそ景気浮揚策ができるというふうに期待をしている北海道にとっては非常に大変な問題になりますので、ぜひひとつ今御答弁なさったように例年と変わらないような御配慮をいただけるように、長官あるいは関係者の方々の一層の御努力をお願い申し上げて、終わります。 ─────────────
○委員長(本岡昭次君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、中西珠子君が委員を辞任され、その補欠として馬場富君が選任されました。 ─────────────
○二宮文造君 委嘱審査に際しまして、本日、私は民間活力導入の問題で国公有地の民間開放と各種の規制緩和策、また別の問題として公共事業の執行にかかわる問題、この二点をお伺いしたいと思うのでございますが、最初にお断りしなきゃなりませんけれども、政府委員の御出席について注文をつけまして御協力いただいておると存じますので、おわびを兼ねてお礼申し上げたいと思います。ただ、時間が一時間でございますので、全部にわたることができないかもわかりませんけれども、その節はお許しいただきたいと思います。 まず、民間活力の活用に関する問題についてお伺いするわけですが、まず大臣にお伺いしたい。 大臣は、さきの所信表明で社会資本の整備について触れて、特に「都市再開発、住宅宅地供給等の分野を中心に民間活力の一層の活用を図ってまいりたい」、こう述べていらっしゃる。民間活力導入に総理とともに格段の熱意を込めていらっしゃるように受けとめましたが、まずその基本姿勢をお伺いしておきます。
○国務大臣(木部佳昭君) 私、先ほども御答弁させていただきましたように、恐らく二十一世紀の初頭には三大都市圏を中心にして、地方の中核都市もそういう傾向がありますけれども、大体人口の七〇%ぐらいが都市に集中するであろう、そういうことが予想されておるわけでございます。同時にまた、そういうことを考えてまいりますと、都市の再開発とか良好な都市づくりとかというようなことが非常に大きな我々建設行政の基本的な、なさなければならない行政の基本になってくるであろう。 同時にまた、先生も御存じと思いますが、宅地の供給なんかにいたしましても、都市は御承知のとおり宅地の供給がなかなか困難な状況にもあるわけでございます。そうした幅の広い意味での社会資本の整備をするということが非常に大事な時期でございますし、また国民の強いニーズも私はその辺にあるということを認識いたしておるわけでございます。 そうした意味もございますし、また先ほど来御質問いただいておりますが、内需中心の経済の持続的な維持というものもこれも非常に大事な問題でございまして、その安定的成長の実現というものは日本経済の運営の大きな課題でもあると思います。そうした課題にこたえるためには、私は広い意味での社会資本の分野で決して民間だけに頼るとか、また非常に公共事業が圧縮をされている今日でございますから民間に公共事業が乗っかるとかというようなことではございませんで、広い意味の社会資本の充実の分野を達成するために官民の投資活動というようなものを積極的に行うということが非常に大事だ。民間活力は、今申し上げますように、ただ財政の制約下における公共事業の補完策ではない、こういうふうに私は考えておるわけでございます。 したがいまして、基本的には、今申し上げましたように、私どもは良好な町づくりをいかにして進めていくかということが。これからの一つの都市の集中化ということが予想される中で民間活力の実現というものが非常に大事でございまして、そういう意味で民間の皆さん方の大きなエネルギーとか、またバイタリティーとか、またいろんな意味の知恵をおかりして、今申し上げましたように、良好な町づくりを総合的な視点に立って推進をしてまいりたい、これが私どもの基本的な考え方でございます。
○二宮文造君 今、大臣の方から総括的なそういう基本姿勢を伺いましたが、その民間活力を導入していく場合に間々議論になってまいりますのが国公有地、遊休国公有地の民間開放という問題が毎日のように報道されております。言ってみるならば、これは要するに、一つは、国有地の売却収入による国の収入の確保というのも、大蔵省は今まで年じゅうやってまいりました。あるいはまた民間の知恵や資金を使っての都市再開発や、それからまた住宅供給の促進、三番目にはそれらに伴う内需の拡大、こういうことを頭に置いての民間活力の導入というふうに言われておりますが、せっかくの大臣の答弁に水を差すようで恐縮なんですが、こういう考え方に批判的な見方もあるわけです。 民間活力の導入論というのは、短期の景気対策として公共事業の拡大を求める業界の圧力をかわす手段だ、大臣はそうではないとおっしゃいましたが。あるいはビッグプロジェクト推進の理論、これを便宜的に使っているのじゃないかという意見もある。あるいは、これは名前を挙げて大変恐縮ですが、河本特命大臣、リストに挙がっている土地を全部合わせても七十数ヘクタールにしかならない、これを有効に活用したとしても日本経済にどれだけ影響が出てくるのか、全体の中で評価しながら取り組む必要があると、やや消極的なお考え。それからまた三番目には、民活論は経済政策ではなくて政治現象であって、増税による財政路線にくらがえするまでの間の国民の関心を引きつけるための煙幕だ、これは非常に厳しい意見です。また、国有地の民間開放を初め公共事業に民間の資金導入を図る点に重点を置く余りに、これまでの国会論議や新聞報道でもあるように、不動産業者との癒着、このにおいが漂ってくる。 こういう、まことに水を差すような議論が出てまいるわけでございますが、これらに対する大臣の率直な所感はいかがでしょうか。
○国務大臣(木部佳昭君) 今、予算委員会その他で、御指摘になられましたような民間活力の問題につきまして、国公有地の取り扱い、こういう問題についていろいろ御批判もあるようでございます。しかし私どもは、私先ほど申し上げましたように、民間活力を進める中で一番大事な問題は、やっぱり今御指摘いただきましたように、国公有地の活用の問題をどういうふうにしていくか。これはもちろん公正に、国民的資産でございますから、いやしくも疑いを持たれるようなことがあってはならぬ、そういうふうに基本的には考えておるわけでございます。 そうした基本的な考え方の上に立ちまして、いかにして良好な町づくり、地域づくりを進めてニーズにこたえるかということだろうと思いますが、今申し上げますように、基本的には何としても国民的資産でございますから、もちろん財政が厳しい中で国が収入を得るということも一つの手段であるかもしれませんけれども、基本的にあくまでも公正な対処をしていくということだろうと思います。 私は率直に申し上げまして、日本の場合には非常に国土が狭いわけでございますから、私は国公有地というものは一般の皆さんの持っていらっしゃる土地についてもある意味では公有地だというふうな考え方で土地問題というものは取り組んでいくべきではなかろうか、そういう考え方も率直に言って私は持っておるわけでございます。そういう点で、いろいろ御批判もあることも、また御指摘もあることもよく承知いたしておりますが、公正にこの問題と対処してまいりたい、これが基本的な考え方でございます。
○二宮文造君 以下、民間活力導入の具体的な問題に入ってまいりたいと思うんですが、まず国有地の開放リストが三回にわたって示されました。二百二十三カ所、約七十ヘクタールに上っておりますが、具体化が決まったのはどこでしょうか。
○政府委員(中田一男君) 現在、具体的に動いておりますプロジェクトといたしましては、新宿西戸山住宅を高層化いたしまして公務員宿舎を当初の敷地の約三分の一ぐらいのところに集約立体化いたしまして、三分の二ぐらいの敷地を民間活力を活用して良好な住宅を建設しようということで考えておりますプロジェクトが具体化の第一号だと思います。 民活対象財産につきましては、国有地といたしましては三回にわたって公表して百七十五件ばかりございますけれども、比較的規模の小さなものも多うございまして、千平米ぐらいから選定いたしております。そういうものは国有地等有効活用推進本部の企画小委員会アドバイザリーグループ等で議論いたしました際にも、大規模なものについては利用構想等を立ててやっていくことは適当であろうけれども、比較的小規模なものはむしろ財政の事情等もあるので一般競争入札で売っていったらいいであろうというような御示唆をいただいておりまして、大体売れるものは競争入札で処分しておりますが、昭和五十九年十二月末現在で、先ほど申し述べました件数のうち、二十六件、約八ヘクタールばかりを処分いたしております。 そういう状況にございます。
○二宮文造君 時間の関係ではしょってまいりますけれども、国有地等有効活用推進本部、長いですから推進本部と略称させてもらいますが、昨年の二月三日に国有地の有効活用の基本的な方向の立案についての申し合わせ、ここでは民間に対する国有地等の処分については一般競争入札を原則とするが、随意契約の条件が整っている場合にはこの随契を活用する、こういう申し合わせをしまして、それに基づいて、それに基づいてといいますか、その後同じような流れをくんで、昨年の十月二十六日に同じく推進本部の企画小委員会アドバイザリーグループで遊休国公有地の有効活用の指針としての本部原案をまとめられた。今、理財局次長があらまし申されましたので、これはお伺いしようと思いましたが、こういうことがあったということにします、手早くやっていただいたものですから。 しかし、推進本部でのこういう議論を踏まえてみると、一般市民は別として、競争入札を原則とする、こうはうたっているものの真意は随意契約にあるのではないか、こう受け取れるような内容になっていると思うんですが、この点はいかがでしょうか。推進本部の方から……。
○政府委員(吉居時哉君) ただいまお話がありました推進本部企画小委員会における検討でございますけれども、国有地の処分に当たりましては、処分の公平、適正を確保するという見地から現行法上は競争入札によることが原則とされているわけでございまして、随意契約は一定の場合に限って認められる、こういうふうになっているわけでございます。国有地等有効活用推進本部といたしましても、その趣旨を踏まえて先ほどの申し合わせ等をつくっているものでございまして、今後ともこの申し合わせ等の趣旨にのっとって各省において国有地等の処分が行われるということであろうと考えております。
○二宮文造君 時間がありませんから、いきなり具体論に入ってまいります。 随契という問題で私ややどうかと思うような問題がありますので具体例でひとつお伺いしたいと思うんですが、御承知の赤坂、六本木地区市街地再開発事業、これは国土庁長官、それから建設大臣、すぐそばでやっておりますが、自動車なんかで通って現状をごらんになったことがあるでしょうか。どうでしょう、国土庁長官、現場をお通りになったかどうかだけ。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 通りました。
○二宮文造君 御承知いただいていると思うんですが、この市街地再開発事業というのは、組合施行になっていますが、森ビルを主体にした事業でございまして、今日、鋭意建設作業が進められて、ごらんのように付近の景観を一変いたしております。施行区域の面積が五万六千平方米、延べ床面積が三十六万六百平米、事務所、ホテル、住宅、コンサートホール等々の膨大なプロジェクトになっております。霞が関ビルの延べ床面積が十五万平米ですから、それの倍以上ですから、いかにこれが膨大な状況であるかということは御推察いただけると思います。 ここに対して、五十七年の十二月二十七日に、国は随意契約で国有地二件を事業組合に売却いたしました。面積と売買価格と平方メートル単価と鑑定の概要、それを御説明いただきたい。時間がありませんので、詳細は省略して概要だけ言ってください。
○説明員(高橋茂君) お答え申し上げます。 ただいまお話のありました赤坂一丁目にございます旧霊南荘跡地千五百八十八平米、それから旧赤坂住宅三千六百二平米、合計五千百九十・四三平米を五十七年十二月に開発組合に対しまして売り払ったわけでございますが、評価の概要について申し上げますと、いわゆる霊南荘、いわゆる商業地域でございますが、千五百八十八平方メートルの平方メートル当たり単価は百二十万三千円でございます。総額で十九億一千万ということになっております。 それから赤坂住宅でございますけれども、三千六百二・四三平米、平方メートル当たり百十四万四千円でございまして、総額四十一億二千百万円ということになっております。 合計で五千百九十・四三平米ございますが、その平均単価が百十六万二千円、総額で六十九億三千百万円ということになっております。
○二宮文造君 今伺いましたところ、平均ですと平米当たり百十六万余、こういうことですね。 そこで、国土庁に今度はお伺いしたいんですが、五十七年から五十九年まで公示価格の調査地点であった港区赤坂二丁目十九番地二、この地点は、大臣のお手元にその地図を置いてありますが、赤い斜線で囲っている、高速道路をまたいだ前に赤点をちょっと引いてありますが、ちょうど真ん前です。地点がわかったでしょうか。それが赤坂二丁目十九番地の二でございます。これが当該事業の真向かいです。この地点の公示価格を五十七年から年次別に報告いただきたい。 それからもう一つ。なお、昨日、六十年公示価格が発表になりましたが、当該地点は選定がえで地点から外れております。しかし、港区赤坂周辺の商業地域における前年度との変動率、これは大体三〇%と伺っておりますが、それでよろしいかどうか。この二点、御説明いただきたい。
○政府委員(鴻巣健治君) お尋ねのありました赤坂二の十九の二というところは商業地域で、容積率七〇〇でございますが、一平方メートル当たりですが、五十七年が百八十万円、五十八年が百九十五万円、それから五十九年が二百四十二万円でございます。 そこで、場所の選定がえをいたしまして、溜池の御承知のような交差点の近くのオフィスビルの方へかえておりまして、そこはことしの一月一日に一平方メートル当たり五百十万円でございます。ただ、今私の手元にございませんので、あのあたりの一年間の上昇率がどうであったかはちょっと覚えておりません。
○二宮文造君 そうじゃなくて、もう一つ最後の点、赤坂地区の周辺地区の商業地域の前年度に比べた変動率は三〇%とお伺いしているんですが。
○政府委員(鴻巣健治君) お答えを申し上げます。 商業地の平均の変動率は一年間に二九・四%、住宅地の平均変動率が一七・〇%でございました。
○二宮文造君 結構です。 そこで、これは国土庁には大変恐縮なんですが、通例、公示価格と実勢価格の開きは、業者によっていろいろなことを言います。二倍、三倍も開きがあるのだ、あるいは実勢価格の七〇%程度だ、いろいろその立場立場で言い方がありますけれども、公示価格より実勢価格がかなり高いことはまず間違いないと私は理解しています。 そこで、今端的に五十七年の十二月二十七日に大蔵省が随契で売り渡したのが平均平米百十六万円、その五十七年の公示価格はすぐ前の場所で百八十万円。なるほど契約当時のこの霊南荘とか宿舎の土地の概況というのはがけ地でもあったでしょう、あるいは自動車が乗り入れができないという、まさに減額評価をするような条件はあったと思いますが、また一方、この事業は昭和四十五年に東京都から民間再開発の適地指定を受けている。それで、再開発計画が進んで、五十四年には事業遂行のために、それまで住居地域であったのをわざわざ商業地域に変えているわけです。こういう手続が一つとられた。 それから当該事業には、契約年次の五十七年度に二億九千百万円を初めとして、六十年度までに合計十四億六千九百万円の国費の補助が実施されている、こういう事業です。したがって、これらの経緯を考えてみますと、契約当時はなるほどがけ地であったでしょう、自動車も乗り入れできなかったでしょう、しかし契約のときに既に完成時の全貌というのが大蔵省では容易に把握できる状況にあったと考えざるを得ないわけです。 先ほどの国土庁の説明によりまして、港区商業地域の対前年の平均変動率二九%とおっしゃいましたが、三〇%としてずっと計算しますと、平米当たり三百十四万六千円になる。五十八年、五十九年、わずか二年間で随契で売り渡した価格の三倍近くになっている。国有地の民間開放が国の財政収入をふやすという視点がある以上は、当時の平米当たりの平均百十六万円余というのは評価が余りにも低くないか、こう思うんですが、いかがでしょう。
○政府委員(中田一男君) 市街地再開発事業で土地を売ります場合に、私どもはやはり、まだその事業ができ上がっているわけでございませんから、これは素地の土地であるというふうな認識でございまして、事実あのあたりの区域に入っております土地を、組合ですとか、そういうところに売っております取引事例というのがこの土地を処分する直前にいろいろございます。そういった取引事例を一応基準にいたしまして、当事、組合が認可を受けて事業を行いますに際しまして、私ども国の方としてはこの事業に直接参加するという意思はございませんでしたので、土地を売るということに決めたわけでございます。そして、評価をするに当たりまして、そういった周辺の土地の値段がどれぐらいかというものを評価のもとに置きまして評価いたしております。 しかしながら、先生も御指摘のとおり、再開発事業を行いますことによってやはり土地の値打ちが上がっていくという側面がございます。したがいまして、当時からも若干そのことを加味して、私どもは周辺の地価で評価いたしました金額よりは三割ないし四割ぐらい高い金額で評価をいたしたわけでございます。当時の私どもの評価といたしましては、もしあの再開発事業がなければあの土地を売る場合にそんなに高い値段では恐らく売れなかったのではないかという意味において、十分四囲の情勢をにらんだ上での評価であったというふうに考えておる次第でございます。
○二宮文造君 そういう言い方もあろうかと思います。しかし、周辺の売買価格を参考にしたいといっても、周辺の売買価格は恐らくあの事業を隠して、森ビルが主体にならないでダミーで買ったのも多いだろうと思います。そこで私申し上げたのは、国は完成時にはこういう形になるということを頭に置きながら売買をやっているわけです。ですから、開発利益を組んでいるわけです。組んでいますが、余りにも安過ぎやしませんかというんです。すぐ前が百八十万円、それが計算すると現在三百何十万円ですね。こういう随契の評価の仕方が今後も続いていくと国損になりますよ。これは大変な問題だろうと思うんですが、両大臣、今の私とそれから次長とのやりとり、どのようにお考えになりますか。それを今後の随契にどう取り入れようとされるか、感想をお伺いしたい。
○国務大臣(木部佳昭君) ただいま二宮先生の御指摘をお伺いしまして、この評価の問題というのは大変難しい問題でございまして、私どもよく評価の仕方というものはわからない点も実は率直に言ってございます。しかし、これからそういう問題、こういう民活を進める場合に、先生御指摘になられましたようにやっぱり公正に取り扱われるということが一番基本の問題でございますから、そういう点につきましても私ども今まで以上に最善の研究、検討をさせていただきたい、こういう努力をいたしたいと思っております。
○二宮文造君 長官、公示価格というのは土地の取引の目安にするためにわざわざ公示しているということを頭に置いて御答弁いただきたい。
○国務大臣(河本嘉久蔵君) 大蔵省としましては、その当時、付近の環境などいろいろ考えまして、それがベターだということで結論を下されたのだろうと思いますが、今、先生のおっしゃることからいきますと何となくギャップがあるような感じがいたしますが、今後やはり随意契約というのは本当に慎重にやっていかにゃいかぬというふうに私は考えております。
○二宮文造君 これはこれで、私はあえて追いません。事業も進んでいます。契約どおりの事業をやっているわけですから、用途指定からも外れているわけではないでしょうから。しかし、釈然とはしません。もし自分の土地だったらこういう売り方をするだろうかと思います。 そういう皮肉めいたことも一言言わせてもらいたいんですが、当該地区にとどまらず、既に新宿の西戸山、それからこれは新聞報道ですが、港区の六本木所在の林野庁の宿舎これが国会で論議をされております。国有地の払い下げ、特に随契の場合には間々こういうふうに癒着云々が問題になるわけです。民間活力の導入が事志に反して政治腐敗の温床になってはならぬ、こう私は思います。そういう意味で、私が指摘したことを含めて随意契約の場合、評価に当たって開発利益の積算にもっとシビアであっていいのじゃないか、こう思うんですが、大蔵省、それから推進本部、それぞれ御答弁いただきたい。
○政府委員(中田一男君) 確かに土地の評価というのは非常に難しい問題でございます。したがいまして、私ども随意契約で処分するというのは極めて限られたケースにしておりまして、随意契約の運用というのは非常にシビアに運用いたしております。一般競争入札を原則にするということでやってまいっておりますのも、評価の難しさということをしみじみ感じておるからでございます。しかし、随意契約にふさわしいものにつきまして売却する場合は、御指摘のような点も十分勘案して公正、適正を期してまいりたいと存じます。
○政府委員(吉居時哉君) 国有地等の処分につきましては当然のことながら公平、適正でなければならないという基本的な考え方のもとに、先ほど申しましたように、国有地等有効活用推進本部といたしましても、申し合わせにおきまして、まずは処分の原則としては一般競争入札という考え方を打ち出しているわけでございまして、随契につきましてはその随契の要求に合ったものに限る、こういう考え方でございます。したがいまして、今、先生御指摘のように随契の場合におきましても、国有地の処分につきましては公平、適正という基本的原則のもとに扱われるべきである、かように考えます。
○二宮文造君 私は、西戸山あるいはこれから行われるであろう六本木の林野庁の宿舎、これのいわゆる売却価格に非常に関心を持って見てまいりたい、こう思います。そのためにこの六本木のことを提起した、こう申し上げてもよろしいかと思います。 一般に、一般競争入札による処分というのは地価の高騰を招きやすいとか、あるいは落札価格を回収しようとするところからミニ開発が行われて良好な都市環境が壊されてしまう、あるいは三つ目には落札された土地が利用されずに放置されてしまう、こういうふうな指摘がこれまでもございました。だからといって、今お話があったように随契に走るということは許されぬわけですね、国有財産、国有地はまず競争入札というのが大前提になっていますから。 そこで、大蔵省の中で国有地の処分、国有財産の処分は公平、公正の見地からあくまでも競争入札によるべきだ、こういう意見がある。その場合に、先ほど言ったいろいろな欠点がありますね。それを補うためにはいろいろな条件を付して、そして競争入札にしたらどうか、こういうような意見もあるようですが、概略どうでしょうか。
○政府委員(中田一男君) 確かに競争入札には利点も多い反面、御指摘のような問題もあろうかと思います。したがいまして、例えば転売を禁止するとか、そういったような条件を現在もつけておるケースがございます。それだけでは十分でないのじゃないか、もう少し条件を考えたらどうかということは先ほどの企画小委員会あたりでも御提言いただいておりますので、例えば落札した人ができるだけ早くいい施設、いい建物、大きいものを建てるというふうなことを条件の一つにできるかどうか、そういうことについても目下検討はさせていただいております。
○二宮文造君 今度は建設省にお伺いしたいんですが、建設省では国有地の民間開放について住宅・都市整備公団を払い下げの仲介役とするいわゆる公団仲介方式、こういうものをお考えになっているようですが、これは固まったものですか、これからのものですか。
○政府委員(松原青美君) 私どもは公団仲介方式と申さないで、公団活用方式と名づけて、ただいま検討中でございます。まだ固まったものにはなっておりません。
○二宮文造君 新聞は全部仲介方式になっていますから、新聞と合わされた方がよろしいのじゃないでしょうか。あえて言います。 この公団仲介方式というのは、木部建設大臣とか、それから谷建設政務次官、あるいは山崎官房副長官、この三者協議で知恵をひねり出して事務当局に下げたという、巷間そういう話が流れているんですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(木部佳昭君) 先ほど来、先生からも御指摘いただきましたように、公正に払い下げするためにはどうするかということで、別に三者が協議したわけじゃございませんで、第一番に、私ども自民党の方にも民間活力の導入調査会というものもございますし、それからいろんな民間の有識者の方々、そういうふうな方々に御意見を実は広範にわたって私ども伺っておるわけでございます。 先生も御存じのとおり、住都公団は、昭和五十六年に住宅公団と宅地開発公団が合併してできたわけでございます。私どもいろいろ見ておりますと、住都公団のいろんな都市の再開発やその他についての経験とか体験とか、また技術力とか、そういうようなものというものは、いろいろ御批判もあるかもしれませんが、私どもは私どもなりに高い評価をいたしておるわけでございます。 そういう点で、先ほど審議官が公団活用方式ということを申し上げましたが、そうした公団を、活用のプロジェクトをつくるための基礎的ないろんなものというものが大変手なれていると思いますので、今申し上げましたように、党であるとか、民間の有識者であるとか、また省内においてもいろいろ協議をしまして、一つの方式として事務当局に検討を命じたわけでございます。 したがって、これが正式にまだ決まっておりませんで、これから国有地の活用の推進本部、また企画小委員会とか、そういう関係省庁との調整というものももちろん必要でございますし、今申し上げますように、一つの方式としての検討をしておるということでございまして、一部報道されましたように、この方式というものが決定的である、また決定したということにはなっておらないと思います。
○二宮文造君 伝えられる案によりますと、建設省で考えられているのは、公団が一たん国有地を取得する、周辺の整備を行って払い下げの検討にかかる、その際に希望者から開発計画を提出させて、その中からその周辺開発に一番ふさわしい事業者に払い下げをする、こういう線でいこうじゃないかということで考えられているようですが、しかしいろいろな疑問が出てきます。一体どういう開発計画がふさわしい計画だと判定するのか、どういう基準でそれが行われるのか、恣意的に判断されて利権絡みの事業者に払い下げられることが本当に防げるのか、あいまいさを残さない明朗なやり方が本当にできるのか、こういう疑問が出てくるわけです。 そこで申し上げたいのですが、公団方式を云々されている港区の六本木の林野庁の宿舎用地についても、払い下げを受けようとする業者が、既に新聞報道によりますと、その周辺を買い占めに入ったという報道さえもある。そんなようなことで、私は国公有地を民間開放する基準、これが今政府として統一したものがない。推進本部の基本原則も発表になりました。大蔵省当局の国有財産の処分手続というのも従来どおりございます。今また公団方式が考えられます。細切れにこのように報道されておりますけれども、まだ政府は試行錯誤だ、こう私は判断せざるを得ないわけです。そうしますと、これが民間活力導入と言いながら、いま一つ具体化できない大きなネックではないだろうか、こう考えるわけです。 しかし、問題は公正、ガラス張りというものを原則にしなければなりませんし、それで私は、民間活力の導入、国公有地の民間開放も含めて政府に統一した機関をつくったらどうだ。推進本部もあります。大蔵省もあります。しかし、もし今度の六本木が問題になるとすれば、これは特別会計ですから当然林野庁が出てきますね。こういうふうに売り主がばらばらな状況になってくる。そうして、それぞれ積算をしてしまうということではかえって問題を残す。せっかくマクロ的に民間括力の導入、それの一環としての国公有地の民間開放という一つの線ができている以上は、政府にそれをもとにした統一した機関をつくったらどうだ。各省の連絡でもいいです。機関をつくったらどうだ。そこで処分方法とか相手方の選定とか、そういうルールをそこで決めて、それを一般に早く公表する。こういうことがガラス張り、公正の一番大事なことになるのじゃないかと思うわけです。 その場合に、周辺地域の複数の住民の代表も加えて、その開発計画が自分たちの生活にマッチするものかどうか、こういうふうなことを意見を述べる機会を得させるというふうなやり方にすべきではないか。もしそういうふうにすれば、先ほどのような六本木のものは、あえて私はこれは疑惑と言います。大蔵省は手続にのっとってやったと思うでしょうけれども、私はこれはちょっとひどいではないかと感じますが、そういう問題がなくなってくる。こういう考えを持つんですが、推進本部と大蔵省の見解を伺いたい。
○政府委員(吉居時哉君) 国有地等有効活用推進本部は今さら御説明するまでもございませんけれども、都市部の国有地等の有効活用につきまして関係各省庁が集まって、そして関係行政機関相互間の事務の緊密な連絡を確保する、そして総合的、効果的な推進を図るために設置されたものでございます。 ただいまのガラス張り、公平という点につきましては、国有地等の処分は、何遍も申しますけれども、公平、適正でなければならないという基本的な考え方から、この推進本部といたしましても申し合わせにおきまして一般競争入札を処分の原則とするというようなことも言っておりますし、またその申し合わせ自体につきましても、その当時公表しておるというわけでございます。 それから個々の物件の選定という点につきますと、これは大蔵省や運輸省等権原官庁が選定されるわけでございますが、この国有地等の処分のあり方といういわば基本的な考え方につきましては、推進本部におきましても、またそのもとにおきます企画小委員会におきましても種々検討をしているわけでありまして、申し合わせやあるいは企画推進本部の中間的な報告といったようなものもまとめられているわけでございまして、私どもとしましてはここで新たな機関を設ける必要はないのではないかという感じを持っております。
○政府委員(中田一男君) 六本木の土地の処分につきましては私ども最善を尽くしましたけれども、その後あの事業が非常に順調にいったり、あるいはまた最近、特に事務所用地等の需給が非常に緊迫してきて土地の値段がその後の事情で上がっておるというふうなことから、振り返って安過ぎたのじゃないかと言われるのは何か宿命のような気がいたしまして、非常に私どもも土地の評価というのは難しいものだということを今さらながらに考えておるわけでございますが、それはそれといたしまして、今御指摘の新たな機関を云々という話でございますけれども、先ほど審議室長も答弁申しましたように、推進本部はある意味では調整機関として一つの方針を出しておるわけでございます。プロジェクト自体が余りたくさんないのは方針がまだまとまらないからというよりは、むしろそれにふさわしいような国有地がまだどんどん出てきてはおらないというようなことも裏にあろうかと思います。 しかも、実際問題として特別会計の財産を責任を持って処分するというのはやはりその所管省庁でないと、なかなかよその省庁が、あるいはまた別の機関がそれをやるというのは難しいことではないかという気もいたします。したがって、調整機関として推進本部のようなものを活用していただきまして、そこで出た方針にのっとって各省庁はやっていくということの方がより効率的ではないのかという感じがいたしております。
○二宮文造君 趣旨を履き違えてくれては困るんです。役所の縄張りがあるということは私も十分承知の上です。ですから、推進本部がそういう調整機関として設置されたわけでしょう、総理大臣を本部長にして。しかし、そこではただ単なる申し合わせとか報告とか、そういうことをやっているだけであって、一般のデベロッパーに対してそういう問題がどう取り扱われているかということはまだ全然公表されていないわけです。全部案ばかりなんです。 ですから、統一した機関を設けて、実務は原局でやればいいじゃないですか。しかし、扱うべき価額の積算の仕方だとか、競争入札に付すとか、あるいは随契にするとか、そういうような重要な部分について統一したものを公表し、それを検討する機関をおつくりなさい、それに基づいて実務を各庁がやればいいんですから、こういうことを申し上げているわけです。ですから、原局はこういう考え方なんですが、大臣、ひとつこの点についてどういう御意見を持っていらっしゃいますか。
○国務大臣(木部佳昭君) 二宮先生から大変ありがたい、貴重な御提言をいただいたと私は基本的に受けとめております。 そこで、現在でもそうでありますが、総理大臣を長とする推進本部、ここが中心になって進めてまいったわけでございます。私も副本部長かなんかに名前だけ載っているようでございますが、そういうようなことで、現在ある政府の民活の特に国有地の取り扱いに対する基本的なあり方というものは推進本部が一本になっていると私は思うんです。先ほど後段の先生から御質問のありました問題等についていろんな意見が各方面にあるわけでございますから、それを早い機会にやっぱり統一しなきゃならぬ、私は当然のことだろうと思うんです。 そこで、例えば仮に住宅公団が一つの方策としてこれを進めることについての具体的なプロジェクトなりまた計画なりを実行するという場合に、私は当然、先生のおっしゃるとおり、我々といたしましても、たとえ公団が一方式として取り扱うにいたしましても、審査機関と申しますか、公正な、政治家や官僚が余り介入しないようなそういうものをきちっと、だれが見てもガラス張りということをおっしゃっておられましたが、透明度の高い審査機関というものを置いて、そういうところで公正に行われていくべきじゃないか、そういう私は考え方を持っておるわけでございます。 したがって、仮に今申し上げますことは、今までは、これからもそうでしょうが、推進本部が中心になって私は働くと思います。今は各いろんなところでいろんな意見を持ち、慎重に、これは善意に解釈していただきたいんですが、先生のおっしゃるとおり慎重に論議を積み重ねておるわけです。我が建設省とすれば、私が先ほど申し上げましたように、一部の者だけでなくて、いろんな有識者の御意見も承り、各方面の意見を承って、そして一方式として建設省としてガラス張りの中に公団がいかにして公正の矢面に立って努力するかという新しい使命を私は持たなきゃならぬ、こういうことを今申し上げておるわけでございます。 したがって、話が前後して恐縮でございますが、大変ありがたい御高見を拝聴させていただきまして、我々といたしましても、仮に公団が公団方式として認められたような場合には、そういう点は最善の努力を尽くして公正に審査機関その他を設けて、基準の明確化、公正化というものには全力を挙げて努力をさせていただきたい、こう考えておるわけであります。
○二宮文造君 大臣の言わんとするところはよくわかったような気がします。ただ、審査機関、これはやはり推進本部クラスのところでそういうルールとかそういうものを審査される方がよろしいのではないだろうかという感じがいたします。駄弁ですが、申し添えておきます。ぜひひとつ、この国公有地の民間開放というものは非常に大事なことでもありますし、間々裏目に出ますと黒い霧の温床になるわけでございます。十分に取り扱いに御留意願いたい、こう思います。 こんなことでとうとう国有地の問題だけで時間を終わってしまったんですが、最後に、先ほど工藤先生の方からちょっとございましたが、例の補助金の一括法案と予算の執行の問題です。これは時間がございませんので、私の方で資料もちょうだいしておりますので、私の方から一括的に申し上げますが、補助金の一括法案によって削減される建設省所管の事業名と削減金額、これが道路整備事業の千四十億円ですか、これを筆頭にしまして建設省所管で千八百二十億円、こういうことに削減される。そして、削減額が今度は事業費の方にはね返ってまいりまして、裏負担も含めて事業費の増が約三千二百二十億円の増になるのではないか。こういう大変な金額になるわけですね、建設省所管だけでもこういうことになるわけですから。 そこで問題は、先ほども北海道の実情の中から先生がるるお話しされて、開発庁としては前年どおりやっていく、こういう力強い御答弁があったんですが、現在のところ補助金一括法案の成立のおくれは必至です。補助率が引き下げられることを前提に予算が組まれております。御承知のとおりです。予算が成立しても法案が成立しないと自治体への交付決定ができません。新規の実施契約は結べなくなるのじゃないか。前年どおりにすると開発庁の方はおっしゃったけれども、できないのじゃないか。こう思うんですが、これはどうですか。
○政府委員(豊蔵一君) ただいま先生御指摘のとおり、仮に予算が成立いたしましても、補助率のいわゆる一括法案と私どものお願いしております予算案とは非常に密接な関連を有しておりますので、この一括法案が成立いたしませんと、原則として予算の内容に従った交付決定等の手続を行うことはできない、このようなことだと存じます。
○二宮文造君 そうしますと、前倒しを今までやってきましたね。今度は後ろ倒しというんですか、これは大変な状況になりますね。タイムリミットというのはどう考えればいいんですか、後ろ倒しの執行にならないで済むタイムリミットは。
○政府委員(豊蔵一君) ただいま申し上げましたように、六十年度の予算につきましてはこの補助金の一括法案の成立を待って執行をすべく私どもも準備は内々進めておりますが、タイムリミットということになりますとなかなか非常に微妙でありますが、できる限り一日も早く法案の成立を期待いたしております。
○二宮文造君 それは当たり前ですよ。 もっと重要なのは、補助金の一律削減措置というのは一年限りの暫定措置だ、今のところこううたわれております。しかし、本格化した国債償還が引き続いて財政を圧迫します。今後とも財政事情が好転するというのは見込みは薄いと思うんです。そうしますと、六十年度以降も削減は継続されるのじゃないか、こういう見方が強いんですが、この点、大臣の所見はいかがでしょうか。 これを伺って、私の質問を終わりにします。
○国務大臣(木部佳昭君) 先生も御承知のとおり、この一律一割カットの法案につきましては六十年度に限りということで法案をお願いしているわけです。それと同時に、また自治大臣と大蔵大臣とが一年に限るというような、そういう申し合わせといいますか、これもできているわけでございます。したがって、私どもは六十年度以降の財政をそんな安易な受けとめ方もしておりませんけれども、大変厳しいとは思いますけれども、総合的に国と地方の全体のバランス、財政事情、そういうものを考えながら公共事業の予算の確保には努力をしてまいりたい、こういうふうに基本的に考えております。
○二宮文造君 結構でございます。 終わります。
○委員長(本岡昭次君) 本日の委嘱審査はこの程度にとどめ、明三日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時五十三分散会