決算委員会 第9号
- 発言数
- 285 件
- 登壇者
- 38 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1985/06/03
会議録
○委員長(佐藤三吾君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る五月二十九日、内藤功君が委員を辞任され、その補欠として、安武洋子君が選任されました。 また、去る五月三十一日、下村泰君が委員を辞任され、その補欠として喜屋武眞榮君が選任されました。 ─────────────
○委員長(佐藤三吾君) 昭和五十七年度決算外二件を議題といたします。 本日は、総括的質疑第一回を行いますが、質疑に先立ち、まず昭和五十六年度決算における警告決議に対し、その後内閣のとった措置につきまして、大蔵大臣から説明を聴取いたします。竹下大蔵大臣。
○国務大臣(竹下登君) 昭和五十六年度決算に関する参議院の審議・議決について講じました措置の概要を申し上げます。 政府は、従来から決算に関する国会の審議・議決、会計検査院の指摘等にかんがみ、国費の効率的使用、事務・事業の運営の適正化、不当経理の発生の防止等に特に留意してまいったところでありますが、昭和五十六年度決算に関する参議院の審議・議決について、各省各庁において講じております措置を取りまとめ、その概要を御説明申し上げます。 一、会計検査院の検査の充実強化につきましては、その重要性を考慮し、昭和六十年度予算において、検査業務に従事する職員の増員及び検査業務に必要な経費の増額を行うとともに、会計検査院の行う検査の実施に当たっての協力についても会計検査の目的が十分達成されるよう従来から指導してきたところでありますが、今般、会計検査院のいわゆる肩越し検査について一層の協力を行うよう指導を行ったところであります。 二、決算検査報告において指摘された不当事項等の再発防止につきましては、大蔵省及び各省各庁等において、指摘事項の内容及び業務執行上留意すべき事項を周知させ、同種事例の存否を点検するなどにより、類似の指摘を受けることのないよう通達するとともに、各種の会議や研修等を通じて、議決の趣旨の徹底及び再発防止について十分に指導を行い、関係職員の資質の向上を図り、予算の適正、かつ、効率的な執行及び会計事務の適正な処理に努力しているところであります。 今後とも、これらの措置を講ずることにより指摘事項の再発防止に努めてまいる所存であります。 三、公益法人の設立の許可及び既設の法人の指導監督につきましては、民法に基づき、それぞれの主務官庁において実施しているところでありますが、昭和四十六年十二月に、これらの公益法人監督事務の改善を各省庁で統一的に行うことを目的として設けられた公益法人監督事務連絡協議会において、公益法人設立許可審査基準等に関する申し合わせのほか、既設法人の指導監督に関する申し合わせを行ってきたところであります。 各主務官庁は、これらの申し合わせの趣旨に基づき、法人設立の許可に際しては、その適格性について十分調査し、慎重に対処するとともに、既設の法人についても、その活動の状況に常に留意し、指導監督に努めているところであります。 今後とも、公益法人が真に公益の増進に寄与するものとなるよう一層指導監督に努めてまいる所存であります。 四、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約につきましては、昭和五十五年六月、婦人問題企画推進本部における「国内行動計画後半期における重点課題として、批准のため、国内法制等諸条件の整備に努める。」旨の申し合わせに基づき、本年七月の世界婦人会議までに批准すべく、関係省庁において、批准のための国内法制等諸条件の整備を進めてきたところであります。 雇用における男女の機会均等の確保等につきましては、第百二回国会において、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を促進するための労働省関係法律の整備等に関する法律が成立したところであり、その円滑な施行に努めてまいる所存であります。 また、男女同一の教育課程の確保等に関しましては、昭和五十九年十二月、家庭科教育に関する検討会議から、高等学校「家庭一般」の履修形態については、男女とも選択必修させることが適当である等の報告が出されたところであり、今後、この報告を受けて、次期の教育課程の改訂の際にその趣旨を反映するよう対応してまいる所存であります。 五、消費者金融の健全化につきましては、貸金業者の登録、貸金業者に対する立入検査、行政処分等を実施し、貸金業規制二法の厳正な運用に努めるとともに、貸金業者に対して貸付金利の引き下げを指導してきているところであります。 また、金融機関に対しましては、消費者金融の一層の充実を図るとともに、いわゆるサラ金業者に対する融資については、業者の経営実態を十分に把握し、慎重に取り扱うよう指導しているところであります。 今後とも、貸金業規制二法の厳正な運用等により消費者金融の健全化に努めてまいる所存であります。 六、東京医科歯科大学医学部における不祥事につきましては、教育公務員特例法に定める手続に従って関係者に対する厳正な処分を行うとともに、同大学に対し、今回の事件を契機として、大学の自治の担い手としての自覚を促し、この種の不祥事の再発を防止するため学内の綱紀粛正を初めとする諸措置を講ずるよう指導を行ったところであります。 東京医科歯科大学医学部では、これを受けて、教授会において、綱紀に関する申し合わせを行うとともに、これに基づき具体的な改善措置を講じているところであります。 今後とも、このような不祥事態の再発を防止するため、他の国立大学等に対しても、関係者の会議等あらゆる機会を通じて、一層自粛、自戒すべきことについて、厳しく指導してまいる所存であります。 七、新薬製造承認に係る不祥事件につきましては、関係職員に対してこのような事件の再発防止について強く指導し、綱紀粛正の徹底を図ったところであります。 一方、医薬品の承認審査及び医薬品のあるべき姿など医薬品に関する基本問題について、広く各界の識者の意見を聞き、審査の厳格化、迅速化、透明性の確保等に努めているところであり、さらに、審査担当課の増設及び審査事務の機械化等を図り、医薬品の審査体制の整備・充実を行うとともに、審議会資料の管理体制についても強化を図ったところであります。 八、三井石炭鉱業三池鉱業所有明鉱の坑内火災事故につきましては、事故以後、坑内火災対策に重点を置き鉱務監督官による特定検査の実施、事故調査委員会報告に基づく当面の坑内火災対策の実施等所要の措置を講じてきたところであります。 さらに、鉱山保安技術検討委員会坑内火災防止対策部会において、総合的な坑内火災防止対策のあり方を取りまとめたところであり、今後、これを踏まえて所要の対策を講じてまいる所存であります。 また、最近発生した三菱石炭鉱業高島炭鉱ガス爆発事故及び同社南大夕張炭鉱事故につきましては、その原因の徹底究明を図るためそれぞれ事故調査委員会を設置し、現在調査中であります。 九、郵政省の職員の不正行為の防止につきましては、従来から、防犯管理体制の整備強化、相互牽制の励行等を強調し、管理者及び一般職員の防犯意識の高揚を図り、犯罪の未然防止と早期発見に努めてきたところであります。 しかしながら、高額、悪質な不祥事が後を絶たないことにかんがみ、従来の防犯対策に加え、昭和五十八年八月に大臣訓示を発出し、全職員の防犯意識の高揚、職責の自覚を喚起するとともに、特定郵便局に対する実地調査による防犯特別考査等、部内者犯罪防止対策特別措置の実施、その他業務取り扱い上必要な防犯対策の実施等の施策を講じたところであります。 十、いわゆるワンルームマンションの建設に伴う諸問題につきましては、その建設動向、紛争発生状況、地方自治体の対応状況等につき実態把握を行うとともに、良質な住宅ストックの形成、良好な住環境の整備等の観点からワンルームマンション建設に関する地方自治体の適切な対応とワンルームマンション供給の適正化を図るため、地方自治体及び供給業者の加盟団体に対して通達を発する等の措置を講じたところてあります。今後とも、ワンルームマンションに係る実態把握と地方自治体及び供給業者に対する適切な指導に努める所存であります。 十一、地方団体における財政運営の適正化につきましては、特定の地方団体において財政運営に不適切な点がありましたので、このような団体に対しては都道府県知事を通じて厳しく指導したところであり、また、各地方団体に対しては、さらに一層の財政運営の適正化を図るよう自治事務次官通達等により要請・指導するとともに、都道府県総務部長会議、財政・地方課長会議等を通じ議決の趣旨の徹底を図っているところであります。 今後とも、地方団体の財政運営が健全かつ適切に行われるようさらに指導を強化してまいる所存であります。
○委員長(佐藤三吾君) それでは、これより総括質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸谷金保君 最初に、経済企画庁長官にお尋ねします。 本来、これは国民生活センターの理事長に質疑してから、それを聞いていただいた上で御答弁いただこうと思ったのですが、何かお急ぎのようなので最初に申し上げます。 「たしかな目」という国民生活センターの発行している広報誌、その中に不健康過ぎる健康食品というのが二十六号に出ております。写真が出ておるのです。ところが、実際に調査したのもあるし、テストしていないものまでこの写真の中に入っているのです。このことで非常に実際に検査もされない、まじめにやっている商品もこの中に入っておりますので、いろいろな面で混乱を生じております。こういう点についてはひとつ所管省庁として十分今後注意をしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(金子一平君) 御指摘の点につきましては、今後再びこういうことのないように慎重に取り扱うように十分注意をいたさせます。 なお、私も御指摘をいただいてその写真も見たのでございまするが、誤解を生むようなおそれがございますので、適当な機会に早急にひとつ訂正の記事を出させるように手配いたしております。さよう御了承いただきます。
○丸谷金保君 それでは逆になりましたけれども、国民生活センターの理事長おいでになっておりますね。実は、テスト結果という冊子の方ですね。これにはきちんとこれだけのものをやったというように出ておるのです。一、二、三、四、五、六、七種類、銘柄別に幾つと。そしてこちらの写真はここに書いてあるのと全く違うものが出ているのですが、こういう手違いは一体なぜ起こるのですか。
○参考人(小島英敏君) 実は写真の方はかなり早く、テストに入ります前に専門の者が参りまして一応用意したものを何枚も撮りまして、それから実際はテストが行われて「たしかな目」の方は校正の段階では実はここに健康食品の写真が入りますという、空欄でゲラその他をやりまして、どうしても写真の版がおくれるものですから、それでどうしても最後の段階でこういう写真が出まして、実際はこの中にテストを実際にしないものまで含めて撮りましたものが採用されてしまいまして、大変不手際でございました。そういう事情でございます。
○丸谷金保君 今、長官から近い機会にという話がありましたが、大体具体的にいつごろこういうことに対する不手際を訂正をする予定でございますか。
○参考人(小島英敏君) 「たしかな目」は二カ月おきに発行されておりまして、御指摘ございました「たしかな目」は四月に発行されました二十六号でございます。この次は六月二十日に発行されます二十七号で、二十六号六十九ページの写真にはテスト対象以外のものも一部含まれています、誤解を受けるおそれがありますのでその旨お断りいたします、このような断り書きを掲載することにいたしました。
○丸谷金保君 別に悪意があってやったことじゃないと思いますので、それ以上追及しませんけれども、私は昭和二十七年から自然食運動をやっておりまして、最近の自然食ブーム、いわゆる健康食品ブームというふうなものとは多少違う角度からも見ておるのですが、それにしましてもこれは健康食品というふうなものは日本だけじゃないのです。アメリカが最も盛んですし、それからヨーロッパでも盛んです。ですからこういう社会的な一つの事実として出てきているその是非善悪、朝日新聞が一昨日か大きく家庭欄で取り上げてそれぞれの意見も出しておりました。ですから、意見もいろいろあります。しかし、やはりこれだけの社会的なものになってきておるとすれば、取り扱いについては慎重に扱ってもらわなければいけない。特に「たしかな目」の中にあるダニやクモがまじっていた、こういうものが平気で売られている、こういうものを検査したおたくの方ではこれらに対して適当な処置がとれるのですか。
○参考人(小島英敏君) 私どもの方はテスト結果を必要に応じて所掌の官庁に御連絡しまして、官庁の方で必要な場合にまた行政指導していただくということでございます。ダニやクモというのは、特にダニの場合は入っておりますことがそのまま害になるということでは必ずしもございません。ただ、ダニやクモが入っているということは、やはり管理上ややルーズな点があるんじゃないかということが予想されるわけでございまして、そういう意味で厚生省の方にはもちろん御連絡いたしまして、厚生省の方でもし必要とあれば必要な措置をとっていただくということになるわけでございまして、私の方で直接業界に対してそういうことをすることはございません。
○丸谷金保君 今の健康食品の問題というのも、どっちかというと本来食べ物はみんな健康だということのはずが、臭素米に見られるように健康にいかがわしいような食品等も出回っている、あるいは添加物の問題、過剰な色素の問題といろいろある、そういう私はアンチテーゼとして出てきたと思うのですけれども、ただ国民生活センターが各省庁に連絡するのはいいですけれども、このテストの最後の方を見ると非常に健康は肉や野菜や魚や穀類等をバランスをとればいいんだというふうな積極的な見解も出しているんです。検査の結果を報告するということが生活センターの権限であるとすれば、これは積極的な意味の意見というふうなものはやはりもう少し慎重に対応してもらわぬといかぬじゃないかと思います。きょうはこれだけに時間とっておれませんのでその程度にしておきますけれども、今後少し十分そういう点注意していただきたいと思います。いかがですか。
○参考人(小島英敏君) 今後テストの公表に際しましては、一層注意深くいたす所存でございます。
○丸谷金保君 それで厚生省、厚生大臣、今お聞きのように、「たしかな目」というのに出ている、こういう雑誌に出して、この中でダニやクモがまじっているお茶類——中国茶ですが、ここでは、だとかいろいろ出ているんです。こういうのは厚生省の方で取り締まれないんですか。
○政府委員(竹中浩治君) 今回の国民生活センターの調査でございますが、その結果につきましては私ども御連絡をいただいておるわけでございます。食品衛生上問題になるようなものにつきましては従来とも厳重に関係の業界等々指導いたしておるわけでございますが、今回の調査結果にございました中でシアン配糖体、微生物、ダニ等々につきましては、私どもチェックをいたしましたところ食品衛生上問題となるレベルではないんじゃないか、ただ一つハトムギ製品の中から発がん性があるとされておりますアフラトキシンが出てまいっておるということでございまして、この点につきましては、この品物の製造所が愛知県にございましたので、愛知県を通じまして製造者に対しまして当該製品の回収を指示いたしたところでございます。
○丸谷金保君 そうすると、このセンターの方で出して、いかにもこういうのは悪いという新聞にたくさん出ておりました。厚生省ではこのダニやクモが入っていても食品衛生法上は何でもないということになるんですね。ちょっとどうもぴんとこないんですがね。
○政府委員(竹中浩治君) もちろんダニが入っておる、あるいはその他の微生物が入っておるということでございますと、その取り扱いに問題があったということでございますけれども、直接人体に被害というものはないわけでございますし、それからまた量の問題にも関連をいたしますので、そういった点で、今回御連絡をいただいたものにつきましては特に問題にしなかったということでございます。
○丸谷金保君 どうもね。それじゃもう一つ聞くんですが、酵素食品にほとんど酵母が入ってなかった、こういう検査報告が出ているんです。これは今の食品衛生法からいえば入っている方がおかしいでしょう、これは飲料水ですからね、清涼飲料水の分類ですわね。そうすると、少なくても八十度の温度で三十分以上加熱して大腸菌その他いろなものを滅菌しなきゃならぬですわね。そうすれば酵母もちろん死んでしまいますわね。これなんかもいかにも業者がうそついているような表現なんですが、実際には入ってないのが当たり前でないんですか、どうなんです、厚生省。厚生省の方から見れば。
○政府委員(竹中浩治君) 仰せのとおりでございます。入ってないということが正しいと思います。
○丸谷金保君 センターの方にしてみると入ってないのはおかしい、こういう表現なんです、入ってないと。しかし、どうもそこら辺で、大臣、今の健康食品に対して現在の食品衛生法だけで対応するところに無理があると思うんです。ダニやクモの問題にしても、それはお茶は沸かせば死んでしまうから人体に影響ないといいましても、これはやっぱり一般の食品よりはもう少し、いわゆる健康食品というふうに言われるようなものについては厳しい規制あるいは表示、消費者が酵母が入っていると信じ込んで飲んでいる、しかし、実際には酵母が入っていることの方がおかしい、そういうものなんですよ、酵素食品なんていうものはね。それらがしかしもう少しきちんとした表示なり規制をきちっとすることによって、こういうことで消費者が非常に混乱しないように十分注意をしていかないと、この種のことがしょっちゅう起こるんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(増岡博之君) 御指摘のように、健康食品といえども従来から食品として利用されておったものがかなりあるわけでございますけれども、しかし、今日社会的に大変目立つような存在にもなっておるわけでございますので、昨年十月に健康食品対策室を設置をいたしまして正しい知識の普及に努めてまいりたいと思いますし、また、御指摘の点についても同感でございますので、今後対処してまいりたいと思います。
○丸谷金保君 防衛施設庁の長官、一月に御質問申し上げた鹿追演習場の土地の処理のその後の経過、どこまで進んでいるか、どうなっているか、お答え願いたいと思います。
○政府委員(佐々淳行君) お答えいたします。 本委員会において先生から、一月の二十三日でございましたか、本件の御指摘がございました。私、早速二月に札幌施設局の方に事実関係の調査を下命をいたしました。これを受けまして札幌施設局におきましては、この所有者、当該関係者である鈴木松男さん、そのほか関係者について事情調査を始めまして、また、北海道庁あるいは地方法務局、大蔵省の財務局等関係機関と調整に入っております。しかしながら、先生御承知のように、これは買収いたしましたのが昭和二十九年、三十二年前のお話でございまして、単なる個人の所有権の争いだけでなくて、士幌町と鹿追町の行政区域の管轄区域争いがございまして、なかなかその当事者の主張が食い違っておりまして、事実関係の調査に時間がかかっておりますが、一月二十三日御答弁をいたしましたとおり、防衛施設庁といたしましては本問題を早期に解決すべく努力を続けたいと考えております。
○丸谷金保君 境界争いの問題はそういう申し出の時期があったということであって、昭和三十一年以来国土地理院の確定した面積、境界について両町の間に公式な争いはないんです。だから、境界争いないという方に入っているという点で多少そこら辺が、そこに逃げないように、それはあくまで別の問題ですから、ということにひとつ御留意願いたいと思いますが、それで結構でございます。 それで、防衛庁の長官にお伺いいたしたいんですが、実は帯広に配属されましたAHISというヘリコプター、この値段が昭和五十二年、五十三年は九億六千七百万、七億九千八百万、大体この程度の値段で入っていたんです、一台。それが五十七年以降は二十億一千四百万、二十二億八千二百万、五十九年は二十三億九千万というふうに何倍にも一気に上がった。物価の上昇率もあるということも多少はあると思います。しかし、それならば、同じようにHUIというヘリが五十一年が四億で、五十四年が四億七千万で、五十九年度でも六億一千万と、そんなに上がってないんですよ。一方の機種はそんなに上がってないし、片一方は、もうそういう物価指数とか何とかとは比べものにならないくらい上がっておりますんで、これは一体どういうことなんてしょうかね。
○国務大臣(加藤紘一君) 自衛隊が購入いたしておりますヘリコプターその他、航空機というのは、その装備の特性、それからその製造にかなり長年月がかかるというようなこともございまして、一般には随意契約でやっているわけでございます。したがって、その価格の動向につきましては、私たちとしてはかなり気を使ってその価格の適正化ということに説明ができるような立場をとらなければならない、その目を見張ってなければならないと思っております。現在のAHISの件、それからHUIの価格の変化等につきまして、これから装備局長から詳しく答弁させたいと思います。
○政府委員(山田勝久君) ただいま先生御指摘のとおり、五十七年度、私どもライセンス国産で調達をいたしましたときのAHISの平均価格は二十億一千四百万円でございます。それから運用研究としてアメリカから五十三年度に輸入をいたしました価格が七億九千七百万でございまして、その間二・五倍の格差がございますのは先生のおっしゃるとおりでございます。しかし、この間に物価の上昇もございます。それからもう一つ、性能といいますか、UPDATEII型から、ステップII型からステップIII型へ内容が変わっているわけでございます。ちなみに、五十七年度アメリカから輸入をいたしました場合には一体どのぐらいの値段であったかと申しますと、十九億円でございまして、当初の値段の二・四倍になっております。つまり、アメリカから輸入した場合も、我が国がライセンス国産した場合もほぼ同様、若干の差はございますが、値段が近似性を持っておるわけでございます。 先生おっしゃるとおり、一つは大幅な物価の上昇ということがございますが、もう一つ仕様変更が大幅でございます。ステップIIからステップIII型へ、火器管制用コンピューター、ヘッドアップディスプレー、ドップラー航法装置等の新しい搭載機器をこの二十億の場合にはつけておりますので、性能、仕様変更というものが大きな原因で当初の輸入の物よりは高くなっているというのが実態でございます。
○丸谷金保君 ここでは物価の問題は余り言うほどの要因でないと思うんですよ。例えば、同じ時期にファントムIというんですか、戦闘機、これが例えば一九七六年で二億五千万、それから八四年で二億九千万。多少は上がっていますけれども、物価上昇からいうと、全部が上がらなきゃならないんです。ほかの機器はほとんどそんなに二・五倍だの三倍だのというような上がり方をしてないんですよ。上がっても三割か五割です。だから、物価の問題はやめなさいよ。物価の問題になると、これ一つ一つそうじゃないんですから。アメリカの物価だってそんなに上がってないんですから。主たる値段の上がったのは、そういう内部の装備、能力、そういう点での大きな設計変更でしょう。そうじゃないんですか。
○政府委員(山田勝久君) ただいま先生おっしゃいましたように、仕様の変更が大きな原因でございます。ただ、物価の上昇もまたございます。といいますのは、先生御指摘のF4型は既に日本でライセンス国産を行っておりまして、量産効果、あるいは学習効果、あるいは合理化効果というものが浸透しているものでございますので、物価の上昇の影響度というのは相対的に小そうございますけれども、この五十七年度における導入はその年において行われたものでございます。ややほかの機種に比べまして物価の上昇の影響は大きいかと思います。しかし、仕様変更というものが主たる原因であることは先生の御指摘のとおりでございます。
○丸谷金保君 会計検査院にお願いするんですがね。この種の問題で、これはアメリカからこちらへ入るときに、前は三井物産が代行していたんですが、今度は富士重工なんです。しかし、どちらがやったにしても、もう既に輸入価格が十九億七千万というふうな大幅な値上がりをして輸入してきたのを、こちらの方でそれによってまたいろいろ装備を補足するんですからね。向こうがうんと上がっているんですよ。こういうときに、一体どうしてこういうふうに上がってくるのかということを会計検査院はどういう方法で検査するんですか。
○会計検査院長(鎌田英夫君) 御質問でございますが、ただいまの航空機、そういった仕様、装備品の輸入と申しますか、そういう問題につきまして検査院が初期、当初においてどういうふうに検査するか、こういうことになりますと、これはやはり、防衛庁が導入したものについていろいろその仕様なり性能なり、あるいは当時の物価状況、アメリカ国内における情報、そういったものを勘案して、またそういった説明を聞き、調査、そういうところから始まるわけでございます。当初の、最初の段階はそういうことであります。
○丸谷金保君 そうしますと、今これ五十七年の決算ですからね。五十七年に二十億一千四百万で国が富士重工から買っているんです。これの価格は、五十三年以前の価格よりももうはるかに、二・五倍くらいになっている。この場合に、富士重工はアメリカから輸入しているんですから、価格も上がっているわけです。こんなに上がっている場合に、会計検査の対象になりませんか。どういう検査しますか、こういうときに。
○会計検査院長(鎌田英夫君) この飛行機はやはり国内でライセンス生産ということになっていると私存じますが、詳しく存じませんが、そういうことになっているというふうに聞いております。したがいまして、私どもの検査院はどういうふうにこれを検査しているかということになりますと、やはりその過程において相手方の、つまり国内の三井なり富士重工なり、そういった会社へ、工場へ参りまして、原始記録あるいは帳簿等によりまして、材料費、加工費、一般管理費、利益等、そういったものを検査しております。したがいまして、やはりその間に相当の値幅、値上がりがあるというような場合でも、やはりこれはその反面、物価の上昇も一因であれば、それも考えられるし、あるいは先ほどお話しのような性能アップということになりますと、それに対応したやはり計算というものが確認できれば、それで納得できるものがあれば、それで検査は了と、こういう態度でやってきているわけでございます。 なお、ここに二局長、これは東大の工学部を出た局長でございますが、具体的に御質問があれば答弁させます。
○丸谷金保君 私のお聞きしたいのは、そういうことよりも、もう既にアメリカから入ってくるときに向こうで値段が上がってきているんですから、どうしてそんなに値段が上がったかということはアメリカへ行って調べなきゃわからないわけですよ。そういうふうに会計検査院が渡米して検査をするというふうなことをやりましたかと。
○会計検査院長(鎌田英夫君) 今先生の御質問のような検査はいたしたことはございません。
○丸谷金保君 それで官房長官ね、院法改正の問題なんですが、例えばこの問題一つとってみても、やはりもう外国まで出かけていって調査をするというふうなことをしなければ、特に軍需産業なんかの問題については全部買うのは国なんですから、わからないわけですよ。しかし、今なかなかそういうことができない。そこで、私たちはやはり新しい先端技術、それから先端産業がどんどん進んでいくのに対応できる会計検査院でなければ困るということもあって、院法改正の問題強く要求しているんです。ところが、どうも政府の対応の仕方というのはなかなかはっきりしない。特に、この問題につきましては国会でも再三にわたって決議もなされておる。そして、ここでは肩越し検査に絞りましょうか、については二度にわたって通達も出ております。しかし、会計検査院は国会の答弁で、前の場合にはこれは全くどうにもならぬという答弁を、例えばことしの四月二十二日、院長は「政府関係機関等の貸付先の検査ということになりますと現行法では不可能である、そういうことで院法改正案を提出いたしまして今日まで至っ」ていると、これ私の質問に対する答弁です。それから、五十六年の翁通達の批判もしております。それで、さらにことしの二月、新たに詳細に踏みこんだ内閣官房の副長官の通達が出された。今度の通達はかなり踏み込んだ検査ができるんじゃないかと、会計検査院長はこういう期待をしておるわけなんです。しかし、一方ではまたことしの四月に志苫委員の質問に対して予算委員会で、今度のこの二月の通達、まず七〇%、八〇%までの効果があるんじゃないか。志苫委員はそのときに、七〇%、八〇%というふうなことではおかしいじゃないか、大体院法改正というのはロッキード事件を契機にして出てきた問題なんだから、そういう踏み込んだ検査ができるようにしなきゃならないはずのものがもう十年間たなざらしになってきているというあれがあるんです。これ政府としてはどうなんですか。会計検査院では、現行法では完全なあれはできないと院長が答弁を私にもしているんですし、さらにまた志苫さんに対しても七、八〇%今度はできるだろう。これは肩越し検査だけですよ、ここで言っているのは。しかし、もっといろんな、今もお聞きになっているように航空機なんかの、軍用機なんかの場合には不可能なんですから、今の状態では。こういう院法改正を政府はやらないつもりなんですか、やる意思があるんですか。
○国務大臣(藤波孝生君) 院法改正問題につきましては、しばしば国会でもお取り上げをいただきまして、予算委員会や決算委員会などを中心にいたしまして、たびたびその必要性を御指摘をいただいてきておるところでございます。政府といたしましてもこの問題をいろいろな角度から検討してきておるところでございますが、自由主義経済体制下におきまして公権力が過剰に介入するということになってもいかぬ。また政策金融につきましてその円滑な遂行が妨げられるようなことになってはいかぬ。いろいろそういった角度からの配慮もしてまいらなければなりません。 そこで、肩越し検査問題中心でございますけれども、前国会が終わりました後、総理からも検討するようにという強い指示もございまして、会計検査院、大蔵省、そして内閣の官房、いろいろ相談をいたしてまいりました。累次にわたりましていろいろな角度から検討いたしまして、実際に会計検査院が検査をいたしてまいります際に支障のないように行政各官庁で協力をしていく、こういうことを内容といたしまして、いわゆる藤森官房副長官通達というものを発出することにいたしたわけでございます。 先生御指摘のように、例えば新しいいろいろな先端技術関係などの検査、これなどにつきましても会計検査院でもいろいろその筋の専門家のような方々も人材として確保するようにして検査が行き届くように考えるとか、いろいろな御努力もいただいておるように聞いております。また、会計検査院が必要だとお考えになった際に外国にもいろんな検査に行くというような場合にどういうふうな問題が生ずるのかといったようなことにつきましても、やはり十分検討していかなければならぬかと思うのでございますけれども、従来のところはいわゆる肩越し検査の問題を中心にして院法改正問題が動いてまいりまして、それにつきましていろいろ検討いたしました結果、検査に支障のないようにということを十分頭に置いて、これならばまずまず当面そんなに支障なしにいけるのかなと、会計検査院としてもそんなふうな評価をしていただけるような内容にいたしまして通達を出したような次第でございます。 先生御指摘のように、もっといろいろな角度から検討する必要があり、それには院法改正問題というのは非常に重要だという御指摘につきましては、当面通達を出したことによって何とかひとつ峠は越えたかと、こう思っておるところではありますけれども、今後も引き続いて会計検査院とよく協議をいたしまして、事柄の重要性を踏まえながら検討を進めていくようにいたしたい、こう考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 総理もとりあえず法律によらないで通達でどこまでやっていけるかとか、あるいは当分はこれでというふうなことを言っておりますね、この間の本会議の目黒質問に対しても。ということは、逆に言えばやはり院法改正の必要もあるということを認めているんですね。当分これでやってみようということは、院法改正をやらないんだということじゃないですね。これはやっぱりこれでやってみても会計検査院長の言うように七、八〇%しかちょっとだめだろうというふうな不合理な問題が出てくれば、院法改正ということに踏み切らざるを得ないということも考えておるというふうに理解してよろしゅうございますか。
○国務大臣(藤波孝生君) 今申し上げましたように、いわゆる会計検査院の肩越し検査を中心として考えました院法改正問題ということでは、今回の通達はまあ七、八〇%よりもう少し点数高くいただけるのではないか、こう思っておるところでございますが、ただ、今先生が御指摘になりましたように、会計検査院の検査はもういろいろな角度からもっともっと厳しくといいますか、非常に前向きに取り組む必要がある。それにはもっとこんな問題がある、もっとこんな問題があるということでいけば、これはどういう法律でもそうでございますけれども、そのときそのときの必要性に応じて絶えず検討していくということは大事なことであろう、こういうふうに思うのでございますが、今までのところ会計検査院と協議しながら進んできておるところでは、当面この通達で一つの何というか長年の問題に対する回答ということになったのではないか、このように考えておる次第でございます。 ただ、もっとずっと広く、そして長期にわたってやはり会計検査院のあり方も含めていろんな検討をしなければならぬことはあるという御指摘につきましては、それは会計検査院とも相談しながら今後も検討を進めていくようにいたしたい、こう考える次第でございます。
○丸谷金保君 ちょっとそれはおかしいんだな。肩越し検査の問題もこれは院法改正をして、やるということで国会決議もずっとやってきているでしょう。そうすると、国会決議は無視するということですか。
○国務大臣(藤波孝生君) たびたび国会で御指摘をいただいてまいりまして、特に院法改正問題について強い御指摘をいただいてきたところでございます。そこで、政府としていろいろ検討をいたしましたところでは、今申し上げましたように肩越し検査の問題につきまして院法改正してこれが進んでいくということになりますと、自由主義経済体制下における公権力のいろんな問題でありますとか、あるいは政策金融の円滑な遂行に対してどういうような影響を与えるかとか、いろいろなそういう問題もございますので、会計検査院と協議をいたしまして、たびたび国会で御指摘をいただいてまいりましたような、そういう院法改正をしなければ検査に支障を来すというような強い御指摘に対しまして、もし院法改正しないならばどういうふうにしたら実際に国会から御指摘をいただいておるように検査に支障を来さないというようなことになるだろうか、いろいろそういう角度から検討を加えてまいりました結果が、今度の通達にいたした次第でございまして、この通達のしばらく様子を見ながら、さらに支障は生ずるということでありますれば、さらにまた検討を進めるようにしなければなりますまい、こう考えておるところでございます。累次にわたって会計検査院、大蔵省とも相談をしながら進めてまいりました上での通達でございますので、しばらく実際に支障が生ずるかどうかということについて様子を見ていくようにいたしたい、こう考えておる次第でございます。
○丸谷金保君 通達では完全にフォローできないんですよ。できないから会計検査院の方は院法改正してくれということを要求しているでしょう。それに対して翁通達やってみたけれども、さっぱりだめだった、また今度通達出したというふうなことで、一寸延ばしに延ばしながらなし崩しに風化させていこうというふうなことは、国会の決議を軽視するも甚だしいと思うんです。これは委員長、十分その点は委員長の方でも注意していただきたいと思いますね。 それから次は、特別交付税の問題なんですが、法制局長官になっていると思いますけれども、交付税法によるところの特別交付税、これは今受け取る方の市町村に対しても内容を、数字を克明に知らせていないんです。ただ、交付税法を読む限り特別交付税の内容を受け取る側の市町村に、これは公的な税ですから知らせなくてもいいというふうな権限が交付税法からはどこにも読み取れないんです。それはどうでしょうか、私はどうも読み取れないんですが、法制局としてのお考えは。
○政府委員(茂串俊君) 地方交付税の上で特別交付税を交付する場合の手続に絡む問題でございますが、委員御承知のとおり地方交付税法には第十五条第三項で「自治大臣は、前項前段の規定により特別交付税の額を決定したときは、これを当該地方団体に通知しなければならない。」と規定しておりますけれども、このほかに特別交付税の額の算定内容について地方公共団体に通知することを義務づけている規定はございません。 恐らく御質問は、地方交付税法の第十八条に審査の申し立てがありまして、その審査の申し立てに絡む御質問ではないかと思うのでございますが、その点につきましては、今お話がありましたような額の算定内容の開示がなくても、これは特別交付税というものは、これも御承知のとおり地方交付税法十五条一項の規定に基づきまして特別交付税に関する省令の定めるところにより行われるものでありますから、額の算定内容の開示がなくても自治大臣から特別交付税の額の通知を受けた地方団体は、その額が果たして妥当なものであるかということにつきましては十分おわかりいただいておるはずでございまして、その点につきましての判断は地方団体みずからがつけられるというような前提におきまして、今申し上げたような額の算定の内容の開示についての義務づけの規定がないのではないかと、かように考えております。
○丸谷金保君 質問に答えてください。私は開示をしないでもいいという明文規定があるかと聞いているんです。自治省の側が開示をしないでもいいという明文規定が交付税法上にあるかと。だからあるとかないとかいう、ほかのこといいんです。
○政府委員(茂串俊君) 開示をしなければならないという義務規定がないわけでございます。
○丸谷金保君 開示をしないでもいいという明文規定があるかと聞いているんですよ。
○政府委員(茂串俊君) これは一般的な行政法規の書き方の問題にも絡むのでございますけれども、例えば一定のある法律で許認可等の制度がございまして、その許認可等につきまして例えば拒否の判断を加えそして決定をして通知するというような場合におきましては、例えば理由を付して拒否する旨を通知するという規定を置いたり、あるいはまたこれも御承知と思いますけれども、いわゆる補助金等適正化法の規定におきましては、これは各省各庁の長は補助金等の交付の決定をしたときは速やかにその決定の内容その他を通知しなければならないという規定になっておるわけでありまして、規定のしぶりが違うわけでございます。そのようにもし決定した場合のその額の算定の内容まで開示するということであれば、それは明文の規定を置くのが通例でございます。
○丸谷金保君 通例、通例でないというふうなことはこの問題だけでじっくりやりたいと思うんです。今聞いているのは開示をしないでもいいという明文規定があるかないかだけ聞いているんですよ。あるとかないとか、ほかのことは要らないんです。開示をしないでもいいという明文規定があるかないか。
○政府委員(茂串俊君) 先ほど申し上げましたような規定のしぶりの問題でございますけれども、通常法令の場合にこれこれをしなくてもよろしいという規定は置かないわけでございまして、行政法規としてその当該官庁あるいは各省各庁の長等に義務を課する場合には、これこれをしなければならないという積極的な明文の規定を置くのが通例でございます。先ほど申し上げました補助金等適正化法におきましても、各省各庁の長は補助金等を決定した場合にはその決定の内容を通知しなければならないというふうに明示されておるわけでございまして、こういう場合には決定の内容そのものをまさに明示しなければならないわけでございます。
○丸谷金保君 もう一回聞きます。質問に答えていただけばいいんで、講義受けているんでないんだから。交付税法に開示をしないてもいいという明文規定があるかと聞いているんです。ほかのことを聞いているんでないんです、そのほかのことはまたじっくりやらなければならない問題なんで。私の質問に答えてもらうんですよ、ここに来ているのは。
○政府委員(茂串俊君) 開示をする必要はないという規定はございません。
○丸谷金保君 実はこういうことで、資料の問題については非常にガードがかたいんです、各委員会とも。特にこの決算委員会というのは法案がかかってないものですから、何ぼ力んで頑張ってみても時間かけても政府の方は痛くもかゆくもない。資料要求について一月に要求したいわゆる各省庁の私的諮問機関と称するもの、これが質問通告しておとといですか、私の手元に届きました。これ半年もかかっているんですよ。こんなものに半年もかかる仕組みのものではないんです。時間がないので省略しますが、元来私的諮問機関という言葉がおかしいと思うんです。いや、それはいわゆるという前書きがついているというふうにさっきも内閣の方が来られて私に言いましたから、冗談じゃないと、竹下大蔵大臣が昨年の五十九年の六月二十一日、私の質問に対しても、「そもそも借換懇、これは理財局長の私的諮問機関。」と、いわゆるつきでなく言っているんですよ。公的な金を出す機関が、私的諮問機関という言葉がどこから出てひとり歩きしたのか。問題は私的諮問機関だから資料出さないでもいいというようなことにつながりかねないんです。これはこの機会に資料要求の問題を含めて十分に本委員会としてはさらに検討してもらわなきゃならない。私的諮問機関なんという言葉をかりそめにも政府関係から答弁の用語として出てくることは私はけしからぬと思うんです。みんな予算使っているんですから私的であるはずがない。これは当委員会として十分に資料の出し方について極めて協力的でないという問題も含めて、これは六カ月かかっているんだよ、こんなものが出てくるのに。ということで、こういうばかな資料の出し方、資料の問題については、今の特別交付税の問題の開示義務自体にしてもそうですが、とにかく出したがらない。これは十分ひとつ各省大臣それから大蔵大臣、ひとつ私的諮問機関なんという言葉は間違っても使わないようにしてくださいよ、こんなばかなことはないんですから。 それで、大蔵省、相続税、この前の決算委員会で相続税の問題について答弁が保留になっているのがありますね。わかりましたか、あれ。
○政府委員(角谷正彦君) 北方領土につきまして、相続税の特例を租税特別措置で設けている件に関しての御質問かと思いますが、実際問題として北方領土につきましてはこれは一般的には施政権が及ぶわけでございますが、現実問題といたしましてそこにあります財産につきまして相続の事実が発生したといたしましても、その財産を正確に評価して申告してもらうとかあるいは申告された相続税額につきまして行政権が適正に権限を行使するということは不可能であるといったのが実情でございますので、相続税法上は特段の政令を設けまして施行地からこれを外しております。そして外しましたものにつきましては、これが現実問題として的確に財産の評価ができて申告できる状況になった段階におきまして、改めてその修正申告という形で相続税を納めてもらう、こういうふうな手続をとっておるわけでございます。このことはしたがいまして、北方領土そのものを我が国の領土として見ていないんじゃないかという御質問かと思いますけれども、そうではなくて、実際には施政権はございますけれども、これらの領土につきまして、ソビエトがそこを占拠しているという現状を踏まえながら、相続税法の目的を達成する必要な範囲内でこの施行地等を定めているものである、このように理解しております。
○丸谷金保君 この問題は、そこのところまではこの間聞いているんです。問題は租税特別措置法の旧法、二十二年に発効した旧法の中で、北方四島については在外資産の中に入るという答弁したんで、それはおかしいんじゃないかと、これはまたの機会にもう一回やります。それじゃ違うんで、私のこの前の質問に対する答弁はそういう答弁があったのでそれはおかしいということなんですが、ほかに進まなきゃならぬからこれはまたさらにもっとやります。この時間ではもうできませんので次の機会に譲ります。 帯広空港に米軍機が乗り入れる問題について、外務省と運輸省にお聞きしたいと思うのですが、外務省では米軍との間に、日米安保の六条の地位協定があるから協力しなきゃならない、こういう考えだろうと思います。しかしその場合に、運輸省に先にお伺いいたしたいのは、この帯広空港についてはこの空港の用地問題その他で私たちも当時かかわっておったんですが、五者協定ということで、地主、関係地域との間で自衛隊機及びそれに類する飛行機の乗り入れは原則としては行わない、それでその場合には甲と乙、要するに五者と市長との間で相談する、相談してこれは航空大学の方もそうだったんですが、これは相談をして、いいということになった。ですから今度の場合も当然これは相談の対象にしなきゃならない。しかしそんなことは問答無用だということで米軍機が乗り入れてくるのかどうか。 それからもう一つ、帯広市の空港整備条例の中で、重量制限があって二十四トン以上の飛行機の離着陸は原則としては許可しないし、特例として市長の許可を受ければこの限りでない、これは当然整備条例ですから運輸省の方にもこの条例は上がってきて、法令との間で適合性が図られた上でこの条例はできていると思います。一方的に帯広市が勝手に決められるものではないので。そうしますと、こういう条例や協定からいって、市の許可なしに六条の地位協定で米軍機がここへ乗り入れることができますか。運輸省の方の見解はどう思いますか。
○政府委員(西村康雄君) 御質問は二点あるかと思いますが、最初の帯広市と関係者の五者協定というお話でございますが、運輸省としては五者協定そのものについてよく存じておりませんので、この場で五者協定によってどういうふうに当事者が拘束されているかということについてはちょっとお答えいたしかねると思います。 それから空港管理のための条例を帯広市が定めておりますが、これは航空法ではいわゆる空港の供用規程に当たるものでございまして、供用の具体的条件を決めているものでございます。したがいまして、現在米軍が乗り入れようとする航空機がその供用の範囲に入っていなければ特別の手続を必要とするということになろうかと思います。現在のただ帯広空港の供用の能力は単車論で二十四トンということになっておりますので、C130というのが乗り入れるというような話を聞いておりますが、これはその範囲内に入るのではないかというふうに聞いております。
○丸谷金保君 荷物を積んでくるんですよね。自重だけじゃないんです。それでこの条例からいいますと、もしそういうふうなものに該当する場合、市長が許可をしなければ勝手に飛んできて入ることができないというふうに理解してよろしいですか、市が管理するこの空港は。
○政府委員(西村康雄君) 重量の制限を超えておりますと、そういう特別の手続が必要かと存じます。
○丸谷金保君 外務大臣、最後になりましたが、今ロランCという基地があります。ここに釧路の空港を使って月に一回ずつ米軍の資材が運ばれておるんです。これを帯広に変えてくれと、理由は距離がちょっと近い。しかしそれはいろいろあると思います。ちょっと近いと言ってもそれほど大した違いはないんです。それから霧が発生して飛べないことがある。調べてみましたら過去五年間に一回ぐらい一日待ったという程度のものです。だから余り変える理由にならないんですが、地元では非常にこういう五者協定、それから騒音の問題、いろいろ問題あります。それで市長が反対を表明していても、問答無用で地位協定によって米軍機が乗り入れるというふうな——空港の管理者が反対している場合に、乗り入れるというふうなところまで実際問題行われるでしょうか。それほど強いものでしょうか、地位協定というのは。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 今お話しのように、米軍は従来から、ロランC局への補給物資の搬入が必要となった場合には、米軍機をその都度釧路空港に離発着さしてきておるわけですが、濃霧のため同空港に輸送機が着陸できないケースが少なくない。こういう事情から、より条件のよい帯広空港の使用を検討中ということを承知いたしておるわけであります。 ただ、空港の使用につきましては、御承知のように、安保条約に基づく地位協定第五条は、米軍航空機は我が国の飛行場に出入りすることができる旨規定をしておりまして、地位協定上、米軍航空機は帯広空港にも出入りできることになっておる、こういうふうに考えます。 ただ、さっきからのお話のように、滑走路の長さとか、あるいは滑走路の強度等十分でない場合等の、いわゆる技術的な理由がある場合を除きまして、地位協定という出入であればこれを断ることはできないというふうに考えておるわけであります。
○丸谷金保君 帯広市長は断っているというのですかね、断ることができないと言っても、管理者が。この場合断っていても、これは強行乗り入れしますか、できるのですか。そこのところをお聞きしたいのです。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 地位協定上は断ることはできない、こういうことになっておるわけですが、日本のこれは義務として規定されておるわけですけれども、しかし、日本国内のことでありますし、米軍との関係を円滑に持っていかなきゃなりません。したがって、やはりこうした空港に離着陸する場合においても、これは地元と円満な話し合いによってそういうことが行われるようになることを我々も期待しておりますし、そのためには努力もしなきゃならぬ、こういうふうに考えます。
○梶原敬義君 私は、空の問題と、それから地下の炭鉱の問題と、これから三点にわたって質問をいたします。 時間割りを先に申し上げておきますと、沖縄の那覇空港の問題は、もうトータルで八分、大韓航空機問題を四十分、それから石炭、炭鉱事故の問題を十二分、このくらいでやるしかないわけでありまして、そういう意味で、質問もはしょった形になるかもわかりませんが、ひとつ要領よく御答弁をお願いいたします。 最初に、五月二十八日に那覇空港で起きました全日空機と自衛隊機の接触事故についてお尋ねいたします。 第一点は、一体原因は何なのかということであります。次に、我が国に民間機と自衛隊機が離着陸を共用している空港はどこどこか。三点目でありますが、過去この種の事故は、一体何件起きておるのか。ニアミスについて、これは第四点でありますが、ニアミスと考えられるものは一体幾らあるのか。運輸大臣にお尋ねいたします。
○政府委員(西村康雄君) 去る五月二十八日の那覇空港の滑走路で、全日空機と自衛隊機が接触事故を起こしましたが、その原因については、現在運輸省の航空事故調査委員会が関係者からの聴聞その他現場調査等、詳細な調査に入っております。 ただ現在、私どもが承知しているところでは、全日空機が管制塔の進入の許可をないままに滑走路上に入って、そこで着陸中の全日空機と衝突したというような点が……(「おかしいじゃないか」と呼ぶ者あり)失礼しました。自衛隊機が入りまして、全日空機に対して接触したというように見ておりますが、いずれにしましても、これらの詳細正確なところは、これからの調査に待ちたいと思っております。 それから第二に、現在の自衛隊との共用飛行場の数でございますが、民間の飛行場を自衛隊がこれを使用している場合、これは八空港ございます。それから、自衛隊、防衛庁の設置する飛行場を民間が利用しているものは五飛行場ございます。 それから三番目の御質問でございますが、このような接触事故は過去十年間でどうであったかということでございますが、このような接触事故は他に発生しておりません。 それからニアミスでございますが、これは共用空港付近で発生しましたのは二件ございます。 一つは、昭和五十八年四月七日に名古屋空港の北方二十二キロメートルの上空で、秋田空港発名古屋空港行きの全日空三六四便が、名古屋空港のレーダー誘導によって着陸のため進行中に、岐阜飛行場で離着訓練を終えて浜松飛行場に帰投すべく上昇中の航空自衛隊機とすれ違ったことがございます。 それから他の一つは、昭和五十八年五月二十三日、那覇空港上空で石垣空港に向け離陸した南西航空の直上を、飛行訓練を終えて着陸のため進入してきた航空自衛隊機が追い越した件がございます。
○梶原敬義君 過去十年の十年というのはどうして十年になったかわからぬけれども、私言いましたかね、十年ということは。 昭和三十五年三月、愛知県の小牧空港で戦闘機F86と全日空のDC3機の事故、三人死亡、八人負傷、これはあるでしょう。
○政府委員(西村康雄君) 三十五年におっしゃった事故がございます。
○梶原敬義君 困るじゃないですか、あったやつをないように言っては。 次に、運輸大臣は御存じでしょうか、運輸省の組合であります全運輸の労働組合が世論調査をした記事が、日経の五月二十九日に載っておりますが、この記事を読みますと、このアンケート調査によりますと、那覇空港でニアミスを経験した管制官は三五%、ニアミス寸前の事態を経験した管制官は何と七八%、四人のうち三人までが肝を冷やしたというような記事が載っているわけです。 これは聞きましたら、何人もチームになって仕事をしているから、それは数字がたくさん出るというのは運輸省の航空局のお話でありますが、実際に起きていないがそういう状況が非常に頻発している、こういう状況について御存じでしょうか。
○国務大臣(山下徳夫君) 残念ながらその新聞記事、私は見ておりません。
○梶原敬義君 私はこの質問を進めるに当たりましては、一応この内容については私の方に来ました事務当局の皆さんにはこの辺のことはやると、質問すると、そういう管制官の世論調査の内容についてもやると、こういうことで言っておったんですが、聞いておりませんか。
○国務大臣(山下徳夫君) 事務当局が事務ベースで答弁するというつもりだったんだろうと思いますが、私のところに報告は来ておりません。
○政府委員(西村康雄君) 日本経済がそういうような報道をしたということは聞いておりますが、現実にニアミスのような状況がありますと直ちに部内で報告が上がってまいります。報告につきましては、先ほど申し上げたようなことで来ていないんでございますが、どうも私どもの察するところ、管制部内で十分な管制間隔をとって管制の運用をしておりますが、そういった管制間隔が混雑状態では時として詰まってまいります。そういう状況に関してはこれはしばしば各管制官経験しているわけで、管制間隔がなくなりますと管制間隔を確保すべくいろいろな手当てをして安全な飛行を継続させるようにしているわけですが、そういった混雑状態を指して言われているんであればそれは大変多くのケースがあろうかと思います。
○梶原敬義君 だからどうだと言うんですか。問題は私はあると見ておるんですが、問題があると言うんですか、ないと言うんですか。
○政府委員(西村康雄君) 大変沖縄の空域で混雑はする時間帯がございますが、特にニアミス等の危険が発生するような事態が一般的にあるということはないと思っています。
○梶原敬義君 それじゃ全運輸の労働組合のこの世論調査、アンケートがそういう数字が出ているけれども、それは当局としては見逃してもいい、そう心配にはならない、こういう判断ですか。
○政府委員(西村康雄君) 全運輸の調査につきましては、今後よく話し合ってどういう事態についてどういう認識をしたのか聞いてみたいと思っております。
○梶原敬義君 あと防衛庁長官、運輸大臣と両方答えていただきたいんですが、やっぱりこういう事故がこれからも起きる可能性があると思うんです、今の世論調査、アンケートの内容からいっても。これは大事な、大変な問題で、起こった後、さあ起こった起こったと言ってやったって間に合いませんから、これは神経を使って、どうすればいいのか、空港を分けるのか、今のままでいけるというのか、この点について答弁をお願いをしたいし、私はやはりこういう事故の起こる可能性のある空港をこれからもどんどん併用するような形のやり方というのは問題がある、こう見ているんですが、お考えをお伺いし、当局、局長につきましてはもっと私は意見を申し上げておきますが、やはりこの問題について私は何日か前にあなた方に話をしておるわけですから、労働組合の皆さんと管制塔の皆さんと相談をして、それからというような誠意のない答弁は私は許せないと思うんです。けしからぬと思うんですが、その点についても大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(山下徳夫君) ニアミス等、今御指摘のようなことにつきまして、事件につきましてはいろいろと原因があると思いますが、民間と自衛隊の併用によるために起きるという、それは恐らくただ単に併用ということよりも過密ということにつながるかと思います。那覇空港はキャパシティーが大体年間十三万回ぐらいと私は存じておりますが、現在使用されておるのが八万回でございます。したがって、何と申しましても航空事故は人命にかかわる問題でございますから、安全性が基本であるということを私就任以来しばしば折に触れて指示もいたしておるところでございます。したがって、この安全についての遵守規定さえ十分守っておれば、今申し上げましたキャパシティーからしても十三万回に対して八万回ぐらいでございますから、私はただ単にそれが自衛隊と併用によって起こるということは那覇に関する限りは妥当ではない。そういうことは今申し上げたとおりでございますから、ただ単に併用ということがそれに当たらないというふうにお答えいたしておきたいと思います。
○国務大臣(加藤紘一君) このたび那覇空港におきまして航空自衛隊の航空機が事故を起こしました点につきましては、今後原因の究明を関係当局にお願いいたすといたしましても、自衛隊の方としては大変申しわけないことだと、こう思っております。今後ともこの事故が起こらないように原因を十分に追及した上に、私たちとしてはその訓練等において十分なる慎重な配慮を払ってまいりたい、こう思っております。 なお、共用飛行場等との問題につきましては、ただいま運輸大臣が申し述べられた見解と同じでございます。
○梶原敬義君 運輸大臣、私も沖縄へ行って見て戦闘機が飛び立つ瞬間的な速さと民間機とその離着陸の勢いが全然違うんですよ。だからキャパシティー云々ではなくて、実際に世論調査でそういう非常に心配があるということなんですから、これはあなたそんなことを言って事故起こったらどうしますか、これから先。そんな安閑としたことを言って。反省が足らないんじゃないでしょうか。大きな事故起きますよ。 次に移ります。大韓航空機事件の問題でありますが、私は、ことしの一月二十三日の決算委員会で真相究明あるいは被災者の家族に対する補償問題については国会決議を衆参両院ともやっておる。そういう観点からしてもやはり真相究明に対してもっと力を入れるべきではないか。どうも一般国民から見て政府が真相究明に努力をしているというような努力の跡が一般的にも見えない。国民の皆さんは、私ども選挙区に帰りまして皆さんとよく話しているんです。あれはもううやむやになるのでしょう、こういうことをみんな言っております。だから、これに対してこの前も幾つか答弁をいただいたんですが、特に最初に官房長官とそれから外務大臣、この前答弁をされましたが、この真相究明に対する皆さんの努力あるいは今どう考えているのか、これからどうしようとしているのか、この点についてひとつ要点を述べていただきたいと思います。
○国務大臣(藤波孝生君) 真相究明につきましてはさらに誠意を持って取り組んでいくようにしなければならぬ、このように考えております。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 今、官房長官申しましたように、真相究明につきましては政府としましてもこれはああした不幸な事態、事件でございますし、何とかこれは明らかにしなければならぬということで全力を挙げてこれまでも努力をいたしておるわけでございます。特にICAOによるところの調査に全面的に協力するということが、真相究明の一つの大きな道を開くことになるわけでございますから、昭和五十八年十月には本件調査のために来日したICAO調査団に対しまして自衛隊レーダーによる大韓航空機の航跡図であるとか、ソ連機の交信傍受記録あるいは大韓航空機〇〇七と東京国際対空通信局との交信記録等、ICAOが必要とする資料を提出いたした次第でございます。
○梶原敬義君 どうも政府のやっていることが国民にはわからないというのが、これがもう私は大多数の世論だということ、それは官房長官も外務大臣も御承知置き冒頭に願いたいと思います。 きょうは大韓航空機事件で被災されました遺族の方々もお見えになっております。私は人から頼まれてこの質問をするのではありません。私は、非常に親しい人の子供さん夫婦が亡くなりまして、ギターだけ出たようでありますが、そういう人が亡くなって、その真相究明もあるいは補償の問題も政府は国会決議がありながら全く進んでない、こういうのに歯がゆい思いをして質問をしているわけであります。 委員長、この際に特にお願いを申し上げたいんですが、私はきょうの質問をするに当たりまして、三十日に関係各大臣に対しまして詳細といいますか、私なりにまとめた具体的な質問事項を文書で通告をいたしました。きょう回答を幾つかもらったんですが、なかなか内容がさっぱり私が意図するあるいは私の聞いていることに対して十分な回答になってないわけであります。そういう意味では、これからも私もそして国会も、それから国民も、みんな納得できるような答弁を期待をしたいわけであります。 したがいまして、きょう私が関係各省、各大臣に対しまして通告しました内容は非常に多いわけで、時間がありませんので私はきょう相当省くと思います。省いた以外のことにつきましては、今後ともこの委員会の決議といいますか、勧告のような形で今後各省と詰めていきたいと思いますので、ぜひそういう方向でやるように本委員会としての方向づけを最初にお願いをしたいと思います。
○委員長(佐藤三吾君) ただいま梶原君からせっかくの御希望でございますから、この際、委員長から政府に対し勧告、要請をしておきたいと思います。 先ほども丸谷君から質問のときにも、資料提出が非常に遅いということで言われておりましたが、大韓航空機の事件については真相究明要求の国会決議の趣旨にもございますし、梶原君が関係大臣に対し質問の内容を詳細かつ具体的に通告しているものに対して、関係大臣は一週間程度を目途としてひとつ文書に基づく報告をしてもらいたい、こういうさっきの要請があったわけでございますが、この点は政府としても先ほどの質問とも関連して、ぜひひとつ誠意を持って御努力をお願い申し上げたいと、こう思うんです。 藤波官房長官、もしあれがあれば、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(藤波孝生君) 梶原委員の御要望、特に委員長からの強い御指示に対しまして、できる限り御趣旨に沿うように努力をいたします。
○梶原敬義君 それじゃ具体的なところに入っていきます。 外務大臣にまず最初にお尋ねしますけれども、大韓航空機〇〇七が撃墜をされたといいますか、ミサイルで撃たれた、その時間がどれをとっていいのか、資料はさっぱりわからないわけなんです。ソビエトは、九月一日ですか、日本時間で言いますと二十四分説、こういう言い方をずっとしてきているようでありますが、この辺は外務省としてはいかがでございましょうか。 それじゃ、ちょっと用意をしていただく間に、時間がありませんから次々行きますが、防衛庁はその撃たれた時間、撃墜された時間を一体どう見ているのか。運輸省は、一日の朝の午前三時ですか、二十七分二十五秒かなんか、交信がワン・ツー・ワン・ツー・デルタというのが最後で、途絶えたのが二十七分二十五秒になっておる。防衛庁のレーダーではどうも二十九分説もあるようです。四つぐらい説があるんですが、一体どれが一番か、どう理解をすればいいのか。
○政府委員(矢崎新二君) 当時の事情を、私現職でやっておりました関係もございまして、多少記憶しておる点もございますので、便宜私から今の御質問の点にお答えをいたしたいと思います。 大韓航空機が撃墜されたことについての政府としての見方は、九月の二日の午前でございますが、内閣官房長官が記者会見をいたしまして、その時点で発表をしたことがございます。そのときの発表は、大韓航空機はソ連機のミサイル攻撃を受けて、一日の午前三時三十八分ごろ撃墜されたものと判断をしておるというふうに発表をした経緯がございます。その時刻につきましては、諸情報を総合判断をした結果そういうふうに見ておるというふうに説明をしたことがございます。 したがいまして、政府としては、今申し上げましたように、午前三時三十八分ごろに撃墜されたという判断をしているわけでございまして、その点につきまして関係各省庁の間でそれ以外の時刻を撃墜の時刻として見ているということはないものと理解をいたしております。
○政府委員(山田中正君) お答え申し上げます。 外務省が直接資料を収集いたしておるわけでございませんので、今防衛庁の方からお答えになったとおりでございますが、ただ一点、撃墜というその時点をどこに見るかということで、先生いろんな説があるというふうにおっしゃったんだろうと思いますが、防衛庁の今の御答弁でいいと思いますが、一方、目標が撃たれたという趣旨の交信テープを国連に提供いたしておりますが、それではその目標が破壊された時点、これはグリニッジ時間の十八時、同日の、三時二十六分二十一秒という形での資料提供があることは事実でございますが、撃墜自体については先ほど防衛庁から御答弁になったとおりでいいと思います。
○梶原敬義君 ちょっとこの問題はじゃ後で少し具体的に質問をしたいと思いますが、もう一度確認させてください。 今防衛庁の局長の言われた内容は、もう一回言いますと、日本時間で言いますと九月の一日の午前三時三十八分。これまた初めてですね、こういう数字が出るのは、これまで。防衛庁がロシア語の通信を傍受した時間というのは、午前三時二十六分にミサイルを発射したと。それより前にいきましょうか。二十五分四十六秒にミサイルヘッドがロックオンと、これは防衛庁が出した数字ですよ。そして二十六分二十秒に発射した、二十六分二十一秒、一秒たって目標が破壊されたと、こう言っているんですよ。それで、今あなたが言われたのは三十八分ということですね。それでいいんですか。
○政府委員(矢崎新二君) ただいまも申し上げましたように、官房長官の記者会見が九月二日に行われたわけでございまして、そこで発表した内容といたしまして、大韓航空機がソ連機のミサイル攻撃を受けて一日の午前三時三十八分ごろに撃墜されたものと判断しているというふうに当時発表をいたしたわけでございまして、これは広く報道をされたものでございます。他方、ただいま先生が御指摘の幾つかの時間における交信記録につきましては、これは防衛庁が傍受いたしましたソ連機のパイロットのものと思われる交信記録の中で言われておるものでございまして、例えば三時二十六分二十秒の時点で発射したという言葉がありまして、それから三時二十六分二十一秒のところで目標が撃墜されたというふうな発言があったということは事実でございます。この辺の前後の状況を示します交信記録の内容は、九月七日に国連の緊急安保理事会にその内容を提出をしておりますし、同時に日本におきましても私どもの方でその内容を公表をいたしておりまして、その中に具体的に示されておる事実でございます。そのことはただいまの発表の判断というものと、もう一つ別の私どもが把握しました交信記録の事実の問題でございます。
○梶原敬義君 そうしますと、どっちの時間が間違っているんですかね。ソビエトの通信を傍受したあなた方の発表した数字と、それから随分後の三十八分、約十二分ぐらいこれはずれているんですよ。
○政府委員(矢崎新二君) 交信記録につきまして若干補足いたしますと、私どもが公表いたしましたのは、当日の午前二時五十六分五十八秒から三時四十六分九秒に至る間の約五十分間のものでございます。その間に交信の記録といたしましてはただいま申し上げましたような交信がございます。それからその後三時二十六分二十七秒には攻撃から離脱するとか、以下逐次幾つかの交信記録が並んでおるわけでございまして、これも公表済みのものでございます。ただ、要するにその大韓航空機がいつ墜落したのかということにつきましては、諸情報を総合判断をいたしまして、結論として午前三時三十八分ごろであろうというふうに判断をしたわけでございます。その点は当時から繰り返し御説明をしておるところでございます。
○梶原敬義君 運輸大臣が何か席を外される時間が迫っているようでありますので、先に聞きますが、運輸省が、交信を途絶えて最後にワン・ツー・ワン・ツー・デルタか何か聞こえない無線が入ったと。それを解析するとそうじゃないかという、その最後の時間は何時ですか。
○政府委員(西村康雄君) 日本時間の午前三時二十七分十秒の交信が最後でございます。そのときに向こうからの応答がなくて微弱な電波が入ったということでございます。
○梶原敬義君 そうすると、二十七分十秒と三十八分との間には随分開きがありますが、それは今防衛庁の方で三十八分ということをある程度正確に言われましたのは、その後撃たれてもやっぱり機影をずっとレーダーかなんか追って自信を持って言われているわけですね。そうとってこれはいいですね。
○政府委員(矢崎新二君) これは当時もしばしば国会で官房長官等からも御答弁をしたわけてありますが、政府としてのそういった判断に至ったプロセスと申しますのは、結局のところ政府全体として諸情報、いろんな情報を総合的に判断をしたという、その結果として午前三時三十八分ごろというふうに判断をしたわけでございます。したがって、自衛隊に関して申し上げますならば、私どもが提供いたしました素材と申しますものは、一つはレーダー記録でありますし、もう一つはこの交信記録でございまして、レーダー記録で申し上げれば、これは三時十二分から三時二十九分までの航跡を私どもが把握をしたということがございますし、それから交信記録につきましては、先ほど申し上げましたような約五十分間の交信記録を把握しておりまして、その中に先ほど来御指摘の交信がキャッチをされていたと、そういう事実はもちろん私どもとして提供したことは事実でございます。ただ、撃墜の時刻についての判断は、政府全体の立場におきましていろんな情報を総合判断をして判断を下されたものというふうに承知をしておる次第でございます。
○梶原敬義君 そこまでもうレーダーから消えて、そして運輸省は二十七分十秒ですか、そこでもう交信は途絶えて、そしてあなた方は二十九分ちょっとレーダーから消えて、それから後九分ぐらいはもう何にもないまま結局やっぱり走って落ちたというのを確認をしてなきゃ、私は政府としてはこの三十八分が正しいということは言えないと思うんですが、私はそう受けとめさせていただきたいと思います。 運輸大臣、質問幾つか私は提出をいたしましたが、一つは音声の解析図と交信、質問の一番に出しました東京国際対空通信局と〇〇七との間の音声解析図、グラフ、これをひとつぜひ出していただきたいというのが第一点であります。 それから第二点目といたしましては、先般衆議院の予算委員会を私もちょっと傍聴しておりましたが、大出質問のときに、民間航空機との管制の交信テープについてコピーを出すとか出さぬとかいうことで理事会で随分やっておりましたね。最終的には理事会に出すような話になったようですが、まだ出してないようですけれども、これは本院の決算委員会、私が悪かったら決算委員長か本院に対してひとつ出していただきたい。これは今言いました時間や何かあるいは真相を究明をする上において非常に大事な内容を私は持っていると見ているんです。ぜひこれはもう隠すことなく、よそに出しているテープでしょうから、あるいは資料でしょうから、これはぜひ出してください。よろしく。
○国務大臣(山下徳夫君) ただいま要求がございました品物——テープとか解析図でございますが、これは本来航空事故の調査委員会における事故調査のためにとったものでございますし、そういうものを目的とした以外では司法警察職員の要求以外に余り出しておりません。しかし、国会がたって必要という御判断に基づいて御要求があった場合には、私どもはこれは御協力いたしたいと思います。 ただ、申し上げておきたいことは、この交信テープというのは非常に雑音が多い、お聞きになったと思いますが、あるいは用語も専門的でなかなか専門家以外ではわかりにくい。その点はひとつ十分御了解をいただきまして、なかなかこれは専門的な理解のある者でないと、これはお貸ししてもわからないんじゃないかと思うんですが、それでもよろしかったらひとつ御協力申し上げたいと思います。
○梶原敬義君 ですから、これはやはり素人が見てわからないでしょう。委員長なら委員長の管理下で、やはり専門家に聞いてもらって、この場で、そういう形で使用する。そのほかの目的は何にも考えておりませんから、ひとつそういうことて出してもらう、こういうことでいいですね。
○国務大臣(山下徳夫君) 承知しました。
○梶原敬義君 それから、防衛庁に対しまして通信捜索の実施の依頼を、運輸省がどうも交信が途絶えた後、大変だということで出しているんですね。これについては、私の質問では、防衛庁及び米軍横田基地の進入管制所との連絡をだれが、運輸省の管制官のだれがだれにとったのか、これをひとつ出してほしいということで質問出したんです。ところが、回答はこういうことなんですよ。もうだれがって個人名は困りますと言うから、いろいろ班でやっていると、こういうことでありますから、班でやっているなら班名ぐらいはいいんじゃないかと、いや、それもと、こういうことで言っておりましたが、班の責任者でも出せるならいいです。しかし、できればもうそんなこと言わぬで、だれがだれに連絡したということは、もうこれは国民に隠すことないですから、これはもうはっきり皆さん真相究明に努力しよると言うんですから、我々も一生懸命やっているんですから出していただきたいんですが、いかがでしょう。
○政府委員(西村康雄君) 当時の先生の方にあらかじめ申し上げたんですが、これは連絡は東京航空交通管制部の管制の当直者が防衛庁と横田の進入管制所の当直者に連絡したものでございます。今具体的名前を言えというお話でございますが、せめてそのチームの責任者の名前はどうだということでございますが、この連絡は東京航空交通管制部という機関そのものが行ったものでございます。その機関の衝に当たった者の具体的な行為がいろいろな問題を起こして、その責任を調査するというようなことでもない限り、これは機関として行っていますので、ひとつ管制官の氏名を明らかにすることは差し控えさせていただきたいとお願いしたいと思います。
○梶原敬義君 だから、やったのか、やったと言いおるけれども、それならやったというのはどういうような形でどう連絡したかという、これもはっきりしない。だからもう少し、何もかもわからぬわからぬで肝心なところは来るから、やっぱり少なくともああそうかと、私も国会へ来て二年しかたっていないし、余りよくわからないんですよ、この国会の事情のことは。しかし、少なくともわかるのは、言っていることが国民にわかるかどうか、もうそれはまず私が理解できないことは国民は理解できない。だから少なくともそんなこと責任をとるとかどうとかということじゃないから、これ何で隠すのかさっぱりそれがわからぬのですが、そういうことを隠すからまた次々に疑惑を生むんですよ。いかがでしょうか。
○政府委員(西村康雄君) 具体的にどういう状態でどういう内容を連絡したかという詳しい御要請があれば、それはできる限り、それを具体的な御報告をさせていただきたいと思います。
○梶原敬義君 しかし、こんなことを言ったら、質問というのは何の意味があるんですか。少なくとも個人の名前を言えなきゃ、その晩に勤務をしていたチームは責任者がだれで、三交代やっていたのかどうかしらぬけれども、そしてその中で四人なら四人の班があって、そしてその中のだれかがやったとかなんか、そんな、あなたちっともそれ言わない。そんなことじゃ質問できませんよ。
○委員長(佐藤三吾君) 局長ね、固有氏名がなければ、チームの長でもいいというんだから、それは言えるんじゃないですか。
○政府委員(西村康雄君) チーフにつきましても、今申し上げたようなことでございますので、あくまでも東京管制部長の代理として連絡しているものでございますから、そのような地位で行動していることにつきまして、特別の問題があれば、その者の個人の行為について問題があれば、それはそうでございますが、航空交通管制部としての事務の遂行についてさらに具体的な問題があれば、それは具体的な御説明をさせていただきたいと思います。
○委員長(佐藤三吾君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(佐藤三吾君) 速記を起こして。
○国務大臣(山下徳夫君) 私の責任でということでございますが、行政省庁におきましては、所管業務に対しての守秘事項というのがあると思うんでございますが、それらの問題は私も残念ながら一々承知をいたしておりません。ですから今申し上げるように、この問題は公表していいとか悪いとかというようなことは、残念ながら私もすべてを承知をいたしておるわけでございませんので、後刻協議をいたしまして、委員長のところにまた一応御報告を申し上げたいとは思いますが、ここで申し上げるという報告をお約束することだけはちょっと差し控えさせていただきたいと思います。
○目黒今朝次郎君 関連。野党として、守秘義務という言葉を使いますが、その守秘義務は何を根拠に守秘義務なんですか。こういうチームがこういう仕事をやっておった、そのチームと所在を明らかにできないんですか。そんなことで今の、これは今始まったことじゃないから、随分時間もたっているし、問題の所在はわかっているんですから、ですからこれは私はこれ以上質問しておってもしようがありませんから、理事会で航空局長の出席を求めて、具体的にどういう点が何に支障して、どういう支障があるのかということを理事会で具体的に聞く、その上で問題にするということで、理事会預かりを要求します。答弁要らない。
○国務大臣(山下徳夫君) 今私は守秘義務とは申し上げておりません。それぞれの所管の事項について守秘事項というものがあるだろう、その区分が私にはわからないと申し上げたんでございます。
○委員長(佐藤三吾君) 梶原君、これは理事会で預かります。
○梶原敬義君 次に、日本の防空識別圏内もしくは航空管制空域内を出入りまたは飛行する予定の民間航空機のコンピューター・ライトプランは、いかなる法令上の根拠に基づいて航空自衛隊のバッジシステムに提供をしているのか、これが第一点。 それから第二点目としては、この〇〇七が自衛隊のバッジシステムに飛行計画をどのような形でどう知らせておったのか、事前に、これについて運輸省の方からお願いをいたします。
○政府委員(西村康雄君) 日本の防空識別圏内に飛行する航空機の飛行計画につきましては、当方は航空交通の安全を確保するという見地から、また防衛庁側は防衛の任務を達成するということから、運輸省から防衛庁に情報を提供しております。具体的には運輸省に飛行計画の情報処理システムがございまして、ここに入力いたしますと防衛庁の飛行管理情報処理システムの方に送信するということで連絡をしているわけでございます。それでお話の〇〇七便につきましては、アンカレジの航空交通管制部から東京航空交通管制部に連絡が入りまして、それを防衛庁の方に直ちに送信しております。
○梶原敬義君 〇〇七に関しては具体的にどういうように飛行計画を自衛隊の方に何分前に知らしてどうしたのか。
○政府委員(西村康雄君) 〇〇七につきましてはアンカレジから午前一時十三分に東京のFIRを管轄しております東京航空交通管制部に通信が入っております。自動的なシステムでございますので、その一分後程度に自衛隊へ送られていると思います。
○梶原敬義君 時間が来まして、もうちょっと要点が進みませんが、そこで防衛庁としては、飛行計画が一日の午前一時十三分に防衛庁に運輸省の方から行っているわけです。午前一時十三分に〇〇七が、ここに先ほど資料をお配りをいたしましたが、その中身、大体下に書いてありますが、ナビーを通ってナックスを通ってニーノを通ってニッピを通ってずっとノッカから仙台の上を通っていく、これを運輸省の方は自衛隊に送ったのが午前一時十四分に送信されておるんです。防衛庁はレーダーを幾つかこの近くに持っているわけです、稚内、網走、根室。これはたびたび皆さんの答弁の中ではこれは前の方は捕捉していない、こういうことをずっと言ってるんですが、時間的に見ますと相当前から運輸省からフライトプランが行っているわけです。どうしてそういうことになるんですか。
○政府委員(矢崎新二君) 航空自衛隊が担当しておりますレーダーサイト及びバッジ組織によります警戒監視機能と申しますのは、基本的には、先生も十分御承知のとおり、防空識別圏というものを自衛隊で設定をいたしておりまして、その防空識別圏の中に入ってくる航空機の識別をしておるわけでございます。この防空識別圏、ADIZと申しますのは、北の方で言えば北海道の一番北端のところと樺太の南端の間の海峡の上空が境界線としてほぼ東西に引かれておるわけでございまして、それの線の内側に入ってくる航空機、それがあった場合に、それが緊急発進の対象となるような航空機であるかどうかということを識別をする、こういう機能を私どもは果たしているわけでございます。したがって、その作業をするために、民間機であればフライトプランというものがございますと大変便利でございますので、各民間航空機の航空計画というものをフライトプランの形で運輸省を通じで私どもが入手をするシステムになっておるわけでございます。 したがいまして、この〇〇七機のみならず、一般に民間航空機のフライトプラン自体は私どもが運輸省からいただきますと、直ちに各末端のレーダーサイト等までそれがつながっていくというふうな措置を講じていることは事実でございます。しかしながら、これはあくまでもこの防空識別圏に入ってくるものを判別をするためにこれを活用するということを機能としておるものであることを、ぜひ御理解を賜りたいと思います。 本件の大韓航空機事件は防空識別圏の外、北方の樺太の上空で起こった事件でございまして、これを我が方が特別に識別をするというふうな機能を本来の任務としていたわけではございません。たまたま事件の発生を知らされた後に記録を調べてみた結果、樺太上空にそれらしき航跡があるということが判明いたしましたので、直ちにそれを関係方面にも連絡をし、それを公表をした、こういう経緯でございます。
○梶原敬義君 もう御承知のように、これは衆議院でもたびたび議論をされておりますが、稚内のレーダー、これは識別範囲というのは4.12km(ルートH+ルートh)と、Hは飛んでいる飛行機の目標の高さ、hはレーダーの基地の高さ、それに四・一二掛けて、これはキロ数で、こういうことはあなた方防衛庁が出したいろいろな宣伝資料やなんかに出ておりますね、よもやこれは違っているとは言わぬと思いますが。そういうところからいきますと、何ぼ条件がどうこう言ったって四百キロ近くは圏内に入って、どんどんどんどん見えるやつを見えぬとか、見えるとか、見てないとか、そういうことをずっと言ってきているから疑惑が疑惑を呼びます。 アメリカの下院の科学技術委員会でパンアメリカン航空の太平洋主任のフリズビーという機長が、そのアメリカの下院で証言しておりますが、日本の自衛隊のレーダーが三百マイル、三百海里ぐらいは絶えず捕捉をしている、こういう発表をしているのは御存じでしょう。したがって、もうこれは言っておったら私は時間がちょっと来てしようがないんですが、だれが考えてもこの資料を見てわかりますように、アンカレジからこんな方向でどんどんどんどん方向がずれておる。ずれておるけれども、稚内やそこらのレーダーの範囲にもう全部入っておる。しかも、大きな〇〇七、これは大きな飛行機ですから、はっきりわかるような状況になっている。これをどうしてもう前からわからない、見えないと、これをずっと防衛庁が貫かれておるのか。 私はちょっと調べましたが、大蔵大臣には質問通告しておりませんが、このバッジシステムだって二百八十億ですか、何か金を使って、そして今度つくろうとしている新バッジが千二百億でしょう、千二百億にさらに二百億ぐらいつがなきゃいけないというんでしょう、それでわずか二百キロか四百キロそこらのものが見えるとか見えぬとか。だから私は見えるとか見えないとかいう問題じゃない。メーカーのつくった製品が悪いんならこれは別ですが、メーカーも私はきょうは事務局に言うてメーカーの名前を出してほしいと、そしてそのメーカーと私はこの問題についてもう少し詰めたいと、こういう話をしたんですがね。一体防衛庁は、どうしてそういう見えないレーダーに金かけるんですかね、大蔵大臣どうですか。
○国務大臣(竹下登君) ちょっとお答えは私の基礎的能力の限界を超しております。
○政府委員(矢崎新二君) まず第一点は、その自衛隊のレーダーがもっと遠くまで見えたのではないかということを御指摘になったように思います。その点はことしの衆議院の予算委員会でも詳しく御答弁を申し上げたわけでございまして、そのレーダーの覆域と申しますのは天候条件等によってかなり影響をされるということでございますから、そのときどきの条件によって探知範囲が変わってまいります。今回の大韓航空機事件につきましては、結論として三時十二分から二十九分までの航跡しか把握できなかったということは何回も申し上げているとおりでございます。 それからもう一点は、その自衛隊のレーダーが役に立たないのではないかということかもしれませんが、これは私どもの仕事は、先ほど申し上げましたように、防空識別圏を設けまして、そこに入ってきます航空機について味方か不明機であるかというふうなことを識別をした上で、もし不明機である場合には緊急発進をしていくというふうなことで、不明機についての確認及び領空侵犯であれば退去を求めると、こういう仕事をやっておるわけでございますから、基本的には防空識別圏外の飛行物体について、その識別をするというところまでは任務としていないという事情を御理解をいただきたいと思います。
○梶原敬義君 もう最後になりますけれども、時間が来ましたから。 防衛庁に言いますが、運輸省の方から防衛庁の方に〇〇七の飛行計画を言ったのは午前一時十四分でしょう。これは受理しておるんですよ、受信で。そしてそれは随分前の話です、時間的には。そして飛行機はどんどんどんどん飛んで近くに来ているんでしょう。これがそこまで来ているのに、見えるものを見なかったと言うしかないじゃないですか、そういう意味では。 それから、本当にもうあなた方と話をしておったら時間は何ぼあっても足りませんよ。このグラフが、先生方にも行っておりますが、要するに東京の航空管制官とのやりとりの中では、大韓航空機の機長は三万三千フィートをずっと飛んで、三万五千に高度を上げたいと要求しておるんです。ところが、自衛隊のレーダーでキャッチしたのは、そうじゃなくて二万九千に、ある時期にこのグラフのようにおりている。そして今度三万二千に上がっている。どんなにいろいろやったって、これは上がり下がりというのはINSではできない。手で操縦するしかないわけであります。しかも成田に対しては高度をうそを言っているわけですよ、東京の管制官に対しては。自衛隊がつかんだレーダーというのははっきりしている。自衛隊が、この前政府が秦参議院議員にお答えした内容というのは、あたかもこれがもう正しいんだというような内容の回答を我々はいただいておりますから。このような状況がもうはっきりしたんです、手で操縦しておったということが。したがって、こういうような問題が次々に出ているわけですから、政府はある資料はどんどん出して、全部出して、これあるやつは出して、そして、いやどっちが正しかったかの、この真相の究明に努力すべきじゃないですか。 最後に、官房長官あるいは外務大臣、それからニューリーダーで竹下大蔵大臣ね、あなたたちは次に総理大臣になるとかなんとか言ったって、こういうことをいいかげんにしておって国民は許しませんよ。どうですか。
○国務大臣(藤波孝生君) 真相の究明については、今後も誠心誠意取り組んでいくということは先ほど申し上げたところでございます。それぞれの立場で持っておる情報についての考え方はいろいろあるかと思いますが、それらを総合して政府として一定の真相に向かって近づいていくという努力を重ねていかなければならぬと、こういうふうに考えておる次第でございまして、今後ともその努力を続けてまいりたいと思います。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 先ほどから申し上げましたように、真相の究明についてはICAOで調査団をつくって、これに対して我が国もまたアメリカも韓国も、全面的に資料も出して協力いたしておりまして、調査団長からこれに対して謝意も述べられておるということでありますが、肝心の撃墜したソ連の問題があるわけで、ソ連は自国の行っておる調査以外は認められないと、こういう立場からICAO調査団の同国入国を拒否をいたしましたし、ICAOに対してはみずからが作成した暫定報告以外は情報を一切提供しておらないわけでございます。したがって、こうしたICAO理事会においてICAOの事件調査に対するソ連の非協力というものを非難する旨の決議も採択されておると、こういう状況でございまして、やはりこうした真相については、これは日本もできるだけの協力をしていかなきゃなりませんが、やはり肝心のソ連が一体となってこれに進んでもらわなきゃ、本当の意味の真相というのは究明できないんじゃないかと思うわけでございます。もちろん日本の責任においてできるだけのことはしなきゃならぬ、これは当然のことであります。
○梶原敬義君 後の時間が入っておりますから、たくさん質問を用意をしておったんですが、それぞれ項目ごとに出しておりますので、先ほど委員長から方向づけをされましたような形で私はやりたいと思いますので、協力をお願いをしたいと思います。 ただ、外務大臣がICAOだけに協力をするというような、それがすべてだというような言い方については、どうしても私は納得はできません。本当に国会決議もあるわけでありますから、皆さん方は閣僚会議やなんかで十五分の閣僚会議で一体何のお話ができますか。もっとこういう真相を究明する会や国会決議で出ているなら、一体どうするかという問題等について私はもっと突っ込んだ政府の姿勢が欲しいわけです。どうもICAOだけ——ICAOの問題にいたしましても、ICAOの調査委員長の発表に対しまして、被災各国の皆さんの意見等もまた大きな食い違いが出ておりますし、新しい事実がやっぱり日本で今次々に解明されようとしておる、そういう問題についてもやはり国連にどんどん出して、そして真相究明についてもう少し力を入れていただきたい、こう思います。 次に、通産大臣にお伺いしますが、私はことしの四月の二十四日に三菱鉱業高島礦業所の坑内災害の問題をめぐりまして質問をし、さらに昨年の三井有明の事故、それに対する決算委員会の勧告決議、これについて通産省として、今度の三菱の南大夕張の事故が次に引き続いて起こりましたが、この二つの事故に見ても、やはり勧告決議をもっと重視してとらえていただかなければならない、こういう観点から四月二十四日に質問したし、きょうもそういう観点から質問をするし、ぜひ勧告決議に対して反省の意と、それからこれから事故のないように真摯に取り組むと、この所信をお伺いして終わりたいと思います。
○国務大臣(村田敬次郎君) 梶原委員にお答え申し上げます。 三池炭鉱事故は昨年の一月十八日に発生したわけでございますが、ことしに入りましてから今御指摘の長崎県の高島炭鉱の事故、そしてまた五月十七日には北海道の南大夕張の炭鉱事故が発生をしたわけでございます。一年半の間に三つ重大な炭鉱事故が起こったわけでございまして、しかも貴重な人命が失われたわけでございまして、このことにつきましては先般梶原委員から御指摘になられました点も十分銘記をし、今後炭鉱事故が、本当にこうした不幸が引き続いて起きることのないように、保安対策についての議決を謙虚に受けとめまして、議決の趣旨を体し、事故原因の究明と抜本的な坑内火災対策の確立に向けて鋭意取り組んでまいりたいと思っておるところでございます。
○服部信吾君 私は、初めに一週間前に横浜市内で起きました学生の殺傷事件について若干お伺いしたいと思うんです。 初めに遺族の方々に大変お悔やみを申し上げるところでございますけれども、この事件は要するに全くの殺され損、こういう事件じゃないのか、このように考えるわけです。非常にまたいろんなことが重なってしまった。たまたま強盗に遭った人を見つけた学生がそれを助けにいって、そして犯人を捕まえて派出所へ連れていったらだれもいなかった。そしてそこでその犯人から援助をした学生が殺された。そしてまた、いまだその被害者も出てこない、またその犯罪者も捕まっていない、こういうことで、大変ある面から言えば善意な行動を行ったに対しては本当に殺され損じゃないか、こういうふうに思うわけであります。 そこで、こういうようなことはたまたま重なって日常茶飯事にいろいろなことが起きているのじゃないか。たまたまけんかの仲裁に入って、そのうち入った方が殴られてしまったとか、あるいは列車内で人がいじめられていた、それを助けた、助けることによって殴られたとか、いろんな暴行をかえって受けた。たまたま殺されなかったり、そういうような非常にシンボリックな事件じゃないために、かなり目に見えないところで日常茶飯事にこういうふうに善意な人たちがかなり被害を受けているんじゃないか、私はこのように思います。 そういうことで、まず神奈川県警としても初七日の間に何とか逮捕したい、こういうようなことがあったようでございますけれども、現況を簡単に、時間がありませんので、御説明していただきたい。
○政府委員(金澤昭雄君) 事件の捜査の状況につきまして簡単に御説明をいたします。 二十六日の午前零時四十五分ごろに発生をしたわけでございますが、神奈川県警といたしましては即日刑事部長を長といたしまして、こういった事件としましては異例の二百名を超します捜査本部体制をとりまして、現場付近の聞きこみを中心とした現在捜査を鋭意続行中でございます。警察庁といたしましても先週に捜査一課長を現場に派遣をいたしまして捜査の指導に当たるといったようなことをとっておりまして、現在一日でも早く事件を解決したい、こういうことで努力中でございます。
○服部信吾君 それで、亡くなられた方々に対して協力後援者災害給付制度等を適用された。それで神奈川県としても何か特別に弔慰金を払われた、こういうことでございますけれども、お金を払えばいいというものではありませんけれども、犯罪被害給付制度、こういうような制度もあるわけですね、これは。いわゆる理由なき原因なき、いわゆる通り魔殺人によって殺害された人たちを救済するための制度ですけれども、今回はこの制度が適用されなかったようでありますけれども、私はやはり法的に考えてこの制度の場合、そういうためにも適用すべきじゃないか、こういうように思うんですけれども、この辺についてお伺いしておきます。
○政府委員(鈴木良一君) 本事案は明らかに犯罪による被害でございます。したがいまして犯罪被害者等給付金支給法の対象にはなるわけでございますが、ただこの支給法には第七条に調整規定がございまして、犯罪被害を原因として被害者等に他の法令による給付が行われる場合には、その額の限度において犯罪被害者等の給付金の支給が調整されることになっておるわけでございます。 今回の場合には警察官の職務に協力援助した者の災害給付に関する法律の規定による給付が行われる。こちらの規定の方の給付の方が手厚いということもございまして、したがいまして犯罪被害者等の給付金の支給は支給がないということになっておるわけでございます。
○服部信吾君 そういうことはわかっているわけです、法的なそういう面においては。しかし、これだけのやはり重要な問題ですから、やはり何とかそういう方たちを守るという意味からいっても、ある程度法改正をしてでも補償すべきじゃないのか、こういうことでございます。 この問題についていろいろと議論をされているところてありますから、最後にお伺いしたいんですけれども、確かに先ほど言われた制度によって、また県の方の弔慰金で約一千三百万ぐらい支給された、こういうことでありますけれども、たしか佐藤内閣の時代においてこういうような事件があった、そして犯人も捕まらなかったというようなことで、事件の性格からいって大変大きな問題もあるということで、お見舞い金が五十万円ぐらい政府として出された、こういうようなこともあるようでありますので、この点について公安委員長とそれから官房長官にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(古屋亨君) 平野英司さんの死に対しましては心から弔意を表するところでありますが、二度とこんな事件が起こらないように努力いたしますと同時に、遺族の方が、金で私は解決しない問題も多々あると思いますから、現在、今私は内閣官房の方と話しまして、交渉しておりますことを申し上げますと、警察官と海上保安官、そういう方の職務上の死亡につきましては内閣総理大臣の特別ほう賞を授与されております。民間協力が非常に強く要請されております現在の社会情勢にかんがみまして、これを私は広げてこういう方にも出していただけないかということで、一昨日官房長官を通じてこういうことをお願いいたしました。同時に、今回の殉職者に対しましては、やはり幾ら若い二十二歳の方でありましても、これに対して何らかの賞勲的な措置も考えていただきたいということをお願いして、御検討をお願いしておるところでございます。 なお、負傷者の二カ月の方につきましては、私の公安委員長名をもって感謝状を出すということに、私は心の中で今決めて手続をとっておるという段階でございます。
○国務大臣(藤波孝生君) ただいま古屋自治大臣・国家公安委員長から御答弁がございましたように、一昨日国家公安委員長としてはそのように考えるという御報告と御提案を内閣官房に寄せられておるところでございます。 いろいろな事例がある中で、どのように対処していくかというような問題もございますので、ただいま誠意を持って内閣官房で検討しておるという段階でございまして、いろいろと国家公安委員長と連絡をとりながら対処していきたい、このように考えておる次第でございます。
○服部信吾君 ひとつそういうことで十分な検討をよろしくお願いいたします。 それから次に定数問題について若干お伺いしたいと思います。 この定数問題におきましては中曽根総理といたしましても、定数是正改正案、これは当初は内閣が提出し、政府案に異論があれば国会審議で話し合ってもらいたい、こういう意向であったようてあります。ところが、今回の是正案を見てみますと、当初の中曽根総理の意向とは違って議員立法になった、こういうことでありますけれども、この理由と経緯を官房長官にお伺いしておきます。
○国務大臣(藤波孝生君) 衆議院議員の定数是正問題につきましては、昭和五十八年十一月の最高裁判所の判決、また昨年の各高裁の判決もありまして、政府としても大きな関心を持って今日まで来たところでございます。それらの中で総理や私どもが申し上げてまいりましたことは、やはり各党各会派の中で意見がまとまっていくということが非常に大事である、煮詰まっていかなければいかぬと。これは従来の例からいたしましても、まず中身が詰められていって、そうして公職選挙法の改正という手続をとるということで法律を提出するということで来たわけでございます。今度の場合も、各党各会派、特に第一党であり与党であります自由民主党の中の意見がまとまることがやっぱり大切である、そのために政府としてもいろんな努力をいたしますと、こういうことでまいりまして、形の上のことは決して政府提案でも議員提案でもどちらでも同じだということではありませんけれども、それはむしろ話が煮詰まった上でのどちらにするかという形の問題だと、こういうふうに考えまして、中身が詰まることを期待をし、各党各会派の御論議の深まっていくのを見守ってきたところでございます。幸いに自由民主党におきまして六・六増減案という形で党議がまとまって、そして議員提出という形で提出をする、こういうお話を伺いまして、政府で出せという形になりますれば政府提出という形も考えますということは、自治省を中心にいたしまして十分対応してきたところでございますが、自民党の方でそんな話にまとまりましたので議員提出という形で御厄介になると。ただ、審議の過程で政府としてはどのように考えるかといったような、いろいろなやっぱり政府に対する御質疑もありましょうし、自治大臣を中心にいたしまして十分この審議に対応していかなければならぬなと、こんなふうに政府部内で話し合っておるような次第でございます。 いずれにいたしましても、ぜひこの国会におきまして議員定数が是正をされる結論が得られますように審議が促進されますことを心から願っておる次第でございます。
○服部信吾君 どっちでもいいというわけじゃないんでしょうけれども、当初やはり中曽根総理としては政府提案でいきたいと、こういうことであったわけですよ。そういう面からいえば、総理の指導力が欠けているんじゃないか、こういうふうに言われてもこれはしようがないんじゃないか、こういうふうに思うんです。 そこで、衆議院の定数については、最高裁、東京・広島高裁等の裁判所において、法のもとの平等を定めた憲法に反する、違憲である、こういう判決が相次いで出されたわけです。内閣による定数是正案を提出しないで議員立法に任せたということは、一票の格差に不平等があることを是正しない、是正することを投げ出したんだと。官房長官、憲法第七十三条を知っていますか。法律の執行者としての内閣の責任をまずどのようにお考えか、この点についてお伺いしておきます。
○国務大臣(藤波孝生君) 政府といたしましても、総理以下、この事柄の重要性を十分認識をいたしまして、最高裁判所や高裁の判決に対処をしなきゃいかぬ、こういうことでいろんな角度から努力をしてきたところでございます。 ただ、今申し上げますように、それじゃ政府がどのように取り運んでいくかということにつきまして、例えば自治省で、机の上で、こんな案でどうだろうかといって、鉛筆なめなめ公職選挙法の改正案をつくってみたり、あるいは線引きをしてみたりしてみましても、それで実現するわけではありません。立法府で各党各会派の意見が十分煮詰まって、そして、これでよかろうということで実際に法改正が行われるということにならなければ実現をしないわけでございます。そういう意味で、各党各会派の御意見がいろいろと交換され深まっていくことについて、ぜひ議員定数が是正をされていく方向の努力をひとつ一緒にお願いをしたいということで政府としてはお願いをしてまいりまして、それらの論議がだんだん煮詰まってまいります中で自由民主党案というものが固まりまして、これで国会に提出をする、議員提出でいく、こういうことになりましたので、それは大変結構なことだと、こういうことで議員提出の形になったことを喜んでおる次第でございます。内閣総理大臣でありますと同時に自由民主党総裁でもあります中曽根康弘氏が、この問題について大きな関心を持って努力をいたしてまいりましたし、今後とも審議の促進について大いにひとつ政府の側からも努力を進めていくようにしなければならぬ、こんなふうに考えておる次第でございます。
○服部信吾君 言うまでもなく、この議員定数の問題というのは、相撲でいえば土俵ですからね、大変難しい問題があると思います。 そこで、今回のこの定数の案につきまして、会期がもう二週間ぐらいか、三週間しかない、こんなときに出してこの大事な法案が通るのかどうか。また、国民の世論がいろいろあるので、通らなくてもいいけれども、とにかく提出しておけと、こういういろんな批判が随分出ているわけですよ。こういう国民の批判について官房長官としてはどのようにお考えですか。
○国務大臣(藤波孝生君) 議員提出で法案が提出をされたわけでございます。ぜひともこれは立法府の大きな責任としてこの問題をこの国会で解決をしようと、こういう機運が各党各会派の中にみなぎって、ぜひこの国会で問題が解決をするようにお願いをしたい、このように心から願っておる次第でございまして、政府としてできることは、この法案が成立をするようにあらゆる努力をして、あと残った会期内にひとつぜひ見通しの立つようにお願いをしていかなければならぬ、このように感じておる次第でございます。
○服部信吾君 そういう御答弁を聞いていますと、確かに国会の責任みたいにもなるようでありますけれども、しかし、この問題はもう一年半前から言われておりましたし、総理もとにかく施政方針演説でも早急に出すということで今まで来たわけですから。そこで、この法案を提出するに当たって、いわゆる六増六減案をこの国会に提出し、後に修正案が出ると、こういうことを前提の上で提出されたと。こういう、ある面からいえば一党の政党内で固まってないような中途半端なような六増六滅案、こういうふうにもいろいろと言われているわけでありますけれども、この点について官房長官はどのようにお考えですか。この批判に対してどのようにお答えしますか。
○国務大臣(藤波孝生君) 最高裁判所や高裁で判決の出ておる中身を見ますると、先ほど先生が御指摘になりましたように、法のもとに平等だという憲法の精神からいっても、早急に是正が望まれることとされておるところでございまして、このことにつきましては政府としても非常に深く認識をして、この問題の是正についての努力をしていかねばならぬ、また責任もある、こんなふうに考えてきておるところでございます。 ただ、やはり何といいましても、一人一人の政治家の政治生命にかかわる問題でございますし、また立法府を構成するやはり基礎の部分で非常に大事な問題、大事な問題であると同時に非常に一人一人の政治家にとっても大きな問題ということが言えるかと思うのでございまして、これはまあなかなか是正案をまとめて、しかもそれを実現をするということは並み大抵のことではないという気持ちは持ってきておったところでございます。大勢の皆さん方の御努力によりまして自民党案がまとまったわけでございますが、今後各党各会派この問題の重要性を十分に御認識をいただきまして論議を深めていただきまして、ぜひこの国会で是正が解決することができますようにそのことをただただ願うばかりでございまして、政府としても大きな責任も感じて関心を持ってきておるところでございますけれども、審議が深まっていくのに政府としてできることがあればどんなことでもしてひとつぜひ今国会での是正をと、こういうことの各方面の大きな期待にこたえていくようにしなければならぬ、こんなふうに考えておる次第でございます。
○服部信吾君 大事な法案であるということはこれはもう当然のことであります。そうであればあるだけやはり国民が納得できるような提出の仕方をしなくちゃいけないと思うんですね。そういう面からいって、総理が言っていたことと大分違っておるというふうなこともありますと、大変いろいろな問題が出てくるわけです。この問題についてたまたまきょうは河本長官がいらっしゃっておりますので、何かこの問題になるとますます笑わなくなったという話を聞いておりますけれども、そんな怖い顔をしないで、ちょっと河本長官にお伺いしておきますけれども、この法案に対して最も反対されていたのが長官でありますけれども、まず最初になぜ六増六減案に反対されていたのか、この理由がありましたらお伺いしておきます。
○国務大臣(河本敏夫君) 私は、この定数問題は衆議院の構成に関するいわば土俵づくりの法律でございますから、ほかの政策的な法律とおのずから取り扱いが異なってよろしいと、こう思っております。例えば一つの政党の中で仮に多数意見であっても、国会に出した場合にはそれは少数意見になるかもわかりません。もともと国会の土俵づくりという場合には一党が独走すべきではない、やはり国会全体の問題として与野党が協議しながら土俵のあり方を決める、これが私はこれまでの先例でもありますし、議会主義を進めるという立場からも私は妥当な考え方ではないか、普通の政策と別の取り扱いをすべきであると こういう考え方を持っておりました。たまたまこの十月に国勢調査もございますし、十年前に若干の定数是正をやりましてからもう十年を経過しておりまして、多分この間には人口も千数百万ふえておりましょうし、有権者も一千万近くふえておるんではないかと思いますが、しかりとすればこの際抜本的な改正をすべきである、第三者機関を設けましてそれに定数是正はどうあるべきかということについて抜本的な諮問をして答申を求めると、こういうやり方が望ましい。そして定数是正の場合ももともとこの中選挙区制というのは府県単位でスタートした制度でございますから、府県単位を中心に抜本的な是正をしていくと、これを第三者機関でやってもらうと、こういうことが望ましいと思っておるのでございます。しかしそんなことをやろうとすれば非常に時間がかかるからということであるならば、六・六増減案でなくして六・六線引き調整案と、こういうことでやったらどうかと私は緊急避難的にそう考えておりますが、いずれにいたしましても普通の政策を中心とする法律案と、この国会の土俵づくりというこの法律は全然別個の角度から考えてしかるべきであると、このように考えております。 それから巷間、高裁とかあるいは最高裁の判決が総理大臣の解散権を制約するのではないかと、こういう意見もございますが、私自身は制約するものではないと、したがって、若干時間がかかっても抜本的な解決策が一番望ましいと、このように基本的には考えております。さっき申し上げました緊急避難的な考え方は第二段階であって万やむを得ざる場合の措置であると、このように考えておる次第でございます。
○服部信吾君 一つ一つ具体的な御質問したいと思うんですけれども、今回政府提案できなかった理由として、もし政府提案をした場合、これは全閣僚の署名が要る、こういうことで政府提案できなかった。もし政府提案になった場合に河本大臣としてはこの政府提案に対して署名をしたのかどうか、ちょっと仮定の問題ですけれども、お考えがあればお伺いしておきます。
○国務大臣(河本敏夫君) これはあるいは御承知かと思いますが、いろんな紆余曲折がございまして、最終段階で与党自由民主党の幹事長にすべてが一任された、こういう経過でございまして、幹事長の決断でこの議員提案と、こういうことになったのでございます。
○服部信吾君 ここに河本さんの方の坂本三十次さんからいろいろと「衆議院議員選挙における投票価値の平等化に関する提案」こういうものが出されておりますね。「抜本的改正案」ということで、例えば「現行中選挙区制を堅持し、二人区を特設しない。」これは大賛成です。そういうような問題。それから「緊急暫定案」としていろいろ出されておる、こういうものがあるわけですね。こういう案があるにもかかわらず、今回は議員提案に、ある面から言えば賛同したというんじゃないんですけれども、提出に対してはしたわけですけれども、この国会内に、審議をされている間に修正案を出すわけですか。
○国務大臣(河本敏夫君) 最終段階で私と自由民主党の幹事長並びに総務会長と意見調整をいたしましたが、公職選挙法特別委員会で審議が始まった段階で修正案を出してよろしいと、こういうことになっておりますので、修正案の取り扱いにつきましては今後研究したいと思っております。
○服部信吾君 きょうは山口労働大臣も来ております。自民党さんのパートナーでありますけれども、この定数是正案について、いつも本当に山口さんいろいろお話はするんですけれども、全然しゃべってないですね。特に新自由クラブさんとしてもほとんど意見を言ってないのでよく調べてみたら、河本さんが首相が責任を持って確信ある案を早急に提出すべきである、非常にわからない、意味が全然わからないわけです、玉虫色のあれをしているわけですよ。 そこで大臣にお伺いしたいんですけれども、今回いわゆる定数是正法案が出るに当たっていろいろと自民党さんの方から新自由クラブさんにはお話があったんですか。
○国務大臣(山口敏夫君) ただいま政府・与党首脳会議でございますとか政府・与党連絡会議等におきまして、そうした国会に提出する重要案件についてのそれぞれ意見を開陳する場所があるわけでございまして、そうした場所を通じて六増六減案等の取りまとめの経過につきましては、先ほど官房長官あるいは河本大臣からも御答弁がございましたけれども、ああした趣旨の経過措置の中で今回の議員立法が提出をされた、こういうことで我が党も統一会派を組んでおる立場も含めまして、原則的に了承したわけでございます。
○服部信吾君 今回のこの法案、六増六滅案では当然二人区をつくる、こういう、ある面からいえば小選挙区制ですね、これは。新自由クラブさんの政策としてはこの小選挙区制には賛成なんですか、この点について。
○国務大臣(山口敏夫君) 私どもとしては、小選挙区制につきましては原則的に反対でございます。それからまた、本来新自由クラブの独自案といたしましては一対一・五、いわゆる最高裁における違憲状態判決を受けまして、そうした立場での基本的な選挙制度の調整を、それこそ審議会等の第三者機関にゆだねて、各党からも委員がこれに参加をする、こういう形の中で協議していくべきではないかという考え方が一つと、それからいまひとつは、定数減の問題でございますね。例えば、昭和五十年に二十人増加いたしまして今日の五百十一名の衆議院議席になったわけでございますが、それ以前は四百九十一名であったわけでございます。この種の議論というものは総論賛成各 論反対ということになりがちでもございますので、我々としては、一対一・五の範囲内、また、できるならば四百九十一議席、こういう五十年段階に至る削減措置に対する切り込み努力ができ得ないものだろうか、こういうことでございましたけれども、しかし、これから先の最高裁における違憲判決状態がさらに進む形での一つの判例が出る前に、国会としても何らかの考え方を出すべきであるということで、今回六増六減案の議員立法を提出するということについての会派としての責任の立場上了承をした、こういうことでございます。
○服部信吾君 どうも非常に難しい御答弁で、この選挙区制度の問題というのは民主主義の根幹、何回も言うように土俵でありますし、これが崩れたら大変な問題になるわけですね、これは。それは、党として根本的にこれは反対なんだと言って——もっとわかりやすく言えば、今回出たこの改正案は小選挙区制を目指しているものだと、それにいろいろな理由があろうとも一緒になってやろうという面においてはちょっと合点がいかない面も残るんじゃないかと思うんですけれども、この点だけ、ちょっと大臣のお考えをお伺いしておきます。
○国務大臣(山口敏夫君) 私どもは、今回のこの六増六減案が小選挙区制に即該当すると、こういう基本的な認識に立っておらないわけでございまして、定数是正への一つの段階として了承をするべきであろうと、こういう判断と、できるならば、与野党の公選法論議の中で定数減の問題も含めてお取り上げをいただく、こういうことが大事じゃないか、この点を基本的に考えて今回了承をした、こういうことでございます。
○服部信吾君 最後に、官房長官にこの点についてお伺いするんですけれども、今回のこの定数是正案、これはある面からいえば緊急、暫定的なものだと、こういうような認識もあるわけですね。当然この十月には再び国勢調査が行われるとそういう結果が出るわけでありますけれども、今回のこの法案を審議するに当たって、この前提条件として将来抜本的改正を行うと、今回はある面から言えば暫定的なものである、そういうことで将来抜本改正を行うための国会決議、こういうものが野党から提案される可能性もあると思うんですけれども、これが提案された場合これに応ずるかどうか、これだけお伺いしてこの質問を終わります。
○国務大臣(藤波孝生君) 最高裁とか高裁の判決というものは非常に重々しく受けとめなきゃいかぬ、このように考えまして、深い関心、大きな関心を持って今日まで来ておるところでございます。 ただ、今お話のございました六十年国勢調査の結果が判明をして、その後定数配分の見直しについてどう取り組んでいくかということにつきましては、やはり事柄の性格上、まず、立法府を構成する各党間でどのようにお考えになるかということについて十分論議を深めていただくということが大切ではなかろうかと、このように考えておりまして、政府といたしましても、引き続き大きな関心を持って進んでまいりたいと思いますし、この問題への取り組みにつきまして各党間の御論議にもうすべてを預けて、政府の方はただ見ているだけだというふうな気持ちを持っておるわけでもまた態度をとるわけでもございませんけれども、事柄の性格上、やっぱり各党間の御論議の深まりというのが最も大事ではなかろうかと。したがいまして、国勢調査以降の中長期にどう取り扱っていくかということにつきましても、各党間の御論議を中心にして進んでまいりますことに対しまして、政府としても大きな関心を持って一緒に考えさせていただきたい、こういうふうに考えておりますことを御理解をいただきたいと思います。
○服部信吾君 次に、AIDSの問題について厚生省にちょっとお伺いしたいと思うんです。 私は二年前にこのAIDS問題を取り上げたわけです。そのときに、当時の林厚生大臣が、いよいよAIDSが国会に来たと、こんなようなあれで、その当時は米国等海外においてこのAIDS問題が大きな反響を呼んでいたが、まだまだ我が国においてはこのような問題は余り取り上げられていなかったわけでありますけれども、そのような疑いがあるというようなことで御質問したところ、いや、我が国はそういう心配はありませんと、こういうような御答弁があったわけです、二年前にね。 そこで、先週あたり、いよいよAIDS患者が出たと、こういうことを厚生省で発表し、また報道がなされているわけでありますけれども、この状況はどのようになっておるのか、この辺についてまずお伺いしておきます。
○政府委員(大池眞澄君) 我が国の国内におきますAIDSの発見、掌握状況についてでございますが、厚生省におきましてAIDSの調査検討委員会を設けておりますが、こちらの方でAIDSの患者を現在までに六名発見しておるわけでございます。その内訳といたしましては、既に亡くなられた方が三名、現在国内におりませんで外国へ出国中の者が一名、それから入院治療中の者が一名、通院治療中の者が一名というような状況になっております。
○服部信吾君 特に、このAIDS患者の中で血友病患者の方が非常に多い、六名の中で三名も出ているということでありまして、血友病患者の方にとっては、AIDSの伝染の経路となる血液製剤が非常に命の綱になっておる、こういうこともあるわけであります。 そこでまず、我が国に、大変あれですけれども、血友病患者の方がたくさんいらっしゃいますね。特に、こういうAIDSの問題が出てきて、何か伝染するんじゃないかとか、そういうようないろいろな国民の人たちも心配をしておる面があるわけでありますけれども、この辺については、伝染のおそれとか、そういうものはないのかどうか、こういうものをここではっきりしておかなくちゃいけないと思うんです。その辺についてお伺いしておきます。 それから、AIDSについて予防の法的規制がまだないようでありますけれども、政府としては認定患者が出た以上、やはりある程度法的規制も必要じゃないかというようなことも考えるわけでありますけれども、この点についてお伺いしておきます。 それと同時に、AIDSというのは伝染病かもしれない。伝染病は伝染病でしょうけれども、難病とか奇病とかいろいろあれがあるわけですけれども、位置づけようとすればこれはどういう病気になるんですか。この辺についてお伺いしておきます。
○政府委員(大池眞澄君) お答え申し上げます。 AIDSは先生も御承知のとおり、外国の横文字の頭文字をとって省略した言い方でございまして、その外国の言い方を日本語式に直しますと後天性免疫不全症候群と、かようになっております。その名称のとおり、非常に重い免疫不全を主な特徴とする症候群でございまして、その原因といたしましては、近年の研究の結果ではウイルスによるものという見方が確実であろうというようなふうに聞いております。 それで、どのようにしてうつるかという点でございますが、これまでの一万人近いアメリカ合衆国あるいはヨーロッパその他の国におきます発生状況から見ましても、AIDSの患者さんのほとんどすべて、九〇%ぐらいは男性同性愛の行為者及び静脈注射による薬物乱用者等で占められておるわけでございまして、我が国の研究班におきましても、通常の社会的接触ではAIDSに感染することはないというような考え方を伺っているところでございます。また、同じく専門家の研究でございますけれども、国内で一体そういう発生がひそかにあるのではないかということを確かめる意味で、ある専門家の研究によりますと、千三百五十三名のいわゆる健康人、それから五十三名の男性同性愛者、それから二十九名の頻繁に輸血を受けた者、これただし血友病の方は除かれておる二十九名でございますが、これらの方については、AIDSのウイルスの感染を受けたことを示すような抗体というものが皆無でございました。しかし、血友病の患者さん百六十三名を調べましたところでは四十七名、二九%にAIDSのウイルス抗体というものが認められまして、過去にウイルス感染を受けた可能性が高いというような考え方を発表しているところでございます。 このような通常の社会的接触ではまず心配のない、しかし反面非常に特別なうつり方をするという意味におきまして、発見されました患者につきましてはその接触の可能性のあった者に対するいろいろな医学的な管理、あるいは指導ということは大切な対策であろうかと思います。 したがいまして、まだ法的な裏打ちのした病気という形にはなっておりませんけれども、今申し上げましたような病気の特殊性またまれな発生という我が国の現状にかんがみまして、現在のような対策を打ちつつあるところでございます。
○服部信吾君 そろそろ法的規制も考えてもいいんじゃないかという気もしますね。その辺についてもひとつ考えていただきたいと思います。 それから、私が五十八年十月に質問したときに、政府の対策として研究班をつくって診断基準をつくると、こういうことを御答弁されているわけでありますけれども、この診断基準はできたのか。 それから、アメリカなんかではこの問題に対して大変大きな予算をつけて、そうして今研究をしているわけてありますけれども、AIDSの治療薬の開発ですね、これについては厚生省はどのように把握しておるのか。この点についてお伺いしておきます。
○政府委員(大池眞澄君) 五十八年に研究班を設置いたしまして、そのうち二つ小委員会を設けた一つ、診断基準小委員会を設けまして、内外の文献も集めまして、専門家の検討の結果、診断基準というものを作成いたしたところでございます。そして、五十九年からは全国の主要な大学病院、国立あるいは公的な病院にこの診断基準並びに調査の要領を配付いたしまして、全国的な監視の体制をとっているところでございます。そのようなところでただいま申し述べました診断基準から照らして疑わしい症例の出た場合には、厚生省の方でお願いしておりますAIDSの調査検討委員会の方に御報告をいただきまして、そちらの委員会において、これがAIDSに該当するかどうかというようなことを御検討いただくと、こういう仕組みをとっているところでございます。
○服部信吾君 我が国には潜在的AIDS患者あるいはAIDSウイルス抗体を持った人が千三百から五百ぐらいいるんだという先ほどのお話ですけれども、これらの方に対しては何か措置をとられておるんですか。
○政府委員(大池眞澄君) 正確を期する意味でもう一度申し上げますが、先ほど申し述べました健康人千三百五十三名等々、これらの方からはAIDSの感染を示すような抗体は発見されなかったということで、これはマイナス、陰性でございます。ただ、百六十三名の血友病の患者さんの方について調べましたら、そのうち四十七名から抗体が発見されたと、こういうことでございます。
○服部信吾君 ある面から言えば血友病患者のAIDSの感染を防ぐためには、今後血液製剤が国内で自給をしなくちゃならないと、こういうことになると思うんですね。大体九六%アメリカやあるいは西ドイツあたりから血液を輸入していると、九六%。石油はOPECだそうですけれども、AIDSはエイズペックと言うらしいですけれども、もし今こういう中で血液がこっちへ入ってこなくなると大変な問題になるわけですね。そういうことを考えますと、やはりもう少し国内において血液の自給のあり方を考え直すべきじゃないかと、こう思うんです。例えば今いろいろ赤十字の皆さん方が、あるいはいろんな方たちの善意で献血運動等やっておるわけですね。しかし、それではやはり今全然足りないと、こういう状況であるようでありますけれども、何かやはりこの自給対策、こういうものについてお考えがあればお伺いしておきます。
○政府委員(小林功典君) お話のとおり、血液はできるだけ国内で自給したいという考え方を持っております。血液製剤と申しましても、大きく分けまして三つございます。全血製剤、血液成分製剤そして血漿分画製剤と、この三つに大別されるわけでございますが、その前二者、つまり全血製剤と血液成分製剤につきましては、おかげさまで献血率が非常に高まってまいりまして、今大体献血率が七%くらい。世界でもトップレベルまで来ております。したがいまして、その二つにつきましては全部国内の献血で賄うことができておるわけであります。ただ問題は、今問題になってます血漿分画製剤、これがどうしても輸入に頼らざるを得ない。血漿分画製剤全体を見ますと、大体八五%ぐらいが製品の形あるいは原料の形で国内に輸入されておりますし、それからその中でも特に血友病に使われます凝固因子製剤、これがちょっと高くて約九割と言われてますが、そういうことになっております。したがいまして、この血漿分画製剤をできるだけ国内で賄うと、これが一つの対策でございますが、何分にも使用量が非常にふえてまいりますし、なかなか難しい面がございます。そこで、少し時間はかかりますけれども、現在、去年の十月にこの問題の検討委員会を設置いたしまして、そこでいろいろなこういう血漿分画製剤の扱い、これにつきまして鋭意検討していただいておりますので、その結果を待ってできるだけ早い時期に結論を出したいと。それとあわせまして、血友病につきましてはまた別途緊急な措置を考えたいと、こういうふうに思っておる次第でございます。
○服部信吾君 血液製剤も我が国において、WHOから要するに少し使い過ぎだと、こういうような警告も来ているようですね。その中でちょっとお伺いしたいんですけれども、輸入された血液製剤の使用方法ですけれども、当然これは一番欲しているのは血友病患者の方たちが一番欲していると思うんですね。それに使うのと、そのほかむだ遣いと指摘されておるのはそのほか何か違ったものに使っているんじゃないかと、こう思うわけでありますけれども、その辺の割合というのはどうなっておるんですか。
○政府委員(小林功典君) 数字的にはちょっとまだつかんでおりませんが、血漿分画製剤の中にこれもまた三つございまして、一つは今の血友病患者に使われます凝固因子製剤、これがございます。ほかにアルブミン製剤とそれから免疫グロブリン製剤、これがあるのでございます。それで、凝固因子製剤はこれはもう血友病の患者さんだけにしか使いませんのでこれはもう決してむだ遣いはないと。それから免疫グロブリンにつきましては、これは例えば重症の感染症なんかに使うものでありますからこれもまず問題なかろうと。問題があるとすればアルブミンでございまして、例えばやけどだとかあるいは大手術の後にいわば栄養補給的な機能を期待して投与すると、こういう種類の薬なものですから、個々に副作用はございませんし、栄養補給という意味がありますので、どうもちょっと使い過ぎではないかという声も巷間ございます。ただ、医療の中身でございますので、こういう場合にはアルブミンが要るとか、この場合には要らぬのじゃないかという判断がなかなか難しゅうございまして、特にこれは行政がこれを判断することはなかなか難しいことでございますので、実際問題としては医療の制限的な行為というのはなかなか難しかろう、こう思っているわけですが、ただいずれにしましてもこれが一番大きな問題と思いまして、先ほどお話ししました検討委員会で血漿分画製剤のあり方というのが一番大きな柱として今検討していただいている最中でございます。
○服部信吾君 何かそれのむだ遣いと言うわけじゃありませんけれども、これは当然医師会との話とかそうなると思いますけれども、何か基準とかこれを設けて、余りむだ遣いという形ではなくて、やっぱり行政指導的にそういう基準なんかを設けるようなお考えがあるようですけれども、これについて五年以内でやるとかやらないとかいうお話を聞いておりますけれども、この点についてはどうですか。
○政府委員(小林功典君) それは検討委員会で一つのガイドラインと申しましょうか、一つの標準みたいなものをつくっていただきたいというようにお願いしておりまして、もしそれがうまくまとまればそれを使って行政指導なりあるいは医療団体の自主的な規制といった面には結びつけられる可能性はあるなと、こういう感じで今その検討結果を待っているところなんでございます。
○服部信吾君 どうしても自給という問題が非常に大きくなると思うんですけれども、例えば人が亡くなって、その死体ですね、今、目とか腎臓においては亡くなられた方のあれを利用さしてもらうというようなことでいろいろやっておりますけれども、やはりこの血液に関して、特に亡くなられた方たちのそういう血液をもらうというような、そういう何か方法も考えていいんじゃないかと思うんですけれども、何かお考えがあればちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(小林功典君) 確かに先生おっしゃいますように、ごく一部の国でございますけれども、死体からの採血によって血液製剤を製造するというのがあるようでございます。ただ、これは非常にわずかな国でありまして、日本の場合の使用量等を考えますと、死体から採血ということはそう大きなメリットはないと思います。ただ、一つの方法であることは間違いないと思います。
○服部信吾君 この問題ね、大臣、最後にお伺いしたいんですけれども、やはり難病とか奇病とかいろいろ言われておりますし、私もよく夜ときどきそういうお店へ行きますとそういう人たちがいっぱいいるような気もすることもあるわけですね、これは余り言えませんけれども。そういうことでひとつこの問題に対してはこういうふうに対策を打ち、皆さん心配ありませんよと、特にこの血友病患者の方たちに対しての心配あると思います。これはうつるんじゃないかとか、そういうようなことも出てくると思いますので、やはり思い切った対策を立ててもらいたいと思いますけれども、大臣のお考えがありましたらひとつお伺いしておきます。
○国務大臣(増岡博之君) 先ほどからお話がございましたような血液製剤を使わざるを得ない血友病患者でございますから、したがって当面は無害な血液製剤を輸入するということがまず緊急のことだと思います。 また、血友病患者以外の使用量のことにつきまして御指摘がございましたけれども、これはなかなか難しい問題であろうかと思います。生命に関することでございますけれども、しかし、そのことは実はほとんど輸入に頼っておるということから大きな国際的な話題にもなるわけでございますので、したがいましてその自給体制をつくるということをまず長期的には考えなければならないことだと思います。そのことができました場合には、先ほどから政府委員から申し上げておりますように、普通の接触では感染しない病気でございますのでほぼ安心をしていただいてよろしいという状態になれるんではあるまいかというふうに考えております。
○服部信吾君 次にSDI問題について若干お伺いしたいと思いますけれども、ボン・サミットの主要議題としては、SDIとそれから新ラウンドをどうするか、こういうことが一番大きな焦点になったわけでありますけれども、その評価につきましてはいろいろと分かれるところでございます。特にSDIについては西ドイツの議長国ということてコールさんが議長総括という形で出たわけてあります。私はやはりあのときにこのSDI問題については持ち出せなかったんじゃないのかと、本気になって議論をしたときにはあの例のサミットはまとまらなかったんじゃないのかと、こういう気が非常にするわけです。例えばフランスあたりはEC等においてユーレカ計画、こういうものをいろいろ今出されております。聞くところによりますと、これはSDIに対抗するものだと、こういうように聞いておるんですけれども、このユーレカ計画については大臣、どのようにお考えですか。
○政府委員(栗山尚一君) 事実関係につきまして御答弁申し上げますと、ユーレカ計画というのは、私ども承知をしておりますのは、専ら民間のハイテク産業育成のために専ら御承知のようにフランスがイニシアチブをとりましてほかのヨーロッパ諸国の協力を求めておる構想でございまして、直接軍事技術としてのSDIというものを対象とし、いわばそういう分野でアメリカと競争をしていくというような考え方に基づいたものではないというふうに承知をいたしております。
○服部信吾君 外務省はそういう見解であるようでありますけれども、一般的に言われておりますところによりますと、やっぱり新聞報道によりますと、ユーレカ計画というのは一つのSDIに対抗したものだと。と同時に、このSDI問題というのはある面からいえば戦略的なもの、あるいは経済的なもの、また技術的なもの、こういうような分野でSDIというものは討議される、そういう面からいえば今言われた先端技術に対してこれは対抗したんだと、こういうふうに言われても私はしようがないんじゃないかと思うんです。このユーレカ計画に対して、新聞報道によりますと英国がこれを支持したと、既に西ドイツも支持をしておる、こういうことが言われておるわけでありますけれども、こういうことを考えますと、これは当然ボン・サミットで要するに幾らレーガンさんが何だかんだ言ったってまとまるはずがないと、SDI構想なんてものは。こういうふうにも思うわけですけれども、この辺についてはどのようにお考えですか。
○政府委員(栗山尚一君) ボン・サミットにおきましては、御承知のように首脳レベルではほとんど討議は行われませんでして、その背景につきましてはいろいろ推測することは可能かと思いますが、ユーレカ計画そのものは先ほど申し上げましたような性格のものというふうにフランス自身も申しておりますし、私ども聞いておりますところでは、ほかのヨーロッパの諸国、例えばイギリスでありますとか西独でありますとかの国はユーレカ計画に対します協力と、それからアメリカのワインバーガー国防長官の書簡発出を契機といたしまして出てまいりましたアメリカのSDI研究に対する参加と申しますか協力の問題、これは一応全く別個の問題として切り離して考えていくというような態度であるというふうに承知しておりますので、この二つの問題を直接結びつけて裏腹の関係になっておるというふうに理解すべきでは必ずしもないんではないかというのが私どもの認識でございます。
○服部信吾君 SDI計画については、大体御答弁を伺いますとこれは先の話だということになってなかなか出てこない、研究段階と、こういうことにいつも御答弁が返ってくるわけですけれども、やはり現実問題としてアメリカからもかなり技術供与だとかいろいろな問題で来ているわけですよね。そこで、何となくSDI計画というのもソ連からのICBMを撃ってきたやつを撃ち落とすんだという、これは米ソの問題だ。では果たして日本の国が理解したという面において、それではもう少し具体的に日本にとってこのSDIはどういうふうに必要なんだとか、あるいは例えば戦域核に対してどのようにSDIが機能するのか、はっきり言えば、この辺が日本としては一番関心のあるところなんですね。米ソ間でやることはこれは結構だ。西側の結束ということは、それはわかります。でも、我々日本国民としては、米ソ間におけるこのSDI、ICBMでやってきたのを撃ち落とすということ、そういうことはある程度理解できますけれども、では果たして日本にこのSDIがどういう関係があるのか。例えば戦域核SS20なんか撃ち込まれたときにどういう関係があるのか。こういう話はしているんですか。
○政府委員(栗山尚一君) SDIの戦略的な面につきましては、委員御指摘のように二つの側面があろうかと思います。一つは、米ソ間の戦略的な安定と申しますか、要するにこういう考え方が米ソの間での核兵器の削減、究極的には核兵器の廃絶ということでございましょうが、そこに至る過程といたしまして核兵器の大幅な削減というものにどういうふうに役立てていくかという問題が一つと、それから二番目には、今委員御指摘のように、そういうものが同盟国あるいは友好国の安全保障というものにどういうふうに貢献し得るものであろうか、そういう二つの側面があろうかと思います。その両方の側面につきまして、アメリカの考え方はいろいろな機会に明らかにされてはおりますし、それから先般、御承知のようにアメリカの専門家が来日いたしました際におきましても、我々の方からいろいろ質問をいたしましてアメリカの考え方を聞いたところでございます。アメリカといたしましては、もちろん今後研究を進めていく過程でございますから、今の段階におきまして技術的にどういう形で同盟国の安全に寄与し得るかということは今後の研究次第ということで基本的にはあろうかと思いますが、ただSDI構想というもの自体は、もちろんヨーロッパそれから日本というような同盟国の安全保障、そういうものに対しても十分役に立ち得るようなものを考えていかなければならないということが、アメリカの基本的な考え方ではあるということは累次言っておる次第でございます。
○服部信吾君 もう時間ありませんのでちょっと簡単にお伺いしたいのてすけれども、米国の国防省のバーチ報道官が、要するにASAT、攻撃衛星兵器ですけれども、これはスターウオーズ計画の中に入る、こういうふうに述べているわけでありますけれども、このASATを積むのがF15、こういうことでありますので、今後、我が国もF15を今国産化等しておりますから、米国からF15に対してASATを積め、こういうようなことを言われた場合に、これは当然断るのでしょうね。この点について。
○政府委員(栗山尚一君) 御質問が我が国自身の自衛隊の装備との関連であれば、私ども外務省の方からお答えするのは必ずしも適当でないかもわかりませんが、いずれにいたしましてもアメリカが現段階でそういうことを考えているということは全くないと思います。ASATにつきましては、アメリカは、いろいろソ連が研究を行っておりますし、また現実的には衛星破壊兵器というものを保有する段階に至っておりますので、それに対応するという意味でいろいろ研究をし、かつまたF15につきましてはF15に小さいミサイルを積んで低軌道の衛星を破壊するというような方法につきまして、昨年二度ほど実験を行ったというふうに聞いておりますが、いずれにしましてもこれはアメリカ自身の問題でありまして、我が国の自衛隊がそういう装備を保有しろというような考え方をアメリカが持っておるということは全くないというふうにお考えいただいてよろしいと思います。
○服部信吾君 ではアメリカからそういう要請があった場合には断る、こういうことでいいわけですね。 それから、大臣せっかくあれなので、最後に中曽根総理がSDIについて理解を示した条件の中に、道義的正当性、こういう中で理解をしておりますけれども、大臣も同じですか。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 道義的正当性というのは、日米の首脳会談におきましてレーガン大統領から、SDIが非核の兵器であり、そしてこれは防御的である。そして弾道ミサイルを無力化する兵器構想であって、最終的にはこうしたSDIが結局核の廃絶につながっていくのだ、こういうことを強調された。こうしたことを前提としましてこうした道義的正当性というものに対して理解を示した、こういうことでございまして、私もレーガン大統領が言われるように、今のSDIというものが核兵器の廃絶というものにつながっていくということになれば、これはまさに道義的正当性があるのじゃないか、こういうふうに理解をいたします。そういう限りにおいて今のSDIの研究に対して理解を示したということでございます。
○服部信吾君 それでは通産大臣いらっしゃっておりますので、例のライオンズ石油の輸入計画、先般私もこの委員会でやったわけてすけれども、合意書でもう輸入をしないとライオンズ石油が言ってその合意書を出したにもかかわらず、また今度その計画書をそちらに提出した、こういうことで、こんなある面からいえばなめられたというか、おかしな話なのですけれども、この経緯を簡単に説明してください。
○国務大臣(村田敬次郎君) 簡単に申し上げます。 ライオンズ石油株式会社、佐藤社長でありますが、ガソリン輸入に関して昨年十二月三日に同社が石油輸入業開始等の関係書類を持参しました。本件については、石油業法に基づき国内の石油製品の安定的かつ低廉な供給に重大な支障を生ずるおそれがあるために、昨年の十二月二十四日石油審議会に諮問の上、十二月二十七日通商産業大臣の勧告を行い、同社の輸入計画の中止を求めたところでございます。ことしに入りまして一月八日、同社から当省に対し、勧告を受諾しガソリンの輸入を中止すること、今後とも輸入はしないこと、貨物の買い取り等のあっせんを要請することを内容とした文書が提出をされました。そこで、同社からの今回の貨物の買い取り先のあっせんにつき善処方要請がありましたから、当省としては既に貨物が到着していたという事態を踏まえ、例外的措置としてあっせんを行ったわけでございますが、これは今回限りである、そして今後は輸入をしないといった断念の表明を一月八日にいたしましてそういった内容の文書も提出をして一件落着となったわけでございます。 ところが、今服部委員御指摘のようにその後の輸入の試みがあったということでございまして、当省としてはこれを前提にあっせんを行った経緯があるわけでありますから、また同社が再度ガソリン輸入を試みているという記者発表を行ったと聞いておりまして、これがもし事実であれば同社の行為は明らかに信義則にもとるものであると、こういう認識をいたしております。
○服部信吾君 通産省にその本人が行っているわけでしょう、書類を持って。どうですか。
○政府委員(畠山襄君) 先々週でございますか、通産省に書類を新聞記者や何かと一緒に十五人ほどで見えまして、ぽんと置いていったという事実はございます。
○服部信吾君 それらに対して行政的にはどういうふうに臨もうとしているんですか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 通産省といたしましては、当該意思表示が実行されることは、もう二度と輸入を行わないということを意思表示をした、その約束に基づいてあっせんを行ったのでありますから、もし再び同社がガソリン輸入を試みていると、こういうふうに考えますと、これは経緯からいっても明らかに信義則に反する。まあ名義等を変えるといったようなこともあるようでございますが、明らかに信義則に反するものであって、当省としては厳正に対処をする方針であります。
○服部信吾君 具体的にどういうことをやるのか。 それからもう一つは、やはりこれは一つのこういう問題であって、やはり今我が国は石油輸入に対して消費地精製主義をとっているわけであります。しかし、この間も私も指摘しましたけれどもね、やはり石油の産油国においてももう石油製油所をつくっておる。だから、原油の輸入だけではこれはもうおさまらないんじゃないか。また、アメリカあたりからもかなり石油製品を輸入せよということも来ているわけです。これもまた経済摩擦の一つの要因にもなっているわけです。ですから、大臣としてもやはりもう少しこの一つの波紋としてやはりもっと慎重にとらえて、そしてその背後にあるものを考えていただきたい。そういうことで、今までどおりずっとこれから消費地精製主義でやっていいかどうかということは非常に疑問じゃないかと、こう思いますので、大臣、そのお考えとその業者に対してどういう措置をとるのか、ここら辺についてお伺いして終わります。
○国務大臣(村田敬次郎君) 先般、服部委員からもこの問題について御質問がありまして、私もそのときお答えしたところでございますが、消費地精製主義、それから連産品である、現在のそういった日本の方針があるわけでございます。しかし、石油製品の輸入水準につきましては相当に輸入をしておる。例えば昭和五十九年には三千五百万キロリットル石油製品の輸入をしているという日本の実績もございまして、必ずしも欧米諸国に比べてこの数字は低いとは思っておりません。しかし、今後の問題といたしましては石油業法に基づく対応、そういった問題について石油審議会に諮問をいたしまして、中長期的な石油あるいはエネルギー資源の問題について今後対応をいたしてまいりたいと、このように考えております。 それからもう一点、ライオンズ石油がもう一回やった場合どうするのかということでございますが、これは厳正に対応するということによって御承知をいただきたいと存じます。 〔委員長退席、理事目黒今朝次郎君着席〕
○佐藤昭夫君 まず、日米首脳会談に臨む加藤防衛庁長官の基本態度について幾つか質問をいたします。 まず、この首脳会談の際に長官は五九中業や防衛庁の六一業計について説明をするつもりですか。
○国務大臣(加藤紘一君) 日米の関係は日本の防衛政策にとって非常に重要な部分でございます。そこで、米国側が我が国の防衛政策の将来について関心を持っておるのは当然のことでございますので、私たちとしては、現在累次国会等で申し上げておりますような五九中業についての策定の方針等は、当然のことながら米国にも意見表明はしてまいると思います。しかし、いずれにいたしましても五九中業を初め我が国の防衛力整備、またその基本にあります防衛についての基本政策は私たちが自主的に決定するものでございますので、その点については私たちの態度を表明するということに尽きるのでないだろうかなと、こう思っております。
○佐藤昭夫君 そこで、アメリカ側に説明をするということでありますが、いわゆるF15やP3Cの増強についてアメリカ側に伝えるということですか。
○国務大臣(加藤紘一君) 具体的に、そのようなことは五九中業でどのような詳細な内容にするか、国内でもまだ決定しておりませんことですので、そういうようなことは考えておりません。
○佐藤昭夫君 確かに最終決定は見ていないということであるにしても、専らこれは新聞などの報道によっても五九中業でF15は約百九十機の水準に持っていく、P3Cは約百機の水準に持っていく、こういう報道があるわけでありますから、大体そういう方向の発言をするということじゃないんですか。
○国務大臣(加藤紘一君) そのような詳細なことにつき、特に個別の装備の具体的な整備方針等につきまして、私とワインバーガー長官との間で会談するようなことになろうとは思っておりません。
○佐藤昭夫君 F15やP3Cを増強しようというこの考え方には変わりないわけでしょう。
○国務大臣(加藤紘一君) 従来、国会等で申し上げておりますような五九中業の策定についての基本的な態度を申し上げてくるつもりでございます。
○佐藤昭夫君 私は、とにかく我が国が自主的に決めるんだというふうにおっしゃってみても、ずうっと歴史的な経過をたどってみた場合に、結果においてアメリカの要求に追随をして日本のこの防衛計画、いろいろな増強計画が決められておるということはこれはもう否定しがたい。そうした点で、アメリカに対して約束になるようなそういう発言は断じてやってもらったら困るということを強調しておきたいと思うわけでありますが、その点約束してもらえますか。
○国務大臣(加藤紘一君) 我が国の防衛政策は我が国が自主的に決定いたします。
○佐藤昭夫君 関連をして、これもいろいろ報道がありますが、いわゆるAWACS、また空中給油機、アメリカのAEGIS艦をモデルにした新型のミサイル艦、こういうものを導入するという動きがあるというふうに報道されておりますが、こうしたことを検討しているんですか。
○政府委員(矢崎新二君) 五九中業でどういった事業を盛り込むかということにつきましては、現在確定的なことをまだ申し上げる段階には来ていないわけでございます。したがいまして、一般論的な御説明にとどまるかと思いますが、まず最初のAWACSという御指摘ございました。この早期警戒機能という問題につきましては、これはもともと近来の航空技術の進歩というような状況から見まして、早期警戒の機能を充実をしていくという一般的な必要性はこれはもうもともとあるわけでございます。そういったような考え方で現在E2Cの整備を行っていることは御承知のとおりでございます。これと先生御指摘のAWACS、これはE3Aになるかと思いますが、これをどうするかということを今指摘になったわけでございますが、確かに性能的に言えばこのAWACSというものが性能が高い、性能が非常にいいものであるということは事実としてあるわけでございます。しかしながら他方、これは大変大型であり高価な航空機でもあるという事情があるわけでございます。そういうことで、現在五六中業で実施をしております早期警戒機の機種としてはE2Cを整備をしてきたと、こういうことになっておるわけであります。現在のところ先生御指摘のAWACSについては具体的な検討は行っておりません。 それから二番目の空中給油機の問題でございますが、これもしばしば御説明を申し上げておりますとおり、近時の航空技術の進歩等を勘案しますと、従来に比べまして低高度進入であるとかあるいは高高度高速進入の能力が非常に高まってきておるという状況がございます。したがいまして、こういった状況に対応するために、空中給油機を導入をするかどうかという問題は一つの検討課題であろうというふうに考えているわけであります。ただし、五九中業でどう扱うかということについては現在確定した答えはまだ出しておりません。 それからAEGIS艦の問題でございますけれども、これも先般来お答えをしているとおりでございまして、海上自衛隊の洋上防空能力の向上という観点からいいますと、護衛艦の能力を高めるという必要性があるということは私どもも検討をしておるわけでございます。ただ、具体的に先生御指摘のAEGIS艦というものを採用すべきか否かということにつきましては、これはAEGIS艦だけを切り離して検討することは適当ではないんで、やはり洋上防空体制を全体としてどう考えるかということの中で、その可否を判断をすべきことではないかということを今考えておりまして、そういう意味でなお検討の継続が必要ではないかというふうに考えておる状態であります。
○佐藤昭夫君 とにかく私が指摘をした問題について明確に導入をしないというふうに明言をされる問題が一つもない。問題によってはこれは導入をこの席上でほぼ明らかにしたというふうに感ぜざるを得ないような部分もあったということでありますが、もしこうしたものが導入をされるようなことになれば、これはあなた方自身も認められるように自衛隊の機能強化になる。この機能強化は、侵略的な役割、侵略的な性格が一段と強化をするということにほかならないわけであって、そうした点でこういうこと等を通して例の軍事費、これの一%枠というのは突破せざるを得ないと、こういう方向に進んでいくことは明瞭であります。こうした点で、軍事費が膨張をするという点からいっても、自衛隊の侵略的役割が恐るべき方向へ進んでいくという点からいっても、こういうものは導入すべきではない。断じて、これまたアメリカに対して約束を与えるような発言を加藤防衛庁長官がこの首脳会談においてやってくるということは断じてないように、重ねてくぎを刺しておきたいというふうに思うわけであります。
○国務大臣(加藤紘一君) 若干、委員の御指摘ではございますけれども、私たちが現在幾つかの装備につきまして五九中業で導入を考えたりまたそれに対していろんな論議をいたしていることは事実でございますが、そういうものを今委員が侵略的な防衛力整備とおっしゃいましたけれども、私たちはそれには反論さしていただきたいと思います。P3Cが侵略的であるわけはありません。私たちはあくまでも専守防衛で、対潜哨戒機がどうして戦略的な武器か、侵略的な武器かということは理解に苦しみます。
○佐藤昭夫君 それは国民を欺くあなた方の一方的な宣伝にすぎないんですよ。今まででもそういう言い方でどんどんと増強を図ってきたじゃないですか。 次の問題に移ります。いわゆるSDIに関する問題でありますが、これも報道によりますと、加藤長官はワインバーガー国防長官との会議において、その議題にいわゆるSDI問題も取り上げられると、こういうふうに報道していますけれども、事実ですか。
○国務大臣(加藤紘一君) 私たちは、日米両国がその防衛面において密接な関係がございますので、その両方の防衛首脳の間で間断なき対話をやっていくことは非常に重要であろうと思っております。現在、日米間の防衛関係は非常に良好な状態になっておりまして、この両国の信頼関係を一層増進できますように私たちは今度の会談も大切なコミュニケーションの場として位置づけてまいりたいと思っております。ただ、その会談でいかなることがテーマになりますかということは、現実に会談してみなければわからない点がございますし、また私たちの立場としてどういう問題を具体的に討議しようか、現在、出発一週間前にしてみんなで議論しているところでございますので、今回で具体的にどのテーマということを申し上げられる段階にはございません。
○佐藤昭夫君 我が国の側というか加藤防衛庁長官の側からSDI問題を積極的に議題に上せると、こういうことはしないというふうに解していいんですか。
○国務大臣(加藤紘一君) 若干政府部内の話になりますが、SDIの御担当はまた主要な窓口は外務省であり、外務大臣であられます。したがいまして私たちとしては、SDIの問題というのは今世界の防衛政策または軍縮の面において大変興味のある話題になっている問題でございますので、それに触れるということはあるかと思いますけれども、私たちの方から積極的に外務省を飛び越えて我々の態度を何か申し上げるというようなことは、政府部内の関係からいっても当然あり得ません。
○佐藤昭夫君 しかしそのように言われても、これは最近の新聞の報道、専ら、防衛庁の一定の機関がSDI研究に参加すると、こういう方向で動いているんではないかという報道があるわけですけれども、今のあなたの答弁からいくとそういうことはあり得ないと、防衛庁の一定の機関、組織がSDI研究に参加するということはないと、こういうことですか。
○国務大臣(加藤紘一君) SDIにつきましてどういった態度をとりますかということは、日本政府が外務省を中心に現在検討中のことでございますので、そういうことが決定されてない段階で、防衛庁がSDIに参加するとか、研究にどういう態度をとるとか、技術的にどういうことであるとかいう態度を表明することはございません。また、それを具体的に防衛庁がやっているというような報道も、私はかなり新聞をよく読んでいるつもりでございますが、明確なものは私はまだ読んでないつもりでございます。
○佐藤昭夫君 依然として答弁はあいまいですね。 長官に聞きましょう。最近、アメリカの多くの科学者、その中にはノーベル賞受賞者五十三人、科学アカデミー会員七百人以上、こういう人々を含む多数の研究者が今大きな反対運動、キャンペーン、これをアメリカで展開し始めたと、こういう事実を長官知っていますか。
○国務大臣(加藤紘一君) 御指摘のようなお話は新聞記事としては私も読んでおります。
○佐藤昭夫君 その一つの事実に示されるように、著名な科学者、ノーベル賞受賞者を代表とするそういう専門家、科学者がこぞっていわば今のこのSDI計画に反対をしておるという、そういうことを知りながらあえて首脳会談において話が出ればそれに積極的に応じていこうと、こういう態度を長官はとろうというんですか。
○国務大臣(加藤紘一君) SDIというものについては、繰り返しますけれども、外務大臣が御所管になることであって、外務大臣が中心に日本の態度は決定されます。ただ私は、アメリカ側がSDIについてどう考えているか、これは総理、大統領の首脳レベルでもアメリカの意見は表明されておりますし、また外務大臣に対しましてもシュルツ長官からいろいろ表明されておったり、ワインバーガー書簡もあったりするわけでございます。したがって、私たちはそれを越えて防衛庁がSDIについて特に独自の立場をとることはあり得ません。ただ、その会談でアメリカ側が考えていることをより具体的に知り得るようなお話があれば、当然それは私も聞いてまいりまして外務大臣に御報告申し上げる次第でございます。
○佐藤昭夫君 確かに、日本の政府の部内としては、SDI問題の事務的な分担というか、対米折衝の窓口分担というか、そういう点は外務省であるか知らない。しかし、少なくとも今回あなたは日本政府を代表して、防衛首脳会談という形で出向いて話をやっていく、その際にSDI問題が提起をされれば積極的にその話に応じていこう、乗っていこう、こういうことでありますから、外務省の話ですよということでこの問題は済まないわけなんです。言うまでもありませんが、予算委員会などでも何回か我が党としては指摘をしてきたわけでありますけれども、SDIというのは核爆発によるエックス線レーザー、この利用が中心になっているわけでありますから、核兵器であることはまがいもない。我が国は非核三原則を堅持して、あなた方も堅持をすると言っているんですから、そうした点で、非核三原則の基本的立場からいってSDI研究、これに参加をしていくということは許されないはずだ。したがって、この機会にもう一遍防衛庁に確かめたいと思っているわけですけれども、核兵器というものの定義についてはどういうふうに考えていますか。
○政府委員(山田勝久君) 核兵器その他の定義につきましては、日本政府としては外務省がこれを一律に決めておりますので外務省の方にお願いいたします。
○佐藤昭夫君 そういう怠け者のような逃げ方をしたらだめだよ。防衛庁自身が三十三年四月十五日、参議院の内閣委員会に防衛庁の名前で当時の田畑議員の要求に対して文書で回答を提示しているじゃないですか。言いなさい、それを。
○政府委員(山田勝久君) ただいま核の問題が出てまいりましたが、これはSDIとの関連での御質問だと思います。先般来、外務省あるいは防衛庁長官お答えいたしておりますように、SDIはまだ研究の緒についたばかりのものでございますし、先方から第一回目の説明団が参って聞いたばかりでございます。その内容等につきましてこれからいろいろアメリカ側とも情報の交換がされていく段階でございますし、またそれを受けまして、日本政府としてどういうふうにこれに関与するか、それはいずれ将来の問題でございますので、ただいまの段階ではお答えをする段階ではないと思っております。
○佐藤昭夫君 私の問いに対して何の回答にもなってないじゃないか。三十三年の段階で文書で防衛庁がちゃんと核兵器の定義について回答している。加藤長官のところへだれかがメモを持って走っていったから、あなたは言えるんでしょう、長官。答えてください。
○国務大臣(加藤紘一君) 今メモが参りましたのは私のところではなくて山田装備局長のところに参りましたので、局長の方から答弁いたします。
○佐藤昭夫君 長官も見ておったじゃないか。
○政府委員(山田勝久君) ただいま先生御指摘の件でございますが、次のように御回答させていただきます。「核兵器及び通常兵器については、今日、国際的に定説と称すべきものは見出しがたいが、一般的に次のように用いられているようで」ございます。「核兵器とは、原子核の分裂又は核融合反応より生ずる放射エネルギーを破壊力又は殺傷力として使用する兵器をいう。」。また、核兵器との関係で、「通常兵器とは、おおむね非核兵器を総称したものである。従って」といろいろ多少例示を挙げて御説明をした経緯がございます。
○佐藤昭夫君 最初からそれを早く言えばいいんだ。長官も聞いておったと思うけれども、原子核の分裂または核融合反応により生ずる放射エネルギーを破壊力——殺傷力だけに限定してないんですよ、破壊力または殺傷力として使用をする兵器、これが核兵器だというふうに防衛庁として文書で質問に対する回答書を提出しているわけです。明らかにこう見るとSDIというのは核兵器の一種だというふうに言わざるを得ないじゃないですか。破壊をするわけでしょう。にもかかわらず、窓口は外務省か知らぬけど、ワインバーガーとの会談においてその話が提起をされたら積極的に防衛庁としてひとつこの話に乗っていきましょうとこういうことは断じて許される問題ではないというふうに私は思うんですよ。 非核三原則、これについての理解の仕方もこうなってくると改めて問いましょう。防衛庁長官、つくらず、持たず、持ち込ませずという三原則の中のつくらずという問題は、この三原則というのは日本国内の政府の行為について定めた原則であって、海外のことについてはらち外だ、海外で核兵器をつくる、またそのつくるためにいろいろと研究開発をしていく、協力をしていく、そういうことに対しては非核三原則は問題にならぬというのが防衛庁長官の認識ですか。ワインバーガーとの会談をやっていく際に危ないから念のために聞きましょう。
○国務大臣(加藤紘一君) 先ほど私がSDIについて話題になるかもしれぬということを申し上げたことで、若干の誤解があるかと思いますけれども、話題にし、向こう側の考え方を聞き、情報をとるということと、今佐藤委員おっしゃいますように私たちが積極的にそれに乗り出し、研究に参加し、または何か将来コミットするような話というのとは全く別個のことでございます。私が申し上げたのは、そういう話題が出たら、アメリカの考え、情報等を聞いて、そしてそれを我が政府内でそしゃくする判断の情報の一つにしようということでございますので、その点につきましては誤解なきようにお願いしたいと思います。また、非核三原則につきましては、私たち防衛庁としてはしっかりこれを守っていきたいと思っております。具体的にどういう部分がどういう解釈になるかにつきましては政府委員よりお答えいたします。
○政府委員(山田勝久君) 非核三原則について私どもおおよそこういうふうに理解しているんだということを、若干かいつまんで申し上げてみたいと思います。 まさに私どもの日本は唯一の被爆国家でございます。そういった観点での国民感情及び我が国独自の平和憲法というものを踏まえまして、私ども我が国自身の主体的な意思として、日本は核兵器を持たず、つくらず、または他国に持ち込ませないという方針を、佐藤内閣の政策意思の表明として昭和四十二年の国会において説明したことに端を発しているわけでございます。自来、歴代の政府がその基本政策を堅持していることを鮮明にしてまいったものでございます。そういった基本原則というものでございまして、これを我が国の国是として言及する国会決議も行われているわけでございます。したがいまして、今日この非核三原則というものが我が国の一種の国是というような基本政策として内外に周知徹底されているものでございます。私どもそういうように理解をいたしております。
○佐藤昭夫君 局長をしてかわって答弁をせしめると言ったって全然答弁になってないじゃないの。私が聞いているポイントは、非核三原則というのは日本国内だけに適用をしていく原則なのか、海外において日本政府が参画をしていくようなそういう行動に対してはそれはらち外だと、こういう考え方なのかという、この点を聞いているわけなんですよ。答えになってないでしょう。これは実際に海外でいろいろしゃべってくる加藤さん、あなたの思想に、考え方に大いに関係するから答えてください、長官。
○国務大臣(加藤紘一君) その問題の有権的な解釈は外務省になります。したがって外務省にお聞きいただきたい。私たちもその外務省の見解に従って行動いたします。
○佐藤昭夫君 それなら安倍外務大臣。——外務大臣、あなたはその説明をする自信がないんですか。
○国務大臣(安倍晋太郎君) これは政府委員から答弁いたさせます。
○政府委員(栗山尚一君) これは従来から累次の機会に御答弁を申し上げていることでございますが、非核三原則は、もちろん主体的に我が国としまして核兵器を持たない、あるいは我が国の中に核兵器を置かないということから出ておる基本政策、国是とも言うべき基本政策というふうに理解をしておりますが、他方、委員御質問の外国との関連について申し上げますれば、当然のことながら我が国は御承知のように核兵器不拡散条約というものに加入をしておりまして、みずから我が国自身が核兵器の製造、開発というものを行わないという厳粛な国際義務を負っておるわけでございますから、そこから出てきます当然の帰結は、我が国自身が今度は外国との関係におきましてみずからそういう核兵器の開発というものに関連する技術を持たないわけでありますから、そういう技術を外国に対して与える、あるいはそういう研究に加わるということはこれまたあり得ないことであるということは、従来から申し上げているところでございます。
○佐藤昭夫君 今のような答弁が本当に貫かれるのであれば、さっきから言っているがごとくSDI計画、これに日本が参加をしていくというようなことがあってはならないと、そういうことに理の当然なるはずだというふうに私は思うわけですけれども、この点は重ねてこのことだけで終始するわけにいきませんから強調しておきましょう。 ただ、加藤防衛庁長官に日米首脳会談との関係でもう一つどうしてもただしておきたい点がある。いろいろあなたは私の質問に対して言いわけをしながら、とにかくいろいろワインバーガーと話をしてきますというふうなことですけれども、一番肝心の核兵器の全面禁止、核兵器を廃絶するという、この問題について米国側の積極的な努力を要求してくる考えはあるんですか、長官。
○国務大臣(加藤紘一君) アメリカも我が国もともに最終的に核廃絶を願うという気持ちは同じでございますし、特に私たちの国のように唯一の被爆国としてはそういった気持ちは、すべての防衛政策を論じまた諸外国と論ずるときに、基本に持たなければならない部分であろうと思います。そういう際に、それを具体的にその最終目標にどう至るかにつきましては、それはいろいろ議論がございますし、またそれは我が国においては外務大臣が所管することでございますけれども、基本的には私たちは核廃絶をどういう形でしていくのか、当然その点につきましても議論に及ぶケースもあり得るのではないかと思っております。
○佐藤昭夫君 一般的命題として当然日本もアメリカもそういう方向で努力をしているというふうに言われるんでありますが、今核兵器の問題について米ソ会談、米ソ交渉のさなかですね。こういう時期であるだけに速やかな核兵器全面禁止、廃絶に向けてアメリカが積極的な努力をやってもらいたいということを、この時期であるだけに、防衛庁長官せっかく行くんだから、そのことを言ってくる意思、決意、これはあるかと、この点なんてす。
○国務大臣(加藤紘一君) 現在ジュネーブで行われております軍縮問題についての会議等が、本当にできるだけ早期に、そして実質的に実のあるものになってほしいと思っておりますことは、私たち日本の防衛政策を担当するものとしても当然常に持っている気持ちでございます。それは申し上げます。
○佐藤昭夫君 言うまでもないことですが、核兵器がなくなればそもそもSDI研究なんという、こういうものも不必要になるということでありますから、ぜひひとつ、この場限りのあなたの言い方じゃなくて、本当に日米会談においてそのことを最も重要な命題としてアメリカ側にひとつ強く要求をしてくるということでやってもらいたい。強くその点を申し上げておきます。 SDI問題に関連して外務大臣に聞きます。最近、外務省は、SDIに参加するかどうかという政府決定前でもこのSDI研究に民間企業の参加が可能だと、こういう見解をまとめたというふうに聞きますが、事実ですか。
○国務大臣(安倍晋太郎君) SDIの研究についてアメリカから参加を求められておりますが、我が国の政府としてはまだ何も決めてないわけであります。したがって、今そういうお話がございましたが、何もこれは政府としては関知しておりません。
○佐藤昭夫君 私が聞きましたのは、政府はまだ決定してないというそういう状況で、しかし政府が決めてない前でも民間企業が参加をしていくというのはこれは結構だというふうに、外務省見解をまとめたということを耳にするわけですけれども事実ですかと、こう聞いているのです。
○国務大臣(安倍晋太郎君) そのような問題について外務省の見解をまとめたという事実はありません。
○佐藤昭夫君 念のために申し上げるわけでありますけれども、例の昭和四十四年の宇宙開発事業団法、この附帯決議は宇宙の開発及び利用は平和の目的に限るというふうに書いてあることは御存じのとおりでありますけれども、この「平和」というのは非軍事という意味であることは今までの政府答弁からも明確であります。したがって、SDIが核兵器であるかどうかというこの点については、きょうも論争があるところですけれども、軍事目的であることは明白だと。こういった点で、さきの国会決議に照らしても、政府はもとより民間企業であってもそれに協力をしていくというようなことはするべきでないというふうに思うんでありますが、この点について念のために外務大臣にお尋ねします。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 我が国の場合、技術を移転する場合においては、汎用技術についてはこれはもう自由な立場をとっておりますから、これに対して何らこれを妨げるものでないことは今さら申し上げるまでもないわけでございます。ただ、軍事技術につきましては、これは御承知のように日米間で取り決めをいたしましたから、その枠内においてこれを行うということになっております。
○佐藤昭夫君 SDI研究に参加していくということは、明らかに軍事目的の研究に参加していくということでしょう、汎用技術云々というそんな次元の問題じゃない。だから、民間企業とはいえ、そういう軍事目的のSDI研究というものに参加していくというようなことは、それは結構だ、どんどんそういうことをやったらよろしいというようなことを、まさか今後外務省として打ち出すということはないでしょうねということを念のために聞いておるんです。
○国務大臣(安倍晋太郎君) SDIについて、SDIの研究に参加するかどうかということについては、これはもう政府として、アメリカ政府から回答を求められておりますから、これは決めなきゃならぬわけでございますが、しかし、民間の汎用技術を輸出する場合においては、これはこれまでもやっておるわけですし、これについては何も妨げるものではない。軍事技術についてはその枠組みの中でやっていくことであって、これははっきりしておるわけですから。ただ、そういう中でSDIの参加問題というのは、今政府としては何も決めてないし、自主的に慎重に検討しておるという段階でございます。それ以上のことはちょっとお答えようがないと思うんですね。
○佐藤昭夫君 なぜそんなにとぼけるんですか。SDI技術というのは汎用技術じゃないでしょう。明らかに軍事目的のSDI技術じゃありませんか。だから、汎用技術がどうだという、そこで見解をそらしたらいけませんよ。そういう明らかに軍事目的の研究、ここに民間企業とはいえ入っていくということは、片一方での宇宙平和利用に関する国会決議に照らしても許されないことじゃないか、そんなことをどんどんいったらよろしいというふうにまさか外務省は指導をしないでしょうね、こう聞いておるんです。もう一遍答えてください。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 外務省は、指導するとか指導しないとか、そういう立場にないわけであります。ただ、日本から、それはアメリカでいろいろと軍事目的に使われるものがあると思います。それはそういうものに対しても、日本から汎用技術とか汎用品の輸出の場合はこれを妨げるものは何らないわけでございます。そのことを私は言っているわけです。
○佐藤昭夫君 そのことはもうよくよく私は承知をして、汎用技術云々というそういう次元の問題じゃないということを繰り返し言っているんだけれども、あなたは私の持ち時間をできるだけ減らそうという目的かどうか知らぬけれどもね、同じ答弁ばかり繰り返しておる。これは、あなたが私の具体的に限定をしたそういう質問に対して答えようとする能力も意思もないというふうにとっておいて、次へ進みましょう。 そこで、同僚委員からも少しくありました、那覇空港での自衛隊機の接触事故の問題で私も少し質問をしておきたいと思いますが、この事故の事柄の内容についてはもう私から改めて申すまでもないと思いますが、この五月三十一日の運輸省の防衛庁への申し入れ文書によりますと、事故調査委員会で調べたところ「離陸許可も滑走路への進入指示も受けずに滑走路に進入した」、こういうふうに明確に述べておる、その文書は私ども資料として、運輸省の航空局長から防衛庁の教育訓練局長あてへの申し入れ文書ということになっておって、もうこの点は明確だと思う。 そこで、防衛庁長官、今回のこういう事故を引き起こしたということについて、どのように一体防衛庁としては責任を感じているのか、そしてまた、再発防止についてどのような具体的対策を指示をしておるのか、この点まずお尋ねします、防衛庁長官。
○国務大臣(加藤紘一君) 事故原因につきましては運輸省の事故調査委員会が調査中でございまして、防衛庁としても調査を継続している段階ではありますが、本件事故につきましては防衛庁としてはまことに遺憾であると考えておりまして、みずからも徹底的に事故原因の究明を図り、適切な措置をとってまいりたい、こう思っております。どのようなミスがあったのか、その原因をまず徹底的に追及し、それに対して二度とこういうことのないような処置を訓練面においても十分とるようにしていかなければならないと考えております。
○佐藤昭夫君 二度とこういうことが起こらないようにとこう言いながら、徹底するって、具体的にどういう手だてを明確にしてこういうことが二度と起こらないような体制を確立をするというんですか。
○政府委員(大高時男君) ただいま大臣の方から御答弁いたしましたように、今回の事故につきましては私どもとしても大変重大に受けとめ、これに対する将来の事故防止対策を講じてまいるわけでございますけれども、当面、運輸省の事故調査委員会、並びに防衛庁におきましても独自の事故調査委員会におきまして、この事故のよって来る原因について調査を行っておるわけでございます。この結果を見てさらに抜本的な対策を講じてまいろうというふうに考えておりますが、当面、事故後次のような措置を講じておるわけでございます。 まず航空自衛隊でございますが、この航空機が所属いたしましたのは航空救難団の那覇の救難隊でございます。したがいまして、救難隊に対しまして、管制基準あるいは関係例規の教育を徹底する、また、事故防止についての検討会を行う、あるいはまた確実なリードバック、要するに、管制塔から指示が参りました際のリードバックでございますが、こういったものも徹底していく、また基地の管制隊あるいは管制官とのミーティング、こういったものも行う、それからまた、現地沖縄におきまして、南西航空混成団、これがあるわけでございますが、ここにおきましても、管制指示、許可等に対するリードバックあるいは確認、基本動作の徹底、こういったものにつきまして、操縦者教育あるいは隊長等によります訓示を行っております。その他の部隊につきましても、事故防止対策の徹底を図るべく、全部隊に対して通達をもって指導をしております。 それから、さらにまた陸上自衛隊あるいはまた海上自衛隊もそれぞれ航空部隊を持っておるわけでございますが、これにつきましても、管制に係る安全対策につきまして通達等により指示をいたしたというところでございます。
○佐藤昭夫君 目下、運輸省でも防衛庁でも、この事故原因について調査委員会として調査中だということで、いかにも今回の事故の原因が未解明であるかのような、そういう言い方をされるんですけれども、さっき私が引用をしました、ここでも明確になっているように、「離陸許可も滑走路への進入指示も受けずに滑走路に進入したことが判明しています。」。だから、どこに一体原因があったのかということはもう明確なんですよ、基本原因は。 そこで、問題は、これが自衛隊パイロットの誤認ということで済まされる問題じゃない。なぜならば、この那覇空港が軍民共用空港である、ここに今こそこの問題のメスを入れるべきだ。那覇空港は滑走路が一本で、離発着の回数年間八万回を超える、その三分の一を自衛隊が使っておる、こういう状況になっておるわけですね。ですから、現に那覇空港では、ごく最近でも、大型輸送ヘリV107、この離陸失敗で火災炎上事故、一九八二年の六月に起こっておる。T33A型の練習機の離陸失敗、乗員死亡事故、一九八四年の六月、こういう事故が相次いでおるわけです。 そこで運輸大臣に尋ねます。こういう軍民共用になっておるということに伴う危険性についてどういう認識でしょうか、運輸大臣。
○国務大臣(山下徳夫君) おっしゃるとおり、軍民分離した方がベターであると私も思います。しかしながら、御案内のとおり、狭隘な我が国土におきまして、那覇に限らず、やむを得ず軍民両用で使っておる空港はたくさんありまして、これを一挙に解決するということはまず不可能であります。 私が申し上げたいことは、幾ら軍民分離いたしましても、やはりルールを守らなければ私は同じであると思うんです。現にきょうもこの委員会で御答弁申し上げましたように、那覇にいたしましても、このキャパシティーは十三万回なんです。現在八万回しか使っておらない。したがって、こういう現状からすれば、軍民両用だからこういう事故が起きたということは言いがたい。私はやっぱりルールの問題であると思いますから、そのように御理解いただきたいと思います。
○佐藤昭夫君 確かにルールの問題は大事です。そのことを私は何ら否定するものではない。しかし、同時に、大臣も今、軍民共用を避ける、分離をするというのがベターであるというふうにおっしゃった。そのことをやっぱり考え方の基本にしっかり据えて、お互いに据えていく必要があると思うんです。そうしませんと、だがしかしということで、あなたの答弁の後段で、キャパシティー十三万回のうち使っておるのは八万回でまだまだキャパシティーあると、こういうところに考えを持っていきますと、それが落とし穴になって思わざるときに大事故が起こる。まだ大丈夫だというふうに考えておると取り返しのつかない大事故が起こるということで、最近でも事故が陸続と続いておるじゃないかということを申し上げておるわけですね。 これは御存じと思いますけれども、新聞にも報道されましたので御承知だと思いますが、日本乗員組合連絡会議など航空五十四団体で組織をしている航空安全推進連絡会議、ここが日航とか全日空などの国内の航空五社のパイロット、乗員ほぼ全員を対象に那覇空港などの自衛隊、米軍との共用空港での飛行実態についてアンケート調査をまとめているわけですけれども、回答者の六五%が飛行制限やニアミスの危険を感じている。日々そういうことを感じつつ仕事をしているんだということがアンケートによって率直に告白をされているわけですね。 那覇空港を民間専用にすべしというこの問題については、沖縄県議会も既に八三年の七月十四日の段階で全会一致の県議会決議というものがやられている、御承知と思いますけれども。これを初めとして、沖縄県民挙げての強い願い、今この運動になっていると思うんです。 ですから、そうした点で大臣、さっき言われました分離するのがベターである、民間専用にしていくのがベターであるというこのことをひとつしっかり据えて、何とかそういう方向が実現できないものなのか。それはいろいろ困難あるでしょう。困難あるでしょうけれども、どうやってその困難を打開をするか、ベターな方向をどうやって実現をするかということで、ひとつ運輸省として必要な努力を精一杯やってもらいたいということを大臣に要望をいたします。
○国務大臣(山下徳夫君) 先ほど申し上げたとおりでございまして、ベターだということは確かに申し上げました。その通りです。したがって、これから理想的な我が国の空港の形態をずっと進めていくという意味におきましては、運輸省はもとよりやります。あなた方もどうぞ御意見を聞かせてください。国民全部で考えていこうじゃありませんか。ただ、申し上げたように、飛行場さえつくればいいんじゃないということだけは御認識いただきたい。ルールが第一であるということを重ねて申し上げておきます。
○佐藤昭夫君 それは否定しません。 〔理事目黒今朝次郎君退席、委員長着席〕
○三治重信君 文部大臣に御質問しますが、六月末に臨教審の中間答申が出されるということなんですが、これは、まあ総理の所管で臨教審が行われているということで、従来の中教審の答申の文部省の取り組みと違うというふうなことも考えられるわけなんですが、中間答申というものについて文部省はどういう姿勢で臨まれておろうか。これが一つの問題でございます。 そして、これは余談になるわけなんてすけれども、文部大臣として具体的に取り組むことがあれば、中間答申といえども次期国会なり何なり、来年度の予算措置なり、取り組んでいく姿勢をお持ちかどうか。
○国務大臣(松永光君) 先生御指摘のとおり、臨時教育審議会は総理大臣が諮問をし、またその諮問に対して答申がなされるわけでありますけれども、その答申された内容を具体化する責任は実は実際的には文部大臣にある、こういうふうに私は考えております。したがいまして、答申が出されましたならば、臨教審設置法にありますように、政府が答申内容の実現のために最大限の努力をしなきゃならぬわけでありますから、私は、答申の内容実現のために最大限の努力をしていく決心でございます。 ただ、答申内容を具体化するに当たりましては、いかなる時期にいかなる立法をし、あるいはいかなる行政上あるいは財政上の措置をすることが最も適当であるかということにつきましては、出された答申の内容によってどういう措置をすべきであるかが決まってくるわけでありますので、具体的な答申が示された段階で十分検討して、そして答申の内容の実現に向けて最大限の努力をしていく決心でございます。
○三治重信君 大体それで私も同意しますが、ただ臨教審は、前の行革の審議会みたいに各省全部に影響する、そして逐次できることから答申をして、できるところからやってもらうという方針を出して、それで逐次やってきて、それからずっと国会も次から次へ法律出されたりなんかしてやっていますわね。それと同じ方式で文部省は考えているのかどうかと、こういうことなんですが、大体今の御答弁で、そういう方式で答申があれば逐次できるものは手がけていくと、こういうことで理解をしていいわけですね。
○国務大臣(松永光君) 先ほどもお答えいたしましたように、どういう立法的な措置あるいは行政上、財政上の措置をすべきかということは、具体的に答申の内容が出てからその対応策は決められるべきものなんてありますけれども、私どもとしては、答申が出ましたならばその実現に向けてあらゆる努力をして、一日も早いその具体化の措置がなされるように努力をしていくという決心なんでございます。
○三治重信君 次、通産大臣にお尋ねをしますが、日米貿易摩擦が非常に日本としては一番大変な問題だけれども、これは日米貿易摩擦だけでなくして、日米貿易摩擦の解消と同時に、日欧——ECですね、EC並びに東南アジア、これにも配慮をしていかなければならぬ、こういうふうに考えるわけなんですが、それの第一着手として通産大臣は、黒字の解消で国内のいわゆる輸入体制、輸入についてもっと努力をすべきだと。殊に輸出産業、企業がそれについて努力をすべきだと、こういう方針をまず出されたわけなんですが、こういう中で、一番先に一つお伺いしますが、設備投資の関係で機械の輸入促進対策というのが一つ取り上げられると思うんですが、こういうようなものについての輸入機械の損失準備金制度とか輸入機械の割り増し償却制度というようなものが考えられているというんですが、これがひとつどういうふうな準備段階かということと、それから輸入金融制度で日本の輸出入銀行を積極的に使おうと、こういう政策も考えられているということなんですが、それについてどういうふうなお考えがあるか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 三治委員にお答えを申し上げます。 今御指摘になられましたように、貿易黒字という問題が非常に大きな問題になってまいりましたので、ひとつぜひこれからは輸入を促進しようということで、先般、四月九日に中曽根総理が対外経済対策を決定をされまして、そして製品輸入の拡大を図ろうということから、通産省も四月二十二日、関係大手メーカーあるいは商社、百貨店等の社長六十人をお招きをいたしまして製品輸入拡大についてのいろいろな御相談をしたところでございます。 御指摘の機械輸入でございますが、その促進を図るため種々の対策を講じていく所存でございまして、今御指摘になられました機械輸入損失準備金制度、それから輸入機械割り増し償却制度等、いろいろこういった問題について検討をし推進をしてまいっておるところでございます。特に、日本輸出入銀行の製品輸入金融制度につきましては、先般の対外経済対策を決定いたしました四月九日に金利条件の改善を図ったわけでございまして、従来七・二%ないし七・五五%というのを七・一%に引き下げる、そして貿易摩擦関連品目については特に六・八%ないし七・一%という特別の金利を考えるというようなことで、金利条件の改善を図ったわけでございます。 御指摘のように、機械関係は非常に大事な問題でございまして、今後とも金融、税制面における措置の拡充、創設の可能性について関係省庁——ここに大蔵大臣おいでになりますが、関係省庁とも十分協議を詰めまして検討をしてまいる所存でございます。
○三治重信君 それから、この通産省の従来の任務からいけば、ちょっと今から言うことは外れているかもしれませんけれども、そうやって輸入促進をやっていく、これは今までの通産省だと今言ったような問題と、それからいわゆる関税制度の引き下げとか、制度的なものだったのが何だけれども、どうもいろいろのアメリカやヨーロッパや東南アジアがいろいろ言っているのは、日本の結局法規やなんかでない、官僚が実質関税の窓口で検査にラベルを張りかえろとか何の手続とかいうような、いわゆる輸入の非関税障壁という問題が非常になっているわけですね。これは本来からいくと、きようは呼んでいないんですが、総務庁ですか、行政改革の総務庁の管轄かもわかりませんけれども、今度はこれ輸入を通産省が積極的にやるとなるというと、総務庁のいわゆる非関税障壁の撤廃という問題を通産省もよほど積極的にやってもらわぬと、輸入せい輸入せいということを輸入業者にハッパをかけても、日本の関税の検査をするところやそれからいろいろの輸入の代行者に対して非関税障壁が残っているということは、非常にそれの努力を阻害するし、いつまででも大きな問題があると思うんですが、こういう具体的にはいろいろのことが言われているわけなんですけれども、これをひとつ通産省も総務庁と協力して、総務庁にむしろ具体的な非関税障壁を挙げて言って、そういうものを取り払う、それが規則である場合や内規である場合や、実際個々の具体的な税関なり輸入を扱う事務の出先の具体的な問題だとかいうような問題だと思うんですが、こういうことを言われるのを排除するのは一番簡単なんだけれども、しかし実際日本の、私も同じ役人出身なんですが、役人の具体的な問題として一番排除しにくい問題だと思うんです。これは継続的にやっていかなきゃいかぬと思うんですが、こういうものについて通産大臣として輸入促進とこう格好のいいことは一番いいけれども、具体的な実施段階になってくると僕は非関税障壁と言われるのが、まあ一面では最近は民族的な文化の違いだと、こういうことまで言われているんですけれども、そこまで言っちゃうというとこれは人種対立、国の文化の伝統に対する干渉というようなことになっちゃうんですが、そこはひとつきちんと水際を引いて、文化やそういう民族としての考え方の相違とかいうような問題まで入らぬで、そこはひとつもう経済取引のギブ・アンド・テークの処理の仕方という線をしっかり引いてやってもらわにゃいかぬと思うんですが、その点いかがですか。
○国務大臣(村田敬次郎君) 非常に適切な御指摘だと思います。 先ほど申し上げました四月九日の対外経済対策を決定いたしました際に、対外経済諮問委員会の報告に示された原則自由、例外規制、こういった基本原則に立って市場アクセス改善のための政府としての最大限の努力を払っていきたいと、これが総理の決意でもあるわけでございます。そしてそのために、四月十九日には総理を本部長といたしまして政府・与党対外経済対策推進本部というのをつくりまして、市場アクセスの改善のためのアクションプログラムを早急につくろうと、こういうことで実施に移していくことを今着々とやっておるわけでございます。 三治委員の御質問を承りながら思い出したんでございますが、この間ボン・サミットに総理や大蔵大臣のお供をして出席をさせていただきました。そのときにリーガン・アメリカ大統領首席補佐官とバイラテラルで四十分ぐらい話したそのときに、リーガンが、非常に日本はよく努力をしておる、特に四月九日の中曽根総理の決定は立派だと思う。ただ、よく聞くことだが、日本は官僚統制が非常に厳しくて、そのために非常に輸入がやりにくいということがあるのではないかと、こういう指摘が実はあったのであります。これは三治委員も公務員の出身でありますが、私も公務員の出身でありますが、私は日本のビューロクラシーというのは世界に最高の立派なビューロクラシーである、こういう認識を常日ごろしておりまして、そのことは率直に言ったんでありますが、しかし、そういう官僚の組織のために委員御指摘のような非関税障壁のようなものがつくられたら大変である、それは政治家が決断をしてやるべき問題だとこう申しましたら、さすがにリーガンさんは中曽根総理だって地元へ行けば選挙のことをいろいろやらなきゃならぬだろう、だからミスター村田の言うことはよくわかるので、ひとつ政治的配慮で思い切って考えてほしいと、こういうことを言っておられました。 そして、民族とか国家とかということになれば、よく言われることでございますが、日本語もNTBである、非関税障壁であるという指摘が言われるぐらいでございまして、いろいろそういった意味では日本が今国際国家として対応していくために、いろいろ克服しなきゃならない問題点がたくさんあるように思いますが、今三治先生御指摘になった点などはまさにその大きな問題点だと思いますので、よく努力をいたしまして、大蔵省や総務庁や外務省、そういったところとよく協議をして、対外的な開放体制を進めてまいりたいと思います。
○三治重信君 まあ後で大蔵大臣に内需拡大とか一般的に言われております財政、経済の政策について御質問しますけれども、通産大臣としてね、今の御答弁で私は満足なんですけれども、ひとつ、総務庁等のいわゆる臨調路線で輸入促進の方の面で、これはひとつ国策から言っても規制解除、許認可の排除、それからさらに実際の行政指導というものの排除というような問題もやはり一緒になって、これはひとついい実例、具体的な効果が出てくる、後じさりじゃなくて積極的な行動だろうと思うんですかね、これはひとつぜひ非関税障壁をいつまでも言われるというのはまた日本官僚の恥でもあるわけなんで、これはひとつ真剣に取り組んでいただきたいと思います。 次に、防衛庁関係なんですが、きょうの同僚の質問にも、各議員から質問があって、防衛庁長官が日米首脳会談に行かれるということについていろいろ御質問があったわけなんですが、私も聞いていて、重複する部面はできるだけ避けて御質問をしたいと思うんですけれども、五九中業について説明をされに行かれるということが主題のような気がするわけなんですが、五九中業というのはまだ作業中で、五六中業のときだと七月に国防会議に報告をしてやっているんですよね。そうすると、今度の五九中業について日米首脳会談で説明されるのは、何というんですか、国防会議の決定も説明もされぬで、五九中業を防衛庁だけの案で日米首脳会談に臨まれる、こういうふうに理解していいわけですか。
○国務大臣(加藤紘一君) 今、委員がおっしゃいました点でございますが、今度の日米の防衛首脳会談というものでの目的は五九中業の説明が中心ではないかと、五九中業の説明に行くということだがというお言葉でございましたが、私たちはそうは思っておりません。現在、日米間というものは防衛面で言いますと非常に良好な状態でございますけれども、私たちとしてはこの良好な状態を続けていくにつきましては、双方の防衛関係者が常に密接なコンタクトをとりつつ相互理解を促進することに努めつつ、初めてその良好な状態が維持できるものだと思っております。現在、日米間には貿易摩擦等種々の問題がございますが、幸いなことに防衛面では非常にスムーズにいっております。このスムーズにいっている防衛面が他の分野によってある意味じゃ混乱させられないようにしっかりと会話を続けていくことが必要でないだろうかなと、こういう基本的な認識でまいりたい、こう思っております。その際に五九中業につきまして向こうの方も関心があると思います。有事になりますとともに共同対処をすることを誓い合ってくれている国でございますので、当然我が国の防衛政策、特に防衛力整備については先方が関心あるのは当然でございますので、現在行われております準備中の作業、五九中業についての作業の現段階における進捗状況につきましては、国会で累次御説明しているようなことはアメリカ側にも当然口頭でも説明してこなければならぬのではないだろうか、そんなふうに思っている段階でございます。ファイナルなものが国内で決まってないものを、それをアメリカで明確にこの方針に決定しましたというようなことを申し上げることは当然あり得ないことでございます。
○三治重信君 それから、新聞情報だとその五九中業の問題とそれからSDIについての協議が行われるだろうと、こういうふうなことなんですが、SDIについては大分やりとりが行われておるようなんでございますが、これは基本的にはSDIに対する問題は政府がまだ決めてない、それからこの窓口は外務省だと、こういうふうな御答弁なわけなんですが、そこで外務省と防衛庁、殊に防衛庁長官が行かれるについて外務省の基本的な態度を聞いていかれることだろうと思うわけなんですが、それで外務省にちょっとお尋ねしておくんですが、SDIについての問題は政府としてまだ決めてないという問題とともに、外務省としてSDIの研究参加の問題については当分保留をしていくんだというのが新聞報道にあるわけですよね。そして外務省はSDIの問題については当分このままノー文句でずっと保留していくという態度だということ、防衛庁長官が行かれるについてはSDIの問題を向こうは非常に説明したがって説明聞いてくるんであろうと、こういうふうな報道になっているんですが、この間の調整はどういうふうになっているんですか。
○国務大臣(加藤紘一君) SDI問題は、諸外国におきましては担当窓口は全部それぞれの国の国防大臣ないし防衛庁長官ということになっております。我が国だけは外務大臣が御担当になっておるわけでございますが、そういう意味で先方のワインバーガー長官が我が方にSDIというものについて説明したい、またそういうチャンスの中にいろいろ我が方に意見を言いたいということは当然あろうかなと、こう思っております。したがって、それは私たちとしては貴重な機会ですから、その基本的な考え方等従来から総理、外務大臣にお伝えいただいたことと同じだろうと思いますけれども、私の耳でじかに聞いてまいり、また新たな情報、新たな考え方につき何か得るところがありましたならば、それは当然外務省にお伝えしてまいりたい、外務大臣に帰国後すぐ報告したいと、こう思っています。その前提で私もまた防衛庁当局も綿密にSDIにつきましての外務省の考え方、我が国のポジション、政府の現在での態度等について密接に外務省から説明を受けておりますし、今後とも出発までまたそれを続けてまいりたい、こう思っております。
○政府委員(栗山尚一君) 防衛庁長官の御訪米に当たりましての問題につきましては、ただいま防衛庁長官の方から御答弁がありましたとおりでございまして、外務省としましても防衛庁事務当局を通じまして十分背景等につきましては御説明を申し上げてきておりますし、今後必要に応じて御説明申し上げる所存でございます。 先ほど委員御指摘の研究参加についての問題につきましては、特段新聞報道にありますように秋まで延ばしたとかというような具体的な考え方を外務省として持っておるわけではございませんで、先般来御質問にお答えしておるところでございますが、四月の末にアメリカのチームが参りましていろいろ説明を受けまして、その結果につきまして通産省あるいは防衛庁等との間に十分まだそしゃくをするに至っておりませんので、十分その点を検討いたしまして、さらにアメリカ側と恐らく第二ラウンドとも申すべき意見交換が必要になろうというふうに思っております。したがいまして、そういう状況でございますので、政府として現在の段階で研究参加の問題については白紙である、こういう状況でございます。
○三治重信君 次に、運輸大臣に御質問いたしますが、国鉄再建の問題でございますが、七月末に分割民営化の最終答申が行われる予定である。そうすると、この改革法案というのは大体通常国会に出せる見込みかどうかという問題と、それから、これにはどうしても、今でも非常に国鉄の過剰人員の問題が出て国鉄は大わらわの対策をやっているようなんですけれども、どうもこれに対して私は運輸省が消極的であり、もっと政府全体を動かして、国鉄の側だけが再就職対策、雇用対策、過剰人員対策をやるという姿勢というものから、やはり僕は政府全体が過剰人員対策をもっと積極的にやらぬと、国鉄だけでやらすのは僕は非常に政府は怠慢である、こういうふうに思うんですけれども、国鉄職員の過剰人員の失業対策、再就職対策というものを、もっと運輸省が政府を動かして積極的に取り組む、これの方については、国鉄に補助金を回すよりか、こっちの失業対策の方へ金を使った方が僕は国鉄再建には役立つと思うぐらいなんです。そういう姿勢の転換について御質問したい。
○国務大臣(山下徳夫君) まず申し上げておきたいことは、国鉄再建につきましては、現内閣は監理委員会の答申を尊重するという建前を閣議において決定してとっております。したがいまして、監理委員会から答申されました場合には、直ちに監理委員会の趣旨を尊重しながら関係の法令の整備にかからなきゃならぬと思っております。 ただ、次の通常国会に提案できるかという御質問につきましては、やはり監理委員会から答申されました内容を十分に検討しなければ、作業の手順はわかっておりますけれども、一体どの程度かかるかということはここで的確にお答えできないところでございます。 なお今、さらに御質問がございました余剰人員の問題でございますけれども、これは国鉄再建のためには避けて通ることのできない重大な問題で、これが一番大きな問題であろうと私自身も理解をいたしております。ただ、何と申せ、やはりこの余剰人員の問題は、国鉄みずからがまずこの問題に真剣にかかっていただかなきゃならぬということでございます。しかしながら、今御指摘がございましたように、国鉄だけでこれが解決できるとは私どもも思っておりません。第二次緊急提言、昨年の八月に行われましたこの提言の趣旨にも沿って、これは内閣全体でやらなきゃならぬ問題というふうに私も理解して、これから真剣に取り組んでまいりたい。今までの対応が、どうもそうは考えられないという御趣旨でございますけれども、実は私ども、本当に眠れないぐらいな心配はいたしておりまして、私どもの表現がやや足りない点がございますけれども、実際はそれぐらい真剣に取り組んでいるということを御理解いただきたいと思います。
○三治重信君 お言葉を返すようなんですが、それぐらいお考えになったら、私は政府として、国鉄はやっと本部に国鉄総裁みずから推進本部長になり、また東京、大阪とか、いろいろな本部をつくったりとかいうやつが新聞に出ていますね。ところが政府全体として、そういう国鉄の過剰人員対策というものに対する対処の仕方についての具体的な取り組み方というのがまだ報道されていないし、やっていないじゃないかと、これを申し上げているので、ひとつそれがどういうふうになっているのか。あったらお聞かせ願いたいとともに、私はやはり運輸大臣が政府を動かして、閣議決定なり何なり、その国鉄の失業対策について閣議決定に運輸省が持っていくぐらいの力を持って、各省に協力方を要請すべきじゃないかと思うんですが、いかがでございますか。
○国務大臣(山下徳夫君) 今おっしゃる点はよくわかりますけれども、特に緊急対策につきましては三つの柱で国鉄当局が非常な御努力をしていただいていることは私どもは承知いたしておりますが、今後の基本的な対策につきましては、やはり監理委員会の答申を待たなければ私どもも具体的な方策を決めるということはなかなか難しい現段階でございますが、いずれにいたしましても、とにかく監理委員長も一番御心配になっている点はこの点でございまして、この答申が出るまでもなく、この問題については一番重要な問題であるという認識のもとに私どもは取り組んでまいりたいと思っております。
○三治重信君 いみじくも今大臣がおっしゃったように、監理委員会の答申が出てからというこの対策は、僕はおかしいと思うんですよね。もう過剰人員がどんどん現実に出ているわけなんです。国鉄の再建というもののどちらかといえば前提条件になるぐらいなんでね。それを監理委員会の答申が出てきたら政府全体としての失業対策を考えるというのでは、私はどうも非常に手ぬるいと思うので、まあひとつ、それは国鉄の監理委員会の答申を待ってからという基本方針なら基本方針でいいんですけれども、これは間髪を入れず、運輸省が主導権をとって、閣議決定なり何なり政府自身として積極的な対策をまず最初に出していく。国鉄の民営分割の法案とか何とかいうやつよりか先に、そういう過剰人員なり雇用対策というものを先に政府がとっていく、世話をするという基本的な態度が、やはり国鉄の分割民営の再建対策に非常に役立つし、これは何も監理委員会とは別個にやったって、過剰人員というのは国鉄自身がはじけばすぐ出てくる問題です。それなのに、答申にまつまでのことはないんじゃないかと、こういう気持ちでおりますことをつけ加えておきます。 次に、大蔵大臣にお尋ねしますが、国会が終わる時期に、来年度の予算編成問題になるわけですが、各省は八月一日までに予算を出さなくちゃならぬ。そうすると、各省の予算編成をやる場合の問題として、大蔵省が概算要求の基本的な線を出していくわけなんですが、これは今見ていると、基本的には六十年度のマイナスシーリングと同じ要領で各省の概算要求を提出方を要請する、こういうふうに理解をしていいわけですか。
○国務大臣(竹下登君) 概算要求基準というのをいずれにしても決めなきゃいかぬわけであります。国会が終わりましてから、国会の論議を整理して、それで概算要求基準を決めなきゃいかぬ。したがって、正確に言えば現段階ではまだ白紙と、こういうことになるわけでございますが、諸般の情勢を考えますと、大変厳しいものにならざるを得ないというような気構えで今日おるというところまでが今のお答えの限界ではないかなと、こんな感じでございます。
○三治重信君 そういうことになってくるとあとの質問がしにくいんですが、そうするとボン・サミットや貿易摩擦に対処して予算なり制度的にどういうふうに反応させようかという問題についても、まだ方針もはっきりしないということなんてすか。貿易摩擦に対処する大蔵省の対応策というものの基本というものを、何か考えておられたら言っていただきたい。
○国務大臣(竹下登君) この貿易摩擦問題というのは、ボン・サミットで対応して申し上げますならば、日本が宣言の中で、いわば各国ともそうであったわけですが自分の国の抱えておる問題と呼応して、いわば貿易黒字の問題をこちらは宣言の中に盛り込んだわけであります。これに対します物の考え方としてはやはり市場開放、そして四月九日にああして対外経済対策が決まっておりますので、それを基本とするアクションプログラム、その行動計画がどう出てくるか、こういうことで今各省とも鋭意行動計画というものを立案中だという段階でございます。 我が方といたしましての行動計画といえば、いわば大蔵省自体は国際金融あるいはそうした問題を抱えておるわけでございますけれども、この問題は比較的円・ドル委員会以来、順調にという表現は必ずしも適切でないかもしれませんが、計画どおり進めておるところでございますので、我が方の問題は別に置いておいたといたしますと、あとはまさに各省の行動計画がどう出てくるかということによって対応をすべきではないかというふうに考えております。
○三治重信君 そういうふうにしても、大蔵大臣とすればことしと同じような三百五十億を超すような事態になってくるとますます日米貿易摩擦、またその他の国との貿易摩擦が出てくるわけで、これはすぐれて経済問題になってくるわけなんですが、大蔵大臣としては基本的に貿易の黒字、経常黒字というもの、経常黒字が貿易黒字にプラスになると、今月だといわゆる貿易外収支も黒字に転換してきた、こういうことになってくると貿易の収支の黒字にさらに貿易外収支の利子収入や配当収入が黒字に転換されてプラスになる。こういうことになってくるとさらにことしに論をかけて貿易黒字が実額としてふえる。こういうことに対しては、結果的に出てくればしようがないじゃないかという線でいかれるのか、これは何としても、これはもうことしが史上最高の三百五十億を超しているのだから、これ以上、ことしより以上に上げないような対策というものをぜひ各省にも、また大蔵省自身もやっていかなくちゃならぬじゃないか、こういうふうに考えておられるのか、その点の基本的な態度はどちらなんですか。
○国務大臣(竹下登君) これはボン・サミットで我が国が申しましたのは、日本政府は、財政面での規律及び、特に投資を促進していくための市場機能強化の政策を堅持することが必須と考える。日本政府は、金融市場の規制緩和、円の国際的役割、市場アクセスの改善及び輸入増加の奨励において一層の進展を図ると、こういうことを宣言として盛り込んでおるわけであります。基本はここに置かれるわけでありますが、今の経常収支を含む、貿易外収支も含む黒字問題というのは一番大きな問題は、これは言うまでもなくドルの独歩高であろうというふうに思います。時々私自身も対応しておってよく関税率を一%どうするかとか二%どうするか、こういう議論をしておりますと、一方で一〇%とか、ちょっと中期に見ますと時には二〇%みたいな円・ドル相場の変化がありますと、これは余り適切な言葉じゃございませんけれども、為替レートに比ぶれぱ関税率などアクセサリー、こんな感じも自分もしないわけじゃございません。したがってこの問題につきましては、これはなかなか日本だけでできることではございませんけれども、この二十一日に十カ国蔵相会議を日本で開きまして真剣な検討をしていかなきゃならぬというふうに基本的に考えている問題がそこにございます。 それからもう一つの問題は、その行動計画ができてまいりますと、それに対応して場合によっては国内対策も出てくるでございましょうし、そうした問題に対してどのように対応すべきかということを今静かに見守っておるわけじゃございませんが、各省のいわば作業を見詰めておるという段階でございます。したがって今の段階でいわば貿易収支あるいは経常収支合わしてどういうふうになるかという見通しは、円・ドル相場が一番大きいゆえんのものでもございますので、にわかに断定はできませんけれども、先ほど来の議論を聞いておりましたように誤解に基づくものもかなりございますので、いわば市場開放問題については誠心誠意具体的な行動計画の中に物が盛り込まれなければならないではなかろうかというふうに考えておるところでございます。
○三治重信君 ひとつ大蔵省で一番関係の深い問題だろうと思うんですが、一つはドル高という中に日本がアメリカの資本市場へどんどん資本を貿易黒字以上に出していく、例えば去年は五百億ドルを超すような対米投資が行われたと言われているわけなんですが、それだから貿易収支の黒字以上に日本の資本がアメリカへ行くものだから、だからアメリカのドルが高くなるんだ、こういうような議論があるわけなんですが、そうすると資本輸出を抑制してくれ、そうしてそのために日本の貯蓄率が高いやつを——アメリカは借りた方を優遇して税金をゼロにする、日本は貯蓄した方をゼロにして借金した方には税金をかける、こういうふうに言われておるわけなんです。そういうふうにすると、結局何というんですか、資本の収支について規制をする方法を考えることがあるか、それについては結局赤字国債、国債なんかでも、何というんですか、むしろ余計出すと言って日本に貯蓄を消化さす方がいいのか、また国債はどうしても減らしていかぬと財政再建上からよくないというような問題を大蔵省として考えなくちゃならぬことだと思うのですが、そういう資本の収支の抑制の問題、一つはきのうの新聞なんかだと輸出課徴金なんか取ろうというような、資本の輸出についての課徴金を取った方が貿易よりか簡単でいいじゃないかというような感じを持つわけですが、どうなんですか、その点。
○国務大臣(竹下登君) これは今おっしゃいますように、経常収支を上回る資本流出があるわけでございます。これは私は中長期的に見て、そのことが永久ドル高につながるとは思えません。しかし、短期的には少なくとも彼我の金利差というのが影響することは事実でございますから、それが今もろにまだ影響しておるわけであります。アメリカの公定歩合が下がったにしましたところで、まだ長期金利で四%以上の差がございますから、それが大きなゆえんのものでございます、一つは。しかしこれに対して、例えば諸外国から流出を規制してくれという要請は、話としては出ます、新聞論調なんかにはあり得ますが、実際問題としてはあり得ません。と申しますのは、日本の資本の流出があるからこそ、もっと上がるべき金利が上がらなくて、ある程度の金利抑止の方向に日本の資本が働いておる、それが結果として中進国等に対する資本提供をしておる、余り威張っちゃいけませんけれども、結果として事実そうなっておるわけでございますから、その点について資本流出を日本の方でこれを規制するということを諸外国から外圧として出てくることはなかろう。日本の方で仮に規制しますと、今全体から申しますと国際化、自由化の方向でございますから、この問題についてはかつてアメリカの例もございますけれども、結果として一国に対する規制をしたらユーロ市場へみんな流れちゃったとか、実効も上がりませんので、このことは私はむしろ国内でどれだけ貯蓄余剰が使われていくかということであって、諸外国の外圧として資本流出に対する言いがかりがついてくるということはなかろうというふうに今思っておるところでございます。 それから輸出課徴金の問題が出ましたが、よくこれは議論としてございますのは、輸入課徴金を向こうが取るならば、向こうへやらなくたってこっちで取ればいいじゃないか、こういう議論がよくありますが、これも貿易立国ということを考えますと、現実問題としてそういう課徴金という形でこれを取り上げることは問題であろう、ときに、そういう円安ドル高によって利益を受けた企業が、自主的にそれらをプールしておいて貿易摩擦対策に使ったらどうだとか、こういうような議論はそれなりにまた勉強さしていただかなきゃならぬ議論ではなかろうかというふうに思っておるわけであります。したがいまして、一方、財政改革ということからいたしますと、やはり可能な限り公債発行を減して、少なくとも赤字公債については六十五年までにその体質から脱却しようという時期でございますので、後世の納税者に負担を回しますところのそういう公債発行をやることによって、資本流出を抑えていこうという施策はなじまないではなかろうかと、こんな感じでございます。
○喜屋武眞榮君 私は、五月二十八日に那覇空港で起こりました自衛隊機と全日空の民間航空機との接触による事故、この問題を中心に尋ねたいと思います。 事故にはニアミスとかあるいはタッチミスとかいろいろありますが、この問題が起こって以来、沖縄は今騒然となっております。その騒然となっておる状況の中で、衆議院の内閣委員会でもこれが取り上げられました。参議院の運輸委員会でも取り上げられました。また、きょうの決算委員会におきましてもこの問題がただされました。私はそのような一連の動きをじっと見詰めながら今日まできております。 沖縄には、何か事が起こるというと、それはもちろん大事な問題、人間の基本的問題、命にかかわる問題、財産にかかわる問題、こういうもろもろの問題については立場を超えて、党派を超えて一致団結をして当たってきた歴史があります。これを島ぐるみ闘争と言っておるのでありますが、まさにその島ぐるみ闘争が再燃しようとしておるのがきょうこのごろの動きであります。 ところで、衆議院の御答弁あるいは参議院の御答弁、そしてきょうのまた決算委員会の答弁を私なりに受けとめながら、これでは抜本的な解決を期待するのが無理だと、こういう結論であります。ですから、今まで述べられたようなそのような不誠実性発言では抜本的な解決はできないということ、これが第一点。 第二点は、いろいろとニュアンスの違いはありますけれども、もしあのような事件が、沖縄に起こっているような事件が関係大臣の自分の郷里に、県にあのようなことがあったとするなら果たしてあのような答弁がなされるであろうか。そういうことまでも私は考えてみたくなるんです。 そしてさらには、本当に平和とは何か、民主主義とは何か、こういった本質的な基本的な立場に立って日本の政治を正しく方向づけていこうというこのことが、本当にお持ちだろうかと疑いたくなるようなことがたまたまあります。 今沖縄が島ぐるみ闘争に立ち上がろうとする合い言葉は「命ど宝」という、命こそ大事であるという、この「命ど宝」という一語に結集して島ぐるみ闘争を展開しつつあるわけであります。 と申しますのは、先ほども聞きました防衛庁長官の御発言の中で、事故防止を徹底させるというお話がありました。ところが、それはもう聞き飽きて何の薬にもならない、こう私は内心はね返しました。なぜかといいますと、一年前の昨年の六月二十一日、那覇空港での自衛隊機の炎上事故の直後、七月四日、沖特委において防衛庁の上田秀明当時訓練課長は、質問に対してこう述べておるんです。再発防止の諸施策の一つとして、運輸省管轄の空港に自衛隊が共用さしていただいておるというような那覇空港の特殊性にかんがみ、訓練のための離着陸時間は、民航機——民間航空機の離発着が集中する時間帯を避けて設定する、と述べております。しかしながら、今回の事故は、まさに民間航空機の定期便が那覇空港に到着し、滑走路を滑走中に、訓練に飛び立とうとした自衛隊機によって滑走路上で引き起こされた前代未聞の事故であるということはだれしも否定できないでしょう。 さらに同課長はこうも述べております。「管制機関との意思疎通を図るために運輸省管制官等との協議、調整会議等を積極的に実施しておる」とこう述べてきたんです。しかしながら、事故はどうですか。今回の事故は管制官の指示を誤認した自衛隊のいわゆるパイロットのミスによって引き起こされたということは、これはもう明々白々たる事実であるとこう言われておる。その自衛隊機のパイロットと運輸管制官との意思の疎通が全くできていないと言わなければならないでしょう。 要するに、事故が発生するたびに防衛庁はあるいは関係庁は、再度防止の諸施策とかあるいはパイロットの教育訓練とか繰り返してきておるのが今日までの実情であります。その経過の中から生まれたのが今度の事件であるということなんです。 そこで私は、衆議院における内閣委員会、参議院における運輸委員会あるいは現地からの激しい怒りを込めた与野党を超えた一致した意見、姿勢を受けて、結局結論は、解決の道は、今までそのときそのときに述べられた皆さんの答えでは解決できないという結論なんです。それならばどうすればよろしいか。やっぱり姿勢を、あるいは認識を変えていく姿勢の中からしか前進は期待できない。まあ次善の策とかなんとかいう、ベターのという表現もありましたけれども、内容は違います。民間空港として軍民共用をやめさせるという、これ以外にこの問題を解決する道はない、こういうことなんです。ところが、そのことについて私がひそかに期待を寄せておりますのは、総務長官が五月三十日の衆議院の内閣委員会において、民間専用としてもう一本滑走路を建設する必要がある、これは県民の総意であるという質問に対して、後藤田総務長官は、県民の要望を心にとめて、政府としても那覇空港をどうするか対応策を研究してまいりたいと、こう述べておられる記事を私は見ました。そこで、そのことがよもやうそではなかったと私は信じておるがゆえに、直接御本人の、見えておられますので、総務長官にこの真偽を再確認いたしたいと思います。
○国務大臣(後藤田正晴君) 先般衆議院の内閣委員会で、ただいま御質問のように那覇空港の問題についていろいろな質疑応答があり、沖縄開発庁、それから運輸省の事務当局からるる答弁があったわけでございます。それらを踏まえながら、総務長官の所見はいかんと、こういう御質問でございましたので、私は、県民の方々の御要望、またあなたの御意見等を踏まえまして、これはしっかり心にとめて政府としては対応を研究していきたい、かように思いますと、こういうお答えをいたしたわけでございます。私のこの考え方は今もって同じでございます。ただ、当日の事務当局、両事務当局の答弁は——それを私は踏まえてお答えをしたつもりでございます。つまり、事柄は極めて生命に関することでございますから、これは政府としては真剣に受けとめて考えなければならぬと、こういう大前提であることは申すまでもありませんが、今日、那覇空港の利用の状況、それから空域の利用の状況、あるいは地域が大変狭いといったような御答弁があり、当面ですね、当面、現状はやむを得ないんだと、こういう御答弁がありましたので、それらを踏まえて私はお答えをしたつもりでございます。したがって、私も、直ちにこの私の答弁で県民の方が過大な御期待を寄せられたとするならば、これは私は私の真意とも違ってくるわけでございますが、しかしながら、私はやはり中長期の課題として、この問題については政府としては真剣に考えていかねばならぬ課題であろう、こういう認識のもとにお答えをしたつもりでございまするので、その点を御理解をしておいていただきたいと、かように思うわけでございます。
○喜屋武眞榮君 スタートについたかと思うともうゴールインの時刻になっておりますので急ぎたいと思いますが、運輸大臣の答弁の中に年間使用回数が八万回。ところが、可能としては十一万回も可能である、まだ余裕があるんじゃないか、こういった発想からは那覇の空港のあの矛盾と危険に満ちた問題を解決することがさらさら期待できません。一体那覇空港の特殊性ということは、共用の空港がどこにもある、ここにもある、それこれ知っております。ところが本質的にどこが違うのか、こういうことを本当に胸に手を当てて考えてみたことがあるでしょうか。真剣に大事なことを考える前に胸に手を当てて考える、「肝心」に当てて考えなさいという、こういう言葉があるわけでありますがね、ということを追及したいわけです、お聞きしたいわけですが、このことを受けとめて、今どういう心境であられるか。 次に、防衛庁長官として自衛隊に云々という、いろんなことも述べておられますが、そういう言葉、今に始まったことではないんですよ。幾たびか起こった事故の中に、再び起こらないようにという言葉の繰り返し。そして、どういうこともやった、謝罪もした、どうしたと。だけれども、起こってくるじゃないですか。この事実は何よりの真実であるということをどう受けとめておられるかという私の要望に対して、訴えに対して答えてもらいたい。 次に、開発庁長官として、率直にお尋ね、お聞きしたいんですが、沖縄開発の第二次振計の立場から、特にうたわれておりますね、那覇空港の開発の問題が。そのこととにらみ合わせて、どのようにこの問題を受けとめておられるか。私は思うんです、災いを転じて福となすという言葉がありますが、あの手この手で、もうあらゆる手段を尽くして、私は質問主意書でも、あるいは沖特委でも、あるいは決算委員会でも、あるいは直接その関係省庁に訴えてまいりました。らちが明きません。一歩も前進いたしません。そのことを幾ら美辞麗句を並べたところで、情けの言葉というかもしれませんが、並べたところで問題の本質は一歩も前進しない、解決しないと、こういうことで、特に開発庁長官、沖縄問題の担当長官であられるお立場から、第二次振計のあの位置づけと結びつけて、どのようにこの問題を取り組もうとしておられるかということで、時間も差し迫ってまいりましたので、開発庁長官、それから防衛庁長官、運輸大臣、率直にひとつお答え願いたい、私の要望に対して。
○国務大臣(山下徳夫君) 私、この問題についてはしばしば答弁をしてまいりましたけれども、それでも御納得がいかない。先生の持ち時間は余りないのでございまして、持ち時間があれば御納得のいくようにさらに詳しく申し上げなきゃなりませんが、また同じ答弁になるかもしれませんけれども、まことに残念でございますけれども、問題は、こういう事故が起きた、一歩間違えば生命に対して大きな問題が起きたかもしれないということを考えますときに、大変残念であるということは私も十分感じておる次第でございます。 ただ、問題は、おまえの国の空港で起きたらどうなんだと、これで済ませるかとおっしゃいますと、残念ながら私の県には空港ございませんけれども、しかし私の県に空港があってもなくても、おっしゃる気持ちは航空行政を預かっておる立場として私も十分理解をいたしております。 ただ、問題は、先ほど来繰り返し申し上げますように、なかなかこの狭い我が国土においてそれぞれ分離することが一番ベターであるとさっき申し上げたとおりでございますが、そういう御期待に沿うような土地がなかなかないということも一つ、あるいはまた限られた国の予算で、広大な土地を持つ大きなブラジルやソ連なんかと違って大変に経費もかかること御承知のとおりであります。 現に、日本の国内におきましても、航空の空白地帯と俗に言います。これは、大体空港まで一時間以上かかるところを航空の空白地帯と申しますが、日本地図でもってそれを塗ってみますというと、空白地帯がたくさん残っている。つまり、現在我が国には七十七しか空港がない。しかも、その中で三十七しかジェット機が飛ばないようなまことに貧弱な、全体的な日本の空港からするならば、先生の御意見のとおりもっともっと空港を整備すべきでありますけれども、今申し上げたようになかなかそれが思うように任せないという現状をまずひとつ御理解いただきたいと思います。(「そんなことじゃ理解できるわけないじゃないか」と呼ぶ者あり) 同時に、沖縄の問題も、先ほど申し上げましたとおり、これは沖縄だけじゃございません。どこだって軍民両方使うというところについては問題があるわけでございますけれども……(「沖縄の問題だよ、沖縄の問題」と呼ぶ者あり)まあしばらく黙って聞いてください。沖縄の那覇空港は、先生は十一万回とおっしゃいましたけれども、十三万回可能でございます。そして現状は八万回でございますから、まだキャパシティーとしては十分余裕があるということでございまして、しばらくの間御辛抱いただいて、問題は、どのような空港を整備していってもルールが第一でございます。やはり交通事故におきましても同じでございまして、やっぱり遵法観念がなければこれは解決つかない問題でございますし、空においても同じで、やっぱりルールを守るということが基本的な問題でございますから、それをさらに進めていって、そうして十三万回に対する八万回という現在の空港をさらに有効に御利用いただくという、当面それ以外にはないということを私は繰り返し申し上げてまいりましたし、現在もそのようにひとつ先生に御理解をいただきたい、かように存ずる次第でございます。
○国務大臣(加藤紘一君) このたびの事故につきましては、防衛庁としても本当に遺憾に存じでおる次第でございます。 そして防衛庁の航空機の事故というものは常に起こる可能性があるわけでございますから、これが絶対にゼロに近づくように、ゼロにしなければならないというつもりで過去ずっと努力しております。そして、幸いなことに、最近は、その事故率つまり飛行時間十万時間に対してどの程度の事故かということでございますが、これにつきましてはかなり減ってまいりました。昭和二十九年から五十三年までの間は四・七という数字でございましたが、最近ではそれは一・八になり一・四になり最近は一・一まで下げてまいりましたところに今回のような事故でございますので、私といたしましても本当に申しわけなく思う次第でございます。そして、これを何としてでも下げるために、どういうところに今回間違いがあったのかということを追及しなければならないと思っております。 それで、先生御指摘のように、沖縄の特殊性というような問題もあろうかと思いますが、しかしそれ以前にもっともっと共用飛行場であるかないかという以前の、もうちょっと初歩的な間違いがなかったのか、例えば具体的にランウエーに出るときに右左をちゃんと確認したのかというような初歩的な問題についてもどのような状況であったのか、私たちも防衛庁内部でみずからしっかり見ていなかければならないと思っております。最終的にこの種事故の問題につきましては、運輸省がおつくりになります事故調査委員会の判定を待たなければならないわけですけれども、私たちといたしましても、二度と起こらないようにするための反省の材料にそういう具体的なところをしっかり見きわめながらこの対処をしていかなければならない。いずれにいたしましても、事故を起こしましたことを非常に申しわけなく思っております。
○国務大臣(河本敏夫君) 抜本的な解決策といえばもう一つ飛行場をつくれと、こういう御趣旨だと思いますが、これは長期的な課題としては検討しなければなりませんが、今すぐスタートできるような問題ではございません。やはり若干時間がかかる、このように思います。 那覇飛行場は今運輸大臣から御説明がございましたように、能力としてはまだ相当な余裕がございますので、運営の面で、私は関係者の間でもっともっと安全策について相談をすべき余地は残っておる、このように思います。 したがいまして、二段に分けまして、当面の現状を改善するということ、将来の長期的な課題としての取り組み方、こういうように分けて考えていきたいと考えております。
○委員長(佐藤三吾君) 本日の質疑はこの程度にいたします。 次回の委員会は六月十五日午前十時に開会し、総括的質疑第二回を行うことといたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後六時三十六分散会