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102回国会参議院1985/05/17

決算委員会 第7号

発言数
221
登壇者
34
会派数
5
開催日
1985/05/17

会議録

佐藤三吾日本社会党

○委員長(佐藤三吾君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨五月十六日、菅野久光君が委員を辞任され、その補欠として稲村稔夫君が選任されました。     ─────────────

佐藤三吾日本社会党

○委員長(佐藤三吾君) 昭和五十七年度決算外二件を議題といたします。  本日は、通商産業省、経済企画庁、中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の決算について審査を行います。     ─────────────

佐藤三吾日本社会党

○委員長(佐藤三吾君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

佐藤三吾日本社会党

○委員長(佐藤三吾君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ─────────────

佐藤三吾日本社会党

○委員長(佐藤三吾君) それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 質問をさせていただきます。  まず、決算委員会ですからそれなりの質問をさせていただきますが、我が国で週休二日制という問題が出たころ、恐らくその関連でできたんじゃないかと思うんですが、通産省に余暇開発室というのが設けられていると思うのであります。実は平素不勉強でその内容等よくわかりませんので、まず、余暇開発室でどういう予算をもって、どういう活動をし、どういう実績を上げておられるか、簡単にお願いをいたします。

福川伸次通商産業省産業政策局長

○政府委員(福川伸次君) 私どもといたしましては、産業政策局に余暇開発室を設けました。また、財団法人余暇開発センターの機能を活用をしながら、余暇の利用の重要性の啓蒙、普及に努めるとともに、余暇利用につきましての調査研究あるいは余暇関連情報の整備、あるいはまたニューメディアを用いました余暇関連情報の提供といったような仕事をいたしておるわけでございます。  私どもといたしましては、この予算は、例えば昭和五十九年度に例をとりますと、約千六百万円ほどの予算を計上をいたしておりますが、昭和五十七年度以来三年間にわたりましてニューメディア技術を用いました余暇関連情報に関する提供システムの実験を行ってまいりました。それなりにその成果を上げ、余暇の利用に役立っておると思っております。  昭和六十年度におきましては、今後新しく週休二日制あるいは労働時間の短縮の実態、あるいはそれの及ぼします経済的な影響、あるいは推進する場合の問題点といったようなものを調査、分析する考えでございます。  私どもといたしましては、やはり八〇年代においては、活力と同時にゆとりということが重要でございまして、その一環としてこの余暇開発対策には私どもとしても政策の重点を志向してまいっておるところでございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 中身を少し詰めたい気もするんでありますが、私の時間は限られておりますので、一応伺っておきますが、予算千六百万でどれだけの効果が上がるのか、これは金目とは関係ないかもしれませんが、十分ひとつ時が時だけに効果的な仕事をしていただきたいと思うわけであります。  その関連におきまして、最近労働時間の短縮あるいは連続して休日をとるというような動きが出ておりまして、聞くところによりますと、今国会中に労働省の方で案をまとめるとか、各党で案をまとめるとか聞いているわけでありますが、労働省の担当者からお聞きしたいんでありますが、一体どういう環境の中でいわゆる現状がどうあるので、それをどのようにしたいのか。そういう目的について本当の目的はどこにあるのかということを、これまた簡単にお答え願いたいと思います。

高橋伸治労働省労働基準局賃金福祉部長

○説明員(高橋伸治君) 労働省といたしましては、労働時間の短縮を計画的に進めるという観点から、昭和五十五年に週休二日制と労働時間対策推進計画というものを定めまして、年次有給休暇の消化促進、それから週休二日制の普及あるいは恒常的な時間外労働の改善というような施策を進めてきているところでございますが、我が国の労働時間を国際的に比較いたしますと、まだ年間の実労働時間が二千百十六時間というように、欧米先進国に比べて長目にあるというような現状でございますので、労働時間の短縮というものが技術革新が急速に進展をし高齢化が本格化する中におきまして、労働者の健康の確保とか生活の充実というような、そういう観点に合わせまして経済社会や企業における活力の維持、増進、国際化への対応、あるいは長期的に見た雇用の維持、確保という観点から重要であるというふうに考えて、時間対策を進めてきているところでございますが、さらに自由時間の拡大が消費機会を増大させ内需を拡大するという側面もございますので、そういう観点からも時間短縮の対策を進めてきているところでございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 大まかに労働時間が長いということ、国際比較から取り上げて短縮したいと、一言で言えばそういうことかと思うのでありますが、この時間短縮の対象になる労働者といいますか、それをどのように考えておられるのか、いわゆる私の聞きたいのは、製造業だけが今表面に出ているわけでありますが、製造業関連労働者だけなのか、あるいは統計を見ますと三十人以上の製造業あるいは以下の製造業で、この三十人以下のところが非常に長いということから問題になっているようでありますが、今の御答弁ですと単に労働時間、こういうことでありますが、製造業だけなのか、その他の分野にも関係しているのかというところをお伺いしたいし、また二千百十六時間とおっしゃっておられますが、ある雑誌によりますと大臣の発言は二千百十三時間というふうにも発言をなさっているようであります。その辺、それと日本における労働時間の調査方法、総労働時間と所定内労働時間を出しておられるわけでありますが、その間の差というものは、いわゆる時間外労働時間じゃないかと思うのですが、そういう時間外労働時間というものは実態から割り出しているのか、時間外賃金を支払ったことに基づく報告を受け入れてやっておられるのか、その辺調査方法についてもお伺いしたいと思います。

高橋伸治労働省労働基準局賃金福祉部長

○説明員(高橋伸治君) 先ほど申し上げました総実労働時間は年間二千百十六時間ということでございまして、これは毎月勤労統計調査、これは労働省が実施しているものでございますが、毎月勤労統計調査の三十人以上の規模の事業所についての調査でございまして、所定内労働時間、それから所定外労働時間というふうに分けて調査をいたしておりまして、二千百十六時間の内訳を所定内外で申し上げますと、所定内の労働時間が千九百四十五時間、所定外が百七十一時間ということでございます。  ただいまの申し上げました時間のカバーする産業の範囲でございますが、これは製造業だけではなくてすべての産業を含んだ数字でございまして、私どもの労働時間の短縮対策というものも、製造業だけにとどまらず、労働省の所管しております関係の産業すべてについて対策を推進しているということでございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 私の質問の方法が悪いのか、もう一回お聞きしたいんですが、総実労働時間と所定内労働時間との差、これを具体的にどういう調査方法をとっておられるのかということと、全産業の労働者ということで、まあ労働省所管はそうでしょうが、これを連続休暇等に当てはめて考えてみますと、単に民間事業所で働く労働者だけではなくて、国民的なものに発展するかと思うのです。そういう意味で、国民の範たるべき国家公務員は一体どうなっているんだろうと思って実は調べてみたんですが、総務庁に聞いても人事院に聞いても総実労働時間と所定内労働時間、年間の時間がどうなっているんだと問い合わせても明確な答えが出てこないのですが、その後判明しましたらお知らせ願いたいと思います。

北村勇人事院職員局職員課長

○説明員(北村勇君) ただいま労働省の方からお答え申し上げました毎月勤労統計調査によります二千百十六時間に相当いたします公務員の勤務時間につきましては、実は毎日月曜日から土曜日まで働くべき時間と、それから定められた時間以外に超過勤務として働くべき時間とを合計した時間ということになるわけでございますけれども、いろいろな都合がございまして、超過勤務時間については調べてございませんので、先生おっしゃいましたように総労働時間数というものが出てこないと、こういう結果になっているわけでございます。ちなみに所定内の労働時間がどうなっているかということになりますと、公務員は一般職の職員の給与に関する法律と人事院規則に基づきまして、月曜日から金曜日までは一日八時間、それから土曜日は四時間、それから週休二日制によりまして四週間のうち一回土曜日は休んでもよろしい、こういうことになっておりまして、このほか国民の祝日に関する法律で十二日は休んでもよろしい、あるいは年末年始は休んでもよろしい、こういうことになってございます。このほかに年次休暇を使って休むということもございますので、これらを総合いたしまして五十九年中に公務員が何時間働いたか、所定内時間として何時間働いたかという数字を試算いたしますと、二千四十八時間という数字になってございます。  以上でございます。

高橋伸治労働省労働基準局賃金福祉部長

○説明員(高橋伸治君) 総実労働時間について所定内と所定外に分けて申し上げましたけれども、所定内労働時間といいますのは、労使の間でもって決めました一日の決められた労働時間ということでございまして、それを超えて労働した時間が所定外労働時間ということでございまして、いずれも賃金の支払いの対象となっている時間でございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 時間がありませんので余り詰めませんけれども、聞き取り調査をなさっているのか、役所でこれ慣例になっていると思うのですが、役所なんかだと実際時間外働いても予算の範囲内で時間外手当は支給するということで慣行になっているわけですね。実際の場合は、民間労働者の場合は今お話を聞くと、何か労働組合を持っているような大きな事業所の協約を根拠にしておっしゃっているようなんで、まあ就業規則は小さな事業所でも持っているわけですけれども、そこまで細かく御調査をなさったのかどうかということと、そういうところからの聞き取りは実労働時間なのか、やはり時間外というものの対象になった時間だけがここで取り上げられているのかということろまで実は聞きたかったわけであります。しかし、時間がありませんので先へ進めますが、先般の報道によりますと、今の一連の時短、連休問題について、労働省側から通産省が強引に働きかけられて、渋々連絡会議を持ったとかというような報道もあるわけでありますが、この辺の真相とその会議の目的についてお知らせ願いたいと思います。

逆瀬川潔労働省大臣官房政策調査部総合政策課長

○説明員(逆瀬川潔君) 労働行政を取り巻く環境は大変大きく変化してまいっております。そういうことで多様な課題へ対応を迫られているわけでございますが、労働時間の問題も含めまして労働行政を適切に推進してまいりますためには、産業政策と労働政策との連携の強化を図ることが重要であると考えております。こういうような考えに基づきまして、労働省と通産省との間で情報交換あるいは意見の交換を行っていくことが有意義であるといたしまして、本年の二月二十八日に両大臣出席のもとに両省懇談会を開催した次第でございます。今後とも両省間の意思疎通を図るために適宜会合を重ねてまいりたいと考えております。

福川伸次通商産業省産業政策局長

○政府委員(福川伸次君) 今両省の懇談会の開催の経緯についての御指摘でございますが、ただいま労働省から御答弁がございましたような趣旨で、私どもとしても労働省とはかねてからも、例えば構造不況対策といったような問題を中心に緊密な連絡をとってまいっております。二月に開催されました懇談会、労働大臣からの声をおかけいただいたわけでありますけれども、その当時いろいろ国会の日程等々がありまして二月に相なったわけでありますが、私どもとしてもこの種の懇談会、特に労働行政との緊密な連絡ということは大変重要なことであろうと思います。とりわけ技術革新が非常に進みます、また情報化も進む、こういう中で一方労働者の高年齢化、女性の労働力化が出てまいりますときに、今後まさにこういった産業労働両行政が緊密な連絡のもとに行われるべきことは当然でございまして、今後とも必要に応じまして労働省との間でこのような懇談会を開催をしていくつもりでございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 大変結構だと思うんですが、中小企業庁長官にお聞きいたします。今のようなことがどんどん進みますと、目的は大変結構でも、中小企業者の対応というのが一番問題になってくるんではないかというふうに思うわけであります。ヨーロッパ、欧米先進国などでは実にうらやましいような長期休暇をとる小規模事業所もあるわけでありますが、残念ながら日本の現状は、倒産件数にも見られるように非常に厳しい。日本が貿易関係では大変な黒字を出しておっても、中小企業者は下請を中心としてその犠牲になっているといいますか、そういう形が現実にあるわけであります。だとすると、我々はこの時短、連休問題を受け入れるためには、それなりの中小企業対策を御指導願わなければならないというふうに思うわけでありますが、中小企業庁においてのお考えを承りたいと思います。

石井賢吾中小企業庁長官

○政府委員(石井賢吾君) 労働時間の短縮、連続休暇の促進等を図りまして豊かな国民生活を構築をしていくということは、私どもの産業行政の一つの大きな目標でもあるわけでございます。その意味におきましては、労働時間の短縮あるいは連続休暇の促進ということは望ましいことでございますけれども、しかし、この実施に当たりましては、各産業あるいは地域の実情を踏まえまして、労使の自主的な努力を通じて推進されるべきではなかろうかというふうに思うわけでございます。私どもは、中小企業対策という側面からいたしますと、そういった労使の自主的な推進の環境の整備を図っていくということに力点を置かなくてはいかぬというふうに思うわけでございますが、いかんせん中小企業のこれまでの実態は、特に小売、サービス業等の暫定措置がこれまでとられておりますように、非常に実態は難しい事情にございます。そういう経営実態等も十分勘案しまして、そういった自主的推進が組まれるような、進められるような環境整備に力点を置いてまいりたいというふうに思っております。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 ぜひひとつそういう温かい御配慮をお願いしたいと思うわけであります。  そこで、労働省からもう一回お聞きしますが、山口労働大臣が誕生してゴールデンウィークの五月四日の問題が大きな流れのポイントになって動いているような気がするんでありますが、聞くところによりますと、まあ六月中といいますか今国会中に一応の結論を出したいというふうに聞いているわけでありますが、それはそのようになっているのかどうかお伺いします。

高橋伸治労働省労働基準局賃金福祉部長

○説明員(高橋伸治君) 私ども、労働時間の短縮対策の推進に当たりましては、さきに申し上げましたように週休二日制の普及あるいは恒常的な残業時間の改善とあわせまして、年次有給休暇の消化促進に努めているところでございますし、有給休暇の消化促進策の一つといたしまして、四季折々に応じて連続した休暇をとっていただく、年次有給休暇を計画的に消化していただくという施策をとっているところでございまして、年末年始及び夏季におきます連続休暇というものはかなりの普及を見ておりますが、ゴールデンウィークにおける普及状況が五十六年の時点におきましてはまだ五〇%にも満たないというような状況でございましたので、昨年の末にゴールデンウィークにおける連続休暇普及促進要綱というものを策定いたしまして、ゴールデンウィークにおける連続休暇の一層の普及促進に努めてきたところでございます。  なお、このことについて法制化をするかどうかということでございますが、この問題につきましては、国民生活とかあるいは経済社会活動等各方面への影響が大きいというふうに考えられるところから、労使の理解を得るための労使団体に対する働きかけ、あるいは広報活動等の行政指導によってその普及に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 その趣旨ややろうとしていることを聞いているんじゃないんですよ。六月中に一つの結論を出したいということで今作業を進めているのは本当かと、この点だけ聞いているんですよ。時間がないから答弁要りません。  そこで、急いでいるようであります。ところが、暦を見ますと来年の五月四日は日曜ですよ。黙っていても三連休ですよ。再来年は五月四日は振りかえ休日になりますから、これも黙って三連休ができるわけです。だから、何も私はそう急ぐ必要がない。今お話しに出ました夏季休暇であるとか年末年始休暇について、これらも含めて総体的な論議をもっと詰めるべきじゃないだろうか。中小企業庁長官おられて御存じでしょうけれども、小規模事業者、今、中も入りますけれども、お正月なんか見ておりますとまことに気の毒な状況にあるわけです。以前は一月の五日とか七日に初売りをやっておった。それがだんだん詰まって一月四日に初売り、最近は一月二日初売りというのが小売商業者の実態ですよ。そうなりますと、二日に初売りするためには一日に準備をしなきゃならぬ。あるいはまた、大みそか、年末にはお役人さん方は御用納めということで悠々お休みで買い物に出られるから、これも休んでおられないということで大みそかぎりぎりまで仕事をする。今労働省の認識では夏委休暇や年末年始の休暇は定着してきていると言うけれども、実は小規模商業者にとっては逆のコースなんだ。お盆のときなんかも書き入れどきですよ。休めないのが実態なんです。そういうことを大いに議論しなければならないあれじゃないか。とりあえず、具体的に話題になった五月四日は来年も再来年も関係ない。そういうことで、私はもっと時間をかけて、末組織労働者の立場も考え、あるいはまた角を矯めて牛を殺すようなことにならないような御検討を願いたい。年末年始の官公庁の休みというのは人事院規則で今なっていますけれども、もとを尋ねれば太政官布告で決まった休暇だと、それが例になってずっと今まで来ていると聞かされるわけであります。太政官布告の当時は士農工商の考え方なんです。お役人が一番偉いから年末年始休むという考え方なんです。それが何ら問題にならずに今や定着している。私は、パブリックサーバントとしてお役人さん方はやはり国民とともに苦しみを分かち、楽しみを分かち合っていただきたい。そういうことも念頭に置いていただきたい。今、人事院から聞きましても総実労働時間、年間何時間働いているか掌握していない。もちろん労働省は民間労働者の所管でしょう。しかし、そこから国民の休日を言い出すからにはお役人であろうと何であろうと、いろんな働いている方々全部を考えて物を言っていただかなきゃならぬと思うんですが、簡単に感想だけでも言ってください。

高橋伸治労働省労働基準局賃金福祉部長

○説明員(高橋伸治君) まずゴールデンウィークの問題でございますけれども、さきに申し上げましたように、私どもといたしましては法制化についてはいろいろの影響するところが大きいということから、行政指導に努めてまいるという姿勢でございますが、御承知のとおり、五月九日の幹事長、書記長会談におきまして「時間短縮並びに連休等休日の増加の問題については、法的措置を含め、今国会中にその実現をはかるよう努める。」という合意がなされているというふうに聞いておりますが、私どもといたしましては、さきに申し上げましたような姿勢で臨むということでございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 時間がないのでもうどんどん先へ進みますが、この問題が週休二日制、時短、連休問題が推進されますと、実は出稼ぎ者の収入減にストレートにつながると思うんであります。恥ずかしい話でありますが、私の青森県は実は日本一と言ってもいいほど出稼ぎ者を出しております。その収入は青森県経済にとって大きなウエートを占めているわけであります。これはもう労働省で十分おわかりだと思います。その方々が週休二日なり時短なり連続休暇ということで働く時間が少なくなればストレートに収入減になって、ただ飯を食って東京にいてぶらぶらしているという時間がふえて、社会問題がそこから逆に、反比例して悪い傾向が出てくるきらいがあるわけであります。こういうことを考えてみた場合に、私は出稼ぎ者の対策としても何らかの、例えば有給休暇を与えるなり、あるいはお盆、正月の一時帰休のときには旅費を支給して休ませるとか、何らかのそういう手だても必要ではないかというふうに思うわけでありますが、その点についての検討がなされているかどうか、これも簡単にお答え願います。

高橋伸治労働省労働基準局賃金福祉部長

○説明員(高橋伸治君) 出稼ぎの労働者の方に年次有給休暇を与えるべきではないかという御指摘でございますけれども、労働基準法の三十九条では一年間継続勤務して八割以上出勤した者に年休を与えるということになってきておりまして、この法律の要件を変えるということにつきましては、一般労働者との均衡の問題もございますし、また勤務場所が転々とする場合に、年次有給休暇を付与する義務がどの事業主にあるのかというような技術的に困難な問題もございますので、慎重な検討が必要だろうというふうに考えるわけでございます。

松尾官平自由民主党・自由国民会議

○松尾官平君 今、あなたが答えたようなこと全部わかっているのよ、私はもう出稼ぎ問題二十何年やっているんだから。それを乗り越えて、今や働く日も休めという時代に入り、一日二時間のパートタイマーにも年次有給休暇が与えられるようになってきているわけよ。そういう実態を踏まえて、出稼ぎ者のために何らかの手だてがないかということを言っているのであって、基準法でどう決められているなんということを言っているんじゃない。御検討をお願いします。  最後に、中小企業庁長官並びに通産大臣にお願いいたしますが、こういう一連の動きは、これは時の流れでもありましょうし、労働者のためにまたなすべきことだと思います。しかし、実態は非常に厳しいものがあるということを十分御認識くださいまして、事業主のためにもお力添えを賜りたいし、そこに働く従業員のためにも労働省の強引な働きかけだけではなくて、通産の立場からも御研究の上で温かい御指導を賜りたい。最後に要望して終わります。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 松尾委員からの先ほど系の御質疑、こちらで詳細に承っておりました。  実は山口労働大臣からも通商産業省と労働省との対応についての申し入れがあり、先ほど来申し上げたように、両省で両大臣出席をいたしまして打ち合わせを持ったところでありますが、この労働時間の短縮、連続休暇の促進等を図って余暇時間を増大させていくということは、豊かな国民生活を実現する、そしてまた活力とゆとりのある社会を築いていくという上で必要でありますし、また特に対外摩擦の解消にも資するものであるという考え方から、通産省としてはこの問題に前向きに対処をいたしております。  しかし、松尾委員のおっしゃいました中小企業の活力を少なくしたり、あるいはいろいろ責森県等から出稼ぎにおいでになる、そういったいろいろ具体的な事情ももちろんこれは産業政策としても非常に重要な問題だと思いますので、そういった実情を勘案しながら、時代的な要請にこたえていくようにしたい、このように考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 私は、先月の二十四日に発生いたしました三菱石炭鉱業高島砿業所の坑内災害の問題と電力料金の関係につきまして、二つの問題をこれから質問をいたします。  時間が五十分でありますので、まあ質問も要領は得ないところあるかと思いますが、答弁の方もできるだけ核心に触れてひとつお願いをしたいと思います。  通産大臣に最初にお伺いしますが、我が国の石炭産業政策といいますか、石炭政策につきましてお伺いをいたします。我が国の国内炭は外炭、輸入炭に比べますと非常に高づいております。需要の面から見ますと、五十八年度実績で国内炭の需要量が千八百六十六万トン、それから輸入炭が七千七百七十三万トンの合計九千六百三十九万トンであります。量からいたしましても少ないわけであります。しかし、これは食糧と同じでありまして、我が国の国家総合安全保障、そういう立場に立ちますと、そういう点から見ますと、非常に貴重なエネルギー資源であります。そういう意味では、まさかのときにやっぱり備えて国内の石炭産業を維持、発展さしていく、こういう基本線は当然とられるべきことだと考えておるんですが、大臣の御所感を承ります。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 我が国は、一次エネルギーの約六〇%を石油に依存をしておりまして、石油依存度が高過ぎるわけですね。したがってこの石油依存度を低下させる、また石油代替エネルギーの導入開発をしていくということが国家的な課題でございます。したがって、梶原委員御指摘の国内炭の問題につきましては、国産の石油代替エネルギーでございまして、昭和五十六年八月に、石炭鉱業審議会のいわゆる第七次答申も「国内炭はエネルギー供給の安定性と安全保障機能を高める役割を果たし得るもの」と位置づけておるわけでございます。したがいまして、政府といたしましてはこうしたエネルギー政策上の観点から国内炭をぜひ重視をしていかなきゃならぬ、また地域経済上の重要性にも配慮をいたしまして、石炭産業が地域の経済にも大きな影響を持っておる、そしてまた雇用問題にも大きな影響力を持っておるという意味で国内炭の重要性というものは非常に評価をいたしておりまして、外国炭と並行して今後も国内炭をやはりとっていく、そういった考え方で進んでまいるつもりでございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 ぜひそういう方向を貫いていただきたいと思います。  さて、高島炭鉱の事故、災害事故の件でありますが、具体的な質問に入る前に通産省にお尋ねいたしますが、事故の概要とこれまでその後とった経過について簡単に御報告をお願いをいたしたいと思います。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 事故の概要を御説明いたします。  四月の二十四日の午前八時四十五分ころ、高島砿の飛島二卸坑道の上部付近におきましてガス爆発を起こしております。その後わかりましたところによりますと、死亡十一名、重軽傷四名を確認いたしまして、その後通産省といたしましては、私それから担当の参事官が現地へ行ってまいりました。そのほか参議院、衆議院の先生方にも調査においでいただいております。また私どもの方としまして、事故調査委員会を設けまして、東大の伊木先生を委員長としてその後の原因調査等をお願いをしておりますけれども、ただいままでわかっております原因につきましては、災害の原因はガス爆発である、その場所につきましては当該坑道とつながっておりました採掘後の密閉した箇所から浸出した可燃性ガスに着火した可能性が強いということを伺っております。着火源については現在なお調査中でございます。  以上、簡単でございますが。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 私は、参議院の商工委員会の方で先月の二十六日に現地に調査派遣をされまして行ってきましたから、今局長の答弁を聞いておりまして大体理解ができるわけであります。  警察庁の方で、この問題に対しまして長崎県警がとりました経過並びに今後の捜査方針、その点について一点お尋ねをいたします。

藤原享警察庁刑事局捜査第一課長

○説明員(藤原享君) お尋ねの関係でございますが、長崎県警におきましては、ちょうどこれは所轄が大浦警察署でございますが、この警察署の警察官派出所がこの高島にございますが、ここに届け出がございまして事案を認知いたしまして、直ちに所轄の署長以下が現地へ急行いたしました。そして被害者の救護活動、関係者、生存者からの事情聴取、会社側からの事情聴取などの初動措置をまずとった次第でございます。さらに県警本部からも事故の状況から死傷者が多数出ておるということで刑事部長などが現地に急行いたしまして、事案の状況から捜査本部を設置いたしまして遺体の検視、司法解剖、検証及び砿業所の保安課など三カ所の捜索によって多数の関係書類を押収いたしましたほか、関係者の取り調べ、また警察庁からも科学警察研究所の専門家が参りまして、発火源等についてその鑑定を受けて、現在その調査を行っておるということでございまして、今後そういったことを中心に鋭意この事故原因の調査――捜査でございますが、それから過失責任の究明、こういったことを進めてまいりたいというふうに考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 私はこれまで商工委員会でも何回か質問をしてきましたし、きのうも商工委員会で集中審議がありました。一々詳しい質問をいたしませんが、要するに私はこの事故は人災だと断定ができると思うのです。  幾つかの要因があると思うのですが、その要因の一つでも気がつき手を打っておればこの事故は避けられたと思う。それを若干申し上げますと、今局長からお話がありました飛島二卸上部詰付近、ここが発生場所、ここに一体なぜメタンガスがたまったのか、これは採掘後の古坑道の密閉が結局不十分であった。この密閉箇所につきましては保安図には載ってない、この古坑道が。これが第一点の問題。  それから第二点は、局部通気を行う局部扇風機が一カ月近く、三月二十七日から恐らくとまっていただろう、それは二十七日とは断定はできませんが、長い間とまっていただろう、これも言えると思う。  それから三番目に、しかしとまっておったとしても、保安規定に沿って定期巡回がなされておれば、これはもうそこでメタンガスがたまっているということは察知できた、手が打てた、これが第三番目。  第四番目に、仮にそこまで手が打てなかったとしても、作業を開始する前に専門の保安担当者が行ってガス検知をして、そしてこれは危ないとか危なくないとか、ここをやればこれで避けられた。  もう一つつけ加えますと、やはり通産省の鉱山保安監督局、ここがやっぱりもう少しガスの問題なんかについての日常の指導がぬるかったんだ。  この辺の、今言いました五つぐらいの問題が、特に通産省の問題を除いて四つの問題がある。とにかく着実にやられておればどこかで網にかかり、こういうものの災害は避けられた、私はこう自信を持って言えると思うのですが、この点についていかがでしょうか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 御指摘のそれぞれの点につきましては、詳細については現在福岡鉱山保安監督局で捜査中でございます。断定的なことを申し上げる段階にはございませんけれども、それぞれを適切に行っておれば防ぎ得たものではなかろうかという先生の御指摘は、そのとおりだと思っております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 次に、私は現地に行きましても、あるいは三井三池有明のあの事故のときもそうなんですが、ちょっと関心を持ったんです。三井の事故のときは災害が発生してそして退避するときに、退避の指令がちぐはぐだったんです、あっちに行け、こっちに行けと言って。そして、しかも時間もかかっておる。今度高島の場合は、八時四十五分ごろにセンターに災害の発生の連絡が田中さんからあっている。そして、飛島の二卸の風下の区域の就業者に対しては九時に退避の指示が出ている。九時五分に坑内の全就業者に対してベルト斜坑の方に、主要入気の坑の方に退避指示が出ている。最後に出るまでの間にこれは約二十分かかっておるわけです。これに対しまして、現地調調査のときは高島砿業所の所長は、これはベストだと、ベストに近いと自信を持ってこういうことを言われておるんですけれども、本当にこれは爆発事故で瞬間的なものでしたから大災害にならなかったんですが、これはもしやっぱり火災を伴うようなことになりますと、これでよかったのかどうなのか。私はこの二十分がもっと短縮されないか。これは高島だけじゃなく全山に対して、こういう事故が起こった瞬間にもっとなぜ早く手が打てないのか、この辺に対しまして局の方で一体どう私の質問に対して考えられるか、御答弁をお願いいたします。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 先生御指摘の点につきましては、先ほどの三池炭鉱の火災事故の際にも大きな問題となっておりまして、円滑な退避のあり方につきましては私どもの方としても鉱山保安技術検討委員会の坑内火災防止対策部会でいろいろ御議論をいただいておりまして、そこで御指摘いただきました点について御報告いたしますと、円滑な退避のためには各炭鉱におきまして坑肉の状況や災害の態様を踏まえた退避マニュアルを作成しておけ、そういたしまして坑内の状況把握及び連絡、指令等について中枢的役割を果たしております指令センターの体制も見直す必要があるのではないかというような御指摘をいただいております。私どもとしましては、これらの御指摘を踏まえまして具体的にどのような対策をとるかということについて検討中でございまして、御指摘のように一刻でも早く退避命令が出せるような研究をしてまいりたいと考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 三菱の場合は、高島の場合は退避指示を出した人は一体だれが出したのか、そして退避指示を出す決断といいますか、判断をしたのはだれなのか、ここのところがわかっておれば教えてください。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 退避命令につきましては、その砿業所の保安統括管理者が出しております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 ということは所長でございますか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 所長でございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 それは間違いないですか。センターから、そしてセンターが所長に判断を仰いだわけですか。それは間違いないですね。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) そのように聞いております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 私は、この所長に調査に行った時点で質問し、話を聞いたんですが、どうも所長の態度というのは人を大きな事故で亡くしておって、非常に不遜なところが感じられました、正直言いまして。私だけじゃなくて、同僚の議員もそういうことで帰ってきたんであります。鉱山の所長というのは一方では生産を一体どう上げていくか、要するに事業の責任者ですね。効率のいい、しかも生産をどう上げて、そしてこれは損益等をにらみながら仕事をしていく責任者である。一方で保安総括責任者であります。ことのところが私は非常に問題があると思うんです。三池有明のときには、三池の事故が有明で発生して、そうして三池鉱業所の方に電話をして、そしてそこで判断を仰いで、そしてそこで結局退避するとかしないとか非常に時間がかかっている。一体どうなっているのか。その間マスコミの話では、消防署にどうも災害が発生した、火災が発生したようだということで、どこかから通報が入った。で、消防署が逆に三井の鉱業所の方に、大牟田の鉱業所の方に、そこに保安担当者がおるところに聞いたら、どうもそれは誤報だということが、確からしい筋なんです、そういうことがあったということなんです。今回もやはり、事故が起こった、それから所長を探して、どこにいるかわからぬ所長の判断を仰いで物を決めるというような形になっているわけです。ここに私は非常に大きな問題があると思う。特に高島の場合は非常になかなか採算も悪い、経営も厳しい、こういう中ですから、やはり所長というのは保安も考えるが、しかしやっぱりどう採算をとり、そして生産性を上げていくか、ここに非常にウエートがある。だから、やはりここで全部生産をストップするかどうか、そういう判断をするにしてもやっぱり所長以下の人ではなかなか判断がつきにくいようにシステム上なっている。あの所長の下だったら、センターに入った瞬間にここですぐ坑内に指示を与えると言っても、もしやり損のうたら首が飛びますよ、あの所長のやり方なら。だから、なかなか所長の下では決断がしにくい。しかし、こういう事故が起こった場合はすぐ瞬間的にやっぱり早くつかんで、所長までいかなくて、現地でやっぱり指示ができるような、どうしてそういうような体制が三井有明でもとれないし、今度もとれないのか。この点について不可解でありますが、どうですか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 保安統括者よりも下位の者に避難命令の発令権限を与えたらどうかという先生の御指摘でございますが、我々もこの問題非常に重要な問題と考えておりまして、坑内火災防止対策部会でも御議論をいただいております。ただ、その中で退避命令の発令権限を下位の者に与えたとした場合、果たして保安統括者のなす場合に比較して迅速に判断をなし得るかどうか。状況により恐らく異なってくるんじゃなかろうか。場合によっては過重な責任を負わされることになりまして遅疑逡巡をする場合もあろうかという意見も出ております。  なお、災害時の救護に関する措置は、保安統括者がその判断と責任において行うべきとされている点をどう考えるかというなどの点についても御意見もございまして、今後さらに検討が必要だというふうに考えております。したがいまして、実際的な対応としましては下位の者でも事態に迅述に対応できるような、例えば当面対応方針が定型化できるようなものについて保客統括者の権限の一部を分掌させる等の工夫を図っていくというような案も出ております。先生の御指摘も踏まえまして、今後これらの点について鋭意検討を進めてまいりたいと考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 それでは言いますけれども、例えば、今五十七年度の決算をやっておりますが、鉱山保安確保事業費補助金、予算及び決算額、これを見ますと、五十七年度でいきますと、保安専用機器に対して国が補助金を出しているのが、五十七年度予算で百十四億八千六百万、決算が百十億九千四百万、その他ガス抜き及び先進ボーリング工事、密閉工事その他ずっといきまして、トータルで五十七年度決算では、予算が八十四億六千八百万、決算が六十八億五百万、こうなっておるわけです。いろんな都合があって予算と決算額が違ったことはもうきょうはここでは追及するつもりはありませんが、要するに、こんなたくさん、しかも保安関係総予算では約三百八十億でしたか大体トータルでかかっておりますが、そういうような金たくさんかかって、しかも近いところでは三菱、それから三井の有明、北炭夕張新鉱、これは大きな事故、しかし小さい事故はどんどん起こっております。これはなかなか直ってない。だから、直ってないからこんな金もどんどん突っ込んでもやっぱり直らない。だから、直らないところは一体何なのか。結局人間がする仕事でありますから、トップに立つ人間に生産と保安を一緒にやれと、これは大体どだい無理なんです。我々が現場で仕事をしておりましても、これは無理なんです。だから私は、所長の下に――一番その会社でその事業所で権限のある所長の下に置くかあるいは上に置くか同等に置くか、それは考えればいいことでありまして、しかし、なぜ瞬間において三井有明あるいは高島でセンターにおる人間が指示を出せなかったんですか。どうなんですか、そういう答弁を、局長の答弁を聞いておりまして、どうしてやれなかったんですか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 事故の際の退避命令その他、人命にかかわる重大な案件でございますので、現在の規則で保安統括者にその発令権限が与えられておりますので、それは最終的な発令をしているという事情にございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 だったら鉱山保安法十二条の二の二項ですか、ここを変えればいいわけですよ。いいですか。火事が起こっておりまして、ここで火事が起こっておるときに所長はどこかよそへ行っているかもしれない。それは電話、ポケットベルか何か持っているわけです。火事が起こっているときは、これは危ないかどうかというのはすぐそこで指示は出せるでしょう、見えているから。しかし、坑内の中に入っているときに事故が発生したときに一番その状況に詳しいのは、それはセンターにおる人でしょう、状況把握が一番詳しくて一番判断できるのは。所長はいろいろなことがあるでしょう。政治的なこともあるし、いろんな労働問題もあるし、いろんなことがあって。なぜここのところは所長が判断するまで待たなきゃ退避指令ができないんですか。そういうようなシステムがどうして変えられないのですか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 所長が不在の場合はかわりの者がもちろん発令できるようになっております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 ちょっと僕の勘違いかもわからぬけれども、三井の有明のときはどこかよそへ行っていたんですよね、料理屋か何か。おらぬときはまたその所長の次にと、こういうことになるんでしょうかね、今、打ち合わせがあってね。ですから、人によってやっぱり三菱の所長だったら、あの男はワンマンでお山の大将で、町全体を支配しているような人間だからね、有力者ですから。だから、彼に相談しなきゃ、下はどうせ右行け、左行けとか、出てこいとかいうのはなかなか言えないと思う。そういうような状況にしておれば、今度何かの関係で事故が起こったときには大事故になりますよ。ここのところをやっぱり今までの例から見まして、そもそも生産の責任者と保安の責任者を一緒にしているところに問題がやっぱりあるんです、事故が減らない。こんな三百八十億か何ぼ保安予算を組んで補助金を国は出しておる。だから、冒頭に、だめだからやめてしまえなんということは言ってない。僕は大臣に初めから言ってた。そういう前向きな形で一体なぜ物がとらえられないのか、この問題はもう何回も議論している問題でしょう。そしてあなた方は、質問をしますと、いや、何とか諮問機関か研究機関かあるいは審議会か、こういうところで検討してもらっているなんということをいつも言うじゃないですか。局長としてあるいは課長として一番現場を知っている者は、おれはこう考える、なぜそれが言えないんですか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 御指摘の点につきましては、先ほど申し上げましたような先生方の意見も聞きながら今検討しているところでございますが、あえて私見を言わさせていただきますと、結局現場で一番よく知っている人、総合的に判断できる人が現在は所長であるという判断に立って、所長に権限が与えられているというふうに考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 それではいつまでたってもこれはまた事故起こりますよ。だから、私はあなたのその言っている、高島の問題でいきますと、ちょっと時間がなくなりましたが、なぜ事故が起こった瞬間において、高島の所長に判断を仰いだことが正しかったのかどうなのか、所長はどこにおったんですか、その時間、場所は。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 細かい点についてちょっと私も今わかっておりませんので、調べてから御報告したいと思います。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 もし所長がトイレでも行って鉱内にはおると、生理上やっぱり所長だってトイレに行くでしょう。トイレに行っている時間だってそれは五分ぐらいかかるかもしれぬ。その五分が命取りになることだってあるわけだ。それはほかのことでもっと外に出ることだってあるでしょうよ。ちょっとそこの役場まで行ってくる、役場までは近いからその役場で電話をする、行ったり来たり、電話が話し中や何やってある。やっぱり火事と一緒でしょう。火事が起こって三分以内に消防車が届けばその火事は消えると、こう言われている。人の命だってそうですよ。火事が起こって二十分がベストやなんというのはおかしい。十分後ぐらいに、やっぱりもっと五分ぐらいに瞬間的に判断をして、一時的にも命を守るためにはどうするか、そういうような判断がつくようなやっぱり指導をしてもらいたいですね。  いずれにいたしましても、昨年の決算委員会で委員会警告が出ているのは御承知だろうと思うんです。ちょっと読んでみますと、   本年一月に発生した三井石炭鉱業三池鉱業所有明鉱の坑内火災事故は、生産第一主義と保安対策の不備によって発生した人災ともいえる重大事故であり、その後においても、なお、同鉱業所において、事故が繰り返し発生していることは、労働者の健康、生命尊重という基本的な視点が十分に生かされていない結果であり、極めて遺憾である。   政府は、今回の事故の重大性にかんがみ、事故の原因及び保安対策上の基本的な問題の所在を徹底的に究明し、その結果を国民の前に明らかにするとともに、今後の鉱山保安行政を推進するにあたっては、労働者の安全、衛生、保護の各施策を重点的、かつ、有機的に結合させ、さらに一層充実した対策を講ずべきである。  こうなっている。こういう警告が出ているんです、委員会警告が。だからこれに沿って、私は今議論しているようなことについても、局長も鉱山のことは余り知らぬで、我々と一緒ぐらいしか知らぬ、この前局長になったんだからね。やっぱり所長が一番よく知っているから所長だという、何もあんた断定をすることはないじゃないですか。しているなら去年の警告に対して一体どういう態度をとったというのですか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 三井有明事故に関連しまして、調査委員会に現地の調査、その他お願いしまして報告をいただいております。それに基づきまして必要な措置を現在とりつつございます。それから坑内対策部会におきましていろいろ対策についての御建議をいただいておりますので、それに基づきまして決算委員会の決議にありますようなことについて目下対応を考えておるところでございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 だから自信を持って前の方に答えられるのはいいんだけれども、しかしやっぱり決算委員会の経過もありますし、警告もありますし、そしてそこまで僕は言うつもりなかったけれども、あなたがそこまで言うから言うんだけれども、あなた方は高島で監督官が入って、そして生産再開、会社は急いだんですよ。しかし現地の保安監督局長はさすがにやっぱり姿勢がしっかりしておりまして、いやこれは安全を確保しなきゃやっぱり入るべきじゃないということで頑張っておられました。私はその姿を見て立派だと思いました。ただその後にさらに入ったら落盤ですか、崩壊事故がまたすぐあったでしょう。だからやっぱりもう少しこれは幾ら手の少ない監督官が、監督局が一生懸命やったってこれは手のつくことじゃない。一番よく知っている現場の会社やあるいは従業員がもう少し保安という問題を一体どうするのかというものを考えられるような仕組みをつくらなきゃいかぬ。それはあんた生産を一生懸命する者と保安を一生懸命する者を頭に置いてできるわけないんだよ。それ悪かったち労働省に担当を任せなきゃ通産省ではできないよ、それは、今の局長の答弁では。いかがですか。

平河喜美男通商産業省立地公害局長

○政府委員(平河喜美男君) 保安統括者は退避命令等を出すについて迅速にやるべきであるという先生の御指摘を踏まえまして、今後とも検討させていただきたいと思っております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 そうすると、この問題最後にしますが、やっぱりこれから有明それから高島まだ続く可能性だってあるわけですよ。今非常に考えられるわけですよ、こういう状況というのは。この前有明でまたちょっと自然発火も出かかったし、ですからそういう意味では通産省の監督官だけがやったってこれは手がつかぬが、やっぱりもう少し国会の審議やあるいは――あなたたちはすぐどこか大学の専門家の話を集めて聞いてそしてどうこうじゃない、一番あなたたちが体を張って意見を言い、そして国会の話も素直に聞いてぜひ対応をしていただきたいと思うんです。答弁は要りません。  次に電力料金の関係につきまして、実は五十九年の十二月二十八日の日本経済新聞に「電気料金見直し 通産省方針」というのが載っておるわけであります。これを前文だけちょっと読みますと、   通産省・資源エネルギー庁は、「欧米に比べ高すぎる」との声が強い電気料金を是正するため、季節別、時間帯別料金の本格導入を中心とする料金制度の抜本改革に着手する方針を固めた。具体的には①需要期の夏、冬の料金を引き上げるかわりに、春と秋の料金を下げる②深夜の割引料金を家庭、工場両方に全面適用する③昼と朝にも時間帯別の料金格差を導入する――など。これにより電力需要をならし、高料金の原因となっている発電設備の不効率投資を避ける。六十一年以降に予想される次の料金改定時から採用したい考え。  それからもう一つは、六十年の三月の八日に毎日新聞が「季節別・時間帯別の電気料金制 導入検討、まだ多い課題 メリット少ない一般家庭 深夜型家電製品開発が先決?」、こういう記事が載っておりますが、これについて一体どのような検討がなされて、そしてどういう方向で進んでおるのか、お伺いをいたします。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) ただいま先生がお示しなさいました新聞記事等でございますが、これは我々が発表したものではございませんで、新聞社の方である程度いろいろ情報を取られてお書きになったんだろうと思います。  しかしながら、我々資源エネルギー庁内におきましては電力料金をできるだけ安く国民の皆様に供給するという観点から、いろいろ料金制度について研究をしていることは事実でございまして、料金制度研究会等におきましてここ二、三年来いろいろ検討を進めているわけでございまして、まだ検討の段階でございまして具体的な結論を得ているという段階ではございません。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 これはあなた方がよくやります諮問、新料金体系研究委員会、向坂正男座長、ここで一定程度検討して、そしてそれをもとにある程度通産省が前に進もうと、こういう方向ではないかと思うんですが、もともとこの料金の問題に対して一般の家庭は、温水器の売り込みのときにえらい一時そういうブームがあったんですが、その後は一般の家庭からはこういう料金体系を入れてくれなんということは――経済企画庁長官も国民生活の立場で、きょうは通告していなかったんですがおられますが、場合によっては後で聞きたいと思いますが――余りそういう一般家庭からはこの料金の改定要求というのはなかったと思うんですが、もしあったとすればどういうようにあったのか、どこからこういう話が出てきているのかお伺いいたします。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) この料金制度を季節別あるいは時間帯別に変えていくということが具体的に出てまいりましたのは前回の料金改定、これは五十五年にございましたけれども、その前の五十四年に電気事業審議会等で議論されまして、ここでは消費者の皆様方もお入りでございますけれども、五十四年の審議会で検討すべきであるという議論が出されまして、その後我々は検討しておるということでございます。一部五十四年の審議会答申の中で夏季料金制度が家庭用を除きまして導入されておりますけれども、家庭用につきましてはいろいろ問題もございますので、今慎重な勉強をしているという段階でございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 聞くところによりますと、やはり相当大口電力を使って事業をやっているところは、これはなかなか電力コストが非常に高いものですからどうかしてくれ、こういうところから、いわば財界の筋からの強い要請というのがあるんではございませんか。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) 確かに先生御指摘のように、電力の使用形態を夜昼変えていくというのは、産業用の電力の場合非常にやりやすいわけでございますが、一般家庭用でございますと、居間の電気を夜使うというのはなかなかそれなりの蓄熱式のものとか温水器とかそういうものが安くできないと難しいわけでございまして、確かに産業用は季節別あるいは一日の中でも時間帯別の電力需要をシフトさせるということはできやすいということは言えるかと思います。現に受給調整契約等によって、そういう点でのメリットを配慮した料金体系もあるわけでございまして、その点は一般的には産業用の方がやりやすいということは御指摘のとおりだと思います。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 私が今聞いているのはそういうことを聞いているんじゃないです。要望はどこから出たのかという、強い要望はどこにあるのか。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) 特に産業界とかそういうことではなくて、一般的にそういう議論、と申しますのは、今の電力の使用形態を見てみますと、負荷率が非常に下がってまいっておりまして、これをいかにして向上させるかということが電気料金の安定につながる、低廉化につながるということの認識のために、一般的にそういう問題提起がなされてきているわけでございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 そういう話をすると私もまた時間がないので混乱するのだけれども、ということはどこから出た話ですか、これは。通産省から出た話ですか、そういうのは。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) これは通産省ももちろんそうでございますけれども、電気を使っている需要家の皆様方、あるいは電気事業者押しなべてこの負荷の平準化等を観点にして季惜別の料金制度というものを検討すべきだというふうに出てきているわけでございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 ということは、これは電力会社が例えば夏の甲子園大会があるときあたりは、その瞬間の電力の消費量というのは物すごく高い数字になりますね。それに合わせまして各電力会社というのは設備をいたします。そうすると、それが非常に効率がなかなか高いところに設備をするものですから電力会社の稼働率が非常に落ちる、そうすると、落ちますと固定費が非常に単位当たり高くつきますから、これは電力料、なかなか電力会社も経営が厳しくなる。そういうことをいきますと、電力会社からの要請ですか、これは、考え方が強いんですか。今言う財界の使っているところじゃない。そうすると一般家庭からも言ってない、通産省も何か今むにゃむにゃとはっきりしない。ということの一番この問題で根っこにあるのは各九つの日本の電力会社が、これはひとつこういう方向でやってくれないか、こういうことですか。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) 問題は今先生のお話にございましたように、電力の負荷率が下がってまいりまして、ピーク時と平均との乖離が出てまいりまして、そのことのために膨大な電源を持たなきゃならない、これが全体のコストアップにつながるというところが問題でございまして、これを解消することが最終的には消費者のためになるわけでございまして、電気事業者も発想いたしますし、行政当局も発想しますし、需要家も発想するということで、この解消をするような料金制度ができますれば、これはもう産業界、一般消費者を問わず、一般の消費者全体が裨益するということでございまして、問題はどうやってこの平準化をやっていくかというところがポイントだろうと思うわけでございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 大変な問題を持っていることで、僕は反対なんですが、しかし結論を言う前に、結論にいく前に、一般家庭は、もし、あなた今言われることをちょっと考えてみますと、これは季節調整あるいは時間調整やって、年間トータルでいって、使っておりました家庭の電力費、支払い電力料、これは一年間通しますとこれは上がるんじゃないですか。安くなりますか。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) 最初もちょっと私触れさしていただいたわけでございますけれども、家庭用については昼間使う電気を夜の安い料金で蓄えておいて昼間に回すというような形、これが相当程度量的にできませんとなかなか安くならないわけでございますし、そういう夜昼スイッチする設備そのものが安く手に入らないとまずいということでございまして、欧米を見ましてもフランスあたりでは一部実施しておりますけれども、アメリカの場合はまだ実験段階ということで、この時間帯別料金制度、昼夜別料金制度、これはそのまま一般消費家庭に当てはめた場合にすぐ有利になるかどうか十分検討すべき問題だろう、そういうふうに考えております。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 どうもわかりません。  それからもう一つ問題は、こんなことをしたら夜仕事をせいということになりますわな、大体もう。好むと好まざるとにかかわらず昼の料金高いから、夜は安いから夜動けということになりますよね、やっぱり家庭も。大体、ぴんとこないんだけれども、どういうことなんですか、これは。もし、そういう検討されておる方向は。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) 家庭が夜働くということじゃなくて、温水器というのが現在ございます。安い夜間料金で温水をしてそれを昼間ふる等に使うというやり方、あるいは蓄熱式冷暖房装置というのがございますけれども、夜の安い料金で蓄熱しておきまして、それを昼間冷暖房として使うというようなやり方が中心になるかと思います。そういう意味におきまして夜間料金の設定の仕方とそういう器具の価格、これによって昼夜別料金制度をやった場合に有利になるかどうかという判断が出てくるわけでございまして、家庭用でも大量に電力を使う場合には場合によっては有利だろうということもございまして、一種の、電力会社の一部にはこれは消費者の選択に任した方がいいんじゃないかというような非公式の意見もございます。そういう意味で本件はいろいろ研究すべき問題があるだろう、そういうふうに考えているところでございます。

梶原敬義日本社会党

○梶原敬義君 もう時間が来ましたから。これは反対です。これはこういう方向というのは問題があると思うんですよ、大臣。簡単にフランスでやっておる。もうきのうも一生懸命よその物まねはしないと言って、私どもも法案審議で一生懸命やった。これもフランスの物まねか何か。いいことはまねないで、悪いことばかりまねるようなやり方は困りますよ。  いいですか、東京電力の決算を見ますと、税引き利益が五十八年度で一千二百億ですよ。私が所属しております九州電力で四百二十億。五十七年度が若干何か修正しておるようですが、東京電力が一千七十億、九州電力が三百七十八億。ずっと、一時オイルショックのときちょこっと悪かったけれども、それは配当はするんだと言ったって、こんなあなたそう利益出すことはないじゃないですか。そして電力会社というのは、あなた御存じのようにどこへ行っても田舎の町でも一番いいところに支店があったり営業所があって、山は山でいっぱい水源涵養林か何かで杉もヒノキも植わっておりまして、資産いっぱい持っておりますよ。そういう状況の中で、何かしらもうちょっと国民生活にためになるような料金の改定の方向をするならするように、これは必ずこういうことをやったら確かに夜間で相当大量の電力を使えるところは有利になるでしょう。しかし家庭生活は夜洗濯したり夜何か仕事をしたりすることをどんどん進めていくような方向に行くようなことをちょっと検討している、検討しているけれども、今の答弁では、いややらぬとは言わない、どうもやる方向のようなニュアンスをちょこっと、一年、二年、三年先ぐらいにはこれはもっと具体化するような感じを今とりましたから、大臣そこのところはひとつそういう十分に問題のないように答弁を、決意をお伺いして終わります。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 電気料金の問題につきまして、今まで新聞その他で報道したところによって梶原委員いろいろ御質問をいただきました。電気料金の問題は物価その他いろいろ関係するところ国民生活に多大の影響がございますので、御指摘の点を踏まえながら慎重に検討いたしたいと存じます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私はきょうクレジット、日本信販の問題を中心にやりたいと思うんですが、その入る前に大蔵省にお伺いします。  サラ金規制法ができて国会でいろいろ議論されましたが、警察庁の自殺白書、これをこの前見ますと、若干サラ金による自殺者は少しは減っておるようでありますが、しかしサラ金規制法ができても依然として水面下で悪いことをやっていると、こういうことが見受けられます。時間の関係もありますから、どんずばり申します。過剰貸し付け、規制法では一業者は貸し付けの金額については五十万円、または当該資金需要者の年収の一〇%に相当する金額とすると、それ以上は貸し付けてはならないと、こういうふうに厳しく言われておるわけでありますが、私がことに持っているデータバンク、これは一からずっとあります。人権を尊重して名前は言いません。A、B、C、Dと四つあります。一つは六十年四月九日十二時九分、以下同文です。六十年四月九日十二時十一分、あるいは十七時二十四分、時間まで全部書いてあります。次はコード番号〇七一七〇五四三とかと全部コード番号イコールその人の人名であります。次は生年月日書いてあります。それから次は、川崎市とか渋谷区とか所沢市とかという所在が書いてあります。その次にいわゆる職業の勤務箇所であります。海外経済協これはAさん、Bさんは第一生命、Cさんは春日部税務署、Dさんは学習院、ちゃんとデータバンクに全部打たれてあります。そして例えばAさんはべネフィットから七十万借りておると、そういうデータがわかっておるにかかわらずアコムは改めて百万の貸し付けをしている。Bさんの場合には武富士で七十万、それから拓殖銀行で二十万の貸し付けが現にあるのにかかわらず、データでわかっておるにアコムはさらに七十九万。Cさんはプロミスが八十万、べネフィットが四十九万、これだけあるにさらにアコムは八十六万を貸していると。Dさんは七十万の貸し付けがあるにかかわらずさらにアコムが九十三万、ベネフィットが七十万、こういうふうにデータバンクに全部戦っておる資料を私は持っておるわけであります。これは確実に私が冒頭言った一件五十万以内、年収の一〇%以内ということを超えてはならない、過剰貸し付けをやってはならないということに、確実に六十年の四月九日十二時九分と、こういう時間までやってね、現に水面下でやられていると、だからサラ金規制法は依然として水面下でざる法案化しているという実態について一体大蔵省はどういう認識を持ち、さらに取り締まりを強化しているのか、見解を聞かしてもらいたい。

中平幸典大蔵省銀行局中小金融課長

○説明員(中平幸典君) ただいま先生御指摘がございましたように、私ども貸金業規制二法を一昨年の十一月から運用をいたしておりまして、立入検査等も行っておるわけでございますが、先生からお話がありましたように確かにまだその規制法違反の事例が多々出ておるわけでございます。先生先ほどおっしゃいましたように、サラ金返済苦に係る自殺者数は減少はしているとはいうものの、依然として昨年で一千百八十二人という多数に上っておるわけでございまして、私どもはこういう事実を十分厳粛に受けとめまして規制二法の徹底、厳正な運用を図ってまいりたい。具体的なその事例につきまして先生からお話がありましたので、過剰貸し付けであるかどうかというのは、担保を徴しておるとかいないとかというようなことがない場合、つまり担保がなくて簡易な審査のみによる場合には、めどとして先ほど五十万ということでございますが、それ以外の場合には違うこともございます。しかしながら現実に検査をしてみますと、違反の事例が極めて多いわけでございまして、過剰貸し付け違反の事例につきましても十分調査をしまして、必要な指導をしてまいりたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは公開の席ですから私はAさん、Bさん、Cさんと言っていますが、これは後で大蔵省にやりますよ。大体サラリーマンで二カ月や三カ月足らずで二百万も三百万も借りるというのは、いかに担保があったってこれは過剰貸し付けですよ、自転車操業ですよ。それが自殺に行っちゃうんですよ。しかも天下の学習院です。天下の学習院とか春日部税務署、国税庁いるかな、税務署もちゃんと借りている。八十万、百三十万、約二百万、税務署の署員が二百万借りたらどうして返済するんですかな、そのくらいやっているんです。ですから、非常にこれは依然として水面下で過剰貸し付けが行われているということ。  それからもう一つ、これは例えば四十八万五千円、これは資料ありますが。もう満期が来るとどっからか借りてきて四十八万五千円をサラ金に返す。返して同じ日にまた四十八万五千円貸したと、返して借りているんですよ。そういう自転車操業でやっている、これは一データですよ。ですから、こういうのをやはりサラ金規制法が施行されても依然としてこういうからくりが行われている。この本は全国サラ金協議会が出しているデータです。これもあなたの方に大蔵大臣にサラ金規制法違反に対する告発という形でことしの二月おたくに行っているわけですが、これは時間がありませんから言いません。こういうことを見ますと、やはり依然として行われているということについて重大な関心を持ってもらいたい、こう思うんです。  それからもう一つ、これは六十年三月武富士練馬支店、担当者竹村典夫さん、この方がこれまた変な文書を隣近所にまいているんですね。おたくの隣に怪しい者がいますか、いかがですかと、これは本当に挑発文書ですよ、人権を無視するのも甚だしい。こういうこともサラ金規制法の取り立て行為の規制3の(イ)(ロ)(ハ)の(ハ)に当たるわけですね。張り紙あるいは無用な文書を流して大衆に迷惑をかけてはいかぬと、スパイ行為などを誘発しちゃいかぬと、それであるにかかわらずこの武富士練馬支店はこういう文書を出している、これも極めて遺憾だと、こう思うんですが、こういう現実について今あなたは率直に認めますから、ひとつ大蔵省に重大関心を持ってもらいたい。  同時に、両大臣きょうおりますからね、通産大臣と企画庁長官、国務大臣として、法律をつくったにかかわらず依然として水面下で、あるいは表に出て違法行為をやっている、こういうことについては、サラ金の規制法の違反について、国務大臣としてどういうお考えか。両大臣からまず、今後の問題もありますから見解を聞かしてもらいたい。今私が申し上げたこういう事実行為について、法を守る国務大臣としてどういう見解か、お聞かせ願いたい、こう思います。

金子一平自由民主党・新自由国民連合経済企画庁長官

○国務大臣(金子一平君) ただいま御指摘のございましたような行き過ぎの事例がなお後を絶たないようでございますので、今後さらに厳正な法の運用をやって、取り締まりをしっかりやらせるように持っていきたいと考えていることを申し上げておきます。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) サラ金の問題、その他非常に社会的な事例が多いわけでございまして、目黒委員御指摘のように、非常にこれは重要な問題だと思いますので、法の適正な運用、また厳正な施行、業界の指導等、万全を期してまいりたいと存じます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大蔵大臣あるいは大蔵省も言っているわけでありますから、ひとつ両大臣、国務大臣として法の厳正な施行と違反に対しては十分に取り締まるよう、閣議で今の趣旨を生かしてもらいたいと思います。  それで、私は毎日新聞が最近挙げておる日本信販の問題について、決算委員会という立場からこの問題について検討しようと思っていろいろ資料をお願いしておるわけでありますが、まず冒頭、日本信販副会長は昨年の監査で日本信販の事故をつかんだと、こういう談話を発表しておりますが、同時に関係者から聞きますと、昨年の段階で通産省に報告したと、こういう確実なネタを我々つかんでおるわけでありますが、この長野の件について日本信販から報告があったのかなかったのか。この件について、イエス、ノーで結構ですからお聞かせ願いたい。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) その段階では、私ども通産省といたしまして報告は受けておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 我々は報告したという確証をつかんでおりますから、これはあなたは受けてない、私たちは報告を受けたと。そこはもう時間がないから水かけ論になりますから、わかりました。  それからもう一つ、私はこの問題について、これは私が言うんじゃなくて新聞なりテレビが言ってるんですが、クレジット問題は第二のサラ金だと。第二のサラ金という固有名詞を使っている。そういうわけでありますから、私はサラ金問題約一年半、二年近く追及して、サラ金規制法など一定の法規制がありましたから、その経験を生かして、日本信販クレジット問題についてデータをぜひもらいたいということを通産省にお願いをしたわけでありますが、遺憾ながら十分な資料をもらえませんでした。五月十五日、この資料をもらいました。もらいましたけれども、問題のやはり不良債あるいは回収不能の把握、こういう点についてはどうなんでしょうかと、こうお願いしておるわけでありますが、回収不能額は不可能でございますということでありますが、これはちょっと、私は大蔵省とサラ金問題をやった経験を踏まえますと、回収不能金がわからないということは行政官庁として私はあり得ないのではないかと。あってはならない。それをつかんでなければ行政指導ができないと、こう私は思うんであります。ちなみに、これはどこの官庁とは言いません。これは政府関係の資料です。この政府関係の資料の中に、クレジット会社、昭和五十八年、登録割賦購入あっせん業者、貸倒償却額A、ここで四百二十九億七千八百九十五万二千円、それから残高六兆九千八百七十六億九千九十九万円と、購入あっせん業者、中小小売、その他債権買い取り、自動車メーカー、電機メーカー、銀行クレジットと、こういう格好でクレジット会社関係で融資残高と回収不能金、不能率と、〇・六とか〇・八とか、こういうデータがあるんですがね。同じ政府部内にこういうデータがあって、クレジットを直接監督している通産省が一体回収不能とか償却不能の資料がないとはこれいかにと。私はあなたたちは持ってると。持ってるけれども、ただ出さないだけだと、こう思うんですが、いかがでしょうか。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) そのことについて御説明申し上げますと、先生からの御質問の趣旨が信販業界において回収不能の金額がどの程度あるかと、このようなお問い合わせでございまして、そのことについてはデータがございませんと、このように事前に申し上げましたことは事実でございます。ただ、先生ただいまお読みになりました資料でございますが、これはいわゆる貨倒償却額としてはっきりと経理上処理をした金額をお述べになったわけでございます。一般的に回収不能と申しましても、取れるか取れないかよくわからないというものから、また恐らくは取れないであろうというもの、さらにはいろいろやってみて最終的に本当に取れなかったというもの、いろいろ範囲がございますし、またその中で税法上はっきりと認められる金額にも限定がございます。このように回収不能額というのは実際のところどれぐらいかという御指摘に対しましては、それは正直言ってわからないと、この場でも申し上げるほかはないわけでございます。  ただ、そのことについてやや詳しく申し上げますと、社団法人の日本割賦協会の調査によりますと、信販会社六十五社の昭和五十八年度の貸倒償却金額は四百三十億円でございまして、これは信用供与残高に対して〇・六二%という数字になっているわけでございます。そして、この貸倒償却の比率は最近若干増加しつつあるということは事実でございます。  なお、ただいま六十五社の数値として申し上げましたけれども、我が国において登録を受けました割賦購入あっせん業者、いわゆる信販会社は全部で百二十八社ございますが、ただいま申し上げました六十五社がクレジットの上においてはそのほとんどを占めると、こういう状況になっております。  くどいようで恐縮でございますが、貸倒償却額は私どももちろん把握しておりますが、ただこれが実際の回収不能額をあらわしているかということになりますと、その一部をあらわしているということになろうかと考えている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大蔵省がサラ金に対して、私は大蔵省は約一〇%程度という資料を出しておるわけでありますが、同じ官庁でサラ金の方が出て、第二のサラ金と言われるクレジットが出ない。了解しませんが、あなたの説明は説明として前に進みましょう。後でまた繰り返しやります。  日本信販の問題で、私の調査では五十九年度六百九十万のカードの会員数を誇り、十二万五千軒の加盟店がある。五十八年度の取扱高は二兆七百六十三億八千五百万円。これだけ膨大なクレジットの利用者がある。一方、いわゆる焦げつきは約二千億程度。二千億程度の焦げつきがある。やはり一〇%前後の焦げつきがあるということを我々は握っているわけでありますが、この問題については、先ほど言ったとおりサラ金の段階でも大蔵省は大体一〇%程度という焦げつきの率を決算委員会で提示いたしました。しかし、我々が実態を調べてみると、大中小ありますけれども、大体その倍の二〇%程度の焦げつきが現実にこの資料でもってあった、こういうふうに私は見ております。しかし、今回日本信販の長野の事件などがだんだんぼろを出してきておるわけでありますが、これから見るとやっぱり焦げつきというのは日本信販、クレジットの中にも現存しているんじゃないか。ただ、データをごまかしたり、陰に隠れてやったり、いろいろな形でこのごまかしをやっているということがあるんではないか。例えば、サラ金の問題言ったときの政治担保融資なり、あるいは会社幹部の利権融資という、こういう問題があるんではないか。しかし、こういう焦げつきがあればしょせんは一般大衆にはね返ってくるというのがこのサラ金なりクレジットの現実であります。したがって、一般大衆を守るという点からいうと、この焦げつきの問題については、今政府側が答弁しておりますが、これは大臣にお願いしますが、サラ金と同じような性格を持っておりますから、通産大臣あるいは大蔵省、国税庁、法務省、この四者の官庁はクレジットの焦げつきというものの実態について、日本信販問題もあるわけでありますから、ぜひ誠意を持って調査をしてもらいたい、努力をしてもらいたい。この点は総括で大蔵も全部並べてやりますが、大蔵がおれば竹下大臣が一番わかっているんですが、きょうは大蔵がおりませんから少なくともクレジット監督官庁の通産なりあるいは大蔵なり国税なり法務なり、この四者間は焦げつき問題についてひとつ誠意を持って社会問題として努力してもらいたい、こう思うんですが、四官庁いかがでしょうか。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 委員御指摘のように、最近クレジットなど消費者信用が拡大しつつある過程で、いわゆる多重債務者の問題が大きな社会問題となりつつあるということは御承知のとおりでございます。この問題につきましては、クレジットを所管する当省としても放置できない問題であると認識をしておりまして、クレジット債権回収問題研究会における検討など真剣に対処してまいる所存でありますし、また今御指摘になりました関係各省ともよく協議をして対応をしてまいりたいと思います。なお、具体的な調査についての御依頼がございましたが、これは政府委員より答弁申し上げます。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) ただいま先生の方から焦げつきの実態を調べろと、このような御要請でございますが、この焦げつきというものが一体何をもって焦げつきというかということについて、非常に難しい問題があるように思うわけでございます。そこで、私どもやはり例えば有価証券報告書に出ておりますような、はっきりと貸倒償却をしたという数値を直に見てその傾向で判断をするというほかには、なかなか実態を把握することは難しいのではないか、かように考えております。ただいまの御指摘につきましてはよく勉強してみたいと思いますけれども、はっきりと実態の焦げつきを調査するということをここでお約束することは自信がないわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大臣の答弁したものを否定するような政府委員の答弁はやめてください、そんなこと。私はあなたに言っているんじゃない。大臣が国務大臣として最大限努力するというならば、通産大臣は通産大臣なりに努力すると言うんですから、そんな修正答弁は取り消してもらいたい。大臣は、大蔵大臣なり国税庁なり法務省と十分協力してやりますと言っているのですから、ただいまの答弁については努力するのが困難であることはわかりますけれども、できませんなんていう大臣答弁を否定するような政府委員の答弁は取り消しを要求します。休憩して。何を言っているか。答弁修正。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 焦げつきの実態の調査でございますが、実はこの分野は非常に何と申しますか法の谷間の点がございまして、調査のしにくい膨大な対象物があるわけでございます。したがいまして、目黒委員御指摘の点は努力をしてみますけれども、非常に困難な部分もあるということを御承知おきいただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 だから、サラ金の焦げつきも一朝一夕でやったわけじゃないのですよ。一年半もかかって、随分国会でいろんなデータを持ちながら議論に議論を重ねて、大蔵省も銀行局中心に大分努力して、努力した結果、大体こうですなと、こうなった経過もあるわけですから、だから私は、そういう大蔵省と十分連係プレーをとって、あるいは法務省なり国税庁の協力も得て最大限努力してほしい、そういうことを言っているのですから、それはそれなりにあなた行政として努力しますということで大臣答弁補足すればいいじゃありませんか。あなたが否定しますから今大臣が再答弁をしました。もう時間がいたましい、それ大臣答弁で確認します。  次は、東日本開発への不正融資や新聞に歯医者さんのケースが出ておりますが、この中で名義貸しやでっち上げの名義の問題があるのでありますが、五月十三日の我が党の和田質問に対して、通産省から妥当かどうか調べてみたい、こういう答弁があったと記憶していますが、法務省にお伺いしますが、借りた際に名義貸しなり、でっち上げといっては語弊がありますが、こういうことは一般論として貸し借りの際に認められるのでしょうか。私の方、学不足でありますから、法務省に一般論としてぜひ教えてもらいたいな、こう思います。法務省。

濱崎恭生法務省民事局参事官

○説明員(濱崎恭生君) 名義貸しと申しましても事案によっていろいろ違うわけでございますので、それが法律上認められるかどうか、あるいはそういう形を使って融資を受けた場合に、それが融資をした者に対する不法行為になるのかどうかということにつきましては、個々の事案ごとにすべての事実関係を総合して判断すべき問題でございますので、一概に名義貸しということが法律上許容されるかどうかということは大変にお答えしにくいわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私はここに、「債務承認ならびに債務弁済に関する準消費貸借契約 日本信販株式会社」、こういうコピーを持っています。このコピー、この問題は、新聞に出ておりました歯医者さんがこのまま放置すれば刑事事件になりかねないということを心配いたしまして日信販との間にこの協定を結んだものであります。この協定の中身を見ますと、この歯医者さんが三億五千三百四十二万二千五百二十三円を年九分四厘で毎月返しますと、こういう再契約です。この金がどこから出てくるのかなと思って調べてみたら、ここに「住宅ローン取扱一覧表」がありました。これ全部住宅ローンで、芹沢さん以下五千万円、あるいは三千万円、四千万円借りておられるのですね。この総額が先ほど言った三億五千三百四十二万二千五百云々と、こうくくってあるわけです。私はこの住宅ローンというのは相当法的に権威のある契約だと思うのです。中途半端でやっているものじゃないと思うのです。この中途半端でやってないものが突然再契約される、こういうことは、裏を返せば日本信販がやっていることに法的にやはり疑問なり問題点が介在しているから、こういうように再契約し直して住宅ローンをくくっている、こういうふうに見て間違いないと思うんですが、この点については通産省、御存じですか、こういう日本信販のやり方は。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) ただいまの先生御指摘の、歯医者さんの絡んだ事案につきましてただいま先生からお話があったわけでございますが、私どもその内容については詳しく存じておりません。ただ、先般来問題となっております日本信販の長野営業所におけるいわゆる住宅ローンの不正融資事件と言われるものの中の一つのケースであるということまでは聞いております。  いずれにいたしましても、住宅ローンにつきましては通産省において所管しておりませんで、私どもの監督権限の及ばないところでございまして、ただいま先生御指摘のケースについての評価と申しますか、コメントの能力はないわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 しかし、あなた、住宅ローンはそれは法的にきちっとしていますよ。そのきちっとしている住宅ローンがなぜ日本信販とこういう再契約をしなければならない事態に追い込まれたんですか。どこかにからくりがあるんでしょう。違いますか。住宅ローンはあなたは権限外だと言う。しかし、日本信販から金を借りて三億何ぼという金をくくらなければ法に抵触するということを心配の余り、こういう再契約を結んでいるわけですね。だから、住宅ローンというのは法的に権威があるとされているけれども、中身を見ると権威のないものだ、権威のないものだから再契約をして債権債務もきちっとするというふうにしたんだと客観的に言われても仕方ないじゃありませんか。いわゆるごまかしの住宅ローンだったと、こう言われても仕方ないじゃありませんか。これを釈明するあなた方の権限はどうですか。住宅ローンは権限外だと。権限外ならなぜこんな日本信販がからくりやるんですか。これを監督官庁としてどう思うんですか。やってはならないことでしょう。違いますか。完全に違反でしょう。やってはならないことだと、住宅ローンの管理についても。やっていいことですか、悪いことですか、いかがですか。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) それは先ほども申し上げましたように、いわゆる日本信販の長野営業所の不正融資問題の一環の事案であるということでございます。私ども日本信販から直接、今新聞等で問題にされております長野営業所の問題について事情を聞いてみました。聞いてみましたところ、五十八年以降総額二十三億一千七百万円の住宅ローンの不正融資が行われていたということを会社も認めているわけでございまして、かつ社内監査によってそれが昨年発覚したということを言っておるわけでございます。これは、住宅ローンに精通した長野営業所の職員が、不動産会社が用意した名義人に対し物的担保を過大に評価した上で、住宅ローンとして融資をしていたものということでございまして、私ども住宅ローンを所管しておりませんので法的な問題については何とも言う資格がないわけでございますが、このことを全体として申しますと、これは甚だ遺憾なことであるということでございます。そして歯医者さんの一件もこの全体の中の一つであると私ども聞いておりますので、したがいまして全体として見れば大変遺憾なことであると考えているわけでございます。ただ、法律関係の問題、例えばこれが違反になるかどうかといったことにつきましては、所管官庁の方でないとはっきりと御説明はできないかと存じている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これ、大臣ね、ここからが大事だから聞いてくださいよ。  今、歯医者さんの例ありますよね。九人の方が綱にかかりました。それで歯医者さんが日本信販と債権債務をすると、これは御承知のとおり。今言ったとおり。ところが、ほとんど、いろんな我々が情報を聞いてみますと、名義を貸した、借りて五千万円借りた、借りたけれども、こういう網をかけた際に、網にかかった人はいいんですけれども、網にかからない人いるんですよ。いわゆる名義を貸したつもりであっても、五千万は自分の借金で残っちまう。法的にまた、名義であろうと何であろうと、謄本出して、借用証書いて、それで担保を入れるとこれはもう借金になるわけですね。その方が、今度は直接日本信販からいわゆる貸した金を返せと、名義人に対してそういう直接の請求が行くんですよ。そうすると名義人は、いやそんなことじゃ困ると言ったって、謄本とって印鑑証明やって金借りているんですから、法律上は金を借りていますからこれはどうにもならない。そして弁護士のところに駆け込む、困りましたと、助けてくださいといって弁護士に駆け込んで、弁護士の方ではそれを困って、代物弁済で何とかならぬかと、こう言うというと日本信販の方は、そんな抵当は二束三文だからだめだと。名義人の物件は二束三文だと。五千万貸してもおまえのところは一千万の価値もないと、だから代物弁済だめだと、返せといって名義を貸した人にびりびりびりびりやっぱり法的な取り立ての行為が行われている。これが社会現象の一番、また別な面なんですよ。これが、庶民が泣いているんですよ。こういう問題について一体どうするのかと。日本信販は強制執行するといって頑張っている。名義を貸した一般市民はもう泣き寝入りだと。この現実がもうあっちこっちに出ているんですよ、これは。私もうきょうは時間がありませんから言いませんが、八王子、静岡などから私のところへも来ています。こういう庶民が泣いているという現実は、私はやっぱり通産大臣として、所管官庁として、やってはならないことだと、こう思うんですがね。  それで、私はこの問題について、やはり社会的な刺激をなくす意味からも、今政府委員の方は、住宅ローンは枠外だとこう言っても、やっぱり総体的には遺憾なことだと、好ましくないことだと、社会的刺激があってはいけないと、こう言っているんですから、やはり住宅ローンを担当する大蔵省なりあるいは通産省、建設省含めて、政府一体の原則ですね、政府一体の原則で、この日本信販長野の問題が端緒になって波及している庶民泣かせ、名義貸しの庶民泣かせ、これを何とか立法措置その他を通じてやはり解消するような前向きの取り組みをぜひ政府全体として私はやらないと、庶民は犠牲になって泣いていると、こういう現実を何としても私は、この日本信販問題、長野問題をめぐって、やはり政府としては立法その他を含めてきちっと庶民が泣かないようにしてやる必要があるとこう思うんですが、いかがでしょうか、通産大臣。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 目黒委員の御指摘、まことにごもっともだと思います。実は先般他の委員会におきまして、この日本信販長野の事件についての御追及がございました。大蔵大臣も私も出席をしたわけでございますが、こういった不祥事件が生じますことについて、率直に申し上げて、政府委員お答えいたしましたように、住宅ローンの問題は通産省の所管外でございます。しかし、こういった法の谷間の問題のために、一般の社会の方々が大変な損害あるいは不測の事態が起こっておるということは、政府としてよく考えなければならない問題であるということは全く同感でございますので、関係省庁よく協議をいたしまして今後対応に努力をいたしたいと、このように考えます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私もうきょうは時間がありませんからあれですが、やっぱり今大臣が言ったとおり、これは官庁は通産省ですが、しかし国民に対してはやっぱり行政が責任だと。住宅ローンの問題の谷間あるいは警察のサラ金の谷間を渡り歩きながら、しょせんは庶民が泣くと、このような政治があってはならない。ですから、国税庁あるいは大蔵省にも答弁を求めようと思っておりましたが、今大臣が通産大臣として、国務大臣として、法の谷間をめぐって庶民を泣かす、そういうことは絶対あってはならない、だから総体的に、立法措置を含めて最大の努力を政府全体としてみると、こういう大臣答弁を全体表明の大臣答弁だと、こういうふうに受け取っていいですか。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 今、目黒委員の御指摘の点は、御指摘の線に沿ってできるだけ各省庁御相談をしてまいりたいと存じます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 できれば、早急かもしれませんが、二十九日には法務省関係の決算委員会、それから六月五日には大臣への総括質問、あるいは来月の十五日あたりには中曽根総理を含む総括質問と、こういうふうに設定されておりますので、細かいところまではいかなくとも、今大臣が言ったローン関係はどこ、あるいはクレジット関係はどこ、焦げつき関係の調査には国税庁、法務省ともに御協力願う、そういう総合戦力でこの現在社会問題になっている問題について一定の方向が示されるよう最大の努力をしてもらいたいなあと、こう思うんですが、もう努力の意思表示結構ですから、大臣の最後の考えを聞いてこの問題については一応終わりたいと思うんですが、いかがですか、大臣。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 御指摘の点はよくわかるんでございます。ただ、はっきり申し上げまして、自由主義経済体制の中でなかなか扱い得ない問題というのが各省の谷間にあるわけでございまして、この問題についてはそういった事態があるわけでございます。そしてまた、民間で行っております経済活動について調査その他をするのには、ある程度の時間もかかるかと思います。したがって、目黒委員からこういった御質疑があり、また御要望がありましたといった点につきましては、関係各省庁相談をいたしまして対応をする、こういうことをお答え申し上げておるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ政府委員が入れ知恵しないと自分の首にかかるから入れ知恵することはわかりますが、そんなみみっちいことを、隣にいて大臣に入れ知恵するのをやめなさい、あなた、行政官として。やっぱりこの問題はこれは自民党だからやれ、社会党だからやらなくてもいいと、そんなものじゃないです。政治の責任だ、庶民が泣いているのは。それを民間がどうの、何とかって、そんなこと、私もきのうおとといきたわけじゃないからわからないわけじゃない、そんなこと。そういう茶々を入れるのをやめなさい、茶々を入れて。やっぱり前向きに真剣に庶民の要求を聞こうと、解決しようと。谷間があったらその谷間をどう越えていくかというところにやっぱり政治の社会があるんですから、大臣、もうあなたの気持ちはわかるけれども、やっぱりそれはそれなりに政治家としてひとつ大臣として決断をして、立法措置を含めてやってもらいたいということを、私も政治家の端くれとして要請しておきます。それ以上言いません。あとはこの次、法務、総括でやります。  それから長野の問題でもう一つ法務省にお伺いしますが、きのう私田舎へ帰って河北新聞見たら、関係営業所の所長代理が告訴されたという新聞を見ました。しかし、告訴された本人は、会社の命令でやったんであって、おれが一人でやったわけじゃないと言って開き直っているわけですね。それでどうしても告訴するんなら、この問題は政治家にも関係することだと、おれは全部ばらすぞと、こう言って開き直っておるような新聞もあるわけでありますが、法務省に要請しますが、やはりこの長野の問題も告訴されて事実調査がされているわけでありますが、この告訴された本人が対外的に表明している政治家絡み、あるいは何というんですか、使途不明金という形で政界とのかかわり合いという問題もにじませておるわけでありますが、法務省はこれらの関係について情報をキャッチしているかどうか、あるいはキャッチしていなくとも、この告訴された当人の意見なども十分聞いて、この政治家絡みの問題あるいはそういう問題についても誠意を持って検討してもらいたいなあということを要請したいと思いますが、法務省いかがですか。

東條伸一郎法務省刑事局刑事課長

○説明員(東條伸一郎君) 先生御指摘のように、長野の事件につきまして昨日告訴がなされたという新聞報道がございまして、私ども確認いたしましたけれども、告訴は第一次的には警察当局になされておりまして検察庁になされておりません。したがって、その具体的な内容について私どもまだ承知はしておりません。今御指摘の問題を含めまして、当然のことながら検察当局としては警察当局の御協力を得ながら事件の実態の解明に努めてまいることだろうと思いますが、今のところはまだそういう状況でございますので確かなことは申し上げられないということでございます。

清島伝生警察庁刑事局保安部保安課長

○説明員(清島伝生君) 告訴がどういう内容、つまりどういう法令違反としてなされたのかつまびらかでないわけでございますが、その状況によっては刑事局なり保安部、それぞれで指導調整して捜査を進めていくことと思いますが、今ちょっと私どもの方では詳細に把握しておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 告訴されたばかりですから、今言ったこと含めてよろしくお願いします。  それから、あとは時間が過ぎちゃったから要望だけしておきます。  このクレジットの問題に関連して、レクチャーの際に言いましたクレジット債権管理組合というのがあるわけでありますが、このクレジット債権管理組合と通産省とのかかわり合いが一つ。  それから二つ目にはこの管理組合の運営、運営資金、これがどうなっているかという点が二つ。  それから三つ目には、この問題が弁護士法違反という疑いで大分やられてきたわけでありますが、この管理組合が債権者のカウンセリングやあるいは消費者保護という立場で設置されたと、こういうふうに聞いておりますが、この具体的な実績なり中身についてお調べを願いたいと思っております。  それから最後には、この管理組合が関係しておる案件は、それぞれこの前言われておるわけでありますが、この関係した取り立て金が債権者に具体的に返されておるのかどうか、あるいは債権はとったけれどもそれは会の運営費に使っているという話もありますし、これは弁護士からの告発ですから、その債権者がとったお金はどういうふうに処理されているのか。こういう問題について調査などで、後日で結構ですからメモで御提示願いたい。  それからもう一つ、これとの関連で通産省にクレジット不良債権共同管理組織検討委員会、随分長ったらしい名前ですがこれがあるそうでありますが、この委員会の中身と今言ったこの管理組合とのかかわり合いあるいは関連性というものについて、後ほどで結構でありますから資料として御提示願いたい、こう思うんですが、いかがですか。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) 承知いたしました。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 お願いします。  それからもう一つ、法務省にお伺いしますが、東京地検の特捜部が先月の二十四日、オシドリシャツの会社について通産省の特殊法人中小企業事業団から五億円のごまかしをやっておると言って逮捕したということが出ておるわけでありますが、その後どんどん中身が発展いたしまして、きのう私田舎に行って田舎の新聞見たら、さらに興業銀行、朝日生命から公文書偽造で二億円、東北開発公庫から四億円、それからこの会社の地下にホットラインの特別の部屋をつくって、印刷機械その他を含め、タイプライターその他を使ってじゃんじゃん公文書の不正偽造をやっておったと。こういうのがどんどん拡大したような記事が出ておるわけでありますが、このオシドリシャツの問題について法務省はどういう認識を持って対応しようとしているのか、見解を聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

東條伸一郎法務省刑事局刑事課長

○説明員(東條伸一郎君) ただいま御指摘のオシドリシャツ株式会社の関係の詐欺事件でございますが、五月十五日に同社の代表取締役ほか二名を東京地裁に公判請求いたしております。これは今先生御指摘のように、中小企業事業団から中小企業高度化資金の名目で約五億、正確に申し上げますと四億九千八百八十七万五千円をだまし取ったと、その他その関係の文書を偽造したという事実で公判請求をいたしまして、さらに今先生の御指摘のような日本興業銀行等から別にまた文書を偽造してお金をだまし取ったという事実が捜査の過程で発覚したようでございまして、これについて再逮捕をして現在捜査をしておると、こういうような状況でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 捜査中でありますからこれ以上言いませんが、やはりちょっと悪質ですね。公文書偽造も甚だしい。徹底的にやっぱりこれは遠慮しないで洗ってもらいたいということを要望しますが、きょう中小企業事業団の理事長にお願いしているのですが、この新聞発表ではこの対応はどうにもならなかったと、こういうあきらめと言っちゃ語弊がありますが、そういう意味の新聞発表されておるわけですが、こういう事件を経験して事業団としてはどういう対応で再発を防止するという考えでいらっしゃるのか、やはり国民の金でありますから、責任を持って再発防止の対策をとるということが必要だと思うのですが、いかがでしょうか。

齋藤太一中小企業事業団理事長

○参考人(齋藤太一君) この高度化資金の貸し付けに当たりましては、貸付決定をいたします際に各種の証憑書類を取りまして、さらに現地調査等も行いまして審査をいたしております。それから貸付実行後にもまた実際に工事が完了したかあるいは施設が取得されたかということを一々現地に当たるようにいたしておりますし、それから抵当権等を設定をいたしまして債権の保全にも努めておる次第でございます。本件につきましては、合併が高度化融資の条件になっておったわけでございますけれども、合併の登記を偽造してございましたために、それが真実の合併でなかったということが審査の段階で見破られなかったことは大変遺憾なことでございました。こういった公文書を偽造いたしまして申請をするというような事例は、私どもの従来の高度化資金の貸し付けにおきましては一件も前例がございませんで、想像もしなかったような事態でございましたので、遺憾ながらこういった結果に、貸し付けるべきでないところに貸し付けてしまったというような結果になったわけでございますが、再発防止のために、どういう点で私どもの審査が不十分であったか、この審査体制検討委員会を現在設けまして審査のやり方につきまして鋭意現在検討を重ねておるところでございまして、至急に結論を得まして今後の貸し付けにさらに万全を期したいと、かように考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私、これは星先生もいらっしゃるけれども、私がちょっと聞いたときには、融資を決定してさらにその融資の後に再点検に行きますね。その再点検に行くとき機械設備その他は今のいい悪いは別にしてリース制、機械を借りてきて据えつけて、検査が終わると持っていっちゃうと、どうも検査があるらしいという検査の情報があるとまた機械を借りてきてまた据えつけて、それで検査で合格すると、終わるとまた持っていっちゃうと、そういう極めてリース業者と結託した巧妙というか頭がいいといいますかね。そういういわゆる役所の点検をリース制の問題とセットにしてやっておったという話を聞いたんですよ。それが本当だとすると、これは悪質も甚だしいし、今事業団の方で審査の検討委員会は結構でありますが、やはり抜き打ち検査といいますか、情報が漏れないようにして実態を把握するということもやっぱりそのように並行してやらないと、非常に情報化社会ですからすぐ漏れてしまうというふうなことが、悪用されているということを聞きましたので参考までに申して、本当かどうか知りません、私確認しませんが、仮にそうだったらリース業者との関連もやっぱり問題だなということがありましたので、ぜひこれらの点についても御検証をお願いしておきたいと、これは要望です。  それから、あと五、六分しかありませんから、エネ庁、林野庁と申しわけありませんが、時間がなくなりました。それで貿易摩擦で合板の関係で二、三だけお伺いします。  一つは、昭和三十五年に貿易の自由化で丸太に関税がかからなくなったと、そういうことをきっかけに――大体、材木というのは我々子供のときから山から来るものだとこう思っておったのですが、ここ三十五年以来材木は海から来ると、こういうのが日本の今の外材主導の情勢ですね。こういう経験があるわけでありますから、今回の合板の関税引き下げということについては、やはり丸太が海から来るということの轍を踏まないように、やはり経済企画庁も通産省も林野庁も、いろんなアメリカ側の事情はあるにしても、木材は輸入できても山は輸入できないですからね。森林は三十年も五十年もかかるものですから。この問題について、新聞によりますと林野庁と通産省の審議官がアメリカとの事務レベルで大分頑張っていらっしゃるという報道は聞いているんですが、なおやっぱり林業関係労働者、川上、川下を含めて、政府の見解を大臣で結構ですから、今後の対応についてまず見解を冒頭お聞かせ願いたいなと、こう思います。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) これは農林水産省が直接所管をいたしておりますが、林業、木材産業をめぐる現下の深刻な不況の克服に努めながら関税問題に対処するというのが基本的な考え方でありまして、このため木材需要の拡大、木材産業の体質強化、間伐、保育等、森材、林業の活性化等を中心に財政、金融その他所要の措置を当面五カ年にわたり特に講ずる所存であります。その進捗状況を見ながら、おおむね三年目から合板等の関税の引き下げを行うということで前向きに取り組む所存でございまして、委員も御指摘のように、例の四分野に指摘をされまして、この問題は五月のボン・サミットを前に控えまして、四月九日の対外経済対策の中で今申し上げたようなことが決定をされたわけでございまして、非常に林業そしてまた木材産業の深刻な事態はよく承知をしながら、国の政策として現在検討をし、そして推進をしておるところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 四月十五日の朝のNHKのニュースで、自民党の藤尾政調会長が試案を書いてきたと、そのインタビューで、政調会長、各国何ですかと言われたら、インドネシアは合板だと、こう言っていましたね。それでインドネシアの合板がどうなっているのかと去年の実績を政府の資料で調べますと千四百六十万平方メーターと、これはインドネシアは政策上丸太は輸出しないと、合板だという国内政策でごっぽり五倍か六倍ふえているわけですね。日本全体から見ると、アメリカの合板というのは五十八年で六十一万平方メーターです。全体のシェアの〇・〇五%、アメリカそのものについては心配ないけれども、問題は、本命はインドネシアの合板にあるんじゃないか、こういう気がするんですが、アメリカのものは大したことないということで、そういう意味じゃないと思うんですね。やっぱり、その後にくる全体を考えるとアメリカとの攻防戦、攻防戦と言っちゃ語弊がありますけれども、やはりインドネシアその他からくる林業全体に及ぼす影響が極めて背景として深刻だと思う。こういう認識を我々も持っているわけですが、この点はいかがでしょうか。アメリカとインドネシア、これ切り離してやれる可能性があるのか、やっぱり一体のものだということで政府が認識を持ってやっているのか、この辺の取り組みについてもう一度決意をお披瀝願いたい、こう思うんです。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) お昼のニュースにも出ておりましたが、けさ経済対策の本部の会合を首相官邸において催しまして、今御指摘の藤尾政調会長も出席をされて、藤尾政調会長からインドネシアの合板問題等について詳細な報告があったわけでございます。私はボン・サミットに出ましたから、したがって今御指摘になられたようなこの合板問題が日米首脳会談でも出ましたことを、その会議に出席をして拝見をしております。ただ、非常にアメリカとの対応で印象に残りましたのは、四月九日の対外経済対策の中で中曽根総理が所要の措置を当面五カ年にわたり特に講ずることとし、おおむね三年目から関税の引き下げを行うべく前向きに取り組むという表現がございますが、アメリカはこの日本の四月九日の決定を非常に高く評価をしておりまして、今後なお協議をして進めていこうという話が進んだところでございました。したがって、委員御指摘のようにこれは即アメリカからの輸入の問題、インドネシアからの輸入の問題も関係をしてくるところでございまして、政府としては農林水産省、私どもよく相談をして、今後進めていかなければならない、こういうことであろうと認識をしております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ぜひこれは、通産省だから私はもう自由貿易だと言われれば何とも言いかねるんですが、このインドネシアの合板の問題についてラワン材を使っているとか、もう一つは日本商社が現地に乗り込んで技術指導をしている、日本人が入れ知恵して、いいものつくってそれを日本に持ってきて、そのはね返りで日本の合板会社の皆さんが最大な苦しみを受ける、それが川下からだんだん川上に出て林業全体が停滞をする。技術援助もいいんですが、やっぱりその辺はある程度日本の国内産業を守るという視点のやっぱり技術援助という視点で関係商社についての指導をひとつ、日本の林業をつぶすなんということの指導は、ぜひ何ぼ経済の自由でもやっぱりそこは日本人としてやってもらいたいな、こういうんでこの点は指導方をひとつ、答弁要りません、答弁しますとあちこちさわりがありますから、そういうことを要請したということにして、ぜひ大臣の善処をお願いしておきます。  それでこの三年目とか、五年間やって三年目、こういうことですが、私も多少国有林、民有林の問題でやっている問題として、五年間でてこ入れしながら三年から合板の関税引き下げということは、どういうプログラムで何を焦点に五年間にどの程度の金を投入するのか、その辺が依然として四月九日のこの問題見ても不明なんですよ。特徴をつかみ金なんて新聞が、五千億か三千億かつかみ金だ、つかみ金で、それを食ってしまえば後は戦い済んで日が暮れて、どうぞ御自由にと、こういうふうにもなりかねないということですから、もうここで五年間の三年目の論争しても、大臣もまだ答弁できないと思うんですが、そういう場当たりと言っちゃ変ですが、せつな的な問題ではなくて、根本的に日本の林業と林業関係の産業のもう事業者も労働者もやっぱり守る、そういう視点でぜひこの三年、五年の論争については弾力を持ってひとつ取り組んでもらいたいなということを要望しておきたいと思いますが、いかがでしょうか。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) きょうは私は通産大臣としてよりも国務大臣として答弁させられることが非常に多いのでございまして、実はこの問題は農林水産大臣が非常に心配をされて、私今までの会議にことごとくと言っていいぐらい出席をしておりますが、農林水産省が非常に頭を痛めておる問題でございます。しかし、目黒委員の御指摘の点は、国民の一人として考えた場合に、林業を守らなきゃならない、山の緑を守らなきゃならないということについてはこれはもうだれも異論はないと思います。私が出ておりました会議でも竹下大蔵大臣が、いわゆる川上対策と川下対策ということで、先ほど委員がいみじくも御指摘になられた海から入ってくる木材、山から切って出す木材ということとも対応するような、非常に微妙な御表現があったわけですけれども、お気持ちはよくわかります。よくわかりますので、緑を守る、そしてまた林業を守っていくという国民としての立場と、同時に中曽根総理が御決定をされました政府の貿易摩擦に対する対策を推進しなければならないという立場をしっかりと踏まえながら、御要望の点はよく承っておくことといたします。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 林野庁に聞こうと思ったんですが、林野庁は立場上なかなか言いにくい点もあると思いますから、今の国務大臣の答弁ということで林野庁もひとつ私の意のあるところをとって、最大限林野庁努力してもらいたいということを要望して私の質問を終わります。どうぞお願いします。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 初めに、トルコにおきます第二ボスポラス橋プロジェクト、これについてちょっとお伺いしたいんですけれども、この問題について英国のサッチャー首相は、ボン・サミット終了後いろいろ我が国の市場拡大あるいは輸入促進、こういうようなことでいろんな意味で批判をされておる、このように言われておるわけであります。と同時に、五月十二日のサンデー・タイムズの中にも、英国貿易産業省が日本に対して包括的な報復措置をとる、こういうようなことを報道されておる、こういうふうに言われておるわけでありますけれども、それらの批判の中に当然これは昨年度対英貿易の収支、これは三十億ドルの我が国の出超、こういうことも含まれておりますけれども、トルコの第二ボスポラス建設工事の受注でいわゆる英国勢力、英国勢が日本勢に敗れた、こういうことも入っておる、このように言われておりますけれども、この中でこの受注に際してどのような点について英国が批判をしておるのか、この点について通産大臣にお伺いしたい。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) トルコ第二ボスポラス橋のプロジェクトの問題でございますが、日英首脳会談でサッチャー首相が、ボスポラス橋の建設は英企業が最低価格で入札したが、円借款によって敗れたという旨を述べていると伝えられております。ところが、実態を調べてみますと、入札は四つのセクションことに行われまして、ボスポラス橋を含む第二セクションの最低価格入札者は日本の石川島播磨、三菱重工、日本鋼管とイタリア及びトルコの道路建設企業からなるコンソーシアムが提示したものでございまして、このコンソーシアムが落札をしたわけでございます。したがって、最低価格入札者が落札をしたということで、これは落札、入札自体は公正に行われたというのが現実でございます。  それから、今委員御指摘になられました英国における批判の問題でございますが、これも新聞で報道されたものと若干実態が違うような気がいたしますのでございます。すなわち、テビット英産業相が英国議会において日本の貿易黒字との関連で非難したということでございますが、これは現実に詳しいことを調べてみましたら、五月一日の下院におけるボスポラス橋の建設契約にかかる議論に関する議事録を入手したところ、テビット大臣の発言の内容は次のとおりであるということで、橋の契約に関する限り、英国企業の入札条件及び援助の規模は、日本側のそれに十分対抗し得るものであった。しかし、関連する道路建設については、価格も援助の規模も十分ではなかった。特にパートナーである外国企業が十分な条件を示すことができなかった。今回のケースにおける日本の助成措置は、貿易黒字を減少させようとする目的とは相入れないものである。――非常に微妙な表現を使っておられますね。それから、海外のプロジェクトに関する競争に関し、より確固とした国際的ルールが確立されることを歓迎するが、しかし今回のケースについて日本政府が既存のルールを破ったと言うことはできないと。既存のルールを被っていない、こういう表現をしておられるのでありまして、したがってテビット大臣の表現は、非難をしたという単純な、報道で伝えられるものとは実態は随分違ったものであるということを知ったわけでございます。  私は、この第二ボスポラス橋プロジェクトの落札については公正に行われた、それは事実でありますから、したがって、英国もこの問題について必ず認識を深くしていただけるであろうと期待をいたしておるところでございます。ただ、日英貿易の日本からの黒字が多いという問題は、これは全く別問題でありまして、貿易の問題についてはアメリカに対してもECに対しても黒字が多いわけでございますから、そういった点は誠意をもって対処すべきであると考えております。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 十九日にトルコの首相がこちらへ来られる。大臣ともいろいろ懇談をされる。中曽根総理も「総理と語る」の中で、トルコが大変親日的であると。と同時に、例のテヘランのときには民間航空も出してくれた、こういうことで大変我が国との間、言っておりますけれども、その中でちょっとお伺いしたいんですけれども、トルコとしては、我が国に対してまず当初は五億ドルの経済援助、円借款を求めていた、こういうことでありますけれども、これは事実か。  それから、この十年間におけるトルコに対する我が国の円借款の額はどのくらいになっておるのか、この点についてお伺いしておきます。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) トルコに対しまして行っております円借款は、昭和四十六年以降昨年までの合計で五百九十七億円余に上っておるところでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 それで、今回の入札の方法についてちょっとお伺いしたいんですけれども、今回は単に入札だけではなくて、当然その他の円借款等の条件も含む、こういう対象になっているわけですね、これは。そこで、我が国としてはその条件をどのようなものに出したのか、この点についてお伺いしておきます。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) この今回の第二ボスポラス橋に関連いたしましては、先生も御承知かと思いますが、橋の部分とその前後の約二百キロの道路の建設というものが一つの大きなプロジェクトになっておるようでございます。しかし、入札に当たりましてはこれらの総体を四つの部分に分けて、橋自体と、それにアクセスをいたしますところの道路の三十七キロというものが一つの固まりになっているという形で入札が行われたということでございます。  これに対しまして、日本といたしましては総額五百十六億円、金利は五%、期間は据え置き七年を含みます二十五年と、こういう条件の円借款を約束をした、プレッジをした、こういうことでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 じゃ英国はどういう条件を出したんですか。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) 英国側の条件については、必ずしも公表されたものがあるとは承知しておりませんが、英国は約一千万ポンドの、クイーンズギフトというんだそうでございますが、これは実はいわば贈与に当たるかと思いますが、一千万ポンドの贈与を行うと言っておりまして、何かその後どうも条件が、それでは足りないということで五百万ポンドを追加したというようなことが言われております。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 日本円にして。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) 日本円にいたしますと、一千万ポンドが大体二十七、八億円……毎日相場が変わっておりますので大変恐縮でございますが、きょうの一・二で計算をいたしますと三百円でございますので、四十五億円というような贈与を行うと、このほかに輸出信用を提供しておる、かように理解しております。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 要するに、四十五億と百億ぐらいということで、四十五億はある程度上げましょうと、百億ぐらいは借款、貸しましょうと、こういうことでございますね。  それでちょっとお伺いしたいんですけれども、この十年間、今までずっと我が国がトルコに対していろいろと円借款を行ってきたと、その全体としては五百九十七億円なわけですね、十年間ぐらいで。今回のこの一つの第二ボスポラス橋プロジェクトに対して、我が国が五百十六億円、大体同じぐらいの額をここで示唆したと、いろいろ決めたということになると思いますけれども、こういう条件があるわけですね。ですから、英国が言っているのは、今大臣そう言いましたけれども、やっぱり日本の場合はとにかく五百十六億円、二十五年間貸しましょうと、ところが英国の場合は百五十億と、こういう単純計算でいけばこうなると。日本の国は黒字だと。それで第一、ボスポラス橋というのは英国がやっているわけですから、だからもうこれは当然英国としてはもらえるものと思っていると。ところが経済援助とか、こういう問題に対して不満があるんじゃないのか、こう思うんですけれども、この辺はどうですか。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) 確かに、十年間で五百億に対して一遍で五百億というのは非常に大きいではないかという御指摘でございますが、ちょっと私もそれぞれの数字をお答えしたわけでございますが、ベースがやや違っておりまして、やはり一つの大きなプロジェクトがございます場合には、特定の年にまとめて出るということがあるわけでございまして、先ほどの過去の実績の五百九十億の中には、例えば八三年に百五十四億というような水力発電所に対する円借款が行われているというようなこともございます。  それから、今回五百十六億円という総額をプレッジいたしましたが、実際にお金が出るベースで申し上げますと、多分半々ぐらいの形でことしと来年に分かれて出るということでありますから、やはりそう極端に十年で五百、一年で五百というわけではないということが第一点でございます。  それから、こういったプロジェクトに関連いたしましては、やはり優良なプロジェクトが出てくるかどうか、そしてそれに対して当該援助を要求いたします国がそれを望むかどうかというような、あるものがずっと固まっていくということではなくて、非常にモニュメンタルな、日本が援助を行うに非常にふさわしい、アジアとヨーロッパのかけ橋になるような大きなプロジェクトだと、これは援助をするのに非常にふさわしいじゃないか、こういうような配慮があったわけでございまして、そこは特にここで他の従来の数字に比べると大きいから出し過ぎたというようなことではない、援助の本質に立ち戻って考えれば必要なものがいいタイミングで出てきたと、かように考えておる次第でございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 じゃ、そこで五百十六億の根拠ですね。それから、ことしは二百三十億円ぐらい出すと、こういうことですけれども、そのまず根拠と、例えば今こういう大変財政が厳しいときに国民の貴重なお金が使われるわけでありますね。そしてそのお金を使っておいてなおかつ英国からまた批判めいたことをされるということ、これは何か日本の国の援助の仕方がおかしいんじゃないか。このプロジェクト自体約千三百億の大変大型プロジェクト、これ民間のプロジェクトです。それに対して日本が円借款をある程度する。我々の貴重な財源を使っておる。その辺において、その中で英国からそういうようないわゆる批判めいたことが出るということは、何で今ここでこんなに大型のプロジェクトに対して我が国がやらなくちゃいけないのか、こういうこともあるわけですよね。そういうことで、この五百十六億の内訳、その内容、今後どうやっていくのか、この点についてお伺いしておきます。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) この円借款と申しますのは、プロジェクトが建設をされます際に必要となる外貨、外貨で外国から購入しなければならないだろうと考えられる部分に引き当てられるわけでございまして、その総額がこのセクションツーと呼んでおります部分の中で、今申し上げたような五百億円が外貨分であるというふうに積算されたというふうに私ども承知しておるわけでございます。  ここでなぜこれだけ大きなものが出たかということでございますが、トルコ自身非常に大きな対外債務を抱えておりまして、現在二百億とも言われておりますが、この債務救済のために従来から西側は結束をしていろいろ緊急援助等を行ってきたところでございます。しかし、そういったトルコの外貨事情が苦しいからといって、トルコといたしましては現在既にできましたボスポラス海峡の橋というものがもう満杯になりかかっている、将来そこでのトルコ経済の発展あるいは東西間の交流の拡大ということを考えれば当然第二の橋が欲しい、必要であるというふうに考えるわけでございまして、    〔委員長退席、理事目黒今朝次郎君着席〕 あれだけの大陸を結ぶ橋でございますから、規模は非常に大きくなったということがたまたま出てきた。これに対してどういう考え方で臨むかということで、もちろん国民の皆様方のとうとい税金でございますから、これを使うに当たりましては十分慎重な配慮といろいろな外交的な配慮が積み上げられて、この際ボスポラス海峡にかかる大きなつり橋を日本の援助で行うということは非常に意義があるじゃないか、こういった判断でやや大きなものがまとまった形にはなりましたが、援助を行うという決定をこの四月の十六日に行った、こういうことでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 今回のこの橋に対する入札の指名というか、呼ばれた六つのグループがあるわけでありますね。その中で第一グループというのは石川島、三菱重工、日本鋼管、セザイ、これはトルコですね、それからイタリアのインプレジロ、伊藤忠、このグループがとったわけですね。グループ二というのはいわゆるエンカ、クリーブランド、英国等の英国勢のグループでありますけれども、もし、要するにこの橋が我が国が落札できない、もし第三グループに落札というのが決まったと、そうしたときに我が国の借款といいますか、この五百十六億円をやっぱりこのまま出すんですか。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) この円借款を供与いたします条件といたしましては、若干専門的になりますが、私どもの言葉で言いますとLDCアンタイドというような条件でこれを約束しているわけでございます。LDCアンタイドと申しますのは……

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 第三グループでやった場合どうなるんですかと聞いている。

黒田真通商産業省通商政策局長

○政府委員(黒田真君) 第三グループには発展途上国は含まれておりませんので、日本または発展途上国が使用できる資金ということでございますので、発展途上国を含まないグループが落札した場合には日本の円借款は使用できないということでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 もう時間ありませんので、いずれにしても第三グループが落とした場合円借款できない、こういうことですね。ある面から言えば第二グループが落とした、英国勢が落とした、そうなった場合は我が国のこれは出せるわけですね。そういうことになると思いますけれども、せっかくこれから我が国がこういう厳しいときにお金をつぎ込んで、そしてある程度、これは民間の仕事ですけれども、それに対して円借款云々ですから、こういうこと、これだけお金をつぎ込んでいて批判を受けるというのは本当に心外だ、相手から喜ばれるのが当たり前の問題だと。ところがこういう形になっている。ということは、これは援助の方法は三つあるようですけれども、これについてやっぱりちょっと今回のあれがまずかったじゃないかということで、これは大臣に一番最後にお伺いしたいんですけれども、こういう問題がこれから起こると思いますから、アンタイドですか、部分タイド、こうありますけれども、今回はLDCアンタイド、こういうことでやったようでありますけれども、これからできる限り、こういう批判が起きることもあるわけですからアンタイドの方向でやるべきじゃないか、このように思いますけれども、最後に大臣のお考えをお伺いしたい。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 服部委員の御指摘をいただいた御意見はよく承りました。  この円借款の内容は、五百十六億円で金利五%、期間二十五年ということでございますが、円情でございますからこれは国民の税金そのものということではございません。そしてまたこういった事例は、非常に今国際関係緊密になっておりますから、いろいろ落札の関係は各地であるわけでございますが、このケースの場合は、たまたま英国が非常に重大な関心を持っておるケースであったために、これだけ国際的に話題になったのだと思います。私はサッチャー首相にもまたテビット英国産業相にもお会いをしておりますが、非常に立派な方でございまして、この実態をよくおわかりいただけば十分御理解をいただけるものと確信をいたしております。ただ、先ほど申し上げましたように、日英関係は極めて重要でありますから、貿易摩擦を生じないようにいろいろと配慮をしていかなければならない、このように考えています。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 そこで、石油製品の輸入の自由化についてちょっとお伺いします。  例のボン・サミットにおいては我が国に対する経済的批判は起きなかった、袋だたきに遭わなかったと。これは四月九日の、我が国の経済、こういうものに対して今後見守るということであるわけでありますけれども、当然今後予想されるのは石油製品の輸入自由化、こういうような問題がこれから起こってくると思うんですね。これはいろいろ報道されておりますけれども、神奈川県のあるガソリンスタンド業者が通産省にシンガポールガソリン三千キロリットルを輸入するために輸入届けを提出したが、通産省としては村田通産大臣が輸入禁止の勧告を示した、こういうようなことがいろいろと報道をされているわけでありますけれども、現在の石油業法から見ても石油製品の輸入を禁止したりあるいは違反者に対する罰則の規定もないわけです。そういうことでありますけれども、ある面から言えば今回の通産省が出した勧告は行政指導にしてもちょっと行き過ぎじゃないかという、こういう批判もあるようでありますけれども、これについてはどのように考えておられますか。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) 御案内のように、石油は我が国一次エネルギー供給の六割以上を占める重要な基礎物資でございまして、石油もほぼ全量を海外に依存しているわけでございまして、消費地精製方式を基礎として現在石油の安定供給に努めているわけでございます。これは日本だけではございませんで、欧米各国も消費地精製方式というのは基本でございまして、補足的に一部海外から輸入しているという実態でございます。  先般ライオンズ石油に対して大臣から勧告を出していただきましたけれども、やはり国民の皆様に石油製品を安定して供給するという観点から、将来の不測の事態が生じないようにするということから、そういうことでライオンズ石油に輸入を自粛するようお願いしたわけでございまして、基本的には国内で必要とする石油製品については国内で精製していくという基本的立場は、今後とも維持していきたいと思います。  ただ、いろいろ内外情勢変化してまいりまして、国際化の動きも出てきておりますので、今石油審議会の小委員会でいろいろ検討していただいているところでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 当初は、行政訴訟まで起こすんだというようなことでかなり意気込んでおったようでありますけれども、その後、自主的に取りやめたというようなことでございますけれども、ちょっとこれもある仄聞によりますと、金融的に通産省さんが裏から手を打ってというようなこともあるわけですけれども、そのような事実は全くないわけですね、これは。

畠山襄資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(畠山襄君) 御指摘のように、新聞報道等で金融機関に通産省が手を回して実際上輸入を断念させたというような記事がございましたけれども、そのような事実は一切ございません。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 こういう通産省の行政指導に対して、外務省としては本年二月に関税貿易一般協定、要するにガットに違反するおそれがあるというようなことの見解をまとめたと、そして通産省に伝えたと、こういうことがあるわけでありますけれども、この点について外務省はどのような見解を持っていらっしゃいますか。

国広道彦外務省経済局長

○政府委員(国広道彦君) 本件につきまして、また石油製品輸入自由化の問題に関しまして、外務省から通産省に対しまして特別の申し入れを行ったということはございません。外務省としましては、製品貿易につきまして、国の重要な方針である石油の安定供給とともに、国際化の方向で対応することが大切だという考えは持っておりまして、この点につきまして通産省と種々の機会に相談をしてきております。その点につきましては、現在でもそうでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 要するに、ガット違反の可能性があるということですか、これ。

国広道彦外務省経済局長

○政府委員(国広道彦君) この具体的なケースにつきましては、先ほど通産省から御説明ありましたところでございますが、外務省としましては、通産省からこの件については相手側が自主的に判断して輸入を見合わせたものであると聞いておりまして、さようなものでありましたら、その限りでガット上問題とされるには当たらないというの外務省の見解でございます。  ただ、石油製品の輸入をふやしていくこと、それから自由化することというのは、貿易の大きい流れとして当然のことでございます。先ほど通産省から御答弁ありましたように、通産省もその将来の大きい方向を踏まえて、今審議会を通じて御検討中でございますので、私どももその成り行きを注目しているわけでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 例えば、相手のシンガポールの方から見れば、せっかく約束をしていたのに、契約したにもかかわらず、港へ来てこうやったにしても、非常に不愉快な思いがするんじゃないか、こう思うわけですよね。例えば勧告をするということに対して、これはまたある諸外国から見れば、そういう問題が出たときに通産省が勧告をするということはこれはまた一つの介入と、こういうふうに思われてもしようがないと思うんですけれども、これがまたガット違反にならないかと、こういうような見解はどのようにお考えでしょうか。

国広道彦外務省経済局長

○政府委員(国広道彦君) これは石油業法に定めてある勧告でございまして、その行われた勧告をガットの観点からどういうふうに解釈するかということにつきましては、勧告の内容、出し方、それの当事者の受け取り方ということがあるんだと、それによって考えるべきものだと思います。で、前回起きましたケースにつきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 これは石油製品の輸入というのは、いろいろなことがあってなかなか難しい面は非常にわかるわけでありますけれども、輸入できないというその背景には、昨年十二月に出された石油審議会のいわゆる石油部会の答申があるわけですね。この答申は通産大臣に出されたもので、これはガソリン輸入が灯油などの他の石油製品の安定供給や価格に支障を招くおそれが大きいと、こういうことを述べているわけであります。つまり、この答申は通産省や石油業界の、ある面から言えば意見を述べられた、代弁された、このように言われてもしようがないと思うんですけれども、我が国の石油施策は、ナフサとかあるいは重油、こういった産業用基盤資材をある面から言えば安くしておる、ガソリン、灯油はある面から言えば高い。産業優先、そしてこの消費者を無視と言っちゃおかしいんですけれども、そういう形になっておる。  そこで、この石油施策に国際石油市場の市場原理の導入と、簡単に言えば製品輸入の自由化、こうすれば行政のゆがみはある程度改善されるのではないかと、このように思うわけであります。ざっくばらんに言って、この石油業界の本音は、これまでに石油製品の輸入の自由化を拒んでいるのは、自由化によって石油備蓄とかあるいは石油精製に投下した設備が遊休化する、あるいは設備投資の資金がなかなか回収できなくなっちゃうだろう、こういうことで業界の秩序が荒れてくるんじゃないのか、こういうことで私はあると思うんですけれども、しかし、昨日の新聞にもありましたけれども、アメリカあたりもこの石油製品に対して輸入を拡大すべきではないのか、こういうことがアメリカのUSTR、米国通商代表部、こういうようなところからも我が国に対して要求を強めてきておる、また、この七月に開催されるIEA、いわゆる国際エネルギー機関においてもこの問題が取り上げられる、討議される、こういうことになっているようでありますけれども、これは大臣ね、早急にやはりやらないとこれは大変な問題になるんじゃないか。特にこの石油製品の問題ですから、この点について大臣はどのようにお考えですか。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 主要国の石油製品輸入動向を調べてみますと、日本は相当輸入している方なんです。第一位がアメリカで五千五百三万トン、それから第二位が西独で四千三百九十五万トン、第三位が日本で三千四百八十四万トンということになっておりまして、実額においてフランスやイギリスよりも多くなっておる。そして比率においては西独、フランスに次いで日本が多くなっておりまして、現在特に日本が偏った石油についての何と申しますか、石油輸入をしないような施策をとっておるわけではございません。したがいまして、今後の問題はもちろん、先ほど資源エネルギー庁長官が申し上げましたように、中長期的視野に立って今後対応をしてまいる予定でございますが、そういった諸外国との関係につきましても今後慎重に対処してまいりたいと、このように考えております。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 ちょっと具体的にお伺いしたいんですけれども、中東諸国のこの石油精製能力の現状と、こういうことでかなり中東におきましてもサウジアラビアとかクウェート、UAEあるいはリビア、こういうようなところではもう石油精製能力のあれができておるということで、これは当然原油ばかり買わないで石油製品も買ってくれという、こういう要望もこれから出てくると思うんですよ。今私は、通産省がずっととってきた政策の中で消費地精製方式と、こういうもの、これは非常に大事だと思います。だけれども、やはりこういうところからおれたちの製品も買ってくれやと、これは来ると思うんですね、当然、こういうあれができてくるわけですから。そのときに、いや、だめですよ、原油だけでいいんだということになりますと、これはますます今とっておる消費地精製方式、こういうものがやっぱり批判されちゃうんじゃないか。ある程度、じゃ製品も買いましょうとかそういうふうになれば、やはり向こう側も納得するんじゃないか。それに対する対応を今やっておると、こういうことでございますけれども、こういうことについて、例えば中東等の現実問題として大分できておるようですから、この辺についての現状をちょっとお伺いしたいと思います。

畠山襄資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(畠山襄君) 大臣が今お答え申し上げましたように、日本は三千五百万トン相当の製品輸入を行っているわけでございますが、そのうちで中東からの輸入は千三百万トン強という実績が既にございます。ですから、これからできてまいります製品の引き取りというものにつきましても、先ほど申し上げましたように、石油審議会小委員会の中の結論を踏まえながら、そういった千三百万トンの引き取りもありますので、そういった中で考えられていくものだろうというふうに考えております。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 さきのボン・サミットにおいても大変なお約束をされてきたわけでありまして、特に各国の役割分担、こういうことで日本の場合は金融市場の規制緩和、あるいは円の国際化とともに市場アクセスの改善、こういうようなこともいろいろと約束されているわけでありますけれども、この役割分担ということからいえば、ある面からいえば石油製品の輸入は全く拒めないんじゃないか、これから。七月にそういう小委員会からのいろんなあれが出るようでありますけれども、この点はどのようにお考えでしょうか。

柴田益男資源エネルギ-庁長官

○政府委員(柴田益男君) 我々エネルギー政策を行っているものとして、一般の消費者に石油製品をいかに安定的に供給するか、またそれを取り扱っております全国五万九千のスタンドの経営も守っていかなきゃならないという観点が一方でございます。片方、今、先生御指摘のような産油国の新しいエクスポートリファイナリーへの進出というのがございまして、国内の消費者、スタンド、海外の産油国、そういうものを調整しながら国際協調の精神でこの問題は取り組んでいきたい、そういうふうに考えておるところでございます。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 最後に大臣にお伺いしますけれども、外務省としては原則は自由化、総理もそういうふうに言っているわけですけれども、特に通産省としてこれらの対策として、現在法的に自由になっているガソリン輸入を当面輸入承認事項とする。それから輸入業者には一定の資格要件をつける。こういうことで非常に狭いというか、ある程度弾力的にいわゆる輸入化を認めているようでありますけれども、なおかつ規制的なものがある、こう思うんですけれども、この点についてはどうでしょうか。

畠山襄資源エネルギー庁石油部長

○政府委員(畠山襄君) 先ほど御答弁、長官からも申し上げましたように、石油業法では通産大臣が輸入計画の変更を勧告することができるという規定がございまして、それを根拠といたしまして、今御指摘のような資格要件でございますとか、若干決められているわけでございますが、要は今、長官がお答え申し上げましたように、国際協調の精神で、製品輸入の問題につきまして国際化の観点から今審議会で検討しているということでございますので、その中でいろいろ御指摘も踏まえて検討が行われていくだろうというふうに考えております。

服部信吾公明党・国民会議

○服部信吾君 いずれにしても諸外国も大変我が国の努力を見守っておる、こういうことですので、ひとつボン・サミットの精神を忘れずに大いにやっていただきたい。このことを要求しまして終わります。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 私は、消費者行政について通産大臣にお伺いをするわけですが、きょうは消費者問題の元締めであるところの経済企画庁がおいでになるわけでございますけれども、経済企画庁に対しましては先回特別委員会の方でいろいろお伺いをさせていただきましたので、きょうは通産省のお答えを聞いて監視をしていただくという役をひとつ果たしていただきたいと思いますので、大変いいめぐり合わせであろうかと思いますから、長官耳を張ってよく聞いていてください。  そしてまず通産大臣にお伺いをするわけでございますが、今日通産省が果たさなければならない消費者行政あるいは消費者保護というものは、やはり非常に大きな意味があろうかというふうに私思うんでございます。それでまず大臣の消費者保護行政に関する基本的な姿勢から御答弁をお願いします。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 大先輩の金子経済企画庁長官が聞いていていただきますので、お答えを申し上げたいと思います。  今、刈田委員の御質問になりました消費者行政に対する保護政策に対する私の考え方でございますが、我が国の消費者問題は、製品の品質、性能の向上、安全性の確保といった従来からの問題に加え、近年契約、取引の適正化といった問題の重要性が高まってきております。いろいろな社会的問題も起こっておりますことは先生御承知のとおりでありまして、当省としてはこうした変化に着実に対応をしながら、今後とも消費者保護施策の積極的な推進に努めてまいる所存でございまして、消費者というのは国民そのものでございますから、心して頑張ってまいります。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 そこで私は、主として先回十二月一日からの施行になりました改正割賦販売法、その後の状況と、それから訪問販売法の問題について主としてお伺いをさせていただくわけでございますが、私がこういう問題を取り上げました事情をいささか御説明申し上げますと、実はこの割賦販売法改正後にいろいろなやはり状況が起きてきているということをまず申し上げなければならないというふうに思います。それで、その一点は、依然として旧約款で取引が行われているということ。これは私が消費者問題を長年やってきていることから、いろいろな声が届いてくるわけでございますが、十二月一日に施行になったこの割販法改正が、四月の時点でまだ旧約款が動いているということ。そして十二月一日から今日まで、つまり苦情が起きてきて問題処理をするときに、約款にクーリングオフが何日と書いてありますかとこう聞くと、四日と書いてあるいわゆる旧申し込み書よね、これが依然として出回っているということを非常に私は問題に思うわけでございまして、ある相談員さんからは、十二月一日から動き出したのになおかつ今日まで五本しか新しい七日と書きかえたものに会ってないと、こういう報告が来ております。私はこれは非常に問題だと思いますが、もう一つその上の問題は、このことについて各センターが大変に問題にいたしまして通産省に指導を受けるように電話をした。そうしたらばその四日を七日と読んでくださいと、こういう話なんだそうでございますけれども、現場はますます混乱をいたしまして、告知もしてないものを四日をどうやって七日と読むのかと、こういうことで大変問題になっている。この点を一点御指摘申し上げます。  それから二番目は、例の抗弁の接続の問題でございますが、余り同条云々ということまでやっている時間がございませんので、一つ申し上げますと、これは消費者団体、消費者みんな反対した例の下限金額四万円、リボルビング分に合わせれば三万八千円ですね、この分の金額を入れることに我々は反対をしたわけですけれども、今これを業者は何と説明するかといいますと、この四万円以下のものについては解約はできませんよという形に物事をすりかえておるという、これは抗弁が接続しない下限金額でありまして、解約ができない下限金額ではございません。これも問題が出ております。それから、新しい約款では附帯役務を交付書面に書き込むようになっております。この空欄についても私は欄が小さいと苦情申し上げましたが、とにかく今これを書くようになった、義務づけられました。ところが、それを書き込むことによって何が担保されたのかということに対する理解の混乱があるということ、つまり販売者、購入者あるいは信販、そして相談員、それぞれの立場でこれに関する理解が違っているという混乱が起きていることをひとつお話し申し上げておきます。  それからもう一つは、これも大問題になりました既払い金の返還の問題ですけれども、これも一番消費者が納得していないために苦情が解決できないということ、このことがございます。まあもろもろ、先ほどから出ております四十五億とか三億とかいう話の金額ではないわけでございます、三万円とか四万円の話でございますけれども、全く日常茶飯事こういうことが起きているということについて、果たして国会でみんなの知恵を絞って改正したこの割賦販売法が生かされているのだろうかどうなんだろうか、消費者保護の改善につながったのかどうなのかということについて私は大変疑問を持ちます。この施行後の状況について通産省はどのような掌握をしていらっしゃるか、まずお伺いいたします。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) ただいまの先生の御指摘は私どもにとりまして大変重大な点を含んでおることでございまして、そういう事態の上に立って私ども今後とも一生懸命法の施行に努力しなければならないと、かように考えているわけでございますが、最近の消費者トラブルの状況、特に割販法施行後どんな状況になっているかということからまず御報告を申し上げたいと思うわけでございます。  先生御指摘のとおり、昨年私どもから割賦販売法の大幅な改正をお願いを申し上げまして、昨年の十二月一日から施行さしていただいているところでございます。この改正の中身はもう御承知のとおりでございますが、割賦購入あっせんに対する消費者保護規定の適用、いわゆる抗弁権の接続規定の創設、それから今お話がございましたクーリングオフ期間を四日から七日へ延長するというようなことが中心になっているわけでございますが、その改正法施行後の消費者トラブルの状況でございますが、まだ日も比較的浅いということもございまして数値的な集計把握はまだできておりません。ですけれども、私どもの消費者相談窓口の第一線におります者の、消費者相談を実際に受ける立場での感触を申し上げますと、やはり例えば信販会社の介在する取引にかかわる消費者の苦情相談の発生頻度は減少しつつあるようでございます。その点改正法の効果によりまして信販会社及び販売業者の対応ぶりが幾分かでも改善されたのではないかという感触を持っております。ただ、先ほど先生御指摘になりましたように、例えばクーリングオフ期間をいまだに四日間と告知するといったようなトラブルも散見されることは事実でございます。そういった状況でございますので、私どもといたしましては今後とも改正法の厳正な運用、それからその趣旨の業者及び消費者への周知徹底ということについて最大の努力を払わなければならないと自覚をしている次第でございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 あのね、国会でつくった法律を、それを正しく運用していくのはやっぱり行政の仕事ですから、やはりそれが四日が平気で出回っていて、もっとも私どもの調査ではこのクーリングオフなるものについて認識している消費者が五二%ぐらいしかいないというところにも大変悲しい現実があるわけでございますけれども、それだけにやはりこういう約款がなおかつ出回っていて、国会が消費者保護のために改正した七日というクーリングオフの期間が生かされていないということは、非常に私は問題だと思っております。もう六カ月たっております。それでなおかつ現場がそういう混乱を生じ、しかも不適正な形で現在なお動いているということに関して私は今問題を感じておりますし、何とか早く、素早く対応していくべきであろうというふうに思いますのでお願いをいたします。そして、なおかつ業者への指導の徹底とそして消費者への教育、PRということもお願いするわけでございます。  それで私、昨日いろいろちょうだいいたしまして、これは訪問販売法の方に入るわけですけれども、通産省としてはいろいろ消費者教育の手だてもなさっておるわけですが、ポスターの分、そしてリーフレット、パンフレット等々いろいろ伺いました。それで、私も知っておりますんですが、時間がないので言いたいことを言ってしまいますと、パンフレットなんかの分については三百円、二百円で有料で売るようになったことは大臣、これ消費者行政の後退ですよ。私は、通産省の消費者行政に随分長年かかわりましたけれども、資料を有料でやるようになったらおしまいですね。そして、大体刊行物センターにパンフレットを三百円で買いに行って勉強するような人は問題にひっかからないわけよ、要するに。わざわざパンフレットを買いに行くような人は問題を起こしません、トラブルにはかかわらないはずです。ですから、そういう意味で私は消費者行政の後退だと思っております。  それから、リーフレットの分はよろしいと思います。  この訪問販売法にかかわるこのポスターの分でございますが、これ百万枚お出しになったということで、いずれ通産省を通じて都道府県から各戸配布になるんであろうかと思いますが、百万枚だと各家庭にどんなことになるのかは別といたしまして、私はこの中で一つお伺いしたいのが例の訪問販売員教育登録証のことでございますけれども、時間がないので言いたいことだけ言わしていただきますと、これが今回訪問販売法に関していろいろトラブルが出てきておりまして、訪問販売法についてもやがて改正をしていただかなければならないと思います。ですけれども、それを補完する形でこういうものをおつくりになったんだと思うんです。だけれども、この登録証の問題ですが、この教育登録証というのは一体今どのぐらい発行されていて、そしてこれはインサイダー、アウトサイダーを含めたすべてのセールスマンの何%ぐらいに当たるのかをまずお伺いしましょう。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) ただいま先生が御指摘になりました訪問販売員の登録制度でこざいますが、これは社団法人の日本訪問販売協会が実施している制度でございます。それで、六十年の三月末現在で登録証を所持している人数は六十七万人に上っております。  なお、我が国全体の訪問販売員、いわゆるセールスマンの数がどの程度であるかということは必ずしも明確でございませんが、少なくとも百万人はいるであろうと推定されているわけでございます。仮に百万人であるとすれば六十数%というものに当たるわけでございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 それから、この登録証を持っておられるところの人たちでございますけれども、これは訪販協会の教育を受けているわけでございますね。それで、その教育内容のようなものは一体どういうふうになっているのかということを伺いたいのと、それからもう一つは、このポスターでは「通商産業省も、この制度の充実を指導しています。」というふうにお書きにはなっていらっしゃるんですが、つまり私は例の訪販協会への委託事業として登録推進事業を委託なさってまいりましたよね、五十五年から。そして、それを五十七年でもう打ち切りましたでしょう。これは制度の充実指導と相反しないのかどうなのか、この問題二点ちょっとお伺いします。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) 訪問販売員登録制度の中身の御質問とそれから予算の関係の御質問と両方あったわけでございますが、この制度は五十六年の四月に協会の自主的な制度として創設をされたということでございます。  それで、具体的には各企業、各団体が協会の定めました標準的なカリキュラムに基づきましてセールスマン教育を行いまして、評価の基準に基づきまして教育成果の測定を行いまして、合格者は協会に登録をするという仕組みになっているわけでございます。なお、例えばトラブルを起こしたような訪問販売員につきましては、理事会で審査の上登録の取り消しを行っているということでございます。  それから、先ほど御指摘の予算の関係でございますけれども、これは過渡期においての措置ということで行われ、現在では他方における国の予算の制約の問題といった問題等もございまして、行われていないということではないだろうかと考えている次第でございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 一千三十万ぐらい、たしか五十五年つけられましたよね。そうしますと、やはりそれがゼロになったということは、この制度に対する一つの後退じゃないかなというふうに私は認識していたんだけれども、このポスターには非常に充実を図るということをお書きになっていらっしゃるので、はてどうかなというふうに私は思うわけでございます。  そしてこのポスターでございますけれども、先回の御説明ですと百万枚出して各家庭の玄関に張ってもらう。玄関に張っておけば、これは張ってあるだけで訪問販売員はこれは魔よけになるから、こういうのを張ってあるお宅はようやたらに商売はできぬということですぐ退散する、その効果をねらっておりますというふうな御説明があったんですけれども、それは大変認識不足でございまして、執拗でございます。そして巧みでございます。こんなのが魔よけになるはずがございません。その効果をねらうとすれば大変に愚かであろうというふうに私は思うわけですが、先週、私もエプロンをかけてたまたま家にいる日があった。やってきました。奥さんは選ばれましたと、飛び込んでくるわけです、選ばれましたよと。何に選ばれたかと。太陽熱利用のソーラーシステムをあなたの家につけること、これにモニターとして選ばれましたと言う。私たちだって日常いつでもだれでも体験できるような事柄がいつも周りで起きているんですよ。私は、いえ、そんな立派なものを家の屋根に載せますと私の家はつぶれますので結構でございますというふうに断ったんですけれども、その後執拗に見えているようでございまして、私の娘は攻防これ相努めておるようでございますけれども、執拗でございます。よく巧みにアプローチをしている。だからこんなので魔よけにはならないんですよ。それだけ申し上げておきます。  それからもう一つ、今回の六十年度予算の中で、やはり訪問販売に関する一つの政策として、訪問販売トラブル情報提供制度というのをおつくりになったわけでございますね。私たちは、当初こういう制度が発足するのではないかということを聞いている当初は、悪質業者名公表制度と聞いていたわけです。それがいつの間にか情報提供制度に変わっておるんでございますけれども、これがどういう制度なのかということをお伺いするわけですが、その前に、この制度が発足するに当たっては、恐らくその下敷きに、五十八年度にやはり訪問販売協会に対して行った委託事業があるでしょう。つまり、業界清浄化のための悪質訪問販売業者名の公表制度のあり方についての研究、六百六十万ございますね。これが恐らく下敷きになっているというふうに私は思うんです、今回のこの制度が発足したことの事情として。  それで私は、これからの訪問販売法の改正もぜひ行っていただかなければならないこともございますので、できればこの研究の資料をいただきたいというふうに思うんですけれども、これ、いかがでしょうか。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) ただいま御要請の資料につきましては、後ほど先生のもとにお届け申し上げます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 それで、その資料に基づきますと、むしろ業者名公表制度というよりは、情報提供制度という形に持っていった方がいいという形の結果がそこに出てきているのかどうなのかということを私はお伺いしたいので、その資料が欲しいというふうに思うわけでございます。  そして私は、この業界が非常に細かい業界であることをよくわかっております。そしていろいろ、そういうことによっては弊害も出てくることもよく心得ております。それだけに通産省としては、最初悪質業者名公表制度というのを私はキャッチしたときには、やるなあと実は思ったわけでございます。そうしたら、それが情報提供制度に変わってきているやに聞いておりますので、その中身は後で伺いますけれども、もう一つの疑問は、例えば神戸市それから宮城県がこの公表制度を取り入れておりますね、それとの整合性はどうなるか。それとあわせてこの公表制度なるものの中身についてお伺いします。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) まず新しく考えております制度の概要について先に申し上げまして、それから後、個々の問題について補足してさらに申し上げたいと思います。  私ども、訪問販売トラブル情報提供制度を創設をしたわけでございますが、これは特定企業の販売行為にかかわる訪問販売トラブルの拡大防止、発生の未然防止に資するため、私ども通産省の消費者相談室に寄せられました訪問販売にかかわる消費者相談事例の中から、一般消費者あるいは関係団体等へ情報の提供をしようというものでございます。  段取りでございますが、まだ第一回の公表は現実に行っておりませんで、ただいま準備中でございます。あとしばらくかかるわけでございます。  この制度を発足させるまでに、確かに先ほど来先生御指摘の委託費も下敷きの一つにしたことは事実でございます。そしてまた、その委託費による調査の結果も、先生御指摘のようなニュアンスであったことも事実でございます。  しかし私ども、これを発足させますためにそれだけを下敷きにしたのではございませんで、昨年の十一月から今年の三月にかけまして、早稲田大学の本明教授を座長にお願いを申し上げまして研究会をしてまいったわけでございます。その勉強会のメンバーには地方公共団体の方、あるいは消費者団体の方、あるいは学者の方、それからジャーナリズムの方、いろいろ幅広く委員をお願いを申し上げまして、広い角度から検討した、そしてその結果、一応の制度を策定をしたと、こういうことでございます。  そこで、いつの間にか企業名の公表制度がトラブル情報提供制度に変わってしまったのではないかという点でございますが、制度の名前はともかくといたしまして、私ども企業名も公表しようと考えております。ただ、企業名の公表はいきなり公表するんでございませんで、まず最初はトラブルの事案を、こういう手口がある、気をつけてくださいという注意喚起のために、企業名を抜きにいたしまして、しかし注意点がよくわかるようなふうにまとめたものを公表しようと思っているわけでございますが、その手口等の公表と並行いたしまして、私どもといたしましては、当該企業及び当該企業の所属するところの業界団体に対しまして、内容是正のための行政指導をいたします。そして行政指導をどうしても言うことを聞かない企業であり、かつまた問題はなお継続しているようなケースについては、その段階でよく事実を確かめた上で、またその企業の言い分も聞いた上で企業名を公表するという段取りにしているわけでございまして、終局的には企業名の公表もあり得るという制度にしているわけでございます。ただ、いきなり、やみくもと言うとおかしゅうございますけれども、いきなり企業名を公表するよりは、手口を公表しておいて――手口と言うと言葉が悪うございますが、を公表しておいて、並行して指導をいたしまして、指導を聞かない場合に企業名を公表する、こういう段取りにしているわけでございます。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 時間がございませんので、私言いたいこと言わしていただきます。  訪問販売法が締めが厳しくなればなるほど新手新手といろいろな取引の、あるいは売られ方の手が出てくるわけですよね。そこで、今かなり問題になっておりますキャッチセールスのことが出てくるわけでございますけれども、アポイントメントセールスとかキャッチセールスとかいろいろあるわけですけれども、どうなんでしょうね、これは我が方の衆議院の物特でも小谷議員がお話し申し上げたと思いますけれども、四月九日の例の蒲田駅周辺の大型キャンペーンでございますが、キャッチセールスによる被害者というものが非常に多くなっている。これは私、東京都の苦情でも昭和五十九年の苦情の件数、キャッチセールス六百二十八件でございます、六百二十八件。月平均だと五十件ね。被害者は大体十代から二十代の若者が非常に多いということで、不特定多数の人間が比較的たくさん集まるターミナル駅及びその周辺を使ってのキャッチセールスが非常に横行しているということが、私のところへも情報として入ってきております。それを先取りしてこの蒲田駅周辺の住民及びその関係者で、これは申し上げますと、蒲田駅周辺住民、大田区立生活センター、消費者団体、国鉄蒲田駅、蒲田警察署、地元の商店街、地元の学校。大型キャンペーンを張って、そしてビラまきをし、見回りをし、マイクを使用しての注意の呼びかけをやった。これね、通産省は脱帽しなきゃいけませんよ。これ脱帽ものですよ、こんなすばらしい行為をやってくれるというのは。それで、ターミナル駅での事故が非常に多いということで、私ひとつきょう大変申しわけなかったんですが、国鉄の方においでいただいているんですが、駅の構内でのセールスというのは鉄道営業法で言うところの勧誘等の行為というのに当たるのか当たらないのか、セールスという行為。それから、国鉄駅ではいつも駅長さんの権限で商行為を行うてはいけないという張り紙をなさいますね。あのいうところの商行為というものに、このいわゆるキャッチセールスという行為はつながるのかつながらないのかということをお伺いしたいわけですけれども。  時間がないので、あわせて言ってしまいます。通産省はこうしたキャッチセールスのような新型の販売方法に対しては、どういう消費者保護の政策をおとりになっていこうとしておられるのか、これをお伺いし、それから国鉄のお方の方には大変恐縮ですが、このキャッチセールスなるものが駅の構内等で行われたときにはどういうことになりますかということをお伺いして、時間でございます。

中山勝道日本国有鉄道公安本部次長

○説明員(中山勝道君) 御指摘のようなキャッチセールスにつきましては、国鉄の構内においては一切認めておりません。もしキャッチセールスが行われたことがわかった場合には、駅の管理者は直ちに中止させるようにいたしますとともに、鉄道用地外に退去するように警告を発しております。再三に及ぶ警告にもかかわらず聞き入れない場合には、強制的に退去してもらうということをやっております。さらに、警告を聞き入れないで、しかも常習的に駅構内で行う者に対しましては、国鉄の公安職員が先ほどおっしゃいました鉄道営業法三十五条違反といたしまして検挙いたしております。  ちなみに、昭和五十九年度の鉄道営業法第三十五条違反件数でございますが、四千三百一件ございまして、そのうち検挙いたしましたのは百十二件でございます。

矢橋有彦通商産業省大臣官房審議官

○政府委員(矢橋有彦君) 私どもの消費者相談窓口の実態を見ますと、いわゆる訪問販売に関連いたします消費者からの苦情相談が全体の二割に達しております。その訪問販売の中で、ただいま先生御指摘のアポイントメントセールスというのは六、七%、これは訪問販売一〇〇として六、七%というふうな状況になっておりまして、これは一つの大きな問題であることは事実でございます。  そこで、対策でございますけれども、こうした販売形態につきましては、売買契約の申し込みが普通は営業所等以外の場所で行われる場合が多いわけでございます。そうした場合には、申すまでもなく訪問販売法の適用対象ということになるわけでございますので、まず何よりも私どもといたしましては同法の厳正な運用を図ってまいりたい。それから、この実はキャッチセールスの問題につきましては、業界団体でも自主的にかなり精力的に取り組んでいるわけでございます。例えば社団法人日本訪問販売協会あるいは訪販化粧品工業協会、こういった業界団体でございまして、これらにおきましては倫理綱領とかあるいは自主規制というものを決めまして、その中で、こういったキャッチセールスというものをやめよう、こういうものは禁止するという自主基準をつくっているわけでございますので、その遵守方の指導、それからもう一つ、やはり消費者対策全般に共通のことでございますけれども、私どもとして国民に対して直接いわゆる消費者啓発を行うために、テレビ、ラジオ、それから先ほどお話しのチラシその他、もろもろのツールによりまして消費者に対するPRに最大の努力をしたい、かように考えているところでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 きょうは武器ないし武器技術輸出に関する問題で若干質問をいたします。私の持ち時間は二十分と極めて短時間でありますので、政府の答弁もごく簡潔にやっていただきますよう、あらかじめお願いをしておきます。  まず初めに、最近我が党としても調査し確認をしているところの、日本のシャープ社からアメリカのハイコム社を通して米陸軍研究所に輸出されたとされている軍事通信用のエレクトロ・ルミネセント・パネル、ELパネル、この問題であります。このELパネルは、かねてからアメリカの国防総省が日本に対して技術供与を求めてきた十六項目の一つであると思いますが、そのとおりですね。

木下博生通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(木下博生君) アメリカの国防総省の諮問機関である防衛技術審議会というものがございまして、そこのチームが日本にやってきましたときに、日本の中で武器技術供与を受け得る分野として関心のある項目として十六項目ほど報告書の中に挙げたわけでございますが、その中にフラットディスプレーというのがありまして、平面表示装置でございますが、その一部に当たると考えております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ところで政府は、この種問題について、ELパネルはいわゆる汎用技術だから何ら問題にならない、こういう見解をとっているわけでありますが、果たしてそれでいいのか。  思いますに、例えばレーザー技術、この場合レーザーメスは平和目的の医療技術だと。しかしそれは昨今問題のSDIを問題にするまでもなく、例えばレーザー銃、レーザーガン、これなどはレーザーメスの技術をほんの少し進めるだけで軍事技術に直ちに結びついていく、こういう一例が示しますように、    〔理事目黒今朝次郎君退席、委員長着席〕 ELパネルの問題についても単純に汎用技術だから、こういうことでフリーパスにしてしまうんじゃなくて、政府として慎重な検討と、それに基づく会社側、今の場合であればシャープ社への指導が必要ではないかというふうに私は思うわけでありますけれども、大臣、御見解どうでしょう。

木下博生通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(木下博生君) 今、御質問のありましたものでございますが、十六分野として米側が関心を持っております技術分野がございますけれども、これらを見ますと、我が国の場合にはほとんどこれらの大部分が日本の民生的な分野で使われていて技術開発されたものでございますので、そのほとんど大部分が汎用技術であろうと思います。それがそのような技術が武器に使用され、それが専用的に武器に使用されるようになったときに初めて武器技術ということになろうかと思いますが、今回のケースにつきましては、コンピューターのディスプレー等に使われているものを武器に使えるかどうかという意味で、アメリカ側が物を使って研究しているというふうに了解しているものでございますから、物自身は我々は汎用品だと考えております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 時間節約のために私が冒頭に政府の見解はこういうことでしょうがと、こう言ったんだから、同じことを余り長々と繰り返してもらう必要はないと思うんですよ。わざわざレーザー技術の問題の例も引用をして、その出発はレーザーメス、これは医療用平和目的だと、民生用だと、しかしこれが一歩進めばレーザーガンというようなそういう軍事目的になるという、ここまで指摘をしているわけでありますから、したがって行き着く先、このELパネル、アメリカの陸軍研究所、ここへ輸出をされていく、それはもう軍事目的がそこに控えておるということは紛れもない、こういった点で、そういう点を総合的によく慎重に検討をして、必要な会社に対する指導をすべきじゃないかということをあえて言っているわけなんです。ひとつ、大臣答えてください。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) お答え申し上げます。  対米武器技術供与につきましては、日米安保体制の効果的運用の確保に資するとの観点から、米国に対してのみ供与の道を開いたものであり、本件供与を日米相互防衛援助協定の関連規定に基づく枠組みのもとで実施するため、五十八年十一月八日、米国政府との間で交換公文を締結、今後はこの交換公文の手続に従い対米武器技術供与が行われることとなります。  なお、本件供与は日米相互防衛援助協定の関連規定に基づく枠組みのもとで実施することとされており、これにより国際紛争等を助長することを回避するという、武器輸出三原則のよって立つ平和国家としての基本理念は確保されていると承知をいたしております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 重大なことを言われていますけれども、これは日米武器技術共同委員会、いわゆるJMTC、ここの検討に上せて慎重にやってきたんだと、そんなことじゃないでしょう。もう頭からフリーパスということでやってきているんですから。  次へ進みます。次の具体例でありますが、最近新聞にも報道をされた川崎重工のBK117ヘリコプター、この輸出をめぐる問題についてであります。  これは、川崎重工は胴体をつくる、西ドイツのMBB社がプロペラ、回転翼をつくる、こういうふうに分担をして共同製作をしたものを、この西ドイツのMBB社が軍事用にアレンジしてイラクに、これは軍事紛争地域であります、イラクに輸出をしておるという問題であります。  この事実は早くから西ドイツの有力誌シュテルンなどが報道をしているところでありますけれども、まず尋ねますが、こういった報道があるということは、通産省としても承知をされておりますね。イエス、ノー簡単に。イエス、ノーだけでいいです。

木下博生通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(木下博生君) そういう報道があることは承知をしております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 ところで、ヘリコプターないしその部分品、胴体などですね、こういうものはそれが軍事用である場合には、政府が武器輸出禁止三原則で定めるところの武器に相当するものですね、通産省。

木下博生通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(木下博生君) このBK117というヘリコプターはいわゆる汎用のヘリコプターで、普通新聞社が使ったり、普通の会社が使ったりしているものでございます。したがって、私どもは武器だとは考えておりません。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 BK117を聞いているんじゃないんです。一般論としてヘリコプターないしはその部分品、これが軍事用である場合には三原則で禁止を定めておる武器ですねと、こう聞いているんです。

木下博生通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(木下博生君) 純粋に軍事用のヘリコプターであればそれは武器だと考えられますが、この御質問のヘリコプターは民生用の汎用のものでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 それはこれからいよいよ論証をしていくわけです。軍事用のいわゆる三原則で定める武器だと、一般論として。  しからば、報道として確認をしておるというふうにおっしゃっている、イラクに対して軍事用の兵器として売られておるこの問題のヘリコプター、その主要部品である胴体、これを川崎重工が製作をしてMBBに渡しているというこの行為は違反行為にはならないんですか。

木下博生通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(木下博生君) イラクに売っておりますのは、この川崎重工が共同で開発いたしましたメッサーシュミット社の方のテリトリーの販売でございまして、メッサーシュミット社から売っているわけでございますが、私どもが聞いておりますのは、ドイツからイラクにヘリコプターが販売されたということだけでございます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 軍事用に売っているのはMBB社の問題であって、胴体をつくっておる川崎重工の方は関知しない問題だと。したがって違反行為にはならないと、こうおっしゃるんでありますけれども、それならもう一つ念のために聞いておきましょう。  この軍事用に使われるということをよく知りつつ川崎重工がMBB社に渡している、こういうことであったらどうなりますか、違反になりますか。

木下博生通商産業省機械情報産業局長

○政府委員(木下博生君) 出されるものが軍事用専用の仕様であれば別でございますが、今回のケースは普通のヘリコプターの部品を一部つけてそれをシュミット社に川崎重工から送っている、シュミット社の方でつくっておるわけでございますから、普通のヘリコプターの部品を川崎重工は送ったというふうに私ども了解しております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 先ほど来紹介をしております西ドイツの週刊誌シュテルンなど、ここらの報道によりますと、当面六機、これはすべて軍事用のものとしてすべて六機をMBBがイラクに売っていると、こういうふうは報道では書いているわけであります。したがって、とにかく商行為としては専ら軍用機として売っていると、こういうことでありますから、これは違反行為は私は紛れもないと。そういう報道がかなり早く前からあるのを川崎重工は知らなんだというそんな論法は通るはずがないというふうに思うんですね。  そこで大臣、お尋ねをします。前段で取り上げました武器技術どころじゃない、武器そのものの輸出についても今日の政府の方針というのは、本当にこの三原則なるものがざる法とも言うべきずさんな姿になっておる。その一例をこの問題を通しても、この一例を通しても明瞭になったんじゃないかというふうに思うんであります。こんなふうにして外国の会社を通して輸出をしていけばどんな兵器でもフリーパスと、こういうことにもしもなればこれは恐るべき事態になると。こうした点で本日一つの実例を提起したわけでありますけれども、よく実情を調査して、今のような三原則の運用で一体いいのか、こういう点、ぜひ検討してもらいたいというふうに求めるものでありますが、大臣どうでしょうか。――大臣、答えてくださいよ。答えられませんなら答えられませんと。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 後ほどお答えいたしましょう。

村岡茂生通商産業省貿易局長

○政府委員(村岡茂生君) 武器の定義につきまして、私どもと先生と若干異なる見解を有しているように思いますので御解説を先にさしていただきます。  武器と申しますのは、軍隊が使用するものであって直接戦闘の用に供するという概念でありまして、それが専らそうであるということが客観的に明らかであるということで私ども運用しておるわけでございます。したがいまして、当事者が軍用に使うと思っていようが、あるいは逆に軍用ではないと認識して売ろうが、そのものがやはり先ほど申しました武器の定義に該当いたします場合は武器になり、武器ではないということであれば、当事者の意向にかかわらずそれは武器ではないということになるわけでございます。  具体的に先ほどの事例で申しますと、ヘリコプターにつきましては木下局長からお答え申し上げましたとおり、このヘリコプターは武器だとは認められないものでございますので、そのように御理解いただければありがたいと思います。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 大臣の見解。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 御指摘になったヘリコプターBK117は、川崎重工が供給しておるといたしましても、これは民生用途に開発されたものであって、武器輸出三原別の対象にはならないと思っております。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 とにかく武器輸出禁止三原別のこういう姿でいいのかというこの問題について、それを見直すべきではないかということについてかたくなに拒否をされておりますけれども、そういうことで済むものではないと、断じて、というふうに思いますが、それはひとつよく通産省内でも検討していただきたい。  少なくとも大臣に強く要望したいわけでありますけれども、政府としても大臣としても世界に戦争が拡大するようなことをゆめゆめ望んでおられるわけではないでしょう。そうした立場から、日本の会社が結果として世界に武器を輸出、拡大をし、それがもとになって戦火が広がると、こういうようなことに結びついていくような行為、これについては極力自粛自戒を求めると、とにかくもうフリーパスだからどんどん出したっていいんだと、こういう傾向にならないように、そこはとにかく世界に戦争が拡大することを極力食いとめるというこの見地から、大臣としてそういう会社の行為について自粛自戒を求めると、こういうことがあってしかるべきでないかと最低思いますが、この点についてどうですか。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 平和を求め、戦争が起きないようにするというのは、これは人類共通の目標であり、理想でありますから、それについて政治家が努力をするのは当然でありますが、こうした例えばヘリコプターのような事案について判断をするのは、客観的な基準があるわけでありますから、その基準に従って判断することが適当であると考えます。

佐藤昭夫日本共産党

○佐藤昭夫君 極めて不満ですけれども、本日はこれでとどめておきます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私は生コンをめぐる問題についてお伺いをいたします。  生コンクリート業界では、業界の秩序確立、そして過当競争の是正、こういうことで一九七九年来近促法に基づきまして、構造改善事業が進められております。過当競争防止のために工場の適正化、こういうことが行われおります。七九年から約五年経過をいたしておりますが、この間に設備廃棄をした工場は何工場ございましょうか、お伺いいたします。

篠島義明通商産業省生活産業局長

○政府委員(篠島義明君) 八十一の生コン工場を共同廃棄の対象として処理しております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 生コン工場全体の数、この間どういうふうに推移をいたしておりましょうか、お伺いいたします。

篠島義明通商産業省生活産業局長

○政府委員(篠島義明君) 五十四年末に四千九百十三工場でございましたのが、五十八年末に五千三百十一工場に増加しております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 ということは、工場は約四百ふえているわけですね。廃棄分が八十一というふうにお答えでございましたから、この八十一を加えますと約四百八十が新設されたと、こういうことになります。  一方で構造改善、こういうことでインサイダーの工場というのは共同廃棄をするということで、そしてアウトサイダーの新設工場が廃棄をした工場の六倍も新設をされていると、こういう状態になってきているわけです。ということでは、過当競争の防止だということで構造改善事業を進めたわけですけれども、この実効はないというふうになりますし、それだけではなくて、こういうことになりますと労働者の方に犠牲がしわ寄せをされている、こういう現状でございます。これでは所期の目的達成どころの騒ぎではないわけです。  アウトサイダーが乱立している背景、これにはゼネコンの生コン価格の買いたたきというふうなことが大きな要因になっているというふうに思います。  一方で廃棄をすると、ところが一方でアウトサイダーが乱立すると、こういう事態に対しまして、私はこれは放置はできないというふうに思いますけれども、どのように対処をなさいますでしょうか。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 安武委員にお答え申し上げます。  御指摘のとおり、生コン工場が増加をしておるのは事実でございます。  こうした事実に対応していくためには、生コン業界各社みずからが構造改善事業を確実に実施することによって、コストを引き下げる、品質の向上を図る、サービスの向上を図る、こういったことでみずからの体質強化、競争力の強化を図っていくことが何より必要であると、このように認識をいたしております。  通産省といたしましても、従来からこのような自主的な努力に対し、必要な指導、支援を行うとともに、生コン工場の新増設が地域の需給に極めて悪い影響を及ぼすおそれがあると判断された場合には、当該新増設を行おうとする者に対し理解と協力を求めてきたところでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 インサイダーの工場に対して体質強化だとかあるいは競争力の強化だとかというふうなことを求められてきた。しかし、現実問題としてはこのアウトサイダーの工場というのが乱立をしてきた。廃棄をしたものよりも六倍も新設をされているという現状は否めないわけでしょう。ですから私は、単に五年間こういうふうにやってこられたけれども、現実は所期の目的どおりではないどころか逆効果を生んでいるということで、私は今の大臣のお答えではこの事態は解決できないというふうに思うわけです。  もう少しお伺いしてまいりますけれども、インサイダーとアウトサイダーのJISの表示許可工場の比率、それはそれぞれどのようになっておりましょうか。

篠島義明通商産業省生活産業局長

○政府委員(篠島義明君) 五十八年末現在におけるインサイダーのJIS工場の比率が九四・一%、アウトサイダーのJIS工場の比率は二九・五%になっております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 アウトサイダーでは圧倒的にJISの表示許可工場が少ないということがこの数からもよくわかるわけです。生コンクリートによります建造物というのは、これは半永久的なものが多いわけなんです。それだけにJISの規格は厳重に守られるということが私はどうしても必要であろうと思います。そしてまた、JIS表示許可工場、この条件も私は満たしていなければならないというふうに思います。通産省もコンクリートの信用回復ということを言われているわけでしょう。これはいろいろなところで窯業建材課長、新村さんとおっしゃるのですか、座談会の中でもおっしゃっております。近年、建造物の塩害とかあるいはアルカリ骨材の反応の問題で非常に社会問題になっているわけなんです。この中で私はコンクリートの信用回復ということになりますと、アルカリ骨材反応などに対応するようなJISの規格、これを早急に見直さなければならないのではないだろうか。こういうふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

荒尾保一通商産業省工業技術院総務部長

○政府委員(荒尾保一君) コンクリートのアルカリ骨材反応に関係いたしますJISとしては二つあるわけでございます。一つは生コンクリートの問題、もう一つはセメントの問題でございます。  まず第一番目の生コンクリートのJISでございますが、これにつきましては、現在、全国生コンクリート工業組合連合会に委員会を設置をいたしまして、JISの改正原案の作成を委託をいたしまして、今月十五日に第一回の会合を開きまして検討を開始したところでございます。このJIS原案の作成委員会の報告を受けまして、日本工業標準調査会に付議をいたしましてJISの改正を行っていきたいというふうに考えております。  第二番目にセメントのJISの問題でございますが、これにつきましては、アルカリ分を一定量以下に抑えたセメント――低アルカリセメントでございますが、これを現在のポルトランドセメントのJISに追加をして規定するということにしておりまして、現在、原案作成が終わりまして、日本工業標準調査会に付議し審議を開始しておるところでございます。  いずれにしましても、この二つの問題、重要でございますので、早急にJISの改正を図っていきたいというふうに考えておる次第でございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私は早急にこのJISの規格の整備をやっていただきたいと思いますけれども、アウトサイダーでノーJISの工場がふえてきているというふうなことでは、JISの規格から大きく外れているような工場、こういうところで計器もないわけですね、こんなところとか、それからドライ工場などでつくられたというふうな生コン、こんなものが住宅に使われますと、塩害とかアルカリ反応以前の問題であろうというふうに私は思うわけなんです。こういうふうにノーJISの工場の生コン、これはおのずから用途が限られて使用されるべきだと、私は何もこれは全部使ってはいけないとは申しませんけれども、おのずから用途というものは限られるものであろうというふうに思うわけです。  同時に、ミキサー車の過積載のJIS規格、過積載ですとJIS規格、ここで言う条件というものは満たされないと、品質の均一の保持というふうなことからも問題があろうというふうに思うわけですけれども、この点の御見解を伺っておきます。

荒尾保一通商産業省工業技術院総務部長

○政府委員(荒尾保一君) ただいま先生御指摘の生コン車に過積載が行われる。それがJIS規格を守るという点で品質にどのような影響を及ぼすかという点でございますが、この点につきましては、私どもとしましてはまだその品質への影響の程度を確定的に把握をするというところまで至っていないわけでございます。しかしながら、この過積載自身につきましては、これはそのこと自身として従来から過積載をしないようにということで、違法な過積載をしないようにという指導を従来から行っておるところでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 過積載をやりますと、これはJIS規格に言う品質の均等保持という点で問題があるわけなんでしょう。この点もう一度お伺いをしておきますけれども、公共事業の場合は仕様書で、近辺にJISの工場がない場合は仕方ありませんけれども、このJISの認可工場の生コンを使用する、こういうことになっているはずです。しかし、現実はどうかといいますと、下請とか孫請とかこういうところが生コン工場に発注をいたします。そうすると、規格外の生コンとか過積載の生コン、これが使われているという、こういうケースが多々あるわけです。これは関西だけでもことしに入りまして公共事業で約二十件摘発され、そして改善させられております。  例を申し上げます。これは二月の二十三日ですが、兵庫県の川西市の駅前の開発ですが、規格外のドライで施工していたということで二日後に取りつぶしてJISの製品でやり直しをいたしております。三月の二十五日と三月の二十七日、同じくこの兵庫の川西市ですが、下水工事で二カ所ノーJISの工場から規格外の製品が入っていたということでJISに直させております。それから五月の三日ですけれども、大阪府の土木局の治山事業でドライで行われていた。これをJISに直させております。それから神戸市ですが、四月から五月にかけまして河川工事それから河岸工事、それから雨水工事、公園の工事、こういう三カ所で過積載の生コンが使われていた。これをちゃんとJISに直させているということがあります。それから大阪の茨木市です。これは青少年広場、それから下水、公民館、養護学校こういうところ五カ所で過積載の生コンが使われているのをこれを正している、こういうふうになっているわけです。こういう問題につきましては、大阪府の場合ですけれども、大阪府の知事室でも当該組合の要請に対しまして、府の発注工事につきましては生コンクリートのJIS規格の品を納入すべく義務づけているので、今後とも品質の管理の徹底に努めますというふうな文書回答も行っておられるわけです。  私が今申し上げたのは、これは氷山の一角なんです。こういうことがどんどん繰り返されるということは、社会的にも大変私は問題であろうというふうに思います。ですから、このようなことを繰り返さないために、仕様書に反しましてノーJISの生コンとか過積載の生コン、これが使用されることのないように、私は建設省として各公共団体の担当者それから関係者、こういうところに注意を喚起するような適当な指導を行うべきである。こういうふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

岩井國臣建設省大臣官房技術調査室長

○説明員(岩井國臣君) 建設省所管の直轄工事におけるコンクリート構造物に使用する生コンのレデーミクストコンクリートにつきましては、土木工事共通仕様書におきまして原則としてJIS規定を使うということになっておりまして、極力JIS指定工場で生産された製品を使うよう指導しているところでございます。ただし、先生御指摘のように、工事現場の近傍にJIS指定工場がない場合などがございまして、やむを得ずJIS指定工場以外の工場で製造したものを使用する場合がございまして、しかしそういう場合にはコンクリートの材料試験結果だとか、あるいは配合決定に関する資料を提出させるなどいたしまして、その品質について特に監督員が確認するというようなことをやっております。それから地方自治体、今申し上げましたのは建設省の直轄工事ということでございますが、地方自治体あるいは関係公団におきましても建設省と同様の仕様書をつくっておりまして、建設省と同様の措置が講じられておるというふうに考えております。  なお、生コンの品質に関しましては、例えば受注業者に工場名の提出を義務づける内容のもの、あるいは強度確認の方法を具体的に示したというような、そういった通達を五十年に出しておりますけれども、これは直轄機関向けでございますが、その際に都道府県あるいは政令指定都市、関係公団にも参考通知いたしまして、そういうことをやりながら、従来から指導に努めておるわけでございますけれども、今後とも引き続きそういった指導の強化を図っていきたいというふうに考えております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 私は近辺にJIS認可工場がない場合の話をしているわけではありません。先ほど挙げた例というのはみんな近辺にそういうものが、JIS認可工場があるわけです。それにもかかわらず、先ほど申したような事態が起こっていると。そして、通達を出したとおっしゃるけれども、五十年でしょう。十年前なんですよね。そして、これだけの社会問題が起こっているということに対して、私は、どのように指導されるのかと、こういう指導だけでは足りませんよということで質問をしておりますので、その点もう少しちゃんと答えてください。

岩井國臣建設省大臣官房技術調査室長

○説明員(岩井國臣君) 建設省の直轄機関につきましては直接指導できますが、先生御指摘の、特に市町村ということになりますと、なかなか直接の指導が難しいというような面もございますが、いろいろ担当者会議だとか、いろんな接触の場がございますので、そういった場を通じて直轄に準じた措置を講ずるように働きかけていきたいというふうに考えております。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 大阪の知事室、府民相談室長名ですね、こういうようなので文書を出して喚起を呼びかける、回答をするというふうなことも地方自治体ではされているわけなんですよね。ですから私は、もう十年も通達を出してなっているわけですから、ここで新しく通達なども考えるというふうなことで強力な指導を行っていただきたい、そのことを強く要望します。  さらに重ねまして、民需の場合です。この場合でも、公庫資金を利用するマンション、こういう建築に対しましては、建築会社に公共事業と同様の私は注意を喚起すべきであろうというふうに思いますが、この点いかがでしょうか。

立石真建設省住宅局建築指導課長

○説明員(立石真君) 住宅金融公庫の融資住宅についての建設基準というのを定めているところでございますが、この建設基準におきましては、公庫融資を受けて建設される住宅に使用される建築材料については、JIS規格またはJAS規格に適合する品質のものを使用するように努めなさいというような努力義務を定めているところでございます。これを踏まえまして、JIS規格に適合する生コンクリートの使用を原則とするというようなことを規定しております鉄筋コンクリート造等の住宅工事共通仕様書というのを、やはり住宅金融公庫で定めております。こういうような仕様書を具体的に建築物を建築する、あるいは公庫の融資を受けて住宅を建築する施主等に配付しておりまして、コンクリートの品質管理について強く指導してきているところでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 公庫の融資以外、民間のマンションとか病院、それからビル、こういうものというのは非常に公共性が高いわけです。それにもかかわらず、ほとんど施工者任せということになってしまっております。だからといってずさんな品質の生コンが使われるというふうなことになりますと、これは将来に禍根を残します。ですから民間建設会社に対しましても、私は品質管理上十分な指導をすべきではなかろうかと。強力な指導とおっしゃいますけれども、具体的に本当にどのようになさるのかということを、さきの私は問題もあわせて、建設会社に対しても、それから民間建設会社に対して、公庫融資以外のものについてもどういうふうに真剣に考えてなさるのかということで御答弁願います。

立石真建設省住宅局建築指導課長

○説明員(立石真君) 先生御指摘のとおり、コンクリート建築物の耐久性を確保する上では、使用するコンクリートの品質管理というのが極めて重大な問題であるというふうに考えておるわけでございます。  民間の建築物につきましては、公共事業等とはやはり違うわけでございますが、これまでも積極的に指導に努めてきているわけでございます。その一つといたしまして、先ほど技術調査室長の答弁にもありましたが、五十年八月に出されました生コンクリートの品質に関する通達につきまして、これを建築確認を行う特定行政庁、また建築関係の設計、管理、工事を行う関係諸団体に対しましても通知をいたしまして、工事管理者あるいは施工者がコンクリート工事について適正に行うようにというような指導をしてきたところでございまして、今後とも問題の重要性にかんがみまして、引き続き強く指導していきたいと考えておるところでございます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 五十年のその通達ですね、出されて十年もなっているというふうなことで、重ねてやはり通達をよく守るようにということを文書通達で出されるというふうなことを考えていただいたらどうでしょう。

岩井國臣建設省大臣官房技術調査室長

○説明員(岩井國臣君) 先ほども申し上げましたように、直轄機関につきましては直接の指導ができますが、都道府県あるいは市町村、特に市町村になりますと県を通じての指導ということになろうかと思いますが、どういう形で指導をしていくのか検討してまいりたいと思います。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 じゃ、指導については必ず検討していただいて、その検討結果というのをぜひ知らせていただきたい。実効の上がる検討を期待いたします。  私ここで、大臣にも聞いておいていただきたいんですけれども、先ほど大臣の御答弁がありましたけれども、私はそれでは大変不十分であろうと思うわけです。と申しますのは、セメント会社というのは、構造改善、これを名目にいたしまして、実質的には価格カルテルでセメント価格をつり上げております。うなずいておられるので御同意いただいたんだろうと思うんですけれどもね。建設会社というのは、生コンプラントの乱立につけ込んで、そして建設不況だと、こういうことを口実にいたしまして生コン価格を買いたたくんです。今度は用心してうなずかれないけれども、そうなんですよ。だから生コン会社というのはダンピングを余儀なくされているというふうなことで、結局しわ寄せはどこに行くかということになりますと、これは労働者、そして過積みとか規格外の品質の悪いのでつくられる建造物というのは、これは国民がしわ寄せを受けてしまうというふうなことになるわけです。ですから、私はこういう状態を正常化するということで、これは通産省も建設省もひとつ真剣に考えていただいて、この状態、これは決して正常じゃありませんから、これを正常に戻すために私は大きな努力を払っていただきたい。このことを大臣にお伺いをいたします。

村田敬次郎自由民主党・新自由国民連合通商産業大臣

○国務大臣(村田敬次郎君) 生コンの問題につきまして安武委員種々御質疑をいただきまして、よく承りました。真剣に検討さしていただきます。

安武洋子日本共産党

○安武洋子君 真剣に検討するということですので、大臣がおっしゃったことですから、私は本当に検討していただいて、この不正常な状態を一日も早く正常に戻していただけるということを期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。

佐藤三吾日本社会党

○委員長(佐藤三吾君) 他に御発言もないようですから、通商産業省、経済企画庁、中小企業金融公庫及び中小企業信用保険公庫の決算についての審査はこの程度といたします。  次回の委員会は五月二十九日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時散会

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