P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
102回国会参議院1985/06/21

沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第6号

発言数
165
登壇者
31
会派数
8
開催日
1985/06/21

会議録

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る六月十九日、栗林卓司君が委員を辞任され、その補欠として井上計君が選任されました。     ─────────────

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題といたします。     ─────────────

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  本調査のため、日本電信電話株式会社常務取締役寺島角夫君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、最初に全日空機と自衛隊機の那覇空港における衝突事故の問題を中心に二、三お伺いいたします。  六十年五月二十八日、全日空八一便と自衛隊のMU2が接触事故を起こしまして、国会でいろいろな委員会で議論になっております。でありますから、自衛隊の方の釈明であるとかあるいは航空局の釈明だとか、そういうのはもう時期を過ぎたと思っておりますから繰り返しません。それで、この問題については六月四日那覇市で事故調査委員会が中間報告を発表しておるわけであります が、ここに中間報告の原文をもらいました。巷間で自衛隊機が管制との応答なく出ていったということがいろいろ言われておりますが、第三者の権威ある航空事故調査委員会が中間報告を発表した以降今日時点でどういうふうな進行状況なのかを、まず冒頭に事故調査委員会からお知らせを願いたい、こう思います。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) お答え申し上げます。  事故調査委員会といたしましては、直ちに現場に調査官を派遣いたしまして調査した結果、今先生が指摘されましたように、自衛隊機が滑走路への進入の許可あるいは離陸の許可を受けないのに滑走路に進入して、そこにちょうど着陸してきた全日空機と接触したということまでの事実が判明しております。それで、これは一応原因といたしましてそういう外形的なことが明らかになっているわけでございますが、今後は正確な管制と航空機との間の交信記録、あるいは全日空機に積載されておりました飛行記録計、ディジタル・フライト・レコーダーによる飛行記録の解析、それから関係した機長あるいは副操縦士といった者の口述、これらを詳細に解析いたしまして、それから当時の気象条件でありますとかあるいはそういう乗組員の心身の状況でありますとか、機内におきますところの協力分担関係でありますとか、一切の諸条件を相互に関連づけて詳細な解析を行いまして真の原因究明、例えば、一応外形的なミスでありましても、なぜそのようなミスが発生するに至ったのだろうか、再発防止の手がかりとしての真の原因というものを今後の調査によって明らかにしていきたいと考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや、それにしてもきょうは六月二十一日ですからね。まあ専門的なことでありますから時間がかかるということについてはそれなりに了承いたしますけれども、しかし、もう事実関係がこれほどはっきりしておるのに、何もそう時間をかけてやる必要がないではないか。事故調査委員会というのは常任の方もおるし、いろいろな専門委員がおるのですから、もうそろそろ最終決断をしてもいいじゃないか、こういうふうに私は常識的に思うのですが、一体どのくらいかかるのですか、今から、あなた方の見通しとして。我々も鉄道の脱線転覆とかという場合には随分専門的にやりますが、大体の責任の所在、処分、再発防止のいろいろな取り組みというのはせいぜい一カ月もあればわかるのじゃないかな。今回はもう明々白々。自衛隊機が勝手に出ましたとなっているのですから、慎重にこしたことはありませんが、常識的に考えて長過ぎる、こういうふうな感触を持っておるのですが、あとどのくらいかかるのでしょうか。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) 航空事故の形態は非常に千差万別でございまして、今までの一般的な事故調査の例から申しますと、早くて六カ月ないし一年以上かかるものもございます。  今回の事故につきましては鋭意その究明に努力いたします。ちょっと時間の予測はできませんけれども、外形的な事実あるいは表面的なミスであるということが単純なだけに、かえってあるいはその真因を突きとめるのに相当の日時がかかるのではないかということも予想されます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ほとぼりが冷めたころああでもない、こうでもないと言ったって、行政に対する不信感だけが残るのじゃありませんか。例えばこの自衛隊の操縦士が一年か二年かかって処分が出たころは昇進試験を通って昇職しているかもしれない、あるいは何かチャンスがあって別の民間会社に入っているかもしれぬ。そういうふうになると痛くもかゆくもないという、処分の実効が上がらなくなってしまう、こういうことも考えられるのです。ですから、やはり現職の当時あるいは飛行機からおりて待機をしている間に、処分は処分、ただすべきはただすというのが少なくとも交通産業、陸海空に携わる者の措置でなければならないし、そのことがやはり事故究明の本質でなければならぬ、こう私は基本的に思っておるのです。そういう点から、今から一年かかるという人に仏に念仏を唱えてもしようがありませんが、交通事故の本質ということをわきまえて、常設の機関でありますから、もう少しスピードアップをしてやってもらいたい、こう思うのです。  それでは自衛隊にお伺いしますが、この方の処分というのは、現在処分保留になっているのか、処分ということになっているのか。国家公務員法との処罰の関係もありますが、この方々は今どうなっているのでしょうか。

上田秀明防衛庁教育訓練局訓練課長

○説明員(上田秀明君) 御説明いたします。  自衛隊の方でも部内で航空機事故調査委員会を設けまして、これは再発防止の観点から調査を行っておりまして、まだ結論を得るに至っておりません。  それからいわゆる責任、処分等の観点につきましては、人事系統、警務隊でございますが、そちらの系統で調査を行っておりまして、結論を得ておりません。いまだ調べている途中でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それは、今その方はハンドルを持っているのですか。ハンドルを持たないで、おりて地上勤務、そういう形態になっているのですか、その点も。事故を起こした者はある程度の原因が究明されるまでハンドルを持たせるべきじゃない、こういうのが私の見解ですが、現在どうなっているのですか。

上田秀明防衛庁教育訓練局訓練課長

○説明員(上田秀明君) 現在、今申し上げました両系統の調査が行われておりますので、その間直接的な操縦はしておりません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それから、これは事故調査委員会の任務だから航空局だと思うのですが、自衛隊の方で失態があったという場合に、全日空に対していわゆる損害賠償といいますか、それについては全日空側の損害賠償請求についてやはり原則的に国が応ずる、こういう立場で全日空との関係に臨むのかどうか。その辺の関係についてもこの際明らかにしておいてもらいたい、こう思います。

上田秀明防衛庁教育訓練局訓練課長

○説明員(上田秀明君) 必ずしも私の担当でございませんので御説明しにくいのでございますが、そのような事実関係が明らかになった段階でしかるべく措置をとっていくということになると思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 航空局にお願いしますが、全日空の損害が具体的に幾らであったのか、調べておればここに表示してもらいたいし、わからなければ後ほど調べて全日空側の損害は幾らであったのかなどについて航空局の方から御答弁願いたいと思うのです。

黒野匡彦運輸省航空局監理部航空事業課長

○説明員(黒野匡彦君) 現時点においてはまだ把握いたしておりません。引き続き調査したいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 調査して報告してください。  それからもう一つ、この事故があった後、六月四日十二時二十六分、自衛隊の南西航空混成団第八三航空隊二〇七飛行隊のF104機が異常着陸したという情報が入っているのですが、これは間違いありませんか。自衛隊、いかがですか。

上田秀明防衛庁教育訓練局訓練課長

○説明員(上田秀明君) 御指摘の事例が発生しておりますが、御説明申し上げますと、着陸拘束装置によって拘束を行って着陸を行っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これによって与論島行きの便がおくれたり、あるいは民間航空が三十分なり四十分影響を受けている、こういうことを航空局の方で把握しているのですが、やはり依然として今回の接触事故あるいは自衛隊のいろいろな操縦ミスで民間機が支障を受けている。あるいは五十八年にも同じことがありましたね。  こういうふうに考えますと、私は請願を受けましたが、こういうことについては、沖縄県民は非常に敏感になっているわけですね。したがって、民間空港と自衛隊の空港を別々にしてもらいたいというのが非常に強い念願として出ておる。私も那覇市会からこういう請願を受けました。目黒さんも東北のずうずう弁だけれども、沖縄に縁が深いからよく読んでくださいということで、これをもらいました。これを見ても、やはりこの問題については民間空港を独立してほしいというのが那覇市全体の意向だと、こういう陳情書。それから 県議会でも全会一致で、六月十一日、議決されて請願を受けている。これは単に那覇市とか県議会だけでなくて、沖縄全島の私は悲願だと思うのであります。  これについて、まず運輸省航空局ですね、運輸省からこの前に別の委員会で大臣の答弁を聞きました。那覇空港はまだ余裕があるから当該者さえ注意すればそんな事故はないのだ、だから当該者の問題だ、こういう意味の運輸大臣答弁がありました。きょうは、ここは運輸委員会じゃなくて沖縄対策特別委員会ですからね。沖縄の県民の願いという点から見ると、県議会、那覇市議会その他関係市町村の満場一致の議決に対してやはり航空局は耳を傾けるべきじゃないのか、こう思うのですが、運輸省、見解を聞かしてください。

西村泰彦運輸省航空局飛行場部管理課長

○説明員(西村泰彦君) ただいま先生御指摘の意見書などにつきまして、私どもも重々これを承知しておりまして、先生おっしゃいますように、私ども運輸省といたしましても軍民分離ということが基本的には望ましいというふうに考えておるわけでございます。  しかしながら、これまた先生御指摘のように、大臣からも御答弁申し上げましたように、我が国の国土事情が沖縄に限らず大変狭隘でございます。したがいまして飛行場の適地が得にくい、それからまた、大臣が御答弁申し上げましたように、那覇空港の滑走路能力につきましてかなり今のところ余裕もあるというようなことがございますので、自衛隊と民間空港が共用されるということは現状においてやむを得ないことかというふうに考えておるわけでございます。先生御指摘の点については、さらに長期的な課題として需要の動向などを見ながら検討してまいりたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 沖縄の新聞の論説を見ていると、今あなたが答弁したこと、あるいは山下運輸大臣が答弁したことなどなどについては、沖縄県民は納得できないと言うのですよ。この記事の一番後に、「那覇空港の安全論議、軍民分離問題は許容量の問題だけでなく、共用の実態、空港の施設配置などの機能面からも検討すべきである」と、こういうふうに両方の新聞の論説は、そこを区切っているのです。この辺は、もう一回私は熟読玩味すべきであると思うのです。  北海道の札幌で千歳空港と新千歳空港、やっていますよ。なぜ那覇の軍専用空港と民間空港だけ許容量の問題を言うのですか。千歳だって私ら今一カ月に二、三回行く。那覇の方は金がないから一年に二、三回行く。両方の空港を実際この目で見ている私とすれば、今言ったようなことはためにする答弁だとしか受け取れません。中曽根総理大臣が本会議でどういうふうに言っていますか。基地の問題で沖縄県民に本当に苦労をかけている、本当に頭が下がる、だから沖縄県民が要望することについては、本当に一〇〇%近いくらいこたえるのが総理大臣の任務であり政治の任務だということは、ちゃんと総理大臣みずからが本会議で答弁しているじゃありませんか。それをこの問題に当てはめることがなぜできないのですか。  県民が言っているとおり、復帰の当時日本政府は約束したのです。皆出ていますね。私も行って何回か聞きました。ここにも書いてあります。沖縄復帰の際に必ず空港はやりますよということをちゃんと日本政府が公約したではないか、なぜこの公約を守らないのだということを言っているのですね。これは開発庁、大臣にいいかどうか知りませんが、聞きますが、沖縄復帰当時、民間空港をつくりますということを日本政府は沖縄県民に公約したのでしょう。これはどうなのですか。どなたが答弁するか知りませんが、日本政府が沖縄県民に公約したのでしょう。公約したからこそ県議会とか那覇市議会とかが復帰時の公約を守れと、こういうふうになってきているのじゃありませんか。これは、だれも黙っているならば、公約の問題と今日の問題について長官に答弁を求めたいと思います、公約であったのかどうか。どちらでも結構です。

小林悦夫沖縄開発庁振興局長

○政府委員(小林悦夫君) 公約の問題につきましては、私の方も運輸省の方にも聞いたわけでございますが、確認したということは必ずしも明らかでない、このように承っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうしますと、委員長、やはり大事な問題ですから、これは沖縄の県議会の議長さんなりあるいはこの決議をやっている那覇の市議会の議長さんなり、どなたかを適当な機会に参考人として当委員会に出てきてもらいまして、そのときの関係者あるいは公的な記録、今局長は、運輸省に聞いたら必ずしも明らかでないと、こう言っている。ところが沖縄に一歩入ると、復帰時の公約だと、これは必ず言われます。ここに沖縄の出身の先生が二人もいらっしゃいますが、私だけじゃないと思うのです。ですから、やはり本件問題は理事会で相談して、適当な機会にこの経過を知っておる方々に出てきてもらって、政治的にきちっと決着をつけて、公約なら公約らしく中曽根総理の答弁どおり沖縄県民の負託にこたえるべきだと私は思います。これは要望しておきます。理事会でやってください。

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) それでは、委員長としてただいまの目黒君の御提案に対して御返事します。  理事会でよく相談の上処理いたしたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ありがとうございます。よろしくお願いします。  もう一つ自衛隊にお伺いしますが、私は一月十日から十二日まで決算委員会として沖縄の視察に行きました。それで那覇空港の現状をつぶさに見てまいりました。たまたま緊急発進のことをやりましょうと言われて、決算委員長、もうどの時間帯でも結構ですと、あらかじめやりますとそれに対する予備知識を与えますから配慮をしてしまうというので、全然予備知識を与えないで時間帯は委員長の判断に任せますということで、委員長が緊急発進のボタンを押しました。それはすばらしい速さで、我々は昔の少年航空兵などを知っていますが、少年航空兵など問題にならないくらいすばらしい、機敏で、緊急発進に行きました。滑走路に行っていざ離陸しようと思ったら、民間機が突如入ってまいりました。民間機優先ですから、あそこは。民間機が入ってきたらプープープーと鳴ったものですから、発進できません。何ぼかかるかなと思って待っておったら、約三分から四分かかりましたね。それで、民間機がおりてそれから緊急発進として行きました。  それで、私は現地の自衛隊の空軍司令にお伺いしたのですが、この音速の時代に第一線の沖縄の那覇で三分も四分もかかったら、仮想敵国の飛行機が日本本土に入ってミサイルでババババンとやられたら、何のための緊急発進ですかな、この際に一体どうすればいいのですかと言ったら、ううん、なかなか先生難しい問題で、やはりこれは自衛隊専用の空港と民間空港と分離することが本当の航空自衛隊の本領を発揮するためにも必要だなということで、この目で見て判断するのですかと、ううん、それはなかなか政治的な問題で、現地の司令の答弁の限りではありません、ぜひ東京へ帰ってから政治の舞台で聞いてくださいと、こう現地の司令から言われました。  それで、せっかくですからお伺いいたします。  自衛隊が国土保全、緊急発進という事態からいうと、今言ったような事態になって敵機が侵入してくることがわかっておって三分も四分もじっと待っておるということは、一体自衛隊本来の姿からいってどうなのだろうか。やはり自衛隊の本来の仕事、しかも沖縄という特殊事情から考えると、緊急発進がすべての問題に優先して可能になる専用の軍用空港というのが必要ではないのかなと。県民からいえば専用の民間空港、自衛隊からいえばそういうことを考えた際の緊急発進を可能にする専用の空港と、こういうことを考えると、多少金はかかるけれどもこの際やはり政治的に決断をすべき時期ではないのかな、こんなふうに私は感じてまいりました。  これは、自民党の委員も含めて決算委員会の調査報告ということで調査報告書にまとめてありますから、後ほど見てもらって結構なのであります が、こういうことについて自衛隊はどういうふうな感触を持っていますか。やはり専用が欲しいと、こうなるのか、現状のままでいいと、こうなるのか、自衛隊の見解を聞かせてほしいと思います。

大野琢也防衛庁防衛局運用課長

○説明員(大野琢也君) お答えいたします。  領空侵犯対処という自衛隊の任務遂行に際しましては、迅速なスクランブル発進というのは必要でございます。このため、運輸省の当局と話し合いまして、スクランブル機につきましては、航空交通の安全に支障のない範囲で管制当局の行う航空交通の指示について便宜を図ってもらうこととしておりまして、現在自衛隊の任務遂行に遺漏のないようになっております。ただ、先生が御視察になったときの状況というのは、私は詳しく承知しておりませんけれども、訓練機と実際のスクランブル機とではその取り扱いにおのずから差異があると、これはやむを得ないことではないか。民間機と自衛隊機との共用の飛行場では、訓練機についてもスクランブル機と同じような扱いをしてくれというのはちょっと言えないのではないかというふうに思っております。  それから軍民分離の話でございますが、理想論として申し上げれば、確かに分離して軍の飛行場それから民間の飛行場別々にやればそれにこしたことはないと思います。ただ、現実の問題として、我が自衛隊が沖縄の方面で防衛責任を果たすための使用可能な飛行場としては那覇空港以外に現在ないわけでございますので、そういった観点から引き続いて那覇空港を使用させていただきたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや、私がうっかり茶々、ちょっと雑音が入りますが、私は自衛隊増強のためにやっているのじゃないのです。いわゆる自衛隊といえども、人命を預かっているのですから、人命に支障を来すようなことについては余りよくないという基本的な認識を持っておるわけです。ですから、そういう点で、例えばそういう答弁をしましたが、仮にそういう場合については、現在民間空港優先の原則があるけれども、非常の場合には民間空港優先という原則の例外もあり得るのだなんという形で飛んでいかれたのじゃたまったものじゃない、こういう危惧をしているわけです。  ですから、緊急発進というその事態を見た際に、こういうややこしいことはきちっと政治が整理した方がいいな、いわゆる軍民分離をしておのおのの空港を持った方がいい、こういう認識を持っておるわけでありまして、先ほど言った県民との公約という点からすれば、これは最後に河本長官にこの問題について、政府の立場に立つとやはり苦しい点もわからないわけじゃありませんが、沖縄県民全体の念願だということになれば、この際この事故を発端として県議会、那覇市議会、沖縄の各市町村の全体の要望であるこの軍民分離という問題について長官はどういう政治姿勢で今後中曽根内閣で取り組みをしようとするのか、長官の見解を聞いてとりあえずこの問題の締めくくりにしたい、こう思うのですが、長官の見解を聞かせてもらいたい。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 専用の飛行場をできるだけ早くつくりたいというのが基本的な考え方でございます。ただしかし、国全体との構想の関係もございまして、それにはまだ若干の時間がかかるのじゃないかと思っております。今のところ現飛行場にはやや余裕もございますので、新しい飛行場ができるまでは関係者の間で十分注意をし合いまして事故を起こさないようにしてもらわなければならぬことは当然でございますが、一方におきまして、当初申し上げました専用空港の建設はできるだけ急ぎたい、こういう基本姿勢で取り組んでまいりたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 新空港整備計画も何回か繰り返されておるわけでありますから、山下運輸大臣は何か二、三日のうちに福島にいらっしゃるということも聞いておりますが、福島にいらっしゃるのも結構でありますけれども、日本が犯した沖縄戦争の過ちをきちっと政治が結着をつけるためには、やはり優先順位としては沖縄那覇空港の分離ということを最優先に考えてやるべきが政治ではないか。関西新空港に五兆円の金をぶち込むことも必要でないとは言いませんけれども、その点は私の見解として強く要望しておきます。  それから、空港関係で二、三細かいことをお伺いしますが、一つは宮古直行便の東京乗り入れという点を私も何回か請願を受けているのですが、この問題について沖縄開発庁としてはどういう考えを持って運輸省と交渉しているのでしょうか、開発庁の見解を聞かしてもらいたい。

小林悦夫沖縄開発庁振興局長

○政府委員(小林悦夫君) 宮古空港につきましては先般二千メートルの滑走路の延長ができまして、計器着陸もできることになったわけでございまして、これに伴いまして地元の住民また沖縄県から、宮古—東京直行便の航路の新設について強い要望が出されておるわけでございます。宮古—東京間に新規路線を開設するには、路線を安定的に維持するための航空需要の見通し、羽田空港の受け入れ能力、運航会社の選定などいろいろの問題があるわけでありますけれども、この直行便が新設されますと宮古群島の産業、経済の発展にとって大きな役割を果たすものと期待されるわけでございます。  いずれにいたしましても、本件は運輸省の航空政策の判断にまたなければならないところでございますが、以上のような宮古の振興ということを勘案いたしまして、先般事務次官より運輸省の事務次官に対しまして早急に事務の調整を行っていただくよう御要請を申し上げているところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 運輸省にお伺いしますが、六月十四日、大臣が会った際に、羽田の収容能力が拡大するまでは難しいなという御答弁があったと聞くのですが、これは具体的には羽田沖の沖合展開の終了時、こういうふうに理解していいのですか。あるいは今のやりくりでうまくいくということなのか、羽田沖展開の時期しかやむを得ない、こういう考え方なのか、運輸省の見解をちょっと聞かしてください。

黒野匡彦運輸省航空局監理部航空事業課長

○説明員(黒野匡彦君) 現在の羽田の状況を根本的に解決いたしますためには、やはり羽田の沖合展開の工事が完成するのを待たざるを得ないと思います。しかしながら、それ以前におきましても需要の低下いたしました路線の減便あるいは休廃止等が行われますれば、それに伴いまして利用可能な発着枠が出る可能性はございます。しかしながら、その時点でその枠をどのように使うかにつきましては、当然のことながら緊急度の一番高いところに回すということになりますので、その時点での判断がまた別途要るかと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 羽田の沖合展開があと二年後ですか、二年後に供用開始ということで作業を始めるのだということを聞いておりますが、宮古の皆さんのお願いもありますから、今運用その他を考えて余裕があるならばぜひ重点に考えてほしいということで、これは要望だけしておきます。  それからもう一つ問題があるのですが、石垣新空港の問題、宮古空港が年間四十五万人、石垣の方は七十万人、このぐらいの乗降客があるのですが、規模から見ると宮古の方が八十九万平方メートル、石垣が四十五万七千平方メートル。石垣でいろいろな空港の問題が出ておるわけでありますが、この問題は現時点ではどんな折衝になっているのでしょうか。これはやはり航空局でしょうね。石垣新空港の問題について関係方面、これは開発庁か航空局か知りませんが、現状についてお答え願いたい。

西村泰彦運輸省航空局飛行場部管理課長

○説明員(西村泰彦君) 先生御指摘の石垣新空港につきましては、昭和五十五年に設置許可申請が運輸省に出てまいりました。これは県が設置管理する第三種空港でございますので、県の方から設置許可申請が出てまいったわけでございます。その後五十六年一月に公聴会を行いまして、五十七年三月にはその公聴会の結果等も踏まえまして設置許可を出しております。しかしながら、この空港につきまして御承知のとおり地元白保地区というところでございますが、かなりの反対の声が出ておるということでございまして、なかなか地域 のコンセンサスが得られない状態にあるということでございます。したがいまして、その後工事が着工できないというような状況になっておるわけでございます。  私ども運輸省としましては、これはもちろん第三種空港でございますから、沖縄県がいかに対応するかということがまず第一義的なことになるわけでございますが、あくまでも地域等のコンセンサスを得ながら工事を一日も早く進められるようにというふうに考えておるわけでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 これは第三種空港でありますから沖縄県の関係がありますが、いろいろ情報を収集しますと、騒音問題その他でいろいろ反対がある、しかし片面では需要がどんどん伸びている、因っているということで、これは高度な政治判断が必要ではないのか、こういう論陣を張っている方もいらっしゃいますし、あるいはこの前ですが——きょうは田先生がいらっしゃいますが、田先生の紹介で現地の御婦人方が、アーサがとれなくなるということで沖縄開発庁に陳情したということ、私のところにも陳情が来ましたが、そういうもろもろの問題を含んでおるようでありますが、これらの問題については公害問題の解決も含めて最大限のやはりコンセンサスを得るような努力を沖縄開発庁としてもやってほしいということを開発庁に要請だけしておきます。答弁は要りません。  次は、懸案になっている沖縄のバス問題でちょっと現状をお伺いいたします。  沖縄のバス統合問題はこの委員会でもお話し申し上げまして、ことしの七月いっぱいを目安に作業が進められなければならないとなっておるわけでありますが、現状、報告し得る情勢について御報告願いたいと思います。

小林悦夫沖縄開発庁振興局長

○政府委員(小林悦夫君) ただいま先生おっしゃいます日程で労使が合意をいたしておるわけでございます。申すまでもなく、二社合併に際しましては労使が最大限努力をしていただくという前提になろうと思いますが、現在我々といたしましては関係省庁で二つの対策をとっております。  一つは、先生の御示唆もあったわけでございますが、開発庁、運輸省、労働省の課長クラスでの連絡会議を設置いたしまして、数回会議を持ちまして、そこで想定し得る問題について検討を行っております。  それからさらに、開発庁におきまして県知事また公庫の理事長も含めまして、また金融機関の頭取等に来ていただきまして、それぞれ現在お互い持っておる問題点、また対応策というものにつきまして協議を二回行いました。その二回目には運輸省の服部局長にも参加をしていただいてございます。  申すまでもなく、まだどのような合併の形態になるのか、また労使間の交渉がどのようにまとまるのか、こういうことが若干不確定の要素がありますので具体的な再建計画がなかなかできないということもございまして、こちらの対応も難しいわけでございますが、そのような会議の場を通じまして、想定し得る問題、また起こり得る問題につきまして検討を進めておるところでございます。  また、さらにつけ加えさしていただきますと、先般開発庁に両会社の社長に来ていただいて今後のスケジュール等を承ったわけでございますけれども、両社長も合併に向けて精力的に取り組んでいく、こういう姿勢が見えましたし、この点は強く私の方からも要請しておるところでございます。  以上が大体の経過でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 合併する二つの会社にかかわり合いを持つ全沖縄労働組合が六月の十三日に中央委員会を持ちまして、今局長が言ったような現状を踏まえて、もう七月いっぱいですからあと一カ月しかない、どうするかという議論をしたと、議論の詳細な資料と、あと電話で私も具体的な報告を受けました。何が問題になっているのだと言ったら二つあると言いました。一つは、御存じのとおりああいう両社が、空気を運んでおるところもいっぱいあるし、しかし朝夕は本当に殺人的な込み方だ、昼間は空気を運んでいる。両社のやはり今まで利害関係がいろいろある、だから一本化するという前提で車のダイヤをどう組むのか。それから過疎地帯と言っては語弊がありますが、那覇とか糸満とかという以外のところのいわゆる市町村が要請するダイヤ、これをどう組んで、その負担といいますか会社の負担、いわゆる一般的に言えば助成ですね、県なり市町村からバスを走らすかわりに若干の助成金を出してくれ、そういうことも含めてダイヤの組み合わせをどうするのかということがどうも会社との話し合いではうまく進まない、こういう話がありました。  ですから私はここで運輸省にお願いするわけでありますが、私も現地に立ち会ったわけではありませんから、どこでどういう組み合わせが組み合わないのか、具体的な問題は遺憾ながらわかりません。飛んでいって少し相談にも乗ってやればいいのだろうけれども、わかりませんが、そこが一つのネックになっているとすれば、会社の合併に行政側が口を入れるというのは余り好ましくないとは思うのです。しかしそこは目をつぶって、やはり沖縄開発全体の事務局の運輸部として、ダイヤの組み合わせなどについては会社の言い分、組合の言い分を聞いて、妥当なダイヤの編成なり組み合わせについて助言指導するというふうなことを時間がないものですからひとつ運輸省にお願いしたい、助言指導です。それで、両方から聞いて、やはり専門的にあなた方は市町村の意見なども聞いて助言してやるということをぜひやってもらいたい、こういうふうに直観しました。このことについて運輸省の見解をお聞きします。

永井隆男運輸省地域交通局自動車業務課長

○説明員(永井隆男君) お答えいたします。  ただいま御指摘のございました沖縄県におきますバス会社の統合問題でございますが、この問題につきましては、私どもも沖縄に関係します問題の中でも非常に重要な問題の一つだというふうに認識をして取り組んでおるつもりでございます。全般的な取り組みの状況につきましてはただいま小林局長の方から御報告いただきましたとおりでございまして、私どもも重大な関係人としてこの問題に積極的に取り組んでおります。  今先生御指摘のございました個々の路線のありようの問題でございますが、これは東京におりまして一本一本の路線の状況についてはなかなか詳しく承知できる状況にございませんので、現地にございます運輸部の方を督励いたしまして、合併後のバス路線網のありようについては労使間で詰めていただくのと並行して、行政の立場でも的確な指導ができるようにということで、両社の合併委員会の方からも労使交渉と並行いたしまして既にヒアリングを行うなどして実態の把握並びに問題点の整理等に取り組んでおるところでございます。そのような形で今後的確な指導をしてまいりたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 ぜひお願いします。  それからもう一つは、やはり四百二十六人の余剰人員対策なのですよ。これは国鉄の余剰じゃありませんが、バス会社も四百二十六人の余剰人員対策をどうするか。それで労働省にお伺いしますが、雇用の状況というのは、私から言うまでもなく完全失業率が全国の二倍。高校を終わった方が就職する、無就職、いわゆる仕事につかないでぶらぶらしている状態が沖縄は二六・二、約三分の一がぶらぶらしている。全国平均は五・二、百人おるうち五人だけれども、沖縄は三分の一が高校を終わっても仕事につけない。つかないのかつけないのか知りませんが、仕事がないからつけないのでしょう。それから三十歳未満のいわゆる若者の失業率が全体の五四%、こういう特殊事情にあるものですから、四百二十六人の身の始末をどうするかということは労使を超えた社会問題になっていると言っても過言ではないと思うのです。  そうしますとどうしても、労働省はそこまで関係しないとは言いながら、雇用情勢全般を預かる監督官庁として沖縄の雇用開拓に積極的に乗り出してもらう。具体的には会社などを通じて現地の労働関係の皆さんを督励して、雇用開拓、雇用確 保に一肌脱いでもらうということにどうしてももう一歩突っ込んで入ってもらわないとこの問題は入り口で膠着してしまうというのが現状だと、こういうことを聞きました。したがって、沖縄のバス問題について、沖縄県の労政を含めて現地の労政担当から労働省に情報があるのか、あるいは接触があるのか。ないとしても、今日あと一カ月半に合併を迎えて、この問題について労働省が積極的な行政指導をしてほしい、お世話をしてほしい、こういうふうに私は要望したいのです。これをやらないとその問題は進まない、こう思うのですが、労働省、今日の情勢はいかがでしょうか。

竹村毅労働省大臣官房参事官

○説明員(竹村毅君) お答えいたします。  沖縄県の雇用失業情勢は、先ほど先生がおっしゃったとおり非常に厳しいものがあり、かつまた、ただいま提案の段階でございますけれども、同一職種で四百二十六名というものが固まって出るということになりますと、非常にその再就職にまた困難性が倍加されるであろうと思います。私どもといたしましては、このバス問題に伴います離職の問題というものが万一発生いたしますと非常に大きな問題ということで認識しておりまして、日常的に沖縄県の労働関係部局または職業安定関係と情報の交換とそれから考え方の交換をいたしております。現在話し合い中でございまして、どれだけの者が、またどういう個人的な属性を持った人が何名出るかということもまだ未定の段階でございますけれども、我々といたしましては、新会社設立へ向けての労使の話し合いの結果というものを注意深く見守りながら、迅速な対応を必要に応じてとってまいりたいというふうに思っております。  そして、万一合併に伴い離職者が発生した場合におきましては、沖縄県を中心にいたしまして関係機関の協議の場を設ける、関係機関といいましても単に労働関係だけではなくて、いろいろ幅広い行政機関を含めまして協議の場を設けたいということを考えております。と同時に、いろいろ職業紹介を行いますのは、どうしても離職者個々の属性、または個人の考え方というものが非常にポイントになってまいりますので、そういう離職者の特性を踏まえたきめ細かな職業相談とか職業指導等を実施し、第一義的には地元で再就職の促進に努めるという方針をとり、そういう地元の再就職というのが非常に難しい状態にあるのは客観的事実でございますから、県外就職の可能な方につきましては広域職業紹介活動等によって再就職の促進に全力を尽くしてまいりたいというふうに思っております。ただ、これは労使の協定がはっきりし、何人離職者が出ることになり、またその個々の離職者の持っている個人的な職歴とか適性、能力、そして再就職に対する希望がどういうものかというものを把握した時点におきまして本格的な再就職活動を開始するということになろうかと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 答弁としてはわからないわけじゃないです。わからないわけじゃありませんが、やはり人間は生き物ですから、労使の協定ができてからということは、建前はそうですけれども、しかし水面下の交渉で何人がどこに行ける、どういう受け入れ先がある、だれか行かないかと、こういうことを含めて、やはり水面下の交渉に労働省が一肌かしてやらないとこれまたなかなかできないのじゃないかなと、こう私は心配をしているのです。  例えばハイヤー、タクシーの問題についていろいろあります。バスの運転手は二種免許を持っておるわけでありますから、ハイタクとかトラックの方に余裕はないだろうかというような求人の開拓をしてみるとか、あるいはこの前私は小林局長にちょっとアイデアで提案したのですが、東京、大阪は毎年毎年バス関係の運転手はそれなりに需要が伸びていますから、我々仙台と違って関東、関西は伸びているのです。そういう点で運転手が必要だとするならば、沖縄の人は、私も何回か接触がありますが、集団性があります。ですから、十人か十五人ぐらいいらっしゃってどこかの東京のバス会社で採ってもらえないか、そして今までの技術をそのまま生かす。飛行機の時代ですから、年に一回ぐらいは沖縄に帰るための航空代ぐらいは会社がボーナスをくれるときにプラスアルファで積んでやるとか、そういうことを考えると、沖縄—東京は近いのですから、東京へ行ってバスの運転手をやってみようかという方もなきにしもあらずということも考えられる。  これは、我々社会党議員はそんな能力はないから、やはり行政が全国のバス協会と仲に入って、沖縄のバス協と東京のバス協、組合も私鉄沖縄と私鉄東京、私鉄関東という格好でひとつ橋渡しを労働省がやってくれるとか、そういうことなどを含めて職域の開拓ということ、労使の交渉が決まってからでは遅いのです、労使の交渉を決めることを促進するために、水面下の折衝なりあるいは肩をかしてほしいというのが私の願いです。  ですから、そういう点で私の意図することを含めて、今労働省の回答はそれなりにわかりますが、私の言ったことを含めて雇用の拡大確保ということについてひとつ力を注いでもらえないか。このダイヤの問題と雇用の問題が解決すればあとは銀行とかありますから、私は案外急転直下解決の可能性があるということを期待しておるわけでありますが、この六月十三日の全沖縄の労働組合の関係を受けて私なりに分析をしてお願いをいたしますから、ぜひ最大の努力をしてもらいたいということを要請しておきます。  交通関係は以上です。  それから次は、時間がありませんから二つ三つ簡単にお伺いします。  一つは豊田の関係ですが、いろいろあります。ありますが、もう社会問題になっておりますから前段は省略いたします。ただ、私は沖縄の豊田の関係を見て非常に他と違うなと思ったのは、離島であるせいもあるでありましょうが、身体障害者とか精神薄弱者、この方々まで乗り込んでだまかして一千万とか八百万とか取っているというのは、これ大分私もあっちこっち情報を見ましたが、身体障害者とか精神薄弱者までごまかしているというのはちょっと沖縄以外は目につきませんでした。裏を返せば、離島であるがゆえに随分悪質なことをやっているなということを裏づけしているものだと思います。  ですから、今全国的に捜査も行われ、あるいは大臣答弁もしていますからそれは繰り返しませんが、やはり沖縄の特異性——特異性というのは余りいい特異性じゃありませんが、そういう視点で沖縄のこの豊田商事に関する被害について積極的に開発庁が中心になって県民の生活を守るために取り組んでほしいな、また取り組む必要があるなと、特に身障者とか精神薄弱者をだまして取ったものは、これは早急に返すような措置を含めて、沖縄開発庁が中心になって取り組むべきではなかろうかなというふうに思うのですが、開発庁の見解をまず聞かしてもらいたい。私は開発庁の見解の前に経済企画庁の方に聞こうと思ったが、時間がありませんからそれは省略して、沖縄の特異性だけについてお話を申し上げて御見解を開発庁から聞きたい、こう思います。

関通彰沖縄開発庁総務局長

○政府委員(関通彰君) 先生御指摘の豊田商事の問題につきましては、沖縄の場合被害が二つの面からあろうかと思います。  一つは、御指摘のように直接契約の面で被害を受けられた方でございます。消費者行政の立場から東京では経済企画庁、また地元では県庁が今鋭意指導を行っているところでございます。  それからもう一点は、関連企業によります開発の計画でございます。これは先生御承知だと思いますので繰り返しませんが、地元でもこの計画については中止を関係企業に申し入れておりまして、私どももそのような方向で解決されることを期待いたしている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私も今言った二つの面、これはぜひ沖縄の特異性として開発庁は特に力を入れて対応に過ちのないようにやってもらいたいということを要望します。  それから一つだけ法務省にお伺いします。  私は、この前の中曽根総理への総括質問で、こ の商事についてはいわゆる法的な解散が可能であるという見解について法務省の民事局長に聞きましたところ、一般論としては可能であるという御答弁をいただきました。今度は一般論でなくて、十八日午前法務省民事局長に商法第五十八条に基づく豊田商事の解散命令ということで大阪地裁に請求しておるのですが、この前の新聞を見ますと、どうも嶋崎法務大臣はやらないとは言わぬけれども、積極的にやろうとも言わない、いわゆる馬蹄形答弁に終始したということを聞いているのです。この前のNHKの解説を見ていますと、これだけの社会問題になっているのだからやはり解散をして、裁判所の管理下に豊田商事を管轄して、それで仲裁、返還に応ずるというのが国の政治として当然の措置ではないのかということがNHKの解説にもありましたし、六大新聞の社説もそういう問題を提起しておりますが、現時点での法務省の解釈、姿勢はどうなのでしょうか、この解散問題について。

宇佐見隆男法務省民事局第四課長

○説明員(宇佐見隆男君) ただいまの御意見は、法務大臣の方から早急に解散命令の請求をいたしまして、それに伴いますところの財産の保全措置を早急に被害者の救済の見地からとるべきだというような御意見と承りました。  確かに、商法の五十八条の規定によりまして解散命令の請求がなされますと、裁判所はそれに対応いたしまして財産の管理人の選任その他の財産の保全措置をとるということができることになっているわけでございますが、もともとこの解散命令の請求と申しますのは、むしろ被害者の救済ということが主目的ではございませんで、公益の維持のために会社の存立を許すことができない、こういう場合に解散命令がなされるわけでございまして、その反射的な効果といたしまして財産の保全ということが図られるということもございますが、何しろ公益を維持するために会社の存立を許すことができないといういわば最後の手段でございます。ほかに、今現に捜査当局の方で捜査などが行われているようでございます。そういうような措置がとられると、刑事罰に処するというような措置がほかにございます場合はそちらが優先してなされるべきものであるというふうに私どもの方では考えております。  それから解散命令の要件といたしましては、刑事法令に違反するという要件があるわけでございます。その点につきましても現在捜査中ということでございまして、そういう結果を見守りつつ対処してまいりたい、そのように考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 時間がありませんから今の問題にはもう反論しませんが、御承知のとおり大変な社会問題になって、人間が白昼公然とやられる、こういうもう問題ですから、子供たちから見れば、おじいちゃん、今何やっているのかなと。うちの坊主などテレビを見ながら、おじいちゃん、今の世の中何やっているのかなあと、社会科で学校の先生がいろいろ教えたってさっぱり先生の教えたとおりになっていないなというのが私のところに来る子供たちの声です。それくらい子供たちも敏感になっているのですから、緊急に、時期を失しないで決断をしてやるのが政治の政治たるゆえんであるし、行政の最も大事なポイントである、こういうふうに私は考えます。ですから、今の答弁は答弁としてそれなりに理解しておきますが、ひとつ時期を失しないように決断をしてもらいたいということを要望しておきます。  最後に、一分間。教科書問題で、今回また変わったと。そうして、沖縄に関しては、小学校の四年(下)社会科、六年(下)の社会科などについて、あゆみ出版などを見ると、いわゆる沖縄戦の本当のポイントが全部削除されて、観光沖縄に変わっているということを聞きました。これは沖縄県民から見れば、あるいは私自身も生の戦争を三年半経験し、殺したり殺されたり、あるいは中国の何といいますか中国孤児、この問題のとき、いわゆるソ連軍が侵入したとき日本軍がどういう対応をとったのかということを自分も経験し、この目で見、いわゆる戦争の残酷さを知っておる一人の人間として、やはり沖縄戦の生々しいものを教科書から削除するということは、戦争を経験した日本が再び平和日本に生き延びるために、子供たちや孫のために、戦争とは人間の理性を失い、やってはならないことを平気でやるのが戦争だということを教えるためにも私はあってはならない、やってはならない、こう思います。  したがって、これに対して私は絶対納得できないし、沖縄の皆さんも事沖縄に関するこの教科書は納得できないと、こう思うのですが、文部省はどういうふうに考えておるのか。まず公式見解だけ聞いて、その見解に対する反論はまた別の機会に譲るとして、今私の言ったことに対する文部省の見解だけこの際聞かしておいてもらいたいと思います。

小埜寺直巳文部省初等中等教育局教科書検定課長

○説明員(小埜寺直巳君) お答え申し上げます。  ただいま先生の御指摘のありました小学校教科書の検定でございますけれども、まだ作業が終わっておりませんので先生の御指摘の点につきましてコメントするのは差し控えさせていただきますが、文部省といたしまして、沖縄戦に関する教科書記述に対する基本的考え方といたしまして、まず何よりも沖縄の県民の皆様の県民感情に配慮しまして、まず第一に教科書の記述内容が客観的であること、それから二つ目に公正であること、三つ目には教育的配慮が行き届いてあること、こういう観点から検定を現在行っている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いいです。その件に関する問題については、後刻また改めて論議します。きょうは終わります。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 先ほど来同僚委員からも質問がありましたが、大変大事な問題ですので、私もこの五月二十八日に起こりました那覇空港の全日空機と航空自衛隊機の接触事故についてお尋ねをしたいと思うのです。    〔委員長退席、理事板垣正君着席〕  これはお話のとおり、たびたび国会でも議論が出ておるところでございますが、非常に沖縄県民の意思というものは、那覇空港における民間と自衛隊の共用ということについては、県議会あるいは市議会でたびたび決議がされているように、自衛隊機の使用禁止といいますか、撤去してもらいたいというのが県民の要望であります。この県会、市会の決議に対して自衛隊としてどうそれについて対処しようとなさっているのか。決議に対する対応を最初にお尋ねしたいと思います。

上田秀明防衛庁教育訓練局訓練課長

○説明員(上田秀明君) お答えいたします。  今般の自衛隊機と全日空機の接触事故に関連いたしまして、沖縄県議会、那覇市等々の関係の機関から決議、要望書等が寄せられておりまして、防衛庁の方といたしましてもこれを重大に受けとめているわけでございます。一つには事故の再発防止という点、いろいろな手段をとっておりますけれども、さらに一層の事故防止対策に努めたいというふうに考えております。  それから、いわゆる軍民分離の問題でございますが、この点につきましては防衛庁、自衛隊といたしましても、理想的にはいわゆる自衛隊が任務及び訓練に使用する飛行場と民間航空機が使用する飛行場とが別々のものであり、管制その他も別々に行われるようなそういう場所にあるということが好ましい、望ましいことであるというふうに受けとめておりますけれども、御案内のように、沖縄におきまして他に自衛隊用の飛行場の適地を求めるということが現状におきましては困難であるという事情にございまして、他方自衛隊の防衛上の責務というものもこれは極めて重大でございますので、現段階におきましては那覇空港を自衛隊が使わしていただくということはやむを得ない、必要だというふうに考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 今回が初めての事故じゃありませんで、たびたび那覇空港では事故が起こっております。特に、今回は一つ間違えばもう大惨事になるという非常に危険な接触でありますから、当然県民の関心もそこに集中をしたわけです。今のお話では、理想は理想として、現実使わせてもらわなきゃしようがないと思っておりますというお答えなのですが、それでは分離をするまでの間の暫定 的な措置というものは何かお考えになっているのかということなのです。というのは、運輸省に報告をしてもらいたいのですが、那覇空港での民間機、小型機、自衛隊機の発着ですが、一日に今どれぐらい動いているのかということなのですが、その辺は報告してもらえますか。

小山昌夫運輸省航空局管制保安部管制課長

○説明員(小山昌夫君) お答え申し上げます。  昭和五十九年の那覇空港における発着回数でございますが、民間機が五万九千三百五十三回でございます。自衛隊機が二万五千五百六十一回、トータルで八万四千九百十四回でございまして、約七〇%が民間機、三〇%が自衛隊機ということになっております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 一日に直しますとどれぐらいになりますか。

小山昌夫運輸省航空局管制保安部管制課長

○説明員(小山昌夫君) お答え申し上げます。  約二百四、五十回かと思います。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 自衛隊は。

小山昌夫運輸省航空局管制保安部管制課長

○説明員(小山昌夫君) そのうちに三分の一が自衛隊機でございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 そういうことになりますと、今後ますます沖縄の那覇空港は民間機が私はふえこそすれ減ることはないと思います。特に優先ということになりますと民間優先ということでしょうから、こういうことになりますと、ますます自衛隊が同じ滑走路を使っているということになりますと訓練ができなくなってくるのじゃないか、民間優先ということになりますとね。そういうふうに私は見ているわけです。  そこで、過去に雫石で自衛隊と民間機が衝突をして大惨事になりまして、悲惨な事故が起こったわけです。それを受けて航空交通安全緊急対策要綱というものをつくりまして、四十六年でしたか、閣議に報告をされているわけです。これは、空ではもう民間と自衛隊の高度を変えてそういう事故を二度と起こさないようにという要綱ができているわけですが、これを地上にも当然応用すべきじゃないだろうか、このように思うわけです、同じ滑走路を使うからそういう事故が起こるわけですから。  空の上で同じ高度で飛んでおって事故が起こったからということで自衛隊と民間機はもう飛ぶ高度から変えてきているという、そういう安全対策というものが講じられているわけですから、陸上でも、いわゆる飛行場の中でも分離ができる理想の姿になるまでは過渡期として当然そういう措置をとるべきではないかというふうに考えるのですが、その点は運輸省とそれから防衛施設庁ですか、この空港の整備ということになりますと。要するに私が申し上げたいのは、那覇空港の同じ滑走路を使わないで、もう一本海寄りか何かわかりませんが、そういうところに専用の滑走路をつくって、民間と同じ滑走路を使わないようにしていくことが暫定措置として事故を未然に防ぐ一つの方法ではないだろうかと素人なりに考えておるわけですが、その辺のお考えといいますか、それに向かう方向性というものはどうとっておられますか、お答えいただきたい。

西村泰彦運輸省航空局飛行場部管理課長

○説明員(西村泰彦君) 先生御指摘の点につきましては、これは大那覇空港構想というような俗称がついておりまして、現空港の沖合を埋め立てまして三千五百メートルの滑走路をつくる、そして現空港とその滑走路の間に民航用のターミナルゾーンを持ってくるというような非常に大規模な構想があるわけでございます。これはたしか昭和五十五年ぐらいに沖縄県がこの調査をまとめて県の開発委員会に報告したというふうに記憶しておるわけでございますが、大変これまた膨大な経費がかかる問題でもあるわけでございまして、現在の空港に相当な余力がある現状におきましては、いまだ今後の需要の動向などを見ながら長期的に検討していくべき課題かというふうに考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 余りにも膨大なことを計画なさったって、これはそれこそかえって分離をした方が早いというようなことになってくるかもしれない。ですから、とにかく県民の皆さん方は非常に不安を持っている。旅行をする人も不安でたまらぬ。しかもそれが国際空港ですから。そうしますと、これはやはり国の信用の問題にもなってくるのじゃないかと思います。先進国で国際空港で軍民共用のところというのは恐らく、私は全部は知りませんけれども、寡聞にして余り聞かないです。そういうことをそのままに放置して、先ほどのお話がありましたように県議会も市議会も復帰当時のこれは政府の約束だと、こういう認識を持っておられるわけです。そういうことに対して、何かもう夢のような現実離れのした遠い将来でないとできぬような構想を持っておりますというようなことで果たして県民の皆さんが安心できるだろうか、納得するだろうか。  同時に、この種の事故がもう何回も起こって、その都度、再発は防止をします、以後気をつけます、そしてそういうことの起こらぬように細心の注意を払ってと、もうたびたび答弁をなさっているわけですが、そのやさきにまたこれが起こって、しかも今度のような場合は接触ですから非常に大きな事故につながるおそれがあります。ですから、私が申し上げているのは、今回の事故を契機にして、以前からも要望があるけれども、今回こんなあわや大惨事という事故になりかかったのですから、これは大変ということで二度と再びこういうことが起こらぬように暫定的に応急の対策としてこういたします、このような考えを持っておりますということをやはりお示しにならないと、これは何か今までと同じで一つも反省もしていない。そして事故が起こって、今度から起こさないようにします、しかし今までどおり使わしてもらわなければ困るのだと。それだけでは県民の納得も得られないし、我々も不安でたまりません。そういう点、今回の事故に対して当面の措置としてどういう措置を講じられたのか、また講じようとなさっているのか、その辺はどうなのですか。

上田秀明防衛庁教育訓練局訓練課長

○説明員(上田秀明君) 那覇空港は、いわゆる運輸省管轄の空港を自衛隊が使用しているわけでございますが、他方自衛隊が使用しております千歳とか小松とか、そういうような飛行場もこれまた共用になっておりまして、同じく千歳飛行場では七割を民間航空機が使っておるというような状況にあるわけでございまして、ひとえに国土狭隘の我が国におけるいろいろな事情からそういうふうになっているのではないかというふうに考えております。  しかし、もちろん那覇空港におきましては特に民間飛行場を自衛隊が使用しておるというところがさらに特殊でございますので、日ごろから訓練の離発着時間を民航機の離発着が集中する時間帯を避けて設定しておくとか、それから運輸省の管制官の方々との意思疎通を図るために集会、ミーティング等を開く等々、那覇に限ってのいろいろな安全措置を講じておったわけでございますけれども、御指摘のように民航機との接触事故を生じるという極めて重大な事故が発生したことにかんがみまして、今回の事故発生直後より今日に至るまで、いろいろな段階で航空局長よりの注意事項と申しますか、そういう書面もいただいておりまして、いろいろな段階で安全教育、安全措置の徹底という観点から、それから運用面における手順の確認徹底というような点、各方面、陸海空の航空機部隊に徹底を図っているところでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それは今までの繰り返しじゃないでしょうかということを申し上げているわけでして、今回初めてなら私はその答弁で一応、満足じゃありませんけれども、ある程度了解はできるのです。しかし、過去何回も同じことを起こして、そしてもう二度と起こしませんと言っておいてまたこういう、それこそ今度のような場合は、先ほどから何遍も申し上げているように大惨事になるような事故ですから、そうなりますと今までも徹底していましたけれども、それをさらに徹底しますでは私は通らないという感じを持っているわけです。  ですから、今回の事故を一つの教訓にしてこういうふうに改善しますと、以前と違ったやり方といいますか、改善の方法、そして近き将来において、先ほどから申し上げているように一本専用の 滑走路でもつくってもらいますとか、そういうことが構想の中に出てこなければ、これはもう絶対また起こるということで我々は不安でしょうがありません。その辺もう一度お答えいただきたい。

上田秀明防衛庁教育訓練局訓練課長

○説明員(上田秀明君) ただいま申し上げましたような当座の当面の措置と申し上げますか、そういうような措置を次々と下令しているわけでございますけれども、事故調査結果におきましてあるいはいろいろな御指摘があるかもしれません。そういうようなことも今後の事故再発防止策に生かしていきたいと思っております。那覇におきましては、特に地上での接触を防止するという意味から地上におきます誘導路等は分離はしてあるわけでございますけれども、そこに地上誘導員等をさらに徹底して配置をしておくとか、そういうような措置は考えていきたいと思っております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 あなたとお話をしておってもらちが明きませんが、大臣、先ほど大臣はお答えの中でまだ少し余裕があるからというようなニュアンスでお答えになりました。那覇の空港の滑走路の使用状況が少しまだ余裕があるようなニュアンスで物をおっしゃっていますけれども、そういう考え方で一寸延ばしにすると再び私はまたこういう事故が起こるのじゃないかと心配をしておるわけでして、先ほど運輸省ですか、答弁がありましたように、何か壮大な計画なんということは、今どき財政事情のこういうときに、計画だけであって計画倒れでできっこありません。そうじゃなくして、大臣もさっき答弁しておられましたように、理想は分離でしょう。しかしながら、それへいくまでに——今たちまちのことです。たびたび事故を起こしておって、以後絶対にと言ってまた起こっておる。これはあすまた起こらぬとも限らないような状況になっているわけです。  ですから、それに対してやはり運輸省なりあるいは防衛施設庁なりが県民の皆さん方に、こういう方向で今やっておりますのでどうかしばらく御辛抱をとか、あるいは納得してくださいとかいうことならば少しは私わからぬことはないと思うのです。大臣、自衛隊なら自衛隊の専用の滑走路をつくって、空と同じように空港の中でも同じところを使うということはもう必ず問題が起こる一番の原因になっているわけですから、別々にするということは私は暫定措置として妥当じゃないか、このように考えている一人なのですが、その点について改めてお答えをいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 現在の飛行場の能力を拡大するという計画もございますので、その過程の中で、今御指摘のようなことができるのかできないのか、専門家の間で検討していただくことにいたします。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 これは差し迫った問題で、もう一度こういうことが起こったら県民の皆さん方も納得いたしませんし、県議会も市議会も、過去六回でしたか、自衛隊を廃止してもらいたい、一緒にやっているからこういうことが起こるのだという基本的な問題で頭にきているわけです。だけれども、たちまちそれができないというならば、こういうふうにしますという暫定的な中間措置というものを講じてあげないと、これはもう一遍起こったらそれぞれの担当のところは責任の問題にまで発展をしてきます。そういうことで、今大臣は検討の中へ入れて対応したいとおっしゃっているので、ぜひ鋭意努力をしていただきたい、このように要望しておきます。  それでは、次の問題に移りたいのですが、先日、六月の五日でしたか、沖縄県知事が訪米をいたしました。そして、国防総省のワインバーガー長官あるいは国務省の次官に会われて、直接沖縄の立っている現状とそして県知事としての要請というものをなさったわけです。恐らく担当大臣の河本大臣のところにも西銘知事より報告なりあるいは何らかの形での状況が伝わっているのじゃないかと私思うのですが、この西銘知事訪米についての大臣の所見といいますか、お考えをまずおっしゃっていただきたい。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 知事はきのう帰ってきたようでありますが、大阪空港に着きましてそのまま沖縄へ帰りましたので、まだ正式の報告は受けておりません。しかし、知事が訪米されて、県知事という立場からいろいろ先方に対して意見を言われ、そして要求を述べられたということは、私はそれなりに非常に大きな効果があった、このように考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それでは、伝えられているところによりますと、知事は八項目にわたる要請をなさっているようですが、この八項目については大臣として一つ一つについて御意見があるでしょうか、それとも何かこれについて反対のところがあるかどうかということを確認いたしたいのですが、大臣も新聞報道その他によっても御承知でしょうし、担当大臣ですから沖縄の状況はそれなりに御承知をいただいていると思います。  まず一番目は、伝えられておりますように、基地の整理縮小及び返還合意施設の早期返還、これが一つです。二つ目はキャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブ演習場での演習の中止、普天間補助飛行場の移設、四番目は伊江島補助飛行場の返還、五番目が五・一五メモの公開、六番目が北部ダムでの訓練の中止、七番目は嘉手納飛行場での航空機騒音問題の解決、八番目としてB52の飛来中止など八項目から成っておるということですが、この八項目について担当大臣としての御意見があればおっしゃってください。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 政府の基地についての基本的な考え方は沖縄第二次振興計画に盛り込んであります。すなわち基地の縮小を図る、さらに産業の振興を図り、同時に生活環境を整備する、それが沖縄の振興計画の基本的な政府の考え方でございます。当然その線に沿って発言をされたのだと思いますが、個々の問題につきましては、専門的な分野もございますので、政府委員から答弁をしていただきます。

関通彰沖縄開発庁総務局長

○政府委員(関通彰君) 知事が述べられました八項目は、まず最初の一番大きな問題は、ただいま大臣から御答弁されました基地の整理縮小の問題でございます。これにつきましては大臣から御答弁されましたとおり政府としても対処してきているところでございます。  そのほかの八項目につきましては、まず事項といたしましては、演習の中止並びに米軍の演習等によります騒音等の被害の防止でございます。これにつきましては県知事もかねてから政府にも意見を述べられたところでございますが、政府内部におきましても、所管の省庁から米軍等に対しまして演習についての十二分な配慮をお願いしているところでございます。ただいま大臣から御答弁されましたとおり、これらの諸点につきましては政府としてもその線で対処しているところでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 異例のことで初めて県知事としてアメリカへ行って直接お話をする、交渉する、談判するというのですか、どういう表現がいいか知りませんけれども、それほどまで沖縄と基地の問題につきましては切っても切り灘せられない、いわゆる基地の縮小、撤去が沖縄県民の悲願であります。そういう点について、大臣も最初にお答えになりましたが、今後合意できている分は早急にやってもらうとともに、今八項目にわたって知事が県民の意思を代表しアメリカにまで行ってお話をなさったわけですから、それに対してやはり政府としては、外務省も当然のことですが、開発庁としても、担当大臣としてもあらゆる機会に援護射撃といいますかバックアップをしてあげて、そしてこの要望事項が一歩でも二歩でも実るように努力を最大限尽くすのが政府の役目じゃないか、こういうふうに私は思うのですが、大臣、今後の努力はいかがでしょうか。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 先ほど申し上げましたように、基地の縮小を図っていくということは政府の基本方針でございますから、そういう方向で努力をいたします。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 では次の問題に移りたいと思います。  これは航空運賃の問題なのですが、先日、日航、全日空、東亜国内航空という三社が六月三日 に、これまでの割引制度を見直して各社それぞれに工夫をした国内線の新割引運賃を運輸省に申請したというふうに伝えられておりますが、特にきょうは沖縄の関係の委員会ですので、沖縄路線に関してはどのように受けとめておられますか。

黒野匡彦運輸省航空局監理部航空事業課長

○説明員(黒野匡彦君) 先生御指摘のように、六月三日に三社から申請がございまして、六月十三日に申請どおり既に認可してございます。そのうち特に沖縄関係を挙げますと、全部で六本ございます。このすべてにつきまして御説明いたしますと時間がかかりますので、要点だけに絞りますが、例えて申しますと、年末年始夫婦割引、これは日本航空でございますが、年末年始の多客期に逆方向に合計年齢が百歳以上の方が乗るというときは二五%割引。これはいわゆる親孝行割引と言われていまして、息子さんなり娘さんが田舎へ帰るのとは逆に、田舎の御両親を都会へ呼ぶというような趣旨でございます。それの変形で、年末年始家族割引と申しまして、これは全日空でございますが、十二歳以上の家族の方が二人以上同じように逆方向に乗った場合には二〇%割引というような、かなりおもしろいと言うと語弊がございますが、いろいろ工夫に富んだ割引制度ができたのではないかと考えております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 それはもう認可される予定ですか、それとも認可したのですか。

黒野匡彦運輸省航空局監理部航空事業課長

○説明員(黒野匡彦君) 申請どおり十三日付で認可いたしました。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 そこで、私は日ごろから思っているのですが、国内運賃になるのですが、沖縄への運賃がどう考えてみても割高じゃないか、こういう印象をもう強く持っているわけです。恐らくこれ昔は国際線だったものですから、その前提から、その延長線でこうなっているのじゃないかという感じはしないでもありませんけれども、ちょっと高いのじゃないか。そこで今回の措置というのは一歩前進で、非常に私どももいいことだと思っております。評価はしておるのですが、二人まで割引ができるようにまで航空会社も考えているのですから、一般の航空運賃の基本的な値下げといいますか、これを計算し直さしてやっていく考えが運輸省の中にないのかということです。  これは、どう考えてみても沖縄の航空運賃は割高のような気がしてなりません。ですから、二人まで割引が二五%までできるところまで会社が踏み切れるということは、もう一歩踏み込んで、基本的な運賃を割安にしていく、割引していくということになれば、また沖縄にも違った面で交流が強まり、沖縄の発展につながるのじゃないだろうかというふうに私は思っているのですが、その点はいかがですか。

黒野匡彦運輸省航空局監理部航空事業課長

○説明員(黒野匡彦君) まず最初に航空運賃の一般的な状況を御説明いたしますと、五十七年一月に運賃を値上げいたしました。それ以来三年間上げておりません。他の交通機関の運賃に比べますと、相対的には安くなっているというふうに言って間違いはないのじゃないかと思っております。  次に、沖縄の問題でございますが、路線ごとの運賃につきましては、当該路線の機材の構成、YSなのかジェットなのか、あるいは需要の幅、さらには需要の集中度といいましょうか、いろいろなファクターが入りますものですから、一概に高い安いを比較することは困難でございますが、例えばキロ当たりの運賃額で比較いたしますと、実は沖縄の方が相対的に安くなっておりまして、率直に申し上げまして、ほかの地域から沖縄は安過ぎるのではないかというおしかりを私ども受けているような実情でございまして、その点御理解賜りたいと思っております。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 私は素人で余り偉そうなことは言えないのですけれども、やはりジェットで飛ぶということになりますと、長距離に行くほど燃料は少なく要るのじゃないだろうか。どうですか、離陸するときと着陸と両方に、そういうときにたくさん要るらしいのですね。そうしますと、近いところが割高になるのはある程度わかりますが、遠いところはかなり燃料費その他から見て割安にできるのじゃないだろうか。その一つのあらわれが、今までは団体割引でも二十五名以上ということがやっとできて、我々もああ一歩前進だなと思っておりましたが、これはよく考えてみると、旅行社の方がその利益を何ぼか得ていたのじゃないかというような変なうわさまで出たりしておるのです。今度のは夫婦二人ですからこれはまことに結構な話なのです。だけれども、二人まで二五%で割引ができるということは、全体的な運賃もかなり基本的に割安にできるのじゃないか、そういう感じを私は強く持っているものですから申し上げているわけです。今後の運賃申請その他がたびたびあるのでしょうから、そういうときの検討課題にぜひしてもらいたいものだ、このように思います。  やはり沖縄というところは、特別委員会までつくられて、沖縄の持っている特殊性、そしてまた戦争での被害、いろいろなことを考えますと、すべての面で沖縄県民のためにあらゆることを努力してあげなければならない地域であり、今、基地の問題ではもう知事がアメリカまで行って直接訴えようかというぐらいにまで大変な問題になっているわけですから、そういう面で、やはり政府が一体になって沖縄の問題についてはあらゆる角度から検討していただきたい。今回の措置については我々も歓迎はしておりますけれども、そのことを強く要望しておきます。  それでは、時間もありませんので最後にもう一問だけ。  これは先ほど目黒委員も申されておりましたが、新聞でも大変大きく報じられて、教科書の記述が五十九年度の検定で、検定前と検定後で大幅に書き改められそうだということで、ちょっとこれは問題が大き過ぎて心配をしているわけです。先ほどの文部省の答弁ではまだ決定はしてないというような答弁でありましたが、これは検討の中にそういうことも入っているけれども、事実を無視したりあるいは伏せてしまったりするようなことをしないで、一番いいのは、現状のまま、ありのままに記述をして、そして教科書にも正しく伝えていくのが我々の責務じゃないかと思うのです。その辺変える意思はないですか、ここで確認をしておきます。

小埜寺直巳文部省初等中等教育局教科書検定課長

○説明員(小埜寺直巳君) お答え申し上げます。  先ほども目黒先生にもお答え申し上げましたけれども、現在、今先生御指摘の小学校の教科書の検定実施中でございます。したがいまして、個別の問題につきましてはコメントを差し控えさせていただきますけれども、基本的に私どもの教科書検定の特に沖縄戦のあり方につきましては、五十七年、教科書問題が起こりました際に、当時の小川大臣からも国会で御答弁がございましたように、沖縄の県民の皆様の県民感情を考慮しながら今後検定をやっていくということで、そういう線に沿って、私ども一昨年中学校それから昨年高校というふうに検定を行っているわけでございます。  先生も御承知と思いますけれども、現在使われております中学校あるいは高等学校の教科書の中には、沖縄戦に関する記述はかなり詳細、具体的になっておりまして、日本軍による沖縄戦当時の県民の虐殺の記述も記載されております。ただ、私ども教科書検定の立場からいたしますと、何せ教科書でございますので、先生も御理解いただけると思いますが、やはり何よりも児童生徒の発達段階に即応したものでなければいけません。歴史の教科書であればこそ客観的に書くということがまず一番大事なことでございます。しかし、無数にある史実の中でそれをすべて教科書に書き得るかというととになりますと、それは子供の発達段階を考慮する必要があるのじゃないか、こういう基本的な立場に立ちまして現在検定を進めておるわけでございます。

中野明公明党・国民会議

○中野明君 どうもそのお答えは私はいただきかねます。今生きている人がいっぱいおるのですね。それで現実の問題なのです。だから、例えばそれを教える先生がこの教科書はうそなのだというようなことをもし教えるようなことになったとしたらこれは大問題です。ですから、教える先生が教科書にこういうふうに書いてある、けれども こういう経緯なのだということを教えていけばいいのであって、こちらの方が先に考えて、子供が小さいから余り生々しいことを言ったら大変だといって勝手に史実を曲げるようなそういう教科書をつくったら、これは大問題だと私は思います。ですからその辺はよく踏まえられて、そしてマスコミにもこれぐらい取り上げられるところを見ると、文部省は変える意思を持っているのじゃないかというふうに見ている人も多いわけですので今後の経過を注目いたしますけれども、中学校と同じように変えないようにありのままに史実は史実として教える、事実は事実として教科書に載せていくという、表現の仕方はいろいろありましょうけれども、そういうふうに私はやるべきだということを強く要望しておきます。  以上で終わります。

市川正一日本共産党

○市川正一君 最初に、石垣空港への米軍輸送機と大型ヘリのいわゆる強行着陸の問題についてお伺いします。  報道によりますと、去る六月一日に空港管理者である石垣市当局の着陸拒否を無視して強行着陸したと言われておりますが、運輸省に事実関係を簡潔に伺いたい。

赤嶺高照運輸省航空局管制保安部運用課長

○説明員(赤嶺高照君) 去る六月一日でございますけれども、フィリピンから飛んでまいりました米軍輸送機C130型、この一機が十時一分、それから嘉手納から飛んでまいりました米軍のヘリコプターCH53型、これは二機でございますけれども、これが十時三十六分、そして同じく十時四十一分に石垣空港に着陸しております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 外務省に聞きたいのですが、六月一日のこの強行着陸について米軍に抗議なり事情説明を求めるなり何らかの対応をいたしましたか。

沼田貞昭外務省北米局安全保障課長

○説明員(沼田貞昭君) 事実関係につきましては、今運輸省の方から御答弁がありましたとおりでございます。  私どもの立場から申し上げますと、安保条約に基づく地位協定第五条は米軍航空機が我が国の飛行場に出入りすることができるという旨を規定しておりまして、地位協定上米軍航空機は一般の民間空港にも出入りできることとなっております。他方、従来からいろいろ国会でも御論議がありましたことを踏まえて、私どもといたしましても、米側に対して石垣空港への米軍機の着陸は必要最小限に限るよう申し入れてきている次第でございます。アメリカ側もこの点につき理解を示しております。今回の米軍ヘリ等の着陸につきましては、それは給油のために必要であるということで石垣空港に着陸したということであって、米軍の運用上必要やむを得ないものであったと考えております。また、これは恒常的な石垣空港の使用を意図したものではないというふうに考えております。  また、ただいま先生の御指摘の中に強行着陸ということを言われておりましたけれども、米軍は事前に管制当局を通じてフライトプランを提出しており、また石垣空港への着陸の際には、同空港の飛行場管制を行っている対空通信官と連絡を行った上で着陸したものであって、これは強行着陸というものではなかったというふうに承知しております。  以上のことを踏まえまして、先ほど申し上げましたように、米軍機の石垣空港出入りに際しましては米側も地元への影響を最小限とするよう十分配慮しているものと承知しておりますので、政府としてアメリカ側に石垣空港を使用しないようにというふうに申し入れることは行っておりませんし、また、そのように申し入れる立場にはないというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 どこの外務省か、とにかく耳を疑いたい。要するに何も言うておらぬということですね。結論だけでいい。

沼田貞昭外務省北米局安全保障課長

○説明員(沼田貞昭君) 先ほど御答弁したとおりでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 報道によりますと、私はいわゆるという冠詞をつけておるのですが、いわゆる強行着陸をした米軍機の少佐は、抗議した石垣市長に対してトップレベルの許可を得ているという返事をしたということになっておる。     〔理事板垣正君退席、委員長着席〕 だとすると、許可を与えたのは航空管制にかかわることだから運輸省のトップということになるのですか。運輸省どうですか。

赤嶺高照運輸省航空局管制保安部運用課長

○説明員(赤嶺高照君) 私どもが石垣空港におきまして行っております業務は、航空機に対してその運航に必要な情報を提供するという業務に限っておりますので、許可行為というものは持っておりません。

市川正一日本共産党

○市川正一君 それじゃそのトップの許可という場合、外務省のトップということも考えられるのですが、外務省はどうですか。

沼田貞昭外務省北米局安全保障課長

○説明員(沼田貞昭君) 私どものとっております立場は、先ほど御答弁いたしましたように、地位協定上、米国の航空機は我が国の石垣空港を含む飛行場に出入りすることができることとなっているということでございますし、また先ほど申し上げましたように、この石垣空港に着陸するに当たりまして、米軍と関係航空当局との連絡として事前に航空管制機関に対し飛行計画が通報されていたというふうに承知しているわけでございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 運輸省のトップも知らない、外務省のトップも知らない。そうすると、トップレベルの許可ということは、これは全く架空のことになってしまうわけです。  そこで運輸省にお聞きしたいのですが、米軍機は空港管理者である沖縄県や県の委託を受けた事実上の空港管理者である石垣市の了解を得ないでいわゆる強行着陸したことについて、航空行政を預かる運輸省としてはどう見ていらっしゃるのでしょうか。

西村泰彦運輸省航空局飛行場部管理課長

○説明員(西村泰彦君) 先ほども外務省から答弁がございましたように、私どもの飛行場にも米軍が出入りするということは、これは地位協定上の権利ということで一般的にはやむを得ないということでございますが、私どもの方といたしましては、空港と申しますのはこれは周辺地域社会との調和が大変大事な施設でございますから、できる限り円満な状態でこの権利が、権利といいますのは地位協定上の権利でございますが、権利が行使されるというようなことが望ましいというふうに考えております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 運輸省が言われるように、やはり円満な運用ということでありまして、もちろんこの石垣空港は第三種の公共用飛行場であるわけでありますから、技術的に問題がなければ着陸は可能であります。だからといって、米軍のパイロットが手前勝手に着陸できるというふうなものではないわけであって、やはり一定のルールにのっとって行動するのは当然のことです。しかも、現地の報道によりますと、この着陸というのが三回にわたって土曜日にしょっちゅうやってきておるのです。たまたま偶然土曜日に来たというのじゃなしに三回ともそうなのです。ですから、外務省が一生懸命弁明するように、民間空港である石垣、宮古両空港を米軍の中継基地にするという一つのいわば道を開く、そういう危険性を多分に持っているというふうに現地の人たちは非常に懸念を持っています。私もそう思います。私は今後この問題について政府が厳しく対処されることを重ねて強く要望して、次の問題に移りたいと思うのであります。  沖縄本島の北東に設けられるACMIの問題です。空中戦闘技量評価装置であります。このACMIの設置については、本委員会でも私が取り上げまして、その危険性について追及いたしました。ところが現地の報道によりますと、ACMI用に設置したブイの位置が日米間で事前に合意した位置からずれていることが明らかになったと言われておりますが、そのずれた理由及びどのぐらいずれておるのか、以上二点について防衛施設庁から簡潔に伺いたい。

森山浩二防衛施設庁施設部連絡調整官

○説明員(森山浩二君) ずれておるのは事実でございます。日米両国は、沖永良部島の東南東の公海上に五カ所定点を設けまして、これを中心としましてそれぞれの定点から半径一キロメートルな いし二キロメートルの水域を指定しまして、この中におのおの一個の海上ブイを設置するという形で合意しております。現在、中心のブイはこの指定水域内に設置されておりますけれども、その他のブイはおのおの約二・六キロメートルないし四キロメートルこの水域から離れております。なお、このACMIにつきましては現在まだ工事実施中でございます。  それで、ずれました理由といたしましては、現在訓練空域が設定されておるわけでございますが、この訓練空域の枠内でACMIの所要の機能を確保しながら、日本電信電話株式会社の海底敷設ケーブルに対する損傷を回避するための見地から行われていたものでございまして、空域については全然変更ございません。  水域につきましては、こういった事情を考え、また漁業環境の維持及び航行船舶の安全確保の面から慎重に検討する必要がありまして、当庁としましては、これらを総合的に勘案して関係する漁業協同組合、海事関係者、関係省庁等及び米軍と鋭意協議、調整に努めているところでございます。  現在北西の方に位置しますブイにつきまして、なるべく速やか……

市川正一日本共産党

○市川正一君 聞いておらぬがな。そのずれた理由とどのぐらいずれたかという二点を聞いているのです。

森山浩二防衛施設庁施設部連絡調整官

○説明員(森山浩二君) ずれましたのは、ただいま申し上げましたように、電電公社の海底ケーブルがございまして、それを回避するという……

市川正一日本共産党

○市川正一君 そこまででいいです。全部予定原稿を読んでしまったら質問することないじゃないですか。  それじゃ、当初合意した訓練空域の変更はないのかということを聞くつもりだったけれども、あなたはその変更はないとお答えになった。これは相当広域なものですね、今三十マイル四方なのですから。  そこで聞きたいのは、海域の方はどうなのですか。ブイを中心にして制限海域が設定されれば、今あなたは自主的答弁の中で触れられたように、漁場との関係やそういうことを言いかけられた。今度はしっかり答えてほしいのですが、そういう調整も必要になってくると思うのですが、こういうことに対する要するに海域の方の対応はどういうことになっているのですか。

森山浩二防衛施設庁施設部連絡調整官

○説明員(森山浩二君) ただいま触れましたように、北西に位置しておりますブイにつきまして、隣接して航路それから漁場等がございますものですから、これにつきましてはもとの合意の位置に戻すということで今米軍との折衝を進めております。それで、あとの四つのブイにつきましては、これは先ほど申し上げましたように海底ケーブルがございまして、それを合意の位置に戻しますと海底ケーブルを損傷するおそれがあるものでございますから、四つのブイにつきましては日米間で合意をし直そうということで進めております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 重大なことは、このブイの位置のずれが米軍側からの通報でわかったのではなしに、付近を航行する外国船舶から第十一管区海上保安本部への通報によってわかったという事態なのですね。私はそこに重大な問題が存在していると思うのであります。  そうすると、ブイの設置位置が当初の合意地点から変更になっているということは、もとに戻すということは当然合意のやり直しになると思うのですが、そういうふうに理解していいですか。

森山浩二防衛施設庁施設部連絡調整官

○説明員(森山浩二君) そのとおりでございます。合意をし直すということで進めてまいりたいと思っております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 海上保安庁に伺いたいのですが、航行の障害になるブイの位置が変わってきているわけですね。そうしますと、海上の安全航行に問題がないのかどうか。また、この変更について関係船舶その他に十分周知徹底の措置がとられているかどうか、海上保安庁のとられた措置についてこの際確認しておきたい。

湯畑啓司海上保安庁水路部水路通報課長

○説明員(湯畑啓司君) お答えいたします。  ACMIのブイの位置が予定位置と異なっていることにつきましては、五月十三日に工事実施者から十一管区海上保安本部に連絡がございました。それで、海上保安庁ではこの連絡により、同日付で無線電信により日本航行警報及びナバリアXI航行警報を行いました。さらに、五月二十五日付で「水路通報」、これは文書による刊行物でございますが、これに掲載をして関係者に周知徹底をいたしております。また、十一管区海上保安本部においては五月十五日付の「十一管区航行警報」という、これも文書でございますが、これに掲載いたしまして関係先に周知徹底をいたしております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 航行安全には万全を期せられているというふうに確認していいですね。

湯畑啓司海上保安庁水路部水路通報課長

○説明員(湯畑啓司君) はい。

市川正一日本共産党

○市川正一君 わかりました。  最後に、キャンプ・フォスター内のビューカル・バーバー・カンパニーの端慶覧営業所の労働者の問題でお聞きをいたしたいと思います。  去年の二月二十三日、ここで働く五人の労働者が売上金の一部を着服したという疑いでCID、これは米軍犯罪捜査機関であります。OWAX、これは基地施設内営業に関する権限を統轄する沖縄地区エクスチェンジャーであります。ここに通行証を有無を言わさず取り上げられるという事件が発生いたしました。そうして基地内に入れないことによる就労不能を口実にして会社からも解雇されております。その後CID、OWAXは着服の立証ができず、結局でっち上げ事件であったことが明らかになったにもかかわらず、通行証は返しておりません。この労働者たちは通行証を返して職場に復帰させることを要求して今も闘っておりますが、この問題は後で同僚議員も取り上げられると伺っておりますので、私は総論的にだけお聞きしておきたいのです。  まず、労働省に伺いますが、この無実の罪に泣く労働者に対してどういう対応をなすったのか聞かしていただきたい。

竹村毅労働省大臣官房参事官

○説明員(竹村毅君) お答えいたします。  先ほど先生御指摘のありました沖縄米軍基地内で働いていた理容師五名が米軍から通行証を取り上げられ、基地内での就業ができなくなったことにかんがみ、労働省といたしましては、これら離職を余儀なくされた労働者の生活の安定を図る見地から、離職した方々につきまして雇用保険の支給を行う等の対策を講じております。また、沖縄県の労働基準局その他からの報告によりますと、これにかかわります解雇予告等の国内法、例えば労働基準法上の手続等には問題がなく、法規に沿った処置がとられているという報告を受けております。

市川正一日本共産党

○市川正一君 それじゃ何にも労働者のために手を打っていないじゃないですか。労働者の要求は、そういう不当な解雇に対して復職を要求しているわけです。その問題にやはりまともに、真っ向から労働省としては取り組むべきだということを私はこの機会に強く要求いたしたいと思います。  外務省に続いて伺いますが、去る四日に我が党の瀬長亀次郎衆議院議員とともに当事者たちが事件解決のための要請に赴いておりますが、これを受けて外務省はどう対応なすったのですか。

沼田貞昭外務省北米局安全保障課長

○説明員(沼田貞昭君) ただいま先生から御指摘がありましたように、この件の関係者の方々が瀬長議員と一緒に私どもの北米局の審議官のところに来られましたときに、私どもの方から事実関係等について調べる必要があろう、事実関係はある程度明らかにする必要があろうと。他方、この問題につきましては、この理容室を経営しております企業が米軍側と契約しているという関係と、その企業とそれから従業員の方々との雇用者、被雇用者間の関係というようなこともございますので、そのような労使間の問題というような側面もあろうと思われるので、その辺も含めて私どもとしての対応ぶりを考えてみたいというふうに申し上げた次第でございます。

市川正一日本共産党

○市川正一君 考えてみたいといって、これは四日に行っているのですよ。きょうは二十一日。今までずっと考えてこれからも考えるというだけで すか。  時間が参りましたので、最後に河本大臣にお伺いしたいのでありますが、今外務省が言いましたように、米軍と基地に入れる特免業者の契約書の中には、米軍の許容しない労働者は雇用してはならないという条項があり、また日本の企業が雇用する労働者にまで、すなわち米軍が直接雇っていない労働者にまで米軍の解雇権が及ぶというまさに植民地的条項まで入っている。このような無権利状態に置かれている日本国民の権利を擁護することこそまさに日本の外務省の役割だと私は思うのですが、こういう状況に対して、沖縄県民の生活と権利を擁護するお立場から、大きな責務を担っていらっしゃる大臣の所信をしかとお伺いして、質問を終わりたいと思います。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 正確な調査をいたします。

市川正一日本共産党

○市川正一君 よろしくお願いします。  終わります。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 先ほど目黒委員からも取り上げられました新石垣空港の問題についてお尋ねをしたいと思います。  実は先月末に私は現地へ参りまして、いろいろ関係者にもお会いをして、私自身も現地に足を踏み入れて見てまいりましたので、それに基づいてお尋ねをしていきたいと思います。  先ほど目黒委員の御質問に運輸省から今までの経過、現状ということについてお答えがありましたので、これはもうお尋ねいたしませんが、昭和五十七年に運輸省として新石垣空港の建設の許可が出ているわけであります。この状況に対して先ほどもお話がありましたように、現地の白保の人たちから反対の運動が起こっている。これは大きく言えば二つの立場があると思います。一つは、海が埋め立てられることによって自然が破壊されるという自然保護の立場が一つと、もう一つは、そこで生活をしている漁民の皆さん、また一部陸地がかかりますから農民の皆さん、こういう立場から反対が出ている、生活を守るという立場ですね。この二つの立場があると思います。  まず、最初に沖縄開発庁に伺いたいのでありますが、今この空港建設の問題について、これは県が申請を出して許可になっている問題でありますから、開発庁としてはどういう認識を持って見詰めておられるのか伺いたいと思います。

小林悦夫沖縄開発庁振興局長

○政府委員(小林悦夫君) 新石垣空港の経過は先ほどのとおりでございますが、沖縄開発庁といたしましては、八重山圏域の産業の振興また住民生活の向上、こういうことのために航空輸送を確保することは離島性を克服する意味にも極めて重要なことであったと理解しておるところでございます。ただ、先ほどからの経過にございますように、先生のおっしゃいますような意味合いで一部住民の間に十分な同意が得られておらない、こういうことは十分承知をしておるところでございます。このことにつきましては、地元また設置者である沖縄県、これらの機関が反対している地元住民の理解を得られるよう努力してくれるように期待をいたしておるところでございます。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 運輸省にこれは確認をしておきたいと思いますけれども、昨年の四月だったと思いますが、私がこの委員会でこの問題を取り上げたときに、当初五十七年に許可を与えた段階での旅客増加の見通し、一九九〇年には百六十万になるであろうという予測であったけれども、これは衆議院の菅直人君の質問主意書に対する答弁書でも同様のことを答えておられますけれども、そのような増加は見込まれない、そんなにはふえない、こういう意味のことを言っておられますけれども、これを確認しておきたいと思います。

堀井修身運輸省航空局飛行場部計画課長

○説明員(堀井修身君) お答えを申し上げます。  五十五年に新石垣空港の計画をしたわけでございますが、需要見通しにつきましては、五十四年度までの実績を踏まえて需要予測をしたものでございます。先生が申されましたような数字を予測したわけでございますが、その後の航空需要の状況から判断をいたしまして、昨今航空需要は非常に回復基調にございますけれども、下方修正をしなければならないであろうというふうに申し上げたかと思います。私ども現在、六十年度で終了いたします第四次空港整備五カ年計画の改定作業に今着手をいたしておるわけでございますが、今後この作業の中で、全国的に将来の航空需要予測を行っていきたいというように考えております。  ただ、現在の石垣空港の旅客数を見ますと、五十八年度から五十九年度にかけての伸びが四・八%ございまして、かなり航空需要は回復したということでございますが、このような伸びが続くといたしますと六十五年度で百万程度になるというような予測でございます。今後さらに、先ほど申しましたように、改定作業をやっていく中で航空需要について見直していきたいというふうに考えております。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 当初、百六十万を見込んだものが百万ぐらいだろうというお話で、大分下方修正もかなり大きな修正にならざるを得ない。沖縄県が当初第三種空港として一番旅客が多いということで、大きな空港にしようという計画をされたというその点から考えますと、反対を押し切ってまでそのような大きな空港をつくる必要があるかどうかということは旅客増という見通しの問題でまず根底から崩れてきているというふうに考えざるを得ないと思います。運輸省の今のお答えでいきますと、大変具体的なことを聞きますが、今、南西航空のボーイング737が飛んでいるわけですが、百万に増加するというような状況を考えたときに、当初のようなジャンボジェットが飛ぶということを想定されるのか。あるいは今全日空で導入をしたボーイング767という程度の、つまり二百人台の飛行機でいいのか。あるいはトライスターというような三百人台の飛行機が必要なのか。非常に大ざっぱな計算にならざるを得ないと思いますが、専門家の立場からどういうふうに考えますか。

堀井修身運輸省航空局飛行場部計画課長

○説明員(堀井修身君) お答えを申し上げます。  現在の状況でも年間六十九万人の乗降客が五十九年度の実績で出ておるわけでございます。特に那覇路線について見ますと、ジェット機等が一日十往復をしておるというような状況にございます。那覇路線だけでも乗降客は年間五十八万人に達しておりまして、座席の利用率が非常に高く、現在全国の定期路線の中でも上位に位置しているということでございます。一方、現在の滑走路は千五百メーターございますが、今先生から御指摘ございましたように一番小型のB737が就航をしております、これは百三十人乗りでございますけれども。このようなことで、これもしかも運用規制を図りつつ就航しておるというような状況でございまして、どうしてもやはり中型のジェットなり大型のジェットを入れていかなければならない。  また、一般的に申し上げますと、乗降客数百万というような数字になってまいりますと、中型ジェットなり、あるいは大型ジェットなりを一般的には投入するというのが通常でございますので、今後そのような中大型ジェットを投入していかなければならないような状況になるのではないかというふうに予測をしておるところでございます。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 もう少し運輸省に伺いたいのですが、今までの日本の航空会社のいわば既成の事実からしますと、本土から直接大型ジェットが飛ぶということになると、これは全日空が飛ぶことになるのですか。今は那覇との間に南西航空が飛んでいる。しかも、今お答えのように737が十便飛んでいるということで、南西航空としてはいわばドル箱ルートであると聞いておりますけれども、本土との間に飛ぶとなると、南西航空ではなくて全日空になるのか。あるいは幹線を飛ぶはずのことになっている日航になるのか。これはもう空港をつくる以上は監督官庁である運輸省はそういうことを予測するのは当然と思いますけれども、この点はいかがですか。

堀井修身運輸省航空局飛行場部計画課長

○説明員(堀井修身君) 今現在のところ、特に免許申請等が上がってきておるわけではございませんので、今どのエアラインが飛ぶかということにつきましては、お答えすることはできないわけでございます。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 これは従来のことから考えれば、もう当然全日空ということが予想されましたので、 私は実は全日空の最高幹部に、もちろん非公式にでありますが、そういう計画をしているのかどうかということを、また将来空港が大きくなればジャンボを飛ばすというようなことまで含めて考えられるのかということを確かめましたところが、全日空としては今石垣島に飛行機を飛ばすということは全く計画していない、こういう答えが返ってきているのでありまして、しかももし仮に全日空が飛ぶとなれば、ドル箱路線を失う南西航空というものは経営上極めて危険な状態になる。これは沖縄を中心にして飛んでいる独自の南西航空という航空会社を危機に陥れる結果になるということでありまして、運輸省としてはこれは当然そうしたことも考えておかなければならない問題だと思いますので、こっちはいささか先走りかもしれませんが、全日空にまで確かめております。そういう計画は全くないと。飛行場をつくってみたけれども、飛行機が飛ばないということになるのでは全くこれは意味がないのでありまして、この点も注意を喚起しておきたいと思います。  沖縄県がこの新石垣空港をつくる理由として一つ挙げましたのは、今申し上げた観光客の増加、観光客を誘致することによって現地の振興を図りたい、こういうことでありますが、現地の皆さんはそのことを必ずしも歓迎していない。そうなったときにホテルその他観光施設をつくるのは本土の大資本であって、自分たちのところにそうしたメリットは恐らく余り来ないであろうということも言っておられます。これは私が現地に行っての耳にしたことでありますが、もう一つ現地では、現地といいますか沖縄県では、観光客と同時に石垣島の生鮮食品、つまり魚介類であるとか農産物を飛行機で運ぶことによって、本土の端境期に向かってそうしたものを送り込むことによって産業振興を図ろう、こういう計画だということを聞いておりました。  けれども、実際に現地に行ってみますと、例えば大浜農協の「伸びる生産広がる大地」という地域農業振興計画によりますと、県側で言っておりました農産物、例えばオクラとかスイートコーンとか里芋とかカボチャとか、こういうものを送り込むのだというふれ込みでありましたけれども、農民の組織である農協自身の六十年度を目標にした振興計画によりますと、何とこれは全く逆でありまして、例えば里芋もスイートコーンもオクラも、ここにはっきり書いてありますが、「予冷庫の建設により鮮度の保持と、船舶輸送により輸送コストの軽減を図る。」と、こう書いてありまして、スイートコーンとオクラ、カボチャという最もメーンの農産物については、飛行機で従来運んでいたもの、オクラなんかはそうなのだそうですが、それすらも船舶に切りかえて価格の軽減を図っていくのだ、こう農民の皆さんが計画をしている。これは運ぶものがなくなるわけであります。こういう点を開発庁はどういうふうにつかんでおられますか。

小林悦夫沖縄開発庁振興局長

○政府委員(小林悦夫君) 事実関係から申し上げますと、こちらで調査いたしたところでは、農産物貨物で申し上げますと、昭和五十八年度で約二千四百三十トン、うち野菜類、ただいま御指摘のありましたオクラ、スイートコーン、里芋など、これが約五百二十トン、それから魚類、カツオ、マグロ、キンメダイ等でございますが、これが千九百トンとなっておるわけでございます。私、ただいまの大浜農協の計画は現在見ておりませんけれども、ただ一般的に申し上げられますことは、航空輸送に適する野菜それから魚類、こういうものがあろうと存じます。もちろん船舶輸送で足りるものもあると存じます。そういう点、将来の見通しはなかなか難しいわけでございますけれども、沖縄本島におきましても、ここ十年の間に花卉等が相当伸びておりまして、そういう点を考えれば、航空輸送によりましてたくさん運べるという事態になればまた新しい農業の展開が考えられるのではないかと思います。いずれにいたしましても、現在県が最近の情勢を踏まえまして経済調査等を行っておりますので、それらの点を十分それらによって検討してみたい、このように考えております。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 今のお答えは大変勉強不足ですよ。飛行機で運ぶのはスイートコーンとオクラなのですよ。それを船で運ぼうという現地の大浜農協というのは一番中心的な農協ですよ。それがそういう計画を新しく立てているのを開発庁は知らずにそんな県の言うことを丸のみにして答弁している。今の答弁は全くそれは聞く耳持たぬ、こういうふうに申し上げておきます。  もう一つの重要な要素である自然保護の問題、これは私自身実際に海に潜ってみました。環境庁、おいでになりますか。——環境庁に伺いますけれども、今御存じのとおりWWF、世界野生生物基金の援助を受けて、沖縄の平和をつくる沖縄百人委員会というメンバーが中心になって現地白保の海の調査を始めておられますね。ちょうど私が行ったときにその中間発表が行われておりまして、非常にきれいなサンゴの海の写真も現地の新聞に出ておりました。私も全くそれと同じものをこの目で海に潜って見てきたわけです。  この百人委員会は、その調査が終わるまでは新石垣空港の建設は凍結すべきである、既に外国の専門学者なども調査をしているわけでありますけれども、その意見には必ずしも一致していない点がある。これを琉球大学の専門家が中心になって写真家も含めて今調査をするので、その結果が出るまでは凍結すべきだ、こういうふうに言っているわけですが、この点をどうお考えですか。

加藤栄一環境庁自然保護局企画調整課長

○説明員(加藤栄一君) 百人委員会におきまして調査をしておられるということにつきましては、私どもの方でも報道等を通じまして存じ上げておる程度でございます。環境庁といたしましては、いずれ公有水面埋立法の手続に基づきまして事業者であります県の方から免許の申請が出ますときに協議を受け、御意見を申し上げることになるわけでございますが、それに先立ちまして地元で十分調査を行っていただく、県で十分な調査を行っていただく、また私どもの方で審査をしますときには、関連の資料もあわせまして十分に審査をいたしたいというふうに考えております。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 沖縄県議会との関係もあるでしょうが、公有水面の埋立申請を近く出すのではないかと言われているわけで、それが出た段階で環境庁としては意見を言おうということですが、意見を言おうというには言うだけの現地の調査の結果の資料がなければならぬはずであります。私の知る限りでは、今環境庁で持っておられるサンゴについての資料というのは十年前のものですね。  私は現地へ行ってみて非常に驚きました。これは開発庁長官もぜひ聞いておいていただきたいのでありますが、石垣島の山の上に上がってみたら、周囲の海は全部見回せますよ。非常にいい天気でしたけれども、驚くべきことに、いわゆる農業用の水を含めまして、土地改良という名のもとにダムをつくり、私のような素人でもびっくりしたのは、海に向かって七百メートル一直線に、川というよりコンクリートで固めた排水口をつくりましたから、上の山から土砂が崩れてそこの排水口に流れ込んで、それが雨が降れば赤土がだあっと流れるから、名蔵湾のあたりはもう海が真っ茶色ですよ。それから竹富島の方に向かっても、石垣港のちょうど横ですけれども、生活用水と土砂が流れ出して海が真っ茶色になっている。せっかくのサンゴのきれいな、観光客を誘致しようというもとになる自然が開発の名のもとに破壊されつつある。その結果として、かつては白保だけでなくて、あの周辺、環境庁でも指定された海中公園ができているその海が今死滅しつつあるわけです。  なぜ白保のサンゴが大事かといえば、ほかのサンゴの方がきれいだったかもしれないけれども、それが今もうそういうことの開発のために死滅しているから、残った白保のアオサンゴなんかが非常に大事だと。だから環境庁はもしそういうことで意見を言われるなら、現地を調べなければだめです。調べもしないで意見だけ十年前の資料で言ったのではとんでもないことになります。そのことを私は警告しておきます。  時間がなくなりましたから、私は最後にそうしたことを含めて沖縄開発庁長官に伺っておきたいのですが、沖縄開発庁という言葉は、私は石垣島の山の上から海を眺め、白保に潜ってみて、間違っているのじゃないかという気がします。開発の名のもとに自然が壊されている。沖縄の一つの大きな財産は観光資源と言われる自然じゃないでしょうか。それを開発の名のもとに破壊している。サンゴの海が、サンゴというのは生き物ですから、土砂が流れ込んでくる、排水が流れ込んでくる、そのために死んでいるのです。サンゴ礁はあるけれども、そこにある生きたサンゴはもう死滅しつつあるということをどう考えたらいいか。日本の国土の中でも特に豊かな自然を持ってそれが観光資源になる、その海をつぶして飛行場をつくって、何で観光客が誘致できますか、沖縄開発庁長官の御感想を伺っておきたいと思います。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 今後の開発計画に十分参考にさせていただきます。

田英夫新政クラブ

○田英夫君 終わります。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 昨年の当委員会でもまた決算委員会でもお伺いをし、また提言、お願いをしておきましたけれども、沖縄の経済振興等の方策が緊急を要するもの、いろいろあるわけであります。また、現に実施をされておるものもありますけれども、昨年の委員会でも特に私は要望しておいたのですが、内水面漁業に対する振興対策、そのときにも小林局長からお答えをいただいておりましたが、余りその後具体的にこれという施策が講じられていないというふうに聞いております。  特に内水面漁業対策、養殖漁業でありますが、養鰻、ウナギについては沖縄の気候風土あるいは復帰前からこれらの取り組みをしておったということでかなり有望視されておったのですが、現実にはいろいろな悪条件等もありますが、昭和四十六年、仮にそれを一〇〇といたしますと、現在は経営者といいますか、業者の数が半分に減っておる、従業員数は六〇%に減っておる。約九十ありますところの施設、池のうち、半分近くの四十が遊休池になっておる。このような実態が地元から実は私の手元に報ぜられておるわけでありますが、経済振興のためにいろいろな諸施策が必要でありますが、特に内水面の養殖漁業対策ということについてさらにひとつ格段な施策を講じていただくようにお願いをいたしたいと思います。  細かい点等につきましては、時間がありませんから、また後日具体的な点については局長のお手元にお願いをするとして、総括的な再度の要望ということでお伺いをいたしますけれども、お願いいたします。

小林悦夫沖縄開発庁振興局長

○政府委員(小林悦夫君) 詳しいことは省略をさせていただきますが、ただいま養鰻組合の方からいろいろな要望が出されており、いずれ具体的な要望が出されると聞いております。まず、県でよく見ていただくことが必要であろうと思いますが、県とも十分協議をさせていただきたいと考えております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 大蔵省はお越しいただいておりますか。——次に、先ほど田議員からも観光開発についてのいろいろな御意見がありました。特に石垣空港の今後の計画等について下方修正すべきだという御意見もありましたが、現在のようないわば沖縄の観光資源を十分に生かしていない状態が今後続くならば、当然乗客数等については計画を下回るであろうということが考えられます。問題は、豊かな観光資源をどのように開発をしていくか。もちろんそのためには自然保護ということを十分配慮しなくちゃいけませんが、現状を全部そのままにしてということになると観光として必要な施設等ができないという面もありますが、そこはやはりバランスを考えていかなくちゃいけないと思います。  いずれにしても、沖縄出身の先生方もおられますが、現在の沖縄県の状態を考えますときに、もちろん農林漁業対策あるいはその他の経済対策、産業対策いろいろありますけれども、どれを取り上げても本土並みの状態に持っていくことは、残念ですけれどもこれはもう困難だ、あるいは不可能だという面が多いわけですね、いろいろな面から見て。ただ、一つだけ、観光ということになりますと本土にないものを持っておるわけでありますし、それらのものをもっと積極的に生かすような方法を考えていかなくちゃいけないだろう、これはもう皆さん方当然の御意見だろうと思います。そこで私は、文字どおり発想の転換をしていかなくちゃいかぬということで提言をするわけです。  復帰の二、三年前であったかと思いますけれども、復帰後の沖縄のそのような振興対策等々の中で考えられておった一つに、沖縄のある一定の地域をノー・タックス・ゾーンといいますか、要するに完全な免税売店、香港やシンガポールのようなわけにはいかぬかもしれませんけれども、そのような地域をつくって、そこに本土からあるいは諸外国から観光客を誘致するという案が、正式な案ではありませんが、あったことは事実です。その後、もちろん簡単にまいらぬということもありましょうが、いろいろな情勢でそれは話だけで立ち消えになったという私は記憶があるわけですけれども、十五、六年前と現在とは全く外貨事情も違っておる。特に貿易事情が全く違っておるわけです。今非常にやかましく言われておる、また今後大変な我が国の大きな問題である貿易摩擦問題の解消、これらも考えて、この際、どこにということは私は詳しい事情がわかりませんから申し上げませんけれども、例えて言うと、先ほど来空港問題で話が出ておりますが、石垣島をそういう地域にするということになれば、これは石垣島全体のというか、さらに沖縄全体の非常な経済発展にも役立つであろうというふうに考えますが、そのようなことを考えることはまことにおかしいというか、おとぎ話的なことになるのかどうか。いろいろ難しい問題もありますし障害もあるかもしれませんが、方法としては可能かどうか、まずこれをひとつお伺いしたいのです。

高橋幸夫大蔵省関税局輸出課長

○説明員(高橋幸夫君) 関税とか、例えばIQなどの輸入制度につきましては、これは全国一律に実施されて初めて国内産業の保護等の機能が発揮されるのでありまして、一部の地域におきましてこれを外し、かつ、その地域とほかの地域との交流を自由にするというようなことにいたしますと、関税制度そのものがしり抜けになってしまう、崩壊してしまうと、このように考えますので、適当ではないと思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 私が発想の転換と申し上げたのはそれなのです。それは現在の法律ではおっしゃるとおりだと思うのです。しかし、多少理屈が違うかしれませんけれども、国内空港の売店で出国者に対してはちゃんと免税品を売っているわけでしょう。だから、絶対に国内でそのようなものが売れないということはないと思うのです。  これは話がちょっと横にそれますけれども、貿易摩擦問題の集中審議の去る四月の本会議で私は、海外渡航者が五十八年度で約六百二十万人ある、平均して一人が十万円海外で買い物をしてくるのだから、それだけで単純に計算しても六千二百億円、約二十五億ドルあるのだから、これを何か輸入実績が上がるようなことを考えることが一つ。それからもう一つは、海外から重いウイスキーその他を提げてこなくてもいいように、国際線の国内到着空港でそのようなことはできませんかと提案したら、総理は、大変いいアイデアだから検討すると、こう言われたのです。  ところが大蔵大臣は、それはできませんという全く逆な答弁であったわけです。しかも、そのときに大蔵大臣は、大蔵省の調査では一人二万五千円だと、こう言われたのですが、その後、五月の十何日かの補助金等特別委員会で再度その問題を質問したら、結局大蔵大臣は、大蔵省としては検討すると言われたし、それから金額についても、二万五千円じゃなくて四万五千円であったと。その後さらに訂正して、五十六年度で八万幾らであったから、まあ五十八年度になれば大体十万円ぐらいになるであろうと非公式に言ってこられたわけです。そういうふうなことをもう少し検討して、こういう理由でだめだと言うならわかるのです が、現行法ではだめだと。これはだめなのはわかり切っているから何か考える方法はありませんかと、こう言っているので、絶対にだめだと言われるなら、絶対にだめだという理由をお聞かせいただきたいと思うのです。

高橋幸夫大蔵省関税局輸出課長

○説明員(高橋幸夫君) 沖縄の開発に関する関税上の処置といたしましては、先生御案内のように沖特法がございましていろいろな処置を講じておるところでございます。中でも……

井上計民社党・国民連合

○井上計君 ちょっと聞こえないのですが、もう少し大きい声で、大事なことだから。

高橋幸夫大蔵省関税局輸出課長

○説明員(高橋幸夫君) 沖縄開発に関する関税上の処置といたしましては、先生御案内のように沖特法に基づきましていろいろな処置を講じておるところでございます。中でも、観光戻税制度は沖縄の観光産業の発展に貢献しているところでございます。  もともと、この観光戻税制度は当初五年間の限時的な処置として発足したものでございますが、沖縄県のいろいろな事情にかんがみましてこれまでも二度にわたって延長しているわけでございます。したがいまして、このような制度を現行以上に拡大するということにつきましては、もともと、この制度が本来暫定的な限時処置でありましたし、また先ほど申し上げましたように、国内産業への影響あるいは課税の公平等の見地から考えますと適当ではないと、このように考えます。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 今お話しの、要するに戻し税ですね、戻し税制度というのは、国内産業の問題あるいは関税制度の問題等々を超えた制度を沖縄復帰のための特例としてつくったわけでしょう。現にそれは、いつまでやるかどうかは別として、実施されているわけです。だから、それを拡大して考えるということはできませんか。今あなたが言われるように確かに国内産業の問題もあります。それから現在の関税法の問題もありますけれども、しかしそれは、さらに超えたものを今まで既にやっておるわけでしょう。だから何遍も言いますけれども、発想の転換をお考えになったらどうか。  それには、やはり沖縄という地域を考えるときに、幾ら皆さん方が心配をし努力をしても、ある限度まではいけるかしらぬが、それ以上はどうにも本土並みにならぬという悪条件がいっぱいあるわけでしょう。沖縄で唯一の本土よりまさるものというのは実は観光資源である。観光資源をさらに有効に生かすために、観光客を誘致するためにいろいろな方法を考えなくちゃいけませんが、その中の一つとしてそのようなことは考えられないであろうかという私の提言なのです。  だから、現行法ではだめなのは、それはもうわかっている、百も承知しているのです。しかし、現行法の中でもそういう特例をつくったのですから、さらに特例を考えること、今すぐここでやりますとかいうことじゃありませんが、検討する余地はありませんかということをお伺いしているのです。どうですか、しつこいようですが。

高橋幸夫大蔵省関税局輸出課長

○説明員(高橋幸夫君) そもそも沖特法に基づく処置を沖縄復帰の時点で考えるに当たりまして考えられた最善の制度が現在の観光戻税制度でございます。この制度の拡大につきましては、先ほどから申し上げているような理由で、検討しておりますけれどもやはり無理であると、このように考えております。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 それ以上お尋ねしても、あなたのお立場ではそれ以上のお答えはできぬと思います。できないということを前提にして考えるからできないわけなので、何とかやる方法はないであろうかということをまず考えながらやれば、あるいは道が開けるかもしれません。十年前、十五年前絶対だめだ、できないと言われたことが、そういうふうな法律もできておるものがあるわけでしょう。だから、できないということを前提としてお考えにならないで、できる方法はないであろうかということをまず前提として、そこでいろいろな方策を考えていく。この面についてはこういう問題があってだめ、これはこういう障害があってだめ、これはこういうふうなものがあってだめということであれば、だめであるものをさらに可能にするためにどうするかということを考えていかなければいい施策というものは出てきませんよ。もうこれ以上お答えをと言っても無理でしょうから、お答えは要りません、要望しておきます。  最後に、お聞き取りいただいて河本大臣、やはり発想の転換からこのようなことも考える必要があると思うのですが、大臣の御所見はいかがですか、お伺いして終わります。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) どうも今その新しい制度をつくるということは無理なようですね。結局、今議論になりました戻し税制度、これをもう少し工夫して活用していく、これが当面の具体的な対策ではなかろうか、こう思います。

井上計民社党・国民連合

○井上計君 無理であるなら、河本大臣が言われましたが、現在の戻し税制度をもう少し拡張するとか、あるいは年限等もありますが、範囲を拡張するとかというふうなことも考えられる範囲で考えていただくということをひとつ要望して、質問を終わります。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 私は特に沖縄出身の議員としていろいろとお尋ねしたいこともいっぱいあります。例えば今、日本じゅうに旋風を巻き起こしておるところの豊田問題が沖縄に及ぼしておる被害とか、あるいは那覇空港の事故の問題とか、あるいは教科書の検定の問題その他いろいろあります。でも時間が許しませんので、その問題のほかに、ぜひ取り上げたいことがあります。それは前近代的と言われるほど、今ごろ沖縄にこういう問題があるのかと恐らく驚きなさるでしょうが、そのことがある。それは、一つは基地労働者の労働基本権の問題であり、あるいは人権の問題であるという立場から私はまずお尋ねをいたしたいと思うのであります。  先ほどちょっと市川委員からも触れられましたが、去年の二月二十三日に沖縄の基地キャンプ・フォースターにおいて、日本人床屋さん、理容師五名が、いわゆる米兵から理容賃を取るわけですが、それをごまかしておるのじゃないかという疑いをかけられまして、いきなりその五名の者がパス券を取り上げられたと。取り上げられたためにもう翌日からその基地内で働くことができない。働くことができないからもう役に立たないということで首を切られた、追っ払われた。それが去年の二月二十三日。そのままうやむやの中に今日までおると。ところが、残念なことに日本政府にいまだにその窓口がないということが私は一面不思議であるし、一面怒りも感ずるわけでありますが、そういうことを踏まえて、まず沖縄問題の窓口である開発庁長官に、この基地労働者の五名のパス取り上げに対して、そしてそれがまあうやむやと言いたい、表現は妥当でないかもしれませんが、そういう形で今日まで至っておる、こういうことでありますが、開発庁長官、このことを御存じでしょうか、またどう対応しておられたかお聞きしたい。

関通彰沖縄開発庁総務局長

○政府委員(関通彰君) 沖縄開発庁といたしましては、昨年の初めこの問題が起きまして以来、新聞報道等で承知いたしておりますし、また昨年県議会でもこの問題が論議されていることを承知いたしております。私ども必ずしもその事実関係について十分な情報を得ているとは存じませんが、ただ県会等の論議等を拝見いたしておりまして、私ども基本的にはこの問題は当事者間の労働契約の問題であるというぐあいに考えていたわけでございます。したがいまして、これまでは当事者間で円満な解決がされるということを期待していたわけでございますが、先ほど大臣御答弁いたしましたように、事実関係を私どもとしてももう少し調査いたす必要があるかなというぐあいに考えているところでございます。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 では、次に法務省に聞きたいのですが、パスを取り上げられてもう働きもできない。そして、先ほどある程度はその面からの対策もあるやに聞いておりますが、しかし基本的には抜本的な解決をされておらない。ということは、これは疑いをかけられたいきさつがあるようでありますが、最終的に軍が総括をして報告されておる。ところが、その中では横領したということに ついては触れていない。触れていないままにそれがうやむやにされておる。ならばパスを返すべきであるけれども、そのパスも返さぬ。そして、当時第四種という、いろいろな種別もあったわけですが、間接雇用であるから軍との直接の雇用関係はない、会社の社長との労使関係があるわけでありますが、そのことはともかくといたしまして、横領したという立証の文句の一かけらもないと私はその最終報告の中で聞いております。そうしますと、そういう形で二重、三重に権利を剥奪されるということはまさに人権問題である、こう思うのですが、法務省、人権擁護の立場から調査を行い、あるいは対応してもらったものと思うのですが、いかがですか。

永井敬一法務省人権擁護局調査課長

○説明員(永井敬一君) 御指摘の事案につきましては、人権擁護機関においても新聞報道等で承知しておりまして、深い関心を持って見守っておるところでございますが、事案が在日米軍基地内の問題に関するものであるところから、調査、対応につきましては所管庁において適切に対応されるべきものと考えております。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 では、このことを十分掘り下げていきたい。いっぱいありますけれども、一応聞きたいことがありますので。  労働省に聞きます。これは基地労働者の立場から労働省としても重大な関心を持ってもらわなければいけない。どのような措置をとってこられたか、それをまずお聞きしたい。

竹村毅労働省大臣官房参事官

○説明員(竹村毅君) お答えいたします。  米軍施設内に設置されるいわゆる特免業者に雇用される労働者の雇用の安定についての考え方でございますけれども、一般的に申しますならば、第一義的にはやはり事業主の責任で行われるべきであると考えております。ただ、同様に、同時にまた、労働基準法を初め労働関係法規に基づく保護を受けるのは当然というふうな見解でございます。労働省といたしましては、何らかの理由で、今回はいわゆる通行証を取り上げられたということが理由になって離職を余儀なくされたと承知しておりますけれども、そういう方々に対しまして雇用保険の支給を行う等の対策を講じております。また、沖縄県を通じましていろいろ情報の収集そしてその実態の解明に努めておりますけれども、この通行証取り上げということにつきましては、基本的には労働省の所管外の問題でもあり、労働省としての対応にも一定の限界があるということを御理解いただけたらと思います。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 立場は了解しました。  次に、基地問題につながるということになると、どうしてもこれは防衛施設庁との関係が出てくるわけなのです。基地を提供したのは防衛施設庁である。また、そこで働く労働者を提供したのも防衛施設庁との関連があるわけなのであります。そこで、防衛施設庁としてはどういう認識を持って対応してこられたか。

吉岡孝雄防衛施設庁労務部労務企画課長

○説明員(吉岡孝雄君) お答えします。  防衛施設庁は、防衛施設庁長官が雇用主となりまして、在日米軍及びPX等の諸機関に労務提供するために従業員を提供しているわけでございますが、そういうものについては防衛施設庁の所掌でございますが、お尋ねの理容師の方々の件は防衛施設庁の所掌事務外でございますので、お答えできかねるわけでございます。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 防衛施設庁の認識はわかりました。  それで外務省に聞きますが、この問題解決のためにどのような対応をしてこられたか、交渉をしてこられたか、外務省の立場を聞きたい。

沼田貞昭外務省北米局安全保障課長

○説明員(沼田貞昭君) お答えいたします。  私ども外務省といたしましても、この問題の事実関係等を関係方面からいろいろ伺って調査してきているわけでございますが、先ほど来各省から御答弁がありましたように、また先ほど市川議員の御質問に対して私からも申し上げましたとおり、この問題につきましては、この従業員の方々を雇用して理容室を経営している企業と従業員の方々との雇用関係という問題と、この理容室を経営している企業と米軍の関係当局との契約関係という両方の側面があるわけでございまして、私どもが今までの事実関係を把握しておりますところによりますれば、本件問題は、一義的にはまず契約当事者間、すなわち米軍とこの従業員を雇用していた企業との間で契約が結ばれておるわけでございますので、その契約当事者間、それからこの企業と従業員の方々という、雇用者、被雇用者間において話し合われるべき問題ではないかと考えておりますが、ただいまのところ、今申し上げましたような考え方を持ちつつ、本件について何とか当事者間の話し合いにより円満に問題が解決されるよう期待しているところでございます。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 私もこの問題につきましては、それなりに、ここは関係があるだろうという省庁には一通りやってきましたが、どうもこれは我々の立場ではないといってはねつけてきておるというのが現状であります。  きょうは、ただいままで関係があると思われる省庁の立場をお聞きしました。そこで開発庁長官に戻って結びたいと思うのでありますが、このように現時点では、これは我々の管轄外であるという形でみんな突っ返して取り合ってくれないというのが現状であります。ところが沖縄現地では、この問題は不問に付すべきものでない、こういうふうに前向きで取り上げまして、県議会で全会一致でこの問題を取り上げてくれたのです。それでこの関係者は非常に意を強うして日本政府にも請願に来たわけであります。この請願を代表を私の名前にして一応出してあるわけですが、それを参議院の内閣委員会で受理してくださっておるのです。そういうことを思いまして、それならばこれは総務庁にも関係があるのじゃないかと思ってきのう実は来てもらったのですが、これは総務庁の管轄外であると、こういうことで、きょうは来てもらわなかったわけであります。  そこで、開発庁長官にぜひお願いしたいことは、窓口をまず決めてほしいということなのです。この問題はどこが窓口になるべきであるということを開発庁長官のお力でひとつ推進をしていただいて、窓口を決めていただきたい。いかがですか、長官。

河本敏夫自由民主党・新自由国民連合沖縄開発庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 実はこの問題については当事者間の話し合いで解決できればと思っておったのですが、しかしなかなかそうもいかないということのようでございますので、先ほども御答弁いたしましたが、一回正確な経過を調査してみたいと思います。それによってどう処理すべきかということについて判断をしたいと思います。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 ひとつお願いします。ぜひ窓口をあけていただきたい。御努力をお願いいたしたいと思います。それを期待いたします。  次にNTT、電電公社が会社になりまして、より料金も安くより便利と、こういう国民的な期待があるわけですが、特にサービスということに非常に力を入れておられることも私よく知っております。その中で、特に遠距離電話料金の引き下げということを考えておられるということを聞いたものですから、特に経済圏の中心は東京でありますから、一番遠距離が沖縄になるわけであります。それだけに受益者の立場からは非常に遠距離電話料金の差があるわけでありますから、そのことを思いまして、会社に、発展的解消をしていただいたわけでありますから、ぜひひとつその面から前向きで優先的に遠距離電話料金の値下げということについて取り上げてもらいたいということと、しかしながらこれは許認可権は郵政省にあられるわけですから、今NTTの御所見を承りまして、それを受けて郵政省の御見解も賜りたい、こういうわけであります。よろしくお願いします。

寺島角夫日本電信電話株式会社常務取締役

○参考人(寺島角夫君) NTTといたしましては、公社時代からこの料金問題につきまして、特に使いやすい料金にしなければならないということでいろいろやってまいったわけでございまして、特にその中でも遠距離料金と近距離料金との格差、いわゆる遠近格差が一対七十二という状況でございましたので、これを何とか是正しなければならないということで、御案内のとおり五十六年それから五十八年と、二回にわたりまして遠距 離の値下げを行いまして、その結果、それまで一対七十二であったのが一対六十になり、さらに一対四十まで下げてまいったわけでございます。  しかしながら、この一対四十という現在の遠近格差がそれでいいということにはならないわけでございまして、やはりこれをさらに下げていくということが私どもの課題であるというふうには考えておるわけでございます。そのためにもNTTといたしましては経営努力を重ねまして財政上の余裕を生み出し、その余裕を持って、いろいろ料金上の問題はございますけれども、まず当面は遠近格差の是正というところに重点を置いて取り組んでいきたい、こういう心づもりで現在おるわけでございます。

品川萬里郵政省電気通信局電気通信事業部業務課長

○説明員(品川萬里君) お答え申し上げます。  御案内のように、四月一日までは公衆電気通信法のもとで電話料金というのは法律で決まっておりましたが、四月一日以降電話料金も含めまして一義的には事業者がこれを決めていくということになったわけでございます。政府といたしましてはこれを認可するという立場にあるわけでございますが、ただいま日本電信電話会社の方から、新しい体制のもとに大いに経営努力をいたしまして、そしてまたコストを下げ、一層料金が下がるように努力してまいりたいという陳述があったわけでございまして、私どもといたしましてもこれが早期に実現されるよう十分見守って、またこれを推進できるように努力してまいりたいと思うわけでございます。  目下、遠近格差は三分間の料金で見ますと一対四十ということでございますが、これから新しい情報社会を迎えるという我が国のことでございますので、これがさらに遠近格差が縮まるように事業体と一緒にまた政府としても努力してまいりたい、かように存ずる次第でございます。  以上でございます。

喜屋武眞榮二院クラブ・革新共闘

○喜屋武眞榮君 それではもう一言言わせていただきます。それはこういうことなのです。河本長官を初めぜひ申し上げたいことがある。  沖縄問題に対して判こを押したようにはね返ってくる言葉は何であるかというと、例えばきょうもございました。事故原因の究明についてということで驚きました。三カ月からあるいは一年かかることもあるようなことをおっしゃっておったのですね。ところが沖縄の現状は、そのように待っておる間にまた新しい事件が必ず起こってきておるのであります。これが事実であります。そうすると、原因究明の答えはうやむやにされてきておる事実がいっぱいあるのですよ。もう個々の新しい事件に対して総立ち上がりするものだから、これを求めるいとまがない。だから即刻手を打ってもらわなければ意味のないことだということ。  それから、日本は土地が狭いということもみんな共通に判こを押したように答えておられるのですね。ところが土地が狭い日本の中でさらに沖縄は土地が狭い。しかも一一%の基地、そして七五%の基地機能を持っておる。そういう中でまだ那覇空港が余裕があるということ、八万回の三分の一は自衛隊、ところが十三万回まで余裕があると、こうおっしゃっておるのです。質が違いますよということです。質が違うということを知っていただかなければいけない。いわゆる民間空港の八万回からふえるということと自衛隊のと、これ使命が違うのですよ。そのまぜ合わせの余裕があるということのまず認識の問題、こういうところを根本的に認識を新たに変えてもらわぬ限り沖縄の問題の前進はあり得ない、後退はあっても前進はあり得ない。このことを強く申し上げまして、開発庁長官初めぜひひとつ、そういう沖縄に対する認識を新たにしていただくことからのみ沖縄の問題の前進があるということを重ねて申し上げまして終わります。ありがとうございました。

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  寺島参考人、ありがとうございました。     ─────────────

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) これより請願の審査を行います。  第一三九七号北方領土返還促進に関する請願外十三件を議題といたします。  速記をとめてください。    〔速記中止〕

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 速記を起こしてください。  これらの請願につきましては、理事会において協議の結果、第一三九七号北方領土返還促進に関する請願は議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付するを要するものとし、第六七七一号北方領土(歯舞群島・色丹島・国後島・択捉島)返還を国際司法裁判所に提訴するための決議に関する請願外十二件は保留とすることに意見が一致いたしました。  以上のとおり決定することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 次に、継続調査要求に関する件についてお諮りいたします。  沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。  閉会中に委員派遣を行うこととし、その取り扱いにつきましては委員長にこれを御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀江正夫自由民主党・自由国民会議

○委員長(堀江正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗