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102回国会参議院1985/05/28

運輸委員会 第11号

発言数
185
登壇者
23
会派数
7
開催日
1985/05/28

会議録

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日、新東京国際空港公団の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) それでは、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案につきましては、既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょう法案があれですから、法案の問題にちょっと入ります。  おととしになると思うんですが、我々大阪の伊丹空港の現地視察に行った際に、騒音防止の住宅の改造対応ですね、これについては大変現地で苦労していらっしゃるという話を聞いたことがあるんです、車の中で。今回の法案に伴って、調査室からもらった資料によりまして大阪、福岡のことを見てみますと、この資料作成の段階では、大阪は八八・三%、それから福岡は七六・六%、そういう資料をもらっておるわけでありますが、完成見込みというところには、六十年度完成、この法案の説明の中にも六十年度完成と、こういう格好になっておるのでありますが、これは航空局側が設定をしたものに対する八八・三%で六十年度完成なのか、現地住民の要望との関係はどんなかかわり合いになっているのか。ずばり言えば、住民の要望も一〇〇%含めて大阪、福岡の関係については六十年度完成、そういう計画なのかどうか。この辺について、一番大きな問題は航空騒音でありますから、この住宅問題についてどういう考えか、現況とこの法案とのかかわり合いを含めてお聞かせ願いたいと思うんです。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今回この法案の御審議をお願いしておりますが、大阪と福岡の空港周辺整備機構の仕事は、今先生お話がございました、民家防音工事が六十年度で一応概成する、これから新しい段階、特に緑地化等を中心とする周辺対策に重点を移行していくという時期に差しかかっているわけでございます。  それで、民家防音工事の実施の見込みでございますが、これは周辺の住宅の希望を全部聞きまして、それで現在ぜひ工事をしてもらいたいというところにつきましては六十年度でほぼ完全に終わるということを見越しております。あと残りますのは、各個人のいろいろな御都合ということがございまして、今は民家防音工事についてはやらない、先に延ばしてほしいというお宅だけが残っているわけで、そういう点で、民家防音工事はこの段階でこちら側からの積極的な働きかけによるものは一応終わるということになっております。法律改正後の新しい機構がもしできましたら、その機構は今後は新しい段階の仕事に鋭意努力していくというようなことになろうかと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 現地の防音装置をしてもらった皆さんに聞きますと、例えば夏場防音装置をしてもらう、それはそれなりにありがたいことなんだけれども、しかし、ぴしゃっと密閉してしまう といやが応でも冷房装置がなければ、扇風機その他の関係で冷房装置がなければもうむんむんとして入っていられないということで、冷房装置なり、あるいはそれに伴う電気の使用料などなどの附帯経費があるわけでありますが、その附帯経費については現在の防音装置の範疇には入ってない。それは各人の好み好みであるからそこまで手が伸びないということをよく言われるんですが、しかし、冬場は一歩下がって我慢するとしても、夏場密閉した中で、飛行機がぶるんぶるん来るから我慢せいというのはちょっと人権侵害じゃないか。  これは国鉄の新幹線の場合も言えることでありますが、伊丹空港、あれだけ飛んでくるんですからね、兵庫県側は特に。最小限度の人間として夏場を越すための冷房装置、扇風機がいいかどうかは別にして、そのぐらいはやっぱり最低基準として考えるのが当然じゃないか、こう思うんですが、いかがでしょうか。どうしてもだめですか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今お話しのようなことで、空調機、クーラーはこちらから補助をしてつけていくということで、これは徹底しているわけでございますが、問題は維持費、電気代でございます。電気代についても空港設置者側が負担できるとそれはそれで非常に望ましいのかもしれませんが、現在一般的な水準から申しますと、まあ夏になればどの御家庭でも使うというのはかなり普及してきております。そういったことも一つ考えながら、そしてまた、正直なところ財源的にも環境対策には非常に国としては使っております。大体、空港整備特別会計の約半分ぐらいの額が環境対策に使われているわけで、そういう点から、維持費の負担を実際に皆様にひとつお願いしたい、こういうことでしているわけでございます。  なお、生活保護世帯につきましては、今予算要求をして何とか設置者側で負担するような体制に持っていけないかということで努力しておりますが、まだ予算化できないという段階になっております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それからもう一つは、この予算書を見ても、例えば防音装置をしてもらった、クーラーは、電気代の問題はあるとしてもつけてもらった。しかしこれらは、減価償却と言っては変でありますが、耐久年を何年に見て、十年見るのか十五年見るのか知りませんが、これは一回つけてやったから後はおまえさんでやれ、こうでは私はやっぱり政策としてはまずい。したがって、何年ぐらいもつという前提で更新を考えているのか。それは空港整備特別会計を見るとそういう項目ないんですよ。何年後切りかえで補てんしていく、その点は予算上も大体耐久年はどのくらい考えておって、それに必要な予算は毎年計上するのじゃなくて必要なときにやる、そういう予算の仕組み、それをどう考えているんでしょうか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) クーラーの耐用年数は八年というようなことに一応なっておりますが、実際はクーラーの取りつけを始めてから十年たっております、今日まで。ところが、クーラーは意外と使えるんで、これは一つ一つの機械によってはかなり差がございますし、二十年も使っているという機械もあるようなことで、実際にはクーラーの更新の問題というのは、いずれはそういう時期にくると思いますが、必要に応じてこれから実態を調査しながら、実際に老朽化したところで取りかえるというような方策をこれから検討していきたいというように考えている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それから、私も決算やってて気がつかなかったんですが、航空労組連絡会、全日空、東亜から何から全部集めた、これで騒音関係を見ているうちに気がついて、私も不勉強なんですが、空港整備特別会計から国債整理基金特別会計というところに五十九年度は二百六億拠出している。これは大蔵とか決算で問題になったんですが、今政府委員の方は、金が厳しい、財政が大変だ、だから云々ということがあったんですが、確かに五十八年度を見ても、オールの関係のやつが九百十八億で、民家のためには六百二十四億と相当金を使っておることはわかるんですが、国債整理基金特別会計に繰り入れるということはその会計が相当余裕がある。余裕があるというのに限って大蔵省がたばことか専売とかから金を取ったという経過は私わかっているんですが、空港整備会計からこの基金会計に入れるということは結局空港会計はそれだけ余裕がある、裏を返せばもう少し料金を下げてもいい、こういうことに反論的になりかねない。どういう経過で国債基金の方に二百六億も繰り入れを了解したんですか。それだけ空港会計には余裕があるんですか。ちょっとこれは変ですね。事実かどうか言ってください、六十年度何ぼになっているか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) これは、空港整備特別会計の資金収支上、どうしても資金がショートしてまいります。そういう意味で実は借入金を五十七年からいたしております。借入金は年度の短期借り入れなものですから、翌年度借入金を返済する、その返済の納付先が国債整理基金でございます。ということで、余裕があるので納付するということじゃなくて、実は借金のやりくりでそのお返しをするという形で納付しているものでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 素人ならそれでごまかせるけれども、我々決算屋にはそんなこと通りませんよ、あなた。借金返しのやりくりで国債整理基金を使っているなんて、そんなことはうそですよ。きょうは時間がありませんからそれ以上責めませんが、その答弁はちょっと私は決算の理事としていただけませんよ。そんなこと言ったら大蔵大臣パーですよ。十五日の五十七年度決算の総括でもう一回だめ押しをするから、運輸大臣に。今のやつはきょうは聞いて、余り深追いをしません。深追いをしませんが、もう少し会計のやりくりについて検討して今後の大臣答弁の際に明確にしてもらいたいということで、ここは深追いしません、時間もないですから。要望だけしておきます。  法案関係は以上にしますが、きょうは緊急の課題が二つ三つありますから、国鉄総裁も忙しいところを来ておりますから、最初に国鉄問題で一つちょっとお伺いいたします。  五日十五日に亀井委員会の亀井委員長が、現在の仁杉総裁の首をも含めて発言なさって、補助金の特別委員会で我が党の赤桐委員から質問され、二転三転、何になったかさっぱりわからない。その後、委員会の事務局次長の林さんから丁重にその話の真意について御報告がありました。その努力は私は多といたしますが、この亀井委員長の発言の真意が私はどうもわからぬ。四月の十六日、亀井委員長の御出席を願ってここで一問一答やった。ここに議事録がありますが、その際に亀井委員長は、総裁の辞任劇の問題とか、あるいは、土地を売っ払って、その土地を売った関係でそれに利害関係のある人を新しい分割会社の社長にするとか専務にするとか、いろんなうわさがある。あるいは住田委員がこう言ったとか、だれそれが何かと、いろいろあるけれども、こういう問題等については極めて私は不愉快だ。  したがって、亀井委員会というのは、一体そういう国鉄の総裁の人事問題とか副総裁問題とか、あるいは各管理局長とか、そういう国鉄の人事問題なり、新しく考えていられる会社の役員問題についてそこまで一体権限があるのかどうか、あるいは水面下でやりくりするのか、こういうことを厳しく私は例を挙げてやりました。ことに議事録あります、七ページにあります。この際に亀井委員長は、亀井委員会というのは、新しい企業経営体の問題などについて効率的な経営形態、債務処理、余剰人員、それからくる具体的なプロジェクト、ここまでが亀井委員会の仕事であって、いわゆる総裁の人事問題であるとか新しい会社の問題であるとか、そういう問題については私は話をする職責も権限も一切ありませんと、こう断言している。ですから、巷間で言われている仁杉総裁の解任問題などは私の範疇ではございませんと、はっきり議事録で私に答弁している。それで最後に、個人的な見解として、国民が厳しい目で見ているのであるから、国民の期待に沿うような形で やることを、個人としては公正明朗にやることを期待していますと。これは当然だと思うんです。  しかし、この前の新聞発表は、この亀井委員会の亀井委員長が目黒質問に対して答えた点からいうと、やはり越権行為であるし、あるいはそのマスコミのとらえ方について、それについて何らの釈明もしない。中曽根総理に紙っこ一枚やって、紙っこ一枚見て中曽根はあの程度ならよかんべといって特別委員会で答弁したとか答弁しないとか、こう言っているんです。  まず大臣にお伺いいたしますが、この亀井委員長が目黒質問に答えた監理委員会の権能、権限、限界ということについては、人事問題には一切関与できないという点だと思うんですが、諮問した国務大臣として、この委員会の権限と限界ということについてどういうふうにお考えなんですか。まず大臣から聞きたい。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) ただいま先生が朗読なさいました当参議院の運輸委員会における参考人としての亀井委員長の御発言は、そのとおりでありまして、権限はございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、マスコミがやった国鉄総裁更迭、これは亀井委員長が権限を超えてマスコミに軽々しく言ってしまったのか、あるいはマスコミが勝手にこういうふうに書いたのか。日本の六大新聞とかNHK含めて、テレビ含めて、亀井委員長が言ったことをひん曲げて報道したりテレビで全国に電波を流すだけ日本のマスコミはまだおっちょこちょいではないと思う。正確な私は取材と確信を持ってマスコミはマスコミらしくやっていると思う。そうしますと、こういう印象を取材の皆さんが受けて、こういう記事を全国に流させてしまった亀井委員長の失態といいますか、責任といいますか、これは極めて重大だ。どういう発言があったか、我々立ち合っておりませんからマスコミのこれを信用する以外ないんです。これについては、こういう印象をマスコミに与えたような亀井委員長の発言であったならば、やっぱり遺憾であるというふうに運輸大臣としては前段の答弁との裏腹で明確に私はすべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 先生のおっしゃるとおり、日本の日刊紙等の記者がそんなに勝手な、おっちょこちょいなんて私毛頭思っておりません。ただ、私も大臣になった当初を顧みて反省すべき点が多々あったのでございますが、私どもが申し上げることと、記者の皆さん方が受け取られることに若干やっぱり、ああなるほどね、こういう受け取り方をされるのかなということを私も過去において何回か体験いたしました。特にこの問題におきましては、亀井委員長が新聞報道は真意を伝えていないということをおっしゃっているということは、やっぱり私今申し上げましたようなことではないかと思います。  そこで、これは記者団から国鉄総裁はやめるのかというまず質問の設定があった、これに対してお答えになったことが新聞に出ておるわけでございまして、あらましはこの前も申し上げましたから詳しく私は反復することをもう避けたいと思いますけれども、要するに、再建監理委員会が第二次提言で民営分割とやり、その思想というものは一貫して第二臨調から流れてきている、その線に沿って作業をしておられる。そして私ども内閣としてもそれを裏打ちするように協力をするということを閣議で決定いたしたわけです。そんな中に一月十日のああいった国鉄の中間報告が出てきた。その後、その中間報告は中間報告として、国鉄総裁も言われておるように、しかし政府が決定するならば我々従うという総裁談話もございますし、それにつけて、やはりその進行の過程において適宜ひとつ協力をしてもらうという期待的な気持ちが委員長にあられることは私は当然なことだと思います。  そんなことも手伝って、もしも、一日十日にあのような発表があったが、いよいよ政府が再建監理委員会の答申に基づいて法律案を策定して、なおかつ国鉄が自分の一日十日のようなああいう線を曲げられないとするならば、そういうときにはそういうこともありましょうねと、こんな意味でおっしゃったというふうに私の方にはちゃんと回答も来ておりますから、それを申し上げたわけです。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 あなたも、日航の人事問題じゃないけれども、日航の人事問題で、四月十一日の四項目提案で日航の人事問題に言明していますが、あなたが亀井委員長をかばう気持ちはわかりますよ、閣僚の一人として。しかし、権限を超えた発言なり、権限を超えたことをマスコミを通じて国民に印象を与えるというやり方は少し軽率だ、軽率のそしりを免れない。したがって、やっぱり国務大臣としてその点は、あなたが言うとおり一月十日の問題云々言っていますが、そういうことならそういうことらしくマスコミに載るように、誤解を受けないようにきちっとやってほしい。そうしないと運輸行政を預かる大臣としては大変だということぐらいのきちっとした私はけじめだけは大臣としてつけておくべきだ。総理大臣も以下同様だ。  あなたに国鉄の全体を——運輸大臣もそっちのけ、国鉄総裁もそっちのけ、我々社会党の運輸委員も、公明、共産は知りませんが、社会党の百何名持っている国会議員もそっちのけ、これを全部そっちのけで、何もかも亀井委員会という一握りの皆さんに何でも右往左往されている、そんな印象を国民に与えたのではたまったものじゃない。だから、正すべきは正してもらいたいと思うんですが、大臣として。そうしないと、運輸大臣、行政の長として、我々ここで運輸委員会で幾ら議論しても幾ら血みどろになって調査しても、何もあなたのところから皆パーじゃ困るので、やっぱり亀井委員会に運輸政策として言える問題、権限として言える問題はあなたしかいないのですから、総理大臣は全体のあれですから。少なくともやっぱり総裁人事とか副総裁とか、こういうものについてはきちっと正すべきは正す、越権行為は越権行為、注意は注意してもらいたいということをきちっと言った上で、一月十日の問題は議論は議論でいいですよ、そういうけじめだけはきちっとつけておいてもらわないと、全部それはローカル紙に載っているのですから。私だって全国区ですから全部歩く、どこに行っても同じ、この新聞は。  そういう点で、やっぱりけじめはきちっとつけてもらって、そういう点では運輸委員会でも議論があったから今後十分に注意するようにというぐらいの、やっぱり私は亀井委員長に運輸大臣として言うべきは言う、こんなような私は姿勢を持ってもらいたいと思うんですが、いかがですか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 先般の参議院における補助金一括特別委員会におきましても私は再度の答弁で申し上げましたとおり、心情としてはわからないわけではないけれども、しかし、法を超えたようなそういう越権行為は断じて許すことはできないということは、はっきりそのときも申し上げておるとおりです。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃ、委員会における正規の大臣の発言として確認します。  それからもう一つ、私は時間があれば地方を回ります。一月十日の問題に対する亀井委員会の大臣談話もさることでありましたが、この亀井委員長の総裁罷免というこの問題は、地方の第一線の管理局長、それから新幹線を運転している第一線の若い運転士、それからもう一つは、歯を食いしばりながら、うちの組合などは北海道からいすゞに行って自動車の組み立てをやっていますよ。ハンドルをやめ、ノズルをやめて、ハンマーをやめて、そしていすゞのところに行って、いわゆる余剰人員対策で、他の組合はいろいろ議論があるにしても、我が方は我が方でとにかく国鉄を残す、何とか協力するというのを皆やっていますよ。  そういう派遣をして、歯を食いしばって頑張っている国鉄職員、その心情から見ると、やっぱり何だかんだいっても、職員から見れば総裁は自分の家のおやじですよ、副総裁はかかあですよ。そのおれらが総裁に、何の理由があって亀井委員長が首だと、こんなこと黙っていられるか、総裁頑張れと、こういう心情が出てくるのは第一線の運 転士も管理局長も同じですよ。この与える心情的な影響というのは、はかり知れないですよ、きょう国労大会やっていますが。そんな総裁の人事権にまで介入してくるんなら総裁を先頭に一丁やろうか、そういう気持ちになるのもこれは人間の気持ちとして当然ですよ。だから、そういう現場の第一線の管理局長とか、あるいは第一線の職員に無用な摩擦、無用な不安感、無用な抵抗感を与えることだけは今日の非常に大事な情勢においては愚の骨頂だ、私はそう思うんです。  それで総裁にお伺いしますが、総裁もいろいろ苦しいでしょう、苦しいですけれども、やっぱり一月十日の問題は、いい悪いにしろ、亀井委員長から国鉄側として検討しなさいという要請を受けて、あなたが中心になって常務理事あるいは全国の管理局長も集めて、それは賛成も反対もあったでしょう。私は、週刊誌でありますから、週刊誌に一々だれだれ理事は反対、だれだれ理事は賛成とか、どこの管理局長はどうだとか、裏も表も知っていますが、そんなことをこの大事な段階にマスコミやルポライターに言う段階ではない。あなたの責任でとにかく全管理局長を含めてまとめたんですから、理論的にも実践的にも。それはそれとして確信を持って亀井委員会に議論なら議論してもらう、大いに議論してもらう。今の教育臨調みたいに、亀井委員会も案がある、国鉄はこういう案がある、一体どちらがいいですかということで公聴会をやるなり、あるいはマスコミの皆さんを集めて、マスコミの皆さんはどう思うんでしょうかということなどについて大きく国民に問題を投げかけていく、そういう意味からも、やはり国鉄は国鉄としての自分のまとめた案に自信と確信を持って世間に訴えるべきだ、組合にも説明をすべきである、職員にも提示をすべきである、そういうふうに私は思うんですよ。  最終的に、真ん中にいらっしゃる運輸大臣が、亀井委員会の答申、国鉄側の意向、いろいろ聞いたけれども、やっぱり行政側の運輸大臣としてはこういうものしかなかろうという場合には、議論を通じての結果でありますから、それはそれなりにルールに従って議論しましょう。でも今日の段階で総裁はそんなにびくびくする必要はない、やっぱり言うべきは言う、全体の親分なんですから。そういうことにおいて軽々しくあなたの首を飛ばすなんてそんな世論にならないように、総裁は総裁として職員と家族とOBに対してやっぱりきちっと私は自信を持つべきだ、こう思うんですが、この問題に関して総裁の見解をひとつ自信を持って答えてもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。

仁杉巖日本国有鉄道総裁

○説明員(仁杉巖君) 今先生からいろいろ御指摘がございましたが、私どもといたしましては、今先生の御指摘のように、一月十日に、監理委員会あるいは国会あるいは各方面から実務者としての意見を言うべきであるということで、国鉄の再建に関する基本方策というものを監理委員会に申し上げたわけであります。しかし、これに関しましていろいろな考え方があるということは私もよく承知をいたしておりますし、総裁談話におきましてもこれに対して御指摘、御批判等については謙虚に耳を傾けるということを出しておるわけでございますし、また、監理委員会の御審議に対しましても我々は協力するし、政府が案を決めた場合にはこれに従いますということをはっきり申し上げているわけでございます。その後監理委員会等からもいろいろ御設問等がございますので、私どもも誠意を持って答えているつもりでございますが、やはり組織の違うところのやりとりでございますので、多少時間がかかるというような問題もあるかと思いますが、今御質問になっている事項に関しましてはそれなりに努力を重ね、お答えをしているつもりでございます。  そういった意味におきまして、例えば自動車の問題等につきましてもいろいろ御示唆がございますので、それに沿いましていろいろ作業をいたしておりますが、なお我々国鉄としての意見もつけ加えて申し上げる。それにつきましてどういうふうに監理委員会が扱われるか、これは一月十日の案につきましても、亀井委員長の談話の中にもこれを一つの参考としてというふうに書いてございますので、私どもも、十分監理委員会も我々の意見は尊重されながら、尊重と申しますか、いろいろ参考にしながら案をまとめられるのだろうというふうに思っておりますし、その中間におきましていろいろ作業がございますれば御協力いたしますとともに、国鉄としての意見も率直に申し上げているところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 世論調査を見ても、民営化、加藤寛先生も民間会社に移行とは言った覚えはない、これは民営化だと、こういう非常に学者らしい言葉遣いをしているんですがぬ。現状の国鉄を改革しようということについては国民世論も大体一致しています、我々を含めて、やろうと。しかし全国一本のネットワークか分割化か、この順になりますと世論調査も真っ二つ。ですから、それは今後の議論で分割がいいという人もおるだろうし、いや、やっぱり国鉄なら全国一本のネットワークでいいという人もあるでしょうから、それはひとつ国民の動向を見ながら我々も慎重に対処する。  それで林事務局次長にお伺いしますが、これは大臣にも聞いておいてもらいたいんですが、いわゆる教育臨調、きょうも公聴会やっていますね。教育臨調が、例えば教育の自由化の問題については文部省の初中局長とか高等教育局長とか、そういう皆さんも自由化の問題について教育臨調の考え方はおかしいとか、直すべきだとか、反対であるとかいうことは、行政の方である文部省の関係局長は大威張りで言っているわけですね。それから、一般国民から意見を募集して教育臨調は公聴会をやっている。テレビにはちょいちょい出てくる。それで委員長さんも国民に向かって発言している。もちろんマスコミにも乗ってくる。  こういうふうに教育臨調は相当オープンに国民の声を聞くということが行われておるんですが、国鉄監理委員会はこの臨調のような立場で国民世論を聞いていく、意見を聞く、そういうレールになぜ乗らないんでしょう。絶対乗っていかぬという、審議は公開しないということは、教育臨調の細則を見ても国鉄監理委員会の細則を見てもそう違わないんですよ。違わないのに、教育臨調は国民の、お母さんや子供たちを含めて大いに注目を受けている。ところが、国鉄監理委員会は雲の上におって、今言った問題を含めて雲の上にいる。それで国鉄の七分割案であるとか、あるいは自動車は十二に分けるとか、ああでもないこうでもないという、ぱんぱか花火か何か知りませんが、それで世の中の働きを見ている。  この二つの、国鉄と教育のやり方を比較した場合に何と差があるんだろうか。教育も大事ですよ、否定しません。でも、国鉄も産業経済上切っても切れない国民に大事なものじゃありませんか。特に北海道あたりに行ったら、小笠原先生もいるけれども、北海道をばかにするにもほどがある、自民党の議員までそれぐらいやっているんだから。そのくらい大事な問題ですよ。それをむしろ国民にオープンにやっていろいろ聞いて、聞いた上で審議をする際は非公開でいいですよ。そういうふうにもう少し大衆化、国民化すべきじゃないか、亀井委員会の運営について。事務局次長、この問題については、教育臨調を対象にした場合、委員長以下先生方はどういうお話をされているんでしょうか。これをちょっと聞かしてもらいたいなと思うんです。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 今お尋ねの件でございますが、一つは、公開すべきかどうかということでございますけれども、教育臨調も審議そのものを生で公開するということはしていないと思うんです。この点は私ども監理委員会と運営は同じだと思いますが、どういう審議が行われておるかということについての概要と申しますか、審議の進み方というものについてこれをどういう形でお知らせするかということになるかと思うんですが、教育臨調の方と私どもの方は若干やり方が違うわけでございまして、教育臨調の方はそれぞれ概要をまとめて発表するという形をとっておるわけであ ります。私どもは大体原則として週二回会議をやっておりますけれども、毎回会議を終わってから、担当の記者クラブの方々にその日の会議の概要についてブリーフィングという形でお話をしておるということでございます。  それからもう一つは、国民の意見を吸い上げるといいますか、聞くということでございますけれども、私どもといたしましても、もう既に一昨年の六月発足以来、審議を重ねるとともに各方面からの御意見は相当承っております。国鉄当局はもちろんでございますが、関係省庁、それから国鉄の関係の労働組合、それから私鉄の経営者、あるいは学者あるいは実務家、いろいろな方々から御意見を伺うということは非常に多くの回数を重ねてやっておるわけでございます。これからも最終答申をまとめるまでの間にさらに各方面の御意見を承っていく必要があるというふうに考えておるわけでございますが、さらに、御意見を直接伺うだけでなくて非公式にもいろいろな方々からお話を聞いておりますし、それからまた各政党からもいろいろな御意見あるいは再建案についての提案がございますので、そういうものは逐一入手いたしまして克明に委員会の中で検討しておるというふうなことで、いろいろな意味で各方面の御意見をできるだけ聞きながら進めていきたいという姿勢は持っておるつもりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 加藤寛先生じゃありませんが、民営化、今の国鉄のいろいろなやり方について民間の手法を取り入れるということについては、これは国鉄の方だって社会党だって組合側だって、現実の厳しい現状等を考えてそれはそれなりに対応しようと。きょうやっている国労の臨時大会だって、そういうことについては割り切ろう、うちの動労の臨時協議会だって、やっぱり割り切ろうと。ローカル線について、いや運転士は運転士だとか、車掌は車掌だと、そんなことを言っていられない、いわゆる中小私鉄のような格好のやつはもう取り入れていこうと、そういうことについては余り国民的な対立がないんですよ。  ところが分割という問題になると、亀井委員会がちっとも全部を言わないものですから、言っているのは北海道、四国、九州分割だ。それは北海道反対、四国反対、九州反対、自民党の議員までひっくるめて大挙亀井委員会に押しかけよう、こういうことで、今月の末か来月になればあんたのところへ毎日毎日行くでしょう。きょうは北海道部隊、きょうは四国部隊、委員長のところの住友電気まで行って、おい亀井委員長どうするんだ、こういうことになるんです。  しかし一番悪いのは、分割分割と言っておって、どういう考えで分割するのかというぐらいは、教育臨調の自由化の問題じゃありませんが、亀井委員会はこういう考えで分割したい、例えば東京なら東京はやっぱり一つの圏にしたいとか、あるいは東京をばらばらにして東北・上越新幹線と中央線とセットにして、山手、国電のもうかりは東北のローカルの赤字に内部利用させる、そういう方向でワンセットをつくろうとか、従業員は五、六万か八万程度につくろうとか、東西に分けようとか、あるいは真ん中を分けようとか、何かの分割の具体案を出して、教育臨調の自由化と同じように、それで国民の皆さん、関東は関東らしく、ローカルはローカルらしく、こういう考えでどうでしょうかということで、国民はひとつ世論なり各議会で検討してみてほしいと。きょうはもう五月の二十八日ですから、そのぐらいはやっぱり出して、国民に議論の資料を提供するというぐらいにやらないと、選挙区の定数是正じゃありませんが、六・六案と、県内の境界線を切れというものがあるように、亀井委員会はそういう面ではいろいろな意見を聞いていると言っていながら、我々社会党の議員も含めて何を根拠に分割案を議論したらいいのかわからない。  全国ネットワークがいいのか分割がいいのかと言われたって、分割の方はネタを提供しないんだから議論のしようがないじゃありませんか。このぐらいは入ってやらないと国民不在の分割論になってしまう、こう私は極言をしてもこれは亀井さんに反論される筋合いはないと思うんです。だから、これ言ったってあなたに権限はないでしょうから、もうそろそろ、分割案というならば地域分割か縦割り分割か、どういう考えで分割するか、分割の基本原則と具体的なテーマぐらいは出してもらって議論されるように、ひとつこれだけは要請しておきます。委員長にもよく言ってください。  それから次の問題は、今国労も含めて、鉄労も含めて、動労も含めて大会シーズンを迎えておるわけでありますが、大会で一番議論になるのは立法行為、この前亀井さんも、余剰人員で立法を考えたいと思いますと言っています。棚橋審議官は三回ほど前の運輸委員会で、この立法についてはまだ考えておりません、労働省も考えておりません、答申が出てからと、こうなっているんですが、ただし、審議官に運輸省として私が聞いたことを議事録を見ますと、少なくとも生首を切るような、具体的には定員法あるいは炭鉱離職者法、こういう形の立法については考えてはいないのだろうなと。裏から言って、やはり職員の新しい職域を確保する。例えば関西新空港に派遣するとか、あるいは地下鉄が始まれば地下鉄に派遣するとか、例えばうちの方の仙台で今地下鉄工事をやっていますけれども、あの新しい電車の運転ができるのは、これはいろいろ技術屋さんもいるけれども、やっぱり国鉄の三十代ぐらいの若い技術屋さんで新幹線をマスターしている、在来線の特急もマスターしている、そういう技術屋をイの一番に使ってもらうのが仙台地下鉄に一番いいじゃないか。全部とは言わぬけれども、一割か二割は現職の若い技術屋さんを仙台地下鉄に使ってくれ、二年なら二年、三年なら三年、そういうことを含めて職域の拡大を我々はやっているわけです、地道に。  ですから、立法という問題について、まず第一に定員法、それから二つ目には炭鉱離職者法、三つ目にはいわゆる身分保障のまま関係機関に出向させる、出向を保障する、こういう大ざっぱに言って立法の問題で三つのルートが考えられるんですが、この三つの問題のうちどれを亀井委員会がやろうとしているのかということが国鉄関係の組合の大会の最大の焦点なんです、国労大会しかり。だから亀井委員会としてこの三つの区分、かつての定員法、炭鉱離職者法、出向を含めた職域の拡大、この三つの立法のうち何を考えているのか。今日段階でやっぱり亀井委員長も立法を考えていると言っているんですから、どういう立法を考えているか、三つのうちどこに重点を置いている立法か教えてもらいたいと思うんです。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 当委員会におきましても私どもの亀井委員長が、余剰人員対策の問題については特別立法を含めて検討する必要があるのではないかというふうに申し上げているわけでございますが、この余剰人員の問題は非常に大変な問題でございます。とにかく万という単位の人の問題でございますからこれは非常に重要な問題だという認識をまず持って、その対策としては、やはり亀井委員長がしばしば申しておりますように、少なくとも路頭に迷うようなことは絶対にしてはいかぬということを言っておるわけであります。  そのためにはやはり雇用対策、これを非常に強力に推進をしなきゃいけないということになるわけでございまして、その雇用対策ということになりますと、いろんな職業訓練だとかあるいは再就職までの生活保障とか、いろんな措置が必要になってくるわけでございます。ところが現在国鉄はいわゆる雇用保険法の対象外でございますので、雇用保険はかかっていない、したがってそういう対策費という財政的な裏づけがないということでございます。したがって、今後その余剰人員を、今申しましたように一雇用対策というのを円滑に進めていくためには、やはり特別立法をしてそういう対策についての具体的な内容あるいはその進め方等について決めていく必要があるのではないか、こういう趣旨で私どもの委員長がしばしば申し上げているということでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、一番厳しい例え ば定員法、かつての定員法というようなことは考えていない。定員法というのは、御存じのとおり、一カ月の退職予告手当をもらって我々の仲間が全部ほうり出されたんだから。いわゆる定員法というようなことは考えていない。あるいはアメリカ連邦政府が、航空管制官が全米でストライキをやった際に、大統領が航空管制官は全員解雇、それで必要人員だけ採用する、これも一風変わった大量解雇方式ですが、こういうアメリカ連邦政府がやった航空管制官の全員解雇、必要人員だけ採用といったこういう方途、それから定員法で予告手当一カ月分で路頭に皆追放した、こういう少なくとも路頭に迷う、生活権を奪う、こういう意味の法律は最低限考えていない、こういうふうに理解していいですか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 少なくとも私どもの委員長が国会でしばしば申し上げております特別立法というものは、かつての昭和二十四年のああいう形の定員法というふうなものを念頭に置いて発言しているわけではございません。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 だから、健康保険もない、それから健康保険を考える云々ということはこの二番目の炭鉱離職者方式ですよ。炭鉱は掛けていましたがね。いわゆる保険を発動する、あるいは転換休業の間は生活を保障する、転換休業をすれば、新しい職場を国の責任であっせんをし就職を促進する、それから後追い調査もしてやるというのが炭鉱離職者法ですよ。だから、保険を考えるということは生首を切らない、あと国鉄の労働者が経験したのは定員法ですから、定員法というようなことはやらないということに考えなら考えをきょうはきちっと意思統一してもらいたいと思うんですよ。そして、炭鉱離職者法の方式にいくのか、あるいは国鉄職員のまま政府関係機関とか民間の会社とかに出向させる、今の三本柱、出向させることを法的に保障する、あるいは民間も含めて政府全体が協力体制で十万近くの人間のことを考えていく、そういうことは二番と三番のこれは組み合わせだ。  だから、この段階でやっぱり定員法というようなことは考えていない、こういうことについてひとつ、これはもう事務局次長に幾ら言ってもしようがないから、大臣、やはり今の論争を聞いて、やっぱり生首を切る、路頭に迷わせる、そういうかつての国鉄職員が経験している定員法的な立法、あるいは同じ陸海空の労働者で経験したのは、アメリカ管制官の全員解雇ということを、我々ITFを通じて、国際交流を通じてみんな経験したんですよ。そういう意味の立法措置は考えていない、そして今考えているのは、炭鉱離職者問題とかあるいは国鉄職員が出向しながらやっていくんだ、そういう生活のできる方法を国全体でどれだけお互いにカバーし合うかという方法の立法措置、これはこの前審議官も私の質問に抽象的に答えたんですね。そういう職域の拡大というところに、雇用の確保というところに焦点を合わせた立法を考えるのが望ましい、運輸省としては、こういう言葉を運輸委員会で一応抽象的に御議論願ったんですな。  今全国大会を皆単産が迎えて国鉄の関係組合が注目しているんですから、やっぱり生首を切るような定員法的な立法は考えていない、雇用の確保、職域の拡大ということを基点に炭鉱離職者法なども参考にしながら考えていく、政府全体として。亀井委員会も、聞くところによると、そういう意味の対策本部を政府につくれという勧告をするということも有力情報として我々は入手しておるわけでありますが、大臣として、当面、各組合が大会を迎えるに当たって、立法の問題が非常に深刻ですから、基本的な考えをひとつ大臣として聞かせてもらいたいと思うんです。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 先生のおっしゃるとおり、この世紀の大事業とも言うべき今回の国鉄の再建、また内閣の一番の重要課題でございます。その中で実際に余剰人員の方々をどうするかということはもう一番大きな問題であることは私もよくわかっております。そのやり方については、官房長官が政府の統一見解として先般発表されておりますので、それを審議官から御説明申し上げたいと思います。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 参議院の予算委員会におきまして官房長官が、今の先生の御質問と同様の、一方的に解雇はしないということを約束すべきだという御質問に対して、以下のような趣旨で答えておられます。  余剰人員問題を含む国鉄事業の再建の方向につきましては、再建監理委員会でまとめられておる段階だと聞いておる。その答申が得られていない現在の段階で、解雇するとかしないという議論ができる状況にはないと思うが、雇用の問題は大変国鉄再建を進める上で重要な問題であるということはよく承知しておるので、その点には十分留意しながら進めたい。さらに、御質問に対しまして、労働行政のあり方として、労使の問題は常によく話し合うということが大切であり、一方的に解雇することは望ましいことではないと考えております。このことを念頭に置いて、雇用の安定に十分留意し、再建対策を進めてまいりたい。政府としては以上のことを大事に考えて取り組んでいきたいと思います。この趣旨の官房長官の御答弁がございます。これがただいまのところのこの問題に対する政府の統一見解であるというふうに承知しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それは私も知っている。知っておるけれども、時間の進展と同時にこれも流れているんですよ。  日本テレビの五月二十三日のレポートを見ると、亀井委員会は、人員整理の方法として名指しで選別が必要だと。いわゆる指名解雇ですな。その選別の基準として、一つ、能率の上がらない者、二つ、高齢者あるいは十代、二十代ちょっと入ったくらいの若者、三番目には、退職しても生活に不安のない者、これは確実に定員法のときの基準ですよ。私は六十三ですから、定員法のときは二十六歳か二十七歳ですが、定員法のときと同じ理屈で言っているんですよ。これを選別の基準としてやって、それでこの方々だけ集めて第三セクターか何かつくって、新しい会社をつくってローカル線をそれでやらせる。首切ると困るから、能率の悪いローカル線をやらせて、そのローカル線で能率が上がらなければローカル線の会社は倒産、解雇と。いわゆるワンセット置いて倒産、解雇という形で亀井委員会が考えている。とれは亀井委員会が発表したわけじゃないけれども、日本テレビの取材陣が総力を結集してやった結果これを入手したのであって、これは日本テレビにとっては自信のあるものだと取材の第一線が私にもきちっと答弁しているんです。  ですから、今審議官が予算委員会で官房長官の統一見解、それはそれなりに私はわかっておってやっているんだから。その統一見解ではもう納得しないところまで問題は深刻にいっている。いわゆるさっき言った定員法か炭鉱離職者法、それを上回る職域拡大か、こういう三つのうちのどれを選択するか。これは完全に定員法に準ずる方法ですよ、日本テレビの案は。完全に第二の定員法だ。こういうことを考えている。だから、それだけに第一線の職員は不信と不満と不安があるわけですよ。亀井委員会としては、再三言っているように、生首を切らないとか路頭に迷わせないというなら、やっぱり定員法というような方策はとらないということをこの段階で、大臣、国鉄職員に向かって明言してもいいんじゃありませんか。  炭鉱離職者法でやるのか、社会保険とか失業保険を含めて、あるいは新しい、いすゞのようなところに行っている、あるいは今言った、うちの仙台地下鉄とかあるいは地方自治体が施設関係の皆さんを、駅前開発の計画に国鉄職員をとって駅前開発をやってもらう、そういう地方自治団体に受けてもらうとか、そういうむしろ積極的な職域拡大、そういう方法も含めるんだという立法の基本的態度、考え方ぐらいは大臣として明らかにして全国鉄職員に明示をするというのがやっぱりいいんじゃありませんか。生首切らない、生活保障というのは、定員法はとらないということですか、それはいかがですか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 先ほど申し上げましたように、これは世紀の大事業でございますし、特に余剰人員の対策につきましては、これは大変な問題であるということは先ほど御答弁申し上げたとおりであります。この問題につきましては、国鉄だけではとてもしょい切れるものではない、また運輸省だけでこの解決をできる問題でもございません。内閣を挙げてやらなければならぬという立場から内閣官房長官が政府の統一見解を申し上げたのでございますから、ここで私が個人的な見解を申し上げにくいことはひとつ御賢察いただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 しかし、それ以上は中曽根さんに箝口令をしかれているから言えないでしょうけれどもね。ただこれだけ確認します。生首を切らない、政府の力で生首を切らない、路頭に迷わせない、これだけは再確認できるでしょうな。いかがですか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) そこのところが一番大切な問題であろうかと私も思いますし、だからこそ内閣官房長官が統一見解として申し上げているわけです。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、進展のいかんによっては生首を切る、路頭に迷わせることもあり得る、そんな弾力条項を政府は考えているんですか、逆に聞きますが。生首を切らない、路頭に迷わせない、赤字は国鉄の責任も若干あるけれども、全体が政治の責任であるから、政治の責任で国鉄職員の生活を保障するというのが、この三本柱を議論してから政府が前の細田運輸大臣から終始一貫目黒質問に答えてきた趣旨じゃないですか。生首を切らない、路頭に迷わせない、そういう視点で余剰問題については基本的に政府として対応していく。もちろん国鉄労使関係も大事ですよということは否定しません。その点は細田確認と今の第二次中曽根の大臣は何ぼか変わったんですか。生首は切らない、路頭に迷わせない、そういう基本線で政府全体の問題として対応していく。立法もあるだろうし、財源もあるだろうし、それは言いません、まだ答申が出ないというから。生首は切らない、路頭に迷わせないというぐらいはやっぱりきちっと新しい大臣として再確認したいなと思うんですが、いかがですか、しつこいようでありますが。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 今も申し上げましたように、現段階において政府見解をどのような表現でもって申し上げるかについては、先生も大方御承知のように、いろいろと議論もありましたし、いろんな経緯を経てこの内閣官房長官の談話という形で発表されたわけでございますから、どうかそういう趣旨において御了解をいただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 細田大臣が言ったものを山下大臣が答えられないというのはどういうことなんですか。何か大臣の組閣で行政の変更があったんですか。逆に聞きますが、何か行政の変更があって細田大臣の言ったことについて答えられないのか。なければ、前大臣のとおりですと言えばそれでいいじゃありませんか。前大臣のとおりですということを確認できない何かプラスアルファ、プラス・マイナスのファクターがあるんですか。なければ、前大臣の確認で結構ですときちっとやっぱり明快に答えてもらいたい。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 前大臣がどのようにおっしゃったか私も承知いたしておりませんけれども、いろんな意見、議論があったことは承知いたしております。したがって、それを集約して内閣官房長官が、現時点においては内閣としてはこのようにしか表現できない、申し上げることはできないというぎりぎりのところまで申し上げたというふうに私は理解しておりますので、そういう意味におきまして、大変どうも先生の御満足のいくような答弁ではないかもしれませんが、御了解をいただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は納得しません。前大臣がどういう答弁をしたか知りませんがなんというのは、ちょっと私から言わせればおこがましい。逆に言えば、国鉄問題は大臣の事務引き継ぎの重要課題になっていない、二束三文だ、二束三文だから国鉄問題については大臣の引き継ぎがなかった、そういうふうに私は受けとめますよ。運輸行政で一番大事なのは、この問題と日米航空問題と、河本さんじゃありませんが、海運の近代化、合理化をどうするか、この三つが陸海空の一番大事な問題でしょう。その国鉄問題について引き継ぎがなかったなんというのは、ちょっと大臣、あなたの真意を疑うわけじゃありませんが、そんな官房長官談話で我慢してくれというのは私は納得できません。  これ以上質問したって、あなたは箝口令をしかれているんだから、言いません。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 細田前大臣がどのようなと言われても、わしは知らぬと、こういう意味で申し上げたのじゃございません。ただ、今ここに細田大臣が御答弁なすったその速記録なりを私持ち合わせませんのでという意味で申し上げたのでございます。いずれにいたしましても、そんないろんな議論があって、最終的には政府としては内閣官房長官の談話を発表した、こういうことでございますから、そういう意味において御了解ください、このように申し上げたわけです。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、内閣官房長官の統一見解以後、いろんな情勢変化に応じて各組合が年度の一番大事な年度大会を控えようとしている。国労しかり、動労しかり、鉄労しかり、全動労しかり。まあいろんなイデオロギーがあるから言いませんが、一番大事な問題はこの問題であるから、運輸大臣としてきちっと組合を通して全職員に対して言った方が、同じ法案をつくるにしても円滑にいくんじゃありませんかということを老婆心ながら私は心配するんです。  今のような中途半端なことをやったら、定員法を考えて全員首切って、そして十八万八千人だけ再採用する、それを中曽根が考えているんなら、よし首切ってみろとなったら、そんなことを考えているんなら、新幹線はかつての三年前に返れと、私もやりますよ、そんなことだったら。亀井発言の総裁首問題じゃありませんが、やっぱり理は理としてきちっとやっていくということが必要だと思ったから私はあなたにしつこく再答弁を求めているんです。それ以上言ったって、中曽根さんの本心だと言えばもうそれ以上言いません、時間がありませんから。ただ、そういう問題は非常に国鉄職員は重視をしている、総裁の罷免問題とこの定員法の問題の二つは車の両輪として今重大な職員の関心事だ、職制も含めて、部長、課長含めて、それだけは言っておきます。  次に、日米航空交渉の問題でちょっとお伺いします。  基本的な問題は、今回の日米交渉で、NCAが入ることで向こうからも入ってくる、こっちからも行く、全日空とか東亜国内航空が道が開けた開けないと、こういろいろ言われているんですが、基本的に教えてもらいたいのは、私は、NCAの認可問題のうち、運輸委員会で随分四五、四七体制の問題との関連はどうなのかということをかつての大臣に聞きました。四五、四七体制は生きている、世界の国際的な貨物の動きの運用面でNCAの問題は出てきたんだというふうに私は理解しております。これも私の言うことに不審があったら議事録を引っ張り出して読んでください。私はそういうふうに理解しています。  それから見ると、今回の日米航空交渉で、向こうから来る、こっちから行く、こういう問題は四五、四七体制との関連でどういうふうに理解したらいいんでしょうか。四五、四七体制の問題で運輸委員会に相談があって、公明党の先生が質問したときも、国際交渉に関する問題だからそれ以上はちょっと勘弁してくれということで山下運輸大臣がもやっとしたことを覚えています。しかし、四五、四七体制と今回の日米航空交渉というのは、一体機関で承認されたのか、四五、四七体制というのは軌道修正をすることを認めた上で今回の日米交渉に合意したのか。日米交渉が貿易摩擦関係で押しまくられたから、結果論として四五、四七体制の見直しを政府としてせざるを得ないと ころに追い込まれたのか。日米交渉と四五、四七体制はどちらが先行したんでしょうか、同時発車だったんでしょうか。まずこの点を、基本的な認識として我々今後航空政策を議論する際に大事な視点ですから教えてもらいたいと思うんです。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 今回のNCAのアメリカに対する新規乗り入につきまして、日米間における航空交渉の協定の一部が改正されたことは先生御案内のとおりでございます。そこで新たに三路線について日本から入ることができるということであり、それは限界が三社でございますが、したがってそれが直ちに三社体制に結びつくという意味ではございません。相互協定、平等条約でございますから相互に権利を確保するということでございます。  したがって、今後いろいろ日航以外の他の会社のこれに対する希望とかあるいは体制とか、いろんなことを考慮しながら新たにアメリカに乗り入れるという方向に向かうならば、その時点において四五、四七体制は当然改正しなきゃならぬということでございまして、ただ単に数を合わせるだけではなくて、機材の大きさとか、それに掛けるの運航回数等によって、一社対二社、同じような立場になることもございますし、日本における他の社が、幾らそういう日航以外でもいいよという権利を確保しても、我々は希望がないという場合に、例えば日航が、それじゃ我々が引き受けて今の二倍の運航回数にしましょう、あるいは新たな地域をやりましょうというような場合には、直ちにこれが四五、四七体制の改正には結びつかない。  したがって、そんなものを考慮しながら、これとは別個にこれから四五、四七体制の見直しということも、広い意味においてはそれも含めて検討する時期に来ておることは間違いないというふうに御理解いただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 この日米交渉で日本側から三社が向こうへ飛んでいけるという権利は取った。権利は取ったけれども、その権利が具体的に就航という行動を開始するには、四五、四七体制を見直して、その見直しの中でこの権利を全部やるのか、一つの権利をとりあえずやるのか、そういうつながりだ、だから、権利は取ったけれども、具体的には四五、四七体制の見直しを航空審議会なども含めて検討した中で最終的に決断をしたい、こういう認識だということでいいですか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 結構でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうしますと、この問題と関連して、パンアメリカン航空の太平洋の権利を世界最大の航空会社であるユナイテッドに売却した、こういう話も聞いておるんです。それから、今回の航空協定で、権利とはいいながら、これが発効する場合に一体日米のマーケットに、現在十三社、まあ時間がありませんから航空機の名前は言いませんが、今度両方で入れば六つで十九、しかもユナイテッドみたいな大型なのが出てくる。ここに資料を持っておりますが、これは日本の日本航空、全日空、東亜国内航空、この三社を束にしてもそのアメリカの一社にかなわないですね。しかもアメリカ国内に全部持っている、こういう有力な航空会社ですね。これが入ってきたら、一体日米間の航空マーケットというのは、今回NCAの問題はそれなりにあったとしても、大体長期的に見た場合には一体どうなるんだろうか。むしろ、日本の日本航空、全日空、東亜も含めてだんごにしてもアメリカの航空界にしてやられちゃう。ダンピングも出てくるでしょう。  そういう点で、航空法で示す日米間の航空秩序、こういうことが保たれるんだろうか。自由競争の波によって弱肉強食時代といってアメリカ航空に全部日本のメーカーがやられてしまう、小口も含めて、貨物も含めて。時間がありませんから、この小口の問題もありますが、そういうことになるんじゃないかと非常に心配しているんですが、その点はこの四五、四七の見直しできちっとそういうことではない、心配するなと、こういう基本的な考えを持っておられるのか、あるいは自由競争もやむなし、弱肉強食もやむなし、こういう視点で四五、四七を見直すのか。いわゆる日米のマーケットについて将来的にどう考えているのか。基本的な認識を聞かしてもらいたいと思うんです。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) ちょっと先生の御質問に私が的確な答弁になるかどうか存じませんが、いわゆるデレギュレーションと申しますか、制限の緩和、規制の緩和ということは、アメリカの少なくとも国内航空においては非常に前大統領のときから進んでおります。しかしながら、国際線に関する限りは国と国との交渉によって決まることであって、何もアメリカの国内がそういう方法をとっておるからアメリカ自体が直ちに方々に飛ばすという、そんなわけにはまいらないことは先生も大方御承知と思います。  そこで、例えばパンアメリカンが太平洋線についてユナイテッドに譲渡するという件につきましても、まず第一番に、両社がアメリカのまず政府の認可を得なければなりません。その手続を今やっている段階でございまして、それがオーケーになった後にこれから日本政府はこれに対してどう対応するかということを検討する、こういう順序になって、そうしてそのことについてまたアメリカと話し合いをやるということでございますから、これが直ちに四五、四七に結びつくということとは全く関係ありませんですね。まあ順序としてはそういう順序でいくという点だけを御説明申し上げ、不足の点はまた局長から御説明申し上げます。

仲田豊一郎運輸省国際運輸・観光局長

○政府委員(仲田豊一郎君) 今御指摘のように、パンアメリカンがユナイテッドに極東の路線を全部譲渡したわけでございます。それで、ユナイテッドというのは日本航空の倍以上ある非常に大きな会社で、そのまま全然自由にやりたいほうだいに入ってくればこれはまた大変な競争相手になるということも間違いございません。しかしながら、今大臣から御答弁がございましたように、これはアメリカ政府の許可という段階で非常な手間とまた時間がかかるのではないかという見通しを持っております。なぜかと申しますと、今申し上げましたような大きな企業であるということ、これはアメリカの内部でも非常に問題がある。それからまた、こういう路線というものを大体譲渡ということができるかどうかというような法律的な疑問もあるのではないかと思います。  したがいまして、こういうような点がアメリカ政府の中で、米国の中でもって完全にクリアされるまでにはかなりのまだ紆余曲折があるのじゃないか。これを待ちまして、我々は一つの協定の趣旨に従いまして、日米協定というのは両方とも相互平等でかつ一つの秩序というものも、現在の協定でもそういう秩序というものを認めているわけでございます。例えば路線を決めるとか、輸送力の調整方式があるとか、そういうのがあるわけでございます。そういう中で、また現在の秩序をさらに改善するような交渉も行っているわけでございますので、そういう航空交渉との絡みの中でもって、このユナイテッドの問題がもしもアメリカの方でオーケーになった場合には考えていきたい、日米間の一つの均衡の問題として相手方と相談していきたい、そういうふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 まあ権利を確保したり、アメリカ内の手続はいろいろあるけれども、大臣なり今の局長の答弁から見ますと、やはり航空の秩序、これだけはきちっと従来の方針を守りながらやっていきたい、こういう御趣旨だと受けとめておきます。  それからもう一つ、この問題と関連して、新聞にこういうふうに出ているんですが、いわゆる全日空、東亜国内航空が国際線に飛んでいくことを権利として認めれば、国内線の例えば東京—小松間とか東京—宮崎線とか鹿児島線とか、これは全日空とか東亜国内航空の単独か併存かの線になっている。ここに日本航空も入れるなら、用意ドンでやるならば、四五、四七の見直しということを考えれば、やっぱりこの線についてもお互いに考えてみるべきじゃないかという意味の、三つども えの空中戦争とか、あといろいろな解説がおもしろおかしく書かれているんです。  やっぱり全日空は全日空、東亜は東亜で国際線に飛んでいけるとなれば、今度は国内線でも日本航空にも若干の幹線という解釈を拡大運用するのか、あるいは正式に認めるのか知りませんが、そういうこともやっぱり並行的に、今言った航空秩序、国際線の航空秩序はわかりましたが、国内線の問題についてもやっぱり考えてやるべきじゃないかという論説と、いや現行どおりでいいんだという論説と、ブン屋さんによって変わっているんですね。ブン屋さんによっておのおのお得意さんか何か知りませんが、あるんですが、この問題についてやっぱり四五、四七の見直しを大臣が航空局に指示したという記事がありますから、見直しの段階で国内線の問題についても言及されるのか。私はそういうふうに言及すべきだと思うんですが、それを含めて検討されるのかどうか、大臣の考え方を聞かしてもらいたい、こう思うんです。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 日米航空協定の見直しによって、日本側の三社体制が一応権利として今度確保したということは今御説明申し上げたとおりでございますから、したがって、四五、四七憲法の見直しということは、その協定の見直しに従って日本が第二、第三の会社が外国に向かって飛ぶかどうかという面から出発するわけでございます。  四五、四七の中には、三つの会社の縄張り——縄張りというのはおかしゅうございますが、航空の権利というものがちゃんと協定されておりますから、それには、例えば国際線は日本航空だけだよ、そして国内においてはいわゆる幹線、それは札幌、東京、大阪、福岡、那覇までだよということを書いてございますから、その中の一つの、国際線に複数出るということは、そのことによってもう四五、四七体制を見直さなければなりませんから、その見直しの関連においてそういう問題が起こり得るということは、この際申し上げておいても差し支えないと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 日米航空と四五、四七はそれくらいにしておきます。  それからもう一つ、この前決算委員会で時間がなかったのでできなかったのですが、関西空港の関係、本来なら確定した資金の関係とかいろいろ聞こうと思ったんですが、この資料をもらいましてからレクチャーした前段は省略します。  ただ、漁業補償の問題とそれから土取りの問題、この土取りの問題については、前の航空局長は公共的なものを優先にやるということを再三答弁しておられましたので、この日程から見ると埋め立ての認可をもらう段階になるわけでありますから、私は、この土取りの問題についてもここ二年半、約三年間決算委員会、運輸委員会で各大臣に要請してきた問題でありますが、例えば和歌山の森林公園、これは林野庁の関係で、これは絶対土取りには使いません、こういう林野庁は答弁をしている。ですから、和歌山市の森林公園などは土取りの対象にはならないと思うのであります。こういう問題とか、それから、私有地でいわゆる土地転がし的な問題をやってはならない。当時の運輸大臣は、それは絶対に関西新空港の土取りの問題でそういう疑惑は持たせませんということについて、おのおの大臣が答弁しておるわけでありますが、この土取りの問題について、やっぱり今までの二年半の国会答弁を私は守ってもらいたい。  具体的には、私が議事録拾ってもいいんですが、皆持っていますから、私の議事録から、土取りの問題で提起をした会社名、それから場所、広さ、土取りの量、これを全部私がデータで、こと十何カ所、約二十カ所近く私は質問しているわけでありますから、そのデータを関西国際空港にやって、やっぱり大臣答弁のように、土地転がしはさせない、公正、厳正にやるんだ、これを確実に関西空港が守れるような行政的な措置をぜひしてもらいたい、こう希望するわけでありますが、この関西空港の漁業補償と土取りの問題について、現状と私が言った要望についていかがでしょうか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) ただいまお話しのまず漁業補償の問題でございますが、漁業補償問題は、本年度中に着工したいという事業計画を持っておりますので、この七月までに漁業補償交渉をまとめるということが何よりも必要でございます。正直のところ、なかなか漁業補償の問題については、関係の漁業組合に十分接触をしてよく御説明をしているわけですが、問題が問題なだけに円滑には今のところ進んでいない。しかし、空港の本島と本土を結ぶ連絡橋のボーリングにつきましては、一応大阪府と兵庫県とそれぞれ話し合いがつきそうな状況でございます。こういったことを足がかりにさらに空港本島の交渉を進めていきたいというふうに考えているわけでございますが、会社側としては現在全力を挙げてこれに取り組んでいるということを、この段階では御報告をさせていただくにとどめたいと思います。  それから土取りの問題でございますが、いろいろと前の国会で先生からも御意見をいただいたことを承知しておりますが、現在土取りの採取地につきましては、会社が直接やるというのではなくて、地方公共団体が中心になってこの土取り地を造成するということになっております。府下におきましては大阪府が、和歌山県におきましては和歌山県または県の公社が中心になってこの計画を進めるということで、地元のいろいろな要望を受けながら、県が公害問題その他いろいろな問題を検討しながらやっているということでございます。その場合に、先生が御指摘のように、跡地利用だとか土地の騰貴の防止というような点からはできるだけ公有地が望ましいということで、その方針については、現在各府県ともそういうことを十分承知して計画を進めております。  それで、先ほどは森林公園というようなお話がございましたが、一応県は、あるいは森林公園を計画の中に入れるかどうかというようなことも検討しているというふうに聞いておりますが、具体的にはまだ森林公園をやるというようなことを決めているわけでもございませんし、今申し上げたような基本的な方向で十分これから協議が進められて結論が出るというふうに聞いております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょうは時間がありませんから、そういう点で、この漁業補償と土取りの問題に重大な関心を持っているということだけは表明しておきたいと思います。  それから最後に、時間が一、二分しかありませんが、海上保安庁にお伺いしますが、第七十一日東丸の経過についてはもう時間がありませんから言いません。なぜ沈没したのか、違法漁船の改造問題と関係がなかったのかあったのかは言いませんが、一点だけ。  新聞によりますと、これは六十年五月十日読売新聞、東樺太の反転海流に乗ったんだ、こういう新聞記事が出ているんですが、私は素人でわかりませんが、技術屋の端くれですから、大体、海流と気流と、これはもう救難活動のイロハのイだと思うんですが、三人が生き残ったこの段階で、東樺太の反転海流に乗ったんだろうなんていう分析は、ちょっと人をばかにした分析じゃないか。こんなことがわかっておったら、なぜこの海流に従って航空機その他を通じて捜索をしなかったのか、海流の流れがわかっておったら。うちの松島に暖流と寒流が入ってくる。暖流には鯨が乗って入ってくる。北日本で鯨がとれるのは私の田舎ぐらいでしょう。それはやっぱり海流の流れがわかっているから、海流に鯨が乗ってくると。だから、海流に乗ったんだろうという分析はちょっと手抜かりじゃないか。  それからもう一つは、ソビエトに要請したらば、あそこはソビエトの航空圏なんで、海上保安庁談話で、二十三日の午後五時十分に通報を受けて、ソ連側に外務省を通じてお願いしたけれどもなかなか許可がおりなくて、明くる日の二十四日の午後四時半に認可がおりましたと。これは仮にそうだとすれば、一体ソ連側と何があったんだろうか。これは救難の原則からいって、丸二十三時 間もほうっておくというのは、ちょっと救難の常識からいって解せない。この辺の考え方をひとつ海上保安庁に聞いて質問を終わります。

岡田專治海上保安庁次長

○政府委員(岡田專治君) お答えの順序の上から、実は後の方のことからお答えを申し上げた方がよろしかろうと思うわけでございますが、私ども、二十三日の十七時十分に事件発生という通告を受けまして、同夜直ちにソ連に対し、我が方の巡視船艇及び航空機のオホーツクにおける捜索について、何といいますか、協力といいますか、そのような申し入れをしております。公海上でございますから巡視船艇の行動につきましてはもちろん制約があるわけではございませんが、航空機につきましては、御案内のように、非常に国際関係の緊張している当該地域でございますので、やはり相手側の了解を得てそして飛ぶということがやはり原則として必要だろうと考えて、これまでそのような航空機による捜索の申し入れを過去何回にもわたりまして申し入れたわけでございます。しかしながらこれまではその返答が一切ございませんでした。したがいまして、やはり万一のことをおもんぱかりまして、航空機によるオホーツク海域における捜索というものは断念しておったというのがこれまでの実情でございます。  しかしながら、今回につきましては、モスクワ時間に換算いたしますと二十三日の夕刻、これはやはり外務省内での手続あるいは大使館での手続とかいろいろあるものでございますから、二十三日のモスクワ時間の夕刻にソビエト外務省に申し入れが達しまして、そしてモスクワ時間の二十四日の朝午前九時と承知しておりますが、あるいは時間についてはお許し願いたいと思いますが、朝、ソビエトから、領海領空を除いては航空機による捜索活動も許す、こういう返事があったわけでございます。  そういう意味におきまして、まず初めての事例であるということと、それからやはり時差の関係もありまして、夕方申し込んで翌朝返事が来たということにつきましては、これはさらに改善するべき余地もあろうかとは思いますけれども、それなりに私どもとしては評価をしておる、こういう現状でございます。そしてまた、事務的に手続等もございまして、日本時間でいいますと、先生今御指摘がございましたように、二十四日の夕刻に私どもとしてはソ連のそのような了解をキャッチいたしまして、したがいまして航空機の性質上二十五日から航空機による捜索を初めて行った、これが経緯でございます。  さて、ただいま新聞を引用なさいまして、海流の見方を誤ったのではないか、かような御指摘がございましたが、オホーツク海というものは、地図で先生も御案内のとおり極めて閉鎖的な水域でございまして、そこにおける海流というものは極めてかすかなものでございます。要するにユーラシア大陸とそれから千島列島でほとんど囲まれているお盆のような海域でございます。したがいまして、当該海域におきましてはむしろ風の影響が非常に捜索の上で問題がある。特に今回の事件につきましては、いろいろ御批判をいただいておるわけでございますけれども、一つは、やはり事件の発生から十七時間たって私どもに報告が入っております。事柄の性質上直ちにということは無理かと思いますけれども、この十七時間という時間については、なお関係者の皆さんの安全意識の高揚と相まって、その時間の短縮という改善の余地があろうかと考えております。  それから二番目には、やはりこれも当該海域の当然の状況かと思いますが、気象状況が極めて悪い、濃霧が非常に発生しておったということも捜索が難航した一つの原因でございます。  なお三番目に申し上げたいことは、救命いかだがどうも遭難して間もなく流氷城の中に入ってしまった。これはやはり風の影響を非常に受けるのだそうでございます。そして、流氷城といいましても大体高さが四メートルから五メートルぐらいある氷が散在している。その密集状況は疎密いろいろあろうかとは思いますけれども、そういうことで、流氷城の中というものは船による捜索というものは、これはもうみずからの危険がございますのでできない、こういう状況でございます。したがいまして、流氷域につきましてはやはり航空機による捜索ということが一つの有力な手段、方法かと思うわけでございますけれども、この辺につきましては、何せ初めてこのような航空機による捜索ができたというような状況もございまして、今後の教訓といたしましては、やはり臨接国でありますソ連とのいろいろな協議も含めまして、私どものいわゆる流氷城における捜索のあり方というものについてなお慎重な検討を加え、改善すべき点があれば措置をいたしたい、かように考えておるわけでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 今の目黒質問に関連してちょっと私も大臣に申し上げておきたいんですが、ソビエトのサハリンで起きた出来事を、例えばソビエト側に許可を得ようと思えばモスクワに行かなきゃならぬわけですね。ところが、モスクワと極東地域とではえらい時差があるわけです。時差があるために役所の連絡というのはややこしいことになるわけです。私も昔、大正年代の「カチューシャの唄」か何かに「西は夕焼け 東は夜明け」、こういう文句があるわけですが、その意味がよくわかんなかったですね。そうしたら、モスクワ空港を夕方飛行機で立ちますと、すぐに極東地域で夜が明けてしまうわけです。夕焼けと夜明けを飛行機の中で大して変わらない時間で見られる。こういう現象でもって、なるほど昔の歌の意味はこういうことだったのかなと思ったんですが、そういう極端な時差があるということを考慮に入れて、やはり素早くモスクワに対して連絡がとれるような方法を講ずるということが特に必要であるというふうに思いますので、その点やはり政府としても考慮に入れた上で善処してもらいたいということを冒頭に要請をしたいと思います。    〔委員長退席、理事矢原秀男君着席〕  それから、先般航空機騒音に関連しまして成田空港を委員会として視察をいたしました。この委員会の視察に際して私が感じたことをまず端的に申し上げますと、やはりアクセスに問題があります。議員会館をバスで出発をして成田へ着くまでの間、一番手間がかかりますのは東京都内を抜けるときです。東京都内を抜けるのに高速道路で走っていっても隅田川をなかなか渡れないんですよ。だから、自動車で行く場合には成田空港まで行くのに時間の計算ができない。だから計画を立てる方も大変なんですね、自動車で行く場合に。うまくいけば一時間半ぐらいで行ける、まごまごすると二時間かかるかもしれない、こういう状態があるんですね。だからこの辺のアクセスということをもっと考える必要がある。  そこで、成田空港というのは東京の空港としては余り適当じゃないと私思いました。名前は新東京国際空港なんです。だけれども千葉県の成田なんですよね。千葉県にあって東京空港というんだから、これはやっぱり一種のごまかしなんですね。あれは千葉空港でもいいんですよ。何か東京空港というと近いような気がするけれども、そういう難点が一つありました。  それから、まずこのアクセスの問題を解決をするためには、今さら成田をやめてまた別のところへ新国際空港といったってそう簡単にはいきません。いかないからせめてアクセスの問題を解決する方法をもっと具体的に考慮すべきではないかと思いました。それには私は、自動車には限界がある、どうしても鉄道でもって連絡をするということの方が正確を期することができるんじゃないかという気がいたします。  ただ、私は成田空港を利用しましていろんな方法を講じてみましたけれども、ともかく厄介なんですよね。    〔理事矢原秀男君退席、委員長着席〕 京成電鉄で行こうとすると上野から特急は確かに一時間で着きます。しかし、着いたところでおりてバスに乗りかえなければ空港に入れない。しかも、空港に入るバスの乗りかえのところで一々みんなトランクをあげて調べられる、こういうのが現状であります。だから、京成電鉄を使うのが面 倒くさくて、結局あの電車を利用する人は少ないですよ。いつ乗ってみましてもほとんどがらがらです。あれじゃ電鉄会社もかなわないと思うんです。そうかといってストレートに行く方法として箱崎から行く方法があります。しかし、箱崎というのはこれまた厄介なんですね。上野から行くにしても東京駅から行くにしても、歩いて行けるところじゃない。水天宮なんというのはよほど信心深い人は知っているけれども、一般の人は余り知らないですよ、水天宮様なんというのは。だからどうしてもタクシーか何かで箱崎まで行かなきゃならない。新米の運転手じゃ箱崎なんて知らないですよ。だから、自動車で行くにしても電車で行くにしても厄介なんです。  そうすると、一つの解決策としては、あの空港の地下にせっかく地下駅ができているんですね。新幹線があそこに入れるような設計ができています。だけれども、駅があったってレールがつながっていなきゃ入れないわけですから、ああいう施設というのはまことにもったいないと思うんです。だから、これは極めて政治的な決断を必要とする問題であるので、大臣の所信を伺っておきたいと思うのですが、成田空港の現状、特に二期工事反対ということでまだいろいろな動きがあります。こういう動きがあって問題が遅延をしておりますが、これと関連をしたアクセス問題の解決について、大臣としてどのような見解を持っておられるかということをまずお伺いしたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 最初におっしゃった遭難に関するソ連の協力の問題、私どもまさにそのとおりで、隔靴掻痒の感を感じました。おっしゃるとおりでございます。時差が大変邪魔になっている。「西は夕焼け 東は夜明け」、大正時代にはやった「さすらいの唄」という歌でございますね、あれは私の愛唱している歌でございますが、まさにそのとおりでございまして、これはもう時差が大変障害になっている。  ただ、今度の場合は、航空機について認めてくれたということだけは一つの進歩であったと思っておりますが、おっしゃるように、しかし、認めてくれても間に合わなきゃ何にもならないことでございますから、今後格段のひとつ、私ども自体もいろいろ検討しながらソ連と交渉していきたい、かように思っております。  それから、成田までの問題でございますけれども、現在アクセスは三通りありまして、申し上げるまでもなく、高速道路、それから国鉄、それから民鉄でございましょうか。問題は、もう今や遠い近いというのは、距離の問題じゃなくて時間の問題でございますから、やはり時間価値をたっとぶ今日、どれだけで着くかということを計算に入れて、それをやることが私はアクセスの本命だと思っております。したがって、道路にいたしましても、一応計算上は高速道路は一時間ということになっておりますが、おっしゃるとおり、湾岸道路もできましたけれども、その手前が箱崎付近がネックになっておって非常に不安定であるということでございますから、その点も建設当局その他と詰めてまいります。  国鉄につきましては、諸般の情勢でなかなか今後そう早急に解決しないということでございますから、解決がつく問題から進めていくという意味におきまして、民鉄のB線ということを採択いたしまして、昨年の十一月に決定いたしました。そして関係方面とこれが推進を今図っているところでございまして、さらに今後ともこれらの問題について、アクセスのよりスムーズな利用について努力をしてまいりたいと思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 アクセスの問題を考える場合には、関西空港だって同じだと思うんですよ。この前私は本会議でもいろいろと申し述べた記憶がございますけれども、関西空港、海の中に土を盛って島をこしらえて、そこへ出入りするという、考え方としては非常にいいと思うのです。海から入ってきて海の上へ出ていくということですから、騒音問題等を考える場合には、こういう方法は私は理想的だと思うのです。理想的だと思うけれども、島ですからね、そこへ到達する人たちが渡し船で渡るような格好をしていたんじゃこれは大変なんですよね。だから、やっぱり地下トンネルなり橋をかけるなり、何らかの方法でもって早く到達をすることができなければ空港としての値打ちが下がるわけです。そこで、関西空港においても、やはり新幹線等と接続する方法というものを考えるべきだと私は思います。  それから成田空港にしても、成田新幹線などというものを国鉄にやらせよう、今までのパターンで国鉄にやらせようと思えば、できっこないですよ、これは。今までのように国鉄の借金でもって設備投資をやるというようなやり方をやっておったならば、もう今の国鉄では到底不可能ですね。そうすると、やっぱり政府自体が空港を建設する際にアクセスの問題も同時に考える、その投資も一緒に考える、こういうふうにしないとちぐはぐなものになる。今の成田がいい例ですよ。しかし、昔のことを悔やんでみても始まらないんですから、当面の問題としては、政府みずからの投資によって成田のアクセスも考え、関西空港のアクセスも考えるというのが当然だと私は思うのです。そのための用意があるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 関西空港については局長から御答弁申し上げますが、成田の問題は、先ほども申し上げましたとおり、一応現在高速道路は一時間ということになっている、それから京成も一時間ということになっておりますが、特に高速につきましては、計算上ではなくて実際に安心して一時間で通れるような道にしろということについてこれから格段の努力を払わなければならぬ。それは箱崎付近が現状ではどうもうまくないというふうに私も感じておりますから、そのとおりいたします。  それから、新幹線について国鉄ではだめだよという御指摘、これは私もまだこれからどうすべきかということについての具体的な対策は事務当局からも聞いておりませんが、御意見として承っておきますし、先ほど申し上げましたB線というものができますと、一時間かからないぐらいで行く設計になっておりますし、総合的にひとつ考えてまいりたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 関西国際空港につきましては、成田空港の二の舞をしないということで、当初からアクセス問題は最も重要な問題として検討しているわけでございます。  道路につきましては、近畿自動車道和歌山線なりあるいは湾岸道路というのを整備するということで建設省が中心になってやっておりますが、鉄道につきましては、南海本線の本島乗り入れと同時に、最大の問題として、国鉄阪和線を空港本島につなげるということと同時に、これを新大阪駅から連絡するということにして、本当に関西国際空港が関西一円の空港として機能するように、この国鉄連絡というのを非常に私どもも重視しているわけで、これは何としても計画を具体化していきたいということで、国鉄を初め関係のところと今いろいろと工夫をして、できるだけ、成田のように、空港はできたけれどもアクセスが不十分だというままで開港することがないように全力を挙げて取り組んでいきたいと考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 成田の問題についてさらに申し上げるなら、私はやはり成田空港の地下の新幹線の設計というものを生かすべきだと思うんですよ。それで、もし成田空港から新幹線で東京駅と直通をさせれば、距離的に考えると三十分ぐらいで来られるはずだと思うんですよ。大体六十キロぐらいですから、時速百二十キロで来たって三十分で来てしまう。そういう方法が可能だと思うんです。  それから、京成電鉄が変なところでとまっていますが、あれもやっぱり成田空港のあの設備を国鉄と共用で使わせるようにしたらいいと思う。京成電鉄と新幹線とはゲージが同じなんですね。狭軌じゃないんです、広軌なんですから。たまたまゲージが同じなんです。だから、せっかくのあの設備を京成電鉄と国鉄と両方で共用させるという ことは私は可能だと思うんです。京成電鉄だって、今のように変な町外れみたいなところへとめられてバスで運ぶという方法をとっているから乗り手がいないんですよ。ああいうことをやっているから財政上形勢が悪くなっちゃったんですよ。そういうことをやっぱり考えてやらなければいかぬと思うんです。技術的に不可能なことなら別だけれども、技術的に可能なんだし、政府が決断をすればできることなんだから、その点これは大臣の責任において決断をすべきだと私は思いますが、どうですか。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) 二つの問題点の御指摘があったかと思いますので、順次お答えいたしますが、まず、現在相当程度にでき上がっております国鉄新幹線駅の活用の問題でございますが、先ほど大臣からも御答弁申し上げました、いわゆるB案の推進に当たりましては、新幹線駅の活用を前提にした構想でもって進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。  それからその次に、現在の京成の駅がえらい中途半端なところにあるではないかという御指摘でございますが、現状まことにそのとおりであるとしか申し上げようがないわけでございます。この現在駅の位置は、現在のターミナルと将来つくられる予定の第二ターミナルのちょうど中間に位置するものでございまして、いろいろな紆余曲折の経緯はございましたけれども、京成電鉄の方であの位置を選定したものでございまして、先生御指摘のように、現在の京成電鉄をあの新幹線駅の中に持っていくということにつきましては、なかなか大変な工事を伴うようでございまして、新たに約二百億円の新規投資が必要でございますし、これまで投資してまいりました京成の投資額のうち約八十億円の部分が不用になってしまうというようなこともございまして、厳しい経営状況下にあります京成といたしましては、この問題につきましては特に慎重な対応を必要とする問題かというふうに考えておるところでございます。  いずれにいたしましても、この新幹線駅の活用につきましては、先ほど申し上げましたB案の推進を図ることによりまして、少しでも早く問題の解決に結びつけたいというふうに考えておる次第でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 一企業の、京成であれ国鉄であれ同じですよ、一企業の能力の限界を超えているような仕事を国家的な必要からやらなきゃならぬという場合には、政府が決断する以外にないんですよ。銭がかかるからとてもできませんと言わしておけばいつまでたったってできっこないです。そんなくらいなら成田空港なんてあきらめてしまって別のところへ、便利なところへ空港をつくり直した方がいいと私は思いますよ。どっちにしても設置をする以上は便利にしなきゃならぬ。  そういう意味で、私は成田空港そのものが失敗だったと思っています。これは、国会でもっていろいろと論議をされた当時から私はこの指摘をしてきたことなんですからね。これは失敗するぞ、あんなところへこしらえて、と言ったら案の定でしょう。まず日本一不便な国際空港になっています。これはあえてもう一度私は指摘したいと思います。しかし、過ぎたことを言ってみても始まらないから、国際空港として活用する空港をもっと私は広げたらいいんじゃないかと思います。  例えば新潟空港にしたってそうですよ。新潟空港からヨーロッパへ飛行機が飛べば、成田から飛ぶより三十分は節約できるんですよ、西の方へ飛んでいく場合には。新潟空港を国際空港として活用する方法があるでしょう。今上野と新潟間は新幹線で二時間で結ぶようになっちゃったわけです。成田と大して変わらないんです、現状の成田と、時間的には。だから、新潟駅から新潟空港まで直通をさせるという方法もあるかもしれない。新潟の場合は、海岸の方から入ってきて海岸の方へ出ていくような格好になっていますから、あれも騒音問題等を考える場合には、ああいうふうな形態は割合と犠牲が少なくて済むんじゃないかという気がいたします。  それから、九州における空港にしても、私はやはり国際空港として東南アジアとの連絡等に活用していいんじゃないかという気がします。長崎空港のような形態も関西空港とやや似ておりますけれども、ああいう形態は理想的じゃないかと思います。ただあの場合でもアクセスには問題があるんですよ。せっかくあの長崎空港が国際空港として利用できるとしても、あそこへ長崎から行くにしても佐世保から行くにしても、あるいは大臣の選挙区から出かけるにしてもちょっと不便なんですな。ああいうところをやっぱり新幹線で短絡をするという方法を考えるのが私は政治だと思うんですよ。これは技術的なあるいは財政的な面からばかり考えるから難しいということになる。国家的な要請から考えるならばそういう構想があってしかるべきではないか。特に大臣の地元なんだから、私は長崎空港なんというものをもっと国際線として活用するという方法、それから同時に、あの長崎空港とのアクセスを考えて、新幹線等を福岡から結ぶという方法等もあわせて考えてみれば、非常にこれは有意義な仕事になるんじゃないかというふうに思いますが、これも大臣の見解をお伺いしたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 御指摘の点は、地理的に見た場合に私も当然そうかと思います、地理的と言っては失礼でございますけれども。ただ問題はニーズ、客の需要でございますから、例えば新潟の問題にいたしましても、それまで新幹線も、時間的にプラスでどの程度になりますかわかりませんが、乗りかえるという考え方、あるいは荷物を何回か出したり預けたりするというような、いろんなことを総合的に考えて、果たしてニーズとしてそれが成り立つかなと。やはり新潟にしましても長崎にしましても、国際ローカルというような性格が非常に強い。  長崎の問題にいたしましても、今上海まで飛んでおりますけれども、非常に利用率が悪い。それはおっしゃるとおりアクセスも十分じゃありません。本来、戦前は上海航路が日本と当時のシナとの貿易の中心でありました。長崎は拠点であったんですけれども、それを倣ってやっている今の上海航路というものが非常に成績が悪い。地理的な面から見ましてもアクセスは確かにやらなければなりませんが、そういう意味からして、果たして需要の度合いというものがどうなるかということを今後いろいろな面から想定し、先生のおっしゃることも十分検討させていただきたいと思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 この空港のアクセスと同時にやはり騒音問題、今回の法案の内容もそうなんですけれども、大阪と福岡と二つの空港の周辺整備という目的を持っているのを一本化することで新たな展開があるというふうに考えているわけだというふうに衆議院で答弁をされておりますけれども、何で大阪と福岡を統合するということにそんなメリットがあるのか。この点は行革の一貫としてこんなことを考えたのかもしれませんけれども、余り意味のあることのようには思われないんですね。これはどちらが主体になるのかということになると、依然として問題が残るわけですよ。だからその点はまだはっきりしないわけでしょう。その点どうですか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) ただいま両空港整備機構の統合についての御質問でございましたが、この空港整備機構の仕事も、先ほどちょっと申し上げましたのですが、民家防音工事というのがある程度六十年度で一段落する。これからはむしろ周辺の本当の緑地化等周辺の整備が本来の両機構の仕事に入っていくというわけですが、この仕事は民家防音と違いましてかなり計画から実際の実施まで長期間を経ますし、いろんな話し合いの段階等で仕事の量というものも非常に繁閑が出てくるということでございます。そういう意味では、今までのような民家防音工事を非常に主力としてやってきた機構のあり方というのはここら辺で変えていかなければいけない。機構の効率化あるいは仕事の平準化という点から見ますと、一つの機構だけではどうも余りうまくないなということがあって、かねてから統合問題を考えていたわけです が、そういう時点で関西空港株式会社の設立の話もありまして、この機会に一挙に統合をして従来考えていたことを実行しようとしたわけでございます。  また、これから大阪、福岡以外の空港でもやはりいろいろな緑地整備等の空港周辺整備の必要性が出てくるわけですが、これからの空港はやはり大阪と福岡ほどの大きな周辺整備という単位にはどうもなりにくい。客観的にそれぞれの地方の空港に周辺整備機構をまたつくっていくというような事態にもぴったりこないということになりそうなわけでございます。そういう点から、新たに個別に周辺整備機構をつくるよりも、一つの周辺整備機構でそのいろいろな持っているノーハウ、力を使ってこれから他の空港についてもやっていくということの可能性を持たすような、そういう将来の展望もあわせ持つことでひとつ統合したらどうか、こんなことを考えたわけでございます。  統合の問題点はそんなことでございます。  それから、両空港の周辺整備機構を統合したことに伴いまして、本社はどっかに置かなきゃいかぬということですが、まだその点につきましては、両方の地元のお話し合いということをこれからひとつまた期待しているわけで、統合までにそういう点についても両方の納得のいくような形でこれからのあり方を決めていきたいということで、今両方の地元とそういうことで進めている次第でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 いまだにそういう折り合いがつかない問題があるくらいなんだから、そもそもこんなことをなぜやるのかという疑問が出てくるわけですよ。第一、大阪と福岡じゃ離れ過ぎているんですよね、これは。  考えてごらんなさい。鉄道を分割民営にするという場合に、九州の鉄道と大阪の鉄道とを一つの会社にしたらややこしいことになりますわね。やっぱりどっちに本社を置くんだという問題が出てきます。会社なら、西鉄と近鉄を合併するようなものです。これもまた厄介なことになりますね。野球のチームなら近鉄と向こうの方と何とかという話があるかもしれないけれども、なかなか地域的に離れているものを一緒にするというのは無理があると思うんですよ。だから、こういうことをして何とかしなきゃならぬ、空港の周辺整備ということ。  だから私はやっぱり根本にさかのぼると、民家でもって防音対策、この間成田で私どもも拝見させてもらいましたけれども、厚いサッシでもってぴたっと閉める。音は確かにある程度防止できるかもしれない。しかし夏になったら冷房装置しなきゃとてもたまったものじゃないですよ。蒸し殺されちゃう。そうすると、冷房もしなければならない。それから、どこからどこまでみんなぴたっと密室にするということは家屋の構造上非常に無理が出てくるということになるんです。だから、できる限り民家にそういう設備を施さなくてもいいような場所に飛行場をつくるということの方が政治のあり方としては私は大事だと思うんですよ。だから私は、長崎空港や新潟空港のような空港をもっと生かす方法を考えろとここで言ったんです。  それから成田空港だって、これはやはりこれから二期工事だ、三期工事だといろいろ考えているようですけれども、アクセスを不十分にして空港だけ拡張するということにはいささかどうも私は賛成しがたいものがある。したがって、もし、もっと成田空港を整備するというならば、まずそれより先にアクセスの問題の解決を図るべきだというふうに思います。それが順序だというふうに思うんですが、その点どうですか。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) ただいま先生御指摘のとおりでございまして、私ども、空港機能を十分発揮させるためにはしかるべき適切なアクセスが整備されることが先決条件であるというふうに思っておるところでございまして、まさに空港あってのアクセスではなくて、アクセスあっての空港ではないかというような感じを強く持っております。ただいまの先生の御指摘の点を深く胸に踏まえまして今後私どもの仕事に取り組んでまいりたいというふうに考えます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 もう一つ、羽田空港の問題ですけれども、私は、羽田空港を沖合に拡張するという考え方、これは騒音対策から考えればその方が理想的だというふうに思いますし、東京湾というものをもっと有効に使うべきだと思うんですね。東京から千葉まで行く海岸、昔は潮干狩りをやったような幕張とかあの近辺が全部埋め立てられて沖の方までいってしまいました。ああいうことができるくらいなんだから、東京湾の埋め立てということをもっと積極的にやった方が、成田空港であんな流血の騒ぎを演じてまで成田空港に金を注ぐ、労力を注ぐよりは私はよかったんじゃないかと今でも思っているんです。羽田の拡張計画並びに今後東京湾をもっと有効に利用するという考え方があるのかないのか、その点もあわせてお伺いしたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 現在羽田の沖合展開をやっているわけですが、御承知のように、羽田の沖合展開後の羽田の空港の用途というのは、やはり国内線専用ということでございます。国際線については依然として成田の二期を必要とするような国際航空の伸長ぶりでございますので、両方のプロジェクトを進めていきなきゃいかぬ。  成田の二期については、現実に今アクセスだとかいろいろな問題が成田自身の内蔵している問題としてございますが、ともかく成田の二期をやらなきゃいかぬ。そういうことをやりましても、なお将来の航空交通の発展ということから考えると、また将来どうなんだということがもしあるといたしますと、一つの候補としては、確かに東京湾というのがさらに使えるのかどうかということになろうかと思いますが、正直のところ、現在埋め立てが環境とのかかわりでどうかということ、あるいは海上交通の関係でどうかとか、東京湾の埋め立てというのはいろいろな問題を内蔵しておりますが、それとは別に、さらにもう一つ東京湾に空港がつくり得るかどうかという点になりますと、現在の羽田、成田というものへ航空機をおろしていくという現在の技術から申しますと非常に難しいことになる。もう一つの空港をつくって、そこへ航空機の出入ができるほどの航空路の余地が余りないというのが現状でございます。現在でも首都圏の空域というのは非常に手狭になっているということで、そういう点では、将来の課題として、航空交通管制技術、その他空域の設定に関します技術の改善ということを研究しながら、非常に長期の研究課題だというぐらいに考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 今国鉄をどうするかということが非常に重要な問題になっておりますし、こういう問題については、監理委員会のように十分な経験、知識のない小グループにすべてを任せるということは私は適当でない、こう思っています。そこで、国鉄と空港を結ぶという方法をもっと積極的に考えるべきじゃないか、こう思います。  きのう、たまたま私は札幌から東京へ飛んでまいりましたけれども、従来千歳空港までバスで来るのにはかなりの時間がかかりました。これは成田空港とおっつかっつなくらい時間がかかりました。しかし、国鉄でもって千歳空港駅というものができ上がりますと、あの千歳空港駅と札幌との間は三十何分で特急が走ります。非常に時間の計算ができます、国鉄だったら札幌の近くへ行って交通渋滞でとまるということがないわけですから。自動車だったら、まごまごすると、市内へ入ってから交通渋滞で足踏みをしなきゃならぬということがある。そういう面が国鉄だったら心配がないわけですね。千歳空港と札幌あるいは苫小牧、こういう連絡は鉄道によって非常に私はよくなったと思うのでありますが、それと同じような考え方を他の空港にも考えていいんじゃないか。例えば鹿児島空港なんていうのはえらい遠いですよね。空港から都市との間が遠いところはいっぱいあります、日本国じゅう探してみると。  こういう点は、国鉄と空港を結びつけるという方法を今後の二十一世紀に臨む一つの課題とし て、政治的課題として考える価値が十分あると思うんです。それを考えるのはやはり政治だと思うんです。監理委員会なんかではそんな構想は絶対に出てこないと思うんです。その点大臣の見解を承りたいと思います。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) 鉄道というものが道路輸送に比べまして非常に定時性にすぐれていることはもう御指摘のとおりでございまして、したがって、空港アクセスとして鉄道が整備されております場合には、利用する人たちは時間の計算ができるわけでございます。そういうことで、先生御指摘の千歳空港というのは、空港のアクセスとして鉄道というものが立派に機能している一つのよき例だというふうに思うわけでございます。ただ一般論として申し上げますと、空港のアクセスにつきましては、その空港と都心との距離、あるいは既存のアクセスがどういうふうに整備されているかというような状況など、それぞれの空港を取り巻く諸状況に応じまして、かつ現実の輸送需要の動向を踏まえまして鉄道あるいは道路の整備を図って、空港とアクセス交通機関の有機的な連係ということを十分図ってまいることが肝要であるというふうに考えておるものでございます。  なお、鉄道、あるいはモノレールなどのいわゆる中量軌道輸送システムが港のアクセスとして重要な機能を果たしている例といたしましては、御指摘の千歳空港のほかに現在の羽田空港がございますし、また成田空港も今後の鉄道アクセスの改善措置いかんによりましてはそういった可能性も十分持っているというふうに考えられますほか、先ほども御議論のございました関西新空港につきましても、その最も主要なアクセスとして鉄道が予定されているところでありますし、このほか、現空港につきまして新たに軌道系のアクセス整備が構想され、あるいは計画されているというものとしましては、現在の大阪空港、それから沖縄の那覇空港、それから福岡空港、そのほか三、四のものが挙げられようかというふうに存じております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 私は大臣の見解も聞きたいと思っているんですよ。これは今の監理委員会に任せておきますと、鉄道の業務をもう切れるだけ切るということしか考えておりません。二十一世紀に向けての構想なんという気のきいたものはつめのあかほどもないような気がするんです。だから、これはやっぱり政治家として、これからの国内交通の主役は昔と違って飛行機にかわってきた、それならば飛行場と各都市を結ぶ交通機関はうまく整備できているのか、現状は決してそうじゃないんです。いろんなところで私はそういう問題を聞きました。  この間も秋田の横手、湯沢方面の人から話を聞いたんですが、確かに飛行機ができて便利になった、しかしその空港から自分たちのところへ来るには一たん秋田市まで自動車で行って、秋田駅からまたバックをする格好で来なきゃならない、えらく不便だ、だからもう少し、せっかくならば奥羽本線をあっちの方へぐるっと曲げて空港へつないでもらう方法はないものだろうかとい意見を聞きました。  こういう問題は全国的にいっぱいあると思うんです。だから、二十一世紀の課題として、空港と国鉄とを短絡をする、新幹線を結ぶ、こういうことが政治的課題としては非常に重要ではないかという気がするし、交通政策を担当する責任者としてはそういう考え方があってしかるべきではないかと思うのでありますが、その点についての大臣の見解をお伺いしたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) おっしゃる点はよくわかります。再生国鉄が、これだけの借金を抱えているのですから、やはり採算性ということ、そこから国鉄の改革もあるわけでございますから、これも考慮に入れなきゃならぬ。同時に、鉄道の持ついわゆる特性というものを生かしながら、一つの公共性、公共に役立てるということも本来の私は国鉄の使命であり、今後もその点を考えなければならぬ。そういう考えに立つというと、鉄道の特性を生かしてどのように利用できるかという観点に立つべきであることもよく私はわかるわけでございます。  したがって、切り捨てればいいということではなくて、新たにお役に立つという観点から、例えば関西新空港に対しましては大阪の新幹線からこれをつないでいく。これに対しては新たな費用がかかることでございますが、今進められております現状における国鉄のそういった支出の経費の中にはそういうものは入っていないのでございますけれども、こういうものは、そういう一つの条件的には入っていないにしても、あるいは条件、私もよくわかりませんが、条件的にもできるかもしれませんけれども、私は、そういう今申し上げた新幹線から新大阪空港に行くようなものはひとつどんどんやるべきである、このように思います。

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 午後一時二十分に再開することとし、休憩いたします。    午後零時十五分休憩      ─────・─────    午後一時二十三分開会

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 本題の前に時事的な関連問題を二点ほど簡単に御質問したいと思います。  第一点は、五月の二十六日午前、スペイン南部のアルヘシラス港におきましてタンカー二隻の爆発、沈没事故が報道をされております。この内容を見ておりますと、同国史上最大の海上事故ということでございます。現地の警察からの報道等によりますと、日本人の船員四名を含む三十四人が死亡ないし行方不明となっております。あと日本人二名を含む三十四名が負傷したと発表されております。  ここでお伺いいたしたいのは、爆発の原因、被害の状況、そうしてこういう外国船に乗り込んでいく出稼ぎ船員等の安全をどうするのか、そういうことを簡単にお伺いをしたいと思うものでございます。  これを見ておりますと、パナマ船籍ペトラゲン1というのは一万九千七十トンの船でございますけれども、日本人六人が船長以下乗り組んでいるようでございます。同港にはまたスペイン最大の製油所がございまして、約二百五十メーター沖合に停泊をしてナフサの陸揚げ中であったと報道されているわけでございます。そういうことで、先ほど申し上げました原因は、そうして現状分析をいかにされていらっしゃいますか、そういう点をまずお伺いをしたいと思います。

武石章運輸省海上技術安全局船員部長

○政府委員(武石章君) 今回の事故の原因でございますが、現在スペインの関係機関が調査中であると聞いておりまして、私どもの方では現在わかっておりません。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 じゃ、原因はまだわからなければ、この事故等に対応して被害状況とか、そしていろいろな問題点は、専門的なあなた方から見ればわずかの情報であっても明確に解明できる点があるのではないか、こういうふうに思うわけですけれども、その点伺います。

武石章運輸省海上技術安全局船員部長

○政府委員(武石章君) 被害状況でございますが、事故は現地時間の五月二十六日の午前十一時十五分ごろ、日本時間で言いますと二十六日の午後六時十五分ごろに、スペインのアルヘシラス港付近の湾内においてナフサを荷揚げ中のタンカー、ペトラゲン1、これはパナマ籍でございますが、それとスペイン籍のカンポナビアというタンカーが爆発炎上いたしまして沈没したものでございます。船内及び陸上に多数の死傷者が発生したということでございます。  そのうちペトラゲン1につきましては、乗組員が二十九名乗っておりまして、そのうち九名が死亡いたしております。四名が行方不明となりまして、六名が負傷したということで、残りの十名は 健在であったということでございます。  同船に乗り組んでおりました日本人船員六名につきましては、不幸にも四名が死亡しております。残りの二名は負傷という事態になったわけでございますが、一人の方は重体と聞いておりましたが、ようやく快方に向かって、二、三日中には航空機に搭乗できるような状態になるであろうというような医師の話も伝わってまいっておるところでございます。  今回の事故のタンカーに乗り組んでいる船員につきましては、財団法人の日本船員福利雇用促進センターというところから四名乗り組んでおりますし、太洋産業貿易からそこの社員が二名と、六名の船員が乗り組んでおるわけでございますが、この雇用促進センターにおきましては、これは船員の雇用の促進に関する特別措置法という法律に基づきまして指定を受けた法人でございます。指定を受けましたのは昭和五十三年五月のことでございますが、このセンターにおきまして、船員の雇用の促進と技能訓練というような業務を行っている団体でございます。センターは、雇用促進事業の一環といたしまして、外国船への船員の配乗のあっせんを行っておるわけでございますが、従来から、外国船に乗り組む船員の安全、労働条件等を確保するために、外国の信用のある海運企業を中心に乗組先、配乗先の開拓を行って配乗のあっせんに努めておるところでございます。  今後の対策ということでございますが、船の災害といいますのは、今度の場合に陸上に原因があったのか、二隻の船のどちらの方に原因があったのか、その点がいずれもまだ明確でございません。現在現地においてタンカー爆発事故の調査が行われておりますので、事故原因の究明を待ちまして、関係当局とも協議の上、必要に応じIMCOとかあるいはILOその他の国際機関の場などにおきまして所要の検討を行って対策を講じてまいりたい、かように考えております。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 我が国の海運不況というものが深刻化の中で、外国の船舶に日本人の乗組員が乗っていく労務提供船という形の中で昭和三十年代から始まったと思いますけれども、全日本海員組合の約十三万五千人、そういう中でも約二千人近い失業の方々がいらっしゃると伺っているわけでございます。  そこで、今後こういう外国船に乗っていく人たち、もちろん船員派遣業界と労働協約というものを相互に結ばれながらお互いがやはりできるだけの安全というものを考えていっていると思うわけでございますけれども、現実にこういう問題が起きてきますと、これで終わりというわけではなしに、今後非常にナフサを取り扱う問題というのは外国においても日本の国においてもさらに数字的には進んでいっているわけでございますから、まずこの問題から見て、こういう外で稼ぐために船に乗ん込んでいくという場合に、事故が起きたときに補償問題はどうなるのか、相手の国が違うときにはどうなっていくのか、こういう船員の人たちの安全というものが事故のたびにいつも課題になるわけでございます。  そういう立場から、日本船員福利雇用促進センターも運輸省の外郭団体と聞いているわけでございますけれども、今後さらに船員の安全というものを考える立場の上からどういうふうに対処していくのか、そういう点のお考えを、きょう現在の段階でこういう事故があった、その後の段階でどういうふうに決意を考えていらっしゃるのか、まず伺います。

武石章運輸省海上技術安全局船員部長

○政府委員(武石章君) 本件の被害者の災害補償につきましては、ただいま先生からお話がございましたように、太洋産業貿易株式会社が、この四名の船員については、代理人といたしまして、この船の用船者でございますロス・ナベガンデス・デル・パシフィコS・Aというパナマの会社でございますが、それと全日本海員組合との間で労働協約を結んでおりまして、その中で雇用条件その他の条件が定められております。災害補償についての規定もございますので、それによって補償が行われるということになろうかと思います。それから太洋産業貿易所属の船員につきましても、これは船員法上は予備船員として扱うこととなっておりますので、船員保険の適用があるということで災害補償が行われるということになろうかと思います。両者の労働条件につきましてはいずれも同じ条件になっておるというふうに聞いております。  それから今後の対策ということでございますが、先ほども申し上げましたように、直接には原因の究明というものを待たなければならない部分がたくさんございます。私どもといたしましては、今後、日本船員福利雇用促進センターの事業について、実際に海外に派遣する船員の安全が図られるように十分この機関の指導等に努力をしてまいりたいと思っておるわけでございます。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 運輸大臣、先般の二十一日の船員法の一部改正でも、離職船員の休職関係ということを国際的な問題と絡めて質問をし、御答弁もいただいたわけでございますが、こういう事件も起き、また運輸省としても、離職船員が全国で漁船も含めて約五千人、そういう方たちが求職の御希望があるように伺うわけでございます。いずれにしても、日本人のそういう船員経験者というのは非常に優秀な技術を持っていらっしゃいますので、外国船でも非常に希望があればやはり中心的に採用されると思うわけでございますが、こういうふうな事故が重なるたびに我々も非常に心配をしているわけでございますが、大臣としても今後の対応という形の中でどういうふうにお考えなのか、伺っておきたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 今船員部長からあらまし御説明申し上げましたとおり、まだ原因自体がよくわかっておりませんので、対応についてもまだ日本の政府として十分な準備ができておらないかと思いますけれども、こういう国と国との間のひとつの契約と申しますか、そういう問題につきましては、今船員部長が御説明申し上げましたように、きちんと一応はできておるようでございますが、もしそういう一つの補償に基づいてそれが支払われなかった場合の違約は、約束を破った場合どうするかとなると、これからはそういうところまでを含めながら、安んじてひとつそういう船に乗って活動できるような、そういう補償はきちんとやっぱりするように今後とも努力してまいらなきゃならぬ、かように思っておる次第でございます。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 ひとつよろしくお願いをしたいと思います。  これに関連しまして、私、今度はナフサに対する日本における原油の輸入というものが非常に大きいものの量でございますから、そういう点をちょっと伺ってみたいと思います。  四十年の五月に北海道の室蘭でノルウェーの船舶が岸壁に激突をして事故を起こしているわけでございます。日本は原油の買い入れ、これは非常に大きいわけでございますけれども、きのうも報道等を参考に見ておりますと、一万九千トンの船舶で千三百七十キロリットル。これはNHKで夜十一時から特集をしておりましたけれども、七百隻程度輸入しているのではないか。また国内の精製にしても非常に大量である。原油の全体も三億トンぐらい輸入しているのではないか。そうなると延べ九万隻というような形になる。これも海上保安庁の調べのデータであるというようなことも報道されておりました。  そういう中で、ナフサがやはり気化室内において気化ガス、排ガス、それに対する酸素量が五%前後というふうなことが発火源についてのいろんな問題になるのではないか。そしてまた、発火源を遠ざけるためには居住区等二重の扉にすべきではないか、また静電気が起きない服装にすべきではないか。そうして、日本の港では七十程度使用していると思うけれども、港則法による届け出や許可制の中で、隣船との三十メーター以上あけて火気類を近づけないようにすべきである、また港の自動車もせないようにすべきである、そういうふうにして輸送段階や精製段階も日本では注意をしていかなくちゃいけないのではないか。地 震のマグニチュード八以下程度に耐えるもの、そういう貯蔵タンクの問題、タンクローリーの問題、昭和五十年の石油コンビナート等災害防止法の問題、こういうことでNHKで特集を組んでおりました。  私も幾多の災害に現地に参りまして非常に意を強くするものを感じているわけでございますけれども、日本でナフサが精製をされる、また移動をされる、こういう問題は、法の網はかぶせてあると思いますけれども、これらの危険災害に対して、対岸の火として見るのではなくして、我が国は密集するそういう都市部に臨海港ということがあるわけでございますから、この点よく今後とも対策を立てていかなくちゃいけない、こういうふうに思うんですけれども、この点運輸大臣いかがなものでございますか。

岡田專治海上保安庁次長

○政府委員(岡田專治君) ナフサのような引火性の危険物につきましては、今先生の御質問の中にも、私どもが現在講じております対策の幾つかが触れられておりましたけれども、私どもは、港則法という法律に基づきまして、このような危険物の港内における荷役について事前の許可制をしいております関係上、取りまとめて現在とっております制度について御報告を申し上げたいと思うわけでございます。  私どもは、港則法に基づきまして荷役の許可を行っておるわけでございますけれども、特にこのような引火点の低い危険物の荷役につきましては、例えば夜間の荷役は原則として許可をしない、あるいは今先生のお話にもございましたような、いわゆる裸火を使用する作業場、あるいは付近の停泊する船舶、そういうものとの間に十分な保安間隔を保つというようなこととか、あるいは岸壁上の照明設備なんかにつきましては、当然いわゆるスイッチ機構が必須のものでございますけれども、こういうスイッチも、いわゆる防爆型のスイッチと称するそうでございますが、密封されておりまして、中で火花が散っても外のガス及び空気の混合気体に触れることがないようにする、そのような防爆型のスイッチを使う。あるいは、荷役時におきましてはタンクから上げる際に空間ができるわけでございますが、そこには不活性のガスを注入する。  そういうような、法律的な根拠といたしましては、危険物船舶運送及び貯蔵規則でありますとかいろいろな規則があるわけでございますけれども、そのような諸規則がきちんと励行されておるかどうかということを十分に見届けながら、この港則法上の荷役の許可の行政をとり行っておるところでございます。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) ただいま保安庁の次長から御答弁申し上げましたけれども、この種の事故につきましては非常に私どももかねがね心配をいたしておりまして、その心配した事故が起きたということでございますが、今次長が申し上げましたように、今後とも十分配慮してまいりたいと思っております。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 どうかよろしくお願いをいたします。  本題に入る前にもう一つの点でございますが、五月二十七日の新聞報道によりますと、ニューヨーク・タイムズが「空の危機管理」ということで、米ソ首脳会談の実現ということを報道をしております。それから日本の新聞報道によりましても、大韓機事故再発防止ということで、近く第二ラウンド交渉、「空の安全 米ソの取引に」いうことで、日米ソの会談というものが報じられているわけでございます。これらを関連しながら質問をしたいと思います。  昨年の運輸委員会でございますけれども、小島先生の同級生の方の子供さんが大韓航空機に乗っていらっしゃいまして、そして事故に遭われたわけでございます。それで同期の川名さんという方がこの大韓航空機事故遺族会の会長として、裁判を初め国会にも足を運ばれて悲痛な叫びを我々に訴えられていたわけでございます。その川名さんの言を引用させていただきますと、大韓航空機事件の真相が解明されないまま年を越した。もうずっと来ていることは事実でございます。領空侵犯があったとはいえ、非武装の民間機を十分に確認しようとせず、いきなりミサイルで撃墜したソ連の冷酷非道な蛮行はこれからも激しく糾弾していかねばならない。しかし、その反面では第一義的責任は大韓航空にある。あの〇〇七便の余りにも異常な航路逸脱の原因を究明していくことは我々遺族の一致した悲願である。こういうふうに言われております。  ソ連によって落とされているけれども、なぜ大韓航空機がそういうふうに進路を大きく誤ったのか厳しく指摘をされております。そして、大韓航空機の社長を呼んで、航路逸脱の原因については、再び憶面もなく誘導電波説を持ち出してきた、こういうことで遺族の方々が激高をされていらっしゃいます。そして、大韓航空機は尊い人命を預かる民間航空機としての安全運航に関する責任と義務を完全に放棄している、こういうふうに厳しく主張をされながら、ソ連の重要軍事施設の上空を奥深く故意に、ここでは故意に侵入した疑いが極めて強い、こういうことで非常に遺族の方を代表して訴えられていらっしゃるわけでございます。  先ほど申し上げました報道には、空の危機管理ということが米ソ首脳会談、そして日米ソ三者会談、こういう形で進められているわけでございます。  きょうはもう大韓航空機のいろんな問題を聞く時間はございませんけれども、ここで問題になりますのは、大韓機事故再発防止のために極秘の会議がされていらっしゃるわけでございます。この点についてわかる範囲で外務省並びに運輸省の御答弁をいただきたいと思うわけでございます。

馬淵睦夫外務省国際連合局社会協力課長

○説明員(馬淵睦夫君) お答え申し上げます。  今先生御指摘になりました日米ソ三カ国の北太平洋におきます民間航空機の飛行の安全に関する協議でございますが、これは先週モスクワにおいて行われました。この協議は、二月の末から三月の初めにかけましてワシントンで行われました三国間の第一回目の協議に引き続くものでございます。この協議の内容につきましては、現在交渉中の段階にもございまして、三カ国間の約束によりまして明らかにしないということになっておりますので、言及することはこの場では差し控えさせていただきたいと思うわけでございますが、いずれにいたしましても、今後とも三カ国の間でこの協議を継続するということに合意しております。次回会議の時期、場所等につきましては今後外交ルートで詰めていくということになっております。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 私が心配をいたしておりますのは、空の危機管理ということで米ソ首脳会談の、このニューヨーク・タイムズの報道による限りでは、協議の内容というものが、一つは、ソ連の国営航空アエロフロート機の米国乗り入れと米民間機のモスクワ乗り入れ、二番目には、文化科学協定、三番目は、ニューョークとキエフに総領事館の設置など、両国の実務的な懸案事項というものが即時合意に達する見通しだと、こうなっているわけです。  私が今、小島先生の同期の会長にも陳情を受け、そうして遺族の代表として大韓機事件の徹底究明をと、こういうふうに本当に血を振り絞る訴えをされている川名会長。私は、この危機管理というものが、大韓航空機の轍を踏んだらいけない、こういうことが明らかになっている以上は、我が国としては、この会議が例え秘密協議であろうと何であろうとも、二度と民間機のこういう悲しい事故というものを一切起こしてはならない、人命を大事にする、そういう考え方を基本的にまずきちっと外務省はしておらなければ、運輸省ももちろんだと思うんですけれども、人間の命が地球よりも重いという言い古されている言葉でございますけれども、二度とこういうことを起こしてはならない。  そういう意味で、我が国としてはソ連やアメリカのこの強大二国に対してやはり強くその基本姿勢というものを持っていかなければいけないと思 います。それは極秘会談であろうとなかろうと、世界に向かって日本の外務省や運輸省が胸を張って姿勢はきちっとしていかなければならない。そういう姿勢はソ連やアメリカに十分伝えてあるのかどうか、そして初めから終わりまでそういう基本的な理念というものは徹底的に訴えていくのか、そういう点を、本来であれば外務大臣に私伺いたいところでございますけれども、そういうわけにはきょうはいきませんので、外務省に、まあ外務大臣にかわってまずそういう面はどうなっているのか伺いたいと思います。

馬淵睦夫外務省国際連合局社会協力課長

○説明員(馬淵睦夫君) 先生御指摘のとおりでございまして、大韓航空機事件におきまして二百六十九名のとうとい人命が奪われたわけでございます。こういう悲劇の再発は二度と起こらないように防止しなければならない、そのために努めることは我々含めましてすべての義務であろう、関心事であろう、こういうふうに強く認識しておる次第でございます。  今行われていますこの日米ソの協議が、北太平洋の航空路におきます安全性を高めることとなるよう切に希望しておりまして、我が国としてはできる限りの努力をしてまいりたい、そういう姿勢で臨んでいるところでございます。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 じゃ、最後にこの件運輸大臣にお伺いをするわけでございますが、日米ソの協議の中で新航空安全協定が締結される可能性、これは大韓機事故という大変な事故等を踏まえて必ず私は結ばれなくてはいけない、このように思うわけでございますけれども、その点の見通しというものはいかがでございますか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 本北太平洋の航路の安全につきましては、航空交通の安全を管理しております運輸省といたしまして極めて強い関心があるわけでございます。今回の日米ソの協議にも私どもの方からも参加いたしまして、この新しい日米ソ三国間での合意というものがぜひできるように期待しているわけでございまして、そのための努力を続けているわけでございます。  私ども、この問題は、なかなか過去のいろいろな経緯があって簡単に三国間の合意というものに達することはいかない多くの問題を抱えておりますが、しかし、そういった中でも何とか三国の合意ができて少しでもこの北太平洋航路、極めて重要なこの航空路の安全を確保するように合意の成立に努力してまいる所存でございます。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 この点最後になりますが、運輸大臣、我々も過去から見ておりまして、原水爆の体験をした日本の国、これも世界的にはなかなか生かされておらないように思うわけでございます。今回の大韓航空機の事件を通しても、軍事優先の、非常に冷酷な、極端な人命軽視、そして非人道性というものだけが浮き彫りになっていることもまた事実でございます。そういう点で、運輸大臣として、今後これは大きな課題だと思うわけでございますけれども、各国を通しての安全に対する方途について最後に伺いたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 今局長からも御答弁申し上げましたとおり、人命尊重が第一義的でなければなりません。ただ、これはソ連という意味ではございませんけれども、やはり国によって考え方とかいろいろ違う点はやはりあると思うのです。ですから、その国にとって、国家安全のため、機密を侵されるときは、何物よりもそれが大切だという場合にいろんな手段に出られることもあるだろうし、そういうことだけでもって人命をたくさん失うようなことをしなくてもいいのにと、国によって実情が違いますればそう思うこともある。  あらかじめ申し上げておきますが、これは私はあえてソ連ということですと誤解を招きますから、そういう国情がいろいろ違う場合にはそういう問題も起きてくる、そういうものを克服してでも人命の尊重については今後努力しなきゃならぬという点を申し上げておきたいと思います。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 どうか努力をしていただきたいと思います。  では、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案について二、三質問をしたいと思います。  この提案の経緯を歴史的に見ておりますと、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律というものが、公共用飛行場の周辺における航空機の騒音により生ずる障害の防止、航空機の離発着の頻繁な実施により生ずる損失の補償、その他必要な措置について定めております。そして、関係住民の生活の安定及び福祉の向上に寄与することを目的として昭和四十二年に制定をされながら、その本法に基づき、空港周辺対策というものが、学校や病院等の騒音防止工事及び共同利用施設の整備に対する助成、建物の移転補償及び土地の買い入れ等の措置が講じられてきております。それが今日までいろいろの問題を抱えながら、あるときは解決をし、あるときは未解決であるけれども前進をしながら今日まで来ているものでございます。  ここで一つ質問を申し上げたいわけでございますが、大阪国際空港騒音調停申請事件の概要というものが、四十八年の二月から五十一年の二月にかけて伊丹、宝塚、尼崎市及び大阪市の住民から、大阪国際空港において発着する航空機の騒音、振動のためとして、九点の問題点に絞って調停事件になるわけでございます。これはそのほか西宮そうして川西等々あるわけでございますけれども、住民や家族のやはり心配事というのは、調停で話がついていくいかないにかかわらず、空港が現存する限り、都市密集の中における例えば大阪国際空港のようなものは、その飛行場がある限り、今から申し上げる問題点というものは常について回るわけでございます。  一つは情緒的な影響と不快感、二番目には日常生活の妨害、三番目には睡眠の妨害、四番目には聴力機能の低下、五番目には子供の教育環境の悪化、六番目には老人、乳幼児、病気療養者などの生活環境の悪化、七番目には事業や業務に対する被害、八番目には航空機事故に対する危険感、九番目には家屋の損傷等の被害を受けている等々、こういう問題は裁判で解決するしないにかかわらず、世界で一番の都市過密の中に位する大阪国際空港というものがある限り、周辺に家庭がある限り常にいろいろと今申し上げた問題点というものは、大なり小なりそれぞれの家族の方々が常に受けているわけでございます。そういうことに対してやはり運輸省として少しでも、憲法の二十五条にございますように、快適な文化的な生活を最低限度に守るためにはどうすればいいのかという努力というものもまたこれは行政機関としても必要であろうかと思うわけでございます。  そういう意味で、私が今申し上げた九点、いろいろと運輸省としても常に頭に置いていらっしゃると思うんですけれども、これらの前進的な対策、そういうものが常に前向きで進んでいると思うんですけれども、それらについて伺いたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今先生から九項目について問題点、お話があったわけでございますが、これらの問題につきましては大阪国際空港の調停の際地元民が現実に問題として提示したことでございますので、私どももこれらの問題点については誠実に取り組んできておりますし、また今後ともそれらについてそういう基本的な考え方で対処してまいりたい。  ただ個別の具体的な問題について申し上げますと、情緒的な影響と不快感がある、あるいは日常生活にいろいろな妨害が生ずる、あるいは睡眠の妨害が生ずるという三つの問題につきましては、航空機の飛行がございますとどうしてもこれは出てくる問題でございます。そういう意味で、これらの現実に生じました被害につきましては、これからの調停手続におきましても具体的な金員の支払いという問題で応じていく考えでございます。そしてまた、こういう被害が発生しないように発生源の諸対策を進めていくということを強力に考えていきたいし、また周辺の対策もあわせてやっていきたいということは繰り返し申し上げているとおりでございます。  ところで、聴力機能の低下という問題につきましては、実は昭和四十五年から十年間私どもも医学の専門家に調査をお願いいたしまして、その結果はどうもそういう低下はないというお答えをいただいております。しかし、こういった周辺住民の健康の保持ということは非常に重要なことでございますので、一般的な健康の保持というために、公益法人の航空公害防止協会によりまして巡回の健康診断ということをやっておりますが、こういう対策は今後とも続けていきたいということでございます。  それから、子供の教育環境の悪化、老人、乳幼児、病気療養者などの生活環境の悪化という問題につきましては、生活環境というものが、空港周辺の騒音ということだけではなくていろいろな社会的条件が複合して出てまいりますものでございますので、一概にどうだということは非常に言いにくいことでございますが、騒音がそういった問題に寄与するような部分につきましては、ともかく騒音による被害を除去するということで、住宅の防音工事あるいは学校、病院等の防音工事ということをし、また地元で使える共同利用施設の整備をやってきておりますが、こういう諸対策は今後ともやっていきたいというふうに思います。  それから、事業や業務に対する被害というものは、あるような、ないようなということで、直接的なものが、具体的に仕切るようなものがあるというふうには思っておりません。  また、航空機事故に対する危険感というものの存在につきましては、やはりこれは空港が存立する以上、そういった周辺の住民が安心感を持って生活していただけるということが重要でございますので、航空機の航行の安全確保ということをいろんな意味で対策を強化していきたいということで、事故の防止ということに万全を期していきたいというふうに考えているわけでございます。  それから、家屋の損傷等の被害がある、空港周辺で屋根がわらの被害が生じたという事件でございますが、この問題につきましては、昭和五十六年三月以降、年間数件程度が出ているわけでございます。この問題につきましては専門的な調査をしたわけでございますが、どうもその被害が航空機の運航に伴って生ずる、いわゆる航跡乱流の影響によるのかどうかという点はどうも明確にできなかった。要するに、そういう乱流でかわらが割れるほどの強い圧流が生ずるというふうにはどうもどう測定しても出てこないということであったわけですが、しかし、明確に確認できないからといってこのまま放置しておくということは適当でないわけでございますので、航空公害防止協会の協力を得まして、五十八年の四月から屋根がわら等の被害の救済対策ということをとりあえず発足させております。  今後とも空港周辺の住民の方々の御意見を聞きながら、また地元の地方公共団体の御協力も得ながら、できるだけ具体的な問題に即してきめ細かな対策をやっていきたいというように考えています。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 ぜひ今後とも努力をしていただきたいと思います。  次に、空港周辺の環境対策の一面でございますけれども、まずこれには三つの問題があることは皆さんもおわかりでございます。一つは発生源の対策、二番目は空港構造の改良、三番目は空港周辺の対策。今空港周辺の対策を申し上げておったわけでございますが、この発生源の対策の中で、二十一世紀を志向する日本の科学技術の粋を集める非常にすばらしいものがあるわけでございますけれども、機材の改良という立場の中で、低騒音型の機材というふうな開発、そうして航空局としても非常にこの問題は研究に値する、そういうふうなものがあるのかないのか。例えば現用機でございますと、エンジンの低騒音化の改修であるとか、それについては技術的にどの段階まで進んでいるとか、そして新たな機種としては、今私が申し上げた低騒音型の機材、発着についてもそれだけの滑走路が要らない、そういうようないろいろな問題があろうかと思いますけれども、その機材改良の世界の水準と、日本の運輸省としてはまたどういうようなところに目標を置いているのか。発生源対策のうちの機材改良、こういうことで伺いたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 具体的には局長が詳しいかもしれませんが、私の知っている点を答弁申し上げたいと思います。  今おっしゃるように騒音の高いものから低いものへ買いかえていく、これは私は世界の各国よりも日本の方が割に早目早目にとやっているんじゃないかと思います。既にDC8という機種はもうほとんどなくなりました。そして767というようなものにだんだんかえていく。あるいはまた、操縦の方法でしょうか、例えば離陸いたしまして、市街地の上空においては低空の水平飛行でもって音のしないようにして、市街地を離れてから上昇をしていくとか、そんな細かなことまでいろいろやりながら騒音に対して気を配って、ひとつ住民の各位に少しでも御迷惑が少なくいくようにということで、運輸省としても常々そういう配慮をしているところでございます。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 空港の周辺対策を行うのに一番のやはり問題は発生源対策を徹底するということで、民家防音工事という対策も必要でございますが、これはどうしても後追い対策でございます。そういう意味で、先生がお話しのような低騒音機材をふやしていくということが非常に重要でございます。  低騒音機の採用がどの程度に騒音問題に貢献しているかという点でございますが、DC8をもとにいたしますと、新しい最近の例えばボーイングの767というのは騒音コンターの面積比、例えばWECPNL七十五の面積比で申しますと、それが百分の七というようなことになるわけで、そういう点から申しますと低騒音機の採用というのが一番効果のある周辺対策だと思います。そういう意味でのコンターの面積を縮めるような低騒音機の採用という点では、大阪国際空港のジェット機の中ではもう九割を超しておりまして、非常に低騒音機の採用というのが進んできているということでございます。  それで、なおさらに、現用機を低騒音化するということを各民間会社にも指導してまいりますが、外国からの航空機がまだそういう飛行機で乗り入れてくるという余地もあるわけですが、そういった点では、一つは騒音基準適合証明制度が航空法の改正によって発足しております。これはICAOの基準に従ってやっているわけでございますが、ただ各国とも急速な低騒音化ということがなかなか困難だという事実を認識しておりまして、少なくとも新しい騒音基準をすべての航空機に強制するというのは昭和六十三年度まではやや足踏みということでございます。それ以後は低騒音化がさらに国際的にも推進できる体制になるということで、それにひとつ期待しているわけですが、そのほか私どもがあとやれるのは、先ほど先生もちょっとお触れになりました運航方法の改善の問題でございます。この問題は、御承知のように、飛行場を出ましたら急上昇するとか、進入をするときにできるだけエンジンを絞って入ってくるとか、いろいろなやり方がありますし、さらに飛行経路についても十分考慮する、滑走路の使用も、できる限り騒音の少ない方の方向へ滑走路を使うというような運航方法の改善ということもございます。  こういうことも総合的にはやはりかなり低騒音の問題としてやっていけるわけでございますが、ただ、こういったことも飛行機の能力ということとの関係がありますので一応限界はございますが、可能な限りこういった対策もやっていきたいということで、私どもも環境基準の達成に向けてやる対策としては、この発生源対策をできるだけ強力にやっていくということで対処していきたいと考えております。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 もう一つは、発生源対策の中で、運航方法の改善についてはお話を今伺ったわけですけれども、発着規制で夜間運航の規制というものは今がもう限度なのかどうか、この点はいかが でございますか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 御承知のように、騒音の問題の大きい空港では夜間の運航をそういうダイヤを組まないということで対処してきております。しかし、空港というのは各地と結ぶという機能を持っております以上、夜簡の運航というものを現行以上に抑え込む、夜間の運航時間をさらに繰り上げるというようなことをいたしますと、もう空港としての機能が著しく削減されるということでございますので、現状で、住民の生活もまあまあ多少の無理がございますでしょうが、お願いしている状況でございますので、運航時間の問題については、どうしても現状以上にはなかなか強化するというわけにはまいらないというように考えております。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 次の空港構造の改良の中で幾多あるわけでございますけれども、空港内の緩衝緑地、防音林の設置というものはこれはもちろん非常に大事な課題でございます。これが計画どおりに進んでいるのかどうか、その点はいかがでございますか。

松村義弘運輸省航空局飛行場部長

○説明員(松村義弘君) 防音林の設置、それから緩衝緑地帯の整備につきましては、用地買収その他のいろいろ地元との折衝事がございます。そういった問題を関係者の努力によりまして一つ一つ解決しながら、遅くはありますけれども、着実に対策を講じている最中でございます。予算の制約が厳しい折でございますけれども、こういった方面には優先的に予算を配分しまして、今後ともそういった努力を続けてまいりたいと考えております。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 住宅防音工事の実施状況ですけれども、全国ではその対象世帯数が十六万三千世帯ですけれども、五十九年度末実施見込み世帯数は約十四万弱、残る二万数千世帯については六十年度で完了の予定、こういうふうにデータ等では見受けられるわけでございますけれども、これは予定どおりに進捗していくかどうか、この点はいかがでございますか。

松村義弘運輸省航空局飛行場部長

○説明員(松村義弘君) 六十年度で今我々力を入れてやっております空港は四つございます。大阪国際空港、福岡空港、名古屋空港、それから函館空港でございます。事業の進捗状況を我々逐一チェックしておりますけれども、大阪国際空港、福岡空港、名古屋空港におきます民家防音対策は、ほぼ予定どおり六十年度末で終了いたすと思っております。函館空港につきましては、ちょっと地元の処理能力の関係がございまして、今鋭意対策を講じておりますけれども、もしかすると六十一年度にずれ込む可能性がございます。  以上でございます。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 私が先ほど申し上げた九点についても非常に絡んでくる問題でございますから、努力をしていただきたいと思います。  特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法第五条二項に、「航空機騒音障害防止特別地区内においては、前項各号」、学校、病院、住居等ですが、「に掲げる建築物の建築をしてはならない。」W七十五以上の防止地区並びにW八十以上の特別地区内においては、都道府県知事がやむを得ないと認めた場合以外は建築物の建築はしてはならないと明記されております。このように成田空港に限っては、都市計画上、騒音防止地区及び特別地区の指定された地域には新規の建築はできておりません。また、やむを得ないと認められて建築した建築物においても航空機騒音防止の設備をつけなければならないと記されております。しかし、この条項は他の空港には適用されていないわけでございます。したがって、大阪空港においては三種区域、二種区域であっても転入者並びに新築、建てかえは禁止ではない。これらについてはどういうように考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) ただいま特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法についてお話がございましたが、この法律は、まだ空港の周辺が都市化していないところの空港で、将来は周辺が都市化するおそれがある、こういうときに、その都市化を食いとめて航空機騒音問題が周辺で起こることを防止しようという趣旨でつくった特別措置法でございますので、先ほど引用されましたように、その周辺の航空機騒音障害防止特別地区では建築物の建築を原則として禁止するという手法をとっているわけでございます。  これに対しまして、大阪国際空港は今や完全な密集した都市のど真中にございます。このところではこういった建築物の建築の禁止ということで対策をするというわけにはいかないわけでございまして、やはりこれから必要なことは、どうやって周辺を緑地化していくか、工夫をしていくかということでございます。現在まで、三種区域あるいは二種区域というところで緑地化をやり、また移転跡地というものがございますが、こういった移転跡地等を軸としまして、今後周辺に都市計画的手法で積極的に緑地をつくっていく、そういう形で空港の周辺対策を進めるという手法をとっていくことが適切でございます。大阪国際空港につきましては、既に大阪府が都市計画という手法でこれから周辺の緑地化をやっていこうという計画を持っておりまして、私どもも大阪府と協力しまして、都市計画的手法で空港周辺の環境改善ということをやって問題の解決を図っていきたいというふうに考えております。

矢原秀男公明党・国民会議

○矢原秀男君 空港周辺環境対策の発生源対策、このうち機材改良、発着規制、運航法の改善等々を今具体的に伺ったわけでございますが、先ほどからも質問いたしておりますように、空港周辺の対策、特に大阪国際空港等に対しましては、土地利用の立地規制の問題、計画的な土地利用の問題、また補償等の防音工事、共同利用施設整備、移転補償等々の問題、多くの課題を残しているわけでございます。こういうふうな問題について重ねて大臣の御答弁を伺って、私の質問を終わりたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 先ほど来、るる航空局長からあるいは飛行場部長から御説明申し上げておりますとおり、とにかく今日までこの騒音対策に要した経費も並み並みならぬものでございまして、私もはっきり覚えておりませんが、少なくとも五千億以上の金がかかっておると思います。それだけのものをかけても、今後にわたってまたやはり、先ほど来憲法の話もございましたとおり、いかなる犠牲を払ってもとの地域における方々をそういう騒音から守るということは、はっきりとバックボーンとして航空行政の中でやっていかなきゃならぬというふうに考えておる次第でございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 大阪や福岡はもちろん各地の飛行場周辺の騒音の問題を調査させていただいてまいりました。我々は、調査して、そしてその時点でこれは大変だねといっても帰る家が別にございまして、やはり騒音公害というような問題はそこに実際住んでみなければ本当の苦しみがわからない。そして丈夫な者は耐えていけるし、神経の太い者はたくましく乗り切っていけるけれども、やっぱりその中でか細い神経の持ち主は随分被害を受けて苦しんでいらっしゃる。  そういうことを考えますと、今度法律の対象となっている大阪、福岡の方々も、まだまだ不十分な中で大きな期待を持って対策が講じられていると思うわけですけれども、本案によって大阪と福岡の機構の統合ということになるわけでございます。数があればいいものというわけではございませんけれども、やはり心配いたしますことは、ますます行政に対する要望、需要が多いという中で統合されていくということは、確固たるそれに対する保障がない限り、私は、一生懸命に後はやりますというだけでは、これは非常に不安でございまして、この法律についても我々は賛成しかねるという立場に立つものでございます。そういうこともお考えになりまして、本当に言葉じゃなくて、そこに住んでそこで生きていかなければならない者の立場に立っての今後の行政というものに責任を持って対処していただきたい。  いろいろと同僚の議員から質問もございましたので、私の立場と要望を申し上げまして、次に私 は、騒音も大変だけれども、具体的な航空機事故という問題について伺っていきたいと思います。大臣も航空問題非常に関心を持って並み並みならぬ知識を持っていらっしゃるということでございますから、きょうは直接大臣に伺うということは余りないんですけれども、大事な問題でございますので十分に聞いておいていただきたいと思います。  まず最初に取り上げます問題は、北海道の中標津空港で五十八年の三月に日本近距離航空のYS11の墜落事故というのがございました。航空事故の発生防止の上からも、本当にこの場合は幸いなことに機長以下全員生きていらっしゃるわけですから、ここのところで徹底した原因が究明されて、もうこういうことが再び起きないようにということが必要な事故だと思うんです。  そこで事実関係からお伺いしたいと思います。この事故の原因究明において当然大事なことは、機体についての調査、機体がどのようであったかという調査、中でもプロペラやエンジンの詳細な調査というものが非常に大きな問題になってくる重要な視点になろうというふうに思うわけでございます。事故調の委員長お出ましをいただきまして、具体的に伺わせていただきたいと思います。事故調がプロペラ、エンジンの調査を住友精密、三菱重工にお出しになっていらっしゃいますが、いつ、どこの工場でどのような項目についての調査を依頼なすっていらっしゃいますか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。委員長おわかりになりますか。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) 技術的な分につきましては、私事務局を掌理しております航空事故調査委員会事務局長でございますが、私からお答え申し上げます。  エンジンとプロペラにつきましては、多方面からの調査を行いましたので、特に一カ所で集中して行ったと申しますよりも、それぞれ必要な段階で必要なところに調査を依頼しております。  それで、まずエンジンのコーン部分の調査と申しますのを、航空局の羽田の格納庫におきまして事故調の調査官みずからの手で実施しております。それからエンジンの分解調査と申しますのを、羽田でやりましたのはコーン部分の分解調査でしたので、さらにもっと詳しい分解調査を三菱重工業の名古屋航空機製作所で行っております。それからプロペラの方でございますが、左右のプロペラの分解調査は、事故後、羽田にございます東亜国内航空、これは事故を起こした会社ではございませんで、別の会社ですが、同様の機体を扱っておりますので、とりあえず羽田の東亜国内航空の方に持ってきてプロペラの分解調査を行っております。それからさらに、プロペラのある種の部品につきまして詳細な調査が必要となりましたので、関係の部品を、羽田にございます事故調の、一種の実験室でございますが、施設でもって調査を行っております。それからさらに、部品の一種でございますが、第二プロペラの破断面の調査及び詳細な寸法の調査といったようなものを住友精密工業の尼崎工場で調査をさせております。そのように諸種の調査を各所において必要な調査を行わせております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 いろいろとお調べになったと思いますけれども、メーンは住友精密、プロペラのオーバーホールをしている専門の会社でございますね、この事故機のオーバーホールを現に行っているという関係の住友精密、それから三菱も同様にそれを専門にやっている。まさに航空機に密接に関連する利害関係企業と言わざるを得ないんです。委員長にもお伺いするんですけれども、事故調としては、こういう利害関係のある会社ということを承知の上で調査を依願されたというふうに認識してよろしゅうございますか。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) 事務局長ですが、私の方からとりあえず考え方をお答えいたします。経過を申し上げます。  エンジンとかプロペラを分解をいたしましたり、あるいは部品の精密な寸法を測定して、どこの部分がどういうふうな寸法がもとにあったのに、そのどこの場所にどれだけの傷があるかといったような、その実態面での調査につきましては、これを分解いたしましたりするような専門の治具、工具を持ったところ、それから一定のマニュアルを持っておりまして、それに従って日常専門技能者を有するところの手で行いませんと、こちらにはそのような道具とか、あるいは専門技能者がおりませんので、整備会社の手で調査せざるを得ないといったような場合がございます。  ただし、調査には必要に応じまして航空事故調査官がすべてどういう作業をしろということを指示をいたします、あるいは必要に応じて立ち会いをいたします。その上で行っておりまして、これは部分的な調査を依願したものであって、その事故原因とか、そういったような総合的な判断に関することはあくまで委員会の手で行っております。また、必要があります場合には大学教授等学識経験者を専門委員に委嘱いたしまして、このエンジン、プロペラの場合もそうでございますが、その専門委員が最終的に調査結果を総合分析して判断をする、こういう立場でやっておりますので、原因関係企業という立場でそこに調査を依頼した、つまり原因関係者に深く関与させたというふうには考えておりません。

八田桂三運輸省航空事故調査委員会委員長

○説明員(八田桂三君) ただいまのお答えに対してちょっと補足させていただきたいと思います。  確かに住友精密とか三菱重工の名古屋製作所ですか、それは二つとも、エンジンとそれからプロペラなどの完全なオーバーホールをする。要するに日常の点検とかいろいろなことは、当然ユーザーである、今回の場合近距離航空で大体のこと、ある程度のことはできます。それから、それ以上もう少し進んだことはやはり関係の例えばTDAとか何かそういうところでもできる場合もあると思いますが、完全にばらばらにして、何千時間と決まっておりますが、そういうときにはそういうライセンス技術を持ったところでなければいけませんので、そういうところでオーバーホールをやっているということが一つでございます。  それから、今最後に局長から専門委員を頼んで判断を求めたと申しましたが、それは、初めはそこまでも我々の調査で十分わかったつもりではいたんでございますけれども、いろいろ御指摘もございますので、さらに念には念を入れてやるというような意味もございまして、それで専門委員の方をお願いいたしまして、それについては特別な試験研究みたいないろいろなことを工夫していただいたりなんかしていろいろやっていただきました。しかし、それはあくまでもそういう専門委員としての御知識を利用していろいろな御意見をいただいたということでございまして、最終的なそれに対する判断と申しますか、それは委員会で私どもがやっておる。だから、別に専門委員会に任せたわけではございません。ちょっとそれだけ……。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 要望したいんですけれども、今事務局長と二人お答えになったんです。きょうおいでいただいたのは、責任を持っていらっしゃる委員長にわざわざお越しいただいたわけでございます。星さんは事務局長、委員長でないんですから、だから委員長の責任において私は答弁を求めたい。今大体同じような中身をお二人でおっしゃいましたので、私の方の持ち時間がそれだけ減らされるということになるわけでございます。大事な問題を追及しておりますので、どうか御協力のほどよろしくお願いしたいと思います。  今いろいろおっしゃいましたけれども、全く私はおかしいと思う。疑惑を残した調査であると言わざるを得ないわけです。航空機事故のいろいろな歴史を見ますと、原因究明があいまいのままの事例がたくさん起きております。特に問題となってきたのは、原因究明の場合ですね、航空機関係企業、つまり製造、改造、整備などのその企業そのものが調査に主体的に入り込んできたということは、これはもう大多数の見識ある者が指摘しているわけです。そういう教訓を生かして事故調査委員会が、不十分だと言わざるを得ないけれども、設置されたわけでございます。  私はその設置法のときの議事録を全部読ませていただきました。調査委員の任命に当たって何てその当時審議され、議事録に残っているかと申しますと、設置法第六条で、「科学的かつ公正な判断を行なうことができると認められる者」となっております。そのために、航空運送事業者や航空機やその装備品の製造、改造、整備を行う関係者はすべてその委員になれないことになっている。つまり住友精密や三菱重工などの関係利害企業や従業員は公正さに欠けるという判断があって、独立した事故調査委員会というものの権限を持って調査するようにというのがこの趣旨になっているわけです。だからこの設置法のときの、そして今もそうでなければならない趣旨から考えても非常に大きな疑惑が残らざるを得ないと、私はここではっきり言いたいと思います。その辺のことの認識がないとなれば、事故調査委員会の性格そのものが大きな問題だと私は指摘せざるを得ません。なぜそれが関係企業でなければできないか、技術がないからだ、金がないからだ、だからそういう関係企業でも仕方がないんだという姿勢では事故調としての責任は果たせない。  例えばエンジンのオーバーホール、石川島播磨でもやっていたでしょう、技術はありますよ、ということを考えますよね。そして事故調としてはどういうことが必要か。これも四十八年九月十八日の議事録を読んでたら当時の運輸大臣が、「事故が起こったから初めてそこで調査研究するというのじゃ、間に合わない部分がたくさんある」「これは事務局もあることですから、ふだんからそういう調査研究をしていただいておいて、」というふうに書かれているわけですよね。だから、お金がないから、技術がないから関係企業に頼んだなんていうんじゃ話にならないわけですよ。金がないんなら、大事な人命を預かる航空機事故なんだから、もっと予算をよこせ、技術者はほかにもいるかどうか調べて独立した科学的で公正な調査、これを徹底してやるということが必要だと思います。  そこでお聞きしたいんですけれども、いろいろ電話で指示してやったとおっしゃるけれども、分解調査で名古屋だとか尼崎で立ち会って、いつ、だれが、いつでもそこで立ち会って調査なすったのかどうか。そうじゃないですね、多分、いかがですか。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) 例えばエンジンの完全分解調査を行うときには調査官が現実に立ち会っております。ただし、破断面の寸法を単純に測定したりあるいは顕微鏡写真を撮るといった作業の場合には必ずしも立ち会っておりません。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 だから、利害関係企業であって、立ち会ってずっと見ているんならまだという考えもあるかもしれないけれども、立ち会っていないというような、そういう点を私はここではっきりさせなければならないと思うんです。利害関係企業に調査させることに重大な問題がはらんでいるのに、そればかりか肝心の事故調もいないときがある、これでは本当に、勘ぐっていけば証拠隠滅、改ざんがいつでもできるというふうに考えられるんですけれども、そういう不安はないですか。私は当然その間に、いないところなんだから幾らでもできると思うんですが、どうですか。そういう不安を感じられませんか。委員長いかがですか。

八田桂三運輸省航空事故調査委員会委員長

○説明員(八田桂三君) 今、星局長から申し上げましたような、例えば金属材料の破断面の詳細な調査では、そのときにはもちろん金属破断面のマクロの調査などは私どもで十分いたしておりまして、それをそういう顕微鏡写真を撮ってやるという非常に細かいことでございますが、それは純技術的に申しますとすぐわかるし、ごまかすというふうなことはほとんどできない。だからそういう意味から私どもとしては、それからそれをまた、そのものはあるわけでございますから、もし疑問に感ずればすぐ今調べていただくことも可能な、今現在物がある限りはそういう破断面なんかは現在調べ直せばもう一遍でも調べられるものでございますから、今御指摘のようなことについて私自身は全然危惧しておりません。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ところで、エンジン、プロペラの分解調査に自分たちも立ち会って、そして見たいし写真も撮りたいということは、当該乗員が事故調にそういうお願いをなすったわけですよね。そのときにそれはだめだと言われたのは、一体なぜだめなんでしょうか。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) 経緯でございますので私から……。  事務局の方を通じて要求がございました。これは、操縦士として自分の起こした事故機のプロペラの部品とか、それがどういう状況になっておるかやはり目で部品を確認したい、あるいは写真を撮影したいという申し出がございました。しかし、これは実は警察の方の押収物件でございまして、事故調が鑑定依願を受けているものでございますが、基本的には警察の押収物件でございます。警察の押収物件である以上、この要望に対して、事故調としては写真を撮るぐらいは構わないということも言えるわけですけれども、やはり基本が警察の押収物件である以上、操縦士がその部品を見たいとおっしゃる場合には一応警察の許可をとっていただきたいというように回答いたしました。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 これがまだ原因究明しなければならない段階ですよね。究明しなければならない段階は、だれが間違っていたんだというその原因がはっきりしていないわけですよね。そうすると、乗員の方に間違いがあったかもしれない、だけれども、その整備だとか機体そのものの方に問題があったかもしれない、両方いわば被疑者なわけだ。それなのに片一方の方には、その関連企業、その片一方の方にはどんどん見せているでしょう。乗員組合の人がこういう申し入れをやったというのは五十八年の六月二十六日ですよ。その後五十八生の十一月二十五日にプロペラ検討会というのをやっていますね。五十八生の十一月二十五日、プロペラ検討会、場所は全日空整備本部技術部大会議室において、出席者、事故調三人、平栗、望月、小野、TDAが樋口、古賀、三菱重工が塩原、小野村、住友精密が里見、ANAが指宿、藤浪、吉田、NKAが野村、丞徳。両方が問題抱えている、調査しなければならないところでこの肝心の企業の方には見せているでしょう。見せるどころか、そこで調査をさせているわけです。五十八年十一月二十五日にプロペラ検討会というのをやったでしょう、今のメンバーで。  それからもう一つ、五十九年一月三十一日から二月二日、エンジン分解検査というのをやっておりますね。このエンジン分解検査に参加した人はだれだれだ。事故調から江守さん一人です。NKAから野村さん、ANAから藤浪さん、三菱重工、何と十三人でしょう、これ事実ですよ。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) ただいまのは現在手元に資料を持ち合わせておりませんので、事実かどうか確認できません。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 こんな大事なことも確認していないような事務局だめだわ、委員長、これ事実なんです。確認してくださいね、ちゃんと調べてください。  そうしますと、警察に押収されているだのなんだのとおっしゃるけれども、最も関係の深い企業に、大体三菱だけで十三人のメンバーでしょう。そして一方の乗員組合、自分たちの問題として見たいというものは排除している。まさにこれは一方的な、何かを意図したやり方だというふうに私は言わざるを得ないんです。  ところで、事故調として調査を依頼されたわけですね、プロペラとかエンジンとかの、その調査報告書、依頼されたんだから調査報告書というのがあるはずだと思うんです。国会、当委員会に御提出いただきたい、いかがですか、住友、三菱から。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) ちょっとその前に、先ほどいろいろ事実の確認についてお話ございましたけれども、いろいろ具体的な個人の名前あるいはその場所、日にち等詳細におっしゃいましたので、その点につきましては今手持ちの資料がないと申 し上げたわけですが、恐らく先生の方に資料があればそのようなこともあったんだろうということは特に否定はいたしません。  それで、その場合には、我々が鑑定嘱託を受けております物件について必要な調査をする立場から、専門のエンジンとかプロペラについて知識を有しておる専門技能者の協力も得てそういうことをやっておるし、先生が名前を挙げられたところによりますと、事故調査官もちゃんとその場にいて一緒に必要な調査をやっておるわけでございます。  それから一方、操縦士に見せなかったというお話ですが、操縦士とか副操縦士は、その当日現実に飛行機を運航しておったその運航者としての立場から、どういう運航の状態であったか、飛んでいる間に何か異常があったのかなかったのか、すべてそういうことは数回以上にわたり繰り返し事情を聴取し、あるいは聴聞会を開催してその意見を聞き、最後に報告書をまとめる段階でもって原因関係者の意見聴取を、そういう手続がございますので、そこでも操縦士に報告書の内容を見せて意見を聞いております。したがって、その面で操縦士、副操縦士には十分原因調査に協力をいただいておると考えております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 聴取した、聴聞会でも聞いた、あなたの立場はそうなの。だけれども、今一番関心を持っているのは、この事故についてどこの責任なんだ、機体について、プロペラ、エンジンについてたくさん問題を抱えている、だから、本当にもっと具体的に、科学的に公平に研究してもらいたいというのが乗員組合自身から出ているでしょう。だから一緒に見せてくださいというのがあったでしょう。それをあなたの方は断っているでしょう。あなたの方で十分聞いたなんというのはあなたの立場なんだから。もしも十分でなかったら、あなたは十分だと思っているけれども、当該乗員組合の人たち、機長もみんな専門ですよ、専門家だから、それじゃもっと具体的に聞いてほしい、見たい、一緒に研究しよう、協力したいと言ったら、先ほど委員長もおっしゃいましたね、いろいろなものがあるけれども、それをもう一遍見たいというふうなことがあればそれを見るということも可能だというふうにおっしゃったんだから、それじゃそういう要請にこたえるということをしていただきたいと思います。いかがですか、委員長。

八田桂三運輸省航空事故調査委員会委員長

○説明員(八田桂三君) 今のお話の御質問は、まず最終的に、機長さんから写真を撮らせろというのは、確かに警察の押収物件だとお断り申し上げました。そのときには私どもは既に、今先生が御指摘のように、大勢の方の御意見を伺いながら私どもが主体的に調査しておったわけでございます。そのときのメンバーの中には当然組合の方もいろんな方もおられると思いますけれども、とにかくそれは私どもが調査官を初めそういう方々の御意見を伺いたいということで、一生懸命に調査して、その結果は、参考にはしていましたけれども、最終的な判断はまず調査官が行い、調査官の判断に対して私どもがさらに判断を加えたり、あるいはもう一遍やらせるというようなことをして最終的に判断をしてまいったわけでございます。そういう意味で、そういう方々、いろんな方について十分な調査を私としては比較的公平にしてきたつもりでございます。  最終的に、そういうものが全部済みまして、比較的後のときに確かにパイロットの方から写真だけ撮らせろというお話がございました。そのとき私個人としましては、それをお貸しするとかなんかということは、押収物件ということもございますし、そういうことはできないと言いましたけれども、写真を撮らせるぐらいはいいのかとも考えたのでございますけれども、押収物件というのは、私はどうも素人と申しますか、責任は全部私にございますが、私どもの判断で押収したものでも、それを私どもがその原因探求のためにはばらしたりなんかするのは私どもの権限だと思います。したがって、私どもの権限でこれを見せて、そして一緒にいろいろ技術的に御相談をしたいという方には、いろんな会社の方々あるいは特別に専門委員の先生方、学識経験者、そういう方にもお見せして、それは私どもが判断して必要だと思ってお聞きする場合は、警察に一々押収物件でも相談しないでやっていいんだと私は思ってやっております。  ただし、最終的なときには、写真を撮るぐらいは私個人としてはいいような気もするんですけれども、私どもがそのときに、機長さんにその後調査して、私どもとして完全に、公平に科学的な原因はそのエンジン、プロペラについてはわかっている、そういう段階においてそういうものについて写真を撮らせろということですから、私どもとしてはそういう必要は私どもの立場からはない、だけれども、関係者として非常に御関心が深いんだから写真を撮らせるということはいいんじゃないかと思うんですが、そういうふうな私どもの主体的な立場で行われる場合じゃないと警察の許可が要るんだという法的な話がございまして、それなら、私どもたしかお答えは、委員会としてはいいんだけれども警察の許可さえとってくだされば立ち会いのもとに写真を撮らせることは可能である、そういうふうにお返事したつもりでございます。その辺、私も素人なんで、いろいろ問題があるかもしれませんが、そういうことでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 誤解しないでいただきたいんだけれども、私たちは本当にこんな事故が再びあってはいけないと。幸いなことに機長もみんな生きているんだから、みんなの衆知を集めて、そして再び事故が起きないような防止をしたいという、そういう立場で物を判断していただくということをしっかり頭に入れておいてください。  それで、事故調査委員会として住友、三菱に調査を依願なすった、その報告書は近距離航空は持っているわけなんですよ。結局持っていないというのは、見ていないというのはパイロット、機関士だけなんですね。これはどういう調査があったかというのを当事者である者が見ていないというのは私はおかしいと思うんです。    〔委員長退席、理事瀬谷英行君着席〕  そこで委員長にお願いしたいんだけれども、この報告書を当委員会に提出してもらうように後でお諮りをいただきたいと思います。

瀬谷英行日本社会党

○理事(瀬谷英行君) 理事会で協議をさせていただきます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ところで、時間もなくなってきちゃったんだけれども、住友、三菱で調査をされました。調査費用というのは幾らだったですか。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) 調査費用は、実はこれは日本近距離航空の方で費用を持つと協力の申し出がございました。したがって、私どもとしては費用について関知しておりませんので金額はわかりません。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 やっぱり事故調の予算がないからね。本当なら事故調でしっかりした技術者とそして予算があったら本当にもう気持ちよく調査なさるんだろうに、結局お金がないからといって近距離航空にお金を出させた。それで幾ら出したかわからない。確かに出しているということはわかる。  こういうふうに考えていきますと、まさに、何といいましょうか、事故調の責任でどこまでやれているかというのが疑問だということなんですね。だから私はこの調査そのものが非常に問題を残したままで何ら解決されていない、そう思います。  そこで法務省、恐れ入ります、法務省にお伺いしますけれども、一方の利害関係者が、法務省用語では被疑者と言うんだそうですが、調査に立ち会い、それどころか、みずから分解調査を依頼され、重要な調査をしている。しかも事故調が立ち会っていないというときもあるというのをお認めになっている。これでは証拠隠滅は幾らでもできるではないか。このような調査で出されたものが、もう一つの側面としては警察からの鑑定委嘱を受けているという、その面もあるわけでございますね。そこでこれは不正だ、公平だとは言えな い、こういうふうに私は思っているわけですけれども、法務省に伺いますが、この事例でなくて一般的な解釈として、一方の利害関係者だけが貴重な証拠物件を預かり、その証拠物件の検査まで自分でやっている、このようなことは公正さを欠いたものと、一般的に解釈すれば当然だと思うけれども、いかがでございましょうか。

東條伸一郎法務省刑事局刑事課長

○説明員(東條伸一郎君) 今一般論でというお話でございましたけれども、私ども鑑定をお願いいたしておりますのは、法律家としての知識では足りないところを専門家に調べていただいて、その知識や経験に基づきまして捜査あるいは公判上参考となる御意見をいただこうということでございます。    〔理事瀬谷英行君退席、委員長着席〕 したがって、一応そのような経過で出てまいりました鑑定意見というものにつきましては原則として十分尊重をしなければならないと思っております。  ただ、その鑑定書の信用性等の判断に当たりましては、鑑定に供せられました資料とかあるいは鑑定の経緯だとかというものを場合によっては十分に検討いたしまして適正に対処してまいりましたし、今後もそういうことでまいりたいと思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 そこで法務省にもお願いなんでございますけれども、事故調が原因究明に当たり調査についてさらに深めたいということで、事故調としてプロペラとかエンジンの部品を提供してもらいたい、押収されたものを見せてもらいたいといった場合には、ぜひ真相究明ということから御協力をいただきたいとお願いするのでございますが、いかがでございましょうか。

東條伸一郎法務省刑事局刑事課長

○説明員(東條伸一郎君) 現実問題として事故調査委員会の方からそのようなお申し出があったという話を聞いておりませんので、これは仮定論ということになろうかと思います。  それから手続的には、一応警察の捜査の段階で鑑定を終えたという形で事件が検察庁に送られておりますので、これからは、検察庁の事故原因についての判断上必要があり、それから事故調査委員会の方でもさらに、私どもの用語で申しますと一種の再鑑定といいますか補充鑑定といいますか、そういうものがどうしても必要だというようなことになりましたらば、その段階で捜査当局として適切に対処してまいりたいと思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ありがとうございました。  それじゃ、きょう私がちょっとの時間で問題を指摘しただけでもいろいろと疑問が残りますし、疑問が残るような事故調の結果であってはならない。本来のお考えとは違ってくるのではないか。今おっしゃいましたように、事故調として、当該者だとかいろんな方たちがたくさんの問題点を具体的に指摘しておりますので、だからそういうものについてぜひ、今法務省も、具体的に申し入れがあったらということでもございましたので、その節は事故調としても前向きで公平に科学的に原因究明という立場でやっていただきたいと思います。委員長、一言でいいですから、それについて御協力をいただきたいと思います。

八田桂三運輸省航空事故調査委員会委員長

○説明員(八田桂三君) 現在もそう考えておりますし、今までもそのようにやってきた、いろいろ御批判はいただきましたが、つもりでございます。今後ともそういうふうにやっていきたいと存じております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ありがとうございました。  もう時間がなくなっちゃいましたけれども、大事な問題をお伺いしたいと思います。  プロペラについてですけれども、右のプロペラの取りつけボルトが十本ございましたが、そのうち六本しかございません。あとの四本というのは一体どこにいっちゃったのか、そしてその四本の位置はどうなのか。もう時間がございません、申しわけありません、簡単にお答えをいただきたいと思います。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) 御指摘のボルトは、右プロペラのピッチ角度を変えるために、油圧とそのプロペラの羽根のピッチを結んでおる部品を締める十本のボルトでございます。それで、それが通常では切れないはずでございますが、恐らく衝突時の衝撃によりまして一挙に剪断をされたものと推定をしております。ところが、そのボルトの頭の方が十本分ありませんで、四本は頭が欠けております。ただし、穴の中に全部足が十本とも残っております。したがって、これが疲労破断ではなくて一挙にねじり剪断をされた、非常な外力でもって剪断を受けたということは、残っております十本の方の足の調査でわかりますので、四本のボルトは既に事故調の者が立ち会ったときにはなくなっておったと聞いておりますが、その紛失自身は特にせんさくをしておりません。調査には影響がなかったということでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 調査には影響なかったというふうに評価するところに事故調に私は信頼が置けないという具体的な問題があると思うんですよね。なぜなら、ボルトの頭側がなくても破断面だけ見ればわかるとおっしゃいました。確かに一定のところは破断面でわかるかもしれません。しかし、問題なのは、このボルトというのが頭の大きいの、小さいの、長いの、短いのと、こういう種類がございますよね。だから、それがそれぞれの位置に正しくはめ込まれていれば、しっかりした締めがあってそして効果的にピッチ角度を変えるという役目をすると思うんだけれども、その正しくはめ込まれていたかどうかというのは、頭を見なければ、中だけではわからないというわけですね。そのボルトには全部番号が振ってあるということですからね。だからそこのところを、調査することが関係ない、必要ないというような観点しか持っていなかったというところが私は事故調のやっぱりおかしい点だと言わざるを得ない。  それから、もう時間がないから伺ったのを言っちゃいますけれども、この十本、一番から番号振ってみたら、全部六本、こっちは続いているんですね。そして今度こっちの四本が連続して、ないわけです。ぱあんと飛ぶわけじゃなくて、この中はグリースでべたべたになっているでしょう。飛んでいこうにもどこから飛んでいくのか。小さい穴が四つしかない。そこからうまくぴゆっと飛んでいったなんというものではない。そうすると、この十本のうち四本足りないというのは一つの大きな問題点だということだと思うんですよね。これは問題点だということを指摘したいと思います。  それからもう一つ問題なのは、その一から十本まで残っています。その右下の方に、写真でいいますと、ロッキング・セグメント・ボルトというのが二つあるわけですね。これについても何にも報告がされていない。これも必要ないから報告されていないというふうにおっしゃるということであれば、これまた問題だと思うんです。このロッキング・セグメント・ボルトというものについてはどういうふうに考えていらっしゃいますか。それから、四本の……。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) これも、ロッキング・セグメント・ボルトも、引き続いて一挙に剪断されたもので、その足が残っております。それから紛失については、確かにどこで紛失したかわかりませんけれども、あるいはグリースがあってなかなかこぼれ落ちにくいという話もございますけれども、ボルトの頭以上の穴が四カ所あいておるということもありましたので、数百メートルにわたって散乱した機体から回収できなかったというようなことも考えられます。しかしいずれにしても破断面の調査には関係こざいません。  それから部品番号、この十本のボルトは実は三種類ほど、長さも違いますし太さも違う三種類のボルトが使われておりまして、整備のときにどういう部品番号がどういうふうに出荷されておるという状況も全部調査しておりまして、整備特には異常なくそれぞれの位置にきちっと取りつけられておる、そうでなければ員数が合うわけがございませんので、その辺のところも一応調査はしてございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 それは事務局長、素人の答えだ わ。だから被断面だけで見ればよろしいという問題ではない。やっぱりそこに正常に、本当に適切なところに、長いの、短いの、太いの、小さいの、きちっと入っていたかどうかというのは、上と比べなかったら、下だけ見ていたってわからないんですよね。私もそれが非常に不思議だったからいろいろ聞いたわけです。  それから、今言いましたロッキング・セグメント・ボルト、これはなぜ調査報告書にも書かれていないんですか。これは非常に私はこの問題の重要なポイントになると思う。それをなぜ書かれていないんですか。

星忠行運輸省航空事故調査委員会事務局長

○説明員(星忠行君) プロペラが地上に当たったときの衝撃により一挙に、先ほどの十本のボルト、引き続いてその二本のボルトが、片方は油圧でもって拘束されておりますが、片方はプロペラ側のピッチが地上に当たって急に変わろうとするそのねじりで一挙に剪断された一連の破壊過程である。その辺の破壊過程の大筋は報告書に示してございますので、付随的に続けて起こった破壊であるということで、まあ記述はしてございませんけれども、当然そのように推定される、報告書をお読みいただけば、特に書いてはございませんけれども、そのように推定しておるということでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 ここの今言ったロッキング・セグメント・ボルト、私はこれはもっと科学的に徹底的に調べて御検討いただきたいとぜひお願いしたいんです。これは先ほどからおっしゃっているように、プロペラの羽根の軸を支える役割が極めて重大なんですね。この軸は物すごい力で締められているわけでしょう。そしてこれをロックしている部分なんです。もしこのボルトが少しでも緩んでいたとしたらプロペラの振動が起こる。で、飛行中にもしも折れたり破片が挟ったりすると、プロペラの角度が動かなくなるのではないかということですよね。それを簡単に、読んでいただけばわかるからこのものについては具体的に記述しなかったというのは、これに対する重要であるという認識が事故調にはない、そういう確度の不十分な調査でしかないということがすべての問題に私はなってきていると思うんです。結局不可解な問題がいっぱい残っていると私は言わざるを得ないんですよね。  先ほども言いましたように、何としても今度の場合は、機長も生きているんだし、そして機体も、私は北海道ですからよく知っていますよ、中標津、雪の中にすっと落っこったんだからそんなに飛んでいっちゃうものではないし、捜せなかったなんというのはおかしいと思うし、四本足りないというのは。初めに十本あったよという証言もあるんだから。だから、疑惑の持たれないような、科学的で公正で、事故調設置法のあの審議の中ではっきり言われていたような、そういう立場に立ってしっかりとした調査をしていただきたい。これは人命にかかわる問題です。私も本当に乗る一員として、人命にかかわる問題です。  それと同時に、機長、副操縦士、この人たちは生きているけれども、パイロットとしてまさに抹殺されていくじゃありませんか、このままではっきりさせなければ。私はもっともっと調べたいと思います。そういう立場に立って、最後に、時間になったから終わりますけれども、委員長、しっかりした立場で、もう一つ進めて疑問の残らないような調査を考えていただきたいと思います。最後ですから、委員長の御決意をいただきたいと思います。

八田桂三運輸省航空事故調査委員会委員長

○説明員(八田桂三君) 先ほど来何度も申し上げておりますように、今までもそうしておりましたし、私どもは、きょうの御意見もよく伺いまして、さらに反省すべきところがあったら反省いたします。  今御指摘の点につきましては、私としては、技術者として、余り時間がございませんので詳しい技術的なことをここで申し上げてもあれかと思いますが、私としては自信を持っておる、確信を持っておるということで、ただし、それは現在、今の御指摘のことに対してそうでございまして、広い意味で、御指摘のように、何か新しくそういうことがあれば当然それはやるのが私どもの義務だ、そのように考えております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 最初に、運輸省は四月に、大阪空港の発着回数の制限について、これは六月から十二月の七カ月間で合計約七百便を減便する、こういうことを航空三社に通告し、その指導を行っているというように聞いておりますが、その理由は何か、最初にそのことからお伺いをいたします。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 大阪空港では、御承知のように、ジェット機の発着につきましては一日二百回ということで運用をしてきているわけでございますが、五十八年の十一月からは、年間通じて一日二百回ということの運用のために、実際に二百回発着しなかった日が出てまいりますので、そういった出てこなかった枠を後で使うというような仕組みをいたしまして、結局ピークの需要のあるときにそういった使い足りない分を使うということで仕組みをいたしまして、全体としてジェット便の増便を実質的に確保する、特にシーズンのときのジェット便を確保するということをやってきたわけでございます。  ところで、最近は、オフシーズンでございましても二百回という枠をいっぱいに使っていくというときが多うございます。また、例年は台風がありますと欠航する、そういうことでまた二百回にいかない日があるわけですが、昨年は台風が少なかったものですから割合二百回の日が続いたということでございます。こういう状況でございますので、昨年はシーズンには二百回を超えるようなダイヤを若干組めたわけですが、ことしはこのままいきますと余裕がないということで、シーズンにはどうしても二百回を超える便を維持することができない、やはり年間を通じて平均二百回というようなことにするには、今から少し減便を始めておかないと、一年を通じて二百回を超えてしまうというような結果になることが予想されましたので、関係各社にあらかじめダイヤを調整して御協力をお願いした、こういうのが趣旨でございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 その七百便の減便の航空会社ごとの減便数はどのくらいになっておりますか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 日本航空はこれから十二月までの間で百回、一日当たりにいたしますと〇・二五便でございます。それから全日空は二百八十回、一日当たり〇・六七便でございます。東亜国内は三百五十回で一日当たり〇・八三便というのを一応御協力をお願いしたということでございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 JALが百、全日空が二百八十、TDAが三百五十ということですが、TDAが三百五十、これ数字だけ見ますと大変多いように見えますが、その理由はどんなところにありますか。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 先ほどちょっと申し上げましたが、今回のようなジェット便の余裕枠の活用というような仕組みは五十八年十一月から始めたわけですが、実はこの始めたときに、東亜国内について実際にジェット化を余裕枠を活用して認めてきたということで、もともと欠航がないとこれができない、あるいはほかのオフシーズンの減の協力がないとこれができないわけでございますので、非常に全体として窮屈になってきましたので、そのときに東亜国内航空がふやした分を今回はちょっと御協力を多くしていただいたということでございます。なお、残る日航、全日空は、現実の運航の量に比例しまして御協力をお願いしたということでございます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 その減便というものによりまして、最近は非常に需要が多いわけですけれども、六月から十二月ですから、結局一番利用度の多いところは夏ですね、それから年末年始も多くなってくる。そういう乗客の需要に対して、この減便策によって影響が出てこないだろうか。まあ夏と年末年始は特別枠というのが今までも認められているようでありますけれども、こういうような措置によってそういうことが起こらないのかどうか、その点についてお伺いをいたします。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今回の減便も、できるだけピーク時の輸送力を確保するということのためにあらかじめ計画的に行っておこうということで、そのためにオフピーク時にはできるだけ今度は逆に便数を節約しておくというようなことで、多客期の対策というのはできる限り需要に応ずるような配慮をしております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 それから、これは騒音との関係ですが、先ほども議論がございました。できるだけ低騒音の飛行機を導入する、運航のやり方について工夫を凝らす、さまざまな対策を通じて騒音というものを少なくする、発生源をまず解消していくということが緊要だということはわかります。ところで、最近、先ほどもお話がありましたが、これはボーイング767ですか、非常に低騒音の飛行機が導入されてきた。先ほどの話と関連をいたしますが、大阪空港の二百回の発着枠が決められたのが昭和五十年、もう十年たっておるわけですが、この十年の間にこういう低騒音の飛行機がかなり導入をされてきている、こういうことになると思うわけでございます。  そこで、騒音という面からいきますと、単に便数二百回というものを上限とするのではなしにむしろ騒音の総量というもので便数を考える、こういうのが私は合理的ではないかというように思っているわけですが、この五十年の発着枠の規制、上限設定については、周辺十一市との協議あるいは騒害訴訟団との協議というものでそれが決められたと思いますが、時代の進歩に伴ってそういう十年前の協定というものに固執するのではなしに、新しい観点から騒音の総量によって発着便数を考えるということで、新たにそういう観点に立って十一市との話し合いというものをこれからやっていくべきではないかと私は思うんですが、この点についてのお考えをお聞きをしておきたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今お話のように、航空機の低騒音化というのは非常に進んでおります。そこで、五十年の調停の中でこういう二百回の制限枠というのを設けているわけですが、その当時に比べますと、確かに騒音の量と申しますか、これを具体的に騒音コンターの広がり等で見てみましても格段の改善がされているということでございます。したがって、騒音の量を基準にして、それを一定にして便数を逆にふやせるならふやすというのは、空港の利用、航空交通の利用という点からは非常に皆様の要望に沿うゆえんだというふうにも思うわけでございますが、しかし一方また、私ども、調停の条項もございますし、地元の十一市協からもなおこの二百回の枠というものを守るように強く求められているわけでございます。そういう点では、今先生のお話しのような考え方というのは非常に合理性があるとは思うわけでございますが、しかし、なお従来のように発着枠を守っていくということをやはり基本としていかざるを得ないというふうに思っております。  ただ、今申されましたような事情につきまして、現状の騒音の状況から考えてひとつ新しい考え方を導入したらどうだということについて、地元の関係者がそのようにお考えになり、十一市協もまたそういった方向でお考えになるということであれば、これは運輸省としても一緒になって考えていくということになろうかと思うんですが、騒音が非常に減ってきたということについて今後地元がどう評価されていくかということに問題はかかっているというふうに考えます。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 関西新空港ができるまでまだ六、七年かかるわけですから、その間にまた需要もどんどんふえていくということを考えますと、関西新空港ができれば問題点はすべて解決するわけですけれども、そういうのがまだ六、七年続くとすれば、私は、できるだけ周辺十一市との話し合いを新たな観点から順次行っていっていただいて、私が提起したような問題もその中に入れていただきたい、こういうことを要望だけしておきます。  それから次に、これは問題が違いますが、四月十二日の夜八時から九時の間にかけて、御承知のように成田そして羽田においてゲリラの襲撃事件がありました。今度の場合は火炎弾という新兵器を使ったということが一つと、しかもこの新兵器は千メートル届くというのですから、相当の威力を持った襲撃事件であったわけでありますが、このゲリラ事件の概要をまず最初に御説明いただきたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 四月十二日に成田と羽田の両空港で火炎弾の攻撃があったわけですが、成田の方は四月十二日の二十時十二分ごろ、空港西側の第一受信所付近のフェンスの外側地点から滑走路に向けて火炎弾が十発発射されております。この結果、被害といたしましては、旧工事局の庁舎の駐車場で車両が一両炎上いたしました。また、フェンスの一部が破損しております。航空機の運航に及ぼした影響といたしましては、滑走路、誘導路に火炎弾の影響があったかどうかということを調査するために、二十時三十六分から二十二時二分まで一時間二十六分滑走路を閉鎖いたしております。この閉鎖によりまして航空機が遅延いたしまして、到着便で四便、これは最高二時間八分のおくれが出ております。それから出発便で二十四便、最高二時間四十分のおくれが出ております。そして出発便のうち一便は翌日の出発に延期されております。  それから、羽田空港の方でございますが、これも同じ日の二十時十八分どろ、東京国際空港西側の稲荷橋の上の小型貸物自動車から火炎弾の五発がターミナルの方向に発射されております。火炎弾の落下した場所は、貨物ビル前のターミナルビル前、第一駐車場の角、東京空港郵便局の最上部の階、それから三愛石油の屋上という四カ所でございまして、被害といたしますと、貨物ビルの前に駐車しておりましたワゴン車が大破した、それからバスが前輪タイヤが破損した、それから郵便局の窓ガラス、それから三愛石油ビルのエアコンが破損したということで、人身に被害もございませんし、航空機の運航にも特に支障はございませんでした。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 人身の被害もなくてよかったと思うんですが、しかし、この事件は一歩間違うと大惨事になった。羽田ではちょうどB滑走路を日本航空の福岡行き三七七便が離陸態勢に入ったということが報ぜられていますね。だから、これが離陸態勢に入っていて、ちょうど離陸した直後あたりに、一千メートルですからね、これが直撃を受けた可能性はあるわけですね。あるいは成田では、この間も成田の視察に行ったときに航空管制塔に入りましていろいろ説明を聞きましたが、そのとき私質問をしましたら、ちょうど風向きがどちらか反対でしたから、かなり発着して上空を飛んでいる状況だったからよかったんだ、あれが風向きが逆で、こちらからA滑走路を発着していたらもろに受けていただろう、こういうような想定も聞きまして、実は本当に冷や汗が出るような思いであったわけであります。  また、羽田ではこれは空港ターミナルビルがねらわれているわけですね。このときロビー内には約二千人を超える利用者がいてごったがえした、こういうように言われているわけですね。だから、本当に直接あれが空港ターミナルビルに撃ち込まれた場合には大変な人的被害、お客さんに被害が起こっていたのではないか、こういうように思いますし、したがって、今後成田の二期工事などをめぐって、そういう工事が本格的に行われてくるとすれば、彼らゲリラは標的を成田、羽田だけではなしに、大阪、福岡あるいは沖縄あるいは千歳などという空港にあるいは向けてくるかもしれない。こういうことを想定しますと、やはり何らかの対策というものが、これは特に防衛体制になるわけですけれども、そういうものが必要だと私は思うわけでありますが、運輸省としてこれらの問題についてどのような対応というんですか、今後そういうことを想定しつつ防備体制をどういうようにしようと考えておられるのか、概要を御説明いただきたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今お話しのような航空交通に対する危険あるいはその他の一般の人々に対する危険ということが発生するおそれがござい ますので、私どもこの事件の発生した直後に、航空関係の全機関に対しまして、直ちに地元警察と協議して警備体制を強化するということをまず全国に指示いたしました。次いで成田、羽田、千歳、名古屋、伊丹、福岡、那覇の各飛行場の空港長と、それから東京航空交通管制部の部長を本省に招集いたしまして、まず空港が襲撃された場合の旅客の避難誘導体制というものをどうするか。今までは通常の火災その他の事故に対処していたわけですが、外からの攻撃という新たな体制をもう一度再検討してみるということ、それから、成田のときに滑走路を長時間閉鎖したわけですが、実際に滑走路を閉鎖し、再開をする、あるいは空港の出入を制限する、これは非常に旅客あるいは航空交通に対する影響が大きいものですから、必要な限りで最低限の時間でやりたい。非常に安全と能率とのバランスの問題がありますので、そこをどういうふうに運用をやっていくか、閉鎖時間が長くなりますといろんな意味での混乱が起きますので、そこを要領を皆さんで協議してもらいたいということでございます。  それからもう一つは、管制塔等が、あるいは通信施設というものが攻撃によって機能を失うというような事態も想像できることでございまして、そういった場合に航空交通の安全に及ぼす影響というのははかり知れないものがございます。そういった場合にどうやって機能回復をするかということを我々考えてもらって、そういう意味でのバックアップシステムというものを考え、具体的なマニュアルをつくって緊急時に対処するようにひとつ真剣な検討に入る、また必要な施設等の検討もしていこうということでございます。さらに管制塔の防護ということも現在検討することにしておりまして、実際に各空港管制部では、こういった検討に基づきまして、地元の警察なりターミナル会社なりあるいはエアライン等と連絡しながら、実際に必要な施設の防護なり警備体制の強化ということをいろいろと研究し、また実施を進めつつございます。  今後私ども、ゲリラ事件の発生の防止に向けて関係当局とも十分連絡しながら万全を期していきたいというように考えております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 これはぜひやっていただきたいし、積極的な御努力をお願いしたいんです。  そこで、成田の場合は、空港内の人の往来は現在三万人と言われているわけですね。そうして空港に働いている関連する人々、これが約二万人、そうすると五万人が常時成田の空港の中にはいる。言うならば中規模の一つの市がそこに存在しているようなものなんですが、大変な数だと思うんです。そこで、そういうような五万人もの人が毎日往来をしている、かなり狭い範囲にそれだけの人間がいるということですから相当なものですね、密度は。密度はそういうことなんですが、ゲリラの襲撃事件以外のことでもそうですが、もしものことがあって混乱が起こる、そういう場合を想定するとちょっと背筋が寒くなるんですが、空港内の救急体制というのは一体どういうように整っているのだろうか、こういうことが一つは心配なんですが、その点はいかがでしょう。

松本操新東京国際空港公団副総裁

○参考人(松本操君) お答え申し上げます。  成田空港におきますいわゆる救急体制でございますけれども、御案内のように、救急業務そのものにつきましては、消防法等の決まりによりまして成田市が行うこととなっているわけでございます。  そこで、私どもといたしましては、去る昭和五十四年に成田市消防当局との間に覚書を結びまして、その後一度改定をいたしましたけれども、ともかくそういう手はずを決めておきました。救急業務が滞りなく確実に行われるようにということで、例えば航行中の飛行機の中で急病人等が出たというふうな場合には、パイロットから運輸省の管制塔の方に連絡が入る、管制塔から直ちに私どもの方の消防課の方に通知が入る、それをすぐ成田消防署の方にお伝えをするということによりまして、最近では大体八分から十一分ぐらいの間に救急車に来ていただくというような体制を整えたわけでございます。さらにその間の連係動作が確実にいけるようにということで、今後とも努力をしていきたいと思っておるわけでございます。  さらに、私どもの空港ビルの中に、通称空港クリニックと呼ばれておりますけれども、これがおりまして、平日の昼間でございますと医者、看護婦がそろっております。それ以外の、医者が帰りました後も看護婦が勤務をいたしております。したがって、当座の応急措置といったようなものにつきましては、このクリニックを活用していただくというふうなことでとりあえず対応するという体制もようやく整ってきたわけでございます。  開港後約七年になるわけでございますが、この七年間に救急車の出動をお願いした回数が千七百三十回でございました。しかし、救急車にお越しいただいても、その間に元気になっているというふうな方もございまして、結局一回の救急出動で運んでいただいた患者さんというのは、大体〇・九人、一回一人まではいっていないようでございます。また、救急車が出動いたしましてから、今申し上げましたクリニックに運んでいってそこで応急措置をとる、そういうふうな例も全体の中で七%ぐらいあったわけでございます。とりあえず現在のスタイルはそれなりに機能していると思っております。  さらに一方、私どもといたしまして、五十九年、六十年の二年度にわたりましていろいろと運輸省の方の御指導も受けながら、約一千万円以上の金を投入いたしまして、ICAOの基準に適合する以上のレベルで救急医療器具といったようなものの整備をしてまいっておるわけでございます。したがいまして、お医者さんさえ来ていただきますと、ある程度のところまでは私どもの持っております医療器具等を利用していただくというふうな体制もどうやら整えられつつあるということではございますが、今先生おっしゃいますような、まさに一小郡市の様相を呈しておるのも事実でございますが、大変難しい問題ではございますけれども、さらに関係自治体なり、あるいは自治体を通して医療機関なりというふうなところとよく御相談をさせていただきながら、御指導も得てその充実を図っていくようにしたい、このように思っております。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 今御説明がありましたが、成田の場合には三里塚分署、これが昼夜にわたって対応しているわけですが、成田は極めて閉鎖的な空港という特殊事情にあるわけですね。私は、今も御説明がありましたが、消防隊が三里塚分署からターミナルまで来るまでに八、九分くらいだという体制が整ったと言われますが、いざというとき一番重要なのは初動態勢なんですね。私は八、九分というのは相当長い時間だと思うんです。羽田の場合は空港の中に消防の空港分署がありますから、だからターミナルまで二、三分で行けるわけです。成田の場合はそうじゃなくて、三里塚分署から八、九分、私は九分か十分かかるような気もするんですが、十分もかかって到着をするという、これは救急体制としては非常におくれている、私はそこに重大な問題点が一つ潜んでおると思うんですよ、この点はお考えをいただき、後で提案もしたいと思うんです。  もう一つ、空港内にクリニックは確かにあるんですよ、しかし、これもいざというときには私は全くと言っていいほど対応能力がない、こういうように思っているんです。今のクリニックの開業時間は九時半から十一時半ですよ、それと午後は十四時から十六時半、日曜、祭日はお休み、看護婦はいるけれども、常時医者はいない、こういうことですね。一日の人の往来は夕方が多いんですよ。夕方の多いときにもうクリニックは閉鎖して、ない。一週間でいえば日曜とか祭日が一番多いでしょう。そういうときにはクリニックはもう閉鎖して、ないんですよ。さっきのゲリラ事件ではありませんが、一体いざというときの救急医療体制、私は成田という空港は極めて重要な、今日本の中では国際空港で一番重要な空港だと思うんですね。いろいろな外国人も来られますし、通常の病気はもちろんいろいろの対応をして診ていた だいておるわけでありますが、極めて救急体制が悪い、それを何とか解決をするため、一歩でも前進するためにもっと努力をしていただきたい、こう思っておりますが、もう少し体制を整えるための何か具体的なお考えはないのかどうか、この点お伺いをしておきますが、いかがでしょう。

松本操新東京国際空港公団副総裁

○参考人(松本操君) まず、現在の救急体制で、三里塚の分署から例えばターミナルビルに参りますのに少し時間が長いではないかという御指摘でございます。実は先ほど、その後一部改正いたしましてと申し上げましたのは、三の二ゲートと呼んでおりますけれども、三里塚に近いゲートを救急体制のときには開くことにいたします。そのために、実はかつて十数分という時間を要しておりましたものを十分以内というあたりのところまで押し込んでまいったわけでございます。さらに、私どもの方の消防が誘導車を出しまして道案内をして、迅速に駆けつけるようにということもやっております。そういう点で一段と時間を短縮する、手際よくやるというふうなことは今後とも努力をしてまいりたい、こう思っております。  羽田の例がお話にございましたけれども、羽田の場合には、ああいう形でございますので、あれは空港の中か外か私よく承知しておりませんが、ともかく目の前におっしゃるように分署がある。そこで、成田の場合にもそんなような話が市議会あたりでちょっと出たという話は私も承っております。当面市の方の考え方についていろいろ私どもも相談をしたわけでございますけれども、さしあたって今のところは現体制の活用ということで対応していきたいというふうに市当局の方はお考えであるように承っております。しかし今後とも十分議論を詰めるようにしていきたいと思います。  それから、確かにクリニックは私企業のお医者さんでございます。平日の九時半から十七時まででございまして、それ以降になりますと医者はいなくなりまして看護婦の二人勤務ということになります。土曜日とか日曜、祝祭日という時点では看護婦しかいないというのは先生おっしゃるとおりでございますが、外国の幾つかの有名空港について私ども調査などもいたしました。私どもと余り変わらないところもあるようでもございますし、大変立派なところもあるようでございます。それぞれのお国ぶりと申しましょうか、医療体制のありよう等にもいろいろ絡む問題があるようでございまして、そういう点について私どももさらに、看護婦を常備させるという点については、実は私どもの方が通常のクリニックの範囲を超えた業務として委嘱をしておるわけでございますが、そういったような点今後どのように改善の策を講ずるかというふうなことは、先ほどもちょっと申し上げましたが、主として県の方と思いますが、あるいは中央官庁とのいろいろ御相談などもしながらできる限りの努力はしていきたい、このように思います。

伊藤郁男民社党・国民連合

○伊藤郁男君 今お話がありましたが、成田の市議会でも、空港の中に消防分署を置くべしという積極的な提起も三月の議会で行われているわけですよ。だからこの点につきましては、空港、そしてそれを利用する乗客を守るという意味からいいましても、ぜひともこれらの点については前向きに積極的な話し合いをしていただきたい、私はだから空港内に消防分署を設けていただきたい、これが一つの提起でございます。  それから、空港の医療体制も、ここは成田の空港ですから非常に外国の人も来ますし、いろいろな病気をまた持ち込んでくる可能性も多いところでございますので、できればこういう医療体制についても、私は前にも提起したことがあるんですが、航空医のようなものをつくって、常時そこに国から派遣された医者がいる、こういうような体制をつくっていただきたいと提起をしておるわけでありますが、こういうことはまだ当面いかないといたしましても、救急の場合を想定しながらそれに対応する医療体制というものの充実もひとつぜひ心がけていただきたいということを要望しておきます。  それからもう一つは、空港の警備の指揮系統の問題ですが、空港の外は成田の警察が受け持つ、それから中は、空港署という警察があってこれがやっている、それからゲリラ対策は今度はまた空港警備隊がやっている。空港の中の警備の体制は、これは公団が民間の警備会社に依頼をしてやっておるわけでしょう。だから、成田というところはそういう意味で警備体制の指揮系統等が、私は、いざというときに徹底しないし、かなり乱れてくるのではないかという心配もしているわけですが、この空港警備についての総合的な指揮系統というものをきちっと、なっているかもしれませんがしていただきたいと思っているわけでありますが、その点についてのお考えを最後にお聞きし、今の議論を通じまして大臣の何かお考えとか、御意見がありましたらお聞きをいたしまして、私の質問を終わります。  以上です。

松本操新東京国際空港公団副総裁

○参考人(松本操君) ただいま御質問のございました点、二つに分けてお答えした方がよろしいかと存じますが、まず警備だけの問題について申し上げますと、警察の行う警備がございます。これは今先生おっしゃいましたように、空港の外側は成田市内がほとんどでございますので、成田の警察でございます。少し離れたところは成東の警察というふうに承知をしております。空港の中は、羽田等と全く同じでございまして、空港警察署が、すり、かっぱらいのたぐいの取り締まりを含めておやりいただいております。  それから、先ほど冒頭にも御質問ございましたような事案がございますので、空港警備隊というのが別段の意味を持って警備に当たっている。しかし、これはいずれも千葉県警の配下に属しております。私がとやかく申し上げる——あるいは違っておりましたら申しわけないのでございますけれども、私どもが承知している限りでは、千葉県警の警備部長の下に警備に関する限りは一貫した施策がとられているというふうに承っております。現に、先立っての日曜日のように相当大規模の集会等がございます場合に、県警の相当の幹部が現地成田に出張してこられまして一括した指揮をとっておいででございます。そういう点では私は安心して県警の方にお任せをしておるという感じでございます。  それから第二点としましては、それに対応する自主警備の問題がございます。これは私どもが、かた苦しく申し上げますと、建造物管理というふうな立場からガードマンを雇っておるわけでございまして、出入りについていろいろ御不便をかけておりますゲートでの検問のようなものはこのガードマンにやらせている。これらにつきまして警備上の特段の指示等がございますれば、これは警備当局の方から私どもの方へ指示が参り、それを受けてこれらのガードマン会社をさらに指揮するという形になっておりますので、そういう意味において、特段に現時点で混乱等は起こっていないと存じております。  第二点といたして考えられますことは、何か非常災害が起こりましたときにそういったところが果たしてうまく機能するかどうかということであろうかと存じますけれども、通常の、まあ私どもあっては困るわけでございますが、仮に不幸にして航空機災害などが起こりました場合には、私どもは規程を持っておりまして、ただし必要によって公団としての対策本部をつくります。そこが中心になりまして、例えば航空機の消火活動あるいは航空旅客の救難活動、あるいはターミナル内における秩序の維持でございます、そういった当座の目的については、私どもがみずからと、及び配下のガードマンを使って対応する。しかし、いずれ火事に対して消防署も出動なさいましょうし、それから警備当局も当然部隊を出動させるということになりますと、恐らく消防、警察両方での合同指揮所と申しますか、そんなようなものができるのだろうと思います。そうなりますと、私どもはその大きな指揮の下に入りまして、私どもの持ち分について定められたことに対応していくという形で運用していこうというのが当面の考えでござ いまして、現に、年に何回かそういうシステムでの訓練もやっておりますので、当座の点では御心配のようなことはなくいけるのではないか、このようにすべきだ、こう思っております。  それから、極めて大きな災害のときには、これはもう先生御案内のように、災害対策基本法にいろんな手続がございまして、成田の市長さんあるいは県知事さんがそれぞれ対策本部長になられ、我々はその配下に入る、こんなようなことになるわけでございます。いずれにいたしましても、御指摘いただきました点は大変重要なことだと思っておりますので、私どもも従来の制度をさらに引き続き見直しながら、また具体的な対応がスムーズに的確にいけるように、そういう点は訓練を重ねていくというふうなことで、いやしくも混乱を生じて旅客、公衆に迷惑をかけないようにしてまいりたい、このように思っております。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 成田に参りますときに、検問でもってトランクまであけられて一々厳重なチェックをされる。軍事的緊張のない我が国においてあのような姿で空港に入らなきゃならぬかと思うと、むなしさを感ずるのは私も同じでございます。  しかも、きょうの御議論、きょうの御質問等にいたしましても、千メートルも飛ぶロケット弾ができた、これをどうするか、もっと優秀なそういうものができたらどうするかという、こういう議論自体、私もやっぱり同じむなしさを感ずるわけでございます。したがって、そういうものも含めて、そういうものによって爆破されていろいろする対策よりも、それが起こらない、そういう基本的な一つの根絶対策というものを考える時期が私は来ているように思うのでございますけれども、まあ御案内のとおり、私はいろいろ申し上げませんが、例えばあそこの一部の農民の人もまだ納得いかない。少なくともそういう方々には早く納得していただくような努力を積み重ねて、そして少しずつそういうものの除去を図りながら立派な空港にしたい、治安の全きを得る空港にしたい、そのために今後とも努力してまいりたいと思います。

山田耕三郎各派に属しない議員

○山田耕三郎君 論議も尽くされたように思われます。質問の最後でもございますので、重複を避けて、おさらいの意味も含めて数点お尋ねをいたします。  提案の改正案は、さきに特殊法人として設立を見ました関西国際空港株式会社創設に伴います特殊法人の数字合わせとの批判もありますが、先刻来提案者の説明を承っておりますと、行政改革の推進に関する当面の実施方針に基づき、大阪、福岡両空港の周辺整備機構を統合をして、その業務を一元的に行う組織とすることにより、事業実施の効率化を図り、あわせて、委託によって特定飛行場の周辺地域における緑地帯造成工事等をも行うことができるようにするというところにその目的があるように思われますが、そのように理解をしておいて間違いはございませんか、お尋ねをいたします。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) ただいま先生御質問のような趣旨で私どもこのたびの法律案の提案をさせていただいたわけでございます。これから新しい空港周辺整備の展開ということに向けまして、今回の改正後の法律に基づきまして空港周辺整備機構が発足できましたら、私ども力強い周辺対策にこれから尽くしていきたいというふうに考えております。

山田耕三郎各派に属しない議員

○山田耕三郎君 今日の空港周辺整備の事業の進捗の状況を私なりに調べてみますと、重要事業の一つであります住宅防音工事は、昭和六十年度、すなわち本年度でおおむねその完成が見込まれる程度に進捗が見られておりますということは、先ほどの答弁にもございました。しかし、移転の補償事業でございますとか、移転跡地を活用した緑地整備あるいは再開発等の周辺整備はまだまだでございますし、むしろこれからと言っても過言ではございません。さらに、周辺整備の事業と裏腹の関係にあります航空機騒音に関する環境基準の達成でありますとか、さらには、特に大阪空港におきますところの離着陸回数及び時間等に制限がありますが、これらの制限を超過する問題の解決及び逆発進によりますところの騒音公害対策等、むしろこれからの解決にゆだねられなければならない難問が山積しておるのではないか、このように私は見ておりますのでございますけれども、まず第一点は、航空機騒音の環境基準の達成の問題についてお尋ねをいたします。  これは、昭和四十八年に環境庁より告示されました航空機騒音に係る環境基準がありまして、これには、「十年をこえる期間内に可及的速やかに」とあります。これは、今日までの審議の過程におきますそれぞれの関係省庁の答弁を集約してみてもわかりますとおり、それらを今読み返してみますと、まず環境庁の答弁はこのようになっております。「これら空港におきましては、十年間でできるだけ努力をしても環境基準の最終達成は困難であるということを想定しつつも、できるだけ十年に近い期間で達成をしていただくようにというふうな趣旨から定められたものというふうに理解をいたしております。」というのが環境庁の答弁であり、さらにまた、委員の質問に答えて次のように言っておられます。すなわち、「何年までかということにつきましては、少しでも早く達成していただくという状況に来ているというようなお答えになろうかと思います。」ということであります。すなわち、環境庁としてはやっぱりできるだけ早期の達成を期待をしておることを明らかにしておいでになります。  これに対しまして、運輸省側は次のように答えておいでになります。すなわち、「実際のところ、七十という数字は一つの目標値であって、現実にいつごろできるかということを、環境庁が四十八年にお決めになったときも考えておやりになったとも必ずしも思えない、むしろ行政の一つの長期的な課題というふうに掲げられた趣旨だと私どもは理解をいたしております。」というように、難しい問題であればこそでありますけれども、運輸省当局とされましては長期的課題として努力をするということのように受けとめられておいでになります。この基準達成はあるいはできっこないというようなことが言外にほのめかされておられるようにも、解釈のしようによってはとれます。  航空機騒音の環境基準を達成するのには総合的な施策を必要とすることは当然であります。先ほど来の質疑の中にもありました、いわゆる騒音源対策ということについての難しさもるる述懐をしておいでになりました。しかし、環境基準というものは、通常の場合には、住民側からすれば、政府の環境基準の設定が緩いという批判を受けることが多いのでございます。航空機騒音の場合だけがそんなに厳しいようにも平均的には思われませんのですけれども、しかしお答えは非常に困難なようになっております。だから、そういう答弁からいたしまして、次のことをひとつお答えをいただきたいと思います。  本当にこの環境庁の環境基準の達成は近い将来に実現していくということが不可能なのかどうかが一つです。もう一つは、もし不可能とすればその主たる原因はどこにありますか。もちろん多くの原因があり、またそれらの相乗的なものもありますと思われますが、その中でも、先ほどの答弁によりますと、騒音源対策、すなわち低騒音航空機の導入等が大変必要なように答えておられましたが、それらを達成していくための主たる原因はどこにありますのか。三つ目は、いつまでももし達成できないとすれば、この面からやっぱり住民との間に要らざる緊張関係を招くことにもなりかねません。私は、ただいまの空港の保安体制等から考えておりまして、その地域の住民、その地域との間に極度の緊張関係をつくり出すことは要らざる勢力の介入を招くことになります原因でもあります。こういう面からして、達成が困難であればあるといたしまして、その面から住民説得をどのようにしていこうとなさっておられますのか。  まずその三点についてお尋ねをいたします。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今お話がございました環境基準のまず達成の問題でございますが、十年 以内の中間目標につきましては、機材の低騒音化あるいは住宅の防音工事ということで六十年度中にはこれは達成されるという見込みでございます。  ところで、これから先、屋外で住宅地域におきましては七十WECPNLという目標でございますが、この環境基準を達成するということは、これまでの十年間の騒音の低下量を大幅に上回る騒音の低下ということが必要でございます。正直申しまして、現在の低騒音機というのは、先ほど申し上げましたように、例えば八十のWECPNLのコンターでもDC8に対しましてボーイング767は約七%と申し上げましたが、そういうコンターの面積の狭小化をやっておりますが、そのような飛行機にどんどん置きかえましてもこれからの大幅な騒音の減というのは期待は困難でございます。現在の技術の状況ではそういうものが非常に難しい。また運航方法もこれからさらに改善に努力してまいりますが、その場合でも、今申し上げましたような環境基準を達成するには十分な効果がないということで、今私どもWECPNL七十という基準をいつ達成できるかということをここでは残念ながら申し上げることが困難でございます。  現在WECPNLの七十というようなことが可能な区域というのは、空港のほとんど区域そのものぐらいのところまで、そこは住宅がございませんから、そこまで騒音の値を下げていくということで、空港の離着陸する航空機をほとんどやめてしまうというようなことまでしないとそのような環境基準を達成するわけにいかない。ごくわずかの飛行機が飛びましてもWECPNL七十、現在の低騒音機でもその水準にすぐ達してしまうというくらい難しい基準でございます。  そういうことでございますので、私どもこれからも技術革新の成果をどんどん取り入れるということと、それから周辺の緑地化対策ということをどんどん進めて現実には周辺の環境をよくするということで、この環境庁の決められました環境基準そのものにはなお遠いのでございますが、できるだけ環境の改善をするということで地元の皆様のお気持ちにこたえていくということに全力を挙げてやっていくということ以外はどうもないということで、ただその方法だけでやっていかせていただきたいということをお願いしたいと思っております。

山田耕三郎各派に属しない議員

○山田耕三郎君 次は、大阪空港におきますところの周辺住民の皆さんとの間に合意がされまして、騒音公害を少しでも緩和していくという意味から、航空機の発着回数及び航空機の空港使用時間、これらに制限が加えられております。先ほどの答弁を承っておりますと、発着回数につきましては、私の理解の仕方と運輸省当局の考え方とに若干の相違があるようでございます。  それはそれとして、既に公表されておりますとおり、すなわち、ジェット機の発着については一日に二百回を超えないこと、時間につきましては午後の九時から翌朝の七時までは使用をしないこと、こういう取り決めがございます。そしてそのように私たちにも空港へ参りますと説明がなされます。しかし現実には、回数でありましたりその使用の時間というのは制限をはるかに超えているようであります。この問題は、特に発着の時間等につきましては航空会社と空港の管理者と周辺の住民という三者三様に立場と利害関係が違います。それらの調整をしておかなければならない大変難しい問題でありますし、特に時間を延長して空港を利用すること等については、原因を究明をすればそれぞれのケースケースには極めてもっともな理由もあります。そういうこと等から回数がふえ時間が延びておりますということになっておるのではないか。  あるいはそれらの必然性も理解できないではありません。けれども、やっぱり約束事は約束事として守っていかれなければ意味がありませんし、通常の場合にはそのことは安易に見過ごされても、一たん住民との間に緊張関係が生じますと、その約束違反が無用の摩擦を招く原因にもなりかねません。そういう意味からすればやはり心すべきことだと思います。だから、ひょっとすれば最近そういう制限超過に対する対応が、現実を重視される余りいささか安易になり過ぎておるのではないかと思ったりいたします。もしそうであるとすれば、それはやっぱり厳しく戒められなければならないと思いますし、何よりも住民との間における信頼関係を壊すことになりかねません。  こういう実態についてのお考え方、もしそのことが超過をいたしておりますとすれば、それに将来どう対応をして住民との良好な信頼関係を保っていこうとなさるのか、その辺のお考えを承りたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今お話のございました、まず発着枠の問題でございますが、一日平均二百回という発着枠を厳守するということは、先ほども御質問がありましたときに申し上げましたように、既に超過のおそれがあることに対しましては、あらかじめ各航空会社に対しまして、計画的に便数調整をして絶対に二百便を守るということで強い指導をしておりますし、私どももそういうダイヤをきちっと組んでいくということで今後も処していくつもりでございます。  それからまた九時以降の問題でございますが、私ども九時以降のダイヤを組むということはこれまでもやってきておりませんし、今後ともやるつもりはございません。ただ、現実に九時以降に飛行するという事態が不可抗力等で出てくるわけでございますが、これも最近は減ってきておりました。ところが昨年はまた若干増加したことがございましたので、各航空会社に対しまして、その原因の究明をし、そういうことがないようにひとつやってほしいということを強く要請しております。  なお、こういった問題と飛行場をどのように運用していくかという問題は、長期的な課題としては、先生も御指摘のように、利用者からももう少し何とかならないかという声も一方あることでございますし、また一方地元の住民からはなお厳守していくべきだという声もございます。私どもはこれらのいろんな方面からの声に耳を傾けながら、関係の地方公共団体と十分協議してこれからの飛行場の運営に当たっていきたいというように考えております。

山田耕三郎各派に属しない議員

○山田耕三郎君 もう一つの問題は、飛行場周辺における移転補償によって買い入れられました跡地がそのままで残っております。再開発の用地でありますとか、さらには周辺整備の事業の用地としてこれらは活用をされていくことになるわけでございますが、これが現状のままに放置されますことはその地域社会においては社会問題になりかねません。  こういったときに、先ほど申されました御意見によりますと、住宅の防音工事はおおむね本年度で完了をいたします。あとは周辺整備を中心とした緑化対策等の問題でありますが、こういう事業は繁閑を生じてまいりますというお答えがありました。だからこそ、整備機構を統合をして機動的に対応をしていけるようにするという一つの目標を答えられましたのでございますけれども、これらはいずれにしても地域もしくは所有者個人との関係が非常に重要であります。住民対応には何よりも人間関係が先立つものであります。人間の数ではないと私は思います。だから、福岡でやる仕事に大阪が応援をいたしましても、人をふやしたら事の解決が早まるというものではありません。  だから、平易な話ですけれども、飲み屋で一緒になったためにその地主さんの理解を得られた、こんなことも行政の最前線で仕事をしている諸君には現実の問題としてありますわけです。だから、私は必ずしもこんなにしなくてもよいと思いますのですが、それはそれとして、このスプロール化しております跡地を少しでも早く活用をし、地域の要望にこたえていくためには実際どうしようとしておられますのか、その点をお尋ねをいたします。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 今おっしゃいました、空港の周辺ではいろいろな移転跡地等が虫食い状 態に発生しておりまして、スプロール化するという状況が出ております。大阪空港につきましては、今後西区域の見直し等のことを通じまして代替地をさらにふやすということによりまして周辺の緑地化ということをやります。そういった計画的な整備ということによりまして周辺の環境の改良ということに努めていくつもりでございます。

山田耕三郎各派に属しない議員

○山田耕三郎君 最後に大臣にお尋ねをいたします。  以上申し述べてまいりましたように、空港周辺の整備事業というものは、すべては騒音対策の事業でございますけれども、このようにまだまだ事業は大変たくさん残っております。しかも、これらの事業はいずれも住民合意を必要とするものでありまして、極めて困難なものばかりであります。そういったときに、行政改革の推進に関する当面の方針に基づくとはいいましても、単に数字合わせにすぎないとの批判もあります中での機構いじりはいかがかと私は存じます。そして、このことが関係住民の皆様方に、空港周辺整備対策の後退ではないかとの不安と、当局の対応姿勢に不信の念を与えておりますこともこれまた事実であります。そういうことが原因として、事業実施の効率化を図る願いとは逆に事業の停滞を招くのではないかと心配するものでもございます。だから、衆議院におきましても附帯決議がつけられて、新機構が周辺対策の後退をいたすものではないようにということでもあり、本参議院の委員会においてもそのことを附帯決議として今考えられておるようでありますけれども、これらは心しなければならない問題であります。  そして、大阪と福岡とが一緒になりますのですから、理事長は一人でありますとしますと、どちらかに駐在をしなければなりません。駐在をしないところの人には副理事長という格になるのかと思いますけれども、それぞれにやっぱり代表権を与えて対応をしなければならないというようにお考えになっておいでになるようでもあります。そうしなければならないところにやっぱり私は無理があるのではないか、このように思ったりもいたします。けれども、また、行政改革という至上命令のもとで特殊法人の数を合わさなければ、このこともあるのかとは思いますけれども、実体を伴わない行政改革でありとすれば、それは行政改革全体の価値を失うものになるのではないかと思ったりいたしますが、その辺について、少なくとも周辺住民から反発を招く事業の後退がないということを大臣のお立場から明確にしていただきたいと思います。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 今日の我が国の航空行政の中で、大阪、福岡空港における騒音対策、これが非常な重要な課題であることは御案内のとおりでございまして、それだからこそ今日まで五千六百億円という多額の経費を投じて対策を講じてきたところでございます。  今般の両機構を統合することにつきましては、その理由について本朝来航空局長その他から十分御説明申し上げたところでございますし、私自身も、このことによっていささかもこれが後退してはいけないということは十分承知いたしておりますし、またそのように万全の対策を行ってまいりたいと思っております。

山田耕三郎各派に属しない議員

○山田耕三郎君 終わります。

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。  本案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、大木君から発言を求められておりますので、これを許します。大木君。

大木浩自由民主党・自由国民会議

○大木浩君 私は、ただいま可決されました公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党及び民社党・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行にあたり、次の事項につき、適切な措置を講すべきである。  一 機構の統合によって、大阪国際空港及び福岡空港の空港周辺対策が後退することのないよう十分配慮すること。  二 空港と周辺地域の調和ある発展を図るため、未利用の移転補償跡地等の積極的活用を図るとともに、空港周辺整備事業の一層の推進を図ること。  三 航空機騒音に係る環境基準の達成のため、原因者負担の原則に基づき財源の確保を図り、航空機騒音対策を一層推進すること。   右決議する。  以上でございます。皆様の御賛同をお願いいたします。

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) ただいま大木君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 全会一致と認めます。よって、大木君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、山下運輸大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。山下運輸大臣。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) ただいまは、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律案につきましては、慎重な御審議の結果御可決いただきまして、まことにありがとうございました。  また、決議されました附帯決議の内容につきましても、その趣旨を十分尊重し、誠意を持って実施に当たる所存でございます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 次に、国際観光振興会法の一部を改正する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。山下運輸大臣。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) ただいま議題となりました国際観光振興会法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。  国際観光振興会は、外国人観光旅客の来訪の促進及び日本人海外観光旅客の旅行の円滑化に必要な業務を効率的に行うことにより、過去二十数年にわたり国際観光の振興に大きな役割を果たしてまいりました。  近年の我が国をめぐる国際観光は、訪日外国人数及び出国日本人数の増加という量的な面のほかに、質的にも旅行者のニーズの多様化等種々の変化があらわれてきているところであります。  このような状況の変化のもとにあって、国際観光振興会が、その与えられた使命を十分に果たし、今後とも国際観光の振興に寄与していくためには、常に国際観光事情の変化に対応して、組織、経営の活性化、効率化を図っていく必要があります。  このため、政府といたしましても、これらの状況、先般の臨時行政調査会の答申等を踏まえ、今回、国際観光振興会法の改正を行い、役員の任命方法及び任期を変更し、日本人海外観光旅客に対する業務について国民への行政サービスの低下を来すことのないよう配慮しつつ整理合理化する等の措置を講ずることとするものであります。  以上がこのたびこの法律案を提案することといたしました趣旨でありますが、これにより、国際御光振興会の効率化、活性化が図られ、もって国際側光の振興に資することとなると信ずるものであります。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一に、副会長及び理事の任命及び解任についてであります。現在は、運輸大臣がこれらを任命及び解任することとされておりますが、これを運輸大臣の認可を受けて、会長が任命及び解任することといたしております。  第二に、理事の任期を現在の三年から二年に変更することといたしております。  第三に、日本人海外観光旅客に対する業務を、旅行の安全に関する情報の提供等の業務に整理合理化することといたしております。  第四に、運輸大臣の承認を受けた財務諸表を各事務所に備えておかなければならないこととすることといたしております。  第五に、日本人海外観光旅客に対する業務を整理合理化することに伴い、目的条項に所要の改正を加えることとしております。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  本案に対する自後の審査は後日に譲ります。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時二十九分散会

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