運輸委員会 第6号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1985/04/03
会議録
○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 前回に引き続き、予算委員会から委嘱がありました昭和六十年度総予算中、運輸省所管及び日本国有鉄道についての予算を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○矢原秀男君 実は、過日釣り舟が転覆をいたしまして、五人の遺体、二十二人が絶望である。昨夜のニュースによりますとまた遺体が発見されたそうでございますけれども、これが運輸省並びに農水省の関係でもございますので、まず二、三点にわたりまして御質問をしたいと思います。 この不幸な出来事でございますけれども、いろいろ報道されている段階の中では、無理な出船もございましたけれども、管理に盲点があるのではないか、こういうふうに議論されているわけでございます。そういう中でちょっとお伺いをしたいわけでございますけれども、まずは、運輸省でつかんでいらっしゃいますただいままでの調査内容、そういうことについて御報告をお願いしたいと思います。
○政府委員(岡田專治君) 事件発生以来、私どもも巡視船艇、航空機を動員して捜索及び遺体の揚収を行っておるところでございますが、これまでに十一の遺体を収容いたしております。それから船体も回収をいたしました。船体につきましてはいわゆる外傷等の状況は認められていない、こんなような状況になっております。 現場の海域の状況からいたしますと、捜索、救助区域は南東方向に拡大をする必要があると考えられまして、本日も薩摩、大隅両半島から種子島、屋久島を含む海域につきまして巡視船艇九隻、航空機その他民間協力船等を受けまして捜索を行っておる状況でございます。
○矢原秀男君 今御報告をいただいたわけでございますけれども、この遭難した開洋丸が漁船として船体にはKG二—四四七三という記号が載っているわけでございますが、鹿児島の漁船登録の番号でございますけれども、まず農水省にお尋ねしたいのですけれども、これは漁船で申請をされたときには六・〇七トン、そしてこのときの許容する人員というものは何名になるわけでございますか。
○説明員(高山和夫君) 本船は昭和五十二年に漁船登録いたしまして、そのとき六・〇七トンということになってございます。その後改側がございまして、改造許可をとりまして現在六・七一トン、こういう形になってございます。 それから人員につきましては、運輸省の方の検査の方で定員を定めてございますので、私の方の所管でございませんので、運輸省の方でお答え願いたいと思います。
○政府委員(神津信男君) 本船は当初新造時には旅客定員十二名でございまして、その後、ただいま御説明いたしましたように、五十三年三月に改造いたしまして旅客定員二十名。なお、最大搭載人員は当初十四人でございまして、改造後は二十三人という数字になっております。
○矢原秀男君 ここで私もちょっと単純的に疑問に思っておりますのは、漁船で大体十二人、そうして重量トンが改装されて遊漁船になる場合に二十人と三人含んで二十三人。六・七一トンでございますから、わずかの改装の総トン数増によって いきなり十二人から二十三人にこれだけ許容される法的な内容というものは、私率直に言って矛盾があるのではないか。何かここに大きな問題点があるのではないか。わずかこれだけの改装の、一トンにもならない数量の違いの中で十二人から二十三人になってくる、こういうところに大きな事故の原因があるのではないか。こういうふうな問題点は過去からいろいろと論議をされていたのではないか。こういうふうに単純的に私は思うわけでございますが、この点はいかがでございますか。
○政府委員(神津信男君) 旅客定員は船の長さ、幅、深さで大体決まっておりまして、本来この船はかなりまだ定員的には余裕があったわけでございますが、実際に定員を決めますのは、そのほかの諸設備がちゃんと定員に合って備わっているかどうかということが一つの大きな要因になるわけでございまして、大きさとしては十分余裕があったものでございますが、そういうもので定員を抑えていた。その後改造で上部構造物を一部ふやして面積をふやすとともに、そういう救命設備などの諸設備も定員をふやした分備えつけることにいたしまして定員がふえたわけでございまして、特に無理をして定員をふやしたということはございません。当然、改造時に私どもの方の船舶安全法によりまして厳重な検査の結果合格をしておるわけでございます。
○矢原秀男君 今御報告ございました、これは上部構造の改造というものに力点が置かれているのですけれども、ああいうふうな風波の問題に対してのPといいますか、パワーに対して対応できない。そういうふうなことは、船舶安全法のそういう構造設備の、これは六十年の二月に検査で合格をされている、こういうふうに報告を受けているんですけれども、そういうふうな風波に対する許容度というものが、上部構造の改造だけというふうなことで懸念はなかったのでございましょうか。
○政府委員(神津信男君) この安全検査の中には当然船舶の復原性の検査も入っておりまして、私どもとしては十分通常の海象条件であれば復原性はあるというふうに考えております。
○矢原秀男君 いずれにいたしましても、こういう天候の中で大きな被害が出たわけでございます。 ですからここで農水省、これは漁船関係になりますけれども、また運輸省としてはやはり船舶安全法による構造設備の検査というものをやっていかれるわけでございます。私は、まずこの時点で、こういう業種になる場合に、ただ構造設備だけの検査だけではなくして、目的というものが明確になっているわけですから、法律的なそういう抑えるものがなくても、その使用する目的ということについて何点かこういうふうに注意をしなくちゃいけませんよと、そういうふうな生命の安全に対する指導というものが運輸省で必要ではなかったのか、こういうふうに思うわけですけれども、その点はいかがでございますか。
○政府委員(岡田專治君) 御質問に対します直接的なお答えになるかどうかでございますが、海上保安庁といたしましては、海上の安全の確保ということを重要な使命と考えておりますので、このような瀬渡し船に対しましては、これまでにいわゆる船を訪ねての指導あるいは組織づくりをし、そこにおいて海難防止講習会等を通じまして安全指導を行ってきたところでございます。 瀬渡し船関係者の組織化については推進を図ってきておりますが、極めて概数ではございますが、六割程度の組織化ができているというような状況でございます。しかしながら、今回の開洋丸の船長さんにつきましては、その地域に協議会もございましたけれども、そのような協議会に入っていなかったという事実がございまして、私どもはなお一層未加盟の瀬渡し船の船長さんに対しましては、こういう安全対策の協議会に入ってくださるように積極的に呼びかけたい、かように考えております。 このような協議会におきましては、何といいましても、運航中止をする基準をどうやってつくるか、そしてまたそれを本当に守るか、この辺についての徹底が海上の安全のために一番重要かと思っております。その他附帯的には、例えば緊急時の連絡態勢をどうするかとか、あるいはその前提としての気象や海象状況の把握をどうやって的確に行うかとか、また当然のことながら定員は厳守し、また乗客名簿等もきちんとつくるとか、このようなこともあわせまして海上安全の確保という見地からこのような協議会づくりを今後ともさらに積極的に推進し、指導をしてまいりたい、かように考えております。
○矢原秀男君 今海上保安庁の御努力でそういう御配慮を伺って非常に意を強くいたしております。 お話を伺っておりますと、瀬渡し船の約二千三百隻把握をしていらっしゃるようでございます。そのうちの六〇%が組織化されておるようでございますので、海上保安庁としての事故防止のための一つは徹底するための組織化、それからそれらに対する安全対策の指導、これは今後さらに全力を挙げて続けていただきたいわけでございます。 そこで、私が今非常に強く言っておりますのは、農水省と漁船という立場の中で、海上保安庁が指導されているようなことも、二千三百隻も漁船から恐らく直接転向するとかという場合があると思うんですけれども、常識的な観念として農水省の努力が必要。 それからもう一点は、運輸省の船舶安全法による構造設備の検査をされる部門が、使用の目的がわかっているわけですから、海上保安庁と同じような、こういうふうなお仕事をされるときにはこういう点を注意しなければいけませんよということが、自分の部門はこれだけだからあとは他の部門がやればいいと。だから、これでもし海上保安庁が、法的にきちっとしていないわけですから、海上保安庁さん、いや私のところはやる必要ないんですと言えば、これもそのままいかれても何も言われるところはないわけなんですね。 法律的なそういうものはないけれども、海上保安庁では事故防止のためにまず組織化を奨励する、そうしてその入った方たちだけにでも安全対策の指導をしていきたい。これは法律外のお仕事を一生懸命されている。これはやはり日本で数千万人の釣り愛好家、そうしてまた、これは専門的な釣りですから一千万には足りないと思うけれども、いずれにしても国民の生命安全のために海上保安庁は一生懸命やっていらっしゃる。私はこれは本当に敬意を表したいと思うんです。 私が今申し上げておるのは、ただ一カ所だけがそういうことをするだけではなしに、漁船としてお仕事をされて、将来はそういうことの可能性が出てきている。農水省もこれは注意をしていかなくちゃいけない。運輸省の方では、構造設備の検査をされる部門も、これはやはり海上保安庁とも同じような形で何回も何回も言わなくちゃいけない。そういうようなことが法律的に明示をされなければ生命安全のための将来に対しての手を打たないのか。私はそういう問題を今提起しているわけでございます。 総まとめとして、運輸大臣、私の意見が間違いであれば間違いであると、そして矢原が言っていることは、生命安全のためにその関係者が努力をしていかなくちゃいけない、そういう努力義務というものは各セクションでみんな持たなくちゃいけない、努力義務としてですね、法律的には何もないわけですから、そういう点の見解を伺いたいと思います。
○国務大臣(山下徳夫君) まことに痛ましい事故が起きまして、心から御冥福を祈るとともに、御遺族に対して弔意を表する次第でございます。 再びこういう事故を起こさないようにこの際やはり総点検をする、あるいはまた、振り返って構造基準、認可の基準とかいろんな面について手落ちがなかったかという御指摘はそのとおりでありまして、私どももやはりこういう機会にそういう問題に対してもう一回総点検をやらなきゃならぬことは当然でございます。 ただ問題は、どのように構造を厳しくいたしましても、いろいろ船の目的によって使われる以上、過剰防衛的なこともいかがであろうかと思いますし、基準は基準として私はやっぱりそれはおのずから定まるところで決まると思うのでございますが、同時に、今説明いたしましたように、運航基準とか定員とか、当然守るべきものを管理者が守らなかったという場合には、いかように構造上決めても私はこれはどうにもならないと思うのでございます。風雨波浪注意報が出ている暴風雨の中にあえて船を出すというようなことの責任も同時に問われなければならないと思いますし、そういう面におきまして、また罰則等がこれは妥当であるかということも、この際構造等の問題と含めて総点検をすべきではなかろうか、かように理解するものでございます。
○矢原秀男君 ひとつこういう不幸な事故が二度と起きないように関係当局でよろしくお願いを申し上げたいと思います。 じゃ次の質問に入ります。関西新空港の建設問題でございます。 昨年、我が国初の二十四時間運航の新国際空港が六十年度末着工に向けて動き出したわけでございます。六十七年度末には一番機が飛び立っていく、こういうふうな計画でございます。 二、三具体的に御質問をしたいと思いますけれども、関西新空港建設に向かっての現時点での現況の御報告をまずお願いをしたいと思います。
○政府委員(西村康雄君) 関西国際空港は、今お話しのように、昨年十月に会社が設立されましてから、昭和六十七年度中の供用開始を目途に今努力をしております。 それで最初にいたしましたのは、五十九年の十一月に会社から事業計画を提出を求めました。これを認可した次第でございますが、現在はこの事業計画に基づいていろいろな諸準備を行っております。 これらの諸準備のうち一番重要なのが漁業補償の交渉でございます。空港設置予定場所の漁業の補償交渉を昨年の暮れから行っております。それからもう一つの大きな問題は、この空港の埋め立てをどうするかということで、この埋め立てには大量の土砂が要ります。この土砂を採取するということが、関係の府県のどこからどういうふうに取るかということでもございますし、また、そのような土取り地をつくるということになりますと、跡地をどうするかということが各府県の関連の問題になってまいります。こういった問題。そしてまた、アセスメントの手続を進めるということをいたしまして、こういう体制ができますと、全体といたしまして公有水面の埋め立ての申請と飛行場設置の許可の申請ということをいたすわけでございます。ここら辺の手続を本年の七月ぐらいまでに終えまして、本年度中にすべての手続を終わった後工事の着工に入るというような段取りを今考えておりまして、このための諸準備を進めております。
○矢原秀男君 今関西新空港着工までのスケジュールの重点的な御報告をいただいたわけでございますが、まず一つは、漁業補償の問題がどういうふうな形で進んでいるかを伺いたいと思うわけでございます。 この問題については、漁業権の消滅または制限により通常生ずる損失の補償というものが一つは出てくると思うわけでございますけれども、三十八条による漁業廃止の補償の問題、三十九条による漁業休止の補償の問題、四十条の漁業経営規模縮小の補償の問題と別個に、また各府県の漁業組合と今私が申し上げた別個の形のものがやはり大きな課題となって交渉のテーブルの中に出ているのかどうか、そういうことをまず伺いたいと思います。
○政府委員(西村康雄君) 今お話しの問題領域につきましては、まだどんなふうに話し合いが出ているか報告を受けておりませんが、現在の段階では、全体としての埋立計画と全体としての補償体制の話をしている段階でございます。そして、ただ個別交渉が事実上公の交渉のほかに行われているということは想像されるわけですが、具体的にそのような場合にどんなことが話が出ているかということについては報告を受けておりません。
○矢原秀男君 私が一番心配をいたしておりますのは、空港基本計画決定の中で、空港島の造成、これは護岸埋め立て、二番目には土砂の採取、運搬、それから連絡橋等、基本施設、機能施設、こういうふうな形の計画が徐々に進んでいくわけでございますけれども、漁業補償というものがやっぱりそこに大きく横たわっております。そうして、その合意の中で公有水面の埋め立ての免許申請というものが出てきて、それから工事というものの形に着工するわけでございます。そういうふうな意味で、大阪府、兵庫県、和歌山県、漁業問題というのがこの三つに重なっておりますので、会社としても大変なエネルギーを要していらっしゃると思うわけでございます。 関電の専門家のたしか副社長が、関電関係をいつもうまく解決をされているというので会社に入っておられるように伺っておりますけれども、そういうものを大きく広げた非常に複雑な問題がございますので、やはりこの漁業補償の問題、まずこれは、運輸省としても会社だけに任せるものではなくして、側面からもよく意見やいろんなものを調整しながら御協力というものがなければ大変だと思うわけでございます。 この問題は非常に時間を要する問題でございますので、漁業関係のまたよく意見も聞いて交渉をしていただくようにここではお願いをしておきます。 二番目には、今度は空港基本計画決定と同時に調整の段階になりますのが関連事業の計画になるわけでございます。これはアクセスの計画の問題でございます。これにはまず鉄道の関係がございます。国鉄と南海線の私鉄の問題、それから建設省が中心になると思いますけれども、道路関係で近畿自動車道の問題、そうして兵庫県—大阪—和歌山を結んでくる湾岸道路の問題、それから空港連絡道路等の問題、またそれに関連をする横の連係として地域整備構想というものが絡んでまいります。例えば大阪市が南港について航空貨物の基地をつくる問題、そうして難波筋から地下鉄で結んでいく路線の問題、岸和田市の木材のコンビナートの計画の問題、また地元の泉佐野のアクセス交通施設の整備に伴う市街地の再編の問題、こういうものが沿線の市町において非常に絡んできているわけでございます。 まず、関連事業計画のアクセス計画の問題でございますが、鉄道の部門、国鉄そうして南海線の絡んだこの問題については現在どういうふうな状況にございますか、伺います。
○政府委員(西村康雄君) 鉄道の空港へのアクセスでございますが、これにつきましては、今お話しのように、南海本線を空港へ乗り入れるという問題と、国鉄阪和線を空港へつなげるという問題でございます。 これらの鉄道の問題と関連いたしますと、まず空港側は連絡橋がございます、この上に鉄道を、南海線と国鉄阪和線の延長を乗せるという。そして、空港連絡橋を過ぎましてから国鉄と南海線が同じところを若干通りましてからそれぞれ分岐していく。そして、国鉄の阪和線との連絡は近畿自動車道和歌山線と同じルートで入っていくということになります。そういう計画を現在立てておりますが、そういたしますと、全体として今問題になりますのが、近畿自動車道和歌山線をめぐります都市計画的な事業を進めるのと同じ時期に国鉄阪和線の延伸というものを並行的に進める必要があるということになるわけでございます。 私ども現在の考え方といたしますと、この鉄道アクセスが本当に関西一円の鉄道のアクセスとして有効に働きますためには、新大阪から真っすぐ関西国際空港へ乗り入れるという鉄道の運営をぜひしたい。また、そうしないとこの空港の機能が半減するというふうに考えますし、できれば南海につきましても将来の、非常に将来かもしれませんが、都心の直通的な運転ができると望ましい、こういうことにはなろうかと思います。さしあた り、国鉄阪和線を空港へ真っすぐ直通運転をさせるということにつきましては、新大阪から国鉄の貨物線を利用して国鉄の外環状線に入って、それをさらに天王寺で結びつけていくというような部分的な工事も必要でございます。それから今申し上げた最後の取りつけの部分が必要でございます。ここら辺の問題につきまして現在私どもから国鉄へもいろいろとお話をし、将来の計画としてそういうことが非常に関西空港としても有効だし、国鉄の全体の計画としても非常に有望な投資対象として考えられる。鉄道の機能を十分に生かすためにはぜひそういうことが必要だという基本的認識については一致しております。 全体の都市計画的な事業の進める時期がだんだん迫ってまいりますが、具体的に国鉄の阪和線から空港までの乗り入れについてどういう事業主体でどのようにやるかということにつきましては、多少問題があるわけでございます。そこら辺の点につきましては、本来望ましいのは、国鉄が直接全部工事をして直通運転をするという体制へ持っていきたいわけでございますが、現在国鉄が再建問題の対象になっている段階でございますので、そのような計画を国鉄として今立てるわけにいかないというような事情もございます。そこら辺の問題についてどういうふうにしていったらいいか、将来国鉄が直通運転をお願いするのにはどうしたらいいかというようなことについて今関係者間で打ち合わせをしている段階でございます。
○矢原秀男君 今西村さんの御報告を伺ったわけですが、国鉄総裁、それを受けて国鉄として、私、関西新空港着工までのスケジュールの問題を漁業補償から関連事業計画を今伺っているところでございますけれども、今お話をいたしておりましたのは、アクセス計画の問題で、南海の私鉄の問題は運輸省から直接、横には国鉄とのまた連携もあると思うんですが、国鉄が主体となっていくこのアクセスの問題、今西村さんの方から受けられて、どういう対応を今されていらっしゃるのか。その計画、中途だと思うんですけれども、まとまっているところまで御報告をお願いします。
○説明員(仁杉巖君) 関西空港のアクセスの問題は今航空局長さんからお話のあったとおりでございますが、私どもといたしましては、ひとつ阪和線を天王寺で環状線に結びつけて新大阪に入れるということが非常に有効ではないかというのでございまして、この点につきましてはできれば早くやった方がいいかというような考え方で、金もそう大きな金ではなさそうなふうに考えておりますので、これは早目にやるようにというようなつもりで検討をただいまいたしております。 一方、空港から阪和線に乗り入れる問題につきましては、今局長さんがお答えになりましたように、この事業主体というものをどうするか。国鉄がこれを負担していくということになるとなかなか大変だという問題もございまして、これらにつきましては、ただいま国鉄が運輸省のいろいろ御指導を得ながら処理を考えておるわけでございますが、これらについては、ただいまのところ私が聞いているのでは、むしろ関西空港の方でおつくりになって、それを国鉄がお借りするというようなふうな方向であるというふうに私は今聞いております。 したがいまして、全体的に申しますと、空港開通のときには、阪和線に乗り入れてくる、それが天王寺で連絡をしまして環状線を通って新大阪に入っていくというようなルートをぜひつくりたいというようなつもりで検討しておるというふうに御理解を願いたいと思います。
○矢原秀男君 次に、建設省お願いをしたいわけでございますが、先ほどから話の出ておりますこのアクセス問題、道路の関係でございますが、まず湾岸道路の計画、これは現在ではどういうようになっておりますか、伺います。
○説明員(三谷浩君) 関西空港に関しますアクセス道路の具体的な内容につきましては、現在国土庁を中心としまして作成をする予定の関西国際空港の関連施設整備大綱の中で示されることとなるわけでございまして、具体的に今関係団体といろいろ検討を進めているところでございます。 御指摘のアクセス道路として、一つは近畿自動車道がございますし、もう一つは大阪湾岸道路がございますので、大阪湾岸道路についてお答えをいたしますと、現在、御案内のとおり、大阪湾岸道路につきましては、大阪市の港晴から堺市の三宝、ちょうどこれは八キロございますが、この間は阪神高速道路大阪湾岸線として供用しております。三宝から泉大津の臨海町まで、これは十一キロございますが、これが目下事業を実施しております。ちょうど十一キロございます。さらに関西空港まで、泉大津の臨海町から泉佐野に至る二十キロの区間、これにつきましては昭和五十四年度より調査に着手したところでございます。 現在、先ほどからもいろいろ御説明に出ております港湾計画との調整とか、あるいは大阪府下の貴重な海水浴場でございます二色の浜公園との調整など、路線計画を策定するための調査を大阪府と一緒になってやっているところでございます。 以上でございます。
○矢原秀男君 兵庫県関係はどうなっていますか。
○説明員(三谷浩君) 大阪湾岸道路は、今ちょうど南の方の部分について御説明したわけですけれども、全体といたしましては、今御指摘のとおり、神戸から大阪府の泉佐野付近まで約九十キロございます。全体として四ないし六車線でございます。兵庫側でございますが、神戸の東灘区の魚崎浜から臨海町まで約三十キロ、これについて阪神高速道路公団で鋭意事業を実施しているところでございます。
○矢原秀男君 今、漁業補償の問題、そして関連アクセスの問題、ちょっと代表的なものだけ質問したわけでございますが、これは局長、関西新空港建設スケジュールを見ているわけですが、漁業補償も、今簡単に御質問したわけでございますけれども、非常に複雑そうして多岐にわたっておりますので、この問題が難行をいたしますと着工はもちろんおくれてくる。先ほど申し上げたように公有水面の埋立免許申請はやはり合意がなければいけませんから。そうしてやはり着工までにはこれが非常にずれ込んでくるんではないかという一つの心配。 それから関連事業計画のこのアクセス計画でございますけれども、今建設省に伺ったように、湾岸道路にしても、大阪だけの場合であれば、阪神間を通っております四十三号線にしても既にもう過密渋滞で付近住民はもう大変なんです。だから、空港ができる時点において湾岸道路でそこに西日本の貨物とか輸送の車をある程度逃がしていかないとこれはもう大変なことであって、目的物はできるけれども、そこへ流れていく車というものがみんなのど首を絞めたように過密渋滞、そういうふうなことの中で騒音、振動すべてを残してくるわけでございます。このアクセスの問題になりますと、用地買収の問題、そうしてその地域の住民とのやはりこれまた合意の問題、こういうことになりますと、海の上につくられる新空港というものは確かにまあまあ早くできると思いますけれども、そういう中でも漁業補償の問題が難航している。そしてアクセスの関連問題を考えると、湾岸道路一つとりましてもこれもちょっとできない、開港までには間に合わない、技術的に私ずっと見ておりましても。 こういうことになりますと非常にこれは大変な問題が含まれているわけでございますが、今局長に総括して伺うわけでございますが、漁業補償の問題と関連アクセス計画の問題だけを取り上げた場合だけでも、これは空港建設スケジュールというものが非常にずれ込んでくるのではないか、こういう懸念をしておりますけれども、その点はいかがでございますか。
○政府委員(西村康雄君) 今お話しの御懸念はまことにもっともでございまして、私どもも、関西空港の本体ができたのにアクセスが不十分だということでは、成田の国際空港が当初非常な御心配をおかけしたのと同じような状態を再び現出するということであってはならないわけで、その点に つきまして関係者一同十分注意していかなきゃいかぬということでございます。昨年の十月には、関西国際空港関係閣僚会議で関西国際空港関連施設整備連絡調整会議という十省庁の関係局長の会議をつくりまして、それで各省庁お互いに連絡し合いながら全体の進行調整も図り、総合的な地元の期待にこたえるような体制でやっていきたいということで努力をしている最中でございます。 今お話しのアクセスの問題については、建設省御当局にぜひとも推進方をお願いしているという状況でございます。
○矢原秀男君 まず、運輸大臣、今漁業問題、アクセスの問題等の中でスケジュールがどうなのかということを伺っておりますけれども、運輸大臣としては、総括的に見ておられまして予定どおり大体進んでおる、こういうことなのか、その点の分析を大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(山下徳夫君) 私は大臣に就任しましてまだ四月ぐらいでございますけれども、その間三回ぐらい大阪に参りまして関係の方々ともしばしば懇談をいたしました。私が懇談いたしました結果私が感じていることは、非常な御熱意でもって関係方面に御協力をいただいておる。例えばそれぞれの県の知事さんなんかとも何回もお会いいたしましたけれども、今の土取りの問題にいたしましても、何とか自分たちがやっぱり責任を持ってやらなければとてもこれはできないよという非常な使命感を持ってやっていただいているということに対して私は非常に心強く思った次第でございます。 アクセスの問題につきましても、今局長が申し上げましたように、私自身が何回となく通ってみて、今日まで、やはり成田はこれでは本当にいけなかったなということをしみじみ私どもも、これは私だけじゃございません、皆さんがお気づきでございますから、前車の轍を踏まないという意味において、私は機会あるごとにこれまた関係の役所の方々にもお願いし、また部下を督励をいたしておるところでございます。このような私の今日までのいろいろな経過をたどったことから申し上げますというと、何とかことしの十月ですかに一応予定されておる工事着工ということまでにこぎつけることができるのではなかろうかというふうに私は考えておる次第でございます。
○矢原秀男君 それから、局長、こういう関係の中で民間による企業グループというのが、Aグループであればやはり百社ぐらいの系列関連がそれぞれ空港関連の共同研究とかいろいろのことをやっていらっしゃると思うんですね。それは今後の課題になりますけれども、やはり交通整理をきちっとしていかなくちゃいけない。そういう問題が必ず起きてくると思うわけです。 例えば、空港の周辺地域にどうするのか、泉州沖の地域にどうするのか、大都市、広域的にもそういうふうな問題が具体的に細かく進んでいくと思うんですね。そういうようなことで、今後やはり調整機関としてきちっとしておかなければ混乱をするのではないかというような問題も懸念されるわけですが、これはもう少し後の問題になろうかと思いますけれども、民間グループではもう既にどんどん進んでおると思います。そういうことに対する注意、交通整理ですね、そういう点はいかようにされておられるわけでございますか。
○政府委員(西村康雄君) 関西国際空港の周辺の各地域の問題につきまして今お話しのような動きもございます。あるいはまた企業グループのいろいろな動きもございますが、地域的な問題については非常に特に地元の大阪府がいろいろな配慮をされております。そういう点では、私ども非常に大阪府とは密接な連携を保ちながら、問題があればまた大阪府へお話しするし、大阪府もまたいろいろと出てくる問題をこちらに絶えず御連絡いただくという形で、お互いに情報交換しながら総合的な進め方をしております。 また、各企業グループがいろいろな御研究をされておりますが、そこら辺の問題はこれから先の問題に入ろうかと思います。いろいろなアイデアがあり、そういった御提言があれば、これは関西国際空港株式会社がこれを受けていろいろと研究していくということになろうと思います。現在は基本設計に取り組んでいる段階でございます。例えば空港ターミナルなり空港の中の配置を総合的にどうやれば効率的なことになるか、今勉強をしている段階で、これから順次そこら辺の設計を固めていくというようなことで、そこら辺をめぐりましてこれからいろんな企業グループからの御提言があろうかと思いますが、それはケース・バイ・ケースで会社が適宜対処していくよう話し合いをしている次第でございます。
○矢原秀男君 最後のもう一点でございますが、関西国際空港の立地というものは伊丹とは全然違いますので、周辺に対する被害というものはこれは伊丹国際空港とは全然想像から離れているわけでございますけれども、しかし、これは最盛期になりますと、やはり風の方向、そうしてそういうことによる飛行の進行、離着陸、いろいろの技術的な問題で配慮していかなくちゃいけない環境問題というのが出てくるわけでございます。この環境保全目標については、関西国際空港株式会社も運輸省の応援をいただきながら全力を挙げていらっしゃるわけでございます。 そういう点では意を強くしているわけでございますが、老婆心として一つ伺っておきたいのでございますけれども、やはり騒音の問題、それから大気汚染の問題、水質汚濁の問題、そうして底質の問題、それから海域の水象の問題、水生生物の問題、陸生動物の問題、電波障害、自然景観、海上交通の問題、こういうものがやはりどうしても項目として挙げられて、運輸省を初め各関連が、まあこれはもちろん環境庁が一生懸命やっていただかなくちゃいけないと思うんですけれども、きょう環境庁に来ていただいておりますが、今私が申し上げた点について連携をとっている過程をまず伺いたいと思います。
○説明員(加治隆君) お答え申し上げます。 関西国際空港にかかわるアセスメントでございますが、先般大阪府において大阪府環境影響評価要綱、この規定に基づきまして手続がされたと聞いております。 今後の問題でございますが、既に三点セット等で環境庁としてはその検討を進めておったわけですけれども、今後は公有水面埋立法の規定に基づきまして環境アセスメントが実施されることになります。環境庁といたしましては、この公有水面埋立法に基づいて主務大臣より環境庁長官の意見を求められることになりますので、その際に大阪府と地元公共団体と連絡をとりつつ適切に対処してまいりたいというふうに考えております。
○矢原秀男君 局長はこの点について、空港完成時まで、完成してからこれは全部枠内に入ると思うんですけれども、先ほどの質問に対して御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(西村康雄君) おっしゃるように、関西国際空港は、伊丹の空港と異なって環境問題を起こさないということを最大のねらいにして立地させたわけでございます。そういう意味では、まず騒音問題につきましては、私ども今の見積もりでは十分過ぎるくらい海上に離しておりまして、陸上への影響は全くないだろうという見込みで、なお今またさらに供用後の航空機による騒音問題がどう発生するかということを今検討させております。それから工事を実施するに伴う水質汚染その他の問題と、それから空港が海上にできることによるその後のいろいろな生じてくる問題、両面につきまして、これは今環境庁からお話がありましたように、公有水面埋立法と、さらに大阪府の環境影響評価要綱に基づきまして手続をすることになるわけでございます。 そこで、三月の二十八日に、大阪府の要綱に基づきまして環境影響評価の実施計画書を大阪府に提出したところでございます。今後は、大阪府の御指導を得ながら会社としては環境影響評価を進めて、六月末までに準備書を取りまとめるということの段階に入っております。今御指摘のいろいろな諸評価項目について皆様の十分納得のいくような準備書をつくるべく努力をしている次第でご ざいます。 それから、環境問題とは違いますが、ちょっとよろしゅうございますか、先ほどの話の一、二の補足でございますが。 実は、鉄道のアクセス問題について国鉄総裁から、阪和線からの空港取りつけにつきまして、関西会社がまず工事をしてそれをお貸しするというような構想というふうに言われたのですが、実は余りそういう構想は出ていないんで、国鉄がみずから工事をなさるまでの間、ともかくこれは急いでやらなきゃならない。再建問題で二年、三年おくれてからやったんでは、道路の方の工事が先に進んでしまって手直しになるので、とりあえずつなぎを何とかしたい、会社の方でつなぎをしたい、こういう考え方で今進めているわけでございます。 ただ、この場合に問題は、後どういうふうな形で国鉄が引き継ぎができるかどうかというようなあたりが、再建計画との関連でなかなか詰めにくいという事情がございます。しかしいずれにしましても、道路の方の計画は先ほどのお話のように一刻も早くしなけりゃならない。道路と並行した工事をしないとこれは非常に高いものにつきます。したがいまして、時期的にはかなり迫ってくる問題でございますので、国鉄の再建計画にある点では先行した判断、決定が必要だ、こういうようなことになっている次第でございます。 それからもう一つ、先ほど大臣が十月に工事と申し上げましたが、年度末までに工事を着工するということでございます。
○矢原秀男君 もう一点ちょっと伺いたいんです。 海上交通でございますけれども、大阪湾、兵庫、神戸は海上銀座通りといわれるぐらいの非常に大変なところなんですが、海上交通で兵庫県や神戸市の希望は、六甲アイランドかポートアイランドからシティエアーターミナル、航空貨物のターミナル、こういうものを建設をして新空港まで高速艇で結んでいきたい、ヘリコプターでやはり結びたい、こういうルートの計画もあるわけでございますが、運輸省の方もそういう神戸市や兵庫県の対応についてよくいろいろの注文も聞いていただきたい。 そうしてまたあわせて、今申し上げた海上交通における事故等が起きれば大変なことになりますので、そういうふうな調整ですね。これは瀬戸内、どうしても神戸港、大阪湾というのは横に物すごい交通量でございますので、その点含めて、この問題最後でございますけれども、局長から伺いたいと思います。
○政府委員(西村康雄君) 関西国際空港へのアクセスとしましては、先ほどからの道路、鉄道のほかに海上あるいはヘリコプターによる航空の連絡ということが当然ございますし、またこれらの手段もできるだけ多様に活用していくことが空港の機能を増進する上で重要でございます。特に、兵庫県がこの関西国際空港を十分使うには、今お話しのポートアイランド等からの海上アクセスというものを十分に生かしていくということが必要だと考えております。 ただ、実際に大阪湾の海上交通というもののふくそう状況はお話しのとおりでございますので、どういう形で運航していったらいいか、これは私ども、海上保安庁と十分連携をして合理的な交通の運営をしたい。できるだけまた空港本島の便利なところにつけて最短の時間でやりたいというように考えております。全般としますと、アクセスを重視していくということをこれからの空港計画の一つの柱にしていきたいというふうに考えております。
○矢原秀男君 運輸大臣、今局長にちょっと御質問いたしましたけれども、神戸につきましては神戸沖に地方空港、いろいろがたがたがありまして、そういう中で、それは一応別に置いておきまして、新空港ができれば兵庫県や神戸市では六甲かポートアイランドから、シティーエアターミナル、航空貨物のターミナル、そして高速艇で、そしてまたヘリポートで、こういうようなことで計画があるわけでございますが、これはぜひ、空港使用の大量のあれはやはり西日本から出てくる、そしてそういう神戸を窓口としていくというのは、これは大阪をぐるっと回っていくよりも非常に短距離なんです。 そういうわけで、もし新空港が建設できればこういう兵庫県や神戸市の構想に対しては、今局長言われていますように協力していかなくちゃいけない、こういう課題があろうかと思うんですけれども、この点運輸大臣一言御所見をお伺いいたします。
○国務大臣(山下徳夫君) 私もしばしば兵庫の知事、それから神戸の市長さんともお会いして御意見等も承って、御意見というよりも御希望等も承っておるわけでございますが、まず第一番に、一般空港として、第二のポートアイランドでございますか、第三になりますか、六甲アイランドではなくて、ポートアイランドの沖地に展開されるこのアイランドで一般空港をつくられるとなると、関西新空港に対する進入路、いわゆる航行保安上から非常に問題があるということで私ども申し上げております。 もう一つは、そこをコミューターの基地でどうかというようなお話もあるようで、最終的にはまだお決めになっておらないのではないかと思いますが、経費の問題等については神戸市長さん随分御自信がおありのようでございますけれども、経費の問題だけではなくて、経費と申しますか、いわゆるそういう建設の負担金等の問題だけではなくて、そういう一つの保安上の問題も十分検討しなければならないと思っておりますし、あわせて、これは関西新空港の開設までに決定される予定の現在の大阪国際空港、いわゆる伊丹の空港でございますが、それとの関連もございますので、これからひとつ詰めていくという問題だというふうに私は理解をいたしております。 ただ、今申し上げましたように、このコミューターということであれば、兵庫県は非常に地域が広うございますし、兵庫県内にコミューターの基地を二つ三つつくりたいという御希望でございますから、これは航行保安上の問題も若干また違ってくるかと思いますが、そこらもあわせて検討してまいりたいと思います。
○矢原秀男君 時間がございませんので次に参ります。 私が次に取り上げる問題は横田エリアの問題でございます。まず、羽田を中心とするニアミス関係について実態の御報告を伺いたいと思います。
○政府委員(西村康雄君) 羽田におきますニアミスでございますが、まず全国でニアミスの報告は最近三年間で十二件ございます。このうち、調査の結果ニアミスだということが確認されたものは四件でございます。この四件には羽田空域に係るものはございませんでした。
○矢原秀男君 ニアミスの範疇というものも、それに該当するけれどもこれはというふうなことで、いろいろあるようでございますけれども、いずれにいたしましても、羽田空域の複雑、過密というものはだれが見ても論をまたないわけでございます。 ここで問題になりますのは、横田空域について、米軍の管制する空域でありますけれども、現状といたしましては、羽田から名古屋へ行くのに米軍の管制する空域の中を通っているわけですね。そういうふうなことで、今この問題がどうしても、横田空域の問題についてもある程度は日本に返していただかなくちゃいけない、こういう問題が今起きているわけでございますけれども、その現状についてまず御報告をお願いしたいと思います。
○政府委員(西村康雄君) まず横田空域の現状でございますが、横田空域は、羽田の西側、羽田に近いところから非常に広大な、神奈川、山梨、長野の各県にまたがるような非常に広い区域が横田の空域に入っております。それで今お話しのように、羽田から出発した航空機のうち富山あるいは九州あるいは大阪という方面に向かいます飛行機は、これは横田の空域を通過いたします。それか ら北海道、東北方面はこれは関係ございません。また、羽田に帰ってくるのはこれは横田の空域を通りませんで別のルートから帰ってくる。これは羽田の進入経路の設定の仕方がそういう形で分離しているものですから、南から入る、あるいは北から入るという形でなっています。それで全体に出発する飛行機のうち約半分が横田の空域を通るというような実情になっております。 それで、横田の空域につきましては実際にどういう形で通るかと申しますと、例えば羽田から離陸いたしますと、羽田の管制圏の管制からさらに羽田の進入管制へ引き継がれまして、羽田の進入管制から横田へ連絡の上入っていくということでございます。ここは常時三つのルートがございまして、お互いに通報をするだけで通常はそのまま通過できるという形で、現実の民間航空の飛行そのものには特に支障はない状態で推移はしております。ただ、横田の空域自身は非常に当初広い空域でございまして、広いというのか、地域的というよりは航空路の上まで非常に高い空域がございまして、それでいろいろな米軍との交渉の結果、現在は二万三千フィートまでの空域が横田の空域になっておりまして、その上は横田ではない東京航空交通管制部が直接管制をするという形で管制を進めております。 こういう横田のあり方につきましては、私どもも、できるだけ合理的な管制をするという点からは横田の空域そのものを縮めていくということが望ましいわけでございますので、そういう点は一昨年から、実務者レベルの会議がございますとそういうところでアメリカ側に削減の意向を打診して、合理化のための話し合いをするようにいろいろと機会あるたびに話し合いをこちらからは働きかけているという状況でございます。
○矢原秀男君 横田の空域は、日米地位協定第二条の規定によって米国が使用している空域でありますけれども、戦後四十年を過ぎまして航空事情も非常に大きく変わっているし、羽田空港を利用している人々は年間約二千六百万人で、離着陸の回数も十五万回を上回るというような現状でございますね。こういうふうなことになりますと、米国の横田空域の返還、日本の民間が利用している空域というのは、今お話がございましたようにやはり交渉を強力に進めて返還をしていただかなければ、もし事故が起きたときにはこれは大変な状況になると思います。今の段階ではそういう事故はございませんけれども、米軍使用の横田エリアの壁の中を民間機が突き抜けていくわけでございますから、やはりこれは間違っても事故は許されないわけでございます。そういうわけで返還要求への強力なさらなる交渉というものをしていただかなくちゃいけないと思います。 最後になりますけれども、この件について運輸大臣の返還要求への決意というものを伺いたいと思います。
○国務大臣(山下徳夫君) この問題につきましては、今日まで実務者レベルにおいてはいろいろ協議をしてまいりましたけれども、やはり政府に対する一つの協定に基づく権限というものは率直に申し上げまして非常に根強いものがございます。今日までその縮減についての交渉はまだ妥結いたしておりませんが、今航空の安全性その他いろいろ御指摘ございましたように、そこらあたり私ども十分承知いたしておりますので、今後とも鋭意お話し合いを進めてまいりたいと思います。
○小笠原貞子君 まず、運転乗務時間の延長の問題について伺いたいと思います。 運転乗務時間の労働時間が、六〇・三ダイヤ改正でもう既に十四日から運行されております。今までですと一週間平均四十時間となっていたわけですけれども、一日に直すと六時間四十分、こういうふうになっていたんだけれども、今度は週四十時間を超えて交番をつくる、すなわち超勤を前提とした勤務にする、こういうふうになっているわけでございます。今も日本の労働時間というのは非常に長い。もう労側時間短縮ということが世界の流れになっている中で延長ということ、超勤を前提としてこういうふうに出されているということについて国鉄総裁はどういうふうに考えていられるか、簡潔にお答え願いたいと思います。
○説明員(仁杉巖君) ただいま御承知のとおり国鉄いろいろ効率化を進めておりますが、今までの考え方の中で、やはり私鉄並みということを考えてまいりますと今のような交番の仕方では必ずしも十分でないというふうな考え方がございまして、組合ともいろいろ折衝の末こういうことを決めたということでございます。
○小笠原貞子君 効率化という中身だけれども、国鉄の場合には、私鉄並みに経営を安定させていかなきゃならないということになると、効率化の中の柱というのはやっぱり金がかからないようにということが大きな問題になりますよね。金がかからないようにというけれども、人が片っ方で余っているんですよね。一番余っているのが運転の部門でしょう。そっちのを余らしておいてこっちの労働時間を延長するというのは大体常識じゃ通らない話なんだけれども、やっぱり大体常識がないんだなということを前提として伺いますけれども、これで超過勤務を前提として交番を組まれる。そうすると超過勤務になった部分についてはどれくらいの超過勤務手当を必要とするというふうに予算を考えていらっしゃいますか。
○説明員(仁杉巖君) ちょっと今担当者がおりませんし、私も手元に持っておりませんので、ちょっと時間をかしていただきたいと思います。まことに申しわけありませんが。
○委員長(鶴岡洋君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(鶴岡洋君) 速記起こして。
○小笠原貞子君 じゃ、もう一回質問いたします。 勤務時間を延長する、超過勤務を前提として改正されましたよね。そうしますと、延長された分については超勤手当を出さなければならないわけでしょう。そうすると、この六〇・三でこういうふうに延長した分についてはどれくらいの金額を予測していらっしゃいますかということです。
○説明員(太田知行君) 今度の六十年の四月の勤務割交番からそういう御指摘にありましたような新しい勤務体制に入りますので、実績を見てみないと予測のつきかねる分がございますので、超勤の予算を幾らというのは金額的には確定していないのでございます。実績を見まして支払う、こういうことにする予定でございます。
○小笠原貞子君 きちっとしたのは実績を見なければわからないけれども、こういうダイヤで組んでいくという大体のダイヤの時間数というのはわかるわけですよね。しょっちゅう毎日運休しているわけでないでしょう。そうすれば予測というものがないというのは大体おかしいと思うんです。それがわからないわけですね、今のところ。わからないというのがそもそもおかしいということをはっきりさせて、この延ばされた勤務の時間でずっとはかっていきますと、約三十億くらいになるというふうに私たちでも計算ができるわけなんですね。 広島の場合をちょっと見ますと、今までと比べてどれくらいのオーバーになっているかということを見ますと、そうすると一番多いのをずっと書いて、もう全部延びているんだけれども、一番多いところを見ますと七時間四十六分というふうになってくるわけですよね。そうすると、今までだったら一時間四十分ですね、平均したら、それが七時間四十六分という大変な超過勤務を前提にしたというそういう数字が出てくる。これは細かく計算したら出てくるわけですよ。 そこで言いたいのは、効率的にとさっき総裁おっしゃったけれども、効率的にみんな長いこと働け働けと言いながら大変なお金を出さなければならない、こういうことになるのではないですか、どっちにしても。細かい数字はわからないけれども、どっちにしても、片一方で遊ばしておいてそして給料を払わなきゃならない。そうして乗る人は超過勤務でやって、こっちは払わなきゃならない。そうしたらこれはむだ遣いになるんじゃないですか。効率的に経済的になるなんということは 絶対言えないじゃないですか。
○説明員(太田知行君) 今お話しになっています動力車乗務員の乗務割交番のつくり方は、大変長い歴史をかけまして労使の間で協議をし、そして妥結に至って、しかもまた実施準備に相当時間をかけました上で、六十年のダイヤ改正以後でございますが、本格的になりますのはこの六十年度以降、こういうことになるわけでございますが、本来の制度の趣旨は、いわば私鉄並みの効率水準というものを目指しまして本来のあるべき組み方というものを追求してつくり上げたものでございます。 一方においては、効率をアップしました結果、そしてまたやめていく人員と残っている人員との関係その他から見まして余剰人員というのが発生いたしまして、余剰人員の使い方を、活用の仕方をどうするかという問題が出ているのでございます。いわば仕事のあり方はあり方としてあるべき形を整えておき、発生してくる余剰人員の活用についてはそれはまた活用を図っていく、充実を図るという観点から、いわば並行してこれを進めていくものとして対策を講じている次第でございます。
○小笠原貞子君 いろいろおっしゃったけれども、人を余らしておいて給料を払わなきゃならない、そして私鉄並みだといって働かせて超過勤務を出さなければならない。余っている人はいろいろな活用をするといったってこれからのことでしょう。現実にまた支出がふえることですよ。超過勤務何年先に出すというわけじゃないでしょう。現実にふえていくんです、財政的な支出が。これは認めるでしょう。後で余剰人員はどこかで働かすなんというのじゃなくて、超過勤務手当払わなきゃいいよ、現実には払わなきゃならないものでしょう。払わないのですか、払うんでしょう。払えば、こっちも払ってこっちも払うということになるじゃないですか。それは認めざるを得ないでしょう。私が言っているのは端的にそのことを言っている。国鉄総裁でもいいよ、簡単な理論だもの。
○説明員(太田知行君) 超過勤務といいましても、所定の、例えば八時間なら八時間という勤務時間を決めておいて、そしてそれをオーバーしたタイムに対する超過勤務を払うというのとはこの動力車乗務員のやり方は違いまして、交番を組むに当たりまして、今までいろいろ経緯があるのでございますが、ある一定の時間を限度として組むという立て方をしていました結果、乗務割交番というのは平均値でまいりますのでなかなかその限度までいかない、そのはるか手前のところで勤務割を組まなきゃいかぬということになりまして全体のレベルがダウンしてきた。その体制を改善するということで、それは限度ではなくていわばそれを標準的に考えまして、それを超しても組み得るという結果出てくるものでございまして、それは現象的に見れば確かに超過勤務手当を支払うというのはおっしゃるとおりでございます。 全体の効率水準をそこで基本的なねらいとしているというところで、普通の意味での定型的な日勤勤務などと趣を異にしているということはぜひ申し上げたいと存じます。
○小笠原貞子君 時間とれませんからまたにしますけれども、例えば稲沢機関区というところの出勤時間等どうなっているかというのを具体的に聞いてみたんです。 夜中の十二時三十三分に乗車いたします。そして零時六分におりて、そして三十二分の後に点呼されて次に乗っていかなければなりません。間が三十二分しかないですね。トイレへ行くのがせいぜい。休む暇もありません。そして午前二時五十三分に着きまして、三時三十八分に解放されて、そして七時二十六分には起きなければならない。その間の時間というのはわずか三時間ちょっと。この中で寝るという時間はどう考えても二時間と三十分しか寝られない。そしてまた朝乗り継ぎまして十時五十五分に着いて、二十分間ちょっと昼食を大急ぎ。そして一時四十五分には出ていって、そして五時に帰る。具体的に言えばこういうわけですよ。 そうすると、二時間寝なさい、はい、ぐっと寝ましたというようなわけにはいかないんです、機械じゃないんだから、人間は。そうすると、十分に睡眠をとれないというようなそういう超過勤務のひどいダイヤになってしまう。そこのところで寝られない労働者どうなの。お屋敷が大きくてゆっくり次の日寝られるなんというものじゃないでしょう。こういう無理をしてまで時間を延ばしていくということをやっているというのは、私はまさに非人間的だと言わざるを得ないと思うんですね。その辺のところをどうぞ総裁も、それから大臣も聞いておいてください、実際の運転している労働者がどんな状態に置かれていくかということを。またそれはゆっくり詳しく持っていって御説明をいたしますけれども、こういう夜中二時間三十分ぐらいしか寝ないで、ぶっ通し二十一時間ということで事故が起きないという保証はないと思う。そしてこういうことでまたむだ遣いをここに出しているという問題を指摘しているんです、私は。 次に時間がないから移ります。 交番制とおっしゃったけれども、その交番制の問題だけれども、東京において東京三局の運転区、四月分の勤務予定表を三月二十五日に公表しなければならないということは協定で決まっているわけですね。この間も質問いたしました。にもかかわらず、五十五歳以上を退職に追い込むために白紙で出していた。公表しない。これは協定に違反するということが起きた。そのときに太田さんあなたは、なぜ白紙にしたかというと、年度末だからやめる人が出てきたときにここにまた入れるのに大変だと、こういうふうにおっしゃった。そして、その人はやめるかもしれないから、やめてもらいたい人だから白紙にして出したんだ、こういうふうにおっしゃったわけですね。 しかし、前の月の二十五日に出すということは協定で約束しているわけだよね。協定している。それを協定しているということを守らないということはどういったって協定違反にならざるを得ないんではないか。この間も言ったとおりだ。五月以降、この間は年度末だなんだ言われたけれども、五月以降はきちっと協定を守るように指導していただきたい。いかがですか。
○説明員(太田知行君) 協定をつくっておりまして、勤務予定表は毎月二十五日までにその次の一月分を作成し公表する、こういうことにしているわけでございます。 それでその勤務予定表のつくり方というのはこれはもう本当にいろいろなやり方があるわけでございまして、その趣旨は本人に来月一月間はこんな勤務の予定になりますよということを明示して、毎日毎日動力車乗務員は勤務するパターンが違いますので、そこのところの生活設計を立てさせ、あらかじめいろんな心の準備をさせるという意味でつくるのがこの予定表の趣旨でございます。いわばそういう全体の趣旨からいきまして、御指摘にありましたような五十五歳に到達する人、あるいは五十六歳以上の職員に対してはあらかじめその予定がつくり得ないということで白紙にしていたわけでございますが、その後退職勧奨もさらに進めました結果、二十八日に至りまして、残る者は残るという見きわめがつきましたので、四日前でございますが、翌月の始まりの四日前の二十八日にその残ることの確定した人を予備番ということで勤務に指定をした次第でございます。 二番目にお話しのございました五月以降の話につきましては、これはこの四月の二十五日に五月の勤務割をつくるわけでございますので、四月のいろいろな操配をやってみた上で準備を進める、こういうことに相なろうかと存じます。
○小笠原貞子君 今おっしゃったいろいろな理由は全国共通ですよね、やめるかもしれないというようなのは。全国共通の理由なんだ。私が言っているのは、東京三局においてしか出ていない問題なんですよ。だからその辺のところをはっきりさせてもらいたいということなのね。 それから、五月以降はどうとかこうとかと言ったけれども、私は原則的に言っているんだ。前月の二十五日までに出すということになっているんだから二十五日に出しなさいよと、これが協定どおりのことでしょう。あなたの方の都合で協定は勝手に踏みにじってもいいという結論になりますよ、今の言うことだったら。だからきちっと五月分については今月の二十五日に出すというふうに指導していただきたい。そういうふうに指導するかしないか、どうですか。
○説明員(太田知行君) 二点の御質問があったかと存じますが、こういう勤務割のやり方はそれぞれの所属長、つまり管理局長に運用を総裁から任せている事柄でございまして、それぞれの局ではまたいろいろな伝統もございますし、それからまた基本的に、五十五歳に到達する人あるいは五十六歳以上で残っている人の割合も相当ローカルカラーがございますので、極端に少ないところは東京がやっているようなやり方も必要ないかと存じます。東京はやはり総体的に見ましてそういう職員が多いものですから、年度末にかけてかなり精力的に懸命に退職勧奨を進める必要があったという事情がございます。 それから二番目の御指摘の勤務割の問題につきましては、決して踏みにじっているわけではなくて、ちゃんと二十五日に予定表を示し二十八日、四日前には確定をさせているわけでございます。私が申し上げましたのは、五月につきましてもやはりそのやり方を踏襲しまして、四月の二十五日に予定、そして二十八日確定のやり方で進めてまいります。中身でもってどの人をどういうふうに割りつけていくかというのは、これは四月の運用を見ながら当該動力車区の区長以下が判断をし割りつけを実際に行うことになる、こういう段取りを申し上げたわけでございます。
○小笠原貞子君 ごまかすから時間がかかるんです。私が言っているのは簡単なんですよ。東京が集中的だと言われるけれども、その東京で集中的に二十五日までにきちっと出していないからきちっと出しなさいよ、協定どおりにやりなさいということですよ。そしてだれをどこに割り当てるかというのはこれはそちらの都合があるかもしれない。だけど、この人やめてもらいたいというので名前だけ書いて白紙にするというようなことはやめなさいと言っているんですよね。 あなた十分わかっていながらそういうごまかしをしているからけしからぬと思う。五月以降みんなきちっと名前書いたら交番表は一応ちゃんと出しなさいよ、今までみたいな白紙だなんということはしないでちゃんと出しなさいよと言っているんです。それが当たり前のことでしょう。あなたごまかして物すごい時間妨害しているのよ。そのこと考えてちょうだい。 言いたいことあったら簡単に言ってください。
○説明員(太田知行君) 白紙で出しましたのは三月という年度末の特殊な事情であるということは再三申し上げておりますので、四月、五月はもうその事情が消えますのでその御懸念はないと存じます。
○小笠原貞子君 そう言えばいいのよ。四月、五月はそういうことありませんと言えばそれで済むんです。何分か損させられちゃうじゃないの。 次に、五十五歳以上の退職強要の問題についてです。今図らずもおっしゃったけれども、五十五歳以上の職員をやめさせたいというのはあなたの方のお考え。だけれども、これは差別的な扱いで私は許せないと思うんですね。 ところで、特退協定というのがありますが、この中で退職について本人の意思を尊重する、強制、強要はしないとなっていますけれども、そのとおりだと思います。いかがですか。
○説明員(太田知行君) そのとおりでございます。
○小笠原貞子君 東京三局の電車区の五十五歳以上の職員に対する退職の強要と、そして強制というのが実際にすごく行われているんですね。これは私全部いろいろ実情を聞いてみたんです。そして具体的に資料として私は今まとめたんだけれども、どういうことを言っているかという問題ですよね、全部言えないけれども。みんな住宅事情もある、生活設計もあるという中で、私はやめる気持ちはありませんと言ったら、だれが残っているから大丈夫だろうなんという考え方は甘いぞと。それから、後でそういうときはだれも面倒見てくれませんからねと。それから、みんながやめるなやめるなと言うけれども、それは無責任な人たちの言うことだ、組合だって面倒なんか見てくれないよ、そんなのに惑わされてはだめですよと、こういうことを言っていますよね。それから、もっとはっきり、やめなさいと。そしてぜひやめてもらいたい、勇退してもらいたい、説得を続けたい、これからもずっと。 そしてまた、具体的に言えば、今組合は強い姿勢であるが、将来はわからない、組合なんか相手にしたってだめだよということですよね。そして、汚い手を使おうと思えば幾らでもありますよ、こういうことまで言っているんですね。そしてまた、例えばひどいことを言っているのはこういうことまで言っているんですね。出向などでみんなが真剣に協力しているのに、自分だけはと退職しないのは問題だ、出向者は提示条件だけで国鉄のために当局に協力しているのだ、協力する者としない者は一緒に考えることはできない、差別するのが当たり前だ、あしたから出勤しなくてもよいということにならなければならないようなそういう段階にまで来ているんだよ、こういうふうに言っているわけですよね。 だから、あなたがおっしゃったように、この協定では強要しないというふうになっているんだから、強要をしないような指導をしなさい。答えている人の顔を見たら涙が出てきましたよ。住宅の問題何々あるけれども、ある人は身障者抱えて動けないんだ、この身障者抱えて私は今やめられないんだ、働きたいと言っている。それに対して今言ったようなことを言っているわけです。まさにこれはもう脅迫に近いじゃないですか。 ところで、私いろいろ五十五歳というのはどんな年だと思って調べてみた。私もこの四月二十日で六十五歳になるんですよ。働き盛りですよ。油の乗ったいいところだと自分で思っている、本当に。私そう思っているんです。仁杉総裁も六十九歳におなりになるんですってね。大したもんですよね、六十九歳で働いていらっしゃる。それから常務理事を調べたら、竹内さん五十五歳、坂田さん五十七歳、岩瀬さんが五十五歳、伊能さんが五十四、大森さん五十五、岡田さん五十五。五十五といったら働き盛りですよね、本当に。この働き盛りの人たちにぜひやめなさい、そう言うようなことは、まさに美しい言葉で何だかんだ弁解されても強制、強要そのものだ。だからこういうことはやめていただきたい。いかがですか。
○説明員(太田知行君) 国鉄の要員事情と、そしてかねてからの慣行として定着しております退職制度と両方からやはり御理解いただきたいと思うのでございますが、まず要員事情につきましては、もうくどく申し上げる必要がないくらいおわかりいただけていますように、五十九年度初で二万四千五百人の余剰人員を擁するに至りました。六十年度初まだもちろん数字の確定が行われておりませんので明確な数字は申し上げられませんが、合理化をやっておりますから、もし仮に退職人員が全然出ないとすれば合理化をした分だけ二万四千五百名に余剰人員が上積みになるわけでございまして、これは三十万ちょっとの世帯で三万とか四万とか余剰人員を抱えるというのは到底運用ができないという事態に立ち至るのでございまして、これはもう大問題でございます。残された人たちの間も若い人たちにも不安が広がるのは必至でございます。 そこで五十九年度末におきましては、できるだけ年齢の高い諸君について後進に道を譲るという意味で退職を勧奨したのでございます。それも五十九年になって突如やり出した方法ではございませんで、長いこと国鉄におきましては五十五歳に到達した人の大多数がやめていくという慣例ができております。それは特別退職に関する協定、 我々は特退協定と呼んでおるのですが、を結びまして運用してきたのでございます。年によって違いますが、大体当該年度五十五に到達した人の少ない年で七十数%、多い年では八〇%の初めの数字、八二、三%という数字でございまして、十年ぐらい前は九割もいったんです。そのためにもいろんな制度上の配慮も工夫をしております。 本年度、今申しましたような背景のもとで、やはり五十五に到達した人の大多数の諸君にはぜひやめていただきたい。それは個別の事情もいろいろありましょうけれども、そこは全体の雇用安定、また後進に道を譲るという観点から御協力を願いたいということで積極的な勧奨をやった次第でございます。あの数字はまだ確定していませんが、かなりの諸君が協力してくれまして、恐らく過去数年間では見られない高率の退職率になっているかと存じます。 それからまた、五十九年度の特例としまして、既に五十五歳を超えている者、つまり五十六歳以上の職員が一万名ちょっとおりますので、五十五に到達する人についても今のような措置をする以上、五十六歳以上の人についても大半はやめていただきたいという趣旨で、これも組合と協議し、協定を結びまして特別措置を行って退職勧奨をいたします。五十六歳以上約一万名、五十五に到達する人一万八千名、約二万八千名で、かなり退職に応じていただけたものと思っていますので、合理化との見合いで余剰人員の数字がどう変わっておるかはこの時点でまだ確定しておりませんが、全体のこの要員事情の前進に向けて御協力をいただけたものと感謝している次第でございます。
○小笠原貞子君 私が言っているのは、協力しましょう、やめていいですよという人の場合まで言っていないんですよね。それは組合でよろしいといってそれでやめようというところまでは私は言っていない。今言っているのは、さっき認めたでしょう、特退協定では強制、強要はしないということになっていると。私はルールで言っているんですよ。と言いながら、現実にはこれ脅迫じゃないですか。脅迫しているんですよ。だから、全部が協力していない中で脅迫してやめさせるというのは協定違反ではないですか。説得しているなんという問題ないんだわ。あなた実際具体的にわかってないの、上の方でやめさせなきゃならない、やめさせなきゃならないという頭しかないから。 国鉄の事情わかりますよ、私も。わかるから、どうやって円満に再建していこうかということを真剣に考えている中で、国鉄の事情だけ言って、身障者抱えている者もやめなさい、住宅で生活設計もできないというのもやめなさいと。もう本当に生活の問題として困っていると言っても、それはやめなきゃならない。一回や二回じゃないんですわ、繰り返し繰り返し強制して脅迫しているじゃないですか。家庭に行って今度奥さんにまで言うというふうになってきている。こういう強制、強要はやめてほしいというのが当たり前じゃないですか。話し合ってやめてもらいましょうなんという域を超えているんです。協定の強制、強要はしないという域を超えて、ひどい非人間的なことがやられているから私はここで問題にしている。 太田さんや偉い人に聞いたってわからないんだ。実情を私は聞きたい。だから東京の運転三区の局長さんを私呼んでもらいたいと思う。そしてその人たちに実際問題聞きたいと思う。呼んでもらいたい。今決まらないと思いますけれども、委員長、後で理事懇でもその問題いろいろお諮りいただきたいと思います。そして実情はどうなのかということを私に具体的な報告をしてください。いいですか。
○委員長(鶴岡洋君) それじゃ、その件につきましては後で理事会で御相談をさせていただきます。
○説明員(太田知行君) 協定には、「強制にわたらない範囲で積極的な勧しょうを行うこととする」こうあるわけでございまして、先ほどから慣習として定着していると申しましたのは、もう本当に公企体になって以来三十何年間、こういう趣旨で特退協定を結び、その対策を進めてきているということがございまして、いわば全職員の間に強制、強要にわたらないということはもう定着しているわけでございます。それからまた、五十五になったら大多数の人がやめていくというのも慣習としてございますから、いろんな意味で生活設計もしている、立てているということだと存じます。 そういう全体の慣行、やり方を背景に、実際には具体的に個別にまた勧奨を行うということになるわけでございまして、個別にはいろいろなもちろんやり方はしているかと存じますが、我々はいろいろな機会に強制、強要にわたらないという趣旨を喚起しておりますので、それを守ってやってくれているものと確信している次第でございます。
○小笠原貞子君 だから、あなたはそう思っている、私はそうじゃない、事実がこうだと言っているんだから、さっき言ったように、局長に来てもらうかどうかということは後で理事会で相談しますけれども、東京三局と電車区に調査して、どんな実情かという調査をして報告を私のところへ持ってきてください。いいですね。
○説明員(太田知行君) とにかく、慣習として個別にもういろいろなやり方はもちろんしていると思います。職員と管理者との間の人間的な触れ合いがございますので、一々のやりとり、言った言わないということにもわたるのでございますので、そういったやりとりの御報告はひとつ御容赦をいただきたいと思います。数字的に、東京三局の当該該当者が何名で、退職に応じた者何名、あるいは過去何年かの統計というのは、これは客観的な数字でございますので御報告は申し上げられると思いますが、実際のそのやりとり、それは中には、一対一でやっているのもございましょうし、まあいろんなニュアンス、対応があろうと存じますので、それはひとつお許しをいただきたいと存じます。
○小笠原貞子君 それじゃあなたのところでできるだけの調査をして報告をください。いいですね。できないところはできないでいいから、できるだけの調査をして報告を私のところへくださいということです。 次に、交番表の新しい考え方という問題について、交番表の問題です。 四月の交番表の公表について先ほどもちょっと触れました。この前の委員会でやりましたが、その後区長から「乗務員各位」というあて名で、「四月の乗務交番につきましては、とりあえず従来のやり方で発表しましたが、五月からは、管理局の指示をまって、各種施策を反映した新しい考え方で、交番割の作成を行うこと」にする、こういうふうに書かれて、区長から乗務員各位というふうに出されているわけです。「管理局の指示をまって、各種施策を反映した新しい考え方」というのは、私ちょっとわからないんですが、一体どういうことを指しているのでしょうか。
○説明員(太田知行君) 私も詳しいことは存じませんが、乗務員各位に区長から出した連絡文は私も見ております。どうも趣旨が二つあるようでございまして、前段は、六十年三月のダイヤ改正が円滑にスタートできた。特に東京地区は、御承知の上野開業なんかを控えまして、それから筑波博のダイヤ改正を控えまして相当大幅なこれはプロジェクトでございましたので、そこの労をねぎらうということと、そして他企業への派遣を初め要員活用策について協力をしてもらっていることについて、区長として一人一人の乗務員に謝意を述べ、ねぎらいを伝える、こういう趣旨であったかと思います。 後段において、今おっしゃいましたような五月からの交番表についていろいろな施策を盛り込みたい、こういう趣旨のことを述べているようでございます。いろいろの施策の内容は、今固まっているものもございましょうし、これから四月のこの新しい交番表の実績を見ながら検討していくという面もあろうかと存じますが、一応の考え方といたしましては、やはり全体の乗務員が余っているわけでございますので、ピックアップをして組 んでいくということに相ならざるを得ないわけでございます。その際に、やはり勤務成績とか、勤務成績という意味は、執務態度とかやっぱり技量というのがあろうかと存じます。あるいは健康状態とかいったようなもろもろの要素を勘案しながら組んでいくようにしたい、こういう気持ちが一つ基本としてある、こういうふうに聞いている次第でございます。
○小笠原貞子君 これは区長が個人で出しているんじゃなくて、「管理局の指示をまって」こういうふうにいたします、こうなっているんですね。区長個人ではありませんね。管理局の指示だと。そしてその交番作成の考え方というのの具体的な中身を私は持っているんです。 今まで太田さんばかりだったけど、国鉄総裁、ちょっと出番ですよ。総裁に伺いますけれども、各種施策に協力という中身ですね、この中身の中に三項目、つまり派遣それから休職、退職、この三項目も当然交番作成の中にあるだろう、そう思うんですよね。各種施策のこの中身、これは当然入ると思う、休職もそれから退職も派遣も入ると思うんですね。それはどうですか。
○説明員(太田知行君) 総裁の御指名ですが、具体的ですので私からお答え申し上げたいと思います。 各種施策はまだ細部を私も聴取をしているわけではございませんけれども、口頭で一応の輪郭として聞いたところでは、やはり何といいましても勤務成績、日ごろ当局の指示するまさに施策なり方針をどう消化し対応しているかというのが基本になると思います。例えば、増収運動なんかもやっているわけですが、セールス運動なんかにもドライバーの諸君も協力しているということもやはりポイントになりましょうし、今お話がありましたように、派遣とか休職とかに協力した者もやっぱりポイントになろうかと思います。そういったもろもろの当局施策というものを想定しながら、それに対する協力の度合い、あるいは対応の度合いを見ていく、こういう趣旨であろうかと存じます。
○小笠原貞子君 労働者にとっては死活の問題よね。だから私は国鉄総裁に聞きたいんだけれども、後また総裁に聞きますけれども、今おっしゃったように、人が余っている、何人か整理していかなきゃならないとすると、成績の悪いのは、弱い人、これは抜かさなきゃならない、一応あなたの理由はわかります。その交番作成の考え方の中でどういう考え方をするか。勤務成績等を加味した運用をする、あなたそうおっしゃいましたね。そしてそのプラス要項の中には、各種施策に対する協力者、国鉄がこうしてほしいといったときに、はいはいと言う協力者。そして二番目には派遣、部内活用等自主的に応じた実績のある者、言われたことを自主的にやったというそういう実績のある者。いや私も協力して派遣に応じますよという意思表示をした者。それからまた、いやそういうのがきたら私も考えましょうと待機中の者。今までそういうことを言われたときに応募の実績のある者。こういうふうになっているんですよね。 そうしますと、これは明らかに差別になると言わざるを得ないんです。特退も休職も協力しなかったら差別されますよ、成績に関係してくるんですよというふうに言っていますよね。そして派遣に実績のある者、応じる者ということは、例えば労働組合で言えば国労と全勤労は合意していませんよね、この三項目なんかについて。だから、協力しますよという鉄労さんと動労さんの方はこれは成績が上がるわけですわ、協力したんだもの、組合も意思表示したんだもの。だけど国労や全勤労なんかは協定もまだ話し合いもできていない、みんな当然そういうところに出ていく必要がないということになりますとこれは明らかに差別になる、不当労働行為になると言わざるを得ないんですね。この点は絶対に私は撤回してもらいたい。労働者の中で協力する、いい子だ、いい子だ、おまえは上げてやるよ、おまえ協力しないと、ますます嫌らしいやり方でやってくるわけですね。差別です。不当労働行為の問題と関係します。やめるべきだと思います、そういう差別は。どうですか。
○説明員(太田知行君) 前段でお話しのありました派遣、いわゆる出向でございますが、にかかわる職員と交番表との関連についてでございます。 例えば、秋から出向に応ずる、あと三月後に出向に応ずる、応ずればドライバーが二年間はハンドルを持てない、こういう状況もあろうかと存じます。ならば、せめてその二カ月の間に優先的に交番に組み込んで運転をした上で出向に行けるようにしてあげたいという気持ちもあろうかと思いますし、それから、まだ戻ってきている人は余りないんですが、短期出向なんかもございますので、そろそろ戻ってくる人もいる。そうすれば、御苦労であった、じゃひとつ最初の一月ぐらいは練習をやっておいて、その次はぜひ本番で乗ってもらいたいということもありましょうし、そういうような配慮は細かくやるというのが動力車区全体の運用を円滑ならしめるゆえんであろうかと存じます。ですから、派遣に応ずるとかあるいは応じたとか、あるいはこれから応ずるとかいう人たちは、交番表を組む上で、土台は勤務成績というのがあるわけですから、勤務成績に対するプラス要素としてこれは当然考えてしかるべきではないかなと思います。 それからもう一つ、後段で不当労働行為云々とおっしゃいましたが、これはもう大変心外なことでございまして、おっしゃるように組合別に出向、休職について妥結、未妥結の違いは出ております。しかしながら、当局の目から見ますと、実際に交番を組み、実際に職員の業務の遂行を確保するというのは、これは当局対職員、職員管理の問題でございまして、これは労働組合の背番号とは無関係に実施するものでございます。現に出向、休職につきましても全職員を対象に通達を発しましてその事務をやっているわけでございます。もちろん強制、強要にわたらないというふうにそこは自粛自戒しながらやっているのでございます。現に二千五百十名の出向を既に実施しておりますが、その中にはいろんな未妥結の組合の所属職員も入っている、職員という立場でそういう人たちも入っているということを申し添えたいと存じます。
○小笠原貞子君 差別でないと言うけれども、国鉄側の、この人やめてもらいたい、どっかへ出ていってもらいたいという人に対しては勤務成績上げますよと。これは自分の生活を考えても、今までの協定から考えても、そんな脅迫されてやめるということは生活の問題ですよ、簡単に言われるけれども。これはもう生きていく道がふさがれる。嫌だと言っているのを一方的に国鉄だけの立場から差別することはまさに不当労働行為だと言わざるを得ないじゃないですか。私はそのことを重ねて指摘しておきます。時間がないから、あなた答えるとまた妨害になっちゃうから。確かなんだから、また確認しますよ、後でもっともっと詰めますから。 それで、最後に一つ伺いたいんだけれども、四月一日以降、当面五十五歳以上の動力車乗務員の勤務指定は原則として予備とするというふうに言っているわけですよね。これも五十五歳以上ということで一律に予備とするということですね、五十五歳以上は一律に予備だよと。今までで言えば、予備というのは、確かにいろんな事故がある、二十五日出しても確定するまでにいろんな事故があるからそのときに予備が必要ですよね。予備は私は認めますよ。あなたさっきから慣行慣行と言っているけれども、今までの予備の慣行を見たら、二カ月乗務したら半月は予備です、そして五カ月乗務したら一カ月は予備ですと。余っている人たちが交代番でだれかに集中して専門の予備軍にはしていない、ずっと今までの慣行では。それを今度は五十五歳以上の人は一律に予備軍にする。そしてこの人たちは予備として何ぼかは予備の仕事で交番に乗せることもある。だけど、やめてもらいたいという人は予備の予備、仕事に全然つかせないというようなこういうことが今行われ る。五十五歳以上と年齢を一律にしてやっているということはこれはまさに差別じゃありませんかということです。この辺も差別だと思う。 太田さん大分言ったから、今度国鉄総裁それから運輸大臣、今まで私が言っているのが無理なのか。こっちは国鉄の一方的な立場でこれは当たり前だみたいだけれども、やっぱりそこに働いている人間としての、労働者のちゃんとした立場も考えてくれ、しかもただ考えてくれと言うんじゃなくて、協定で結ばれているんだから協定をきちっとやってくださいよ。そういう人情がないような恐ろしいのが国鉄なのか、運輸省の考え方なのか。五十五歳になったからといって、一括今までの慣行も破って全然交番に乗せないで予備で嫌がらせをやっていくというおつもりなのか。そのことは絶対に私は許せない。この予備についても、一つのグループにして全く予備にして差別するということはやめてもらいたいというのが最後の私の質問です。
○説明員(仁杉巖君) 今小笠原先生からいろいろ御指摘がございました。 いろいろ問題点があるかと思いますが、先生御承知のとおり、今国鉄の状況というのは大変なことでございまして、私どももこれに対してどう対処していくかということでいろいろ苦慮をしております。その中で、やはり余剰人員問題というのは大変な問題でございますから、いろいろと苦心もしておりますし、再建のためには組合の御協力もいただかなければなりませんので、組合とも精力的に努力をしているという実態も先生御承知だと思います。我々も一生懸命でやっております。 こうした中で今御指摘のようないろいろな問題が起こってまいると思っておりますけれども、それらの点についてやはり我々といたしましては、今この苦しい状態、それから国民からいろいろな御非難を受けている状態というようなことも考えまして対応をしているわけでございますので、細部について問題点があればまたいろいろと細かくお答えを申し上げますが、ひとつ先生も我々の苦しい立場あるいは努力をしている立場を御理解願いたいというふうに考える次第でございます。 なお、予備の問題につきましては太田常務からお答えさせます。
○説明員(太田知行君) 三月二十五日に、先ほどお話ししましたように、五十五歳に到達する者、それ以上の者については白紙にしていたのですが、二十八日に意思確認が終わりましたので勤務に入れる、しかしもう本線の乗務割交番は済んでいますから四月はこれは予備番という勤務の指定をする、こういうことになるわけでございます。年齢が五十五以上であるというだけの理由で予備番にしているわけではございません。これは四月の話でございます。 それから、予備と乗務員との、いわば乗務割交番との適正な比率というのはございます。おっしゃったような何カ月に一回回るというのが一番望ましいんですが、今そうならない事情が余剰人員という問題のもとで出ておりまして、そこを解決するために、高齢者の退職勧奨でありますとか、それから余剰人員の活用とか、そして調整とか出向、休職というのをやっているわけでございます。全員が苦しみながら、何とか不安に陥らないように円滑に運用ができるようにということを努力している次第でございます。
○小笠原貞子君 予備でずっと乗せないということはないということですか。
○説明員(太田知行君) さしあたり四月については今のような措置をしたわけでございます。ですから四月は五十五歳以上の人は東京の動力車区においては予備に入っております。五月以降につきましては四月中のいろんな情勢その他を見ながら全体を改めて検討する。さっきお話しございましたような勤務成績の問題だとかいろんな状況も総合的に勘案しながら組んでいくということでございまして、今この時点で、あらかじめ五月以降の勤務割交番のいわば具体的なつくり方はこうであるというのは控えさせていただきたいと思います。
○委員長(鶴岡洋君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午後零時三分休憩 ─────・───── 午後一時二分開会
○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、予算委員会から委嘱がありました昭和六十年度総予算中、運輸省所管及び日本国有鉄道についての予算を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○伊藤郁男君 最初に、先日の委員会でも質問を申し上げておきましたけれども、今非常に微妙な段階にあると思いますが、例の日本貨物航空の米国乗り入れ問題、ワシントンの日米交渉、三十一日ぎりぎりのところまで何とかして解決に持っていきたいということで御努力をされておりましたけれども、今日に至るもまだ解決に至っていない、最終合意ができていない、こういうことが報道をされておるわけでありますが、一体この交渉はどこに問題があるのか。交渉の経過並びにその問題点を御報告いただければありがたいと思うんですが。
○国務大臣(山下徳夫君) 今日までのおおよその経過につきましてはしばしば申し上げたとおりでございますし、先生の御質問の際も私が御答弁申し上げたとおりでございますが、最終的に二十八日からこの問題の交渉に入ったわけでございますが、率直に申し上げまして、対日貿易に対する日本への対応の不満とかあるいは反発、こういうものが非常に今高まってきている。アメリカにおけるテレビ、新聞等は一斉にそういうものをトップとして扱っているようなアメリカの空気でございます。そういう中にこの問題が最終的な詰めを迎えたというところに、率直に申し上げまして非常に問題があったと思うのでございます。 さかのぼって、東京におきましての会談の折はもうあと一歩の詰めまで私どもは行ったというふうに理解をしておったのでございますが、そういう日本とアメリカの全体的な問題の中でこれが処理しなければならないようになっているということは私は率直に申し上げなきゃならぬと思います。したがいまして、まことに遺憾に存じておる次第でございますけれども、少なくともこの日米の航空交渉につきましては私自身が責任を持って指揮をしたと申しましょうか、ちょっと指揮をしたというのはオーバーかもしれませんが、いろいろと私が意見を常々言いながら現地と、ワシントンと連絡をとってきたいきさつからして、私自身が非常な責任を感じておる次第でございます。 きのう、きょうあたりの模様を見ますというと、懸案の幾つかの日米間の問題につきましても好転しつつあるということを盛んに報じられておりますし、これらの問題と相まって私は一日も早く解決されるように今後とも努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
○伊藤郁男君 私がお聞きしたいのは、総括的な問題点はわかりましたけれども、どこに具体的に問題があるのか。日本側に問題があるのかあるいはアメリカ側に問題があるのか、その辺のところをもう少し詳しく御説明いただければありがたいと思います。
○国務大臣(山下徳夫君) 基本的には、しばしば報ぜられておりますように、拡大均衡という建前で、従来からややもすれば不平等と言われた日米間の航空条約の内容のその差というものを縮めることを努力をしながらやってきたわけでございますが、個々の問題につきましてはむしろ政府委員の方が細かに承知をいたしておりますので、政府委員から答弁させたいと思います。
○政府委員(仲田豊一郎君) 日米間では協定上の解釈についていろいろ食い違いがございますが、基本的な政策といたしましては、やはり路線権、以遠権、輸送力、こういうものについての均衡論などについて非常に今まで問題があったわけでございます。今度の交渉におきましては、そういう 問題を、全般的ではございませんが、部分的に解決するということを念頭に置きながら具体的な貨物航空の交渉に当たったわけでございます。貨物航空の乗り入れということだけではなくて、ほかの問題も並行してやってきたわけでございます。したがいまして、そういう意味ではアメリカの一つの意向というのも我々は十分取り入れながらやってきた。 どこに交渉上の問題が出てきたかと申しますと、それは我々の中ではなくて、アメリカの中のそれぞれの航空会社の間の利害関係の問題、そういうようなものがアメリカの政府のベースでなかなか調整がとれなかったという実態がございまして、これを調整を今度はぜひとってくれということでワシントンで会議をやったわけでございますが、またワシントンでも向こうの事務当局が非常に頑張ってくれまして、一つの調整案みたいなところまでようやくこぎつけたわけでございます。それから先の話が先ほど大臣がお答えしたような状態で、非常に厳しい状況になったということでございます。
○伊藤郁男君 非常に微妙な段階であろうと思いますので、これ以上は申し上げませんが、ただこの問題、定期運送事業免許を申請してから五年、やっと許可になってそれから一年半。そしてしかも、二月の我が党の塚本書記長の衆議院における質問の中でも、大臣は、とにかくこれは資本金がわずか三十二億円だと、しかもこれから一カ月も交渉が延びちゃうと会社の損害が十億にも達する、したがって四月一日とにかく運航できるように最大限の努力をして責任を持ってやりますと、こういう御答弁まであったわけですから、ぜひこの問題は、先ほど大臣も責任を痛感されておるということを申されましたので、大きな貿易摩擦という壁もありますけれども、ぜひその辺の事情も考えながら一段の御努力をお願いをしたい、こういうことでございます。 それから次に、先ほども質疑が行われておりましたが、例の串木野の瀬渡し船開洋丸の沈没転覆事故ですね。二十七名の釣り客が一瞬のうちに波にのまれて死んでしまったまことに悲しい事故なんでありますが、このような種類の釣り舟、瀬渡し船の事故というのが毎年のように繰り返されておるわけですね。ところがこれに対して、再びこのような事故が起こらないような有効な対策が何としても見つからぬ、こういう現状ではないかと思うのです。もちろん今回の場合は天気の悪い中を強行に出航をした、こういうことも大きな原因だと思うんですが、そういう意味では船頭といいますか、船長といいますか、そういうものの判断が大変重要であるということはもう申すまでもないわけですが、問題は、瀬渡し船というのは申請だけで認められてしまう。したがって、海上運送法上の適用を一切受けないということになっておるわけで、そこに大きな問題があると私は思います。 それから、例えば定員の問題も、船の大きさによって、この船は二十名でございます、この船は十五名でございますということでいわば勝手に定員を決められるというような状況にある。今度の場合はもう七名も定員オーバーということで乗せている。これに対しても定員オーバーを一々チェックするということができない。さらに、テレビ報道によりますと、あの船は船体を改造して少し大きくしたということなんですが、十二メートル以下の船であっても、船体を大きくしたり改造したりする場合には、これは船舶安全法で小型船舶検査機構に運輸省が委託して安全を確認する、こういうシステムにはなっておるんですが、これは釣り舟、瀬渡し船というのはそういうものの種類の船は大変多いわけですね。そういう意味で、船体を大きくすればバランス上大変大きな問題が発生することはわかっているんだけれども、十分に船体の構造上の問題を一体検査をしたのかどうかという疑問も残っている。 さまざまな疑問があるわけですが、いずれにいたしましても、私も釣りが好きで釣りには行くんですが、大変危険な目に遭ったこともあるわけですが、何としてもこういう事故がこれから起こらないように、しかも釣り人口はますます多くなるわけですから、何か有効な手だてといいますか、運輸省として総合的な見地からそういうことが起こらないような何か行政上の指導体制というようなものが果たしてつくれないものかどうか。大変法律的にそういう意味で困難というんですか、さまざまな問題点があることはわかっておるわけですが、こういう事故が再び起こらないように何とかしてもらわなければならぬ、こういうふうに思っておるんですが、その点についての御見解をお伺いをしておきたいと思います。
○政府委員(神津信男君) 先生ただいま御指摘ございました、この種の船舶の安全につきましては船舶安全法によりまして十分なチェックをしておるところでございまして、今回も、この船は五十二年にできておりまして、その後五十三年の三月に改造いたしましたが、これは上部構造の一部改造でございまして、船体そのものは手をつけておらないわけでございます。しかしながら、その改造をいたしましたときには臨時検査の申請がございまして、十分改造後の構造、それから復原性、改造によりまして御指摘のように旅客定員も十二名から二十名にふえておるわけでございますが、その点も十分考慮に入れました検査を実施をいたしまして、安全性についての確認を行っておるわけでございます。 十二メートル未満の船は小型船舶検査機構が検査を実施しておりますが、この検査につきましても私ども十分監督いたしまして検査に間違いのないように安全性の確保に万全を期しておるところでございます。この船は五トン以上の旅客船でございますので毎年検査を実施しておりまして、ことしの二月に検査を実施をしたところでございまして、安全上問題はないということでございます。 なお、いろいろ悪条件があったにしても、こういう問題が起こっておりますので、今後とも船の安全性の確保にはさらに万全を期すような検査を実施してまいりたいと考えております。
○伊藤郁男君 私は検査のことだけ言っているわけじゃないんですよ。 これは五十八年七月二日にも事故が起こっている。五十九年四月二十九日にも釣り舟が転覆している。五十九年四月三十日にも瀬渡し船が、これは爆発して多くの人が亡くなったり傷ついたりしている。五十九年七月十五日にも三人が亡くなっているというふうに、これは年に数回起こっているわけですよ、大臣。これは届け出だけで、申請だけで事が済んでしまう。ああいう船は今乗客名簿を備える義務も別にないわけですね。そしてしかも監視体制も十分届かぬ。こういうことですから、そういう意味で大変多くの問題があるわけですね。私は規制を強化しろとは言いませんが、そういう意味で、そういう事故が起こらないような指導体制が総合的に何かできないものだろうかと私は主張したいわけですね。 〔委員長退席、理事瀬谷英行君着席〕 いろいろ問題点はあるでしょうが、その辺のところ実情を踏まえて、今回の事故というものも考えまして、もう少し有効な手だてというものを何としてもとってほしい、こういうことを重ねて申し上げたいんですが、その辺の御見解ございませんか。
○国務大臣(山下徳夫君) 今政府委員から答弁申し上げましたように、構造とかあるいは定員とか、そういうものの安全性は私は十分保たれていると思うんです、基準からすれば。こういう事故が起きるからそれをさらにきつく改めていくということは、よろいかぶとに身を固めればいいのかということにも私はつながってくると思いますから、先生御指摘のとおり、それだけじゃなくてほかの手だてを考えなきゃならぬ。それは法律を守る、遵法精神というものをやっぱり人の命を預かる者はもっと持たなきゃならぬ。 残念なことに今任意団体しかないのでございますが、それは瀬渡し船等安全対策連絡協議会等というのがございますが、全国的にトータルでもっ て六割しか捕捉していない。したがって地域の小さな部落等においては余り入っていないところもあるでしょうし、場合によってはもっと捕捉率のいいところもありますが、これらをやっぱりある程度法的に加入を義務づけて、ちょうどおかにおける安全運転管理者の講習会の講習を義務づけるというような、何か完全にそれを捕捉して日常そういうものを指導していくということが私は必要じゃないかと思うのでございますが、一挙にそこまでいけるかどうか、事務的にも少し検討をしてみたいと思います。
○伊藤郁男君 水産庁の見解はどうですか。
○説明員(窪田武君) 釣り舟の安全確保対策につきましては、安全対策そのものといいますよりも、むしろ遊漁と漁業との間の調整の観点なりあるいは水産資源の保護培養の観点から、水産庁といたしましても、まず釣り人なりの遊漁者そのものに対する対策といたしましては、全国団体の釣り団体を通じまして関係漁業法令の周知徹底なり釣りマナーの指導、これにあわせまして、安全対策なり救助への対応というものを含めましたパンフレットなりポスターなんかの掲示を行う事業というものを行っております。それから舟釣りの船頭さんに対しましても、これは都道府県にお願いいたしまして船頭講習会というものを開催いたしまして、その中でも安全対策に触れてくれということをお願いしているところでございます。 そういうことでございますが、先ほど来申しましたように、遊漁と漁業との間の調整の観点なり水産資源の観点ということがございますので、安全対策そのものにつきましては直接それぞれの講習会等に参加して対応するようにというふうに指導しているところでございます。
○伊藤郁男君 これに直接は関連をいたしませんが、内航の旅客不定期船ですね、これは定員十三名以上は許可になっているわけですね。大変厳しい条件をつけられているわけです。ところが定員十三名未満の不定期船というんですか、これは届け出だけで済むようになっている。このために瀬戸内海あたりでは八百隻に上る白トラ船とも言うべき違法船が横行している、こういうことが現状なんですが、この問題について有効な対策はないのかどうか、この点についてお伺いします。
○政府委員(服部経治君) 旅客船につきましては、定員十三名以上のもので不定期航路事業を行うもの、それが年間を通じましての運航日数が三十日を超えます場合には許可制になっております。それから、同じ船でもって通年三十日を下回る運航しか行わないものにつきましては届け出でございますし、さらに定員が十三人未満であって船の大きさが五トン以上のもの、これもまた届け出制ということになっておるわけでございます。 そういうふうに今申し上げました範疇のものが届け出制になっております理由というのは、本来これは海上運送法上の扱いの問題でございまして、この法律の観点と申しますのは、定期航路事業などいわゆる航路の需給関係に与える影響がどうかという観点からの規制を行うものでございます。そういう意味で、今申しましたように通年で三十日を下回るような運航しか行わないものというものについてまでそういった法律上の規制を加えることの意味がどうであろうかというような観点、また一方には、こうした船につきましても安全面につきましては船舶安全法の規定の適用がございますし、また船舶職員の資格につきましては船舶職員法の規定の適用があるところでございまして、それぞれ安全面についてのチェックがそうした法律の面から行われているところでございますので、今申しましたような格好で届け出制ということにしておるわけでございます。 ただいまの先生の御指摘は、そういった届け出制というような規制をもう少し強化すべきではないか、あるいは届け出制のままにとどめるにしても、もう少しいろいろの面での行政指導を強めていくべきではないかという御指摘であろうかというふうに理解するわけでございますけれども、そのうちの前者の問題、規制の強化の問題につきましては、先生御承知のとおり、現在行政簡素化を推進すべきであるという強い社会的な風潮があるわけでございまして、そうした状況の中でこういったものに対します法律上の規制を強めていくということにつきましてはなお問題もあるところでございますので、私どもそういった点も踏まえましてなお慎重に検討することが必要な問題ではないかというふうに基本的に考えておるところでございます。 しかしながら、今先生御指摘のように、近年観光目的あるいは定期航路の補完等を目的といたします、そういった形の不定期航路事業者というものがどんどん増加の傾向にあることも事実でございますし、特に瀬戸内海を中心にしますあの一帯の海域というのは船舶交通もふくそうしておりますし、また潮流も遠い、それから季節によりましては濃霧が発生するといったような気象条件も重なってあるわけでございますので、そういった届け出による不定期航路事業といえども安全の確保につきましていま一層の配慮が望まれることは当然でございます。また、万一事故が発生した場合の損害賠償能力といったような点も問題になろうかと思いますので、私どもその対策を急がなければならないというふうにかねがね考えてその準備も進めてきておるところでございますが、今後なお海上保安庁等との連携を密接にいたしまして、きめ細かいそういった面での行政指導を強めることを早急に検討してまいりたいというふうに考えております。
○伊藤郁男君 次に、これは違法プッシャーバージの問題ですが、私も昨年の本委員会でこの問題を取り上げまして対策をお聞きしたところでございますが、依然として違法行為が後を絶たない。そればかりか、これも瀬戸内海を中心にことしに入って違反行為が大量に発生している。 そこで、内航海運総連合は運輸当局に対しまして、無届けの自家用船の建改造に関し、建造等に入る前の徹底チェックについて貨物流通局と海上技術安全局両局による連絡。自家用船の認定基準を満たしていても、最高限度量設定中という現状を認識し厳重に取り締まる。自家用船として認めてほしいというものに対してはより厳正に対処しチェックしてほしい。内航船の違反に限らず、内航海運業法上に抵触する全違反船に対して海上保安庁は厳重に対処してほしい。業法違反の船舶の取り扱いについて全国の各運輸局で厳正に対処してほしい。大規模プロジェクトの際に発生しやすい内航と港湾運送両業域の問題について整合性を図り、明確な指定区間など設けるなど善処してほしい、こういうように申し入れをしたということでございますが、この違法プッシャーの問題は大変大きな問題だと思いますし、今船舶過剰に悩んでいる内航海運としてはこれを抑えていこうと。新しい船をつくる場合にもさまざまな規制があって上限を設定をしてやっておる。血のにじむような努力をやっておるのにもかかわらずこういうものがますますふえてきておる。 こういうことの現状認識の上から、運輸省としてはこれについてどのように今後対処されていきますか、お考えをお聞かせいただきます。
○政府委員(栗林貞一君) ただいま先生御指摘のプッシャーバージの問題でございますが、今先生のお話の中にもございましたように、内航海運は全般的に船腹過剰でございまして、私どももあるいは内航海運業界も挙げてその構造的な不況対策ということで全力を尽くしている最中でございます。 そういった中で違法プッシャーバージの問題が出てまいりまして、内航海運業法または船腹調整規定違反のプッシャーバージということになるわけでございますが、実はこの違反のプッシャーバージを運航している人の大部分が内航海運業者でございます。いわば内航海運業界における大きな問題でもございますので、実は、昨年来内航海運組合総連合会におきましてこの問題をどういうふうに解決するか熱心に取り組んできております。具体的には、例えば昨年の九月に具体的な方針を決めまして、個々のそういった違反船を運航している人を呼ぶなりまたそういう人たちと個別に会 いまして、十一月から三月にかけて五回にわたりまして個別に面接して具体的に指導をし、正常化への努力を続けてきておるところでございます。 そういった段階でございますので、私どもの方としても、そういった動きを見守りながら応援し指導してきておるという状況でございますが、最近の状況を見てみますと、そういった話し合いの中で一部ではその正常化に応じようという事業者も出てきておるようでございますけれども、全般的に申しますと、必ずしも正常化への話し合いがはかばかしく進んでいるようには思えないのでございます。そういった中でいつまでも放置しておくわけにもまいりません。私どもといたしましては、いろいろ業界で話し合いがあった状況をよく聴取いたしました上で、悪らつな事業者につきましては、海上保安庁にもお願いをして取り締まりを行う、あるいは私どもの方でも行政処分をするとか、そういったことも考えなければいけない段階に近づきつつあるのではないかというような認識で対処していきたいと思っております。
○伊藤郁男君 時間がだんだん迫ってまいりましたので、次に国鉄の問題についてお伺いをしておきます。 国鉄の出しました「経営改革のための基本方策」の中でも、第一番に、「業務運営の面について基礎となるべき職場規律に関し、いまだに多くの問題が残されており早急に改善しなければならない。」こういうことをまず挙げているわけですが、この職場規律の乱れについては早急に改善しなきゃならぬ、これは各方面から指摘されてきているわけです。国鉄当局は、昭和五十年に入ってから職場規律はよくなりつつあるということをこの国会でもしばしば説明をしてきましたけれども、しかし、それは表面的なものであって、実態からいけば決して改善されていない。今まで六回にもわたりまして総点検を実施、三年間で六回やったわけですから、このこと自体が職場の規律が依然として乱れているということを証明していると思うわけです。 私が最近聞いたところによりますと、国鉄本社のおひざ元の東京の営業職場で点呼すら満足に行われていなかったり、あるいは飲酒事故で問題になった以後も対面点呼が十分に行われていない、こういうことを聞いているわけです。そこで、三年もかけて六回も総点検をやりながらなお職場規律が十分に改善されていない、むしろ悪くなったところもある、このような現状を見ますと、国鉄当局の取り組み方に基本的に私は間違いがあるのではないか、こういうようにも思わざるを得ませんが、その点についてのまずお答えをいただきたいと思います。
○説明員(太田知行君) 過去六回総点検をやりまして、そこで指摘あるいは見出された問題点についての是正には懸命に取り組んできたところでございます。 事柄が非常に多岐にわたるので、全般的に一概には言えないのでございますが、例えばやみ休暇でございますとかあるいはやみ手当といったような現象面につきましては、これはかなりな程度に是正は進んでいるというふうに思っているのでございますけれども、一方では、ワッペンあるいはリボンといったようなものに象徴されるように、労使の間の接点と思われるような問題あるいは職員の自覚、意識にかかわるといったような問題についての是正がはかばかしくないというのも事実でございます。 それからまた、地域的に見ましても、是正の進んでいる地域、おくれている地域という乖離現象がございますし、それからまた、系統別に見ましても、先般新聞紙上でも問題になりましたように、一部の工場あるいは一部の電気工事局において問題が残っているというように、系統別のアンバランスがあるのも事実でございます。 そういうふうに幾つかの問題点が残っているのは私どもも十分自覚しまして、ただいま第七次の総点検をやっているわけでございますけれども、この中で十分な対応がとられている、そしてまた改善が進んでいるということを期待をしているところでございます。 この問題につきましては、これでいいということはございません。絶えず前進、向上を図らなければいけません。気持ちを引き締めながら今後さらに努力してまいりたいと思う次第でございます。
○伊藤郁男君 気を引き締めながらやっていただくこと、まことにそのとおりやってもらわなきゃなりませんが、私のところに報告をされたところによりますと、具体的に申し上げますが、九州自動車部の各営業所においては、まだこんなことが行われているんだという驚くべき職場実態になっていることが報告されているわけです。これはほんの一部でございます。 具体的に言いますと、九州自動車部ではリボン、ワッペンはもとより、点呼執行者それ自身が国労のワッペン、腕章を着用したまま点呼を行っている。第二、営業所の乗務員詰所が国労の組合事務所として使用され続けておる。それから第三、合理化のバーターだということで日勤者の休憩時間が十五分ふやされて付与されている。第四点、時間内入浴が公然とまだ行われている。第五点、営業所に国労の管理の自動販売機が設置されており、これをいまだに撤去しない。 こういうさまざまな事例が報告をされています。国鉄当局はなぜこれを早急に改善しないのか。第七次の点検をやっておると言いますが、その経過とはいいながら、いまだにこういうことが行われているということは、依然として国鉄の職場が改善されていない、職場規律が改まっていない、こういうことを断言せざるを得ませんが、いかがでしょう。
○説明員(太田知行君) 今御指摘の九州地方自動車部は、私どもかねてから問題のある機関であるという自覚を持っておりまして、かなり重点的に調査をし指導もしてきたところでございます。今般、御指摘のような現象を我々も把握するに至りまして、我々の努力の足らないのをまず基本的に反省するとともに、当該地方機関の管理者の取り組みの甘さ、不十分さに対して厳しく指導しているところでございます。 具体的に御指摘のありました項目については、早速問題を把握すると同時に、特別監査を本社から幹部を派遣いたしまして実施いたしてその状態を把握しまして、ただいま是正をいたしました。それぞれの項目につきまして是正をいたしましたが、点呼執行者につきましては、これは管理者がこの運用で不在になりましたときに一般職員が点呼を執行するという場合に限るのでございますが、これは一般職員であっても管理者の仕事をやるその時期において、これはもう到底容認しがたいことで、即刻この是正をいたしました。 それから休憩時間の増し付与、勤務時間内の入浴、乗務員休憩室の一部を組合事務所的に利用していたという問題については、早速是正をいたしました。それから、清涼飲料水については、御指摘のような現象がありましたので、一部は撤去しました。その他につきましては、清涼飲料水の業者と当局が協議をいたしまして、商品の詰めかえだとか売上金の管理といったようなものは当局の指示によって業者自身が行う。組合側の分会の介入する余地のないようにこれは措置を終わったところでございます。 その上で、責任者につきましては、この六次の点検にわたって報告を怠っていたことと、それからまた是正措置に対する取り組みが甘かったというゆえをもちまして、九州地方自動車部長と総務課長に対してそれぞれ処分をいたしたところでございます。
○伊藤郁男君 とにかく目に余る状況が、これは一例ですから、まださらに随所にあると思うんです。国鉄再建にとりましてこれは最大の懸案事項であり、これをやっぱり改めていかなければ、労使が一体となって再建意欲に燃えての国鉄再建なんかとても私は不可能だと思いますので、この点についてはさらに厳しい対策を進めていただきたい。これを要望しておきます。 時間がとにかくありませんので次に移ります が、国鉄は一月に「経営改革のための基本方策」、これを明らかにされたわけですが、この国鉄当局の基本方策というのは、これは当事者としての意見として再建監理委員会に提出したものでございますでしょうね。その点、簡単に総裁答えてください。
○説明員(仁杉巖君) お説のとおり、一月十日に監理委員会に対して御意見を申し上げたわけでございます。
○伊藤郁男君 ところがこの国鉄当局の基本方策に対しまして、その後中曽根総理、運輸大臣、後藤田総務長官、あるいは監理委員長からさまざま厳しい意見が出されております。御承知のところだと思います。これは従来の経営改善計画の路線上の問題であって、全く問題にならぬというような厳しい批判も出されているわけでございます。総裁は、この基本方策は、その方策を提出した時点では我々は最高のものだと考えた、しかしその後さまざま寄せられている批判、意見に対しましてはこれを謙虚に受けとめていく、こういうことをしばしば答弁をされておるわけですが、そのとおりでございましょうか。 〔理事瀬谷英行君退席、委員長着席〕
○説明員(仁杉巖君) 先生お説のとおりでございまして、私の総裁談話にもそう書いてございます。
○伊藤郁男君 ところが現実には謙虚に受けとめているとはどうしても私は受けとめられない。むしろ基本方策に対する批判そのものに国鉄当局としては挑戦をしているのではないかというような事例がしばしば見られるのでございますけれども、そういう行動をとり続けていると総裁はお考えになりませんか。
○説明員(仁杉巖君) 私今お答えいたしましたように、あの基本方策を出しました時点で、謙虚に受けとめますとともに監理委員会にも御協力をする、また最終的に国の方針が決まった場合にはそれに従うということを言っておりまして、これは決して私個人が申し述べたものではございませんので、国鉄の役員会で決めたことでございますから、そのとおり誠実に行っているというふうに私は努力いたしているつもりでございます。
○伊藤郁男君 ところがあれだけの批判があったわけですよね。しかも、国鉄当局が出した基本方策と、中曽根総理を初め、しかも運輸大臣も含めまして、あるいは再建監理委員会も含めまして大変な批判。だから国鉄の基本方策とその批判との間には物すごく乖離があるわけですね。それは謙虚に受けとめておると言われますけれども、これだけの批判があるのにもかかわらず、国鉄は何ゆえに、これが国鉄が出しました基本方策という資料ですけれども、新たにこれが出てから、二月に入ってからこのようなパンフレットを出して、これ何万枚刷ったか知りませんが、私どものところにもこれが届けられている。こういうことは、いわば政府並びに基本方策を批判する者に対するまさに具体的な挑戦活動ではないのか、こう思わざるを得ないですよね。 これ自身は既に監理委員会に提出したその意見を国鉄の意見として出したその時点で終わりですよ。そしてその後いろいろの批判があるにもかかわらず、これ何万枚刷ったかわかりませんよ、これを各方面に国鉄の役員だか職員が配りまくって、基本方策が一番正しいんだ、これでいくんだとこれをPRしているじゃありませんか。 だから、私はそういう意味で、具体的にそのほかにも、時間がありませんので言いませんけれども、例えばもう一つ、この間国鉄が経営改革推進チーム、これを経営改革推進室に昇格させていきたいという機構改革の案を提出をした。これに対して運輸大臣は、そんなことはまかりならぬと言って拒否した。 さまざまな行動が、今具体的に、臨調答申に基づいて再建監理委員会で国鉄のこれからの経営形態を含めた再建について真剣に議論をしている。国鉄自身の案を提示することはもちろんこれは必要であり当然だと思いますけれども、監理委員会と物すごく乖離した案そのものを国鉄自身がPRしていこうという姿勢、これはまことに奇妙なことだと思いますし、こんなことがあってはならぬ、こういうふうに私は思うのですが、もう一度御見解をお伺いをしたいし、これに関する運輸大臣の御見解もお聞きをしていきたいと思います。
○説明員(竹内哲夫君) 先生ただいまお話がございました、実はダイジェスト版のようなものでございますが、これは、一月の十日に私ども監理委員会に御説明を申し上げました際、本冊とともに二枚物程度で概要を実はお配りをしたわけでございますが、どうも中身が説明不足である、本冊の概要がよくわからないということから、もう少しわかりやすいものをということで、各方面からもそういう御要望がございましたのでつくったものでございます。国鉄もちょっとPRが下手だというような御批判もございまして用意をいたしたものでございます。 それから経営改革推進チームの件でございますけれども、これはただいま総裁が申し上げましたように、国鉄としては監理委員会に対して御協力を申し上げていくという基本的なスタンスでおるわけでございます。そうした面で、今後国鉄としてもいろいろ検討をしなければならない、特に大変革になってまいりますので、さまざまな面からの、公企体始まって以来の大変革に伴ういろいろ準備態勢の整備をやっていかなければならないということでプロジェクトチームをつくっておるわけでございまして、これを今後どういうふうに進めていったらいいのかということにつきましては、監理委員会並びに運輸省とも十分御相談をした上で対処をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○国務大臣(山下徳夫君) 今日までのいろんないきさつにつきましてはただいま御指摘なされたとおりでございますが、私は、国鉄の再建のためには、国鉄とそれから政府が互いに相協力し合いながら共通の認識に立った立派な成案をつくり出すということが最も必要なことであろうかと思っております。 先般の一月十日に出された改革案につきましては、しばしば申し上げているとおり、まことに私ども遺憾とする面もあるわけでございますけれども、総裁談話として、最終的には総力を挙げてひとつ協力をするという趣旨のことをおっしゃっておりますので、私はそれを期待しておる次第でございまして、少なくとも総理が、一国の総理として、行政の一部門のことについてけじめをつけるという発言をされたことは重大なものだと受け取っております。そのけじめという意味がいかようであろうとも、その意を体しながら、そういうことになる前に私は円満なる解決を図るために努力をいたしたいと思っております。
○伊藤郁男君 竹内常務理事、これは先ほど御説明がありましたけれども、これとこれと比べるとこっちの方が詳しいですよ。PRのやつは別に詳しく解説をしているわけじゃないんですよ。こっちの方は二月に出してこっちは一月でしょう。だからどうもその辺が矛盾をしているし、これは国鉄自身が自分たちの考え方を押し通すために何もPRする必要ないじゃないですか。監理委員会に一月に出してそれで終わりのものを何でPRをする必要があるのか。まことに奇怪なことである。 今運輸大臣も、けじめをつけなきゃならぬ、中曽根総理も、塚本書記長の質問に対して、そういう臨調の基本路線に反対するようなものはけじめをつけなきゃならぬ、こういうことを強く発言をされておりますし、運輸大臣は運輸大臣とされてそういうことのないように今後もやっていくんだ、こういう発言がございました。とにかく、私が見ておりますとさまざまな問題が、国鉄内部の派閥の問題だとかいろいろさまざまな問題が新聞、雑誌で報道されている。それでまたいろいろな憶測がついて回ってくる。一体国鉄再建はこれからどうなるのかと私自身も国鉄再建監理法案に賛成した立場から大変心配をしておりますので、この点についてはしっかりしたけじめをつけていただきたい、こういうように要望しておきたいと思います。 もう時間がなくなりましたので、もう一点だけお伺いをしておきますが、これは余剰人員対策ですが、現況は先ほども太田常務理事から聞きました。二万四千五百人の余剰人員に対して三つの雇用調整策に基づいてさまざま努力した。大変努力していることはわかります。わかりますが、その半分も満たしていないわけですね。退職者あるいは出向者を含めましてもまだ目標の半分にも行っていない。四月一日からさらに余剰人員が発生しているわけですから、この余剰人員対策というのは私は大変な問題だ。今日の国鉄自身のぎりぎりの努力によってもこういう状況ですから、これ以上はなかなか私は難しいなということを考えているわけです。 そこで国鉄当局自身は、この経営基本方策によりますと、六十五年に十八万八千人にする、再建監理委員会は六十二年度で十八万八千人。ということになると、私の計算でいきますと六十二年の段階で余剰人員がまさに九万一千人出るんです。五十六年から今まで十万人の整理合理化をやって大変な努力だと思うんです。しかしぎりぎりやって五十九年度は計画の半分にも達しない。そして日は刻々とたっていく。新たな余剰が発生する。そして六十二年に新経営形態で出発する段階で十八万八千人ということになると、その時点で九万一千人に上るさらに余剰が出る。これは大変なことだと思うんですね。国会の議論を通じまして、この余剰人員対策について運輸省当局としては国鉄自身のぎりぎりの努力を見守っているような姿勢が見えるわけですが、私は監理委員会の答申が出たら考えるなんて悠長なことを考えていたら大変なことになると思うんです。 そういう意味で、もうそろそろ運輸省が中心になりまして自治省あるいはそのほかの労働省、通産省、こういうものと各省一体となって雇用対策本部を速やかに発足させて、そして総合的な雇用対策を考えていかないと大変なことになる、こういうように思います。首切りという不幸な事態に発展させないためにも、この再建監理委員会の答申を待つという姿勢ではなくて、今から真剣に雇用対策本部をつくる、そしてその中で総合的にこの余剰人員対策を進めていく、そういうことが今日の時点で私は大切なことではないかと思いますが、運輸大臣の御見解を承りまして、質問を終わります。
○国務大臣(山下徳夫君) しばしば御答弁申し上げましたように、この問題は基本的には国鉄の労使の問題でありますということは申し上げてまいりました。しかしながら事は極めて重大で、国鉄の基本的な今後の解決に避けて通れない問題でございますから、もちろん私どももこれに対して国鉄だけの問題というような形ではございません。今日まで私が御答弁申し上げてまいりましたことは、運輸省としても国鉄における対策の進捗状況に応じということを申し上げてまいっておるわけでございまして、今後ともそういう立場から関係機関と協力し合いながら、国鉄再建監理委員会の第二次提言の趣旨に沿って善処してまいりたいと思っております。
○山田耕三郎君 私は、国鉄の貴重な資産、特に保有用地の売却に関連をする諸問題について国鉄当局及び監督の立場でおいでになります運輸大臣にお尋ねをいたします。 さきに配付をいただきました運輸省の資料によりますと、昭和五十二年から五十八年までの七年間において保有用地は金額にして約三千六百五十億円が売却をされ、さらに昭和五十九年、六十年それぞれ千六百億円を予定をされており、昨日の答弁にもありましたように、六十一年度末までに三兆円の債務償還の財源に充てるために売却を促進するとの計画のようであります。これらは国鉄の経営の圧迫要件となっている長期債務を極力抑制する必要からのようであり、特に昭和五十八年度からは対前年度比約二・五倍という極めて顕著な伸びを示しております。 ただいまの国鉄にとって債務を極力抑制しなければならない必要性はわからないでもありませんが、例えばその実態が、昭和五十二年度から昭和五十八年度までと、さらにこの昭和五十九年度の実績を見てこの八年間を集計いたしました総額は、すなわち保有用地の売却総額は約五千億円で、これは昭和五十八年度単年度の退職金にも満たない額であります。保有用地の処分で債務抑制を果たして図るべき時期なのかどうかを考えております。ましてや、用地は現物として残るものであり、それは価値の低減する償却資産ではありません。経営者の経営手腕と時の利が重なれば無限の利潤を生む可能性を秘めた生産資本であります。この用地の売却をなぜお急ぎになりますのか、その辺の理由について国鉄当局の御説明をお願いします。
○説明員(竹内哲夫君) 先生御指摘のとおり、私どもといたしましては、用地の処分につきましては、特に先般私どもから監理委員会に、長期債務の償還に充てるということで三兆円の用地処分ということを申し上げたわけでございますけれども、基本的には、用地の処分と国鉄の今後の再建のあり方というものとは一体として考えられなければならないものであるというふうに考えておりまして、用地だけをという考え方というのは、先生の御指摘のように問題があるというふうに考えておるわけでございます。 私どもとしましては、今後の国鉄の再建というのは何と申しましても一つは自助努力が基本になるであろうということであるわけでございますけれども、どうしても自助努力で解決のできない問題というものが、この長期債務の問題あるいは年金の問題、余剰人員の問題だとかたくさんあるわけでございまして、これらにつきましては何らかの形で国なりあるいは国民に最終的には御負担を仰がなければならないというふうに考えておるわけでございます。 その際に、これらの問題を処理するというに当たりまして、一つの自助努力の範疇の中にこの用地の問題というものが含まれるのではないかというふうに考えておるわけでございまして、単に長期債務の償還に用地を充てるという、この一つだけの考え方の寄りどころということではございませんで、あくまでも今後の再建のあり方というものと一体として考えていただきたいというふうに思っておるところでございます。
○山田耕三郎君 国鉄がみずからの再建計画を何回策定されましてもなかなかこれがうまくいかない。しかも、極めて深い関係にあります再建監理委員会や、さらには運輸省等からの認知も得られない、こういう中で毎日の業務を進めていかなければならない国鉄当局の悩みや苦労は大変よくわかります。けれども、私は普通で考えまして、利潤を生んでいく生産資本である用地の売却というものはそう急ぐべきものではない。経営者の責任は、そのような生産資本をフルに活用してより多くの利潤を生んでいくというところに経営の妙があり、それこそ経営者の責任だ、このように思っております。 ところが国鉄では、ただいま当局が対象用地として検討しておられます保有地はいずれも都心部に近く存在をしており、無限の価値を秘めた得がたい財産であります。経営に圧迫を及ぼす最後の肩がわりのために用地の売却という手法もとられることもありますけれども、新規事業の展開に活用することこそが本筋であり、経営者の責任はそこにあるのであって、売却処分に至ってはこれは最後の手段でありますし、そんなことは皆さんのような優秀な方でなくても、俗称三代目でも結構できる仕事であるのではないか。しかし、現状では新規事業の展開は再建監理委員会の緊急提言におきましても制約をされておりますので、これは何ともできないことだと思います。しかし、再建計画の確定こそが先決であって、その再建計画の確定がないままに土地の売却処分だけが急いでひとり歩きをしておるように思いますのですけれども、その辺の事情を、国鉄での固有の問題ではないのかどうか。端的にひとつお答えをいただきたいと思います。
○説明員(仁杉巖君) 今山田先生から御指摘ありましたように、土地の処分の問題というのは経営 の立場に立ちまして非常に難しい問題だと私も考えております。私どもも、将来分割民営化するという御方針の中で、新しい企業体が鉄道だけで生きていくということは非常に難しいというふうな感じを持っております。もちろんそのためには長期債務、年金問題あるいは余剰人員問題、その他いろいろな問題についてまず前提として片づけなきゃならぬと思いますが、そうした中におきまして、実は土地は二つの考え方があると思います。 土地は、今先生の御指摘のように、非常に大きな利潤を生む基礎ではないか、だからそれは保有しておくべきであるというお考えの方もあります。一方において、そう言っても、まず国鉄再建の前提としては自助努力の限界を尽くすべきである、それはもちろん効率化というような問題もございましょうし、職場規律の確立というような問題もございましょうし、いろいろあると思いますが、そういうことをしても今構造的にどうにもならない。例えば借金が二十五兆ある。監理委員会では、それに年金問題あるいは青函、あるいは本四の資本費等を入れて三十五兆ないし六兆と言われておりますが、これを解決しないことには分割も民営も難しいということになるわけでございます。そういうことで、やはり早く持っている土地を売るべきであるという主張もございます。 私どもといたしましては、さっき竹内常務から御説明いたしましたように、関連事業に将来使い、非常に効率を上げるという土地、あるいはそれが非常に駅にくっついている、将来鉄道事業として必要な土地であるという見込みのあるものにつきましては保有していく、しかし離れた土地についてはこれを売却するというような、基本方針の中ではそういうことを申しまして、三兆円を売ると、こう申したわけでございます。もちろん三兆円は償還に充てるとともに、あと私どもで九兆六千の投資分に見合う分は自分でしょっていくと言っておりますが、それの残った六兆六千においては四十年間の年賦で返していくという考え方でございます。 こうしたことで、土地の処理の問題というのは非常ないろんな立場でお考えになる方がございますが、これらにつきましては、基本方策では先ほど申しましたような方策を考えておりますが、これをどうするかということは今後監理委員会がお考えになり、私どもにもいろいろ御質問も来ておりますからお答えをいたしておりますが、そういう中で最終的に答申がなされ、政府の方針として決まり、というような段階を経て処理をされていくというふうに考えております。 一方、千六百億ずつ昨年、ことし、一昨年と売っております。これは実は国家的な財政の不如意の中でマイナスシーリングということでございまして、実は五十八年に七千三百億の助成金をちょうだいしておりましたが、それがことしは六千億程度に、千三百億ぐらい切られているというような問題がございます。もちろんこの間に我々も人件費、物件費等のカットをいたして努力をいたしておりますが、それにしても、借金をふやさない、あるいは赤字をふやさないという監理委員会の御提言を満たすためにはなかなか難しいということで、六十年度も運賃値上げを千五十億お願いするということをして、なおかつ千六百億というものを売りまして、これで赤字の補てんをせざるを得ないということでございます。 私どもといたしましては、できればこれは、先生の御指摘のように、国の方針が決まってから処理をしたいとは思いますけれども、目の前の国鉄の運営を考えましてこういう手段を講じているということを御理解願いたいと思うわけでございます。
○山田耕三郎君 自助努力はわかります。けれども、単年度一千六百億円が、今の国鉄の抱えられます長期債務の総額と比べて、それをそんなに優先をして考えなければならない問題なのだろうか。その辺に私は疑問を持つものであります。だから、いわゆる国鉄の再建計画の確定を見ないままに用地売却だけがひとり歩きをしておる現状はやっぱり慎重にされるべきだ、このような考えを持っております。 保有用地の売却ににしきの御旗を与えましたのは、次のようなことから強化されておると思います。 一つは、昭和五十八年の四月五日に経済対策閣僚会議においてそのことを決定をしておいでになります。 二つ目の問題は、それを受けて昭和五十八年の十月二十一日に国有地等有効活用推進本部の設置でありまして、運輸大臣も副本部長として就任をしておいでになります。 その次は、昭和五十九年の二月三日に国有地等有効活用推進本部の申し合わせによりまして、民間活力の導入の手法が大変大きく前進をしたことであります。すなわち、そこにはこのように書いております。「周辺の状況等からみて、民間活力の導入による効率的利用の可能性があると判断する土地を選定し、」「都市再開発等に資するため」「有効活用の基本的な方向を立案し、」云々とありますように、推進本部の基本的な考え方はやはり都市の再開発により経済の活性化に資するところにあって、国鉄の財政への寄与に配慮しつつとの文言もありますけれども、これはいわばつけ足しでしかないように思います。 そうしますと、これでは破局に瀕したと言っても過言でありません国鉄の再建を至上命令とする国鉄の皆さん方にとっては、国鉄の再建を二の次にして都市再開発の論議に熱中をし、しかも、そのために貴重な保有資本である土地を提供する論議に加わっていかれることになるのですけれども、若干この辺不思議に思えてなりませんのです。再建監理委員会も、国鉄が所有する広大な用地を債務償還の財源として考えながらも、売り急ぎによる弊害を生じないよう厳しく戒めておいでになります。しかも、保有対象用地の利用については新たな経営主体にゆだねておいでになりますが、これはもっともだと思います。だから、その新たな経営主体が生まれるまでの今のつなぎの期間の対応が大変重要なことになってまいります。 そういう場合だからこそ、もうしばらく再建計画の確定が待てないのかどうか、そういうことが考えられないままに進めていくことになりますと、初めに土地売却ありきと言われても当然だと思います。せめて、再建計画が確定をされ、計画との整合性のある処分ができるようにならなければなりませんと思うのでございますけれども、やっぱりそれでも進めていかなければならない問題なのか、重ねてお願いいたします。
○政府委員(棚橋泰君) 先生の御質問の中でいろいろな話が出ておると思います。 ちょっと整理をいたしましてお答えを申し上げますと、まず、基本的に国鉄の土地をどうするか、こういうことにつきましては先ほど来総裁、常務理事からたびたびお答えを申し上げておりますように、国鉄としての土地というものは、最終的には先生おっしゃるように国鉄の新しい経営形態を考える際の貴重な債務償還の財源でございますので、このようなものはそれなりに慎重に取り扱いたい、これは私ども同じ考えでございます。 ただ、一方、これも国鉄総裁から申し上げておりますように、私ども毎年毎年の国鉄予算を組みまして国会に提出してお願いを申し上げておりますけれども、この予算を編成いたします場合には大変苦しい状況にございます。国鉄としても極力人件費、物件費等を削減いたしまして経費の支出は抑えますけれども、やはり利子の増加その他当然増の経費が非常にございます。 一方収入の方は、運賃改定を最低限お願いをいたしておりますけれども、これもそう大幅にお願いもできませんし、また国からの助成も国の財政状況から見て年々減らさざるを得ない、こういう状況の中で収支つじつまが合う予算を組むというのはもう大変苦しいことでございます。そのためにある程度の資産売却というものを充ててこの収支のバランスを合わせなければならない。こういうことで、このところ毎年千六百億程度は最低限売ってこれで予算を組む、こういう実は非常にいろいろな苦しい中で、必要なものは収入を図るた めにある程度の売却はしなきゃいけない、こういう形になっておるわけでございます。 再建監理委員会といたしましても、この今申し上げました最低限の資産売却というものについては必要性は十分認めておりますし、第一次緊急提言でもある程度のそれによる収入を図れ、こういう御指摘を受けておるわけでございます。ただ、国鉄の土地全体で大変膨大なものがございますが、それ全体につきましては、監理委員会では、将来の新しい経営形態の際の債務の償還等に充てるために簡単な売却はしないで、それなりの売却とか関連事業への転換はしないで保有をしておけ、こういう御指摘でございます。その点は私どももそのように考えておりますけれども、最低限年々の予算を組む程度の資産売却というのはやむを得ない、かように考えております。 一方、先生ただいま御指摘のございました総合経済対策に始まります民間活力の導入に伴います国鉄用地の活用の話は、これは全く別の方の話から出たわけでございまして、現内閣の方針といたしまして、経済の活性化に資するために極力遊休している国有地とかその他の公有地を活用していく。そういう中で国鉄用地というのは非常に大きなものがございますし、また、貨物の合理化その他であいておる土地が非常に多いので、そういうものをこの際何らかの形で民間活力の導入のために当てていきたい。こういうことでございまして、これにつきましては、御承知のように、大阪の梅田の南とか錦糸町とか汐留とか、そういうものについてどうやって民間活力を導入して有効に活用していけるかということについて検討が進められておりますし、またそのほか、全国十万以上の都市の中にある国鉄用地をあるいは民間に売却して有効に活用してもらうというようなことの方策を練っておるわけでございます。 その際に、その売却します土地は、先ほど申し上げました、年間最低限収入を図る、千六百億今収入を図っておりますけれども、それにその収入を充てていくということでございまして、その間には私ども矛盾もなければ、また、民間活力の導入のために国鉄用地を売る、それだけの観点から物事を進めておるわけでなくて、あわせ国鉄財政にも寄与すると言っているのはそういうことでございます。 以上のような考えでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○山田耕三郎君 重ねてお尋ねをいたしますが、例えば五十九年、六十年、一千六百億円を予定されておりますこの売却収入というものは、ただいまお答えをいただきましたように、単年度の予算の収支を合わすための不足分を用地売却によって取得をする、そういうように理解してよろしいのかどうか。 さらにもう一つの問題は、いわゆる経済の活性化へ資するというのはそれ以外のものであって、これらは再建計画が確定をしてからその実行に移るために今準備をしておられる、こういうように理解しておいてよろしいのか、お願いします。
○政府委員(棚橋泰君) 最初のお尋ねの千六百億はつじつま合わせのためかという御質問でございますけれども、先ほど申し上げましたように、予算を組みますときに、可能な限りの収入を計上し、そして可能な限りの支出の抑制を行うということで運賃の改定もお願いをいたしておりますし、そのほか関連事業収入、広告収入等の雑収入等をできる限り計上させて予算を組んでおるわけでございます。その一環として、従来からの経験からいきまして、諸般の情勢を考えてどの程度資産売却の収入が図れるかということで国鉄と運輸省といろいろ検討いたしまして、一応最近は年間千六百億程度ということで計上をしておるわけでございます。 それから、経済の活性化のための対策と国鉄の収入の関係は、先ほど申し上げましたように、たまさか経済の活性化という方向で国有地の有効活用を図る中で売却部分が生じて収入があれば、それはその千六百億の中ということで私どもあわせ国鉄の収入に資することができると考えておるわけでございます。 そのほか、経済活性化のための国公有地の活用は、単に売却だけではございませんで、再開発、関連事業、その他総合的に行うということで研究を進めている部分もございまして、そのような部分については今国鉄、政府において、どうやったら最も有効に活用して、経済の活性化に資することができるかということで検討を進めておるわけでございまして、これは、ただいま監理委員会で御検討いただいております国鉄の経営形態の改革を含めての再建策とは並行しながら検討が行われておるというふうに考えております。
○山田耕三郎君 再度お尋ねいたします。 そうしたら、単年度の千六百億円というのは、両方の目的を果たすための性格を持っておりますものと理解してよろしいのかどうか。 さらにまた、その千六百億円の中には、「民間活力の導入による国有地等の有効利用の推進について」という、いわゆる対策本部でやはり論議をされます中に入りますものかどうか、お尋ねをいたします。
○政府委員(棚橋泰君) 端的に申し上げますと、経済の活性化のための国公有地の有効活用というのはいろいろな方策がございますけれども、その中で一部分売却が出てくるということはあると思います。その売却は、先ほど来申し上げておりますように、国鉄の収入として千六百億の中に繰り入れられるということでございます。そういう意味で双方は並行的なものでございますけれども、結果的には歳入の中に計上される。 それから、国公有地の有効活用についてどんな土地を対象にしてどんなやり方でやっていくかということにつきましては、これは政府の設けられました推進本部の中で議論をされていく、こういうことでございます。
○山田耕三郎君 そうしますと、推進本部の論議に加わられます国鉄の代表者というのは、推進本部が主体とする地域開発の観点で意見を申し述べるのか、国鉄の再建を主体とした立場からの意見を申し述べるのか、その辺の使い分けは実際はどのようになるのか、重ねてお願いします。
○政府委員(棚橋泰君) 先ほど先生から御指摘のございましたように、あわせ国鉄の財政にも資する、こういうことが書いてございます。ただ、推進本部の方は、民間活力を導入してそして国公有地を有効に活用していく、こういうことでございますので、基本的には推進本部はそういう見地から御議論がなされると思いますが、たまさかその中に国鉄用地の処分の問題が出てまいります場合には、極力これを大きな収入として入るような形で活用をしていくという見地から検討を行っていただくという意味で、あわせ国鉄財政の再建に資する、こういうことをお願いをしているわけでございます。
○山田耕三郎君 私は、何はともあれ、そのように推進本部で進めていかれます場合に一つの準拠となります申し合わせがございます。その申し合わせの中で、次のように言われておるところがいささか気にかかります。例えば、「周辺の状況等からみて、民間活力の導入による効率的利用の可能性があると判断する土地を選定をし、」「都市再開発等に資するため」「有効活用の基本的な方向を立案し、」云々という言葉でありますけれども、これは裏を返して言えば、民間にとっては効率的開発の可能性のあるところということになりますから、いわば垂涎の土地でもあることになります。そうであればこそ、当然のこととして、本当はできるんだったら自己開発の発想を国鉄当局に持ってほしい、このように思います。 常に国鉄再建が論議をされます中で出てまいりますのは、私鉄との引き合わせであります。この面、国鉄に比べて私鉄は極めて制約が少なく経済活動が可能なようになっております。国鉄はそれの反対であり、制約がかえって邪魔になっておるという現状も否定することはできません。けれども、今国鉄が自主開発をやる、自己開発をやるといっても、再建監理委員会の論議のもとではこれはとてもできる話ではありませんと思います。 だから私は、こういうときであるから土地の処分は慎重でありたいと思うのでございますけれども、今日の社会情勢から見てみましても、国鉄の保有する用地が今申し上げましたように垂涎の土地なればこそ政治の正道をゆがめる外圧が予想をされないこともありませんけれども、そういったことに対し売り急がせる作用が働いておるようなことはありませんのですか、どうですか。国鉄内部にもそういったことに対する不満が一部うっせきしておるようにも承るのでございますけれども、その辺のところを心配がないのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
○説明員(竹内哲夫君) 先ほどから先生大変売り急ぐということについて御心配をいただいておりますけれども、私ども先ほどの国鉄の考え方の中で三兆円ということを申しておりますが、実はこの三兆円というのは六十一年度末の債務の償還に充てるということでありまして、土地そのものをこの時期に売ってしまおうというものではございません。 事実、この三兆円の土地の売却というのは大変時間のかかるものでございまして、しかも、現在国鉄が持っております用地を単にそのままで売却したのでは売却価格も大した額にならない。しかも、今後の経営形態の変更に伴って新しい経営体が活力を持って事業をやってまいるというためには、関連事業の強化というのが大変重要なことになってまいるわけでございます。したがいまして、そのためには、現在国鉄が保有しております土地で空き地になってきつつあるような場所につきましても、これをそのままではなくて、都市計画との関連その他さまざまな基盤の整備を行って、これを関連事業として使うべき部分につきましては国鉄が使用し、その他についてはもう高価格で売却していくというような考え方で対処していきたいというふうに考えておるわけでございます。 したがいまして、私どものこの間の考え方の中でも、これは六十二年から六十七年ぐらいまでかけてさまざまな手を打ちまして三兆円というようなことを申しておるわけでございます。決して単に売り急ぐというような考え方でこの土地問題に対処しようという考え方ではございませんで、将来のさまざまな展開等を十二分に配慮してやってまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○山田耕三郎君 最後にお尋ねをいたしますけれども、やはり今日の国鉄は破局を迎えておると言ってもよい状態になっておると思います。そういう意味からしますと、国民の貴重な財産を運営してこられて、この面では負託にこたえてこられなかった、このように思います。けれども、そんな国鉄であってもやはりまだ生気が脈々と流れておるところもあります。そして、この困難な状態のもとで隠れてはいますけれども、これらが世に出てまいりましたら活性化のために大変な経済的貢献をする要素は財産としてでもたくさんあります。やっぱり残されたのはこの面でこそ今度は国民負託にこたえてあげていただきたいし、こたえていただかなければならないと思います。 そういうことから考えてみますと、いろいろの制約があります中で、大変困難な時期ではありますけれども、私は、ただいま御指摘されましたけれども、何か土地の売り急ぎがあるような気がいたしましたからお尋ねをいたしましたけれども、なければないで結構ですが、それだけに慎重にこれから対応して、国民の貴重な財産を預かっておるという立場から最後の御努力をいただきたいと思います。 最後に運輸大臣に対しまして、そういう懸念もされる問題でありますし、都市における土地は多くの人たちが注目をしております経済的資本財であります。これこそ国民のために、あるいは国鉄の持てるものは国鉄の再建のためにこの上とも有効に活用されることにひとつぜひ全力を挙げていただきたいと思いまして、大臣の御所信をお尋ねをして、質問を終わります。
○国務大臣(山下徳夫君) 国鉄の不動産等は、百年以上にわたって築き上げられました国民共有の私は所産だと心得ております。したがいまして、その処分の仕方によれば国民にこれは大きく損失を与えるという点を私どもは十分考えて対処していかなきゃならぬと思います。ただ、私どもが従わなければならない国鉄再建監理委員会の第二次緊急提言の御指示もあることでございますので、そこらあたりとの問題も勘案しながら今後慎重に対応していきたいと思っております。
○山田耕三郎君 終わります。
○委員長(鶴岡洋君) これをもって、昭和六十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、運輸省所管及び日本国有鉄道についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十二分散会