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102回国会参議院1985/04/02

運輸委員会 第5号

発言数
181
登壇者
25
会派数
4
開催日
1985/04/02

会議録

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  去る三月二十九日、予算委員会から、四月二日の午後一時から四月三日の午後三時までの間、昭和六十年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、運輸省所管及び日本国有鉄道について審査の委嘱がありました。  この際、本件を議題といたします。     ─────────────

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  委嘱審査のため、本日、日本鉄道建設公団の役職員を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) それでは、本件に関する説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょうは私は、国鉄問題で一番大事な亀井委員長の出席を求めておりましたが、いかなる理由か知りませんが、却下されました。新聞には、ぽんぽんぽんぽんと言いほうだいを言ってアドバルーンを上げながら、決算委員会では、絶対そんなことはいたしませんと言って私に謝罪文を出しながら、依然としてやっておる。一番大事な予算の委嘱審査に出てこない。一体、大臣、内閣が委嘱した亀井委員会ですが、こういう大事なときに出てこないということは、これはどういうことなんですか。  まず大臣に聞きます、あなたは国務大臣ですから。中曽根さんは決算委員会で、必要なときは出しますと言っていながら、その場限りの答弁で、大事な委員会には出てこない。これは国務大臣として、運輸大臣として遺憾の意を私はぜひ表してほしい。特に住田委員は、私が国会へ来てから随分鉄監局長なりあるいは運輸事務次官としてこの場で議論した方であります。政府委員当時の議論と今日進めておる再建委員会の委員としての考えがちぐはぐで、私は理解に苦しむ。ですからどっちの考えが本当なのか。住田委員も責任を持ってこの委員会に出てきて、政府のときはこうだった、今は立場が違うからこうだと、本音と建前をやっぱりはっきり言って国民の前に明らかにすべきだと思うんですが、そういうことを含めて、国務大臣の見解をまず冒頭聞きます。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 亀井委員長の御出席方については、今私ここに参りまして先生の御発言で初めて知ったわけでございますけれども、今回、例えばきょうお呼びになっていた等につきましては、理事会等において御審議いただいたことと思いますが、その結果どうなったか私もよく聞いておりません。  ただ、過去におきましては、亀井委員長の事情の許す限り出席して答弁をなさっておったと私は理解をいたしておりますし、また私もしばしば同席いたしまして、亀井委員長の答弁を聞いて今日まで至っておるわけでありますから、きょうの点については私も存じておりませんことをひとつお許しいただきたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、最も大事な問題について雲隠れしておるならば、やっぱり運輸を預る常任委員として、今後参議院に来る法案等については審議に応ずる気持ちはない、そういう気持ちです。一番大事な問題を議論する場に来ないで何が法案ですか。したがって、政府提案の法案についても、私としてはこの問題が実現しなければ、きょうはやむを得ませんが、今後運輸委員会の召喚に応じなければ政府提案の審議には応じない、そういう強い抗議の意味をまず表明しておきます。答えは要りません。  それから、棚橋審議官にお伺いしますが、最近運輸委員会あるいは予算委員会等において、国鉄問題の特別立法を考慮している、こういう御答弁があるわけですが、その特別立法の考慮というのは一体運輸省が出すのか労働省が出すのか、その点の考え方についてまず示してもらいたい。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 先生御指摘のように、国鉄の経営形態についての抜本策を講ずる際には労働関係の問題が大変重要な問題になってくると思っております。ただ、現在の段階ではまだ監理委員会の方の最終的な御判断が出ておりませんので、どのような経営形態の変更になるのか、それに伴いどのような労働関係の諸対策が必要なのかまだ明確な段階でございませんので、それに際して特別立法が必要なのか、また仮に必要だとしたらどのような立法で、それは政府の部内において労働省と運輸省とどういうふうな分担において処理をするのか、まだ明確に申し上げられる段階ではございませんので、監理委員会の御答申を得た上で判断をいたしたい、かように思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、今ちまたにいろいろなうわさが流れておるわけでありますが、確認します。運輸省にしても労働省にしても、これにかかわる特別立法が必要とすれば、いわゆる答申が出た後でその答申の中身を見て、運輸省がつくる特別立法か、労働省がつくる特別立法か、あるいは合同の特別立法か、そういうものを答申後に検討するということを確認していいですか。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 法律が必要かどうかという点も含めまして、再建監理委員会の最終の御提言を得た上で判断をいたしたい、かように存じております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 労働省。

野見山眞之労働省大臣官房審議官

○政府委員(野見山眞之君) お尋ねのとおり、私ども労働省といたしましても、再建監理委員会の答申を踏まえて、雇用安定の立場からどういう対策が必要か、政府部内で統一的に対処してまいりたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 では確認いたします。  それからもう一つ林次長にお伺いしますが、国鉄に関する問題については、私の方の動労の提言を含めて国労、鉄労、いわゆる組合関係、あるいは全交運あるいは総評あるいは各政党、国鉄再建に対する枠組みはほとんど出そろったと言っても過言ではありません。したがって、亀井委員長は、最終の段階を詰める際に各界の意見を聞くということを公言しておるわけでありますから、今申し上げた組合関係、政党関係あるいは関係団体の意見を、最終案を決める前に、公聴会であるか委員会で議論するかの方法は、広く意見を聞くということを前提に、これらの意見をきちっと聞いた上でまとめの作業に入るということを確約できますか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 国鉄再建に関します各方面からのいろんな御提言とかお考えというものにつきましては、私どもその都度入手をいたしまして十分拝見をさせていただいております。今後私どもが答申を取りまとめてまいりますその過程におきまして、こういう御意見を十分参考にさせていただきたいというふうに考えておりますが、その場合に、全部が全部であるかどうかは別として、必要がありますれば公式あるいは非公式というふうないずれかの形でお考えを聞く、こういうケースもあり得るというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょう国鉄の出向社員の問題の新聞が出ておりますが、二千五百十名。これらの問題については、この前小笠原委員からあったいすゞ自動車などについても、ずばり言えば動労、東京の連中が率先して開拓した場所であります。ですから、やっぱり組合も深刻にこれを受けとめ、そして国鉄再建を考えているんです。  私も二十九、三十日に仙台で退職者の送別会あるいは出向社員の激励会などをやりましたが、涙を流しながら新幹線の運転手が仙台駅の売店に出向すると。新幹線の運転手までそのぐらいの腹構えで言っているんですよ。ですから私は、組合員が血のにじむような努力をして提案した、例えば動労提案などについても、単にここで聞けばいいということじゃなくて、本気になって、死に物狂いでやっぱり組合の意見は組合の意見として十分に聞いてもらう、我々政党の意見は政党の意見としてここで堂々と運輸政策を議論する、そういう場のあらんことを要望しておきます。  それから、きょうは国鉄問題をやろうと思ったんですが、そういう関係でなかなかできません。ただ国鉄総裁にお伺いします。  私もずっとこの委員会に出ておったんですが、あなた方が「経営改革のための基本方策」を一月十日に出しました。出した途端に、亀井委員長は、けしからぬとか、後藤田長官は、けしからぬとか、運輸大臣は、けしからぬとか、八方総がかりでいじめられておるようでありますが、私は総裁に決意を伺いたいんですが、亀井委員会からの要請、実際の任に当たっている国鉄側がどうすれば再建できるのかということを真剣に内部で討議をしてまとめなさいと、そういう要請があったし、私も、やっぱり実務を預かっているのは国鉄でありますから、ひとつ悪いところは悪いと反省し、伸ばすところは伸ばすということで作業をしてほしいということで、この国会を通じて要請してまいりました。  そういう要請してきた者の立場からいうと、いろんな議論があるにしても、国鉄が総裁以下各常務理事、全国の管理局長が知恵を絞って、賛成、反対あったでしょう。それは私も聞いております。だれだれ常務は反対、だれだれ常務は賛成、どこの管理局長は反対、いや賛成と、こうあったんですが、それをとにかく苦労してまとめたのが私はこの案だと思うんです。ですから、これは総裁以下全管理局長が一丸となった国鉄の生の案だ、これは総裁の職を賭してまでやっぱりこの問題についてはぴしゃっとやるべきだ、そういう権威ある中身のものだ、私はそう受け取りたいんです。  毎年かわる運輸大臣がどうの、あるいは運輸行政に明るくない、切り張りして歩く行管の長官がどうのといったことに余り耳をかさないで、やっぱり自分がつくったものは自分の信念でやるべきだ、こう思うんですが、これを提出するに当たって、現時点でも総裁の決意はどういう決意を持っておられるのか。まず国民に向かって理解を深める意味を含めてきちっと態度表明をしてもらいたい、こう思うんです。

仁杉巖日本国有鉄道総裁

○説明員(仁杉巖君) 今先生お話がございましたように、この「経営改革のための基本万策」というのは、国会あるいは監理委員会その他各方面から、実務者としての意見は率直に述べるべきであるというようなお話がございまして、御承知のとおり、常務会、管理局長会議その他関係者の会議を開きながらこれをまとめたものでございます。それで、これを出しますと同時に私が総裁談話を発表しております。この総裁談話は決して私一人が書いて発表したものではございませんので、これは役員会等を通しましてきちっと我々国鉄としての意見を申し述べたものでございます。  この基本方策につきまして、御承知のとおり、まず第一に、国鉄が深刻な状況にある、これに対して自助努力の限界に挑戦するということが前提になっておりますし、我々が手の及ばない点につきましては国から等の御援助をお願いしたいという趣旨でございます。  それで、この総裁談話の最後の方にございますが、「私どもといたしましては、この「基本方策」は現実的かつ効果的な方策と確信しております」というふうに書いてございます。しかし、その後いろいろ御批判もございます。また、出す前にもいろいろ考え方があるということは私も承知しておりまして、それらについていろいろ御指摘、御批判等もあるかと思いますが、これらについては謙虚に受けとめ、そして法律的には監理委員会が最終答申を総理に出すということでございますので、その作業に御協力をしてまいる。しかし、我々といたしましては、ここに盛り込んだ考え方を十分御説明いたしますとともに、監理委員会でもこれを反映されるようにということを申し述べておりまして、私どもといたしましてその後の御批判の中でいろいろ考えておることはございますが、これを発表した時点におきましては、我々としては現実的かつ効果的な方策だと信じて出したものでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 この中で二つ三つ大事なことがあるんです。経営の形態として、「徹底した分権化を前提に全国一体の特殊会社方式を選択する。」これが亀井委員会と真正面からぶつかっておる問題なんです。同時に、北海道、九州、四国等についてもいろいろな御意見はあるけれども、やっぱり鉄道マンとして長い間国鉄を運営したものの良心として、赤字だから北海道と四国と九州を切り捨てるというふうなことはできませんということをはっきり国鉄の意思として言っているんですよ。ここが亀井委員会の問題と一番違うところなんですよ。  これについてやっぱりそれなりの理論的根拠と背景があって私はきちっと打ち出したと思うんですが、私も国鉄に四十何年飯食ったものとして、北海道、九州を切り捨てるということは鉄道の飯食ったものの良心として私も許しません。これらについてはきちっとやはり相当程度の自信と根拠を持って提示されておると思うのでありますが、いかがでしょうか。

竹内哲夫日本国有鉄道理事

○説明員(竹内哲夫君) 全国一本の特殊会社方式を選択した理由でございますけれども、今後の国鉄経営を考えますと、輸送構造の変化が進んで大変厳しい状況の中にますます入っていくであろうということが予想されるわけでございますけれども、その中でやはり経営責任を明確にして、刻々と変化する状況の中で的確かつ機動的に対処していくというためには、さらには、もう一つ大事なことでございますけれども、やはり今後は関連事業を積極的に進めていく必要があるということでございます。そうしたことから、全体としての経営収支を改善していくということが必要であるということになりますが、そのためにはやはりどうしても機動的にあらゆる面に対処できる体制をとることが必要であるということから考えますと、現在の公社制の中に存在するいろいろな制約というものではどうも機敏に対応できないということから民営化という線を選択したのでございます。  さらに、今後運営していくに当たりましてさらに自助努力の限界に挑戦すると申しておりますが、さまざまな面でさらに効率化を進め、事業活動を展開していく必要があるという中で、今後のいろいろ対応を考えてまいりますと、効率化施策にいたしましても、あるいは余剰人員対策にいたしましても、これらの面はすべての現在の国鉄の組織を挙げて推進していく必要があるということでございまして、やはりその面から考えますと、これを一体として運営していくことがむしろそれらの施策を推進する上において大変に効果があるのではないかというふうに考えたわけでございます。  さらに、先生今お話しになりましたように、かなり地域的に格差がございまして、経営基盤という観点から見ますと、なかなか地域的には自立して存立し得ないという要素もございまして、そうした観点から全国一体化ということを考えたわけでございまして、これが現在時点において考えられます一番実務を預かる者しての立場から望ましいというふうに判断したものでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 その特殊法人と、「国への要望」の(2)にある「新会社の円滑な運営のための措置」として、「事業範囲についての行為能力の拡大」「独占を前提とした諸制約の撤廃」「税負担に対する特例措置」「大規模プロジェクト・公団借料等に対する措置」、これを今あなたが答弁したこととセットにしますと、何も亀井委員会からどうとかこうとかと言われる筋合いのものじゃない。私は長く交通に携わる者として言えるんですが、どこがお気にさわるかしりませんが、全国一本の特殊会社が何でもかんでもしゃくにさわるという亀井委員会の論理には私はどうしても同調できない。したがってこの今言ったことを含めて、やはり亀井委員会に言うべきは言う、挑戦すべきは挑戦するということでやってもらいたいということを要望しておきます。  ただ、もう一つ私はこの中で理屈が合わないのは、そういうことを言っていながら、労働者の最も基本的な労働基本権は当面現行のままとするというのは、これは片手落ちだね。経営責任があるならば、労働者側にも責任を持たす、いわゆる労使対等で責任を持たすという点からいうと、ここは何も労働省とか国鉄の皆さんが余り遠慮する必要ない。労働基本権はこれを三法を保障するとなぜ言い切れなかったのか、ひとつこの考え方をお聞かせ願いたい、こう思うんです。

太田知行日本国有鉄道理事

○説明員(太田知行君) 労働基本権の中でも具体的には争議行為の禁止を継続したいという趣旨でございますけれども、これは基本方策の中で国鉄の将来のあり方を構築しているわけでございますが、それとの関連において結論を出したものでございます。つまり、将来の国鉄は、徹底した効率化を行い、そしていわゆる特殊分野において有用性を発揮しようという趣旨でございますけれども、そういう国鉄、鉄道の業務が停廃をするということは、国民生活ないしは国民経済にとって重大な支障を与えるおそれがあるということに着目いたしまして争議行為の禁止は継続いたしたい、こういうことを結論として出したものでございます。    〔委員長退席、理事矢原秀男君着席〕  ただ、六十五年までについてはそういうことであり方を構築しているのでございますけれども、六十五年以降については、基本方策の中にもありますように、経営形態も含めていろいろなあり方を見直しをするということでございますので、それとの関連において今の問題も当然見直しをする、こういう前提にしている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それは私は、太田常務、話が逆だと思うんですよ。行為能力の拡大、諸制約の撤廃を政府に求める以上は、労働組合にもそういうものについては労働三法を解放する。しかし、労使で話し合いの中で、国鉄が厳しいから向こう三年間ぐらいストライキその他についてはやらないで、お互いに自主的に国鉄の再建のために努力しようやということを新しい総裁が組合に提案して、組合もその点じゃ協力し合おうというようなことが本当の意味の協力なんですよ。自分の経営者の方の規制は全部撤廃するといって、労働組合側のやつは撤廃するな、それはやっぱり片手落ちじゃありませんか。私はそういう気がします。今後議論があることですから、そういう見解を持っているということを表明しておきます。  それから、「国への要望」で、「過去債務対策」「余剰人員対策」「地方交通線、地方バス路線対策」「年金対策」、これは再三再四言われておることでありますから、むしろ亀井委員会のお手並み拝見と。この前委員長の話を聞いておりましたが、まあどこまで出てくるか亀井委員会のお手並み拝見で議論しようということで、これは回答要りません。  私は、今総裁が言った問題について運輸省の考え方はどうなのかということについて、きょうは時間がありませんから、レクチャーの際に政府委員の方にきちっと言ってありますから、今言った問題について国鉄側の考えを聞きましたが、運輸省側の回答をぜひ後ほどでいいですから、メモという形で私にお届け願いたい、こう要望しますが、審議官いかがでしょうか。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 先生今お話のございました点につきましては、先生の御要請でございますので、別途しかるべき対応をしたいと存じます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 国鉄関係はそのくらいにします。  きょうは港湾関係を若干。この前の百一国会で港湾運送事業法の一部改正をやりまして、大分議論をしました。その中で雇用問題が一番大きな問題になったことは御存じのとおりであります。それで、この事業法の改正に伴って、業務変更の届け出の実数、これをもらいました。これはもう時間がありませんから、五大港が七九・八%、その他の港湾が六三・八%、合計七〇・七%、こういう状況だと。これについては、現状でありますから質問を省略します。この方々が実際に届け出に従って事業を開始したりするのは、いや八月ごろになるんじゃないか、九月になるんじゃないかと、こういろいろあるんですが、行政当局としてはどの辺から具体的な作業が始まると認識しているか。これは雇用問題に関係しますからね。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 先生おっしゃいましたように、昨年の港湾運送事業法の一部改正を成立させていただきまして、その後一月に法律が施行されました。それから六カ月以内に届け出る者は届け出て従来と同じような姿で仕事ができる、こういう許可基準になっておるわけでございますが、そこで、先生今おっしゃいましたような大体七割ぐらいの方が既に届け出を済ませておりまして、その点では従来と同じような姿で仕事が進められておる、私どもはその経過措置も一応順調に動きつつあるというふうに理解しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 附帯決議を中心に質問したいと思うんですが、その前に、この貨港第六十五号、この文書をもらいました。この文書で、労働問題に非常に関心を持っているということについてはうかがわれますが、この通達の2の「統括管理基盤関係」のところで、「当該基盤変更に係る労働問題に十分配慮されているか否かを、事業計画変更認可の際に、各地方運輸局において確認すること。」こういうことですが、これは私が委員会のときに言った、新しい事業をする際には十分に関係組合あるいは関係労働者に説明をして理解と協力を得る、いわゆる事前協議的な考え方などを含めて、そういうことで一方的にやらない、いわゆる同時契約あるいは事前協議あるいは事前の説明、そういうものを十分にやって雇用問題に不安の起こらないように配慮をし、あるいは業界もそういう方向でやれ、あるいは運輸局長もそういう指導をせいと、そういう意味に解していいわけですな。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 先生今おっしゃいましたように、昨年の十二月に地方に通達を出しまして、この法律改正に伴ういろいろな措置について指示をしたわけでございますが、その際、一般港湾運送事業者が従前の基盤を変更して統括管理基盤に移行する場合には、「当該基盤変更に係る労働問題に十分配慮されているか否かを、事業計画変更認可の際に、各地方運輸局において確認すること。その際、必要があると認められる場合には、関係者の意見聴取等を行うこと。」ということを言ったわけでございますが、御承知のように、この変更は、新しい基盤への移行というものは事業計画の変更の認可という手続が必要でございます。  したがいまして、その際に、各地方運輸局において労働問題に関する事項をいろいろとチェックいたしまして、それで円滑に移行できるかどうかということを確かめるということでございますが、具体的な話といたしましては、やはりそこの組合とお話をして事実上の合意を得て進めるということであるというふうに理解しておりますし、また、今までに一件だけ新しい基盤に移行したというのがあるわけでございますけれども、それもそのとおり話し合いが行われて、組合の方の同意書というものも得て円滑に進んでいるというふうに理解しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃそのように確認いたします。  次は、二種、四種の免許統合に伴う雇用問題として、現在労使間で作業基準の協定書をつくっているんですが、こういうものに支障を及ぼすというようなことはないだろうと私も理解するわけでありますが、これは簡単に、そうだ、そうでないということを聞くんですが、私はもう関係ないと思うんですが、そういうことでいいですか。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) そういった今までの労使間のルールというようなものについて、この法律改正によりまして特に変更が加わるというものではないというふうに理解しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 じゃそう確認します。  それから、組合とか社会党が中小業者のアンケート調査をやったら、中小の三分の二ぐらいの皆さんが基盤変更を考えている。考えてはいるんだけれども、自力で雇用問題を解決するというのが非常にもう難しい段階にある、したがって、これは行政なりあるいは地方自治体を含めてみんなで知恵を絞りながらこの雇用対策を含めて考えてほしい、そういう強い要望があるんですが、ここら辺についても関心を持って地方運輸局で指導してもらいたい、こう思うんですが、いかがでしょうか。具体的な問題は、もう時間がありませんから原則だけお願いします。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 私ども、港湾運送事業の健全な発達、あるいは労使関係を含めた円滑な事業の遂行については、今おっしゃいましたような労働問題は非常に重要なことであるというふうに理解しておりますし、既に今までも労使間において非常に重要な内容を持っております協定も結ばれておりますし、その辺は十分に理解しておりますので、私どもといたしましても、そういった両者の話し合いなりそれに基づくいろいろな施策の実施を見ながらできるだけ応援をしてやっていきたいというふうに思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 強力な指導を要請をします。  それから、附帯決議の中で、革新荷役の進展状況の実態調査を行うと、こういうふうになっておるわけでありますが、調査を行ったのか行わないのか、あるいはこれから行うとすれば大体どの辺を目安に計画をつくっているのか、ひとつお答え願いたいと思います。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 革新荷役の進展状況についての実態調査でございますが、これにつきましては、一つは先般日本港運協会が実態調査を実施したということがございます。それからさらに、輸出入コンテナの流動実態につきましては、運輸省におきまして本年度さらに詳細な調査を行うということを計画いたしております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 若干今二、三ありましたが、附帯決議は文字の羅列じゃありませんから、やはりこういう実態調査をしました結果こういう問題点がありました、あるいはこの調査について今後こうしたいと思いますとか、それぐらいはおたくの局長なり、あるいは局長が忙しければ担当課長が問題を提起した議員に説明に来るぐらいのやっぱり私は親切味と積極性があってほしい。ですから、今言ったことも含めて後ほどその状況なり今後の問題についてお知らせ願いたい、こう思うんです。また積極的にやってもらいたい。  次は、港湾労働の職域の確保、拡大、この問題、コンテナのバンニング、デバンニングをめぐって大分これも議論したんですが、この問題などについては作業が進んでいるかどうか、現状について御報告願いたいと思います。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) ただいま先生おっしゃいました港湾における職域の確保の問題でございますが、具体的には、例えば港頭地区におけるバンニング、デバンニング作業を港湾の業域として確保するためにどういうことをやっていくかということでございますが、現在港湾運送業界におきましては、荷さばき施設として主要港の港頭地区に大規模な流通センターを整備するということを計画いたしまして、港湾管理者と話し合いを行っているところでございます。運輸省としてもこれをひとつ援助していこうじゃないかということで、六十年度の財政投融資計画におきましても、臨港地区の港湾流通施設を整備する場合には日本開発銀行から特利で融資を受けることができるようにと、そういったことを大蔵省とも話し合いをいたしまして、大体そういうめどがついてきておるということでございますので、そういったことも含めて職域確保問題については私どももできるだけ配慮しながら進めていきたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 我々も法案審議の最中に大井埠頭にも見学に行って、やっぱりあの現状を見ると、便利は便利だけれども、港湾労働者の雇用という問題から見ると、もうみそもくそも一緒になっちゃってどうにもならぬ。こういうことも現実に見ておるわけでありますから、今言ったことも、局長の答弁もそれを解消する一つの手であることは否定しませんが、あのガードをくぐっていく者は、出る者を含めてやっぱり港湾の領域だといって港湾労働者の仕事に参入するようなことを、もっと業界も含めて御相談をしてほしい。そうしないと、後でILOの関係言いますが、近代化すればするほど、この前の大議論じゃありませんが、仕事が奪われていく、この現状は何としても私は考えてほしい。こういうことをつけ加えておきす。  それから、時間が十五分までだから非常に不満なんですが、次は料金問題です。  料金問題についても大分議論がありまして、料金問題については、「認可料金の遵守等港湾運送に関する秩序の確立になお一層努めること。」こうなっておりますが、料金関係の法案成立以後の業界の指導はどうなっているんですか。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 港運料金の問題につきましては、これは事業の安定のためそこに働く方々のために非常に重要な問題であるという認識をいたしておりまして、一つは、適切な認可料金の内容であること、それを完全収受すると申しますか、それを遵守していくということが基本であるということで、関係者が今までも努力してきております。  一方、その料金問題につきまして守られにくいのは、その料金体系がある意味じゃわかりづらいという点もあるんじゃないかということもございますので、そういった問題について、現在日本港運協会におきましても料金体系の簡素化を図るべく料金体系の見直しを行っているということでもございますし、また、私どもの方でも関係者からヒアリングを行うなど料金体系の問題点を抽出し、あるいは料金制度の検討を行っているところでございまして、そういったことも含めて認可料金の遵守、完全収受と申しますか、それには関係者でできるだけ努力をしていきたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それに関連して、毎年の年中行事で春闘が始まろうとしているわけでありますが、組合側からちょっと事情を聞いたところによると、今料金の改定問題が運輸省を窓口にしながら行われている。行われているけれどもなかなか話が進展しない。協会代表の方では、この問題が決まらなければ従業員の春闘問題等についても、特に今中小企業が多い関係でなかなかうまくいかない。何か業者の説明では、従業員の賃金の八〇%はこの料金を財源にしているという経過があるわけでありますが、現に行われている料金改定について、早いところ適正運賃ということも含めて運輸省の強力な行政指導で前向きに回答するように努力してほしいと思うんですが、いかがでしょうか。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) この料金改定の問題につきましては、ただいま申し上げました料金体系というものをまずどうするかということが議論されているというふうに聞いておりますが、具体的な改定の問題は、これは先生御承知のとおり申請に基づく認可運賃ということでございますので、私どもの方から直ちにどうこう言うことではないと思いますが、申請があればいろいろその積算の基礎があると思います。それは労務費の問題もあると思います。そういったことも十分検討させていただこうと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 その問題と、ダンピングの問題が非常に関心のある料金の問題ですからね。まあ料金体系の見直しは結構だけれども、よくハイヤー、タクシー業にあるように運賃改定をやったら手取り減っちゃったなんということでは困るので、体系の変更に名をかりて実質待遇を下げるというようなことのないように、適正運賃ということをきちっと決めてもらって、しかもやっぱりこれは従業員がいなければ企業も成り立たないんですから、十分に労働者の生活保障をするということを頭に置いてあっせんなり指導なり、あるいは時間がかかると困りますから、迅速にやることを要請をしておきます。  それから労働省、ILO百三十七号の批准については「条件整備に努力すること。」こうなっておるわけでありますが、この一年間どういう進捗状況であるかお知らせ願いたいと思います。

野見山眞之労働省大臣官房審議官

○政府委員(野見山眞之君) ILO百三十七号条約の問題につきましては、率直なところ、この条約の内容につきまして関係労使の理解に相違があるという状況でございまして、この批准問題についてはなお問題がございます。労働省といたしましては、関係審議会等の場を通じまして、港湾輸送の変化の実態を踏まえまして、港湾労働者の雇用の安定という見地あるいは港湾機能の充実の要請にこたえるという見地から、港湾労働対策の検討を深める過程で、関係労使におきましてILO百三十七号条約の問題につきましても念頭に置きながら、共通の理解が得られるようさらに努力を重ねてまいりたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大臣にお伺いしますが、ILO百三十七号というのは、港湾労働の問題で、機械化、近代化すれば人が余る、その余った問題で首切りでは困るから、時間短縮をするなり新しい職域を拡大するなり、そういうことで国際連帯で守っていこうというのが百三十七号の条約の趣旨なんですよ。  私は労働省の答弁もそれはそれなりにわかります。港湾調整審議会などを通じて努力すると。わかりますが、大臣にお願いしたいのは、港湾問題は労使ではどうにもならない限界に来ているんですよ。ですから、やはり行政が一枚加わって、政労使、いいですか大臣、政労使、この三者で港湾の近代化、国際化に関する問題を考えていかないと、例えばILO百三十七号条約の批准には若干時間がかかるとしても、実際の運営ですね、政労使、これでやはり港湾問題を考えていく。そういうことだから政府の決断で私はできる問題だと、そう思うんです。運輸大臣として、国務大臣として、国際環境の厳しい中における港湾を守るために政府が決断して、政労使でこの問題について考えていくという体制をやはりつくるべきだ。私は一年前随分口を酸っぱくして当時の細田運輸大臣にお願いしたんですが、まあ前向きに検討してみようとなって、はや一年になりますから、この一年間政府は政治的にどういう判断をしようとしていらっしゃるのか。大臣にこの政労使の関係についてお伺いいたします。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) おっしゃるとおりであろうかと思います。したがいまして、主務官庁でもございます労働省と、さらに事業者団体でございます日本港運協会と今後とも連絡を密にして検討をしてまいりたいと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや、それは結構なんです。それは当然でございますと今いみじくも大臣答弁しましたから、政府はこの問題については、使用者団体はだれ、労働者団体はだれ、政労使で今結構でございますと言ったんだから、早急に内容を整備して、片や港湾調整審議会、片やそういうトップ会談の皆さんの努力、こういう両面でやはり港湾問題を解決する、そういう体制をぜひ早くつくってもらいたいと、こう要請しますが、いいですか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 先生の御指摘の点ちょっと私も理解しかねる点がございますが、例えば港湾審議会に労働組合の代表を入れる、こういう御質問でございますか。そうじゃございませんか。そういうことではないですか。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや違うんです。港湾審議会にはそれなりに労働者代表が入っているんですよ。ところが、それだけではなかなか手の届かないところまで港湾問題は深刻になっている。それから港湾業界の協会の皆さんもなかなか厳しい条件下にあって、自助努力では壁にぶつかっている。雇用問題も出てきている。そうすると、やっぱり審議会は審議会で努力をしながら、同時に、大局的見地から行政の代表と労働組合の代表と使用者の代表と三者構成でどうするかということを含めて高い次元で検討してほしい、こういうことなんです。これは前の細田運輸大臣は、前向きに検討しますと、こう言っておるんだから、その検討の過程を答弁してもらえればいいんですよ。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) おっしゃることはよくわかります。今まで二者協議みたいな形になって、ブリッジ方式というんでしょうか、それを三者一緒にしろ、こういうことでございますね。関係者とよく話し合って善処してまいりたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 前の細田大臣は、前向きに検討します、今大臣は、関係者と話し合って善処しますと、こう言っているんですから、ぜひ善処をして物になるように。善処したけれども、戦い済んで日が暮れたら何もなかったら困りますから、ぜひ一歩一歩前向きになるように三者構成で物事を決めるようにやってもらいたい。  それから最後に、港湾整備計画などいろいろありまして、二次、三次、四次いろいろありますが、私は、この前も言ったと思うんですが、この港湾整備計画は、物理的な計画は進む、ところがそれに伴う雇用労働者の関係をどうするのかというところがどうも欠如しておる。ですから私は、港湾整備計画をつくる際に必ず、物理的な問題と同時に、そこに働く雇用労働者、労働力の調整を含めてどうするのか、どうなるのかということを、やっぱり人と物、そういう一体性でぜひやってもらいたい。そうしないと、物だけ先行しちゃって取り残されるのは労働者だけだ、こういうことを繰り返すわけでありますから、今後の港湾計画についてもぜひそういう基本をやってもらいたいということを要望しますが、いかがでしょうか。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 今お話しございましたように、港湾の振興とそれから地域社会の振興というものは非常に大きなかかわり合いを持っていて、そしてそれはすなわち、今先生がおっしゃいますような雇用の場の確保ということであるというふうな認識を十分に我々持っておりまして、その地域の振興と港湾の振興とが相乗効果を発揮しながら進むようなそういった計画ないし事業の進め方、今後の港湾の整備をやりたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 時間だけれども、あなたちゃんと聞いておいてください。物と人と私は言っているんだから。今までのやつは物だ、全部。整備計画は物。人はどうですか。人の問題も相対的に車の両輪ですから、物と人は。だから人の問題、いわゆる労働力、労働者、その問題も必ずきちっとした中で計画をつくってもらいたいということを要求するんですよ。その人の関係どうですか。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 今私が申し上げましたのは、港湾を場とする各種の経済活動と申しますか、流通の活動と申しますか、そういったものが積極的に展開される中で雇用の場が確保できるという意味で申し上げたのでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや、人の問題、労働者。人の問題はどうなんですか。——意味がわからない。あなたはやっぱり労働者的感覚がゼロだ。これだけ言ってわからないというのは、港湾局長がよく勤まっているね。そんな港湾局長の下で働いている労働者がかわいそうだよ。後で終わってから来なさい。じっくり御訓練申し上げるから。  終わります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 まず、監理委員会の林次長に質問しますけれども、きょうこの委員会では、亀井監理委員長を参考人としておいで願って国鉄問題について論議したい。非常に重要な時期であるし、しかも予算の特に委嘱審査ですし、もう監理委員会の答申も間近であるから、皆それぞれ監理委員長から意見を聞きたいし、また意見を申し上げたいわけです。なぜ監理委員長がおいでになれぬのか理由をお尋ねします。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 数日来、ただいま先生から御指摘ございましたような監理委員長の出席につきまして強い御要請があるということを私ども承りまして、日程等いろいろ調整したのでございますけれども、どうしてもきょうあすという日程が差し繰りがつきませんで、大変申しわけないんでございますが、きょうあすについては御出席ができないということで御容赦をいただきたいということをお願いしたということでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 政府に今質問しましても、監理委員会が審議中でございますと、的確な答弁がないわけですよ。これだけ今まで百十数年動いてきた国鉄の経営形態を変えようというような大問題で、国民に密室的に五人の先生方が論議をして、もちろんそれは外部に出ていろいろ公聴会やろうけれども、言うならば国権の最高機関と言われるこの国会の運輸委員会に出ていただいたい。意見を申し上げたい、あるいは聞きたい、率先して出てきてみずからの意見を言い、また委員の意見を聞いて答申に盛り込むのが委員長としては責務ではないかと思う。  例えば、運輸大臣に先般も質問したけれども、今監理委員会の審議中でありますからと言って答弁を避けられる。的確な答弁をされられない。またそうでしょう。内閣総理大臣直属で、答申したらこれは内閣は守らなければならぬという頭にあるから、もう大臣だってばかばかしいですよ。答弁することがばかばかしいから、そういう大事な、非常な権威のある位置にある委員長に、我々はこの一年一回の予算委員会の委嘱審査に運輸委員会においで願いたいと頼んで断られるということは本当に僕はもう不信ですね。また、私は亀井委員長と同時に東大の兵藤先生も参考人としておいで願おうとした。この理事会でうちの瀬谷委員が随分主張したようだけれども、自民党の理事の反対もあったかもしれぬ。  参考人の出席についても、これは委員長にもお願い申し上げておきたい。けさの我が党の国対でも問題になっておりますけれども、まず第一は、この運輸委員会に一番大事な時期に亀井委員長がおいでにならなかったことに対しては不信です、我々は。と同時に、参考人の要請を、兵藤先生もおいで願って、兵藤先生は、今分割してはもう公共性も死んでしまうというような意見を持っておられる。私もいろいろ御意見を拝聴しておるから、この議事録に残しておいてそして監理委員会に反映したかった。しかし、その参考人の出席もできない。  両々ありまして、私は亀井委員長に対して非常に不信感を持っている。昨年一回私は質問いたしました。立派な委員長だなと思って敬意を表しておったのにきょうはもう不信感いっぱいでありまして、これは今後の運輸委員会の審議についても我々は考えなければならぬと思いますが、お帰りになったら十分ひとつ亀井委員長にお伝え願いたいと思います。そして、衆参両院が今必死で国鉄再建問題に取り組んでおりますから、お仕事も大変でしょうけれども、ひとつ万障繰り合わせておいで願うように伝えていただきたいと思います。林さんを責めても仕方ないでしょうけれども。  そして質問いたしますが、運輸大臣に質問いたしますが、日米航空交渉の日本貨物航空の交渉は、今の段階でどのようになっておりましょうか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 御案内のとおり、NCAのアメリカ本国乗り入れを中心とする日米航空交渉につきましては、ことしに入りましてかなり詰めてやってまいりました。若干中断もいたしましたけれども、二十八日から再開をワシントンでしまして、精力的に私の方からも申し上げるべき意見は十分言ってやっておるわけでございまして、特に今回は事務次官も派遣しまして、我が方としてはもう背水の陣と申しましょうか、ベストを尽くしてやっておるわけでございます。  当初の方針どおり四月一日の運航を目途にしてやってまいりましたけれども、残念ながら現在の日米間にございますわだかまっているいろんな問題がございまして、そういう中にあって非常に苦戦をしておると申し上げてよろしいかと思いますが、しかし、けさほどまでの電話ではまだ解決しておりませんし、外務大臣、我が方の外務大臣でございますが、そういった問題と切り離して日米航空条約の範囲内における筋を通した私どもは要求をしているからということを重ねて要求もいたしましたし、けさの時点ではまだまとまっておりませんので、残念なるかな、四月一日という当初の目標には間に合いませんけれども、ここ数日中に解決するようにさらに私の方からも強くワシントンに向けて電話等で指示をいたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 四月一日からの就航をもうずっと前から予定しながら会社も準備してきておるし、それから他の日本の航空会社も、自分たちの権益も犠牲といいましょうか、いろいろ考えながらこの交渉の進展を願ってきておるわけです。特に、フェデラル・エクスプレスなどが少し強引に割り込んできているのではないかというような風潮を聞きますと、義憤を感じます。特に、貿易摩擦に絡ませながら日米航空協定、日米航空関係、いろんな面でアメリカが圧力をかけるとか、一方的に日本を押し切ろうとしているようなものが見えまして、したがって、せっかく今担当官がアメリカで頑張っておられますが、日本の航空行政の将来のためにこの際は強引に、しかも早急に結論が出ますように頑張ってもらいたい、努力をお願い申し上げたいが、いかがでしょうか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 大変どうも御激励いただいて心強く存ずる次第でございますが、率直に申し上げまして、我が方におきましてもいろいろと意見があります、関係者の間に。例えば、四月一日に運航するという目標達成のためには多少のものを譲ってもいいという議論もございましょう。あるいは、後世の人たちから、おまえたちは大変な交渉をやったな、屈辱的交渉であったよと言われないように、日にちは延びてでも内容に重点を置けという御議論もございます。  二律背反的な問題でございますので、これらの問題の調和と申しましょうか、十分勘案しながらやるというところに非常に難しさがあるわけでございますけれども、あくまで、従来からしばしば言われておりました日米間の航空の平等の格差をこれ以上開くことのないように、むしろ縮小する方向においてということを私どもは筋といたしておりますので、そういう筋は通しながらひとつ最善の努力を尽くしてまいりたいと思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 最善の努力を期待をいたします。  それから、林次長に質問いたしますが、監理委員会がけさも、国鉄の貨物を分離するというようなことがぽつんと出てまいりました。正式の記者会見はしないとおっしゃいますけれども、一つ何か論議しますとぽつんと、しかもけさは日経に出ましたね。一つずつ何か選んで、きょうは読売とか、あしたは毎日とかあるいはNHKとか、一つぽつんぽつんとやっておられる。まことに巧妙というか、悪質というか、そういう報道の仕方をやっておられるが、ひとつ具体的にそれじゃ、鉄道の貨物をもう別の会社にやるということはお決めになったんですか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 新聞等でいろいろ報道されておるわけでございますけれども、その中に二種類ございまして、実は、私ども監理委員会を開いた日には、委員会終了後、私から担当の記者クラブの方にその日の審議の概要、模様というものの概略を毎回ブリーフィングいたしております。それはほとんど新聞に出ないのでございますけれども、たまに出ることがある。それが一つでございます。それからもう一つは、先般来七分割とかいうふうなことでテレビあるいは一、二の新聞に出ましたけれども、これは全く私どもの関知しない、全く根拠のないものでございます。  そこで今お尋ねの貨物の点でございますが、これはどちらかと申しますと前者の方でございまして、先般、三月二十八日の日でございますが、この日に国鉄の貨物のあり方についての審議をしたわけでございます。そのときの模様についてその日の夕方記者会見をしてブリーフィングをしたわけでございますが、私どものブリーフィングは必ずしも正確に新聞には伝えられていないという面もございまして、私どもが審議の概要として申し上げたのは、貨物については、やはり現在の状況というものをそのまま続けていったんでは衰退の一途をたどるんではなかろうか、やはり厳しい物流界の中で、言うならば活性化された、本当に経営というものをしっかりした経営をしていかなければ貨物というのは再生できないんじゃなかろうか、そういう方向から考えるとやはり物流業界の中で競争に耐え得るようなそういう経営というものを目指す場合には、やはり旅客と分離した方がベターではなかろうかという意見があった。  ただしかし、その意見につきまして、一方においてまたいろんな問題もあるわけでございます。例えば分けた場合にそれじゃ列車運行は一体どうするのか、あるいは販売機能というものをどういうふうに考えたらいいかというふうなこと、いろいろな問題があるので、そういうふうな諸問題を今後さらに詰めて最終的に結論を得たい、こういうふうなことをブリーフィングの際に申し上げたということでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 これにかかるあれもありませんが、例えばコンテナは全国一社で一本でいく、その他の貨物は地域的に分割した会社で扱って、その会社は貨物を販売会社、まあ列車を買って貨物だけを輸送するということでしょう。私は、鉄道貨物がこれから今以上に、今は大体四%ぐらいですが、一〇%ぐらいまで鉄道で伸ばさなければ交通渋滞は今のトラックではやれぬということはもう私の持論ですけれども、これは大体そういう方向は見えておりまするが、コンテナは全国一社でその他の貨物は別々の地域の会社でというような、しかも今度は旅客列車は各会社に分けるよう、貨物列車は一本だと。何かレールを自由につくりかえるようなものをちらっと感じております。しかもこれが正式にまだ発表していない、ただ一つの論議のあれでしょうね。  そんなのは、報道陣の方おられますけれども、例えば林さんのところへ行ったら、こんなのぽつんと論議の過程がわかりますか。鉄道貨物の論議した経過がわかりますか。例えば二十八日に論議したとすると、きょうの新聞ですから、四日ぐらいにこれだけ詳しく出ておりますが、例えば私が、林さんその資料を下さいと言えばいただけますか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 私どもとしては、各回の委員会での審議の模様というのがばらばらの形で外部に出ていくのはまずいだろうということで、毎回統一的に私が担当の記者クラブの方にこれは口頭で御説明をしているということでございます。したがいまして、あくまで、何と申しますか、スポークスマンと申しますか、そういう形で私から口頭で審議の概要を御説明をしておるということでありまして、資料で御説明するということは一切いたしておりません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そうしたら、これはだれか正確にやっぱり口頭で発表しておるわけですね。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 貨物につきましては、先ほど申しましたように、先月の二十八日の日に審議をいたしまして、もちろん貨物については何回も審議しているのですが、たまたま先月二十八日にも貨物の審議をいたした。そこでその日の夕方ブリーフィングをいたしましたので、翌二十九日の朝刊には数紙、三紙か四紙にわたって記事が出ておりました。きょうの記事はちょっと私もまだ十分見ておりませんが、二十九日の日に三紙か四紙ぐらい出ておるというふうに思っております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 私どもにも先般来いろいろ論議の経過を知りたいから資料を出してもらいたい、これはもうずっと今まで百回近く論議しておられますから。実際資料が欲しいわけですよ。しかし私どもには資料を出さないでも、こうやって一人一人ぽつんぽつんとレクチャーされる。世間に与える影響及び、例えば国鉄にいたしましても今一つの基本方策を出している。その基本方策を出さない前に、論議の過程でぽつんぽつん個人の人にレクチャーするということについては監理委員会としては許してあるわけですか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 先ほど申しましたように、審議の模様というのがばらばらに出ていくというのは非常にまずいわけでございまして、したがって、何度も申し上げますけれども、委員会が終わった後でその日の委員会の模様について私が統一的に記者クラブの方にブリーフィングをする、こういう形をとっております。資料は一切出しておりません。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 私どもも今国鉄再建の方策について論議して一つの案を発表しなきゃならぬと思っているんですけれども、監理委員会が論議しておられるそういう資料なども十分見せてもらいながら、そして国民の国鉄をつくり上げたいと思っていますが、今までこれだけもう新聞に出るようであります、各紙ずっと出ておるんですが、今までの論議された主なる資料を少なくともこの運輸委員には出していただけますか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 監理委員会の審議のために資料を作成してやっておりますけれども、一応審議そのものについては非公開という原則をとっておりますので、生の資料をそのままお出しするというのはひとつ御勘弁をいただきたいと思うんです。いずれまたこれが最終的な段階になりまして答申でも出た暁におきましては、資料を公開するということも当然これは考えられるわけでございますけれども、この段階、審議の途中で使っておる資料というのをそのままお出しするというのはこれはいろんなやっぱり差しさわりがございますので、その点についてはひとつ御容赦をいただきたいというふうにお願いしたいわけでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 本当の密室の論議で、その資料、例えば運輸委員会の論議などは速記録でちゃんと一週間もすれば文字で見れる。ところが監理委員会の方の議論はぽつんぽつんレクチャーされたものが出てきて、これで推量する以外にないということで、それで今度は答申が出たら内閣はこれを責任を持って実施しなきゃならぬというような一方的なそういうあり方に対して、私はこれはもう今の議会制度からも許せないと思うけれども、そんなことを林次長は自分で扱ってきて感じたことはございませんか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 毎回申し上げているわけでございますけれども、この委員会当初発足するときに第一回目の会合におきまして、委員の自由濶達な意見交換、これをベースにして案を練り上げていきたい、こういうことで審議非公開というのをいわゆる運営の仕方として委員の中で申し合わせたということでございますので、その点は原則はそういうことでいかざるを得ないというふうに考えているわけでございます。  ただ、私どもとしましては、その審議の内容について全く今何をやっているのか全然わからないということではまずかろう、こういうことで毎回毎回、これは欠かさずでございますが、その審議の概要については記者クラブの方にブリーフィングをする、こういう形で対応してきておるということでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 大変な、本当に国民を愚弄するようなあり方に対してももっと具体的に言わなきゃなりませんが、貴重な時間でありますから具体的に三つの問題だけをぜひ聞いておきたい。  この前は監理委員会から来れないので、運輸省に、なぜ分割しなきゃならぬかと。私どもはこの監理委員会ができたときの基本法、国鉄の再建対策措置法の論議をするときには、民営分割も一つの方法ではあるけれども、そのために監理委員会ができたとは実は考えていなかった。分割も一つの方法である。しかし、例えば全国ネットワークしながら現状を改革するのが監理委員会のお仕事だと思ってきた。ところがもう初めから論議は分割を前提としておられる。したがって聞くが、現在、林さんはずっと事務局持っておられるが、もう分割の方向で決めながら分割をどうするか具体的な論議をしておられる、そう受け取っていいですか。    〔理事矢原秀男君退席、理事瀬谷英行君着席〕

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 当委員会でも御審議いただきました監理委員会の設置の根拠となっております法律でございますが、これはもう先生御承知のとおり臨調答申を尊重して効率的な経営形態の確立を図るということが法律に書いてあるわけです。したがって、私どもといたしましては、監理委員会が発足した当時、最初から分割民営ということを前提条件として置いて審議をしたわけではございませんで、当初約一年間、むしろ白紙の立場から、どういうふうにすれば最も効率的な経営形態ができるだろうかということで約六十数回にわたって勉強してきたわけでございます。あるいは現地も十数回にわたってあちこち見て回るとかいろんなことをしたわけでございますが、約一年の勉強の結果、昨年の八月の第二次緊急提言というのがございますけれども、そこで基本認識といたしまして、やはり分割民営化の方向でそれを念頭に置きながらいかないとまずいんじゃないか、したがって、監理委員会としてはそれを念頭に置いて今後具体的な案をつくっていきたいということを昨年の夏の緊急提言で基本認識として明らかにした、こういう経過をたどったわけでございます。  したがって、最初から分割民営から入ったわけではありませんで、一年間の勉強の結果そういう基本認識に立ったということでございます。したがいまして、現在はそれを下敷きにしまして具体的な作業を進めておるという段階でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 わかりました。  そこで、それでは分割をしなきゃならぬという一番大きな原因は何ですか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) これは幾つか要因があると思います。幾つかの原因と申しますか、分割した方がいいんじゃないかという理由というのは幾つかあると思います。  一つは、やはり管理限界の問題があろうかと思います。そういう問題が一つ大きな問題としてあろうか。それから、全国画一運営ということで、いわゆる地域に密着した、地域の実情に沿った経営というものが果たしてできるだろうかという問題がございます。それからもう一つは、全国一本で現在内部補助という形でやっておるわけでございますけれども、いわゆる内部補助、これについてもある一定の内部補助は必要だと思いますけれども、いわゆる合理的限界というのはそれにもあるんじゃなかろうか。そういう合理的な限界を超えた内部補助というのが果たして経営に活性をもたらすかどうかという問題があろうかと思います。  いろいろな理由がございますけれども、その辺のところが中心でございまして、そういう問題点を解決していわゆる活性化した、活力のある経営体というものにするためにやはり適切な規模に分割する必要があるんじゃないか、こういう認識でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 この前も運輸大臣にも申し上げましたように、民営化あるいは分割化、百年前からずっと鉄道というのが論議されて、結局日本の経済の動脈として分割はいけないということで現在の鉄道が成り立っている。しかも管理も、この間もちょっと申し上げたけれども、一人の総裁が三十一万人の職員を管理しているんじゃないんですよ。運転でも保線でも信号掛でも全部一人一職場を自分が管理してやっているんですね、鉄道というのは。例えば電気会社は、送電してそこから使っただけの料金を集めればいいのですけれども、列車を動かして、しかもそれは全部みずからの責任でしているのであって、総裁が信号掛や保線掛や運転士を管理しておるんじゃないわけですね。  管理能力の限界というものについては、その鉄道の仕事、それから地域に密着するものも、現在の制度を少し分権したりなどして密着すればいい。これは官僚的な今までの国鉄の人事運用によって何とかなろうと思うし、それから活性化、いろいろ問題ありますけれども、私どもとしては、例えば国鉄当局もあるいは職員の組合も異口同音に言っていますように、現在これだけの情報社会、昔電話がああいう時代すらこれはもう一本にしなきゃならぬ、九州から北海道まで一本になっている。今のような情報産業が盛んになってほとんど手にとるように日本全国の動きがわかるときに、これを分割するなんということは本当に時代錯誤じゃないかと思うし、電電も分割が論議され、結局は分割できなかった、やるべきでないということですね。したがって私は、今の特にこの地域的な発展、地域的な落差を、段差を阻止するという意味で、そういう意味でも絶体地域分割をしてならぬ。  例えば小さい例ですけれども、先般東北新幹線ができまして松島に行った。そしたら松島のホテルの御主人がおっしゃる。うちの方は新幹線が来ませんけれどもお客が二倍になりましたと。やはりそういうふうに新幹線ができ、あるいは鉄道があることによってその周辺の地域が相当の経済的な恩恵を受けている。地域的な落差を、例えば北海道、九州、四国と分離するとか、あるいは本土を四つに分けるとか、それによって随分私は地域的な落差が発生すると思いますから、これからますます情報産業が盛んになるときに分割することについては反対でありまして、これまた今ここで林さんと論争しても論議になりません。  もう一つは、第二の問題は、監理委員会としては、国鉄の持っている土地をこの際民間の産業の活性化のために、地域活性化のためにできるだけ売れと、そう言っておられる。私はこの考えについては反対でありますが、その基本的な考えと、どういうふうにして処理しようとされるのか、お聞きしたい。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 私どもは、民間産業の活性化のために売れという言い方は監理委員会としては一度もしたことはないわけでございます。  私どもの国鉄の土地についての考え方でございますが、いわゆる非事業用地でございますね、本来の事業に使わない用地の扱いにつきましては、基本的にはやはり、これだけ膨大な長期債務というものがございまして、これの処理というものをどうするかというのが大問題である。そのときに、新しい企業体がしょえるものは健全経営を行える限度でしょっていかざるを得ないと思いますが、それでは処理し切れない部分がある。それについては、まず自助努力と申しますか、みずから保有している不用地というものを極力処分して、そしてその債務償還に充てる。それでなおかつ処理し切れないものについては最終的には国民負担にお願いをせざるを得ない、こういう考え方を持っております。したがいまして、土地の扱いについては、そういう債務処理との関係というものを十分考えなきゃいかぬというふうに考えているわけでございます。  ただ、そうは申しましても、民営化をしていく以上できるだけ関連事業を拡大していわゆる収益性を高めていくということもまたこれ大事なことでございまして、したがって二律背反でございますけれども、その辺のところをどういうふうに線引きをしていったらいいかということについて、今我々としては作業をその辺についてもいろいろしておるというところでございます。ただ、現在当面の扱いといたしまして、私どもとしましては、やはり債務処理というものについて最終的にどういう一体考え方でこれをやっていくかという最終計画をまとめるまでは、今の遊休地、今あいておる用地というものをただ無計画にこれを使ってしまうということはまずいのじゃなかろうか。したがって、今現在当面しばらくの間はできるだけ慎重に対応していただきたい、このようにお願いをしておるのが現状でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 これは国鉄の方からも意見を聞いておきたいんですが、国鉄の持っている遊休土地を売って、そして五兆円なり十兆円の長期債務を返済しようという監理委員会の考えがあるようでありますが、私どもは、遊休土地といえども、将来の国鉄の関連産業なりあるいはみずから運賃収入を補う関連企業をやってまいらなきゃならぬので、簡単に販売することは反対でありますが、基本的な考えを聞いておきたい。

岡田宏日本国有鉄道理事

○説明員(岡田宏君) 本年一月十日に監理委員会に国鉄の「経営改革のための基本方策」を御説明申し上げたところでございますが、その基本方策の中に書き込みました用地の処理方針についてちょっと御説明をさせていただきたいというふうに思っております。  やはり国鉄といたしましても、用地の売却によりまして可能な限り多額の債務の償還に充てる必要があるということから、全国鉄用地をいろいろな角度から検討をいたしまして、用地の生み出しによりまして債務の償還に充て得る金額の限度は三兆円であるという判断をしたものでございます。  この債務の償還に充て得る金額の限度ということをちょっと御説明をさせていただきますと、現実には例えば六十一年度債務を考えておりますが、六十一年度の時点で一挙に三兆円が売却できる性格のものではございませんので、これの売却のためには、都市計画との整合性でございますとかあるいは鉄道整備の移転でございますとか、そういう時間がかかる。そうすると、その時間の間の利子も含めて、この用地の売却益によって六十一年度末の債務三兆円の償還に充てるというふうに判断をしたわけでございます。  また、用地につきましては、このほかにも鉄道事業としての将来計画の見きわめも当然必要であると考えておりますし、収入の増加、余剰人員の活用のため、関連事業のために必要な用地につきましても早急な活用を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 林さんなり国鉄になぜ私がきょう質問するかといいますと、ずっと我々が調べたところによりますと、有名、無名の会社、それが不動産業ありますよ、あるいは会社があります。それが政治にもつながりながら、この国鉄の土地をどういうふうにして買い占めようかという動きが相当活発にあります。具体的にまだ出す段階ではありませんが。したがいまして、国鉄の遊休地といえどもまだこれからいろいろ考えなきゃならぬことがありますから、国鉄の遊休地の払い下げについては、十分慎重に論議していただくように。地下で、潜りながらいろいろ蠢動している個人、団体があることも御存じでありましょうけれども、監理委員会で十分にひとつ討議してもらうようにお願いしておきたいと思います。  それから、監理委員会の方ではいま一つ、民鉄でなければならぬということが一つの方向でありますが、もちろん今のシステムではいろいろ欠陥があります。当事者能力がない。さっき目黒委員も言いました。労働基本権がないから、例えば団体交渉しましても、結局は内閣なりあるいは政治家に持っていかないと何にもできないというような矛盾したものがありますから、現状ではいきませんけれども、私鉄と比べてみまして、実際の職員の、まあ参考のために、これ調べてあると思いますけれども、時間がないから私の方から言いますと、国鉄職員の輸送能率は、国鉄が二十三年に外地の職員を入れまして四十七万おりましたときに、百七十輸送人トンキロ。これが現在は三十一万人でやりまして七百輸送人トンキロになりまして、ちょうど二・四倍の今の職員が輸送しています、お客を。  それから、私鉄がよろしいということをずっと計算してみましたら、現在の国鉄の営業キロ当たり職員数が十四人、それから私鉄の場合は、大手の私鉄で二十四人なんですよ。現在、営業キロ当たりの職員数は国鉄が十四人で私鉄は二十四人です。少ないんですね。したがいまして、私は、何か国鉄の方がうんと人間が余って、余剰人員というのが当たり前だというような認識が世間にありますけれども、全部大手私鉄などを調査してみました。  現状そうでありますから、もう少し監理委員会も、実際鉄道を動かすという作業がどのくらい人間が要るかということを十分ひとつ検討してもらいたい。  この間の委員会でも言いましたが、余剰人員の諸君が今竹細工なんかやっていますが、その職員が、自分のところのやっておった仕事を、検修掛の仕事を下請がやっておりますと。だれかがやらぬと汽車は動かないということ、鉄道は動かないということ。だから、人件費となるか物件費となるかの違いでありますから、そういう点も十分にひとつ先生方論議して、実際鉄道を安心して安全に動かすためには何人要るかという点から鉄道の再建計画を論議をしてもらわなきゃなりませんから、言っておいてもらいたいと思います。  それで、あと国鉄の方の問題で、再建監理委員会の方ではまた資料要請なり、まあ林さんはちょいちょい来ていただきますから私どもレクチャーしてもらいますけれども、的確に、どういうふうに委員が論議をしておられるか、その資料は一体何を基礎にやっておられるか。学者が机の上で、本の中からだけでは鉄道は完全に動かないんじゃないかと私は思うわけですよ。そういう点で、ひとつ十分な論議を亀井委員長にやっていただくように特にお願い申し上げておきます。  それから、岩崎常務理事が見えました。この前ローカル線の問題で、ローカル線を国鉄はもう七十線区は下請会社に持っていこうとおっしゃる。監理委員会は、いやこれは鉄道がそのままやろうとおっしゃる。その違いがあります。私どももローカル線を下請会社に分けることは反対であります。したがって、まずこのローカル線の現状、第一次、第二次線のローカル線の廃止の現状を報告してください。時間がありませんから簡単に。

岩崎雄一日本国有鉄道理事

○説明員(岩崎雄一君) 一次線につきましては、全体で四十線ございますが、きょう現在で約九割は転換を終えております。二次線は、全体で承認を受けておるものが二十七線でございまして、現在約八線について協議会の会議が開催をされております。あとの十九線のうち数線については今月中に会が開催される、このように期待しております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 福岡県内でも、第三セクターでレールバスをやろうというもの、あるいは上山田線のように最短距離の二駅を短絡してこれもレールバスその他で動かすというのがありまするが、三陸鉄道が第三セクターにいったら黒字であると、そういうことを言われる。そういう手法を取り入れたら国鉄の鉄道のローカル線もやっていけるんじゃないか。何か規定で縛って、何にもお客が乗れぬような方向でやっているんじゃないか、そう考えるんですが、三陸鉄道の例だけじゃありません。第三セクターでやったらやれて、なぜ国鉄がやったらやれないのか。そういうところを説明してください。

岩崎雄一日本国有鉄道理事

○説明員(岩崎雄一君) 三陸鉄道の決算につきましては、六月末ごろに最終的なものがまとまりますので、まだ速報的にしか聞いておりませんが、若干の黒字が出そうだということを伺っております。  なぜこれが黒字になるのかということでありますが、一つは、交付金や施設の無償貸し付けということによりまして資本費が全く要らない、過去のしがらみがないということがございます。それから、特に三陸鉄道の場合には施設が非常に新しいものですから、保守費が比較的少なくて済んでおる。それから、今年度に限っていえば、雪が少なかったことによって除雪費が軽減をされておる。そういうようなことがございます。そのほか、これらの要するに地場化した鉄道のメリットとして、賃金が地場並みのものに適合されていくということ。それから運賃についても同じでございます。  三陸鉄道の場合には、現在国鉄の地方線の三割高の運賃になっておる。それから各種の附帯関連事業というのが比較的弾力的に展開ができるということ。こういうことが非常に大きいわけでありますが、そのほかの無形のプラスとしては、地域の皆さん方が、地場密着経営といいますか、そういうものを通じてこれは自分たちの鉄道なんだな、こういう意識をお持ちいただいて、大変な有形無形の御支援がある、こういうことも経営を支えている大きな要因ではないかというふうに考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 林次長、私どもの考えとしては、今のローカル線廃止は反対である。それは、マイカーが今朝晩いっぱいでなかなか通勤通学も思うようにまかせません、特に地方の中間都市で。したがいまして、今ローカル線をもう一回見直して、例えばレールの数をふやすとかあるいは本当に快速電車にするとかですね。これから五年間ぐらいの時限立法で、地方自治体とかあるいは運輸省とか、あるいは国鉄とか民間の利用者とかでもう一遍知恵を出し合うという機会をつくらしてくれないか。そして例えば村や町の中心に駅が一つあれば、ちょうど昔のようにそこに駐車場で車を置いて、そこから電車に乗るとか、そこに情報産業の何かを置いて、そこで昔は電信電話やっていましたしね。  何かもう一回ローカル線を見直す、そのためには五年くらいの時限立法で待ってもらう。現在のこのローカル線廃止は、ちょうどおたくの方の答申が出るころを一つの限界にして一応凍結して、そして時限立法で一遍全国民的にローカル線を見直す、そういうことを私は考えておるが、林次長の答弁を求めると同時に、監理委員会に反映してもらいたいが、いかがでしょうか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 私ども監理委員会で今考えております地方交通線の問題につきましては、現在法律に基づいて措置をされておりますいわゆる特定地方交通線、これは現在の法律どおり政府において引き続き措置をしていただくということを前提に考えております。それを前提にした上で、その他の地方交通線でございますが、その他の地方交通線については、いわゆるその分割体が活力のある経営のもとでできるだけこれを抱えていく、これを抱えてできるだけ活性化し、創意工夫をもってこれを生かしていくという方向で物事を考えた方がいいんじゃないか、このように考えておるわけでございます。  ただいまの先生の御意見につきましては、十分委員長ほか各委員にお伝えをさせていただきたいと思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 最後の問題は太田常務理事に。それは、この前国鉄の福岡県内における現場を二カ所調査をいたしました。その調査結果について質問をしたのでありますが、一問だけ質問しておらなかった。  それは、余剰人員対策として部屋が気動車区に一部屋ある。行きましたところがもう机もいすもないわけです。これはそこだけではなくて全国的に、もう余剰人員というと職員でない、そういうような扱いをされているんじゃないかという心配がありまして、やっぱり余剰人員といえども職員ですから、出ていって机やいすぐらいはちゃんとしてもらわなきゃならぬということが一つ。  それから、そのために詰所を、講堂にもなるし、詰所にしてもらいたいということで話をしておきました。ある一カ所、直方の気動車区で、国鉄労使の、例えば門司地方本部の副委員長と、それから門鉄局の運転部長が話し合って、じゃここに詰所をつくりましょうと言っておったが、それが守られていないということで、一方的に別のところにやられたという、そういうふうな現場の実態を見てきました。せめて余剰人員が安心して、朝出たらそこに弁当を置いてそして勉強できて、そして次の自分が働く機会を探すための詰所ぐらいはつくってもらいたい。  したがって、けさからもいろいろ調査役を通じて現地とも話をしておりますが、まだどうなるかわからぬから、ここで回答ができるかどうかわかりませんけれども、私の考えとしては、全国各地に余剰人員という人がいます。その人が朝出て自分のいすに座って、そして弁当箱を置いて、そしてその日の仕事ができるような体制をまずひとつ考えてもらいたい、いろいろ御苦労されておることはわかっておりますから。  同時に、この問題とそれからもう一つは、三月いっぱいで国鉄労使の三項目に対する交渉が妥結することを期待しておったが、きのう聞いたらまだ交渉が妥結していない。  この二点についての太田理事の決意を聞いておきたいです。

太田知行日本国有鉄道理事

○説明員(太田知行君) 第一点の余剰人員の一般的な活用の仕方の問題でございますけれども、これはこの委員会でも御報告していますように、ローテーションをとっておりまして、余剰人員として固定化、特定化をしている運用はしておりません。所要員に入るチャンスをできるだけ大勢の者に均てんしようということでそういう措置をしているのでございますが、この活用に当たりましては、いろいろ不如意の面はもちろんあるのでございますが、配慮、工夫をしまして活用の充実を図るように六十年度も進めてまいりたいと思っております。  それから、具体論としての直方の問題でございますけれども、詳しくは私も承知しておるわけじゃございませんが、大体の流れといたしましては、当初ある詰所で講習も行うということにしておったのでございますけれども、点呼の際などに、その詰所の地形あるいは形状からいきまして、関係者以外の出入りが多かった、喧騒にわたるというようないろいろ問題が出てまいりましたので、別の棟の二階にその場所を移しまして、そこで勉強、教育をやっておったのでございます。  その後組合側からも、もとの場所の方がより適当である、好都合であるという要望がありまして、戻してくれということもあったのでございますが、途中でいろいろあったようでございますが、戻す方向で話も詰めていたようでございますが、その当初の移転のきっかけになりました問題点の解消が十分でないと見送られた経緯がある。年度末に至りましてその辺の問題点の解決の見通しもついたということで、もとの詰所に戻すべく準備を始めて、具体的には、工事をいたしまして、間仕切りでありますとかその他の模様がえ等々やりまして、二十五日でございますか、完了したということで、そこへ戻すべく今準備をしているやに聞いております。  若干、今お話がありましたように、当初のやり方と少し変わった、これは実際にやってみていろいろ電話の移設がどうとか仕切りの位置がどうとか、炊事場がどうとか、いろいろな細かい問題が現場でございますのであったようでございまして、まあ若干変わっておるようでございますが、全体の流れとしては、当初のあったところへ戻すということで今準備をしているというふうに聞いております。  それからもう一つの、今度は現地の問題ではなくて国鉄労使全体の余剰人員の問題につきましては、今お話しございましたように、年度末に大詰めの時期を迎えまして、最後の週などは労使それぞれ四回も徹夜交渉をやりまして、別紙二、三の詰めの努力をいたしました。かなり詰まってきております。というよりは、むしろ内容的には固まっているというふうに申しております。ただ、その取り扱いをめぐりまして、いかなる段階と認識をするかという問題につきまして労使の間に食い違いがございます。  そういう状況があるものですから、公労委のお世話になっております別紙一の方の案件につきましても、仲裁をお願いをしている組合、そして自主交渉をやっている組合、そしてその間に立つ当局、それぞれいろいろ問題点が残っておりまして年度末の解決に至っていないということでございますが、二月二十日の日に氏原あっせん員からの異例とも言うべき見解をちょうだいしておりまして、その中には、もちろん速やかな解決と、それから複数組合で大変問題がこじれておるこういうときであるだけになおのこと、同一内容同一時期の解決が望ましいし、そしてまた、その解決を図るための基盤という表現をとっておられるんですが、具体的にいえば、別紙二、三の問題について各組合の足並みをそろえるということかと存じますが、その基盤の条件整備について格段の努力をせよというお諭しもいただいておりますので、その線に沿いましてなお努力を続けてまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 質問を終わります。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 まず、私の交通政策の本論に入る前に瀬渡し船のことでちょっと聞きたいんです。  私はかねがね、釣り人口がふえ、瀬渡し船がふえることによっていろいろなトラブルが起こることについて実はこの委員会で何回となく警告をしたと思うんです。私の心配が当たりまして、今度鹿児島で起こりましたところの開洋丸の事件を見ますと、強風にもかかわらずに船出をしたとか定員オーバーしたとか、それから乗客船名簿が全然なってなかったと。こんなことで、今のところ新聞で報道する限りは死者が五名、二十二名行方不明だということになっていますが、まだその後の状況わかりませんが、大変心配すべき状況にありますが、これの現状と今後の対策についてひとつお聞かせください。

岡田專治海上保安庁次長

○政府委員(岡田專治君) 瀬渡し船開洋丸の海難の関係でございますが、一部新聞報道等とも重複いたしますが、概略をこの時点で御報告申し上げます。  開洋丸は、六・七一トンほどの船でございますが、三十一日午前三時に、船長一名、釣り客二十六名が乗船いたしまして串木野港を出港いたしております。予定といたしましては、串木野港の西方約五十五キロの下甑島手打港付近の岩場に釣り客を運ぶ、こういう予定であった模様でございますが、三十一日の午後五時ごろ串木野港に帰港する予定でありましたところ、予定時刻を過ぎても帰港せず、三十一日午後九時三十分ごろ串木野海上保安部に海難の届け出があったものでございます。  私どもといたしましては、直ちに巡視船艇を出動いたさせまして、また日が明けて一日早朝からは航空機も投入いたしまして捜索を実施してまいりました。一日の午前七時二十七分ころにはクーラー等の浮遊物を発見し、また午前八時四十分には漂流中の船体を発見したものでございます。その後私どもといたしましては、巡視船艇八隻、航空機四機あるいは民間船等の協力を得まして引き続き捜索を実施しておるところでございます。本日早朝午前九時ごろ十体目の遺体を発見いたしましたので、その時点におきまして十人の犠牲者を発見いたしたところでございます。  この付近の海域は微弱ながら南の方向に海流が流れている状況でございますので、昨日以来捜索区域を南の方面に、要するに九州の薩摩、大隅両半島から種子島、屋久島に至るこのような海域に捜索区域を広げておるところでございます。  目下は捜索、救助に全力を挙げておるところでございますが、これらの対策といたしましては、先生も御案内のとおり、五十六年におきまして紀伊半島の岩場等においてこの釣り客の海難が多数発生をいたしまして、その後私どもといたしましては、五十七年以降このような瀬渡し船業者の組織化ということを推進しておるところでございます。瀬渡し船業者は、ごく概数でございますが、約二千三百隻くらいあるのではないかと思われますが、現在までのところ約六割につきましては、この瀬渡し船業者の組織化と申しますか、いわゆる安全協議会を結成させ、これに加入をさせておるところでございます。  この安全協議会におきましては、主として例えば出港の中止基準をどうするか、あるいは瀬渡しした後で避難基準をどうするか、そのようなことでありますとか、あるいは気象、海象情報の的確な把握をどうするか、あるいは乗客名簿の作成、あるいは当然のことながら救命胴衣等の着用の指導等々について現地の実情、気象、海象の実情を加味しました指導を行っておるところでございます。  なお、まだ最終的に断定の段階ではございませんけれども、この開洋丸につきましては、当該串木野地区におきまして既に発足しております安全対策協議会に入っていなかった模様でございます。  以上が、簡単にこれまでの経緯と私どものとってまいりました瀬渡し船事故の回避のための対策の概要でございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 これに余り時間をとれませんから大臣に要望しておきます。  私は、こういう問題が起こるときの一つは、やはり安全性のための船の性能の問題、定員オーバーの問題、それから乗客船名簿の問題、それから釣り人口がふえることによるところの過当競争が、今回の場合でも悪天候を無理して定員オーバーで出している。そういう意味から、私は当時運輸大臣に、農林大臣とじっくり連携をされてそういう問題がないような措置を講じてもらいたいと。当時私は長崎をたまたま問題にしまして、長崎では知事がいわゆる諮問委員会を設けまして、そして大体長崎海域で瀬渡し船を何隻ぐらいにするという、審議会を設けられてかなりうまくやっておられる。当時いわゆる漁民との争いが起こっていたわけです。漁民は自分のところにどんどん来られて魚をとられたらいけませんから、場合によるとダイナマイトを投げるとか、かなり血なまぐさいこともありまして、長崎は男女群島を私が中に入ってうまく解決した事例があります。  今回のこれも私から言わせるとやっぱり過当競争という問題ですね。そういう問題が一つの大きな原因で、無理してこれはやっぱり出港したと思います。しかも定員オーバー。こういうことでありますから、一遍これは運輸省と農林省で瀬渡し船のあり方について十分な御検討を願って、釣り人口がふえることは結構なんですが、国民のレジャーでこんなに死人が出たらたまったものじゃありませんから、ひとつ運輸大臣の善処方をお願いをしておきたいと思います。よろしゅうございますね。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 承知しました。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 それでは本論に入りたいと思います。  まず私は、予算の委嘱審査でありますから、昭和六十年度の運輸省予算の編成の過程で運輸省が大変な苦労をされた。特に、きょうこれから質問いたします地方バス対策で大変な努力をされたことについては私は一定の評価を申し上げると同時に、その御努力には感謝をしたいと思っております。  しかし、お褒めするだけではいけないわけです。なぜかというと、補助の大枠はやはり変えられない。例えば私どもはこの根拠法というものをつくったらどうかと、こういうことをかねがね進言をしておったんですが、今回も根拠法を策定ができないということで、要綱の中身を若干手直しをされたということであります。そこで、私はこの前既にもうこの問題については、一般質問の中で大臣に、独自の立法化について、それから財源について、それから新交通システムについて、この三つはもう既に大臣なり関係局長と一般質問でやりとりをいたしましたから省略したいと思います。  それから、きょうこれから議論に入るに当たってバスの現状を正確に把握しておく必要があると思いまして、私は、昭和五十七年、五十八年度地方バスの系統別のキロ当たり収支状況について、それから第三種の収益、支出、赤字補助、その差額、全国的な平均、運輸省局別、同様二種について、また支出に占める営業費用と営業外費用、第三種、第二種、それからバスの過去五年間の借入金、長期債務、それから次には第三種、第二種の昭和五十七年、五十八年度のそれぞれ系統別にどうなっているか等々の資料についてお願いをいたしましたが、すべて到着しました。これをここで一々読み上げていただきますと時間がもったいありませんから、これはいただいたということを前提にしてこれから質問の中身に入っていきたいと思います。  そこで私は、大臣なり、きょうの木本平八郎さん、その他予算の総括、一般で聞いておりますと、どうも運輸行政の本質について少しはっきりしておかなきゃならぬことがあるなという感じがしました。  そこで、まずちょっとお聞きをしたいんですが、交通政策の究極の目標はどこにあるでしょうか。このことをちょっと聞かしてください。交通政策の究極の目標というものはどういうものでしょうか。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) 私が御答弁する限りではないのかもしれませんが、私がただいま所管いたしております地域交通問題といいますか、それにかかわります運輸行政の究極の目的というのは、利用者のニーズを的確に把握いたしまして、それをくみ上げて、そういった利用者のニーズにマッチする良質で安全な輸送力というものを安定的継続的に、かつできる限り低い運賃、料金でもって提供していくという仕組みをつくり上げ、かつそれを維持していくことにある。そういうことを通じまして社会公共の福祉に寄与する、そういうことであろうかというふうに考えておるところでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 そうするとこういうふうに承っておいていいですか。交通政策の究極の目標は、人と物の円滑なモビリティーを確保して経済の発展と国民生活の向上に資することにある、こういうふうに承っていいんでしょうか、いろいろ言われましたけれども。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) 安恒先生の方がはるかに上手におまとめになっておっしゃったというふうに思っております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 それじゃその次にお聞きしたいんですが、私はきょうの木本さんとのやりとりを聞いていまして、交通産業と他産業の違い、交通産業の特殊性、こういうことについてちょっと説明してみてください。どうもあなたのやりとり聞いているとちょっとそこのところがはっきりしませんでした。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) これも釈迦に説法でございますが、私の認識といたしましては、交通事業の特性というのは、何と申しましょうか、生産の過程がすなわち消費の過程でございまして、生産した財を蓄積して、あるいは流通させてといったような、普通の商行為には当然見られるような行為が全然省略されております。生産イコール消費でございまして、先生方の中にはこれを称して即時財だというふうにとらえておられる方も多いというふうに承知いたしております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 私はこのことをなぜ聞くかというと、交通労働者の特殊性と、これを支える労働者の対策をやらなきゃならぬから聞いたんですが、私は今おっしゃったことをもう少し正確に言いますと、交通産業というものは同時消費型の産業であって、他の生産産業のようにストックがきかないということが特徴ではないか。すなわち、生産、販売、消費、この三つの過程が同時に行われるというふうに思いますね。その意味からいいますと、いわゆるあなたもおっしゃった同時消費財ということになります。  特に、普通の産業でありますと、生産、販売というのはこれは見合いの形で行われますね。例えばストックをする、ストックが多いときには生産を落とす、こういうことができるわけですが、バスを初めとする鉄道におきましてはそのことは全然できないわけですね。何回も言いますように、生産、販売、消費、この三つの過程が同時に行われる産業だ。ここが非常に違うところだと思いますが、大臣、そういうふうに理解してよろしゅうございますか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) そのとおりでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 そこで次に入りたいんですが、そうは言いながらも、やはり交通産業についても市場原理というのが動いてくるわけですね、市場原理が。幾ら生産、販売、消費が同時型だといっても、全く市場原理を無視するわけにはいかないわけです。  ところが問題は、バス産業の場合に申し上げますと、四十年代の前半までは市場原理、いわゆるプライスメカニズムがきいたんですね。ですから、そういう意味である程度相応の供給調整も可能だった時代があったわけです。ところが、今日のモータリゼーションのもとにおいては過疎過密、この二極化が進んでおりまして、特に過疎地域では旅客が路線維持に必要な絶対数を割っている、これが現状なんですね。それに加えて急激なモータリゼーションがさらに旅客減に拍車をかけた。だから、率直なことを言うと、こういう地域では同時消費型の産業としてもう危機が大きくなってやれないと、こういう現状になっているのではないでしょうか。  そういう中で、それがどこに今大きいしわ寄せになるかというと、例えば労働者の賃金の支払いに事欠く事業者があらわれている始末であります。そして既に労働者に生活、雇用不安、もう各地でこれが潜在化していますね、各地で潜在している。しかし、御承知のように事業の性格は公共事業でありますし、そういう地域にとっても、地域住民に、特に老人とか通学している子供とか、こういうことにとっては必要欠くことができない、これが現状ではないだろうかと思う。そうしますと、やはり私はそこで働いている労働者、それに見合った労働条件の整備がされないといけないわけですが、その点から考えてまいりますと、やはり私は、こういう現状の中において交通労働者の保護策を具体化していかないと、もう労使の努力だけではどうにもならぬ、労使もしくは地域住民を含めた地域ではどうにもならぬというのが今日の置かれている現状じゃないかと思います。  それがためには、私は、やはり国際的な規範としてのILOの内陸運輸委員会の議決や結論、勧告、条約、こういうものがいろいろたくさん出ていますね、こういう問題について。こういうことについて積極的に、条約を批准すべきものは批准をする、実行すべきものは実行する、こういうことで、いわゆる今置かれているところの同時消費型産業で働いている労働者の賃金、労働条件というものを私はやっぱり維持していかなきゃならぬのじゃないかと思いますが、この点どうでしょうか。  でありますから、例えば、後から申し上げますが、きょうのMKの議論のときにも、MKにおけるところの安かろう悪かろうではいけないわけです。あそこの労働者の労働条件、賃金がどうなっているのか。それからあなたが論争されたように、いわゆる単なる乗車効率だけではだめなんであります。いわゆる走行キロを含めた状況がどうなっているかという議論が私は展開されてしかるべきだと思ってあなたと木本さんのやりとりを実は伺っておったのでありますが、やはりいわゆる安全性ということを考えると、どうしてもそこで働いている労働者が世間並みの賃金、労働条件が確保されるということが安全性の一つの重要な要素ではないかと私は思うわけです。  そういう意味において、以上のことについてお考えをひとつ聞かしてください。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) バス事業を例にとられまして、旅客運送事業をめぐる問題点を安恒先生まことに正しく御指摘されたというふうに理解するわけでございまして、私どもといたしましては、ただいま先生御指摘のとおり、過密過疎という二極分化の現象の中で経営の維持すら危ぶまれてきておりますそういったバス事業に対しまして、地域住民の最後の足というものをそういう形で確保していきますために、そういった経営の危機に瀕しておりますバス事業の経営の安定を図りますために、及ばずながら、過疎バスの補助を初めといたしましていろいろな面での施策を講じてまいってきているところでございます。  こうした企業に働く労働者の労働条件の問題でございますが、一般論的に申しまして、他産業に比べまして決して恵まれた状況にあるとは言いがたい状況でもございますし、かつは、こういった多数の乗客の人命を預かる、そういった大事な責務をしょっておりますバス事業の労働者の労働条件が適正な位置づけに置かれるということは、その面から極めて重要なことでございますので、ただいま申しましたILO条約の批准等の問題につきましても、事情の許す限り適正な対応を図っていくことが望ましいことではないかというふうに基本的には考えておるところでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 労働省来ていただいておると思いますが、今私が申し上げたILO内陸運輸委員会の決議や結論、勧告、条約、こういうものについてやはり私は積極的に取り組むことが、今言ったバスなりタクシーなり、それから貨物トラック、多くの交通運輸関係の労働者の労働条件の安定につながると思いますが、そういう点はどうです

菊地好司労働省労働基準局監督課長

○説明員(菊地好司君) 基本的には先生のおっしゃるとおりと存じております。労働省といたしましては、これまでも内陸運輸委員会における結論、決議を初めといたしまして、そこでの議論の成果を踏まえまして、例えばILO百五十三号条約につきましても、その線に沿いまして労働時間等の改善基準を策定いたしますなど、ILOの場等における議論の成果を可能な限り行政に反映してきているところでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 大臣、これもまた大臣にお願いしておきたいんですが、私は何もバスだけ言っているのではなく、タクシーからあらゆる交通産業でたくさん働いている労働者、例えば、きょうも議論がありましたように、タクシーの運転手さんの賃金がどうだろうか。私が現役で労働運動をやっておりましたときには、全体の産業の上のランクにあったわけですね。現在はタクシーの労働者の賃金というのは平均よりもかなり下にあるわけです。にもかかわらずああいう論争がきょうもあったわけですから、国会議員ですらあんな認識ですから、ですからその限りにおいて、大臣積極的に、そういうものを国際的にも防止する意味でILOの内陸運輸委員会がいろんなことを勧告をしたり決議をしたり条約にしておりますから、どうぞひとつ大臣こういうものについては、運輸大臣として労働大臣と御協議くださって積極的に前向きに取り組まれることを心から強く希望しますが、よろしゅうございますか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 御指摘のとおり、交通産業というものは、それは種類にもよりますけれども、特に過疎地域におけるバスを初めいろいろと公共性の高いものが多うございます。したがって、これを安定的に供給するということにつきましては、やはりそれに従事する労働者の心構えも必要ですし、そのためには、これに従事する労働者に一定の安定した待遇といいますか、そういう諸条件を具備したものをやはり供給すべきであると思っております。  そういう意味におきましては、ILOにおきましていろいろとお決めいただいたことを私どもは十分参考にして今後ともこの交通行政に資していかなければならない、このように理解しているものでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 それでは次は、白バス、つまり白ナンバーのバスによる貸し切り旅客輸送類似行為についてお尋ねしたいのですが、これも資料はいただいていますから、両方からいただいています、警察庁と運輸省両方からいただいていますから、中身の資料を読み上げる必要はありません。いただきました。  私はこの点は誤解がないように言っておきたいのでありますが、白バスはもともと、そのバスの所有者が業務や仕事に直接かかわる人々を一定の地域から一定のところに運ぶ、その間、目的地間を無償で運ぶ、こういうことについては何も言っているわけじゃないんです。ところが、いわゆる貸し切りバス類似営業行為がされているという点でありますが、これは実は、きょうお持ちいただいていると思いますが、白ナンバー実態調査というのを昭和五十九年十月二十日から二十一日の土、日にかけて私どもの私鉄総連の、いわゆる私の出身の私鉄総連の関東地方連合会から、関東各県について主要なインターでやった貴重な資料があって、これを既に運輸大臣それから警察庁長官のところに一月三十日に、これは大臣直接お目を通されたかどうかわかりませんが、大臣に渡してくれということで交渉に持っていっているわけです。  その中で特に私が問題にしたいのは、少なくとも法律では営業権のない白ナンバーやレンタカー、こういうバスが公然と営業行為をしているのは法治国家としては許されないのです。ところが、神奈川県で調べますと、白バスの利用者の二六%が小中学校の教育機関である。それから、驚くなかれ政府の機関である自治体関係、政府機関、これが二五%も利用しているということで、個々に具体的に政府の出先機関のどこが白バスを利用したかということのリストをそちらの方に差し上げてありますが、こういう点についてどうお考えか。  それから警察庁の方にこの話をしたら、警察庁の方としては、関東地連の資料を参考資料として活用させていただきまして各県に情報を流して取り締まりをしたいと思いますとか、教育委員会を通じて指導いたしますと、学校が白バスを使ってやっているなどということについて。そういうことを当時山崎交通指導課長等が答えられていますが、この白バス問題というのが今日非常に大きい問題になっている。  特にここで一番私が心配いたしますのは、万が一事故を起こしたときは賠償能力の問題がありますね。それから安全運転ということから考えても、プロフェッショナルドライバーのやっているのとそうでないのとという問題がやっぱりこれは出てくるわけであります。でありますから、この点について今、当時交渉の中でいろんな約束をされたことを、これは一月三十日に約束されていますが、具体的にどう指導され、少なくとも官公庁だとか学校が白バスを使って旅行するなどというやり方はこれは改めてもらわなきゃいかぬと思いますから、県の教育委員会とも連絡をとって云々ということになっていますが、これはどういうふうに処理をされたのでしょうか。それらについてお考えを聞かせてください。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) ただいま先生御指摘の事実につきましてはまことに遺憾であると言うよりほかはないわけでございまして、私どもも、こういったいわゆる白バス問題が各地において見られます事態につきましては本当に遺憾に存じておるところでございます。  私ども昨年の秋以来警察庁当局との間に旅客輸送秩序対策連絡会議というような名前の連絡会を設けまして、これを定例的に開催いたしまして、こういった各種の運送秩序違反問題に適正な対応を図るべく協議を重ねてまいってきているところでございまして、こうした白バス問題につきましても、今後さらにそういった場を通じまして警察当局との連携を強化いたしまして、その取り締まりあるいは防止ということに最大限の努力を払ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 警察庁。

山崎毅警察庁交通局交通指導課長

○説明員(山崎毅君) お答えをいたします。  いわゆる白バス行為なるものは、先ほど先生御指摘のとおり、輸送秩序を乱す行為でありまして、かつ乗客の安全輸送が期しがたいということでございまして、私どもこの取り締まりの強化に努めておるわけでございますが、    〔理事瀬谷英行君退席、理事梶原清君着席〕 最近は特に旅館業者なりレンタカー業者などが観光旅行業者と結託といいますか、言葉は悪うございますが、手を結んでいわゆる白バス行為を行うなど、非常に手口も悪質化しているというぐあいに思います。先ほど運輸省の局長の御答弁にありましたように、私どもとしても運輸御当局との連携を密にして、さらに白バスの情報把握なり捜査活動というものを推進してまいりたいというぐあいに思っております。  ところで、先生お尋ねの一月三十日の私鉄総連からいただきました資料の件でございますが、非常に具体的に車のナンバーなども全部資料で控えていただいておりまして、これを関係都道府県の警察にすべて送達をして、実態把握、そして違反の明白なものについては捜査を進めるように指示をしておるところでございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 これは運輸省もあれもきちっとしていただかなきゃならぬのは、調査期日、それから調査したインターチェンジ、それから例えば東京なら東京だけで千二百台、関東一円でたった二日間で五千三百十台も白ナンバーがある。しかもそのナンバーの中でガイドを乗せている車両番号も全部通告してありますね。この人はガイド乗せてやっておった。それから、小中学校が使っておったということで、どこの場所に行っておった、その番号も全部通告してありますね。それから今度は、官庁が使っておったやつも、どこどこの官庁が何に使っておったということも、これはちゃんと車両番号が全部調べてあるわけです。今までだったらなかなかあなたたちは、いやそうは言っても調査官が少ないとかなんとか言っておったけれども、とうとう背に腹かえられぬということで人を大動員をして、これ全部車両番号まで調べ上げて、それからどこをどうしておったということまで証拠書類を全部そろえて、これは運輸省と警察庁に出しているわけですから、これはやはりもらいっ放しじゃなくて、ちゃんとそれぞれ両省が協力をして、こういうものについて違法行為は違法行為としてきちっとしてもらわないと、たった二日やっただけで関東だけで五千台。  こういうことで、しかもガイドまで乗せてやっているとか、安いのかなんか知らぬけれども、官公庁の職員がそれに乗って物見遊山に行っているというようなことをやり出したら、これはどうにもならぬですよ。この点大臣どう思われますか。あなたはこれ見ておられんかわからぬけれども、ちょっとひど過ぎますね、これは余りにも。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 法を守ることを教えなきゃならぬ学校であるとか、またそれを指導し、場合によってはそれ自身処罰しなきゃならぬような地方公共団体、そういうところがそういうことをやっているというのはまことにどうも遺憾のきわみであります。  そこで、今大変綿密なる御調査の結果をちょうだいしたということでございますので、警察と十分連絡をとりながら善処したいと思いますが、私どもも運輸局を通じてこれらの取り締まりについては本省より通達を出して、その取り締まり等について既にその方にかかっておるわけでございますから、さらにまた督励いたしたいと思います。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 それじゃ、これは運輸省、警察庁両方に言っておきますが、これだけ証拠書類がそろっておりますから、この結果をどうしたかということは私の方に、きょうここで、一生懸命やりますという一般論じゃなくて、とられた措置について、例えば調査した結果これは事実認定した、そこで道交法でどうこうしたとかこうしたということの結果を、幸いその車両ナンバーがわかっていますから、ひとつぜひそういうものは後で私の方に出していただくということは、運輸省も警察庁もいいですね、これだけ公式の委員会で問題にしたのですから。いいですか。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) 調査、追跡にはもうしばらく時間がかかるというふうに考えておりますが、そういう段階でもって安恒先生の方に調査結果を報告させていただきたいというふうに考えます。

山崎毅警察庁交通局交通指導課長

○説明員(山崎毅君) お答え申し上げます。  ただいま運輸省の局長が御答弁になりましたような措置を私どもとらせていただきたい、かように考えております。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 次は、交通運輸の規制の緩和と自由化問題について少し議論をしてみたいと思います。  これも御承知のように、総括なりのときに自民党の先生からも出たんですが、それは何かというと、どうも行革審の諸君は交通運輸のことを何も知らぬ。   〔理事梶原清君退席、委員長着席〕 知らぬ人が一生懸命旗を振って理不尽な圧力をかけている、こういうふうに私は思えてなりません。私はそう思うんです。そこで、このことは少しきちっとこの委員会として私はしておく必要があると思います。  例えば、京都のMKタクシーを国側が不服として控訴をされて新しい段階に入っていますが、私は非常に賢明な措置だと思います。国会議員の中にけしからぬと言った人もありますが、私は賢明な措置だと思います。ただ心配なのは、貸し切りバスの許可基準の公開や、第三種バスの補助期限切れをもって道運法の第四条の対象外にする扱いとか、そうすると四条は免許事項ですが、これを認めない、こういうような方針で期限切れに臨みますと、果たして第三種バスは期限が切れたらどうなるんだろうか、こういうような心配が一つあるわけですね。また、航空運賃についても自由化をしたらどうかなんというような方向で臨もうとしておるというふうに聞いております。それからまた、海運や港湾にも規制緩和を推進しようというふうに、そういう動きがあるというふうに私は聞いています。  運輸省というのは交通運輸政策のプロですから、本当にあなたたちはプロの立場からいって今議論になっている規制緩和、自由化の方向をどういうふうに見ているんですか。また、あなたたちは今度は行政だけでなしに政策省であるということを言われていますから、私が何回も言ったように、どうも行革審の素人が言っていることで圧力がかかったんじゃいけないと思うわけです。何でもかんでもやればいいということじゃいけないんです。もちろん自由化しなきゃならぬものもそれはあると思います。しかし、やはり公共交通とは何か、それから国民生活の結びつきをどう考えるか、こういう点についてはきちっとした考えを持って行革審にも私は言っていかなきゃならぬと思うんです。ただ、あなたたちがやはり行革審との論争で少し弱いのは、効率、採算性、こういうところを運輸省自体が重視をするという体質が少しある。そのことがやはり行革審との論争の中でいろいろ問題が出てきやしないかなという気がしておるわけです。  ですから私は、プロならプロらしく国民に良質の交通運輸を提供する、これを私は第一義としなきゃならぬと思います。そして国民生活に寄与していくんだと、この方向性をやはり打ち出さなきゃいけないんじゃないか。ですから、安いために規制緩和がいい、自由化がいいと、こういう基調になってはいけない。それはなぜかというと、きょうの論争を聞いておっても、そのことは往々にして悪かろうに通じるわけです。悪かろうに通じるということは、いわゆる国民のための利便性、安全性、これを私は同時に追求していかなきゃならぬと思います。そこのところがどうしても論議の中でおかしくなってくるというふうに思いますから、私は、規制緩和、自由化についてそういう基本的なスタンスといいますか考え方をきちっと持って、運輸行政全体について今その方向で議論しなきゃならぬと思います。  そこで、陸海空別に、あなたたちは緩和、自由化を何件ぐらいやる考えですか。もしくは期限はどういうふうにお持ちなのでしょうか。基本的な考え方と、陸海空別にどういう方向で今やろうとしているか、ひとつ説明をしてください。

山本長運輸省運輸政策局長

○政府委員(山本長君) 先ほど御議論ございましたように、運輸行政の基本は何かということがございましたけれども、先生の御指摘のとおり、運輸行政というものはやはり国民のモビリティーを確保して安定輸送を確保するということでございます。  現在、各運輸事業につきまして各種の規制が行われております。これも国会の御承認の法律に基づくものでございます。またそれはそれなりの、先ほどまた御議論ありました運輸事業の特性というものに着目した面があり、また経済、社会の背景というものをもって行われているものでございまして、現在の規制それ自身もそれなりの強い理由と根拠を持って行われているものでございます。また、この規制というものが先ほどの運輸政策の目標を達成するための重要な手段でございます。したがいまして、こういった政策目標のための基盤となる政策手段というものについて、必要なものにつきましてはこれは今後とも維持をしていくということが基本であろうと思います。  運輸省が昨年組織改正を行いまして、行政全般を見直すという観点の一環といたしまして、この運輸事業にかかわる規制問題について検討委員会を設けまして検討をしておるところでございます。私たち、国民サイドから見まして、また行政サイドから見まして、できるだけ許認可というものについて負担というものを少なくしていくという方向で検討していかなければならないというふうに考えております。社会的、経済的、それから運輸事業の特性に着目した規制として必要なものについてはこれを維持していかなければならない、こういう観点でございます。時代の要請が変わりますものですから、絶えず見直しをしていかなければならないですけれども、基本的にはそういう考え方で対処をしていかなければならないというふうに考えております。  それから、現在そういったことで検討中でございますが、陸海空にわたって何件ぐらい自由化するか、時期はいつか、こういう御質問、緩和の時期及び件数は幾らかということでございます。現在運輸省でも検討中でございますので、この点について時期、件数というものを申し上げられる時期ではございません。ただ、この規制緩和について、基本的な問題というよりは、むしろ届け出事項でございますとか報告事項でございますとか、あるいは運用面の改善というものについては検討した結果をできるだけ早くこれは実施に移すべきだという考え方でもって、先般第一次の取りまとめと申しますか、これを運輸省内で行いました。届け出、報告事項の簡素化といったものが主体でございますけれども、件数にいたしまして四百三十七件という件数になっておりますが、これを陸海空という別に分けますと、陸運関係が百八十一件、海運関係が百二十件、航空関係が百三十件、それからいずれにも属さないものが六件ということでございます。これは中間的な取りまとめの数字でございます。

安恒良一日本社会党

○安恒良一君 まあ中間的なことだということですから。私は何でもかんでも緩和したり自由化すること自体には反対をしているわけじゃないわけですから、やはりするべきものはあると思います。  きょうは時間がありませんから、例えば一つの例を挙げますと、地方バスの補助金なんかを、地方自治体からいうと金だけ取られて権限は全部運輸省が持っているというんですね。これもおかしなことで。しかも、地方自治体の方が先に金を出す、地方自治体が出せば国も出す、こんなシステムになっています。これはきょう時間ありませんから議論をしませんが、私はしかし、やはり何としても利便性、安全性ということですね、そして国民の公共性、足、こういう限りにおきましては、私はさっきも申し上げたように、この規制緩和ということについては毅然たる態度、それから秩序の維持ということについてはやっぱり毅然たる態度をもって行っていただかないと、私が最初に議論したように、いわゆる同時消費型産業という特殊性がありますから、大変な混乱があらゆる分野に起こってきはしないかと思いますので、このことを申し上げておきます。  そこで、これももう時間ありませんから、例えばきょういただいた資料の中で、私どもはこういうふうにして調査をするとできるんですが、運輸省の方で、白バスがどれだけ違反行為をやっているか都道府県別に出してくれといってもなかなかきちっとした資料が十分届いていません。きょうは説明に呼んでいました。警察庁の方からも説明に見えましたが、幸いこの白バス問題については、運輸省と警察庁との間にこれをどういうふうにして規制をしていくかというための共同作業委員会的なものが設けられているということでありますから、まず違反の実態を正確につかまないとなかなか共同作業も進まない。もちろん大変な自動車の数ですから大変な作業だと思いますよ。思いますが、やはりこれは大きな問題にこれからもなりますから、ひとつきちっと、きょう私が要求した資料の中で一々件名申し上げません。それぞれ担当官には、この資料はきょうはいただいておきますが不十分です。こういう点についてはきょう公の席上で指摘をしますから、さらに調査を続けてほしいということを各局の資料をお持ちの皆さんには申し上げておきましたから、そのことについては大臣なら大臣でお約束をいただいて、私の持ち時間が来ましたから質問を終わりたい。  なお、きょう質問通告の中で、税制問題、それから沖縄県の一元化対策問題、自動車産業とモータリゼーションについて通産省や関係省、それからバスの活性化のための国民運動ということで自治省等々、たくさん皆さんお見えいただいておりましたが、四十五分ということでその方々に質問ができませんことは残念であります。続いていずれ運輸委員会が開かれると思いますから、その際に今申し上げた残りの項目については質問をさせていただくということで、せっかく御出席願って質問ができなかったことについておわびをして終わりたいと思います。

服部経治運輸省地域交通局長

○政府委員(服部経治君) ただいま安恒先生御指摘の白バスにかかわります各種のデータの把握の問題でございますが、いろいろと困難な面はございますけれども、今後とも私どもできる限りそうしたデータの把握等に努めまして、実態把握の充実を期してまいりたいというふうに考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 三月十四日に国鉄のダイヤ改正が行われて上越新幹線、東北新幹線が上野駅からスタートするようになりました。  そこで、上野に新幹線が入るようになってから利用者がかなりふえたと思うのでありますが、国鉄総裁にお聞きいたしますが、このダイヤ改正によって新幹線の利用者がふえたかどうか、どのくらいふえたのか、概数で結構ですが、御報告をいただきたいと思うんです。

須田寛日本国有鉄道理事

○説明員(須田寛君) お答え申し上げます。  まだ開業後約二週間ぐらいの統計を出して集計しておるわけでございますけれども、東北新幹線のお客様が開業前に比べまして大体二〇%ぐらい、上越新幹線につきましては約三〇%ぐらいのお客様が増加いたしております。ただし、在来線の並行しております区間のお客様が減っておりますので、全体といたしましては、大体お客様の絶対数といたしましては数%ぐらいの増加をした、こんなふうに考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 要するに、新幹線が上野へ乗り入れをするようになったためにかなり利用者がふえておる、もっとも在来線から新幹線にかわった人もいるけれども、そういうことを考えに入れてもやはり若干ふえている、こういうことですね。

須田寛日本国有鉄道理事

○説明員(須田寛君) そのとおりでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 そこで、上野に入るようになったためにこれだけふえた。ところがこの新幹線は上野から東京まで乗り入れをするようになっているわけですね。にもかかわらず、上野—東京間の工事というのは現在とまっているわけです。なぜこの上野—東京間の工事が抑えられなければならないのか、その理由をお聞かせいただきたいと思うのであります。

岡田宏日本国有鉄道理事

○説明員(岡田宏君) 東京—上野間につきましては、五十九年度以降、国鉄再建監理委員会から設備投資抑制についての緊急の御提言もいただきまして、現実に設備投資の資金も非常に限定されたものとなっております。そういった意味で、現在この区間の工事につきましても、部外との協議及び安全対策上実施せざるを得ない工事並びに用地買収に限って進めているという状況でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 そうすると、現在までこの上野—東京間にどれだけの予算が使われているのか、あとどのくらい使えばこれが完成できるのか。金額の点、それから日数の点、その点両方ともお知らせいただきたいと思うんです。

岡田宏日本国有鉄道理事

○説明員(岡田宏君) 上野—東京間は総工事費約千百五十五億と考えております。五十九年度末までの時点で五百六十五億の決算をいたしておりますので、六十年度以降といたしましては約五百九十億が残されている状況でございます。  いつ完成するかという御質問に対しましては、先ほども申し上げましたように、厳しい設備投資全般にかかわる抑制の中で本件につきましても現在抑制をいたしておりますので、完成時期につきまして現在の時点で明確に申し上げることができる段階でないということでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 要するに、上野—東京間は一千百億見込んでおった、そのうち五百億を使った、約半分を使った、したがって残りは半分である、あと五百億でもって完成する。そこまで来ているんだけれども、監理委員会から凍結をしろと言われたので工事をやめている、監理委員会がオーケーを出すまではこの工事は再開できない、こういうふうに理解されるわけです。じゃ何のために監理委員会は半分までできたものを抑えているのか、いつこの工事を再開をさせるという考え方なのか、この点監理委員会の考え方をお聞かせ願いたいと思うんです。

岡田宏日本国有鉄道理事

○説明員(岡田宏君) ちょっとその前に補足をさせていただきたいと思います。  先ほど私の答弁の中でちょっと舌足らずの点があったかもしれませんけれども、監理委員会からの設備投資抑制の緊急提言は、設備投資全般に対する抑制の御意見である、その中でそういったものを踏まえて工事経費全般が削減をされておりますので、本件の工事についてもそういうような状況にあるということを申し上げたわけでございます。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) ただいま岡田常務からお話しございましたように、監理委員会は一昨年の夏の緊急提言におきまして、設備投資全般について現在の厳しい経営状況の中で極力圧縮をしていただきたいということで、予算の面でもその後工事費がかなり圧縮をされておる。その結果として上野—東京間というものの工事が当初の予定どおり進捗していないというのが実態でございます。  そこで監理委員会といたしまして、その上野—東京間の工事について個別に取り上げて考えてみますと、やはりこれは収益性の点においてかなり低いのではないかということが見込まれます。したがって、これがさらに今後設備投資が継続され、さらに完成をいたしますと、その部分だけ取り上げれば相当大きな負担になるのではないかというふうに考えられますところから、できるだけ慎重に対処していただいた方がいいのではないか、こういう考え方は持っておるわけでございます。  ただ、将来それじゃどういう時点になったらつくるのかということでございますけれども、これについては、いわゆる効率的な経営形態というものの具体的なスタートが切られた時点におきまして新しい経営主体が基本的には判断をするべき事項であろう、このように考えているわけでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 要するに、上野—東京間が半分でき上がっておる、あと半分五百億残っておる、しかしここのところを完成させてみたところで収益性は少ない、そこで特に収益が上がるわけじゃない、利用者は便利になるけれども、その利用者は今まで国電を利用していたのがストレートに乗れるようになるので便利にはなるけれども、銭の上がりはない、それならやめとけと、こういうことなんですよ。要するに、便利になるだけであって金が上がらないから抑えておけと、こういう考え方ですね。  そうなると、そういう考え方でもってわずかあと五百億しか残っていない上野—東京間の工事を抑えるくらいならば、なぜ青函トンネルの方を抑えないのかということになりますよ。青函トンネルの方はなお収益性が少ないでしょう。掛かりの方ははるかに大きいでしょう。上野—東京間を抑えるぐらいならば青函トンネルを抑えなければ筋が通らぬと思いますが、大臣どう思いますか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 青函トンネルは既に二十一年経過をいたしておりますし、発足の当時と事情が違っておりますけれども、そういった再建監理委員会の提言の時期にはもうあと一息というところまで来ておったということでございますから、全体に投資した残余の投資の比例から見ますというと投資効果は十分上がる。まあ比例的でございますけれども、他との比較でございますけれども。そういう点も手伝い、あるいはまた、ただ単にそういった鉄道だけの収益性ではなくて、北海道と本州を結ぶというひとつの国土の総合計画の面から見てもより私は意義がある、あらゆる面において意義があるという判断の上だろうと、そういうふうに理解するものでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 意義があるならばどういうふうに使うかということだってちゃんとできてなきゃいかぬです。青函トンネルの方は使い道がまだ決まらないじゃないですか。上野—東京間の方はでき上がれば新幹線が上野から東京まで入っていくわけですよ。恐らく所要時間は上野—東京間何分もかからないと思うんですが、これは国鉄総裁、どのくらいで上野—東京間をつなぐことができますか。

岡田宏日本国有鉄道理事

○説明員(岡田宏君) 五分以内であると考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 今お答えがありましたが、五分以内だろうと私も思います。上野へ着くと、上野から乗りかえるのに五分以上かかりますよ、今の新幹線の上野駅は。地下四階からエスカレーターで上がっていくようになっている。どういうわけか知りませんが、エスカレーターで上がっていくのに真っすぐに上がっていけないんですよね。地下三階まで上がって、ぐるっと回って、またずっと上がっていかなきゃならない。うんと手間暇をかけるように設計されています。どういうわけだか知らないけれども、国鉄の新幹線の設計というのは歩行者になるべく時間をかけるようにという配慮が行き届いておりまして、うんと不便にできております。そういう不便な思いをしなければ乗りかえができないようになっているんですね。  そうすると、時間が余計かかるんですから、今までリレー号でもってつないでおったときと比べるというと、在来線が上野—大宮間をリレー号でつないでおったときと時間的に余り変わりないんですよ。時間的に変わりがないということであれば、これは残っている上野—東京間を早いところ結んでしまって、五分以内で東京駅まで直通させるようにした方が利用者に対しては私は親切というものじゃないかと思うんです。初めから上野どまりにするというんなら話はわかりますよ。それならそれで話はわかるんだけれども、そうじゃない。東京駅まで結ぶために計画をして予算を立てて、半分でき上がってそれで中途半端でやめておいたんならば何にもならないじゃないですか、こういう費用は。トンネルと橋なんというものは全部でき上がらなきゃ使えないんですよ。この上野—東京間だって初めから上野どまりというんなら話はわかる。そうじゃないんですから。そうじゃないんならさっさと東京までつないじゃった方が利用者にとって私は忠実じゃないかと思うんです。  これは国鉄総裁どのようにお考えになりますか、その点は。

仁杉巖日本国有鉄道総裁

○説明員(仁杉巖君) 先生のお考えも一つのお考えだと思いますが、やはり今こういう情勢の中で、監理委員会等も設備の抑制ということでございます。  御承知のとおり、今の工事経費予算が四千三百億ぐらいでございまして、減価償却が一方約六千億近くあると思いますが、そういうことをごらんになりましても、取りかえの方になかなか手が回らないと申しますと語弊がありますが、実はやりくりをしているというような状況でございますので、なかなか今、お客様に利便を供するからということは一つの理屈だと思いますが、なかなかそっちに金が回し切れないというのが実態であるというふうに御理解を願いたいと思うわけでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 それほどお金のやりくりがつかない、あと五百億だけれどももったいないというなら、なおさら青函トンネルの方はやめなきゃいかぬということになると思うんですよ。こっちの方がはるかに余計金がかかるわけです。しかも、でき上がったら一年間に九百億ずつ使用料を払わなきゃならないような仕組みになっているでしょう。なお大変だと思うんですよね。しかも、先般の委員会で私も御質問いたしましたけれども、その使い道がまだ決まっていない。決まってないものをどんどん金を使って、使い道が決まっている方を、あと五百億のところをけちけちする、実にこれは理屈の通らないことだというふうに思わざるを得ないんですよ。そうじゃないですか、大臣。どうですか。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 先ほどもお答えしましたように、二十一年前でございますか、正確に私も、多分そうだと思いますが、それ以前に例えば洞爺丸によって、とうとい人命がたくさん失われたとかいろいろございまして、やっぱり国民の世論と申しましょうか、それはもちろん上野—東京間もあった方がいいには違いございませんけれども、そういう点も加味しながら、ただ単に鉄道輸送ということじゃなくて、狭い国土の中で必要であるという観点に立ってこれが始まったということが一つでございます。それから、今御指摘ございましたけれども、全く目的が立っていないんじゃなくて、当初からの計画は在来線でございますから、これは在来線としてまず使うということで既に工事が進められているということもまた御理解いただいているところかと思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 青函トンネルの当初からの目的は在来線だという話を今お聞きいたしましたが、私は青函トンネルの目的というのはこれは新幹線だと思いますよ。在来線をあそこへ通すくらいならば、船と比べてそんなに時間は変わらないんですからね。あそこへトンネルを通すということのねらいは北海道新幹線ということではないかと思うんです。今の大臣の見解だと、新幹線なんということはまるっきり考えてない、在来線をあそこに通すんだ、こういうお考えのようにお聞きいたしましたけれども、そうなんですか。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) ただいま大臣から申し上げましたのは、当初からトンネル自体を在来線用に掘ったと、こういう意味ではございませんで、規格といたしましては新幹線を通し得る規格になっております。  ただ、新幹線計画というのはやはり東京から順次伸びていくわけでございまして、御承知のように、青函トンネルを通ります新幹線は北海道新幹線でございまして、いわゆる整備五線に入っております。整備五線の順位といたしまししては、まず青森までの東北新幹線を完成させ、それから北海道新幹線、こういうことになりますとかなりの時間もかかりますので、当面とりあえず在来線としてこれを利用する、こういう形で建設が進められているということでございまして、先生のおっしゃるように、当初から在来線用につくったということではございませんで、ただ、大臣が申し上げましたのは、在来線を通す形で現在計画が進んでおると、こういう趣旨でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 それならば、在来線だとカートレーンという利用方法がこの青函問題の懇談会で結論が出ているということを聞きましたけれども、カートレーンは在来線だと大型車両は運べないということになるわけですね。小型車両、乗用車しか運べない。それでカートレーンが成り立つのかどうかという問題が出てきます。その点はどうですか。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 青函トンネル問題懇談会では、青函トンネルの活用方策というものについて幅広く御審議をいただいております。そしてその中で、当面在来線としてこれを利用するということは、懇談会でもそういうふうにあるべきである、とりあえず当面は在来線としてまず開通させなさい、しかし、あれだけの規格のものをつくったわけですから、それを将来的に有効に活用するというための方策もあわせ考えるべきであるということから、次のステップとしてカートレーンという問題についていろいろな考え方があり得る、こういうふうなお考えになっておるわけでございます。  そこで、その場合のカートレーンにつきましては、今先生おっしゃいましたように、一つの考え方としては在来線を利用したカートレーンということも考えられる。ただこの場合には、残念ながら、日本の鉄道は狭軌でございますから大きな車両の載るカートレーンというのは構造的に難しい。そこでどうしても小型トラックないしは乗用車というものしか運べないということになる。  そこで、さらに有効に使うためといたしまして、これをせっかく新幹線の規格でトンネルが掘られておりますので、ここに三線軌条の形で、在来線を通す一方、標準軌によるカートレーンというものを若干の設備投資を追加することによって行うことはどうだろうかということでございまして、それによる利用の仕方といたしまして、一番大きな投資が要るのは、青森—函館間を広くしてここに標準軌によるカートレーンを使う。そこまで投資をすると非常に投資が莫大になりますので、現在基本計画区間として新幹線の通り得る規格で建設が進められております中小国—木古内間に限って標準軌型のカートレーンを走らせる。これらのいろいろの中から最も将来的に見て有効に使い得るものを国において判断して選択をすべきである、こういうふうなことになっておるわけでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 今お話しのような方法で採算がとれるのかどうか、さらに、そういう方法を分割民営という監理委員会の方針の中に当てはめてどうやって実行していくのか、大変にこれは実現困難な問題だと思わざるを得ないんです。  先般の委員会で監理委員会にいろいろ矢原委員からも質問がございましたけれども、まだ作業中のようなお話だったんですが、翌日の新聞にはばっちりと出てくる。こういうふうに運輸委員会というものをまるっきり無視をして監理委員会というのは作業を進めております。その問題について、きょうも目黒委員からも小柳委員からも大変に強い指摘があったんでありますけれども、この貨物の問題について、貨物は別会社にして運営をするんだ、こういう構想が新聞にも発表になりました。ところが、委員の一人である住田さんの考え方が「カーゴニュース」というのに出ておりますけれども、国鉄の案とは別に、住田委員会といわれているところが特殊会社による運営ということを発表をしているわけです。それによると、鉄道貨物輸送会社というものをつくって、そしてレールを使用料を払って借りてみずから貨物列車を運行する、こういう考え方なんですね。  鉄道貨物輸送会社というのをつくって貨物列車を運行するということになると、トラックならば自前でもって運転手を持っておって運転をするということはできるけれども、貨物列車を自前で運行するということになると、その機関士だとか車掌だとか乗務員はどういうことになるのか。旅客輸送の方とは別々になるのかというようなちょっと理解しがたい問題が出てくるわけです。  そういう点、これは単なる住田個人の意見であるから大臣としてはそういう点については特別に考えてないというふうにお思いになるのか、こんなことができるというふうにお考えになるのかどうか、その点お伺いしたいと思うんです。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) かなり専門的な問題でございまして、今初めて私も承ったわけでございますし、これはむしろ監理委員会の方から答弁申し上げた方がいいかと思います。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 私が承知しております限りでは、ただいまの「カーゴニュース」、私ちょっと読んでおりませんけれども、運輸経済研究センターというのがございまして、そこでいろんなテーマについて勉強をしておる。その一つとして貨物のあり方ということについての勉強をされたというふうには聞いております。  ただ、私ども監理委員会は、そういう別の機関での審議というものは全く関係ございませんで、独自の立場でいろんな検討をしておるということでございまして、先ほど申しましたように、仮に鉄道の貨物につきまして別会社をつくった場合には幾つかやはり問題点についての詰めをやらなきゃいけない、その中の一つの大きな問題として、列車運行について、別会社にした会社が自主運行をしていくのか、あるいは運行委託というふうな形で、いわゆる旅客鉄道会社の方に運行は委託していくのかというふうな運行形態についてもいろいろ利害得失があろうかと思いますので、我々としては今後そういうものは十分詰めて最終結論を得たいというふうに考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 今の答弁を聞きましても、一生懸命詰めているということなんですが、分割案になるというと地域的に分割をするという考え方が出ているんだが、さらに今度は旅客と貨物を分離して別会社にして、これがまたその運営をするという、一体どういうふうにしてやっていけるのか、どう考えても理解しがたい問題が出てきております。だから、それだけにこの問題は集中的に審議をする必要性があると思います。だから、あえてきょうはその不可解ないろんな案について突っ込んで聞きません。機会を改めてぜひ集中的にやってほしいということを私の方では要望するだけであります。  今度は国鉄にお伺いしたいと思うんですが、上野から新幹線が走るようになった。そうすると東海道・山陽新幹線と東北・上越新幹線の特急料金に格差を設けることになりました。これは「運賃改定のお願い」というのが国有鉄道から出てます。その理由を見ると、東北新幹線は遠くなった、それから設備もよくなった、到達時分も短縮された、だから格差を設けることにいたしましたと書いてある。要するに、車両も新しくなったし設備もよくなったから若干差をつけてもらいます、こういうことなんですよ。  こういう考え方は非常にわかりにくいんですがね。それならば、東海道新幹線にまた新しい車両ができるようになったならばそっちの方をまた格差をつけるということになるわけですよ。今までだって、東海道線のお古を東北線なり上越線に持ってきて使った場合に、東海道線の方が高い料金を取ったということはないでしょう。これを新幹線に限り、車両も新しく設備もよくなったから余計銭を取るんだというのはどう考えても理屈が通らぬと思うんですが、その点総裁も、自分のところでもって、西武鉄道の場合ですよ、新しい車両になったところだけ余計金をとるということはやったことないでしょう。どうなんですか。  今度国鉄の場合は新しい車両を走らせるから余計銭を取るんだと、上野から出る車両に限って、車両が新しいから余計料金を取ると。何の恨みがあるのかというふうに私の方は不思議に思うんです。こんなことを私はやるべきじゃないと思うんですよ。もし金を取るにしても、なるべく料金を安くしてたくさんの人を運ぶべきだと私は思うんですね。だから、基本的な考え方がちょっとおかしいんじゃないかという気がするんです。  そこで、時間の関係で総裁に端的にお伺いしますけれども、料金はなるべく安くしてそして大勢お客を運ぶ方がいいのか、高い料金にして少ないお客を運ぶ方がいいのか。今の国鉄の方針は、なるべく高くして少ないお客を運ぶようなやり方になっています。料金を半分にして三倍のお客を運んだ方がはるかに利用者も得だし、それから国鉄も助かるんじゃないかというふうに考えますが、その点はどうですか。総裁の考え方をお伺いしたいと思います。

須田寛日本国有鉄道理事

○説明員(須田寛君) 先に一言お答え申し上げますが、今先生おっしゃいましたように、基本的には、やはりできるだけ安い料金でできるだけ大勢のお客様に乗っていただきたいというのが私どもの基本でございます。ただ、やはりそれは線区なり列車なりによりましていろいろ市場の条件が違っておりますので、できるだけ安くと申し上げましても限度もあり、場合によれば先生おっしゃるように割高という印象をお受けになる場合もあり得るかと思います。基本はあくまでそういうことでございます。  今御指摘がございました東北並びに上越の問題でございますが、やはり車両の問題、座席のスペースの問題あるいは冬季におきます耐雪設備の問題、いろんなことを総合的に考えましま場合に、やはり線の一つのシステムといたしまして、東海道・山陽新幹線のそれとは少し違っているのじゃないか。むしろ改善されているのではないか。したがって料金もやや余分なものがちょうだいできるのではないかと考えまして、今御申請申し上げているところでございますので、そういったふうな意味で御理解をいただきたいと思っておりますが、在来線におきましても今特急料金は二段階になっております。線区によりまして、場合によれば列車によりまして安い料金や、やや割高な料金、二種類も設けておりますし、いろいろきめ細かくやらせていただいているわけでございますので、そういうきめの細かい営業努力の一環ということで御理解いただければと、かように存じます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 きめ細かく不便になっていますよ。上野駅乗ってごらんなさいよ、どのぐらい乗りかえに時間がかかるか。余分に歩かして余分な時間がかかるのがきめの細かい配慮だというならば、まことに利用者にとっては迷惑ですよ。特に東北・上越新幹線の方が車両がいい、設備がいい、だから高いお金をいただく、こんな理屈は通らないです。これは間違っていますよ。私は納得できません。まあしかしきょうはこれ以上は追及いたしませんけれども。  最後に航空関係についてちょっと質問いたしたいと思うんです。上越新幹線ができまして新潟まで二時間で行けるようになりましまた。成田までどうしても一時間以上かかります。そうすると、飛行機の所要時間というのは、ヨーロッパへ行く飛行機というのは新潟の上を通っていくんですよね。成田を離陸して新潟の上空を過ぎるのに三十分以上かかります。そのくらいならば、ヨーロッパ方面に行く飛行機の飛行場を成田じゃなくて新潟にすれば、その分それだけ短縮できるんじゃないか。さらに、新潟と東京は、新幹線が上野まで入るようになったんだから、二時間でもってつなぐことができるようになった。これが東京まで結ばれればもっと早くなるということになると思うんです。  将来関西空港ができるならば、東南アジア方面に向かう飛行機は関西空港を使う。こういうふうに成田にばっかり依存しないで、空港を新潟なり、あるいは関西というふうに分けて、駅をあっちこっちに、東京でも新宿と東京と上野に分かれているように空港を分けるということを考えてみる必要はないのかどうか、これが一つ。  それから、衆議院の三月九日の予算委員会でもって、大出委員から、大韓航空の問題について質問がありました。大韓航空の航路等についてまことに不可解な点が多々あるのでありますが、これは、運輸省から出したテープについて解析した結果と、ICAOの解析結果とはずれているから、その点の解明に必要とあれば、適当な場で解明させてもらいたいということを航空局長は答弁しておりますが、これはどういう機会にどこでやっていただけるのか、これもあわせてお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 新潟空港からヨーロッパに飛ばすというのは、一つの御意見として承っておきますが、ただ、先生おっしゃるように、同じ時間かということで若干問題があるんじゃないか。つまり、東京の都心から新潟の空港まで、交通機関を乗り継ぎまして大体二時間半、東京の都心から成田までは約一時間でございますが、アクセスにおいてまだかなりの時間の差があるのではなかろうか。  第二点は、一つの背後地と申しましょうか、そういう面からしまして、やはりヨーロッパ方面にそれだけの客を新潟で集め得るかというような問題もあろうかと思いますが、御意見としては承っておきます。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) 大韓航空機007と東京国際航空通信局との交信につきましては、ちょうど墜落したと想定される最後の通信の言葉が非常に意味不明で、最後はもう雑音が入りまして聞き取れないという状況でございますが、その最後の部分の解析を運輸省がいたしましたのと、同じテープをICAOが解析したのと若干のずれがございます、非常に聞き取りにくい部分を解析した結果でございますが。これは衆議院の予算委員会では、必要な場合には、適当な場があれば解明させていただきますということを申し上げました。  具体的にどういうふうにやるかは、今後理事会でお決めいただくようなことに承っております。まだ具体的に委員会から、どういうふうに、どういう場でやろうかということについてて御指示をいただいておりませんが、近く御指示があるものと考えております。

高平公友自由民主党・自由国民会議

○高平公友君 私は、限られた極めて短い時間でございますけれども、地域で非常に関心を持っておりますところの整備新幹線のことについてお伺いを申し上げたいと思います。  これは北陸、東北というのは今度の予算書に計上されておるわけでありますけれども、この問題につきましてはそれぞれ地方でいろいろな議論があるわけであります。  私はその一つを申し上げますと、三十一日、日曜日でありましたが、帰省しておりまして、テレビを見ておりますと、NHKの特集「北陸新幹線」、こういうので四十分ぐらいやっておりました。それは長野、石川、福井、富山の担当記者のレポート、これを中心にして議論が行われておりました。それぞれの地域の受け入れに対する考え方、それから各種の産業に与える影響の問題、それから地価の値上がり、一部にはもう地価が値上がりしておる、こんな問題もその中の議論にありました。それから在来線の問題ですね、これもまだ表に出ておりませんけれども、しかし、この予算の党と政府との取り決めの中で在来線の問題も入っているわけであります。これはみんな非常に関心を持っておりまして、この問題も議論になっておりました。  私は、こうした議論を約四十分見ておりましたけれども、最終には、新幹線というのはやっぱり促進すべきだ、高速交通時代に我々は立ちおくれてはならぬというのが最終の結論であったように思うわけであります。  そこで、新幹線に関する大臣の所信表明、これは六十年度の運輸省の予算説明にもあります。読むまでもないわけですけれども、そのことで私はもう少し深く大臣のお答えをいただきたい、こういうことでありますので申し上げてみたいと思います。  「北陸及び東北新幹線の建設に着手することとしておりますが、着手に当たっては、国及び地域負担等事業実施方式のあり方、」これが一つです。それから「国鉄再建監理委員会の答申との関連等について調整を進め、」これが二点。大臣の所信説明、運輸省の予算説明にもそういうぐあいに書いてあるわけであります。  そこで私は逐次この問題を申し上げたいと思いますが、監理委員会の林次長さん、今何かいろいろ御用事があるようでありますので、それではしばらく待っておってお答えいただきたいということでお引きとめしました関係上、まず二番目に書いてあります「国鉄再建監理委員会の答申との関連等について」、こういうぐあいに大臣の所信にあるわけであります。監理委員会がいろいろと国鉄の再建についてやっておるときに、新しい整備新幹線の問題につきましては、既に亀井委員長の発言も我々は聞いておるわけでありますけれども、そのあり方について、幸い次長おいでになっていますからお答えいただきたいと思うわけであります。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) 整備新幹線の問題につきましては、一昨年の夏の私どもの緊急提言では、当面見合わせる、こういう表現で御提言を申し上げているわけでございます。ただ、整備新幹線の問題について将来これをどうしていくのかということについては、これはいろんな角度からいろんなやっぱり御意見があろうかと思いますので、私ども監理委員会の立場としましては、私どもの仕事として、現在の国鉄をどのようにして再建していくか、これが当面の私どもの任務でございますので、整備新幹線の問題は、私どもが作業をしている国鉄再建計画の策定という問題の当面一応枠外の問題として考えていきたい、このように考えておるわけでございます。

高平公友自由民主党・自由国民会議

○高平公友君 そこで御承知いただきたいのは、これは後で大臣からもお答えをいただきたいと思いますけれども、今の国鉄の財政の中で、さらに負担を負わせる整備新幹線はなかなかできないことは我々は承知しているわけであります。したがって、いろいろ党あたりにおきましても苦労しまして、これは何としても公共事業方式でやるべきである、そのかわり、今までの新幹線でないけれども、地元で駅舎だとか駅前広場だとか、約一割に相当するようでありますけれども、地元負担は承知してもらいたい。そのことにつきましては議論がありましたけれども、それはやっぱりこの際この時期であるから承知すべきであろう、こういうあり方で進められようとしているわけでありまして、その辺を監理委員会で十分に検討をしていただきたい。  我々考えてみますと、今の時代はやっぱり地方幹線は新幹線が取ってかわるべきだ、鉄道の歴史百年からいっても、もう老朽化しておるんですよ。そしてこういう時代に対応する新しい衣がえをしなければならぬ。そういう中で、この問題も監理委員会でぜひひとついい結論を答申の中で——これは別枠だから我々関知するところでないということになりますれば、これはまた別の話でありますけれども、このことを承知いただきたいと思いますが、いかがでありましょうか。

林淳司総理府日本国有鉄道再建監理委員会事務局次長

○政府委員(林淳司君) ただいま申し上げましたように、監理委員会といたしましては、現在の国鉄の再建ということが任務でございますので、一応整備新幹線問題は枠外の問題と考えているわけでございます。今後我々審議の過程においてその辺の扱いについてはさらにまだいろいろ検討する必要があるいはあるかとも思いますけれども、少なくとも現段階におきましては、ただいま申し上げたようなそういうスタンスと申しますか、そういうことでいろいろ今審議を進めておる、こういうことでございます。

高平公友自由民主党・自由国民会議

○高平公友君 林次長ありがとうございました。  それではひとつ運輸大臣にお聞かせいただきたいと思うわけです。  あなたの提案説明にありますとおり、「国及び地域負担等事業実施方式のあり方、」これは大変大切な問題でありまして、地域にしますと。予算に計上された。まあ北陸新幹線なんかというのは整備計画として十二年経過しておるわけです。その中でいろいろ皆さんの意見も聞いておったわけですが、早急にやるべしというような意見でありますけれども、これは予算が成立しますと直ちにこの問題に着手してもらわなきゃならぬと思うわけであります。「国及び地域負担等事業実施方式のあり方、」これは砕いて言えば一体どういうことになるんでしょうか、これをちょっとお聞かせいただきたいと思う。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 間もなく今年度予算が成立をいたしました場合には、先生おっしゃるように、政府と党の確認事項に従いまして八月を目途に詰めを行わなければならないというふうに考えております。  今先生御質問の「国及び地域負担等事業実施方式のあり方、」という問題でございますけれども、その際にこのような事業実施方式に何を考えておるかという御質問でございますが、その点につきましては従来自民党の中においていろいろの御議論があったのは先生御承知のとおりでございます。ただ、今回の党と政府の間の確認事項は具体的にどれということを指したものではなく、従来の御議論をすべて含めてその中で最もよいもの、ないしはさらに新しく何か考えられるかということを含めて白紙の状態で党と政府において検討する、こういうことであるというふうに私ども認識しております。したがいまして、予算成立後、先ほど申し上げましたように早急にそれらの点を整理をいたしまして、八月を目途に結論を得るようにいたしたい、かように存ずるわけでございます。

高平公友自由民主党・自由国民会議

○高平公友君 この予算の成立のための党と政府の取り扱いの項目の中で、「所要の立法措置を講じて並行在来線の廃止を決定するとともに、」これも恐らく私は棚橋審議官の頭の中には浮かんでおると思うんです。これは既に地方でも議論になっておりますけれども、当然、一つの目的地、この間に拠点といいますか、中間の主要な駅を計画するわけでありますけれども、それが達せられるということになりますれば、先ほど言いました従来の地方幹線というのは新幹線にかわるべきだという一つの考え方からいいましても、在来線はそのままでというわけにはいかぬだろう。当然各都市間、拠点輸送といいますか、これは通勤者もあれば学生もあるし、そういうのに漸次かわっていくという格好は、これはどうしてもそういかざるを得ない。鉄道の効率性からいいましてもそういくのはやむを得ない、こういうぐあいに思っておるわけであります。  しかし、この仕事を進めるに当たって、その所要の立法措置を講じて並行在来線を廃止してしまわなきゃならぬ、これはちょっと議論が飛躍するわけです。線もできないのに並行在来線を廃止してしまって、一体その間どうするか。これは大変なことになるわけなんですよ。これも恐らく整備新幹線の大臣の所信説明の中へ含ましてあると思うんですが、こんな機会でありますのでこういうものはやっぱりはっきりしてもらう。今申し上げたように、なぜ初めからあんなことを言ったかといいますと、やはり地方におきましては各府県いろいろと皆さん心配しておいでになる。これはこういう格好でいきますよと、こんなことぐらい明示していただきたい、明らかにしていただきたいということで御質問申し上げます。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) ちょっと順序立ててお答えをいたしたいと思いますけれども、今日の国鉄の窮状をさかのぼって考えてみますと、やはり多様化した交通の時代に鉄道の特性を生かし切れなかったということでございますから、裏を返せば、鉄道の特性という面から見ると、新幹線は次の時代の鉄道の中心となるべきものだと私は思うんです。ただそれをやるには大変な金がかかるということで、それはわかりながらもやはりそれができないということが再建監理委員会の基本的なお考え方であろうと思うのでございまして、ですから当面見合わせるというのはそういう意味であって、絶対に今後やらないよということではないと思うのです。しかしながら、地域的に新幹線に対する御期待は非常に強いということから、何とか国鉄の負担にならない方法はないかというようなことで、今回の予算の折衝のときに党四役との話し合いで、今御指摘のお話のような線が出てきたわけでございます。  そこで、国鉄の負担にならないようにということであるならば、その条件の中に一つありますように、負担と申しましょうか、今後の経営の問題の中で、やはり整備新幹線を建設するならば並行在来線の収支が大幅にまたこれは悪くなっていくことは当然でございますから、このまま残すわけにはいかないということは当然考えられることでございます。しかしながら、反面また、並行在来線を今おっしゃるように一刀両断ということになりますというと、特にその都市周辺の通勤通学あるいは貨物をどうやるんだという、いろんな問題も出てくるかと思いますから、この両者をいろいろこれから検討していかなければならぬ、そのためには再建監理委員会の結論等もお聞きしながら、その上でこの問題についてはひとつ善処してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

高平公友自由民主党・自由国民会議

○高平公友君 わかりました。  それと用地の問題でありますけれども、当然これからそういうものに入られるわけでありますが、やっぱり先を見込して一部で用地を買う、値上がりの傾向にある、記者リポートの中でそういうような話などがありました。今道路公団がいろいろ用地を取得しておりますのも、やはり地方庁に任せまして、これは土地事業公社ですか、土地公社ですか、都道府県ではそういう機関を設けようとしております。そこ買って、そして買っておいたものをそのまま供給するというような方法もあるわけであります。  したがって、これからは公共事業方式で、どのぐらい予算が伸びるかわかりませんけれども、相当長期にわたるんじゃないかと思います。用地をそれまでに買えない、値上がりする、こういうことであっては、これは大変な問題だろうと思いますので、こうしたことも関係府県にひとつ御協力をいただいて、用地取得など、やはり予算成立の後いろいろと協議の中でこれを進めることを真剣に考えたらどうかと思いますが、いかがでございましょうか。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 本年度の予算におきましては、八月を目途に種々の調整をした上で着工をする、こういうことになっております。したがいまして、当然先生おっしゃいますような用地取得の問題でいろいろな問題が生じてくると存じます。それにつきましては、そのような方針は決まりました後において鉄道建設公団、国鉄等と地元と、先生のおっしゃるように地元公共団体その他と緊密な御連絡をした上で適切な処置を講じていくべきだ、かように存じております。

高平公友自由民主党・自由国民会議

○高平公友君 最後に一つ申し上げますが、時間がありませんので。  アセスメントのまだ提出していないところの沿線の県もありますし、それからまた、福井県でありますが、芦原から向こうの方、それは路線も決定していない、こういう問題もあるわけであります。これは今直ちにということではないでしょうけれども、こういうものはやっぱり逐次整備していかねばならぬだろうと思います。私は、八月の着工と今おっしゃいましたけれども、それまでにこれらの問題が必要かどうかというのは、これは技術的な問題でありますので運輸省にお任せするわけでありますけれども、我々眺めておって、そんなことが必要でないか、そういうぐあいに考えておるわけであります。  大臣並びに審議官、皆さんの御意見の中で、八月に着手するというような一つの方向でこれから処理していただきたいと思います。御答弁の中で、八月に着手すると、こういうぐあいに私が伺って差し支えないでしょうか。この点ちょっとお伺いしたいと思います。

棚橋泰運輸省大臣官房国有鉄道再建総括審議官

○政府委員(棚橋泰君) 先ほど申し上げましたように、今年度の予算編成に当たりまして、党と政府との間での予解事項ということにつきましては、先ほど申し上げましたように、「着手に当たっては、」云々の「関連等について調整を進め、その結論を待って六十年八月をめどにこれを行う。」こういうことになっておりまして、その方針でいきたい、かように存じております。

高平公友自由民主党・自由国民会議

○高平公友君 終わります。  ありがとうございました。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 時間もございませんので、基本的な問題を二、三同わせていただきたいと存じます。  まず第一に、最近、輸送の構造といいますか、日本の経済の構造の変化に伴っていろんな状況変化が起こっておる。いわゆる素材産業というのが不況になって、重厚長大型の産業が不況で、軽薄短小型の産業が非常に活況だというふうに言われております。そういう産業構造の変化あるいは産業界の不況によりまして、運輸の場でも非常にアンバランスといいますか、好況ではないんですけれども、非常に不況の度合いの強いところが出てきておるように思いますが、その一つとして内航海運というような業界はこの構造変化の波をまともに受けておる業界ではないかというように思います。これをどういうふうに立て直していくかというのが今後の運輸行政の非常に大きな課題だと思うんですが、この点について御意見を伺いたいと思います。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 先生おっしゃいますように、最近の産業構造の変化と申しますか、それに伴いまして輸送の状況も随分様子が変わってきております。その中で鉄鋼とかセメントでございますとか、いわゆる基礎素材あるいはそういった素材型産業の製品を輸送いたしております内航の面におきましては、五十五年、五十六年、五十七年度と連続して輸送量が減少しておりまして、これはGNPの伸びで申しましたら低いながらも伸びておるわけでございますけれども、そういった中で内航海運の輸送量というものは減少しておるということで、私どもも構造的な不況であるという認識を実はいたしております。  それに対応いたしまして、こうした事態に対応するため船腹量の需給バランスの回復が急務であると考えまして、昭和五十八年、九年に船腹の最高限度量というものを決めたわけでございますが、六十年の三月にも引き続いてこの船腹の最高限度量というのを決めまして、現有船腹量を極力圧縮するという方針で進めております。内航事業者の方で転業あるいは廃業を希望する方には税制上の優遇措置を請ずるとか、業界団体から転廃業資金を交付するといったようなことも行っておるわけでございます。そういった措置を講じながら、内航業界が構造不況から立ち直れますように私ども努力していきたいというふうに思っております。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 ただいまの対策は、供給量を減らして需給バランスを図ろう、こういう考え方のようでございますけれども、素材産業の不況ということで構造的に問題が起こってきておる。内航はそれじゃ素材産業、いわゆる重厚長大型のものしか運べないのか、もう少し内航の担う分野を見直すというようなことはできないのかということを感じるわけでありますが、その点について御意見を伺いたいと思います。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 内航海運が輸送しておりますいわば大宗貨物といいますか、そういったものはやはり基礎素材的なものが多いわけでございますけれども、最近におきましては実はそういった素材以外の、例えば雑貨輸送でございますとか、これはコンテナ船とかあるいはロールオン・ロールオフ船など進歩してきているということ等もございまして、そういった雑貨輸送なども実はふえてきております。例えば、この輸送量で見ますと、まだ全体といたしましては内航海運の総輸送量に占める割合からいいましたらごくわずかでございますけれども、五%から六%台ぐらいにだんだん伸びてきておる、こういう状況でございまして、これは実は、昭和五十六年の運輸政策審議会の答申でもこの点が指摘されておりまして、私どもといたしましても、できる限りそういった新しい分野の輸送量についてその促進を図ってまいりたいというふうに考えております。  ただ、この内航海運を使いまして雑貨の輸送をするということは、これはやはりほかの輸送機関とのいわば競争の問題になります。そういうことをいろいろ考えてみますと、内航事業者の陸上における集荷力というものをどういうふうに強化していくのか。それはまた陸上の、例えば自動車輸送との提携とか協調の問題が出てくるだろうと思っております。そういうことも含めまして私どもその促進ということについては十分配意していきたいというふうに考えております。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 運輸省は昨年の七月に機構改革をされて、政策官庁に脱皮をされた。貨物流通局という局もつくられたというのは、そういった従来の縦割りの各輸送部門別の施策から貨物の流通ということに着眼して、それを一貫して物が見れるような体制をつくられたというふうに理解をいたしております。そういう意味で、ただいま最後に言われたような陸上の集荷機能との提携というような問題、こういうことを機動的に図れるために私は運輸省の機構改革が行われたものと理解をしておりますので、どうぞ、今後ともその点は十分力を尽くしていただきたいと思う次第でございます。  次に、国鉄貨物が、国鉄の貨物部門の合理化によりまして非常に態様が変わってまいった。その結果通運事業が非常に大きな影響をこうむっておるというふうに聞いておりますが、これにどういうふうに対処していこうとしておられるか、その点をちょっと伺いたいと思います。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 確かに国鉄の貨物輸送は年々減少してきております。国鉄では数次にわたる合理化を行ってこれに対処してきているわけでございますけれども、それは貨物駅の大幅な集約といったことを含む国鉄の貨物の合理化でございますので、駅におきまして運送の取り扱いとか集配の業務を行っております通運事業者にとりましてもこれは非常に大きな影響をもたらしておるわけでございます。  このため、運輸省におきましては、駅の廃止に伴う通運免許のっけかえ、他の駅にその免許をつけかえることを円滑に行うということ、それから運輸事業振興助成交付金という、これは軽油引取税の関係で交付されているお金がございますが、これを活用いたしまして低利の融資を確保する。あるいは雇用保険法によります雇用調整助成金制度の活用、こういったものによる雇用確保対策の推進などの施策を講じてきたところでございますが、今後とも、国鉄貨物の合理化の進展に伴いまして、これらの施策を軸にしながらさらに必要な施策を進めてまいりたいというふうに考えております。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 当面の通運事業、現在事業を実施している業者の苦境を救うといいますか、その対策としては今おっしゃったようなことになろうかと思います。しかし今後のことを考えますと、先ほど来いろいろ議論も出ておりますけれども、国鉄の貨物というよりむしろ鉄道貨物というもの、こういうものが物流の中で占めてくる役割というのは私は今後ともかなり大きいんじゃないのかという気がいたします。そして、国鉄の今後の経営形態がどうなるにしろ、機能としての鉄道貨物輸送という機能は日本の物流の構造の中で相当大きな位置を占めてしかるべきではないかと思いますが、その際に一番やはり問題は、真ん中の鉄道で運んでいる部分だけではこの問題は解決をしないで、戸口から戸口までの全体を一貫してうまく流れるかどうかが決め手になるかと思うんですね。  そういう意味合いで見てみますと、通運業というもののウエート、通運業ということになるのか、通運機能というもののウエートが非常に大きいと思うわけでありますので、今後国鉄の経営形態の変更に対応して適切な手をこの部門に対しても打っていただきたいと思うんですが、御意見を伺いたいと思います。

栗林貞一運輸省貨物流通局長

○政府委員(栗林貞一君) 鉄道貨物輸送の問題は、やはりほかの物流と同じことで、基本的には経済合理性の問題があると実は思います。当面の通運対策については先ほど申し上げたとおりでございますけれども、今後の問題といたしまして、国鉄再建監理委員会での御検討の結果が本年夏ごろにも出るというふうに伺っておりますし、その御意見もよく伺わなければいけませんし、また一方では、実は私ども昨年組織改正もございまして、先生先ほどおっしゃいましたように、貨物流通の問題としてどういうふうにとらえたらいいか。単に鉄道だけでなく、また自動車だけでもない、貨物流通全体の問題としてどういうビジョンを描くべきかということを今勉強しておるわけでございますが、そういった新しい貨物流通政策の一環として、今通運と呼ばれているもの、これをどう位置づけていくかということについてもその中で私どもは私どもなりに検討して方向を誤らないように考えていきたいというふうに思っております。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 それでは次に、港湾の問題を二、三伺いたいと存じます。  先ほど御配付いただきました資料の中に、六次の港湾整備五カ年計画の進捗状況が載っておりました。拝見をいたしますと、進捗状況は七五%というふうに書いてございます。七五%、五カ年計画ですと五で割っても一年間が二〇%、四年間たてば普通だと八〇%はいく、等分でいってもですね。七五%というのは非常に実感として少ないように思いますが、この進捗状況で余り支障が生じていないのかどうか、その辺をひとつ伺いたいと思います。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) ただいま先生御指摘のように、余り思わしくない進捗状況にございます。厳しい財政事情のもとで公共事業予算が全体的に抑制されたというふうなことから来ておるわけでございますが、私たち限られた予算を有効に活用しようということで努力をしてまいりまして、特に港湾貨物のコンテナリゼーションでありますとか、あるいはまた船型の大型化への対応、さらにまたエネルギー港湾の整備、港湾の再開発といったふうなことに力を注いで事業を進めてまいっておるところでございます。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 そうしますと、重点的に言えることで余り支障を来さないようにやっているという御趣旨のようでありますが、ただいま例として挙げられたものが三つほどございました。大型化と、それからコンテナとエネルギー、それから再開発ですかな、そういったことが最近の重点事項として実施されているわけでしょうけれども、今後の重点といいますか、今後予想される重点事項、あるいは港湾で力を入れていかなきゃならぬ、従来よりも変わった状態で力を入れなきゃならぬという部分はどういう部分があるか、ちょっと教えていただきたいと思います。

藤野愼吾運輸省港湾局長

○政府委員(藤野愼吾君) 基本的な世の中の変化というものをどう見込むかということもあろうかと思いますが、目の前、短期的に考えさせていただきますならば、現在とっている重点事項というものが今後も続くといいますか、当分の間はそういったことで参るのではないかというふうに考えておりますが、先生御案内のように実はこの六十年度で五カ年計画が満了する時期に至っておりまして、明年度から次の第七次の五カ年計画をスタートさせたいと思って今内部的な勉強を盛んにやっておるというのが現状でございます。そういった中から今後の重点事項等々も考えてまいりたい、かようには考えております。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 そうすると、今回六次が終了をして来年度からは七次の港湾計画をおつくりになる、こういうことのようでございます。  公共事業の計画が幾つかございますけれども、これはそれぞれ非常に国民生活等に密着をしておりまして、計画的に実施をしていく必要があるというものを計画を定めて実施をしておられるんだと思うわけです。今度港湾は七次ということで計画を策定をされまして、これを決められましたらひとつ、今回の六次はまあかなり進捗率がよくない。重点的に実施をすることでその進捗率のおくれはカバーしておられるそうですけれども、そうやってカバーできることも限度があろうかと思いますので、今度の七次はぜひ大臣、十分に進捗率を上げて国民生活に支障を来さないようにお願いをしたいと思いますが、御決意をひとつ伺わせていただきたいと思いますが。

山下徳夫自由民主党・新自由国民連合運輸大臣

○国務大臣(山下徳夫君) 港湾局長がもう非常にこのことに意を用いまして、私の部屋にもしばしば参りまして私の決意を私が促されているわけでございまして、港湾局長ともよく話し合いながら、財政当局にも折に触れて現状をよく説明し、さらにこの予算の獲得あるいはひいては港湾整備にさらに格段の力を注いでまいりたいと思います。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 それで、ひとつ空港問題を伺いたいと存じますが、空港におきましても今度五カ年計画が新しくなるようでございますけれども、空港、いわゆる三大プロジェクト、成田、新関西それから羽田と、こういう三大プロジェクトが大きなウエートを占めて、その結果財源的に地方空港が非常に苦しくなるんじゃないかということが言われております。私もそういうことになるんではないかなという懸念を持っておるのでございますけれども、この間の事情を御説明いただきたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) ただいまお話しのように、第五次空港整備計画で非常に中心的な課題の一つが三大プロジェクトの推進でございます。実のところ、第四次空港整備五カ年計画で予定しておりましたこの三大プロジェクトの推進がはかばかしく参りませんで、ようやく羽田の沖合展開に着手し、また関西空港会社の新規設立ということができるに至ったわけでございまして、これから三大プロジェクトの本格的な推進をやるということが何にも増して重要になっております。  特に、今日、御承知のように二眼レフ構造という、東京と大阪の両方の空港を中心としまして各地方から航空機が乗り入れてくる、これがまた地方空港整備の目的になっているわけで、羽田、大阪が受け入れられなければ地方空港を整備してもまた十分な機能を発揮できないという状況でございますので、全体としますと三大プロジェクトはぜひとも推進してまいりたいということでございますが、これと同時に、やはり地方の各空港も非常に整備が要望をされております。そういう点ではまだまだこれからの各地方空港というものも三大プロジェクトに合わせて整備を進めていくという必要性を痛感しているわけで、第五次空港整備計画は非常に両方を立てながら進める。また環境対策もございますし、航空保安の安全関係のものも一層充実するという要請もありますので、大変そこら辺のバランスをどうとるかということが難しい課題となってきております。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 財源が非常に苦しくて難しい課題だ、こういうお話ですけれども、私の承知しておる限りでは、空港整備特別会計には長期の借入金はたしか入ってないというふうに思います。この三大プロジェクトのような事業、これは将来の収入ももちろんあるわけですし、これを今の時点の収入だけで、いわゆる現金で処理をしていくという必要はないのであって、将来にわたってこれをならして返していくという形でつくっていいような事業じゃないかと思うんですけれども、その辺の御意見を伺いたいと思います。

西村康雄運輸省航空局長

○政府委員(西村康雄君) おっしゃるように、基本的に空港という社会資本は非常に長年月使うものでございます。そういう点で世代間の費用負担の公平化という点から申しますと、現在の利用者が負担をし、将来の利用者のために空港をつくっていくというあり方はやはりもう少し是正しないと、現在の人たちが非常に大きな負担を受けるために空港の利用がかえって阻害されてしまうという事態も招くわけでございます。そういう点から見ましても、また財源対策から見ましても、ぜひ空港の整備につきましては長期の資金という観点を導入していく必要があると思います。ただ、三大プロジェクトのうち成田の空港及び関西の国際空港はそれぞれ公団、会社がやることになっていますので、これは株式を発行するほかに資金的には社債その他借入金をやりまして、堅実に長期の資金を使うということが可能になっております。残るのは羽田でございますが、羽田のほか各空港につきましてもそういった考え方からはできるだけ長期の資金を使いたいというのが念願でございます。  おっしゃるように、現在のところ、空港整備特別会計全体の中で若干の部分について長期の資金をお借りしたいということで要求してきているわけですが、いずれも年度越しの短期借り入れということで推移しております。これからもう少し第五次空整に当たりましては本格的にそういう資金の長期化ということに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

吉村眞事自由民主党・自由国民会議

○吉村眞事君 なお一層努力をされまして、そういうふうに長期借入金等を導入されることが私はやはりこの空港特会のあり方として正しいと思いますので、今後の御努力をお願いして質問を終わります。  どうもありがとうございました。

鶴岡洋公明党・国民会議

○委員長(鶴岡洋君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。    午後五時十五分散会

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