予算委員会 第1号
- 発言数
- 20 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1985/01/30
会議録
○天野委員長 これより会議を開きます。 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 このたび、皆様方の御推挙により、図らずも予算委員長の重責を担うことになりました。まことに光栄に存ずる次第であります。 もとより微力ではございますが、幸いにして練達堪能なる委員各位の御協力を賜りまして、公正かつ円満な委員会運営を図ってまいる所存であります。 何とぞよろしく委員各位の御協力をお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手) ————◇—————
○天野委員長 まず、理事の辞任についてお諮りいたします。 理事小渕恵三君、川俣健二郎君、大内啓伍君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 引き続き、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 ただいまの理事辞任並びに委員の異動に伴い、現在理事が六名欠員となっております。この際、補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に 大西 正男君 小泉純一郎君 橋本龍太郎君 三原 朝雄君 稲葉 誠一君 吉田 之久君 を指名いたします。 ————◇—————
○天野委員長 昭和六十年度一般会計予算、昭和六十年度特別会計予算、昭和六十年度政府関係機関予算並びに昭和五十九年度一般会計補正予算(第1号)、昭和五十九年度特別会計補正予算(特第1号)、昭和五十九年度政府関係機関補正予算(機第1号)、右各案を議題とし、審査に入ります。 まず、各案の趣旨について政府の説明を求めます。竹下大蔵大臣。 ————————————— 昭和六十年度一般会計予算 昭和六十年度特別会計予算 昭和六十年度政府関係機関予算 昭和五十九年度一般会計補正予算(第1号) 昭和五十九年度特別会計補正予算(特第1号) 昭和五十九年度政府関係機関補正予算(機第1号) 〔本号(その二)に掲載〕 —————————————
○竹下国務大臣 昭和六十年度予算及び昭和五十九年度補正予算の大要につきましては、先日、本会議において申し述べたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするに当たり、その内容を説明申し上げます。 まず、昭和六十年度予算の編成の基本方針及びその概要について申し述べます。 昭和六十年度予算は、引き続き財政改革を強力に推進するため、特に歳出の徹底した節減合理化を行うことを基本とし、あわせて歳入面についてもその見直しを行い、これにより公債発行額を可能な限り縮減することとして、編成いたしました。 一般会計予算におきましては、歳出面において既存の制度、施策の見直しを行うなど徹底した節減合理化を行い、その規模を厳に抑制したところであります。 特に補助金等につきましては、すべてこれを洗い直し、人件費補助等の見直し、高率補助率の引き下げ、その他廃止合理化など徹底した整理合理化を積極的に進めました。これにより、補助金等総額については、前年度に引き続き、真にやむを得ない増加要素を織り込んでなお前年度に対し一千三百四十四億円の減と厳しく圧縮いたしました。なお、いわゆる行革関連特例法による特例措置については、所要の継続措置を講ぜざるを得なかったのでありますが、現下の厳しい財政事情等にかんがみ、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。これらについては、別途、国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案を提出し、御審議をお願いすることとしております。 また、国家公務員の定員につきましては、行政機関職員について、六千四百八十二人に上る大幅な縮減を図ることとしております。 以上の結果、一般歳出の規模は、三十二兆五千八百五十四億円と前年度に比べて三億円の減となっております。これは、昭和五十八、五十九年度に引き続き三年連続の対前年度減額であります。 これに国債費及び地方交付税交付金を加えた一般会計予算規模は、前年度当初予算に対し三・七%増の五十二兆四千九百九十六億円となっております。 一方、歳入面におきましては、税制について、最近の社会経済情勢と現下の厳しい財政事情にかんがみ、税負担の公平化、適正化を一層推進する観点から、その見直しを行うこととし、所要の措置を講ずるとともに、税外収入についても、可能な限りその確保を図ることとしております。 公債につきましては、以上申し述べました歳出歳入両面の努力により、その発行予定額を前年度当初予算より一兆円減額し、十一兆六千八百億円といたしました。その内訳は、建設公債五兆九千五百億円、特例公債五兆七千三百億円となっております。この結果、公債依存度は、二二・二%となり、前年度当初予算より二・八ポイント低下することとなります。特例公債の発行につきましては、別途、昭和六十年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案を提出し、御審議をお願いすることとしております。 なお、昭和六十年四月から発足する日本電信電話株式会社の株式に関しては、そのうち売却可能分については国債整理基金特別会計に帰属させ、公債償還財源の充実に資することとしております。他方、政府の義務保有分については産業投資特別会計に帰属させ、その配当金収入を同特別会計において活用することとしております。また、日本たばこ産業株式会社の株式に関しても同趣旨の措置を講ずることとしております。 また、財政投融資計画につきましては、重点的、効率的な資金配分を行うこととし、前年度当初計画に対し、一・二%減の二十兆八千五百八十億円となっております。 次に、まず、一般会計の概要を申し述べます。 歳入予算の内訳は、租税及び印紙収入三十八兆五千五百億円、税外収入二兆二千六百九十六億円及び公債金収入十一兆六千八百億円となっております。 まず、租税及び印紙収入について申し述べます。 昭和六十年度の税制改正におきましては、貸倒引当金の法定繰り入れ率の引き下げ、公益法人等及び協同組合等の軽減税率の引き上げ、利子配当等の課税の適正化、租税特別措置の整理合理化等を行うとともに、基盤技術研究開発の促進、中小企業技術基盤の強化等に資するため所要の措置を講ずることとしております。 なお、関税率等につきましても所要の改正を行うこととしております。 税外収入につきましては、可能な限りその確保を図ることとしており、総額二兆二千六百九十六億円を見込んでおります。 次に、歳出の主な経費につきまして、順次説明いたします。 社会保障関係費につきましては、今後の高齢化の進展等社会経済の変化に対応して、今後とも各種施策を長期的に安定的かつ有効に維持する等のため、給付の重点化、負担の適正化、補助金等の全般にわたる見直し等を行うとともに、社会的、経済的に弱い立場にある者に対し、重点的、効率的に福祉施策を推進していくこととして、前年度当初予算に対し二・七%増の九兆五千七百三十七億円を計上しております。 まず、老人や身体障害者等に対する在宅福祉施策等につきまして、その充実を図ることとしております。 また、医療保険給付の改善等や高年齢者等の雇用安定のための諸施策を推進することとしているほか、年金について、特例措置として年金額の改定を行うこととしております。 なお、医療費などの適正化を引き続き積極的に推進することとしております。 文教及び科学振興費につきましては、我が国の教育水準の維持向上等を図るため、各種文教施策を重点的、効率的に推進するとともに、時代の要請に即応して、基礎研究を充実するなど科学技術の振興に努めることとし、前年度当初予算に対し、〇・二%増の四兆八千四百九億円を計上しております。 国債費につきましては、国債の償還及び利子の支払い等に要する財源として前年度当初予算に対し一一・七%増の十兆二千二百四十一億円を計上しております。 なお、昭和六十年度におきましても、定率繰り入れ等を停止することとしております。 恩給関係費につきましては、恩給年額の改定及び公務扶助料の最低保障額の引き上げ等の改善を実施することとし、前年度当初予算に対し一・二%減の一兆八千六百三十七億円を計上しております。 昭和六十年度の地方財政におきましては、高率補助率の引き下げによる影響等を織り込んで五千八百億円の財源不足が見込まれておりますが、地方交付税交付金の特例措置等の地方財政対策を講ずることとし、その適正な運営に支障の生じないよう配慮しております。 この結果、地方公共団体に交付する地方交付税交付金は、前年度における未交付額を含め総額として、前年度当初予算に対し一〇・九%増の九兆四千四百九十九億円を確保することとしております。 なお、この際、私は、地方公共団体に対しまして、国と同一の基調に立ち、歳出の徹底した抑制、効率化を行い、地方行財政運営の適正化、合理化を一層進めるよう強く要請するものであります。 防衛関係費につきましては、現下の経済、財政事情等を勘案し、他の諸施策との調和を図りつつ、質の高い防衛力の着実な整備に努めることとし、前年度当初予算に対し六・九%増の三兆一千三百七十一億円を計上しております。 公共事業関係費につきましては、厳しい財政事情にかんがみ、その規模を極力圧縮することとし、前年度当初予算に対し二・三%減の六兆三千六百八十九億円を計上しておりますが、社会資本の整備に配意し、一般公共事業の事業費については前年度を上回る水準を確保することとしております。 経済協力費につきましては、国際情勢等を考慮しつつ、重点的に財源を配分することとし、前年度当初予算に対し七・八%増の五千八百六十三億円を計上しております。 なお、政府開発援助予算につきましては、前年度当初予算に対し一〇・〇%増の五千八百十億円を計上しております。 中小企業対策費につきましては、中小企業を取り巻く環境の変化に対応し、その近代化、構造改善を促進していくため、中小企業指導事業、近代化促進施策等の充実を図るとともに、中小企業金融及び信用補完の円滑化に配意し、総額として二千百六十二億円を計上しております。 エネルギー対策費につきましては、エネルギーの安定供給を確保し、経済の安定的成長と国民生活の向上を図るため、中長期的な観点に立って、各種施策を計画的かつ着実に推進することとし、前年度当初予算に対し四・二%増の六千二百八十八億円を計上しております。 農林水産関係予算につきましては、農業共済、農林漁業金融公庫融資等の制度改正を含め、補助金等の経費の徹底した見直しにより節減合理化を行いつつ、農林水産業の生産性の向上と健全な発展を図り、総合的な食糧自給力の向上に資することを基本として、質的充実に配意しつつ、諸施策を重点的、効率的に展開するため所要の経費を計上しております。 なお、食糧管理費につきましては、米の売買逆ざやの縮小、政府管理経費の縮減等により、財政負担の節減合理化を図ることとしております。 日本国有鉄道の財政再建対策につきましては、臨時行政調査会の答申の趣旨に沿って閣議決定された緊急対策及び日本国有鉄道再建監理委員会の緊急提言に基づき、引き続き経営の徹底した合理化を行うこととし、これとあわせて必要な国の助成措置を講ずることとしております。 以上、主として一般会計について申し述べましたが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、一般会計に準じ、財源の重点的、効率的配分に努め、事業の適切な運営を図ることとしております。 財政投融資計画につきましては、対象機関の事業内容、融資対象等を厳しく見直すとともに、資金需要の実態及び政策的な必要性を勘案し、重点的、効率的な資金配分を行うこととしております。資金配分に当たっては、国民生活の向上と国民経済の発展に資する見地から、住宅、生活環境整備、道路、中小企業、経済協力等の分野に重点的に配意するとともに、地方財政対策の円滑な実施に資するため、地方債に充てる政府資金の増額を図ることとしております。 また、資金運用部資金による国債の引き受けについては、国債の円滑な消化に資するため、五兆円とすることとしております。 この財政投融資計画及び資金運用部資金による国債引き受けの原資に充てるため、産業投資特別会計三百十四億円、資金運用部資金二十兆二百九十億円及び簡保資金二兆五千八百七十六億円を計上するほか、政府保証債及び政府保証借入金三兆二千百億円を予定しております。 次に、昭和五十九年度補正予算について申し述べます。 一般会計におきましては、災害復旧費の追加、給与改善費、健保法改正の施行遅延等に伴う国庫負担増を初め義務的経費の追加等、当初予算作成後に生じた事由に基づき、特に緊要となったやむを得ない事項について措置を講ずることとしております。 そのための財源としては、既定経費の節減、予備費の減額を行い、租税及び印紙収入、税外収入の増加を見込むとともに、さらに、特例公債の追加発行を避けるため、前年度の純剰余金二千五百六億円につきましてやむを得ずその二分の一を充てることといたしました。なお、純剰余金の二分の一につきましては、財政法の規定に基づき、公債償還財源として国債整理基金特別会計に繰り入れることとしております。 また、昭和五十九年の災害につきましては、早期にその復旧を図ることとし、これに要する経費については、建設公債一千八百五十億円を発行することによりその財源を確保することとしました。 この結果、昭和五十九年度一般会計補正後予算の総額は、歳入歳出とも当初予算に対し八千八百六十一億円増加して五十一兆五千百三十四億円となっております。 次に、特別会計予算におきましては、以上の一般会計予算補正等に関連して、交付税及び譲与税配付金特別会計、国立学校特別会計など十四特別会計について所要の補正を行うこととしております。 また、政府関係機関予算におきましては、国民金融公庫について、所要の補正を行うこととしております。 なお、一般会計及び特別会計において、景気の持続的拡大に資するため、一般公共事業に係る国庫債務負担行為二千四十六億円を追加計上し、これにより事業費として三千億円を確保することとしております。 以上、昭和六十年度予算及び昭和五十九年度補正予算につきまして、その内容を説明いたしましたが、なお詳細にわたる点につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださるようお願い申し上げます。 なお、本日、本委員会に「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」等を提出いたしましたが、これらについて一言申し上げます。 一昨年八月閣議決定された「一九八〇年代経済社会の展望と指針」の中で、昭和六十五年度までに特例公債依存体質からの脱却と公債依存度の引き下げに努めるという財政改革の努力目標が示されておりますが、その努力目標を達成するための中期的な財政運営のあり方につきまして、「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」として配付させていただいております。 すなわち、これにございますように、今後、財政改革を進めていくため、まず、歳出面においては、今後とも徹底した節減合理化を進め、全体としての歳出規模の抑制を図ってまいります。このため、行財政の守備範囲の見直し、各種施策の優先順位の厳しい選択等にさらに積極的に取り組むとともに、国と地方を通ずる財政改革をさらに進めてまいりたいと考えております。歳入面においては、公平、適正な租税負担のあり方について幅広い角度から検討するとともに、租税負担と社会保障負担とを合わせた全体としての国民の負担率の中長期的な方向については、ヨーロッパ諸国の水準よりはかなり低い水準にとどめるよう努めてまいります。 また、国債の円滑な償還、借りかえ及び償還財源の充実のため、各般の措置を講ずることとしております。 これらの歳出歳入両面にわたる努力により、特例公債発行額について、毎年度の財政事情のもとでできる限り縮減を図るとともに、国民総生産に対する公債残高の比率を極力低くとどめるよう努めてまいる所存であります。 次に、「財政改革を進めるに当たっての基本的考え方」の背景にある中期的な財政事情の展望を示すものとして、従来と同様、後年度負担額推計をもとにした「財政の中期展望」を添付しております。 なお、予算審議のための参考資料として、以上の基本的考え方及び中期展望とは別に、「中期的な財政事情の仮定計算例」を配付させていただいております。これは、昨年度と同様、一定の仮定のもとに、等率、等差等の全く機械的な手法により、六十五年度までの財政収支の状況及び税収その他諸計数の国民所得比を試みに計算したものであります。 仮定計算例における一般歳出の伸び率は、相互に比較して検討していただくための便宜を考え、あえて単純に三ケースを機械的に前提としただけのものでありまして、それぞれのケースに特別の政策的意図が込められているわけではありません。 いずれにしても、要調整額の解消のためには、歳出歳入両面にわたる種々の施策の組み合わせが必要であり、それらの中でどのような政策手段の組み合わせを選ぶかについて、幅広い角度から検討が進められなければならないものと考えているところであります。 最後に、中期展望、仮定計算例に関連して従来作成しております「国債整理基金の資金繰り状況等についての仮定計算」も、あわせて配付させていただいております。 よろしくお目通しのほどをお願いいたします。 以上でございます。
○天野委員長 これにて大蔵大臣の説明は終わりました。 大蔵大臣以外の大臣は退席願って結構でございます。 引き続き、順次補足説明を聴取いたします。吉野主計局長。
○吉野政府委員 昭和六十年度予算及び昭和五十九年度補正予算の内容につきましては、ただいま大蔵大臣から説明いたしましたとおりでありますが、なお、若干の点につきまして補足説明いたします。 まず、昭和六十年度予算につきまして申し述べます。 歳入のうち、税外収入につきましては、総額二兆二千六百九十六億円を見込んでおります。その内訳は、専売納付金五十六億円、官業益金及び官業収入百五十九億円、政府資産整理収入一千三百十億円、雑収入二兆一千百七十一億円であります。なお、雑収入には、外国為替資金特別会計受入金三千百億円等が含まれております。 また、大蔵省証券及び一時借入金の最高額につきましては、国庫の資金繰りを考慮し、予算総則において九兆八千億円と定めております。 次に、歳出について、補足して説明いたします。 社会保障関係につきましては、まず、生活保護基準について、その引き上げ等を行うとともに、在宅福祉施策を初めとする社会福祉諸施策、健康診査等の保健事業等を推進することとしております。 また、医療費につきましては、その効率化、適正化を図るため、昭和五十九年度の医療保険制度改正を踏まえ、引き続き、医療機関に対する指導監査の強化等各般の施策を強力に推進することとしております。なお、医療保険制度については、保険給付の改善等を行うこととしております。 年金につきましては、特例措置として、年金額の改定を行うこととしております。 さらに、雇用対策につきましては、高年齢者等の雇用安定のための諸施策を充実するほか、雇用保険の失業給付について、所要額を確保することとしております。 文教及び科学技術の振興につきましては、まず、公立小中学校等の教職員定数について、第五次学級編制及び教職員定数改善計画の第六年次分として、引き続き、財政事情との調整を図りつつ、所要の改善措置を講ずることとしております。 また、公立文教施設について所要の事業量を確保するとともに、私学助成につきましても、所要額を計上しております。 さらに、科学技術の振興につきましては、我が国社会経済の今後の一層の発展を図るため、基礎研究を充実するほか、がん対策、宇宙開発等時代の要請に即応した科学技術の研究開発に努めることとしております。 国債費十兆二千二百四十一億円の内訳は、国債償還費二千五百六十一億円、国債利子等九兆八千七百八十五億円及び国債事務取扱費八百九十五億円となっております。 昭和六十年度の地方財政につきましては、国、地方を通ずる行財政改革の推進を図るとの観点に立って、歳出を国と同一歩調で極力圧縮することとしておりますが、高率補助率の引き下げの影響等を織り込んで五千八百億円の財源不足が生ずるものと見込まれております。 これに対する地方財政対策につきましては、地方交付税交付金の特例措置一千億円、建設地方債の増発四千八百億円により、地方財政の運営に支障が生じないよう措置することとしております。 公共事業関係費につきましては、総額として六兆三千六百八十九億円を計上しておりますが、その内訳は、治山治水対策事業費一兆八百二十六億円、道路整備事業費一兆八千二百六十億円、港湾漁港空港整備事業費五千百十八億円、住宅対策費七千五百七十七億円、下水道環境衛生等施設整備費九千七百三億円、農業基盤整備費八千七百八十九億円、林道工業用水等事業費一千六百九十六億円、調整費等百七億円及び災害復旧等事業費一千六百十三億円となっております。 経済協力費につきましては、重点的に財源を配分することとしておりますが、このうち主なものは、二国間無償援助一千七百四十四億円、二国間技術協力一千九十六億円、国際機関分担金、拠出金等九百五十五億円、海外経済協力基金出資金及び交付金一千九百八十五億円であります。 中小企業対策費につきましては、総額として二千百六十二億円を計上しておりますが、このうち主なものは、中小企業信用保険公庫出資金四百三十億円、小規模事業対策費四百十億円、中小企業事業団出資金三百七十五億円、国民金融公庫及び中小企業金融公庫に対する補給金三百三十億円であります。 エネルギー対策費につきましては、中長期的な観点に立って、施策の推進に努めておりますが、このうち主なものは、一般会計から石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計へ繰り入れ四千五百五十億円、原子力平和利用研究促進費一千六百五十七億円であります。 農林水産関係予算につきましては、食糧管理費について、食糧管理特別会計調整勘定へ三千四百七十億円を繰り入れるほか、引き続き、米から他作物への転作の定着化を推進するため、水田利用再編第三期対策を着実かつ的確に実施することとし、二千三百九十三億円を計上しております。 また、農業の生産性の向上、林業活動の促進、沿岸漁業の振興等のための所要額を計上しております。 次に、昭和五十九年度補正予算につきまして申し述べます。 まず、一般会計予算の歳出の補正につきましては、追加する経費を真にやむを得ないものに限ることとし、災害復旧費の追加一千八百七十九億円、義務的経費の追加三千五百六十九億円等合計一兆一千九百六十三億円を計上しております。 他方、歳出の修正減少としては、既定経費の節減一千三百二億円、予備費の減額一千八百億円、合計三千百二億円となっております。 次に、歳入におきましては、租税及び印紙収入の増収二千三百九十億円、前年度剰余金受け入れ三千九百八十五億円等を見込むほか、建設公債一千八百五十億円を追加発行することとしております。 以上をもちまして、所管する事項についての補足説明を終わらせていただきます。
○天野委員長 次に、梅澤主税局長。
○梅澤政府委員 昭和六十年度予算及び昭和五十九年度補正予算のうち、租税及び印紙収入につきまして御説明いたします。 昭和六十年度一般会計の租税及び印紙収入予算額は、三十八兆五千五百億円であり、昭和五十九年度の当初予算額三十四兆五千九百六十億円に対し三兆九千五百四十億円の増加となっております。 この予算額は、現行法による収入見込み額三十八兆三千七百二十億円に、昭和六十年度の税制改正による増収見込み額二千八百九十億円を加え、揮発油税の道路整備特別会計への振替見込み額千百十億円を差し引いた後のものであります。 現行法による収入見込み額は、政府の昭和六十年度経済見通しをもとに、最近までの課税実績、収入状況等を勘案して見積もったものであり、この中には、今回新たにたばこ消費税の収入見込み額八千八百二十億円を含め、整理いたしております。 また、昭和六十年度の税制改正におきましては、貸倒引当金の法定繰り入れ率の引き下げ、公益法人等及び協同組合等の軽減税率の引き上げ、租税特別措置の整理合理化等を行うとともに、基盤技術研究開発の促進、中小企業技術基盤の強化等に資するため所要の措置を講ずることとしておりますが、これらの税制改正による内国税関係の初年度増収額は三千百六十億円と見込まれ、これから関税率の改定等による減収見込み額二百七十億円を差し引きました二千八百九十億円を税制改正による増収見込み額としております。 なお、特別会計に所属する諸税九千四百四十二億円を加えた昭和六十年度における租税及び印紙収入予算の総額は三十九兆四千九百四十二億円となります。 次に、昭和六十年度の国税収入全体の構成を見ますと、所得税の割合は三九・二%、法人税の割合は三一・八%になるものと見込まれます。 また、直接税の割合は七三・四%、間接税等の割合は二六・六%になるものと見込まれます。 以上申し述べました昭和六十年度の租税及び印紙収入予算額を基礎として国民所得に対する租税負担率を推計いたしますと、国税におきましては、一五・九%になるものと見込まれます。また、国税、地方税を合わせた負担率は、地方税の収入見込み額が確定しておりませんので一応の推算でございますが、二五・二%程度になるものと推定されます。 次に、昭和五十九年度補正予算における一般会計歳入予算のうち、租税及び印紙収入につきまして増収見込み額を二千三百九十億円としております。これは、最近の経済情勢及び現在までの収入実績等を勘案して、法人税、物品税及び有価証券取引税について四千八百四十億円の増収を見込むとともに、酒税について二千四百五十億円の減収を見込んで計上したものであります。 以上をもちまして、租税及び印紙収入につきましての補足説明を終わらせていただきます。
○天野委員長 次に、宮本理財局長。
○宮本政府委員 昭和六十年度の財政投融資計画等について補足説明を申し上げます。 まず、基本的考え方でございますが、昭和六十年度の財政投融資計画の策定に当たりましては、政策金融機関につきまして、資金需要の実態に即した貸付規模とする一方で、公共事業実施機関につきましては、公共事業推進の観点から事業費の確保を図る等、資金の重点的、効率的な配分に努めたところであります。 この結果、昭和六十年度の財政投融資計画の規模は二十兆八千五百八十億円となり、前年度当初計画額に比べまして、一・二%の減少となっております。 次に、昭和六十年度の財政投融資計画の資金配分につきましては、住宅、生活環境整備、道路、中小企業、経済協力等の分野に重点的に配慮することといたしております。 まず、住宅対策につきましては、国民の居住水準の向上に対する強いニーズを考慮いたしまして、住宅金融公庫及び年金福祉事業団の貸付戸数の確保を図るとともに、貸付限度額の引き上げ等貸付制度の改善を行うことといたしております。 道路整備事業につきましては、増大する交通需要に対処し、日本道路公団等による有料道路の整備を積極的に推進することといたしております。 中小企業対策につきましては、国民金融公庫及び中小企業金融公庫の貸付規模を最近の中小企業の資金需要の実態に即したものとするとともに、中小企業金融の一層の円滑化を図るため、貸付期間の延長等貸付制度の改善を行うことといたしております。 経済協力につきましては、その充実を図るため、海外経済協力基金の出融資規模を拡大するなど、引き続き重点的に配慮することといたしております。 また、地方財政対策の円滑な実施に資するため、必要な地方債の起債規模を確保するとともに、地方債に充てる政府資金の増額を図ることといたしております。 なお、産業投資特別会計法、日本開発銀行法及び日本輸出入銀行法の改正により、産業投資特別会計の原資の充実が見込まれることから、これにより、技術開発、中小企業対策等の拡充を図ることといたしております。 さらに、資金運用部資金による国債の引き受けにつきましては、借換債の増大等に対処し、国債の円滑な消化に資するため、五兆円を確保することといたしております。 以上申し上げました財政投融資計画及び国債の引き受けに充てる財政投融資の原資は、合計で前年度当初計画額に対し四・七%増の二十五兆八千五百八十億円を見込んでおります。 次に、昭和六十年度の財政資金対民間収支につきましては、提案されております予算を前提として推計いたしますと、食糧管理特別会計二千三百二十億円、資金運用部三千億円、外国為替資金一兆四千二百億円のそれぞれ散布超過を主因に、合計二兆七千九百四十億円の散布超過と見込まれます。 最後に、昭和五十九年度財政投融資計画につきましては、今回の予算補正において、国民金融公庫に対し資金運用部資金二千百億円の減額を行うことといたしております。 また、このほか、一般会計において追加発行される国債千八百五十億円について、その全額を資金運用部資金により追加して引き受けることといたしております。 以上をもちまして昭和六十年度の財政投融資計画等についての補足説明を終わります。
○天野委員長 次に、赤羽調整局長。
○赤羽政府委員 予算の参考として、お手元にお配りしてあります「昭和六十年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」について御説明いたします。 まず、昭和五十九年度の経済について申し上げます。 昭和五十九年度の我が国経済は、世界景気の回復、物価の安定、新たな技術革新の進行等を背景として、輸出が引き続き増加傾向にある一方、設備投資が順調に増加したほか、その他の国内需要についても緩やかに増加するなど、景気動向にはなおばらつきが残されているものの、全体として景気は拡大を続けました。また、雇用情勢は、労働力需給はなお緩和した状態にあるものの、求人が増加するなど改善の動きが見られました。一方、経常収支はかなりの黒字を示しております。 このような経済情勢のもとで、政府は、昨年四月に年度上半期に、おける公共事業等の機動的、弾力的な施行等を決定するなど、機動的かつきめ細やかな経済運営に努めてまいりました。 この結果、昭和五十九年度の実質経済成長率は五・三%程度になるものと見込まれます。また、物価は安定した状態で推移し、消費者物価は二・四%程度の上昇となる見込みであります。 昭和六十年度の我が国経済を取り巻く国際情勢を見ますと、米国の景気拡大のテンポがスローダウンすることが見込まれるものの、先進国の景気は、原油価格の安定、物価の落ちつき、技術革新の進展等を背景として、引き続き緩やかに拡大することが期律されます。ただ、雇用情勢は、欧州諸国を中心に依然として厳しい状況が続くものと予想され、保護主義的な動きも引き続き懸念されます。また、発展途上国は、先進国経済の回復に伴い、景気は徐々に回復に向かうことが期待されますが、一部の諸国ではなお多額の累積債務を抱えるなど困難な状況にあります。国内的には、我が国財政は依然として大幅な不均衡の状態にある一方、物価安定のもとで、新しい技術革新の胎動が見られる今日、民間の経済活力の一層の発揮が期待されます。 このような情勢のもとで、我が国としては、「一九八〇年代経済社会の展望と指針」において示されました方向に沿って、物価の安定を基礎としつつ、国内民間需要を中心とした景気の着実な拡大を図り、持続的な安定成長を達成し、雇用の安定を確保する一方、行財政改革を引き続き着実に推進し、また、自由貿易体制の維持強化、調和ある対外経済関係の形成及び世界経済活性化への積極的貢献を行い、さらに、我が国経済社会の中長期的な発展基盤の整備を図っていく必要があります。 このような基本認識のもとに、昭和六十年度の経済運営の基本的態度としては、第一に、国内民間需要を中心とした景気の持続的拡大を図るとともに、雇用の安定を図ること、第二に、引き続き物価の安定を維持すること、第三に、行財政改革を強力に推進すること、第四に、我が国が国際経済社会に占める地位を十分認識し、自由貿易体制の維持強化に向け率先して努力するとともに、調和ある対外経済関係の形成と世界経済活性化への積極的貢献を行うこと、第五に、活力ある経済社会と安心で豊かな国民生活の実現を目指し、我が国経済社会の中長期的な発展基盤の整備を図ることとしております。 このような経済運営のもとにおいて、政府は、昭和六十年度の経済について、国内民間需要を中心として、実質四・六%程度の成長を見込んでおります。また、物価は引き続き安定的に推移し、消費者物価は二・八%程度の上昇と見込んでおります。 雇用については、就業者総数の堅調な伸びが見込まれます。 国際収支については、輸出入とも増加が見込まれ、その結果、経常収支の黒字幅は、昭和五十九年度とほぼ同程度の八兆三千億円程度となるものと見込まれます。 なお、以上申し上げました諸数値につきましては、我が国経済は民間活動がその主体をなすものであること、また、特に国際環境の変化には予見しがたい要素が多いことにかんがみまして、ある程度の幅を持って考えられるべきであります。 以上、「昭和六十年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」につきまして御説明した次第であります。
○天野委員長 以上をもちまして補足説明は終わりました。 —————————————
○天野委員長 この際、参考人出頭要求の件についてお諮りいたします。 ただいま説明を聴取いたしました各案の審査中、参考人の出席を求める必要が生じました場合は、その人選等諸般の手続につきましては、委員長に御一任願うことといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○天野委員長 次に、公聴会の件についてお諮りいたします。 昭和六十年度総予算について、議長に対し、公聴会開会の承認要求をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、公聴会は、来る二月十二日、十三日の両日開会することとし、公述人の選定その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○天野委員長 御異議なしと認ます。よって、さよう決しました。 次回は、明三十一日午前十時より開会し、総括質疑に入ります。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時三十分散会