法務委員会 第20号
- 発言数
- 346 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/05/24
会議録
○片岡委員長 これより会議を開きます。 近藤鉄雄君外七名提出、工場抵当法の一部を改正する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、参考人として日本放送協会営業本部副本部長齊藤力君の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○片岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○片岡委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。横山利秋君。
○横山委員 本法案は議員提案として国会に提出をされたのでありますが、この際、郵政省にお伺いをいたします。 有線テレビ放送というものが今後非常に発展をする可能性があると思います。有線テレビ放送というものは、株式会社として全国各地に続出をする可能性があるわけでありますが、この有線テレビ放送の企業性と公共性について見解を伺いたい。特に企業性は言うまでもないことでありますが、公共性というのはどんなことを考えるのか。法律においても規制をする必要がある、要件を満たさなければ認可しない必要があるとすれば、その公共性はどこにあるか。また、国、県、市、あるいは地方関係機関、政府関係機関がこの有線テレビ放送を活用するという場合はどんな場合があるか。まずそれを伺いたいのであります。
○徳田政府委員 お答え申し上げます。 有線テレビジョン放送、CATVと略称いたしておるところでございますけれども、このCATVは、従来はテレビのよく見えなかった地域でテレビの難視聴を解消するという目的のものがほとんどでございましたのですが、最近は大規模、多目的な、いわゆる都市型と私ども呼んでおるのでございますが、都市型のCATVの計画が相次いで出現してまいっております。この都市型CATVの場合には、企業活動の原則から当然採算性を見込んでおるわけでございますが、しかしながら、このことによりましても、CATVの公共性というものはいささかも減じるものではないと私ども考えておるところでございます。 すなわち、有線テレビジョン放送法では、第四条におきまして、施設計画の合理性を審査するということになってございます。内容といたしましては、いわゆるクリームスキミングのようなことがなされないようにそれを防止する、つまり、もうかるところだけ商売をするというようなことをさせないように、施設計画の合理性について審査をするということにいたしてございます。 それから、有線テレビジョン放送法の第九条におきまして、施設の提供義務というものが課せられてございます。CATVの施設というのはたくさんのテレビのチャンネルを送れる性能を持っておりますので、そういう施設を設置した場合に、チャンネルに余裕がある場合には他人にそういうチャンネルを提供する、そういう義務が課せられておるわけでございます。 それから第十六条におきまして、業務区域内におきましてはサービスの提供義務というものが課せられております。したがいまして、その地域内の住民の方からぜひ加入させてほしいという申し出があったときに、それを断ることができない、そういうことになっております。 こういうような規定によりまして受信者の利益を保護する、同時に、CATVの健全な発達を図りまして公共の福祉の増進に資する、これがCATV法の第一条の精神でございまして、こういう精神はすべてCATVの公共性から出てきておるものであると私ども考えておる次第でございます。したがいまして、CATVを企業として行う場合であろうとそうでない場合であろうと、いずれの場合でも公共性という面では異なるところはない、そのように考えております。 なお、既存のCATV施設を利用いたしております地方自治体では、このCATVを用いまして、選挙の開票であるとか、議会の中継放送であるとか、あるいは行政広報、こういうような放送もいたしております。これからはさらにそういう地域、地方自治体とのかかわりの深い情報の提供に利用されることになるのではないかと私ども考えておりまして、特に福祉、健康、医療面の情報の提供であるとか、あるいは安全、防災、防犯面、それから地域行政関係では先ほど申し上げましたものに加えまして行政へのいろいろな意見の収集あるいは行政組織間のコミュニケーションにも使うとか、そういうようないろいろな用途に利用されていくのではないかと私ども考えておる次第でございます。
○横山委員 CATV、有線テレビ放送に比べまして、最近話題になっております有線ラジオ放送は、今おっしゃったような有線テレビ放送の公共性と違う面があるのか、共通する部面があるのか。最近では無断で電柱を使用して警察が取り締まった事件が新聞で取り上げられておるわけでありますが、有線ラジオ放送の公共性はどう考えますか。
○徳田政府委員 有線ラジオ放送でございますが、この業務も公共性という意味では有線テレビジョン放送と変わりはない、私どもそのように考えておりますけれども、ただ、有線ラジオ放送の場合には、有線テレビジョン放送に比べますと、音声のみを送るという施設でございますので、システムといいますか、そういう施設自体が非常に簡単でございます。したがいまして、施設の設置のための建設のコストも非常に安いというような面がございますので、私どもとしては有線ラジオ放送は有線テレビジョン放送とは取り扱いを別にすべきではないか、そのように考えておる次第でございます。
○横山委員 警察庁にお伺いしますが、今言ったように数年間も電力会社や電電公社の電柱を無断で使用しておって、やかましく言っても撤去しない、数年前までは告発もできないというようなみっともないことが続いて、ついに取り締まりに出たというのでありますが、この事件の概要と取り締まった後の現況について報告を求めます。
○石瀬説明員 ただいま御指摘もございましたように、有線ラジオ放送業務につきましていろいろ問題の多いところであったわけでありますけれども、本年四月十一日に各地方電気通信監理局から八都道府県警察に対しまして有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律違反で三社につきましての告発が行われたところでございます。告発を受けました都道府県警察におきましては、告発内容を十分に検討しました結果、同法違反の容疑で四月二十四日以降全国的に関係営業所等についての捜索を実施しているという状況でございます。現在引き続き鋭意捜査中でございます。
○横山委員 郵政省に伺いますが、四月に告発をしたというのですが、そんなことを長い間放置しておった原因は何ですか。それから、この告発というのは何法に基づいて行われたのですか。
○徳田政府委員 有線音楽放送事業に見られます違法状態の内容でございますが、基本的には許可を受けないで道路を占用しておる、線を張っておる、それから電柱に無断で線を添架しておる、そういう問題でございます。したがいまして、道路管理者あるいは電柱の所有者と放送事業者との間で是正措置をしていただく、これが基本的な解決策ではないかと私ども考えておるところでございます。しかしながら、郵政省といたしましても、有線ラジオ放送の秩序を維持する観点から、一昨年有線ラジオ放送業務の運用の規正に関する法律が改正されました、この改正法に基づき今回厳正な措置を実施いたした次第でございます。したがいまして、本問題の解決のためには、今後とも各関係機関が一致協力して粘り強く対処してまいらなければならないのではないかと私ども考えておる次第でございます。 それで、今回の処分の関係条項でございますが、第三条の二というどころで、有線音楽放送を実施する場合には、道路管理者あるいは電柱所有者との間でそういう契約がきちんと結ばれた上で実施しなければならないという規定がございます。これに反しました場合には、第八条の規定によりまして運用の停止等の処分ができるようになっております。さらに、第十二条に罰則がございまして、運用停止処分をかけたにもかかわらずそれに従わなかった場合には罰則が適用されまして、懲役六カ月以下、五万円以下の罰金という規定が適用されることになっております。
○横山委員 テレビ障害について質問をしますが、国や県や市、自治体、そういうところが建設した施設によってテレビの難視聴が起こる、公共団体であるから当然のことのようにその障害の除去を国費なり県費なり市費で行う、有線で直す。ところが、これから有線テレビ放送が発達して、その地域全般に認可を受けて施設をするということがよく出てくるわけでありますが、そのときに最初やった施設を、線が細いからもっと太い緑なり全面的に撤去して新しいものに取りかえるということになると思います。その場合に、一体CATVは、国、県、市の建物によって難視聴になった地域について道路使用料を払う必要があるのでしょうか。
○小林説明員 地方団体が徴収する道路占用料につきましては、道路法の定める範囲内におきまして地方団体が条例により徴収することとされております。自主的に地方団体が決める問題であります。 ところで、多くの場合国が直接管理する国道につきましての扱いも一つの大きな参考になるわけでありますが、私どもがお聞きしているところでは、難視聴対策のCATVにつきましては、公益法人が設置するものにつきましては占用料を減免する、減額する等の特段の措置を講じていると聞いております。それ以外の事業者につきましては、条例の定めるところにより徴収するというのが通例ではないかと考えております。
○横山委員 ちょっとよくわからなかったのだが、私の質問の趣旨はわかっていますね。今までは公共団体の建物によって見られない、それで公共団体が有線テレビでアンテナを張って直してやった、自分の土地だから道路使用料はとらない。ところが、今度CATVがここばかりでなくこの辺の地域全部やるために全部網を張る、網を張るとここの道路使用料を公共団体に払わなければならぬのか。今までおまえのところ、ただでやっていたのをおれがかわってやったのだから、払わぬでもいいではないかという意味ですよ。払わぬでもいいのですか。
○小林説明員 具体的にどういう事例が、私どもちょっと承知しておりませんが、先ほど申し上げましたように、現在のところは、難視聴対策として設置しましたものにつきましては、公益法人が行っておるものにつきましては恐らく占用料を減免する等の措置を講じておると思うわけでございます。その他につきましては徴収するというのが通例であろうと思います。これは、個々の地方団体の判断の問題でございまして、私どもがとやかく言う筋のものでもないというふうに考えております。御指摘の点につきましては、自治体とかあるいは国の建設した施設と難視聴の因果関係とかあるいはその程度、その他いろいろ個別の実情によりまして地方団体が判断する問題であるというふうに考えております。
○横山委員 そんなことは、理屈はわかっておるんだから、それじゃ、地方団体の判断といったって、国はどうするのです。国の施設によってここが見えないから国がアンテナを張って見えるようにしてやった、今度そこの地域をCATVがやることになった、それでCATVはこの地域については道路使用料を私わんならぬのかということなんですよ。これはもうちょっと明確にひとつ答弁してください。
○原説明員 先生のお尋ねは国の問題でございますので、私の方からお答えを申し上げさせていただきたいと思います。 先生おっしゃいますように、公共的な施設あるいは民間の施設、あるいはそれらが複合してテレビの難視聴という問題が生ずるわけでございますが、そういった難視聴対策をいたしますためにCATV事業をいたします場合には、多くの場合公益法人がこれを行うというのが通例でございまして、直轄で管理をいたしております国道につきましては、私どもが各地方建設局長に対しまして通達によりまして取り扱いを指導をいたしておるところでございますが、今申し上げました公益法人が設置する難視聴対策のCATVにつきましては、占用料を半分ちょうだいをするようにということで指導をいたしておるわけでございます。もとより占用料と申しまするのは、道路を使用する対価といたしましてちょうだいをするわけでございます。それで今申し上げましたCATVの公益的な性格に着目をいたしまして、これを半分に減額をするという措置をとっております。地方公共団体が管理をいたします道路につきましても同様の措置がとられておるということでございます。 以上でございます。
○横山委員 半分というのは、どうも私には理屈が解せぬのだが、CATVがそこの地域のネットワークをやらない場合においては、国が自分の建物で見えぬようになったんだからやってやるということですね。これが、よそがやるようになったら、おい道路使用料よこせ。ちょっとそれは理屈がおかしいのじゃないですか。かわってやってやるということなんです。おれのところがやっておるときにはただだけれども、よそがやるなら銭よこせ。しかし責任はかわってやってやるということになるんじゃないの。その辺、ちょっと理屈が合わぬじゃないの。
○原説明員 お答え申し上げます。 CATVを難視聴対策として必要とするような状況が発生する原因と申しまするのは、非常に複雑多様な状況で起こってくるということでございまして、それが公共的な施設によって生ずることが明らかである場合には、先生御案内のように公共事業の主体が補償としてこれを措置するということといたしておるわけでございまして、そういったこともございまして、公益的な法人がこの事業を実施するというのが大半であるわけでございます。そういう点に着目をいたすわけでございますが、難視聴対策につきましても……
○横山委員 国が工事費の中へ入れちゃうんだよ。工事費の中でやっちゃうんだよ。
○原説明員 補償をいたしておりますのでおっしゃるような取り扱いになるわけでございますが、これは、難視聴対策といたしましても、公益的な法人がこれを措置するというばかりではございません。したがいまして、そういった状況を加味をいたしまして、申し上げましたような取り扱いということにいたしておるわけでございます。
○横山委員 納得ができませんが、一応とにかく半分にする。先ほど自治省は地方に任せるというかあいまいなことを言ったのだが、国が半分にするのなら、それは当然持たれるでしょうね。
○小林説明員 私の答弁が舌足らずであったかと思いますが、地方の扱いも国に準じて扱っているのが通例であろうということを申し上げたつもりでございます。
○横山委員 この間名古屋のセントラルケーブルテレビを見てきました。準備を今やっておってこれからいよいよ発足するというので、何をしておるか、どういうことをしようとするのかということをいろいろ聞いてきたわけでありますが、その中でちょっと聞き捨てならぬことがある。建設省は、CATVの許可に当たって、今電電や電力会社の電柱を使ってやっておるのだが、将来は電柱はなくなるから、地下ケーブルになるのだから、認可条件として、将来地下ケーブルになったときには銭を出すと言え、一札よこせ、そのためには今から積立金を積み立てておけ、こういう条件を求めたというのです。建設省というところはえらい先のことを考えるところだが、しかしそんなことはいつのことやら、夢みたいな話だが、何でそんなことを建設省が言うんだと言ったら、いや、いろいろ御説明いたしましたらまあまあということになって、結局はまあ何とか、将来協力するという一札を入れろ、こういう話でございます。そのためにこのセントラルケーブルテレビの作業が八カ月ぐらいおくれている。今三、四十人の人間を抱えて準備の仕事をしておるのですけれども、そんな八カ月も九カ月もそれによって作業がおくれたら、銭がそうあれへんから甚大な損害を受けておる、こういうわけです。 その中で感じましたことは、どうも将来の有線テレビ事業なり将来の電波事業について、通産省、建設省、郵政省の縄張り争い、いろいろなところでそれが出ておるなという感じが私はするわけであります。言語道断だと私は思うのです。私ども素人にはわからぬような夢みたいな将来構想が次から次へと、情報社会が発展をするから、通産省と建設省と郵政省、ほかにも科学技術庁、何があるか知らぬけれども、縄張り争いは必死になって行われておるという話でございます。そんなことは十年先か二十年先か三十年先か、電柱が地下ケーブルになるときのことを考えて建設省が一札よこせ、積立金をしろ等々と言うことは極めて聞く耳に聞き苦しい話だと思うのですが、どうなっておるのですか。
○原説明員 私どもの考え方を御説明をさせていただきますと、電柱類が歩道上に多数設けられるということになりますと、歩行の障害ということにもなるわけでございますし、また、その電柱に多くの架空線が張られるということになりますと、火災時の消防活動が阻害されるということにもなりかねないわけでございまして、そういった意味と、また最近町並みの景観に対する配慮ということも言われてまいるわけでございまして、私どもといたしましては、電線類の地中化というのは積極的に進めるべきだというふうに考えているわけでございます。 さて、その地中化でございますが、これはもちろん先生おっしゃいますように、計画的、段階的に行っていかなければならないというものであるわけでございまして、そういった施策との調和を道路占用許可をいたす場合に図っていくということが必要であるというのが、私どもの基本的な立場でございます。こういった観点から、道路上にCATV事業者がCATVケーブルを敷設をされるという場合には、できるだけCATV事業者が御自身でお立てになる電柱というものは少なくしていただきたい、できるだけ既存の電力柱・電話柱といったものを御利用願いたいというお願いをいたしております。それと同時に、私ども先ほど申し上げました電線の地中化ということを進めてまいるわけでございますので、その電力線とか電話線とかの地中化の計画が具体化をいたした場合には、CATV事業者におかれても必要な御協力をお願いをしたいということを申し上げておるわけでございます。 その御協力の中身といたしましては、協力をしていただきたいということとあわせて、その場合に必要となります何らかの財政的な用意に関する経営体としての方針というものを明らかにしておいていただきたい。協力する、協力すると言うだけではなくて、実際にそういう事態が生じた場合に、具体の用意をお願いをしたいということを言っておるわけでございます。その場合、資金の積み立てということも一つの方法であろうかというふうに思いますが、あるいは主要な出資者の方々からの経済的な支援というものが得られる見込みが確実だということが明らかであるという適切な方法がございますれば、弾力的に対処をするということに私ども考えておるわけでございまして、具体的にそういう手当てでもって、CATV事業につきましての道路占用許可というのはこれまで多く実現をいたしておるわけでございます。 以上でございます。
○横山委員 建設省は全国電柱壊滅百カ年計画でも持っているのですか。何の絵図面もないものを、夢みたいな話に銭積み立てるばかがどこにある。
○原説明員 御説明申し上げます。 電力あるいは電話線は、日本電電株式会社等とも地中化の計画的、段階的な推進の方法について話をいたしておるわけでございまして、おおむね十年以内に千キロ程度をやりたいということで、先生おっしゃいますように即地的な見込みというのは現在立っておりませんが、そういう方向にあることは事実でございまして、そういう方向をCATV事業者にもお認めをいただきまして、必要な手当てをしていただくということをお願いするということでございまして、私どもの立場といたしましては、そういうお願いをするということにつきまして御理解を賜りたいというふうに思っております。
○横山委員 賜らぬがね、考えてみてくれよ。どういうふうに電柱壊滅計画があるのか。希望だけで、夢みたいな話だけで何にもないのに、おまえのところは、それをつくるときには、CATVをつくるときには、将来電柱がなくなったら銭出すと言え、あるいは資金を今から積み立てておけ、そんなことを言って、どういうつもりで言うのですかね。しかも、今ある都市における電柱なり何なりというものはCATVのものじゃないでしょう、電力会社のものでしょう、電電会社のものでしょう。それがなくなったらまず電電会社や電力会社がやるでしょう。CATVそれ自身が電柱を立てたりなんかするようなことはありはせぬ、電柱を撤去するようなことはありはせぬ。本体がなくなれば自分のところも引かなければならぬ、引かなければ商売にならぬ。そんなこと当たりまえのことだ。当たり前のことを、そのときになって協力せぬといかぬ、銭を出さぬといかぬ、今から銭を出すと言え、そんなこと、子供みたいなことじゃないですか。協力するとかせぬとか言わぬだって、そうなったら線を引かなければならぬでしょうが、線を引くためにあなたの方の許可を得なければならぬでしょう。当たり前のことを、何で今ごろ銭を積み立てろ、補償しろ、協力すると言えと、そういうことを言わなければならぬ理由は何だね。要するに、建設省の縄張り争いじゃないか。この際、一枚かんでおこう、おれの方もあれがなければだめだぞ、そういう意図がありありじゃないの。これがなかったら、協力しないと言ったら、一札出さないと言ったら、あなたの方は認可しないのですか。この八カ月間それですったもんだやっておることが、まるっきり会社の経費の損害になっている、工事が遅延になっている。結局、今はそれならどうなったのか。まだ認定していないのか。建設省はこんなばかげたことでうんと言っていないのか。ちょっと考えたらどうだ。
○原説明員 御説明申し上げます。 お尋ねは名古屋のセントラルテレビのお話かと思いますが、道路の占用許可申請を名古屋市からちょうだいをいたしましてから、いろいろ中身についてお話し合いをいたしました。申請の中身には、セントラルテレビが独自にお立てになるという計画の柱が多数ございます。それで名古屋市とも話をいたしまして、独自に建設する柱が多過ぎるので御検討をお願いしたい、こういうことをお話を申し上げました。そのことで会社側の方では電力、電話柱の利用ということで種々御検討をいただいておるという状況であるというふうに考えております。
○横山委員 御検討いただいておるじゃない。あなたの方に御検討いただいておるのだ。あなたの方がうんともすんともずるずるしているものだから、仕事がとてもおくれてうまくいかぬということです。どういうふうに解決するつもりですか。最終的に聞かしてもらいたい。
○原説明員 会社側の方からは私どもの方に直接のお話というものはないわけでございますが、名古屋市からお話を承っておりますところによりますれば、みずからお立てになる電柱の数を減らすということで成案が得られ、近々名古屋市の方から私どもの方に相談があるというふうな状況になっておると聞いております。
○横山委員 とにかくこういうことを建設省が言うということは、私は聞いた瞬間に、何で建設省はそんな積立金あるいは一札出せと言っておるのかよくわからない。この際、ひとつ建設省もちょっとおれのところがあるぞ、将来の情報社会にあって建設省、おれのところに黙ってやっては承知しないぞ、おれも一枚かんでおるぞ、道路はみんなおれのところで持っているのだからというような一枚乗っかろうという気持ちがありありに見えて仕方がない。したがって、速やかにこの問題の解決をしてもらいたい。市へも言っておきますから、いいですね、原さん、はらはらしながら市はあなたの顔を見ておるぞ。いいか、市役所によう言っておくぞ。国会で、法務委員会で誠意を持って処置すると言ったと言っておいていいか。
○原説明員 私どもといたしましては、貴重な国民共有の財産である道路というものの空間を適切、かつ有効に利用していくということが我々に課せられた使命であるというふうに考えておりまして、そういった意味で電線類の地中化ということも必要な施策であるということを十分先生にも御理解をいただきたいわけでございます。私どもといたしましては、現実を踏まえた弾力的な対応ということにこれまでも心がけてまいったわけでございますし、今後とも心がけてまいるつもりでございます。
○横山委員 NHKに参考人として来ていただきましたのでお伺いしますが、私は名古屋ですから、大都市ですが、ほかにいろいろ聞いてみますと、テレビがちっとも見えぬというところが大都市に実に多いのであります。自然障害といいますか、山岳その他によって自然障害で見られない家庭、それから大都市のようなビル障害その他で見られない家庭、全国統計はどんなものになっておりますか。
○齊藤参考人 お答えいたします。 今、先生御指摘の二種類、一つは自然障害という表現をおとりになりましたが、我々は辺地難視という言葉を使っておりますが、これにつきましては、私どもとしては、かなり多数の局を置きまして電波が届くようにする、あるいは辺地共聴という共同受信施設をつくって見えるようにするというようなことを続けてまいりまして、現在、それによっても救済できない非常に山間僻地の散在しておる世帯について、残っておるものが約四十二万世帯くらいではないかというふうに推計いたしております。 一方、一たん電波は届いたのですけれども、その後建物等ができることによって障害が発生してまともに受けられないようになる、こういう都市の受信障害でございますけれども、こちらの方は毎年かなり新規に建物ができるものですから発生しておりまして、かなりの数が毎年毎年改善はされているのでございますけれども、発生と改善が追っかけっこになっておりまして、現在、大体六十五万世帯くらいが建物の障害によって完全に受信できないというふうになっているのではないかというふうに推定しております。
○横山委員 自然障害四十二万世帯、ビル障害六十五万世帯、合わせて百万世帯のテレビが難視聴である、まことに驚いた数字であります。もっとも、たくさんのチャンネルの中で、NHKは見られないけれどもこのチャンネルは見られるというようなことはありますが。 私、例を詳密に調べました。名古屋駅周辺を考えてみますと、NHKは見られないと言うんですね。中京テレビも見えない。あそこはばらばらだ。たった一つくらいしか見えない。よく、あなた、それでNHKに視聴料払っておるなと言うたら、払うものかと言う人もあるし、いや、払っておきますと言う人もあるのですが、NHKテレビが見えないのにもかかわらずNHKが払えと言う根拠は何ですか。
○齊藤参考人 お答えいたします。 今、NHKが見えないのに払えと言う根拠というふうにおっしゃったのですが、NHKが全く見えないという場合には私どもとしては受信料はちょうだいしません。ただ、今の受信障害等の現実では、非常にきれいな絵が見えない、少し障害を受けるといったような状況が非常に広い範囲にいろいろなグレードで存在しておるものでございますから、私どもといたしましては、今の放送法の三十二条に書かれておりますNHKの放送を受信することができる受信設備を設置した方には契約をいただいて受信料をちょうだいする。その解釈から、受像機を置いて継続的に使用していらっしゃる方については、多少受信の状況が悪くても御利用いただいているということで受信料をちょうだいする、余りにひどいところは、これはもうとても見えないので改善されるまでは受信料をちょうだいしないということにしておるので、全然見えないのに徴収しておるということはございません。
○横山委員 ここに郵政省電波監理局長通達文書、五十一年三月六日、「高層建築物による受信障害解消についての指導要領」というものがございます。これは随分詳しく書いてはある、書いてはあるけれども、今日時点で一体このとおりになっておるかというと、私は、全くの作文に終わってしまっているではないか。ここに書いてあることがまじめに全国の大都市において指導が徹底しておるかどうか、徹底するための機関は地方においてはどこで、どういう作業をしておるか、実例があったら持ってきなさいと言ったら、ここに、「複数の建築物により発生したテレビ受信障害を原因者が分担して当事者間協議により円満に解決した例」ということで、大阪と東大阪とたった二つだけ出してこられたわけですね。一体これは何ですか、作文ですか、この実施状況は。どこがそういう機関となりだれが推進して、何でこの二つの事例しかないのですか。
○徳田政府委員 お答え申し上げます。 先ほどNHKの方から御説明がございました都市受信障害の世帯数でございますが、五十九年度末で六十五万世帯なわけでございます。確かに五十七年度は六十二万、五十八年度六十四万、五十九年度六十五万と年々二万ないし一万ずつふえてきておるわけでございますが、実は、例えば五十九年度一万ふえたその内訳でございますけれども、実際にその年度内に都市の受信障害が発生した世帯数は四十七万、これだけ新たに発生しておるわけでございます。そのうち、その年度内に四十六万の都市難視の解消を実施いたしております。その年度に新たに発生したうちで未処理の分が一万ございますので、いわば累積で前年度からふえてきておるという形になっておるわけでございます。そういうことで、年度ごとにかなりの、四十万から五十万近くの措置はいたしておるわけでございます。しかしながら、先生御指摘のとおり、完全にはまだやっておらないという状況にあるわけでございます。 それから、先ほどの資料として二件ほどの資料を御説明申し上げたわけでございますけれども、この二件は、実は障害を与える建築物が複数あって、その複数の建築主が相談し合って共同受信施設を設置して障害を解消した、そういう例でございまして、例えば障害の原因になる建築物が一つしかない場合には、当然その一人の建築主との協議で施設を設置いたしましてそれで障害を解消しておるわけでございます。したがいまして、この二つの例は一応そういうような、複数のビルによって障害を受けた場合にその複数の建築主が話し合いをして解消した例として二つ御説明申し上げたわけでございますが、それ以外にいろいろなケースで措置はいたしておるわけでございます。
○横山委員 私の実際の体験上からいうと、ビルができる、建築認可を地方自治体がする、そのときにテレビ障害について話をしてこいと言う。そうすると、施主は、今までテレビ障害があったかないかすぐ調べて、それから建築をすることによってどのくらいそれがふえるかを調べて、最小限自分のところの責任だけは果たすということに大体はなっておるようですね。ところが、複合汚染とでもいいますか、テレビの電波は真っすぐに走るばかりじゃなくて、ビルに反射して妨害するものは、そんなことは私の知らぬこっちゃ、こう言うわけです。問題は、地域住民として真犯人がはっきりわかっておるならいい。けれども、あれもこれもだんだん悪くなって、肺病みたいにしまいに死んでしまうということなんでありますから、複合汚染について解決をしてもらわなければ困る。 それから、施主の方、ビル会社の方に言わせると、先生、そんなことを言われても私の方の責任ではない。だから私の方も、ビルを建てるについていつもこんなことがあるから基準をひとつはっきりしてもらいたい。法律上の基準がまず一つ。その次に、複合汚染に対する行政指導の基準をひとつ示してもらいたい。そういうことをやってもらえば、それに不服があるかどうかは別にしまして、客観的なお役所がこの方向で解決しろと言うんだからそういたします。会社内でもその方がやりやすい。そんなもの、切りがない。ここやったら隣、その隣、またその町内会。切りがないので、政治家としての先生としてはいろいろ御面倒を見てやりたいと思うだろうけれども、私らの方としてはそれでは会社内部がうまくいかぬ。私は、ここは一〇〇%おまえのところのあれだ、この隣は五〇%、ここの隣は三〇%だ、そういう基準でやらなければいかぬ、こう言ったのでありますが、その三〇%の私のところの責任でも、まあ計算のしようがない、こう言うわけですね。 そういう点についてこの五十一年三月六日の前文を見ますと、「郵政省は、同調査会の検討結果をも参考として受信障害解消の具体的方策を検討しているが、制度的解消を図るためには、立法上の措置等が必要であるため、なお相当の日時を要するものと考えられる。」これは五十一年の通達だな。今まで何やっていたのか。
○徳田政府委員 都市受信障害の解消のための法制面での整備の問題でございますけれども、これまで種々検討を行ってまいりまして、関係機関との折衝も進めてまいってきておるところでございますが、残念ながらまだ結論を得るというところまで至っていない状況でございます。しかしながら、高度情報社会がもう目の前に迫ってきておりますので、国民の最も基本的な情報伝達手段の一つでございますテレビの放送につきまして、その受信環境の整備改善を図るということは極めて重要であると私ども認識いたしております。したがいまして、こうした現代社会におきますテレビジョン受信の重要性にかんがみまして、原因者負担原則による受信障害解消につきまして制度的にこれを整備するように今後とも努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。 それから、複数の建造物による障害につきましては、技術的に原因者を明確にすることがこれまでなかなか難しかったわけでございますけれども、大分技術も進んでまいりまして、原因者が複数の場合でもその原因者を明確に突きとめることが可能になってまいっておりますので、そういう複数の障害の場合でも、複合障害の場合でも、原因者を明確にしてやはり原因者による負担をしていただく、そういう形で今後とも努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
○横山委員 だめですよ、そんないいかげんなことを。五十一年に発表して下部へ通達をしておいて、今もって検討中であるということじゃ、だめですよ。 立法上はどんなことを決めたらいいと思いますか、立法上何法をどういうふうにしたらいいんですか、具体的な措置が一つ。 それからもう一つは、行政指導のありようです。この指導要領をもう一歩進めなければなりません。もっと具体的に、複数の建築物による受信障害について、どういうふうに組織をするかということを考えてもらいたい。 私のところへ報告がありましたのは、新宿のビル群の協議会、あれなんか非常にいいモデルだと私は思うのです。あのビル群は何も受信障害のことだけやるわけじゃない。町の発展、ビルの共同連絡組織、いろいろなことをやる組織なんですが、その中にテレビ障害のことをちゃんと入れてやっていますね。だから、大都市の中心舞台でビル群が町の発展のために——大体、ビルなんかつくったって町の発展にも何にもなりゃせぬのだ。しかし、ビル群が町の発展のために新宿をモデルにして一つの協議会をつくって、そして町の発展を図り、かたがたテレビ障害を自分たちの共同責任、複合汚染の共同責任として取り上げるような、そういうことは私ども政治家としても進めるわけでありますが、強制力は何にもない。せいぜい町の住民が五十人なり百人ビルの前へ行ってビラをまいたり、わあわあやるぐらいのことなんだが、それは、NHK、民放それから郵政省、建設省等が合議をして、そういう新宿協議会のような組織を全国的に大都市につくらせる、そういう行政指導が私は必要だと思うのです。 それから、具体的な紛争のときにビルに押しかけて、おまえのところのためにテレビが見えぬというような紛争は、全国大都市に枚挙にいとまがないのですよ。それで、ビルの経営者も往生する、警察ざたになる、そしてわいわいやるというようなことも枚挙にいとまがないのですから、そういうあっせん、調整、調停というようなことをどこで一体やってもらうのだろうか。とことんまでいけば警察ざただ。けれども、その前に郵政省がやるかあるいは地方自治体がやるか、何か基準があって、その窓口がしっかりしておって、そしてテレビの難視聴解決の方策を具体的に進めなければいかぬ。 以上、法律改正の主要な要点はどんなことになるのか、それから大都市におけるテレビ障害の紛争除去の方策、それから具体的に起こったときの指導要綱、もう少しテンポを速めて具体的にやってもらいたい。
○徳田政府委員 都市受信障害解消のための法制化の問題でございますが、これまで実は、建築基準法を一部改正していただいてはどうかということ、それからもう一つは、単独立法といたしまして受信障害対策法という新しい法律が制定できないかということでいろいろ検討してまいったわけでございます。 建築基準法につきましては、法律そのものが建築物の敷地、構造、設備、用途に関する最低の基準を定める、そういう法律である。それから防火、衛生、住環境等みずからの建築物としての機能を全うするための基準を定めておりますので、建築物により生ずる周辺の受信障害解消についてまで盛り込むというのは趣旨になじまない面があるのではないかというようなことでなかなかまだ検討が終わっていない状況にあるわけでございます。 それから、受信障害対策法といいますか単独立法のようなものをつくることができないかということでいろいろ検討いたしてまいったわけでございますが、基本となる建築主それから放送事業者、こういうような関係者の責任範囲といいますか、それから費用分担はどうあるべきかというようなことにつきまして、まだ調整が進んでおりません。そういうようなことで、単独立法の案をつくるというところまでまだ検討が終わっていないという状況なわけでございます。 それから、先生御指摘のございました新宿新都心開発協議会でございますが、このような例を全国に広げてはどうかという御指摘でございますが、この新都心開発協議会自体は、実は新宿に新たな高層ビルを建設して副都心を造成することとなったために、会員の各社が協力してそれにふさわしい町づくりをするということで連絡協議をしたり、あるいは催事、町内会行事等を行うために組織されたものでございます。たまたまビルの建設によりましてテレビの受信障害が発生することとなりましたので、そういう対策もあわせて行うということになったものでございます。これは一つの総合的な計画のもとにその地域全体が開発されている、それから建築主相互の一体性が非常に強い組織であるということでできたまれなケースでございまして、こういう事情のないほかの地域におきまして複数の建築主によるこういう受信障害対策のための組織をつくらせるということは、大変結構なことなわけでございますが、現実にはそういう組織をつくることはなかなか難しい面があるのではないかと私どもは考えておる次第でございます。(横山委員「大体どこでもあるよ、ビルも皆参加してやっておるよ」と呼ぶ一班に組織のあるところはそういう組織を利用するということに当然なろうかと思うわけでございます。 それから、具体的に行政指導をどういうふうに今後行っていくべきか、あるいは従来どういうふうにやってきたかということでございますけれども、郵政省といたしましては、地方の電気通信監理局に受信障害対策官というのを配置してございまして、そこでこういう受信障害の未然防止の思想の普及をしたり、あるいは具体的な解消を促進するために受信者からの相談に応ずるという形で今までもいろいろ相談を受けております。それで、この場合には当然NHKの御協力もいただきまして、実際にどういう地域に障害が発生する可能性があるかというような調査等もしていただいておるわけでございます。 そのようなことで従来対策を講じてまいったわけでございますけれども、今後そういう複合障害等も含めまして、さらにこの対策を推進するためにそういうような方策の強化につきまして検討を進めてまいりたい、そのように考えておる次第であります。
○横山委員 提案者にちょっと伺います。 大体私の気持ちはわかってくださったと思うのですが、要するに、今こういうようなことをほかっておいて有線テレビ放送会社を次から次へとつくっていくというと、ビル会社は、ああ助かった、もういいわ、おれのところにもう文句言ってこないわ、有線テレビ放送に入ってちょうだい、わしゃ知らぬ顔だというように、ビル会社の経営者の責任をあいまいにすることにはならないか。そこのところはどうしたらいいとお思いなさいますか。
○近藤(鉄)議員 横山先生から大変大事な点についてるる御指摘がございまして、私も先生と同じような心配を持つ者の一人でございます。 既にいろいろお話がありましたように、私たちの現代生活においてテレビというのは不可欠の要素でございますから、これが見ることができないということは重要な、あえて言えばシビルミニマムにも該当するような問題だと思いますし、一方また、都市の中心部が高層化してまいりますとお話しのようなことが出てくるわけでございますから、お話もありましたように、当然原因者負担の原則ではそういった高層ビルを建てる側の方でこれに対して応分の負担をして対策を講ずるというのが筋である、私はかように考えているわけであります。そんなことで、先ほども郵政省の放送行政局長からもいろいろ説明がございましたし、役所としても従来からこれに対して対策に取り組んでいろいろ考えているようでございますが、やはり原因者負担の原則を法的にも明確にして、受信障害が速やかに解決できるように私ども考えております。これまでもやってまいったということでありますが、十分でないという御指摘がございますので、さらに関係当局を私どもとしては叱咤激励をしてまいりたいと考えております。 新宿のお話も出たわけでございますけれども、これも、そういう非常に有効な団体ができて対策を講じていることは大いに喜ばしいことでございますけれども、町の中心部の開発が時期的にもいろいろばらばらに出てくるという場合に、一つのまとまりを持った団体をつくるということはなかなか難しいかなという、そういう指摘もございます。ただ、それはそれとして、望むべくはそういう団体ができて協力して対策を講ずるということでなければならない、こういうことも今後政府として立法化する場合に十分に配慮して当たる、こういうことでなければならないと考えておりますので、関係筋にもその旨をこれからも伝えて指導してまいりたい、かように考えております。
○横山委員 稲葉審議官にちょっとお伺いしますが、現場におけるテレビ障害の紛争については、住民が騒ぐものだからしようがないと言ってやるところがあるのですが、今法律論をちょっとやったのだけれども、民法なり現状の法律で原因者負担という論理ですね。何か聞けば、ビル会社は、土地もおれのもの、建物もおれのもの、空中権もおれのものだ、理屈はおれのところのものだ、テレビは後からできてきて何を言っておるんだ、そんなものはおれの責任ではないわ、そういう理屈をしておるところがあるそうです。けれども、現実に地域住民が押しかけてくれば何とかせにゃならぬわなということを放言しておる人間がおるそうですが、法律上、テレビ障害についての責任は何法が何条で、それはどういう根拠でやらなければならぬかね。あなたは専門家で……。
○稲葉政府委員 基本的には民法の不法行為に当たるかどうかということになろうかと思います。不法行為が成立する要件として、加害者の故意、過失というものが要るわけでございまして、この場合に電波障害を生じさせるということについての故意、過失というものがあったかなかったかというところは一番問題で、今後建築しようとするものについてはそういう認識といいますか、そういうものは当然あると思いますけれども、既に建っているもの、そういうものによって、例えば後でUHFの放送局ができた、そのテレビがよく映らないというときに、果たして不法行為責任というものとして追及できるかどうかというのはちょっといろいろ問題があるかとも思います。まだ余りそこを詰めて考えたことはございませんので、一応一般論としてはそういうことだと思います。
○横山委員 そういう論理じゃけんかにならぬね。故意、過失を立証しろと言ったって、そんなことはできやせぬ。そんなことを法務省が言っておるようなことでは、やはり単独立法で法律上の根拠を少しきちんとしてやらなければ、テレビ障害の紛争の円満解決はうまくいきませんぞ。突然なものだから、稲葉審議官、あんな答えをしたのだけれども、これでは困るな。だから郵政省は余計に、法的根拠、行政指導の根拠、それをひとつ速やかに立ててもらいたいと思う。 NHKにもう一遍伺いますが、とにかくNHKが見えぬ、民放が見えぬ、それが百万世帯ぐらい。百万世帯のうちの六十万世帯が大都市だが、それだけ視聴率が下がっておるわけだな。それで、NHKは一体どこまで責任を負うのだ。この間NHKの局長に、おまえさんのところちょっと視聴率が落ちるのだから、民放の人にも広告料にも差し支えるのじゃないか、もっとしっかりやれと言うたら、わしのところの責任に言われても困る。困ると言ったっておまえさんのところは見えなければ損じゃないか、こう言ってやったが、物別れになりました。 NHKは、このテレビ障害の除去にどこまで協力するの。
○齊藤参考人 お答えいたします。 先ほども申し上げたのですが、NHKとして、放送法上全国あまねく電波が届いて皆さんが放送を享受できるようにするということを義務づけられておるわけでございますけれども、今の都市の受信障害の場合には、一たんNHKとしてはそういう義務を果たした後に第三者によって障害を発生させられた、こういうようなことになっておりますので、今郵政の方でお考えのように原因者責任主義ということで、その障害を発生した当事者に原因を除去していただくというのを原則に我々も対応しております。 ただ、非常に技術的に専門化された問題でございますので、私どもの方としては障害範囲の確定とか、あるいはそれを除去するための方法とか、そういうことについては日ごろいろいろな方法を新しく開発するような研究もいたしておりますし、現実に発生した場合には地元住民の方々と建築主との間に立って助言をしていくというようなことで、これは放送法上で申しますと九条二項三号の受信の相談に応じることという任意業務がございまして、一応この業務であるということで御相談に応じる、できるだけ積極的に解消するように努力をする。今御指摘のように、我々もテレビが完全に受信できないようになるというのは非常に困るわけで、できるだけ早くそれを完全に受信できる状況にしよう、そういう立場で努力はいたしますけれども、積極的にそこへNHK自身が設備をするとか、そういうふうになってまいりますと、我々としては受信者の受信料ですべての業務を行っておりますのでかえって不公平ということにもなりかねませんので、あくまでも御相談に応じるというところを積極的にやるという範囲でお許しをいただきたいと考えております。
○横山委員 頼りにならぬという感じがいたしますね。 一方、都市型CATVの採算性について私なりにいろいろ聞いたり調べたりしたのですが、一体そろばんが合うだろうかという感じを持ったわけであります。先ほど公共性について質問いたしましたら、合理性、もうかるところだけやってはいかぬぞ、それからサービスの提供義務がある、施設の提供義務があるということをおっしゃったわけです。要するに虫食い施設はいかぬぞ、その地域を認可したらその地域でだれでも、いつでもやってくれと言ったらやらにゃあかんぞ。それから、今度の大都市型双方性となるとそれだけの施設をせんならぬ、容量も大きくせにゃあかん。そして、やはり入ってちょうだい、入ってちょうだいと言ってお客さんを勧誘せんならぬ。それから、自主開発するために多額の投資が要る。その多額の投資をお客様にひとつCATVに入ってくださらんかと言ってやるのですから、これはちょうどメーカーと卸と小売とみんなやるようなものだな。入るだろうか。わしのところは今テレビはあるでいいよ。いや、今度は四十チャンネル見えますよ。四十チャンネル、目は一つしかないじゃないか、四十も見る必要はないわ。いや、選択ができますということですね。このコップを売り出します、欲しい人は手を挙げてちょうだいと言うと、ボタンを押すと、はい、中村区稲葉地町七の四十八番地の加入者の横山利秋さん、コップを御購入といってコップが届けられる、そういう特典もありますよ。そんなことまでしてもらわぬでもいいわ。いや、これから電話で商売ができますし、需要ができますよ。えらいことをやるものだな、わしのところどのくらいかかるねと言ったら、加入料が五万円ぐらいかな、月々幾らぐらいからょっと標準を話してもらいたいのだが。NHKに払っておって、またそれだけ払わんならぬか、わしのところテレビよう見えるで、いいわ。そんなこと言わずに入ってちょうだいという小売までやらんならぬ。それに対する人員も相当やらんならぬ。これは一体そろばんに合うだろうか。いや、横山さん、そんなこと言ってはあかんぜ、これは将来の情報社会でとてつもない発展をするものだ。そうかねと私でもそう思う。そういう採算性についてはどう判断しているのですか。
○徳田政府委員 都市型の大規模のCATVの採算性の問題でございます。確かに先生御指摘のとおり経営が成り立つようにするためには多大な営業努力が必要であろうと私どもも考えております。しかしながら、既存の施設の例等から見ますと、十年程度の長期スパンで見ました場合には十分採算がとれるのではないかと私どもは考えております。 それから、アメリカなどでも相当CATV施設が普及いたしておりまして、これからもまだ伸びるという予測が出されておりますし、また郵政省の方で調査した資料でも、大体年率八%ぐらいの割合で加入者がふえていくのではないか、そういうような予測資料もございます。そういうようなことで、ある程度期間をかける必要はあるかと思いますけれども、将来性はあるのではないか、そのように考えております。 それから郵政省といたしましても、こういう採算上のいろいろな難しい問題がございますので、CATVが今後発展していくために、受信者利益の保護に留意しながらCATVの健全な発達を促進するという趣旨で財政投融資資金を活用するとかいろいろな育成振興策を今後講じていくように努力してまいりたい、そのように考えておる次第でございます。
○横山委員 財投とおっしゃる、十年とおっしゃるけれども、最近の企業で、十年赤字だけれども辛抱してくれということはなかなか、民間会社ではそんな気の長い話あかんぜ、こういうのが通常ですよ。最近のことなら三、四年で黒字、五年でもうけが出てきたというのが普通で、公共性があるからそれは我慢してもらわなければいかぬと言うのだけれども、それにしても十年というのはちょっと先が長いのじゃありませんか。今、財投とおっしゃったのだが、そういう公共性があるとすれば、そのほかにどんなことが公共性を担保するための——あなたの方も監督せんならぬ、監督する以上は銭を出さなければならぬ。何も郵政省ばかりじゃない、先ほど私が例を挙げた地代の問題だとかいろいろな問題があるだろうと思う。それから私が指摘した、ビル経営者が、ああそうか、じゃおれらの責任はもうないわというのでほかしておいてもいかぬというようなことで、いろいろな経営上のカバーをしてやる必要がある。ほかしておきますと、需要者の負担、お客様の負担が多くなるばかり。もっと早くやれと言えば、お客さんの五万円を六万円にする、七万円にするということになりかねないのですから、そういう点についてもう少し十年を短縮する方途はないのですか。
○徳田政府委員 先ほどの私の御説明がちょっと不十分でございまして、大変申しわけございません。この十年と申しますのは累積赤字を全部解消できるのに十年という趣旨でございます。単年度の黒としては四年から六年。施設によりますけれども、その程度で単年度黒字になっております。したがいまして、決して楽な事業ではございませんが、鉄道事業等設備投資に非常に金のかかる事業の場合にはこの程度でもやむを得ないのではないかと思っておる次第でございます。 それから、この事業に対しての育成振興策といたしまして、金融、税制面の優遇措置等もいろいろ考えておるところでございます。昭和五十九年度から開発銀行、北海道東北開発公庫による融資制度を創設いたしまして、今年度は特別金利で融資ができるような道も開かれてございます。さらに今後、税制上の優遇措置等についても関係方面にお願いをしてまいりたいと思っておる次第でございます。 それから、いろいろと新しい技術が開発されてまいっておりますので、そういう新しい技術を導入することによって総体的なコストダウンを図るという意味から、こういう技術開発について郵政省が積極的に推進をしていくためのいろいろな委員会を設けて調査研究等をいたしております。 それから、CATVの振興のためには、何といっても見られる番組を供給するということが最大の問題でございます。したがいまして、そういう番組の供給を円滑化するためのいろいろな方策につきましても、郵政省が中心になりまして関係者と推進を図ってまいっておりまして、そのために昨年の九月には関係者によるCATV番組供給者協議会というものを発足いたしております。そういうところで、著作権の問題等もございますので、そういう面も含めまして良質な番組の供給といいますか、これの円滑化を図るという問題に取り組んでおるところでございます。 その他、道路、電柱問題等々、いろいろと難しい問題がございますので、そういう問題につきましても郵政省としても積極的に取り組みまして問題を解決してまいりたい、それによってこのCATVの事業が円滑に行われるような環境整備を図ってまいりたい、そのように考えておる次第でございます。
○横山委員 私のところへ来ました「都市型CATVの許可状況」という五十九年十二月一日の文書を見ますと、八つ許可した。大規模CATV施設が八つですか。もう既にきのうかおととい、私の地元で民放五社が中区、中村区等、名古屋の一番中心地帯で都市型CATVの許可申請をしたという話だそうであります。 お客様は一体どのくらいの金がかかるかということで、これはセントラルケーブルテレビのパンフレットでございますけれども、加入契約は、 CATVに加入するためには、加入のための契約と加入契約料のお支払いが必要となります。加入契約料は五万円程です。 工事は、 加入契約家庭には、お宅の近くの電柱のCATVケーブルから宅内へのケーブル引込み工事と宅内配線工事を行ないます。また、各加入者ごとのTV受像機に「コンバーター」と「キーパッド」が備えつけられます。この宅内引込み工事は各加入者ごとに事情が異なるものですからそれぞれ別途料金となります。 利用料として、 月ごとの基本利用料はCATVの基本視聴料(有料チャンネルを除いた自主放送、同時再送信放送など)と、コンバーター・キーパッドの賃貸料を含む料金です。基本利用料は月額三千円程です。有料視聴料は、有料チャンネルを月内にご利用いただいた分だけ別に請求させていただきます。銀行口座からの自動引落し制でお支払いいただきますのでお支払いの手間はかかりません。 いろいろなことが書いてあるけれども、とにかく五万円、それから別途料金、基本料金、有料視聴料は別というお客様の負担ですね。 今、私がちょっと迷っているのは、こういう制度にすることによって、今現実にある紛争を解決したら、こんな五万円、三千円何々と言わぬでも、もっと安くなるという可能性もあるわけですが、この金額がもう少し安くならぬと大衆化しないぞという感じがするのです。各都市型双方向CATVに加入するための利用者負担というものは大体こんなものですか。
○徳田政府委員 CATVの施設の建設には非常に多額の投資が必要でございますので、それを回収するためにはどうしてもある程度の受信料といいますか、利用料というものをいただかなければ経営が成り立たないわけでございます。それで、都市型のCATVにつきましては大体加入料が五万円、利用料が二、三千円というのがほとんどでございます。
○横山委員 私には将来展望がよくわからぬけれども、一つ聞かしてもらいたいのだが、四十チャンネルの選択ができる家庭、それを取り巻く情報社会、情報社会の地域的活用状況は将来どんなことになるのか。私どもちょっと想像がつかないから初歩的な質問ばかりしておるのですが、そういう社会というのはどんなことになるのか、バラ色の夢はどういうことなのか、一遍聞かしてもらいたい。
○徳田政府委員 先ほど先生の御指摘がございましたけれども、アメリカでは百チャンネルぐらいのCATVがあるわけでございますが、実際に一人の人が見るのは一チャンネルでございますので、非常に選択性が高まるということになろうかと思うわけでございます。 四十チャンネル程度の規模のものといいますと地域情報、経済情報、教育、教養と、いろいろな情報が流れるということになろうかと思うわけでございますが、例えば名古屋で計画いたしておりますセントラルケーブルでございますと、これは四十チャンネルの施設を計画いたしておるわけでございますが、映画などを何チャンネルかで送る。これは一般的な映画でございます。それから、非常に専門性の高い映画などを流すとか、あるいはコンサート、リサイタルという音楽番組、そういうようなものを流すとか、あるいは学習のためのチャンネルでございまして、語学の勉強であるとか受験勉強の関係のチャンネルであるとか、あるいはスポーツのレッスン番組、そういうようなものを流す。それからニュースの関係でも、海外のニュースを流す、あるいは特にトピックス的なニュースを流す。それから、一つのチャンネルは常時天気予報を流しておるとか、常時時計が映っているというような、そういうものも物によってはあるわけでございます。それから交通情報を常時流しているとか、地域住民の討論会あるいは自治体の広報、それも専用のチャンネルで流すとか……(横山委員「議会情報というのはないか」と呼ぶ)議会情報も、常時議会が開かれてございませんので、開かれておるときには適宜そういうものを流すという計画のところもございます。 そのほか、ショッピング等のためにいろいろなものをカタログのような形でテレビで映して広告をするとか、そのほか音楽、いわゆるクラシックあるいは最近の若い人たちの好むようなものとか、そういうような種類別に音楽の映画が最近はいろいろございます。アメリカあたりでつくられた映画がたくさんございますので、そういうものを流すとか、それから健康専門のチャンネルとして、最近はやっておりますエアロビックスとか、そういうようなものを常時流しておるとか、そのほか、いろいろな趣味とか、絵画教室、囲碁教室、そういうような番組を流すとか、それから幼児向けの専用番組が常時流れておる、それから高齢化社会に対処して老人向けの専門の番組が常時流れておるとか、いろいろなそういうテレビがたくさんのチャンネルで放送する。そのほかに、リースができるチャンネルを五、六チャンネル用意してございまして、これは希望者の方に利用料をいただいてそのチャンネルをリースするというような形になってございます。 そういうことで、非常に多様化した番組を流して、将来のそういう高度情報社会におきます受信者の方々の多様化するニーズにきめ細かくこたえていける。現在のテレビですと、どのチャンネルを見ても同じような番組ばかり流しているという場合もあるわけでございますが、こういうようなCATVができますと、自分の好きなテレビを見られるというふうになってくるのではないか、そのように考えておる次第でございます。
○横山委員 最後に、民事局に伺いますが、本法は、ケーブルの担保価値を認めよという極めて簡単なものでありますが、本来ならば、この機会に工場抵当法全般を見直すべきであるのでありますが、残念ながらそういうことができません。将来、工場抵当法を改正するとすれば、どんなことがこれからの検討課題であるかということが一つ。 それからもう一つは、これは有線テレビの施設とそれからお客様の家まで行くケーブル、これをまとめて担保にするということでありますが、工場抵当法における工場財団という範疇に入ると思うのですが、工場財団としての登記というものはどんな活用をされておるか、また実例があるか、それを伺います。
○稲葉政府委員 工場抵当法につきましては、明治三十八年にできた非常に古い法律でございまして、全面的に見直しを必要とするという状況にあることは先生御指摘のとおりでございます。 まず、私どもが問題点として考えておりますのは、この対象がいわゆる工場でございまして、物品の製造、加工というものを中心にして考えているわけでございます。これはいわゆる第二次産業と言われるものだと思いますが、日本の経済発展に伴いまして第三次産業、サービス業というようなものが非常に発展してまいりまして、このCATVもあるいはその一環かもしれませんが、そういうものをどのような形で取り込んでいくかという点を考えていかなければいけないのではないかというふうに私どもは考えているわけでございまして、工場抵当法というのはあくまで、一つの物という、土地なり建物というものを軸にしてそれに営業用財産を付加していく、それを担保化していくというものでございますけれども、もう少し広く担保価値、有機的に結合された企業全体というものを担保化するという方策が考えられないかというようなことで考えているわけであります。現在、企業担保法という法律がございますが、それとの関係とか、あるいは会社更生等が起こった場合の取り扱い等も含めて全面改正をするといたしますと、かなり広範な検討を必要とするのではないかというふうに今考えております。 それから、工場財団の実例でございますが、工場財団につきましては、年間二百ないし三百ぐらいの設定件数がございます。これはやはり主として、いわゆる工場というものは多いわけでございますけれども、そのほかにも放送法によります放送局でございますとかあるいはガス、これは電気というのは割に少のうございますが、ガスについては、中小のガス会社がかなりございまして、そこでガスについての工場抵当、ガスの導管を含めて工場抵当を設置しているというような例もございます。
○横山委員 質問を終わります。
○片岡委員長 天野寺君。
○天野(等)委員 最初に、郵政省の方にお尋ねをしたいのでございますが、郵政省としては、この法案についてどういう観点から必要なのか、必要というふうにお考えであるとすれば、どんなふうな観点からこの法案が必要だというふうにお考えなのか、この点をまずお聞きしたいと思います。
○徳田政府委員 お答え申し上げます。 現時点におきましては、工場抵当法の適用がございませんので、CATVの事業者が融資を受けようといたしましてもなかなか融資が受けられないという現状にあるわけでございます。したがいまして、そのためにCATVを新しく設置しようとか、あるいは既にできておりますCATV施設を拡張しようというようなときに資金面で実現がなかなかできないという実態にあるわけでございます。したがいまして、この工場抵当法を改正していただけますならば、こういう隘路が取り除かれますので、CATV事業者の資金調達が円滑化されることになるわけでございます。ひいては、このCATV事業の健全な発達を図るという意味で、私ども、ぜひとも必要ではないかと考えておる次第でございます。何とぞよろしくこの法案を成立させていただきますようお願いを申し上げる次第でございます。
○天野(等)委員 融資のための手段ということが最大の問題点。確かに工場抵当法の適用を受ければ融資の額が広がるといいますか、そういうことは考えられるわけですけれども、ちょっと考えますと、工場抵当法の適用があろうがなかろうが、その当該有線テレビ会社の財産、資産内容自体は変わらないわけですよ。それで、これが工場財団というものに認められる、工場抵当法で認められれば、途端にそのものの経済的な価値が本当にふえるものなのか、私は、どうもその辺のところがちょっと不思議な感じがするわけです、物としては全く変わらないわけですし。それから、なるほど登記、登録の手段がないものがございます。土地建物については登記できるわけですが、それ以外のものについても譲渡担保なり何なりという手段もないわけではないわけでございます。そういう点で、どうしても工場抵当法に含めなければならないのだという強い理由がやはりあるのでしょうか。また、そうなった場合に、確かに融資額はふえるかもしれませんが、本当に担保力がそのことによってふえていくものなのかどうか、この点はいかがでございますか。
○徳田政府委員 先生御指摘のとおり、確かに工場抵当法が改正されようとされまいと施設自体は何も変わらないわけでございますから、それ自体の価値といいますか、それは確かに変わらないと言えば言えるわけでございます。しかしながら、現在は財団抵当という形で処理できないために、CATV施設のうちで土地建物等の不動産は抵当権設定ができますが、それ以外の機材類等につきましては譲渡担保という方法しかないわけでございます。 このCATV施設を譲渡担保でということになりますと、カメラとか照明器具とか個々の設備それぞれについてそういう担保の設定をしなければならぬということになるわけでございますが、これは非常に複雑になってしまいます。このCATVの施設というのは、こういう不動産、動産等も一切含めて、線材類も全部含めて一つのシステムとして機能しているところに価値があるわけでございまして、それをばらばらにして線だけということになると非常に価値が下がってしまうわけでございます。そういう意味で、CATV施設を構成いたします個々の物品に対する譲渡担保では、全体としての価値が評価され得なくなるということは言えようかと思っておる次第でございます。 それからもう一つは、そういう工場財団としての取り扱いが受けられないほど、法律上も保護されないほど価値のないものであるというふうな評価もなされる可能性もございますので、そういう面でやはり財団抵当が設定できるようなものにぜひしていただきたいと思っておる次第でございます。
○天野(等)委員 この工場抵当法の規定を見てみますと、工場の敷地の上に付加したものとか建物に付加したもの、あるいは財団として登記されたものが一体として抵当の目的の中に含まれるというわけですけれども、その場合に、個々の機械、器具等の価格というものと、財団の一部としての機械、器具の価格というものは、実際に競落等の実行に当たった場合に別な評価を受けるものなのかどうか、その点では法務省のお考えはいかがでございましょうか。
○稲葉政府委員 一般的に、物を売却するあるいは競売するという場合に、その物の後の利用形態いかんによって物の価値といいますか価格というものは変わってくるのだと思います。この場合には、後の人が引き続いてそこの場所で有線テレビを行うということが前提になるとしますと、その送信機具等は非常に価値があるわけでございますけれども、これをどこかよそへ持っていって中古としてはらばらで売ってしまうというのだと、それだけの価値があるかどうかはわからないということになるわけでございます。これはもちろん、事実問題でございますから、ゴーイングコンサーンで評価した場合の価値とばらで売る場合の価値とがどうなるかというのは、場合によっては違ってまいりますけれども、一般論としてはゴーイングコンサーン、つまりその後そのまま使うということで売却した方が価値が高くなるというのが一般的な経験則だと思います。
○天野(等)委員 となりますと、やはり競落に当たっての、例えば最低競売価格の決定というような際にもそういうゴーイングコンサーンという形での価格が一応標準として考えられるということになるのでございますか。
○稲葉政府委員 そのとおりだと思います。
○天野(等)委員 ところで、この工場抵当法の規定、あるいは郵政省の方で説明を事前にいただきました「財団抵当の範囲」というところで見ますと、一たん工場抵当法の適用を受けることになりますと、この会社のほとんどの資産、受信者の端子から受信機までの電線というものについては外れるようですけれども、いわゆる受信者端子というところまで、もちろん放送所の施設も含めて全部財団抵当の範囲に含まれてしまうように考えられますけれども、そう考えてよろしいのでございましょうか。まず法務省の方に伺います。
○稲葉政府委員 これは工場抵当法の十一条の範囲にどこまで入るかということでございますけれども、基本的には再送信の場合のアンテナ、スタジオ、送信機具、それから導線、二号で電線が入っておりますので、各家庭まで行く電線というものが財団を組成することになると考えております。
○天野(等)委員 この点では郵政省はどういうふうにお考えになりますか。各家庭の戸口の電線まで財団に入るのだとお考えになっておりますか。
○徳田政府委員 加入者の家に入る最後のところに保安装置というのがついてございまして、そこまで放送所からずっと線がつながっておりまして、保安装置から先は各個人の財産でございますので、保安装置のところまで全部財団抵当として入る、そのように考えております。
○天野(等)委員 ということは、この会社の施設ほとんどすべてが財団の中に入ってくると思うのですけれども、実は会社の施設全部が当初の融資を受けるための抵当の目的になってしまうということになってくるんじゃないか。 それで、ちょっとお尋ねをしたいのですが、施設の建設費ということのざっとしたモデルなんでございましょうが、三万端子程度の施設の総建設費が約四十四億というような試算の資料をいただいているわけでございます。この三万端子程度の施設を持ったCATVの会社、これが運営をしていくための費用も含めまして大体どのくらい当初の資金が必要だというふうにお考えでございましょうか。
○徳田政府委員 三万端子程度の施設の場合ですと、先生先ほど御指摘ございましたように、建設費として約四十四億円かかるわけでございますが、そのほかに、実際にそういう会社をつくりましてから事業を開始されるまでに二、三年かかりますので、その間のいろいろな人件費等の支出もございます。そういうものを全部含めますと約三億円ぐらいを用意しております。それから、初年度もかなり赤字でございまして、やはり五億円ぐらいの赤字が見込まれます。したがって、非常にラフな数字でございますが、運営費として十億ぐらいは用意しなければならないのではないか、そのように考えております。
○天野(等)委員 そうしますと、運営費として約十億、総建設費として四十四億、これが先ほどの横山委員に対するお答えのように大体十年ぐらいで償却がされるんだというふうなことでございましょうか。
○徳田政府委員 実際には単年度黒字になるまでに四、五年、長いものでは六年ぐらいかかるものもございますので、多少まだ赤字がふえると思います。その後その累積赤字を解消するのに十年程度を要するわけでございますので、四年目ぐらいにも多少また資金が必要になる場合があるのではないかと思っております。
○天野(等)委員 企業として見た場合に、それでは何を収入の主たるものというふうに考えるわけでございましょうか。
○徳田政府委員 収入のほとんどは加入者からの加入料と、それから毎月の利用料として二種類ございまして、一つは基本料、これはどなたからもちょうだいするわけでございますが、そのほかに例えば映画のような番組を流す場合には有料の利用料という収入がございます。これがほとんどでございますが、そのほかにも一部はコマーシャルを入れたりということでコマーシャルの収入、それからケーブルの中にチャンネルの余裕がございますので、別の人にそのチャンネルを貸す、それによって料金をちょうだいする、そういうようなものが収入になってくるわけでございます。
○天野(等)委員 加入金は預かり金ではないのですか。実は昨年の一月六日の朝日新聞のこのCATVについての記事ですけれども、その中には「入会金は単なる預かり金でこというような——これは新聞の記事でございますからあれですが、どんなふうにお考えになっておりましょうか。
○徳田政府委員 加入料はほとんどの場合返すことはございません。実際にもらいきりでございます。といいますのは、線を引く部分の費用だけで一加入者当たり大体十二万円かかるわけでございます。したがいまして、その約半分の五万円ぐらいの加入料をいただいて、そういう幹線、それから各家庭までの支線を引く費用の半分を回収するというやり方をとっておるものがほとんどでございます。
○天野(等)委員 これは例えば三万端子程度の施設だとすれば、発足当初から三万の線を引いてしまうということになるのでございましょうか。 〔委員長退席、亀井委員長代理着席〕
○徳田政府委員 施設によっていろいろな例がございますが、最終的に三万加入の施設をつくるという場合に、一万程度の三つに分けて順次施工していくというケースなどもございますが、いずれにいたしましても、幹線の部分とそれから分岐する準幹線といいますか、そういうような部分は最初から三万加入が入るような施設で設置をいたしております。
○天野(等)委員 当初から全部配線等が終わっているという場合は問題がないと思うのですけれども、逐次配線等が延びていくあるいは広がっていくというような場合に、工場財団の範囲というようなものについてはどういうことになってくるわけでしょうか。当初は当然のことながら既に施設ができているものしか工場財団の範囲には入らないのではないかというふうに考えられるのですが、延びるたびに工場財団目録をふやしていくということになるのかどうか、この辺はいかがでございますか。
○稲葉政府委員 お説のような取り扱いをすることになると思います。
○天野(等)委員 そうなってきますと、当然被担保債権額についても、三万端子が当初は一万端子で出発するということになれば、一万端子という形での被担保債権額という形になってこざるを得ないように思うのですが、途中からさらに追加融資で債権額をふやしていくというふうに考えておられるのでしょうか。この辺は郵政省はいかがでございますか。
○徳田政府委員 そういう場合がほとんどではないか、そのように考えております。
○天野(等)委員 といいますのは、途中からだんだんふやしていくという意味でしょうか。
○徳田政府委員 はい。
○天野(等)委員 これは提案者の方にもちょっとお尋ねをしてみたいと思うのですけれども、実際にこの会社のほとんど全資産が当初の資金需要に充てられてしまったときに、その後に発生しますいわゆる担保を持たない無担保債権者というものが、これは当然営業でございますから次々に発生をしてくると思うのですが、この無担保債権者は、ほとんど何の担保物件も持たないといいますか、債権を満足させるための会社施設というようなものを持たないことになってしまいます。こういう場合に、やはり何らかの形で、当然経営を始めてから発生する一般債権者について、あるいは労働債権も含めてでございますが、会社の経営という観点から何らかの措置を考えておかなければならないのではないだろうかというふうに考えるのですが、この辺はいかがでございますか。
○近藤(鉄)議員 先生のお話のことはあり得ると思いますけれども、ただ、CATVの経営者といたしましても、今度の法律で全体を工場抵当と設定して、その枠の中の融資を受けるわけでありますから、将来そうした新たな債務が必要となるような場合には、恐らく経営者としてその枠の中の話としてはそういう担保余力を残して融資を受けることになるのではないかというふうに思います。 ただ、お話がございましたように、漸次加入者がふえて、それで回線がふえてまいりますので、それだけまた担保余力が出てくるわけでありますから、無担保で新たな債務を受けるといいますか債務を得るというようなことは、実際問題としてなかなか貸す方の立場もございますから、やはりあくまでもそういう工場抵当権の設定の枠の中の融資になるのじゃないか。そのためにも、やはり、今までばらばらであったのでは担保力がありませんから、まとめて工場抵当権の設定ができるような、そういう措置が今回の改正であると考えておるわけであります。
○天野(等)委員 その点について郵政省、どうお考えですか。実は、工場抵当法自体はこの工場施設の全部について確かに財団の目的とすることができるわけでございますけれども、やはり一般債権者という観点から考えて、財団目録の中にすべてを含める必要はないし、また含めないという考え方もできるわけでございますが、そういう点について、郵政省としてはいかがでございますか。
○徳田政府委員 CATV施設に工場抵当を設定するという場合には、担保価値の高いものから順次財団目録に載せていくということになるのではないか、そのように私どもは考えております。したがって、価値の小さいとかあるいは数も少ないというようなものまでは実際上ほとんど財団の中には含めないというケースが多いのではないかと考えております。 それから、この施設がどんどん拡充していくという場合には、拡充した分はまだその財団抵当の中に入っておらないわけでございますから、そういうような部分もございますので、いわゆる財団抵当の抵当権者の立場とそれから一般の債権者の立場、この辺の調和を図っていく必要があるのではないかと私ども考えておる次第でございます。したがいまして、一般債権者の保護につきましても、その財団抵当の範囲をどういうふうに決めるかというふうな問題に関連して十分配慮していただくように、CATVの関係の事業者の団体等を通じましてCATVの事業者にそういうお願いなり要請なりをしてまいりたい、そのように考えておる次第でございます。
○天野(等)委員 これは一たん財団の中に動産等を含めてしまいますと、例えばマイクロホン、テレビカメラというようなものも財団の中に含めてしまいますと、譲渡はできなくなってくるわけだと思いますが、こういう動産についての耐用年数といいますか、そういうようなものも財団設定登記の際に考える必要がないものなのかどうか、この点は法務省、いかがでございますか。
○稲葉政府委員 財団組成物については、その範囲に、営業と申しますか、この場合で言いますと、有線テレビジョン放送に供されるという目的のものであることが必要でございまして、もちろんその担保価値は耐用年数等によって左右されると思いますけれども、その中に入れられること自体については差し支えないわけです。ただ、その価値があるもの、ないものを適宜考えて財団組成物から入れたり外したりするということは、これは当事者間の合意と申しますか、そういうものである程度左右できるものであろうと考えております。
○天野(等)委員 そうなると、先ほど、一応十年程度で、単年度の収支黒字ということではなくて、全体としての債務が完済されるというふうにお考えだと言っておりましたけれども、それよりも短い耐用年数のものについては、むしろ原則としては財団抵当の中に含めないというふうに考えた方が実際的ではないかというふうに思うのですが、この点は郵政省から……。 〔亀井委員長代理退席、高村委員長代理着席〕
○徳田政府委員 現在、機器類の耐用年数でございますけれども、スタジオ機器につきましては六年ということになっております。それからケーブル類は十年でございます。ですから、十年の設備でございますと、その累積赤字も解消するという期間と大体合っておるわけでございますが、スタジオ機器につきましては、それより早く耐用年数が来るということになるわけでございます。そういうものを含めるべきか含めるべきでないかということは、これはやはり事業者と実際に融資をする側の両者の話し合いにもよると思いますし、それからさらに先ほども申し上げました一般債権者の関係の問題等も絡んでまいりますので、いろいろな考え方があろうかと思うわけでございますが、いずれにいたしましても、どういうものを含めるかということは別にしても、そういう一般債権者の保護という観点から、すべてを含めるのではなくてある程度のものは残しておくとか、そういうことが望ましいと私どもも考えておりますので、関係業界に対しましてそういうような要請はしてまいりたい、そのように考えておる次第でございます。
○天野(等)委員 この法案を成立させる必要性というのが各企業の資金需要を満足させることが大きな目的なのだとすれば、それによって有線テレビの発展をということであるとしましたら、当初の資金需要だけを賄えばいいというものではなくて、やはり全体としての運営についても郵政省が指導的な立場をとっていただかなければならない、そういうふうな気がするわけです。 一般債権者の保護というのも、考えてみますと何も郵政省が口出しすべきことではないというふうにも考えられますけれども、しかし一方で、個々の企業が融資を受けられるかどうかということもまた郵政省が特に口出しをすべきことではないわけでございます。これは、全体として有線テレビ事業の発展という観点から融資についても便宜が図られるようにこの法案をつくるとすれば、当然のことながら運営上の一般債権についての確保ということも十分に考えていただかなければならない事柄だと私は思うのです。 そういう点で、一歩突っ込みまして、現在有線テレビ事業を行っている会社の状況なんですけれども、いただきました資料によりますと、規模別の施設として五六・九四%、半数以上が五十一端子から五百端子という比較的小さい規模の経営でありまして、また五十以下というのがこれまた半数近い四一・八七%、五百以上の端子数のものは全部合わせましても全体の一%ちょっとというところだろうと思うわけですね。それで、こういう小さい規模の会社の場合にどの程度の資本、またどの程度の資金で経営をしているのか、その点、把握しておられましたらお答えください。
○徳田政府委員 五百以下の施設が大体九八%あるわけでございますが、こういう施設はほとんど難視聴解消用の施設でございます。したがいまして、これらの施設につきましては補償施設の場合がかなり多いわけでございまして、そういう面では、そういう補償金によって運営されておりますので収支が相償っておるわけでございます。 それで、大体五十ぐらいの施設でどのくらい建設費がかかるかと申しますと、大体八百万ぐらいでございます。その程度の施設でございます。こういうものはほとんど辺地における難視聴の施設が多うございまして、国あるいは地方自治体それからNHK、そういうところがある程度お金を出して難視聴解消のために設置しておる、そういうものがほとんどでございます。それから都市の難視の解消のための施設につきましては、建築主が原因者負担という形で補償して設置しておるものがほとんどなわけでございますが、こういう施設につきましてもやはり補償金で賄われておりますので、収支は相償っておるような状況になっております。
○天野(等)委員 そうしますと、難視聴解消を目的としているもの、これについては資金需要というような点で工場抵当法の適用を受ける必要は特段ないということになるのでしょうか。
○徳田政府委員 辺地における難視聴解消の施設は非常に小規模なものばかりでございますので、こういうものにつきましては資金需要という面では全く問題は起きておりません。実際に融資の面で問題になってきておりますのは都市型の大規模の施設の場合だけでございます。
○天野(等)委員 大規模施設の場合の現在の経営状況はどういう状態でございますか。
○徳田政府委員 現在、必ずしも大規模ばかりではないと思いますが、五十八年三月末現在で許可を与えている施設でございますが、これが三百八十四ございます。許可を与えておる施設といいますのは、加入者の端子数が五百一以上の規模のものでございます。この施設のうち自主放送を行っている施設でございますが、これが五十八ございます。この五十八の事業者の経営状況でございますけれども、単年度ベースの収支状況で見た場合に、収支がゼロあるいは利益を出しておるもの、これは四十四ございます。欠損になっている施設が十四、こういう数字になってございます。
○天野(等)委員 欠損を出しております十四の会社、これは欠損額の大きいところではどのくらいの欠損でございますか。
○徳田政府委員 欠損の出ております施設のうち一番欠損金の多いものでございますが、年間の欠損が大体七千万円ぐらいでございますけれども、これが一施設ございます。あとは二千万以下でございます。
○天野(等)委員 欠損の経営によって経営者が交代したというようなケースは今までにございますか。
○徳田政府委員 経営不振のために経営者がかわったというケースが一件だけございます。
○天野(等)委員 それはどういうふうな形で経営者の交代がされておるのでしょうか。債務等も全部引き受けながらの経営者交代なのか、その辺の状況はいかがでございますか。
○徳田政府委員 ちょっと手元に詳しい資料がございませんので、後ほど調査をいたしまして御報告をさせていただきたいと思います。
○天野(等)委員 実はアメリカでCATV、特に都市型のCATVなんでしょうか、かなりの数の普及を見ているというお話がありましたが、また逆にいろいろな、話としましては、なかなかアメリカでもこのCATVの経営は難しい、倒産といいますか、かなり経営者交代というような形のものが出ているというような話も聞くのでございますが、その辺の実情については、郵政省、どういうような把握をしておられますか。
○徳田政府委員 アメリカの場合には経営が苦しくて倒産する場合と、それから一般の放送の場合もそうなんでございますけれども、将来の企業性があるということで逆に経営者が交代するといいますか、買収されるといいますか、そういう二つのケースがございます。CATVの場合でも必ずしも経営が苦しくて経営者がかわったという場合だけではないとは思うわけでございますが、しかしながら、最近確かにCATVのアメリカにおける伸び率は落ちてきております。しかしながら絶対数ではやはりふえてまいっておりますので、これからも相当アメリカでは有望なマーケットである、そのように考えられておるようでございます。 それから、CATVに対する番組の供給のために衛星を使っていろいろ番組を供給する企業がふえてまいっておるわけでございますが、これにつきましてはかなり過当競争になってきておりまして、そういう供給会社がかなり倒産しておるというケースはございます。
○天野(等)委員 CATVの開設につきましては、たしかこれは施設についての許可という形になっているのだというようなお話を前にお聞きしたと思うのですけれども、この場合は、日本のCATVの場合に、同一地域での競争性を持たせるような形で許可を与えているのか、あるいは同一地域での競争性は避けるという形で許可を与えていらっしゃるのか、この辺はいかがでございますか。
○徳田政府委員 法律上は、競願があった場合には、その中で有線テレビジョン放送法の規定に適合する事業者にはすべて許可を与える規定になっておるわけでございますが、現実には、道路あるいは電柱共架等の面でケーブルを何本も引くというわけにはまいらない状況になってございますし、それから、ケーブルを一本引きますと、それで大容量のチャンネルが送れますので、いわば地域独占的な形になるものでございますので、そういうものをできるだけ多くの方が共用するということの方が望ましいのではないか、そのように考えられますので、郵政省といたしましては、これまでのところはそういう地域の方々が一緒になって経営をするというふうな形でまとまっていただくのが望ましいのではなかろうか、そういう考え方で指導をしてまいってきておるところでございます。
○天野(等)委員 そうすると、同一地域内での競争というようなものについてはこれを避けるという方向でCATVの施設の許可を与えている、実際問題としてそうなっているというふうに考えてよろしいわけですね。
○徳田政府委員 一つのケーブルを引きますと、四十チャンネルとかそういうたくさんのチャンネルを送れますために、そのうちの一部のチャンネルはまたリースしてほかの方にも使わせることができますので、できるだけそういう形でまとまっていただくということで今まで指導をしてまいっております。これまでのところはそういう形で、それぞれの地域で一施設という形で許可が与えられております。
○天野(等)委員 今後ともそういう形で一地域一施設というふうな方針でいかれるのか、あるいは今後特に都市型CATVという形で競願が出たときにどうお考えになるのか。法的には恐らく競願が出てきた場合に二つには許可を与えることができないというふうにはなっていないのだろうと思うのですが、その辺、今後についてはどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
○徳田政府委員 先生御指摘のとおり、法的には基準に適合するものは許可を与えるという形になってございます。 今後どうするかという問題でございますけれども、CATVの発展動向といいますか、これはかなり流動的でもございますので、長期的にどういう方針を立てていくかというのは今後いろいろと検討していかなければならないとは思っておるわけでございますが、郵政省としては現在のところは従来どおり一地域一施設という形で地域の住民の方が一本にまとまって運用される、そういう方向で指導してまいりたい、そのように考えております。
○天野(等)委員 CATVの場合には、電線といいますかケーブルをどうしても使用しなければならないわけですから、それの施設設置といいますか、ケーブルの設置という点で、先ほど横山委員の質問に対して、これは建設省の方でございましたか、独自のケーブル施設の電柱はなるべく立てないようにしてもらいたいというようなお話がございました。この点では、やはり郵政省としても、既存の電柱等を使いそれに対して使用料を払いながらのケーブル設置というふうに考えておられるのでございましょうか。
○徳田政府委員 その地域に電力会社の電柱であるとかあるいは電電株式会社の電柱が既にありますときには、そういう施設に添架させていただいてそれで運用するというのが経費的にも一番安く上がりますので、そういう方向でやっていただくことを私どもとしても希望いたしております。それから、電力会社等に対しても、そういう場合には添架の契約を結んでいただくように平素からいろいろ要請をいたしておるところでございます。
○天野(等)委員 この場合の契約の内容というのはどういうことになっているのでしょうか。電柱を使用させてもらうという形の契約で有償の契約になっているわけでしょうか。 それからまた、公道上を電線が張られるということがあるわけだと思いますが、そういう際の公道上の占用使用料というようなものについても現在支払いをされておるものなんでございましょうか。
○徳田政府委員 電柱につきましては、例えば電力会社との間に共架契約を結びまして使用料を払っております。それから公道等につきましても、やはり同じように契約を結んで利用料を払っておるのが実情でございます。
○天野(等)委員 そういう場合の契約というのは、工場抵当法で工場財団が競落された場合に競落人のところにその権利は移っていくものでしょうか。その点について法務省はどういうふうにお考えになっていますか。
○稲葉政府委員 当然対抗できると申しますか、当然に競落人がその契約を引き続くべきことを請求できるという性質のものではないだろう、改めてもう一度承諾を得る必要があるのではないかというふうに考えております。
○天野(等)委員 その点について、郵政省としてはどういうふうにお考えですか。この工場抵当法に組み入れるという際には一番重要な点になるのではないかと思いますが。
○徳田政府委員 郵政省も同じ考えでございますが、例えば電力会社の電柱等の場合につきましては、これまでも郵政省の方で許可を与える施設にはその共架の契約を結ぶということで約束ができておりますので、もし競落して競落人がまたその施設の許可を得て運用するという場合には、当然電力会社の方でもその競落人との間に契約を結んでいただけるもの、私どもはそのように期待いたしております。
○天野(等)委員 法務省にお尋ねしたいのですが、この場合債権契約であっても、例えば当事者間の東京電力と有線テレビ会社との契約があって、競落の場合にも第三者に権利を渡すというような契約がある場合には、使用する権利そのものを財団抵当の範囲に含めることができますでしょうか。
○稲葉政府委員 財団の組成物権については十一条で限定されておりまして、債権的権利につきましては、「賃貸人ノ承諾アルトキハ物ノ賃借権」というのが四号で入っておりまして、それ以外のものについては直接にそれを財団の組成物権とすることはできないわけでございます。
○天野(等)委員 ということはどういうことになりますか。電柱の使用権というようなものについては直接の組成する権利にはならないと考えざるを得ないということでございましょうか。
○稲葉政府委員 そのとおりでございます。
○天野(等)委員 そうすると、実際問題としてCATVの場合に、先ほどの「三万端子程度の施設の建設費」の中にも、建設費の二〇%は線材であり、さらに全体の工事費が四〇%、かなりの価値として線材が建設費の中に計上されてきているわけで、線材そのものの価値以上に、まさに放送施設等と結びつけられたことによる価値があるわけだと思うのですが、これはどうしてもケーブルを敷設しておくことができる権利と一体となっていないと、価値としては余り高いものにはならないのじゃないかという気がするわけです。その点では非常に不安定な価値のように思えるわけです。法的には確かに不安定だと言わざるを得ないだろうと思うのです。その辺を郵政省としては恐らく実務的に解決をしていくのだというふうにお考えだと思うのですが、それならばそれで、財団組成の権利にはならないとしましても、東京電力なり電電との間に事前の契約をつくっておくということはお考えでしょうか。
○徳田政府委員 工場抵当法の改正がなされました暁におきましては、私ども今後電力会社とか電電株式会社等との間でこういうような問題を協議いたしまして、競落することによってCATVの施設の運用が中断する、これによって受信者の利益が阻害されるようなことが発生しないように最善の措置を講ずるように協議をしてみたいと考えております。
○天野(等)委員 その点については既にある程度の協議がなされているのでしょうか、それとも改めてこれから協議をするということなんでしょうか。これを提案されまた進めていらっしゃる郵政省及び提案者の方はいかがでございましょうか。
○徳田政府委員 現在、電柱の使用契約の中で、競落した場合の権利の継承といいますか、そういう規定は特に盛り込まれておるものはございません。ただ、私ども施設許可を与えるに際しては、郵政省が許可するものについては電柱の共架を自動的に認めていただくように電力会社あるいは電電株式会社との間で話がついておりますので、そういう場合には問題はないわけでございますが、競落の場合についての契約書の上での権利の移譲といいますか、これが明確にされておるものはございませんので、そういう面についても今後いろいろと協議を進めてみたいと考えておる次第でございます。
○近藤(鉄)議員 今回、工場抵当法の改正をお願いしているゆえんは、CATV会社の資金調達力をふやすための措置でございますし、担保権の設定がなされた場合にそれを取得した者が引き続いてCATVの事業を行うことができるかどうかということは、工場抵当の価値を高めることになるわけですね。そういうことでございますので、今局長からも話がございましたが、何とか引き続いてそういったものの使用ができるような、具体的にどういう形になるかについてはまだ十分検討しておりませんけれども、方向としてはそんな方向で検討させてみたい、こういうように考えております。
○天野(等)委員 この抵当権が実行されて財団組成物件が競落された場合に、この競落人に対して郵政省としてはスムーズにCATVの施設の許可を与えるおつもりなのか、競落はしたけれども郵政省としてはまた別個な判断をしなければならないのか、その辺についてはいかがでございましょうか。
○徳田政府委員 現在の有線テレビジョン放送法では、許可の承継という規定がございませんので、制度上は廃止、新設という形の手続をとっていただくことになるわけでございます。したがいまして、法上は改めて競落人の資格等について審査をする、例えば欠格事由に該当するかしないかという審査が行われるということになるわけでございますけれども、欠格事由に該当する場合は別といたしまして、それ以外の場合は、放送が中断されることによって受信者の利益が阻害されるということのないように、放送の継続が行われるような形で許可を与えていくようにいたしたい、そのように考えておる次第でございます。
○天野(等)委員 この抵当法によって抵当権が実行されるというような状況というものをちょっと考えてみましたときに、恐らく一番問題なのは、先ほどもちょっと指摘をしましたけれども、工場抵当の抵当権者と担保権を持たない一般債権者との間の対立関係というようなものが出てくるのじゃないか。確かにこの工場抵当法によって担保を持った抵当権者は、これはある程度の債権回収が得られるけれども、一般債権者の場合にこれが難しい。また、工場財団から一部機器類等を外した場合には、今度は競売によって競落をしたとしましても、その中の機器類等が財団の中に含まれていないことによって競落物件にならないという問題があるかと思うのでございまして、そういう面でのトラブルといいますか、実際にこれが効用を発揮してこの法律が適用されるというような場面を想定いたしますと、私はかなりの混乱が生じる可能性があるのじゃないかというふうに考えております。 〔高村委員長代理退席、委員長着席〕 実はそういう点で、先ほども経営不振によって経営の主体が変わったという場合にどういうふうな経過だったのかということについて郵政省が把握しておられるかどうかということをお尋ねしたわけです。私は、この工場抵当法の中にCATVが含まれるという場合に、確かに当初融資という面から見ては非常に有益なものになるかと思いますけれども、一たん経営不振というような状況が起こったときには、逆にかなりの混乱をもたらす危険性もあるのじゃないか。そういう点で、そういう場合にどの程度郵政省として再建あるいは経営移譲という点にまで突っ込んで対策を立てることができるのかどうか、またそういうお考えがあるのかどうか、その点はいかがでございましょうか。
○徳田政府委員 経営が悪化しまして競売に付されるケースというのは、非常にまれなケースではないかと思っておる次第でございます。当然そういうふうになる前に、可能な限りそういった事態に陥らないように、経営の肩がわり先を探したりあるいは会社更生法の適用をしたりというようなことで経営体を存続させる方法を恐らく優先させるだろうと思うのでございますが、もしそういう事態になったときに、先生御指摘のとおり、一部の動産は一般債権者の方に持っていかれるというようなことになりますと一部の設備が足りなくなってしまうということは、確かに生じてくる可能性としてはあるわけでございますけれども、そういう場合でも、当然競落人としてはその設備をさらに引き続き運用させるような措置を講ずる、そういう不足な設備を新たに入れて運用するような形に持っていく、そういう努力もされると思うわけでございます。それから、郵政省といたしましては、受信者の保護という立場から、放送が中断されないようにいろいろな形でこの要請なり御指導なり申し上げていく義務があると私ども考えておりますので、そういう面でいろいろと受信者保護のための対策を講じられるような、そういう措置について今後検討してまいりたいと思っておる次第でございます。
○天野(等)委員 そうなりますと、常日ごろからCATV事業についての経営内容について郵政省としては少なくとも報告を求めるというようなことができるのかどうか、その点はいかがでございましょうか。
○徳田政府委員 法上はそういう報告を求めることにはなってございませんが、有線テレビジョン放送事業の運営によりまして加入しております受信者の利益が阻害されておるというような場合には改善命令を郵政大臣が出せることになっておりますので、そういう意味で、必要な調査を行った上で合理的な経営がなされるように指導をしていくことは可能ではないか、そのように考えております。
○天野(等)委員 報告は求めることができるのでしょうか。
○徳田政府委員 報告を求める規定はございません。
○天野(等)委員 実際上も経営内容についての報告は現在求めておりませんか、財務諸表等についての。
○徳田政府委員 この有線テレビジョン放送法の上では、事業者に対して報告を求めることのできる事項が定められてございまして、難視聴地域における再送信の役務の提供条件とかあるいはその業務に関する報告、あるいはそういう再送信をする場合の放送事業者の同意に関する事項であるとか、あるいは先ほどの役務の料金に関する事項であるとか、それからサービス地域内で役務を提供するに当たってその提供を拒んだ事実があるかないかとか、そういうような、ある程度限定された事項に関してのみ報告を求めることができるようになっております。したがいまして、収支状況につきましては、事実上いろいろと調査はしておりますけれども、現実に法上そういうものがとれるという形にはなっておりません。
○天野(等)委員 工場抵当法自体は郵政省所管の法律ではございませんから、この法案そのものに関して、それに関係して経営状況ということにはならないだろうとは思いますけれども、しかし、やはりこの法案が成立しますと融資という面で各企業にとって非常に大きな影響を持つわけでして、その方向に郵政省としても一歩踏み込んだとすれば、当然のことながらやはり経営の状況というものについてもきちっとした調査なり何なりをしておいていただきたいというふうに考えるわけでございます。 少し時間が余りましたけれども、私の質問、これで終わらせていただきたいと思います。
○片岡委員長 午後二時再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後一時三分休憩 ————◇————— 午後二時一分開議
○片岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡本富夫君。
○岡本委員 午前中に引き続きまして、有線テレビの法案を審議いたします。 まず、提案者にひとつお聞きいたします。 今回の工場抵当法の改正案がなぜ内閣提出にならなかったのか、その理由についてお聞かせ願いたいと思います。
○近藤(鉄)議員 実は工場抵当法は古い法律でございまして、明治三十八年に制定になった法律でございます。法務省当局とも私どもいろいろ相談したわけでございますが、内閣提出としてこの法案の改正をするとなると部分的な修正ではなしに本格的に検討して全面的な改正を必要とすることになるであろう、そうなると率直に言って相当な時日を要することにもなる、こういうことでありますので、さしあたって私どもは、この際CATVの施設を工場抵当法にいう工場財団として融資の充実を図りたい、便宜を図りたい、こういうことでございますので、部分的な修正ということで議員提案として国会に提出させていただくことになったわけでございます。
○岡本委員 ちょっと法務省にお聞きしますけれども、今お話がありましたように、この工場抵当法は明治三十八年ということで日露戦争時代の法律です。その後、第三次産業など相当いろいろな面で工場抵当について変革が出ておるだろうと思うのです。でありますのに、法律改正を提案せずにそのままに置いておるのはどういうところにそういう考えがあるのか。また、いつごろ工場抵当法の不備を訂正するのか。この二点についてひとつお聞きします。
○稲葉政府委員 御指摘のとおり、この法律はかなり古い法律でございまして、必ずしも時代の進展に即応した見直しがされていないということは事実であろうと思います。ただ、この工場抵当法の不備を補うものとして、その後企業担保法等の法律もできております。また、工場抵当法のような土地あるいは建物を中心にして担保権の範囲を拡大していくという立法の延長線でやるのがいいのか、それとももう少し抜本的に考え直すのがいいのかということも含めまして、今後大きな視野から検討してまいりたいと考えているわけでございます。そういう意味で今回の立法には時間的に少し間に合わないということで、先ほども提案者の方から御説明がございましたように議員提出ということになったわけでございます。 この改正がいつごろできるかというお尋ねでございますけれども、この問題については言うまでもなく法制審議会の審議も経なければならない。そしてまた、ほかにもいろいろございまして、法務省の法律、特に戦前からの片仮名書きの法律というのはどれもこれも問題があると言えばあるわけでございます。その中で優先順位をつけて処理していかなければならないということで、余り確たる御返事をすることができないわけでございますが、なるべく早くそういう見直しの作業に取りかかりたいというふうに思っております。
○岡本委員 私も各委員会を回りまして、通産省や各省の法案を随分審議しましたけれども、明治時代の法律そのままというのから大分変わってまいりまして、次々と改正をしてきておるようであります。その点から見ると法務省は非常にテンポが遅いのではないか。したがって今のように議員立法で出さなければならぬ、こういうようなことになっておるのではないかと私は思うのです。拘禁二法の場合もありますけれども、いずれにいたしましてもこの工場抵当法、例えば冷凍工場がある、その冷凍工場の出入りのトラックあるいはそれに類するところのいろいろな附属のもの、一日も早くこういうような企業の活動あるいは国民の便利なように見直しをやるべきじゃないかと思うのです。ところが、まだそういうことはめどが立っておりません——稲葉さんにこんなことを言っては悪いですけれども、有線テレビのこの法律が出てくるについては必らず何らかの立法府の質問があるだろう、それに対してどういうふうにしましょうというような部内の検討をして答えていくのが誠意ある法務省の態度ではなかろうかと私は思うわけでございますが、順番がたくさんありますのでいつかわかりません、こんなことではお話にならぬと思うのです。もう一遍お聞きしておきたい。
○稲葉政府委員 この問題を取り上げるについては、もちろん部内でも検討をしたわけでございます。なるべく早くということは私どもも念願しておるわけでございますけれども、先生御案内のように、民事局は毎年何本かの法律を必ず出しているというような状況でございます。それぞれ各方面から要請を受けて、その要請の度合いの強いものについてできるところから片づけていくということでございまして、この問題で要請がないというわけではございません、現に有線テレビの関係ではこういう強い要請があるわけでございますけれども、その他一般的に申しますと、必ずしもそれほど大きな声になって出てきているわけではないというような事情もございまして、経済界の意向等もくみ上げて少し検討してみなければいけないということでございまして、そういう意味で、今のところまだめどが立っていないということでございますが、できるだけ早くそういうヒアリングも含めまして一応何らかの作業には取りかかりたいというふうに思っております。
○岡本委員 次に、郵政省にお聞きしますけれども、今有線テレビ施設の工場抵当法を適用して事業を行う、そういう資金調達の問題が生じた事例を一つ挙げていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○徳田政府委員 お答え申し上げます。 これまでに工場抵当法の財団抵当という制度がないためにCATV事業者の資金調達の面で非常に困った事例ということでございますが、これにつきましては、既に運用しております施設を拡大しようということで所要資金を地元の銀行と御相談いたしましたところ、その施設はこういう財団抵当の対象になっておりませんので担保にならないということで、それでは個人担保を抵当にということでお願いをしたようでございますけれども、これにつきましてもたまたま運転資金の見返りとして既に抵当権が設定されておったというようなこともございまして、結局施設の拡大ができなかったという例が多々ございます。 今後もこういう都市型のCATVがかなりたくさん出てまいると思いますので、そういう面で、工場抵当法の改正がなされなければ資金の供給面でいろいろと困る事例が出てくるのではないか、そのように考えておる次第でございます。
○岡本委員 今御説明いただいたのを見ますと、既に施設があって、これから電線を引いて施設を増設していく、その担保能力がない、こういうことなんですね。そういうようにお聞きをしたのですが、間違いありませんか。どうですか。
○徳田政府委員 先ほど御説明申し上げましたのは、そういう例でございます。もちろん、最初からそういう施設を設置する場合に資金面で困ったという例も聞いております。
○岡本委員 この法律を改正しますと、その資金需要はどのくらいが見込まれるのか、この点についての見込みはいかがでしょうか、お聞きしておきたいと思います。
○徳田政府委員 最近郵政省におきまして許可いたしました自主放送型の施設と、現在申請中の、まだ許可をいたしておりませんが、審査中のものでございますが、そういうものの自主放送型の施設は三十五件ほどございます。それで、これらの施設の金融機関からの借入額の総額は約七百億円ぐらいだろうと思っております。このうち、工場抵当法が適用されるということになりますと、その中からどの程度が財団抵当を設定して資金を借りるということになるかどうかはちょっと把握できませんが、かなりのケースが出てくるのではないかと思っておる次第でございます。それから既存の施設につきましても、先ほども申し上げましたが、これから施設を拡張したいというようなものも相当出てくるのではないかと思いますので、これらに要する資金の需要もまた旺盛になってくるであろう、そのように考えております。
○岡本委員 この担保能力ですが、例えば土地を担保にする場合は普通は地価の七〇%とか、あるいはまた建物ですとその耐用年数によって何割だとか、こういうように担保能力を見るわけですけれども、この場合は電線ですから、ケーブルなんというものはスクラップにしたら何にもならなくなってしまう。したがって、どのくらいの担保能力、何%ぐらいと見込みをつけていらっしゃるのか、法務省それから郵政省、両方からお聞きをしてみたいと思います。
○徳田政府委員 融資に当たりましてのこの評価方法につきましては、各金融機関によりましてまちまちであろうとは思うわけでございます。そういう意味では一概には申し上げられないかと思うのでございますが、ある金融機関に伺いましたところ、新しく設置する施設の場合には取得価格の八割程度の評価は可能であろう、そのように私どもは伺っております。
○岡本委員 そこで、有線テレビ放送の今までの発展の経緯、それから現状、今後の見通し、これのわかる分だけを御説明いただきたいと思います。
○徳田政府委員 この有線テレビジョン放送施設でございますが、これはテレビ放送が開始されました初期におきまして、山間、辺地等でテレビが見えない、そういうようなところの方々が共同で受信アンテナを山の高いところに設置いたしまして、それで遠方にあるテレビ局の電波を受けまして、これを線で各家庭に引っ張ったというのがはしりでございます。その後、各地域でテレビの見えないところにそういう施設が設置されていきましたわけでございますけれども、さらに都市におきまして高層建築物等による受信障害を解消する手段としても広く活用されるようになってきたわけでございます。こういう施設はすべて難視聴解消が主たる目的であるわけでございますけれども、その後技術がどんどん進んでまいりまして、ケーブルを通してテレビのチャンネルを送る能力が非常に大きくなってまいったわけでございます。したがいまして、その余力を利用しまして自主放送ができるということになりまして、スタジオをつくって自主放送をするという施設が増加してまいったわけでございます。 それから、最近になりまして、線で受信者の家庭までつながっておりますので、いわば双方向的にも使える、つまり放送ですと送りっ放しなわけでございますけれども、線でつながっておりますので、受信者の側から答えが返ってくるような、そういう施設にすることもできる。これは双方向通信と私ども呼んでおるのでございますけれども、そういうような性能も持たすことができるような施設が最近できてまいったわけでございます。さらに、ことしの四月に電気通信事業法が施行されまして、したがって電気通信事業に対して競争原理が導入されましたので、これからはCATVの事業者が電気通信事業もあわせて行うというようなものも出てくるのではないか、そのように考えておるわけでございます。そういう面と、それから大規模、多目的、多チャンネルのいわゆる都市型のCATVの計画というようなものも現在どんどん出てまいっておるところでございます。 それで、CATVの現状でございますが、昨年の三月末現在で、施設数が全部で三万六千という数字になってございます。そのうち許可に係る五百一端子以上の施設が四百二十八ございますが、残りはほとんど小規模な施設、これは先ほど申し上げましたが、難視聴解消用のものでございます。それで、契約者数は三百九十三万世帯、約四百万世帯ということになっておるわけでございまして、日本の全世帯数の一割程度が有線テレビジョン放送施設を使ってテレビの放送を楽しんでおられるということになるわけでございます。 このように、我が国でもある程度の普及状態を示してきつつあるわけでございますけれども、今後は大容量性であるとかあるいは双方向性というような、テレビ放送にはない特殊なすぐれた機能を活用いたしまして、国民の多様化していく情報ニーズにこたえるとともに、身近な地域情報を伝達するメディアとして普及発展していくのではないかと私ども考えておる次第でございます。
○岡本委員 これはたしか去年の六月ごろだったと思うのですけれども、ケーブルを配線するについて、電力会社の電柱やあるいはまた今は電電公社ではないですけれどもNTTの電柱、こういうところにどんどん張るということは非常に美観を損なうという意見が建設省から出たように思うのですが、建設省の方は来ておりますか、これについてどうなったのか……。
○原説明員 御説明申し上げます。 道路上に設けられます電柱、先生御案内のように電話柱もございますれば電力性もあるわけでございますが、そういった電柱類、それからそれに架設される各種のケーブル類は歩行者の通行を阻害をするといいますか、そういったこともあるわけでございますし、またケーブル類はたくさん張られますと火災時の消防活動にも支障を及ぼす、かつまた、先生御指摘になられましたように都市の美観という問題につきましても多々支障があるというようなことから、建設省といたしましては電線類の地中化を積極的に進める時期ではないかということを考えておったわけでございまして、昨年、そのために特に既存の電柱、電線類のみならず、これから高度情報社会を迎えましてニーズがたくさん出てまいるであろうケーブル類の新しい敷設につきましても何らかの抑制的な措置がとれないものだろうかということを、地方の道路管理の担当者の方々とお話をしたということがございまして、それがCATVの関係者にはかなり強いものとして受けとめられたという経緯はあったかと思っております。
○岡本委員 郵政省にお聞きしますけれども、今お話がありましたように地下に敷設する、これが建設省の方では非常に望ましい。そうでないと、クモの巣のようになって美観を損ずるのだという話です。地下に埋設すると約十倍ぐらいの費用になるだろう。 それで、これは報道ですけれども、東京では二社、それからあと、名古屋で一社がまだ許可が宙に浮いているというような報道もあるわけですが、この点とうなっておるのか、お答え願いたいのです。
○徳田政府委員 既に許可が与えられまして、まだ道路占用の許可をいただいていないというところが東京都で二件、名古屋で一件ございます。これにつきましては、私どもも建設省の方に御相談申し上げて、できるだけ早く道路占用の許可を出していただくようにお願いしておるところでございます。
○岡本委員 郵政省の方は、とにかく許可して早くやれ、何でもいいからやったらいいのだということなんでしょう。ところが、同じ国である建設省の方からすると、美観の問題やいろいろな問題でこれはちょっとぐあいが悪い。許可するのは都であり、県あるいは市でしょうけれども、その点の統一をきちっとしておきませんと地方自治体の方では困るわけですよ。早く許可せよと郵政省の方からは言われても、先ほど話がありましたように現実にそぐわない、これでは許可できない。今度は、地下に敷設する。共同溝などがありますと非常に早いですけれども、共同溝がないという場合ですと、道路を掘るというのは大変なことだ。 そういうことで、その点について両省の現実的な打開方策というものがちゃんと決まっておるのかどうか。どうも私の調べたところでは、まだそのままになっておるのではないだろうかというように思うのですが、もう一度お聞きしたいと思うのです。
○徳田政府委員 先ほどの三件、既に許可済みの施設でございますけれども、これにつきましては、まだそういう地下埋設の問題が起きる前に実は許可した施設でございますので、私どもとしては、できるだけ早く道路占用の許可をおろしていただくように建設省にお願いしておるところでございます。 それ以後につきましては、この地下埋設の問題が出てまいったものですから、この許可をするに当たりましては「許可の基準」の中で、施設計画の実施が確実なものであることという規定がございますので、道路占用の許可がおりるという見通しがつかない限りは許可をおろしていないという状況になっておるわけでございます。この道路占用許可の問題につきましては、実は今、建設省と鋭意御相談して早急にルールをつくりたい、そのように考えておるところでございます。
○岡本委員 政府のやり方を見ておりますと、もう許可してしまったものは仕方がない、後は適当にやりなさい、これから許可する分についてはからっとやります、これでは許可された方が困るわけですよ。それについて建設省とのきちっとした打ち合わせをやってあげないと、ほうりっ放しで早くやれ早くやれ、これでは非常に不親切だし、本当にこのテレビ会社は動かない。 したがって、建設省の方は、この問題は去年からの問題ですが、どういうような報告を受けておるのかあるいは今どうなっておるのか、これをひとつ御報告願いたい。
○原説明員 先ほど、私どもの基本的な考え方と経過を御説明いたしたわけでございますが、電線類の地中化という私どもの施策、これも現実の問題といたしましては計画的、かつ段階的にやっていかなければならないことは当然のことでございまして、CATVケーブルの道路占用の許可に当たりましても、私どもは基本的な電線類の地中化という施策と調和を保ったような形で、なおかつ現実を踏まえた対応をしていかなければならないというふうに考えておるわけでございます。そういうわけで、CATVの事業者からお話がございますれば、CATV独自の電柱はできるだけ少なくしていただきたい、既存の電話柱、電力性をできるだけお使いいただきたいということをお願いをしたり、あるいは電力線でございますとか電話線が地中化をするという具体的な計画が出てきた場合には、CATVのケーブルがあるから地中化ができないというようなことにならないように御協力をお願いいたしておるわけでございます。 先ほど先生がお挙げになりました東京の二件、名古屋の一件でございますが、午前中もお話をいたしたわけでございますが、名古屋につきましては、私どもの方からはできるだけ御自身でお立てになる電柱は少なくしてくださいということで、いろいろ御検討をいただきました結果が近々出てまいるようでございます。それから、町田の件につきましては、いろいろお話し合いをいたしまして、東京都も含めて事前の協議を下しまして、せんだってその旨の御連絡を町田のICNの方には差し上げたわけでございます。また、もう一件の東京都のケースにつきましては、いまだ道路占用の許可の申請は出ていないと承知をいたしております。 以上でございます。
○岡本委員 郵政省、今お聞きのように東京のものはまだ道路占用のあれが出ていないそうですよ。いかがなんですか。
○徳田政府委員 先生御指摘のとおり、まだ道路占用の申請が出ていないそうでございますけれども、早急に出すというふうに私ども伺っております。
○岡本委員 なぜこんなことを言うかといいますと、やはり許可に当たってはきちっと実際に仕事ができ、また、それだけではなくして、これから申し上げたいことがあるのは、アメリカのCATVの状態を調査をしますと、既にピークを過ぎて今下火になりつつある。こういうことを考えますと、日本もひょっとすると一過性のものであって、そして残ったのは何かというと借金だけだった。その借金も、これは借金と言うとおかしいけれども、政府の融資が大部分、制度融資も使えるようになるわけですね。結局、制度融資の肩がわりは全部国だった、将来こういうような途方もないことになると大変ですから私は申し上げておるわけです。 そこで一つお聞きしますけれども、参考資料をもらったのですが、「有線テレビジョン放送懇談会報告書」の中には、まだ日も浅いことであろうと思いますけれども、自主放送を行っておるテレビ局では黒字のところはまだ一件もないわけですね。まだ日が浅いからと言えますけれども、そういうことになりますと経営基盤というのは非常に心配な面が出てくる。しかも、先ほどお話ししましたように、高架で線を引くのは安くつく、しかし地下になりますと相当高いものになってくる。それだけの資金をつぎ込んで結局だめになった、このしわ寄せは結局末端の視聴者の方にくる、こういうことですから、郵政省が許可をするに当たっては相当いろいろな面からチェックをし、そして経営基盤と同時にある程度の資金、そういったものをちゃんとにらんで許可をしないといけないのではないか、こういうふうに考えるわけなんです。その点について、これは提出者の近藤先生からひとつお聞きしておきましょう。
○近藤(鉄)議員 先生の御懸念も私ども十分にわかることであります。ただ、アメリカはもうピークを過ぎたのではないかというお話でございますが、アメリカの場合はテレビ受信者の四割か五割ぐらい、相当な割合でCATVをやっておるわけでございます。日本の場合にはまだ一割そこそこでございますから、そういう点から考えると、仮にアメリカのCATVが多少中だるみであっても、日本の場合にはこれからのいわば発展途上状況である、こういうふうに考えられなくはないと思うわけであります。 ただ、いずれにいたしましても、結構経費のかかることでありますから、郵政省としてもこの許可に当たっては相当慎重であるべきである、こういうように考えますし、また郵政省の許可がおりましても、今度はそれに対して金融側が融資をする場合も、これまた金融機関は金融機関としての厳密な採算性の計算に基づいて当然融資をすることになるわけでございます。したがいまして、今度のこの工場抵当法の改正をお願いいたしますのも、そういう場合に金融機関が担保をとりやすい形にするということでございますから、そういう条件を整備することで、実際貸す、貸さないというのはあくまでも金融機関側の採算性に基づいた判断になってくる。そういう意味で、私どもは、先生のお話もわかりますけれども、郵政省と、また金融の融資側とダブルチェックになるということで、できるだけ一般の視聴者がこのCATV事業が途中でおかしくなってしまって御迷惑がかかることのないように、そういう意味ではできるだけの措置が講ぜられるような指導も郵政省にぜひさせていかなければならない、かように考えている次第であります。
○岡本委員 最後に、このテレビ会社が行き詰まって、そして競売にかかって、競落人がこのテレビ会社を引き継ぐに当たって、一つは、電柱を使用している場合、電力会社あるいはNTTですか、この電柱の使用許可はそのまま使えるかどうかですね。二つ目は、郵政大臣がその競落した競落人に許可をおろすことができるのかどうか。それでなかったら競落したって何にもなりませんしね。同時に、その競落人の人選について私は非常に心配だ。私どもの方の兵庫県で今盛んに暴力団がはびこっておるわけですよ。こういうところが競落した場合、これは非常に心配。だから、ひっくるめてこの点について郵政省から御答弁をいただきたい。
○徳田政府委員 電柱の共架の契約の問題でございますけれども、これにつきましては、競落人に共架の権利がそのまま移行するという形にはなっておりませんので、再契約を結んでいただくという形にどうしてもなるわけでございますが、この場合、従来電柱共架に関しましては、郵政省が有線テレビジョン放送法に基づいて施設許可を与えた場合には電力会社等におきましてその許可を得た施設者に共架承諾をするように、そういう形でもう話ができておりますので、競落の場合においても共架承諾に支障が生じないように措置できると私ども考えております。そういうことで、問題が生じないように今後とも努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。 それから郵政省の施設許可の関係でございますけれども、これも有線テレビジョン放送法には許可の承継の規定がございませんので、廃止、新設という手続をしていただかなければならないわけでございます。それで、既に許可を与えた施設でございますので、受信者保護の観点からも放送が中断することのないように処理につきましては十分配意してまいらなければならないと私ども考えておるわけでございますが、例えば欠格事由に該当する人が競落人になったという場合は、そういう人には施設の許可をおろすことができませんので、そういう場合にはまた適格性を有する第三者に再譲渡させるというような指導を私ども、しなければならないのではないか、そのように考えております。 それから、暴力団のような人が例えば競落したという場合でございますけれども、法上は暴力団であるからといって直ちにこの適格性を欠くことにはならないわけでございますが、しかしながらこの辺にはなかなか難しい問題もございますので、先生の御意見を念頭に置きながら、受信者保護の観点からも行政上のどういう努力ができるか、いろいろと今後検討してまいりたい。例えば第三者への再譲渡等が可能かどうか、その辺も含めまして今後努力してまいりたい、そのように考えております。
○岡本委員 これで終わりますけれども、ただ、有線テレビ会社の経理内容あるいは会計監査、あるいはいろいろなそういった問題について郵政省の方できちっと指導ができるのかどうか。これをきちんとしておきませんと、結局放漫になったり、あるいはまた法外な料金を請求されても、これはそこだけの線ですからほかは入らないわけですからね。これから起こり得るであろうそういったいろいろな問題について、きめ細かく規則をつくって規制をし、そして所期の目的が達成されるように心から要求いたしまして、これで終わります。ありがとうございました。
○片岡委員長 中村巖君。
○中村(巖)委員 本改正案は、工場抵当法の対象に有線テレビジョン放送を加えようというものであります。 先ほど来の論議を聞いておるわけでありますけれども、一つ痛感をいたすことは、現在の日本の担保物権というか抵当法制というものは大変に複雑になってしまっているということでございまして、民法の担保物権法のほかに各種の特別法があるわけでございますし、最近に至っても仮登記担保とかまた法律外の問題として譲渡担保とかいろいろ発生をいたしておりまして、今日まで抵当法制というのは社会の現実が変わってくるとそれに対症療法的に対応するために処置を考える、こういうことになってしまっているわけです。工場抵当法のごときは大変古い法律であるわけで、明治三十八年の法律、この中にニューメディアの先端を行くようなCATVというものを突っ込んでしまおうということ自体も何か大変におかしな感じがするわけであります。 そこで、法務省の稲葉審議官がお見えでございますので、御準備がないので大変恐縮でございますけれども、法務省としては抜本的に今日の日本の担保法制を何とか整備をするというお考えがあるのかどうか、また具体的にそういう方向で何か検討なり計画なりをお持ちなのかどうか、ちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
○稲葉政府委員 確かに日本の担保法制がいろいろ複雑になっているということは御指摘のとおりでございます。しかしながら、この原因といたしましては、一つは担保を提供する側の立場といたしましていろいろの態様がおる。つまり企業が担保に提供する場合と個人が担保を提供する場合、そして担保価値の把握の仕方において違いが出てくるわけでございます。 一つは、個人が提供するような場合には不動産とか証券とかそういう非常に個別具体的な権利を担保として提供する。これに対して企業が提供する場合には、むしろ、個々の権利ももちろん担保の対象になるわけでございますけれども、そのほかに有機的に結合した企業価値というものを担保にしたい、こういうことがあって、それが財団抵当のような形になってあらわれてきておるわけでございます。これをどのように整理すればいいのかというのはなかなか難しい問題でございまして、歴史的な背景もあり、それから現実のニーズもいろいろあるということで、一般担保の問題、民法の抵当権全体を洗い直してみる必要があるのではないかというような意見もございまして、その機会には一度考えてみなければならないというふうには思っておりますけれども、今のところいつまでにやれますという確たる御約束が具体的にできる状態ではない、こういう状況でございます。
○中村(巖)委員 そこで、この工場抵当法の対象にCATVというものを加えることがいいのか悪いのか、こういう問題になるわけでありますけれども、これを考える上において二つの観点があるだろうというふうに私は思うわけでございます。 その一つは、CATVという一つの企業というか、そういうものが実際この担保の対象に値するような現状にあるのかどうかということ、そのことだと思うわけです。結局こういうものをもって金融の道をつける、こういうことになりますれば、金融の道をつけるということはとりもなおさず金融機関が資金を供給する、こういうことでありますから、金融機関が資金を供給したあげくに、この種企業というものが大変根の浅いものであって、その供給した資金が金融機関において回収ができない、困難である、こういう状況が発生したとするならば、やはり金融機関としても大変困るわけでありますし、そのことがひいては金融界を混乱させるということになってしまうわけでありますから、そういう状態にあるのだとするならばやはりこの抵当の対象にしない方がいいのじゃないか、こういう結論になるわけであります。そういうことではなくて、資金回収というものが可能なんだということで、その企業というか施設というか、そういうものが将来大変有望なものであるということになれば、やはりそういうものを発展をさせていくために融資の道をつけてやることが必要であろう、こういうふうに思うわけで、そのことが一つ。 もう一つは、やはりこういうふうに工場抵当法の対象にするということになると、その企業というか施設というか、そのものが一つの流通性を持つような形になってくるだろうというふうに思うわけで、ということは、言ってみれば一個の有機体としてこれが取引対象になるような格好になってくる、そうすると、その一つの施設が経営困難とかいう何らかの契機でもって他の大きな企業に買われてしまう、あるいはまた併呑をされてしまうというようなこういう形に実態としてなっていくということになって、ある意味で流通性が増すということは非常に大きな企業への統合のためのモメントになるだろう、こういうふうに思うわけでございます。そういうような観点から幾つか御質問を申し上げたい、こういうふうに思っているわけであります。 まず第一に提案者の方にお伺いをいたしますけれども、この有線テレビジョン放送、これをこういった形で条文に加えていくということになりますと、これは条文上の読み方としては「有線テレビジョン放送の目的に使用する場所」、これを工場とみなすような形になって、それについて担保が設定できる、こういうことになるわけですけれども、「有線テレビジョン放送の目的に使用する場所」というその場所の範囲というのをどこまでお考えになっておられるのかということでございます。
○近藤(鉄)議員 まず、先生の御指摘があったわけでございますが、この有線テレビ放送事業とそれから一般の放送事業、無線のテレビ放送がございますけれども、御案内のように一般の無線放送テレビ、テレビジョン放送事業も工場の抵当権の設定ができる形に、これも工場抵当法の改正を昭和二十七年ですかにしてあるわけでございますが、今回の私どもの改正の意図は、そういう一般のテレビジョン放送施設と同じように有線テレビジョン放送施設も工場抵当の対象にして、そして、この有線テレビジョン放送事業に融資の道を開くといいますか、融資を容易にすることによって、今先生からこのCATVもなかなかこれからの見通しは厳しいじゃないかというお話がございましたけれども、しかし、片方でいわゆるニューメディア時代を迎えて多チャンネル化への指向、また個別放送へのニーズというものが国民の間から今後大きくなってくるだろう、そういう時代の要請に即して資金繰りをうまくする形でしっかりした経営をしていただきたい、こういうことで今度の法律改正をお願いするようなわけでございます。 そういうことでございますので、いわゆる工場抵当法で言います工場の中に新たに「有線テレビジョン放送の目的に使用する場所」を入れる、こういうことになるわけでありますが、この場所とは有線テレビジョン放送の送信のための電気的設備のある場所、こういうものでございます。そういうことで、今申しましたように土地建物といった不動産に加えて、今まで抵当権が確定設定できなかったケーブルや放送施設を含めて抵当権が設定できるようにしたい、こういうことでございます。 ただ、場所と申しますので、それは土地建物等の不動産的なものを中心とする概念でございますから、このようなものがない場合にはいわゆる場所とは呼べないものであります。したがって、同じ有線テレビジョン放送施設の中であっても、スタジオを持って自主放送を行えるものはこれに該当する、しかしいわゆる難視聴解消の対策として単なる同時再送信のみを行うようなものはこのような中心とした場所がないわけでございますので、これらは該当しない、こういうふうに区別しているわけでございます。
○中村(巖)委員 今お話を伺いましたけれども、おっしゃられることは、要するにその受信者の家庭に引き込むところまで、それを中間のケーブルを含めて、放送送信施設を含めて全部工場抵当のもとになるんだ、こういうことだろうと思いますけれども、そこで法務省に伺うわけですが、現在のところ、工場抵当法十一条という条文があって、その中にこういうふうに財団を組成し得るものを書いてあるわけですけれども、ただ、この十一条と一条との関係で読むならば、通常の解釈では、十一条二号に電柱とか電線とかいうものはありまするけれども、これはやはり工場という敷地の中にあるものを通常予定をしておるのではないかというふうに思うわけで、そういう点から、今提案者の言っておられるような法解釈というものは法務省としてはいかがお考えなんでしょうか。
○稲葉政府委員 その場所に備えられたものというのは、二条によって、原則として工場である限りにおいては工場の土地建物の抵当権の目的になり得るということになっております。したがいまして、十一条の財団組成物というのは必ずしもその土地と完全に結びついていなくても、ここでは場所でございますが、その場所で行われる営業の用に供されるものであれば、そしてこの十一条各号に列挙されているものであれば、それが財団の一部になる、こういうことでございまして、今提案者が御説明になったような解釈でよろしいのではないかと考えております。例えば、自動車というようなものもこの財団の組成物として入れられるわけでございまして、そうなりますと自動車というのは当然土地からは離れて動き得るということでございますので、そういう解釈でよろしいのではないかと思っております。
○中村(巖)委員 今の点、自動車につきましては十三条ノ二で編入ということが特則としてあるのではないかというふうに思いますけれども、従来、やはりその工場の土地建物を離れて存在をしている、この場合で言うならばケーブルであるとかあるいはその引き込み端子であるとか、こういったようなものというのは工場に附属しているものというふうに解釈ができるのか大変疑問であるように思うわけですけれども、今までもそういった形で、そういう工場から離れたものが工場抵当法第三条の機械、器具目録の中に入っておったりあるいは工場財団の目録の中に入っておったということはあるわけでしょうか。
○稲葉政府委員 三条の目録というのはやはり場所を離れてそれは存在しないと思いますが、財団の組成物としては、今までには例えばガスの導管でございますが、これとある意味では非常に類似しておると思いますけれども、ガスのタンクから離れて各家庭へ引くまでの幹線の導管を工場財団の一部としているという例はございます。
○中村(巖)委員 それでは別のことを聞きます。郵政省にお尋ねをしていきたいのですが、現在のCATVの現状というか、そういうことでございまして、先ほど来のお話がございまして、さらにまた提案者の方から資料として一定の施設の数とか加入世帯数とか、こういうものをいただいておりますので、これでお話を承りたいわけでありますけれども、今資料によりますと、五十九年三月三十一日現在で施設の数で三万六千百六十二ということになっているわけです。これは全部現に放送をしているという施設の数でございますか。
○徳田政府委員 この五十九年三月三十一日現在の三万六千百六十二というのは許可した施設の数でございますが、そのほとんどはもう既に放送いたしております。ほんのわずかでございますが、許可を受けてもまだ設置が終わっていない施設が一部ございます。
○中村(巖)委員 その中で、端子数が少ないもの、引き込み端子が五百以下のものというのは難視解消のための共同受信装置みたいなものだというふうに思いますけれども、結局難視解消のためというか、そういう形で再送信だけをやるというものが圧倒的に多いわけですね。
○徳田政府委員 五十一端子から五百端子が二万五百九十二でございます。それから五十以下が一万五千百四十二でございまして、全部で三万五千七百三十四の施設が五百以下ということになるわけでございますが、これらの施設のほとんどは再送信でございます。ただ、一部再送信と自主放送両方兼ねてやっておりますのが二十三施設ございます。それから自主放送のみやっておりますのが同じく二十三施設ございまして、結局再送信のみというものを除いた、ともかく自主放送が入っておる施設というのが四十六あるわけでございます。
○中村(巖)委員 自主放送と再送信をやっている端子が五百以下の施設あるいは自主放送のみをやっている端子が五百以下の施設というのは、大体どういうところが設置して、どういうことをやっているわけですか。
○徳田政府委員 ほとんどは辺地の難視聴解消用の施設でございます。したがいまして、地方自治体が運営しているものもございますし、あるいは受信組合のようなものをつくって、そういうところが運営しているものもございます。ほとんどは補償によってつくられた施設でございます。
○中村(巖)委員 そういうものは多分商売にはならないのだろうというふうに思って聞くわけですけれども、商売になるものというのはやはり端子数においても相当数なければ、これは端子数が五千でも果たして商売になるのかなという感じでありますが、現在端子数が五百以上で自主放送をやっている施設というものは幾つあるわけですか。
○徳田政府委員 五百一以上の端子数のものは許可施設になってございまして、その中で自主放送をやっておる、物によっては再送信と両方やっておるものもございますが、自主放送をやっておる施設が六十二施設ございます。
○中村(巖)委員 その六十二の施設の中で営業的にやっているというものはどのくらいになるわけですか。
○徳田政府委員 この自主放送を実施しております施設のうちの約半分が営利法人でございまして、それ以外は、例えば任意団体であるとかあるいは協同組合であるとか、そういうようなところが運営いたしております。
○中村(巖)委員 そういたしますと、約三十ぐらいのものが現に営利法人でもって自主放送あるいは再送信をやっている、こういうことになるというふうに例えたわけですけれども、これらの事業体というものはチャンネルとしては今現に最大限幾つぐらいの放送をしているということになりますか。
○徳田政府委員 施設によっていろいろございますけれども、古いものは大体十チャンネル前後のものでございます。最近つくり始めようとしておるものが四十ぐらいの大容量のものが出てまいりつつあるわけでございます。
○中村(巖)委員 そこで、その中をさらに細分化をいたしますと、提案者からいただいた資料によりますと、端子数が一万以上のものが十三、こういう数字になっておりますが、郵政省とすれば、それによって営利事業として成り立ち得るそういう規模のCATVというのは、端子数がどのぐらいあるものであれば成り立ち得るんだというふうにお考えでございましょうか。
○徳田政府委員 この辺もなかなか確たる数字というものはないわけでございますけれども、現在五、六千ぐらいの端子数の施設で何とか要員とか番組制作費の面をかなり合理化してやりましてぎりぎり経営が成り立っておるというところでございますので、一万以上あれば大丈夫ではないか、そのように考えております。
○中村(巖)委員 今、CATVの中でも都市型と言われるようなものがこれからクローズアップされてくるのだろうというふうに言われておりますけれども、今お聞きをしました認可された施設の中で、都市型というふうに分類をされるというものはどのぐらいあるのですか。
○徳田政府委員 都市型と私ども呼んでおりますのも、はっきりした定義があるわけではないわけでございますけれども、現時点でごく最近許可を与えたものも含めまして、この加入者端子数が大体一万を超えるという規模のもので九施設につきまして現在許可を与えておりまして、これはまだ現在工事中といいますか、あるいはこれから工事にかかるというような施設でございます。
○中村(巖)委員 そうすると、都市型CATVというものはまだ現実に放送をしているというところはないということになりますか。その点が一点と、それからもう一つは、都市型CATVということになってくると、双方向性ということが問題になるようでありますけれども、双方向性という場合に、これが電気通信事業法の第一種通信事業、こういうことになるんではないか、こういう考え方もあるわけですけれども、この有線テレビ放送法でもって認可を受けるということだけで双方向性のテレビというものはやれることになるのでしょうか、その点をお伺いいたします。
○徳田政府委員 既存の施設でございますけれども、かなり大規模で自主放送もやっておる施設がございます。したがいまして、先ほど申し上げましたのは、まだ運用に入っていないけれども許可が与えられたものということでございまして、既に許可を得て運用に入っておるそういう都市型といってよい施設も……(中村(巖)委員「それは幾つくらいあるのですか」と呼ぶ)一万以上の施設で五、六施設ございます。 それから双方向性の問題でございますけれども、例えばクイズを出しまして、それで受信者の方から一、二、三、四のうちのどれか正しい答えのボタンを押してくださいというような双方向性機能を持ったCATVも、アメリカなどでは使われております。こういうようないわば放送の画像に附帯したようなサービスといいますかこういう場合には、第一種電気通信事業者という許可を得なくても、届け出をすれば運用できるようになっております。つまりCATVの施設許可を得ておれば、あとは届け出の手続だけでできるようになっております。ところが、例えばコンピューターとつないでいるデータ通信をやるとかホームショッピングをやるとか、そういうような本格的ないわゆる双方向通信といいますかこういうようなものをやる場合には、第一種電気通信事業者の許可が必要でございます。それから、例えばそういうCATV施設を使って電話のサービスもするということも、これは技術的には可能でございますが、こういうことをする場合には、普通の電話と同じような役割を果たすわけでございますので、第一種電気通信事業者の許可が必要になるわけでございます。
○中村(巖)委員 そこで、いわば既存の施設で幾つか都市型CATVをやっているということでありますけれども、こういうものの収益状況というか、それはどういうふうな現状でございましょう。
○徳田政府委員 五十八年の三月末現在で集計した資料があるわけでございますが、この時点で許可を与えた施設が三百八十四ございます。これはいわゆるそういう大規模の都市型でないちょっと小規模な施設も入っておりますが、そういう許可施設の中で自主放送を行っておるものが五十八ございます。この五十八施設の収支状況でございますけれども、単年度ベースで収支がとんとんというか収支相償っているもの、あるいは利益を出しておるものが四十四施設ございます。それから、欠損金を出しておる施設が十四という数字になってございます。
○中村(巖)委員 収益の問題というのは、一つは減価償却というものをどういうふうに見てのことかということが一番大きいと思うのですけれども、やはり今黒字ないしとんとんだというのは、減価償却をした上での話でございましょうか。
○徳田政府委員 減価償却をした上での収支でございます。
○中村(巖)委員 時間がございませんので別のことをお尋ねします。まず、提案者の方にお尋ねをしますけれども、先ほど来問題になっておるところの有線テレビの抵当目的物の競売、それは抵当権ですから競売を予定しているわけですけれども、競売可能性というものについてどういうふうにお考えになっておられるのでしょうか。
○近藤(鉄)議員 CATVはいわゆる有線テレビジョン放送法に基づいて許可を受けて初めて仕事ができるわけでございますから、だれでもかれでもできるわけではないので、一定の資格について郵政省としての判断をした上での許可を与えるわけでありますし、また、今度は金融機関がそれに基づいて工場抵当権を設定して、それを担保にして融資をする。金融機関としても、まとまった資金を貸すわけでありますから、当然、経営者の能力や信用、出資者の顔ぶれやバックアップ、事業としての先行き等々、担保の有無から資産保全全体について検討を加えた上で融資をすることになることだと思います。 そこで、仮に経営が悪化いたしましても、金融機関としては、いわゆる抵当権の実行というのは最後の手段として考えて、できるだけそういった事態に陥らないように、経営者を交代させるとか肩がわりをするとか、場合によっては会社更生法の適用を講ずる、そういったことをして、この経営体をできるだけ存続させる方法を優先するのではないかと私どもは考えております。したがいまして、このCATVの施設が競売に付されるケースというのは余り生じないのではないかとも考えられますが、しかし、仮に競売が実施された場合においても、このCATVに対して最近いろいろ期待もあるし、やろうという意欲のある実業家も各地でふえているようでございますから、適正な価格で競売が期待できるのではないかというふうにも考えております。いずれにいたしましても、可能性はそんなに多くはないと思いますが、しかし、理論的には競売に付されることはあり得る、こういうふうに考えております。
○中村(巖)委員 大蔵省にお伺いをいたしますけれども、大蔵省は銀行に対して定期的に検査をしていると思いますが、検査の中では銀行が取得している担保の価値把握というか評価の適正性というようなものをもやはり検査をされることになるのでしょうか。
○鞍谷説明員 御説明いたします。 金融機関の検査につきましては、預金者の保護あるいは信用秩序の維持等のために、金融機関の健全経営を維持することを目的といたしまして、二年ないし三年の周期でもって定例的に検査を行っております。 検査におきましては、貸出金の内容につきましてチェックを行っておりまして、その際には、残高、期日、利率、担保の設定状況、それから債務者の資産、負債の状況等を記入した調査票を徴求いたしまして、資産としての健全性のチェックを行っております。 担保につきましては、その評価につきましては、一般的に申し上げれば銀行の判断を尊重しておりまして、特に問題がある場合には銀行の判断が適切かどうかにつきまして実態に即して判断を行っているところでございます。
○中村(巖)委員 今、大蔵省がおっしゃられるように、大変に多額の融資をして、それに対して相応ずるところの担保というものが担保価値が極めて低いものであるということになったならば、銀行の運営としては非常に適切を欠く運営ということにならざるを得ないのだろうと思いますけれども、本件の場合において、有線テレビ放送の施設というようなものに対して資金を供給するのは銀行だ、こういうように思いますけれども、銀行がこういうような、言ってみれば許可というものを得なければならないような施設、さらにまた、先ほど来、先ほど来というか、他の委員からも御指摘がありますけれども、架設したケーブルというようなものは、電電公社なりあるいはまた電力会社の承諾を得なければそれは存続をしておくことはできないのだ、こういう状況下にある。こういうものを担保にとるということについては大蔵省はどうお考えになるか、この点をお聞きしたいわけです。
○鞍谷説明員 現在、金融機関が有線テレビの放送施設を担保にしまして融資を行っておるかどうかにつきましては承知しておりませんが、今現在であれば、その金融機関が有線テレビの放送施設を担保に徴求する場合には、当該施設の土地とか建物に抵当権を設定することになります。また、当該施設が工場財団として、一個の不動産として認められる場合にはその段階で状況が変わってくると思いますが、我々の検査におきましては、金融機関がその融資に当たって債務者の信用状況を全般的に十分検討してやりますので、その点のチェックが主になりまして、担保につきましては、その担保の評価を適切に行っているかどうか、そういう点についてチェックする、そういうことになると思います。
○中村(巖)委員 従来、そういう許可にかかわる施設というようなものを担保にとることについて、大蔵省としては特定の考え方なり態度というものはないわけですか。
○鞍谷説明員 今御質問の許可にかかわる案件といたしましては、例えば鉄道財団があると思いますけれども、そういう場合には金融機関は工場財団といたしまして担保をとっている例がございますが、そういう場合には金融機関の財団の評価の判断を尊重しております。
○中村(巖)委員 最後にまた郵政省にお伺いをいたしておきますけれども、この有線テレビ、CATVの今後の見通しというか、これは工場抵当法を使って資金の融通を受けなければならないようなテレビ局開設というものがどんどんふえる、そういう状況にあるものかどうか、また、その将来性というものが有望なのかどうか。それともう一点、郵政省としてはこういうCATVそのものを政策的に育成をしていくというか、推進をしていく、こういう方向性で物を考えているのかどうか、これだけを伺っておきます。
○徳田政府委員 CATV、現在日本におきましては全受信世帯の一割程度に達しておるわけでございますが、前年比約一〇%という高い比率で伸びてきております。先ほど申し上げましたように、これは小規模な施設も全部含んでの話ではございますけれども、しかしながら、近年におきます地域情報ニーズの高まりを反映しまして、自主放送を行いますCATVもかなりこれからふえていくのではないかと私ども考えておるわけでございます。それから、私ども、外部にいろいろ将来についての調査をお願いしたことがあるのでございますが、これから大体年率七・八%ぐらいの伸び率で十年ないし十五年はいくだろうという予測がなされております。そういうことで、CATVは将来かなりの普及を示していくであろう、国民の多様化する情報ニーズにこたえて有力な地域情報伝達メディアに発展していくのではないかと私ども考えておるわけでございます。 こういうような将来性のあるCATVに対しまして、環境整備を図るために、財政投融資の面とか、あるいは税制面の優遇措置とか、さらには技術開発の推進とか、その他番組供給の円滑化、このような各種の施策を行いまして、そういう大規模のCATVの施設が発展していくような体制づくりをしてまいりたい、そのように考えておる次第でございます。
○中村(巖)委員 終わります。
○片岡委員長 三浦隆君。
○三浦(隆)委員 初めに、本来大臣にお尋ねしたかったのですけれども、お見えでないので、稲葉さんにお尋ねしたいと思います。 工場抵当法の一部を改正する法律案が議員立法という形で出されたのですが、このままの条文では政府提案とはなし得ないというふうな何かお感じを持たれたのでしょうか。その理由をお尋ねしたいと思います。
○稲葉政府委員 この工場抵当法は、前からお話し申し上げておりますようにかなり古い立法でございまして、時代の進展に即応したフォローが十分になされていないのではないかという懸念を私ども持っております。したがいまして、単にある要望が出た部分だけ追加するというのではなくて、もう少し幅広にその立法の是非というものを検討してみたいという考え方を持っておりまして、その意味でもう少し時間をかしていただきたいというように、郵政省あるいは関係業界から話があったときにはそう申し上げていたわけでございまして、それがどうも緊急の必要があってそれでは間に合わないということになったわけでございまして、私どもとしては今の時点で完全に自信のある立法という形でお出しすることができなかった、こういう経緯でございます。
○三浦(隆)委員 また後ほどお尋ねしたいと思いますが、一つだけ。どういう点が率直に言って自信を持ち得ないという点なんでしょうか。
○稲葉政府委員 一つは、横並びでもっと多くの必要な業種があるのではないかということでございます。 それからもう一つは、やはりこの権利の対象が、電線といいますか送信線を非常に価値のある部分として持っておられるわけでございますけれども、その部分の権利というものが事実上は大丈夫だという点に頼られているという点が、法律上それでもう大丈夫だというふうに判断したのかと言われますと、法務省としてはちょっと気がかりな面がある。事実上は多分大丈夫なんだろうと思いますけれども、法律上そこをぎしぎしといいますか強く追及されますと、やはり絶対大丈夫でございますとは言い切れない、こういう返事をせざるを得ないというようなところがひっかかったわけでございます。
○三浦(隆)委員 それでは、近藤先生にお尋ねしたいと思います。 今回の法案提出の理由及び法案提出に関連しての御感想をお尋ねしたいと思います。
○近藤(鉄)議員 いわゆるニューメディア時代と申しますか、こういうものを迎えまして、全国各地におきましてテレビの多チャンネル化、個別化、また専門化、さらには自主化、そういったものに対する要望が起こっているわけでございますが、こういう多チャンネル化というものを遂行するためには、従来の無線による放送テレビでは限度がございます。ですから、有線放送テレビということでこういった地域地域の目的に適応していこうということで、そういうことをやろうという企業家とそれを受けたいという需要者が相当多く出ているというのが現状であるというふうに私ども考えたわけであります。 そこで、そういう有線テレビジョン放送でございますが、これをやろうとしますと、単に放送施設だけではなしに各戸各戸に配線をしなければならない、こういうことでございますので、大変多額の資金を要するわけでございます。現在、そういう施設全体に対する財団抵当によるところの担保の設定が認められていないということでございますので、結局、個別に土地だとか建物だとか、それから動産の場合は譲渡担保だとか、そういったことで非常に資金の担保余力というものが限られてまいりまして、したがってCATV業者がそういう仕事を始める場合にも金融的に非常に厳しい状況で、十分な施設ができない。それがひいては一般視聴者に対する不便ということも招来する、こういうふうに私たち考えたわけであります。そういうことでございますので、CATV施設を土地建物とともに、いわゆる放送施設、ケーブル、中継増幅器等一体となって工場財団、こういうことで担保の対象になるような措置を講じてCATVに対する資金的な対応を向上してやる、そんなことでCATV事業の振興を図る、それをいたしたいというのが今回の工場抵当法改正をさせていただきたいという法案を提案申し上げておる理由でございます。 ちなみに、従来の無線テレビジョン放送も工場抵当法の対象としておるわけでございますので、特に有線放送テレビだけを別に優遇したということではなしに、むしろ無線のテレビジョン放送に横並びにそろえた、こういうふうに御理解いただきたいと思うわけであります。
○三浦(隆)委員 近藤先生にまたお尋ねをしたいと思います。 先ほど稲葉審議官の方から、この法案に若干の気がかりな点がある、いわゆるCATVだけではなくて他の業種との関連、もう一点には送信線の権利性という問題が言われたと思うのですね。企業として収益を上げているときには確かに電線の権利性というか電線の価値は大変なものだと思うのですが、仮にもし企業倒産となった場合、電線というのは果たして担保価値があり得るのかどうか。先生御自身、どうお思いでしょうか。
○近藤(鉄)議員 担保価値というのは、倒産に遭ったものを継承して事業を行う場合にそれがちゃんとしたものかどうかということが大きな問題となるわけでありますが、資金的な枠を狭めておきますと十分な施設やケーブルの設置ができない。逆に財団抵当ということで融資体制を整えることによってある程度のいい水準の施設、ケーブルネットワークをCATV業者が設けることができるのではないか。そういたしますと、一定水準以上の施設を持っていればそれを譲り受けて自分で仕事をしようというのが出てくる。だから金融的に締めておくといいものができなくて担保価値が下がってしまう。いいものをつくっておけば、例えばAという事業者が仮に事業に失敗してもBという事業者が入ってきてすぐに事業を始めることができる、私どもはこう考えておるわけでございます。
○三浦(隆)委員 いい施設をつくったならば、Aという事業者が失敗してもBという事業者が後を引き受けられるだろうということですが、だめなときはだれがやってもだめじゃないかという気もいたします。 次は、郵政省にお尋ねいたします。 諸外国におけるCATVの現状についてであります。CATVの利用状況並びに管理運営状況など、アメリカ等諸外国では現在どうなっておりましょうか。
○徳田政府委員 諸外国におけるCATVの状況でございますが、まずアメリカでございますけれども、加入世帯数が三千四百万ぐらいでございまして、普及率で申し上げますと約四〇%という数字になってございます。アメリカの場合には、通信衛星を使いまして全国のCATVに向けまして放送番組の分配をするようになりましてから飛躍的に発展を遂げております。これから五年先の九〇年ごろには普及率は五五%ぐらいになるのではないか、そのように見込まれております。最近になって普及率の伸びは落ちてきておりますけれども、増加傾向は相変わらず旺盛な状況でございます。 カナダは加入世帯数が四百八十万ぐらいでございまして、普及率で申し上げますと約六〇%という数字になっております。カナダの場合には、テレビの再送信と自主放送の両方をやっておるわけでございますけれども、アメリカに比べると地域メディアとしての色彩が強くなっております。 イギリスは二百五十万ぐらいの加入数でございまして、普及率としては一三%ぐらいで日本と同じ程度でございます。昨年の七月にケーブル・放送法というのが新たに制定されまして、現在十一事業者のうち四事業者がもう既に免許をもらっておりますが、十一事業者が本格開局に向けて準備を進めておるということで、双方向サービスも将来取り込むというふうに聞いております。 それから西ドイツは加入世帯数が四百五十万ぐらいでございまして、普及率で申し上げますと二一%でございます。西ドイツにおきましてもCATVのネットワークの敷設の推進方針を打ち出しておりまして、昨年の一月から政府主導型でいろいろと実験をやっております。 それからフランスでは六百五十万世帯が加入しておりまして、普及率で申し上げますと三八%という数字になっております。ミッテラン政権では光ファイバーによる多目的広帯域通信網の全国普及計画というものをつくっておりまして、投資額として八三年から八五年の三年間で総額百二十億フラン、日本円に直しまして三千六百億円を予定して拡充計画を進めております。今世紀末までには千五百万世帯の規模にしたいという計画のようでございます。 主要欧米諸国の状況は以上のとおりでございます。
○三浦(隆)委員 今お述べいただきましたそれぞれの国のCATV事業の収益状況、また、それぞれの国でCATV事業が発展して、弊害として何か指摘されたような点がもしございましたらお述べいただきたいと思います。
○徳田政府委員 アメリカではほとんど収益事業という形で運営されておりますので、かなりの収益を上げておるところ、また中には赤字になっておるところもあるようでございます。 ヨーロッパの方はまだ始まったばかりでございまして、本格的な体制にはなっておりませんので、収支の状況についてのデータをまだ私どもつかんでおりません。
○三浦(隆)委員 アメリカには赤字になっているケースもあると言われますが、そのときの債権者保護はどういうふうになっておりましょうか。
○徳田政府委員 大企業が参画したり銀行が参画してやっているものがかなりございますので、そういうところがある程度赤字を背負ってやっておるということではないかと思います。それで、日本のようなこういう特別な保護の規定というものは特にないのではないかと思います。
○三浦(隆)委員 今お尋ねしようとした趣旨は、大企業なり銀行が控えているからと言いますが、アメリカでは日本以上に銀行もつぶれやすい存在だろう、そういうことも間々あるわけですね、そうした場合の、ケーブルというか電線の担保評価というのはどういうふうになるのかということとの関連です。
○徳田政府委員 アメリカの場合には、経営不振で競売に付される、買収されるという場合と、逆に将来性があるから買収されるという二つのケースがあるようでございます。いずれの場合も、特別な法律に基づく保護というものはございませんけれども、競落人がまたその事業を引き継ぐとかいう形でやっておるというふうに記憶いたしております。
○三浦(隆)委員 次の質問は郵政省が答えても結構ですし、法務省でも結構ですが、工場抵当法改正とCATV事業との関係についてお尋ねをしたいと思います。 工場抵当法十一条には、工場財団の組成の例示として「機械、器具、電柱、電線、配置諸管、軌条其ノ他ノ附属物」とございますが、CATV事業として情報機器類の操作と密接不可分の関係にありますソフトウェア、言いかえればプログラム及びプログラム技術、その他広く一般にコンピューターの利用技術など、こうしたソフト面の取り扱いというのは工場抵当法では今後どのように考えていったらよろしいのでしょうか。
○稲葉政府委員 ソフトが今後企業にとって非常に重要な価値を持っているということは先生御指摘のとおりでございます。 工場抵当法では、十一条の五号で、工業所有権については、これは財団の対象にするということにしているわけでございますが、ソフトについてはそういう取り扱いをいたしておりません。これは、一つはそういう権利を公示する手段が必ずしも確立していないということだろうと思います。独占的に保護する形が必ずしも確立していないわけであります。多分、今国会で、私もつまびらかには存じませんけれども、著作権法の改正の形でソフトウエアの関係の保護を図るという動きをやっているはずでございますが、それとの関連も含めて、今後の検討課題として考えてまいりたいというふうに思っております。
○三浦(隆)委員 二十三日の衆議院本会議でしたか、著作権法の一部を改正する法律案が可決されておりまして、そこでは、プログラムが著作権法により保護される著作物というふうになっております。要旨のところで「法人等の発意に基づきその業務に従事する者が職務工作成するプログラムの著作物の著作者は、作成時の契約等に別段の定めがない限り、その法人等とすること。」こうあるわけです。としますと、もし企業倒産の場合には、こうしたものが一つの財産としてその企業に所属するということがここでは明確になっているわけです。ただ、工場抵当法はできた年代も古いものですから、そうした新しい、いわゆるソフトや何かに対する対応は従来なかった。その点で、今、稲葉審議官から、権利を公示する手段が云々というお話がありましたけれども、そうしたものを超えながら、通産省もソフトウエアの保護立法を考えられて、今回は文化庁の方で著作権法によっての対応を考える、それぞれがあるわけでして、旧来はこうしたものは権利性というのはむしろ認められなかったのが、ここへ来て急速に認められてきて、その第一歩がこの間の衆議院本会議での著作権法の改正であったというふうに思うんですね。 そういうことで、これからの質疑に入っていくわけですが、企業を一体としてとらえていこうという場合に、このソフトの権利というかソフトの価値というのは、今後大変に、どこまで評価していいかわからないくらいに高くなってくるのだと思うのです。特にCATV事業のように、毎日毎日が新しいものを生み出していく可能性を持っているところにおきましては、まごまごすれば、買ったときの機械類は一日ごとに古くなって価値が減耗してくるかもしれないけれども、ソフトの方は開発するたびにますますふえていくという点では、財産としてはどっちの方が価値を持つに至るかは予測もつかないくらいだろう、こういうふうに思いますね。そういう点で、今回の工場抵当法改正ということでソフトの面が抜けるということはやはり一つの問題があるのではないのかというふうに考えるわけであります。 そんなことから、もう一度ちょっとお答えいただきましょうか。
○稲葉政府委員 今申し上げましたとおり、私ども、その点は問題意識を持っておりまして、第三次産業というようなことで、情報化社会というものの進展に伴って工場抵当法を見直したいというのはそういう趣旨も含めているわけでございます。価値のあるのは必ずしも有体物だけではなくて、そういう情報的なものが、先生御指摘のように非常に価値を持つようになってきた。それをどのような形で担保化するのが一番適当なのであろうかということを考えていきたいということは私どもの念願でございます。 ただ、今度の工場抵当法の改正は、専ら既存の体系の中へ有線テレビの事業を入れるということでございますので、そのところまでは到底手が及ばなかったわけでございますけれども、先生御指摘の意を体しまして今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○三浦(隆)委員 財団抵当制度の欠陥といいましょうか、危惧される点についてお尋ねをしたいと思うのです。 初めに、一般に財団抵当制度は、個別的な不動産を対象とする民法上の抵当権を超えて、企業経営のための土地建物、機械、器具その他の物的設備や工業所有権等を一括して一個の財団を組成し、この上に抵当権を設定することを認めている制度だ、こう言われているわけですが、この制度によって、企業金融の要求に沿い、メリットは確かに大変大きかったと思うのです。しかし、この制度には従来から幾つかの欠陥があると指摘されております。一般論として、財団抵当制度の欠陥にはどのようなものがあるのでしょうか。
○稲葉政府委員 一つは、かなり範囲が限定されておりまして、財団を形成できるものが限られているという点が一つございます。それから、個別担保という制約がもちろんあるわけでございますが、その内容に含まれるものを特定しなければならない。その変更があった都度、それを公示するような手段をとらなければいけない、そういうような点について欠陥があるというふうに指摘されているように考えております。
○三浦(隆)委員 今のお答えのとおりでして、まずその一つとして、CATV事業の発達に伴いまして、その企業は財産目録の作成、変更の煩わしさに耐えられなくなってくるのじゃないか、そんな気もしますが、いかがでしょうか。
○稲葉政府委員 これはむしろ郵政省の方からお答えいただいた方がいいかと思いますけれども、郵政省のお話でございますと、送信線というのは、大体幹線については当初のときにほとんど完成してしまうということであるようでございますし、それから機械、器具、送信施設も一応そう変わることはないというお話でございまして、そう煩瑣だということではないのではないかと思いますけれども、その点は、むしろ郵政省の方からお答えした方が適当ではないかと思います。
○三浦(隆)委員 それじゃ、郵政省がお答えの前に今の関連で……。 実は機器類も一度買えばそれほど変わらないのじゃないかというのですが、情報機器類というのは、コンピューターのたぐいというのは、品質から値段から始まって、もうそれこそ一週間、十日、一月と目まぐるしく今動いているのじゃないかと思うんですね。しかも、品質がよくて安くなっているといいましょうか、古い機械、器具類ではどうにもならないという点においては、それを売り物にする企業であればあるほど最新のものへと常にかえていかなければならぬのじゃないか。しかも、それは一々財産目録の作成、変更をやっていかないと、これは担保価値がないじゃないかという点であります。 もう一つには、先ほどソフトの面で触れたのですが、ソフトについてももし権利性があるとするならば、これまた一日一日というか、年じゅうこれをつけ加えていかないと、財産目録の変更をしていかないと、何らの価値を持たないじゃないか、この点いかがですか。
○徳田政府委員 情報機器に関しましては、先生御指摘のとおり急激に技術開発が進んでおりますので、新しい機能を持ったそういう端末機器類がどんどん出てきておるわけでございますけれども、放送関係につきましては、方式というものを一たん決めましたら、実はなかなか変えられないものでございまして、それを変えますと一般の家庭の受像機をみんなかえなければならないということになりますので、この放送に関しては、一度方式を決めますと、かなりの長い期間その方式のままで進んでおるわけでございます。もちろん、例えば御家庭の受像機などの性能は年々よくなってきてはおるわけでございますけれども、しかし方式そのものは変わっておりませんから、古い受像機でも新しい受像機でも同じように映るわけでございます。CATVの施設の場合にも、ほとんどの部分はそういうことで、特にかえなくても差し支えない。もちろん、今四十チャンネルぐらいのチャンネルを送れる施設ができてきておるわけですが、これがもう少し進むと八十チャンネル、百チャンネルという施設はできてくると思います。しかしながら、一度四十チャンネルの施設をつくりましたならば、それを数年後に、八十チャンネルの機械ができたからすぐ取りかえるというわけにはなかなかまいりませんで、四十チャンネルのままで当分耐用年数が来るまで使っていくということになろうかと思います。それからテレビのカメラなどについては、いい性能のものができれば、五、六年の耐用年数でございますので耐用年数が来て更改の時期にもっといい性能の機械に取りかえるということはあり得ると思います。そのようなことで、全体的には余り新しいものが出てきたからどんどんかえるというようなことにはならないと思っております。
○三浦(隆)委員 今のお答え、いわゆるハード面についてのお答えであって、ソフト面については一つも触れておらなかったかと思います。先ほど言いましたように、今後もしそういうソフト面での権利性が価値を持つものとするならば、これは刻々に今言った目録の中に打ち込んでおかなければ何らの価値を持ち得ないということです。もしそうしたものをその目録変更を行っているうちに万一企業がおかしくなってくるというふうな場合に、租税なり一般債権差し押さえが行われた場合の抵当権者への配慮というのはどうお考えになるのでしょうか。 〔委員長退席、高村委員長代理着席〕
○稲葉政府委員 抵当権者の目録への記載が対抗要件でございまして、これはその抵当権者とそれから一般債権者との間の権利関係をどう調整するかという問題でございますけれども、一応現行法は目録への記載というものを権利調整の手段として考えているわけでございまして、それが記載されていない間は対抗はできない、こうならざるを得ないと考えております。
○三浦(隆)委員 次に、財団を組成するものは物的設備と物権的権利のみであろうと思うのですが、企業が順調に発展していった場合ののれんであるとか顧客だとか営業上の秘密といったような事実上の企業利益はもとより、債権その他の対人的財産権すらも担保の対象から除外されることになるんじゃないのか。そういうことは企業の有機的一体化の理想という点から余りよいとは言えないんじゃないかと思うのですが、この点いかがでしょうか。
○稲葉政府委員 先生御指摘のような考え方ももちろんあるわけでございまして、企業の有機的結合という範囲をもっと広くして、それを一体として担保の目的とするということの方が望ましいのではないかという考え方はあるわけであります。ただ、その場合にはどのような形でその権利性を認めるかということについていろいろ議論がございまして、現行法の体系の中ではいわゆる企業担保法という法律がございまして、これは企業の全体を担保化するというようなことを認めた立法でございます。
○三浦(隆)委員 今終わりの言葉に企業担保法のことが出ていたのですが、私も、財団抵当制度よりこの企業担保法の方の活用の方が、企業一体としてとらえる場合にはあるいはソフトも含み得てよいのじゃないかという気もいたしますが、これは後ほどお尋ねしたいと思います。 さて、一般に財団抵当制度というのは小規模な、あるいはまた物的設備や物権的権利に比重を置く企業には適したとしましても、大規模な、あるいはまた情報産業のように変化の激しい企業には一般的に適し得ない、むしろなじまない制度なんじゃないかとも思いますが、いかがですか。
○稲葉政府委員 財団という言葉が示しておりますように、一定の物的財産というものをむしろ主体にしておりますので、そういうものがないという産業についてはなかなかなじみにくい面を持っている、そこが時代の進展とともに直ちに改正ができなかったというゆえんであったというふうに考えております。
○三浦(隆)委員 CATV事業が小さければなんですが、将来大変発展したとしますとまたいろいろな問題が起きるような気がいたします。 それから、これまたCATVに限るわけではないのですが、財団抵当の一つの欠陥として、財団を組成すべき不動産が財団の設定に先立って所有権保存の登記を受けなければならないわけですが、このときに多額の登録税の負担がある、これを何とかできないかという意見もありますが、これについてどうでしょう。
○稲葉政府委員 一般的に物権的な権利を第三者に対抗するためには所有権の保存登記あるいは所有権の移転登記を受けなければならないというのは、これは当然なわけでございます。ただ、この場合には財団の保存登記をいたしますので、それに先立ってさらにしなければならないというところが問題になることはなるわけでございますけれども、ただ、登録免許税という仕組み自体がそういう権利取得というものを登録するあるいは登記するというところにおける担税力というものに着目して税金を徴収するという制度でございますので、その税金の仕組みとの関係があって、私どもとしては一概にそれがいけないというふうに申し上げる立場ではないわけでございます。
○三浦(隆)委員 これは法務省なのか郵政省かちょっとわかりませんが、これまた一般に抵当権の侵害によって抵当権者が損害を受けたときは不法行為に基づいての損害賠償請求権を生ずるのは当然のことなんですが、ほかに抵当権の侵害に対する救済手段として、目的物の担保価値の減少を来すような行為を将来に向かって阻止するために妨害排除請求権というのが一般に認められているわけであります。CATV事業という特色に関連して、妨害排除請求権を行使するような場合として予想されることはどんなことなんでしょうか。
○稲葉政府委員 私どもはCATVの事業について余りつまびらかに存じませんので、ちょっと思い当たるケースがないわけでございます。
○三浦(隆)委員 郵政省、いかがですか。
○徳田政府委員 郵政省の方でもこの問題についてまだつまびらかに調査したことはございませんので、ちょっと申しわけありませんが……。
○三浦(隆)委員 それじゃ結構です。先へ進みましょう。 企業担保制度との問題でちょっとお尋ねしたいと思います。 イギリスでは衡平法上の譲渡担保、いわゆる浮動担保の制度が行われていると言われているわけですが、我が国における譲渡担保とどこがどう違うのでしょう。
○稲葉政府委員 先生のおっしゃっておられます浮動担保というのはいわゆるフローティングチャージと言われるものだと思いますけれども、これはむしろ先ほど申し上げました企業担保に近い制度でございまして、これでございますと、要するに企業の変転する財産がすべて担保の対象になる、そういう制度でございます。そのほかにフローティングリーエンという制度があるようでございまして、これは日本語に翻訳しますと集合的な動産の譲渡担保というようなものでございまして、いずれもその対象物がある程度変わっても依然として権利の対象になるという点に特色があるように考えております。日本の譲渡担保の場合でございますと、所有権というものの特定性という点から、流動、浮動するものについて直ちに第三者に対抗するような力を認めてもいいのかどうかという点について問題があるというふうに言われております。
○三浦(隆)委員 日本で言っているところの譲渡担保が特定性あるいは固定性といったものがつきまとっているのに対して、この浮動担保というのは一つの特質として、その客体を包括的、かつ流動的に把握する担保という概念を持っていますから、CATV事業のように未知の発展性を秘める事業にとりましては親しみやすいのじゃないかなと思うのですが、どうでしょう。
○稲葉政府委員 現在の企業担保法というのは、かなり大規模の会社を念頭に置いて、しかも社債の担保に限定して規定をしておりますので、それを超えて小規模の、あるいは社債以外の借入金についての担保として認めるのが適当かどうかという点は問題があるように思いますけれども、御指摘のような面もあろうかというふうに思います。
○三浦(隆)委員 次は、郵政省にお尋ねしたいのですが、今、稲葉審議官と私といろいろとお話し合いをしたのですが、このCATV事業の発展のために、工場抵当法ではなくて企業担保制度の活用というふうなものは、郵政省としてどうお考えでしょうか。 また、近藤先生の方にもしお答えがあれば……。
○徳田政府委員 有線テレビジョン放送施設に関しましては、実は類似の放送施設、類似といいますか、ほとんど似たような放送施設あるいは電気通信事業の用に供する施設、双方向CATVになりますとまさにそれなわけでございますが、そういうものは工場抵当法に既に入っておりますので、やはり私どもとしてはこの工場抵当法に有線テレビジョン放送施設を含めるのがよろしいのじゃないかな、そのように今まで考えてまいったわけでございますけれども、先生御指摘の点につきましては、今後少し研究してみたいと思っております。
○三浦(隆)委員 これからのことでしょうから、企業金融のあり方としても十分御検討いただきたいというふうに思います。
○高村委員長代理 三浦君、近藤鉄雄君が答えたいので……。
○近藤(鉄)議員 先生のお話を大変感心して聞いておったわけでございますが、ともかく今のばらばらのものを工場抵当法に持っていくということが第一歩前進でございますからね。それから、さらに先生のおっしゃるように企業抵当の問題、ソフトウエア、企業全体をゴーイングコンサーンとしてどう評価するか、そういった問題について、これは大事な点でございますので、また検討させていただきたいと思います。
○三浦(隆)委員 郵政省にお尋ねします。 いわゆるニューメディアに関連してですが、先ほどの質疑の中でも承っていたのですが、CATVといわゆるキャプテンあるいは双方向CATVとの利用関係、将来どんなふうになっていくのでしょう。
○徳田政府委員 キャプテンはいわゆる文字の静止画といいますか、これで情報を提供するものでございまして、電話回線を利用して情報が流れておるわけでございますけれども、これの放送版といいますか、放送型のものとして近く文字放送のサービスを認めたいと実は考えておるわけでございます。キャプテンはそういうふうに利用者の側から特定の情報を収集するような方式で情報が流れてくるわけでございますけれども、文字放送の方は放送局の方から送りっ放してございまして、常に数十の情報が流れておる、自分の好きな情報をそれて見る。同じニュースなり何なりが文字で出てくるわけでございますから、その違いはございます。このキャプテンにしろ、文字放送にしろ、CATVは恐らく将来そういうものを、CATV施設も利用して流すというような形で、お互いに利点を利用し合って相互に発展していくのではないか、そのように思っております。 それから双方向CATVにつきましては、これはいわば有線放送と電気通信の両方の機能を持たせるということでございますので、それだけ利用度が高まるわけでございます。したがって、大規模の都市型のCATV施設は、これからそういうような双方向機能を持つようなものが次第にふえていくのではないかと考えておりまして、これがCATVの企業経営の面でもまたプラスになってくるのではないか、そのように考えております。
○三浦(隆)委員 ペイテレビとかチャンネルリースというふうな言葉が使われていますが、CATVのこうしたものの利用により、将来どんなことが考えられてくるのでしょうか。
○徳田政府委員 ペイテレビの場合は、大体最新の映画、一般の劇場では公開していない映画とか、あるいはスポーツ専門で流すとか、そういうようなものを有料で見せるものが多うございます。したがいまして、料金を払っても見たいというような、かなり魅力のある番組の放送をしなければならないわけでございますけれども、アメリカではかなり普及しておりまして、これは日本でも近くそういうサービスが行われる計画がございますので、相当伸びていくのではないかと期待しておるところでございます。 それから、チャンネルリースでございますけれども、これはアメリカなどではそういう地域の住民の方がチャンネルを借りて自分たちで番組をつくって流すとか、そういうような使い方をしておるところもございますし、それからいわゆるCATV事業者が、ほかの何かそういうサービスを、CATV事業をやりたいという人があったときに、その人に使わせるということでございますので、これからそういう自分たちで番組をつくっていろいろ流したい、そういう方々が非常にふえてまいっておりますので、そういう意味で、チャンネルリースもこれから相当使われるようになっていくのではないか、あるいは地方自治体がそのチャンネルを借りて地域の情報を自治体がみずから流すというようなこともあり得ると思います。
○三浦(隆)委員 チャンネルリースというのがだんだん将来幅広く広まっていくようでありますが、そこで一つとして、チャンネルリース等の一例で、もし宗教団体とか政党とかその他の団体が積極的にこれを利用した場合に、情報操作による弊害というふうなことは起こらないのでしょうか。
○徳田政府委員 有線テレビジョン放送に関しましては、有線テレビジョン放送法の第十七条によりまして、一般の放送局の場合と同じように、放送番組の編集等についての規制がかかっております。したがいまして、政治的な公平であるとか、それから多数の意見がある場合にはその意見を全部公平に流すようにとか、あるいは候補者放送などについても公平な放送をするようにというような規定がございます。それから公安、善良な風俗に反しないこと、そういうようないわゆる特定の宗教あるいは政党等に偏しない、そういう放送をするようにという規定がかかっておりますので、そういうような形にはならない、そのように思っております。
○三浦(隆)委員 お答えのように、もちろんなられては困るのですけれども、現実には例えば新聞が、同じような新聞があったとしますと、大変個性的な新聞ですと、いろいろな真実がある中の一面的な真実だけを強調されると、大きな目では全然おかしなことが報じられるというか、情報操作というものが、新聞でも規制措置はあるけれども、現実には幾らでも怖いことはあり得ると思いますね。同じことで、放送でも今までのように限られた放送局だけならいいのですが、これから数多くなってくればなってくるほど取り締まりの目というか、そういうところの環境も弱くなってくるかもしれませんから、果たして今のお答えのとおりにうまくいくのかどうかなという不安が一つあるかと思います。 もう一つには、こうしたチャンネルリースというか、ではなくても、一般的にCATVというのがどんどん普及した場合にプライバシーとの関係がどうなるのでしょうか。考え過ぎかもしれませんが、この手のものが大変に数多く乱立してきた場合に、それぞれが広告収入を頼ることになっていく、ところが広告収入がなかなか集まらない、何とかどうしても集めたいということで興味本位に流していく、あるいはまた限られた地域の問題、限られた個人の問題とだんだん放送していった場合に個人にとって思いがけない人権侵害を来すというふうなこともあるいはあり得るのじゃないかなと思うのですが、そうしたいわゆるCATV事業の発展に関するプライバシー侵害への問題はどうお考えでしょうか。
○徳田政府委員 プライバシー侵害の問題でございますけれども、地元のニュースであるとか運動会、こういうようなものがこれからいろいろと流されるケースが多くなると思うわけでございますけれども、こういう地域情報につきましてもプライバシーが守られなければならないということは当然のことでございます。そのために有線テレビジョン放送法では番組基準を設定しなければならないとか、あるいは番組審議機関、番組審議会でございますが、こういう審議機関を設置しなければならない、そのように規定がなされております。これによってそういうプライバシー侵害が起こらないように自主規制をしていくということになっておるわけでございます。仮にそういう不遵守の事例が出てくるというようなことがございましたならば、そのようなことがないようにこの事業者に対して要請をしてまいりたいと思います。 それから、いわゆる広告収入に頼るというようなことで、収入が上がらないためにいろいろと受信者にしわ寄せが行くようなことのないように、この点も施設の計画等を審査する際には十分配慮してまいりたいと思っております。
○三浦(隆)委員 例えば情報機器類を売っている企業にとっては、売ってはならないようなものでも企業利益となれば売るかもしれないし、またそうした新しい機器類を使うことによって、現時点でさえも法に違反するというか、法に触れる疑いを持たれる行為が少なからず指摘されているわけです。これに対して、CATVというものがふえればふえるほど現在以上にそうした問題がウナギ登りにふえてくるのじゃないかなという気もいたしますので、将来十分にその点での配慮をお願いしたいというふうに思います。 それから、先ほどCATVと双方向CATVとの利用関係などをお尋ねしたのですが、実はこの法務委員会で登記業務のコンピューター化が法によって行われることになったわけですね。今後、家庭におりましても、登記に関することの閲覧がそうしたものを媒介として自分のうちにいながら可能になるのじゃないか、あるいは閲覧が可能になるということはそれを文書の形で自宅でもいながらにしてとり得るのではないかと思うのですが、そういうことができるか、できないか、お答えを郵政省からお願いしたいと思います。 〔高村委員長代理退席、委員長着席〕
○徳田政府委員 純技術的には可能ではございますけれども、そういうことを現実に実施するかどうかというのはいろいろな問題がございますので、関係機関において慎重に検討がなされるのではないか、そのように考えております。
○三浦(隆)委員 次は、CATVの役割についてお尋ねをしたいと思うのですが、地域経済発展のためにCATVというのはどういうふうな役割を担えるものか、あるいはまた地域社会発展のためにあるいは地域文化発展のために、時間もございませんので、あわせてお尋ねをしたいと思います。
○徳田政府委員 大規模の都市型のCATVというものが出てまいりますと、例えば地域文化あるいは教育面につきましては、それぞれの地域の伝統的な文化とか芸術を紹介するとか、あるいは教育面などではコンピューターを使った学習システムをCATVの中に導入するとか、あるいはカルチャー教室、さらには図書館とか博物館等の資料をそういうCATVを通して見るというようなものが出てくるのではないか、そのように考えております。 それから社会的な面につきましては、福祉、健康、医療というような面で健康医療相談サービスをCATVを経由して行うとか、あるいはそういう福祉、健康、医療に関するいろいろな広報サービスを行うとか、場合によっては高齢者あるいは身障者に対するいろいろな対策に利用するということもあり得るかと思います。 それから安全防災とか防犯面でございますけれども、災害の予防の情報を流すとか、あるいは警報を伝達する、あるいは災害発生時にいろいろな緊急の連絡サービスに使われるとか、あるいは日常生活の防災、防犯のシステムの中に組み入れる、そういうようなことがあろうかと思います。 それから地域行政の面では、いろいろなコミュニティーの連帯強化のための市民が参加する番組をつくるとか、あるいは選挙の開票速報、政策の討論会、議会中継、こういうようなものにもいろいろ使われて行政と地域住民との密着化が図られるのではないか、そのように考えております。 それから地域経済面では、農事情報のサービスを流すとか、あるいはいろいろな金融決済活動にそういうものを利用する、そういうような利用の仕方が考えられまして、こういうようないろいろなサービスを導入することによって地域の社会、文化、経済の発展に寄与するものになるのではないかと私ども考えておる次第でございます。
○三浦(隆)委員 今お話を伺っただけでもCATVの未来というのは大変バラ色に輝いているような気がするのですけれども、今その中の一つに例えばホームバンキング的なことを言われたわけですね。そうすると、お金に関することですから、まことに同一人物であるか否か、他人にお金が行ったらえらいことになってしまうという点、しかも本人と直接会わないで、いながらにして本人であることを確認して貴重なお金を渡すことがもしできるとするならば、今まさに法務委員会では指紋問題を扱っているのですが、指紋に頼らなくても同一人物を確認することは他に研究すれば幾らでも可能性があり得るということが、今のお答え一つ見ても図らずも言えたんじゃないかなというふうにも思います。 次に進みましょう。CATVの現時点におきます施設数、加入者数の状況とかあるいは規模別の施設数、あるいはその構成比、あるいは業務別の施設数の状況というのがいただきました資料の中に大変克明によく書かれているわけですが、それでは十年後、二十年後におけるCATVの施設数、加入者数、収益の見通しというのはどういうふうにお考えでしょうか。
○徳田政府委員 CATVの普及発展を左右いたします主要な要因といたしましては、技術の開発であるとかあるいは受信者のニーズが変化してまいりますので、その動向といったようなものとか、いろいろなものがかかわってまいりますので、現時点におきまして十年なり二十年先の姿というものを定量的に予測するということはなかなか難しいことであるわけでございますけれども、郵政省におきましてある機関に調査をさせたデータによりますと、大体これから十年なり十五年にわたりまして年々七・八%程度の平均伸び率で加入者がふえていくのではないか、そのような結果が出ております。一応現在は受信世帯数の約一〇%でございますけれども、十年後には三〇%ぐらいに恐らくなるだろう、それから十五年後には四〇%ぐらいに達するのではないか、そのような数字が出ております。二十年後についてはまだ調査データがございません。
○三浦(隆)委員 日本が敗戦後の虚脱状況を脱するとともに急速に経済の立ち直りを示しまして高度経済成長への道を開いたわけです。この高度経済成長を支えた陰に、昭和二十六年の自動車抵当法、同二十八年の航空機抵当法、同二十九年の建設機械抵当法などの諸立法がございまして、これらの動産抵当制度の躍進がそれぞれ自動車運送事業、民間航空事業、各種建設事業等の重要産業につきましてその信用を助成し、発展への契機を伴ったと思います。 今、二十一世紀を目前に控えまして、ニューメディアの新しい時代が開かれようとしています。このときに当たり、本格的なニューメディア時代の先駆けとして工場抵当法を改正し、これからの情報産業の発展に寄与するということであるならば、今回の法改正はまことに時宜を得たものだろう、このように思います。また、このように期待しまして、質問を終わりたいと思います。
○片岡委員長 林百郎君。
○林(百)委員 最初に自民党の方にお尋ねしますが、我々の法律常識として、工場抵当法として考えている概念とこのたびの有線放送の工場抵当法を挿入するということとの間にはどうも割り切れない問題が二、三あります。これは我々から見ると、突如として自民党の議員立法として出されたわけなんですが、これはもう少し広範囲の人たちの意見を聞くとか、例えば各党の意見を聞くとか、役所の意見も聞くとか、そういうような余裕はなかったのでしょうか。
○近藤(鉄)議員 先生のお言葉ではございますけれども、私たち自由民主党通信部会では、これからのニューメディア政策というものをいろいろ検討いたしまして、その一つの大きな柱にCATVの発達がある、こういうことでございました。CATVというものの事業の質を高めていくためには、相当多額の投資を必要とする事業でございますから、これに対する融資の手当てを考えなければならないであろう、そういうことでCATVの施設を、工場抵当法に言う工場として財団抵当の対象にすることにしたい、こういうことでございます。実は工場抵当の中にもこれだけ、CATVがちょっと変わっておるんじゃないかというお話でございますけれども、前にお話ししました放送法に言う営業のための放送の施設も同じような工場抵当の対象になってございますし、また、いわばネットワークという意味で似ておるのは、例えば電気通信事業だとか、電気事業だとか、ガスだとか、そういったものも同じような工場抵当権の設定の対象になっておるわけでございますので、このCATV事業だけが特別なものであるというふうには私ども考えていないつもりでございます。
○林(百)委員 そうしますと、抵当の対象となる財団としては他人の権利が入ってきているわけですね。有線放送の放送それ自体の施設だけでなくて、例えば郵政省から電柱を借りるとか、あるいはその電柱が個人の所有地の上に立っている場合には個人の賃借権もありますね。これは、工場抵当法の十三条にも、他人の権利を抵当の対象にするわけにいかないというふうにあるのですけれども、そういうものはどうなるのですか。
○近藤(鉄)議員 これもお話が出ましたけれども、例えば有線放送の線を電柱なり、また道路に埋めるとか、それはそれなりにそれぞれの例えば電力会社だとか道路権者の許可を得て敷設しているわけでございますので、それなりに了解を受けての話だと私などは考えているわけでございます。問題は、その場合に今度は抵当権がAからBに移った場合にどうなるかということでございますが、これにつきましては当委員会でも議論がございましたけれども、引き続いて継承できるような行政指導を郵政省としてとる、こういうふうにしていきたいと思っているわけでございます。
○林(百)委員 そうすると、放送については許可が要るわけなんですが、その許可権、そういうものを当然この中に入れるわけなんですか。その会社に所属しない他人の権利の場合は他人の了解を得なくて、あなたの借地権を抵当に入れますよ、例えば電柱だって個人の家の土地を借りて電柱が立っているところがありますから、電電株式会社、前は電電公社ですけれども、それなら貸してもいいけれども、それが今度はそれをさらに借りて使っている有線放送会社の抵当権として設定されるということは本人の了解を得なくても当然できるのですか。
○稲葉政府委員 先生の御趣旨は、CATVの場合に電柱が財団を組成するかということだろうと思いますが、これは十三条で書いてありますように、他人の権利の目的になっておるものを組成物件とすることはできませんで、現実のCATVを考えてみますと、電線だけが財団を組成するということになって、電柱は単にNTTなりあるいは電力会社なりの了解を得て使っているだけであって、電柱は全くかかわりがない。先ほど申し上げたように、その辺が非常にあやふやな権利でございまして、その後で電力会社なり電電株式会社が必ず使わせなければならないという義務はない。しかし事実上はそのまま使わしてくれるであろう、そういう期待のもとに担保設定をするということになるわけでございます。この点は許可の場合も同じでございまして、これを競落した者が必ず許可を受けられる、そういう権利性は全くないわけでございますが、事実上郵政省としては許可されるであろうという期待のもとにそういう譲り受けを行う、こういう構造になっているわけでございます。
○林(百)委員 政府の説明なら大体わかるのですけれども、そうすると、CATVの許可権も抵当の中には入るというふうに見ていいかどうか。工場抵当財団の中に入るかどうか。それから、有線放送から各個人の家庭にまた線を引いているわけですね。私の方の奥なんかもそうしているわけですけれども、難聴のところなものですから、そうすると、有線放送から個人の家へ引いている線はどうなるのでしょうか。
○稲葉政府委員 今もお話しいたしましたように、許可を受ける権利というのは抵当の目的にはなりません。改めて郵政省に対して申請をいたしまして許可を受けるということになるわけでございます。 それから、どこまでが財団を組成するかというのは、どこまでがCATVの会社のものであるかということにかかわるわけでございまして、個人の所有物の部分については財団組成できないわけでございますので、引き込みのところから個人の財産になっておりますると、そこからはもう個人のものとして財団とは全くかかわりがないということになるわけでございます。
○林(百)委員 大分デリケートな問題があるわけですが、そこで、これは各議員も質問をされているわけですけれども、抵当権が実行された場合、許可権も当然には承継されないが、承継するように努力して、視聴者の既得権を擁護するように努力をする。それから競売の場合、暴力団のような人あるいは欠格者に抵当権の実行によって権利が移譲されるようなことのないように配慮するというのはわかりますけれども、例えば暴力団のようなそれを種にして将来問題を起こすというような人をチェックすると先ほどおっしゃったのですが、どういう方法でチェックするのですか。
○徳田政府委員 有線テレビジョン放送法の上では、暴力団であるという理由だけで許可を与えないというわけにはまいりませんで、テレビジョン放送法の諸規定に適合しておれば当然許可が与えられるわけでございますけれども、そういう人たちがいろいろ独占して運営するというようなことで弊害の出てくるおそれもなきにしもあらずでございますので、そういう問題についてはどういう行政上の措置が可能か、いろいろと今後検討してみたいということでございます。
○林(百)委員 当然許可が移譲されるということはないのじゃないですか。競落した人は新たに許可を得なければいけないのじゃないでしょうか。それが一つ。 それから、私のところもそうですが、有線放送の有線から個人的に線を引いていますね。それについてはCATVに料金も払っていますし、財産的な貸与をしているわけですね。そういう視聴者の個人的な出費に対する補償というのは、こういう場合にはどうなるのですか。
○徳田政府委員 先生おっしゃいましたように、競落人に自動的に許可が移るというものではございませんで、競落した場合には当然そのテレビジョン放送施設の設置について新たな許可を得てもらわなければならないわけでございます。そういう場合に、受信者保護の観点から放送が途中で中断することのないように行政上十分配慮して、その許可が与えられるように考えてまいりたいと思っております。それから受信者のそういう既得権というものも守られるように考えていく必要があるのではないか、そのように考えております。
○林(百)委員 だから、具体的にどういう措置をおとりになるのですか。しようと思うというだけでは我々は納得しません。行政としてはできるだけ努力をなさるといって、具体的にどうするというのですか。
○徳田政府委員 競売に付されまして所有権者がかわる場合でございますと、従来実施していた方があらかじめ施設を廃止するための届けの手続をしていただかなければならないわけでございます。競落人はその施設に対して、新たに有線テレビジョン放送の施設を設置するための許可の申請をしていただかなければならないわけでございますけれども、その場合に廃止の日と許可がおりる日との間に日にちのずれがございますとその間は放送が中断してしまうことになりますので、そういう事態が生じないように行政措置の面で同日付で廃止、新設が行われるような配慮をしてまいりたいと考えておる次第でございます。
○林(百)委員 しかし、後を継ぐ方があなたの希望するように同日申請をしないこともあり得るので、それはあなたの希望にすぎないのじゃないかと思うのです。成長産業ですから、万一の場合を考えて私も質問しているわけですが、そういう事例がめったに起こることはないと思いますし、また起きないことを我々も期待しているわけです。 そこで、これは将来非常に成長する産業だと我々も考えておりますが、通信衛星と有線放送との関係についてはどういう見通しを持っているわけでしょうか。
○徳田政府委員 有線テレビジョン放送につきましては、アメリカの例を申し上げますと、通信衛星を使ってたくさんのテレビの番組をCATV施設に送るような体制ができましてから実は急速に発展しております。そういう関係で、日本でも将来通信衛星を使ってCATVに向けてテレビの番組をたくさん送るような体制ができましたならば、CATVの番組自体にもかなり魅力のあるものが出てまいりまして、利用者はふえてくるのではないかと考えております。したがいまして、通信衛星の発達がCATVの発達をまた促すことにもなろうかと考えております。
○林(百)委員 CATVと通信衛星とが非常に密接な関係のあることがわかりましたけれども、実は通信衛星について、大臣にもわざわざ来ていただいたのは、マスコミの伝えるところによると、通信衛星が一個六百億円とか一千億円とかいいますけれども、アメリカには今これが三社くらいありまして、大臣も御存じだと思いますが、ヒューズ社がありまして、これは伊藤忠商事、三井物産が一つのグループになって輸入の熱い商戦に加わっている。フォード社は三菱商事と三菱電機が熱い商戦に加わっている。RCA社はソニー、丸紅、日商岩井とそれぞれ売り込み競争している。それにもちろん自主的な開発も科学技術庁では検討されている。この三社が非常に激しい売り込みをしているという情報については、郵政省、どういう状態になっているか、ちょっと国会に報告していただきたいと思うのです。
○天野説明員 郵政省の宇宙通信企画課長でございます。お答えいたします。 御承知のように、本年四月一日に電気通信事業法が施行されましたことにより、民間企業が通信衛星を購入しまして電気通信事業を営むことが可能となりました。これに伴いまして、現在民間の幾つかの企業が先生がおっしゃいましたような米国製の通信衛星を購入することを計画しております。具体的に衛星購入を計画いたしておりますのは、日本通信衛星株式会社、宇宙通信株式会社及びサテライト・ジャパンの三社でございます。今申し上げましたうちの前の二社につきましては、既に郵政省に電気通信事業の許可申請及び無線局の免許申請を出してきているところでございます。
○林(百)委員 それと同時に、周波数の割り当てについても地上用のKuバンドですか、なかなか専門的な言葉であれですけれども、Kuバンドとそれからこれより高い周波数のKaバンド、二十から三十ギガヘルツ帯、この二つの周波数をそれぞれの会社の通信衛星が持っておるというのですが、この周波数の割り当てについてはどういう見通しになるわけですか。
○天野説明員 お答え申し上げます。 ただいま申し上げました郵政省に申請を出してきております会社のうち、日本通信衛星株式会社の方は、いわゆるKuバンドと言っております十四−十二ギガヘルツ帯の周波数を申請してきております。それから、宇宙通信株式会社の方は、今申し上げましたKuバンドと、もう一つKaバンドと我々通称しております三十ギガヘルツ−二十ギガヘルツ帯の非常に波長の短い周波数帯をあわせて申請してきておるという状況でございます。 これにつきましては、現在周波数の使用の可能性があるかどうか、担当のセクションで審査しておるという状況でございます。
○林(百)委員 現在の状態でその周波が割り込める余地はあるのですか。
○天野説明員 Kaバンドの三十ギガヘルツ帯−二十ギガヘルツ帯の周波数は世界的にも日本が先駆けて開発した非常に新しい衛星用の周波数帯でございまして、地上にも余り使われておりませんで、周波数事情は潤沢でございまして、使用の可能性は非常に高いわけでございます。一方、Kuバンドの周波数帯は、日本の場合は非常に地上の通信回線に高密度に使用しておりますので、それを衛星用に使いますには地上との混信を避けるような緩衝対策を施さなければならないというところでございます。
○林(百)委員 天野さんにお尋ねしますが、三つの日本名の会社の名前を言いましたけれども、マスコミではヒューズ社には伊藤忠商事と三井物産、フォード社には三菱商事と三菱電機、RCA社にはソニー、丸紅、日商岩井という我々日本人としてわかり得る会社の名前が出ていますが、あなたの言った三つの会社についてこれらの会社はどういうように参加しているのですか。
○天野説明員 お答えいたします。 日本通信衛星株式会社は、それに出資している会社は伊藤忠商事、三井物産それからヒューズ・コミュニケーションズというアメリカの企業の三社でございます。それから宇宙通信株式会社へ出資している企業は、三菱商事それから三菱電機の二社でございます。それと株式会社サテライト・ジャパンへ出資している企業は、ソニー、日商岩井、丸紅、オリエント・リース、日本リース、ソニーファイナンスインターナショナルの六社でございます。
○林(百)委員 大臣にわざわざ来ていただいたのは、これを一個買い入れるとすれば約六百億から一千億円ということになるわけですが、それで今お聞きになったような会社にそれぞれ関連して三つのアメリカの会社が熱い商戦を展開しているので、これはかつてのロッキード事件と同じような様相を呈しているわけなんで、我々はロッキード事件であのような不名誉なことが行われたことを非常に遺憾に思っていますが、こういう今度の仮にアメリカの通信衛星を買い入れるというような問題に絡んで法務大臣として二度とあのロッキード事件のような事態を起こさないような措置をお考えになっているかどうか、あるいは閣内でそういうような警告を発しているのか、我々はわかりませんけれども、再びああいう事態を起こしたくないというように思いますが、大臣はどうでしょうか。
○嶋崎国務大臣 お尋ねの通信衛星の輸入問題については、何しろこれは法務省の所管外の事項でありますので、その当否がどういうものであるかにつきましては私ども余り判断をする立場にはないわけでございます。しかし、いずれにしましても、外国の企業の売り込み、さらにはこういういろいろ難しい技術問題でございますから、国内の製造業者なりあるいは商社なりがいろいろな意味で提携をしてお仕事をやられるというようなことは性質上ある程度避けられないのではないかというふうに私は思います。思いますけれども、そういうような問題について、売り込み競争が行われておるということでございますけれども、それらの競争が適正、公平に、そうかといってやはり競争社会ですからある程度熱心に売り込まれるということは避けられないことかと私は思いますけれども、それが本当に適正、公平に行われるということはぜひ必要だろうというふうに思います。そういう点については、ここで私たちとやかく言わなくても全部がもう承知をした事実だというふうに思っておりますけれども、我々もそういうことが適正に行われることを強く要望しているということだけはここで明らかにしておきたいと思います。
○林(百)委員 大臣、もうちょっといていただきたいのです。 これは通産省になりますか郵政省になりますか、これを購入するについて認可とか許可とか了解だとか、そういう政府が関与する部門があるのですか。
○天野説明員 購入そのものにつきましては、少なくとも郵政省の所管では特別それに関与するというところはございません。
○林(百)委員 通産省はどうでしょうか。
○中島説明員 お答えいたします。 郵政省と同様、本件輸入につきましては一般の工業製品の輸入と同じようにそれぞれの企業の判断で行われるものでございまして、通産省として特段の許認可ということはございません。
○林(百)委員 天野さんにお聞きしますが、そうすると全然政府は関与しないでもう業界任せでいいのですか。何らの行政的な指導なりアドバイスなりあるいはそのほかの関与は全然なくていいのですか。
○天野説明員 衛星の機種といいますか、どの衛星を選ぶかということは、これは民間において商業ベースで選択されることでございます。私どもの方では、その衛星を使って電気通信事業を行う、あるいは無線局を開設するということにつきまして申請が出て、それに対して審査をする、あるいは所要の行政指導もあるかと思いますけれども、そのかかわりで郵政省が行政的にかかわってくるということでございます。
○林(百)委員 科学技術庁にお聞きしますが、こういう一つ六百億なり一千億というようなものをアメリカから自由に何らの政府のチェックもなく購入できるとしますと、日本で現在打ち上げている通信衛星のCS2の場合は、資金は国が四割、現在日本電電株式会社、当時電電公社が六割出しておりますね。もし大口のユーザーである新電電等が自主開発でなくて輸入でよろしいというようになりますと、今まで日本政府が立ててきた自主開発の計画というのはどうなるのでしょうか。
○森説明員 御説明申し上げます。 我が国といたしましては、宇宙開発政策大綱というものに従いまして、我が国が自主的に宇宙開発を行い得る技術力を確保することを目標といたしまして自主技術開発を進めるという方針を持っております。通信衛星の購入問題に関しましては、昨年の四月二十七日及び本年の四月九日の対外経済対策におきまして、このような我が国の宇宙開発政策を踏まえた上で決定されたものでございまして、この経済対策に基づきます方針に従いまして民間なり新電電会社が衛星を購入したり使う場合には、我が国の宇宙開発政策の基本には影響を与えるものではないというふうに考えております。
○林(百)委員 そうすると、自主開発は自主開発で続けていくということなんですか。ちょっと結論がよくわからなかったのですが。
○森説明員 お答えを申し上げます。 我が国の宇宙開発は、国が行います計画を定めておるものでございますので、我が国といたしましては、あくまでも自主開発を続けるという意味でございます。
○林(百)委員 そうすると、仮にアメリカからこういう衛星を輸入するとしても、国は国で自主開発は依然として続けていくということですか。
○森説明員 そのとおりでございます。
○林(百)委員 最後に、沖縄から我々のところへ陳情が来ておるのでお聞きしたいのですが、現在沖縄の北部地域、名護市以北は、テレビもそうですが、ラジオが非常に難聴地域であるということなんですが、この状態は現在どうなっていますか。おわかりでしょうか。
○徳田政府委員 沖縄の北部に住んでおられる方々が、夜間でございますけれども外国からの混信でラジオが非常に難聴になっておられるということは、私ども十分承知いたしております。これを解決するためには北部に中継局を建設する必要がございます。この中継局を建設するためには、これに使います。波数を決めなければならぬわけでございますけれども、これは実は日本だけで勝手に決めることはできませんで、国際調整という手続が必要でございます。このための手続をことしの四月に実は開始いたしております。現在その調整を国際機関にやっていただいておるわけでございますけれども、この調整が終わりましたら周波数が決まりますので、そうすれば中継局建設が可能になるわけでございます。NHKに対しましては、周波数が決まり次第中継局の早期建設が可能となるように、建設用地の準備等を行うよう指導をしてまいっておるところでございます。
○林(百)委員 ラジオやテレビの難聴難視の対策について、実は北部の市町村議員連絡協議会というのがありまして、それの陳情によりますと、この地域のラジオ難聴は夜間帯、日没から始まり翌日の日の出に至るまで、さらに曇りの日や雨降りの際は混信で全く受信が不可能であるという陳情が来ているわけですけれども、沖縄は御承知のとおり台風ラッシュの地域であって、台風時や停電の際にはラジオだけが頼りになるという状態で、そのラジオが日の暮れから翌朝までは全然聞こえないということになりますと、台風時しばしば放送される台風情報を聞くこともできないというような状態になりますので、これは至急措置をしなければならないのですが、国際的な協議を経なければいけないというのですが、これは沖縄だけですか、全般的にそういうシステムになっているのですか。
○徳田政府委員 ラジオに使用いたします。波数につきましては、国際的に実は計画ができておりまして、その計画に基づいて日本は放送をいたしておるわけでございます。その計画どおりですと本来混信がないはずなわけでございますけれども、近隣諸国でその計画どおり放送をしておらない国がございまして、そのために混信を受けておるわけでございます。日本政府としては、そういう国に対して外務省を経由して実はクレームを何回もやっておるわけでございますが、なかなからちが明きませんので、それでは日本に別に中継局をつくるということで国際機関に通告をいたしまして、それでそれに使う周波数をもらいまして中継局を建設していくということになるわけでございまして、これはどこに局をつくる場合でもすべて同じ手続でございます。
○林(百)委員 大臣、もう済みましたから結構です。 クレームをつけている、そのラジオの聴取を困難にさせている国というのはどこですか。具体的にここで言うことは差し控えなければならないのですか。もし言えたら言ってもらいたい。無理なら無理でやむを得ませんが。大体どの辺ですか。
○徳田政府委員 こういう場所ではちょっと差し控えさせていただきたいと思います。
○林(百)委員 そうすると、地元の要望に基づいて中継の、殊に緊急警報放送の実用化が非常に重要だと言っておりますので、中継局をつくって適切な措置を一刻も早くとりたいということでそれを進めているという回答をしてよろしいのでしょうか。
○徳田政府委員 そのとおりでございます。一刻も早く解消いたしたいと思っております。
○林(百)委員 最後に、本法によって、いろいろの権利関係が複雑になりますので、工場抵当法の本件の執行がされないような努力をしていかなければならないというように思いますが、関係するところが実際の大衆のところにありますので、したがって、このような事態、工場抵当法の設定の法律的な道は開きましたけれども、それが実行されることのないようにという措置ですね、融資の措置については、自民党の立法をなさる方とそれから政府自身はどういうような方法で今後そういう保証をしていくかを聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○近藤(鉄)議員 先ほど申しましたように、CATVはこれからのニューメディア時代の一つの大きな柱でございますが、それが安易に許可を与えて事業において失敗をする、そういうことで一般の視聴者に大変な迷惑をかけることがないように、郵政省におきましても許可を与えるに当たっては厳重に処置する、そういうふうにさせてまいりたい、こう思っておりますし、同時に銀行自身も、工場抵当法で担保をとってもあくまでも銀行が非常に厳しい採算性を踏まえて融資をする、そういうことであれば、そうそうむやみに視聴者に迷惑をかけることがなくなるというふうに私ども考えておりますので、そういうことで今後いろいろ適切に対応してまいりたい、かように考えております。
○林(百)委員 政府はどなたが答弁なさるか知りませんが、この工場抵当法によって評価して融資をする場合の評価は、どういう要素を評価の対象として評価して、それで融資をするようにするのでしょうか。融資の場合の具体的な評価の方法について、もし説明できたら説明していただきたいと思うのです。これは金融関係が主に評価することになると思いますけれども、普通は何が基準になるのでしょうか。
○稲葉政府委員 私がお答えするのが適当かどうかわかりませんが、一般的に、担保取得の場合にはまず取得価額を基準にすると申しますか、再取得価額でございますね、そういうものを基準にする。それから、こういう事業の場合でございますから、収益力と申しますか、この企業が果たしてちゃんと収益を上げてやっていけるかどうかというような点を考慮して決めるということになると思います。先ほど放送行政局長のお話ですと、新規の取得物件でございますと、大体取得物件の八掛け程度として融資をするのではないかというのが銀行筋の話であった、こういうことだったように記憶しております。
○林(百)委員 そうすると、やはり視聴者が多くなればなるほど担保力も強力になる、そう聞いておいていいのでしょうか。
○稲葉政府委員 お説のとおりだと思います。
○林(百)委員 終わります。
○片岡委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○片岡委員長 委員長の手元に、工場抵当法の一部を改正する法律案に対し、高村正彦君外一名より修正案が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。高村正彦君。 ————————————— 工場抵当法の一部を改正する法律案に対する修 正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○高村委員 私は、提出者を代表して、ただいま議題となりました修正案について、その趣旨を御説明申し上げます。 本案附則における日本電信電話株式会社法及び電気通信事業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下、整備法という。)の改正は、本案が整備法の施行期日である本年四月一日前に施行される場合に限り必要とする技術的な改正であります。 すなわち、本案が整備法の施行前に施行されますと、整備法において改正しようとする工場抵当法第一条第二項中の「又ハ」の字句が二カ所となり、整備法が施行されることにより、そのいずれもが「若ハ」に改正されることとなるため、これを改めようとしたものであります。 ところで、整備法は、既に本年四月一日に施行されております。したがって、本案附則における改正は不要となりましたので、これを削除しようとするものであります。 以上が本修正案の趣旨であります。何とぞ御賛同くださいますよう、お願いいたします。
○片岡委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○片岡委員長 これより原案並びに修正案を一括して討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 工場抵当法の一部を改正する法律案並びにこれに対する修正案について採決いたします。 まず、高村正彦君外一名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○片岡委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま可決いたしました修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○片岡委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○片岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○片岡委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十七分散会