文教委員会 第19号
- 発言数
- 330 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/06/19
会議録
○阿部委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、日本体育・学校健康センター法案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案審査のため、本日、国立競技場理事長望月哲太郎君、日本学校健康会理事長松浦泰次郎君及び日本体育協会専務理事鈴木祐一君を参考人として御出席を願い、御意見を聴取することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○阿部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ―――――――――――――
○阿部委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。池田克也君。
○池田(克)委員 公明党の池田克也でございます。 今回の統合の法律案につきましては、もう既に私たちの同僚であります有島委員から何遍かにわたってお尋ねをいたしましたので、それに関連してきょうは幾つかお伺いをしたいと思います。 最初に、職員の方々の扱いについてお伺いをしたいと思います。 国立競技場と日本学校健康会、それぞれ職員の数は何人と何人ということになりますでしょうか。
○古村政府委員 職員の数のお尋ねでございますが、六十年度の定員で申し上げますと、国立競技場が百九十二人、日本学校健康会が二百九十一人でございます。
○池田(克)委員 百九十三人と二百九十一人、こういうことですね。それで、これは二つの職場が合体をするということでございますが、それぞれの職員の方々の仕事内容も当然違うと思うのです。俸給表等もいろいろ歴史的な経過があって若干の食い違いがあるんじゃないかというふうに聞いておりますが、今後、一つには俸給の問題、あるいは立場がお互いに関連して異動していく、例えば民間でも、銀行などの統合なんかの場合に、かなり長い間、どちらから来た人であるかとか、派閥と言ってはなんですけれども、統合してから十年たっても今なお一緒になった銀行なんかの場合にはどっちの出身であるかということがいろいろな意味で影響して、融和はしているんでしょうけれども、しこりがあるというふうに聞いております。 二点お伺いしたいのですが、まず、俸給の調整がどうなるのか、それについてなるべく具体的に御説明をいただきたいと思います。
○古村政府委員 おっしゃるとおり、二つの法人が統合いたしますと一本になるわけでございますから、そこで、労働条件というのは一つになっていることが必要なわけでございます。そこで、日本学校健康会が日本学校給食会と日本学校安全会を統合してできましたときの経緯を見てみますと、俸給表というのは日本学校安全会の俸給表を基本として俸給表がつくられた。そして、それが統合された新法人の職員に適用されたという経緯がございます。そういった経緯から来ますと、今後この両法人が統合いたしまして新しいセンターになりましたときにどういう俸給表をつくるかというのは、新しい法人の役員として十分慎重に配慮すべき問題であるというふうに思います。そういうことで、新しい法人になりましたときのそういった俸給表をどういうふうにやっていくかというのが大変大きな役員としての仕事になろうかというふうに思っております。
○池田(克)委員 私がお伺いしたいのは、新しい法人になって役員がこれを決めるというのだと、この法案を審査するに当たって私たちはちょっと判断しにくいのですね。確かに人事も俸給もおっしゃるとおり新しい法人が決めるというわけでしょうが、しかし、文部省としてはこれにいろいろと指導や助言を与える立場にある、こう私は理解をしております。その指導や助言の中に、この俸給をつくるに際してどんな一つの考え方を持っておられるか、この部分なんです。
○古村政府委員 新しい俸給表を含めまして労働条件をつくるときには、今統合されたことによって従来の職員が不利にならないということを基本に置いて考えていくべき筋合いのものであるというふうに考えております。
○池田(克)委員 先ほどの御答弁の中で、給食会と安全会がかつて統合されました、そのときに安全会の方の基準を一応ベースにした、この理由はどういうところにあったんですか。一般的には数が多い方になんと言われておりますが、いかがでしょうか。
○古村政府委員 おっしゃいますとおり、当時の健康会ができましたときの俸給表をどっちに使うかという考え方としては、当時は大法人といいますか職員の数が多いところを基本にするということで、その俸給表をもとにして調整を加えたということになっております。
○池田(克)委員 そうすると、今度の場合は、さっきお伺いしましたように数からいうと健康会の方が多いということになるので、健康会側の基準ということになりますか。
○古村政府委員 数からいえば健康会が多いことに相なりますが、そこのところは、前の場合ですと安全会と給食会の数というのは非常に大きな差があったわけで、大法人という性格がかなりはっきりしていたわけですが、この場合は、そこのところが数字の上では確かに差があって健康会の方が多いということになりますが、にわかに健康会の俸給表でやっていくというふうなことまでは決めておりません。
○池田(克)委員 私が調べたというほどのことではないのですが、伺った範囲では、国立競技場の方々の給与の方が若干条件がいいというふうに聞いておりますが、いかがでしょうか。
○古村政府委員 俸給表というのはどこで比べて条件がいいか悪いかというのはなかなか一概に言いがたいわけでございます。ある俸給表の例えばA等級のB号俸とC等級のD号俸、そこのところだけ比べると、二つの法人についての俸給表をそのまま見れば、一部では競技場がよくて一部では健康会がいいということになりますので、俸給表そのものが条件がいい悪いというのは一概に言いにくいのではないかと思っております。
○池田(克)委員 ということは同じということですか。
○古村政府委員 それぞれの等級、号俸を比べると同じ数字にはなっていないわけですが、若いときに高いところがあり、あるいはある程度の中年になって比較すれば低かったりということで、比べることについて非常に困難があるということを私は申し上げておるわけでございます。
○池田(克)委員 包括的にはそういうお話があると思うのですが、問題は一人一人の職員の気持ちだと思うのです。後からもお伺いしたいと思いますが、今回の場合は行政改革の一環として、むしろ一つの政府の方針としてこの二つの法人を統合することになってきたわけでございまして、御本人からしてみれば、自分の身分がある意味では一つの国の方針に沿って変わっていく。同じような仕事の立場になってきた場合に、今おっしゃるように俸給表は包括的にはいろいろな立場でどこにライトを当てるかによって違うだろう。しかし、AならAという人物が自分が今回の新しい立場になって俸給がどうなるかということを見た場合に、同じ入社歴というのでしょうか働いた経歴、あるいは同じ過去、そうした自分の状況あるいは資格の中で、あの人の方が随分有利だというふうなことがあると、勤労意欲にしてもいろいろ差しさわりがあるだろうと私は思うのです。 したがって、今回の法律案を審議する場合に、一人一人の構成員が本当にこの趣旨に沿って、子供たちの健康のためにあるいは日本のスポーツの発展のために一生懸命働いてくれるためには、何といっても生活基盤が一番大事なわけでありますから、そこのところででこぼこが仮にあった場合には何らかの配慮をして引き上げてあげるということが必要なのじゃないか。私はその点について格段の配慮を要望したいし、それがあって初めてこの法律の生かし方、単なる統合ではなくて統合してみんなが新しい気持ちで仕事に取り組めるということになるのだろうと思うのですが、例えばある個人にライトを当てて段差があったとした場合にこれをどう処理されるか、ここのところをお聞かせいただきたいのです。
○古村政府委員 両法人で、同じ学歴で同じ年度に入った、そしてそのときにもらっている俸給が違うという場合に、それが一緒になったらそういった俸給表の調整をどうするのかということだと思いますが、そこのところは、そういったことも含めて皆さんがある程度平等であってそして従来よりも不利にならないということを求めていくことが必要なのではないかと思っております。
○池田(克)委員 もう一遍確認いたしますが、そこのところは開きができないようにしていくと私たちは理解してよろしいですか。結果は、本当にお互いにふえることはあっても安くなることはないというふうに理解してよろしいのでしょうか。
○古村政府委員 そのところは、ぴしゃっと一緒になるかどうかは非常に微妙な問題ですが、最大限の努力をしていくべき問題だというふうに考えております。
○池田(克)委員 ぜひともそういうことで、いろいろやりにくい点もあるだろうと思いますが、みんなが給与や自分の立場の問題で苦しむことがないようにすべきだと申し上げたいわけでございます。 給与の問題はいいのですが、今度は仕事の内容の問題で、転勤とか人事交流ということがあるだろうと思うのですけれども、この点についてはいかがですか。それぞれが二つのセクションに分かれて形だけがあわさって結果は従来と同じなんだ、理事長のポストが一つ変わったというふうなことではなしに、お互いに協調連携がとっていけるような体制は出てくるのでしょうか。
○古村政府委員 両法人が統合されて職員が人事交流をしていろいろな仕事についていくことが最も望ましい体制であると思います。 ただ、現実問題、健康会に統合されましたときもこの人事交流というのがなかなか進まなかった。ことし初めて若干の進みを見たわけでございますが、理事者に対して私の方からは、一体になるような人事交流を含めていろいろなことを考えてほしいということを常に要請しておりますけれども、今後も、こういった法人が統合されまして職員全体が一体感を持って仕事をしていくということが何よりも必要でございますので、そういったことについて極力指導してまいりたいと考えております。
○池田(克)委員 役職員の方々の問題ですが、二つの法人が統合されるわけですけれども、理事あるいは理事長といった中枢のポストが減ってしかるべきだろうと私は思うのです。理事のポストは新しい法人で変化があるのでしょうか。
○古村政府委員 役員総体としては常勤の役員が二名減に相なりますが、その内訳を見てみますと、理事長の一人減と監事の一人減でございまして、理事そのものは前と同じでございます。
○池田(克)委員 整理合理化ということでありますから、そんなものか、結局形だけあわせたのではないか、そういう気持ちを世論も抱くであろうと私は思うのです。ですから、しからばそれに伴うだけの仕事の充実というものを強く要望したいと思っているわけでございます。 今度のセンターに理事長の諮問機関として運営審議会を置かれることになっておりますけれども、広く関係者の意見が反映されるような体制にしていかなければならないと思うわけでありますが、この運営審議会というのは、一体どういうことをし、どういう権限を持ち、どういうメンバーで構成されるのか、このところを御説明いただきたいと思います。
○古村政府委員 運営審議会といいますのは、理事長の諮問機関としてセンターの業務の適正な運営に資するということでございます。したがいまして、その運営審議会は国民各層の意見を聞くという非常に重要な機関でございますので、理事長としては幅広く人選をしなければならぬというふうに思っております。 そこで、考えられます運営審議会の委員の構成ということになりますと、それぞれ従来やっておりました体育施設の運営、災害共済給付・学校給食という三つの部面がありますので、その関係者を入れるということに相なります。具体的には、競技団体の代表とか、学校の設置者側の代表、あるいは校長、教職員等の学校側の代表、あるいは保護者といいますかPTAの代表、あるいは都道府県学校給食会の代表、その他学識経験者といったふうな形で委員が構成されるというふうに思っております。
○池田(克)委員 非常に広い分野を担当することになります。今までの組織が今度は三つになるわけでして、子供たちの安全あるいは学校給食、そして国際的な広がりを持つ競技場というわけで、非常に大きな分野を担当することになるので、よほどしっかりした体制でやっていかなければ統合した効果というのは出てこないのじゃないかと私は思っているわけでございます。 そこで、両法人の統合により新しい事業を行うということが考えられておりますけれども、かねてより国立の体育研究研修センターというのが準備されているというふうに伺っておりますが、体育、スポーツの現状、率直に申しまして、私どもの感じとしては非常に関心が深いのにかかわらず、大都会では運動の場がない、スポーツの場所がないということで、子供たちの野球チームなどは、私ども地元でいつも話題となるのは運動施設の問題でございます。学校の開放も安全を考えますといろいろ限界があるようでございますし、交通もだんだん過密になってくるので遠隔地まで子供たちがスポーツの場を求めていくところもいろいろ考えなければなりません。私は、そういう意味では、国立の体育研究研修センターも結構でありますが、この際、研修センターの趣旨、さらに加えて、この研修センターに限らずもっと幅広い国民のスポーツのニーズというものが満たされるようなさまざまな施策の研究の場になっていってほしいな。指導者の養成とかいろいろあるのだろうと思います。他の省庁なんかとも関連して、こうしたスポーツの場を確保するというかなり積極的な動きというものが必要ではないか。民間の銀行とか官庁もいいグラウンドを持っておりますが、なかなか十分な開放体制になってないという声も聞くわけであります。 二点お伺いしたいのですが、一つは体育研究研修センターという問題、それからこれに派生して、これでやるのかもしれませんが、国民の広いスポーツの、特に場所確保という問題、この二つについて文部省はどういう指導体制を考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○古村政府委員 第一点の、研修センターのお話でございますが、文部省では以前から、国民の健康の増進と体力の向上、それからスポーツ技術水準の向上ということを図るために、これらに関連する諸科学を動員いたしまして体育の基礎的、実際的研究を総合的に行い、体育指導者あるいは教育職員その他の関係者に対します体育に関する研修を行う機関として体育研究研修センター構想をいたしたわけでございます。 そこで、今までの経過を若干御説明いたしますと、まず、そういったものをつくるための立地条件といいますか、場所をどこにするんだということから具体的に仕事が始まったわけでございますが、昭和五十五年に旧東京教育大学の体育学部跡地について国有財産中央審議会の答申を得まして、その一部をこのセンターに充てるという答申をいただきました。そして五十七年に、国有財産関東地方審議会の答申によりましてそこでの線引きの画定をいたしたわけでございます。そういった状況の中で、具体的に体育研究研修センターなるものをどういうふうに構想していくかという具体構想の懇談会を五十七年の三月から文部省に持ちまして、国立総合体育研究研修センターに関する懇談会というものを開催して、五十八年の八月にその懇談会の報告を得たということに相なっております。そういう段階でございますが、これを進めていくにつきましても、現下の財政状況が非常に厳しい中でございますが、私たちはこれは大きな課題として今後取り組んでいかなければならぬというふうに考えているわけでございます。 第二点の、いわゆるスポーツの場の確保の問題でございます。これは、先生も今ちょっとお話しになりましたような学校体育施設の開放の問題、一番身近に学校があるわけですからそれをできるだけ開放していくというのが国民のニーズにこたえる最もの早道でございますが、それよりももっといいグラウンドが欲しいということになりますと、それは地方公共団体がそういった国民の要望にこたえていく施設をつくっていく、それに対して国が財政援助をしていくという従来の施策を進めておりますが、これを一層推進する必要があるというふうに思います。 なお、一昨年になりますが、五十八年に地域のスポーツ、文化、芸術の振興に関する施策というものを関係する十省庁余りの省庁が集まりまして、文部省がリーダーシップをとったわけでございますが、そこで検討しました結果は、いろいろな施設があります、おっしゃいますような職域の施設もございます、そういったものを縦割りではなくて横断的に国民が活用できるような体制を組むべきだということを基本的に述べておりまして、私たちもその方向に沿って、地方公共団体においてはいろいろな施設がある、そのいろいろな施設が使えるような住民に対するサービスの機関といいますか、サービスの提供といったものを積極的にやっていただくように御指導申し上げているところでございます。
○池田(克)委員 こういう研修センターができていろいろ技術の研究が進むことは大変結構なんですが、私いつも思っているのは、グラウンドのあいている状況というのがコンピューターかなんかできちっと管理されて、働いている人たちがどこかグラウンドないかというときに、どうしても使いやすいところに殺到しまして、中にはアルバイトの学生さんをお願いして抽せんの日に並んでもらうとか、チームの経理を見ていますとそういう場所をとるためのアルバイトの経費が非常な比重を占めているのですね。大変な努力をして、朝の四時ころから野球をやる。それでも、地域の正式の競技会と申しましょうか、トーナメント大会があると、目ぼしいグラウンドはみんな押さえられてしまって小さなところはできない、この点非常に嘆きが聞こえてくるわけですね。そういう点から考えますと、こういう機関とはあえて申しませんけれども、都道府県にも諮って、そういうグラウンドの利用状況であるとかあるいは使える条件であるとか、もっともっと情報というものを的確に供給することによってもう少し機会がふえてくるのではないか。忙しい職場にある人たちが野球をやりたいと思っても練習場すらない、こんなような意見がたくさんあるものですから、この際そのことを申し上げておきたいと思います。これはもう御答弁は要りません。 それから、ちょっと話が戻るかもしれませんが、今回の統合はむしろ政府の一つの方針として行われるわけでありまして、行政改革の目指すものとしては本当に必要なものに精選するということで、廃止もしくは統合ということでいろいろ見直しが行われたと思うのです。したがって、今回の法律案を出されるに当たって、健康会あるいは競技場等の実情といったものの見直し、いろいろ議論があって、それで統合しよう、統合した暁にはこうなっていこう、こういう見直しとか再検討とかというものが行われたはずなんですね。これは体育局長にお伺いするのがいいか、きょうは望月理事長が見えていますので競技場、あるいはまた健康会等からお伺いするのがいいか、それぞれ御当事者から伺った方がいいかもしれませんけれども、形だけくっつけるということではなかったはずです。したがって、今までの活動の中で問題点、反省点、これからこうしたいという点がありましたらば、この際ぜひお伺いをしておきたいと思います。
○古村政府委員 行政改革の観点からある程度どういった検討をされたかというお話でございますので、私から概略について御説明いたします。 臨調答申におきましては、「国立競技場については、施設の利活用の増進、施設管理の民間委託、定員の縮小等経営の効率化方策を講ずる」ことというふうなことを指摘されているわけでございます。 そこで、そういう方針が出されておりますので、施設の利活用の増進につきましては、国立競技場の部内でサービス部門の向上及び事業運営の改善について検討し、現在、施設がいわゆるスポーツに使われている以外のあいている日については積極的にほかの行事に利活用させるとか、そういったことで収入の増を図ってきたというのが一つございます。 それから、競技場の施設管理の民間委託につきましては、従来から自動車運転あるいは電話交換、警備業務等について民間委託を進めてまいりましたが、今後とも民間委託可能なものにつきましてはそれについて検討して、逐次民間委託を行ってまいりたいというふうに思うわけでございます。 それから、日本学校健康会の方にまいりますが、第一に、本部の組織の中で見直すところがないのかというお話でございますが、これにつきましては、今一番強く言われておりますのは食品の安全検査ということでございます。したがいまして、食品の検査体制をもう少し充実する。その他の職域を見直して、食品の検査体制の充実、あるいは支部にいきますと支部運営審議会と支部審査会の権限のはっきりした分担とか、それについての見直しというふうなことが必要ではないかということを痛感いたしております。 また、日本学校健康会の学校給食部門でございますが、承認物資の縮小、廃止の問題が臨調から言われておりますが、これにつきましては、五十八年度に四物資、五十九年度に三物資を廃止いたしました。さらに六十一年度までに四物資を廃止することといたします。したがいまして、この縮小の話が持ち上がります前は二十一品目の承認物資を扱っておりますが、六十一年度が過ぎますと十品目に相なります。 以上が主な概略でございます。
○池田(克)委員 話が給食の方にいきましたので関連してお伺いしたいのですが、中学における給食の実施率が、これは小学校と比べてでございますけれども、余り高くないと指摘をされておりますが、これは今後大体こんなものでいくと考えていいのか、あるいはいろいろと指導や助言や、あるいは予算の措置とか、そうしていくともう少し伸びるのか、この中学の給食の状況についてちょっとお聞かせいただきたいのです。
○古村政府委員 御指摘のとおり、学校給食の普及を見ますと、小学校は九九%を超えております。中学校が八二%というところにとまっております。この主たる原因といいますのは、大都市におきます給食の実施がなかなか進まないということではないかというふうに思っております。給食をするにいたしましても調理室といった施設が要ります。施設をつくろうにも校地が狭いとか、あるいは共同調理場をつくろうにも土地を得にくいとかといった悩みを抱えた大都市、そういった大きな都市の状況の中ですので、私たちも中学校の学校給食についてはもう少し進めたらどうかというふうなことを都道府県に御指導もいたしますが、そういったことからなかなか大都市では入っていかないというのが現状だと思います。
○池田(克)委員 大臣がお戻りになりましたので、後からまた機会を得て今までの議論のお話をしたいと思いますけれども、私は、教育的観点から給食についてもう少し見直しと申しましょうか、給食を重視して、道徳の問題であるとかしつけの問題であるとか、あるいは先般うちの有島議員が指摘をしておりました異年齢における共同の話題の場とか、給食というものが今学校が抱えている幾つかの問題を解いていく一つのいいチャンスではないかというふうな気がしているわけであります。したがって、今回こうした新しい統合の機会に給食というものをもっと重視して、もっともっと研究し、実験校もあると思いますし、表彰されたりしているところもあると思いますが、私が承知している限りでは、従来の給食のあり方についての表彰であったり研究であったりすると思いますが、もう一歩突っ込んだ給食のあり方というものがあってしかるべきだろう。 そこで、大臣にお伺いをしたいのですけれども、学校給食法の第二条の「給食の目標」の中に、「学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。」こういう項目があるわけです。「社交性」というのは大変幅の広い言葉でございますが、今のところは、私が承知している限りでは社交性というところに余り重点が置かれていないのじゃないか、こんな感じを持つのですが、局長あるいは大臣、この部分はどうお考えになっていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○松永国務大臣 学校給食というのは、児童生徒の体位向上とか肉体的な成長を促進する意味で栄養のバランスのとれた昼御飯を児童生徒に供給するという肉体的、身体的な面もありますけれども、そのほかに大変意味のあることは、教師と生徒が一緒に食事をするあるいは生徒同士が一緒に食事をするというその時間帯を通じて、教師と生徒との間、生徒同士の間の心のつながりをより一層緊密にしていく、それが大変意味のあることだというふうに思っているわけであります。一般社会でも親密になっていこうという場合には、一緒に飯を食おうや、こうなってくるわけでありまして、食事をともにするということが人間同士の心の触れ合いを深めていくことになりますから、そのことが豊かな人間性を持った青少年を育成する上で大変意義のあることだというふうに私も思っております。したがいまして、学校給食のあり方を、教室でそのクラスの者と先生が一緒に食事をするという今までのありきたりのやり方から、いろいろなことを工夫して、より生徒同士の親密さを増していく、その輪を広めていくということは私は意味のあることだというふうに思っております。 前も公明党の先生から御指摘をいただいたわけでありますが、実は私は昭和十六年に旧制中学に入学した組なんでありますが、私の中学校はその当時から全校千何百名が一緒に食事できるという食堂のある中学校でした。恐らくその当時は全国で私の行っていた中学校だけじゃなかったかと思うぐらいでございましたから、そのために諸外国から来る人も私どもの中学校を視察に来ておられたわけでありまして、あの当時を振り返ってみますと、あの食堂で上級生、下級生一緒に食事をすることで随分知り合いができたということで、非常に意味があったような感じがいたすわけであります。 先生方から学校食堂、ランチルームについての御指摘をいただいておるわけでありますが、私は、意味のあることだ、こう思っておるわけでありまして、このランチルームにつきましてもいろいろな助成措置をやっておるわけであります。この点も実は、先ほど体育局長がお答えいたしておりましたように、東京とかあるいは私どもの埼玉県の南部地帯といったような人口の密集しているところ、土地が高いところなどというところはランチルームをつくるための用地確保がなかなか難しいという点があるわけでありますけれども、やはりこれはいろいろな工夫をして、そして、ランチルームの設置は意味のあることでありますので、今後とも整備充実に努めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○池田(克)委員 大変結構なことだと思うのです。 このランチルーム、私学は割といろいろな工夫の中でそうした食堂の態勢なんかもあるようでございます。異年齢とか先生あるいは職員の人たちと子供たちが食事を中心にしていろいろ懇談をする、そして貴重な人生経験を聞く、こういうことを私は非常に大事だというふうに思っておりますので、今の大臣の御答弁、さらにまた我々も勉強しますが、文部省としても具体的な方向にぜひ進めていただきたいと思うわけでございます。 もう一点、私が関心を持ちますのは、きょうは農林水産省お見えだと思いますが、農林水産省が一つの基本的な姿勢として日本型食生活という国民にアピールする具体的なプランを持っていらっしゃるようでございますが、農水省お見えですか。一この日本型食生活ということは一体どういうことか、それと学校給食とはどうかかわっていくのか、三点ですが、と同時に、学校給食と農水省が制度的にどういう連携になっているか。日本型食生活は何か、それからそれが学校給食にどういう、具体的なメニューとがあり方について影響を持っているのか、それを具体化するために制度的に何か連携の機関があるのか、この点をお聞かせいただきたいのです。
○三戸説明員 お答えいたします。 今先生おっしゃいましたように、我が国の食生活は戦後非常に大きく変わってまいりまして、従来の米あるいは魚、野菜、こういったものを中心としました伝統的なパターン、こういったものから、さらに畜産物あるいは果実、油脂、こういったものを豊富に加えまして、バラエティーに富んだ、栄養のバランスという面でも非常にすぐれたいわば日本型の食生活、こういったものを私ども日本型食生活と言っておりますが、そういった食生活が現在形成されつつあるというふうに認識をしております。私ども農林水産省といたしましては、こういったことで我が国の風土に適した基本食糧、こういったものの消費を中心にしまして、さらにこれにほかのいろいろな食糧を加えたバランスのとれた健康的で豊かな食生活、こういったものを定着、促進していきたい、こういうことで現在日本型食生活の推進に努めているところでございます。 特に、こういった中で学童期の食習慣、これがその後の食生活に及ぼす影響には大きいものがあるのではないかというふうに考えておりまして、そういった意味で学校給食の果たす役割、これは重要なものだというふうに考えております。そこで、文部省とも緊密な連携をとりながら、例えば米飯の学校給食への導入、こういったこと、さらにその拡大を通じまして日本型食生活の普及促進、そういった点に資してまいりたい、こういうふうに基本的に考えております。 学校給食自体の具体的なメニューとかそういった問題はもちろん学校給食のサイドでいろいろお考えになることでございまして、私どもとしては、当然のことながら栄養バランスのとれたバラエティーに富んだ給食が行われるだろうというふうに考えております。
○池田(克)委員 文部省と農林省の給食にかかわる機関的な連携がお伺いしたかったのですけれども、後の答弁のときに聞かせていただきたいのです。 これは大臣にお伺いしたいのですけれども、貿易摩擦という問題が今一番大きなことで、日本の政治あるいは行政の中で来年のサミットへ向けて一番の課題である。しかし、なかなかうまい知恵がないということも聞いておりますし、私はさっきの「学校生活を豊かにし、明るい社交性を養うこと。」という「学校給食の目標」の中のこの「社交性」という中に、時代の進展の中で国際性ということも含めて考えでいいのではないか。そうした意味からいけば、学校給食の場で、諸外国の食事の実例あるいは飢餓に苦しむ人たち、さまざまなそうした国際性というものもここで教育していく場があるのじゃないか。そんなことから、貿易摩擦の面で、農産物の日本での需要、もっと買ってほしいというふうな要望がいろいろと出てきておりますし、関税を引き下げてほしいという要望もあるわけで、具体的にはグレープフルーツだとかクルミだとか、こうしたところが具体的品目として上がってきているようでございます。したがって、そうした国際性を持たせる、さらには貿易摩擦解消の一助にもということから、学校給食の場でそうしたものを取り入れていくということはいかがなものか。既存のいろいろなマーケットを壊すことはいかがかと私は思いますので、プラスアルファということを、例えば土曜日におけるものであるとか、あるいはスポーツの子供たちに対するものであるとか、さまざまな応用編というのはこれから考えてしかるべきではないか、こんなふうに思っておりますが、貿易摩擦と学校給食、大変大きな問題になるわけですが、私が申し上げた若干のポイントについて率直な大臣のお考えを例えればありがたいと思うわけでございます。
○松永国務大臣 貿易摩擦の問題は、結局においては、日本という国は自由貿易体制が確立されておればこそという大事な基本的な日本の存立条件があるわけでありますが、そのことについて国民全体の理解あるいは認識、それを深めていくことが基本的には大事なことだろうと思います。ややともすれば国内のことだけを考えがちでありますけれども、日本のすべての産業あるいは日本の経済というものは、諸外国との友好協力関係、それを基本にした自由貿易体制、それがあればこそ実は日本は豊かになってきたというその事実、そしてまたこれからもそうでなければ日本は存立できないのだということを、やはり学校教育の場では児童生徒の発達段階を考慮しながら適宜適切に教えをしていくべきだというふうに思います。 そこで、学校給食の場におきましても、先ほど先生御指摘のように、我々日本人はおかげさまで食べ物については何の不自由もなく食べられておる、それからいろいろな食糧の中にも実は外国からの輸入品もたくさんある、一方、貧しいがためにあるいは飢餓のために三度の飯が食べられないという多数の人がおるのだということ、こういったことも学校給食の機会に先生の方で適宜適切に子供に教えていくということあるいは指導していくということも大切なことではなかろうかというふうに思うわけであります。その意味で、学校給食というものは、先ほど先生のおっしゃいました児童生徒の国際性を培っていく上でも極めて大事な教育的役割を果たしておるというふうに思うわけでありまして、先生御指摘の点も配慮しながら今後も学校給食の充実に努めて良いらなければならないと思っておる次第でございます。
○池田(克)委員 時間の関係で、この問題もう少しお話をしたいのですが、次の機会にしたいと思います。 きょうは健康センターの問題を中心に審議してきたのですが、会期末でございまして、この機会に委員長のお許しを得まして、私前から関心を持っておりました大学生の就職の問題についてちょっと触れさせていただきたいと思います。 人事院もお見えだと思いますが、私たち文教関係の議員が非常に関心を持っておりますことは、大学のあり方、そして大変激しい入学試験の競争、その一つの原因と私は見ているのですが、やはり就職ということが国民の非常な関心事だと思います。日本の場合には企業間格差というのもありますし、いいところへ入りたい、そのためにはいい大学、いい高校、中学、果ては小学校から激しい塾通い、受験競争が随分と続き、教育混乱の一因になっている。そういう中で臨教審の答申が近く出されますが、学歴社会の弊害の是正、そのために指定校制をとる企業や、青田買いが行われているのを何とか是正していかなければならない、有名校重視の傾向があるということが指摘をされ、企業や官庁の採用時の人事慣行というものも改善しなければならない、こう指摘をされているわけでございます。人事院はこれにいろいろと対応されておりまして、先般四月十日、各省庁の人事担当課長会議等で何らかのルールを申し合わせていらっしゃるように承知しておりますが、でき得ればそのときの申し合わせ、あるいは関係各方面にお願いをした内容についてお聞かせいただければと思います。
○竹澤説明員 お答えをいたします。 六十年度の大学等卒業予定者の求人求職秩序の維持につきましては、先生御指摘のように本年の四月十日に各省庁人事担当課長会議で申し合わせをいたしてございます。その内容は、民間で会社訪問開始十月一日、採用選考開始十一月一日という紳士協定がございますが、この協定に協力をするという内容の申し合わせでございます。
○池田(克)委員 どこの企業も官庁もいい学生を一人でも早く採りたいという気持ちは私はわかるわけです。私どものところへ就職時期になるといろいろ学生さんがやってくる、恐らく大臣のところも選挙区からいろいろな声が入ると思います。十一月に行ったのではもうだめなんですね。大体目ぼしいところは決まってしまっている。夏のうちが勝負だと言われて、私たちもいろいろ要請があるわけであります。私は、これでいいのかな、しかし自由競争社会でもありますし、またそれを中心としてさまざまな活力もある、これもまた全面的に否定もできない現象であるかなと思うわけです。しかし、そうは言ってもだんだん繰り上がってまいりまして、十月が九月になり、七月あるいは六月ごろまでさかのぼって、学生さんたちはもう既に四年生になれば授業どころではない、激しい入社試験競争に身を置くことになるわけです。しかも、その中には自分の考えなどではなしに、型にはまった、こう答えた方が受かるんだということで、私はこれは若い人たちの人生の中で余りいいことではないな、こう思っております。 そういう中で、先般新聞が「通産省が〝青田買い〟」ということで指摘をいたしまして、六月十四日ですか、ついこの間なんですが、東大の前のちょっとした居酒屋というふうに表現されておりますが、学生さんたちが集まって通産省から説明があった、こういうことでございます。私は、いろいろな事情があろうと思いますけれども、ルールはルールできっちりしなければならないし、特に中央官庁、人気のある大蔵省、通産省と言われておりますけれども、今後十分に気をつけてやってもらわなければならない。この新聞には大臣官房長のお話として、「初めて聞いた。組織的にやったものか個人的にやったものかさっそく調べる。」こういうふうに出ているわけでございますが、この実情について通産省からお伺いをしたいと思います。
○新説明員 私ども、官房長からの指示もございまして早速事情の聴取をいたしたわけでございますが、それによりますと、新聞に載っておりますような日に会合があったことは事実でございます。当省の有志の職員が出身大学の後輩の求めに応じまして、先輩として個人的に役所の業務内容について一般的な情報提供を行ったもの、こういうふうに聞いてございます。
○池田(克)委員 先輩が後輩からの求めに応じてということでございまして、私はそういうこともあろうかなと思うわけでございますが、どうもこれは通産省だけではなしにほかの役所もあるように聞いております。人事院、その辺は何か情報をつかんでおられるでしょうか。
○竹澤説明員 お答えをいたします。 私ども、現時点ではいわゆる十一協定の趣旨に合わないような行動が行われておるというようなことは聞いてはおりません。
○池田(克)委員 しかし、私が思いますのは、先輩に呼ばれてあるいは先輩にお願いして後輩が集まっていろいろ情報を集める、これは決してあり得ないことではないと思うのです。人事院としては、四月の幾日かに各官庁に対して、そうした協定と申しましょうか、申し合わせを守ってほしいと物空言っているわけでありますから、あるいは大学等にも呼びかけて、ルールをきちっと守ってほしいというようなその後のフォローを積極的に――四月にあったということですから、もう既に二カ月以上経過しているわけでして、これから夏休みに入り、ますます激しくなっていくであろうと予想されるわけであります。私は、この質問をするのは五十九年にも一遍あるのです。文教委員会でこういうことについてぜひ気をつけてほしいという指摘をするのは私二回目なんです。そんなことから、人事院として、言いっ放しで後は知らないよということではなしに、今後も何らかの対応をなすってはいかがか、またするべきではないか、私はそういう気持ちを持つのですが、いかがでしょうか。
○竹澤説明員 お答えをいたします。 御案内のように、新規の学卒者の青田刈りの防止問題というのは非常に重要な問題であるわけでございます。教育界、産業界、それから官界といいますか公務部門、この三部門が協力をして対応していくということが必要であるわけでございまして、そういう趣旨から、私どもも民間のいわゆる紳士協定、十、十一協定というものに協力をするということにいたしておるわけでございます。したがいまして、人事院といたしましても、今後ともこの申し合わせの趣旨というものが徹底されるように相努めてまいりたい、かように考えております。
○池田(克)委員 趣旨が徹底されるように努める、こう人事院がおっしゃっておりますので、それ以上私がどうこうできるものでもございません。 私、実は先般大学の就職課長さんにお声をかけまして、勉強会をやったのです。そうですね、三十人くらいおいでになりました。それで、私の個人の勉強会として、労働省の方に来ていただいてちょっとした講演をお願いしたわけです。非常に関心が商うございまして、そのとき出た話は、労働省のそうした就職にまつわる、労働基準局の方でしたが、初めての機会であった、労働省サイドからは、協定をきちっと守ってほしいという御要望だったのです。大学の就職担当者は、役所は実態を知らな過ぎる、大学の就職担当者は非常に少ない数の中で何とかして学生たちを将来にわたって喜んでもらえるところへ就職させたいと、非常な熱意と暑い夏のうちから涙ぐましい努力を払っているんだ、こういう話を聞きまして、単なる労働省のそうした協定を守ってほしいという話には相当の語調で実情を訴えておられたわけなんです。 私は、文部省が所管する大学行政の中では、やはり大学は学問、研究あるいは教育をするところで、就職というのは本来の文部行政ではないだろうと思うのです。しかし、国民の関心というのは、子供を地方から上京させて大学へ出し、どういう仕事につけるだろうかというのは一貫した親の非常に大きな関心であろうと思うのですね。 したがって、私は二点、大臣の御意見を伺いたいのですが、今お聞きになったような官庁における一つのあり方というものについて、文部省としてのお考え方。と同時に、やはりその根っこになるものは、大学というものがそこにあるわけで、先輩、後輩、やはり気持ちが不安で、学生たちとしても早く情報をとっておかないとおくれちゃうんじゃないかという気持ちをもう六月ごろから持っている。この対官庁の就職の問題と同時に、文部行政として高等教育機関における就職の問題、この二つについて大臣の御意見を伺いたいと思うのです。
○松永国務大臣 企業の場合について言えば、人材をその企業に確保していくということが企業発展の基礎であろうかと思います。やはり人によって企業は発展もしあるいは停滞もするわけでありますから、その意味で企業経営者が優秀な人材――必ずしも知的な能力だけではありません。道徳的な能力もあれば、あるいはたくましさ、肉体的な強さ、そういったことも含めた広い意味での人材を確保することが企業の成長、発展の基礎になるという考え方で、人材を自分の企業に迎え入れたいという気持ちを企業経営者が持つことは無理からぬことであろうと思います。しかし、企業が得手勝手にそういうことをやられますというと我が国の大学教育というものは成り立っていきません。また官庁の場合も、人材を自分の役所に迎え入れたいという気持ちはわかりますけれども、しかし、それをやられては大学の教育はめちゃくちゃにされてしまうわけでありますから、あくまでもそういう点は十分配慮してもらいたいというふうに思うわけであります。 私の承知している限りでは、民間企業では概してこの申し合わせの趣旨を守っておるように私は見ております。私がいろいろ企業関係者に聞いてみましても、申し合わせがありますのでまだということになっております。そういう矢先に、先般新聞に通産省の例が載ったわけでありまして、あるいは通産省だけではなくてほかの役所もやっているかもしれません。先輩が後輩の求めに応じてということでございますけれども、果たしてそうだろうかな。私、自分の過去の仕事が、人の言うことをすぐ素直に受けずにさらに真相をきわめるという立場の仕事に従事しておった経験もありますので、素直には聞けないわけであります。すぐの先輩が独自の判断でそれをするということは考えられません。やはり内々の了承を得てのことではなかろうかと私は推測するわけでありますが、そういうことを中央官庁がやり始めたならば、ルールを守らないということを中央官庁みずからがやったとするならば、日本の行政は成り立ちません。甚だ遺憾なことであったというふうに思います。 特に、御承知のとおり、まだ国家公務員上級職の一次試験すらなされてないのです。七月七日が一次試験、それを合格した人が八月五日か六日に二次試験があるわけでありまして、そこらが終わった段階ならばわからぬでもありませんよ。一次試験すらなされてない段階でそんなことをするということは、これは学生のためにもよくないのです。今は一次試験、二次試験に向けて言うならば勉強しておる段階でありますから、その段階で、先輩、後輩の関係といえども、たくさんの人を集めてそうして自分の役所の宣伝をするなどということはよくない。ほかの役所もそうしたことを秘密裏にやっているとするならば甚だよくないことだというふうに思います。幸いに我が文部省は去年もしなかったようでありますし、ことしもしません。やはりルールはきちっと守るということをやってまいりたいと思います。 先生御承知のとおり、我が国の大学教育は四年間でやるわけでありまして、きちっとしたカリキュラムに基づきまして計画的な教育がなされておるわけであります。その途中で学生の精神状態を不安に陥れるようなことが役所の側でなされるなどということがあっては、これは大学教育が大変乱されるわけであります。また学生の立場からすれば、恐らく夏休みは、最後の学生としての夏休みでありますから、それぞれ有意義に送ってもらわなければならぬ大事な期間だと思います。その期間に就職のことで暑いさなかを飛び回るあるいはいろいろな面で精神的に苦労をするということは、これは青年の健全な発達を図る上でも有害であります。 したがいまして、私どもとしては、企業に対しましてもそういった点を十分配慮して、そして申し合わせを守ってもらいたい、特に役所の側は厳に守っていただきたいというふうに切に希望する次第でございます。
○池田(克)委員 私、これからもこの問題について勉強していきたいと思いますが、先般私が接触をしました私学の就職課長は非常な苦労をしております。 〔委員長退席、船田委員長代理着席〕 ですから、今のお話のような優秀な学生さんの就職状況もありますが、優秀かそうでないかは一概には決め切れませんけれども、単位がとれない、あるいはとれるかとれないかすれすれである、そういう状況でアルバイトをしながら苦学して、就職もだんだん出おくれながら、二月になってもまだ決まらない、三月、四月になっても決まらないという苦労をしている学生を面倒見ている大学の就職の担当者、こうした実情もぜひ文部省も掌握をされて、あるいはまた労働省とも協議されて、今おっしゃったような学生の方々が四年間なるべく伸び伸びと勉強に専念し、スムーズというのは、これはなかなか社会情勢が許しませんけれども、私は前から就職に関するガイダンスは一年生ぐらいからオリエンテーションをきちっとやって、進路を何とか見当をつけた方がいいんじゃないか、卒業間近になって就職の問題でばたばたするということも聞いておりましたので、私何度もこの問題をこの委員会で出してきたわけであります。これからもぜひそうしたことを深めていっていただきたいと思っている次第でございます。 時間になりましたので、また別の機会にこの問題は伺いたいと思います。要望を申し上げて質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○船田委員長代理 滝沢幸助君。
○滝沢委員 大臣、御苦労さまです。 先ほどから議論のあったことに重複する点もあろうと思いますが、このたびのいわゆるセンター法案並びにそれに関連する事項につきましてお尋ねをさせていただきます。 まず初めに、このセンター法案なるものは、三年前すなわち五十七年に学校給食会と安全会を統合して設立した日本学校健康会と特殊法人の国立競技場を合併して一緒にするというものでありますが、これは初めに大臣、後で参考人の方にもお伺いいたしまするけれども、この三年間のことを顧みまして、さきの合併によって得ました利点というものはいかがなものでありましたでしょうか。
○松永国務大臣 先生御指摘のとおり、今回のセンター法案というのは、三年前に安全会と給食会とを統合してできた学校健康会と国立競技場とを統合する、こういうものでございます。 給食会と安全会を統合してやったことによるメリットでございますが、役員の相当数の縮減ができた、それから、統合したことによってかつての二つの法人が一つの法人として業務を運営していくわけでありますから、連絡その他がスムーズにいくようになってきたというメリットがあったわけでありますが、さらにそれと競技場とを統合して、さらに役員数を縮減し、その意味で経費の節減を図り、同時にまた、国民の体力の向上や健康の保持増進という面で一つの法人として密接な調整をしながら事業を進めていくというメリットを実現していきたいというふうに思う次第でございます。
○滝沢委員 大臣のお答えは具体性を欠くのはやむを得ないかもしれません。局長で結構でありますが、常識として、民間でもそうでございますけれども、二つの団体ないしは三つの団体等が統合、合併するにつきましては、理事長さんのような役員の数は一、二減ることになりますが、全体の職員は抱えざるを得ないということで発足をしまするけれども、二年、三年としていくうちに本来あるべき理想の姿に近づいていくといいましょうか、職員も少しずつ減っていく、ないしは発足当時においては手の及ばなかったところの改革、改良も行われるということが積み重ねられてくるはずであります。 〔船田委員長代理退席、委員長着席〕 私が申し上げているのは、そのような抽象的なことではなくて、発足当時は理事長を減らしただけだ、それは批判をしたことです。今もこのことについての批判がありますが、このことは三年前にも批判のあったところです。しかし、発足の当時はそうだけれども、三年後に今新たなる方向を提案されるに当たって、三年間の努力の跡はどうでしたか。
○古村政府委員 健康会に統合いたしますときに、子供の健康と給食といったような関連した総合的な仕事をやっていきたいということから、健康保持増進事業特別調査研究委員会というのをつくりまして、ここで長期的な観点からそういった総合的な検討をするということでございます。具体的に申し上げますと、この調査研究委員会には骨折小委員会、栄養・物資小委員会、健康調査小委員会というものを設けまして、例えば骨折小委員会ですと、今の子供は転んだときにすぐ骨が折れる、これは栄養の問題と関係があるのではないかということからの検討をする、これが学校給食の検討になるわけでございますが、そういうふうに、両法人が統合したことによって具体的に新しい仕事をしていきたいということで現在鋭意検討を進めておる段階でございます。
○滝沢委員 私がお伺いしているのは、三年前にいろいろと批判があったでしょう、役員が二、三人減るだけじゃないか、全体の職員は減りはせぬよ、執行体制もほとんどそのままだよ、名目合併ではないのかという批判があったと記憶しておりますが、三年間のうちに職員はこれだけに減りましたよというようなことがありますかと申し上げておるのです。抽象論は結構です。
○古村政府委員 職員につきましては、統合による職員の減というものはございません。従来から全特殊法人統一した定員削減計画がございます。それによっての定員の削減はございますが、統合したことに直接起因する削減ということはやっておりません。
○滝沢委員 今もなお削減された人員等の数字をはっきりしていただけませんけれども、今回さらに国立競技場を合併なさるということにつきましては、少なくともあの当時指摘されたことについてはこのようにきちんとしました、そして三年前に合併した二つは本当に一体となって合併の成果を十二分に上げた、だから第二のラウンドに来るんだということになるべきだと思うゆえにこのことを申し上げておるわけです。ところが、今もいろいろと御指摘がありましたけれども、今回の合併につきましても、理事長さんは一人でしょう、ですから、理事の数は減らぬけれども二人ほど役員が減るというふうにおっしゃいました。職員は恐らくそのままですわね。そのようなことならば、大臣は臨調のあの提言というものをどのように踏まえていらっしゃるか、これをお伺いしたいわけです。つまりこの合併をしなくたって、臨調の指摘された削減等はなさらなければならないはずでありますから、それだけでは私は合併の効果ありとは見ないわけです。今回の合併をも含めて、大臣はいわゆる臨調の精神というものをどのように踏まえていらっしゃるか。名目合併だけをどんどん繰り返していって、理事長さんが減ればそれで臨調の言っている行政改革なれりとするならば、どんどん下部組織を全部合併したらいいのではないですか。ただ合併、合併ということでどのような成果が上がるのかということを私は問うているわけです。
○松永国務大臣 行政というものは、社会経済情勢の変化に対応して適切かつ合理的になされなければならぬわけでありますし、そしてまた、行政を執行していく上でその経費の大部分は国民の税金によって賄う、こういうことになっているのでございますから、その行政の経費につきましては、あらゆる努かをしてむだを省き、軽減をしていくということが大事なことであろうと思います。 今回の両特殊法人の合併問題でございますが、合併によっては職員は減らすようなことはありません。しかし、この両法人の担当している事業というものは極めて大事な事業でありますので、今後ともその事業を的確に遂行していかなければならぬわけであります。したがいまして、合併自体によって職員の減員ということはやりませんけれども、将来、先ほど局長が言いましたように定則というのがあるわけでありますが、その事業を合理的にやっていく上でこれで足りるということになってくれば、むだな人は抱えておくわけにはまいりません。しかし、同時にまた、いろいろな組織、団体というものは、実際の仕事をする分野と、それから、言うなれば総務部ないし総務課的な仕事もあるわけでありまして、そういったものは一つの法人でやれるわけでありますから、その点は大変合理化されるわけであります。そのことによって総務的な分野の人が余れば、それは今度は実際の仕事の分野に回ってもらえばそれだけ事業の執行がより大きくできるという面も実はあるわけでありまして、大事な事業をやっておるわけでありますから、数を減らすということだけでよしとするわけにはいかぬわけでありまして、事業をいかによくやっていくかという面もあるわけであります。ただ、総務的な分野等は、これはまさしく合理化をすべき分野でありますから、それは統合することによって合理化がされる。そして、それで余った人は現場の方に回っていただいて、より一層その事業が推進されるように働いてもらう。こういう形でやっていくことが、大事な国民の健康の保持、体育、スポーツの振興といった仕事をやっていく上で極めて意義が大きいのではなかろうか、こういうふうに思う次第でございます。
○滝沢委員 参考人さん、御苦労さまです。 初めに学校健康会の理事長さんにお尋ねをさせていただきますけれども、先ほど執行部に最初お尋ねをいたしました。この三年間にいかほどの効果がありましたか、ないしは、合併して発足しました三年前とはどのようなことにおいて違った体制が今実現しておりますか、お伺いします。
○松浦参考人 お答え申し上げます。 先ほど古村局長から答弁がございましたが、統合後、組織としまして企画室というものを設けまして、学校給食と学校安全にわたる両面の企画関係の仕事をやるということで新しい機能ができたというふうに感じております。その企画室が中心になりまして、先ほど話が出ました健康保持増進事業調査研究委員会というようなものを設けまして、給食と安全の両面にわたる専門家を委嘱しまして栄養とか健康両面にわたる調査を行う。それから、骨の小委員会等におきましても、骨折の原因、これは従来、食べ物が主に関係しておるというふうに言われておる面がございましたが、最近では子供の時代の運動の不足、機敏性の欠如ということが大きな原因であるということも言われております。それと栄養の両面が関係しておるというようなことになってきておりまして、そのような観点から、非常に膨大な材料を集めまして調査結果を取りまとめておるというような仕事もいたしておるわけでございます。そのような新しい仕事で取り組んでおる。 それから、機構的にも、統合によりまして、給食だけでございますと従来四十名余りでございましたが、旧安全会の職員と合わせまして約三百名近くになりまして、人事交流的にも適材適所ということを広く考えていけるというような面も出てまいっております。そのようなことで、今年度は、従来いろいろ習慣とかしきたりも違っておりましたが、両部から職員の人事交流も行うことができました。 それから、発足当初は、三十年前後の歴史がございましたので職員の意識等も若干アンバランスがございましたが、だんだんとお互いに仕事の内容を理解するし、気心も合ってきておるというようなことを非常に心情的に感じておる次第でございます。 そういうことで、学校給食と学校安全に関する両分野の仕事が今後、より有機的に効果を発揮できていくものというように期待いたしておる次第でございます。
○滝沢委員 重ねてで大変恐縮でありますが、御就任の当初すなわち発足のときからだと理解しておりますが、次に三年後をめどにして国立競技場と合併するんだよ、それに備えて仕事をしなさいというような協議が文部省からありましたか。ないしは、一緒に申し上げさせていただきますが、今回の合併の措置があなたの耳に入り、決意なされたのはいつですか。
○松浦参考人 その点につきましては、行財政改革ということが日本学校安全会と日本学校給食会の統合以前から行われておりまして、文部省として、法人を合理化していかなければならぬというようなことがございました。そういうことはそういう動きから感じておった次第でございますが、統合後、それが明確に臨調の答申その他で打ち出されまして、現在そういう方向で私どもも対応しておるという状況でございます。
○滝沢委員 参考人としては無理からぬ御答弁かと思いますが、国立競技場の理事長さんにお見えいただいておりまして、御苦労さまです。 今ほどお伺いしましたこと、私が特に今回のことについて気にしているといいますか、問いただそうとしているのは、三年前にあのようなことでいわゆる合併が行われた。その三年後にこれが出てくるのでありますけれども、三年前に既に今日の状況を想定して、第一ラウンドとしてあのことをなさったのか、ないしは、私たちにすれば思いつきに過ぎると申し上げているわけでありまして、その間の事情、最初に第二の合併があるのだよということで御承認あそばしたのか、ないしは、今申し上げたとおり、このことが具体的な御理解に至ったのはいつなのかというようなことでありますが、いかがなものでしょう。
○望月参考人 お答え申し上げます。 就任のときにそういうことを含んで就任したわけではございません。御承知のように、臨時行政調査会等でいろいろ特殊法人の整理の問題が御審議をいただいた結果、両法人の統合ということが明確になったわけでございまして、私ども事柄として受けとめたのはそのときでございます。
○滝沢委員 次に、今お二人の参考人さんにお尋ねしたところでありますが、どうもお答えしにくいことであったようでありまして、無理からぬことでございます。 そこで、文部省としまして、三年前に今日のことを日程表に入れての御提案であったでしょうか。ないしは、そのときは予定しなかったけれども、その後のいわゆる臨調等の答申に基づいて今回のことがなされたのでしょうか、いかがでしょう。
○古村政府委員 安全会と給食会を統合する時点では、このことを予見したわけではございません。したがいまして、五十八年の三月に臨調の答申に盛り込まれたということから、私たちとしてそういうふうな仕事を進めてまいったわけでございます。
○滝沢委員 この後、また何年か後に再度このようなことがありますか。私は種明かしをしておりますが、たび重なるこのようなことが、どうも思いつきに過ぎて、そしていわゆる役員等の席が二、三削減されるだけで、具体的な成果を上げてこないし、今回の措置によっても私は上げ得ないのではないか、こう思うがゆえに申し上げることです。
○古村政府委員 この後というお話でございますが、現在、第二次臨時行政調査会の答申を政府は最大限に尊重してという中身で、一つこの法案を提出いたしておりますが、この後というそういった日程は全然ございませんので、私たちは今回の行政改革はこれで終わっているというふうに思います。
○滝沢委員 そうならば、私は今回の措置がいわゆる行革という立場からいうと、得るところ少なきもの、このように申し上げざるを得ません。大体、この一連のことを考えまして、文部省の措置というものは一々その場当たりじゃありませんか。少なくとも国の教育行政を総括される立場においては、もっと少なくとも五年後、十年後の展望があってしかるべきだ。それは大臣さんが一年ごとに交代されるという最近の、これは政治のでしょうかな、政界のでしょうか、このような状況について私は甚だ残念なことだと思っておりますけれども、これでは本当に腰を据えた行政の展望ないしは設計そして実行ということにはいかぬのでありまして、その点は、甚だ大臣としては今つらい立場でありまするけれども、どうでしょうね。私は行政、特に教育行政のごときは、もっと長期な展望を国民にきちんと示してなさらないことには、三年前にあのようなことで統合なされたときに、今回の第二次統合を全然予測もしなければ、国民、皆さんに提示もしない。そしてにわかにここにこのようなことというのは、甚だ長期展望を欠くと思うがゆえに申し上げているわけでありますが、教育行政というものについて、もっと長期な展望、そしてこれを国民に示した上で協力を求める姿勢が必要じゃありませんか。
○松永国務大臣 今回のセンター法の審議をお願いして、センターとして統合がなされたならば、国立競技場あるいは学校給食、さらにはまた学校の管理下における災害についての災害共済給付、こういったものに関連する法人につきましては一応統合が終わる。それだけでは大した行革にならぬじゃないかという御指摘でございますが、今後は行政の本来のあり方、すなわち行政は大事な業務をやっていくわけでありますから、その業務は着実に遂行していかなければなりません。しかし、同時に、国民の税金によってその行政の経費が負担されているという事実にかんがみますと一常に経費のむだを省き、そして経費の節減、合理化を図っていくというのが行政の本来的な使命でありますから、そういう本来のあり方に基づきまして、今申し上げました国民の健康の増進、児童生徒の体力の維持向上、あるいは災害による共済給付金の支給等々に関する面につきましても、今後ともその業務の運営につきましては合理化に努めていく、こういうことでございます。 ただ、文部省のその他の特殊法人についてはどうなのかという問題でございますが、臨調の最終答申で、「国立教育会館については、経営の効率化のため、当面、定員の縮小等の措置を推進するとともに、三年以内に他の教育研修機関との統合等を図る。」ということを指摘されておりますので、この点につきましては、昭和六十一年度すなわち来年度の予算編成時をめどに結論を得るように努めてまいる所存でございます。
○滝沢委員 このことにつきましては、以上にさせていただきまして、あとは内容的なことで議論を深めさせていただきます。 日本体育協会の専務理事さんお見えいただいておりますが、御苦労さまです。 そこで、三つほど簡単なことでありますが申し上げさせていただきますが、一つは、かつてモスクワ五輪に参加をしなかった、このことについて、当時政治がスポーツに権力をもって介入するものだという批判があったことは御存じのとおりであります。このようなことにつきまして、これは何も五輪に限ったことではありません。国内における多くのスポーツ行事等についてこの精神というものはやはり問われることだと思っておりますが、いかなる反省を持っておいでであるか。次に、現在の国立競技場に改善すべき点があるならば、いかなるものであり、それを具体的にどのように文部省に要求をしていかれる予定であるか、承りたいと思います。そして、最後に、抽象的でありますが、スポーツの振興ということと国の行政とのかかわりということにおきましてどのようなことを要望しておられるか。以上三点、簡単にお願い申し上げたいと思います。
○鈴木参考人 お答えを申し上げます。 まず第一点の、モスクワ・オリンピック不参加問題についてでございますけれども、御承知のとおり、オリンピック大会への参加という問題は、オリンピック憲章に基づきまして各国ともその国のNOC、国内オリンピック委員会がこの決定の責任と権限を有しているわけでございます。すなわち、我が国の場合は、御承知のとおり、オリンピックの大会に参加するか否か、またどの競技にどのような規模で参加をするかということは、日本オリンピック委員会、JOCの責任と権限によって決定されるものでございます。一九八〇年のモスクワ・オリンピックでは、御承知のとおり、開催国でございますソビエトのアフガニスタン軍事介入ということに対しまして、国際世論の厳しい非難が引き起こされたわけでございます。このため、日本政府からは、政府としてのお立場から日本選手団の参加は望ましくないとの結論に達し、JOCが適切に対応するよう切望するという旨の御要望が日本体育協会を通じてJOCに伝えられたわけでございます。JOCといたしましては、もちろん国際的な世論とか、あるいは国内の政府のそういうお考えとか、こういう背景を踏まえまして、二回にわたりまして臨時の総会を開催いたしました。全委員がこの参加、不参加の問題について意見発表をし、その後JOCとして投票によって二十九対十三という表決によりまして、同大会へ日本選手団を派遣しないことを決定したわけでございます。したがいまして、私どもは、この決定というものはあくまでもJOC、日本オリンピック委員会の総意によって決められたものというふうに考えております。 また、今後種々の国際大会も行われるわけでございますが、やはりこういう機会に、再びこういうような問題の起こらないように、平素から各NOC相互の連携を密にして、スポーツの大会でございますので、より明るい大会が開催できるように希望し、JOCとしても動いてまいりたいというふうに考えております。 それから、第二点の、国立競技場の改善点でございますが、これは日本体育協会もさることながら、私どもの加盟団体がいろいろと使わせていただいている立場でございますけれども、特に私どもとしましては、国民スポーツの振興と競技力の向上という事業を進めておる現状からいたしまして、やはりアマチュアスポーツの振興のための国立競技場の有効な施設の活用、それからあの競技場を利用しての指導者の育成のためのプログラムの提供やそのための施設の利用、こういうものについて一層の御配慮をいただけたらと思うわけでございます。また、同競技場は我が国を代表するメーンの競技場でございます。しかしながら、オリンピックから二十年を経ておる関係もございまして、今後できるだけ設備、備品の問題でいろいろ御調整、御検討をいただければ大変ありがたいというのが第二点。 第三点は、多くの人が国立競技場に集まりますので、あそこでぜひスポーツの関係した資料とか図書とか、そういうものの収集、活用についてさらに、現在もやっていただいておりますが、御推進をいただければ大変ありがたいというふうに考えております。 それから、御質問の第三点の、スポーツの振興に関しての国に対する施策の要望でございますが、私どもといたしましては、平素から行政御当局に対しては、スポーツの実践のための環境の整備ということで施設、それからスポーツの普及には指導者の育成ということが大事でございますので、指導者育成のための施策についてお願いを申し上げているところでございます。施設につきましては、国立競技場を初め公営の競技場あるいは学校施設の開放、活用等いろいろ御配慮もいただいているところでございますけれども、今後、より一層そういう施設の充実等にも御配慮、それと指導者養成について何とか資格の認定という問題について御配慮いただければ大変ありがたいと思います。 最後に、日本体育協会の立場で言わせていただければ、特に国際競技力の向上という問題が、国民、特に青少年に与える影響が大きいと存じております。したがいまして、今後のソウルのアジア大会あるいはオリンピックに向かって、私ども選手強化ということを鋭意行わなければならない点、どうぞこれに関して国側のバックアップを今以上にぜひお願いしたいというところでございます。 以上でございます。
○滝沢委員 大臣、今ほどのお話を聞いてちようだいしたと思います。日ごろ十分にそれらの声は聞いていらっしゃる関係と思いまするけれども、議会の文教委員会の席上での御要望であります。どうぞひとつこたえていただきますように、所信を御披瀝願いたいと思います。
○松永国務大臣 ただいま参考人から御発言のありました我が国の体育、スポーツの振興のための指導者養成あるいは施設の整備等々、大事な事柄でございますので、今後とも一生懸命努力をしてまいりたいと考えます。
○滝沢委員 さて、話は再び本来のお仕事のこと、特に学校給食のことに返らせていただきますけれども、学校給食をめぐりましては、随分と長い間、民間の業者等との間に意見の相違ないしは利害の背反もありまして、とかくトラブル等もあったことであります。そもそも学校給食という制度を反省いたしますると、戦中戦後のあの経済の欠乏と荒廃のときに、一つの教室の中で、銀飯と言われたお米の御飯を持ってくる生徒と、芋を持ってくる生徒と何も持ってこない生徒がある。このことはまことにいけないこと。そこで欠食児童対策として発足をしたと私たちは認識をしているわけです。そこで、アメリカからの脱脂粉乳等をもとにしてあのような制度ができた、このように思うわけでありますけれども、今その当時を思えば昔日の感というのでありましょうか、まさに今は飽食の時代。飢餓の時代に生まれましたこの制度を飽食の時代になお命を長らうためにはいかなる工夫が必要かということが、今皆さん方が苦労されている姿ではないかと私は思うわけであります。 そこで、先ほどから議論のありました教育としての給食というようなことが論じられてくるわけでありまするけれども、かつて二十一品目と言われました承認物資を今後も減らしていこうとしていらっしゃる努力のほど、最近は十四品目ですかに減っておりますが、また今後も努力されていることを多としたいと思います。さらには、指定品目、これは今四品目ですかになっているようでありまするが、これらのことにつきましてとかく議論のあることでありますが、政府はかつて五十二年の閣議、また四十二年、五十年の閣議の了解事項ということで、当時の日本学校給食会を廃止しても学校給食を続けることに何らの支障もない、物資調達の仕事を給食会がなさらなくたって各自の学校が給食を行うことに支障がないという意味で決定をされているのでありますが、そのことが今日曲がった形で統合に統合を重ねて今の組織の中に潜り込んでくることになっているのだけれども、このことについてはいかにお考えですか。
○古村政府委員 学校給食物資のうち承認物資と言われるものを扱いますようになりました経緯というのは、先生御承知のとおり、学校給食に要します物資の安定供給ということから始まったわけでございます。しかしながら、そういった時代も変わりまして、安定供給についてはもうある程度必要がないのではないかというふうな時代の動きがございます。 そこで、当初二十一品目の承認物資でございましたが、これを漸次廃止いたしまして、昭和六十一年度には十品目を扱う、十一品目の廃止という計画を現在立てているわけでございます。そういった点で、いわゆる承認物資につきましては、民間企業とのそういったあつれきを起こさない形で扱っていくということが大変必要だということで、そういう廃止の措置を順次とってきたわけでございます。
○滝沢委員 いや、閣議は給食会の廃止を決定しているのですよ。そうでしょう。それが行われずに曲がり曲がって迂回して今日生き長らえているのはどういうことか、こう申し上げているわけです。
○古村政府委員 過去の日本学校給食会についての経緯でございますが、四十二年に閣議の口頭了解でもって、脱脂粉乳の牛乳への切りかえが終了する時期をもって廃止する。ただし、今後取り扱う基本物資の変動により、その業務内容に重大な変更の必要が生じた場合には、改めて検討するということでございました。そこで、その後基本物資といたしまして現在扱っておりますのは、脱脂粉乳、米、小麦粉と輸入牛肉、この四つを基本物資として扱っておりますが、そういった物資を扱うということで現在続いているわけでございます。
○滝沢委員 脱脂粉乳その他の今おっしゃったいわゆる指定ないしは承認の品目というものは、学校給食会いわゆる今日の健康会が手がけなければ入手できませんか。
○古村政府委員 これはいろいろとあろうかと思いますが、例えば米の場合でございます。現在、米は学校給食に使いますときには割り引きして出すということで、国庫補助金が片方から出ているわけでございますが、そういった割引の米というものの流通を一元的なところでやってほしいという農林省からの強い要望もありまして、そういった学校給食会で扱うということにいたしておるわけでございます。
○滝沢委員 脱脂粉乳その他の品々が、健康会を経なければ給食の現場に入ることができませんかと私は申し上げているわけです。今日、世界は自由経済、しかも、それがよかれあしかれ相当に調和して機能しているわけです。日本にも、学校給食を委託したならば、それらの原材料を入手する能力は十分だと私は思うのです。今おっしゃったお米のことだって、これは文部省と農水省、いわゆるお役人さんの右手と左手の約束でしょう。 〔委員長退席、船田委員長代理着席〕 健康会が廃止になってなくなったならば、給食材料を供給する業者の一本化というならば、それが全国で連合会を結成して一本化すればできるじゃありませんか。つまり、あの飢餓の時代にすべての者に、まずくとも仕方がない、せめてコッペパン一つでも一緒に与えようじゃないか、こういう気持ちで始まった、いわゆる統制経済的、社会主義的手法が今日このような状況の中で、飽食と余剰と繁栄の時代です。そういうところに、なおその組織をどうにかして温存しようとするところに、発想の過ちがあると私は申し上げているわけです。 重ねてお伺いします。その法律体系はいいですよ、米のことはそれは法律ですからね、ないしは規約ですから、規定ですから、それはお役人さんが決めなさればいい。議会に提案すべきものは提案なさればいい。そうじゃないですよ。そのことじゃなくて、脱脂粉乳その他、それは油でも何でもそうです。どういう品目が指定されているかは別として、それらのものを今日、日本の経済界において、学校給食を仮に民間に委託した場合に、委託した業者ないしはその連合会みたいないわゆる民間組織が入手することができませんかと申し上げているのです。問うまでもないでしょう。
○松永国務大臣 入手することは理論的に可能であると思いますが、学校給食の立場からすれば、全国共通に使う物資であって、かつ品質も同じものを使うというような場合におきましては、全国一律で大量購入をして全国にそれを回していくということの方が、価格の面でも合理的な価格で入手できますし、同時にまた、安定供給にも資するということになりますので、そういう措置を今いたしておるところなんでございます。
○滝沢委員 しからば、そのようなことが、いわゆる戦後のあのような状況の中で給食会ができまして、そして経過して今日に来るこの経過なしに、こういうことが仮になかったとしたならば、ここで初めて給食のことを議論しようというときにもそのような発想が出てきましょうか。私は、そうではなくて、あのとき以来の流れが今日のこの状況であって、理屈は後からつけたものと、このように思うのだが、いかがなものであろうか。 そこで、ここに一つの資料がございます。もしも学校給食を民間に委託した場合と、今日のように直営でやっていらっしゃる場合のコストの差が書いてあります。これは地方自治経営学会というところが調べたと言われているわけであります。 それによりますと、学校給食でこれは一食当たり公立の場合に、ちょっと古い資料かもしれませんけれども、比較をする意味ではまあ同様なことになりますけれども、百十四円九十三銭ということが出てくる、しかしこれを委託ということで、ないしはパートでやる場合には六十四円五十六銭、すなわちここに五六・二%という差が出てくる、こう言っているわけであります。これは大津市など六つの市で平均の計算を出した、こう言っているわけでありますけれども、このことを思うならば、お役人さんがみずから給食をなさっていることによって負担を受けるのは父兄だけではありませんか。これをもう健康会をやめてしまって、大胆に民間に委託して、そして委託の業者同士で協同組合なり連合会なりを結成されて運用された方がいいのじゃありをせんか。違いますか。お考えをただしたいと思います。
○松永国務大臣 今先生御指摘のように、ある民間団体が、民間の全面委託の場合の経費とそれから市町村が実施した場合の経費についての比較の表が出されたことは承知いたしております。一般的に言って、学校給食は設備の方と運営費の方とそれから物資、材料費、こうなるわけでありますが、材料費は民間が必ずしも安くはない。先ほど言ったように、一括して購入し支給することによりまして、副食費は別にいたしまして、主たる材料費は民間とそれから学校給食の組織を通じてやったのと差はない。問題は運営の経費だと思うのでありますが、これは学校給食の立場からすれば、全国の小学校九九%、中学校八二%に普及している現状を考えますと、その学校給食が、やはり質のいいものであって、かつ栄養のバランスのとれた、そして児童生徒の好み、こういったものも考えながら供給されなければならぬわけであります。単なる経済的な効率あるいは合理性だけというわけにはまいりません。また、民間に委託をさせた場合におきましても、最終的な責任は設置者にあるわけでありますから、したがいまして監督その他の人も要るでしょう。そういったことを考えますと、合理化はやっていかなければなりませんけれども、やはり設置者の側で負うべき責任は果たしていかなければならぬという面もありますので、したがいまして、学校給食の質を低下させないという大前提のもとに合理化すべき点は合理化すべきである、そういう基本的な考え方で指導しているところなのでございます。
○滝沢委員 私の方の春日一幸常任顧問のせりふでありますが、まず決定ありき、理屈は後から貨車で来る、こういうのであります。大臣のおっしゃることもややそんなものでございまして、まず文部省が置かれております今日の立場ありき、理屈は後からトラクターかコンテナか知りませんけれども持っていらっしゃるようであります。御苦労のほどお察しいたしますけれども、どうでしょう。 消費者のニーズに合わせた、つまり学校給食においては生徒さん、児童さんですね。その方々の好みに応じ、より美しく、より安さものを、より速やかに提供するということは、大臣が所属していらっしゃる自民党さんの掲げていらっしゃる自由経済の原則じゃありませんか。それに対して、確かに党の方のおっしゃることを承りますと、社会主義的統制によってはこれができないんだとおっしゃっていると私は思うのです。学校給食だけがどうして逆になるんでしょう。私は、これをお役人さんがやっていらっしやる、月給でやっていらっしゃるから、必ずしも生徒さんの好みに応じたものを安く、より速やかに、より親切に提供するということよりも、その日その日の職場を守ることにお仕事をなさる傾向があるのではないか。 そこで、これを民間に委託してこそ初めてより安く、すなわち甲小学校、乙中学校見ましたときに、ああ向こうの業者はもっとよくやっている、じゃ向こうにかえようじゃないか、いやかえていただいては困ります、これだけのサービスをいたしますからぜひというようなことで今の経済は行われているのじゃありませんか。そのようなことにどうして学校給食はならぬのでしょう。大変たびたび恐縮でありますが、いかがなものでしょう。
○松永国務大臣 先生のお考え方、御発言に私どもは耳は傾けているつもりでございますけれども、しかし、なかなかそうもいかぬ面が実はあるわけであります。 というのは、Aという業者、なるほどよくやってくれるかもしれません。しかし、長くやっていますというと、案外なれてきまして間違いが起こるかもしれません。常にそういうことはあり得るわけでありまして、したがって今度は次にBにかえるか、次から次にかえていくのもいかがなものかということもございますので、ただ安いだけではいけませんで、やはり児童生徒に対して栄養のバランスのとれたものを責任を持って安定的に供給していくということになりますと、なかなかどうも一括委託などということはなじみにくい面も実はあるわけであります。したがいまして、先ほど言いましたように、学校給食のレベルは下げない、むしろ向上させるという前提のもとに、合理化できる分から合理化していこう、こういうことで対処をせざるを得ない、またそういうことで対処をしておるというところでございますので、御理解を願いたいわけであります。
○滝沢委員 ひとつ大臣、耳だけでなく心も傾けていただきまして、どうかひとつよろしきを得てちょうだいしたいと思います。 ところで、ちょっと話は違いますけれども、私はよく存じませんが、都道府県に学校給食会、これは中央が衣がえしましたから、こっちも背広がえをしましたかどうか。しかし、現実このようなものがありますか、ありますね。 そこで、実は先ほど承認品目、指定品目のお話を承りました。中央ではそのように指定を減らし、承認を減らしていらっしゃるけれども、ここにそのようないわゆる都道府県の学校給食会、あるいは健康会に衣がえしたかもしれませんけれども、こういうものが、仮に昭和三十年以降の状況をとらえてまいりますと、いわゆる非課税措置でございますおくこういう恵まれた状況の中で、指定物資と承認物資にとどまることなく、選定物資という名で実に四百を超える品目を取り扱っているのが四県と言われております。少し資料が古いですから変わっているかもしれませんけれども、三百から四百の数を取り扱っている府県、これも四県、そして二百から三百の品目をそのように取り扱っているのが六県、百品目から二百品目を処理している県が六県などという資料が私の手元に残っておりました。そうならば、今これはどのように変わっておりましょうか。つまり、申し上げたいことは、国が、ないしは健康会、つまり中央が承認品目を減らし、指定品目を減らしても、現実、都道府県において選定物資というようなことでこれをふやしていくならば同じことではないか、このように思うんだけれども、いかがなものでしょうか。
○古村政府委員 都道府県の学校給食会というのは大体財団法人になっておりまして、都道府県教育委員会の許可に係る法人だと思います。したがいまして、その法人がどういう仕事をやっているかといいますと、学校給食用物資のあっせんということをやっているのでございますが、これは今までの経緯もございまして、例えば僻地の方の学校にはなかなか物資が届かないというようなこともありまして、一般の業者に言いますと、僻地の一つしかない学校のところまで運べるかというふうなことがあって、物資供給についてはそういった公的な機関がやった方がいいではないか。公的といいますか財団法人の機関でやった方がいいではないかということから発足いたしたわけでございます。したがって、そういった点で品目数がかなり多いところもあり、あるいは都道府県によっては品目数が少ないところもある、千差万別でございます。 私たちは、都道府県を通じて申し上げておりますところは、今の社会でございますから、やはり官民協調という言葉は直接当たりませんが、そういった精神で民間業者との協調の中で、やはり都道府県の学校給食会が持つ部分があるとすればそこはしっかり持っていくというふうな姿勢で民間業者との調和ある発展ということをやってほしいということを、常に都道府県の教育委員会を通じて指導申し上げているところで。ございます。
○滝沢委員 私はあるのは悪いと言っているのじゃありませんよ。どんな趣旨で置かれたかと言っているんじゃなくて、このようなことが今ありますか、そして今申し上げたような品目はやや古いんだけれども、どのように変わっておりましょうか、こう申し上げているのだけれども、どのような状況ですか。
○古村政府委員 具体的に各都道府県の学校給食会が扱っております品目の推移については、今資料を持ち合わせておりません。
○滝沢委員 では、その資料を後からひとつちょうだいできるように委員長においてお取り計らいを願いたいと存じます。 なお、先ほどコストの話を申し上げましたが、今度は一つの自治体としての立場のことを申し上げさせていただきます。 これは人口十万の都市においての計算と言われているわけでありますが、学校給食を民間に委託した場合、これは約一億円の節約ができる、こう言っているわけです。ちなみに、学校の用務員を民間に委託したということが仮にあるならば、これは民間の企業等ではおよそすべてと言っていいほどになされていることでありますが、約二億円のプラスになるであろう。そして学校の警備、これもほとんどの企業が警備会社に委託をして契約をして、しかも保険制度になっておるわけですが、これまた約二億円の節約ができるであろうと言っておるわけであります。 今日、日本の国家財政が非常な危機に瀕しまして、都道府県、市町村に対する公共の事業すらも、大臣御承知のごとく一割の補助金カットでしょう。そのような状況の中でいわば中央も地方も苦労しておるわけです。このときに、私は重ねて申し上げますが、あの欠乏と飢餓の時代に生まれました給食の体系というものが、理屈は後からつけながら、どうして今日なお温存されておるのか。先ほど大臣は、なかなか山の中には供給できませんね、こうおっしゃいましたけれども、今日の日本のあきんどさんの姿勢というのはそのような生易しいものではありません。私も随分と山の奥に住んでおります。しかし、毎日スピーカーを鳴らしまして、衣類から食料品から何でもかんでももうたくさんだというほどに運んできていらっしゃるわけです。しかもそれは、おっしゃるように都会よりも高いというようなことでは決してなくて、企業の皆さん、あきんどの皆さんが頑張っていらっしゃるわけです。値段だけではいけませんとおっしゃいましたけれども、この方々に学校給食をお願いすれは内容はもっとよくなると私は見ておる。しかも、お役人さんがやりなさる、役場がやることよりも、民間の業者が請け負ってやることについての父兄の関心はより強いというものじゃありませんか。 重ねてこの件について、今直ちにというのではありません、将来の課題として検討される用意があるかどうか、すなわち私の言うことに耳だけではなくて心も傾けていただけるかどうか、お伺いさせていただきます。
○松永国務大臣 先生の考え方につきましては心も傾ける気持ちはあるわけであります。しかし、問題は、何をもってよしとするかなんですね。少なくとも児童生徒に対してバランスのとれた栄養豊かな昼食を提供しなければならぬわけであります。そして、それは安全で信頼度の高いものであって、かつ安定的にそういった食事を提供しなければならぬわけであります。そういったことを考えますと――民間も一生懸命やっていらっしゃる。民間の方が悪くて官の方がいいとは私はさらさら思ってはおりません。思っておりませんが、全国的なレベルで考えてみますと、やはり設置者である市町村が責任を持ってそういったものを提供しなければならぬということになっておるわけなんでありまして、設置者である市町村が責任を持った提供をするためには幾つかの条件が必要であります。 その一つは、まず献立等につきましては、うまいだけではいかぬわけでありますから、子供が好きだというだけではいかぬわけでありますから、やはり栄養のバランスのとれたものにしなければなりません。その意味では、学校栄養士、資格を持った、経験を積んだそういった栄養士が中心になって献立はつくってもらわなければなりません。そこまで民間委託というわけにはまいらぬでしょう。あるいはまた、資材等の管理につきましても最終責任は明確にしなければなりませんから、したがって、市町村がきちっとした管理体制を持っていなければなりません。 そういった幾つかの必要な要件があるわけでありまして、それを満たして学校給食の内容を低下させない、いいものにするということを最大眼目にしながら、その眼目を満たす範囲内において合理化できるものは合理化しなさい。しかし、合理化する場合に、こういう点には十分留意しなさいよということで、文部省としては、各都道府県会を通じて設置者である市町村に対して指導の通達を出したわけでありまして、それに基づいて適切にやっていただければ、市町村の経費の節減は図られるものというふうに考えております。なお一層やるべき点があるとするならば、先生方の御指摘をまって、私どもとしてはさらに勉強をしあるいは検討をしてまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○滝沢委員 今おっしゃっていただきました通達というものの写しがここにございます。「文体給第五十七号 昭和六十年一月二十一日」ということでありまして、「学校給食業務の運営の合理化について」ということであります。これを拝見しますと、いろいろと述べることをしませんけれども、つまり、例えば三十五年十二月十四日に出した体育局長の通知、これは今ちょっと合わなくなったからほどほどにやりなさいよ、あるいは昭和四十六年四月八日にやはり体育局長が出しました通知も、今状況が変わったので民間委託を禁ずるものではないと理解せよというようなことで、いわゆるなし崩し的におっしゃっていると思うのですね。大臣、私も十年後に議席があるかどうかわかりませんけれども、十年後にお目にかかったならば、ああいう議論をしましたな、どうして学校給食を公共団体みずからがやっているなんということをあのころまじめに議論したのでしょうねということになるのではありませんか。 御存じのごとく、あの国鉄さえも民営にしようというのでしょう。そしてさらに、大阪の新しい空港も民間の会社になりましたな。さらには、電信電話もあのようなことで民間会社が設立されたわけです。人間の命を運ぶあの仕事すらもそのような発想の転換が行われますときに、日常茶飯事という言葉がありますが、そのいわゆる茶飯を提供する学校給食がどうして速やかに民間に完全に移すことができないのかということについて、やはり大臣のいわゆる勇断を求めなければならぬでありましょう。しかし、なかなかできそうもないお話でありますから、十年後にまたお目にかかりまして議論をすることを楽しみにさせていただくとともに、一日も早くこの時代的要求に答えていただきたいとお願い申し上げたいと思います。 ところで、もう一つ、こういう批判があるのです。これはちょっと読みにくい文字であります。別に文字が難しいわけではなくて、内容が読みにくいことでありますが、あえて読ませていただきます。 学校健康会は、その要職を前または元校長、教頭など教育委員会関係者で占め、天下りの格好の場となっている、こういうのであります。そして、給食センターの場長や各栄養士ににらみをきかして、転配属権を切り札に無理に民間委託をさせない、いわゆる県ないしは市町村の給食のものに物資を供給する体制を押しつけて、そして民間業者からのよい物、安い物という声を退けている、こう書いてあるんだけれども、このようなことがあるのでしょうか。今日やめ検という言葉が法務関係にありますけれども、中央の健康会にやめ役のような方がどの程度いらっしゃるのか。そして、府県等の実態はどうなのか、ひとつおっしゃってちょうだいすればありがたいと思います。
○古村政府委員 都道府県の学校給食会の常勤の役員数は、五十九年五月現在でございますが、六十二人で、そのうち公務員の退職者は五十三人となっております。その内訳は教育関係者が二十一人、県職員二十六人となっております。そういった昔の地位をかさに着て学校の現場に対してある程度何らかの圧力を加えるというふうなところまで私の方は詳細承知いたしておりませんので、そこのところはよくわかりません。 以上でございます。
○滝沢委員 それは承知をされていたら大変なことで、承知をしていないことにしておかなければ答弁に窮するというものでありますが、今おっしやっているように、ほとんどすべてと言っていいほどにもとの教育関係の方々がそのような場所に天下っていらっしゃるわけです。 先ほど中央はいかがですかと申し上げましたが、中央の状況はいかがですか。
○古村政府委員 日本学校健康会の常勤役員について申し上げますと、前に文部省にいた人と前に農林省にいた人ということに相なっております。
○滝沢委員 私は、臨調の精神というものは、ただ単に国に財源が不足しているので経費を節約しなさいというけちの哲学だけではないと思うのです。一つには、行政本来の目的に徹して効果を上げなさいということでしょう。さらには、天下り等のことはいけませんよという思想ではないかと私は思うのだけれども、いかがなものでしょう。
○松永国務大臣 公務員であった人が民間の事業体あるいは半官半民の事業体に公務員をやめた後就職する問題でございますが、弊害を伴う場合には禁止されたりあるいは一定の期間はいけないということになっておるわけであります。しかし、公務員は長年公務に従事していろいろな経験を積まれるわけであります。その方々を、おやめになった後ふさわしい民間あるいは特殊法人等におつけになるということ、それはそれぞれの民間団体あるいは特殊法人等の事業内容を遂行していただくのにふさわしい人材であるならば、これを拒否する理由はないと思います。しかし、官尊民卑的なものがあってはいかぬわけでございまして、そういう点は十分注意しながら、公務員の経験を持っておった人、そしてその分野で経験を豊富に積まれた人、そういう人材を民間あるいは特殊法人等で活用して働いていただくということは、一概によくないと言うわけにはまいらぬと思います。
○滝沢委員 大臣、これは余計な世間話のようなものでありますが、信用組合というのがありますね。銀行の赤ちゃんのようなものですが、私が特に親しくしておりましたここの理事長にしばらくぶりに会いまして、「どうですか、最近は」と言ったら、「いや、少し困ったことがあるんだけどな」「何ですか」「県の商工部のお役人が今度首になるそうで、定年なんだろうけれど、おれのこの組合にと言うんだけれど、どうしたものだろう」と言うのです。「それで、条件はどうなんだ」と言ったら、「おれより高い給料を出せと言うんだよ」と言うのです。そして、私が理事長に、「その人を採用なさったら業務が飛躍的に伸びますか」と言ったら、「全然役に立たぬですよ、それはわかっている、役人がこの厳しい業界に天下ってきて役に立とうはずがない」と言うのですよ。「それなら断ったらいいじゃないか」「断れば県の預託が減らされるんだ」、こう言っていました。 天下りというものをいかに認識しておられるか。教科書会社とか教材会社なんかも、学校をおやめになった先生をどんどん採用しまして、そして、もとの学校ないしは自分の後輩が勤めている学校をお訪ねになりまして、「どうですか、元気にやってますか」「ああ、先生、あの節はお世話になりました」「ところで、今こういう仕事をやっているんだよ」と言って名刺を出して頼まれるでしょう。そうなりますと、これは人情からいって「ああ、先生、今こんなお仕事ですか」ということになって、これは縁もゆかりもないあきんどさんが来なさったときとは違うのですよ。圧力がどうかはわかりませんよ。しかし、その心理効果をねらってこそ教科書会社ないしは教材会社が、おやめになった先生方を採用申し上げるのでしょう。 ところが、府県の給食会等の人事はだれがなさるものか、恐らく知事その他の部課長等の力が相当に動いていると思いますけれども、県教育委員会等の大物と言われた方々の格好の天下りの場所になっている、こう言うのだけれども、これが今申し上げたように、商工部の役人が信用組合に行くときに、信用組合としては、いや全く困った、理事長よりも給料が高くてちっとも役に立たぬ者を採用せざるを得ないのだ、こう言っているわけです。 そのような状況の中で天下っていく本人も哀れと言えば哀れですが、私は先般農水委員会で質問いたしまして、農林大臣以下、食糧庁長官、各局長さん方に申し上げました。君たち、日本の農政は大丈夫だ、農家は決して困ってはいない、こうおっしゃるものだから、いろいろ言ってもそういうふうに抗弁なさるものだから、そのように農家が夢あり希望あるものだったら、君たちが定年になったらどうかひとつ、せめて五年、十年みずから農家をやったらどうですか、それをやらずに外郭団体等に天下ることをしなさんなと言ったのだけれども、そうしましたら、ある偉い人が、いや私は退職金幾らとかで田んぼが幾らとかで、その退職金をもってしても農地と農業機材を買うことができませんからとてもできませんなんて言う、見え透いたうそをつきなさんなと言ったのだけれども、私は、お役所に、民間団体、外郭団体に天下ることについてもっと厳しい反省をお願い申し上げたい。今大臣のおっしゃるようななまぬるいことではいけないと思うのです。国民はもっと厳しい目で天下りというものを見ているのです。だからこそ、年々新聞が一覧表を発表すれば読者がこれに目を向けるのじゃありませんか。その間のことについて、もう一度、大臣、いかがお考えですか。この通達をお出しなさるとき、これはパートタイマーがどうとかなんとか書いてありますが、どうして、天下るな、そういうことをしてはいけませんと通達をなさらぬのですか。
○松永国務大臣 今先生の御指摘になりましたような形の天下り、これはよくないと思います。しかし、実際の民間団体あるいは民間企業等の場合どうなっているかというと、能力のない、仕事のできない人は長くはおれません。そしてまた、今までその会社なり事業所で努力をして上がってきた人が、今度は自分がつくだろうと思われたポストに天下りしてくるわけでありますから、そういうことがまかり通りますと、下の人が意欲をなくしまして、その事業は決してうまくいくものじゃありません。したがいまして、政府関係の有力な機関、例えば中小企業金融公庫とか国民金融公庫、そういったところでも、生え抜きの下の人が上がっていくようになってまいりまして、天下りの数はだんだん減ってきている。私はこれが時代の趨勢また合理的であろうと思います。 先ほどやめ検とおっしゃいましたが、私もある意味ではやめ検であるかもしれませんけれども、あの分野も、やめて一年か二年か三年ぐらいの間はいいかもしれませんが、その後は本人の努力と能力、これによって決まるわけであります。今先生の御指摘のような天下りが今なお後を絶たないということは大変遺憾なことだと思います。今後とも、先生の御指摘のような形の天下りが極力なくなるように努力をしてまいりたい、こういうふうに思います。しかし、先ほども申し上げましたように、公務員としていろいろな経験を積んだ人のその経験や能力というもの、それを見て、それにふさわしい民間の地位あるいは職場につくということを一般的によくないと言うわけにはまいらぬと思います。ただしかし、往々にして、それを認めると先生の御指摘のようなよくない天下りもあるわけでありますから、それがないように、今後とも私どもは心して対処をしていかなければならぬというふうに思うわけでございます。
○滝沢委員 民間の会社等に天下ればたちまちにしてその業績はあらわれまするけれども、外郭団体というのはあらわれないようになっているのです。そこで、天下るというのは昔三保の松原だかどこかに羽衣が天下ったとかいうのだけれども、大体が、これは神話なところにいいところがあるので、現実にこれをやるところに、今日の長い一党支配の政治体制の一つの弊害も、何かどこかの演説会みたいな話になったけれども、そうじゃないでしょうか。大臣おっしゃいますけれども、無能な者が権力によって天下るのはいけない、有能な者が行くのはよろしい、それはそのとおりです。だけれども、世間にどこに、つき合っていらっしゃってあの課長さんぜひとも欲しいものだというようなことが、これは余り聞かぬですね。そうではなくて、その何のたれべえという人物、力量、手腕よりも、何とか局長であった、何とか部長であったということに、その部長をちょうだいすればその部の後から出てこられる部長さんとの関係がよくなるというところにメリットを求めているのじゃありませんか。そうじゃありませんか。これは否定できないと思うのです。なれば、どうぞこのような国民からとかく批判のある天下りは即刻やめていただきますよう、今ほど決意のほども承りましたけれども、次に通達を出しなさる場合は、どうか局長、そのようなことについてもきちんとおっしゃっていただきたいと思います。 さて、先ほどランチルームのお話もございまして、学校給食はただ単に安いものを食べさせればいいんだよ、こういうのじゃなくて、教育だとおっしゃっておりました。しかし、批判する者は、あれは御飯をあげているんじゃなくてえさを与えているんだ、いわば多頭飼育の養鶏場みたいな話だ、これはちょっと言い過ぎだろうなと私は思いますけれども、私が言ったのじゃなくてそのように書いてあるわけであります。 ところで、私は、ランチルーム、どのぐらいのお金がかかる仕事か知りませんけれども、まるで逆な発想を持っているのです。私も昔、短い時間ながら教壇に立ったことがございます。反省しましてまさにざんきにたえない、思い出しても汗の出る話でありまして、教育百年に当たりまして教育に功労あった人を表彰すると県の教育長が言うものだから、おれは表彰されないかと言ったら、いや先生はたしか一年半か二年だったから該当しませんなんて言うから、そうじゃないんだ、無能なやつが早くやめたことも功績なんだよ、その意味でおれは表彰されるべきだと思うかどうか、こう言った。 ところが、私はただ一ついいことをしたなと思うのは、四十何人の生徒と毎日一緒にお昼を食べました。そのときは学校給食ありませんでした。ですから、いわゆる銀飯を持ってくる子供、芋を持ってくる子供、トウキビを持ってくる子供、何も持ってこない子供もありました。何にも持ってこない子供二、三人には、いろいろと工夫して私のものを分けたり二つ弁当を持つでいったりしてとにかく何かしらを食べさせながら、一緒にまず食前の手を洗うこと、そして食前のごあいさつ、そして左手ではしを持つ子供があったならば持ちかえさせるように毎日一生懸命その子に仕込んでやる、そしてお母さんにもそのように御連絡をして力を合わして直そうじゃありませんか。そして終わりまして、そのまま立っていかないで、そこで私は三分か五分ぐらい講話のようなことをしました。 私は今顧みて、いいことをした、私の教育効果があったとするならばあれだけだったな、こう思うのです。ランチルームなんというようなことで何百人も一緒に御飯を食べること、これもいいことかもしれません。しかし、これは何千万という金がかかるのでしょう、あるいは億かもしれません。それよりも、なるべく少数な範囲の者が一人の教師を中心にして一緒に御飯を食べる、そして食前、食後のごあいさつ、そしてはしをつけるにもいろいろ、小笠原流じゃありませんけれども、非常識なんじゃなくて、御飯の食べ方というものもあるわけです。そのようなことも含め、そのときに、教室では言うことのできない教師と生徒の交わりといいますか、教師の人生体験といいますか、そういうものを生徒に植えつけていくことも大きな教育ではないのか、このように思いまして、今現に各小中学校においてはいかなる形でお食事が行われているのか。先ほど、一緒にないしは生徒同士でとおっしゃいましたから、一緒に食べている学校とそうでない学校があるんだな、こう思ったのだけれども、その間の事情はいかがですか。
○古村政府委員 大体の学校はそのクラスで先生と一緒に一クラスまとまって食事をするというのが一般的通例でございます。ランチルームといいますか食堂を持っております学校というのは数が非常に少ない。そこにおきましては、ときどき六年生と一年生が一緒になってやったりというふうなことで運営されている。現在の学校給食の実態は、ほとんどがクラスの中で先生と生徒が一緒になっているというのが現状でございます。
○滝沢委員 私はにわかに学校給食それそのものを廃止せよと言っているわけじゃありませんけれども、しかし、私に言わせれば、生徒が朝おうちを出るときに、行ってまいります生言うときに、お母さんがお弁当――お母さんが働いていらっしゃるうちはおばあちゃんかもしれません。ないしはメモがあって、この弁当を持って行くんだよというメモがあるようなおうちもありましよう。メモはメモでまたこれが味のあるものでありまして、お昼に食べる、そのときに、あっお母さん僕がきのう百点もらったものだから奮発してくれたなと思う、ないしは、ああ僕は魚嫌だと言うものだからお母さん毎日点入れてよこす、これも一つの方法でしょう。そして、健康の状態、先生や給食の職員はわからぬ。一人一人のお母さんは、この子供このごろ腹が痛んでいるから、この子供は歯が痛いからというようなことがあるわけです。これを私は、お母さんと生徒のお手紙だ、こう言っているわけです。そして、弁当箱を持って帰ってきたならば、自分で洗いなさいよという年ごろありましょう、ないしは水を入れておきなさいよという年ごろありましょう。それらのことがあるにしても、これは大変な教育だ。洗濯が機械になってから奥さんがだんな様の健康の状態を知らないと言われているわけだけれども、学校給食という今の状態だけでは、お母さんが生徒の健康も何もわからぬじゃありませんか。お母さんが開いてみると、このごろいつも残している、どこかおかしいんじゃないだろうか、こういうこともあるわけです。その辺のことについて何か一つの工夫ができないものだろうか、お伺いさしていただいて、終わりたいと思います。
○松永国務大臣 先生が今おっしゃったようなことで、学校給食よりは母親が、あるいは母親にかわるおばあちゃんが、あるいはお父さんの場合もあるかもしれませんが、弁当をつくって持たしてやった方が、豊かな心を持った、健康な、親の愛を理解できる、わかる、そういう子供を育てる上で大変有益なんだという意見が相当あることは私も承知いたしております。ただ、今日まで学校給食の果たしてきた教育的な効果を考え、さらにまた、最近の家庭の教育機能が残念ながら低下しているという現実、そしてまた核家族となってまいりまして、現実には弁当をつくってやらないあるいはやれないお母さんも少なくないということを考えますと、家で弁当をつくった方がいいんだということになってまいりますと、下手して学校の前にほかほか弁当屋さんの列ができるなどという事態が起こればこれまた大変なことであります。のみならず、専門的な知識を持った、経験を持った栄養士さんが、子供の標準的にいって不足がちの栄養素をより適切に子供が吸収できるような形で、文字どおり栄養のバランスのとれたものを、市町村が責任を持って、かつ子供の発達段階等を考えながら安定的に、そして貧しい者も豊かな者も同じ給食を食べる、そういったことの方がより教育的であるという考え方で、この学校給食は今後とも推進してまいりたい、こう考えておるわけであります。先生御指摘のような考え方があるということも承知いたしておりますけれども、総合的に判断いたしますと、今申したようなわけで学校給食の推進は必要であるというふうに考えるわけでございます。
○滝沢委員 ほかに申し上げたいことも多々ありますが、後の機会にさせていただきます。ありがとうございました。 委員長御苦労さん、大臣、参考人さん御苦労さまでした。
○船田委員長代理 午後一時三十分に再開することとし、この際休憩いたします。 午後零時四十一分休憩 ――――◇――――― 午後一時三十二分開講
○阿部委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。藤木洋子君。
○藤木委員 冒頭に、唐突な質問ですけれども、日本体育・学校健康センターという名称は非常に覚えづらいし言いづらいのですけれども、大臣、どのようにお感じになっていらっしゃいますか。
○松永国務大臣 法案を取りまとめるに当たりまして関係者がいろいろな知恵を絞ってお決めになった名前でありますので、やや覚えにくい感じもあるかもしれませんけれども、名前はなれでありますから、そのうちなれてくるであろうというふうに思います。
○藤木委員 このことは単になれとか不便さといったことだけではなくて、今回の統合の整合性のなさを示したものだと思います。前回の給食会と安全会の統合のときは、それぞれ学校における健康に関する業務を行う組織だということで、それぞれの共通項をとりまして日本学校健康会という名称になったと覚えております。その結果、給食会、安全会という具体の業務のイメージは捨象されてしまった感はありますけれども、組織名としては一応おさまりのいい名前がついたというふうに考えております。 今回の場合は、業務内容が前回以上に異なるものを一緒にするわけで、共通項が全くありませんね。それぞれの団体の業務内容を一定あらわすものを持ち寄ったことになっております。ですから、そのためにこのようなわかりづらい名前になっておりますし、木に竹を接ぐとはこのことではないかと思うのですが、二つの組織を統合する必然性、整合性がないことをこの名称が端的に示しているのではないでしょうか。名は体をあらわすとはこのことだと思うのですが、大臣、いかがですか。
○松永国務大臣 業務の対象を考えてみますと、国立競技場の方は国民一般を対象にして健康の増進、体育の向上、学校健康会の方は児童生徒を対象にして健康の増進あるいは学校における災害に対する共済給付金の支給、こういった事業をやっておるわけでありますが、いずれも、片方は国民全般を対象にし、片方は国民全般の中の児童生徒に対する体位の向上や健康の増進、こういった面での事業でありまして、密接な関係を有することは間違いありません。したがいまして、両法人の業務については密接な関係がありますから、業務の遂行に当たりましても密接な連携をとることによりまして、運営の能率化が図られ、施策の一層の充実が図られるものというふうに私は考えております。
○藤木委員 大臣からは非常に整合性があるかのようなお答えでありましたが、それでは、今回統合することで体育の普及振興、国民の心身の健全な発達や学校安全及び学校給食の普及充実というこの目的にどのように結びつくのか、局長の方からこれは御説明をいただきたいと思います。
○古村政府委員 今回の新しい法人といいますのは、法案の中に示してありますように、従来の国立競技場と日本学校健康会の仕事をそのまま引き継ぐということに相なっております。しかしながら、その二つの法人のやっております仕事というのは、先ほど大臣がお話しになりましたように、対象の違いは一部、全部ありますが、国民を対象にした健康、体力の増進という共通項を持っておるということから、今後新しい法人になりましたならば、そこで総合的な施策を検討していかなければならないというふうに考えております。
○藤木委員 それでは、ほかの委員からも質問のあったところですけれども、前回の日本学校給食会と日本学校安全会との統合による成果、これはどういう点がございますか。
○古村政府委員 前回のときは子供の健康ということでのくくりでございまして、児童生徒の健康増進特別事業というものを新しく企画いたしまして、そこで、先ほどお話しいたしましたが、骨折小委員会、栄養小委員会、健康調査小委員会というような小委員会で、今後やっていく仕事について鋭意検討中であるということでございます。
○藤木委員 事務所が分かれているのは別といたしましても、人事の交流といいますかそういったこともなされておりませんし、聞くところによりますと封筒の名称さえ統合されていない、このように私は承っていますけれども、統一組織の体をなしているとはとても言えないと私は思っております。 現在の日本学校健康会の五人の常勤役員のうち国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる方、先ほども問題になっておりましたけれども、いわゆる天下りは何人いらっしゃるか、お答えをいただきたいと思います。
○古村政府委員 健康会の常勤役員は理事長一名、理事三名、監事一名でございますが、理事長と理事二名につきましては文部省に勤めておりました人でございまして、理事一人と監事一人は農林水産省に勤務していた方でございます。
○藤木委員 政府が昭和五十四年十二月十八日に閣議了解をしている「役員選考基準の運用方針」がございますね。御存じでしたら、その一の項目がどういう内容になっているかお示しをいただきたいと思います。
○古村政府委員 一の項目は、「特殊法人の業務内容を勘案し、民間からの登用を積極的に推進すること。」ということでございますが、ここの仕事の性格から見て民間との関係がかなり薄いといいますか役所的な仕事であるということで、この法人につきましては民間からの登用をやってはおりません。
○藤木委員 ちょっとお読み漏らしがあったんじゃないですか。「役員選考基準の運用方針」の一の項は、「全特殊法人の常勤役員については、国家公務員からの直接の就任者及びこれに準ずる者をその半数以内にとどめることを目標とする。」というふうに定めてあると思うのですが、先ほどの御答弁では、常勤者の中の半数を超えているということになりますが、いかがでしょうか。この運用方針を踏まえて改善の御意思がおありかどうか、その点をお聞きいたします。
○古村政府委員 先ほど申し上げました閣議了解、ちょっと違っておりまして失礼いたしました。五十四年の十二月の閣議了解のところではおっしゃるとおりのことが入っておりますが、ここのところは、考え方といたしましては、文部省全体の特殊法人における民間からの登用者という割合で物事を判断するということに相なっておりまして、個々の法人のそれぞれ半数というふうな形での運用はなしていないというふうに私は聞いておる次第でございます。
○藤木委員 しかし、この文面では「常勤役員については、」というふうにはっきり決めていらっしゃって、常勤役員が八名いらっしゃるわけでしょう。その上、五名が該当するということになれば、これは半数以上じゃありませんか。私は、閣議で決定したものではないにしろ、了解事項を冒涜するものではないかということを厳しく指摘をさせていただきたいと思います。政府みずからが決めた行政改革の課題は全く手つかずですし、それでは前回の給食会と安全会の統合は実のある行政改革の一環だったとはとても言えないというふうに私は思いますね。結局、第二臨調最終答申の「国立競技場については、施設の利活用の増進、施設管理の民間委託、定員の縮小等経営の効率化方策を講ずるとともに、日本学校健康会と統合する。」との指摘を受けて今回の提案になったものではないでしょうか。経営の効率化という名のもとに、今回の統合を機会にして、採算本位、収益主義が今よりも一層強化されるのではないかという懸念を抱きますけれども、その点はどうですか。
○古村政府委員 御承知のとおり、臨調の答申は今御指摘になったとおりに書いてあるわけでございます。したがいまして、国立競技場につきましては、施設の利活用の増進を図り、施設管理の民間委託できるところはやっていく、定員の縮小等経営の効率化を図るという、むだを省くという精神にのっとった行政改革の線で進めていくつもりでございます。
○藤木委員 法律案に関してもう一点伺います。 今回のセンター法案は、役員、組織、規定についてほぼ日本学校健康会法を踏襲しております。国立競技場法の規定と比較いたしますと、若干の変更が見られますね。その一つとして、役員の兼職禁止規定等の緩和がございます。競技場法では「役員は、他の職業に従事してはならない。」と一般的兼職禁止規定であるのに対しまして、センター法案の方は「営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。」と限定的規定になっています。また、同時に、文部大臣許可による例外規定に、これはただし書きですが、競技場法では、「前項ただし書の規定による許可を受けた役員及びその役員を役員とする法人は、自己の営業に関し、競技場と取引してはならない。」との制限規定が設けられていますけれども、センター法案ではこれらが削除されておりますね。健康会学校給食部門の場合、業務内容が食品物資の流通にかかわるために商社的側面を持ち、さまざま唐私企業とのかかわりが出てくるはずです。そういう点からも、兼職禁止などの規定というのは国立競技場法に合わせて厳格であってしかるべきだというふうに考えますけれども、この点はどのようにお考えですか。
○古村政府委員 おっしゃるとおり現在御提案しております日本体育・学校健康センター法案の十四条の規定は、日本学校健康会法の十三条の規定を踏襲しているということに相なっているわけでございますが、この日本学校健康会法のときの十三条の規定の解釈と、それから国立競技場法の十三条の役員の兼職禁止に関する規定、両方の運用に当たりましては、両方とも厳しくこれについては運用いたしておりますので、これによって兼職禁止を緩めたという形には相なっておりません。
○藤木委員 それなら、国立競技場の法律を生かされた方がよかったと私は思いますよ。その方がはっきり明文化されるわけですし、だれにもわかりやすくなるというふうに思いますので、その点は指摘をさせていただいて、次に、体育・スポーツの振興について基本姿勢を伺いたいと思うのです。 体育・スポーツは、国民が健康で文化的な生活を営む上で極めて重要な役割を果たすものだと考えております。この点で、国民が身近に体育・スポーツに親しむことができるよう、国がその振興を図ることは憲法的要請であると思いますけれども、この点をまず伺っておきたいと思います。いかがでしょうか。
○松永国務大臣 体育・スポーツというのは、それを行う人がみずからの健康を増進し、体位を向上させるという大変大きな役割を持つものでありますし、さらにまた、体育・スポーツを通じて人間の交流が進み、また、体育・スポーツを通じて明るい気持ち、こういったものが養われてくるわけでありまして、文字どおり明るく健康な、そして潤いのある生活をしていく上で極めて大事であるというふうに思っております。そのために我々としては体育・スポーツの振興のためにもろもろの施策を推進をしてきたところでございます。
○藤木委員 今の大臣のお答えは、まさに憲法第二十五条の健康で文化的な生活を営む権利を有するということにぴったり当たっていると思います。体育・スポーツの普及振興という点では、昭和四十七年十二月二十日に出されました保健体育審議会の答申が政府の基本方策であると思いますので、私はこれに沿って質問をさせていただきたいと思います。 まず、四十七年答申で最も強調された点の一つが、立ちおくれの著しい公共体育施設の整備であります。そして、この答申の方策提言の特徴といたしまして、体育・スポーツ施設の整備基準を示したことが挙げられますが、これは日常生活圏域における整備基準と事業所における整備基準の二つが示されております。 そこで、まず日常生活圏域における体育・スポーツ施設の整備基準についてですけれども、この基準との関係での進捗状況はどうなっていますでしょうか。
○古村政府委員 御指摘の保健体育審議会が昭和四十七年に「体育・スポーツの普及振興に関する基本方策について」という答申を出しまして、その答申の中で、日常生活圏域における体育・スポーツ施設の整備基準というものを示したわけでございます。文部省では、こういった答申を目標にいたしまして体育・スポーツ施設の整備に努めておりますが、その進捗状況は、昭和五十五年一月の調査資料でございますが、運動広場では八一・九%、コートでは三五・一%、体育館で三七・八%、柔剣道場四三・九%、プール三五・六%、計四〇・八%の充足率ということに相なっています。
○藤木委員 そうしますと、学校施設、公共体育施設、民間の施設があるわけですが、それぞれの割合はどのようになっておりますか。
○古村政府委員 学校体育施設が六四・八%、公共スポーツ施設が一三・五%、職場スポーツ施設が一二・三%、民間非営利スポーツ施設が二・六%、民間営利スポーツ施設が五・八%というふうになっています。
○藤木委員 この間、一定の前進はあったとはいえ、国が掲げた施設整備の基準の関係で申しますと、現状四〇・八%という水準は依然として立ちおくれていると言えます。ところが、国の社会体育施設整備予算は昭和五十七年の百十八億円、これがピークでしたね。年々、大幅に削減をされてきております。昭和六十年度は、昭和五十七年度の六六%、つまり七十八億円にまで減額をされております。四十七年の答申では、「体育・スポーツ施設は広く一般の人々の利用に供する公共的施設を中核として整備すべきものであるから、施設の整備は、基本的には国、地方公共団体の行政課題として進められなければならない。」これは五十三ページに明確に述べられておりますね。現状ではまだ公共体育施設が中核的存在になったとはとても言えない状況にございます。体育・スポーツの振興を図る上で公共体育・スポーツ施設の整備は依然最重要課題であり、そのための国の予算を増額すべきだと考えるのですけれども、その点はどのようにお考えですか。
○古村政府委員 公共スポーツ施設の充実の経緯について若干触れさせていただきますと、昭和四十四年が公共スポーツ施設が全国で一万百九十三カ所でございました。その後十年たちました昭和五十五年が公共スポーツ施設は全国で二万九千五百六十六カ所、大体三倍ぐらいに相なっておるわけでございます。これで足りるというつもりはございません。私たちといたしましても、社会体育施設あるいは学校体育施設というものについてはできる限りの配慮をしていきたい、助成措置を講じていきたいというふうに考えております。
○藤木委員 これで足りるものではないというお考えはわかりましたけれども、予算の増額は必要ないというふうにお考えですか。
○古村政府委員 第二次臨時行政調査会の答申の中で、社会体育施設につきましては、基幹的な施設に絞って財政の貧困な市町村を対象にして全体的に総体を縮減するというふうな、そういった答申をいただいたわけでございます。現在の財政状況のもとで全体こういった補助金についての縮減を求められた中での予算でございますので、これは今後の課題であるというふうに考えております。
○藤木委員 公共体育施設整備予算に大なたが振るわれている根っこにあるのは、昭和五十八年三月の第二臨調最終答申の指摘である、このように思います。そこでは、「社会体育や社会教育の施設は、その整備が全国的に相当進んでいること、」との認識に立って、社会体育施設整備の予算の「総額を縮減する。」ことを求めているわけですね。ところが、さきの答弁にもありましたように、我が国が目指している社会体育施設の整備基準との関係で見ると実に四〇・八%にとどまっているわけですから、「相当進んでいる」というこの臨調の評価は誤りじゃないですか。私は依然として大きく立ちおくれているという実情を正しく見なければならないと思います。つまり、臨調答申の基礎となっている認識そのものが全く不正確だと言わざるを得ませんし、誤った認識から導き出された総額縮減の指摘、この縮減の指摘も誤りだと言わざるを得ないと思うのですが、大臣どうお考えでしょうか。
○松永国務大臣 体育・スポーツ施設の充足は、それはできるだけ進めていくことが望ましいわけでありますが、現在どうなっているか、これは学校体育の方は御指摘がありませんでしたけれども、ほとんどの小中学校に屋内体育館ができておる、プールもできておるという状況でありますし、ある程度の規模以上の市や町に市立の体育館もある、あるいは野球場、テニスコート等大分整備をされてきたことは事実であります。先ほど局長が言いましたように、昭和四十四年は約一万であったものが昭和五十五年に二万九千、三倍増になってきたということでありますので、相当進んできたことは事実であります。 こうした施設というものは主として県ないし市町村で整備をしていただいておるわけでありますけれども、一方におきましては、財源の効率的な運用ということを考えますと、そういった施設の利用率はどうなっておるのか、こういった点も見なければならぬわけでありまして、望ましい状態からいえばまだ不足していることは事実であると思いますけれども、許された国家財政状況の中で私どもは着実にスポーツ施設を整備をしてまいりたい、こういうふうに考えるわけであります。そういうことで今後とも努力をまいります。
○藤木委員 大臣から臨調と同じ評価に立たれるというのは、私非常に悲しい思いがいたします。 さらに臨調の最終答申は、「住民の身近な施設であり基本的には地方公共団体独自で整備すべきものであること」などをも「総額を縮減する。」理由にしております。ところが、昭和四十七年保健体育審議会答申では、「地方公共団体の整備する体育施設に対しては国はスポーツ振興法の趣旨にのっとり、じゅうぶんな補助を行なわなければならない。」と述べています。臨調答申は保体審答申の趣旨をじゅうりんしていると言わざるを得ないと思いますけれども、その点はいかがでしょうか。
○古村政府委員 答申がそれぞれ時点が大変違うわけでございまして、片方は四十七年、片方は五十八年ということでございますので、そのときの社会情勢、置かれておる財政状況ということからそういった考え方の違いが出てくることもやむを得ないことだというふうに思います。
○藤木委員 私は臨調のその言いわけをしていただこうと思ってお伺いをしたわけではないのです。体育局長でしたらもっと違った御自身のお考えがあろうかというふうに思うのですが、その点を非常に残念に思います。 私は、もう一点、予算に関連をいたしまして要求をさせていただきたいのは、地方公共団体が整備を進めている社会体育施設の起債措置を十分講じていただきたいという点でございます。 例えば、東京豊島区に教育文化会館建設が計画をされております。体育館二カ所、温水プール、社会教育会館、図書館を持つ総合区民施設のようですけれども、昨年、長年の区民の願いがかないまして予算が計上されたところでございます。ところが、自治省が起債をなかなかお認めになりませんで、三月段階までこれが引き延ばされたそうですね。ついに着工を大幅に繰り延べをして次の年度にせざるを得なくなっている、こういうことが起こっておりますが、起債の許可については早目に認可をしてもらうように文部省としても十分な措置が講じられるよう自治省に対応するということはできないものでしょうか。その点をお伺いしたいと思うのですが……。
○古村政府委員 そのことにつきましてまだ自治省と相談をして自治省の意思がどこにあるのか、あったのかというふうなこともよくわかりませんので、確定的なことは申し上げられませんが、そういった地方債の確保につきましては今後自治省とも協議をしてまいりたいというふうに思っております。
○藤木委員 この豊島区の例につきましては、一度お聞きになっていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○古村政府委員 その辺は、東京都を通じましてひとつ実情を聞いてみたいと思います。
○藤木委員 よろしくお願いをいたします。 いま一つ、官公庁舎における体育・スポーツ施設、例えば霞が関の官庁街を見ましても非常に多くの人が働いているわけですけれども、体育・スポーツ施設は私どもの目には余りつかないわけですね、文部省の屋上にはネットつきのコートがございますけれども。官公庁舎の場合も整備基準に基づいて体育・スポーツ施設を設ける必要があるのではないかと思うのです。この間、新しい高層の合同庁舎が次々と建っておりますが、それらには体育・スポーツ施設は設けられているのかどうか、お伺いをしたいと思います。
○古村政府委員 各省庁の体育施設、スポーツ施設といったものの設置状況を克明に承知いたしておるわけでございませんが、私どもで承知していることを申し上げますと、大蔵省は屋上にバレーコート、講堂に卓球台、トレーニングセンター、剣道場がある。それから法務省は、講堂に卓球台が置いてある、あるいは器械体操室がある。外務省も講堂に卓球台があって、レクリエーションルームがほかにある。会計検査院が屋上バレーコート、講堂に卓球台がある。厚生省はレクリエーション室がある。農林水産省は屋上バレーコート、屋内の体育室があるというふうな状況でございまして、文部省では屋上にバレーコートがあるということになっております。
○藤木委員 参考人としてお越しいただいておりますが、望月参考人にお尋ねをいたします。 国立競技場の収益金と国庫補助金の割合の五年間の推移についてお述べをいただきたい。さらに、主要スポーツ施設の使用料金のここ五年間の推移についてもお述べをいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
○望月参考人 お答え申し上げます。 国庫補助金につきましては、運営費補助金のほかに施設整備費補助金というのがございますが、とりあえず、ただいまの先生の御質問は運営費補助金と事業収入との関係であろうかと思いますので、その点に絞りましてお答え申し上げます。 昭和五十五年が、国庫補助金が十億一千五百一万二千円、事業収入が十億九千八十二万九千円、補助率四八・二%でございます。それから五十六年は、運営費補助金が九億七千七百七十二万四千円、事業収入が十二億六千三百四万九千円、補助率四三・六%。それから五十七年が、運営費補助金が九億六千九百五十六万九千円、事業収入十四億六千十四万八千円、補助率三九・九%。それから五十八年が、運営費補助金が八億九千五百六十三万四千円、事業収入十六億九千九百七十六万六千円、補助率三四・五%。五十九年が、運営費補助金が八億二千百六十四万一千円、事業収入が十八億一千八百七十万九千円、補助率三一・一%。それから六十年度は、運営費補助金が七億四千四百五十五万四千円、事業収入は、これは決算ベースでございませんで予算でございますが、十七億一千二百八十七万七千円、補助率三〇・三%と相なっております。 それから、その次に、主要な施設の使用料の経緯を申し上げますが、これは時間で切ったりいろいろして大変複雑になっておりますので、そのうちの例示的なものを挙げてお答えをいたしたいと思います。 霞ケ丘の陸上競技場では、スタンドを使わないでグラウンドだけ使う場合が、昭和五十五年度の場合に平日が九万円、休日が十一万円、それから五十六年度は平日が十二万円、休日が十五万円、それから五十八年度が平日十三万五千円、休日等が十六万五千円、それから五十九年度は据え置きで、六十年度は平日が十五万円、平日以外の休日等が十八万五千円というふうになっております。これはアマチュアの運動競技の場合でございます。プロの場合はかなり料金をたくさんいただくことにしておりますので、大体これの五倍くらいと御理解をいただきたいと思います。 それから、秩父宮のラグビー場につきましては、アマチュアの運動競技に使用する場合、一試合でございますが、これが五十五年度が四万四千円、五十六年度が五万一千円、五十八年度が五万六千円、それから五十九年度が据え置きでございまして、六十年が六万二千円、これは平日でございます。それから平日以外の休日等はそれぞれ、五十五年度が四万八千円、五十六年度が五万六千円、五十八年度が六万二千円、五十九年度は据え置きでございまして、六十年度が六万八千円ということになっております。 その次に、代々木の地区でございますが、第一体育館について申し上げます。これは一年間を水泳の場合とスケートの場合とその他床の場合と三つに分かれておりますので、典型的に時間をとりまして一応午前九時から午後五時までのケースについて申し上げたいと思いますが、最初に申し上げるのはアマチュアの場合でございますが、五十五年度が平日十二万円、平日以外の休日等が十八万円、それから五十六年度が平日が十四万円、平日以外が二十一万円、それから五十八年度が平日が十七万円、平日以外が二十五万五千円、それから五十九年は据え置きまして、六十年度が平日二十万五千円、平日以外が三十一万円となっております。これもプロの場合にはやはりかなり大幅にいただくことになっております。
○藤木委員 どうもありがとうございました。随分詳しくお話をいただきまして、随分事業収益を年々伸ばしてきていらっしゃるのは、いわば陰に国民の負担がふえているということを示しているのではないかというふうに私は胸痛む思いで伺ったのですが、さぞかし理事長にしても複雑な低いで対応していらっしゃるのではないかと心中お察し申し上げるところでございます。 国立競技場の場合、管理運営の効率化の名目のもとに収益性向上のみが追求されるという傾向があるのではないかと思いますけれども、局長、どうですか。
○古村政府委員 施設を利用するにつきましては、その施設を利用する人はある一部の人でございますから、その人が適正な対価を払って使うというのは当然のことだと思っております。
○藤木委員 経済的にかなり所得のある方でなければその施設が使えないということになっているのじゃないでしょうか。料金の面からいいましても競技場施設を日常的に利用することは難しいという声を私はたくさん伺っております。昭和五十八年六月に政府が取りまとめました「地域のスポーツ、文化一芸術の振興に関する施策について」の中で、民間活力の活用が強調され、全国レベル、地方レベルにおける民間公益法人の整備拡充が提言されております。この民間公益法人による施設の設置運営も含めた提言がなされていますが、こうした方策を提起した理由はどこにあるのですか。
○古村政府委員 地域のスポーツ、スポーツというのはやはり国なり地方公共団体がやっていく面も必要でしょう。そういった奨励をしていく面も必要でしょう。それよりもやはり民間――やる人は個人ですから、そういった方々が自分たちでやろうという意思があった方が全体的に活力があるということは言えるかと思いますが、そういった点で、民間活力の積極的な活用ということから、民間の公益法人による体育施設の運営あるいはその活動の活性化を図ることをサゼスチョンしているわけでございます。
○藤木委員 ところで、御承知のように、地方自治法の第二百四十四条の二の三項、ここでは「普通地方公共団体は、公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例の定めるところにより、その管理を公共団体又は公共的団体に委託することができる。」と規定しております。したがって、営利を目的とする団体、株式会社などですね、こういったところには民間委託はできないし、第三セクターの場合でも委託はできないというのが自治省の見解でございます。むやみに民間委託はできない建前になっていますけれども、この条文との関係はどういうことになるのでしょうか。
○古村政府委員 そこの条文からいきますと、各地方公共団体がやっておりますのは、公社に委託をするとか、そういった民間ではない第三セクターのようなところに委託するというのが現状でございます。そこで、私がもうちょっと言いますと、先ほど申し上げましたように、そのほかに民間の財団法人でいろいろな方々が拠出したお金でもって体育館をつくろうというふうなことが全国で行われております。こういったことはますます進めていいのではないかと思っております。
○藤木委員 地方自治法のこの条文によりますと、管理の委託は「公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるとき」、こういうふうに限定をされておりますね。収益性を向上させるといった経済的効果を目的として追求することではなくて、住民の福祉及び教育的効果を第一義的に問わなければならないということを規定したものだと思いますけれども、それはそういう理解で間違いありませんか。
○古村政府委員 地方自治法の解釈でございますから、有権解釈は自治省がやるわけでございますけれども、私もそういう解釈でいいのではないかと思っております。
○藤木委員 政府の五十八年六月の施策提言を前後いたしまして、体育・スポーツ行政がスポーツ振興事業団といったたぐいの組織に委託をされる傾向が出てきております。その結果、採算本位の効率化が進められまして、スポーツ施設の利用料金の値上げなどに結びつくといった事態が進行して、これが指摘をされているところでございます。 東京都の場合を見ますと、新設のスポーツ施設はすべて公設民営化するとか、既存の施設である東京体育館、駒沢運動場、多摩スポーツ会館も教育振興財団を設置して、そこに管理運営を全面委託するという方針だと聞いているところです。こうした中で都立体育館の使用料が八〇年以降三度も値上げをされておりまして、一・五倍から一・九倍になっているというふうに聞いているのですが、特別区の公共スポーツ施設の使用料も軒並み値上げをされまして容易に使用できない、こういう料金になっていることも少なくない現況でございます。 このように、最近、公共スポーツ施設の採算本位の運営、使用料の設定が問題となっています。スポーツ振興法第三条は「ひろく国民があらゆる機会とあらゆる場所において自主的にその適性及び健康状態に応じてスポーツをすることができるような諸条件の整備に努めなければならない。」と国及び地方公共団体の責務をうたっておりますね。この法の趣旨を実現する上で、だれもが身近にスポーツが楽しめるに十分適切な料金を設定していくことが必要であろう、こんなふうに思います。そして、これに対して国として適切な対策を講ずるべきではないかと思うのですけれども、この点での質問はこれで終わらせていただきます。 次に、災害共済給付の事業につきましてお伺いをしたいと思います。 まず最初に、昭和五十九年度の学校健康会からの死亡並びに障害見舞金、これはどうなっているか、件数と金額についてお知らせをいただきたいと思います。
○古村政府委員 障害見舞金は、件数は千三百九十一件、総額十六億五千七百五十万円、それから死亡見舞金の件数は二百五十六件、二十三億七千九百三十万円というのが五十九年度の支出した結果でございます。
○藤木委員 随分多くの子供が命を失い、障害を受け負傷しております。しかし、それでも学校管理下の事故のすべてがここにあらわれているのでは決してございません。特に体罰、校内暴力、いじめといった学校管理者の責任が問われる事件は、しばしば示談になりましたり泣き寝入りをさせられましたり、公にされずに来ております。学校健康会からは、このような場合の医療費や見舞金の給付はできないのですか。
○古村政府委員 学校で起きた事故によってけがをしたというときの医療費は、健康会が支払うというふうに相なっております。
○藤木委員 学校健康会が給付すべきものを学校が申請してくれない場合があることは、体罰、校内暴力、いじめによる多くの被害者から訴えられ続けてきたところでございます。 東京足立区の区立第十四中学校の体罰による骨折が、虚偽の申請によりまして治療費を国民健康保険から給付されていたと六月十四日付の朝日新聞が報じておりますけれども、この場合、健康会にも申請がなされたのでしょうか。なされたとすれば、その申請内容はどのようになっていたのでしょうか。
○古村政府委員 御指摘の、東京都足立区立中学校の災害につきましては、日本学校健康会からの報告によれば、両前腕骨折の入院とそれから通院の治療ということで、二回にわたりまして医療費の給付請求が行われました。請求どおり給付を行っております。
○藤木委員 ちょっと聞き漏らしたように思うのですけれども、おっしゃらなかったのでしょうか。原因についてはどのように報告されておりますか。
○古村政府委員 私、原因のところまで、どういうふうに報告されたか、ちょっと聞いておりません。
○藤木委員 一般に学校長からの申請ということが多いと思うのですけれども、親の申請権は定められているのでしょうか。
○古村政府委員 災害共済給付の支払い請求というのは日本学校健康会法施行令に書いてあるわけでございますが、それによりますと、学校の設置者のほか児童生徒の保護者も行うことができるというふうになっております。
○藤木委員 その場合、設置者を通じて出すというふうになっておりませんか。
○古村政府委員 設置者を経由して出すというふうになっております。
○藤木委員 この場合、学校の設置者はその申請を経由するものであって、親からの申請に対して、ただしたり調査するものではございませんね。いかがですか。
○古村政府委員 経由ということは、ただ通っていくという話ではなくて、そのことの、何といいますか、若干疑義のあるところは解明をしてから持ってくるというのが経由の意味だろうと思っております。
○藤木委員 そうすると、設置者にその申請についての審査の権限が与えられているのですか。
○古村政府委員 審査といいますか、学校の管理下で起きた事故でなければなりませんから、それが学校の管理下で起きた事故であるかどうかということを調べるということでございます。
○藤木委員 大変歯切れの悪い御答弁ですが、災害共済給付事業における親の申請権が保障されていない現状が私は問題だと思うのです。今までに親から直接申請があったケースはどのくらいありますか。
○古村政府委員 承知いたしておりません。
○藤木委員 調べたらすぐわかることですか。
○古村政府委員 すぐにはわからないことのようでございます。
○藤木委員 今の御答弁でもわかりますように、親の申請権というのが実際には日の目を見ていない、こういうところに追いやられているわけでございます。ですから、前橋市では、PTA連合会が保険会社代理店と契約をいたしまして、全員加入を勧めている賠償制度をつくっておりましたり、神戸市では、市立幼、小、中、高、盲、養護学校の校長会長などを発起人とした神戸市学校園安全互助会がつくられたりしております。実際には校長の申請だけにゆだねられている、ここに学校災害を学校管理者が隠ぺいし得る最大のウイークポイントがあることを私は指摘しないわけにはまいりません。この親の申請権が本当に保障されるように、どのような対応をなさろうというようなことをお考えでしょうか。
○古村政府委員 子供が学校で事故を起こしてけがをした、それについての医療費を請求する、それに対して給付をするというシステムになっているわけですね。したがって、その申請権が守られてないというのは、私は具体的におっしゃっていることがよく理解しかねますが、学校の管理下であるかどうかというのはそれぞれ政令で給付する範囲を書いてありますから、その管理下であるかどうかというのは学校が判断をすることだ、したがって、学校がそういった判断をして持ってくれば当然給付をするということになるわけでございます。
○藤木委員 学校の管理下であるかどうかだけではないんです。学校が一番出したくないのは、学校の管理責任者の責任が問われるような事故について表ざたになるということが一番困ることなんです。ですから、このたぐいのことはほとんど出されないできたというのが実態なんです。私はそのことを申し上げているのです。 ここに、昭和五十五年六月十三日、横浜市の上山小学校四年生の徳永博君の例がございます。この子は名古屋から転校してきたのですが、名古屋弁がとれませんで、みんなから嘲笑されて、いじめっ子グループのいじめの対象にされました。このグループがプロレスのエルボーのわざをまねまして、倒れた博君の腹部を踏みつけたり乗っかったり暴力を加え続けて、遂に膵臓が背骨にめり込んで破裂し、膵臓破裂、こういった大変な瀕死の重傷を負わせてしまったという例があるのです。これが学校災害共済事業に申請をされていない。明らかに学校で起こった事故なんです。 ほかにもあります。運動会の最中に、ムカデ競走をしていて、十人の組で九人に乗っかられて首の骨が折れた、こういった例もあります。たくさんあるのです。 そういうことが親の手を通じて申請されるのが妨げられている。法律で保障されているにもかかわらず妨げられているというのは非常に重大なことでありますので、この点についてはひとつ調査をしてみるなり、御検討をお願いしたいのですけれども、いかがでしょうか。
○古村政府委員 先ほど例に出されました横浜市立上山小学校の六年生の件については給付をしているようでございます。 そこで、申し上げておりますように、どういった事故といいますか、原因がどうあれ学校の管理下で起きたことについては給付をするという仕組みになっているわけでございますから、学校がそれについて報告をする、そして給付請求について手続をとるというのは当然のことだというふうに思うわけでござます。
○藤木委員 ただいまの博君が給付を受けているという陰には、給付を受けるまでの大変な涙ぐましい闘いがあるのです。そのことも私は申し上げておきたいと思います。ぜひとも善処方を重ねてお願いをさせていただきまして、次の質問に移りたいと思います。 医療費の給付期間に特例を設ける必要があることについてお伺いをいたします。 小学生が永久歯を折りましたり破損した場合、成長過程にありますから、あごや歯の大きさを固定的に決められないという問題があるのです。したがって、差し歯であるとか入れ歯などは一定の成長した段階、高校生になってから処置することになりますけれども、このように治療を完了するのに要する期間が五年という給付期間を超える場合があることを考慮して、医療費の給付期間に特例を設ける必要があると思いますけれども、どのようにお考えでしょうか。 〔委員長退席、船田委員長代理着席〕
○古村政府委員 医療費の支給期間につきましては、日本学校安全会が創立いたしまして逐次一年間から三年間、そして四十七年に五年間というふうに延長してきたわけでございます。したがって、歯の発育の関係等についてそういった問題があるということならば、また私たちも専門家の意見というものを十分聞いてみたいというふうに思っております。
○藤木委員 大変結構な御答弁でございます。ぜひそれは実現を図っていただきますように御検討くださるようお願いをいたします。 いま一つは、一級から三級までの重度障害児になった場合、これは一生の問題になるわけです。岡山県旭高校三年のとき、運動会のムカデ競走中に首の骨を折った浜野博さんの事故がございますが、これは安全会ができた三十五年四月よりもちょうど半年前で、安全会の適用はされておりません。昭和五十三年に大幅改正がされて、重度に対しては過去の被害者にも一時金四百万円が支給されたというときがございました。しかし、それも安全会発足以前の事故については該当しないということで対象にされてこなかったのです。浜野さんは「労働災害のような生涯にわたる補償もなく、学校という公けの場で災害に遭いながら、被害者が少人数ずつ各県に散らばっていて要求を結集しにくいのです。また、被害者当人は大半が寝たきりや、最も重度の障害者であるために、ただでさえ貧弱な福祉の谷間に置かれて見捨てられてきました。それが、この先もずっとつづくというのです。」と、学校災害から子どもを守る全国連絡会の機関紙「折鶴とともに」のナンバー二十で述べておられます。 こうした学校災害による重度障害を受けた人たちの生活実態を調べて今後の対策に生かすということが求められているのではないかと思うのですけれども、どうでしょう局長、一度こうした人たちの何人かにでも実際にお会いになっていただきたいと思うのですけれども、いかがですか。
○古村政府委員 重度障害について年金給付をしてほしいという御要望は前からあることでございますが、これは私たちも十分検討いたしました。結論は、将来にわたって国民の生活水準あるいは物価その他の諸事情の変動があるだろう、そのときに年金水準を引き上げる必要があるという場合が想定されますが、その改定に必要となる財源を将来の児童生徒の保護者に負担させるということはなかなか筋が通らない、かといって、また公費負担ということになりますと、ほかの社会保障制度との均衡がある、困難であるということで、将来の引き上げ財源の見通しも立たない、年金財政が成り立たないということになりますと、年金制度の導入は困難であるということから、昭和五十三年度に障害見舞金の大幅アップということをやったわけでございます。そして、それに引き続きまして、昭和五十九年度において重度障害に重点を置いた障害見舞金の引き上げを行ったところでございます。
○藤木委員 今後どうするかということでいろいろ御検討されたということですけれども、私は、実際どんな生活をしていらっしゃるのか、お会いになってみられたらいかがかと思うのですね。 この浜野さんが、同じ機関誌のナンバー二十二、二十三合併号というのにこういう詩を掲載しておられます。随分長い詩ですので一節だけ私御紹介をしたいと思うのですが、 ぼくやきみは 人間として まっとうに生かされているか まっとうに生きようとしているか あなたたちは ぼくらを助けることを仕事として 人間らしい働く喜びを手にしているだろうか 働くあなたたちが 人間として尊重されないままなのに ぼくたちだけが 残された生涯を 人間らしく生きてゆけようはずはない こんなふうに訴えているのです。 局長をも含む私たちに対して、あなたたちはそういう生き方をしているか、こんなふうに浜野君は問いかけているのです。この問いかけにぜひ答えていただきたいと思うのですが、いかがですか。実際にお会いになってください。
○古村政府委員 先ほど申し上げましたように、年金給付というものを教育行政の分野でやっていくということについては、大変難点が多いということを申し上げたわけでございます。 生涯にわたって子供の生活を保障していくという観点からすれば、これは社会保障の分野であるというふうに私は思うわけでございますが、そういった点で、なかなかその問題について文部省として手が届くことではないというふうに思っております。
○藤木委員 社会保障の分野で救済するにしても、その原因が文教の、言えば学校健康会が面倒を見てきたその分野から派生して起こるわけですから、そのときに救済の先頭に立って、その人たちにかわって文部省は社会保障の充実の道を開くという、そういう姿勢に立っていただきたいと思うのですね。そのために申し上げたわけでして、今すぐどうしてくれというようなことで申し上げているわけじゃないので、本当に実態をつかむというところからしか前進はできないということを申し上げたわけです。十分お考えをいただきたい。重ねてお願いをしておきます。 次に、特別教育活動における事故をいかに減らすかという点につきまして、高校山岳部の場合を取り上げてみたいと思います。 過去の山岳部の幾つかの遭難事故が教えておりますように、山岳部顧問になる先生の資格、これが非常に重要だと考えるわけですが、一九八〇年十二月には、逗子開成高校、北アルプス八方尾根で引率教師一人を含む六人が吹雪の中で方向を見失って遭難した事故がございます。一九八二年の四月には、関西大倉高校、八ケ岳で雪渓から二人が相次いで転落し、遭難した事故でございます。これらはクラブ活動のあり方を問う社会問題として、国民の注目を集めてまいりました。いずれも指摘されたのは山岳部顧問、リーダーの未熟さでありまして、そうした形でクラブ活動を承認していた学校側の責任が問われるところでございます。 みずから遭難事故を起こした当事者でもある福島県二本松工業高校の教員からの言葉は、この実情を予言させるものでございました。「クラブ顧問のおかれている現状」ということで書かれているのですが、運動部の場合、そのスポーツの専門家というのは数少ない。体育の教師がタッチしている部は別として、専門家は非常に少ないと述べています。そして、顧問になるときだけ頼んでおいて、事故になれば個人で責任をとれというのでは、余りにも身勝手な行政としか言いようがないとも述べておられます。 このような状態を変えない限り、こういった事故は後を絶たないと私は考えますが、高等学校には今何校に山岳部があって、何人の部員がいるか、お知らせをいただきたいと思います。
○古村政府委員 全国高等学校体育連盟への登録状況によりますと、現在、男子の山岳部を設置しています高等学校が千三百九十四校、部員の数で一万四千七百九十九人、女子が七百三十三校、部員の数で六千二百三十七人というふうになっています。
○藤木委員 山岳経験、技術とも持っていて、なお指導力を持った山岳部指導者がこのクラブ顧問になっているのはどのぐらいですか。この中でどのぐらいそういう方がいらっしゃるか、おわかりだったらお示しください。
○古村政府委員 山岳部の顧問教師の資格を取っているかどうかについては、資料を持っておりません。
○藤木委員 二本松工業高校の教官は、文部省の登山研修所があるのが機能を果たしていないと述べておりますが、いかがですか。
○古村政府委員 登山研修所は昭和四十二年にできたわけでございますが、ここにおきましては、登山指導者の冬山の訓練であるとか、あるいは高等学校、高等専門学校の登山指導者の研修会であるとか、登山指導者の山岳スキーの講習会であるとかというふうな研修を、現場で実践的な内容を持って研修を行っているのが現状であります。
○藤木委員 機能を果たしているか、果たしていないか、今の御答弁ではわかりかねるのですけれども、この登山研修所が設立された趣旨と、設立以来今日までの運営費の推移、これはどうなっていますでしょうか。 また、そこで研修を受ける先生は毎年何名ぐらいになっているか、それはふえる傾向にあるのかどうか、そういったこともお述べをいただきたいと思います。
○古村政府委員 運営費の推移でございますが、過去五年間の推移を見ますと、五十六年度、五十七年度は約三千三百万円でありましたが、五十八年度は約三千万円ということで、五十九年度以降もそういう数字で来ておるわけでございます。 また、研修の内容でございますけれども、登山研修所の主催事業といたしまして、登山指導者の研修会を初めとしまして、年間に九回の研修会あるいは講習会が実施されております。 五十九年度の研修人員は、延べ千六百三十三人の方が研修を受けておるということでございます。
○藤木委員 今、何年とおっしゃいました、千六百三十三人が研修を受けられたのは。
○古村政府委員 五十九年度でございます。
○藤木委員 私が伺っているのは、五十五名というふうに伺っているのですけれども、どういう計算の仕方なんですか、そちらのお調べになっていらっしやるのは。
○古村政府委員 五十五名というのは、高等学校の先生が五十五名ということでございます。
○藤木委員 発足以来十八年間、運営費が今伺いますと年間三千万円そこそこ、昭和五十八年以降は三千万円を切っていますね、わずかですけれども。これでは年々運営費を縮小せざるを得ないと思うのです。 研修所の所員は所長を含めて七名というふうに伺っておりますが、専門職員はたった二人で、しかも、そのうちの一人は登山歴がないという余りにもお粗末な実態なんですね。研修者の数が、高校の先生で年間五十人ないしは六十人、今私は高校の山岳部を問題にしておりますから、特に高校の先生を対象にして申し上げているわけですが、これでは各県当たりほぼ一名といった割合になるわけで、高校の山岳部顧問になるべき人が養成されているとは、そういう機能を果たしているとは言えないと思うわけです。 とうとい人命が失われ、その死亡に対して支払われる莫大な補償金のことを思いますと、思い切って予算を拡充すべきだと思うのですね。そして、あわせて民間の山岳団体の協力も得て、山岳指導者の養成に真剣に取り組んでいただきたいと思いますけれども、そういった構想はお持ちですか。
○古村政府委員 登山研修所の専門職員は二名、確かに、一名は大変なベテランでございますけれども、一名は登山経験がない、高等学校の保健体育の先生だったということでございますが、ここで研修をやりますときに、やはりそこの研修の講師を専ら登山研修所で賄うというやり方ではなくて、いわゆる日本山岳協会とかそういったところにおきます専門家の先生に協力を求めて、そして研修会をやっているというのが実情でございます。私たちも大変意味のある研修だというふうに思っておりますが、予算は、何しろ今の財政状況のもとでございます、なかなか増額というのは困難な状況にあろうかと思っております。
○藤木委員 それでは今後もこういった本当に不幸な事故が相次いで起こることを防ぐことはできないということを私は重ねて強調させていただきたいと思います。 時間もございませんので、次の問題に移らせていただきます。 災害共済給付事業に携わる全国の支部及び本部の職員は大変多忙をきわめていると伺いましたけれども、実情はどうなっているのか、事務量の目安となる発生件数、また三十年前の五十三万件が今では百三十五万件で二・五倍になっていると伺っておりますけれども、それに比べて職員数はどうなってきたのか、松浦参考人にお尋ねしたいと思います。
○松浦参考人 お答えいたします。 災害共済給付につきましては、発生件数が漸増の傾向にございまして、今先生御指摘のとおり百数十万件あるわけでございますが、本部、支部を合わせました職員の傾向としましては、四十四年度に二百六十七名という状況がございました。しかし、その後、行財政の合理化ということから定員削減が第一次から順次及んでまいっておりまして、現在、第六次の削減計画による削減を実行中のところでございます。現在は、六十年度の状況としまして合計二百四十六名という状況でございます。
○藤木委員 職員一人当たり七千数百件に上る審査、給付事務になるという数字はその多忙さを物語っているのではないかと思いますけれども、それでも総務庁は支部職員配置の合理化などを言っております。理事長とされまして、学校安全の普及充実、災害給付などの事業を遂行するための必要な職員の確保、こういった抱負や御決意があればお述べをいただきたいと思います。
○松浦参考人 先生御指摘のとおり発生件数もふえておりますが、一方、日本学校健康会の仕事としまして普及充実ということがございます。それは災害の発生の予防にもつながる事項でございますが、今御指摘のとおり、支部によりましては人員増が難しい状況で、一人当たりの発生件数が非常に多くなっているところもかなりあるわけでございます。そういうところは関連しまして普及充実面になかなか力が及ばない面もあるのではないかというようなことも懸念いたす次第でございますが、今後行財政の合理化ということは私どもの団体としても避けて通れない国家的な政策でございますので、そういうことには国の政策に従って対応していかなければならぬとは思うのでございますが、先ほど御指摘のような一人当たりの処理件数とかこの仕事の重要性というような点から、定員的にも今後できるだけの国の配慮をいただくよう希望いたしておる次第でございます。
○藤木委員 ひとつ理事長にも頑張っていただきたい、そんなふうに思います。 さきの一月二十一日の学校給食の合理化通知、中でも五項に含まれております全面民間委託方式は国の責務を放棄したものとして強く批判をされているところでございますが、これに対する文部省の見解をお聞かせください。
○古村政府委員 先ほども若干御説明いたしましたが、六十年一月二十一日付の通知は学校給食業務の運営の合理化を求める通知でございまして、内容といたしましては、学校給食の質の低下をしないようにということを前提にいたしまして、パートタイム職員の活用あるいは共同調理場方式の採用、民間委託の実施というふうな方法を例示しながら、各市町村におきます合理化の検討を促したわけでございます。そのときに、民間委託をいたします場合におきましても、設置者が開設いたしております学校給食でございますから、献立の作成は設置者が責任を持って実施すること、これにつきましては学校栄養士の方々がいろいろな観点から献立をつくっていただくということが必要なわけでございますが、それと物資の購入、調理業務等におきます衛生、安全の確保につきましては、設置者の意向が十分反映できるような管理体制を設けること等々の、いわゆる設置者として責任を持てることを十分意識しながら、その上で民間委託をするならばしてくださいという通知でございます。
○藤木委員 私は通知の中身を聞いたのではなくて、国の責務について見解を求めたのですけれども、御見解についてはお話しになりませんでした。 学校給食による食中毒は五十九年はどういう状況でしたか。また、ことしの状況はどうでしょうか。厚生省にお尋ねをいたします。
○玉木説明員 お答えいたします。 昭和五十九年の食中毒発生状況は、件数で千四十七件、患者数三万三千八十四人、死者数で二十一人でございましたが、このうち、寄宿舎を除く学校を原因施設とする食中毒の発生件数は三十四件、三・二%です。患者数は七千九十九人、二一・五%でございました。 なお、原因施設別の患者発生状況では、飲食店を原因施設とした食中毒の患者数に次いで学校を原因施設としたものが多く出ております。また、五十九年に発生した大規模食中毒で、患者数上位の十件のうち六件が学校を原因とする施設となっております。 本年の学校給食による食中毒の発生状況につきましては、現在までに厚生省に連絡のあった食中毒事件は六件でありまして、患者数は三千二百六十三人となっております。 以上でございます。
○藤木委員 厚生省は、昨年の夏にも学校給食に食中毒が多発しているとして、重点的に立入検査を行ったというふうに伺っております。その結果、どういうことがわかったのか、そしてどのような勧告をされたのかを御説明いただきたいと思います。
○玉木説明員 昨年の夏季食品一斉取り締まりにおきまして、学校給食で大規模な食中毒が多発する傾向にありますことから、重点的な対象施設として特に学校給食施設の指導取り締まりの強化を各都道府県に通知いたしました。その結果は全国で延べ六千六百九十三施設に対し立人検査を実施されておりまして、このうち施設設備に不備な点があった施設、調理場の衛生的な管理や食品の衛生的な取り扱いが不良であった施設は九百三十三施設、一六・三%でございました。これらの施設に対しては、改善勧告等の措置を行った施設が四百十一施設、七・二%、始末書の徴収、口頭説諭を行った施設が五百四十四施設、九・五%でございまして、延べ九百五十五施設に対し必要な措置が講じられております。 以上でございます。
○藤木委員 厚生省に重ねて御質問いたしますが、私は厚生省からいただきました五十九年の食中毒の資料を見て実は驚いたわけですね。 第一は、大規模食中毒のベストテンに学校給食が原因とされるものが六件も上っているということです。第二は、学校給食が原因と思われる食中毒でありながら、原因食品が不明なもの、病因物質が不明なものが余りにも多いということです。 私の方で数えてみましたら、原因食品、病因物質ともわからないというのが三十四件中八件で二四%、原因食品がわからないもの十七件で五〇%、病因物質不明一件で三%、原因食品、病因物質とも判明したものはわずか八件で二四%にすぎません。原因食品がわからず、病因物質もわからず、どうして的確な対策が講じられるかという点でございます。一般的な注意事項を挙げてみたところでこれは決め手にならない、このように思うのですけれども、いかがでしょうか。 〔船田委員長代理退席、委員長着席〕
○玉木説明員 御質問の趣旨としまして、原因、病因物質が不明なものが多いじゃないかということでございます。 学校給食によります食中毒事件は、事件発生の通報がおくれがちでございます。我々が上位の十県について調べてみますと、平均しまして六日程度かかっております。また、それに、規模が大きくて調査に時間がかかります。また、疫学調査の結果から原因食品の特定が困難な場合が多いことなどから、原因食品とか病因物質が不明な事件が比較的多く出ております。しかし、病因物質は大体ほかの一般的な食中毒と同じ程度でございますが、どういう食品から食中毒が生じたかということは倍程度不明になっております。先生御指摘のとおり五十数%が不明でございます。 しかしながら、食中毒を防止するためには学校給食に限らず、食品の製造、加工、調理、保存、流通等の各過程におきます衛生管理の遵守が基本でございまして、これが徹底、強化されておりますれば、まずそういうことがないということになるわけでございます。特に学校給食におきます食中毒事件の原因不明を少なくするためにも、早期通報の励行、それから検食の七十二時間保存等の指導徹底を図ってまいりたい、このように考えております。
○藤木委員 その七十二時間保存を義務づけるということをぜひひとつやっていただきたいと思うのですね。学校給食だけが例外的措置としてこの点が強化されてこなかったということも、私はこの際指摘をさせていただきたいと思います。 安全で衛生的であるべき学校給食に実はこのような不名誉な状態が続いているわけです。文部省はどのようにこれに対応してこられたのでしょうか、御説明をお願いいたします。
○古村政府委員 学校給食に起因して食中毒が起きるということは大変遺憾なことでございます。ぜひ食中毒がないことが当然のことでありまして、これにつきましては従来から食中毒の防止を中心としました衛生管理の徹底を指導してきたところでございます。昨年も、こういった食中毒の増加傾向に対処いたしまして、体育局長通知をもって衛生管理の強化を指導いたしたところでございますが、ことしから七月を学校給食におきます食中毒防止強化月間と定めて、厚生省との連絡のもとに学校給食施設における衛生管理の徹底及び学校関係者の衛生思想の高揚等を図ってまいりたいというふうに考えております。
○藤木委員 その通知を私も拝見させていただきました。私が知る限りでは、文部省は一片の通知をお出しになって注意を喚起するというだけではなかったのでしょうか。五十八年、五十九年に続いて学校給食の食中毒が多いという現状は、そのような対応だけでは解決しないのだということを示しているのじゃないかと思うのですね。 私は、去る四月の当委員会で、近年食中毒にかかる児童生徒の割合は、共同調理場が高く、自校の約二倍ということを文部省資料をもとにして明らかにしてきたところです。これは五十九年の結果にも当てはまりますし、自校方式は十万人中二十一人であるのに対して、共同調理場は五十六人が罹病しております。そこで、私は、共同調理場における衛生管理について実態を調査してほしいと申し上げましたところ、古村局長は、「各共同調理場におきますある程度の実態というものについては私たちの方も把握いたしておりますが、そういったことについて今後検討してみたい」、このようにお答えになられたわけですけれども、その点をその後どのようになさったのか、お知らせをいただきたいと思います。
○古村政府委員 文部省に中毒が起きたという報告がありました昭和五十七年から五十八年度の食中毒発生件数五十三件、これは単独調理場が三十一件、共同調理場で二十二件でございますが、その両方の調理場別に、食中毒発生直前におきます衛生管理組織体制の有無、それから検収の有無及び検収の内容、調理員一人当たりの食数、調理過程における検食実施の有無、調理から喫食までの時間、調理従事員の健康状態等のチェック状況、施設設備の衛生状態等について比較調査を行いました。その調査の結果で見る限りでは、共同調理場固有の要因があって食中毒が発生しているとは考えにくい、むしろ調理作業の過程におきます加熱処理等が不十分であるということが多いのではないかという所見を持っているわけでございます。
○藤木委員 変わりがないにもかかわらずこれだけの開きが出てくるのは、その加熱状況だけかどうか、私は非常に疑わしいと思います。 実態を調査する際に特に私は留意していただきたいことを申し上げておきたいと思うのですが、それは現場の声をまずよく聞いていただきたいと思うのですね。どこが衛生的に欠けているのか、こういったことを最もよく知っているのは調理員さんであり栄養士さんであるはずですから、その方たちの声をどこまでお聞きになったかということはもう決定的な条件だと思います。 それから、必要な施設設備の改善にはやっぱりお金をかけていただきたいと思いますね。臨調行革がやられて給食施設設備の国庫補助は減らされる一方でした。食中毒の増加というのは皮肉にもこの行革でカットされてきたその以後増大しているわけです。もちろん調理員さんを初め関係職員の健康管理や衛生教育も大切ですけれども、それだけではこの不名誉な状態は回復できない、このように私は思っております。文部省は厚生省と手を携えて食中毒をなくすために全力を挙げていただきたいと思います。 先ほども申し上げましたけれども、このようにして今度は学校給食が全面民間委託ということになりますと、国は施設や設備に対する補助をしなくても済むと思うのですけれども、そのとおりでしょうか。
○古村政府委員 私たち、この合理化の通達を出しますときに、民間委託の考えられる態様は何であろうかと考えましたが、通常考えられますのは、学校の調理場がありますから学校の調理場に民間の方が来ていただく、そのためには調理場の施設設備については国としても財政援助をする必要があると思います。
○藤木委員 聞いたことに答えていただきたいのです。国として施設設備に対する補助をしなければならないのか、しなくても済むのか、どうなるのかと伺ったのです。
○古村政府委員 施設設備に対して補助することはできるという規定でございますから、負担ではございません。
○藤木委員 私の質問をちゃんと聞いてください。民間委託になった場合どうなのかと伺っているのです。
○古村政府委員 民間委託の態様を先ほど申し上げたわけですが、私たちが考えております民間委託というのは、調理場を使ってそこへ民間の方が調理に来ていただくという形態でも民間委託であるわけです。したがって、それは学校の施設設備を使うわけですから、それについて国としては財政援助を続けていきたいと思います。
○藤木委員 調理場などは一切民間のものはお使いにならない、こんなふうに言明されますか。
○古村政府委員 そこのところは、これは言ってみますと市町村が自主的に判断する話でございます。いわゆる学校給食をどういう形態にするかということについては設置者が責任を持ってやることであるということでございます。
○藤木委員 それでどうして「国及び地方公共団体は、学校給食の普及と健全な発達を図るように努めなければならない。」としたこの学校給食法第五条の任務を果たすことになるのですか。
○古村政府委員 設置者は学校給食を開設するよう努めなければならないという規定があります。したがって、学校給食をどういう形で開設するかというのは市町村の判断であり、その形態は市町村の判断にゆだねられているということでございます。それに対して文部省は施設設備の補助金を出すということでございます。
○藤木委員 時間が参りました。これで終わりますが、さきのこの委員会で古村局長は、その民間委託をするにしても、いわゆる派遣方式が一番いいとは思うとおっしゃったわけですね。今のお話の経過でも、調理場まで民間に委託するというようなことは御答弁にならなかったわけですけれども、それでは民間に全面委託をした場合何が問題ですか。最後に、そのことだけ伺って質問を終えたいと思います。
○古村政府委員 ここは市町村が学校給食を実施する責任者でございますので、責任をどこまで市町村として負い得るかというところの担保の問題であろう。その担保のとりやすいのは今の派遣方式が一番とりやすいということで申し上げているわけでございます。
○藤木委員 終わります。
○阿部委員長 佐藤徳雄君。
○佐藤(徳)委員 前回の文教委員会におきまして御答弁をいただいたわけでありますが、繰り返すようになりますけれども、その際のお答えの中で、十名分の人件費は学校給食物資勘定から、しかも昭和四十六年から実施しておるという事実が明らかにされたわけです。昭和四十六年からと申しますと今日まで十四年間、昭和五十九年度までの支出総計をこの前お答えいただきました年間人件費からはじき出しましたら、実に八億六千百十二万円という膨大な金額になるはずであります。学校健康会あるいは統合以前は学校給食会でありましたが、政府から予算要求が認められなかったからという理由で理事長さんはそういう答弁をされたわけであります。認めなかった政府自体及び会計検査院までも物資勘定から人件費の支出を十四年間も黙認してきたというこの事実は、責任もまた私は重大であると言わなければなりません。確かに今日の仕事の量からいいましても、その十名というのは貴重な存在であるだけに、政府自体が黙認するならむしろ予算要求を通してやるべきだ、これが予算の筋であろうと私は思うわけであります。 そこで、私の質問の観点は、小麦粉、米穀、輸入牛肉のいわゆる三品目に限定して、しかもどのような方法で支出することができたのか具体的に説明を願いたいということであったはずであります。そしてまた、それはどのような法的根拠に基づいて行われたのか、これが主な観点でありました。文部省及び学校健康会が十分研究してお答えしますというので二十分間の時間を留保したわけであります。お答えいただきます。
○松浦参考人 前回は明確なお答えができないで大変失礼いたしました。帰りましていろいろ検討いたしました結果、この四十六年から始まりました措置につきましては、予算要求というふうに申し上げたわけでございますが、当時詳細なことはわかりかねる次第でございますが、そういう予算的に難しいというような事情がございまして、小麦粉取り扱いの事務に対する国庫補助金が出るということで、この中でその辺を措置するというような話になりまして今日に至っておるというように聞いておる次第でございます。 法的な根拠につきましては、健康会法第二十八条の規定が根本的な根拠であるという解釈でございます。その条文は、「健康会は、毎事業年度、事業計画、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に、文部大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。」というように定められておりまして、御指摘の学校給食部の職員のうち十名の職員の人件費は学校給食物資勘定の項でございますが、小麦粉流通経費、それから米穀の取り扱いの関係は物資供給管理費、それから輸入牛肉の関係は同じく項の輸入牛肉調整基金繰入金の中に計上されておりまして、その予算の認可に当たってはその内容も含めて文部大臣の認可がなされているものでございます。したがいまして、物資勘定から人件費を支出する法的根拠は、端的に申し上げまして健康会法第二十八条になるわけでございます。なお、御指摘の予算総則第一条におきまして何年度の「収入支出予算は、別紙「収入支出予算」に掲げるとおりとする。」とありまして、物資勘定からの人件費支出はこの規定に従って支出されているものでございます。
○佐藤(徳)委員 そういたしますと、その責任の所在は文部大臣ですね。文部大臣、どういう観点で承認されましたか、明快な答えをいただきます。――大臣に聞いているんだ。
○阿部委員長 局長が先に答弁して、すぐ大臣に引き継きますから。
○佐藤(徳)委員 それは明確に理事長が、文部大臣の承認を得てということが主となって二十八条を解釈しているのですよ。大臣ですよ。大臣が最高責任者であるということを明確にしているんだ。大臣答えなさい。
○松永国務大臣 お答えいたします。 文部大臣が認可して今日に至っておるのでございます。 特殊法人の職員の人件費については、一般的には運営費の中にまとめて計上するのが通例であるわけでございます。本件の場合、すなわち日本学校健康会の場合に、職員の人件費の一部を物資経理で負担しておったわけですね。このことは通例ではないわけでありますが、給食用物資の取り扱いをするという業務の性格等からなされておるものと理解しており、必要に応じてそうした措置がとられることはあり得るというふうに考えておるわけでございます。
○佐藤(徳)委員 この前の委員会でも私は指摘をいたしましたが、御承知のとおり予算総則が決算書の十二ページから十三ページにわたっているわけであります。基本法律が学校健康会法第二十八条にあるならば、なぜこの予算総則に載せておかないのですか。おかしいじゃありませんか。 さらにまた、今お答えをいただいたわけでありますけれども、私も詳細にこの決算書を検討いたしました。そういたしますと、今理事長が物資供給管理費だ、こう言いますけれども、その内訳を見てみましたら「試供品の提供等」とあるわけであります。そこから人件費や事務費が米の場合は出ておる。なぜ一体試供品の提供の中で人件費が計上されなければいけないのですか。わかりやすく説明してください。
○松浦参考人 これにつきましては、項目によりまして人件費と書いてあるものとそうでないものとあるわけでございますが、もともと具体的な制限はないわけでございます。そのような経費の中で運用しておる、内容的には人件費として使用することが認められておるということでございます。
○佐藤(徳)委員 答えがおかしいのじゃありませんか。 それではお尋ねします。試供品の提供とは何ですか。
○松浦参考人 お答えいたします。 先生御指摘の「試供品の提供等」という中には、これは米穀の関係でございますが、人件費としまして一トン当たり……
○佐藤(徳)委員 そんなことを聞いているんじゃないんだよ。試供品の提供の中身は何だと聞いているんだ、その中に人件費が載っているから。
○松浦参考人 これはアルファ化米、アルファ化赤飯の関係の試供品の提供でございます。
○佐藤(徳)委員 質問にちゃんと答えてください。それはここにかかっているのですよ。アルファ化米とかかかっていますけれども、なぜ試供品の提供から人件費が出なければいけないのですか。おかしいじゃありませんか、試供品ですよ。試供品というのは読んで字のとおりじゃありませんか。なぜそこから人件費が出なければいけないのですか。
○松浦参考人 今ちょっと説明を間違えまして、訂正させていただきます。 項としましては物資供給管理費でございますが、その積算内容としまして試供品の提供等がございまして、その中に人件費と事務費、それから試供品としましてアルファ化米、アルファ化赤飯、それに必要な費用が計上されている次第でございます。
○佐藤(徳)委員 それでは、重ねてお尋ねをいたしますけれども、小麦粉と米穀と輸入牛肉の三品目に人件費支出を限定した理由は何ですか。
○松浦参考人 お答えいたします。 これは先ほどちょっと御説明いたしましたように、小麦粉取り扱いが開始されまして、人員的に七人の所要人員が要る。それが当時の情勢としまして十分に措置できないということで、どうするかということで相談をいたしました結果、小麦粉の流通経費の補助金が出るにつきまして、同じ国費でございますので、その中で何とかやりくりをしていこうということで発足いたした次第でございます。 それから、同じく米穀につきましても、五十一年度から米飯給食の推進が始まりまして、所要人員当初二人でございますが、これの措置に同じような考え方から措置を講じた。米穀の関係につきましては、農林水産省の方で特別に割引をした米穀を提供していただくというようなことで、その負担額は相当額になるわけでございますが、そういうことも加味しまして同じような措置を講じられたものでございます。 それから、牛肉の取り扱い事務費につきましては、五十二年度に一人の措置はされておる次第でございますが、これにつきましては特別な国庫補助金はなかったわけでございます。しかし、御存じのように、特別な輸入枠をいただきまして一般の牛肉よりも低廉に学校に供しておる次第でございます。その中におきまして一人分が措置されだというような次第でございます。したがいまして、小麦粉、米穀の二つと牛肉の取り扱いの関係は若干事情が異なりますが、根本的には同じよう。な特別にそういう中で人件費を見ていくという趣旨のものでございます。
○佐藤(徳)委員 たくさんな品目がありますね、前回の委員会でお答えをいただいたとおり。しかし、私は不思議でならないのですよ。この三品目に限定して、しかも前回の理事長のお答えですと、やむを得ず出しているんだということなんですね。それだったら、なぜ前回第二十八条がありますと答えなかったのですか。どうも私は、そこに解明ができない何ものかがあるのではないかということを理解せざるを得ません。 決算書を見ても、御承知のとおり、例えば調味品の問題であるとか、それから精麦、干しブドウ、さらに缶詰、でん粉類等がさまざま載っているはずなんであります。本来ならプールをして、そして法律的根拠に基づいて支出をするのでというならある程度の理解はできますけれども、ここに限定したということについては私はどうも理解できません。だから、常識的に判断してみてくださいよ。試供品の提供に一体人件費が出せるものなのかどうか。私はその点についても実は大きな疑問を持つわけであります。ですから、試供品の提供という仕事は具体的にどういう仕事をなされるのかお尋ねしたのですが、なかなか確信のいくお答えができないようでありますから、いま一度お答えください。
○松浦参考人 この三つの分野につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、特別に国庫補助金が出て措置されております。したがいまして、一般の人件費としての国庫補助金でなくて、小麦粉ないし米穀等に関する補助金の中で必要経費として措置していこうということでございます。 それから、牛肉につきましては、国庫補助金とは違いますが、調整金というので現在輸入価格にキロ当たり百五十五円の上乗せをいたしておりますが、そのような財源がございますので、その中で一人分の措置をしても大きな負担にはならないというような趣旨でこの三つが行われておるものでございます。 ただ、今先生御指摘のように、一般的に、健康会が取り扱っております物資につきましては、やはりいい品質のものをできるだけ低廉に供給しまして、父兄負担の高騰もできるだけ防いでいくというようなことでございまして、なかなかそういうような余裕はない状況でございます。そのようなことで、財源的な措置の仕方が一般の物資とは異なっておる点を御了承いただきたいと存ずる次第でございます。 それから、先ほど御指摘の米穀の人件費の関係でございますが、アルファ化米、アルファ化赤飯は講習会等で、例えばお祭り行事などで学校の創立記念日とかそういうような場合にこれを使うということでございますし、それから、なかなか米飯の炊飯をしたものが手に入らないような僻地などの学校などもございまして、そのようなところではアルファ化米を利用する米飯給食もあるということから、そういうところで希望される場合には講習会等の試供品に使っておるということでございます。しかし、最初の説明でちょっと間違えましたが、これと人件費とは特別の関係はございません。人件費はあくまでも、「(項)物資供給管理費」の中の「試供品の提供等」の「等」の中の一つとしてこれに定められておるものというふうに考えておる次第でございます。
○佐藤(徳)委員 それは余りにもこじつけじゃありませんか。そうなれば、「等」という字がつけば何でもできるんでしょう。あなたの説明ですとそういうふうに理解せざるを得ません。 残念ながら時間が来てしまったのですが、ちょっと最後にお尋ねいたしますけれども、小麦粉、米穀、輸入牛肉のそれぞれの年間の事業益はどのぐらいになっていますか。
○松浦参考人 小麦粉につきましては、五十九年度の決算の数字でございますが、一億四千五百二十七万八千円の剰余でございます。米穀につきましては、同じく五十九年度決算でございますが、三千四百八十八万五千円、輸入牛肉につきましては、調整基金が設けられておりまして、それによりまして冷凍倉庫、冷凍運搬車、その他の講習会等の経費を支弁いたしておりまして、剰余金としてはゼロになっております。
○佐藤(徳)委員 質疑時間が終了いたしましたという紙が回ってまいりましたから、これで終わらざるを得ませんけれども、しかし、少なくともこの問題についてはたくさん疑問が残されています。私は継続いたしまして質問をいたしますが、この部分につきましては質問を留保いたしまして、私の質問を終わります。
○阿部委員長 中西績介君。
○中西(績)委員 日本体育・学校健康センター法案につきまして、三年前、日本学校健康会が給食会と安全会の統合によって設立をされ、そして今再びこの健康会と国立競技場との統合という、行政改革とはいいながら全く数合わせにしかすぎないこうした統合について大変不信を抱かざるを得ません。 特に、日本学校健康会が設立をされて三年を経過したわけでありますけれども、この両法人統合によって具体的にどういう利点があったのか、この点について幾つか問題があると思いますから明らかにしてください。
○松永国務大臣 昭和五十七年に日本学校安全会と日本学校給食会とが統合されたわけでありますが、その統合を契機として、学校安全会と学校給食会の有機的な連携による児童生徒等の健康の総合的な保持増進を図るために、長期的な観点から調査研究を行って健康会の業務の総合的な計画推進に努めてきたわけであります。 具体的に言いますと、統合によりまして昭和五十七年度に役員を、両方の役員を合計すれば十二人であったわけでありますが、それを八人に縮減をしたこと、それから組織の面では、事務組織の合理化を図るとともに、児童生徒等の健康の保持増進に関する業務の企画調整を一層円滑に行う、こういったことを具体的なメリットとしてやってきたところでございます。
○中西(績)委員 確かに役員の数は何名か減ったでしょうけれども、この統合するに当たっていろいろ討論をした際に、文部省の当時の体育局長が答弁をした内容を見てみますと、別個ばらばらに企画し事業を展開していたのが、一本化して健康増進の諸施策を一層安定的に展開できるということを言っておりました。ところが、実際に事業の一本化あるいは諸施策が安定的に展開をされたかどうかということが、何をもってすれば私たちを納得させてくれるでしょうか、その点についておわかりであれば……。
○古村政府委員 先ほど大臣が、児童生徒等の健康の総合的な保持増進を図るために、長期的観点から調査研究を行うということを申し上げましたが、具体的には健康保持増進事業というもので委員会をつくりまして、そこで骨折小委員会、栄養小委員会そして健康調査小委員会の三つの小委員会で、それぞれ健康と栄養の関係あるいは安全とそういった健康の関係といったようなことについて調査研究をして、具体的な今後の取りかかりをつくっていきたいということで、現在鋭意検討中でございます。
○中西(績)委員 今答弁がございましたけれども、増進事業として三委員会を設置をして、その中で具体的に論議をしていったと言いますけれども、そのことがそれではどういう形態になって、健康会の各支部があるわけでありますけれども、そういうところに示達をされ、そのことが今度は学校現場なり学童に対する指導なりが具体的に展開されたということを言っておるのかどうか。あるいは各小中学校、高等学校における保健を担当する教師なり、あるいは栄養の関係の担当者、さらにまた給食を担当しておる皆さん、あるいは養護教員などを含めまして、すべての面におけるそうした一つの流れとして起こり始めだということが言えるのですか。
○古村政府委員 ただいま申し上げましたように、委員会で小委員会を三つつくって今検討中でございますので、まだそこの流れが起きたというところまではいっておりません。
○中西(績)委員 私は流れにならない理由があると思うのですね。それはなぜかといいますと、これを統合いたしましたけれども、事務の関係にいたしましても、依然として完全に隔離されたところで行い、人事交流はされたというけれども、わずか一名、しかもそれは結婚によってしようがなしにやったという人事交流。さらにまた、組織上、経理上、先ほどから同僚の佐藤徳雄君の方からも経理面についていろいろ言っておりましたけれども、そうした問題が日本学校健康会として統一的に行われたというそうした内容にはなってない。三年経過をしても今なおそうなんですね。 ですから、私たちが指摘をいたしましたように、この日本学校健康会というのは、まさに放送大学設置に伴う、法人を一つ数だけをなくせという、こうした数合わせのためにやったとしか思えないような内容でありますし、その後の動向というのを見てみましても、まだまだ、局長が言いましたように、ばらばらに企画し事業展開したのが、一本化されることによって健康増進の諸施策を一層安定的に展開できる基盤をつくる、こう言っておりますけれども、その基盤そのものができてないというところに、私はこの日本学校健康会が、私たちが当初期待をするものになり得なかった、それはもともとつくるときから無理があったという、こうした中身ではなかったかと思うのですね。その点、何か言うことございますか。
○古村政府委員 当時の体育局長が申し上げましたように、そういった健康と栄養という点での総合的な仕事の基盤をつくっていきたいということで、現在その方向に向かって鋭意調査会でもって検討しているということでございますので、もうしばらく見ていただきたいというふうに思っております。
○中西(績)委員 私は、文部省の姿勢の中に、もう少しこうした問題について主体性を持って毅然としてもらわなくてはならぬと思うのです。もともと法人を統合するあるいは廃止するなどという、こうした行政改革に基づいていろいろ方針が出されておりますけれども、極めて画一的でしょう。数を、例えば文部省なら文部省は一つ減らしていけという、それを至上命令しておるわけですよ。ところが、実際に、私は他の省庁を悪く言うつもりはありませんけれども、他の省庁における法人が実際今活動しておるか、全くその任務を終えてしまってただその名称が残っておるに等しいようなもの、あるいはさらに悪口を言うなら、天下りのそこに何がしかを残すという、こういうものでしかないようなものがたくさんあるのです、実際調べてもらったら。もう今はこれを挙げる時間がありませんから挙げませんけれども。そういうものと、今学校における安全ということを考えた場合、災害というものを考えた場合の今までの学校安全会、このものの位置づけ、重要性、さらに給食会、いろいろ中身があるといたしましても、給食の持つ意味というのが教育上どれだけ重要かということはだれしもが認めておることです。 ということになってまいりますと、極めて今重要だと言われるものを、数を減らすために統合して、むしろそれぞれ異なったものを合わせることによって、停滞とは言いませんけれども、順調にうまくいくものをわざわざこうして統合することによって、何年間かはむしろ混乱をするような状況すらもつくり出すというようなこのやり方が、私は今の行革のあり方として、効率を、合理化をということからいたしますと、私それについても意見がありますけれども、彼らが言っておるその中身からしてもこれは問題がある。その最も端的なあらわれが私は日本学校健康会のときに出てきたと指摘をしたんですよね。 ですから、この点については、いまだにそこからなかなか抜け出ることができないというその実態というのは、そうしたところにやはり問題があったのではないだろうか。不合理に不合理を重ねるような格好になるわけですから。ですから、この点について、私は、いま一つ文部省が毅然として、やはり徹底的にそういうところでは主張していくべきではなかったかと思うのですけれども、既に三年半前これが成立しまして設置されましたので、私は意見としてこの点を強く指摘をしておきたいと思うのです。 なぜ私はこのことを強く指摘をするかというと、次の問題としてありますのが、国立競技場と統合し――日本体育・学校健康センター法というこの法律を見ると、もう本当にこれは読みづらいぐらいにいろいろなものが錯綜して入ってきていますよね。ですから、この点から考えますと、なぜこれをやめさせることができなかったか。閣議で決定するときに大臣がなぜ頑張れなかったのか。これまた皆さん御存じのように、例えば国立競技場の場合には、収支差額補助制度でやっているところでしょう。ところが、今度は全く異質の日本学校健康会、この補助制というのは全く中身が違うのです。こういうところを統合するということをなぜしなければならなかったのか。これは結局、行政改革を推進する中曽根内閣の中におけるあるいは閣議決定、そういうものが、簡単に中身も精査せずに、こうして数合わせのためにやってくるという、このことに押し切られたと理解をしてよろしいですか。
○松永国務大臣 先生のおっしゃることもわからぬではありません。特殊法人の整理統合、これはすべきことなんでありますが、しかしそれは画一的であってはいかぬという御指摘、わからぬではありません。しかし、それをやりますというと、どこもここもそれぞれの存在理由があって特殊法人はあるんだということになってまいりまして、なかなか整理統合というものは進むものではありません。そういったことから、ある程度は画一的だという批判はあるけれども、やはり密接に関係のある特殊法人などについては統合をして、そして統合による利点を発揮して、そして事業を運営していくべきであるというふうに思います。 先生の御指摘のあった安全会と給食会を統合してその利点を発揮するまでに至っていない点はまことに申しわけないと思いますけれども、先ほど局長が申し上げましたように、非常に深いかかわりはあることは間違いないわけであります。御承知のとおり、今学校の現場では運動会あるいはスポーツをやる等の場合に子供の骨折が前に比べて非常に多い、こういったことになりますというと、やはり子供の栄養のバランスの問題、昔の方が貧しかったわけでありますけれども、貧しいから余計小魚類の魚ばかり食べておりましたから、私などもそうでありますけれども、割合骨は強かった。このごろは、そういう点は豊かになってきたけれども、かえって小魚などは食べないで骨のないものを食べるものですから、そこでカルシウム不足などということがあるわけでして、やはり子供の本当の意味の体力の増進、健康の維持を図っていく上では学校給食とは非常に深いかかわりがある、こうなってくるわけであります。 また、国立競技場の方でありますが、これは御承知のとおり、児童生徒に限らないで国民一般でありますけれども、体育・スポーツの振興を通じて国民の健康の維持、体力の向上、こういったことなのでございまして、その意味では、学校給食を通じての児童生徒の健康の増進、体位の向上と非常に密接にかかわっておることなのでございますので、そこで統合して、そして統合による利点を発揮しながら、これから先生の御指摘も踏まえて事業の展開を図っていかなければならぬ、こういうふうに思っておるわけでございます。
○中西(績)委員 統合して利点がある、そうした分析をした上でこれをぜひ実現をしようということであれば、ちっとも問題はないと私は思うのですね。むしろ、その方がより効果があるということであればですよ。しかし、果たしてあるだろうかということを私は懸念をするわけです。最初は、日本学校健康会と国立競技場じゃなかったわけですからね。もう今挙げませんけれども、国立競技場と別のところを統合しようというような話じゃなかったのですか。だから、何でもいいわけですよ。そして、先ほどどなたか言っておったように、後で理屈はつける、こういうことでは真の統合する意味はないし、そこには利点などというものは存在をしないとしか言いようがないわけです。 ですから、例えば国立競技場の場合を考えてみましょうか。国立競技場の場合には、例えば、今問題になっております我々の日常的な生活面を考えますと大変時間が自由にとれるとか、あるいは私たちの生活面における状態を見ますと運動が不足をしておるとか、科学技術が進歩すればするほどその点が不足してくるとか、あるいは高齢化がだんだん進んでくるとか、いろいろな社会的な面からあるいは我々の生活の面から、そこに大変体育だとかスポーツだとかいうものを、健康保持をするという生活の中の一環としてこれを取り入れなければならぬというような状況というのが今出始めてきていますね。このことは私は一致すると思うのですね。そういたしますと、じゃ行政は今何をなすべきかということになれば、この国立競技場なり、あるいは国体を済ませますとたくさんの施設が地域に散在をしていますよね。じゃ、その利用度はどうなのかということをつぶさに検討してみますと、まだ十分でないということがあるわけでしょう。ですから、こういう問題等を考えてまいりますと、少なくとも体育・スポーツというものを、我々の生活圏の中における一つの位置づけを重要視する、むしろ健康面から考えるならば、命の面から考えるならば、いわゆる文化活動をより重視するぐらいに今急がなければならぬような状況が出てきていますよ。そうしたときにこの国立競技場における問題を考えた場合、今何をしなければならぬかといったら、新規事業なりいろいろな事業をいち早く興すことが大事じゃないか。それは従前から出ておる研修センターの問題にいたしましても、あるいは今ある西が丘の競技場をどう充実をさせていくのか、こういうようなものが目の先にあるわけですよ。センターをつくって金がたくさん要るというならば、国立競技場を使って研修をする、片一方は研究をするという、そういう具体的なものが次々に出てくるわけです。そういう中で、先ほど言った日本学校健康会、学校におけるそうした給食なりあるいは健康というものを考えた場合、安全だとかこういうものを考えた場合と、それが本当に結びつくかどうかということを考えもせずに、この国立競技場そのものを何もかもなしにくっつけてしまうというような格好になっておるので、私は、この点が利点などというのは後の後であって、今そうしたことを全く無視した統合ではないか、こういうように言っているわけです。この点について何かございますか。
○松永国務大臣 体育・スポーツ、学校体育、社会体育、それを含めたより広い意味での生涯スポーツ、これの普及振興、極めて大事なことであります。そのためには、一つは、体育・スポーツ施設の整備充実という物の面がありますが、もう一つは、スポーツというのはやはり指導者が必要であります。指導者から正しい指導を受けてそのスポーツに入ることによって、楽しくもなりますし、そしてまた向上もするわけでありまして、その指導者の養成、そしてまた、指導者その他を含めた、体育・スポーツにかかわる人の研修、そういった人の面での充実というものが大事であります。もう一つは、やはり日本国民の要望として、国際競技等における日本選手の活躍も多くの国民が期待していると思います。国立競技場ではそういった面に力を入れておるわけでありますが、同時にまた、考えてみますと、終戦直後のあの物のない時代に、なぜ古橋は断然世界のトップの水泳者になれたのか、最近はどうしていざ世界的な大会となると日本の選手は弱いのか、やはりいろいろ考えますと、小中学校時代からの体育・スポーツのあり方あるいは栄養のバランスの問題、いろいろな問題がかかわり合ってくるわけでありまして、そういう総合的な立場で体育・スポーツの振興、あるいは青少年の体力の増進、栄養のバランスの確保、こういった面を総合的にやっていかなければならぬというふうに思っておる次第でございます。
○中西(績)委員 だから、あなたが今言われました総合的にというならば、こういう異質のものを集めて、ただ数が集まったから総合的とはならぬと私は思うのですよ。その中身がどのように関連づけられ、どのように本当に一体的になっていったかというときに初めて総合的に成功したということになるわけですから、この点が私は少しも、今いろいろ考えても、日本学校健康会をつくったときの状況、そしてそれが今なお、怒るかもしれないけれども、停滞をしたような状況の中にあり、そして今度改めてまたこれをくっつけたって、そこには統合した利点というものは何も出てこないのではないか。ですから、私は、むしろ今言われたように指導者ということが緊急な課題であるとしますなら、国立競技場そのもの、そして全国にこれを一つの頂点にしてピラミッド型にそういう組織をどうつくっていくかということを含めて、本格的な取り組みをしていかなければならぬと思うのですね。それが、今異質なものが集まってきて、これもしなければならぬ、これもしなければならぬという、頭は一つですから、これを運営するについては三十五人以内の審議委員ですか、こういう人たちを置くようでありますけれども、それがまたばらばらでは、これはどうすることもできません。ですから、そういう意味で本当にこれが統合する意味があるのかということをもう一度私は、皆さん方がとらえ返し、そしてもしそれに無理があるとするなら、無理の中でやる場合にはどうするかという物の立て方があるのですよ。その点が漠然としておって、そして統合すれば総合的に有利になるのだというこの論理は私はいただけないと思うのです。したがって、この三年間でもそこいらがまだ明確に出し得ないという条件の中における、国立競技場が加わってなお複雑になってくれば、これは大変な困難な事業になってくると思いますので、大臣がそこの理事長にもなっていって、そして皆さんにこういう総合的なものをやるんだと言ってするんだったら、あるいはできる可能性もあるかもしれませんけれども、一般的に今までのペースでいきますと大変困難だとしか思えません。 したがって、そうした内容であるということをまず第一に認識をするかどうか、強弁をしてそういうことはないと言うか、その二つの意見によって私は今後のあり方が違ってくると思いますから、その点の認識についてもう一度言ってください。
○古村政府委員 先ほどから大臣が申し上げましたように、そういった総合的なもので施策を進めていかなければならぬという課題を抱えた新法人の発足になるということに相なりますと、これはやはり相当の努力が要る話だろうと思います。簡単に今までの仕事をそのまま流していくだけではだめでありまして、やはり知恵を絞ってどういうふうに国民のためになるかという施策を考えていく必要があるというふうに考えております。
○中西(績)委員 だから、私は、行政改革で今手がけておる幾つかのそうした政策というのは、本当に内容的に、特にこの文部省の関係の法人を問題にする場合には、将来的な展望だとかあるいは長期にわたる計画だとかいうものを立てた上でその上に立ってこうするのだということになっていないということをここで私は指摘をし、したがって、これから後それをどのようにするかということが大変な問題になるわけでありますから、そうした意味で私はこれに対しては納得がいきません。したがって、これはまたあといろいろありますから、指摘をしていきたいと思います。 そこで、第九十六回国会でこの審議をした際に、私たちは六項目にわたる附帯決議をいたしました。この中で、私は、果たして実現したものがあるだろうか。というのは、先ほど申し上げたように大変問題があるからこういう附帯決議をつけたわけであります。ですから、第一の運審等についてもまだまだ総合的に検討することが配慮されていないとか、あるいは災害共済給付につきましても、累積されておる余剰金ですね、そういうものをなお一層有効にどう使うかということが――確かに一千五百万から一千八百万という二〇%程度一級については給付を上げましたけれども、まだまだこの余地があるのではないか。さらに、重度障害者の給付あるいは不服審査の問題等につきましても、いろいろ多くの問題がある。さらにまた、この統合後におけるそこで働いておる人たちのいろいろな労働条件なり、あるいは先ほど言った人事交流を含めて組織的にそういうものが充実されてないというふうに挙げていきますと、附帯決議は、ここに挙げておるだけで、これについてはほとんど手がけられてないとしか言いようがないわけですね。この点、反省がありますか。
○松永国務大臣 委員会における附帯決議というものは、これを最大限尊重して、決議の趣旨が生かされ実行に移されるように最大限の努力をするのが私どもの責任でございます。そういう立場で努力をしてきておるつもりでありますけれども、まだまだ十分でないという点は反省をし、これからさらに一層この附帯決議の趣旨が実現されるように努力をしていきたいと考えております。 その中で、附帯決議の項目にある重度障害者に対する給付等の問題でございますが、これにつきましては給付額の改善を図ったところでありますし、また四項目目の給食施設整備の問題でございますが、これは引き続きその整備促進に努力をしておるところでありますけれども、まだ必ずしも十分であるとは思っておりませんが、今後とも努力を続けてまいりたいと思います。 それから、効率的な運営に努めるべしという点もございますが、これもこれから我々は努力をしていかなければならぬと思っております。 それから、最後に、職員の労働条件の問題でございますが、前回の場合には、統合によって労働条件が低下することがないよう十分配慮すべしという御指摘でございましたので、この点につきましても労働条件の低下がないように配慮をして今日に至っているところでございます。 なお、足らざる点は今後さらに努力をしてまいりますということを申し添えておきます。
○中西(績)委員 私は、今大臣言われましたけれども、本当に一つずつずっと探してみたけれども、実現をしたところが非常に少ないし、今言われたように、確かに統合後における労働者の労働条件だとかいろいろな面についてある程度従前からのものを維持したとかなんとかいうようなことがありますね。ところが、それが逆に今度はどうなってくるかというと、条件的には下がるという、我慢せよ我慢せよということが強まってくるという状況でしかないわけですね。 そこで、私は一つだけ、この点だけはちょっとあれしなければなりませんが、役との関連もありますけれども、累積余剰金ですね。この分は今幾らになっていますか。
○古村政府委員 災害共済給付に係ります経理での余剰金のお話でございますが、今現在三十五億円の積立金があるというふうに承知いたしております。
○中西(績)委員 私は、文部省にまだ十分な報告がなされておらないのではないかと思っています。それより以上になっておるのじゃないかと私は思います。したがって、その点をもう一度健康会側に聞いていただいた中で、こうした問題をもう少し明確にした上で、どのように運営の中にこれが生かされるのか、その点についての研究等についても文部省がある程度指導していただくことが今必要ではないかという感じがするわけですけれども、この点については、もうほかのところはやる時間がありませんから、この点だけ私は一点申しておきますけれども、ぜひ指導していただきたいと思いますが、よろしいですか。
○古村政府委員 三十五億円の積立金があるわけでございまして、その金を使って給付水準の改善をしたらどうかという意見もあることはあります。ただ、ここは医療費の単価の改定ということがありますと、そこで使っておりますと、将来掛金を上げるという話につながってまいります。その兼ね合いがあるものですから、なおしばらく研究させていただきたいと思っております。
○中西(績)委員 皆さんが掛金によって運営をしていくというやり方ですから、この面については、先ほど論議の過程の中でも年金制度はここにはなじまないということを言っておりましたけれども、今問題になっているのは、例えば横浜でプールに飛び込んで首の骨を折って半身不随ですか、そうした事件が起こっています。ところが、これなんかを考えてみますと、高裁の判決では一億三千万という大変な額になってきているでしょう。ですから、今の千八百万、一級給付金、これが年金でなくて一時金でと言うけれども、一時金そのものが相当今問題視されるようになってきています。であれば、今までより以上に、財政的には厳しくとも、その結果は今度はどこに波及していくかということを考えた場合に、生徒を指導する教師の側の意欲を減殺するということに直接つながっていくわけでしょう。これはもうおわかりでしょう。であれば、学校あるいは課外、校外におけるそうした指導面における意欲を保障するということがなければならないと思うのですね。それを全部皆さんから取り上げて、給付方式でいきましても、逆に今度は訴えられたときには教師の責任なりいろいろ金額面で大変な問題が出てくるわけですから、私は、国がこの面については今後どのような方策を持つのか、持たなくてはならぬのかという論議をもう一度起こすべきではないかと思っております。そうしないとこれは教育面における大きなマイナス面が出てくるのではないか。ですから、例えばブールの場合そうでしょう。夏プールで泳がせる学校がだんだん少なくなってくる。しょうがないから、父母の皆さんがボランティアみたいにしてあるいはアルバイトを雇って泳がしておるというような実態だってあるでしょう。私が知っているところが幾らだってある。では、そのときに起こったらどうなるのかということです。 ですから、そうしたことを考え合わせていきますと、この問題についてはもう少し国が関与する、このことが一番重要ではないかと思っています。大臣、この点について、大臣としての任務をお持ちのときにそれぐらいの、我々がやったなと思うような事柄が、事績が残るようにしていただきたいと思うのですが、どうでしょう。
○古村政府委員 大臣がお答えになる前にお答えいたしておきますが、五十三年のときに障害見舞金の大幅改定をやったわけでございますが、そのときに大変大きな議論となって、その決着を見て今の障害見舞金の大幅アップという形になったと私理解いたしております。その後、昨年重度障害については二割程度の給付額の改善を行ったわけでございますが、それについての国の責任というところの打ち出しがなかなか議論があって、議論をされたらこういった形になったというふうに理解いたしておりますので、この制度をこのまま一応持続させていただきたいと思っております。
○中西(績)委員 私は、制度は制度としていいと言うのです。しかし、少なくとも補助金と事業とのかかわりになるわけですから、国が健康会における補助金額をどうするかということを考えなければいかぬと言っているのです。 さらにまた、国立競技場で言うならば、収入がさっき出ておりましたように、収支差額補助制度でありますから、収入が多くなれば補助金はどんどん減っていくわけでしょう。そうすると、一生懸命やればやるほど補助金は少なくなるわけですから、こういうことでは意欲をなくしますよ。だから、補助金というのはぴしゃっと押さえてもらって、それより以上にふくらんでくる収入についてはさらにそこの事業を拡大し発展をさせるというくらいに、そういう意欲を皆さんに持たしたときに初めでいろいろな面における発展があるのじゃないですか。そしてまた、新しい発想が生じてくることになるのじゃないでしょうか。そうやらずに、今言うように収入がどんどん――大臣、こうなっているのですよ、私は見れば見るほどこれは腹立たしくなるのですけれども、年度別事業収入と国の補助金の推移というのがございます。これは国立競技場ですよ。例えば一番多いときには一三〇%、昭和で言いますと三十七年だけれども、収入に対して一三〇%補助金があったわけです。ところが、それから十年くらいたちますと、一〇七%から一一〇%程度をずっと維持しているのです。ですから、収入よりも片一方の方が多かったということです。ところが、それがだんだん少なくなって、五十八年には五二%に落ちているのです。だから、収入面はどんどんふえています。ところが、その結果はどうなるかというと、今言うように補助金を逆に減していくわけですから、ここにおけるこれからの事業のあり方だとか維持費だとかなんとかいうものにつきましても現状からどうしても抜け切らぬわけでしよう、補助金を減していけば一定の額から固定されたようなかっこうになってしまって。収入はふえても固定されたようなかっこうですから発展性が何もないということです。だから、このまま安楽死するまで続けるというようなこんな発想では、発展などは到底不可能ですね。 ですから、私が言っておるのは、健康会においても国立競技場においても、今最も必要だという認識をしたときに財政的にわずかでもむしろ引き上げていくという傾向が必要じゃないかと私は思っています。ですから、この点でぜひ努力をしていただきたいと思いますが、どうですか。
○松永国務大臣 国立競技場その他相当お金のかかった施設というものは、その管理運営にも相当なお金をかけてやっていかないとせっかくの施設が悪くなってしまいます。そういう意味で、その施設を利用する方に利用料ということで利用者負担というのがあるわけであります。ところが、利用者負担を少なくしますと、どういうことになるかというと納税者負担になるわけでありまして、納税者負担と利用者負担とのバランスをどう考えるかというのは大変難しい問題であります。もし利用者負担が少なくて納税者負担が多くなれば、その施設を利用しない人も負担をする結果になるわけであります。しかし、さればといって、利用者だけがその管理あるいは整備費、補修費、維持費といったものを全額負担するということになりますと、利用者の負担が過大になりまして、スポーツの普及振興に非常なマイナスが起こるということで、そのバランスの問題であろうと思います。ただ、先生御指摘のように事業収入がふえれば自動的に補助金が減るという形になりますと、なるほど運営の衝に当たっている人たちの収入をふやすという意欲が減るかもしれません。しかし、本来的にこれは収益を上げるべきものじゃございませんから、収益を上げることを前提としたものとはやや異なると思いますけれども、いずれにせよ、利用者負担と納税者負担とのバランスをどこで保つことが適当であるか、そういう観点から今後とも勉強していきたいと考えております。
○中西(績)委員 そこで、私はまた一番最初に返るわけですけれども、いよいよ例えばこれは統合したと仮定します。まだ通っていませんから仮定ですけれども、統合したということになってまいりますと、本年度ばらばらについておった予算措置、そのことは将来的にどのようにしていくかという目安がないと、来年からもしこれ統合されたとしたときに、来年の概算要求、いよいよこれから組まなくちゃならぬ、あるいはその時期はずれて遅くなるかもしれませんけれども、そうした予算要求をするときに、我々が納得する、国民のコンセンサスを得られるような方針というのがある程度やはり出てきておらなくちゃならぬと思うのですね。さっきから私はずっと聞いておるけれども、そうした方針というのが出ようにも、まだ統合するに当たっての利点は、抽象的には言うけれども、内容的にはそれは備わってない、無理から無理を重ねてきているという状況がありますから。だからこそ、さっき言うように、国庫補助金は減すべきでない、むしろ増額せよということで強硬にやはり頑張って、今言う事業面を、あるいは体育・スポーツのあり方、政策をどう打ち出していくかということを持たないと、この問題は明らかにすることはできぬと私は思うのです。ですから、いよいよ予算が迫るわけですから、そういう時期にどのようにするかという、決意でいいから言ってください。
○松永国務大臣 体育・スポーツの普及振興、極めて大事なことでありますし、先ほど来申し上げておりますように、指導者の養成あるいは研修、そしてまた国立競技場の利用効率を上げるということ、それを通じて先ほど言ったようなことが進んでいくわけでありますが、その関係で必要な補助金の確保等につきましては、大事な項目として真剣に取り組んでいく考えでございます。
○中西(績)委員 ですから、そうしていよいよ本格的にあなたがそれを取り組まないと、今までのままでまた同じように事業収入があるだろうということで補助金を削られ、あるいは片方の方は余剰金があるんだから楽だろうからといってまた削られ、こういうふうになってきた日には、もう本当に安楽死的なものしか考えておらないとしか私たちは言いようがなくなるわけですから、ぜひそうならないようにしてもらうことが今一番肝要ではないかと思いますので、この点は、ぜひこの時期に向けてどう財政的なものを確立をするかという視点を忘れないようにしていただきたいと思います。 そこで、時間がずっと下がりましたから、もし統合するということになれば幾つかの問題がありますから、私お聞きをして確認をしておきたいと思います。 組織のあり方ですけれども、組織のあり方がどうなるかというのは、この法律案を見ますと役員から初めいろいろ書かれておりますが、定数などについてはどうなるのですか。
○古村政府委員 役員定数につきましては常勤二人の減、それから非常勤一人の減でございます。 それから、職員定数につきましては、従来の今それぞれ配置されております定員をそのまま足したものになる。ただし、その場合に、毎年各法人に計画的な定員削減計画がありますが、定員削減計画はその中でのみ込むといいますか、そこで当然果たさなきゃならぬことだと思います。
○中西(績)委員 これは後で私は指摘をしようと思いましたけれども、今出ましたので、この定員削減計画そのものも私は画一的過ぎると思うのですね。なぜなら、例えば健康会を考えてください。健康会で各支部の実在人員をつぶさに検討しますと、三名から十二名ですよ。そうしますと、三名程度おるところに五%きたからということで、じゃおまえさんのところはその〇・何人という割り当てをするわけにはいかぬでしょう。ということになりますと、それが全部集約されるのはどこかといったら、こっちの本部になるのですね。支部でなくて本部になる可能性が強い。そうすると、その面はそこに全部もろにかぶってくる可能性があるわけですね。こんな定員削減計画などというのはあるでしょうか。それなら、本部における業務を支部に移管をして、その業務の面が減少するというようなことがあり得るのですか。ないとするなら、ここだけが全部それをかぶるということになるわけですね。本部がかぶるということになる。 私は、この点で、この役職員の定数につきまして、役員の方は何人か減す、片一方は現状維持だということでありますけれども、第何次になるか知りませんが、いよいよ六十二年から入るわけですね。第七次の定員削減計画に入ると思いますけれども、五%、五%でやられた日にはこれはもう大変な実態が出てくるわけですね。したがって、この点は、何としてもそういうところにそぐわない定員削減計画については、これは何としても見直すということを皆さんの方から具体的に指摘をしなければならぬと思うのですよ。それは何千、何百、千名以上もおるようなところに五%いった場合には、それはいいか悪いかは別にしまして、例えば機械化することによってある程度それを補うことができるということだってあるかもしらぬ、サービス面からして。しかし、いずれにしてもこういう問題については一律的に一括的にやられたのじゃ、画一的にやられたのじゃかないません。ですから、私はこの点は後で言おうと思ったのだけれども、今出ましたから、この点についてこれが積極的に意見を申し述べる。その点決意ありますか。
○松永国務大臣 特殊法人の定員のいわゆる定則の問題でございますが、これは国家公務員の場合と同じでございまして、理屈を言えば画一はおかしい、やはり必要な分野は減らさずにむしろふやせ、それで減らすべき分は減らせ、これは理屈なんでありますが、それだというと、とてもじゃないが人員の縮減、合理化というのはできないわけであります。そういうことから削減計画というものがありまして、そうして一応削減する。しかし、必要な分野については必要な職員を配置する、こういうことで現実にはなされておりまして、差し引き純減が幾らになるかという問題に実はなっておるわけでありますけれども、先生御指摘のように、必要な分野につきましてはその職員をきちっと配置するように努力をしていきたいと考えております。
○中西(績)委員 だから、必要だから〇・二人を削るわけにいかぬから、それが全部しわ寄せされてきたときに、必要だけれどもそれを全部がぶらなければいかぬということになってくるわけですから、それをかぶらぬようにしないと、そこだけが、例えばそこに三十人おるならばその五%であればそれでいいんだけれども、計算は全体でやるわけですからその矛盾があるでしょう、こう言っているわけですよ。ですから、今言うようにできないところはもうする必要ない。こっちは三十人なら三十人いるところあるいは五十人、百人おるところを、そこは可能だというところであればまだしも、これまで全部ひっかぶって、またここの部分もひっかぶってやるということになると二重でしょう。そういうことはやめるべきだというのです。その主張をしなければいかぬというのです。
○古村政府委員 それぞれの省庁がこの定員削減計画の打ち合わせが始まりますときにはいろいろな主張をするわけでございまして、文部省としてもいろいろな主張をしてやってまいりましたが、結局一律削減計画という形で政府全体が決まっていくというのが今までの経緯でございます。そういった中で、私たちも今の先生のおっしゃるような趣旨で従来も主張してまいりましたが、それが実らなかったという経緯があるわけでございますが、今後とも、繁閑を見ながら、それについての主張を続けるべきときは続けていきたいというふうに思っております。
○中西(績)委員 ですから、私は、その点はどんなことがあっても今度は第七次の定員削減計画に当たって貫き通していただきたい。局長はかわるかもしれませんけれども、その点を私は監視をしておきたいと思いますから。 そこで、お二方それぞれお見えのようですから、両法人の統合発足してからお二方がどうなるかということははっきりはしないのですけれども、今おられる方々が、職員の雇用あるいは処遇、こういう面について十分配慮をするという姿勢だけはとっておいていただきたいと思いますが、よろしいですか。それぞれ簡単に答えてください。
○望月参考人 お答えいたします。 結構でございます。
○松浦参考人 大いに努力したいと思います。
○中西(績)委員 言葉は違いますけれども、中身は同じだと私は理解をして進めさせていただきます。 そこで、今後どういう方針で臨むかということについて、私の方から申し上げますので、その点については全面的に認めることができるかどうか、この点を文部省にお聞きしたいと思います。 一つは、今お二方はそういうことを申し述べましたので、従前からの労使間の慣行だとかこういう面について十分尊重してもらって、労働条件などが低下しないように配慮をされるべきだと思いますけれども、この点はよろしいですか。
○松永国務大臣 両法人の職員の現行労働条件は、センターが設立された後においても十分尊重されるものと考えております。
○中西(績)委員 次に、雇用不安を来す現業部門の全面民間委託、こうした点についても行わないと言えますか。
○松永国務大臣 自動車運転、電話交換、警備業務等につきましては逐次民間委託を進めてきたところでありますが、先生御指摘のような雇用不安を来すような全面民間委託を行うことは考えておりません。
○中西(績)委員 ですから、今までやってきたという問題をそのまま引き継ぐということになってまいりますと全体的に移管されていくという格好になってしまうから、大体今までやってきたというそのことは今もとに返せということはできないでしょうから、これから後のことに関しては十分勘案をするということに理解をしてよろしいですね。 次に、新規事業の確立をする必要が、先ほどからもちょっと申し述べておりましたけれども、体育研究研修センター、この設立に向けて、今まで調査費までつけておるわけです。財政的措置までしています。土地も確保しています。ですから、この面をどうこれから充実させるかということが、先ほど私が申し上げたこれからの健康という問題を考えるときに大変大きな役割を果たす、そういう中身であろうと思います。 さらに、西が丘競技場などにつきましても、今は管理受託地としてあるわけでありますけれども、これらにつきましても、付近の人が迷惑にならぬようにやはり十分な設備を整えていなだいて、皆さんがこの点を認め得るような競技場にする。そうすることがまた、先ほど私が申し上げた役職員の定数とのかかわりが出てくるわけでありますから、ぜひこの点を推進をしていただきたいと思っておりますが、お答えいただきたいと思います。
○松永国務大臣 先生御指摘の体育研究研修センターの設立問題でございますが、かねてから文部省では、国民の健康の増進、体力の向上及びスポーツの技術水準の向上、これらを図っていくために、これらに関連する諸科学を動員して体育の基礎的、実際的研究を総合的に行うとともに、指導者の養成、教育職員その他の関係者に対する体育に関する専門的、技術的な研修、こういったものを総合的に行う機関として設立の準備を進めておるところでございますが、現在、厳しい財政状況もあって、今直ちに実現することがなかなか困難な状況ではありますが、私どもとしては、その具体化についてさらに検討を進めてまいりたいと考えておるわけでございます。 いま一つの、西が丘競技場の関連する問題でございますが、御承知のとおり、西が丘に所在する約二万七千平方メートルの国有地について国から管理の委託を受けて、テニスコート、それから運動場として使用しているわけでございますけれども、これを無償で譲り受けるということは今の財政状況でなかなか困難な状況になっておるわけでありますけれども、この問題も今後とも引き続き関係方面と協議をして前向きに前進するよう努力をする所存でございます。
○中西(績)委員 ですから、これも先ほどの補助金のところとかかわりがあるわけでありますけれども、困難だとはいっても、少しでもそれを前向きにするという姿勢があらわれるような体制をどうとっていくのか、そのときにやはり具体的に予算を確保するということが前提になってくるわけでありますから、この点で大臣の政治的な力量を私たちはこれから見届けたいと思いますので、ひとつ頑張ってもらいたいと思います。 あと、もし新法人が設立された後に組織のあり方等を問うとしますと、合同庁舎の問題だとかあるいは運営審議会、特に運営審議会あたりが、先ほども私触れましたけれども、大変今度は幾つもの要素を備えなくちゃならぬということになるわけでしょう。その中にまた専門的なものをどう配置するかというような問題等もあると思いますけれども、今までのような、ただ評議員会でこういうことをやりましたという事後報告を受けるような審議会であってはならぬと私は思うのです。ですから、やはりこれには私たちがなるほどなあと納得のいくような配置をしなくてはならぬと思うのです。最後はやはり大臣が関与するわけですから、ぜひ、今の臨時教育審議会みたいに一方的な人だけだあっと並べてしたのじゃだめですよ。ですから、この点は、ひとつ合同庁舎の問題と運営審議会の問題、お答えください。
○松永国務大臣 合同庁舎の問題でございますが、これは将来の課題として検討してまいりたいと考えます。 運営審議会の問題でございますが、この委員の方には、大体三十五人以内といたしまして、その構成につきましては、おおむね体育関係者、災害共済給付関係者、学校給食用物資供給関係者、学校安全、学校給食関係者、その他の学識経験者、こういった方々からお願いをすることといたしまして、具体的には競技団体の代表、学校設置者側の代表、これは教育長さんや市町村長さんや学校法人の理事長さんたちが設置者側になるわけでありますが、そういう方々、それから学校側の代表、学校長さん、教職員さん、それから保護者の代表、都道府県学校給食会の代表、そういった方々を一応考えておるわけでございます。そして、いろいろな分野から適任者を得たい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○中西(績)委員 いろいろな分野からやるようでありますけれども、先ほども申し上げましたように、私たちが納得いけるような人選、そしてもう一つ大事なことは、これから将来のことを考えなければならぬわけですから、夢を持つような人、斬新な考え方を持つ人をある程度入れてもらう、そのことがこれから大変重要ではないかと思っています。今までのようにがんじがらめのことを考えるような人ではそういう発想は出てきませんから、ぜひその点で、若い人も含めて、審議会が民主的な運営ができるようにしていただきたいと思っています。 それから、時間が迫ってまいりますが、もう一つだけお答えを願いたいと思います。 先ほど給付状況等については聞きましたから、一つだけ。横浜における事故等を考えますと、学校管理責任が従来以上に強まってくるわけですね。そうすると、学校現場の皆さんの場合には萎縮する。そのことがどう影響が大きいかということを考えた場合に、文部省はそうした点で、例えば学校事故の防止策として施設設備の安全をどう確保していくかということを考えなければならぬと思うのですね。それと同時に、皆さんを勇気づけるように、今度はその裏打ちになる給付だとかなんとか補償的なものを強めていく。私はこうした二つがあると思うのですね。この点について、どのようにお考えですか。
○古村政府委員 いろいろな水泳の事故等について検討していきますと、施設設備の瑕疵があるものやら、あるいは指導の間違いがあったものやらというふうなことで、いろいろな事故の態様が考えられるわけでございます。そういった点で、私たちは、とにかく施設設備の安全点検、安全管理ということを徹底してやってくれということを強く指導をいたしておるわけでございます。 その次に、指導者といたしまして学校の先生が、特に水泳などにつきましては指導についての十分な心得というものを持たなければならぬということから、従来もやっておりますが、ことしも「水泳指導の手引」というのをいろいろな関係者を集めて新しくつくりましたので、これを中心にして水泳指導のあり方について十分指導を加えていきたいというふうに思っております。
○中西(績)委員 今、水泳の問題が出ましたけれども、私も水泳をやりましたので……。だから、一クラス四十五人も生徒がおって、一人の教師がこれを見ようとしたってそれは不可能だということは十分おわかりでしょう。ですから、そうした問題等もあるので、まず第一に、プールの安全基準、まあこれは低学年の場合と上学年の場合おのずから違いますし、難しいと思いますけれども、設備としてどうあるべきか、その際の安全基準はどうなのか、そういうものから十分考えなくてはならぬと思います。 それと、もう一つは、先ほど言った補償的なもの、精いっぱいやりなさい、これくらいの気持ちを文部省が持たないと、こうした問題についての意識面というのは直ちに生徒に影響するわけですから、これはもう教育の面では大変大きな意味合いを持つわけです。補償の面それからこうした施設設備面について、安全管理手引書を渡すからというようなことで済まされるものではないと私は思いますが、この点、大臣どうですか。
○松永国務大臣 今、中西先生、水泳をやっておられたということでございますが、先生のような水泳をよくやっておられた人ならば、きちっとしたなにができると思うのです。私どもも、小学校の二年生のときには一万メートルも泳げたわけでありますが、どうも最近は、過保護というせいもあるか、水泳等につきましてはよくできないという先生もいらっしゃるようであります。それだけに事故が起こりやすいわけでありまして、いろいろな安全管理、それからまた生徒の方の指導のあり方、今後とも適切な指導をしていかなければならぬ、こう思います。そしてまた、事故は起こってはならぬわけでありますが、事故が起こった場合の責任問題から、むしろさわらぬ方がいい、なるたけ関係しない方がいいというような形で体育・スポーツの指導が少なくなる、体育・スポーツの時間が小学校、中学校で少なくなるということは大変残念なことでありますから、そういった事態にならぬように適切な対応策を今後とも研究をし、進めてまいりたいと考えるわけでございます。
○中西(績)委員 やはり補償面が出てこないですね。そこだけは避けて通りますから、最後に私は要請をいたしておきますけれども、この点についても十分な見直しを――昨年やったばかりだといったらそれで終わりですから。こうした基準等につきましても本格的に、十分考える。これは指導者だけでなしに、こちら側が整備と安全を、どう対応するかというものをつくり出さなくてはならぬわけですから、その際の問題についても、きょうはこれでおきましても、私たちはこれからずっと確認をしていきたいと思いますので、ぜひ忘れないようにしてください。 次に、給食の問題で、文部省が通知などを発しましたのでいろいろ問題が出ておりますから、この問題について指摘をしながら質問を申し上げたいと思います。 一月二十一日でしたか、文部省が「学校給食業務の運営の合理化について」という局長通知を出しました。その結果、私たち社会党も昨年十月から、こうした問題がございますので、対策委員会などをつくりまして、問題点をいろいろ指摘すると同時に、あり方についても基本的な問題を提起いたしました。 そこで、学校給食というのは、現在、小学校で九九%でしょう。それから中学校で八二%。約一千七百万の児童が毎日食べているという状況です。私は、この点からいたしますと、日本の食文化を形成するに当たって大きな影響を与えておるのではないだろうか、こう思います。その面から考えますと、学校給食が義務教育の中で今定着をし、当然のものとして皆さんから認められておるし、要求されております。これは認められると思います。特に五十九年度の給食主任等研修会、これは文部省の指定事例発表というのがありまして「豊かな学校生活を目指す給食指導」ということで一私のすぐ近くの中学校が発表いたしたのを見ました。これを見ますと、一九七七年、昭和五十二年に学校給食を実施するようになりましてから、それ以前には四十四件もありました暴力行為が十年を経過する中でゼロになった、あるいはそのほか体位の向上が県の平均を今まで低かったものが上回るようになってきたとか、挙げますと幾つものいい結果を生んでおるということが明らかになってきたわけであります。したがって、私はこれを見て、学校給食の役割というものの再認識を私自身もいたしました。こうした成果なり実績を上げておる学校給食というものは、私が指摘をしますように、安全でおいしく栄養ある楽しい給食でなくてはならぬと私は思います。ところが、先ほども指摘をしましたように、一月二十一日でしたか、学校給食がより一層の充実が図られようとするときに、残念ながらこうした通知が出されました。 そこで、私は聞きたいと思いますけれども、学校給食というのは何よりも安全、そしておいしくて栄養があって楽しいもの、ということになりますと、質の向上を図らなくてはならないということになると思います。特に、今子供たちが置かれておる状況というのは、豊かになったと言うけれども、環境は大変なものの中にあり、食生活も大変な状況に置かれておるということは、もう私がここで申し上げるまでもありません。したがって、文部省はこうした視点から考えますと、質の保証をあくまでも学校給食なりを続ける中で確保していく、こういうお考えはございますか。
○松永国務大臣 実は、私も学校給食の教育的な効果を大臣になってよくわかった一人でございます。先生御指摘のように、豊かになったけれども、栄養のバランスを失している子が少なくない。肥満型とか、転べばすぐ骨が折れるとか、こういった面が実は出てきておるわけでありまして、これを解消するためには、やはり学校で専門的な栄養士さんが知恵を絞って栄養のバランスのとれた給食をする、こういう面、あるいは給食の時間に先生と生徒が一緒に昼食を食べるわけでありますから、その間に教師と生徒との間の心の触れ合いが非常に増進されて、望ましい人間関係が形成される、あるいは食事の良好なマナーもその場を通じて教えることができる。さらには、給食の事前準備、後片づけを生徒がやるわけでありますから、その過程を通じて勤労あるいは協力あるいは清潔あるいは規律、こういったものを習得するわけでありまして、そしてまた、そういう仕事をする過程で、これまた友人としての好ましい人間関係もでき上がる。先生御指摘の福岡県のこの資料によりますというと、まさに広瀬淡窓のあれではございませんけれども、「君は川流を汲め、我は薪を拾わん」、これは現実には一般の児童生徒はなかなかそういう機会に接しないわけでありますが、給食の事前準備、後片づけ、これらがまさしくそれに類した行動をするわけでありますから、そういう意味で、学校給食は今後とも極めて教育効果のあるものとして私どもは推進してまいりたい、こう考えておるわけであります。 先ほど先生御指摘の通達というのは、よく御承知と思いますけれども、学校給食を続けていかなければならぬ、そのためには国民の理解と支持がなければならぬ、やはりむだな経費は省かなければならぬ、こういう観点から、学校給食の水準を落とさないように、そのことを大前提にして合理化を図ってもらいたい、実はこういう趣旨の通達のつもりでありまして、でございますから、献立は栄養士さんにちゃんとやらせなければいけませんよ、あるいは材料その他につきましては、これは設置者が責任を持って管理しなければなりませんよ、等々の注意をして、そして、全般的に安全、栄養のバランス等々の必要な学校給食の水準を維持するあるいはさらに増進するということを大前提にして合理化を進めなさい、こういう趣旨の通達として出したつもりでございます。
○中西(績)委員 ですから、今言われるように、安かろう悪かろうというこういう形態に、行政改革で唱えられておるその中身というのは、あの文書を読みますと、安いことであればいいことだという感じのものでしかないわけですよ。ですから、少なくとも今さっき大臣言われましたように、給食という問題は、今の条件の中、環境の中における実態からしますと、大変危険な状況に子供たちが置かれておるという認識に立つならば、それをむしろ補完をする、あるいは我々がその分を十分保証してやるという、こうした認識がなくてはならぬと思うのです。そうした意味で私は質という問題を取り上げたわけであります。 そうした中におきまして、特に私が言いたいのは、細かい配慮をして、同じ野菜を使うにしましても、同じ材料を使うにしても、今度油を使うにしても、これが大きな調理場なり共同になってみたり、あるいは民営移管をしてみたりした場合に、果たしてそれが保証できるかというと、これはできないというのが今までのあらゆるところの実例であるわけです。ですから、今まで皆さんが、文部省が出しました直営が望ましいというそのことは、細かい配慮が行き届くという、やはりこうした条件があったと思うのです。したがって、そのためには直営が望ましいんだ、こうしたことで今まで来たと思うのですけれども、この点についてはお考え変わってはおりませんか。
○古村政府委員 今まで文部省が直営をやってきたというのは、設置者として責任を持ち得るというところに力点を置いて指導してまいりましたが、その設置者が責任を持ち得るというところは、今も変えているつもりはございません。したがいまして、民間委託をする場合におきましても、派遣方式が望ましいというふうに申し上げておりますのも、そういったところに着目してからのことでございます。
○中西(績)委員 ですから、あくまでも設置者が最後までそうした責任を貫いていく。先ほどの質問の中にありましたように、細かい配慮というものが今や一番欠けているし、本当に温かい、温度でないですよ。その中に私たちの気持ちが通るような温かさが十分含まれた食事であるということを私は期待するわけです。そのことが、今私たち青少年を育てるに当たって、食生活、マナーから、あるいはそうした慣習から、あるいはその中で育ってくる子供たちの温かい気持ちをそこに引き出してくる、それにつながっていくと私は思うのです。そうしたことからいたしますと、民間に委託をするということがあの通達の中に一つの方式として書かれておるものですから、現場では安かろうよかろうということになるわけであります。それはなぜかというと、豊かな財政力でもあればそうではありません。締めて締めて締め上げるわけですから。ことし一挙に補助金を削減いたしましたような状況があるだけにそうしたことが出てくるわけであります。 したがって、何としても最善の方策をどう確保していくかという視点で物を発想していくということにならなくてはならぬと思うのです。民間委託の方が今申し上げたように効率的にコストがというようになってくれば、安かろうよかろうという格好になるわけでありますから、この点を何としても文部省が積極的にこれを選択をせいということではないと私は思っておりますから、もう一度そういう点を明確にしていただきたいと思うのですが、態度はどうですか。
○松永国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、給食の安全性、栄養のバランス等々の面からいってよさはきちっと確保しておいてもらいたい、それを大前提にして経費のむだは省いてもらいたい、そのための注意事項等を実は通達をしたつもりでございます。 温かさの問題が出ましたが、民間の派遣調理員がやれば温かくなくて公務員がやれば温かくなるということはないと私は思います。いずれもその人が職務に精励してやってくだされば温かいものができるわけであります。 そういうことで、とにかく国民の理解と支持を得なければ、学校給食も今後発展することは長期的に考えれば不可能なのでありますから、今後とも国民の理解と支持を受けるためには経費のむだは省き、合理化はしてもらいたい、しかし、学校給食の水準は下げないようにやってもらいたい、こういう趣旨でありますので、そういう考え方で今後ともこの問題とは取り組んでまいりたいと考、えておるわけでございます。
○中西(績)委員 そう言いますと、大臣、私たちが地方のいろいろな問題を出してきて問題点を指摘すると、それは教育自治です、文部省ほど教育自治権を保障しているところはない、こう言います。そうであれば、少なくとも地方における父母あるいは生徒児童のこうしたところの関係から、皆さんが納得のいくような地方自治体の方針あるいは施策を皆さんが尊重することがまず前提に書かれなくちゃならぬと思うのですよ。そのことが私は一番大事だと思います。今あなたが言われるのは、そのことを言っておるわけですから、その中で、皆さんの納得のいくような金額であり中身でなくてはならぬわけです。 その場合に、私がさっきから言うように、安ければよろしいという風潮が行革の中で、臨時行政調査会の中でとられておるところに――なぜかといいますと、例えば民営でやっているところはわずか三・六%くらいしかないわけです。客観的なデータになっているかどうかすらも不十分な中にありながらも、そういうものをむしろ安いということを強調しておるわけですから、この点は果たして私たちが納得のできるデータであろうかということを考えてみた場合に、本当に今私たちが遂げるべきは何なのか。それは学校の現場が皆さんが認め合える条件をつくり出していって、そのためには従前からやっておる行き届く体制をどう持つか、そのためには細かい規模のものの中でみんなが配慮が行き渡るようにしていくというのが大変重要だろうと私は思っています。ですから、そうした意味でこの点を今まで言い続けてきたわけでありますから、この点を理解した上で、文部省が言う教育自治権というものを主張いたしますならば、地方自治体のそうした主体的なものを認めるということにしていただかぬと、上から通知を流してこれに沿ってやれなんということでないということをここで言っていただきたいと思うのです。
○松永国務大臣 学校給食につきまして、設置者である市町村、あるいは学校給食を受けておる子供の父兄、どなたも経費のむだは省きたい、合理化はしたいと思っていらっしゃると思います。しかし、経費のむだを省き合理化をする上でやはり大事なことがあるわけであります。それが学校給食の水準を低下させないことあるいは栄養のバランス等の見地から、調理は学識のあるあるいは経験のある栄養士さんにやってもらわなければいかぬ、あるいは材料等の管理等につきましては設置者がきちっと責任がとれるような管理になっておらなければならぬ、そういう幾つかの必要な注意事項があるわけであります。それを守っていただいた上で、地方の実情に応じて合理化を図ることが望ましい、図ってもらいたいという通達なのでございまして、そのことの趣旨とするところは妥当なものだと私は思っておるわけであります。そういう考え方で今後とも進めていく所存でございます。
○中西(績)委員 だから、私が言いたいことは、あくまでも自治体のそうした主体性とかいうものを認めるか認めぬかにかかるわけですよ。通知を出されておるから、これによってクリアする条件はあるだろう、しかし、合理化をせよ、こうなるわけでしょう。そういう中身じゃないのですよ。あくまでも自治体の主体性を認めていくということが前提にならぬと、その論議は起こってこぬのです。その点どうですか。局長でもいい。
○古村政府委員 学校給食をどういうふうにやるかというのはまさに設置者の判断でございます。その設置者が判断したその方式の中でむだは省いた方がいいでしようというのが私どもの今の通知なんです。したがって、基本は設置者の判断であるということでございます。
○中西(績)委員 ですから、大臣の言う質を落とさない、そしてこれをあくまでも継続をしていく、その際に、今局長が言う設置者、これの考え方でやるべきだということがあって、その後地域の住民の皆さんあるいは父母の皆さん、生徒児童の皆さんが納得のいく体制をつくり上げるべきであるというこの基本をまず踏まえた上で、給食という問題については、日本の食文化を考えるときに、今外国では、むしろ日本の食の方が健康維持のためにもよろしいということが盛んに言われ始めているわけです。そうしたことを考えてまいりますと、さらに研さんを積むのはそこら辺を十分我々は考えるべきではないか、そういう点をむしろ逆に指導を強めるべきではないかと私は思っております。 時間が来ましたので、最後に意見だけを申し上げて終わりますが、最後に一つだけ、今までずっと申し上げてまいりました法人の廃止統合、こういう問題は将来出てこないですか。この点がもし出てきたときには、論議をした過程の中でもいかに無理なことをやったかということを私は申し上げてきましたが、これからはもう絶対に文部省は引き受けません、こういう決意があるかどうか、答えてください。
○松永国務大臣 特殊法人等を統合した場合に、統合の趣旨、目的に応じて運営をしていって、統合による利点を発揮していくことが大事なことだと思うのでございます。今回のセンターの統合ができた場合におきましては、いろいろ先生方の御議論を踏まえまして、統合の利点が発揮されるように努力をしていきたいと考えております。 これから新たな特殊法人の統合はないのかという御指摘でございますが、実は国立教育会館について御指摘がありますので、これは検討をして、昭和六十一年度予算編成時に結論を得るようにしていきたいと考えておるわけでございます。
○中西(績)委員 まだ私は大変な不満を持っています。決意はどうだと言っておるのです。やらぬという決意はあるのですか。
○松永国務大臣 政府といたしましては、臨調答申を受けまして、特殊法人の統合ということにつきましてはこれを尊重して、その趣旨でやっていくということになっておりますので、やらないという決意の表明は私はできかねるわけであります。今申し上げました国立教育会館につきまして、引き続き検討いたしまして、そして六十一年度予算編成時に結論を得るようにしたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○中西(績)委員 不満ですが、終わります。
○阿部委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○阿部委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。田中克彦君。
○田中(克)委員 日本社会党・護憲共同を代表して、日本学校健康センター法案の審議を締めくくるに当たり、反対の討論を行います。 本法は、昭和五十八年の臨時行政調査会第五次答申に基づき、日本学校健康会と国立競技場の二法人を統合するものでありますが、その日本学校健康会なるものも、日本学校給食会と学校安全会とを統合したもので、昭和五十五年第九十一国会以来、数次の国会審議を重ね、昭和五十七年六月、第九十六国会に至ってようやく成立を見たいわくつきの法案であります。すなわち、日本学校給食会と全く異質である日本学校安全会とを一つの法人にする無謀な合理化であったからであります。にもかかわらず、今回さらにこれに国立競技場を統合するということは、特殊法人の数だけ減らせばよいという臨調答申にのみ拘束されたもので、それぞれの法人が持つ目的、役割、機能を一つにすることにもともと矛盾があり、統合によって効率的運営が図られるというメリットは何一つ得られないことは、審議の中でも明らかにされたところであります。加えて、日本学校健康会法成立に当たって付された附帯決議六項目についてもほとんどその趣旨が具体的に生かされておらず、特に養護教諭や栄養士の充足不足、給食部職員十人の人件費充当の違法な経理など厳しく指摘されたところであります。 旧学校給食会と安全会は、統合したとはいいながら、実態は今もほとんどそのままで、名目だけの統合であったことが浮き彫りにされましたが、今回のセンター法は、この矛盾を再び繰り返し積み重ねることにしかなりません。 むしろ、国立競技場が本来持っている目的、つまり、その設置する体育施設を適切かつ効率的に運営し、体育の普及振興を図り、もって国民の心身の健全な発達に寄与するためには、なお一層の施設の整備充実、要員の確保と雇用身分の安定、労働条件の改善、国庫補助の増額をこそ求められているのであります。 特に、社会経済の発展とともに、国民生活の多様な変化、食生活の向上、高齢化社会の到来、モータリゼーションなど進む中で、心身の健全な発達に果たすスポーツ、体育の役割は極めて重要性を増しております。そのような状況の一方で、最近、指導者や教師のスポーツ指導に適切さを欠いた事故や不祥事、不心得な選手の非行や犯罪、選手の進学や就職をめぐる争奪や不正など、事件の発生は後を絶たず、社会のひんしゅくを買っていることはまことに遺憾であります。 スポーツが単に技能や強弱、あるいは余暇利用だけの問題ではなく、人間としての人格的な面からも十分な普及指導が図られなければなりません。そのためには、すぐれたスポーツ指導者とその養成機関の充実、資格者の制度化など急がれなければなりません。我が党は、その意味から国立競技場の機能をさらに高めるスポーツ研究研修施設の早期設置を強く要求するものであります。 以上、重要な反対の理由を述べてまいりましたが、私は、最後に、戦後の日本史に大きな一区切りを画した東京オリンピックが残した歴史的遺産である国立競技場を行革の犠牲にするような本法案は、国民の願いや健全なスポーツ振興の意味からも容認できるものではないことを重ねて強調し、反対討論を終わります。(拍手)
○阿部委員長 山原健二郎君。
○山原委員 私は、日本共産党・革新共同を代表し、日本体育・学校健康センター法案に反対の討論を行います。 本法案の主たる内容である日本学校健康会と国立競技場の統合は、全く異質の業務内容、形態を持つ組織を一つにしようとするものであり、木に竹を接ぐものと言わざるを得ません。このことは、学校安全会と学校給食会の統合の際にも指摘された点でありますが、三年近く経過した現在も統合による見るべき成果はありません。しかも、学校健康会の常勤役員がいわゆる天下りで占められている問題が改められず、また、学校安全部の業務が増大しているにもかかわらず職員の定員削減が行われるなど、国民が行政改革に期待するものと逆の事態が進行しています。こうした問題を抱えての再統合に道理はありません。 今回の統合は、結局、国民生活密着部門のサービス切り捨てと採算本位に基づく効率化を強調した第二臨調答申の受け売りにすぎません。 国民の体育・スポーツ要求にどうこたえるか、子供たちの健康の増進、安全の確保をどう図っていくかという観点を欠き、しかも、採算本位の効率化方策と一体のものとして打ち出された今回の統合案が行政改革の名に値しないばかりか、国民の期待や要求に反する結果につながらざるを得ないとの懸念を表明せざるを得ません。 今日、学校災害共済事業も年々増加の一途をたどり、これに携わる職員は多忙をきわめています。その迅速な処理のためにも職員の増員を含めた体制の整備充実が切実に求められています。また、増大し多様化する国民のスポーツ要求にこたえる条件整備が求められており、その中でも国立競技場がナショナルスタジアムと呼べるにふさわしく、施設、陣容の整備が図られることは国の重要な課題だと言えます。こうした課題の解決こそ今急がれるべきものであることを最後に強調いたしまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
○阿部委員長 これにて討論は終局いたしました。 ―――――――――――――
○阿部委員長 これより採決に入ります。 内閣提出、日本体育・学校健康センター法案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○阿部委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 ―――――――――――――
○阿部委員長 この際、船田元君外五名から、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合、日本共産党・革新共同及び社会民主連合の六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。船田元君。
○船田委員 私は、提出者を代表いたしまして、ただいまの法律案に対する附帯決議案についての御説明を申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 日本体育・学校健康センター法案に対する附帯決議(案) 政府は、左記事項について適切な措置を講ずべきである。 一 国民の体力向上と健康の保持増進を図り、スポーツの振興をより一層推進するため、体育・スポーツに関する研究と体育指導者に対する研修を一本化し、さらに国民への体育・スポーツに関する情報の提供等を併せて行う体育研究研修センター構想の具体化について所要の措置を講ずること。 二 学校環境衛生及び学校安全の改善充実を図るとともに、養護教諭の適正配置に努めること。 三 災害共済給付については、引き続き重度障害者に対する給付等の改善充実に努めること。 四 学校給食については、教育事業としての重要性を十分認識し、その実施運営について、学校給食の安全性の確保を図るとともに、質の低下を招くことのないよう適切な指導に努めること。 なお、本センターが行う学校給食用物資の供給業務については、引き続きその縮小に努めること。 五 日本体育・学校健康センターの発足に当たっては、職員の雇用及び処遇について、従前の労使間の慣行を尊重し、労働条件が低下しないよう十分配慮すること。 右決議する。 以上でございます。 その趣旨につきましては、本案の質疑応答を通じて明らかであると存じますので、案文の朗読をもって趣旨説明にかえさせていただきます。 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○阿部委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○阿部委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。松永文部大臣。
○松永国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その趣旨に即して十分検討してまいりたいと存じます。 ―――――――――――――
○阿部委員長 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○阿部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○阿部委員長 次回は、来る二十一日午前九時三十分理事会、午前十時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十二分散会