内閣委員会 第16号
- 発言数
- 227 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1985/06/06
会議録
○中島委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川仁一君。
○小川(仁)委員 国家公務員の災害補償法でございますが、それに関連して幾つかお尋ねをしてまいりたいと思います。やや関連事項の方が主になることをお許し願いたいと思います。 まず最初に人事院にお伺いしますが、公務員問題についていろいろ御調査いただいて、その都度御意見をいただいておりますが、次の課題として本年度の人事院の公務員に対する給与の勧告があるわけでございますが、春闘も終わりました、そして準備にも入っておられると思いますが、現在の作業日程といいますか、そういう進行のぐあいをお知らせ願いたいと思います。例年よりもおくれているのかあるいは例年どおりいっているのか、その辺についてお知らせ願いたいと思います。
○鹿兒島政府委員 お答えいたします。 本年度も官民比較の作業を開始いたしているわけでございますが、まず官、国家公務員の側につきましては、一月十五日現在の国家公務員の状況につきまして調査を一応終わりまして、現在集計中でございます。また民間企業の調査につきましては、おおむね例年同様の方法によりまして、約四万の事業所から七千余りの事業所を抽出いたしまして、この調査を現在やっている最中でございます。おおむね今月の半ばぐらいにはその結果がまとまりまして集計に入れるものと考えておりますが、ことしは若干、国家公務員の定年制の実施等の問題もございましたために従来とは違った作業もあるわけでございますけれども、勧告の実施の時期としましては、昨年が八月十日でございますが、なるべくそれに近い時期に勧告をいたしたいということで目下作業を進めている段階でございます。
○小川(仁)委員 例年八月の上旬に勧告がなされます。これはもうちょっと早める方法はありませんか。
○鹿兒島政府委員 私どももできる限り作業を早めたいということでいろいろ工夫もいたしておりますし、また統計センターの方にもお願いいたしまして作業の促進を図っているわけでございますが、御承知のように何分にも膨大な作業でございますし、特に民間企業の調査につきましては、民間企業の御協力を得ながら、それも春闘の状況がある程度固まった後で実施するということで、時間的な制約が多々ございます。御趣旨を踏まえまして、できるだけ早目に勧告ができますようこれからも努力をしてまいりたいと思います。
○小川(仁)委員 コンピューター等の利用その他の方法があると思います。ただ、資料を集める御苦労もわかりますけれども、七月中には勧告できるような体制をとっていただくことが、いろいろな社会情勢、特に日本人の生活環境等に適合する状況があると思うので、それを特にお願いしておきます。 もう一つは、大体民間の集計に入りましたが、新聞等では五%をちょっと超えるのじゃないかというふうな見通しも出ているようでございますが、それらについてはまだ正式な数字が決まっていないと思いますけれども、概算でも見当がつきますならお知らせ願いたいと思います。
○鹿兒島政府委員 春闘の状況につきましては、私どもも新聞その他の報道によって承知をしている程度でございまして、今お話しのようにことしは若干高目に出ているように承知はいたしておりますけれども、私どもの調査はあくまでも四月現在の官民比較ということでございますので、春闘の状況が直ちに右から左という形で反映されるものではございません。その辺の状況も十分頭には置いておりますけれども、あくまでも四月現在の官民比較ということで調査をいたしております。
○小川(仁)委員 そうしますと、今のお話を聞きながら、ことしも八月の上旬、こんなふうにある程度予想してよろしいでしょうか。
○鹿兒島政府委員 先ほども申し上げましたが、若干技術的な問題になりますけれども、国家公務員の給与の実態につきまして、従来でございますと一月十五日現在の国家公務員について調査をいたしまして、それをそのまま四月現在という形で引き直してまいりました。ところがことしの場合には、先ほども触れましたように三月三十一日に定年制の実施によりましてかなり大量の退職者がございます。したがいまして、この要素を抜きにして国家公務員の実態を見きわめるわけにまいりませんので、ことしはそういった余分な手間がかかっております。しかしながら、先ほど来お話がございますように、なるべく早く勧告をするということが私どもの建前でもございますので、できるだけ昨年に近い時点で勧告ができますよう目下鋭意努力をしている段階でございます。
○小川(仁)委員 これは昨年の人勧の公務員の給与改定の問題にかかわりますけれども、政府は、官民較差が約三%残っている、こういう形で依然として公務員に対しては十分な給与を与えていない、こういうふうな認識をお持ちになって今まで態度表明をしておられるように私は感じましたが、昨年度についての一つの公務員の満足度といいますか政府のおやりになったことといいますか、そういうものに対するお考えをお聞きしたいと思います。
○鹿兒島政府委員 既に十分御承知のとおり、ここ数年来人事院勧告の見送りあるいは一部実施という形が継続いたしております。私ども、頻繁に職員団体の代表者も参っておりますが、完全実施につきまして最大限の努力を払ってもらいたいということを常日ごろ聞いているというのが現状でございます。
○小川(仁)委員 総務庁の方、去年の実施過程を含めながら公務員の生活に十分配慮した、こういったような印象で受けとめておられますかどうか、お聞きしたいと思います。
○藤井(良)政府委員 人事院勧告の取り扱いにつきましては、政府といたしましては最大限の努力を払いましてその実施に向かって努力をしているわけでございます。 昨年度におきましても、最大限努力の結果といたしまして三・三七%の給与改定を行ったわけでございますけれども、この点につきましては国の厳しい財政事情その他を考慮いたしましてこういう決定をいたしたわけでございまして、私どもとしては、この辺、公務員の皆さん方に十分な御理解をいただきますよう御協力をお願い申し上げている次第でございます。
○小川(仁)委員 実は、政府の文書の中に一つこういうのがあるのです。読みますので、これが政府の態度であるかどうかということについて人事院並びに総務庁の御見解をお聞きしたいと思います。 読みます。「一九八四年度において公務員給与の改定率が民間給与の引き上げ率を一・四%上回ったことを意味する。また、一九八四年度の給与改定は二%強の消費者物価の上昇率を大幅に上回っている。今回の改定に際して公務員の生活への配慮は十分行われているものであります。」こういう文書がありますが、これはちょっと部分を抜き出した少しオーバーな言い方じゃないかと私は思うのですが、今の文書に対する御見解を伺いたいと思います。
○鹿兒島政府委員 お示しになりました文書を私拝見いたしておりませんけれども、人事院としての考え方といたしましては、官民の較差を四月時点で比較しその較差を完全に埋めていただくというのが基本的な考え方でございます。
○藤井(良)政府委員 ただいまの先生がお読みになった文書というのは、六十年の二月二十五日に出しましたILOに対す各政府見解の結論部分だろうと思います。ここにおきましては、先生お読みになりましたとおりに、一九八四年度の平均三・三七%の給与引き上げによりまして、改定後の官民較差は一九八三年度の約四・四%から三%へと一・四%縮小したという事実がございます。そこで、昨年の春闘だけとってみますれば政府の方が一・四%上回ったわけでございますけれども、これは御承知のようにいわゆる積み残しがあるからこういう結果になったわけでございます。物価の点についてもこの点については事実どおりだろうと思います。
○小川(仁)委員 「今回の改定に際して公務員の生活への配慮は十分行われているものであります。」この点に関しては総務庁、じくじたるものがございませんか。
○藤井(良)政府委員 非常に厳しい財政事情のもとにおきましてこういうような努力をした結果だということを申し上げているだけでございます。
○小川(仁)委員 労働省にお聞きいたします。 これは先ほど藤井局長が言ったように、二月にILOに提出した日本の正式の文書でございます。労働省は本当に「今回の改定に際して公務員の生活への配慮は十分行われている」、こういう認識でILOにお出しになったのですか。事実、依然として人事院勧告は実施されていないわけです。ただ単に、その年度の物価上昇率二%という問題を総務庁が実施した改定額に比較すれば確かに上回っております。そのことは否定しませんよ。それから一・四%民間給与よりも公務員給与の改定率が上がった。それはその数字だけを比べれば確かにそういうことになる。しかし最も大事なことは、前段に人事院勧告を完全に実施していないという事実があるわけです。人事院勧告というのはどういう性格がということは、ILOに出かけておられる労働省の方、まさかお知りにならないとは思わない。完全実施しなかったことをこのような言い方で、国際会議に日本の正式文書として持っていくという労働省の態度というのは、私にはどうしても解せない。どういう意図でこの文書を出したか。しかも「今回の改定に際して公務員の生活への配慮は十分行われている」と言い切った実態、事実についての労働省の見解を求めます。
○中村(正)政府委員 確かに人事院勧告が実施されてないというのは、労働省の立場としては残念なところがございますけれども、先ほど人事局長がお答えされたとおり、厳しい財政事情の中という条件を考えますと、その中で最大限の努力をしたということでございます。そして、生活への配慮という点につきましては、もし人事院勧告が完全に実施されない、部分的に実施されたとしても、それが消費者物価の上昇を下回るようなことであったならばそれは大変なことである、しかし実際を見ると、消費者物価が二%ということから見れば生活との関係では明らかに生活への配慮が結果として成り立っている、こういうふうに考えて報告しているわけでございます。
○小川(仁)委員 その年の消費者物価とだけ比較したってしようがないですよね。人事院勧告が実施されないために、公務員がどれだけ毎年完全実施に比較して損失を受けているかという事実は、労働省おわかりですか。そして、例えば普通の職員でどの程度の金額、課長クラスでどの程度の金額、局長クラスでどの程度の金額、いわゆる凍結以来どれだけ公務員が人事院勧告を完全実施をすれば得られるべき給与を政府の措置によって実害をこうむっているかという数字をおわかりでこういうことを書いたと思いますから、その点をお答え願いたいと思います。労働省にお願いします。
○中村(正)政府委員 ただいま私の手元に数字は持っておりません。それは私のところよりも人事局なり何なりの方が数字的にははっきり把握されております。私も公務員の一員でございますので、少なからず私の生活も痛めつけられているということはよくわかっております。
○小川(仁)委員 労働省がILOへ代表で行っているでしょう。総務庁あるいは人事院はそれぞれ数字を持っていることは事実ですよ。しかし、その数字を抱いて労働省が日本の代表としてILOに行っておいて、しかもその文書の中に「生活への配慮は十分行われているものである」ということを言い切っているからには、あなたは個人的には痛めつけられたと言いますが、公務員全体としてはどうしてもこの文書を納得で。きないのです。 私は、先ほど人事院なり何なりがおっしゃったように政府が最大の努力をしたということ、このことを否定して物を言っているつもりはないんですよ。そのことではなくて、「公務員の生活への配慮は十分行われているものであります。」と言い切るこの日本代表、そして労働省の態度がどうしても納得できない。これだけ苦労してもこれしかできませんという言い方、これなら非常に素直な形で日本の代表がおっしゃっている、そのことに対しては私は異議は申し立てませんよ。だが、この言い方はどうしても私は納得できない。「公務員の生活への配慮は十分行われている」という言い方はどうしても納得できない。だからさっき実損の問題を聞いた。数字は持ってませんというふうな話は、もし向こうへ行って具体的に討議したときに、あなたどういう形で返事をしますか。日本代表としてこの文書の改定を要求しますが、いかがです。あなたできなかったら、大臣呼んできなさい。冗談じゃないですよ、こんなふうな文書は。しかも日本の公式文書です、これはいかがですか。
○中村(正)政府委員 もう既に出された文書でございまして、それについての改定ということは考えられないわけでございます。
○後藤田国務大臣 ただいまお読みになった文書は、やはり厳しい財政の現状、また行財政改革を進めておる中における政府としての最大限の努力の結果の表明であって、そういった状況の中で公務員の生活についても十分配慮をしたつもりである、私はこういう政府の考え方であったろうと思います。 ただ、私はしばしば申し上げておりますように、公務員の給与というものは、本来人事院勧告を完全実施すべきものでございます。遺憾ながらここ数年抑制の措置がとられておるのですが、これまた当委員会等でもしばしば申し上げておりますように、これはやはり異例の措置と私どもは理解をいたしております。したがって、一刻も早くこういった事態の解消に努力をして、人事院勧告の完全実施に向けて最大限、誠意を持って政府としては尽くすべきところは尽くすべきものである、かような考え方でございまするので、ぜひひとつ御理解を賜りたい、かように思うわけでございます。
○小川(仁)委員 総務庁の長官が今おっしゃったような話はわかっているのです、私は。わかっているつもりで、あえてこの文書にこだわるのは、ILOの場で労働省がこういう言い方をして、何かしら公務員が十分配慮をされて、満足しているとは言いませんけれども、やっているのだというふうな印象だけで国際会議でお話しなさるというこの態度が、労働省として、労働者の立場に立つ省であるだけに、どうしても納得できないのです。ですから、当然今度は、労働省としては、ILOに、これは七日からでしたか臨まれる場合に、文書をお持ちになっていると思うのです。この文書は二月に出した文書、当然ILOに追加文書あるいは討議をする場合の必要文書をお持ちになると思います。その中に、今の文書の私が読み上げて強調している部分は、今総務庁長官が言ったような形でお書き直しを願うか、情報を追加するかという措置をとっていただきたいが、いかがですか。
○中村(正)政府委員 ILOに出かけた者、あるいはこれから出かけていこうとする者がいろいろな資料を持っておりますけれども、しかし、現段階でILOに正式に提出するという形での文書は、何ら用意してございません。 なお、蛇足ではございますけれども、生活に配慮したということに触れた点は、諸外国では定昇というものがないということから、もし給与の引き上げをしないという場合には、直ちに物価が上がっていればそれだけマイナス効果がある。それに対して日本の場合は定昇というものがあり、かつ、それに加えてベースアップがあった。それを物価上昇とあわせて考えるとこういうようなことになるという事情を説明したものでございます。
○小川(仁)委員 そういうふうに給与制度の中まで踏み込んで、定昇があるから物価上昇との関係がどうこうというふうな、そういうお話で討議をなさるということになると、大変な時間がかかりますよ、これは。労働省の認識を改めさせるために、公務員の賃金のあり方を考えなければいけない。諸外国には定昇がないし、日本に定昇があるというのは、それは制度上の違いでありまして、物価の上昇いかんにかかわらず定昇というのがあるのです。あなたは定昇というのは物価の上昇と関係があると思って認識しておられるのですか。
○中村(正)政府委員 確かに給与制度の内容について議論いたしますと長いことになりますけれども、先ほど申し上げましたように、国際会議でございますから諸外国の人がおられる。その方々が必ずしも日本の給与制度を御存じない。とすると、もし給与の引き上げを行わない、勧告を実施しないとすると、そのままの給料でとどまっているという状態があるのじゃないかと相手方は思うだろう。それに対して日本は定昇がある。そこと物価の関係をやはり言及した方が理解を進める上で適当であろうということから、そういう表現を使ったわけでございます。
○小川(仁)委員 定昇というのは、給与の引き上げ、こういう概念、いわゆる人勧も含めた給与の引き上げ概念の中に入っているのですか。これは人事局から、藤井さんからお聞きしましょう。
○藤井(良)政府委員 ベースアップと定昇の違いでございますけれども、ベースアップというのは要するに俸給制度そのものの、俸給表の個々の金額を上げることを意味しているわけでございます。それに対して定昇というのは、給与制度の中でそれぞれの習熟度あるいは生活費がかかるというふうなことを考えまして、自動的にといいますか、勤務成績はもちろん加味しますけれども、そういったものを考えていく制度でございます。したがいまして、ベースアップの場合には丸々そのアップ率が予算に反映されますけれども、定昇の場合にはそのまま反映されない、ごく一部は反映されますけれども、そういうような仕組みになっている次第でございます。
○小川(仁)委員 労働省おわかりですか、定昇と人勧の違い。おわかりになったら、定昇があるから物価上昇率に対応したなんというふうな物の言い方はおとりにならないでしょうね。どうですか。
○中村(正)政府委員 あくまでも諸外国の給与制度、給与の実態と比較しての議論で、日本の立場を説明するわけでございますから、確かに定昇とベースアップの性格上の差はございますけれども、諸外国との比較で言えば、やはり定昇があるということは生活費がかさむ、それも見る、それと物価との関係というものは触れても結構ではないかと思います。
○小川(仁)委員 ここで私は給与の具体的な問題を労働省と質疑するつもりではございませんでしたけれども、そのようにお話しなさるというと、例えば諸外国の賃金のカーブと日本の公務員の賃金のカーブが基本的に違うということもおわかりだと思うのです。定昇という部分だけを取り上げて、それが、この文書には定昇の問題は書いてありませんけれども、何かしら消費者物価に対応しているような物の言い方で諸外国に説明すること自体が、日本の労働省の根本的な間違いなのです。 きのうだかおとといの新聞に、労働大臣は「タコ部屋労政」なんて言っていましたが、大臣はそういうふうな意味では労働者の条件に非常に御関心を持っているようでございますけれども、今まで内閣委員会が審議をし、総務庁が苦労してこられた給与の問題、人事院勧告の完全実施の問題についての認識が物の見事に覆されて、ILOに日本の公式文書として出されたということについては絶対納得いたしませんから、この点はあくまでも文書の訂正または説明による訂正を求めておきます。 この問題だけでやっておりますと非常に時間がなくなりますから、ここはそういう私の態度表明をして終わらせていただきます。 次に、ちょっと総務庁の方にまたお尋ねいたしますが、総務庁設置法の中に公務員制度審議会というのが第六条にあるわけなんです。これはいろいろな経過を知らないわけじゃありませんから、その人選も行われていないとかあるいは現在開店休業であるということについては申し上げませんが、公務員連絡会議ですかが、制度審議会から引き続いて検討すべき三つほどの課題があって検討を続けられていると思いますので、連絡会議の方の検討経過並びに結果についてお知らせを願いたいと思います。
○藤井(良)政府委員 公務員問題連絡会議は、公務員制度審議会の答申にかかわる非現業職員の諸問題について協議するために設置されたものでございます。 同連絡会議におきましては、現在までに九十三回の会議を開催し、職員団体に対する法人格の付与等の問題について処理することを決定するとともに、その答申に「引き続き検討すべきこと」とされている消防職員の団結権の問題等について、関係団体から意見を聴取している段階でございます。結論が出たものはもう既に法案化しておりますけれども、まだこの三つの問題については結論が出ておりません。
○小川(仁)委員 かなり慎重な検討を要する課題であろうということは私も認識いたしますけれども、この問題は連絡会議で検討するにはちょっと適さないのじゃないか。むしろ、やはり新しく公務員制度審議会というものを再開をして、問題をそちらの方へ戻して、絞って御討議をなさった方がいいのじゃないかということを私の希望として申し上げたいと思います。 それは、同時に、人事院も公務員制度の見直しその他のことを盛んに言われておりますし、公務員の制度について、特に代償機関の課題等についてILOから幾つかの意見も出されている状況でございますだけに、今まで制度審議会休んでおられたようですけれども、この辺で一遍新しく人選をして、問題をそこの中で集中的に討議するような形をおやりになる時期じゃないかと思うのですが、大臣いかがでしょうか。
○後藤田国務大臣 御案内のように公務員制度審議会、ILO八十七号条約批准に関連をして四十年にできまして、四十八年まで第一次、二次、三次と三回御答申を得ておるわけでございますが、その中で三つばかりさらに検討しようというようなことで、これは先ほど局長が答えたような点で検討を進めて実施すべきものは実施をする、こういうことで今日に至っておるわけでございます。 その後、政府としては、やはり人事院勧告制度はこれを遵守していくといったような基本の方針も決めておりますし、また第二臨調、行革審等からもそういう御意見が出ておりますので、公務員の労働関係についての基本的な事項は現在の制度をそのままやっていきたい、こう考えておりますので、何か特別に将来公務員の基本的な重大な労働関係についての変更を必要とするといった事態になれば、これまた公務員制度審議会の再開ということも考えなければなりませんけれども、現時点においては私どもとしてはこれを再開するというつもりはございません。
○小川(仁)委員 現在の時点ではと言いますけれども、例えばILOの専門家会議の報告等の中でも、体制についての一つの示唆があります。それから、三つの検討課題についてもまだ結論が出ていない、こういう状況なわけであります。留保したまま、政府の方針が変わらないからといって、それをそのまま続けていっても、多分、公務員連絡会議では事務次官の集まりですから、政府方針のままで結論は出さないで流されてしまうと思うのです。そういう一種の政治的な逃げと言っては失礼ですけれども、この体制ということも政府としてお考えになる一つの方法論としてはあると思いますけれども、やはり国際的にいろいろな問題がありますだけに、国際的、国内的な進行過程を含めながらぜひお考えおき願いたい、このように申し上げておきたいと思います。 それから、今の問題に絡みますが、労働省の方にまた報告等の文書の中から幾つかお聞きいたします。 ILOの条約勧告適用専門家会議というものの報告が出されております。これは幾つかの問題がありますが、今回のILOの総会、特に日本にかかわる討議の日にちが六月の十六、十七というふうにもお聞きしておりますが、そこで問題になる点、討議の材料になる点、素材になる点というのはどういう点でしょうか、お聞かせ願いたいと思います。
○中村(正)政府委員 総会における検討は、条約勧告適用専門家委員会の報告をベースにしていたしますが、何分にも件数が多うございますので、そのうちどれとどれとどれの国のケースを取り上げて検討しようかというのは、条約勧告適用委員会の議論の中から決まってまいります。したがって、現在のところ日本が果たしてその検討の対象になるのか、そしてどこがなるのかというのは不明でございます。
○小川(仁)委員 そういう形式的なことをおっしゃっちゃいけませんよ、こっちは知らないで物を言っているつもりはないのですから。大体十六日か十七日に日本のことが問題になるはずだ。そのために日本からも各省の代表が行っているはずだ。何が議題になるかわからぬというふうな言い方、日本の問題が議題になるかどうかわからぬというふうを言い方、それはちょっと内閣委員会をばかにした話じゃないですか。本当にそういうふうに考えているのですか、あなたは。
○中村(正)政府委員 第一に、総会における条約勧告適用委員会の討議のプロセスを御説明いたしましたが、先生お話しの十六、十七というような日程につきましては全くわからないわけでございます。それはもう隠し立てなく、わかりません。そして、もし日本のケースが討議の題材になるということになりますと、条約勧告適用専門家委員会で指摘されております件につきまして議論が出る、まずは日本政府が説明し、労働組合がそれに対して反論する、使用者側も意見を言うだろう、そして議論が発展していくということになります。その中で、条約勧告適用委員会が八十七号、九十八号両方について言っておりますが、これは余り想像で言ってはいけないのでありますけれども、先生の御指摘でもありますので私の感じで申しますと、消防の団結権の問題、それから仲裁裁定の実施の問題、そして人事院勧告の実施の問題、この三つが問題になってくると思います。
○小川(仁)委員 国際会議の常識、私らみたいな余りそういう会議に出たことのない者はわからないと思ってお話しになっているのかもしれないけれども、開催するという時点ではもうおぜん立てができているということ、この日にはこういうことをやる、この日にはこういうことをやる、それも行ってみなければわからぬというふうな物の言い方で御答弁なさるのも、それはあなた方の勝手ですけれども、そういう物の言い方を余りこの委員会に来ておやりにならない方がいいと思いますよ。これは注意を喚起しておきます。 それから、議題になるものは、ずっと関連して今まで条約勧告適用専門家委員会が報告した事項、これが未解決である限り当然問題になるはずです。だから、あなた方の方としても二月二十八日にこういう報告書を出した。問題にならなければこういうものを出す必要はないのだ。そういう一つの準備体制と進め方のある中で今言ったようなお話をなさるということは、私には労働省の態度としてどうしても納得できない。帰ってきたら改めて御質疑を申し上げますが、その際にお困りにならないように御答弁を用意しておられた方がいいと思いますよ。 さらにお聞きしますが、公務員のスト権問題あるいは公務員のスト権禁止の範囲の問題、そういったようなことは問題になりませんか。
○中村(正)政府委員 労働基本権を制約するのについて公務の範囲をどの程度にすべきかについての議論は、確かにかつてはございましたが、現時点で私の見る限りでは、条約勧告適用委員会ではその点について触れておりませんので、今回の討議においてはその点が議論になるとは私は考えておりません。
○小川(仁)委員 おたくから出されている労働省翻訳というふうなもので、幾つか私も資料を持っております。「一九八四年ILO総会に対する条約勧告適用専門家委員会の報告」、日本関係部分の中で、例えばスト権の問題について「このような禁止は公的権威の代理者としての資格において行動する公務員、もしくはその中断が国民の全部もしくは一部の生命、個人的安全ないし健康を危険におとしめる業務に限られるべきである。」、さらに仲裁裁定の問題等が書かれておりますが、こういうふうな報告が昨年やられておることは事実でございますね。
○中村(正)政府委員 昨年の報告にはそのように出ております。
○小川(仁)委員 そういう形に対して労働省はどういう対応をしているのですか。
○中村(正)政府委員 委員会において特段その点について議論がございませんでしたので、私どもの方もそれについての反論等は行っておりません。
○小川(仁)委員 労働省は、この報告についてどういうような体制を日本国内でとるべきかということについての御見解はいかがですか。
○中村(正)政府委員 労働基本権を制約する対象となる公務部門の公務員の範囲につきましては、政府といたしましては、公務員全般がやはり労働基本権の制約を受けることになるという態度でございまして、個々具体的に、ここは除く、ここは入るというようなことは、日本の場合としては考える余地がないのではないかというふうに考えております。
○小川(仁)委員 そこで、外国の事情がわかる、わからないというふうな話でありますけれども、例えば財政民主主義といいますか、そういう議会制民主主義という形で一つの法定事項としていろいろな問題の整理をしておられるようであります。ここで労働省にお聞きしますが、日本の憲法のように、憲法二十七条ですか、勤労者の一つの権利が憲法にきちんと書かれている国というのは、同じように公務員のストライキを禁止している国の中でどことどこにそういう国があるか、御存じでしょうか。
○中村(正)政府委員 確かに公務員に対して労働基本権を制約している国があるというのは存じておりますけれども、現在私の手元にそれがどこどこにという資料は持っておりませんので、申しわけございません。
○小川(仁)委員 ILOの国際会議に日本代表として出ていく労働省が、こういうふうに労働基本権の問題について、例えば公務員について一定の禁止をしている国が先進国のうちでどことどこにあるかもわからない、またそういう国の中で、憲法の中で労働基本権というものは明記されているのかされていないのかということもわからないで、そして日本代表だなんてのこのこ出ていって何を言ってきているのだ。日本の場合の一つの特徴は、西ドイツやアメリカと違って、憲法の中に労働基本権が明記されているという根本的な違いがあるということなんです。 わからない人にこれ以上質疑を続けてもどうにもなりませんから、この次継続的に御質問申し上げますから、よく御勉強なすって出ていただきたいと思います。あなたで答弁ができなかったら答弁のできる人を御用意願いたいと思います。 委員長、今の分は意見として、お願いとして申し上げました。 次に、時間がなくなりましたが、人事院にお伺いします。 この前新聞を見ますと、「生涯賃金」というのが日経の六月三日に載っておりまして、「官民格差に初のメス 人事院・日経連、実態調査へ」と書いてあります。初のメスかどうかは別として、官民較差がどれほどのものかは別として、生涯賃金という問題についてそう簡単にできる問題でもないし、非常に多くの問題を含んでいると思うのですが、生涯賃金というものの概念、これをどのようにお考えですか。これは人事院と総務庁人事局からひとつお伺いしたいと思います。
○鹿兒島政府委員 お話のように生涯賃金という言葉はございますが、その内容なりあるいはその内容の計算の仕方、非常に難しい問題がございまして、ごく概念的に申し上げますならば、勤労者がその勤労に際しまして取得をいたしました給与の一切なり、あるいはその後の退職に伴って支給される手当、さらには退職後に支給されます年金、こういうものを包括したものを一般的には生涯賃金、生涯給与というぐあいに観念しておる、このように理解をしております。
○藤井(良)政府委員 生涯賃金とはどんなものかということでございますけれども、この点につきましては、今鹿兒島局長から申されたとおりでございます。ただ、私どもといたしましては、給与、退職手当、年金を合わせたいわゆる生涯賃金については、官民それぞれの制度も異なり、また昇進の仕方なども異なっておりますので、簡単に両者を比較してどちらが高いというようなことは非常に難しいのじゃなかろうかというふうに考えております。現時点におきましては、臨調答申にもございますように給与は給与、退職手当は退職手当、年金は年金、それぞれの官民の均衡を図っていくのが適当ではなかろうかというふうに考えております。
○小川(仁)委員 総務庁の考え方はわかりました。 それで、人事院の考え方、この新聞記事に載っていることを一つ一つお伺いしますが、「七月をメドに人事院と日経連、給与関係省庁OB、組合OB、学識経験者で構成する「生涯賃金問題研究会」(座長・津田真澂一橋大教授)を組織、来夏には結論をまとめる計画で、人事院はこの研究成果を六十一年度以降の給与勧告に反映させたいとしている。」こんなふうに書いてありますが、これは事実でございますか。
○鹿兒島政府委員 若干御説明をさせていただきたいと思いますが、私どもも、いわゆる生涯給与と申しますか、先ほど申し上げましたような給与、退職手当、年金につきまして、臨調の答申にもございますように給与は給与、退職手当は退職手当、年金は年金、それぞれの部分につきまして比較すべきものという基本的な認識は何ら変えておりません。 しかしながら、御案内のように、一般的に官民の比較と申しました場合に、生涯賃金という議論がこれまでしばしばなされておりまして、それが双方に若干の誤解がなかったとは言えません。そういう意味で、官民の間の意思疎通を図り大方の御認識を得ますためにも、そういう研究会を設けまして、それぞれの考え方なり立場なりというものを議論することは大変有意義なことではないかということで、この研究会を発足させたいというぐあいに考えております。 ただ、現在、人選につきましてもその発足につきましても検討中でございまして、私どもの希望としましては来月早々くらいまでには人選を終えて発足させたいということでございます。それで、部分的な問題でございますけれども、先ほど新聞の記事にありましたように、その結果を直ちに来年度の給与勧告に反映させるというような性格のものではないと理解をいたしております。
○小川(仁)委員 総務庁からもお話をいただきましたし、臨調からも出ているように、個々をその年度に限って、静止時点といいますか、一定の時期に限って比較することは可能だと私は思うのです。 しかし、今言ったように、生涯賃金の研究をやって、それを給与勧告に反映させるということはほとんど不可能じゃないかと思うのですが、この点に限って御意見を伺いたいと思います。
○鹿兒島政府委員 最初に申し上げましたとおり、給与勧告につきましては、その年度の官民較差を基本にいたしまして勧告をするという方針は堅持をいたしたいというぐあいに考えております。
○小川(仁)委員 生涯賃金というものは、これを計算する計算方式が幾つかあるはずでございます。どういう計算方式で生涯賃金を考えておられるか、考えがありましたらお知らせ願いたいと思います。
○鹿兒島政府委員 まさにそういう点を含めまして研究会で御検討をいただきたいと考えておるわけでございまして、ごく大ざっぱに申しますと、生涯賃金と一口に言いました場合に、特定の個人をつかまえまして、その個人が実際に得た所得、給付というものを累積する方法もございますし、また、一定のモデルを定めましてそのモデルを制度値で計算する方法もございます。ただ、その場合におきましても、どのようなモデルを選ぶかということにつきましていろいろ議論もありましょうし、また見解の違いもありましょうから、その辺の意思疎通を図りたいというのが我々のねらいでございます。
○小川(仁)委員 生涯賃金が比較的安易に使われているような感じがするのです。実は、この生涯賃金の計算をしようとするときに非常に多くの問題があると感じます。例えばやめてしまった人を押さえて、どれくらいもらったのだという単純計算をして生涯賃金がこれだといったとしても、それが直ちに現在の者に適用されるかというと、過去の時代における給与制度上のいろいろな給与水準の差がございますから、そう簡単にはできないだろうと思います。また、同じように年齢別平均賃金とかという言い方をしておられますが、こういう統計調査を使ったとしても、その人が例えば一つの企業に十八歳なら十八歳で入って六十歳まで勤めたのか、あるいは企業を転々したか、こういうふうな形でも生涯給与をつかまえる累積の仕方に大きな困難がある。こういうことを考えますと、私は、簡単に生涯賃金が計算されるのだというふうな印象で余り物を言ってもらいたくないという気がするのです。人事局長が言ったように確かにそういう全体的なにらみは必要だとしても、退職手当なり賃金なりを決めるときは、その時点時点で民間との準拠とかその他のことを考えていかないと、労して功少なしといいますか、結果として大変困ったものが出てきたりあるいは批判にたえないものが出てきたりする可能性もありますから、この研究会なるものをおつくりになることはいいのですが、それだったらそうお急ぎになることなしに、まず生涯賃金という物の考え方あるいは計算の方式を十二分に御討議をして、そしてその上にやられるように慎重な御審議を願いたい。私は、こんなのをゆっくりやっていたら七、八年かかっても結論が出ないのじゃないかという心配もありますけれども、そういうことは抜きにして慎重な御討議をお願いしたい、こういうふうに要望して私の質問を終わります。
○中島委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。 午前十一時二十八分休憩 ————◇————— 午後一時開議
○中島委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。鈴切康雄君。
○鈴切委員 国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案の審議に入る前に、人事院総裁に、本年の春闘の妥結状況をどのように把握をしているか、また本年の民間企業調査のスケジュールがどのようになっているか、その点をまずお伺いをいたします。
○鹿兒島政府委員 春闘の状況につきましては、私どもも極めて高い関心を持ってこれを見守っているわけでございます。私どもといたしましては、新聞等の報道、そういったものによりまして現状を認識しているわけでございますが、定昇を込みにいたしましておおむね五%内外ということで、昨年よりも若干高目の数字が出ているように認識をいたしております。 そこで、私どもの給与勧告につきましては、再三申し上げておりますように、官民比較によってこれを実施いたしますので、現在官民比較の作業に入っておるわけでございますが、国家公務員につきましては既に一応その作業を終えまして、現在集計中でございます。また、民間企業の調査につきましては、その規模につきましては、従来同様に企業規模百人以上、事業所規模五十人以上ということで、約四万の企業を対象といたしまして、そのうち七千数百を層化抽出によりまして抽出いたしまして、現在調査中でございます。おおむね今月の半ばぐらいにはその調査も一応終わるだろうということで、集計作業に入るわけでございますが、その集計結果に基づきまして官民比較を実施する。おおむね従来同様の方法で行っているところでございます。
○鈴切委員 特にことしの春闘では、例年との比較で、給与面ではどのようなところに重点が置かれているのか、またどのようなところに特色があらわれているのか、その点についてどのようにお考えでしょうか。
○鹿兒島政府委員 ただいま申し上げましたとおり、春闘の状況につきましては、私どもも新聞その他の情報によって承知をいたしているわけでございますが、賃金の面について申し上げますならば、一般的な認識でございますけれども、昨今の経済情勢を反映いたしまして、先ほども触れましたようにアップ率が若干高いという印象を持っておりますこと、それからまた、賃金の改定につきましても、これも相対的な問題でありますけれども、比較的短期間に集中して回答が行われたというぐあいに理解をいたしております。またいま一つつけ加えますならば、従来とは若干様相を異にいたしますのは、好不況を反映した形の産業間あるいは企業間の格差、これが従来若干顕著でございましたけれども、これがことしの場合には、そういう産業間あるいは企業間の格差というものがいささか縮小したというぐあいに受けとめております。
○鈴切委員 ことしも人勧は間違いなく出されると思いますけれども、近年、政府は、財政事情を理由に、人勧の取り扱いを、昭和五十四年度の指定職の実施時期をおくらせたことを初めとして、管理職員等の一年おくれの実施や、期末勤勉手当の旧ベース算定あるいは完全凍結、さらには政府みずから俸給表の作成を行って人勧の抑制を行うという、そういう意味においては全く不完全実施を繰り返しております。このことは、人事院の勧告そのものを形骸化し、労働基本権の代償機関としての人事院の権威を損なうものであろうかと思います。 人事院総裁として、ことしの勧告に当たってはどういう決意で臨まれようとされているのか、その点について人事院総裁にお伺いします。
○内海政府委員 ただいまお話のございましたように、人事院の勧告がここ数年にわたりましてあるいは見送られあるいは抑制されるという措置を受けておることは、まことに残念なことでございます。それにつきましても、私どもは、勧告をいたします都度、ぜひこの勧告を実施していただきたいということを強く要望してまいっておるところであり、今年もまたその気持ち、その信念においては全く変わるわけではございません。 しかしながら、既に積み重ねられておる見送りあるいは抑制というふうなことの後でございますので、公務員に対する影響も決して少なくはございません。こういうことがあるいは公務員の士気にも影響し、また公務部内における労使関係の安定にも影響を与えるところでございますし、とりわけ人事院勧告というものは、公務員にとりましてはその待遇改善のほとんど唯一の時期でございますので、こういうふうなことを私ども自身も厳しく肝に銘じ、また報告及び勧告を通じて国会及び内閣にも申し上げて、今年は何とかこれが実現していただけるように私どもも信念を持って努力をいたしたい。 政府におきましても、しばしば実現に向けて最大限の努力をしたい、こういうふうに仰せられておるわけでございますので、私どもはそういうことにも大きな期待を寄せて、私どもの真実を吐露してお願いを申し上げたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
○鈴切委員 総務庁長官にお伺いいたします。 仲裁裁定の問題でございますが、仲裁裁定については、その対象となる一公社四現業の職員が早期実現を望んでおります。この問題については、労使の間に話がつかないということになりますれば、当然中労委によっての裁定がなされるわけでございますから、そういう意味からいいますと、中労委の裁定というものは、これは政府としても尊重をしなければなりませんし、使用者としての政府は、もちろんこれを完全実施すべきであると私どもは思っております。そういう意味からいいますと、政府の責任を放棄するような議決案件にすべきではないと私どもは思っているわけでございます。 公共企業体等給与関係閣僚会議が持たれておるわけでありますが、その一員としての総務庁長官に、仲裁の取り扱いについての会議での検討状況及び結論のめどについてはどのようにお考えになっていましょうか、その点をお伺いします。
○後藤田国務大臣 去る五月三十日に裁定を出されまして、それを受けて政府としては、六月四日に第一回の閣僚会議を開いて、党の三役等も出席をせられまして、まず裁定の内容の説明を聞き、それぞれの所管大臣からそれぞれの意見の開陳があり、党側からもいろいろな意見の開陳がございましたが、遺憾ながら、第一回の会合では結論を得るに至っておりません。近く第二回目の給与関係閣僚会議を開きまして何らかの結論を出したい、かように考えているわけでございます。
○鈴切委員 私は、申し上げますように、仲裁裁定については当然政府として尊重をし完全実施すべきものであり、言うならば、議決案件にすべきじゃないということだけは申し上げておかなければならないと思います。 総合管理機能の強化ということが臨調から答申され、行革審において種々検討されてきておりますけれども、今回、新聞報道によりますれば、行革審の内閣機能等分科会においては、人事院の業務の一部を総務庁人事局に移管することを検討しているようであるが、この問題については人事院としてはどのように受けとめておられますか。どうですか、人事院総裁。
○内海政府委員 新聞等でいろいろ報道されておる点については私どもも承知いたしておりますけれども、しかしまだ、どういう結論になったとか、何が本当に審議されておるのかというふうなことは私どもも承知いたしておりませんし、現在また慎重に審議をされておる途中のことと思いますので、これについて私の所見というふうなものを申し上げることは控えさせていただきたいと思います。
○鈴切委員 それでは人事院総裁、別な角度からお聞きいたしますけれども、昭和四十年の国家公務員法改正のときに国会でも種々の論議がなされまして、人事院及び総理府人事局の所管が定まったと記憶をいたしておりますが、人事院では、人事院と人事局の所掌事務はどのような考えで決められたとお考えになっておられましょうか、その点について。
○網谷政府委員 昭和四十年の国家公務員法の改正は、結社の自由及び団結権の保護に関するILO八十七号条約の批准をするに伴いまして、職員団体の自主性、それから責任性の確立ということに対応する形といたしまして、当局側の使用者としての責任体制を整備するために、内閣総理大臣の中央人事行政機関の一つとして、その補助部局として総理府に人事局を設置したものでございます。 それでお尋ねの、その際の人事院と内閣総理大臣の業務の分担についての考え方でございますが、国会においても御審議されたところでございますけれども、そして現在の姿になったわけでございますが、基本的には二つございます。 任用におけるスポイルズの排除、あるいは政治的中立性の確保など人事行政の公正の確保に関する業務、それから、労働基本権の制約に対する代償に関する業務につきましては中立機関が所掌することが適当であると御判断されまして、これらの業務は引き続き人事院が所掌することとされてございます。 一方、新たに中央人事行政機関となりました内閣総理大臣総理府人事局でございますが、これは、使用者としての立場から、各行政機関がその職員について行う人事管理に関する方針、計画等に関しまして、その統一保持上必要な総合調整を行うというほか、能率、厚生、服務等に関する業務を分担することとされたということでございます。
○鈴切委員 人事院は内閣から独立して、中立第三者機関として設けられ、公務員の政治的中立性、人事行政の公正性、労働基本権の代償機関などを所掌し、公務員制度の適正な運用に当たっているというふうに思うけれども、先ほど人事院総裁は大変に慎重な発言をされておりましたけれども、この人事院の所掌業務が変更されるということになりますと、公務の公正な業務執行、公務員の適正な勤務条件の確保などに影響を及ぼし、公務員の人事管理にも混乱を及ぼすことになるのではないかというふうに私は思うのですけれども、その点についてのお考え方をお伺いいたします。
○網谷政府委員 現在の公務員制度は、近代的な公務員制度の理念の集約されたものといたしまして、その中身でございますが、先ほど申し上げました任用におけるスポイルズの排除、政治的中立の確保など、人事行政の公正の確保、それから公務員全体を通じた公平な処遇の確保、また、労働基本権の制約されていることに対しまする代償措置を設けるということを基本として組み立てられております。このため、中立的な第三者機関である人事院が設置されまして人事行政を預かり、責任を持ってその使命を果たすということになっておるわけでございます。 このように、人事院の所掌業務の問題は、どれをとりましても公務員制度の根幹に触れる事柄でございます。また現実の問題といたしまして、これを変更することは、長年の努力によって築き上げられてきました各省庁の労使関係など人事管理の安定にも多大な影響を及ぼすおそれがある。したがいまして、この問題について議論する場合は、このような公務員制度の根幹に触れる問題、それから長年にわたって培われ、もはや日本の土壌に定着したという、こういう事情を十分に踏まえた上で御議論なされる必要があるのではないか、このように考えております。
○鈴切委員 内閣機能の強化の名のもとに、現在人事院に置かれている所掌事務の重要な部分を内閣に移すということは、人事院の権限の縮小につながり、ひいては公務員制度の根幹を揺るがしかねない問題となって、私は非常に危険であろうというように思っております。 我が党としては、むしろ今必要なのは人事院の活性化であり、内閣から独立した第三者機関としての公正を確保する上においても、人事院機能の縮小につながる改革に対しては問題がある、また、そのことに対して私どもとしては反対であるということを指摘しながら、次の質問に移りたいというように思っております。 次の問題は、昭和五十八年の給与勧告の際の報告において、人事院の検討している人事行政諸施策等の骨格を明らかにしましたけれども、具体的には採用試験体系の再編がなされただけで、ほかは何も決まっておりません。給与制度関係や研修制度関係等についての検討作業はどこまで進んでおられるのか、具体的に御説明願いたい。
○網谷政府委員 お尋ねの人事行政制度の改善のための諸施策でございますが、御指摘のように、既に採用試験につきましては、六十年度からは一種、二種、三種、再編後の試験体系によって実施しているところでございます。その他施策は、かねてから表明しておりますとおり、成案を得たものから逐次実施していくということにしてきておりまして、現在、給与制度と休暇制度の改定案について具体案を取りまとめて、先般関係者に提示したところでございます。五月の半ばでございます。 具体的には、給与制度につきましては、仕事に応じた給与の原則をより一層推進するために、等級構成の再編、それから仮称でございますけれども専門技術職俸給表の新設などを検討しております。休暇制度につきましても、この際その法制的な整備を行うということを検討してございます。また研修でございますけれども、幹部養成研修の充実強化、それから職員の登用に資するための研修の本格的な実施ということを行うこととしておりますほか、各省庁においてやっております一般養成研修と職場研修、そういったものの計画実施に関しますがイドラインを策定したい、このように考えております。 スケジュールでございますが、先ほど申し上げました給与制度と休暇制度につきましては、改定案に対する関係者の意見を参考にしつつさらに検討を深めました上で、できればこれを本年の勧告につなげていきたい、このように考えておるところでございます。
○鈴切委員 そうしますと、給与制度と休暇制度の問題については今年八月における勧告の中に盛り込むように努力したい、こういうことでありますけれども、それでは研修制度関係や官職の分類関係なんかはどんなようにお思いになっていましょうか。
○網谷政府委員 研修制度でございますが、これは、毎年三月にその翌年度の実施計画を立てております。その中で既に、幹部養成研修の充実と今までやっておりました職員の登用に資するための研修を今年度からは本格的に実施するということで示しておりまして、今年度各研修の時期が来たときにはそれによってやるということになっております。 それから、先ほどお話をいたしました一般養成研修と職場研修の計画実施に関するガイドラインは遅くともことしの秋には完成して関係省庁にお見せしたい、このように思っております。その他の問題につきましても、なお関係者の意見を聞きながら引き続き検討しておるところでございます。
○鈴切委員 先ほどお話がありました給与の問題についての中で、例えば号俸構成とかあるいは昇給制度及び初任給基準とか諸手当等についても検討課題だと思うのですね。これはどうなんですか、八月に出せましょうか。
○鹿兒島政府委員 給与につきましては、管理局長から申し上げましたとおり、大方の御賛同が得られるならばことしの勧告の中に盛り込みまして、若干の制度改正をいたしたいというぐあいに考えております。 今お話のありましたまず号俸の問題でございますけれども、御承知のように、ことし三月三十一日から定年制が実施され、その結果、職員の在職期間というものが従来に比べますと一般的に申しまして長くなるという傾向が出てまいります。そうしますと、御承知のように現在は五十八歳で昇給停止という形になりますけれども、少なくとも五十七歳ぐらいまでは普通昇給で到達できるようにという形に内容を組みかえる必要があるということで、すべての等級にわたってではございませんけれども、そういう必要のある等級につきましては若干の号俸数の増加というものを実施したいというぐあいに考えております。 それから、二番目の御指摘の特別昇給でございますけれども、現在御承知のように、定員の一五%を上限としていわゆる特別昇給の枠というものを各省庁にお示ししているわけでございますが、その内訳といたしまして、現在は一二%が一般の勤務評定によるもの、そして残りの三%が特別の勤務成績良好その他の事由によるいわば特別の事情によるものを特別昇給に当てるという仕組みをとっておるわけでございますが、最近非常に業務も困難になってまいりましたし、職員の実績というものをより強く反映する必要があるということで、この割合を現在の一二対三から一〇対五に変更したらいかがかということで問題を提起しております。 そのほか、手当につきましては、ことしの勧告におきましても民間企業の調査をいたしまして、住宅手当でございますとか扶養手当でありますとか通勤手当は当然に調査をいたしまして、その結果に基づきましてことしの勧告に盛り込んでいきたいというぐあいに考えておりますが、その他の手当につきましてもいろいろと現在議論をしている段階でございまして、検討の結果によりまして、これからそういう内容をどのように取り扱うかということを判断してまいりたい、このように考えております。
○鈴切委員 昇進管理制度については、ノンキャリアの人々に対して統一的な昇進試験を実施することは不可能な面もあろうかと思いますけれども、職員の能力を発揮できるような制度とか成績によって何らかの昇進ができるような制度の検討を急ぐべきではないかというふうに思いますが、その点についてはどうお考えであり、そしてまた、それはいつごろまでをめどにおやりになるお考えでしょうか。
○仙田政府委員 いわゆるノンキャリア、初級試験や中級試験の採用者の方々の昇進機会の確保ということに関連してのお話かと思います。 申し上げるまでもなく、職員の昇任というのは、その仕事を通じて能力を発揮し、その発揮された能力の実証に基づいて行う、これはいかなる採用試験を受けてきたかということに関係なしにそのようであらねばならないわけでございますが、実際の姿を見てまいりますと、各省庁におきましては上級試験採用者以外の職員の方々にも責任ある官職に相当づけるように努力しておりますし、また現実にも相当数ついておるというような状況がございます。人事院といたしましては、こうした各省の任用施策というものがより適切に行われるような基本的な条件整備というものを図っていく必要があると考えておりまして、そのために、昇進の管理のあり方でありますとかあるいは昇進をしていくためには能力の向上ということが非常に重要でありますから、職務能力を高めるための研修のあり方というようなものを従来から検討をしてまいったところでございます。 研修につきましては、先ほど管理局長からも一部お答え申し上げましたように、昭和五十四年度から初級試験、中級試験の採用者等の登用に資するための研修ということで、係長級の行政研修を試行として行ってまいりました。今年度からこれを研修所の研修体系の中に取り入れて実施をしていく、そういうことを通じて、初中級試験の採用職員が昇進できるようにやってまいりたいというふうに考えているところでございます。
○鈴切委員 この問題については人事管理に関する質問書が提出をされて、政府としては「昇任を能力の実証に基づいて行うべきことは当然であることから、人事院においては、成績主義に基づく昇進管理をより一層推進していくため、その在り方について引き続き検討を打っているところである。」ということで、答弁書が出ているわけでございます。もう既に五年もたっているわけですから、そういう意味からいいますと、少なくとも何らかの検討の結果というものはできるだけ早く出されるように要望しておきます。 次に、法案の内容に入りますけれども、人事院総裁の私的諮問機関である災害補償福祉施策専門家会議が、昨年五十九年十一月十四日に出した報告を受けて、人事院は本年二月二十日、災害補償法の改正に関し内閣及び国会に対して意見の申し出を行いました。当初の専門家会議の報告では、「現行の災害補償制度のうち次の四課題について、早急に整備を図る必要がある」として四項目の意見が述べられていたものを、人事院としては四番目の請求手続に関する事項を外されて意見の申し出を行いましたが、その理由はどういうことなんでしょうか。
○叶野政府委員 先生御指摘のように、四件についての答申と申しますか意見の申し出があったわけでございますが、最後の請求手続の件につきましては、実はこの手続を変えますに当たっては、時効の問題であるとかあるいは認定を処分と見るか、処分と見ないかというようなことに絡んで、以後の救済手続にも大きく影響するということになるわけでございます。それらの問題につきましての詰めがまだ十分でなかったという現状におきましては、その件につきましては後日に送ってなお検討を重ねた方が適切ではないかというような判断で、その項目を落としまして、前記三件につきまして御審議をお願いしているということでございます。
○鈴切委員 そうしますと、請求手続に関する事項については後日検討をされた上において、結論が出たら意見の申し出を行うというふうに考えてよろしゅうございましょうか。
○叶野政府委員 かなりいろいろ問題をはらんでいる、こういうことを前提にいたしまして、後日それらの点がまとまりましたならばというふうに考えてございます。
○鈴切委員 今回の改正案の骨子の一つとして、遺族補償年金の受給資格年齢を五十五歳から六十歳に引き上げることにしておりますけれども、六十歳に達するまでの間、その年金の支給を停止する特例措置を講ずることになっております。その経過措置はどのようになっておりましょうか。
○叶野政府委員 このたび、従前は五十五歳で受給資格を与え、なお支給を開始するということを改めまして、六十歳から支給を開始しよう、かようにお願いしているわけでございます。 ただ、こういうふうに今すぐに支給開始年齢を六十歳にいたしますと、現在支給を受けておられます方々と、それから、これからの法律が通りました以降において停止されます方々とのアンバランスが生ずるということにおきまして、五年間の期間を設けまして、漸次支給停止の年齢を六十歳に持っていこう、かようにして今申しましたようないわゆる矛盾というものを解消する、かような経過措置をとってございます。
○鈴切委員 経過措置を五年間としたのはどういう理由なんでしょう。
○叶野政府委員 ただいま申しましたように、五十五歳から六十歳まで支給開始の年齢を引き上げるわけでございます。その間に五年間あるわけでございます。その五年間で、既に支給を受けている方々は五十六、五十七、五十八といつまでも同じように、六十になるまでそれぞれ支給を受けるということになりますけれども、この法律が適用になりますと、一挙に六十歳にならなければ支給できません、こういうふうにいたしますと、五十七歳の年齢に達した父兄の方々が、実際に職員が亡くなった場合に、受給資格は受けますけれども、支給は受けられないということになります。ところが、従前からこの法律適用前に既に支給年齢五十五歳以上に達した父母につきましては支給を受けているということになりますと、その間に五十六歳の人が受け、五十七歳の人が支給を停止されるということになり得るわけでございます。そういう点を防ぐために、五年バウンドで経過措置を設け、その間の矛盾をなくするという措置でございます。
○鈴切委員 国家公務員災害補償法第十六条によりますと、公務員である夫が公務上死亡した場合、妻は年齢に関係なく遺族補償年金を受けることができますけれども、逆に、公務員たる妻が公務上死亡した場合に、遺族補償年金を受ける夫には年齢制限が設けられているのはどういうふうな理由からなんでしょうか。
○藤井(良)政府委員 遺族補償年金の受給資格につきましては、夫を初め父母、祖父母、兄弟姉妹につきましては年齢制限が設けられておりますけれども、これは遺族補償年金が、被災職員の遺族に対する逸失した被扶養利益の補償と扶養の代替としての社会保障的な性格を有していることから、その受給資格について、職員の死亡時における遺族の稼得能力の有無により制限し、必要な者に必要な期間補償を行うこととしているためでございます。 なお、妻について年齢制限はございませんが、これは我が国におきましては、一般的に言って妻については夫に比較して就業が困難であり、また、就業しても特に中高年齢層の女子にとりましては給与も低いという実情にあることから、夫の死亡後、遺児等を抱えて生活に困窮する等のことが考えられますので、この点を考慮して、妻については年齢制限を設けないことにしているものでございます。
○鈴切委員 今回の国家公務員災害補償法は、労災に準ずるというような形で整備されているわけでありますけれども、その点について労災の方も同じような取り扱いでしょうか。
○藤井(良)政府委員 この点については、労災の方も全く同じでございます。
○鈴切委員 今回の改正は、個人ごとに年金額をスライドさせる方式をやめられまして、全員一律にスライド率を乗ずることにしておりますけれども、従来の個人ごとの不ぞろいを直し、スタートラインをそろえて年金受給者間の整合性を図るために、どういう措置をとることにされておりましょうか。
○叶野政府委員 従前の改定方法は、個々人の給与につきまして六%の上昇分を見込んで、それぞれ個々に計算をして引き上げるということにしておったわけでございます。今度は、国家公務員の給与水準が六%上昇した場合に、一律にこれの引き上げを図ろうじゃないかというのが今回のやり方でございます。 こうなりますと、ある時点においてスタートをそろえる、と申しますのは、この法律が適用になります段階において、それぞれ六%に達しないいわゆる持ち分と申しますか、四%なり二%なりの持ち分をそれぞれ持っておるわけでございます。これをそのままにしておきまして六%の国家公務員の給与上昇率を計算するということは、実はアンバランスになるわけでございます。そこで、これら五%なり二%、いわば六%に達しないためにまだ修正されなかった持ち分を全部一斉に引き上げをしておきましてスタートラインをそろえて、以後六%になった場合には一律に適用していこう、かような趣旨でございます。
○鈴切委員 スライド率については大体二〇%から一〇%、今回大%ということで徐々に率が低くなってきておりますけれども、やはり早く上げてあげるということを考えれば、できるだけ早くこの率を下げていく、物価やあるいはまた給与の変動に対応していくということから考えますと、やはり五%というようなところに早く下げていってあげた方が、よりそういう意味からいいますとそのときに上がるわけでございますけれども、その点についての考慮は何かお考えでしょうか。
○叶野政府委員 このスライドの運用が始まったのは、たしか四十一年の年金導入の時期からかと思います。その当時は、先生おっしゃったように二〇%でございます。それから十数年たちました五十二年にこれが一〇%になり、そして五十五年ですか六年ですかに現在の六%に落ちついたわけでございます。こういうように、過去においても漸次その率を小さくするという傾向にあったわけでございますので、我々といたしましても、今後ともその率を低くし、できる限り早い機会に改定されるように努力してまいりたい、かように存じます。
○鈴切委員 五十八年度の公務災害の実態は、概要どのようになっておりましょうか。また、その中で最近の公務災害の傾向としてはどのようなものがあるのでしょうか。
○叶野政府委員 五十八年度にいわゆる実施機関、認定を実際に行う機関が手を下しました災害件数は、一万六千六百五十二件ございます。そのうちで、いわゆる上認定されました件数が一万五千四百七件、外認定されました件数が三百十一件、五十九年度に認定せずに繰り越しされました件数が九百三十四件、以上のような内訳になってございます。 最近の傾向を見てまいりますと、負傷と疾病に大きく分けられるわけでございますが、負傷によるいわゆる災害件数というものは漸次減少傾向にあるということでございます。減少傾向にあると申しましても、五十四年から五十八年度の間で千二、三百件の減少ということでございます。それから疾病によるものがあるわけでございますが、この辺も大体五十四年から五十八年度間を見ますと、八百二十件から五十件ぐらいの間を往復しているということでございます。 以上が件数の推移でございます。 それから、最近の傾向と申しましても、一概には申しにくい話でございますけれども、昭和四十年代の後半、四十七、八年ごろに、振動障害であるとかあるいは頸肩腕症候群というような件数がかなり大きくなった時点がございました。最近はこの方も大分落ちついてまいっておりまして、最近の頸肩腕なり振動障害件数は、せいぜい振動障害の場合には三十件から十件ぐらい、頸肩腕については年間一、二件あるかないかという程度になってございます。そのほかに、災害の認定内容としていろいろの傾向はございますけれども、この傾向はちょっと一概には申し上げることのできないような複雑な関係になっておりますので、そういうような傾向にあるという概略を申し上げさせていただきます。
○鈴切委員 公務災害の認定の問題ですが、認定について大変に遅い、認定の結果が出るのが遅い、こういう声もあるわけなんです。もちろん年度内に解決するという問題も多々あるわけですけれども、中には二年、三年と繰り越されるという、そういうふうな例なんかもあるので非常に認定が遅いなというわけなんですが、近ごろ皆さん方の方としては、かなり努力はされてきているような状態なんですが、その点についてどのようにお考えでしょうか。そしてまた、どういうふうにこの問題についてはおやりになるつもりでしょうか。
○叶野政府委員 遅速をお話しする前に、最近の傾向をちょっと申し上げておきたいと思いますけれども、昭和五十八年度に上と認定されました件数、先ほど申しましたように一万五千四百七件ありますけれども、このうちで一年以内に認定した件数が大体九一%でございます、一万三千九百八十七件。それから大体二、三年かかって五十八年度に片のついたものが七十五件、〇・五%。三年以上かかったものが三十一件、〇・二%となっております。申し忘れましたけれども、一、二年の範囲内でやったものが千三百十四件で八・五%。以上のような数字になっております。大部分、九割というものは年度中に解決しているという数字になってございます。 ただ、いずれにいたしましても二、三年、三年以上というものが残っております。こういうことにつきましては、最近の認定事情が非常に難しいもの、例えば脳疾患というようなものにつきましてはかなりの判定の日数を要する。実際に脳卒中で死亡したというようなものにつきましては、その経過、過程というものを何週間にわたってあるいは何カ月もかかってこれを調べ上げるというようなことも行って厳密を期す、そういうようなことでおくれている事案がかなりあるのではなかろうかと思います。 いずれにいたしましても、我々もいろいろな会議を通しまして係員の研修を進めると同時に、できる限り基準というものを作成して、実施機関がやりやすいように、迅速に行い得るようにいろいろの措置をとっております。
○鈴切委員 人事院は、国の機関におけるVDTの導入・使用状況の実態調査を行って中間報告を行ったわけでありますけれども、公務においても相当数の職員が従事していることがわかりました。五月十五日に発表されました総評の調査でも、コンピューターやワープロなどのディスプレー装置を扱う妊産婦の三六%に何らかの影響を与えているということが書かれておりますけれども、VDT作業に伴う公務災害についての申し立てはどのくらいございましょうか。
○叶野政府委員 VDTにつきましての、主に視覚障害と思いますけれども、その件につきまして申し出があったという報告は現在のところございません。
○鈴切委員 人事院職員局福祉課が、六十年五月二十日に「VDT導入・使用状況等調査結果」ということで中間報告を出されているわけですね。その中に、調査の目的として「国の機関におけるVDTの導入・使用状況等の実態を把握し、職員の健康管理に関する諸施策の検討のために必要な基礎資料を得ることを目的とする。」こういうことになっているわけでして、目的からいいますと、VDTの使用状況によって職員の健康管理自体にも何らかやはり問題があるのではないだろうかという懸念がそこにあらわれているわけでございまして、まるきり懸念がないものに対して調査をするわけがないわけでございますが、今後においてはVDT作業に伴う公務災害の申し立てが出てくるようになるというふうに私は思うのです。きょうこうやって私が国会で取り上げますと、それはそれなりに総評の方からのいろいろの調査等もございますし、そういうことから恐らくそういうことになってくるのじゃないかと思うのですけれども、認定基準というものをやはりつくる段階に来ているのじゃないかというふうに私は思うのですが、そのお考え方はございませんか。
○叶野政府委員 VDT作業につきましては、最近とみにその台数が多くなっていると同時に、従事者も多くなっているわけでございます。ただ、これに関しましては、現在民間の方で、日本産業衛生学会などにおいて、主に視覚障害等の発生に関連しての研究が行われているというふうに聞いております。ただ、我々の聞いている範囲では、障害の発症の機序と申しましょうか、実際に機械を使ったことによる病気への直接の影響だという完全なる医学的見知がまだ十分に解明されてないというふうに聞いております。そういう意味で、災害補償関係の認定基準として、VDTを使った場合の障害について示すという段階には至りません。むしろ我々としては、現段階では、その前の段階としての健康管理等の面から、昨年五月でございますか、とりあえずVDT作業に係る環境管理なり作業管理なり健康管理についてこういうような方向をとりなさい、例えばいすはこういういすにしなさいとか、あるいは画面はこの程度のルクスにした方が適切であるというような具体的な作業手順を出してございます。 重ねて申しますけれども、まだ災害補償としての認定基準にはなかなか至らないというのが現状でございます。
○鈴切委員 この問題について、VDT作業というものは、これからますます多くの方々がされるという状況の中にあってまだ緒についたばかりですから、そういう意味からいいますと、まだまだ障害とかそういうものが顕著に出ていないかもわかりませんが、将来VDT作業に伴う障害等が出てくるおそれは多分にあるだろうという感じが僕はしてならないわけでございますので、作業の改革とかいうことと同時に、これは公表しますと多くの方々から公務災害ということで申し出が出てくるような結果になるのであれですが、やはり認定基準というものは今から考えておかなくちゃならぬ問題だろうと御忠告だけは申し上げておきます。 さて、国家公務員と民間企業の従業員とでは、死亡した場合または傷病を負った場合の給付金の額に差があり過ぎるということは、実は何回も指摘されているところであります。五十五年の法改正の際の附帯決議でも、「民間企業における業務上の災害等に対する法定外給付の実情にかんがみ、公務員の場合においても適切な措置を講ずること。」こういうふうになっております。この衆議院内閣委員会の五十五年十一月六日の附帯決議がありますけれども、この問題についての検討状況はどうなっておりましょうか。
○叶野政府委員 先生御指摘のように、民間企業の場合に被使用者が死亡した場合には、法定外給付としてかなりの額を支出しているのが現状でございます。昨年、我々が民間企業四千社ばかりを対象にして調査した結果によりますと、この制度のない企業が半数近くございますけれども、ある企業の総平均では、業務災害では千三百四十万、通勤災害では九百四十六万が法定外給付として支出されているということでございます。 この件につきましては、国会で災害補償制度が変更するたびに附帯決議をいただいているというようなことでございますけれども、我々といたしましても何らかこれにかわるような措置をとれはしまいかということで、現在特別援護金制度というものを創設してございます。額は三百万という、千三百万に比較しましては必ずしも十分とは申しませんけれども、この特別援護金の拡大ということを今後我々の課題といたしまして、できる限り民間の給付に近づけたいという努力をしてまいりたいと思います。
○鈴切委員 民間企業においては、従業員が業務上の事由または通勤による死亡または傷病を負った場合に、労災保険法による給付のほかに企業が独自に給付を行ういわゆる法定外給付がありますけれども、人事院は民間企業における法定外給付制度の実態をどのように掌握されているのでしょうか。
○叶野政府委員 人事院では、毎年十月でございますか、民間企業の休暇であるとか、勤務時間であるとか、同時に災害補償の給付内容であるとか、そういう調査をしてございます。対象百人以上の規模の企業二万六千五百社の中から四千百社ばかり抽出いたしまして調査をしている。先ほど申し上げました数字はその調査の結果でございます。
○鈴切委員 最後に総務庁長官にお伺いいたしますけれども、国家公務員災害補償法は公務員が公務または通勤によって災害を受けた際の補償を規定したものでありますけれども、この補償が十分でないと公務員は安心して公務に全力を傾注できないこともあるので、常に見直しを行って安心して公務に専念できるようにすべきであると考えますけれども、総務庁長官はどのようにお考えでしょうか。最後にお聞きいたしまして、一、二分早いようでございますけれども、それで質問を終わらせていただきます。
○後藤田国務大臣 公務員の健康管理あるいは災害発生の防止、そしてまた公務による災害を受けた場合における認定の迅速化、こういったことをやることによって、何といっても公務の能率を上げるためには安心できる職場づくりが肝心であろうと思いますので、政府としてはそういう観点に立って今後とも努力してまいりたい、かように考えております。
○鈴切委員 では、以上をもって終わります。
○中島委員長 田中慶秋君。
○田中(慶)委員 私は、今提案になっております国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案について、質問をさせていただきたいと存じます。 既にそれぞれ各先輩の皆さんから御質問をいただいておりますけれども、観点を変えて質問させていただきたいと存じます。 まず、最近の災害発生とそれらの補償の傾向について、特に公務・通勤災害についてそれぞれの御説明をお願い申し上げたいと思います。
○叶野政府委員 過去五年間の公務災害発生件数について申し上げたいと思います。 五十四年から五十八年までの数字になっているわけでございますが、五十四年が一万七千八百六十二件、五十五年が一万七千八百二十九件、五十六年が一万六千四百十六件、五十七年が一万六千三十六件、五十八年が一万六千六百五十二件、これだけの件数が、それぞれ実施機関において公務上・外の認定を手がけた数字でございます。 認定件数について申し上げますと、公務災害につきましては上と認定されました部分、上認定は、五十四年が一万七千件何がしにつきまして一万五千百二十五件が公務災害として取り上げられまして、うち上が一万四千八百十件、外が三百四十五件になっております。五十五年も大体上が一万四千七百八十五件、外が四百三十五件。五十六年が一万三千五百四十五件で外が三百四十三件。五十七年が一万三千四百三十一件、外が二百八十件。五十八年は上が一万三千五百五十件、外が二百七十七件ございます。 通勤災害は、例年千五百件から千七百件ぐらいが通勤災害として取り上げられているわけでございますが、外認定とされます数字が、五十四年から五十八年まで大体三十件から三十四、五件あるようでございます。残の千四、五百件から千七百件ばかりが上という数字になってございます。 〔委員長退席、戸塚委員長代理着席〕
○田中(慶)委員 現在の認定件数についてそれぞれの年次別の御報告をいただいておりますけれども、多少の誤差があるように思いますが、その中には未処理、すなわち手続中のものあるいは調査中のもの等々があるのかどうか、その辺について明確にしていただきたいと思います。
○叶野政府委員 未処理件数として残っておりますのは、五十八年度は九百三十四件が未処理件数として残りまして次年度に繰り越してございます。大体七百件から千二百件ぐらいの間がここ五年の間で未処理件数として残っている数字でございます。 その未処理件数の中と申しましても、一年間ぐらいのものあるいは一、二年のもの、三年以上のものというふうになるわけでございますが、五十八年度の部分について申し上げますと、認定されました災害件数一万五千四百七件のうちその年度中の認定したものは一万三千九百八十七件、全体の九〇・八%でございます。それから一、二年を要して五十八年度に解決されたものが千三百十四件、八・五%。それから二、三年かかって五十八年度中に解決されましたものが七十五件、〇・五%、三年以上かかりましたものは三十一件、〇・二%、かような数字になってございます。
○田中(慶)委員 いずれにしても、公務災害等で認定が今明確になったように一年、二年、三年、こういう形であるわけですけれども、そういうものは可及的速やかに改善が望まれるのではないかと思います。そういう点を含めてそれぞれの立場に立った形の中で善処をされる必要があるのだろう、こんなふうに思います。 そこで、実は今回の法改正は人事院の意見の申し出に基づいて改正を行うものとしているわけでありますけれども、人事院がこの時期にこのような改正をされるという理由や根拠はどういうところから来ているか、明確にお答えをしていただきたいと思います。
○叶野政府委員 今回改正をお願いしておりますのは、いわゆる五十五歳の受給年齢を六十歳に引き上げることが一つと、いま一つは、六%の差額が生じました場合にはこれを一斉にスライドして上げてやりましょうという二つでございます。 前者につきましては、各年金制度が既に六十歳支給というふうにしてございます。特に現在、定年がほぼ六十歳という年齢に固定してまいりました際に、公務員災害補償部分だけがこれを五十五歳にしておくというようなことは必ずしも当を得ませんもので、六十歳にしようというのは前々からの懸案でございます。こういう機会にこれをやっていこうということでございます。 スライド制につきましても、このやり方にいろいろと不合理な点があったわけで、これまたいろいろと従前から改正しようという意図があったわけでございます。たまたまこの機会にということで、昨年の十一月に専門家会議のいろいろな意見等もありましたので、ぜひこの機会にこの問題を解決しようというようなことで、二月に申し出をして現在法案の審議をお願いしているということでございます、
○田中(慶)委員 そこで、実は先ほども問題になったわけでありますけれども、遺族年金等の問題について夫、父母、祖父母等々について五十五歳以上六十歳までにする今度法の改正があるわけであります。そこでちょっとお聞きしたいのですけれども、今回男女雇用機会均等法という法律が通ったと思うのです。こういう形の中で、よろしいですか、同じ公務員で男性が亡くなった場合においては年齢に関係なくそういう点での補償がある。五十五歳を今度六十歳にしておるわけですけれども、その辺はもっと年齢の制限がないような法の解釈を私は認識しておるのですけれども、その辺はどうですか。
○叶野政府委員 確かに現在、妻につきましては年齢のいかんを問わずに支給する、夫につきましては現規定では五十五歳以上になりませんと支給を受けられません、かようになってございます。
○田中(慶)委員 日本の一つの流れとして、男女がそれぞれ平等な社会を築こうということで、片方においては男女平等の機会均等法という法律をつくり、片方においてはこのような形の中では、この問題そのものが差別のような形にとれませんか。例えば厚生省を見てごらんなさい。厚生省は、従来母子手当というものがありましたが、今度母子手当だけではなく父子手当というもの、それをここ数年来、そういう法の改正を行ってやっておるわけですね。そういう社会情勢の中で、あえて今こういう形の中で五十五歳を六十歳にするということ自体は、やはり何か世の中の風潮や国会で通りましたそれぞれの機会均等法と逆行するような気がします。その辺はどうですか。
○藤井(良)政府委員 先ほどもお答え申し上げたわけでございますけれども、遺族補償年金の受給資格については、妻を除いて夫を初め父母、祖父母、兄弟姉妹については年齢制限が設けられております。これは、遺族補償年金が被災職員の遺族に対する逸失した被扶養利益の補償と扶養の代替としての社会保障的な性格を有していることから、その受給資格について、職員の死亡時における遺族の稼得能力の有無により制限し、必要な者に必要な期間補償を行うという考え方でございます。なお、妻については年齢制限はございません。これは、我が国では一般的にいって、妻については夫に比較して就業が困難であり、また、就業していても特に中高齢の女子につきましては給与も低いというような実情にあることから、夫の死亡後遺児等を抱えて生活に困窮する等のことが考えられますので、この点を考慮して定めたものでございます。 なお、先ほども申し上げましたけれども、労働者災害補償保険法におきましても同様な取り扱いを行っております。
○田中(慶)委員 局長、私の質問していることはそういうことじゃないのですよ。いいですか、それは過去のことであるでしょう。過去のことであって、それはいいのですよ。今国会は何のため男女雇用の平等なり機会均等法を通したのですか。過去の社会福祉はそれでいいですよ。今やっているのはそういうことじゃない。男女雇用というものが平等であり、かつまたそういう社会になりつつある、ですからそういうことがあるわけでしょう。法律までつくって、片方においてはこういうことをすること自体がおかしくないかと私は言っているのです。何も労災がそうだからといって、それじゃ労災を直すように働きかければいいじゃないですか。どこどこがそうだからというやり方でやったのでは何もよくならない、私はそう思うのです。答えてください。
○藤井(良)政府委員 先生の言われることわかるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、日本におきましては中高年齢の女子につきましては非常に特殊事情があるということが第一点でございます。 それから第二点として申しますのは、国家公務員災害補償法というのは民間と均衡を図らなければならない。民間と均衡を図る場合には、労働者災害補償保険法というのが民間の場合に適用になっているわけでございますから、それと国家公務員災害補償法の方もバランスをとらざるを得ないということでございます。 なお、念のために申し上げておきますけれども、人事院規則で定める一定の障害以上にある夫につきましては、妻と同様に遺族補償が受けられることになっております。
○田中(慶)委員 私が申し上げているのは、職業に男女の差別あるいは壁がなくなりつつあるという社会の変化の中で申し上げているのです。何も障害者があるとかなんとか言っているのじゃない。そのために男女雇用の機会均等法という法律をつくったのじゃないですか。私はそのことについてあなたの解釈を聞いているのです。
○藤井(良)政府委員 先生のおっしゃられること、非常によくわかります。ただ、男女雇用均等法ができたからといって、今直ちに日本の社会におきます中高年齢の女子に対する処遇が変わってくるとも思えません。恐らく徐々に変わっていくのではないかと思います。そういう完全なる男女平等の社会が来れば、当然こういう制限はなくしていかざるを得ないと思っております。
○田中(慶)委員 片方でそういう法律をつくるのだから、そういう点では五十五歳を六十歳にするような、これは逆に言えば後退ですよ。何も、あなたが言われるように前進をさせることだったら、私はそんなこと言いません、はっきり申し上げて。そういう一つの社会というものをあなたはいま少し認識をしなければいけないのじゃないかと思うのです。だから法律までつくろうとしているのでしょう。過去のことばかり言って、あなたま今の法律やこれからの社会ということを、人事局という立場にいながら、あるいはまたこれからの給与や昇給を差別しちゃいけないという法律を今度つくっておきながら、それ自体を否定するような発言を今なさっているのですよ、そういう社会じゃないとか、いろんなことを含めて。ちょっとおかしい、私は納得できません。もう一度答弁してください。
○藤井(良)政府委員 確かに先生のおっしゃるとおり男女平等にすべきだろうと思います。ただ、今すぐこれをやることが日本の社会にとって、確かに過去においては私が申し上げたように日本の女子に対する処遇が悪いといったようなことがありましたけれども、今度均等法ができればそういったことは徐々に減っていくのではないかと思います。そうすれば恐らく労災法の方も直すのじゃないかと思います。そういうような段階に来れば私どもの方も当然直すことになるだろうと思います。 私どもといたしましては、ともかくも官民のバランスという観点から、現在時点においては直していないというだけでございます。
○田中(慶)委員 私は何も、今の五十五歳を五十歳にしろと言っているのじゃないのです。今片方において男女の格差をなくそうとしているときに、片方において逆に格差をつくるようなことをしてはいけない。五十五歳が六十歳になること自体支給の格差ができる、そうでしょう。片方においては亡くなったときに年齢の制限はなく、あるいは満たないときは一時金までちょうだいできるわけです。そんなことを考えてまいりますと、これ自体が前進ではなく後退であると私は申し上げているのです。過去のことを言っているわけじゃない。世の中がそういうことになってきているから、それを認めて法律もつくっている、そういうやさきにこういうことをすること自体納得がいかない、そう思いませんか。同じ行政であって、片方においてこういう法律をつくっているのだから、五十五歳を逆に六十歳にするこういう案が出てきたときに、人事院がみずからとどめるべきじゃないか、あるいは労災がそういうことであれば直すべきじゃないか、私はこんなふうに思っているのです。 ところが、あなたは、過去がこうだからあるいはほかの年金がどうのこうの、こういうことで答えが出てきているのですけれども、そういう点については余り賛成できません。現実によそとのバランスの関係だけでそういうことをやられていたのだったら、例えば人事院勧告はどうですか。完全実施とかいってもなかなかできないでしょう。時と場合によって余りにも使い分けをされてはいけないのじゃないかと思います。 これ以上やると皆さんの立場もあると思いますけれども、いずれにしても同じ議会の中でそういうことをやられること自体、私は何かちぐはぐ行政みたいに思いますので、行政は一元的一貫性がないといけないし、平等でなければいけないと思いますので、その点はこれからもよく配慮される必要があろうと思います。その辺についてあなたはどう思いますか。
○藤井(良)政府委員 今先生のおっしゃられました五十五歳を六十歳に上げる点でございますけれども、この点も実は労災法の方でもう六十歳にしてしまっているわけなんです。したがいまして、私どもの方としては、官民のバランスという観点からやっているわけでございます。しかし、先生がおっしゃられるように、今度の雇用均等法によりまして次第に世の中は変わってくると思います。変わってくれば当然に、我々の方も労働省の方も考えざるを得なくなると思います。
○田中(慶)委員 押し問答になってもいけませんから、時間を有効に使うために次に移らしていただきたいと思います。 今回は、見直しの場合に給与水準の六%ということでございますね。すなわち、全体的な給与の変化が六%あった、そういう感覚でよろしいですね。
○叶野政府委員 六%という数字につきましては、今までもずっと労災の方と同一歩調をとっております。二〇%が一〇%、それが六%になった経緯がございます。そういう意味で、現在我々も六%という数字を使わざるを得ないという状態でございます。 ただ、この六%がどういう理屈で六%になったのかということにつきましては、障害等級を例にとりますと、等級間の格差が現在大体一二から一三%程度ございます。この格差が逆転しないように、最大限半分まで下の等級の人間が行くというところへとどまれるようにしたというふうに我々は理解しております。
○田中(慶)委員 六%というのは等級間の格差が逆転しないためにということですか。そうすると、今までの説明と根拠が違うのじゃないでしょうか。
○叶野政府委員 パーセンテージをどの程度に設けるかということにはいろいろの経緯があろうかと思います。そういう意味で二〇から一〇、六という経緯を申し上げたわけでございます。六%につきましても五十六年ですか、それ以降すっと使ってまいっているわけでございます。その数字を改める段階に現在まだ至らないということで、今回も持続して使わせていただくということでございます。
○田中(慶)委員 しかし、私はこの六%の根拠というのはそういうことじゃないと思うのです。例えばベースアップの一つの流れを見ていただければわかると思うのです。二けた台のベースアップもありましたよね。あるいはそういう中で最近は一けた台、そういう形の問題の総合的な判断でこの六%というのは来ているのじゃないかと思うのです。 例えば、それじゃ極端なことを言って人事院勧告が完全実施をされなかった、そういう点でいろいろな問題がありますね。そういうときに、例えば人勧は少なくとも去年を含めて完全実施をされてない。人勧を含めていろいろな形の中で過去やってこられた中で、この六%の変動というのは、単年度に六%ない、二年度で六%になった場合においては二年に一回の見直しだ、あるいは三年度になった場合は三年に一回の見直しだ。やはりそういう点では、物価の変動や給与のスライド制やいろいろなことを総体的に考える必要があるんじゃないか。六%の基準というものが、こういう前提においてはこれが完全だということじゃないわけですから。そういう点でこの六%というものは、労災が上げたとかほかがどうだからということじゃなくして、私は六%というものは不変じゃなく変動があってしかるべきだと思うのですけれども、その辺いかがでしょう。
○叶野政府委員 六%の変動幅につきましては、我々としてもできる限り縮小した方が現実的ではなかろうか、かように考えてございます。そういう意味で、今後ともその幅の縮小には努力してまいりたい、かように考えております。
○田中(慶)委員 そこで、ちょっと余り通告してないような形で質問しちゃいけないと思いますけれども、やはりそういう点では、今例えば人事院の勧告がこれからの公務員給与とかあるいは年金とかというものに大きく作用すると思うのです。そういう点で、今これからも不変のものじゃない、変動性のあるものであるということであるから、それぞれ考え方を変えるならば、その年次ごとの、例えば人事院勧告によって実施された給与の、そういう形のコンクリートじゃなく、スライド制とかそういうことは考えられないのでしょうか。その辺どうでしょう。
○叶野政府委員 現在も六%という数字を使っております。この六%という数字は、給与の引き上げ率にスライドしたものが六%になったというふうには理解しておりません。そういう意味で、今後我々の考える理想的な姿として見ますれば、やはり災害補償の平均給与額の算定にも、やはり一般の人たちが上がった場合にはその人たちも上げ得るようなものが私は理想的な姿だと思います。いろいろ難しい点はあろうかと思いますけれども、そういうようなことで今後とも努力してまいりたい、かように申し上げておる次第でございます。
○田中(慶)委員 これからも、全体的な物価のスライドとかあるいはまた総体的な賃金の構成の中で、善処方をぜひお願いを申し上げたいと思います。 そこで、先ほども問題になりました、この労災による例えば法定外給付の問題等についてでありますけれども、先ほど遺族に対する援護金という形で約三百万円程度ということであります。多少統計のずれはあろうと思いますけれども、先ほど一千三百万云々とか民間の平均を言われておりましたけれども、私は、では民間の平均は一千三百万なら一千三百万程度でもいいと思いますけれども、従来のパターンやあるいは人事院勧告とか先般の年金の問題等々を考えてまいりますと、大体それに近づけるような努力をされてきた、こんなふうに思います。そういう点では今の援護金というものは三百万円では余りにも低過ぎるのではないか、こんなふうに思いますけれども、少なくとも、先ほどの六%のときもそれぞれの号俸間の格差を最低逆転しないように二分の一程度は、そういう話があったわけであります。民間の平均が一千二百万から三百万ということであるならば、やはりその半分程度の六百万程度は援護金としてそれぞれの法定外給付というものがされてもいいのじゃないか、私はこんなふうに思いますけれども、その辺はいかがでしょう。
○叶野政府委員 確かに、民間の企業で平均値千三百万程度のものが法定外給付として支出されているというふうな実情が、五十八年度の我々の調査では出てきたわけでございます。ただ、この千三百万何がしの額の内容につきましては、実際にそういう制度を持っている企業が半分という実態がございます。 〔戸塚委員長代理退席、委員長着席〕 それからいま一つは、これは我々の予測でございますけれども、千三百万の中には恐らく損害賠償の前払い的な色彩のあるもの、例えば慰謝料等々も含んでいるのではなかろうか、こう予測されております。そういう意味で、千三百万丸々を特別援護金の額と比較するというようなことにはまいらぬのではなかろうか。さはいいながらも現在三百万という額でございます。そういうようなことを勘案いたしましても必ずしも高くはないということを考えております。そういう意味で、毎年この額の引き上げにつきましては我々も格段に努力しているところでございます。今後ともさようにしてまいりたいと思います。
○田中(慶)委員 全体的な官民較差の問題とか、あるいは全体的な民の中においても総体的に法定外給付がされてないということで、そういう配慮があると思いますけれども、ぜひお願いしたいことは、普段と違うわけですからね、それぞれ御不幸に遭った人たちのことなんですから、そういう点を含めてぜひこれから御検討を、私は三百万というのは低過ぎるから最低二分の一程度まで上げたらどうだということまで具体的に申し上げたわけですから、そういう点を含めて積極的な取り組みをされた方がよろしいと思います。特に高齢化社会とかいろいろなことをやってまいりますと、例えば公務員の定年延長の問題とかいろいろなことを含めてされてまいろうと思います。災害補償も、そういう点では災害そのものの質や中身も変わってこようと思います。そういう点でやはり、災害補償制度そのものも、それぞれの中身等々を含めてこれから検討なり改善をされる必要があろうと思います。そういう提言を申し上げておきたいと思いますけれども、その辺の考え方はいかがでしょう。
○叶野政府委員 最近の災害の認定の事情等を見ますと、いろいろな難しい病気などが出てきているようでございます。それらにつきましては、でき得る限り内容を十分審査いたしまして、公務災害になり得べきものはなり得るような方向で認定事務をするように心がけたいと思います。
○田中(慶)委員 続きまして、行政改革の関係で若干御質問をしてみたいと思います。 御案内のように、私は先般総理に行革の問題でこの席でお尋ねをさしていただいたわけですけれども、時間の関係がありましたので余り突っ込んで話をすることができませんでした。そういう点で、まず自治省の関係で、社会経済国民会議から提言をされた地方自治の改革について、自治省は六月下旬これらの各項目についての回答を約束されているわけですけれども、このような提言を具体的にどのようにお考えになっているか、そしてその時期的なことを明確にしていただきたいと思います。
○柳説明員 社会経済国民会議からの御提言がございまして、私どもの方にもお届けいただいたわけでございますが、まずこの提言に対する私どもの考え方といたしましては、この提言の中にも出ておりますように、社会経済情勢のいろいろの変化、それに対応いたしました地方自治の推進という観点で、御提言をいただいたものというふうに理解いたしております。 ただ、その内容ということになりますと、非常に多方面にわたっておりまして、しかも行財政制度の組織を抜本的に改正するといったような、非常に制度の根幹にかかわるような点もございます。したがいまして、私どもといたしましては、地方自治の推進という観点での御提言としてはそういう意味では受けとめてはおりますけれども、個々の考え方については軽々に論評するのは差し控えたいというふうに考えております。 先般おいでになりました節に、これについての自治省の公式の見解をということを求められたわけでございますけれども、私どもの省といたしまして、こういう御提言について公式に御返事をするというようなことは通例としていたしておりません。また、ただいま申し上げましたように制度の根幹にかかわる問題でもございますので、これらの問題について自治省としての、正式のと申しますよりは、どちらかといいますと、いただいたものについての感想と申しますか感じをお伝えするというようなことになろうかと思います。 いずれにいたしましても、こういう制度の改革の問題、将来のあり方ということにつきましては、地方制度調査会という調査会で御検討いただくことでございますので、その際の参考というふうになるのではないかというふうに考えております。
○田中(慶)委員 そこで、社会経済国民会議からのその提言の一つに、各級自治体連合組織としては云々とか、あるいは政府代表、学識経験者等々含めて国家行政組織法の第三条に基づく機関を設置して、地方の時代にふさわしい行政改革を進めたらどうだ、あるいはまた地方行革を今促進しようとしているこういうときに、この行政改革を進める担当として総務長官、これらについてどのように受けとめられているのか、見解をお伺いしたいと思います。
○後藤田国務大臣 現在は、やはり地方に関係のある事項について政府が政策決定するという場合に、できる限り地方の意見を反映させるということは極めて緊要なことであろう、私はこう考えているわけでございます。 ただ、具体的なその方法論の問題でございますね。今日、政府に各種審議会がございます。この審議会にできる限り、地方団体の長であるとかあるいは六団体の関係者であるとか、こういったような人を委員にして、そしてその意見を十分拝聴さしていただく、それからまた、政府全体として政策決定をする場合にも、これはやはり自治省という役所があるわけですから、自治省の意見をできる限り尊重すべきであろう、こう思います。それからまた、国会で御審議を賜るときには、これも皆様方のところで六団体の方とかあるいは地方自治についての学識経験を持っている人とか各種の方を参考人に呼んでいただく、あるいは地方公聴会を開く、こういったようなことをやっておりますから、現在のやり方を効果あるようなやり方でやっていけばいいのではないか、私はかように考えているわけでございます。 なお、御質問の中にある社会経済国民会議の御提言、これについては先ほど自治省が答弁したとおりであろうと私は思います。貴重な御意見でございます。しかし、これらを公式に自治省から回答するというのは必ずしも適切でない。これは地方制度調査会でこういった意見を十分参考にして、この地方制度調査会での御意見ということにならざるを得ないのではなかろうか、私はさように考えているわけでございます。
○田中(慶)委員 行革というものは、それぞれの機関がお互いに知恵を出し合って、新しい提言その他について勇気を持って取り組まなければいけない問題だと思います。今後も、ぜひあらゆるところの提言に耳を傾けてそれぞれ取り組んでいただきたい、こんなふうに思います。 そこで、実は公務員制度、すなわち行政改革の重要な課題として、公務員制度の改革が挙げられているわけでありまして、その中には公務員の給与の問題、人事院の勧告の問題が出されているわけであります。勧告のあり方あるいはまた臨調の答申の考え方等々を含めて、先般も年金問題や賃金の改定あるいは人事院勧告等の中でそれぞれ質疑を展開してまいりましたけれども、この中での現在民間賃金の対照の仕方等々を含めて、企業、事業所規模、職種等々を含めて総体的な見直しが必要じゃないかということを、私はこの席からも繰り返して申し上げたと思います。これから人勧の時期にもなってまいりますし、こういうことを含めて人事院の見解をお伺いしたいと思います。
○鹿兒島政府委員 人事院勧告を実施するに当たりまして、官民比較をいたします際に、御案内のように企業規模百人以上、事業所規模五十人以上という形でずっとこのところ定着してまいっているわけでございます。しかし、御指摘がございましたように、昭和五十七年の七月の第二次臨時行政調査会の基本答申におきまして、小規模事業所につきましてもこれを調査するようにという御指摘がございました。またそういう御意見、いろいろございました。そういう御意見を踏まえまして、私どもは、昭和五十八年から、一応参考にいたしますために、毎年、企業規模にいたしまして三十人から百人という企業につきまして調査を行っているところでございます。五十八年、五十九年やってまいりまして、今年度もその実態を調査いたしたい。その結果、我々としまして結論を得ますならば、これを外にも発表いたしますし、また必要があればそういったことも十分参考にしていきたい、かように考えているわけでございます。
○田中(慶)委員 その際、人事院のデータと労働省のデータ等々がそれぞれ狂いのないように、あるいは各調査機関との間に狂いがあっては、やはりその信懸性というものも出てまいりますから、ぜひそういうことについての配慮もお願いをしておきたいと思います。 特に、これからの勧告というものは総体的な形で取り上げられていくと思いますけれども、今それぞれ作業が進められていると思いますが、現在その時期はどの辺に考えられているのか、お伺いをしたいと思います。
○鹿兒島政府委員 少し内容に立ち入って御説明させていただきたいと思います。 私どもは、現在、三百五十の事業所につきまして制度的な面の調査を実施いたしております。で、お話がございましたように、労働省におきましても、規模の小さい企業の調査を含めた規模別標準労働者の所定内給与の比較というものがございます。 ただ、その辺のところ、大変技術的な問題でございますが、職種の問題、人事院の場合には御承知のように国家公務員の職種に対応するような九十一職種というものを選んでやっております。労働省の場合にはそういう区別がないということで、その整合性をとるということは、それぞれの行政目的に従って調査をいたしております関係でなかなか難しい点があるということが一つございます。 それから、これは現在の段階での私どもの正式の意見と申しますよりは感じで申し上げますが、昨年あたりの調査を見てみましても、やはり規模の小さい企業の場合には中途採用者が非常に多いということもございますし、それからまた、給料表が制度として制定されていないというところもございまして、ごく一般的に申し上げますならば、規模の小さい企業、事業所につきましては給与制度自体に非常に不安定な部分があるということで、私ども、その内容につきましては、現在の段階ではございますけれども、若干の疑問を持ってこれを眺めているという状況でございます。
○田中(慶)委員 賃金というのは官民較差の問題やらあるいは不公平があってはいけない、こんなふうに考えられますので、総体的な検討と配慮が望まれるんじゃないかと思います。 そこで、この臨調答申の中にも、実は、勧告に当たっては広く関係者の意見を聞く等、一定の開かれた手順をとるべきであるということが指摘をされています。どちらかというと、人勧というものは数字だけは明確に出ますけれども、そういう点では比較的開かれた形で行っていない、これが現実だと思います。そういう点で、この辺については開かれた行政ということも含めて、特に公務員の賃金を決定するわけですから、そういう点では広く関係者の意見を聞く等、こういう手順も指摘をされておりますけれども、この辺はどういうふうに考えられておりますか。
○鹿兒島政府委員 お話がございましたとおり臨調の基本答申にもそういう御意見がございますし、若干時期をさかのぼりますと、昭和四十八年の公務員制度審議会の答申の中にも同じような趣旨の文言がございます。こういった御意見を踏まえまして、私どもも、従来から開かれた形で人事院勧告を実施したいということで努力をしてまいったところでございまして、組織的にも窓口を開くということをやってまいりましたし、また、関係者の意見ということで、これは非常に多方面に及ぶわけでございますけれども、一つはやはり、何と申しましても直接に利害関係を持っております職員団体でありますとか、関係各省庁の人事当局の御意見を非常に頻繁にお聞きしながら今日に至っております。また、御承知のように人事院には各界の有識者を集めました参与会もございますし、そのほか随時、懇話会でございますとかあるいは報道関係の皆さん方にお集まりいただきまして、私どもの考え方とか皆さんの御意見を聞いていくという形で処理を進めているところでございます。
○田中(慶)委員 ぜひそういう点で、国民の皆さんが納得のいくような形の中で調査、研究をされることを望んでおきたいと思います。 そこで、実は臨調の答申の中でも、公務員の能率向上のためにあるいは公務員の士気高揚のために、業績の評価基準等々を含めて具体的な基準等の作成を行うべきであるということも指摘をされているわけであります。昨年も私はこの席上から、その率の問題、ある省庁においてはその評価をされてないで、何か一巡方式をとっているところもあるということを指摘申し上げた経過もございます。現実にそういうところがあるわけであります。そういう点を含めて、私はこういう業績の評価基準というものを明確にしておく必要があろうと思いますけれども、その辺の作業はいかがになっておるでしょうか。
○鹿兒島政府委員 公務員の勤務成績の評定という問題につきましては、これを各方面に反映させる必要があるわけでございますが、給与について申し上げますならば、この前も御指摘がございましたとおり、特別昇給制度の持ち回りというようなことがございませんように、特別昇給につきましては、私どもも給与の監査等を通じまして各省庁の指導を申し上げてまいりたい。それからまた、現在私どもが給与制度の改定につきまして若干の検討を続けておりまして、これをできますならばことしの給与勧告に反映したいということで作業をいたしておるわけであります。 特別昇給制度につきましては、現在の一五%の枠内におきまして、特に成績が優秀だった者につきましての枠をさらに拡大いたしたいということで検討している段階でございます。
○田中(慶)委員 それぞれ人が人を評価するというのは大変難しいことかもわかりませんけれども、それは一定の基準というものをつくり、一定の制度をつくった中で明確にする必要があろうと思います。そういう点は今後ともぜひ特段の努力をしてやっていただきたいと思います。 そこで、実は組織・人事等の問題についてでありますけれども、総合調整機能というものが、具体的に臨調の答申の中では、この総合調整機能を発揮させるために総合管理庁の構想を打ち出しましたけれども、実際には総合管理庁ではなく、総理府の一部として行政管理庁を統合して今日の総務庁に至ったわけであります。 そこで、総務庁にお伺いしたいことは、総務庁の配置転換の昨年までの実績とトータル、あるいはまた人事管理に関する総合調整機能についてその施策はどうなっているのか、明確にしていただきたいと思います。
○古橋政府委員 まず最初に、省庁間の配置転換の実績についてお答え申し上げたいと思います。 省庁間配置転換は、私ども努力してまいりまして着実に推進してきておりまして、昭和五十九年度におきましては百四十人の省庁間配置転換を実施したところでございます。その結果、省庁間配置転換を始めました昭和五十五年度以降昭和五十九年度までの実績は五百五十三人となっております。
○藤井(良)政府委員 総務庁では、人事管理に関する総合調整機能を果たすためにどういうような施策を推進してきたかということでございますが、人事局といたしましては、政府全体としての適切かつ一体的な人事管理を確保するため、人事管理に関する各省庁の施策の総合調整を推進してきており、近年におきましては、省庁間の人事交流の推進、退職準備のための施策の推進等臨調答申の実施に努めてきたところでございます。 今後におきましても、臨調答申で提言されている公務員倫理の確保、資質と能力の涵養、成績本位の人事運用、健全な労使関係の確立等に努めるとともに、人事管理のより適切・一体的な運用に資するため、人事統計等必要なデータの収集分析のための方策について検討を進めることといたしております。また、人事院におきまして先ほどから言われておりますように、現在検討されている給与制度の見直しにつきましても、今後人事院からの提言をまちまして検討を進めてまいるつもりでございます。
○田中(慶)委員 いずれにしても今までの実績が配置転換五百五十三人、はっきり申し上げてこれで十分だと私は思えないと思うのです。あるいはまた、総合調整機能も今発表されたような形の中で今後それぞれ検討する、こういう形であるわけでありますね。 そこで私は、少なくとも、総務庁長官に所見をお伺いしたいのは、今行政改革を一生懸命推進しているわけですけれども、私は、その人事交流というものを、新たな機能の特殊性とかあるいはまた機能の効率化等々発揮させるためにも、もっともっと密にしなければいけない。そして、最終的にはそれが行政改革を推進するようなことでやらなければいけないような気がするわけです。ところが、約四年で五百五十三人配置転換をしました、こういうことで、何か一生懸命取り組みをされているような自信を持った答えなんですけれども、私は逆に、これでは少な過ぎるのじゃないかと思うぐらいなのです。そんなことを含めて、先般も、実は、今それぞれ機械化、合理化、コンピューター化とかいろいろな形の中で、職場に大分コンピューターが入ったり、そういうふうにされておるのですね。そうすると、百人なら百人のキャパシティーがあるコンピューターが一〇〇%利用されてない。むしろ皆さんは、機械化だから、コンピューター化だからという形の中でそれを導入はするのですけれども、そこでされている事務の削減とかあるいは人員の削減というのは、その能力が一〇〇%生かされていないでせいぜい二十人、三十人のところが余りにも多い。こんなことを考えて、真の行革がまだその精神が伝わってないような気がしますけれども、長官としての所見をお伺いしたいと思います。
○後藤田国務大臣 省庁間の配置転換わずか五百五十人、不十分でないか、こういう御指摘でございますが、考えてみますと、日本の国というのは終身雇用ですね。しかも帰属意識が非常に強いわけです。それで、省庁間の配置転換と一口にこうおっしゃいましても、これはやはり当人にとってみれば、民間であればこれは転職に該当するのですね。しかもこれは参議院の決議もあるのです。本人の意思に反してやってはいかぬぞ、こういう国会の御決議もあるわけですよ。こういった中で、政府としては、しかしともかくこういった行政改革のさなかだし、やはり配置転換というのは必要ではないかということで、受け入れ側と差し出し側、これだって意見が一致しなきゃいかぬわけですね。そこらの調整を図りながら精いっぱいの努力はしておるつもりでございます。もちろん私はこれで十分だとは、あなたおっしゃるように不十分でないか、私もそう思っているのです。しかし、これはそういった大変いろいろな制約があるということもひとつぜひ御理解をしていただきたい。 なお、内閣全体の総合調整機能、これは、和しばしば申し上げますように、やはり予算による調整、プランニングによる調整、もう一つは大事による調整でございます。この大事による調整をどうやっていくかということで、昭和四十年でしたか四十一年でしたか、人事院の中から当時の総理府に人事局をつくったわけですね。しかし、果たしてこれで十分かどうかという点については、これはやはり見直したって一向に差し支えない、こういう観点に立って今日行革審で御審議をしていらっしゃるように私は聞いておるのです。したがって、政府としては、どういう答申が出るかわかりませんけれども、行革審の御意見が出ればそれに従って改善措置を講じたい、かように考えております。
○田中(慶)委員 行革審でそれぞれ出ると思いますので、ぜひ積極的な取り組みをしていただきたいと思います。 長官、次の何かあるようですから、どうぞ。もっと質問したいのですけれども、次の機会に譲りたいと思います。 そこで、今総務庁長官が退席されておりますけれども、現在、行革審において検討されている課題あるいはまた進行状態等々を含めて、総務庁として行革審に依頼した課題、内容がどうなっているのか、おわかりでしたら御説明をいただきたいと思います。
○山本(貞)政府委員 ただいま御指摘の行革審における審議状況につきまして御報告申し上げます。 御案内のとおり、行革審におきましては、ただいま五つの分科会あるいは小委員会を設けまして、七つの課題につきまして検討中でございます。 その検討体制等でございますが、まず、機関委任事務のあり方あるいは国、地方を通ずる許認可権限等のあり方、この二つにつきましては地方行革推進小委員会で検討いたしております。また、内閣の総合調整機能の問題あるいは緊急事態への対処体制の問題、この二つは内閣の分科会で検討いたしております。科学技術の研究の推進、これは科学技術分科会で検討いたしております。また規制行政の緩和の問題、これは規制行政問題の分科会で検討いたしております。最後に国有地の有効活用の問題、これは国有地有効活用分科会で検討いたしております。 このうち、実態把握あるいは問題点等の詳細な把握を要するという三つの課題につきまして、総務庁に行政監察をお願いいたしまして、その三つと申しますのは国、地方を通ずる許認可権限の問題、それから規制行政の緩和の問題、そして国有地の活用の実態問題、この三つを総務庁に調査を依頼いたしまして、既に国有地を除きます二つの問題につきましては行革審で調査結果の聴取をいたしました。 これまで五つの分科会や小委員会におきまして、関係省庁あるいは地方団体等の関係団体あるいは有識者等のヒアリングを行いまして、先ほどの二つの問題につきましては行政監察の調査結果も聴取いたしまして、現在、物によりまして週二回ベースぐらいで、いよいよ本格的な論議に入っておる段階でございます。 今後の予定といたしまして、内閣の総合調整機能分科会、それから科学技術の分科会、これは六月中をめどに報告をまとめたいと思っております。また規制緩和の問題、それから地方行革推進小委員会の問題、これは七月早々に報告をまとめたい。最後に、国有地の問題につきましては七月の十日前後をめどに報告を行革審に上げたい。行革審ではこれらを踏まえまして、七月中には答申をまとめまして総理に報告書を提出したい、このようなスケジュールでございます。
○田中(慶)委員 そうすると、現在、行革審の進行状態は今お述べいただいたようなことでありますけれども、総括的にまとめて答申をするという考え方ですか、それともスケジュール的にそれぞれ個別にでき上がりますね、それを個別にそれぞれ答申をしていくのですか、その辺を明確に。
○山本(貞)政府委員 行革審としてのまとめ方でございますが、それは先生が前に申されました全体を一つにまとめまして、これを七月中にまとめて総理に提出する、そういう予定でございます。
○田中(慶)委員 全体をまとめることも結構だと思いますけれども、やはり行政改革というのはそれぞれ適切にやらなければいけないものですから、教育臨調とも言われる教育改革等についても、できるものから上げてもらいたいというような話があったと思います。そんなことを含めますと、それぞれできるものから、もうまとまったものからぼんぼん出していくのも一つの方法だろうと思います。そんなことを含めて今後の御検討をぜひお願い申し上げたいと思います。 以上で終わります。
○中島委員長 三浦久君。
○三浦(久)委員 答弁者の時間の御都合があるようでありますので、最初に、筑波研究学園都市にある国土地理院の日額旅費の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。 国家公務員が公務出張の場合の日当、宿泊費用は、国家公務員等の旅費に関する法律で一般的規定がございます。その二十六条で「日額旅費」が定められておりますけれども、これは現場監督などである地域に連続的に出張する者、また研修者であるとか常時出張を要する者が対象となっております。その日額旅費というのは普通の日当旅費よりも低くなっているわけですね。例えば六等級以下の職員の例で申し上げますと、普通旅費の場合は、日当が千四百円、宿泊が五千九百円、合わせて一日七千三百円であります。ところが、日額旅費の場合には、日当、宿泊の内訳はわかりませんが、三十日未満の出張ですと五千六百二十円であります。七千三百円に対して日額旅費は五千六百二十円。これはどっちも高くはないですね。これで出張したら恐らく赤字になるだろうと思います。 では、なぜこういうような差がついているのかということでございますけれども、この日額旅費の趣旨というのは、この法律が施行されました昭和二十六年当時、工業技術院の地質調査とか、また農林省の干拓とか水路建設、または国土地理院の測量業務、そういうものなどがありまして、半年から一年ぐらいにわたる長期の出張がかなり多くあったわけですね。そういたしますと、一年とか六カ月というような長期出張ですと、出張した先でもってアパートを借りるとかというようなことで、旅費の節減ができたわけであります。そのために普通の日当、宿泊よりも安くしてきた、そういう経過があるわけですね。しかし、今ではそういう事情が一変しているわけです。 例えば、国土地理院の測量の場合でも大概一月以内の出張ですね。半年、一年という出張はありません。長くても二カ月ぐらいであります。ですから、アパートを借りて旅費を安く上げるというような手段はもうないのであります。一般の旅館に泊まります。そうすると、例えば一月連泊をいたしましても、連泊は安くするというようなところは今まずほとんどないわけですね。ですから、こういう非常に安い日額旅費でもって出張した場合には、その出張された国家公務員の負担というものは非常に大きいのです。五千六百二十円ではまず赤字になることは間違いないだろうと思うのですね。 そこで、建設省にお尋ね申し上げますが、こういう国土地理院の日額旅費の問題、どのように御認識になっているのか、お伺いいたしたいというふうに思います。
○望月政府委員 日額旅費の決められ方については、ただいま先生お話しのとおりの経緯があるわけでございますが、建設省の国土地理院の日額旅費支給規程の内容は、私どもの役所のほかの日額旅費規程と比べまして、できるだけの配慮はさせていただいている面も実はあるわけでございます。とは申しましても、この日額旅費というのは、普通旅費あるいは一般の日額旅費等と連動しているものでございまして、ただいまお話しのような経緯の中で、五十四年度以降据え置きの状態が続いているというのも事実でございます。 この間、片方では一般の宿泊旅費等もかなり上昇している、あるいはまた旅館等の事情からしましてシーズンによりましては長期に滞在するのを必ずしも快しとしない、こんなような現状も出ているケースがあることは承知しているところでございまして、そのために、私どもの地理院の職員の方々が宿泊施設を探すのに大変苦労するとか、あるいはまた旅館との交渉にいろいろと御苦労いただいている、こういった点等々あることは、私どもも地理院等を通じましてつとに十二分に承知しているところでございます。
○三浦(久)委員 そうすると、この日額旅費は低いということはお認めになりますか。
○望月政府委員 この辺は、実は宿泊代の実態との関係等との中で見ないと厳密なことは申し上げにくいわけでございますが、傾向としては、先ほど言いましたように、五十四年度以降据え置かれている日額旅費に対して、一般的な宿泊代金というのはそれ以降かなり上昇傾向にある。こういった意味では相対的に事情は苦しくなっているということはあるだろうと認識しております。
○三浦(久)委員 宿泊をするのに当たって出張された職員の方が大変苦労されておるということを言われましたですね。そういう事実はお認めになっていらっしゃる。ですから、五千六百二十円では大体安過ぎるということはもうお認めになっているだろうと思うのですね。そういう社会事情の変化によりまして、大体こういう規定というのは合理性がなくなっているんじゃないかと私は思うのですよね。そうすれば、それは合理的に改善をしていくのが当然のことだというふうに私は思うわけであります。 これは大蔵省と各省庁の長が協議をして決めるという規定になっておりますから、まず大蔵省とよく協議をして、上げていくためにはいろいろなやり方があると思いますけれども、こういう非合理性をなくすという意味から言いますと、まず国土地理院の測量業務というものを日額旅費から外すということですね。これは当然できることですね。日額旅費から外して普通旅費を適用するように少なくともすべきだ。この日額旅費の適用者だけを特に安い出張旅費でもって働かせるという理由は全くないわけでありますから、そういう意味で日額旅費の指定から外すということはお考えになりませんか。
○望月政府委員 基本的には日額旅費の額そのものを何とかならないかという点が一つの問題としてあると思いますが、これにつきましては、先ほど申し上げましたように一般の旅費あるいは他の一般の日額旅費等の水準と連動しておるという中で、これ自体必ずしも楽でない要素も少なくありません。そういった中で、先生お話しのように日額旅費から外したらどうかという御提言と受けとめますけれども、これは御案内のとおり、現在の旅費法の中では、測量業務というものに関する旅行が言うならば日額旅費になじむものという格好で決められている。それを踏まえて建設大臣と大蔵大臣との協議の中で決めていただいている、こういった状況になっているわけでございます。 私ども、今お話しのような日額旅費規程を外して一般旅費に切りかえたらどうかという御提言ではございますけれども、測量旅費というものが日額旅費になじむという一つの判断というものが法体系の中にある今日におきまして、直ちにこれをそういうふうにいたしましょうというふうなことはなかなか困難な問題がつきまとうのではないか、こんなふうに認識しております。
○三浦(久)委員 日額旅費になじむと言われましたけれども、何でなじむのかといえばさっき言った理由でしょう。長期出張だ、そして宿泊が安くなるということでしょう。ところが、あなたの御答弁では、ちっとも安くならない、こういうお話です。ですから、過去においてこの法律の制定当時においてはなじんだことが今はなじまなくなっているわけですから、そういう指定から外すということも当然考えなければいけない。 それから連動と言われましたね。普通旅費と日額旅費は連動する、必ず差別をつけなければならない。そんな法体系になってないでしょう。普通の旅費よりも日額旅費は超えてはならないということにはなっているけれども、必ず一定の差をつけなければならないなんという法体系にはなってないのです、この二十六条を見ましても。ですから、そういう差をつける合理性がないのであれば、今の法体系の中で十分できるじゃありませんか。あなたの方で測量業務を日額旅費の指定から外すことができないというのであれば、それはどうもぐあいが悪いというのであれば、さっきあなたが言われました国土地理院職員日額旅費支給規程というのがありますね。これで額が決まっておりますでしょう。三十日以内はどうの、三十日以上六十日未満は幾らだとか決まってますね。この額をそれでは変えたらどうですか。この額を変えるということは、簡単に大蔵省との協議でできることであります。結局、普通旅費の規定を超えない限度でこれを引き上げるということはなさるお考えはございませんか。
○望月政府委員 日額旅費の問題につきましては、先ほど私申し上げましたように、いろいろと事情変化の中で困難な問題が出てきておるという認識は私どもも十二分に持っております。そういった中で、直ちに日額旅費の対象から外すのがいいかどうか、あるいはできるかどうか等々の問題については、いささか難しいのじゃないかということをさっき申し上げたわけでございますが、さはさりながら、では何もしないのか、こういうことになろうかと思います。そういった意味では、私ども冒頭申し上げましたような実情というものも十分認識しているところでございますので、何とかこれを改善する方策というものについて大蔵省とも随時協議しているところでございますし、今後ともそういう姿勢で臨んでまいりたい、こんなふうに認識しております。
○三浦(久)委員 そうすると、日額旅費から外すかまたは今の支給規程を改善するか、いろいろな方法がありますけれども、しかし現在では低過ぎるので、実情に合わないので、何とかもうちょっとアップするように大蔵省とも今後協議していきたい、そういうお考えですか。ちょっと一言。
○望月政府委員 直ちに額をどうこうということのみにこだわらずに、幅広くいろいろな面で改善措置を講じる必要がある、こういう認識の中で大蔵省とも今まで相談してまいっておりますし、今後ともそういう観点から協議を続けていきたい、こういうことでございます。
○三浦(久)委員 それは額も含みますね。
○望月政府委員 額を直ちにどうする等々の内容につきましては、私どもいろいろの面があろうかと思いますので、先ほど申しましたように一般の日額旅費支給規程よりも若干改善、優遇、優遇というと語弊があるかもしれませんが、有利な扱いをしておる面もありますが、さらにそういう点がいじれるものかどうか等々を含めまして検討させていただきたい、またそういう観点から協議させていただきたいと思っております。
○三浦(久)委員 時間の問題があるそうですから、もうお帰りいただいて結構でございます。 次に、これも、筑波研究学園都市にある農水省の熱帯農業研究センターの主任研究官以上に支給されている俸給の特別調整額の問題についてお伺いいたしたいと思います。 この特別調整額は本俸の一二%、ですから本俸が二十五万円の人なら三万円ということになるわけですね。これは毎月毎月支給されているものでありますから、公務員の生活の上では非常に大きな比重を占めている問題だと思います。問題は、この特別調整額が主任研究官が外国に出張するときには支給されないということなんです。一般的に海外出張した場合には特別調整額は出ませんね。これは管理職手当という性格を持っているので出ません。ですから、この熱研の主任研究官に対しても出ないわけなんですね。ところが、この主任研究官の場合には違った実情があるだろうと私は思うのです。なぜならば、農林水産省組織令によりますと、これは第百二条でありますけれども、「熱帯農業研究センターは、熱帯又は亜熱帯に属する地域における農林畜産業に関する技術上の試験研究及び調査並びにこれらに関する内外の資料の収集、整備及び提供を行う機関とする。」こうあるわけですね。そうすると、この方々の仕事は、日本は熱帯じゃありませんから、熱帯で仕事をするというのが通常の仕事の形態、要するに海外に出張して仕事をするというのが通常の形態になっているということであります。主任研究官の方々の仕事はどういう内容になっているかといいますと、大体五カ月ぐらい海外に行きまして、また一カ月日本国内でお仕事をされる、そしてまた五カ月出張されて、また一カ月日本に帰ってこられる、こういうローテーションで大体二年ないし三年ずっと続いていくのです。したがって、海外出張の方がほとんどなのですよ。そうすると、その海外出張期間中特別調整額は支給されないということになると、何のための特別調整額なのだ、そういう結果になるわけですね。農水省もこういう実情というものについては当然把握されていると思いますけれども、現在この問題についてどういうふうに対処されておられるのか、お尋ねいたしたいと思います。
○吉村説明員 お答えいたします。 農林水産省といたしましては、先生ただいま御指摘のありましたように、熱帯農業研究センターの在外研究員が、東南アジアを初めといたしまして熱帯、亜熱帯諸国等の試験研究機関を研究の場といたしまして共同研究を行っている、しかもそれが出張という形態で共同研究を行わざるを得ないという事情にございます。このような他の機関に類例を見ない特殊な勤務形態であるという実情にかんがみまして、人事院規則九−七第七条第一号の特別調整額の規定の適用を除外するように、人事院に対しまして検討を要望しているところでございます。
○三浦(久)委員 人事院に対して要望があるそうですが、人事院としては、この熱研の主任研究官等の特別調整額の問題についてどのようなお考えを持っていらっしゃいますか。
○鹿兒島政府委員 お話しの特別調整額につきましては、既に御承知のとおり給与法の十条の二第一項に基づきまして、管理、監督職員に対してこれを支給するという形になっております。したがいまして、管理、監督職員が海外に出張した場合あるいは勤務しない場合につきましてはこれを支給しないということが、俸給等の支給を定めました人事院規則九−七で定めてあるわけでございます。管理、監督という考え方からいたしますと、現在の九−七の規定が一つの筋道でございますので、この辺のところ、海外出張者、特にお話がございました方々についてどのような考え方をとるべきかということにつきまして検討しておるところでございます。
○三浦(久)委員 確かに、今おっしゃったようにこれは管理職手当として出発したわけですね。しかし、この主任研究官の方々にこういう特別調整額が支給されるようになったのは、昭和三十四年十月からでございましょう。それまでは支給されなかったのです。それを三十四年十月から規則を改正して支給するようになりましたね。なぜでしょうか。そこは、ただ単に管理職ということだけではなくて、研究員としての特殊性に基づいた配慮というものがあっただろうと私は思うのです。その点なぜ三十四年十月から主任研究官の方々に特別調整額がつくようになったのか、その理由をお尋ねいたしたいと思います。
○鹿兒島政府委員 やや理屈めいたことになりますが、法律の規定はあくまでも管理、監督の特殊性ということで一貫いたしております。ただ、国家公務員の職種が非常に多岐多様にわたるということで、純粋の意味での管理、監督というものではございませんでも、やはりこれに準拠して出すべきことが妥当と思われるものにつきましては、これを若干拡大しましてこういう特別調整額を出しているというのが実態でございますので、この辺のところ、余りいろいろ問題となってきますと、果たしてそういう研究職員が管理、監督かどうかという根本に立ち返ってまた議論もしなければならないという問題もございます。
○三浦(久)委員 何か私をおどかしているような答弁ですけれども、しかし、昭和三十四年十月にそういう主任研究官に適用になったというのは、やはり有能な人材を確保したいということ、それからまた、主任研究官のお仕事のいわゆる研究の特殊性というものに着目したものではないかというふうに私は思っているのです。研究業務というのは非常に幅広い、そしてまた創造的な業務ですよね。ですからまた超過勤務手当、こういうようなものにもなじまないというようなことで、こういうものが出てきたのじゃないかと思うのです。ですから、やはり研究の特殊性ということ、それから人材の確保という問題、そういう面から出てきただろうと私は思うのです。そうであれば、一般事務職員の特別調整額と同じ性格だ、法律上は管理、監督という特別手当なんだ、こうおっしゃられるけれども、一般の事務職員とは違った性格をこの主任研究官の特別調整額というものは持っているのじゃないかというふうに私は思うのですよ。海外に出張したときにもそういう主任研究官としての仕事というのはずっと続いているわけですから、そういう意味では、人事院規則の適用に当たってはこれは適用から外す、やはり考慮すべきじゃないかというふうに思うのですけれども、重ねてお伺いいたしたいと思います。
○鹿兒島政府委員 数々あります研究職員の中で、御指摘の研究職員が特殊な勤務形態を持っているということは私どもも承知しておるつもりでございます。したがいまして、そういうものをどのように評価し、これを処遇の面で対応できるかということにつきましては、これからも十分に検討してまいりたいと思います。
○三浦(久)委員 それでは今後の検討に期待をして、この問題についての質問は終わらせていただきたいと思います。 次は筑波研究学園都市の問題ですが、移転手当の問題についてお伺いをいたしたいと思います。 これは来年の十二月の末に期限切れになります。人事院はその改廃についての措置を国会と内閣に勧告をしなければならないというふうに附則で規定をされておるわけであります。この移転手当というのはどのぐらい支給されているかといいますと、現在本俸の九%ですから、二十万円の本俸の人で一万八千円です。三十万円の本俸の人で二万七千円であります。これは給与所得者にとりましては、日常の生活上非常に大きなウエートを占めている問題だというふうに思うのです。しかもこれは非常に長期にわたって支給されております。一九七一年からの実施でありますから、来年の十二月の末まで支給されると十五年間も続いたことになるわけであります。非常に長い間続き、こういう生活に定着したものを、一度にしろまた段階的にしろ廃止してしまうというようなことは、公務員労働者にとって非常に影響が大きくて問題だろうというふうに私は思っているわけであります。しかも今科学万博が開催されておりますけれども、この万博によって物価もうんと上昇したというようなことが言われております。ですから、移転手当といってもこれは生活保障的な、いわゆる地域給である調整手当の性格をもあわせて持っているだろうというふうに私は思うのです。人事院としてこの点について今の時点でどういうように御認識になっているのか、お尋ねを申し上げたいと思います。
○鹿兒島政府委員 御指摘の手当につきましては、御案内のように昭和四十六年に設けられまして、以来何回か改正が行われまして、前回は、昭和五十六年に五年間という時限を持ちまして現在の形で至っておるわけでございます。 この手当につきましては、その性格につきまして実は二通りの性格があるというぐあいに私どもは理解をしております。一つは、筑波学園に移転をいたしました研究機関等が数々の職員を伴って移転をしましたために、その激変を緩和する異動保障的な性格が一つございます。と同時に、研究機関でございますのでいろいろな意味で人材を確保する必要があるということで、人材確保的な観点からの手当、二種類のものが混在しておりますのが現在の手当の姿である。したがいまして、一部の職員につきましてはこの手当が支給されていないという実態が出てきておるわけでございます。 これからの検討の方向でございますが、来年の十二月にこの手当も期限が切れるわけでございますので、これをどのように取り扱うかということは鋭意検討中でございますが、この手当につきましての問題点と申しますか難しさを若干申し上げますと、一つは、異動保障的な考え方をとりますとこれは漸次減少するという形になってまいります。それから、人材確保という観点からいたしますと果たしてこういう地域的な手当でよろしいのかどうかという問題もございます。そういう従来のいきさつにかんがみまして、非常に性格の複雑な手当になっているということでございますので、その辺のところを踏まえながら、来年の十二月に向けて検討しているというのが現在の段階でございます。
○三浦(久)委員 今御答弁の中で、支給されている人といない人がいるという話がありました。私はそこもまた一つの大きな問題点だと思うのですよ。例えば移転職員が九%もらえる。移転職員以外の職員でも、移転職員との権衡上必要であると認められた職員には、職種、等級によって三%と九%という額が支給されておりますね。現地採用した職員は非支給となるとか、いろいろ差があるのです。これが、同じ職場に働いている職員の間に不公平感とか差別感というものをもたらして、仕事を遂行する上で余りうまくない状態が続いているということが言えるだろうと思うのです。人事院はもうこのことはよく御承知だろうと思うのですけれども、同じ職場に働いて同じ条件でやっているというのであれば給与も同じにすべきじゃないか、だから一律に九%をちゃんと支給してやる方が円滑な仕事ができるんじゃないかというふうに私は考えております。 人事院のお考えを承りたいのですが、今度の改廃勧告に当たりまして、この問題点についてもどのように御認識になっているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
○鹿兒島政府委員 お話がございました支給職員と非支給職員の別ということでございますけれども、先ほど申し上げましたように手当の趣旨、性質というものがかなり複雑なものでございますので、現地で採用可能な職員につきましては支給をしないという形で、原則として支給をしないという職員が出てきているわけでございます。その辺のところをこれからいろいろ検討するわけでございますけれども、地域的な給与として考えますと、例えば近隣の都市との均衡の問題というものが出てまいりますし、異動保障的な考え方ということをとりますと、これはもう既に大部分は移転を終わっているということがございます。したがいまして、その辺のところを十分に検討させていただきまして、今年度の勧告でどうこうということではございませんで、来年度に向けて現在鋭意研究中ということでございます。
○三浦(久)委員 そうすると、いよいよ来年ということになるわけですけれども、やはり来年じゅうには結論を出されるわけでしょう。やはり一番よく事情を知っていらっしゃる方というのは、そこで働いている職員で組織している職員団体だろうと思うのです。ですから、こういう人々の意見を十分に反映させるという意味で、その結論を出す過程でその職員団体の皆さんとひざを割って十分な話し合いを私はすべきだというふうに思いますが、その点はいかがでございましょうか。
○鹿兒島政府委員 既に各研究機関の管理者また職員団体、いろいろと意見が寄せられておりますし、これからも意見は十分に聞いてまいりたいと思います。
○三浦(久)委員 次に、厚生省にお尋ねをいたします。質問する事項は国立病院・療養所の看護婦さんの夜勤を中心とした労働条件でございます。 いわゆる二・八勤務の判定が出されました。これは人事院が昭和四十年五月二十四日、いわゆる夜勤判定というものを出しました。それからもう二十年たっているわけです。この夜勤判定というのはいろいろありますけれども、まず夜勤日数については月平均八日とするのが適当だということと、一人夜勤廃止に向けて努力すべきであるということが中心的な問題だと思います。そして、この二・八勤務の夜勤判定は、その後昭和四十四年の六月には国会の決議まであります。これは三年をめどとして実行しなさいということであります。 そこで厚生省にお尋ねをいたしますけれども、この二・八夜勤体制の実行状況は今どうなっておりますでしょうか。
○羽毛田説明員 お答えをさせていただきます。 先生から今お話のございました二・八体制の実施状況でございますが、四十年の判定が出まして以来、私どもも看護体制の強化ということにつきまして努力をしてまいりました。今日の状況で申し上げますと、実施率が国立病院で八四一・七%、国立療養所で六八・九%の割合で、二・八体制が組み得る人員配置を行っているというところまで参っております。 以上でございます。
○三浦(久)委員 去る五月二十日に、日本医労協が看護婦さんについての夜勤実態調査を行いました。これによりますと、国立病院・療養所の看護婦さんの月平均夜勤日数は九・三日であります。九日以上の夜勤者は全体の七六・八%に及んでおります。これは民間の看護婦さんよりも多い結果になっていますね。二十年前の夜勤判定当時の人事院の調査でも、国立病院で九・一日なのです。療養所で九・八日なんですね。二・八の八の方ですね、二の方は大分改善されていると聞いておりますが、月に八日間夜勤という八の方ですが、これはもう当時と、つまり二十年前より見てほとんど改善されていないという状況であります。二十年前の夜勤判定では、平均だけではなくて、個々の労働者の月間夜勤日数は八日間を大幅に上回らないようにすることが望ましいというふうになっていますね。 そういう観点で、私も福岡で幾つかの国立病院・療養所を調査してみました。やはり実態はひどいですよ。例えば国立療養所の南福岡病院というのがあります。ここは小児ぜんそくなどの治療で非常に有名ですね。ここの小児科病棟で夜勤者が三十五名いるのです。ここは一人平均九・七日やっております。そして八三%、二十九名ですね。三十五名のうちの二十九名といいますから、八三%の看護婦さんが九日以上夜勤をしているという状況であります。 それから国立療養所の大牟田病院、ここは内科の病棟でありますけれども、夜勤者が十三名ですね。月平均やはり九・五日やっていますね。九日以上夜勤に入った人が十二名おりますから、九二%の人が九日以上の夜勤をやっているという状況なんですよ。 それから国立の小倉病院の精神病棟ですが、夜勤者が十二名おりますが、これは平均して一人十二二日であります。そして、九日以上夜勤をした人が十一名ですから、九二%の人々が九日以上の夜勤についている。 それからまた国立病院九州がんセンター、ここはやはり婦人科病棟を調べてみましたら、夜勤をした人は十二名おります。月平均一人十・五日ですよ。そして、九日以上の人が十一名おりますから九二%です。 それから、これはもっとひどい、国立療養所福岡東病院。これはもと結核で有名なところですが、福岡東病院の循環器病棟、ここを調べてみました。夜勤に入った者は十名です。月平均十二・四日やっているんですよ。全員が十一日以上やっております。月に十二・四日といいますと、まず半分やっているということですね、働くのは二十四、五日ですから。こういう非常にひどい状況なんですよ。 こういう夜勤というのは、あの判定でも指摘されておりますように、看護婦さんの心身両方の疲労を非常に強くしますね。家庭を持つ人、これは夫婦間のすれ違いというのは非常に多くなる、これは当然のことであります。それからまた子供の教育という問題にも影響を及ぼしますし、また子供を産む場合でも異常分娩というものが非常に多くなってきているんですね。それだけじゃない、そういう看護婦さんが疲れて集中力がなくなるというようなことになると、これは後でもまた実例をいっぱい出しますけれども、患者さんに非常に悪い影響を及ぼしますね。非常に危険な状態が出てきますね。今もう看護婦さんたちはへとへとになって仕事をしているんですよね。もう事故が起きないのが不思議だというような状況の中で、本当に自己犠牲的に体を傷めながらやっているというのが現状ですね。 私は、いつまでもこんなに看護婦さんに集中的に犠牲を強要するというような体制は、国民の健康、そういうものを守るという意味と同時に、看護婦さんたちにもやはり安心して仕事ができるような状態を一日も早くつくる、そのためには、もう今では二・八だって遅くなっているんですよね、三人夜勤でなければできないところだっていっぱいあるのです。これは高度医療、先駆的な医療のところはそうですよ。ですから、少なくとも人事院が判定を出した二・八体制というものは一日も早くつくり上げる、そういう姿勢が厚生省としては大事じゃなかろうかと思うのですけれども、先ほどのお話ですと、一〇〇%まではまだ大分間がありますけれども、いつまでに実現しようとしているのか、それをまずお伺いいたしたいというふうに思います。
○羽毛田説明員 お答えを申し上げます。 先生から今御指摘のございましたように、先ほど私がお答え申し上げました二・八体制、こういうふうに組めるような人員配置を今日までやってまいりましたということを申し上げましたが、実態の方を見ますと、これは先生御承知のとおり、どういう複数夜勤体制をとるかということと、日にちが何日夜勤に入るかということとは相関と申しますか、逆相関と申し上げた方がよろしいのかもしれませんが、そういう関係にございます。総枠が、看護人員が決まった場合にはですね、そういう関係にございます。その加減から、実態としまして、現在のいわゆる八日以内の夜勤という体制が守れなくて、私どもの調べでも九日ぐらいの平均になっておるという実態はございます。これも逐年、その歩みはあるいは遅いという御批判はいただくかもしれませんが、改善はされてきておりますし、努力はしてきておるところでございます。 そこで、私ども、先ほど申し上げましたような体制で現在二・八体制の強化を図ってまいっておりますし、現に六十年度におきましても、全体の定員事情は非常に厳しい、御案内のとおり公務員定員全体につきましては縮減を図るという状況下ではございましたけれども、看護婦さんの増員につきましてはそれなりの御配慮をいただいて、若干増加を回らせていただいたという状況にございますが、今後に向けてでございますけれども、私ども、現在、国立病院二・八体制一〇〇%、国立療養所七五%を当面の今の目標といたしまして、まずそこに持ってくるという努力で、先ほど申し上げました国立病院八四・七、国立療養所六八・九という数字を一〇〇%なり七五%に持ってまいりたいということで、現在、今後に向けての看護体制強化を重点に置いた増員を関係当局にもお願いもし、私どももそこに重点を置きまして努力をしてまいりたいということでやってまいっておりますし、また今後もそういう姿勢でやってまいりたいと思っております。 ただ、現在の非常に厳しい定員状況下での歩みでございます。したがいまして、これを何年度までに実施をする、何年度までにその計画達成をするというところまで、現在完全なめどが立っていない状況でございます。できるだけ早急にその達成をしたいというふうに考えております。 また、先生の方からは、そのようなことをすべきではないという御指摘を先般もいただいておりますけれども、国立病院・療養所が、人員の面も含めましてやはり手厚いと申しますか充実した体制を組むために、そういう意味での再編成ということをもあわせて宿題として考えていきたいというのが厚生省の考え方でございます。
○三浦(久)委員 この二・八体制をつくるために、療養所や国立病院を廃止するんだというようなそんな議論は通らないですよ。それはこの前やりましたからちょっと話を進めますけれども、今なるべく早くやりたい、早期にやりたいと、心にもないことを言ったのじゃないかと私は思うんですね。私も、今まで厚生省が何にもやってこなかったとは言いませんよ。第一次計画、第二次計画、第三次計画というものを立ててやってこられています。しかし、本当にこの判定を早く実現しよう、また国会決議もあるのだから、それを早く実現しようという立場でやってきたのかどうかですよ。 第一次計画を見ましても、これは四十五年から四十七年まででしょう。病院で目標が五〇%ですから、療養所では三三%の目標なのです。二・八勤務はそのくらいの達成率でいいということでやってきているのです。ですからこれは余りにもひどい。第二次計画では病院が七五%、療養所が五〇%の計画なんですよ。今度の第三次計画が五十四年度から、終わりが今ないんですね。エンドレスになっているんだね。終わりがないのです。この第三次計画は五十四年からやっておりますけれども、これでようやく病院が一〇〇%、療養所が七五%の充足率という計画でやっていらっしゃるわけでしょう。ですから、最初からこういう判定とか国会決議とかを本当に厚生省は守る意思があったのかどうか、このことに疑問を持たざるを得ないということなんです。今年度も二・八体制をつくり上げるためには百六十六名の増員ですね。そうすると、先ほど言いました病院で八四・七%、療養所で六八・九%の達成率ということになりますと、六十一年度からずっと病院で一〇〇%、療養所で七五%の充足率を達成するというためにはどのぐらいの人間が必要になるのですか。私は千七百名だと聞いておりますが、そうですか。
○羽毛田説明員 お答えをさせていただきます。 今の国立病院一〇〇%、国立療養所七五%という目標を達成するために、現在の看護単位がそのまま続くといたしますならば先生おっしゃるとおり約千七百でございます。ただ、先ほど申し上げました今後の国立病院・療養所の全体の動きによりまして看護単位が変わってまいりますれば、これはまた動いてくる数字になると思いますけれども、現在の看護単位を前提にすれば約千七百、若干端数は出ますけれどもそういう数字になります。
○三浦(久)委員 そうしますと、今年度も含めて過去五年間、どのくらい増員されたかといいますと七百二名です。七百二名を六で割りますと百十七名です。そうすると、ことしも入れて六年間の平均増加というのは百十七名です。千七百を百十七で割ってごらんなさい、十五近くなるでしょう。そうするとあと十五年かかるということなんですよ。二・八体制をつくり上げるためには今後十五年かかるということです。今まで二十年かかっているのです。三十五年もかかるのですよ。「当分の間」は三十八年でも「当分の間」だと総務庁長官はこの前言われましたけれども、そんなことを模範にする必要はないのです。判定が出てから三十五年間も二・八勤務体制を実現できないなんて、これであなたは判定を尊重している、または国会決議を尊重しているというふうに言えるのですか、どうですか。 〔委員長退席、宮下委員長代理着席〕
○羽毛田説明員 この二・八の人事院判定が出まして以来今日までの厚生省の努力につきまして、その努力が不満足なものであったではないかという御叱正をいただいたわけでございますけれども、私ども、結果として今日まで達成できていないという部分がございますことは、今後に向けてやはり努力をしなければならない要素だというふうに考えておりますけれども、しかし、四十年以来の増員につきましてもそれなりの努力は私どもも払ってきたつもりでございます。例えば、全体の看護婦の増員について見ますならば、四十年から六十年までのあれを見ますと一万人弱、九千人台の増員というものが全体としては図られてきているという状況が一方においてございます。 そういったことを踏まえて、先ほど先生、一次計画の目標が余りにも低いということでお話がございましたけれども、そういう低い状態から出発して今日まで来ておるということについてのその努力はいたしてきておるつもりでございますけれども、まだまだそういう意味での努力をする余地と申しますか、これからに向けてさらに努力をしてまいらなければならない余地というものはあるというふうに私ども考えておりますし、これからそのような姿勢で努力をいたしてまいりたい、こんなふうに思っております。
○三浦(久)委員 厚生省は、やらなくてもいいというよりも、やってはならない病院の廃止というようなことに血道を上げて、本当に実現しなければならない二・八体制の問題については、判定が出てから、国会決議が出てから三十五年間もかかるような、そんなぶざまな状態じゃありませんか。そのために看護婦さんたちがどれほど苦労しているのか、看護の第一線で働いている人たちがどんな苦労をしているのか、私調べてみましたからちょっと紹介してみましょう。 〔宮下委員長代理退席、委員長着席〕 例えば九州がんセンター、これはもう皆さん方がいわゆる高度医療とか先駆的医療とか言っている分野の病院です。ここで私は、看護婦さんが書いてくれた手記をいただいております。これは九州がんセンターの大人、子供の混合病棟の看護婦さんの手記ですけれども、ここでは四十八床あるそうです。子供が二十一人、小児がんの患者さん、そして大人が二十七人いるのだそうです。細かく言うと切りがありませんから、担送とか護送ですね、いわゆる介護が必要な人々、自分で起きられない、自分で歩けない、そういうような人たちが四十八人のうち三十三名いるというのですよね。これはもう大変だそうです。 そして、例えば手術したばかりの人たちは無菌室に入れるのですね。無菌室に入れますと、看護婦さんは一々、無菌室に入るのに今まで着ていたものはみんな脱いで入らなければならぬというようなこと、付きっ切りになるというようなこと、それで看護が二重に手間がかかるというのですね。こういう無菌室もあかないというのです。大体一例について二カ月半ぐらい入っているというのです。ですから大変な看護をやっているわけであります。 そしてまた大人病棟、混合病棟ですから大人がおります。大人の場合ですと高齢者が多い。そうすると一つ一つの措置について大変時間がかかるのだそうです、検温一つするのでも何でも。それからまた、例えば御飯を食べさせる場合でも、おしっこをさせる場合でも、これはみんな手が要るというのです。ですから、それはそれは大変忙しい。 では、子供の場合は手がかからないかというと、子供の場合も、二十七人のうちの半分、十三人が二十四時間点滴の患者さんだというのです。二十四時間点滴していますと、これは子供だから静かにしていない。目を離すと、もうポッと取ってしまう、外れてしまう。そうすると今度は、おとなしくさせてこれをまた入れて固定させるというのに、二人がかりで一時間ぐらいかかるというのです。もう我々ではちょっと考えられないような忙しさなんですね。 ここの混合病棟の看護婦さんはこう言っています。私たちの職場では、まず日勤で昼休みは十五分しかとれないのだそうです。準夜で五分間とれるときはいい方で、まずゼロだというのです。それから、深夜勤務の看護婦さんは全くとれないのだそうです。あの二・八判定の中でも、ちゃんと休憩時間を明示して、とらせなければいかぬと書いてありますね。休憩室があったって、そんなものはとれないというのです。食事もできないことがある。自分がトイレに行きたくっても行かれないときがあるというのですから、まさにこれは殺人的な忙しさだと私は思います。 ですから、彼女たちは、言葉をかけたい、例えば検温に行ったときにでも一人一人の病状を詳しく聞いてあげたいと思うそうですね。そして慰めてあげたい。そういう気持ちはあるけれども、一人で二十人も検温していたのでは、一々患者さんの病状とかそんなものを聞いて、親身になって看護に当たるような状況にはならない。だからなるべく話はすまい、それで、追われている仕事をやろうという気持ちにしかならないというのです。そして患者さんの方も、いや、忙しそうですねと話しかけたいでしょう、自分の病状が不安ですから。それでも遠慮してしない。ですから看護婦さんたちは、本当にこの人たちの身になって看護したい、自分たちは一生懸命やっているのだけれども、しかし、本当に自分の心が満足いくような仕事ができない、それが悔しいと言われているのですよ。そういう現場の第一線で働いている良心的な看護婦さんたちの気持ちというものも、あなたたち、よく理解しなければならないと思うのです。 それで、小児がんの場合ですと、小児がんの子供が末期になってくると、母親は泣き叫ぶそうです。ああ、私が本当に早く発見しなかったから悪いとか、それはもう大変だそうです。そうすると、そういう意味での家族ケアというものもまた必要になるわけでしょう。だから手が幾らあっても足りないと言うのです。そういう状況の中で働いているということを厚生省の責任者はちゃんと自覚すべきです。 また、これも九州がんセンターの話です。ここでは消化器病棟、循環器病棟ですが、毎日一、二例の食道がんとか肝臓がん、膵臓がんの手術が必ずあるそうであります。そうすると、手術があると、その日は、看護婦さんはまくら元に一人ずつと立ちっ放しで立っていなければいけないそうですね。頭床看護というのですか、ちょっと私、言葉を忘れましたけれども。そういう状況なんですね。その看護婦さん一人で、手術が終わった人だけじゃなくて、術後一日ないし七日間の一週間以内の患者さんたちを五人ないし六人を見るのだそうです。これはなかなか大変だと言っていますね。 ですから、大部屋で比較的症状の安定した人たちがナースコールを鳴らしますね、しかし行かれないんだそうですね。ですから、何か事故でも起きたらという心配がいつもいつも看護婦さんの心から離れないのです。 それからまた、こういうがんというのは主に高齢者が多いのですね。こういう高齢者ですと尿、便が失禁状態になりますね。これは全部やってやらなきゃいけませんでしょう。それから、便器の交換、着物を着かえさせる、みんな一人一人やらなきゃならない。ちょっと体を動かす、みんな看護婦さんがやらなきゃならない。そういう状況で、この看護婦さんはもう本当に文字どおり走り回っているという感じだ、こう言っておられますね。 それで、日勤者でもナースと口をきくことがないというのですいお互いに忙しくて。顔を合わせることもないというような感想をこの人は漏らしておられますね。笑う余裕もないと言ってます。それで、患者さんの状態がぼっとおかしくなって急変するというようなときには、業務が完全に麻痺してしまうというのです。だから、おっかなくておっかなくて、いつもそういう過誤と隣り合わせだ、不安で不安でたまらない、自分の親ならこんなところには預けられない、こういうことまで書いておりますよ。 そして、さっきも言いましたように、やはり精神的にゆっくり話をしてやろうと思っても、次から次に仕事に追われる、その仕事もやらなきゃしようがないというので全く十分な看護はできぬ、本当に自分たちの気持ちを厚生省はわかってほしいということを心から述べておられるのですね。 そして、食道がんの手術があったときには二人夜勤から三人夜勤になるそうです、手がかかるから。このときの状況をこの看護婦さんはこう言っています。この三人夜勤が許可されることがある。どんなに助けられたかわからない。夜勤がふえてもきつくても、ハードスケジュールになっても、仕事の安全性が保障されるなら三人夜勤でも構わない、こういうふうに言われていますね。毎日毎日何にも事故が起きないように、それだけを願って頑張っておる。だから、本当に自分たちが安心して働けるだけの人員を確保してほしい、こういうふうに言っておられるわけであります。 問題は、看護婦さんの問題だけじゃないでしょう。患者さんの問題でしょう。両方の問題に関係しておりますよ。ですから、私は、こういう現場の看護婦さんたちの実情というものに本当に心を痛めて、こういう二・八体制というものを一日も早く実現をさせなきゃいかぬというふうに思っているのです。 厚生省は今まで努力してきたと言うけれども、では人事院判定についてどういう見解を持っているんですか。あれはやってもやらなくてもいいんだ、そう思っているんですか。私どもは、国家公務員法上、ちゃんと人事院判定というものはその実現のために最大限の努力をしなければならない義務を負っているというふうに思っているのですが、厚生省はどう思っていますか。
○羽毛田説明員 今、先生実例を挙げながらのお話を承りまして、最後に、人事院判定というものについての厚生省の態度ということについてのお尋ねがございました。厚生省としましても、人事院判定というものは当然誠実にこれの実現に向かって努力をすべきものであるというふうに考えております。 また、先ほど来のいろいろお話のございました看護体制の強化の問題は、単にそこに働く人たちの勤労条件という側面だけではなくして、患者さんの医療という側面からも大事な問題であるというように理解をいたしております。 さはあればこそ、今後に向けての看護体制の強化につきまして、あるいはそのほかの、医療職さんと申しておりますが、医療職さんの増員等につきましては努力をいたしていかなければならないと思っておりますが、それに加えまして、やはり与えられた人員につきましてはできるだけ医療効率の上がるように工夫もしていかなければならない。 また、先ほどお話しのございました全体が厳しい中での医療という側面で、国らしい医療、全体の病院の先導役としての役割を果たしていくような側面につきましては、やはり再編成というようなことも含めながら、これは単に二・八体制というようなことではございませんで、そういう機能充実の面、医療スタッフ、看護スタッフの充実というような側面からも、この問題に取り組んでいかなければならぬ面も一面あるのではないかなというふうに考えております。
○三浦(久)委員 再編成はだめですよ。 人事院にお尋ねしますけれども、今のやりとりでもおわかりのように、あなたたちが二十年前に非常に苦労してあちこちの病院を調査して、ああいう二・八の判定を出された。それが二十年たってもこういう状態。あれが実現するまでに今のままだったらあと十五年かかる。三十五年間も実現をしない。こういうような状態について人事院としてはどういうふうにお考えですか。
○吉岡説明員 お答え申し上げます。 私どもが確かに二十年前に判定を出したわけでございますが、判定では、夜勤の回数については一応の目標として月八日が適当で、計画的に実施を図る、こうしたわけでございますし、また、一人夜勤につきましても、全廃ではないけれども、まあ計画的に廃止の努力をすべきだというふうにしたわけでございます。それが現在十分に達成されていないということは私どもも承知をいたしておるわけでございます。しかしながら、関係機関が努力を続けてきているということも承知いたしております。 この問題は医療の内容、病院の勤務環境あるいはいろいろな勤務の諸条件が関連をいたしますし、大変難しい問題でございますので、今後とも改善状況を見守りながら関係機関の努力をお願いしてまいりたいというふうに思っております。
○三浦(久)委員 総務庁長官にお尋ねをいたします。 今のやりとりを聞いておりまして、今の日本の医療というものが看護婦さんの献身的な努力によって支えられているということがおわかりいただけただろうと思うのですけれども、いつまでもこういう状況を放置することはできません。そういう意味で、国会決議もあるし、また人事院の判定もあるわけでありますから、二・八体制の早期実現のために私は厚生省ともよく協議をしていただきたいと思うのです。人間をふやすという場合には総務庁とは当然協議をしなければならない問題でありますから、そういう厚生省の増員計画等々については十分な協力をしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○後藤田国務大臣 国立病院あるいは療養所の看護婦の定員の問題でございますが、最近の厳しい定員管理の中にありましても、政府としては、お医者さんであるとか看護婦さん、こういうものについては特別な配慮をしておるつもりでございます。全体のこの厳しい定員管理の中でたしか二万三千人ぐらい純減をやっておりますけれども、その中でも看護婦さんは九千八百一人の純増というのが実績でございますので、政府としては精いっぱい、三浦さん御指摘のような病院の医療の面あるいはまた看護婦さんの労務管理の面から見ても、看護婦さんというのは重点を置いて考えなければなりませんから、それなりの改善措置は講じておるつもりでございます。 今後とも適正な定員管理をやってまいりたい、かように考えております。
○三浦(久)委員 最後の質問になりますが、人事院にお尋ねしますが、人事院も判定を出したらもうそれで終わりというのではなくて、厚生省、総務庁ともよく協議をして、そしてこの二・八体制というものを人事院規則でもって確立するような努力をすべきじゃないかと私は思うのです。一遍にはできなくったって、段階的にやれば、私は人事院の規則化をすることもできるだろうと思うのです。そういう御努力を私はぜひしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○叶野政府委員 看護婦の夜勤体制につきましては、各病院、各療養所ごとに、一定の定員の枠内で、各看護単位の実情に応じて、総合的かつ計画的に組まれているものと承知しております。それぞれの機関が勤務のあり方そのものとして考えるべき問題であるというのが基本的な考え方でございます。そういうようなことにつきましては、規則で一律にこれを規定するというのは必ずしも適当ではない、むしろ各機関が管理運営の中でしかるべく措置をとるべきものである、かように考えてございます。
○三浦(久)委員 時間ですから、終わります。
○中島委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○中島委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。柴田睦夫君。
○柴田(睦)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案に対して、反対の討論を行います。 本法案は、遺族補償年金の受給資格年齢を現行の五十五歳から六十歳に引き上げようとするもので、公務員労働者とその家族に犠牲を強いるものであります。 政府は、受給資格年齢の引き上げ理由として、六十歳定年制や労働者災害補償保険法との横並び、公的年金制度の年金受給資格年齢の考慮などを挙げていますが、これらは、中曽根臨調行革のもとで、福祉切り捨ての一環として改悪してきた一連の施策であります。これら改悪法案に連動させて受給資格年齢を引き上げる本法案は、到底認められません。 しかも、国家公務員の遺族補償年金は、国の責任で起きた災害に対する遺族への補償です。これを一般の社会保障制度と同列に置いて受給年齢を引き上げることは、災害に対する国の責任という観点を全く欠落させているというだけでなく、遺族の生活への影響やその精神的苦痛に追い打ちをかけるものであります。他の施策と比べるというのなら、福祉施設では労災より格段に劣るリハビリ施設こそ問題であり、金銭給付の福祉施設とともに大幅な改善を図るべきであります。 以上、本法案に対する反対の理由を申し述べて、討論を終わります。(拍手)
○中島委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○中島委員長 これより採決に入ります。 国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○中島委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○中島委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、宮下創平君外四名から、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党・革新共同の共同提出による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。元信堯君。
○元信委員 ただいま議題となりました自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・国民連合及び日本共産党・革新共同の各派共同提案に係る附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について速やかに検討の上、善処すべきである。 一 災害の予防及び職業病の発生防止のために、なお一層努力するとともに、公務災害の審査及び認定について現在懸案中のものを含め、その作業を促進して早期処理に努めること。 一 この法律による年金受給者の生活の安定を図るため、社会経済情勢の変化に即応し、年金額の改定が速やかに行いうるようスライド制における要件の改善に努力するとともに、民間企業における業務上の災害等に対する法定外給付の実情に配慮し、公務員に対しても適切な措置を講ずること。 右決議する。 本案の趣旨につきましては、当委員会における質疑を通じて既に明らかになっていることと存じます。 よろしく御賛同いただきますようお願い申し上げます。(拍手)
○中島委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○中島委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。 この際、総務庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。後藤田総務庁長官。
○後藤田国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を踏まえ、今後人事院とともに検討してまいりたいと存じます。 —————————————
○中島委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中島委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○中島委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時六分散会