逓信委員会 第8号
- 発言数
- 116 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1985/04/18
会議録
○渡辺委員長 これより会議を開きます。 郵便法の一部を改正する法律案及びお年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森中守義君。
○森中委員 大臣、つい一週間か十日ぐらい前に政府委員室で私ども小一時間お目にかかりましたね、あのとき私どもなりに考えている重要な問題についてボールを投げたつもりですが、何か検討していただきましたか。
○左藤国務大臣 顧問議員団という形でいろいろ御要請があって伺いました点につきまして、検討をいたしておりますが、我々も誠意を持って、できるものにつきましては労使間でこの問題の解決に当たっていきたい、このように考えておるところでございます。
○森中委員 包括的には結構でしょう。ただ問題は、既に春の賃上げが、金属が終わり、鉄鋼が終わり、自動車が終わった、あとは一公社四現業というような状況になってきております。閣議決定はたしかきょうかあしたぐらいのように聞いておりますが、閣議決定では有額回答になるような努力をしてもらっておりますか。
○左藤国務大臣 賃金の引き上げの問題につきましては、職員の最大の関心事でもございます。労使間の安定を図って、職員に意欲を持って働いてもらうためにも、早期に円満解決したいと考えておりまして、その立場に立ちまして、早急に有額回答ということができますように精いっぱいの努力をいたしたいということで、今その努力を始めたところでございます。
○森中委員 これは政府委員室でも強く要請しましたように、殊に郵政省においては、郵政大臣という立場からぜひとも有額回答で、こういう問題で労使間がまたまた紛争を発生しないように、御努力を重ねて要請しておきたいと思います。
○左藤国務大臣 お話のとおり、精いっぱいの努力を重ねていきたい、このように考えております。
○森中委員 さて、今回の郵便関係二法はセットになったようなものでしょうが、むしろこれは法案の提出自体が非常におくれた、本来であればもっと早目に出すべきであった、このように私は見解を持っております。したがって、この二法案には絶対賛成、そういう立場から、少しく塩谷局長初め関係の局長に意見を交えながらお尋ね申し上げたいと思います。 まず、それに先立って申し上げたいのは、もうここ数年でございましょうか、確かに高度情報通信時代に入った、これに対応する新しい通信のメディアがどうなっていくのか。少なくとも逓信事業の中核は何といっても、郵便、保険、貯金、この三事業だから、この中核三事業がおくれをとってはいかぬ。したがって五年後、十年後のビジョンを示しなさいというようなことがこの委員会でもしばしば言われてきたし、当時私は参議院にもおりましたが、参議院時代にもそのことを非常に強く主張してきました。また、労使の間においてもそういうことが議論をされて、ひとつ郵便の将来ビジョン、貯金、保険のビジョンを出してくれ、こう言われておった。なかなか一向に出てこなかったですね。 ことしの正月、「通信文化新報」に塩谷郵務局長、奥田貯金局長、大友保険局長、関係各局長が非常に見識のある新年のあいさつをこの紙上を通じてなさっている。しかし、これはあくまでも概念であって、個々的に具体的に、じゃ事業をどうするという内容は比較的に乏しい。ただ、郵務局長がこの所信の中で言っている、恐らく電子郵便のもう一歩先に進んだものであろうと思いますが、コンピューター郵便を目下開発中である、これが約六万の各企業に全部普及するならば相当の収益になるだろうし、決して郵便事業は斜陽期をこのまま継続にはならぬ、こういうような見解を述べておる。これなどは非常に新機軸を画するものとして私も拝見して期待をしております。あとのはもう、大変中しにくいことですが、保険も貯金もそれぞれが概念をずっと羅列したに。すぎない。 郵政大臣、こういう経過があるのですが、電電公社関係が大きな政治問題、社会問題に発展して以来、何か郵政事業というのはもうその大きな柱に隠れてしまって、我々が考える伝統メディア、歴史メディアというものがどこかへすっ飛んでしまった、今や郵政三事業というのは逓信事業の中核でなくなった、こういう感じがします。今回のこの郵便関係二法のセット提案というものは、そういうものを少し薄らげようという意味であるかどうか知りませんけれども、物の考え方としてこの郵政三事業をどういうようにしようというお考えでしょうか。
○左藤国務大臣 郵政事業というのは、もう今国民の皆さんの生活に密着した、日本の経済社会のある部分を分担する重要な事業であるということについては、高度情報社会が進むにつれて一層その重みを加えていくべきものであって、今、先生御指摘のような電気通信関係のそういう仕事と比べましても、決してその重要性が低下するというようなことであってはならないと思いますし、私はまた、そういった重要性は加わっていっている、このように考えます。 そこで、今お話がございました今後の高度情報社会の中においての郵政事業をどういうふうな方法で持っていくのか、これにつきましては、いろいろな点で少しずつおくれてはおるかもしれませんけれども、おくれながらも、一生懸命このおくれを取り返さなければならないということで、貯金事業は貯金事業としての、コンピューターの活用によります高度情報社会の一環を担うそういったネットワークの形成に努力をいたしておりますし、保険は保険でそうした問題についてはやっております。郵便また、今お話がございましたように、電子郵便を中心としてそうした面での努力をいたしております。 さらに、いろいろ共通の点におきましても、経理、資材、そういったものの管理というものもコンピューターを導入して、そうした能率のよい、効率的な事業運営というものを目指しておるわけでありますが、まだいろいろな面で、ソフトウエアを組んでいく上においてもまだ手をつけたばかりでありまして、これからどういった形のものになっていくかということについて、先生が今お話しございましたような、先の到達点をはっきりさせるというところまでは行っておりませんけれども、これは私はそういうことでどんどん進めていかなければ、国民の皆さんのニーズに十分こたえていけるような郵政事業として発展させていくことにおくれをとるのではないかということで、今心配をいたしております。そういう点で、努力を始めたという点でひとつ御理解をいただきたい、このように考えております。
○森中委員 大臣のお話はまさに概念であって、ちっとも具体的でない。私は具体的な内容を聞きたいのです。 ちょっと向こうのあやをまとえる大官に聞きましょうか。為替貯金は下手すると、アメリカが主権をこっちによこせと言ってくるかわからぬ。したがって、郵便はこれからの議論ですが、まず奥田さんから為替貯金の将来展望をちょっと聞かせてください。
○奥田政府委員 郵便貯金の仕事は申し上げるまでもなく、これまで百年余りにわたりまして、国民生活に密着した幅の広い個人金融サービスを、全国津々浦々に設置した郵便局を通じて提供してまいっておりまして、我が国における金融機関の中で、いわば国民に一番身近な存在として親しまれてまいったと思っております。 近年、経済の安定成長への移行、また高齢化社会の急速な進展、そういう状況の中で、いわゆる自助努力による貯蓄がますます欠かせないものとなってきておりまして、郵便貯金の役割は一層重要になってきていると考えております。したがいまして今後とも、預金者、郵貯利用者の立場を尊重し、個人金融分野の充実に努めて、多様化する国民のニーズにこたえていかなければならないと考えております。 このためにはまず、経済情勢の推移に応じて、長年据え置かれてきております預入限度額の引き上げあるいはシルバー貯金の創設といったような制度の改善、これを緊急に図る必要があると考えております。 また次に、郵便貯金の当面の課題といたしましては、金利の自由化の問題と金融のエレクトロニクス化の問題、この二つが当面最も重要な問題で、これに郵便貯金としていかに的確に対応していくか、これが当面の一番大きな課題であろうと考えております。 まず、自由化の問題でございますが、現在、我が国におきましては、金利の自由化は大口から進められまして、個人、小口の自由化は最後に検討するという動きにあるわけでございますが、しかしながら、個人の預金者にも金利の自由化のメリットを享受してもらえるようにいたしますとともに、また、そのニーズに即した多様な商品を提供する必要があるわけでございまして、郵便貯金としてこういった自由化に対応して、利用者の立場に立って積極的な取り組みをしていかなければならないと考えております。 また、特に金利自由化に郵貯が十分対応していくためには、市場実勢を反映した金利を預金者に提供すると同時に、そのためには郵便貯金の資金運用面の改善が不可欠であると考えております。すなわち、郵便貯金の資金の運用面にも市場金利を反映するシステムを構築することが、不可欠であるというふうに考えているわけでございまして、資金運用の改善にも鋭意努力してまいらなければならないと思います。 一方、高度情報化の進展に伴いまして、金融の分野におきましても先生御指摘のように、エレクトロニクス化が進んでおりまして、目覚ましい変革を遂げつつあるわけでございます。郵便貯金といたしましては、昨年の三月におかげさまでオンラインの全国ネットワークが完成したところでございまして、これを活用して新しいサービスを開発、提供していかなければならない。その手始めといたしまして、例えば昨年度におきましても、いわゆるオート定額、通常貯金から一定の金額を一定の時期に自動的に定額貯金に組みかえるというようなサービスを始めました。 また、キャッシュカードにつきましても、郵便貯金専用のキャッシュカードでありましたものに、民間の流通分野とかあるいは信販分野とか、そういった分野と提携をいたしまして、共用カードというようなものを開発して発売をいたしました。これらはいずれも、いわば我々のエレクトロニクス化、全国ネットワークを前提としなければできないサービスであるわけでありますが、今後ともこういった方向で、このオンラインネットワークを活用しながら、いわば貯蓄、送金、決済、そういったものを総合して時代に即応した家計簿がわりあるいは財布がわりという形で、新しい郵便貯金のあり方を探ってまいりたいと考えているわけでございます。 また国際的にも、各国の郵便貯金あるいは貯蓄銀行、そういったエレクトロニクス化に対応した方向を模索しているようでございまして、私どもはそちらの方とも提携をしながら将来、郵便貯金が外国においても国内におけると同様な使われ方ができるような方向を探っていきたいというふうにも考えているわけでございます。 また、営業活動全体のあり方といたしまして、このような著しく変化してまいります金融サービスにつきまして、いわば家計に対するコンサルタント的な営業活動、そういった活動を行うなど、情報化時代にふさわしい新しい役割も担っていかなければならないと考えておりまして、事業全体のあり方として、そういう方向に向けて努力をしていきたいと考えているところでございます。
○森中委員 大友保険局長、いかがですが。
○大友政府委員 簡易保険、郵便年金事業につきましては、創業以来、簡易性、普遍性という特色を生かしまして、あまねく公平にサービスを提供するということで事業を続けてまいりました。また、簡易保険、郵便年金資金につきましても、あらゆる分野において活用されまして、国民生活の安定、社会基盤整備ということに役立ってきたところでございます。 既に各方面から指摘されておりますように、今後の我が国の将来、人口構成の高齢化、技術革新の進展、さらに金融の自由化、国際化ということが同時進行して二十一世紀へ向かうものというふうに見込まれておるところでございまして、このような社会経済環境の変化の中で、社会保障制度というものにつきましては整備充実されていくことではございましょうけれども、公的な社会保障制度につきましても、財政状況あるいは成熟度というところからのさまざまな問題も指摘されているわけでございまして、公的な社会保障制度にあわせまして自助努力による保険、年金の役割というものも一層高まってくるものと私どもは考えております。そのような形の中で、私ども簡易生命保険、郵便年金事業といたしましても、国営事業としての本来の使命を果たすためには、やはり制度の改善、さらには効率的な事業運営というものを徹底させまして、今後の国民生活の安定、福祉の増進ということに寄与してまいらなければならないものということで進めているところでございます。当面の大きな課題といたしましては何と申しましても、最高制限額の引き上げという問題がございます。既に十分御案内のとおり、五十二年九月に一千万に引き上げられましてから八年を経過しておりまして、その間の国民生活の状態のレベルアップというようなこともありますし、さらに、万が一の場合に生命保険に期待する額というもののさまざまな調査の結果からいたしましても、四分の一にも満たないというような状況にございます。このままで生命保険としての機能が十分果たせるということが申し上げかねるような状況にございまして、一千万円の限度額を早急に引き上げるということが当面の喫緊の課題であるということで、取り組んでおるところでございます。 また、サービスの新しい内容ということにつきましても、例えば変額保険というようなものを想定いたしましても、やはりそれらに取り組むためには、運用制度の範囲の拡大ということもどうしても必要であるというふうに考えておりまして、運用制度の改善も最高制限額の引き上げとともに、当面最重点で取り組まなければならない問題であるということで考えておるところでございます。
○森中委員 結構です。ただ、お話の中にあったように、逐次これから高齢化社会に向かっていく。それで、確かに御指摘のように年金制度というものが、これからいろいろな変化をたどっていくでしょうが、これは国家財政と裏腹の関係にあるわけだから、国民に広く期待できるような状況にはなかなかならない。そうなると、せっかく郵政省が持っておる年金制度というものにもう少し創意工夫を凝らして、やや理想に近いような郵便年金というものをこの際、検討されることを望んでおきたいと思うのです。
○大友政府委員 高齢化社会を目前にいたしまして年金制度を整備していくということの中で、公的な社会保障制度を補完するものとしての自助努力による年金というものに私ども、簡易保険、郵便年金事業の中でつとに取り組んできたわけでございます。国会におきまして五十六年九月から、新しいタイプの年金というものについての制度の新設ということをお認めいただきまして、現在私どもその普及に努めているところでございます。年々契約件数もふえてまいりまして、現在約三十万件というところまでまいりましたけれども、全体としては一世帯当たりの普及率というものもまだ非常に低うございまして、当面、この年金の整備充実ということの中で努力して、さらに普及を図ってまいりたいと考えております。
○森中委員 新年度の予算を見た場合に、三事業が予算要求したものに対しては、大体事業の執行ができるような予算の確保になっておりますか。
○塩谷政府委員 まず、郵便事業関係について申し上げます。 私ども昭和六十年度の郵便関係事業につきましての最重点施策事項として考えましたのは、何と申しましても、競合するいろいろな通信メディアとの間にあって郵便の需要を喚起していくことが大事である、そういったことで、郵便という商品のよさをよく知ってもらって、そしてそれを積極的に御利用いただくということで、今盛んに言われている言葉でございますが、営業ということで、営業関係の組織、営業活動、それからそういったものを全般的に支援するといいますか、広く理解してもらうための周知宣伝活動、広報活動、こういった関係についての予算を要求したことであります。 それからもう一つ並んで、先ほど先生もいみじくも御指摘になりましたように、郵便というものは将来、いろいろなありようといいますか、いろいろな形態での利用、サービスの仕方が考えられるわけであります。最近の電気通信技術の進展とともに、郵便と電気通信技術の接点といいますか、その結びつきでまた新たなサービスも考えられる。既に始めております電子郵便サービスというのがその一例でありますが、これはファクシミリ端末を使って郵便のネットワークとファックス網を有機的につなぎ合わせて、郵便の非常に速い送達のサービスが考えられております。 それから、先ほど先生おっしゃいましたコンピューター郵便、これはコンピューター型電子郵便ということでございますけれども、利用者にあて先リスト、通信文を一定の方式で磁気テープに収録して郵便局に持ち込んでいただいて、郵便局ではコンピューターで住所、氏名、通信文を打ち出す、パンフレットなどの同封物がある場合は、それも含めて封筒に封入、封緘して、その後は一般の郵便物と同様に輸送、配達するサービスでありますが、こういった電子郵便、コンピューター郵便というところに予算をつけてもっとサービスを拡充していきたい、コンピューター郵便については目下実験段階でございますけれども、これを実用に移して広めていきたい、こういったことについて予算を要求し、今年度必要とする額は大体確保し得たものと考えております。
○森中委員 それから郵務局長、個人間通信の利用促進に関する研究というものを今なお続けておりますか。 私の手元に、これは昨年の暮れにまとめたもののようだけれども、刷り物がある。刷り物といっても、通信文化新報に郵務局が公表したものらしい。これからいくとまことに絶望的だな。ユーザーの郵便離れというのはもうどうしようもないというような感じがする。サービス改善などでまだ郵便PRが不十分、こういうような言い方もしている。手紙は書くのが面倒だとユーザーが言っておる。同時に、意外に郵便商品名が知られていない。これを受けて郵務局長は、これからはどうしてもシェアの拡大を図らなければいかぬというわけで、いろいろな知恵を今から出していこう、こういうことをしばしば強調されておりますね。 この個人間通信の利用促進に関する研究というのはそもそもどういうもので吸い上げたのですか。世論調査ですか、何か省内に研究機関でもつくっているんですか。
○塩谷政府委員 今、先生お尋ねの個人間通信の利用に関する調査ですが、これは私どもの方で郵便の営業活動に関する調査研究報告書というものをまとめて、これはアンケート調査を委託したものでございます。その結果その一部に、個人間通信の利用促進に関する研究結果ということで、今新聞に載っております。そのもとになるものが取りまとめられております。 それで、お客さんに対するアンケート調査でございますけれども、確かに先生おっしゃいましたように、私ども耳に痛いといいますか、その厳しい現実をまざまざと思い知らされる回答結果が取りまとめられておりまして、これはいわばお客様の郵便に対する率直な意見がまとめられているものと受けとめております。例えば手紙を書くのが面倒であるという意見がありますけれども、これは最近における特に青少年の電話、テレビ、漫画指向が反映されておりまして、このこと自体、国の文化行政全般の観点から見ても、このままでいいのかと考えさせられる面があるわけでございます。 この手紙離れの傾向に対しましては、文教教育全般としての施策もあろうと思いますけれども、郵政省といたしましても、手紙の価値を国民に訴えるため、毎月二十三日を「ふみの日」と定めて、特に七月二十三日には文の月の「ふみの日」ということで、特別の切手を発行するなど手紙のキャンペーンを行ったり、あるいは各地で手紙教室を開催するなどして、言ってみれば、手紙を書くことの価値を見直す運動を展開しているところでございます。 それからこの中にはさらに、郵便の利用上の不便だとか今、先生おっしゃいましたような商品に対する周知不足というような点についても、いろいろ指摘がなされておりますけれども、例えばこの中で、スピードが遅いといった点につきましては昨年、輸送システムの改善により対応したところであり、また、郵便物の大きさについても問題があるようでございますが、これにつきましては、現在御審議いただいている法律改正で改善しようというふうに考えております。 いずれにいたしましても、お客様の率直な意見を伺うことは、私どもにとりまして大変有益なことでありまして、施策に反映できるものはこれを受け入れるという姿勢で、このような調査結果を活用したいと考えておるところでございます。
○森中委員 それで、こういうような現状を一日も早く脱却しなければいかぬというわけで、積極的に需要の拡大を図っていきたい、こういう御意向のようですが、その需要拡大を見る場合に、例えば六十年度における国の年間の経済の成長率は大体四・六%と予定されている。こういう成長率に対して、郵便の業務収入は大体何%ぐらいを見るのですか。
○塩谷政府委員 昭和六十年度予算におきましては、郵便業務収入は対前年度予算比二・三%増の一兆一千九百四十六億円を見込んでおります。また、その基礎になります郵便物数は前年度比三・四%増の百七十一億三千七百万通を見込んでおるところでございます。 郵便事業財政につきまして、ちょっと敷衍して申し上げてよろしゅうございますか。――五十六年度以降、単年度で利益を計上して、累積欠損金もこれまでに大幅に縮小することができたわけでございますけれども、六十年度予算では遺憾ながら、三百五十五億円の欠損を計上せざるを得ない状況になっているところでございまして、こういう状況にかんがみまして私ども、これまで以上に利用者のニーズに応じたサービスの改善に努めて需要の拡大を図っていく、それから事業運営の効率化を推進して何とか財政の健全化を図っていきたいというふうに考えておるところでございます。
○森中委員 これはできるならば、大体国も年間の経済成長率を設定するわけだから、郵便収入についても年率何%ぐらいは上昇していくという、そういう年率の設定も一遍検討してみる必要があるのじゃないですか。 それから、六十年度で郵便収入は大体ペイできるのですか、それとも欠損を生じるのですか。
○塩谷政府委員 今、先生御指摘の、国の経済成長率、そういうデータを横にらみしながら、郵便の物数あるいは収入見通しを立てるべきだという御指摘につきましては、確かにおっしゃるとおりでございまして、郵便の物数、これは郵便の物数動向というのは、時の経済動向と密接に関係しているところでございます。そういった観点から今後とも綿密に、その経済動向と郵便の物数の動きというものを見きわめて、私どもの将来設計を立てたいというふうに思っております。 そして今の段階ではこの六十年度、今申し上げましたように二・三%増の収入、物は三・四%増でございますが、これでいきますと、先ほどちょっと申し上げましたように、三百五十五億円の欠損という結果になっております。
○森中委員 大臣、郵便のことしの収支状況は百五十五億ぐらいの欠損を生じる、こういうような想定を持っているようですね。それで、今局長が言われるように、個人間通信の研究を見ても、これはまさにユーザー離れは絶望的ですよ。それだけに塩谷局長を初め関係者がまことにいじましい努力をしている。それに大臣もやはり強力な手をかしてやらなければいけませんね。電気通信だけがナウいものじゃない、郵政三事業というのはださいものじゃない。えてして人間はすぐナウな方へ行きがちなんだけれども、何といっても事業の中核は三事業ですから、この三事業に大臣がどういうように取り組むかというのは、非常に大きな関心を我々は持つわけです。 ことし百五十五億という欠損が出た、来年もまた不幸にしてそういう状況になるということになれば、郵便料金の改正は国会へ持ってこぬでいいんだから適当に行政裁量でできるので、いいかけんにしておいたっていいじゃないかというようなことでは、だんだん斜陽化をたどっていくということになりはしませんか。この百五十五億の赤字を出さないようにもっともっと三事業に力を入れてもらいたいと思いますが、何か特効薬的なものはありませんか。
○左藤国務大臣 五十九年度の予算におきまして、先生御指摘のような百五十五億赤字が生ずるというような積算でスタートをいたしました。その後、きのう来郵務局長からいろいろとお答え申し上げておりますように、小包が今まで低落の一途をたどったのに歯どめをかけて、前年比に比べても少しずつふえるようなことにまで持ってくるとか、いろいろな努力をいたしまして、まだ決算の最終的な数字はつかんではおりませんですけれども、今の一つの見通しとして、百五十五億の当該年度の赤字は何とか消すことができるのではないかというようなことが見通しができるような状況まで、低落の歯どめをかけることができたのではないか、このように思っております。 しかし、積極的に国民の皆さんのニーズを全部引き出して郵便の事業にというところまでいくことが非常に難しいわけでありますけれども、六十年度予算におきましても三百五十五億ですか、というような赤字が生ずるのではないかという積算のもとで予算の編成をいたしておるわけでありますけれども、これとても努力をいたしましたならば、単年度赤字を全部消すことができればなおいいわけでありますけれども、なかなかそこまではいかないかもしれませんけれども、とにかくできるだけこの赤字の数字を小さくしていく努力はしていかなければならないと思います。そうすることによって、累積赤字が既に若干あるわけでありますから、これをこれ以上ふやさないような努力をしていくことによって、郵便事業をその間に立て直すことができるのじゃないか、このような見通しで努力をしなければならない。 ただ現在、今までの形でずっと進んでいくならばそのくらいの赤字が生ずるであろうというのを、予算の積算として計上しておるところでございます。
○森中委員 ぜひそう願いたい。それで、こういう現状ですから、歴代の郵務局長にその例を見ないように、塩谷郵務局長の涙ぐましいような努力を私は多とする。そしてそのためには、どうしても積極的に需要の拡大を図りたいというさまざまな施策をお持ちのようですが、ここにその施策の要綱になるようなものをお持ちであれば、二、三お示し願っておきたい。
○塩谷政府委員 実は私ども、年々その年度の初頭に当たりまして、これは郵便に限らず貯金、保険の三事業ともそうなんでありますが、事業の運営方針あるいは経営方針といったものを立てて、その年度の事業の指標といいますか、営業の目途を立てるわけでございます。 郵便事業の経営方針、六十年度について申し上げますと、まず第一に積極的な需要の拡大、第二に徹底した効率化の推進、それから第三に活力ある職場づくりということを掲げているわけであります。 積極的な需要の拡大ということにつきまして、例えば今申し上げました電子郵便、コンピューター郵便でありますとか、あるいは集荷サービスをもっと広げるとか、いろいろ施策を考えておりますし、効率化の推進ということでは、機械化ということもさらに手がけて拡充してまいりたいと思っております。 それから、活力ある職場づくりということについてでありますけれども、何といっても営業ということについては、これは意欲的に仕事をしてもらうということでありますから、職員がその気になってもらって生き生きとした職場になるということが大変重要であります。そのためには、関係労働組合との間のいろいろ意思の疎通をして、十分そういったことについての理解を願って郵便の営業ということを進めてまいりたい、かように考えております。
○森中委員 それから事業の合理化、近代化、これはもう何人も否定するものではございません。ただ、現在までずっと三事業、郵便事業の流れを見ていると、少し今までの高官の中に逆行させるような要因が決してなかったとは言えない。何かというならば、すべて郵便事業に郵政省の労務対策を集中させて、職場に笑いをなくさせてしまっている、これが最大の要因と言わなければいかぬ。 例えば荒巻伊勢雄さんという監察局長が昔いた。この人の時代に七九監察官、監補というのをつくった。郵便法七十九条、これに専門に係る監察官、監補をつくって、それで職場の中をびしびし取り締まった。その後に労務連絡官というのが入ってきてみたり、それから郵便指導官というのをつくってみたりして、職場の中で羽ばたこうとする若い力をそういう力によって抑えてきた。こういうのは確かに郵便事業の発展を阻害する大きな要因になっている。それが笑いを失っている。 やはり在来の阻害要因をそのまま放置しながら、幾ら積極的な需要の拡大をやるといっても進みませんよ。これについては人事部長はどういうお考えですか。
○中村(泰)政府委員 今日の大変厳しい情勢下にあります郵便事業、本当にお客様の要望にこたえて健全に発展させていくためには、何としましても安定した労使関係が前提にならなくてはならないと思っております。 先ほど郵務局長が答弁いたしましたように、やはり活力のある明るい職場をつくるということが、今後の営業時代を迎えた郵便事業にも大変必要なことでありまして、そういう意味では私ども、従来の経緯にとらわれず、本当に安定した労使関係をつくるべく、労使双方で認識を新たにしているところでございます。 安定した労使関係の確立には何といいましても、相互に信頼関係をいかに醸成するかということが必要なことでございまして、そのためには、お互いに相手の立場を尊重し、率直な意見交換を十分行って、そしてともに事業発展のために取り組んでいくという、事業に対する共通認識をお互いに深めて取り組んでいこうというような約束というか決意もいたして、今日努力をしているところでございます。 先生のおっしゃるように、古いものにいつまでもとらわれないよう、いろいろ監察官、監補の制度にしましても、あるいは労務連絡官制度にしましても、あるいは郵便の指導官制度にしましても、今日的な情勢に合わせてそれが適切に運用されるように心がけていきたいと考えております。
○森中委員 これで私の時間が来ましたから終わりますが、最後に大臣に一言お願いしておきたい。 冒頭に申し上げましたように、逓信事業は郵便、保険、貯金、この三事業が何といっても中核ですよ。これが今や斜陽化の傾向にある。これは郵政人、逓信人として絶対許すわけにいきません。だから、あそこに並んでいる今の高官、大官がすそが切れるように、腕先が切れるように努力してもできないものはできない。これはやはり大臣が最高の責任者としてもう一回仕切り直す、出直すということが一番大事なことじゃないですか。 電気通信は電気通信で、今や主権の存在さえも危殆に瀕するような状態になっていますね。だから、過去におけるあやをまとっていた大官たちが残していった残骸というものを今、中村人事部長は根絶ちしますと言ったが、これは速やかに根絶ちしてもらわなければいかぬ。そして、今回提案されたこの二法案と同じように、保険でも貯金でも、もっと積極果敢に改善すべきものがあれば法案として提出してくる、こういうようにひとつ郵務局と同じように努力してもらいたい。 同時にまた願わくは、郵政省の中に三事業に関する何か特殊な検討機関でもつくってみたらどうかなという気もするのですが、そのことを最後に申し上げて私は、この法案が一日も早く成立をして、三百五十五億などという赤字の発生しないように、早速実行に移してもらうことを強く期待いたしまして、質問を終わります。
○左藤国務大臣 今回御提案を申し上げました郵便二法につきましては先生御指摘のように、むしろ提出が遅きに失したということがあったと思います。どちらかといえば、過去におきます。そういう点についてのサービスの十分でないところを補正したというような形の提案であって、守りと攻めと両方の点から言うと、どちらかというと守りの面の郵便法の改正であり、お年玉はがきの法律の改正というふうに御理解いただいてもいいのじゃないかと思います。そういうことで、これはしかし、よくさせていただくことについてはそれだけの前進だと思いますが、さらに今御指摘のように、これからは国民のニーズというものに向かってもっと積極的な挑戦をするような形の行政というものを進めていかなければ、郵政の三事業についての将来というものが非常に心配である、先生の御指摘のとおりだと思います。 もう一つ、特にニューメディアの時代でもありますから、そういった効率的な運営という点から見て十分に新しいメディアを活用することについて、郵便、貯金、保険三事業というのは、第一線の郵便局とお客様のことをどういうふうにして後方部隊が応援していくか、この態勢を三事業一体ということで何かもっと能率的にやっていくことができるかというような検討をしていくことによって、赤字も出すことがないような形で進めていかなければならない。こういう意味での郵政三事業の積極的な推進というものに努力していかなければならない、このように考えておるところでございます。
○森中委員 何といっても郵政三事業が逓信事業の中核であることをお忘れなく、そして、今の高官、大官の本当に涙ぐましい努力が実りますようにしっかり頑張ってください。ありがとうございました。
○渡辺委員長 阿部未喜男君。
○阿部(未)委員 大臣、郵便二法の質問に入る前に、特に大臣にお願いもし、決意も聞かしておいてもらいたいと思うのです。 御案内のとおり今、日本の労働界挙げていわゆる春闘のただ中にあります。郵政職員の給与の問題については本来、郵政省当局と労働組合との間で自主的な解決を図るのが筋合いてあることは承知しておりますけれども、近年、政府全体の財政問題等もあって、政府全体が深くかかわり合っていることも承知しております。私どもとしても混乱を避ける意味で、できるだけ側面的な努力もさせてもらっていますが、たしかあしたが給与関係閣僚の打ち合わせになると聞いております。この給与関係閣僚会議に臨む郵政省を代表する大臣の決意を承っておきたいのです。
○左藤国務大臣 安定した労使関係によって職員の皆さんに意欲を持って働いていただくことがなかったならば、先ほどもお答え申し上げましたように、郵政三事業の発展はあり得ないと思います。そういう意味におきまして、何とか職員の皆さんが積極的にそういうものに取り組んでいけるような賃金体系をつくるためにも、努力しなければならないと考えております。明日閣僚会議があるかどうかということについては、まだ私も伺っておりませんけれども、お話しのようにいよいよ春闘の山場に差しかかりましたので、早晩そういったことも行われると思いますので、今そういった線で最大の努力をしなければならないと考えておるところでございます。
○阿部(未)委員 ここで議論しても、大臣も知っておっても言いにくいこともあろうと思います。春闘全体が昨年に比べて若干上向きであることは、既に新聞等で御案内のとおりでございますから、私の希望として申し上げておきたいのは、給与費の予算に組まれておる一%は必ず上積みしてもらわなければ、予算を削った中での回答は有額回答の際に避けていただきたい。せめて予算にあるものだけはかっちりと上積みするという主張を、大臣にぜひお願いしておきたいと思います。これは余り深くここでは申し上げません。 そこで、先ほど来いろいろお話が出ておるようでございますけれども、私は特に郵便事業の財政の最近の状況についてお伺いしておきたいのですが、私の承知するところでは、たしか昭和五十五年度末では、二千五百億に近い累積赤字があったと記憶しております。それが昭和五十八年度の決算では、大体二百億程度まで抑え込んだというか、努力の結果減らすことができたと理解しております。この三年間でいわば二千三百億に近い利益を上げたことになるわけですが、その原因は、先ほど来お話があったように、郵便料金の改定やみんなの努力もあったと思いますが、これだけの利益を上げることができた根拠といいますか、原因について担当の郵務局長はどう考えておられますか。 〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕
○塩谷政府委員 郵便事業財政は、先生今おっしゃいましたとおり、五十五年度末において二千四百九十四億の累積欠損金を抱えていたところでございますけれども、その後、単年度で利益を計上することができまして、五十八年度末におきましては、累積欠損金を二百一億円にまで縮小することができたわけであります。 その要因として考えられますのは、まず第一に、財政基盤の確立を図るために、五十六年一月に料金改定を実施したわけであります。約四〇%程度の改定率になろうかと思いますが、この料金改定があったということ。第二に、ちょうど国民経済一般、国の経済が安定成長期に入りまして、事業の運営経費の大宗を占める人件費的経費の伸びが、従来に比べて低目に推移してきたことも挙げられようかと思います。第三には、事業を取り巻く厳しい環境を踏まえまして、ちょうどこの値上げ以降、郵便の需要を何とか促進しないと郵便離れが起こるというような危機感もありまして、一生懸命一丸となって職員が各種サービスの改善や営業活動の強化等によって増収に努めたということ、それから、事業運営の効率化などによって経費の節減も図った、こういうようなこともあって二百億円に縮小できたというふうに考えております。
○阿部(未)委員 これも先ほどお話がありましたが、五十九年度単年度の予算上のあれは、百五十五億の赤字見込みになっておりましたけれども、大体消せるのではないか、大臣はそうおっしゃっておりましたが、もうこの段階ならば、明確な数字でなくとも、経理部長としての見通しは立てておられると思いますが、大体どういう見通しになりますか。
○高橋(幸)政府委員 お答えいたします。 五十九年度の決算事務で計数はただいま取りまとめ中でございますので、御指摘のとおり明確な数字でお答えができないことを、冒頭にお断り申し上げておきたいと思うのでございますが、今大ざっぱな計算で、これは私の感触で申し上げるわけでございますが、百五十五億の五十九年度単年度の赤字は、何とか消し込めそうだという感触を得ておるところでございます。
○阿部(未)委員 経理部長、消し込めるという程度ですか、幾らか余裕が出るだろうという程度ですか、どちらですか。
○高橋(幸)政府委員 百五十五億の赤字が消えてなくなって黒字がどれだけ出るか、今詰めの最中でございます。
○阿部(未)委員 余り隠さぬでもいい、別に私が持っていくわけじゃないのですから。決算の状況としては非常に好決算が見込まれる、そう受けとめておきます。 そこで、先ほど郵務局長からもお話がありましたけれども、料金の改定も大きな要因ですけれども、郵便に対する国民の利用の趨勢というのは必ずしも好調ではない。しかしその中で、実は一番心配しておった小包郵便物が、ことしの一月の末だったでしょうか二月の末だったでしょうか、対前年度比で六・三%ぐらいの伸びを見せていますね。私ども、先ほど同僚の森中先生からもお話がありましたけれども、各郵政局を回ってみましても、郵政局長を先頭にして、いかにして郵便小包にしてもらうかという涙ぐましい努力が展開をされております。職員もまた出向いて、農協とか大口の利用者のところに積極的に働きかけて、この郵便小包の差し出しを勧奨しておる、そういうのが非常に効果があったのではないか。 〔関谷委員長代理退席、野中委員長代理着席〕 あるいはまた、五九・二における輸送システムの改定に当たっても、職員、労働組合の積極的な協力があった、だからうまくいったのではないか、それがまた、郵便を減らさない一つの理由にもなってきたのではないか、そういうふうにも考えておるのです。 したがって基本的に申し上げたいことは、大きな要因の一つに、最近の労使関係の改善、労使関係がよくなったことも数えなければならないと思うのですが、この点はどちらでしょうか、大臣でしょうか。
○左藤国務大臣 先生御指摘のように、そういうことで大変最近の職場関係というようなものも、職員が今非常によく努力してくれるということと労使関係の安定というようなこともありまして、と同時に、今の小包の問題につきましては、昨年の九月ぐらいまでは、やはり前年同期に比べて非常に落ち込みを生じておったと思いますが、十月ぐらいから、今先生がお話しのように各郵政局とも、非常に管内の郵便を扱っている者の小包の問題についての取り組み方の姿勢が変わってまいりました。それから、対前年比を月々比べてみましても、十月ぐらいからふえてまいりまして、一月、二月になりまして六・数%というような、対前年度比より増加してきたというようなことで、私は、そういった意味におきましての職員のこの問題に対します取り組み方ということから、こういった状況になってきたんじゃないか、このように考えているところでございます。
○阿部(未)委員 全く同感で、現行の中でも労使が一体になって努力をすれば、なお収入の増加についてまだ望み得るものが残っておったということが立証されたように思います。 しかし何といっても、全体的な眺めを見ますと、私の理解に間違いかなければ、ここ数年郵便事業の財政は、収益、利益の伸びが二%程度でとどまっておるのに、費用の伸びは六%を前後しておる。これは前の電電公社の総裁の真藤さんがよく言われた言葉ですが、利益の伸び率が費用の伸び率よりも下回ったときは事業の経営は非常に危険なときだ、よくこう言われたんですけれども、ここ数年、大体郵便事業の利益の伸び率と費用の伸び率は、常に費用の伸び率の方が上回っている。これは何とか改善していかなければ抜本的な対策にはならない、解決にはならない。こういう点については、何か担当局の方で具体的な策がおありになるのかどうか、お聞かせを願いたいと思います。
○塩谷政府委員 阿部先生御指摘のとおり、郵便業務収入の伸びに対しまして費用はそれを上回る伸びを示しておりまして、その結果、単年度の黒字の幅というのが年々小さくなってきております。したがいまして、ことしの六十年度予算におきましても、三百五十五億円の単年度の欠損を生じるという勘定になっておるわけであります。 こういう状況で、やはりこれは私たち郵便事業の課題というのは、何としてでもこれまで以上にお客様のニーズに即応した営業活動の推進を図って、業務収入の増大を目指すということに尽きるわけでございまして、先ほど先生から御披露いただきました、管理者みずから出かけていって小包をとりにいくということもそうでしょうし、それから、郵便というものは考えてみますと、今利用状況は八割がいわゆる企業間通信といいますか、DM、通信販売などのために使われているわけでありまして、私は、財政的に企業的に郵便というものの収入を高める、郵便の経営を安定させるというのは、やはりここに着目して、この面をもっと広げていくことが大事だろう。 あわせて、個人通信といいますか、通信の文化的な側面というものも考えなければいかぬと思いますけれども、やはり企業としての郵便が成り立っていくためには、こういったところにもっと施策を講ずべきではないかということで、いろいろその辺、例えば大口利用者との懇談でありますとか、大口利用者への定期訪問といいますか、訪問して郵便に出すように粘り強く説得をするというような活動も大事だと思います。こういったことで、企業郵便を中心とした業務収入の拡大というものを図っていくということと、やはり事業運営に当たって、全般にわたっての効率化の推進ということで、経費の縮減ということも大事だろうということを考えております。 そういうわけで、先ほど大臣からも申し上げましたように、従来の受け身の体質から、何といってでも競争にたえ得る能動的な体質への転換を図っていこう、これが基本ではないかというふうに考えております。
○阿部(未)委員 郵務局長の舌足らずだったと思うのです。確かに管理者みずからが第一線で、小包の差し出し等の勧奨をやっていることも間違いありませんけれども、職員、労働組合も一体になってやっておる、このことはひとつ基本として忘れないようにしておいてください。 そこで、先ほど来いろいろ新しい施策について、例えば電子郵便の普及であるとか、いろいろお話があったようですが、仄聞するところでは、超特急郵便とかいうものを考えておる。これは発表の段階でなければいいんですが、そのことも何かいろいろ施策があるようにも承っておるのですが、まだ発表の段階でなければ結構です。どうですか。
○塩谷政府委員 郵便というもののネットワークを考えますと、これは大変懐が広いといいますか、全国的な広がりでそのサービスがあるわけでございまして、基本的に個々人の信書なり企業のDM、あるいは小包を引き受けてお配りするというサービス、これが第一でありますが、地域によっては、その地域の特殊性といいますか、経済条件それから住んでいる人たちの社会的、経済的な活動に特有な点を目指して、それにマッチした部分的なネットワークというのを考えることもできるんではないかと思うわけであります。 それが国全体、国民全体としての基本的な福祉というものを保障した上でなお、そういうものが経営側として提供できる余力があるならば、やはりそれは手がけて、その地域の経済的な需要に即応したサービスというものを考えていいだろうということが基本になりまして、実は、先生今おっしゃいました超特急郵便というようなものを、さしあたり東京というような、一番経済的にも活動の濃密なところにできないかというようなことを検討しているところでございます。
○阿部(未)委員 わかりました。先ほど来お話がありますように、各般にわたっていろいろ率直に言って涙ぐましい努力をなさっておりますが、御労苦を多として、成功を祈っております。 さてそこで、先ほど活気のある職場でなければならない、そういうお話がございましたが、特に私は、職員の健康の問題には十分留意をしていただかなければならぬと思うのですが、この前の五九・二の輸送システムの変革によりまして、深夜に勤務をする勤務体制が非常にふえたはずでございます。この深夜勤等に伴う職員の健康管理の対策、そういうようなものについて何か施策があったのでしょうか、ありましたならば、お知らせをいただきたいと思います。
○中村(泰)政府委員 先生御指摘のように、郵政事業というのは非常に三十万人も超えるような人力依存度合いの高い事業でございまして、それだけに職員の健康の維持増進というものが事業運営上、大変大きなキーポイントになろうかと思います。 そういう意味で私ども平素から、各種の健康診断とかあるいは疾病治療を適切に行いまして、職員の健康を保持するように努めているところでございます。特に交代制の勤務者、深夜に労働する必要のある交代制の勤務者につきましては、毎年、全職員を対象にしました定期健康診断のほかに特別健康診断を実施しておりまして、疾病の早期発見、早期治療に配意するようにいたしております。
○阿部(未)委員 大変御苦労です。 それに関連をして、郵政事業特有というほどでもないのでしょうけれども、郵政の職場の職業病みたいなものも、腰痛症というのとそれからバイクを運転する方々の振動病、これはかなり問題になったわけでございますけれども、その後、腰痛の関係、振動病の関係等について、どの程度の発生の件数あるいは申請があり、どの程度の認定がされてきておるのか、数字がわかればちょっと知らせてもらえますか。
○中村(泰)政府委員 五十九年度におきます公務災害の認定件数で申し上げますと、腰痛につきましては百七十四件、バイク振動障害につきましては一件となっております。いずれも減少傾向にございます。 ちなみに、腰痛につきまして申し上げますと、公務上の認定件数で申し上げますと、例えば五十四年、五十五年ごろは、三百十四件とか三百十八件の認定件数がございました。それが五十六年、五十七年と二百件台に下がってまいりまして、五十八年には百六十七件、五十九年には先ほど申し上げましたような、百七十四件というふうに着実に減少してまいっております。 それからバイク振動障害につきましては、ピークが五十四、五年ごろでございまして、公務上の認定件数で申しますと、五十四年が十一件、それから五十五年が十九件でございましたけれども、その後着実に減少いたしまして五十六年度が十件、五十七年度が三件、五十八年度は一件、五十九年度も先ほど申し上げましたように、一件と非常に改善をされてまいっております。
○阿部(未)委員 非常に好ましい傾向ですが、申請といいますか、申し出のあった件数はどんなふうですか。
○中村(泰)政府委員 申請件数で申しますと、腰痛の事案につきましては、五十四年に四百一件、五十五年に三百九十四件、五十六年は三百六十五件、五十七年は三百二十六件、五十八年が二百九十六件、五十九年は二百七十四件と、申請件数で見ましても着実に減少傾向にございます。 また、バイク振動障害の関係の申請件数を申し上げますと、五十四年には百九十四件ございました。それが五十五年度は二十六件、五十六年度は十七件、五十七年度は十一件、五十八年度は二件、五十九年度は四件にとどまっております。
○阿部(未)委員 申請件数そのものが減っておるということは私、非常に好ましいことだと思うのです。ただ人事部長、申し出ても認定してもらえないからという泣き寝入りというものがあってはいけませんので、その点については十分注意をして、申請された結果、医師の診断に基づいてそういうふうになっていくのは結構でございますけれども、申し出してみてもしょせん認定してもらえないというようなことで申し出がないとすれば、それは非常に心配な状態になりますので、そういう点についての行政上の指導を特にお願いしておきたいと思います。 これはそうした臨床的ないろいろな健康管理が一つございますが、同時にもう一つは、精神的なといいますか、労働時間等の問題が健康管理上、非常に大きなかかわり合いを持つと思うのです。実は御承知のように、先般の書記長・幹事長会談がありまして、労働時間の短縮それから休日、連休の増加について、各党の責任者により話し合いを進めておるところでございますので、参考までに、郵政職員の平均的な労働時間はどうなっているか、聞かせてもらいたいと思います。
○中村(泰)政府委員 郵政省としましても、労働時間短縮の趨勢というものは社会的な趨勢であるというふうな認識のもとに、いろいろ事業の合理化等を推進する中で時間短縮を実現してまいりました。 現在のところ、本省とか郵政局等のいわゆる非現業の機関で見ますと、一週平均四十三時間、これは一般の公務員もそうでございます。それから四週に五日休みがあるという四週五休制を実施しております。それから現業機関におきましては、一週平均四十二時間をベースにいたしまして、四週五休制を実施しているところでございます。
○阿部(未)委員 そこで、年間の総労働時間がどのくらいなのか、わかればちょっと知らせてください。
○中村(泰)政府委員 年間の総労働時間につきましては、祝日に勤務を要する、例えば郵便関係の職員もおりますので、祝日に何日勤務するかということで変わってくるわけでありますが、総体的に見ますと、年間の総所定労働時間は、二千五十時間ないし二千百時間という実態でございます。
○阿部(未)委員 労働省お見えになっておりますが、大体日本の企業で、規模別にも分かれましょうけれども、二、三統計の中で標準的なものをお示し願えませんか。
○寺園政府委員 労働時間は、規模別また業種別に格差がございますけれども、五十九年の産業系の総実労働時間で申し上げますと、総実労働時間が二千百十六時間でございます。そのうち、所定内労働時間は千九百四十五時間、所定外労働時間は百七十一時間という状況でございます。
○阿部(未)委員 規模別に差はあるようですけれども、大体年平均の月間実労働時間を十二倍したもの、毎月勤労統計、大体そういうことですね。 人事部長、今お聞きのように、日本の平均の年間の所定内総労働時間は、労働省の統計によりますと大体千九百四十五、六時間、郵政省の平均の所定内総労働時間は二千五十時間から二千百時間と、年間総労働時間で百時間の差が出ておるのですが、これはどうお考えになりますか。
○中村(泰)政府委員 どういう企業と比較をするかということによりまして変わってくると思うわけでありますが、私ども郵政職員の勤務時間の決定に当たりましては、一般公務員とのバランスを念頭に置いて、また同時に、民間の動向を加味して決定するという仕組みになっておりますので、実労働時間におきまして千九百時間台に落ちているところと百時間の差があるということについては、いろいろの要因が考えられると思いますけれども、我々としましては、一般公務員とのバランスを考えて、現状の二千時間強というのはそれなりに均衡のとれた勤務時間であるというふうに認識しております。
○阿部(未)委員 大臣、きのう同僚の武部先生が、郵便の外勤の皆さん方が定年退職をされた後の平均余命は、ほかの労働者に比べて非常に短いということを御指摘になりましたね。やはりそれほど労働密度は高いと見なければならないと私は思うのです。 今の人事部長の御答弁では、大体公務員の勤務時間を横目に見ながら、こういうお話ですが、仮に規模別で申し上げますと、大規模の事業所はもっと短いのです。例えば五百人以上の事業所を見ますと、千八百九十時間なんですよ。そうすると、これは百五十時間から二百時間の差が出てくるのですよ。年間にそういう大きい労働時間の差があって、今のお話では他の公務員とかおっしゃいますけれども、郵便の交代制の勤務とか、あるいは、外勤でバイクを乗り回して集配をされておる方々の労働密度というものは、それと比較するのは本来、無理なんじゃないでしょうか。 そして大体、郵政省の場合は公労法適用ですから、労働時間の決定に当たっては労使間で協定を結ぶ、協約を結ぶ、そういうことになっておると思うのですが、そうすれば、必ずしも公務員がどうこうということではなくて、実態に合わせた労働時間の決定が可能なのではないか、そういう気がしますが、どうでしょうか。
○中村(泰)政府委員 先生御承知のように、郵政省の官署というのは全国で一万九千ばかりございます。しかも、全国に均質なサービスが不公平のないように行われるように配置をいたしておりますので、その一万九千の郵政官署も規模がさまざまでございます。二千人を超えるような大局もありますし、二名、三名というような局所もございまして、押しなべて見れば、私が先ほど申し上げたような所定労働時間になっているわけであります。 〔野中委員長代理退席、委員長着席〕 おっしゃるとおり労働時間の決定につきましては、関係労働組合と十分協議をいたしまして、交渉で決定するわけでありますけれども、そういう意味で申し上げますと、郵便等の交代制勤務者の健康管理、健康維持等の面から配慮した労働時間の設定に努めているところでございまして、所定の休憩時間のほかに、休息時間も十分に回復するように設定をしておりますので、そういう意味では、規模別に比較をするということになりますと、それほど大きい格差はないというふうに考えております。
○阿部(未)委員 平均でいった場合に、さっきお話があったように、大体二千五十時間から二千百時間が郵政職員の勤務時間でしょう。ところが、労働省の調査による一般の労働時間は千九百四十五時間ですから、これは最低百時間の差があると見なければなりません。 今私はたまたま五百人以上の事業所の例を申し上げましたけれども、私が一番注目しているのは郵便外務です。郵便外務の労働時間は大体どういうことなのか。これは私の方に間違いかなければ、祝日を三日と見た場合に大体二千五十六時間、あなたのおっしゃる二千五十時間に最も近いところになっているはずです。郵便外務というのは、職員が一人とか二人という局はないはずなんですよ。大体かなり規模が大きくなっているはずですから、さっきのあなたの御答弁では解明できないことになってきますね。どうですか。
○中村(泰)政府委員 郵便外務の職員について見ますと、先生御指摘のとおり、二千時間を超えた時間数になっております。
○阿部(未)委員 これはもう余り具体的に内容を言いませんが、郵便内務の一番短いのでも二千時間は超えているのですよ。二千時間を切っている職場はないはずです。そうすると、郵便内務の交代制をとっているところというのはかなり事業規模が大きいし、また、郵政事業全体として考えれば、これは五百人以上の事業所と見なければなりませんからね。 まあ鋭意努力をしていることについては、私も了解します。確かに職種別にいろいろな手当て等をされている、それはわからないわけではありませんけれども、それでもなお相対的に、日本の労働時間が外国に比べて長いだけでなく、郵政の労働時間が他の職場に比べて長いという点について、留意をしてもらいたいと思います。 二言、労働省の方に。たしか昭和五十五年の暮れごろに、週休二日制、労働時間の短縮を促進するということで指針をお出しになっておるのですが、ひとつ労働省の考え方、いわゆる政府の考え方を簡単に述べてくれませんか。
○寺園政府委員 週休二日制、休日の増加を含めました労働時間の短縮につきましては、従来私ども、行政の重要課題の一つとして推進をしてきたわけでございますが、基本的な考え方といたしましては、技術革新の急速な進展あるいは高齢化の本格化の中で、労働者の健康の確保と生活の充実、経済、社会及び企業における活力の維持増進の観点に加えまして、国際化への対応、さらには、長期的に見た雇用の維持確保の観点から、従来から労働時間の短縮を進めてきたわけでございます。 一番問題になりますのは、先ほど先生も格差の問題をお話しになりましたけれども、中小企業の労働時間短縮ということが一番大きな問題でございます。したがいまして行政といたしましては、先ほどお述べになりました五十五年に週休二日制等労働時間対策推進計画というものを策定いたしまして、中小企業を中心として行政指導を進めておるところでございます。 なお、今後の労働時間対策の進め方につきましては現在、中央労働基準審議会で御議論をいただいておりまして、その御議論をもとにいたしまして、新たに労働時間短縮の展望と指針といったものを策定をし、それを柱に進めてまいりたいというふうに思っております。
○阿部(未)委員 今お聞きのように、国の施策としても労働時間の短縮、週休二日制という点については進めていきたいとしておりますし、先ほど人事部長の方からも、労働時間の短縮は世界の趨勢だというふうに承っておりますから、お考えにそう大きい違いはないと思いますから、あとは鋭意努力をしていただいて、その方向が具体化するように御努力を願いたいと思います。 労働省の方は一つだけ。労基研というのが出したのは、我々としては必ずしも賛成していないので、労基研だけが意見を持っておるのでなくて、もっと各方面にいろいろな意見があるということについては、ひとつ了解しておいてください。 次にお伺いしますが、行政改革、私は、今の政府の進めておる行政改革がすべていいと思っておりませんけれども、しかしまた、行政改革の中には、取り上げなければならない、見るべきものもあると思っております。その意味で、実は人事部長、大変あなたは困るだろうと思うのだけれども、労務連絡官というのがありますね、これは各郵政局の人事部管理課の課長補佐、それからその駐在させる局の兼務主事、大体二名を各県単位ぐらいに置いているようですが、その数は全国で何名ぐらいになって、その任務の主たる内容はどういうものなのか、簡単にひとつ知らせてください。
○中村(泰)政府委員 労務連絡官につきましては、全国で六十七名の連絡官を配置しております。それと同数の労務担当主事六十七名を配置しているのが現状でございます。 労務連絡官を配置している趣旨と申しますのは、全国に一万九千というような郵政官署が散らばっておりまして、非常に人力依存度の高い事業を円滑に運営していくためには、安定した労使関係の樹立というものが不可欠であろうと考えております。したがいまして、受け持ち区域の各局の労働情勢を十分把握いたしますとともに、また、適切な労務問題の処理ができますように指導する郵政局の出先機関として活躍をしていただいております。
○阿部(未)委員 地方郵政局などの組織規程によりますと、第二章の第十一条、第十二条だと思うのですけれども、おっしゃるように人事部管理課の仕事の中で、特に十二条第一項第一号の「職員の結成する労働組合その他の団体との交渉並びにこれらの団体に関すること。」こういう仕事を主としてやられておると思うのです。しかし、一つの県といえどもかなり広いわけで、隠密みたいにこれが歩き回っていろいろな情報を集めて回る、そういうことはできっこないと私は思うんです。 そうすると結局は、責任を持っている各局の局長さんからいろいろな情勢を連絡をしてもらい、そして、恐らく決定は郵政局長さんにあると思いますから、それを郵政局に連絡をする。便利の悪い時期はともかくとして、今日ほど通信の手段が普遍化してきて、電話もあるし、電子郵便もあるし、ファクシミリもある世の中でございますから、特に駐在をさせなければ仕事が円滑に回らないということにはならないのではないか。 ただ、私は率直に言いますが、人事部長の立場として、おれの人事部長在任中に全国百三十四名の減員を管理課がやったといったのではメンツが立たない、おれのメンツにかけてもと、そういうお考えも一方にはあるかもわかりません。しかし、先ほど来の議論のように、今や郵政事業が営業の時代に入った、営業第一である、しかも労使関係はここ数年極めて好転しておる。そんな隠密みたいなことをやって歩かなくたって立派に労使関係は成り立っておる。そういう情勢であるならば、百三十四名という、これは極めて有能な職員です。私も知っていますが、ここに配置されている職員は有能です。連絡官にしろ兼務主事にしろ、そういう人たちを営業の方に活用することができるならば、今日の郵政事業の一つの大きな活力になるのではないか、そういう気もしますので、余りメンツに、まあこだわっているとは思いませんが、こだわらずに、この辺はひとつ大所高所から検討させてみる御意思はございませんか。
○中村(泰)政府委員 先ほど来お話がありますように、労使関係の安定というのは、郵便事業の昨今の業績回復等にも非常に力があったということでございます。確かに通信手段の多様化した今日でありますけれども、やはり指導を本当に徹底させ、実情を十分把握するためには、電話、ファクシミリだけでは済まないわけでありまして、いかに最新のメディアを駆使している企業におきましても、フェース・ツー・フェースの話し合いとか、あるいは現場に行って実情をつぶさに調べる、あるいはお話し合いをするということは大変必要なことでございます。 したがいましてそういう意味では、労務連絡官は決して隠密的な役目を負っているわけでもございませんし、本当に正々堂々と、安定した労使関係を築くためには、各局における労務管理というものも適正を欠いてはだめなわけでありまして、そういう無用なトラブルが起こらないように指導の徹底を図るとともに、また昨今、組合の地区本部等との連携も連絡官との間にできておりますから、確かに営業も必要であろうと思いますけれども、その営業のもとを支える労使関係の安定化に今日の労務連絡官制度というものは、立派に役目を果たしていると考えております。 したがいまして、私はメンツで意地を申し上げているのではございませんで、立派に労務連絡官制度が今日の郵便事業発展のために有意義だという確信のもとに、今後も運営をさせていただきたいというふうに考えております。
○阿部(未)委員 これは大臣、いないよりもおった方が便利がいいことは間違いないし、それから、人事部長は人事部長なりにそういうお考えをお持ちになることは私は否定しません。しかし、営業の時代に入った郵政事業にとって、いずれがその人間が有効に生かされるのかということについて考える時期に来ており、片や行政改革が声高く叫ばれておるこの時期です。それはいないよりもおった方がいいに間違いありません。しかし、いなければどうにもならないほどの情勢なのだろうかということを考えてみますと、もうこの辺で思い切ってまず醜から改めて、ひとつ営業第一主義に徹する。 郵政局に電話をすれば、今部長がおっしゃったような連絡で事を欠くとか指導に事を欠くような状況ではないと私は思うのです。しかし、これは職場がたくさんありますから、全国あまねくそうであるとは言いにくいかもわかりません。たまにはまた困った職場がないとは言えません。お巡りさんの中にだって泥棒する人もおる世の中でございますから、それはないとは言えませんが、しかし、そんなのが幾つかあるからというゆえをもって、全国的に余り必要でないものを配置しておくということについては、この優秀な人材をもっと効率的に営業の方で活躍をしてもらう、そういう時期に来ておるのではないか。 今、人事部長が直ちに御返答するのは非常に至難なわざでございましょう。大臣、ひとつ含んでいただいて、これから検討してもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
○左藤国務大臣 安定した労使関係というのが基礎になるわけでありますが、現在、その労使関係にこの労務連絡官とかそういったものがどういうふうな意義があるかということについて、検討をするという段階には来たとは思いますけれども、しかし、それによって今お話がございましたように、すぐに答えが出るかということになりますと、これはいろいろな情勢もありますので、私は難しい問題があろうかと思いますが、先生のお考えというものも我々は十分考えて対処していきたい、このように考えております。
○阿部(未)委員 終わります。
○渡辺委員長 佐藤祐弘君。
○佐藤(祐)委員 今回出されております郵便法の一部改正は、利用者に対するサービスの向上、利便を図るというのが本旨でありますので、我が党としても賛成の態度をとることにしております。つきましては、その趣旨が生かされるように、スムーズに運ばれるようにという観点で、幾つか質問をしてまいりたいわけであります。 その前に、前回の本委員会で私が取り上げました問題、つまり、郵政省が内閣法制局の第二部長を昨年九月に郵政省の大臣官房付に併任し、欧米の電気通信法制及び電気通信事情の調査という名目で二十三日間、アメリカ、ヨーロッパの各地へ出張をさせた、その問題であります。 先日申しましたが、ラスベガスとかナイアガラとかアテネ、べニスなど、まるで観光旅行のような日程に疑問を持ちまして、どこでどんな調査をされてきたのかお聞きをしたわけであります。ところが官房長は、訪問先等について答弁は差し控えさせていただきたいというふうに言われた。私は、これは委員会の審査を否認するもので、これは到底認めるわけにはいかない、そう思っております。 さらに問いますと、旅行の日程の詳細は承知していないといった非常に無責任といいますか、何か歯切れの悪い答弁をされたわけです。こういうことはあってはならぬ、かえって私が最初持ちました疑問が疑惑となって膨らんでいくというような経過でありました。こんなことは絶対に二度と繰り返してはならぬと思うわけであります。 そこで私は、先日の質問の最後に大臣に、大臣の責任でぜひ調査をして御報告もいただきたいということを申し上げて、お約束もいただいたわけでありますが、その結果いかがでございましょうか。
○左藤国務大臣 前回先生から御指摘を受けまして、その出張の概要について聞いてみたわけでございます。近年の電気通信分野、御承知のとおり技術革新が非常に進んでおりますし、そうしたことで非常に目まぐるしい変貌を遂げておる、そういう実態、また、電電改革三法が今国会の冒頭に成立させていただいたわけでもございますので、そうした事情が我が国だけではなくて欧米諸国の先進国におきましても、そういうことでいろいろ共通した問題があろうと思いますし、電気通信制度をどんどん改めていかなければならないという点について、参考にすべきいろいろな法制関係あるいはまた事情の変化というものも十分調査していくということで、そういうこと自体は私は有益なことではなかったかと思います。 ただ今回の今、先生御指摘になりました出張につきまして、旅程のいろいろな都合ということもあります。土曜とか日曜というのは休みになっているというようなこともありまして、そうしたことで、あるいは、飛行便を中継して行くというような旅程の都合もありまして、今御指摘を受けましたような誤解を、そう申しましても招きやすい面が中にあったということは御指摘のとおりだと思います。今後はそういうことのないように細心の注意を払って、誤解を受けることのないように心すべきであろう、このように考えておるところであります。
○佐藤(祐)委員 きょうは、郵便法の一部改正などに関する質疑が主題でありますので、今の大臣答弁を確認して、なお疑惑は残っておるわけでありますが、そういうことがあってはならぬ、そういう趣旨をきょうのところは理解をして、次に進みたいと思います。 今回の郵便法の一部改正で、郵便物の形状を時代の要請、ニーズに合わせて拡大するとか、転送料、還付料の廃止、こういった改正は、利用者へのサービスとして積極的なものだと私は思います。 その際、一つ確かめておきたい問題があるのですが、切手の貼付サービス、部課別配達、こういうものも盛られておりますね。こういうことを行いますには当然、人手を要することがあろうかと思います。適切な人的配置、こういうものが当然考えられていくと思うわけであります。その点はどういうふうに考えておられますか。
○塩谷政府委員 佐藤先生指摘の部課別サービス、あるいは切手を貼付するサービス、これは私ども、今度法律を改正いたしまして郵便の需要を促進するのに有力な、いわば補助的なサービスということで考えられないか、そういうものをできたらやっていきたいということで考え出したものでございます。 こういったサービスを、法律が施行されてから手続をとりまして、実行に移したいと考えているわけでございますが、そういったサービスをするにつきましては当然、要員等いろいろそれに付随した問題を検討しなければいけないと思っております。目下のところは、まだそれについて具体的に申し上げられる段階にございません。よろしくお願いします。
○佐藤(祐)委員 私は、今回の法改正の趣旨もそうですが、郵便のニーズ、需要にこたえて拡大していくということでありますね、そういう利用者のニーズにこたえて郵便事業をさらに発展させる、そういう積極策としていろいろ検討されていいのじゃないかと思うわけであります。その一つとして、第三種郵便について見直す時期に来ておるのじゃないかという考えを持っております。 まず最初に、第三種郵便制度がどうして設けられたか、趣旨を簡潔にお答えください。
○塩谷政府委員 第三種郵便物の制度でございますが、これは国民の文化の普及向上に貢献するところが大きいと認められる刊行物の郵送料を安くしまして、購読者の負担の軽減を図ることによりまして入手を容易にして、もって社会文化の発達を助成しようという趣旨で設けられたものでございます。
○佐藤(祐)委員 見直す時期に来ているのではないかといいますのは、出版の状況といいますか、出版文化というものが非常に大きく変わってきているわけです。マスコミだけではなくて、一般市民の方がやっておられるミニコミその他非常に多彩になってきております。その数は一体どのくらいあるか、つかめないくらいだと思うのです。 他方、この第三種の制度を悪用しているところもあるわけです。この点では先日、愛知の一宮から訴えがありました。身体障害者団体でもないところが身障者団体と称して、第三種の低料の認可を受けて通信販売をやっておった、こういう事件があったわけです。この問題につきましては、郵務局長に私もお話をして、調査検討していただいた結果、身障者団体とは認められないという御判断だったということを伺っておりますが、どのように措置されたか、確認をしておきたいと思います。
○塩谷政府委員 御指摘の問題につきましては、一部まだ調査をしているところもございまして、調査結果に基づきまして適切な措置をとることといたしております。
○佐藤(祐)委員 じゃ、まだ結論は出ていないということですか。それとあわせて、いつごろまでに結論を出すか。
○塩谷政府委員 この問題につきまして、心身障害者団体としての低料扱いにしていることがあったのですが、これは低料扱いは認められませんので、発行人に通告の上、取り消すことといたしております。 あと、いわゆる三種の団体としての有料発売資料の関係について提出を求めて、それによってこの扱いを検討したいということでございます。そういう状況でございます。
○佐藤(祐)委員 わかりました。 今申し上げた例は、非常にひどい例なんです。今の説明からいいましても、三種本来の趣旨からいっても、営利の目的で第三種を使うというのは趣旨に反するというふうに私は思うのです。 ところが、きわどい例がほかにもあるのです。こういうものがあるのです。これはある人のところに送られてきたものです。これはある教育関係の出版社のものなんです。中学に入ります前、新学期の前で、恐らく無差別だと思うのですが、送ってきております。中身はこういうもので、やはり第三種になっているわけです。ある雑誌の臨時増刊号というふうに銘打たれておるわけです。ところが、無差別に送りつけてきたものですから無料です。定価は書いてありますよ、書いてなければ違法ですから、百八十円になっているのですが、無料で送りつけてきている。 その点は私は明らかに違法だろうと思うのです、無料では三種はだめなわけですから。しかも御丁寧なことに、最後にはがきがついておりまして、それがゼミの申込書なんです。ある教育出版者の主催しておりますゼミです。それの申込書なんですよ。英・数・国・理・社とかいろいろあります。これはいろいろな子供たちが利用もしている出版の関係なんで、名前は申し上げませんけれども、ぜひこれは後で検討していただきたいというふうに思っております。 私はきょう提起したいのは、一方でこういうものがある、潤沢な資金でいろいろなものを出している、第三種も使ってやっているということがあるのですが、他方で、一般の人といいますか、一般市民が手づくりで出しているような団体の機関誌、こういうものはなかなか第三種の認可がとれないで困っているという状況があるわけです。今の規定では、発行で言いますと、月一回以上とか、一千部以上とかいうことがあります。ところが、なかなかそこまでいかないという例もあるわけですね。 それで、具体例を一つ挙げますが、こういうものがあるのです。「グリンピース」という表題で大阪で出されておる。大阪のお母さんたち、母親連絡会が出しているものなんです。これは文字どおりお母さんたちの手づくりで、手書きのようなのもあるんですけれども、固定部数が八百なんですね。普通だと印刷部数、発行部数は一千部以上と言えるものです。しかし、これがお母さんたちが暇を見つけての作業ですから、隔月刊、二カ月に一回の発行ということになっている。そうしますと、今の制度には乗らないわけですね。 これは定価が二百円。しかし送料が、そういう第三種の認可を受けられないために百七十円かかる。そうしますと、一年の購読料で言いますと、これの値段が千二百円で、郵送料が千円ということですね。非常に郵送料の負担が大きいというので、困っておられるわけですね。もしこれが第三種の認可が得られるようならば、もっと部数もふえるし、活用していただけるんだ、さらには、月刊にもしていくことが可能なんだというような状況があるのですね。こんな例はほかにもたくさんあると私は思うのです。 たしか二年ほど前ですか、小説、詩、短歌、俳句の雑誌については、発行部数を五百部以上でいいというふうに規定を変えられたということがありましたね、規制緩和を。そういうこともやっておられるわけでありますし、昨今のそういう状況の変化にこたえて、第三種のいろいろな基準なども見直すということをぜひやっていただきたいなと私は思っておるわけです。そうしますと、もっと郵便の需要もふえてくるんではないか。積極策の一つとして検討していただきたいと思うのですが、これは大臣、いかがでしょうか。
○左藤国務大臣 そうしたことによって郵便の取り扱いの物数がふえてきて、料金収入がふえるような形であれば、私は大いに結構だと思いますが、逆に減収になるというようなこともあり得るわけでありますし、非常にこの辺の問題は、郵政事業としての取り扱いをどういうふうにしたらいいか、検討はさしていただきたい、このように思います。
○佐藤(祐)委員 文化的なものをいろいろ支援していくという趣旨で、ぜひ検討をお願いしたいと思います。 三種に関連してなんですが、配達の問題なんです。三種と一種、二種で配達上の区別、差別があるのかどうかをまず、ちょっとお聞きをしておきたいと思います。
○塩谷政府委員 配達上の区別はございません。
○佐藤(祐)委員 建前は私もそうだと承知をしておるのです。五九・二のときにも、全種別の郵便物について翌日配達を確立するというふうにうたわれておりますし、ですが、実態はどうもそうなっていないようなんですね。 三種の郵便の配達状況について、何か調査をされたことはありますか。
○塩谷政府委員 三種郵便物に限らず一種、二種、郵便物については、これは私ども、ちゃんと配達が行われているか、監査などで調査することがございます。
○佐藤(祐)委員 これはここにこういう資料があるのです。第三種郵便物配達実態調査ということで、全国の専門紙誌の組合の共闘会議が全国的にアンケート調査をやった、実際にどうかというのを、こういうものがあります。それによりますと、発送地を東京からと大阪からと二通りつくりましてやっているわけです。東京が余りよくないというのは前々から言われておりますので、そういうことも考慮されたのかと思いますが、とにかく二種類でやっておられる。 その結果なんですが、相当これがおくれているんですね。一覧表が全部、アンケートをとりまして返信が集計されているのですけれども、一つ二つ申し上げますと、北海道の江別市、ここは東京から送られましたものは、東京発行のもの、これが例えば、昨年十一月の調査なんですが、二十一日付のものを翌日発送しまして二十六日、二十二日に発送して二十六日に着いている。それから、同じく東京発行のものでその日に発送したのですが、これはやはり二十一日付が二十六日にしか着いていない。大阪のものも、この場合は同様になっております。全体として見ますと、大阪から発送されたものの方が早く着いておるようです、細かい数字は申し上げませんけれども。 それから、もう一つ問題点として出てきておりますのは、だんご配達というのがあるということなんですね。第三種で二、三日分をまとめて配達される。こういう実情を詳細に申し上げますと、いろいろあるのですけれども、そういう実態があるのです。ですから、一応区別はないんだというふうにおっしゃっておるんだけれども、そういう状況があるということで、これは私は改めて調査もしていただきたい。第三種というのはやはり急ぐものが多いわけですから、そういうことがないように要望をしたいのですが、どうでしょう。
○塩谷政府委員 私、郵便のお引き受け、配達、特に配達サービスというのは、いわば郵便というサービスの完結部分でございますので、今営業だということでいろいろ郵便物をお引き受けしたいということで一生懸命勧奨し、勧誘をしているところでありますけれども、肝心の完結部分がスムーズにいってない、せっかく郵便を頼って出してはみたものの、着くのがおくれたり、あるいは何か壊れたり傷めたりして着いたということになると、これは私ども、そういった営業ということで郵便を出すのを勧めるのに大変支障になることになりますので、そういったことのないよう常々心がけているところであります。 今、先生いろいろな事例を御指摘になりましたが、私ども何といっても郵便のサービスは、業務の正常運行、配達の完成ということに尽きるということでございますので、いろいろな面で郵便局の配達サービスに支障のないように、いろいろ指導してまいりたいというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 その御答弁自体はいいようであるのですが、私はぜひ実態の調査をしてもらいたいと思うのですね。発行日以後どのぐらいかというのでは、二日後に着いた、三日後に着いた、四日後に着いた、五日後に着いた、七日後に着いているというのまであるのですね。一応そういう建前にはなっておっても、実態はかなり、翌日配達どころか、三日、四日おくれになっているということがあるので、五九・二から一年余りたちますし、この点は調査をして、それに基づいて対策を立てていただきたいということを要望しておきます。 続いて、くじ引きつきはがきの問題で一点お聞きしておきたいのですが、今度上限二十万円ということになりましたね、これはちょっと高いかなという感じもしないでもないのですけれども、二十万円で一等の賞品といいますか、どういうものを考えておられるのか。
○塩谷政府委員 一応賞品の最高限度といいますか、一等の限度額ということでは二十万ということで考えておるわけでございますけれども、さて、具体的にどういう景品、どういう賞品にしたら今の時代にマッチして、それを期待して年賀はがきあるいは暑中見舞いはがきをお求めいただいた方々に満足いただけるかということは、いろいろな角度から検討いたしたいと考えております。
○佐藤(祐)委員 ぜひ多くの人がなるほどと思うような、郵政省のセンスが問われるわけですから、そういう選定をしていただきたいなと思います。 次に、郵便事業の発展という上で私は、働いている人たち、労働者の方の問題が非常に大事だと思うわけであります。 昨年の当委員会でも、私はいわゆる五九・二の実施状況などについてお伺いをいたしました。特に地域区分局の夜間作業の増大、これが非常に特徴、変化であるわけです。昨年質問しましたのは四月でして、新システムになってから二カ月半という時点でありましたので、システムが全体にスムーズに機能していないというところもあったかと思います。もう一年以上たっておりますから、いろいろな点が明らかになってきていると思うのですね。 まず、五九・二の以前と以後で、特に地域区分局での郵便物数の変化ですね、これをお知らせいただきたいのです。郵政局はよく午後十時を分岐点にして、午前六時から午後十時まで、それから午後十時から午前六時までというふうに分けて統計もとっておられると思いますが、その数字をお知らせいただきたい。
○塩谷政府委員 五九・二実施以後の地域区分局の物数ということについては、ちょっと手元に資料を持ち合わせておりません。
○佐藤(祐)委員 そんなことはないんじゃないかと思うのです。郵政省郵務局発行のものでもあるのですがね、ことしの一月出しておられるもので。
○塩谷政府委員 お持ちの資料は確かにございますが、今私、手元に持っておりませんので、失礼します。
○佐藤(祐)委員 手元にないということですか。 じゃ、言いますと、こういうことになっておるのですね。比率でいいますと、五九・二実施以前を一〇〇として、午前六時から午後十時、昼から夜にかけての時間帯ですが、これは一一七%になっている。それから午後十時から午前六時、深夜ですね、これは二七七%になっているというのが出ております。つまり、午後十時以降の深夜の物数が二・八倍、非常に過密になっているわけですね。 先ほどもたしか阿部委員から御質問もあったと思いますが、この労働が深夜に集中すると当然、手厚くしなければならぬということで、関連していろいろな問題も起きているようでありますが、私はこの問題を考える場合にやはり大事なことは、働く人たちの健康、安全、さっき健康の維持促進という御答弁もありましたが、これをどう確保していくかということが非常に大事だろうと思うのです。 この点で郵政省として、労働者の健康調査その他どうやっておられるかということをお聞きしたいわけですが、先ほどの阿部委員の質問への御答弁で、年一回の定期健診のほか、特に深夜労働に従事している人については特別の検査をやっているということを、中村人事部長が御答弁なさっていましたが、これは五九・二以降で言いますと、いつこういうことを実施されたのでしょうか。
○中村(泰)政府委員 管内、局所によりまして実施時期が異なっておりますが、一般の健康診断が年度の初めに集中いたしますので、特別健康診断というのは秋以降に実施をされていると思っております。
○佐藤(祐)委員 特別の健康診断というのはどういうことになっているのですか。年一回とか、どういう決まりでやられようとしておるのですか。
○中村(泰)政府委員 特別健康診断といいますのは、深夜業務に従事します交代制勤務の職員を対象にいたしまして、全職員を対象にします定期健康診断のほかに年一回、特別健康診断というものを実施しているわけでございます。
○佐藤(祐)委員 私は改めてこの問題をお聞きしていますのも、昨年の当委員会で十六勤問題をお尋ねしたときに、こういう御答弁があったのですよ。十六勤が当然ふえたわけですが、「先生お尋ねの十六勤という勤務がふえたわけでございますが、四週間に何回以下だ、大体何回ぐらいやるんだという基準があるのかということでございますが、そういった基準はございません。業務を運行していくのに必要な回数を十六勤で勤務していただくという考え方でございます。」こういう答弁ですね。 私は、これはちょっと驚いたのです。深夜に働くということはいろいろ問題があるわけです。これは常識的に言ってもそうです。人間というのは、昼働いて夜は眠るというのが正常なわけですから、そういう人間の生理とか生体のリズムとかからいいましても、本来好ましいことではないわけですね。特別やむを得ないものに限るべきだというのがもちろん常識だと思うのです。さらには、その深夜労働というのは、今後人類の発展の中では減らしていかなければならぬというものだと私は思っているわけです。 ところが昨年の答弁は、とにかく必要なものは、必要な回数はやってもらうんだ、十六勤の上限はないんだというふうな答弁になっておりまして、大変驚いたんです。このときは五九・二の実施直後で、非常に勢い込んでおられたのじゃないかという気もするのですが、やはり考え方として、必要なら幾らでも労働者の方にしわ寄せしていくんだというのでは、正しくないということを言いたいわけであります。そして、やむを得ず実施する場合には――郵政の職場はやむを得ない職場の一つであると思います。現状ではそうだと思うのです。その場合には、やはり効率第一ということではなくて、健康はもちろんですし、人間らしい家庭生活が営めるといいますか、社会生活、社会的な活動にも参加できる、そういうこともやはりこれは考えていかなければならないものだと思うのです。 これは大臣に考え方としてお聞きしたいと思うのですが、そういう深夜勤務、深夜労働、これに対する基本的な考え方をお聞きしたい。
○左藤国務大臣 一般的には夜間労働というのは少ない方が望ましいということは言えるわけでありますけれども、五九・二の郵便輸送システムの改善が郵便の翌日配達というような、利用者サービスの見地から立てられた一つの公共通信手段としての郵便事業のためには、夜間労働もやむを得ないというようなことであるわけであります。そういうふうなことでありますので、先ほど来お話がありましたように十分健康管理に配慮するとかいうことで、必要最小限度の夜間労働に従事される方のいろいろな面での配意というものを十分した上で、こうしたことをやっていかざるを得ないのじゃないか、このように考えておるところでございます。
○佐藤(祐)委員 この点、郵務局長にお尋ねをしますが、そういういろいろな問題もあるわけですね。深夜勤務に伴う問題ですね。とにかく十六勤の場合ですと、十六時間。その中に当然、仮眠の時間とかもあるわけですけれども、朝終わって、昼の間うまく寝れるのかとか、いろいろな問題を伴うわけですよ。それが回数が多いとなりますと、本当に家族と一緒に食事する機会とか、遊びに行く機会も制限されるとかいうことが起きてくるのですが、そういう面の調査とか労働者の意見だとか、そういうものをお聞きになったことはありますか。
○塩谷政府委員 これは広い意味で職場の人事管理といいますか、健康管理という問題の一環だというふうに理解しております。そういった観点から、これはやはり何といっても企業の力になる、人力の担い手である職員をお預りしている管理者の立場から、常々職員の健康管理なり職場での人事管理、あるいはひいては家庭での生活の状況とか、そういった点に目配りをしていかなければならないというのは、管理者として当然の仕事でございますので、そういった配意が届くように指導したいと思っております。 特別そういうことについて調査ということは私は聞いておりませんけれども、そういうことがそれぞれの職場で十分掌握されるということが、大事ではないかというふうに考えております。
○佐藤(祐)委員 私は何事を進める場合にも、実情を本当によくつかんでいくということは大事だと思うのですね。どうもそういう点が、さっきの第三種の例で言いましたが、ほかの一般一種、二種にしましても、とにかく翌日配達ということを大きな柱にして輸送改善、執務の改善をやられたわけですが、最初にいろいろ計算してそういう体制をつくるというところまでは非常に緻密にやられる。ところが、実際にそれが運行しているのかどうかという方の、中曽根首相の好きな言葉で言いますと検証ですけれども、その方が私は非常に弱いのじゃないかという気がするのですね、いろいろな問題を聞きますと。ですから、ぜひそういうことをやる、事実を調べて、必要なら手直しをしていくということでありませんと、機能も生きないわけですから、そういうことを主張したいと思います。 今の問題でも、労働組合の側でのアンケート調査というのをやられているわけです。私はたまたま東京中央郵便局労働組合ですか、東京中郵のものを持ってきているのですが、これは昨年十月以降二週間にわたって調査をした。対象は東京中郵のデスク事務を除く内勤、外勤、現場事務作業者ですね、ここの組合員だけでなくて、全逓の組合員及び労組未加入者、未加入の労働者、こういう人の調査をしたということなんですね。これも詳細いろいろありますけれども、調査結果で出てきている幾つか特徴的な問題があるのですね。 それを御紹介しますと、「交替制勤務による私生活上の不便さは、どこに現われてきていますか、不便を感じている順に一、二、三、四……と記入して下さい。」というのがある。これは各世代ごとの集計をしてあるわけですね、二十代、三十代、四十代、五十代、世代ごとの集計をしてあるのですが、各世代共通で圧倒的に多いのが「疲労がとれず、他のことをやるのがめんどう、意欲が低下」、こういうのが出ているのですね。十六勤の場合も、休息時間の短縮というのは、去年五月二十七日でしたか、からやられたこともありますし、全体に労働密度が高くなった、あれだけ物数がふえるわけですから、当然そうなんですね。 去年私は現場へも行きました。一部を拝見させていただいたのですが、相当なものですね。重い郵袋を、それも深夜の時間にさばくわけですから、そういうことから疲労がたまって、翌日どうも余りほかのことを考えるのは面倒になるというのが第一位なんですね。それから二番目に、これも共通しているのですが、ただ二十代は別ですね、「家族との食事や、ふれあい等の機会が少なくなった」、こういうのが出ている。さらには「夫婦生活がうまくいかなくなった」というのまで、まあここまではあれとしましても、そうだろうと思うのですね。 深夜勤務が続きますと、私は新聞の関係で深夜勤を随分やった経験がありますが、夜明けに帰って、また夕方出てくるとかいうのがあるのですね。そういうことになりますと、家族と一緒に食事をするとか、どこかへ行くとかがなかなかできにくくなる。昼はなかなか眠りにくいのですよね、朝帰りましても。ですから、よほどやはり深夜の労働配置については、計算上でここにこれだけ要るんだからやれというようなことではなくて、本当によくそういうことも加味してといいますか、そういうことをむしろ基礎に置いて、効率よりは本当に労働者の健康を大事にする、家庭生活のことも考えるというようなことに重点を置いて配置も考えていかなければならぬ。そうでないと、やはり無理がいろいろな形で出てくると思うのですね。 そういう点を考えていただくということと、やはり現場の労働者の意見を本当によく聞いて進めていっていただきたい、そのことを最後に要望して、最後ですから、大臣にお聞きをして質問を終わりたいと思います。
○左藤国務大臣 今お話しのような夜間労働の問題につきましては、そうした健康管理の問題だけでなく、いろいろ生活のリズムといいますか、そういうようなものも大切なことだと思います。そしてまた過去、いろいろ郵政省としてもそういったことの経験を皆持つわけでありますし、一般の企業におきましても、夜間労働に従事しておられる方、いろいろあると思いますので、そういった健康管理の面と、さらに、そうした心理的なあるいはまた社会的なそういうふうな問題についての検討された資料なども十分収集して、そうしたことについての配慮をしていくべきだ、このように考えます。
○佐藤(祐)委員 終わります。
○渡辺委員長 以上で両案に対する質疑は終局いたしました。 ―――――――――――――
○渡辺委員長 これより両案について討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、順次採決をいたします。 まず、郵便法の一部を改正する法律案について採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○渡辺委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 次に、お年玉つき郵便葉書及び寄附金つき郵便葉書等の発売並びに寄附金の処理に関する法律の一部を改正する法律案について採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○渡辺委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 なお、ただいま議決いたしました両案に対する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕 ―――――――――――――
○渡辺委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二十九分散会