商工委員会 第4号
- 発言数
- 247 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/02/26
会議録
○粕谷委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、中小企業倒産防止共済法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。甘利明君。
○甘利委員 中小企業倒産防止共済法の改正に関連しまして、幾つかの質問をさせていただきます。 戦後我が国は、二度にわたる石油ショックなど幾多の困難を乗り越え、現在、世界経済の一割以上を占める自由主義圏世界第二位という、文字どおり経済大国へと成長を遂げてまいりました。こうした中で、中小企業はその原動力として極めて重要な役割を果たしてきたわけでございます。それぞれの中小企業の血のにじむような経営努力が、今日の経済大国としての我が国の基礎をつくり上げたと言っても決して過言ではないと思います。全事業所の九九%以上、そして全従業員の八〇%以上を占めているこの中小企業の健全な発展なくして、我が国経済の真の発展はあり得ないわけでございます。 こうした中小企業の健全な発展を支えていくために、政府としても、外国にも例を見ないほどの金融面あるいは税制面での広範囲にわたるきめ細かな施策を講ぜられておられるわけでございます。幸い、景気も昨年後半より次第に上向きつつある。設備投資、消費などの面で成長が際立っているということでございます。しかし、残念ながら、倒産という観点に立ちますと、依然として、景気は本当に回復をしているのだろうかと甚だ疑問を持ちたくなってくるわけでございます。 そこでまず、政府として現在の景気の状況をどのように把握し、またどう認識をされておられるのか、伺いたいと思います。
○矢橋政府委員 最近の我が国経済の状況でございますけれども、個人消費は緩やかな増加、住宅建設も緩やかながら持ち直しといった状況にございまして、家計部門の需要の伸びは緩やかであると考えております。 他方、米国を中心といたしました世界経済の回復等を背景にいたしまして、輸出が引き続いて増加傾向にございます。また設備投資も、技術革新の進展などを背景に、製造業を中心に順調に増加しております。こうした需要の動きを反映いたしまして、鉱工業生産は対前年同期比におきましておおよそ一〇%増の増加傾向を続けているところでございます。 このように、景気は業種別、地域別あるいは企業規模別になおばらつきを残しながらも、全体としては拡大を続けていると判断しているところでございます。
○甘利委員 ばらつきを残しながらも、全体としては緩やかながらに上昇をしているという御報告でございました。 次に、現在の倒産の状況、そして実態をどんなぐあいに把握をされているのかを伺いたいと思います。
○与謝野政府委員 甘利先生、倒産の状況に関しての御質問でございますが、我が国の経済は、景気動向になおばらつきは残しながらも、全体としては拡大基調を続けておるわけでございます。その中で企業倒産は依然として高水準で推移していることも事実でございます。 倒産の原因を見ますと、販売不振等不況による倒産が原因の過半を占めておりますけれども、中でも、本来経営基盤が強いはずでございます業歴十年以上のいわゆるしにせ企業の倒産の増加が目立っております。これは業種ごとの景況の差にもよりますが、技術革新の急速な進展等に見られる生産構造の変化あるいは国民ニーズの多様化等に見られる需要構造の変化など、経済構造の変化に中小企業を中心に企業の対応がおくれていることがその要因として考えられているところでございます。 したがって、政府といたしましては、今般御審議をお願いしております中小企業倒産防止共済制度の改善を初めといたしまして、倒産防止対策の拡充強化を図りますとともに、今申し上げましたような認識にかんがみまして技術革新、情報化の進展、国民ニーズの多様化等の経済構造の変化に中小企業が積極的に対応できますよう、技術力向上対策、情報化対策、人材養成対策等の施策を講ずることが重要と認識しているところでございます。
○甘利委員 今おっしゃられましたように、倒産というのは依然高水準で続いている。そのために諸施策をさらに充実をさせていかなければならない、確かに私もそう思うわけでございます。一般的に景気は回復をしつつある、よくなっているんだという一方で、こういうふうに倒産というのが史上最高を記録をする。景気がよくなっていると言われる中で倒産が高水準である。この辺の原因をどういうふうにお考えになっていらっしゃるでしょうか。本当は大臣に伺いたいわけでありますけれども、いらっしゃらないようでございますので、どなたでも結構でございます。
○石井政府委員 倒産の原因につきましては、民間信用調査機関の調査によりますと、全体の六〇%余が不況要因というカテゴリーで報告をされておるわけでございますが、この調査員の報告書等をいろいろ分析いたしますと、不況要因の中にも、例えば市場構造の成熟化に伴いまして需要のパターンが変わった、従来のような数量が景気上昇によって単純にふえていくというような姿にはなっていかない、そういったような市場構造の変化というものも多く報告されているところでございます。事実、全般的には、マクロ的には金融は緩慢な状態の中でこれだけの水準で倒産が続いておりますのは、今申し上げましたような市場の成熟化というようなことが、従来のように景気が上向けば数量景気というような形で結びついてこないような市場の変化になってきたという一つの現象。 それからもう一つ、倒産企業の中に比較的足腰の定まった業歴十年超の企業の倒産比率が、かつて二〇%台であったものが五十九年におきましては四三・一%を占めるというような状況になっておりますが、こういったことから考えますと、そういった市場構造の変化あるいは技術革新、生産構造の変化、そういったものへの構造的な対応が十分できないために倒産に追いやられたのではないかというような原因を強く感じておるところでございます。そういう意味におきまして、即効的な倒産対策と合わせまして、やはり構造的な対応策も今後十分進めていかなくてはいけないのではないか、そういうふうに考えておるところでございます。
○甘利委員 現在、政府としては正式な倒産に関する統計はとっておられないと思うのですけれども、今のお話にもありますように、民間の統計に依存しているのが実情であると思います。確かにいろいろと問題はあると思います。あると思いますけれども、一方で景気がよくなってきている、その一方で倒産が史上最高になる、その辺に我々の感覚からするとギャップがあるわけでありますけれども、その辺のギャップを正しく把握するためにも、もう少し政府として責任を持った形で倒産に関する統計をとって、倒産に関する把握をしっかりとしてみてはいかがかと思うわけでございます。 さて、具体的に法案の中身に入って御質問をさせていただきます。 政府は、倒産対策に関しましてさまざまな金融措置を講ぜられているわけでございますけれども、今回改正の中小企業倒産防止共済制度は、倒産対策の中でどのような位置づけにあるのかをまず伺います。
○石井政府委員 倒産防止対策に関しましては、従来から連鎖倒産防止のための中小企業倒産防止共済制度、これが今回御審議を願うところでございますが、このほかに倒産対策貸付、倒産関連特例保証、こういった制度によりまして連鎖倒産の防止に対し金融上の措置をとってきておるわけでございます。このほか、倒産の危機に直面いたしました中小企業それ自身に対しまして個別指導をする方法としまして、倒産防止特別相談事業を行っておりますが、こういった諸制度の活用によりまして倒産防止対策を図っておるわけでございます。 さきに申し上げました金融上の諸制度、これはあくまでも当該企業の信用力をベースとした解決案でございますが、倒産防止共済制度というのは、御承知のように中小企業者の相互扶助に基づく共済制度として運用されておるわけでございまして、ある意味におきまして、倒産防止対策の一つの中核をなしているというふうに考えておるところでございます。
○甘利委員 本制度は倒産防止対策の中核をなしている非常に大事な制度であるわけでございます。 次に、最近における本制度への加入状況、貸付状況はどうなっているか伺います。
○井上(正)政府委員 お答え申し上げます。 本制度の加入者の数でございますけれども、昨年末現在で八万六千二百九十六件でございます。昭和五十八年度から加入取り扱い窓口に金融機関を加えたことなどによりまして、最近加入が急増しておるわけでございます。五十八年度は一万五千六百五十二件、前年に比べまして五二%の増加でございます。五十九年度につきましても、十二月末現在でございますが、一万五千百四十三件ということでございまして、前年同月比四三%の増加ということになっております。 一方、貸し付けの方でございますけれども、昭和五十八年度の貸付件数七千六百十四件、貸付額は三百五十四億円。五十九年度に入りましてからも十二月末現在七千三百八十六件、三百六十一億円となっておるわけでございまして、昨年末までの共済金の貸付件数の累計は三万一千六百二十件、貸付の累計額は千四百十億円ということになっております。
○甘利委員 昨年は大変な年でありまして、大沢商会であるとか、あるいはリッカーなどのように負債金額が相当大きな大型倒産が相次いだわけでありますけれども、これら大企業の取引先である中小企業の本制度への加入状況といったものはいかがであったでしょうか。
○齋藤参考人 五十九年中の上場企業の倒産は、大沢商会が負債総額千二百億円でございました。マミヤ光機が同じく二百五十億円、アイデンが二百五十億円、リッカーが千百億円、東京菱和自動車が百三十億円の五社を数えております。 これらの大型倒産に係ります取引先中小企業のこの制度への加入状況は、昭和六十年の二月一日現在で、大沢商会の関係では七十四件、マミヤ光機の関係では五十一件、アイデンの関係では三十七件、リッカーの関係で二十一件、東京菱和自動車の関係で四件となっております。
○甘利委員 御説明をいただいたわけですけれども、これらの大型倒産において、この制度に加入をしていたために幸い連鎖倒産を免れた、そう言って感謝をされているような報告の事例は受けていらっしゃいますでしょうか。
○齋藤参考人 具体的に一、二の例を申し上げますと、マミヤ光機の関係でございますけれども、台東区にございます写真用品製造販売業のある会社の例でございますが、マミヤ光機とその子会社のマミヤのダブルの倒産で、この二つの取引先を合わせまして二千数十万円にも上ります受取手形が不渡りとなったのでございます。この会社によりますと、相手が上場会社でございますので、不渡りを事前に見抜くことは極めて至難であった、幸い被害額に見合いまして、共済金が両社分として二千万円の貸し付けを受けましたので、地獄に仏の思いで大助かりであります、もしこの制度に入っていなかったならば今ごろはどうなっていたかわかりませんと、こういうふうに申しております。 それからもう一件、例えば大沢商会の関係でございますが、愛知県の瀬戸市にあります陶磁器製造業の例でございますけれども、大沢商会の倒産によりまして千数百万円の手形が不渡りとなって、資金繰りを心配したけれども、共済金が千五十万円借りられまして大変助かりました、こういった後ろ向きの資金は銀行ではなかなか手当てが難しく、その点この制度は中小企業の味方として心強い限りでありますと、こういうふうに申しております。 このように、大沢商会なりマミヤ光機等の大型倒産に関連しまして、この制度の共済金の貸し付けを受けました各企業は、共済金を活用いたしまして急場の資金繰り難を回避し、連鎖倒産を免れたとしまして、加入していて大変よかったという声が相次いで事業団に寄せられております。
○甘利委員 本制度に加入をしていたために連鎖倒産を免れた、そういう感謝の報告がたくさん来ている。そういういい制度であるにもかかわらず、全体として本制度への加入者が少ないように私には思えるわけなんです。 ここに新聞の切り抜きがありますけれども、五十三年の発足当初の目標だった七十万口というふうにこれには書いてありますが、五十三年にこの制度ができましたときに、当初、加入件数、加入口数は七十万口ぐらいを見込んでいた。しかるに、現況では、先ほど説明がありましたように、八万六千二百九十六件ですか、目標としていた大体一割強ぐらいしか加入をされてないのが実情であるわけでございます。 こういうふうに、いい制度である。いい制度であるというのに、こういったぐあいに、当初の目標の一割ぐらいしか加入がなされてない。この加入者が少ないという理由は一体どこにあると考えられますでしょうか。また、もし明らかにその原因があるとしたら、その対策をどういうふうに講ぜられておるか、その辺を伺います。
○井上(正)政府委員 先生御指摘のとおり、本制度が発足しました当初予想しておりました加入数に比べまして、現実の加入数が少ないではないかという御指摘でございますけれども、私たち、本制度のPRといいますか趣旨説明に鋭意努めておるわけでございますし、さらに加入促進のためのいろいろな措置を、関係機関の協力も得まして進めておるわけでございます。 さらに、今回本法案の改正をお願いいたしましたのも、この制度の内容を改善いたしまして、中小企業者に対しまして、より魅力のある制度に変えていきたいという趣旨で今回提案をさしていただいておるわけでございます。
○甘利委員 こういうふうにいい制度であるならば、一社でも多くの事業者がぜひ加入をされるようにPRにこれ努めていただきたいと思います。 今回の改正におきまして、従来中小企業者からいろいろな改善要望が出されていたと思うのです。ここのところをこういうふうに変えてくれとか、あるいはこういうものを盛り込んでほしい、いろいろな具体的な要望が出ていたと思うのですけれども、これらの中小企業者からの改善要望を具体的にどういうふうに今回の改正で取り入れられましたでしょうか。また、中小企業者のいろいろな要望の中で今回の改正には取り入れることができなかったことも幾つかあると思うのです。そういう、今回の改正に盛り込めなかった改善要望に対しては、今後政府としてどういうふうに対処をしていかれるおつもりでしょうか、伺います。
○井上(正)政府委員 今回の本制度の再検討に当たりましては、関係の中小企業者あるいは関係の中小企業団体から御意見、御要望を伺ったわけでございます。特にその御要望の中で要請が強かったのが三点ございます。 第一点は、最近中小企業の売掛金債権の回収困難額が大型化しております。こういったことを背景にいたしまして共済金の貸付額を大幅に上げてほしいというのが第一点でございます。 第二点は、この制度に加入をいたしまして後、速やかに被害に対応できるように掛金の早期積み立て等に配慮していただきたいというのが二番目でございます。 三番目は、本制度の掛金につきましては、解約しない限り途中で引き出すことができないということになっているわけでございますけれども、これでは魅力に乏しいので、積立金の掛金の固定化による負担を軽減してほしいという御要望でございます。 この三点の要望につきまして、今回の改正では以下述べるような対応をしておるわけでございます。 まず第一の、共済金貸付限度額の大幅引き上げでございますけれども、現在貸付限度額は二千百万円ということでございますが、これを三千二百万円まで引き上げます。 第二番目の、早期に掛金を積み上げたいという御要望に対しましては、掛金月額の最高限度額、現在五万円でございますけれども、これを大幅に引き上げまして八万円にいたします。 三番目でございますけれども、掛金の固定化を防ぐという観点から、契約者が臨時に資金が必要になるといったような場合には、この制度の中で貸付制度、これは法律上一時貸付金という名称でございますけれども、この貸付制度の創設を考えておるわけでございます。 以上が、今回の法律で要望に対応する点でございます。 それから、要望があったけれども今回とれなかった措置についてはどうかということでございますけれども、例えば御要望の中で、内整理とか夜逃げとか、いわゆる倒産に至る前の事態に対応するような措置がとれないものかという御要望があったわけでございますけれども、私たちこれを受けましていろいろ検討を加えました。ただ、この内整理、夜逃げといいますと、発生時期を客観的に特定することが困難であるといったような技術的な困難性がございます。そういうことで、今回の改正ではこういったものを共済事由につけ加えるということはできなかったわけでございます。ただ、内整理あるいは夜逃げといった場合、現実にはそれの事前事後に取引停止処分がなされるという例が多いわけでございますし、さらに、債権者である共済契約者の方から破産あるいは整理開始の申し立てというようなこともできるということでございますので、現実にこういった事態に現在の制度でもかなりの程度対応できるのじゃないかというふうに思っておりますし、今回創設いたしたいと思っております一時貸付金制度を利用することによりまして、こういった事態にも一部対応できるようになるのではないかというふうに思っている次第でございます。
○甘利委員 従来からの改善要望を集約して最大限に盛り込んだ、そういう改正であるというお話でございますけれども、今回の改正によりまして政府はどのような効果を見込んでおられるでしょうか、また、これによって加入者は急速に増加するというふうにお考えでありましょうか、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○石井政府委員 今回の改正によりまして最高限度額が五割強アップになるわけでございまして、こういった共済貸し付けが受けられるという期待が高まること、それから簡易迅速な一時貸付金制度を利用することができることになりまして、手元資金の不如意の場合に、この制度に入っておっても、掛金を掛けたままでもそういった手元資金の窮屈さを解消できる制度が付加されること、こういうことによりまして、本制度の魅力は一層高まるというふうに私ども見ておるわけでございまして、今後こういった制度の内容のPRを十分徹底いたしまして、一層の利用促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○甘利委員 ぜひ加入者が増加をして、連鎖倒産がさらに防止されますことをこいねがうものでございます。 次に、今回の改正の柱の一つとして、今のお話にもありましたように、一時貸付金制度というのが創設されるわけであります。しかし、私ども素人考えで言いますと、本来、中小企業者が金を借りようとしますと、商工中金を初めとする中小企業金融機関がありまして、現実にそこでの貸し借りが行われているわけでございます。しかるに今回、倒産防止共済制度という枠の中に特に一時貸付金制度を設けるという意図がどこにあるのかを伺います。
○井上(正)政府委員 先ほども申し上げましたけれども、本制度につきましては加入者の数が増加しておるわけでございますけれども、一方では一時的に手元資金が必要になるといったようなことを理由にいたしまして、途中でやむなく共済契約を解約するという者がふえつつあるわけでございます。 また、本制度につきましては、加入者が納付いたしました掛金につきまして、取引先の倒産という共済事由が発生しない限り、その資金が固定化されてしまうということで、要するに掛金を活用するチャンスがない、これを改善してほしいという要請が多く出されておるわけでございます。これらの点を考慮いたしまして、途中解約の防止さらに加入の促進を図るといったような観点から、契約者に対しましては、仮にその時点で解約したとする場合に支給されます解約手当金の範囲内での簡易迅速な貸し付けを行います貸付制度を設けるということにしたわけでございます。
○甘利委員 この一時貸付金制度の貸付事由の中に、臨時に事業資金の調達が必要となる事態の発生というふうに規定をされているわけでございますけれども、これは具体的にどのような状態を想定をしていらっしゃいますでしょうか、伺います。
○井上(正)政府委員 一時貸付金の貸付事由につきましては、共済契約者が不測の事態に直面いたしまして一時的に資金需要が生じたという場合を考えているわけでございます。この不測の事態ということでございますけれども、例えば契約者の売上高が激減した、あるいは生産費が急増した、債権回収困難等によりまして出費が発生をした、あるいは災害、事故に伴いまして出費が発生したといったようなケースが典型的な事例として考えられるわけでございます。このほかにもさまざまなケースがあり得るものと思いますので、本制度におきましては、こうした事態に幅広く対応いたしまして貸し付けを行い得るように極力弾力的な運用に努めたいと思っております。
○甘利委員 次に、一時貸付金制度は簡易迅速な手続で借りることができるというふうに説明をされているわけでございますけれども、これは具体的にはどのくらいの期間を要しますでしょうか。
○井上(正)政府委員 契約者から借り入れの申し込みがありました時点から契約者の口座に入金するまでの期間でございますけれども、現在、本来の共済金につきまして一、二週間ぐらいかかっているわけでございますが、この一時貸付金につきましても、当面はおおむね一、二週間程度見込まざるを得ないと思っております。ただ、今後は事務処理体制の一層の整備を図りまして、できるだけ期間を短縮するように努めてまいりたいと思っております。
○甘利委員 この一時貸付金制度を利用される場合には相当緊急を要する事態が発生をしている、そういう事態であると思いますので、ぜひ一日でも早い処理をお願いを申し上げます。 次に、一時貸付金制度の利用者、これを創設することによってどの程度の人数を見込んでおられますでしょうか、またその貸付規模についてはどのくらいを見込んでいらっしゃいますでしょうか。
○井上(正)政府委員 本制度は今回新しく設けます新しい貸付制度でございまして、共済契約者の動向あるいは共済金貸し付けの動向が必ずしも明らかではない現時点におきまして、具体的に利用者数がどのくらいになるか、あるいは貸付規模がどのくらいになるかということを推定いたしますのは技術的にかなり困難ではございますが、あえて大胆に大まかな推定をいたしますと、利用件数につきましては最大限三千ないし五千件程度か、貸付規模の方は、これも最大限二十ないし三十億円程度かというふうに考えております。
○甘利委員 今回の改正で、中小企業倒産防止共済制度も大変に充実をしてくるわけでございますけれども、こういう改正で大変有意義な制度になるということはよくわかったわけでございます。 ところで近年、特殊法人など政府関係諸機関の赤字が大きな問題になっております。この二月十日付の日本経済新聞にも官業赤字の問題が載っておりまして、十五機関で三兆円の赤字。財政再建にかなり重荷になってくるんじゃないだろうか、このようなことも出ておるわけでございます。 本制度の利用者がふえるのは結構でありますけれども、この倒産防止共済事業の収支の悪化を心配をしている一人でございまして、収支の悪化によりまして、中小企業の倒産防止に努める中小企業事業団が倒産をしないように、ぜひ健全経営にこれ努めていただきたいと思います。 中小企業にとりましては、この倒産への不安というものが事業を展開していく上では大きな障害になっているわけでございます。この不安を取り除いていくことこそが政府にかけられた使命だと思っております。せっかくの機会でございますので、本制度のほかに政府として今後積極的に推進をしていく倒産防止施策について御説明をいただけましたら伺いたいと思います。
○村田国務大臣 甘利委員にお答え申し上げます。 中小企業に対しまして通産省としては各般の施策を講じておるところでございますが、倒産件数が非常に多い。昭和五十九年は過去最高を更新をしておる。二万八百四十一件、そして金額にして三兆六千四百四十一億円というのでありますが、そのうちの中小企業の比率が非常に高いわけでありまして、二万七百七十三件、三兆二百四十五億円という数字に達しておるわけであります。 倒産防止対策としての通産省のいわゆる四本柱というのは、中小企業庁長官から御説明申し上げたかもしれませんが、金融それから信用保証、共済貸し付け、相談指導、こういう四本の柱を立てて、それについてきめの細かい施策を講じておるところでございます。 倒産の傾向を見てみますと、二年、三年の非常に経営の経験の浅いところが倒れておるというのではなしに、十年ぐらいの相当の経験のある中小企業の倒産が多いという事例から見ましても、非常に時代の進展が急速であって、例えばハイテク問題であるとか、あるいは情報化対策であるとか、そういった新しい企業の進む動向に対してなかなか即応のできない中小企業の倒産の事例が多いということでございますので、それに対応していろんな事例を考えながら倒産防止対策をきめ細かくやってまいりたい、こういう基本方針を立てて進めております。
○甘利委員 大変に御丁寧な大臣の御答弁をいただいたわけでございます。 先ほど、中小企業事業団の齋藤理事長にお話を伺いました。せっかくこうして来ていただいているわけでございますけれども、何か今後この制度に関して、事業団としてこうしていきたいというような御希望等はありますでしょうか。
○齋藤参考人 先生御指摘ございましたように、中小企業の数は非常に多いわけでございますが、まだ加入者の比率は低うございまして、私どもいろいろ努力いたしておりますけれども、そのPRがたくさんの中小企業の方に全部届いていないということを痛感いたしている次第でございまして、さらにこれからPRあるいは金融機関なり中小企業の各団体を通じました加入促進運動を強力に展開をいたしまして、加入者をふやすようにいたしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○甘利委員 私の持ち時間を十分ほど残しておるわけでございますけれども、一応私用意いたしました質問を一通り終了いたしました。日ごろ審議が予定時間よりもオーバーをしているようでありますので、私は多少早く終わらせていただきたいと思います。 中小企業の形態とか、あるいは事業にはさまざまなものがあるわけでございます。だからこそきめ細かな政策の推進が求められているわけでございます。どうぞぜひ本制度につきましても、中小企業者により一層根づかせていくために、政府のさらなる御尽力をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○粕谷委員長 これにて甘利君の質問は終わりました。 続いて、和田貞夫君の質問に入ります。和田君。
○和田(貞)委員 今回のこの共済制度の改正案は、より参加者、加入者を広げていくということ、あるいは脱退者を少なく防止するというようなことの配慮の中での改正案であろうと思うわけでございますが、それにしてもこれが五十二年の国会で法律が決まって翌年から事業を開始しているわけでありますから既に七年目に入るわけですね。それが昨年の暮れ現在で八万六千二百九十六名の加盟というようなことは、一年間に一万名ずつしか加入者がない。せっかく倒産防止の一つの策として共済制度ができておるにもかかわらず、なぜ中小企業者がもっともっとこの制度を活用することができないのか、どこにその理由があるのか、ひとつ担当の通産省並びにこの事業を実施して担当しておられる中小企業事業団の方からまず報告を求めたいと思います。
○井上(正)政府委員 本制度の加入者でございますけれども、五十三年度に制度が発足いたしまして以降、五十七年度までは年間約一万人程度の加入者で推移してまいっておりました。ただ五十八年度からこの契約の取り扱い窓口に従来の商工会、商工会議所、あるいは中小企業団体中央会といった中小企業団体以外に金融機関を窓口に加えたわけでございます。 その結果といたしまして、五十八年度、先ほど申し上げましたけれども、前年に対しまして五割以上の加入があったわけでございますし、五十九年度に入りましてからも、昨年末まででございますけれども前年同期に比べまして四〇%を超える増加の状況になっておるわけでございまして、最近の加入の状況はほぼ順調に進んできているのではないかと考えておるわけでございますけれども、さらに制度の内容を改善いたしまして、中小企業に魅力のある制度にいたしまして、さらに今後とも加入を促進したい。それから、さらに加入促進のための加入促進運動あるいはPR活動、こういったものにも従来以上に力を入れてやってまいりたい、そう思っております。
○齋藤参考人 この制度は、御承知のように毎月掛金を掛けまして掛けどめになるまで掛けておくわけでございますけれども、もし万一取引先が倒産等になりまして売掛金等が回収できない場合には、掛金額の十倍を限度として貸し付けをするという制度でございますが、非常に資金繰りの苦しい中で事業をやっております中小企業にとりましては、たとえ月に五万円でございましても毎月事業団に積みまして――積みました金は利息がつかないわけでございます。ずっと積んでおくわけでございますので、そういう意味でなかなかその金を積む余裕がない中小企業も多いということと、万一取引先が倒産した場合ということにつきまして、自分のところは非常に優良企業なのでそういう心配はないと思っておられる企業も多うございまして、そういう意味での、一つは中小企業側のこの制度に対する理解と申しますか、認識なり、自分の会社の経営状況と比較した場合の受けとめ方もあろうかと思います。 もう一つは、これは私どもの責任になりますけれども、PRがまだまだ足りない。加入促進運動をさらに強力に展開しなければならない、かように考えておるところでございます。
○和田(貞)委員 通産大臣にお尋ねしたいんですが、この前の改正の際、五十五年の五月の七日にこの制度の法律案の改正がなされておるんですが、そのときの附帯決議として二つ目に、「完済手当金の支給について極力早期に見通しを明らかにすること。」この一項が附帯決議に入っているわけです。これも当時の委員会で審議の結果、この共済制度をより魅力的にするための一策として全会一致でこの附帯決議が上げられたのじゃないか、このようにしんしゃくするわけですが、今度の改正案にこのことがなぜ取り上げられておらないのか、その理由をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○井上(正)政府委員 昭和五十五年の、前回の制度改正の際に完済手当金制度を導入したわけでございます。この完済手当金は、共済金の貸し付けを受けた者の負担を軽減するという観点から、長期的に見まして共済収支に余裕財源が生じるという場合には、この共済金を完済した者に対して完済手当金を支給することができるという制度を導入したわけでございます。完済者が生じましたのは昭和五十八年度からでございます。その時点で、将来長期的に見て共済収支に余裕財源が生じるかどうかという検討をいたしたわけでございますけれども、現在までのこの制度の収支の状況、さらにそれを踏まえました長期的な見通し、これからいいますと余裕財源が生じているという事態ではございませんので、現在のところはこの完済手当金の支払いをしていないというのが実情でございます。
○和田(貞)委員 それであれば、さらにもっと加入者をふやして、そして余裕財源が出てくるように、そしてこの完済手当金が支給できるように、そのことがこの魅力をもたらすことになるわけですから。 加入者が少ないという一因として、PRにもう一つの一因があるというようにお答え願ったんですけれども、これは後でも私は言いますけれども、ただ役所の窓口だとか、あるいは商工会議所だとか商工会だというようなことの窓口だけによって中小零細企業には必ず伝わるというような考え方は私は払拭してもらいたいと思う。いろいろな業者団体もありますし、また法的な団体もあれば任意の商工団体もあるんですから、そういう任意の商工団体には特に徹底するということをこれからの啓蒙活動の視点に置いてやってもらいたいと私は意見として申し添えたいと思うわけであります。商工会議所や商工会の問題は後でまたひとつ話さしてもらいたいと思います。この問題は、大臣が途中で中座されるということをお聞きいたしましたので、大臣がおられるときにぜひとも聞いておきたい問題がありますので、この問題をちょっとしばらくおかしていただいて、ひとつ大臣に質問したいと思うのであります。 そこで、大臣、ひとつ質問したいんですが、これは私は中小企業対策というのは、あらゆる面で、あらゆる業種で、あらゆる業界で中小企業というものを微に入り細にわたってひとつ考えてもらいたいという意味で一つの問題を投げかけて、通産省の考え方を私としては知りたいわけであります。それはいわゆる外国自動車の輸入業者の問題です。これは日本自動車輸入組合という、株式会社ヤナセの社長が理事長になっておられる大型の大企業の輸入組合が一つある。もう一つは、通産省が並行輸入を奨励する中で中小の輸入業者、これの協同組合、外国自動車輸入協同組合というのを通産省が指導して、そして認可を与えてつくった組合があるわけですね。これはもう中小です。 そこで、今の外国からの自動車の輸入に当たりましては、必ず自動車の通関証明書というのが要るわけです。この通関証明書は本来ならばいわゆる税関が港々で発行するのが建前なんですが、これが昭和四十二年だと私は聞いておりますが、本来この税関の業務を、この大手の日本自動車輸入組合に証明を発行する業務を委託をしておるわけですね。それがために、この外国自動車輸入協同組合に加入されておるような、日本自動車輸入組合に加入できないような小さな、外国車の輸入業者が非常に困っておるということなんです。 その具体例を挙げますと、今、外国自動車の輸入台数というのは新車、中古車含めて年間約三千台くらいだと思うのですが、間違いありませんか。
○木下政府委員 昨年、昭和五十九年の輸入車の登録台数でございますが、大型一万八千四百十八台、小型二万三千五百六十四台、合計いたしまして四万一千九百八十二台でございます。
○和田(貞)委員 私は三千台というのは間違いで、三万台だということですが、約四万台らしいですね。私の思っておったよりも一万台まだ多いのです。 そこで、先ほど申し上げましたように、本来税関が発行すべき自動車の通関証明書を大手の輸入業者の組合の日本自動車輸入組合に発行させておるから、小さな輸入業者が二台、三台あるいは五台という少量の輸入をするわけですね。そうすると、例えばドイツならドイツ、フランスならフランスから輸入車が日本の港に着く。そこで日本自動車輸入組合が通関証明を発行するわけですから、どこの輸入企業が何台輸入したかということはこの組合ではちゃんとわかるわけですね。税関がやっておればそういう資料は他に出す必要がないし、また出すべきではないと思うのです。輸入組合でありますから、しかもその後、この輸入組合の理事長というのは株式会社ヤナセですから、梁瀬社長が理事長ですから、どうやらこの株式会社ヤナセさんから横やりが入る。なぜ横やりが入るのかというと、申し上げておりますように発行しておる輸入組合に尋ねるとすぐにわかる。そうすると、ヤナセさんが契約をしておるドイツならドイツ、フランスならフランスのメーカーに、株式会社ヤナセの輸入業務を担当しておるウエスタン・モータースを通じていわゆるクレームをつけて、それがためにおれのところの売り上げが減ったじゃないかというようなことでいわゆるペナルティーの請求を行う。どうやらそのことによって仕入れ価格の大体三%程度を罰金という形でヤナセさんがいただいておる。それがためにメーカーはその国のディーラーに対しまして、外国向けには売ったらいかぬということをやかましく言うわけですから、せっかく並行輸入を奨励しておる通産省とはちょうど逆になって、中小の輸入業者がだんだんと輸入ができにくくなってきておる、こういう実態がある小さな輸入業者から訴えられておるわけです。 こういうところからも、大企業が非常に横暴に振る舞っておるために中小の輸入業者が困っておる。しかも税関が本来自分の方でやらなければならない業務を輸入組合に任せておる、業務を委託しておる、こういうところからこういう問題が発生しておるわけであります。 大蔵はきょうは来ておりますか。――せっかく通産省の方はいろいろな貿易摩擦を避ける一策として並行輸入を奨励しておるのに、現実にはこういうことができないということになってきているのですから、一回事情をよく聞いていただきまして、後で指導してもらいたいと思うのです。まず税関の方から聞きましょうか。
○村田国務大臣 和田委員の御質問にまず私から、途中で退席をいたします関係でちょっと申し上げておいて関係の者から答弁をさせますが、今、和田委員の御指摘になった輸入自動車の通関証明書発給業務につきましては、輸入自由化に伴って税関の同証明書発給業務の増大が見込まれた、それから運輸省陸運事務所の車検登録事務の簡素化ということから、昭和四十二年の大蔵省関税局長通達以来、御指摘の日本自動車輸入組合が行ってきておるわけでございます。ただし免税扱いで通関される自動早については税関自身が発給するということで、日本自動車輸入組合の設立は四十年十二月二十七日、組合員数は四十六社で御指摘のような組織になっておるわけでございます。 本制度によって日本自動車輸入組合のアウトサイダーである並行輸入業者が不当に不利な扱いを受け、それによって並行輸入が阻害をされているという事実は、今までのところ私のところでは聞いておらないわけでございますが、ただいま御指摘の点につきましては、関係者から答弁をさせることといたします。
○剣持説明員 ただいま通産大臣からお答え申し上げたことに基本的にはつけ加えることはございませんが、先生御指摘のように、並行輸入業者が差別を受けている、不利な扱いを受けているというような事実があるといたしますれば、税関当局といたしましては、今後基本的には税関から直接輸入許可証を発給するということも含めまして、通産省それから運輸省とも協議してまいりたい、こういうふうに思っております。
○和田(貞)委員 それでは私御答弁のことを信頼いたしたいと思いますが、別段輸入組合の方に証明をもらわなくても税関の方に行けばいただけるわけですね。ある税関は振っているのですよ。ある税関は、税関の方にもらいに行けば、輸入組合の方でもらうようになっているからそこへ行きなさいというように、振っているのですよ。そういうことはこれからはないですね。
○剣持説明員 お答えいたします。 ただいま申し上げましたのは、先生御指摘のように並行輸入業者あるいは中小輸入業者に対して言われたような問題があるのであれば、つまり現在の制度がそういう問題を含んでいるということがはっきりいたしますれば、私どもといたしましても現在の制度を変えることにやぶさかでない、こういうふうに申し上げた次第でございます。
○和田(貞)委員 現実にあるのです。あるから言ってきているのです。言ってきているから私はしゃべっておるのです。個々の業者の名前は出しませんけれども、あるのです。またいろいろな面でやいとを据えられたりされないということが保証できるのであれば、個々の業者の名前を出したいと思います。 全体として、並行輸入業者がそのことによって被害を受けておる。買おうと思ってもだんだん買えないようになってきておるということが現実の問題として私の方に訴えられてきておるわけですから、ひとつそういうように、本来の姿として税関の方で証明を発行するようにしてもらって、そういうことのないようにしてもらいたいと思います。また通産の方も、ぜひともひとつこの問題について関心を持っていただきたいということをお願いしたいわけであります。 それでは、大臣がしばらく退席でございますので、また中小企業庁の方に移したいと思いますけれども、この共済制度を含めて関連倒産に対する倒産防止対策というのは、共済制度以外にも特例保証制度であるとかあるいは倒産対策貸付制度があるとかいうことでありますが、関連倒産でない倒産防止対策としては、余りにも政策、制度というのが貧弱であると私は思うのです。ひとつ念のために、この機会に倒産対策貸付制度の実績、それから倒産関連特例保証制度の実績について数字を明らかにしていただいて、現状報告をしてもらいたいと思います。
○末木政府委員 初めに先生おっしゃいました倒産対策貸し付け、これはいろいろな内容がございます。 一つは、最初におっしゃいました関連倒産でございまして、関連企業の倒産により資金繰りに困難を来した中小企業の経営の安定化のために必要な資金を融通する制度でございまして、これは中小企業金融公庫、国民金融公庫で実施しております。 それから、そういう関連でないものとおっしゃいましたが、これにつきましても、俗に倒産関連対策貸付制度と総称しておりますが、この中にございまして、これも同じく中小公庫、国民公庫でやっております。この場合は、いわゆる指定された不況業種に該当するものが対象になっております。 そこで、実績でございますが、五十九年度、倒産関連の件数が、四月-十二月で、中小企業金融公庫につきましては五百二十七件、九十五億六千万円、国民金融公庫につきましては、四百七十件、十八億八千五百万円、合計しまして九百九十七件、百十四億四千五百万円でございます。 それから、倒産関連保証でございますが、これもおっしゃった分類によりますと、取引先の倒産に関連して、みずからは健全な経営を行っているにかかわらず経営に困難を来した場合の対策でございます。これは、各地にございます保証協会が保証をいたしまして、それにつきまして中小企業信用保険公庫が特に有利な条件で保険を引き受けるという制度でございます。実績は、五十九年度、四―十二月で千五百三件、百七十五億円でございます。 それからもう一つ、中小企業体質強化資金助成制度に基づく安定貸付制度というのがございます。これは全国の主要な商工会議所、都道府県商工会連合会に設置されている倒産防止特別相談室に相談の申し込みを行った中小企業につきまして、そこに設置されております商工調停士が当該中小企業の経営の安定を図るために緊急に運転資金が必要であると認定した場合に、国と都道府県が協力をして金融機関に預託をしておりますお金をもとにして融資が行われるものでございまして、実績は、五十八年でございますが、百九十二件、二十五億円となっております。
○和田(貞)委員 いずれにいたしましても、特例保証の利用状況、倒産対策貸し付けの実績、それから体質強化資金助成制度、これが中小企業、零細企業の数からいきましても共済制度以上に利用者が少ない、実績が悪い。むしろ、それぞれの制度が始まった年度から漸次利用者が減ってきておる。それは共済制度の利用率が高まってきたのだから裏腹になっておるのだというように言われることであろうと思います。しかし、私が先ほど少し言いかけたわけでありますけれども、これらの制度につきましては、宣伝活動が既成の業者団体あるいは認可を受けた団体というようなところにはPRが行き届くわけですが、任意の団体、工業団体やあるいは商工団体等があるわけですが、そういうようなところにはなかなかPRが行かない。私も一千人ほどの任意の商工団体を持っているわけです。それは任意だからどこにあるかなかなか役所がわからないわけですけれども、そういうようなところにまで啓蒙活動が行き届くような措置を講ずるならば、もっともっとこれらの諸制度の活用ができるのではないかと私は思うわけです。任意の団体にまで働きかけるということはなかなか難しいと思いますけれども、運営上の問題で何かいい方法がないだろうかと思うのです。PRの問題、啓蒙活動の問題につきまして、もう一度中小企業庁にお答え願いたいと思います。
○井上(正)政府委員 本制度のPRにつきましては、いろいろな手段方法でやっているわけでございまして、第一に、総理府それから中小企業庁関係の政府広報ということで、新聞あるいはテレビ、ラジオ等を通じましたPRをやっているわけでございます。さらに、この制度の運営に当たっております中小企業事業団によりまして。これも各種広報媒体を通じました普及広報活動をやっております。それから、商工会、商工会議所といったような委託団体を通じます説明会あるいは関係機関へのパンフレットの常備といったようなことをやりまして、機会あるごとに積極的なPRに努めているわけでございますけれども、今後につきましても、やはり加入者をふやすというのはこの制度の基本でございますので、できるだけきめ細かい対策を図ってまいりたい、そういうふうに思っておる次第でございます。
○和田(貞)委員 PRの方法としてこういうことはどうですか。県だとか市町村だとかというのはポスターを何枚か、行って大体張っていますわね。単に通産のサイドだけではなくて、もう少し横断的に、商工業者が利用する例えば職業安定所だとか、あるいは労働基準監督署だとか、そういうようなところに中小零細企業者が行っているわけです。たまたま金融機関とか役所には行かないけれども、労務関係でそういうところへ行くという場合もあるわけですから、そんなような労働省関係の出先あるいは大蔵省関係の税務署というようなところまで横断的にPRをするというようなことがされるならば、既成の団体、今まであなた方がPR活動の対象にしておった商工団体以外の団体にも波及効果が生じるのじゃないか、こういうようにも思うのですが、そんなような啓蒙活動というようなことは考えられないですか。
○石井政府委員 これまでも不況業種の指定等にかかわります金融対策の場合には、業界団体を通じましたPR等を行っておるわけでございまして、中小企業関係の諸団体を横割りというならば、業種別団体というのは縦割りになるかと思います。そういうような縦横の関係でPRをいたしておるわけでございますが、御指摘のような、より中小企業の出入りの頻繁なところ、これは我々金融機関、何も銀行というだけではなく信用組合あるいは信用金庫、こういったところにもPRパンフレットを配布する等の努力をいたしておるわけでございますが、より効率的なPR方法というものを今後検討させていただきたいというふうに思います。
○和田(貞)委員 特に、金融面を含めまして経営指導面にわたって、経営指導員の制度も従来からあるわけですから、また相談制度ですか、それらが商工会議所それから県の商工会連合会というようなところを相談所の窓口として、あるいは経営指導員の配置ということにしているわけですね。 どうも商工会議所というと日商を思い出しますし、東商も思い出しますし、大商も思い出しますし、大企業の経営者のサロン的な感じを中小企業者は持っているわけですね。ローカル的な商工会議所といえども、その地域なりの大手、中手を中心とした経営者のサロン的な団体というように、中小零細の、特に小規模零細企業の方々は思っているわけですね。なかなか税務署の方に足を運ぶのもおっくうだということと同じように、商工会議所の方に出向いていって経営指導を受けるとか、あるいは倒産寸前になったからということで相談に行くのは足がなかなか向かない、というのが今日の小規模零細企業の実態じゃなかろうかと私は思うのです。 そういうところにこの経営指導員制度を幾ら充実しても、余りにぎわわないというような結果が実績としてあるんじゃないか、あるいは相談制度が今約二百、ことしもなおふやすと言っておるのでありますけれども、この相談の実績というようなものも、見ていただいてもわかるように、地域の末端にわたるところの小規模企業者や零細商工業者が相談に行ったり、経営指導を受けるというようなことが非常に少ないのじゃないか、こういうように私は思うのですが、それはどういうように受けとめておられますか。
○石井政府委員 若干個人的なことでこの席で申し上げるのはいかがかと思いますが、経験談でございますので。 まず、昨年着任いたしましてすぐ、名古屋それから京阪神、その四商工会議所の中小企業中堅企業対策委員会へ出席いたしまして、その地域におきます商工調停士の方々のいろいろなお話を伺いました。非常に感銘深かったのは、その地域における商工調停士の方というのはほとんどが中小企業の経営者の方でございまして、この方々が商工会議所の中小企業対策委員会を場にいたしまして、極めて積極的な指導を行っていただいているという事例を受けまして、非常に感銘を受けたわけでございます。個別ケースをたくさんの事例で紹介をしていただきましたが、ただいま御指摘の、大体そういった相談件数、余り伸びていないのではないかという御指摘もございますが、五十八年度で申し上げれば、大体四千五十三件ぐらいの相談件数になっております。これらのうちほぼ六割強が、倒産にまで至らずに危機を回避できた事例として実績を積み重ねてきておるわけでございます。 私は、こういった各地の商工調停止、これは全国に約六百名ございますが、大変な努力をしていただいておりますので、こういった方々のブロック別あるいは全国別の意見交流の場をより深めまして、今後の相談事業がより効果を上げるようにこの制度を推進していきたいというふうに思っております。
○和田(貞)委員 ひとつさらに努力をしてもらいたいと思います。 私は、関連倒産による倒産防止対策もさることながら、景気の動向によって不況の中で、あるいは不況の業種の中で倒産をしていくという、そういう倒産防止対策というのは、現行では国の方で考えておるのはこの相談制度と、それから相談に来られた方々に対するところの若干の貸付制度というようなことであろうと思うわけなんですが、不況によるところの倒産をされる中小零細の企業の倒産防止対策というのを、もっと制度的な面を含めて力こぶしを入れてもらいたいなという希望を持っておるわけであります。 そこで、これが倒産防止の対策を講じても倒産をしてしまった、倒産後のいわゆる建て起こし、これについて一つは会社更生法によるところの再建のやり方もありましょう。しかし会社更生法によるところの再建までになかなか至らない倒産企業があるわけなんですが、そういう企業ほど従業員を抱えて大変なことなんです。従業員の再就職の問題さえも全く考えないで、経営者が逃げていってしまうというようなことが多いわけなんです。 そういうことを踏まえて私は質問したいのですが、仮に、ある企業が倒産をした、経営者は逃げてしまって全く経営を放棄した、会社更生法の適用さえも受けられるような状態にない、こういう場合に、やはり労働者というのは非常に自分の企業というものに対して愛着心を持っておるわけです。倒産をいたしまして他の企業の方に職を求めていくという方もありますけれども、ほとんどの方はやはりできるならば何とか再建したいというような中で、従業員みずからによるところの自主管理再建を持って今頑張っておられる中小企業の労働者もたくさんあるわけです。 そこで、その再建の仕方ですが、倒産をした企業の名称をそのまま継続して労働者が労働組合として自主管理再建をやっているのですけれども、どうしても資金繰りの点でこれが労働金庫の活用しかできない、労働組合でありますから。そうすると、労働金庫の活用ということになりますと、労働者の賃金の遅払いであるとか、あるいはボーナスの資金繰りであるとかというようなことしか労働金庫の対象にならないわけですね。企業を興していくための融資というものは、企業が倒産しておるし、労働組合が自分たちの力でそれができないということになって、なかなか融資の面で困っておるわけです。そういう場合に、せっかく企業組合という協同組合とは別の組織がこれは協同組合法の中にあるわけですね、通産省の方は協同組合の事業についてはPRも盛んにされるわけなんですが、この企業組合のPRというのはなかなかされない。言うならば。一部の地域を除きましたら企業組合というのはもう本当に微々たる組織しか全国的にないような状態になってきておるのですが、そこで、そのつぶれた、倒産をした企業の労働者が自主再建のために、労働組合としての一面も持っておるけれども、労働組合は労働組合として、その労働組合の組合員が新たに再建のための政府機関の融資を受けるために企業組合をその企業の中に、倒産をした企業の中につくるということによって再建のための政府関係の金融機関の金融が活用できるようになるかどうか、その点をひとつお答え願いたい。
○石井政府委員 理論的に申しますれば、企業組合で個々の労働者の方々が資本とその労働力を一体的に組合として運営していくという形で企業組合を結成することは可能かと思います。ただ、その場合にも、あくまで企業組合としての活動を行います以上は、その基礎になります資金的な基盤というものができていないといけない。そういう意味で、ある会社を自主的に再建する、その規模いかんにもよりましょうが、労働組合の組合員の方々が同時に企業組合を結成して、それだけの資金的基盤を企業組合に当初から持つというのはなかなか難しいのではないのかなという、これはあくまで感じの議論で大変申しわけございませんが。理論的には可能だと思います。ただ、そういう意味で、企業組合を当初発足させるだけの資金的基盤をどうつくり上げていくかというのが一番大きな問題ではないかなというふうに思います。
○和田(貞)委員 その基本的な基盤を最低限つくるためには、労働組合として労働金庫の活用というのはあり得るわけなんですね。その労働組合が労働金庫の基盤的な資金の調達をして、そしてこの企業組合を労働組合とは別につくって、その企業組合が企業の再建のために政府関係の金融機関を利用して、そして再建の道を切り開いていくというようなことは可能ですね。
○石井政府委員 一つの方法で言えば、企業組合が商工中金の所属団体になる、そうすることによりまして商工組合中央金庫の活用を図ることも可能かと思います。そのほか、企業組合に対する中小企業関係の諸制度の支援がどの程度できるか、今すぐ思いつきませんが、さらに研究をさせていただきたいと思います。
○和田(貞)委員 これは現実にもだんだんとふえてきておりますので、景気がいい場合はいいですけれども、景気が悪いときには、自分の企業がつぶれて、そして他に転職しようと思っても、今の条件以上の就職先というのはなかなかないんですから、そしてまた、労働者というのはやはり自分の職場というものについて非常に愛着心を持っておるんだから、経営者が逃げてしまっても、何とか自分たちの力でこれを興していこうということを運動としてやっているところがたくさんあるのです。そういうことに対する、その情熱に対して通産省としても、意欲を燃やすために、せっかく企業組合という制度があるのですから、それを十分活用して、労働者の自主的な力によってその企業が再建できるような道をぜひとも可能に至らしめるためにひとつ中小企業庁、力になっていただきたいということをお願いしておきたいと思うのであります。 それから倒産防止の対策だけでなくて、中小企業全体の対策としても、何としても、これはまた倒産防止の対策にも通じてくるわけでございますが、官公需の問題があるわけなんです。官公需の問題については、これは通産省が各省庁に対しましてできるだけ協力をお願いするということになっておるわけでありますが、現実の問題としてなかなか中小企業が官公署に出入りをする 官公署から受注をするというのが非常に厳しいわけであります。それで、積極的になおひとつ各省庁に働きかけてもらいたいと思いますけれども、例えば土建業者ということになりましたら、具体的に加入できる、受注をする道が中小の場合は非常にほど遠いのです。と申し上げますのは、これは建設省は建設省なりに、県は県なりに、あるいは公団は公団なりにそれぞれ発注の規模、発注の量、発注の額、これによっていわゆる発注先のランクというのをつくっているわけですね。だから、なかなかそのランクに到達することができない。ランクが上がろうと思えばやはり実績を伴わなければいかぬ、いつまでたっても実績がもらえないのでありますから、なかなか中小の建設業者のランクが上がらない。入れてもらおうとするならばランクを上げてこい、ランクを上げようと思っても発注がないのですから、実績が伴わなければ何ぼたってもランクが上がらない、こういうことを繰り返しておるというのが官公需の受注をする中小の建設業者の今の立場であります。 そして景気が悪くなってまいりまして、あるいは行革ということで公共事業が減ってくるということになりますと、大型の建設業者がどうしてもその下のランクの市場を荒らしまくる、あるいは荒らしまくられたそのランクの者はさらにもう一つ下のランクの市場を荒らし回るというようなことで、結果的には末端の中小の建設業者というのははみ出てしまって、なかなか官公需の受注をする機会がない、こういうふうなことになっておるわけです。 そういうことでございますので、建設省に対しましては、それぞれ公団は公団、建設省は建設省、県は県、それぞれ関係団体は関係団体としてのランクがあるわけですけれども、二つぐらいランクを上回ったところに中小の建設業者が認めてもらって発注を受けるというようなことにしてもらうと、末端の中小の建設業者はその機会を非常に受けやすいということになるのです。建設省はきょう来ておりませんけれども、通産省としては、各省庁にお願いをされるときにそういう具体的なことを含めて、官公需の問題について、中小企業に発注されるようにというような具体な依頼を各省庁にやってもらいたい、特に建設省にやってもらいたいと思うのですが、その点、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
○末木政府委員 御指摘の官公需につきましては、御承知のとおり毎年閣議決定をいたしまして、政府が発注する官公需の中小企業に対する発注目標を定めますと同時に、講ずべき措置についても決定しているところでございます。その中でも、御指摘のとおり特に建設業についてこの問題が深刻である、最近の財政支出の減を反映して深刻な状況であることは私ども日々非常に感じております。そこで今年度は、先生も言及されましたような分割発注とか官公需の適格組合の活用とか建設業に関係のあることを掲げましたほかに、特に「中小建設業者に対する配慮」というのを一項設けまして、分割発注、共同請負制度の活用等特段の配慮を払うということを方針にしてきております。 具体的にもっとやるべきではないかという御指摘でございましたが、私どももさらに踏み込んでどういうふうに具体的に手を打ったらば実効が上がるかという点をもちろん意識しておりまして、昨年来その問題を専門に検討する研究会を実は発足させております。そこでは、非常に実務的なことになりますものですから、例えば建設省のOBの方とか実務に詳しい方にも御参加いただきまして、今鋭意勉強しているところでございまして、御指摘のような点をよく踏まえまして、よりよい方法を考えてまいりたいと思っております。
○和田(貞)委員 つけ加えて一つ申し上げたいのです。これは本来建設省に言うべきなんですけれども、いわゆる共同企業体によるところの発注を、大型の工事については建設省はやっているわけです。ところが、本来共同企業体というのは、技術にたけた大きな企業が技術におくれた小さな企業をかかえて共同事業体をつくって、そしてその工事の中で技術のおくれた小さな企業に技術を身につけさせる、こういうところから共同企業体の制度というのは生まれているわけなんです。それは当然のことでありまして、私は最近非常に不思議に思うのです。 例えば道路だとか川だとかいうことで、五社なら五社で共同企業体でやるのであれば、例えば二百メートルずつというようなことで分けて共同事業できますけれども、建物ということになりましたら、一階はどこがやって二階はどこがやって三階はどこがやってということにはならないでしょう。それを公然と大土建会社が、大手の建設会社が三つも五つも共同企業体として大型の建物の受注を役所から受けているという姿が見られるわけです。そんな不思議なことはないんです。できないのです。 これは今申し上げましたように、大きな企業が小さな企業を抱えて、大きな企業と小さな企業が共同で事業、工事をする中でおくれた技術を研さんさせていく、こういう意味ですから、私は改めて建設省の方には言いますけれども、通産省の方でも、中小企業の官公需の対策としてそういう具体的な面もとらえて、ぜひひとつ建設省や各省庁の方に協力の要請をしてもらいたいということをお願いしておきたいと思うのであります。 大臣帰ってこられましたので、私は次の問題に移りたいと思うわけでございますが、実は昨年の十二月以降、我が国の対米鉄鋼輸出の自主規制をめぐりまして日米政府間交渉が進められてきておるわけでありますが、一部の新聞を見ますと、妥結をしたとか決着をしたとかというような記事も見られるのですが、現在の時点におけるその交渉の経過についてひとつ説明してもらいたい。
○村田国務大臣 和田委員の御質問にお答え申し上げます。 対米鉄鋼自主規制問題、この問題は実は私、通産大臣に就任いたしまして以来ずっとかかわっておるわけでございますが、今委員が御指摘になりましたように、アメリカのレーガン大統領が、昨年の九月十八日に輸入比率を引き下げるということを目標に輸出急増国と交渉を行う旨を決定をされました。そして、ただいま御指摘になったように、第十二回日米鉄鋼協議が開かれまして、昨年の十二月四日、我が国としても米国鉄鋼業の再建に協力をするために、対米鉄鋼輸出の自主規制を行うことで基本的に合意をいたしました。その経過においては、私がアメリカに行くことが日程的に困難でございましたために、私の親書を若杉審議官に預けまして、ブロック通商代表に持っていき、ブロック代表がそれを見ていただいて非常に真剣な折衝を開始されました。そして規制水準は、米国国内見かけ消費に占める日本側のシェアが五・八%、そして全鋼材を六品目に分けて実施するということで大要の合意を得たわけでございます。これはレーガン大統領の考えておられた期日前に行われまして、中曽根総理としても非常にこれを喜ばれたわけでございますが、その後自主規制の実施方法の細目について、その規制をいつ始めるか、期間はどのくらいにするか、規制品目のカテゴリーの分類をどういうふうにするか、六項目というのは合意をしておるわけでありますが、さらにその中でどういうふうに分類をするかというサブカテゴリーの問題等につきまして、年が明けましてから引き続いて日米の折衝が行われております。 最初アメリカ側から東京に来られて相談をしたのでございますが、まとまらないで、その後二月に入りましてから通産省の方から担当官が参りまして、ライトハイザー大使その他アメリカ側の代表とずっと折衝をいたしておるところでございます。マスコミにいろいろその経過等が伝わっておりますけれども、まだ最終的な合意を私どもは情報として確認をしておりません、目下日米間で非常に真剣な対応が行われておる、こういうふうに理解をいたしております。
○和田(貞)委員 韓国の方は妥結をしたということを韓国の商工省が発表したという記事も載っているのですが、それはどうですか。
○野々内政府委員 韓国につきましては大要につきまして合意をいたしまして、現在両国間の協定文の作成が行われていると聞いております。したがいまして、細目につきましてはまだ一部未定の点もあるのではないかと思っております。当方も交渉の参考にするために内容について照会いたしておりますが、なかなか両国政府とも口がかたくて、中身についてはまだ詳細聞いておりません。
○和田(貞)委員 今大臣が言われた中で、当初日本の場合は実施時期が妥結の時点ということを言っておられたわけでございますが、これがアメリカ側の強い意向で十月一日からということで、その点も大体日本政府としては了承しておるのですね。
○野々内政府委員 その点につきましては、まだ最終的合意に至っておりません。実は、アメリカは既に各国と十月一日という形でほぼ合意ができているので日本も横並びで十月一日にしてほしいという要望が来ておりますが、私どもはちょっとそこまでさかのぼりますといろいろ問題もございますので、十月一日にさかのぼることによってどういう問題が起こるか、それについてアメリカ側がどういう対応策を示すか、そのあたりを議論をしてから決着をしたい、かように考えておりまして、まだ最終合意に至っておりません。
○和田(貞)委員 未決着のサブカテゴリーについてはまだ全く折衝もやっていないということなのか。それから、これも新聞で出ておりましたけれども、今後それ以外に急増監視品目を設けるというようなこともお聞きになっておりましたけれども、その急増監視品目というのは将来の見通しとしてそれがまた規制の対象になっていくというような懸念がないのかどうか。それから自主規制期間が五年ということですが、実施後一年、三年で見直すということですが、その見直すというのはさらに規制を強めるということの見直しなのか、あるいは逆に規制を解除するという、そういうような見通しなのか。あわせてひとつお答え願いたい。
○野々内政府委員 交渉事でございますので、私どもといたしましてはいろいろな問題点を並べて全体としてセットをしたいというふうに考えておりますので、例えば個別のサブカテゴリーにつきまして一つ一つどうするかということでまだ最終合意に至っておりません。 それで、先ほど大臣御説明いたしましたように、鉄鋼製品トータルといたしまして、アメリカの鉄鋼見かけ消費に占める比率を五・八%にするという合意にはなっておりますが、私どもといたしましてはできるだけその中の細分を少なくしたい、かように考えておりまして、当初から発足いたしますカテゴリーの数をできるだけ少なくする、そのかわりにその他の品目につきましてはこれを監視をして、もし問題があった場合にはサブカテゴリー化する、そういうスキームでいったらどうだろうかということを先方と話し合っておりまして、どういう品目をスタートのときからのサブカテゴリーにし、どういう品目を監視に回すかというふうに現在、交渉いたしておる段階でございます。
○和田(貞)委員 全米の鉄鋼消費量というのが約一億トンですね。それが五・八%ということになりますと五百八十万トン程度、こういうことになるわけですが、この五百八十万トンを、今後通産省が指導の中でこれをどういうように加工メーカーに対してあるいは電炉に対していろいろとそれの割り当てというか、細分化というか、これの指導がこれからされるわけですが、加工メーカーというのはやはり鉄業界の中では、これは御案内のとおりに一番力の弱いこれまた中小企業なんですね。これが電炉の方にウエートを置かれてけちられた、狭められたそのシェアをさらに電炉中心ということになりますと、加工メーカーにはたくさんの労働者を抱えておる中小企業が多いのですが、非常に困ってしまうということになりかねないわけでありますので、その点は加工メーカーに極めてウエートを置いて今後の細分化について配慮をした行政指導をやってほしいという希望を持っておるのですが、その点についてはどのような考え方を持っておられるかお聞かせ願いたいと思います。
○野々内政府委員 現在アメリカとの間で総枠につきまして交渉中でございますので、その後国内におきまして各企業に品目別割り当てをするということになろうかと考えておりますので、その際不公平になりませんようにいろいろな事情を勘案いたしまして対処いたしたいと思っております。 今先生御指摘の加工業でございますが、特に今、線材二次製品あたり、小さい工場がたくさんございますので、その辺も十分配慮したいと考えております。ただ、ワイヤロープあたりになりますと、実は残念なことにアメリカ向けの輸出がだんだん減少いたしてきておりまして、むしろウエートがアメリカから中国に移りつつあるというような感じでございますので、私どもとしましてはアメリカ向けについてはワイヤロープはむしろ高級化の問題、それから今後アメリカの十倍ぐらいに大きくなりました中国市場を大事に育てていこう、そういうようなことが問題ではないかと考えておりますが、御指摘の点につきましては今後できるだけ配慮いたしていきたいと考えております。
○粕谷委員長 ちょっとお待ちください。和田委員に申し上げますが、持ち時間が十二時三十分まででございますので、その辺をお含みの上でひとつ御質疑をお願いします。
○和田(貞)委員 そういうことでございますので、この線材の中で、時間がありませんので、一つくぎの問題だけ言います。ワイヤロープも言いたいのですが、時間がないので。 このくぎの場合を例にとってみますと、カナダ、スペイン、中国、韓国、日本ももちろんでございますけれども、とにかくアメリカのこのくぎの輸入トータルというのは昨年度で大体四万トンぐらいなんですね。おととしで大体三万トンですから四万トンぐらいになるという大体推定ですが、そうすると四万トンというのは、先ほど申し上げたように、全米の一億トンの日本のシェアが五百八十万トンと仮定しても、その中の四万トンというのは極めて微々なんですね。 そういう微々たる昨年の四万トンの実績というのは、これがこれ以上削られるということになりますと、くぎのメーカーというのは割合に大阪が多いのですが、みんな零細中小企業ばかりなんです。したがいまして、既に昨年の生産量から減らして今生産をやっているということで、働いておる者も非常に心配をしているわけです。そういうような実態というものを十分ひとつ把握していただきまして、わずか昨年の実績をそのまま五百八十万トンの中に、くぎ業界ならくぎ業界だけでもその実績の量を確保してもらうということをぜひともやってもらわないと、労働者を抱えておるわけですから、中小企業であるくぎの加工メーカーが非常に困るのです。私はぜひとも、昨年の実績を五・八%のシェアに狭められたとしても、そういう末端の加工くぎメーカーの実績というものを守ってもらいたいという強い希望を持っているのですが、どうですか。
○野々内政府委員 私どももそういう立場でアメリカと現在交渉いたしておりますが、何分にも非常にたくさんの企業を抱えておりますので、アメリカとの交渉がセットいたしました後の割り当ての問題につきまして、先生がおっしゃること、私も十分理解はいたしているつもりでございますけれども、何分たくさんの企業にこれから割り当てをいたしますので、できるだけ公平にそのあたりも考えてやっていきたいと考えております。
○和田(貞)委員 通産大臣、私もう終わりますが、これはついでに言わせてもらうならば、この加工メーカーというのは、もう鉄の業界の中でも、今申し上げているように、単に弱いのだというのではなくて、これはそれぞれの中小企業にも通ずることだと思いますけれども、いわゆる加工度というのは極めて低いのです。付加価値が低いわけなんです。ということは、この原材料は非常に高くついているわけです。それがためにどうしても労働者の賃金を低くしなくちゃならない、少なくしなくちゃならないという、そこに雇用不安が漂っていくわけなんです。だから加工メーカーの雇用の安定を図っていくとするならば、原材料を安くなるようにしていかなくちゃならぬのですが、大手の高炉が主導する鉄鋼業界でありますからより以上に私は心配をするわけでございますので、ひとつ今回の自主規制に当たってくぎメーカーであるとか、あるいは番線のワイヤロープのそういう加工メーカーであるとかというようなところにしわ寄せがいかないように、ぜひとも行政指導をやってもらいたいというように希望したいのですが、最後にひとつ大臣の方からお答え願いたいと思います。
○村田国務大臣 和田委員から、くぎ業界のことを例を挙げられてお述べになりました。通産省といたしましては、鉄鋼の対米自主規制問題全般としても適切に対応し、また、ただいま野々内基礎産業局長から申しましたように、各般の業界を抱えておるわけでございますので、和田委員のお示しの点も十分留意しながら公平に対応してまいりたいと存じます。
○和田(貞)委員 終わります。
○粕谷委員長 和田貞夫君の質疑は終わりました。 午後二時から委員会を再開することとし、この際、休憩をいたします。 午後零時三十四分休憩 ――――◇――――― 午後二時二分開議
○粕谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。奥野一雄君。
○奥野(一)委員 中小企業倒産防止共済法の改正案につきまして若干質問していきたいと思います。 最初に倒産関係についてでありますが、これは先日の当委員会におきまして若干お尋ねをいたしてまいりました。しかし、時間の関係から十分お聞きをすることができませんでしたので、この際改めてお尋ねをしていきたいというふうに思っております。 まず、いただきました資料をいろいろ検討してみたわけでありますが、倒産の状況を見ますと圧倒的に中小企業が多い、これは企業の数が圧倒的に多いのですから倒産件数が多くなるということも当然だとは思います。数字を見ますと、四十九年から倒産の全体の件数に対しまして中小企業は九九・五六%を占めている。資本金一億円以上の企業の場合には〇・四四%、こうなっているわけでありますが、それが五十四年には資本金一億円以上の企業の場合には〇・一七まで下がっているわけでありまして、最近また若干上がってきておりますが、それでも〇・三三%、こういう状況になっているわけであります。こういうふうにして見ますと、大体資本金一億円以上の企業の場合には特別な事由でもない限り倒産をするという心配がないということだと思うのです。反面、小さな企業の場合、常に倒産の危機というものが待ち構えている。こういうふうに言えるのだろうと思います。 同じく中小企業の内訳を見ますと、百万円以上五百万円未満、この倒産件数が圧倒的に多くて、次いで百万円未満の企業が続いているわけでありますが、百万円以上五百万円未満の場合には、四十九年には五二・二%、しかし、だんだん比率を下げてきておりまして、五十九年では四一・七七%、半分を切ったわけであります。しかし逆に百万円未満という企業は、四十九年は二七・一六%であったものが徐々に比率を上げてきて、五十九年には三〇・四四%になってきた。こういう傾向があるわけであります。こういう傾向から考えますと、中小企業の倒産というのはただ偶発的に起きるとかなんとかということでなくて、五百万円未満の企業には倒産しやすい何かがあるのではないか、こういうふうに思われるわけであります。 また、倒産の要因別の状況を見ますと、これは先日来の委員会でもいろいろと意見が出ておりましたように不況型の倒産というのが非常に多い。その不況型の倒産というのも販売不振あるいは売掛金の回収困難、こういう事由によるものが八割以上占めているわけであります。しかも、日本経済が安定成長に入ったと言われております五十七年以降におきましても、不況型の倒産というものがその比率を伸ばしてきているわけでありまして、例えば五十七年は五八%であったものが五十八年は六〇・八%、五十九年は六二・八%、こうなっているわけであります。業種別に見ますと、建設業とか商業が全体の七割近くを占めている、こういうような状況になっているわけであります。 私、この資料をこういうふうにして見さしていただきまして、こういう状況から見ますと、ただ一般的に倒産防止というような対策を講じても余り効果を上げることができないのではないだろうか、こういうふうに考えているわけであります。通産省の皆さん方あるいは中小企業庁の皆さん方は大変聡明な方々ばかりだというふうに聞いておりますから、こういういろいろな事情の中で倒産がふえているということをお考えになった場合に、その対応についても画一的なことでは当然ないと思っているわけでありまして、個々の問題について個々の対策を講じておられると思うわけでありますが、そういう具体的な対策を今日までとられてきていると思うので、その辺についてまず最初にお答えをいただきたいと思うわけであります。
○石井政府委員 御指摘の百万円未満あるいは百万円から五百万円未満の層の倒産が数として圧倒的に多いわけでありまして、その意味で私ども小規模企業対策ということで、これまでそういった層の経営改善普及事業に力を注いできたわけでございます。要するに、倒産というような問題になる前に何とか経営基盤を強化し、経営体質を強化していくというのが根本でございますので、まず第一に、経営改善普及指導事業を強化することによりはして小規模企業の経営体質の改善を図ってきたわけでございます。これは御承知のような商工会、商工会議所等の経営指導員によりましてその診断、指導を行うことになるわけでございますが、これとあわせまして中小企業庁及び通産局それぞれに小規模企業指導官というのを設けまして、日常相談業務を実施いたしておるわけでございます。さらに、倒産の問題に直面した企業に対しましては、御承知のように特別相談事業を実施いたしまして、その倒産回避のための指導あるいは金融あっせん等の事業を行っておるわけでございます。特に金融面に関して言えば、小規模企業に関しまして、いわゆるマル経資金、経営改善資金融資制度をもって対応してきたわけでございます。 こういった小規模企業の実態に着目した諸種の施策をさらに今後充実させていく、徹底していくということが我々課題ではないかというふうに思っております。
○奥野(一)委員 私はもう少し具体策があるのかな、こう思ったのですが、今お答えを聞いている中でも、いろいろな点について努力はしているというようなことなんですが、そういう努力というものを懸命に続けられておるにもかかわらず、倒産件数というのはとにかく一向に減ってない。何か手だてを講じた企業の場合には倒産を免れて、そこから漏れたところが倒産の憂き目に遭っているというのなら、これはまた話は別でございます。しかし、全体的に倒産件数というものは減らないでふえているというのですから、その対策の仕方に何かあるのじゃないか、あるいはそういう対策を講じても、どうしてもこれは避けて通られないという理由というものがまたあるのかもわかりませんが、その辺はどうなんでしょう。
○石井政府委員 事業を行っていきます上で一番肝心なのは経営基盤を確保することでございますが、同時に、その企業の事業活動を取り巻く諸環境の変化、これに十分即応していくことが肝要であるわけでございます。 御承知のように、高度成長から安定成長経済へ移行しました五十年代当初から、いわば長期的な経済の停滞時期がございました。そういう関係もございまして、高度成長から安定成長経済への移行に伴います市場構造の変化、こういうものに、経済停滞期でございますと、積極的に対応できないというような問題があったのではないかと思います。そういう言うならば経済の長期停滞期間、三年余に及んだわけでございますが、その期間に、本来ならば市場構造の変化に対応した経営体制の再構築が必要だったわけでございますが、経済の前途に不明確な面が多くて、なかなか積極的に対応できなかった、こういうようなことがこの二、三年にわなって大きな悪影響を及ぼしているのではないかなというふうに考えております。 そういう意味におきまして、経営基盤の強化対策とあわせて、そういった市場構造あるいは生産構造の変化、こういうものに積極的に対応できるような企業の育成、これが日常的に必要なのではないかなというふうに考えておりまして、今後の倒産防止ということのためには、単に経営安定基盤の強化というだけでなしに、市場の動く方向に即した形で中小企業の経営基盤の強化を図っていくということが肝要かというふうに考えております。
○奥野(一)委員 先日もちょっと申し上げましたが、北海道財務局が前に出しました北海道経済の指標というのがあるわけでありまして、そのことについても先日の委員会でも若干申し上げました。 確かに、倒産をしている企業を見ますと、いろいろなケースがあるわけでありまして、放漫経営というのもあるでしょうし、それから現在の社会情勢に対応できないというのもあると思うのですね。そういうものは、もちろんそれぞれの指導の中でそれに合った対策というものを講じていかなければならないと思いますが、先ほど申し上げましたように、どうも資本金五百万円以下の企業というのは倒産をするケースが非常に多いということは、もうそれ自体に何かもろさを持っているのではないだろうか、だから社会の構造変化だとか、あるいは今のような技術革新なり情報化時代とか、そういうようなものに対応する以前に、とにかく参ってしまって倒産をしていくという傾向だってあるのではないだろうか。 ですから、私はこういう資料とかなんとかデータというものは、単に数字を集めるということだけではないと思うのですね。そういうものの中から皆さん方が当然分析をされて、こういうものについてはこういう手を打つことがいいのではないかということを考えるのが、専門家の皆さん方の役目ではないか、私はこう思っているのですね。もちろんそういうことをやったからといったって一〇〇%救済することができるかということになると、そうはいかぬと思います。そうはいかないと思いますが、しかし現実に、そういう問題についてはこういう対策を実は一生懸命やってきたんだということがわかるということになりますと、受け取る中小企業者の方でも相当違うと思うのですね。 そういうものが何かあるのではないかというのが私が今思っていることでありまして、今までのお答えをいただいている中では、一般論として経営基盤の強化というものをやらなければならないとか、社会の構造変化に対応していかなければならないんだということについてはわかりますけれども、いろんなデータが出ている中で、こういうものについてはこういう手だてをしなければだめだ、こういうものにはこういう手だてをしなければだめだということを何かつかんでおられるんではないかな、こういう気がしておるわけなんですが、そういうようなことというのは御検討されたり、あるいは対策を考えたりというようなことはおありなんでしょうか。
○石井政府委員 もちろん我々が不況対策あるいは倒産関連対策、こういったものを検討いたします場合には、その前提として、実態に即し、かつ実効性ある対策を構築するというのが主眼でございます。 その意味におきましては、小規模企業の倒産が多いということから、小規模事業に即しまして、例えば倒産防止のための特別相談事業を推進する、あるいはマル経資金の供給を図る、こういった対策を行うと同時に、特別相談事業に伴います金融のあっせん等、経営安定資金の供給を行うというような、企業の規模に大体合った形での対策を私ども講じてきたつもりでございます。 もちろん、こういった層の母数というのも非常に多いものですから、全体として絶対数のみを考えますと、小規模企業が勢い数としては多くなるわけでございますが、できるだけそういった率、倒産率といいますか、そういうものを低減せしめるように、今後とも今申し上げました小規模企業にかかわる経営改善事業というものを強化してまいりたいというふうに思っております。
○奥野(一)委員 本来、この種の対策というのは、私は中小企業庁の皆さん方が仮に一生懸命やられたにしても、倒産件数を減らしていくということは非常に難しいだろうと思っているわけでありまして、これはやはり経済運営全体の中で、全般的に協力をし合っていかなければならない問題というのが相当大きな要素を占めていると思うのですね。 例えば、今景気がある程度上向きになってきているんだ、きているんだといったって、全国的にそういう感じがしないということは、倒産件数が一向に減ってないということがそういうことの一つの証左になっているわけですね。しかし日本全体の景気を見ますと、確かに上向いているような状態だ。これは数字の上でそういうふうに出てくるということになるわけでありますが、実際の業者にしてみますと、とんでもない、それならなぜ倒産をしていくのだ、こうなっていくと思うのです。ですから、そのためには経済運営全体的な中から対応しなければならないと思うわけでありまして、そういう面については、これからまた私どもの方でもいろいろ調査をさせていただきまして、また機会を見て質問させていただきたいと思います。この問題ばかりやっているわけにいきませんので、次の方にまた入らしてもらいます。 これは経企庁の方にお伺いをしたい。あるいはまた関係する部分では、通産の方も若干出てくるかと思いますが、先日も質問いたしまして、この倒産がふえてきているという中で、先ほどもちょっと触れましたけれども、輸出主導型の景気上昇のために内需型の業種というものの中で倒産が出てきているんだ、こういうふうに申し上げたわけでございます。今も申し上げましたように、不況型倒産の大部分というのが売り上げ不振あるいは売掛金の回収困難、こういうことというのは、考えてみますと、結局は国民の皆さん方に物を買う力がなくなってきていることだ、そう思うのですね。決して国民の皆さん方というのは、収入はあったけれども全部貯金をしてしまって物を買わない、そういうことではないと思うのですよ。そうすると、そこのところを何とかしなければ、このたくさん出ている倒産件数を減らすという力にはなっていかないのじゃないか、これは私はそういうふうに思うわけであります。 先日の委員会の中でも、私や他の委員の皆さん方に対しまして、経企庁長官の方から、いやしかし、そう言うけれども個人の消費支出というのはふえ出してきているんだ、こういう意味の御答弁をされているわけでありますけれども、私はどうもその点については率直にうなずけないという点があるわけであります。例えば、最近厚生省が発表いたしました五十九年の国民生活実態調査、これによりますというと、五十八年の一世帯当たりの年収の伸び率は過去最低だ、しかも老人だけの世帯では年収は初めて昨年を下回った、こういう報告が出ているわけであります。 一世帯当たりの平均所得は四百五十七万五千円でありますが、これは五十七年より十三万一千円増加したとなっているわけです。しかし、この増加率はわずか二・九%、過去今までの最低でありました五十七年の三・四%すら下回っておるという状況にあるわけです。増加率の推移については省略をいたしますが、五十一年までというのは一〇%くらいの所得の増加があったのですが、五十二年からは一〇%を割って、ここ二、三年というのは消費者物価の上昇率をわずかに上回る程度の所得の伸びということになっているわけです。そういうことを考えますというと、物価の上昇率、それに加えて医療費の今度は一割負担というのが出てくるし、あるいは公共料金などが値上がりをしていくし、それからまた、日本の税の刻みというのは幅が小さいわけですから、名目賃金がちょっと上がったら税収の方も一ランク上がって税金を取られていく、そういう状態を考えてみますと、果たして今年度さらに消費支出というのがふえるという要素がその中から出てくるのだろうか、こう考えますと、ここら辺のところも非常に疑問があるというふうに思っているわけでございます。 しかも、この収入の動きというのを見ておりますと、稼働所得、仕事をして働いて所得を得るという人力は年々低下をしてきているわけですね。五十四年には四四%であったのが五十八年には三五%にまで下がってしまっているわけです。その反面、年金とか恩給によって収入を得ている人方というのは五十四年の三七・三%から五十八年には半分以上になってしまっている。これは五〇・四%まで上がっていっているわけであります。 こういう点を考えてみた場合に、この前経企庁長官が言われましたように、これからそういう個人消費支出がふえるんだ、だから内需型の景気浮揚というのですか、こういうようなことが達成されるのかどうか、私は今の状況から見ますと、今まで述べてきたような状況から、今年度例えば大幅減税をやるとか、あるいは大幅賃金引き上げをやるというなら別ですけれども、まだそういう見通しのない中では、恐らくそういう状況になっていかないのではないか。そうすれば、個人消費支出というものがある程度ふえていかないというと、この不況型倒産の中で一番大きな比率を占めております販売不振というものは解消されないということになっていくだろうと思うのですね。 ですから、先ほども言いましたように中小企業庁の方がただ単に、ただ単にというのは語弊がありますが、一生懸命基盤整備とかなんとかということをやられておっても、片方で買う力をつけるということをやってやらない限りにおいては、こういう倒産件数も減っていかない。こういうことになると思うのですよ。そういう経済見通しの関係について経企庁の方からぜひもう一遍見解をお示しをいただきたいと思うのです。
○西藤説明員 お尋ねの点ですけれども、一般的に言いまして、景気回復が家計部門に波及してまいりまして消費がふえていくということまでにはタイムラグがあるのが普通なんでございますが、今回の景気回復の過程は、そのタイムラグがやや長いという点は確かにあると思います。しかし、最近の状況を見ますと、個人消費は緩やかに増加してきているということは言えるかと思います。今後について問題なわけですけれども、この冬のボーナスの伸びがかなり高い。労働省の調査によりますと、昨年末のボーナスが五・二%ということでありまして、一年前の年末のボーナス二・七%に比べますと倍近い高い伸びをいたしております。 こういうことにもあらわれておりますように、企業収益が改善されていることを背景に所得の増加が期待できるということで、雇用者の所得全体を見ますと、五十九年度の見込みが五・九%と見ておるわけですけれども、六十年度には六・八%程度へということで、ほぼ一%近い所得の増加が望めるのではないかというふうに見ておりまして、これが消費をふやしていく大きな支えになるのではないかというふうに見ておるわけであります。また、景気の拡大が続き、また物価の安定が続くという環境のもとでは、消費者のマインドも次第に明るさを増しているというふうに見ておりまして、そういう点でも消費が着実にふえていくというふうに見ております。 政府の経済見通しては、そうしたことを背景にいたしまして六十年度の実質の個人消費支出の伸びが四・一%程度、五十九年度の三・一%に比べまして一%程度上回る伸びを見込んでいるというような状況でございます。
○奥野(一)委員 この前ちょっと私、時間がなくて経企庁の方にお尋ねできなかったのですが、今までの経済見通しとその実績というのを比較してみますと、大体当たったことがないですね。まず当たったことがない。これはどういうふうになっていくのか、私もなかなか予測がつきませんけれども、今そういうお答えがありましたが、実質可処分所得というのは五十七年度が二・六%、五十八年度はそれが〇・九に下がっているのですね。それから実質消費支出は五十七年度は二・七%、これが五十八年には〇・六に下がっているわけですよ。だから、今のようなことからいきますと、今度五十九年度がこれがぐっと上がるということだと思うのですね。五十九年のものがまだ統計が出ておりませんから私もはっきりした数字はわかりませんが、五十八年に実質消費支出が〇・六であったものが、五十九年にはそれがある程度復活して、六十年にはさらにこれが上がっていく、そういうようなデータが出てこないと、これはなるほどことしあたりからまた消費支出が伸びるのかということをうなずけさせるということにはならないと思うのですよ。希望的な観測というようなことであればこれは話はわかるのですね、これは見通してございますから。 ですから、せんだっても言いましたように、経済企画庁というのは単に見通しを立てるのではなくて、そういうようなことだったら、じゃ、それにマッチするような政策、具体的な財政政策でも経済政策でも当然ある程度努力をするということが必要になってくるだろう、そういうようなものを示してもらわないと、なるほど消費支出は伸びるのかな、そうすれば幾らか倒産件数もそれによって救われるというお店屋さんも出てくるのかな、そういうふうにつながっていくと思うのですが、そこのところがどうも明らかにならない。もう一遍、具体的な政策というか数字があったらちょっとお示しいただきたいと思うのです。
○西藤説明員 ただいま御指摘がありましたように、五十八年は確かに非常に実質の消費支出なども伸びが低いわけでございますが、五十八年に入りましてから、特に後半、所定外の給与の伸びであるとかボーナスの伸びというようなことがございまして、所得もふえていくということであろうかと思います。確かに政府の見通しは消費につきましては、政府がみずからコントロールするということはできないので、あくまでも見通しなんですけれども、しかし、そういう所得の伸びあるいは消費マインド、消費性向と言ってもいいと思いますが、そういうものの動きを見ますと、ただいま申しましたような見通しが達成される見込みは非常に高いのではないかというふうに考えております。 また、政策といたしましては、御案内のように財政が非常に困難な状況でありますので、財政の面からの刺激というのは非常に限られておるわけでございますけれども、いろいろな規制を撤廃して民間活力が最大限に発揮できるような環境を整備するというようなことであるとか、あるいは公共事業につきましても、一般公共事業費につきましては前年度をやや上回る程度のものをいろいろな工夫をして予算案の中に盛り込んであるといったような工夫をいたしておりまして、内需中心の経済成長を実現できるような工夫をしておるということで御理解いただきたいと思います。
○奥野(一)委員 時間の制限がありますので、これはまたいずれ推移をよく見させていただきたいと思うのですが。先ほど物価も大変安定しているということだったのですが、物価が安定するといったって要因があると思うのですね。買う力がなくて、これは物価が本来なら下がればいいのですけれども、実際にはそこまで作用しない場合でも物価はある程度安定するということだってあり得るわけです。物価が安定しているからというのは必ずしも万々歳ということではないので、本来なら消費活動が活発になっておれば多少の物価というものは上がっていくだろうと私は思うのですね。上がっていっても間に合うだけの所得があればいいということになるわけであって、そのことは必ずしも経済が落ちついているということにイコールにはつながっていかないと思っています。見通しの問題でありますから、もう少したちますと、またいろいろなデータなども出てくると思います。 こればかりにまた時間を費やしていられませんので、次の方にちょっと入らせてもらいたいと思います。 次に、ちょっとお尋ねをしておきたいのですが、これは通産が直接関係しているということではないのですけれども、対策上やはり考えなければならないのではないかと思っていることでありまして、これは金融機関のあり方それから倒産防止相談事業について若干お尋ねをしておきたいと思うのですが、通産省あるいは中小企業庁などが一生懸命中小企業の振興のためにいろいろな努力をされているということについては敬意を表したいというふうに思っておるわけでございます。 私も地元では、ほんのわずかの商社でありますが、商工団体の責任者もやっているわけであります。そういう商工業者の方々のいろいろな会合の中で、金融の話になりますと必ずと言っていいほど金融機関に対する不満とか不信、そういうことが出てくるわけであります。これはせっかく通産省や中小企業庁が一生懸命やっておられても、金融機関のちょっとした対応のまずさによって中小企業がつぶれていくという、そういうこともあると思うのですね。もちろん金融機関だってそれぞれの理由があるからそういう対応をされるのだろうと思いますけれども、もう少し中小企業に温かい気持ちを持って臨んでもらえれば、それで救われるという企業も大分多いと思うのですね。 これは一つの例でありますけれども、ごく最近あったことですが、これはある建設会社でありまして、創業二十五年、資本金わずか六百万という建設会社でありますけれども、北海道の建設会社の場合御案内のとおり冬場仕事がないわけでありまして、冬場を暮らすためには大体暮れの十一月ころに金融機関の方に相談をして年を越すための資金手当てをしてもらう、それを春先から仕事をしながら暮れまでに返済をしていく、こういうパターンというのが建設業の中小企業の場合には非常に多い例になっているわけであります。この会社は去年の十一月にやはりそういう申し込みをして、もう十何年、二十年そういうパターンでずっとやってきているわけですね、そこの銀行を相手にして。十一月にそういう融資の申し込みをして、そのときには担当者はまあ大体いいだろう、こういう話であった。ところが担当者もかわったということもあるわけでありますが、何か銀行の方で内部監査をやったら、どうも担保にとっているその担保物件の価値が少し高く見積もり過ぎているのではないか、こういう指摘を受けたということが理由になって、ことしは貸せないよということが十二月のぎりぎり、私が議会を終わって帰りましたのは暮れの二十九日ですから、二十九日に私のところに大変なことになったということで来たわけであります。 もちろん二千万くらいの融資を申し込んで、一千万は定期で積んであるわけですね。そのほかに担保物件をとっているということなんだけれども、そういう状況だけれども貸すことができない、こういうことになって慌てふためいていろいろ対策に走り出したということなんですが、何といったってそれは暮れのぎりぎりなんですから、そういうのであれば、例えば十一月に申し込んだときに、いやこれは来年はちょっと難しいよ、何とかほかの方の手を打った方がいい、こういう指導をしてくれるとかなんとかであれば別なんですが、そういうこともやらないままずるずる、どうしたどうしたと催促をしたときに、いやどうも見込みがうまくない、こういうことで大変慌てふためくというようなことをやっているわけであります。 もちろん金融機関も商売ですから、何でもかんでも金を貸すということもこれはあり得ないと思いますし、また、そういう金融機関に対してどうしてやれということを通産の方から言うということもこれはなかなか難しい問題だと思いますが、さて、そういうときにどこへ相談をしていいのか、こういうことになるわけでありまして、なかなか末端の小さな業者の方々というのは国の制度そのものさえ満足に知らないというのが実際にはあるのですね。そういう点から考えてみて、今度は中小企業の特別相談の事業を全国、今二百一カ所を今度二百六カ所にふやす、こういうことなんですが、実際にどうなんでしょう、二百一カ所を二百六カ所にふやすということだけでもってまずまず絶対心配ない、今度はお任せくださいというようなことにこれはなるのですかね、あるいは、いやいや本来ならこのくらいは欲しいんだというふうに恐らく内部ではある数字、そういう数字があると思うのですが、そういう面はどうなんでしょう。
○石井政府委員 相談室を年々増加をさせてまいりましたが、御指摘のように六十年度また五カ所の増設という予定になっておるわけでございます。これは御承知のように県庁所在地及び主要な都市におきます商工会議所及び商工会連合会、県連ベースでございますが、連合会に設置をするという予定でございまして、これまで設置可能箇所といいますか、目標箇所といいますか、それのほぼ八〇%に達してきておるわけでございます。私どもとしましてはできるだけこのスピードを上げたいということでございますが、しかし、それにいたしましても商工調停上等、そういった必要箇所におきましてスタッフの養成等が必要でございます。そういうものとタイミングを合わせまして極力その増設を図ってまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○奥野(一)委員 これは県庁所在地、主要都市というのは何で線を引いているのですか。人口かなんかですか。
○石井政府委員 人口でございます。現在二百一カ所ございますけれども、二百一カ所で全体の商工調停士は六百名でございます。ですから、平均すると大体一カ所三名程度ということで、特定の市ではもう相談件数からいってパンクしかかっているところもございます。そういった実態がございまして、それぞれ増設をいたします場合には商工調停士の方がおられませんと十分な意味のある相談事業はできませんので、そういった方々の養成と並行しまして増設を図っておるのが現状でございます。
○奥野(一)委員 私ちょっと聞き漏らしたのかもしれませんが、今全国二百一カ所のものを二百六カ所。望ましい数は、全部の市町村に全部やれば一番望ましいということになるのだろうと思いますが、そこまでいかなくても大体どの程度まで持っていくと相当数カバーできるのか。これは人員をふやすということも一面にはあると思いますが、未設置のところについてはどういうようなお考えになっているのでしょうか。
○石井政府委員 現在未設置の箇所に関しましては、県連ベース、商工会連合会、商工会議所が県単位でもございますが、そういったところが未設置の箇所に移動相談室を設けまして移動相談を行っているというのが実情でございます。
○奥野(一)委員 どのくらい数があればいいのですか。
○石井政府委員 今二百一カ所、これは二百六カ所になりますが、大ざっぱに言いまして、二百五十カ所ぐらいまでをできれば目標にしたいというのが我々の考え方で、やっております。
○奥野(一)委員 時間がありそうな感じがしたのですが、案外時間がなくなってしまいまして、先の方へ少し急がせてもらいます。 加入の促進ということについていろいろ努力されている。先ほど和田委員の方にもいろいろな面でお答えになっておったわけでありますけれども、加入がなかなか思わしくいかないという理由にはいろいろあると思うのですが、その一つの大きな理由として、この制度がいわゆる連鎖倒産防止ということ、すなわち取引先企業の倒産以外には適用にならないというところもあると思うわけですね。中小企業の倒産の要因につきましては先ほどもちょっと触れましたけれども、売り上げ不振、こういうことが非常に多いので期日までに手形を落とせないということから倒産をしていっているものが多いと思うのですね。だから、連鎖倒産以外のものについて制度を拡大するということは、いろいろお話もお聞きしましたが、なかなか難しいのだ、そういうようなことであったわけでありますけれども、何かいい方法がないのか。そういうようなことがあればまた加入促進ということについても幾らか役に立ちそうな感じがするわけですが、そういう面について何かお考えになっていることがあるかどうか。あと、続けて質問していきますが、それが一つですね。 それから、完済手当金の支給ということについては、五十五年の法改正の際に当委員会の方から附帯決議もつけられているわけでありますか、実際にはまだ行われていない。資金的になかなか大変だということだろうと思うのですが、これはどの程度の加入、これは加入だけでも図ることはできないと思うのですね。加入がふえたって倒産が多くなっていけば資金がまた出るということになりますので、その辺は一概には言えないと思うのですが、どういう状況になったときに完済手当金が支給できるような状況になるのか、見通しを持っておられればまたお伺いもしたいと思っているわけであります。これは大体中小企業庁の方だと思います。 それから事業団の方にちょっとお尋ねしておきたいのですが、当初加入目標件数を十万件というふうにお立てになっていろいろ努力をされてきておったわけでありますが、ここ一、二年は加入目標件数が三万件というようなことで何か対策をやっておられるようなんですが、どうして加入目標が落ちたのか、この辺もわからないところです。 それから、先ほど宣伝の方法については和田委員の質疑をお聞きいたしましてその中身についてはわかりました。ただ、今それぞれの宣伝の方法を見ますと新聞、テレビ、ラジオ、こういうことが先ほどお答えになっておりました。それから商工会議所、商工会、最近では関係をする全融機関、こういうものを通しての宣伝になっているわけですが、商工会議所や商工会のような法的な立場にはないけれども、それぞれの地域には商工団体と称する任意の団体がたくさんあると思うのですね。全国的にどのくらいあるのかわかりませんが、そういうようなところにも依頼をして、その傘下にある業者の方々に宣伝をお願いする、こういうことなんかも一つ方法として考えられるのじゃないかと思うのです。私な人かがやっている商工団体は数も少ないから恐らくそんなもの目じゃないということになると思うのですが、一回もそういうようなことについて依頼をされたこともないわけでありまして、それでは商工会議所や何かが隅々まで目が行き届いておるかというと、実態としてはそういうこともないようでありますから、そういう面なんか考えられるのではないかと思うのですが、その辺の見解。 もう一つは、加入の状況を見ますと、地域的に相当なアンバランスがあるわけでありますが、アンバランスがあってもちろん悪いということにはならないわけですね。それぞれの地域の業種の特性なんかがありますから加入できない、できないと言うと変ですが、入ってもメリットがないという業種の多い地域もあると思うのです。そういうのがありますが、そういう地域的なアンバランスについてはどういうような対策を講じようとされておりますか、そういう面もあわせてお聞きをしておきたいと思います。 それから、事業団の皆さん方いろいろ頑張っておられるわけでありますが、今回のこの法改正によって幾らか前進するわけでありますが、こういう面についてもっと将来改善をしていただきたいというような点が何かありましたら、この際御見解をお伺いしたいと思うわけです。
○井上(正)政府委員 今御質問がありました中で、共済事業の拡大ができないか、それから完済手当金の支給見通しにつきましてお答えさせていただきたいと思います。 まず、共済事業の拡大の点でございますけれども、本共済制度の目的が連鎖倒産の防止というところにございますので、共済事由をそれ以外に拡大するということは非常に難しゅうございます。ただ、今回の改正によりまして一時貸付金制度というのを創設したいと考えておるわけでございまして、この一時貸付金の貸付事由につきましては、取引先の倒産ということを別に共済事由にしているわけではございません。例えば共済契約者が急に生産が減ってしまった、あるいは売り上げが減ってしまった、あるいは生産コストが急にふえてしまっておる、そのために急に費用が必要になるといったような状態、あるいは災害などを受けまして出費が急に要るようになったといったような際に、解約手当金の範囲内でございますけれども一時的にお金を貸し付ける制度を考えているわけでございます。したがいまして、この制度を御利用いただくことによりまして、実質的には共済事由の拡大を図っているというふうに御理解いただきたいと思う次第でございます。 それから完済手当金の見通してございますけれども、前回五十五年の改正のときに新たに導入した制度でございまして、長期的に見まして余裕財源があると見通されるときにはこの手当金を支給することになっておるわけでございます。それで完済者というのが昭和五十八年度から発生をしてきております。したがいまして、中小企業庁といたしましては事業団にお願いをいたしまして、今後長期にわたりまして本制度がどういう収支見通しになるかというのを計算をしたわけでございますけれども、当面、加入者増によります掛金収入もふえておるわけでございますけれども、倒産が最近非常に多発しておりますので、貸付金の伸びが収入以上にふえているという状況でございまして、収支上現在は相当苦しいわけでございますけれども、今現在、将来に向けましてもまだ余裕金が出るという見通しが立ちません。したがいまして、現時点ではこの完済手当金は支払えないという情勢でございます。 今後につきましてどうなるのかということでございまして、これにつきましては今後倒産動向がどうなっていくかということが基本的な問題になろうかと思いますけれども、やはり基本は加入者を大幅にふやすということであろう、こう思っておるわけでございます。五十八年度から加入の窓口に金融機関を加えたということもございまして、最近加入者は相当ふえる傾向が出てきておるわけでございます。今度の制度の改善に伴いまして中小企業者にもより利用しやすくなるという面があろうかと思いますので、今後につきましては加入者をふやすという形でできるだけ完済手当金の支給が実施できるように努力をしてまいりたい、そう思っております。
○齋藤参考人 加入目標を最近低く落としておるのはどういうわけかという御質問でございますが、この制度ができました当初は十万件の年間の加入目標でございました。初年度は一括して前納するというような制度もございましたので多数お入りいただいたのですけれども、その反動等もございまして、二年目の五十四年度には五千件を割るような加入数になってしまいまして、そこでちょっと目標が実情に対して過大過ぎたのではないかというような反省もございまして、五十五年度から八万件に落としたわけでございます。 ところが、五十五年、五十六年と一万二千あるいは一万一千という数字でございまして、実績が目標と非常に食い違っておりましたので、なるべく実情に合わせた目標に、実績に近づけた目標にいたしまして励みをつけると申しますか、そういうことで五十七年度から三万件に目標を下げたのでございます。ただ、五十七年度も目標を三万件に下げましたけれども、やはり一万件程度の加入に低迷いたしまして、どうも加入がはかばかしくございませんでしたので、これは加入の促進を、いろいろ事務をお願いいたしております中小企業三団体だけでは目標に対しまして余り効果が上がらない、こういうふうに考えまして、五十八年度の初めから全国の金融機関を代理店にいたしまして、そういうところでも加入促進の事務をやっていただく、こういうふうにいたしました結果それが功を奏しまして、五十八年度は約五割増しの一万五千六百件というような数字が出てきたわけでございます。五十九年度のことしも、さらに五十八年度に比べまして約五割増のペースで現在加入がふえておりまして、金融機関を窓口にいたしましたのは大変効果があったように考えております。この勢いでいきますならば年々五割増くらいで伸びていけるのじゃないか、こういうふうに期待を持っておる次第でございます。 それから、委託団体に法人格のあるものだけでなくて任意団体にも依頼できないかという話でございましたけれども、委託団体につきましては、共済事由が発生いたしますと、倒産をしたということの証明等、例えば手形交換所から証明書をもらってきて、それをつけまして事業団の方に共済金の請求の手続をしていただく、こういうふうな事務を委託いたしておりますので、そういったいろいろな公的な機関の証明をとる等の関係から、こういった法人格のある機関でないと、事務を代行していただくという意味では難しい面があろうかとも思いますけれども、PR等につきましてはなるべく広くいろいろな機関にお願いをいたしたい、かように考えております。 それから、地域間に加入率についてアンバランスがあるのではないか、これはどういうことだろうかという御質問でございましたが、御指摘のように県、地域によりましてまだ加入につきましての率にいろいろ差がございます。加入率の低い県等を特に抜き取りまして、そういった県あるいはそういう地域に所在する商工会議所に特別に御相談をいたしまして、特別の地域の加入促進運動というのをそういった地域に集中的に実施をするように最近いたしております。そういうことで、漸次加入率の低い地域も加入率が上がってくるのではないかというようなことを期待いたしております。 それから、この制度に対しまして事業団としても今後何か要望はないかという御質問でございましたが、今回の改正につきましては、中小企業政策審議会等におきましても相当期間かけまして御審議をいただきまして、今度のような改正の答申を得たような格好になっておりますので、今回の改正法がぜひ実現しますことを、なるべく早く私どもとしてはこれを実施に移したい、かような要望を持っておる次第でございます。
○奥野(一)委員 委員長、三十秒。
○粕谷委員長 奥野委員に申し上げますが、持ち時間既に超過をいたしておりますので、大変恐縮ですけれども……。
○奥野(一)委員 中小企業政策審議会の方の中身も本当はお尋ねしたかったのですが、時間が来ましたので、最後に通産大臣、一言だけ見解を述べてもらいたいと思うのです。 私、この制度についてやはりまだまだ、今すぐということではなくても、将来もっと拡充強化をする必要がある、こう思っておるのですが、その辺についてだけ見解を述べていただきたい。
○村田国務大臣 中小企業倒産防止対策あるいは共済制度等非常に重要な制度であり、またこれから十分研究を要する問題でございますので、奥野委員のおっしゃいましたように、これから検討を進めてまいりたいと存じます。
○奥野(一)委員 ありがとうございました。
○粕谷委員長 奥野君の質疑は終わりました。 これより木内良明君の質問に入ります。木内君。
○木内委員 私はこれまで本制度並びに本法律につきましては、中小企業の倒産防止並びに活性化、経営の安定という立場から重大な責任と、また決意を持って審議をし、関係方面との努力を重ねてきたつもりでございまして、五十五年の法改正のとき以来たびたび本委員会において本制度の拡充強化、また事業団の経営の安定等に取り組んでまいりました。特に左近中小企業庁長官、中澤中小企業庁長官、さらにまた歴代の通産大臣等々ともどもに、健全な、また安定的な本制度の発展を目指す上からの努力をしてきたつもりでございます。今回の見直し時期に当たりまして、極めて英明な石井中小企業庁長官の御努力、並びにまた村田通産大臣の理解を得て、この法案の審議をさせていただくわけであります。 中小企業を取り巻く経済環境というものは、今なお極めて厳しいものがございまして、倒産件数は依然として高水準を続けているのが実態であります。また、特徴としましては、倒産企業一件当たりの負債総額が年々増加傾向にあります。さらにまた、倒産企業の企業規模におきましても、これは大変な拡大の傾向にあるわけであります。経済的立場の弱い中小企業は、みずからの必死の経営努力にもかかわらず、親企業の倒産によりまして、いわば環境的、他律的要因によって倒産を余儀なくされるという、極めて悲惨な実態というものが近年まことに多くなっているわけであります。 この要因別倒産動向というものを子細に見てまいりますと、四十九年度に負債総額一千万以上の倒産は一万一千六百八十一件、昨年末におきましては二万八百四十一件、こういう推移をたどっているわけであります。特に私が本制度の審議に当たりまして指摘をしたいのは、原因としましては、不況型倒産あるいはいわゆる放漫経営、さらにまた連鎖剛産というものに分類化されるわけでありますが、この連鎖倒産につきましては特に年々増加の傾向にございます。したがいまして、本制度のこうした経済環境に対する効果というものが一層強く反映されなければならないわけでありまして、まず大臣にお聞きいたしますけれども、こうした倒産の傾向、近年における中小企業の置かれた厳しい経済環境、こうした点についての認識をまず御答弁願いたいと思います。
○村田国務大臣 木内委員に冒頭にまずお答えを申し上げたいと思います。 今、最近の倒産の傾向、その他具体的な例を挙げて木内委員から御説明があったわけでございますが、我が国の経済は、景気動向になおばらつきを残しながらも、全体としては現在拡大を続けております。その中で、企業倒産は依然として高水準で推移をいたしております。 倒産の原因を見ますと、販売不振など不況による倒産が過半を占めておりますが、中でも本来経営基盤が強いはずの、業歴十年以上のいわゆるしにせ企業の倒産が目立っておるということでありまして、これは業種ごとの景況の差によるとともに、技術革新の急速な進展等に見られる生産構造の変化、あるいは国民ニーズの多様化などに見られる需要構造の変化など、経済構造の変化に中小企業を中心に企業の対応がおくれているということがその要因として考えられる、こういうふうに思います。 倒産件数を具体的に見てみますると、木内委員も御指摘になられましたが、昭和五十九年は過去最高であった五十八年をさらに更新をしておりまして、件数で二万八百四十一件、対前年同期比では一〇八・八%という数字であります。また、金額では三兆六千四百四十一億円で、対前年同期比では実に一四一%という非常な増加になっておるわけでありまして、そのうち中小企業が二万七百七十三件、これは企業全体の中で中小企業のシェアが多いわけでありますから、中小企業の倒産の多いのも当然と言えば言えるわけでありますけれども、二万八百四十一件のうちの二万七百七十三件でありますから、まさにその大多数を占めておる。そして、金額にして三兆二百四十五億円という数字になっております。 また、業種別の倒産件数で見ますと、建設業が六千三百五十五件で、三〇・五%という数字です。これは商業の七千二百八十五件、三五%と並んで非常に高い数値で、製造業は三千九百九十二件、一九・二%という数字を示しておるわけであります。したがって、公共事業の発注が非常に少ないこと、あるいは中小企業へのシェアが少ないといったようなことから、建設業の不振ということもうなずかれると同時に、商業面での倒産が多いということがうかがわれるわけであります。 こういったいろいろな傾向数値を眺めまして、政府としてはまずます中小企業に対する対策をしっかりやっていかなければならない。中小企業倒産防止対策としてはいわゆる四本柱だということを言っておりまして、金融、信用保証、共済貸し付け、相談指導、この四本柱に従って今後きめの細かい対応をしていかなければならない。また、今般御審議をお願いしております中小企業倒産防止共済制度の改善を初めといたしまして、倒産防止対策の拡充強化を図るとともに、私が最初に申し上げました認識にかんがみて、技術革新、情報化の進展、国民ニーズの多様化などの経済構造の変化に中小企業が積極的に対応できるような技術力の向上対策、情報化対策、人材養成対策などの施策を講じていくことが重要である、そういう施策をダイナミックに展開をしてまいりたい、このような認識を持っております。
○木内委員 この中小企業の倒産といいますのは、いわば単一的な要因では議論できない面が確かにございます。いわゆる放漫経営、こういう分類の仕方もありますけれども、連鎖倒産あるいはまた不況型の倒産、販売不振、既往のしわ寄せ、売掛金の回収難等、相乗的な要因によって倒産を余儀なくされるというケースが非常に多いわけです、 そこで、今私が挙げました連鎖倒産の五十九年度における二千三百四十五件という数字でございますけれども、これと本制度との関連をお聞きします。五十三年にスタートいたしましたこの法律ですけれども、委託団体あるいは利用者等からの意見を集約してみますと、一つには、取引先企業の倒産に伴う回収困難額に対する資金の手当てについては、金融ベースでは貸付条件が厳しく、借り入れまでに手間がかかるが、本共済制度では短期間に容易に資金を入手できるため、緊急時の資金確保手段としての存在価値が大きい。次に、融資制度に比べて有利であり、倒産防止、経営安定等に大きな効果を上げている。三番目に、共済金の貸し付けが受けられる場合、金融機関からのつなぎ資金の融資も円滑に進む場合が多い。これは実は加入者、利用者あるいはこの制度の利用経験者の意見に基づいて集約されたものです。加入していた人については問題がないケースがあったわけでございますけれども、五十九年度の二千三百四十五件のうち、仮にこの制度に加入していれば倒産せずに済んだと思われる割合はどのくらいとお考えですか。あるいは、具体的な数字は難しいと思いますので、倒産の傾向からいきましての感触的な認識でも結構です。
○石井政府委員 この民間信用調査機関の個別データの中身を私ども入手できておりませんので、明確にお答えするのは困難でございますが、逆に、私どもの方の倒産防止共済の共済資金貸付対象者が倒産しているかどうかという側面から見てまいりますと、ほとんどないというのが実情でございまして、その意味では、ここに上がってきております連鎖倒産というのは、現在の共済制度の対象外にあった事業者が多いのではないか、そういうふうに考えております。
○木内委員 まことに長官の御答弁のとおりでありまして、いわば経営の安定等に問題意識を持っておられる中小企業の皆さんは加入をする、事ほどさように、経営についてのまた注意深い関心も持つ、したがって非常に加入者の倒産が少ないという結果が出ているのだろうと思われるわけであります、そういう点から、実は私は、いかにしてより多くの中小企業者に制度に加入していただき、利用をしてもらうかということに問題というものが収れんされるのではないかと考えます。 きょう午前中からの質疑がいろいろございましたけれども、制度が不十分だから加入者が少ないのか、加入者が少ないから制度のさらに充実ができないのかという議論もいろいろあったようでございます。これはまことに卵が先か鶏が先かという議論になってくるわけでございまして、しかし、行政サイドから何とか連鎖倒産を防止しなければならぬという立場に立ては、やはり制度の充実強化というものを行っていく必要がある、こういうふうに考えるわけであります。 そこで、まず法律案の本論に入るわけでありますけれども、このたびの改正案は、掛金月額及び掛金積立限度額等の引き上げが行われるわけであります。現行の共済制度では、企業規模に関係なく、貸付限度額が一律であって回収困難額がこれを超えるものについては対応できない、したがって、これをぜひ上げてほしいというのが関係者、関係団体からの要望であったわけであります。今回のこの改正については、数字面等々でいろいろもう一歩の踏み込みが必要だという要望は持ちながらも、私は高い評価をするものでございます。 そこでお聞きするわけでありますけれども、今回のこの掛金月額と共済金貸付限度額等の算定の基準になっているものをまずお示し願いたい。それからさらに、申し上げました回収困難額が旧来の限度額を上回るということについて、十分救済できなかったケースが多々あったわけでありますけれども、こうしたシェアについてはどの程度今回の改正で救済されるとお考えか。 以上、お尋ねします。
○井上(正)政府委員 お答えいたします。 本共済制度におきましては、中小企業者のおおむね九割程度が取引先の倒産に伴います回収困難額を共済金で賄い得るよう貸付限度を設定するということにしているわけでございます。 近年、中小企業の売掛金債権の回収困難額が次第に大型化しておるわけでございます。私たち実態調査をしたわけでございますけれども、これによりますと、中小企業のおおむね九割程度をカバーしようといたしますと、三千万円程度必要ではないかということでございます。五年前に現在の二千百万に引き上げさしていただいたわけでございますけれども、それから五年たっているわけでございまして、三千万というのが最近の実態かと思います。従来の二千百万が限度でございますと、私たちの調査では、やはり九割はカバーできませんで、八五%くらいのカバー率かというふうに見ておるわけでございますので、今回これを三千万まで上げるということで、かなりの程度のカバーができてくるのではないかというふうに思っておるわけでございます。こういったようなことを根拠にいたしまして。従来の貸付限度額二千百万を三千二百万へ大幅に引き上げるということにいたしたわけでございます。 それから中小企業者からの強い要望といたしまして、できるだけ早く多額の掛金の積み立てを行いたいという御要望があるわけでございまして、従来は掛金月額が最高五万円であったわけでございますけれども、これを今回八万円まで引き上げるということにいたしたわけでございます。これによりまして、従来は掛金の積立限度二百十万まで月々五万円ずつ積んでまいりますと四十二カ月かかったわけでございますけれども、今回、二百十万を三百二十万まで掛金限度を上げるわけでございますけれども、月八万円ずつをお払いいただきますと四十カ月で限度になるということでございまして、中小企業者にとりましては、より利用しやすい制度になったのではないかというふうに見ております。 〔委員長退席、田原委員長代理着席〕
○木内委員 貸付共済限度額の三千二百万についてはどの程度カバーできると考えますか。
○井上(正)政府委員 九割程度カバーできるということでございます。
○木内委員 この制度の基本的なあり方につきましては、常にこの共済事由の発生率、回収率等の動向をしっかりと見きわめながら、収支見通しあるいはそれに基づく制度のあり方を見直していくところのいわゆるローリング方式をとらざるを得ないのではないかという意見もあるようでありますけれども、この法律は五年ごとの見直しになっているわけであります。 今回の見直しで二千百万円から三千二百万円までアップしたわけでありまして、次の見直しの時期というのは六十五年ということになるわけでありますけれども、今申し上げました制度改善の効果や、あるいは共済事由の発生率、回収率あるいは加入者のすそ野の広がり、こうしたものが今回の審議を通じてまた新たなスタートとして飛躍的に増大をしていかなくてはいけない、特にこの加入者のすそ野というものは。そうしますと、五年ごとの見直しに限定することなく、必要に応じた限度額の引き上げというものが行われてよいのではないか、このように私はまず主張をするわけであります。この点、いかがでしょうか。
○井上(正)政府委員 法律の二十二条に見直し規定があるわけでございますけれども、これは少なくとも五年に一遍見直せということになっておるわけでございます。それで、共済金の貸付限度額、それから掛金の最高限度額につきましては、中小企業のこの売掛金債権の回収困難額の状況あるいは掛金負担の適正水準といったようなものを考慮いたしまして、実態に見合う水準に設定をしていく必要があるだろうというふうに考えておるわけでございます。 このような観点から今回、先ほど御説明いたしましたような改正をさせていただきまして、限度額の大幅引き上げを予定しているわけでございますけれども、今後につきましても回収困難額の動向等を十分見守りまして、法二十二条の規定の趣旨を踏まえまして、必要に応じ見直しを行っていきたい、そう考えております。
○木内委員 今の答弁の中で、初めは条文にのっとって五年に一度ということでありました。答弁の末尾に、必要に応じて見直しを行っていくという極めて重要な答弁がありましたので、銘記を願いたい。 次に移ります。このたび新たに盛り込まれました一時貸付金の制度創設について伺います。 昨年でございましたが、本委員会で私は一般質問でこの問題を取り上げました。このとき石井長官かも極めて明快な前向きの答弁がございました。これは昨年の本委員会での発言及びこれまでの私どもの主張が大きく取り入れられた成果である、実を結んだ結果である、まず一つの評価をさせていただきたいと思います。 そこでお聞きするわけでありますけれども、まず、この一時貸付金の貸付事由についてであります。改正案の内容によります第十条の二「事業団は、共済契約者が臨時に事業資金を必要とするときは、共済契約者に対し、その請求により一時貸付金を貸し付ける。こういう条文になっております。この条文に言う「臨時に事業資金を必要とするとき」というのは具体的にどういうときでしょう。
○井上(正)政府委員 今回創設いたします一時貸付金の貸し付けでございますけれども、これは共済契約者が種々の不測の事態に直面いたしまして一時的に資金需要が生じるというような事態に対応する貸付制度というふうに考えておるわけでございます。 不測の事態として考えられますのはいろいろなケースがあり得るわけでございますけれども、例えば共済契約者の売上高が激減をする、あるいは生産費が急増する、あるいは債権回収困難等によりまして出費が増大する、あるいは災害、事故に伴いまして出費がふえるといったようないろいろなケースが考えられるわけでございまして、本制度はこうした事態に幅広く対応できるように極力弾力的に運用していきたい、そう考えております。
○木内委員 極力幅広く弾力的に運用されるということであります。災害等による損失あるいは補てんのための資金、これも事業資金としてお考えになりますね、今の御答弁ですと。
○井上(正)政府委員 事業資金として考えております。
○木内委員 いわば、今の説明ですと、臨時に短期的、突発的な資金需要に対する事由として認めるということであります。それ以外は全く認めないということに裏を返せばなるわけであります。中小企業の経営者の方々の場合には、単純に事業資金に限定されない資金需要というものが必要になってくることが非常に多いわけであります。あるいは短期でないから中期、長期はだめかという問題になるわけでありますけれども、中長期的な資金需要に対しても幅広い対応をまずされるべきであると私は主張したい。特に今答弁のありました幅広い弾力的な運用ということになりますと、もちろん私の主張とさらにオーバーラップするわけでありますけれども、より利用しやすい、魅力のある制度とするためには事業資金に限らず、中小企業者加入者の要望にできるだけ応じた間口の広い手当てができる制度とすべきであるというふうに思うのです。 そこで大臣、この条文の修正要求をさせていただきます、「共済契約者が臨時に事業資金を必要とするときは、共済契約者に対し、その請求により一時貸付金を貸し付ける。」というところを「事業資金等」ということでなお一層幅広い運用のできる形に改めていただきたい。大臣の率直な御見解をお願いしたいのであります。と申しますのは、中小企業の場合には、何度も申し上げますように、手形を落とす、あるいは一月先の仕入れ資金が必要である、さらにまた家内工業的なケースの場合には直接事業と関連はない、しかし間接的には関係があるという事由もあるわけでありまして、ぜひ条文修正、「事業資金等」ということに修正を願えれば、こういうふうに思います。大臣から一言……。
○石井政府委員 共済契約者はあくまでも中小企業者でございまして、中小企業の事業運営を行っている事業者でございますので、その事業運営に必要な資金ということで限定するのが共済契約者に対する手元流動性の困難に対する還元という意味において最も趣旨に合っているのではないかというふうに考えるわけでございます。 御設例の中にございました、例えば家内工業に近い事業者が、仮にその家屋といいますか、これもあくまでその事業を遂行するに必要な場所でございましょうから、そういった意味では事業遂行に必要な資金であるというふうに考えることもできるわけでございますので、私は、この制度の趣旨からいたしまして、その共済契約者たる中小企業者のその事業運営にかかわる資金ということに限定すべきではなかろうかというふうに考えております。
○木内委員 今の長官の答弁ですから、恐らく大臣からも同じ趣旨の内容になろうかと思いますので、結構です。 なぜ私がこれを申し上げるかといいますと、この制度といいますのが、今後の大きな課題として、加入促進を図らなければいけない、そのためには他の公的な制度にない魅力というものを付加していく必要がある。そうするとなかなか、例えば公的な政府金融機関から借り入れの困難な短期、中期的な融資を受けられないようなケースでも、いわばこの制度に加入いただければ、いざというときには決して多額ではないけれども、掛金の枠の中ではあるけれども、非常に運用が便利なんですよ、こういう加入者が魅力を感ずるような制度というものにしていいのではないかという観点から実は申し上げているわけであります、要求はまず要求といたしまして私は申し上げたところでありますけれども、今後この制度の財政基盤というものが余裕が出てきた場合には、さらにこの辺の検討も願うという答弁はいただけると思いますので、お願いしたいと思う。
○石井政府委員 私ども、まずこの改正を円滑に遂行していく、ワークさせていきたいと思いますが、その過程におきまして中小企業者の要望が非常に強いものがございましたら、その要望といいますか、そのニーズにこたえていくというのが私どもの姿勢でございますので、そういった中小企業者のニーズをよく見きわめまして今後対応させていただきたいというふうに考えております。
○木内委員 同じ質問ですが、大臣からもひとつ……。
○村田国務大臣 ただいま中小企業庁長官の申し上げたところと同様でございます。
○木内委員 長官、たびたびで恐縮ですが、長官の最後の御答弁がちょっと聞こえなかったのです。もう一度お願いします。
○石井政府委員 この一時貸付金制度についての中小企業者の今後のニーズ、これをよく見きわめまして、その必要に応じて対応を考えてまいりたいというふうに思っております。
○木内委員 必要に応じて対応ということでございますし、もうぎりぎりのところでの答弁かと思います。ぜひ中小企業加入者のニーズにこたえて対応並びに検討をしていただきたい、このように申し上げておきます。 これは前回の改正の際に附帯決議が行われたわけでありますけれども、その第一項に「本共済制度の基盤の確立と安定的運営を図るため、中小企業に対する本改正を含めた制度の趣旨の周知徹底及び親企業、取引先企業等に対する啓蒙指導等を通じて本共済制度への加入者の大幅増加に努めること。」あるいは魅力ある制度づくり、その前の附帯決議では、恐らく保険制度の導入等の検討でございますとか、そのほか何点かの実は決議がございましたので、こうした点も踏まえての対応を願いたい、このように思います。 次に、金利の問題でありますけれども、一時貸付金における金利ですね、まず、法案に示されております条文では何%かはっきりしませんので、ひとつどの程度をお考えになっていますか。
○井上(正)政府委員 本一時貸付金の貸付金利につきましては、本制度がスタートいたします時点で、そのときの情勢も踏まえまして定めたい、こう思っておる次第でございますけれども、現時点では一応七%程度とすることを予定しているわけでございます。これは同様な無担保、無保証の貸し付けでございます小企業等経営改善資金融資制度いわゆるマル経制度、これは現在七%でございます。それから小規模企業の共済制度、この中でやはり契約者貸付制度がございますけれども、これは現在、七・二%という金利でお貸しをしておるわけでございまして、ほぼこういった制度と横並びのラインで考えておるわけでございますが、具体的には本制度発足時にその時点におきます諸情勢も踏まえまして決定してまいりたい、そう思っております。
○木内委員 今数字の根拠についての説明を願ったわけでありますけれども、マル経資金等についてこれは融資を受ける、借りる側の感覚に立った話でありまして、実は私は実際に加入している人に聞いてみました、今回の改正内容。自分が積み立てて、自分が預金して、感覚としては自分の金を短期的に臨時に資金需要が生じたということで借りるわけでありまして、本当ならばこれは利子がなくてもいいんじゃないですかという意見も実はあったくらいであります。 加えて。民間金融機関の預金担保の問題でありますけれども、例えば二年の場合、預金金利が五・七五%、これに〇・二五上乗せして二年で六%。同じことが一年の場合、五・五の五・七五、さらに半年の場合、四・七五の五%、こういうぐあいになっているわけであります。こうした数字を横並びに検討してみますと、先ほど申し上げた点と今の点で決して安い金利ではない。ですから、私はこの貸付金利につきましては、この制度の創設は評価しますけれども、貸付金利はもう一度検討されるべきではないか、修正されてしかるべきではないか。これは法案に盛られていることではありませんから法案修正というわけにはまいりませんけれども、まずこの点いかがでしょうか。
○井上(正)政府委員 本制度の貸付金利につきましては、法律上、必要経費を考えてやるということになっておるわけでございまして、制度発足時の周辺の金利水準あるいはコスト等、総合的に勘案いたしまして決めてまいりたいと思っておりますが、今先生がおっしゃられました御意見も十分念頭に置きまして総合的に検討させていただきたいと思っております。
○木内委員 今必要経費を考えるという大きな基盤となる理由の御説明がありました。それはどこの必要経費ですか。
○井上(正)政府委員 この貸付金のいわゆる財源といいますか貸付原資、それから貸し付けのための事務コスト、こういったものが必要になるわけでございますので、そういったものを考えてということでございます。
○木内委員 問題はここなんですね。この中小企業倒産防止共済制度というのは中小企業者のためにあるものであると私は思うのです。当然、制度の充実でございますとか財政基盤の強化は必要でしょうけれども、今の答弁ですと必要経費を考えてまず中小企業事業団あるいはこのシステムというものの存続ができなければいかぬということですけれども、そういう目的のために魅力のない制度になってしまったり、あるいは一時貸し付けを拒むような大きな事情となってしまうことでは主客転倒だと思うのです。あくまでも加入者のための、あくまでも中小企業者のための資金需要にこたえる道でなくてはならぬ、こういうふうに思うのです。今私は一応そう申し上げておりますけれども、今の部長の答弁、必ずしも固定され得ない、世間の金利水準あるいは総合的な判断をされるということでございますから、これは答弁の修正と考えでいいですか。
○石井政府委員 確かに短期資金で高くはないか、これは率直に申しまして私もそういう感じがいたします。ただ、木内先生御指摘のような、例えば自分の掛金ではないのかということではございますが、実際上のこの倒産防止共済制度の運営の実態から申しますと、掛金額以上に貸し付けが、現在の高水準の倒産を反映いたしまして共済貸付金が進んでおるわけでございます。そういうことになりますと、制度の枠内としましては掛金額かつ解約手当金の範囲内ではございますものの、実際の貸付原資というのは外部からの借入によって補てんをしていかなくちゃいかぬというのが実情でございます。 そういう意味で、できるだけ中小企業者への魅力を高めるという意味においては安ければ安いほどこれは歓迎されるところでございますが、やはり全体の制度が円滑にワークできるような枠組みを設定いたしませんと、逆に一時的にはよくても永続化と申しますか、その制度の維持が困難になってしまうという問題もございます。そういう意味におきまして現段階ではまだ何%というふうに固定的に決めてはおりません。実態としましては、これから財政当局と相談の上で金利を設定することになるわけでございますが、私どももできるだけ安くしたいという気持ちではございます。そういう気持をできるだけ実現するように今後の具体的な金利設定の段階で各方面と折衝いたしたい、かように思っております。
○木内委員 そういたしますと、あらかじめ提出いただいた資料にございます「金利七%(予定)」、これにはこだわらないというふうに今の答弁を受けとめてよろしゅうございますか。
○石井政府委員 まだ金利につきまして幾らあるいは貸付期間について何カ月あるいは何年という具体的な条件までは確定いたしておりません。
○木内委員 ぜひ前の答弁で長官が言われた趣旨を踏まえての対応をお願いしたい、このように思います。 この一時貸し付けにつきましては、過般出ております中小企業政策審議会の提言にもありますように、積み立て上限までとして使い道、使途は限定しない方針であるというような報道がなされているわけでありますけれども、今回出てまいりました法案とは若干中身が食い違っているなという感じもいたしておりますが、これは先ほどの答弁で了としたいというふうに思います。今後検討の余地あり、必要に応じて対応をされるということ、もう一つは今の金利の問題、あらかじめちょうだいしている資料にはこだわらない、むしろ十分に状況を判断して適正な金利を設定していく、こういうことであろうかと思います。 次に、この財政基盤の充実のため加入促進をさらに深める必要があるということでありますけれども、魅力ある制度づくりの一つとして、共済の貸し付けを受けない優良企業者に対して何らかの特典を設ける必要があろう、このように私は思います。いわば、こうした優良企業の皆さんというのは貸し付けも受けない、倒産もしない、掛けどめである、無利子、こうしたことでこの制度及びこの財政基盤の安定に最も貢献している人たちであるわけであります。したがいまして、優良企業者に対する何らかの特典、恩典制度というものが付加されていいのではないか、こういうふうに思うのです。提案としてまず申し上げたい。お願いします。
○井上(正)政府委員 本制度は言うまでもございませんけれども、中小企業者の相互扶助の精神にのっとった共済制度でございます。共済契約者の中には、幸いにといいますか、加入後一回も共済金の貸し付けを受けていないという方もかなりおられるのは事実でございまして、本制度はこういったいわば優良企業が多数加入していただくということによって維持、存立が可能になっておるものでございます。こうした優良企業につきましては、少なくとも今までは一度も制度を使っていないということでございますけれども、制度にお入りいただいていることによりまして将来万一の事態に対応できるといいますか、保証されているということも言えるわけでございますし、それから御案内のことでございますけれども、掛金につきましては税法上の恩典もあるということでございます。 私たちといたしましては、こういった優良企業者に先生御指摘のように何かこたえられないだろうかという気持ちは重々あるわけでございますけれども、現在の収支状況等からいいますと、なかなか具体的な案として新たな優遇制度をつくるのは難しいわけでございますが、ただ、今先生から御議論といいますかお話しございました、今回創設いたします一時貸付金につきましては、従来は掛金が固定化されておったわけでございますけれども、これをできるだけ貸付事由も幅広く弾力的にお使いできる制度を導入したということで一部優良企業の方々にもおこたえできるのではないか、そういうふうに思っている次第でございます。
○木内委員 本来の意味から言えば、申し上げたような優良企業者の方々がすべてであればいいわけでありますが、ふさわしい発言かどうかはともかく、鳥なき里のコウモリというか、全体的にほかがまだまだ質的にと言うと大変申しわけない言い方になりますが、もう一つというケースが多いものですから、優良企業者の方が目立ってしまう。今の答弁にありましたように、優良企業者への恩典の付加、これは今後検討していただきたいと思いますが、どうでしょうか。今の御答弁は、今回の改正で若干カバーできたという話なんですけれども、新たに……。
○井上(正)政府委員 優良企業者への恩典導入の可能性でございますけれども、やはり基本は、本制度の収支状況がよくなるということが基本でございます。そういう意味で、これから私たち本制度への加入促進というのを従来以上にも力を入れまして、優良企業者に対する措置につきましては今後の検討課題ということにさせていただきたいと思います。
○木内委員 優良企業者に対しては今後の検討課題ということでございますので、ぜひ検討願いたい、こういうふうに思います。 次に、完済手当金の問題であります。 長期にわたる収支の均衡が保たれ、なお余裕財源が生じていると認められる場合には、共済金の貸し付けを受けて完済した者に完済手当金を支給できることになっているわけであります。最初に借りた人の完済時期が五十八年度ということでございまして、既にそういうケースが発生しているわけであります。当初この制度が五十三年にスタートいたしましたときには、まじめに掛金を掛けてまじめに完済をすればこういう制度もあるんですよということで、ポイントの一つとして、それならばということで加入された方も実は大勢いらっしゃるわけであります。ところが、収支の均衡が保たれていないということでこの実施がずっとおくれてきているわけであります。 本委員会におきましてこの点については何度も実は質疑が行われているわけでありますけれども、五十五年の政府答弁にこういうところがございます。「しかし、この完済者が発生いたしますのは五十八年度でございますので、それまでに共済事由発生率あるいは回収事故率等の推移がはっきりすると考えられますし、また今回の改正によりまして加入者も増加すると見込まれますので、その時点で確たる見通しが立つものと考えております。」いつからなんだ、見通しはどうなんだ、実際そういった人々に対してどういう対応をするんだということも再三にわたってこの委員会で質疑が行われて、その結果の答弁が実はこれであります。五十八年までには共済事由の発生率等の諸要因、要素がはっきりするからその時点ではっきりした見通しが立つものと考えているという答弁なんです。実際にはまだはっきりしていないわけです。こういう過去の会議録を引用いたしますと、いついつまでにめどを立てるという答弁は出ないと思いますけれども、しかし、こうした政府の発言を私たちが見る限り、完済手当金制度の資格者に対してもうそろそろはっきりした答弁をされていいのではないかと思うわけです。答弁願います。
○井上(正)政府委員 お答えいたします。 今先生がお読みいただきました御答弁をさせていただいたわけでございますけれども、その後の情勢は、まず第一に加入者の増加が必ずしも十分でなかったということがあるわけでございます。他方では倒産が多発したということもございまして、貸し付けの方が予想以上にふえたといった面がございまして、現在時点及び将来につきまして本制度の収支状況を算出いたしますと、まだ余裕財源があるという結論が得られていないわけでございます。したがいまして、五十八年度、五十九年度につきましては完済手当金をお払いできないという状況でございます。今後につきましては基本的には倒産の動向ということがあるわけでございますけれども、やはり加入者をふやしていくことがこの完済手当金実現の基本的な前提条件でございます。したがいまして、私たちはできるだけ早い時期にこの完済手当金の支給が可能になるように引き続き制度の普及、加入の促進に努めるということでやってまいりたいと思っております。
○木内委員 今部長の方から御決意を聞いたわけでありますけれども、少なくとも今の答弁を聞く限り五十五年の答弁から大分後退してしまったという感じを否めないわけであります。五十五年のときには五十八年になりましたらはっきりめどを立てます、判断のネックとなるところの計数が出てこないからそれまで待ってほしい、それで五十八年度ということでしっかりと出ているわけです。しかし、今これは時期を明確にということを申し上げても実際には答弁されないと思います。したがって、今おっしゃったように一日も早くこの完済手当金の受給資格者に対する答えを出されるよう要望いたします。 次に、いよいよ問題の加入促進の点でございますけれども、加入促進協議会というのがございます。趣旨については十分踏まえておりますので、その御説明は結構です。この加入促進協議会の構成メンバーについて簡単に御報告願います。
○齋藤参考人 加入促進協議会のメンバーでございますが、これは中小企業団体及び金融機関等から意見を聴取することを目的としておりますので、中小企業団体それから金融機関の協会等に所属する方々をもって構成いたしております。具体的には商工会連合会それから商工会議所、中小企業団体中央会、それから知事会、それに金融機関としまして全国銀行協会、地方銀行協会、相互銀行協会、信用金庫協会、それに信用組合、こういった機関の実務担当の方々でございます。
○木内委員 今、齋藤参考人の方から関係団体から意見を聴取する場という説明がありました。これは違うんじゃないですか。昭和五十五年、本委員会での答弁でこういうのがあります。「商工会議所等の中小企業団体、その他中小企業者の企業経営に深くかかわり合いのある関係者の意見を徴してこここまでは同じです。「毎年度具体的な加入目標を設定するとともに、その実効を確保するため設置されたもの」である、こういう答弁がありますけれども、ちょっと今の御説明とは違うと思いますが。
○齋藤参考人 言葉が足りませんで大変失礼申し上げました。 先生の御指摘のとおりでございまして、加入促進協議会の趣旨は、事業団が倒産防止共済制度の加入促進計画を策定するに当たりまして、先ほど申し上げましたような中小企業団体、それから金融機関の方々等から意見を伺いましたりしまして加入促進計画の効果的な策定を目標といたしましてこの協議会を構成し、開催いたしているものでございます。
○木内委員 まだお言葉が足りないんじゃないかと思いますのは、加入促進計画の策定と今おっしゃいましたけれども、「毎年度具体的な加入目標を設定するとともに、」というのがあるのです。これは違いますでしょうか。
○齋藤参考人 御指摘のとおりでございまして、この協議会におきまして毎年度の加入目標を設定いたしております。
○木内委員 実はこの加入促進協議会というもののあり方、これはもう大変な御努力をいただき御協力をいただいて本制度の充実に力をかしていただいているということで、私ども大変敬意を表しているわけであります。この点はぜひ御理解ください。何度も申し上げるように、具体的な加入目標を設定するということを私は聞いているのです、これは会議録に載っておりますから。 あわせて、「中小企業関係団体、金融機関及び都道府県等の役割り分担について審議」もしている、こういう答弁があります。これは間違いないでしょうか。
○齋藤参考人 加入目標を設定いたしますと同時に、それぞれの機関等でどういった加入促進運動を行うか、こういったことをこの機関で協議をいたして決めておるわけでございます。
○木内委員 したがって、中小企業関係団体並びに金融機関及び都道府県等の役割分担についても答弁のごとく審議をされているというふうに考えるわけであります。 そこでお聞きするわけでありますけれども、構成メンバーのグループ別の加入促進目標、これは当然設定されていると思うのです。このグループ別の加入促進目標に対する一昨年、昨年分についての目標数と達成率について御報告願います。
○齋藤参考人 総体としての加入目標と、それから各機関のいろいろ行います促進活動の計画等について協議をいたしておりますけれども、団体別の加入目標といいますか、そういうふうに割り振りました数字までは策定はいたしておりませんで、現実には各通産局単位のブロック別の、例えば九州地区で大体どれくらいとか、そういった割り振りをいたしておるところでございます。
○木内委員 今後きめ細かな加入促進運動を進めていただく上からも、通産局単位、これは当然縦の線として重要なことだと思います。あわせてグループ別の加入促進のための目標を設定されるように私は主張いたします。齋藤参考人、いかがでしょうか。
○齋藤参考人 検討してまいりたいと思います。
○木内委員 と申しますのは、五十八年度から金融機関の協力をいただいて加入促進にまた大きな弾みがついたという事実があるわけであります。そうしますと私が心配いたしますのは、金融機関は全国に二万店舗以上あるわけでございまして、仮に一店舗一件の加入を行いましても実に二万件以上の加入を見るわけでありまして、言葉は悪いかもしれませんけれども、これはこの運動に当たっての大変大きな戦力になるというふうに考えるわけであります。これは大変心強いことなんですけれども、しかしながらあわせて、金融機関関係だけがいい意味で突出してどんどん加入促進を図っていただけるから、では旧来の中小企業関係団体等なかなか、頭打ちになっているので、これは多少力がそがれるのではないか、こういう心配があるわけであります。ですから、今参考人の言われたように、ぜひひとつ、グループ別の年次ごとの加入目標というものを設定されるについて検討されるということでございますので、実行されるようにお願いをしたいと思います。 関連して、五十九年度における加入促進の内訳でございますけれども、中小企業関係団体並びに金融機関の内訳はどうなっておりますか。
○齋藤参考人 五十八年度の加入数は一万五千六百五十三件でございますが、その中で金融機関が扱いましたものが八千四百三十四件、それから会議所、商工会、中央会といったような中小企業の三団体等の委託団体が扱いましたものが七千二百十九件でございまして、金融機関の扱い分が約五四%になっております。 それから五十九年度は、十二月までの統計でございますが、一万五千百四十三件になっておりますが、このうち金融機関の扱いが九千五百五十一件でございまして、五十八年度よりもさらにシェアが上がりまして、六三%が金融機関の扱いというような数字になっております。
○木内委員 五十八年以降金融機関の御協力というものが大変功を奏しているということになると思うのですね。五十八年、五十九年と五〇%台から六三%にまで伸びてきているわけです。 六十年度の全体での加入促進目標はどのくらいに置いておられますか。
○齋藤参考人 これは三月に開く予定にしております先ほどの協議会で御相談をして決めたいと思っておりますけれども、大体今の趨勢で参りますと二万五千件程度はぜひお願いいたしたいというように考えております。
○木内委員 この目標の二万五千の内訳は、おおよそで結構です、どうなっておりますか。
○齋藤参考人 それはまだつくっておりません。
○木内委員 これは二万五千のうち、申し上げました全国金融機関約二万二千でしたかの協力をいただくことにより、仮に一店舗一件という目標をお立てになれば、それだけで残三千ということになるわけでありますけれども、そこまでの期待をされていますか。 〔田原委員長代理退席、委員長着席〕
○齋藤参考人 私は、以前から、金融機関にお願いいたしましたときに一店舗一件運動というものを進めたいと思っておりました。意気込みとしてはぜひそういうことでお願いしたいと思っておりますけれども、年々ここのところ五割増ぐらいで来ておりまして、非常にふえてはおりますが、一挙にというのはなかなか難しい面もございますので、希望としてはぜひそういったモットーでお願いをしたいというふうに思っております。
○木内委員 今参考人から、希望としては一店一件という目標を持っておられるということなので、六十年度の加入促進が飛躍的に増大することを期待もしておりますし、また連携をしっかりとっていただきたい、こういうふうに思います。 実は、ちょっと私が心配をいたしましたのは、これは今後の課題にゆだねられることが多いのでありますけれども、金融機関との連携態勢であります。窓口の一声運動といいますか、貸付窓口で担当者の方から、こういう制度もありますよということでパンフレットを渡していただけるような運動というのも、あるいはあってよいのではないか。これは、言うはやすく行うはということでありまして、当然窓口に来た顧客の中から、中小企業経営者からは、一体どんな制度ですか、こういうふうな質問をされると思うのです。こういうときにぜひ説明が十分できるように、金融機関それぞれの、地銀、相銀、都銀の協会があるわけですから、こうした協会機関等に依頼をして、そして窓口担当者が説明できるようなきめ細かなレクチャー、セミナーみたいなものでもあっていいのではないか。これをひとつ提案したいのです。いかがでしょうか。
○齋藤参考人 既に地方銀行協会、それから相互銀行協会には加入促進運動を展開していただいておりまして、そういった場合に、地方銀行協会が傘下の地方銀行の担当の方等をお集めになりまして、この制度の説明会等をお開きになります折に、私どもの担当が出向きまして、いろいろ制度の内容を御説明をして、御協力をお願いをするといったようなことを既にやっております。相互銀行協会につきましても、協会が主催されましたそういったセミナー等でやらせていただいております。 それから、銀行の本店で各支店のこういった関係の方に集まっていただきまして説明会をするというような、個別の、銀行ごとの説明会等も開かさせていただいております。 それから、PRのために簡単なパンフレット等を百二十万枚ぐらい年間に作成をいたしまして、これを金融機関の窓口に全部お配りをして置いていただいております。そのほか、いろいろなポスター等も十万枚ぐらいつくりまして金融機関にお配りをしておりまして、そういったことで、いろいろ加入促進について金融機関にも御理解をいただき、御協力をいただいておりますけれども、さらにこういった説明会とか研修会とかいったものの回数をふやしまして、徹底を図ってまいりたいと思います。
○木内委員 資料によりますと、今の十万枚のうちの六万九千枚が金融機関に行っておるのです。実は、私はきょうの質疑を行うために都心の地域を十三店舗回ってきました。ないところが相当あるのです。ですから、よく行き渡るように協力方をお願いしてください。特に、貸付窓口といいますのは銀行によっては二階にあるのですね。だから、一般の人々の目になかなかつきにくいという嫌いがあります。 もう一つ、つけ加えさせていただきます。回ってみまして、こういうケースがあったのです。齋藤参考人のところは中小企業事業団です。既にない事業団というのがあるのです。小規模共済事業団とか中小企業共済事業団とかですね。それで、この倒産防止共済及び小規模企業共済を取り扱っていることを示す店頭表示の問題なんですけれども、十二カ所回りまして、中小企業事業団取扱(代理店)と正確に表示してあったものが、このうち四店舗しなかい。誤った表示のあったものは、二種類ありまして、中小企業共済事業団という表示のあったのが四店舗、小規模企業共済事業団という表示のあったのが一店舗、それから、取扱機関表示の中に誤記の表示であるどころか全く載っていないものが三店舗ありました。細かいことかもしれませんけれども、金融機関への依頼要請に当たって、この辺までの意思の疎通と表示の適正なあり方というところにまで心配りを願いたいと思いますが、どうでしょうか。
○齋藤参考人 早速、各金融機関にお願いをいたしまして、代理店であることの表示をしていただくようにいたします。
○木内委員 次に、地方自治体の協力ということについて、これは加入促進と関係して大変重要な問題であります。地方自治体は地域経済振興のため、企業誘致、地場産業振興等、各般の施策に今取り組んでいるわけであります。しかしながら、産業の軽薄短小化、省力省人化に伴い、企業誘致による雇用吸収力は期待したほど大きくなく、むしろ既存産業、企業の活性化、振興の方が雇用確保あるいは地域経済活性化のためには重要である、こういう考え方に立っておる。また、むしろ地域から倒産企業を出さないことが非常に重要であることを自治体も認識をしてきておりまして、仄聞するところによりますと、一部の自治体ではこの制度への加入促進のために一定期間補助金制度を設定して補助金を出しているというふうになっているわけでありますけれども、その辺の実態はどうなっていますか。
○井上(正)政府委員 先生御指摘のように、本制度の加入者に対しまして、その掛金の一部を補助している市町村がございます。実施しております市町村の数でございますけれども、全体で自治体の数で九つでございますが、そのうち一つは既に時期が終了しております。 以上でございます。
○木内委員 各地方自治体の今後のこの制度への姿勢をどう見ておられますか。
○井上(正)政府委員 こういった措置をとっております自治体は、その地域の実情等を考えまして加入促進の助成を行っておるわけでございまして、本制度の創設の趣旨から見まして、その効果は大きいものがあるというふうに考えております。ただ、地域の実情を無視いたしまして、すべての市町村といいますか、自治体に一律にこういった助成制度というか負担を求めるということは必ずしも適当ではないのではないか、そういうふうに考えております。
○木内委員 この加入促進協議会の構成メンバーに全国知事会が入っておりますか。
○齋藤参考人 知事会はメンバーになっております。
○木内委員 これは私どもも、でき得る範囲で地方自治体への働きかけを議会等を通じて行っていくことも一つの方法だと考えておりますけれども、あわせて、この加入促進協におけるそうした構成メンバーの一員でもある都道府県知事の方がいらっしゃいますので協力の要請を行うなり、あるいはいきなり僚原の火のごとくとはいかないと思いますけれども、徐々に徐々に各市町村単位あるいは県単位で、こうした補助金のあり方というものが検討されていっていいのではないか、このように思いますので、ぜひ参考人のお立場で、でき得る範囲での協力要請を願いたい、このように思いますが、いかがでしょうか。
○齋藤参考人 既に幾つかの自治体で補助金が出ておりますので、そういった実情をお話ししまして御協力を仰ぐようにいたしたいと存じます。
○木内委員 今るる質疑を行った中ではっきりいたしましたように、加入促進協議会の本制度へのあり方というのは大変重要なところにあります。これが今全国的な規模と申しますか、トータルな立場で設定されているわけです。 そこで、中小企業庁の方にぜひ申し上げたいのでありますけれども、これを今後、先ほども参考人の答弁にありましたように、各都道府県単位の地域性の格差といいますか、事情の差異というのがございます。したがいまして、いつまでもトータルな立場での大網での役割分担あるいは計画の策定等、これだけでなくて、都道府県単位での促進協議会というものが設定されていくことが望ましいのではないか、このように思いますし、ぜひこれは提案をいたしたい。きめ細かなそれぞれの都道府県における中小企業関係団体並びに金融機関等の横並びの促進協議会の議を経て年度ごとの計画が策定され、そしてこの目標が設定され、年度ごとにこれを見直していくという行き方というものが、どうしても加入促進のためには必要であろう、このように思うわけであります。 時間がちょうど迫っておりますので、この質問を最後にいたしますけれども、実効あらしめるための答弁を齋藤参考人並びに中小企業庁の方、両方願いたいと思います。
○齋藤参考人 現在、加入率の低いような都道府県につきましては毎年、五十九年度で申しますと七県でございますけれども、七つの県につきまして全県運動というものをお願いをいたしておりますが、その場合には、その県に協議会を設けていただきまして、その県内での金融機関と三団体の加入目標の割り当てをお願いを現にいたしております。五十九年が七県で、その前の年が五県でございますか、だんだんそういった県がふえてまいっておりますので、先生の御指摘のような点にだんだん進んでまいるかというふうに私も考えております。
○井上(正)政府委員 ただいま齋藤理事長からお答えをいただいたところでございますけれども、本制度のPRにつきましては、都道府県等に対しまして従来からいろいろと御協力をお願いしているところでございます。 特に、今理事長からお話しございましたように、県が主体となりまして、全県を挙げて制度の普及、加入促進運動を逐次展開をしてくださっておるわけでございますので、先生御提案の案につきましても、事業団の方とも十分相談をいたしまして御検討さしていただきたいと思います。
○木内委員 以上で終わります。
○粕谷委員長 木内良明君の質問は終わりました。 次に、横手文雄君の質疑に入ります。横手文雄君。
○横手委員 私は、まずこの法案の中身に入る前に大臣にお尋ねを申し上げたいと存じます。 けさほど来議論が繰り返され、大臣御案内のとおり、我が国における中小企業の位置づけ、これは我が国産業にとって大きなウエートであります。しかるに、中小企業の経営基盤は極めて弱い、あるいは下請的要素を持っておる、こういったような一面を抱えておりますので、中小企業政策について政府として多くの施策を行うということは、幾らやってもやり過ぎでない、こんな言葉さえ聞かれるわけでございまして、その中小企業を守る一環としてこの法律も現在施行され、そして今さらに改正をされようとしておるわけでございますが、大臣の中小企業政策に対する決意をまずお聞かせをいただきたいと思います。
○村田国務大臣 横手委員から冒頭に中小企業対策についての決意ということで、お答えを申し上げたいと思います。 今回のこの制度改正もそうでございますが、中小企業に対する対策というものが非常に急を要しておる、また広範にわたってやらなければならないということでございまして、倒産件数も昭和五十九年は過去最高を更新した。二万八百四十一件、そのうち中小企業が二万七百七十三件ということで、まさにその大半を占めておる。また金額も三兆六千四百四十一億円のうち三兆二百四十五億円ということで、中小企業の倒産がやはりその大半を占めておる、そういう実態でありまして、内容を調べていってみますと、建設業、製造業、商業、サービス業等各方面にわたって倒産件数が多いわけでありますが、特に建設業、商業等の占める比率が高いということでございます。 そして、その企業倒産の内容を見てみますと、きょう午前中から議論がございますように、いわゆる時代の進展、また経済の変わり目ということに対して対応能力を持つことができなくなって、そして倒れたという企業が多い。経営実績十年以上の、相当しにせといわれる中小企業が倒産をしておるケースが多いということでございます。これは非常に重要な問題でございまして、自由主義経済体制というものが進んでいくうちに、中小企業問題はその最も重要な問題の一つであることは言うをまたないわけでございますが、年を追って倒産件数もふえる、また倒産金額もふえていくという実態でございますので、その時代に対応したような倒産防止対策、中小企業対策を立てていかなければならないということを考えておるわけでございます。 倒産防止対策については、四本柱ということを常に申し上げておりますが、金融、信用保証、共済貸し付け、相談指導といったような各般にわたる施策をきめ細かくやっていくということであろうかと思いますし、また時代の進展に応じた中小企業対策という意味では、中小企業の技術革新、それから情報化への対応ということが非常に重要だと思います。 したがって、技術力の向上、情報化への対応、人材養成の強化という面で新しい時代に対応した中小企業のあり方を求めていく、また中小企業の経営基盤の安定という点では、先ほど申し上げました四本柱、また下請中小企業対策の充実であるとか官公需対策の推進であるとか、そういった各般にわたる組み合わせをしっかり進めてまいりたいと思いますし、また各地域地域に応じていろいろな実態というものがあるわけでございますので、地場産業振興対策もよく検討してまいりたい、このように大筋としては考えておるところでございます。
○横手委員 広範にわたる中小企業政策について大臣の決意をお聞かせいただいたわけでございまして、大変頼もしく思っておるところであります。 それでは、この中小企業倒産防止共済法の中身に入らしていただきたいと思います。けさほどからいろいろと議論が重ねられておりますし、既に私の質問の中にも重複する部分があろうと思いますけれども、確認の意味で申し上げたいと存じます。 まず、この制度が十分な機能を発揮して、不幸にして中小企業が不渡り手形等を掘らされてしまったときに、その窮状から立ち上がるためにこの制度が大きく機能しておるということを私は評価をするわけでございますが、しかしまだ問題もたくさんあるということであります。 昭和五十九年度加入件数は八万六千何がし、加入対象と見られる企業の約五%弱あるいは当初政府が予定しておりました加入件数七十万件の一二・三%にとどまっており、今後加入促進に向けて具体的にいかなる方針で取り組もうとされるのか、あるいは今回の法改正を踏まえて新たな加入予定件数の見通しを作成して計画的に目標を達成する必要があると思いますが、その基本的な考え方についてまずお伺いをいたします。
○井上(正)政府委員 お答えいたします。 本共済制度に加入することになります中小企業といいますのは、本制度が、取引先の倒産によりまして売掛金債権等が回収困難に陥る、これに対して対処しようというものでございますので、まず第一に信用取引を行っておる企業、それから第二に取引先企業が倒産いたしました際に、自己資金等で対応できれば問題ないわけでございますので、自己資金等で対応が困難な企業が考えられるわけでございます。それじゃ、そういった企業の数はどうなのかということでございますけれども、経済動向いかんで中小企業の取引実態あるいは資金調達力は変動するわけでございますので、端的に言いまして、その数を推計するのは非常に難しいわけでございます。 五十三年度、本制度が発足いたしました当初、世界にも例がないユニークな制度ということもございまして、当時の加入目標といたしましては、とりあえずのところ、いわゆる現金売りといいますか、でございます一般消費者を相手にいたします一般小売商といったような、本制度に加入の必要性が低いものを除いた企業、そのうちの一定割合が加入するということで加入者を想定したわけでございますけれども、その後の実績も踏まえまして、加入目標については見直しを行ってきているわけでございます。今後の加入目標でございますけれども、制度発足以来の実績、それから近年、特に五十八年度以来加入の大幅な増加傾向が出てきておるわけでございますし、さらに今回の法改正に伴いまして加入増というものが見込まれるわけでございますが、私たちといたしましては、実現可能な目標というものを設定いたしまして、それに向かいまして着実に加入増加を図ってまいりたい、そう思っておる次第でございます。 具体的には、五十九年度、今年度が約二万件あるいはそれを超える加入が予想されるわけでございますけれども、来六十年度につきましては約二万五千件程度、六十一年度につきましては三万件程度の加入を見込んでまいっておるわけでございます。今後につきましては、いろいろ各種の広報媒体を通じました普及広報活動あるいは中小企業事業団等によります加入促進活動、こういったようなものを推進いたしまして、その目標の達成に努めてまいりたい、そう思っております。
○横手委員 本制度の健全な運営のためには、やはり加入者をふやして、その財政の確立等も不可欠のことであろうと思うのであります。そういった意味で、制度の健全な運営、加入促進のために制度の魅力を高めることが不可欠であります。今回新たに一時貸付金の制度が発足することは一応の評価だと思いますし、魅力の一つだと思います。あるいは同時に今回掛金が引き上げられ、さらにまたその貸付限度額も引き上げられる、こういったことも大きな要素であろうと思うのでございますが、しかし今日の財政の運営の状況というのは大変厳しい状態の中にある。それは共済金の回収率が九五%、共済事由発生率を五%、こういうことで見込んで進められたことでございますけれども、昭和五十八年度末の平均回収率は九三%、あるいは共済事由発生率は八%、いずれもこの見通しを下回り、あるいは上回る、こういう悪い方向の数字が出ているわけであります。こういった意味で、この見通しをやはり達成をしなければならない、こういうことで、先ほど申し上げたように、この一部改正の中で新たな要素が組み入れられたわけでございますけれども、この組み入れることによって今後の状況がどうなっていくか、どういうことになるのであろうか、その見込みについてお聞かせをいただきたいと思います。
○井上(正)政府委員 今回の改正は、中小企業者から特に強い御要請がございました三点につきまして改善を図ってまいるということでございまして、掛金月額あるいは掛金積立限度額を引き上げまして共済金の限度額を大幅に上げたわけでございます。それから一時貸付金制度をつくりまして、中小企業者の臨時に事業資金が必要な場合に対処するということにしたわけでございまして、この改善によりまして中小企業者にとりましては本制度がより魅力のある制度になるというふうに考えております。したがいまして、今回の改正によりまして中小企業者の本制度への加入がかなり促進をされるであろうというふうに見ているわけでございます。そもそも五十八年度から金融機関を契約の取り扱い窓口に加えたこと等によりまして最近加入者の数が非常にふえておりますので、さらに今回の制度改善によりましてそれが加速されるであろうということをまず一方では期待をしているわけでございます。 一方では、最近、近年の倒産の多発に伴いまして貸し付けが非常にふえております。共済事由発生率が、今先生から御指摘ございましたように、私たちが当初予定したよりも現在高いというのは事実でございますけれども、ただ、最近のここ二、三年の傾向といたしましては、全体といたしましては共済事由発生率も、徐々にではございますけれども低下の傾向が見られてきておるわけでございますので、今後も、全体の倒産動向いかんという面もございますけれども、そういった面からのまた改善も期待されるのではないかというふうに思っておるわけでございます。 いずれにいたしましても、数字的にどれだけというのを申し上げるのは非常に難しいわけでございますけれども、今回の制度改善を踏まえまして加入者の促進を図り、長期的に見た本制度の収支の改善を図ってまいりたいと思っております。
○横手委員 たしか昭和五十五年だったと思いますけれども、この法律が改正の提案をされたときに、私もまだ代議士のほやほやでございましたけれども、本委員会に籍を置かさせていただいておりました。そして質問に立たせていただいた覚えがあるわけでございますが、そのときにもきょうと同じような議論がなされたことをよく覚えております。 今日までなかなかうまくいきません、しかし、今度は掛金も上げます、共済金も上げます、そして世界的にユニークな制度であるこの制度に、魅力の一つとして完済手当金を支給をいたします、こういうことでございました。これでふやしてまいりますということを言われたのであります。私どもも大変期待をいたしました。ただ、この完済手当金の支給の場合には、その前提がある。資金収支の均衡が長期にわたって保たれ、なお余裕財源が生じている場合に、こういうことに法律がなっているけれども、一体そういうことにならなければこれが発動されないということになると、せっかくの目玉商品の一つが目玉になりませんが、こういう質問をいたしました。そのときにこのような答弁をいただいておるのであります。 「ただ法律で、余裕財源が生じているときということが書いてございますが、われわれの解釈しておるところでは、現実に何か利益が出ないとやれないというふうには思っておりませんで、そういう必要な完済手当金を払っても将来の収支が均衡する見込みが出てきたときには。完済手当金をやってもいいというふうにわれわれは解釈しております。」こういうことで必ずしも法律に拘束をされません、魅力の一つでございますからこれを発動いたします、こういう意味の発言が、踏み込んだ発言がなされておるわけでございますけれども、先ほど来の質疑の中で明らかになりましたように、まだ一件もこれが発動されたことがない。私は中小企業の皆さん方に、今回は法律の一部が改正をされてかくのごとき目玉を用意いたしました、それはその完済手当金という制度でありますというセールスポイントであったろうと思いますし、そのことを楽しみにしながらまた加入者も出られたことであろうと思うけれども、やってみたらそれが適用されなかった、なぜですかと言ったら、いやここにその条件がいろいろと書いてございましてということだと、何かよく市中で問題になるような生命保険か火災保険のあの虫眼鏡でよう読まなかった方が悪かったのだ、こんなことはないと思いますけれども、そういう印象を与えかねない、こういうぐあいに思うのであります。それは大変残念なことであります。 中小企業者の皆さん方が政府に対して多くのことを要望しておられる、そして今大臣が決意を述べられましたように、わかりました、中小企業政策は我が国の産業政策にとって大きな柱でありますということで、そして政府としてはかくのごとき制度をつくりましたと言っても、それが今申し上げたような結果になるということは大変残念なことだと思いますけれども、これも先ほど来、議論が続いておるところでございますが、今後、皆様方にお示しをいたしましたこのメニュー、必ず食べていただきますという前提がなければメニューじゃないわけでありますから、この完済手当金の支給に関する見通しと、その決意をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○井上(正)政府委員 完済手当金につきましては、前回昭和五十五年の本制度の改正のときに導入いたした制度でございまして、私たちといたしましては、基本的には完済者に対します見返り措置といたしまして、一日も早くこの完済手当金の支給ができるように本制度を持っていかなければいけないというふうに考えておる次第ではございます。 それで、完済者が出てまいりましたのは五十八年度からでございましたので、私たち五十八年度に、中小企業政策審議会の中に共済制度小委員会という委員会がございますけれども、そこで、この完済手当金の支給につきましてのフレームワークといいますか、考え方を御整理いただきまして、それに基づきまして五十八年度で果たして完済手当金をお支払いできるかどうかという点、長期の本制度の収支状況見通しを策定いたしまして検討したわけでございますけれども、残念ながら五十八年度につきましては余裕資金が出るという結論が出ませんで、現状ではお支払いできない状況でございます。 今後につきましてどうかということでございますけれども、本制度の収支につきましては基本的には倒産の動向等に左右される面があるわけでございますけれども、先ほど来申し上げてございますが、五十八年度以降加入者が前年に比べまして五割増し以上あるいは四割増し以上ということで大幅にふえてきているわけでございまして、今回の法改正によりましてさらに制度の魅力が増すということで、この収支も次第に改善の方向に向かうというふうに期待をしているわけでございます。こうした状況を踏まえましてできるだけ早期に完済手当金の支給が実施できるよう制度の普及、加入の促進等に全力を挙げてまいりたいと思っております。
○横手委員 私は、現実の問題として非常に難しいということはわかるわけでございます。しかも、この完済手当を払うという前提は当初からきちっとしてあったわけでございますけれども、ただ五十五年のときに、新しいメニューの一つでございます、まさに目玉でございますということで鳴り物入りで入ったにしてはちょっとしり切れトンボみたいな感がありはしないかということなんであります。 先ほど来申し上げてまいりましたように、中小企業者の皆さん方はそういった恩典もあるという魅力を一つの要素としてこれに加入をされた、そして完済してみたら、いやかくのごとき条件がないからこれは発動されませんということになりますと、理屈はわかっても役所がやることはこんなものじゃ、こういったような反発が出るというのは、私は大変悲しく思うのであります。 大臣も先ほど言われたように、中小企業政策には全力を尽くすとおっしゃるわけであります、そして努力をしておられるのであります。しかし、これが目玉の一つでございますよということで売り出したものが、それが条件に合わないから発動されないということになれば、理屈でわかっても感情的に今申し上げたようなことに中小企業者の皆さん方が陥ってしまうということは、これは役所だけでなくして私どもにとっても大変悲しいことなのでございますから、どうかこれについては、うそじゃなかった、厳しい中でもその約束、目玉は守ったということでひとつ御努力をいただきたいと思う次第であります。 それから、これは今回の改正の場合にも、この制度をさらに充実強化するために中小企業者の要望を担って、こういう前提がございます。私はそのとおりだろうと思いますが、ただちょっと気になりますのは、今回の改正で後退と言ったのではあるいは語弊があるかもわかりませんけれども、例えば二つの問題が、解約手当金はまず共済金等の償還に充てるというのが一つ、それから現在まで掛金滞納者に係る掛金総額の算定方法の変更、この二つの問題、これは率直に言って後退ではないかという気がいたしますが、いかがでございますか。
○井上(正)政府委員 お答え申し上げます。 第一の、まだ貸付金の残高がある間に解約をする、そのときの解約手当金でございますが、今回の改正で、まだ貸し付け残があるときには解約手当金から貸し付け残を差し引かしていただくという改正をお諮りしているわけでございます。この措置でございますけれども、私たちは解約ということではもちろんございませんで、現実に今私が言いましたような事例が出ているわけでございますが、まだ貸し仕け残があるのにかかわらず解約手当金を全額お払いしてしまいますと、あと担保に残るものが何もなくなるということで貸し倒れになってしまう危険性が非常に高いわけでございます。本制度は言うまでもないことでございますけれども、中小企業者の相互扶助という共済制度でございます。したがいまして、やはり他の契約者とのバランスあるいは契約者間の公平性、こういったものを確保する観点から今言ったような措置をとらしていただくということでございます。 それから第二は、掛金滞納者が駆け込み的に掛金を払ってきたときの措置でございます。残念でございますけれども最近、掛金滞納者がふえる傾向にあるわけでございまして、かなりの期間にわたりまして滞納された方が、取引先が倒産した後にそれをまとめて掛金をお払い込みになりまして、その十倍の共済金を借りていかれるという事例が出てきているわけでございますけれども、これにつきましてもやはり他の一般の契約者とのアンバラ是正あるいは契約者間の公平といったような観点から、長期に掛金を滞納している場合には、その分につきましては共済金のカウントのベースとなります掛金からは外させていただくということを今回御提案申し上げているわけでございます。あくまでも契約者間の公平性あるいは本制度の適正な運営維持といった観点からの改正でございます。
○横手委員 この一番目の問題については、御説明ございましたようなことを聞きますと、なるほどそういうこともあり得るかな、こういう気がしないでもございませんが、二番目の問題につきましては、これも例外的処置であったにしても、仮に滞納があったにしても、しかし一般のところならば、滞納があった場合にはそれを共済貸し付けのカウントにしない、これは普通のことだ。だけれども、この中小企業倒産防止の共済に限っては、これは駆け込み寺的な門戸まであけてありますよ。こういうのがルールと言っては変ですけれども、そういう幾つかの中の一つに入っていた。今回これを閉めるということになれば、これは後退と言わざるを得ない、あるいは改悪と言わざるを得ないと思いますけれども、いかがですか。
○井上(正)政府委員 お答え申し上げます。 現在は滞納は十一カ月まで認められております。十二カ月滞納いたしますと契約解除、解約ということになるわけでございます。したがいまして、かなり長期にわたりまして滞納されておる方につきましては、これを一括お払い込みになり、その十倍の共済金ということになりますと、一人の方に相当大きな共済金を貸し付けるということになるわけでございまして、これはまじめに毎月掛金をお払いしておられる他の契約者とのバランスということも考えていかなければならないのではないかと思っているわけでございます。 ただ、先ほど私、ちょっと御説明不十分だったわけでございますけれども、滞納といいましても一、二カ月の滞納といったような短期的な滞納につきましては宥恕制度を設けてまいりたいと思っておる次第でございますし、それから掛金を滞納せざるを得ない、あるいは納付できないという事由が災害等のやむを得ない理由で納付できないといったような場合には、掛金の納付期限の延長といったような措置もございますので、そういった場合にはそういった制度を御活用いただくということで、やはり全体といたしましてはこの共済制度全体の円滑な適正な運営という観点から御提案を申し上げている次第でございます。
○横手委員 今話を聞いておりますと、これには多くの矛盾がある、こういう御説明でございますけれども、これは、私が今こういう制度をとったらどうですかという提案を申し上げた、それに対して、通産省の方からそれにはこういうことがございます、こういうことでノーだとおっしゃるならわかるのでございますが、これは皆さん方が五年前におつくりになったものでございまして、自分がつくったものをぼろくそに言うたらいけません。そんな気がしてならないのですよ。特に、これはもう深追いしませんが、例えば悪いかもわかりませんけれども、二足のルールを決めてマージャンを始めた、まだイーチャン終わらぬうちに点棒がなくなったからこれは途中でルールを変える、ちょっと世間のルールから違うような気が一面するわけでございますけれども、いろいろと御検討なさったという経緯もあるのでございましょうが、時間短縮に協力せいという声もございますから、これはここらでおきたいと思います。 次に、これも前回も議論の一つになったことでございますけれども、さらにこれに魅力を持たせるために中小企業者の皆さん方から切実な声として、五年償還、半年据え置きというのを、半年では短いです、もう相手方が不渡りを出したということは倒産をしたわけでございますから、これはしたがって新たな取引先を見つけていかなければならないし、あるいはそれに伴う技術の開発もしなければならない、あるいは機械の一部入れかえもしなければならない、こういったことだからせめて一年にしてもらえませんか、こういう強い要望がございますが、いかがでございましょうか、そういった声にこたえていったらいかがでございましょうか、という御質問を申し上げたわけでございますが、そのときに「これは全体の共済の経理とも関係をいたしますし、実はこれについては法律で五年ごとにそういう実態を踏まえて見直せということになっておりますのでこと、こういう御答弁をいただいておるわけでございますけれども、その後いかがでございますか。
○井上(正)政府委員 現在共済金につきましては半年の据え置き、五年償還、こういうことになっておるわけでございます。今回制度改善を検討するに際しまして、この点につきましても私たち検討したわけでございます。 今先生からもお話ございましたように、この共済貸付金の償還金というものもこの制度運用のための非常に重要な資金なわけでございます。現時点で見ますと、加入者も非常にふえておりますけれども、貸し付けの方がそれを上回る趨勢で伸びておるというのが実勢でございまして、現在の資金収支の状態は必ずしもよろしくはございません。したがいまして、この据置期間半年を一年に延長いたしますと、現状では共済制度の資金収支に大きな影響を及ぼすおそれがあるということで、当面はこの半年据え置きということでやっていきたいと考えております。
○横手委員 私は冒頭に大臣の中小企業政策に対する御決意をお伺いいたしました。あのような御答弁をいただいたわけでございます。何にも増して力を入れるというようなお言葉でございましたけれども、中小企業の皆さん方が、現実に私らもかつて多くの倒産劇に直面をして立ち直った経緯もあるし、あるいはついにだめになったというところで一生懸命やった覚えがあるわけでございますが、特に中小企業の場合には、今申し上げましたように半年で返済ができる、立ち上がるというのはなかなか無理なんでございます。ただ、返さぬと法的処置をとるぞ、こういうことが法律に書いてございますからこれは返されるということなんでございましょうけれども、あと半年のことでございますから、ここら辺のことについてはさらに御検討をいただける、それが中小企業政策に対して力を入れてまいりますという大臣の決意の裏づけを、ひとつ通産省の方で、あるいは中小企業庁の方でつくっていただきたいものだというぐあいに思っておりますので、なお御検討をいただきたいと思う次第でございます。 さらに、もう一つこのときに問題提起といたしましたのは保険制度への移行あるいは一部保険の付加給付のような制度、こういったものはいかがでございましょうということで御質問を申し上げました。そのときに答弁としていただいておりますのは、「実はこの法律制定当時から、この倒産防止共済制度というのを保険制度にすべきではないか、あるいは保険制度と併用すべきではないかというようないろいろな御意見があったわけでございます。そういうこともございまして、法律に運営の実態に応じて五年ごとに見直すという条項が入ったのは、このことも一つの原因であろうというふうにわれわれは考えておるわけでございます。」「これはやはり絶えず検討を続けまして、見直しの時期もございますので、」云々、こういう御答弁をいただいておりますが、さて五年間のうちにどうなりましたか。
○井上(正)政府委員 保険制度の導入につきましては前回の改正のときから私たちの検討課題として与えられていたわけでございまして、今回の制度改善の際にも保険制度の導入につきまして検討をいたした次第でございます。ただ、現時点で考えましても保険制度を導入するということは非常に困難であるというふうに考えております。 その理由は大きく二つございまして、第一は、保険制度にした場合には逆選択の排除というのが非常に困難になるということでございます。共済制度でございますと、かなりの期間掛金を積んでいただくという期間がございますので、逆選択がかなりの程度防止できるわけでございますけれども、保険につきましてはその点が難しいということでございまして、この保険事由の発生率が非常に高まってしまうのではないか。そういたしますと制度が成り立っていかないということになるわけでございまして、これが第一でございます。 それから第二に、仮に逆選択につきましてある程度楽観的に考えましても、保険制度といたしました場合には保険料率というのは非常に高額化するということが見通せるわけでございます、さらに保険料はいわゆる掛け捨てということになるわけでございますので、中小企業者の負担能力といった面から見ましても妥当かどうか非常に疑問であるということで、私たちといたしましては、現時点では保険制度で対応するということは考えておりません。
○横手委員 そうしますと、この五十五年の答弁の中にございますように、保険制度と併用すべきではないか、こういうことも含めて絶えず検討を続けてまいりますということでございますが、今回はそれを全部閉めるということでございますか。
○井上(正)政府委員 お答えいたします。 私のお答えがちょっとあれだったかと思いますけれども、当面の検討結果といたしまして、当面は保険制度を導入するのは困難であるということでございまして、今後この保険事由の発生率の見通しとかいったようなものもございますので、当面は考えられない、考えないというふうに御理解いただきたいと思います。
○横手委員 くどいようでございますけれども、五年前のこの答弁は、保険制度と併用すべきではないかというようなことも含めて、これから絶えず検討してまいりますという答弁になっておりますが、今お聞きいたしますと、その道を閉ざすというぐあいに聞こえてならないのですが、どうなんですか。
○井上(正)政府委員 当面は困難でございますけれども、今後も引き続き検討してまいります。 〔委員長退席、田原委員長代理着席〕
○横手委員 それでは次に進んでまいりたいと存じます。 衆議院商工委員会調査室からいただきました資料でございますけれども、中小企業の倒産防止対策のためには多くの制度がございます。ここへ記載されておるだけでも五つの制度があるわけでございますが、これは倒産をしたときに、あるいはその直前になっていろいろな制度のところへ何とかなりませんかということでございますけれども、私ども実態として中小企業の皆さん方の御相談に携わっておる立場から言いますと、そのときは手詰まりでございます。もうあしたにでもつぶれそうなところにそれは気の毒にというようなことで、融資の道というのは政府機関といえどもほとんどございません。したがって、そこで何とか立ち直っていく、当面の資金を乗り切っていくについてはやはり転ばぬ先のつえということでこの制度が一番いいのではないかというぐあいに思っております。 ただ、先ほど来言っておられるように、努力にもかかわもずその制度の普及が遅いということでございまして、ここに全民労協が調査いたしました中小企業のアンケートがございます。これは大半は労働条件等について述べられているわけでございますけれども、その中に中小企業施策についてということで中小企業の金融の助成制度、こういったものをどう使っているかというような設問がございますが、これには、答えるときには経営側に確認の上記入することということでございますので、恐らく労働組合にアンケートが求められても、これらの施策のことについては企業側に、こういうことだと言って出した、企業もそれを承知でおるということでございましょうが、その結果を見ますと、やはりそういった制度を余り知らない、余り使ってないというのがたくさん出ておるわけでございますが、せっかくの制度が有効利用されていない。しかも、いろいろ選別をしてみて、これはいい、これは悪いということの結果として出ておるならまだ救われる道もあるのですが、知らないというのは何かしら、せっかくつくった我々として、あるいは役所の皆さんとしてもちょっとせつない思いじゃないかと思います。したがって、先ほど来、今後いろいろなところとタイアップしながらこの普及あるいは加入促進に頑張ってまいりますという決意が述べられて、どうぞ頑張ってくださいということでございますが、各地方の会議所あるいは商工会におられる指導員の皆さん方、ここらはもう行き詰まったときの相談としては大変有効に働いておられるし、あるいは経営相談等についても大変有効な働きをしておられると思いますので、こういった人たちに日常接しておられる人たちにもっとお願いして、これのセールスといいましょうか、各般のお願いをするのも一つの道じゃないか、大変大事なことじゃないかというぐあいに思うわけでございますが、いかがでございましょうか。
○井上(正)政府委員 現在全国各地の商工会、商工会議所には経営指導員を置きまして小規模事業に対しましていろいろ経営の指導相談等を行っておるわけでございまして、日常的に小規模企業者を中心にいたしました中小企業者と接している方々でございます。したがいまして、先生御指摘のとおり、こういった経営指導員等を使いまして本制度の普及活動を現在でもやっているわけでございますけれども、さらに力を入れてやってまいりたいと思っております。 〔田原委員長代理退席、委員長着席〕
○横手委員 まだたくさん用意いたしましたけれども、時間でございますから終わりたいと思いますが、もう大臣が予算委員会の方にお入りになりましたので、次官がお見えになりますからよろしゅうございますか。 中小企業政策というのは、先ほど大臣からお話がございましたように、多くの政策がなければならない、そして倒産をしてしまった場合には、ここに救済を求めなさいということでこの制度を評価する、私はこのように申し上げました。ただ、そういう倒産に遭わないような中小企業の体質の強化に対する行政の配慮がもっと大事なことではないかと思うのであります。余り時間がございませんので、次の機会にも触れてみたいと思いますが、一言、中小企業の皆さん方の強化、育成のためには日ごろからいろいろな税制面だとか、こういうことが必要でございますし、あるいは投資減税あるいはその設備の年齢の引き下げ、こういうことを進めていく必要があると思います。それが一つ。 もう一つは、生産の実態についてもう少し指導をする必要がありはしないかということであります。それは、今北陸を中心にいたしましたポリエステルの長繊維、大変な不況の中にあります。この原因ははっきりしておるのであります。去年の初めにアメリカが、日本の長繊維の薄物はダンピング輸出である、こういうことを言いまして、ダンピング税を二〇〇%かけろ、こういうことを起こしました。日本はこれに対して反論を行いました。しかし、結果としては二〇〇%にならずに数%で終わったわけであります。 ただ、そのときに我が国としては、そのかわり輸出の数量について自主規制をいたしますということで、アメリカ向けの輸出は減りました。それから、ポリエステルの薄手のものは輸出が七割でございますが、その輸出先はアメリカと中近東であります。中近東はかくのごとき状態の中にある、これも輸出が確実に減少していくということ。あるいは、国内にあっては天然繊維志向型が流行であり、天然繊維関係の衣料のブームを呼んでおる、こういった時期でございました。ところが、実際に福井県あるいは石川県における生産現場では未曾有の生産量を誇っていたわけであります。まさに消費よりも生産の方が二歩も三歩も急ぎ足で走っていた。こちらは確実にそういったものがとまってくるということははっきりしておるのに、生産段階ではどんどん走っていた。そして去年の九月になって在庫がいっぱいたまってぱたっときたということでございます。 私もその当時、これは生産が上がり過ぎた。アメリカは買いません。もう数量の自主規制をしたわけですからこれ以上の伸びはない。中東でもこれだけ売れない。にもかかわらず、これだけの生産量については危ないということを申し上げましたけれども、それは届きませんでした。結果として今塗炭の苦しみの中にあるわけでございます。通産省あたりでもそれは十分御承知のはずであります。そのときに、消費は鈍化するぞ、生産は未曾有に伸びておるぞ、その生産の足は速い、とまれ、あるいはスピードを落とせという行政指導がなされるべきではありますまいか。それがなされていて現地でそのような調整が行われていれば、今日のような未曾有の不況あるいは塗炭の苦しみはなかったのではないかということで大変残念に思います。 いま一つは、輸入の問題であります。特に綿糸、綿布、こういったところについては今日まで生産過剰ということで設備廃棄等も行ってまいりました。需要の見通しをつけて生産活動も行う。そのために一部の織機を廃棄する。輸入はこんなものということで、そのバランスをとりながらやるわけでございますが、少し市況が回復をすると、まさに洪水のごとく輸入品が入ってまいります。日本は、関税は世界一安うございます。そうしますと、せっかく自助努力で何とかしようということで身を切って努力したにもかかわらず、その輸入の見通しが根本的に狂ったということになれば、国内の中小企業の皆さん方は一体何のために血を流したのか、何のために汗をかいたのか、天を恨みたくなってくる、こういうことがしばしばございますが、こういった環境づくりというものが大変大事じゃないか。その中に行政が割って入って指導していくというのは、中小企業の育成にとって欠かすことのできない重要な問題だと思いますが、次官いかがでございますか。
○与謝野政府委員 先生御指摘のとおり、ニット、綿布あるいは具体的な商品名で申し上げますと下着類等の輸入が急増していることは事実でございます。通産省といたしましては、従来から繊維製品の安定的需給の確保に資することを目的といたしまして、繊維需給協議会を設置いたしまして、年度ごとに関係業界に浸透すべく繊維を九品種に区別いたしまして、需給見通しを策定をしているわけでございます。 先生御指摘の昨年の事例につきましては、需給見通しはやや不十分な嫌いもなきにしもあらずでございますが、今後とも通産省といたしましては的確なる需給見通しを作成すべく関係業界とも協議をいたしまして、先生の御指摘のとおりの方向で努力を引き続きさせていただきたいと思っております。このうち特に合繊四品種、また短繊維製品及びウール関係でございますけれども、さらに短期の詳細な見通しを作成する所存でございます。 念のため申し上げますと、合繊四品種につきましては、四半期ごとの需要の見通しを出しておりますし、また短繊維製品につきましても四半期ごとの需給見通し、ウールにつきましては半期ごとの需給見通しを出しているところでございます。 なお、お話がございました短繊維製品につきましては、最近の輸入の急増にかんがみまして、六十年四-六月期の見通し以降、従来よりも早期に見通しを策定いたしまして、指針として機能し得るような余裕を持ったものとし、またその見通しもさらに充実をさせていかなければならないと考えております。 通産省といたしましては、今後とも関係業界において需要に見合った生産活動が行われるための十分な指針となるべき見通しの策定に努力をする所存でございまして、先生の御意見も十分参考にさせていただきたいと考えております。
○横手委員 ぜひお願いを申し上げます。 時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
○粕谷委員長 これをもちまして横手文雄君の質疑は終わりました。 続いて野間友一君の質疑に入ります。野間君。
○野間委員 大臣がちょっと頭が抜けますので、まず中小企業庁長官からお伺いしたいと思います。 まず、発足当時からの加入目標の件数の問題であります。五年間で七十万件。これが、年間の目標を十万から八万に落とし、三万に落とす。これは余りにも目標との食い違いが大き過ぎる。全く予測を見誤ったということ以外に考えようはないのですけれども、PRが不足したとか、あるいは魅力が十分周知しなかった、いろんなことを言っておられますけれども、根本的にこれだけ大きな乖離と申しますか見誤りがあったということの原因についてどうお考えでしょうか。
○石井政府委員 先ほどお答え申し上げました中に、この共済制度そのものが世界に類のないユニークな制度だったということ、それから五十三年度発足当初、いわば信用取引といいますか、そういう事業活動を行い、かつ自己資金をもってそういった取引先の倒産といった事態に対応できにくい階層、こういったものを推定いたしまして、これらを母数としてその何%を加入させることがいいかということで一つの目標を設定したのが当初の段階だったと思います。しかし、このアプローチそのものは理論的には正しいといたしましても、実際に加入する場合には、それぞれの企業が取引先の倒産のプロバビリティーといいますか、あるいは経営者のいわば一つの考え方によっても左右される面もございます。そういう意味で、実は今回の改正におきましても、なぜそうなったのかというのが一番最初に来る疑問でございましたので、審議会の段階で十分検討していただきました。 その場合に、では今回改めて母数をどう設定するのかという議論から入ったわけでございますが、結局審議会の諸先生方の御意見で、一度数字をつくってしまいますと数字がひとり歩きしてしまうので、むしろこれは地道な、着実な努力を続けて具体的な目標を設定してアプローチすべきなんだ、母数あるいは観念的な、潜在的な加入可能性のある企業層というものをあらかじめ特定するのは非常に無理があるのではないかというような御議論でございまして、今回私どもとしましては現実的なアプローチ、これを着実に進めていくということで方向を転換いたしましたので、ひとつ御理解をいただきたいと思う次第でございます。
○野間委員 余りにも誤差が激し過ぎますので、これは完全な政府の見通しの誤りですよ。 そこで、大体一説によりますと対象企業数は百九十二万と言われておりますが、八万六千二百九十六件、異常な低さです。さて、今度の改正の中で一定の改善、例えば根度額の引き上げとか一時貸付制度の創設、こういうのがやられました。こういう改善の中で、それでは果たして予想どおりにうんと伸びていく、これは後の運営上の問題がありますので伸びなければ困るということで、例えば五十七年、五十八年、五十九年の実績に比べて三万件の目標に対してその半数ということではなくて、これはもっと伸びるという確信をお持ちかどうか、時間がありませんので簡単にひとつ答えていただきたいと思います。
○井上(正)政府委員 加入者の状況につきましては、五十八年度契約取り扱い窓口に金融機関を加えました。この効果もございまして、五十八年度は一万五千件を超える加入がございました。五十九年度も十二月まででございますけれども、同じく既にもう一方五千件を超えておるわけでございます。 このような情勢の中で今回制度改善を行いまして、中小企業にとりまして魅力ある制度にしていけるということでございますので、その両方の効果相まちまして、私たちは六十年度につきましては約二万五千、六十一年度につきましては三万という見通しを立てているわけでございますけれども、さらにその先につきましても、今私が申し上げました効果相まちまして、さらにこれが伸びていくということを期待しているわけでございますし、PR活動あるいは促進運動等によりまして、できるだけ加入者をふやすということで努力をしてまいりたいと思っております。
○野間委員 齋藤さんにお尋ねしたいと思うのですけれども、手続の問題です、迅速あるいは簡素化ですね。これはいろいろ加入者などに聞いてみますと改善要求が非常に強いわけです。その中でも特に出てくるのは、倒産に遭ってから手続をする、共済金の申請ですね。ところが、金が手になるまでの時間がかかり過ぎる。あるいは万一に備えて加入したのにこれでは緊急事態に間に合わないのじゃないかという意見が非常に強かったわけです。また、後で申し上げますけれども、実質は金利の加算もあるわけですね、この共済金の支払いそのものの中に。こういう点で、ほかの融資と多少利息は安いとしても、実質金利は変わらぬというようなことを私たち随分聞かされました。 そこでお聞きしたいのは、手続きについて大体二週間もかかる。これは若干改善されたやに聞くのですけれども、それでも緊急の事態ですからかかり過ぎる。ですから、手続的にもうちょっと簡素化あるいは迅速化ができないものかという非常に強い期待がありますけれども、この点さらに改善されますかどうかお尋ねしたいと思います。
○齋藤参考人 貸付手続につきましてコンピューターを導入いたしましていろいろ機械化を進めました結果、この制度の始まりましたころには大体、受け付けましてから共済金の支払いまでに一カ月を要しておりましたけれども、ただいまでは早いものは一週間、延びましても大体二週間以内には申請者の銀行口座に金が届く、こういうふうな状況になっております。 私どもとしましては、さらにこの期間を縮めるべく努力いたしたいと思っておりますけれども、御了解をいただきたいと思いますのは、まず取引先が倒産したということの証明でございますけれども、これが和議とか会社更生法とか破産ということでございますと、一々その裁判所に事業団から直接照会をいたしまして証明書をいただくというようなことをいたしておりますことと、その被害額の確認につきまして、その手形が不渡りになったということが、融手でなくてちゃんと商業手形であったかどうかということを確認しますためにいろいろと、六カ月間の売り上げを見ましたり、そのうちどれくらい手形で払われているかとか、過去の実績を当たったりいたします関係で、どうしても手作業の部分が残るわけでございます。 したがいまして、さらにこれを縮めるとしましてもなかなか困難な面がございますが、書類に書き込まれる範囲をさらに簡潔にするとか、手作業を必要としない分野は直ちに支払いをするとか、そういうふうなことを考えまして、さらにこの日数が短くなるように努力をいたしたいと考えております。
○野間委員 その点についてぜひ要望しておきたいと思います。 さて、この支給要件というか共済金の支払い要件、これについてでありますけれども、これは倒産が要件になっておりますね。よく言われておりますように夜逃げとかあるいは内整理ですね、こういう場合には倒産という概念に入らない。あるいは不渡りの場合でも、銀行支払いの停止が二回不渡りしなければならぬということで、これらも要件に加えるという要求が非常に強い。たしか中政審ですか、この中でもそういう論議もいろいろ出ておりますけれども、近い将来夜逃げとか内整理あるいは不渡り、支払停止処分がなくても不渡りを出した場合に適用できるような、特に不渡りについては、私は運用上もできるのではないか、運用上だけで。つまり、一回不渡りした。支払い停止処分二回ですね、それまでに手続きができるような運営、これも必要じゃないかと思いますけれども、この点についてはどうですか。
○井上(正)政府委員 内整理等の場合にこれを共済事由に追加しろという中小企業の希望があることは私たちも伺っておるわけでございます。ただ内整理あるいは夜逃げということになりますと、それの発生時期を確定するというのは非常に難しいわけでございますし、特に内整理の場合にはその内容といいますか、これがいろいろな段階があるわけでございますので、これの確定が難しいということで、法技術的にこれを共済事由に追加するのは難しいというふうに考えておるわけでございます。 手形の不渡りにつきましても、現在は倒産ということで手形交換所で二回不渡りが生じたときということになっておりますので、この点につきましては、今後とも共済事由はそういったことで整理をさせていただきたいと思っておるわけでございます。ただ今回一時貸付金制度というのを創設いたしまして、一時的に資金が必要な場合に解約手当金の範囲内で資金をお貸しする制度をつくりましたので、そういう意味では今先生がおっしゃったような事例にも、一部この貸付金制度を利用することによって対応していただけるのではないか、そういうふうに思っておる次第でございます。
○野間委員 不渡りについては検討したいということで、ぜひその点について検討を要望しておきたいと思います。 それから、加入者の実態について数字を調べてみましたけれども、五千円あるいは一万円、二万円、二万円以下という人が全体の五五・一%を占めていますね。それから、従業員の規模別で見ますと、五人以下あるいは六人から二十人、この加入件数は八〇・一%。これはアバウトだと思いますけれども、中小企業庁からもらった資料ではじきますとこうなっているわけですね。つまり、かなり小規模の業者がこれを利用しておるということがこの数字でも出てくると思います。しかも、掛金については特別措置で損金扱いとかあるいは必要経費扱い、こういう措置がとられておるにもかかわらず、その五千円とか一万円のわずかな掛金で何とか急場をしのごうという気持ちがこういう数字にも出てきておると私は思います。 そこでお聞きしたいのは、第十条、つまり「共済金の貸付けの条件等」についてでありますけれども、共済金は無利子、確かに形式的には無利子ということになっておりますけれども、実際には、共済金の貸し付けを受けることによって、共済金に対応する十分の一の掛金の権利が消滅するということになるわけですね。しかも、六カ月据え置き、五年償還。計算してみますと、実質の年利が約三%、これを払って融資を受けるということに実際にはなってくるわけですね。これは恐らくそのとおり間違いないと思いますけれども、まず確認したいと思います。実質です。
○井上(正)政府委員 ほぼ先生がおっしゃったラインでございます。
○野間委員 ですから、法文上は無利子といいましても、これだけの負担を加入者がやっているということなんです。これはもう少し何とかならないか。後でまた七%の問題についても言いますけれども、これらについてももっと検討する必要があるのじゃないかというふうに思いますが、その点。 時間がありませんので次に進みますけれども、完済手当金の問題ですね。これも先ほどから随分論議されていました。五十五年五月のときに本院の附帯決議で「支給について極力早期に見通しを明らかにすること。」ということにされておりますね。五十五年に、改正の中で改めてこれが入れられたわけでありますけれども、いまだに見通しが定かではないと先ほどから論議されました。 私がお伺いしたいのは、冒頭に申し上げたように、見通しが次から次へと狂ってきた、そこで一定の改善をされたわけでありますけれども、少なくとも五十五年の改正時におきましてはこの条文を入れたわけですから、みんな期待しておるわけです。したがって、完済手当金は、いつごろになればこれが入るかどうか、この見通しについてお聞かせいただきたい。簡単で結構です。 と同時に、五十八年度に既にもう完済と申しますか、払っておる人が出ておるわけですね。そういう方々の支払いについてでありますけれども、権利の発生から、時効が五年になっておりますから、恐らく権利の発生がまだしておらぬと思いますが、一体その消滅時効の発生時期はいつというふうに法は想定しておるのか、その点もあわせて聞かせていただきたいと思います。
○井上(正)政府委員 お答えいたします。 完済手当金の支給見通しにつきましては、五十八年度から完済者が発生してくるということを踏まえまして、五十八年に、中小企業庁といたしましては、中小企業政策審議会の共済制度小委員会に、この完済手当金の支給見通しの前提になります収支見通し、余裕財源の見通しの出し方につきましてお諮りをいたしまして、それをもとに計算をしたわけでございます。まことに残念ではございますけれども、現在の、あるいは今後十年ほどを見通しました長期的な収支見通しに基づきますと、まだ余裕財源が出るという答えが出てまいりませんので、現時点で完済手当金が支給できないわけでございます。 今後の見通してございますけれども、基本的にやはり、倒産の動向がどうなるか、あるいはこの制度への加入者がどうなるか、共済事由の発生率がどうなるか、あるいは貸し倒れ率がどうなるかといったようないろいろな要因、要素が複雑に絡み合ってまいりますので、現時点で、何年から完済手当金が支給できることになるかということは、申しわけございませんけれども、お答えできかねるわけでございます。 それから、その消滅時効の点でございますけれども、将来完済手当金が支払えるようになったときにどの範囲の完済者に手当金を払うのかということと関連するわけでございますけれども、これは今私が申し上げましたように、手当金の支給見通しがいまだ必ずしも立っておりませんので、支給されます完済者の範囲等につきましても今後検討をしてまいりたい、そう存じております。 〔委員長退席、田原委員長代理着席〕
○野間委員 それはしかしおかしいですよ。あれでしょう、完済しておっても、余裕財源、この条項はありますけれども、まだ具体的に権利が発生していない、こう考えざるを得ないと思うのですけれども、違いますか。そうでなかったら、時効の関係でえらいことになりますよ。
○井上(正)政府委員 先生御指摘のとおり、現在時点ではまだ権利は発生しておりません。時効は発生してから五年ということでございます。
○野間委員 ですから、その発生した場合に、これは完済者に周知徹底という、そういう実務をきっちりやらぬことには、抜けたり不公平な取り扱いになるというふうに思いますので、その点、実務上きっちりやっていただきたいということをお願いしておきたいと思います。 それから一時貸し付けですね。これも先ほどからいろいろ出ておりましたけれども、省令で予定が七%というふうに聞いておりますけれども、これは高過ぎる、せめて事務手数料の二、三%ぐらい、このくらいに抑えなければ。とにかく自分の金を借りるわけですからね。これはおかしいと思いますけれども、これはぜひ先ほどからの論議を踏まえて検討していただきたい、こう思いますけれども……。
○井上(正)政府委員 一時貸付金の金利につきましては、貸付金の資金財源のコストというものを見なければいけないわけでございますので、そういったようなものを踏まえまして制度発足時に決定をしてまいりたい、そう思っております。
○野間委員 大臣が来られていますので、ちょっと大臣にお聞きしたいと思います。 六十年度の予算要求について、私お会いして村田さんに、中小企業対策の予算をうんとふやしてほしいということを要望しました。このときに大臣は、通産大臣は中小企業大臣でなければならぬ、こういうように言われました。今でも変わりありませんね。 〔田原委員長代理退席、委員長着席〕
○村田国務大臣 野間委員の言われたとおりであります。私は、中小企業大臣でなければならぬ、そういう認識のもとに業務に励んでおります。
○野間委員 午前からずっと論議を聞いておりますと、通産大臣も中小企業庁の方でも、きめの細かい施策を今までやってきたということをるる言われたわけです。 ところが、現実はどうかといいますと、倒産件数が史上最高、これはもう既に言われていましたように二万件を超えた。二万八百四十一件ですね。負債総額が三兆を超えています。異常なものですね。しかも、これがどういう原因で倒産したのかということについても既に出ておりますが、不況型の倒産が六二・二%、これはずっと年々ふえています。それから連鎖倒産、これも非常に多いですね。ですから、きめの細かい施策を今までしてきた、こう言われるなら、これだけ倒産が異常にふえるということにはならないと思うのです。 その原因については、大臣も、技術革新や情報化等の時代の変化に対応できなかったとか、あるいは大衆のニーズにこたえることが足らなかったとかいうことを言われるわけですけれども、いろいろ調べてみますと確かにそれは一つの原因かもわかりませんが、東京商工リサーチの企業倒産多発の背景についての分析をいろいろ見てみますと、中小企業の場合、要するに内需依存企業が八六%で、この経営環境が非常に悪かった。あるいは住宅産業の不振、民間設備投資の停滞、公共投資の抑制、それから個人消費の低迷ですね。つまり、内需依存度の高い中小企業は、全体に景気回復が波及しなかったとか、大企業と中小企業との格差拡大、これも一つの大きな原因に加えています。しかも、四年にわたる長期内需不況で体力を消耗して、資本余力のない息切れ企業が増加した。こういう幾つかの要因があります。 大臣が言われた、技術革新に追っつかなかったとかいうようなことは一つの理由でありますけれども、今申し上げました東京商工リサーチのこういう指摘、これは私は全く正しいと思いますが、詳しいことは結構ですから、その認識の度合いだけ聞かせていただきたいと思います。
○村田国務大臣 自由主義経済体制のもとで中小企業をいかに発展させていくかというのは、一番基本的な問題だと私は思います。そして、今、野間委員も御指摘になったように、倒産件数であるとか倒産の実態というものを調べてみますと、今お挙げになった資料も私拝見をいたしておりますが、まさに技術革新であるとか、あるいは情報化の進展であるとか、そういう新しい事態、経済情勢の進展に対応のできなかった中小企業というものの倒産が非常に多い、これが事実でございます。したがって、倒産防止対策としては、四本柱として、金融、信用保証、共済貸し付け、相談指導等を行っていく。そしてまた、技術力の向上であるとか情報化への対応であるとか人材養成の強化、そういう新しい時代への対応を、通産行政の中で中小企業にぜひしっかり身につけてもらうようにする。また、中小企業の経営基盤の安定という意味では、中小企業金融の充実、下請中小企業対策の充実、官公需対策の推進といったような具体的な項目と取り組んでいく、こういう認識でございます。
○野間委員 大臣、その官僚の書いた答弁じゃなくて、自分でひとつお答えいただきたいと思いますけれども、私が申し上げた幾つかの商工リサーチの指摘、これはそのままお認めになるわけですね。
○村田国務大臣 時代の進展に応じて商工リサーチがああいった分析をしておることは認めております。
○野間委員 じゃ分析に誤りがあるんでしょうかしら。しかも、これは追加してこう言っています。企業倒産は金融緩和や景気回復などの循環的な一過性ではなく顕在化しており、多分に構造的倒産へと多様化している、こういう指摘があります。私も、企業内容を分析したいろいろな物の本を読めばこういう指摘が正しいと思いますけれども、この点はいかがですか。
○石井政府委員 不況型倒産の中にも、市場構造の変化、要するに市場の成熟化に伴う構造変化に対応できてないというものもございますから、御指摘のように構造倒産といいますか、そういう範疇に入るものがふえつつあるのではないかという認識でございます。
○野間委員 ところが一方では、大企業は相当な利潤を上げています。これは昨年の十二月十四日に野村総合研究所が発表した五十九年度と六十年度の企業収益見通しですが、東証一部上場三百六十七社は、五十九年度は素材、加工産業とも好調で、全産業ベースで前年対比七・三%の増収、二七・三%の経常増益。六十年度も、見通しとしては、全産業で四・八%の増収、九・八%の経常増益。これは大和証券の経済研究所、その他いろいろな研究所の見通し等を見ましても、ほぼ同じような数字が出ておるわけです。 つまり、日本のこういう産業構造、経済構造の中で、非常に二極化が進みまして、片方では大企業がうんと上がってくる、ところが片方では今申し上げたように未曾有の倒産が続発して、しかも見通しとしても、恐らく来年度は春からずっとまた企業倒産がふえると思うのです。通産大臣は中小企業大臣だ、そしてまた、きめの細かい施策をするのだ、こう言っておる。これは歴代の大臣がずっと言ってきたわけですよ。その中で、こういう倒産がたくさん出ておるのです。ですから、やはり必要なことは、中小企業対策に対する金とそれから施策ですね。と同時に、全般の内需の拡大と申しますか個人消費の拡大、そういうものを含めて抜本的に中小企業対策をやる必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
○村田国務大臣 内需の拡大が非常に必要である、そしてまた、それは例えば対米貿易その他の貿易の黒字によるものではなくて、内需の拡大によって経済を拡大していくことが重要だ、こういう認識でありまして、そのために新ラウンドの推進であるとか、あるいはいろいろな内需拡大のための施策を講じておるところでございます。
○野間委員 口でここで言われても、なかなか実行が伴いませんので、また恐らくうんと企業倒産が出てくると思うのです。だから、やはり一つ一つの原因を分析して、それこそきめの細かい施策とおっしゃいますけれども、中小企業予算はうんと減っておるわけでしょう。ずっと減り続けて、ここ二十何年間で最低ですよ、一般会計の中で占める割合が〇・四一%です。いかに言われても、こういう状態では、中小企業は経営が安定したり、あるいは上向きになるということは私は難しいと思います。 と同時に、関連してですが、いわゆる大型間接税の問題であります。これがもし導入されるとするならば、一般消費者、特に弱者にとって大きな負担になることは明らかだし、特に中小零細企業が大変な打撃を受けることは明らかだと思うのです。この点で予算委員会の中でも論議がありますけれども、中小企業を守る立場に立つ通産大臣として、どんな形にせよ大型間接税の導入は中小企業に対して非常に打撃になるから反対だという言明をぜひしていただきたいと思います。
○村田国務大臣 中小企業の予算の問題は、年々減り続けておるということを言っておられますが、六十年度の予算では二千百六十二億円、そしてこれはいろいろな比較の方法がありますけれども、五十九年度の実質予算に比べて対応できる予算である。こうした行財政改革の非常に厳しい中で相当目を開いてもらった予算であって、これをきめ細かく運営することによって中小企業の発展を期さなければならないと思っております。 それから、大型間接税の導入の問題でございますが、これは我が国経済に大きな影響を与える問題でございまして、今後税制の抜本的な見直しの議論の過程で本件が検討される場合には、中小企業者等の関係方面の意見も十分に聞きまして、慎重に検討すべきであると考えております。
○野間委員 中小企業団体、ほとんどの団体が大型間接税の導入反対という意思表示をしておることは御存じですね。
○村田国務大臣 大型間接税導入の問題は今申し上げたとおりでございまして、具体的に話が出てまいりました過程において、しっかりと対応を慎重にすべきである、こういうふうに考えております。
○野間委員 逃げの答弁でなしに中小企業大臣として答弁いただきたいと思います。いろいろな資料を私は持っておりますけれども、全国中小企業団体総連合、小売業協会、青色申告会総連合、卸商団体連合会等々、かなり大きな団体がこぞって反対というような意思表示をしておる、そういう事実を御存じかどうかということを聞いておるわけです。
○石井政府委員 まだ大型間接税の内容が確定しない段階で、すべての中小企業団体がまだ意見を固め切っていないのが実情だと思います。ただ、一番現在の景況感から取り残されたという印象の強い小売業でございますが、こういう流通業関係はいかなる税制によってもその負担が売れ行きに大きく影響するということで、非常に敏感な反応をしておるのが実態ではないか。それらを含めまして、今後中小企業団体中央会あるいは商工会連合会、こういったところが意見を形成していくのではないかと思っております。
○野間委員 ですから通産大臣、やはり閣議等の中でもそういうような観点を踏まえて、絶対に導入しないという立場を堅持して、そういう姿勢で臨んでいただきたい、いかがですか。
○村田国務大臣 先ほどのお答えで承知していただきたい。
○野間委員 いろいろなことを中小企業対策については言われますけれども、どうも歯切れが悪いと申しますか、きめの細かい、あれこれ慎重にとおっしゃいますけれども、実際そういうような歴代の通産大臣が言ってきた中での深刻な経営危機であり、中小企業の倒産なんですね。私は中小企業大臣であると村田さんおっしゃいますけれども、そういう姿勢に立ち切っておるのか、私は非常に疑問を持ちます。 時間がありませんので、これ以上は言えませんけれども、まさにそういうリアルな、どろどろの実態の中でどれだけ強い、大きな声を上げておるかということをぜひ吸い上げてもらって、行政の中で生かしていただきたい。同時に、本法案についてもいろいろ改善しなければならぬ面がたくさんあります。これについてはもう「今後のあり方について」という中でも出ておりますから、改善すべき点は、五年の見直しでなくて、いち早く見直すという姿勢を堅持してぜひやっていただきたいということを最後にお願いして、答弁を求めて終わりたいと思います。
○村田国務大臣 私は、毎日自分の生活している生活環境がいつも中小企業の中である。そしてまた私が歩いている町並みがいつも中小企業の中である、私が接触をする人たちはもうほとんどといっていいくらい中小企業あるいは農業に従事する人である。そういった肌に触れて中小企業を愛しておるのでありまして、そういう気持ちで中小企業行政に対応いたします。
○粕谷委員長 野間友一君の質疑は終わりました。 本日は、予定されました質疑はこれで全部終了いたしました。 齋藤参考人には、長時間にわたりまして御出席いただきまして、ありがとうございました。 ――――◇―――――
○粕谷委員長 次に、内閣提出、情報処理振興事業協会等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより趣旨の説明を聴取いたします。村田通商産業大臣。 ――――――――――――― 情報処理振興事業協会等に関する法律の一部を 改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 ―――――――――――――
○村田国務大臣 情報処理振興事業協会等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 本法が制定された昭和四十五年来、我が国の情報化は広範かつ急速な進展を見せ、今や電子計算機の実働台数は十五万台を超えるとともに、なおその増勢には著しいものがあります。しかしながら、このような情報化の進展に伴い、今日の我が国の経済社会は従来とは異なった新たな課題に直面しております。 その第一は、急速な情報化に伴うソフトウエアの需給ギャップの一層の深刻化であります。プログラムの開発体制はなお労働集約的な作業に依存しており、かかる開発工程を自動化、機械化し、その生産性を向上させることが焦眉の急となっております。 第二に、最近の産業分野における情報化は、企業内システムから企業間システムヘと本格的な進展を見せつつありますが、端末の複数設置、ソフトウエアの重複開発等の非効率な事態を回避しつつ、事業者間の連携によって、より効率的で開かれた情報化を促進していくことが喫緊の課題となっております。 このような最近における情報化社会の要請にこたえるため、電子計算機の連携利用に関する指針の設定、情報処理振興事業協会の業務の拡充等に関する所要の規定を整備することを主たる内容といたしまして、この法律案を提出した次第であります。 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、法改正の趣旨を踏まえ、題名を「情報処理の促進に関する法律」に改めるとともに、法律の目的におきまして「電子計算機の利用の促進」とあるのを「電子計算機の高度利用の促進」に改めることとしております。 第二に、電子計算機の連携利用に関する指針の設定についての規定を新たに設けることとしております。主務大臣は、事業者が広く連携してその事業の分野における電子計算機の効率的な利用を図ることが必要かつ適切であると認めるときは、高度化計画を勘案して、その事業の分野において事業者が連携して行う電子計算機の利用の態様、その実施の方法等に関する指針を定め、これを公表するものとしております。 第三に、情報処理振興事業協会の業務の追加等についてであります。すなわち、協会の業務につきましては、①プログラムの作成の効率化を図るためのプログラムの開発、提供等に関する業務及び②企業等がその事業活動の効率化を図るため電子計算機を共同で利用する際に必要となるプログラムの開発のための資金の貸し付けに係る業務を新たに追加いたしますとともに、③情報処理サービス業者以外の一般企業のプログラム開発に係る資金の借り入れに対する債務保証の業務を拡充することといたしております。また、プログラム作成効率化業務に関して特別勘定を設け他の業務に係る勘定と区別して経理を行うこととする等新たな業務の追加に伴う所要の規定を整備することとしております。 第四に、協会が長期借入金をすることができることとし、また、借り入れについて、政府が債務保証を行うことにつき定めることとしております。 以上が、この法律の提案理由及びその要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○粕谷委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 次回は、明二十七日水曜日午前十時十五分理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十八分散会 ――――◇―――――