交通安全対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 249 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1985/04/22
会議録
○小川委員長 これより会議を開きます。 道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。太田誠一君。
○太田委員 今回の道交法の改正案は、「道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路交通に起因する障害の防止に資するため、」とされていますが、最近の交通情勢の特徴を今回の改正の必要性と関連づけて御説明をいただきたいと思います。
○古屋国務大臣 御承知のように、道路交通を取り巻く環境というのはますます厳しくなっておりまして、いろいろの施策を講じましたにもかかわらず依然として九千人を超える死者を出しておりますことは、私どもとして大変遺憾に存じております。交通運動とかいろいろやらせていただいておりますけれども、自動車が五千万台以上を超えておりますし、それから免許証を持っている人も五千数十万名ということで、自動車や原動機付自転車の保有台数も今言ったように大変ふえております。そういうように、交通はますます複雑混合化の状況を加えておるのが現状だと思っております。 これでは私どもも放任できませんし、それからまた、この委員会においていろいろ御審議いただき、附帯決議をいただいたということで、特に私は運転手、いろいろの運転手がおるわけでございますが、運転手の自助努力といいますか、そういうことをやはり考えていかなければならない。そういう意味で、例えばシートベルト等も今回、附帯決議もありまして私どもはぜひ——地方へ行って聞きますと、シートベルトをしているといないでは死亡者が随分違う。個々の署長等に聞いてみましても、これは地方の問題でございますが、シートベルトをしていれば四人死んだら二人で済みますよというようなことを大胆に言ってくれる現場の署長等もおるわけでありまして、そういう意味で、私は一方において車のふえるのに対処し、これを運転する方々の自助努力というようなことも考え、そして、やはり交通死亡者というのは、自分で職場へ出るときに、おれは死ぬということを思っている人は一人もないと思います。私も母親をそういうことで失いまして、本当にその家族、近親がどんな状況であるかということは身をもって体験をしております。 そういう意味におきまして、道路交通の整備につきましては、環境の点あるいは道路の施設等の点につきましてそれぞれの省に要望いたしますと同時に、警察といたしましては信号機をふやす、あるいはシートベルトをやる、できるだけ多くの方策を講じまして、世間の暮らし、安定な暮らしを妨げておりますようなこういう交通の重大、悪質事故につきましては徹底的に取り締まりをしていかなければならないということで、警察当局にもそういうことを指示しているところでございます。
○太田委員 大臣の、みずからの経験を顧みられまして、交通事故の悲惨なことを何とか解決をしていこうという姿勢には大変感銘を受けた次第でございます。 それでは、今度の道交法改正の中の一つの大きな話題となっております座席ベルトの点につきましてお伺いいたします。 座席ベルトは本委員会でも決議をしたことでありますけれども、実際にどの程度効果があるものか。今も四人亡くなるうち二人は助かるなどというような話がありましたけれども、死傷者数の減少というものをどういうふうに見込んでおられるのかということをまずお伺いをいたしたいと思います。 〔委員長退席、浦野委員長代理着席〕
○太田政府委員 ただいまお話がございましたシートベルトの件でございますが、昨年の例を見まして、自動車乗用中の死者及び負傷者というのはそれぞれ全体の三六%あるいは四八%を占めておりまして、非常に高率を示しておるところでございます。ところが、このほとんどのものが非着用ということで、非着用の死傷者の中には、シートベルトを着用していれば相当それが軽減されたであろうと推定される場合が多いわけでございます。 具体的に効果を申し上げますと、御案内のとおり座席ベルトは事故時におきまして乗員の被害をまず軽減する、それから正しい運転姿勢が保たれるということによりまして、いわゆる動態視力の向上あるいは疲労の軽減、それから確実な運転操作が確保されて安全運転の励行に資するという点がございます。さらに、重大事故の発生に伴いまして交通渋滞あるいは第二次の事故の発生というようなものが生ずるわけでございますが、座席ベルトをすることによってこういうものが回避される、あるいは救護義務の履行が容易になるとか、さらには事故当事者の刑事責任、民事責任、行政処分等が過重にわたることがなくなるというような、いろいろな効用というものが考えられるわけでございます。 ただいま御質問のございました、それではどの程度死傷者数の減少になるか、これは具体的な数字といたしましては、どの程度着用率が向上するかということによって異なってまいるわけでございまして、なかなかはっきりと申し上げにくいわけでございますが、昭和五十九年中に乗用自動車あるいは貨物自動車に乗車中に死亡した方を見ますと、座席ベルトを装着しないで亡くなった方が三千二百五十八人いるわけでございます。この中で、車の外にほうり出されて死亡したとか、あるいはハンドルとかウインドガラス、計器盤など、そういうところに体をぶつけて死亡された方というのは二千五十八人ということで、六三%を占めております。これらの方については、もし座席ベルトを装着していれば死を免れたであろうという可能性がかなり推定されるわけでございます。 なお、総務庁の交通安全対策室が三菱総合研究所に委託をいたしまして交通事故発生状況の長期予測に関する調査研究というのをなさっておりますが、これによりますと、座席ベルトの装着率が九〇%になった場合、死者数は昭和六十五年には二千人程度減少するであろうという予測結果を出しておられるところでございます。
○太田委員 シートベルトの装着を義務づけるということについては、海外でもいろいろな議論がこれまであったと聞いておりますけれども、法律でこういうことを義務づけるのはどうか、自分の命は自分で守るんだから別に法律で強制する必要はないではないかという議論もあるかと思うのですが、国民世論といいますか、世論の方は全般的にどうなんだ、その辺はどういうふうに見ておられますか。
○太田政府委員 シートベルトの性格上、これを特に着用を義務化するということになりますと、ただいまお話しのように国民世論といいますか、そういうものの完熟が非常に重要なことになるわけでございます。私ども、前の通常国会で、当委員会でシートベルトの着用の義務化についての御決議をいただきました。さらに府県レベルの議会あるいは市町村の段階で、非常に多数の議会等におきましてシートベルト着用の決議が行われているところでございます。 さらに、昨年の十二月でございますが、私ども、今の御決議等を受けまして道路交通法の改正の試案というものを発表いたしました。シートベルトの着用義務化というので、大体この法案に盛られておりますような趣旨のものを内容にいたしました改正法の試案というものを出したわけでございます。これを受けまして、当時、主要新聞の論説というようなところでは、いずれもシートベルトの着用義務化という方向に踏み出すべきではないかというような論調、いろいろやり方についての御注意という点もあったわけでございますが、やはりもう時期は熟しているというような社説等が各紙に出たわけでございます。その辺をいろいろ見てまいりますと、シートベルトの着用についての完熟度というか、そういうものはかなり上がってきているであろう、内閣の広報室の方で行いました世論調査等を見ましても、そういう結果が出ていると考えております。
○太田委員 日本はこうしてシートベルトの着用を義務づける、そしてまたそれと行政処分とを関連づけるというふうなことを今回初めてやるわけでありますけれども、諸外国においては座席ベルトの法制化の状況はどのようになっておるのでしようか。
○太田政府委員 諸外国におきまして一番最初に罰則つきで座席ベルトの着用義務化を図りましたのは、私どもの方の調査によりますと、一九七〇年にオーストラリアのビクトリア州でその種の法律が制定されたというふうに承知をいたしておりますが、現在までに罰則つきの装着義務を定めております国は、香港あるいはプエルトリコを含めまして三十カ国に上っているところでございます。
○太田委員 座席ベルトは有効だというお話がさっきあったわけですけれども、車両によっては座席ベルトが装備されていない自動車あるいは座席があるわけです。これはどういう理由でそのような適用免除になっているのでしょうか。
○太田政府委員 座席ベルトは、今申し上げましたように死亡事故等に対して非常に有効な対策の一つと考えられます。したがいまして、自動車に乗車するすべての人の分だけ装備されていることが望ましいことは言うまでもないことでございますけれども、技術上の理由あるいは費用の問題等、いろいろな事情から装備が義務づけられていないというような点も若干あるわけでございまして、今後私どもの方といたしましては、関係機関、団体とそれらの問題につきまして検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○神戸説明員 先生からシートベルトの装着がどの程度か、それからどういう理由がという御質問でございますが、シートベルトの備えつけ方については道路運送法に基づく道路運送車両の保安基準におきまして定めておりますので、私の方からお答えさせていただきます。 昭和四十四年に乗用車の運転者席に義務づけて以来、逐次対象車種また座席についてその義務づけの拡大を図ってきております。現行の保安基準につきましては、バス、大型特殊自動車等の車種につきまして、その車体の構造、使用の態様等にかんがみまして義務づけを行っていない状態でございます。また、乗用車等の中央座席についても、使用頻度が低かったこと、車種により構造上中央座席に装備することが困難なものがあったこと等によりまして、装備の義務づけは今のところ行っておりません。
○太田委員 座席ベルトというのは四種類ぐらいあるそうですけれども、実際に使用されているものは、安全の観点からすべて適正に作動するようになっているのでしょうか。それとも、今度の義務化というものを契機にして何か座席ベルトについてこのような基準でやるべきだというガイドラインのようなものが出されるのでしょうか。今回の法改正でどのような取り扱いをなされるのか、運輸省にお伺いしたいのです。
○神戸説明員 お答えいたします。 シートベルトには大別して二点式と三点式の二種類がございます。二点式のシートベルトは腰を拘束するものでございまして、三点式のシートベルトは腰と肩、両方を拘束するものでございます。また、ベルトの巻き取り装置にもいろいろ種類がございまして、ELRと申しておりますけれども、衝突時等におきましてそのショックを関知してロックするELR方式のもの、また、巻き取り装置からベルトを引き出す途中で手をとめると自動的にロックする、ALRと申しておりますけれども、そういう方式と、ロック機構のないNLR方式等、安全性あるいは使い勝手、拘束性等におきましてそれぞれの特徴を有するものがございます。
○太田委員 ちょっと予定外のことをお聞きしますけれども、今のシートベルトが巻き取り式になっているというのは、言ってみればこれはふだんは、普通はしなくてもいいという状態を想定して、邪魔なときにすぐになくなるように巻き取り式になっているのだと思うのですが、こういうふうに義務化をされるとシートベルトをしているのが常態になりますから、何も巻き取り式にする必要はないのじゃないかと思いますけれども、お答えできればお答えいただきたいと思います。
○神戸説明員 お答えいたします。 巻き取り装置というのはシートベルトを装着するときに自分の体に合った長さにして装着するわけでございまして、自動というのは自動的に調節できるというものでございまして、装着しやすくするという意味でつけてあるものでございます。
○太田委員 もう一回確認いたしますけれども、今市中を走っている自動車は、いわゆる後部座席の中央を除けば、間違いなく全部車検を受けたものはついているわけですね。 次の質問にいきます。 座席ベルトの有効性ということは先ほどからの話でわかったわけでありますけれども、それには正しい装着をした場合にそのようなことが言えるわけであります。まず、正しい装着方法を国民によく知らせるべきだと思いますし、また、国民の中にはいろいろな身体上の理由で正しい装着をしたくてもできない人もいるわけであります。このような人たちに対して義務規定は適用除外となると思うわけであります。どのような人がその適用の除外になるのか。それからまた、身体的な理由ではなくて、職業的にこういう人はしなくてもいいというふうな適用除外となるケースがあるのかどうかということもお伺いしたいのです。 〔浦野委員長代理退席、鹿野委員長代理 着席〕
○太田政府委員 御指摘のとおりに、座席ベルトが十分な効果を発揮するためには正しい方法によって着装するということが必要である。したがいまして、これにつきましては、街頭指導とかいろいろな幅広い広報の機会をつくりまして、正しい着装方法の普及に努めていかなければならないというふうに考えておるところでございます。 今お話がございました適用除外的な問題でございますが、これは、体が著しく大きく、または小さいというために座席ベルトの装着ができないという方は当然のこととして対象外、適用外というふうに考えております。 そのほかに、例えば皮膚病等で座席ベルトをするというようなことができない、適当でないとか、あるいは妊婦の方なども当然座席ベルトをしてはぐあいが悪いという場合が出てくるわけでございます。 さらに、業務上のいろいろな問題といたしましては、非常に短い区間におきまして頻繁に自動車に乗降することが必要とされる業務に現に従事しており、現にその業務を行って頻繁な乗降が必要とされる場合、例えばごみの収集業務のようなことで、現にごみの収集業務に当たっているというような場合は、これもやはり適用除外ということになろうと思います。 それから緊急自動車あるいは道交法の四十一条の二の第一項に規定してございます消防用の車両、これの運転に現に従っているというような場合も、事柄の性格上やはり座席ベルトの適用除外対象となる。 さらに、もっと絞った場合でございますが、突発事案に備えることをその内容とする公務に従事している者、例えばSPなんというのがおりますけれども、これが現に警護業務に従事しているというような場合とか、それから選挙用の自動車に候補者自身が乗られておりまして、それで自分で運転をされる、あるいは助手席に乗って頻繁に乗りおりその他のことをされる、あるいは手を振られるとか、いろいろあると思いますが、こういうような場合は当然のこととして適用除外ということになろうと思います。
○太田委員 体が大きい、小さいという話がありましたが、幼児はこのシートベルトを装着するのが非常に難しいと思うのですけれども、幼児について子供用の保護をする装置というものも今若干市販をされているようでございますが、これを義務化するという考えはないのでしょうか。
○太田政府委員 年少用の乗車補助装置でございますけれども、これは自動車用の幼児拘束装置という名前で昭和五十八年にいわゆるJIS規格というので定められておりますが、保安基準には定められていないという状況でございます。また、この装置は一般にまだ余り普及しているということは言えないと思いますし、その使用の義務づけということは自動車運転者に新たな負担を負わせることになるというようなこともございますので、これらの諸事情を勘案いたしまして、現時点で法律によって使用義務を規定するのはやや時期尚早ということで今回見送っているところでございます。
○太田委員 シートベルトの装着義務に違反した場合に、違反しないようにということのための担保措置として行政処分の点数付与で対処するというふうに聞いておるわけでありますが、罰則を科さないという理由は何でしょうか。
○太田政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、現在座席ベルトの着用を義務化しております世界の三十カ国のほとんどのところで、実は罰則、罰金等をもちましてその非着用に対する担保措置を講じているところでございます。しかしながら、我が国におきまして果たして罰則をこの種のものに適用するのが適当かどうか、これについてはいろいろ検討したわけでございますけれども、やはり我が国の実情からして行政処分ということで十分その目的を担保することができるのではないかというふうに考えているところでございます。 御案内のとおり、行政処分といいますのは将来におきます行政目的の達成という観点からなされる。罰則の方は、その者の反規範的な責任といいますか、そういう観点からなされるものでございまして、両者はおのずからその目的は若干ずれているわけでございますが、道交法におきましても、例えば乗車用のヘルメットの着用義務違反ということにつきましては現在行政処分点数を付与するということのみで対応しているというような前例もございますので、座席ベルトの場合も行政目的達成のためには点数付与のみで足りるというふうに考えておりますので、罰則を科さないという方向で原案をつくっているものでございます。
○太田委員 また、この点数を付するのは高速道路の上だけであるというふうになっているのですけれども、これは将来、一般道路にも広げるお考えはあるのでしょうか。実際にはこれは取り締まりはどういうふうにしてされるのか、そこのところもお伺いしたいと思います。
○太田政府委員 今申し上げましたように、座席ベルトの着用を促すための担保といたしまして行政処分をもって行いたいという考え方でございますが、この場合に、まず今お話しのように高速道路、高速道路といいましてももちろん自動車専用道路を含みますが、高速道路におきます非着用に行政処分点数を一点付するという方向で対処してまいりたい。これは御案内のように、現行法におきまして、高速道路におきましては着用の努力義務が既に規定されておりまして、そういうこともございますので、現時点で行政処分の点数を付するのはまず高速道路からまいりたい。 それで、さっきも申し上げましたように、座席ベルトにつきましての着用についての、正しい着用方法を含めまして幅広いPRを行う。そうして、座席ベルトの着用についての正しい認識というものを国民の皆様方に持っていただくとともに、さらにそういうものが普及をするということをよく見定めまして、その上で一般道路の方についても非着用について行政処分の点数を付するという方向でまいりたいと考えております。
○太田委員 次に、この道交法改正のもう一つの要点になっておりますヘルメットのことについてお伺いしますが、原動機付自転車のヘルメットの着用を義務づける、これによってどの程度死傷者の減少が見込まれるのでしょうか。
○太田政府委員 原動機付自転車のヘルメットの着用を義務づけることによりまして死傷者数がどのくらい減少するか、的確に予測を行いますことはなかなか難しいわけでございますが、原動機付自転車に乗車中に死亡した方を乗車用のヘルメットの着用、非着用の別に見てみますと、頭部あるいは顔面を主な損傷部位といたす方の構成率というのは、着用の場合は約六四%、非着用の場合は七七%というふうになっております。 これにつきましても、総務庁の交通安全対策室が三菱総合研究所に委託をして行いました交通事故の長期予測がございます。これによりますと、原動機付自転車の乗車用ヘルメットの着用率がもし一〇〇%になったとした場合に、死者数は昭和六十五年で三百人程度減少するであろうと推測をしているところでございます。
○太田委員 今のヘルメットの着用率はかなりのところまで来て六一%ぐらいになっていると聞くわけでありますけれども、また、その原付の自転車の最高速度というのは時速三十キロぐらいだということであるから、ヘルメットをあえてかぶる必要はない、あるいはここまで普及しているんだからあえて義務化する必要はないという議論もあるかと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○太田政府委員 今御指摘のように、原動機付自転車のヘルメットの着用率というのはそれなりの率になっていることは事実でございます。ただ、低速で走行しております場合におきましても、事故の相手方が高速で走ってくるという場合には、事故の態様によりまして相当な被害を受けるというのが少なくないのが実情でございます。昭和五十八年の数字でございますが、原付の死者の九百八十九人の中の約七〇%に当たる六百八十八人は他の車両との衝突によって死亡しているというものでございます。 さらに、昭和五十九年に原動機付自転車に乗車中に運転者が死傷した交通事故を事故の直前の速度別に見た場合でございますが、当該原動機付自転車の事故直前の速度が三十キロ毎時以下であったというものが八万四千八百一人ということで、事故全体の八二%に上っているという実情があるわけでございます。 こういうようなことを考え合わせますと、六一%程度のヘルメット着用があるということは事実でございますが、さらにそれを徹底をさせてまいりたいということで、原動機付自転車につきましてもヘルメットの着用をお願いしたいということにしているわけでございます。 〔鹿野委員長代理退席、委員長着席〕
○太田委員 それでは次に、騒音運転などの禁止ということでありますが、いわゆる改造車といいますか、整備不良車両の運転を禁止した規定が既にあるわけですけれども、そういうことと今度の騒音運転などの禁止についての新たな措置というものとの関係はどういうふうになっているのでしようか。
○太田政府委員 今度の道交法の改正案に盛られております今の規定でございますが、これは当該車両が保安基準に定める基準に適合しているかどうかというのを問わず、著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる騒音を生じさせるような、そういう方法で走行する等を禁止しようというものでございます。御案内のように、近時いわゆる暴走運転によります騒音が非常に大きな社会問題になっておりまして、警察といたしましてもいわゆる整備不良車両として厳重に取り締まれるものは取り締まっているということでございます。 例えば昨年の七月を例にとってみますと、マフラーにかかわる整備不良車両で検挙したものは千五百六十二件、あるいは整備通告をいたしましたものは三千七十二件という状況でございますけれども、たとえ保安基準に適合している車でございましても、運転のやり方というか、暴走運転等その運転方法によりましては著しく迷惑をかける騒音を生じさせるということもまた事実でございまして、それらにつきまして看過するのは妥当でないと考えまして今回の改正案をお願いしているところでございます。
○太田委員 保安基準を満たしていてもその扱い方では故意に騒音を出すことができるということでありますが、もちろんそこは取り締まっていただかなくてはいかぬわけですけれども、車両そのものの今言った騒音関係の保安基準は改善の必要はないのでしょうか、もっと厳しくする必要はないのでしょうか。
○神戸説明員 お答えいたします。 自動車の騒音防止対策につきましては、従来から数次にわたり新車規制の強化を実施してきたところでございます。一方、使用過程車につきましては現在排気管後方二十メートルの地点で八十五ホン以下でなければならないとする規制が行われているわけでございまして、この騒音測定方法が街頭検査等では非常に実施しにくいという御指摘もございますし、五十九年度から二年計画で簡易な測定方法の開発調査を行っているところでございます。今後はこの調査の結果を踏まえまして、使用過程の車についてもより効果的な規制について検討してまいりたいと思っておるところでございます。
○太田委員 私どももふだん夜遅く車で走っておりますと、暴走族の暴走行為にお目にかかることが時々あるわけでありますけれども、そういう騒音運転の禁止についてはぜひ徹底をしていただきたいと思うわけであります。ただ、その場合にもっと厳しくというか、なぜ罰則を設けられないのか、そこのところはどうなんでしょう。
○太田政府委員 確かにこの法文につきまして違反行為に罰則をつけるかどうかということもいろいろ検討いたしたところでございますが、現在騒音を出す行為につきましていわゆる直罰規定を設けているという例は立法例の中でないわけでございます。そのような法体系全体との横並びの問題等を勘案いたしまして、この規定につきましては直ちに罰則規定を設けることは必ずしも妥当でないと考えまして罰則を設けなかったということにしたわけでございます。
○太田委員 実際に取り締まる場合に、これは微妙な問題もあるかと思うのです。故意にやったとかやらないとかいうことは、恐らく現場で取り締まり当局と取り締まられる方との間にトラブルがあるかと思うのですが、とりようによっては取り締まり側の権限も権力も非常に大きくなるということも指摘されないことはないわけであります。これも予定外の質問でありますけれども、取り締まりに当たっての心構えというか、特に第一線の警察官に対して注意を促しておくということはございますか。
○太田政府委員 この改正案の今御指摘の条文でございますが、これは七十一条の五の三でいろいろ規定をしているところでございますが、この中には確かに「著しく」とか「急に発進させ、」とか、いろいろそういう面もあるわけでございますけれども、それが乱用的な形にならないように、最後のところは「速度を急激に増加させ、」あるいは「原動機の動力を車輪に伝達させないで原動機の回転数を増加させないこと。」というような客観的な事実で押さえてあるということでございます。もちろん条文上そういう配慮をして規定をつくっているわけでございますが、基本的に現場の警察官の認定というのにまつ部分も当然のこととしてあるわけでございます。 こういう問題につきましては何もこの条文だけでございませんで、法律の執行に当たる警察官の判断が後々非常に重要になってくるというのはほかにもたくさん例があるわけでございます。こういう場合に、いわゆる取り締まりのための取り締まりというようなことにならないように厳正に対応していくということで、第一線の方までその趣旨を徹底させるということで今日まで来ておりますが、この改正案が成立することになりました場合には、同様の趣旨をさらに第一線の方に徹底させてまいりたいと考えているところでございます。
○太田委員 これは要望でありますけれども、暴走族を取り締まることはぜひ厳しくやっていただきたいわけでありますが、空吹かしは何かのはずみでよくやることでもありますし、これは難しいわけでありますが、暴走族とおぼしき人は取り締まっていただいて結構でありますけれども、一般の国民がちょっと空吹かししたからといってみだりに取り締まるようなことがないようにお願い申し上げたいわけであります。 次に、もう一つの改正案のポイントでありますけれども、違法駐車をレッカーで移動していった後引き取りに来ない車両の数が多い、これに対して所要の手続を踏んで処分できるようにするという改正案でありますが、実際に引き取りに来ない車両はどのくらいあるのでしょうか。
○太田政府委員 昭和五十八年におきます全国の駐停車違反の取り締まり件数でございますが、これは二百六万一千三百十五件でございます。この中でいわゆるレッカーで移動を行いましたものは四十六万一千百十一台ということになっております。そして、五十八年におきます調査によると、移動をした後一年を経過しても引き取りに来ない車は、今の四十六万台の中の百九十台でございます。 昭和五十九年におきましては全国調査はいたしておりませんが、警視庁、大阪のサンプル調査の結果によりますと、一年間で八十六台というふうになっておるところでございます。
○太田委員 車は結構高価なものでありますし、どうして引き取りに来ない人がそんなにいるのか不思議でならないわけでありますけれども、理由は具体的にはどんなことがあり得るのでしょうか。
○太田政府委員 五十八年中に車の引き取りがなかった例を調べてみますと、車両が移転登録されないまま暴力団ああいは暴走族の仲間内で転売されて所有者等が特定できないというような場合、あるいは車両の所有者が車両を放置したまま失踪してしまったというような場合があるわけでございます。
○太田委員 最後に、今度の改正で原動機付自転車の右折の方法について、最初から曲がろうとする道路の右側に寄って右折に入っていくということではなくて、一回反対側の交差点を越えてそこから反対側に渡るというように右折の方法について規定が変わったということでありますけれども、これはどうしてそういうことになったのですか。
○太田政府委員 原動機付自転車の右折に際しての事故が非常に多くなってきていることは御案内のとおりでございます。そういうような情勢のもとで、これに対する対応といたしまして、今御指摘がございましたようないわば二段階の右折という方法を取り入れたいということで考えているところでございますが、実は原付の右折方法につきましては、昭和三十九年の道交法の改正前は二段階の右折をしていたわけでございます。ところが、昭和三十九年に道路交通に関する条約へ加入するというようなこと、さらに原付の性能等も向上してきたというようなこともございますので、自動車と同様の右折方法にということで改正になりまして現在に至っておるわけでございます。ただ、今申し上げましたような原動機付自転車の右折時の事故が非常にふえてきているというようなこともございますので、条約との関係におきましては全部を全部右折の際には二段階というわけにはまいりませんが、片側三車線以上とかあるいは交通量の多いという非常に特別な道路につきまして例外的な形で二段階右折ということにすることにしたい、これはまた条約上の解釈といたしましても可能であるということに結論が出ましたので、今回お願いをしているところでございます。
○太田委員 条約というのは結局どのくらいの国が加盟しておられる条約か、私もちょっと不勉強で知らないのですが、各条について、それぞれのすべての条項について、我が国の法律なりあるいはルールとすべて何もかも一致していなくてはいけないということでもないと思うわけであります。 それから、外国と我が国の交通事情は随分と違うと思うわけでして、例えばアメリカとかあるいはオーストラリアとか、そういう広大な国土を持つ国が加盟をしている条約を我が国が批准をし、そしてそれに従って国内法を整備していくというのは、何となく現実離れをしているような気もするわけであります。もっと言いますと、例えば実際には我々は赤信号であれば渡ってはいけない、歩行者であれば道路を横切ってはいけないというふうに思いますし、また、自動車も交差点を横切ることはないわけでありますが、アメリカなんかに行きますと、自分で確認して安全だと思えば、言ってみれば黄色の信号の点減とか赤信号の点滅くらいにしか思っていなくて、赤信号で渡っても別にそれ自体は違法ではないというふうなこともあるわけでして、その辺考えますと、国際的な条約と我が国の法体系というものを余り厳密に考える必要がないというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○安藤説明員 道路交通に関する条約は、御指摘のように原付は自動車と同様の右折方法をとるように定めてあるわけでありますが、これはあくまで原則でありまして、安全確保上どうしても必要な場合においては、条約でもちろん管轄権ということで例外的な措置を定めることが許されるというふうに解されております。 御指摘のように我が国の道路交通は非常に過密でございまして、特に原付自転車が千四百万台、しかも非常に過密交通の中で二輪車と四輪車の分離をしていかなければ今後の交通安全上大きな問題になっていることは御指摘のとおりでございますので、その辺の、我が国の過密交通であること、それから四輪、二輪の交通を分離していかなければならない、そういう観点から、広幅員道路では進路変更等を伴う交通方法でなくて二段階右折というのが適当かというふうに判断したわけでございます。
○太田委員 これは。もっと広範囲といいますか、基本的な哲学の問題になるわけですけれども、特に警察のお仕事をやりやすくするためには、そのサイドから理想を言うならば、どんどんこういうふうにしなさい、ああいうふうにしなさい、運転者はこうでなければいけないということを事細かに決めていった方が、がちっとした秩序に運転者がすべて従ってもらうことがやりやすいというふうな考え方はあろうかと思うわけであります。ところが、我が国でそういうふうな考え方が確かに間違いなくあるということは言えないのですけれども、自由主義国家というのは基本的には自分の責任でみんなが生きているわけでして、自分の責任で危険を回避をする。そしてまた、それだけのいろいろな知識、判断力というものは、文化水準の高い先進諸国であれば、みんな国民は良識もあるし、知識もあるし、危険に対して対処する方法というのは知っているわけですね。そこを役所の方の法律とか規定でもって縛ることによってむしろマイナスの結果を生ずることも時々あると私は思うわけです。 こういうふうに二段階で渡ってもいいというふうに変えられたのは大変いいことでもありますけれども、本来ならば二輪車を運転する人がどう渡ろうが、自分で判断して、怖いと思えばそういう二段階で渡る渡り方を今までもしていたはずであります。それを何か従来の規則では最初から右折車線に入ってなくちゃいかぬというようなことを、そういう規定を設けたためにむしろ命を失われた方がおられるとか事故に遭われた方がおられるとかいうことになると、これはちょっと、今のお話を聞けば条約との関係でそうなったということがありますけれども、過剰に規制を強めることによって、過去何年間ですか、かなりの期間運転者が危険に陥れられたというとちょっと言い過ぎかもしれませんが、そういう面もなきにしもあらずでありますので、物事の考え方として、従来の我が国の警察庁のお考えと多少——自由主義国家、自由主義社会における運転者とかあるいは市民について、むしろもっと信頼をして、広範な、市民の側というか運転する側の努力や創意工夫というものに征した方がいいことの方が多いのじゃないかというふうに私は思うのですけれども、いかがでしょうか。
○太田政府委員 確かに御指摘のとおり、はしの上げ下げまで一々全部法律で、しかも罰則つきで対応するというようなことが適当でないことは事実でございます。ただ、日本の場合、御案内のように車社会というものが非常に急激な形で出現をしたということで、それに対する適応というものが必ずしも十分行われにくいという状況があったこともまた事実でございまして、そういうものを放置いたしますと、弱肉強食といいますか、結局、かっていわゆる交通弱者などというふうに言われたような、そういう人たちに対する手当てというのがまた不十分になる、あるいは交通をめぐりまして公害的な問題がいろいろ出てくるとか、いろいろそういう付随的な問題も予想されるというふうなこともございまして、かなり細かいところまで法律事項といいますか、あるいは法律によって委任された政令というようなことで規制をしているという面もあるわけでございますが、その辺は情勢の変化というものに対応しながら適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○太田委員 これも予定外のことで恐縮でございますが、大臣に最後にひとつお伺いしたいのですが、今私が申し上げた点、つまり自由主義社会、しかもかなり文化水準の高い、我が国のような教育レベルの高い国では、国民の判断力というか、そういうみずからその危険を避ける努力というものはかなり信頼できると思うのです。それをあえていろいろな法体系とかあるいはいわゆる運用のやりやすさとかいうことでもっていろいろな規制を加えていくということは、やはり厳に慎まなければいけない。そういう観点が法律をつくる場合にはどうしても必要になってくると思うわけで、私は、これからのことではなくて、これまでの右折について、右側の車線、右折車線に入りなさい、原付自転車、あの小さな車が交差点の真ん中で対向車を待っているという姿を見れば、我々だってこれは危ないというふうに思うわけでありまして、そういうふうな規定を設けていたということはやはり反省すべき法律のつくり方であったのではないかというふうに思うわけです。 その辺についてのお考えをひとつ伺いたいと思います。
○古屋国務大臣 お話しのように、交通取り締まり、特に右折の方法というようなことは、それが大きな交通の混乱になるかならぬかということが一番中心で考えるべきでありまして、場所によって随分いろいろ違うと思います。したがいまして、交通取り締まりに当たる者の良識と申しますか、そういう点を十分注意してやらないと民衆の信頼を失い、かえってそういう事故のもとになるということを私は考えますので、そういう点の取り締まりについては十分慎重であるべきだという、大体先生のお話と同じような感じを持っております。
○太田委員 どうもありがとうございました。
○小川委員長 次に、関山信之君。
○関山委員 大臣に最初に、せっかくおいでをいただいておりまして、途中で御退席というようにも伺っておりますので、冒頭、基本的な問題についてだけ三点ほどお伺いをいたしたいと思うわけです。 シートベルトの着用の義務化の問題、当委員会もいろんな経緯を踏んで今回法改正ということに至ったわけでありますが、もとより申し上げるまでもなく、この死亡事故対策というものは、極めて多様な方途をもってあらゆる角度からなされなければならないわけでありまして、これが決め手ということに必ずしもならない、もっともっとさまざまな角度からの努力も積み重ねられなければならないんじゃないかと思うのですが、今回このシートベルト着用の義務化をそうした総合的な対策の中でどのように位置づけてお考えになっていらっしゃるのか、まずこの点についてお尋ねをしたいと存じます。
○古屋国務大臣 お答えいたします。 やはり先ほど申し上げましたように、交通事故の現在の状況、それからそれが増加基調にあること、国民生活の上でこの運転免許保有者が五千万人を超えておること、自動車や原動機付自転車の保有台数も六千四百万台になっていること、こういう中で交通事故による犠牲者を一人でも少なくするということが私はこの交通取り締まりの一番基本であると思っておりますが、座席ベルトの装着はこういうために相当有効なものであると考えておるわけであります。こういう座席ベルトというものにつきましては、これの義務づけは、やはり道路交通の安全と円滑を図るという意味では、私はそういうのをつけることが適切であると思っております。 なお、担保手段といたしまして外国では罰則を定めておりますが、我が国の実情を勘案いたしますと、当面は高速道路というものの違反についてのみ行政処分の点数を一点減らすということで対応しまして、その復そういう状況を見まして、装着状況あるいは国民意識等を眺めながら段階的に、一般道路まで及ぼす必要がある場合にはまたそういう方も考えていきたいと私は考えております。
○関山委員 今のお答えの部分の中に含まれてもいるのだろうと思うのですが、先ほどの太田委員の御指摘にもあったかと思いますけれども、何と申しましても今回のシートベルトの問題というのは、みずからの身を守ることについていわば国家がペナルティーを科して法律によって強制をするという形になる。そうせざるを得ない状況については私どももおおむね子としておるわけですけれども、しかし、いささか他の交通違反等に対する問題とは基本的に質を異にするものじゃないか。あくまでもやはり自律的な運転者のモラルの向上がついて回りませんと、本来私どもが賛成をし、目的としたところさえも実現できないのではこれはまた困ったことにもなる、こんなふうにも考えまして、重ねて、法制化されるそのことについての基本的な姿勢から、この法の運用についてどういう立場をおとりになるのか、特に三番目の問題についても一緒にお尋ねをしておきたいと思うのでございます。 後ほど細かにいろいろ伺ってまいりたいと思っておりますが、実はかなりこの法の適用については現場警察官の皆さんの裁量によるところが多い。また当然、ペナルティーをつけているということについて言えば、取り締まりが担保されなければ意味がないという、いわば二律背反的な問題もあるものですからお伺いをいたすわけなんですけれども、現場における警察官のありようというものについてかなりきちんとした御指導をいただかなければならぬのじゃないか。かねてから交通違反に対する問題に対しましては指導取り締まり、こう言うのですが、この指導と取り締まりの接点というのはなかなか区分けがつけがたいわけでありまして、どこからどこまでが指導でどこからどこまでが取り締まりということのいわばけじめというのはなかなかつけがたいという問題が介在をいたします。 実は、たまたまちょっと読んでおりましたら、警察庁の皆さんもそれなりの姿勢を持って対処していらっしゃるのだなということがわかってよかったのですけれども、昭和四十二年に衆議院の地方行政委員会で特にこの取り締まりのための取り締まりというのはいかぬよという決議があったようでありまして、その後いろいろな内部の取り締まり方針が出ておるようであります。そういうものを受けて、これは「交通事故と交通警察」という、警察学論集の昭和四十四年十二月号に所載されました久保卓也さんという方の書かれた文章が載っておりまして、「警告し、指導したからといって、違反者は直ちに正しい運転者、歩行者になるとは限らない。しかし警察官は、飽くことなく警告指導をくり返し、ルールが慣習的に守られるように努力しなければならない。それははかない努力と考えるべきではなく、われわれは、先に指導で行なった警笛追放運動がついに成功した」云々と、こうありまして、とかく「警察は、犯罪検挙という任務が強く打ち出されているので、サービスということが軽視され勝ちである。」けれども、それじゃいかぬというような御指摘があって、私もまさにそのとおりではないかというふうに考えまして、このシートベルト、このことは一般的なスピード違反の取り締まりにいたしましても、違法駐車の取り締まりにいたしましても言えることではありましょうけれども、とりわけこのシートベルトについてはこういう姿勢でいくんだ、つまり取り締まりに問題があるのじゃなくて、指導でいくんだということが基本にならなければならぬのじゃないかというふうにも考えますので、この際、大臣から御答弁をいただいておきたいと思うわけであります。
○古屋国務大臣 交通取り締まりは、先生のおっしゃったように、やはり相手を納得させるということがそういうのを繰り返さぬ一番の根本だと思っております。そういう意味で、警察に対する非難も、交通違反等の取り締まりの態度によりまして、随分そういうように警察に対する反感を抱くような人も私はよく知っております。したがいまして、交通取り締まりというのは、やはり基本は指導であって、悪質なものに対して検挙をするという考えでいかなければならぬと思いますし、指導も個別的な指導ということが極めて大事でございまして、これはこの交通指導に当たる警察官の訓練とか教養ということも大変関係しているところだ、私は自分ではそう思っております。 そういう意味におきまして、ただ件数をふやすだけで取り締まるということは私は間違っていると思いまして、都会と地方、いろいろそれぞれの立場もありますけれども、何といいましても、警察は民衆の動向あるいは世論の情勢、そういうことを考えながら、自分が取り締まった、これはどういうふうに考えるか、相手の人に応じて個別的な指導を相当重きを置いてやらなければならぬと私は思っております。そういう意味におきまして、シートベルトの問題も、私どもはどういうふうに取り締まっていくという場合には、罰則はつけませんが、とりあえずは行政処分ということにしておりますが、一点の場合にも、やはり相手が納得して、もうこの次はしてくれる、本当にそういう気持ちになってくれるような指導をしていかなければならぬと私は思っております。 だから、行政の点数を一点減らすというのは運転手さんにとっては大変なことでございますから、そういうことも十分考えながら——ただ、私は正直言いますと、交通のお巡りさんというのは免許証のある人、そういう経験のある人がやるのが一番本当だ、そういうふうにだんだんなってまいるように指導してまいりたいと思いますが、そんなふうに考えておるところです。
○関山委員 ありがとうございました。大臣、御苦労さまでした。 それでは、法改正の内容について、まずシートベルト関係のことについて少し具体的に伺ってまいりたいと思います。 法は、シートベルトの着用につきましては、「道路運送車両法第三章又はこれに基づく命令の規定」による自動車ということになっておるわけであります。これは、保安基準は運輸省の担当のかかわりになるわけでありますので、運輸省からお伺いいたしますけれども、今回の法改正が行われるまでにいろいろな保安基準の改正もあるわけですが、今回の道交法の改正の上程に当たって、具体的に何か両者で、警察庁と運輸省との間でこの保安基準について改めて見直しなり検討なり協議なりがあったのかどうか、これをまずお伺いしたい。
○神戸説明員 お答えいたします。 これまでも道路運送車両の保安基準の見直しに当たりましては、警察庁を含め関係省庁と密接な連携をとりつつ改正を図ってきているところであります。今般の道路交通法の改正に伴いまして、運輸省としてもシートベルト基準等の見直しを検討しておりますが、この検討に当たっても関係省庁と十分に連絡をとってまいる所存であります。
○関山委員 つまり、今回の法改正に当たって具体的にあったのかなかったのか。
○神戸説明員 当然私どもとしても、警察庁の道交法の改正にも協議いたしておりますし、私どもの保安基準につきましても事務的には進めておりますが、まだ保安基準そのものは検討の段階でございますので、その辺御承知いただきたいと思います。
○関山委員 これからどうするかということじゃなくて、この法律が成立しますと、直ちに現行の保安基準で対象になるわけでしょう。ですから、これから先どうなるかという問題はもちろんあると思いますけれども、今回の法改正については現行の保安基準でよろしいというようなことが改めて協議がされたのかどうか、このことを聞いているわけです。
○神戸説明員 お答えいたします。 今回の改正に伴いまして、私どももシートベルトの装着車両、また座席等についてその範囲を拡大したいということで現在検討しておりますし、その間で事務的に関係省庁とも連絡をとっております。
○関山委員 太田さんの方はどうですか。この改正に当たっては、保安基準のことについては何か物を言うたのですか。
○太田政府委員 これにつきましては、運輸省の方と十分協議をいたしております。特に、例えば後ろの座席、これは直接のあれではございませんけれども、前の座席にいたしましても真ん中の席について現在座席ベルトの装備がされていないとか、あるいはバスなんかもないわけでございますけれども、こういう問題について果たして不公平なり何なりというようなことにならないだろうかというような問題も含めまして、いろいろ運輸省の方の専門的なお立場からのお話というものも承りながら、この原案を作成する過程で十分お話し合いをさせていただいたという状況でございます。
○関山委員 そこで、先ほど神戸さんから御答弁がございましたが、今後いろいろな形で見直しもあるということなのだと思うのですが、具体的にトラックですね、保安基準で言うところの専ら乗用の用に供さない自動車の部分、これには昨年の段階でこのシートベルトの義務化が話題になりました当初、全日本トラック協会あたりからキャブオーバーは外してくれないかといったような陳情などが出ておりましたが、こうした問題はこの法律作成の過程で決まりがついたのかどうか、見直しがあったのかどうか、また、関係業界の方ともそういう問題についてきちっと合意なり納得なりが得られているのかどうか、その辺のところはいかがでしょうか。
○神戸説明員 シートベルトにつきましては、衝突時等におきまして乗員の車室内装置への衝撃、また車外放出等を防止するための装置でございまして、これらの場合に乗員の被害を軽減する効果は相当あるものと思っております。 御質問のキャブオーバー型トラックにつきましても、シートベルトを着用していたことによりその効果があったという報告はなされており、ほかの車と同様に効果があるものと考えております。 また、どういう調整があったかということでございますけれども、私ども、保安基準の方ではそういう装置をつけるとかつけなければいけないということを規定しているわけでございまして、使いやすさと申しますか、使用形態からいろいろな要望があることは、実態は踏まえておりますけれども、装置としてはそういうことでつけるべく検討を進めておる段階でございます。
○関山委員 ですから、五十年四月に専ら乗用の用に供する方の保安基準の改正があって、その年の十二月に貨物が入ってくるという順序を踏んで皆さんの方は保安基準の改正が進んでおるわけですね。それはそれなりにそのときどきの契機があったのだろう、理由づけがあったのだろうと思いますが、それもどういうことだったか、参考のためにお伺いしたいわけです。しかもなおこの時点では義務化がないわけでありまして、義務化といいましょうか、ペナルティーのない段階で、いわば一般的につけた方が安全度が高いということでお決めになったのだろうと思いますけれども、たまたまこの間そういう問題が出てきておりましたものですから、この過程でそういう問題は改めて運輸省の方としては決まりをつけたのかどうかということを伺っておるわけで、運輸省の方にすれば当然決まっているのをつけるのは当たり前だ、こう言ってしまえばそれまでの話なんでして、トラックの関係者からそういう要望なり動きなりがなかったのかどうか。私どもの方にはそういう話があるものですから、そういうものを踏まえて御検討があったのかなかったのかということを聞きたいわけです。
○神戸説明員 私ども、先ほど申し上げましたように、保安基準で、車につけるか、つけなければいけないかということで基準の設定をしておるわけでございますけれども、業界からいろいろな要望は我々聞いておりますが、装着上の問題で我々にそういう要望があったということはございません。 ただ、使用上のことで、そういう車に備えつけられていても、それがいかなるときにも使用すべきであるという規定は困るというような要望は聞いております。その辺につきましては道交法の問題でございまして、先ほど太田先生の御質問にもありましたように、その適用除外の問題になろうかと思いますが、その面につきましては政令段階でまた密接な連絡をとって進めてまいりたいと思っております。
○関山委員 しつこく聞いているのは、今度きちっと義務化されてペナルティーもついていくし、ということになっておりますから、改めて考えるべきだろうということを申し上げているわけでして、先に進みましょう。 バスの方は、これは通達で皆さんの方の御指導でやられているようですけれども、私どもが警察庁の方からいただいております「装備保有自動車の割合」、これは推計になっておるわけですが、これではバスは比率が出ていないのです。どうなんでしょうか。これは大体どんな程度まで通達の実施が進んでおるのか。この通達によれば、五十四年二月一日以降登録されたものについてはつけなさいよという指導があるわけですけれども、これは五十四年ですからもう既に六年間たっているわけですし、かなりな装着率になっていてしかるべきだと思うのですが、その辺のデータはお持ちなんでしょうか。
○神戸説明員 現在、バスにつきましては、その車体構造、強度、使用態様等にかんがみまして、保安基準上では義務づけは行っておりません。 ただ、先生からお話がございましたように、高速道路を走行する貸し切りバス等につきましては、シートベルトを装着するよう、バス事業者、自動車メーカー等を指導しているところでございます。この指導によりまして、はっきりした数字を我々掌握しているわけではございませんけれども、貸し切りバスにつきましては、現在使用されている車両のうち約半数以上の車両につきましてシートベルトが装着されているものと推定しております。
○関山委員 重ねて今後の見通しの問題ですが、先ほど警察当局と十分連絡をとりながら、こういうお話がございましたが、保安基準の改正の見通しみたいなものはお持ちなんでしょうか。あわせて、このバスの問題などはどういう方向でお考えになっていこうとしているのか。答えの出ていないものについて答えるというのは、お役所向きの質問としてはよくないのかもしれませんが、答えてください。
○神戸説明員 お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、現在検討中でございまして、道交法の改正もございますので、できるだけ早く改正したいということで進めておりますが、どういう形で規制できるかということまで今申し上げる段階には来ておりませんので、お許しをいただきたいと思います。
○関山委員 それからなお、これは警察庁にお伺いをすることになるのでしょうか。先ほどあらかじめ運輸省の方に尋ねましたら、そういう数字は運輸省自体持っておらぬというものですから。この装備率ですね。装備保有自動車の割合なんですけれども、軽自動車九三・六、小型乗用九二・五というようなぐあいで、ずっとかなり高い数字が出ておりますからあれなんですが、それでもなお未装備というのは一体どういう自動車なのか。推測すれば古い自動車ということになるのかもしれませんが……。それから、この推計は初度登録年別自動車保有車両数によって推計をした、こうなっておるのですけれども、ここらあたりの仕掛けが余りよくわからないものですから、御説明をいただきたいと思います。
○安藤説明員 座席ベルトにつきましては、御承知のように四十四年から段階的に二点式、あるいは五十年からが現在の規定になっておるわけでございますが、保安基準で装着を義務づけられている車両につきましては、四十四年以降となりますとまずほとんど、九九%は入っているのではないか。ただ、四十四年から五十年までの段階で、現在乗用車につきましては三点式になっておりますが、それ以前は二点式でもよかったわけなので、そこの比率まではちょっと数字を持ち合わせておりませんが、現に走っている車で、いわゆる非常に古典的な車両以外は九九%以上装着があるというふうに判断しております。
○関山委員 そこで、これから法律が動き出すと五十年四月、五十年十二月の保安基準でいくことになるものですから、やはりシートベルトの装備率がどの程度までいっているのかというデータがもう少しはっきりとらえられていないと、我々としてはなかなか議論のしがたい部分も出てくるんじゃないかという感じもするのですね。まさに実態がわかりませんから、感じというしか申し上げようがないのですけれども。 実は、昨年の段階で調査室からいただいた資料の中で、シートベルトの効用にかかわってこういう指摘があるのですね。「衝突等の交通事故にあった場合はもちろんのこと、カーブの多い所を運転する機会の多い人、激しい急停車をくりかえしたような場合等、シートベルトに衝撃吸収をさせるような使いすぎの場合もシートベルトは必ず取りかえる必要があります。完全に正常な運転だけしかしていない人でも、使用度にもよりますが、二年以内にはシートベルトが劣化しているものと考えるのが無難です。」こういう指摘があるのですね。そうしますと、初度登録でずっと累計的に台数に沿って推計しているのですけれども、かなり古い部分のものがこの中に含まれているとすると、つけていればいいというものじゃないということになるわけですから、そういう点では、この二年以内に劣化するということ自体がどうかという問題もありますけれども、いずれにせよ、法律でいろいろ義務づけてみても、そういう条件整備がまだ少しおくれておるんじゃないかという感じもしないでもないのですね。この点についていかがでしょうか。
○神戸説明員 お答えいたします。 シートベルトの耐久性につきましては、自動車の型式指定の審査等において、耐摩耗性及び耐劣化性等を課してその性能の確認を行っております。耐劣化性につきましては、日本工業規格に定められたマイナス三十度プラスマイナス五度という低温槽内に放置する耐寒性試験、六十度プラスマイナス五度の空気中に放置する耐熱性試験及び二十度プラスマイナス五度の水中に浸す耐水性試験に加えまして、太陽光に相当しますアークランプ光にさらしまして耐光性試験を実施し、これらの試験において十分な引っ張り強度を有するベトを使用させることとしております。したがいまして、材質のいかんにかかわらずベルトの耐久性は十分に確保されていると考えておりますが、定期点検の際ベルトに損傷があったりバックルのかみぐあいにふぐあいがあったりしたような場合は交換するように指導しているところであります。
○関山委員 今お話しのあった規格の基準というのでしょうか、それはいつのものですか。
○神戸説明員 これは通産省の規格でございますので、ちょっと時期までは私存じておりません。
○関山委員 そう言われちゃうとちょっと困るのですけれども、それが比較的新しいものだとすれば、古いものへの適用はないわけですね。つまり、僕もこれは出典がわからないものですから、二年で劣化という、このことの妥当性については今あなたの方と行ったり来たりの押し問答をしてみたって決まりのつく話じゃないと思うのですけれども、例えば、後ほど伺いますが、ベルトの規格なども非常に多様にあるわけですし、しかも、年とともに便利なものや新しいものができてきているんじゃないかなという感じもするわけなんです。そういう点で、今お話しのあったような、これは大丈夫なんだよという規格がいつ定められたのかということによっては、装備保有自動車の割合の中身の問題としてはいろいろ問題が出てくるのじゃないかと思うわけですよ。それはいいでしょう。それ以上答えると言っても答えられないのじゃ、議論にもなりません。 そこで、ベルトは二点式、三点式とあって、かつまたいろいろなのがあるのですが、私も専門家じゃないものですから、これは規格の統一については保安基準上は一般的に書かれておりまして、その先にまた何か文章もあるらしいのですが、シートベルトの技術開発の歴史みたいなものを私も詳しく勉強している暇もなかったものでありますからよくわかりませんけれども、技術的にはもういわば完熟をしておるというふうに言っていいのかどうか。新しい問題や新しい手直しがない段階まで既にでき上がっているものだというふうに言い切れるのかどうか。仮に言い切れるとしたら、今私の手元にある資料だけで申し上げましても、二点式についても巻き取り装置のないものとNLR、ALR、ELRつきのものと四通りある。三点式のものについてもやはり同じように巻き取り装置のないものとあるものとでそれぞれ四点あるというようなことになっておるのですが、そのほかにも連続ウエビングタイプとかフルハーネスとか、いろいろなタイプがあるようです。こういうものは当然法律でいわば義務化していくということになれば規格の整理、統一はもう少しやったらいいんじゃないかと考えるのですけれども、その辺はどうなんですか。
○神戸説明員 お答えいたします。 今先生御質問の中でお話しのようにいろいろなタイプがありますし、支持するところも二点式、三点式とあるわけでございまして、それぞれ機能としては今のところ十分ではございますが、その使いやすさあるいは拘束性等の面でいろいろ特徴があるものでございます。ただ、運輸省としましても使用者が着用しやすく、かつ安全なシートベルトであることが重要と考えておりまして、使い勝手などの点でよりすぐれているものを今後運転者席等には装置する方向で検討を進めているところでございます。
○関山委員 そうしますと、かなりいろいろあるシートベルトについては、なお装着のしやすいもの、経済性だとかそういうものを含めて検討していくということですか。
○神戸説明員 はい。
○関山委員 では、この際ちょっと一緒に伺っておきたいのですが、子供用の問題はさっき局長から御答弁があって時期やや尚早ということのようなんですが、運輸省サイドとしてのこれの扱いはどういう状況にあるのでしょうか。
○神戸説明員 子供用補助乗車装置については、それが適切なものであれば衝突時の安全性の向上に役立つものと考えられますので、安全性の高い子供用補助乗車装置が普及するよう、現在必要な技術的な要件の検討を進めているところでございます。
○関山委員 極めて抽象的でわかりにくいのですけれども、これも具体的に既に幾つかあるようですね。子供用シートベルトというものについては、新生児用のインファントキャリアだとか幼児用の安全シート、ガーディアンとかチャイルドクッションとか、私実物がわからないものですから書かれているものを読み上げているだけですけれども、運輸省としてはこの保安基準の将来に向けて、子供用シートベルトの規格について、これは通産省がやるのか警察庁がやるのかわかりませんけれども、どういうところでどういうふうに検討をしていくのですか。
○神戸説明員 お答えいたします。 保安基準の中で自動車の構造として何らかの基準を設けるべく今検討しておりますけれども、関係省庁との連絡もまだ済んでおりませんし、そういう意味で今事務的に原案として考えて進めているところでございます。
○関山委員 それから、せっかくつけたシートベルトなんですが、もちろんつけてなくても死亡事故になっただろうということはなっただろうけれども、づけることによって死亡事故を減らすということなんですから、それが原因でまた死亡したというのじゃ困るわけなんでしょうが、先般NHKの朝のテレビを見ておりましたら、肩からの方は約一トンですか、腹部が八百キロですか、大変な荷重がかかるということで、従来も器材不良によるものあるいは着用不適当なもの、長さの調節がうまくいかないでサブマリン現象というのでしょうか、首つり現象になって亡くなったとか、あるいは腰の方のベルトが着用不適当で内臓破裂に至ったとか、こういうケースは統計的にはどの程度あるものなんですか。これは交通局長の方でしょうか。
○太田政府委員 今御指摘のような、シートベルトの着用が正しく行われてなかったためあるいはそのシートベルトの内容にちょっと問題があってそれで死亡事故に結びついたというようなものがどのくらいあるか、実はそういう観点からの統計はとってないというのが実情でございます。 ただ、シートベルトの問題につきましては、先生も今お話しございましたように正しい装着の必要性というのが非常に高いわけでございまして、慶応大学のシートベルトについて非常に研究をされている佐藤先生なんかが今お話しのようなケースについての問題点の事例を集められたものもございますけれども、これらを拝見いたしましても正しい装着というのが非常に大事であるということを痛感させられるところでございます。
○関山委員 交通局長、今保安基準の方のお話を神戸さんから承っておるわけですけれども、せっかくつけても今も言ったような話になっても困るし、そのことは言うなればシートベルトの規格、内容等について、着脱方法の問題もあるでしょうけれども、一々説明しなければ気楽につけられないようなシートベルトではこれまた困るわけですから、そういう技術開発などについてまだ検討していく余地がかなりあるのじゃないだろうかという感じで最前から拝聴しておるのですけれども、こういう問題についてはいかがでしょうか。
○神戸説明員 お答えいたします。 シートベルトにつきましては、諸外国における規制の状況、また、我が国で四十四年以降乗用車等に装備を義務づけて以来巻き取り機構等にいろいろな改良が加えられてきた、そういうような状況を勘案しますと、技術的には相当成熟した段階に来ていると考えております。
○関山委員 ひとつ、なおいろいろな関係方面で御検討いただきたいと思います。 そこで次に、法の適用除外の問題についてお尋ねをしておきたいと思いますが、政令案の骨子が先ほど理事会を経て私どもにお配りをいただいたわけなんですけれども、幾つかについては極めて抽象的、かつ、どうにでも解釈、裁量ができるという感じの中身になっておるわけであります。 この点、順番にいきますと、「ア」の「自動車をバックさせるため又は安全確認をするため、体をひねり又は移動させて自動車を運転するとき。」これはいいでしょう。「身体が著しく大きく、又は小さいため、座席ベルトの装着ができない者」というのは、これは極端な方は別ですよ。それこそ小錦だとかあるいは、余り小さい方の例を引くと悪いから言いませんけれども、そういう極端な例は別としても、やはり非常に判定が面倒な部分が出てくるのではないか。現場の警察官が裁量するわけですから、おれは小さいんだ、おれは大きいんだと言って言い争いになるということになるのじゃないかと思うのです。 それから、「疾病等のため座席ベルトを装着することが適当でない者が自動車を運転するとき。」これも目に見えてはっきりしている場合はいいですけれども、じゃ医者の診断書を持っているか持っていないかみたいな話になる。 それから。「エ」の「法第三十九条第一項に規定する緊急自動車又は」これはいいですな。 それから、「オ」の「短い区間において頻繁に自動車に乗降することが必要とされる業務に従事しており、かつ、現に当該業務につき頻繁な乗降が必要とされている者が自動車を運転するとき。」これも解釈によっては、御説明の中では郵便配達の軽自動車はいいとか、あるいは宅配便はいいとかいうことの御例示があるのですけれども、これだけですと、業務走行中の運搬業者なんというのは、どこまでがどうなのかということは非常に難しいのじゃないかという感じがするのです。 その辺の現場裁量というのは一体どうなるのかということについて伺いたいと思います。
○太田政府委員 確かにお配りをしました資料で、今御指摘のような解釈で相当幅があるという文句があることは事実でございます。ただ、これらにつきましては、具体的な指導基準といいますか、そういうものを列挙いたしまして、第一線の方で恣意的な判断、もちろんそういうことがあってはならない、先ほど大臣からも申し上げましたが、そういう基本的な姿勢を保ちつつ具体的な判断基準を示していきたい。例えば、さっきもちょっと申し上げましたが、「オ」の部分などにつきましては、郵便の収集業務とかあるいはごみの収集業務、さらには宅配便等で配達のために頻繁に乗りおりをするというようなものが例示として挙がってくるというふうに考えております。
○関山委員 体の大きい小さいなんというのはどうするのですか。
○太田政府委員 この辺は、要するにシートベルトが正しく着用できるような状況がどうかというのが一つの判断基準になるわけでございます。これは御案内のように、違反ということで例えば行政処分の点数をつけるということになりますれば、当然のこととして場合によって裁判でも争われるというようなことにもなるわけでございまして、乱用的なことになればそれこそ職権乱用というようなことにもなるわけでございますので、その辺につきましてはまさに一般の常識といいますか、そういう社会通念として判断すべきことだろうと思いますが、本来的には座席ベルトの持っている効用というものが適切に発揮され得る範囲内の体の大小ということになるだろうと思います。
○関山委員 それから、先ほどお伺いいたしました疾病等の場合、これは皮膚病とか妊産婦だとか、外から見てわかる場合はいいですけれども、そうでない場合のものがあり得ないとは言えないと思うのですが、そこらあたりは具体的にどういう処理をなさるおつもりですか。例えば医者の診断書を持っていなければだめだとかどうだとか……。
○太田政府委員 これも今申し上げましたように、最近のシートベルトは体を本当にきつく縛りつけるというものではない構造のものがほとんどでございますけれども、そういう形であれ、体のぐあいが悪くてそういうものをやること自体が非常に支障を来すというものがもしあれば、そういうものは当然のこととして適用除外になると解釈いたしておりますが、今具体的にそれでは何病のものがどうだというのはちょっと申し上げかねる状況でございます。
○関山委員 私は必ずしもシートベルトをつける側の立場だけで問題を考えているわけじゃないわけでして、現場の警察官が困るだろうと思って申し上げているわけでありまして、中身をどうするかは少し後へ送って、この質問はこの辺にしておきたいと思います。 それから同乗者への規制の問題ですけれども、法律によれば二項、三項を区別しているわけです。運転者席の横の乗車装置の場合は義務、それから後部座席は努力義務、こうなっているのですが、これを区分けした根拠はどういうことでしょうか。
○太田政府委員 形の上では、とにかく車に乗っている者について、座席ベルトが備えられている場合には全部の方につけていただく、これが座席ベルトがそもそも設けられている趣旨に照らしましても一番望ましいことであることは申すまでもないことであります。 ただ、その場合に義務づけをするかどうかということになりますと、そこでの一つの判断は、義務づけをしますと当然のことといたしましてしかるべき担保の方法という問題も絡んで出てくるわけでございます。そういうような問題も考え合わせまして、事故率、危険率といいますか、そういうものを勘案いたしまして、前の座席というのは衝突等が起きた場合に車の外にほうり出されたりという状況が後部座席に比べて非常に高いわけでございます。したがいまして、前の座席については座席ベルトの装着を義務づけるという形にいたしてございます。 ただ、後ろの座席につきましては、今申し上げましたように、全体について、座席ベルトが装着されているものについてはしていただくのが望ましいわけでございます。ただ、義務づけるというところまでするのはいかがかということで、努力、運転者にそういうふうに努めてもらうように落としているということに区分けをしたわけでございます。
○関山委員 これも後ほど少し議論といいますか、問題点として指摘を申し上げますので、ここでは素直にそちらの方の御説明だけ承っておきたいと思うのですけれども、いろいろ言われておりますように、タクシー運転手など職業運転手の場合、強制力の限界があるわけですね。御説明の中では、それはもう適当なところで、別に責任は問わないんだよと言っているわけですけれども、これとて法律に書いてある話じゃないものですから、酔っぱらいを乗っけて無理やりどかどかと四、五人で乗ってきて、前の横の座席に乗ってくる。制止をするけれどもなかなか聞かないというケースなんて間々あるわけですし、あるいは国会の運転手さんなんかも、議員さんから、おまえ、そんなうるさいことを言うなと一言言われれば、力関係によってはなかなか運転手さんの言い分だけではまかり通らぬというケースも間々想定できるものですから、この辺の、いわば横の座席の同乗者への規制の限界についてはどんなふうにお考えになっているのか、一応この時点で承りたい。
○太田政府委員 まずタクシーの運転者でございますけれども、これは横の座席、助手席に座った方に対しまして座席ベルトを装着していただくようにする、これを義務づけをしているわけでございます。ただ、この場合に、今お話しのようにいろいろなケースが出てくるだろうと思います。その場合に、当該タクシーの運転手さんが座席ベルトを装着をしてもらうように相当の努力をしていただければ、それで一応義務を果たしたというふうに私どもは解釈いたしております。これは、具体的にケース・バイ・ケースで違うという点はあるわけでございますけれども、少なくとも一声はかけていただきたい。隣に、助手席に乗った方に対して座席ベルトをしてくださいということを、一声は少なくともかけていただきたいというのが私どもの判断基準でございます。
○関山委員 わかりました。 それでは、それはそうしておいて先へ進みますが、適用道路の関係ですね。今回は高速自動車道等に限っていたものを全道路に法律的にはお書きになったわけなんですが、改めて、問題は行政処分との関係なんですけれども、この高速自動車道の場合は一体どれだけの猶予期間を考えておいでになるのか。 それから一般道路については、着用状況等を勘案して実施時期を定めるという御説明をいただいておるわけですけれども、着用状況等を勘案した実施時期というのは一体どういうことなのか、この際お尋ねをしておきたいと思います。
○太田政府委員 高速道路につきましては、この法律がこの国会で成立をさせていただいたということになりました場合には、できれば秋の全国交通安全運動、それに間に合わすような形で行政処分の点数を付与するという方向でまいりたいというふうに考えております。 それから一般道路におろす時期でございますが、今先生からお話がございましたようなそういう形でございますが、具体的には、これは今申し上げましたように、まだ一般の方々への座席ベルトの効用の正しい理解の浸透とか、そういう問題、それから着用率の事実上の推移というものを見定めなければいけませんので、なかなか難しい問題がございますが、私どもといたしましては、高速道路で着用してから一年ぐらいたったところを一つのめどとして、今の国民的な幅広いPR作戦といいますか、そういうことで、国民の皆様方、ドライバーの皆様方に座席ベルトについての正しい理解というものを持っていただくよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○関山委員 着用率の推移というふうにおっしゃっていらっしゃるのですが、一般道路の場合ですね、大体どのくらいの着用率に上がってくればこれは実施段階に入るというようなことになるのでしょうか。どうもこの辺の議論は二律背反的な部分を持つものですから、上がってくるのなら別にしなくたっていいじゃないかという議論も持ちますが、しかし、あくまでもPRを前提としてということになれば、そこら辺がやはり目安ということになるとお考えになっているのだろうと思うのですが、その辺については、今この段階ではどういう数字を頭にお持ちになっていらっしゃるのでしようか。
○太田政府委員 これについてはいろいろ考え方があろうかと思いますけれども、それから着用率をどういうところではかるかというような問題もあるわけでございまして、いろいろ問題はあるところでございますが、私どもといたしましては、少なくとも半数以上の方がやはりいろいろなPRその他、とにかく法律でペナルティーはないけれども義務づけられたんだという意識を持っていただいて、そういう理解のもとに、また正しい座席ベルトについての効用というものを十分知っていただいて、それで義務規定がかかっているとは言いながら、過半数の方がやはり座席ベルトを正確に着装していただくという事態が出たときが一つの判断すべき時点であろうというふうに考えております。
○関山委員 それから、今局長の御答弁にもありましたように、秋の交通安全運動週間から行政処分を発効させたいということなんですが、問題はやはりどういう取り締まりといいますか、どういう指導とどういう取り締まりをするのか、先ほど来申し上げておりますことをイメージできるのだろうかという点が、やはり関係者の、特に私は絶えずこの種の問題を取り上げている際に頭の中にあるのは、後ほど申し上げますけれども、職業運転者の問題が一つあるものですから。 それは後ほどいろいろ申し上げることにして、自動車検問というのは、これは一つは交通検問というものがあるわけなんですが、法律的に決められている交通検問というのはそれなりに条文規定があるわけですけれども、これはどういう場面で取り締まりが行われるのか、起こり得べき状況というものについてお聞かせいただきたいと思うのです。
○太田政府委員 警察におきましては、悪質な道路交通法違反というような問題を検挙するという意味で、いろいろな形で検問等を行っております。それによりまして悪質な飲酒運転とかあるいはスピード違反の取り締まり、重大事故に結びつく可能性のある悪質事犯というものの取り締まりを実は行っておるところでございますが、そういうような検問の際には、座席ベルトの問題についても当然着眼点の一つとしてお話をするということになろうと思います。
○関山委員 そうしますと、一般的に交通検問、警戒検問あるいは緊急配備の検問等がございまして、そういうところでたまたましていない人が見つかれば、それは一点というようなことで理解をしておけばいいでしょうか。
○太田政府委員 大体そういうような形での御理解ということでよろしいと思いますが、ただ、例えばパトカーなり何なりが現に座席ベルトをしていないのを現認した場合でございますね、この場合にはやはりとめてそれで御注意をする、あるいは警ら中の警察官が、車が向こうから来たときに現にその車の方が座席ベルトをしていないということになれば、これはやはりとめまして、座席ベルトをしてくださいという御注意なり何なりするというのは、これはもう当然のことでございます。
○関山委員 秋の交通安全運動で一斉にシートベルト取り締まりをやって、つけていない者を片っ端から一点ずつつけるというのじゃ、これまた困りますので申し上げておきますけれども、おおむね局長の御答弁を承っておれば、この問題に対する姿勢のようなものはうかがわれるからそれはそれでいいのですが、しかし、そうばかりも言えない法律上の問題もあるものですから、以下、少し具体的な問題点についてお尋ねをしてまいりたいと思うのですけれども、もともとこの行政処分というのは、点数制度というのはどういうものなんでしょうかね。必ずしも刑事罰と行政処分とはリンクされていないわけですね。要するに、運転者の遵守事項その他に対する点数制の意義といいますか、点数制度の持つ意義というようなものについて、この際ちょっと改めての感じになりますが、伺っておきたいと思うのです。
○太田政府委員 行政処分を行います場合に、その判断が恣意的になってはいけないということで、各違反の体系に応じましてそれぞれ点数を定めまして、それでその累積点数に応じた形でしかるべき行政処分を行うということでこの点数制度というのができているわけでございます。それで、ほとんどの場合は罰則との絡みというものが決まっておりますけれども、今御指摘のように一〇〇%リンクしているというわけではございませんが、非常に重大事故に結びつく悪質な無謀運転というものにつきましてはおのずから点数も高くなってくるという形になっているわけでございます。 したがいまして、そういう点数によって運転者の危険性といいますか、そういうものを評価する、それを恣意的にならないように客観的に行うという制度としてこの点数制度というものがある、一般的に申せばそういう形になろうかと思います。
○関山委員 同時に、これは、このことを通じて運転者のモラル向上に役立てる、言わずもがなのことですが、そういうところに主体が置かれるのだろうと思いますけれども、そこで今回の場合、ペナルティーを科される主体について運転者に限定をしたわけですね。先ほどの同乗者に対する規制の問題ともかかわるのですけれども、同乗者に対しても責任を負うことにやはりいささか無理を感ずるのですね。この点で、免許を所持する同乗者、これは当然自分が運転していようとしていまいと、将来に向けてシートベルトの着用というものを運転手の最低のマナーとして位置づけようということであれば、同乗者の横座席なんというのはむしろペナルティーの主体を一持ってない人と不公平になるという問題はありますけれども、しかしこれはもともと免許を持っていることについてのペナルティーなんでしょう。そうでしょう。ですから、理屈からいえば、それは持っていない人と持っている人との間には前提として差があるわけですから、したがって私は同乗者で免許証を持っている人がいればむしろその人をペナルティーの主体にすべきじゃないかと思うのですが、この点はいかがでしょうか。
○太田政府委員 確かに傾聴に値する御意見だというふうに思いますけれども、ただ、御案内のように現在の道交法におきましては車にかかわる交通安全の責任といいますか、これを第一次的な責任を運転者に負わせているという仕組みになっているわけでございます。それで、例えば安全な乗車方法をとらせる義務だとか、いろいろあるわけですけれども、とにかく運転者というものを基本に置いているということでございますので、助手席に座った者に対する義務違反のペナルティーというものも運転者に絞ってつけたいというのが私どもの考え方でございます。 ただ、今先生が御指摘のような問題、確かにそういう点があるわけでございますし、この五千万人を超える運転免許の保有者というものがふえてまいりますと、そういうことをとったとしても必ずしも全部が全部不公平ということにもならないんじゃないかとも思いますけれども、さしあたってはまだそこまでいくのはいかがかということで、今回の改正では、運転についての第一次的な責任を持っております運転者というものに収れんした形で対応してまいりたいというふうに考えております。
○関山委員 これは行ったり来たりの議論にしかならないのでしょうけれども、お出しになっている立場からすればそうおっしゃる以外にないのかもしれませんが、私、やはりこの問題についてはすとんと落ちないのですね。それは、先ほど来申し上げておりますように、行政処分点数というのが積み重なることによって、命をとられるというのじゃないですね。牢屋へぶち込まれるというのじゃないですよ。したがって、免許を取り上げられるということなんですから、道交法の体系が仮にそうなって、運転者の義務、「自動車の運転者の遵守事項」というふうに書かれておりましても、これは別に何も自分で自動車を運転している人だけということにはならないのじゃないですか。そう理解をしても、そう論理的に矛盾が出てくるとも思えないのですよ。御説明のときにもそういうお話はちょっと伺ったのですけれども、そこだけで切って捨てられるというのは、それなりに内部でも御検討があったのかもしれませんが、納得をするだけの理由としてはどうも受けとめがたいということになるのですがね。
○安藤説明員 同乗者にも責任を持たせるということを内部的にも検討いたしましたけれども、諸外国のように同乗者に今回罰則をつけるというのであれば、助手席同乗者が座席ベルトをつけなかったことについて反則金等が取れることになるわけでございますが、罰則はなじまないということでございますし、現に助手席に座っている人にポイントはつけるという点につきましても、免許を持っているかいないかというのは、必ずしも持っているとは限りませんので、そういう点を勘案しまして、先ほど局長が答弁いたしましたように、道交法は運転者に第一次的な責任を持って安全な運行の責任者という地位を与えておりますので、今回、助手席の者につきましてはそれ自体の義務化ということをしなかったわけでございます。
○太田政府委員 若干補足的な形になりますけれども、道交法の百三条の二項に、免許の効力を停止するような場合の規定がございます。百三条の二項でございます。恐らく停止の問題が出てくるとすればこの規定に基づいてということになろうかと思いますが、それの二号というような形になりますと、御案内のように「自動車等の運転に関し」ということで、これはかなり実は狭く解釈いたしておりまして、この三号の一種の危険性帯有的な形のもの、これの対象者にはそれはなり得るかもしれませんけれども、これになりますと、いきなり重い違反というようなことになりますので、現行法の建前の上では条文上の問題などもこれありまして、今企画課長からも申し上げましたような、諸外国のような罰則、罰金を直接取るという建前ですと非常にその辺の割り切りはすっきりいくわけでございますが、行政処分の点数付与ということになりますと、今申し上げましたような問題も絡んで、いろいろ研究すべき課題として、直ちには踏み切りにくいということで原案のような形になったわけでございます。
○関山委員 くどいようですが、少し押し問答させてもらいますけれども、もともと最初に、私、行政処分の意義は何だ、こう聞いた意味はそういうことなんですが、つまり一定の罰則ではなくてペナルティー、しかしさりとてペナルティーを科しながら——シートベルトについて言えば努力義務だけでは、ともかく努力義務だけでもかなり上がってきているわけですけれども、これ以上は限界と御判断になって、我々もそうだなと思って処分一点仕方がない、こうなってきているのは、これはもうドライバー全体に対してそういう遵法精神というものを高めるべきだということが前提としてあるわけですからね。今までこの法律改正をする論議の過程でも、高速自動車道だけが努力義務、一般道を外したことが結果として着用率を上げることの阻害になったのじゃないかという御指摘もあるわけですけれども、そういう点で言えば、もし仮にこの処分点数一点つけることがすべての免許者に対してそういう認識を高めるという効果を期待したのだとすれば、私は、法律の条文をいじるのは法制局がやればいい話で、どうにでもなる話じゃなかったか、こう思うものですから、その物の考え方についてちょっとそこのところだけは、隣に乗っている人が免許保有者であればやはりそういうものを含めて問題を考えるべきだったのじゃないかなという気がするものですから、あえて重ねて申し上げたいのですけれども。
○太田政府委員 さっきも御答弁申し上げましたように、今の御意見は非常に傾聴に値する貴重な御意見だというふうに考えております。特に五千万人を超える国民皆免許時代、これがさらに今後その率というものが高まっていくという情勢にあるわけでございまして、そういうことになればなるほど今のようなドライバーとしての社会的責任というのは、自分が直接ハンドルを持っていない場合であってもやはりそれなりに負っていくということは、あるべき姿であろうというふうに考えております。
○関山委員 それでは、次の問題に移らせていただきます。 二番目の問題は、今回の法律改正の中身に沿って、私は基本的に段階的な適用というもの、これはさっきの大臣御答弁にもあったのじゃないかと思うのですけれども、これを基本にすべきじゃなかったかなという気がするのです。 一つは、着用率を改めて見てみますと、今も申し上げましたけれども、それなりにずっと上昇してきている経過があるのですが、諸外国の例なんかを見ましても、ある一定の段階まで行くとストップしてしまうのだということの指摘もあるようなんです。具体的に今日まで十四年間ですか、おやりになってきて、着用率はそれなりに上がってきているという状況も踏まえて、どういう御判断があったのだろうか。 それからあわせて、この資料の中だけではちょっとわからないのですけれども、専ら乗用の用に供さないトラック、あるいはバスは適用に入っていないから統計には出てこないのかもしれませんけれども、そういう車種別の内訳はどうなのか。そういう数字がおありになるのかどうか。 それからもう一つは、かなり地域別にアンバラがあるのじゃないかと思うのです。この辺の資料は御配付いただきましたものの中には出てこないのですが、高い部分、低い部分、ちょっと具体的に状況をお聞かせをいただきたいと思うのです。
○太田政府委員 座席ベルトの着用の推進のための努力といいますか、PRといいますか、こういうものは前から非常に粘り強く行ってきているところでございます。お手元に参考資料としてお配りしたものの中にもちょっとございますけれども、昭和五十年では九・七%でありましたものが、年々わずかずつでございますが、若干上下している面もございますが、昭和五十九年の調査時点では二九%というふうに向上の跡が見られる。ただ、これは各年とも八月に調査を実施いたしまして、このときは座席ベルトの着用の強化月間みたいなものをやったりいたしておりまして、通常のときに比べますと印象としてはやや高いかなという感じもしたりするわけでございますが、同じ八月、毎年ずっと調べてまいりますと、これは高速道路についてでございますけれども、こういうことで高速道路それから一般の平場も含めまして着用率の向上の跡は見られる。 ただ、今御指摘の車種別のものは、この際ちょっと調査をいたしておりませんので手元に資料がございませんが、地区別のものにつきましては、これは全国集計でございますので、当然調べればわかることでございます。ただ、地区別のものを手元に直ちには資料としては持っておりませんけれども、必要があれば計算をし直せばわかるという状況にはあるわけでございます。
○安藤説明員 車種別の調査状況は、局長申しましたとおりとっていないわけでございますが、男女別につきましてはとってありまして、大体同数でございます。 なお、地域別の着用状況も、昨年の秋の交通安全運動の際にとりましたところ、高速道路と一般道路に分けてとったわけでありますが、高速道路につきましては最高の県で約六〇%前後、一般道路につきましても五五%から五七%の着用率まで進んでいる県があるのに対しまして、低い県は十数%のところで低迷しているところもあるような状況でございます。
○関山委員 私は最初申し上げましたように、これはやはり段階的に進めるべきだ。今回全道路適用になっているのですけれども、やはり一挙に一般道まで持ち込むことは時期尚早なんじゃないだろうか。ここはやはりドライバーの理解を深めながら順次進めていくのがいい方法じゃないのか。これは、ただ単に面倒くさいことはなるべく先へ送れというつもりで言っておるのではないのでありまして、一つは、四十六年のときに皆さんの方も高速道だけに限ったということも、それなりの根拠がおありになったのだろうと思うのですね。 それから、実は国際交通安全学会というところから、五十九年三月に「シートベルト着用推進に関する調査研究」の報告書というのがございまして、どういう経緯でつくられた資料かはあれですが、交通安全対策室が委託者になっているわけですね。 これなどを拝見しておりますと、ヨーロッパの例を見ますと、法制化の手続を進めることが、義務化を進めることが、着用率を上げる場合と上げない場合といいますか、必ずしもストレートに結びついていない。全体的に言えばこれはやはり上げていることは間違いないのですから、それ自体はいいのです。しかし、やりようによっては、ここでは二つのことを挙げているのですが、その国の法制化の手続の違いですね。それからもう一つは国民性、メンタリティーの違いというようなことを挙げて、せっかくの法制化もやり方を間違うと当初の意図が思うように展開をしませんよという指摘がありまして、なるほどなと思って読んでおりました。 ここでは、法制化によって着用率が余り上がっていないフランスでは、政府主導型といういわば頭からのやり方だった。スイスでは国民投票によって決定し、あるいはイギリスでは議会で長いこと議論をしてやってきた。イギリスは今国際的には一番高い着用率を上げておるようなんですけれども、こういう例を引きながら「着用の実態、国民の意識を無視したものは大きな効果が期待できない」というふうに書いておりますのはおおむね妥当な指摘ではないか、こうも思いますし、また国民性、メンタリティーの違いというのは、日本人をどう判断するかという問題もあります。この際、交通局長の御判断があればお伺いもしておきたいのですが、いずれにせよ、イギリスの交通省の道路安全局長なんでしょうか、安全局のロビンスさんという人が、「とかく政策立案者は、性急になりがちである。しかし立案が実現するまで焦らずに、経験的、科学的証拠に基づく普及を重ねつつ、世論の意識・態度がその方向を向くまでまつ。そして、ついに案が成立したら、その施行まで十分な準備期間をおいて、法が法としての効果をもつようなキャンペーンを強化する。」これが今まで私どものたどった経過だということがございまして、私も本当にそうだなという感じがいたします。 それから、各新聞の論調も拝見をいたしまして、おおむね今回の措置が妥当だとしながらも、一般道路の問題については、これは読売の論説でありますが、「一般道路での違反者に対する処分実施は、当面猶予されることになっているが、こちらはあまり急ぐべきでない。」とか、あるいは朝日新聞では、「現在、二割そこそこという低い着用率をどう上げていくか、大都市の渋滞道路などの走行の実態にあわせて、除外例を設ける必要はないか」などの指摘もこれあるわけですね。 したがいまして、先ほどおおむね一年としていることについての局長のお考えは私伺いましたから、五〇%ぐらいを目安にということであれば、それはそれなりに理解もできるのですけれども、しかし、先ほど安藤さんから着用率の地域別の数字がございましたが、確かに大阪とか東京だとかが極端に低いわけですね。そういう数字などを押さえてみますと、これはやり方については、ひとつ極めて慎重にかからなければいかぬのではないかと思いまして、その辺のことについてお考えをお聞かせをいただきたいと思うのです。
○太田政府委員 座席ベルトの着用の推進というか、お勧めということにつきましては、さっきもちょっと昭和五十年以来の傾向について申し上げましたように、かなり前から、安全運動の機会をとらえ、あるいは八月などに座席ベルトの着用の強調月間などというものも置きまして、地道にやってきているところでございます。 ただ、そういうものを踏まえまして、また、最近の交通状況の厳しさというものをいろいろ見て、このままではなかなか難しいというふうにいろいろ考えておりましたけれども、その後、昨年の当委員会におきます御決議、あるいは、これまで二十八の道県と千百七十六の市町村の議会におきまして、座席ベルトの着用の推進というようなことを内容といたします決議というものがなされたりしている状況もございます。 〔委員長退席、浦野委員長代理着席〕 それから、今先生から御指摘がありましたような、昨年の交通局試案に対する主要な新聞社の社説あるいは論説、あるいは、私どもこれをまとめます前に交通警察懇談会というものを開きまして、これは関係の各界の有識者の方々にお集まりいただいていろいろ御意見を伺ったわけですけれども、この辺の御意見でも、もう座席ベルトも着用義務化をする時期であろうというような御意見が非常に多かったわけでございまして、そういうものもあれこれ総合的に勘案いたしまして、今回こういう形でお願いをしているところでございます。
○関山委員 局長、高速道に関する問題は、処分点数一点をつけることは、これは私もいろいろなところの意見を聞いておりますけれども、いわゆる営業用の職業運転をされている方たちでさえも、高速道はやむを得ないだろう、こう言っておるわけでありますから、問題はやはり一般道を今の段階から一挙にそこへ持っていくことについての問題なんですね。そこのところはどうなんでしようか。
○太田政府委員 私どもといたしましては、さっき申し上げましたような背景を踏まえまして、着用の義務化ということについては、この際一般道も含めてお願いをいたしたい。高速道路が今非常に普及をしてまいりまして、かなりの県で高速道路というものがそれぞれ通っているわけでございますが、必ずしもその高速道路を十分利用し得るというような条件のあるところばかりではないわけでございます。そういうような県におきましても実はかなり、さっき申し上げましたような、座席ベルトの着用の推進を図るべしというような議会等の御意見等を拝聴しているわけでございまして、一般道路につきましても、そういう点を勘案いたしまして、この際、着用の義務化ということについてはお願いをいたしたい。 ただ、それを担保いたしますいわゆる行政処分点数の問題につきましては、先ほどちょっとお答え申し上げましたけれども、着用率の推移というものをよく見定めながら、過半数の方が着用するというような実態になって、座席ベルトをしているのが格好悪いというような印象のときはいかがかということだと思いますが、過半数を過ぎれば、むしろしていない方がおかしいということになるだろうと思います。そういう点をよく見定めてやっていきたい。 ただその場合に、私どもといたしましては、国民的な非常に幅広い座席ベルトの効用等についてのPRといいますか、御理解を得る努力をするということを前提にして、おおむね一年ぐらいあればそういう私どもが今申し上げましたような情勢というのが出現し得るのではないかというふうに期待しているところでございます。
○関山委員 ここは意見の違いということになるでしょうから、申し上げるべきところを申し上げておくよりしようがないのかもしれませんけれども、お話がありましたように、高速自動車道は、恐らく今ドライバーであれば、高速自動車道を走ったことのない人というのはまずいないだろう、まともに運転をしておれば。そうすると、そこでの規制というものが次第に一般道への着用率を高めていくだろうということが明らかに予想もされるし、先ほど来申し上げているような幾つかの先進国の経験に学んでも、そういう自律的ないわば遵守意識というものを高めていくことがよりいいし、また、現場での混乱を現場の警察官の方たちが起こさないためにもこれはやはり望ましいことと思っているものですから、なおこの一般道路は法律上からも外すべきじゃないかという主張を申し上げておきたいと思います。 それから、これはこの際ちょっと見解を承っておきたいのですけれども、法律ですから、でき上がりますとこれがひとりで歩き出すわけですね。今局長は五〇%ということをおっしゃっていただいておるのですが、政省令にかかわることでありますと、これは現実の問題として、信頼関係がありますからそういうことはないとは思いますけれども、理屈だけ言えば、政省令のことはそれはこっちの話よ、こう言われてしまうと困るのですが、その辺のところはいかがですか。
○太田政府委員 今答弁申し上げておりますところは、これは政府としての考え方といいますか、そういうことで公式の場で申し上げていることでございまして、お答え申し上げましたことを尊重いたしまして、その実際の通達あるいは政令等の原案をつくる際には、そういう趣旨から外れないような形で対応する、これは当然のことでございます。 〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕
○関山委員 それでは最後に。 適用除外の問題で先ほどちょっとお話し申し上げましたが、業務走行中の運搬車及びタクシーの適用除外、これは私は政令そのものが非常に——現場のいわば恣意的なものにならないようにとおっしゃっても、やはりかなりあいまいな現場サイドの問題にならざるを得ないというふうに思うものですから。 実は、皆さん方の方でもお調べになっていらっしゃる、先ほど申し上げました交通安全学会の資料なのかもしれませんが、諸外国の適用除外事由というのを、皆さん方のお出しになった資料には残念ながらこれが載っていないので、もとのものを見ますと、これはタクシー運転者、業務走行中の運搬業者はかなり外しているのです。全体四十サンプルぐらいある中ですから、ちょっと僕の数え間違いがあるかもしれないが、タクシーの方は十三、四ありますし、業務走行中の運搬業者の場合は十八、半分近くあるわけですが、これはオーストラリアのように各州ごとにとったものもありますから各国別というわけにはいかないと思いますけれども、それでもノルウェーだとかデンマーク、オランダ、カナダあるいは西ドイツもそうですし、それからフランスもタクシーは外しているし業務走行中の運搬業者も外している。それからスイスもそうですし、イギリスもそうなんです。明らかにタクシー運転手と業務走行中の運搬業者は適用除外しているわけですから、これは先進資本主義国並みにきちっと除外をしておくことが無用なトラブルを起こさないためにも必要なのではないか。もともと職業運転手というのは、こんなことを言われようと言われまいと、当然道交法の遵守については率先してやらなければならない立場にあるわけですから、これはひとつぜひそういうふうにお考えをいただけないかなと思うわけですが、余りだめよと言われちゃうとぐあいが悪いから、その辺は考え方をとりあえず伺って、あとは永井先生に質問をバトンタッチしたいと思います。
○太田政府委員 現にそういう頻繁に乗降が必要とされる業務に従事するという場合には、それを適用除外ということにしたいというのは、先ほどお配りを申し上げました資料に基づきましても、「オ」のところに表示しているところでございます。 タクシーの運転者の方につきましては、今もお話がございましたように、模範的な職業ドライバーということで、車社会の中で、何といいますか、手本になっていただくようなそういう立場の方だろうと私どもは認識しているわけでございます。そういう点から、今もお話しのように座席ベルトについても当然やっていただけるのではないか。そういうことであれば、あえて除外の方に置くという必要もないかというような感じもいたしますが、いずれにいたしましても、諸外国の方でタクシー運転者について適用除外にしている例は今御指摘のようにかなりあるわけでございますが、ただ、これは我が国のタクシーの客の乗りおりの際の扱いとか、そういうものとかなり実態を異にするわけでございます。その辺の問題もあるいは諸外国の方では反映しているのではないかというふうに思ったりいたしますが、とにかくタクシーの運転手さんがきちっと座席ベルトをして、車社会の中で一般のドライバーに対する一番よい見本を示していただければ、この座席ベルトの着用率というのも大きく向上するであろうというふうに我々は考えておるところでございます。
○関山委員 ちょっと誤解があるといけませんのですが、私がそのことを申し上げているのは、タクシーや業務走行中の運搬業者はしなくてもいいよと言っているのじゃないのです。これは当然すべきであろうけれども、その人たちが必要に応じてつけたり外したりすることについてこの適用が機械的になっては困るということで申し上げているわけでありまして、その辺は、私も既にきのう、おととい、地元の新潟でタクシーに乗りましたけれども、率先してつけている会社もあったりして、やはりそれなりの影響は出ているんだなというふうにも感じておるのですが、しかし、それだけでは律せられない部分をこうやって法律や政令で決めていくということについて、やはりトラブルが起きやすい部分についてはきちっと除外しておいた方がいいのではないか。これはつけなくていいと言っているのではないのですから、その辺はお間違いのないように御理解をいただいて、なお今後の議論にゆだねたいと思います。
○小川委員長 次に、永井孝信君。
○永井委員 ただいまの同僚の関山議員の質問を受けまして、関連した部分について二、三お伺いしておきたいと思うのであります。 確かにこの交通安全対策特別委員会でシートベルトの着用を促進するという決議をいたしました。むしろ私自身もその提唱者の一人でありますから、そのことはいいのでありますが、立法化する際に強権的にといいますか、強制的に何でもかんでも法律でねじ伏せる、そういうことがあったのではいけないと思うのです。今関山議員もいろいろ聞いておりましたけれども、やはり法律を守らせるためには一定のコンセンサスが必要であると思うのです。ところが、そのコンセンサスを得ないままに法律が施行された場合に、いわば無用の政治に対する不信感を招いたりあるいは現場でトラブルを起こすことになる、このことが一番怖いのでありまして、そのことを実は私どもも非常に危惧をいたしているわけであります。 例えば今の道交法の関係でも大変トラブルが多うございまして、この委員会でも私も何回か取り上げてまいりました。 一つ例を申し上げますが、こういう場で質問するのにふさわしいかどうかという問題もありましょうけれども、点数という関係でいきますと、一番多いのはスピード違反なんです。これは何回もこの委員会で問題になりました。この間、元法務大臣の秦野さんが記者会見をした記事が新聞に出ておりまして、今それは持ってきておりませんけれども、法律を運用する者が機械的になってはならない、私だって法務大臣をしているときは、閣議に間に合わないときは何回も道交法の違反を犯した、こう言っているわけです。何も道交法の違反を犯したことが自慢になるのではないのでありまして、もちろん守らなくてはいけないのでありますが、そのことは、いみじくも法律を運用する場合に余りにも機械的になり過ぎているということを端的に示しているのではないかと思うのです。 例えば時速四十キロに制限をされている。では四十キロ以上超えてはいけないのかといろいろこの委員会で議論をすると、まあ一つの目安でありまして、十キロ程度ぐらいまでなら直接摘発はしない、こういう答弁が返ってきたのです。では十キロ程度がよくて十一キロならだめなのか、こうなっていくわけです。その四十キロ制限というものが実態にふさわしいのかどうなのかということも随分議論になりました。私も何回も経験しておるのです。もう一回恥をさらすようでありますが、申し上げておきますと、私は、この一年半ぐらいはスピード違反にひっかかったことはないのですが、それまで何回かありました。そのスピード違反に私自身がひっかかったときは、大体調べてもらったらわかるのでありますが、五十一キロなんです。しかも、前後に車が全くない田舎道を走っておって五十一キロでひっかかる。そういうところで五十一キロを摘発するのが適切なのか、あるいは高速道路の八十キロ制限のところを百二十キロでぶっ飛ばして無理な追い越しをする者を摘発するのが適切なのか、あるいは混雑していて四十キロ制限やむを得ないというところで無理な追い越しをして、スピード五十キロ、六十キロで走っている者を摘発するのが適切なのか、その状況判断はすべて現場の警察官の裁量にゆだねられているわけですね。 だから、その現場の警察官の裁量権の範疇にあるものだから、そこに不信感を起こすし、無用のトラブルも起こす、こういうことになってくるのでありまして、今回のこの道交法の改正もそうでありますが、シートベルトの着用を義務化する。今御答弁を聞いておりますと、一般道路にも義務化することについてはお認め願いたい、こう言っているわけでありますが、そういうことが結果としてそういう裁量権の問題にゆだねられて、無用の不信感を生んだり無用の対立を起こしたりはしないだろうかということがありますので、その基本的な考え方をまず冒頭にお聞かせ願いたいと思います。
○太田政府委員 交通違反の取り締まりの基本的な姿勢ということについては、先ほど大臣からも申し上げましたところでございますが、いわゆる取り締まりのための取り締まりというようなことにならないようにやっていかなければいけないということは、第一線の方に口を酸っぱくして指導をしているところでございます。 それから各種のスピード違反の取り締まり等につきましても、幹部による管理といいますか、そういうものを徹底させるということで、スピードの出し過ぎというものが非常に重大な事故に結びつく可能性のあるような場所、そういうものをよく選んで、また時間帯等も選んで、幹部の指揮のもとにそういう違反の取り締まりを行うというようなことでも非常に気を使ってやっておるところでございます。 もちろん、さっきもちょっと申し上げましたように現場でたまたま現認をしたというような場合には、そういうのから外れて個々の警察官が違反についてのチェックをするというようなこともあろうかと思いますけれども、基本的な考え方といたしましては、とにかく国民の一般的な理解と協力が得られるようなそういう姿勢を保持しながら、なおかつ交通事故が非常に増大している現在の肥大化した車社会というものをそれなりに秩序づけて安全なものにしていくということを確保する、そういう面を考慮しながら対応しているところでございます。
○永井委員 スピード違反のことは、現行の道交法の適用ということについて私自身の感じていることを実は申し上げているのですね。だから、御答弁はスピード違反のことに示されておったわけでありますが、むしろそれよりもこれから改正しようという法律案が同じようなことになっていかないかということを私は心配しているのです。 例えば一般道路の義務化ということになってきまして、適用除外もありますけれども、適用除外例というのは極めてあいまいなんですね。例えば体の極めて大きい者、小さい者——妊婦と言えばはっきりわかりますけれども、大きい者、小さい者と言ってみても何センチから大きくて何センチから小さいか、それを判断するのは現場の警察官の裁量にゆだねられる、こういうことになってくるわけですね。 あるいは業務上運転をする人、例えばタクシーの運転手に例をとりますと、隣の助手席に乗せたお客様に座席ベルトを締めてくださいと声をかけた、それでも締めてくれなかった。そしてたまたま事故が起きた。運転手はシートベルトをつけておったから自分は助かった、助手席の者が大けがをしたり死亡事故を起こした。そういうときに必ず補償問題がこじれてくると思うのですね。そのときに、例えば助手席に乗っておったお客様が不幸にして亡くなったとした場合に、本当に運転手が締めてくれと声をかけたかどうなのか、これは本当は証明することができないのですよ。これは一つの仮定の話でありますけれども。そうすると、運転手が助手席のお客さんにつけてくださいと声をかけなくてはいけない、あるいは法律上でいうとシートベルトを締めさせておかないと運転手が一定の行政処分を受ける、こういうことになってくると、むしろそのことが逆に補償問題などでトラブルの原因になってくる、トラブルを誘発することになる。こういう問題も、適用除外とか、あるいは実際に具体化する場合には問題を持っているわけですね。 時間がありませんから一つ一つ答弁は求めませんけれども、今同僚の関山議員も質問しておりましたように、高速道路はまあまあつけることについては一般的に抵抗がないだろう。むしろ一般道路にそういう抵抗感が極めて強い。だから、冒頭に私が申し上げましたように、立法化するときは全体のコンセンサスを得るということが極めて大事だ。極めて大事だということになると、一般の自家用車だけではなくてバスもあればトラックもある、ハイヤーもある、タクシーもある。そういう業務上の車両も一般道路にはわんさと走っているわけでありますから、そういう業界や職業運転手に対してもそういうことが一定のコンセンサスを得るところまで、設備的にもあるいは思想的にもそういうものが成熟していくという期間をある程度気長に待つべきではなかろうか、それを待った上で立法化をするということが最も適切ではないか、私はこう思うのです。一般道路に対する立法化を促進する意味において高速道路をまず法制化してそれを厳しく適用するということから、そういうことの可能性が極めて近い将来に出てくるのではないか、こう思うのですが、どうでございますか。
○太田政府委員 私どもの方といたしましては、今先生から御指摘のような段階的といいますか、そういう考え方に立ちまして、ペナルティーの適用の問題につきましては御指摘のような形をとりたいというふうに考えているわけでございます。ただ、義務化の問題につきましては、さっきも申し上げましたように各界のかなり幅広い御理解を得ているのではないかという判断に立ちまして、今回そういうことでお願いしているところでございます。
○永井委員 各界のいろいろな判断を聞いたというのでありますが、それではお尋ねしますけれども、例えば東京都区内で言いますと、シートベルトの着用率は他に比べて極めて低いところなのです。警察庁の調べでも極めて低いところです。その東京都区内に例えばタクシーの営業会社が随分あります。定かな数字を私ははっきり覚えておりませんけれども、ざっと四万台くらいは走っているんじゃないですか。じゃ、その東京都区内で言えばそういうタクシー業界やあるいはタクシーの運転手でつくっている労働組合などの意見も聞きましたか。
○安藤説明員 昨年末に交通局試案という形で各界の有識者の御意見を拝聴する機会を設けたわけでありますが、その際に、タクシーの関係につきましては全国の乗用自動車組合の代表者の方、また労働組合の代表者の方にも来ていただいて御意見をちょうだいしております。その際に、基本的には賛成であるが、業務上の問題があるので、法実施の際には実情をよく見てその適正な措置をとられたいという御意見はちょうだいしております。
○永井委員 御意見を聴取されたということでありますが、私どもは私どもなりにそういう関係者の意見も聞いてまいりました。率直に申し上げて、今言われたように基本的には賛成だと言うのです。事故を減らすために、悲惨な被害者をなくするために基本的には賛成だ、こう言う。しかし、今現実に、直ちにそのことが適用されるということになると大変な混乱を起こす。例えば道路運送車両法で言いますと、シートベルトの着用は道路運送車両法の第三章に当該自動車にシートベルトを設置しなくてはいけないと規定されていますね。ところが、そう規定されておっても、じゃ現実はどうかというと、私どもの調べでありますけれども、軽自動車では九三・六%、小型乗用車で九二・五%、普通乗用車で九〇・八%にシートベルトが装置されておりまして、まだ装置されてない自動車も一割程度あるのです。 そうして、今装置しているシートベルトは緊急の場合にボタン一つですぐ外れる装置と、昔ながらにこうやって自分のバンドを緩めるようにして外さないと外せないものとあります。そういうものが、例えば業務上のタクシーならタクシーの運転手でいうと、極めてつけやすく極めて外しやすく、業務を遂行する上においてできるだけ支障のないようなものをさらにもっと研究し開発をし、そういうものが一〇〇%装着されて、片方でシートベルトを着用するという思想的なものが全体的に植えつけられて、自発的にシートベルトをつけようという状況まで近づいてきた時点を見て強制執行に踏み切る。その期間が三年なのか五年なのかわかりませんけれども、できるだけ短くするという努力はお互いにしていくということで、そういう法制化についても検討する余地はないのか、そのことを関山議員も一般道路と高速道路の区別という問題で触れておると思いますので、そのことについてもう一回お尋ねしたいと思います。
○太田政府委員 私どもといたしましては、さっき申し上げましたような諸般の情勢から、座席ベルトの着用義務化についての世論といいますか、そういう社会的な慣熟度といいますか、そういうものが非常に高まっている、そういうふうに判断しておりまして、一般道路、高速道路を含めまして着用の義務化ということをお願いしたい。 ただ、今お話しのような問題もありますので、ペナルティーの問題については段階的に対処してまいりたい。特に、一般道路につきましては着用率の推移というものをよく見定めまして、少なくとも過半数以上の着用率が実現するという段階に至ってペナルティーを科するという方向でまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○永井委員 この問題はまだまだ問題がありますので、次回に譲っていきたいと思います。五〇%以上着装率が高まったときということでありますが、それを例えば一年以内で達成したいということで、あらかじめ目標を設定して強制すべき性格とちょっと問題が違うような気がするのですね。いろいろな法律がありますけれども、この道交法の改正だけは、免許証所有者は五千万を超えていますね、また、五千万に近い自動車保有数にもなってきておりますから、これが改正されますと、直ちに一般庶民にそのままストレートに影響する法律案だけに、慎重な態度が望ましい、こう実は申し上げているわけであります。 なお、そのほかにたくさん問題があります。また他の同僚の議員からも質問が出ようと思いますが、例えば自動二輪車の二人乗りの問題にいたしましても、これは一年以内に二人乗りをすることを禁止することになっているわけでありますが、その現認の仕方にも問題がある。二人乗りを見つければ、すべておいこらととめるのか。そのとめることは逆に交通規制上混乱を起こさないのかとか、あるいは現認の方法をどのようにしていくのか。 例えば、こういう話があるのですよ。自動車なら初心者マーク、若葉マークをつけますね、義務づけられていますね。じゃ、一年未満の自動二輪車にも何かのマークをつけさせるという意見もあるのですよ。そうすると、そういうマークをつけると、これは自動車、四輪車の若葉マークと違いまして明らかに禁止規定があり、罰則規定もあるわけですから、そうすると取り締まりの対象のためにマークをつけさせるということになってきますね。そういう問題も、実は人権上もひっかかってくるだろうし、バイクは必ず持ち主だけが乗るとは限っておりません。そういう問題もあるので、こういう問題についてもやはり基本的には問題があろう。 もう一つは、例の駐車違反の車が、持ち主がわからない場合に、保管料の問題から端を発しまして売却をする、こういう問題がこの法制化の中に組み込まれているわけであります。これは今までも、過去問題になっていることがあるのですね。もう時間がなくなってしまいましたので細かいことは言いませんけれども、例えば昭和三十七年の十一月、あるいは四十三年の十一月に、それぞれこういう問題について、財産権の問題として最高裁が判例を出している件もあります。だから、なるほど持ち主がわからない、だからいつまでも放置できないということはわかるのでありますが、本来、今の日本の警察を褒めるわけじゃありませんけれども、世界に冠たる警察の捜査能力を持っておって、そしてプレートナンバーもついておる車両が、どういう理由があるにせよ、その所有者がわからないとかいうようなことで済まされていいものではない。むしろ今いろいろな機動的な犯罪が起きていますけれども、その機動的な犯罪というのは、盗難車を使う犯罪が極めて多い。そういうことになってくると、持ち主がわからない場合はそれは処分をすることができるということを定める前に、今の日本の警察能力からいって、所有者を必ず突きとめるということが先決ではないのか。そこに全力を挙げることが前提でなければならないし、もしもこういう形で法制化されるということになりますと、こんなことがあってはいけないのでありますが、第一線の方々がそういう処分ができるとなれば、捜査に手抜きをすることが起きてきはしないかという無用の心配まですることになってきます。そういうことが犯罪の摘発ということに大きな支障を来すことのおそれもあろうと思いますので、こういう問題点があるということを御指摘申し上げ、できれば私ども、いろいろ御相談申し上げていきますが、この政府原案についても正すべきものは手直しをすることぐらいの勇断を持って、この道交法の改正が成立できるように要望しておきたいと思います。 これについて最後にお聞きをいたしまして、時間が来ましたから、あとは次の機会に譲っていきたいと思います。
○太田政府委員 先生の方からいろいろ問題点の御指摘をいただいたわけでございますが、私どももこの原案をつくります際に、例えば移動保管の問題については憲法上の問題その他を含めまして法制局等とも十分に相談し、検討した結果でございます。 それから二輪車の二人乗りの問題でございますが、二輪と見れば、二人乗りをしていれば片っ端からとめてそれをチェックするというようなこと、そういうような荒っぽいことはもちろんやるつもりもございませんし、そういうことがないように運用上、大臣から一番冒頭に申し上げましたけれども、そういう警察の取り締まりの基本的な姿勢というものは十二分に第一線の隅々まで徹底をさせていくということでこの問題に対処してまいりたいというふうに考えております。
○永井委員 時間が来ましたので、あとはまた次の機会に譲っていきたいと思います。
○小川委員長 次に、木内良明君。
○木内委員 二時五十五分に大臣が参議院の方からお見えになるということで、しばらく待つつもりでありましたけれども、審議時間の関係もありますので、進めさせていただきます。 昨年の四月に、このシートベルトに関する提案を本委員会で乱させていただきました。各党の委員の皆さんの議論、あるいはまたその後の経過等これあり、七月に本委員会におきましてシートベルト着用推進についての決議が行われたわけでありまして、以来現在までマスコミを初め国民各層、各界の皆さんの議論が高まってまいりまして、大変こうした傾向を多とするものであります。例えば、ある新聞の調査によりますと、今回のこのシートベルトの法制化につきましては、必要である、あるいはまた人命保護効果に大きなメリットがあるのであれば賛成であるという意見が約六五%を占めるというようなその後の調査結果等も出まして、私たちも大変ある部分で意を強くしているわけであります。 こうした議論の高まりというものを見るにつけ聞くにつけ、先年イギリスでこのシートベルトの法制化が行われたときの報道を実は思い起こすわけであります。すなわち、このシートベルトの着用化に対する国民的な議論があの英国で行われて、この議論の高まりの中で、シートベルトの有効性、あるいはまた交通のモラルというものが大きく底上げをされてきた、その結果、九〇%前後に上る着用率のレベルアップが図られ、もって約二〇%の交通事故による死亡者の減少を見た、こういうようなことがあったわけです。まさに国は違え、我が国のシートベルトに関する議論の高まりというものはこうした英国の例などをほうふっとさせるものがある、このように思うわけでございます。なお一部こうした国民各位の御意見の中で、あるいは若干誤解をされているのではないかという面もいろいろあるわけでございまして、私は、限られた時間でありますけれども、その辺についてもやりとりを行いながら、確認をしながら進めてまいりたいと思います。 大臣がお見えになっておりませんので、まず申し上げた一つの例でございますけれども、シートベルト着用の効果についての認識がもう一歩国民各位にいただければ、こんなふうに思います。今イメージとして、事故に遭ったときにシートベルトが有効なんだという考え方が非常に浸透しているわけであります。当然そうした効果はあるわけですけれども、これ以外に、いわゆる事故の予防効果がシートベルト着用によってあるわけです。 例えば、まず事故時の乗員保護効果、これは正面衝突や追突などの衝突事故において乗員が頭や胸をフロントガラスや車内で打つことを防止する。さらにまた二次災害と言われて高速道路などでは大変大きな問題になっている、車外放出によって後続車がこれに衝撃を与えるというような事故ケースがあるわけでありますけれども、こうした車外放出を防止する等々の事故時における防止効果、生命保護効果が実はあるわけであります。と同時に、事故予防効果として、運転姿勢を正しく保つことができる。私も二十年以上運転しておりまして、いまだに運転することがありますけれども、夏など暑いときに窓を開けてひじを窓の枠にかけて、片手ハンドルで正面を向かずに、斜め半身に構えて運転をしているような、本人にとっては瞬間的に運転し心地のよい姿勢かもしれませんが、実はこれは非常に疲労させる運転姿勢であるわけです。シートベルトで言えば、正面衝突や追突といった事故時とは全く別に、運転姿勢を正しく保つと同時に運転疲労を軽減する、実はそういう効果があるわけであります。さらに、人間工学的に各車メーカーは大変苦心をして、車体構造、当然シートの構造も研究開発をしているわけでありますけれども、腰が安定するため車体の動きに体がよく調和するために、シートベルトが動態視力を向上させるメリットがあるわけであります。さらに、二義的でありますけれども、シートベルトを締めることによる安全意識の高揚、そういう面があるわけであります。 私はこういうふうに認識をしているわけでありますけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○太田政府委員 シートベルトの着用の効果につきまして、今先生からいろいろ御指摘がございましたけれども、私どもも全く同一の考え方、認識を持っているところでございます。特に予防効果の問題は、直接的な正面衝突等の事故があった場合の効果につきましてはだれもみんなわかっておるわけでございますが、予防的な効果につきまして今貴重な御指摘がいろいろございましたけれども、この面についてももっと正しい認識をドライバーの間にも広げていく必要があるであろうと考えているところでございます。
○木内委員 実は、今私が指摘したことは、こういう投書に基づくものであります。ある一般紙に出ていたものでありますけれども、私は主婦ドライバーです。主人は高速とか長い道のりとなるとシートベルトを必ず着用します。しかし、私は、窮屈で息苦しくて、体の自由を奪われて疲れやすいからシートベルトをしない。実は周りがしていても、なじみがないためにそういう誤解をしている向きが非常にあるわけですね。今局長が言われたように、国民の皆さんからのこういう御意見は重要であると思いますから、後ほどまた総務庁の室長の方にもいろいろお聞きしますけれども、PRあるいは着用推進の運動の中で予防効果等についての喧伝もぜひしていただきたいとまず要望しておきます。 大臣がお見えになりましたのでお聞きします。 今回の法案審議に至る過程については先ほど申し上げたわけでありますけれども、実は私もこうした議論の高まりの中で新聞あるいは雑誌さらにはまた電波関係の放送の方で引っ張り出されまして、随分と意見を聞かれ、自分なりに意見を国民の皆様に対して申し上げてまいりました。こうした中で、今言ったことが一つですけれども、実は目立った議論がいろいろありました。 こういうことを指摘する人がいました。日本の行政全般についても言えることだけれども、特にシートベルトについては着用義務化、法制化を行って事足れりとする行政のあり方にどうも疑問を持つという点を指摘する人がいました。私は説明いたしました。すなわち、シートベルトの着用義務化を行うだけで交通事故を撲滅し、死亡者を減少させようなどとは思っていない。むしろ私は、昨年春の本委員会において我が党の交通安全に対する提言、これも申し上げました。例えば交通安全対策としては、道路環境の整備あるいは附帯設備等のいわゆるハードな面でのリカバー、もう一つは人の心の問題、交通安全教育、例えば幼児から小学校、中学校、高校に至るまで、あるいは成人をしてドライバーになって、免許を取ってからの安全教育、こうしたいわゆるソフトの面における総合対策が必要である。横並びに全部、どれが欠けてもだめなものであって、そのための交通安全センター等の建設促進も私は主張してまいりました。したがって、シートベルトの法制化だけが今突出して、短絡的に行われようとしているのでは決してないということを主張してまいったわけであります。いわば国民的課題とも言える交通安全の問題に対しましては、そうした間口の広い総合対策が着実に、どれも欠けることなく進められていかなければならないと思います。 そこで大臣にお聞きするわけであります。申し上げたこの総合的な交通安全対策の中で今回のシートベルトの法制化がいかような位置を占めるのか、御答弁願います。
○古屋国務大臣 交通安全施設の整備という、お話しのハードの面における措置も必要でございますが、やはり交通事故というのはある程度本人の、運転する側におけるいろいろの問題が一番中心だろうと私は考えております。そういう意味におきまして、シートベルトは、自分さえよければこれは強制すべきではなくて、おれは自分でない方がいい、楽だからというような考えは、交通の社会的責任を無視した議論であると私は考えております。したがいまして、ハードの面と同時に、運転者のいろいろの教育あるいは自助努力という意味におきまして、ソフトの面における対策の一つとしましてシートベルトの必要性を私は痛感して、御審議を願っておる次第でございます。
○木内委員 今、大臣の極めて明確な答弁がありました。昨年の春以来の国民議論の中で目立った御意見について、一つ一つ確認をしながら進めてまいっているこの状況をまず御理解願いたいと思います。 あるラジオの番組にこの件で私が出ましたときに言われたことがあります。昨年の秋から警察庁が着用化の調査等を始めて、いきなり百二国会でこの法案を出してきた、準備もなく、着用推進のための努力も全くなくこうした動きに出ることは非常によくないという意見が実はありました。私は説明いたしました。実は、シートベルトの着用化につきましては、昭和四十六年以来もう既に足かけ十五年の歴史を持っているわけであります。加えて、昭和五十年、十年前でありますけれども、我が党の渡部一郎議員が、当時は安全ベルトあるいは安全バンドという表現を使っておりましたが、本院の予算委員会でこの問題を取り上げ、着用推進のための提言を行い、行政へのいわば精力的な実施を、着用推進でありましたけれども、述べている。そうした経緯もずっとあるわけであります。また、昨年の春以来シートベルト着用月間等も設けられて、そうした中で着用推進を図ってきておられる。したがって、何も昨年の書やあるいは秒あたりからシートベルト着用に向けてのいわば具体的な動きがあったわけでは決してない、こういうふうに思うわけであります。 これは、局長から簡単に答弁願います。
○太田政府委員 御指摘のとおりでございます。この問題につきましては、警察のみならず関係省庁挙げて粘り強い、長期間にわたる働きかけと着用の向上についての働きかけを行ってきている実績があるわけでございます。
○木内委員 先ほどの永井委員の質疑にもありましたけれども、シートベルトは自分の身を守るためのものであるから、その着用は法律による強制ではなく、個人の自由に任せるべきだという意見、これは反対意見の非常に中心をなすものである、こういうふうに認識しているわけであります。 しかし、私は、これは違うと思うのです。家族を悲しませるばかりか、社会資本の損失という大きな問題も実は持っているわけでありまして、また同時に、本委員会で私がかつて申し上げたことは、あえて誤解を恐れずに言えば、混合交通の中でいかにみずからの命を守り、また周りの命を守るか、事故を起こさないかという、こうした交通における文明度という表現を使ったことがありますけれども、シートベルトの着用率はいわばモータリゼーションの中における文明度の問題である、こういう指摘をしたことがございました。 一説によりますと、一人の人が事故を起こして亡くなりますと、医療費や損害賠償の総額の点、あるいは支払い保険金額の問題等、あるいはまた出動する救急車、パトカー、道路渋滞による、全体から見ればわずかかもしれませんけれども、産業面、流通上のひずみでありますとか、こうしたもろもろの要因を勘案いたしますと、一人の死亡事故で五千万円から一億ぐらい社会資本が損失するんだ、こういう意見も実はあるわけでありまして、むしろ、自分の身を守るのは自分の勝手だ、余計なお世話だ、こういう意見は私は間違いだというふうに思うわけであります。 同時に、こうした意見に対して私はよく申し上げるのですけれども、ドライバーの総量の中で、まさか自分が事故によって死ぬということを想定しつつ運転している運転者はいないわけであります。安全意識を持ちながらも、例えば不可抗力で、あるいは中央分離帯のない道路構造の場所でわき見運転をしてきた車に正面衝突をされるとか、あるいは俗に言う受け身としてのもらい事故のケースがあるわけでありまして、みずからの必死の努力にもかかわらず環境的、他律的要因によって事故に巻き込まれて死んでいってしまうというケースもあるわけであります。だから、自殺をするのに余計なおせっかいをするな、その法制化は間違いだという意見は、私は間違いだと思う。この点どうでしょうか。
○太田政府委員 私どもも、今先生からお話しのように、シートベルトの着用というのは運転者のいわば社会的な義務であるというふうに考えておるところでございます。
○木内委員 もう一つの意見として、シートベルトを着用していたために被害が大きくなる場合がある、こういうふうな意見があります。 私は、総体としての安全効果と例外事例としてのこうした、ないとは決して言えませんけれども、例外事例との比較をすることは極めて難しいと思うのでありますが、その辺の実態についてはどう考えておられますか。
○太田政府委員 レアケースとして、シートベルトを着用していたために被害が大きくなったということが全くないかといいますと、その点ははっきりわかりませんが、この問題について研究をしておられます慶応大学の佐藤教授等の御意見によりましても、いろいろな二、三の例が紹介されておりますが、いずれもシートベルトを正しく着用していないというような方にむしろ問題点があるように私どもとしては拝聴しておるところであります。
○木内委員 例えば踏切で停止してしまった車からいかに出るか、あるいはまた不測の事態を予想する、瞬間的直前にいかに車から脱出するか、こうしたときにシートベルトを締めていると出られない、こういう意見も実はありました。 実は昨年、本委員会で、私、細田運輸大臣のときに、着用方法についてベルトの現物を持ち込んで議論をしたことがありましな。確かに細田運輸大臣は、当時、秘書官に締めてもらったことはあるけれども、自分で一人で締めるとなかなかどうかななんて、安全基準を議論する所管の主務大臣が御存じなかった経緯もあったわけですけれども、そういう人ならいざ知らず、習慣化が十分行われて、着脱が十分自分の動作と体になじんでいる場合、これは必ずしも困難なことじゃありません。 私は今でもシートベルトは必ずやりますけれども、ストップウォッチではかったわけじゃ決してありませんが、一秒あれば十分できます。目をつぶってもできます。外すときはなお簡単なんです。 後ほど触れますが、ELR、エマージェンシー・ロッキング・リトラクター方式のものであるとか、あるいはノン・ロッキング・リトラクター、いろいろあります。例えば一般的に使われているもので、赤いぼっちをぽんと押せば外れるのがあります。この安全基準の統一化は必要なわけですけれども、私はむしろ、その点余り神経質になり過ぎているのではないか、いわゆるレアケースについてですね。当然これは重視した議論が行われなければいけないことは知悉しておりますけれども、そうした着脱の容易性というものが現にシートベルトを使っておられない方の場合、誤解をされている向きがあるのじゃないか、こういうふうに思います。どうでしょうか。
○太田政府委員 確かに御指摘のような誤解といいますか、そういう方にそういう誤解がある、これは今お話しのように、正しい着装というものを習慣づけるということが何よりも必要なわけでございます。そういう観点からも、この点についての十分なPRという問題は非常に大事であるというふうに認識しておるところでございます。
○木内委員 次に、このシートベルトの着用率の向上に向けて法制化をするという一面がまずあります。それから、法制化もさることながら、国民の皆さんにシートベルトに対する認識と理解を深めていただく作業も同時に並行して行わなければなりません。 そこで、PRの問題でありますけれども、どうもシートベルトといいますと警察庁がぽんと前面に引っ張り出される傾向があるわけなんです。ところが、政府としては、実は総務庁に交通安全対策室というのがあるわけですね。ここでこのポスターをつくったり、あるいは各種団体に呼びかけを行ったりということをやってこられているわけでありますけれども、実はこのシートベルトの着用というのは、法制化をしても、そうした国民各位、各層、各団体、関係者の方々の協力がなければ、認識を深めることは到底不可能です。 例えば岩手県に大船渡市というところがあります。この大船渡では、私は質疑に当たって大船渡の警察署の次長さんのところに電話を入れてその事情をいろいろ聞きました。当初着用推進を図るためにいろいろ悩んだけれども、結局警察だけではどうしようもない、したがってPTAの団体であるとか各地域の町村の方々に協力を仰いだり、あるいはまた地域の各種団体ともどもに、毎月シートベルトですから四の日ということで四日と十四日と二十四日、警察の幹部あるいは各種団体の役員の皆さん数百人が町に出て走る車全部に呼びかけを行った、その結果八〇%、九〇%まで着用率が上がった、こういうことがあります。 いわば警察だけが今回の法制化に伴う着用推進にどんなに努力をされても、やはり関係団体への呼びかけ、着用推進のための各種施策の推進がなければこの率の向上は望めない。したがって、今まで以上により強力な政府としての推進活動を行う必要がある、こういうふうに思いますが、総務庁、いかがでしょう。
○波多政府委員 先生御指摘のように、法制化が行われました後におきましても着用率の推進、向上のためには活発な広報活動といいますか、啓蒙活動といいますか、このようなものが必要であるということにつきまして、私どもも痛感いたしておるわけでございます。 先生御承知のように、このシートベルトの着用推進につきましては、昭和五十年から八月のシートベルト着用推進月間というのを設定いたしまして推進しておるところでございます。それからまた、春秋の交通安全運動等におきましても重点目標に取り上げまして、着用率の推進を図っておるところでございます。この八月に行っておりますシートベルトの着用月間におきましては、総務庁が主体になりまして関係省庁あるいは地方公共団体、さらに民間の団体にも参加していただきまして、強力に実施いたしておるところでございます。今後とも警察だけということでなくて、関係省庁力を合わせまして、また地方公共団体あるいは民間等の御協力をいただきまして、着用率向上のための活動を推進してまいりたいと存じます。 〔委員長退席、浦野委員長代理着席〕
○木内委員 関係省庁と力を合わせて進めてまいるということですが、PR活動は総務庁、旗を振ってもらっていいわけでしょう。
○波多政府委員 PR活動につきましては、もちろん関係省庁もいたしますし、私どもも一緒になってやっておるところでございます。
○木内委員 次に、具体的な内容ですけれども、シートベルトの適用除外にどういったケースを考えておられるか。いただいている資料によりますと「政令で定める者(体格的条件、疾病、業務の性格、運転態様等の理由で、座席ベルトの装着を義務付けることが適当でないと考えられる者)については、適用を除外する。」ということになっております。特に、先ほど来の議論にもありましたように、国民の皆さんの理解とコンセンサスを得つつこの法制化を行われるべきであると思いますし、だれしもが納得できる適用除外、これはぜひ必要だと思いますけれども、どう考えておられますか。
○太田政府委員 お手元にお配り申し上げました資料にも記してございますけれども、まず身体的な条件でございまして、座席ベルトが正しい効用を発揮する、そういう身体的条件が備わっている方についてきちっとやっていただく。体が著しく大きく、あるいはまた非常に小さいというような方は、当然のこととして除外するということでございます。 それから二番目に、あるいは皮膚病等があるとか妊婦の場合とか、いろいろ座席ベルトを装着するということが適当でない方がおられるわけでありまして、こういう方も当然適用除外。 それから三番目に、緊急自動車あるいは消防用の自動車等のそういう自動車を運転する場合。 それから、非常に短い区間におきまして頻繁に自動車に乗降することが必要とされる業務、これは例えば郵便の配達あるいは集配業務とか、ごみの収集業務、こういうものが典型的なものでございます。さらに宅配便等で頻繁に短い区間で乗りおりするというようなものの業務に従事しておられる方で、かつ現に当該業務について頻繁な乗降が必要とされる、そういう方が自動車を運転する場合。 それから次に、突発事案に備えることを内容といたします公務に従事する者、例えばSP等がそういうのに該当するかと思いますが、こういう者が自動車を運転するときとか、あるいは選挙用の自動車を候補者自身が運転されるときとか、あるいは助手席に候補者等が同乗されるというような場合。助手席の同乗者についても同様でございます。 ただ、運転者の場合には、バックなんかの運転をするという場合には体をひねり、あるいは移動させて自動車の安全を確認するという必要がある場合には、当然のこととして適用除外におるというふうに考えております。
○木内委員 実際の運用の段階で、今お述べになった適用除外の範囲に入るかどうかという判断をケース・バイ・ケースで迫られるのではないかという危惧の念が先ほどほかの委員からございました。取り締まろうという姿勢でなく、むしろこれは弾力的に現場でドライバーが納得できるようないわゆる運用のあり方というものが必要になってまいりますので、この点はぜひ末端の現場に至るまで周知徹底を願いたいと思いますが、どうでしょう。
○太田政府委員 この座席ベルトの着用の問題、それにまつわる警察の姿勢ということにつきましては、今御指摘の点が一番大事な点というふうに認識をいたしておりまして、そういう基本的な問題点については末端まで十分浸透、徹底をさせたいという考え方でございます。
○木内委員 法案資料によりますと、まず高速道路でということであります。行政処分を科して着用義務化を図るということ。 そこで、私は、これは非常に重要な点でありますので申し上げたいわけであります。 一般道路にまでこの縛りを一年後広げるという法案の内容でありますけれども、私は、この点については議論を尽くさなければならない、こういうふうにまず思います。実は我が国の道路の実態というものを考えますと、高速道路並びに一般道路、欧米先進諸国のように交通流量から勘案いたしましても、高速道路というのはまだまだごく一部であります。しかしながら、高速道路での自動車事故といいますのは重大事故につながり、また、死亡事故につながるケースが極めて多いというのも事実であります。したがって、昨年来提案しておりますように、高速道路での行政処分を科しての着用率を向上させるための法制化は私は賛成をいたすし、提案もしているところでありますが、しかし、一般道路についてはこういう考え方であります。すなわち今二〇%、三〇%という程度の着用率、これは今まで十年以上にわたって着用のための推進活動を行ってきながら、先ほどの関山委員の指摘にもありましたけれども、ある程度率が上昇いたしますとそこで横ばいになってしまう、今まさにその状態であります。何とかこれに着用効果あらしめるためのいわば法制化を行うわけであります。これによって議論も高まってきた。高速道路でも恐らく着用率は急激にアップするものと私は思います。そうした状況の中で、国民の皆さんのシートベルト着用に対する理解と認識も深まってくるのではないか。いわば習慣化が行われて、運転をするときにむしろシートベルトをするのが当然だ、シートベルトを着装しないと何か不安になるようなことになるケースさえあると思います。したがって、まず高速道路でこの法制化を行い、そうしてこの状況を見ながらさらに国民の皆さんの御意見も聞き、さらに国民の皆さんのこのシートベルトに対するいわばなじみのあり方、こうしたものを勘案しながら、一年などということで言わずに、いわばこれを普遍化していく必要があると考えるならば、検討を再度行うということであってもいいのではないか、こういうふうに思います。この点であります。 しかしながら、警察庁、政府のお考えも実は私はわからないわけではありません。申し上げましたこの我が国の道路事情から考えまして、また事故発生の実態から考えまして、むしろ一般道路でシートベルトをしっかりつけていただいた方が実はこの着用効果というのは上がるわけであります。 こういう説もあります。平場の道路で一番事故が起こる傾向の強いのはいつかといいますと、朝起きて自宅を出て五分以内に事故が多い。これは、運転感覚がまだ一部正常な状態になっていないケースがあるからであります。また、長距離をやって帰路につく場合、自宅に到着する五分前以内に安心感から事故が非常に多い、こういうことも言われております。加えて、地方の一般道路などへ参りますと、郡部では高速道路以上にすいている舗装の完備された道路があるわけでありまして、走行環境としては高速道路並みの環境がある場合が実はあるわけでありますが、むしろこういうところにも必要なんだということで、この政府提案の内容になっているということはよくわかります。十分に理解できるところでありますけれども、しかしながら、高速道路での法制化と一般道路での法律の運用ということになりますと、これまでも種々議論があったように、まだ良だ検討しなければならない、慎重に対応を行わなければならない面が余りにも多過ぎるわけであります。 したがって、私は、今回の高速道路部分については賛成であります。しかし、一般道路については、申し上げるように、今後の推移の状況と国民の皆さんの御意見を聞きながら検討した方がよろしいのではないか、このように思いますけれども、いかがですか。
○太田政府委員 一般道路につきましては、特にペナルティーといいますか、点数を科するという点につきましては、およそ一年後をめどに着用状況等を十分見きわめてお願いをいたしたいというふうに考えておるところでございますが、着用義務化の問題につきましては、当初から一般道路を含めましてお願いをいたしたいという考え方に立っておるところでございます。特に、ペナルティーといいますか、行政処分のあり方につきましては、今御指摘のような点を十二分に踏まえて、着用状況等を十分見きわめ、対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○木内委員 今私が申し上げたことは、今回の法制化に対する議論の中で極めて強い傾向で出てきたもののうちの一つであります。申し上げた視点に立っての検討もぜひ願いたい、このことを申し上げておきます。 それから、シートベルトについてどのような方法で取り締まりを行うかという問題です。これは、極めて危険な走行状態であるスピードの出し過ぎであるとか、あるいは交通ルールを破る信号無視であるとか、あるいはみずからがみずからを律することのできなくなるいわゆる酩酊状態になってしまう酒飲み運転であるとか、こうしたケースとは全く違うわけです。議論をしておりますように、あくまでも事故を防がなくてはならぬという、死亡事故を減少させなくてはならないという、こうした趣旨に立った問題でありますから、シートベルトをしていないからといって、むきになって、あらゆる機会をとらえてやってやろうじゃないかということではなくて、取り締まりといっても、やはり国民の皆さんの協力を願うという立場での取り締まりの姿勢というものも加味されなくてはならない。この点はほかのケースとは若干違うと私は思うのです。したがって、実際の取り締まりというものは十分な工夫がなされる、仮に今回この法制化が行われるならば、この点もやはり重要なポイントになってくるんだ、こういうふうに思います。警察庁としてどんな姿勢でおられるか、お聞きします。
○太田政府委員 座席ベルトの着用につきましての警察の取り組み姿勢でございますけれども、この問題につきましては、何といっても非着用のために注意を受ける方の納得を得るといいますか、そういうような十分な配意といいますか、そういうものが必要になるであろう。俗に取り締まりのための取り締まりと言われますが、そういう形のものをとるべきでないことは当然でございます。やはり着装の指導といいますか、そういうものにかなり重点を置いた形になる、そういう点が基本的な問題として考えられるところでございます。
○木内委員 例えば高速道路での着用状況に対する取り締まりというのは、どんな実態になりますでしょうか。
○太田政府委員 これは実は技術的になかなか難しい面があるわけでございますけれども、高速道路につきましては、料金所あるいはサービスエリアとかパーキングエリア等におきまして座席ベルトの装着の指導を行う。それから、走行中にたまたま高速パトカー等がそれを現認いたしました場合には、車載のスピーカー等を使ってそれを呼びかけるというふうなことになろうかというふうに考えます。 〔浦野委員長代理退席、関山委員長代理 着席〕
○木内委員 そういう形でまずスタートされればというふうに思います。 運輸省、きょう来ておると思いますけれども、実は新聞等の報道によりますと、シートベルト着用については賛否両論がありましたが、こういうのもありました。「メーカーが、普通乗用車に付いているものと同じ、引っぱればスルスルと出て来るものを営業車に付け、それが行き渡るまでにはまだ年月を要するし、古い乗用車に乗っている人は、自分でベルトを新型に付け替えねばなりません。」等々、シートベルトのスタイルに対する指摘が幾つかあります。特に今三ないし四通りの巻き取り装置というものがシートベルトにはあるわけです。たまたま当時の細田運輸大臣のときは、ELRという、トヨタのセンチュリーに装備されておりました型式のもので、これは一般的に非常に快適性があり、また体も動かしやすくて、それでいて余り拘束感を感じないというものでありました。 実は昨年四月の委員会で、私はこの問題について運輸大臣とこういう質疑を行っております。「今四種類については評価もコストもいろいろな点での評価がもう既に出ておりますので、より着装しやすい、また事故の際に安全な、それでいてコストのかからないもの、こうしたものに統一をする必要があるのではないか、こういうふうに思うのです。」大臣の率直な感想を実は聞いて答弁を求めたわけであります。運輸大臣は、「その方が結構ですね。航空機の場合は統一されておりますから、世界じゅうどこへ行っても同じだから非常にかけやすいですね。」こういう答弁がありました。そして大臣答弁のときに、整備部長がちょっと大臣答弁と違う表情をしておられました。私は念を押したわけであります。整備部長に対して、「大分心配な顔をされておりますけれども、大臣のそういう答弁です。大変御理解のある大臣ですよ。国会審議ですから重大な答弁としてぜひお聞きいただきたい、このように思います。」こういうふうに申し上げたわけであります。 あわせて、この基準の統一と、もう一つは車検制度への導入について言及いたしました。こういうふうになっております。「それから車検制度への導入、私は事前の勉強の段階でいろいろ運輸省の方にも聞きました。車検のときに保安基準としてチェックされるということを言っておられました。ところが、実際に道路運送車両の保安基準というところを見てまいりまして、定期検査でございますとか車検のときにシートベルトについてどんなチェックをするかということになりますと、非常にこれがあいまいになっておりまして、座席ベルトの状態、このチェックそれだけなんです。そのままの状態であるかどうか、全部引っ張ったり、衝撃に耐え得るかという検査は今ないわけであります。これは整備部長の方で御存じだと思うのです。」 さらに、ずっと一緒に読んでしまいますけれども、ナイロンの材質というのが多いわけですが、「実はナイロンといいますのは紫外線に相当弱い材質のものでございますし、それから専門家の中には、このシートベルトも四年に一遍ぐらいは交換した方がいい、使用頻度にもよるわけでありますけれども、そういう意見もあるぐらいでございまして、」こういうふうに言った後、「技術基準の設定を初め、いろいろと管理をされる運輸省サイドとしてもしっかりした構造、技術基準、材質のものにしていく必要がある、」「ぜひ定期点検なり車検の際チェック機能というものを厳しくされる方向で御検討願えればというふうに思います。」こういうふうに聞いたわけであります。それに対しまして、政府委員の方から「そういう点のチェックを充実していくというふうに検討してみたいと思います。」こういう答弁が出ております。 その後、私が今申し上げた点について運輸省はどういう対応をされましたか、お聞きします。
○神戸説明員 シートベルトの装着は、事故時の被害軽減に大きな効果があることは、当省としましても昭和四十四年に一定の車両につきましてシートベルトの装備義務を課して以来、四十八年、五十年と逐次装備内容の改善、装備範囲の拡大を図ってきたところであります。現在使用されておりますシートベルトは、安全性、使い勝手、拘束性等におきましてそれぞれ特徴を有しておりますが、自動車の使用者が着用しやすいものであることが重要であり、昨年来使い勝手などの点ですぐれているシートベルトを装着させるような方向で検討しているところでございます。 また、先生から車検時にチェックすべきではないかというような御質問がございましたけれども、シートベルトにつきましては、自動車の型式指定の際に審査項目に入れまして、その審査項目としまして耐摩耗性あるいは耐劣化性を課してその性能の確認を行っておるところでございまして、耐劣化性につきましては日本工業規格で定められておりまして、耐寒性あるいは耐暑性、耐熱性、それから耐水性試験、また耐光性試験を実施しておりますので、現在の検査の中では、外観、見たところのバックル等の支障とか損傷の程度というようなことでつけかえの指導をしておる程度でございます。大きな事例があった場合にはまた再度我々としても検討してみたいと思っておりますが、シートベルトそのものの規格につきましては、道交法の改正もございますので、早急に改正すべく今検討を進めているところでございます。
○木内委員 もう一つ、運輸省、今はっきりしませんので確認をしたいと思います。 使い勝手のいいベルトを装着させるように指導している、こういう話でしたね。私が申し上げておりますのは、実は使いやすい、快適な、それでいて安全なものを基準として統一すべきだという主張をしているのです。今の答弁は、いろいろありますけれども、そういうものを装着させるように指導しているのだということで、私はちょっと今の答弁は納得できない。 というのは、何でこんなことを申し上げるかといいますと、例えば主婦の方なんかがシートベルトをつけるのを嫌がるのは、一つは面倒くさい。例えば女性がメカに弱いとよく御自分でおっしゃるケースがありますけれども、御主人が会社に行ってしまった。前の晩、御主人がその車を使った。太っている御主人だった。今度、翌朝奥さんが乗ろうとする。そうすると、例の固定式といいますのは、ベルトの長さを自分で一生懸命調節するわけですよ。長さを調節して、これでいいかしらとはめてみた。まだゆるゆるだ。じゃ、もう一回外しましょう。もう一回やって、今度はきつ過ぎる。またやりましょう。こういうことで、実はそれこそ誤解を恐れずに申し上げれば、例えばサラリーマン家庭の方々がお買いになるスタンダード車は、できるだけコストを安くしようとして自動車メーカーがつくっているわけなんです。だから、エマージェンシー・ロッキング・リトラクター方式などというものは余り導入してない車がある。ただ値段は、これは実は余談で申し上げれば、そういうELR方式のものでも、この巻き取り装置の値段はたしかわずか一万一千円か二千円です。いわゆる固定式でいきますと五千円か六千円なんです。五、六千円の違いで、コストを安くしようということで余りつけたがらない。もっと言えば、旧式な、快適性のない、煩わしいものになる可能性もあるのです。ですから、私は、運輸大臣の当時の答弁にもあったように、快適なものに統一すべきじゃないか、こう言っているわけなんです。
○神戸説明員 お答えいたします。 先ほどのお答えが、どうも私の方が口下手なもので誤解を招いた面、お断りいたします。 使用者が非常に使いやすくて、かつ安全なシートベルトということは非常に重要なことでありまして、私どもその使い勝手という面にも十分着目しまして、そういうもののすぐれている、先生のおっしゃってみえますELRを今後運転者席等には備える方向で検討を進めているわけでございます。
○木内委員 統一に向けて検討を進めるということで承っておきたい、こういうふうに思います。 それから車検制度への導入、これは余り議論になっていませんけれども、ナイロンといいますのは、紫外線ですか、太陽光線に弱いのです。だから、新車を買って、車検のときにこれがチェックされない、そしてまた何度か車検を受けていく。ドライバーは安心してこれに頼っているわけですけれども、いざ事故のときに、これが弱くなってしまっていて効果を発揮しないというケースが出てくるわけです。この車検制度への導入も検討するというふうに私は答弁を受けとめていたわけです、そのときは。どうでしょうか、ぜひ早急な検討を願いたいと思います。
○神戸説明員 お答えいたします。 先ほどお答えしましたように、新車のときに、我々としてはその性能、また耐劣化性につきましても、太陽光線による暴露試験等踏まえたものでしております。ただ、そういうような事例があれば、我々としても考えなければいけない事項でございますので、そういう事項につきましても今後検討してまいりたいと思っております。
○木内委員 ぜひ早急な検討を要望したいと思います。 この前、春の交通安全運動のときに、実は警視庁で行っております着用の街頭指導の現場に行きました。なかなか正しい着用の仕方を知らない人もおりまして、これはレアケースでしょうけれども、警察官がチラシを配りましたら、その姿を見ていきなり、恐らくふだんつけてないのでしょうね、シートベルトを前につけるべきものを首の後ろに回しちゃってつけているようなケースもありましたし、こういったいわば正しいつけ方というような指導も必要です。先ほども申し上げましたような、着用の仕方によっては危険であるというようなこともありますので、ぜひこれはPRの中で行っていただきたいと思います。 〔関山委員長代理退席、委員長着席〕 それから、昨年秋、私は一月アメリカに参りまして、交通問題、都市問題中心に勉強してまいりました。このとき、恐らく本年この法制化の議論があるであろうからということでいろいろ見てまいりました。子供用の、幼児用の補助装置の問題であります。これは非常に、私も提案いたしましたが、生命尊厳という立場から、また、みずからの安全と生命を運転者たる親にゆだねるというのが幼児でありますので、これに対するいわゆる保護というものが極めて重要であります。フランスあたりの法律では、一定のケースの中では年齢制限を設けて、助手席、前部座席には座らせない、こういう規則も実はあるほどでありまして、常にフランスではそういうケースの場合は後部座席に子供を座らせるということであります。 いずれこのシートベルトに関するいわゆる生命保護という観点から、幼児装置についても議論が行われなければならない今後の課題だというふうに思いますけれども、今回幼児用の補助装置が、私は提案しているわけでありますが、この法案の中に入っていない、これはどういうことによるものでしょうか。
○太田政府委員 今回の改正案を検討いたします過程で、この問題についていろいろ検討したわけでございますが、御案内のように自動車用の幼児拘束装置というものの基準が昭和五十八年にJISで定められておりますが、保安基準にはまだ定められていないというような点もございます。それから、この装置自体が必ずしも一般に広く普及していないというような点も勘案いたしまして、今回時期尚早ということで見送りにしたところでございます。
○木内委員 時間の関係で、きょうはヘルメットあるいは初心者講習等の問題にも触れたかったのでありますけれども、また、そのために他省の方にも来ていただいておりますが、割愛をさせていただきますので、あらかじめおわびをして申し上げておきます。 特に、ヘルメットの構造基準の問題は、A種、B種、C種、それから百二十五cc以上のものと百二十五cc以下のものについてのいわば差異がJISの規格にあるわけでありますけれども、やはりミニバイクにしましても百二十五cc以上のオートバイにしましても、事故における衝撃というものあるいは生命を損傷する事故というものは、類似したあるいは全く同一に近いケースで引き起こされるものでありますから、これもやはり重要なポイントとして実は議論をしたかったのでありますが、通産省の方はきょうは結構です。 最後に、時間が参りましたので建設省にお聞きをします。 高速道路で行政処分を科して義務化を行いますと、こういうケースが考えられます。すなわち、一般道路を走行してまいりまして高速に入る、料金所でカードあるいは料金を払うときに、料金所が例えば中に入っている場合があります。相当何キロか走って料金所がある。すると、恐らく料金所ではベルトのチェックをしているだろうから装着しなきゃいかぬぞということになります。そうすると、走行中に片手ハンドルで、片手でベルトを着用するようなケースが出てくる。これは逆に実は非常に危険なわけであります。 したがって、高速道路等を所管しておられる建設省として、高速道路の入り口などでほかの車の流れの阻害にならない、また同時に安心してべルトの着装できるスペースの確保なり準備というものが必要ではないか、こういうふうに思います。全国でどの程度のそうした箇所が必要であって、またこの道交法改正に連動して、今申し上げた点、どういう対応をしておられようとするのか、お聞きします。
○横内説明員 お答えいたします。 今回の法改正が実現いたしますと、高速道路のみならず一般道路におきましてもシートベルトの着用が義務づけられるわけでございますので、シートベルト着用があらかじめ乗車のときに確実になされるよう、ドライバーに対する周知徹底なり指導が、そういうものが図られることがまず第一に必要であるというふうに考えておるわけでございます。 しかしながら、法改正後の実施状況を見まして、仮に先生が御指摘になったような一部のドライバーが高速道路の入り口でシートベルトを着用する、その結果として著しい渋滞とか事故の原因になる、そういうふうな問題が生ずることが明らかになりました場合には、関係機関と御相談しまして可能な対応策を検討したいというふうに考えております。
○木内委員 時間の関係でこの可能な対応策についての具体論は避けますけれども、ぜひその対応も今から御準備を願いたい、このことを要望いたしまして、時間が参りましたので私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○小川委員長 次に、伊藤英成君。
○伊藤(英)委員 今回のシートベルトの着用義務の法案についてお伺いいたしますけれども、まず最初に警察庁の方針についてお伺いするわけでありますが、今回の措置が交通事故の抑止にどの程度効果があると考えているのか、死者数及び傷害、後遺症についてお願いいたします。
○太田政府委員 今回の措置、さしあたりましてその義務化というのは、高速道路のみならず全道路という、一般道路も含めてお願いをしたいというふうに考えておりますが、ペナルティーといいますか、行政処分の点数を付するのはさしあたり高速道路というようなことになりまして、着用率が全体としてどういうふうになるか、必ずしもはっきりしないところでございますけれども、五十九年に乗用車あるいは貨物自動車に乗用していて死亡した方を見てみますと、これは三千二百五十八名おられましたが、その中で車外にほうり出される、あるいはハンドルとかそういうところに体をぶつけて死亡した方が六三・二%の二千五十八人いるわけでございます。こういう方々については、もしシートベルトを正しく着用していただいていれば、かなりの数が死を免れたのではないかというふうに推定をしているところでございます。 御参考に、総務庁の方で三菱総合研究所に委託をして交通事故発生状況の長期予測に関する調査研究というものをなさっておられますが、これによりますと、座席ベルトの装着率が九〇%になりました場合、これは高速、平場を通じての数字でございますが、死者数は昭和六十五年で約二千人程度減少するであろうという予測結果も出ているところでございます。
○伊藤(英)委員 傷害や後遺症についてのデータというのはあるのでしょうか。
○太田政府委員 傷害につきましては、かなりの程度軽く済むであろうということは予測されますけれども、詳しく分析したデータは私どもの方では持っていないという状況でございます。 後遺症につきましても同様でございます。
○伊藤(英)委員 法案そのものにつきましてはまた後ほど時間があればお伺いいたしますけれども、このシートベルトの法制化をこれからスムーズに進めていくためには、取り締まりだけではもちろん十分でなく、これまで以上のドライバーへの啓蒙活動がどうしても必要であります、今後施行まで、あるいはこの施行後、どのような啓蒙活動あるいは指導のための活動をされていくのか、お伺いいたします。
○太田政府委員 これは単に警察のみでなく、むしろ警察というよりは総務庁が中心になってあるいはおやりになることかもしれませんが、私どもの方といたしましても、いろいろなドライバーに接触する機会があるわけでございます。例えば更新時の講習の隊とか、いろいろな交通指導取り締まりの機会とか、そういうような際にシートベルトの問題についてその効用あるいは正しいつけ方というようなことについて御理解をいただくように進めていく。 さらに、これはやはり視聴覚で見てもらうということが非常に大事でございます。そういう面からも、実際はテレビ等のマスコミの媒体というものを使ってそういう正しい理解というものを深めることができれば非常に効果が上がるわけでございますが、ここら辺は予算の問題等もございますので、また関係方面ともよく打ち合わせをしてやってまいりたいというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 実は私はこの啓蒙活動等について、これは既にかつてのこの委員会でも何度も触れたというふうに思っておりますけれども、やはり非常に不十分だな、こういうふうに思っているのです。それはもうシートベルトの問題にしても、あるいは交通安全の問題にしてもそうですけれども、長きにわたっていろいろ展開はしていますが、そういうものが本当に効果的にやられているのだろうか、効果をあらわしているのだろうかという意味で、非常に不十分だと思うからこういうことを申し上げているわけです。このシートベルトの問題にしても、例えばドライバーが本当に自分で装着をしようと自分がやる気になってやらなければ、これは全然実行されないわけですね。そういう意味では、例えばどうやってこれを進めていくかについても、ドライバーからいろいろの意見を求めるとか、そうした意味での参画意識も必要なんじゃないか、こういうふうに思うのです。 それからさらには、ついせんだっても国際交通安全学会というのが開かれました。私もそこに参画をしておりましたけれども、そこでもこのシートベルトの問題について言われましたのは、シートベルトをするのが当然だよということをまず思ってやった方がいいんじゃないだろうか。例えばシートベルトの問題にしても、あなたはやっていますか、あるいはやっていませんかというような感じじゃなくて、正しい装着の仕方をしていますかどうかというようなやり方をもっと進めなければいけないんじゃないかというようなことがいろいろ議論もされておりました。私はもっともだと思うのですね。そういう意味で、シートベルトは自分たちドライバーはみんなやるのは当然なんだけれども、ひょっとしたら自分はやり方がまずいんじゃないかとかいうようなことを思うような形にしなければいけない、こう思うのです。そういう意味でも、ぜひよろしくお願いを申し上げます。 それから、ちょっとこれは一つのアイデアでもあるわけですが、自動車教習所でシートベルトの着用を多分徹底をさせていると思うのですね。ところが、現実には卒業後それが運転に生かされてないんじゃないだろうか。なぜなんだろうかということをまずお聞きしたいのです。そのために、例えば言うなら模擬交通事故体験装置というか、というようなものを開発して自分で体で納得をさせるような指導も取り入れたらどうなんだろうか、こういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○太田政府委員 自動車教習所におきましては、座席ベルトの着用ということはいわゆるドライバーとしての基本的なマナーの一つとして、非常にきつく教育をしているところでございます。したがいまして、若葉マークのついているようなドライバーは割合と座席ベルトをしているというのをよく見かけるわけでございますが、若葉マークもとれてくるということになりますとだんだん今御指摘のような状況が出てくるというのが現実の問題でございます。 これはいろいろ理由があろうと思いますが、やはり面倒だからとか、自分だけは交通事故に遣わないとか、あるいはもらい事故もかわせるんだとか、いろいろそんなような意識も働いているのではないかというふうに思うわけでございますが、いずれにいたしましてもこういうことではやはりうまくいかないということだろうと思います。 それで、今、模擬交通事故体験装置というようなお話がございました。これにつきましては、実は衝撃体験装置、シートベルトコンビンサーというような名前のついた装置が一セット大体九十万円程度で既に市販をされているという状況でございます。これを現在三十九の府県、百五十三程度の教習所で導入をしているところでございますけれども、座席ベルトの着用の効果というものもさらに身をもって体験してもらうということから、この問題は教習効果等を検討しながら前向きに対応してまいりたいというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 ぜひ前向きに進めていただきたいと思います。 それから、この啓蒙活動や指導強化のための予算は現在どのくらいでしょうか。そしてまた、今後特別に計上をする考えはございますか。
○太田政府委員 警察庁の予算といたしまして特にとりたてて申し上げるほどの内容のものは実は計上いたしておりませんけれども、これは国のレベルにおきましては総務庁あるいはその広報室の方、いろいろ関係省庁ございます。この法案が実現するということになりますれば、その辺、そういう関係省庁と十分協議をいたして対応してまいりたい。それから府県のレベルといいますか、そういうことにつきましては、知事部局の方あるいはその関係方面と予算化についても十分協議をして理解を得、必要なものを獲得するということで対処してまいりたいと思います。 それから国のレベルあるいは地方のレベルを通じまして、交通安全協会あるいはその他の各種の団体等がございますが、そういう関係団体にも働きかけをいたしまして、啓蒙活動について予算的な面でおくれをとるということがないように対応してまいりたいというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 今は国のレベルではこの範疇に入るものは各省合わせてどれだけになるかということは、手元には数字はないと言うのでしょうか。
○太田政府委員 私どもの方では、ちょっと手元に数字はございません。
○伊藤(英)委員 私、非常に重要な問題だと思うのですね。これからこういう法制化もしてやっていこうとするときに、何といったって一番重要な話は、どれだけ啓蒙活動をやっていくかということだろうと思うのです。その状況が今どうなっているかということが、これはほかのところにあるのだろうと思うのですが、ぜひこれは、後ほどで結構ですから、御連絡いただきたいと思います。
○波多政府委員 政府関係の広報につきましては、この予算は、総理府の広報室で一元的にこれを行っておるところでございます。 広報室の方で現在どの程度の予算を持っておるかということにつきまして、私ちょっと手元に資料がございませんので、後ほど御連絡を申し上げたいと思います。この予算の範囲内におきまして、広報室とよく相談をいたしまして、積極的に広報活動に努めてまいりたいと存じます。
○伊藤(英)委員 次に、このシートベルトの装着をより促進するためのインセンティブについてお伺いしたいわけでありますけれども、このシートベルト法制化に当たっては、先ほども申し上げましたが、ドライバー一人一人が本当に心から納得をして喜んで着用をしてもらわなければいけない。そのためにも、経済的なインセンティブを与える方法も非常に有効ではないか、こういうふうに思います。 そこで、現在、自動車の任意保険では、高速道路でシートベルトを着用して死亡した場合、そのときには搭乗者の傷害保険の保険金を百万円までの割り増しをする制度がありますけれども、これを一般道路まで拡大する考え方はないか、警察庁並びに大蔵省からお伺いをいたします。
○太田政府委員 ただいま御指摘の問題につきまして、保険制度の中に現状以上にそれを取り入れられるということになれば非常に有効な施策の一つというふうに考えるところでございますが、関係機関、団体と前向きに協議をしてまいりたいと考えておるところでございます。
○鏡味説明員 今先生からお話のございましたように、現在、高速道路等でシートベルト着用の場合の交通事故の場合ですけれども、搭乗者傷害の死亡保険として割り増しの制度がございます。これは高速道路等に限定してございますのは、高速道路等において自動車を運転する場合に、座席ベルト、シートベルトの装着が義務づけられておりますので、事故当時そのシートベルトを装着していたかどうかの確認が比較的容易ではないかというような理由からでございます。 これを一般道路まで拡大するかどうかにつきましては、今般の道交法改正の具体的な実施方法や事故当時のシートベルト装着の確認方法等について警察当局の考え方も伺いながら、損害保険業界において検討を進めていくように指導をしていきたいと思っております。
○伊藤(英)委員 今のお答えですと、大蔵省としては、具体的なやり方の面で問題もあるかもしれないので、それは警察庁の方とも相談をしてということでございました。そして、警察庁としては前向きにこの問題については考えたいという話であったというふうに私は理解をいたします。 私は、今までの高速道路に対する装着義務という考え方で、そしてそれを推し進めるためにこの保険の割り増しをする、こういう形でインセンティブをやろうという意味からすれば、今回高速道路並びに平地でも論理としてやって当然ではないか、こういうふうに思います。もう既に前向きにこれは検討したいということでありましたので、心配はしておりませんけれども、そういう意味ではぜひ早急に検討して実施していただきたいと思います。 再度何か御意見ございますか。
○太田政府委員 今の御趣旨を体して、関係方面と十分前向きに検討してまいりたいと考えております。
○伊藤(英)委員 先ほどの警察庁の方からのお話もございましたけれども、五十九年度に四輪車、乗用車の死者数三千二百五十八人の中で、シートベルトを着用していた場合には死亡まで至らなかったと考えられる数は二千五十八名ですね。さっき、そうでしたね。そのくらいの数字だったと思いますが、そういうことでございました。 今般、自賠責保険の死亡補償限度額を五百万円アップをいたしました。任意保険が、したがって丸々五百万円補償しなくてもいい状況になったで一すね。自賠責は二千五百万円までアップしました。したがって、任意保険は五百万円補償をしなくなったということであります。そうしますと、その分はユーザーに還元をしてもいいはずではないか、こういうふうに思います。 これは大蔵省にお伺いしますけれども、任意保険の死亡補償金の支払い実績は、自賠責で支払った場合にその分にオンさせる任意保険の分というのは、最近の実績ではたしか六百八十万ぐらいだったと私は思いますが、それはそういうことでよろしいでしょうか。ちょっと、まず確認をいたします。
○鏡味説明員 今先生の上乗せという御質問について、どういう意味か、ちょっと的確にお答えしづらいわけですけれども、一人当たりの任意保険の平均死亡保険金の実態ということですと、五十八年度で二千五百六十三万円の死亡保険金が出ております。
○伊藤(英)委員 そういたしますと、今度限度額が二千五百万円までいったといたしますと、任意保険金の方の保険の負担すべき分はばんと非常に落ちるわけですね。したがって、そういう分をこのシートベルト着用のためのインセンティブとして割り増しに使ったらどうか、こういうふうに思いますが、いかがですか。
○鏡味説明員 今先生御指摘の点は、一つの検討課題ではなかろうか、一つのアイデアではなかろうかと考えております。 ただ、自賠責保険の保険金限度額の引き上げが任意保険からの支払いを減少させるかどうかということについては、確かに理論的には支払いを減少させる要因となることは事実でございますけれども、任意の対人賠償自動車保険の総支払い保険金額の大宗を占めます傷害保険金につきましては、全体の約七割でございますけれども、これは自賠責保険の限度額の引き上げが行われておりません。また、任意への影響があります死亡保険金につきましては、任意の対人保険の中で一〇%程度でございますし、また、後遺障害が二〇%程度占めているわけですが、これでも、最近保険金の支払いがふえてきております下位の後遺障害につきましては自賠責の限度額の引き上げが行われなかったり、また、行われていてもその引き上げ幅が小さかったりしておりますので、任意に対する影響というのはそれほど大きくないような感じがしております。 それから、自賠責の限度額引き上げになりますと、賠償水準が全体的に引き上げられるとか、それから自賠と任意では過失相殺の適用が異なっておりますので、そういったことを勘案しますと、必ずしもそれほど大きな影響が任意にあるかどうかということではなかろうか。ただ、自賠責保険の料率引き上げが必要になったのと同様に、任意全体につきましても損害率がやや悪化してきておりますので、そういったことを現在自動車算定会で検証を行っている最中ですけれども、そういった検証の結果を見ながら判断してまいりたいと思っております。
○伊藤(英)委員 今、後遺障害の話をされて二〇%云々という話をされましたけれども、先般の自賠責審議会等でいろいろ検討されたときの数字に出ていたと私は思うのですが、死亡の限度額を二千万円から二千五百万円に引き上げるのに、その保険料金の要するに負担金、負担の増分というのがたしか七百三十億円だった、こう私は思います。そういたしますと、実は任意保険の方ではその分はそのまま余るはずであります。そうすれば、この分とさらに、今回シートベルトを着用して先ほどの警察庁の話によりますと六三%の人が助かるというふうに考えますと、七百三十億円プラス今言ったシートベルトによって助かる分というのは、それはそのまま保険料としては余分というか、余裕として出てくるはずであります。そうすると、その部分は還元されてしかるべきではないか、こういうことであります。 今、鏡味課長は検証中であります、こういうふうな言い方をされましたけれども、三月七日の予算委員会分科会でも私はこの料率改定についての任意保険の取り扱いについては言及をいたしましたが、そのときに、要するに任意保険について値下げをすべきだ、こういうふうに私は申し上げました。しかし、まだ何もありませんけれども、その後、今もって検証中というのはどういうことか、あるいはその後何らかの変化はあったのかどうか、ちょっとお伺いいたします。
○鏡味説明員 今、先生からの自賠責保険の限度額の引き上げによって七百数十億の額が浮くではないかというお話でございましたけれども、これは審議会の中で自賠責の限度額引き上げのいろいろな案を検討してきたときに、一つの案について七百数十億の保険金の増加要素になるという計算でございまして、最終的には限度額の引き上げにつきましては、後遺障害について下位等級を据え置くとか、いろいろな工夫を講じたものですから、死亡とそれから後遺障害等級を合わせた支払い限度額の引き上げに伴います保険金の増加の要因は四百数十億ということになっております。これは後遺障害と死亡を合わせた数字でございます。 確かに先生おっしゃるように、限度額が引き上がりますと、その分任意には幾らかの影響があるということは先ほど申し上げているとおりでございますが、過失相殺の適用の違いがあるとかということで、その数字がそのまま任意の保険金支払いを減少させるというような計算になるわけではございません。 いずれにしましても、その検証を行っておりまして、最近の事故率が非常に変動しておりますものですから、事故率の予測にいろいろなバリエーションをつけながら現在自動車算定会においてこの任意の影響については検証を行っている最中と聞いておるところでございます。
○伊藤(英)委員 今のお話で鋭意検討中ということですので、ぜひそれは検討していただきたいと思いますが、これは先回も申し上げました。現実に今回二千万円から二千五百六十万円に引き上げることによって、あの自賠責審議会の中の数値で見てもそうでありますけれども、その前提をしているその死亡部分、その部分でどれだけとちゃんと書いてあります。その部分は少なくとも二千五百万円に引き上げることによって任意保険の方の引き下げは十分できるはずだと私は思うのです。きょうは時間が余りありませんのでまたの機会に詳しくやりますけれども、そういう意味で、その部分とさらに今回のこのシートベルトの効果分というふうになるはずだと私は思いますので、ぜひそれも含めて御検討をお願いをいたします。 それから、さっきは任意保険のことを伺いましたけれども、今度は自賠責保険についてもお伺いしたいというふうに思います。 そのシートベルトの効果からいきますと、五十九契約年度の死亡支払い予定額は千九百四十億円になり、そのうちの二二%、二二%というのはシートベルトの効果分のトータルの死亡者数に対する比率でありますけれども、その二二%を先ほどの千九百四十億円に掛けますと、四百三十億円が自賠責保険の方で軽減されるはずであります。そうすると、自賠責保険全体の支払い予定額が八千五百六十億円でありますから、今申し上げた四百三十億円は約五%に相当いたします。したがって、自賠責保険料を五%引き下げられるのではないかと思いますが、いかがですか。
○鏡味説明員 シートベルト着用の効果につきましては、確かに先生のお話のように死亡事故を中心として交通事故を防止するのに役立つというふうに言われておりますけれども、このシートベルトの着用がどの程度人身事故を減らせるか、これは実施がいつからということにもなろうかと思います。あるいはその傷害の態様とか後遺障害の発生状況がどのようになっていくかというようなことを全体的に考えてみなければ、自賠責保険には死亡保険のほかにも傷害保険とか後遺障害保険がございますので、どの程度その事故率が低下していくか、的確な予測は現時点ではなかなか難しいのではなかろうかと考えております。 なお、今回の自賠責保険の保険料引き上げに当たりましても、今回検討されておりますような交通事故防止対策の一層の強化ということも期待しておりまして、引き上げ幅の圧縮が図られているところで。こぎいます。
○伊藤(英)委員 警察庁にお伺いいたしますけれども、最初申し上げたとおりに、このシートベルトの効果はこういうふうに大変大きなものがありますよ。そしてその上でどういうふうにしてこれからシートベルトの着用を進めていくかというときに、インセンティブというのは本当に大きな意味を持っている。これはもう恐らく十分に御承知かと思いますけれども、外国でも、私が知っているだけでもスウェーデンでもやっている、あるいはアメリカでもやっている、そういうインセンティブの方式を取り入れております。 今私はその保険の問題について、自賠責の問題あるいは任意保険の問題についてともに言及をいたしました。警察庁として、先ほど一般道路についてのインセンティブの導入については前向きに対処するという話がありましたけれども、今申し上げた自賠責並びに任意保険の問題について大蔵省に警察庁からも積極的に働きかけていく意思があるかどうかをお伺いを申し上げます。警察庁としては当然これは進めていくために働きかけるべきだ、こういうふうに私は思いますが、いかがですか。
○太田政府委員 今大蔵省からもいろいろお話がございましたように、自賠責審議会等におきましても、この座席ベルトの装着率が高まって、その結果として死傷者数が大幅に減少するというような場合には、当然種々検討されることになるというふうに考えているところでございます。
○伊藤(英)委員 下がっていったらそれは保険料率に還元しなければいけない、これは当然のことですね。これは、ユーザーは何のために保険をかけているか。そして、その収支がよくなっていけば当然引き下げをしていくわけであります。引き下げていくために、今度はどういう制度を取り入れていった方がいいのだろうかということだと思うのですね。 再度お伺いいたしますけれども、警察庁は、例えば交通安全施設の五カ年計画にいたしましても、この五カ年計画の目標年度は、ことし、六十年度になります。六十年度のその達成率の見込みはたしか六九%になっていたと思います。現在、これだけ交通問題が大問題だと認識をされて、何度も何度も口ではいろいろなことを言われます。それにしては、なぜ六九%でいいのだろうか。さらに、警察庁のことしの交通安全関係の予算を見ましても、何でことしが下がっていていいのだろうか。本当に重大問題だと考えるならば、もっともっと当局は予算もかけてやらなければいけない、あるいはいろいろな施策もやらなければいけないと思うのです。 これは公安委員長も朝も言っておられましたけれども、御自分のお母さんの体験も踏まえてこれから本当に交通安全のために、そしてシートベルトの着用の問題についてもやっていかなければならないということをるる説明をされました。そういう意味で、これは公安委員長にもお願いしたいと思いますけれども、これを進めていくためのインセンティブを導入していくための決意をもう一度お伺いします。
○太田政府委員 座席ベルトの着用率を向上させるために、今お話しのようなインセンティブというのは非常に重要な意義を持っておるという認識に立ちまして、今後関係方面とも十分連絡をしながら対応してまいりたいというふうに考えております。
○古屋国務大臣 今交通局長が述べましたとおりでございますが、私どもこれをやりまして数字的にどういうふうになるかということも十分把握いたしまして、交通事故の死傷者の減少、これを全警察を挙げて努力してまいります。
○伊藤(英)委員 ちょっと簡単にお願いしたいのですが、大蔵省にお伺いいたしますけれども、三月七日の予算委員会の分科会で、私が自賠責保険の診療基準の策定についてお伺いをいたしました。そのときに、保険部長の方から六十年度中にやりたいという約束がありました。現在どの程度進んでいるか、簡潔にお願いいたします。
○鏡味説明員 自賠責の診療報酬基準につきましては、今先生からお話のありましたように、何とか六十年度中に作成することを最大限の努力目標としておりまして、現在損害保険業界におきましてこの策定に専門のスタッフを一カ所に集める等、体制の整備を進めるとともに、基準案作成に必要な医療費統計等のデータ分析の取りまとめ段階に入っておると聞いております。
○伊藤(英)委員 これは前回にも申し上げましたけれども、昭和四十四年のときの自賠責審議会の答申以来、あるいはその後の四十八年のときも五十三年のときも、あるいは今回の答申書でも、この医療費の診療基準の問題については提起をされ、そしてこうした委員会の場でも毎度毎度と言っていいように問題にされてきたわけであります。私も何度もこの問題については申し上げてきましたけれども、ぜひよろしくお願いをいたします。 それから次に、自賠責審議会について御質問をいたしますけれども、私は、今の自賠責審議会というのは公正な機関として機能しているんだろうかな、こういう印象を持ちます。自賠責審議会のメンバーについてはもう既に今までも私は言及をしてきた、こう思っておりますけれども、現在自賠責審議会のメンバーに行政機関の職員が臨時委員も入れて六名おりますが、なぜ六名もの人がこの審議会のメンバーになっているのでしょうか。
○鏡味説明員 今先生から御指摘がありましたように、自賠責の法律の第三十五条の規定に基づきまして、委員のうち五人は関係行政機関の職員を任命しているところでございますし、そのほか一名臨時委員として審議に加わっていただいているところでございます。これは、自賠責保険が強制保険としての公共性の強い性格を持ち、関係省庁の行政と密接な関連を持っているために、重要な事項を審議する自賠責保険審議会の委員にこれらの関係行政機関の職員の方に参加していただいて同制度の適正な運営を図る必要があることから設けられているところでございます。
○伊藤(英)委員 私は、公正な機能を果たさせなければいけない、だからこそ行政機関の職員というのはこの審議会のメンバーでない方がいいのではないか、こう思うのです。要するに、行政機関は言うならばこの諮問委員会のいろいろな場合の説明者であればいいんじゃないだろうか。そしてその審議会は、審議会の行政機関以外のメンバーの人たちが、これはできるだけ公正というか、適正に選ばれたメンバーがどういうふうにすべきかということを審議し、決定をすればいいんじゃないか、こういうふうに思うのです。私は、ちなみに総務庁発行の審議会総覧というのを調べてみました。分厚いものにだあっと審議会のそれぞれの構成が出ておりました。見てみました。私の見た限りでは、あのたくさんある審議会の中で、行政機関の入っているのは民事行政審議会だけだったんじゃないか、こう思うのです。ひょっとしたらほかにあったかもしれません。ほとんど見つけることができませんでした。 やはり私の感覚からしても、自動車損害賠償責任保険なるこの制度をどうやって運営していったらいいのだろうか、どういうふうにやっていったらいいのだろうかということでは、行政機関が六人も入ることはない方がいい、それを取ったらどういう問題があるのだろうか、こういうふうに思うのです。むしろ六名も行政機関の人がいるから、ひょっとしたら政治の介入を許しているかもしれない、あるいは公正な審議ができないということになっているのじゃないか、こういうふうに思うわけであります。だから、むしろその六名を除いて構成をする、あるいはさらに新たにユーザー代表とか交通関係の有識者を六名ぐらい入れたらどうだろうか、そうした方が国民なりユーザーの真の声をより反映できるのではないか、こういうふうに思いますが、いかがですか。
○鏡味説明員 各種の審議会につきまして私どもでお答えするのは適当かどうかと思いますが、先生の御指摘なさった以外の審議会でも行政の委員を相当数任命しているところは多々ございます。それで、先ほど申しましたように、自賠責の保険制度は、関係行政機関、関係するところが多うございます。こういう方々に説明員として大蔵大臣の諮問機関であります自賠責審議会にお越しいただいて必要に応じて説明をしていただくよりも、むしろ委員として参加していただいて随時行政機関以外の委員の方々のお求めに応じて御説明申し上げたり、それから行政的な意見を申し上げるという方が、審議会の運営においては適宜適切にそういった御意見が反映できるということで適当ではないかと考えておるわけでございまして、他の審議会でも行政機関の方々が委員に数名、十名以上入っておられる審議会もありますけれども、そういうところでも同じような考え方で運営されているのではなかろうかと思っております。
○伊藤(英)委員 時間がなくなりましたので、本日はこれで終わりますけれども、私は、審議会というのはどういうふうにしたら本当にその審議会としてのより適切な意思決定ができるのだろうかという意味において、行政機関が入ることがかえって問題になると思うのです。それは行政機関が入っていない方がより公正な意思決定ができる、こういうふうに思いますので、ぜひ御検討をお願いいたします。それから、さっき、これは法律で決まっているから云々という話がありましたけれども、私も、議員立法としてでもこういう問題を是正すべき方策を考えてみたいと思いますので、またよろしくお願いいたします。 どうもありがとうございました。
○小川委員長 次に、辻第一君。
○辻(第)委員 大臣の御都合があるようでございますので、まず最初に大臣にお尋ねをいたします。 今回の改正で、免許等及び道路使用許可等の手数料の限度額法定制をやめ、「政令で定める。」あるいは「都道府県規則で定める。」とする改正が盛り込まれています。この改正については、法律で決定していたものを政令あるいは都道府県規則で決めようとするものであり、国会の審議権を無視するとともに、実際問題として「実費を勘案して」ということで、いわゆる受益者負担の名のもとで住民の負担を増大することになるわけであります。昨年の地方公共団体関係手数料に係る規定の合理化に関する法律と同様に、問題のある改正点であります。 そこで、大臣にお聞きをするわけでありますが、限度額の法定制が廃止になったからといって、国民の負担となる免許等の手数料の安易な引き上げをしないこと、また、道路使用許可等の手数料についても同様に安易な引き上げをしないように都道府県を十分指導すること、この点を明確にお約束をいただきたいのでありますが、いかがですか。
○古屋国務大臣 手数料規定の改正は、行革本部あるいは国会の附帯決議も踏まえまして、合理的な手数料額の決定を弾力的になし得るという見地から、従来上限額が法定されておりましたこれらの手数料につきまして、それぞれ実費を勘案して政令または都道府県規則で定めることにしておりますが、今のお話にありましたように、これはあくまでも常識的に、そして、いやしくも不当に手数料を上げることのないように十分注意をいたします。
○辻(第)委員 今申し上げました手数料関係については、特に引き上げについては慎重にされるように重ねて強く申し上げておきます。 次に、シートベルトの問題でございます。 今回の法改正でシートベルトの着用義務が強化をされ、高速道路の運転者の着用義務から一般道路まで助手席同乗者を含めての着用が義務づけられたということでございますが、行政処分点数の扱いをどのようになさるのか、お尋ねをいたします。
○太田政府委員 行政処分点数の扱いでございますが、高速道路におきます非着用、これはもちろん運転者自体につきまして行政処分点数一点を付与するということで対応してまいりたい。一般道路につきましては、座席ベルトについての着用率というものを十分見定めまして、希望としてはおよそ一年後ぐらいをめどにいたしまして、しかし、あくまでもその着用率の推移というものをよく見定めた上で一般道路の方にも及ぼしていきたいと考えております。
○辻(第)委員 シートベルトの着用というのは事故防止上相当な効果が期待できる、着用の促進のための着用の義務強化が必要である、その点で本改正は必要なことであるということでございますが、事の性格から、法律で着用義務を強化するとなると、いわゆる事前の準備といいましょうか、今少しお話がありましたが、着用率が十分向上をする、そのような理解や合意ということが必要であります。現在のシートベルトの着用状況はどうなっているのか、お尋ねします。
○太田政府委員 毎年八月に座席ベルトの着用の強化月間というようなものもずっとここ十年ばかりやってきておりますが、その過程で高速道路あるいは一般道路につきまして着用率の実態調査を行っておるところでございます。 それで、昭和五十九年の例で申し上げますと、高速道路の運転者につきましては二九・三%、同じく高速道路の同乗者につきましては二六%、それから一般道路の運転者につきまして二六・七%、一般道路の同乗者につきましては一八・六%程度の着用率という実施結果を得ております。
○辻(第)委員 実態調査に基づくものでありますが、どうも実態は、一般道路、ふだんの実態というのはそのような実態でしょうか。その辺はどのようにお考えですか。
○太田政府委員 一般道路におきます私どもの方の実感ということでは、これよりは若干低いという感じでございますが、ただ、地域によりましては相当程度高い着用率だなという印象を受けるとます。
○太田委員 ちょっと予定外のことをお聞きしますけれども、今のシートベルトが巻き取り式になっているというのは、言ってみればこれはふだんは、普通はしなくてもいいという状態を想定して、邪魔なときにすぐになくなるように巻き取り式になっているのだと思うのですが、こういうふうに義務化をされるとシートベルトをしているのが常態になりますから、何も巻き取り式にする必要はないのじゃないかと思いますけれども、お答えできればお答えいただきたいと思います。
○神戸説明員 お答えいたします。 巻き取り装置というのはシートベルトを装着するときに自分の体に合った長さにして装着するわけでございまして、自動というのは自動的に調節できるというものでございまして、装着しやすくするという意味でつけてあるものでございます。
○太田委員 もう一回確認いたしますけれども、今市中を走っている自動車は、いわゆる後部座席の中央を除けば、間違いなく全部車検を受けたものはついているわけですね。 次の質問にいきます。 座席ベルトの有効性ということは先ほどからの話でわかったわけでありますけれども、それには正しい装着をした場合にそのようなことが言えるわけであります。まず、正しい装着方法を国民によく知らせるべきだと思いますし、また、国民の中にはいろいろな身体上の理由で正しい装着をしたくてもできない人もいるわけであります。このような人たちに対して義務規定は適用除外となると思うわけであります。どのような人がその適用の除外になるのか。それからまた、身体的な理由ではなくて、職業的にこういう人はしなくてもいいというふうな適用除外となるケースがあるのかどうかということもお伺いしたいのです。 〔浦野委員長代理退席、鹿野委員長代理 着席〕
○太田政府委員 御指摘のとおりに、座席ベルトが十分な効果を発揮するためには正しい方法によって着装するということが必要である。したがいまして、これにつきましては、街頭指導とかいろいろな幅広い広報の機会をつくりまして、正しい着装方法の普及に努めていかなければならないというふうに考えておるところでございます。 今お話がございました適用除外的な問題でございますが、これは、体が著しく大きく、または小さいというために座席ベルトの装着ができないという方は当然のこととして対象外、適用外というふうに考えております。 そのほかに、例えば皮膚病等で座席ベルトをするというようなことができない、適当でないとか、あるいは妊婦の方なども当然座席ベルトをしてはぐあいが悪いという場合が出てくるわけでございます。 さらに、業務上のいろいろな問題といたしましては、非常に短い区間におきまして頻繁に自動車に乗降することが必要とされる業務に現に従事しており、現にその業務を行って頻繁な乗降が必要とされる場合、例えばごみの収集業務のようなことで、現にごみの収集業務に当たっているというような場合は、これもやはり適用除外ということになろうと思います。 それから緊急自動車あるいは道交法の四十一条の二の第一項に規定してございます消防用の車両、これの運転に現に従っているというような場合も、事柄の性格上やはり座席ベルトの適用除外対象となる。 さらに、もっと絞った場合でございますが、突発事案に備えることをその内容とする公務に従事している者、例えばSPなんというのがおりますけれども、これが現に警護業務に従事しているというような場合とか、それから選挙用の自動車に候補者自身が乗られておりまして、それで自分で運転をされる、あるいは助手席に乗って頻繁に乗りおりその他のことをされる、あるいは手を振られるとか、いろいろあると思いますが、こういうような場合は当然のこととして適用除外ということになろうと思います。
○太田委員 体が大きい、小さいという話がありましたが、幼児はこのシートベルトを装着するのが非常に難しいと思うのですけれども、幼児について子供用の保護をする装置というものも今若干市販をされているようでございますが、これを義務化するという考えはないのでしょうか。
○太田政府委員 年少用の乗車補助装置でございますけれども、これは自動車用の幼児拘束装置という名前で昭和五十八年にいわゆるJIS規格というので定められておりますが、保安基準には定められていないという状況でございます。また、この装置は一般にまだ余り普及しているということは言えないと思いますし、その使用の義務づけということは自動車運転者に新たな負担を負わせることになるというようなこともございますので、これらの諸事情を勘案いたしまして、現時点で法律によって使用義務を規定するのはやや時期尚早ということで今回見送っているところでございます。
○太田委員 シートベルトの装着義務に違反した場合に、違反しないようにということのための担保措置として行政処分の点数付与で対処するというふうに聞いておるわけでありますが、罰則を科さないという理由は何でしょうか。
○太田政府委員 先ほども御答弁申し上げましたように、現在座席ベルトの着用を義務化しております世界の三十カ国のほとんどのところで、実は罰則、罰金等をもちましてその非着用に対する担保措置を講じているところでございます。しかしながら、我が国におきまして果たして罰則をこの種のものに適用するのが適当かどうか、これについてはいろいろ検討したわけでございますけれども、やはり我が国の実情からして行政処分ということで十分その目的を担保することができるのではないかというふうに考えているところでございます。 御案内のとおり、行政処分といいますのは将来におきます行政目的の達成という観点からなされる。罰則の方は、その者の反規範的な責任といいますか、そういう観点からなされるものでございまして、両者はおのずからその目的は若干ずれているわけでございますが、道交法におきましても、例えば乗車用のヘルメットの着用義務違反ということにつきましては現在行政処分点数を付与するということのみで対応しているというような前例もございますので、座席ベルトの場合も行政目的達成のためには点数付与のみで足りるというふうに考えておりますので、罰則を科さないという方向で原案をつくっているものでございます。
○太田委員 また、この点数を付するのは高速道路の上だけであるというふうになっているのですけれども、これは将来、一般道路にも広げるお考えはあるのでしょうか。実際にはこれは取り締まりはどういうふうにしてされるのか、そこのところもお伺いしたいと思います。
○太田政府委員 今申し上げましたように、座席ベルトの着用を促すための担保といたしまして行政処分をもって行いたいという考え方でございますが、この場合に、まず今お話しのように高速道路、高速道路といいましてももちろん自動車専用道路を含みますが、高速道路におきます非着用に行政処分点数を一点付するという方向で対処してまいりたい。これは御案内のように、現行法におきまして、高速道路におきましては着用の努力義務が既に規定されておりまして、そういうこともございますので、現時点で行政処分の点数を付するのはまず高速道路からまいりたい。 それで、さっきも申し上げましたように、座席ベルトにつきましての着用についての、正しい着用方法を含めまして幅広いPRを行う。そうして、座席ベルトの着用についての正しい認識というものを国民の皆様方に持っていただくとともに、さらにそういうものが普及をするということをよく見定めまして、その上で一般道路の方についても非着用について行政処分の点数を付するという方向でまいりたいと考えております。
○太田委員 次に、この道交法改正のもう一つの要点になっておりますヘルメットのことについておっしゃるようにその義務は果たしたというふうに解釈いたしております。
○辻(第)委員 そのようなことでないと、運転手さんは大変なことになりますね。声をかけてもおつけにならない、そしてつかまれば違反ということになれば、それこそ大変なことになります。極端に言えば乗車拒否、乗っていただけないみたいなことになるとぐあい悪いということでありますから、この点、タクシーの労働者の方が非常に心配をされておるわけであります。ぜひ先ほどのような対応でやっていただきたいというふうに思います。 それから、話が少し戻るわけでありますが、国民の素朴な感情として、例えば原付に乗っていて、そしてパトカーが来て、あなた、ヘルメットをかぶっていませんよ、かぶった方がよいですよ、こういう指導を受けた、ところが相手の警察官はシートベルトをしていなかった、こういうことがあるようですね。こういうことを耳にするわけであります。いわば取り締まり側であるパトカー等の警察官がシートベルトを着用することで国民にシートベルト着用の必要性をPRする。大変これは大切なことだと思うのですが、町でパトカー等を見かけても、シートベルトをしていないのも目につきます。警察でのシートベルトの着用推進の取り組みはどのように進めてこられたのか、今後どう取り組まれるのか、お尋ねをします。
○太田政府委員 特に制服のパトカーというような場合には今御指摘のような方向で対応すべきであろうというふうに考えておりますが、ただ、パトカーの任務といたしまして、緊急に現場に行くというような場合とか、あるいは被疑者の連行をするというような特別な場合もあるわけでございます。それで一番問題になりますのは、一般的な形での警ら活動といいますか、いろいろそういう形でやっていく場合に、何か不審を感じた場合に、すぐとめて、おりて職質なり何なりをするという必要性も実はかなり高いわけでございます。先ほど、頻繁に乗降する業務に云々という適用除外的な趣旨のことを申し上げましたけれども、ややそれに類するような職務内容になっておる場合も、実際、形としてはあるわけでございます。したがいまして、お目にとまった際にしていなかったからといって非常に問題になるという、いろいろなケースがあるんじゃないかということは御理解賜りたいと思いますが、基本的な考えとしては、やはり制服のパトカーについても座席ベルトをきちっと締めてやっていける場合にはそういうふうにすべきであろうというふうに考えております。 現に警察庁等におきましても、これは制服の警察官ではございませんけれども、庁用の車等の運転手さんにつきましては、座席ベルトを的確に着用するということで大分前から指導をしているところでございます。
○辻(第)委員 適切な対応をしていただきたいと要望しておきます。 次に、いわゆる迷惑走行の禁止ということでありますが、第七十一条で「著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる騒音を生じさせるような方法で、」自動車等を急に発進させる等の禁止規定を設けております。それで、特定の行為を政令で禁止をするということには、その基準を明らかにするということが大切だと思うわけであります。この条項で「著しく」というのはどの程度なのか、この条項に違反することとなるのは具体的にどんな場合なのか、いかがですか。
○太田政府委員 実はこの問題につきましては保安基準というものがございますが、こちらの方では、今先生が御指摘になられましたようないわゆる客観的に騒音計等ではかり得る、そういう基準というのを定めてございます。ところが、ここにございますのは、実はそういう正規の保安基準を満たす車でありましても、使い方によりまして、急発進をするとかあるいは空吹かしをする、それも正当な理由がなくそういうものをするという場合には、その程度が非常な程度になりますと騒音による被害というものが実は出てきておるわけでございます。したがいまして、ここのところは、「著しく」というのは当該警察官の認定ということになるわけでございますが、やはりその前提といたしまして、近くから苦情なり何なりがあるとか、または、単に一人だけではなくて警察官といっても複数ぐらいがいて、それでそういうものを現認するというようなことがこの規定の妥当な運用を担保していく方法として必要になるであろうということでございます。ここのところの「著しく」という程度については、何ホンとか、そういう形では表現し得ないという問題をまさにこの規定で担保して対応してまいりたいという趣旨でつくろうとするものでございます。
○辻(第)委員 このケースはそういうことのようでありますが、基本的には、特定の行為を政令で禁止をする場合は基準を明らかにするということが大切だというふうに思いますので、一言申し上げたわけであります。 最後に、原付に対するヘルメットの問題であります。 今度、原付についてもヘルメットをかぶる義務が課せられることになります。ヘルメットの生産能力を勘案して一年後から施行されることになるのでございますが、その間に原付のヘルメットが義務化されたことを十分に啓蒙する必要があると思います。これをどのようにお進めになるのか、お尋ねをいたします、
○太田政府委員 ヘルメットの着用義務化につきましては、一応一年という期限が最低あるわけでございますが、このPRにつきましては、現在非常に多数の原付の運転者というものがおりますので、そういう実態を踏まえまして、各種の機会をとらえて徹底をしてまいりたい。免許証の切りかえ等で警察等にお見えになった際には、当然そういう講習の席でまたお話を申し上げますし、それから各種の地区の安全協会とか、そういうところでいろいろな講習等も行っております。それから各市町村なんかの広報媒体、こういうものも活用させていただいたり、いずれにいたしましても知らないということがないように徹底をさせるということで、いろいろ努力してまいりたいと思っております。
○辻(第)委員 最後に、またシートベルトにちょっと逆戻りするわけでありますが、緊急自動車について除外をしております。緊急自動車とは道交法第三十九条により定められ、緊急自動車「消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車で、当該緊急用務のため、政令で定めるところにより、運転中のものをいう。」ということであります。政令第十三条では消防用の自動車、警察用自動車等々と定め、第十四条で、「サイレンを鳴らし、かつ、赤色の警光燈をつけなければならない。」とされております。つまり、除外されるのは緊急出動中に限られるということですか。いかがですか。
○太田政府委員 お話しのような場合に限定をいたしたいというふうに考えております。
○辻(第)委員 終わります。 —————————————
○小川委員長 この際、お諮りいたします。 地方行政委員会との連合審査会において、道路交通法の一部を改正する法律案の審査のため、参考人から意見を聴取する必要が生じました場合、参考人より意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小川委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時九分散会