建設委員会 第10号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1985/05/24
会議録
○保岡委員長 これより会議を開きます。 国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、半島振興法案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先般来の理事会等におきまして御協議を願ってまいりましたが、その結果に基づきまして、お手元に配付いたしてありますとおりの起草案を作成した次第であります。 本起草案の趣旨及び内容につきまして、委員長から御説明を申し上げます。 いわゆる半島は、三万を海に囲まれた地域としての立地条件のために、孤島的な性格を有し、一般的には、平地に恵まれず、また水資源も乏しいなど国土資源の利用面の制約から産業立地も思うに任せず、所得の格差等が見られ、人口の減少、高齢化の進展など今後に大きな課題を抱えております。 しかるに、このような半島地域についてのこれまでの広域的、総合的振興を図るための施策は、かなり立ちおくれていると言わざるを得ません。 国土の均衡ある発展と地域住民の生活福祉の向上を図るためには、こうした半島地域がその後進性から脱却し、個々の半島の開発戦略を推進し、その持つ特殊性、可能性を最大限に生かせるよう、総合的な振興策を講じる必要があるというのが本法律案の提出の理由であります。 次に、この法律案の主な内容について申し上げます。 第一に、内閣総理大臣は、都道府県知事の申請に基づき、二以上の市町村の区域から成り、一定の社会的経済的規模を有し、公共的施設の整備について他の地域に比較して低位にあり、かつ、産業の開発の程度が低く、企業の立地の促進等の措置を講ずる必要がある半島地域を、半島振興対策実施地域として指定することとしております。 第二に、半島振興対策実施地域の指定があったときは、関係都道府県知事は、振興の基本的方針に関する事項、基幹的な道路、港湾、空港等の交通施設及び通信施設の整備に関する事項などを内容とする半島振興計画を作成し、内閣総理大臣の承認を受けなければならないこととしております。 第三に、国は半島振興計画に基づく事業の実施に関し、必要な財政金融上の措置を講ずるよう配慮するとともに、その事業の円滑な実施を促進することに努めなければならないこととしております。 その他、地方債についての配慮、税制上の措置、地方税の不均一課税に伴う措置などを設けることとしております。 なお、本案は、公布の日から施行し、有効期限は昭和七十年三月三十一日までとすることとしております。 以上が、本起草案の趣旨及び内容であります。 最後に付言させていただきますが、理事会において、本起草案を取りまとめるに当たり、その実効性を高めるための財政金融上の諸措置については、他の地域立法との均衡をも考慮しつつ、できる限り速やかに具体化を図るべしとの点で各党の意見が一致いたしましたことを申し添えます。 ————————————— 半島振興法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○保岡委員長 本件について発言を求められておりますので、これを許します。瀬崎博義君。
○瀬崎委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、ただいま議題となりました委員長発議による半島振興法案に反対の意見を表明します。 今日の半島地域の困難な状況は、自民党政府が推進してきた大企業本位、大型プロジェクト優先の高度成長政策、列島改造計画によってもたらされたものです。特に、近年、臨調行革路線に沿って強行されている補助金のカットや地方交通線の廃止などは、半島地域の格差を一層拡大するものです。真に半島地域の振興を図るためには、こうした政策を改めることが何よりも重要です。 しかるに、今提案されている半島振興法案は、半島地域の荒廃を現に進めつつある誤った政策を放置した上、法の目的に、既に破綻が明白となっている新産業都市建設促進法、工業整備特別地域整備促進法に見られる国土の均衡ある発展をうたい、半島振興計画に国土総合開発計画との調和を義務づけ、さらに、半島振興地域指定の要件や半島振興計画の内容として、高速道路や空港等、高速輸送施設整備や企業立地を挙げるなど、またしても大企業優先の開発を推進しようとするものとなっています。 この法案が施行されるならば、観光資源に対する大資本の支配強化や原発立地促進などによる乱開発と環境破壊を招き、また、国の地方自治体に対する財政金融上の具体的な助成措置は何一つ期待できないばかりか、逆に大企業誘致の条件整備のために、地方自治体は多大の財政負担を強いられる危険があります。かかる法案は撤回すべきであります。 日本共産党・革新共同は、真に住民本位の半島振興法を実現するため、住民生活の安定、福祉の向上を目的とし、高速道路や空港だけでなく、生活環境施設や社会福祉施設、文教施設の整備、医療の確保等住民生活の安定向上に直結した計画を広く含め、また国の財政責任を明確にした法案大綱を、理事会に提案いたしました。私は、我が党の法案大綱に即した半島振興法案を委員長提出法案とされるよう、強く主張するものであります。 最後に、本来、委員会提出法案は委員会審議を省略するのが常でありますから、全会一致でない限り、委員の審議権を奪うことになります。我が党の反対にもかかわらず、自民党原案のまま委員会提出法案とするのはまことに遺憾であります。 以上で、私の発言を終わります。
○保岡委員長 これにて瀬崎博義君の発言は終わりました。 お諮りいたします。 半島振興法案起草の件につきましては、お手元に配付の案を委員会の成案と決定し、これを委員会提出法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○保岡委員長 起立多数。よって、さよう決しました。 なお、ただいま決定いたしました法律案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○保岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時四十一分散会