建設委員会 第4号
- 発言数
- 366 件
- 登壇者
- 42 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/02/22
会議録
○保岡委員長 これより会議を開きます。 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。 両件調査のため、本日、参考人として住宅・都市整備公団理事救仁郷斉君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○保岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ―――――――――――――
○保岡委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。野中広務君。
○野中委員 自由民主党の野中広務でございます。 私は、自由民主党所属の委員各位の御理解をいただきまして、先般行われました建設大臣並びに国土庁長官の所信表明に関連をして質問をいたします。 まず、建設省関係についてでありますが、我が国の財政を取り巻く環境はまことに厳しい状況のもとで、建設省関係の公共事業につきましては、一般会計計上の予算額は前年度に比べまして二%下回っておるのでありますが、道路整備特別会計における財源確保、財政投融資資金の活用、補助率の是正等々の措置によりまして事業費ベースでの伸びをもたらしておりますことが高く評価できるのでありまして、大臣初め関係者の努力と、自由民主党の政権政党としての党主導の予算編成方針を貫かれました党幹部並びに建設部会を初め公共関連部会の方々、さらには建設委員長を初めとする皆々様の努力の成果でありまして、ここに深い敬意と謝意を表するものであります。また、厳しい予算の中におきましても、建設省の各局とも数多くの新規施策が取り入れられておって、めり張りのきいた予算となっておりますことを、高く評価するものであります。 まず、先ほども申し上げましたように、建設省関係の公共事業関係費は前年度を二%下回っているのでありますが、社会資本の計画的かつ着実な整備を図るために、事業費の確保につきましてどのように努力をされたのか、お伺いをいたします。
○谷政府委員 お答えをいたします。 昭和六十年度の予算編成に当たりましては、公共事業におきましても、歳出を昨年よりも抑えるという政府の基本方針に従いまして予算編成が行われましたので、御指摘のとおり、六十年度予算編成は五十九年度を下回るという結果に終わりました。 私どもといたしましては、社会資本の充実また内需中心の計画的な安定成長というふうな面から考えまして、公共事業の財源確保は一番大事なものと考えております。その観点に立ちまして、道路整備特別会計の財源確保並びに財政投融資の積極的な活用、そして、臨時的な処置ではございますが高率補助金の一割カット、またダム事業の民間資本の活用、また下水道の起債充当率の引き上げ等々の知恵を絞りまして、何としてでも事業量の確保に努めたい、こう努力したわけでございます。 その結果といたしまして、昨年を三%以上上回る結果となりまして、十二兆二千五百三十三億円という事業量を確保することに成功したわけでございます。先ほど先生御指摘のごとく、内容といたしましては昨年を下回りましたけれども、事業量の確保ができたということは我々といたしましては喜ばしいことと考えております。
○野中委員 今もお話がありましたように、公共事業の事業費確保のための方策の一つとして、高率補助率、負担率の見直しを行うこととされたのでありますが、結果的に地方公共団体の負担増に対します財政対策が十分でないことには事業の円滑な推進に支障を来すのではないかと懸念をされるのであります。これに対する建設省のお考えを伺いたいと存じます。
○谷政府委員 ただいま先生から御指摘をいただきましたとおり、昭和六十年度の公共事業の高率補助金につきましては、五〇%以上の高率補助金につきましては一律一割カットという処置に出たわけでございます。これは国費を十二分に有効確実に、効果的に使うという点におきましては効果があるわけでございますが、しかしながら、御指摘のとおり、地方各種団体におきましてはそれぞれ厳しい情勢になることは必至でございますので、建設省といたしましては、この財源確保につきましては全額起債充当をするということ、さらに、全額すると同時に、元利の交付税算定をするということで、各地方団体が円滑に公共事業の執行に当たるように努力したわけでございます。
○野中委員 今、各政務次官から御答弁を賜りましたが、地方財政の扱いは自治省で行われるわけでありますけれども、交付税の算入の問題の難しさということを十分御了知の政務次官でございますので、どうぞ自治省とも十分打ち合わせの上、地方財政の円滑な運営とこの事業推進に万遺憾なきを期していただきたいと思うのであります。 次に、公共事業に対する民間活力の導入についてでありますが、御承知のように、昨年、新関西国際空港の建設のために政府、関係地方公共団体、民間の三者の出資によります株式会社の発足に当たりまして、当初予想を上回った民間出資要望の大きかったことを考えますときに、民間活力の公共事業への導入と、いわゆる活力をどのように活用するかの必要性を痛感するものであります。したがいまして、建設省におきましても、都市の再開発、国鉄等の不用地の活用等、町づくりや都市の基盤整備上、早急に取り組むべき多くの施策があると考えるのでありますが、建設省として、民間活力の活用方策についてどのようにお考えであるかをお伺いいたします。
○豊蔵政府委員 お答えいたします。 今御指摘ありましたように、都市整備あるいはまた住宅宅地供給等の分野におきまして、広い意味での社会資本整備に対します国民のニーズは非常に強いものがございます。また一面、経済的に見ましても、内需中心の持続的な安定成長ということを実現することもまた重要な課題となっております。そういうような観点からいたしまして、これらの課題にこたえるために、広い意味で社会資本の分野で官民の投資活動が協力して積極的に行われることが必要であろうかと思っております。そういうような意味で、民間活力の活用は、財政制約の中の公共事業の補完策ということだけじゃなくて、もっと広い意味での良好な町づくりといったような観点から、総合的に積極的に推進すべきであろうかと考えております。
○野中委員 次に、地方都市の活性化整備についてお伺いをいたします。 近年、多くの地方都市におきましては、都市的な魅力の増大と活力の向上が一層強く求められている状況にありますことは御承知のとおりであります。このことは、郊外部におきます大規模な店舗の立地等によります地域経済環境の変化並びに中心市街地におきます都市基盤施設の整備のおくれ等に原因があるように思うのであります。民間活力を活用し、また中心市街地にあります国公有地の有効利用を図ること等によりまして、機能的で活力のある地方都市を育成整備し、地方におきます定住環境を整備しますことは、都市整備の重要な課題であると存ずるのであります。 このような課題に対しまして、建設省におきましては、地方都市の中心市街地活性化事業を初めとした施策を講じていくとのことでありますが、その概要をまずお伺いをいたしたいと存じます。 また、これらに対します地方都市からの要望は極めて強いものがあるのでありまして、立候補する都市も数多いと思われるのであります。その対象都市の数についてどのようにお考えであるのか、あるいは地方都市のこのような強い意欲をそぐことのないような適切な対応についてどのように検討されているのか、お伺いをいたしたいと存じます。
○梶原政府委員 お答えいたします。 御指摘のとおり、地域の定住環境の整備等の観点から、地方都市の中心市街地の活性化、これは重要な課題というふうに認識しております。 六十年度予算案におきましていろいろ考えているわけでございますが、一つは、地方都市の中心部におきまして、中心市街地が寂れているというようなところが随分ございます。そこの活性化を図るための地方都市中心市街地活性化事業を実施する予定でございます。 それからもう一つは、御案内のとおり、国鉄の操車場等が不用になりまして都市の中枢部に位置している土地が遊休するということもございまして、それらの国公有地の有効活用を図りながら活力ある都市拠点の形成を図るという新都市拠点整備事業を行うことといたしております。 とりわけ最初に申し上げました地方都市中心市街地活性化事業につきましては、その構想を発表いたしましたところ、大変全国で反響を呼びまして、私どもは三カ年で十五カ所程度というふうにもくろんでおりましたが、各地の御要望が九十カ所以上というような状況になっております。そこで、これをどう取り扱うかということを苦慮いたしておるわけでございますが、九十カ所の中身を検討いたしますと、計画の熟度と申しますか、そういった点がまちまちでございまして、いきなり計画を認定して関係事業を一挙にやるというにはまだ達していないようなところもございます。そういったことを考えまして、六十年度、五都市程度を選んで積極的に事業を推進したいと思っておりますが、その他の都市につきましても、計画の熟度等に応じまして分類して、今後、計画内容について指導して、御指摘のとおり、地域の意欲をそがないように慎重に配慮してまいりたいと思っております。
○野中委員 次に、都市公園等の整備につきましてお伺いをいたします。 都市におきます緑とオープンスペースの確保は、都市の安全性の確保、都市景観の形成、国民のスポーツ、レクリエーション需要への対応等、国民生活に密接に関連していることは御承知のとおりであります。特に都市公園については、整備の立ちおくれ等から、住民からの要望も極めて強いものがありますことは、また御承知のとおりであろうと思います。また国民体育大会の会場となる都市公園やら、地方の公共団体が例えば合併何十周年記念とかを行いますいわゆる各種行事の会場となります都市公園につきましても、その期限に合わせまして計画的な整備を行うという必要があるのでございます。私どもの京都も三年後の六十三年に国民体育大会があるわけでございまして、目下、建設省の御配慮のもとに整備を進めているところであります。それだけに一層切実に痛感をするのであります。都市公園の整備は急速に進めるべきものであると存ずるのであります。 また今後、我が国が急速に高齢化社会を迎えるとともに、都市公園の役割はさらに重要さを加えてくると思うのでありますが、都市公園の整備の現況及び今後の整備の基本方針はどうなるのか、また六十年末では七五%の進捗率とか聞くのでありますけれども、次期五カ年計画に関しましてどのように考えておられるか、お伺いをいたします。
○梶原政府委員 御指摘のとおり、日本の都市公園の整備状況は欧米先進国に比べましても大変立ちおぐれているわけでございます。 昭和五十八年度末で申し上げますと、都市公園が約四万二千八百カ所ございます。面積にいたしまして五万百ヘクタール、一人当たりの面積が四・七平方メートルにすぎないわけでございます。アメリカあたりの都市では、一人当たり三十平方メートルとかそういうような水準でございまして、大変立ちおくれておる状況でございます。六十年度、五カ年計画が終了するわけでございますが、進捗率、六十年度、事業費、国費とも一%程度の伸びでございまして、御指摘のような達成率になるわけでございます。 六十一年度以降どうするかということでございますが、ただいま研究会を設けまして、財源等をどうするか、鋭意検討中でございまして、六十一年度以降、事業の拡大につきまして創意工夫を凝らして地域のニーズにこたえたいというふうに考えております。
○野中委員 次に、下水道についてお伺いをいたします。 下水道事業は生活環境の改善と水質汚濁防止を図っていく上で大変重要な事業であります。 近畿の例をとってみますと、猪名川、寝屋川等の下水道の整備は、水質汚濁の激しかったこの地域の汚濁を防止し、環境基準を完全に満たしているという高い評価と注目を受けているのであります。したがって、下水道の整備は都市的条件の基本であります。その推進がそれだけ待たれているところでございますが、下水道整備の現状は決して十分なものではないのでありまして、今日の現状さらには今後の整備の基本方針につきましてお伺いをいたしますとともに、あわせて次期五カ年計画に関しましてもそのお考えを伺いたいと存じます。
○梶原政府委員 御案内のとおり、下水道につきましても整備状況が大変おくれておりまして、昭和五十八年度末の数字でございますが、総人口普及率で三三%程度という非常に低い水準にとどまっておるわけでございます。欧米の先進諸国におきましては九〇%以上という状況でございまして、これまた大変おくれております。昭和六十年度が第五次の下水道整備五カ年計画の最終年度でございまして、総事業費ベースでございますが、五カ年計画の達成率が七四%程度にとどまるというような状況でございます。 そこで、六十一年度以降、大変これまた御要望の強い下水道事業でございますので、その事業の拡大をどうするか、研究会を設けまして鋭意勉強しておるところでございます。 御指摘のとおり、近畿地方では猪名川とか寝屋川におきまして、下水道が普及いたしますと水質が大幅に改善されるという顕著な事例が見られております。水質環境の改善の面でも大変な効果がある事業でございますので、六十一年度以降次期五カ年の計画につきまして積極的な事業の拡大を図るよう鋭意検討中のところでございます。
○野中委員 京阪神の千三百万人の水源池となっております琵琶湖、淀川流域の下水道整備につきましては、特に流域下水道事業の役割が大きいと考えられるのでありますが、京都府下におきます状況を見ますと、現在流域下水道の三カ所の事業が行われようとしておるのであります。その三カ所のうち一カ所しかいまだ稼働しておらず、一カ所は建設中であり、一カ所は木津川上流でありまして、本年着工予定をお考えいただいておると聞き及んでおるのであります。 また、流域下水道に関連いたします公共下水道の整備も大変おくれているのが実態でございます。 このような流域下水道及び公共下水道のおくれに対しまして、今後事業の強力な促進を図ることが必要であると考えるのでありますが、その見通しについてお伺いをいたします。
○梶原政府委員 お答えいたします。 琵琶湖あるいは淀川流域というのは近畿地方の住民の重要な水資源の供給源でございますが、下水道の普及率がまだまだでございまして、滋賀県では全体の普及率が九%というような状況でございます。京都府にいたしましても全体で四七%、大阪府で六〇%というような状況でございます。 そこで、流域下水道につきましては、琵琶湖流域下水道等五カ所、公共下水道につきましては、京都市公共下水道等四カ所の整備を促進中でございます。とりわけ六十年度は大変御要望の強かった木津川の流域下水道を新規に採択するという措置もいたしたわけでございますが、厳しい財政状況のもとではございますが、大変重要な地域でございます、建設中のものは早期に処理を開始するように努力いたしたいと思っております。 六十年度は、とりわけおくれております管渠、パイプの事業に予算を重点配分いたしまして御要望にこたえてまいりたいと思っております。
○野中委員 よろしくお願いをいたしたいと存じます。 次に、去る二月十五日に発生をいたしました新潟県青海町の災害についてお伺いをいたします。 まず、あの災害においてとうとい犠牲となられました十名の皆様の御冥福と、あわせて負傷されました方々の一日も早い全快をお祈りし、罹災された方々に謹んでお見舞いを申し上げますとともに、復旧の一日も早いことをまた期待するものであります。 被災地域は国道八号線横の山崩れと聞くのでありまして、今なおその危険が続いておると聞いております。 その発生原因と災害復旧等今後の対策についてお伺いをいたしたいと存じます。
○末吉説明員 お答えいたします。 災害の原因につきましては、現在ボーリングなどを行いまして調査中でございます。現地の状況等から見まして大規模な地すべり、大体推定崩壊土量が四万立米を超えるという大規模な地すべりであると考えております。 現在、当面の応急対策といたしましては、新潟県ともよく連絡をとりまして、表面排水工の設置とか立木の伐採等を行って適切な対策をしておるところでございますが、今後は、この地すべりの原因を究明をいたしまして早急に災害工事を実施するとともに、再度の災害を防ぐための措置など、復旧に万全を期していきたい、このように考えております。
○野中委員 次に、全国的な渇水の対策につきましてお伺いをいたします。 昨年は、御承知のように、日本列島に台風の上陸がなかったことを初め、降雨量が異常に少なく、この二月に入りまして、八日から十一日、十九、二十日と、昨年十二月上旬以来二カ月ぶりの降雨でようやく小康を得ましたものの、豊川、吉野川、淀川等の水系を初めといたしまして、全国的に水不足は深刻なものがございます。その上、一部地域を除いては、積雪量も本年は少なく、今後なお渇水の状況は続くことが予想されるのであります。取水、給水の制限の影響を受けます農業用水、上水道、工業用水は数多くあると存ずるのであります。 長期的、基本的には水資源開発ダムの建設でありますけれども、渇水の経緯と当面の対策についてお伺いをいたします。
○末吉説明員 先生御指摘のとおり、五十九年は台風が本土には一度も上陸をしないということと、秋雨前線が目立った活動がなかったということで、九月以降、東北、北陸を除きまして、大体降雨量が御指摘のように平均年の五割から七割程度の地域が多かったわけでございます。 このため、主要な淀川水系あるいは木曽川水系、豊川水系、吉野川水系など、関西における広い地域にわたりまして河川の水が減り、ダムの貯水量が減ってまいりましたので、昨年の年末では大体千六百万の方々に影響を与えるような状況で越年をした状況でございます。 御指摘のように、それから余り雨も降りませんで、ことしの二月になりまして二度ほど大量の雨が降りまして、大体それで今回十水系ばかりの渇水状況が解除されることになりました。最大のピンチはやや脱したようには思いますけれども、長期的に見ましては、渇水対策は先ほど御指摘のように、地域性がありますけれども、ダム等水資源対策が必要でございます。現在私どもで、地方建設局を中心に昨年の秋以来渇水対策協議会を設けまして、地域により実情がそれぞれ異なりますからきめ細かな対策をやってまいりました。主として水系の水利用につきまして協議し、調整をしたり、ダムの水を有効に使うなど個別にやってきまして、渇水による影響を最小限にとどめるよう努めてまいったわけでございます。 その努力はいたしましたが、何といいましても、基本的には長期的な展望に立っての計画的水資源開発が必要でございます。一例を申し上げますと、例年渇水のひどかった西日本の例えば福岡市の場合でも、昨年筑後導水が完成をいたしましたが、もしあれがなかったならばと関係者が胸をなでおろしたというところがございます。長期的にはそういう施策が必要でございますので、そういう施策を計画的に行っていくよう努めたいと思っております。
○野中委員 次に、住宅建設についてお伺いをいたします。 最近、住宅建設は増加の傾向が見られるのでありますが、五十九年度の状況及び六十年度の見通しにつきまして、まずお伺いをいたします。
○吉沢政府委員 お答え申し上げます。 新設の住宅着工戸数でございますが、昭和五十五年度に百二十一万戸ということで大きく落ち込みまして、以来ずうっと年間百十万戸程度の低水準で推移してまいりました。昭和五十八年度には、過去十五年間の最低ということで百十三万五千戸ということになったわけでございます。しかし五十九年度に入りまして、当初私ども百十八万程度になるんじゃないかというふうに予測をしておったわけでございますけれども、四月から十二月までの結果を見てまいりますと、前年の同期に比べまして五万二千戸ふえております。つまり、これだけ足しますと百十八万七千戸ぐらいになるということでございまして、まだ若干伸びるということでございますので、このまま推移いたしますと百二十万戸近くに達するのではないかというふうに考えております。 六十年度につきましては、景気の状況あるいは住宅の価格が引き続き安定的に推移するということが予測されますので、百二十万戸を超えることが期待できるのではないかというふうに考えております。
○野中委員 我が国の一部には、住宅は既に戸数が充足をしておるので、今後は新たな住宅の建設を行う必要性は小さいという意見も若干聞かれるのでありますが、中長期的な住宅需要につきまして建設省の見解をお伺いいたしたいと存じます。
○吉沢政府委員 御指摘のございましたように、住宅は戸数が充足しているからもう要らないんじゃないか、あるいは百万戸をかなり割るんじゃないかというような御意見を耳にされたわけでございます。しかしながら、今後の住宅需要を予測してみますと、決してそういうことにはならないというふうに考えております。 住宅需要を生む構造的な要因がございます。これは、例えば建てかえでございますとか世帯数が増加するといったような要因が考えられるわけでございますが、建てかえについて見てまいりますと、過去の着工戸数それからストックの戸数のおのおのの増加の差などを見てみますと、どのくらい建てかわっているかということがわかるわけでございまして、そういう意味から毎年の建てかえ需要を見込んでまいりますと、年間七、八十万戸あるように見込まれております。 また、世帯数の増加でございますが、一時期、年間百万戸ぐらい世帯数がふえておったわけでございます。最近鈍化をしつつございますけれども、昭和六十年代においてはまだ四十万世帯台の増加が見込まれておりまして、こういった構造的要因を足すだけでも、中長期的に年間百二十万戸から百三十万戸程度の住宅需要があるというふうに見込まれております。こうした需要が顕在化するか、あるいは潜在的なものにとどまるかというのは景気の動向等に左右される面がございますけれども、現在の景気の緩やかな回復の状況などから見ましても、一部で言われているような百万戸を下回るような落ち込みという事態になることはないのではないかというふうに考えております。
○野中委員 今後の住宅対策といたしましては、既存の住宅の質の改善や活用を図ることが一層重要であると言われておるのでありますが、そのためにどのような対策を講じていらっしゃるか、お伺いをいたします。
○吉沢政府委員 我が国におきまして住宅の量的充足が進展しておりますけれども、今後国民の住宅の居住水準の向上を効率的に図るためには、住宅の建設のみならず、建てかえとか増改築とか、あるいは中古住宅の流通といったようなことによりまして、現在三千八百万戸ございます住宅の既存ストックの質の改善、活用を図っていくことが重要な課題でございます。 建てかえにつきましては、先ほど申し上げましたように年間七、八十万戸の建てかえ需要があるということでございますが、この需要にこたえていくためには、金融公庫の貸付条件の充実とかそういったようなことで需要にこたえてまいりたいというふうに考えております。また、公的住宅につきましては、老朽化した公営住宅の建てかえを引き続き推進してまいりますほか、六十年度からは、公団の賃貸住宅につきましても建てかえを実施するための調査を行っていくということにいたしておるわけでございます。また、既成市街地におきまして低質な木造住宅の建てかえの必要がございますか、これにつきまして木造賃貸住宅地区総合整備事業といったものを活用しながら、その推進に努めてまいりたいというふうに考えております。 それから増改築でございますけれども、リフォーム推進のためのキャンペーンというものを引き続き全国的に実施してまいりますほか、日本住宅リフォームセンターというものを活用いたしまして、リフォームにかかわります情報提供でございますとか、消費者への助言あるいは人材の養成など供給体制の整備を図り技術開発を推進するといったようなことで、金融公庫の住宅改良貸し付けといったような制度とあわせましてリフォームの推進を図っているところでございます。 また、中古住宅流通の促進につきましても、金融公庫の既存住宅貸付制度というものがございますが、これを活用し、あるいは流通市場の整備を行うことで対処してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○野中委員 第九次道路整備五カ年計画の推進につきましては、その財源確保について努力を願っているところでありますが、今回、緊急地方道路整備事業、いわゆる臨時交付金制度が導入をされることになりました。これに伴いまして五カ年計画の達成率はどのようになるのか、まずお伺いをいたします。
○田中(淳)政府委員 第九次道路整備五カ年計画は、先生御案内のように事業費総額三十八兆二千億円をもちまして、緊急を要する事業につきまして計画的な推進を図ってまいることとしております。 同計画の昭和六十年度末の進捗状況は、御指摘の昭和六十年度から新設される予定の臨時交付金による緊急地方道路整備事業、一応仮称でございますが、国費で申し上げますと一千百十億円が確定されておりまして、それにかかわります事業費がまだ未確定のためにこれを除いて算定いたしますと、五二・五%という数字になりまして、計画五六・七%をやや下回る見込みでございます。しかしながら、まだ三年の計画期間を残しておりますし、また道路整備の必要性に対する要請が極めて強いのが現実でございますので、今後とも計画の達成を図るよう努力してまいりたいと思っております。 なお、昭和六十年度から新設される臨時交付金によります緊急地方道路整備事業費の分でありますが、一応この交付率を十分の四と仮定しますと事業費ベースで約二千七百億円というふうに見込まれますので、これを含めてその進捗率を計算いたしますと五三・三%、先ほど申し上げました五二・五%より約〇・八%上回るような状態でございます。 以上でございます。
○野中委員 この機会に、道路関係で地元の京都府関係についてお伺いをいたしたいと存じます。 一つは、高規格幹線道路一万キロメートル構想に関連をしてでありますが、私はちょうど昨年の四月の本委員会におきましても質問をいたしたのでありますけれども、日本海沿岸縦貫自動車道もこの構想の中で考えてまいりたいとの当時の沓掛道路局長の答弁でありましたが、本構想の策定の状況についてお伺いをいたしたいと存じます。特に、近畿縦貫自動車道舞鶴線の舞鶴市と北陸自動車道の敦賀市とを結ぶ幹線道路は早急な事業化が期待をされるのでありますが、これについてのお考えを伺いたいと存じます。 二番目は、数年前までは京都は国の施策の導入を極端に排除してまいったところであります。それだけに、京都の道路網の整備が他府県に比べまして極度におくれておりますことは御了知のとおりであろうと存じます。林田悠紀夫京都府知事が就任をいたしまして以来、国初め関係機関の大きな理解と協力をいただきまして、その整備もようやく緒についてまいりました。京都府民の多くは喜び、かつ感謝をしておるところであります。 ところで、先ほども申し上げましたように三年後の六十三年に京都で国民体育大会が開催されるのでありますが、これまでに懸案の道路の整備を行い、かつ供用開始を期待しておるところが多数あるのであります。したがって、特に現在工事中の近畿縦貫自動車道舞鶴線、九号バイパス、京滋バイパス、京奈バイパスの早期完成と、近く計画決定されます第二京阪道路の早期事業化につきまして、この際、強く要望をするものであります。 第三に、九号バイパスの丹波町地内の着工につきましても、この際強く要望し、御配慮を賜りたいと思うのであります。 加えまして、その他の国道、主要地方道、府道、市町村道につきまして、各段の御高配を賜りますことを希望いたします。 また、私は昨年の質問の際に、名神高速自動車道吹田-京都南間の拡幅工事に関連をいたしまして大山崎付近でもインターチェンジの要望を申し上げたのでありますが、これは九号バイパス、名神、京奈、京滋バイパスを桂川に架橋することによって結びますと、それぞれの道路をより有効活用することができると考えるのでありますが、先年来行われております第二外環状線の調査が現在どうなっておるかお伺いをいたしますとともに、それぞれのバイパスが今工事が進捗しておりますだけに、今申し上げた路線の早急な事業化のために、例えば道路公団によって施行をしていただく等の配慮をいただきたいと思うのでございますけれども、建設省のお考えをお伺いいたします。
○田中(淳)政府委員 大変たくさん質問されましたが、まず一番初めに御質問を受けました日本海高規格幹線道路の見通しいかんという件でございます。 先生御案内のように、高規格幹線道路は既定の国土開発幹線自動車道を含めて国土構造の骨格として、また将来の社会経済活動を支える基盤として全国的な自動車交通網の枢要部分を構成するものでございます。現在、この高規格幹線道路については、その網体系のあり方それから整備の効果など、基本的な調査を実施いたしておるところでございます。六十年度からは計画策定のための路線検討を実施することとしておりまして、今後さらに整備手法、これは具体的に申しますと国土幹線道、いわゆる高速道路でやるかあるいは一般有料道路でやるかということも含めて、その整備手法を含め総合的な調査を推進し、第九次道路整備五カ年計画の期間内に高規格幹線道路網計画を策定する予定でございます。 具体的に御質問ございました敦賀-舞鶴間の日本海高規格幹線道路の構想についても、この六十年からの個別調査の中で具体的に検討してまいりたいと思っております。その重要性については、よく認識しておるところでございます。 それから、いっぱい言われましたので順不同になって申しわけございませんが、京都第二外環状道路の進捗状況いかんという点でございます。 御案内のように、京都第二外環状道路は京都市の西京区から久世郡御山町に至る延長約十六キロメートルの幹線道路の計画でございます。本道路は、現在事業をやっております一般国道一号の京滋バイパス、一般国道九号の老ノ坂亀岡バイパス及び計画中の第二京阪道路等を相互に連絡し、これらと一体となった広域的な幹線道路網を形成し、京都市の都心方向に集中いたしております交通を適切に分散導入するとともに、都心に起終点を持たない交通をバイパスさせる等、京都市域の混雑解消を目的として計画されたものでございます。現在、建設省近畿地方建設局において、路線の検討及び道路の構造、文化財、環境への影響等、総合的な調査を実施しておるところでございます。今後は調査の一層の促進を図りますとともに、関係機関との調整を行いまして、できるだけ早期に路線計画を策定してまいりたいと考えております。 それから、名神の大山崎インターチェンジの設置についてでございます。 名神高速道路の大山崎地区におきます追加インターチェンジの設置につきましては、先ほど申し上げました京都第二外環状道路など、周辺道路網との整備の見通しや総利便向上効果、地域の利便性の向上度と申しますか、そういうもの、それからインターチェンジ間隔、採算性等々、インターチェンジ設置の可否を判断するための評価要素について総合的に検討を進めたいと思っております。いずれも非常に重要な道路の交差点でございますので、そういうことも含めていろいろ検討させていただきたいと思っております。 それから、国道九号の亀岡バイパス等々の件でございます。特に丹波町における事業の早期着工についての御質問でございますが、丹波町内の園部バイパスは、延長が約九・九キロのうちこの町内は二・二キロでございます。この園部バイパス及び丹波拡幅、これは延長が約一・七キロでございます。この区間については既に事業化をいたしておりまして、現在、事業実施のための調査を行っているのが現状でございます。今後、地元との協議を進め、順次用地の買収にも着手してまいりたいと考えております。 それから、国道九号の亀岡バイパス、八木バイパス、園部バイパス及び丹波拡幅等々でございますが、簡単に申し上げますと、これらいろいろなバイパスのうち、京都市西京区から亀岡市曾我部町に至ります延長十キロメートルの区間を老ノ坂亀岡バイパスとして日本道路公団の一般有料道路で現在作業中でございます。また、これに続きます亀岡市の曾我部町から同市千代川町に至ります延長五キロメートル区間を亀岡バイパスといたしまして、建設省の直轄事業でそれぞれ整備しているところでございます。両バイパスとも現在鋭意工事を促進しておりますが、第九次五カ年計画の期間内の供用を目標に努力しております。多分一部暫定になりますが、有料区間が四車、それから直轄区間が二車で、六十二年度には間に合わせる予定でございます。 それから、亀岡バイパス以北の丹波町までの間につきましては、八木バイパス、延長五・八キロでございますが、さらに園部バイパス、先ほど申しました延長九・九キロの整備を一連の事業としまして鋭意進めております。現在、用地買収及び一部工事を実施しているところでございます。 また、丹波拡幅につきましては、先ほど申し上げましたように、五十九年度から事業に着手したところでございます。 以上でございます。
○野中委員 ありがとうございます。時間が余りなくなりましたので、ひとつ要望をいたしておきますのでよろしくお願いいたします。 六十三年京都国体にぜひ間に合わせたいと建設省の御配慮のもとに進めております府道宇治流線立体交差事業でありますが、現在の事業費の状況では六十二年末供用開始が大変危ぶまれておる状況であります。京都国体のメーン会場としての府立山城総合運動公園関連道路として欠くことのできない交通対策であるとともに、都市機能の増進を図り、住環境の改善を行いますためにも重要な事業であります。ぜひ事業費の増大により事業の促進をしていただきたいと願うものであります。 また、関西文化学術研究都市が計画されております地域には、住宅・都市整備公団の開発が予定されております。先ほども申し上げました第二京阪道路や京奈バイパス等の建設促進に努めていただいておるのでありますが、これらの住宅宅地関連公共施設の整備が急務であります。今後の建設省としてのお取り組みをぜひお願いいたしたいと存じます。 あわせて、関西文化学術研究都市に関連いたしまして公園の整備についてでありますが、研究都市の建設が具体化した現在、この都市の背景となります根幹的な緑地空間としての木津川の重要性がクローズアップされてくるのであります。淀川国営公園の一環といたしまして整備促進を図るべきであると考えるのでありますが、お考えがありましたらお伺いをいたしたいと存じます。
○梶原政府委員 お答えいたします。 まず、宇治流線立体交差事業でございますが、国体関連ということもございまして先般私自身も現地を拝見させていただいたわけでございますが、大変な交通の隘路でございまして、その早期解消を図ることが必要だと痛感いたしました。残事業費が六十年度以降約九十億円ございまして、京都府全体の全改良事業費が三十三億円程度と記憶いたしておりますが、それに比べまして大変多額であるということでございます。しかしながら、幸い新年度から緊急地方道路整備事業の制度化が予定されておりまして、それによりまして言うなれば懐を全体を広げまして、その中でこの立体交差事業を消化していきたいということでございます。何とか六十三年夏の京都国体開催までに間に合わせたいということで努力したいと思っております。 それから公園の関係でございますが、淀川の河川公園、下流部におきまして現在国営公園を供用いたしておりますが、上流部につきましても桂川、宇治川、木津川の三川につきましては大変自然も豊かでございまして、歴史的な文化の蓄積もございます。そういうことで、ただいま淀川上流域河川公園計画調査、五十八年度に調査を終わりまして、五十九年度から淀川上流域河川公園機能システム計画調査というものを始めておりまして、上流域の公園化の条件、事業手法等の検討をいたしておりまして、その調査結果を待ちまして今後の方向づけをしてまいりたいというふうに考えております。
○高橋(進)政府委員 住宅・都市整備公団が行っております土地区画整理事業について言及をされましたのでお答えいたします。 関西文化学術研究都市の区域に含まれている同公団の土地区画整理事業のうち、田原地区につきましては既に事業に着手しております。祝園地区、木津地区につきましては都市計画決定の手続を終えて事業着手に向けて準備中でございます。残る南田辺地区につきましては、六十年度中に都市計画の手続を行う予定にしておりまして、今後公団にも促進に努めるように指導してまいりたいと思っております。
○野中委員 時間がありませんので、この際国土庁にお伺いをいたします。 国土庁についてでありますが、二十一世紀の国土づくりの指針となる第四次全国総合開発計画の策定につきまして、その基本的な考え方と今後策定までのスケジュールについてお伺いをいたします。 また、ここ数年来経済の安定成長によりまして地価は比較的鈍化傾向にあると考えるのでありますが、最近の地価の動向についてお伺いをいたします。 さらに水源地対策の現状と今後の推進策についてでありますが、これについて国土庁のお考えをお伺いいたしたいと存じます。 また、日吉ダムにつきましては、関係住民の補償等の問題も一応終わりまして建設への大きな歩み出しをいたしましたことは、私個人にとりましても、長年この流域の治水とダム建設にかかわってまいりました一人としてまことに感慨無量でありまして、関係の皆さんの御努力に深い敬意と感謝を申し上げる次第でございます。今後、日吉ダム建設、地域整備対策、住民の生活再建に万全を期されるよう要望をいたします。 時間がありませんので一方的に質問だけ申し上げますが、ひとつ簡潔にお願いしたいと存じます。
○西田政府委員 四全総の策定に当たりましては、二十一世紀の展望に立って国土の均衡ある発展を図るための国土政策の長期的な方向を明らかにすべく鋭意努力をいたしておるところでございます。 また、四全総は昭和六十一年を目途に策定をすることを予定いたしておるわけでございますが、当面、昨年十一月に公表した四全総長期展望作業中間とりまとめをたたき台といたしまして、地方公共団体を初め各界各層の意向を十分承りながら四全総の基本的な考え方を基本構想として集約していきたい、このように考えております。 残余のお答えは政府委員から行わせます。
○鴻巣政府委員 お答えいたします。 経済全体が落ちついておりますので、地価も大変落ちついておりまして、五十九年の地価公示の結果を見ましても、全国全用途平均で三%の値上がりにとどまっております。これも経済の安定した動きなり、国土法その他の一連の土地対策の成果と考えております。 ただ、東京のような一部の商業業務地区で著しい値上がりが、限定的にではございますが局地的に見られるわけでございます。これは要するに事務所用地、ビルの需要が最近急激にふえておる、そのせいだと考えておりまして、これが直ちに住宅用地に波及するとは考えておりませんが、私ども、国土法を運用する立場の者としてなお一層の注視をしたいと考えておるところです。
○和気政府委員 お答えいたします。 水源地対策のことでございますが、ダム等の水資源開発施設の建設を促進いたしますためには、起業主によるところの補償に加えまして、水没関係住民の生活再建対策やまた水源地域の振興を積極的に推進いたしまして、水源地域の理解と協力を得ることが非常に重要なことでございます。このため水源地域対策特別措置法に基づきます水源地域整備事業によりまして、水源地域の生活環境及び産業基盤等の整備を図るなどの施策を推進しているところでございます。また、水特法による措置を補完いたしまして水没関係住民の生活再建対策等の円滑な推進を図るために、水源地域対策基金の設立、活動に対して積極的に指導助成を行ってきております。 最近におきましては、淀川水系の水源地域対策基金が日吉ダムの水源地域対策への取り組みなどを決定いたしておりまして、その活動が活発なものになっております。 今後におきましても、水特法及び水源地域対策基金のより適切な運用を図りまして、関係省庁等との緊密な連絡のもとに水源地対策の一層の充実を図ってまいりたいと考えております。 日吉ダムにつきましては、先般おかげさまをもちまして関係の方々の御努力により補償基準の妥結を見たところでございますが、関係省庁並びに起業者及び関係地方公共団体と緊密な連絡をとりまして、この五十九年三月に制定されました整備計画の事業の的確な実施を図るとともに、また水没関係住民の生活再建対策の円滑な推進に取り組んでまいりたいと考えております。
○野中委員 国土庁におきましては、関西文化学術研究都市について関係省庁とともに鋭意お取り組みをいただいておりますことを、この機会に厚くお礼を申し上げたいと存じます。 さて、研究都市につきましては、現在京都府、大阪府、奈良県の三府県が構想を作成しておるところでありますが、国土庁が中心となり、これらを調整し、本都市の全体計画を早急につくるべきだと考えるのでありますが、お考えをお伺いをいたしたいと存じます。 次に、同じく研究都市建設に関連する関係省庁との連携についてでありますが、五十七年、五十八年の両年において関係省庁におきましては京阪奈地域総合整備計画調査を実施され、また関係省庁の課長による懇談会が設けられていると聞いているのでありますが、今後さらに国土庁が中心となって関係省庁との連携を一層強化し、幅広い取り組みが必要であると考えられるのでありますが、お考えをお伺いいたしたいと存じます。 この研究都市の地域は京都、大阪、奈良の三府県にまたがる地域でありますので、きょうまで京阪奈と呼んでまいりましたが、私は、今日ここまで位置づけられた状況のもとでは地域の呼称も考慮されるべき時期を迎えたのではないかと思うのでありますが、国土庁のお考えをお伺いいたします。
○西田政府委員 本都市の建設に当たりましては、全体計画の策定や立地施設の誘致あるいは基盤整備等多方面にわたって連絡調整が必要だと考えておるわけでございます。現在、委員御指摘のように関係省庁の課長レベルで懇談会を持ちまして意見の交換を進めておるところでございます。 今後につきましては、本都市に関する計画及び事業の具体化を図るため関係省庁間の一層緊密な連絡調整の場として、例えば局長レベルにおける連絡会議を持つことも必要であろうか、このように考えておるわけでございます。
○佐藤(和)政府委員 先生御指摘の全体計画のことにつきまして、多少補足させていただきたいと思います。 今ほどお話がありましたように、京都及び奈良から構想案の提示がございました。近々大阪府で構想案の提示があるように承知をしております。また、政府レベルでも先生が御指摘の六省庁の機関、施設についての調査をやっておりますので、これらをまとめた全体計画の作成が急務であろうというふうに考えておりまして、私どもといたしましては早急にその素案といったものをつくりまして、関係省庁に提示をして、御協議の材料としたいと思っております。 それからまた、いわばペットネームと申しましょうか愛称と申しましょうか、従来京阪奈ないしは、かたく関西文化学術都市と言ってきたものについてでございますが、例えば地元の林田知事さんからはアカデミアヒルないしはポリスというような御提案もございます。これら皆さんの創意でこの都市の建設の促進になるようないい名前をつけていただければと思って、私どももその方向での御協議を申し上げたいと思っております。
○野中委員 ありがとうございました。 以上で終わります。
○保岡委員長 次に関晴正君でありますけれども大臣がお見えになっておりませんので、ちょっとこのまましばらく待ちたいと思っております。――それでは、引き続き進めたいと思います。関晴正君。
○関委員 きょうは建設大臣それから国土庁長官、お二人に対して御質問を申し上げたいと思います。 先に建設大臣の方に二点ほどお尋ねしたいと思っております。 その第一は、我が国における国道というのが、一種、二種を問わず合わせて四万六千キロ以上走っておるわけです。ところが、国道というのは名はかりで、バスの通れないような国道あるいは全然交通不能の国道、言うなれば残酷道と言ってもいいような国道が二千キロ近くあるわけですよね。それで私は、どうしてこういうようなものが国道というふうになったのだろうかという疑問を持つわけですが、それぞれに地域開発も願っての国道昇格という運動も反面あるわけですから、理由もまたあってのことだろう、こう思うわけです。 だが、高速自動車道路であるとかそうした一級国道であるとかというものについては大変な金を投じてやっておりますけれども、言うなれば日本における僻地、僻地というのはまた相当に観光地にもなっているわけであります。そういう意味からいきますと、少なくともそういう地域については観光バスぐらい通行できるようにすべきだと私は思うのです。 私どもの青森県の下北半島というのは、その意味からいきますと最も代表的な地域だ、こう私は思っております。この下北半島が今、核燃料の半島にされようというわけで、我々はとんでもないことだ、下北半島こそ我が日本における本州北端の観光地として、また秘境の地として大事にされ育成されるべき地域ではないだろうか、こう思っているわけです。この地域を走っておるところの国道が閉ざされたままというのが今日四十キロにわたってございます。 夏、どのくらいの観光客がこの下北半島においでになるかといいますと、百万は超えております。昭和五十八年の統計で百十四万、したがって五十九年ではもう百二十万を突破しているであろう、こう想定されてもいるわけであります。これらの日本国民の観光においでになる方々が、佐井村から南下することができなくて、また同じ道を戻らなければならない。百二十キロも同じ道を戻らなければならない。何と不経済なことだろう、こうまた思うわけです。 それで、四十キロほど南の方に脇野沢という村があって、ここからはとにかく何とかして通すようにできないか。これは下北半島の環状線であるわけです。環状線であるのにもかかわらずバスが通れない。絵にかいた道路で終わっている。幻の国道と言ってもいいくらいの状態だと思うのであります。 これを私はどのくらいの金をかけて国がやっているのかと見ましたら、大体三十億の金がかかると言っておるのにもかかわらず、わずか一億の金をこの四年間で出しているだけであります。この計算でいきますと百二十年かかることになるわけですよ、大臣。名は国道、そして環状道路の国道、そして下北半島というのは今や脚光を浴びている。観光半島として脚光を浴びているのに、反面、原子力のメッカにしようなどというあらぬ構想を持ってのしかかってきているものもあるわけです。それはまた国土庁長官にお伺いします。 とにかく、そういう意味で私はこの下北半島の観光道路、国道とは名ばかりの状態をせめてここ二、三年で片づける。さきの水野大臣は、私の任期中に何とかする、こう答えて現地調査まで約束されたのですが、時間及ばずして終わっているわけであります。かわりに私ども社会党の建設委員の皆さんが、今は亡くなられましたけれども村田さんを団長として、あのガタゴトガタゴトと揺れるだけ揺れて一回りしてきて、村田団長いわく、まさにこれは残酷道だ、仏ケ浦というのがあるけれども、仏ケ浦になかなか到達できないじゃないか、こう言って嘆き、来年度の予算においては、これは何としたって盛らなければならないし盛らせなければならない、こう言って、我が党の中では一致してこれは急ぐべき道路の建設でなければならない、こう申し上げてきたところでもありますので、せめて新大臣、これは一番必要なものだということを理解されて何とか取り組んでいただけないだろうかということについて一つ。 もう一つは、これも前の大臣のときに申し上げたことですが、国道は六車線、橋は四車線、これは竹本に十カ所あるそうです。しかし東北、北海道ではここだけです、一カ所です。国道は六車線、橋が四車線、これだっていつまでも放置できないでしょう。しかも、雪が降りますと四車線が二車線に変わってしまいます。一昨年の総選挙のときは、わずか四百メートルの橋を越えていくのに二時間もかかっているという始末なんです。雪が消えるともうあなた方の方も忘れてしまって投げてしまうということであってはならない。 そういう意味において、青森市におけるこの古川跨線橋は、一昨年において検討すると約束され、昨年においては調査費を計上すると言ってきたところであります。三年目のことしにおいてはぜひとも着工に取りかかってもらわなければならないと私は思っておるのです。あの辺における一つの都市計画の仕事が、また相当に金もかかることですから、だからといって手をこまねいてこの仕事を投げやりにするようなことがあってはならないと私は思うのです。とにかく東北、北海道を通じだった一カ所です。国道六車線、そして橋四車線、こういうものを片づけてやるのがまた建設大臣の仕事ではないだろうか、私はこう思いますので、この二点について先にお答えをいただきたいと思います。
○田中(淳)政府委員 まず我が国の一般道路の総延長でございますが、これは五十八年四月一日現在の実延長でございます。先生御指摘のとおり一般国道総延長が四万六千三百二キロございます。その中で未改良の延長、まだ改良が終わっていない延長が五千八百九十五キロございます。約五千九百キロとお考えください。それから、さらにその未改良の中で車道幅員が三・五メートル未満の延長、これが約三分の一、三・五分の一ぐらいになりますが、千七百二十七キロございます。さらに、この千七百二十七キロの中でも自動車が通れない区間の延長、これが約八分の一の二百一キロございます。 今私が申し上げました自動車交通不能区間といいますのは、いわゆる道路の幅とか曲線半径、勾配その他、道路の状況によりまして最大積載量が四トンの普通貨物自動車が通行できない区間を指しております。したがいまして、もっと小型の車はこの二百一キロメーターの中でも一部通れるところがございます。 それから、先生御指摘の幅員が狭くて悪い道路が国道として年間どれぐらいよくなっているかというデータを全国ベースで申し上げますと、昭和五十七年四月一日現在では千八百四十キロございましたこの区間が、五十八年四月一日、すなわち一年後には一千七百二十七キロになりまして、約百十三キロ減っております。 それから、いわゆる自動車交通ができないところ、これが五十七年四月一日現在で二百三十キロございまして、五十八年四月一日では二百一キロと、約二十九キロ解消されているのが現状でございます。 それで、具体的に先生御指摘の国道三百三十八号線の佐井村付近、いわゆる牛滝-野平工区でございますが、この区間の計画延長が四・七キロございまして、計画幅員が七メーターでございます。これは二車線の歩道つきでございます。全体事業費が三十一億円でございまして、昭和六十年度以降残が約二十九億円でございます。五十九年度の主な事業は、御案内のように用地買収及び道路改良工事等々を施行しております。 それからもう一つ、同じ国道の三百三十八号線の佐井村磯谷工区でございますが、これは御案内のように特攻一種事業で延長約一・二キロ、幅員八メーター、二車線でございまして、これも歩道つきでございますが、五十六年度から着手いたしまして六十年度以降残が五千六百万でございますので、この区間につきましては六十年度年内に完成する予定でございます。 もう一つの、前後六車線で橋だけが四車線の古川跨線橋の件でございます。 先生御案内のように、この区間につきましては橋梁の耐荷力調査や拡幅に伴う技術的な調査を行ってきたところでございますが、昭和五十九年すなわち昨年の十二月に、拡幅計画の事業化を図るために建設省それから国鉄、青森県、青森市から成ります古川地区道路整備計画協議会を設置いたしまして、拡幅工事中における橋の下の鉄道の安全確保や自動車交通の処理対策等の検討を行っているところでございます。 御案内のように商店がその下に各部分にございまして、もちろん都市計画決定はやらないとできませんし、さらに用地買収上補償等々いろいろ困難な問題があると思いますが、とりあえず昨年の十二月の末に設けましたこの各関係公共団体の協議会で前向きに一生懸命やっておるつもりでございます。この区間が非常に密集市街地でございまして、今後はこの協議会を積極的に活用しながら関係機関と調整を図り、拡幅計画を早急に取りまとめ、これに基づいて都市計画決定のために積極的に努力してまいりたいと考えております。 この本題とはちょっと異なりますけれども、御案内のように青森環状道路、バイパスでございますが、これが東北縦貫道と申しますか、七号線の北の方から青森十和田線まで一部開通しております。それから、その手前に一般県道荒川青森停車場線というのがございまして、東北本線をまたぐ区間は県の有料道路公社で有料供用をやっておりますが、その前後の県道の補助事業、これが六十年度末までの間に現七号と先ほど申し上げました青森環状道路の間が四車線で完成する予定でございます。 そうしますと、先ほど御指摘の古川拡幅、これは工事するためにどうしても、現在前後が六車線でさらに四車線でございますので、工事中なるべく現道を狭めないようにしますけれども、現在通っておる交通に相当影響があろう。それから先ほど申し上げましたような都市計画の問題、用地補償の問題等々考えますと、とりあえずこの六十年度に開通します青森環状と先ほど私が申し上げました県道と現道の七号との間を迂回路にしまして、何とかこの工事をできるだけ早く改修するようにやりたい、さように考えております。 以上でございます。
○関委員 下北の道路については二十九億というお話までありましたけれども、したがってこれをいつまで片づけるというお答えがないようでございますから、一億を四年間ずつかけて百二十年かけるようなことであっては断じてならないと私は思っているわけです。そういう意味で、これは百二十万近い観光客の利用している、国民の求めている大きな要求でもあるわけですから、単に地域的な問題ではないという見地にも立たれて早急に取り組んで、そして早急に完成する、そういう一つのめどをつけていただきたいと思うのですが、その点についてどうですか。
○田中(淳)政府委員 できるだけ努力して、その二十九億円の工事がなるべく早く完成するように努力さしていただきたいと思います。 以上でございます。
○関委員 せっかく大臣出ているわけですから、また、大臣来なければ私も質問しないつもりでいたわけですから、大臣も黙っていないで、これは前の大臣もやると言ったのですから、そういう意味ではひとつ新大臣、お答えいただけませんか。
○木部国務大臣 御承知のとおり昭和二十九年に第一次道路整備計画ができましてから今九次を進行中であります。そういう点を考えてまいりますと、道路整備というものはいかに国民生活やまた産業の発展や、また地方の道路なんかにいたしましても生活圏を形成する意味で非常に大事であるということはもう御承知のとおりであります。しかし、現状は御指摘のとおりなかなか厳しいものがございまして、全国各地からいろいろな非常に強い要望があることも私も知っております。 今六十年度の予算の審議をお願いしている中でありますけれども、過去もマイナス公共事業費が四年間も続きました。ことしはおかげさまで皆さん方の御支援によってかなりの伸びを見ておるわけであります。特に第九次の推進に当たりましては、今申し上げますように、危険箇所であるとかまたすれ違いができないところであるとか、交通難の解消をどういうふうにするとかいうふうなそういう基本的な考え方を持って進めておるわけでございまして、私も、今道路局長からお答えしましたとおり、その辺をよく見ながら地域とも相談して、効率的、効果的に少ない中にも配慮して努力をさせていただきます。
○関委員 言葉で配慮ということだけじゃなくて、実際に取り組んでいただきたい。私は何も地域エゴで言うのではなくて、とにかく日本の国民が百二十万もあの下北半島においでになっている。同じ道をまた帰らなければならない。環状線とは名ばかりなんです。国がこの道路を環状線ですよと言ってみても通らない環状線なんですから、その点をしかと心得て、来年度の予算で、せいぜい二、三年でこのくらいのものは片づけてほしい。つまらない原子力船の「むつ」だとか核燃料だとかいうものには何の意味もない金遣いをしているわけなんですから申しわけないことをしているようなものなんですよ。ですから、そのこともお忘れにならないで取りかかっていただきたいし、来年、一年たったらこうなったという成果が言えるようにあなた方もまた頑張っていただきたい、こう私は思います。 古川の跨線橋については、とにかく都市計画の線を決定して進めるということですから、これも相当金がかかるでしょうけれども、国として手を緩めないで当たっていただきたい、こう私は思います。 次は国土庁長官。 国土庁長官、何せ私どもの青森県というものはむつ小川原開発という巨大開発を閣議決定を二度もされているところです。四十七年に一度、そうして五十二年に一度、この五十二年の閣議決定においてあのむつ小川原の開発というものは石油精製、石油化学、石油火力、これが立てられた三つの柱です。ところがこの三つの柱のために土地買収が行われて、三千二百ヘクタールも農民の土地が供せられたわけです。農民たちはあすにでも工場で働くことができるであろうということを期待して土地を会社に売ったわけです。昭和六十年にできると言っている計画が何にもできない。閣議の口頭了解というものは今日あるけれども、この口頭了解というものは何の仕事もしていない。 そう見ますと、この閣議口頭了解というものは取り消しをして新しい仕事にでも取り組む方針をとらねばならなくなるのではないだろうか、こう思います。また、そうでもなければ、なおこれをやるんだというならば、具体的におやりになる計画というものがなきゃなりません。国の責任です。閣議が決定した国の責任を何にも行わないまま開発難民をあの六ケ所村にわんさとづくり、土地を売った当時はたくさん金も入ったものだからいい家も建てた。ところが、そのいい家を建てたところに住んでいる人たちの大部分が今生活保護です。自由民主党という政権政党がいい話をして何だこのざまはという嘆き悲しみです。一遍六ケ所へ行ってみてください。国が責任を持って決定した閣議口頭了解というものは一体権威があるのですか、ないのですか。 そういう点から、この際、この問題について大臣は今どう考えておられるのか、お答えをいただきたいと思います。
○河本(嘉)国務大臣 着任以来、むつ小川原地区の開発の件につきましては心を痛めておるところでございます。国土庁といたしましては、何としましても地域開発、地域住民の方々の生活レベルの向上、所得向上、そういうことを中心に考えておるのですが、残念ながら計画が余り進展しておらぬということは遺憾に思うところでございまして、辛うじて石油備蓄基地だけができ上がったということでございます。長期的な視野に立ってこれは推進していかなければならぬ重大な問題だと心得ておりますし、我が国に残された非常に数少ない大規模な工業適地であるという観点から、私は、工業開発を契機として産業の振興、したがいまして住民の生活、福祉の向上、こういうことはどういうことかといいますと、雇用を確保して所得もやはり確保していくということだと考えておりますので、その線に沿いまして頑張っていくつもりでございます。 近年の変化が非常に激しかったということがございまして、石油精製基地などにつきましても当初想定されましたようなことがちょっと期待しにくい状態にあることは遺憾でございますが、またエネルギー情勢などがどういうふうに変わっていくかわかりませんので、私は、原則としては国土庁としては地域の開発、住民の所得の向上ということに絞って努力していきたいというふうに考えております。
○関委員 私の聞いているのは、言うなれば三全総という計画の中にはめられてむつ小川原巨大開発というものが位置づけられた。今新しい四全総をあなた方が作業をして、来年にもつくり上げて発表しよう、こうおっしゃっている。その四全総の中に巨大開発、むつ小川原開発というのはどういう位置づけをされるのでしょうか。これはあきらめるのでございましょうか、それとも何か別なものにでもするのでございましょうか。
○河本(嘉)国務大臣 先般、国土審議会の東北地方開発特別委員会を招集いたしまして、いろいろな方の意見を聴取したわけでありますが、我々としましては地元の特別委員の方々の意見を十分繰り入れて四全総に取り組みたいという考えでございます。三全総に取り組まれました、引き続いた四全総の策定でございますので、先ほど申しましたように、百二十万の観光客が訪れるというような話も今承りましたし、建設省の道路の整備、すべて関係省庁と連絡を保ちながら地域の開発に貢献するように位置づけていきたいということでございます。
○関委員 三全総でこのむつ小川原開発の問題についての位置づけというものが一つあるわけです。そして閣議口頭了解というものでこの計画もあるわけです。この計画は六十年にはそれぞれ成る予定なんです。第一次石油ショックがあり、第二次石油ショックがあり、それでもこの計画は成り立つものとして定めたんです、国は。我々はそうした巨大な開発はできないだろうって反対運動もしましたよ。我々が反対したからできないんじゃなくて、いろいろとやろうとしてもあなた方の方はやれなくなった。これはやれなくなった途端において改めなきゃならない、やれないことはやれなくなったと。しかし何の責任を負うこともないわけです。だれが悪かったということが一つもない。悪かったのは経済の自然現象みたいにしか考えていない。これは経済の見通しを誤って立てた結果から生じた犠牲なんだ。今大臣もおっしゃったでしょう。石油精製も石油化学も石油火力もこれからの見通しとしては難しいと。難しいならば新しい方向に転ずる、転ずるならば転ずるなりで新しいものは何であるかという協議をする、こうでなきゃならないと思うのです。 そうでなければ、土地を売った方々の意思というものは、期待というものは全く踏みにじられて、捨てられたままです。ある学者はこれを棄民政策だと言いました。青森県の人なんというのは人扱いされない結果だろう、こうあざ笑った人もいる。猿のたぐいだろうと言う人もおります。猿だって大変ですよ、投げられちゃ。生きなきゃならないのだ。 そこで私は、あなた方の方で、今度むつ小川原開発の内容はがらり変わって核燃料サイクル基地の方向に向かうのだ、こうお考えになっているのじゃないだろうかと思うが、この点はどうです。
○河本(嘉)国務大臣 国土庁といたしましては、徹頭徹尾、地域の開発と住民の福祉ということを中心に考えております。
○関委員 じゃ、そういう意味では核燃料のサイクル基地については考えていない、こう理解してよろしゅうございますか。
○河本(嘉)国務大臣 社会情勢の変化は石油ショック以来非常に日本全部を揺るがしたことは先生十分御承知でございましょうが、国土庁としましては六ケ所村を中心とした地区の住民の方々がどうあるべきかということについて心を砕いておるところでございます。だからといって核燃料サイクル反対だというような越権的なことは申しませんが、各省庁も共通した考えのもとに、地元の発展のために決定した限りそれを押し通していくべきだという考えでおりますし、これは時間をかけ、長期的な視野に立って判断すべき問題だと考えております。
○関委員 あなた方の計画がこれから成り立だないでいく、そのかわりのものとして核燃料サイクル基地というようなものが出てくれば、それをもまた考えの中に入れていきたい、こういう御意向のようにとったんだけれども、そうですか。
○田中(暁)政府委員 先生御指摘のとおり、核燃料サイクル施設というものが、現在の閣議の口頭了解のもとになっております第二次基本計画の想定業種にはなかったということは御指摘のとおりでございます。ただ、この第二次基本計画の基本的な考え方といいますのは、工業開発を通じて地域の発展に資するということでございまして、そういう意味におきましては、もちろん安全性の確認、地元の了承ということが前提でございますけれども、いわば核燃料サイクル施設も工業の一種でございまして、我々といたしましてはそういった前提が成り立つ上は、地域の振興にも相当大きな起爆剤になるという判断をいたしておるわけでございます。
○関委員 これはとんでもないお話を局長はなされたようであります。とんでもないということは、言うなれば石油精製、石油化学そして火力発電、これにも公害はないわけじゃありませんが、でもこれについては我が国の技術が相当にまた予防できる。許容範囲のところまである程度確立されている向きもないわけじゃない。そういうことで住民の皆さん方も御協力して土地を売ったわけです。 今度この土地を核燃料サイクル基地にしたいのですよというお話が出て、この問題をめぐって青森県内はてんやわんやです。第一、再処理工場というものはどういうものかわからないということです。それから、全国の原子力発電所に発生した使用済みの核燃料すべてをあの青森県の下北半島に持ってくるのだ、こういうことです。それで足りなくて、今度はフランスやイギリスの再処理後の高レベルの廃棄物、そしてまたプルトニウム、これも皆あの地域に持ってくるのだ、こういう内容のものが電事連というところから青森県に申し入れがあった、要請があった。 私は電事連のとったこの行為そのものも国の方針に違反していることだと思っております。少なくとも、国には閣議の決定ということで、ナショナルプロジェクト士称して、あの地域においてはむつ小川原開発というものがまだ立っているのです。まだ転ばしてもいないし捨ててもいない。にもかかわらず今度はこれがやってくる、やってきたい、こう言っているのです。この場合の手続とか進め方というのは、当然国土庁長官の了解あるいは理解あるいは協議においての納得、こういうものがひとつなければならないと思うのです。 今局長からそういうエネルギーも類似するものとして認める云々のお言葉がありました。全く違います。私は、この土地を買い上げて今の変わったものに持っていくということになれば、文字どおり羊頭狗肉という言葉が当てはまるのじゃないか。羊頭を掲げて狗肉を売るということは、似て非なるものにかえることです。再処理工場というものがどんなものであるのか地元の人はわかりません。あるいは使用済みのものを置くというプール、三千トンのものを置くというプール、これは二十四時間冷却しておかなければならないプールです。 万が一電力装置等において故障が起きたらどうなるか、あの地域の地盤はどんなものか、あの地域における地理的条件はどういうものか、環境はどういう姿か、何の調査もありません。環境アセスメントを一つもやっておりません。むつ小川原開発においてなされた環境アセスメントをそのまま使えばいいじゃないかと言う向きもありますが、国土庁もまたそういうふうにお考えになってこの問題を眺めておられるのかどうか、この点についても聞きたい、こう思っております。 あわせまして、再処理工場の安全性というものは確立されておらない。フランスのラアーグでやっているじゃないか。それはやっていますよ。やっていますけれども、安全性が確立されたという状態ではない。世界において商業炉の、商業的な再処理工場というものはいまだない。つくったけれどもやめておるのが現状であります、アメリカにおいても、イギリスにおいても、ドイツにおいても。私どもの日本、東通村において一昨日ようやく第三回目のやり直しをやったようでありますが、これとて一年、二年たった結果どうなるかを見なければならない。その上に立って一つの方針を立てるというならば、もういいんじゃないか、国もいいと思うからひとつ地元の住民どうかとこうお聞きになるならば、それが順序だと思います。それを事前の調査一つもなく、立地条件の是非を調べることもなく、直接的に電事連が自治体にどうだ、こう言っているわけです。 私は、国土庁としての責任が、役所としての責任からいけぱ、今こういうところにある、そういうことをしていいかどうかということについてはもっと吟味すべき段階だ、こう思っているわけです。そういうことについては電事連のなすがままに時を経過していくのですか。
○田中(暁)政府委員 何点かお尋ねがございましたが、最初の、手続と申しますか現在生きている口頭了解、その段階において電事連の申し出等々はおかしいのではないかという点でございますが、準備と申しますか、口頭了解の変更と申しますか、それはやはりそういった以前にも必要なものもございます。ですから、それをあながちけしからぬと言うわけにはいかぬだろうと思っておるわけでございまして、先生よく御承知のとおり、青森県におきまして、県内の世論と申しますか、意思の統一のために今いろいろ御苦心をなさっておるわけでございますので、県の方で受け入れということが決まりましたならば、これはいわば当然何らかの閣議の了解が必要であるというように考えておるわけでございます。またそのためにも、受け入れがもし決まったとすればどういう問題点があるかというようなことは、我々としても現在勉強中でございます。 安全性の問題でございますが、これは申し上げるまでもないことでございますけれども、このサイクル施設の立地は安全の確保というのが大前提でございます。したがいまして、関係法令によります主管省庁における安全審査等によりまして十分な措置がとられるはずのものでございまして、これによって基本的に安全性は確保されるというように考えておるわけでございます。 〔委員長退席、中島(衛)委員長代理着席〕 なお、おっしゃるように、今の第二次基本計画のときに青森県が行いました基本アセスの中には、放射能関係は入っておりません。そういう立地を想定していなかったものでございますから。 今後でございますが、放射能関係につきましては、いわば事前のアセスというのは非常に難しいと思います。もっと内容がはっきりしないといけないので、それにつきましてはまた安全審査におきまして非常に厳重な、いわばアセスと同じことがなされるわけでございます。放射能関係以外の点につきましてのアセスにつきましては、これは科学技術庁になりますか資源エネルギー庁になりますか、関係省庁におきましてそういったアセスの枠組みを示してこれを行うということを相談してまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○関委員 大臣、大臣の決めた一つの方針がある。閣議の決定ですね。この閣議決定の枠外に今度は核燃料サイクル基地を持ってきますよという要請を、去年の七月に電事連がしているわけですよ。正式にしている。私は、そこに物を持っていきたいと言うのであれば、少なくともそこが持っていくのにふさわしい条件を備えているものだ、こういう調査の内容があって初めてどうだろうかというのが筋だと思うのですが、この点について、大臣どうですか。
○河本(嘉)国務大臣 非常に難しい問題でございますが、石油精製の当初の計画もちょっと難しくなったということからそういうことに派生している問題でございますが、我々としましては、やはり地元、いわゆる青森県でございますね、地元の意見というものを最大限に尊重して善処していきたいということでございます。
○関委員 この間、青森県の北村知事が我々国会議員を呼んで意見を求めました。そのときにも知事に申し上げました。適地であるかという条件の調査もなく、どんなものが来るかも知らせられないで、ただ返事をしろというようなことは乱暴じゃないか、いやしくも核燃料サイクル基地というものはどういうものなのだ、このもたらす影響というものはどの範囲でどういう内容になるのだ、そしてそういう点についてもカバーし、克服するような条件があの地域にあるんだ、こうなって初めて、諸条件がこうだからひとつどうですかと頼むのが筋じゃないでしょうか。この問題について決まったら調べるというのですよ。あべこべじゃありませんか。大臣、どうです。
○河本(嘉)国務大臣 先生の御質問、鶏と卵のようななにでございますが、我々としましては、やはり青森県の知事を初め、地元の皆さんの意見を集約したものを最大限に取り入れて判断していきたいということでございます。
○関委員 青森県は、これは青森県の問題では洗いというのです、大臣。これが来たからといって、青森県が経済的に幸せになるとか、産業的に発展していくとか、そんなことにはならない。ある産業がみんなすたれていくわけです、農業も牧畜も漁業も畑作も。六ケ所村の東北町というところがありますが、ナガイモ日本一ですよ。青森県はお米の収量もこれまた日本一ですよ。魚をとるのもこれまた日本一ですよ。あの三陸の沿岸に放射能のたれ流しがあったときには、漁業が滅亡します。日米漁業協定あるいは日ソ漁業協定、経済水域二百海里問題から、魚をとる地域も狭められてきておる。これはまた、日本における唯一の水産資源の場所でもあるわけです。そういうようなことを考えれば、地元にふさわしい産業というのは全部閉ざされてしまう。 それでも青森県の地域振興のために国土庁がこれがいいものだといって考えるとするならば、私は、とんでもない。青森県の知事は国のためだと言っておるのです。我々小学校から中学校、師範学校まで、それから今日まで、人生六十を超しましたよ。その中にお国のためにということはどれほどあったかわかりません。そういうことで今青森県の知事が悲壮な決意をして返事をしようというのですよ。私は、これは何も国のためじゃありません、あなた総理大臣になったと思って当たってはいけませんよ、総理大臣は中曽根さんだから、北村君、あなたは知事なんだから青森県民の幸せのことを考えなさい、こう申し上げているところです。 ですから、とにかく初めに調査ありきですよ。初めに要請受諾ありきじゃないのです。その点について、大臣のこれからの指導というものはそこに大きく的を絞っていただきたいものだ、間違って返事してきたとしても、調査することが先だ、適地であるかどうかを調べるのが先だ、私はこう思うのですが、その一点だけひとつ、大臣御同感できませんか。
○河本(嘉)国務大臣 御調のとおり、国のためというようなことはちょっとごまかしのような感じを受けますが、やはり知事としては青森県民のためにということを主として考えられて、それがひいては国のためになれば結構でございますが、我我としましては、この問題につきましては慎重に各省庁との連絡、調査を重ねまして、慎重を期して処理していきたいという決意でございます。
○関委員 最も不適な場所に建てようとしている状態ですので、ぜひひとつ大臣においては、特にその点を吟味をすることをお忘れなく当たっていただきたい。電事連の要求にくみすることなく、その地域産業も大事にしていくということをひとつ考えていただきたいと思うのです。 そこで大臣、むつ小川原開発株式会社というのがあります。この株式会社は、今一千五百億近い借金でにっちもさっちも動きができません。そうして、三千二百ヘクタールも土地を持っているものですから、この会社が生き延びるためにこの核燃料サイクル基地に土地を供しようとしているわけです。そこで、このむつ小川原開発株式会社というものは、自分が破産し、自分が倒産すれば困るからといって、掲げた要求や掛けた計画すべて投げちゃって、そうして今電事連と結託してやっているようなものです。このむつ小川原開発株式会社というものは、北東公庫から借入金の大方四割ちょうだいしています。 この北東公庫というものはけしからぬ。この北東公庫はときどき間違った貸し付けをしていますよ。これは今から五年前になるのですが、五十五年七月十二日の毎日新聞に「”うそつき船”また三隻 北海道開発公庫 融資条件守らず、外国回る「違反、もうない」はずが」、こういうタイトルでいいかげんな融資のことで取り上げられている。 〔中島(衛)委員長代理退席、委員長着席〕 同じことを今日このむつ小川原開発においても、この北東公庫がとんでもないことをしている。貸した金を取れないので、利子も取れないのに、その利子に当たる分をまた融資するのですよ。こんなことを繰り返しているものだから、積もり積もって千五百億です。大したものですよ。だから核燃料様々で、何とか千億ぐらいで売りたいなと思っているでしょう。大変なことです。 それで私は、この北東公庫というものが、何で借金の金利も払えないで払う金利のためにまた金を貸してよしとしているのかということです。これは運営上の背任行為じゃないだろうか。どこに銀行が貸した金の元金も金利も払えないのにまた貸してやるということがありますか。この状態が北東公庫の状態です。 もう一つ、この北東公庫は、青森県がむつ小川原開発のために港湾をつくったときに、漁民に対する漁業補償が必要でありました。百億に近い漁業補償、これは当然事業者の負担に帰すべきものですから、県が負担すべきものです。その県の負担すべきものをむつ小川原開発株式会社に負担させているわけです。負担金ということで取っているのです。これは一体負担金でございましょうか。私は、寄附金だと思うのであります。そういう点について、寄附金を取っておる。寄附金を取っていいのかどうかという問題があります。この点についてまず伺っておきたいと思うのです。
○田中(暁)政府委員 御指摘のとおり、普通でございますと県が負担すべき分を、協定に基づきましてむつ小川原株式会社が一部を負担しておるわけでございます。これは、そういった受益者に負担させるということは当然あり得ることでございます。したがって、負担させるかさせないか、つまり県が全部自分が負担するのか一部を受益者に負担させるかというのは、いわば政策の問題でございまして、そういった例もあるわけでございます。
○関委員 負担させたからといって、それは負担金ですか。寄附金じゃありませんか。
○田中(暁)政府委員 まあ、何といいますか、法律上の義務として課しているのではないという意味では、実態的にはそれに類似した関係にあろうと思います。ただ、そのために最初覚書を結びまして、その次に実行段階で協定を結んでやっているという実態でございます。
○関委員 はっきりしてください。負担金というのは地方財政法に基づいて地方自治体の行う行為です。負担金として納入し、負担金として出しておる、この行為は私は正しくないと思う。負担の責めにあるならばこれは負担金です。法的に負担金というものを負担しなければならない場合は負担金。民間の会社が公共事業をやって、それに伴うところの支出金を、何らそれの負担の責めにないものを出させるということは、地方財政法に基づく負担金じゃなくて、出してくれる行為に基づく寄附金みたいなものです。どうです。寄附金じゃありませんか。厳密に答えてください。
○田中(暁)政府委員 実態的にはおっしゃるようなものであろうと思います。
○関委員 そこでお尋ねいたします。 北東公庫の方来ていますか。――今局長がお答えになったように、負担金という言葉は負担金だが、これは何も法律上、地方財政法上の負担金ではない。義務もないのだし、責任もないのだし、これは寄附金だ。会社が金が余って寄附するのは会社の御自由、何も否定いたしません。しかし、北東公庫というものはそういう寄附金にまで金を貸すようにできていますか。北東公庫というのは地域産業進展のためにその地域の事業の内容がふさわしければ金を出すところだ。公共事業においての寄附金にまでよしとして北東公庫が金を出すというのは何に基づいて出すのだ、伺っておきます。
○吉岡説明員 お答えします。 私どもの公庫法十九条及び業務方法書第二条によりますと、北海道または東北地方の産業の振興開発に寄与する事業の用に供する土地の造成、これは土地の取得ももちろん含みますが、土地の造成に必要な長期の資金を貸し付けることができる、こういうことになっております。 それで、このただいま問題になっております負担金、受益者負担金の問題ですが、これにつきましては、私どもとしましては、県なりとの話し合い、それから主務官庁の指導のもとにおいて会社が負担しているものと当然理解しているわけでございます。そういう意味で、造成費、用地費、それからその他の直接経費等とともに、これらの用地の取得に伴う経費、それによりまして産業用地としての機能を発揮するに必要な経費ということで融資しているわけで、公庫法上は問題ない、こういうふうに解釈しております。
○関委員 あなた、そこにまだいなさい。そんなお話をするけれども、公庫法第十九条の貸し付け規定の中をあなた方は一部改正して、そういうものにでも貸し付けすることができると直したのでしょう。直していますよ。 ところが、このこと自体、あなたが今おっしゃいました土地の造成、そしてその会社が土地の造成のために使うならば結構です、自治体が港をつくるということにおいて漁民に補償しなければならない補償金までどうしてあなたの方で負担しなければならない。自治体と会社と契約して会社が寄附するならば、これはいい。寄附金まであなた方融資してあけるのですか、そういうことまであなた方の定款の中で直したのですか、どうです。
○吉岡説明員 先生ただいまの御質問は、私どもが五十四年七月に、いわゆる土地造成事業融資取扱要領という我々の内部的な規定がありますが、その改正のお話かと思うわけでございますが、私どもは従来から、港湾施設の整備等に係る費用につきましても、その関連の費用につきましても、その土地造成、それが産業用地としての機能を発揮するのに必要な諸費用の一つとしてこれを融資対象にするという考えでずっと理解しておったわけですが、五十四年になってむつ小川原港の整備という問題が具体化してきましたので、その費用負担をはっきりさせるために、関係官庁の御指導も得ましてこれを明記したということで、新たに実質的にそれを改正したという問題ではございません。
○関委員 あなた、明記すれば済むと思っているのでしょう。明記が間違いなんですよ、あなた。公の自治体の負担すべき金まで民間会社が負担して、そうして負担という言葉で、あたかも負担金もあるかのごとく見せかけている。私はこれはごまかしたと思う。民間の会社は負担の義務がない。先ほどはっきり言いました。寄附金だ。そうですよ。地方財政法上、負担金というのは負担の責めにあるものを言うのです。だから、あなた方が負担の責めにあるものだといって払うようにしたのだとすれば、そのことも問題です。ましてや、負担の責めにないものの寄附金の後ろ盾を北東公庫がするということは、これまたとんでもない間違い。 そういう意味で、私は、この北東公庫のあり方はけしからぬということをさきの委員会でも申し上げました。まだまだ続けて申し上げたいのです。でも、あと三分より時間がありませんから。あなた方が貸している金も払わないで、払ってくれる能力もない会社に何年となく貸し続けるのです。悪女の深情けみたいなものでしょう。そんなことをして、善良な企業が欲しいと言う金についてはいろいろとチェックしているじゃありませんか。この会社がつぶれることを私は喜ぶのじゃありませんよ。だけれども、つぶれざるを得ないときにはつぶれざるを得ない。つぶさざるを得ないときにはまたつぶさざるを得ない。国民の税金を湯水のごとくいいかけんに、立ち直るものでもないものにかけることは、死んだ馬に注射するようなことはしない方がいいとも思っているわけですよ。 そういうことで、北東公庫の問題については、実は私は会計検査院の方にも、ちゃんと会計検査院行ってみる。ところがことしの一月の二十九日から二月の一日まで三日間行ってきたけれども、あなた方に何の話もしてない。何のために行った会計検査院だと私は思っております。 この問題についてはいずれまた次の予算委員会の方で。会計検査院の方には、少なくとも行ったらきちんと把握をしてくるようでなければならない、こう思っております。 自治省の方においでいただいておりますので、最後の質問に移りたいと思うのですが、今青森県では、この問題をめぐりまして、核燃料サイクル基地を青森県が受けていいのかどうかということで、県民投票で決めなさい、こういう地方自治法の第十二条、条例の制定改廃請求権に基づいて、また条例の制定の請求、地方自治法第七十四条、これに基づいて、この二月の二日から取り組んでおります。大変な賛成者です。核燃料に反対する意思の方々がたくさんいる。この条例制定は五十分の一で成り立つものですから、もう二万三千程度ははるかに超えて、五万を超えております。ですから、この条例制定は、手続としてやがて県議会に出され、そうしてその結論を求めることになるだろうと思うのです。 そういう運動のさなかに青森県知事が、まだ運動が月末、二月の末までかかる、それを二月の二十五日ごろにでも受け入れの返事を出そうかというようなことが本日の地元の新聞に報道されている。これは地方自治法からいって、この精神を全く踏みにじってそうして強圧的な態度であるとしか見れない。またこういうことを許してはならない、私はこうも思いますので、その点については自治省の方からの見解と、またこれについての御指導をしかるべくすべきじゃないだろうか、こう思いますので、この点についてのお答えをいただきたいと思います。
○今泉説明員 ただいまの質問についてでございますけれども、実情について十分に私ども聞いておらないわけでございますが、今の点について、そういったことで何とも申し上げかねるわけでございますけれども、基本的には知事におかれましては地元の混乱のないよう適切に対処していただきたいというふうに私ども考えております。
○保岡委員長 午後一時より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ――――――――――――― 午後一時二分開議
○保岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。井上泉君。
○井上(泉)委員 私、さっき関君の質問を聞いておるときに、北東金融公庫の副総裁が、いろいろなことを全部、主務官庁の指導によって、あるいは了解のもとに、こういう話をされて、全く主体性のない話でしたが、主務官庁としての、これは大蔵省も関与しておるのですけれども、やはり国土庁がその主務官庁じゃないかと思うのですが、そういう副総裁の言をどうお考えになっておるのですか。
○田中(暁)政府委員 事実関係だけお答えさしていただきたいと思いますが、北東公庫の監督は大蔵大臣と総理大臣が共管になっておりまして、総理大臣の監督権限の補佐を、東北地方分については国土庁がやっておるという関係になっておるわけでございます。
○河本(嘉)国務大臣 北東公庫という金融機関でありますが、ややもするとやはり官庁的になりまして、しかし、地域の振興発展のために貢献するという重要な使命がありますが、その使命につきましては十分監督してしっかりやらせたいと思います。
○井上(泉)委員 監督してやるというのではなしに、恐らく大臣もその北東金融公庫の今の貸し出しの状態というものは余り承知していないんじゃないか、御無礼な言い方ですけれどもそうじゃないかと思うわけですが、知っておれば答弁願いたいと思う、北東金融公庫の経理状態がどうであるかということ。知っていなければあえて質問しませんけれども、知っておるのですか。
○河本(嘉)国務大臣 六十年度の予算におきましても非常に健全になりつつあるというふうに聞いております。
○井上(泉)委員 その程度のこと……健全になりつつあるということは、過去が不健全であったということ、裏では。不健全だから今健全になりつつある。そういう不健全の実態というものがどういうものであるのか、それでそれがどういう方向で健全化へ改革の道が進められておるのか、そういう点について私も承知をしたいので、ひとつそのことを裏づけする資料を提出をするように大臣の方からもお願いをしたいと思いますが、どうでしょう。
○河本(嘉)国務大臣 資料提出をいたすようにいたします。
○井上(泉)委員 これは余談になるかもしれませんけれども、世の中というものは非常に不公平にできておりまして、大臣の百分の一の所得があるくらいに国民がなれば、これは我が国の国民は非常に豊かになるわけですけれども、なかなかそういうふうな条件というものは、親が悪いのか、世の中が悪いのか、先祖が悪いのかわからぬけれども、そういう状態にあるのが今日の大方の日本の国民であるわけで、そこでそれぞれの地域に住んでおるところになりますとなおさらのこと、過疎地に住む音あるいは交通不便なところ、あるいは農林漁業、そうしてまた建設関係の現場で働いておる人たち、そういう人たちの状態等を考えて、私は国土庁の持っておる使命というものは非常に大きいと思うわけです。 そこで大臣は、国土庁長官という大事な使命を仰せつかって、総理大臣から任命されて、その任命された瞬間どういうお気持ちでこれから国土庁の行政をやっていこう、そうしてこれを国民の期待に添うようなものにしようと決意をされたのか。
○河本(嘉)国務大臣 国土庁の使命は、やはり地域の健全な均衡ある発展ということがねらいでございますが、まだ、日本列島至るところ地域の均衡ある発展ができておらない現況でありますので、先般も、委員長の奄美大島に行きましたのですが、私は冒頭に、これだけ豊かになった日本だから、地域の皆様方に報いなければならぬということを申し上げました。いわゆる富の再分配を図っていかなければいかぬという所信を私は申し述べたわけであります。そういう精神に立ちまして、国土の均衡ある発展ということに努力したいと考えております。
○井上(泉)委員 そういう大臣の気持ちは理解されるが、しかし国土庁としては、その予算は、資料をいただいても、いろいろ開発計画に関する資料なんかはこれは膨大な資料をいただくわけですけれども、事予算に関する、あるいは事業に関する資料になりますと、これは建設省の一つの局にも当たらないぐらいのものだし、そういう点で歯がゆさを感じないか。そうしてまた、国土庁としてはこれはやらなければならぬ仕事だと言って指示をすれば、その指示が、例えば運輸省の所管であろうとあるいは建設省の所管であろうとこれは実行する、それを関係の省がこれに取り組んでくれるというようなことについては、自信がありますか。
○河本(嘉)国務大臣 企画調整官庁でございますので、各省庁との連絡を密にしまして、きめ細かい行政が行われるように努力したいということであります。国土庁直接では、先生お話しのように大した予算もありませんし、ただ企画調整官庁としての任務を果たしていくということでございます。
○井上(泉)委員 それはそのとおりですし、それで国土庁が、予算的にもそれぞれの事業執行の面においても強い発言力をそれぞれの行政機関に言うことができれば、これは非常にいいけれども、ただ文字として書くだけで今日国土庁の仕事というものが存在をしていないか、こういうふうに思って、非常に残念に思って歯がゆく思うわけですけれども、大臣は、そういういろいろなことが計画をされて、それを関係の省庁に連絡を密にしてやる。やることについてのその行き先というか落ちつき先というものについて、着任早々と言えばそれまででありますけれども、自分たちが計画を出したものが落ちつく先はどうなっておるか、こういうことをよく見きわめるという姿勢が必要ではないかと私は思うわけであります。 そこで質問いたしますが、例えば高知県の西南地域、これはいわゆる三全総で課題地域ということになって出ておったわけですが、国土の均衡ある発展という国土庁の設置の趣旨に沿って国土庁の計画を見ますると、どこの地域も当てはまらない地域はない。全部やらなければならないところばっかり。それで、課題地域におれのところの地域を入れてくれというような運動も盛んにあったことも私は承知をしておるわけですが、例えば高知県の西南地域で、地域振興整備公団で工場敷地の造成をやっておるわけです。 これは非常にありがたいことで、造成をやって工場が誘致をされてくればあの地域の経済が非常に活性化されるわけで、非常にうれしいきわみでありますけれども、ところがそれへ行くところの道路が、高知から行けば四時間かかる。それももう全くお話にならぬ。それからそのお隣りのすぐ近くにある物を運んだりするところの宿毛港、これも重要港湾としての指定もなされないままで、港湾整備がおくれておる。だから地域振興整備公団がせっかく工場立地で土地をたくさんつくっておるけれども、いまだに一件もそこへ工場を進出するというものがないというような状態であることは、承知をしておるのですか。
○河本(嘉)国務大臣 地域整備公団の団地ができておるが、それに対する道路が不完備であるということは承知しております。 交通機関の整備はもう非常に重大なことでございますから、これもやはり特に関係省庁の協力のもとにこの実現を図っていかなければならぬということを考えております。
○井上(泉)委員 そこで例えばですが、これは私はローカルのことを取り上げている。例えば、宿毛港は工場団地から約五キロぐらいしか離れてないところにあるのですが、その宿毛港を重要港湾に指定をしてもらいたいというのを県を挙げて長年連動しておったわけですけれども、なかなかその見通しがつかず、何か六十年度には必ずいくであろう、こう言っておったのが六十年度もどうも見送りになったということで、県民として、あるいはせっかく整備公団がそういう工場敷地の造成をしておるのに工場立地の条件が欠けるじゃないかということで関係の人たちも非常に心配をしておるわけですが、この宿毛港を重要港湾に格上げして港湾整備をするということは、運輸省の方としては別段もう計画ないのですか。
○上村説明員 先生御指摘のように、宿毛湾港を重要港湾に昇格さしてほしいという強い要望がこの港を管理しております高知県から出ております。六十年度の概算要求に当たりまして、高知県からこの港の背後で考えられております企業の立地の計画ですとか、あるいは産業開発の計画などについて十分お聞きしたところでございますけれども、その熟度がいま一つであると考えまして、重要港湾の昇格は六十年度の概算要求では見送らせていただいたところでございます。このような事情がございますので、先ほど先生もちょっとお触れになったところでございますけれども、六十年度におきまして重要港湾に昇格するということはあり得ないところでございます。
○井上(泉)委員 それはあり得ないでそのままほうるのか、それとも六十一年度でやるのか。こういう工場敷地もつくっておるが、一方そういうものに対応するための施策というものは必要じゃないですか。
○上村説明員 六十一年度以降につきましては、高知県からさらに企業立地や産業開発の計画につきまして十分お聞きいたしまして、これを重要港湾に昇格要求するかどうか、今後検討していきたいと考えております。
○井上(泉)委員 課長としてはそれ以上は答えられないと思うわけですが、そういうふうなのをせっかくやっており、県も挙げてそれを要求しておるのだから、ひとつ国土庁長官としても、あの地域のいわゆる三全総で示された課題地域としての振興をやるためにも重要港湾として指定することが必要だという認識を持っていただかなければならぬと思うわけですが、そういうことに対して運輸省に要求をする考えはないですか。
○河本(嘉)国務大臣 積極的に対処するように努力いたします。
○井上(泉)委員 非常にありがたい決意を聞かしていただいたわけですが、ひとつその積極的な働きかけを無にしないように、運輸省の課長も上司にしかと報告をしておいていただきたい、かように思うわけです。 もう一つ、今度は建設省の関係ですけれども、これは道路局長にお尋ねしたいと思うが、そこまで行く五十六号線が各地で交通が渋滞をして、わずか百二十キロくらいのところだけれども、それがもう四時間もかかるというようなことで困っておるわけです。そういう点について、例えば中村という、五十六号線の終わりの方であるが、そこなんかももう朝そこでラッシュにひっかかるとそこだけで半時間も四十分も停滞するようなことで、地元は非常に困っておるというような実情にあるわけです。そういうふうな点について課題地域に対して結び合った、さっきの関君の質問とも同じような性格でありますけれども、その道路の整備計画というものはないのですか。
○田中(淳)政府委員 先生御案内のように、中村市の西側の道路整備につきまして、まず初めにお答え申し上げたいと思います。 中村市の西側に位置いたします中村バイパスでございますが、これは五十三年度より用地買収に着手して、現在補助整備事業及び工業団地関連の区間の用地買収を進めているところでございます。それから特に込んでおります御指摘の中村市の東側といいますか、一般国道五十六号で交通混雑が見られる個所は、この五十六号線と主要地方道下田港線との交差点であります古津賀交差点、それとその東側、この区間が今御指摘の非常に交通混雑を起こしているところじゃないかと思います。これにつきましては、昭和六十年度にまず交差点改良のための調査を行いまして用地買収のための準備等々を行いますとともに、さらにその東側の混雑緩和につきましても交通状況等の調査を行い、その対策について検討してまいりたいと考えております。できるだけ早い期間内に着工したいと思っております。 以上でございます。
○井上(泉)委員 ひとつできるだけ早くそういう工事が行われて――三全総だとか四全総とかいうようなことで国民には、あるいは関係の地区の民には本当にバラ色の地域を想像さすような計画を国土庁はよくやられるわけです。国土庁がそういう計画をされることは結構だけれども、それが絵にかいたもちというかそういうようなもので終わっては何にもならぬと思うわけで、大臣としても、来年度の予算編成に大臣がおるかどうかわからぬ、こんなにどうも大臣が頻繁にかわっては腰を据えた仕事はできないと思う。そういうふうに想像するわけですけれども、せめておらが国土庁長官の時代で四全総をこういうふうに固めた、固めたことについては関係省庁はこれを必ず実行するように閣議でも了解を求めるとか、何かやはり大臣としての強い姿勢というものを示すことが大事ではないか。せっかく役人がこんなものを立派につくっておるわけですから、つくったものが何にもならぬ。おらのところを課題地域にしてくれ、おらのところを四全総の中へ入れてくれというような要求を取り入れるだけでごまかすことのないように、ひとつ実のある国土庁の行政というものを貫いてもらいたい、私はこういうように思うわけですが、大臣どうですか。
○河本(嘉)国務大臣 特別国土審議で各地区の方方の御意見を十分拝聴しておるところでございますが、先生御指摘のように絵にかいたもちという点もなきにしもあらず。これは社会経済状態の変化が非常に激しかったために三全総も思うようにはいっておりませんが、四全総につきましては、これを基礎としてひとつ実現可能な方向へ位置づけていくように最大の努力を払っていきたいという考えでございます。
○井上(泉)委員 大臣のように個人的に力のある人は行政の対応が少々悪くても構わぬけれども、本当に力のない一般国民としては行政が積極的に地域の開発をやってもらわないとこれはどうにもならぬわけですから、私は今の大臣の決意のほどを子として、ひとつこれからの推移を見守っておりたい、こういうように思うわけであります。 そこで建設大臣にお尋ねをするわけですが、私は建設大臣も前々から承知をしておる方で、非常にまじめに政治に携わっておられる方でありますが、――そこで官房長にお尋ねしますが、大臣の意思というものはどの程度建設行政に反映しますか。
○豊蔵政府委員 大臣は、やはり総合的なお立場で大局を見られて私どもに行政のあるべき方向をお示しいただき、私どもは、それを具体的にいかに具現化するかというふうにやっておりますので、これを定量的にあらわすのはちょっと難しいかと思いますが、一心一体となって努力をいたしております。
○井上(泉)委員 例えば道路局長に言いますけれども、道路局長が最初答弁したように道路局の関係のことで大臣が、おまえ、どうもこの道路予算の配分の仕方がこういう配分の仕方ではだめじゃないか、もっとこういう点に重点を置いてこうしなければいかぬじゃないか、こう大臣が言うた場合に、道路局長は大臣の言うことを聞くようになっているのか、それとも、大臣そんなことを言われてもいけません、今までの慣例がありますから、今までの例がありますからということで抵抗するのか、どっちでしょう。
○田中(淳)政府委員 非常に難しい御質問でございまして、なるべく私たちが関係しております各県あるいは各市町村に余り偏らないような、例えば道路で言いますと、未改良の道路延長だとか未舗装の延長だとか人口だとか自動車保有率だとかいろいろを考えまして、さらに前年度の実績等々を考えまして一応理論配分なるものを行います。それで、例えば木部大臣が、ここはこうした方がいいじゃないかというふうなことがございますれば、それがまた非常にいいことでございますれば当然従うということでございます。
○井上(泉)委員 いいことでございますればということですが、聞き流しておきます。それは大臣が悪いことを言うわけはない。それから、大臣はそんなに我田引水的なことをやる大臣だとは私は思っておりませんし、そういう点からも信頼をしておるわけですけれども、やはり、役人という言葉を言っていいのか官僚という言葉で言っていいのかわかりませんけれども、よく新聞紙上で見ると、大臣の意図はこうだけれども官僚の抵抗でそれがつぶれたとかいうような話を聞くわけであります。しかし、大臣の意思が本当に行政の中に生かされるように、あの建設大臣になってこういうことになった、この建設大臣になってこういうふうに建設行政の面で変わったというようなものが何かなければ、大臣になったのは、大臣になることが目的であって大臣としての仕事をするのが目的でなくなるわけです。そういう点からも、木部大臣としては木部大臣として建設大臣としての任期における力一はいの建設行政というものに取り組んでもらいたい、こういうように思うわけですけれども、そういう点が所信表明の中に余り論じられてない。全然ないとは言いませんけれども、その点ひとつ木部大臣の決意をお聞きしたいと思います。
○木部国務大臣 今井上議員から大変高邁な格調の高い御示唆がございました。私ども政治家でございますから、国民の皆さん方の感情や時代の変化、ニーズというものに対してどういうふうにこたえていくか、そういうふうな大きな使命と責任を負っておるわけであります。そういう意味で、言葉が足らないところもございましたが、私どもは何といっても政策には整合性や永続性がなければならぬわけですから、そういう点も踏まえなければもちろんなりません。そういう点を考えてまいりますと、建設行政というものは、特に今予算的にもいろいろ制約を受けておりますけれども、井上議員も御存じのとおり、社会資本をいかにして充実していくか、そして均衡のとれた国土をいかにしてつくり上げていくか、それからまた、安全で快適な社会といいますか、国民生活を一体どう維持発展させていくか、そういうようなところに私は基本があると思います。 もうあと十五年先に参りますと二十一世紀がやがて参るわけでございますが、そういう意味でも長期的に考えてまいりますと、私どもは二十一世紀にいかに新しい長期的な展望を見るか、同時にまた、二十世紀の締めくくりをいかにしてきちっとしていくかというような点があると私は思っております。そういう意味で、私も井上議員なんかと違って建設行政は専門的な見識を持っておりませんけれども、例えば緑の問題なんかにいたしましてもそうでございます、それからまた建設業の海外進出の問題、それからまた民間活力、これはもう総理の強い発想、指示によるものでございますが、そういう点等をいろいろ、先ほど申し上げましたように政策というものは整合性がなければいけませんので、そういう点をしっかり努力して、そして今申し上げるような基本的な考え方で誠心誠意努力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○井上(泉)委員 大臣の誠実な見解に対して私も賛意を表するものでありますけれども、そのことが、これから二年続くか三年続くか知りませんけれども日本の内閣はいつもかわるのが多いのですから、少なくともこの任期中の力一はいの活動を期待するものでありますが、今までの大臣の所信表明とは大体が似ておるけれども、違った面で今度は民間活力の一層の活用を図るというのが、この住宅宅地供給等の分野で、都市再開発、これにもあるし、それからもう一つは、都市の関係で街路、公園、下水道、こういう都市関係について非常にページを割いておられるわけですが、これも非常に大事なことですが、そういうようなものでもこの「都市計画の機動的見直し等を行うことにより民間活力を積極的に活用」と、この民間活力が一つのあいさつの中で二回も出ておるわけで、それだけ私は民間活力というものに期待をしておると思うのですが、その民間活力というのはどういうふうな方向で民間活力を活用さすのか、ただ漫然とおっては民間活力も活用してもらえないですから、やはり行政がその民間活力を呼び込まなければいかぬわけですから、その呼び込むためにはどうするのかというようなことについて事務当局で検討しておれば事務当局で結構ですから、それについての御答弁をお願いしたいと思うのです。
○梶原政府委員 御指摘のとおり、民間活力をいかに呼び込むか、その条件づくりが行政の使命だと思います。 都市再開発の例で申し上げますと、民間エネルギーを計画的に誘導するということが大切でございまして、このために都市再開発方針を法律に基づいて策定を推進しているところでございます。 それから、いささか細かくなりますが、特定街区、高度利用地区、地区計画等諸制度を積極的に活用しながら、一方既定の用途地域、時代に合わない面もございますので、随時適切な見直しを行っております。 さらに、各種の事業助成あるいは税制上の援助をいたしておりますが、そういった事業面につきましても予算の拡大、税制の拡充等々の措置をきめ細かに進めてまいりたいと考えております。
○井上(泉)委員 これは都市の再開発の状態の中でこの民間活力を活用する、積極的に呼び込むということについて、今局長が答弁されたわけですが、そういう面についてもいろんな面で積極的に、私は私自身としても当委員会等でこの方策についても提言をしてまいりたい、かように考えるわけでありますし、またそのことについてももっと論議をしたいのですけれども、限られた時間の中でありますので、このことについては後日におくといたしましても、例えば最初申し上げましたようなこの北東公庫のように、一つの企業に、これは関君の言をかりれば毒にもならぬ会社に五百億も六百億もの金を貸し付けするというようなことをするよりも、やはりそういう方面に対して自治体が一つの仕事をしたいという場合には金を貸すとかいうようなことも、それは公庫の金ですから民間資本ではないけれども、やはりそういうことも必要ではないか。民間資本がどんどんこの開発事業に注入のできるような金融措置というものも講ぜなければいかぬじゃないか。 実は今年度の予算で一番自治体が困っておるのは、補助率が下がったのでその地元負担ができないのでせっかくの公共事業の配分があってもそれを受けられないというような状態というものが非常にあるわけなので、そういうふうなものに対してはやはり民間資本の活用を図るようなそういう道も考えないと、とても建設省の予定をしておるこの工事を地方の自治体がよう受け入れるかどうか、そういう心配をするものですが、その点については、今のところは心配ないと建設省では判断をしておるのですか、どうでしょう。 〔委員長退席、中島(衛)委員長代理着席〕
○木部国務大臣 御承知のとおり、高率の補助をカットされたわけでございます。一律カットでありますが、この問題につきましては私ども一年限りというようなことで受けとめておるわけでございます。そこで、地方にもしわ寄せが参るわけでございますから、地方債であるとかまたは交付税であるとかというような問題で地方には余り迷惑をかけない、そういう方向で私ども予算編成をする際にも大蔵大臣との申し合わせ署名もいたしておるわけでございます。 なお、この民間活力の問題でございますが、御承知のとおり非常に国民のニーズや、また二十一世紀初頭には恐らく都市部に七〇%くらいの人口が集中する、そういうことが言われておるわけであります。今申し上げますように、技術も進歩いたしておりますし、高度情報化社会の時代でございますから、役所の方と、民間の皆さん方のいろいろな高邁な識見や、それから資本の問題その他についても一体となって、今申し上げるように都市の再開発なり、民間の活力を知恵を絞り合って、知恵を出し合って、そうして地域のニーズや国民のニーズや、また先ほど私申し上げましたように、均衡ある、しかも良好な都市づくりをどうしていくか、そういう点がこの民間活力の原理である、私はそういうふうに受けとめておるわけであります。ですから、産学官が一体となってこれを進めていかなければならない。 そういうふうな大きな事業を推進する場合には、上の方で物を見てあれするなんという時代はもう終わりまして、むしろ住民の皆さん方の理解と協力というものが非常に大切なときだ、私どもは民間活力を進める場合でも住民の皆さん方との意思の統一を図って一緒になって良好な町づくり、快適な町づくりをするんだという、そういう考え方で進んでまいりたい、実はこう思っておるわけです。 それで、例えば政府は財政再建で予算が抑制されているのだからというような御意見もありますが、そうではありませんで、井上議員御承知のとおり、関西国際空港なんかは一つのモデルとも言われておるわけです。ところが関西空港も、私も予定地を一回見せてもらいましたが、飛行場の本体は一兆円ぐらいだ、ところがこれに関連するアクセスの道路やなんかは二兆円の上じゃないかというような試算もあるわけでございますから、政府が、また建設省が持つべき分は、この厳しい財政再建の中でございますけれども、当然私どものやるべき仕事というものは一生懸命推進する、また今申し上げますように民間の力をかりるところはかりて、そしてやっていく、こういうことでございますので、また井上議員なんかの高邁な御指導、御鞭撻をひとつお願い申し上げたいと思います。
○井上(泉)委員 これは私の関連の時間もありますので、一つだけ。 既に建設産業に従事する労働者の数というものは相当数おると私は思うのです。そこでその資料関係、いろいろのことはここでは言いませんけれども、少なくともあちこちで建設現場の災害とかいうものには必ず出稼ぎ者、その地域のお百姓さんとかあるいは漁村の人たちとかいうような人が被害に遭っておるが、建設産業に従事をする人、いわゆる建設業者と建設産業に従事する労務者の実態というものは余りにも非近代的ではないかと思うわけですが、ひとつ木部大臣の任期の間において、少なくとも建設産業の労務関係だけでももっと近代的な労務関係にこれを押し上げていくというようなことをしていただきたい、かように考えるわけでありますが、ひとつ大臣もその点十分研究調査をされて対応してもらいたい、このことをお願いをしたいと思うのですが、大臣の御見解を承りたい。
○木部国務大臣 建設関連に従事される就労人口というものは日本の就労人口の約一〇%近い数に相当されるということを承っておるわけです。それと並行しまして、今、御承知のとおり非常に破産、倒産が多い。しかも、これは過去十年ぐらいをさかのぼって見てまいりましても、建設業者の破産、倒産が過去、景気のいいときでもまた比較的落ち込んでいるときでも一番多いわけですね。 そこで、今建設省内部でも、中長期的に見まして、元請と下請の関係であるとか、また人材の養成であるとか、また技術にいかに取り組んでいくか、今井上議員のおっしゃるように働く方々のもう少しいろいろな意味の向上をどうするかというような問題もあわせて、中長期的立場に立って今ビジョンづくりを検討中でございますから、そういう点もよく私ども考えて期待にこたえたい、そう考えておるわけであります。
○井上(泉)委員 どうもありがとうございました。
○中島(衛)委員長代理 この際、関連して質疑の申し出があります。井上君の持ち時間の範囲内でこれを許します。山中末治君。
○山中(末)委員 それでは、建設大臣が席を外されますので国土庁長官に御質問申し上げたい、このように考えます。 長官は滋賀県御出身でございまして、これから非常に大きなプロジェクトが関西方面にもあるわけでございます。これらのプロジェクトに対してひとつ大いに力量を発揮されて、歴代の長官よりはよりスピードの速い、量の大きい仕事を積極的に残していただきたい、このように期待するものでございます。 今度の所信の表明の中におきましても、長官は「琵琶湖総合開発、関西文化学術研究都市建設及び関西国際空港の関連地域整備の推進を図るなど、各地域の総合的整備についても積極的に取り組んでまいります。」このように表明をされております。昔から酒飲み仲間というのはあるのですが、水飲み仲間なんで、私どもも琵琶湖の水を一緒に飲んでいますので、そういう気持ちで、いい施策については極力支援をしていかなければならない、このように考えているところでございます。 御承知のように、近畿の水がめというふうに琵琶湖は言われているわけでございますが、その琵琶湖から流れ出る川というのはやはり下流の者にとっては母なる川だという認識をいたしております。大きな期待を持って昭和四十七年度に出発をいたしました琵琶湖総合開発事業、これが御承知のように十三年目を終えまして、六十六年度まであと七年を残す、こういうところまでまいったわけでございます。この琵琶湖総合開発の事業の一番大きな目的といいますか、これは三つあるというふうに私は考えます。まず保全、それから治水、利水、こういうことが非常に大きな分野でありまして、これを積極的に進めていかれるわけでありますけれども、琵琶湖総合開発事業、いわゆる琵琶総事業の進捗状況、これについてお伺いいたしたいのと、それから長官がこれから身をもって取り組んでいかれる取り組み方、決意等についてまずお伺いを申し上げたい、このように存じます。
○佐藤(和)政府委員 私から琵琶湖の総合開発事業の進捗状況をまず事務的にお答えいたします。 先生御承知のように、現在の琵琶湖の総合開発事業の総事業費は一兆五千億余でございます。これに対します五十八年度までの実績の事業費は七千百億円余でございまして、この時点におきまして進捗率は五二%ということになっております。
○河本(嘉)国務大臣 琵琶湖総合開発を担当する国土庁長官を拝命いたしまして、本当に生きがいを感じておる一人でございます。琵琶湖総合開発は、県民のみならず千三百万という下流の方々の利水ということにつきましても先生御指摘のとおりでございますから、あと七年間にできるだけ速やかにその目的を達成したいということに努力していくつもりでございます。 現在の進捗状況についてでありますが、今局長が話したとおりでありますが、地元の町村との関係がちょっとうまくスムーズにいっていないということがあります。水資源開発事業の方は相当進んでおるわけですが、その調整につきまして重点を置いてこれから進めていきたいという考えでございます。
○山中(末)委員 非常に大きな事業でございますので、決意のほどをお聞きしたかったのですが、さすが落ちついて答弁をされましたが、琵琶湖総合開発事業というのは、これは、長官がこれからどういう仕事を国家の中でなさるかわかりませんけれども、無限大でございますけれども、しかしそれはどんな仕事をなさってもこの仕事を、本当に日本のためにあるいは近畿のために近くは周辺の府県のために仕事を進められるということは、長官はそんなことは考えておられないかもわかりませんけれども、長官の名前というものは琵琶湖が続く限り残っていくような大きなプロジェクトですから、ひとつ決意のほどを、力いっぱい頑張るということをここでお聞きしたい、このように思いますが、いかがですか。
○河本(嘉)国務大臣 山中先生と共通の地区におりますので、先生が考えておられることと全く共通した考えを持っております。歴史に残る事業でございますから、後世に悔いのないよう最善の努力を払っていくという所存であります。
○山中(末)委員 どうもありがとうございました。 それで、先ほど申し上げましたように、十三年目が過ぎまして、これから事業を進められていくわけですけれども、実は今年度琵琶湖の渇水がございまして、私ども水を飲んでいる者は非常に心配したんです、一体どうなるだろうかと。御承知のようにマイナス八十五センチというような湖水の低下もありました。ここでこういうことを言うのは酷かもわかりませんけれども、この今までやってこられた十三年間の琵琶湖の事業の中で、この渇水にいい影響が少しでもあったかどうか。そういうことがありましたらひとつお聞かせいただきたい、このように思うわけです。
○河本(嘉)国務大臣 昭和十四年で、私がちょうど学生時代が終わったころですが、一メーター三センチですか、渇水がございました。これは私は間の当たりに見ておるわけでございます。先般は雪がなかったとかいろいろな原因がございましたが、渇水状態も九十五センチぐらいまで下がった記憶がございますが、現在五十六センチぐらいまで回復いたしまして、やれやれと思っておる現況でございます。
○山中(末)委員 そういう状況の中で、私も実は琵琶湖のほとりに三年ほど住んでおりまして、そこで、あれだけの水がめがあってもなかなか飲料水とかそういうものがうまく供給されないような経験を持っておったのですが、この琵琶湖総合開発計画が十三年間進められて、この渇水とあわせてそういうものに一向に効果が出ておらなかったというのか、あるいはそういう面で琵琶湖総合開発を進めてきた中でこういうところがあったと言われるのか、そのあたりをひとつお聞かせいただきたいと思います。
○河本(嘉)国務大臣 今回の渇水につきまして、九十五センチという渇水がございましたが、これは飲料水にはそう支障を来さなかった。琵琶湖総合開発は二メーター下がってもということで進められておりますので、この事業の完成を速やかに図りたいという考えでございます。
○山中(末)委員 わかりました。さっきの話では、九十五センチまで下がった。その中では、飲料水等の問題は一応枯渇することがなかった。将来、これは計画では一メーター五十プラス五十ですから、二メーターまで下がっても大丈夫だといろところで進めていくということですが、ひとつそういう面で大いに頑張っていただきたいと思います。 それから、もう一つお伺いしたいのですが、渇水のときに、ほかの湖も水質がだんだん悪くなってくるというのが社会の常のような時代がありました。だんだん回復してきていると思いますけれども、琵琶湖というのは何分ああいう大きな湖でありますので、そうすぐに回復はできないのではないか。そこへ渇水期で来て九十何センチも湖水面が下がった。この機会にあわせて、琵琶湖総合開発事業が進められる中で、その水質の面は改善されてきたのか、あるいはまた汚れてきたのか、そのあたりについても中間的な状況の中で説明いただきたいと思います。
○河本(嘉)国務大臣 先般もいろいろなデータが出ておるわけですが、まあまあ水質はそう低下していない。環境庁長官もこの間お見えになりまして水質につきまして調査がありましたが、水質につきましては異常がないということが報告されておりますが、やはり地域が、特に湖岸地区の人口が急増しておりますし、そういう観点から早く下水道その他事業を促進して水質の保全に努力したいと思っております。
○山中(末)委員 今の数値なんかは出ていますか。
○佐藤(和)政府委員 私どもが滋賀県から得ております報告によりますと、例えば透明度では過去四年ばかりの平均値が、十一月の時点で、一番下がりました時点ですが、一・八メーターになっておりますが、五十九年の時点で南湖は一・六ということでほとんど変わっておりません。また北湖の方でも、過去平均が六・九でございましたものが、五十九年時点で八・二、ややこれはよくなっていると申しましょうか、そういう状態でございます。 また、CODでいいますと、南湖の過去平均が二・七に対して三・三、これは多少この時点においては横ばい状態でございます。また北湖の方は、過去平均二・二に対して二・一ということでございまして、その他細かい数値もあろうと思いますが、おおむね現在まで得ている資料によりますと、水位低下の際に水質の悪化はなかったというふうに承知しております。
○山中(末)委員 数字で示していただきましてありがとうございました。これはやはり量も大事ですけれども、水質、こういうものに今後一層力を入れていただきたい、このように要望をいたしておきます。 次に、実は関西文化学術研究都市の問題でございますが、時間も六分ぐらいしかございませんので、本日の場合はこの研究都市の進捗状況と、それからあわせてこのプロジェクトについての長官の今後の御決意等をお伺いいたしたい、このように思います。
○河本(嘉)国務大臣 先般京都府と、特に私は林田知事ともお目にかかりまして、早く起工式をやったらどうだという話を持ち出しまして、各局長に督促しておるわけでございますが、現在いろいろ聞いておりますと、各町村とのいろいろな調整がございますから、九月ごろに起工式がやれるというところまではこぎつけてきているような現況でございます。
○佐藤(和)政府委員 進捗状況につきまして事務的に御説明したいと思いますが、先生御存じのように、本関西文化学術研究都市の調査は、国土庁が五十四年から五十八年までかかりまして基本的な考え方の調査をいたしました。これに基づきまして関係府県、京都府、奈良県で昨年中、近々大阪府の方で構想をまとめるという状態でございます。また、政府レベルでは、五十七、五十八年で関係六省庁で根幹的な道路、鉄道等の施設、また土地利用の今後のあり方等についての調査をしたところでございまして、これからこれらをまとめまして、いわば基本計画的なもの、全体計画的なものをつくってまいりたいと思っております。また、これに関連しまして各種の公共公益施設についても逐次予算の箇所づけが行われております。 〔中島(衛)委員長代理退席、委員長着席〕
○山中(末)委員 この学術研究都市の変わったところは、いわゆる幾つかのクラスターがあって、それをつないでいって森もあり村もありという中で都市をつくっていこうということですが、このクラスターの考え方は、少々の大きさ等の出入りはあるかもわかりませんけれども、これは変わりませんか。
○佐藤(和)政府委員 先ほど申し上げましたような数年間にわたる国土庁、地方公共団体ないしは関係省庁の調査によりまして、クラスター等の骨格的な部分に関しては、今後各府県の構想で微細な変更はあろうと思いますが、基本的な考え方は現在のところで進行すると思っております。
○山中(末)委員 ありがとうございました。私もこの近くに住んでおりますので、非常に大きな関心を地元も持っておりますし、私自身も国会議員の一人として、また建設委員の一人として大きな期待といいますか、関心も持っているわけです。これは一市一町ではなしに幾つかの町が寄りまして共同で作業をしていかなければならぬ、一致していかなければならぬ。一体性の確保というのは非常に大事な問題なんです。したがいまして、いろいろな事業を進められるときにもそういう町が幾つかあるんだということを念頭に置いて、あんまり後先に事業が、片一方は進んでいくわ、片一方はまだ手がつけられないわというようなことがないようにうまく進めていっていただきたい、それが地元の協力を仰ぐ上での一つのベースになっていくのじゃないかというように思いますので。老婆心のようですけれども、ひとつこの点をお聞きいたしておきたいと思います。
○佐藤(和)政府委員 今後の進め方につきましてはまさに先生がおっしゃるとおりでございまして、特に京都府、大阪府、奈良県の地元の公共団体においては、その点について十分考えつつ、地元で協議会等をつくり、かつ同じ府県域ではそれぞれの関係の公共団体の協議会的なものをつくりながら進めております。おっしゃるような方向で進めさせていただきたいと思っております。
○山中(末)委員 ありがとうございました。 それでは、ちょっと屋上屋を重ねるようですが、地元の方では、上物も含めてそこに設置をされる事業、それにつきましては、固定資産税の入ってくるもの、償却資産税の入ってくるもの、こういう税収が伴ってくるものとそれが全く伴ってこないものとがあるわけですね、事業の内容によりましては。そういう面も含めて、細かなことを言いますけれどもひとつお考えいただきたい。公共施設ばかりが固まってしまうと、いいようですけれども、やはりそこへは税金が入ってこぬわけですね。納付金も多分ないでしょう。そうすると収入面でもアンバラになりますので、ひとつそういう面についても今後の進めの中において十分府県と話し合いをしていただいて、位置づけ等もお願い申し上げたい。必ずしもぴちっとはいきませんけれども、そういう気持ちで進めていただきたいと思いますが、いかがなものでございますか。
○佐藤(和)政府委員 東の筑波の研究学園都市に対しますこの関西文化学術都市のいわば非常な特徴は、主として民間の研究機関等の立地を誘致したいということでございます。たまたま国立大学等の機関もあろうと思いますが、やはりメーンは民間の機関でございます。それによる常識的な固定資産税の収入等は、それぞれ今後とも期待できるものと思っております。
○山中(末)委員 ありがとうございました。 終わります。
○保岡委員長 新井彬之君。
○新井委員 一昨日の建設大臣また国土庁長官の所信表明に対します問題につきまして、また関連する問題につきまして質問をさせていただきます。 先ほどもちょっとお話が井上先生の方からも出ておったわけでございますけれども、国土庁長官、長官になられまして今回の所信表明を言われたわけでございます。昨年は稻村長官でございましたけれども、国土庁というものは国土行政というものにつきまして非常に大事な省である。しかし何といいましても、一つの省でできることはありません。やはり建設省、運輸省、あるいは通産省、あらゆる省の力があって、そこにやはり調整能力があって初めて均衡ある国土の発展、経済の発展、こういうことができ得るものと考えるわけでございます。まさにこれからの時代は非常に多様化されてくる時代でございますし、いろいろな要望がございます。したがって、どんな案を出しましても、反対もありますでしょうし賛成もあるわけでございますので、その中で今後先を見通していく、そしてきちっとした立案をしていただくことが本当にこれからの日本の国の発展になると思うわけでございます。 大臣は通例で申しますと一年間でおやめになる、そういうことであるから先ほどのような話が出てくるわけでございまして、どんな会社であれ組合であれ、一年間で何かやりたいことがやれるというようなものではありません。やはり長期間にわたってその責任の立場にいて、そしていろいろな修正をしながら目標に向かって進んでいく、こういうことで、私は総理とか大臣がやはり何年かは継続してしなければ本当の真価は問えないというのが持論でございますけれども、そういう面について一遍大臣のお考えを聞いておきたいと思います。
○河本(嘉)国務大臣 一年ぐらいで仕事ができるかということでございますが、任期期間中、前任者の申し送りもよく受けて、その趣旨を体して全力投球するという以外にはないということでございます。 社会の変化というのは非常に激しいものですから、三全総から四全総へ移る、特に今曲がり角になっているような社会情勢の変化がございますので、それにマッチするように、よく調査して、地元の意見も聞き、そして完璧なということはできないかもわかりませんが、最善を尽くして四全総の策定に努力するということでございます。 〔委員長退席、中島(衛)委員長代理着席〕
○新井委員 それは大臣のお立場として、もっと長くやらなければできないとは言えないかもわかりません。しかし、一年間ぐらいでできることはない、このようにまず思うわけでございます。 大臣も言われておりますが、人口の高齢化の進展、急激かつ広範な技術革新、全国的な都市化現象など、我が国の社会経済の構造変化は急速に進んでおります。いろいろ本も出ておりますし、また学者の方がいろいろと発言もされているわけでございますが、これからの十年、二十年あるいは三十年、四十年先というときには一体どんなような経済であり、生活であり、どういうようなことになっているのか、非常に予測がつきにくい。特に、都市化現象で都市に七〇%ぐらい集まるだろうというのは、世界の例を見ましてもそういう傾向にあることも事実でございます。確かに田舎の奥へ行きますと、もうそこでは住めない。どうしても中核都市あたりまでは出てこないと、満ち足りたといいますか、買物もできる、あるいはある程度遊ぶこともできる、そういうことのかなうような地域でありませんから住めないということで、どんどん集まってくる傾向にあろうかと思います。しかし、日本の国というのは非常に狭い。三十七万平方キロぐらいの面積の中で、その上また山林が六八%ですか、残った土地に一億数千万の人がいるわけですから、それだけでも大変なことでございます。 そういう中で、では東京には一体どういう基本的な都市計画をするのかと言われましても、大体人口が幾らになるのかということがはっきりしない限りは、下水一つにしたって道路一つにしたって、これは組みようがない。したがいまして、その場合に、一キロ平米には人間というのは大体この程度住めます、その場合公園が幾らとれて、下水道もこういうぐあいに完備ができて、そして自動車も高速道路なんかに上がってもらえれば比較的走りますよというような目安というものを逆に言わなければいけない時代に入っているのではないか。そして中核都市にいろいろな施設を設けて、本当に狭い国土の中でなおまたバランスのとれた、ただ時代の流れによって人口が集まるのではなくて、政策誘導、あるいは東京に余り集まったらもう公園なんかできませんよというようなことも逆に言わなければいけないかもわからない。 こういうことで、やはり今後の国土庁の四全総に対する考え方というのは非常に大事な、建物で言えば設計図が間違えばその間ずっと住みにくい状況になるわけでございます。しかし、設計図が完璧であればあとはもう各省がそれに対していろいろと仕事をして、そうして完璧な国づくりになる、こういうぐあいに考えるわけでございまして、そういう面において四全総をどういう形で見渡していくのかということについて、まずお伺いをしておきたいと思います。
○河本(嘉)国務大臣 社会情勢は本当に目まぐるしく変わっておりますので、四全総は来年に大体策定して二十一世紀まで使う、大体十五年ぐらいを見通した計画でございますが、今先生のお説のとおり、どうなるかということは本当に難しい判断でございますが、何といいましても過密過疎を防止するにはどうしたらいいか、それにはいろいろな道路の整備、いろいろな環境の整備、いろいろなことで分散しにくいような方策はないか、そうすると過密現象を起こさないように過疎地帯に対する公共投資、魅力ある地域ということが考えられるわけです。そういうことをいろいろ考えながら理想像を描いて、理想が実現できなくても理想像を描いて、国土はどうあるべきかということを、夢を描かなければいかぬと考えております。
○新井委員 一つの考え方といたしまして、現在七千六百キロにわたるところの高速道の基本計画が発表されているわけでございますが、何といいましても交通の足というものをそういう中核都市にきちっと持っていってあげるということがまず一つは大事ではないか。そういう中におきまして電車もあります、汽車もあります、飛行機もあります、あるいは船もあります。今後どういう総合的な交通体系になって、それをどういうぐあいに持っていくことによって、一つは中核都市というもの、そこに人口が増加していく、そういうことが考えられるわけでございますけれども、この四全総における交通体系の基本的な考え方というものについて、まだ今検討中でございますから、まだまだ今後一年以上かけて検討されるわけでございますから今はすぐどうのこうのということは言えないと思いますけれども、そういう面についてどのようにお考えになっているか、お伺いをしたいと思います。
○小谷政府委員 世の中の変化が大変激しいということは先生先ほど来おっしゃっているとおりでございまして、そういう変化をできる限り見通しながらそれに対応する計画をつくらなければいけない、こう考えておりまして、その一環としての総合交通体系でございますけれども、総合交通体系というのは言うまでもなく国土の均衡ある発展を図る上での基盤である、あるいは先生のおっしゃるように人口がそれぞれの都市に定住してそれぞれの都市がそれなりに自立していくための基盤であると考えておりまして、そういうことから長期的視点に立って幹線交通体系の整備を進めていくということは四全総に与えられた非常に大きな課題であると考えております。 その場合、今後二十一世紀に向けまして高齢化あるいは都市化、情報化、国際化といったような非常に大きな社会の変化の潮流がございますので、その変化とともにまた交通に対する人々の要請も、単に交通の量的拡大だけでなくて高速性でありますとか信頼性でありますとか、あるいは快適性といったような質的向上への要請を一層強めてくると考えておりまして、こういうような二十一世紀の展望に立ちまして、それぞれ各種の交通機関がございまして、それぞれ特性がございますので、そういう特性を生かしながらそれぞれが相互に補完し合って総合的な幹線交通体系が形成されるということを目指して、今後さらに具体的な検討を進めてまいりたい、このように考えております。
○新井委員 私は、今後考えられますのは、豪雪地帯であります山陰地方であるとかそういう裏側の地域と太平洋を今度は高速道路で結ぶという、そういう縦貫道ではなくて横断道というものが非常に大事になってくるのではないか。そういう形でないと、やはり大都市に集中してしまう。 この前も鳥取県の方から中国横断自動車道姫路鳥取線経済調査というあらゆる面にわたって調査をされた結果が出ておるわけでございます。これは必要性がどうしてあるのか。それは経済影響の予測であるとか、あるいはまたこれを敷くことによって一般的な影響であるとかいろいろな角度から、二十一世紀にその地域は生きるんだ、こういうことでいろいろと分析をいたしております。当然国土庁の局長さんはもう何回もお読みになったと私は思っておるわけでございますが、こういうのを局長、どのように思われるか、ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○小谷政府委員 高速道路網の形成につきましては、現在私どもは四全総の作業を進めておりますが、各方面の意向をお聞きする過程で各地から具体的な要望が数多く寄せられておりまして、それぞれにいろいろな考え方が示されております。 全般的に考えてみますと、今日、国土を縦貫する幹線交通体系といったものの整備については、まだ完全ではございませんけれども、かなりの進捗が見られるわけでございまして、今後の交通体系の新たな展開に当たりましては、従来のような縦のつながりの強化に加えて横の連絡をも重視することが求められているのではないかというふうに私ども考えております。したがいまして、四全総の策定作業におきましても、御指摘のような横断道路の位置づけといったことをも含めまして国土の均衡ある発展を図るためにどうしたらいいか、幹線道路網のあり方はいかにあるべきかということを十分検討してまいりたい、このように考えております。
○新井委員 私は、今現在七千六百キロの計画がございますが、それが全部進捗しているとは思えません。しかし、計画は早く発表すべきである。それはすぐできるようになってからやりますよというようなことであっては、もうそこに住まわれている若い方々が、次はこうしようどいう段取りとか次のことを考えて先にできないわけでございますので、なるたけこういうような形に持っていくということは四全総でもって明確に早くとにかく発表するように決めていった方がいいのではないか、このように思っているわけでございます。 それからもう一つ、これからの経済発展の見通してございますけれども、重化学工業というのはだんだんと発展途上国に取られているといいますか、やはり先端技術、こういう形での産業がどんどん伸びるのではないか、こういうぐあいに思うわけでございます。そういう場合というのは非常に大きな工場も要るかもわかりませんし、あるいは余り大きな工場でなくてもいい場合も多々あるわけでございます。そういう意味で、今後そういうような産業をどのように地域的に張りつけていくというようなことをもし考えておられるなら、それについてお伺いしておきたいと思います。
○小谷政府委員 エレクトロニクスを中心といたしました先端産業につきましては、申すまでもなく今後非常に大きな成長が見込まれるところでございまして、したがいまして、国土の均衡ある発展を図るという観点からいたしますと、これらの先端産業の地方における立地を促進し、またこれとも関連させながら地元産業の技術先端化を図っていくということが重要であるというふうに考えております。そのことを進めるためには、先ほどお話のございました高速交通施設などのハードの基盤に加えまして、地域の企画力でございますとか人材でございますとかあるいは情報環境といったような、いわばソフトな基盤の充実強化といったこともあわせて図ることが必要ではないか、このように考えておりまして、こうした点を踏まえて、先端産業を中心とする地域づくりの方策といったことについても幅広く検討していく必要があるのではないか、このように考えております。
○新井委員 六十年二月二十日に兵庫県も西播磨テクノポリス開発計画というのを提出いたしたわけでございます。それの承認に向けて県といたしましても、今後そういう地域にも人口を張りつけてやっていかなければいけない、こういうことで非常に努力をされておるわけでございますけれども、これの承認が、早ければ三カ月、遅ければ一年、こういういろいろなことがあるようでございますが、これらについて鋭意早く検討していただきたいと思いますけれども、それについて御答弁いただきたいと思います。
○田中(暁)政府委員 西播磨のテクノポリスの計画でございますが、その承認時期の見通しにつきましては、今後の主務四省庁によります審査の進捗状況いかんによりますので、はっきりしたことを現段階で申し上げるのは困難でございますけれども、地元の御熱意などを踏まえましてできるだけ早く承認できるよう努力してまいるつもりでございます。
○新井委員 次に、科学技術庁に来ていただいておりますので、先に質問したいと思います。 科学万博つくば85が三月十七日から九月十六日までの期間中行われるわけでございますが、これの予想入場者というのは何名になりますか。
○沖村説明員 今のところ二千万人を予想しておりまして、ピーク時には一日二十万人というふうに予想しております。
○新井委員 それで、一日当たりの最高というのは何名ぐらいに見込まれておりますか。
○沖村説明員 二十万人を予想しております。
○新井委員 その場合に輸送面においてはどういうようなお考えになっておりますか。
○沖村説明員 輸送対策につきましては科学万博当初からいろいろ御心配いただきまして、昭和五十六年と五十八年に国際科学技術博覧会関係閣僚会議というところで鉄道、道路、交通安全全般にわたりまして関連事業を決めていただいておりまして、現在その関連事業を進めさせていただいております。 ちょっと具体的に申し上げますと、二十万人のうち約半分の十万人を道路で輸送としておりまして、常磐高速道でありますとか首都高速道路、それから会場周辺の道路、そういうものを整備していただいております。現在、この一月二十四日から常磐自動車道、首都高速道路を完成いたしまして、霞が関から約一時間余りで会場の方においでいただけるように完成いたしております。 それから残りの半分でございますが、それは鉄道で予測しておりまして、国鉄の方でいろいろ御配慮いただきまして、電車の車両をふやしていただくとかあるいは電車の増発をしていただくとか、いろいろ御努力いただきまして、現在までのところその関連事業は非常に順調に推移しておりまして、博覧会会場は十七日から開場いたすわけでございますが、それまでには完成するということで進めさせていただいております。
○新井委員 私もいろいろな博覧会に行かせていただく機会が多々あったわけでございますけれども、何しろ普通のときはどうでもなくても、夏休みとかあるいはピークのときにおきましては非常な混雑が予想されます。中に入りましても人間の頭ばかり見えまして、外で待たされる時間と交通渋滞の時間の方がよっぽど長かったというようなことが再三あったわけでございます。 今回の場合も宿泊の希望人数が一日約四万人、ピークのときには約八万人に達するということが見込まれておるわけでございます。宿泊施設は、その圏内におきましては収容人員が約九千人、それから一時間圏内でも約二万二千人、こういうことですから、どうしても東京にUターンをしなければいけない。そうしますと来られる人、帰る人、そういう中ではもっともっと混雑をするのではないかということで、まだ開会までには時間があるわけでございますが、もう一度よくチェックをしていただきたいと思います。 高速道路で一日に十万人を運ぶというようなこともなかなか大変なことでございます。そういうことで、もう一度関係省庁でよく打ち合わせをしていただきたいのであります。科学技術庁も非常に苦労されて、内容は大変立派な内容だそうでございます。そういうわけでございますので、その点よろしくお願いしておきたいと思います。 次に、建設省に対しまして若干お伺いをいたしたいと思います。 大臣がいらっしゃいませんので、まず都市局にお伺いをいたしますが、我が国は物質的な豊かさにおいては先進諸国に肩を並べるまでになりましたが、都市の快適さ、美しさといった点においてはいまだ不十分な状況にあるわゆでございます。こうした背景から良好な都市景観の形成への国民のニーズも強くなってきており、地方公共団体でも、例えば滋賀県、兵庫県、神戸市、京都市などで都市景観を整備するための条例が制定されたり検討の動きがあるなど、さまざまな施策を講ずるところがふえております。国といたしましても都市景観の向上を図るための施策を積極的に講ずべき時期であると考えますが、建設省の基本的なお考えをお伺いいたします。
○梶原政府委員 先生御指摘のとおり、都市の整備の点から考えますと、都市の快適さ、美しさといった面がかなり立ちおくれております。私どもも同様な認識を持ちまして、昨年来各界の有識者から成ります都市景観懇談会というものを設けまして、都市景観の形成に係る基本的な問題につきまして御意見をちょうだいしているところでございます。 従来からいろいろ事業面で、例えば都市景観形成モデル事業、こういったものを五十八年度から実施したりしておりますが、どうしても個別対応ということになっております。このたびの懇談会の場におきまして、今後の都市における景観形成の基本計画となるような都市景観ガイドプランの策定につきまして、ガイドプランの取りまとめをしていただくという方針でおります。現在懇談会で審議をいただいておるわけでございますが、なるべく早くこのガイドプランをまとめまして地方公共団体の指導をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○新井委員 民間活力を活用した都市再開発の推進は、居住環境改善のためにも、また内需を中心とした安定的な経済成長のためにも最も重要な施策であると考えられますが、都市再開発は基本的に都市機能の更新という公共的性格を持つものであることにかんがみ、民間活力を誘導するためにも、公共側において事業推進のための環境整備を行うことが必要不可欠であるを考えます。 このような観点から、都市再開発に対して国庫補助や税制上の特例等の面で今後どのような施策を講ずるのか、お聞きをしておきます。
○梶原政府委員 先生おっしゃいますとおり、都市機能の更新等の公共的な側面が都市の再開発にはございまして、民間活力と申しましても、やはり公的な助成ということが不可欠でございます。そういう観点から、予算面で申しますと非常に厳しい財政状況ではございますが、都市再開発事業につきまして、五十九年度は対前年度一・三倍、六十年度の予定でございますが、一・二八倍と考えておるわけでございます。こうした予算の重点配分を行いますとともに、同時に制度面でございますが、五十九年度に民間の優良な再開発事業につきまして新たに補助制度を設けまして、あるいは譲渡資産に係る税制上の特例を創設したところでございますが、さらに六十年度におきましては、再開発のビルに公益的施設を導入した場合、従来の住宅型の再開発に準ずる補助の積み上げをするということも手当てしたわけでございます。さらに税制面では、優良な再開発建築物につきまして、いわゆる割り増し償却制度を創設したところでございます。 その都度各般にわたりまして改善策を講じてまいる所存でございますが、先ほど申し上げましたような基本的な再開発事業の重要性という認識のもとに、今後とも諸般の施策を講じてまいりたいというふうに考えております。
○新井委員 次に、住宅局にお伺いをいたします。 大都市地域等における公的賃貸住宅の的確な供給として具体的にどのように考えておられるか、お伺いをいたします。
○片山説明員 大都市地域におきましては先生御指摘のように、四人世帯でありますいわゆる標準世帯と言っているもの、あるいは五人世帯、そういう世帯向けの住宅、特に賃貸住宅の住宅事情は大変厳しい情勢にございます。こういう地域におきましては、公営住宅でありますとかあるいは公団住宅等の公的賃貸住宅の供給が大変重要な事項になっております。 このために、まず公営住宅につきましては、大変厳しい財政事情の中で全体の戸数は減少しておるところでありますけれども、こういう需要の多い大都市地域を重点地域といたしまして取り上げまして、所要の戸数を確保すべく努力をしてまいりたいと思っております。この具体的な施策の進め方といたしましては、やはり土地の取得が大変困難な状況等もございますので、できるだけ土地利用の効率化をする観点から、建てかえ事業の促進、それからまた、大規模な土地が取得できないということを考慮いたしまして、六十年度におきましては特に小規模団地を地域密着型で供給していくという観点から、コミュニティー公営住宅の制度を創設するなどの措置を講じておるところであります。 また、公団住宅につきましても、特に六十年度は賃貸住宅の戸数を増加いたしまして、住戸改善事業等とあわせましてその促進に努めていきたいと考えております。
○新井委員 地域に根差した住まいづくりの推進としてどのようなことを具体的に考えているか、お伺いをいたします。
○片山説明員 地域の個性でありますとか伝統文化を尊重しながらコミュニティーをつくっていくということは大変時代の要請でもございますし、このため、住宅対策といたしましても、地域特性を踏まえた住宅供給に努めることが必要と考えております。 このために、まず地方の文化を生かしました地域住宅計画の推進、HOPE計画と言っておりますけれども、そういうものを推進する、それから地域に密着いたしました、先ほどお話し申し上げましたコミュニティー公営住宅制度の創設、さらに地域振興、地域の住宅産業の振興という観点からの木造住宅の促進、そういうことにも努めてまいりたいと思っております。
○新井委員 昨日、住宅局の方にいろいろとお話をお伺いしたわけでございますが、本当にいろいろな手法を持って大変な御苦労をされておるわけでございます。そういう中で非常に残念に思いますのは、何といいましても住宅の事情にかんがみまして予算が非常に少ない。住宅金融公庫等もあるわけでございますけれども、それ以外の公営住宅あるいは公団住宅、そういう予算が非常に少ない。もう少し予算があれば何とかできるというようなお話をお伺いいたしまして、本当に今後とも頑張っていただきたい、このように思うわけでございます。 では、大臣が来られましたので、大臣に質問をさせていただきたいと思います。 まず、六十年度で切れる五カ年計画。第五次下水道整備五カ年計画、第三次都市公園等整備五カ年計画、第三次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画、第四期住宅建設五カ年計画、それから第三次都市公園等整備五カ年計画、こういうことで五カ計画が終わるわけでございますが、それらの進捗率についてまずお伺いをいたします。 〔中島(衛)委員長代理退席、委員長着席〕
○豊蔵政府委員 数字のことでございますので私から御説明申し上げます。 順不同になるかと思いますが、第三次都市公園等整備五カ年計画につきましては、昭和六十年度末で進捗率七五・一%となる予定でございます。これは地方単独事業を含んだ数字でございます。 次に、第五次下水道整備五カ年計画は、同様に昭和六十年度で七三・五%の予定でございます。これも地方単独事業を含んでおります。 それから第三次海岸事業五カ年計画は八二・二%。それから第三次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画は八九・一%。それから第四期住宅建設五カ年計画のこれは公的資金の住宅分でございますが、これは九五・六%。最後の三つは地方単独事業等を含んでおりません。
○新井委員 昨年は水野建設大臣から所信表明をお伺いいたしました。先ほど井上泉先生からもお話がありましたけれども、私は基本的に大臣というのは一年ぐらいでなかなかできるわけはない。だから幾ら有能な方であっても一年でできるようなことは断じてないだろう、このように思うわけでございます。特に建設行政というのは継続的、そしてまた長期にわたっての見通しを持って一歩一歩前進をしなければいけない、こういう行政でございます。そういうことで、大臣は一年間で何をでは一つ残したらいいか、このことについてはどのようにお考えになっているか、まずお伺いをしたいと思います。
○木部国務大臣 先ほど井上議員さんにも申し上げましたけれども、何を残すとか残さないかという問題じゃございませんで、やはり政策には永続性とか整合性とか、そういうものがなければならぬはずであります。そういう中に立って、今申し上げましたように、いかにして国民のニーズに適応力を持つか、こういうことだろうと私は思っております。そういう意味で、私も今申し上げるような基本的考え方に立って全力を挙げさせていただく、こういう決意でございます。
○新井委員 そこで私は思うのでございますけれども、今大臣言われましたけれども、継続性と整合性がある、ということは一体何が当てはまるかというと、一つの目安からいけばこれは五カ年計画でございます。この五カ年計画というのは、御承知のように閣議決定をされて、そしてとにかくこの五カ年でこれだけの仕事をやりましょう、こういうことで決められてくる。ところが、いつも五カ年になりますとオーバーするなんということは、これは全然ございませんで、必ず何らかの事情でもってこの進捗率が一〇〇%に達しないというような現状にあるわけでございます。 したがって私は、大臣の使命というのはとにかくこの五カ年計画に対して絶対におくれないように予算をきちっととる、これが一つの、言ってみれば一年なら一年の間の大臣の使命と思いますが、いかがですか。
○木部国務大臣 例えば一つのいい例ですけれども、道路一つ考えてみましても、高速道路もあれば国道もあるし、また生活関連の、我々の生活の上に一番大事な地方道や市町村道があるわけです。そういう意味で私は先ほど申し上げておるわけでありまして、やはりいろいろな計画をつくるにはつくるだけの、今申し上げるように国家的要請もあり、また住民の皆さん方のいろいろな要望というものに、必要欠くべからざる時代の要請にこたえなければなりませんから、そういう意味で各種五カ年計画というものが立てられるわけでありまして、予算その他につきましても建設大臣が一人でやるわけじゃありませんで、ことしなんかは、先生も御存じのとおり昭和五十六年から公共事業費マイナスが四年間続いたわけでございますが、党主導によっていろいろ御配慮を厳しい中にもいただいて、道路なんかでも大体七%とか下水道八%ぐらいとか、そういうふうな、野党の皆さん方にも御協力をいただいておると私は思います。そういう意味で、今申し上げますような考え方でこれからもしっかり努力しなければならぬ、そう思っております。
○新井委員 私が考えますのは、そういう一つの五カ年計画、そしてまた、それはもう当然継続性があります、整合性があります。みんなで考えて閣議決定した問題でございますし、一年間で何かやれと言われたら、その予算をとって私の時代は絶対おくらさなかったということくらいではないかな。もちろん、いろいろの提言もございますし、それはいろいろまたおやりにならなければいけないのですけれども、それが一番目玉ではなかろうか、こう思ったわけでございます。 なぜ私がそういうことを言うかといいますと、往々にして公共事業というのは景気浮揚策に使われるわけでございます。あるいはまた、財政赤字だから削っておけ、こういうことになるわけでございますけれども、これはもういろいろ考えなければいけませんけれども、何しろ日本の国というのは国民の皆さん方の生命財産を負わなければいけませんし、そのためには税金をいただいて、それをどのように予算配分をして、そして間違いなく使うかということを決めるわけでございます。 ところが、道路なら道路というものについては、大臣御承知のようにひっきりなしに陳情に来られます。そうすると、道路では非常に困っているんだな、これは下水道だって治山治水だってみんな同じでございますけれども、財源がない。そうすると、個人が負担をして守るのか、あるいは税金でするのか、いろいろの費用の負担の仕方がございますけれども、やはり道路特定財源みたいに一つの考え方として、道路だけはどうしてもやらなければいけないというようなものも出てまいりますでしょうし、これからは納税者に対して、こういうお金の使い方をいたします、これだけ要望があるからこうですということをきちっと言っていかなければいけない時代に入ってくるのではないか。 特に国土行政というのは、何日間でやれと言ってもとてもじゃないけどできる問題ではありません。年々着実に計画を立て、そして立ち退きの話し合いをし、いろいろの苦労の中に一つ一つができるわけでございますので、どうしてもこの五カ年計画だけは国の決めた一つの問題として国民の皆様にもいろいろと訴えて、そしてこれだけは実現をしていかなければいけない、このように私は考えているわけでございますけれども、そういう面について大臣のお考えをお伺いしておきたいと思います。
○木部国務大臣 今いみいろ御指摘いただきましたようなことが非常に肝要でございまして、基本的な考え方はそう相違はないはずであります。そういう点を踏まえて、できる限りの努力をさしてあります。
○新井委員 道路局は、お出かけですか。
○保岡委員長 次長が参っております。
○新井委員 では、次に建設経済局にお伺いをいたします。 宅地供給の促進のための借地方式や信託方式など、素地所有者参画型の宅地供給を推進すべきではないかと考えておりますが、その点はいかがでございますか。
○高橋(進)政府委員 最近の宅地開発の状況を見ますときに、今おっしゃいましたように素地取得の困難化がございまして、宅地供給が停滞しておるわけでございます。その促進を図るためには、土地所有者の意向を踏まえて良質、低廉な宅地の供給を推進することが必要であると考えておるところでございます。このため、建設省といたしましても借地方式や信託方式など素地所有者参画型の土地供給を推進すべく検討を進めているところでございまして、借地方式につきましては、土地所有者と借地人の利益の公平を図ると同時に、安定的かつ合理的な借地関係を確立することによって借地方式による宅地供給を促進する必要があると思っておりまして、そのためといたしまして、借地権の設定時等に授受されます一時金の合理化あるいは地代の改定ルールの確立、例えばスライド方式の導入等を内容とする標準的な借地契約約款などを作成して、関係団体との調整を図って世の中にお示ししたいと思っております。 また、信託方式の活用による宅地供給の促進につきましては、信託方式の活用に当たっての問題点の整理、また信託方式の活用のための税制、金融等の促進策等について検討を進めてまいりたい、かように考えております。
○新井委員 これからの情報化社会に、対しまして、不動産行政の基本的な方向についてどのように考えているのか、お伺いをいたします。
○高橋(進)政府委員 不動産業といいましてもいろいろございますけれども、特に宅地建物取引業が主でございますが、十万を超える業者数でございます。それが国民生活及び国民経済において非常に大きな役割を果たしておりまして、その振興を図っていくことは非常に重要な政策課題と考えておる次第でございます。 建設省といたしましても、従来、不動産流通機構の整備、中小業者の協業化の推進等の施策を講じてきたところでありますが、人口の高齢化、高度情報社会の到来と経済社会の変化に対して、今後とも不動産業の健全な発達を図っていくためには中長期的な視点に立った総合的な施策が不可欠であると考えております。 このため、今後不動産業の進むべき将来像を示し、その振興を図ることを目的。としまして、六十、六十一年度にわたりまして不動産業の中長期のビジョンの策定を進めることといたしたいと考えております。
○新井委員 不動産業者の方たくさんいらっしゃいまして、十万六千、特に扱い量が十六兆ですか、それだけの産業になっているのですけれども、確かにこれからは移転される方もたくさんいらっしゃいますし、多種多様な要望が出てまいるわけでございますから、どうしても、小さな、もう身の回りだけをやっているような不動産業者の方というのは仕事がだんだんなくなってしまう、こういうことが予想されるのです。それを一つの枠組みにしてみんな利益を分け合っていくというような方向にはなかなかいかないように思うのですけれども、その辺のところをもう少しお話しできればしていただきたいと思います。
○高橋(進)政府委員 おっしゃいますように、不動産業の実態は、非常に零細、中小の企業の数も多いわけでございます。そういった個々の企業の人たちの近代化を図らなければならぬわけでございますが、具体的な問題としましては、従来もやっておりますが、中小業者の協同組合等をつくることによって協業化すること、あるいはそういう業者がお互いに連絡し合って不動産流通機構というものを各県ごとにあるいはもうちょっと広域的につくるというようなことを進めておりますし、今後とも推進したいと思います。特に今後いろいろ情報手段というものも非常に日進月歩の時代でございまして、そういった新しい高度情報化の社会に対応しまして中小業者なんかも導入可能な、例えば標準情報システムの設計とか開発とか、そういったようなこともいろいろ研究開発してまいりまして、将来的には相当広い、中小企業の方も含めた不動産情報ネットワークの形成というようなことも考えていく必要があるんじゃないかというふうに考えております。
○新井委員 その前に、本当に零細なそういう業者の方々の御意見なんかもちゃんと聞けるようなシステムで聞いていただいていると思いますけれども、その辺のところはひとつ、しっかりしたところはもうこれはほっといたってどんどんそういう機械化設備もしますし大丈夫なんですけれども、何しろ本当の小企業、零細企業は多いわけでございますので、やはりそういう方の代表もいつも入れていただいて、今もやっていただいておるわけでございますが、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。 それから官房の方に、これは質問というよりも、この前資料をいただきまして、とにかく建設業界の倒産が非常に多いわけです。これはもう新聞でも出ておりますしまた白書にも出ておるところでございまして、何とかしなければいけない。そのためにはやはり仕事の量をふやしてあげなければいけないということで、毎年毎年閣議決定で大手と中小に出す官公需の内容は決められているわけでございますし、それもきちっと守られてあるいはちょっとオーバーぎみに出しているというような現状であるわけでございます。これらにつきましても、非常に中小のところもありますし、少してこ入れをすればよくなるところとか、余りにも多様であり過ぎるために一概に言えないのでございますけれども、まあ常識的に見てやはり育成、強化というものを図ってもらわなければいけない、このように考えるわけでございます。 したがいまして、官公需の中で中小をふやすとか、あるいはほかの施策もたくさん出ているわけでございますけれども、今後とも努力を願いたい、このように思うわけでございますが、その点について一言お伺いをいたしておきます。
○豊蔵政府委員 御指摘のように、官公需の中小企業向け発注につきましては、毎年閣議決定に基づきまして各省それぞれ目標を定めまして実施しております。私どもの建設省関係で見ますと、五十八年度は目標を上回るような中小企業への発注率といたしておりますし、また五十九年度の目標も前年度より上回る数字として現在努力中でございます。なお、これらの発注に当たりましては発注標準の遵守あるいは分割発注の推進、共同請負制度の活用等の手段によりまして地元の中小企業の育成、また受注機会確保に努めているところでございます。
○新井委員 河川局にお伺いをいたしますが、河川局も本当にこの治水対策では御苦労なさっているわけでございます。こんなにきちっとしたパンフレットをつくられまして、諸外国との違い、また都市化現象によるところの水の溢水とか、そういうことについて本当に御努力を賜っておるわけでございまして、予算さえあれば幾らでもこういうところを早目にやりたい、このように言われておったわけでございますが、これからますます都市化現象も出ますし河川も直していかなければいけない、こういうことで、五カ年計画の中でもこの治水事業等についても、本当に予算がなければどうしようもないわけでございますけれども、その進捗状況と今後の対策をこういう中でどのようにお考えになっているか、まずお伺いをしたいと思います。
○井上(章)政府委員 第六次治水事業五カ年計画は昭和六十年度で第四年目になるわけでございますが、その累積進捗率は六二・四%ということになります。近年の財政制約のもとでこの五カ年計画の達成見通しということになりますと極めて厳しいものと考えられますが、ただいま先生からお話ございましたように、治水事業の重要性にかんがみ、計画の目標達成に向けて最大限の努力をしてまいる所存でございます。
○新井委員 もう一つだけお伺いしておきますけれども、どんどん都市化されまして、毎年何回か降る雨、それも四十五ミリとかその程度の雨で本当に水浸しになってしまうような、例えていえば姫路市の大井川とか水尾川とかいうような川があるわけでございますけれども、そういうところも非常に力を入れて、日本全国至るところやっていただいておりますけれども、そういう毎年毎年にかかわるようなところについてはまた今後どのように対処されるのか、お伺いしておきたいと思います。
○井上(章)政府委員 近年におきます都市化の急速な進展によりまして、都市の基幹施設の一つであります河川の整備が相対的に立ちおくれ、そのために都市における浸水被害が増大する傾向にあることは、先生ただいま御指摘いただいたとおりでございます。このため、都市河川につきましては、時間雨量五十ミリに対して安全なものとすることを当面の目標として整備を促進いたしておりまして、特に市街化の進行が著しく治水安全度の低下している河川につきましては、治水施設の整備を促進するとともに、河川流域の持つべき保水、遊水機能の維持に努めるほか、治水安全度に配慮した土地利用を図る等の総合治水対策を強力に推進することといたしておるわけでございます。 御指摘の姫路市内を貫流する大井川、水尾川につきましては、昭和五十一年の台風十七号によりまして浸水家屋およそ六千六百戸というような激甚な災害をこうむったところでありますが、激甚災害対策特別緊急事業を採択したのを初めといたしまして、高潮対策事業あるいは都市小河川改修事業等によって鋭意改修を促進してまいったところでございます。今後とも一層計画的な治水事業の推進に努めてまいる所存でございます。
○新井委員 今回河川局ではスーパー堤防整備事業というものをやられるようでございます。本当に、土地を買ってそして整備をするというのもなかなかできない。しかし大変な御苦労の中に大変なアイデアだと思うのですけれども、これに対する民間活力の導入、これは当然中に入るわけでございますけれども、これらについての見通しはどうかということをお伺いしておきます。
○井上(章)政府委員 ただいまお話のございましたスーパー堤防でありますが、これは特定地域高規格堤防整備事業と申しておりまして、人口、資産の集積が著しい都市部の低地河川において、治水対策の強化及び水辺環境の改善に資するため、民間活力を活用した市街地の再開発事業等と一体として治川に計画的な盛り土を行い、高規格の堤防を築造するという事業でございます。 昭和六十年度におきましては、東京都の大川端再生構想の一環として隅田川において実施することといたしておりますが、その成果をまって他の河川にも適用するよう努めてまいる所存でございます。
○新井委員 時間でございますのでもう終わります。道路局にもちょっとお伺いしたかったのですけれども、時間がありませんので今度にします。 ただ、思いますのは、これからは車はどんどんふえてくるでしょうし、大型化もされるでしょうし、そこで問題になりますのは、大気汚染とかあるいは振動とか、また騒音、こういうような問題で、車は必要であるけれども道路をつくったりするときにもなかなか反対が多いとか、そういうことが多々あろうかと思います。したがいまして、今後車の技術がどこまで進むか知りませんけれども、二十一世紀を見通しますと、やはり電気自動車、特に日本の場合は高速道路でも百キロ走れば十分でございます。何も百五十キロも二百キロも走る必要はないと思いますし、百キロ程度スピードが出るような電気自動車、例えばそういうものが開発されますと、騒音と大気汚染がなくなるわけでございます。これは当然通産省関係の業者が開発すべきものとは思いますけれども、今後のそういう道路あるいは自動車というものの予測を見ますときに、やはり建設省としてもそういう面にもひとつ目を向けていただいて、何らかの形で今後の、先を見通していただきたい、このように思うのでございますが、それだけ質問いたしまして終わります。
○木部国務大臣 今、新井先生が御指摘のように、私どもは省エネ時代というものをよく考えていきませんと、自動車だけじゃございませんであらゆる点を、そういう点が非常に重要な資源の乏しい国としての政策上の一つの大きな課題だと私は思います。 私の記憶では、今から十年くらい前に通産省がこの電気自動車を試作したことがあるわけであります。その当時は、古い話でございますからたしか時速四、五十キロくらいしか出ないような、しかも数量が少ないわけですから大変割高になる、当時何か一台五百万円くらいのことを伺った記憶が今でもございます。イギリスなんかの場合には、私は運転ができないのですが、アクセル踏んでブーブー吹かしますと、やはり朝なんか非常にやかましいものですから、そういう点で牛乳配達だとか何かそういう車は電気自動車を使っている、そういう国もあるようでございます。 そういう点等も、我々も先ほど申し上げましたように、省エネということは非常に、特に油がないわけですから、資源の乏しい国としてそういう点にはいつも技術開発のために努力をしていかなければならぬ、そういう考え方でございます。
○新井委員 終わります。
○保岡委員長 伊藤英成君。
○伊藤(英)委員 六十年度の道路予算についてお伺いしたいと思いますけれども、今回の道路予算編成には関係者の方がいろいろ苦労もされ、大変苦心をされた、こういうふうに思います。そういう意味では、その労を非常に高く評価をしたいというふうに思いますけれども、今回の道路予算の仕組みが納税者である自動車ユーザーにとってみますと非常にわかりにくいと私は思うのです。自動車重量税という実質上の道路特定財源税を自動車ユーザーから徴収しているわけでありますので、正々堂々と道路予算を増額するのが本筋ではないか、こういうふうに思います。いかがでしょうか。建設省と大蔵省にそれぞれお伺いいたします。
○牧野説明員 予算編成についてのおただしでございますが、おっしゃるとおり、道路の損傷者負担とかあるいは受益者負担という観点から、ガソリン税はもちろんのこと、私どもは自動車重量税も実質上の特定財源と考えておりますが、その全額を、おっしゃっておるのは一般会計経由で、正々堂々とおっしゃったのはそういう意味だと思いますが、そういう方法もあろうかと思います。 ただ、私どもは、今度の予算編成に当たりまして、まず何よりも念頭に置きましたのは、従来の経緯を踏まえて六十年度においてはそういう実質的な特定財源を含めた全財源を何としても実質的に道路整備に充当したい、こういうことをまず強く考えたわけでございます。 一方、やはり政府全体といたしましては、一般会計なかんずく一般歳出を極力抑制するという大方針もございます。そういう種々の条件の中で、私どもとしては道路整備五カ年計画の中で比較的進捗の悪い一般道路事業の中のなかんずく地方道整備というものに着目して、後刻また御説明することになろうかと思いますが、いわゆる道路整備特別会計への直入とかあるいは財投資金の借り入れとか種々の方策を講じたわけでございますが、何としても実質的に道路整備費に充てるということを眼目とし、かつ政府全体の大きな方針にも合わせながら工夫した予算編成というふうに御理解いただきたいと思います。
○涌井説明員 自動車重量税でございますけれども、この制度の創設の趣旨あるいは経緯から、財政当局といたしましても道路特定財源としての原則に従った運用を行うという考え方で来ているわけでございます。 ただ、御承知のとおり財政が大変厳しい状況でございまして、六十年度予算もやはり一般歳出をマイナスにするという方針のもとで予算編成を行ったわけでございます。その中で、ただいま申し上げましたような自動車重量税についての考え方も踏まえたわけでございまして、そういうことで実質的にいわゆるオーバーフローを解消した道路予算を組んだということでございます。
○伊藤(英)委員 今それぞれの苦労のお話は伺いましたけれども、やはり重量税について言えば創設の意味からしても何が本来の姿であるかということは今言われたとおりでありますので、今後もそういうことに即して考えるようにぜひお願いをいたします。 それから次に、六十年度予算は五十九年度予算に比べまして千八百十八億円増額されておりますけれども、そのうち六百億円は関連公共施設整備費の肩がわりでありまして、実質約千二百億円の増額であります。そしてこの増加額はほとんどが臨時地方交付金として地方道路整備に充当されることになっております。この交付金千百十億円に対応する地方道路整備というのは事業ベースでどの程度の規模を建設省としては想定をされておりますか、お伺いいたします。
○牧野説明員 地方道路整備臨時交付金でございますが、その六十年度に実施いたします予定の事業費の規模は、法律案にも書いてございますが、各地方公共団体から実施計画が提出されます、それを合計したものということになっておりますので、現時点においては確かな数字ということはなかなか申し上げにくい状況でございますが、あえて予測といいますか考えれば、二千億円台かなというふうに考えておる次第でございます。
○伊藤(英)委員 私の理解では、またこの問題は別途論議することになると思いますけれども、地方道路を整備するという点でその資源の配分ということを考えますと、今回その千百十億円を持っていったときに、ほぼ二千億ぐらいというのは若干問題ではないのかなというふうに私は思います。それは地方道路をつくるときのその財源をどういうふうに考えるのだろうかという意味でこれはまた今後の大きな問題になるというふうに私は思いますので、また別途論議をしたいというふうに思います。 それから続きまして、今回のこの地方道路整備という特定の種類の道路建設を対象とする交付金制度というのは、やり方次第によってはいわゆる幹線道路というか高規格幹線道路を含めた全体の道路整備の体系をひょっとしたら崩すことになりやしないのかな、そしてまた同時に、現在緊急に整備を要するのはいわば大都市の幹線道路ではないか、こういうふうに思いますけれども、そうした今までの体系を崩すおそれがないかどうかということについてお伺いいたします。
○牧野説明員 今回の臨時交付金制度を導入した理由でございますが、九次五カ年の近年の進捗状況を見ておりますと、ややもすると地方の生活に密着した地方道の整備がおくれがちということで、私どもの考えでおります道路網全体のバランスのある整備がなかなかとりづらいような面もございます。そこで今回こういう地方道に臨時交付金を交付することによりまして、国土構造の骨格としての高速自動車国道からいわゆる地域社会の日常生活基盤としての市町村道整備まで非常にバランスをとって整備していくことになるというふうに私どもは考えております。
○伊藤(英)委員 次に、財投資金よりの投入の千二百億円の返済というのはどういうふうになるんでしょうか。私は、元利ともに道路財源以外の一般財源から返済するというふうに考えますけれども、そのように考えてよろしいでしょうか。
○牧野説明員 今回の資金運用部からの借り入れでございますが、これは申し上げるまでもなく臨時的な措置でございます。ですから、まず大前提として今後速やかに縮減、解消も図ってまいりたいというふうに考えておりますが、六十年度にお借りすることになる千二百億円、その元利償還につきましては、いずれにしても道路整備特別会計の運用に支障のないよう適切に対処していただけるというふうに私どもは考えております。
○伊藤(英)委員 道路開発資金二百億円というのがありますが、それはどのように活用するのか、あるいは既に決まっている具体的な事業があるのか、お伺いいたします。
○牧野説明員 道路開発資金も六十年度で新しく創設しようとしておるものでございますが、これは考え方といたしましては、道路に関連いたします公共的な事業分野における民間活力を導入する、そのための引き金的な役割を果たすものだ、低利の融資をしてまいりたい、こういうふうに考えております。 ただ、お尋ねのその具体的な事業の案でございますが、現在鋭意検討中でございます。 いずれにいたしましても、この貸付金を十分活用いたしまして道路整備の一層の進展を図るという観点から検討をしていきたいというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 第九次道路整備五カ年計画は六十二年度が最終年度でありますけれども、その達成率の見込みはどのようになっているか。そしてまた、この第九次五カ年計画達成のためにどのような予算措置を講ずるつもりであるのか、建設省並びに大蔵省にお伺いいたします。
○牧野説明員 九次の五カ年計画の進捗率でございますが、仮に六十年度末ということに想定をいたしまして、かつ、先ほどお尋ねのありました臨時交付金でございますが、あの事業費が先ほどお答えしましたように確定しておりませんのでその要素をちょっと省きまして計算いたしますと、六十年度末で、ただいまお願いしております予算が通ると仮定いたしまして、全体で五二・五%ということで、私どもが五カ年計画をつくったときに想定していた率よりは若干低い率というふうに考えております。 六十二年度までございますから、今後のことはまだ毎年の予算の折衝にもなるわけでございますが、例えば六十年度においてもオーバーフローを解消したというふうなことを踏まえまして、鋭意完全達成に向かって努めてまいりたいと考えております。
○涌井説明員 六十一年度、六十二年度の公共事業予算、あるいは道路予算がどうなるかわかりませんので、五カ年計画の達成率がどうなるかを予測することは難しいわけでございますけれども、いずれにいたしましても厳しい財政事情の中ですけれども、いろいろな工夫を凝らすことによってできるだけ五カ年計画の達成が図れるような予算編成をしたいと思います。
○伊藤(英)委員 今の問題にも関連するわけでありますけれども、六十年度はいわゆる重量税についてのオーバーフローというのは発生しなかった、こう言われております。過去三カ年の累積オーバーフロー四千百八億円につきましては、この委員会でも何度も問題になったことでありますけれども、それはこれからどのように道路整備に充当をされるのか。特に今度建設大臣もかわられたわけでありますけれども、この問題について改めて見解をお伺いいたします。建設大臣並びに大蔵省にお願いいたします。
○牧野説明員 五十七年から九年までのいわゆるオーバーフローの額は、御指摘のとおり四千百八億でございます。私どもの考えといたしましては、これは先ほど来先生のお話にもございますように、本来道路整備に充てられるべきお金が不幸にしてそういう結果としてオーバーフローという状態になったというのが基本的な理解でございますから、今後の予算編成、これはいろいろございますが、そういうときに、可能な限り戻していただくというのか、取り戻すというのか、そうして道路整備に充当していくというのが基本的な考えでございます。
○涌井説明員 五十七、五十八、五十九年度で約四千億円のオーバーフローが生じているわけでございますけれども、これらにつきましては、財政事情が許す限り可及的速やかに道路整備費に充当するよう努めてまいりたいと思っております。
○木部国務大臣 今次長と主計官から答弁されましたように目的税でございますから、当然我々はその道路整備を果たすために、今御指摘のような基本的な精神を貫きます。
○伊藤(英)委員 重量税の問題についてでありますけれども、やはり創設時の経緯に照らして、この内容を道路損傷度に見合った税額構造にちゃんとして、はっきりと道路特定財源化する必要があるのではないか、こう思いますが、建設省はいかがお考えですか。
○木部国務大臣 今答弁申し上げましたように、御指摘のとおり、これは道路整備を促進するための目的税と明記されておるわけですから、我々もその精神にのっとって、当然速やかに道路整備に返してもらって役に立つような、そういうことを貫いてまいります。
○伊藤(英)委員 今の大臣の趣旨にあわせて、さらにこう思うのですが、いわゆる道路をつくっていくときの財政基盤が今のような形では、少なくともここ数年の状況等を見てみますと、非常に不安定な状況にあると私は思うのです。そういう意味では、アメリカに道路信託基金というのがありますけれども、こうした制度を日本でもつくったらどうなんだろうか、こういうことを検討してみてはどうか、こう思いますが、いかがでしょうか。
○牧野説明員 先生お話しのとおり、アメリカにおきましては連邦補助道路計画の財源に充てるために道路信託基金という制度が設けられております。道路利用者税がその基金の歳入として計上されることになっております。ただ、歳出がそれに完全リンクしているわけでは必ずしもないのでありますが、一応入るものは信託基金としてきちんと経理するということにはなっているようでございます。私どもといたしましても、これらも含めまして諸外国の制度の果たす役割について今後総合的に研究してまいりたい、かように考えております。
○伊藤(英)委員 今の信託基金の問題について大蔵省はどういうふうに考えられるのですか。
○涌井説明員 道路信託基金の詳細については我我の方は実は承知してないのでございますけれども、先生の御提案でございますので、大蔵省としても勉強させていただきたいと思っております。
○伊藤(英)委員 建設省の方からも大蔵省の方からもそれぞれお答えがありましたけれども、こうした趣旨というのは私は非常に重要な内容を持っておると思いますし、ぜひ検討した上でこうした趣旨の運用をぜひお願いしたい、こういうふうに思います。 次に、高速自動車道の問題についてお伺いいたしますけれども、今高速自動車国道の整備は六十年度末で三千七百二十一キロメートルと見込まれているというふうに思います。長期計画では二十一世紀の初頭に七千六百キロを達成したい、こういうふうにしておりますけれども、こういうことで、その目標時期まで実質のGNPの成長率四、五%を続けることを達成して、さらに快適な生活というのが可能になる、こういうふうに考えられるのだろうか。私はこれはなかなか大変じゃないか、こういうふうに思うのですけれども、建設省としてはどのようにお考えでしょうか。
○牧野説明員 高速自動車国道は、先生御案内のように自動車交通を非常に能率化いたしまして、産業のあらゆる分野にわたって市場圏なり供給圏の拡大等をもたらすわけでございます。そういうことを通じて経済社会を効率化、活発化して我が国の発展と国民生活の向上に大きく寄与する、こういうふうな基本的な考え方でございますが、私どもといたしましては、二十一世紀初頭までにお話しのようにぜひとも七千六百キロを完成してまいりたい、そのことが我が国のGNPの向上にもむしろ相当に寄与するのではないかというふうに考えております。 ただ、GNPの成長率五%前後を達成できるかどうかという御質問でございますが、それは、私どもの努力もその一部になるかもしれませんけれども、そのほかの要因もあわせて考えられるべきものではないかと考えます。 それから、生活が快適になるかということでおただしでございますが、この七千六百キロが完成いたしますと、私どもの計算では、全国のほとんどの都市及び農村から二時間でこの高速自動車国道に到達することが可能となろうというふうに考えております。ということになりますと、その結果、生活圏域の拡大を通して、例えば文化サービスの享受でございますとかあるいは余暇活動の向上とかあるいは医療水準の向上など、快適な国民生活の確保が可能になっていくのではないかというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 非常に卑近な例でありますけれども、私は過去、ここ一、二年の間に自分で車を運転して走ったのが、東北自動車道の一番北まで行きました。南はずっと九州まで入りまして、熊本までは自分でそれぞれ高速道路を全部走っておりますけれども、七千六百キロを例えば引っ張ったといたしましても、今お答えになったような側面はもちろんあるのですが、それぞれの交通の渋滞等、あるいは経済活動がこれから二十一世紀の初頭に現在よりもほぼ二倍くらいの規模に動いていくというふうに考え、しかもどういうところに物は集まるのだろうか、どういうところを最も動くのだろうかというふうに考えたときに、特にこれは経済的なあるいは産業道路として見たときにそうだと私は思うのですけれども、今の東名とか名神、ここは今でさえほぼ満杯ではないか、こんな感じがします。それが二十一世紀の初頭までいってもあの辺はほぼ今のような状況で、若干の拡幅とかいうことをしたとしても、東名とか名神の辺というのは非常に問題になるのじゃないかという気がするわけであります。 そういう意味で、いわゆる第二東名高速あるいは第二名神とか、そういうようなものの建設を検討したらどうなんだろうか。それには、もちろん、今あるところとずっと離れたところに引くという案もあるかもしれませんし、あるいはもう一本引くやつを乗用車専用道路とかあるいは軽い車だけ走れるところというようなやり方もあるでしょうし、またそのバリエーションとして考えれば、今度は二階建て道路ということだって考えられる、こういうように思うのですね。 そういう意味で、あの大動脈の東名、名神のあたりをもう一つ、あるいは先ほど申し上げた第二東名あるいは第二名神なるものを検討されてはどうか、こう思いますが、いかがでしょうか。
○牧野説明員 東名高速道路あるいは名神高速道路は、御指摘のとおり、我が国の陸上輸送の大動脈として機能しております。大量の交通が集中しておりますので、時間帯によりますと、あるいは区間によって相当な交通渋滞が発生しているのは事実でございます。 そこで、御質問の中にもございましたが、緊急に改築を行う必要がある、東名で言いますと大井松田から御殿場二十五キロ、それから名神高速で申し上げますと京都南から吹田間の二十七キロ、ここにつきまして、現在六車線にする改築を鋭意進めておるところ。でございます。 ただ、こういう改築をいたしましても、お話しのような東京-大阪間に予想される将来的な交通需要に完全に対応できるかという問題がございますので、私どもといたしましても、第二東名なりあるいは第二名神高速道路というものが必要であろうというふうに考えております。現在、その整備した場合の効果でございますとかあるいは路線等に関する基礎的な調査を実施しているという段階でございます。 で、今後、具体的にとうなるかということでございますが、基礎的な調査の実施で、構想段階でございますから、今後は、申し上げましたような現道の改築と整合性をとりながら、全国的な高規格幹線道路網調査の一環として検討を進めていきたいというふうに考えております。 その際に、いろいろつくり方の御提案があったわけでございますが、現時点はそういう基礎的な勉強の段階ですから云々する段階ではないかもしれませんが、いずれにいたしましても、その路線の位置とか構造等につきましては、現在の東名、名神の交通実態とかあるいは沿道地域の利用状況を踏まえて、将来を見通した上で総合的に検討していく必要があるというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 いろいろ検討されているようですが、ぜひ積極的にお願いをしたいと思います。 実は先ほど、乗用車専用道路、こういう話をしたのですが、これは釈迦に説法でありますけれども、少なくともアメリカの東海岸に行きますと、たしか私はパークウェーという名前だったと思いますが、自動車専用ラインはいっぱいありますね。そういう意味では検討の材料も実際にはあるわけなので、ぜひよろしくお願いをいたします。 それから次に、これは非常に目の前の問題でありますけれども、今道路建設というのにそれぞれ地方自治体もあわせて一生懸命取り組んでいるわけであります。私の方の地元からも非常に強い要請がありますが、いわゆる用地取得ですね。今道路建設をしていくときに用地取得というのがなかなか大変だということで、用地が取得しやすいようにということで強い要請が、こういうのがあります。公共用地または代替地の取得を円滑化するための税制上の措置としてぜひこういうふうにしてくれ、その第一は、収用交換等の場合の譲渡所得の特別控除額の上限を現在の三千万円から五千万円に引き上げてください、それから第二は、公共用地の代替地として土地等を譲渡した場合の譲渡所得の特別控除額の上限を現在の千五百万円から二千五百万円に引き上げてくれということであります。これは今までもいろいろなところから働きかけがあったというふうに思いますが、建設省並びに大蔵省はこの問題についてどのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。
○高橋(進)政府委員 御指摘のように、公共用地の取得につきましていろいろの問題、困難性が高まっておるわけでございますけれども、御指摘のような点、公共用地の取得に係ります譲渡所得に関する特別控除額を引き上げるべきではないかという点は、各方面からそういう要望も出ておるわけでございます。これは御存じかと思いますが、昭和五十年以降十年間据え置かれておるということもございまして、建設省といたしましても、この間におきます物価の上昇を考えますと、公共事業を円滑に施行する観点からそういった譲渡所得に関します特別措置の拡充を図る必要があるのではないか、かように考えておるところでございます。これは今先生御指摘の、代替地としてその土地を譲渡した場合も同様でございます。今後ともそういった方向について努力してまいりたいと考えております。
○濱本説明員 お答え申し上げます。 将来に向けて緩和期待というものが生じますと、土地の動きというものを混乱させるおそれがあると考えられます。その意味におきまして、土地税制というのは長期的に安定したものであるという必要があると思います。こういう議論が五十七年度税制改正の折に十分尽くされまして、御承知のように、例えば長短の区分というのを十年で仕切るとか、あるいは四千万円を超えます譲渡所得につきましては二分の一課税にするといったようなことが決まりましたけれども、その際この特別控除額につきましてもいろいろな議論がなされました。 ただいまの御指摘は、三千万円あるいは千五百万円の控除額を大幅に引き上げてはどうかという御趣旨かと存じますけれども、まずこの特別控除制度と申しますものは、単なる税の繰り延べということではございませんで、絶対免税でございます。しかも三千万円の控除を受けられました場合のことを考えますと、最低でも六百万円の税がまかることになります。現在、三百万円の年収を持つ夫婦、子二人のサラリーマンの家庭を考えますと、年に支払っておる所得税は四万二千円でございますので、この四万二千円という税額に比べまして六百万円という額が国の助成としていかに巨額なものであるかということがわかると思います。さらに、その三千万円の特別控除のラインまでは税はゼロでございますけれども、それを超えまして四千万円、五千万円という譲渡所得が生じました場合でもその二分の一は非課税という制度になっておるわけでございます。 こういった点から考えまして、三千万円あるいは千五百万円の控除額の見直しということは適当でないと考えます。 この点につきましては五十八年十一月に税制調査会の中期答申が出ましたときにもその議論がございまして、たしか答申の中ではこういった特別控除に触れまして、制度が若干複雑であるというような点あるいは課税ベースの浸食がいかにも大きいといったような点を挙げまして、将来これを見直す方向で考えることが適当ではないかというような指摘を受けているところでございます。
○伊藤(英)委員 今の問題は、道路をつくろうとし、そして工事が一方のところではかなり進んでいるというときに、途中段階でとまっているところが現実にはいっぱいあるわけですね。そのために、その道路の及ぼす経済効果等も非常に制約されておるというような状況の中で、国も地方も困っているということだと私は思うのです。そういう意味で、先ほど建設省の方からもお話がありましたけれども、今まで十年間据え置かれている状況の中で、より用地取得ができやすくするための努力がそれぞれにあってしかるべきだ、こういうふうに思いますので、大蔵省の方もぜひ前向きに御検討をお願いしたいということを強く要請しておきます。 次に、下水道整備についてお伺いいたします。 第五次下水道整備五カ年計画は、六十年度が最終年度になりますけれども、達成率は六九・一%というふうに見込まれております。非常に達成率が低くて問題でありますけれども、これをそのまま反映してというか、こういうことをもたらした要因になっているというふうに考えてもいいのかもしれませんが、私どもの地元でも矢作川・境川流域下水道事業というのをやっているのですが、なかなか進みません。そういうことで、住民としては本当にもっと早期供用開始をしてくれということで大変な熱望の仕方あるいは期待の仕方であるわけなんですが、この矢作川・境川流域下水道の推進が現在どんなふうになっているのか、その状況についてお伺いをいたします。
○梶原政府委員 矢作川・境川流域下水道でございますが、昭和四十六年度に事業の着手がなされたわけでございます。これまでは処理場の用地の問題等もございまして大幅に立ちおくれたわけでございますが、現在では建設も本格化しておるということでございます。 そういうことでございますので、私どもも厳しい財政状況のもとではございますが、重点配分を心がけております。五十九年度の当初予算では、国費ベースでございますが、一四%増の国費を投入したわけでございます。しかしながら管渠の延長で見ますと、矢作川の処理区がまだ一六%程度、それから境川の処理区が三%程度というような立ちおくれが目立ちますので、厳しい予算のもとではございますが、六十年度の事業費の増もございまして、そういう中で事業の進捗を図ってまいりたいというふうに考えております。
○伊藤(英)委員 ぜひ積極的に、よろしくお願い申し上げます。 次に、高速道路の料金についてお伺いいたします。 高速道路料金は、今までの実績を見ますとおおむね三年ごとぐらいに改定をされております。前回の改定が五十七年度であったわけでありますけれども、そういうためか、今年度に改定をするのではないか、こういったうわさがあります。予算には織り込まれてはおりませんけれども、今年度は改定はないと考えてよろしいでしょうか。
○牧野説明員 今年度と先生がおっしゃったのは六十年度という意味であろうかと思いますが、料金改定につきましては、やり方でございますが、従来から、日本道路公団の料金検討委員会というのがございまして、そこで料金制度のあり方一般の中で検討する、その検討の結果が出ますと、日本道路公団が改定を行うべきかどうかというふうに判断をいたしまして、建設省と運輸省に対しまして料金の認可申請を行う、こういう手続になるわけでございますが、現在のところ日本道路公団が近々のうちにも料金改定認可申請を行うというふうには聞いておりません。
○伊藤(英)委員 今のお話で、高速道路料金については今非常に近いうちに改定があるというふうには聞いていないようでありますけれども、高速道路の料金体系について問題がある、こう私は思っているのですが、それは車種区分が非常に粗いこと、そしてまた料金別納制度によって料金負担が極めて不公平になっているのではないか、こういうふうに思うわけであります。利用料の引き上げは今すぐはないとは思いますけれども、こうした不公平な料金全体系を是正する必要がある、こういうふうに思いますけれども、建設省並びに運輸省はどのようにお考えでしょうか。
○牧野説明員 先生お話しのとおり、本来高速自動車国道の料金というものは、大きなトラックから小さな軽自動車とかあるいは二輪車とか通るわけでございますから、それぞれの車種区分ごとに決めるというのが負担の公平という見地からは好ましいかもしれません。ただ、非常に細分化をいたしますと、トールゲート、いわゆる料金徴収をするところでございますが、そこにおきまして大変渋滞をして利用者に時間的損失をおかけする、あるいは料金徴収業務の煩雑化から管理費用の増大をもたらすというふうな難点もございまして、現在はそういう車種間の負担の公平を著しくゆがめないという範囲内でなるべく統合して、現在の三車種区分を採用しているものでございます。 それで、私どもも、この三車種区分に対しまして各方面からそれぞれの立場に応じた御意見、要望がいろいろあることは承知をいたしております。御指摘のような点も含めまして、なお一層調査研究を進めて慎重に対処をしたいというふうに考えております。
○桑原説明員 運輸省といたしましても、高速道路の料金の認可に当たりましては建設省と十分協議をいたしまして行っておるところでございます。現在の車種区分及び別納等の料金問題の基本的な考え方は、先ほど建設省の方から答弁したとおりでございます。先生御指摘のような御意見があることは十分承知しておりますので、今後とも高速道路の利用実態というようなものを十分勘案の上、建設省とも十分協議して、検討してまいりたいと思います。
○伊藤(英)委員 今の問題はぜひ検討し、是正をしていただきたいと思います、先ほど私から細かくは申し上げませんでしたけれども、今の体系ですと、それこそ二輪車も乗用車も軽自動車もさらにはもっと大きなトラックとかいうものも全く同じというようなこと、あるいは今の料金別納制度の割引の仕方等を考えますと非常に不公平だ、こういうふうに思うので、それはぜひ御検討をお願いいたします。 次に、第四次全国総合開発計画の策定についてお伺いいたしますけれども、四全総は今その目標年次をおおむね昭和七十五年として、その内容は二十一世紀への国土づくりの指針を示すものと聞いておりますけれども、三全総フォローアップ作業及び四全総の長期展望作業において、人口の高齢化あるいは都市化、技術革新、情報化ということについて、その中で問題とされた内容はどういうものであって、その対策等についてどのような論議あるいは展望をされたか、また長期展望作業の二十一世紀の時間軸の上限を一九八五年から四十年プラスした二〇二五年とした理由はどういうことであるのか、そしてまたこの時間軸に関連して、展望作業が将来推定型というよりはいわゆる問題発見型ひいては選択のメニューを提示するというユニークなやり方であると思いますが、このような例は諸外国にもあるのかどうか、お伺いいたします。
○永田政府委員 御指摘のとおり、四全総は今策定作業中でございます。六十一年度中につくるべく鋭意作業を進めておるわけでございます。昨年の十一月に中間展望というのを出しました。これは御指摘のようにかなり長期、四十年先にこの日本の社会がどうなっているかということをいろいろな角度から検討して、それに基づいて昭和七十五年までの計画をつくろう。それは一つには、今の社会の変化が大変激しゅうございますから、いろいろな変化があるということを前提に置いて計画をつくらなければいかぬのではないか、こういうことで四十年先を展望したわけでございます。 それじゃ、その変化で今後計画をつくっていくのにどういう問題点があり、どういう方向が考えられるか、こういうことがございますが、これも御指摘がございましたように一つは人口の老齢化が極めて異常なスピードで進み、かつこれは明確にそうなってくるだろうということでございます。現在の六十五歳以上の人口は日本人口の中で一〇%を切っておるわけでございますが、昭和七十五年には一五%、四十年先には二〇%を超えるような状況になるだろう。一般的に言いますと、老齢化が進むということは、ほかの諸条件を捨象しますればその社会の活力は衰えざるを得ないと考えるのが筋でございます。 私どもは、その老齢化の問題としていろいろなことを考えておりますが、そういう状況になる前に、非常に立ちおくれている社会資本の整備を急速にやる必要があるであろう、そうすれば老齢化が進んでもいわゆる建設投資はそれほど多くなくなってくるのではなかろうかというのが一つございます。それからまた、都市化が大変進むという問題がございます。現在は大都市への集中というのは東京を除いては一応とまったと考えております。ただ、大都市への集中はとまっておりますが、地方の中で県庁の所在地とか中核都市への人口はかなりのスピードで集積している、この問題が出てくるだろう。 そこで、そういうことを防ぐために公共投資の整備の面でどういう戦略があるだろうか、というような問題がございます。一つ考えられるのは、幹線道路交通体系を整備することによって、わざわざ土地の高いところへ出てこなくても、田舎にいて、大変便利になるからそこへ働きにだけ来るということは十分考えられるではないか。 それから、都市をいかに秩序整然としたものにしなきゃいかぬだろうかというような問題もあろうかと思います。 それから、長くなって申しわけありませんが、技術革新あるいは産業がかなりのスピードで、これも変化していくだろうと思います。今は軽薄短小という話がありまして、産業もかなりのスピードで変わっていくわけでございますが、そうなりますと今後の産業立地というのはどうあるべきかということになってまいります。高度成長のときには臨海型工業といって、港湾があってそこへ全部の企業がまとまって立地するという格好になりましたが、最近はその様相はなくなっております。これは私ども、地方を均等に開発して発展させていくという面からは非常にいい現象だと思いますが、さらにそれを推し進める必要はあろうか、かように思っておるわけでございます。 まだそのほかにも現在売れ残っている工業団地等もたくさんあって大変問題になっておるわけでございますが、これらに今度の全国総合開発計画の中でどのように対応していくかということもかなり大きな問題だろう、等々いろいろ問題はあるわけでございますが、まだ策定中でございまして、今はいろいろな方々の御意見をお伺いしながら、誤りのない、かつ未来に夢を残す計画をやりたい、かように思っておるわけでございますので、よろしくお願いいたします。
○伊藤(英)委員 今の長期展望作業における二〇二五年ごろの基盤整備について、この作業の要旨、「国土基盤形成の新たな展開」というところに、「公共投資に占める新規投資、更新投資、維持管理費の推移と展望」という図表を掲げまして、次のように述べております。ちょっと読ませていただきます。 「基盤投資の展望」の一例として、公共投資が実質三%程度の伸びで推移すると仮定して試算すると、今後二〇二五年までの公的固定資本形成の累積投資額は千四百兆円程度(一九七五年価格。)となる。二〇二五年ごろの国土基盤の整備水準は、なお問題は残るものの、相当程度高まることとなろう。 しかし、その際、 ①二〇〇〇年までの累積投資額は四百兆円程度にとどまるため、二〇二五年ごろを展望した水準よりかなり低い整備状況となること ②将来、新たな基盤整備への要請が生じることも予想されることに留意する必要がある。 としております。 そしてまた、「維持管理的経費増大の可能性」として、 今後時間の経過とともに社会資本ストックが増加し、また老朽化が進むにつれて、ストックの機能維持のための維持管理費が急速に増加していくこととなろう。 さらに、特に高度成長期以降に整備された社会資本ストックが、二十一世紀初頭に向けて順衣更新期を迎えることから、今後莫大な更新技賛の必要性が高まることが予想される。 今後、公的固定資本形成が実質三%程度で伸びると仮定して試算すると、公共投資総額に占める維持管理的経費(維持管理費及び更新投資)の比率は、現在の一六%程度から二〇〇〇年には約三割、二〇二五年には約四割と急速に増加すると見込まれる。さらに、実質横ばいで推移すると仮定すると、二〇〇〇年には公共投資総額の約半分、二〇二五年には約九割を占めることとなり、新たなニーズに即した新規投資を行い国民生活の質的向上を図ることが困難となる。 こういうふうにしております。 そしてさらに、「今世紀の残された期間の意義」というふうにしまして、 今世紀中は、生産年齢人口比率や貯蓄率が比較的高い水準に保たれるなど、基盤整備を支える投資余力が維持されているものとみられ、この期間を、二十一世紀の本格的高齢化社会に向けての貴重な準備期間と位置づけることができる。その意味において、今世紀中においては、総体的に低位な国土基盤の整備水準を望ましい水準にまで引き上げるためにも、着実な投資の進展が期待されよう。 こういうふうにしております。 以上申し上げましたけれども、その内容は、今後の日本の公共投資の方向あるいはあり方について非常に重要な問題を提起しているというふうに思います。 このことにつきまして、国土庁それから建設省並びに大蔵省について、現在のこの、「今世紀の残された期間の意義」として最後にまとめましたけれども、その問題につきましてそれぞれ御見解をお伺いしたいというふうに思います。時間も余りありませんので、簡単にお願いしたいと思いますが、よろしくお願いします。
○松原(青)政府委員 先生御指摘のように、国土庁の、将来の維持管理的経費が増大するという御指摘、これは幾つかの前提を置きました推計ではございますが、極めて重要な問題提起であると受けとめております。このために、投資余力のある今世紀のうちに、社会資本ストックをできるだけ充実、拡大しておくということと、もう一つは、維持管理的経費の節減にも配慮した質の高い社会資本を整備していくための方策を検討することが重要だろうと考えております。 いずれにしましても、この残された投資余力のある今世紀というのは一つの貴重な期間でございます。二十一世紀に備えました公共投資の拡大、社会資本の整備に努めてまいる必要があるわけでございますが、何といいましても社会資本の整備ということは非常に長期間にわたる不断の努力が必要でございます。そういうことから長期的、計画的な視点に立って格段の努力を払いながら着実に社会資本整備の努力を進めてまいりたいと考えております。
○西田政府委員 我が国の国土基盤整備水準というのはいまだ満足すべきものでないということは、お説のとおりでございます。今後とも、長期的な視点に立って着実に計画的に整備を進めていかなければいけないと考えております。 この際の問題点といたしまして、四全総長期展望作業においては、維持管理費、そのような経費が増大をすると予想されますので、新期投資水準というものが必然的に下がるおそれがあるわけでございます。これらの問題を、今後残された期間における着実な投資の必要性等について、我々の中間取りまとめでは指摘したところでございます。 今後、国土庁といたしましては、四全総策定の過程において、このような問題点を踏まえ、二十一世紀に向けての国土基盤づくりにより一層努力を払っていきたい、このように思っておるわけでございます。
○涌井説明員 我が国の社会資本の整備水準は欧米先進国に比べますとおくれていることは、これは否定できない事実であるかと思います。ただ、社会資本整備水準の問題は、我が国の整備のスタートがおくれたことによるところが大きいのではないかと思っております。現在GNPに占める政府投資の比率を見てみますと、各国に比べて我が国は相当高い、格段に高い水準であるということも事実でございます。いずれにしても、これらについては短期的な視点で考えるのでなく、中長期的な課題として息の長い着実な対応が必要と考えております。
○伊藤(英)委員 もう申し上げるまでもありませんけれども、現在のあるいは今世紀中、と言ったってあと十五年しかございませんけれども、その重要性というものは本当に大変なものだというふうに思いますので、財政上いろいろなこともあるでしょうけれども、それはみんなで頑張らぬといかぬのではないかというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。 時間がほとんどありませんけれども、最後に、非常に今日的な問題を一つお伺いしたいのです。この公共投資に非常に関係のある話でありますが、最近コンクリートの耐久性ということが問題になっておりますけれども、いわゆるコンクリートのひび割れ現象ということはどういう現象を言うのであるのか、そしてまたその原因はどういうことであって、さらにまたその対策についてどのように考えているか、建設省にお伺いいたします。
○杉山説明員 お答えをいたします。 先生御指摘のコンクリートのひび割れ現象につきましてですが、現在社会的に問題になっておるものにつきましては二種類ございまして、一つは塩害によるひび割れというものと、もう一つはアルカリ骨材反応によるひび割れ、この二種類あるわけでございます。 まずコンクリート構造物の塩害につきましてですが、これも二種類ございまして、海岸近くの波しぶきを受けるあるいは潮風を受ける、こういったところの海から飛来する、我々海塩粒子と言っておりますが、塩分でございますが、こういったものがコンクリートの外から内部に侵入しまして、そして鉄筋が腐食をして膨張する、そしてクラックが生ずる、こういったものが一つございます。それともう一つは、海砂の使用によります塩害、こういった二つがあるわけでございます。 それで、建設省におきましては五十七年から五十八年にかけまして全国の一般国道におきます海岸付近のコンクリート橋の実態調査をやったわけでございますが、その調査結果からわかりました点は、まず地域的に被害を多く受けている地域といいますのは北海道、東北、北陸の日本海側、それと沖縄というところに被害が顕著に発生しておるわけでございます。 こういった損傷原因をそういった地域的な面とあわせて分析して考えますと、日本海側におきましては冬季の卓越した季節風によりまして先ほど言いましたような海塩粒子が外部から侵入する。それから沖縄におきましては、亜熱帯性の高温多湿の海洋性気候ということ、さらに台風常襲地帯である、こういった面から、こういった地域におきまして海塩粒子が外部から恒常的に供給されていることによって起きているというふうに結論が出されたわけでございまして、こういった調査結果をもとにいたしまして、建設省におきましては早速昨年二月に道路橋の塩害対策指針(案)を作成いたしまして、この中でコンクリートのかぶり厚を大きくするとかあるいは事実なコンクリートにする、こういったような対策を講ずることにしたところでございます。 それからまた、近年海砂使用による塩害ということが言われておるわけでございますけれども、この点につきましては、現在内陸部も含めた鉄筋コンクリートの構造物の実態調査を実施中でございます。 次に、二つ目のアルカリ骨材反応によるひび割れ現象についてでございますが、この現象につきましては従来我が国では発生しないというふうに言われておったのが定説でございました。ところが、最近関西地方を中心にいたしまして鉄筋コンクリート構造物に異常なひび割れ現象が発見されまして、これらを詳細に調査いたしました結果、アルカリ骨材反応であるというふうなことが判明いたしたわけでございます。 時間もないようでございますのでその内容については省略いたしますけれども、建設省といたしましては、こういった塩害やアルカリ骨材反応というコンクリート問題につきましては、良質な社会資本整備を進める上で、またストックの保全といった面から早急に解明しなければならない重要な問題であるというふうに考えておりまして、土木研究所、建築研究所を中心に総合的に今検討に着手しておる段階でございまして、今後ともコンクリートの劣化状況の把握、適切な対応策の実施に努めるとともに、コンクリート構造物の耐久性技術の研究開発に積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○伊藤(英)委員 時間も来ましたので、別途また資料で御説明をお願いしたいと思いますけれども、本日はこれで終わります。 ありがとうございました。
○保岡委員長 中島武敏君。
○中島(武)委員 私は大臣の所信表明についてお尋ねしたいと思っています。 最初に、新潟県青海町玉ノ木地区で去る十五日に起きました土砂崩れ事故についてお尋ねいたします。 初めに、十名の亡くなられた方々に心から哀悼の意を表し、残された遺族の方々に心からお悔やみを申し上げ、質問をいたしたいと存じます。 この箇所は、県が急傾斜地崩壊危険区域に指定し、急傾斜地崩壊防止工事を行っていたようであります。しかし、事故発生後の調査では、急傾斜地の崩壊ではなくて地すべりであったようですけれども、そうでありますか。
○井上(章)政府委員 本件災害の原因につきましては現在調査中でございますが、崩壊斜面上部にあらわれた明瞭なすべり面及び移動した土砂の形態等から、大規模な地すべりであると考えております。
○中島(武)委員 この箇所は、今申し上げたように急傾斜地対策を行っているわけですね。そうすると、当然そのときに調査がされていると思うのですが、地すべりの危険性が発見されなかった。それは一体なぜ発見されなかったのでしょうか。
○井上(章)政府委員 今回の災害を顧みますと、このような急斜面のもとに長い歴史にわたって神社や寺院を中心とした集落が形成されてきたということは、その斜面の安定した履歴を反映しているものと考えられます。したがって、当地区におきましても、今回のような地すべりを予想するということはこの状態では非常に困難であったというふうに考えられるわけでございます。それで、急傾斜地崩壊対策事業として実施いたしましたのは、これは急な斜面でございますから、その斜面での崩落防止を対象に実施したわけでございますが、今回の地すべりは、ただいま申し上げましたように非常に大きなすべり面を持った地すべりでありましたので、あらかじめこれを察知することができなかったということでございます。
○中島(武)委員 大きなすべり面を持った地すべりであるから発見されにくかったと言われるのですけれども、これは私が聞いたことなんですが、新潟大学積雪地域災害研究センターの藤田センター長にお聞きしたのです。そうすると、私というのは藤田センター長ですが、私が調べたら百年前に地すべりをしていた典型的な地すべりであると言うのですね。それで、地すべりは過去に地すべりをしているところに発生するというのが地すべり学会の通説になりつつある、こういうふうに非常にはっきり言っておられるのです。 まあこれは非常に大変な事故だったわけでして、私も何でわからなかったのかなと、今御答弁あってもどうも納得がいきにくいのですね。それで、この問題についての専門学者は今言ったような発言もしているということからいって、何ともこれは釈然としないのです。答弁があったら言ってください。
○井上(章)政府委員 藤田先生の発言があったということは承知いたしておりますが、そのよって来るゆえんについては私どももちょっと理解できないところでございまして、外見的なこの地域の状況は先ほど申し上げたとおりでございました。
○中島(武)委員 これは私も何かこんなことを判定する立場にあるわけじゃありませんから、どうもはっきりしないなという気持ちをぬぐえないのですが、じゃこの問題に関連してお尋ねします。 地すべりの危険性のあるところが全国で何カ所ありますか。建設省所管、農林省所管、林野庁所管、それぞれ何カ所かということについてお尋ねいたします。
○井上(章)政府委員 地すべり危険の箇所数でございますが、昭和五十五年の調査によりますと、建設省所管で五千七百七十七カ所でございます。
○中島(武)委員 農林省わかりますか。
○井上(章)政府委員 農林水産省所管は、五千五百四十六カ所でございまして、合計一万一千三百二十三カ所となっております。
○中島(武)委員 林野庁を含めてですか。
○井上(章)政府委員 含めてでございます。
○中島(武)委員 今度の事故は非常に深刻な事故だと思うのですね。 それで、私は建設大臣にお尋ねしたいのですけれども、やはり今度の事故の教訓として全国的な点検調査をやるとかあるいはまた対策を強化するというふうにしなければならないんだと思うのですね。もう再びああいう不慮の事故が繰り返されるということがあってはならないと思いますので、この点検調査、それからその対策の強化という点について大臣の見解をお尋ねいたします。
○木部国務大臣 亡くなられた方々に対しまして、心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。 先ほど局長からも答弁したとおり、大変困難な問題でございますが、今中島先生の御指摘のように、私どもも新潟大学の権威のある先生なんかがそういう御指摘をされるということについては、これは重く受けとめなければいかぬ、そういうふうに実は考えておるわけでございます。 これはこの地すべりとは多少趣を異にいたしますが、想定されます東海沖地震、六県の指定地域なんかにつきましては、財政特例法の適用を受けまして、今恐らくこの国会中に財政特例法の延長をお願いするのじゃないか、国土庁の方でそういう準備をされておると私は思いますが、そういう中にありましてもこの危険の傾斜の地域ですね、これなんかをこれから最重点に取り上げていく、こういうふうなことのようでございます。 私は、今申し上げますように、日本の場合には今数字の上でも明らかにされたような危険箇所というものが、五十五年の総点検の結果があるわけでございますから、そういう点等を学術的に解明して二度とそういうような問題がないような努力をしなければならぬ、そういう点では全く同感でございます。
○中島(武)委員 その場合、いろいろ点検や調査をするという場合には学者の意見だとかあるいは地元住民の意見だとかいうものをよく聞かなければならないと思うのですね。そういう点については、同感だろうとは思うのですが、どうですか。
○木部国務大臣 今申し上げましたような考え方でこの研究、検討、調査をしなければならない、また見直しもある意味ではしなければならぬ、そう考えております。
○中島(武)委員 この対策を行うという場合に関してなんですけれども、地すべり対策を行うという場合の採択基準はどうなっておりますか。
○井上(章)政府委員 地すべり防止区域の指定基準というものがございます。
○中島(武)委員 もう一つお尋ねしたいのですけれども、対策の進捗度は一体どの程度ですか。
○井上(章)政府委員 建設省所管事業で申し上げますが、先ほど申し上げましたように、地すべりの危険箇所は昭和五十五年の調査によりますと五千七百七十七カ所でありますが、このうち先ほど申し上げました指定済みの箇所は二千六百八十五カ所でございます。これに対しまして、五十八年度末でございますが、整備されております箇所は千四百十五でございますので、整備率は五十八年度末で二四・五%でございます。
○中島(武)委員 先ほどから御答弁をいただいておりますように、危険箇所というのは非常に多いですね。しかも進捗率という点では、今御答弁があったように二四%と大変おくれているわけですね。そうすると、この対策を進めていく場合に優先順位を決めなければならないということになると思うのです。この優先順位はどんな基準で決めていらっしゃいますか。
○井上(章)政府委員 全国的に見まして地すべりの態様はざまざまでございますが、私どもが優先順位といいますか現在強力に事業を進めておりますのは、現に大規模なすべりが発生しておるところでございます。
○中島(武)委員 これはなかなか大事な問題だと思うのです。今度の新潟県の青海町の事故も規模からいいますと五ヘクタールぐらいと聞いておりますけれども、人命尊重の観点からいいますと、人家が密集しているとか、あるいはまた不特定多数の人たちが集まる公共施設があるとか、そういうところを優先しなければならないのじゃないかというように思うのですね。それで、採択基準で、例えば広さ、面積で言いますと、五ヘクタール以上というようなことになっているわけですけれども、しかし五ヘクタールに満たなくても、今言ったような人家の密集地だとか、あるいは公共施設があるとかというようなところは優先をして対策を進めるようにしなければならないと思うのです。どうでしょうか。
○井上(章)政府委員 指定基準によりますと、先生お話にございましたように、地すべり地域の面積が五ヘクタール以上という網がかぶりますが、ただ人家十戸以上に被害を及ぼすおそれのあるものも採択基準に入れることにしておりますので、今回の場合はこれに該当するわけでございます。
○中島(武)委員 これについては、先ほどから大臣の方からも答弁がありましたが、相当力を入れて、二度とこういう事故がないように調査、点検、そしてまた対策を強化するということを重ねて望んでおきます。 次に私、民間活力の活用問題について質問をしたいと思うのです。 一昨年の七月に建設省が発表した「規制の緩和等による都市開発の促進方策」は中曽根総理の強い指示のもとにつくられたものであります。この中には、国鉄用地等を含む国有地の活用も入っております。方策の内容は既に通達等で実施されておりますが、この中でも急速に推進されようとしているのが国有地の活用の問題であります。 きょうはこの問題について聞きたいのですが、国有地の民間に対する払い下げについては、一昨年の十月、総理を本部長とするところの国有地等有効活用推進本部が設置されました。総理じきじきいろいろハッパをかけて、国有地の総点検が行われたことは御存じのとおりであります。それで、その結果として、昨年の二月には全国百六十三件、六十五ヘクタールに及ぶ国有地が民間払い下げの対象となりました。さらに、昨年十月には東京二十三区内の十二件、八・五ヘクタールが民間活力導入検討対象財産として発表されております。 最近の報道によりますと、政府の国有地等有効活用推進本部が住都公団を介在させた国有地の新たな再開発方式の検討に着手したと言われております。内容としては、住都公団に国有地を払い下げ、都市計画との調整を行い、道路などの基盤整備をさせた上で民間開発業者に売り渡して再開発を促進する、そういう構想のようですけれども、ここからお尋ねしたいのですが、建設省から推進本部に民間活力活用の一つの案として今伝えられるような構想を提示をされましたか。
○松原(青)政府委員 お答え申し上げます。 都市内の国有地等は都市の再開発を進めていく上で非常に貴重な空間資源であります。建設省としては関係省庁、地方公共団体とも協力いたしまして、これらの国有地等を良好な町づくりに有効に活用したいと考えておるわけでございます。 実際の事業の推め方にはいろいろな方式があるわけでございますが、そのうちの一つの方式としまして、まず国有地等を、町づくりについて専門的技術力あるいは経験を持っております住都公団等の公的機関が取得しまして、必要な公共施設等の基盤整備をして民間事業者に売却する、民間事業者、デベロッパーがその上に建築物をつくる、こういう方式もあり得るのではないかということで、建設省において検討を進めているところでございます。まだ現在の段階では確定したこの仕組みというものを確立し、建設省の案として決めている段階ではございませんが、国有地活用本部の企画小委員会におきまして、現在考えておる考え方というものを、ざっとしたものでございますが、御説明したことがございます。
○中島(武)委員 どんな中身のものであるのか、ポイントについて説明をしていただきたいと思うのです。
○松原(青)政府委員 先ほども申し上げましたように、建設省としてこれでいくという案がまだ固まっている段階ではございませんので、詳細な、具体的な説明はいたしかねるわけでございますが、今私の段階で考えておりますものは、国有地等で民間活力の活用に適する土地につきまして、その整備開発の基本的な方向づけをいたしました上で、住都公団が活用するのが適当であると、こういうものにつきましては、住都公団におきまして、地元公共団体等の意見を十分聞きまして開発整備構想をつくる、それに基づいて開発整備構想の内容を実現するのに適したデベロッパーに譲渡する、こういう考え方で現在の検討を進めているところでございます。
○中島(武)委員 今のお話では、まだコンクリートされたものではないということなんですけれども、ちょっと考え方を開いておきたいのです。 と言いますのは、コンクリートされたものではないという答弁なんですけれども、きのうのある新聞の夕刊ですね、これによりますと、河本特命事項担当大臣が「東京商工会議所で日本商工会議所の五島昇会頭はじめ大阪、名古屋など各地区商工会議所会頭らから民間活力導入問題についての意見を聴いた。」とありまして、それでこのときに日商側から規制緩和だとかあるいは国有地の払い下げ問題で要望事項の説明がなされたとある。 そのときに「河本国務相はあいさつの中で、遊休国有地をいったん住宅・都市整備公団に売却した後、入札でなく随意契約で民間に払い下げる構想について特に触れ、」たというのですね。どういうことを言っているかと言いますと、「公正をどう確保するか、払い下げ後の開発をどう確実にするかなどの問題がある。賛否双方の意見をよく聴きながら検討したい」というふうに言って「慎重な姿勢を示した。」こういう報道があるのです。 ですから、今審議官が言われた私段階というのは、どういう意味になりましょうか。もう既にこういうことがやられているということでありますから、河本大臣はここまで述べたようでありますから、こうなってくると、もうちょっと突っ込んで中身を伺っておかなければならないというふうに思うのです。 それで、一、二お尋ねしたいのですけれども、国が住宅・都市整備公団に払い下げる、譲り渡すという場合には、これは公共優先で随意契約で払い下げられるのだと思うのですね。それから、必要な基盤整備を住都公団が行う。それで住都公団はその基盤整備を行ったものをどうするかと言えば、民間に払い下げる。そのときは契約としては入札でやるのか、随意契約でやるのかはこれまたもう一つの非常に大きな問題になろうかと思うのですね。この点、一体随契を考えているのか、それとも入札を考えているのかという点についてお尋ねしたいのです。
○松原(青)政府委員 お答え申し上げます。私の方が案を検討する段階で関係方面の意見をあらかじめ伺うということはございますので、河本大臣がおっしゃったとすれば、そういうのを事務局の方からもお聞きになったのかと思います。 ただいまお尋ねの、公団が払い下げるといいますか宅地分譲するわけでございますが、その際にどういう方式が適当であるかにつきましては、ただいま検討中でございます。
○中島(武)委員 これは、検討中、検討中で、どうも正直言うとなかなかわかりにくいのです。だけれども、既に河本大臣も述べているのですね。公正が期せるかということでありますね。これは、一つは随意契約が予定されているのじゃないかということです。これは随意契約だということになったら非常にでかい問題だと思うのですね。 あなたの方からいただいたこのメモ的資料によりましても、「土地の譲受人の公募」「土地の譲受人の選定」というふうに言っている。ただしかし、公募して選定する、ということは、別の言葉で言えば、これは随意契約であるということなんですね。 そうすると、公団は公的機関ですから、そこはいわば時価でしかも随契で確実に住都公団に渡る。住都公団に渡ったものを都市計画などの調整を図って、道路だとかいろいろなものを基盤整備したものを、今度はまた民間に渡してあげる、こうなるのですね。そうすると、公団は一体何の役割を果たしているのかということになるのですね、これを実行すると。公団は事実上トンネルであります。トンネルだというだけじゃない、基盤整備をしてやっているのですから、単なるトンネルではない、もっとそれ以上だということを言わなければなりません。これは基盤整備したところへ何をつくるのかという問題もあるのですね。民間に渡す、民間に渡したら後は野となれ山となれだというようなことになるおそれはないのか。どっちにしても、なぜこんな手の込んだことをやるのか、これはいろいろ大変疑問が浮かんでくる問題なんです。 そういう点からいうと、私は国公有地を払い下げるという場合のあり方としてこういうことを検討していいのかというふうに思うのですね。これでは世の中の指弾を受けるということになるのじゃないかと思うのです。これは建設大臣としてはどうでしょうかね。
○松原(青)政府委員 お答え申し上げます。 私重複して御説明してもと思いまして、簡単に先ほど結論だけを申し上げたわけでございますが、先生御指摘の点につきましてお答えいたしたいと思います。 私どもが、公団を活用するのが一つの方式として考えられるという点に着目いたしましたのは、国有地につきましてもいろいろな規模のものがございます。いろいろな場所にございます。そういうものの中で、この地域の町づくりに非常に重要な貢献ができる土地があるわけでございます。そういう土地につきまして、公共団体とも十分意見を交換してその地域の町づくりをよくするための計画、構想づくりというものをまず持たなければならない。そういう際には、私どもが見るところ、住都公団の従来までの町づくりにおける経験、技術、知識、それから地方公共団体との信頼関係、こういうものは非常に貴重な住都公団の財産でございまして、そういうものを活用してできるだけいい町づくりに活用いたしたい、かように考えて公団の活用に着目したわけでございます。 先ほど譲渡方式その他につきましてただいま検討中ということを申し上げましたのは、公団が地元公共団体の意見も十分聞きまして、開発整備構想をつくります。その中には土地の用途なり新しくできるその町の形態とかそういうものも入ってこようかと思います。それを着実に実現をする必要があるわけでございまして、それが実現できるものを選定する必要がございます。 先生の御指摘によりますと、いわゆる後は野となれでは困る、こういうことでございますが、それは御指摘のとおりでございまして、計画どおりなるべくいいものが供給される、この担保が必要であります。それを譲り受け人について見極めるための選考方法というのはいろいろあろうかと思います。どういうようにすれば公正にかついい計画が実現できるような担保の仕方があるかということについて、ただいま検討中ということでございます。
○中島(武)委員 同じ住宅をつくるという場合でありましても、公的機関、つまりこの場合で言えば公団が建設をするというのと、民間のマンションが建設をするというのとでは、大変大きな違いが出てまいります。私は、今住宅に対する国民の要求ということからいって、そういう貴重な財産である国有地などの場合には、やはり安くて安全な住宅を提供することにおいてすぐれている公団が建てるようにするとか、そういうことを考慮しなければいけないと思うのですね。民間マンションということになればどうしたって大変利潤を見込みますから、当然高いものになってしまうということになるわけでありまして、こういう点は非常に気をつけなければならない問題じゃないかということを重ねて指摘をしたいと思うのです。 それで、この問題に関連してお尋ねしたいのは、この問題であります。 昨年の十月に発表されたものの中に、農林水産省の所有地、林野庁六本木宿舎一万二千四百二十九平方メートルがあります。大蔵省から発表された民間活力導入検討対象財産によりますと、現在、地元公共団体等による再開発計画の策定及び都市計画の変更手続が進行中であって、国有林野改善計画によって五十九年度処分予定となっております。 まずこの所有者でありますところの林野庁に、どういう形で処分計画を進めているか、このことについてお尋ねをしたいと思うのです。
○伊藤説明員 お答えいたします。 林野庁といたしましては、御指摘の六本木公務員宿舎につきましては住宅・都市整備公団を有力な候補といたしまして現在売り払いについて事務を進めているところでございます。
○中島(武)委員 港区の関係者などから話を聞いてみますと、港区としてはもともと人口が減少しているということから、ここに職住接近の住宅を建てる計画を持っているというのです。既に公団の方にも要請をしているようですけれども、住宅・都市整備公団の方には要請が来ておりますか。
○救仁郷参考人 私ども、この件に関しましては計画面の上で港区、東京都と二年来いろいろ打ち合わせしておりまして、その中で、あの地区は住宅中心の開発にしたいという東京都、港区の御意向は十分承っております。
○中島(武)委員 その土地はすべて住都公団の方で住宅建設をやられますか。
○救仁郷参考人 まだ最終的な詰めは行われておりませんし、それからまだ値段も決まっておりません。したがいまして、御即答はできませんが、場所から考えまして私どもの住宅だけというわけにはなかなかまいらないのじゃないかという気がしております。
○中島(武)委員 重ねて伺いますが、住都公団が全部譲り受けをするということでございますね。そして、まだ決まってないけれども自分たちの住宅だけというわけにはいかないのじゃないかと言われるのですね。そうすると、そのほかは一体だれが住宅をつくることになるのでしょうか。これはまだ決まってない話だから聞きにくい話なのだけれども、どういうことに相なるのか。
○救仁郷参考人 今回の林野庁の宿舎約一・二ヘクタールございますが、その土地だけでは実は利用できません。周辺をずっと含めまして総合的に使わなければ利用ができないというような土地でございます。したがいまして、一・二ヘクタールを含めまして港区、東京都の方で都市計画を今いろいろおつくりいただいておりますが、それに従って開発いたします。 その中で残りをどうすものだというようなことでございますが、私どもとしては、先ほど建設省の方から御説明ございましたように、できればいい形の住宅の分譲ができるような民間の活用を図ってまいったらどうかということを考えております。
○中島(武)委員 そうすると、基盤整備は住宅都市整備公団でおやりになるということですか。
○救仁郷参考人 基盤整備と同時に、先ほど申し上げましたように周辺をある程度取り込んでまいらなければならない、その権利調整とかいろいろな問題がございます。それも計画を立てる上では港区あるいは東京都と当然御相談しながら計画を立て、あるいは権利調整をし基盤整備をしというような仕事は私どもの方でいたすつもりでございます。
○中島(武)委員 先ほどお尋ねした、ちょっと言葉は悪いかもしれませんが、言葉をかえて言えば、公団トンネル方式が現実に実行されるということですね。私はここはちゃんと考え直さなければならないところだということを申し上げて、もう一つの関連の問題についてお尋ねいたします。同じく昨年十月に発表がありました東京都渋谷区にある日本社会事業大学跡地の問題です。 ここは厚生省所有でありまして、現在、日本社会事業大学がありますが、渋谷区神宮前にありまして、面積二万七千二百六十九平方メートルあります。ここは若者の町と言われる原宿の一画とは思えないような大変静かで緑豊かなところであります。近くには区立の中央図書館、小中学校、幼稚園、保育園などが集中しているところなんです。それで、昨年十二月には神宮前・原宿地域生活環境を守る会の名前で陳情書も出されておりますし、区の方からは国有地の活用に当たっての要望が提示されております。それによりますと、「都市公園法に基づく近隣公園としてオープンスペース、災害時の一時避難場所の確保を図るため買い受けしたい。」そういうふうに希望を既に出しているわけです。 これは大蔵省に伺いたいのですけれども、この区の要望どおりにされるというお考えでございますか。 〔委員長退席、中島(衛)委員長代理着席〕
○吉川説明員 お答え申し上げます。 ただいまの日本社会事業大学の件でございますが、実際の移転はまだ移転先の整備がございますので六十四年以降でございます、処理に当たりましては、地元の地方公共団体の具体的な要望を見た上で、これと調整を十分に図ってまいる所存でございます。
○中島(武)委員 もう一つ伺いたいのは、この要望書の中には「払下げに当たっては公園に対する特例を適用されるよう希望する。」とあります。この点も当然そうされるのだと思うのですけれども、地方自治体の要望に沿ってもらいたいと思いますけれども、この点はいかがですか。
○吉川説明員 その点につきましては、具体的に地方公共団体に払い下げる、それも公園として払い下げるということであれば、従来から行われております優遇措置を適用することになろうかと存じます。
○中島(武)委員 次に、マンション問題について質問いたします。 まず最初にお尋ねしたいのは、民間のマンション、公団の分譲マンション、住宅供給公社のマンション、それぞれ現在どれぐらいになっておりますか。
○吉沢政府委員 お答え申し上げます。 今、内訳は手元にございませんが、全体で大体百三十万戸ないし百四十万戸ぐらいになっているのではないかというふうに理解しております。
○中島(武)委員 後で内訳をお示しいただければ幸いでございますが、百三十万戸、大変たくさんマンションができてきているわけです。そういう意味ではマンションは都市における勤労者の住宅としてすっかり定着をしているわけです。しかも、私どもの承知しているところによりますと、年々増加しつつあります。 しかし、マンションはいわば持ち家の集合住宅といった性格を持っているために、いろいろな矛盾を引き起こしております。どこからこの矛盾が出てくるかといいますと、基本的には、専有部分は各自が管理をして共有部分は共同管理という区分所有形態になっていることから発生をしてきているというふうに思うわけであります。マンションは同時に集合住宅でありますから、都市建設、都市づくりという観点から見ますと大変重要な建築物、建物だと言わなければなりません。ですから、建物の維持管理というのは非常に重要な問題になってまいります。私は、そういう観点から幾つかについて質問をしたいと思います。 一つは、売れ残りマンションの賃貸化問題です。今、売れ行きが伸び悩んでいる分譲マンションの中で賃貸に切りかえるところが出てきていろいろな問題が起こっております。これは例えばですが、パレ平塚すみれ平というマンションがあります。これは長谷工不動産、森ビル開発、安田信託銀行が五十八年八月に完成をさせて分譲を始めましたけれども、売れ行きが思わしくなかったために、販売期間途中で全四棟のうち三、四号館の八十三戸を賃貸に変更した。さらに、現在分譲公募をしておる一、二号館についても、七割があいている状態なので公庫融資期限が切れる二月以降に賃貸募集を始めると言われております。ところが、先に分譲入居した吉田貞夫さんらが、五十四世帯なんですが、分譲マンションとして購入したのに賃貸になれば資産価値が下がる、管理面でも貸借人は出入が激しく無責任になりがちで問題が多いと主張してトラブルになっているのです。 これはここだけの例じゃないんです。例えば東京世田谷区代沢でも、途中から賃貸に変更されるというような問題があったために、先住民側が売り主の会社を、東京地裁に販売代金の一割返還訴訟を起こすというような事態もあります。日常の管理の問題でも非常にトラブルが多くなってしまう。一部分譲、一部賃貸ということになりますと非常に難しい問題が起きてくる。それから大規模修繕をやるというようなときにも非常に困るわけであります。やろうとする意思の者と、いやまだ早いというような人たちが出てくるとか、それから建てかえなんという問題になってくると、これはますます複雑な問題になってしまうわけですね。この問題は非常に重要な問題になっております。 それで、分譲の売れ残りの賃貸化問題についてデベロッパーに対して何らかの指導をするということが必要ではないかと思うのですけれども、建設省の方の見解をお尋ねしておきたいと思うのであります。
○高橋(進)政府委員 先生今御指摘のように、最近のマンションの需給情勢等から分譲業者が販売努力を尽くしても完売ができないために、やむなく賃貸に切りかえているという例が出てきておりまして、既購入者との間で管理問題をめぐって紛争になっているものがあるのは事実でございます。 それで、一般的に建設省といたしましては、このような問題につきましては、マンション業者に対しまして、そういった事態が起こること自体できるだけ避けてもらいたいと思いますが、やむを得ずそういったような場合には、既に購入している人に対して賃貸への切りかえを行わざるを得ない旨を誠意を持って十分説明すること、あるいは入居することとなる貸借人に対しましては今いろいろおっしゃった維持管理上の留意事項等について十分徹底すること、またいろいろ問題が生じたときには速やかに解決が図られるように努めるように指導しておるところでございます。具体的な事例で平塚のお話もございましたが、その件についても誠意を持って問題解決に当たるように業者に対して指導しているところでございます。
○中島(武)委員 こういう問題が起きて一番問題になるのは何かというと、区分所有法による管理軽合の議決権の問題なんですね。例えば百戸のうち三十戸が分譲、残りの七十戸が賃貸ということになりますと、七十戸はデベロッパー、分譲業者の所有ということになりますね。そうすると、戸当たり一票の議決権を有していると仮定した場合には過半数の票を分譲業者が握るということになりまして、分譲業者の言いなりになってしまうというようなことも生じてくるわけですが、この点は非常にでかい問題なんですね。この辺についてはどういうふうにお考えになっておられますか。
○高橋(進)政府委員 区分所有の議決権の問題でございますが、区分所有者と議決権の各四分の三以上の多数によって集会の決議で決する、かようなことになっております。それで、今おっしゃったように、分譲業者と既購入者との間でいろいろ利害が一致しない面があるのではないかということかと思いますけれども、分譲業者も所有者の一員でございまして、資産の有効利用、保全を図るという立場は基本的には既購入者と同じ立場であるとも言えますので、完全に利害が対立するということになるのかどうか、そこら辺のところはいろいろなケースがあろうかと思いますが、いずれにしましても、相互に十分協議してこういったものについて対処していくように指導してまいらなければいかぬと思っております。
○中島(武)委員 これはなかなか難しいですね。現在区分所有法の改正も行われて施行されているのですけれども、それにもかかわらずやはりこういう問題が起きてくるのです。ということは何かというと、この問題が非常に解決の難しい問題だということを示しているのですね。これは建てかえなんという場合だったら大変ですよ、どうするか。しかし、これは遠い将来の話だといってばかりは済まされない問題なんです。私は、そういう点では建設省の方でそういうのはどういうふうにしたらいいのかという問題についてもっと真剣な検討を加えていただきたいというふうに思うのですけれども、どうでしょう。
○吉沢政府委員 先生御指摘のように、マンションの管理問題はいろいろ大変な問題がございまして、私どもマンション管理センターというものもつくって管理問題の解決にお役に立てばということで考えているわけでございますが、特に御指摘のありました建てかえの問題になってきますと、これは確かに将来の問題といっておれない問題でございます。しかしながら、問題がたくさんございまして、これをどのように解決していくかというのは非常に大変な問題でございます。私ども手をこまねいているわけではございませんで、こういう問題につきましてもいろいろ研究は進めているわけでございますが、何分にも問題が複雑でございますので、今後の検討にまつ面が多いということをお答え申し上げておきます。
○中島(武)委員 次に、六〇年代に建設されたマンションが大規模修繕の時期を迎えております。ここで問題になるのは、修繕積立金が大変不足をしているという事態です。その点で重大なのは、分譲時、このとき積立金を幾らにするということが書いてあるのですけれども、これが非常に低いのですね。これは私の調査ですけれども、月七百円というのもあるのですよ。それから千円というのもあるのですね。これじゃとてもじゃないけれどもなかなかうまくいかないのですね。それで、外壁塗装の時期を迎えて積立金が必要額に対して三分の一しかない。いっときに何十万円も必要だ、困ってしまった。初めに購入するときに、大規模修繕にはこれぐらいかかるんだ、そのためには月々これぐらい積み立てておく必要があるんだという説明をしておいてほしかったなという声を、私は随分いろいろ聞かせられるのです。そういう点からいうとどうするかという問題なんですが、やはり分譲業者に対して適切な指導をするということが必要なんじゃないかというように思うのです。 それで、一つの方法ですけれども、宅建業法三十五条に重要事項説明の項があります。この項の中に分譲業者に対して修繕積立金について説明をさせるというような規定を設けるというふうにすれば、初めに聞いておけばよかった、言ってくれればよかったというようなことを後で言われないで済むようになるんじゃないかと思うのです。この点についての見解を伺います。
○高橋(進)政府委員 修繕積立金につきましては、いわゆるマンションにつきましては標準管理規約というものを建設省で定めまして、必ず積み立てるように指導しておるところでございます。建設省としましては、分譲業者に対しましてこの規約に準拠するよう指導しておりますが、そういう意味で、現在分譲されているマンションについてはこの旨の規約が定められているものと考えております。 おっしゃるように宅建業法三十五条では、修繕積立金に係る規約がある場合は分譲業者はその内容を説明しなければならぬこととなっておりまして、この点も説明が一般的になされていると思いますが、今後ともその点指導してまいりたいと思います。 なお、先生のおっしゃった修繕積立金の額が非常に低いものがあるのではないかという点、あるいは実態としてそういった面がないとは言えないかと思います。そういった額につきましては、必要資金、購入者の負担能力等を考慮しながら決定されるべきものであろうと考えております。 一般的に業界団体におきましてもこういった問題について最近非常に問題意識を持っておりまして、業界団体を通じてこういった点について十分指導し、また業界団体の方でもそういった方向で考えておると思いますので、今後改善されていくものというふうに考えております。
○中島(武)委員 答弁にありました標準管理規約ですけれども、これはしかし別に額を幾らにするというようなことはもちろん決めてないわけでして、ですからそれは独自にちゃんと決めなければいけない。それから、管理規約がある場合には分譲業者がそれを説明するというのですけれども、しかしそのときに、これ七百円なんだけれども本当はこんなものじゃ全然足りないのですよ、うんと払わなければいけないんですよというような説明はちょっとしにくいのだろうね。ですからその説明をしているということは私は聞いたことがないのですね。そこで重要事項の説明の中に、そこはもう一つ親切にやるというようなことを加えるべきじゃないのかというのが私の質問の趣旨なんです。
○高橋(進)政府委員 先生の御趣旨わかりましたので、今後ちょっと勉強させていただきたいと思います。
○中島(武)委員 ちょっと時間がなくなったんですけれども、マンション管理センターの問題について伺いたいと思います。これはいつ発足をさせるおつもりなんですか。
○吉沢政府委員 今マンション管理センターの準備組織をつくりまして鋭意設立に向かって準備を進めているわけでございますけれども、当初は四月発足ぐらいをできたらなあと思っていたわけでございますが、若干おくれぎみかなという感じも最近しております。しかし何とか一日も早くというふうに考えております。
○中島(武)委員 実はマンション管理センターというのは一体何をやるのだろう、具体的にはどんなことがどんなふうにやられるのかというようなことについて、区分所有者の方からいろいろと疑問が出ているのです。それで、これをつくったら区分所有者はどんなメリットがあるのかということですね。この点はメリットは何もないということじゃないだろうと思うので、そこはどうなっているんですか。
○吉沢政府委員 お答えします。 マンション管理センターは、先ほど先生からの御質問にお答えしたように今日百三十万とか百四十万とかマンションがあるわけでございまして、しかし御指摘のようにマンションは比較的短期間に急速に普及してまいりまして、区分所有していることに内在する権利関係が複雑であるとかあるいは共同居住のルールが確立されていないとかいうことで、いろいろ組合の活動とかあるいは相隣関係というようなことで問題も起きているわけでございます。また他方、マンションの年を経ることによります劣化を防止してその機能、資産価値を維持するということのために、適時適切に大規模修繕を実施しなければならないというわけでございます。 建設省ではそういうところに着目いたしましてマンション管理センターをつくろうということで考えているわけでございますが、細部については目下検討中でございますけれども、主体は多くの管理組合にこれに参加いただいて、その組合が積み立てている修繕積立金の運用をより効率的な運用に切りかえていただくことが、ユーザーのマンション管理を円滑に進める一つの有力な手段ではないかということで、まずは積立金の有効運用ということが第一でございます。 それから、マンションの適正な管理についての指導、相談にも当たりたい、あるいは大規模修繕の実施に係る、どういう時期にどういう修繕をやればいいかというような指導、相談に乗るというようなこと、あるいは場合によれば修繕費が不足する場合に金融公庫その他融資いたしますけれども、そういう場合の債務保証というようなことも行うことができるのではないか、あるいはそのほかマンションの修繕とか先ほどの建てかえ問題、こういったものについての調査研究というようなこともやらしたらどうだろうかというようなことを考えている次第でございます。
○中島(武)委員 時間がぼちぼち終わりのようなので、もっとたくさん聞きたいことがあったのですが、これで質問はやめにしなければならないと思うのですが、最後に一言だけお尋ねしたいのです。 私は、居住者の管理組合、区分所有者の人たちの利益が図られるものでなければならないと思うのです。そういう点では、今御説明があったのですけれども、例えば管理センターに運営委員会というようなものをつくって、その中に管理組合の代表を入れるというふうにして、単に金目の問題というだけではなくて、そういうふうにすれば今言われているような不安なんかも解消するのじゃないだろうか、自分たちの意見もここに出されるということになると思う。そういう点で居住者代表といいますか、管理組合の代表を入れるということなんかも検討をしてみたらどうかと思うのですけれども、こういう点についてはどうでしょうか。
○吉沢政府委員 私ども、先ほど御答弁申し上げましたように、金融の取り次ぎみたいな形で非常に有利な商品を開発して、それを買っていただくことによるメリットを第一に考えておるわけでございます。それ以後のいろいろな活動につきましてどのような運営をしていくかということについては、私ども、今具体的には考えておるような状態ではございません。
○中島(武)委員 これで時間は終了したようですので、残余の質問につきましてはまた別の機会に改めて聞きたいと思うのです。大臣の見解も聞きたいと思っていたのですけれども、時間が終わりましたからこれで終わりにしたいと思います。
○中島(衛)委員長代理 山中末治君。
○山中(末)委員 それでは質問をさせていただきます。 せんだっての建設大臣の所信表明の中で、道路整備に関しましては、「これまで、数次にわたる道路整備五ケ年計画によりその整備を推進してきたところでありますが、我が国の近代的な道路整備の歴史は、ようやく四半世紀を数えるにすぎず、我が国の道路整備の水準は、目標のおおむね二分の一程度であり、道路の整備に長い歴史を持つ欧米諸国に比べると、質量ともに依然として低い状況にあります。」こういうふうに現状を分析されておるわけでありまして、私は、ほかの文書でもそうですが、特にこの文章を読みまして、現状を分析されて、率直にこれを認めて、その上に立って努力を重ねる、こういうことが将来の進歩につながっていくのじゃないかというふうに受け取りまして、非常にいい気持ちになったわけであります。ひとつ、今後大臣の一層の御尽力を望みたい、このように希望をいたします。 さて、質量ともに依然として低い状況にある道路事情、こういうことでありますが、毎朝、道路交通情報というのがニュースや天気予報とともに私たちの目や耳に入ってきます。これを聞くたびに、交通渋滞等については何とか解消しなければならないなということを議員の一人としても考えているような状況であります。 私どもでもそうですから、大臣も多分もっと強い意思でそのように思っておられるのではないか、このように推察するわけでありますが、そういう道路状況の中で、その道路を職場にしている方たちがおります。路面交通、バス、タクシー、ハイヤー、こういう職場でありますけれども、これらの公共交通機関は、その輸送の目的といいますか、迅速、安全、快適、こういう三つの大切な条件が三つとも満たされなくなってきている中、で、公共交通として動いているわけです。 私は、交通渋滞や交通事故等の原因がすべて道路行政のおくれから来ているとは決して思っておりません。しかしながら、道路の果たす役割というものはまことに大きい、このように思っているわけであります。我が国の国道、高速自動車道、有料道路、こういう高規格の道路の進捗は順調にいっているように思いますけれども、常に思い出しますのは地方道の進捗のおくれでございます。地方道にもっと予算を投入してもらいたいという声は、私が今さら申し上げますまでもなく非常に大きいことは大臣も御承知のはずだろう、このように考えます。 そこで、一般的な質問ではありますけれども、この地方道、市町村道等の整備について大臣はどのような御努力をされようとしているのか、どのようなお気持ちで取り組んでいかれようとしているのか、まず一言お聞かせをいただきたいと思います。
○木部国務大臣 私、所信表明でも申し上げましたように、道路網のおくれは、諸外国と比較しましても、また一人当たりの自動車の保有、それに対する高速道路なんかのキロ数を割ってみましても、非常におくれているわけです。今先生が御指摘のように、道路だけの問題でもない、これは総合交通体系の中から生まれてこなきゃならぬ問題でございます。ところが、私鉄なんかの話をいろいろ聞いてみましても、一〇〇としますと一五〇から二〇〇平均ぐらい東京の場合にはいっておるというようなことも言われておるわけでございますし、それからまた、今お話しになりましたようにバスの問題とか、ある意味では住居、住宅地域の問題なんかもやはり問題があるだろう。そういう点を総合的に見ながら、生活環境としての道路ということもまたある意味では十分配慮しなければならない。でありますから、高速道路それからまた市町村道に至るまでの体系的なネットワークをどういうふうに構成して効果があるものを生み出していくか、これから道路整備をする場合、バランスを維持しながら整備を進めていくことが非常に大事だ、そういうふうに実は痛感いたしております。 今先生の御指摘のように、我々も決して他人のことではございませんで、朝のテレビできょうはどこの地域がどうだとか、特に連休なんかになりますと、せっかく快適なドライブにでも行こうというようなときでも観光地なんかは大変な問題があるというようなことでございますので、いろいろ、ああしたらよかろう、こうしたらよかろうということもございますけれども、いずれ今申し上げましたように高速道路から市町村道に至るまでの体系的なネットワークをつくり上げていかなきゃならぬ、そういうふうに考えておるものでございます。
○山中(末)委員 特にこれから地方道、市町村道等の整備にひとつ一層お力を入れていただきたい、このように期待いたします。 やりたいけれどもままならないのは資金面でございまして、よく言われるのですが、お金がないからできません、こういうのは世間によくあります。しかしお金がないからできませんというだけでは平凡でございますし、また努力を忘れてしまっては使命感を問われることにもなりますので、何とかそれぞれの立場で知恵をひねり出していかなければならないのじゃないか、このように特に思っているわけでありますが、道路財源の問題につきまして、道路特定財源の扱いにつきましては今後建設大臣と大蔵大臣の間で引き続き別途検討をしていくということが予算の政府案編成時に報道されておりました。そういう合意がなされておるということを聞いておるわけですが、別途協議するということの内容、特定財源についてということですから、道路特定財源というのは目的税が大分ございますので、特にこの場合は何を御協議されるのかをお聞きいたしたい。多分自動車重量税の問題でなかろうかというふうにも私は憶測をしているわけですが、ひとつよければお聞かせいただきたい。 それからあわせて、もしも自動車重量税の問題でありましたら、私の認識不足かもわかりませんけれども、本を読んでみますと、これは道路財源のための目的税であるということであります。これは最近目的税が何か解釈が変わってきたかどうか、そのあたりも大臣のお気持ちをお聞かせいただきたいと思います。 それからもう一つ、この自動車重量税の問題で、昭和五十七年から五十九年の間のいわゆるオーバーフロー分が四千億または四千百億ほどあるということを聞いておりますが、その辺の財源の扱いとして、大臣としてどのようにお考えになっておられるかお聞きしたい、このように思います。
○田中(淳)政府委員 まず、昭和五十七年度以降五十九年度までの間におきまして、道路財源の収入額が道路予算額を上回っております。その額が五十七年から五十九年の間で国費で約四千億、正確に言いますと四千百八億円でございます。 このため、昭和五十九年度予算編成時におきまして、竹下大蔵大臣、前任の建設大臣、両大臣の間で、この道路予算額を上回りました自動車重量税の収入相当分につきましては可及的速やかに道路整備費に充てることで了解したところでございまして、御指摘の約束というのはこのことであろうかと思います。 さらにまた、オーバーフロー分の四千億円につきまして、この取り扱いでございますが、建設省としましては、自動車重量税につきましては今後とも道路特定財源としての原則に従いまして運用してまいる所存でございまして、御指摘の道路予算額を上回った自動車重量税税収相当分につきましても可及的速やかに道路整備費に充てたいと考えております。 ただ、これは蛇足でございますが、先生よく御案内のことだと思いますが、自動車重量税の四分の三が国に入りまして、その四分の三のまた八割を道路に充てる、四分の三のうちの残りの二割でございますね、これは総合交通関係に、それから四分の一は市町村の道路整備に充てる、さようになっております。 以上でございます。
○山中(末)委員 今局長から説明がありました。大臣もそういうお考えでよろしゅうございますね。
○木部国務大臣 今局長が答弁しましたように、目的税であることは厳然として法律があるわけでございますから、それの運用等については我々は先生と全く同じ考え方で最善の努力を尽くします。
○山中(末)委員 そうあるべきだと思います。目的税というのは、その使途、使う道を間違えれば目的税をつくった根拠を失いますし、それからもう一つは、やはり税の秩序といいますか、こういうものを国が乱してきたら地方も乱れていくと思うのです。ですから、今おっしゃったようなことで頑張っていただきたい、このように思います。 それで、建設省所管の公共事業の中で最も大きい予算というのは道路整備費でございまして、この間いただきました六十年度のプリントを見ましても、事業費が約四兆六千六百三十九億円ということが言われております。国費が一兆八千二百六十億ということでございますが、そのほかに国費には前年度剰余金が九十四億二千四百万円ある、それから揮発油税の一部直接繰り入れ分が一千百十億円ある、そのほかに資金運用部資金からの借り入れが千二百億あるのだ、こういうことも白パンでは付記をされておったわけであります。 そこでちょっとお伺いをいたしたいわけでございますが、この千百十億円の問題であります。 午前の委員の質問の中におきましても担当の局長さんから少し触れられたように思いますが、仮称、緊急地方道路整備事業ということで新規事業としてこれを六十年度から起こされるということでありますが、この内容は、六十年度以降三カ年間の臨時的な措置として揮発油税の十五分の一を臨時交付金により地方の道路整備の推進を図るというのが目的であるというふうに聞いておるわけですが、この対象事業というのはa、b、cと、「例えば」という書き方で例示をされておるわけであります。これは例示だと私は思いますので、そのほかにも対象事業というものがあるのではなかろうか、そして現在の時点で事業費は幾らぐらいになってくるのだろうかということ、それから交付率は、午前の質問の中で聞いておりましたら四割ですか、四〇%ということを聞いておりましたが、それで間違いございませんか。 そういう内容をお聞きしたいのと、もう一つついでに、まだ今予算が議会にかかっている最中でありますので、交付要綱はいつかおつくりになるだろう、交付要綱はいつごろおつくりになるのか、でき上がってくるのか、この辺もあわせてお尋ね申し上げたいと思います。
○田中(淳)政府委員 まず、緊急地方道路整備事業の事業費総額あるいは交付方法、交付スケジュールについてでございますが、緊急地方道路整備事業の事業費総額につきましては、まず、この事業が地方公共団体の実施計画の提出を待って定めることとされております。あくまで自主性は地方公共団体にございます。したがいまして、現時点ではこの一千百十億の国費に対して事業費が一体幾らだということはなかなか言えません、分母が、分子が変わってまいりますので。それで、期ほど申し上げましたが、もしも十分の四だと仮定すればという数字で申し上げましたので、正確にといいますと、あえて予測すれば、事業費、ベースで二千億台になるものではなかろうかと思われます。 それから、この事業の特色といいますのは、地方公共団体が一体的に実施される複数の事業につきまして毎年度実施に関する計画を作成し、交付金の申請を行うこととなっておりまして、国がこの計画に基づき交付金を交付することとしております。 それからスケジュールでございますが、この緊急地方道路整備の法律が成立後速やかに手続等に関係します制度を整備した上で各地方公共団体の要望を把握しまして交付を行いたいと考えております。今の予定では、できるだけ早くやりたいと思っておりますが、あえて追及されるとしましたら、大体五月か六月ごろではなかろうか、さように考えております。 それから、先生御指摘の白パンに載ってありますもの以外の使用目的でございますが、重複するところは避けまして、白パンに書いてありますところの交通隆路区間を緊急に改善する事業、具体的には局部改良、突角を直すとか簡易舗装等というのが白パンに書いてございます。それから安全確保のための緊急対策事業、具体的には防災、震災対策あるいは路面補修等、それからcとしまして、地域の特定な課題に対応する事業としまして、緑化、環境対策等。 それ以外に私たちが考えておりますのは、学校あるいは市役所の移転等に伴いまして、あるいは公共公益施設の整備に関連する取りつけ道路や舗道等の整備、それから消防活動を円滑にするための市街地道路の拡幅あるいは交差点の隅切り等、地域における種々の課題を解決するために必要な多様な事業が考えられますので、いろいろ地方公共団体が創意工夫を凝らして本事業を有効に活用されることを心から期待しているわけでございます。 以上でございます。
○山中(末)委員 私が最近会いました地方自治体の首長さんですね、実はこの白パンをもらってから話したのですが、割合知っている方が少ないのですね。それで、これは悪いと言う人はないのです、今のところ。へえ、そんなものができたんか、これはいいことやということで、あわててどんな仕事がいいのやということで、非常に期待と、それから内容がまだよくわかりませんので、それでそういうものがこもごも入りまじったような話を随分聞きました。 それで今御質問申し上げたのですけれども、局長おっしゃったように、なるべく早くやりたいけれども六月ごろになるのではなかろうかということですから、それまでの間になるべくこれは徹底するようにして、そして三年間続く予算ですから、いい事業ですから、ひとつ徹底するようにして、できるだけ地方自治体の意向も聞いて、そしてそれに沿ってもらうようにお考えいただきたい。要綱等につきましてもお願いをいたしたい、このように思います。
○田中(淳)政府委員 宣伝がまずくてまことに申しわけございませんが、もっと正確に言いますと、この交付金制度のマニュアルづくりはできるだけ早く、早ければ二月か三月中にはっくるつもりでございます。それをごらんになって、各県あるいは各市が共同部にいろいろ、あるところは県道、あるところは市町村道、まとめて一体的にするものでございます。そういう作業が伴いますので、恐らく五月の末か六月じゃなかろうか。本省がうんとかもうちょっとこうされたらという意見も吐こうかと思いますので、そういう意味で五月とか六月とかいうふうに申し上げましたわけで、いわゆる要綱そのものはもっと早くつくるつもりでございます。 それから近く各県の課表を集めまして、それは街路も関係しますので、街路担当あるいは道路建設課等の課長を呼びまして、皆御説明申し上げる手はずになっております。 以上でございます。
○山中(末)委員 実はちょっと言わなかったのですが、最近都道府県の担当課長会議があるということがちょっと耳に入っていましたので、多分これらも含まれておるのだろうなというふうには思っておりましたけれども、大臣にひとつ、そういう緊急地方道路整備事業という新規事業でございますので、今ちょっと申し上げましたように、できるだけ地方の意見をよく聞いて対応していただけますようにお願いしたいのですが、どうでございますか。
○木部国務大臣 先ほど局長からも答弁申し上げましたようなことでございまして、私ども地方の実情というものをよく把握し、またよく協議をし、効果的、効率的にこの事業が期待どおりに進むように最善の努力を尽くしたいと思っております。
○山中(末)委員 それではその次に、これは大したことないかもわかりませんけれども、先ほど申し上げましたように、国費はそのほかに資金運用部資金の借入金が千二百億あるということが付記されておりましたが、この千二百億についてはどのように使われるのですか、御説明をいただきたいと思います。
○田中(淳)政府委員 これは全く普通の補助事業または直轄事業と同じでございまして、使用目的は、在来のいわゆる直轄事業あるいは補助事業等等に使う予定にしております。
○山中(末)委員 私の錯覚かもわかりませんが、先ほど一番初めに御質問申し上げた自動車の重量税ですか、これの不足分、そういうものがあって、今千二百億だけは資金運用部資金を建設の方へ普通の借入金の格好で入れるけれども、これは将来において返すということ、元利償還をするということは考えておりませんよというものではございませんか。
○田中(淳)政府委員 今回の資金運用部からの借り入れは臨時的措置でございまして、これが先ほど先生おっしゃいました国費で千二百億円でございますが、あくまで臨時的な措置でございますので、今後速やかに縮減、解消を図るとともに、その元利償還につきましては、道路整備特別会計の運用に支障のないよう適切に処理していただけるものと理解しております。 以上でございます。
○山中(末)委員 じゃ余り誤解でもなかったわけですね。大体そのあたりのことだというふうに考えておりましたが、よくわかりました。 それでは次に、私はきょうそんなに時間がいただけないと思いまして、このパンフをこの委員会が始まりますまでにお渡しを申し上げておいたのですが、私の手元へ、以前に飛騨川でバスの転落がございました。随分前ですが、そのときにこのパンフが、道路利用者団体とかバス団体とかそういう団体からまとめて出たようです。私はそのときまだ市長をしておりましたので、これはもらってないのですけれども、これをそのときに出したのにだれも何もしてくれへんということで、また同じ文書を送ってきたのです。 私は初めてこれを見まして、これはやはり当局の方へ反映しておかなければいかぬと思いまして、実はきょう、この内容についても質問をしようと思ったのですが、とにかくプリントを渡しておきました。ひとつこれが全部が全部いわゆる道路構造令とかそういうものに当てはまっていくかどうかわかりません。私も道路構造令ちょっと見たのですけれども、余りよくわかりませんが、この中にはお取り上げいただいてもいい問題もあるのじゃなかろうか。いわゆる交通の円滑な運行ができるようにというために焦点が絞られているような文書であります。ひとつ御検討願って、返事をくれとかどうとかいうものじゃありませんけれども、取り上げられるものがあれば極力取り上げてやってほしい、このように思います。 ただ一つだけ、実は一番最後に写真がついているわけですが、国道二十七号線でこういう形のガードレールを設置してもらったところが、それ以後事故が全然起こってないという実態もありますので、こういうガードレールの方法を採用してもらうことができれば、バスの転落事故とかそういうものが防げていくのじゃないかと思いますので、この点についてひとつお尋ね申し上げておきたい、このように思います。
○田中(淳)政府委員 御指摘のパンフレットが私の手元にも入っておりますので、よく内容は存じ上げておりますけれども、いわゆるガードレールの目的でございますけれども、ガードレールは、進行方向を誤りました大型車でも路外に逸脱しないような構造であることがまず第一でございます。それ以外に、乗用車のような比較的軽い車の乗員が危険な衝撃を受けない、いわゆる緩衝効果、その二つ。目的がちょっと相反するのでございますが、余り強いと、極端なことを言いますと車がつぶれ、むち打ち症になる、余り弱いとがけの下へ転落する、そういう非常に難しい二つの面がございまして、既に筑波の土木研究所で実際にいろいろな実験をやっております。筑波へ行く前からもやっておりますが、そういういろいろな実物大実験でガードレールの基準をつくりまして、それにのっとってやっておるのが現状でございます。 以上でございます。
○山中(末)委員 私も実は筑波へ一日行きましていろいろと見せてもらったのですけれども、高度な技術でございますのでよくわかりませんけれども、とにかく何か出てくるのではないかなという感じはいたしております。それで今おっしゃったように、それは大きい車、小さい車、スピードの早い車、遅い車、軽い車、重い車で状況が違いますけれども、今申し上げましたように、こういうことをやっていただいたおかげで、そこで何回も事故があったのが後、事故がなくなったという例がございますので、今局長がおっしゃるようにこれだけでなしにその上に普通のガードレールのようなものをつけてもらうとか、何かの形で人命を大事にしていただく建設省だということをひとつお示しいただきたいな、このように思っております。これは要望だけにとどめておきます。 それから、これは実は二月十九日の京都の新聞なんです。これもこの委員会の前にコピーしてお届けはしてあるのですけれども、「京奈バイパス六十三年金線開通は絶望的」ということでここに大きく書かれております。この内容は、国の予算があっちこっち行きますから、この京奈バイパスの方へ回ってくるのが少ないのだというふうなことも新聞には書いております。御承知のように、きょうも朝から私と同じところから出ています地元の議員さんがいろいろの道路の要望をしておられましたけれども、全く同じことなんで、一つは大阪の国際空港の新設問題、もう一つは京阪奈丘陵の学術都市、それからもう一つは六十三年国体、こういう大きなプロジェクトがありまして、もう一つは国土庁長官もおられますが琵琶湖総合開発事業、こういうものもありまして、それとのアクセスの問題もしくはそこへ支線がつながっていく問題等がございまして、京都の中では今のところ、ほかの事業も大切ですが、道路に対する期待というのが非常に大きゅうございます。これは道路公団の方が工事をしておられるのですが、できるだけ進捗をしていただきたい。 こういうことが余り新聞に載らぬように、載ると、あの人と私は建設委員やから、おまえら二人が建設委員やないかということで、朝からと昼からとこれを二人バッターでやらないかぬということで、こういうことのないように十分ひとつ御尽力を賜りたいというふうに思うわけでございますが、これを含めて、朝からもありましたが、近畿自動車道の舞鶴線の問題、京都第二外環状線の道路の建設の問題、それから第二京阪道路の建設の問題。これは特に第二京阪道路の建設予定地の中では三百ヘクタールほどの農業の圃場整備が実は進んでいるのです。ですから、この第二京阪国道のセンターぐい、幅ぐい等がはっきりわかりませんと農業の圃場整備がこれとの関連で一向に進みにくいということで、地元の人は、第二京阪道路の建設に反対じゃないんですけれども、とにかく早いこと決めてくれという要望が強うございますので、これについては特に少し詳しく説明を賜りたいなというふうに思っております。 それから京都第二外環状線の朝からの御質問に対して、西京区から久御山町間の道路の路線の検討をこれから進めていきたいのだという意味のことを局長お話しになっておりまして、ありがたいことなんですが、あれは桂川をどうせ渡さにゃいかぬわけですね。桂川を渡すときには、昨年の建設委員会でも私ちょっと要望、説明しておきましたが、名神高速の京都南インターから吹田までの間が今度一車線ふやす工事をされようとしています。これで、七万四千台ぐらいですか、あそこの通行量がもう少しスムーズに行くだろうと期待しているわけですが、そこへ行く道路が今の国道一級一号なんです。これが非常にふくそうしております。 その間、大阪から来て途中は府県道守口京都線にもなるわけですけれども、非常にふくそうしまして、今京都市内に一つ宮前橋という橋がありますけれども、ここが大変なんです。競馬のあるときだけでなしに平生でも大変なんです。歩いて行っても四十分ぐらいで行けますのが車で行ったらそれ以上かかるというような状況がありまして、それで、特にこの京都の第二外環の道路をつくられるときにまず橋の位置等を早く決めてもらって、できれば一七一へ抜けて、国道九号、二十七号等へ抜けていく車はもう京都市内へ入らなくても京都南インターへ行かなくても迂回して行けるというようにしていただきたいと思いますので、この点についてもひとつ経過、お考え等、説明をお願い申し上げたい、そのように思います。 あと、国道三〇七の田辺バイパスの早期完成の問題でありますが、これも朝晩交通混雑が大変です。私はしょっちゅう通っておりますけれども、大変なんです。これのバイパスを今、手をつけてもらっておりまして、地元は非常に喜んでいるんですけれども、ひとつ促進方をお願い申し上げたい、こう思っておりますが、どのようにお考えでございますか。 それからもう一つ、これも朝の委員の質問であったわけでございますが、簡単に申し上げます。宇治流線のいわゆる近鉄大久保駅の立体交差の問題であります。あと残工事が九十億ほど残っておりますが、着工していただいて、あの付近は今までの二十四号線の停滞とかそういうものがこれからなくなっていくだろうというように付近の住民は非常に期待を持っているわけですが、局長のお話では、これは千百十億のそのほかでも今度はできるので、そういうものも総合的に活用しながら進めていく方法も考えられると言っておったわけですが、そういうものに使うのならこれはひとつ使っていただきたい、私はこのように思います。そういう点についてひとつお考えをお聞かせいただきたい、このように思います。 たくさん言いましたので……。
○田中(淳)政府委員 非常にたくさんおっしゃいましたので簡単に御説明します。 まず、京奈バイパスの進捗がおくれているんじゃないかという御心配でございます。また、今後の見通しはどうかということでございますが、京奈バイパスは京都-奈良間の一般国道二十四号の交通混雑を緩和するために日本道路公団の一般有料道路事業として五十八年度から着手したものでございます。それは先生御案内のとおりでございます。現在一部反対区間がございまして、当初予定よりも簡単に申し上げますと約一年程度おくれているのが実態でございます。しかしながら、今後地元と設計協議をいろいろ進めまして、これが終わり次第速やかに用地買収及び工事に着工する予定にしております。できますれば京都国体に間に合わすよう努力したいと、かように考えております。 それから、第二京阪道路の事業化の見通してございますが、これにつきましては、御案内のようにこれは大阪と京都間を結ぶ大動脈でございまして、国道一号あるいは名神高速道路等々の混雑を少しでも防ぐために設けた道路でございまして、大阪の方が、いわゆる大阪の中央環状線との交点から京都の、ちょっと先ほど先生おっしゃいました外環状線まで、地名は伏見区でございますが、この間、三十キロメートルの延長の道路でございます。幅が大体六十から八十ぐらいあろうかと思いますが、このうち大阪府下の十八キロメートル分につきましては、都市計画決定が行われておりまして、昭和五十八年度よりこのうちの門真から枚方市、一般国道三〇七号に至る約十六キロ分を直轄国道として事業化しております。また、京都府下につきましては、現在京都府において都市計画決定のための手続を行っていただいているところでございます。 今後は、大阪府下の整備を進めるとともに、京都府下につきましても、都市計画決定終了次第、事業化の方針について前向きに検討してまいりたいと考えております。 それから、京都第二外環状線の桂川の架橋位置でございますが、これはまあいろいろ事情もあるようでございますので、いろいろ現地で調査させていただきまして、しかるべくいい道路になるようにしたいと思いますが、昭和四十二年に都市計画道路石見流線として都市計画決定されておりますのが現実の問題でございまして、これをどうするか等々その辺を調整して、いいところにつけたいと考えております。 それから、三〇七の田辺バイパスでございますが、これは滋賀の彦根から八日市を経まして、京都市の城陽を経て大阪の枚方に至る路線でございますが、現在改良率が八三・五、舗装率が、簡易舗装も含めましてでございますが、一〇〇%。田辺バイパスは、いわゆる田辺町内の国道三〇七号の混雑の解消、それから近畿日本鉄道奈良線並びに国鉄片町線との平面踏み切りの解消を目的として、昭和五十年から延長三・六キロメートルについて、幅員十四メートル、二車線でございますが、全体事業量五十八億円で着工したものでございます。用地買収を進めていまして、当面は、中間で交差しております主要地方道八幡木津線から西側終点までの間約一・七キロメートルについて事業を進めているところでございます。昭和六十三年に予定されております国民体育大会に供用が図れるように、この区間は努力したいと考えております。 以上でございます。
○梶原政府委員 最後に申されました宇治流線の立体交差事業でございますが、けさほど御説明申し上げたのが舌足らずでございまして、誤解を招いたのかと思いますが、ただいま構想されておりますいわゆる臨時交付金事業、これが具体化いたしますれば、立体交差事業以外の事業がそちらに回るということで、こういう大規模事業が割り込める余地が出るんじゃないか、そういうところを工夫して、何とか間に合わせるように努力したい、こういうことで申し上げたわけでございます。
○山中(末)委員 わかりました。千百十億円のこの事業をうまく全体の事業の中で活用しながらと、わかりました。ひとつよろしくお願いを申し上げます。 こういうことで、大臣、まだちょっと五つ、六つあったんですけれども、時間の関係で申し上げておりませんが、先ほど申し上げましたように、大きなプロジェクトの真ん中にこういう今の問題皆位置しておりまして、ひとつ急いで整備を進めていただきたいものばかりでございます。この点について大臣も大いに努力して頑張っていくということを表明をいただきたいと思いますが、いかがでございますか。
○木部国務大臣 先ほど私申し上げましたように、道路というものは体系的にネットワークを整備するということが非常に大事でございますので、そういう点をよく私どもも効率的、効果的に地域の実情をよく把握しながら最善の努力を尽くしてまいりたい、そう思っております。
○山中(末)委員 無理なことを申し上げて申しわけございませんでした。それは反対だとおっしゃられるとこれはもう大変ですから、反対じゃないということですから、よろしくお願いを申し上げます。 一番後になりましたが、実は写真を二枚国の方から送ってまいりました。これは今建設省の直轄工事ではないのですが、京都の一番北の方ですね、丹後半島一周道路の一番根っこのところに丹後町というところがあります。(山中(末)委員、写真を示す)そこが、後ケ浜という場所ですが、下が日本海側です。こういうきれいな海水浴場であったわけです。それがいろいろな理由がありまして、こういう状態で波が非常に強うございまして、海水浴場のあの砂がずっと沖へ持っていかれまして、海岸から百五十メートルぐらいのところに持っていかれた砂が堆積をしていまして、底が割合浅くなっているのです。波のかげんそれから風のかげん等で非常に工事がやりにくいところのようであります。ほとんどこの砂がなくなりまして、建設省じゃないんですけれども、ほかの省が担当しておられたいわゆるほかの工事が、まあパラペットですか、波どめのようなものをされて、そして、陸地側の土地を保全するための工事がしてあるのです。 ところが、風がきついものですから、波がやってきて、すうっとおかの方へ波が上がっていけば、今度は返す波は静かに返っていくわけですが、こういうパラペットのようなものがありますと、ばあんと当たって勢いよくまた向こうへ返るわけですね。こういう作用もあるのではないか。 それから、この地方はウラニシといいまして、季節風が、いつも一定の方向から風が来ます。ちょっとわかりにくいんですが、このあたりから始終風が吹いてきて、それで波を伴って沖の方へ出していくというようなことがあるのではなかろうか。 そういうことで、建設省の方は補助金を出されて、府営事業で離岸堤を今つくってもらっているのです。離岸堤は一つはできたのです。二つ目はことしもう完成するのじゃないか。もう一つ要るわけですね。ところが、片一方締め切り、この辺ができませんので、去年もお話ししたのですが、波砕きですか、水が流れていくのをブロックか沈床か、何かそういうものを置いてそうして波を、ざあっと来るものを砕く、こういうことを考えてみたらどうかという話もしておられたので、私は技術屋じゃございませんので、ひとつ何とかいいようにして、もとの海水浴場になるようにしてほしい。ここはだんだん人が減っていく、過疎の現象があるのです。外から人が来るのはこの町ではここしかないのですね。まあ非常に白砂青松のいいところなんですが、もとの海水浴場にぜひとも戻してほしい、強い要望があります。 私は、これについて質問を申し上げたいと思うのですが、この種の事業というのは、これはもう建設省の直営でやってもらった方が早くできるのじゃないか、素人考えでそのように考えていますが、直営と、それからいわゆる補助事業といいますか都道府県でやる仕事との扱いの差、これはどういう基準になっておるのでございましょうか、それをちょっとお尋ねしたいと思います。
○井上(章)政府委員 国が実施いたします直轄海岸保全施設整備事業は海岸法第六条で定められておりまして、例えば工事の規模が著しく大であること、あるいは高度の技術を要すること、二以上の都道府県の境界に係る場合等と規定されております。本条件を満たす海岸について順次直轄海岸として採択して工事を進めておるわけでございますが、現在建設省におきましては、全国で十一海岸について直轄事業を行っております。 ただいま先生がおっしゃいましたこの海岸について見ますと、この直轄十一海岸と対比いたしましても、今申し上げましたような事項に到底該当しないと考えられますので、これはやはり京都府営事業として実施するのが適当であろうと考えております。
○山中(末)委員 今おっしゃったのは、高度の技術、それから今の事業の規模、二つとも大丈夫だ、こういう意味でございますな直轄でやらなくとも。そういう意味でございますね。それなら結構なんです。 それじゃ、あとはもうこれについて促進方を図っていただくというよりないのですが、聞くところによりますと、本省からもときどき、やはりこの重要性というものを認めていただいて、府県と連携をとりながら、昨年ですが、現地もごらんになったということも聞いておりますので、そういうことでございましたらひとつこの事業を、あと離岸堤がありますし、締め切りじゃないのですが、波どめ工のようなものですね、ありますので、私はそう思っておるのですが、そういうことをどのように進めていかれるのか、わかっていましたら説明をいただきたいのです。もしも小さいことなので直轄事業にもしてもらえないのでまたわからぬということなら、後日でも結構ですが。
○井上(章)政府委員 この京都府丹後町間人の後ケ浜海岸でございますが、先生のお話がございましたような浸食の著しい海岸でございます。その対策といたしまして、昭和五十五年から離岸堤に着手いたしまして、全体計画は四期でございますが、五十九年度までに一期を完成させたところでございます。 ところで、この離岸堤によりまして砂浜を回復するべく計画されておるわけでございますが、先生からお話ありましたようにこの地方の冬季風浪が北西から卓越して来襲するのだというようなこともございまして、さらに近隣の海岸の状況等も総合しますと、この海岸の西端に突堤を設置いたしまして、北西からの波を消すことも有効であるというふうなことが考えられますので、これにつきましては昭和五十九年度にこの突堤工に着手いたしました。コンクリートブロックの一部製作を実施いたしておるところでございます。したがいまして、昭和六十年度におきましては、引き続き突堤工の促進を図りたいと考えております。
○山中(末)委員 ひとつ強力に進めていただきたい、このように思います。 時間が六分ほどありますけれども、いい説明をいただきましたので早く済みましたので、終わります。
○中島(衛)委員長代理 上野建一君。 〔中島(衛)委員長代理退席、委員長着席〕
○上野委員 質問に入ります前に、委員長に一つ要望しておきたいことがございます。 前回の委員長は大変大物でございまして、今度は新進気鋭で、歴代委員長に大変恵まれておるとは思いますけれども、前回の委員長は委員会を余り開かなかった。ほとんど必要最小隈の委員会しか開かなかった。そういうことではやはりこれだけいろいろな問題が出てきておる行政の上において、建設委員会の役割は果たせない。こういう意味で、今度の委員長は若手でもあり、積極性を期待して、その点の要望をしておきたい、こう思います。 そこで、質問に入りますが、最初の問題は民間活力の活用の問題でございます。 景気回復が確実だと言われながら、しかし、なかなか活気は出てこない。これはいろいろな理由があるでしょうけれども、今日の経済状態は決して中曽根総理が言うほどよくなっておらない、私どもはそう思っております。 そこで、この民間活力ということが盛んに言われます。しかし、言う人によって全部違う、そう言ってもいいぐらい言う内容が違います。特に建設省と大蔵省も違うし、自治省も違う。いろいろ関連あるところが違うのでは困るわけで、この際、建設大臣と国土庁長官にその問題についてどう考えておるのか、お聞きをしておきたい、こう考えるところであります。 特に民間活力という場合に、民間と国の行動原理というものが違うと思うのですね。民間の方はやはり何といったって利益を追求する、これはもう当然そうなります。しかし、国の側、行政の側は、民間活力を利用する、活用するといっても、公共性を離れてはいかぬわけで、そういう点での違い、これをどう調整をしていくのか、これらの問題を中心に、これから両大臣は、一体この民間活力というものをどのような形で追求していこうとするのか、伺いたいと思います。
○木部国務大臣 民間活力の問題につきましては、第一番に、二十一世紀に向けて私どもはどう対応を求めるか。といいますのは、大体七〇%近い人口というものが都市部に集中していく傾向が非常に強くなってきております。そういう点等を考えてまいりますと、都市の整備とかまた住宅宅地の供給とかというようなものが非常に大事な広い意味でのこれからの都市づくりの基本でございますから、そういう点を考えてみますと、社会資本の整備というものも多少立ちおくれもありますが、それにしても国民のニーズというものが、社会資本の整備に対して非常に根強い要望というものがあるわけであります。 また振り返ってみますと、私どもは内需を中心にして景気の維持安定というものが非常に日本の経済運営の今や柱でございまして、そういう点等をいろいろ考えてみますと、この国民のニーズやまた地域の要望というようなものにこたえるためには、やはり我々はいろいろな発想の転換をしていかなければならない。そういう場合に、もちろん民間だけでもだめですし、また私ども官の方だけでもいけませんから、産学官というものが一体になって、今申し上げますようなそういうニーズにこたえていく、こういうことだと私は思います。 そこで、例えば景気が悪いから民間にあれするんじゃないかというような御意見もないわけでもありませんが、そうではありませんで、例えば関西国際空港なんかは一つの民間活力のモデルと言われておるわけですが、これなんかにいたしましてもそうでありますが、皆さんからも出資金も倍ぐらいに協力してもらうとかというような具体的なものもあるようであります。しかし、この空港本体はそれによってできるでございましょうけれども、一方では空港に行くアクセスの道路関係、それからまた、空港の従業員の皆さん方の住宅関係、同時にまた環境の問題、そういうふうな問題等いろいろ考えてみますと、私どもが建設省として、また国としてやらなければならぬ仕事というものも非常に大きなウエートがあるわけでして、決して今申し上げますように、民の方だけにお願いしてどうこうということじゃなくて、これは一体となって知恵を出し合ったり、そしてまた財政的にも協力願ったり、また清新な経済活動を以後していただくというような、そういう点等を考えてまいりましても、今申し上げますように、私どもは産学官が一体になって、民間の知恵を出し合って、活力を出し合っていただいて、その理念を果たすために御協力いただくために、一生懸命一緒になって努力をしたい、そして時代の、また国民のニーズにこたえていきたい、そういうふうに実は考えておるわけでございます。 そういう点ではいろいろな表現があるでしょうけれども、基本的には今申し上げますように、後ほどまた国土庁長官からもお答えがございますでしょうが、私はその基本的な理念というものはいささかも変わっておらない、そういうふうに思っておるわけでございます。
○上野委員 ちょっと長官の答弁の前に……。国土庁長官については、特に四全総の問題がございますので、いわゆる民間活力というものを、今四全総の計画をつくられていますね、その中にどのように繰り入れようとするのか。そこのところがはっきりしないと思うので、ぜひ明確にしていただきたいと思います。
○河本(嘉)国務大臣 民間活力を使うということは非常に難しい問題でございます。日本は今財政が非常に苦しい。が、国民貯蓄は五百兆あると言われておるわけでありますが、これをどういうふうに引っ張り出して使うかということはもう大きな課題でありますが、実行は言うべくしてなかなか難しい。最近信託銀行なんかが非常に積極的でございまして、各地区でいろいろなアイデアを出していますが、行政とのすり合わせで若干利益を与えなければ民間活力をそう動員できないんじゃないか。 先般も国土審議会の席上で意見が出たのですが、やはりメリットを与えなくて民間活力は導入できないぞという意見が出されたんですが、私も全く同様な感じを受けたわけでございます。 四全総におきましてもいろいろな計画を持っておりますが、ここへ民間活力をどのように導入してくるかということは、これは各界各層の意見も聞きながら、慎重に、しかも大胆にやっていかなければいかぬという考えを持っております。先生、ひとつ皆さん方の意見を集約していただいて、国土庁の四全総がよりベターな四全総になりますように切望する次第でございます。
○上野委員 どうも余りよくわからぬのですけれども、木部大臣が言われた中で、関西空港の問題を例に出されまして、これは理想的だ、求めた額に対して金も倍ぐらい集まった。決して全体の工事費その他からいけば問題にならない金ですね。大した金じゃない。しかも、あそこでなぜ金を出したかと考えれば、やはりあそこにはいろいろな仕事ができるわけで、大きいのはもちろん航空会社でしょうけれども、あとはそば屋さんまで含めていろいろな仕事があるので、これはやはり将来を見越して金を出すところ、これはあるだろうと思うのです。 これはどう考えても理想的な民活じゃないでしょうね。しかもそれは商売をやるための場所が、もうざっと計算しても一兆円以上だろうと言われている、もっと言えば二兆円以上にもなるという環境整備を国でやってくれる。そういう条件を背景にしてこの空港があるわけですから、これはだれが考えたって少しぐらい金を出してもいいということになる。したがってこの第三セクターというか、少し金を出させて資本金をつくるというのは、これは私は将来問題を残す。しかもその条件整備はほとんど国がやっていく。国というのは国民の税金ですから、それで一部の者に、資本金を出した人たちに結局もうけさせるということになりかねない。したがって、これは時間がたってみなければわからない点もありますけれども、私は今からちょっと問題があると思うのです。そういうことでありますので、これはどうも木部大臣が言われるように素直には受け取れない、こう思います。 そこで、この民間活力の導入の増大のかぎは、規制解除だ、今までいろいろ規制されているものを解除することだ、第二臨調の加藤寛教授はそう言っている。 そこで具体的にお聞きしたいのですけれども、規制解除ということで、今建設省と国土庁――国土庁というよりも主として建設省でしょう、やろうとしているのは一体何なのか。土地区画整理事業とか市街地再開発事業、これは賛成者三分の二になっておりますから、これをさらに規制を緩めようとするのか。それから日照権その他の問題のあるいろいろな点での建築基準法を何とかしようとしているのか、そこら辺のところをまず明確にしていただきたい。 それからもう一つは、盛んに民活と称して今やられているのが国有地の問題なんです。国有地、公有地の払い下げ。ところが、私は国有地、公有地というのはもっと大事にすべきだ。今国が少しぐらい金に困っているからといって大事な国の財産を次々と払い下げをするようなことは、これは正しくない。日本の昔にさかのぼっても、明治維新後も相当な払い下げをしておりますけれども、これは後でやはり批判をされている。しかもその後の日本の社会資本の充実という意味では逆行する形になっています。そういう意味で、今国有地の問題をいろいろやっておりますけれども、しかもこれは将来必ず社会資本の充実やら、もっと広い意味での国民のために役に立つ土地、それはもちろん全部売るなと言っているわけではありませんよ。しかし、そういう問題が出てくるだろうと思うのです。 ところが、新聞報道によると、木部大臣は、住宅・都市整備公団を仲介役にして国有地、公有地の払い下げをどんどんやれ、こういう方向で活躍をされたとか書いてあります。これは事実かどうか、あるいは木部大臣の本当の真意というのは一体どうなのか、これをお伺いしたいと思います。
○木部国務大臣 先ほどちょっと申しおくれましたが、やはり規制緩和の問題については、私どもも思い切って規制の緩和をすべきである、そういうふうに思っております。そして都市の再開発によってやはりもっと空間を生み出すとか良好な環境をつくるとか良好な住宅の環境をつくるとかというようなものに大いに民活で役に立ってニーズにこたえなければならない、そういうふうに思っておるわけであります。 しかし、原則として考えますことは、国の方が上で決めて、そして下へ押しつけるような時代は過ぎ去っているわけでありまして、やはりその地域の方々の参加といいますか、地域の方々のニーズに合った、そういうふうな計画をしっかり打ち立てていかなければならない、そういうふうに私は基本的に考えております。 今公有地の問題、国有地の問題等についてお話がございましたが、これは国鉄の用地にいたしましても駐車場の跡地にいたしましてもそうでございましょうが、これは長年の、一世紀以上にわたる国民の蓄積の資産だと私は思うのです。そういうことを考えてみると、軽々に一銭でもいいから高く売れればいいんだというだけのことであってはならない。同時にまた、国有地や公有地の周辺の方々に、もし民間活力で再開発する場合でも迷惑をかけてはいけない。そういう点などの環境づくりもやはり地元の立場に立って、非常に困難な問題でございますが地域の実情、また地域の要望、そういうようなものを最大限酌み取っていかなければならぬと私は思っております。 住宅公団が整備する問題、そういう問題については今いろいろ内部でもって検討中でございまして、そういうことも一つの策だというようなことで今検討している段階でありまして、結論はまだ出ておりません。 残余の問題につきましては、審議官の方から答弁いたさせます。
○松原(青)政府委員 規制緩和の問題についてお答えを申し上げます。 都市計画と建築規制の見直しという言葉を私どもは使っておりますが、一体不可分のものでございますので、あるいは御質問の趣旨から少し広がるかもわかりませんが、私どもが考えていることを、実施いたしておるところを御説明させていただきたいと思います。 まず、再開発の推進でございます。都市の再開発といいますのは、公共が行いますのは骨格となる基盤整備が主たる任務でございます。その上に建物のようなものをつくる、建築活動をする、都市のいわば肉づけをしていくのは従来から民間の活動分野でございました。この民間の活動をよりよく誘導するために、都市計画で都市再開発方針というものをつくることになってございます。これは全国二十二の都市が策定を義務づけられておるわけでございますが、現在仙台、横浜、川崎、名古屋の四都市で策定済みでございまして、残りの十八都市におきましても引き続き作業中でございまして、これを早期に策定して町の将来の整備の方向を示してまいりたいと思っております。 それから都市計画におきます地域地区の変更でございます。東京都の環状七号線の内側のような土地で特に土地の高度利用を促進すべき地区につきまして、地域地区の見直し作業が行われております。これは東京都と区で行われております。現在作業が進行中でございます。 さらにいわゆる個別的な規制緩和、優良なプロジェクトについて規制を緩和するということでございますが、まず容積率の割り増しの対象範囲を拡大する、あるいは街区間において容積率を移転するという、いわゆる空中権の移転でございますが、特定街区制度を昨年の六月に改善いたしまして、都市計画に適合したものについてそういうものを認める制度を開いたところでございます。 次に、第一種住専の高さ制限の緩和というようなものがございます。十メートルという高さ制限がございますが、良好な三階建ての住宅というものを供給するには、十メートルでは必ずしもいいものになりません。そういう場合の緩和をする準則といいますか基準を示してこの改善を図ったところでございますが、これも昨年四月に住宅局長から通達いたしまして、その活用を図っているところでございます。 さらに、市街地住宅総合設計制度の活用ということで五十八年二月に通達したわけでございますが、これは非常に多く活用されております。有効な空地、緑地等を確保した場合に、それに見合う容積率の割り増しという緩和でございますが、これはかなりの活用がございます。 それから先般、本年二月に通達いたしましたが、いわゆる裏宅地と表宅地を一体的、総合的に計画いたして必要な空地を確保しまして、これを一団の敷地として扱って本来の容積率が回復できるような措置をしたわけでございます。 さらに中高建築物の指導要綱の行き過ぎ是正をいたしてございます。いわゆるマンション指導要綱でございますが、必要以上の過大な負担をかけることのないように、結局過大な負担をかければそれは売り値に響くわけでございまして、それに入る人たちの負担が過重にならないようにということで、この行き過ぎた内容の指導要綱の見直しを各公共団体にお願いいたしております。 宅地開発の関係では、線引きの見直しを進めておりまして、順次各府県で作業が進んでおります。優良な開発については機動的な対応ができるような指導をいたしてございます。 それから市街化調整区域の開発許可の規模要件につきまして五十八年七月に都市計画法の施行令を改正いたしまして、調整区域におきます開発規模が従来二十ヘクタールということでございましたが、これを都道府県の規則で五ヘクタールまで下げられるようにいたしました。かなりの都道府県で順次改正を見ております。 それから宅地開発指導要綱の行き過ぎ是正でございまして、宅地開発を行う場合に開発事業者に非常に過重な負担をかけている例がございます。この行き過ぎ是正の指導をいたしておるところでございます。 先生が先ほど御質問の例示の中に挙げられました基準法なり区画整理法の問題は、ただいまそういう検討過程に上がっておりません。 それから国有地の問題でございますが、もちろん公共団体が必要とするような国有地、公園等に活用する国有地につきましては、大蔵省におきましても、それは公共団体の要望を聞いて、優先的に対応する方針でございます。ただ、私どもの立場から見ますと、もちろん公園等に優先的に対応していただくのも第一でございますが、その次にやはりこれを種地とする、あるいは良好な市街地住宅を供給していく、こういう立場からの有効な活用を図って、快適な都市環境なり住みやすい都市住民の住宅供給ということを促進することは非常に必要なことかと考えております。
○上野委員 民間活力の問題はもっと申し上げたいのですが、ほかに質問したいことがありますから切り上げますが、一つは、国土庁長官に要望しておきたいのは、四全総の前に、やはり現在の三全総についての徹底した検討をしてもらって、あの三全総というのはどういう役割を果たしたのか、あるいは目指したところがどの程度までいったのか、そこら辺のところを国民の前に明らかにする必要があると思うのです。それをやらないですぐ四全総といったって、ちょっと何を考えているんだろうかとなるわけで、その点は今後の問題であり、私どももこれから大いに討論していきますのでぜひお示しをいただきたい、要望しておきたいと思います。 それから民活の問題では、民間に金があるというのもほんの一部でしょうけれども、年間四百億ドルを超す貿易黒字を背景にした民間の金持ち、ところが一方では国には金がない、本当によくこれだけつくったものだと思うくらい借金ができた。そこのところから、逆に今度は一部の金持ちのために国のいろいろなものが利用され活用され、民活というよりもこれは国が活用されてまた金持ちのところに金が行くということになりかねないことについては、くれぐれも気をつけていただいて、社会資本の充実についての方向を考えていただきたい、こう考えます。 そこで、次の問題は東京湾横断道の問題でありますけれども、これについて既に大臣はいろいろ検討を開始されておるようですので、まず建設大臣にお伺いいたします。 東京湾横断道の問題について明確な形で文書として示されておるのは、この五十六年十一月のこれが中心です。そして、私は何回かここで質問をしているのですけれども、なかなか肝心なことについて教えてくれない。この委員会で質問しても答弁がされないくらいですから、ましてや一般のところにいろいろなことは示されない。出てくるのは新聞その他から、ここでは答弁しないのに新聞には建設省はこういう方向でやっているというような話になってくる。これは本来逆立ちしておるわけでありまして、国会というもの、委員会というものをやはりもっと重視をして、国会で発言できないことなら外部でも言ってもらっては困るので、そこのところは明確にその方向でやっていただきたいと思います。 そこで、先ほど木部大臣もちょっとそれに関連することを言われましたが、これからの仕事は住民、国民の協力なしにはできないんだ、こういうことでありました。これは、いわゆる官民の協力、住民の協力ということであろうと思います。したがって、事業がでかくなればでかくなるほどいろいろな協力が必要になるわけで、その意味では、協力を得るためには、今情報公開とかも盛んに出てきておりますけれども、やはりもっと内容を明らかにしてもらわなければ困ると思うのですよ。どういうふうに考えどうしようとしているんだ。やり方としては幾つか出てきた。どれにしようかということについては、これについてはこれだけのメリットがあるし、これはこれだけのマイナスがあるんだという、そういう形で国民の中に明らかにして、ともに討論をする中から建設計画を進めていくということでなければいかぬと思うのです。 これは一般論ですけれども、この横断道の場合についても私は当てはまると思うのです。ところが、今まで出されてきているのは五十六年十一月に示されたこの調査概要というもの、あと資料請求してここに若干のものはいただいておりますけれども、肝心なところはなかなか出てこない。その肝心なところをきょうはお尋ねいたします。 その前に大臣にお伺いしたいのは、今年度予算が終わると百二億円の調査費、六十年度が終わると百十七億円、これは相当な調査費ですよ。本四橋の場合だって、あれは三本一緒にして最終的に全部で百億円ぐらいじゃないですか。ところが、今度は一本なのにもうこれだけになっている。それだけ必要だからやっているんだろうとは思いますけれども、それならもうそろそろ中間報告をやるべきじゃないか。これはもう五十六年ですよ。このどんどん進んでいる時代にもう四年も前の、正確には三年ぐらいでしょうか。ですから中間報告をやるべきだ、中間報告をぜひ示してもらいたい。今まで私が質問したのと含めて、あるいはほかの人もいろいろあるでしょうから、それらの大事な点をこの際示して、二つあるなら二つを並列して、いろいろ検討中でありますというのも一つの方法でしょうから、そういうことをやってもらいたいと思うが、どうでしょうか。
○田中(淳)政府委員 御指摘の点でございますけれども、現在事業実施上の課題、事業経営上の課題等鋭意調査を実施しているところでございます。その建設には先生御案内のように非常にたくさんの建設費がかかるものでございますので、もちろん当然有料道路事業として実施すべきものと考えております。 それから、事業主体につきましては、公団方式のみならずいわゆる第三セクター方式も含めまして幅広く検討しているところでございます。 以上でございます。
○木部国務大臣 私も昨年ヘリコプターで上空からその辺をずっと見せていただきました。視察をさせていただいたわけでありますが、大変大きな関心を持っておることは事実でございます。 そこで、これはもう今さら申し上げる必要もありませんが、東京湾の横断道路はもう首都圏の都市の機能を変えるような大きな意味も持っているし、それからまた、産業に寄与する点も非常に大きいだろう、そういう印象を受けておるわけでございます。今、局長からも答弁ありましたように、建設には巨大な金がかかるといわれておるわけですから、そういう中にあって民活でいけるのかいけないのか、また有料道路だけでなくて、第三セクターの方式でいけるのかいけないのか、また今申し上げるように産業に寄与する、これはどうなのか、また川崎や向こうの木更津の方、そういう想定される全体的な都市の機能の開発、そういうものに対してどういうような貢献ができるのかというようなことを、やはりあれだけの国家的プロジェクトですから、長い年月をかけて調査をし優秀な技術陣を動員してやっておられる、そういうふうに私は理解いたしておるわけでございます。
○上野委員 中間報告はどうです。
○木部国務大臣 中間報告ということにつきましては、道路局長の方も慎重に検討中でございますからまだ中間報告する段階には至ってないんじゃないか。先ほど上野先生から、新聞その他でいろいろ報道されて役所としてのそういうあれはどうして出ないんだというようなこともございましたが、記者の皆さん方は非常に優秀な人材がそろっておりますから、いろいろな点を考え、またいろいろなことを体験したり見たりしてそれで報道されておるんだ、これは自由であるべきですから、私もときどきそういうようなものについてはこの報道に期待を持っている点もあるわけです。 そういうようなことで、まだ中間報告をする段階といいますか、そこまで行き届いていないんじやないか、そういうように私は理解いたしております。
○上野委員 しかし、中間報告はできないということはないでしょう。だって今度六十年度の十五億の調査費をつけるに際して、私どものところに千葉県知事が言ってきたのは、今度の予算はどうしても満額十五億調査費を取ってもらわなければ困る、それはなぜかというと、これが最後の調査費の費用だろう、事実上そうなる、したがって、これは満額十五億取ってもらいたい、私どもにもそういう話があった。ですから、事実上六十二年着工ということであるなら、そうだとすれば、これはもう中間じゃない、終わりの方の報告じゃないのか。だから、そういう意味では中間報告をやらなければならない。 しかも、今まで答弁を聞いただけでも、これと大分食い違ってきているのです。そうですね。まず予算が八千億。前には一兆円と言っておった。これは十年で四車線をやるから工事費が安くなる、それから早期にやりたいから十二年を十年にする、そういうことであるし、それから事業主体についても大分詰まってきておる。 この事業主体については五十九年、昨年の十一月の終わりごろに出た新聞によると、建設省はもう公団方式に腹を決めたんだ、こう言っていますね。その理由として、現在道路公団に調査をやらしていることが第一点。二点目は、公団でも民間資本が導入できる、十分に活用できる。それから三番目は、本四橋の技術を転用できる。この三つの点を、主たる点を挙げて、中曽根総理の周辺その他は特殊会社方式を考えているようだけれども、これには建設省は公団方式で説得をする、そういうことが新聞に出ている。それも、建設省は十一月の二十四日、この方向を決めたという日にちまで明確にしているのです。道路局長、これは内容、一体どうなんですか。あなたは第三セクターまで含めてなんていいかげんなことを言っているけれども、十一月二十四日にちゃんと話を決めてそういう方向で動いている、こう言っているんですね。 そこで、いやそういうことはありません、両方やっていますと相変わらず言うでしょうから、それならば、公団方式とこの特殊会社方式というものとの、その両方のメリットやデメリット、あるいは問題点をこの際明らかにしていただきたいと思います。
○田中(淳)政府委員 先生がおっしゃっておられる記事は、恐らく東京湾横断道路の建設についてということで、順序立てて申し上げますと、まず、これが一般国道四百九号の海上部として位置づけられておりまして、東京湾岸道路、東京外郭環状道路と一体となっている非常に広域的な幹線道路網である。それから、区間は神奈川県の川崎市から千葉県の木更津市に至る延長約十五キロメートルでございまして、自動車専用道路である。先ほど一兆円と申しておりましたのは、これは六車を考えたときの全体構想の約一兆円でございます。 しかしながら、その後いろいろ交通の変化あるいは実際に……(上野委員「局長、そこはいい、公団方式がどうか、その聞いていることを答えてください」と呼ぶ) それでまず、現在考えておりますのは四車線の段階施工で約八千億円、そういう事業でございます。 それで、現時点における採算性の検討の基本条件としまして、交通量が供用時一日当たり約三万台。それから御利用される料金を乗用車で一台当たり約三千円、これは五十七年の価格でございますが、それから工期が約十年、段階施工でございます。 そうしました場合に、民間方式導入の場合には、いわゆる特別立法によります特殊株式会社方式、それから配当の開始時期を供用後おおむね十年、それから固定資産税の非課税、法人税等の軽減という相当有利な条件の前提のもとで資金コストをおおむね五%を確保することによりまして採算がとれるようなことであろう、そういう記事のことを指しておられるのではないかと思います。 それで公団方式の場合は、現行の制度でも一応採算性はとれる、この記事を指しておられるのじゃないかと思いますが、ただ、しかし、今のところは……(上野委員「聞いたことに答えてくれればいいんだよ」と呼ぶ)いや、それで、まず一番問題は船舶航行の安全確保、これが一番問題なんです。 このことに関しましては、先生、前に御指摘あったと思いますが、ようやく昨年暮れから運輸省その他関係機関と話がつくといいますか、共同の場で話し合いといいますか研究会と申しますか、そういう委員会をつくりまして、まず船舶航行の安全確保の問題を詰めなければいけない。それから東京湾の環境保全の問題がございます。それから、やりたいやりたいと言いましても、川崎市さん側及び神奈川県側にいろいろな問題点がございます。特に川崎市の方には、御案内だと思いますが、受け入れの道路についてのいろいろな問題点がございます。 等々ございますので、いろいろ考えて、委員会のメンバーを申し上げてもよろしゅうございますが、話が長くなりますので割愛させていただきますけれども、今調査しておりますのは、この委員会でやっておりますのは、経済調査、例えば地域計画委員会では八十島埼玉大学の教授、それから経済社会波及効果予測委員会、これは中村英夫東大教授、環境調査でいいますと、水質影響調査委員会では左合正雄東京理科大学教授、海洋生態調査の委員会の委員長は山路男前東京水産大学教授、あるいは設計調査は、人工島構造検討委員会では久野悟郎中央大学教授、トンネル構造検討委員会では伊吹山四郎日本大学教授、橋梁構造検討委員会では久保慶三郎埼玉大学教授、船舶航行調査で申し上げますと、海上交通安全調査委員会では谷初蔵東京商船大学の学長さん、それが二つに分かれておりまして、第一専門委員会で岩井東京商船大学教授、それから第二専門委員会では巻島東京商船大学教授、それから漁業調査に関しましては、漁業影響調査委員会を設けまして、久宗高日本水産資源保護協会会長、こういう方々のメンバーによりまして、一応、いろいろ先ほど申し上げました一番大事な点を詰めているわけです。まず一番大事なのは、私は航路の問題だと思います。それから受け入れ側の川崎市と神奈川県側の問題。それをやりませんと、こういうことは例えば民間会社が直接やるというのは非常に難しいことだと私は思います、これは私個人の意見でございますが。ただ、それも含めましていろいろ検討しているということでございます。 それで、やはり一番問題は、しつこうございますが、船舶の交通安全の問題、航行安全、それから環境破壊をどうするか、そういうことでございますので、いつ発表するのだと言われましても非常に困るのでございまして、できるだけ早い時期に発表できれば発表したいと思いますが、結論を言いますと、先ほど言いました各種委員会の結論を得てからでありませんと、先ほど言いましたようないろいろな専門家から成ります調査委員会で設計、施工その他いろいろなことを検討していただいておりますので、現段階で取りまとめ時期についていつだというのはちょっと言いかねるというのが真相でございます。 以上でございます。
○上野委員 僕が後で聞こうと思っているところを答えている点もあるので、それはいいんですが、最初聞いたことをあれしてくれない。 実は、なぜ中間段階で報告して少し発表してくれと言っているのかというと、これは役所とか学者の人たちだけの討論で終わらしてはならぬ、それで結論を出してはいかぬと私は言っているのですよ。だって、大臣だって言っているでしょう。みんな住民も一緒になって議論したりなんかすることによってこれからは仕事を進めるのだと言っているのだから、それなら、いろいろなやり方がある段階、あるいは問題点がある段階で、もうちょっと明らかにしたっていいじゃないか。だから、これの詰めの版を早く出してもらいたいと言っているのです、もう三年たっているのだから。これはいいですね。これは早急にまとめてもらって後で出してもらえますね、今局長が言われたような点と、さらにいろいろな公団方式とか何か含めて。 ただ、今、これはいろいろな問題点があるので民間会社じゃできない。民間会社というのは特殊会社のことも指しているとすれば、結局道路局長は公団方式しかないじゃないか、こう言っていることになるのですが、その点でいいですか。そして、公団方式でやるとどういういい点があるのですか。
○田中(淳)政府委員 ちょっと言葉足らずで恐縮でございますが、民間方式では非常に難しいという表現でございまして、例えば具体的には川崎市との折衝だとか神奈川県との折衝はやはり関東地方建設局及び本省を含めまして地方公共団体……(上野委員「公団方式しかないと言っているのだ、あなたは」と呼ぶ)そういう意味ではないので、幅広く検討してみます。 それから、できるだけ早い機会に発表できるものは発表したいと思いますが、最終、ファイナルレポートと申しますか、それはやはり先ほど申し上げました各種委員会の先生方、その中にはもちろん役所サイドの方もいらっしゃいますし、地方公共団体の方もいらっしゃいますので、別に学者、学識経験者だけでやっている委員会ではございません。その点はお含みおきのほどをお願いいたしたいと思います。(上野委員「出すか出さないかと言っているのだ」と呼ぶ)だから、出せる範囲内のことはできるだけ早くまとめて出したいと思いますが、その時期についてはまだちょっと言いかねます。 以上でございます。
○上野委員 どうも聞いていることを答えてくれないので本当に困るのです、時間はどんどんなくなってきますし。それも答弁の技術なのかもしれませんけれども、そこら辺のところはもっと役所の偉い方々は議員と対等に議論するという姿勢を持たなければいかぬと思うのですよ、多少乱暴な言葉を使ったって決して文句は言いませんから。問題は、答えないのがよっぽど悪いのです。ですから、そこのところを考えてもらいたい。 そして、やはり大臣が言っているのだから、みんなと一緒になってこの問題も議論をする、そういうことでなければこんな大事な大きな仕事はできませんよ。現に神奈川なんか、まだ取りつけ道路をどこにするかなんということが決まってないんじゃないですか。取りつけ道路がなくて橋だけつくってどうするのです。そういうことだって住民の理解が得られなければできないでしょう。そういうこともあるし、いろいろな問題点があるのです。ところが、役所はいつになっても最終段階に来ないと発表しない。中間的に出して、それで議論した中でまた新しいものが出てくればいいじゃないですか。その点のもっと広さを持ってもらいたい。だから、民間活力なんといったって、民間活力は金だけじゃないだろうと思うのですよ。民間の知恵とそういう行動も活用するぐらいでなければこれはできないだろうと思う。 そこで、次に要望しておきたいのは、また次の機会にお伺いしますから、場合によっては予算委員会の分科会ででもやってもいいのですが、特に公団方式でやる場合に、民間資本を入れるというけれども、一体どういう形でやるのか。これは新しい公団をつくるのだろうと思うのですけれども、その際に今までの公団法にない部分をつけ加えるたろうと思うのですけれども、そういうことで民間資本を十分吸収できるのかどうか、この点をこの問題で最後に聞いておきたいと思うのです。 それからもう一つは、道路局長、これは本州と四国との間の橋の場合、工事をやっている業者というのは、業界は大体中小企業がほとんどないんだそうですね。大体〇・九%ぐらいしか使われていないらしい。これは数でいっているのか、金でいっているのか知りませんけれども、金でいったらもっと少なくなるのではないですか、工事費でいくと。そういうことなどもこの次の段階ではお伺いしますからぜひ準備をしておいていただきたいと思います。 そこで、最後に三つ日の問題としてお伺いしたいのは、最近中小企業の倒産が相次いでおりまして、まさに戦後最高の状態であります。しかもその中では土木建築業がその最大の比重を占めている。これはいろいろな理由があるだろうと思います。戦後高度成長の際にやたらにこの業界が拡大したということもあるでしょうし、今日の経済的な条件その他いろいろあると思いますが、いずれにせよ倒産が多い。そこで泣くのは結局そこで働いている人たちでありますので、この点はぜひこの対策を十分に考えなければならぬだろうと思います。きょうの委員会でもかなりそういう話もありましたが、私は、そこで、この「土木請負工事の共通仮設費算定基準」、これは建設省にいただいたのですけれども、こういう立派な基準がある。この基準に従っていわゆる運搬費とか準備費とか仮設費とか事業損失防止施設費、安全費、役務費、技術管理費、営繕費、こういうものを総称して共通仮設費と言っておりますが、これはいわば本体に上らないものですね。道路をやるなら道路として上らない、その道路をつくるために必要な仕事なんですけれども。この基準があるのですが、この基準が必ずしも現場と合っておらない点が出てきておる。端的に一つの例で申し上げると、道路使用許可条件が以前よりずっと厳しくなってきている。そういうことや、あるいは諸物価もそう大きくはないけれども上がっている。人件費その他の問題ももちろんあります。 そこで、きょうお伺いしたいのは、せっかくこういう立派なものをつくられているのですから、この精神を、この基準を徹底させる必要があるのじゃなかろうか。建設省の直轄工事などについてはかなり徹底しているようであります。この点は私も認めますが、ただ、その中でも計算が不十分な点がございます。労働者の災害事故についての労災保険の問題とか交通整理員についての積算が、必ずしも単価が明確にされてない、こういうことがあります。それから、これは基準の中に入っているのですけれども、例えば住民等の要望で工事を中止しなければならぬような場合、これはかなりはっきりした形だと認めるのですけれども、そうでない場合には認めてない、こういうことになります。そしてこういうことの中から、いわば下請、孫請というふうにだんだんなるとこの条件がさらに一層厳しくなる。 こういうことで、中小から零細になればなるほどせっかく基準にある共通仮設費が削り取られておる、こういう実態があるわけであります。したがって、これに対して建設省はどう対処されているかというよりも、この徹底をまず図っていただきたい。 それと、この点が一番徹底してないのは県とか市町村の仕事なんです。市町村段階になると、大体こういう費用はどんぶり勘定でやられて、一応この基準が行われていますからこの基準にのっとりながらも大体どんぶり勘定で、いわば実態の把握が弱い。そのことからこの費用が削られて、結局、せっかく仕事をやった、仕事がないのにやっと仕事がきてやっとやったんだけれども、全然利益どころじゃない、プラスにならない、赤字の工事になってしまうような場合もある、こういうことであると思います。 したがって、これは額からいくと、全体の工事費からいけばそんなにでかいものじゃないにしても、零細中小企業にとっては大きな問題なんですね。だからこの点を何とか市町村段階に徹底させてもらうと同時に、建設省自体も一層徹底をしてもらいたいと思いますが、御答弁をいただきたいと思います。
○杉山説明員 ただいまの工事の積算に関する、特に都道府県あるいは市町村、地方公共団体の対応の問題についての御質問が主であろうかと存じます。 まず最初に、直轄と補助の関係をちょっと御説明いたしますと、直轄工事につきましては、事務次官通達によりまして土木工事の積算基準というものを通達いたしておりまして、これに基づきまして、先生おっしゃいますように適切な積算に努めているところでございます。 補助の関係についてでございますが、これにつきましては、ちょっと長くなるかもしれませんで失礼いたしますが、補助金の交付申請に当たりまして、事務次官通達でございますところの「補助事業等に係る工事設計書の作成について」という通達がございまして、これに基づいておるわけでございまして、これによりますれば、補助事業に係る土木請負工事につきましては、「直轄の土木請負工事工事費積算基準と同じ内容の「補助事業等土木請負工事工事費積算基準」により算出した額以内とする」というふうになっておるわけでございます。したがいまして、実際の請負工事の発注に当たりましては、直轄の積算基準が準用されているものというふうに考えておるわけでございます。 それから、地方公共団体等へのこの問題についての指導でございますけれども、各地方建設局ごとに、都道府県等と積算に関します地方協議会などを設置いたしておりまして、例えば先生の千葉県でございますと、関東地建でございますと、技術管理主管課長会議ということで、関東九都県の会議を持ちまして、年二回程度開催をいたしておるわけでございますが、例えばこういったようなことを通じまして建設省の所管事業の工事費積算方法につきましての指導に努めておるところでございます。 またさらに、公益法人でございます全国建設研修センターというところがございます。こういったところ等におきまして毎年行う研修の中でも、都道府県及び市町村の積算担当者を対象にした積算研修を取り入れておるわけでございまして、これに建設省の係官を派遣いたしまして積算方法の周知徹底に努めておるところでございます。今後御趣旨を踏まえまして、地方公共団体におきましてもこの直轄土木工事の積算に準じた積算の充実が図られるようになお一層指導してまいりたいと思います。 なお、いろいろ労災保険あるいは交通整理員その他細部についてのお話がございましたが、まとめて御説明いたしますと、それぞれこういった経費につきましては、安全、共通仮設費並びに現場管理費に関係する問題も含めて、毎年実情の動向調査を継続して実施いたしておりまして、そういった継続して実施いたしております動向調査の状況並びに今後の社会情勢の変化等、そういうものを踏まえまして、適時適切にこういった御指摘の問題に対処してまいりたいというふうに考えております。
○上野委員 時間がありませんから急ぎますが、労働災害、労働者の災害事故の問題については、労災保険に一応入っている。これは費用を見ていることも知っておるのです。ただ問題は、それじゃ足りないものですから、仕事によっては民間の保険に入ったり、業者が自発的にそういう上乗せ保険をやっているわけですね。これは業者の方だって無理にやっているわけないと思うのですよ。やっぱりどうしてもというのだけしかやってない。やはりこれは見るべきだというのが考え方なんです。この点は後でもう一度。 そういうふうに、やはり見直しをその都度もうちょっと現場の問題とあわせてぜひやっていただきたい。この点を要望しておきたいと思います。 それからもう一つ、これはちょっと僕らも意外だったんですけれども、会計検査院が補助事業については会計検査で行くわけですね。その場合に、実は行くのが大体一年後から二年後なんです。ところが、受注した業者がその際呼ばれて、おまえあそこ掃除をしておけとか草を刈っておけとか、くいも打ち直しておけとかいろいろなことを言われるんですね。そういう会計検査院が検査をするために改めて費用がかかるんです。これは例えば五千万くらいの仕事でもやっぱり二十万から五十万くらいかかると言われているんです。 これは一年、二年たってから業者が負担をしなければならぬというばかなことないので、会計検査院から来てもらっていますが、一つはそういう事実を知っているかどうか、知ってて知らぬふりしているのか。会計検査院は検査すればいいんだから、そんなこと知らないと言われればそれまでだけれども、一体そこのところを会計検査院としては知っておって知らぬふりをしておるのか、そういうことはあってはならないと考えておるのか、その点です。 そういう費用がかかるとするなら、こういう費用について見なければいかぬのじゃないですか。これ杉山さんどうですか。業者だって掃除したり整備したり大変だよ。もう本当に大変な仕事ですよ。それをその年にやらせるんならいいけれども、一年後とか二年後なんですから。これはどうですか。
○杉山説明員 どうもかたい回答になりまして恐縮でございますけれども、土木工事の工事費の積算に当たりましての絡みが出てまいるわけでございますが、当該工事の工期内に要する費用を積算して計上するものでございますので、御指摘のような工事完成後の工期外の不確定な費用を請負工事費の積算に計上するということはどうも適切ではないというふうに考えるわけでございます。 なお、工期内に会計実地検査を受検するに際しまして、請負業者に対しまして特別な指示をした場合におきましては、所要の経費を見込んだ契約変更を行うことになるというふうに考えております。
○上野委員 いや、そうじゃなくてやったらどうするの。二年後だ、二年後。工事費に積算しろなんて言ってないんだ。何らかの形で費用を見なければいかぬでしょうと言っているんだ。
○杉山説明員 そういった経費に関しましては、これもかたい答弁でございますけれども、会計実地検査の受検に際しまして、施工された業者の方が、工事現場をきれいにしておいてできばえを立派に見せたいという気持ちから、みずから作業されるものもあろうかと思われますが、発注者側が特別に経費のかかるような指示をした場合には、これらは完成した工事の維持管理に相当するものというふうに考えられるわけでございまして、施設の管理者としての管理行為の一部であるというふうにも思いますので、このような場合には特別の処置をすることが適当であるというふうに考えております。
○上野委員 会計検査院、来ているかな。ちょっと……。
○保岡委員長 会計検査院大沼審議官。時間が参っておりますので、簡潔に願います。
○大沼会計検査院説明員 私どもの会計実地検査の際に検査を受けます公共団体が、現場の検査を円滑に効率的に受検しようということで、先生おっしゃるような作業をしているということはあることでございます。ただ、そうしたことは地方公共団体とそれから請負業者との間の関係でございます。 地方公共団体が無償でそういった作業を業者にやらせているかどうかということでございますが、私どもの検査は先生御承知のように、発注されました工事が適正に執行されているかどうかということを調査する目的で実施しているわけでございまして、そういった地方公共団体とそれから業者との間の関係につきましてはつまびらかにしておらないところでございます。(上野委員「これはこのままでいいと思うかどうかだけ言ってください」と呼ぶ) その点につきましては、具体的にそういった事実関係なり事の経緯というものを乱そういった関係で十分に承知しているわけではございませんけれども、仮に業者に対しまして地方公共団体の方がいろいろと強制的な指示を与えまして、過大な経費負担を強いているというような事実がありました場合には、これは行き過ぎではなかろうか、このように考えております。 以上でございます。
○上野委員 終わります。
○保岡委員長 次回は、来る二十七日水曜日午前九時四十五分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後七時十分散会