建設委員会 第2号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1985/02/08
会議録
○保岡委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、昭和五十九年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律案を議題といたします。 趣旨説明を聴取いたします。木部建設大臣。 ————————————— 昭和五十九年度における道路整備費の財源の特 例等に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○木部国務大臣 ただいま議題となりました昭和五十九年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 今国会に提出された補正予算におきましては、景気の持続的拡大に資するため、約二百六十九億円の道路整備事業費の追加が計上されておりますが、この財源につきましては、現下の厳しい財政事情等にかんがみ、揮発油税等のいわゆる道路の特定財源を充てることが必要であると考えられます。 ところで、道路整備費の財源につきましては、道路整備緊急措置法の規定により、揮発油税等の収入額の決算額がその予算額を上回ったときは、当該上回った額に相当する額を決算調整額として翌々年度の道路整備費の財源に充てることとなっておりますが、昭和五十八年度におきましては、約二百六十九億円の決算調整額が生じております。 このため、本来昭和六十年度の財源に充てられることとなるこの決算調整額を昭和五十九年度の財源に充てることにより、今回追加される道路整備事業費の財源を確保することとし、道路整備緊急措置法第三条の適用について特例措置を設けることといたした次第であります。 したがいまして、法律案の要旨といたしましては、昭和五十八年度の揮発油税等の決算調整額を昭和五十九年度の道路整備費の財源に充てることとし、これに伴い、この決算調整額を昭和六十年度の道路整備費の財源には充てないこととしております。 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○保岡委員長 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 —————————————
○保岡委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山中末治君。
○山中(末)委員 それではただいまから、昭和五十九年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律案につきまして、若干質問を申し上げたい、このように考えます。 まず大臣に、御就任なさいまして、心からお喜び申し上げます。今後もどうぞひとつ、将来にいい施策だと言われるようなお仕事を精いっぱいやっていただきたい、このように思います。 さて、質問に入るわけでございますが、今回、ただいま提案説明がございましたように、五十八年度の決算調整額、これを五十九年度に前倒しをしてその予算に充当する、こういうことになったわけですが、その内容は、今のような景気の状況でありますので、景気の浮揚を図る、こういうことがあろうかと思います。 そういうメリットだけなのか、また一方ではデメリットもあるんじゃないかというふうに邪推をするわけですが、ひとつこの点について局長の方からまずお願いを申し上げたいと思います。
○田中(淳)政府委員 昭和五十九年度補正予算におきましては、五十八年度の決算調整額を計上しておりますが、これは現下の経済情勢にかんがみ、景気の持続的拡大を図るための特例措置として行うものでございます。 昭和六十年度予算におきましては、第九次道路整備五カ年計画を達成するため、新たに地方道路臨時交付金を導入すること等により、所要の予算額を確保したところでございまして、今回の措置により、本年度及び来年度を通じまして道路整備の円滑な推進が図られるものと考えておりまして、デメリットはないと思います。 以上でございます。
○山中(末)委員 デメリットはないということでございまして、非常に結構なことなんですが、一般的に考えられますのは、当然六十年度予算に入るべきものを、前倒しですから五十九年度で使っていこうということですから、六十年度予算に財源の不足を生じないか、こういう心配が一般的にあると思うのです。 この点について、実は重量税等の今日までの累計のオーバーフロー分が四千億ありますが、この四千億の扱いといいますか、これを将来、これはいろいろ大蔵の考え方もあると思いますので建設省の考え方だけではいかないかもわかりませんけれども、建設省御当局としてはこのオーバーフロー分四千億を将来どのように使っていこうと思っておられるのか、ひとつお考え方だけを聞かせていただきたい、このように思います。
○田中(淳)政府委員 先生御指摘のように、近年の財政再建に伴います歳出抑制により道路予算も抑制されましたために、昭和五十七年度、五十八年度及び五十九年度におきまして道路特定財源の歳入予算額が歳出予算額を上回って、いわゆる自動車重量税のオーバーフローが生じております。御指摘のとおりこの三カ年間で国費で約四千億。このため建設省としましては、自動車重量税につきましては税創設の趣旨、運用の経緯から今後とも道路特定財源としての原則に従って運用する方針でございまして、過年度のいわゆる自動車重量税のオーバーフロー類については可及的速やかに道路整備費に充当する必要があると考えております。ぜひ使わせていただきたいと思います。
○山中(末)委員 今、局長の方から道路の特定財源としてぜひとも将来使っていきたい、こういう希望、決意が述べられました。大臣、そういう考え方でよろしゅうございますね。——では、いいというふうに理解しまして、私どもの方もそういうつもりでやっていきたい、このように考えます。 それでは、先ほど提案説明がありましたけれども、道路事業費そのものが一般的に経済に及ぼす波及効果といいますか、これは昭和五十年度の議事録を見てみますと、道路の場合は大体二・一倍くらい期待される、こういう御答弁があるのですが、いろいろ経済状況も変わっておりますので、波及効果の倍率といいますか、これをどの程度見込んでおられるのか、これをお聞きしたい。 それからもう一つは、今回の補正で先ほど説明がありましたように二百六十九億の予算が投入、前倒しされたわけですけれども、そのほかにゼロ国債と言われるいわゆる国庫債務負担行為、これが八百億ほどあるということも聞いておりますし、この二百六十九億が事業費量としては四百億程度になっていくのじゃないかと思いますので、景気浮揚ということに関しては一千二百億程度の事業費が今年度に投入されていく。もちろん八百億については契約だけで、予算の支出は昭和六十年度になるのだと思います。しかし、それにしてもそういう効果が出てくると思いますが、この中で、先ほど申し上げましたような波及効果が期待できるということと、それからもう一つは、二百六十九億が事業費として四百億程度になるということになりますと、その差額が地方負担ということになってくると思うのですが、この地方負担が、この受け皿は大丈夫なのかどうか、所要手当て、資金手当て等がなされているのかどうか、その点をひとつお聞かせいただきたい、このように思います。
○田中(淳)政府委員 まず第一の御指摘の道路事業の経済への波及効果の点でございますが、御案内のように、道路の整備効果といたしましては、まず直接効果というのがございまして、先生よく御存じのように、燃料費等の走行経費の節約あるいは走行時間の短縮、交通事故の減少等がこれに当たるわけでございます。さらに、間接効果といたしましては、産業の立地、農業の振興、市場圏の拡大など国民経済全体に対しまして、輸送条件の改善、流通の合理化等を通じて国民総生産の増加、税収の増加、物価の低減などがございます。道路を直接利用されます人はもちろん、広く一般に大きな効果をもたらすものであると私たちは考えております。 その次に、道路投資によります整備効果の計測につきましてはいろいろな方法がございますが、建設省の試算によりますと、第九次道路整備五カ年計画の実施による国民総生産の増加は、昭和五十八年度から六十七年度の十年間の累計で総投資額二十九兆円、ただし、この二十九兆円の中には、用地補償費が七・九兆円、調整費が一・三兆円ございますが、今申し上げました。地補債費及び調整額は除いてございます。この総投資額二十九兆円に対し約百十六兆円に達し、このうち特に経済への短期的な波及効果を見る需要創出効果、いわゆる乗数効果、フロー効果と申しておりますが、これは約八十兆円に及びます。相当大きな効果をもたらすと私たちは考えております。したがいまして、簡単に申し上げますと、需要創出効果、いわゆる乗数効果といいますのは、八十兆円割ることの二十九兆円で、私たちの考え方では大体二・七六倍ぐらいの効果があるのではなかろうか、かように考えております。 それからもう一点の御質問でございますが、例の国費の補正二百六十九億で約四百億円の事業費が生み出されるわけでございますが、御指摘のように百三十億円の地方負担費が必要となり、地方の財源手当ては大丈夫かという御質問でございます。昭和五十九年度補正予算におきましては、景気の持続的拡大に資するため、地域の要望を踏まえつつ、所要の道路整備費を計上したものでございます。このため、その実施に当たりましては、所期の効果を発揮し得るよう、各地方公共団体と十分財政的な面は調整させていただきまして、道路事業の円滑な推進に努めてまいりたいと考えております。直接的には裏負担という手当ては考えておりませんが、その配分に当たりましては、各県を通じまして町村なりの財政状況を勘案しながら配分する予定でございます。
○山中(末)委員 ちょっと今の御説明で、年度途中で、それも二月でございますので、これが可決されたとしてあと一カ月半ぐらいで全部こなさなければいかぬということで、趣旨には私は反対しないのですが、完全にこなし切るとしたら地方自治体の受け皿の、今おっしゃったようなことだろうとは思いますけれども、十分指導を願って、できるだけ良質の財源を充当できるものはひとつ御尽力を賜りたい、このように思います。 そうした中で、果たして今四百億程度の事業費が一カ月半くらいで消化し切れるのかどうか、不消化に終わるようなことがないのかどうか、これはちょっと心配されるところでありますので、そのあたりを、消化できるのは完全に消化できるということをお聞かせいただきたいのと、先ほど申し上げましたように、例えばゼロ国債、国庫債務負担行為も八百億ありますが、これは五十九年度において発注をされると思いますが、その場合は、いわゆる直轄の事業はもちろんですが、地方自治体が事業をやっていく場合の補助金に充てられる場合もあるのじゃないか。これは二百六十九億も含めての話です。そうすると、具体的な八百億の国庫支出は六十年度になりますけれども、発足していくのは昭和五十九年度でありますので、例えば六十年度ではまた六十年度の地方負担の増額とか事業費の一〇%切り下げとかいうものも漏れ聞くところによりますとあるようでございますので、これは五十九年度で契約すれば五十九年度の制度で国庫支出が伴う来年度においても踏襲していかれるのじゃないかと思いますが、それで間違いがございませんか。ことし契約だけやって、そして国庫支出するときには年度が変わったので今度の地方負担の多い方で事業を進めていかなければ困るということになればちょっとちぐはぐになりますので、そのあたりを御質問申し上げておきたいと思います。 それからもう一点は、昭和五十年、五十一年にこの種の法案が出ておりまして、そのときに特に市町村道の整備と幹線道路網との事業費のバランスをなるべくうまくとっていきたい、どうしても幹線道路網の方が進捗率といいますか、これが高くて、地方道、市町村道等については進捗率が低い、あるいは事業費が少ない、これを将来に向かってバランスのとれるようにしていきたいという建設省当局の答弁もあるわけでございます。こういう景気浮揚ということを踏まえながら、こういう機会に地方道に対して建設省の方は十分力を入れるようにしてもらいたいのですが、そのあたりのお考えのほどをお聞かせいただきたい、このように思います。
○田中(淳)政府委員 先生御指摘のように、特に道路関係の予算が非常に抑えられました結果、先ほどからるる御説明申し上げましたように、重量税等のオーバーフローが出ておるわけでございます。具体的に申し上げますと、この五年間で有料道路は予定どおり進んでおりますが、それ以外の一般道路は非常におくれております。特に、国道、地方道、市町村道関係が計画よりも非常におくれております。逆に言いますと、やるところがいっぱいあるわけでございます、その裏負担の問題は別といたしまして。その事業執行という点では大丈夫でございます。十分お任せ願いたいと思います。 それから、いわゆるゼロ国債の裏負担が今度補助金削減によりまして例えば三分の二が十分の六になるとか、二分の一は関係ございませんが、そういう高率補助に関しまして補助率カットという問題が出てきたわけでございますが、十分御案内のこととは存じますけれども、今回の補正で計上されておりますゼロ国債に対する補助率、負担率につきましては五十九年度における補助率、負担率がそのまま適用されるということでございまして、ゼロ国債に関しましては、いわゆる国庫債務負担行為の歳出に伴うものに関しましては、補助率カットいたしません。在来と同じ補助率あるいは負担率でございますので、その点は御安心願いたいと思います。 それから、県道あるいは市町村道が非常におくれているのではないかということですが、まさに御指摘のとおりでございまして、その理由は冒頭に申し上げましたが、第九次五カ年計画そのものが高速国道からあるいは国道あるいは県道、市町村道、まあ幹線市町村道でございますが、そういうもののバランスをとりながら整備していく方針でございますので、今後ともその実施に当たりたいと思っております。 以上でございます。
○山中(末)委員 今局長のお話を聞きまして、それなら昭和六十年度で事業をするよりは昭和五十九年度で早目に仕事をした方が、地方自治体も事業費の切り下げとかそういう目に遣わないなということがわかりました。 それから、おくれている地方の道路整備の件でありますが、私の知るところでは、比較的大事な地方道、これが、事業はやる形になっているんですけれどもなかなか進捗の度合いが遅い。言葉は悪いのですが、私がいろいろ各方面へ行って聞きますと、どうもこの道は選挙道路やないかと言われるところが非常に多いんです。地方道のことですからだれの選挙かわかりませんけれども、そういうことでは、ちょいと何年かに一回手をつけてまた二、三年ほったらかしておいて、二、三年たったらまた手をつけていく、それも少しずつ手をつけていく、こういう道路が随分あります。実はきょう、そういうリストを挙げて説明しようと思ったのですが、聞くところによりますと、十時から予算委員会があるそうですね。それで余り大臣を拘束してもいかぬと思うので、これは言うのはやめますけれども、ひとつそういうことも今後におきまして、そういう非常に進捗率の遅い選挙道路と言われるような、四年に一回しか手をつけへんというような、こういうことの解消のために、地方道の整備に力を入れるということの中での力点を、そういう忘れかかった道路改良とかというものにも置いていただきたい。 これは、物によっては市町村または都道府県等から申請が出てくるわけですね。建設省の担当の方では、たしかこの道路は何年か前に補助金つけて継続になっておるけれどもなかなか出てこないというようなものがわかっておると思いますので、むしろ申請されてくるのを待つというようなことではなしに、ひとつ話しかけて、迎え水的な考え方で道路の進捗を図っていただきたい。特に不便な地方での道路要望が非常に強うございますので、その程度に要望をとどめておきたい。そして、将来またそのリスト等もお出しして、御検討いただきたいと思いますが、いかがでございますか。
○田中(淳)政府委員 地方道の整備につきましては、従来から早期に事業効果を上げるため、事業の重点的、効率的な執行に留意しておるところであります。しかし、公共事業費が抑制されたことなどにより、御指摘のように完成までに長い期間を要している事業箇所もございます。今回の補正予算につきましては、景気対策を考えた地域配分を行うとともに、早期完成を図る必要性の高い箇所への重点的な配分に努力してまいりたいと考えております。 特に京都府の場合について申し上げますと、今もちろん、これは先生御案内のように県道以下は原則論として全部県知事の御要望によって箇所づけするわけでございますが、京都府は昭和六十二年度に国体がございますので、この国体関係の道路に集中的に投資されているのが現状でございます。それからもう一つ、高速道路等のインターチェンジヘの取りつけ、具体的に申しますと近畿道舞鶴線でございますが、そういうインターチェンジがせっかくできましてもあるいは高速道路ができましても、インターチェンジに接続する道路がおくれますとせっかくの高速道路が生きませんので、そういうインターチェンジ関連道路に集中的に投資しているということでございます。 それから、具体的になって恐縮でございますが、先ほど先生の御指摘の、途中からやめたような格好の路線もございます。具体的に申しますと、綾部美山線という線でございますが、これは三十七年度着工しておりまして、途中でやめたような格好になっておりますが、これは五十九年度から国体関連に集中的に投資したために一応休止というような格好になっております。いろいろそういうことを考えまして、今後とも善処したいと考えております。 以上でございます。
○山中(末)委員 一般論で申し上げたんですが、私が京都府の出身なものですからちょっと神経を使っていただいたようでございますけれども、それはここにも私と同じ同僚がおりますので一緒に聞いてくれていますが、それはひとつ大いに推進をしていただきたい。 ただ、今おっしゃった道路だけじゃなくて、やっぱりまだ滞っているところがあるのですよ。これは時間の関係もありますので後日また申し上げていきたいと思いますが、ひとつ全力を挙げてそういうものの解消のために、それから今おっしゃったように京都の場合は国体の関係それからインターに接続する関係、こういうもの、これは非常に大きな期待がございますので、ひとつお願いを申し上げておきたいと思います。 それで、ちょっと大臣にお聞きいたしたいのですが、先ほどお話がありましたように、やっぱりこれは景気浮揚の一環として事業をなさる、こういう要素が非常に大きいわけです。ということになりますと、用地費とか工事費とか、そういうものを比べてみると、一般的ですが用地費よりは工事費主体の方がその期待にこたえるような方法じゃないかというふうに思いますので、景気浮揚という点から考えると工事を主体にすべきじゃないか、こう思うのですが、その点いかがでございますか。
○木部国務大臣 今先生の御指摘のとおり、我々は内需の振興を図っていくということが大変大事な経済政策全般の大きな意義を持っているわけであります。したがって今先生から御指摘のように、やはり工事がすぐできる、そういうふうなところを重点にしていかなければ効果がないと私は思います。 同時にまた、御承知のとおり日本の経済構造、産業構造というものが大きく変化をいたしておりまして、例えて言えば沖縄であるとか東北六県のようなところ、また雪が降っているところ、そういうふうな、まあ一つの例を申し上げれば長崎県なんか、かつて造船県であったものが、今や造船が御承知のとおりの状態で不況県に転落をしておる。そういう点をいろいろ考慮しますと、先ほど先生から政治路線じゃないかというふうなお話もありましたが、そういうことじゃございませんで、これはやっぱり特に市町村道等については県の当局といろいろすり合わせをして、そして一方では国民生活に生活道路としての配慮をしなければなりませんし、また先ほど申し上げましたように、私どもといたしましても効果的、効率的に配慮をしていかなければならない。そういうふうなことでは基本的に一致をいたしておるわけでありまして、そういう点を十分勘案をしながら効果あらしめたい、こういうふうに考えております。
○山中(末)委員 時間なるべく早く大臣に行ってもらおうと気ばかり使うておるのですが、今おっしゃったようなことでひとつ目的を果たすようにやっていただきたい。 一番後であれですが、こういう年間総予算主義といいますか、そういうことが随分前から言われておりまして、一応年度当初で予算確定したらそれで一年間いくんだということであったわけですが、昭和五十年、昭和五十一年、それと今回、私の知る範囲では三回、こういう前倒しの措置がとられてきたし、とられようとしている、こういう経過があるのです。今の状況で私はこれは反対はしなくてもいいなと思いますけれども、しょっちゅうこういうことが起こってきますと、財政の見通しが悪かったのじゃないかとかそういうことが出てきますので、今度できるだけ年度当初で総括的な予算として組んでいかれる方がいいのじゃないかというふうに希望があるわけです。しかし、これはやむを得ない事情がまた起こるかもわかりませんけれども、それならそれで一つの方針を貫いていっていただくというふうに希望いたしておきます。ひとつ、まあ御意見があればお聞かせ願いたいと思いますが、希望を申し上げておきたい、このように思います。 もう少し質問ありますけれども、ちょうど時間がなくなって大臣も急がれると思います。また後日いろいろ建設委員会の中で質問等をしていきたいと思います。 今回の法案につきましては、この程度で終わらせていただきます。
○保岡委員長 午後零時十分より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。 午前九時四十一分休憩 ————◇————— 午後零時十一分開議
○保岡委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。新井彬之君。
○新井委員 昭和五十九年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律案につきまして、若干の質問をいたしたいと思います。 先ほど大臣は、提案理由の説明の中におきまして、「景気の持続的拡大に資するため、約二百六十九億円の道路整備事業費の追加が計上されておりますが、この財源につきましては、現下の厳しい財政事情等にかんがみ、揮発油税等のいわゆる道路の特定財源を充てることが必要であると考えられます。」このように言われたわけでございますが、これは何もことしに限らず、この客観情勢というのは昭和五十一年以後もずっと続いてきたわけでございますけれども、ことしこういうぐあいに、急にと言ったらおかしいのですけれども、客観情勢は変わらないのに出されてきた理由というのはどういうことなのか、まずお伺いをいたしたいと思います。
○田中(淳)政府委員 五十八年度の揮発油税の決算調整額を一年繰り上げまして五十九年、国費で二百六十九億でございますが、わざわざ法律を改正してまでやりましたのは、先生御案内のように、実は第九次五カ年計画、すなわち昭和五十八年から六十二年に至ります五カ年計画の現在三年目でございますけれども、非常に一般道路がおくれております。非常にバランスが欠けた整備の状態になっておりますので、具体的には一般国道あるいは都道府県道、市町村道に少しでも充てまして、高速道路以下市町村道まで均衡のある道路整備を行いたいというのがその趣旨でございます。
○新井委員 第九次に限らず、第八次におきましても、地方道も主要道におきましても、進捗率というのは一〇〇%は完備できなかったと思うのですけれども、ちょっと私が聞いていることとは答弁が違っているわけでございます。 今ありました地方道がおくれているということなんですけれども、地方道がおくれている理由というのはどのようにお考えですか。
○田中(淳)政府委員 地方道がおくれておりますというよりも、先生御案内のように、過去数年間、道路の予算は横ばいまたはマイナスシーリングでございまして、したがいまして、同じ国費で事業量を伸ばすために、あえて有料道路の方に金を回しております。日本道路公団とかそういう有料道路でございます。したがいまして、一般国道もおくれておりますし、それから県道もおくれておりますし、市町村道もおくれているというような現状でございまして、地方道だけ特別におくれているというわけじゃございませんが、特におくれのひどいのが地方道以下の道路であるのは事実でございます。具体的に申し上げますと、数字で申し上げて失礼でございますが、過去数年間の経緯を見ますと、有料道路の事業費は約一・二倍になっております。ただ、一般道路、すなわち直轄国道、補助国道、県道、それから市町村道、そういうものの伸び率が二割減になっております。そういう非常にアンバラな状態で現在進んでおりますので、それを適正化したいということでございます。
○新井委員 もう一つ、「景気の持続的拡大に資するため、」ということですから、今回この使われ方に工夫が凝らされておるのではないかと思うのですけれども、景気の持続的拡大のために、この二百六十九億というものがどのように使われるか、それをお伺いしておきたいと思います。
○田中(淳)政府委員 道路整備に係ります昭和五十九年度の補正予算の実施に当たりましては、一般国道から市町村道に至る道路網の体系的な整備を図ることを基本といたしまして、地域の景気の状況等を配慮いたしまして、沖縄等の不況地域や、北海道、東北等の雪寒地域等の地方に重点的に配分するとともに、事業が重点的かつ効率的に執行されるよう、そのような配分を考えております。 以上でございます。
○新井委員 時間が短くて、質問するといいましてもなかなかできないのですけれども、これは大臣にお話をしておきたいと思うのでございますが、とにかく、高速道路にいたしましても、主要道にいたしましても、地方道にいたしましても、どれもみんな大事である。人間の体で言えば、ちょうど動脈あり、静脈あり、毛細血管ありでございます。そういう中で、これからの道路の整備というものはますます重要になってくる、こういうぐあいに一つは考えます。 したがいまして、地方道だけではなしに、やはりあらゆる道路というものの総点検をしていただきまして、これはもう全く需要供給のバランスの問題だと思いますが、一万台通るところに一万台通れるような道路があれば問題はありませんけれども、それが五千台しか通過できないような道路になっている。あるいはまた、通勤のときは非常に車が混雑するけれども昼間はあいている。これは各種各様、その地域、地域によっても非常に違いがあります。したがって、そんな場合は、四車線あるうちの三車線を右側にし、あるいは夜は今度は左側にするとか、いろいろな工夫もやっているわけでございますが、そういう中にありまして、これからの道路というものが日本の国でどういう立場にあるのか、これをひとつ考えていただきたいと思います。 それからもう一つは、汽車とか電車、あるいはまた今後モノレールなんかも開発されようとしておりますし、飛行場も、各県いろいろなところで、八百メートルないし千メートルぐらいのところでも発着できるような飛行機が開発されているわけでございますので、そういうことを希望されている県も非常にたくさんある。あるいはまた、日本の国が海に囲まれているわけでございますから、そういう中では船舶という、フェリーを初めといたしまして、そういうような交通網もある。したがいまして、これから二十一世紀へ向けての国民的な交通体系というものが確立をされませんと、これはなかなかうまくいかないのではないか。そういう意味におきまして、その中心的な役割を担っておるのが建設省であると思いますし、大臣であり、また道路局長初め担当されておる方々だと思うわけでございます。 今回、ありがたいことに特定財源というものが道路予算ではあるわけでございまして、オーバーフローしているということは、そのお金を当然使わなければいけませんけれども、オーバーフローするだけの財源があるということは、逆に考えれば非常にありがたいことにもなるわけでございます。したがいまして、建設大臣といたしましては、このオーバーフローしたお金を日本の交通体系の中で一体どのような形で考えていったらいいか。そうしますと道路予算というものも当然どんどんふえてまいるとは思いますし、これはもうきちっと解決されていくのじゃないか。道路予算は今後ますます必要になると思いますので、二千億や四千億たまったからといいましても、一兆円や二兆円の道路予算を組んだってすぐに消えてしまうぐらいの需要があるわけでございますので、そういうこともちょっとした期間を見ながらきちっとした計画のもとで考えていただきたい、こういうぐあいに一つは思うわけでございます。 もう一つは、高齢化社会に向かったときにどうなるか。これは住宅でも老人と共同住宅ということも考えられておりますし、厚生省の方では年金とか医療とかそういう立場でやられております。しかし、道路においてこれからの高齢化社会というものをどういう形で迎えたらいいかということについては、余りまた知恵が絞られていないように思うわけでございますが、そういうようなことにつきましても今後御検討いただきたいと思うわけでございます。 それからまた、今スノータイヤなんかの問題で、維持費とかいろいろなことで非常に問題になっておりますけれども、これはあくまでも道路だけの責任じゃございませんで、やはり通産省におけるスノータイヤの開発、これにも力を入れてもらわなければいけませんし、あるいは交通、警察の方では、やはりスピードを落とすことによってそれだけ道路損傷が少なくなるとかいうこともございますし、また利用者におきましてもスピードを出さないとか、そういうようなことも考えてもらわなければいけない。こういうことで、やはり総合的な打ち合わせというものも必要になってくるのではないか、このように思うわけでございます。 そういうことで、私はこの法案につきましては、本来ならば道路予算の緊急性にかんがみまして余るたびにそういうことについてはこうしてその年度内に使うということが非常にいいことである、こういう立場に立つわけでございますけれども、きょうは時間も非常に少のうございますので、こういうような私の一つの御提言を申し上げまして質問を終わっておきたいと思います。 もし大臣の御所見がございましたら御答弁をいただきたい、このように思う次第でございます。
○木部国務大臣 今新井先生から御指摘のように、やはり飛行機から始まりましてカーフェリーもあるでしょうし、またモノレールもあるでしょうし、また我々が担っております道路というようなものもあるわけでございます。したがって、総合交通体系ということを十分考える必要がもちろんございます。特に今御指摘のように、道路というものは体系的に整備していかなければならぬ。これが基本だと私どもは考えておるわけでございまして、やはり政策というものは永続性がなければだめですから、そういう点をしっかり見ながら効率的、効果的にこの努力をしてまいりたい、そういうふうに思っておるわけであります。 また今お話しのように、高齢化社会を私どもは具体的に迎えておるわけでございますから、高齢者の皆さん方に例えば歩道を広くするとか、またわかりやすくするとか、また自転車や人の歩くのを分離するとかというような、そういうきめの細かい配慮といいますか、そういう問題等についても今建設省でも一生懸命検討いたしておるわけでございますから、そういう点も十分配慮してまいりたい、そういうふうに思っておるわけでございます。 御承知のとおり、今まで約五、六年の間マイナスシーリングで予算的にも非常に制約がございました。ことしはおかげさまで財投その他いろいろな工夫をして幾らかそういう点の明るさが出てきておるわけでございまして、今いろいろ御指摘のありましたような点を私どもはよく考えながら、またスノータイヤの問題その他につきましても常の方でも検討会をこれから始めるようでありますし、私どもも建設省の立場から十分検討を加えてまいりたい、そういうふうに考えております。
○新井委員 終わります。
○保岡委員長 小沢貞孝君。
○小沢(貞)委員 昭和五十九年度補正予算においては、景気の持続的拡大を図る観点から、道路整備事業については昭和五十八年度の決算調整額二百六十九億円を計上しております。これは六十年度に入れなければならない予定のものが先食いされてしまう、こういう格好になるわけですが、五十九年度の方の決算調整額について、やはり同じように前倒しをして六十年度に入れるようにするのかどうか。そうでなければそれだけ穴があいてしまうような……。
○田中(淳)政府委員 昭和五十八年度の決算調整額を五十九年度補正予算に充てることといたしましたのは単年度の特例措置として行うものでございまして、昭和五十九年度の決算調整額は道路整備緊急措置法第三条第一項の規定によりまして昭和六十一年度に充てるつもりでございまして、現在のところは先生御指摘のように五十九年度の分を六十年度に充てる、一年早めるということは考えておりません。
○小沢(貞)委員 局長の答弁、まあこの法律の出された趣旨からは当然だと思うのだが、これはやはり充てるように努力するなり何なり、そういう展望を聞かしていただかないと来年の補正のときちょっと困ってしまいやしないかと思うのですが、どうでしょうか。
○田中(淳)政府委員 先生御指摘の点はよくわかります。ただ、来年の経済状態、それから揮発油税その他重量税関係の税収入等々を勘案さしていただきまして、その時点で適宜処置したいと考えております。
○小沢(貞)委員 できるだけそのようにやっていただくようにお願いいたします。 今回の補正予算は、第九次道路整備五箇年計画の進捗という観点から見れば極めてわずかな額ということのようでありますが、国費で約二百六十九億、事業費では約四百億近いというこの額は地域の経済にとっては大変な額でありましょうし、特に不況地域においてはこの追加補正を待っておるようであります。ついては、この予算の執行に当たってはこうした不況地域を十分に配慮していただいて、予算が有効に使われるように配分してやることが必要ではないか、こういうように考えるわけですが、これについての政府の御見解を伺いたい。これは、建設省よく先走って箇所づけなんかどんどん進んじゃっておって、私がこう言ってももう間に合わない時期ですかね。そのようにやれますかね。
○田中(淳)政府委員 先ほどちょっと申し上げましたが、道路整備に係ります昭和五十九年度補正予算におきます国費約二百六十九億円、事業費約三百九十六億円でございますが、これの追加の配分に関しましては、一般国道から市町村道に至る道路網の体系的な整備を図るとともに、沖縄等の不況地域あるいは北海道、東北等の雪寒地域に重点配分する等地域の経済情勢を十分に配慮して、適正な配分になるよう努めたいと考えております。 ただ、二百六十九億の配分に関しましては、もう既に各県の担当課長さんなり、あるいは街路の課長さんあるいは部長さんと十分打ち合わせさしていただきまして、直轄国道初め補助国道、県道、市町村道に至るまで県の要望を聞きながらやっておりますので、先生の御心配のようなことはございません、御安心ください。
○小沢(貞)委員 次に、道路整備に係る昭和五十九年度補正予算と第九次道路整備五カ年計画の進捗についてお尋ねをいたしたいと思います。 第九次道路整備五カ年計画については、近年の公共投資の抑制のため、その進捗がおくれておると聞いておりますが、一方、道路整備については、五十九年度の補正で今の約二百六十九億の国費を追加するということになるわけであります。スズメの涙みたいな二百六十九億円を追加していただいたところで昭和五十九年度末において進捗率はそう変わるとは思いませんが、第九次道路整備五カ年計画の進捗は一体どういう状況になるでしょうか、この点についてお尋ねいたします。
○田中(淳)政府委員 先生御案内のように、第九次道路整備五カ年計画、昭和五十八年から六十二年度までの計画でございますが、総額三十八・二兆円をもって、緊急を要する事業について計画的な推進を図っているところでございます。 御指摘のように、五十九年度補正に係る国費の追加分は約二百六十九億、事業費で約四百億でございますが、五十九年度末の第九次道路整備五カ年計画の進捗状況は、有料道路も全部入れてでございますが三四・六%となる見込みでございます。また、この計画の昭和六十年度末の進捗状況は、六十年度から新設されます臨時交付金による緊急地方道路整備事業、仮称でございますが、国費で一千百十億に係ります事業費がまだ未確定なため、これを除いて算定いたしますと、五二・五%、計画の五六・七%をやや下回る見込みでございます。しかしながら、まだ三年間の計画期間がございますので、十分そういうことを考慮しながら、道路整備の必要性を高く考えまして、重要なところを中心に今後とも計画遂行に当たりたいと思っております。 具体的に、補正の二百六十九億、スズメの涙はどのお金でございますけれども、全体では三四・五%、これは先ほども言いましたように、一般、有料道路から地方単独費から全部入れた数字でございます。その三四・五%がこの補正によりまして〇・一%上がり三四・六%になります。ちなみに五十九年度末の計画は三六・八%でございますので、計画と補正後の差は約二・二%おくれているという勘定になります。 以上でございます。
○小沢(貞)委員 今ちょっと六十年度の様子もお聞かせいただいたようですが、改めてもう一回お尋ねをいたしますが、第九次道路整備五カ年計画の進捗について、五十九年度に補正を行った場合でも、今御答弁のあったとおりであります。今後審議される六十年度予算の原案においては、昭和六十年度末でどの程度の進捗を見込んでおられるか、また最終的な達成の見通しについてはどうお考えでありましょうか、この点をお尋ねをいたします。
○田中(淳)政府委員 先ほどちょっとお答え申し上げましたが、いわゆる新しく六十年度から新設されます臨時交付金による緊急地方道路整備事業、国費千百十億でございますが、それに係ります事業費がまだ確定しておりませんので、近々中に確定させる予定でございます。これを除いて計算いたしますと、五二・五%ということになりまして、計画五六・七に対しまして約四・二%下回っておる、ただし、先ほど言いましたように新しい制度ができましたので、これを入れますと、もうちょっとこの差が少なくなるはずでございます。 何遍も申し上げますが、国費一千百十億の事業費ベースの金がまだはっきりいたしておりませんので、これは近々中に決める予定でございます。したがいまして、今私が数字を申し上げました六十年度計画五六・七、それの実施といいますか、この新しい制度に伴う事業費を含まない数字が五二・五%でございます。この五二・五が恐らくもっと上へ上がりまして計画との差が縮まる、そうお考えくださって結構でございます。 何遍も申しますように、事業費が幾らであるかということがまだはっきりいたしておりませんので、最終的な数字はちょっと申し上げにくい、以上でございます。
○小沢(貞)委員 原稿これだけしかないのでこれで終わらさせてもらうわけですが、この臨時立法で二百六十九億を追加したところで、この問題は例の五十九年度に返してもらうという約束の自動車重量税のオーバーフロー分千九十六億とは何の関係もなくて、私の文書質問にはそのほかにまだ前倒し六百億ぐらいだったでしょうか、こういうことをやるということを答弁の中に入れてありますが、それをもってしても自動車重量税の五十九年度分千九十六億というものはまだ貸しっ放しになっておる、こういうように私たちは理解をするわけであります。 この問題については、きょうは予告質問編ということで、また本格的にひとつ大臣を相手にこれを質問いたしたいと思いますので、質問は、これで終わらせていただきます。
○保岡委員長 中島武敏君。
○中島(武)委員 昭和五十九年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律案について、質問します。 まず初めに、一般国道、都道府県道、市町村道、それぞれの道路改良率についてお尋ねをしたいと思います。
○田中(淳)政府委員 我が国の道路整備は、昭和二十九年度に発足した第一次道路整備五カ年計画により本格化したものでございまして、自来約三十年間にわたり整備を行っているわけでございますが、先生御指摘のとおり、現在でも非常に不十分な状態でございます。 具体的に数字を申し上げますと、昭和五十八年四月一日現在、一般国道、都道府県道、市町村道の改良率は、一般国道で八三%、都道府県道で四八%、市町村道で三一%、以上計三五%でございます。 以上でございます。
○中島(武)委員 今の答弁を聞いてもわかるのですけれども、おくれている中でも一般国道が一番進んでいて、地方道、中でも市町村道が特におくれているということがわかるわけです。 そこで、重ねてお尋ねしたいのですが、五十九年度当初道路予算において、一般国道、それから都道府県道、市町村道、有料道路のそれぞれについて占める割合はどういうふうになっているか、この点をお尋ねいたします。
○田中(淳)政府委員 五十九年度当初のもので申し上げますと、道路整備費、事業費ベースで四兆三千二百六十一億九千万でございます。国費ベースで道路整備全体が一兆八千八百四十五億九千四百万でございます。そのうち地方道が事業費ベースで六千七百三十億七千七百万、国費ベースで四千三百十二億三千三百万。地方道の中には都道府県道と市町村道がございまして、それを分けますと、都道府県道が事業費ベースで四千五百八十三億余でございます。それから国費ベースで二千八百八十億余でございます。さらに市町村道の事業費は二千百四十七億余、国費ベースで一千四百三十二億余でございまして、パーセントで申し上げますと、地方道関係が、国費ベースで二二・九%、事業費ベースで一五・六%。その内訳が都道府県道が、国費ベースで一五・三%、事業費ベースで一〇・六%、市町村道が七・六%、事業費ベースで五・〇%でございます。 五十九年度の有料道路、これは詳細は、日本道路公団、本四公団、阪神、首都道路もございますが、トータルで一兆七千五百七十八億二千五百万でございます。 以上でございます。
○中島(武)委員 パーセンテージ、有料道路は、時間の関係もありますから申し上げますと、四〇・六%、事業費ベースで占めているのですね。ですから五十九年度の道路当初予算、これを見ましても、一般国道、特に事業費ベースでは有料道路に非常に厚い。それで地方道、中でも市町村道に薄いということがよくわかるわけであります。 今回の補正予算において、一般国道、都道府県道、市町村道のそれぞれについて同じように占める割合はどうなっているか、これについてお尋ねします。時間の関係もありますから金額は結構です。
○田中(淳)政府委員 結論だけ申し上げます。 一般国道が、国費のパーセントで言いますと四四・二%、地方道が二七・六%、以上でございます。事業費ベースで申し上げますと、一般国道は四二・三%、地方道が二八・一%、以上でございます。
○中島(武)委員 補正でもまた一般国道に厚い、地方道、特に市町村道に薄いということがわかるのですね。私は一概なことを言う気持ちはもちろんないのです。ないのですけれども、やはり国民生活密着の道路にこそ予算を厚くするというのが本当じゃないかということを申し上げたいと思うのです。 関連して次にお尋ねしたい問題があります。それは電電公社の民営化に伴う電話柱の占用料の徴収についてなんです。 従来から地方自治体から、これは全額徴収すべきだという要望が非常に強いのです。全国市長会を初め、東京では二十三区区長会、三鷹、昭島、保谷市議会から要望が出されています。それから区議会においても、例えば千代田区議会から全員一致で意見書が出されているわけなんです。建設省として、民営化に伴って占用料を取る方針であるかどうか、このことについてお尋ねします。
○田中(淳)政府委員 電電公社の道路占用物件にかかわる占用料につきましては、従来、建設大臣管理の国道等に——国道等の等は、直轄管理区間の国道と北海道の国道が全部建設大臣管理区間でございます。それから北海道には開発道道というのがございます。この三つを指しておりますが、これらの道についてはこれを免除するとともに、地方公共団体につきましても徴収しない方針で処理するようお願いをいたしてきたところでございます。しかしながら、民営移管後は事業に対する道路法上の取り扱いも変わることになりますので、占用料についても従来の措置を継続することにはならずに新しくお金をいただくというふうなことを考えております。
○中島(武)委員 お金を取る、占用料を取るという方向で決めていらっしゃるということですね。 具体的な点でお尋ねしたいのですけれども、これは何か基準を決めて全額を徴収するという方針なんですか。それとも、あるいは減免規定を設けようというふうに考えているのですか。あるいはまた、逓増方式で将来は一〇〇%徴収する、そういうことを考えていらっしゃるのか、その辺の具体的なことについてお尋ねしたいのです。
○田中(淳)政府委員 電電公社の電柱等の占用料につきましては、これらに対しましてとられた固定資産税の取り扱いを参考にする必要があると考え、現在検討中でございます。四月一日からの事務に支障を来すようなことのないように早急に決定して処置する所存でございます。
○中島(武)委員 全額徴収するというふうにした場合に、一年間にどれくらいの徴収額になるのかということと、それから、早急にと言われましたが、いつ決定をする予定でおられるか、その二つについてお尋ねします。
○田中(淳)政府委員 できるだけ早く決定したいと思っておりますが、新会社に対する占用料の取り扱いはただいま現在検討中でございますが、仮に全額徴収した場合の額は、電電公社の試算によりますと約三百億円程度とされております。 以上でございます。
○中島(武)委員 固定資産税の取り扱いについてを参考にしてという先ほどの局長のお話でしたけれども、私はやはり全額徴収するというふうにして、財政に苦しむ地方自治体が潤うようにするという方針をぜひひとつ出していただきたいということを要望いたします。 法律案に関連して、もう一つ次の問題についてお尋ねしたいのです。それは、長野市信更町の去る一月二十八日のスキーバス転落事故についてであります。二十五名の死亡者が出ました。大変将来性のある学生たちでありまして、また、関係者の方々の冥福を祈りつつ一、二質問をいたしたいと思います。 去る一月二十九日、私は大臣にも万全の対策を申し入れました。そして、その後、「レジャー客輸送バスに係る交通事故の防止対策について」という文書が一月三十一日付で発表されたことも承知いたしております。 その上に立って一、二お尋ねをいたしたいのですが、まず一つは、今回の事故現場、これは過去にもトラックが転落したことがあるわけでして、もともと非常に危険な道路であります。老朽化した大安寺橋のかけかえ工事を現在進めておられるわけですけれども、完成は六十年度いっぱいというふうに聞いております。しかし、六十年度いっぱいといいますと、仮に来年三月までということになりますと、また雪が降って、またスキーバスが雪道を走らなければならないということになってしまうのです。私がぜひやるべきだと思いますのは、この完成を早めるべきじゃないのかという問題なんです。ことし、雪が降らないうちにぜひ完成をさせるべきじゃないかと思うのですが、大臣の考えを聞きたいと思うのです。
○木部国務大臣 この間の長野のバス事故につきましては、二十五名という大変とうとい生命が失われたわけでございまして、私どもも心の痛む思いでございます。御冥福をお祈りいたしたいと考えております。 そこで、原因の究明につきましては、警察当局、また関係機関が協力し合って、いろいろ総合的な対策を立てる問題とあわせ、今、究明も行われておるわけでございまして、五省庁がそれぞれ機関をつくりまして、これからの問題に大いに対処しなければならぬ、こういうことでございます。 そこで、私ども建設省としましては、やはり何といっても道路管理が一番大事でございますから、新しい橋の建設等におきましても、できる限り早期に完成するように努力してまいりたい、こう考えております。
○中島(武)委員 もう一つお尋ねしたいのですが、あのカーブを曲がるためには二十キロ以下に落とさなければならないということが言われておるのですね。この間の場合には四十キロぐらいでぶち当たったんじゃないか、そういうふうに言われております。 それで私は、これは何も道路管理者に責任があるということを言いたいのではないのですけれども、二十キロをオーバーして四十キロぐらいでも湖の中に転落をしないで済むようなガードレールというようなものを、やはり開発もするし設置もするべきじゃないのかということですね。こういう点については建設省の方ではどう考えていらっしゃるか、これもお尋ねしたいのです。
○田中(淳)政府委員 まず最初に、先ほどの橋の完成をできるだけ早め、昭和六十年十二月に新しい橋をかけて線形改良をしたいと考えております。 それから後者の、ガードレールがちょっと弱過ぎるのではないかという御指摘でございますが、当該箇所のガードレールはA型と申しまして、これは高速道路用の割合頑丈なものでございます。非常にガードレールの検討というのは難しゅうございまして、余り頑丈なものをつくりますと人間が皆むち打ち症になったりということでございまして、そこら辺も過去何年間委員会を開きまして、かつ筑波の土木研究所で実物実験でどういうガードレールがいいのかという研究をさしております。 当該箇所に関しましては、弁護するわけでございませんが、A型の、普通の国道のガードレールよりもより強度な高速道路用、すなわち高速道路は走行速度が遠うございますので、したがいまして、ある一定の角度でぶつかりますとガードレールに与える損傷が大きゅうございます。それ用の特別なガードレールを使って、一応防御をしたつもりでございますが、不幸な事件が起こったことはまことに申しわけないと思います。
○中島(武)委員 二十キロに落とさなければならぬところを四十キロ出ておった。それが全然転落してしまうんだというのは、やはり研究の余地があるように私は思うのですね、この点は。 それから、人命とか安全にかかわるという道路ですね、こういうところはやはり改修を大いに急ぐ。今出されております特例による道路財源、これもこういう人命にかかわる問題とか安全とかいうところに優先的に使うべきではないかということを思うわけであります。 この点についての大臣の見解を聞いて、質問を終わります。
○木部国務大臣 先ほど私、答弁申し上げましたように、やはり道路整備というのは体系的に、今先生から御指摘のありましたように地方道、生活道路、そういうようなものまで体系的に整備されるということが一番大事な問題だと思うのです。そういうものにつきましては、やはり執行する面で効果的、効率的にまた地域の要望等もよく——もちろん予算の配分その他についても県や何かとよく協議されておるわけですから、そういう点をよく配慮するようにいたしたい、こう思います。 それから今の、事故のガードレールの問題その他につきましては、研究所で研究も鋭意続けておるわけでございますから、そういう点をこれからも十分配慮しながら努力してまいりたい、こう考えております。
○中島(武)委員 終わります。
○保岡委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○保岡委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。井上泉君。
○井上(泉)委員 私は、自由民主党・新自由国民連合、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となりました昭和五十九年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律案について、賛成の意向を表明するものであります。 委員各位も御承知のとおり、本法律案は、昭和五十九年度補正予算の関連法案として提出されたものであります。 本案は、最近の厳しい財政事情、経済情勢等を考慮し、本来昭和六十年度の道路整備費の財源に充てることとされている昭和五十八年度の決算調整額約二百六十九億円を昭和五十九年度の道路整備費の財源として充てることとするものでありますが、これは景気の持続的拡大に資するとともに、道路整備事業の一層の促進を図るために、妥当な措置と考えるものであります。 以上、本法律案に対する賛成の理由を簡単に申し述べて、賛成討論を終わります。(拍手)
○保岡委員長 中島武敏君。
○中島(武)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して反対討論を行います。 反対理由の一つは、道路特定財源制度が道路だけを優先的に確保する仕組みになっており、国民生活にとって緊急、必要な他の公共事業を圧迫するようになっていることであります。 建設省における各年度の当初予算に占める道路整備予算の比率は非常に大きく、例えば昭和五十九年度では四一%を占めています。 我が国における社会資本の整備は国際的に見て極めて立ちおくれていることは、政府みずからも認めているところであります。中でも特に立ちおくれているのは、下水道、公園、公共住宅、治山治水など生活基盤の分野です。しかも、これらの分野は国民の要求が極めて強く、かつ生活環境良好な町づくり、国土づくりの上でゆるがせにできない分野であります。 道路特定財源制度はこれらの生活基盤整備に対する予算の重点的、機動的配分を不可能にしているのであります。 しかも、自動車が増大すれば道路財源がふえ、幹線道路の建設が促進され、それがまた自動車の増大を招来するという悪循環に注目しなければなりません。この悪循環は結局モータリゼーションを助長し、公共交通機関の衰退、交通事故の増大、大気汚染、騒音、振動など各種公害を激化させ、国民生活を破壊するのであります。 反対理由のもう一つは、こうした道路についての特殊な優遇制度の上に成り立っている五十九年度の当初道路予算は、依然として産業基盤優先、生活基盤軽視の予算であり、今回の補正でその性格は変わるものではないということであります。 当初予算の一般国道及び有料道路への予算配分を地方道への予算配分と比較してみると、国費ベースで一・九倍、事業費ベースでは何と四・一倍にも達しているのであります。今回の補正予算でも、有料道路への予算配分がないにもかかわらず国費ベースで一・六倍、事業費ベースで一・五倍となっており、産業基盤優先、生活基盤軽視の当初予算の性格を変えないことは明白であります。 日本共産党・革新共同は、生活基盤整備優先の観点から、地方道、特に市町村道と、国道でも国民がその必要性、緊急性を認めている部分に優先的、重点的に財源を保障すべきであることを強く主張し、反対討論を終わります。(拍手)
○保岡委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○保岡委員長 これより採決に入ります。 昭和五十九年度における道路整備費の財源の特例等に関する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○保岡委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○保岡委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○保岡委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時一分散会 ————◇—————