運輸委員会 第5号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1985/03/26
会議録
○三ツ林委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、日本自動車ターミナル株式会社法を廃止する法律案を議題といたします。 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 本案について、本日、日本道路公団理事大久保一男君及び北村照喜君を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三ツ林委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○三ツ林委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田並胤明君。
○田並委員 それでは、日タ法の今回の廃止に関する提案に対して幾つかの点について質問をするわけでありますが、日タ法は昭和四十年三月に運輸委員会起立総員の全会一致で可決をされまして、四十年五月に法律が制定をされ、四十年七月に会社が設立をされたわけであります。以来二十年間四カ所のターミナルの整備、京浜、板橋、足立、葛西、さらに現在西南が計画をされているようでありますが、今回の廃止の理由として、ターミナルの整備が相当の進捗を見た、会社の経理状態が安定的に推移をしてきた、さらに臨調答申なり行革に関する当面の実施方針、いわゆる内閣が出した実施方針に基づいて今回これを廃止したい、こういう提案でありますが、この日夕法が制定をされたときの趣旨なりあるいはその時点で既に東京トラックターミナル株式会社があったわけでありますから、それを民間ベースでやったらどうかといういろいろな質疑があったようであります。最終的には政府出資の特殊法人とするということが決定をされたわけであります。 その間の法制定の趣旨なりあるいは論議をされたいろいろな経過についてもう一回思い起こしてみる必要があるのではないだろうか。といいますのは、今申し上げましたように、確かに四つのターミナルができ上がり、相当の推捗を見たということは事実でありますが、議論の経過を若干ひもといてみますと、もう一カ所調布につくろうという計画があったようであります。それが今は西南のターミナルという計画に変更になっていますし、さらに東京周辺だけじゃなくて、大都市周辺ということで大阪、名古屋にもこの種の大規模なトラックターミナルをつくる必要がある、こういう答弁が当時の大臣なり政府委員からされているわけであります。それと同時に、本来ならば公団でやったらどうかというような論議も運輸省からあったようでありますが、大蔵省との当時の折衝過程で、かなり財政的に無理があるということと、民間の業者も相当利便を受けるんだから民間の資本も投入をして特殊法人でいくんだ、こういうような中身の答弁で、運輸省としては大蔵省に押し切られた形で特殊法人化をする、このような議事録の経過等も読ませていただいたわけであります。 さらに、経理状態が非常に安定的に推移をしているというのですが、黒字になったのが五十三年以降で、ここ七年間の繰越利益が五十八年度末で累積十二億九千二百万円というものを出しておる、こういう内容になっておりますから、この数字を見た限りでは、確かに安定的に推移をしてきているんだなという感じはするわけですが、依然としてこの会社は配当が無配当、しかも今度の廃止に伴い政府出資の相当額を無利子で長期に貸し付けをするという形になるわけです。そうすると、ますます無配当が続くんじゃないかという懸念がしますし、さらに西南ターミナルを、あきらめたのなら別ですが、仮につくるという構想が今日あるとすれば、莫大な土地の手当であるいは建設資金、これらがかかると思うのですね。そうしますと、果たして経理状態が安定的に推移をしているという判断ができるのかどうか、こういう気がいたします。 さらに、臨調の第五次答申と行革に関する当面の実施方針の間には若干の乖離があるような感じがするわけであります。臨調答申でいけば、御案内のように、西南のターミナルを整備して、しかも経営の基盤が確立をする、その段階でひとつ民営化をしたらどうか、こういうような臨調答申になっているわけでありますが、これが早まってきておるわけであります。 これらを総合的に判断をしてみると、もう一回目夕法制定の当時の趣旨なり、その間にいろいろ論議をされ、昭和四十年三月三十日運輸委員会で起立総員で可決されるまでの間の討論の経過などを踏まえて、果たして今がその時期なのかどうか、それらの趣旨なり議論の経過などを踏まえて、お考え方なり当時の経過等についてもう一回ひとつ政府の方から御答弁を願いたい、このように思うのです。
○山下国務大臣 ただいまの御質問に十分お答えするには技術的、事務的にかなりの量になると思います。したがいまして、私から、当初例質問がございました、これを設立するに至った趣旨と申しましょうかいきさつ、これだけを御答弁申し上げて、あとは事務当局からお答えいたしたいと思います。 私から申し上げるまでもなく、昭和三十年代の後半くらいでございましたでしょうか、そのころから非常にモータリゼーションと言われるように陸上交通がふえてきた。特に高速道路の進展に伴いまして、長距離輸送が急速に加速度的にふえてまいったわけでございます。しかも、これらはすべて大都市に向かって運行される。したがって、大都市の中の交通が麻痺状態に陥るということで、大都市の中におけるこれらの長距離輸送について交通整理をしなければならない。当然そこで大都市の中にひとつ大規模なターミナルをつくる必要があるということで、これが起こってきたわけでございます。ところが、こういうトラックターミナルというのは非常に膨大な敷地、土地の取得、設備等に金がかかる上に、公共性が高いものでございますから、高い料金を取れないということから収益性が少ない。したがって、勢い公益性、公共性を帯びたものでなければならぬという当時の関係者の一致した意見等から、こういう形のものをつくるということになったわけでございます。したがって、さかのぼって当時の実態を私もいろいろ聞いてみたりしますと、必然的にこういうものができたわけです。その後いろいろ経過をたどりまして、今日都市間の交通整理をやることによって、むだな都市の中における交通が非常に整理をされて、公害やいろいろな面にも益するところも多かったわけでございますけれども、つくるに至ったいきさつは、私が今概略申し上げたようなことではなかろうかと思っております。 その後、今日に至る経緯等につきましての御質問につきましては、事務当局から答弁さしたいと思います。
○栗林政府委員 日本自動車ターミナル株式会社が設立されるに至りました経緯は、ただいま大臣が申し上げたとおりでございます。確かに、私どもも当時の記録をいろいろ調べてみますと、いろいろな議論が行われたようでございまして、先生今おっしゃいました公団でどうだという議論もあったようでございます。しかし、トラック事業者も出資をして、国も大いに支援する、さらには地方公共団体も支援するというような格好が一番いい姿であろうということで、結局そういう結論になりまして、昭和四十年七月にこういった会社ができ上がったわけでございますが、その後は、確かに最初は、このターミナル事業という性格上これはやむを得ないことでございますけれども、やはり赤字がずっと続いておりました。ただ、東京都周辺の四つのトラックターミナルも整備ができてまいりましたし、先生もおっしゃいました安定的な経営が大体めどがついてきた。ただ資本金の額との関係もございますし、なかなか配当というようなところまでいっておりませんけれども、経営としてはだんだん安定的な姿になってきたというところをとらえまして、あるいはまた最近物流の流れというもの、物流の変化というものが非常に激しゅうございます。そういった新しい時代に即した格好でひとつここで衣がえをして、民営移行いたしまして再出発するというのが一番いい姿であろうということで判断をし、閣議決定を行ったような次第でございます。
○田並委員 今の大臣と局長の答弁で、もちろんここに書いてあるとおりのことですから、そういう答弁になるんでしょうが、私どもが心配をするのは、先ほども申し上げましたように、物流の変化いろいろありますが、トラック輸送の物流というのは年々増加をしているということはこの数字でも明らかなんですね。しかも、どうしても大都市周辺にこのトラック輸送が集中をするというのがこれからもかなり激しくなるんではなかろうか、こういうふうに想定をされます。そうしますと、この日タ法が制定をされたときの理由というのがますます強まってくるんじゃないだろうか。例えばトラック輸送が多くなることによって都市交通がいよいよ麻痺という表現が正しいかどうかは別として、かなり交通混雑に拍車をかけてくる。しかも物流の合理化をさらに進めることによって、日本経済の発展なり国民生活の安定を図っていく。そういう公共性が非常に強い事業であるだけに、一層国の方としても公共的な役割というのを認識して、今まで以上にこの日タ法を充実強化する必要が逆に今あるんじゃないだろうか。今後の物流の動向あるいはトラックターミナルの果たす役割、なかんずく日タ株式会社の果たす役割というのは一層重要になるんじゃないだろうか。こんな気がするものですから、その辺について、国民経済をより安定させ、しかも向上させるという観点から、このトラックターミナルの役割というのは一層増してくる、こういう観点から、政府の方の考えを聞かしてもらいたい、このように思います。
○栗林政府委員 日本自動車ターミナル株式会社のトラックターミナル事業は、都市間輸送、特に緊急性、緊要性の高いところは東京でございましたので、東京に手をつけたわけでございますけれども、東京における都市間輸送の拠点であるということが一つ、それから都市内の集配輸送の拠点である、それから全国の中継基地としての役割を果たす、大体そういったようなことがこの日本自動車ターミナルのトラックターミナル、これの持つ役割であったわけでございますが、それによりまして、都内におけるトラック貨物の重複輸送でございますとか交錯輸送あるいは中継輸送というものを減少させまして、物流の合理化に大きく貢献してきているものというふうに私どもは考えております。例えば都内に路線トラックによりまして流出入いたします貨物の半数近くがこの日本自動車ターミナル株式会社の既に整備されました京浜、板橋、足立、葛西という四つのターミナルを経由しているような状況でございます。 そこで、これからの問題でございますが、先生おっしゃいましたように、物流は非常に激しく変化をいたしております。全体は、実は国内の貨物輸送量は必ずしもそう伸びているわけじゃございません。GNPの伸びとの乖離というようなことが話題になるくらいに貨物輸送量自体は余り伸びはないのでございますけれども、やはりトラックについては確かに着実に伸びているというのが実情でございます。しかも、その物流は非常に小口になってまいりまして、少量で品種が大変に多い。多品種かつ高頻度の輸送が要求される。特に宅配便に代表されるような消費者物流というものも非常に進展してまいりました。全体として大きく変わってきております。 そこで、そういった物流の変化に対応したターミナルの運営というものも必要になってくるわけでございますが、この日本自動車ターミナルは、公共性の極めて高いトラックターミナル事業の安定的な継続を図りながら、この変化に対応していく、特にそういった激しい変化に対応するということになりますと、民間の活力を生かした、経済性のより高い、かつ今申し上げました消費者物流なども非常に進んでまいりますと、地域物流施設としての性格も強めた施設経営へと重点を移していくべき時期に来ているものというふうに考えられるわけでございます。そういった観点から、日本自動車ターミナルといたしましては、新しい時代に即した、今までとまた一味違った役割というものがあるのではないかというふうに私ども考えております。
○田並委員 局長、今後確かに物流の質的な変化というのが出てくると思うのです。確かに多品種で小型でしかも消費に直接結びつくような流通というふうに変化が出てくるだろうと思うのですが、例えば今ある日夕の各ターミナルの利用状況というのは、今後の物流の変化に対応してふえるのか、あるいは民間活力を導入していろいろなものができるように、ぽつぽつ新しい対応をしていかなくてはいけないんだというお話が今あったのですが、このターミナルの利用状況というのは、どんな形で拡大をしていく努力をしようとするのか、その辺ももうちょっと聞かしていただきたいと思うのです。
○栗林政府委員 現在日本自動車ターミナル株式会社が整備し運営をしております四つのターミナルにつきましては、この利用の仕方は、先生御承知のように、基本的なパターンといたしましては、荷さばきをするためのホームがある、それはバースごとに仕切られておるわけですが、そのバースを幾つか、一つあるいは複数のバースをあるトラック会社に専用貸しする、こういう格好になっておるわけでございます。そこでトラック事業者の従業員がいろいろ荷さばき、積みおろしをする、こういう利用の仕方でございますけれども、現在のところでは、実は大体満杯になっております。それで一番新しい葛西の分について今若干あきがあるが、これもまた今申し込みがあって埋まってくる、こういうような状況でございまして、ほかのところでもなお利用したいという申し込みもあるようでございます。 それから、これからの具体的な計画といたしまして、例えば葛西の分については、配送センターと称しておりますけれども、これは単にそのバースを貸すということではなくて、いわゆる保管あるいは流通加工などを含めたそういった流通の一つの拠点になるわけでございますけれども、そういったものの計画もございました。そういうものを総合的にこれから施設を整備しつつ新しい物流の時代に対応していくということでございますが、それらの点につきましても、今度民営化するということになりましたら、今後の民間活力あるいは民間の創意工夫ということも大いに生かしながら具体的になお計画を詰めてやってもらいたいというふうに思っております。
○田並委員 それでは、次の関係に移りたいと思うのですが、先ほどの大臣の答弁の中にもありましたが、この法律ができるときの議事録をずっと見てみますと、先ほど私が申し上げましたように、東京、首都周辺のトラックターミナルの建設と、そのほか大体全国的に考えてみて大阪一名古屋も必要じゃないか、そういう大都市周辺に日タ株式会社は自動車ターミナルをつくるための会社なんです、こういう答弁が当時の運輸大臣なりあるいは政府委員から話されたわけでありますが、当初計画でいくと、今できている京浜、板橋それから葛西、もう一カ所足立てすか、それ以外に調布につくる。調布は住宅地が非常に多いものですからかなり困難だというので、もうちょっと西の方へ移って西南地区、このように計画が途中で変わったようでありますが、現在でもその計画が存在をしているというふうに聞きます。したがって、当初計画の西南のターミナル建設計画はどうなっておるのかということ。さらに大阪、名古屋のターミナル建設計画、当時の答弁の中にあるこの場所の建設計画等が今どういうふうになっておるのか。もちろん民間でも、例えば大阪なんかの場合はつくっておりますので、それにかわって今やっているので、うちの方はそういう計画はもうないのだといえばそれまでですが、これらの建設計画について現在どういうふうになっておるのか。あるいはこれをつくる場合の資金計画も含めて今どのように考えられておるのかということをお聞かせ願いたいということが一つ。 それからもう一つは、全国の建設計画として、これは建設省が出した冊子ですが、例えば昭和六十一年度末にはターミナル等の集団化を千八十カ所高度化事業としてやりたい、こういう数字が出ております。五十八年度末現在ではこれが五百八十七という企業数になっておるのですが、物流拠点のターミナルの全国建設計画というのは今どういうふうになっておるのか、これもあわせてひとつお聞かせ願いたいと思います。
○栗林政府委員 最初に先生おっしゃいました調布あるいは大阪、名古屋のお話でございますが、確かに日本自動車ターミナル株式会社は東京に限っておるわけじゃございませんで、大都市及びその周辺の地域においてトラックターミナル事業を行うという目的で設立されたものでございます。ただ、最初に日本の物流の中心であり、とりわけ地価も高く建設が困難であるという東京におきましてまずトラックターミナルの整備を進めるということでやってきたわけでございます。 そこで、具体的な問題としまして調布はどうなったかというお話でございますが、確かに西南部ターミナルの構想ということで調布ということが当初の案であったわけでございます。ただ、あのあたりはもう宅地化も随分進んでおりますし、現実の問題といたしまして、本来都市の周辺に自動車ターミナル、トラックターミナルをつくりまして、都市内におけるトラック輸送の合理化とか道路交通の円滑化に資するというのが目的でございますのに、それとちょっと合わなくなってきておるということもございまして、調布における建設というものは必ずしも適当でないということで、実はさらに西の方を、これも同じように西南部と言っておりますが、西の方に構想を移して検討しておるというのが現在の状況でございます。 それから、大阪につきましては、日本自動車ターミナル株式会社ができるのと相前後いたしまして、大阪府を中心にいたしました大阪府都市開発株式会社というものが設立されまして、相当大規模な一般トラックターミナルというものが建設されて運用を始めたわけでございます。したがいまして、現在のところそれが中心になって機能しているということでいいのではないかと思っております。 それから、名古屋というお話もございましたが、これについては、特に一般トラックターミナルと申しますか、そういった公共的な意味でのトラックターミナルというものは現在のところないわけでございますが、大型の専用ターミナルが整備されておって、現在のところ、特に緊急に一般トラックターミナルをつくらなければいけないというほどの事情にはなっていないという状況でございます。 そこで、もう一つの問題でございますが、全国的なターミナルの整備計画、配置計画といいますか、そういったものはどうなのかということでございますけれども、昭和四十年に日本自動車ターミナルができまして、それで東京におけるトラックターミナルの整備を進めてまいりましたが、それと並行して、実は大阪におけるように、他の都市におきましても、その他の地方公共団体などを中心にして、その地域の実情に合わせた大規模なトラックターミナルの整備が進められてきておりまして、それらにおきましては、特に大きな問題は生じてないという状況でございますし、さらに最近の傾向といたしまして、先ほども申し上げました物流の変化などにも応じまして、トラック事業者の専用ターミナルの整備が大分進んできております。先ほどの名古屋というのも、事業者の専用ターミナルでございますが、五十九年の十一月末現在で見まして、全国で一般トラックターミナルは十八社、二十四ターミナルでございますが、事業者の専用トラックターミナルは千四百六十七ターミナルが存在するというようなことでございます。 今後の問題といたしましては、日本自動車ターミナル株式会社はやはり全国的な物流の中心としての位置づけに変化はございませんけれども、首都圏の地域物流にも大きく配意した物流施設としての役割を果たしていく。一方、他の都市におきましては、地域の実情に応じて、あるいはトラック事業者あるいは地元の地方公共団体等を主体とした従来どおりの整備が進められていくと思いますが、そういった状況も見ながら、運輸省としては必要に応じ財政融資、税制上の優遇措置などを講ずることによりまして支援していくといったようなことでよろしいのではないかというふうに考えております。
○田並委員 局長、私の方でもう一つ聞いたのは、西南ターミナルを設置をするとすれば、それの土地の手当であるいは建設資金を含めて資金計画というのはどういうふうにお考えになっているのか。もし西南ターミナルをもう考えてないのだといえばそれまでなんですが、今の答弁では、やはり計画としては存在をしているようでありますので。
○栗林政府委員 失礼いたしました。先生の御質問の中で、西南部の構想の具体化といいますか資金計画を含めたお話がございましたが、実は西南部と言っておりますけれども、現在のところ具体的にどこということが必ずしもまだ決まっておりません。したがいまして、土地の手当てとかというところまでも行ってないわけでございます。今後はそういった地域、つまり今までの四カ所のターミナルではカバーできないような、そういった西南部の地域における物流関係の需要がどれだけあるか、そのためにはどれだけの規模の用地が必要であるか、そしてそれは一体どれだけの資金が必要になってくるのか、それがその会社の採算上どういうふうにはね返ってくるか、実はその辺のところは今までももちろん議論はしておりますけれども、具体的にはこれからの問題でございます。 そういったところを詰めて、資金の出し方としては、もちろん民間の出資ということもあると思いますし、あるいは従来どおりの開銀あるいは市中銀行からの融資ということもあると思いますし、いろいろな姿を考えながら採算を考慮してこれから計画を固めていくというような段階で、現在は言ってみれば構想の段階である、こういうことでございます。
○田並委員 この西南部のトラックターミナルの役割は、当初はではどういうふうにお考えになっておったのかということです。今できている四つのターミナルは、板橋にしても足立にしてもあるいは京浜、葛西にしても、四つのそれぞれの方面別に入ってくる拠点になるところに設置してありますね。そうすると、西南部というのは、今そちらから入ってくる貨物というのは、トラックというのは、今言った現在できている四つのところに全部集約をされておって、特段西南部につくる緊急性はない、例えば交通の円滑化であるとかあるいは物流の合理化という観点から見ても、当面差し迫って緊急性がないのだというふうに理解をしていいのかどうか。といいますのは、急遽臨調答申よりも早めて民営化をするということになって、政府の出資分が減額をされてくる。当然会社としては、出資金が減ってくるわけでありますから、いろいろ金融機関から融資を受けるときの担保能力もそれだけ低下をすると考えられるわけで、資金手当てができなくなったのか。逆に民営化することによって政府の出資がなくなるものですから、それの分だけ担保能力がなくなって、どうも資金的な面で若干構想段階にとどまっておって具体的な実施計画にまで入っていけないのかどうかというふうに勘ぐってみることができるものですから、その辺のつくる価値判断についてもう一回お聞かせを願いたいと思います。
○栗林政府委員 確かに四つのトラックターミナルが既に完成あるいはほぼ完成しておりますので、先ほども申し上げましたように、それらが相当大きな役割を果たしているということは評価できると思うのでございます。ただ、最初に計画いたしました、やはり東京の都市の周辺に五カ所程度は必要であろうということで全体計画を考えまして進めてきたわけでございますので、もちろん西南部にそういったトラックターミナルができれば、ほかのところで若干でも非合理的な格好で行っているものがそちらに回りますし、もっといい姿になるということは間違いないわけでございます。したがって、今後具体的にどういう場所に、これは道路の計画との関係もございますし、場所の選定ということもいろいろございますが、今後真剣に検討していくべき問題だと思っております。 ただ、今例えば臨調答申にあったものを早めた、そういったことから、会社の担保力あるいは信用といったこととの関連において、何かただ構想という程度でなかなか進まないのではないかということにつきましては、私どもむしろそういったことにならないように、今度の民営移行についての政府所有株の処分のやり方についていろいろと検討して、今後の会社の経営には支障がないような姿を一応描いてみたということでございますので、今後需要に応じて計画をさらに具体化していくということは十分可能であろうというふうに考えております。
○田並委員 私としては理解のできる十分な回答ではございません。 ターミナルの概要を見ても、地形的に見ても、葛西、足立、板橋、京浜、主要なそれぞれの路線に結合した大変適地にそれぞれターミナルがつくられており、そのことによって、先ほど申し上げましたように、交通混雑の解消あるいは貨物輸送の合理化、これらが一定の目的を達している場所に配置をされているわけですね。どう考えてみても、西南部の方が抜けていることだけは事実であります。したがって、物流の観点をよく考えてみても、ここのところにぜひとも必要だし、これをつくることによって、先ほど言ったように、交通混雑の解消なりあるいは国民生活の向上なり安定なりというものが図られるのではないだろうか、このように思いますので、これについては、ぜひひとつ運輸省の方としても、その必要性を認めて、早急にこれらの対応をするべきであろうということを申し上げて、この項の質問を終わるわけであります。 次に、先ほど申し上げましたように、臨調の最終答申が五十八年の三月に出されて、それを受けて政府で行革に関する当面の実施方針を五十九年の一月に出しました。臨調最終答申によりますと、「特殊法人等の整理合理化」の中の「運輸省関係法人」で方針が示されているわけでありますが、日タの関係は、この臨調最終答申によれば、「東京都西南部のターミナルの整備終了後、」というのが一つの条件であり、もう一つは「会社の経理的基盤を確立した上で、」この二つの条件がそろったところで「政府保有の株式を順次放出し、自立化の原則に従い民間法人化又は第三セクター化する。」こういう指摘がされているわけであります。臨調答申が出される経過の中で運輸省が当然意見を求められていると思うのですね。臨調が勝手に物事をつくったってなかなか理解できないところがあるわけでありますから、やはり運輸省のエキスパート、物流の専門家が行って、この日タの関係についてはこういう答申を出してもらった、こういうふうに私は感ずるわけであります。それで条件未整備のまま民営移行を早めた理由ですね、どうも少し数をきちっとそろえなくちゃならない、数合わせをしなくちゃならないというような感じで日タがまずやり玉に上がったのじゃないだろうか、こんな感じもするわけであります。 その辺の事情について、先ほどの局長の答弁では、西南部の方はまだ構想段階でまだまだ実施計画にまでは至っておらない、その必要性は認めながらもまだ着手する時期にまで来ておらない、こういうお話でございます。私どもは臨調答申をそのままうのみにするわけにはまいりませんが、少なくもいろいろな部面でよく守ってきた政府が、早めたのだからいいじゃないかと開き直るのかどうかは別として、とにかく臨調最終答申ではかなり慎重にこの日タの関係については答申として出しておりますが、運輸省としてはなぜ今の段階で早めなければならなかったのか、条件が未整備のままやるということについては、今後のターミナルの公共性あるいは物流の合理化に果たしてプラスになる結果になるのかどうか、そのことの疑問がありますので、ひとつお聞かせを願いたいと思います。
○栗林政府委員 先生おっしゃいましたように、五十八年の五月に、三月の臨調答申を受けて、政府として新行政改革大綱というものを決めたわけでございます。そこで日本自動車ターミナルも含む特殊法人の民間法人化について、答申の趣旨を踏まえて所要の改革措置を行うという決定をいたしたわけでございます。 もちろん運輸省といたしましては、その方針を受けていろいろ検討しておったわけでございますが、その臨調答申の内容は、今おっしゃいましたように、「東京都西南部のターミナルの整備終了後、会社の経理的基盤を確立した上でこということで、確かにいわば一定の条件のもとに「民間法人化又は第三セクター化する。」ということになっておったわけでございます。 それにつきまして、五十九年、昨年に至りまして、本年六月末までに日本自動車ターミナルの民営移行を決めた、このいきさつにつきましては、五十九年になりましてからの特殊法人など全体の整理合理化の行政改革の中でさらに検討を進める。これは御承知のように、毎年実際の行政改革を行う際の措置、内容というものを閣議で予算のときなどに決めております。そういった時点で検討いたしました際に、確かに西南部のトラックターミナルはまだ構想段階ではありますけれども、日本自動車ターミナル株式会社が既に四カ所のトラックターミナルを建設、運営しておりまして、それが大体軌道に乗ってきておるという意味では、大体において特殊法人としての設立目的をおおむね達成したような状況になりつつあるという判断と、それから先ほどもお話が出ましたが、経営的にも確かに配当をするということになれば、経営あるいは経理的な基礎というものの確立がはっきりするわけでございますけれども、しかし、資本の額との関係でそれができないまでも、大体五十二年以降すっと安定して、若干ながらある程度の利益を出してきているという状態、それからまた最近は非常に激しく変わりつつあります物流の変化、これに対応して民間の活力をこの際生かした経済性の高い経営を志向すべき時期に来ているといったようなことから、ある意味では形式的に臨調答申の要件をそのまま満たしているということが言えない部分がありましても、それは業務の安定的な継続に支障のないような配慮をする、そういう具体的な移行措置を講ずるということも考えまして、実施時期を早めてやって大丈夫だろう、むしろその方が今後の経済社会の状況の変化に対応して機動的に対処していけるのではないかというふうなことも含めまして、いわば時期を早めて民営移行するという閣議決定をしたということでございます。
○田並委員 次に、民営化後の会社の経営状況はどういう見通しになるのかということなんですが、例えば、先ほどもちょっと申し上げましたが、政府の資本が減少するわけであります。政府出資同等額が今度は無利子の貸付金ということで長期返済になるわけでありますが、要するに政府が手を引くということだけは間違いないわけです。間接的にはいろいろな支援があるでしょうが、そういう資本減少による担保能力の低下が当然考えられますので、日タに対して、今後新たな投資を必要とするような場合の会社に対する資金手当て等、担保能力の低下に伴う資金繰り等についての心配はないのかどうか。もちろん政府が相当のてこ入れをするでしょうけれども、若干そういう心配があるのではないかということと、さらに自動車ターミナル法で使用料金についてはきちっと運輸大臣の認可ということが決められておりますので、そうべらぼうに民間会社になったからといって経営を安直に考えて料金を値上げするようなことはないと思いますが、この辺の値上げの動きというものは心配ないのかどうか。これらもひとつお聞かせ願いたいと思うのです。
○栗林政府委員 民営移行後の会社の経営の問題でございますが、私ども今度の政府所有株を処分して無利子貸し付けに切りかえるといったような措置を講ずることによりまして、日本自動車ターミナル株式会社の今後の経営の状況というものは、ある程度の利益を計上しつつ、必要な借入金の返済というものを行って、従来どおり公共性の高いトラックターミナル事業を安定的に継続していけるものと実は考えておるわけでございます。もちろん今後は、自動車ターミナル法という法律がございますけれども、それの規制を受けながら、私どもとしても財政投融資あるいは税制の面での援助も続けていくというようなことになると思います。 また、そういった点に関連しまして使用料金の話がございましたが、この料金につきましては、これもやはり自動車ターミナル法によります認可にかかっておるわけでございますけれども、この点については法律にはっきり書いてありますが、利用者の負担力を考えてやるということになっております。もちろんこれから会社の経営を考えていきます際に、実は使用料金につきましては、この日本自動車ターミナルにつきましては五十一年以降値上げはしてないわけでございますけれども、恐らく今後そんなわけにもいかないだろうと思います。過度の大幅な値上げということは当然避けなければいけないと思いますが、やはりある程度は段階的に値上げという話は出てくるだろうとは思います。そのあたりは今申し上げました自動車ターミナル法の使用料金の基準にもはっきり書いてあることでもございますし、利用者の負担を考慮しながら私どもとしても対処していくということだろうと思っております。
○田並委員 現在、会社の投資総額が四百八十二億で、開銀の融資が百八十一億、市中銀行その他で三十二億四千七百万、残高は二百十三億四千七百万というふうに数字が出ているわけであります。これらの負債を抱えながら、しかも今局長から、場合によると使用料の値上げも考えざるを得ない、こういうような答弁があったわけでありますが、これは当然なんですね。これだけの借金を抱えて、しかも、無利子だからまだいいようなものの、利子がつけば十五年間で三十八億ぐらい会社としては負担増になるはずですよ。随分気前のいい話であります。したがって、使用料の引き上げというのは当然考えられてくるだろうとは思うのですが、民営にすることによってかなり大胆に事業の範囲を拡大したりいろいろな努力をするというわけでありますから、使用料の漸次引き上げということだけに目を向けずに、民営化をした後の会社の経営については、政府の方としても相当の関心を持って対応していかなければいけないと思うのですね。そういう意味で、無利子で貸し付けるのは私は決して是認するわけではないのですけれども、現在借りている負債の返済やらあるいは政府に対しての均等の返済、こういうものをひっくるめて本当に経営が安定的に今後とも推移できるのかどうかという心配がちょっとあるものですから、その辺をもう一回お聞かせ願いたいと思うのです。
○栗林政府委員 実は、私ども方向としては既に閣議決定で日本自動車ターミナル株式会社の民営移行ということは決まっておったわけでございますけれども、具体的にどうするかということでいろいろ考えましたのは、やはり日本自動車ターミナルの事業というものは非常に公共性の強いものでございますから、それが安定的に事業を継続していけるようなものでなければいけない、そういう意味で政府保有株式を無利子貸し付けに切りかえるという方法をとったわけでございますが、例えば今先生おっしゃいますように、利子をつけた格好で切りかえるというようなことになりますと、会社にとっては非常に大きな負担になるわけでございます。無利子貸し付けでやった場合には、いろいろ試算をしてみますと、将来において、一時短期の借り入れということは資金的なつなぎとしてありましても、全体として大体うまくいくというような計算になりますけれども、そうでない場合、利子をつけるということになりますと、経営的に非常に大きな負担になって、恐らく会社としての健全な経営が不可能になってくるのではないかというようなことでございまして、そういったことも十分配慮して実は無利子貸し付けということに決めたわけでございます。もちろん今後は民間の会社、これはほかのトラックターミナル会社というのも実はいろいろございますけれども、それと全く同じ性格の民間会社になるわけでございますから、例えば今の土地あるいは施設を利用した新しい事業も考える、そういった意味で増収策も考えて、ただ使用料金の値上げによって経営を維持しようというだけではなくて、その全般的な姿を描いて創意工夫を凝らす、会社としても当然そうするであろうということを期待しておりますし、私どももそのつもりで対処していきたいと思っております。
○田並委員 今、トラックターミナルが札幌トラックターミナルからずっと鹿児島の臨海トラックターミナルまで相当の数があるわけですね。政府が出資しているのは、京浜、板橋、足立、葛西、いわゆる日タがやっているトラックターミナルなのですが、確かに今言った四つの日タがやっているのは規模としては大きい方ですが、大体それに匹敵するような北大阪ターミナルとかあるわけですね。そうすると、例えば日タは政府が出資をして今日まで二十年間やってきたから、政府出資の相当額は無利子で貸し付けをして長期に返済すればいいというような手当てができるのですが、それと同じような規模のトラックターミナルに対しては、これに見合うような援助措置というのでしょうか支援措置というのでしょうか、政府としてはこれを考えられてきたのかあるいは考えようとしているのか、この辺が取り扱いにやや公平を欠くのではないかという気がするのですね。ちなみに政府が日タに出資をしている金額、今後無利子の貸付金相当額になるという金額が五十七億七千九百万円あるわけでありますが、これを何年で返済をしてもらうのか。これから政令で決めるようですが、聞くところによると、十五年間の均等年払い、このように言われております。これを市中金利に引き直してみた場合に、はっきり言えば政府の方は日タの方に支援をするという形になるのだろうということで計算をいたしますと、年利六%の場合で十五年間均等払いで金利分が三十一億四千六百万円、七%にしますと金利分で三十七億三千八百五十万になるのですね。元金は先ほど言った五十七億七千九百万です。これがさらに金利が八%に上がりますと、金利分だけで四十三億四千八百二十五万円という数字になります。これだけが政府の方が無利子貸付金ということで日タ株式会社に与える利益ですよ。これはたまたま政府が出資をした会社だから、今度この法律を廃止することによって政府の出資相当分を引き揚げようということで、これが政府で考えられている数字であります。相手に与える利益でありますが、これと同じような規模のトラックターミナルというのはほかにもいっぱいあるのですよ。もちろん東京周辺の四つのターミナルは非常に公共的な要素が強いし、重要な拠点なのだということでこういう措置をされるのでしょうが、北大阪のトラックターミナルだって四百二十四バースを持っている。日タが今経営しておる京浜、葛西に次ぐでかいターミナル、バースですよ。こういうところは地方公共団体に一切お任せで政府の方としては特段の援助をしない、逆に言えばこんな形になるのじゃないかと思うのです。ですから、本当に経営基盤が安定して推移をするというのだったら、もう配当もできるようになりました、若干の利子をつけてでもちゃんと政府の方に今までの出資金相当額の貸付金は返済ができるようになりました、西南ターミナルも大体見通しがついてきました、こういう時期にやるのが当然であって、どうも数合わせで急ぎ過ぎているのじゃないだろうか、他との公平も考えずにやっているのじゃないだろうかという気がしてならないのですが、その辺の見解をお聞かせ願いたいと思います。
○栗林政府委員 大阪のトラックターミナルは確かに相当規模が大きゅうございます。これは先ほど申し上げました大阪府都市開発株式会社がやっておりまして、地方公共団体が約半分出資をしているわけでございます。これはもちろん政府としての助成措置、支援する措置といたしましては、開銀の融資のあっせんとか税制上の問題、そういったことは、他のトラックターミナルも含めてでございますけれども、同じようにやっているといった点はあるわけでございます。ただ、この大阪の場合にはトラックターミナルだけをやっているわけじゃございません。倉庫でございますとか鉄道、それからビルの分譲、そういったこともやっておるわけでございます。そういった点が東京の場合と違う。またその用地の取得についての問題とかいろいろ事情もあったようでございますが、そういった格好でともかくやってこれた。一方、東京の場合は、日本の物流の中心でもあるということ、それから用地も非常に高く取得難であるというようなこともありまして、どうしても政府がまずリードして、ある意味ではこれをパイロット的な事業としてやっていくべきであるということで始めたわけでございます。 その後は確かに一般トラックターミナルも全国各地に相当程度できてまいりましたし、それからまた専用トラックターミナルというものも整備が進んできている。こういう状況の中にあって最終的に配当もできてというところまで待つのが本当にいいのかどうか。これは一つの方法として、日本自動車ターミナル株式会社法というものは廃止はするけれども、経過的にしばらくは政府が株を持っておってもいいじゃないか、こういうことで一応議論もしてみたわけでございますけれども、相当程度使用料金の値上げということを考えましてもやはり十年以上かかる。そういうことになりますと、会社に対する政府の規制も続けるべきだという議論も出てまいります。そういたしますと、民営化ということになっていないじゃないかというようなことになりまして、いろいろ議論はいたしましたけれども、とても採用するわけにはまいらないということで、そのあたりは断念したわけでございまして、むしろこの際、新しい物流の変化に応じて規制も外して、民間の創意工夫、活力を大いに発揮してもらう方がいいのではないかというふうな判断をいたしたということでございます。
○田並委員 それでは、次の質問に移るわけですが、この法制定の段階で日タの公共性なり公平な運営の担保についてかなり運輸委員会で論議がされました。しかし自動車ターミナル法によって、具体的にターミナル事業の公共性なり公平な運営の担保については、例えば十五条の「供用義務」であるとか十六条の「公衆の利便を阻害する行為の禁止」、こういう項目がありましたので、恐らくこのトラックターミナルの公共性の確保だとか公平な運営の確保についてはできてきたのではないかと思うのですが、今申し上げた自動車ターミナル法の十五条「供用義務」あるいは十六条の「公衆の利便を阻害する行為の禁止」、それを受けての四十三条の罰則で処分された例がこの法律施行後あったのかなかったのか、もしわかったらそれをお聞かせ願いたいと思います。
○栗林政府委員 今先生おっしゃいました自動車ターミナル法によります処分あるいは罰則適用といったようなことは、私、正確には今ちょっと申し上げにくいのでございますが、ないと思います。
○田並委員 まあ、ないと思うのですが、聞くところによると、幾つかあるように伺ったのですが、それは別として、民営化後も自動車ターミナル法というのが存在をするわけでありますから、ぜひ公共性の確保あるいは公平な運営、これについては相当特段の関心を持って、少なくもこういう罰則規定が適用されるような事態にならないように、民営化になったのでどうも中身が変わってしまった、こういう懸念が出るようなことのないように十分の配慮をしてほしいということを申し上げておきたいと思うのです。 そこで、最後になりますが、日タ法が廃止をされていよいよ民間会社に移るわけでありますが、そこに働いている従業員の人たちの労働条件というのは何か変化があるのかないのか、これをちょっとお聞かせ願いたいと思うのです。
○栗林政府委員 私ども、今度の民営移行の措置を検討するに当たりましては、とりあえずの姿としまして、この公共性の強いトラックターミナル事業をやっております日本自動車ターミナル株式会社の事業が安定的に継続していけるということを非常に大きな前提として考えておったわけでございまして、さらに、そうであるためには、会社の実態に大きな変化が急激に来るということは会社の内部あるいは外部を含めていろいろなところに障害が出てまいりますので、そういうことを避けるというような意味においても、この政府所有株式の無利子貸し付けへの切りかえが最良の策であると判断したわけでございます。したがいまして、今の従業員の置かれているいろいろの問題、待遇などにつきましても、今度の措置によって変わるというようなことはないというふうに考えております。
○田並委員 ぜひそうあってほしいと思うのです。 関連をして、トラックターミナルを利用しているトラック労働者、かなり数が多いわけでありますが、このトラック労働者の労働条件に関する問題について幾つかお聞きをしたいと思うのです。大変お忙しいところを労働省並びに建設省から担当の課長さんがお見えになっておりますので、感謝をしながら幾つかの点についてお聞きをしたいと思うのです。 一つは、トラック労働者の労働条件に関する実態調査というのは、労働省として行われているのかどうか、これをまず第一にお聞きをしたいと思うのです。
○菊地説明員 労働時間が一番運転者について問題が大きいということで、全般的な調査は特にございませんが、二七通達の違背状況を中心といたしました労働時間中心の調査は例年いたしております。
○田並委員 それでは、今菊地課長の方から言われた二七通達に関係をする違背率調査等についてお聞きをしたいのでありますが、これは運輸労連の人たちが昨年の十一月に全国一斉の主要道路におけるアンケート調査をやったその結果が出ておるのでありますが、例えば二七通達に言われている連続運転時間四時間以内、これが大体守られているというのが約五八%、さらに一日の運転時間九時間以内という二七通達が守られているのが五八・三%、そして休息時間を八時間以上という決めが守られているのが約六一%、一日の拘束時間十六時間以内というのが守られているのが六〇・一%、こういう実は程度なんですね。これは実際にトラックを運転をしている人たちに、北海道から九州まで運輸労連の人たちが手分けをしてアンケート調査を渡して、約一万二千名近くの人たちから回収をした結果の内容なんですよ。 二七通達が出されたのは五十四年十二月なんですね。例のILOの百五十三号条約が批准をされて、それを受けて、国内法整備がなかなかできないというところから、国内法整備をする前段として五十四年の十二月二十七日に出されたのがこの二七通達というわけでありますが、もう既に約六年を迎えようとしているわけであります。依然として、年々二七通達を守る率というのは高まってはきておりますが、残念ながらまだ四割近くの事業所が——あるいはそれぞれの項目をどのくらい守られているのだろうかということを調査すると、四割が守られておらない。既に六年近くもたとうとするのにこんな状態なんですね。本来ならば、二七通達がきちっと守られるように指導して、おおむね七割とか八割行った段階で法制化をしようというのが労働省の考え方なんでしょうが、どうも日本的な考え方からすると、本当は私どもは、法律で規制されなくも、事業所の方としてもあるいは働く側としてもきちっとこういうものを守るような環境というのをお互いにつくっていくということが重要でしょうし、特に使用者の側でこれらの努力をするのはごく当たり前のことだと思うのですね。ところがなかなかそんな状態になっておらない。したがって、この二七通達の違背率というのが、守る率が年々高まってはきておりますが、最近の違背率の調査というのを労働省としてどのように把握されているのか、ちょっとお聞かせ願いたいと思うのです。
○菊地説明員 御指摘ございましたように、二七通達は拘束時間あるいは休息時間、幾つかの項目に分かれておりますが、いずれかの項目に違背している事業場の調査結果を見てみますと、五十五年度当時、スタートした時点から見まして、年々違背率が減少してきておりますけれども、現時点で申しますと、なお全体で五二%程度の違背率になっております。
○田並委員 どうも笑い事でないような、六年もたつのにまだ五二%も違背率が高いということはゆゆしき問題だと思うのですね。ぜひ労働省の方でも真剣になって違背率を少なくするように、ゼロにするように努力をしていただきたいということ。特にドライバーの拘束時間、これも調査があるのですが、出勤から退勤、要するに会社を出てうちへ帰るまでの時間が一日を超えるドライバーが全体の五三%を占めているというわけですよ、一日以上というのが。しかもその中で、三日以上の長時間にわたるドライバーが全体の三一%を占めている。もっとひどいのは、これは十一月の九日に調査したわけでありますが、十一月九日の調査で、それでは十一月の五日以前からトラックに乗っている人はという調査をやったところが、調査対象者、アンケートを回答してくれたうちの約三%ぐらいいるのですね。さらに出勤は、調査をした九日の日よりもさかのぼって十一月の五日以前から勤務をしていますというのと、逆に、いつ会社を出るのですか、退勤をするのですかと、十一月九日を起点にして聞いてみたところ、十三日以降です、ですから、十、十一、十二、十三と四日後に私は家へ帰れるのです、あるいはいつ帰れるかわからないというのも含めると、これまた五%くらいの数字がひどいところで出ているわけですよ。こういう拘束時間というのが存在をしていながら、どうも労働省の方としては、私どもにするとちょっとなまぬるい行政指導がまだ続いているのじゃないだろうか、こういう気がいたします。これらについては実態がもうはっきり二七通達の違背率が出ているわけですから、これを解消するためにどのように対応したらいいのかということを真剣にひとつ取り組んでいただきたいということを申し上げておきたいと思うのです。 そこで、次にトラックステーションの利用状況、これも同じようにアンケート調査をやりましたところ、とにかく数が少ないので十分休めない、ではどういうふうにして休憩をとっているんだというと、例えば高速道路で言えば、高速バスが夜は通らなくなるから、その高速バスの停留所を利用してトラックを置いて休むとか、あるいは一般国道は、駐車禁止であるということを承知しながらやむを得ず駐車をして、若干休まざるを得ないとか、こういう回答が出ているのです。したがって、トラックステーションの拡充とあわせて、例えば高速道路なり一般主要国道、こういうところにもっと数多く休憩ができる駐車施設というものをつくってほしい。確かに国道なんかを見ますと、一定の間隔で道路を幾らか膨らませてトラックが二、三台置けるようにはなっているところがあるようであります。ところが、そこには電話は別段ないですしトイレもないです。ですから、ちょっとびろうな話でありますが、用を足したくなればどうしたって軽犯罪法違反承知で用を品さなくてはならない、こういう状態です。要するに、トラックが置けるというだけであって、別にトイレもないし、急用があるからというのでそこに公衆電話でもあれば別でありますが、そういうものもない。そういうような状況が今の主要国道のトラック労働者の休憩施設と言われているものであります。いろいろトラックの運転手に聞きますと、最低でも五台くらい置けるスペースがないだろうか、できればトイレも欲しいし公衆電話も欲しい、こういうような要望を非常に強く聞くわけでありますので、これらについて建設省の方としてはどういう基準でこれらの整備を図っておるのか、今後改善をする余地がないのかどうか、これについてひとつお聞かせを願いたいと思います。
○布施説明員 まず設置基準でございますが、高速道路におきましては、サービスエリアを約五十キロメートル間隔、それからパーキングエリアを約十五キロメートル間隔に設置することといたしているところでございます。昭和六十年三月現在におきましては、高速道路の供用延長は三千五百五十五キロでございますが、この中でサービスエリアは六十二カ所、パーキングエリアは百四十三カ所、合計二百五カ所を設置しているという状況でございます。 それから、ただいまも御指摘のございました一般国道でございますが、一般国道におきましては、沿道の諸施設への出入りが自由でございます。そういうごとで、これらの施設が活用できるということがございまして、特段の基準は定めてはおりません。しかしながら、駐車スペースも必要のあることでございまして、直轄で管理を行っております国道、約二万キロございますが、この中で一カ所の面積が百平方メートル以上の駐車スペースといったものは全国で約四千カ所余り設けられているという状況でございます。なお、一般国道のうち自動車専用道路のものが一部ございますが、これにつきましては、高速道路に準じました形で駐車施設、休憩施設等を設けているということでございます。 それから、ただいまの御指摘で、今後改善する余地は考えられないのか、こういうお話でございました。恐らく高速自動車国道、自動車専用道路につきましてはそういうサービスエリア、パーキングエリアを設けておりますので、一般道路というお話かと存じます。一般道路につきましては、先ほども申し上げましたように、高速道路などと違いまして、沿道に民間のドライブイン等の設置も可能でございますし、また運輸事業振興助成交付金による仮眠施設等の設置も進められているというようなこともございまして、これまで道路管理者におきましては、休憩施設というようなものは実は余り設置をしてきておらないのが実情でございます。しかしながら今後ともいろいろな要請があることもわかりますので、時代の要請に即応した施設整備のあり方について、さらに検討してまいりたい、かように存じております。
○田並委員 今建設省の方から言われたように、二万キロ主要国道があって、そのうち四千カ所あるというわけですね。二万キロに対して四千カ所ですか。そうすると大体五キロに一カ所ずつあるという計算になるのですね。
○布施説明員 お答えいたします。 約二万キロでございまして、そのとおり四千カ所でございますが、その箇所の考え方が往復別に考えてございますので、高速道路のパーキングエリア、サービスエリアのように必ずしも一対のものとしてできておりませんので、平均間隔は十キロ弱ということになろうかと思います。
○田並委員 わかりました。まだまだ、十キロごとにあっても、一台か二台しか置けないという面積の非常に少ないとこみが多いのですね。今建設省が言われたのは、ドライブインがあったり例の交付金によるトラックステーション、これらによってまあまあ間に合うのじゃないだろうかという見解と私は聞いたのでありますが、ドライブインだって大型車は入ってもらっては困りますよというのが多くなりましたし、トラックステーションにしたって現在は数がそんなに多くないわけであります。したがって、ぜひ運輸省の方としても建設省の方と十分協議をしてもらって、例の交付金をどのようにトラック協会がお使いになるかということは、対応する労働団体とも相談しながら今やっていただいておるようでありますが、なお一層交付金制度を充実してもらって、こういうところにも十分使えるような予算的な措置を強く要望しておきたいと思うのです。 以上で私の質問を終わるわけでありますが、今回の日タ法の廃止に伴って物流あるいは交通混雑に逆に拍車をかけるような結果になってしまっては大変でありますから、ぜひこのトラックターミナルが経済の進展、国民生活の安定、あるいは交通混雑の解消、これらに一層大きな貢献をされるように、運輸省の努力を強く望むと同時に、今私が申し上げましたトラック労働者の労働条件の改善については、まだまだ緒についたという話までいかないような状態だと思うのですが、二七通達の違背率がまだ五二%と高いという状態でありますから、これらを総合的にひとつ勘案をして、トラック労働者の労働条件の引き上げ等に運輸省も労働省も真剣になって今後とも対応していただくように強く要望して、私の質問を終わりたいと思います。
○三ツ林委員長 近江巳記夫君。
○近江委員 きょうは二人で質問したいと思いますので非常に短時間でございますので、簡潔に答弁をお願いしたいと思います。 今回五十七億七千九百万、三四%、無利子貸し付けということになるわけでございますが、この返済計画はどのようになっておりますか。
○栗林政府委員 今度日本自動車ターミナル株式会社の政府保有株式を無利子貸し付けに切りかえるという格好で民営化を行おうとしているわけでございますが、私ども考えておりますのは、それを額面で切りかえるということでございまして、現在五十八億弱、政府保有株は額面額でそれだけあるわけでございます。それを、現在考えておりますのは、これは実は具体的な償還期間なり償還条件は政令で決めることになっておりますけれども、これは日本自動車ターミナル株式会社の今後の安定的な事業の継続ということを前提にしながらいろいろ考えてきておりまして、運輸省といたしましては、十五年程度で均等年賦償還ということを実は希望しておりまして、正式には政令で決める、こういうことで会社の今後の経営も支障なく維持されていくのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○近江委員 これは完全に民営ということになるわけでございますが、将来の配当というようなこと、それはどういうように考えていらっしゃいますか。
○栗林政府委員 私ども、特に今度民営化するということになりましたら、株式会社としてあるいは株式会社の経営あるいは経営者として配当ということを何とかしたいというふうに考えていくのは当然だと思います。したがって、いろんな意味で会社としても努力がなされると思いますが、私ども現在のところいろいろ試算をいたしてみました結果といたしましては、政府からの切りかえられました無利子貸し付けが償還し終わったころあるいはそれ以降なるべく早目にというあたりの絵が一応描けるわけでございます。したがいまして、特別のことがなければ、そう簡単に配当を行えるような状態ではないというふうに考えております。
○近江委員 民営化になったということによりまして、これに便乗といいますか、使用料金を上げようかというような動きということはやはり当然考えられるわけでございます。現在板橋ターミナルが平米千五十円ですか、足立が千三百五十円、葛西が千四百五十円、このようになっておるわけでございますが、非常に公共的なそういう性質が強いわけでございますし、この料金ということにつきましては十分考える必要があると思うのです。そこでそういう民営化に伴う安易な考え方というものは排除しなければならぬ、このように思うのですが、それは政府としてはどういう考えでおりますか。
○栗林政府委員 使用料金のお話でございますが、この料金の改定につきましては、日本自動車ターミナル株式会社の収入の大宗を占めるものがこの施設料金でございます。ただ、このところ大体昭和五十一年以降据え置かれておる状態でございますけれども、民営移行後におきましては、民間企業としての企業性も考慮して、過度の改定というものは問題でございますけれども、段階的にある程度の適正な料金改定というものあるいは適正な料金体系の確立というものは必要になってくる場合があるだろうとは思っております。しかし、これは先生も今おっしゃいましたように、非常に公共的な色彩の強い料金でございますし、また具体的には、この使用料金は自動車ターミナル法によって規制されておるわけでございますが、「使用者がターミナルを使用することを著しく困難にするおそれがないもの」ということははっきり法律に書いてございまして、使用者の負担力を十分考慮してやるということになっております。そういう意味におきまして、もちろん過度の値上げを避けて段階的に改定を行っていくということが望ましいというふうに私ども考えております。
○近江委員 ぜひそういう方向でひとつ料金の問題についてはよく政府としては指導していただきたい、このように思います。 それから、この貸借対照表、こういうもの、いろいろ資金運用のそういうことを見ておりますと、この会社はかなり投資には熱心なように思うのです。有価証券は四億八千九百万、公社債及び地方債が七億七千六百七十万ですか、それから有価証券の、これは短期利回りに回しておりますが、十五億三千万、こういう資金の運用状況、これに対しては政府としてはどのように考えておるかということですね。 また、こういう背景から考えても、料金の安定という点については一つの根拠があるのじゃないか、このようにも考えます。また政府もこれだけの額を無利子で貸し付けておるわけでございますし、ひとつ料金の安定につきましては十分配慮すべきではないか、このように思います。 一つは、この資産の運用ということについては政府はどのように考えておりますか。
○栗林政府委員 資産あるいは余裕金の運用の方法につきましては、これは具体的には日本自動車ターミナル株式会社が自分のところの規程をつくりましてやっているわけでございまして、具体的に私どもの方であるいは関係省庁、役所として何か縛っているということではございませんが、そういった資金の運用につきましては、安全かつ効率的な資金の運用を図るといったようなことで、国債とか地方債とかそのほかの債券などを取得してきておるようでございます。それはもちろん会社の性格からいいまして、効率的な資金の運用とともに安全であるということが一つやはり要件ということでやっておりますので、それはそれでよかったのではないかと思っております。 また、民営移行後の問題につきましては、普通の会社でございますと、そのほかにも社債の購入とか株式の運用とかほかのことがいろいろ考えられるわけでございます。そしてそれは基本的に会社として考えるべきことではありますが、先生今おっしゃいました、事業自体が公共性が強い、また政府といたしましても無利子貸し付けということをやるというような事態でございますので、やはり安全かつ効率的な資金の運用を図るということで、今後も慎重に検討してやっていってもらいたいというふうに考えております。
○近江委員 こういう資産も持ち、政府も貸し付けもしておる、こういう条件があるわけですから、重ねて申し上げておきますが、料金の問題につきましては、公共性を考えて、値上げの方向には行かせないように、そのようにひとつ指導をよろしくしていただきたい、このように思います。 それから、あと非常に時間もないわけですが、一つは宅配便等のいわゆる消費者に関する問題についてちょっとお聞きしておきたいと思います。 この消費者物流の進展というものが非常に見られるわけでございます。非常な数になってきておるわけでございますが、それと同時に苦情も非常に発生してきておるわけです。これにつきまして運輸省としてはどのように受けとめておりますか。
○栗林政府委員 先生おっしゃいますように、最近宅配便輸送など一般消費者を対象といたしますいわゆる消費者物流というものが非常に伸びてきております。例えば五十八年度中の宅配便の個数にいたしましても二億八千万個近くまで伸びておりまして、急成長というような状況でございます。それで利用者の利便は確かに著しく向上してきておるわけでございますけれども、先生おっしゃいますように、他方で荷物の延着でございますとかあるいは破損、紛失などの事故がやはり発生しておりまして、またこれらの事故に関する処理をめぐって利用者からの苦情があるというようなことはたびたび聞いているところでございます。 このため、利用者からの苦情、要望等に対しまして迅速かつ適切な対応を行うことのできる体制の整備が望まれておりまして、このような観点から、運輸省では全日本トラック協会を指導いたしまして、各都道府県トラック協会における輸送相談窓口というものを充実させるとともに、宅配便事業者に対しましては、事故の防止措置あるいはサービス内容の利用者への周知、事故の場合の事後処理あるいは取次店、集配員等に対する指導研修等の対策を講ずるように強力に指導してきているところでございます。 それからまた、消費者物流で宅配便とともにもう一つ話題になっておりますのが引っ越し輸送でございます。この引っ越し輸送につきましては、単なる輸送だけではございませんで、それに附帯するサービスにつきましても、料金等についていろいろ苦情が見受けられるようでございますが、運輸省では、利用者保護のための対策を充実させるために、現在全日本トラック協会を指導いたしまして、見積書の様式の標準化、見積項目の周知等を行っているところでございます。 さらに、運輸省におきましては、このような消費者物流サービスの健全な発展を図りますために、消費者と物流事業者との間の契約関係の明確化のための約款の整備に向けて現在整備作業を進めているところでございます。
○近江委員 その新しい約款についていろいろ検討されておるということでございますが、その経過といわゆる現段階における考え方、ポイントをひとつ簡潔にお伺いしたいと思います。 〔委員長退席、鹿野委員長代理着席〕
○栗林政府委員 宅配便とか引っ越し輸送の契約関係につきましては、実は昭和四十八年に告示されました標準貨物運送約款が適用されております。ただ現行の約款は、事業者の間の取引、いわばプロとプロとの取引といったものを念頭に置いて定められておりまして、消費者物流サービスの実態に必ずしもそぐわない点があるため、運輸省においては新しい約款の制定作業を進めているところでございます。 また、全日本トラック協会、民間サイドにおきましても、運輸省の指示によりまして昨年九月に検討委員会を設け、消費者物流サービスについて事業者側の意見を集約しているという段階でございまして、その検討結果がまとまり次第、我々の方に報告される予定になっているところでございます。 宅配便とか引っ越し輸送に係る新しい約款についてはいまだ作業途中でありますが、現段階におきます基本的な考え方を簡単に申し上げますと、次のとおりでございます。 まず、宅配便関係について申し上げますと、宅配便輸送をめぐるいろいろな紛議の発生を防止するためには、宅配便の契約内容につきまして利用者に明確に示すということが大切でございます。新しい約款では宅配便の利用者に対し送り状というものを発行することを事業者側に義務づけるということにしたいというふうに考えております。そしてこの送り状には、例えば荷物の引き渡し日とか賠償責任限度額とか苦情処理窓口など重要な事項を明確に記載させるということにしたいというふうに考えております。それからまた荷物の引き渡し期間の問題につきましては、現行の約款では計算上最低でも四、五日かかるというような格好になっているわけてございますが、送り状に記載した日までに荷物の引き渡しを完了することを原則とするなど、速達性をセールスポイントとする宅配便の特徴に即した適切な方策を講じたいというふうに考えております。そのほか荷受け人が不在のときの処置でございますとか、それから不在連絡票というものを発行させる、遅延損害賠償、それから主観的価値の高い物品について、例えば家の家宝でございますとか親の形見でございますとか、そういったもの、主観的な価値の高い物品についての損害賠償をどうするのかといったことなどにつきまして、宅配便輸送の特徴等を考慮して、それぞれ適切な措置を講じていこうというふうに考えております。 それからもう一つは、引っ越し輸送について簡単に申し上げますと、これは附帯サービスに関する実費料金などをめぐるトラブルが発生するケースが多いわけでございますが、新しい約款では、引っ越し見積書の呈示を義務づけるとともに、その必要的記載事項を定めまして、提供するサービスの内容、料金等の明確化を図ってまいりたいと考えております。そのほか引き受けの時点で引き渡し期日を明示すること、また当該引き渡し期日に遅延した場合の損害賠償、見積料の取り扱い、解約の場合の中止手数料等について、引っ越し輸送の実態を考慮して、それぞれ適切な措置を講じてまいりたい、そんなことを中心にして議論を進め固めていきたいというふうに考えております。
○近江委員 そこで、その新しい約款がいつごろにいわゆる策定されるか、その見通しをひとつ。 それから、時間がありませんので、あと一点は、トランクルームに関する約款につきましてどういうふうになっておるか、その状況をお伺いしたいと思います。
○栗林政府委員 まず、見通してございますが、宅配便輸送に関する約款につきましては、本年夏ごろを目標に実施をしたいというふうに考えて、現在成文化を進め、周知を図っていきたいと考えておりますし、引っ越し輸送に関する約款は、それよりもちょっとおくれるかもしれませんが、できるだけ早く実施に移すという考えで準備を進めたいと思っております。 その消費者物流に関する新しい約款の制定に当たりましては、運輸省では運輸政策審議会に物流部会というものがございますので、その御意見、あるいは消費者、事業者等の意見も十分に踏まえて進めていく、そして夏ごろには実施に移したいというふうに考えております。 それから、もう一つのトランクルームサービスに関する約款の問題でございますが、確かに最近大都市を中心にいたしまして、家財道具とか書類、衣類、磁気テープなどを一般消費者から預かりまして、高度の設備のもとで保管するといういわゆるトランクルームサービスが非常に伸びてきております。現在のところはまだ特段のトラブルということはないようでございますけれども、今後のこともございますので、やはり消費者保護の見地に立った条件整備を図っていくことが必要であろうと考えまして、宅配便と同じような考え方、つまり従来は倉庫寄託約款で商業貨物を対象としていわゆるプロ対プロ、事業者間の関係として決められておりました倉庫寄託約款を、消費者を対象とした約款にひとつ変えていこう、そういったものをつくっていこうということで、昨年四月準備会を設けまして、以降鋭意検討を進めてまいりました。これにつきましても、最近になりまして新しい約款の概案を得ましたので、今後関係者と十分な調整及び周知を図った後、これもできれば夏ごろまでには固めまして実施に移していきたいと考えております。
○近江委員 もう時間がないわけでございますが、あと一点、ターミナルの問題で、市街化調整区域内の開発行為の許可除外対象に一般区域貨物自動車運送事業というものが外されているわけですが、この問題につきまして今後検討されるのかどうか、この点だけお伺いして終わります。
○栗林政府委員 先生おっしゃいました問題につきまして、路線トラック事業については市街化調整区域での道があるわけでございますが、区域の事業者の問題はほかの関係もいろいろあるのだろうと思いますので、建設省の方とよく相談をしてみたいと考えます。
○近江委員 では、終わります。 一、二分ちょっと早目に終わっておりますので、私の分を薮仲議員に差し上げて、あと続行をよろしくお願いします。
○鹿野委員長代理 薮仲義彦君。
○薮仲委員 非常に短い時間でございますので、答弁は明快、簡潔によろしくお願いします。 日本自動車ターミナル株式会社法の廃止法についての関連で何点か質問をさせていただきますけれども、一番問題になりますのは、大型トラック業者が高速道路において安全運行を確保する、先ほど来指摘されましたけれども、やはり重要なのはサービスエリアあるいはパーキングエリアで駐車して休息をとる等の問題があろうかと思うわけでございます。この問題に関しては、先般来何回か新聞等で報道されておりますように、トラックが駐車場をほとんど確保しておりまして、高速道路の駐車工リアはいっぱいです。はみ出し事故が心配だというようなことが問題になっております。 〔鹿野委員長代理退席、委員長着席〕 また特に筑波の科学万博等が始まってまいりますと、一般の普通乗用車の方も大勢高速道路を利用するわけです。そうなったときに、今指摘されておりますように、パーキングエリア、サービスエリアがほとんど満車状態であるということになりますと、これはドライバーの安全走行にも非常に問題が生ずるのじゃないか、こういう点が考えられますので、きょうは時間がございませんから、東名高速についてだけ具体的にお伺いしますけれども、これは運輸大臣にも篤と今パーキングエリアがどういう状態であるかを御認識いただいて、関係省庁と御協議いただきたいということで問題点を挙げたいと思うのです。 まず、これは建設省にお伺いしたいのですが、私は静岡でございますけれども、静岡から東京へ行く間にちょっと名の通ったパーキングエリア等がああわけでございますけれども、ここの過飽和状態を時間数で言ってください。一日何時間過飽和の状態でいるかということです。例えば港北のパーキングエリア上り下り、それから海老名サービスエリアの上り下り、中井パーキングエリアの上り下り、愛鷹パーキングエリアの上り下り、日本平パーキングエリアの上り下り、これを時間だけ簡単に言ってください。
○駒田説明員 お答えいたします。 平日でずっと申し上げますが、御指摘の港北パーキングエリアにつきましては、大型車について満車の時間は上り下りとも二十四時間でございます。それから海老名サービスエリアにつきましては上り十時間、下り二十二時間。中井パーキングエリアにつきましては上り二十時間、下り二十四時間。それから愛鷹パーキングエリアにつきましては上り十九時間、下り二十時間。それから日本平パーキングエリアにつきましては上り十八時間、下り二十二時間ということでございます。
○薮仲委員 これは大臣もお聞きになったとおり、一日は二十四時間でございますが、ほとんど二十四時間満車状態なのです。ということは、ここへは他の車が入れない。満車状態がずっと二十四時間。今申し上げた海老名とか港北とか中井とか愛鷹、日本平というのは名の通ったパーキングエリアです。普通我々はこういうところで休もうと思うのですが、ほとんど大型車で満車で、この新聞記事にもありますように、普通車が入れないという状態です。こういう状態が続いているということは、さっきも言ったように、トラック運送に従事する従業員の方が休憩もとれないという事態が起きてきます。これは現在非常に危険を状態に太るということを大臣に御認識いただきたい。 今度は道路公団にお伺いしたいのですが、道路公団はいろいろパンフレットを出していらっしゃる。私も何点か持ってきております。ここでは休憩をとることをドライバーに対して安全走行上要求しているわけですが、例えば、今までドライバーとして何時間走行したら何分間ぐらいお休みになった方が安全ですよ、さっきの労働省の何とか通達などという恐ろしいのでなくて、普通ドライバーは何時間走行したらこのぐらいお休みになったらどうですかというのは、どういう啓蒙をなさいますか、簡単に言ってください。
○北村参考人 お答えいたします。 先生がおっしゃった何分という時間は明確な時間はわかりませんけれども、高速道路の安全運転を呼びかけますために、高速道路の安全五原則ということで、我々といたしましては、第一に安全のスピードを確保する、十分な車間距離をとる。わき見運転防止、割り込み防止、それから路肩部分の走行禁止、こういうことの項目を挙げまして、ポスター等チラシをつくりまして、また高速道路のオーバーブリッジ等に横断幕を張りまして、年金運転ができるように平生注意いたしております。 以上でございます。
○薮仲委員 私の聞かないことをお答えにならなくて結構ですから。 これは道路公団の関連の財団法人道路施設協会が出しているパンフレットです。これにこう書いてあるのですよ。「高速道路の走り方」、いろいろございますけれども、四点目、「九十分走ったら二十分休みましょう」これはおたくの関連の施設ですよ。「高速道路上のオアシス——食事・おみやげ・休憩のサービスエリア」こう書いて、「休みましょう」と書いてある。こっちには「パーキングでひと休み」こう書いてある。それから「車も人も、ひと息いれましょう。」休まなければだめよとうたってある。ところが今申し上げたように、休めない状態にありますよということを御認識いただきたい。昔出したパンフレットには休みなさいということをうたってある。最近は道路五原則なんて、私の聞かないことを答えている。 本来、我々普通の一般ドライバーだって、四時間も五時間も連続走行すれば疲れてくるし、危険ですし、注意力も散漫になるのです。そのためにパーキングエリア、サービスエリアがあるのです。パーキングエリアは十五キロ、サービスエリアは五十キロ置きにちゃんとあるのです。それはドライバーがそこで一息入れて、そして体をちょっと動かすなり体操するなりして、さらにこれから高速道路を安全に運行しなさいというためにつくらせてある。それが今休めない状態でしょうという話なんです。大型車の問題だけに限って言いますと、こういう状態というのは非常に危険なんですね。ですから、パーキングエリアが大型車で満車の状態にあるということを考えますと、やはりこれは非常に安全運転上問題があると思うのですが、こういう状態について警察庁はいかがお考えか、警察庁として安全走行を確保する上においてどうお考えか、御意見を伺いたい。
○安藤説明員 御指摘のように、特に東京に近いパーキングエリア、サービスエリアは満杯状態でございまして、特に夜間において減速あるいは加速車線に若干はみ出して駐車している場合を見かけます。なお、交通事故防止上もドライバーの休憩時間が必要でございますから、その観点からも、交通事故防止上大変好ましくない状態だというふうに見ております。道路管理者の方にも拡張をお願いしておりまして、従来拡張努力をしていただいておりますが、特にそのはみ出し違法駐車につきましては、夜間警ら等を通じて十分に監視指導をしてまいりたいと思っております。
○薮仲委員 いずれにしてもお金のかかることなんです。しかし、これは道路管理者、また安全を確保する警察庁としても非常に心を痛めていらっしゃるのは私は十分承知の上できょうは言っているわけでございまして、道路公団あるいは建設省等が御苦労なさっていることは十分承知ですが、しかし、現状を考えますと、やはりこのままでいいと言うわけにはいかないと思うのですね。 きょうは時間がありませんから簡単にやりますけれども、当初計画よりも確かにパーキングエリア等はふやしてあるのであります。そのことは承知の上で、現在は二十四時間ほとんど満車状態であるということを今後改善をしていただきたい。きょうはどこのパーキングは何台ふやすのかということまでは言いませんが、今静岡−東京間というのはほとんど満車状態なんです。ですから静岡−東京間の満車状態を、例えば上り線何台、下り線何台、昭和六十年はこのぐらいふやす、六十一年はこうだ、六十二年段階こうだ、六十三年以降これだけふやす——大体私わかっておりますけれども、細かいことは聞きませんから、上り下り両線でこれだけふやして何とか改善の努力をするというお考えがあるなら、エリアをふやす計画を言ってください。
○北村参考人 お答えいたします。 先生から御指摘をいただきました東京−三ケ日間、将来どのくらいふえるかということでございますが、供用当初、大型で八百二十四台、小型で千六百九十台、計二千五百十四台ございまして、それ以後極めて交通量が急増いたしましたので、四十八年から逐次改良いたしまして、その結果、五十九年度末には大型千二百七十九台、小型二千百十二台、計三千三百九十一台、パーセントにいたしまして約三五%増ということを計画いたしまして、今年度末に完了予定でございます。 将来計画ということでございますが、六十年以降どのくらいかといいますと、最終的には大型をさらに七百七十台、小型を四百十台、トータルいたしまして千百八十台ふやす予定でございます。年度別ということになりますと、六十一年が約百台、六十二年九十台、六十三年百三十台、それ以降八百六十台ということでございまして、逐次ふやすわけでございますが、六十四年、六十五年、遅いではないかという御指摘もあるかもしれませんけれども、これにつきましては、現在、東名大井松田—御殿場間の改築を我々行っておりまして、その改築に合わせて八百六十台ふやすという計画でございますので、トータルでは六十五年度までに千百八十台ふやす予定でございます。 以上でございます。
○薮仲委員 この問題もう少しやりたいのですが、時間がありませんからきょうはやめておきますけれども、将来こういう計画であるということでございますが、大型トラックが満車の状態で休憩もとれないという状態にあることをどうか運輸大臣も御認識いただいて、改善方に今後とも関係省庁と御協議いただきたいと思うのでございますが、この点いかがでございましょう。
○山下国務大臣 実は私も免許証を取得して四十年になりますが、今でも運転をやっているのです。特に九州の高速では福岡から熊本まで私自身しょっちゅうやっています。やはり一回出て、ハンドルから離れて、背伸びをしたり深呼吸をしたりアイスクリームを食べたりコーヒーを飲んだりすることが、それから先の運転に対する活力になることは体験者が一番わかることなんです。 そこで、私も海老名なんからょいちょい利用しましたけれども、私が利用するときは食べられないような満車のときはなかったのでございますが、とにかく最近漸次ふくそうしているのですから当然私は理解できます。ただ、これは直接私運輸省のことではございませんから、今御指摘のとおり関係各省でよく協議をしていく。特に最近のトラックとかバスの事故が長時間運転等いろいろな面が原因になっておりますので、あわせ考えた場合に、私どももこの点については十分配慮し、そして今申し上げたように、今後とも各省庁でさらに協議を重ねてまいりたいと思っております。
○薮仲委員 この点どうか関心を持って、大型トラックの安全走行のためによろしくお願いしたいと思います。 同じくターミナル関連でお伺いいたしますけれども、一般トラックターミナル、中でも高速道路関連施設ということで、道路公団、日本自動車ターミナル等が共同出資でターミナルを経営しておるわけでございます。道路公団が関係する高速関連ターミナルが現在全国で五カ所あるわけでございますが、この五カ所の収支状況、もうかっておるかもうかっておらぬか、それだけ簡単におっしゃっていただけませんか。
○大久保参考人 御案内のように、トラックターミナル事業は、初期投資が大きい反面収益性が低いために、営業開始後一定の期間は採算ベースに乗らないものとされております。またオイルショック後の経済の停滞と、いわゆる軽薄短小時代を迎えまして、物流が余りふえなかったということ、それからトラック事業者が専用ターミナルを積極的につくり出したというようなことで、期待どおりの稼働率を上げられなかったことから、現在営業中の五カ所につきましては、一部を除きまして採算の見通しは厳しい状況にございます。
○薮仲委員 きようはその中身まで言いませんけれども、日本自動車ターミナルは二億三千五百万の黒字になっておるということでございますが、道路公団が中心になってやっております高速関連のターミナルは、経常収支がどうやらとんとんというのは九州にあるところぐらいで、あとは非常に厳しい。この出資比率を、日本道路公団幾ら、日本自動車ターミナル幾らと、パーセントでいいですから簡単におっしゃってください。——もしも資料をお持ちでなかったら私の方で申し上げましょう。日本道路公団二〇%、日本自動車ターミナル二〇%、その他第三セクターですから県等が一〇%、これで合計五〇%、その他民間五〇%、こういう出資比率になっておると聞いておりますけれども、これで間違いございませんか。
○大久保参考人 今おっしゃったとおりのように記憶しております。
○薮仲委員 日本自動車ターミナルも二〇%出資しておるわけでございます。その実態がこのように経常収支でも黒字にならないところが数多くある。こうなってきますと、第二の国鉄とは言いませんけれども、現行法制の中で努力しても経営努力に限りがある。これから国鉄民営化の問題が出てくる、これは別な話でございますけれども。もっと多角的にいろいろなことをやっていかないとあるいはだめなのかなということもございます。しかし、やはりターミナル法という法律の中でやらなければなりませんので、さしあたってこの法律の中で許される限りの経営努力はそれなりにやっていらっしゃると思いますけれども、なおかつ例えばこういう点、地域の業者の利用あるいは物流を一時貯留するような関連的な施設の利用というようなこともあれば好ましいなんというようなお考えはないかどうか、いかがでございますか。
○大久保参考人 先生の御説はごもっともと思います。御指摘のように、副業につきましていろいろあると思います。一時保管庫というようなものもその一つでございましょうが、何と申しましても、現行法の中では一般自動車ターミナルは一般路線貨物自動車運送事業の用に供するということにされておりますが、これを一般区域貨物自動車運送事業の用にも供することが可能になれば、より弾力的な営業活動が可能となると考えておりまして、道路公団としてはぜひそのようになってほしいなと希望しておるところでございます。
○薮仲委員 これは本法をもって監督官庁である運輸省、運輸大臣のお考えいかんによるわけでございます。平たく言えば、ターミナル法という法律があって、路線しかだめですよという現行法になっているわけですが、路線との関連の中で区域の人にももう少し今のバースを使いやすくする。これだけの施設があるわけでございますから、そのバースを倉庫がわりに使うということは、法律上決して好ましくないと思うのですが、その施設に一時物流を貯留して、その地域の区域業者もそこを活用しながら路線との連携を保って、全体として空きパースがない——バースを有効利用すれば黒字になるわけですが、空きバースがあるから問題なわけで、空きバースを埋めるために地域の区域業者に有効活用させるための方途を、やはり何らかの形で運輸省当局が法制の中で可能な限り検討いただきたいと思うのでございますが、この辺いかがでございますか。
○栗林政府委員 高速道路関連のターミナルの施設の利用効率を上げるというその目的のために、バースなどの施設の一部を区域トラック事業の用にも供するということは、一つの考え方だと思います。ただ、自動車ターミナル法では、先生おっしゃいますように、路線トラック事業の用に供するターミナルを対象としているということになっておりまして、そのために事業規制とともに用地とか資金の確保に関する措置も講ずるという仕組みになっておるわけでございます。 そこで、バースなどの施設の一部を区域トラック事業者に提供する場合でも、現在あくまでも路線トラックの集配を行うというものに限られるべきだというふうに考えておりまして、従来から他のトラックターミナルの一部におきましても、そのような利用のされ方がなされているということでございます。したがって、単にバースの施設をトラックターミナルとして位置づけをしたままで区域事業者の、例えば物置場的な使い方にするということになりますと、その施設をトラックターミナルとして設けた趣旨に反するということになって適切ではないというふうに考えておりますが、また一方、その用地をターミナル事業以外の物流事業の用に供するということになりましても、その用地がトラックターミナルとして利用されることを前提に道路公団から賃貸しているということでもございますので、そのあたりの問題あるいは路線トラックとの関係でどの程度まで実際にそういった区域トラック事業が入り得る余地があるのかなとの点につきましては、必要があれば建設省あるいは日本道路公団等とも協議をしていくということにさしていただきたいと思います。
○薮仲委員 きょうはこの問題についてはこれでやめておきますが、赤字であることは事実です。このまま放置することは、やはり監督官庁として私は問題としなければならない、いろいろ計画や何かにどだい無理があったのじゃないかということは私もわかりますけれども。まあ現状がこのように赤字になって、経営状態がこうなっておるわけでございますから、やはり監督官庁として、道路公団あるいは日本自動車ターミナル等の意見も聞いて、関係省庁との協議の中でどうやったら黒字になるか、御検討いただきたいし、弾力的に運用していただきたいと思います。 時間が参りましたので、他の問題はさておきまして、一つだけ最後にお伺いしたいのです。大臣、これも知っておいていただきたいのですが、全国に有料道路がたくさんあるのです。この有料道路を特につくったのは、いわゆる大型トラックをそこに乗ってもらいたいのですね。一号線とか国道から有料道路に乗ってもらいたいという希望もあるわけです。きょうは何点か挙げたいのですが、まあ時間が来ましたからやめますが、利用率の非常に低いことなんですね。計画よりも三分の一、あるいは一般国道は大型トラックがたくさん通るのに、有料道路は大型トラックが通らない。それは有料料金が高いからということで通らないのです。また非常に細切れであったりいろいろ問題があるのです。きょうはもうやめますけれども。この中で特に私がさきに指摘しましたのは、夜間有料道路に乗ってくれれば周辺住民が静かに寝られるのにという地域があるわけです。私の特に選挙区で言えば、藤枝バイパスとか浜名バイパスというのがございまして、これは建設大臣にこの問題を言いましたけれども、審議会で、環境整備の上から有料道路料金を少し考えたらどうだ、ゼロにしろとはできませんけれども、多少割り引いたらどうだということで、じゃ試行してみましょうということで、試行した経緯があるわけです。特に藤枝バイパスとか浜名バイパスは五十八年から六十年まで一年間割り引いてみたのですね。そうしたら大型バスが乗り出したのです、でも経営は悪化しているわけです。住民はもう非常に喜んでおる経緯があるわけでございまして、こういう有料道路をという問題、きょうはやめますけれども、やはりこういう有料道路というものを有効利用する方向を考えていただく。大型のトラックが非常に乗りやすくなる経緯もございますので、この割引についても十分御配慮いただきたいということがございまして、特に藤枝、浜名についてはその声が強いのです。きょう建設省有料道路課長、来ていらっしゃいますが、最後に、この延長についてやはりあと一年ぐらい試行をしていただきたいと思いますけれども、その点いかがでございましょうか。
○駒田説明員 お答えいたします。 先生、今おっしゃったように、この四月一日からさらに一年間試行するという方針で、道路公団にそのように指示をいたしておるところでございます。
○薮仲委員 以上、終わります。
○三ツ林委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時十六分休憩 ————◇————— 午後一時三十八分開議
○三ツ林委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。河村勝君。
○河村委員 今全国で路線トラック事業者の数は三百幾つかあるということでありますが、そのうちで東京に乗り入れている事業者は幾つありますか。
○栗林政府委員 全国の路線トラック事業者は五十八年度末で三百四十七社でございますが、そのうち東京には百三十二社が乗り入れております。
○河村委員 百三十二社のうちこの日本自動車ターミナルのバースを利用している事業者は幾つですか。
○栗林政府委員 東京に百三十二社乗り入れておりますうち五十社が日本自動車ターミナルの施設を利用しております。
○河村委員 国が出資をし、東京都が出資をするという特殊法人であって、非常に強い公共性を持つゆえにこういうものをつくったわけですね。ところが実際百三十二社乗り入れていて五十社しか利用していない。その理由はどういうわけですか。
○栗林政府委員 このトラックターミナルの施設は、昭和四十年に会社ができまして以降、順次整備を進めてきておるわけでございますが、現在全体で千五百バースぐらいございます。四つのターミナルを合わせまして千五百バースぐらいございます。実は現在のところ四つのうち三つのターミナルにつきましてはバースが満杯でございます。それからもう一つの最後の葛西につきましてもほぼ満杯でございまして、これも恐らく間もなく全部埋まるだろうと思っております。 そういった中で、これはもちろん会社の方の使い方、それからバース数の希望、そういったものをいろいろ調整して最終的にこういう姿になっておりますわけで、ただ最近は、実は専用トラックターミナルというものも大分ふえてきております。ふえてきておりますというか、数はそう全体としてはふえていないのでございますけれども、施設の規模が大きくなってきております。そんな関係で若干の出入りもございまして、それで現在五十社ということになっておるわけでございます。三つのターミナルにおいては若干申し込みをして待っているものがいるというような状況でございます。
○河村委員 満杯であるとしても、公共性を持つ機関であれば、その選別を公正にやらなければこうした基本法をつくった目的を達成できないわけですね。私も調べておいて聞いたわけではなくて、今初めて聞いたのだけれども、百三十二社のうち五十社というのはいかにも少ないように思うが、一体その選別、申し込みがあった会社に対する割り当ての方法、これは一体どういうふうにやっているのですか。
○栗林政府委員 選別の方法の前に、今百三十二社のうち五十社と言えばいかにも少ないということでございましたが、数で言いますと確かにそういう見方もできるかとは思いますが、実は東京都に流出入いたします路線トラックの貨物のうち約半数近くは、実はこの日本自動車ターミナルの四つの施設を使っているということが事実でありまして、その点を一つ申し添えておきたいと思います。 そして利用者の具体的な決め方でございますけれども、これの基準につきましては、日本自動車ターミナルの会社の中の規程といたしまして、施設供用の規程をつくっておりまして、それによりますと、「当該施設を利用することによって、トラック輸送の合理化を図り、あわせて道路交通の円滑化に資する」ということ、それから「会社の事業運営に協力するとともに、適確に義務を遂行するに足りる能力を有する者であること。」「他の利用者と円滑な共同生活を営むことができる者であること。」といったようなものを掲げまして、それで「会社は、バースの利用申込数量が供用施設の数量を超えるときは、当該施設を利用することの社会的な必要度、施設の利用効果の程度等を勘案して、利用者を決定する」というような規程になっておるわけでございます。ただ、これは私ども見ましても、実際にどういうふうにやるかというあたりの問題がもう一つあるかと思いますが、その点につきましては、申込者が希望しておりますバースの数とか、それから場所といったようないろいろな条件もございますので、そういう意向を確かめて調整し、納得をしていただいた上で公平に行うというふうな実際のやり方をしているようでございます。
○河村委員 しかし、希望者が定数をオーバーした場合に、社会的な必要度、施設の利用度——施設の利用度というのは、これは満杯なんだから当然一〇〇%以上の希望者がある、これは当たり前ですね。あと社会的な必要度ということになると、今数としては五十社であっても、車の数からいえば半数だとおっしゃったけれども、半数だって半分の人間が利用したくても利用できないという状態にあるわけでしょう。勝手に——勝手にというか、要するに、専用ターミナルを持っているからおれは要らないよというのは別だけれども、そうでない限りは、半数しか利用できないというのはどうも公平の見地からいったらおかしいように思う。だから、たくさん利用しているところを削っても少ないところに割り当てるということがなければ、とにかく国が五十七億七千九百万円という出資をしているわけでしょう。これは国民の税金ですね。税金であれば、これは当然すべての国民に公平に還元をされなければならない。そういう見地からいうと、どうもその辺が腑に落ちないように思いますが、一体これで公正に扱われていると運輸省では判断をしていますか。
○栗林政府委員 今の先生のお話は、多いところは削ってでも小さいところを希望者があったら入れてやるのが公平ではないかというような感じのお話かと思いますけれども、私ども考えますのは、単に一律的に希望者にすべて割り当てるというようなことが果たして公平なのかどうか。といいますのは、私も初め、これは例えば希望者が多い場合には、それを案分してすべてやるということか、それは最初からそういう問題があるわけでございますけれども、あるいは一定の資格要件といいますか、ここに書いてあるような基準を満たすというものであれば、それは先着順でいくのかというふうなこともいろいろ話してみたわけでございますけれども、やはりそういうことでは、そう一律にはいかない。やはり相手方の希望のバースの数、これだけのものがないと借りるだけの意味がないとかいろいろな条件がございますので、そういうものを勘案して、それで実際の御使用主を決めていく。最初施設ができますときも、もちろんその建設の段階からそういうことの希望を聞いてつくっているわけでございまして、そうめちゃくちゃに希望が多いということはちょっと考えられないわけでございますが、そういう希望を聞きながら、ある程度希望に沿えるような格好で今までやってきておるわけでございまして、基本的には公正、公平に行われてきたというふうに考えておるわけでございます。
○河村委員 これは施設の容量がいっぱいであるという場合を除いては引き受けを拒否してはならないというような条文があったように思うが、ありませんでしたかな。それとの関連をどう考えるのですか。そういう条文はありませんでしたか。
○栗林政府委員 自動車ターミナル法の第十五条で「供用義務」という規定がございますが、これは「自動車ターミナル事業者は、次の場合を除いては、一般自動車ターミナルの供用を拒絶してはならない。」という規定で、その第二号で「一般自動車ターミナルが当該供用の申込に対応する設備を有しないとき。」ということで、申し込みがありましても、それに対応する設備がないという場合には受けかねるという場合も、それは法律としてはやむを得ないという規定になっているわけでございます。
○河村委員 ですから、当初割り当てた以後満杯になって、後から申し込みがあっても、これは満杯だからお断りしますということはできますわ。これは公共交通機関の場合も同じですね。だけれども、満杯になる以前に申し込みが多数あって、満杯になるまでだれを入れるかを決める場合には、これは拒否してはならないという条文が働いてくるわけだから、ですから、そこのところの兼ね合いが難しいところだけれども、少なくとも国が出資をしてやっている機関なんですから、極力——本当は極力ではいけないのです。絶対に公正に扱わなければ、公共機関としての使命が果たされないということになるのだろうと思う。だから、それにしては百三十二社のうちの五十社しか割り当てを受けないというのは、どう考えても私は腑に落ちないと言っているのです。実際こういう決定をすることによって業界の中の不満とかなんとかいうものはないのですか。
○栗林政府委員 先ほど私は申し込みをして待っている者がいるということを申し上げましたが、実際に待っているというのは事実でございますけれども、会社数にしたらごくわずかのようでございます。 それから、一つの例で申し上げますと、足立のトラックターミナルでは、最初申し込みが三百九十四バースあったのに対して、持っておりました設備が三百二十バース、七十四バースぐらいオーバーしたようでございますけれども、この場合はいろいろお話し合いもあったと思いますし、供用規程などに照らしてみても、それぞれ別に問題はないということだったのだろうと思いますが、会社数はカットすることなく比例配分でやったというような実際のやり方をしているという例もございます。
○河村委員 押し問答していても仕方がありませんから、なおその辺を検討してほしいと思います。 それから、現在では四つの施設がすべて満杯であるということになりますと、フル稼働しているわけですね。だから、これで会社が採算がとれないようなら永久に採算がとれることはないということは言えるわけですね。五十二年ころから会社は収益を出しておりますが、その後も八年間配当は全然やっておりません。会社の常識としてはちょっと考えられない。フル稼働でなおかつ収益も出てきている、これで全然今日まで配当していなかったという理由はどういうわけですか。
○栗林政府委員 御承知のように、ターミナル事業というのは、用地、施設の取得あるいは建設に非常に膨大な金がかかりますし、一方、公共的な料金でありますために、自動車ターミナル法でも料金を使用者の負担を考えながらというふうな言い方になっております。いろいろな面からこれはなかなか難しい事業でございまして、収益力が資本金に比べまして低い性格を持っております。確かに五十二年度以降利益は出ておるわけでございますけれども、五十八年度で見ましても、当期利益二億三千五百万でございます。資本金は百七十億でございます。そういったことを考えてみますと、実際問題として配当可能な収益力というには遠いわけでございまして、現在、五十二年度以降単年度で黒字とは申しましても、配当ができないでいるというのが実情でございます。
○河村委員 大阪府都市開発株式会社が大阪地区のターミナルを経営しているわけです。これも先ほどの御説明だと半分は地方公共団体が出資をしているという話でしたが、そうですか。それは後で一緒に返事してください。この大阪府都市開発の場合は会社として配当はしていますか。
○栗林政府委員 大阪府都市開発株式会社の場合には、地方公共団体が半分ちょっと切れると思いますが、約半分出資をしておるわけでございますが、現在のところ配当はしてないと聞いております。
○河村委員 配当はしてないかもしれないが、収益状況は東京のターミナルに比べてどういうことになっていますか。
○栗林政府委員 大阪府都市開発の場合は五十八年度の当期利益が八億二千六百万でございます。ただ、これにはトラックターミナルのほかに鉄道事業とか倉庫とかビルの賃貸業とかいったいろいろなものが含まれておるわけでございまして、そういうものを含めて八億二千六百万でございますが、配当は行ってないという状況でございます。
○河村委員 八億の利益が出て配当をやってないという理由はどういうわけですか。
○栗林政府委員 大阪府都市開発株式会社の具体的な細かい事情は存じておりませんが、恐らく内部留保との関係その他いろいろの事情でいまだ配当というところまで来ていないのだろうと思います。
○河村委員 どうもこの会社は東京にしても大阪にしても同じような性格になっていますが、国や公共団体は配当を受けなくても普通文句は言いませんね。それで株主は東京の場合は運送業者と荷主になっていますが、大阪の方もそういうような構成ですか。
○栗林政府委員 大阪府都市開発の場合は、大阪府のほかは民間株主はガス、電力、銀行というところでございます。
○河村委員 東京の場合で言いますと、株主は運送業者と荷主でしょう。そうですね。違いますか。
○栗林政府委員 東京のといいますか、日本自動車ターミナル株式会社の場合には、民間サイドでは、民間の約半分がトラック事業者でございまして、それ以外は銀行とか建設業者、石油業者、自動車メーカー、損保、電力といったような何か関係のあるような方々が幅広く入っているという状況でございます。
○河村委員 大阪と東京でバースの賃貸料を比較するとどういうことになっていますか。簡単でいいです。細かいことはいいです。
○栗林政府委員 大阪府都市開発の場合は、東大阪トラックターミナルの場合は一カ月一平米当たり千二十円、北大阪トラックターミナルにつきましては千百二十円、日本自動車ターミナルの場合は、京浜と板橋千五十円、足立は千三百五十円、葛西が千四百五十円、葛西は五十八年から始まったわけでございますが、こんな状況でございます。
○河村委員 東京では現在の利用状況がほとんどフル稼働、それで若干の利益ができつつある。そうすると、これは本当に配当ができるようになるまでには何年ぐらいかかりますか。
○栗林政府委員 これはどういう前提条件を置いて計算するかということが問題なわけでございますけれども、私ども、現在御審議いただいております法案によります政府所有株式を無利子貸し付けに切りかえるということを前提にし、しかるべき期間の償還期間というものを設定し考えてみた場合に、今私ども考えております償還期間は、運輸省の希望としては十五年程度を考えているわけでございますけれども、それが終わったところでなるべく早くと。もっともこれは特殊法人としての規制もなくなりまして、ほかに新たな事業が出てきた場合に、その分は全然見込まないで考えた場合でございます。それからもう一つは、使用料のアップをどうするかという問題もございますけれども、これは利用者の負担ということも考えなければいけませんので、そう大幅な値上げはできないだろう。若干は段階的にあり得るという程度のことを考えてみますと、そんな試算ができるかというふうに思っております。
○河村委員 今度五十七億の無利子貸し付け、これの償還期限、今十五年程度と言いましたが、これは政令で決めるわけですね。程度と書くわけにはいかないでしょう。これは十五年と書くのですか。
○栗林政府委員 先生おっしゃいますように、政令で決めるということになるわけでございます。したがいまして、政府部内の最終的な調整はこれからしなければいけないという面は残っておりますが、私どもとしては十五年ということを希望しております。
○河村委員 一つ伺っておきますが、五十八年の臨調の第五次答申、あの際に、さっきも議論になりましたけれども、東京西南部のターミナルを整備をするというのが一つの条件のようになっていましたが、これまた先ほどの話だと別段場所が決まっておるわけでもないし、いつやるという目標もないというようなお話でありましたが、臨調の答申だって、西南部にターミナルをつくることが条件だとかなんとかいうのは臨調だけで決められるような性質の問題ではありませんから、当然運輸省の方でそういう少なくとも示唆をしたのだろうと思いますが、場所も決まらぬ、やるかやらぬかもよくわからぬというようなものを何で答申の中に織り込むようなことをなさったのですか。
○栗林政府委員 東京の周辺部に現在あります四カ所のほかに西南部にトラックターミナルをつくろうという計画は、日本自動車ターミナル株式会社ができるそのころからの計画として実はあったわけでございますが、それは最初は調布という話があり、ただ調布は市街化も進んでおりますし不適当であるので、さらに西の方へということでいろいろ考え方の変遷があったようでございます。したがいまして、いつどうするかわからないということではございません。ただこれは、例えば都市計画で実際に流通業務地区などを決めていくことになると思いますので、そういったところとの関連、それから用地の取得の難易さあるいは価格、それから採算、その基本的な問題としては、需要がどの程度あるかということをやはり詰めていく必要がありますので、今のところはやはり計画といいますと非常に具体的な感じがしますので、構想と申し上げたのでございますけれども、あのあたり、東京の西南部の方は実は穴があいているわけでございますから、それは私どもはこれから具体的に詰めていく必要があるというふうに考えております。いつか、具体的に場所と時期ははっきりとは決まっておりませんけれども、どうなるかわからないという状態で、あるいはそういう雰囲気の中でああいう臨調答申が出たとは考えておりません。
○河村委員 この自動車ターミナルが今日まで購入した土地代金の総額は幾らになりますか。
○栗林政府委員 今まで整備いたしました四ターミナル全体で二百二十二億程度でございます。
○河村委員 そうしますと、二百二十二億の土地代金、そして出資額が国と自治体を合わせて百十億ですね、約半分。民間の資金を合わせますと百七十億。ですから、三分の二以上を自己資金でカバーしてしまっているわけですね。そうであれば、この自動車ターミナルというのはもうちょっと早く経営内容というのは改善されてしかるべきだと思うけれども、大体今までの自動車ターミナルの運営というのはそれなりに合理的にやっているとお考えですか。
○栗林政府委員 これはトラックターミナル事業の性格という問題がまず基本的にあるわけだと思います。膨大な敷地、それから大きな施設を建設する、そのための金利負担などが特に最初大きい。そのために出資というものを、相当多額に公的な出資をやってきたわけでございますけれども、日本自動車ターミナルの場合には、まず四十三年に京浜のターミナルができました。それからその後四十五年にさらに板橋ができた。それが大分稼働いたしまして、それからオイルショックなどを経て、ようやく五十二年に次の足立ができた。そしてさらに第二次のオイルショックを経て、安定成長期に入って葛西ができたというような、その辺のいろんな事情があったと思います。そういう意味で、いろいろ経営努力というものはそれなりにやってきたわけでございますけれども、ようやく五十二年度あたりから少しずつ安定的に利益が出るような状態になった、そういうことでございます。
○河村委員 時間が来ましたから、終わります。
○三ツ林委員長 梅田勝君。
○梅田委員 大臣にまずお伺いをいたしますが、トラック輸送部門におきましては、従来国の一般会計から直接出資するような特殊法人はなかったわけでございます。事実、全国で一般トラックターミナルが十八社ある中で、東京だけが、この日本自動車ターミナル株式会社だけが国が出資する特殊法人となっている。なぜそのようなことを許されてきたのか、簡潔にお考えをお示しいただきたいと思います。
○山下国務大臣 昭和三十年代の後半は輸送が著しく発展してまいりまして、幹線交通におきましては、高速道路網の整備の進展に伴い、それが急速に長距離輸送分野への進出が始まる一方、大都市におきましては、道路交通のふくそうが非常に激化してまいりました。このため、トラック輸送の合理化を図り、あわせて道路交通の円滑化に資する施設として、トラックターミナルの整備がとりわけ大都市において急務となってまいりました。 他方、大都市におきましては、トラックターミナルの建設は、用地の取得と施設の建設に膨大な資金を要する上、事業としての収益性が非常に低いというようなことから、民間資金のみではこれらの建設は極めて困難であるということでございます。しかし、大都市とりわけ首都圏、東京における大規模な一般ターミナルの公共性には極めて高いものがありますために、このような状況を放置することが妥当ではないという判断のもとに、昭和四十年七月に特殊法人として日タが設立されたのでございます。 なお、日タは、その法律の規定から明らかでございますように、全国の大都市及びその周辺部にトラックターミナルを整備する目的で設立されたものでございますが、他の大都市等においては、それぞれの地域の実情に応じ、他の主体によりトラックターミナルが整備されたために、現状では日夕だけが政府出資を受け、特殊法人となっているものでございます。
○梅田委員 都市におきます交通事情が混雑してまいりまして、いわゆる大型トラックの規制が行われるようになったわけでありますが、これは大阪あたりでもみんなやってきたわけでありまして、それぞれの地域におきます状況に応じて、民間の運送業者は自力で、地方自治体の援助を得ながらやってきた。ただ、東京だけがそうやってきたというところに特殊な事情があると思うのでありますが、今の御答弁ではもう一つ納得がいかないのであります。 昭和三十九年十二月九日に東京トラックターミナル株式会社というのが発足をいたしておりますが、このとき三つの会社が主力になりまして、業界全体の合意は取りつけられなくても、まあ一蓮托生でいこうではないか、こういうことで、まだ政府の出資が決まっていない段階で、この東京トラックターミナルは民間の資本だけで発足をするという事情があったようであります。三つの主力会社が当時民間資本の力だけでやれるということで意欲的にやっていたというようにも考えられるわけでありますが、その点はいかがですか。
○栗林政府委員 確かに東京トラックターミナルという会社が昭和三十九年十二月にできまして、主力会社とおっしゃられました三社が中心になってその話を進めておったということは事実でございます。ただ、これは当時のいきさつをいろいろ見たりあるいは当時の記録を読んだりいたしますと、昭和三十九年度の予算要求におきまして、日本自動車ターミナル公団というものの設立を要求したようでございますけれども、それは結局認められずに、そのかわり開銀融資の十億円が認められた、こんないきさつもございまして、そういったことが一つの契機になって、三十九年十二月にこの会社設立ということになったようでございますけれども、一方、国におきましては、大都市周辺のトラックターミナルの整備の緊急性にかんがみまして、日本自動車ターミナル株式会社を特殊会社として要求しておったわけでございます。この東京トラックターミナルは、そういった状況の中で、つまり予算の政府原案をつくる前の段階、そういう中で、余りにも東京における輸送の合理化あるいは道路混雑の緩和といった要請が緊急でありますために、一番関係の深いトラック事業者において、いわばやむにやまれず民間としての熱意を結集して一歩をとにかく踏み出した、こういうような状況であったように思われます。したがいまして、それはやりながら、といいますのは、それで本当に進んでいったらどういう状況になるか、いろいろ問題もあったかと思いますけれども、それと並行して特殊会社構想も推進しておった。その中で年末に予算の政府原案で新しい日本自動車ターミナル株式会社の構想が認められまして、東京トラックターミナルは解散し、日本自動車ターミナルにすべて営業を譲渡した、こういういきさつでございますので、その間、関係者がそれぞれ熱意を持って実現のために努力したという過程だというふうに理解しております。
○梅田委員 このやり方を見ておりますと、極めて強引な手口でやられたというように思うのです。まあ二つの公団の設置は無理だということで、とりあえず東京トラックターミナル株式会社を発足させようということで、呼び水として民間トラック業者のみの出資でやろうじゃないか、そしてあかん場合は一蓮托生だというような意味で、日本運送、日本通運、西濃運輸という三社の社長が合意をしてやった。こういう資本のみずからの力でやるのではなくて、ともかくも国の大きな援助を得ようということで、こういうやり口で会社を、まだ合意が取りつけられていないのに、とりあえず東京トラックターミナルで発足さす、こういうやり方というのは私は感心せぬと思うのですよ。それがその後半年ほどで、昭和四十年の六月ですか、今日の日タへ移行しておりますね。このときに資本金が三百万円ふえておりますが、特別にだれも出資してないのにふえたのはなぜですか。
○栗林政府委員 東京トラックターミナルから日本自動車ターミナルヘ営業の出資を行いますときには、これは東京トラックターミナルができまして半年余りのころでございまして、営業という実体のあるようなものはまだ行ってない時期でございますが、出資金二億五千万に対しまして預金など実際にそれだけ資産がふえておる、現金としてふえておる、こういう状況でございます。それが東京トラックターミナルは会社を解散して、その残余財産をそのまま新しい日本自動車ターミナルにいわば出資したわけでございますから、それは出資をする側として、実際の金額を評価して出資するのは当然だと思っております。
○梅田委員 東京トラックターミナル株式会社の場合はまあ解散ということで出資をしたので、そのときの預金の利息なんかも入れて、そして創業費を引いて三百万円ができた。しかし、半年間で三百万円がいわば増資された形ですから、そのように評価されたということになりますと、今回の場合は会社の解散ということではございませんけれども、政府の出資は建前としては引き揚げるということになるわけで、特殊法人でなくなるということになりますと、その時点で額面金額というものはやはり正当に評価される必要があるのではないかと思うのです。 この法案でいきますと、「株式の買取りは、額面金額により行う」ということになっていますね。それで額面金額は千円だということになりますと、二十年ほど事業をやってきて、先ほど議論にもなりましたように、土地だけでも二百二十二億もある、さらに建物もある、相当の資産もできてきておるわけでございまして、そういう点で今日までの政府出資の貢献度というものを考えました場合に、額面の千円では安過ぎるんじゃないかと思うのでありますが、いかがですか。
○栗林政府委員 今回の日本自動車ターミナルの民営移行に関しまして、政府所有株式を処分するというやり方の問題でございますけれども、これは先ほどの東京トラックターミナルが営業の出資をいたしました場合と今回とは基本的に前提条件が違うわけでございます。 東京トラックターミナルの場合は、解散をして残余財産をどういうふうに処分するかという問題でございますが、今度の場合は全く違いまして、むしろ現在既に株式会社としてあります日本自動車ターミナルの事業を安定的に継続していくということを前提にして、その上でどういう処分をするかという問題でございますので、そのあたりがまず基本的に違うのだと思います。 そこで、日本自動車ターミナルの株式について見ますと、設立以来無配であるということもございまして、実は市場価格というものは形成されておりません。これだけの資産があるではないかというお話もございますけれども、実は土地の使い道についてはやはり規制がかかるといったようなことがございまして、市場価格というものを形成されていない。しかし、日本自動車ターミナルの経理的負担とか利用者の負担、これが急激に余りにも大きくなるということであっては事業の継続はできない、こういったことで納得が得られなければ、つまり他の株主の合意が得られなければ、結局現在でも株式会社でございますので、株主総会の手続を経てやることになりますから、実際の民営移行が不可能になる。いろいろな事情を勘案いたしまして、額面金額によることが最も適切であるという判断をしたということでございます。
○梅田委員 しかし、日タが運営されてから相当の経済効果を上げておると私は思うのですね。例えばトラックが大型になった。従来八トンくらいまでであったものが十トンであるとか十五トン車、さらにトレーラーというように、路線トラックの場合は相当大きくなってきて効率よくなった。それから運送会社の方は、都心部にありました営業所なんかを他の目的に変えていくとかいうことで、土地の効率的な運用が行われた、それで利益を得ているのですよ。 それから、都心の交通につきましては相当合理化されたということで、民間の資本の出資を見てみますと、約半分が運送業者ですね。だからもう共通の流通経費を軽減させるということで、そういう利益をお互いに感じながらこの株主というのはやってきたわけですから、だから利益もそこそこしか上がらない、しかし別の形で各会社は利益を得ている、こういう形で運営されてきた特殊法人だったんですね。 そういう点を考えると、相当のメリットがあるということになってくると、額面が千円というのは、確かに株を市場で幾らということを問うているわけじゃありませんけれども、しかし、この際、政府が資本を引き揚げるわけですから、この際は十分に考えるべきじゃないか。出資と貸し付けの性格は確かに違います。しかし仮に、昭和四十年の七月に設立されたときには、最初は五千万円ですね。それから二十九回にわたって増資を続けてきた。現在五十七億七千九百万円になっておるわけでありますが、私は消費者物価指数それから卸売物価指数でインフレ分を考慮して現在の価額で計算してみたらどれくらいの出資をしてきたかということを割り出しますと、私の試算でございますが、消費者物価で置きかえたら約百億、それから卸売物価で言うならば約八十五億の値打ちがある。どうですか、それだけの大変なことをやってきたわけですから、国は。それを額面の金額だけで買い取ってもらうというのはちょっと虫がよ過ぎるのじゃないですか。
○栗林政府委員 この日本自動車ターミナルという会社ができました本来的な目的は、別にトラック事業者なり関係の事業者の利益をもたらすということが直接的な目的ではございません。この法律にも書いてございますように、トラック輸送の合理化とか、流通の効率の向上あるいは都市内における道路交通混雑の緩和とかいったようなことを、公的な目的を掲げて実はできたわけでございます。もちろん、そういった事業が進むことによりまして、関係の事業者がある程度のメリットを受けるということは、それはあると思います。あると思いますが、しかし、それはそれなりにそれぞれの負担を実は行っておるわけでございます。利用者は利用料を払い、あるいは出資をした人たちは、実は二十年にわたって配当ももらってないというような状況の中で、これで額面で無利子というのは、我々が提案して株主の合意を得られるぎりぎりの線でございまして、これは株式会社でございますから、合意が得られなければ話は進まないわけでございまして、そういう意味で、総合的に判断した唯一の策ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○梅田委員 合意を得られないといいましても、あなた方は政府の指導によってこれはまたつくった格好になっているわけだ、特殊法人だから。国が筆頭の株主でしょう。共通の利益を感じた人が株主になっているわけだから、だから確かに額面の金額以上に評価せいと言えば、自分たちが後々損すると思って抵抗するかもしれぬ。しかしそこは行政として指導すべきじゃないですか。そうでなかったら、やっぱり大資本の言いなりということにならぬですか。 先ほどの東京トラックターミナルが解散する時点では三百万円増資された。これは解散ではございませんけれども、現在の時点で未処分の利益というのは幾らあるのですか、十二億余りあるのでしょう。
○栗林政府委員 五十二年度以降利益が続いております。それを累積いたしまして、十二億九千万ほどでございます。
○梅田委員 だから、少なくともそれだけは値打ちが上がっておるわけだ。今後も上がっていく可能性の強い経営内容になっていくわけですよ。それを今度は、出資を無利子の長期貸付というのも、引き続き私は企業に対する特別な援助を続けるというものであって、国は今財政困難でびいびい言っておるわけでしょう。だから、少なくとも今後貸し付けるものにつきましては、無利子じゃなくて若干の利子も取ったらいいんじゃないかと思うのでありますが、仮に三%取るとしたら相当になると思うのですよ。八十七億ぐらいにはならへんですか、いかがですか、それをやってみる決意ございませんか。運輸大臣いかがですか。
○栗林政府委員 その計算で八十七億かどうかは定かではございませんが、私どもいろいろの試算はやってみましたけれども、やはり先ほど申し上げましたように、額面で無利子貸付という線がいろいろな総合的な観点からいってぎりぎりの一つの線でございまして、その後、有利子でやるということになりますと、その利息を払うために、また短期借り入れするというような状態になりまして、経営内容も非常に悪化して、将来安定的な事業の継続ということを先ほど申し上げましたが、そういうことは不安な状態になり、非常に難しい状態になって、円滑な民営移行が不可能になるということになるだろうと思っております。
○梅田委員 時間がございませんので、先ほど来の議論をお聞きいただいて、運輸大臣、財政法の第九条におきましては、法律に基づく場合を除いておりますけれども、国有財産というものは「適正な対価なくしてこれを譲渡し若しくは貸し付けてはならない。」「国の財産は、常に良好の状態においてこれを管理し、その所有の目的に応じて、最も効率的に、これを運用しなければならないこういう財政法の精神からいいまして、どうですか、考え方を変えていただけませんか。これは最後の質問でございますから、運輸大臣いかがですか。
○栗林政府委員 財政法第九条は「国の財産は、法律に基づく場合を除く外、」云々「適正な対価なくしてこれを譲渡」それから若干ありまして、してはならないという規定でございますが、この日本自動車ターミナルの株式につきましては、現在、市場性もありません、いわゆる時価というものも形成されておりません。そのために、国の立場といたしましても、出資財産を保全するという観点から、この法律案で額面金額で売却するということをはっきりと法定したということでございます。
○梅田委員 運輸大臣から答弁してください、
○山下国務大臣 先ほどから局長が実に丁寧に御説明申し上げたとおり、また私も冒頭に申し上げましたように、昭和三十年のころからずっといわゆるトラックによる都市乗り入れというものが非常にふくそうしてきたという過去におけるいきさつからして、必然的にこの会社ができ、また現時点において、これまた今が一番いいタイミングだということで、新しく看板を塗りかえる、それについての利子その他の問題等につきましても、今御説明申し上げたとおりでありますから、全部株主の合意を得た上で、また今後の運営も大切でございますし、今後の運営の面からもこれがベストであるという考え方に立っての法案でございますから、どうかひとつ御了解いただきたいと思います。
○梅田委員 残念ながら時間がございませんのでやめますけれども、国は本当に金がないのですから、今までが余計にやり過ぎているのですから、この際、引き揚げるべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。
○三ツ林委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○三ツ林委員長 ただいま委員長の手元に、本案に対し、梅田勝君外一名から修正案が提出されております。 修正案はお手元に配付してあるとおりでございます。 この際、提出者から趣旨の説明を聴取いたします。梅田勝君。 ————————————— 日本自動車ターミナル株式会社法を廃止する法 律案に対する修正案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○梅田委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、日本自動車ターミナル株式会社法を廃止する法律案に対する修正案について、提案説明を申し上げます。 まず、修正案の主な内容でありますが、日本自動車ターミナル株式会社の民営移行に当たって政府持ち株分を額面金額で無利子長期貸し付けとする政府原案を、今までの国の貢献度や資本金の減額に伴う配当の可能性を十分考慮して、株価を額面を上回るものにすることなどであります、 すなわち、修正は、附則第二条第一項三号中「額面金額」を「額面金額を上回る金額」に改め、同項第四号及び第五号を削り、同条第二項及び第三項を削るものであります。 次に、修正案提出の理由を申し上げます。 政府案は、今日まで大手荷主や大手運送事業者に物流コストを引き下げるなど多大の利便を図ってきた日本自動車ターミナル株式会社に対し、特殊法人を廃止するけれども、政府持ち株は額面金額のままで長期無利子貸付金に切りかえられることになっております。 これでは、筆頭株主としてリスク防止や資金難の解消など文字どおり会社を支えてきた国の貢献度は評価されず、その上、出資金を貸付金に切りかえるということは、民営移行後もなお事実上国が資金的助成を続けるということになり、何ら大企業奉仕の性格を変えるものとはなっておりません。また深刻な国の財政危機に寄与するための真の行政改革となっていないのであります。 本法案によって、日本自動車ターミナル株式会社は、出資金を三分の一以上も減額し、民営移行後には、将来配当も期待できる条件が整備されるにもかかわらず、国は財政危機の中で引き続き財政援助を続けるということは、全く不合理と言わなければなりません。 以上が修正案を提出する理由です。何とぞ各委員の御賛同をお願い申し上げます。
○三ツ林委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○三ツ林委員長 これより本案及びこれに対する修正案を一括して討論に付するのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 日本自動車ターミナル株式会社法を廃止する法律案及びこれに対する梅田勝君外一名提出の修正案について採決いたします。 まず、梅田勝君外一名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○三ツ林委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○三ツ林委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 この際、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。運輸大臣。
○山下国務大臣 ただいまは日本自動車ターミナル株式会社法を廃止する法律案につきまして、慎重御審議の結果、御可決いただきましたこと、まことにありがとうございました。 政府といたしまして、御審議の趣旨を十分に尊重し、努力してまいる所存でございます。ありがとうございました。 —————————————
○三ツ林委員長 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきまして、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三ツ林委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○三ツ林委員長 参議院提出、道路運送法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨の説明を聴取いたします。発議者参議院議員梶原清君。 ————————————— 道路運送法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○梶原(清)参議院議員 ただいま議題となりました道路運送法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 最近、軽自動車を使用して貨物を運送する軽車両等運送事業者が、その業務の範囲を超えて有償で旅客を運送する行為を行い、これが道路運送に関する秩序の確立を困難にし、人命の安全の確保等の観点からも看過できない事態を一部に生じさせております。 このような状況等に対応し、自動車による貨物の運送を業務とする者による有償で旅客を運送する行為の防止を図るとともに、軽車両等運送事業者に対し監督を強化することにより道路運送事業の適正な運営及び道路運送に関する秩序を確立しようとするものであります。 次に、本案の内容について申し上げます。 第一に、貨物の運送に係る自動車運送事業者は、災害のため緊急を要するとき等の場合を除き、有償で旅客の運送をしてはならないこととしております。 第二に、軽自動車を使用して貨物を運送する軽車両等運送事業者に対し、同様の禁止措置を講ずるとともに、運輸大臣は、当該事業者がこの法律またはこの法律に基づく命令等に違反したときは、事業の停止等を命ずることができることとする等所要の規定を整備することとしております。 以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○三ツ林委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 次回は、来る二十九日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時四十分散会