P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
101回国会参議院1984/06/25

農林水産委員会 第19号

発言数
126
登壇者
10
会派数
7
開催日
1984/06/25

会議録

谷川寛三自由民主党・自由国民会議

○委員長(谷川寛三君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  本日、山田譲君が委員を辞任され、その補欠として菅野久光君が選任されました。

谷川寛三自由民主党・自由国民会議

○委員長(谷川寛三君) 農林水産政策に関する調査のうち、米問題等に関する件を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理、我が国の農業が年ごとに厳しくなっていることはことしの農業白書も指摘をしているところであります。農業基本法が制定されてから二十三年、いわゆる農基法農政は農業と他産業との格差の是正、自立経営農家の育成を目指して選択的拡大生産を進めてきましたが、農業の現状はこうした目標とは逆の結果になって米まで不足するという状態になりました。これまで進めてきた自民党農政が正しかったというふうにお考えになりますか。今までの農政の反省と、日本経済の中における農業の位置づけについて伺います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 農業政策を反省してみますと、やはり一つの大きな転機になったのは農基法の制定であるだろうと思います。農基法の制定につきましては、昭和三十年代に入りまして、日本の高度成長期に入って、工業生産が非常に伸びて、都市と農村との落差が非常に憂慮される状態になったと思います。そこで農基法をつくりまして、ただいまおっしゃいましたような農家基盤の強化、あるいは選択的拡大そのほかの諸般の政策を打って出てやったわけでございます。  しかし、にもかかわらず、やはり日本の高度成長は四十年代に至りましても非常に強い力で伸びてまいりまして、そのあおりをややもすれば農村は受けるという状況であったと思います。しかし、他面におきましてはいわゆる農工一体というような形で、ソニーや松下の工場や下請工場が各地の農村にできるというようなことで、労働力を吸収してきたということも、また一面においてはそういう事実があったと思います。  功罪いろいろな面があったと思いますけれども、しかし、六〇年代、七〇年代から八〇年代にかけましてやはりひずみがある程度出てきた。このひずみを是正する必要がある。それはやはり、専業農家の縮小と申しますか、あるいは農業に対する農家自体の自信感というものの喪失というような問題もあったのではないかと思います。また、他面においては、高度成長時代のいろいろな余波を受けまして、臨時行政調査会もできて、財政の節減という面からいろいろなことが要請されてまいりました。そういう面で一番協力をしていただいたのは農林省ではないかと思います。よくぞいろいろ御協力もいただいたと思っております。  そういうようないろいろな面で農業も、あるいは農林政策も余波を受けまして、非常に苦悶の中にあるというのが現状であるだろうと思っております。この辺でひとつ深呼吸をして、よく過去も見直してみて、将来に対して備えなければならぬときではないかと考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 農業の位置づけについて明確な御答弁をいただかなかったわけでありますが、私は、農業は何といっても食糧の安定確保だというふうに思います。食糧の安定確保とは外国に依存することではなくて、国内で生産可能なものは精いっぱい国内の生産力を高めて自給力を向上させる、輸入は国内で不足するものに限って行い、現在不足するものであっても、生産が高まってくれば輸入を削減をしていく、こうした基本を持つべきだというふうに思いますが、総理はどのようにお考えになりますか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 私は、農は国のもとと申しており、またあるいは農業というものは生命産業であって、工場で機械や部品をつくる産業とは違う、そういうことも申しておるのであります。農業は一面においては食糧を保障していただけるということと、また一面においては日本の環境づくりに非常に大きな貢献をしておられる。また、一面においては地域の連帯性とか、コミュニティーづくりについても大きな特色も持って貢献もしておる。そういうようないろいろな面から見 て、農業というものは非常に重要な国政上の位置を占めておると思い、今後も努力していきたいと思っておる次第でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私は、食糧の確保について基本的な考え方をお聞きしたのですけれども、私が今申しましたような考え方でよろしいですか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 国会の御決議でも自給力の維持向上という面がございまして、その点については私たちも国会の決議を守って政策を推進していきたいと思っております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私は、国内で生産可能なものは国内で生産を高めて、今お話がありました自給力を向上さしていく、輸入は不足するものに限っていく、この原則をぜひ中曽根内閣としても守ってもらいたい、そのことを要請しておきます。  私は、ここに国会の会議録を持っていますが、歴代農相は、米の輸入は絶対いたしませんと言明しております。また、米は国内で完全自給し、輸入をしないということは農相の約束だけでなくて、自民党政府が国会に対して、また農民団体や国民に対しての公約でもあります。しかるに、今回、韓国米の輸入に踏み切ったことは国会軽視であり、公約違反であり、背信行為であり、断じて許すことはできないというふうに私は要求いたします。  農水省は、輸入ではない、返してもらうのだ、こう言っておりますけれども、輸入であることは間違いありません。米まで輸入する事態を招いた政府の責任は極めて重大であります。総理はどのようにお考えになりますか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 米は、国民生活確保の上の基盤でございまして、国民全般にとって大事な仕事でございます。また、農民にとりましても自分たちの生計を維持し、また、国家に貢献していく大事な仕事でもあるわけでございます。そういうわけで、政府といたしましても、いろいろ農村の皆さんに御協力も願い、あるいは減反政策その他につきましても、非常な御無理もお願いしなけりゃならぬ、そういうところでわれわれとしても常に農村の皆さんには感謝もし、また御協力も申し上げていかなければならぬと思ったところです。  政府といたしましては、米は輸入しない、食管会計、食管制度を維持していく、そういうことを言ってきておるので、これは実行してまいるつもりでございますが、今回の韓国米の貸付分返還につきましては、これはもし農業団体その他に対して、説明や根回しが不十分であったとすれば甚だ遺憾でございます。今まで御協力願ってきていただいておるという関係から見ますると、やはり十分の上にも十分根回しもし、御理解もいただく努力が必要であると自分は感じておりますが、もしそういうことがないとすれば甚だ遺憾であると思います。  しかし、この実態自体は、たしか昭和四十四年、四十五年ごろ、韓国は食糧が不足し、日本は余りまして、六十三万トンでございましたか、お貸しする、そういうことでお貸しをした、その分を現物でお返し願うという約束でありました。その後、昭和五十五年でございましたか、韓国側においては食糧が不足している、日本側は食糧も余っている。韓国側の御要請もあって、じゃお金でお返し願う、そういう形になっておったのでございますが、今回は他用途米が不足するという事態になりましたので、現物でお返し願うという形になったのでございまして、いわゆる商業的意味における輸入とは性格の違うものなのであります。そういう点もぜひ御理解を願いたいと思う次第でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 いかに弁解しようとしても、通関上から見れば輸入である、そのことは農水省当局も認めておるわけであります。  そこで、総理は本会議の答弁でも、今回も韓国米の輸入は五十三年産米の残留農薬に起因する限られた問題だ、こうおっしゃっています。そうだとするならば、輸入米は五十三年産米の加工原料の不足分に充てるための今回限りの措置であり、今後は韓国米も含めて米の輸入は絶対に行わないことを確約していただけますか。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 今回の措置は、御案内のように、五十三年産米の安全性に起因いたしまして、加工原材料につきまして他用途利用米ができるまでの間、どうしても五十三年産米でつないでいかなければならなかった分につきまして不足が生ずるおそれが出てきたということから、そこを手当てをいたしますために、やむを得ず実は韓国にお貸ししていたお米を返していただくということによって充当するということを考えた次第でございます。したがいまして、今後の問題といたしましては、私どもこれはあくまでも加工原材料に使っていくということで韓国からの返還のお米は考えている次第でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 農水大臣に聞きますが、今後は加工原料米も含めて、韓国の輸入も含めて米の輸入は行わない、大臣から先日当委員会ではっきりした答弁をいただきましたが、確認をいたしたいと思います。もう一回答弁してください。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 加工原材料米につきましては、これは他用途米をもってこれに充てるということになっております。少なくとも第三期対策が順調にいきますならば、これはもう絶対に輸入はないというぐあいに考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 第三期対策が順調にいくならば輸入しないという答弁でありますが、順調にいがなかった場合は輸入するということにもなってまいります。これは重大なことでありますから、もう一回答弁してください。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) この第三期対策につきましては、本年度の作況を見た上で弾力的にこれを運営いたしますし、目的は必ず達成できると思います。したがって輸入はしないということは言えると思います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 今後、加工原料米についても輸入しないと確認をしておきます。  そこで、五月末の五十三年産米残量が二十万トン、臭素の検査の結果現在までアウトになったのはおよそ五〇%でありまするから、この率でいけば十万トンは使用可能であります。これに対して五月以降の五十三年産米の供給を予定していた必要数量から見れば、十五万トンの輸入は非常に多過ぎる。  食糧庁長官に伺いますが、韓国米は加工原料に充てるにしても、それによって浮かした米を主食に回したいという気持ちがあるのではないですか、簡潔に答弁してください。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 私ども十五万トンという数字を…

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 それはいいのです、結論だけ言ってください。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 設定をいたしましたのは、これはやはり今後の加工原材料用の需要がどのようになっていくか、それからさらに加えまして、他用途米がいつどのような形で出てくるかということがまだ判然としない状態でございますので、ゆとりを持った形でもって考えていきたいというふうに思いましてこのような数値を設定いたしたわけでございます。したがいまして、これはあくまでも加工原材料に充てるということでこのような数字になったという次第でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 そこで、超古米、いわゆる五十三年産米は主食に回さないというふうに国会でもたびたび言っていたのですが、ことしは米の需給計画を改めて五十二年産米を十万ないし十五万トン主食に回している。しかも、臭素の危険があるのを無視して十四万トンはすでに売却してしまっておるのです。したがって、十五万トンの計画以上には五十三年産米は使わない、こう約束はできますか。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 五月末現在までで、業務用といたしまして私ども五十三年産米は十二万五千トンほど売却をいたしております。その後の状態につきましては、もとより今回の厚生省との要請によりまして五〇ppm以下のものしか売却しないということで今対応をいたしておるわけでございますが、今後需要者側から要請がありまして需要があるということでありますれば、もちろん 五〇ppm以下のものでございますが、業務用に売却することもあり得るというふうに考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 業務用の売却といっても、これは主食です。実需者から要望があったら売却すると言っていますけれども、消費者が要望しているわけじゃないのです。消費者が五十三年産米を下さいなどと言っているわけじゃないのです。しかし、計画は十五万トンでしょう。十四万トン出している。あと一万トンしかないのです。ですから私が言っていることは、韓国から米を輸入して加工原料米を浮かす、加工原料用に予定した五十三年産米を主食に回す、そんなことを絶対しませんか。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 先ほどから申し上げておりますように、この委員会でも私は申し上げたと思っておりますが、十五万トンというのは、十五万トンも二つ数字がございますので明確にしておかなければいけませんが、十万トンないし十五万トンの五十三年産米を需要に即して売却をするということが基本計画の中に決まっておりますと申し上げた際に、需要者の御要望によってあるいはそれ以上超えることがあるかもしれませんということは当委員会でも私は申し上げたはずでございます。したがいまして、これはあくまでも計画でございますから、今後需要がありました場合には、もちろん五〇ppm以下のものでございますけれども、五十三年産米について安全の確認されたものはこれを出すことがあり得るということはひとつ御了承いただきたいと思います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 それは、計画はあくまで計画だという答弁でありますが、食糧の計画というのは極めて重大な計画です。国会にも報告している。しかし、それを安易にまた変更するなどということになれば全く無責任だと言わざるを得ません。また、このことは総理の答弁とも違ってくる。総理は、加工原料用に回す。なるほど加工原料用に輸入米を回すかもしれないけれども、間接的には加工用に予定した五十三年産米が主食に回ってくるのじゃないですか。つまり、食糧庁はこの際輸入を多くして主食の何か穴埋めもしたい。そのことがあることは事実なのです。否定できませんでしょう。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 韓国からお返しを願いますお米は、先ほどから申し上げておりますように、これは加工原材料用に充てるということで御返還をお願いするということになっておるわけでございます。したがいまして、一方におきますところの五十三年産米の安全なものを売却するということにつきましては、これは特段に韓国からお返し願うお米との関連はないわけでございまして、その点につきましては、私どもは十五万トンを韓国からお返しを願うわけでございますが、それにつきましてはあくまでもこれは加工原材料用の需要、それからまた他用途利用米のできぐあいというものに対する安全を見て、そこでこのような数量を決めたいということを申し上げておるわけでございます。と申しますのは、もうゆとりのない操作というのは本当に大変でございます。したがいまして、加工原材料用についてもゆとりのある操作をしたいということから十五万トンという韓国とのお話し合いをしたということでございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 その問題を余りやっていると時間が過ぎてしまいますから、これ以上はやめて次回に譲ります。しかし、十五万トンを計画したのですからあと一万トンしか主食用には供給すべき計画はない。それ以上、五十三年産米にしたって不足しているのだから回すことはできない。私は強く指摘をしておきます。  そこで、韓国米の安全を確保するためには、これは日本の政府においても輸入米の検査をする必要がありますが、農水大臣の見解を示してください。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 韓国から御返還いただく米穀の安全性の確認の問題でございますが、これは先方と具体的な方法について目下協議中でございます。  当方といたしましては、韓国側の協力を得まして、船積みの前に検体を採取いたしまして農薬の残留性等につきまして十分に検査いたしまして、安全であると確認されたものを受け入れるという方針で目下交渉をいたしております。  いずれにいたしましても、この問題は残留農薬等の安全性から発した問題でございますので、私どもそれは十分に心得、また、関係機関とも十分協議しながら我が国の消費者に不安を与えるようなことがないように十分に先方と協議をし、また、具体的に対応策を考える次第でございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理にお伺いしますが、総理は、主食用の米の需給については万全を期しており不安はない、このように答弁をされておりますが、本当に心配はないのかどうか、総理の認識を伺いたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 農林大臣を呼び、また農林省の食糧庁の幹部等々も呼んでよく詰めてみましたが、心配がない、こういうことで、私もそのように考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理は、農水大臣に詰めたという話がありましたが、どういうことを詰めて、どういうことを言われたから心配がないというふうにお考えになりますか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 大体今までの出来高、天候の状況による生産の指数、それから現在の植えつけの状況、来年度にわたる減反の政策、あるいは日本が持っておる潜在生産性、それから消費量、そういうようないろいろな面を考えてみまして心配がないと考えておる次第であります。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理の認識は極めて甘いと思います。  当農林水産委員会が今まで例のなかったような中曽根総理大臣の出席を求めてこの質疑をするということは、それだけ米の需給が心配なのです。ですから与党の皆さん方も協力していただいて総理の出席を得たのです。そんな認識では極めて甘いと思います。  そこで申し上げますが、食糧庁が先ほどの当委員会で明らかにした数字によりますと、政府管理米は九月の中旬で底をついてしまい、九月から新米に頼らなければならないのです。早場米の集荷は、昨年の実績で九月の上旬までに二十三万トンしかないのです。したがって、本年度はこの三倍以上の早場米をなりふり構わない集荷とピストン輸送によって確保しなければならない。ことしも異常気象が言われている中で、早場米の出荷が予定どおり行われなかったらどうするのですか。大変なことです。私も、そして日本社会党もこうしたことを心配して、生産地も消費地も各地を調査いたしました。生産地の農業倉庫にも米はほとんどありません。また、消費地においてはぎりぎりいっぱいの需給操作をしているのです。  総理、国民の主食がこんな綱渡り的操作でいいとお考えになりますか。これでも総理は主食に心配はないというふうに言えますか。総理の見解を求めます。——ちょっと待ってください。私は総理にきょうお願いしたのですから。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 計数にもわたることでございますから、食糧庁長官から御答弁いたします。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 この計数については、当委員会で先日食糧庁が明らかにした数字なのです。ですから、こういう状態であっても総理は大丈夫だと言われるのか。こんな綱渡り操作でいいとお考えになるか、総理の見解を聞きたいのです。  農水大臣や食糧庁長官に申し上げますが、きょうわざわざ総理に出席していただいて総理の見解を聞くのです。総理の御答弁を期待いたします。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 農林大臣や食糧庁を信頼しております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 信頼はしていますけれども、現実がこうなのです。総理、ちょっとお考えになってください。大変なことでしょう。九月の早場米が集まらなかったら米はなくなってしまうのです。こんな操作でいいのか。総理として、政治家の中曽根さんとしてどういうふうに考えますか。答弁してください。−ちょっと待ってください。総理 に求めているのです。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 計数の話を私から申し上げて、そこで総理のお考えを…

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 ちょっと待ってください。計数の話は先日この委員会で明らかにした数字を私は言っているのです。改めてあなたに説明を求める必要はないのです、時間がありませんから。じゃ、私の言ったことを否定しますか。否定するのなら否定するとはっきり言ってください。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 今のお話しになりましたことにつきましては、私が申し上げたい点が幾つかございます。否定は申しません。  ゆとりのある操作はしないという点は、確かに私否定は申しませんが、例えば九月に切れてしまうというような、そういうお話がございました。そこで早場米のお米がつながっていくというお話をしていただきませんと、それは十分に総理にのみ込んでいただけないからでございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 わかりました。  九月の中旬には米がなくなってしまうのです、政府管理米は。だから先ほど言ったように早場米はもっと九月の上旬まで集めなきゃならない。こんなことで本当に安心して米の需給ができますか。もう答弁は要らないです、このことは先ほど委員会で答弁を聞いていますから。  ただ、総理にお聞きしたいのですが、こんな綱渡り操作でいいのかどうか、そのことを総理にお聞きしたいのです。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 今回の米の需給関係につきましては、そうゆとりのあるという状態ではないと思います。  それから、ことしの夏の作柄にもよるとは思います。しかし、大体今までの経験値等からかんがみまして、今農林省がやっておりまする対策で、輸送や集荷についても万全を期してやれば十分乗り切れる、そういう状態であります。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 乗り切ってもらわなければ大変です。ですから私は乗り切ってもらいたい。しかし、現実はこうだということを総理に認識してもらえばいいのです。  そこで、早場米を早く出荷してもらわなければならない。早場米を早期出荷するためには生産者の協力を求めなければならない。したがって、そのために私は先日、農水大臣に質問いたしたところ、農水大臣としては、私は何らかの措置を講じたいが、財政が伴う問題であるので御賢察を願いたいという答弁が来ております。総理、農相の気持ちにこたえていただく用意を持っておりますか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 米価の問題につきましては、食管制度にのっとりまして時期が来ましたら米審にも諮問して決めていきたいというふうに考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 米価の問題についても後ほどお聞きしますが、私が今取り上げたのは、早く早場米を出荷しなければならない、そのためには何らかの財政措置を講じなければできないのです。農水大臣はやりたいと言っておるのです。総理、こたえていただけますか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 財政状況その他諸般の情勢も勘案して決めるべきことでありましょう。農林大臣からいろいろ意見具申がありましたらよく検討してみたいと思います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理、最近の川柳にこんな句があります。聞いてください。「減反し米買いあせる文化国家」、また、「減反や苦しみ喜ぶ韓国米」、これは政府の政策をある面では消費者が笑っていることであり、生産者にとっては怒りの句です。いかがお感じになりますか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) こういう事態になりましたのは甚だ遺憾なことであると思います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 農民は長期にわたる過酷な減反政策を押しつけられ、また、財政が厳しい中で政府は多額の水田利用再編対策費を使って今日まで進めてきた結果が、米が足らなくなって輸入しなければならないという事態なのです。これが総理、政策と言えますか。主食の確保に対して余りに安易になり過ぎておりませんか。総理の見解を求めます。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 食糧は国民生活を確保する基本でございまして、我々もその点については全責任を背負っていかなければならぬと思っております。そういう面からも今後ともいろいろ各党のお考えやあるいは農業団体等のお考えもよく承りまして、さらにさらに万全を期すように努力してまいりたいと思っております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 そこで総理、今後はそうですけれども、今日こういう事態になったことについて私は指摘をしてまいりましたが、どのようにお考えになりますか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 先ほど来申し上げておりますように、甚だ遺憾に存じておる次第であります。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理から遺憾だということの答弁がありましたから、農水省、農水大臣よく聞いておいてください。  そこで、農水大臣にお聞きをしますが、食管法に基づいて米の管理に関する基本計画がつくられておりますけれども、この基本計画、需給の見通しは五十七年以上大きく狂っておるのです。このことは、冷害があったからやむを得ないと言って済まされる問題ではないのです。農産物は天候によって支配されることは当然なことだ。主食の確保が余りに安易過ぎる、計画の立て方とその実行が余りに気楽になり過ぎる、その責任は農水省にある。農水大臣はどう考えられますか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 基本計画は年ごとに変動いたします。米の需給動向に的確に対応して政府の供給責任を果たしていく。このために学識経験者たる関係者の意見を聞きながら毎年定めているところでありますが、今後とも生産事情、需要動向等を十分に見きわめた上で適切に対処いたしたいと思いますが、本年のようなことで、少なくとももう少しゆとりのあるものとして対処していきたいというぐあいに考えます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 今までの計画なり考え方が非常に甘過ぎたと強く指摘をしておきます。  そこで、総理に重ねてお伺いをしますが、農水省がことしの米の需給計画を誤って、六十米穀年度に供給すべき五十九年産米も大幅に食い込むことになる。農水省はこの数字を必ずしも明らかにしておりませんが、私は恐らく五十九年産米を百万トンくらい食い込むであろうというように思うのです。このことは来年の米の操作をますます困難にするだけじゃなくて、水田利用再編第三期対策の目玉とする四十五万トンの在庫積み増し、すなわち備蓄は初年度で帳消しになってしまうのです。また、他用途米の目標達成も現状では大変に困難だ。したがって、総理、食管制度を堅持し、今までのような単年需給を改めて、需給の安全と、いかなる事態にあっても不安でない備蓄を持つ食糧政策を確立すべきである。そのためには第三期対策も見直しをすべきでありますが、総理の見解を求めます。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 食糧の備蓄ということは、インフレを防ぎ、かつまた国民の皆さんに安定感をお与えするために非常に大事な政策であると思っております。これはもう昔から、徳川時代から備蓄政策というようなことで言われておるところで、我々もそれは肝に銘じていかなければならぬと、そう思っております。  第三期対策につきましては、四十五万トンの積み増しをするという基本線を今つくっておりますが、ことしの作柄がどういうふうになるか、天候やら作柄等も見きわめつつ弾力的にこれを運用していくという考えに立って、変化に対応できるようにしていきたいと考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理、ことしの作柄を見るまでもなく、既に初年度積み増しは無理だと、私はこう断言せざるを得ないのです。したがって、農林水産大臣も今後の作況を見て弾力的に対応すると言っていますが、これは財政も伴う問題であります。農業政策の転換でもあります。総理も、農水省がそういう決意をされたらば、あるいはまた、総理の方からも指示をして、ぜひ見直しをすべきであると私は思いますが、もう一度答弁をいただきた い。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 食糧を備蓄しておくということは非常に大事な政策であると私も考えております。  第三期対策につきましては、一応四十五万トンの積み増しという考えに立って基本線を推進してまいりますが、作柄その他を見まして弾力的に対応していく。先ほど申し上げましたように、変化に対する対応力というものは、政治は常に持っておるべきであると考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 総理は備蓄の必要性を認められております。ぜひやってもらいたいというふうに思います。  そこで、先ほど行われた衆議院の集中審議を見ておりますと、備蓄について認められておりますけれども、その備蓄の数量はどうかということについては総理はお答えがありません。そこで申し上げますが、第三期対策で毎年四十五万ずつ積み上げて、三年間で百五十万トンにしたいというのが第三期対策の計画なのです。このことは総理もお認めになりますね。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) そういう方針でおります。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 備蓄は、中曽根内閣として百五十万トンぐらいにしたい、そのように受けとめさしていただきます。  山村農相に伺いますが、全農の米対本部は六月二十二日、政府の今日までの態度に抗議して、「他用途利用米の契約は行わない。」、「六十年度の転作には協力しない。」この二つを申し合わして、現在、下部組織に徹底しております。このことは米の需給にとっても、農業再編成にとっても重大な問題であります。あなたが頼りにしておる最大の農業団体にも政府の施策がそっぽを向かれてしまっておる。どうするのですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 申し合わせとして、「他用途利用米の契約は行わない。」、「六十年度の転作には協力しない。」というような申し合わせを行ったということは伺っております。しかし、他用途利用米、これはあくまでも加工原材料米を外国から輸入しないために他用途利用米をお願いしておるわけでございますし、また、米は基本といたしましてこれは過剰ということでございますので、いわゆる水田利用再編対策、これがなくなりますれば恐らく食管制度というものもおかしくなってきてしまうのじゃないかと思います。いろいろ我々によって遺憾なことはございましたが、しかし、日本の国の食管制度を守っていくという立場から、今後も農業団体の皆さんと十分な意思の疎通を図りながら、何とか御協力をお願いするように持ってまいりたいというぐあいに考えます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 このような重大な方針を決めるにはそれだけの理由があったのです。農水省は今までの施策を反省して、農政に協力を願うために今後の態度で示さなきゃいけない。大臣、どうですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 先ほども申し上げておりますが、確かに本年のこの需給関係というのはまことに逼迫したものがございまして、決してゆとりのあるという状況ではございませんが、万全を期して、国民の皆さんに心配をかけないで食糧の安定供給というものを果たしていかなければなりませんし、今後はもう少しゆとりのある需給計画というものも持ってまいりたいというぐあいに考えます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 余り答弁にはなっておりませんが、農業団体、農民の理解を得るように今後のあなたの態度で示さなきゃいけない。施策で示さなきゃいけない。どうなのですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 私として、私のできる限りの誠意をお示しして御協力をいただきたいというぐあいに考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 そこで、他用途利用米の契約をしないというその背景には、他用途利用米については政府が買い上げて、加工用原料米については新たな施策を設けるなど、別途に対応するように政府の政策を転換してください、このことも含まれておりますけれども、これについて農水大臣の答弁を求めます。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 他用途利用米は、これまで五十三年産米等の過剰米で充当してきた加工原料用のお米を生産者と実需者との自主的な取り組みによりまして国内生産で供給するために導入するということの御趣旨は、当委員会でも何度も御説明をしてきたとおりでございます。私どもといたしましては、この導入を図りまして、やはり需要に見合った数量の確保を図っていくということが必要であると考えております。また、そのような立場もございますので、よく農業団体ともお話し合いをいたしまして、我々としては他用途利用米というものが、我々がここで御説明いたしましたようなことで導入されるように誠意を尽くしてお話をいたすというつもりでございます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 そんな方針や、そんな態度だけでは済まされなくなってきますから、よく心得ておいてください。  総理、今日の米不足を招いてきたことは、先ほど申しましたように異常気象だけに起因するものではありません。長い間の減反政策や生産者米価の抑制によって農民が米づくりの意欲を失ったことも大きな原因なのです。このことは政府が財政のみにとらわれて、農業政策、食糧政策を軽視した結果でもあります。国民の必要とする食糧は政府は確保しなければならない。そのためには、我が国の自然条件の中からかなりの財政投資をするのも当然であります。やむを得ません。したがって、食糧確保のための財政措置について総理のお考えはどうですか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 国会の御決議でも自給力の維持向上という御決議がございまして、そういう面につきましても今後とも努力してまいりたいと思っております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 努力をすることは当然ですけれども、私が申し上げていることは、農業政策にしても、あるいは米政策をとっても、やはり財政が伴うのです。財政が伴って、第三期対策の見直しということになってくるのです。したがって、国民の必要とする食糧を確保するためには、今財政窮迫なことはわかっています。財政再建も知っています。だけど、食糧を確保するためには必要な金は出す、投じなきゃできない、そのことを聞いているのです。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 何しろ国民の生命線は食糧にあるわけでございますから、この自給自足というものを確保するために私たちは一生懸命努力してまいるつもりでおります。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 努力をするということは、財政も当然必要なものは認めていくということも含まれてのことであろうというふうに思って私は理解をしておきます。  そこで、それにも関連してまいりますが、ことしもやはり米価を決定しなければならない時期になってまいりました。今まで政府は、米価決定に当たって米が過剰であるからということで抑制をしてまいりました。しかし、米の過剰はことしは原因にならない。したがって、食管法に基づいて再生産が確保できるように正しく米価を算定し、農民の生産意欲を高めていく必要がある。総理の見解を求めます。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 食糧管理法の精神にのっとりまして、一面におきましては消費者に対する安定供給、また一面におきましては生産力、農民の皆様方の生産性の向上等々も考え、再生産が維持できるような形で米価というものは決めるべきである。これは農林大臣の権限でございますが、食管制度の精神にのっとりましていずれ検討していただくということになると思います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 ぜひ正しく算定をして米価を決定してもらいたいというふうに思います。  農水大臣にまた確認をしておきますが、ことしの米価算定に当たっては、米が過剰である、そのことを原因として抑制するということにはならない、私はそのように指摘をしますが、どうですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 今総理から御答弁がありましたとおり、全くの今、米価に関しては白紙でございますが、いわゆる食管制度を堅持して 再生産の確保、安定供給ということを念頭に置きながら、物価そしてまた経済情勢、これらを踏まえた形で適正な価格というものを決定したいというぐあいに考えます。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 そこで、米はやはり安全性を確保しなければならないわけです。当委員会でも、たびたび五十三年産米の安全性は大丈夫かという指摘をいたしました。また、消費者からも強い要望が出されました。その都度農水省当局は、絶対に大丈夫です、もし皆さんが不安があるとするならば検査をいたしてみましょうなどと極めて気楽なことを言っておったのだ。検査の結果はどうなのだ。しかも、この検査をするに当たって、食糧庁が十五万を主食に供給しようという計画をしたうち十四万トンは出してしまった。あと一万トンしか残っていないときに検査をしたのだ。それだけ危ない米だったらば、まだ卸やあるいは小売には五十三年産米があるのだ、直ちに回収すべきじゃないか。しかも、この臭素に侵されているというのは五月初めごろからわかっておったのだ。にもかかわらず食糧を供給しておったのであります。その責任はどうなのですか。大臣、答弁願います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 今回の五十三年産米の問題につきましては、加工原材料用米として予定しておりましたその中に、今回の五〇ppm以下のものを供給するようにという厚生省からの御指示をいただきました。今まで充てておった五十三年産米も人間の健康には別に異常はないけれどもというような前提のもとにいただきました。しかし、この混乱につきましてはまことに遺憾でございます。関係各界、国民の皆さんに不安そして混乱を起こしたことはまことに遺憾でございまして、最終的には何とか私の責任においてこれを解決するというぐあいに考えております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 私は、今まで指摘をしてきたように、政府は米の管理、食糧政策に重大な誤りを犯して国民に不安を与えています。それだけではありません。米の需給について、超古米の安全性について、米の輸入について、第三期対策を含めて農業再編成対策について、国会答弁や決議を裏切り、農民に対しては背信行為をしてきたのであります。この政治責任は極めて大きい。山村農相は、すべて私の責任で処置しますと言っていますが、どのような政治責任をとられますか。私は先日の委員会で、本日その決意をお聞かせいただくように要請しておきましたが、答弁を願います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 最終的には私の責任において処理いたしますと申しましたことで、ひとつ御推察いただきたいと思います。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 大変失礼ですが、私の責任において処理するということは、韓国米を輸入することも私の責任だ、それから他用途米を買い上げないようにすることも私の責任だ、そんなことで済まされる問題じゃないのだ。責任の態度を明らかにしてください。  そこで総理、総理の米の現状についての御認識は非常に甘い。おわかりになっていただいたと思います。もっと真剣になって考えてください。  そこで、私が今まで申しましたように、政府は政策と見通しを誤った。国会答弁や決議に背いた。この責任は大きいのです。これはひとり農水大臣だけではない。農相も含めて政府としての、中曽根内閣としての政治責任はどうなのか、総理の責任を私は要求いたします。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 五十三年産米の他用途米につきましてこういうような事態が起きましたことは甚だ遺憾でございますが、主食の供給については万全を期しておりますので、国民にも御心配かけないで済むと思っております。この他用途米について臭素の残留分というものが起きましたことは、甚だ遺憾に思っております。

村沢牧日本社会党

○村沢牧君 主食の心配がどうだこうだということについては、やがて数カ月のうちにはわかることなのです。ですから、そういう事態の来ないように総理としても十分、政府としても取り組んでいただきたい。総理の認識が甘いということを重ねて申し上げまして、時間が来ましたので私の質問を終わります。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 今も同僚委員からお話がございましたが、本日、大変多忙な中、総理が当委員会にいらっしゃって、二時間にわたりまして私どもいろいろ質疑する時間をつくっていただきましたことは、これは大変多忙な中でのことですから、それはそれなりの決意をお持ちになっていらっしゃる、そういう気持ちで私ども受けとめております。  当委員会におきましても、去年の春先から米の不足状況というのは非常に心配されておりまして、この問題は当委員会の一つの大きな議論の的であったのであります。また本年に至りましても、さらにこの問題についてはいろいろ議論になりましたし、また五十三年産米のことにつきましても当然議論があったわけであります。そういうことからいたしまして、今大臣のお話を聞いておりますと、五十三年の加工用のお米が不足をしたという、単に五十三年の加工用の米ということではなくして、やはりこれ全体の需給計画に一つの大きな穴をあけたということで、これは非常に、生産者はもちろんのこと、消費者にとりましても重大な問題として、国民的な、一億一千万の国民の大きな関心事として、これは政治の問題として総理にやはりきちっとしたお答えをいただき、そしてまたきちっとしたお考えを持っていただかないと、今後さらにこういうことに拍車をかけるようなことになったら大変なことだという、私どもそういう気持ちがあって是が非でも総理の出席をということを要求いたしたわけであります。  きょうも衆議院、参議院ということで、大変な日程の中でおつくりいただいたことは歩といたしますが、まず最初に、総理が今直面いたしております米の需給状況、そしてまた五十三年米の臭素問題という、限られたことかもしれませんが、しかし一億一千万の方々に安定供給しなきゃならないお米が、これは一つの小さい穴とはいいながら、一つの大きなこういう問題を起こしたということに対しまして、総理大臣といたしまして重大な責任をやはり受けとめていただかなければならぬ、こう思いますし、またそういうお気持ちだろうと私は思うのですけれども、その点についてまず所信といいますか、お考えをお聞きしておきたいと思うのであります。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 食糧の備蓄という問題は、政治にとりましても非常に重要な課題であると思っております。その点につきましては今までも遺憾なきを期してきたつもりでございますが、たまたま他用途米につきましてこういう問題が起きまして、いろいろお騒がせをし、御心配をおかけいたしまして甚だ遺憾に存ずる次第でございます。  端境期を乗り切るということは非常に重要なことであると思っております。今までゆとりのあるやり方でありましたが、ことしはそれほど今までどおりゆとりのあるという状態ではございません。しかし、早場米の集荷、輸送等につきまして万全を期してやれば十分乗り切れるというふうに考えております。国民の皆様方にはいささかも御心配をおかけすることがないように全力を尽くして努力してまいりたいと思う次第でございます。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 先月五月の末から臭素問題が出てきましてから、新聞の投書欄にはこの不安に対する声というのは非常に各紙に載っております。ですからこの需給計画、去年から問題になったのは十万トンで操作をするという、もちろん早場米ということでありますから、これはもう先送りのような状況で来ておるということで、十万トンの操作というのは早場米を予期したものであって、こういう綱渡り的なことをやっておりますと、どんなに科学が発達したといいましても生き物であり植物でありますから、その年によりましてはどういう状態になるかわからない。そういう中から、もう少し余裕のある需給計画というものを立てるべきだし、余りにも減反が強過ぎる、必ずどこかに問題が起きる。それを心配する余りにということで、当委員会でも随分議論があったわけであります。  これは去年です。去年の春先、そして今年に至 りまして、また本年の六十年米穀年度の需給計画を見ましても、十万トンでやりくりをするということです。早場米といいましても、実際米穀年度というのは十一月から十月ということでありますから、その中での操作でなければならぬ。それにもかかわらず、早場米で切り抜けます、こういう操作のやりくりを続けておるということは、いつか必ずどこかに穴ができる、問題が起きる。これはしかも、ほかのものとは違って一億国民の主要なお米であるということで、当委員会で問題になったわけであります。今総理がおっしゃっておりましたように、備蓄ということ等を通しまして今後余裕のある事業計画というものをということであります。こういうことから来年度につきましては、今後の第三期計画につきましては備蓄計画はもちろん入っておりますけれども、今日までのような、このきつい厳しい、国民に不安を抱かせる、また農業者に不安を抱かせるこういう計画は是が非でも見直すべきである。このことを過日の委員会でも私は申し上げたのでありますが、総理の率直な御所見をいただきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 先ほど申し上げましたように、もう少しゆとりのある考え方に立ってやる必要を認めまして、第三次対策以降におきましては四十五万トンの積み増しをやる。そのほか、ことしの作柄状況等々にもよりまして、弾力的な措置も十分とれるようにしてまいりたいと思っております。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 三十六年に農業基本法ができまして以来、他産業との格差を縮めるということで出発いたしました。しかし、四十年代になりまして、私も四十三年、当委員会に参りました。しかし、この基本法農政というのは本当に軌道に乗っていくのかどうか、当時も随分議論がございました。農業というのは他産業と同じようなテンポでいくわけではありません。やはり二十年、三十年と長い計画を立てて乗せていかなければ、加工業のように二年や三年で機械をかえればすぐ増産ができるというわけにはいかないわけでありますから、三十六年以来、いろいろ計画は立てられました。他産業はどんどん合理化が進む。そういう中で、この農業問題につきましては、そのテンポはどんなに速めようとしましても、どうしてもこれはほかの産業とは違う面がある。こういう点で、農業につきましては時間をかけてみるべきだし、急テンポな生産性向上ということはできるわけもないし、他産業と違って数年にしてこれに近づけるようなことはできないということで随分議論があったのであります。  今日他産業と大きな格差ができ、それがいろいろなところにひずみができていることは総理も御存じのとおりです。過日の本会議におきます施政方針演説で、総理大臣のお話、農業に触れる面が非常に少ないということで、私は農林大臣にどう思うかと聞いたのです。いや、しかし総理はいろんなことを考えているから、行数は少ないかもしれないけれども、農業に関して決してそんな軽い気持ちではいないのだと、大臣は一生懸命弁解しておりました。  私は、確かに中曽根総理も群馬御出身で、幼少のころはやはり農村の風景なんてごらんになっていらっしゃる。みずから田の中へ入ったかどうかわかりませんけれども、施政方針演説の中にも、農業は生命産業であるというお話もありました。また、すべての家庭が一日の平安を感謝して夕げのともしびに家庭団らんのひとときを過ごし、あすへの希望を語り合える世の中をつくり、家庭を守り続けることが、いつの世にも変わらぬ政治の責任であります、というようなお話もございました。しかしながら、これは都会に住む方々の家庭のことではなくて、やはり農村に住む方も同じでなければならないだろうと思うのであります。ひとしく日本の各地いかなるところにお住みの方もこういう姿であることが政治家の我々に課せられた課題でもあろうと思うのです。しかし、現実に農村におきましては、この総理のお話とは違って、随分現在いびつなものになっていることは御存じのとおりです。  私は、こういうことからいたしまして、この農業基本法に掲げる理想は理想としましても、他産業との格差是正のためにはやはり時間がかかるし、またそれなりの施策、そしてその裏づけの財政というものも必要であり、今の臨調路線や、また経済至上主義という、こういうことで厳しく農業を見る目も一面では必要かもしれません。他産業と同じようなテンポではいかないのだという総理はぜひひとつ認識の上に立って、今たとえ加工業といえどもここに一つの大きな穴があいた、危惧が現実のものになった、これを機会にいたしまして、これをぜひ反省をし、今後の施策の上に一つ一つ生かしていくべきだと思うのでありますが、総理の御所見をお伺いしておきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 農業政策、特に備蓄政策等については、よく検討を加えてまいりたいと思っております。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 その農業の中心になるのは食管法でありますが、先ほどもお話がございましたが、食管法は一面におきましては生産者に対して食管法の第三条、米穀の再生産を確保すること、第四条、消費者に対して消費者の家計を安定せしむること、こういう大原則があるわけであります。総理は、悪法といえども法だなんということをおっしゃったことがありましたけれども、これは厳然と存在する法律であり、またこれは生かしていかなければならない法律だろうと思うのでありますけれども、この食管法に対しまして、今後ともこの精神を堅持するというはっきりとしたお考えになっていらっしゃるのか、当面は法律があるからそれを施行するのだということなのか、まず、食管法に対します基本的なお考えを聞いておきたいと思いますが。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 食管法はこれを堅持してまいりたいと思っております。私は十年前に「新しい保守の論理」という本を書きましたが、その中にも明確に言っておるのであります。私の恩師に松村謙三先生がおられましたが、松村先生は戦前において米穀統制法そのほかを手がけた方でございます。戦前におきまして米が過剰になった、あるいは少なくなった、その需給操作を当時の台湾米あるいは当時の朝鮮米を入れてやった。そういう点で日本の農民が非常に苦しめられた、そういう経験からいたしまして、食管法というものはぜひこれは堅持しなければならぬと非常に力説しておられたのが松村謙三先生で、私はその教えを深く守っておりましたし、また今後も守りたい、そう思っておるわけです。農民が商業資本のもとに、その操作のもとに生計を操られるようなことが再び繰り返されてはならぬ、そう確信しておる次第でございます。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 過日の委員会では食糧庁長官はいらっしゃらなかったのですけれども、五十三年産米の検査の結果というのは、もう大分時間だったから、でも二千からの不足があるのであれですけれども、およそ検査の状況はお済みになったのでしょうか、どうでしょう。

松浦昭食糧庁長官

○政府委員(松浦昭君) 今回の五十三年産米の今後の売却につきましては、御案内のように厚生省から五〇ppm以下のもののみを売却するようにということでございました。私どもその線に沿いまして、厚生省からの御要請があった後速やかにその体制を取りつつあります。そこで、私どもといたしましては、現在検査を行いつつ売却をするという体制で臨んでおるわけでございます。  その際に、どの程度まで五〇ppm以上のものが出たかというお尋ねでございますが、まだ現在のところロットもいろいろと大きなもの、小さなものもございますし、また産地、消費地の倉庫もたくさんございまして、それが果たして全体の状況を反映し得るものであるかどうかということは必ずしも判明いたさない状況のもとでございますが、さような前提のもとに申し上げますれば、六月の十二日でございましたか、我が方が二万六千トンの五〇ppm以下の五十三年産米を売却いたしました際に、その検査の対象といたしました五十三年産米はその倍でございました。その中で 五〇ppm以下のものであったものが二万六千トンであったという状況でございます。なお、これは今後とも検査を進めます際に、よりその状況をチェックしながら売却を進めてまいりたいというように思っております。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 農業は単年度で簡単にできないということは先ほども申し上げました。気の長い産業です。ですから、長期計画というものをきちっと立てなきゃなりません。しかし、最近の経済変動のこの激しい中にありますからなかなか立てた長期の計画というのはそのとおりにいかないでしょう。しかし、農業の性質柄急に急カーブを切るということはこれは非常に農民に戸惑いを与えることはおわかりになると思います。今、農業政策について総理からもこれは変えなきゃならぬ、こういったとえ加工原料米といえども、こういう事態に至ったということは真剣に受けとめなければならないことだという遺憾の意を表明するとともに、今後のことについてのお話がございました。  今後の天候とか作況指数を見て見直すというような意味のお話がございましたけれども、これは集団的に転作をなさっているところ、また畑作をしているところ、いずれにしましても、そんな大きな面積になるのかどうかわかりませんが、いずれにしましても、水田から畑、畑から水田というのはそう容易にできるものではないことは御存じのとおりです。そういうことで、ことしの作況指数を見てということですが、少々の手直しとか、それからまた大したことはないのだというようなこんなことでこの数字いじりをされますと、現場の普及員や指導的な立場の方々や、また実際に農作業に当たる農家の方々は、これは上の、農林省の方々が考える以上に大変な苦労することは現場を見ていただければおわかりだと思います。しかしながら、この計画は直さなければならないのは現状であり、この作況指数云々ということも大事なことですけれども、それはことしだけとか、また二、三年とか、四、五年とかということじゃなくて、やはり長期に見ていただいて、この計画というものは農家の方々に安心して稲作のできるような計画でなければならないと思うのですけれども、いかがでしょう、大臣。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) この五十九年産米につきましては、御存じのとおり、一応第三期対策といたしまして、四十五万トンずつ三年間にわたりまして百五十万トンの積み増しを行うというような計画でございます。しかし我々としますと、この計画、とりあえず初年度でございますので、何とか目的を達成するためにということで、四年連続不作ではございましたが、これも確かに米の作況というものは天候に左右されることが一番大きいわけでございますが、本年に入りまして新稲作運動を提唱いたしまして、農業者の代表の方、知事会の代表の方、市長会の代表の方、町村会の代表の方、いわゆる官民一体となっての本年度の安定作柄確保ということに従って全力を挙げておるところでございます。  そこで、先と言われました六十年度の需給見通しにつきましても、本年度産米のいわゆる作況等を見た上でということを申し上げまして、少なくとも我々は今、本年度、何とか目的の達成のために一同全力を奮ってやっているところでございます。しかし、本年度のような余りにも余裕のないということではいけませんので、本年度、五十九年の作況を見た上で弾力的にということを申し上げたような次第でございますので、その点御理解いただきたいと思う次第でございます。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 総理、稲作というのは確かに技術も随分進歩しましたし、単収も四十年代に入りましてからどんどん向上しまして、単収も増収になったことは事実です。しかし、どんなに技術が進みましても、やはり天候には勝てない一面のあることはおわかりいただけると思うのであります。過去、五十五年に非常に冷害のために不作であったのですが、これは指数で言いますと八七ですか。それから五十六年、五十七年、五十八年は地域のいろいろな差がありますけれども、全国指数で九六ということです。ということですから、この振幅というのはそう大きな、一割もあるわけではございません。一千百万トン前後ぐらいの今、生産です。潜在的には一千三百五十万から四百万トンぐらいあるのですけれども、これで計画どおりにいかない、少し増産になって米が余る、これが財政負担になるということで、どうしても消極的に、在庫の残らないようにという、厳しい見方の上に立っての需給計画が組まれてしまう。  私は、ことしの予算委員会でも申し上げたのですが、日本は今までは海外に援助米というのを出しておりました。そんな何百万トンという過剰米ができるわけじゃないわけであります。外務大臣に言いましたら、いや、現物よりも地元ではお金の方を欲しがっておりますなんと言っておりましたが、しかし国によっては今、またアフリカ等では大変に食糧の危機が叫ばれておる。現在は、四十七億の人類が平均ならして食べるだけの食糧は生産されるでしょう。しかし、この先人口が爆発的になると大変だということも言われております。  総理は、過日サミットで、国際的な立場でいろいろな御発言をなさった。それはそれとして評価をいたしますけれども、しかし、日本の国の大事な国内産業というものも忘れてはならないと思いますし、そして日本の国の潜在的な生産力というものもまた生かさなければならないと思うのであります。過剰な国では生産調整やっている国もございまして、日本だけじゃないかもしれません。しかし、やがては、今食糧を得るにも得られない、それは経済的な理由もあるでしょうが、実際に農業を営もうと思っても土壌やいろいろな条件のためにできないところもある。この先々食糧庁では非常に危惧されているということも言われております。しかるに、日本の国はつくれるのにつくらない。しかも、この作のいいときと悪いときの振幅というのはそんな何百万トンという大岩な数値で動いているのじゃない。  こういうことであるならば、先ほど来余裕のある運営をしたいというお話でございました。これはもうそんな倉庫にびっしりいつまでも詰まる、こういうことではできないのは当然のことといたしまして、やはり海外の援助ということ等も考えますと、これはある程度の余裕のある需給計画というのは立ててしかるべきだろう。今までのように、経済至上主義といいますか、もう農業に集中的に臨調路線が向いているみたいな、そんな感じのする進め方ではいけないのではないか。国のこと、外のこと、南北問題等、いろいろ議論があったようでありますが、そういうこと等を勘案いたしますと、日本の国の米の生産も、国内だけの物を見る目じゃなくして、国際的にももっと考えますと、もう少し幅のある需給計画、生産というものが考えられてしかるべきだと私は思うのですが、総理大臣、どうでしょう。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 昔、二百万トン積み増そうという計画つくったら非常に在庫がふえてしまって、たしか五百万トンぐらい総計でふえてしまったと。この処理に、古米、古々米の処理ということで農林省、大蔵省も非常に汗だくになって減らすのに一生懸命努力してきた歴史があったと思います。しかし、今日の事態になりますと大体その処理はもうほとんど終わりかけてきておる、新しい一つの転機に来ていると思うのです。そういう意味で、ことしあたりはどっちかというと峰歩きみたいな食糧操作のちょうどタイミングにきたのではないかと思うのです。しかし、こういう峰歩きという状態をいつまで続けていいという状態ではない。世界の食糧事情、あるいは天候の状況、あるいは国内における需給の関係、国民の嗜好、あるいは物価の安定、そういうあらゆる面を考えつつ食糧政策というものをここでよく検討する段階だ、私はそう思っておるわけでございます。  そういう意味におきまして、第三期対策からはもっとゆとりのある考えに変えると、そういう意味で四十五万トンの積み増しから始める、そして作柄やその他をよく見て、変化に対応できるような弾力的な食糧政策を考えよう、そういうことで 農林大臣と話しておるところでございます。

藤原房雄公明党・国民会議

○藤原房雄君 私、きのうも秋田県へ行って大潟村の農家の方々といろいろ話し合いました。今日、農家の方々とお話ししますと、希望の持てる農業、農政でありたい、猫の目ならまだどこかを見ているからいいのだけれども、猫の目にもならないというような厳しいお話でありました。それは、農家を実際なさっている方は、先ほど来申し上げております、他産業と違ってすぐ合理化といいましても右から左へ機械を買えばすぐ何でも解決するということじゃございません。加工業と違う農業の厳しさ、難しさというのは総理にも十分御理解いただけると思うのでありますが、この希望の持てるというのは、やはり立てた計画というものをある程度それを保証する、長期にわたってそういうものをちゃんと見ていくということが大事なことなのだと思います。  私は、先ほど来いろいろお話ございましたが、総理、三十年代から四十年代にかけて高度成長になって、農村がだんだん変わりつつあるということは御存じのことだと思います。今日こういうお米が不足するということも、農林省ではいろいろ需給計画も立てまして、消費の減退、生産の増強、こういう中でこれだけでいいだろうということで立てたのですけれども、実際はその単収がそこまでいかなかった。そういうことで単年度需給というものが非常に破綻を来したということに大きな問題があるのです。その原因は三年続きの異常気象、それから兼業農家の手抜き栽培、それから病害に弱いうまい米づくりの銘柄米に集中した、それから化学肥料や除草剤の使い過ぎ、そういうことのために土地が荒廃した、こういう四つのことが挙げられておるわけです。  確かに専業という、これは基本法農政以来基幹農業というのはどうなのか、中核農家というのはどのくらいか、いろいろな議論がございましたが、とにかく二ヘクタールや三ヘクタールそこらの農家の方々は農業だけでは食べていかれません。皆働きに出る。口の悪い人は、土曜、日曜の天候次第と言う。春先、また夏場に農作業をしなきゃならないときの土曜、日曜の天候次第で作況が変わるという、それは田植えをしようと思っても、土曜、日曜の休みでないと田植えができませんから。二兼農家がだんだんふえるということになりますと、こういう現象が出てまいりました。  また、せっせと父祖伝来の土地の管理をしてまいりましたが、三十年代、四十年代に入りましてから兼業の方がウエートが大きくなる、農作業に化学肥料を使う、こういうことでだんだん田んぼに入る時間が少なくなる、また有機肥料を入れるのが少なくなる。十年ぐらいは今まで入れたものが使えるだろうということですが、ちょうどここ数年が四十年から数えて十五年ぐらいたちました。五十五年あたりから今まで営々として先祖が培ってまいりました土壌の有機質というものがだんだんなくなり、化学肥料を使ってきた、そのやせた土地がこの五十五年からの冷害に大きな作用をしているのではないかと言う方もおります。  こういうことを考えますと、なぜ農家の方々が田んぼに入らないのか、なぜ追肥をしないのか、なぜ銘柄米に偏るのか、なぜ水の管理をしっかりしないのか。これはもう農村は私どもの考えでおりました時代から大きく変わったと言わなきゃなりません。そういう中にありまして農業の今後の施策を考えるということですから、ここは少しぐらいの数字をいじくり回すということだけでは達成できません。転作、これは農民に非常に大きな衝撃を与えた。総理はよく心の大事さということを言うのでありますけれども、殊に農家の方々につくる意欲というものを減退させるということは、もうはかり知れないマイナスになるということは御存じのとおりです。  四十六年から米の買い入れ制限が始まりました。五十一年に良質米奨励金、五十三年に水田利用再編対策、こういうことで、初めのころは一割減反しても二割増収しようという意欲があった。もう今ではたくさんつくるものは悪みたいな…。やはり限られた土地面積の中で少しでもたくさんいいものをつくろうという努力、こういうものがあってこそ農家の方々の豊かな心というものはあるのだろうと思います。種をまくときに、余りたくさん実るなよということでまくような農業でいい農業が、いいものができるわけはないでしょう。減反というのは、それは需給操作上数字的に見ればそうせざるを得ないという現状はありますが、農業という立場から見ますと、それはどれほど農民に大きな心の荒廃をもたらしたかはかり知れないと私は思うのです。また、農家の方々も異口同音に言っております。  農村のことについては深いお考えを持っていらっしゃる総理、この農民の方々の荒廃した心ということじゃなくて、農業に一つの希望を持って働いていける、そういう希望をぜひ与えていただきたい。私は最後にこのことを総理に申し上げ、総理の所信をお伺いして、終わりたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 減反政策をやりますときに、豊葦原の瑞穂の国で減反をやらなきゃならぬというのは妙なものだなという、非常に微妙な感情に実は我々は遭遇した経験を持っております。やはり財政というものの前には屈服せざるを得ぬのかなという悲しみを持ったことも記憶に残っております。しかし、そういういろいろな経験を経まして今日の時点になりまして、やはりここでもう一回よく考えるときが来た、そういうように思います。  そういう点から、これを機に、野党の皆様や農民団体の皆さんの御意見もよく承って、ゆとりのある農政、そういう方向でこれからひとつ考え直して見ていきたいと考えておるところでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 総理に私は最初に申し上げたいことがございます。  それは、総理は、農は国のもと、農業は生命産業と常々おっしゃっております。ところが、瑞穂の国で米輸入とはだれが見ても異常ではないかと思います。総理もお認めになり遺憾であると述べられました。六十万ヘクタールの面積、数量にして約三百万トンの減反を押しつけている一方で、いわゆるお米が足りない、そして韓国米の輸入というこの事態を起こした原因がどこにあるのか、その原因を明確にして、そして誤りのない対応が今私は政府に求められていると思います。  そこで、いわゆるお米不足の原因は何なのか、総理は、主食には心配をかけない、加工用の米不足に対応した緊急の措置なのだ、こう説明されております。私は正確じゃないと思うのです。なぜならば、加工用といえども、韓国米輸入というその原因は、総理は先ほど峰歩き的な米需給計画だと言いましたが、綱渡り的な単年度のぎりぎりの米需給計画にあったと私は指摘したいのです。それはなぜかというと、加工用米の不足がなぜ起きたのか、つまりは本来主食に回す計画でなかった五十三年産常温米を五月末現在で十三万五千トン主食に回した、そのことによっていわゆる加工用が足りなくなった、こういうことなのですね。ここをはっきり私は認識しなければならないと思うのです。  私どもは、もう四年連続の冷害の中で農民も意欲を失っている、大変だということを繰り返し指摘してきたのです。私は、先ほど農水大臣はもう少しゆとりあるものにしなければと反省している、こうおっしゃいましたが、総理から、いわゆる峰歩き的な需給計画ではなく、ゆとりある需給計画というものを今後基本に考えていただけるように、その決意をお聞かせいただきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 五十三年産米につきまして残留臭素の関係から今のような御迷惑をおかけすることを大変遺憾に思います。  先ほど来申し上げましたように、この辺でひとつもう一回よく考えてみまして、来年度以降は、農林大臣が申しますように、ゆとりのある需給計画をやれるように第三期対策についても考え、今四十五万トンの積み増しを考えておりますが、この作柄やその他も考えて変化に対応できるような弾力的な措置を今後検討してまいりたいと思って おります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 ゆとりある需給計画を進めるということになりますと、問題はお金です。財政的裏づけが必要だと思います。出来秋の状況を見てから第三期計画もその見直しを弾力的に図りたい、こうおっしゃっておりますけれども、私ははっきり申し上げまして出来秋では遅いと思うのです。今まで食管合理化という形で臨調答申が出ておりました。その臨調路線に沿って大幅に予算を削減してまいりました。こういうことを続けていきますと大変だと思うのです。  つまり、作況が九六ということをことしもし想定した場合に、来年度のお米はどうなるかということなのです。四十五万トンの積み増しをと言っておりますけれども、過去二年も同じようなことを言って今日の事態になりました。しかも、四十五万トンの積み増し計画を入れて、政府は来年六十米穀年度で七百万トンを主食に回すと言っていますけれども、その数字は、ことしよりもさらに五万トン消費が落ち込むという計算を前提にしています。しかも、新米をことしは相当程度早食いしなければなりません。  となりますと、来年の八月末にはお米がなくなるだろう、こう心配しています。ところが、それに対して新米で食いつなげるよと言うのですが、八月末で出荷に回すお米は約八万トン程度なのです。これは大変なことでありまして、四十五万トンの積み増しどころか、重大なまたお米に対する不安を与える結果になると思うのです。これは当委員会でも先般繰り返し指摘をしてまいりました。  ですから、ことしできるだけお米を確保しておくことが大事なのです。とすれば、第三期対策は出来秋を見てからでなくて、今行うべきなのです。そのために私どもは各種の具体的な要求をもう既に申し入れもしております。  私は、ここで一つに絞って申し上げたい。特に米価の問題なのです。  先ほど総理は、米価というのは食管法上再生産を確保し、そして消費者には安定的な供給を旨として決める、こう言われております。農水大臣はまだ白紙だ、こう言っております。しかし、今日の事態に当たって考えなければならないことは、生産に意欲を持って取り組めるような米価決定を図るべきだということなのです。今からでも水管理等も含めて意欲的に増産のために取り組む、そういう米価決定を私は期待したいと思うのです。  それはどういうふうにしなければならないかと言えば、既に臨時行革審議会で福祉や教育と並んで米価抑制、逆ざや解消などによる食管経費の合理化、歳出削減ということを検討中と聞いているのです。少なくともこういう立場でいったならば、これは今の事態に対応する米価だとは言えないと思います。  総理、はっきりお答えください。今のような大変な峰歩き的米需給の結果がもたらしたいわゆる米不足、そして韓国からの緊急輸入、こういう事態を踏まえて二度とこのような誤りを犯さないという点で日本農業の中でお米を基幹産業に据えた米価を決定されるのか、それとも財界主導型のいわゆる米価決定をするのか、二つに一つなのです。どちらなのか、明確にお答えください。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 米価の決定は農林大臣の仕事でございますが、食糧管理法の精神に従いまして、いずれ時が来ましたら適切なる処理をしていただきたいと思っております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 それは明確に今までの状況を踏まえた答弁だとは言えないと思います。全国農協中央会が今回のあの緊急輸入に当たって抗議談話を出しているのは総理御存じだと思います。食糧の安定供給を脅かす財政主導の合理化農政を断固粉砕する、こう言っています。さっき総理もお答えの中で、財政が非常に大変な中でどうあるべきなのか、皆さんの意向をよく酌んで考えたいとおっしゃいました。とすれば、食管法の建前を一歩も出ないような答弁というのは納得できないのです。今までもそういう答弁を繰り返しながら過去どういう米価を決定してきたのか。昨年、昭和五十二年度からわずかに六%しか上げていないのです。実質据え置きです。しかも五十七年までの各五年間、五十二年を一〇〇として見た場合に、実際に生産費は第二次生産費でどのぐらい上がっているか。三六・四%も上がっています。物財費は五〇・三%も上がっています。農機具費はといえば六二・一%も上がっているのです。それでもなおかつ同じような答弁を繰り返される。私はこれは問題だと思います。  そこで、最後になりますけれども、今回の輸入のきっかけとなった臭素汚染問題なのですが、現在検査を実施した段階で半分が五〇ppm以上であったということがはっきりしました。つまり、今までそういうお米を無検査で消費に回していたという問題があります。二つ目に、これはもう四月段階でもって東京都の衛生研究所が臭素が四検体中二検体に五〇ppm以上検出されたという結果をつかんでいて、五月一日時点で文書でそれの報告をもらっていたと思うのです。にもかかわらず、この五月中に既に加工用に二万トン、主食用に二万七千トンも回していた、これも問題であります。しかも、五十三年産米よりもさらに古い五十一年、五十二年、こういうお米をことし既に二十五万トンですか、輸出していたのです。こういう安全性にかかわる無責任な態度、さっき農相は進退にもかかわるような決意を述べられましたが…

谷川寛三自由民主党・自由国民会議

○委員長(谷川寛三君) 時間です。協力してください。

下田京子日本共産党

○下田京子君 はい。これらに対しての総理の責任ある態度、どうなのか、最後に御答弁いただきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 先ほど来申し上げましたように、しっかりやるつもりでおります。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 私はまず、総理に質問したいと思いますけれども、米は輸入しないというのが政府の方針であります。それが、貸した米を返してもらうという名目にしろ、韓国米を輸入せざるを得なくなったというのはその方針がつまずいたということにほかなりません。総理は、その原因はどこにあるとお考えですか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) やはり検査制度その他の不備と申しますか、そういう点に対する周到なる用意がなかった、そういうような用意をしつつ需給関係を考えておくべきであった、そう思います。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 最も近い原因はそういうことだと思いますけれども、私はもっと背景になる原因があると思うのです。  その一つは何かというと、財政問題だと思います。過剰米によって財政赤字が二兆円以上も出た。それから米はいまだに逆ざやというものがある。つくればつくるほど財政赤字がふえるという構造上の問題があるからこそ需給計画を常にぎりぎりに組んできた。これが一つの背景となる要因ではないかと思います。  それからもう一つは、やはり日本の農業の体質が特に米、土地利用型農業において非常に弱さが克服されていない。異常気象が四年間続いたということが言われますけれども、しかしながら異常気象だけではなくて、最近政府が新稲作運動を起こしておることでもわかりますように、農業の粗放化ということが進んでおる。これは私は減反政策というものが大きな影響を持ったと思うのであります。あるいは構造改善計画が予定どおり進んでいない、こういうところに私は真の原因となるものがあると思いますけれども、いかがですか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) やはりいろいろ背景を考えてみますと、過剰米が出てきて、四十年代でありますから一兆円その処理費に使い、その後また二兆円古々米、古古古米等の処理に使ったと。結局三兆円ぐらいたしか使っていると思います。そういう大きな財政負担というものをいかに解消するかという面で減反というところへ至らざるを得なかった。それでその処理がずっと進んできて、今ある終末過程に来たと思うのです。その終末過程において今こういうような事態が起きまして、今までの政策を再検討し、将来に向かって 弾力性のある政策をとる段階に来た、そう私は思います。  それで、今いろいろ御指摘の点につきましては、今のような発想の過程におきましていろいろ将来に向かって検討したいと考えておるところでございます。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 総理の言う発想の転換は、単に需給操作とか計画とかそういった点にとどまっておるように思うわけですけれども、私はこの際、やはり農業に対する政策を基本的に見直すべきではないかという気がするわけであります。先般、宮澤喜一さんが資産倍増計画という日本の経済政策の展望を出されました。この当否はさておいて、やはりこれから新しい日本の経済の活性化を図るために私は農業というものが非常に大事だと思うのです。  農業は、食糧を供給すると同時に日本の主要産業の一つである。この農業が現在非常に活力を失っておる。やはりこの農業を活性化する。活性化するには一つの産業として自立をさせる方向に指導するのが私は必要だと思うのです。ただ単に高価格政策をとって価格支持をするとか、あるいは補助金づけにするとか、そういうことだけではいけない。もっとも農業が活力を持つために必要な支援というものは必要でしょうけれども、そういう活性化した産業に農業を育てていくことがこれから日本にとっては必要だと思うのです。今回の問題も、強いて言うならば日本の農業の体質の弱さが克服されずに今日まで来ておる。これは自民党のやはり農政の失敗ではないかという気がするわけですけれども、いかがでしょうか。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 言われてみるとそういう気持ちのしないわけでもありません。やはり農業というものが自立して、独立して十分やれるような体制に持っていくということが一番望ましい。しかし、日本の場合は地価であるとかあるいはいろいろな耕地面積であるとかさまざまな条件がありまして、アメリカあるいはそのほかの国のような大きな大農式の粗放農業がとれない。そういう面から結局生産原価が高くなってきているという面もあると思うのです。そういう宿命的なものをいかに克服していくか。農村の皆さんが非常に勤勉であるという点はこれはもう疑いを入れない。一生懸命おやりになっていることも疑いを入れない。そのほかの条件整備をいかにしていくか、そういう点が課題であるだろうと思います。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 確かに農業は土地の条件あるいは気候とか自然的な条件に制約されますから、すぐ日本の農業がアメリカ並みになるべきだとか、あるいはすぐヨーロッパ並みになるべきだというのは私は暴論だと思うのです。しかしながら、政府の農業政策によって少しでも前進しておらなくてはならない。ところが自給率を見ても、EC諸国はわずかながら食糧の自給率は上昇しております。日本の場合は自給率が低下している。それから価格支持率というものを、これは政策フォーラムで出したことがありますけれども、これも日本の場合には上昇傾向です。ECでは大体横ばいだということが言われております。こういう点から考えても、一挙に目標までいかなくても年々あるいは少なくとも中長期に見た場合に、これが改善の方向に向かっていかなくてはならない。それがそうなっていないところに私は問題があると思いますが、いかがですか。

角道謙一農林水産省大臣官房長

○政府委員(角道謙一君) ただいま御指摘の自給率の問題でございますが、カロリー自給率あるいは総合自給率の一つの仮定的な計算でございまして、単品で見てまいりました場合にはおおむね上昇している、あるいは維持をしているというふうに考えております。特に御指摘のありました穀物でございますが、これは食糧の場合にはおおむね横ばいで約七割、例えばスイスを見ました場合には食糧は五九でございますから、決して低いとは考えておりません。ただ、えさ用の穀物、これは国内ではほとんど生産ができませんし、また畜産物需要が今後も伸びていくということになりますと、結果的には穀物の自給率は落ちる。問題は、畜産をどう考えるかということを考えております。  それから、もう一点の価格支持率でございますが、比較時点によりまして相当な格差があろうかと思いますが、五十年代に入りましてからはむしろ我が国の価格支持率というのは横ばい、あるいは若干の増でありましても、外国に比べましても決してふえているというようなものではないというように考えております。

田渕哲也民社党・国民連合

○田渕哲也君 詳細な論議はまた改めてしたいと思いますけれども、最後に総理にお伺いしたいのであります。  今回の問題は、一応農政の失敗は失敗とし、責任は責任としても、当面これからどうするかということが私は大事だと思うのです。  まず第一に、当面すべきことは、やはり米の安定供給に不安のないようにしてもらいたい。最近は自由米の相場がやや上昇しておるというデータも報告されておりますけれども、やはり米の供給不安が起こって、米の消費者価格、消費者が米を買う場合に大幅に値上がりをするとかあるいは米不足という事態が起こらないようにしてもらいたい。そのための万全の対策をとってもらいたい。これが第一点であります。  第二点は、先ほど申し上げましたことでありますけれども、本当に日本の農業が力強い活力のある農業になるような農業政策というものをここで再構築をしてもらいたい。  この二点を私の意見として申し上げたいと思うのでありますけれども、総理の御見解をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 食糧供給については、国民の皆さんに御不安がないように万全の措置を今後も講じてまいるつもりでおります。  なおまた、農村あるいは農業の活力を回復するという点も非常に重要な政策であると思います。大いに努力をしてまいりたいと思います。

喜屋武眞榮参議院の会

○喜屋武眞榮君 結論を先に申し上げます。生産者は常に王様であり、そして希望の持てる農業でなければいけないという結論に立って、総理にお尋ねします。  我が国の地理的環境と国際情勢から見て、食糧の安全保障、特に自給力の向上が最重要と考えるのであります。これは申し上げるまでもありませんが、総理の御所見を賜りたいと思います。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 喜屋武さん御指摘の点は、まさに同感でございます。国会の決議におきましても自給力の維持向上ということを指摘していただいておりまして、今後とも努力してまいりたいと思います。

喜屋武眞榮参議院の会

○喜屋武眞榮君 次に、農水大臣にお尋ねいたします。  食糧安保の一環として、特に沖縄農業の振興を図り、離島振興にも資するために、沖縄における農業基盤整備の充実、水資源、電力の確保等対策を農業振興対策の中で強力に推進し、そして唯一の亜熱帯産業、特色のある亜熱帯農業の真価を発揮すべきであると思うのですが、大臣いかがでしょう。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○国務大臣(山村新治郎君) 沖縄におきます農業基盤の整備等につきましては、採択基準、そしてまた補助率及び予算につきましては、それぞれ優遇措置を講じて積極的に推進することといたしております。そして今後とも沖縄の気象的、地形的条件を十分配慮の上、水資源の確保を含めまして、各種の農業基盤整備事業を積極的に今先生おっしゃいました亜熱帯性の特色というものを伸ばせる形でこれを進めてまいりたい、そういうような気持ちでおります。

喜屋武眞榮参議院の会

○喜屋武眞榮君 次に、総理にお尋ねします。  最近の報道によりますと、財界が総理に米価抑制の要望を行ったと聞いておりますが、しかし総理も御承知のように、毎年のように労賃や物価、資材費等が、変動幅がありますが、上昇基調にあると認識しております。ところが、米価は実質三年も据え置かれ、しかも農業所得は停滞しておるのであります。したがって、本年は米価を引き上げるべきであるという状況にあると思われます。この点について総理の前向きの御見解をお聞かせ ください。

中曽根康弘自由民主党・新自由国民連合内閣総理大臣

○国務大臣(中曽根康弘君) 米価につきましては、食糧管理法に基づきまして、農林大臣がいろいろな条件を勘案し、また米審にも諮問して決めるべきものであります。本年もそういうような状況で米価というものは決定さるべきものであると考えております。

喜屋武眞榮参議院の会

○喜屋武眞榮君 時間もありませんので、最後に、ぜひ総理のお耳に入れまして、御配慮をお願いしたいことがございます。  実は、米、食糧問題は国民の生命、健康にかかわる重大な問題であるわけですが、さらに人間の命にかかわる不安、危険、この危機感が沖縄にはいっぱいございます。そこで、私はこの委員会でこの問題を取り上げる前に考えました。これは内閣委員会の問題にすべきではないかと、沖特の問題にすべきではないかと、こう判断いたしまして、内閣関係者にも連絡をとろうとしましたら、御不在でだめでした。沖特もまた連絡をとる努力をいたしましたが、きょう、あす、あさってまでは委員長も御不在であるという状況でありましたので、思い切って次のことを私はこの機会にぜひ総理の耳に入れまして、御配慮をいただきたい。  と申しますのは、基地あるがゆえに頻々と沖縄には県民の生命、財産、人権を脅かすことがありますが、実は那覇空港は復帰の時点で一応開放になった。それが引き続き自衛隊が今使用しまして、いわゆる自衛隊と民間とが共用しておる状態であります。したがいまして、数年来私もたびたび民間専用にしてほしいということを強く要望してきました。また、運輸省といたしましてもそういう気持ちを十分持っておられます。残念ながら、それが県民要望が入れられないために危険きわまりない状況にあります。去る六月の二十一日にも、実は自衛隊の兵隊さんが一人亡くなり一人重傷という悲しい現状にあるわけであります。  そこで、県議会におきましても、また那覇市議会におきましても、この問題をいかなることがあっても正しい状況に返さなければいけない、こういう願いを込めて、今沖縄は騒然となっておる最中であります。そういう状況の中でありますので、私はチャンスが来ればもっと詳しく訴えるという決意をいたしておるわけでありますが、それまでは待てない、やむにやまれない、百十四万の県民の命のこと、不安、危険のこの心境を察した場合にどうしても我慢ならない、こういうことで私はこの問題をこの機会に訴える次第でございます。  コメントをいただければ幸いでありますが、この深刻な状況、過去も五回事故が起こり、今度は六回目であります。また今後将来も必ず起こるものと私は断定せざるを得ません。この不自然な状況を、総理、どうかひとつ正しい状況に、あるべき姿に戻していただきたいということを強く強く要望申し上げ、現状を御報告申し上げるとともに御配慮をいただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。

谷川寛三自由民主党・自由国民会議

○委員長(谷川寛三君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

谷川寛三自由民主党・自由国民会議

○委員長(谷川寛三君) 速記を起こして。  本件に対する質疑は本日はこの程度といたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時二分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗