大蔵委員会 第2号
- 発言数
- 37 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1984/02/09
会議録
○委員長(伊江朝雄君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る一月十二日、岩動道行君及び関口恵造君が委員を辞任され、その補欠として梶木又三君及び大坪健一郎君が選任されました。 また、本日、中村太郎君が委員を辞任され、その補欠として志村哲良君が選任されました。 —————————————
○委員長(伊江朝雄君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊江朝雄君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に大坪健一郎君を指名いたします。 —————————————
○委員長(伊江朝雄君) 次に、租税及び金融等に関する調査を議題とし、財政及び金融等の基本施策について、竹下大蔵大臣から所信を聴取いたします。竹下大蔵大臣。
○国務大臣(竹下登君) 今後における財政金融政策につきましては、先般の財政演説において申し述べたところでありますが、本委員会において重ねて所信の一端を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。 最近の世界経済についてみますと、原油価格の低下や物価の安定等の好条件を背景に、米国で予想を上回る景気回復が見られるほか、主要先進国は、総じてインフレ克服と成長回復を実現しつつあります。我が国経済につきましても、生産出荷や企業収益等の動向を中心に顕著な改善が見られ、景気は緩やかながら、しかし着実に回復の過程をたどりつつあります。 このような内外経済情勢のもとで、私は、今後の財政金融政策の運営に当たり、三つの課題、すなわち、インフレなき持続的成長の確保、財政改革の一層の推進及び調和ある対外経済関係の形成、これを念頭に置いて万全を期してまいりたいと考えております。 まず第一は、引き続きインフレなき持続的成長の確保を図っていくことであります。 申すまでもなく、物価の安定は、経済の発展と国民生活安定の大前提であります。今後とも現在の安定基調を維持し、持続的成長の基盤としてまいりたいと考えております。 景気の面では、先行きに一層明るさを増してきておりますが、昨年十月には、総合経済対策を策定したところであり、さらに昭和五十九年度予算におきましては、民間資金の活用等による事業費の確保、投資促進のための税制上の措置の導入など、できる限りの配慮を行っているところであります。また所得税及び住民税の大幅減税を実施することといたしておりますが、これは社会経済情勢の変化に対応して所得税制を見直そうとするものであり、経済に対して好ましい影響を与えることになると考えられます。 また、金融政策の面では、昨年十月、公定歩合の引き下げが行われ、これを受けて預貯金金利を含む金利全般の引き下げを図ったところであり、今後とも内外経済の動向等を見守りながら、適切かつ機動的に対処してまいる所存であります。 第二は、財政改革の一層の推進であります。 今日、我が国財政は利払い費の増高等のため、本来期待されている諸機能の発揮を十全には行い得なくなっており、このままでは人口の高齢化や国際社会における我が国の責任の増大など、今後の社会経済の変化に対応する力が失われることは必至であります。したがって、財政改革の推進を通じて、財政の対応力を回復させることは、今後の我が国経済の発展と国民生活の安定の基盤を確かなものとするための緊要な政策課題であり、政府としては、先般策定した一九八〇年代経済社会の展望と指針において、その対象期間中に特例公債依存体質からの脱却と公債依存度の引き下げに努めるという努力目標を示したところであります。 この努力目標に向けて、歳出面におきまして、政府と民間、国と地方の間の役割と責任を明確にする見地から、既存の制度、施策についても引き続き改革を行うとともに、歳入面におきましても、社会経済構造の変化に対応して、歳入構造の合理化、適正化に努めるほか、行政サービスの受益と負担のあり方という観点から、基本的な見直しを行う必要があると考えております。 なお、特例公債の償還財源の調達問題については、我が国経済の着実な発展と国民生活の安定を図りながら、どのように財政改革を進めていくかという観点から検討する必要がありますが、今後の厳しい財政事情を考えれば、借換債の発行を行わないという従来の方針については、遺憾ながら見直さざるを得ないと考えるものであります。 第三は、調和ある対外経済関係の形成に努めることであります。 最近の貿易・経常収支は、原油価格の低下、ドル高及び米国を中心とする世界景気の回復を主因として、大幅な黒字を続けておりますが、世界経済の重要な一翼を担う我が国としては、この際率先して、自由貿易体制を維持強化し、調和ある対外経済関係を形成していくため、昨年十月総合経済対策を策定し、市場開放、輸入促進のほか、資本流入の促進、円の国際化、金融・資本市場の自由化及び国際協力の推進等、広範多岐にわたる施策を講ずることといたしたところであります。 このうち市場開放につきましては、昭和五十九年度関税改正において関税率の引き下げ等の措置を講ずることといたしており、円の国際化及び金融・資本市場の自由化につきましては、内外経済の今後の進展に柔軟に対応し得るような金融・資本市場の形成を図るべく、主体的かつ積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上のほか、国際金融の面では、今後とも関係諸国と密接な協調を保ちながら、円相場の安定に努めてまいるとともに、債務累積問題についても適切に対処してまいる所存であります。 次に、昭和五十九年度の予算の大要につきまして御説明いたします。 昭和五十九年度予算は、財政改革を一層推進するため、特に歳出構造の徹底した見直しを行うことを基本とし、あわせて歳入面についてもその見直しを行い、公債の減額に最大限の努力を払うこととして編成いたしました。 歳出面におきましては、前年度よりさらに厳しいマイナスシーリングのもとで、聖域を設けることなく見直しを進め、地方財政対策の改革、医療保険制度や年金制度の改革を初めとする種々の制度改正を行うなど徹底した歳出の削減を行いました。また食糧管理費の節減合理化、国鉄経営の合理化等をさらに推進したところであります。 補助金等につきましては、すべてこれを洗い直し、制度改正を含め従来にも増して積極的に整理合理化を行い、真にやむを得ない増加要素に対処してなお、総額において前年度に比べ四千三百五億円の減と厳しく圧縮いたしました。 以上の結果、一般歳出の規模は、三十二兆五千八百五十七億円と前年度に比べて三百三十八億円の減となり、これに国債費及び地方交付税交付金を加えた一般会計予算規模は、前年度当初予算に比べ、〇・五%増の五十兆六千二百七十二億円となっております。 歳入面につきましては、昭和五十九年度税制改正において、社会経済情勢の変化に応じて所得税制全般を見直すことにより、初年度八千七百億円に上る所得税の大幅減税を行うことといたしたほか、エネルギー利用の効率化、中小企業の設備投資等を促進するため、所要の措置を講ずることといたしております。それとともに、現下の厳しい財政状況をこれ以上悪化させることのないよう、法人税、酒税、物品税について税率の引き上げ等の措置を講ずることといたしておりますが、これは歳出削減、税外収入の確保等に最大限努めても、なおかつ必要な措置であることをぜひとも御理解いただきたいのであります。なお、石油及び石油代替エネルギー対策の財源事情等に配意し、石油税の税率引き上げ等を行うことといたしております。 以上のほか、税の執行につきましては、申告納税制度の一層の定着と課税の公平を図るため、納税環境の整備に向けて所要の措置を講ずるとともに、今後とも、国民の信頼と協力を得て、一層適正、公平な税務行政を実施するよう努力してまいる所存であります。 また、税外収入につきましては、特別会計及び特殊法人からの一般会計納付等の措置を講ずるなど思い切った増収を図ることといたしております。 公債につきましては、以上申し述べました歳出歳入両面の努力により、その発行予定額を前年度当初予算より六千六百五十億円減額し、十二兆六千八百億円といたしました。その内訳は、建設公債六兆二千二百五十億円、特例公債六兆四千五百五十億円となっております。この結果、公債依存度は、二五・〇%となっております。 財政投融資計画につきましては、厳しい原資事情にかんがみ、対象機関の事業内容、融資対象等を厳しく見直すことにより、規模の抑制を図り、政策的な必要性に即した重点的、効率的な資金配分となるよう努めるとともに、民間資金の活用を図り、円滑な事業執行の確保に配慮したところであります。 この結果、昭和五十九年度の財政投融資計画の規模は、二十一兆一千六十六億円となり、前年度当初計画に比べ、一・九%の増加となっております。 この機会に、昭和五十八年度補正予算につきまして一言申し述べます。 昭和五十八年度補正予算につきましては、昭和五十八年分の所得税の臨時特例等に関する法律の実施に伴う減税一千五百億円等に対処するとともに、災害復旧費の追加、義務的経費の追加等やむを得ない歳出の追加等の措置を講ずることとしており、この結果、昭和五十八年度一般会計補正後予算の総額は、歳入歳出とも当初予算に対し四千五百九十八億円増加して、五十兆八千三百九十四億円となり、その公債依存度は二七・一%となっております。 以上、財政金融政策に関する私の所見の一端を申し述べました。 本国会に提出し御審議をお願いすることを予定しております大蔵省関係の法律案は、昭和五十九年度予算に関連するもの十三件、昭和五十八年度補正予算に関連するもの一件、その他六件、合計二十件でありますが、このうち十八件につきましては、本委員会において御審議をお願いすることになると存じます。それぞれの内容につきましては、逐次、御説明することとなりますが、何とぞよろしく御審議のほどお願いする次第であります。
○委員長(伊江朝雄君) ただいまの大臣の所信に対する質疑は後日に譲ることといたします。 —————————————
○委員長(伊江朝雄君) この際、大蔵政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。井上裕君。
○政府委員(井上裕君) このたびはからずも大蔵政務次官を命ぜられました。わが国社会経済が直面いたしております重要なときに当たりまして、職務の遂行に万全を期したいと思います。委員各位の御指導を賜わりますよう心からお願いを申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
○委員長(伊江朝雄君) 次に、堀之内久男君。
○政府委員(堀之内久男君) 今般大蔵政務次官を拝命いたしました堀之内であります。現下の厳しい内外情勢の中で職責の重大さをひしひしと痛感いたしております。微力ながら全力を傾けて職務の遂行に当たる所存でございます。よろしく御指導御鞭撻のほどをお願い申し上げます。(拍手) —————————————
○委員長(伊江朝雄君) 次に、昭和五十八年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を議題といたします。 まず、提出者衆議院大蔵委員長代理越智伊平君から趣旨説明を聴収いたします。越智伊平君。
○衆議院議員(越智伊平君) ただいま議題となりました昭和五十八年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。 この法律案は、昨八日、衆議院大蔵委員会において全会一致をもって起草、提出いたしたものであります。 御承知のとおり、政府は、昭和五十八年度におきまして米の生産抑制の徹底と水田利用の再編成を図るため稲作転換を行う者等に対し、水田利用再編奨励補助金を交付することといたしておりますが、本案は、この補助金に係る所得税及び法人税について、その負担の軽減を図るため、おおむね次のような特例措置を講じようとするものであります。 すなわち、同補助金のうち個人が交付を受けるものについては、これを一時所得の収入金額とみなすとともに、転作に伴う特別支出費用等は一時所得の必要経費とみなし、また農業生産法人が交付を受けるものについては、交付を受けた後二年以内に事業の用に供する固定資産の取得または改良に充てる場合には、圧縮記帳の特例を認めることといたしております。 なお、本案による国税の減収額は、昭和五十八年度において約十一億円と見込まれるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案の提出を決定するに際しまして、内閣の意見を求めましたところ、稲作転換の必要性に顧み、あえて反対しない旨の意見が開陳されました。 以上がこの法律案の提案の趣旨とその概要であります。 何とぞ速やかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(伊江朝雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。 これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○竹田四郎君 まず、大蔵省と農水省に資料要求をしておきたいと思います。農水省にまずお聞きしたいと思うんですが、この補助金の額ですね、十アール当たり五万円とか、三万五千円とか、三万円とかという数字があるんですけれども、これはどういう計算でこういう数字が出たのか。いまここで説明してもらいますと、私の時間は十一分でありますから時間がなくなりますから、後でひとつ文書でいただきたい、これが一つです。 それから大蔵省の方に伺いたいと思います。現実にいま減額総額十一億というお話でありますけれども、具体的にこれによって税金の負担がまかる人といいますか、負担しなくともよくなる人、これは具体的にそれぞれの補助金をもらっている階層がございますけれども、一体件数にして何件ぐらいになるのか。耕作規模、減税額のそれぞれの平均というようなものも、できましたら、これもきょうでなくて結構でございますから、ひとつ文書で後で出していただきたい、これをお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(中野賢一君) 転作奨励金の額の根拠でございますが、後ほど資料でお出しいたしたいと思います。
○政府委員(梅澤節男君) 税関係の御指摘の資料でございますが、従来から、この特例措置につきまして、一応減収額を大ざっぱな仮定で推計をいたしておりますが、率直に申しまして、詳細の税務統計は手元にございません。したがいまして、いま竹田委員が御指摘になりました点、どれくらいの資料ができますか、検討はさせていただきますが、御注文どおりのものができますかどうか、しばらく時間の御猶予をいただきたいと思います。
○竹田四郎君 これは提案者にもお聞きしたいし、農水省、大蔵省にもお聞きしたいんです。 再編奨励補助金ということでありますけれども、私は主に都市的な立場で物を見ているわけでありますが、政府の政策によって米作からほかのものに転作する、よってその補助金として、五十三年から毎年二千六百億から三千六百億、ことし五十八年度もさらに補正によって三千四百五十億近く出すことになっているんですけれども、都市の労働者の立場から見てみますと、アルミがだめになるとか、何々がだめになるということで、国の産業構造の転換等によりまして会社がつぶれていく、あるいは昨年の北炭の三井の工場ですか、あのような形で工場が閉鎖になっていってしまう場合も、せいぜい退職金プラス雇用保険、失業保険ですか、これを長い人で一年間くらいもらう、あとはほかのところへ何とか就職するわけですが、そのときの収入というのは、もとの会社に勤めているよりもずっと低くなるわけですね。しかし、その際、国が補助金をくれるかというと、補助金を恐らく出す例というのはないと思うんですね。 そうしてみますと、どうもいつまでもこういうことが続けられるということは、そちらの方から見ますと、農政の過剰保護といいますか、そういう感じがないわけでもないと思うんですよね。確かに、それじゃ米作をやめてほかの転作をやったら米作と同じような収入があるかというと、これは今のところなかなか難しいと思うんですが、しかしいつまでもこれをやられていたんじゃ、農政は一体何をやっているんだと。少しずつは金額も下がっていく、あんまり一遍にぼんと変えるわけにもいくまいでしょうから、激変緩和措置はある程度やらなくちゃならぬと思うんですが、だんだん金額が少なくなっていくならいいんですが、どうもだんだん金額が多くなっていくということでは、農政に対する国民の信頼といいますか、そういうようなものを失っていくんじゃないか。 それで、消費者米価は毎年のように上がっていく。しかも勤労者の方とすれば、ここ見られるように税金もあんまり安くならない、給料も上がっていかない、こういう中でこっちだけがふえていく。一体こういうことをいつまで続けていくのか、いつまでやったらこういうことがなくなっていくのかね。それは私はそう簡単だとは思いませんけれども、そういうものを私どもは得たい。そういうものもあれば、なるほど、ここまでやっているのか、それじゃ、ある一定の年限だけは大変な金はかかるけれども、これはしようがないということになるわけですが、農水省は、その辺はどういうふうにお考えなんですか。
○政府委員(中野賢一君) 現在私どもの方で実施しておりますのは、水田利用再編対策でございますが、これは今お話もございましたように、米の過剰基調に対処いたしまして、需要の動向に即しました農業生産の再編成を行うという趣旨で行っておるわけでございます。それで、五十三年度から十年の長期的なビジョンのもとにやるということで、その中を三つの期間に分けまして、第一期三年、第二期三年、今度五十九年度から第三期に入るわけでございます。 それで、御案内かと思いますが、日本の農業は、モンスーン地帯という気象の特性もございまして、いわゆるかんがい農業、水田農業、稲作農業がずっと古来主体でございます。これを昨今の消費の動向に即しまして、米作から、つまり麦であるとか、大豆であるとか、果樹であるとか、野菜であるとか、そういった方に転換をするという、日本農業にとりましては非常に難しい課題でございます。それに農家が非常に努力をされておるわけでございますが、そういう難しい問題があるということもひとつ御理解いただきたいと思います。 では、いつまで続けるかということになるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、水田利用再編対策は、おおむね十年ということになっておりまして、第三期があと三年続くわけでございます。その後どうなるかということでございますが、具体的にはその時点で、米の需給の動向であるとか、それから米とほかの転作作物との収益性の関係とか、いろんな条件を総合判断して判断するということになるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、日本農業の構造そのものを変えていくという非常に難しい事業でございます。しかも、さっき申し上げましたように、米の需給の動向を考えますと、そう短期にこの需給のギャップが解消するというふうにも見込まれませんので、この三期対策が終わりました後も、何らかの米の需給均衡化対策、転作対策というのは要るんではなかろうかというふうに考えております。 今御指摘ございましたように、いつまでもその転作奨励金に依存し続けるということは、問題があるというふうに我々も考えております。これは先般の臨時行政調査会からも御指摘があったわけでございますが、早期に奨励金依存から脱却をしなさいという御指摘を受けているわけでございます。したがいまして、今度、五十九年度にお願いをいたしておりますが、予算の中で奨励金、これは大きく分けまして二つございまして、基本額とそれに加算する加算金と二つの体系になっておりますが、その基本額の方でございますが、思い切って一律に八千円の減額という措置を講じておるところでございます。そういうことで、今御指摘のような奨励金依存からの脱却、そういう基本的な方向で今後も努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○竹田四郎君 あと時間ございませんから一問だけ。聞きたいことあるんですが、一問だけで終わらしてもらいます。今度、三期の対策なんか他用途米の問題なんかもいろいろ私は問題あるだろうと思いまするけれども、これはきょう聞きません。 最後に、いろいろな行政管理庁の指摘とかあるいはその他の検査院の検査報告などを見まして、大分補助金というのがあちこちむだに使われている例というのがあるようでありますね。たとえば資材置き場になっているようなところに補助金が出ていたり、あるいは何もつくっていないところに補助金が出ていたりして、その額もそう少ないわけじゃないですね。かなり多いわけですが、これはどうしてこんなことになるんですか。その原因というのは、農水省としてはどういうふうににらんでいるのか、これを直すのについて具体的にどういうふうに考えているのか、その二点だけ伺っておきます。
○政府委員(中野賢一君) 対策奨励補助金につきまして、今御指摘のように、不当な交付が皆無でないということを非常に遺憾に思っておるわけでございます。こういった事態が生じましたのは、具体的には市町村が転作が行われたことを確認いたすわけでございますが、相手の農家が現実問題としては三百万ぐらいの農家になります。これを圃場で見ますと、筆数にいたしまして約一千万ぐらいの筆になるわけでございまして、非常に手間暇がかかることも事実でございます。具体的な事業の進め方につきましては、要綱とか要領で細かにいろいろ指導いたしておるわけでございますが、その点に若干ふなれがあるとか、事業主体の方が、補助金を受ける主体が農家ということもございまして、手続上にそこを来す、そういったことがございまして、御指摘のような事実が出ているんではないかと思います。 やはり貴重な税金を使いましてこういった事業をやっておるわけでございますから、補助金の執行につきましては、厳格に行われるよう今後ともその趣旨の徹底を図りまして、指導を強化してまいるつもりでございます。
○塩出啓典君 まず最初に大蔵省にお尋ねしますが、これはずっと議員立法で、政府は「あえて反対しない」という、こういう御意見のようでありますが、何となくあんまり大蔵省は乗り気でない、それを議員立法で横車を押しているような、こういう印象も持たれるわけでありますが、しかし本来の趣旨からいえば、そういう転作に国策に従って協力をした、そういう点に対して税金の面で配慮するということは、公共事業に土地を売る場合においてもそういうことはあるわけでございますし、私はまあ筋が通っていると思うんですね。そういう点でこれはちゃんと政府から出すべきじゃないか、ちゃんと租税特別措置の中に入れて。その方が非常に自然ではないかと思うんでありますが、それをあえてやろうとしないお考えはどこにあるのか伺っておきます。
○政府委員(梅澤節男君) これは例年この時期に同じことを申し上げておるわけでございますけれども、本来この補助金は、所得税法の考え方から申しますと、事業所得として課税されるべき所得である。それを日本農業の置かれました特殊な事情等を背景といたしまして、この種の補助金が出る場合、農家の負担を軽減するという、それこそ国家的な観点から、そういう異例の政策的な要請でもって一時所得としてこれを扱うという税法上の措置をとる、そういう特例でもございますので、私どもといたしましては、本来、所得税法の考え方からいいますと、事業所得として課税されるべきものが本旨でございますが、ただそういった政策的な要請で立法府として意思をお固めいただきまして法律として制度化をなさる場合に、従来とも政府としてはあえて反対を申し上げない、こういうことで従来も対処をさせていただいておるわけでございまして、何とぞその点については御了承を賜りたいと思います。
○塩出啓典君 私は非常に不自然な感じがするわけで、今年はやむを得ないと思いますが、来年度におきましては、ひとつぜひそういう方向で話し合いをしていただければありがたいと、このように思います。 次に、農水省に二点ほどお尋ねいたします。 この四年ほど冷害で米の収穫が非常に減っておるわけでありますが、理由は天候不順。けれども、四年間も天候不順が続くということは、統計学的にいっても、もっと構造的な原因がありはしないか。そういう点をどう考えているのか。 それと、昨年は大分お米の在庫が減って、五十八米穀年度末は在庫が十万トンという異常事態で、非常に心配はないのかどうか。油の問題等においても、百日とか備蓄をするために非常に国家資金を導入しておるわけでありまして、これは安全保障の上から大事じゃないかと思うんです。米の在庫が少ない方が非常に経費が少ないと思うんですけれども、安全保障という点から心配ないのかどうか。余り綱渡り過ぎるような気がすると思うんですが、この二点についてお尋ねをいたします。
○政府委員(中野賢一君) 御指摘のように、ここ四年ばかし不作が続いておるわけでございます。 それで、お話のありましたように、いろいろ気象条件とかデータを精細に調べてみますと、基本的には今度の連続した不作は異常な気象要因が原因でございます。 ただ、各地域に参りまして具体的に見てまいりますと、農家によって差がございます。この気象条件を克服していった農家もございますし、もろにやられてしまった農家もございます。これは稲作の技術がおおむね確立しておると思いますが、その技術の基本を確実に励行しないと、例えば健全な苗をつくるとか、それから適期に播種をする、それから肥料をやる、水の管理を十分にやる、そういったことが基本的に行われませんと、やはり被害を大きくする。 今回私ども、たくましい稲づくりということで新稲作運動を起こしております。これは土づくりから始まりまして、稲作の技術を基本的に励行していくということを各農家の末端まで普及浸透させようということでございます。そういったことがございまして、やはり基本は安定した稲づくりということを基本にこれからも指導をしてまいる所存でございます。
○説明員(赤木壮君) 米の需給に心配ないかという御質問でございましたが、五十八年産の米につきましては、当初在庫積み増しを行うということで、転作の目標面積を六十七万七千ヘクタールから六十万ヘクタールに軽減しながら対応してきたわけでございますが、冷害等によりまして作柄がやや不良ということで、結果的に生産量は千三十七万トンになったわけでございます。 五十九米穀年度の供給につきましては、この生産量と、それから前年産の十万トンの持ち越しもございますし、それからさらに五十三年産米も引き続き売れるという見込みでございますので、これらをあわせて対応していきますと、米の需給に不安はないというふうに思っております。こういうふうなことで五十九米穀年度末、ことしの十月末には、五十八米穀年度と同様に、前年産を約十万トン程度持ち越せるものというふうに思っておりますし、また毎年十月末までには新米が大量に集荷されておりますし、こういうことを考えますと、五十九米穀年度の端境期においても需給に問題はないというふうに考えております。 なお、こうした在庫事情を考えまして、水田利用再編対策の中でも、各年四十五万トンずつの計画的な在庫積み増しを行うということになっておりますので、こういう対応の中で需給の安定に努めてまいりたいというふうに考えております。
○近藤忠孝君 農水省に二点お伺いしますが、予算削減率は農水省が四・一%、各省庁でトップですね。そのうちの七割が食糧管理費、さらにそのうち七割が水田利用再編奨励金のカット。先ほどお話しのとおり奨励金基本額で八千円で、個々の農家への影響が大きいんではないかと思うんですが、その点が第一点。 もう一つは、農業生産所得、昭和五十二年で五兆四千億円、昭和五十七年には四兆三千億円と一兆一千億円も減収なんですね。いま生産意欲さえ失いかけている農家が大変多いわけです。農水省として農業を国の重要な基幹産業としてやっていこうという意欲ですね、農家が生産意欲を失っているのに対して、農水省の意欲を、三分ですので、端的にひとつそれぞれお答えいただきます。
○政府委員(中野賢一君) 御指摘のように、予算は減っておりますが、減った中身を見ますと、先ほど申し上げましたように、奨励金の基本額を八千円減らしたということ、それから転作面積が、実際問題といたしましては、五十八年に比較いたしまして五十九年は約十万ヘクタール減ります。これは転作の規模でございます。そういったことが影響いたしまして予算的には減額になっておるわけでございます。しかも奨励金の減額につきましても、私どもとしては、いわゆる稲作と転作作物との収益性等いろいろ考えまして設定をいたしたつもりでございまして、予算の格好から見えるほどの農家に対する経営上の問題というのは、私どもはないというふうに考えております。 それから農業生産に対する意欲の問題でございますが、私どもは国民食糧の安定的確保ということを至上課題といたしまして懸命に努力しておるところでございます。
○青木茂君 私も三分ですから、提案者にお伺いを申し上げます。 五十七年度も五十八年度も、内閣に聞いたら、みんなあえて反対はしないと言ったものをあえておやりになったわけですね。その間について十分な御論議の上二つの「あえて」があったんでしょうか、まずそれ第一点。
○衆議院議員(越智伊平君) 先ほど来御論議をいただきました、大蔵省からも御答弁がありましたとおり、あえて反対はしないと、こういうことでありますが、私どもこの起草に当たりましていろいろ論議をいたしました。そうして最終的には、きょうお見えの野口理事の意見もとりまとめて意見を付しておるような次第であります。しかしながら、農水省から御説明がありましたように、今、水田利用再編対策につきましては、麦あるいは大豆、野菜といろいろやっておりますけれども……
○青木茂君 恐れ入りますが、三分ですから簡単にひとつ。
○衆議院議員(越智伊平君) 野菜の収入が非常に少ない。所得が少ない。これは各市町村あるいは市町村の農業委員会等、大変な御苦労をされております。そして今までずっとこういうことで減税措置をしておりますので、やはりことしもやっていく。将来につきましては、また理事会等で大いに論議しようと。こういうことで起草をした次第であります。
○青木茂君 どう考えても、税法理論上、事業所得であるものをあえて一時所得にした、ここがわからないわけなんです。事業所得ならいいと思います、農業を保護しなきゃならない理由がいろいろありますから。今、とにかく都市の税金が農業保護に流れ込んでいるような実情。実りあるものならいいけれども、この補助金が余り実りあるものとも思えない。そうなりますと、トーゴーサンピンとよく言われる不公平税制のこれは拡大ではないかという気がして仕方がないんですけれども、そういう御論議はございましたでしょうか。
○衆議院議員(越智伊平君) そういう論議もありました。ありましたけれども、先ほど申し上げましたように、実際は農家は米をつくることが一番所得が多い。そして、転作をいたしますと、これはさして喜ばれない政策でありますし、所得も少ない。その奨励金から税を取ると、かえって米づくりと転作との所得の格差といいますか、そういうことを考えて、これは減税をするべきだ、こういう結論に達した次第であります。
○青木茂君 農家の方、農業の方は大変手厚い保護があって、サラリーマンの立場からしては大変うらやましいと思うわけでございます。 終わります。
○委員長(伊江朝雄君) ほかに御発言もないようですから、本案に対する質疑は終局したものと認めます。 これより討論に入ります。——別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 昭和五十八年度の水田利用再編奨励補助金についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。 (賛成者挙手)
○委員長(伊江朝雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(伊江朝雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十四分散会 —————・—————