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101回国会参議院1984/05/09

国民生活・経済に関する調査特別委員会生活条件整備検討小委員会 第3号

発言数
40
登壇者
15
会派数
3
開催日
1984/05/09

会議録

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) ただいまから国民生活経済に関する調査特別委員会生活条件整備検討小委員会を開会いたします。  生活条件整備に関する件を議題とし、新社会システムとまちづくりについて関係省庁から説明を聴取いたします。  まず、自治省から説明を聴取いたします。田井官房審議官。

田井順之自治省大臣官房長

○政府委員(田井順之君) 新しい技術開発に伴いまして、こういったものを活用しました新しい事務、事業の運営に関するシステムが創出されまして実用化が進められておりますが、地方公共団体の行政運営におきましても、こういった新しいシステムを取り入れることによりまして行政サービスの効率化を図り、あるいは従来行うことができなかった新しい行政サービスを提供するといった努力が積極的に行われるようになりつつあります。  こういった現状に対しまして、自治省としましても、安全で快適な住みやすい地域社会を築き上げていく上で、こういった新しい各種のシステムが適切に効率的に導入され、活用され、そして住民福祉の向上に資するということは大変重要なことでございますのて、こういった問題に十分取り組み、関係の地方公共団体に対しましても助言、指導をしていかなければならないというふうに考えておるところでございます。  そこで、昭和五十六年度からこういった問題に関する調査研究にも手をつけてまいりましたが、きょうはその中から昭和五十七年度に行いました地方公共団体における新社会システムの導入状況に関する調査の結果につきまして、ごく概略を御説明申し上げることにいたします。  最初にお断り申し上げておきたいのでございますが、この調査で調査対象といたしました新社会システムということにつきましては、実は明確な定義もございませんし、調査に際しましては、一般に医療、福祉、文化、教育、消防、廃棄物処理、エネルギー供給、住宅、都市開発などの公共、公益サービスを供給する仕組み、方式で最近の技術革新の成果が取り入れられているもの、こういう漢たる表現で説明をいたしまして、それと同時に、これまで既に各地域で導入され実用化されている幾つかの各種のシステムを例示いたしまして、それらを参考にしながら各地方公共団体で新社会システムに該当すると判断したものを調査票に記載していただくという方式をとったわけでございます。  したがいまして、その結果、率直に申し上げまして、判断基準は団体によりまして必ずしも同一ではございません。そして、同じようなシステムが団体によっては取り上げられたり、取り上げられなかったりしている場合もございますし、また中には、新社会システムと呼ぶにはいささかどうかと思われるような大変素朴な、単純なシステムも実際にはかなり含まれております。あるいはこれらのシステムを、大きくは資源エネルギー系統のシステム、それから情報・通信系統のシステム、交通・物流系統のシステムと、三つに分類して書いていただいたわけでありますが、この辺の区分もまちまちになっているという点がございます。しかし、調査票の取りまとめに当たりましては、原則として各自治体が出してこられた報告をそのまま整理するという形でまとめましたので、この数字につきましてもそういうものであるという点をひとつ御了承をいただきたいと思います。  それから、資料そのものが大変簡単で恐縮でございますが、今申し上げましたように、一つ一つのシステムにつきましては実に千差万別、いろんなものが含まれておりますので、きょうは、その中から必要に応じまして幾つか例示的に御説明するにとどめまして、全体、数字としてこういう状況になっているということを読み取り願いたいと存ずる次第でございます。  それで、資料の一ページのところに一といたしまして、「地方公共団体における新社会システムの導入・検討状況」というのが、二つの表にしてまとめてございます。これが中心でございまして一以下の資料は、これを都道府県・指定市あるいは市町村別に、あるいは先ほど申し上げました三種類の系統別に内訳として整理したものでございます。  この最初の表にございますように、広い意味での新社会システムを導入しているという回答を寄せたものが、件数といたしまして五百三十七ございました。それから目下検討中という回答を寄せたものが件数としましては百二十九、合計いたしまして六百六十六、こういう状況になっております。  そこで、以下三つに分けました系統別に、簡単にこの数字について補足をさせていただぎたいと思います。  最初に、資源エネルギー系統のシステムについてでございますが、ここにございますように、導 入と答えたものは、都道府県が四十二、市町村が百六十六、合計二百八となっております。そのほか検討中が、都道府県十七、市町村四十二、合計五十九、こういうことになっておりますが、これらの中で、件数としまして圧倒的に多かったのは、太陽熱を利用いたしましたソーラーシステムの導入を挙げておるものでございます。これはもう既に実用化されているものが非常に多いわけでありますが、例えば老人福祉センターでありますとか、勤労青少年ホームでありますとか、少年自然の家あるいは文化センター、こういった各種の施設にソーラーシステムを取り入れている。さらには、学校のプールでありますとか各種の温水プール、さらには、民間の公衆浴場にも補助をしながら導入を図っている、こういったものが非常に件数としては多うございます。  それに次いで、かなり件数がございますのが、いろいろな廃熱を利用したシステムでございます。とりわけごみ処理に関連したものが多うございます。例えばごみ処理に伴って出てきますいろんな熱分解ガスを有効に利用して、これを不純物を除去して都市ガスとして利用していこうというようなシステムがございましたり、あるいはごみ焼却に伴って生じました余熱によって発生した蒸気を有効利用いたしまして、これで自家発電をいたしまして、それによって大幅な電力の節減を図る、長期間で見ますと建設費は償還できる、こういう仕組みをとっているものとか、さらには、人口急増によりましてし尿処理などに非常に問題が生じておりますところで、ごみ焼却によって生ずる廃熱を利用しまして、し尿を真空状態で蒸発濃縮しまして、濃縮したものを焼却することによってし尿焼却用の重油を大幅に節約することができる、こういったような例が挙がってきております。  さらには、いろんなエネルギーを多角的に組み合わせたシステムだということで、例えば上水道の浄水場を整備いたしました際に、あわせて農村活力センターとか、民家園とか、淡水魚の水族館、こういったものを併設しまして、この施設内で水を引き入れることによって生じます落差を利用した水力発電を行い、あるいはソーラーシステムを設け、さらに区域内のごみ焼却によって生じた廃熱を利用し、そういったものを全体、相互に有効に利用しながら年間相当額の経費節減を図っている、こういったようなシステムを挙げてきているものもございます。そのほか、海水を淡水化する離島等で用いられているシステムでありますとか、ごみ処理に際しまして空き瓶や空き缶を有効に再資源化するためのシステムでありますとか、さらには施設野菜ハウスにつきまして地熱や地下水を有効に利用して省エネを図るシステムでありますとか、そういった各種のものが挙がってきております。  それから次に、情報・通信系統のシステムにつきましては、これは数が非常に多いわけでございますけれども、ここにありますように、導入済み府県百二十二、市町村百十、合計二百四十二ということになっておりますが、これらの中では、大気汚染の監視でありますとか、水質汚濁の監視でありますとかいった、広い意味の環境監視のシステムを挙げているものが非常に多数ございます。  それに次ぎまして、医療とか、健康保持、保健関連の各種システムを挙げているものがたくさんございます。特に救急医療につきましては、これは現在相当普及いたしておりますけれども、救急車と病院とが連携をいたしまして、あるいは救急に関する消防のセンターと十分な連携をとりまして、状況に応じて適切に患者の搬送をし、迅速に処理をするためのシステム、こういったものが挙げられておりますし、最近はドクターカーということで救急車に医師が同乗して、搬送の途中でさらに適切な措置をするようなシステムも少しずつ普及してきておりまして、こういったものが挙がっております。  それから、医療に関連しましては、とりわけ離島でありますとか、僻地を抱えているところが、センターになる中核的な医療施設と、それから地域の病院と、さらには僻地の診療所なり何なりを結んだネットワークを組んで対処していく、そういったシステムを逐次つくり上げつつございます。幾つか例もございますが、時間の制約もありますので、省略をさせていただきたいと思います。そのほか健康管理のためのいろんなデータバンクを整備して、これによって住民の日常の健康保持に努めるようなシステム、こういったものも挙げられております。  それから、最近だんだん話題を呼んでおります有線テレビを活用したシステムといったようなものも幾つか挙げられております。ただ、こういったものの運営につきましては、現実にはなかなか問題点も多いようでございまして、検討すべき課題というものは幾つか調査結果の中でも挙げられております。内容的には、それぞれ自主放送いたしましたり、ニュース、お知らせ、あるいは議会の中継、各種行事の中継、こういったものをやっているわけでありますけれども、やはりケーブルの保安維持、こういった点の問題もあるようでございますし、レコード等を使いますと著作権の問題もあるというようなことで、それでいて契約料とか、視聴料というものの徴収というのは困難でございますので、そういった面からの問題点も指摘されているようでございます。  そのほか、中小企業に関する情報を提供するようなシステム、中には中小企業の財務診断のためにコンピューターを活用しまして、従来ならば約九時間くらいかかったものを、おおむね一時間で仕上げて直ちにお渡しすることができるような、そういったシステムを導入しているというような報告事例もございます。  それから、これは新社会システムというにはいかがかという一つの代表例でございますけれども、各地域でスポーツリーダーでありますとか、あるいは社会教育のリーダーでありますとか、こういったものを、求めに応じていつでもすぐにあっせん提供できるように、そういった一種のデータバンクを整備して運営しております。こういったものも報告の中にはかなりたくさん挙がってきております。  そのほか、消費者に関する情報でございますとか、農村生活に関する情報を提供するためのシステム、こういったようなものも報告に挙がってきております。  それから最後に、交通・物流体系のシステムでございますが、これは数からいたしましても、導入と答えたものが都道府県四十四、市町村十六、合わせて六十でございますけれども、一番多いものはやはり各都市で行われております交通管制に関するシステムでございます。これはもうよく御存じのことでございますので、特につけ加えることもございません。  それから、数はそれほどございませんけれども、新交通システム、モノレール等を挙げてきているものがかなりございます。これにつきましては、また後ほど関係省庁からの御説明もあるようでございますから、省略さしていただきたいと思います。  なお、都市バスに関連いたしましては、最近都市バスは特に定時運行が非常に困難になってきているということで、バス・ロケーション・システムというような、例えば、次のバスはどこまで来ておりますというようなものが適切に表示されるといったシステムを採用しているものが幾つか報告の中に挙がってきております。  それから、この系統では、例えば廃棄物の運搬処理という面で、真空輸送と申しますか、空気輸送というような形で、ごみを地上の投げ入れる位置に入れますと、後はパイプの中を空気の流れによって自動的に処理施設まで搬送される。その結果、町の美化とか交通障害とかいった面で非常に効果がある。しかしながら、大変先行的な投資が多額に上りますので、これを整備するためには財政的な十分な措置が必要であるというようなものも幾つか挙げられております。それから、北国では消雪、融雪、この関係のシステムがかなり挙がってきております。  「その他」となっておりますが、これは実は分類によりまして、本来ならば以上申しました三つのいずれかに属すべきものもかなり含まれております。なかなか分類しがたいかなと思われるものといたしましては、例えば総合運動公園の集中管理についてのシステムを挙げているものとか、地下街の防火システムを挙げているもの、あるいは広域市町村圏で、広域にわたる図書サービスについて新しいシステムをとっているというようなものを挙げている例とか、幾つかございますが、これはもう数からいたしますとごく少数でございます。  五十七年度に行いました調査にあらわれてきました数字自体はこういうことでございますが、最初お断り申し上げましたように、地方団体によりましては、判断基準が必ずしも同一でございませんので、ここにあらわれてない、この程度のものならば我が町でもやっているというものは幾つかあろうと思います。それから、さらにその後導入されたり、新たに導入を検討したりしているものもかなり出てきているようでございます。  こういった新しい仕組みを積極的に取り入れつつある現状に対する評価と申しますか、どういうふうに見ていくかということでございますけれども、事例によりましては大きな成果を挙げまして、資源やエネルギーの節減という面でも、経費の節減という面でも、相当の効果が上がっていると考えられるものもございますが、中には、まだ始めたばかりで、何とも評価は確定しがたいというものも少なくないように思われます。さらには、やってみましたけれども、いろいろ問題点があって相当慎重に検討しなければならないかなと思われるものもあるようでございますし、特に試行錯誤的に進めているものの中には、国庫補助その他補助制度に支えられて実験的な段階としてやられているものもございます。  自治省といたしましては、こういったものにつきまして基本的には今後も新社会システムというものは積極的に推進していかなければならないと思っているところでございます。ただ、具体的な問題となりますと、地域それぞれに特性を備えているわけでございますから、そういった特性を十分考えまして、本当に導入するにふさわしい、最適のシステムを選んでいくということが必要であろうと思っております。そういう点から今後もさらに研究を続けていこうと思っておりますけれども、最近は特にニューメディアに代表される先端技術を駆使しました情報システム等が世の関心を集めておりまして、こういったものと地域の振興あるいは地方自治行政の運営とのかかわりというものをどう考えていくかということも大変大きな課題でございます。そういったものも含めまして十分研究し、努力をしてまいりたいと思っているところでございます。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) どうもありがとうございました。  それでは、次に建設省から説明を聴取いたします。沓掛道路局長。

沓掛哲男建設省道路局長

○政府委員(沓掛哲男君) 「新交通システムによる生活条件整備」について御説明いたします。私から最初に都市規模に応じての旅客交通面からの対応について基本的な考え方を説明し、それからお手元の資料について担当課長から説明していきたいというふうに考えております。  新交通システムの場合、ここで私たち今考えておるのは、物を運ぶというよりも、旅客を運ぶということを頭に置いて説明させていただきたいと思いますが、私たち都市規模としては、いわゆる東京、大阪、名古屋といった大都市圏、それからいわゆる仙台、札幌、広島といったような地方中枢都市、それから県庁の所在地のような地方中核都市でございます。  大都市圏の交通の、特に旅客交通の処理につきましては、例えば東京で見てみますと、都心の二十三区に朝三百五十二万人の人が入ってくる、同時に二十三区から周辺、外に百二十五万人の人が出ていくというような、非常に大量の人を運ばなきゃならなくなるわけでございます。特に通勤、通学といった三時間圏帯の輸送が大変でございますので、これについては、大量輸送機関である地下鉄が最も適当であり、地下鉄では大体一時間五万人ほど運んでおりますが、特にまた交通網としては、同種のものがネットワークを組んでおるということが大変旅客にとって便利でございますので、東京の場合は、地下鉄がネットワークとして組まれており、これが朝晩の通勤、通学の交通の大部分を処理しているわけでございます。  それから、地方中枢都市になりますと、これは地下鉄のネットワークを組むというほどの需要はございませんが、ただ、ある特定の方向に大量輸送が必要となってまいりますので、そういう方向に地下鉄等の都市高速鉄道が敷かれて、それをバスが補完していくというような形で行われておるわけでございます。  それから地方中核都市、県庁の所在地等でございますと、基本的にはバスで対応していこう。建設省ではバス路線総合整備モデル事業を実施しておるところでございまして、バス事業の場合に、運行速度が十キロを切ると、これはもう用をなしませんし、十五キロを運行速度が超えておれば、これは極めて便利な乗り物でございます。ではどの辺がボーダーラインかということは、いろいろな条件によりますが、おおむね十二、三キロぐらいのところが運行速度としての、バスとしてよく機能するかしないかの限界のように思っております。  そこで、このバスについては、バス優先レーンを設けるとか、そういうふうな形でのネットワークを組んで、その隘路となるものを整備して、一応バスである程度県庁所在地等は朝晩の通勤、通学等の交通を処理することができるのではなかろうかというふうな考え方で、現在いろいろな施設の整備を進めておるわけでございます。  さて、ここでいわゆる都市モノレールなども含めた新交通システムの交通機関としての位置づけでございますが、大量輸送機関としては地下鉄、それから個別輸送機関としてはマイカーがあるわけでございまして、またその中間に位置するのがいわゆるこの新交通システムであり、バス輸送である。バス輸送は、どちらかと言えば鉄道よりも機動的、弾力的に運営できる、いわゆるマイカーに近い側にあるし、新交通システムというのは、これは鉄道に近い側にあろうかというふうに思っております。ただ、地下鉄では時間当たり五万人ぐらい運べますが、新交通システムですと、大体時間当たり一万五千人ぐらい。  そういうことでございますので、この新交通システムについては、いわゆる大都市で言えば放射方向の交通をとても受け持つことはできませんが、環状方向について言えば、それほど大きい交通ではございませんので、そういう環状方向で必要な場合にはこういう新交通の適用ができるんじゃなかろうか。  また、新しい団地ができる。そしてそれと駅とを結ぶような、ある程度方向性が決まっており、かつ相当の発生交通があるというようなところにも適当ではなかろうかというようなことを考え、そういう今申し上げたような、適したような個所について、この十年間で十カ所ほど既に事業化を図っておるところでございます。  私たち、基本的にはいろいろな特徴を持った交通手段があって、またいろいろな特性を必要とする需要、ニーズがあって、それらがちょうどうまく組み合わされるように交通施設をセットしていこうというのが基本的な考え方でございます。それで、実はこの新交通システムについては、昭和四十五年ごろから建設省としてもいろいろ検討したわけでございますが、当初におきましては、もう少しほかのものに比べてきめ細かなサービスを提供するというようなことで検討をしたわけでございます。  どういうことかと申しますと、朝早くから夜遅くまでサービスできる、そのためには一部自動化も取り込んでいく。ラッシュ時には人を乗せるにしても、あるいは朝晩のお客の少ないときには中央でコントロールするような、そういう自動化と いうようなこともいろいろ検討したわけでございますが、なかなかそちらの方には隘路も多うございまして、今申し上げましたような大都市の環状方向とか、あるいは大きな住宅団地と鉄道の駅の間とか、あるいはこれは北九州市などにおきましては、幹線方向の交通を処理するために、必ずしも団地があったというわけでなくても敷いたりするようなものもございますが、あくまでも中量輸送機関として位置づけ、そしてその持っている特徴を、特定なそれを必要とするようなニーズのあるところに適用しながらこの整備を図っていこうということを基本として考えておるわけでございます。  詳細については、担当課長から説明をいたさせます。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 真嶋路政課長。

真嶋一男建設省道路局路政課長

○説明員(真嶋一男君) お手元の資料に基づきまして、「新交通システムによる生活条件整備」について御説明申し上げます。  一ページに、「新交通システムによる生活条件整備について」「1、都市交通体系の現状と長期的課題」ということが書いてございますが、実はこれは都市モノレールというものを含む新交通システム、そういうものが都市交通体系の中で考えていかなければならないということを、幾つかの調査報告書等を引用しながら説明を申し上げているものでございます。  ①交通需給のアンバランスが改善されず、依然として激しい交通混雑を引き起こしている  ②道路整備の立ち遅れにより、一部の幹線道路や補助幹線道路へ交通が集中し、都市環境の悪化を引き起こしている  ③バス、鉄道などの公共交通機関の効率が低下し、ひいては経営悪化をもたらしている こういう都市交通の現状がございますということの御説明でございます。  それから、1のちょっとバーを引っぱってあるところに「都市交通施設の現状」というところで、都市計画道路がどの程度に整備されているかという表を載せてございます。この表の一番下の昭和五十六年のところを見ていただきますと、左の端に計画延長が五万六千七百九十九であるにもかかわらず、改良済みは二万一千百六十七ということで、三七・二%しかまだ改良が済んでいないとか、あるいは右の方の表の2でございますが、ニューヨークとかその他の世界の大都市に比べて東京、大阪、名古屋等でも一〇%の半ばぐらいしか道路率がないとかいうようなことで、都市の道路交通のおくれを説明いたしております。  二ページでございますが、二ページには、都市高速道路がどのように整備されているかとか、それから都市高速鉄道、これは地下鉄からモノレール、それから新交通を含んだ説明でございますが、こういうところがどこで今工事が行われているかということを書いてございます。この都市高速鉄道の節の下から二行目に、「名古屋、横浜、川崎、札幌、仙台、京都、神戸、福岡で供用中あるいは工事中」というふうに説明してございます。  駐車場につきましても、これが非常に不足しているという数字を挙げさせていただいております。  それから三ページでございますが、三ページに「都市交通施策の基本的な考え方」ということで、都市交通の将来を展望いたしますと、各都市が抱えている固有の問題に加えて、三つのパターンに大体課題が分類できるのではないか。一つは交通需要の増加へどう対応していくか、二つは都市交通パターンの変化にどういうふうに対応していくか、それから生活環境の保全、この三つのことが各都市共通の課題であると言っていいではないか。したがいまして、その都市の交通施策はこれらの三つの課題解決を目標として以下の考え方に基づいた施策の実施が必要だと考えられるのではないか。  ①望ましい都市構造の誘導を図る都市交通体系の整備  ②都市交通施設と市街地の一体均整備  ③各交通機関の適正な機能分担と体系化  ④生活環境と調和した都市交通施設の整備 ということでございます。これらの命題を踏んまえて、都市交通体系を今後整備していかなければいけないということが四ページにございます。  さらに五ページに、これを受けました都市計画中央審議会の中間答申というものの概要を載せさせていただいております。そして、この都市計画中央審議会の答申の中におきましても、都市モノレール等について言及をしていただいております。  ずっと飛んで恐縮でございますけれども、十ページでございますが、十ページの一番下のところに②という節がございますが、ここは、  ②都市モノレール及び新交通システムの導入推進  ア 軌道構造物の整備に係る制度の改善・拡充都市モノレール及び新交通システムの軌道構造物の整備について、国による補助あるいは負担の対象となる範囲に限度が設けられている現行制度の改善・拡充について検討を行う必要がある。  イ システムの規格化・標準化の推進都市モノレール及び新交通システムの経営採算性を改善するため、システムの互換性の確保及びコストの削減を目的としたシステムの規格化・標準化が必要である。 というような提言がなされておりますが、この提言がなされましたのは昨年の五月でございますが、昨年の秋及び今年度の予算につきまして、いずれもこの二点について若干の改正をいたしております。  十一ページでございますが、2の「新交通システム(都市モノレールを含む)と都市交通体系」、こう書いてございます。それで言葉の定義が実は非常に幾つかございまして、まず、新交通システムを最も広い広義に解しますると、ここに書いてございますように、連続輸送システム、軌道輸送システム、無軌道輸送システム、複合輸送システムと、こういうふうに分けられます。この場合の新交通システムは、既存の交通輸送手段のパターンに当てはまらない種々の交通手段の総称というような意味でございます。  建設省として事業化しているものは、つまり建設省が新交通システムと呼んでいるものは、この軌道輸送システムのうちの、二つ書いてございますうちの中量軌道輸送システムでございます。そしてこの中量軌道輸送システム全体を一括して新交通システムという場合と、それからさらにこれを二つに分けて説明して、都市モノレールと都市ガイドウェーと分けて説明する場合がございます。先ほど局長御説明申し上げましたのは、これを一括して御説明申し上げたわけでございまして、十一ページの中ほどの「新交通システムの都市交通体系における位置」ということは、局長の御説明申し上げたとおりでございます。  それで、十二ページへまいりまして、どういうところで、この新交通システム、モノレールとガイドウェーを含む意味の新交通システムが働いているのかというと、ここで書いてございますように、先ほども局長が御説明申し上げましたが、下から五行目の「特徴」の後に、  大規模な住宅・宅地開発によって新たに発生する大量の通勤・通学交通への対処、大都市圏での環状方向の公共サービスの充実、ニュータウン等と鉄道駅との連絡交通、地方中核都市等における基幹的な公共交通路線の確立などを行う場合 こう例示してございますが、これを具体的に見てみますと、十四ページに「都市モノレールの現状」というものが出でございますが、この中で、東京モノレール、湘南モノレール等の営業線につきましては、これは都市モノレールの法律ができる前のものでございますので、ちょっとこのパターンと必ずしも適切に当てはまらない面もございますけれども、今工事予定路線のモノレールについて見ますると、千葉都市モノレールというのは、大体今までの、ここで千葉の干城台のニュータウンから県庁前を結ぶということで、ニュータウン等と結ぶという感じのものでございます。それから大阪モノレールはどちらかというと環状的な機能と先ほど御説明ございましたが、そういう色彩が強うございます。それから北九州高速鉄道の小倉線は、都市の基幹交通形成という色彩が強うございます。それからこれ今計画中のものでございますが、沖縄都市とそれから多摩のニュータウンの関係のものですが、これらはどちらかというと、沖縄の場合は都市の基幹交通軸の形成という感じでございますが、多摩の場合も、これは環状的なものと、それから都市の基幹交通の形成というような感じのものが強うございます。  それから十五ページの「新交通システムの現状」、これはモノレールでない方の新交通システムでございますが、これでは神戸の新交通システムのポートアイランド線は、どちらかというとこれは新しい団地開発というものが色彩が強うございます。それから大阪市もそうでございます。大阪市の南港ボードタウン、それから山万株式会社、これは民間のやったものもそうでございます。それから伊奈線は、これは建設省の方と直接関係ございません。それから工事中のものとして愛知県の小牧から桃花台という新宅地開発のもの、これも新規な宅地開発と結びついたものでございます。それから横浜の新都市交通、金沢シーサイドライン、これも新市街地とそれから駅を結びつけるということで、どちらかというと新たな市街地と結びつくものの例が多いというふうなことを申し上げてよろしいかと思います。  それで、先ほど定義の話を申し上げましたが、定義の中で、都市モノレールを含む新交通システムとそうでない新交通システムというようなことをちょっと申し上げましたが、そのことについて御説明してあるのが十六ページでございますので、恐縮でございますが、十六ページをごらんいただきたいと思います。  広い意味の新交通システムは都市モノレールを含むと申し上げましたが、都市モノレールにつきましては、都市モノレールの整備の促進に関する法律が昭和四十七年法律一二九号でできておりまして、それは中ほどに丸が四つつけてございますが、  ①軌道桁は主として道路法による道路に架設されるものであること  ②一本の軌道桁に跨座し、または懸垂して走行する車両によって人または貨物を運送する施設であること  ③一般交通の用に供するものであること  ④その路線の大部分が都市計画区域内に存するものであること に該当するものであり、その基本路線は、  ①都市モノレールは都市計画において定めること  ②国または地方公共団体は、都市モノレールの整備の促進に資するため必要な財政上の措置その他の措置を講ずるように努めること  ③道路管理者は、都市モノレールの建設が円滑に遂行できるよう十分配慮すること こういうふうになっておりますが、このほかにガイドウェーというものがございまして、これにつきましては現在は法律上の制度はございませんが、この都市モノレール整備の促進に関する法律においてこれと同様な扱いをしております。そして、この場合のガイドウェーに相当する新交通の定義といたしましては、主として道路法上の道路に架設される車両誘導設備、誘導壁と申しますが、そういう車両を誘導する設備によって道路を走行する車両によって人または貨物を運送する中量輸送施設でございまして、十七ページにございます絵が、これが一番狭い意味の新交通システムの絵でございます。これについての補助制度ができておりまして、これはモノレールもそれから狭い意味の新交通であるガイドウェーも全く同じでございまして、考え方は十七ページの中ほど以下に書いてございますが、「支柱、桁等の下部構造をインフラ部と称し、道路の一部分を成すもの」と、いう考え方で、これの補助をいたしております。  それで十八ページをごらんいただきますと、これについて先ほど少し改定が行われたと申しましたが、五十九年度改定分について上の四行で説明してございます。「インフラ部に対する補助対象は、従来インフラ外を含めた開業時までの全体事業費の四四・九%以内としていたが、」五十九年度から「段階的整備に伴い必要となる開業後の投資額を含めたものを全体事業費とするように改定を行った。」、例えば将来の車両増なども見込んでいるというような考え方をとったのでございます。  それから5として「新交通システムの導入による生活条件への影響」を書いてございます。これがどういう効果があるかということを①、②、③と書いてございますが、  ①マイカー、タクシー利用者が新交通システムを利用することによる周辺道路交通の混雑緩和、それに伴う騒音等環境問題・交通事故の減少  ②バスに比べ、新交通システムは速度が早く、定時性が確保され、快適であるなど、高度の公共交通サービス水準が期待される  ③地域の基幹的な交通機関として、地域開発の大きな推進力となり得る などが挙げられます。  十九ページの一番最後に、図の2として「新交通システムの満足度」というのが書いてございます。これは五十六年度に神戸のポートアイランドの利用者について実施した調査でございますが、この中で割合満足度の高いものとしては、景色のことも書いてございますけれども、上から二番目、「車内の環境のよさ」とか、あるいは「駅の環境のよさ」だとか、「予定した時間にいける」とか、「全体的にみた利用のしやすさ」とか、「事故などの心配のなさ」というようなことが満足度が高く書いてございます。  また表の6の「新交通システム整備地域への入居者」、これも同じポートアイランドの資料でございますが、「入居理由」として、何と言っても一番目に「交通の便がよい」ということが理由として取り上げでございます。  またその下に「新交通システムがなかった場合の入居」。「新交通システムがないと住まなかった」というのが三七・六%、「バスがあれば住んだ」というのが四五・五%というようなことで、かなりのウエートを新交通システムが生活環境のために果たしているということの結果が出ております。  以上、簡単でございますが、資料に沿って説明をさしていただきました。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 次に、運輸省から説明を聴取いたします。永光鉄道監督局長。

永光洋一運輸省鉄道監督局長

○政府委員(永光洋一君) 今建設省さんの方から大体側説明されまして、重複もあるかと思いますので、なるべく重複を避けた形で具体的説明を計画官の圓藤からさせたいと思いますが、基本的に新交通システムは先ほどお話がありましたように、神戸と大阪で開業されてから三年、やはり道路の混雑緩和だとか、あるいは公害、あるいは環境問題等の対応から都市交通に対する一つの大きな救いの交通機関というような考え方がありまして、関係の都市でも積極的にいろいろ研究をいたしておるところであります。  ただ、やはり新交通システムというのは非常に言葉がやわらかくてソフトでいいわけでありますが、あくまで交通機関でありますので、その地域の輸送需要にやっぱりフィットしたものでなければならないということが基本ではないかと我々思うわけであります。したがって、現在動いておるところ、あるいは今後そういう計画があるところで、一つにはどうも開発計画等が少しおくれがちであるというようなところからの地域の開発計画との十分な調整といいますか、そのあたりがうまくいってない面があって、どうも収支状況等がうまくいかないとか、お客さんが将来は乗りそうだけれどもまだ乗らないとかという問題もありますし、建設費もやはりキロ当たりの建設費がある程度かさむというようなことから、経営上の問題もあるわけでございます。  しかし、少なくともやはり無人で運転ができる とか、あるいは環境問題等で他の交通機関に比して利点があるとかいう問題もありますので、そういう面で将来の需給をよく見ながら、あるいは建設費等についてなるべく資本費がかからないような形で建設を進めるとかというようなことを踏まえながら、やはり着実に長い目で都市交通の一つの交通機関として整備していくべきものだろうというふうに我々も考えております。  詳細にわたりましては、資料に基づきまして、圓藤計画官から、特に建設省との重複を避けながら御説明をさしていただきたいと思います。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 圓藤官房政策計画官。

圓藤壽穂運輸省大臣官房政策計画官

○説明員(圓藤壽穂君) 資料に基づきまして説明をさしていただきます。  まずお手元の資料の一ページをおあけいただきたいと思います。「都市交通体系の現状と課題」でございます。  これにつきましては、先ほど建設省の方から御説明をされましたことのとおりでございますが、まず、「都市交通の現状と問題点」についてでございますが、昭和四十年代を通じまして急速に進行いたしました過密とモータリゼーションに伴いまして、都市部におきましては鉄道輸送力が非常に不足をする、あるいは自動車交通量の増大に伴いまして事故だとか、公害だとか、交通渋滞というような問題が深刻になってまいったわけでございます。これらの問題に対しましてはいろいろな施策を講ずることによりまして相当成果を上げておりますけれども、いまだ必ずしも十分な状況とは言えないような状況でございます。  また、近年このような都市交通問題が大都市のみならず地方都市へも相当波及してまいっておりまして、適切な対応が必要になっております。  それから、「都市規模別の交通体系のあり方」でございますが、これも建設省の方から御説明がございましたが、大筋の考え方といたしましては、大都市圏につきましては、やはり今後とも自然増を中心として人口がふえるだろう、そういたしますと交通需要の増大が相当程度見込まれますので、やはり地下鉄等の鉄道基幹交通といたしまして、先ほどから話が出ております軌道系の中量輸送機関でございますとか、バス等が補完する大量公共交通機関中心の交通体系ということにならざるを得ない。  また地方ブロックの中心となります地方中枢都市につきましても、大都市に偏在しております中枢管理機能の分散の受け皿として発展することが期待されておるわけでございまして、今後ますます交通需要の増大が予想されますので、基本的には大都市圏と同様に大量公共交通機関中心の交通体系を形成する必要があるわけでございます。その一環としまして、必要に応じて軌道系の中量輸送機関の導入というようなものも考えられるんではなかろうか、このように考えられるわけでございます。  また、地方中核都市につきましては、地方定住の中核都市として育成する必要があるわけでございますが、これらの都市につきましてはある程度交通需要の絶対量が限られておりますので、既存の鉄道の改良あるいはバスの充実というものを進めまして、必要に応じて軌道系の中重機関も導入する、自家用車がこれを補完するというような交通体系を整備する必要があるんではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。  都市交通施策の具体例につきましては三ページに体系の表で示してございますとおりでございますが、公共交通の整備を図る一方で、やはり自家用車利用の適正化を進めるということが肝要でございますけれども、基本的には一点集中型の交通需要というものを分散させるための都市構造の変革というものがどうしても必要になってまいるのではないかというふうに考えておるわけでございます。  それから、四ページから七ページに至りまして、「新交通システムの意義と役割及びその適用分野」ということでまとめさしていただいております。  新交通システムにつきましては厳密な意味での定義はございませんが、一般にはハード面あるいはソフト面両面の技術革新によりまして既存の交通手段の持つ有利な特性をさらに改良発展さしたシステム、あるいは既存交通手段にない新しい特性を付与した交通システムを言っているわけでございまして、動機としましてはモータリゼーションに伴いますさまざまな弊害を克服する手段として開発が進められてまいったものでございます。その種類は大きく四つに分けられてございます。  まず連続輸送システムにつきましては、これは動く歩道でありますとか、エスカレータータイプのものを高速化したシステムまたはそれにカプセルを乗せたシステムでございます。連続輸送でございますので待ち時間が少ない、あるいは大量輸送が可能であるという点に特色がございます。空港ターミナルと例えば鉄道駅や駐車場との間に連続輸送システムを入れるというようなことが、適用可能な分野ではないかというふうに考えておるわけでございます。  次に、軌道輸送システムにつきましては、いわゆる中量軌道システムと小量軌道システムがございます。この中量軌道システムをいわゆる狭義の新交通システムというふうに定義をしているのが通例でございまして、現在運行しておりますVONAでありますとかニュートラムというのはこれに該当するわけでございます。これはここにも書いてございますように、数十人乗りの乗り合い制車両が専用軌道をコンピューターコントロールで走行するシステムでございまして、鉄道とバスの中間の需要に対応するものとしまして、既にニュータウンや埋立地におきます鉄道のフィーダー輸送機関として運行されておるものでございます。このシステムは特色といたしまして、車両の小型軽量化によりまして建設費が安価になるとか、あるいはコンピューターの活用によりまして省力化が図られる、排ガスや騒音等の公害を防止できるというようないろんなメリットがあるわけでございます。  それから小量軌道システムと申しますのは、これはいわゆるCVS等のように自動車の持つきめの細かい便利性といいますか、そういったもの、質の高いサービスを提供するものとして開発されておるわけでございます。ただ、既存都市へ導入するという場合におきましては、都市の大改造を要するというような難しい問題がございまして、なかなかこれの実用化ということについては難しいと思われるわけでございます。  それから無軌道輸送システムといたしましては、デマンドバスでございますとか、あるいは小型自動車の公共的利用を行いますシティーカーシステムというのがございます。  また複合輸送システムとしましてはデュアルモードバス等がございます。  それから七ページでございますが、七ページの表は、他の輸送機関と、新交通でありますとかモノレールの輸送力を比較したものでございます。これが絶対、限度だというわけではございませんが、一つの参考になるんではないかと思われるわけでございまして、一般的に新交通システムは一万一千人程度、モノレールは一万七千人程度というふうに考えられるわけでございまして、高速鉄道は五万人ということ、バスは一万人までということでございますので、やはり両システムともバスと高速鉄道の中間程度の輸送力というふうに位置づけられるということでございます。  さて、それから諸外国におきます新交通システムの導入状況はどうなっておるのかというのを八ページにまとめさしていただきました。  まずアメリカでございますが、これは一九六八年ジョンソン大統領が「明日の輸送」と題する報告書を議会に提出したことに端を発しまして、タンパ、ヒューストン、シアトル-タコマ、ダラス、フォートワース、こういったような空港等の空港内の輸送でありますとか、あるいはモルガンタウンの大学の中のシャトル輸送といたしまして、新交通システムが導入されてまいったわけでございます。  また都市内の本格的な交通手段といたしまし て、クリーブランド、ヒューストン等の都市におきましてDPM、ダウンタウン・ピープル・ムーバー計画というのがございまして、その計画が推進されてまいったわけでございます。ただ、これは近年になりまして連邦政府の財政事情によりまして相当大幅に計画が縮小されているようでございます。  また、従来の新交通システムを一歩改良したシステムといたしまして、AGRT、アドバンスド・グループ・ラピッド・トランジットというものがボーイング社あるいはオーティス社という二社によりまして進められておるわけでございます。  それから次に、ヨーロッパの状況でございますが、九ページに記してございますが、代表的なフランスとイギリスの例だけを書いてございますが、フランスのリールの地下鉄におきましては、我が国の中量軌道システムに類似したシステムが地下鉄として導入されております。また、イギリスのバーミンガムにおきましては、空港と鉄道駅の間の輸送機関としまして、常電導磁気浮上鉄道の導入が進められております。  それから十ページでございますが、我が国におきますモノレール、新交通システムの現状につきましては、建設省の方から御説明がございましたので詳しい説明は省略させていただきます。  ただ、建設費につきまして、モノレールにつきましては最近計画あるいは建設されておるものにつきましては、一キロメートル当たり六十億から九十億というようなことになっておりまして、また新交通システムにつきましても特に道路上に建設されるものにつきましては、最近のものは一キロメートル当たり五、六十億というようなことで、地下鉄等に比べて安いとはいうものの、相当高くなってきておるわけでございます。この建設費の低減化をいかに図るか、資本費負担をいかにして低減化するかというようなことが大きな課題となるんではないかというように考えておるわけでございます。  それから十二ページをごらんいただきますと、「モノレール、新交通システムの経営主体」について書いておるわけでございます。一〇〇%民間出資のものといたしまして東京モノレール羽田線でありますとか、湘南モノレールの江ノ島線、山万のユーカリが丘線等がございます。また、公営交通企業を経営している者といたしまして上野の懸垂線でありますとか、大阪南港のボードタウン線というものがございます。さらに、第三セクターを経営している者といたしまして、北九州モノレール小倉線、それから千葉都市モノレール線、大阪モノレール線、神戸ポートアイランド線、埼玉新都市交通伊奈線等がございます。このように経営主体もいろいろでございます。  次に、新交通システムの助成措置につきましては、十三ページでございますが、先ほど建設省の方から御説明がございましたとおり、主として道路法上の道路に建設されるものにつきましては、インフラ補助方式があるわけでございますが、運輸省の鉄道に関する助成措置のうち、モノレール、新交通システムに適用される可能性のある助成措置といたしましては、そこに書いておりますように開銀融資、それから鉄建公団民鉄線方式及びニュータウン鉄道補助方式がございます。これらのうち現に適用されておりますのは、インフラ外の施設の整備に対しまして開銀融資をしておるということでございますが、今後モノレール、新交通システムの路線の性格、事業主体等に応じまして助成措置の適用を考えてまいりたいと存じております。  次に、十四ページでございますが、モノレール、新交通システムの路線建設運行の円滑性、安全性を図るための監督法規といたしましては、その設置場所によりまして地方鉄道法または軌道法が適用されるわけでございますが、詳しい説明は省略さしていただきます。  それからさらに、十五ページでございますが、モノレール、新交通システムの今後の課題としては、やはり先ほど鉄監局長からお話を申し上げましたとおり、経営収支の改善をいかにして図るかということが最大の課題ではないかというふうに考えておる次第でございます。  十五ページの表に示すとおり、大阪南港のボードタウン線、神戸ポートアイランド線につきまして収支状況を見ますと、昭和五十七年度におきましては、ともに営業ベースで見ても欠損を生じておるというような状況でございます。経常収支率はそれぞれ二五・三%、四三・九%とかなり苦しい経営状態であることがおわかりいただけると思います。また、両線とも年間約一千万人の旅客を輸送しておるわけでございますが、輸送密度を見ますと、南港ボードタウン線が一万八千人、ポートアイランド線が二万人というふうになってございまして、東京モノレール羽田線の輸送密度は七万人でございますので、それと比べると相当低い水準にある。これらの新しい路線の経営がいかに苦しいかということが御理解いただけると思います。  これらの原因でございますけれども、これら両線とも開業後間もない路線でございまして、鉄道一般の問題といたしまして、沿線開発等によって需要が成熟するまでの間は採算をとることは困難なことは当然予想されることではございますが、両線の場合、十六ページに示しますように、当初予想されておりましたニュータウンへの入居状況、それから従業人口が、現状では当初の計画よりも相当下回っておる、それが両線の経営を困難なものにしているというように考えられるわけでございます。今後モノレール、新交通システムが計画されている場合、輸送上いかに増加さしていくかという点についても十分な検討を加える必要があると考えているような次第でございます。  また採算性を確保するためには、建設コストそのものを引き下げるということが考えられるわけでございます。モノレール、新交通システムの建設費は、先ほども申しましたように輸送力の割には安くない、必ずしも安くないということでございまして、建設コスト引き下げのための一層の努力というものが望まれるわけでございます。いずれにしましても、新交通システムの導入に当たりましては、需要、採算性等につきまして慎重な検討を要すると言えるのではないかというふうに考える次第でございます。  それから最後に、「モノレール、新交通システムの導入がもたらす地域住民の生活条件への影響」でございますが、モノレール、新交通システムにつきましては、専用の高架軌道を走行しますので、交通渋滞や事故の心配はございません。また定時運行ができますし、路面交通に比して所要時間の短縮がもたらされるというような効果がございます。また利便性とか快適性という面でも、在来鉄道よりもすぐれた特性を有しているのは事実でございます。  それからさらに、交通空間の有効活用や低公害の交通手段である等のメリットも有しておるわけでございますが、反面、道路等人家隣接地を高架で通過することが多いわけでございますので、日照権、電波障害、プライバシーの保護等、地域の生活に与える影響についても十分配慮する必要があると考えております。  なお、「モノレール、新交通システム導入による時間短縮効果」につきましては、十八ページに記述してあるとおりでございます。詳しい説明は省略さしていただきます。  以上でございます。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 次に、郵政省から説明を聴取いたします。富田電気通信政策局次長。

富田徹郎郵政省電気通信政策局次長

○政府委員(富田徹郎君) 郵政省の電気通信政策局次長の富田でございます。  近年、技術革新の結果、新しい電気通信メディアとして電信電話以外のさまざまなニューメディアが出現してまいりました。     〔小委員長退席、最上進君着席〕 これらのニューメディアは、国民生活の向上、経済活動の効率化に大きな役割を果たしているものと考えられることから、郵政省といたしましては、二十一世紀の高度情報社会に向けて、長期的に総合的な観点からのニューメディアの振興を推 進しているところであります。  本年は、世上、ニューメディア元年、実用元年とも称されておりますけれども、各種のニューメディアが続々と実用化されようとしております。  まず、キャプテンシステムが本年十一月より東京においてサービスが開始されることとなっております。このキャプテンシステムというのは、通常の電話線とそしてテレビの受像機を用いて、そのセンターの情報を容易に取得するということができるわけでありますが、このサービスは、ショッピングあるいはレジャーの案内、天気予報などさまざまな情報をリクエストに応じて家庭にいながらにして受けることを可能とするために、今後国民生活に最も密着したメディアとして急激に発展することが見込まれておるわけであります。  また、衛星放送もいよいよ実用化の段階に来ております。  さらにVAN――バリュー・アディッド・ネットワークと言いますが、異なるコンピューター間の高度通信サービスを行うものでありますが、あるいは双方向のCATV――CATVというのはマスターアンテナを経由してテレビジョン番組の再送信を行うものでありますが、それに双方向性を加味しまして、つまり利用者側からセンターとの間に通信手段を加えまして、多目的な高度な同軸ケーブルを用いる地域情報システムとして登場しているわけでありますが、それらを競争原理のもとに、民間の活力を十分発揮することができるような基盤として新しい法制度を導入することとしまして、今国会に電気通信事業法案を提出して御審議をお願いしているところであります。これによりまして、VAN業者あるいはさまざまな新しい電気通信事業者の出現によりまして、従来の事業者と切磋琢磨のうちにいろいろ新しいサービスが続々と登場するものと期待しておるわけであります。  次に、これらのニューメディアに対する総合的な施策といたしまして、現在ニューメディアによる地域社会の発展を目指してテレトピア構想の実現に取り組んでいるところであります。テレトピアというのは、テレコミュニケーションによってつくられるであろうユートピアといったような意味を含めておりまして、このテレトピア構想は、全国十カ所程度のモデル都市に各種のニューメディアを導入いたしまして、ニューメディアが国民生活、地域社会の発展に実際にどのような役割を果たしているのか、果たすのか。そして、今後の高度情報社会の諸課題を先取りして解決することをねらいとしたパイロット計画とでも言うべき計画であります。これによりまして、ニューメディアの普及と地域振興が図られるものというふうに考えております。  申すまでもなく、電気通信は、本来その距離とそして時間を克服するという特質を持っておるものであります。ニューメディアはこの特質を十分に発揮することを可能とするものであり、今後の国民生活の基盤となるものと我々は考えております。  郵政省といたしましては、この普及を図るべく最大限の努力を行ってまいりたいとしていろいろな施策を展開しているところでありますが、本日の議題の詳細につきましては、金澤政策企画官が参っておりますので、御詳細御説明させていただくことといたします。

最上進自由民主党・自由国民会議

○小委員長代理(最上進君) 金澤未来型コミュニケーションモデル都市構想推進室長。

金澤薫郵政省電気通信政策局未来型コミュニュケーションモデル都市構想推進室長

○説明員(金澤薫君) まず、「テレトピア構想及びその推進状況」につきまして御説明申し上げたいと思います。  四ページをおあけいただきたいと思います。先ほど私どもの次長申し上げましたように、「未来型コミュニケーションモデル都市構想」と申しますのは、略称してテレトピア構想と申しておりますけれども、全国十カ所指定する予定でございます。指定いたしましたモデル都市にインフラストラクチャーとしてのニューメディア、例えばCATVとか地域INS、それからアプリケーションとしてのニューメディア、例えばCAIシステムとか、医療情報システムとか、行政情報システムというような、さまざまなニューメディアを集中的に構築することを考えているものでございます。これらすべて実用を前提とするものでございます。  地域INSにつきましては、電電公社がディジタル化予算を三千八百億程度持っておりまして、これを優先的に活用して構築していくということになります。CATV、VAN、キャプテン、データベース等につきましては財投の活用を考えているところでございます。アプリケーションレベルのさまざまなシステムにつきましては、地方公共団体が中心となって構築されるということになります。この構想の特色といたしまして、特に大都市と地方都市との情報格差の是正というところに力点を置いておりまして、このために大都市とモデル都市相互間にキャプテンとかVANとかデータベースを可能とする高速の大容量回線を設定する予定でございます。それが通信衛星とか光ファイバーを用いた回線でございます。  次に、一ページにお戻りいただきたいと思いますけれども、「テレトピア構想のスケジュール」が書いてございます。  まず、昨年の十二月二十日に、地域実態調書を、指定を希望する地方公共団体からお出しいただきました。現時点で百二地域から地域実態調書が提出されております。都道府県にいたしまして四十六都道府県、岡山県を除く全都道府県から地域実態調書が提出されております。五月半ばごろに基本計画策定指針というものを私ども策定いたしまして、これを地方公共団体にお示しいたしまして、地方公共団体が基本計画を作成されるという手順になります。この地方公共団体が作成されました基本計画に基づきまして、私どもとしてヒアリングを行い、五十九年度末に指定を行うというスケジュールで考えております。この指定基準につきましては、現在学識経験者の方の御意見も拝聴すべく、テレトピア懇談会というものを設置いたしまして、さまざまな角度から検討をいたしているというところでございます。  次に、二ページをおあけいただきたいと思いますが、五十九年度予算で、テレトピアにどのような予算措置が講じられたかということでございますけれども、全体といたしまして二億五千八百万、ニューメディアの振興のための予算措置が講じられております。これをテレトピアに有効に活用してまいりたいというふうに考えております。それから、テレトピアに直接関連する経費といたしましては五百万円の調査費、これが計上されております。  次に、「我が国におけるニューメディアの現状と諸外国の動向」につきまして御説明申し上げたいと思います。  六ページをおあけいただきたいと思いますが、「高度総合情報通信システム」と書いてございますけれども、これはCATVの広帯域伝送特性を生かしまして、高度な双方向CATVを構築しようとするシステムでございます。映像、音声、文字などさまざまな形態で新しい情報が提供されるということになります。郵政省におきましては、筑波研究学園都市におきまして、五十六年度から五カ年計画でこの高度総合情報通信システムについて調査研究を行っているところでございます。  このような高度な双方向CATVについての外国の状況でございますけれども、まずアメリカでございますが、現状はリクエスト等の簡単な双方向CATVは行われておりますけれども、本格的な高度な双方向CATVというのはほとんど行われておりません。QUBEシステムが双方向CATVを用いた実験を進めようとしているところでございます。西ドイツにおきましては、西ベルリン、ミュンヘンなどでCATV網を設置して、各種の社会実験を行うための準備を行っているという段階でございます。  次、七ページをお開きいただきたいと思います。「キャプテンシステム」と書いてございますけれども、これは一般的にはビデオテックスというふうに称しております。テレビ受像機とコンピュ ーターセンターを電話回線、ビデオテックス網という特別のネットワークで結びまして、情報の受け手主導型で画像情報を提供する全く新しい電気通信メディアでございます。本年十一月から東京で運用が開始されることとなります。    〔小委員長代理最上進君退席、小委員長着席〕 これによりまして、ホームショッピングとか、ホームバンキングとか、旅館・ホテルの宿泊予約、さまざまなことが実現可能となります。  外国における取り組みでございますけれども、イギリスではプレステルと言っておりますけれども、一九七九年の九月から商用サービスを開始いたしております。フランスではテレテル、一九八二年十月から商用サービス開始。電子電話帳につきましては、一九八三年二月からサービス開始ということでございます。西ドイツではビルトシルムテキストと言っておりますけれども、一九八〇年六月から実験中ということでございます。カナダではテリドン、一九七九年から実験中ということでございます。  次に、八ページをおあけいただきたいと思います。「VAN」、いわゆる付加価値通信網と称しておりますが、それについて御説明申し上げます。  VANの概要でございますけれども、プロトコル変換機能、これは一種の翻訳機能でございますが、翻訳機能とか交換機能等を有しますデータ通信ネットワークを用いまして、各種情報を内容を変更せずに効率的に提供するシステム、これがVANでございます。現在我が国におきましては中小企業VAN二十七社、三十四システムが稼働いたしております。しかし、これは臨時暫定的な措置でございまして、現在国会に御提出しております電気通信事業法案が通過いたしますと、このVANは、届け出または登録で可能となるということでございます。  外国の状況でございますけれども、アメリカでは一九七三年にパケット・コミュニケーションズ・インコーポレーテッド、PCI社が初めてその業務を開始いたしまして以降、タイムネットとかテレネットとか二十数社がVANサービスを開始いたしております。一九八三年からATTがいわゆるAISネット一〇〇〇というシステム、それからIBMがINというシステムを実施しようとしております。西欧におきましては、国または公社によって独占的に提供されております。ただし、イギリスでは一九八二年から民間企業にVANの免許を与えております。  次に、「データベース」でございます。データベースと申しますのは、各種の情報の集合をコンピューターに蓄積いたしまして、その蓄積した情報を検索する、そういうサービスでございます。  これにつきまして諸外国の状況でございますけれども、アメリカでは一九八二年現在でございますけれども、データ通信により利用可能なデータベースが五百七十ございます。欧州共同体では二百六十四ということでございます。日本ではデータ通信により利用可能なデータベース数は約三十数システムということでございまして、この分野がアメリカに比較して最もおくれている分野でございます。  次に、十ページでございますが、「OAネットワーク」でございます。これはオフィス・オートメーション・システムが高度化した一つの形態でございまして、ファクシミリとかテレテックス等が交換機やローカルエリアネットワーク等の電気通信網とあわせて構成されるネットワークシステムでございます。LANにつきましては、特にアメリカを中心に多数の製品が発表され、稼働しておりますけれども、本格的な普及はこれからということでございます。  十一ページは標準化ということで、ちょっと専門的になりますので割愛させていただきます。  次に、十三ページおあけいただきたいと思います。  放送メディアについてお話し申し上げますが、まず「文字放送」というのがございます。文字放送は、テレビジョン放送の電波のすき間を利用いたしまして、文字または図形を伝送する。受信側ではテレビジョン受信機にアダプターを付加することによりまして必要な文字情報をテレビ画面に映すことができるというシステムでございます。五十八年十月三日からNHKが東京と大阪地区におきましてパターン方式によるサービスを開始いたしております。諸外国の動向でございますが、イギリスではテレテキスト、アメリカではライン21、フランスではアンチオープ、西ドイツでは英国方式のテレテキストでそれぞれ実用化または実験が行われているということでございます。  次に、「静止画放送」でございますけれども、これは十四ページでございます。テレビ電波一チャンネル分を用いまして、スチール写真、イラスト、文字などのカラー静止画像で構成されました五十種類程度の番組を伝送するシステムでございます。これにつきましては、諸外国でもまだ実験中ということでございます。  次に3として、パルス・コード・モジュレーション――「PCM音声放送」というのがございますけれども、これはディジタル技術を利用することによりまして非常に質のいい放送を行おうとするものでございます。  外国の状況といたしまして、西ドイツで衛星放送によるPCM音楽放送の実験計画がございます。  次に十六ページをおあけいただきたいと思います。  十六ページでございますが、「衛星放送」でございます。衛星放送と申しますのは、東経百十度の赤道上空約三万六千キロメートルの静止軌道に打ち上げられます衛星を使用することによりまして、一個の衛星で日本全土を一挙にカバーしようとするものでございます。地上放送では期待できないような多彩な放送が可能になるということでございます。  諸外国の動向といたしまして、アメリカ、西ドイツ等でこの導入を図るべく計画中ということでございます。まだ実用化されたものはございません。  それから「宇宙通信」でございますけれども、十七ページでございますが、これも放送衛星と同様、赤道上空約三万六千キロメートルの静止軌道上から日本全土に向けて通信を行おうというシステムでございます。これは全国を一挙にカバーできる、回線設定がどこからでも自由にできる、災害の影響を受けにくいというふうな非常にすぐれた特質を有しております。  十八ページをおあけいただきたいと思いますが、諸外国の動向といたしまして、アメリカ、ソ連、カナダ、インドネシア等で通信衛星は既に実用化されております。  それから「都市及び地域におけるニューメディアの整備状況及び見通し」ということでございますけれども、十九ページをおあけいただきたいと思います。  これは自治省でおまとめになった資料でございますけれども、このニューメディアにつきましては、地方自治体におきましてもまだ手探り状態でございまして、この十九ページに書かれておりますような各種研究会を設けられましてさまざまな角度から研究中ということでございます。  その次、二十ページをお開きいただきたいと思いますが、各地のCATVの分布図が出ております。これは主要なCATVだけでございます。四角で黒く塗りつぶしておりますのが、許可施設のうち自主放送を行う局、丸印が届け出施設のうち自主放送を行う主な局、それから塗りつぶしておりません四角はチャンネルリースによる自主放送局、丸印で塗りつぶしておりますのが自主放送を行わない許可施設ということで、主要な施設をここに書いてございます。許可施設というのは、五百端子以上、届け出施設は五十から五百というふうな区別をしております。  それから右の表が都道府県別の有線テレビジョン放送施設数でございます。現在、全国に三万三千九百八十一の施設がございますが、県別にはご らんのとおりでございます。東京、神奈川、大阪等が非常に施設数が多うございますけれども、これは都市受信障害解消のための施設が主でございまして、自主放送を行っておりますのは全体で八十七システムにすぎません。ほとんどが放送番組の再送信ということでございます。  以上でございます。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 次に、通商産業省から説明を聴取いたします。児玉機械情報産業局次長。

児玉幸治通商産業省機械情報産業局次長

○政府委員(児玉幸治君) 機械情報産業局次長の児玉でございます。  お手元に「情報化の進展とニューメディア」という資料がお配りしてございますが、その一ページをお開きいただきたいと思います。  我が国の情報化が本格的に始まりましたのは一九六〇年代の後半からでございますけれども、歴史の流れを振り返ってみますと、一応六〇年代から七〇年代というのが一つの区切りでございまして、さらに八〇年代から今後九〇年代に向かいまして新しい時代を迎えようといたしております。  まず、六〇年代から七〇年代の時代を、私ども第一次情報化革命の時代というふうに申しておりますが、それには幾つかの特色がございます。  その一ページの図の左の上の方でございますけれども、この第一次の情報化におきましては、産業界を中心にするコンピューターの導入というのが一つの特色でございます。それから第二には、東京、大阪といった大都市を中心とする情報化が進んだと。第三には、そういう大都市のさらに大企業を中心にした情報化が進んだということでございまして、これをひっくるめて申しますと、言うならば拠点、いわゆる点的な情報化が進んだということでございます。  しかしながら、この七〇年代から八〇年代にかけまして、左の下の方の欄にございますように、例えばマイクロコンピューターの出現、あるいは超LSIといいました半導体関係の技術の進歩、さらには、現在手がけております第五世代コンピューターという、従来の発想とは全く違った仕組みによりますコンピューターの出現等々、情報処理技術が非常に進みつつございますし、さらに通信の分野におきましても、光ファイバーの登場あるいは人工衛星の利用といった形で、非常に技術が速いスピードで発展しつつあるのでございます。  したがいまして、こういう技術が進んでまいりますと、それらが結合されまして新しい時代が開けてくるということでございまして、その発想がこの一ページの図の右側の方の「第二次情報化革命」ということで要約してあるのでございます。  この第二次の特色、これまた幾つかございますけれども、まず第一次情報化が、先ほど申し上げましたように、いわゆる点的、拠点的な展開であったのに対しまして、非常に幅広く、面的な展開が進むであろうということでございます。  すなわち、これまでのコンピューターの利用というのは、先ほども申し上げましたように、産業界あるいは大都市の大企業を中心に進んでまいりましたけれども、これからは、社会あるいは家庭といった分野へ広がります。しかも、大都市の大企業のみならず、地方の中小企業をも含めまして社会のあらゆる分野、あらゆる局面におきまして情報化が一層広範に、かつ深く浸透していくものと思われるのでございます。  それから第二点といたしましては、情報化の内容も質的に高度なものになりつつあるということでございます。従来コンピューターの利用は、どちらかと申しますと単純な計算処理あるいは単純な事務処理に主として使われてまいりましたけれども、コンピューターが近時高性能化いたしておりますし、かつ、ネットワーク化が進むことによりまして、現在では、意思決定のサポートのためのさまざまな情報の分析であるとか、あるいは分析情報の提供といったような形で非常に高度な利用が可能になってまいっておるのでございます。  第三に、このような情報化の進展に際しまして、双方向CATVあるいはビデオテックス等のニューメディアが大変重要な役割を果たしていくことが予想されるのでございます。ニューメディアは、多様な情報システムを構築していく際の重要なツールとして位置づけることができると私どもとしては考えております。このような情報化の進展によりまして今後高度情報化社会が構築されていくものと考えられるわけでございまして、そういう将来の見通しのもとに、私どもといたしましては、ニューメディアコミュニティーというものにつきまして、足が地についた情報化を具体的に進めていくための構想を展開してまいりたいというふうに考えているところでございます。  以下、この資料に即しまして、情報化が実際に産業や社会の中でどのように進み、どのような影響をもたらしつつあるのか、特に生活面とのかかわりを中心にいたしまして、きょうは担当の関電子政策課長が参っておりますので、もう少し詳しく御説明をさしていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 関電子政策課長。

関収通商産業省機械情報産業局電子政策課長

○説明員(関収君) それでは引き続きまして、この資料に基づきまして御説明をさしていただきたいと思う次第でございます。  今御説明ございましたように、私どもはまさに現在、第二次情報化革命とでも言うべき時期の入り口に立っておるわけでございます。この情報処理技術、通信技術の活用によりまして、私どもの生活あるいは社会あるいは産業の問題の解決に非常に大きな可能性をもたらすことは確かでございますが、私どもここで注意をしなくちゃいかぬと思っておりますのは、そのニューメディアのいわば技術的な可能性、あるいは夢とでも言うべき部分と現実にこれをどう適用していくかということについては、十分峻別した議論をしていかなければいけない。特に現実的なところからスタートをし、このニューメディアをいかに使いこなしていくかということを考えていかなければならないというのが私どもの問題意識でございます。  そこで、資料も多々ございますので、ポイントだけ御説明さしていただきますと、四ページをお開きいただきたいと思います。  一つの仮説でございますが、今後二十世紀末までに我が国のいろいろなところでの情報化というのがどういう形で進んでいくかという一つの仮説を立ててみたわけでございます。一応産業における情報化あるいは社会における情報化、生活の情報化という三つに分けて考えてみたいと思うわけでございます。  産業におきましては、こちらに書いてございますように、企業活動の合理化あるいは新たなビジネスチャンスの模索という形で相当本格的に既に取り組まれております。こちらでは、例えば工場あるいは事務部門における情報化から出発をいたしまして、社内ネットワークあるいは関連企業とのネットワーク、さらに異業種を結んだネットワークという段階へ進み、最後には他の部門でございます社会あるいは生活と結びつくといったようなプロセスを経るのではないかと思われるわけでございます。  それから、社会及び生活の情報化は、率直に申しましてまだまだこれからという段階でございます。しかしながら、この分野におきましても情報化というのが着々と進みつつあるということでございます。例えば医療、行政、教育といった部門におきましては、情報関連機器の導入から始まりまして、広域的システム化、あるいは最終的には産業、家庭と結んだネットワーク、こういう形で進むものと予想されるわけでございます。  それから、生活、いわば家庭における情報化も、家電装品を中心とした機器の情報化からスタートいたしておりまして、情報関連機器の導入、あるいは家庭におけるトータルシステム化、あるいは最終的には産業システムあるいは社会システムと結び合わされまして、最終的にはこの三つが一体化をする時期が来るのではないかと。仮にこれを高度情報化社会というようなことで呼ぶこともできるかと思うわけでございます。ただ、今私が申し上げておりますのは、先ほどお断りいたしまし たいわば技術的可能性の部分でございます。今後これがどう展開していくかということが、非常に大きな政策課題にもなろうかと思うわけでございます。  そこで、五ページをお開きいただきますと、そういったものが完成いたしますと、こちらの図に書いてございますように、国内の企業、官庁あるいは家庭といったようなものが各種のメディアでネットワーク化されていく、さらには国際的なネットワークへと広がっていく、こういうことが予想されるわけでございます。  さらに、それを微細に見てまいりますと、六ページの図にございますような生活分野あるいは産業分野、社会分野というものがネットワーク化され、各種のシステムが縦横無尽に使われるような、こういった時代を迎えるのではないか。そこで生活面あるいは社会面等々に大きな可能性をもたらす、かように期待されるわけでございます。  しかしながら、これはいわばでき上がりの姿とでも申すべき分野でございまして、現実に、これらの問題をこれからどう考えていくかということを現実に立脚して考えてみる必要があろうかと思うわけでございます。  八ページをごらんいただきますと、今まさに高度情報化社会のこれからの中核になると言われております技術的な可能性、それからニューメディアにつきまして盛んに議論されておるわけでございますが、このニューメディアというものが、こちらに書いてございますように、非常に多量の情報を高速しかも低コストで処理・伝送することが可能である、あるいは文字とか音声にとどまらず、映像を送ることも可能である、あるいは片方向にとどまらず、双方向のコミュニケーションが可能である、あるいはネットワーク化されているといったような特色を持っておるわけでございまして、そういった特色を背景に、これまでの情報提供が、いわばレディーメードの情報を提供するにとどまっていたわけでございますけれども、オーダーメード、あるいはオーダーメードということが言い過ぎでございますならば、イージーオーダーの情報を提供することができるといったようなことで、今後の我が国の社会、生活上の問題の解決へ大きな役割を果たすことが期待されておるわけでございます。  いわばその技術的な可能性が八ページの(2)に書いてございます「光」とでも言うべき分野でございまして、今後産業面、国民生活面あるいは社会問題の面で、こういったニューメディアが大きな役割を果たすことが期待されるわけでございます。  と同時に、このニューメディアのいわば「影」とでも言うべき分野もあるわけでございまして、こちらに対しても適切な対策が必要になるわけでございます。例えばこういったニューメディアの活用によりまして管理社会化するのではないかといったような危惧、あるいは情報格差といったようなものが顕在化するのではないか、あるいはセキュリティーの問題、あるいはプライバシーの問題といったようなものも懸念されるわけでございます。さらに雇用への影響ということも今後十分考えていかなければならないということでございます。そこで、このニューメディアという技術的な可能性を現実に適用いたします場合には、この光の部分をいかに光らせ、また影の部分に対していかに適切な対策を講じていくかということが非常に大きな課題になるのではないかと思うわけでございます。  そこで、九ページをお開きいただきますと、今申し上げましたような政策課題を具体的に整理をいたしまして、この(2)に書いてございます一応五つの条件というものを整理してみたわけでございます。  第一は、今後ニューメディアというものを活用していくためにいろいろの技術開発課題というものがたくさんあるわけでございます。それは単にハードウエアあるいはソフトウエアの技術開発にとどまりませず、いわゆる情報ソフトとでも申しますか、ニューメディアの中でいかなる情報提供サービスをしていくのかといったような面での開発といった技術開発が非常に大きな政策課題になるかと思うわけでございます。  第二番目には、そういったニューメディアのサービスを提供可能とするための各種インフラストラクチャーの整備ということが重要になってまいるわけでございます。  それから三番目には、いろいろな通信回線の利用制度、あるいは通信回線以外の各種法制面の整備といったことも大きな政策課題になろうかと思うわけでございます。この中には今後ネットワーク化いたします場合の標準化の問題といったような問題も含まれてくるわけでございます。  それから四番目には、パブリックアクセプタンスとでも言うべき問題でございます。当然のことでございますが、新しいものに対するいろいろな拒絶反応的な動きもあるわけでございますし、先ほどちょっと御紹介申し上げましたニューメディアの影と言うべき分野に対して適切な対策を講じませんと、新しいシステムに対する信頼性というものももたらされないというふうに思うわけでございます。  それから五番目には、ニューメディア関連産業の動向。ニューメディアに関連いたします各種ハードウェア、ソフトウェア、あるいはデータベースといったような情報提供サービス産業といったものがバランスのとれた形で今後確立されていかなければいけない。  こういうことで、先ほど最初に申し上げました、ニューメディアの技術的な可能性を現実のものとするために、今申し上げましたようなことについてしかるべき適切な対策を講じていくことが、高度情報化社会を真の意味で私どもにプラスなものとするための課題ではないかと考えておるわけでございます。  そういった角度で、通産省といたしまして、今申し上げましたような点を中心に各種の施策を展開きしていただいておるわけでございますが、本日は、この中で特に「ニューメディアコミュニティー構想」という、いわばこのニューメディアを活用したコミュニティーづくりという点に絞りまして御紹介を申し上げたいと思うわけでございます。  十ページでございますけれども、先ほど申し上げましたように、ニューメディアというものを私どもの生活あるいは社会の問題の解決に使っていくためには、単なるすぐれた技術があるというだけでは当然不十分でございまして、いかにそういったシステムが現実のニーズを反映しているのか、あるいは現実のニーズに対する対応として適切なシステムであるかどうかといったような条件を満たさなければ、現実に技術的な可能性がございましても、実用化されないという可能性があるわけでございます。そこで、現実にいろいろな社会あるいは家庭生活等々が抱えておりますニーズから出発をいたしまして、いかにこのニューメディアというものをコミュニティーづくりの中に生かしていこうかという構想がニューメディアコミュニティー構想でございます。  これからのニューメディアの活用に当たりましては、十ページのところに書いてございますように、幾つかの条件を満たさなければ当然実用化されないわけでございます。例えば「技術進歩の成果を的確に取り入れたものであること。」あるいは「情報システムが十分な経済性、利便性を有すること。」あるいは「情報システムの構築を可能とするインフラストラクチャーの整備が行われていること。」あるいは「情報システムの設置・運用、サービスの提供についての関連法制度の見直しが的確に行われていること。」あるいはこういった「ニューメディアを用いた情報システムの構築についての利用者のコンセンサスが形成されていること。」、こういった条件が少なくとも満たされていなければならないと、かように考えるわけでございますが、現実に、現実のニーズと技術的な可能性との間にはなお大きなギャップがあるのも事実でございます。  そこで、十一ページをお開きいただきますと、 ニューメディアを活用いたしました各種情報システムにつきましては、非常に小規模なレベルでのシステムの開発、実験、あるいはニーズの発掘等々が行われている。この表の左の方の状況が現状でございます。それから、右端の方をごらんいただきますと、いわば高度情報化社会という、先ほどちょっと夢のようなところの部分で御説明した社会が想定されるわけでございますが、問題はこの間をいかにしてつないでいくかというのが現実の課題になるわけでございます。  そこで、中ほどの欄にございますように、モデルシステムを構築いたしまして、そこで現実のニーズの分析、あるいはシステムの設計・構築を行いまして、実際に運用をしてみるということでございます。これによりまして、当然のことでございますが、新たな技術開発についてのニーズ、あるいはインフラストラクチャーの整備、あるいは制度面の見直し、あるいはパブリックアクセプタンス形成のための方法等々につきまして多くの新しい課題も出てこようかと思うわけでございますが、そういったものと実際のモデルシステムの運用というものをフィードバックさせながら高度情報化社会へ進めていくというのがこのニューメディアコミュニティー構想のねらいでございます。  具体的には、恐縮でございますが十三ページをごらんいただきますと、コミュニティーと申しましてもさまざまなタイプのコミュニティーがあるわけでございます。こちらに例示をいたしてございますが、例えば先端技術産業型のコミュニティー、あるいは農林水産業型のコミュニティー等々、コミュニティーの特色に応じまして必要とされるサービスあるいは情報提供ニーズというものも当然異なってくるわけでございます。例えば先端技術産業型でございますと、非常に先端的な技術の検索サービスでありますとか、あるいは技術開発支援システムといったような先端産業にふさわしい情報提供ニーズがあるわけでございます。それから、農林水産業型でございますと、こちらに書いてございますような気象情報でありますとか、あるいは営農指導情報提供サービスでございますとか、あるいは農村コミュニティー情報サービスといったようなニーズがございます。  こういったコミュニティーのタイプごとに、以下、例えば流通型でございますとか、十四ページに参りまして、中小企業型あるいは研究学園都市型あるいは防災型、あるいは十五ページに参りまして僻地医療タイプあるいは行政情報タイプあるいは公害対策型のシステム、十六ページに参りましてベッドタウン型のシステム、あるいはリゾート型のシステム、さまざまなタイプのコミュニティーがございますが、こういったコミュニティーの特色に応じた情報提供サービスを、先ほど申し上げましたように、モデルシステムを構築いたしまして、実際に運用、評価をしてみる。その中で技術上の課題、制度上の課題、あるいは社会の受け入れ体制上の問題といったようなものを解決しながら、最初に申し上げました高度情報化社会への推進を図っていこうというのがこの構想のねらいでございます。  十七ページをごらんいただきますと、具体的な計画でございますが、一応フェーズⅠとフェーズⅡという二つの段階に分けて考えておるわけでございます。フェーズⅠは五十九年度に計画をいたしておるものでございます。これはモデル情報システムに地域を選定をいたしまして、その地域におけるニーズ分析と実証モデルの概念検討までを行おうという計画でございます。そこでフィージビリティーが確認されましたならばフェーズⅡの段階に入り、具体的なシステムの設計・開発、運用、評価という段階に進んでいく。第一ステップということでございます。  十八ページをごらんいただきますと、このフェーズⅠということで、五十九年度を考えさしていただいておりますが、九千六百万円、七地域分の予算が計上されておりまして、五十九年度におきましては、七地域、七つのタイプのコミュニティーにつきまして、先ほど申し上げましたようなニーズ分析及び概念検討の作業を行うという予定にいたしておるわけでございます。  それから最後に、二つ目の資料をお配りしてございます。「S家の一日」というふうに書いてございますが、これは先ほど申し上げました高度情報化社会のいわばでき上がりの姿とでも申しますか、具体的な高度情報化社会において人々の生活はどういう形になるか、あるいはどういうようなシステムが、サービスが提供されるかということにつきまして具体的なイメージということをお持ちいただくために、産業構造審議会の答申の参考資料としてまとめられたものでございます。これはあくまでも仮定の青写真的なものでございますが、具体的な高度情報化社会のイメージをお持ちいただくための参考として添付さしていただいた次第でございます。  以上で御説明を終わらせていただきます。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 次に、経済企画庁から説明を聴取いたします。及川国民生活局長。

及川昭伍経済企画庁国民生活局長

○政府委員(及川昭伍君) 「国民生活からみた新しい社会システムのあり方」について、トータルシステムの視点から御説明を申し上げたいと思います。  私ども、国民生活全体につきまして今非常に大きな条件変化が起きているかと思うわけであります。このような条件変化に対応して新しい社会システムのトータルな再構築が必要だというふうに考えております。  一ページ目に、「国民生活をめぐる条件変化」の主要な項目についての図面が出ておりますが、私どもは生活を社会指標ということで十の側面に分けて把握しております。健康状態がどうか、教育文化がどうか、雇用、余暇生活、所得、物的な環境、安全、家族等々でございます。  この中で昭和五十年から五十七年まで試算値が出されておりますが、これらの生活の諸側面のうち、家族生活を除く他の九項目については若干の出入りはありますけれども、着実に向上改善を見てきているというふうに思われます。ただ、「個人の安全と法の執行」のところは、安全環境が五十七年、五十八年と悪化してきておりまして、若干の低下をしてきておりますが、「家族」の環境だけは毎年低下傾向を示しておるわけでございます。自殺が非常に多いとか、家出が多いとか、非行が多いとか、家族機能が非常に脆弱化してきておるということが全体の生活の中では一つの非常に大きな問題点になっております。  家族機能の将来の変化につきましては、二ページ目の図で示しておりますけれども、家庭の機能、いろいろ分類があるわけですが、しつけ、養育機能なり、あるいは老人の介護機能なりというのがありますが、昨日発表しました調査の結果でありますけれども、しつけ、養育機能が弱体化するかということについて、そう思うという人が八割以上に及んでおりますし、老人の介護機能も八割近くの人たちが弱体化していくというふうに考えているわけであります。  「家庭生活の将来予測」につきましては、望ましい家庭生活として、例えば離婚についても、しない方がいいというふうに考えるわけですが、家庭生活の将来予測では、小さい子供を持っている夫婦でも離婚に踏み切る夫婦がふえるというふうに考える人が八割にも及んでいるというようなことで、生活の諸側面の中で、社会指標の十の分野では家庭に関するところが一番問題点が鮮明に出ているというふうに考えているわけであります。しかし、そのほかにも、生活をめぐっては非常に大きな変化があります。  三ページ目は、その中で「高齢化」という問題をとらえた図を示しております。高齢化はもう御説明申し上げるまでもありませんけれども、高齢化比率がどんどん高まっておるわけですが、私どもは、その中で、ここ二、三十年は高齢化に対する準備期間というふうに考えております。  御存じのとおり、下の表、小さい表で恐縮ですが、人口は一億二千万程度になっておりますが、高齢化とともに人口安定社会が今来ているわけであります。ここ百年間で人口が四倍近くにふえた わけですが、これから先五十年くらいは人口がふえない時代、しかも高齢者比率がふえる時代に入るかと思うわけであります。そのために非常に大きな新しい社会システムの変革が必要とされてきております。年金制度や健康保険制度やその他の諸制度の改革もそのために必要になってきているわけであります。  ただ幸いなことに、ここに「従属人口指数」というのがありますが、昭和五十八年度の数字を見ていただきますと、右から四個目の「総数」で見ていただきますと、働く人に対して従属する人、子供と老人の割合はどれくらいかというと、現在四七%くらい、昭和六十五年度四二%というふうに、実は我が国始まって以来、従属人口指数が低い時期がこれから二十年くらいであります。言うなれば、子供の数は非常に減ってきている、老人はまだふえない、そういう時代は、日本の歴史始まって以来最も活力のある時代であるわけでありますから、二十一世紀になって来る本当の高齢化社会に向けて新しい社会システムを構築すべき絶好の機会であるというふうに私どもは考えております。  四ページ目に、自由時間についてのことが書いてあります。自由時間が、昭和四十年には一日当たり五時間程度でありましたのが、五十五年には六時間程度にふえております。これから先、生産性の向上に伴ってますますふえていくと思いますが、それにも増してふえていく要因になりますのが、人生八十年時代ということになって、寿命が十年ふえると生活の総時間が九万時間程度ふえることになります。  二十一世紀における生涯の生活時間を考えてみますと、一生涯で人は七十万時間程度生きることになると思います。それをこの時間で割ってみますと、生活必需時間は七十万時間のうち多分三十万時間程度になると思います。仕事の時間は八万時間程度にとどまることになると思い、自由時間は二十二、三万時間程度になるというふうに考えられております。このような自己実現を図るための自由時間が二十二、三万時間になるときに、それに対する環境条件の整備を、地域の面からも、あるいは国家としても考えていくことが非常に大事になってくると思います。社会システムの面で非常に考えなければならない点の第二の点が時間の視点でございます。  第三が五ページにあります「消費のサービス化」と言っております。昭和四十年の消費支出のうちで、財、いわゆる物に振り向けたお金の支出の割合は六七%で、サービスに振り向けた割合は三割でした。それがどんどんサービスの割合がふえて、財の割合が減ってきておりまして、五十七年度には五六%と四三%、半分に近くなってきております。しかも、財といっても、最近では財の中にサービスによる付加価値がウエートを増してきております。  例えばTシャツというものをとってみましても、寒さをしのぐだけの物理的価値でしたならば五百円とか千円とかで済むものが、いろんなデザインだとかあるいはその他のファッションとかのサービスの投入をすることによって、あるいは情報の投入をすることによって価値が増してくるわけであります。それを含めて五割ですから、実質はこれ以上のサービス経済化が進んできているわけであります。  最終の需要が、サービス化が進んでおりますから、地域のこれからの発展を考えていく上でも、従来の工業生産的あるいは一次、二次産業振興的な発展を考えたのでは、地域の発展は望めないようになってくるかと思いますし、新しい開発システムが必要になってくると考えております。  六ページ目に「消費構造変化の展望」というものをしております。  これも先月取りまとめたものでありますが、これから先、それではどういう部門に消費が拡大していくであろうか。「経済社会変化」の条件として、一番左の欄に書いていますが、高齢者比率がふえるとか、自由時間がふえるとか、女性が社会進出するとか、価値観が変わる、個別化、文化化、マニア化、高級化、あるいは技術革新によってメカトロニクス化やバイオテクノロジー化、新素材、新エネルギー、ニューメディアの発展等があるわけですが、これらについて、それぞれの費目ごとにこういうものの消費がふえるだろうというふうに私どもは考えております。そして、大衆消費の時代から個別、個性的消費の時代へ変わっていくだろうというふうに私どもは考えておりまして、消費者問題やその他についても新しい展望をしなければいけないというふうに考えているわけであります。言うなれば、大量生産、大量消費ということから生じた問題の時代から、個性的消費、多品種少量生産の時代における新しい問題やシステムを考えていかなければならないというふうに思っているわけであります。  七ページには、「国際化」の問題が出ておりますが、大きな変化として国際化が進むというふうに考えております。  「家庭で輸入品を使っている割合」というのをグラフにしておりますが、例えば食料品については八割の家庭の人が何らかの輸入品を使っておる。以下、このような答えが出てきておりまして、国際化ということも考えなければいけませんし、さらに、八ページ以降には、情報化が生活の中でどの程度まで現在進んできているか、さらに、これからをどう展望するかというようなことについて資料を用意しておりますが、これについては、いろいろ今までに御説明もあったところでありますので、省略をさせていただきます。  このような状況のもとで、当面、具体的な施策として取り上げるべきことについて、去る四月十八日に国民生活審議会から建議がございました。  十一ページ以降にそれについて載せてございますけれども、四点ありまして、第一が「国民生活面での情報化への対応の促進」ということであります。第二が、自由時間の増加やあるいは地域コミュニティーの再活性化ということのためにも、「自主的社会参加活動の活性化」、参加型社会の形成のための方策についてであります。第三、第四は、言うなれば消費生活の面における改善の意見でありまして、店舗外取引の適正化やあるいは約款の適正化等々について出ておりますが、これも省略をさせていただきます。  そして最後に、十七ページに、国民生活が、今まで申し上げましたように、いろんな面で変わっていく。それに対してトータルのシステムを新しくつくり上げなければならないと考えているわけでありますが、その勉強を今始めつつあるわけでありますが、それについてのポイントだけを本日は御報告申し上げたいと思います。  十七ページの左側に書いております項目は、大きなトレンドとしての変化であります。右側に書いてありますのは、それに対する国民生活の新しいシステムをつくる上での設計のポイントであります。  「長寿化・高齢化」という大きなトレンドがあります。高齢化は、高齢者比率が伸びるということだけではなくて、世界で最高の長生きをするということであり、さらには人口がふえない社会になるということであろうかと思うわけであります。先ほど申し上げましたように、自由時間の増大ということともあわせて、生涯の生活設計ができるような、生涯生活時間の配分システム、特に所得、資産、機会の世代間再配分のシステムを考えていかなければいけないと思っております。御存じのとおり、例えば六十歳から年金を支給するというシステムにしましても、そのようにすると若い世代に三〇%くらい保険料負担を持たせなければいけないということになるわけですが、そのようにお金で分配するのか、そうではなくて労働機会で分配し、六十五歳あたりまで就業の機会を分ける形にするのか。あるいは老後は自由時間だけにするのか、自由時間ではなくて働く機会を持った上で若い世代にも自由な時間を配分するようにするのか。ヨーロッパ等ではワークシェアリングというようなことがマイナスの意味でとらえられておりますが、私どもとしては、積極的な意味において、所得、資産、機会の世代間再配分のシステム をトータルのシステムとして考えていくことがまず第一の社会システム設計上の課題であろうかと思うわけであります。  第二は、非常に大きくなる自由時間についてどのように自己実現の機会としてつくっていくかということであります。自主的社会参加活動の活性化が必要であるというふうに思いますし、自由時間活動の場を地域においてもつくっていくことが必要だというふうに考えております。高齢者の就業や社会参加の場も地域においてつくることが必要でありますが、それとともに若者の自由時間の活動の場を地域コミュニティーにおいてつくっていくことが必要であります。  さらに、家庭機能が外部化し、弱体化しているという非常に大きな変化があるわけですが、その中で所得機能だけは強まってきておるわけでありますけれども、相互扶助機能が弱まってきているわけであります。養育・介護における家庭、地域あるいはマーケット。企業においても養育・介護の機能を役割分担していただくようになってきておりますが、政府、それぞれが相互扶助機能をどのように分担していくか、新しい社会システムをつくっていく必要があると考えております。  「サービス化」が御存じのとおり進んできておりますが、例えば、これから二〇〇〇年までに就業者の増加が八百万人程度見込まれるわけでありますが、私どもの予測ではその八百万人がすべて第三次産業に吸収されるものと想定をいたしております。そうすると、これから先ふえる八百万人の雇用の場というのを地域でどう見つけるかということが地域の発展の核でもあろうかと思うわけであります。二次産業就業者数はほぼ横ばいであり、一次産業就業者数は漸減していくというふうに考える場合、雇用の場の拡大の機会は第三次産業にあろうかと思うわけであります。  生活欲求が高度化し、多様化しているというトレンドが当然あるわけでありますが、先ほど申し上げました自己実現欲求の充足の場を、特に多様化した自己実現欲求の場を地域でどのようにつくっていくか。そして、そのとき地域が、自己完結的にすべての要求を満たす場にはなり得ないというふうに考えているわけであります。高度なサービス要求のうち、ある部門をその地域がどのように分担し、相互に補完関係をして域内で循環するサービスと、域外に輸出するサービスとをどのようにつくっていくかということが地域システムとしては大事になってくるかと考えております。  「国際化」という大きなトレンドがあると思いますが、これについては日本の各地域においても既に東京を経由せずに、大阪を経由せずに直接国際交流の動きが出てきております。市民レベルでのあるいは地域レベルでの国際交流システムというものを設計していく必要があろうかと思うわけであります。  「情報化」については、今まで多くの方から御説明がありましたので省略をいたしますが、光の部分と影の部分が当然のことながらあるわけでありますので、光の部分を伸ばしながら影の部分をできるだけ少なくするような、特に緊急の問題点としては、プライバシー等個人情報の保護の問題について早急に新しい仕組みをつくっていく必要があろうかと思うわけであります。さらに情報については、一般に消費者と企業ということを言いますと、企業からの一方的情報提供によって消費者がいろいろ問題を生じさせることがあるわけでありますが、情報化ニューメディアを活用して生活情報ネットワークというものを消費者の側、生活の側からつくっていくことが必要かというふうに考えておりまして、これにつきましては本年度から全国に二百六十カ所になりました消費生活センターと、私ども国民生活センターとの間でコンピューター・オンライン・システムによる情報ネットワークシステムをつくり、消費者側から事業者、企業側へ情報を逆交流する、情報の生産者として消費者があらわれてくるような仕組みを新しいシステムとしてつくりたいということで、現在五十九年度を初年度として取りかかったところであります。  いずれにしましても、大きな変化が今生じておりますので、ハード面、ソフト面にわたる生活諸条件の整備充実のために、これらのトレンドを踏まえながら、そして総合的な視点も踏まえながら、それぞれの部分システムが構築されていくことが望ましいというふうに考えておるわけであります。  以上でございます。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 以上で関係省庁からの説明聴取は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は小委員長の許可を得て、順次御発言をお願いいたします。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大変詳細にわたって、しかもラージスケールでお話を聞いて何か夢の国にいるみたいでございますけれども、そこで、これだけニューメディアというものが発展をしてくる、この最後の絵のところはわかるんですが、そこの過程ですね、ここが物すごく混乱があるんじゃないだろうか。  例えばある人は非常にさっきの通信施設にしても進んだものを取り入れる。しかしそこへはなかなかまず到達できないという個人的な差というものはやっぱり非常にあると思うんですね。そうしますと、ある者については情報が十分行く、あるいは場合によれば情報過多にすらなる。しかし半面情報が非常に少ない人、例えばそういう新しいニューメディアを利用できない層というのも、過程の中には、プロセスの中には私はあると思うんですね。そうすると、そういうところは物すごく今度は情報がなさ過ぎる。片方にはうんとある、片方にはうんとない、こういう問題がどうも国民生活の中に出てくる。それが、先ほどの新しい社会システムというものが、そこへどういうふうな形でそうしたものをおさめていくのかと、まあこの辺にも私はちょっと大きな問題があって、その辺の絵を一項、プロセスというものをかいてもらわないと、ちょっとわかりにくい感じがするわけですね。いい面、悪い面という二つだけじゃなくて、プロセスが余りはっきりしないということが一つ。その辺はどう考えるのか。  それで、これは経済企画庁の方からお話がありまして、これも具体的ではありませんけれども、私は、この情報がうんと多くなる、また情報を得る手段がうんと多くなるということは、プライバシーが非常に傷つけられるという問題があると思うんですね。もう今でさえ個人のプライバシーは傷つけられているというふうに言ってよかろうと思いますね。自分がどんな車を持っているのか、どんな収入があるのかというのは、あるボタンを押せば、その情報を売るところに連絡すればわかるわけですね。そういう意味で、私はそのプライバシーの問題というのは、口では言われているんですが、本当にプライバシーが守られているのかどうなのか、ほとんど守ってくれるようなまだ制度ができてない、こういうふうに言っていいんじゃないだろうかと思います。その辺は、そのプライバシーの法的な措置というものがこれはかなり早く準備されていかないと、個人にとって便利なものが、むしろ個人にとって脅威になってくるという時期というものも私はあると思うんですよね。だから、そういう面をどう早く整備をするかということが片方でいかないと、どうも非常なタイムラグというものが出てしまって混乱が起きちゃうんじゃないだろうかというふうに思います。  私は、大蔵委員会でこの間も議論をしたんですけれども、例えばさっきのお話の中にもありましたように、特許の検索ですね、これは確かに新しいそういうコンピューターを入れることによって非常に便利になるとともに、そういうものが電子ファイルの中に入れられてくる。しかし、そういうものは法的にどう認められているのか、こういう問題というのも必ずしもはっきりしておりませんね。例えば、自動車の登録、これについては、確かに今コンピューターでファイルしていると思うんですね。これは道路運送車両法に確かにそうした電気でファイルされているものは有効と見なすという一条がある、特許法にはそういう一条が ある。しかし、今度できる株券のにはそういうものは何も入っていないということになると、一体株券というのは、今度は強制じゃないですけれども、一体そういう価値というものはどうなっていくのかというような法的な裏づけというものが、まだ私は必ずしも十分じゃないだろうと思うんですね。その辺のものをやはり早く整備をしないと、個人のプライバシーや個人の財産というようなものがかえっていつの間にかどこかへ行ってしまう。最後に見たら、どこか人がそこに住んでいるとかいうようなことも私はあり得るんじゃないだろうかという、その辺の懸念。その辺がまた同時に、今皆さんがお考えになっている新しい社会システムなりあるいは新しいニューメディアというものと相そろって進んでいかないと、混乱が私は起きるんじゃないだろうかという心配を一つ持ちます。  それからもう一つは、これだけいろいろな形で情報社会になってきますと、その情報をお互いに点検し合う組織というものが私はやっぱりどこかにないと、一つの情報で、それもうみんなそういうものだというふうに思っちゃって、もうその情報を信頼しちゃう。そうすると、もうとんでもないことになっちゃう。  いい例が私は連休のこの天気だと思うんですね。雨が降ると思ったから私なんかも出かけようと思ったが一切やめた。そしたら何にも雨降らなくて、ずうっと連休はいい天気でいってしまったということで、一つの情報、それだけで――確かにそのとおりいくんならいいですよ。しかし、間違った情報だってあるわけですね。例えば地震警報なんていうものも、幾つかの都市では間違ってサイレンが鳴ったり、報道してしまったりしたという例はあるわけですからね。こういうふうになればなるほど、片っ方ではそれを、間違いがあるかないかということを検索していく、そういうものが相まっていかないと、かえって情報を信じ過ぎて、問題を間違った方向で起こしてしまうという、そういうものがこういうものにどこか裏づけられていないといけないんじゃないのかなあという気がするんですが、まあその辺は、新しいメディアというようなものは常にそういうフィードバックをしているのかどうなのか、常にそういうものが私は必要じゃないだろうかというふうに思います。  それからもう一つは、三つ目の問題なんですが、果たしてこれだけ個人個人がいろんな情報なりあるいは便利になるといいますか、新しい夢のような社会に生活するということは、そこで果たしてコミュニティーというものが育っていくだろうかどうだろうか。逆に個人個人になって、人間的な地域的な人の関係というのは、もっと悪くなっていくんじゃないだろうか。例えば、今どこかへ出かけるということになると、隣へ留守しますからよろしく頼みますよということを言って出ていくなり何かしますね。それがこれだけ便利になると、自分で自分の家を管理できるわけですね、どこにいても。そうなってくると、もう隣へ何も言う必要もなければ、隣へ何を頼む必要もないという、金さえあれば何とでもなるという、そういう非常に核家族化されるというのがむしろ進んでいくんじゃないだろうか。それをどう地域的な社会、コミュニティーに育てていくかというと、これはなかなか難しい問題ではないだろうか。地域の図書館なんかも、一つはそういうコミュニティースクールのようなものであろうと思いますけれども、今度はボタンを押せば自分の好きなものが自分のところのテレビの画面にすっと出てくるということになれば、別に図書館に行く必要もないということになれば、そういう図書館が一体育っていくだろうかどうだろうか。こういうことを考えてみますと、よほど何か能動的に、積極的にコミュニティーをつくる努力というものをどうつくっていくか。そのことがない限りは、どうも自分だけでいいんだという、そういう考え方にもっとなっちゃうんじゃないだろうか。そんな三つの心配を私は持っているのですが、どうでしょうか。

富田徹郎郵政省電気通信政策局次長

○政府委員(富田徹郎君) ただいまの御指摘の第一の問題の、情報社会の最終像が描けそうであるが、それに至る過程がどのような過程で実現されていくだろうか。それについての見通しはいかにという御質問だったと思いますが、郵政省は、昭和五十一年から五十五年まで、多摩ニュータウンでモニター世帯千戸の多目的CATVの実験をいたしました。そこで、十数項目の新しいサービスを実験いたしまして、そして夢と現実を切り分けるのが目的だというふうに言ったわけですが、その意味は現実性がある新しいサービスというのはどういうものであり、非現実的、夢物語で終わってしまうようなサービスというのはどういうものかというようなことで、いろいろな実験をやったわけであります。  ただそこで、実験結果は十数項目いろいろな反応が出たわけでありますけれども、基本的には普通の世帯は情報サービスに対する対価の支払いが非常にきついといいますか、平たく言いまして一カ月の利用料金が千円を超すようであると、多摩ニュータウンの普通の世帯では拒否反応を当時は示しました。五百円程度で新しいサービスを受けられるならばまあまあだという、平たく言ってそういうような反応でございました。最近の調査では、二千円程度は情報支出が可能であるというような調査も出ておりますが、逆にそれだけの料金では到底なかなか新しいサービスができないという撞着が起こるわけでありますが、ただ、そのころに比べますと、技術が格段に進歩いたしまして、その当時は四十七、八年の技術水準でいろいろな設計が行われておりましたが、仮に五十年代の初めの値段で比べますと、LSIがその当時は四キロビットの集積度、四千本のコンピュータを一センチ四万の中に閉じ込めたと同じような機能を持ったLSIが、一ビット当たり三円程度のコストだったものが、今は、二百五十六キロビットと言いますと二十五万六千本の真空管を閉じ込めたようなLSIが、市販価格で一ビット当たり〇・一銭程度になっている。これは今後恐らく三千分の一ぐらいのコストの低下をしていく。そうしますと、LSIというのは、いろいろなターミナルなりいろいろな情報システムを構成する基礎でありますから、この値段が格段に下がったということは、提供コストも安く、そしてかなり高度な情報を提供できるような技術的な背景が、当時とは違って、いま七、八年たちますとそういう情勢になっている。ですから、今後はやはり組み方をうまくすれば、リーズナブルなコストでかなりの情報が提供できるような体制にはなってきたように思いますので、今後のやはり工夫なり持っていき方によっては、単なる夢物語としか考えなかったことが意外に手近に実現される可能性もあるようには感じております。  それから、第三の御指摘で、情報を相互に点検し合うようなシステムというものの可能性はどうかという御指摘でございましたが、郵政省の放送行政を担当しておりますが、放送行政の考え方の中には、マスコミの集中排除といいますか、一つのマスコミが多数のマスメディアを所有支配することを禁ずるという考え方がございます、これはアメリカにおいても同様でありますが。言論の機関というのはより多元化して、お互いに違った意見を言い合うような状況をつくるのが一つの放送政策であるというふうに考えておるわけであります。なるべく違った言論の府ができて、お互いに牽制し合うような状態が望ましいというふうに考えて、そういうような観点で放送行政を進めておるわけでありますが、現実には先生の御指摘のように、同じような意見が、同じようなニュースが、同じようなメディアを通じて流れるという状況はあるいはあるかもしれませんが、できるだけ多元化するようにという政策を持っていることも事実であります。  それから四番目に御指摘になりました、コミュニティーというものは能動的につくる努力をしなければという御指摘がありましたが、これは私見ではございますが、多摩ニュータウンの実験などを通じましても、地縁的なコミュニティーというものは、欧米に比べて、どうやら日本のコミュニ ティーは違ったような傾向を持っているように感ぜられます。つまり、地域の結びつきというのはそれほど強くはないという形、それは先生も御指摘のとおりなわけでありますが、ただ、今後電気通信あるいは情報システムが発達をしてまいりますと、横の連絡は地縁、地域を超えてつながりやすくなります。  例えば今、一説にはグループコミュニティーの形成があるんじゃないか。つまり趣味を同じくする人たちが地域的には散在しておりましても、それらがコミュニティーを形成するような、あるいは同窓会と称するような、たまたま学校が一緒だったとか、あるいは子供の学校が一緒だということであったり、あるいは職場のコミュニティーという形が地縁というものと離れてグループによって成立するような、そしてそのグループコミュニティーがいろんな意味の情報メディアを利用しながら、そのコミュニティーとしての機能をしていくような社会というのがあるいは来るのかもしれないというような感じを持っております。  以上でございます。

児玉幸治通商産業省機械情報産業局次長

○政府委員(児玉幸治君) 先ほどから御指摘のございました点は、私どもが非常にこれから情報化を進めていく際に注意をしなければならない点ばかりでございます。  最初の夢物語に至るプロセス、どうやって最後の姿におさめていくかとおっしゃる点は、実は今度、私どもニューメディアコミュニティーについてのいろいろな実用のプロジェクトを検討しようというのは、まさにそういう意識がございまして、例えばベッドタウン型の情報システム一つを考えてみましても、夢としてはいろんなサービスがもちろん可能なわけでございますけれども、それは具体的などういう形になり、どのような種類の情報が幾らの価格で提供されるのかというふうなことについては、その地域全体でコンセンサスが出てまいりませんと、ある人はイエスと言い、ある人はノーといったような形ではそもそも成り立たないわけでございます。  したがって、そういう意味で、むしろパブリックアクセプタンス、夢についての具体的な中身のパブリックアクセプタンスを十分つかみながら、一歩一歩話を進めていかなければならない。むしろ最近の風潮といたしましては、ややニューメディアフィーバーといいますか、将来の夢が非常に身近なもののように感じられまして、少し熱が上がり過ぎている点が率直に申しましてあるんじゃないかという気がするわけでございます。そういう意味からも、できるだけ着実に、本当にそういうものが成り立つのかどうかという点を慎重に見きわめて進んでいかなければならないというふうに考えております。  それから、プライバシーの問題は、これは非常に大事な問題でございまして、恐らく各省が扱っておりますさまざまな情報すべてについて共通の問題であろうかと思います。ただ、通産省でもコンピューターを所管している関係から、情報処理業者がコンピューターでの情報処理に絡みまして、いろいろ大事な情報に参画をしております。したがって、さしあたりの措置といたしましては、コンピューターセキュリティーについてのいろんな基準をつくりまして、その基準に基づく認定制度によりまして、一つ一つの事業者についての点検をするというふうな形でプライバシーのとりあえずの対応策としては考えておるわけでございます。  それから、電子ファイルその他が出てきた場合に、現行の法制が非常に不備でないかとおっしゃるのは、まことにそのとおりでございまして、実は昨年の十二月に通産省の産業構造審議会情報産業部会で、こういう新しいニューメディア時代についての対応についての答申をいただいたわけでございますけれども、その中でも、これは全省庁横断的な問題として、そういう時代に備えて現行の制度、法制の見直しを積極的に進めていかなければならないということを言っております。私どもも具体的なコンピュータリゼーションの進み方に応じまして、関係の各省とはよく御相談をしていきたいと思っております。  それから、情報の点検あるいは検索でございます。先ほどお話のございましたように、情報そのものも多元化するという問題が一つあるわけでございますけれども、同時に、ある情報が出てまいりました場合に、その情報については本当はいろいろな条件がついているケースがあるわけでございますけれども、そういうふうな問題につきましてはむしろ情報のネットワークにつきまして双方向性が高まりまして、今度は聞く方もどういうことでそうなるのだというような点について、さらに立ち入った話ができるようになってまいりますと、かなり情報の点検が進みやすくなるのではないか。もちろんこれで完璧というわけではございませんけれども、そういう面もあるのではないかという感じがいたしております。  それからコミュニティーがどうなるかということでございまして、これは本当に未来論でなかなかよくわからないのでございますが、若干別な例で申し上げますと、最近、例のテレビ会議などというものができるようになりまして、一部では関西と関東の間で会議の実験などが行われているわけでございます。その話を聞いてみますと、元来、平素よく会っていた人たち同士であればテレビ会議というのが割合に気心が通じましてうまくいくのでございますけれども、初対面のような人がそういうテレビ会議をいきなりやるというのは、これは非常に難しいようでございまして、単純に出張旅費の節約ができるからというようなことだけで、こういうメディアをすぐに使うというのはなかなか難しい。やはりベースには人のつながりといいますか、ヒューマンリレーションというものがありまして、それを踏まえた上でないとなかなかうまくいかないなあというのが率直な感想でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ほかの方、経企庁あたりで何かお話をちょっといただきたいと思うのですが。

及川昭伍経済企画庁国民生活局長

○政府委員(及川昭伍君) 私どもは特に、情報化については、家庭への普及、国民生活への普及ということについては、ユーザーの立場から非常に関心を持っております。情報化のプロセスというお話がありましたけれども、その中で、私は三つの点で、まず家庭と情報の生産者あるいは情報機器の生産者を考えております。  第一は、情報機器の普及の過程であります。情報機器はまだ私どもは完成したものになっていないと思っております。これからどんどん変っていくと思います。そういう意味で、私どもは家庭や消費者に対してはまさしくフィーバー的に飛びつくのは早い。非常にこれから変っていくのであり、その技術はまさしく高度技術であって、人間の身の丈すべての人がわかる状態になってから普及していくものであって、今の段階ではまさしく実験であって、普及ではないだろうというふうに考えてみんなと話をしております。  第二は、おっしゃった情報のソフト、情報の中身それ自体の話であります。情報の中身についても、例えばコンピューターソフト等が売られておりますけれども、商品については品質検査やテストやが十分行われ、表示が行われて判断ができる状況になっております。ところが、一般に今売られている情報ソフトは、品質の表示もあるいは苦情の処理の仕方も、中身の検査も、点検も行われていないような状況で、問題が消費者側、ユーザー側から見たら非常に多いと思っております。そういう意味で、情報ソフトの生産について、品質管理なりあるいはアフターケアなりサービスなりというところについて、いろいろとこれから情報の生産者側と協議をしていかなければいけないことが非常に多いと思います。  第三は、情報のそういうもののシステムのお話でございます。システム設計をするときに、一般に今情報提供業者の方で実験としていろいろやっておられますから、非常にいろいろなシステムがありますが、ユーザー側からいろいろな希望があったり、あるいは例えばホームバンキングというシステムがありますが、ホームバンキング一つとったとしても、いつそれがお金が移るのか、契約は いつ成立するのか、それはいろいろ今度割賦販売法が改正されますけれども、クーリングオフといったものが一体きくのかきかないのかとか、どういうふうにしたらそれがなるのかとか、物がいつ渡るのかとか、ユーザー側から見たら、システム設計の上でもいろいろ検討しなければならない問題が多々あると思います。  そういう意味で、ニューメディアを使って生活が向上する方向へ進むことは私ども非常に歓迎するわけですが、技術自体が、暮らしの中でわかるような身の丈の技術に早く変わっていただくこととか、情報のそういう品質管理の問題だとか、システムの安定性のような問題だとかということについて、さらに実験が向上されるような格好で進むことが望ましいというふうに思っております。  ただ、その過程で、プライバシーの問題については、現に政府が持っておる個人情報は既に八億件ほどになっていると理解しております。これについては、行政管理庁がプライバシー保護に関する研究会を設けて、一定の報告を得ております。五つの原則ということで、例えば収集制限の原則とか、利用制限の原則とか、管理責任の原則とか、一応報告はまとまっておりますが、プライバシー全体についての法制化ということが一方で急がれますとともに、消費者の立場からいうと、実は消費者信用問題について既に御指摘がありましたように、数千万件の消費者情報がコンピューターに蓄積されて売買されているという状況であります。おっしゃられるように、所得が幾らで、何を持っておって、どこに借金があって、そいつはいつ返した、あるいは返せなくてということが、コンピューターに既に蓄積されて、利用を現にされております。そういう消費者信用情報保護につきましては緊急の課題であろうかと思っておりまして、大蔵省、通産省、経済企画庁、それぞれの審議会や研究会で報告をいただいておりますので、関係の省と協力しながら早急に対策の案をつくっていきたいというふうに、その点については考えております。  それから、コミュニティーの問題については、お二人からお話がありましたように、従来コミュニティーは、一番昔は地域・地縁的コミュニティーでございました。一番先は家であったんでしょうが、それが地域コミュニティーに変わり、そしてそれに一元的に帰属する社会でございました。そこがすべてを処理してくれる。生産というか所得も、葬式のときの面倒まで、生まれてから死ぬまでの面倒を見る社会でございました。それが拡大して、今では企業コミュニティーとか、産業コミュニティーみたいに日本ではなってきているのかもしれないと思いますが、これから先、そういう一元的帰属コミュニティー社会ということよりは、情報化の進展や価値観の多様化に伴って多元集団帰属社会というような仮称を述べておりますが、そういう社会に変わっていく可能性があるというふうに思っております。  自主的社会参加活動の推進のために実態調査等をいたしましたが、町内会活動というときに、町内会全体でやる活動には参加率が非常に低いけれども、町内の中で、例えばこの趣味をやる会合というと非常に熱心で、結束や参加率が高くなってくる。そして、それが非常に地縁を超えて広がっていく。そしてあるスポーツにはこっちのグループで、ある趣味はこっちのグループで、働くときはこちらのグループでというふうに、帰属する集団が多元化してくる社会がこれから先出てくるのかもしれない。もちろん地縁的集団というのも、一つのコミュニティーとして生ずると思いますが、それがさらに情報化に伴って可能性が拡大していくかもしれないというふうに思います。  そういう意味で、ただ多元的帰属社会になっても、コミュニティーがいろんな形であるということは、社会の安定のために非常に大事なことだと思っておりますので、そのような方向でも、人と人とのつながりが安定的にある社会、全く個人で独立する社会ではなくて、安定的なつながりのある社会というものを設計するような方向で考えていかなければいけないかなというふうに思っております。  もう一点補足しますと、情報化の進展、ニューメディアの進展が、言うなれば交通と代替するかとか、人と会うのをやめるか、テレビ電話ができたからもう交通は減ってくるとか、あるいは人と会うのは少なくなるかという議論が一時ございました。いろんな実験データ等、あるいは意識調査等を私どもやりますと、むしろそれは代替効果と相乗効果と両方あって、むしろ相乗効果の方が高そうだという結果が出ております。そういう意味では、フェース・ツー・フェースの接触は、ニューメディアが進み情報化が進んでもさらに多くなるというふうに思います。  昔だったら、人と会うときも手紙をやって、往復一週間たたなければ会えなかったのが、電話でやって、じゃ、すぐ一時間後に会おうかということができるようになったとか、テレビが普及して、あそこの風景がすぐわかるようになったから、行かないのではなくて、むしろ、それではそこへ行ってみようかというふうになるとかいう形で、代替効果と相乗効果が両方あって、相乗効果の方がやや強そうだということが私どもの今の暫定的結論でありまして、そういう意味では、コミュニティーとかフェース・ツー・フェースも多様化しながら進んでいくだろうというふうに考えておりますし、その方向で施策も考えていくべきだというふうに思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ありがとうございました。  もう一問いいですか。――  これは自治省と運輸省、建設省への御質問になるかと思うんですが、さっき、新交通システム等ができて、そして、それがなかなか地域の開発のスピードと合わない。いいものができても赤字で経営が困る。それへさらにつき込んでしまう。いつそれが黒字になるかというと、これは自治省でもいろいろなあれをお持ちになっていても、相当先へ行かないと営業収支の黒字すらなかなか難しいところへ、資本の方までの回収などということは恐らくできないんじゃないだろうかというふうに考えられるくらいに金が入ってこないわけですね。こういうのは、どうなんですか、これは国として何か措置をするんですかね。それとも、それはそのままで何十年か待てよと、それで赤字の間はもうどんどん料金を上げていくよというような形になっちゃうんですかね。  先ほども、確かにモノレールにしても、キロ当たりの建設費というのは結構高いものですよ。地下鉄に比べれば安いとおっしゃっていたんですが、結構するものだ。それを料金でカバーをする。これ実際上なかなか、それによって地方財政のむしろ負担になっているというようなこともあり得るんじゃないだろうか。まあ本当に小さいものならいいんですけれども。小さなものなら、また区域も、地域の範囲も限られるし、また新交通体系として役立つようなものになるかどうか、小さければ恐らくそうならないと思うんですけれども。その辺はどういうふうに考えるんですかね。  その辺の問題が解決しないと、なかなか実際問題は、そういう必要性があるけれども、積極的にやらないということになってしまうんじゃないか。あの自転車置き場なんてまさにそうですね。少し金出して二階建てなり三階建てなりに、駅の周辺につくってやれば、できたらよさそうなものだと思うんだけれども、現実には、それをつくるよりも自転車集まる方が多くなって、駅の周辺なんていうのは、まさに幾ら道路を広げてもますます狭くなっちゃう。余分なところがあればあるほど狭くなっちゃうというのが私は現状だと思うんですよね。ですから、その辺はやっぱり市町村だけに任じておくわけにもいかないだろうし、監督機関である運輸省がそういうシステムを、そういう収支計算の問題を一体どう扱ってやるのか。あるいは建設の場合にはそれは道路なんか使うんですから、建設省はその辺には何か考えているのか。定住圏構想なんかもお考えになっているわけですからね、その辺との関連で何か考えるのか。それしないと、第三セクターの方式だけでもなかなか私はうまくいかないんじゃないだろうかな、 こう思うんですが、どうなんでしょうか。

沓掛哲男建設省道路局長

○政府委員(沓掛哲男君) 新交通システムを道路上に敷設する場合につきましては、インフラの部分、すなわち立ち上がりの部分と、けたとして車両を支える、そういう部分については三分の二の補助を行うことといたしております。インフラ部分が全体の中の半分ぐらいは占めるわけでございますから、その三分の二の補助によって、資本的な面での回収は相当軽減されるんじゃないか。あとは、やはり運行的にはある程度他のいろいろなものとのバランスもございますから、収支はそういう面で償うような形で行っていくべきではないかというふうに思っております。

水田嘉憲運輸省鉄道監督局民営鉄道部監理課長

○説明員(水田嘉憲君) 今、建設省の方からお話がありましたとおり、補助制度というのが新交通システムについてあるわけでございますが、現在でも新交通システムの運賃というのは、ほかの交通機関に比べますと割高になっておるわけでございます。それでも先ほど申し上げましたとおり、収支率は非常に悪いという状況でございます。  私どもといたしましては、建設省さんの補助制度もあるわけでございますが、これ以上の交通事業者に対する補助というのはなかなか難しいんではなかろうかと。それよりは、先ほどちょっと御説明しましたが、現在赤字の原因というのが輸送需要が少ないということによるものでございまして、何とかその開発を予定どおりやっていただくと。例えば大阪南港の場合には入居者が予定の半分にも満たない、それから業務地の従業人口が予定の五分の一ぐらいであるというふうな実情でございまして、地域の開発をもう少し予定どおりやっていただくように、地方公共団体等にお願いして措置していくということが第一でなかろうかというふうに思っております。

田井順之自治省大臣官房長

○政府委員(田井順之君) 特に問題になるのは、都市圏の交通の問題だと思いますけれども、やっぱり交通手段というものは採算性だけで論じられないものがあろうと思います。やはり都市全体の活動のために必要な交通手段としてはいろいろなものを組み合わしていかないと、現実に都市交通というものが処理できなくなってまいりますから、そういった意味でそれぞれの地域の実態に応じて新しい交通手段を考えていくということは、基本的にはこれは正しい方向だと思いますが、今問題にされましたように、経営面からの配慮というものを抜きにした議論は、これまたできないわけでございます。  そういった意味では、やはり新しい交通手段を考えるとすれば、非常に広い見地から総合的に、現在の状況ももちろんですけれども、将来の開発可能性とか、それがどういうテンポで進むかということを考えながら、それに見合った計画というものを立てていかないと、つくった上で問題が生じて、それをだれが一体責任を持つかという、結末のつかない議論に引き込まれていくということになりかねないわけです。  したがいまして、私ども、やっぱり計画の段階から鉛筆をなめて数字を合わしてしまうということではなくて、かなり綿密に今後の動向というものを詰めていって、関係省庁だけでなくて、それは企業も関係する場合もありましょうし、地域社会全体が考えてもらわぬといけない場合もありましょうけれども、そういうきちっとした計画の上に立って事業実施に踏み切っていくような配慮をせざるを得ないだろう。  そういう意味では、地域の皆さんから便利な交通手段があるんだから、早くつくってくれというだけのことで安易にそれに乗りまして、その結果赤字が出てくるのを財政的に何とか始末をしてくれと言われましても、そういった形で一々しりぬぐいをしていったんでは、これは問題が大きくなるばかりでありますので、厳しい言い方になるかもしれませんけれども、途中で御相談を受ける過程では綿密な調査を進めて、その上に立って、踏み切るときにはそれなりの一つの見通しを持ってやっていただくようにという指導をさしていただいているような次第でございます。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 ちょっと後一言。お答えは要らないんですが、まあおっしゃることはよくわかるんですよ。しかし、これ景気の動向もありますしね。一つの開発なんというのは一年か二年でぽんぽんぽんといくわけじゃないですよ。大きい開発になって、そういう新交通システムが必要だというのは、かなり長期な時間を必要としますから。ですからなかなか、それはおっしゃるのは易しいと思うんですよ。しかし、現実には国だって景気の見通しは相当見誤まることが多いんですから。これなかなか、今お二人の御意見聞いていて大変厳しい言い方なんですが、まあ金出すか出さないかと言われる国の方としてみれば、もっと厳しくよく点検してと、こういうことになるんですが、現実問題としてはなかなかそうもいかぬし、今度はそういう交通システムがなければ、またいこうといったってまたいかないですよね。循環論法になっちゃって、ますますそこはだめになっちゃうということもありますので、なかなか難しい問題だろうと思うんですが、さらにこれ研究していただきたいと思います。

刈田貞子公明党・国民会議

○刈田貞子君 今の関連のお話で、私も新交通システムのことをちょっとお伺いしようと思ったんですけれども、大部分竹田先生がお伺いくださいましたので、私は端的に一言だけお伺いしておきたいのは、ここに出ている大阪と神戸の例で、これは当初からこういうふうに採算が合わないということを見ている上で、なおかつ出発したものであったかどうかということだけを一言後でお伺いしたいと思います。  それから後は、自治省からいただいた、先ほど御説明された資料の中で、新社会システム導入の全国の一覧表、地方公共団体の一覧表が大変おもしろく読ましていただいているわけですけれども、この地域による格差がかなりあるのではないかというふうに私思うわけですが、先ほど具体的に説明された事業の中身が、各省庁にまたがって事業があるわけですね。例えば厚生省とか通産省とかいろいろあるわけですけれども、その場合の財政的裏づけを国によってなされる場合に、横の話し合いとか連絡とか、そういうふうなもの、つまり補助の仕方の統一的な見解みたいなものは、今後どういうふうになっていくんだろうかというようなことをちょっとお伺いしたいと思います。  それから後は、夢のような高度情報化社会のことでございますけれども、この委員会が出発するとき、当初私たちのこの会では、たしか一番最初にいただいた資料の中で、八〇年代における経済の展望と指針の中で、経済成長率が四%、それから完全失業二%、消費者物価上昇一%というような大前提があったはずなんですけれども、この夢のような高度情報社会を迎えるに当たっても、なおかつそういうベースが保てるのかどうなのかということ、つまりこういう便利な社会を迎えるに当たって、我々はもっと何かの負担をしょわなければならないのかどうなのかという問題を、どちらからかお答えいただきたいと思います。  それからもう一つは、これは竹田先生のお話の中にも出ていましたけれども、こういうニューメディアの持つ光と影の部分というのは、よく考えてみると、光に当たっている部分のものの裏側が実は影であって、この影の部分というのは、実はかなり決定的なものが私はあるというふうに思うわけです。それで、もしこの影の部分を、先ほど光の部分をさらに光らし、影の部分を補完していく方向でというお話がありましたけれども、その補完の方向というのは、実はその光と影をバランスをとっていくということにすぎないのであって、この影の部分というのは、決定的な解決方法が実はあるのかどうなのか。大変便利な社会に入ったらば、この影の部分が完全に欠落していたというようなことになるのではないのかということ、そういう問題を、伺っていて大変気になりましたので、再度お伺いいたします。

水田嘉憲運輸省鉄道監督局民営鉄道部監理課長

○説明員(水田嘉憲君) ただいまのお話でございますが、私どもといたしまして、例えば神戸の新交通システムの場合、特許を運輸省、建設省共管でやっているわけでございますが、特許の時点で長期収支というものをはじいて認めておるわけでございます。その時点で、ある程度長い期間にわたって収支が償えばという気持ちは持っておったわけでございます。そのときの資料がここにございますが、七年後ぐらいに単年度の収支が収支とんとんになる。それから十三年後に累積赤字を解消するというふうな整理をしておったわけでございます。  昭和五十七年の数字につきまして、先ほどの資料の十五ページに整理しておるわけでございますが、大阪の南港よりはこの神戸新交通のポートアイランド線の方が収支状況はいいわけでございますが、経常で二十二億の赤字ということでございまして、当初の予定では、こんなには赤字が生じない。赤字が若干出るのは我々覚悟しておったわけでございますが、赤字がこんなに出るとは予想しておらなかったわけでございます。  それで赤字の理由でございますが、先ほど来申し上げましているとおり、十六ページの資料の状況で、入居とか従業人口が予定より少なかったということを申し上げたわけでございますが、それがお客さんの量にどういうふうにはね返ってきたかということでございますが、十五ページの方の資料の右下のところに、輸送密度というのを整理しておりますが、神戸新交通のポートアイランド線の場合には、右下の二万人という数字を出しておるわけでございますが、当初の予定では三万一千人程度五十七年度は乗るだろうという予想をしておったわけでございます。ところが現実には約三分の二の二万人程度しか乗らなかったということで、結局五十七年度の収支は当初の予想よりは大幅に悪くなっておるということでございます。

田井順之自治省大臣官房長

○政府委員(田井順之君) 新社会システムの導入状況が地域によって格差があるということに関連しての問題でございますけれども、確かにこの表をごらんいただきますと、例えば市町村の導入状況などをずっと北から南まで眺めてみますと、長野県などが意外に大きい数字がぽつんとこう出ているわけでございますが、これは御説明の最初にも申し上げましたように、新社会システムなるものの定義、必ずしもはっきりしたものにしないで、代表的、典型的な例を示した上で、各自治体でそれぞれ判断してもらって報告書に書いていただいたものですから、きめ細かく拾い上げてきたところは件数としてはかなり上がっているというのもございます。  特に長野なんかの場合は、例えばスポーツ・リーダー・バンク・システムとかボランティア・バンク・システムというようなことで、スポーツリーダーとかボランティア活動する人たちのリストを整備しておきまして、必要に応じて紹介するというようなものまで新社会システムの一環だと取り上げておりますけれども、これはいささか、そこまで範囲を広げてとるのがいいかどうかという問題もあるような状況でございますし、それからソーラーシステムなどもかなりきめ細かく拾い上げておりますので、そういった意味で件数がたくさん出ているところもございます。ですからお断りしましたように、これはまだ本当にざあっと、各県でどんな状況かなということを調べてみた段階にとどまっておりますので、数字をごらんいただくときはそういう点もひとつ考慮に入れていただければと思っております。  それから、補助に関してお尋ねがございましたが、その新社会システムということでひっくくった補助制度というのは別にあるわけではございませんので、むしろ自治体では何か新しい仕組みを取り入れようと思えば、知恵の限りを尽くして、少しでも補助制度のあるものは関係省庁にお願いして助成の対象にしていただくという形で、一生懸命、場合によっては二省以上からの補助を受けてやれるようなものはそういう努力もしております。  それからまた先導的、実験的に新しいモデルのような事業をやろうということになりますと、そういったものについて積極的に助成を受けて計画を進めるところもございますし、あるいは省エネ対策のようなことで、政策的にいろんな補助があるものを積極的に活用したというのもございまして、いろんな形でここに上がってきております事業には補助金がついていると思いますが、それはそれぞれ所管省庁では適正な形でやっていただいておりますが、横の連絡という意味で特別の仕組みがあるわけではございません。

富田徹郎郵政省電気通信政策局次長

○政府委員(富田徹郎君) 御指摘の、八〇年代の経済運営のフレームワークの中で情報化社会の計画がどうなされているかということは、実は経済運営、そういう大きな経済フレームワークの中で通信情報関係の投資計画なんかは、数値としては一切ありません。ただ、成長率に関しましては、かつてテレビが普及しましたときに、農山村部にまでテレビの普及がイコール消費革命的なことを起こしまして、これが大きく国の経済成長そのものに影響したという分析があることもあります。あるいは最近のオフィスオートメーションが、いろんな意味で企業活動の生産性向上に役に立っているということは一般的には言えるかもしれませんが、数値としてあるというほどのこともございません。したがって通信産業セクター、情報産業も含めまして、セクターでのGNP比率というのはそれほどまだ大きくはございませんので、全体に与える影響というのは計算できるほどのことはありません。  ただ一般的に申し上げて、失業率でありますとか、物価上昇率というようなものに対しては、いいプラスの効果はあっても、マイナスの効果は一応ないものというふうに、情報産業そのものは雇用創出効果も若干なりとも持っていないことはないというふうに考えておりますし、いろいろな意味で、もう通信料金を上げるという時代は終わりまして、今どんどん電話料金を初めとして通信料金を下げているという状況ですから、物価上昇率に対してもいい面の寄与はあるいはあるかもしれません。  それから光と影。影がそもそも決定的で、いろいろな意味でその影の部分を除去するということは結局のところできないんじゃないかという御指摘、ある面ではそういう面はなしとしないと思います。  プライバシーの保護に万全を期すとしましても、情報システムの発達というのは、そういうプライバシーが侵される機会を増大させるということ自身はあるいはあるかもしれません。あるいは情報メディアということによって、その精神的な不安定感とか、あるいは疎外感みたいなものを味わわされるというような影の部分があるいは出るのかもしれませんが、しかしそれらを総体的に見まして、今、日本のテレビジョン放送の番組というのは世界一豊かであると言っても過言ではないかもしれませんが、そういう意味の情報メディアの発達が究極的には安い料金で利用できるような状況になるということが、いろいろな意味で影の部分も少なくするという効果はあるものだというふうに考えております。  わずか十年前に、長距離の電話料金は、七百五十キロを超える長距離料金は三分間で七百二十円したわけであります。つまり九州、北海道から東京へ電話するということは、七百二十円かかったわけでありますが、今ではそれが四百円になり、夜間割引料金ですと二百五十円を切るぐらいになって、物価水準を考えますと、十年前ともう比べものにならないぐらいに長距離の電話ができるような時代になってきておるわけです。  そうしますと、かつては電話ではなかなか話せなかった遠い親戚とか、あるいは上京してきている子弟と親元とが、頻繁に電話で心のコミュニケーションができるというような時代になってきていることもまた事実だと思います。つまり光の部分が大きく育って、影の部分を相対的に小さくするというような発達の方向というのは十分あり得るだろうというふうに考えております。

最上進自由民主党・自由国民会議

○最上進君 一つお伺いしたいんですが、郵政省の富田さんにお答えいただきたいんですけれども、実際の私どもの家庭生活の中で、電話とかテレビ、あるいは端末のコンピューターですね、それにファックス、こういうようなものが実際に接続をされる時期というものが、普及の仕方という のが意外に早いのではないか。この委員会でもいろいろな参考人の方々の意見を聞いた中にも、加速度的にこの高度情報化社会に向かって進むという御意見を言われた方もいらっしゃるわけであります。  したがって、いろいろな経過の中で、段階は経るにしても、かつてテレビが出現をして家庭に普及をし始めたあの勢いと同じように、私はやはり日本人の性格からしますと、非常に新しいものに、こういうものに飛びつくということはかなり可能性があるような気がいたしますので、その辺を担当としてどういうふうに見ておられるか。いつごろまでに――今一軒にテレビが二台、三台入っているというような時代になりましたけれども、恐らく各部屋に、子供の部屋にも親父の部屋にも、在宅勤務はもとより、子供の部屋にまでこれがやはり普及すると。端末が一軒の家でやはり二台、三台入るというようなことが当然の時代が、意外に早い時期に来るんじゃないだろうか、そんなことを実は私も感じている一人なんでございますけれども、その点の目安ですね。郵政省としてどういうふうに見ておられるか。  また、VANの問題をめぐって郵政と通産との間でいろいろありましたけれども、決着を見たようでありますが、郵政と、また実際にそれを担う産業界を指導している通産の見方と、その辺の合致をしているかどうか、それについてちょっとお聞かせいただきたいと思います。

富田徹郎郵政省電気通信政策局次長

○政府委員(富田徹郎君) 最上先生御指摘のとおり、最近そういう強気の見方といいますか、意外と早く来るのじゃないかという見方が最近は多いようであります。かつてテレビが普及し始めたのは、二十八年からテレビが始まっていますが、実際に普及が立ち上がりましたのは三十二年ごろから三十七年。というのは、皇太子御成婚の昭和三十四年を含めまして、あの年、年率七二%で、倍々ゲームに近いほど爆発的に普及したわけであります。恐らく世界史的な事件と言っていいほど爆発的な普及をしました。  それと同じような新しいメディアの普及が今後あるのかということの御指摘には、数年前までは、アメリカでは将来はそれに一番近づくのはパソコンだったわけですね。各家庭にパーソナルコンピューターみたいな小さなコンピューターがどんどん入って、それが電話回線によって結ばれるような、そういうようなことを想定していたような向きもありますが、最近では、イギリスがパソコンの普及率が世界各国の中で格段に高いわけです。それでおもしろいのは、イギリスのパソコンの普及は、プレステルという――日本のキャプテン、ビデオテックスという、ああいうサービスを刺激いたしまして、プレステルは長い間低迷していたんですが、急に最近、需要が伸び始めておるような勢いであります。  そういうことから推しはかりますと、先生御指摘のような家庭のターミナル、いろいろなものがありますが、最終的には、キャプテンとそれから文字多重放送のターミナルが、これはほぼ機能的に一緒なものですから、一緒になってテレビの中に組み込み型になって、若干小さなプリンターみたいなものがつく。これが先生の御指摘のファクシミリみたいなものに代用するというようなことになるかもしれませんが、そういう総合的なターミナルは各戸につくような時代が来る。そうしますと、ボタン一つ押せばテレビから出てくる文字放送でかなり詳細なニュースも即座に聞けて、そしてセンターに電話をしてキャプテンで引き出しますと、かなり詳しい、あるいは個別ニーズに合ったようなショッピング情報でありますとか、そういうようなものが出てくるというような状況があるわけです。  それで、そのターミナルも一応今メーカーは試作品段階で高いことを言っているようですが、長期的に見て、まず十万円以下で容易に手に入るような状況になるだろうということを想定しておりますし、それからキャプテンも、十一月からサービス開始する際には、新キャプテンと称しまして、新しいディジタル伝送タイプの高性能のキャプテンになりまして、スピードが格段に速くなる。それと同じように、文字多重放送の方も高度伝送タイプのものに、速いスピードで情報の量の多いものができるようになるのが――来年の三月に技術基準が確立いたしまして、来年春以降そういうようなものがどんどん各民放も含めまして放送局の方から送り出すような状態になってくる。  そうしますと、立ち上がりは来年の春ごろから始まる。そして、初め多少の普及期がありまして、それからロジスティックカーブで一気に立ち上がってくるだろう、それが十年以内ぐらい。十年たちますとかなりの規模で、五、六年から十年の間には、かつてテレビが爆発的に伸びたような時代が来るのかなということを、これは確定的ではございませんが、一応想定しておるわけであります。

児玉幸治通商産業省機械情報産業局次長

○政府委員(児玉幸治君) 単純な金額的な将来の見通しにつきましては、きょうお配りいたしました資料の三ページに、これは電子工業振興協会という業界の団体の試算でございますけれども、出しております。  電子機器産業は八一年が七・一兆円、九〇年には二十一兆円ぐらいになりまして、年率一二%ないし三%の伸び。情報処理産業のようなサービス部門も、これは情報処理産業だけでございますけれども、八千億円から三兆二千億円ぐらいまでいくだろうということでございます。  ただ、これは具体的に年別にどうなるかというようなトレンドはないわけでございまして、やはり今、先生の方からお話もございましたように、逐次立ち上がっていきまして、量で見ますとそれが当然大きくなっていくだろうと思われるわけでございます。  ちなみに、最近飛躍的に生産が伸びておりますパーソナルコンピューター、パソコンなどについて見ますと、五十八年度の実績が大体百万台ちょっとでございました。それで、五十九年には恐らく百四十九万台、丸めまして百五十万台ぐらいいくかなというようなことでございますけれども、まだ立ち上がりまして時間が余りございませんものですから、スピードは速いんですけれども、その累積したいわゆる保有台数ということになりますとまだまだでございまして、過去のいわゆる家電関係のいろんな製品の普及率が爆発的になりますのも、例えば一割とか一五%とか、そういうふうなところが一つの節目になってくるということでございますので、私ども、八〇年代はある程度のスピードでいきまして、むしろ八〇年代の終わりから九〇年代にかけて相当な勢いで普及が進んでくるんじゃないかというふうに感じている次第でございます。

最上進自由民主党・自由国民会議

○最上進君 ありがとうございました。

亀長友義自由民主党・自由国民会議

○小委員長(亀長友義君) 質疑がございませんようですから、本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後五時五分散会

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