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101回国会参議院1984/03/23

科学技術特別委員会 第2号

発言数
8
登壇者
3
会派数
2
開催日
1984/03/23

会議録

高木健太郎公明党・国民会議

○委員長(高木健太郎君) ただいまから科学技術特別委員会を開会いたします。  初めに、委員の異動について御報告いたします。  去る一月十二日、岡部三郎君が委員を辞任され、その補欠として安田隆明君が選任されました。  また、本日、後藤正夫君が委員を辞任され、その補欠として佐藤栄佐久君が選任されました。

高木健太郎公明党・国民会議

○委員長(高木健太郎君) まず、科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。  岩動科学技術庁長官から、科学技術振興のための基本施策について、その所信を聴取いたします。岩動科学技術庁長官。

岩動道行自由民主党・自由国民会議科学技術庁長官

○国務大臣(岩動道行君) 科学技術庁長官の岩動道行でございます。  このたび、重要な科学技術行政を担うことになりました。よろしくお願い申し上げます。  第百一回国会に当たり、科学技術庁長官といたしまして、所信を申し述べさせていただきます。  現下の厳しい内外諸情勢の中にあって、経済の安定的な成長と国民生活の一層の充実を図り、活力ある社会を築いていくためには、科学技術の振興が不可欠であります。  我が国が戦後の急速な経済成長により、自由世界第二位の経済力を有し、一億二千万人の人々が豊かな生活を享受することができるようになりましたのは、ひとえに国民のすぐれた知的能力とたゆまざる勤勉、努力のたまものでありました。資源に乏しい我が国にとって唯一の資源とも言うべき頭脳資源を最大限に活用し、国民の英知を結集して、創造性豊かな科学技術の創出を図ることにより、経済の持続的な発展と国民生活の向上を実現し、さらには、世界経済の発展に貢献していくことが、我が国の二十一世紀に向けての進むべき方向であると確信いたしております。  私は、現在始まりつつある高度情報社会へ向けて、科学技術の果たす役割はより一層大きくなっていくものと考えますが、その際、科学技術と人間性との調和に配慮していかなければならないと考えております。  私は、昨年末、科学技術庁長官に就任して以来、科学技術政策の推進のため精力的に取り組んでまいりましたが、今後とも科学技術振興を国家的な重要課題として位置づけ、その強力な推進を図ってまいる所存であります。  以下、昭和五十九年度における科学技術庁の主要な施策につき、所信を申し上げたいと存じます。  まず第一は、科学技術振興調整費の拡充等、科学技術行政の企画調整機能の強化であります。  科学技術会議の企画調整機能の強化を図るとともに、同会議の方針に沿って運用する科学技術振興調整費の拡充等により、先端科学技術を中心とした重要総合研究等を強力に進めてまいります。  第二は、流動研究システムによる創造科学技術の推進であります。  科学技術立国を目指す我が国にとって、次代の技術革新を担う独創的な科学技術の芽を発掘し育成することが不可欠であります。このため、産学官のすぐれた研究者を結集し、創造性豊かな新技術を創出するための研究を行う創造科学技術推進制度の拡充を図ってまいります。  第三は、がん関連研究等ライフサイエンスの振興であります。  科学技術会議及びがん対策関係閣僚会議で示されたがん制圧のための基本方針に従い、がん関連研究の総合的かつ効率的推進を図るとともに、保健医療、食糧、エネルギー等広範な分野において、人類福祉に貢献する総合的科学技術であるライフサイエンス関連施策を強力に推進いたします。なお、ライフサイエンスの推進、活用に当たっては、人間の尊厳という問題に十分配慮を払っていくことが必要であると考えております。  第四は、原子力研究開発利用の推進であります。  資源小国の我が国が将来にわたって発展していくためには、石油代替エネルギーの中核たる原子力の研究開発利用を国民の理解と協力を得つつ積極的に推進していくことが必要であります。  このような原子力の研究開発利用の推進に当たっては、安全性の確保が大前提であり、原子力安全規制行政の充実、安全研究の推進等の各種安 全対策を強力に展開するとともに、電源三法の活用による地域住民の福祉の向上及び地域振興のための施策等を講ずるなど、原子力の開発利用の促進を図ってまいります。  また、原子力発電を円滑に推進するためには、原子力発電規模の拡大に見合った自主的な核燃料サイクルの確立が不可欠であり、濃縮ウランの国産化、使用済み燃料の再処理、放射性廃棄物の処理処分対策等の諸施策を推進していくとともに、核燃料の有効利用を可能とする高速増殖原型炉「もんじゅ」の建設、新型転換炉実証炉計画の推進など、新型動力炉の開発を強力に進めてまいります。さらに、核融合等の研究開発を積極的に推進いたします。  原子力船の研究開発につきましては、資源小国、世界有数の造船海運国として、今後とも、舶用炉の研究開発は、どのような方法にせよ続けてまいる所存でありますが、原子力船「むつ」のあり方につきましては、今後政府自民党内において検討を行うこととしております。関根浜港については、その検討結果いかんにかかわらず必要となる部分について建設を進めてまいります。また、今国会に「むつ」の研究開発の実施主体である日本原子力船研究開発事業団を日本原子力研究所と統合することを内容とする法律案を提出する予定でございますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。  第五は、宇宙開発の推進であります。  昨年の通信衛星二号(さくら二号)、先般の放送衛星二号a(ゆり二号a)の打ち上げ成功等により、我が国は本格的な宇宙の実利用段階に入りました。このような国内における宇宙開発の進展や、国際的諸状況の変化を踏まえて、今回宇宙開発政策大綱の改定を行いましたが、今後、同大綱に示された方針に沿って我が国の宇宙開発を推進していく所存であります。  昭和五十九年度におきましては、気象衛星三号を打ち上げるとともに、通信衛星三号、放送衛星三号、海洋観測衛星一号の開発、地球資源衛星一号の開発研究等を行うこととしており、さらに、スペースシャトルを利用した第一次材料実験システムの開発、宇宙基地システムの研究等宇宙分野の国際協力を推進することといたしております。  また、ロケットの開発につきましては、人工衛星の打ち上げ能力の向上のため、HIロケットの開発を推進するとともに、昭和六十年代後半の大型人工衛星の打ち上げ需要に対応するため、大型ロケットの研究を進めるなどその推進を図っていくこととしております。  第六は、海洋開発の推進であります。  海洋国家日本としては、海洋科学技術に関する研究開発を積極的に推進していく必要があります。このため、昭和五十九年度におきましては、潜水調査船「しんかい二〇〇〇」による深海調査技術の研究開発を引き続き進めるとともに、さらに大深度を目指した潜水調査船システムの研究を実施するほか、潜水作業技術に関する実海域実験を行うための海中作業実験船の建造を進めるなど、総合海洋科学技術プロジェクトを積極的に推進いたします。  第七は、各般の重要な総合研究等の推進であります。  地震、雪害等の自然災害の防止、軽減を目的として、地震予知、震災対策、雪害対策等の研究を中心に、防災科学技術の推進を図ってまいります。  また、航空技術の研究開発については、ファンジェット短距離離着陸機STOL機の実験機の製作を進め、昭和五十九年度には、初飛行を行うこととしております。  さらに、レーザー科学技術、材料技術等、基礎的基盤的研究を推進するほか、資源の総合的利用方策の調査、新技術の企業化等を進めてまいります。  第八は、国際協力の推進であります。  国際化の進展に伴い、国際交流の重要性が一段と高まりつつあります。このため、サミットで合意された科学技術の国際協力に積極的に対応するほか、米国、フランス等先進諸国との協力の推進を図ってまいります。また、我が国と密接な関係を有するASEAN諸国、中国等との科学技術協力を推進してまいります。  第九は、科学技術振興基盤の整備であります。  科学技術振興を支える研究者の養成等、研究基盤の強化を図るとともに、高度な知識と多額の投資が集約された科学技術情報の効率的な流通を図るため、科学技術情報の全国流通システムの整備等を促進いたします。  最後は、国際科学技術博覧会の開催であります。  国際科学技術博覧会は、科学技術の重要性に関する国民の理解を深め、科学技術の国際交流を促進するなど、極めて大きな意義を有しております。準備の最終年度といたしまして、会場及び政府館の建設等を完了させ、運営等の準備を整え、昭和六十年三月から茨城県筑波研究学園都市において開催することといたしております。本博覧会の開催については、広く海外及び国民の協力を得て、国家的事業にふさわしい立派なものになるよう最大限の努力をしてまいります。  以上、昭和五十九年度における科学技術庁の施策に関し、その概要を申し述べましたが、これらの諸施策を実施するために、昭和五十九年度予算といたしまして、一般会計三千二百九十三億円、電源開発促進対策特別会計七百八十七億円を計上いたしました。また、科学技術振興関係の税制に関し、民間の試験研究の促進等のため及び国際科学技術博覧会の円滑な開催の促進のため、それぞれ国税及び地方税につき、所要の優遇措置をお願いしてまいる所存であります。  エネルギー問題、食糧問題等、我が国を初めとする世界各国が直面している諸問題を克服し、豊かで明かるい人類の未来を開く上での重要なかぎとなるのが科学技術であります。  私は、科学技術行政を担当する者として、その使命の重大さを深く認識し、科学技術の振興に誠心誠意努力してまいりますので、委員各位の御指導、御鞭撻をお願い申し上げますとともに、国民の皆様の御理解、御協力を心からお願い申し上げます。  以上をもちまして、私の所信表明を終わります。

高木健太郎公明党・国民会議

○委員長(高木健太郎君) 以上で所信の表明を終わりました。  本件に対する質疑は後日に譲ることにいたします。     —————————————

高木健太郎公明党・国民会議

○委員長(高木健太郎君) 岡部科学技術政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。岡部科学技術政務次官。

岡部三郎自由民主党・自由国民会議科学技術政務次官

○政府委員(岡部三郎君) このたび科学技術政務次官を拝命いたしました岡部三郎でございます。  ただいまの大臣の所信表明にもございましたように、科学技術の振興は我が国にとりまして大変重要な政策課題でございます。委員長初め委員の諸先生方の御指導を賜りまして、誠心謝意努力いたしまして大臣を補佐してまいりたいと、かように考えております。どうかよろしくお願いをいたしたいと思います。     —————————————

高木健太郎公明党・国民会議

○委員長(高木健太郎君) 次に、派遣委員の報告に関する件についてお諮りいたします。  先般当委員会が行いました委員派遣につきましては、派遣委員から報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議こざいませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高木健太郎公明党・国民会議

○委員長(高木健太郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十分散会      —————・—————

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