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101回国会衆議院1984/06/27

農林水産委員会 第20号

発言数
375
登壇者
20
会派数
5
開催日
1984/06/27

会議録

阿部文男自由民主党・新自由国民連合

○阿部委員長 これより会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。新村源雄君。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 去る六月十一日からエチオピアのアジスアベバで国連世界食糧評議会というのが開催されたのですが、これに日本代表も出席されているというように報道されていますが、どなたが出席されましたか。

佐野宏哉農林水産省経済局長

○佐野政府委員 島村政務次官が出席をいたしました。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 次官、きょうは御出席でないのですか。

佐野宏哉農林水産省経済局長

○佐野政府委員 ちょっと申しわけございませんが、御質問を聞き漏らしたのでございますが、恐縮でございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 きのう通告の中で、この模様について伺いたいというように言っておいたのですが……。

佐野宏哉農林水産省経済局長

○佐野政府委員 島村政務次官と、あと眞木国際部長以下出席をいたしておりまして、島村政務次官は、先生御訪問のアジア地域における食糧自給の先進事例云々ということが話題になった段階におきまして国会の日程の都合で既に帰国しておりまして、国際部長が日本代表団の首席をその段階では務めておりました。  国際部長が現在外国出張中でございますので、私からお答えをする用意をしてまいっております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 それじゃ、この会議の概要について簡単に説明していただきたい。

佐野宏哉農林水産省経済局長

○佐野政府委員 会議の中で特に問題になりましたのは、飢餓絶滅に向けた十年間の努力の足跡を回顧し、特に問題になっておりますアフリカの食糧問題を議論し、それから、今後飢餓絶滅のためにWFCとしてどういう仕事をするかというのが主たる論点でございました。  結論といたしまして、最後に「結論と勧告」を全会一致で採択をいたしましたが、その主要な部分を申し上げますと、一つは、アフリカの食糧危機について国際的な注意を一層喚起するため、アフリカの食糧問題に関する国連の特別総会をこの秋に開催する、そういうことをWFCとして経済社会理事会に提案をするということが一つでございます。  それからもう一つは、食糧問題についての参加国の共通の認識といたしまして、アフリカの食糧問題というのは本質的にはアフリカ諸国自身の政策上の失敗に起因するものであって、自助努力によって解決をしなければならないものである、そういう共通の認識が確認をされております。それで、このような食糧問題の解決には国家食糧戦略の策定が必要であり、その国家食糧戦略が生産から流通、消費までを含む総合的なものであり、その中には増産のためのインセンティブが導入されなければならないし、また、そういう戦略を遂行していくための人づくりが重要であるという点が強調をされております。  援助問題につきましては国家レベルでの調整が必要で、そのためにはUNDP代表がマルチ及びバイの援助機関の調整を図るというのが有効であろうという話でございまして、これとの関係で申し上げておきたいのは、今後五年間毎年十億ドルの追加援助という話が事務局提案からございましたが、これは理事会の決定には至りませんでした。  それから、農業政策につき種々の経験を有するアジア諸国その他の地域の人たちとアフリカ諸国との間で意見の交換をすることが有益で、そういう意見交換の場を設けるべきであるということが合意されました。  以上が「結論と勧告」の主要な点でございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 これは新聞報道ですけれども、特にこの中で、日本からの提案で食糧自給を既にほぼ達成したアジア諸国の経験をアフリカに伝達をする。今佐野局長も触れておられたのですが、これが日本から提案されたということについて、一体日本の食糧自給率というのはどの限度にあるという認識で日本からそういう提案を出されたのですか。

佐野宏哉農林水産省経済局長

○佐野政府委員 お答えいたします。  先生ただいま御指摘がございましたように、今回の「結論と勧告」の概要を私が御説明いたしました最後の項目でございますが、これについては日本提案によるものでございます。  それで、これは日本提案ということでございますが、実は今回の世界食糧理事会でアフリカの食糧問題が議論をされました際、アジア各国の代表から、アフリカ諸国の今後の食糧政策、ただいま申し上げました国家食糧戦略、それを樹立するに当たって、アジアの経験がきっと有益なはずである、したがって、アフリカの食糧政策担当者とアジアの食糧政策担当者との間の意見の交換をやるのが有益なはずだ、そういう意見が各国から開陳をされまして、その中から、アジア地域の各国が全体として世界食糧理事会に対して、そういう意見交換の場を用意するようにということを提案したらどうかという動きがございまして、日本にその役割をやってくれないかというお話がございました。このお話を特に熱心に持ってこられたのはフィリピンの農業大臣のタンコさんでございますが、そういうお話がございまして、それではということで、アジア諸国全体の意見を代弁するという形で日本がそういう提案をいたしたような次第でございまして、特に我が国の事情を念頭に置いてあれしたというものではございません。  ちなみに、最近三、四年の数字を見てみますと、食糧援助の受取数量で見ますと、アジア地域は食糧援助の受取数量を着実に、かつ相当の速度で毎年減らしてきておるわけでございまして、そういう実績を踏まえて、多くのアジア諸国が食糧政策について相当の成果が上がっているという自負をお持ちになっておられて、そういう経験をアフリカ諸国に分かちたいというお気持ちになられたということは、あながち無理からぬことであろうというふうに思っております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 日本の穀物の自給率が三三%というのは、まさに輸入がなければ飢餓の状態に置かれていると思うのです。そういう実情を持っておりながら、同じような状況に苦しんでいるアフリカに、アジアを代表してという意味だとおっしゃいますけれども、日本がそういうことを提案した場合に、その会議に参加しておった国々が一体日本の実情というものを知らないで受けとめたかどうかということです。余りにもそういう国の感情を逆なでするような行為ではなかったか、こういうように考えるのですが、どうですか。

佐野宏哉農林水産省経済局長

○佐野政府委員 お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、アジア地域が全体として食糧援助への依存から離脱しつつあることは間違いない事実でございます。それから、アフリカ諸国も食糧援助から離脱し得るような状態になりたいという願望を持っておられることは事実でございますので、食糧援助から離脱しつつある地域の人たちが、食糧援助から離脱するに至った過程で蓄積された経験を同様の状態に到達したいという願望を持っておられる国々に分かつということは、ごく自然なことではないかというふうに思っております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 アジア地域が既に自給を達成した、こういうように言っておりますけれども、日本はまさに三三%の自給率、さらにまた韓国もアメリカから食糧を輸入している、さらにフィリピン等、こういうようにアメリカの食糧の核の中にある。一部では自給力を達成しておったとしても、非常に大きな影響力を持っておる、そういうことから見て、正しい意味で自給力を達成した、こういうようにお考えになっているとすれば、これはまさしく日本がアメリカの食糧の傘下に入っている、こういう認識の中でそういう行為に出たのではないか、こう考えるのですが……。

佐野宏哉農林水産省経済局長

○佐野政府委員 お答えいたします。  私は、先ほどお答えいたしました際に、アジア地域が全体として食糧援助から離脱しつつあるというふうに申し上げたつもりでございまして、自給云々というふうには申し上げなかったつもりでございます。  ちなみに、ちょっとFAOの資料を引用させていただきますと、一九七八、七九年度におけるアジア地域の食糧援助の受取量が四百八十八万四千トンでございましたが、それが一九八一、八二年度における食糧援助の受取量が二百九十一万七千トンということで、約二百万トン近く減っておるわけでございまして、その間、逆にアフリカで見ますと、三百五十三万五千トンから四百九十三万八千トンに増加しておるわけでございますから、そういう意味では、食糧援助に対する依存の度合いというのは全く対照的になっておるわけでございます。しかも、それは、先生御懸念のように、商業的な輸入に依存してそうなったということでは必ずしもないわけでございまして、人口一人当たりの農業生産指数の伸びで見ますと、アジア地域の場合には一九七四ー七六年を一〇〇といたしまして、一九八二年の農業生産指数は一人当たり一〇七でございました。アフリカの場合はそれに対して九三ということでございますから、今のような食糧援助に対する依存の動向がアジアとアフリカで全く対照的な数字になっておりますのは、基本的にはこのような両地域の農業生産の伸びに由来するものでございまして、私どもとしては食糧援助から商業的輸入に切りかえることがいいことであって、その一例を宣伝するためにそういうことをやろうとしているわけでは決してないわけでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 私が指摘したいのは、わずか三三%の自給力より持っていない国が、同程度の国の食糧自給に対して提言をするという国際的な感覚というのは、果たして対外的に正しいかどうか、こういうことを懸念するわけです。  こういう点について、農林大臣どうお考えになりますか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 先と言われたとおり、確かに穀物自給率ということを考えますと三三%ということでございますが、しかし、我が国におきましても、国会でも御決議いただきましたように、自給力の強化という線に沿って今後も一生懸命やってまいります。  ただ、それが正しいかどうかと言われますと、今局長から現場での空気等をお伝えいたしましたので、その点は御推察いただきたいと思います。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 私は、こういう点については日本の外交上の問題としても非常に適切な行為でなかった、こういうように指摘をしたいわけですが、このことをいつまでもやっておってもなんですから、次に進みたいと思います。  日本の農地は、明治以来昭和三十五年まで、六百万ヘクタールの耕地がずっと保有をされてきておる。昭和三十九年から五十七年の間に工場用地や道路、宅地、こういうもので六十二万ヘクタール失われたわけです。それからさらに自然災害あるいは植林、こういうものによって七十八万ヘクタール失われておる。これとは逆に開墾、干拓、こういうものによって農地が造成されたのが七十八万ヘクタール。したがって、これを差し引きをいたしますと、六十二万ヘクタールの農地がなくなっている。そこで、工場用地や道路、宅地、これは近代化していくために当然必要なことであると思うのですが、自然災害や植林で七十八万ヘクタール、金をかけて干拓をし開墾をした七十八万ヘクタールと同じなんですが、この自然災害による、あるいは植林による農地の壊廃の状況はどうなっていますか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○森実政府委員 お答え申し上げます。  自然壊廃による数字でございますが、戦後二十六年から五十五年までの間で約五十八万ヘクタールということになっております。ただ、時期によってやはりその自然壊廃の動きというのが違いまして、一番自然壊廃が大きかった時期というのは四十六年から五十年の間でございまして、最近数年間は年率で大体一万ヘクタール程度というふうに、非常に数が減ってきております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 今日本人が消費をしている穀類を面積に直すと千六百万ヘクタールの耕地が必要だ、こういうように言われておるのです。ところが、実際には、現在五百四十一万ヘクタールよりない、こういうことですから、日本の農業政策にとっては、農用地を維持拡大をするということは農政の基本でなければならないわけですが、この自然災害や植林によって失われた農地というのを取り戻すことはできないのですか。どうですか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○森実政府委員 お答え申し上げます。  いわゆる山林原野と農地の耕境でございますね、耕境というものは、歴史的に見ますとかなり変動する本質を持っていることは事実でございます。やはり農業に対して非常に積極的であり、かつ労働力の農業以外での価値実現が非常に難しい時期においては耕境が影響してくる。しかし、一般的な景気の状況が好転してくると耕境が後退するという動きは、明治以降絶えず繰り返しているわけでございます。特に過去の開拓地等は、やはり自力開墾あるいは少額の助成による簡単な開発等が中心でございまして、いわゆる農用地として確立された状況でないものが多かったわけでございまして、そういう意味で、経済状況が好転したような場合においては耕境が後退してくるという動きがあったわけで,ございます。  現在、自然壊廃の動きを見てみますと、実は明治以降かなり開拓が行われた地域の、山寄りの条件の悪い地域で進んでいることは事実でございます。あと一部、谷地田があるということは現実でございます。こういう自然条件、経済条件の悪い土地が動いてくるという問題は事実として受けとめなければならないと思いますが、私ども、今後の展望としては、現在進めておる、特にこの十数年間進めている農用地造成の形態その他から見て、そういう開拓地を中心にした耕境の変動は逐次減少してくるものだろうと思っております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 日本の耕地は国土の一五%よりな。そして、山が近いために非常に傾斜地が多い。八度以上の傾斜の畑が日本の畑地の全面積の三一%を占めているわけです。畑作の経営というのは、既におわかりのように、表土の流亡あるいは輪作、こういうもので、アメリカでも今農用地の維持保全のために非常に苦労していることで象徴されますように、日本の畑作においてもやはり畑地の土壌の保全には非常に苦労している。  そういう中で、今局長のおっしゃいましたように、これから農用地の造成を進めていかれると思うのですが、日本の限られた面積で、歴史上言えば二千年も連作がきく、しかも反当収量も高い、こういうように、狭い中で一番安定をして高収量を期待できるのは水田なんですね。この水田が今転作によって失われようとしている。そこでこの転作の問題で、農林水産省は六十万ヘクタールの転作をやっていくと言っているわけですが、私ども、農政学者の意見を聞くと、六十万ヘクタールのうち三十万ヘクタールはもう既に水田には返ってこないような状態になっている、こういう提言、指摘をされているわけです。こういう現況、転作が行われている水田の状況がどういうようになっているかということについて、農水省は把握していますか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○森実政府委員 担当局長がおりませんので、かわって私からちょっと概況だけ申し上げます。  三十万ヘクタールという数字を提言された御議論は、私も伺っております。正確な調査はまた必要に応じて実施しなければならないと思っております。  一般に復元が困難であるというものは、御存じのように農地、特にいわゆる低平地の農地につきましては、自然生産力が大きいために、いわゆる管理が年々行われなかった場合、耕作が年々行われなかった場合、大体三年ぐらいで現状が大きく変わってくる場合が一つあるわけでございます。それからもう一つは、先ほど申し上げましたように、谷地田等につきまして、やはり耕作が行われなかった場合原野化する動きがあるわけでございます。  こういった土地の利用自体をどうするかという問題と、その復元がどうかということが問題になるわけでございますが、私どもの見るところでは、復元につきましては、比較的少額の投資で従来の状況を回復することは十分可能だろうと思っております。問題は実質的な休耕をなくしていく努力であり、そのためには、主体的な意味で、あるいは客体的な意味での条件整備が必要だろうと思います。     〔委員長退席、上草委員長代理着席〕 こういう意味で、条件の悪い土地の改良をどう進めるかという問題と、農業に積極的な意欲を持たない方の持っている土地をできるだけ農業に意欲を持った中核農家に利用提供していただく条件をつくることが、この問題を片づける意味でも、地道ではございますが、一番基本になるのではないかと思います。  そういう視点、御指摘の点も頭に置きまして、土地利用率の向上という問題に努力をしていきたいと思っております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 そういう一般論ではなくて、六十万ヘクタールのうち三十万ヘクタールはもう水田に戻らないんだ、こう言っているわけですね。そういう点についてきちっとした調査をしているかどうかということです。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○森実政府委員 お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、私、実は直接担当しておりませんので、今ここに数字を持っておりませんが、六十万ヘクタールのうち三十万ヘクタールが水田に戻らないということはあり得ないと思っております。  と申しますのは、結局、現在六十万ヘクタールの休耕が行われている地域の中でいわゆる土地条件の悪い地域、用排水条件その他の条件の悪い地域は大体三分の一と見られているわけでございます。こういったいわゆる他作物に転換している六十万のうちの半分を占める三十万というものは、いわば他作物に転換可能な用排水条件なり土壌条件を持った地域でございますから、これは簡易な投資を行えば旧水田作に復元することは全く容易なことであろうと思っております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 ここで大臣にひとつお答えをいただきたいわけですが、このように日本の耕地というのは非常に狭い。しかし、そういう狭い中でも農地が今のようにどんどん壊廃をしていっている。そして食糧自給率というものは落ちている。今回のように主食の緊急輸入をしなければならないような事態でも、財政問題というのが一番ネックになっているように言われるわけですよ。  これは、立場をかえておっしゃるときには、総理大臣初め、日本の経済力というのは世界の最高の水準にあるということをおっしゃるわけですね。そういう経済力が世界の最高の水準にある日本が、日本の食糧の自給率も足りない、世界的にも足りない、こういう中で財政を理由にしてこういう農業軽視をしていっていいかどうか。大臣、どうお考えになりますか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 この食糧というものは国の安全保障につながるものでございます。これは金額の問題でなくて、国会で御決議もいただきました食糧自給力の強化という線に沿って進めるべきであるというぐあいに私は考えております。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 この問題で長く時間をとるわけにいきませんが、大臣そういうふうにおっしゃいますけれども、国全体の予算に占める割合の中では、農業予算というのは年々低下していっているわけですね。言葉でそうおっしゃっても、具体的に農業が復興していく、こういう決意がどうしても予算の上にあらわれてこなければならぬわけです。そういう決意を持って、五十九年度予算で日本の農業が新しい活力を持って再出発をする、こういう実績をぜひ積み上げてもらいたいのですが、大臣の決意だけお伺いいたします。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 せんだって農林水産委員会、当委員会へ総理も御出席いただきまして、総理からも、今後のいわゆる食糧という問題について、特に米という問題については備蓄等を考えていかなければならぬ。現に第三期対策では四十五万トンずつ積み増しということではございますが、これも本年度の作況を見た上で弾力的に考えるというような方向も打ち出しておりますので、この予算獲得そのほかに向かっては精いっぱい頑張ってまいるつもりでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 次に、食糧管理法の第二条ノ二に「農林水産大臣ハ米穀ノ需給ノ調整其ノ他本法ノ目的ヲ遂行スル為政令ノ定ムル所二依リ毎年米穀ノ管理二関スル基本計画ヲ定ムルモノトス」こういうことで、この第二項では五項目にわたって書かれ、そして三、四とあり、食糧の基本計画に対する大臣の義務づけがあるわけですね。  そして、昭和五十九米穀年度のいわゆる基本計画を見てまいりますと、この第四の「米穀の需給の見通しに関する事項」の中で、昭和五十九米穀年度の主食用の需要量は、最近の需要実勢から見て一千五十万トン程度と見られる。一方、五十八年産米の生産量は、作柄が作況指数九六のやや不良となったこと等により一千三十七万トンとなったが、昭和五十九米穀年度における供給量としては、これに加えて、五十九米穀年度に持ち越した前年産米穀の政府在庫十万トンがあるほか、五十三年産米十万ないし十五万トンが見込まれるので、この需要を充足した上でなお十万トン程度の五十八年産米を政府在庫として六十米穀年度に持ち越す見込みである。この十万トン程度の政府在庫は、最近においては少ない量である。しかし、十月末までには三百五十万トン以上の新米の集荷があるので、問題はな。また、五十九米穀年度の加工原材料用の需要量は二十五万トン程度見込まれるが、これについては引き続き過剰米をもって充当する。こういうように、法律に基づいて需給の見通しを立てているわけですね。  ところが、この需給の見通しからして完全に計画が狂ってしまっている。こういう点について、食管法第二条ノニの三番目に、こういうときには農林大臣はこの計画の見直しをしなければならぬ、こういうように言っているのですが、政府は今どういうように取り組んでいますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 計画に対しましてその実行が狂ってまいりますことはいろいろな場合に生じておるわけでございまして、従来までの基本計画に対する実行上の若干の違いというものは常に存在をしておるわけでございます。さようなことで、ただいま先生お読みになりました今回の「米穀の需給の見通しに関する事項」でございますが、ここで書いておりますことは、需要の実態という面の一千五十万トン、これが大きく違うというようなことは私ども考えておらないわけでございます。  また供給の量につきましても、一千三十七万トン、それから五十三年産米は十ないし十五万トンが見込まれるということも書いてございますし、さらに加えまして、政府の在庫量は低いけれども、十月末までに三百五十万トン以上の新米の集荷があるので、この早食いをもって充てたいということも、私、何回か御答弁を申し上げているわけでございます。  したがいまして、この基本的な条項につきましては、特に実行面において大きな狂いがあったというふうには私ども考えておりませんので、さような意味で、この基本計画を改定するという手続までは必要ないのではないかというふうに私どもとしては考えている次第であります。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 この基本計画で言っておるのは、前年度、五十八年度産米を十万トン持ち込んだ、こう言っておるわけです。ところが、実際にはもう六十五万トン先食いしておるわけでしょう。そういう条項が一項も入っていないでしょう。そして五十九米穀年度では、予測されるところ、それも含めて百万トンに上る先食いをしなければならぬ、そうなっているのですが、この基本計画の中では、そうではなくて、五十八年産米は千三十七万トンだ、前年から十万トン持ち込んできている、だからさらに翌年度に持ち越すことができるとまで言っておるわけです。このように大きく狂って、これで狂ってないというのですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 二つ申し上げたいことがあるわけでございますが、一つは、十万トン前年からの古米の持ち越し、これは確かに持ち越しをいたしております。早食いというのは米穀年度内において、例えばことしてございましたならば五十九年の産米を早食いするという状態でございまして、これは米穀年度内の計画、つまりその米穀年度内においてどの米をどう食べるかということを基本計画内に決めておるわけでございまして、例えば毎年五十万トンぐらいの早食いをやってきたわけでございます。それが六十五万トンにふえたり、あるいはそれより若干ふえるといったようなことにつきましては、これは基本計画上の問題とは違った分野の問題であるというぐあいに考えます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 今長官の御説明で、これは実態とは全く違っておる。例えば五十八年産米の千三十七万トンを見込んだ中でも、二十四万トンはまだ未集荷。これは実績として既に出ている問題でしょう。さらに、この計画の中で、長官はそうおっしゃっていますけれども、五十九年産米というのは六十年米穀年度に入って初めて消化されてくるのでしょう。これが正しい姿でしょう。もしそれが正しくないとすれば、そういう意味においてもこの基本計画というのはうそをついておる。もしそういうことであれば、五十八米穀年度においては五十九米穀年度の六十万トンなら六十万トンというものを先食いしているということをなぜ表明しないのですか、そういうことが恒常的に行われているとすれば。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これは米穀年度が十一月に始まりまして十月に終わるということで設定されておりまして、そのために実際のお米のとれる時期というものとは若干のずれが出てきているというところから始まっておるわけでございます。したがいまして、新米の早食いという状態は、量の多寡はともあれ、常にこれは行われているわけでございまして、毎年大体五十万トン程度の新米の早食いはこの基本計画の前の基本計画でもあったわけでございます。それはある意味ではその米穀年度の状態というものを正確にあらわすということには必ずしもなっていないわけでございますけれども、個々の米穀年度の状態というのは、十一月から十月の間どういう状態でもってお米が供給され、それからまたそれに対するどういう需要があるかという状態を示すものでございまして、その中におけるある年度のお米の早食いというものはいわば瞬間風速のようなものでございますから、これはその中では表示しないというのが今までも基本計画の手法でございまして、特にこれは今のと変わった手法をとっておるわけではございま甘ん。毎年五十万トン程度の早食いはあったわけでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 長官のおっしゃることについては理解できません。五十九米穀年度における基本計画の中では、もう心配はないんだ、問題はないんだ、こう言っている。しかし、問題はないんだと言いながら、韓国から輸入をしなければならないという異常事態が起きたわけでしょう。問題はないんだと明確に言っている。こういう重大な、いわゆる食糧管理制度に大きなミスが出てきた、こういうときにはやはり国民に正確な政府の計画というものを示すのが、これは官報で公示するわけですから、この実態というものを明らかにして国民に納得してもらうのが今の政府の当然の責任じゃないんですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ここで書いてございますのは、「この十万トン程度の政府在庫は、最近においては低い水準ではあるが、需給については、例年、十月末までに三百五十万トン以上の新米の集荷があるので、問題はな。」これは主食用の分野でございます。この分野につきましては、先般から大臣も御答弁申し上げておりますし、総理も御答弁申し上げましたが、主食の分野につきましては三百五十万トンの新米の早食いが可能であるという状況でございますので、この分野につきましては、我々としては万全の需給の操作をとってまいります、こう申し上げておるわけでございます。したがいまして、ここは特に訂正をするという必要は私はないというふうに思っておる次第でございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 松浦長官には個人的に余り強いことを言いたくないのですけれども、しかし、この前のこの委員会で我が党の日野委員が質問されたときに、もう既に十三万トンぐらい決まったはずだ、こういうように質問されたですね。そのときには長官も大臣も、そんなことは絶対ありません、こういうように言っていましたね。あれは一体どうだったのですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 十三万トンとおっしゃられますのは、韓国からの貸し付けの返還の問題でございますか。-いや、あのときには本当にまだ何も決まっておらなかった次第でございます。したがいまして、私も大臣も、そのときにはその状態での御答弁を申し上げたということでございます。まだ本当に決まっておりませんでした。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 しかし、次の朝刊でもう決まったことを発表されているわけですね。農林水産省というのはそんなに情報が遅いのですか。どうなんですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 その時点の私御答弁を申し上げた状態を記憶しておりますが、近々決まるものと思いますということは申し上げたはずでございます。ただ、その数量につきましては、私はっきりとそのときは知りませんでした。本当に知らなかったわけでございます。したがいまして、正直に私存じ上げないということを申し上げた次第でございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 そういうことで、本当に長官、もうあのときは現実的に決まってしまった、新聞もそう報道しているわけですね。それで、この農林水産委員会で長官も大臣も、まだ一切わからない、こうほおかぶりでしょう。そして、今度輸入するのは、これは主食でなくて加工米だ、こうおっしゃつていますね。ところが、きょうの農業新聞には「懸念強まる「主食向け」農水省幹部が示唆」こういうように出ておるわけですよ。こういうように、あなた方がここで否定をされておっても、報道関係によってそういうことがきちっと裏づけがされ、そのとおり実行されてきているわけですね。  ですから、今長官は加工用米だとおっしゃっていますけれども、これは主食に回るというふうに示唆されておる。今までの経過としては、ほとんどこのとおりで行くわけですよ。そうすれば、今は加工米だとおっしゃっていますけれども、今までの経過から見てこういうように主食になっていくだろう。そういう点からも、どうしても謙虚にこの基本計画というものを改めて見直して、この段階でもう米はことしは百万トンも先食いをしなければならぬという異常事態でしょう。今の時点からもう既に明年度の転作について検討を始める、診ていかなければならない、そういう時期に来ていると私は思うのですが、どうなんですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 先ほど新聞をお取り上げになりましたけれども、これはもう御案内のように、私どもは、今回の韓国からの貸付米の返済につきましては加工原材料用に充てるという考えで返済をしていただくということでございまして、私、さようなことを、今までこの神聖な国会の場でその場限りの答弁をいたしたつもりは決してないわけでございます。  基本計画の問題は、先ほどから申し上げておりますように、三百五十万トンの新米がございます、そこで問題がございませんということを申し上げておるわけでございますから、それは早場の米を早食いいたしますということを意味しているわけでございます。したがいまして、これは基本計画の中の対応とお考えになっていただいて御理解をいただきたいと思っているわけでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 長官、もう時間がだんだん過ぎていくので、もっと意見を言いたいところですが、百万トンも先食いしなければならないわけですよ。もしそういうことが恒常化であれば、米穀年度を変える必要がありますよ。変えなければいかぬでしょう。八月ころから食べるのに十一月からという米穀年度でしょう。米穀年度を変えなかったら実態に合わないでしょう。そうなりませんか。  ですから、百万トンも先食いをしなければならない異常な事態ですから、やはり謙虚に受けとめて、この基本計画、そしてその中でいわゆる転作面積、あるいは後で他用途米に触れようと思いますけれども、そういうもの等を総合的に見直すべきじゃないか、謙虚に受けとめて農林水産省として対処してもらいたいと私は思うのですが、大臣どうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 さような必要が生じますれば、当然謙虚に受けとめて、基本計画を見直しするという規定がございますから、そういう対応をとらなければいかぬと思いますけれども、ただいまの状態ではまだそのような状態というふうに私ども受けとめておりませんので、さようなふうに御理解をいただきたいということでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 時間が切迫しますので、この問題については後日また改めて長官、大臣に申し上げたいと思います。  この五十九米穀年度に、新たに他用途利用米というのが出てきたわけですね。他用途利用米というのは、いわゆる政府が管理はしているけれども、その管理も全く数字の上で管理をするだけであって、実質的に管理するということがこの基本計画の中にないわけですよ。ところが、自民党のさる重要な方が、これは米が少なかったら当然食用に回すんだ、二重米価なんだ、こういうようにおっしゃっておりますし、非公式な話では、やはり何といっても主食が第一義なんだ、したがって足りない場合には他用途利用米も主食にするんだ、こういうようにおっしゃっているわけですね。  ところが、この他用途利用米の制度を見てまいりますと、自主流通米とは違うわけですから、そんな格好にはならないわけですね。こういうふうにならないのですが、これをもし主食に組み入れようとすれば、今のままで行けばどういうようにして組み入れるのですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私ども、この他用途利用米につきましては、先生も十分に御承知のように、これは五十三年産米等の過剰米で従来まで充当してまいりました加工原材料用の米を国内で生産するということで導入をいたしたものでございまして、これは生産者と実需者との自主的な取り決めによって必要な数量を確保していくという考えに立っておるわけでございます。  この考えに今のところ私ども変わりはございませんし、また同時に、他用途利用米を主食に回すという御意見につきましても、私どもは、御案内のように水田利用再編対策の中で四十五万トンの在庫の積み増しということも考えておりますし、それからまた官民一体となった稲づくりということもやっておりまして、他用途利用米を主食用米に回すというような事態はまず生じないということを前提にして今他用途利用米を推進している段階でございますので、さような仮定の状態につきましては私ども今お答えできる立場にないわけでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 長官、あなた方がそうおっしゃっていて、このまま集荷の段階まで行ってしまった、そしてもしことしと同じように、そういうことがなければいいのですが、全体的な量が足りなくなってしまう、そうすればこういう事態が起きますよ。国内のいわゆる他用途米で買い上げた米を加工米にして、主食を今度輸入しなければならぬということになるのじゃないですか。これをきちっと今位置づけをしておかなければ、そういう形で出ますよ、あなたのおっしゃっているようなことがそのまま実行されるとすれば。これはどうなりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私ども、先ほど申しましたように、もちろんこれからの天候によってどのような作況になるかということは私もわからない次第でございますけれども、基本的には四十五万トン分の在庫というものがバッファーになっていると思いますし、さらに基本的な技術を励行していただくということで稲作の生産にも取り組んでいただいておりますので、主食用は主食用としてちゃんと確保し、また加工用はきちんと確保していきたいということで、国内で自給する体制で六十米穀年度に臨みたいということで今考えているわけでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 この基本計画の中では、長官、四十五万トンでないのですよ。五十五万トンを翌年度に送ると書いてある。四十五万トンとおっしゃっているけれども、百万トン先食いしてしまっておるわけでしょう。米穀年度前に先食いするわけでしょう。正しい意味から言えば、そうでしょう。さらに、ことしの転作達成率が一〇三%になっているわけですよ。ここでもう既に十万トン切れておるわけです。  そうすれば、長官おっしゃっているように、本当はこの基本計画の上では五十五万トンになっていますが、あなたのおっしゃる四十五万トンにしても、もう既にそこで平年作でいって十万トン切れるわけでしょう。それがもしほんのちょっと作況指数が下がった場合に、この残っている三十五万トンなんか一回でふっ飛んでしまう。しかも百万トンも先食いしている現状の中で、今予測されることでもそうなんですね。長官のおっしゃっているような、そんな形になりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 百万トン先食いをいたしますからその分だけ不足をし、差し引かなければならないという御議論でございますけれども、これは、毎年大体五十万トンぐらいは先食いをしているわけでございます。これはもう通常の年そうやっているわけでございます。したがいまして、百万トン不足ということではないわけでございます。去年も六十五万トンを実際に先食いをいたしました。これが余りに多い状態になるということは適当ではないというふうに私は思いますけれども、その分が直ちに自給の計画上の狂いになっているという意味ではないわけでございます。そこはひとつよく御理解をいただきたいと思います。  そして、同時に私が申し上げたいことは、今まだ作況もわかりません、それから、今一生懸命稲づくりの運動もしていただいておりますし、四十五万トンの在庫というものを前提にして六十米穀年度を安定的にしていこうということを考えているわけでございます。さようなところで、せっかく導入を図っている、しかも国産で加工原材料も賄っていこうと考えているところの他用途利用米制度というものをここでもって一挙に転換してしまうということは私どもとしてはできるだけ避けたい、こういうことでただいまのようなことを申し上げているわけでございます。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 長官、他用途米は、この時期をずらしてもうちょっと先に行ったなら、私が先ほど言ったように政府が手をつけられない形になってしまうのでしょう。あなた方は数字の上では管理しているけれども、実態としては完全に離れてしまっているわけでしょう。そういう非常事態のときに、これは関係者みんなと話し合って、こうおっしゃるけれども、そんな形になるような情勢はないでしょう。できますか。やれる方法があるとしたら言ってみてください。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ただいまおっしゃられておりますことは、仮に他用途利用米を主食に回す場合に、これは自主的な流通契約によっておりますから、その自主的なルートに乗ってしまってはもはや主食に回るというようなことは難しくなるだろう、恐らくそういうことを新村委員はおっしゃっておられるのだろうというふうに私は理解をいたします。  そういうことでありますれば、基本的に申しまして、さような事態が起こらないようなことで今一生懸命やっているということ、また同時に、他用途利用米はその趣旨にのっとって実施していきたいという希望は持ち、そのようなことで今取り運んでいるわけでございます。  もし仮にそういうことが起こるということで考えました場合におきましても、他用途利用米につきましては、その適正な管理を行うために一応食管法の枠内ということで規制をいたしております。その流通ルートについても極めて明確に規制をいたしております。したがいまして、万が一そのようなことが起こりましても、それは時期を失すれば問題が起こるかもしれませんが、そのような場合はそのような場合として対応していく道はあろうというふうに、仮の議論でございますけれども、私は考え得ると思います。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 いろいろ意見を申し上げて政府の見解を迫ったわけですが、なかなか明確な答弁が出てこないのは非常に残念です。しかし、長官並びに大臣、いろいろおっしゃるけれども、今まさに米の問題は非常事態に来ているわけですよ。そして、基本計画についても、国民の前に明らかにするものでしょう。こういうように食糧の管理をし、自給をやっていくというものを国民の前に明らかにするものです。それが今言ったような各種の矛盾を持っておるわけですよ、実態から見れば。そうすればやはり謙虚に受けとめて、今の米の事情というものはこういう状態であるということを国民の前に明らかにし、生産農民はそういうことを理解しながら農業生産に励む、あるいは消費者の方々もそういう実態を踏まえながら協力をしてもらう、そういう環境は何といったって農林水産省がつくらなければならぬでしょう。  そういう意味で、この問題については今ここで確答は出ませんが、大臣、そういうものは謙虚に受けとめて、できるだけ早い時期に実態に沿った計画の再審議をする、こういうことを要求いたしますが、これに対する大臣の御意見を承りたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 基本計画につきましては、今長官から御説明したとおりでございます。しかし、生産者、消費者、これらの皆さん方に御心配をかけないようにということは、ここに力を入れてやってまいりたいと思います。

新村源雄日本社会党・護憲共同

○新村(源)委員 終わります。

上草義輝自由民主党・新自由国民連合

○上草委員長代理 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。     午後零時十五分休憩      ――――◇―――――     午後一時三分開議

阿部文男自由民主党・新自由国民連合

○阿部委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。竹内猛君。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 農業と食糧に関する重要な問題に関して、先日来中曽根総理大臣や山村農水大臣が委員会で答弁をされておりますけれども、それに関連をして質問をしていきたいと思います。  社会党は、今日まで各委員会を通じて、農業問題に関しては、農業は国の基幹的産業であり、食糧は国民の安全保障である、こういう立場に立って質疑をしてきたわけです。そしてその立場から、食糧自給に対する法律、備蓄に対する法律並びに農民組合に対する法律、三つの法律を策定して提案をしてまいりました。その中から、現在問題になっているところの食糧の問題に関しては、国の安全保障であり基幹的産業であるという基本的な立場に立って考えてみた場合、あるいはまた五十五年の食糧自給力を強化をするという国会の決議、さらにはその後において国会では自由化に対する反対というような決議が行われておりますけれども、そういうものを踏まえて考えたときに、昨今の韓国米の輸入をめぐる減反あるいは他用途米、こういう問題に関する問題で総理大臣や農水大臣が国会で答弁をされていることを聞いて、これは必ずしも現在の農民の気持ちを十分にとらえていない、こういう感じがします。  私は、二十五日、ちょうど本委員会で総理大臣に対する質疑をしているときに、茨城県の米の生産者の大会に出席をしておりました。茨城県は北海道に次いで本土第一の農業県であります。その席上で執行部が提案をした議案が代議員の修正意見によって否決をされる。どういうところが問題かというと、韓国からの輸入に対して反対をするということは前からのあれでありますけれども、本年度の減反に協力をしない、そしてまた他用途米を契約をしない、青刈りに対しても協力をしない、こういうことを決議をしております。今、各市町村で議会が開かれておりますが、その議会においても同様のことが決議をされております。こういうことになりますと、国会で総理大臣や農水大臣が野党の質問に対して答えていることとはかみ合わない、平行線になる。防衛問題やあるいはイデオロギーの問題で与野党が対立することは理解ができるけれども、少なくとも食糧問題というような国の基本にかかわる問題、安全保障にかかわる問題について意見が全く平行線であるということについてはどうしても理解ができない。  そこで、山村農林大臣にお尋ねをするわけですけれども、今までの答弁は依然として変化はないのか。この段階で、ことしの気象も必ずしもよくないところを顧みると、答弁の中にもあるように、関係団体との間では意思の疎通を図って十分に話し合いをしていきたいと言われるが、その意思の疎通を十分に図っていくということは一体どういう意味、内容なのかということについて、とりあえず質問します。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 水田利用再編対策について理解と御協力を求めながら、そしてまた韓国に対して貸付米の返還を求めざるを得ないということについて、農業者の不満については十分理解をしておるところでございます。  今般の問題は、国民の皆様に対し、その用途に応じた米穀を安定的に供給するという重要な職責を果たす上でやむを得なかった。これによりまして、食管制度を維持していく、そういうことで真にやむを得なかったことということで、今後あらゆる機会をとらえまして各般の農業団体を初め関係者の皆様方と十分意思の疎通を図っていきたい、そういうぐあいに考えております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 今言うように、各団体や市町村は外国米の輸入に対して賛成をしな。それから減反に対しては、外国から米を輸入するような状態の中で減反を中止あるいは緩和、やめてもらいたい。それから他用途米についても、これを食用として活用してほしい。当面の段階とすれば、青刈りというものについて中止をしてこれを食用に回せ、こういうこと。並びに、五十九年度の生産者米価については四年間の据え置きをされている。諸物価が上がっている中で、米価が、それは一%や一・三ぐらい上がったかもしれませんが、それは上がったうちに入らない。物価の値上がりの方がはるかに先行していますから、事実上はこれは値下がりだ。こういうことを考えてみると、この五点というものは大事なポイントでありますから、これに対する一定の見通しと決意がなければ、これは話の糸口にならない、こう思います。その点はどうですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 米価の問題につきましては、今のところ全く白紙でございます。そしてまた、転作そのほかの問題につきましては、五十九年度の作況を見た上でこれを弾力的に考えるということを言っておるわけでございまして、農林水産省といたしまして食糧を安定的に供給するという意味から真にやむを得ざるものであったということを御理解いただきたいと思いますし、また、今申しました作況を見た上で弾力的にということの意向もひとつ受け取っていただければありがたいと思います。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 先日来のこの委員会の質疑を聞いていると、山村農林水産大臣は千葉県の二区からの選出だ。同じように、我が党の小川委員も二区ですね。その同じところから選ばれた大臣と野党の委員、理事との間に平行線でかみ合っていないということが不思議ですね。外交の問題やあるいはイデオロギーの問題であるならば与野党が著しく対立することはあり得ても、農業というような問題でそうとげを立てて対立する必要はないだろう。同じ道を、同じ場所を歩いたり、訴えたりしてきている。  恐らく地元へ行けば、農家の皆さんに対しては、あなた方の言うことをよく理解をして頑張りますと言うに決まっているのです。減反も考えましようと言うことに決まっているでしょう。ところが、ここへ来ると何となしにぎくしゃくしちゃって、どうも話が前向きにならない。この辺で、そういう垣根を解いて、本当に農民の立場に立ってもう一遍減反やあるいは他用途米や青刈りというようなものについて温かい農政をやらなければ、農家はばんばん今の農政に対して不信、不満、そして非協力、こういう方向に行っておるわけであります。自民党の皆さんもここにいらっしゃるけれども、恐らく農村に行けば、悪いやつは農林省が悪い、おれたちは一生懸命やっているんだ、こう言うに決まっているんです。どこへ行ったってそうなんだ。そうでなければ通らないんです。(「そんなことはないよ」と呼ぶ者あり)いやいや、そうなんだ。ちゃんとそういうふうにもう演説しているのだから、ここで、自民党内閣ですから、その点は腹を割って答えてもらって、一緒にこういう問題は乗り切っていく必要がある。どうですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 確かに小川議員と私とは同じ選挙区でございます。いわゆる選挙区を愛して、日本の国を愛していくという気持ちには変わりはないわけでございます。私といたしましても、これは小川さんとも連絡をとりながら、できるだけのことはしていきたいと思いますが、ただ、いろいろな面で制約される問題もございます。また、そのほか、いわゆる備蓄の量だとかいろいろな問題でぴったり意見が合うというぐあいにはまいりませんが、しかし、一緒になって、そして日本の国、我が郷土、そしてこの農政というものをよりよくしていくという気持ちはお互いに変わらないと思います。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 農水大臣はこの答弁の中で、最後は私が責任をとる、こうおっしゃっているのです。どういう責任をとりますか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今回のこの問題は、五十三年産米に端を発した問題でございます。いろいろ国民の皆さん、関係農業者の皆さんに不安、そして混乱を起こしたことはまことに遺憾でございます。私といたしましては、最終的には私の責任でということを申し上げました。この言葉でひとつ御賢察いただきたいと思います。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 言葉でなくて内容でその責任をとるために、言葉はもう大体新聞でわかっているけれども、内容において責任をとるということは、やはり外国の米を輸入しながら減反をやっているという、そのことに問題があるのです。だから、減反を考える。減反については、これはやはり厳し過ぎる。何としても国民の食糧というものは国内の農家につくってもらうのだ、こういう愛情のある農政をやる、こういう立場にはなれませんか、どうですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 米につきましては全量国内産米をもってこれに充てるという基本姿勢は変わりませんし、また、今転作の問題が出てまいりましたが、これにつきましては、五十九年の作況を見た上で弾力的にこれをやっていくということで御了解をいただきたいと思います。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 松浦食糧庁長官は、国民に安定的に食糧を供給することがその責任である、こういうぐあいにお答えになっていますね。安定的に供給すると言うけれども、現実的には非常に不安定ですね。その要因は、何も現在の、あなたが長官になったからそうなったのじゃな。これは代々の食糧庁長官、代々の農林水産大臣のところから申し送りになってきたことでありますから、その点についてはこれからどういうように考えられますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私の責任ではないとおっしゃいましたけれども、役所というものは常に現役が責任をとるものであります。さような意味で、そのときそのときにおいてやはりベストの判断をしておいでになったというふうに私は信じております。  と申しますのは、やはり昭和五十年から五十四年にかけまして六百五十万トンの過剰が出てまいったわけでありまして、その際に、昭和五十一年は不作でありました。しかしながら、他の三年の豊作によりまして六百五十万トン、第一期と第二期とを合わせますと、実に三兆円の国費を使いまして過剰の処理をやったという経験がございます。三年連続の不作を予定し、またそれを予知できなかったということははなはだ残念でありますけれども、しかしながら、そのときそのときにおいてやはりベストを尽くしていたというふうに私は思っている次第でございます。したがいまして、私に課せられた責任は、このような状態の中で、ゆとりのない操作でございますが、しかしながら国民に食糧の不安というものを与えないように何とかこの事態を切り抜けていくということでありますし、その万全の策をとっていくということが私に課せられた責任であるというふうに思っております。  また、今後の問題につきましても、ただいま大臣が御答弁なさったとおりでございまして、ゆとりのある需給の操作ができるような実態に持っていくということが大きな責任であるというふうに考えております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 この際、総理大臣もゆとりのある需給あるいは備蓄というようなことを言っているけれども、この備蓄とかあるいはゆとりのある需給というものについては一体どういうように考えられるのか、具体的にどうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ゆとりのある需給操作と申し上げましたのは、ことしの五十九米穀年度を考えてみましても、当初の在庫が十万トンというところから出発しているわけでございまして、それに五十三年産米を十ないし十五万トン加えまして、最後の在庫がまた十万トンという需給操作でございます。さような状態では、決してゆとりのある需給操作であるとは申せません。したがいまして、私どもといたしましては、第三期の対策の中で四十五万トンの在庫の積み増しということをいたしまして、毎年これを積み上げてまいりますと約百五十万トンの在庫ができるということで、そこでゆとりのある需給操作ができるのではないかということで対策を立てた次第でございます。  しかしながら、現在の事態から考えますると、先ほど大臣が御答弁なさいましたように、今後の在庫の水準というものを適正に持っていきますために、この出来秋のお米の作況も見て、生産調整の問題につきましては弾力的に対応をしたいということを大臣も明言されておられるわけでございまして、さようなことも含めまして、在庫を積み増し、そしてゆとりのある需給操作に持っていきたいというふうに考えている次第であります。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 在庫あるいは需給の安定、減反の緩和。その緩和というのは、いつ、どういうような内容で緩和をしていくのか、この点についてひとつ具体的に説明をしてもらいたいと思う。

小島和義農林水産省農蚕園芸局長

○小島(和)政府委員 五十九年度の転作等目標面積は、御承知のように六十万ヘクタールということで定めておりますが、昨年の転作実績は約六十四万ヘクタールでございます。本年の場合、目標は六十万でございますが、新たな他用途米の導入ということもございますので、実際に他作物等を栽培いたします狭い意味の転作目標は五十四万四千ヘクタールであるということは、御承知のとおりでございます。したがいまして、転作の実面積で申しますと、昨年対ことしは約十万町歩近い転作の稲作への復帰ということをお願いをいたしておりまして、現にその方向で各県に御努力を願っておるわけでございます。  それからいま一つ、作柄の問題。先ほど大臣がお述べになりましたように、その様子によりまして今後の需給の様子というものも変わってくるわけでございます。今の時点においてことしの作柄を云々することはやや早計と存じますので、今後の推移を見ました上で、必要がございますればその状況に応じて来年の転作目標面積を考えていく。御承知のように、本期発足に当たりまして地方からの大変強い御要望もございまして、転作等目標面積は三年間変えないということを原則としておるわけでございますが、やはり需給問題が優先でございますから、必要な事態が生じてまいりますれば三年間変えないという原則にはこだわらずに対処をいたしたい、かようなことが現状で申し上げられることでございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 だんだん緩和はしてきたけれども、具体的に今五十九年度の生産者米価の決定を前にして、各農業協同組合や農業団体あるいは市町村の議会が開かれている中で決議をしていることは、まず外国米の輸入に反対をする。これには大きな問題がありますから、これから後で質問します。その次が、現在の減反に協力ができない、他用途米を食用に回してほしい、青刈りをやめてそのまま収穫に向けてほしい、それから生産者の米価は生産費所得補償方式、食管法に基づくところで決めてもらいたい、こういう要求があるけれども、農水大臣が言うように、関係団体が、それを決めるまでは協力をしない、二十七万トンの他用途米を受けない、減反に協力しない、こういうように今決議をしているわけですね。そういうことに私のところではなっております。  だから、これを機会にこの問題についてはもう少し明確な答えをしていかなければ話ができないじゃないですか。今までみたいな、棒切れみたいなことばかり言ったってこれは話にならな。そういう点で、今まで土地改良の負担をし、品種改良をやり、高い農機具を買って、嫌々ながら政府に非常に協力をしてきた、そういう農家に対してこれ以上追い打ちをかけないようにするためには、この際、男山村新治郎と言ってかなり有名になった大臣ですから、やはり男山村新治郎の本領を発揮してもらったらどうです。どうですか、この辺。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 全国農業協同組合中央会の申し合わせにつきましては、ただいま先生おっしゃられている内容につきまして、私どももよく承知をいたしている次第でございます。もちろんこれは農業団体内部で行われた意思決定というふうに受けとめておりますので、私どもとしましては事態の推移を見守るということで、現段階でこれに正式に言及するという立場にはございませんけれども、しかし、その中で私ども気になりますことは、一つは、本年産の他用途利用米の流通が本格化するまでの原材料の需要に対応するために、どうしても今回韓国産のお米を返還していただくということにいたさざるを得ない、これは食管制度を守り、また、食糧の安定供給を図っていくという責任をとる以上真にやむを得ないものだということはひとつ御理解いただきたいということで、これは誠意を持ってお話をしなければならない問題であるというふうに思っております。  それから第二に、他用途米の問題でございますけれども、これはもう先生よく御承知のように、加工原材料の需要につきまして、輸入に依存しないで国産で加工原材料のお米を賄おうということで考えて導入をお願いした制度でございますし、需要に見合った価格でこれを供給するという趣旨で発足したものでございます。もしこの生産出荷が行われないということになりますと、これは実需者への供給を図っていく上において支障ができるという問題が生じますし、最悪の場合には、安定供給責任を果たすために我々が考えていないようなことまでやらなくちゃならないというような問題も起こりかねないということでございますので、その点につきましては、これまた誠意を持って訴え、御理解を求めていきたいというふうに思うわけでございます。  また、水田利用再編対策につきましては、これはお米の需給を均衡させて農産物の総合的な齢給力を向上させるという仕組みでございまして、先ほどから大臣もこの問題については、ことしの米の作柄を見て弾力的に対応しようということをおっしゃっているわけでございます。しかし、転作について全く協力しないということになりますれば、これは過剰米の発生を招きますし、そうなれば食管制度そのものが運用できなくなるということを我々は非常に心配するわけでございまして、さような点で、この点をひとつよく御理解いただきたいというふうに私ども思うわけでございます。  私どもといたしましては、農業団体がかような問題に対してはひとつ冷静に対応していただきたいというふうに期待をいたしておりますし、当然、我が方といたしましてもこのような事情につきまして農業団体とも、先ほど大臣がおっしゃられましたように十分に意思疎通を図ってまいりまして、この問題を解決してまいりたいというふうに思う次第であります。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 なかなか理解がしにくいのです。しにくいけれども、時間の関係から、また後でそれは繰り返します。  そこで、韓国からの米を輸入するということについて、六月の初めに輸入課長が行って話がまとまらない。その後に今度は部長が派遣をされて、かなり長い間話をして取り決めてきた、こういう経過がある。この経過の中で、米を貸したり輸出したりするというのは食管法の六条、七条によってやっていることだろうと思います。けれども、国有財産の取り扱いについては、当然かなり細かい国際的な取り決めや何かがあるはずだ。そういう書類を今ここで出せとは言わないが、問題は、韓国という国は食糧の過剰国じゃないでしょう。現在アメリカから米はかなり入っているのじゃないですか。五十六年度においても八十万トン、五十七年度には二百二十万トン、五十八年度には三十万トンの米がアメリカから入っている。そういう米が、一体韓国を回って日本に来ないという保証はちっともない。  私はこれは反対だけれども、反対の立場から言いますが、一体十五万トンの米が韓国のどこでつくられて、どういう種類で、どういう管理をして日本に入ってくるのか。決めるというなら、それを一体だれがどこで保証するのか、その点が明らかにならない限りは、これは危なくてしょうがないでしょう。これがはっきり韓国米であるかどうか。反対ですけれどもね、反対だけれども、皆さんはお決めになった。決めた以上、それが入ってくるかもしれな。その問題を明らかにして、どういう話し合いをしてきたのか。  それからこの価格の問題でも、国際価格で輸出をして、今度は、輸入するときには恐らくまた価格が違っているし、金で返せというのも物で返す。いろいろなことで、国有財産が大変都合のいいようにおもちゃにされている感じがする。皆さん方役所にとっては都合がよくても、生産農民にとってははなはだ都合が悪い。だから農家が怒り、自治体が怒って、もう国の農政には協力はできないというふうに言っているのです。だから、皆さんが責任を感ずるならば、責任を感ずるというのはただやめるのではなくて、農政を本来の農政に戻していくということが責任を感ずる道じゃないですか。その点をしっかりやってもらわなければ愛情のある農政とは言えないし、自給力を高めていこうじゃないかという国会の決議にも反する。その点についてはどうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 韓国の国内の需給事情につきましては、確かに最近まではお米の需給事情は必ずしもよくなかったことは事実でございます。しかしながら、最近は作柄もかなりいい状態が続いておりまして、需給の状態はかなり緩和しているというふうに聞いております。今回の韓国からの貸付米の返済につきましては、韓国側としてはかってお米を借りたということで、これを返すことについては誠意を持って交渉していただいた次第でございまして、先方も財政事情いろいろとございましたけれども、それを乗り越えましてこの問題を解決するという方向で対応してもらったというふうに受けとめております。  その中で、特にこれが韓国産のお米であるかどうか、アメリカからのお米が迂回して入ってくるのではないかという御懸念が当委員会でもしばしば出たわけでございますが、これは契約上明確に韓国のお米を返してもらうということになっておりまして、交渉上の中身につきましては、詳細はちょっと申し上げかねますけれども、はっきり申し上げられますことは、大韓民国農産物検査法による検査を受け、同法に基づく農産物検査規格により格付された韓国産米ということで明確にいたしておる次第でございます。したがいまして、それ以外のお米は入る余地はないということでございます。格付されたお米ということでございます。  それから第二点といたしまして、このような経過をたどりまして今回返還が大筋において決まったわけでございますが、それが農政の上で非常に大きな問題を起こし、そしてまた、農業者の皆様方が減反の中のいわゆる輸入ということで受けとめられまして、大変御不満をお持ちになりましたことは私もよく理解しておりますし、申しわけないと思っているわけでございます。しかしながら、これは加工用途に供しますところの他用途利用米ができますまでの間に過剰米をもって充てようと考えておりました加工原材料のお米につきまして、どうしても不足するという事態が恐れられたということからこのような措置をやむを得ずとったわけでございまして、先ほどから大臣が申しておられますように、主食、加工用を問わず国産で賄っていくことを基本とするという方針には変わりはないということでございますので、ひとつその点は御理解をいただきたいと思う次第でございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 今報告を受けたけれども、話し合いの中身、それから二十日もかかる、いろいろな点で相当問題があったように聞いておりますけれども、そういう難しい中において、国内の生産農民の気持ちを荒立てて、そしてさっきも小島局長からも話があったように、国内において減反をしている一方、一粒たりとも外国の米を輸入してはならないのにそれを輸入せざるを得ないというこの農政の大きな誤りを、単につじつまを合わせるだけでいいということにはどうしてもならない。だから、その経過は話は聞いたけれども、それを理解するというわけにはちょっとまいらない。話を聞くという程度にしかとどめられない。そこで、次に問題になるのは、不正規流通米というものがもう今一つのルート化している。先般の食管法の改正のときに、縁故米やいろいろな形でこれを許してきた経過もあります。政府米、自主流通米、そのほかに縁故米やそういうものがあり、実際、米屋というか、雑穀、豆を扱ったりいろいろなものを扱っている商社が相当大量のものを扱っている。一体これがどの程度あるのか、調査をしたことがあるかないか。あったら、これはどれぐらいあると見ているのか、それを将来どうされるのか。こういう問題をはっきりしない限り、八〇年の長期見通しを立ててみても六十五年の生産見通しを立ててみても、どうにもならないのじゃないですか。米が足りない足りないという一方で不正規流通米が横行して、そして市場を荒らしているのを黙って見ていて、それで外国から食糧を輸入する、そんなばかなことを許していたらおかしいです。これはどうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 三年前に改正されました食管法は、一つは、需給の実態に即応して食糧管理制度を円滑に運用できるように、特に不足の事態にもあるいは過剰の事態にも対応できるということのための法の改正でございました。いま一つは、やはり守られる食管法、守れる食管法ということで改正を行ったというふうに私ども承知をいたしておるわけでございます。さような意味から申しまして、この不正規流通ということはあってはならないということでございまして、改正食管法の趣旨からもこの不正規流通については私ども特段の努力を払っているわけでございます。  その量がどの程度であるかということにつきましては、何分にもこのお米が不正規流通でございますので、これを推計するということはなかなか難しいわけでございますが、一応考えてみますると、生産量から政府米、自主流通米等の集荷数量を差し引いたいわゆる農家消費等ど言われておる数量が、近年大体三百二十万トンから三百四十万トンあるというふうに考えられております。このうちの実際に農家が消費するものが約二百万トン強というふうに考えられますので、その残りが、特定米穀、これが一つございます。それから縁故米、これに充てられていると思います。それとあと自由米というような形になるんじゃないかと思います。特定米穀の量は大体三十万トン前後というふうに考えられますので、結局、縁故米とか自由米とか、こういうものを合わせまして大体百万トン程度ではないかというふうに考えられるわけでありますが、自由米そのものの量というのはなかなか把握ができないということでございます。  それから、当然これらの不正規に流れでいくものにつきましては、私ども常に監視をしておるわけでございまして、かなりの努力を払ってまいったつもりでございます。食管法が改正されまして、これが施行されて以来、いわゆる不正規流通業者と言われているものにつきましては、卸は全部中止するという状況になっておりますし、それからまた、小売につきましても大体九七%ぐらいは中止ないしは中止の受け入れをするということでやってまいっておりまして、かなりの成果を上げたつもりでございますが、最後に残っておりますものは非常に悪質と申しますか、なかなかこれを除去できないという状況にございまして、私どもといたしましては、この面につきましてはより一層指導を強化しておりますと同時に、最後は司直の手にゆだねましてもこれを取り締まるというつもりで頑張っておる次第でございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 最後は司直の手に任せても取り締まるという決意をされたわけだけれども、それだけの決意をされるのなら、やはり減反とか他用途米とか、そういうものをもうそろそろやめて、米を正規につくってもらって、政府米、自主流通米、そして備蓄というような形で、もっともっと安定的に生産をさせるような方向をとるべきではないですか。そうして本当に霞が関の農政というものと末端の地域の農民との心が一つに通い合うというようなことにしなければ、現在ではほとんど不信が高まるばかり、これは日一日と高まるのですね。それを和らげていくのはまさにこの機会、農政の大転換をやるいいチャンスだと思う。大臣、そういうふうに考えませんか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今度の五三米に端を発しまして、いろいろ御心配そのほかおかけしまして申しわけなく思っております。先ほど来何遍も答弁しておりますが、いわゆる転作等の問題につきましても、今年度の作況を見た上で第三期対策を弾力的に鋭意運用するというところで御理解いただきたいと思います。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 それはもう二週間ほど前にどこかで決めたことの話であって、集中審議をしたりなんかしている現状においてはもう少し中身の濃い答弁があってしかるべきだと思うから、さらに最後までまだやりますから、ひとつ聞いておいてもらいたい。  その次には、今度は小売の問題です。  私どもは、大阪や横浜や東京の調査をいろいろとしました。それで、小売の店に五十七年の段階、五十八年の段階で同じ店に米が非常に減っております。取り扱いの量が政府米も自主流通米も減っておる、こういう状態です。五十七年の段階から約三分の二に取り扱いが減ってしまった、こういうのが一つの傾向になっている。だから、単に食糧の備蓄がなくなったということだけではなくて、小売からも姿を消してきた。これが今度は高じて、消費者が例えば十五日か二十日分の米の買いだめをしたときには市場はパニックが起こるでしょう。そういうときに耐えられますか。  消費者団体は、だから外国からの食糧の輸入に反対をしている。この間の読売新聞は、論説の中で、騒ぐな韓国米の輸入ということで大分財界と政府を鞭挺するような論説を書いたけれども、消費者団体は五十七年の段階で既に外国の食糧に依存する農政というものについてはよろしくないということを決めているのですよ。だから、そういうような状況からいって、町の小売の店に米がだんだん姿を消してくるということになって消費者が半月分くらいの米を買い集め出したときには、耐えられますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 小売の段階のお米の在庫をおっしゃっておられるのではないかと思いますけれども、私ども、このような決してゆとりのある状況でない需給の操作の中におきましては、この委員会でも御答弁申し上げましたように、やはり真の需要と申しますか、それに即した形で売却をしていくということを考えておりまして、もちろんそれはお米屋の店頭に米がなくなるといったような事態は絶対に避けなければいかぬわけでありますが、仮需が起こったり、場所的に、地域的にあるいは時間的にお米が偏在するといったようなことが起こりますと、このようなゆとりのない操作の中では非常に大きな問題が起こるわけでございます。さような点で、私ども適正な在庫を持って、また必要な需要に応じた形で売っていっていただくようにという指導をいたしておりますので、それがそのような形で小売の在庫に反映をしているのではないかというふうに考える次第でございます。  しかしながら、私、非常にありがたいと思っておりますことは、これだけいろいろとお米の問題が騒がれておりますが、消費者の方々が決して余計買いだめをするといったような行為をなさらないということでございます。これは、やはり食管制度があって、これをきちんと運用していくという、そういう姿勢が政府として明確にされているからであろうというふうに思うわけでございます。これはやはりみんなで食管制度というものを守り立てて、供給の責任をきちんと果たしていける状態なんだということをよく理解をしていただかなければ、足りるお米も足りなくなってしまうという心配を私はいたすわけでございます。さような意味で、私は先般から早場の操作ということを全力を挙げてやることによって需給操作に万全を期して、主食については国民に御不安をおかけしないということを申し上げているわけでございまして、さような方針で今後とも臨んでまいれば、消費者の方々も御理解がいただけるというふうに考えている次第であります。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 早く国内におけるところの生産力を高めて、生産者が安心をして自分の水田に対して努力ができるような体制をつくらない限り、何が起こるかこれは保証することができない。だから、余り役所のメンツにこだわらないで、この際頭を下げて政策の転換をして、減反を大幅に変える、他用途米は食用に回す、こういう線から青刈りももうやらないというような方向で国内においては十分にやっていけるということにしなければ、まだまだこれからこの問題は続いていく。  そこで、なお私どもは農協の倉庫を調べたのです。茨城県においては、米の生産の多い農協の代表的なものを二つ調べました。まだ幾つか調べたのがあるけれども、その二つについて言いますと、その農協では八万袋入る倉庫にわずか四千袋、二十分の一しか入っていな。これは去年調べたときもややそういう状況であり、ことしもそうなんです。もう一つのところでも、ほとんど米はありません。そこで、問題は二つあるのです。その一つは、県内の生産ではなくてよそから来た米をちょっと保管をしている。もう一つは、倉庫代が、農協の予定した倉庫の料金が入らないために三千数百万から四千万の赤字になっている。収入減になるわけです。従来はこれは使っていたのです。地元では、どこまでもいつまでも減反をそうして進めて倉庫をあけっ放しにしておくのなら、倉庫の使用目的を変えて倉庫を多目的用にしてほしいという要求さえ出ている。そういうように、これからいつまでも減反をしていくのなら空っぽになる、空気が入っているのでは金になりませんから、ひとつもう倉庫の使用目的を変えてもらいたい、こういう要求さえ出る始末なんです。だから、小売のところに売る米が少なくなって、代表的な農協の倉庫に米がない。一体どこに米があるんです。だから農家の皆さんが心配をするんですよ。自分の村の農協には米がないじゃないか、空気しかないじゃないか、こういう心配をしているのです。  皆さんも行ってごらんなさいよ。ぜひそういう倉庫へ行って農民の声を聞いてもらいたいと思うのです。大変怒っているんですよ。単にリーダーがもう怒るなと言うんじゃ済まない。これは生産農民が怒っているのだから、農協の組合長の抑えがきかな。ここでやりとりをすれば、時間が来ればそれで終わってしまう。自民党の数が多いから、あるいは押し切られるかもしれな。しかし、これは数で押し切ったり力で抑えたりするものじゃないですよ。気持ちと気持ちがぴったり合って、なるほど農林省が頑張ってくれる、我々のためにやってくれるんだ――大蔵省が何ですか。大蔵省が食管会計が赤字になるからと言えば、大蔵省を怖がって皆さんは大蔵省の方へ顔を向けていろいろやる。財界、行政改革、あそこらから見て食管会計なども赤字になり過ぎる、だから食管会計を減らせ、こう言われれば、ああそうか、それじゃだめだ。生産農民と一つになって大蔵省や行政改革のそれと闘わなければ農民の味方とは言えないですよ。そこら辺はどうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 まず、農業倉庫の中の政府米の在庫量につきましては、確かに最近は減ってきていると思います。一つの大きな要因は、かつてあれだけの過剰米があったわけでございますから、その過剰米のピーク時と比べて恐らく五百四十万トンぐらい減っていると思います。したがいまして、本当に農業倉庫の軒まで積んであったお米が姿を消してしまうということは、当時と比較すれば確かにそれだけの大きな変化だったというふうに思います。しかし、現実に現在の在庫水準というものが低くなっているということから農業の倉庫の中にお米が見られないという、そういう状況であることは私も理解できるわけでございまして、先ほどから大臣も今後の減反政策の弾力的な検討ということもおっしゃっておるわけでございますから、さような意味で、適正な在庫水準に持っていくことによってそのような農民の方々の御不安というものも解消していけるというふうに思うわけでございます。さような展開というものは、今後我々としては、今先生いろいろ我々を取り巻く条件というものをおっしゃいましたけれども、その中において実現していかなければならぬというふうに思っている次第でございます。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 さらに、私はもう二点ほど問題を提起をしておきたいと思うのですね。  長期計画やあるいは八〇年代の農政というようなことでいろいろと長期の見通しや提案をしているけれども、六十五年においても一千二十万トンぐらいの米をつくらなければならない、そういう方針が既に出ているでしょう。それで、現在は九百何万トンというところで抑えている。そういうようなときに転作をするものが、例えば愛媛県のミカンにしても、オレンジが輸入をされて木を切らなければならな。養蚕にしても、転作の方向にあったものが、今や繭の値が下がり絹糸の在庫がオーバーをして、事業団の在庫が十七万俵もたまってしまった、こういうような段階で、これまた減反の対象物とはなり得な。トマトにしても落花生にしても、これは外国からの輸入で、もはや転作の対象になり得ないという形になっている。米以外につくれないところで大豆をつくれといっても、これは無理なんです。だから、これはやはり米をつくる以外にないじゃないか、農家はそういうふうに思っている。土地改良をして、今土地改良の負担金を払っている、そういうようなところにこれをつくらして、そして本当に精いっぱい、力いっぱい生産をさせるような努力をしなければならないのに、現実の土地利用の形を見ると、これは農業白書でも言っているように、国土の一六%ちょっとが農耕地であったものが、最近は一四・四%ぐらいしか農用地がなくなってしまっている。毎年毎年工業や何かに土地がつぶされて、いい熟田がつぶされて悪いところが開発をされるということで、質的にもよくな。量も減ったけれども、質も悪くなっている。これでは農業はやっていけない。またその回転率ですね、利用率。利用率がかつては一二四%もあったものが、今や一〇一・三%ぐらいしかないでしょう。これはもう農業をやる気がなくなったという証拠なんです。こういうように農地が、耕作面積が減る、その利用率が落ちる、農畜産物の価格が安くなる、これで後継者に残れと言っても無理じゃないですか。  だから、やはり一番日本の風土に適した、技術に適した米をつくらせ、しかもそれを今度は多目的に利用していくためには、多収穫米をつくり、工業用やアルコールやその他にも使えるように多目的の米をつくらせるような努力をしていかなければいけないのじゃないですか。その点についてはどうなんです。一体農業は上向きになっているのか、それともぐっと下降になっているのかということについては、これはぜひこの辺ではっきりしてもらいた。やる気があるかないかということだ。

角道謙一農林水産省大臣官房長

○角道政府委員 お答えを申し上げます。  確かに六十五年の長期見通しを見ました場合、現実にかんきつあるいは養蚕につきましては見通しと相当狂いができつつあるということは、御指摘のとおりでございます。しかし、他の作物につきましては、おおむね私ども想定しております生産の線に沿いまして動いているというのが現状だと考えております。  それから、特に御指摘のございました稲につきましては、やはり日本農業の基盤でございますし、私どもとしましては今後とも稲作は大事に育てていかなければいかぬというように考えておりますが、残念ながら現在米の消費は、農村、都市、特に農村部におきましても急激に生活の都市化ということもございまして、減少しているということも疑いない事実でございまして、そこで、私ども、六十五年には大体一千万トン程度の需要になるということを考えますと、やはり生産もそれに応じましてある程度の調整をせざるを得ない。  ただ、その場合に、今御指摘のように水田が余ってくるということも事実でございまして、水田の生産力、これは日本の農業での最も貴重な財産でございますので、これを生かすためにはやはり他用途米、今御指摘ございましたように、えさであるとかアルコールであるとかあるいは原材料、そういうものにつきまして、これが多収穫ができ、ある程度ペイしていくような方向に持っていくということは非常に重要と考えておりまして、私どもも三年ほど前から多収穫品種の育成に努めております。ただ、残念ながら、現在主食用の米と、それから今申し上げました飼料あるいは輸出あるいは工業用というものの間に大きな格差がございますので、一挙にこれを埋めることはできないというところから、六十米穀年度から実際に他用途米という形で原材料用に一応しむけるという形で、国が七万円の補助をするということでようやく農家の方々の御理解も得ながらこの制度をことしから始めたというところでございます。  今後とも私どもといたしましては、稲作につきましては、飼料用も含めて、やはり水田の力を生かしていこう、こういうものは根気強くまた研究していかなければならぬと考えております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 先ほどから言っているように、農耕地の面積が下降をしている。農畜産物の価格は歴年据え置き、上がっても全く微増、諸物価の値上がりに比べてみるとこれは低い。外国からはどんどん農畜産物が輸入をされてくる。こういう中で農政が後退をしているというように農家はみんな見ています。間違いなくそういうふうに見ている。だから、この問題を農林省が乗り切らなくてはならな。それは、やはり農業というのは国の基幹産業である、食糧は国民におけるところの安全保障であるという立場に立たない限り、この問題については乗り切る道がないじゃないですか。  中曽根総理はこの間そのような意味のことを言っておるでしょう。農は国のもとであり、食糧は国民の生命であるというようなことを言っている。ここでは大変うまいことを言っているのだ。ところが、うまいことを言っているけれども、それが一つも予算の上にもあるいは実行の上にも裏づけがない。二十分や一時間の質疑の中ではそれで通るかもしれないけれども、農家の人たちは歴代その地域に頑張っていて、雨の日も風の日も生産をしているのだ。そういう人々の心を壊し、農地を荒らして、これで農業が日本の基幹産業であるとか食糧が安全保障であるとかということは言えないと思うのですよ。  その最大の問題は農林省の予算にあらわれている。国の予算の中におけるところの農林予算を見ればよくわかる。これは最近の例をとってみても、昭和四十五年には、国の予算を一〇〇とした場合に農林予算は一二・一あった。五十三年には八・九でしょう。五十七年、五十八年、五十九年と毎年一%くらいずつ予算は減っておりますね。現在は六%台だ。ことしは七%ちょっと切っているでしょう。こういうように、国の予算に占める農林予算の枠が小さくなった。それに反して防衛費はどうですか。どんどんふえている。P3Cというような、ああいう戦闘機一機百十何億という、それを七十五機も買うのに、ちっとも憶面もなくそれをやる。ところが、生産者米価は一%上げたって百四十億でしょう。そうじゃないですか。その一%上げるのに大騒ぎをしている。七・七%上げたって一千億くらいの金じゃないですか。それについても、いや、抑えなければいけない、そういうようなことをやっておったのでは愛情のある農政とは言えないんだ。  一方において、食管会計はどうですか。食管会計の赤字が多過ぎる、多過ぎるといつも食管会計がやられてきた。農林省の予算の一般公共それから一般の事務費、それと食管、この三つの問題からいって、昭和二十一年には五六%食管の会計があった。五十三年には二七・六%だ。さらに、五十七年になっては二六・七%と、もう二六%まで、かつての半分にまで農林予算の中におけるところの食管の会計の比率が下がっているんだ。それだけ努力をしたのですよ。努力をしたということは、結局、生産者が生産者米価を抑えられ、消費者米価を値上げされたということでしょう。だから、結局、生産者と消費者の責任によって食管の会計の赤字を小さくした、極端に言えば。そうじゃないと言うかもしれぬけれども、そうじゃない。  だから、ここまで来ると、農林省はもっと農民、生産者と一緒になり、消費者と一緒になって、国の基幹産業である農業、安全保障としての食糧、これを自給していくということで踏ん張っていく必要がある。そのためには、一番先に申し上げたように、よその国から一粒たりとも米を買わない、そして減反を早くやめて他用途米というものを食用に回す、青刈りを中止してこれを伸ばす、それから、本年の生産者米価というのは少なくとも生産費と所得を償う価格で買い上げていく、これぐらいのことをしなければ、農林水産省という看板が農商務省という看板になってしまう。しっかりしてもらいたいと思うけれども、これはどうです。長官と大臣に答弁を求めて私は終わりますけれども、いかがですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 お米を管理いたしております食管の特別会計、これにつきまして三K赤字というようなことが言われまして、やはり国民のコンセンサスを得ながら食管制度を維持していくということのためには、その運営の合理化、改善というものが必要であったというふうに思います。しかしながら、同時に、そのために食糧管理制度というものの運用を曲げてきたというつもりはないわけでございまして、私どもはさような中から必要な経費というものは、非常に苦しい財政事情の中でございましたけれども、常にこれを要求し、また、それを実現して食管制度を今日まで持ってきたというふうに思います。  ただいま竹内委員からのお話でございますが、確かに現在農家の方々が減反のもとでのいわゆる輸入ということから、大変な御不満を持っておられる。これを回復して、我々食糧庁あるいは農林水産省への信頼を回復するということは非常に重要なことであるというふうに私も思う次第でございます。しかしながら、そのためにとる対策というのは、やはり基本的には安定した需給操作ができるような状態をつくっていくということにあろうと思います。  その手段につきましては、今先生お話しになりましたすべての手段が私すとんと胸に落ちる手段であるとは思わないわけでございますけれども、しかしながら、おっしゃっておられます中には、我々もぜひこれは実現したいと思っている手段もございます。特に、先ほどから大臣がおっしゃっておられますような、今年の作況を見て減反を弾力的に検討し直していくといったようなことは、将来の適正な在庫というものにつながっていくわけでございまして、それによって需給の状況というものをより正常な状態に持っていけるというふうに考えておりますので、さような面については、食糧庁といたしましても全力を尽くしてまいりたいというふうに考える次第であります。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 先と言われましたように、国内で生産可能なものはできるだけ国内で生産して、そして足らざるものを輸入するというような基本方針でまいりたいと思います。そしてまた、米につきましては全量国内産をもってこれに充てるということ、これははっきりお約束できることでございますが、今言われましたように、消費者、そしてまた農業者の皆さん方の御意見もできるだけ多くお伺いして、この御期待に沿えるような農政に持っていきたいと思っております。

竹内猛日本社会党・護憲共同

○竹内(猛)委員 終わります。

阿部文男自由民主党・新自由国民連合

○阿部委員長 田中恒利君。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 引き続いて米穀政策について御質問させていただきますが、同僚議員から各方面にわたって質問がなされておりますので、重複をする点が大分あろうかと思いますが、お許しをいただきたいと思います。  私は、まず最初に大臣に、先般六月二十二日、農協中央会におきまして、韓国米の緊急輸入に抗議をして他用途米の契約を行わない、さらに、六十年度の減反政策には協力しない、こういう申し合わせが行われたわけでありますが、大臣はこの農協の申し合わせをどういうふうに受けとめていらっしゃるか、その辺からまずお尋ねをしておきたいと思うのです。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 全国の農業協同組合中央会、ここでの申し合わせでございますが、これは今回の韓国からの貸付米返還に対する抗議の意思表示として、農業団体内部で行われたものと受けとめております。したがいまして、政府としては事態の推移を見守ることとして、現段階で正式に言及することは差し控えたいというぐあいに考えます。しかし、あえて私の考えを申し上げますならば、まず今回の措置は本年度産の他用途利用米の流通が本格化するまでの原材料用需要に対応しようというものであり、米の安定供給責任を果たす上で真にやむを得なかったということをひとつ御理解いただきたいと思います。他用途利用米は、加工原材料用の需要について輸入に依存することなく国内で生産しようということで、需要に見合ったところの価格で供給するという趣旨で発足したものでありまして、仮にその生産が行われないということになれば、実需者への供給をどう図っていくかという問題も出てまいります。最悪の場合には、安定供給責任を果たすために、現在私の考えでいないような事態になりかねませんこともございますので、憂慮しているということでございます。  また、水田利用再編対策、これにつきましては、米の需給を均衡させながら農産物の総合的な自給力の向上、これを図るために実施しているものでありまして、仮に転作についての御協力が得られないことになってしまうと、かつてのような過剰米時代、これがまた再来するということにもなってしまいます。そして、食管制度の適正な運用が確保されないことになってしまう。需要の動向に安定的に対処し得るような農業生産構造を確立することが困難になってしまうということにもなってまいります。このような申し合わせ事項は水田利用再編対策の基本にかかわる事項でありまして、また同時に、国民に対する食糧の安定供給責任にも及ぶものでありますので、したがいまして、私としては、農業団体におかれましては冷静な対応をしていただきたいと期待しておるところでございます。  今後とも、こうした事情につきまして、農業団体とも十分意思の疎通を図りながらお願いしてまいりたいというぐあいに考えます。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 大臣のお話、非常に多方面にわたって重要な問題を要約せられておるわけでありますから、私は一つ一つ意見を申し上げる余裕はありませんが、少なくとも農林水産省がこれまでとってきた米穀政策を含めたもろもろの政策についてのお考えがそのまま出されているように今聞いたわけであります。  今度の韓国米の輸入に対する農協の抗議の申し合わせというものは、その背景は非常に根深いものがある。皆さん御承知のように、農協というのは農林省とは大変仲よくいろいろなことをやってくる団体でありますし、特に政府・与党のある意味では政治的な基盤ともなっておる。この農協には組合員、つまり農民が控えておる。今日の状態というのは、農民が非常な憤りを持っておる。各地区でさまざまな出来事が報道されておることも御承知のとおりであります。  そういう意味では、農林水産省がこういう農協や農民と全く相対立する意見や態度を示すということは、非常に問題があると私は思うのです。むしろなぜこういうことをやらなければいけなかったかということについて、大臣なり農林水産省はよく耳を傾けなければいけない。特に、これまでとってきた政策の中でこの際考えてみなければいけない諸点が私はたくさんあると思う。私どももそういう面を従来から主張してきたつもりでありますが、例えば問題になっておる米の今日の状況についても、少なくともこの十数年来減反政策を通して米過剰論というものが振り回されてきた。末端へ行けば、米をつくる者は悪者だ、こんな印象をつくり出しかねないような状況さえ出てきておるわけであります。そういう状態が一変をして、いわゆる米が足らない、少なくとも米の需給というものに赤信号がともった、こういう事態の変化が起きてきておる。この事実を大臣はお認めになりますか、お認めになりませんか、そこのところ。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 米というのは潜在的には過剰ということは先生御承知のとおりです。しかし、今回のこのような、はっきり申しましてゆとりのあるというようなことを言えない状況というものは是正すべきであるし、もう少しゆとりのある操作を行えるような在庫積み増し、備蓄、これらを行っていかなければならないというぐあいに考えます。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 私は、この米の潜在的な過剰論というものについても若干意見があるわけであります。我が国の農業生産の中で、水田なり稲作というものはやはり何といったって一番大きい。この稲作、水田というものをいかにこれからの新しい日本の近代化路線と組み合わせていくかという面こそ実は考えなければいけなかったのであって、ともかく食管制度で、特にこの食管の赤字の問題に端を発して、さっき竹内さんも申されたが、予算の問題などを通して、あるいは世論などが盛り上がって、そして食管財政の赤字を何とか直したいというところから出てきてじりじりこの米の生産調整の問題に入っていったんだ。しかし、本来そうではなくて、稲作あるいは米作というものを通して他用途米がことし出てきたわけでありますけれども、他用途米も準備なしに出てきておるから非常に混乱しておるわけでありますが、そういう方面にこの稲作なり水田というものを使っていくという政策が欠如しておったわけです。そういう意味で、これからの我が国の新しい農業政策、特に米穀政策の中に今日よりも変わった方向を何か出さないと、この事態は今までのままのあなた方のやり方で進められていけば失敗だと言わざるを得ないわけであります。  そういう意味で、この事態を通して米穀政策というものを洗い直して、私から言わしむれば、やはり過剰米政策というものから転換をしていかなければいけない、こういう事態に直面しておる、そのことを農協初め全国の農民諸君が、今日私ども政党にもそうでありますが、特に農林省や政府に突きつけておるのだ、こういう理解をいたしておるわけでありますが、そんなお考えで対処していく考えがあるのかどうか、非常に抽象的な一般論でありますけれども、重ねてお尋ねしておきたいと思う。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私ども、やはり第三期の対策の中でお示しをいたしておりますように、お米の潜在的な生産力というものは千三百七十五万トンあるわけでございまして、これはやはり現実に減反の奨励金を支出しながら実際にお米の生産を抑制していっていただいているという現状から申しましても、大臣がおっしゃられますように、潜在的にはお米というものは過剰だということを言わざるを得ないというふうに思います。  しかし、問題は、そういった大きな枠の問題ということよりも当面の需給、特にその中におきますところの在庫が非常に少ない状態で需給の操作をやらざるを得ない現実というものが問題であるというふうに私は思うわけでございます。したがいまして、この需給の操作につきましてゆとりのある操作ができるという状況に持っていきますことは、全体の政策そのもののフレームワークを壊してしまうということではなくて、むしろ当面の需給というものを今のようなゆとりのない状態で操作をしない、そういう方法を確立していくための適正な在庫を確立していくといったようなことに最善の努力を今向けるべきであるというふうに我々は考えるわけでございまして、さような意味では先ほど大臣がおっしゃられたとおりで、まさに適正な在庫の積み増しといったようなことにつきましての見直しということもこれから必要だなということで御答弁をなさっているんだろうというふうに思うわけでございます。  もっと長期の問題としては、まさに他用途米といったような制度は長期のフレームワークの中で問題をより大きな意味で解決する上にどういう施策があるかということでございますが、その中の一つとして、大きな問題はやはり財政負担の問題でございます。つまり、加工原材料用のお米をつくっていただくということにつきましても、農家の御負担もお願いし、かつまた政府の方もトン当たり七万円の助成をするということでようやく他用途利用米の制度も導入するという状況でございまして、さような全体としてのフレームワークというものを一歩一歩より均衡のある状態に近づけていくという政策は、別途の政策として必要であるというふうに思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 まだちょっと納得できないわけです。私は、千三百七十五万トンの潜在の米の生産力があるかどうかという問題も疑問はありますけれども、もし仮にそれがあったとしても、その米を別途に新しく政策路線に乗せるような方向をこれから考えなければいけない時代になってきたんじゃないか、国際的な食糧事情も含めて。このままでいけば、今の米の収量が四年連続不作であったということは単に天候だけの問題じゃないというふうによく皆さん言われるわけですよね。やる気がなくなってきておるわけです。やる気を起こさせなければいけないわけでありまして、そういうものも含めて、難しい問題はありますけれども、もし千三百七十五万トンの米の生産力があれば、それを何か振り向けるような方法をもっと力を入れて努力をしていくような米の政策の転換をこの際考えなければこの問題の根本的解決にはなりませんよ、こういうことを申し上げておるわけであります。  これは非常に政策の基本に関する問題でございますから、私の意見だけ申し上げて、米需給の問題について少し詰めて御意見を聞いておきたいと思いますが、五十八年十月末、つまり本年度の米穀年度に入る段階において政府が持っておった在庫の数量をお知らせいただきたい。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ただいまのお尋ねは、政府米の在庫でございますね。五十八年の十月末の政府米の在庫数量は、二百四十万トンでございます。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 その内訳は。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五十一年から五十三年産米で約八十万トン、五十四年から五十七年産米で十万トン、五十八年産米が百五十万トンであります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そこで、今日どういう状況になっておるかということを明らかにさせていただきたいと思いますので、若干お尋ねしておきますが、五十三年産米の八十万トンが現在どういうふうになっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五月末現在でございますが、五十三年産米は約二十万トンでございました。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 五十八年産米の十一月以降の買い入れの実績はどうなっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五十八年産米の五十八年十一月以降の買い入れ数量でございますが、これは百七十二万トンでございます。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そういたしますと、政府が持っておる米は、五十八年産米の百五十万トンと五十四年から五十七年産米の十万トン、そして五十三年産米の二十万トン、これで合計百八十万トンですね。そして今言われた百七十五万トンを合わせたもの三百五十五万トン、これでよろしいですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 今おっしゃられているのは政府米の状態だろうと思いますが、そのとおりであります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そうすると、今度は出す方でありますが、十一月から五日ごろまでわかっておるんだと思いますが、毎月の政府米の売却はどのくらいになっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 その月によって違いますが、毎月の政府米及び自主流通米を合計いたしました売却量は、約五十五万トンから五十七万トンくらいの間であります。これは自主流通米も含めてであります。そのうちの大体四割が自主流通米というふうに考えていただけばよろしいと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 政府米は幾らですか。わかっておるでしょう。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 政府米だけで申しますれば、約三十万トンというふうにお考えいただけばいいと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そういたしますと、月平均三十万トン、もう少し多いんじゃないですか。去年の実績がたしか三十三万トン、ことしの十一月から二月までを見ると、ちょっと去年よりも政府米の売却量は多いですよね。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 最近の売却実績はかなり下がっておりますので、ほぼ平均して三十万トンと見ていただいて結構であります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そういたしますと、三十万トンが毎月の政府米の売却で、今六月ですから、十一月から六月までの八カ月で二百四十万トンというものが政府の売却米ですね。このほかに、酒米を幾ら出しておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 十一月以降、酒米としての政府米は十三万トンであります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そういたしますと、政府の売却は二百四十万トン、酒米が十三万トンで二百五十三万トン。三百五十五万トンから二百五十三万トンを引きますと百二万トン、これでいいですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 非常に概算でございますが、大体そのようなことだろうと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 私の持っておるのはもう少し厳しい数字なんです。あなたのところの三十万トン平均というのは、これは月平均ですからもうちょっと高いように思うのですが、大体百万トン内外の米が六月まであって、あと七月と八月の二カ月で、三十万トンとして六十万トンだから、八月末には大体四十万トンか、私の計算ではもっと落ちるんだけれども、三十万トンを割るくらいになるんだが、今の計算でいけば四十万トン。その他いろいろあるんじゃないかと思うが、真ん中割っても大体三十五、六万トンくらいの在庫になるだろう、こういうふうに見ていいんですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 七、八、九でございますから、三十万トンとして九十万トン。ですから、大体九月までもつという形になります。  先生御案内のように、最近の状況におきましては、私ども、特に政府米につきましても需要の実態に見合った形で売却をしていくという方策をとっております。したがいまして、先生恐らく三十万トン強の数字を頭に描いておられたのじゃないかと思いますけれども、それは割合自由に売却を行っていた時期の状態でございまして、実績を申しましても、五十九米穀年度に入りましてからの一月、二月、三月、こういった時期の数量は、例えば一月が二十七万一千トン、二月が二十九万一千トン、三月が三十万七千トン、これが政府の売却でございます。さような状況で、かなり引き締めつつ売っておるという状況でございますから、その点は、三十万トンよりもかなり多い数字を頭に描いておられたのとは今実態が若干違ってきておるということは御認識いただきたいと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 五十九米穀年度の供給計画を見ると、二十三万トンほど前年度よりも減っておりますね。供給計画が二十三万トン減った理由はどういうことですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 政府管理米、これは自主流通米も入れたものでございますが、これの需要を測定いたしました際に、確かに五十八米穀年度は六百八十三万トンでございました。これに対しまして、ことしは六百六十万トンということで設定をいたしておるわけでございます。  どうしてこういうことになったかと申しますと、五十年以降の米の消費量が年々大体十四万トンずつ減っております。また、直近の五十七年度実績も大体十四万トンということでございます。そこで、五十九米穀年度の主食用ウルチ米の需要量につきましては、このような最近の需要の実勢を踏まえまして、総需要量を一千五十万トンというふうに見込んだ次第であります。これから農家消費等三百十五万トン、酒造用、もち用七十五万トンを引きまして、六百六十万トンというふうに設定をした次第であります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 計算の数字はいろいろ出てくるのですけれども、十一月から二月の実績はそんなに減っていないですよね。ほとんど変わらぬでしょう。全体を合わすと逆に多いんじゃないですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 確かに十一-二月のいわゆる第一・三半期の計画は二百十七万トンでございましたが、これに対しまして実績は二百二十一万トンということになっておりまして、これは当委員会でも申し上げたことがあったかと思いますが、この期間は計画よりも実績の方が若干多かったということが言えます。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 三月からは減った、こう言われるのですけれども、日本型食生活の普及とかいうようなことを新しいことしの農政の基本にし、基本問題調査会というか、そういうところからも提案せられて、我々もそのとおりということで、当や魚を中心とした日本の消費生活というものを、特に国内でつくったものを伸ばさなければいかぬ、そういうことを言っておる農林水産省が、当初の需給計画で米の消費は毎年減っていくから減らしていくのだという形で計算をしていく、その姿勢にも問題があると思うのです。  例えば韓国米の輸入の問題を決定するに当たっても、基本的に自給でやれないのか、自給の余地はないのか、国内で操作できないのかという努力が見られなかった、そういうことについての不満や、我々のおたくに対する厳しい追及の問題点もあると思うのです。そういう面が、国会でどうしたとか決議をしたとか、いろいろなことを言っておるけれども、実態の中に盛り込まれておる米穀の基本計画なり需給計画そのものの中には、言葉ではなくて数字で出てくるものの中には、逆に米の消費をだんだん減らしていくという操作がなされてきておる、そういうように思います。そこのところは非常に理解しがたいところであります。  いずれにせよ、今までの数字をずっと引いてみると、政府のおっしゃられたことをそのまま受けても六月に大体百万トン程度の米になるということなんですよ。それを八月まで二カ月で使うわけですから、四十万トンぐらいしか残ってないということなんです。端境期は九月と言うのですけれども、今の段階でいえば八月の末になるのではないですか。八月の末に四十万トンという数字で果たしていいのかどうかという問題に今ぶつかっておるのではないかと思うのです。九月からは早場米が出るわけですね。九月の早場米、十月の早場米、十一月の早場米はどの程度出てまいりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 前段の方にも一言お答えをいたしたいと思いますが、私ども六百六十万トンというものをはじきました際には、やはり現実の需給というものを前提にしてやっておるわけでございまして、意図して消費を減らしているというつもりは全くございません。その点は御理解をいただきたいと思います。また、消費の拡大も予算を取りまして一生懸命やっているところでございます。  ただいまのお尋ねは、一体何月まで五十八年産米はもつのだろうか、それを前提にして一体早食いはどうなるのだろうか、こういうことだろうと思います。  その点につきまして、私どもはこの間も申し上げたつもりでございますが、八月ということはございません。もしも在庫のところから毎月の需要を政府米、自主流通米両方合わせました状態でずっとはじいてまいりますと、大体九月の中ぐらいまでは五十八年産米はあるわけでございます。その場合に、急にある時点で五十八年産米がなくなるわけではございませんで、五十八年産米は九月の中以降ももっている。しかし、既にその前、八月の末あたりから五十九年産米が出てくる。そこで交錯しながら九月を乗り切っていく、こういう形になると思っております。  したがいまして、そこで問題は、九月にはどのぐらいの新米が出、十月にはどのぐらいの新米が出るかということでございますが、これは何遍も申し上げているように、九月の末までには例年百万トンぐらいの新米が出てまいります。それから十月末になりますと約四百万トン近くの新米が出てまいります。こういうことでございますから、この新米を私どもは集荷し、そしてまたこれを適切に運送し消費に向けるということによって九月の端境期、十月の端境期も乗り越えられるのだということを申しておるわけです。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 それはわかりますが、それは綱渡りのようなものなので、ともかく八月の末ごろには四十万トンぐらい。大体九月の中ごろまでいくと、その米は計算的に言えばなくなるけれども、八月の段階から十万トンぐらい新米が出てくるのですよね。それから九月になると、昨年は大体九十三万トンぐらいですが、これは九六%の作況ですから、平年作で言えば百万トン近く出てくるでしょう。だからその百万トン近い米でつないでいくということなんですが、それは先ほど来問題になっているように、単年度需給計画で言えば先食いをしていくということになるわけですから、十月末までに、私は百万トンを上回ると思うが、百万トンを上回る新米で食いつないでいかないといけないということなので、そこでそういう危ない綱渡りの需給というものをこの際やはり考えてみなければいけない、こういう問題点が議論されてきておるわけです。  大臣は、五十九年度の作況を見て減反については弾力的に考える、こう御答弁せられておるわけですが、その作況はいつごろわかりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私の記憶では、一番最初の見通しが九月十五日、それから一カ月ごとにございまして、最終が十二月十五日だったと記憶しております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 だから、いつも年内十二月か来年か、そのころにならないとはっきりしないのですけれども、現実にはこういうことになりますと、米の安定的な供給ということになると、この端境の時期、従来は十月の末であったのですが、今の実情から言えば私は八月ぐらいがむしろ米穀年度の端境期になってきたように思うのです。米も早場米がこれほどたくさん出だした時期でありますから、確かに米穀年度のとり方というのは問題が出てきたと思うのですね。その段階で、四十五万トンと言われておるわけだが、四十五万トンの米を積み残していくという観点に立っての弾力的な減反政策というものをお考えになるのかどうか、ここのところをちょっとお尋ねしておきたい。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ただいま田中先生のおっしゃっておられるのは、ことしの端境期の需給のことをおっしゃっておられるのじゃないかと思っておりましたところが、来年の問題も一緒におっしゃっておられるのじゃないかという感じがいたします。  ことしの端境期の問題は、これはもうある意味では一千三十七万トンの五十八年産米と前年産の持ち越し等によりまして決まっている話でございます。むしろ大臣がおっしゃっておられますのはこれから先、つまり来年のお米についての作付の面積をどうするかということを今議論なすっておられるわけでございまして、それにつきましては、先ほどから申しましたように、ことしの作況を見て、本来は四十五万トンの積み増しをするつもりで五十九年産米は考えているわけでございますが、そういう積み増しができるかどうか、こういうことも見ながら来年のお米をどうするかということを考えていくのだろうということで私は理解しておるわけでございます。  したがいまして、さようなことから考えますれば、私は一応五十九年産米は既に四十五万トンの在庫の積み増しを考え、それからまた、たくましい稲づくり運動もやりながら、これで六十米穀年度をどうやって乗り切っていくかということをまず考えておるわけでございます。しかしながら、さらに加えまして、その四十五万トンの在庫積み増しが果たしてことしの作況いかんによってどのような状態でこれがバッファーに使われ、あるいは本当に在庫になるかということを見きわめた上でなければ、その次の年度のお米はどのくらいつくったらいいかということがわからないわけでございまして、そこで作柄も見ながらということをおっしゃっておられる、そういうふうに私は理解をしておるわけでございます。  したがいまして、その時点が九月の十五日であるか、あるいは十月であるか、そこは今まだ定かではございませんけれども、しかしながら、少なくともことしのお米のとれ高を見ながら先の弾力的な措置を考えるということは、私は合理性があるというふうに思う次第であります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 ことしの米は、平年作でいっても、実際問題としては四十五万トンの積み立てができないでしょうが、できますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ただいまおっしゃっておられるのは、転作目標面積が一〇〇%達成できるかどうかというお尋ねだろうと思います。  現在、この点は農蚕園芸局の方で調査をしていただいておりますので、私もまだ確定的な数字は知らされておりませんけれども、仮に一〇〇%と申しましたのは、一〇〇%ジャストではないという意味で、確かに先生おっしゃられるように四十五万トン分丸々積み立てられるというふうには思わない次第であります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 私はちょっと質問が混乱しておりますけれども、確かにことしの問題は非常に綱渡りで、いずれにせよ百万トンの先食いをやっていかなければつなげぬということでありますが、来年度からの減反政策については、大臣の言葉をかりれば、作況を見ながら弾力的に考えるという、その弾力的というのは一体どういう内容のものなのか、これをちょっと明らかにしていただきたいと思うのです。  この四十五万トンの積み立てというか、百五十万トンですね、これを今から操作米として端境期というか、新しい米穀年度の末に積み立てていくということを基本にして考えられていくことには間違いない、こう理解していいわけですね。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 この在庫積み増し四十五万トン、これはもちろん基本として考えていきたいと思っております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そうなると、来年の米の減反政策というものはその分だけはどっちにせよ軽くなっていく、軽くなっていくというのは農家の側に立ってでありますけれども、そう理解していいわけですね。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私はこのように理解をしております。早食いが百万トンまでいくかどうか、これはこれからの天気も見なければわかりませんし、去年は六十五万トンの早食いでございました。しかしながら、それよりも多くなる可能性がどうも相当大きいのじゃないかと私ども考えております。平年では大体五十万トンが早食いされておりました。したがいまして、いかに米穀年度の違いがありましても、それを調整して、余り大きい早食いの状態にならないということがやはり需給操作上必要になるのじゃないかと思います。これが第一です。  それから第二は、四十五万トンの備蓄をしたいと考えておりましたけれども、これが必ずしも四十五万トン分きちんと在庫として積み上げられるかどうかわからないという状態が、ただいまの早食いの問題と、もう一つは先ほど私も申しました転作目標面積の面から出てくるだろうというふうに思います。したがいまして、さような状態を見まして、そして明年の米をどれだけつくったらいいかということが出てくるわけでございますが、その際には、一方においては適正な在庫を積み立てるためにどうしたらいいかということと、もう一つはやはりことしのお天気が――四十五万トン、これは平年作のベースであくまでも申しているわけでございますから、それよりどのぐらい上なのか、あるいはどのぐらい下なのかということをよく見きわめませんと、それはどのぐらいのものをやったらいいかということはわからないわけでございます。したがいまして、そういう要素を見た上で今後の対応をしていくということを申し上げているというふうに御理解をいただきたいと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 私は、いずれにせよこのままいったら百万トンの新米を食い込まなければいけない、こんな需給操作で安心して米の供給ができるなんて大きなことは言えぬと思うのですよ。だから、今の米穀年度で言えば十月末ですけれども、恐らく実際はことしの場合八月の末から九月にかけてが山だと思うのです。こういう段階で常時政府が考えられているものは四十五万トン、百五十万トン、私どもは三百万トンと言ってきたわけでありますが、そんなものが置かれるような備蓄体系というものをこの際お考えになるような方向で臨まれるかどうか、ここのところをお聞きしておるわけです。  備蓄の問題というものは、やはりこの段階でこういう綱渡りのような操作をやらなくても済む基本でありますから、その時期がことしの場合は九月、十月でしょうが、普通の年なら米穀年度で言えば十月ですけれども、その段階でやはり相当量の備蓄を持っていく、こういう米穀政策を基本に置かれるのかどうか、ここのところをお尋ねしておるわけです。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 第三期の対策におきましても、御案内のように百五十万トンの備蓄と申しますが、在庫水準に達しよう、それで安定した需給の操作をしようということを考えて、三年間で毎年四十五万トンずつということを考えたわけでございますが、一方におきまして、先生もよく御承知でございますけれども、もしも一挙にこの備蓄の水準と申しますか、在庫の水準に持っていくということになりました場合には、その後の転作を一体どうするかという問題が必ず起こってくるわけでございます。やはりある程度まで平準化した形で転作をやっていかなければ、ある年は非常に多く、ある年は非常に少ないということになりますと、これまた農家の方々に非常に御迷惑がかかってくるということでございます。  そこをどのような兼ね合いで、どうやって中から余り摩擦が起こらない形で適正な在庫水準まで積み上げて早くその状態が実現するためには、しかも摩擦のない状態で実現するにはどうしたらいいかを考えなければいかぬということでございまして、さような点では、もちろんことしの作況を見るということもございますが、さような観点も入れながら全体として適正在庫に持っていく考え方を一体どのような形で実現していくかということを研究しなければいけない、このように思う次第でございます。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 他用途米についてちょっとお伺いしますが、他用途米の現在の契約状況は、現時点でどの程度になっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私ども一応計画は聞いておりますが、契約の内容につきましては、現在の段階でどのくらいの実績があるかはまだ報告をもらっておりません。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 これは恐らく全国的に、半分いくかいかぬかじゃないですか。私ども全国的な集計をやってないけれども、そんなに進んでないと思うのです。我々が知っておる範囲では、全国的にはよくわかりませんけれども、二十七万トンなんかとってもいかぬ、こういう状況であります。  一つは、他用途米というものについて、ねらわれておるところは頭の中にわからないこともありませんけれども、普通の米と同じだという感覚というのはやはり問題だと思うのです。だから、他用途米というのは主食用米とは違うのだという意味の要素が明らかにさせられないといけないので、そういう意味では、品質、銘柄というものについて特別な規格といったものをつくる、こういうお考えはございませんか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 現在は他用途利用米につきましては、規格について一般主食用と同じ規格を適用しているわけでございます。例えば将来特に多収穫の品種ができまして、加工原材料には向くという品種ができました場合には、これはまたそれなりの取り扱いができると考えておりますけれども、現在の段階では、これはやはり一般主食と同じ規格ということで考えている次第であります。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 備蓄制度というものは、ことしの段階ではとてもそんなことにならぬわけですが、続けられまして仮に百五十万トンの備蓄米が設定をされた場合に、今の形の他用途米がこのまま流通していけば、片一方は古々米であるし、片一方は新米であるわけですから、他用途米と備蓄米との交換といったような問題が出てくるでしょう。そんな場合には他用途米は主食用に回っていくのでしょう。そうなりませんか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私ども、現在の段階では、他用途米と一般主食用の備蓄との間の交換は考えておりません。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 現在は他用途米も足らないし、そんなことは考えられる余地はないわけですからできませんが、将来、理屈の上ではそんな心配が起きるわけですよ。それは長くないですよ。だから、そういうことを想定して他用途米の規格づけといったようなものを今やっておかなければできないのじゃないですか、どうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 将来そういうことが起こり得ることは、理論的には確かに考えられることであります。もしもそういうことが起こるとすれば、むしろ規格は同じでなければならぬという理屈になると思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 例えば今の段階は韓国米の輸入でありますけれども、韓国米が入ってくる、あるいは従来ですとタイの米が入ってくる。そういうものとこの他用途米とのいわゆる交換が起きる可能性があるから、輸入というものは主食用に回されるんだ、こんな心配があるわけなんですよ。それは理屈の上では、あなた方の方だって多少そういうことのにおいをちらほらさせておる面があるわけなんですよ。だから、みんなが心配しておるわけなんです。だから、こういう輸入というものは絶対にやってはいかぬ、こういうことを言われておるわけです。その辺は、将来と言ってもそんなに三年も四年も先のことではないような気が私はします。だから、業務用、加工用米といったようなことで米を入れたと言っておるけれども、実際はそれがやがて主食用に回ってくる、こういう背景の条件がだんだん出てくるという心配をするわけですが、絶対やらないと言い切れますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 今回の韓国から返済を受けますお米につきましては、五十三年産米に起因いたしまして、加工原材料用のお米に他用途利用米ができるまでの間に不足が生ずるというおそれがありますので返済をお願いするということでございますので、これは加工原材料用ということで考えております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 韓国米もそうであるし、それから輸入という問題はことしだけに限る、こういうふうに言われておるのですが、これは間違いないですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 間違いございません。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 非常に明快に大臣が間違いないということでありますから、米の輸入は、韓国米を入れるということをお約束なさったわけですから、私どもは認めておりませんけれども、その米は恐らく入ってくるでしょう。それ以後は一切入ってこないというふうに理解いたしておきたいと思います。  この韓国米はいつごろ入ってき、どういう手続というか、あるいは品質検査というものについてはどういう形でやっていくのですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 韓国産のお米は、まず第一に韓国で生産されたお米でございます。これが第一でございます。それから、その積み出しは、七月中には一番最初のものが積み出されるであろうと思います。そのようなことで目下細目を詰めております。  それから安全性でございますが、この点につきましては、今回の韓国米の返還というものが五十三年産米の安全性に起因して問題が起こって、それで返済をお願いするということに相なりました次第でございまして、これは、先方からの積み出し前に農薬の残留等につきましてきちんと検査をいたしまして、それで安全性が確認されたものだけを積み出しをし、我が国に持ってくるということにいたしております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 それは向こうで検査をする、こちらは確認をする。あちらでやるわけですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これは目下詰めておるところでございますが、向こうの検査の能力によりましては、我が方にサンプルを持ってまいりましてこちらで検査をするということもあり得ると考えております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 これは、こちらに入ったものをこちらでまた検査をする、こういうことになりませんか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 先ほどから申し上げておりますように、積み出し前に荷口の検査をいたしまして、それで安全性を確認したものだけを積み出してもらうということにしております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 古米の問題は、安全性の問題から端を発して、消費者の皆さんは非常に心配しているわけですから、韓国で積み出し前に検査をして入れるということも必要でしょうが、同時に国内で、これは韓国の輸入米だけではありませんが、古米の検査というものについてはこれから定例的にやっていく、こういうお考えはございますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 そのように考えております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 それでは、韓国から入ったものも含めて、古い米はこれから毎年在庫を積み立てられた場合に出てくるわけですが、毎年その検査を一年に一回ぐらいするということですね。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ちょっと誤解をいたしておりました。韓国から返済をいただいたお米につきましては、その用途から申しまして、そんなに長い期間をかけずに売却されるという状態でございますから、在庫となって、毎年毎年検査をしなければならぬという状態にないと思います。  それから、五十三年産米につきましては検査して売却をいたしておりますが、検査済みでしかも合格したものだけを売却いたしております。したがいまして、これも量は限られておりますので、それが在庫に残って、来年もまた検査する必要性はないと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 今検査しておるのはいつまでかかりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 大体三カ月ぐらいじゃないかと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 そんなに長くかかりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これは六月の初めから入れまして三カ月という意味であります。ですから、あと二カ月ぐらいかかります。と申しますのは、かなり地方に細かなロットがございます。今やっておりますのは非常に大きなロットから検査しておりますので、最終的に全部終わるまでには約三カ月ぐらいはかかるのではないかと考えております。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 三カ月といったら八月までですね。これはできるだけ早く作業を進めていただいて、はっきりさせないと、米問題について大変皆心配しておりますから、特に食べる人に安心感を与えるためにも早くやっていただきたいと思います。  韓国の十五万トンの米は、今のお話を聞くと、そうすると本年度中ぐらいに全部もうさばいてしまう、来年はもうない、こういうふうに考えておっていいですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 十五万トンの返済していただくお米につきましては、さほど長い期間はかからない状態で売却するという状況になるだろうということを申し上げたわけでございますけれども、実はこれは私どもやはりある程度までのゆとりを持った需給の操作を加工原材料用につきましてもやらなければ、これまた主食用と同じような非常にゆとりのない状況になってまいりますので、その意味で十五万トンということで大筋韓国との合意に達した次第でございますけれども、さような意味で、特に他用途利用米がいっどのような形で出てくるかということを私ども非常に懸念いたしておるところでございます。したがいまして、さような状況にも対応できるような形での韓国からの返済ということも考えましたから、ことしいっぱいということではちょっと短過ぎると思いますけれども、しかしながら一年在庫とか、そういったようなことは、もう一度検査する必要が起こるような状態ではないと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 時間がありませんから、大臣、ことしの米価でありますが、この委員会で既にもう丸三日ほど米の需給問題について議論がなされておるわけでありますが、いずれにせよ、本年度に限って見る限りはまことに綱渡りのような需給操作をやらなければいけない、こういう状況になっておるわけでありますが、食管法では米価は需給事情や経済事情などを勘案して決めるということになっておるわけでありますから、ことしの米の不足の状況を反映した米価の算定というものが行われると理解をいたしておりますが、この点について大臣はどういう態度で臨まれるのか、これが一つ。  それから、ことしの米の集荷をめぐっては、これは相当食糧庁も心配してやっていくと私は思います。しかし、農民にも正直言って農政や米政策に対するいわゆる憤りのようなものがみなぎっておりますから、なかなか厳しゅうございます。やはりこたえるものにはこたえていくという姿勢が必要でありますが、特にこの八月、九月、十月、こういう早場米の集荷というものが、それこそ米の国民に対する安定供給をうまく生かすかどうかという切れ目になると思うのですね。そういうものについては、米価算定上、例えば早場米の奨励金などをめぐってきちんとした方策を立てられるのかどうか、この点をお伺いをしておきたいと思うのです。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 生産者米価につきましては、今のところ全く白紙でございます。食糧管理法の規定に基づいた物価そのほかの条件等を勘案しながら、米価審議会の意見を聞いてこれを決めるというのが基本姿勢でございまして、そのままこれをやっていきたいというぐあいに考えます。  また、早場米等のことにつきましては、これもまたいろいろ後でそれぞれの関係機関で御協議いただくことでございまして、私からどうこう今から申し上げることではないと思います。

田中恒利日本社会党・護憲共同

○田中(恒)委員 大臣はこの問題について政治的な――政治的というか、責任は全部私の責任で処理するんだということをもう何遍もここで繰り返して言われているんだが、その責任というものは、こういう事態を二度と起こさないような米の政策というものをつくり出していく、あるいは当面の異常な緊迫した米の需給というものを農民なり国民の協力を得て乗り切っていく、こういうことが常識的には一番なんですね。そのためにとるべき政策というものを、考え方というものを出してもらわなければ、形式的に米価審議会の議を経て決めますとかというようなことだけじゃなくて、そこのところを私どもは求めておるわけであります。それを国会ではなかなかまだ言えぬということなのかもしれませんけれども、やはり多少前向きに言ってもらわないと、ただ子供のやりとりみたいに、私が責任とるんだということだけで、はいそうですかと言って済むような問題じゃないと思うのですよ。だから、そういう問題を少し明らかにしてもらいたいということなんでありますからね。  やはり米の需給がこれだけ厳しゅうなってきておればきておるなりに、必要な具体的な方策は、備蓄はこうだ、減反はこういう考え方で臨みたい、米集荷については農民の皆さんの御協力を得るような方策を講ずるとか、そういう程度の御答弁はいただきたいと思うわけですが、大臣の所信のほどを求めて、終わりたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 これは、とりあえず現段階でのいわゆる国民の皆さんに対する安定供給という責任もございます。そしてまた、将来にわたりましては、やはり何といっても今のような状況でなく、もっとゆとりを持った政策を行っていかなければならないと思いますし、備蓄また転作等につきましては、本年度の作況を見た上で、そして弾力的にということで御推察いただきたいと思います。

阿部文男自由民主党・新自由国民連合

○阿部委員長 水谷弘君。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 最初に、韓国米輸入に関する件について大臣にお伺いをいたします。  五十三年産米の臭素汚染米が問題になった時点で、米輸入という重大な問題を、農業者また生産者団体また国会等に何の御相談もなく、報告もなく、なぜ突如として韓国と交渉を開始されたのか、それについて具体的にお伺いをいたしたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今回の韓国への貸付米返還の協議というものは、五十三年産米の問題に起因して緊急に取り進める必要もございました。そしてまた、相手方と協議を進めてみなければ、向こうからこれが返還してもらえるかどうか、これもわかりませんでしたので、大至急ということでやりましたが、今先生おっしゃいましたように、事前に広くこれは各界の御了解をいただくということが必要であったと思いますが、今回は緊急避難的とも言うべき事態でございましたので、これはひとつ御理解いただきたいと思います。  ただ、その後で広く国民の皆さんに御理解をいただきたいということで大臣談話として発表いたしましたが、今言われましたように、事前に御了解ということがなかったのは遺憾でございます。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 政府も、また生産者団体も、また特に農家の皆さんは、国民に安定的に主食である米を提供するという、お互いにそれぞれの役割と使命を持っている同士であります。今後の問題として、私は今の大臣の御答弁をしっかりと国民にお約束をされた、このように思うわけでありますが、異常事態、非常事態というのは求めて起こすわけではなく、起こる場合があります。今回のこの異常事態は、怠慢といいますか、政府の今日までのいわゆる米の政策に対して大きな落ち度があって問題が発生しておりますが、将来においてどういう問題が起きるかは予測できません。そのような場合には腹を割って政府の立場、また生産者団体、農家の立場、それぞれお互いに話し合いをしながら重大な問題に対しては対処すべきである、このことを重ねて申し上げておきたいと思います。     〔委員長退席、玉沢委員長代理着席〕  具体的にお伺いをいたしますが、韓国米の価格は、これは明らかではありませんけれども、公定価格で六十キロ当たり一万二千二百円見当だと言われております。国際価格の三千三百円より三・七倍も高い。日本の一万七千九百九十六円よりも安いけれども、現金返済ということで二国間での契約が行われて、既にそれが五十五、五十六、五十七、五十八と実施をされてきたわけであります。我が国の緊急事態とはいえ、今回現物によって返還という取り決め、契約を、韓国は数多くの障害がありながら大変な思いをしてこれを了解された、このように考えるわけであります。  そこで、韓国に対して三・七倍という財政的な、まして大体三年分ぐらいの、それを超す一時返還ということになるわけであります。これは韓国に対して大変な迷惑をおかけするわけでありますが、この辺の財政負担に対して我が国としてどのように対応されるのか、それについてお伺いをいたしたい。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 韓国が今回の現物返還への切りかえによりまして財政負担を負うということはただいま先生御指摘のとおりでございまして、これは韓国側で非常にお米が足らないときに我々がお米を貸し付けてその窮状を救済したという、その恩義と申しますか、そういうものに報いたいという気持ちでやっていただいた、まことに誠意のある態度だったというふうに私どもは承知しているわけでございます。したがいまして、今回の財政負担を伴いますこういうような措置につきましても、原契約と申しますか、最初に現物でお貸ししたときの契約に基づきまして現物でお返しするということに相なったわけでございまして、これをもとにいたしまして現物返還を実行するという大筋の合意に達したという次第でございます。  韓国側の事情につきまして、我が方としては、その具体的な内容につきまして、向こうの事情でございますからこれに言及する立場にございませんけれども、我が方としてこの財政負担をどうこうするというようなことは全くないわけでございます。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 非常に財政が逼迫している折でありますので、この辺を私は大分心配をするわけであります。今後の交渉の中で、現物返還ということに対して何らかの財政的な要求等、今これらがないという長官のお話でございますが、それらがもし出てきた場合、さらにまた遠く韓国から現物を輸送してくる運賃等の問題、これらを考えますと、国内にある保有米をもってこれに充当する施策の方があらゆる面から適切であったというような結果にならないのか、この辺を心配しているわけでありますが、改めて御答弁をいただきたい。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 大筋合意に達しました状況のもとにおきまして、私どもは先ほど御答弁申し上げましたように、向こうの財政負担に対する対価といったようなことは向こう側は何ら要求してこなかったわけでございまして、現在細目の分を詰めておりますが、恐らくさようなことは起こらないというふうに思います。  なお、国内で保有米をもってこれに処置をするということにつきましては、前も御答弁申し上げましたが、何分にも主食の面におきましてゆとりのない操作をいたしておりますし、また財政の負担といったようなこともございまして、これが実現は難しいという判断をいたしたわけでございますが、それの見返りになるような現物の返還ということは起こらないであろうというふうに私どもは考えております。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 対韓交渉は、五十三年産米の検査結果が完全に出る前に交渉に入って、十五万トンという数量が決定をしているわけでありますが、今皆さんが心配なさっておるのは、汚染米が在庫二十万トン、そのうちの約半数が使用に適さない、そういたしますと十万トン、差し引き五万トン多いじゃないか。この五万トンに対しては非常に不鮮明な点が余りにも多過ぎるということで、政府は加工用原料米に充当する、ことしだけの緊急措置と言っておりますけれども、これが食用に回るのではないか、このように疑惑を持たれております。  再三長官も答弁をなさっておりますが、改めてお伺いをいたします。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 今回韓国との間で貸付米の現物返還につきまして協議することといたしましたのは、再三申し上げておりますように、五十三年産米に係る臭素残留の問題によりまして、他用途利用米が出荷されるまでの間の、五十三年産米をもって充てる予定の加工原材料用の一部につきまして不足を生ずる事態ということが起きたものでございまして、返還される米穀につきましては加工原材料用に充当するということで考えておる次第であります。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 もう一回、韓国の現物返還という問題ですが、これはことしに限ってお願いをするということでよろしいのですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 ことし限りでございます。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 仮定の議論でまことに恐縮でありますが、逆に、韓国の豊作等によって韓国の方が過剰米処理のために現物返済をしたい、このような申し出があった場合、我が国としてはどう対応されるか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 仮定の御議論でございますが、将来、韓国側の事情から現物返還したいという提案がございました場合には、その時点の我が国の国内事情、もちろんこれは国民の考え方それからまた農民の考え方、そういったものも含めての国内事情でございますが、さような点を十分踏まえて相手方と協議するということだろうと思います。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 長官のお立場ではそのように御答弁せざるを得ないと思いますが、我が国としては、今回のこの韓国米の輸入という問題は想像を絶する農家の皆さん方のお怒りに触れているわけであります。その点を肝に銘じておいていただきまして、先ほどからおっしゃっている大臣の御答弁のように、ことしに限ってというこの考え方は厳守をしていただきたい。将来我が国に米不足というような問題が起こらないように今鋭意食糧庁も努力をし、我々も真剣な議論をし、米の備蓄の問題等も議論しているわけでありますから、その点はくれぐれもお守りをいただきたいと思います。  それから、十五万トンの韓国産米については、その米は何年産米のお米なんでございましょうか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 韓国からのお米の返還に関する交渉を目下引き続き協議中でございますが、返還されるお米は五十六年産以降のものというふうに考えております。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 農薬等の使用または貯蔵米の保管管理体制等、種々の我が国とは環境の違う問題がある中での韓国産米であります。先ほどの御答弁にもありましたが、韓国出荷前に安全性のチェックをされるということでありますが、具体的にその安全性のチェックについて我が国の段階においてさらにどのように対応されるのか、両方ひっくるめて御答弁をいただきたい。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 今回の返還米の安全性につきましては、関係機関とも十分協議をしながら、我が国の消費者に不安を与えないように万全を期していかなければならぬというふうに考えております。  具体的には、韓国から返還されるお米の安全性確認の方法でございますけれども、目下細目は協議中でございますが、当方としては韓国側の協力を得まして、船積み前に検体を採取いたしまして農薬の残留性等を検査し、安全であると確認されたものを受け取るという方針で交渉中であります。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 さらに今心配されているのは、この韓国米が加工用原料米以外に食用ややみ米に流れるのではないか。いろいろ不測の事態が起きて、どんどんいろいろな問題が派生しておりますので、このような皆さんの心配というのは後から後からいろいろ起きてくるわけです。それらの問題に対してはどのような方策を講じられるか、お伺いをいたします。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 従来から過剰米の処理によります加工原材料用の売り渡しにつきましては、原則として破砕するという形で加工原材料用のお米の適正かつ円滑な流通を図ってまいりました。今回韓国から返還されるお米につきましても、この過剰米処理における手法を踏襲いたしまして、横流れの防止をするということを考えております。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 間違っても食用に回って農家の皆さんのお気持ちを逆なでするような異常な事態を引き起こさないように、厳重な方策を講じて対応をいただきたいと思います。米作農家や国民が一番心配をするのは、減反による外米輸入というこの既成事実が積み上げられ、その結果、現在の米の完全自給体制が崩されていくのではないか、このことを本当に御心配をされるわけであります。  原因が臭素による一部汚染という調査結果から、韓国米緊急輸入という非常事態を引き起こした。しかし、これに対する責任というのはまことに重大であると思います。我々も、韓国米の輸入という問題に対してはいまだに反対の立場でおります。このような非常事態を起こした責任問題については、再三大臣も自分の責任で最終的には対処するとおっしゃっておりますが、その責任をどうおとりになるのか、改めてお伺いをいたします。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今回の韓国米の現物返還という問題に関しまして、国民の皆さんを初め関係各界にいろいろ御心配、御不満を与えましたこと、本当におわびいたします。  私といたしましては、最終的には私の責任においてこの問題を処理するということでございますが、とりあえずはまず国民の皆さんに対する食糧の安定供給もやってまいらなければなりませんし、そしてまた今後におけるいわゆるやりくりと申しますか、備蓄などが余りなかったというような状態を振り返りまして、今後はもっとゆとりのある操作ができるような食糧管理体制を築いていきたいというぐあいに考えます。     〔玉沢委員長代理退席、衛藤委員長代理着席〕

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 今後の米の需給についてお伺いをいたします。  五十九米穀年度の需給見通しにおける五十八年産米の生産量は当初千九十五万トン、このような計画でありましたが、千三十七万トンになって、既にマイナス五十八万トン。集荷数量についても、七百二十万トンに対して六百九十六万トン、これも約二十万トンの減。その上にもってきまして、当初の需要量が、五十六年度は六百八十六万トン、五十七年度は六百七十一万トン、五十八年度は六百八十三万トン、このような実績があるにもかかわらず、本年の主食用の計画数量は六百六十万トン、このように計画をされておる。これも二十万トン低く見積もられている。このように考えてまいりますと、需給計画そのもので百万トンの狂いが現実に生じてきている。五十八米穀年度で既に六十五万トンの早食いが行われている。このようなことを総合的に考えてみますと、九月の需給逼迫は目に見えているわけであります。  そこで今後の対応についてお伺いをしたいのでありますが、五月末の主食用の政府米、自主流通米の在庫数量はおわかりになりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 残念ながら、五月末は御答弁ができない状態でございます。  わかっているだけ申し上げますと、まず政府米の三月末の在庫でございますが、これが百七十一万トンであります。それから四月末の政府米の在庫は百四十万トンであります。自主流通米の方は、三月末が百四十万トンでございます。何分にも自主流通米につきましては、良質米奨励金の古払い等の関係から指定法人と卸業者の販売を確定するために時間がかかるものでございますから、どうしても三月末以降の在庫を推定するのはなかなか困難でございまして、大変恐縮でございますが、今の数字が私どもが申し上げられる数字でございます。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 九月いっぱいまでの需給の見通しを具体的に明らかにされたいわけであります。特に七、八、九月の政府米の売却計画はどのように考えておられるか、お伺いいたします。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 九月いっぱいまでの需給の見通しというお尋ねでございますが、ただいま先生む御指摘なさいましたが、政府管理米、これは自主流通米と政府米を合わせたものでございますけれども、その在庫量が、私ただいま三月末で政府米百七十万トン強、自主流通米が百四十万トン程度、こう申し上げました。計約三百十万トンでございます。月間の需要量は、自主流通米、政府米合わせますと大体五十五万トンから五十七万トンぐらいの間で推移すると思います。そうしますと、九月中旬くらいまでは五十八年産米をもち生じて対応可能な状況にあると考えております。なお、実際には九月中旬で急に五十八年産米がなくなるわけではございませんで、そこではもう新米が出てきておりますから、新米と古米とが交錯した形で供給されるという形になると思います。  このような状況から、端境期の米の需給は、再三申しておりますけれども、決してゆとりのある状況というわけにはまいりませんが、新米の集荷は例年九月までに約百万トン程度、十月末までに約四百万トン程度ございますので、これを円滑に供給することによりまして対応できるというふうに考えて、その操作に万全を期したいと考えておる次第でございます。  なお、ただいま七、八月及び九月の政府米の売却計画ということでございますが、七-十月期というのが一つの期になっておりまして、この期の供給計画の策定のため現在都道府県知事の意見を聴取しているところでございまして、まだ具体的な数量を申し上げられないという状況でございますが、全体としては七-十月期というのは夏場でございまして、余りお米を食べない時期に入ります。したがいまして、不需要期に当たるというふうに思われます。そこで、三-六月期の計画に比較いたしましては若干これを緩めなものとして、端境期を円滑に乗り切るように操作をしていきたいと思っております。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 今のことにちょっと関連してお伺いいたしますが、三-六月期の供給、いわゆる売却数量は幾らでございましたか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 三-六月期は二百二十四万トンという計画でありました。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 私どもも倉庫の在庫調査等を各地において行ってまいりました。いわゆる食糧庁指定の倉庫の在庫数量も、昨年の同月に比べて三分の二とか二分の一、このような実態があるわけです。我々政治に携わる者として、韓国米の緊急輸入の問題、そこへもってきて九月の端境期における需給が逼迫して万が一の問題が起きたならば、これは政府だけではなく、我々も同じく国民の皆様に対して、まことに責任をとれない、大変な事態になるわけであります。各委員からも再三指摘がありますように、早場米の問題についてはことしは田植えが非常におくれておる、そういうことから早場米の出荷が大幅におくれるのではないか、こういう心配も実はあるわけであります。  食糧庁のことですから、第二弾、第三弾、第四弾と需給逼迫に対するいろいろな手を考えているのは当然だろうと思いますけれども、我々はことしの需給の逼迫の問題に対していろいろ提案をいたしております。他用途利用米を食用に、また青刈り稲を食用に等々、いろいろな提案をしておりますが、不測の事態が起きてからまたとんでもない結論と判断をされたのではかなわないわけで、大変厳しい需給の中で苦労していらっしゃることはよくわかります。しかし、心配ない、心配ないということだけでいくのではなく、いろいろな対応を考えて不測の事態に対して安定的に国民に食糧を供給できるように、その点の決意のほどを改めてお伺いをいたしたい。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 端境期の操作につきましては、早場で出てまいりますお米を、食糧庁挙げて、また集荷団体の方々にも農業団体の方にも御理解を求め、協力を得まして、集荷、運送、売却というものに、その操作に万全を期してやっていこうという気持ちでございまして、国民の皆様に決して不安が生じないように全力を尽くしてやるつもりでございます。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 農業団体からの今年度の米価要求は六十キログラム当たり一万九千三百八十四円、七・七%アップという要求であります。五十二年以来米価は六%の引き上げ、生産費は三六%上がっている、労働賃金は三九%、物価上昇等も二七%等々、大変な状況の中で、米価は需給のバランスの上から低く抑えられ、今日まで来ているわけです。価格が決定される基本は需給の問題が一番大きな問題になるわけで、それらを考えても、また過去の経緯を見ても、特に今回のこの非常事態を引き起こした政府の責任という立場からも、今年度の生産者の要求は誠意を持って真剣に対応し、この要求米価実現を果たしていくことが、今後の米需給逼迫を来しているこの問題で積極的に農家の皆さんの御賛同と御協力をいただけるはずであります。最低限そのぐらいな決意を持って対処されるべきであると考えるわけであります。  最後に、大臣にお伺いをいたします。  今私が申し上げた点も含めて、米政策の重大な失政に対して、私もきょう午前十時から栃木で青年婦人部の集会に出てまいりましたが、皆さんのお怒りの声は大変なものであります。農業者の中には、韓国米の輸入阻止、来年度の減反大幅緩和、それからまた要求米価の実現、これらがなされない場合には重大な決意を持って対処しなければならない、このようなお考えがあるわけです。例えば五十九年度の他用途利用米の契約は行わないとか、また来年度の生産調整には協力しないぞという、極めて強力な態度を固めておられるわけであります。このような重大な政治責任を明確にする上でも、これらの要求に対してどう対処されるか、大臣の真剣な対処の姿勢をお答えをいただきたい。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今先生おっしゃいました全国農業協同組合中央会の申し合わせ、これは今般の韓国からの貸付米返還について抗議の意思表示として農業団体内部で行われたものということでございますので、私としては、これについての正式な言及というものは差し控えたいと思っております。  しかし、私としての考え方を申し述べますと、基本的には、今回のこの韓国米の貸付米返還につきましては、本年産の他用途利用米の流通が本格化するまでの加工原材料用の需要に対応しようとするものであるということで、ひとつ米の安定供給責任を果たす上でやむを得なかったものと御理解をいただければありがたいと思います。  また他用途利用米、これにつきましての協力をしないということでございますが、実はこのもととなりますのは、結局輸入をしなくて何とか実需に見合ったところの価格で供給しようという趣旨で発足したものでございますので、もしこの生産出荷というものが行われない場合には、実需者への供給をどう図っていくかという問題が生じて、最悪の場合には、安定供給の責任を果たすために、私ども現在考えていない事態にもなりかねないということでございますので、何とか御協力をいただきたいと思います。  また、水田利用再編対策、これに対する非協力ということもございますが、しかし、これはやはり何といっても米の需給を均衡させながら農産物の総合的な自給力の向上を図るために実施しているということでございますので、もし仮に転作の御協力が得られないということになると、過剰米、この前のような時代が再来するというようなことになってしまいまして、食管制度の適正な運用が確保されないということになってしまいます。私といたしましては、この農業団体の皆さんにも極力冷静に、我が農林水産省としてできるだけのことはいたしますが、この事態が緊急やむを得なかったということをひとつ御理解いただければありがたいと思います。  そしてまた、生産者米価に対しましては、今まだ白紙でございますが、例年どおりの、いわゆる食管法の規定に基づいたところの、物価そのほかの事情に配慮をしながらということでございますが、しかし、何といっても生産者の再生産、この確保ということを旨といたしまして、米価審議会の意見を聞いた上で決めてまいりたいというぐあいに考えます。

水谷弘公明党・国民会議

○水谷委員 以上で終わります。  ありがとうございました。

衛藤征士郎自由民主党・新自由国民連合

○衛藤委員長代理 駒谷明君。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 私の方から、二点にわたってお伺いをしたいと思います。  ずっと本委員会で各委員から、韓国米の緊急輸入の問題、あるいはこの輸入される米十五万トンが本当に加工原材料米のみに使用されるのかどうか、いろいろと質疑がございました。先ほど同僚の水谷委員からお尋ねがあったわけでございますので、できるだけ重複を避けまして、私は、五十年産米そして五十三年産米にわたる約六百五十万トン過剰米を処理する、この過剰米の処理につきましては、もう御承知のとおり食管法、そして食管特別会計法に基づいて処理がなされると聞いておりますけれども、この過剰米の処理の観点から、今回の過剰米の在庫の問題、あるいはこの十五万トンを輸入する、この問題についても加工原材料米のみの処理かどうか、私も数字的に大変疑問を持っておりますので、そういう点を絞りながら食糧庁長官並びに大臣にお尋ねをいたしたいと思うわけでございます。  初めに、この十五万トンの韓国米輸入を韓国と話し合って合意をされた。加工原料米ということでございますけれども、十五万トンが数字的にどのように必要になっているのか、この根拠についてまずお伺いをいたしたいと思います。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 加工原材料用のお米につきまして、今回、五十三年産米の安全性の問題から、加工用に将来充てるつもりでございました他用途米が出てくるまでの間にどうしても不足が生じてしまうということで、今回十五万トンの返還をお願いするということにしたわけでございますが、五月末現在の五十三年産米の在庫量が約二十万トンでございます。これを前提にいたしまして、恐らくこれの半分ぐらいがあるいは場合によっては五〇ppm以上のものになってしまうということを考えなければならぬという状況がございますし、さらに、六月以降の加工原材料用に振り向けられる売却量といたしましては、十三万トンから十四万トンぐらいこの二十万トンの五十三年産米を充てようというふうに考えておったわけでございますけれども、この分につきましても、将来やや需要の増があるのではないかというふうに考えられます。さらに加えまして、果たして加工原材料用のお米に将来充てるべき他用途利用米、これは来年から出てくるわけでございますが、そこで十分に供給ができるかどうかということにつきましても、今これをしかと確証できるような状況ではございませんので、それやこれや勘案をいたしまして、なるべくゆとりのある加工原材料用の米の手当てをしておくことが必要だということから、韓国側の供給の事情も承りまして、十五万トンということにいたした次第でございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 先ほどもお尋ねがありましたけれども、将来外食用、いわゆる業務用の米が不足をする、そういうふうな問題が起きた場合に、この韓国米を業務用に回すというようなことは絶対にないということを確約できますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 今回の措置は、五十三年産米の安全性に起因いたしまして加工原材料用のお米につきましての不足が生ずるというおそれが出ましたために韓国からの返還を求めたものでございますから、これは加工原材料用の米ということに充てていく考えでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 それでは、第二次過剰米処理の問題につきまして関連してお伺いをいたします。  この第二次の過剰米の処理につきましては、五十年産米から五十三年産米について、配給の米に使用する数量を超えた過剰在庫の米約六百五十万トンと聞いておりますけれども、この過剰米については昭和五十四年から五十八年の五カ年にかけて一定の計画のもとに加工原材料米あるいは飼料米その他食糧以外の用途に売り渡しをする、また輸出を目的として売り渡す方法で処理をする、このように決めたわけであります。その過剰米の売り渡しに伴い生じた損失については、七年度内にこの会期において一般会計から食管特別会計に繰り入れ金として補てんをする、そのような形になっていると聞いておるわけでございます。  この第二次の過剰米の処理の実績によりますと、昭和五十四年、これは会計年度でありますけれども、工業用、いわゆる加工米二十七万トン、そして輸出用に八十六万トン、合計が百十三万トン。五十四年から五十七年まで、中間を省略いたしますが、五十七年までの間に加工原材料用米として百万トン、そして輸出米として二百六十九万トン、そして飼料米、いわゆるえさ米に百二万トン、合計四百七十一万トンが実績として資料としていただいておるわけでありますが、この点、食糧庁長官、間違いないでございましょうか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 間違いございません。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 五十八年度の当初計画につきましては五十四万トン、これは加工米そして輸出用に三十九万トン、えさ米に六十万トン、計百五十三万トン、これが五十八年四月に供給計画として決定をされたというように伺っておりますが、これについての実績の見込みは現在どのようになっていますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ただいまの処理計画に対しまして、実績の見込みは工業用約四十五万トン、これは五十九年度分の一部も含んでおります。それから輸出用四十万トン、飼料用五十万トン、計百三十五万トンであります。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 すると、この当初計画百五十三万トンと現在の実績見込み百三十五万トン、この差額は十八万トンになっておりますけれども、これについてはどのような処理の計画になっておるのでしょうか。     〔衛藤委員長代理退席、上草委員長代理着席〕

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 処理計画の計と実施計画の計との差は、希望に応じまして五十三年産米を主食用に売却したことによるものであります。これは会計年度で見まして先ほどおっしゃられましたような十八万トンの差ということになりまして、これは米穀年度に直せばとりもなおさず供給計画の中に入っております十五万トンということに合うわけでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 この当初計画の中の工業用ですけれども、実績見込みが四十五万トン、これは五十九年度も含めているということでありますけれども、五十八年度、五十九年度の売却の実績は現在どのようになっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 会計年度ベースで申しますが、五十八年度におきましては実績が二十二万トンであります。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 五十九年度はどうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五十九会計年度は現在まだ進行中でございまして、実績としてはちょっとお出しができる状態ではありません。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 加工米として売却をする、この年度の問題については、米穀年度でいきますと昭和五十八年の十一月からの米穀年度になると思います。そういたしますと、この五十八年度の米穀年度と会計年度の三月まで、これは五十九年度の供給体制による売却ということになるが、これはどのような売却の状況になっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 米穀年度ベースで申しますと、ことしの五月末の時点まで五十九米穀年度内に工業用に売却したものが十三ないし十四万トンであります。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 先ほどからの質問で出ておりますけれども、五十三年産米、既に五十九年度の五月までにいわゆる主食用として売却されたという部分は今どのような状況になっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 いわゆる業務用として、五十九米穀年度におきまして、その最終時点は五月末でございますが、これが約十三万五千トンくらいであろうと思います。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 先ほどの長官の御答弁によりますと、五十八年度の会計年度におきます計画と実績見込みとの差額が約十八万トンあるわけですけれども、この五十三年産米についてはいわゆる業務用の米としてその中で売却をした、このように理解してよろしいですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 会計年度と米穀年度との差がございますが、その間におきまして業務用に売却したものでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 もう一点お伺いをいたしますが、現在在庫が二十万トンある、その二十万トンの中で約十万トン近くはいわゆる五十三年産米の臭素の問題で使用ができないだろう、したがって加工原材料米としては大体十万トンぐらいが使用可能ではないか、そしてこれから先のいわゆる需要の問題等考えて韓国米を十五万トン入れる、そういう合意をしたというお話でございますけれども、この過剰米処理の残っている中で、在庫が二十万トンという数字が工業用米の中でなかなか理解ができないのですけれども、この点について御説明願いたいと思うのです。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 恐らくこうお答え申せばいいのではないかと思いますが、ちょっと御質問の意味がよくわからなかった点もございますが、二十万トンの在庫が五月末にあった状態でございまして、その中で私どもは加工原材料用にこれを向けるということも考えておりましたが、また需要に応じて業務用にも売却をするということを考えておりました。さような意味で申し上げれば御理解がいただけると思います。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 当初の計画が二年にわたって五十四万トンという計画になっておるわけです。そして五十八年には二十二万トンを処分をした、そして五十九年度五月までに十三ないし十四万トンを売却をした、その時点で二十万トンが残っている、そういうふうに理解してよろしいですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 いろいろな数字を申し上げて恐縮なんでございますが、一番わかりやすい御説明をいたしますと、五十八年の十月末の在庫量を申し上げるのが一番いいと思います。会計年度とかいろいろなものがダブりますので、米穀年度末の在庫量を申し上げまして、そこからどのように使われたかということを申し上げるのが一番いいと思います。  五十八年の十月末の在庫量が、五十三年産米が六十万トン、五十一年産米が約十万トン、五十二年産米が約十万トンであります。これで約八十万トンの在庫があったわけであります。このうち、五十八年の十一月から五十九年の五月末までに売却いたしました推定量は、主食用が十三ないし十四万トン、先ほど申したとおりであります。それから工業用が十三ないし十四万トン、このほかに輸出用が二十五万トン、飼料用が五万トンございます。このようなことから、先ほど申しましたように、五十三年産米等で五十九年五月末に残っているのが二十万トン、こういうぐあいになるわけでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 よくわかりました。飼料用が五万トン。この飼料用については、先ほども申し上げた当初計画は六十万トンであった。ところが、実際に五十九年三月までに売却をした実績が五十万トンである。なぜこの十万トンが処分できないのかという問題については、聞くところによりますと、飼料米にも使えない米である、いわゆる廃棄処分をしなければならない米ではないか、そのような内容を伺ったのですけれども、長官、この点はどういう計画でこれだけ減ったのか、伺いたいと思います。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 飼料米にも使えないような五十三年産米があるわけでは決してございません。むしろ、飼料用ということで売却いたしますと、トン当たり三万五千円から四万円で売却しなければならないわけでございます。したがいまして、財政的な面で、これは食管特別会計の中で処理いたしておりますから、さような財政負担をできるだけ軽くするという意味からもう少し高いもので売れれば売るという方針もございましたので、飼料用がさような状態になっているということでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 在庫量のその二十万トンのうち飼料米を引いての十五万トンといいますと、それを半分にして七万五千トンということから、先ほどの十五万トンという加工原材料米のことについては納得のいくところでございますけれども、この操作の問題にしても、大変厳しい需給操作の中で長官が御苦労なさっていることは私もよくわかるわけであります。  特に五十三年産米の十八万トンを業務用に回して、既に十四万トンから十五万トンを五十九米穀年度で五月までに処分されている。この外食用に回された業務用の問題については、当初計画は五十八年に供給計画をお立てになって、それに基づいていわゆる過剰米処理としての損益が予算の中で計上されているのではないかと思うわけであります。したがって、この五十八年度中の処理の損益の問題については、これは単年度収支の一つの会計方式でありますから、五十九年度に業務用としてお米を処分する、いわゆる通常の主食用として処分をするとこの問題は過剰米から除外されなければならない問題ではないか、したがって五十九年度予算の時期に、この予算の段階でこの問題は食糧庁の方からきちっとすべき内容ではなかったかと私は思うわけでありますけれども、この点についての考え方はいかがでございましょうか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 先ほどのお尋ねの中で一つだけお考えを直していただきたいのでありますが、二十万トンというのは、えさを五万トン引いた残りが二十万トンでございますから、その点はひとつ誤解なきようにお願いいたします。  それから、ただいま申されました五十九年度予算と五十三年産米の業務用への売却との関係でございますけれども、これは、実行ベースに合わせて予算は立てております。したがいまして、業務用米に回すことを前提にした予算になっているはずでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 そうしますと、この当初計画の百五十三万トンの中には、五十九米穀年度で計画的に主食用として外食用に回された米は入っていない、そのように理解してよろしいですか。――入っていないということですから、そのようになるのですか。それじゃ、過剰米トン数はもっとふえますよ。五十八年の計画で入って、五十九米穀年度というのは十一月から始まるわけでしょう。したがって、その時期から外食用として米を回すという形になれば、五十八年度においてこの処分方法が違ってきているのじゃないでしょうか。したがって、五十八年度の決算、三月において、五十九米穀年度ではありますが五十八年度において、その期間の分については用途変更という形で予算上の措置をしなければならないのではないかと私は思うのですが、長官、いかがですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五十八年度予算の段階で、既にそのような計画で組まれているということでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 それじゃ、もう一度確認いたしますが、そうすると五十八年度計画の中には五十九米穀年度で主食用として回す米については入っていないというふうに理解して、それでよろしいですか。違うでしょう。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 六百五十二万トンの計画でございましたけれども、実際上は六百五万トンということで既に過剰処理の実際の実行のベースを修正しておりますので、そのベースに沿って予算はっくつているということでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 実行ベースを変更されたのはいつでございますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これは、昭和五十九年の予算編成時であります。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 それでは、そのように伺っておきます。ちょっと私もいろいろと意見がありますけれども、これだけに時間をとるわけにいきませんので、そのように伺っておきたいと思います。  最後になりますけれども、先ほどからいろいろとお尋ねをいたしましたが、確かに各委員からお尋ねがありましたように、今回の韓国米の輸入問題は、汚染米を含めて二十万トンというわずかの超古米を使えないという形だけで、直ちに不足ということから海外にこの米を求めなければならない。そのように、余りにも余裕のない米の供給体制、まさに綱渡り的需給計画の失敗ではないか、そのように私は思うわけであります。米作農家や国民一般の一番心配する、全水田面積の二割に上る六十万ヘクタールの減反を既に強行し、一方では米不足を理由に外米を輸入する、そういう事実、これは国民並びに生産者の皆さんの中に大変大きな怒りとしてあらわれておるわけであります。国民の主たる米の自給率を維持する上で、減反面積の緩和や備蓄の拡充について早急に検討し、この際農政の根本的な見直しを行わなければならない、そのように私は考えるわけでありますけれども、最後に大臣並びに食糧庁長官の御所信をお伺いしたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 先と言われますとおり、本当にゆとりのない需給操作でございました。今後はこのようなことがないように、もっとゆとりを持った操作をしていけるようなぐあいにしなければなりませんし、また同時に備蓄の問題、そしてまた転作の問題等、これらにつきましては五十九年、本年の作況を見た上でひとつ弾力的に取り組んでまいりたいというぐあいに考えます。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 ただいま大臣が申されたとおりでございます。

駒谷明公明党・国民会議

○駒谷委員 以上で終わります。

上草義輝自由民主党・新自由国民連合

○上草委員長代理 中林佳子君。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 まず最初に、大臣にあえて確認をしておきたいと思うわけですけれども、大臣は本委員会の審議の中で、米の供給については国内産で全量自給すべきとの方針は堅持すると再三御答弁をされているわけですが、それは加工用も含めて国内の米需要を国内産で賄うということですね。そしてまた、韓国からの輸入も今回限りで、今後は一切行わないということですね。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 これは、加工原材料用を含めまして全量国内産をもってこれを賄うということでございます。そして、韓国からの現物返還米につきましては今回限りということでございます。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 韓国に貸し付けた米を今回十五万トンを返済してもらうという名目で輸入するわけですが、残りが三十七万トンあるわけですね。この三十七万トン分についての返済方法は、現金で返してもらうということですね。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 韓国の貸付米の返還につきましては、本年十五万トンということで現物で返還を受けることになって合意を見たわけでございますが、残りの分の返還方法につきましては、もちろん、ただいま大臣も申されたような日本の国内の事情というものを踏まえまして韓国側と協議をして今後決めていくということであります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 おかしいではありませんか。大臣は、輸入は今回限りでございますと、これは現物返済の話ですよ。そうすると、残り三十七万トンについては現金でお返し願わなければ、話が全く合わないではありませんか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 いえ、ただいま申し上げましたように、日本のそういう事情というものを踏まえまして、今後ちゃんと協議をして措置をしていくということでございます。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 日本の事情を考慮して今後協議をする必要はないのじゃないですか、大臣が今後は一切ないとおっしゃっているわけですから。そうすると、あとはもう現金でお返し願う以外に道はないのじゃないですか。協議の必要は全くないと思いますけれども、いかがですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 そこは、そういうような日本の国内の事情というものを踏まえまして今後協議をしていくということでございまして、決して今後現物で返還をお願いするということを言っているわけではないわけであります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 大臣、返済していただくのは二つしかないと思うのですね。現物か現金かでしょう。そうすると、協議して検討するなどというような御答弁では私どもは納得いきません。そうすると、もう今後は現金だ、こういう方針ですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 これは、恐らく長官の場合はいろいろな情勢というものを考えておるのじゃないかと思うのです。私の場合は、単刀直入に、輸入はいたしませんということでございます。今回、韓国にお願いして御協力をいただいて現物返還をいただいたわけでございます。ですから、長官の場合は、恐らく、先ほど御質問にもございましたが、韓国の方がもし仮に過剰になってしまって、それで現物で引き取ってくれというときがあったらというのを想定しているのじゃないかと思いますが、何にしても、これは我が国の必要とする米は全額国内生産をもって賄うものでございますから、これをあえて輸入をお願いするとかなんとかということはございません。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 いいですか。韓国で米がたくさんとれ過ぎた場合、輸入という場合もあり得るのかという先ほどこの委員会での質問があった際に、協議をすると長官はお答えになりました。これでもう私は大変不安を感じているわけですよ。いいですか。今回限りの輸入だとおっしゃっているにもかかわらず、今後いろいろな事情が起きた場合は韓国と協議をする、これではお話にならないではありませんか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これは二国間の契約でございます。したがいまして、我が方が一方的にそれを将来こういうふうにするということを合意してしまうということはなかなか難しいだろうと思います。したがいまして、協議ということが、最終的にそういう状態になると思いますけれども、しかしながら、大臣がおっしゃっておられますように、我々は国内の事情を踏まえて、そうして今後この協議に臨むということを申しておるわけでありますから、たとえ向こう側がお米が余りまして、現物で返さしてほしいということを申されましても、我が方はそういう国内事情にございませんといって協議に臨む、そういうことを申し上げているわけであります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 もう絶対に今回限りだというお話でございますから、私は大臣のその答弁を信じます。  次に参りますけれども、国内産で全量自給するとの方針について伺うわけですが、これは少々の不作が続いても、あるいはまた消費変動があったとしても十分国内産で供給できるということでなければならない、こういうふうに思うわけですが、それでよろしいですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 せんだっての総理出席の当委員会でお答えいたしましたとおり、余裕のある備蓄ということも申し上げましたので、これは内閣の長たる総理もそういうことでございます。私もその考えでございます。余裕をもってやれるようなぐあいに今度はちゃんとした量を決めていかなければならぬ、そういうぐあいに考えます。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 そのために米の需給計画、とりわけ政府管理のお米の需給計画において、供給量は通常予想される不足の場合においても、需要量は最近数年の実績で最高の水準であっても、国内産で十分賄えるという状況が必要だと思うわけです。その点から見て、ことしから来年にかけての主食の需給状況というのは極めて重大な問題を含んでいると言わざるを得ないと思うわけですね。  すなわち、五十九米穀年度の計画で十月末に十万トン繰り越すことになっておるわけですが、既にこの委員会で津川議員の質問に対する長官の答弁でも明らかになっておりますが、五十八米穀年度の先食いが六十五万トン、集荷実績が計画よりも二十四万トン少ない。さらに、供給実績が計画の六百六十万トンよりも少なくとも十五万トンは上回ると、参議院での下田議員に対して御答弁されております。このことは、十万トン繰り越すためには、少なくとも五十九年産の百万トンを上回る先食いが必要だと政府自身がお認めになっていることにほかならないわけです。この上に、ことしの作況が九六で、需要量が昨年並みの六百八十三万トンならどうなるか。来年の八月下旬には米の在庫がゼロになるというふうに考えられるわけですね。ですから、こういう事態になったら、また輸入に頼らなければならない事態があるいは来るのではないかという不安があるわけです。  こういう計算、これは間違いありますか。また、政府自身が今年産の作況九六と仮に見まして、今まで三年間そうでしたから、来年の端境期の需給計画をそういう数字を仮に立てて計画をされたことがありますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 まず申し上げたいことは、七百二十万トンの集荷に対しまして、現段階で通年集荷を一生懸命やっておりますけれども、六百九十六万トンの集荷であるということは確かに申し上げました。それから第二に、それでは需要の方でございますが、これは六百六十万トンというのが我々の需要の見積もりでございましたが、これが十五万トン違うというようなことは、私は一度も申し上げたことはございません。また、参議院におきましては私は御答弁いたしておりませんし、我が同僚もそのようなことは答弁していないはずでございます。六百六十万トンを上回るのではないかという御答弁は確かにいたしました。それは間違いない答弁であります。  さような状態から見まして、ことしの端境期におきましては、去年は六十五万トンの早食いをいたしましたけれども、それよりも多い早食いをしなければならないのではないかということは申し上げました。しかしながら、それは何万トンであるかということはまだこれからの天候の次第も見なければなりませんし、需要の状況、それからまた同時に、これから七-十月の第三・三半期に入っていくわけでありますが、その場合における我が方の売却の計画の実行の状況等も見なければ、そういう幾ら早食いをするかという状況はまだ的確に判断はできないわけでございます。しかしながら、仮に相当の早食いをいたしましても、私どもといたしましては、九月には百万トンの新米が出てくるし、十月末には四百万トンの新米が出てくるので、需給の操作に万全を期していくということで国民に食糧の御不安はかけませんということを申し上げてきたわけでございまして、正確にはそういうことを申し上げた次第でございます。  それから明年度のことでございますが、これはまだ作柄を見なければ何ともわからないことでございまして、その場合に四十五万トンのバッファーを一応持っております。それから、早食いというのは、これはその時点で不足をしてしまうということではないわけでございまして、毎年五十万トン程度の早食いはいたしておるということは何遍もここで繰り返して申し上げてきた次第でございます。それが余り多くなるということは決して適当なことではないと私は思っておりますけれども、しかしながら、早食いの状態というのは、米穀年度の設定の仕方によりまして当然これは起こってくる問題でございまして、その分が直ちにその米穀年度内でショートしているというふうにお考えになっていただくと、これは甚だ誤解になるということは申し上げておきたいと思います。  それから、そういう状態でございますから、早食い分を差し引きまして、来年の八月ごろには直ちにお米の状態がもう一度危なくなるということはわからない次第でございまして、ことしの作況、それから四十五万トンの在庫がどの程度のバッファーになって使われるか、そういったことも十分に見きわめなければ、来年の状態ということはまだ即断をしかねるわけでございます。お尋ねの、仮に九六になったらどうかというようなことについては、まだ試算をしたことはございません。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 早食いのことが前提になっての需給計画というのは、ゆとりのある需給計画が立てられないというふうに私は思うわけですね。しかも、五十万トンぐらいならばというお話でございましたけれども、もう長官自身が数字で認めていらっしゃる六十五万トンはやる。それから、集まるのも、二十四万トンは少なくなる。ここまではお認めになっているわけですね。それを合計しましても、九十万トン近くになるわけですね。六百六十万トンは上回るであろうと予測もされているわけですから、百万トン近くの早食いになるというのはだれもが認める数字だと思うのです。ですから、五十万トンぐらいの早食いならばというお話も私は納得しませんけれども、それを約倍を超える百万トン近くの早食いになるというのは、極めて大変な数字だと思います。  しかも、九六というような作況指数で来年の試算をしたことはないとおっしゃいましたけれども、これは私は非常に低いところを見積もって言っているわけじゃないのです。ここ三年間は作況指数九六というのが大体続いておりますし、それから食べる方も、たくさん食べているときもあるわけですから、過去五年間ぐらいとった中でそういう数字もあるわけだから、その点をよく考えて試算をしていかなければ、これはゆとりのある需給計画にはとても見合わないというふうに思うわけです。ですから、こういうときに政府が本当にそういう方針でおやりならば、今年産米の緊急増産に取り組むかどうか、これが問題だと私は思うのです。  といいますのは、来年ずっと食べてくるのは今つくっているお米を食べるわけですから、ここに政府がどういう手だてをとっていくかということが非常に問われていると思うのです。例えば、これは昨年の実績でいきますと、青刈り稲、これは二万四千ヘクタールあったわけですね。それから水田預託が五万ヘクタール。これに手をつけまして、青刈りを米として収穫するとか、あるいは減反のところになるべく作付をするような指導をするとか、こういうことをやりまして、低く見積もって単収四百キロということで見積もりますと、二十五万トンから三十万トンの増産は可能になってくるわけですよ。それが全部が全部できるとは言いませんけれども、少なくともそういう手だてを打てば韓国から輸入というような事態は起こらなかった、こういうふうに思うわけです。ですから、今この時点で緊急増産をなさる、そういう決意がおありなのか。それとも、作況が九六、需要量が六百八十三万トンでもことしの作付面積で大丈夫だ、こういうふうに言明できますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 昭和六十米穀年度につきましては、私ども、三期の対策の中で既に四十五万トンの在庫の積み増しということを考えておりますので、さような一つのバッファーというものを持っておるわけでございます。それに加えまして、とにかく基本技術の励行ということが今非常に大事な段階でありまして、それによって、多少の不作の状態、多少の天候の不順というものは乗り越えられていくという考え方でございます。したがいまして、その点につきましても、今官民一体となって取り組んでいる状況でございますので、最初から作柄が非常に悪い状態というものを前提にして私どもは物を考えないで、まずとにかくお米の生産を上げるということを第一にして物を考えてまいりたいというふうに思っている次第であります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 ことしよりもたくさんとれるという保証もどこにもないわけですね。ですけれども、減反も六十万ヘクタールおやりになったということで、全く何らの対応を、来年食べるいわば今植えているところについては手を打たれない、こういうことに対して私も大変不満を覚えますし、農家の人たちもそこに政府の真剣さがないのではないか、こういう怒りを言っていらっしゃるわけなんです。だんだん日にちがたてば、それは植えつけなどできなくなりますよ。ですから、少なくとも青刈りについての米、これはちゃんと実らせていくんだという方針、とれはお示しいただけますか。

小島和義農林水産省農蚕園芸局長

○小島(和)政府委員 昨年の場合に転作目標面積は六十万ヘクタールということでお願いいたしたわけでございますが、いろんな事情がございまして、実績といたしましては六十四万ヘクタールの転作が行われておるわけでございます。それに対しまして、ことしの目標面積は同じ六十万でございますが、他用途利用米を含んでおりますので、狭い意味の転作面積ということになりますと五十四万四千ヘクタールということでございますから、転作の世界で見れば約十万ヘクタールに近いものを減らさなければならない。稲作面積で言えば逆にそれだけふやさなければいかぬということになるわけでございます。  そこで、どういう転作を減らすかということになりますと、まず問題になりますのは保全管理でございまして、これはもともと経過的に認めたといういきさつがございますので、この三期におきましては、余り長期に継続いたしております保全管理は奨励金の対象としないということにいたしておりますし、また、そうでない保全管理につきましても、奨励金の水準を思い切って引き下げております。  また、青刈りにつきましても、飼料用、それから敷料、それからしめ縄等の加工用と、用途はあるわけでございますが、利用の実態についていろいろ問題指摘も現になされておりますので、これにつきましても転作奨励金の水準を思い切って引き下げをいたしておりますとともに、これらにつきましては極力他用途利用米ないしはもっと内容のある転作に振りかえるように指導いたしておるわけでございます。  したがいまして、本年度におきましては、保全管理それから青刈り稲とも大幅に減少するであろう“こういうふうに見ておるわけでございますが、いわゆる転作の世界の中において計画いたしましたものを今日の時点で例えば食用に振り向けることを認めるということになりますと、場所別に相当な不公平感というものも残るわけでございます。したがって、現時点におきましては極力これを他用途利用米に振り向けるようにということで指導に努めておるという状況でございます。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 政府の対応というのは、ことしの作況を見てからでないと対応しないというのが大体のお考えのようです。そういうふうに今までの委員会で受けとめました。そういうことでは、とてもではないけれども、ことしも大変だけれども来年も大変だということを指摘して、次に進みます。  五十三年産古米の臭素の残留について、厚生省より先に東京都衛生研究所で検査をして、五〇ppmを超えるということをつかんでいらっしゃるわけですが、その報告が五月一日に正式に政府に文書で届いているし、先日の委員会でも、四月中旬には都衛生研究所から検査結果が報告された、こういうふうに聞いております。既に臭素については五〇ppmを超えるものはだめだという穀類についての国際基準があり、また食品の安全性についての世論が高まっているときでもあり、当然こういう報告を受けたときにとりあえず出荷を見合わせるというような措置をとるべきでなかったかと私は思います。それなのに、それどころか、五月一日から厚生省から臭素の発覚の報告があったまでの時点で四万七千トンもの五十三年産米が売られているわけなんですね。ですから、そうした臭素が入ったものを食べさせた責任、これは大変重大だというふうに思います。ですから、そういう意味でこれらの責任はどういうふうにおとりになるのか、お伺いします。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 決して言いわけを申し上げるわけではございませんけれども、この東京都の調査結果を聞きました時点では、私どもは、まず第一に臭化メチルについては非常に重要な問題であるというふうに考えておりましたので、その残留についてはないという確信を持っておりましたから、安全であるということを申し上げてきた次第でございます。また、現実に、臭化メチルは農薬の一番の有効成分でございますが、これは検出されなかったことは先生もよく御存じのとおりでございます。  それから残留の臭素につきましては、この時点で私どもは臭素についてのFAOとWHOの定めております一日摂取許容量の考え方、つまりADIの考え方というのは知っておりました。しかしながら、五〇ppm以上のものについての売却規制ということを伺いましたのはもう五月になってずっと過ぎてからでございました。さような厚生省のお考えは五月二十八日の農薬残留部会の、直前と申してはちょっとオーバーになりますけれども、それほど日のたたない前に私どもにそういうことをお示しになられたわけでございます。しかしながら、こういった一層の安全性を図れということにつきましては、当然我々もその御要請を受けなければならないということで、私どもはそれに沿って検査をして現在売却をしておるわけでございます。  そこで、都の側から話を聞いて何もしなかったではないかということでございますが、ただいま申しましたように、この状況のもとにおきましては、一日摂取許容量につきましての私どもの知識はございました。この点については、その状態では特に人体に影響はないだろうという後ほどの残留部会でのお話がございましたとおり、私どもとしてはその程度の、と申しますのは、都の検査の結果というような状態でありましても、私どもとしては当時ADIの理論から特に安全性に問題があるというふうには思いませんでしたし、また同時に、その時点におきましては厚生省と協力いたしまして我が方の検査もいたしておった次第でございます。その結論とあわせて最終の結論をお出しいただきたいと思った次第でございまして、そのとおり私どもとしましては厚生省にこの都衛試の結果はちゃんと御報告してございますし、また、残留農薬部会におきましてもこの結果は資料として提出されて、その御判断の基準にもなっているというふうに了解をいたしておるわけでございます。  また、最後に申し上げますが、約四万二千トンほどの売却をしたではないかと申されますが、一カ月間に加工原材料用は大体二万トン程度毎月売却をしておりますし、また特に五十三年産米につきましては業務用の需要もここのところずっと御要望が非常に高かったということでございまして、別に故意にこういった量を売ったというつもりは全くございません。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 安全性の問題でそういうふうには考えていなかった、この程度であれば安全であろうというふうに考えていたというところが、主食を扱っている食糧庁としては大変手抜かりがあったと言わざるを得ないわけです。しかも、これはだれが考えてみても、都から正式に五月一日にそういうような報告があった、しかし厚生省が発表したのが五月二十八日ということになりますと、まさに五月一日ならば田植えにまだ間に合う、しかし五月二十八日、五月末になればもう田植えには間に合わないだろうというような時期のように思えて仕方がないわけですよ。ですから、こういうのを見計らって発表したのではないかというふうに思わざるを得ないわけです。ですから、その点、主食を扱う食糧庁ですから、十分反省していただきたいというふうに思います。  そこで、五十三年産米の安全性の問題で今まだ検査をしている段階だというふうにおっしゃっておりますけれども、何検体、検査をされるのか、それから、そのうちこれまでわかったので五〇ppm以上が何検体出たのか、五〇ppm以上出た分のうちの平均値は幾らなのか、最高値は幾らなのか、これを明らかにしてください。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 先般、私、約二万六千トンほどの五十三年産米を六月十二日の時点で売却し、その際に約半分ぐらいの五〇ppm以上のものがあったというのは、逆に、二万六千トンというのは対象にいたしましたお米の中の半分だったということを申し上げた次第でございます。  それに伴います検査の状況を概略申し上げますと、実はこれはまだ集計が完全にできておりませんで、目下最終の集計をしておるところでございますので、ちょっと正確に申し上げる状態ではございませんが、六月十二日の状態における検査済みの検体数は約三百六十検体であります。このうちで五〇ppmを超えた検体数が百七十検体であります。それから平均値は、現在集計中でございますのでちょっと出ません。ただし、最高値は七〇ppm台でありました。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 それでは、全部終わった段階ですべてを明らかにしていただけますね。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 その時点がいつになるかわかりませんが、これにつきましては必要に応じまして国民の皆さんに知らせるということはあり得ることだと思っております。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 それでは次に、韓国から十五万トン輸入するという方針ですが、この十五万トンという数量の根拠はどういうところから出たのでしょうか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これも先ほど御答弁を申し上げた次第でございますが、私ども、五月末現在におきまして約二十万トン五十三年産米の在庫があったわけでございまして、ただいま申しましたように、これは先に行きましてどの程度になるか今の状態だけでは推測がつきませんけれども、現在の段階でも約半分五〇ppm以上のものがあったわけでございます。  さような状態を前提にいたしまして、今後の加工原材料用のお米の需要を考え、しかもこれがさらに需要が増すのではないかというような情勢もございますし、さらに加えまして、加工原材料用に充てますところの他用途利用米、これは来年から出るはずでございますが、この来年から出る他用途米が果たしてどの時点でどのように出てくるか、今のところ十分に判定できないということもございますので、私どもといたしましては国民の皆さん、消費者の皆さん、実需者の皆さん方に御迷惑がかからないように、ある程度までゆとりを持った加工原材料用の需給操作ができますようにということを考えまして、十五万トンという数字で大筋合意に達したという状況でございます。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 他用途米がどういう形でいつごろ出てくるかわからない、だからそれも予測をつけがたいので多少ゆとりを持って十五万トンだというお話ですけれども、それならば、その出方によってもしも他用途米が比較的早く出てきたということになりますと、当然余りますね。その余った米はどうなさるのですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 他用途米が出てまいりましても、これは年々過不足がまたあるだろうと思います。さような状態で長年にわたりましてある程度までの回転をさせていくといったことも考えられますし、これはいろいろな形で安定した需給の操作というために資するものと思います。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 総理を初めとして大臣の御答弁でも、これは今回限りの措置だということを言っていらっしゃるのですよ。本当にこれはぎりぎりの措置なんだというお話なのです。しかし、言ってみればゆとりのあるもので、他用途米がどういうふうに出てくるかよくわからない、米穀年度で言えば十一月からのにも持ち越すことになると多少の備蓄にもなるのではないかということになりますと、これは大変数字的におかしい。緊急増産の手だても国内ではやらないで輸入だけはゆとりのあるもので輸入していく、こういう対応でしたら、とてもじゃないですけれども、納得することができません。その点だけを指摘しておきます。  そこで、韓国産米が今どういう状況で貯蔵されているのか、その点についてお伺いします。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 お答えをいたします前に申し上げたいと思うのでございますが、主食用のお米につきましても現在ゆとりの非常に少ない状況でその操作に苦労しておりまして、国民の皆様に御不安がないようにということで、きめ細かな需給操作をやっているということを申し上げているわけでございます。しかも、将来についてはゆとりのある需給操作をしたいということで、また先生もそういう状態をつくれということをおっしゃっておられるのだと思います。したがいまして、加工原材料用も同じような問題をやはり抱えているわけでございまして、これだけがまたぎりぎりの操作を続けよということは、主食と同じような問題が起こることが懸念されます。したがいまして、加工原材料用についてもゆとりのある操作の実態をつくりたいという気持ちはわかっていただけるというふうに思う次第でございます。  それから、韓国産のお米の返還をされた場合の安全性の確認ということでございます。  具体的な方法は目下協議中でございますが、当方といたしましては、韓国側の協力を得まして船積みの前に検体を採取いたしまして、農薬の残留性等を検査いたしまして安全であると確認されたものを受け取るということで、現在その方針で交渉いたしている次第であります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 私は、少なくとも安全性を確かめるのは日本国内においてやらなければならないと思うわけです。そうしないとやはり納得できません。ですから、そういう意味で船積みの前に安全チェックを韓国の協力も得てやられるのは当然だと思いますけれども、日本に入ってきた時点で必ず日本で安全チェックをしていくという確約をしていただけませんか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 船積み前に安全性を検査するということは、非常に重要なことであります。もしも我が国に到着してからこれが安全性に問題があって返すといったような事態になりましたら、日韓関係について非常に大きな問題が起こると私は思います。  それからまた、我が国のみがこれを検査するかどうかということでございますが、この点は韓国のお考えと申しますか、主権と申しますか、そういうことも尊重しながらお話し合いはしていくべきだと私は思います。ただ、向こうの方が現地の機関においてなかなかできないということをおっしゃられる場合には、当然日本も協力をいたしまして検体を我が国に送付して、これを検査することはあり得るということで先方と交渉をいたしておる次第であります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 これは日本じゅうの人たちが食べるものでございますから、ぜひ日本で安全性のチェックができる体制をとっていただきたいということを再度申し添えておきたいと思います。  次に供給の問題で聞くわけですが、我が党はこの間東京や大阪を初め全国各地で米の調査を行ってまいりました。特にその中で出てきた問題は、非銘柄米の不足が起きているということです。それで、既に大臣の方にも大阪や東京の知事さんの方から、米の供給の問題については大変心配だという回答が寄せられていることは御承知だと思いますが、六月に入ってから私直接小売店の人たちに話を聞きましたら、非銘柄米の品薄がだんだんひどくなってきて、十俵注文したとしますと五俵しか来ない、.こういう声が起きているわけですね。そして、標準価格米や四千五百円程度の米までが今なくなっている、こういう声が多かったわけですけれども、こういう事態に対してはどのように対処していかれるおつもりですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五十九米穀年度の品質別供給量というものを見てまいりますと、自主流通米の取扱数量がふえまして、一方でいわゆる非銘柄米と申しますか、安い米と申しますか、そういうものがやや逼迫ぎみであるということは事実でございます。と申しますのは、何と申しましても北海道の五類が不作であったということが一番大きな原因でございまして、これが非銘柄米、いわゆる三-五類等の供給を若干減少させている原因であるというふうに思います。  そこで、いわゆる非銘柄米の供給が若干窮屈だという声が出ているというのはその辺のところからだというふうに考えておるわけでございますが、最近の良質米志向に対応いたしまして、自主流通米というものは十分あるわけでございます。全体としての供給量は、そういう意味では十分に賄えるということでこれを活用していただくということが必要ではないかというふうに考えている次第でございます。  ただ、いずれにいたしましても、標準価格米、これだけは、やはり原材料に非銘柄米が使われておりますので、今後とも地域の実態に即しましてきめ細かな対応をいたしまして、標準価格米といったようなものが切れるようなことがないように私どもとしては対応していきたいというように考えております。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 対応していきたいとおっしゃいますけれども、具体的にそういう声が上がれば直接対応なさるわけですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 実際私どもは、標準価格米の原料である非銘柄米につきましては、各大消費地圏の標準価格米の割合から考えまするとはるかに多い非銘柄米を政府米として供給している状況でございまして、さような状況から見て、標準価格米というものが店頭からなくなるということはあり得ない状況で我々は売却をしております。ただ、それがほかの方に回りまして、そのために標準価格米が出てこないとすればこれは問題があるわけでございまして、それは、我が方で標準価格米がきちんと店頭に並ぶように指導してまいりたいと思っておる次第であります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 その対応できる食糧事務所と既に協議をしながらでも、逼迫しているという状況があるのです。  実はここに、五十九年五月三十日付の長崎県米穀協会の「米穀販売業者各位殿」という文書の中にあるわけですが、「県及び食糧事務所とも協議し、止むなく当分の間、次の対策を講ずることに致しました。 一、当分の間、中米Ⅱ及び徳用上米の販売を見合わせる。 二、中米Ⅱの需要については消費者に事情を説明して、中米Ⅰを購入願うよう協力を求める。」つまり、非銘柄米だとか標準価格米が入らないということで、結局消費者は高いお米を買わざるを得ない、こういう状況が東京だけではなくして、こういう長崎県でも出ている。全国的にそういう傾向にあるということですから、これについてはどのようになさいますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 こういう需給の窮迫した状況と申しますか、ゆとりのない状況でございますので、あらゆる銘柄のお米を、またあらゆる品種のお米を調えながらすべてうまく需給操作をやるということはなかなか困難だと思います。そこは、やはり消費者の御理解を求めながらこれに対応せざるを得ないという場面もあろうかと思います。  ただ、標準価格米のように一定の政策目的のもとに店頭設置を義務づけているといったようなものにつきましては、これは欠かすことがないようにきちんとやってまいりたいというように思う次第であります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 消費者にも協力を求めてとおっしゃいますけれども、消費者は非常に苦労しながら生活をしていて、できるだけ安い米、おいしい米をということをこいねがっているわけですよ。ですから、そういう意味では本当に非銘柄米だとか政府米が不足しないように具体的に対処していただきたい、こういうふうに思います。  こういうように需給が逼迫しているときにこそ、守られる食管法として消費者への安定的な供給が重要であると思うわけですが、やみ米業者の状況、特に確信犯と言われる悪質業者に対してどのように対応していかれるのか、お伺いします。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 不正規流通と申しますのは、守られる食管制度を前提にいたしまして、これを確立するためには厳しく排除すべきものであります。五十六年の秋以来、都道府県と食糧庁が一体になりましてその防止指導に当たってまいりまして、既に中止をし、あるいは中止の申し出をしたというものが九七%ぐらいまで上っているというふうに私は聞いておりますが、なお今後とも、残っているものにつきましても引き続き中止の指導を行いたいというふうに思っております。  ただ、今残っておりますのは非常に悪質なものが多いということは事実でございまして、さような行政指導に従わないという特に悪質なものにつきましては、警察への告発を行うような毅然たる態度で対処するというつもりであります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 この問題が出ましてからもう何年かたちますし、五十七年の委員会でも厳正な処罰をして対処していく、こういうことをおっしゃっているにもかかわらず、現在まだまだこのやみ米業者というのが非常にはびこつているわけですよ。ですから、これまでなさったのはやはり行政指導の域を出ていないのではないか。こういうことではとても手ぬるいというのが正規の米屋さんたちの強い意見になっております。  今、世田谷に福一産業というやみ米業者がおりますけれども、ここは週三回、団地の場所を決め、ワゴン車に多量の米を積み、スピーカーで消費者を集めて不当な安売りを行っております。一カ所で七十キログラムぐらいを売りさばいているわけですね。ここに、こういう袋でやみ米が売られているのですね。大臣、御存じですか。普通のお米の袋は透明なんですけれども、これでは中身が全くわからないのです。「こしひかり」と書いてありまして、ただ、コシヒカリ何年産かというのは全く表示もされておりません。「一〇〇%」というように書いてありますけれども、これが四千二百円で売られている。こんな値段でコシヒカリは売れないのですよ。こんな値段じゃないのですよね、とても。ですから、消費者は結局粗末なお米、どんなものが入っているかわからないものを買わされるわけですから、実際は高く買わされるということになりますし、米屋さんにとっては大打撃になっているわけなんですね。これが福一産業というところのやり口になっております。  このほか、丸正食品についても大変な悪質なことをやっているわけですね。これについても五十七年のこの委員会で取り締まるというふうにおっしゃっているわけですけれども、告発などが全然行われてないからいまだに残っているわけですね。こういう具体的な例について今後どのように対処されますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 まず福一産業でございますが、この者に対しましては、東京都それから食糧事務所が現場確認をいたしまして、中止指導を行い、警告もいたしまして、実は五十八年十二月に、供給源と見られておりました許可小売、許可を持っている小売でありますが、これに対しまして改善措置命令を出しました。そして玄米売却の削減をこの小売に対してやったわけであります。この結果、福一の責任者は、最近でございますけれども、我が方のその中止指導に対しまして、一部地域については近々、その他の地域についても一、二カ月以内には無許可販売を中止する旨を声明したところであります。果たしてこの約束を履行するかどうかということを目下非常に我が方注目しておりますので、これを確認するということでまず臨み、従わないという場合にはさらに強硬な措置をとるつもりであります。  それから、名前を一々挙げるのは不適当でありますのでここでは差し控えさせていただきますが、本当に悪質な者に対しましては、我が方は告発も辞さないということで、本気になってやるつもりであります。

中林佳子日本共産党・革新共同

○中林委員 大臣、お聞きになりましたように、今度の米の問題については、生産のところから消費に至るまで大変矛盾だらけな状況になっているということがおわかりいただけたと思います。そういう意味では、米をめぐるところの政治的な責任というのは重大だ、こういうことを私思います。そういうことを特に肝に銘じていただきたいということを最後に指摘をいたしまして、質問を終わります。

上草義輝自由民主党・新自由国民連合

○上草委員長代理 斎藤実君。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 私は、米の問題に入る前に、漁業問題について水産庁並びに大臣にお尋ねいたしたいと思うのです。  きょうの新聞報道によりますと、ソ連政府が日ソ漁業協定をことしいっぱいで失効させるというふうに通告をしてきたというふうに報道されておりますが、第二回目の協力協定の見直し協議会が行われようとしているやさきに、この通告は極めて遺憾だと考えるわけでございます。  この通告の内容と理由について水産庁はどのように把握をしているのか、また、ソ連の打ち切り通告をしてきた真意を政府としてはどのように受けとめているのか、伺いたい。

尾島雄一水産庁次長

○尾島政府委員 昨六月二十六日にソ連の外務省からモスクワの日本大使館あてに、現行の日ソ漁業協定を本年いっぱいに終了させるという通告と、もう一つは、海洋法条約の採択とか経済水域に関するソ連邦の最高会議幹部会令というのがございますが、これの制定という新しい体制、状況を前提として新しい協力協定を締結したいという旨の提案があったわけでございます。  そもそも日ソ漁業交渉における日ソの漁業協力協定というのは、日本の漁船の北洋のサケ・マス漁業の操業の問題、それから、日ソ間の漁業分野における科学技術協力の問題についての根拠になるものでございまして、この協定に基づきまして日ソ間の協力関係はこれまでほぼ順調に実施されていたというぐあいに私は考えているわけでございます。また、ソ連側からもこのように評価をしているということでございまして、この協力協定の改定協議の実施についても誠実に対応してきているわけでございますが、今回の通告につきましては、私たち非常に当惑しているところでございます。  ソ連側の意図するところは、新しい海洋法条約の採択とか、先ほど申し上げましたような最高会議の幹部会令の制定という新しい法的条件の変化というものを踏まえまして、現行協定を新協定に移行していこうという考えのようでございますが、具体的に申し上げますと、去る五月二十八日から六月一日までの間、モスクワで専門家レベルによる協力協定の改定の第一回目の協議をしたわけでございます。その際におきまして、ソ連側はサケ・マスの海上捕獲禁止というものを主張してきたように非常に厳しいものを持っている、こういう背景があるわけでございます。日本側といたしましては、引き続き第二回目の会議を東京で七月に実施しようということで日程の協議に入っているわけでございまして、そのやさきでございましたので、私たちとしても非常に困惑いたしておりますが、第二回目の交渉は東京で行いますので、その際には、北洋サケ・マス漁業の長い歴史と伝統あるいは非常にたくさんの人がこれに依存して生計を立てているということ等から、ソ連側との協議を通じまして北洋のサケ・マス漁業の維持、継続が図られるように、また新しい協定の締結に向けてこれから努力をしてまいりたいというぐあいに考えておるところでございます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 日ソ間の漁業問題については順調に推移をしておると言いますが、五月の日ソ漁業協定でも随分ぎくしゃくしまして、もめにもめたわけです。私はソ連の今度の通告は、やはりソ連政府の日本に対する意図的なものがあると思うのですね。偶然にこういう通告をしてきたということは考えられない。これも新聞報道ですが、前回の交渉の冒頭において、ブイストロフ代表が今年中に日ソ漁業協定の再検討を行いたいと述べたと伝えられているわけですが、これは協定の破棄通告ではないか。前回の交渉では、ソ連代表がこういう発言をしておるわけです。前回の交渉の冒頭で日ソ漁業協定の再検討を行いたいとソ連代表は言っておるわけだが、今回のこういう破棄通告が予想されていなかったのかどうなのか。これはもう協定の破棄通告だというふうに認識できなかったのですか、お答えいただきたい。

尾島雄一水産庁次長

○尾島政府委員 まず第一点の、非常に順調に推移しておると私申し上げましたが、この順調に推移しているという内容につきましては、漁業協力協定の中身というのは、サケ・マスの議定書と技術協力を推進していくという問題と二点あるわけでございまして、そのうち特に技術協力、要するに日ソ間の漁業における協力につきましては、今のところ、例えば種苗の交換とか共同調査とか、あるいは科学者の交流とか資料をお互いに交換し合うというようなことで、我々としては極めて順調に推移しているというぐあいに判断しているわけでございますが、その他の諸問題につきましては、いろいろな問題のあることは先生の御指摘のとおりでございます。そういう意味で、私が申し上げたのは、その技術における協力協定というのが非常に順調にいっているんだというぐあいに御理解をいただきたいと思うわけでございます。     〔上草委員長代理退席、委員長着席〕  それから、前回四月の交渉のときに、冒頭のあいさつの中にそういう協定の見直しをしたいということが確かにございました。これはもちろん新しい法体制のもとにおいて、もともとこの協力協定の一番の根幹をなす、今私、旧と新と申し上げますが、旧最高会議の幹部会令というものに基づいて現在の協定がつくられておるわけでございますが、新しい幹部会令ができた以上、その幹部会令を根拠とした協定に改正しなければならぬということは当然だというぐあいに私たちは位置づけていたわけでございます。  そこで、その内容等につきましては引き続き協議をしていこうということで、第一回の会議は五月の下旬から六月の初めにかけて行われたということで、その際の我々の考え方、それからソ連側の考え方というのは、先ほど申し上げましたようにソ連側の考え方としては沖取り、沖合における捕獲を原則的には禁止していこうという非常に強い反応が出ておりますし、我が方としては法令上の根拠条文を改正するとか、そういう形式上の問題で十分今までどおりの形で継続できるではないか、それから現実に既にそういうことで数年間経過をして安定的な形でいっているということ等を申し上げて、この意見を申し上げておるわけでございます。それで、引き続き二回、三回と経過をしていく中で、新しい協定を結んでいこうというような経過があるわけでございます。現実に協定についての改定、見直しの交渉をしているさなかに今回そのような破棄通告がなされてきたということに対しては、私たちとしてはその真意をはかりかねる問題があるというぐあいに考えておりまして、これについては第二回の東京における会合におきましては十分その辺の真意は何かというものをただしながら、我々の主張とそれから北洋漁業の存続ということについて努力をしていきたいというぐあいに考えておる次第でございます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 五十三年の日ソ漁業協力協定は昭和五十七年度から効力が終了して、その後は一年ごとに自動延長されているという、極めて短期的な、不安定なことになっておるわけです。したがいまして、今回のように強硬な姿勢になってきたサケ・マス漁業の沖取り操業の全面禁止をねらって、極めて不安定な状況に置かれておるわけでございまして、一年ごとの交渉というのは漁業関係者にとっても極めて不安なわけです。したがいまして、ぜひとも本年から日ソ漁業協力協定の長期改定交渉を強く主張すべきではないかと私は思うのですが、いかがですか。

尾島雄一水産庁次長

○尾島政府委員 先生のおっしゃるとおり、ただいまの協力協定は自動延長という形で、一年ごとの短期的な形で継続されているということに相なりましたので、そういう意味合いにおきましては非常に不安定な協定でございます。したがいまして、私たちは五カ年の継続を終えた後、引き続き長期の協定に結んでいこうという交渉は、日ソのサケ・マス議定書の交渉のときには毎回時これを要求をいたしておるわけでございますし、今回の協定におきましても、私たちとしては協定の改正につきましてはその方の考え方を貫いてまいりたいというぐあいに考えておる次第でございます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 大臣にちょっとお尋ねしますが、ことしの五月の漁業協力交渉で、ことしの漁業割り当ては六年ぶりに二千五百トンまでへずられたわけであります。四万トンに落ち込んでしまった。この委員会の席上でも大臣大分御心配のようでございましたが、漁獲量の半分以上が、ソ連政府が前々から操業禁止を主張している公海上の沖取り操業なんです。もしこれが禁止になるという場合に、日本漁業に大変大きな影響を与えるわけでございまして、今回の大変厳しいソ連側の通告に対してどういう方針で対応していくのか、大臣からひとつお答えをいただきたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今先生おっしゃいましたように、四万二千五百トンが四万トンに削られまして、協力費は前と同じ四十二億五千万ということでございました。  引き続きこのサケ・マスについては操業が可能なようなぐあいに、これからも交渉してまいります。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 大臣、サケ・マス沖取りを認める内容の新しい協定が締結されない場合は、来年度以降は太平洋のサケ・マス漁業というものは禁止されるわけですね。極めて重大な事態になると私は思うのです。  そこで、これはソ連ですから、我が国と社会体制が違う国ですから、先ほど申し上げましたような日ソ漁業協力協定の長期改定の問題もあるわけですね。したがいまして、外務省や農林水産省の水産庁だけに任せるのではなくて、何といっても我が国の隣国ですから、ソ連に山村農林水産大臣が出かけていって、向こうの漁業相とかあるいは政府の首脳と人間関係、コミュニケーションを含めてじっくり対話を重ねて、我が国の漁業の実態というものをよく認識させる必要があると私は思うのです。そうでないと、毎回毎回ここの委員会で論議しても私は始まらないと思う。それでなくとも二百海里以後、日本漁業というものは厳しい状況下に置かれておるわけですから、これは大臣が訪ソして、日本の漁業を取り巻く状況というものをソ連政府なり大臣に理解を求めるという、そういう大臣であってしかるべきではないかと私は思うのですが、大臣、いかがですか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 幸い、カメンツェフ漁業大臣から私に対する招請状が来ております。今回このような事態がありましたが、私はカメンツェフ大臣の御招請に応じて、ソビエトへ参りたいと思っております。  特に、日ソ漁業関係の一層の安定化、これには何といっても早急に解決を図らなければならない懸案事項も数多くあると思いますので、この際、私は、具体的な時期につきましては国会等もございますが、今後の政治日程等を見ながらこれを決めて、外交ルートを通じて調整して、そしてまた、カメンツェフ漁業大臣と日ソ漁業協定の扱いの問題を含めまして、ひとつ訪ソしたいというぐあいに考えます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 これはぜひひとつ訪ソして、我が国の農業、漁業を含めた問題に取り組んでいただきたい。農林水産大臣が訪ソして懸案事項に対処したということを余り聞いたことがないんだけれども、ひとつ輿望を担って、我が国の厳しい漁業問題に積極的に対応していただきたいことを要望しておきます。  農林大臣、今度はお米問題を聞きます。  今さら私から申し上げるまでもありませんけれども、最近における稲の作況というものが四年連続不作で推移をしておるわけでございまして、米の需給も極めて逼迫をした状態が続いておるわけでございます。特に五十三年度産米等の超古々米が主食用や加工用に使われておるわけでございまして、最近、殺虫剤等に使われた農薬の成分である臭素が残留したことが明らかになって、これをめぐって需給が混乱し、韓国米の輸入問題にまで発展をしたということ。政府が消費者から再三にわたって要求があったにもかかわらず、超古々米の安全性を確認しないままに供給をして今日の混乱が起きているわけでございまして、その責任は極めて大きいと私は思うわけでございます。また、本来安全な米を需給に応じて安定供給するのが政府の責任であると思うし、また、農政の基本方向に照らしても外米を輸入するということは極めて遺憾なことだと私は思うわけでございます。こういう事態が生じたのは、ひとえに政府が需給見通しを誤って、単年度需給計画をもとに過大な減反政策を強行したことに原因があるのではないか。  大臣、国民や生産者に不安と混乱を与えた農林大臣の責任をどう考えておられるのか、最初にお伺いしたい。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今回の五十三年産米に端を発しまして韓国からの現物返還という事態を起こし、そしてまた今、国民、関係各界に不安と混乱をもたらしたことはまことに遺憾でございまして、これはせんだっても申し上げましたが、最終的には私の責任においてこれを処理したいと考えております。  そして、まず何をということですが、国民に安定して食糧を供給するという体制を堅持してまいらなければなりません。それにはやはりこのようないわゆるゆとりあると言えないような需給関係を持ってはいけないと思いますので、今後はもっとゆとりある備蓄等を含めてやっていきたいと思っております。当面はまず安定的に供給するということに全力を傾けますし、そしてまた将来に向かってはゆとりのある備蓄等を含めた政策を行っていきたいというぐあいに考えます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 率直にお尋ねしますが、米の消費が年々減少をしておるわけでございますが、一方、生産は平年作を前提として単年度で需給計画を組むのは誤りではないかと私は思うのですが、いかがでしょうか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 確かに米の消費が年々減少いたしておりまして、一方、生産の方はその年その年の天候によってかなりその作況が変動するという状況にあるわけでございます。したがいまして、私どもとしてはやはりそのような需給の変動に対応するような、先ほど大臣も申されましたが、備蓄と申しますか、適正な在庫水準を持って、それで安定的に需給の操作をすることが大切だというふうに考える次第でございまして、実は第三期の水田利用再編対策におきましても、本来七十万ヘクタールという転作目標面積でございましたところを六十万ヘクタールということで転作面積を抑えて、在庫積み増し四十五万トンということで、実はそのような適正な在庫水準というものを三カ年間かかって百五十万トンのところまで持っていこうと考えている次第でございます。  さようなことで、やはりある程度までの適正在庫水準を持って、そこで安定的な操作をしていくことが必要であると思っております。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 大臣、先ほど何遍もゆとり、ゆとりということをおっしゃいましたけれども、米の需給は逼迫状況にあることは間違いない。なぜこうなったかといいますと、これは大幅な過大な転作、米価抑制ということが韓国米輸入というふうにまたつながってきたと思うのです。現在第三期は六十万ヘクタールですね。この減反緩和ということは、ゆとりあるという表現の中に含まれているのですか、どうですか、お尋ねいたします。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 減反緩和ということで、これは備蓄等にそのまま関係してまいります。そして、第三期対策は、今長官から説明しましたとおり、四十五万トンの在庫積み増しをやりながら三年間で約百五十万トンの備蓄ということになるわけでございますが、これにつきまして、本年度の作況等を見た上で、第三期対策というものを転作等を含めまして弾力的に運用したいというぐあいに考えます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 作況をみながら弾力的に考える、しかし、第三期六十万ヘクタールを緩和をしよう。作況を見ながらと今おっしゃいましたけれども、腹づもりとしてはお考えになっているんじゃないかと思うのですが、平年作とした場合にどれくらい緩和する考えを持っているのですか。

小島和義農林水産省農蚕園芸局長

○小島(和)政府委員 作柄の問題につきましては、この六月の時点で軽々に申し上げられる段階ではないわけでございますので、現時点でどれぐらいのことを考えているかということについては、まだ何とも申し上げかねるわけでございます。いま少し事態の推移を見ました上で、適切に判断をいたしたいと考えております。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 五十三年度の超古々米を使用しながら、なおかつ五十九、六十米穀年度の米の供給については、卸業界が昨年と同じ程度需要があるだろうという考え方がありましたが、一律に五%削減をしてつじつまを合わせたような需給政策が行われていることは私は極めて問題だろうと思うのですが、なぜこういうふうに政府が見通しを誤ったのか、原因はどこにあるのか、伺いたいと思います。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 恐らくお尋ねは、いわゆる六百六十万トンの政府管理米につきましての需要量について、その見通しを誤っているのじゃないかという御質問だろうと思いますけれども、実は六百六十万トンと申しますのは、毎年米の消費が十四万トンくらいずつ減っておりまして、これは政府管理米だけではなくてもちろん農家の消費等も含めまして減っているわけで、そういうふうに計算してまいりますと、どうしても総需要量が一千五十万トン程度ではないかと考えられまして、それから農家の消費とかあるいは酒米、モチ米を差し引きまして六百六十万トンというふうに考えたわけでございます。  私、現在の時点でこの六百六十万トンがぴたりと当たるということはちょっと申せない状況でございまして、これよりもやや上回るのじゃないかなということで、その点で見通しが実行ベースで若干違ってきたということは認めざるを得ないと思っております。  ただ、一律五%、これは恐らく三-六月期におきまして、いわゆる第二・三半期に削減をいたしまして六百六十万トンに無理につじつまを合わせたのではないかというお尋ねではないかと思いますが、実はこれは決して供給量を削減するつもりはないわけでございます。ただ、先ほどから申し上げておりますように、私どもことしは最初から在庫持ち越し十万トンということで需給の操作を開始いたしておりまして、決してゆとりのある操作ではなかった、また、ないという状況でございます。したがいまして、本当に需要がどの辺のところにあるのか、それからまた、米が時期的にあるいは場所的に偏在しないようにしていくことがこういうゆとりの少ない需給操作の際には非常に重要でございまして、仮需要と申しますか、買いだめと申しますか、そういうものが起こりますと需給操作に狂いがまいります。そこで、この売却の予定量をある程度まで締めながら、しかしながら実際にお米屋にお米がなくなるということがないように操作をしながら対応しようと考えまして三-六月期の供給予定計画は決めたわけでございます。それがあたかも何か削減をしているような報道になっておりまして、そこが誤解のもとになったのではないかと思いますが、私どもの真意はさようなことで、バランスのとれた計画的な売却をしていきたいということが真意でございます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 実は心配なことがありましてちょっとお尋ねをするのですが、昨年も新米を相当量早食いをしながら十万トンを持ち越したということになっておる。本年もさらに需給が逼迫をしているわけでございまして、この端境期に主食米が本当に確保できるのかどうかと心配するのですが、いかがですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 先ほどから御説明申し上げておりますように、確かに私どもゆとりの少ない需給操作をいたしているわけでございますが、この端境期は九月末までに百万トンのお米が出てまいります。それからまた、十月末までには四百万トンのお米が出てくるわけでございます。この端境期における新米を早期に出荷して、運送を的確に行い、そして売却をきちんとやっていくということで対応いたしますれば需給の操作に万全を期し得ると考えておる次第でございまして、そこのところは、私ども主食用のお米で国民に御不安を与えないということを再三申し上げているその根拠でございます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 最近、北海道では過酷な五〇%の減反を強いられています。生産意欲がなくなったといいますか、やる気がなくなったといいますか、大変意欲が減退しているのです。しかもまた、冷害の影響を受けておりまして、なお加えて負債が増加をしている。こういう実態を承知しているのかどうか、この対策について特別な配慮をされるつもりがあるのかどうか、伺いたい。

小島和義農林水産省農蚕園芸局長

○小島(和)政府委員 北海道の稲作農家につきまして特別な負債対策を講ずるつもりがあるかどうかというお尋ねだと思いますが、まず北海道の稲作農家の負債並びに貯蓄額の推移でございますが、五十四年度末におきまして稲作農家の負債額は六百八十七万円、これが五十七年度末には八百七十四万円ということで増加をいたしております。しかしながら、反面、この期間を通じまして貯蓄額の方は一千九十八万円から一千四百二十七万円に増加しておるという事情がございます。五十八年度の状況はまだ計数的に把握できる状況ではございませんが、このような負債の内容、預貯金の実態、他作物との経営比較等を総合的に勘案いたしますと、どうも現在のところ、かつて畜産農家に講じられましたような特別な負債対策というものを講ずる必要はないのではないかと考えております。もちろん災害農家等個別の問題といたしましては、既貸付金の償還条件の緩和等の措置はとるように指導しておるわけでございます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 基本的なことをお伺いしますが、新稲作運動で生産意欲を高めようということで積極的に推進をしているわけでございます。そうして、安定生産を促しているわけですね。ところが、毎年米価を抑え込んで、加えて過酷な減反政策を押しつけながら生産振興を求めるのは矛盾をしていると私は思うのですが、この点どうお考えですか。

小島和義農林水産省農蚕園芸局長

○小島(和)政府委員 これは収量が平均的に下がってまいりますと、その分だけ転作目標面積は少なくて済むという大変皮肉な現象が起こるわけでございますが、普通の収量がございますれば、ただいま政府の需給計画で計算をしておりますような転作が必要になるわけでございます。過去四年ぐらいの事態の推移はいずれも計画どおりの生産が上げられていないという実情にございまして、これには気象的な原因が一番大きく作用いたしておりますが、加えまして、兼業の進展あるいは農家の老齢化というふうなことから基本技術の励行が行われていない、そういう栽培管理の粗放化によりまして不作が助長されている面も否めないわけでございます。したがいまして、私どもとしてはそういう収量低下を極力防止いたしまして、多少の不良な気象条件のもとにおいても計画どおりの生産量が上げられるようにというふうな意味において山村大臣御提唱に係るたくましい稲づくり運動を進めているわけでございまして、本年の場合各地におきましてさまざまな行事を行い、その結果といたしまして、この新稲作運動がかなり普及徹底を見ているという感じがいたすわけでございます。  それからまた、転作の方につきましても、これは単に米減らしというだけではございませんで、日本の必要とする、日本においてまだまだ生産が可能な作物の増産をいたしまして総合的な自給力を向上するというねらいがあるわけでございますので、決してマイナスの意味ばかりではないわけでございます。また稲作農家というのは、稲作も行い、あわせて転作作物もつくっていただいておるわけでありますから、転作の安定、定着化と同時に稲作の体質強化という政策と両々相まちまして日本の農業経営の体質を強化させていく、こういうふうに考えておるわけでございまして、その間に政策的な矛盾というものはないと考えております。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 大臣に最後にお伺いします。  大臣答弁の中で、ゆとりのある需給計画を立てると何遍も御答弁がございました。私もぜひそういう姿勢で取り組んでいただきたいと思うのです。ことしの作柄の推移を見て、こんなことを言わぬで、水田利用再編第三期対策を抜本的に見直すべきだと私は思うのです。転作の緩和によりましてスケールメリットを生かした低コストの米づくりが可能になるわけでございますので、減反の傾斜配分等についても検討していただきたいと思うのですが、今の私の質問に対して、大臣、お答えいただきたいと思うのです。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今言いましたゆとりのあるということにつきまして、特に作況を見た上でと申し上げましたが、今の減反の配分等にしましても、各地それぞれ実情もあるようでございます。これらも勉強しながらひとつゆとりある体制というものをつくり上げていきたいと考えます。

斎藤実公明党・国民会議

○斎藤(実)委員 これで終わります。

阿部文男自由民主党・新自由国民連合

○阿部委員長 神田厚君。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 ただいま大きな政治問題になっております米の問題につきまして、農林水産大臣並びに食糧庁の考え方をただしたいと思っております。  まず最初に、現在全国におきまして米価大会を前にいたしまして農民の大会が行われておりますが、その中で特にその大部分の農家の声は、減反政策を進めていながら外米を輸入するということは農政の失態である。このことは歴史的に見ましても非常に大きな汚点であるというふうに私どもは考えております。この点につきまして、まず農林水産大臣はどのような政治責任をおとりになりますか、お聞かせをいただきたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 今先生がおっしゃいましたように、水田利用再編対策に農業者の皆さんの理解と御協力を求めながら、韓国に対しての貸付米の返還を求めざるを得ないという事態になりましたことは、農林水産大臣といたしましてまことに遺憾でございます。しかしながら、今回の措置は五三米の安全性に起因する加工原料用についての限られたものでありまして、国民の皆さんに対して食糧を安定的に供給するという重要な職務を果たす上からまことにやむを得ない緊急的なものであるという点につきまして、関係の皆さん方の格別の御理解を得たいと思っております。  しかし、今回のこのような事態、これは、ただいまも申しました食糧の安定供給をもっとゆとりを持ったものとしてやっていかなければならないと思いますし、そしてまた今後の備蓄、米の積み増し等を含めましてゆとりを持って、せんだって当農林水産委員会に総理が出席され、総理からも今後はもっとゆとりを持ってということも申し上げましたし、それに沿った施策を実行していくのが責任であると思います。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 農政は農家の信頼のもとで築かれていかなければならないわけでありますが、今回の一連の農政の失態は農民の農政に対する不信を増大させる、そういう意味ではこれははかり知れない大きな問題であると思います。この農政の信頼を回復するためには、私は、農林省並びに食糧庁がこれから先の農政の展開について説得力のある、農家、農民が納得できるような施策を大胆に提案をしていくと同時に、時間をかけて農政の不信を除去していかなければならない、こういうふうに考えておりまして、その責任はまさに農林省といたしまして大変大きなものがある、こう思っておりますが、いかがでありますか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 せんだっても、最終的には私の責任において処理いたしますと申し上げましたが、今先生がおっしゃいましたように、農民の皆さんの農政に対する不信を払拭するということで全力を挙げてやってまいります。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 この問題の発端となりましたのは、五十三年の古米の安全性の問題であります。ほかの委員の方からも質問がありましたが、私は、三月一日のこの農林水産委員会で食糧庁長官に対しまして、五十三年度産米の安全性について問題はないのかということを再三質問いたしました。当時、食糧庁長官はこの問題につきまして、一切安全性に問題はないということでこれを突っ放していたわけでありますが、しかしながら現時点におきまして我々が指摘をしたとおりの問題が起こってきた、こういうことについてどういうふうにお考えでありますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 確かに当委員会におきまして神田委員から、再三にわたる五十三年産米の安全性につきましての御質問がございました。それにつきまして私は終始安全であると申し上げてまいりました。今このような事態になりましたことについて、特に国民の皆様、消費者の皆様に不安をおかけしたことに対して大変申しわけないという気持ちでございます。  ただ、私が申し上げたいのは、当時におきましては臭化メチルの安全性ということが私の念頭にございました。それは農薬の一番の主成分でございますし、揮発性が高くて飛んでしまうということでございまして、その知識は確かに持ち合わせていたということで、さような観点から御答弁を申し上げました。また、これは現実に検出されなかったという状況でございます。しかし、やはりお米という非常に重要な食糧の安全性につきましては念には念を入れて取り組まなければならぬということを十分感じている次第でございます。  また同時に、そのような観点から、より一層の安全性ということで、厚生省からございました五〇ppm以下のものについてのみ売却するようにという御要請も受け入れまして、現在さような二とで売却を行っているという状況に相なっている次第でございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 同時に、この日の委員会の最後の質問で、私は農林水産大臣に超古米の安全性について問題はないのかということを念を押しました。農林水産大臣は、食糧庁長官の答弁のとおりだということで、この問題につきまして長官みずからがこの安全性の確認をするための指示を出されなかった。大臣みずからがそういうことをしなかったということについては、私は大臣も同じような責任があると考えておりますが、いかがでございますか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 申し上げましたとおり、最終的には私の責任でございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 そして、この農林水産委員会でどうしてもらちがあかないので、私は三月九日の予算委員会でこの問題を改めて取り上げるということを食糧庁長官にも申し上げました。三月九日の予算委員会におきまして、厚生省並びに農林水産省に質問したのであります。そのときも農林水産省、食糧庁の答弁は安全性には問題がないということの繰り返しでありましたが、厚生省が最後に、それでは農林省と相談をして安全性の検査をしましようということから、問題がこういうふうに発展をしたわけであります。  したがいまして、私どもが委員会等で指摘をした時点におきましてこの安全性の問題にメスを入れていただければ、いわゆる農薬によって汚染をされた五十三年産米が出荷をされなくて済んだはずだ、私はこういうふうに思っておりまして、まことに残念な思いであります。その安全性の問題について、主食を扱う食糧庁としては当然でありますが、農林水産省がもっともっと気をつけるべきであるというふうに私は考えますが、この辺はいかがでありますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 厚生省が調査をなさるという時点におきましては、私どもも厚生省に対して協力をいたそうと思っておりました。その結果このような事態に相なったわけでございまして、私としては、先ほどから申しますように、お米という非常に重要な食品をお預かりしている以上は、その管理につきまして安全な上にも安全をということで取り組んでいかなければならぬというふうに思っている次第でございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 そうしますと、この一年間に五十三年産米はどのくらい出荷されておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 一年間と申しますか、米穀年度で区切りますと、本米穀年度におきまして五月末までに約十三万五千トンの五十三年産米が主食用、業務用として出荷をされております。そのほか、工業用として十三ないし十四万トンが出荷をされております。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 そうしますと、この十三万五千トンの主食用、業務用で出荷されました五十三年産米につきましては、当然汚染されたものも出ているというふうに考えていいわけですね。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五〇ppm以上のものがあると思います。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 私は、そこに大変重大な責任があると思います。これは、検査の方法が確立されてないのでわからなかったからということでは済まされない問題です。今の検査の状況から見ますれば、かなりの数量の汚染米が主食用、業務用として、いろいろな話によりますと学校給食や外食チェーンというところに出されている。この汚染米を食べさせられた子供たち並びに国民にとりましては、これは大変な問題だ、こういうふうに思いますが、どういうふうにこの点をお考えになりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 この点は、神田委員もよく御承知だろうと思いますけれども、厚生省の食品衛生調査会の残留農薬部会におきましては、ADI、一日の許容摂取量という理論に基づきまして、現状程度の臭素の残留の量は人の健康には影響はないが、より一層の安全を確保するために五〇ppm以下のもののみについて売却をするようにということでございましたので、私どもとしましては、今出回っておりますものあるいは過去に売却したものにつきましては、直ちにそれが人の健康に影響が出るというものを売却したという状態ではないというふうに思っている次第であります。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 しかし、現実に五〇ppm以上の数値が出ているわけですから、例えば一回薫蒸したものよりは五回薫蒸したものが相当高い率で汚染をされておりますね。そうすれば、当然五回薫蒸されたというところから出たものについてはそれだけ汚染をされているものだというふうに考えられるわけでありますから、五回薫蒸を受けた倉庫からどういう米がどの程度出たかということも含め、厳重にこれを調査すればわかることでありますね。当然にして私どもは五回薫蒸されたものについてはこれは汚染米だというふうな判断がほぼできるわけですね、今の検査の方法から見れば。そういうことになりますれば、臭素の問題が健康にどうだこうだということより以前に、やはり汚染米が出された、それによって国民が汚染米を食させられたということには変わりがない、これは非常に大きな問題だというふうに私は思います。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 その点につきましては、先ほども申し上げましたが、臭化メチルというのは非常に安全性に問題がある、そういう農薬の有効成分でございまして、これについては検出はされなかったということでございます。  臭素は自然界にも相当あるというものでございまして、日常我々も摂取しているわけでございます。あの残留農薬部会の先生方の御意見によりましても、仮に七〇ppmの臭素が残留している五十三年産米三百グラムを毎日ずっと食べ続けるという状態になりましても、いわゆるADIの基準、一日一人体重一キログラム当たり一ミリグラムという基準から申しますれば、七〇ppmの三百グラムでございますから二十一ミリグラム、通常自然界から摂取しているものは十ないし十五ミリグラムということでございますので、許容の中に入っているということで、人の健康に直ちに影響が及ぶものじゃないということをおっしゃっていただいたのだろうというふうに思うわけでございます。  したがいまして、そのような観点から、より一層の安全性ということで、私どもは反省し、また念には念を入れてこういう問題には対処しなければならぬということについては十分に反省しなければならぬと思っているわけでございますけれども、現在あるいは過去において売られましたこういうお米につきまして、直ちにそれがすべて安全ではなかったということでおっしゃられますことについては、私はやはり厚生省の残留農薬部会の御見解から申しまして、先生の御意見に対しまして、私どもの言い分と申しますか、考え方も聞いていただきたいと思う次第であります。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 そうしますと、この五十三年の古米はあとどのくらい残っておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 五月末現在で二十万トンでございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 状態のよいものからこれは出していったということですね。五十三年産米も、そういう意味では低温貯蔵のものからだんだんと出して、それがなくなって常温貯蔵のものを出していった、こういうことでありますから、残っております二十万トンというのはかなり質に問題がある。いいものから先に出すわけですから、そういう意味では残っているのは前に出したものよりも多少品質は落ちるというふうに考えてよろしゅうございますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 今まで出してまいりました五十三年産米につきましては、我々は必ずしもそういうことで出してはおりません。はいつき米のような非常に悪いお米、非常に品質が劣化して、これは飼料用にしか使えないというものは出しておりませんけれども、必ずしもいいものからということではなかったわけでございますし、また五〇ppmというものの基準は私ども当時は設定をされるということを全然知りませんでしたから、さような意味で、臭素の残留という観点からいいものを出していったということはないわけでございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 そうしますと、五十一年産米、五十二年産米も残っておりますね。これらについてはどういうふうな形で、現在全然手つかずでおるのですか、それとも少しずつ出しているのですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これも全部検査をいたしまして、五〇ppm以下のものでなければ出せない態勢をとっております。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 その五十一年産、五十二年産の検査の検体の状況はどうですか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 実はこれは需要先がしょうちゅうでございまして、業務用とか一般のみそ、しょうゆなどの加工用には出しておりません。したがいまして、特に現在のところこのしょうちゅうにつきましてはまだ需要もございませんので、現実にまだ出されている状況はないようでございます。しかしながら、先ほど申しましたように、態勢としては五〇ppm以下のものでなければ出さないつもりでございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 安全性の問題でいろいろと今食糧庁の考え方も聞かせていただきましたが、やはり基本的に安全性の確保のためにもう少し努力をしていかなければならない。  それで、農薬取締法に基づいた薬であるから安全である、こういうように長官答弁は終始したわけですね。ところが、臭素の問題が出てきたということでありますから、今度はその農薬取締法のことだけで安全だということは言い切れなくなったわけですね。そうしますと、新しい法的なものをつくるのか、あるいは厚生省が提示をされましたこのものを基準として今後これを運用するのか、その辺のお考えはどういうふうになっておりますか。

小島和義農林水産省農蚕園芸局長

○小島(和)政府委員 これは、農薬の残留成分の問題もそうでございますし、農薬が分解して残りました、今回の場合で言いますと臭素のようなものの残留量もそうでございますが、厚生省の方で一定の基準が決まりますと、それに見合いました、つまり残留の限界値以下にとどめるための使用方法はいかにあるべきかということが農薬取締法の世界で問題になってくるわけでございます。今回、米の暫定基準が五〇ppmということで決められましたので、これ以下にとどめるためには何回までの使用が可能であるか、今回の食糧庁のいろいろなデータもございますし、それから私どものこれからのいろいろな実験的なデータというものももとにいたしまして、農薬取締法の世界におきまして使用回数を何回以内にとどめれば安全であるかということにつきまして早急に検討いたしたい、かように考えております。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 厚生省に来ていただいておると思っておりますが、厚生省としてはこの問題について現在どういうふうな検査の体制あるいは食糧庁等との調整を行っておりますか。

市川和孝厚生省環境衛生局食品化学課長

○市川説明員 お答え申し上げます。去る五月二十八日に開催されました食品衛生調査会の残留農薬部会におきまして、暫定基準五〇ppm以下とすることが適当であるというふうにされましたことから、厚生省といたしましては、食糧庁に対しまして今後売却される米についてはこの基準に適合するようにということを要請をしたわけでございます。  それから、厚生省といたしまして、別途都道府県に対しましては、この米の臭素の暫定基準それから分析方法等を通知いたしまして、暫定基準を超える米が販売、加工されることのないよう関係業者に対し適切な指導を行うよう指示したところでございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 大臣にお伺いしますが、ただいま局長から答弁がありましたように、この問題は農薬取締法を改めていかなければならない部分が出てきている、こういうことでありますね。そういうことを含めまして、この安全性の確保の問題についてどういうふうなお考えをお持ちになっておりますか、お聞かせいただきたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 早急に検討さしていただきます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 次に、韓国米の輸入問題について御質問を申し上げます。  外米輸入をするということは非常に大きな問題でありますが、この間の本会議答弁の中で中曽根総理は、貸したものを返してもらうのだから輸入ではない、こういう詭弁を弄しました。私は、そういう考え方自体が非常に問題があると思いますが、大臣は韓国米の問題は輸入だというふうに考えておりますか、どのようにお考えでありますか。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 関税法から見ますとこれは輸入、外国から物が入ってくる。ただ、食管法の方から見てみますと、実は米を貸し付けることができるということになっておるわけでございます。そして、当初の取り決めといたしまして現物をもって返していただくというようなことで取り決めがあったのでございますが、返還時期が参りました折に、日本の方は過剰米で悩んでおった、ところが韓国の方は現物がなかったということで、両方で、じゃ、金の方がいいじゃないかというのでお金で返していただくということに変えたそうでございます。  今回は、我が方から現物でお返しいただきたいがとお願い申しまして、向こうで、前にいろいろ御恩になったことがあるから今度は我々も努力しますということで現物でお返しいただいたというぐあいで、一般の輸入とはちょっと違うものじゃないかと思います。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 私は、そういう考え方は非常におかしな考え方であると思っております。これは明らかに輸入であるわけでありまして、そういう意味におきましては、韓国米の輸入には反対の立場を私どもはとっております。しかしながら、現実に食糧庁なり農林水産省が進めておりますことについてこれを質問をするわけでありますが、そうしますと、十五万トンの契約の中で具体的に韓国の何年産米をこちらに輸入をしようという考え方に立っているのか、その辺はどうでございますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 まず、御返還をいただく対象となるお米は韓国産米でございまして、その御返還を願う対象の産米は五十六年以降の産米ということで目下細部を詰めているところでございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 先ほどもちょっと答弁がありましたが、安全検査の問題については韓国の中でやるというふうな考え方でありますが、それはこちらに上陸の段階では改めてこれをしないという方針でありますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 韓国からお返しを願う米の安全性につきましては、この問題の発端が先ほどからお話のございました五十三年産米の安全性にかかわる問題から発した問題でございますので、私どもは何と申しましても消費者の皆様方に御不安をかけないような方法で返還願うということで目下交渉を詰めている次第でございます。したがいまして、私どもといたしましては、船がこちらに参ってしまってから検査するということでは手おくれになってしまいますので、積み出しのところで検査をしましてそこで安全性を確かめて、特にその中でも農薬の残留等につきましてはチェックをいたしまして御返還を願うという態勢をとっている次第でございます。  その場合にどちらが検査をするかということでございますが、基本的にはこれは双方の話し合いでございますけれども、先方がそれだけの体制がない場合には、私どもがサンプルをとりましてそれを日本側でチェックをする場合もあり得るということで実は話し合いを進めておる次第であります。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 食品衛生の関係から、厚生省はこの外米の検査問題についてどういうふうに考えておりますか。

玉木武厚生省環境衛生局食品衛生課長

○玉木説明員 厚生省としましては、農水省等関係省庁を通じまして韓国米に対する農薬の使用状況等についての情報を収集しまして、また、我が国に到着した時点で農薬の残留等について必要な検査を行いまして安全の確保に万全を期したい、このように考えております。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 そうしますと、農林省はやらない、厚生省の方がやるというふうな形で、厚生省と食糧庁との間の話し合いはどういうふうになっておりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 これは、両者とも十分に協議をした上でございます。つまり、積み出し前でチェックをいたさなければ、これを返還していただいて我が方の港に着いたときに返すというような事態になってはまた問題が起こりますので、事前に積み出しの時点で十分にチェックをする、これは韓国と我が方の協定に基づきまして農林省が担当しながらやっていく、また国内の安全の法規から見たチェック対策は厚生省でやっていただくということで、双方が協力し合ってこの調査をしていくということでございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 そうしますと、日本の国の安全規格に合った形でこれをするということですね。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 そのとおりでございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 次に、需給の問題についてお尋ねしますが、この米不足、いろいろな計算がありますけれども、最終的に端境期に大変綱渡りの需給になるのではないかと言われておりますが、食糧庁としてどういうふうに考えていますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 私ども集荷と需要の両面から現在チェックをいたしておるわけでございますが、集荷面におきましては、五十八年産米六百九十六万トン程度の集荷でございまして、さような面では、今後もちろん通年集荷に努めてまいりますが、なかなか多くは期待できない状況でございます。一方で需要の面では、私ども政府管理米の需要を六百六十万トンというふうに想定をいたしておりましたが、これは若干多目になるのじゃないかという感じがいたします。  そういたしますと、端境期が非常にきめの細かな需給の操作を要する状況に相なってまいるわけでございまして、さような状況のもとにおきまして、私ども去年六十五万トン程度の新米の早荷をやったわけでございますが、これよりも量は多くなるのじゃないかというふうに考えておる次第であります。したがいまして、私どもとしましてはその時期に集荷の体制を十分整えまして、また運送、輸送の体制を整えましてこれに対応していかなければならないわけでございますが、ただ九月末の状態で百万トンの新米が出てまいります。それからまた、十月末には四百万トンの新米が出てまいります。したがいまして、この新米をいかに有効に消費に結びつけていくか、これが食糧庁及び集荷団体の今後需給の操作上最も重要な点でございまして、さような点につきましては万全を期しまして国民に御不安のないように措置をしてまいりたいと思っております。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 いろいろ議論がありましたところで、他用途利用米をことしはっくらせたわけでありますが、この他用途利用米をいわゆる一般の米と同じような形で買い上げてほしいという農業団体を初めとする農家の方からの希望もあるようでありますが、この問題はどういうふうにお考えでありますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 御案内のように、また大臣も再三御答弁なすっておられますように、お米につきましては主食用それからまた加工原材料用を問わず、国内で自給をしていくということがやはり基本であろうというふうに思っております。さような観点から申しますれば、他用途利用米につきましてはやはり加工需要というものを輸入をしないで賄っていく、そのために実需者と生産者との間で自主的な契約を結んでいただいて、また国も助成をしながらこの需要に対応していくという考え方でございます。この考え方は、基本的には先ほど申しました国産で主食、加工用を賄っていくという原理に沿うものでございますので、私どもとしましてはさような御要請は十分に伺っておりますけれども、やはり農家の御理解もいただきながら、この他用途利用米につきましては今後導入を図っていくという姿勢で臨んでまいりたいというふうに考えている次第でございます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 ことしの作況等の問題もありますが、極端にまた米不足というような形になりましたときに、これは他用途利用米を食糧として買い上げていくという方針をその場合はお持ちになりますか。

松浦昭食糧庁長官

○松浦政府委員 まだことしの天候が今後どのように展開いたしますか、作況等も十分わからない状況のもとでございますし、また、米の需給そのものにつきましても明米穀年度がどのように展開するかが十分わからない状況のもとで、今明確な御答弁をすることは差し控えたいと思いますけれども、万が一そういう事態が起こりました場合には、やはり需要者の皆さんそれから生産者の皆さん、いろいろな方々の御意見等も聴取しながら対処してまいらなければならない問題であろうというふうに考えております。  ただ、基本的には先ほど申しましたように、私どもとしては加工原料のお米につきましても国産でこれを賄うという体制のもとで今後とも進めてまいりたいという気持ちには変わりございません。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 大臣にお尋ねします。  こういう状況ですとどうしても減反緩和、大臣自身もそういう方針について御発言をなさっておりますが、この減反の緩和というのがやはり問題になってまいります。それで、減反政策というのが農家の地域社会に及ぼした影響というのは非常に大きなものがありました。強制的に減反計画を達成するために、その地域の農民同士の信頼感や協調的な融和性というものを壊してしまって、農民同士が相互不信に陥ったり対立をしたりしているというような意味で、私は、強制的に減反をやらしたというところに非常に大きな問題があると思っております。そうでありますから、減反政策を緩和をする場合には、今までのようなやり方ではない減反政策というものを同時に考えていただきたい。こういうことを含めまして、減反緩和についてのお考え方を聞かせていただきます。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 せんだって来何回も御答弁申し上げておりますが、五十九年度の作況を見た上で今回の第三期対策につきまして弾力的に対応したいということでございます。もちろん備蓄そしてまた転作、これらの問題につきましても農民の理解と御協力をいただきながら弾力的に進めてまいりたいというぐあいに考えます。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 最後に、大臣にお伺いします。  これは大変な事態でありますね。一歩間違えれば農政の全く壊滅的な問題にまで発展する大変な問題、こういう状況をうまく展開していくためには、農林省本省はもとよりでありますが、出先機関等農林省に関係するすべての機関があらゆる知恵を絞って、あらゆる努力をしてこの難関を切り抜けていかなければならない。そういう意味では、農林水産大臣は大変な時期に御就任をいただきましたけれども、ひとつ日本の農政を国政の基本に据え直して、この時点でしっかりと御指導いただきたいと思いまして、ひとつお考えをお聞かせいただきたいと思います。

山村新治郎自由民主党・新自由国民連合農林水産大臣

○山村国務大臣 先と言われましたように、農林水産省、食糧庁一丸となりまして農民の信頼にこたえるように努力してまいります。

神田厚民社党・国民連合

○神田委員 終わります。

阿部文男自由民主党・新自由国民連合

○阿部委員長 次回は、明二十八日木曜日、午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後六時六分散会

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