逓信委員会 第9号
- 発言数
- 3 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1984/05/17
会議録
○志賀委員長 これより会議を開きます。 日本電信電話株式会社法案、電気通信事業法案及び日本電信電話株式会社法及び電気通信事業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題とし、順次、政府から提案理由の説明を聴取いたします。奥田郵政大臣。 ————————————— 日本電信電話株式会社法案 電気通信事業法案 日本電信電話株式会社法及び電気通信事業法の 施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○奥田国務大臣 日本電信電話株式会社法案、電気通信事業法案、日本電信電話株式会社法及び電気通信事業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 初めに日本電信電話株式会社法案につきまして申し上げます。 この法律案は、今後における社会経済の進展及び電気通信分野における技術革新等に対処するため。日本電信電話公社を改組して日本電信電話株式会社を設立し、事業の公共性に留意しつつ、その経営の一層の効率化、活性化を図ろうとするものであります。 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。 第一に、日本電信電話株式会社は、国内電気通信事業を経営することを目的とする株式会社であるとしております。 また、会社は、国内電気通信事業を営むほか、郵政大臣の認可を受けて、これに附帯する業務その他会社の目的を達成するために必要な業務を営むことができることとしております。 第二に、会社の責務といたしまして、会社は、その事業を営むに当たっては、常に経営が適正かつ効率的に行われるように配意し、国民生活に不可欠な電話の役務を適切な条件で提供することにより、当該役務のあまねく日本全国における安定的な供給の確保に寄与するとともに、今後の社会経済の進展に果たすべき電気通信の役割の重要性にかんがみ、電気通信技術に関する実用化研究及び基礎的研究の推進並びにその成果の普及を通じて我が国の電気通信の創意ある向上発展に資するよう努めなければならないこととしております。 第三に、会社の株式につきましては、政府は、常時、会社の発行済み株式総数の三分の一以上の株式を保有していなければならないこととしております。 また、政府の保有する会社の株式の処分は、その年度の予算をもって国会の議決を経た限度数の範囲内でなければならないこととしております。 なお、外国人及び外国法人等は、会社の株式を保有することができないこととしております。 第四に、新株の発行、取締役及び監査役の選任等の決議、定款の変更等の決議、事業計画、それに重要な設備の譲渡につきましては、郵政大臣の認可を受けなければならないものとする等会社の監督について所要の規定を設けることとしております。 第五に、郵政大臣は、新株の発行、定款の変更等の決議、事業計画、重要な設備の譲渡について認可をしようとするときは、大蔵大臣に協議しなければならないこととしております。 第六に、附則において、政府は、会社の成立の日から五年以内に、この法律の施行の状況及びこの法律の施行後の諸事情の変化等を勘案して会社のあり方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとすることを定めるとともに、会社の設立及び日本電信電話公社の解散に関し所要の経過措置等を定めることとしております。 なお、この法律は、公布の日から施行することとしておりますが、日本電信電話公社法等の廃止及びこれに伴う経過措置の規定は、昭和六十年四月一日から施行することとしております。 次に、電気通信事業法案につきまして申し上げます。 電気通信事業は、国民生活及び国民経済の維持発展に必要不可欠な電気通信役務を提供する事業であって、極めて高い公共性を有するため、我が国においては、これまで一貫して、国または公共企業体等による一元的運営体制をとってまいりました。特に、戦後におきましては、戦争により荒廃した電気通信設備を速やかに復興し、電話需要の急激な増大に対処するため、日本電信電話公社及び国際電信電話株式会社を設立し、六次にわたる電信電話拡充計画に基づき鋭意電気通信網の整備拡充に努め、昭和五十三年三月には、加入電話の積滞解消、翌五十四年三月には電話の全国自動即時化を達成いたしました。この二大目標の達成によって、我が国は、世界でも有数の通信先進国たる地位を確立するとともに、この間、日本電信電話公社及び国際電信電話株式会社は国民生活の向上及び国民経済の発展に対し多大な貢献を果たしてまいりました。 しかしながら、近年、電気通信技術の発展に伴い、新しい通信メディアが次々と実用化されるとともに、電気通信役務に対する国民の需要も著しく高度化、多様化しつつあり、単一の事業体では適切に対応することが次第に困難となりつつあります。 他方、今日の我が国は、工業化社会から高度情報社会へ向けて大きな時代の転換期を迎えようとしております。こうした中で今後の電気通信事業は、個人、家庭、企業、行政機関等社会のあらゆる構成員を相互に結ぶ全国的多層的な電気通信ネットワークの構築を通じて、豊かな国民生活の実現、産業経済の活性化及び地域社会の自立的発展を達成するため、社会先導的な役割を果たすことが期待されております。 政府といたしましては、電気通信事業を取り巻くこのような諸情勢の変化を踏まえつつ、二十一世紀へ向け高度情報社会を形成していくためには、その基盤的役割を担う電気通信分野に競争原理を導入することにより、電気通信事業の一層の効率化、活性化を図ることが不可欠であると考え、これまでの公衆電気通信法にかわるものとして、新たに競争原理と民間活力を生かした電気通信事業法案を提出いたした次第であります。 次に、法律案の概要を御説明申し上げます。 その内容の第一は、総則的事項といたしまして、電気通信事業者が取り扱う通信の秘密の保護、検閲の禁止を規定するとともに、利用の公平及び重要通信の確保について定めております。 第二に、電気通信事業を、みずから電気通信回線設備を設置して電気通信役務を提供する第一種電気通信事業と、第一種電気通信事業者から電気通信回線設備の提供を受けて電気通信役務を提供する第二種電気通信事業とに区分しております。 このうち、第一種電気通信事業につきましては、電気通信回線設備が著しく過剰とならないこと等、事業の安定性、確実性を確保するため、事業の開始を郵政大臣の許可に係らしめております。また、その料金については、国民生活、国民経済に重大な影響を及ぼすものでありますので、利用者にとって適切なものであるよう認可に係らしめております。このほか、第一種電気通信事業につきましては、国民がひとしくその電気通信役務を享受することができるよう業務区域における提供義務を課すとともに、第一種電気通信事業者間の相互接続についても確保することとしております。 また、第二種電気通信事業につきましては、多種多様な通信需要に応じた電気通信役務の提供が想定される分野でありますので、原則として届け出で事業を開始できることとしております。ただし、特別第二種電気通信事業、すなわち、不特定多数を対象とする全国的基幹的な事業及び外国との間の事業につきましては、その社会的経済的重要性にかんがみ、適切な業務運営が行われるよう、事業の開始を郵政大臣の登録に係らしめております。 第三に、第一種電気通信事業及び特別第二種電気通信事業につきましては、事業を営む上で最も基本となる電気通信設備について、国が一定の技術基準を定め、良質かつ安定的な電気通信役務の提供を確保するとともに、端末設備については、円滑な電気通信が行われるよう一定の技術基準を定めた上で、利用者が自由に設置できることとしております。さらに、電気通信設備がこれらの技術基準に適合することを担保するため、電気通信主任技術者及び工事担任者に関する規定を設けております。 第四に、第一種電気通信事業において事業遂行上必要となる土地の利用等について所要の措置を講ずることといたしております。 第五に、郵政大臣が事業の許可、料金の認可等この法律に基づく重要な処分をしようとする場合には、審議会に諮り、その決定を尊重してこれをしなければならないことといたしております。 第六に、附則において、政府は、この法律の施行の目から三年以内に、この法律の施行の状況についての検討を加え、必要な措置を講ずるものといたしております。 その他所要の措置を講ずることといたしております。 この法律の施行期日は、昭和六十年四月一日といたしております。 次に、日本電信電話株式会社法及び電気通信事業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、申し上げます。 この法律案は、日本電信電話株式会社法及び電気通信事業法の施行に伴い、関係法律の廃止及び改正を行うとともに、所要の経過措置等を定めようとするものであります。 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。 まず、日本電信電話株式会社法の施行に伴うものといたしましては、電信電話債券に係る需給調整資金の設置に関する臨時措置法を廃止するほか、関係法律の主な改正といたしまして、第一に、日本電信電話公社法の廃止に伴い、同法及び日本電信電話公社の名称を引用している関係法律について、引用部分の削除、名称の変更等所要の改正を行うこととしております。 第二に、日本電信電話公社が改組され日本電信電話株式会社となった後も、引き続き共済制度を適用することとし、これに伴い、関係法律について所要の改正を行うこととしております。 第三に、会社の労働関係については、労働三法によることとし、公共企業体等労働関係法は適用しないこととするとともに、調停に関する暫定的な特例措置を定めるため、関係法律について所要の改正を行うこととしております。 次に、電気通信事業法の施行に伴うものといたしましては、電話設備費負担臨時措置法を廃止するほか、関係法律の主な改正といたしまして、第一に、公衆電気通信法の廃止に伴い、同法及び同法中に規定されている公衆電気通信役務等の用語を引用している関係法律について、引用部分の削除、用語の変更等所要の改正を行うこととしております。 第二に、有線電気通信法及び電波法等の関係法律中、公衆電気通信業務の一元的運営を前提とする規定について所要の改正を行うこととしております。 まだい以上の関係法律の廃止及び改正とあわせて、所要の経過措置等を定めることとしております。 なお、この法律は、昭和六十年四月一日から施行することといたしております。 以上が日本電信電話株式会社法案、電気通信事業法案、日本電信電話株式会社法及び電気通信事業法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案を提出いたしました理由及び内容の概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いを申し上げます。
○志賀委員長 以上で各案に対する提案理由の説明は終わりました。 各案に対する質疑は後日に譲ります。 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時二十二分散会 ————◇—————