商工委員会 第3号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1984/03/23
会議録
○梶山委員長 これより会議を開きます。 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浜西鉄雄君。
○浜西委員 まず最初にお尋ねをしておきたいわけですが、最近、週刊誌でもちょっと問題になっております蚕糸事業団、詳しく言えば蚕糸砂糖類価格安定事業団と言うようですが、実はその問題でかなり赤字ということも聞いております。年間百五十億円、これは金利と倉庫料を含めてということだそうですが、大体昭和五十四年には積立金が五十三億円余りあったわけですけれども、これを取り崩してさらに現在四十三億円の赤字ということでありますから、およそ想像はつきますが、やはり専門的な立場から、今日ここに至った状態について説明をお願いいたします。
○黒田政府委員 蚕糸砂糖類事業団につきましては、これは農林省の所管でございますので、細かい経理的内容等について十分私どもも承知しているわけではございませんけれども、ただいま御指摘のように、事業団の生糸の在庫が現在十七万五千俵というような、国産が大体二十万俵でございますから、非常に大きな規模のものに膨れ上がっている。その結果、借入金が非常に膨大な額に達して、その在庫の金利と倉敷料だけで年間百六十億円程度のものが必要になっている、借入金は千八百八十億円現在あるのだというようなことを農林省が累次説明しておるところでございます。 なぜこういうことになったかという点でございますが、多分その背景にございます一番大きな問題は、生糸あるいは絹の需要の大宗を占めております九割が和装の着物でございますが、この着物の着用というものが急速に減少をしているわけでございます。これは生糸の俵数換算で四十数万俵のものが三十万俵を切るほどになったというふうな説明もございますし、私ども通産省としては、絹織物、機屋の方の所管でございますが、そちらから申しますと、二億平方メートルほどの需要が四十年代の終わりにはございましたが、その後一億八千万くらいで終始しておりましたものが、昨年あたりは一億二千万平方メートルというふうに非常に急速に需要が落ち込んでいる、その需要の落ち込み方があらゆる予想を上回ってしまったために、現在の繭糸価格安定制度のもとで買い上げを行っている事業団の在庫が累増をしてきた、かように理解しておるところでございます。
○浜西委員 そこで、これは最初申し上げましたように、蚕糸砂糖類とあるわけですが、現在の赤字、借入金が千八百八十億円ということはわかりましたが、これは言ってみれば蚕糸だけのものか、そしてさらに、これはどこから借り入れ、農林中金ではないかと思うのですが、このような状態について農林中金側はこれに対してどういう態度であるのか、ちょっと聞いておきたいと思うのです。
○黒田政府委員 事業団の細かい経理については私ども承知いたしておりませんが、千八百八十億というような借入金は蚕糸の、この場合は生糸でございますが、生糸の勘定に見合ったものというふうに私ども理解しておるわけでございます。 そして、その貸出先は多分農林中金だと思いますが、ちょっとその辺につきまして、私どもの役所から確実なことを申し上げにくい立場にございます。
○浜西委員 これはかなり急速な落ち込みであって、需要が離れていっておるのか、見通しはあるのかさっぱりわかりませんが、数字、経過をたどると大変先行き展望暗いと思うのです。 それで、なおかつ現在在庫を抱えて一体どういう手を打とうとするのか、消費者の立場から見ればまことにもったいない話で、通常どのくらいの在庫が標準なのかわかりませんが、現在十七万五千俵ぐらいというふうに聞いておりますが、それを在庫のまま抱えておって、一体これで先行きどうなるだろうかという、これは率直な消費者の目というものがあるわけですから、これについての方策といえば、聞くところによると実需者渡しということも聞いておるし、それから仮称ではありますがシルクセンターなどの設置も聞いておりますが、これの対策、一体これからどう措置していこうとするのか、それが一つと、それから糸は生き物ですから、これを倉庫の中で保管をする、保管の商品価値としての期間というか、半年なのか二年なのか三年なのか、その辺をひとつはっきりしてもらいたいと思います。
○黒田政府委員 事業団の問題につきましては、臨時行政調査会の答申の中におきましても、蚕糸については「産地の実情を踏まえ、制度の抜本的検討を行うとともに、需給事情に即して毎年度の行政価格を見直す。」べきであるということで、見直し検討の要請が行われております。農林水産省におかれましては、そういった臨調答申ということもございまして、昨年から農蚕園芸局長の私的諮問機関ということで現在研究会を催しておりまして、ことしの半ばごろまでには何か中長期的な対策に関する検討をしたいというようなことを言っておるようでございます。私どももこの研究会にはできるだけ積極的な形で御協力申し上げるということで全面的に参加をして、何かこの問題を解決すべき抜本策はないかどうかということを、いろいろ学識経験者の方々の御意見等も伺いながら、現在検討が続けられておるところでございます。 それから次の、在庫糸がどういうふうになるかということでございますが、生糸につきましては保管のよろしきを得ればそう簡単に悪くなるわけではないというふうに言われております。私も専門的ではございませんが、非常に長期にわたれば当然品質の劣化ということはあるかと思いますが、温度調節等を加えて相当立派に保管をすることによって、多分二年とか三年とかでそう品質が劣化するものではないという話を聞いたこともございます。なお、一部の糸につきましては新しいものを入れかえるといいますか、事業団自身が新しい糸を買って古いものを放出するというようなことも行っておるようでございますので、そういう形でも在庫糸の品質の劣化は手が打たれている、かように理解しております。
○浜西委員 新しいものと取りかえる、そうすると古いものの始末は俗に言われる実需者売り渡しということなのかどうか。その場合最近ではどういう価格でそれを売り渡したのか、それを知りたい。
○黒田政府委員 ただいま申しました、在庫がたまっているものについて、品質の劣化を防ぐための買いかえという場合には、市価、マーケットの値段で入れかえているということで、特に安く売るとか高く買うということはないと理解しております。実需用の割り当てというのはまた別の話でございまして、これらにつきましては輸入糸については輸入の値段、特別用途のものについては若干の値引きをした価格で売られているというのが実情でございます。
○浜西委員 その点はわかりました。実需者渡しと今の古いものとは別の話でありますから。 市価でということなのですが、金額的に最近では、新しいものを入れて古いものをかわりに出すわけですから、その古いものの値段、今の答弁ではちょっとわかりませんので、それが一つ。それから、在庫があるわけですから、その辺の調整を実需者渡しでやればうまくいけるものならば、なぜこれだけの在庫を抱えたまま——金利と倉庫料で損得勘定、私、計算機は持ってきておりますけれども、まだはじくだけの素材がこちらにありませんから、一体これはどちらがどうなのか、恐らく専門的にはじかれたと思うのですが、実需者渡しで倉庫を減らして金利がかからないようにするということと、実需者渡しは余りやらないで倉庫にだんだん抱え込んでおく、千八百八十億円借入金があるわけですから、どちらが得か損かという計算があれば教えてください。
○黒田政府委員 第一の、買いかえの際の値段の問題でございますが、これは時価ということでございまして、多分その都度決めておるかと思いますが、具体的な数字につきましては私どもちょっと承知しておりませんので、時価ということで御了承いただきたいと思います。 それから、在庫を持ち続けるよりは早く安く売った方がいいかどうか、その辺の損得勘定をしたことがあるかどうかという御質問でございます。 在庫の場合にどれだけもつかということとも関係してくるわけでございますが、先ほどもありましたように、現在の借入金が一千八百八十億円で年間の金利、倉敷料が百六十億円ということでございますから、一年置いておけば九%、そのぐらいのものが加わっていく、それなら早く、そういうものをその分値引きしても計算が合うじゃないかというのは、一つの計算として成り立つと思います。 ただ、現在の農林水産省の説明によりますと、その限りでは一見つじつまが合うけれども、要するに糸価を安定させるために在庫を抱えておるという状況なので、安いものを大量に放出すれば全体の値段が下がってくる、全体の値段が下がれば、今度は制度の趣旨からいって市中から買い入れなければならない、安いものをどんどん売り出しながら、一方で高いものを買うというわけにはなかなかまいりにくい事情がございますというような説明を伺っております。
○浜西委員 そうすると、結論は、現在の価格安定事業団そのもののありようについて疑問が生じるわけです。つまり、需要は先行きがない、だんだん減っていく、だからこういう結果になっておるわけです。その需要と供給との間に入って事業団としての役割があるのかどうなのかということが大変疑問になってまいりますが、先ほど言われましたように、諮問機関である研究会ですか、これでことしの中ごろに結論を出すということですから、一応それの結論なり行く末を見る必要もあると思いますが、今までの答弁でわかることは、この価格安定事業団そのものの存在について大きく疑問が出ましたので、きょうはこれでこの問題の質問を打ち切りますけれども、これは消費者の立場から今後も追及していきたいと思っております。 そこで、いろいろの手を加えられておるようですが、一つは、先ほど申し上げましたように、シルクセンターの設置その他いろいろPRをして、需要をふやしていくという手を尽くすようなことを聞いておりますが、現在その成果として、そこに何か展望が開けつつあるのか、やってみてもだめなのか、ありましたら例題を引きながら二、三その実態を教えてください。
○黒田政府委員 先ほど申しましたように、絹の需要の大宗は和装需要でございます。そして、その和装需要というものが、生活様式が逐次洋風化していくと申しましょうか、あるいは一番着物を着ます成人人口あるいは結婚するお嬢さんたちの数が大幅に減っているというようなことで年々減少の傾向にございまして、特に昨年あたりはその前の年に比べて大幅な減少が目立っているわけでございます。 事業団がその役割を担っております繭糸価格安定制度というものは、いわば循環的な需要の変化に対応して、値段が下がったときに買い支えをして、また需要がふえて値上がりしたときに放出するというような形で機能することを前提としておりますので、もし需要の減退というものが構造的であるとすると、確かにこれはなかなか問題があるということは農林省も答弁しておるところでございます。 私どもといたしましては、構造的とも見える絹織物の需要の著しい減退を構造的に立て直すということについては、なかなか容易なことではないと思っております。しかしながら、何とかそれを少しでも緩やかなものにしたいというようなことでございまして、需要振興にはいろいろ努力をしているところでございます。 和装需要に対する振興を図るべく繊維工業構造改善事業協会というようなところに絹振興基金というようなものを設けまして、その果実をもちまして百貨店等における絹のキャンペーンを支援するというようなこともやっておりますし、また、中小企業対策の一環にございます産地中小企業対策として絹産地の支援をする、あるいはまだ一割程度でございますけれども、洋装、御婦人の洋服あるいは紳士の背広というようなものに絹を使うという試みもいろいろ行われておるわけでございまして、そういった洋装用の新商品の試作開発事業に対しまして助成をするというようなことを通じて、新しい需要開拓に努めている、さらには海外での商品紹介について、これを支援するというような形で、現在まで需要振興についていろいろ手を打ってきているところでございます。 しからば、その効果はどうかということになりますと、多分そういうことを行わない場合に比すれば、その減少傾向を何がしか食いとめることはできたと思っておりますが、顕著な形で構造的な減少傾向というものを押しとどめるというふうには、残念ながら至っていないのが現状だと思います。
○浜西委員 大体事情はわかりました。余り成果は上がっていないようですが、しかし潜在的には、日本女性の意識の中にはやはり絹というものへのあこがれ、絹製品の優しさ、高級品だという一つのイメージがあり、知恵の出しようによっては、この問題はまだ需要がふえると私ども素人は考えるわけです。せっかく、四億三千万余りの助成金ですか、こういうものを出しておきながら余り効果が上がらぬということでは、まだもう少し広く消費者の意見を聞きながら、聞くところによると、背広だって何か五万円ぐらいでできるということをちょろっと聞きまして、五万円程度で絹の背広が着れるなら私も着たいと思っておりますが、そういうふうにもっと積極的に、片方では需要が増加していくという展望があれば、一時的にこういった借金を抱えてでも、それは価格安定のためのことも必要だろうと思いますけれども、そういう見通しも今の答弁ではどうもなさそうだということでありますので、きょうは問題をこのぐらいにしておきますけれども、消費者の手に渡る場合の着物の値段と、倉庫から出す場合の値段に大変、話にならぬくらいに差があるわけです。 したがって、これについて恐らく、途中の流通機構というか、流通の門をくぐるたびに、手数料、加工料、マージン、いろいろなものが入るのだと思いますが、これもやはり行政指導で、安く消費者にいい品物が、さっき申しましたように、絹の高価だというイメージ、そして肌ざわりもいい、そういうものをもっと大衆化させるために、格段の努力をこれから払ってもらいたいと思いますが、そういう方向で考えておられるのかどうか、一言聞いておきたいと思います。
○黒田政府委員 御指摘のように、着物というものは我々日本人の伝統的な衣装でございます。したがいまして、このごろ自分で着ることがなかなかできないというようなことも言われておりますけれども、女性にとっては一つのあこがれで、ぜひ一度は着てみたいという潜在的な欲望はあるように思います。さらにまた、高級イメージというようなものがございますので、工夫を出せばもう少し何とかなるのではないかという点については、私どももできるだけそういうラインで工夫をしてみたい、消費者の方々の御意見等も伺いながら、十分工夫を凝らしていきたいと思っております。 で、流通マージンが非常に大きい、末端価格が非常に高いではないかという点につきましても、これはいろいろな方面から指摘をされておるところでございます。 率直に申し上げて、着物の需要が落ち込んでいく過程で呉服屋さん、一部の小売屋さんは、ある程度適正なといいますか、普通のサラリーマンの〇Lでも入手可能なようなものを提供して成功した例はございますが、どちらかといいますと、呉服屋さんは量の減った分を価格によって補うと申しますか、そういった傾向があるのではないかというような批判もあるわけでございまして、なかなか長い間培われました流通の問題等々について、直ちに私どもこれに行政指導を加えるということにも容易ならざる点はあると思います。しかしながら、私ども自身も実は研究会のようなものを、関係の方々にお集まりいただいて今勉強しておりまして、その勉強会の中で今御指摘の流通にかかわるいろいろな問題を少し掘り下げて、何か我々として打つべき手があり得るのかどうか、あるいは業界に対して要望すべき点があるかどうかというようなことについて取りまとめて発表をしたいというようなことで、現在着々と進めておるところでございます。
○浜西委員 この問題は時間の関係で、また将来とも私も十分注視をしながら、実態をもう少し把握をして次回に譲りたいと思いますので、この問題はこれで打ち上げておきます。 次に、二十一世紀へ向けていろいろな施策があるわけですが、特に中核都市づくりと申しますか、先端産業と申しますか、とにかくテクノポリス開発でございますね。これは今、全国的にそういう構想が着々と広げられて、政府としてもそれなりにこれの構想の成功を期して頑張っておられると思いますが、現在全国的にどのようなところにこのテクノポリス開発を決めたのか、現在の事情、いわゆるテクノポリスの受け皿づくりと申しますか、この状況をちょっと先に一言聞いておきたいと思います。
○石井政府委員 テクノポリス法に基づきまして、昨年十一月いっぱいで十四地域から開発計画の承認申請が出ておるわけでございます。主管四省庁でこれらの計画を検討いたしました結果、二月十日に各地域におきますこれから取り組んでいただきたい課題といいますか、解決していただきたい課題について各地域ごとにお示しをいたしまして、現在、その課題に対して回答を寄せられた地域、これは九地域ございますが、これにつきまして四省庁検討の結果、現段階では四省庁としてはこの九地域の開発計画を進めていこうということで、ただいま関係各省で法律上の協議を行っている最終段階にございます。
○浜西委員 だから、まだ法律上の問題もあるわけですから、きちっとしたことは言えないにしても、大体九地域ぐらいだという受けとめ方をしておきたいと思うのです。 問題は、このテクノポリスという、新しい時代へ向けて、二十一世紀へ向けて産業の振興あるいは地域の振興、国民生活に寄与するところが大きいと思うのですが、私が今からお尋ねするのは、中小企業、資金的にも弱い中小企業、これらの中小企業がこのテクノポリスに吸収、参加というか、このテクノポリス構想の中に乗っかって救済されていく、最近中小企業、景気はいいといいながらも倒産があちこち起こっているわけでありますが、この中小企業をこれに参加させていく、吸収していくということについて、政府のこれに対する指導というか、そういった各地域、県に対して、その点どの程度行われておるか、行われていないのか、それすらも私はわかりませんから、中小企業対策上の配慮が、国としてどの程度そういった地域、県の取り組みに対して行われているか、ちょっとそれを聞いておきたいのです。
○石井政府委員 御案内のように、テクノポリス計画といいますか、構想と申しますのは、その地域に先端技術産業を導入するという一つの柱と、それから地域産業の先端技術利用化を推進して、さらに一段と発展を期待するという二つの大きな柱で、その産業集積と、その自立的発展を期待しようという構想でございます。したがいまして、特に地域産業の先端技術利用化の推進という中には、その地域におきます中小企業というものが大きなウエートを占めておるわけでございまして、そういった地域企業、特に中小企業の先端技術利用化の推進という観点からは、ただいまのところ、例えば技術フロンティア開発制度という枠組みによりまして、地域に根差したといいますか、シーズのあるところに先端技術を取り入れまして、発展を期待する支援制度がございますし、さらに地域技術の開発補助金といったような形で、中小企業の先端技術への取り組みというものを支援していく体制で現在支援を行っておるところでございます。
○浜西委員 実は、私の地元の山口県の山陽町にある中小企業の典型的なものですが、三陸ファイバーという会社なんですが、実はことしの二月、テクノポリス誘致企業の第一号ということなんですが、これが倒産をいたしまして社長が行方不明でわからない。後に残ったのが四十四人の従業員なんですが、本当に中小企業の典型です。こういうことが華やかなテクノポリス構想の中に既に実態的にあらわれておるわけです。 私が冒頭言いましたように、中小企業に対する保護的な、あるいはテクノポリスに参加をするということに対する指導役割にもっと強いものがあれば、こんな倒産などは当然考えられないわけです。せっかくうたい文句華やかにテクノポリス構想が打ち上げられて、皆さんそれに夢を託しておるさなかにこういうことが起こったわけでございますが、この状態について御存じならば聞いておきたいし、大体こういったことが起こったこと自体が問題だと思っておりますが、これについての考え方をちょっと聞いておきたいと思うのです。
○豊島政府委員 先生ただいま御指摘の山陽町山野井工業団地の三陸ファイバーグラス、この企業は確かに御指摘のように破産したわけでございますが、これはいわゆる産炭地域でございまして、産炭地域へ進出した企業でございます。 それで、どうしてこういう事態が発生したかということでございますが、この会社は割と大手の会社が出資しておる会社でございまして、山陽以外にも夕張、宮城県の若柳、福井県の上中等にありまして非常に積極経営ということでやっておったわけですが、五十四年から住宅産業が伸び悩みということで、このファイバーグラスにつきましても、さらに産業分野へも進出しようということで投資をした、それが実際問題として行き詰まった、こういうことかと存じます。 私どもとしましては、産炭地域についてはその振興を図るために工業団地の育成、それから土地の譲渡、あるいは設備資金につきまして六・九%の低利融資とか税制上の特別措置とか、いろいろな優遇措置をして、産炭地の振興を図るための企業誘致を図るということでございますが、その辺、中小企業について特別に何かやるかということにつきましては、中小企業政策の一環として行われるものであるし、また、それぞれの業種別のいろいろな行政指導ということもあろうかと思います。その辺は必ずしも産炭地域だけの問題でなくて全般的な問題として通産政策として進められるべきものではないか。しかしいずれにしましても、こういう事態、企業の責任かもわかりませんけれども、起こったことは残念なことだ、こう感じておる次第でございます。
○浜西委員 産炭地振興ということもテクノポリスの条件といいますか、基本的な物の考え方が三つほどありまして、これは山口県の分なんですが、二つ目に、石炭産業がかつて栄えて、それで衰退をしていったんで、これを盛り返すために産炭地対策としてテクノポリスをこのように誘致するんだ、だから、テクノポリスの建設の背景の中に二つ目の大きな柱として産炭地振興が入っておるわけです。 したがって、冒頭回答がありましたように、今法律上の問題で各省庁といろいろやっておる最中でありますから、私は地域の名前はあえて聞きませんでしたが、回答のあった九地域、ただ単に集まってそこへ来ればよろしいというのではなくして、企業が全体的な、相栄えるような、その流通に乗っかるような、そして地域の皆さんがそれによって仕事がふえるような、そういう言ってみれば新しい構想の都市づくりだと思うわけですから、その中でこのように倒産して夜逃げをしてさっぱりわけがわからぬ。これは社労の関係で本来やるべき筋合いのものですけれども、あと四十四人の人間は全く離職票ももらえないというような状態が現に起こっておるわけですから、ほかの九地域にこれが起こらないとも限らない。 私は、そういう心配でこの問題を提起したわけでありますから、テクノポリス開発、新しい時代に即応したバラ色の大変結構なことでありますが、そういういいイメージの中に、このような暗い部分が起こる可能性がある、中小企業にはいつもそれがついて回るということをしかととらえてもらって、それぞれの九つの地域に強力な指導をひとつお願いしておきたいと思います。 それで、次の問題に移りますが、次は、いまの中核都市づくりとも少し関係をいたします。これは恐らく国土庁にも関係すると思いますが、私は、現在海洋開発というものが既に構想として政府にあると見ておりますので、この海洋開発、括弧づけでわかりやすく説明すれば、人工島構想とも言えると思うのですが、こういう構想について最初お聞かせ願いたいと思います。
○豊島政府委員 沖合人工島につきましては、運輸省が中心となっていろいろな調査を実施いたしております。 通産省関係で非常に身近な例としては、石炭火力発電所とか、原子力になるかどうかわかりませんが、そういう発電所の立地を人工島をつくってやるということについての調査も、それに参加してやっておるということでございますが、いずれにいたしましても、沖合人工島における発電所の集中立地等については、経済性の問題あるいは環境面の問題とか、海域利用についての利害調整、いろいろと問題もあるわけでございまして、いずれにしましても、こういう問題を踏まえ、その可能性を我々としても検討していきたい、こう考えておるところでございます。
○浜西委員 私が聞くところによると、実は地方新聞なんですが、これにも載っておりますが、一つの例を言いますと、下関の北浦沖と申しますか、下関からずっと日本海海岸を北上するわけですが、あの地域の人工島構想が国が海洋開発として進めておるうちの一つだ、こういう位置づけを地元も持っておるし、県の段階でもそういうふうには思っておるようですが、一つは秋田沖、清水港沖、あとは長崎、大村というふうな四カ所のうちの一つだという受けとめ方をしておるが、それでいいかどうか。
○豊島政府委員 先ほども申し上げましたように、この構想を中心的に推し進めているのは運輸省でございまして、実は私どもの方として、いわゆる先ほど申しましたような発電所のための、集中するための人工島ということから申しますと、今先生のおっしゃった四地点については、そういうことを検討しておるわけではない、今のところ私どもとしては存じ上げておらない、こういうことでございます。
○浜西委員 では、少し立場が違うようですから、そういう答弁でやむを得ないと思いますし、私がここで質問をする要点は、商工業、中小企業をいつも考えておるわけですが、これらを一堂に、そういったところに集めて、片方では大きな港がある、大型の貿易港みたいなもの、それから漁業養殖場もある、それを加工するところもある、あるいはそれに附属するいろいろな水産基地、水産流通機構、こういうものの合体というか、多目的というか、そういう広大な地域をこしらえて、非常に便利のいい形ですから、そこへ中小のそういう業者を集めて、そこで一元的に一つの商業都市、漁港都市、こういうものをつくっていくというふうなものがあってしかるべきだ、私はそういうふうに思うわけですが、この問題について、やはり中小企業、商工業も含めた活性化という立場で、この中核都市づくり、海洋開発、人工島構想をやれば、私が聞いておるところでは、今言いましたように四カ所というように聞いておるのですが、あちらこちらにそういうふうなものをつくれば、かなり内需拡大ということに寄与するのではないか、私はこういうふうに思うわけです。 せっかくそういう構想が、既に話があるわけですから、通産省としてもそういうものに、内需拡大というか、それに流通機構を一元的に取り入れて、もっと中小業者の活性化を図っていこうというようなことが、その構想の中に積極的にあってしかるべきだと思うが、そういった考えを通産大臣お持ちかどうか、ちょっと聞いておきたいのです。どなたでも結構であります。
○豊島政府委員 今先生のおっしゃいました点でございますが、御承知のように、日本は海洋国家であるということでございまして、海につきましては、最近の国際的な海洋法の条約等を含めまして、これを大いに活用しろということでございまして、その場合には、海面から海中、海底を含めてのことでございまして、特にスペースの議論としては、当然のことながらいわゆる海上都市といいますか、海上基地というものも一つの大きな研究の対象になるということでございまして、その辺につきましては、通産省においても海洋開発ということの政策の一環として、いろいろな広範の検討をしておるわけでございます。 ただ、問題といたしまして、いろいろな検討が行われるのですが、やはりそういう厳しい自然条件に対応したいわゆる技術というものがない場合においては、なかなか採算といいますか、経済性の問題というようなものがございまして、そういう経済性の問題を含めていろいろと考えていくということはぜひ必要なことであろう。その中において、先生の御指摘のような考え方も一つの方向かというふうに我々も存ずる次第でございまして、よくその辺も頭に置きながら今後いろいろな調査あるいは技術開発ということを進めていく必要があるのじゃないか、こう考えておるところでございます。
○浜西委員 それと同じようなことで、これも中核都市づくりと言った方がいいと思うのですが、先般かなり大きくニュースで報ぜられましたが、国鉄の外遊地、ヤードの払い下げ、これらは国鉄の赤字解消のためにやっておられるわけですが、せっかくの外遊地を、有効利用ということを考えて中核都市づくり、例えば、一つの例を言った方がいいと思うのですが、下関で細江というところに国鉄のヤードがあります。これらも払い下げられるという話を聞いておりますが、この場合、無差別に入札競争で落としますと、言ってみれば民間の人がそれを自由にできるわけです。ああいった中心にあるヤードを利用する場合は、やはり都市の顔というか、中心になるその市の顔づくりというか、中核都市づくりのためにはどうしても行政が一枚かんで、行政の青写真の中で最大限意見を入れたような格好で計画しておかないと、乱開発が行われて、後になって取り返しがつかないような状態が起こるわけなので、これから先、休遊地の払い下げ問題があっちこっちで起こると思いますが、行政的な立場で指導として、国鉄とどのような話ができるか知りませんが、やはり地方行政がかんで、その払い下げ、そしてそれを有効利用していく、そして中核都市づくり、こういうことに関連さしていくべきだと思うが、その考え方をひとつ聞いておきたいのです。
○松永説明員 都市の整備には、都市の基本計画というものをつくりまして、それに従って進められる必要があるかと思います。町づくりに国鉄の遊休地を活用するに当たりまして、地方公共団体が土地を取得する場合はもちろんでございますけれども、民間が取得する場合でも、基本計画に沿った形で協力を求めるということが必要かと思います。下関の場合、ちょっとお伺いしますと、国鉄に関係の国、県、市、それに地元を加えて、協議会みたいなものをつくっていこうという合意形成ができて、その中で下関の活力を与えるために一番よい土地利用の方法をつくっていこうというようなことまでは何か合意形成ができていると聞いておりますけれども、こういったことも一つの方法じゃないかというふうに考えます。
○浜西委員 時間がありませんから、その点もうちょっといろいろやりたいわけですが、それでは最後に、産業物の問題について一言言っておきます。 この前、山口県の和木町というところで石油化学の爆発事故がありました。これは恐らく耳に入っておると思います。さらに徳島市で、会社は武田薬品ですが、薬品の流出事故がありました。このようなことについて、そういう事前の公害防止というか、事故防止と言った方がいいと思うのですが、これをもう少し点検し、強力な指導を展開する必要があると思うのです。忘れたころに起こって、付近の住民は大変危険にさらされるし、その後の迷惑も続くわけでありますから、この点についてもう少し強力な点検、整備の指導をしてしかるべきだと思うが、その考えだけ聞いて終わります。
○石井政府委員 先般の三井石油化学工業の事故は極めて遺憾と思っております。私ども、石油コンビナート関係におきましては、個別の施設、例えば高圧ガスにかかわります製造あるいは貯蔵、こういったものの施設に関しまして、高圧ガス取締法によりまして厳格な監視をしておるわけでございますが、さらに、コンビナートという複合基地につきましては、石油コンビナート等災害防止法によりまして施設の位置の規制あるいは自衛消防組織の設置、こういったことによりまして災害の拡大を防止しておるところでございます。 今回の場合、事故が起こりましたトルエンタンクにつきましては危険物でございまして、高圧ガス貯蔵施設ではございませんが、今後とも通産省としましては、この二法を厳格に適用し、かつ消防庁等と連携をいたしまして、安全のために万全を期したいというふうに考えております。
○浜西委員 終わります。
○梶山委員長 横江金夫君。
○横江委員 私は、東海環状テクノベルト構想についてお尋ねをしてまいりたいと思います。 通産省は、中部地区の経済社会の活性化を図る意味合いで、三年前の五十六年から地域ごとに地域産業のビジョンを進めてまいりました。特に中京地区におきましては、なぜ地域産業のビジョンが必要であるか。これは御案内のとおりに、戦後の我が国の三大経済圏、その一つとして中部も順調に発展をしてまいりましたけれども、ここへ来てリーディング産業であります自動車がとりわけ成熟し足踏みしている状況の中で、また機械や繊維などの主力産業が伸び悩み、地区全体の経済が停滞していることに私は起因をしていると思うのです。停滞しているといいましても、例えば愛知県におきましては、工業出荷高は日本一だということでございますけれども、先行きにそのような足踏み状態が出てくるんだという心配が、この中部東海にはあるというふうに理解をされているわけであります。 こうした中部を再び活力のある地域として発展させるために、まず第一に、産業構造を変革をさせて成長路線に乗せるということ、つまり先端技術産業を主体とした産業構造に再構築をするということであると思うのであります。まさに中部の活性化はその意味合いからいきまして急がねばならない課題であるというふうに理解をされるわけであります。 そこで、国土庁もこの通産省の地域ごとにおける産業ビジョンづくりに関心を示しまして、五十七年から二年間で名古屋を中心とする四十キロ圏の都市を交通体系で結ぶいわゆるひまわり構想を初め、関係五省で調査委員会を設けて今進めてきていることは御案内であるわけであります。国土総合開発事業調査費、この五十七年、五十八年の二年間で約一億六千万円でありますが、この調査期間二年間で、今申し上げました対象地域において産業振興計画をどのように策定をされたのか、まずその調査の成果につきまして御答弁を賜っていきたいというふうに考えるわけであります。 〔委員長退席、渡辺(秀)委員長代理着席〕
○石井政府委員 通産省の持ち分でございます産業振興関係でございますが、五十七年、それから現在五十八年度、調査を実施中でございます。五十七年度におきましては、アンケート調査等の手法によりまして、当地域の産業の現状と課題、将来の工業用地の需要見通し、こういったことにつきまして検討をいたしました。この結果、今後当該地域の産業振興を図るためには、既存産業の先端技術利用化あるいは複合化、研究開発機能の強化あるいは研究開発機関の導入といいましょうか、そういったものが必要であるということで、先端技術振興センター等の幾つかのプロジェクトについて提言をしたわけでございます。それで、今年度におきましては、そういった幾つかのプロジェクトにつきまして、実現可能性といった点にどういった問題点があるか、そういった点を中心として現在調査を行っている段階でございます。
○横江委員 今御答弁のように、五十七年につきましては現状の掌握あるいは既存産業における先端技術との結合の問題等を含めての調査で終わっておることは承知をいたしております。ただ、産業振興ということからいきまして、いよいよこの二年間の調査期間というのですか、策定期間が終わるわけでありまして、そういう中からまいりまして、例えば先端技術振興センターをプロジェクトとしてお考えになっているというお話が今一つあったわけでありますが、二年間通産省が担当した策定計画というものは、ただ先端技術振興センターのみではないというふうに私は理解するわけであります。 今御答弁いただきました先端技術以外も含めて、いろいろな角度から、いろいろな面からその調査が進んでいるやに伺っているのです。そういう意味合いから、相当多くのメニューも出てきておるというふうに実は伺っているわけであります。だから、これから提言をされようとする中身について、もうこの三月で二年間すべて終わるわけでありますから、通産省が担当して行ってきました二年間の成果をひとつ出していただきたいと思うわけであります。
○石井政府委員 先ほど申し上げましたように、現在最終の取りまとめの段階でございますので、まだすべてが確定的なものとなっておるわけではございませんが、今御指摘の先端技術振興センター構想がございますが、これに加えまして、ファインセラミックス材料の全国的規模での依頼試験の実施なり、あるいは評価試験等の調査研究を行いますファインセラミックス試験センターの設立、これも一つの考え方でございます。さらに技術者の再教育センターというようなものの実現可能性はどうなのか、地域からの希望も非常に多いわけでございますが、こういったものを中心にして検討を進めておるところでございます。
○横江委員 今のファインセラミックスの話も出ましたし、技術者の再教育の話も出ました。私はもっとたくさんあると思うのです。二年間の成果というものはその三つだけではない。例えば先端技術の電子応用技術を振興させる一番の、これからのテクノベルト地帯における産業振興のもとはそういう電子とか、あるいはセラミックスとかいうことに私はあると思うのです。そういう意味合いからした場合に、今の電子とか、そこら関係についてはまだ御答弁なされてないのです。だから、もっと総括的に言うならば、例えば三年前から地域のビジョンづくりをしておみえになりました通産省、これは非常にいいことだといって国土庁が乗ってみえたわけなんです。この乗ってきた国土庁が、今そのような、例えば都市帯構想でやっておみえになるわけでありますけれども、通産省として、その分として通産省自身が積極的に御調査をしてみえるわけなんです。 通産省が三年前に始めたときのその目的からいきまして、中京に将来どのような産業を育てていこうとしてみえるのか、もう中小企業の話ではなしに、中京にどういう産業を育てていこうとしているのか、そのありようを三年前から考えて、もう三年たっていますから、どういう産業を育てようとしておみえになるのか。既存の企業を含めて、そのありようの姿を成果として出していただきたいと私は思うのです。それが一番のポイントなんです。小出しじゃなしに、全体として出していただきたいと思うのです。
○石井政府委員 釈迦に説法でございますが、中京圏の産業あるいは産業構造といいますか、特異性があるかと思います。これは東京でございますと、言うならば東京を中心にいたしましたスプロール化といいますか、そういう形で東京との連携のもとに産業の発達がなされ、言うならば東京に都市機能が集積していったということでございますが、中京圏を見ました場合に、名古屋は名古屋として発達した。それから五十キロ範囲内に十万ないし四十万の工業都市が多数散在いたしておるわけでございますが、それらの都市あるいはそれらにおきます産業集積そのものは長い歴史的な集積を経て行われたものでございまして、一応産業として確固とした基盤があるわけでございますが、その都市間におきます相互の連携を欠いておるというのが実情ではないかと思います。したがいまして、今後の中京圏の産業構造の改善といいますか、それは、先端技術を利用し、産業のサバイバルを図っていくためには、やはり先端技術の利用と複合化という過程で、都市間におきます連携をとっていくことが一番肝心ではないか、これが第一の問題点だろうと思います。 それから第二は、これまでの産業集積の内容といたしまして、電子関係の産業が極めて手薄ではないのか。こういったものを導入していき、それがこれまで蓄積されました工作機械その他の機械産業との連携のもとにメカトロニクス化という形で発展していくことを期待すべきではないのか。そういう意味で、一部今後の先端技術利用という面から不足している分野を導入していくべきではないのかというのが第二の点ではなかろうかと思います。 具体的には、それぞれ鉄鋼、繊維、陶磁器、機械、自動車、こういった歴史を積み重ねた産業基盤があるわけでございますから、そういったものを連携、複合化させた上で、電子技術を媒体としながら今後の先端技術利用を推進させるというのが基本ではなかろうかというふうに考えております。
○横江委員 確かに、今の調査の内容を伺いますと、例えば既存の産業と、そしてその先端技術との複合化の問題、サバイバルの関係、今また御指摘がありましたように、都市間における連携のまずさの問題、東京と違う問題等も今御調査しておみえになるということですが、その中におきまして、今具体的に出てきている、例えば先端技術と、そして既存の産業等を複合化していく、こういう中におきまして、今の話の中では、電子にしても先端技術にしても、センターをプロジェクトしてこれからつくっていこうという話でありますが、今聞きました中で一番具体的になっているというのはファインセラミックスの試験センターじゃないかというように私は思うのです。 これは非常に具体的に進んでおるというふうに話も伺っておるわけでございますが、例えば、このセンターの規模の問題とか、あるいは設置場所の問題あるいはまた経営形態の問題、いつオープンするかという問題、それは当然この中部における先端技術としての産業を振興させていく一番の核であるということが前提であるわけでありますが、このファインセラミックス試験センターの全貌についてひとつ御説明をいただきたいと思うのです。
○黒田政府委員 ファインセラミックスというものは、新しい素材、新しい材料ということで非常に注目を浴び、多くの期待が寄せられているわけでございます。新しい素材でありますだけに、今後これが産業として発展し広く使われていくというためには、その特性にかかわる規格づくりと申しますか、それが必要だと思います。非常にかたいものだ、摩耗性にすぐれておる、熱に強いというようなときに、どういう規格をつくったらいいかということがまず問題になりますし、またその規格に基づいて統一的なといいますか、客観的な試験を行うということも欠かせない条件になるということでございまして、新しい産業、新しい素材が発展していくためには、そういった材料の試験検査を効率的かつ統一的に行うセンター、そしてそれを全国規模のものにしようというような構想があるわけでございます。特に、こういった構想につきましては、従来から窯業に関しての歴史を持っております東海地域と申しますか、先生御指摘の今の地域におきまして、ひとつぜひ全国規模の試験センターというものを設立してほしいという機運が盛り上がってきておるわけでございます。 私どもとしましても、このファインセラミックスの健全な発展を図る見地から、そのようなセンターというものの必要性を認めまして、実は五十九年度の予算案におきましては、そのファインセラミックス試験センター調査研究費というものを要求いたしておるわけでございます。したがいまして、現在御審議をいただいております五十九年度予算案というものが可決成立されましたならば、私どもは直ちにこのお金を使いまして、試験センターの組織、業務内容、ほかの機関とどういう結びつき、どういう連携関係を持ったらいいだろうか、あるいはその具体的な規模はどうあるべきか、場所は具体的にどこにするかというような、あらゆる具体的な構想づくりというものに着手をしたいと思っております。民間の方におかれましても、設立準備のための協議会というものを発足させようということで、予算の成立を首を長くして待っているというふうに聞いているわけでございます。 したがいまして、ただいまお尋ねの具体的なことにつきましては、実はこの研究費を用いて五十九年度において具体化を早急に進めてもらうというのが現在の段階でございまして、もしこれが五十九年度中に具体的な構想がまとまりますならば、直ちに六十年度以降具体的な設計、詳細設計ということも行われ得るとすれば、最も速いテンポでいけばもう六十年度後半にも実際の建設に着手できるのではないかというような非常な期待が寄せられて、準備が着々と進められているというのが現状でございます。
○横江委員 中京地区を想定し、しかも、その地元の熱意にということで、来年度の予算を消化する中で具体的にしていきたいという御答弁であるわけでありますが、これは受け皿、今何か民間とか協議会というお話があったわけでありますけれども、これは国立て行うのですか、それとも民間が受けるわけですか。民間が全体をいわゆる経営していくわけですか。民間の施設なんですか。
○黒田政府委員 これは民間の施設でございます。
○横江委員 そうしてまいりますと、国はどういうような役割をされるわけですか。
○黒田政府委員 国とのかかわり合いに関連いたしまして一番はっきりすると思いますのは、先ほど申しましたように、新しい素材でございますから、それについての規格といいますか、標準化というようなことが直ちに必要になってくると思います。通商産業省といたしましては、従来、工業標準化事業というものをいろいろな形で進めておりますが、このような試験センターができました場合には、このファインセラミックスに関する事業というものを、新しくできます試験センターに委託をするというような形を通じて国とのかかわり合いと申しますか、国の支援、指導が行われるというのが一番大きな国とのかかわり合いを持つ業務ということになろうかと思います。
○横江委員 これはそう簡単な、しかも少ない予算でできるものじゃないと私は思うのですね。国は、こういう構想とか、あるいはでき上がったものを利用するというかかわり合いを持つだけであって、財政的な問題とかそういうものについて、例えば援助とかという形についてはどういうようなかかわり方を持っていかれるのか。ほとんど民間が、聞くところによりますと何十億というようなこと、あるいは土地の問題からまいりますと、地方公共団体も含め、財界あるいは地元も含めて大変になると思うのです。 そういうように民間で今やっていくんだとなりますと、先ほどいろいろなお話がございました先端技術センターの問題とか、電子応用技術の問題とか、あるいは技術者の再教育とかという問題についても、これは国がやるのじゃなしに、国が構想を立てていくんだ、そしてそれを使うときは国が指示をしながらそこでかかわりを持っていくんだというと、今回のこのテクノベルトなんというものは実際には構想だけであって、中身というものは、現実に国は本当に国立的なものがないということになってまいりますと、余りにも構想を売るだけの話じゃないかという感じを実は持つわけであります。 そういう点からまいりますと、私は一つお尋ねしていきたいのは、例えばこの東海環状都市構想の推進、今の通産省関係の推進に当たって、法的な措置というもの、財政的な措置というもの、こういうものはどういう面からフォローされようとしておるのか、法的にどうなっていくのか、ここらあたりはどうなんでしょうか。計画だけつくってあとは民間に、地元にやりなさいと言って押しつけてしまうだけでは地元がパンクしてしまうと思うのです。今のお話のセラミックスだけでも、セラミックスは民間が力を入れていますからいいと思いますけれども、ほかの問題はそんなに熱意がなかったら、構想だけ国が打ち出してあとは民間任せですよ。民間はできないとした場合は絵にかいたもちに終わってしまうのじゃないでしょうか。法的な措置、法的なフォローはどうなっておりますでしょうか。
○石井政府委員 地域開発といいますのは、本来、地域が主体的に取り組むべきものでございますが、それらに必要な産業基盤の整備あるいは工業用地の造成あるいは工業用水の開発、こういったものについては国が当然に支援をしてまいるわけでございます。全体の、いわば全国的規模で見ました場合に、その地域開発を重点的に行うべき地域はどこかと申せば、私どもは、あくまでこれは産業の均衡ある発展、国土の均衡ある発展という観点からいたしますれば、過疎に悩む誘導地域あるいは特別誘導地域が選考さるべきであろうと思われます。 したがいまして、それぞれの地域におきます今後の産業の改善あるいは振興ということにつきましては、基本といたすのは地域のパワーであろうと思いますが、私どもは、従来の財政あるいは税制といったチャネルでできる限り支援をしてまいるということで対応してまいりたいと思っております。
○横江委員 私は、四十分に大臣がお見えになるというふうに伺っておりますけれども、四十五分になっていますが、大臣に私はこの問題も質問したいと思うのです。法的な措置、フォローはどうなっておりますか。 これは、例えばテクノポリスについては促進法という法律があるのです。今回のこの東海環状都市帯構想についての法的な措置がないのですね。そうして見た場合には、例えば全国総合開発計画に乗せるとか、そういうような薬づけをとっていかなければ、今局長の御答弁がありましたけれども、現実味は帯びてこないと思うのです。テクノポリスだって法律があるのです。このようなテクノベルトについては法律がない。それぞれの関係の法律によってやっていくのですでは、やろうという意欲はそがれると私は思うのです。例えばですが、全国総合開発計画に乗せるかどうか、ここに位置づけをするかどうか、この問題だけでも、これはひとつ大臣に答弁いただきたいのですが、どうでしょう。大臣は四十分の約束です。あなたの答弁では今のと同じ答弁になってしまうのですね。
○渡辺(秀)委員長代理 局長が答えられる点をまずお答えをしていただきます。
○石井政府委員 先ほどの答弁は必ずしも十分ではございませんで、私ども、産業振興という観点の側面だけでお答えしたわけでございますが、現在、東海テクノベルト構想はあくまでも東海環状地帯整備計画の一環でございます。したがいまして、この整備計画なるものをどう位置づけるかということになりますと、ただいま先生御指摘のような、全国の開発計画なり何なりとの連携を持ってくるわけでございますが、特に中京地域におきましては中京地域の整備計画がございます。それとの関連で今後検討されるものではなかろうかというふうに考えます。 実は、この点の所管は国土庁でございますので、全体的な中部圏整備計画とのつながりはよくわかりませんが、今後、東海環状地帯整備計画が確定いたした段階ではそれとの連携が問題になり、中部圏計画との関係で処理をされていくものというふうに理解をいたしております。
○横江委員 今の点につきましては、私は大臣から御答弁いただきたいわけでありますから、大臣がお見えになりましたらひとつ御答弁賜りたいと思います。 時間もありませんけれども、先般、通産省が東海環状自動車道に光ファイバーを併設するということで出ていましたが、時間がありませんので、この問題につきまして具体的に御答弁いただきたいと思います。
○石井政府委員 先ほど申し上げました中京地区の再活性化というためには各都市間の連携、これは例えば自動車道の整備でございますとか通信網の整備ということが肝要であろうかと思います。この点については建設省及び郵政省の方で検討されておるものというふうに理解をいたしております。 〔渡辺(秀)委員長代理退席、委員長着席〕
○横江委員 時間もございませんので……。このテクノベルトの関係、通産で研究をしておみえになりましたテクノベルトを推進していくに当たりましては、先端技術の産業化の中で国際化の問題というのが当然出てくると私は思うのです。そういうことからまいりますと、通産省自身がこの東海環状の中で検討してみえます一つの委員会としては、国際機能整備の検討というのがありますが、国際機能整備の検討の中で二年間でどういう勉強をされてみえるのか、国際化とのかかわり合い、施設の問題、あるいは空港の問題もそうだと思いますけれども、そこらについて御答弁をいただきたいと思います。
○石井政府委員 東海地域におきます国際的機能の強化ということのために、これまで幾つかのアイデアが検討されてきております。今アイデアと申しましたのは、最終的にはまだ構想としてまとまる段階に至っておりませんけれども、例えば、これまで名古屋市で国際ファインセラミックスフェアを二回開いてきておりますが、今後ともこれを継続していくべきだろうということが一つ現段階で当然念頭にあるわけでございます。それからさらに、国際産業技術交流センターを設立することはどうだろうか。これは、海外企業等とのネットワークで情報のネットワークを整備していくというようなことを内容として検討してみたらどうかということでございます。あるいは、これはアメリカの場合にもそうでございますが、各地域にワールド・トレード・センターなるものがありますが、名古屋市にもそういうワールド・トレード・センターなるものを設立するのはどうだろうかということが検討されておるわけでございます。 また、お尋ねの国際空港の問題でございますが、これは運輸省が判断すべき問題でございまして、私ども発言する立場にないわけでございますが、一般的に言えば、その地域におきます国際化のニーズが高まれば、国際空港という問題も当然それとの関連で検討されるものというふうに理解をいたしております。
○横江委員 国際機能を高めるために具体的な御調査をいただいて、しかも、それが例えば名古屋市内に貿易センターというのですか、トレードセンターをぜひ設置すべきだ、そういう前向きな検討をされておみえになるというお話を伺って、愛知というのは、特に名古屋は三大都市の一つではありますけれども、確かに国際化はおくれているのです。人の交流からいきましても、東京、大阪と違いまして、どこでも外人を見れるような、そんな人の面から見ただけでも国際化は進んでいないのです。まして、これから電子だとか先端技術が産業の中心に相なってくる場合には、当然このようなトレードセンターとか、あるいは産業技術の交流ということは当を得ているものでございまして、ぜひこの具体的な推進方をお願い申し上げたいというふうに考えるわけでありまして、具体的に少しでも御答弁いただけるならば、もう一度いただきたいと思います。 空港の問題については、必要がこれから出てくるならばというお話があるようでありますけれども、産業の推進と先端技術の導入からいって、今までは確かに物の流通というのは陸送であったり船であったりする、そういうことによる状況が大でありました。しかし、先端技術によりますならば、物が軽いものであり、小さいというような形からいくならば、飛行機が大きくウエートを占めてくるということは当然でありまして、地元の声よりか、この地域における先端技術の導入から、地域の発展からということを通産省はお考えになってこのテクノベルト構想を出してみえるのです。そこから、自然に国際空港の問題が出てくるのは当たり前だと思います。 相談をしていないとか検討をされていないのは、局長はどういう意味で言ってみえるのか私は知りませんけれども、名古屋通産局では報告書の中で明確に、新空港の設置は必要なんだと五十七年に出ているのですよ。通産局と局長とはかかわりないのでしょうかね。あなたは地元から声が出てくるまでは考えませんとか、そんなことであっては、テクノベルト地帯という問題についてあなた方から構想が出てきたんだけれども、これはまさに言うだけに終わるような気がするのです。名古屋の通産局は五十七年度の調査の上から、いわゆる新空港の必要性についても記載しているのです。その辺をもう少し明確にしていただきたいと思います。
○石井政府委員 国際空港の問題、私がその是非について発言すべき立場にないと申し上げたわけでございまして、私どもとしては、地域の国際化のニーズに対応して国際空港化ということが検討されることを期待いたしておるわけでございます。 それから、御指摘の名古屋の通産局ではそういう提言をしているじゃないかということでございますが、私どもの方も、名古屋通産局及び東海環状テクノベルト調査委員会、この委員会が報告書を出しておるわけでございますが、その報告書の内容は承知いたしておるわけでございまして、今後そういった地域のニーズに対応した形で運輸省とも話し合いたいというふうに思うわけでございます。
○梶山委員長 横江君の通産大臣に対する質問は保留をして、次に、中村重光君。
○中村(重)委員 なかなか質問の機会がないわけですが、きょうは一時間いただいたのだけれども、一時間では両大臣に対する質問もほとんどできません。さらにまた、きょうは河本経企庁長官、時間の制約もおありのようでございますから、簡単にお尋ねをいたします。 昨日長官は、労働大臣の私的諮問機関である産業労働懇話会に御出席になって、経済運営や経済見通しについて意見を交換されたということを昨夜の夕刊の報道によって承知したわけです。長官は、当面する経済運営の課題として、物価の安定、財政金融政策の機動的運用、対外経済摩擦の解消をお挙げになって、物価を二・八%以内に抑えるため、必要なら予備費をつぎ込んででも対策をとらなければならない。経済成長の伸びが目標を下回るときは補正予算を編成しても目標を達成しなければならないと考えているというようにお述べになっていらっしゃるのです。 これは正確かどうかわからないのですが、私は、経済運営については長官と考え方を同じくする面が前からあるわけです。しかし、何といっても長官は政府の重要閣僚でいらっしゃるわけですから、単に個人の願望であってはならないと思うのですね。だから、そのことが実を結ぶということであるべきだと私は考えるわけでございます。具体的にどの程度お答えができるのかわかりませんけれども、きのうお述べになりましたこれらの点に対して、実現の可能性というものがあるのかどうか、この実現のために大臣は今後どのような態度で取り組みをなさるのか、この点をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○河本国務大臣 大体は今お述べになったとおりの話をしたのですが、若干ニュアンスが違う点もございますから、少し説明をしておきたいと思います。 まず物価問題でありますが、物価の安定ということは経済政策を進めてまいります前提条件でございますから、これはもう政府といたしましても当然最重点に考えなければならぬと思います。そこで、予算編成に当たりまして、私と自由民主党の政調会長と大蔵大臣、三人で相談をいたしまして、物価政策を進めるに際して予算に計上してある物価対策費で不足する、こういう万一の事態が起こった場合には必要な金額を予備費から出してもらいたい、これは前にもそういうケースもございますので、そういう話し合いをしまして、当然のことであるのでそういう方向でやりましょう、こういう合意を得ております。それから、金融政策と財政政策の機動的な運営ということは、三者の間でやはりそういう方針でいきましょうということを申し合わせしておりますので、そういう御説明をしたわけであります。 金融政策の機動的運営というのは、要するに、今は金融政策の機動的運営を阻害しておる内外の要因がたくさんございますから、それらがなくなることが前提条件でございますので、それをなくするということが当面の一番大事な点でなかろうか、こう思っております。 それから財政の機動的運営という意味は、景気情勢に応じて財政が臨機応変の対応をしていく、こういうことだと思うのです。例えば、昭和五十四年は景気が過熱状態になりましたので、公共事業などは後ろ倒しをしておりますが、その後は不景気になりまして公共事業の前倒しをしておる。しかし、それでも不十分であるというので、下半期には補正予算を組んで若干の追加をしておる、こういうケースもここ三年ばかり続いております。 そういうことで、財政の機動的運営という意味は、経済の情勢に応じて財政が適切な対応をするという趣旨でございます。先般の与党と野党の予算修正の際も公共事業の追加問題が出たようでありますが、それに対して与党からは、経済情勢いかんでは補正予算を組んで公共事業の追加も考えなければなりませんという趣旨の答弁もいたしておりますので、経済情勢いかんではそういうことも起こり得ると思いますけれども、しかし、今の段階はまだ何とも申し上げにくい。秋ごろの情勢を見た上での判断だ、このように思います。 それから対外経済摩擦問題の解消は、自由貿易体制を維持していくという意味におきましてどうしても必要でございますので、総理の方からも特別にこの点についての御意見がございまして、今、四月末を目標に、ある程度当面の懸案問題をまとめたいということで作業をしております。特に農産物とVAN、ソフトウエア、この三問題につきましては、今月末を目標に今いろいろな作業を進めておる、こういうスケジュールになっております。
○中村(重)委員 大臣御承知のとおり、公共料金はメジロ押しの引き上げですね。それから、今度所得税の減税を不十分ながらおやりになるわけですけれども、それ以上に物品税とか間接税の増税でしょう。それから医療費その他の受益者負担というのが相当増大をするわけです。それから建設資材等も値上がりの傾向にあります。もう鉄なんかも末端は相当上がっております。それらのことをお考えになると、大臣がお述べになったような二・八%以内に抑え得るという可能性がありましょうか。
○河本国務大臣 確かに、今御指摘のように、公共料金は今度相当集中的に出てまいります。大衆課税による消費者物価の上昇が〇・二%くらい、それから予算関係の公共料金が〇・三%くらい物価を押し上げると思います。そのほかに政府の認可料金、地方の公共料金等合わせまして大体〇・五%くらいになるのではないか。広い意味での公共料金全体で一%前後の消費者物価の押し上げ要因が出てまいる、こう思っております。 ただ、幸いに一般の消費者物価はただいまのところは安定しております。ただし、二月から、ごく短期間でございますが、生鮮食料品の急上昇等ございまして、一時的に消費者物価が上がったという時期もございますけれども、大勢としては落ちついておる、こう思っております。しかし、おっしゃるように御心配な点がないわけじゃございません。そこで、十分に気をつけまして、どうしても二・八%以内にはおさまるような政策を総合的に、かつ強力に進めていきたい、このように考えておるところでございます。
○中村(重)委員 二・八%以内に抑えるため、必要なら予備費をつぎ込んでも対策をとらなければならないと言うが、具体的に予備費をつぎ込んでどういうような方法でおやりになりますか。今のお答えもある程度その意味が含まっているのだろうと思うのですけれども、はっきりしないのです。
○河本国務大臣 もし二・八%を超えるような物価に対する不安な状態が出てきた場合、これは多分主として生鮮食料品のような場合を考えておけばいいのじゃないかと思っておるのですけれども、そういう場合には、過去にも予備費から必要な金額を出しまして緊急対策を進めたことがございますが、今考えられることはそういうことでなかろうかと思います。しかし、それ以外にも突発事情が発生するかもわかりません。その場合にはそれに必要な対応をしていく、こういうことを考えております。
○中村(重)委員 財政金融の機動的運用の中には、多分公定歩合引き下げの条件が整ったというように大臣は予算委員会でお答えになっておられるし、また記者会見等においてもそういう見解をお示しになっていらっしゃるのです。現状において日銀総裁は慎重な態度をとっています。私も、この点は日銀総裁の考え方のように、アメリカの財政金融の運用の動向等を考えてまいりますと、現在公定歩合を引き下げる必要は感じるけれども、アメリカの金利はむしろ高金利の方向をさらに進めておるように考えるということだと、無理ではないかと思うのですが、やはり条件は整っておると大臣はお考えですか。
○河本国務大臣 この点も私は何回か発言をいたしましたが、若干ニュアンスが違うのです。 私の申し上げましたのは、三月になりましてから若干円高になりましたけれども、果たしてこの円高がそのまま続くかどうかわかりません。しかも最近はアメリカの金利が上昇ぎみでございますし、日本の金利との差がさらに開いております。そうすると、海外へ流れていく資本も、これまでも相当大きな金額になっておりましたが、あるいはさらにこの金額は拡大するかもわかりません。そうなると、これはまた円安の方向に行くことも考えられますので、もし円高傾向がこのまま定着をすれば、金融政策が機動的に運営できる一つの条件は整う。全部の条件ではありません、そのうちの一つの条件が整う。これはもう当然言えると思うのですが、そういう発言をしただけでございまして、公定歩合そのものについては幾つかの条件をにらみながら、日本銀行が御判断をされることでございまして、私は全部の条件が整ったとは思っておりませんし、さらにまた、その一つの条件である為替問題につきましても非常に流動的でございまして、円高が定着するかどうかはもう少し様子を見ないと何とも言えない、こういうことでございますので、ちょっとニュアンスが違うということだけを申し上げておきます。
○中村(重)委員 ただいまのお答えであれば私も理解ができます。 それから公共事業の問題については、私も、前倒しが必要であるし、また補正予算が必要であるというふうに考えていますから、この点は見解を同じくしますからお尋ねをいたしません。 ただ、大臣が特に慎重にお考えになって触れられなかったのがしれませんけれども、所得税とか住民税の大幅減税についてお触れになっていらっしゃらない。それから、個人消費を伸ばして内需の拡大ということについては非常に積極的な発言をしていらっしゃる大臣とされて、公共事業等の点はわかりますけれども、人事院勧告の完全実施といったような問題について意識的に避けられためか、これらの点についてはいかがですか。
○河本国務大臣 これは相当触れたのですけれども、その点については報道がないようであります。私が昨日申し上げましたのは、五十八年度の経済で政府見通しが大きく狂った点が二つある。その一つは、経常収支の当初見通しの三倍以上の拡大である。それからもう一つは、雇用者所得が政府見通しよりも大幅に減ったということである。雇用者所得が大幅に減ったということが、個人消費は少しはふえておるけれども、しかし、そのふえ方が思うほどふえていない、そういう背景になっておるのだと思う。 それから、経済がある程度発展をしていくためには、やはり所得の増加ということが必要である。そこで、五十九年度は所得の増加については個人一人当たり四・七%、雇用者全体では六・八%、そういう見通しを立てておる。ことしは少し経済が回復ぎみだから、残業等の所定外賃金も大分ふえておるので、去年のようなことは、五十八年度のようなことはないであろう。 あわせて、やはり税制問題については臨調の答申にもございますので、直接税を大幅にして、そして間接税をそれに見合うように適当にふやしていく、こういう、税制のあり方を抜本的に見直していくということをしなければいかぬ。それに関連をいたしまして。アメリカの進めております所得税の大減税等も例示をいたしまして、これがアメリカ経済の回復の起爆剤になったということ等も説明をいたしまして、税制のあり方等についても十分説明をしておいたのでございます。問題点はすべて昨日は説明したつもりでございますが、報道が一部でございますから、疑問のような御質問が出たのではないかと思います。
○中村(重)委員 大臣は十五分に退席だそうで、もう三分ぐらいしかないのですが、端的にここで円相場に対する見通し、先ほどの答弁の中にも入ってはいるのですけれども、この点をお聞かせいただきたい。 それから、アメリカの景気動向ですが、健全な景気が定着をしたというのか、そういうようなふうに見通されるのかどうか。 それから、アメリカの高金利の推移ですね、動向と申しましょうか、これをどう見ていらっしゃるのか。経常収支の赤字が八百億ドルぐらいになるのでしょう。それから財政収支がこれまた一千億ドル以上の赤字。そこで金利も高金利である。そこで外資がどんどん入ってくるわけですね。これが流入するわけですから、財政でもってこれを散布する。だから消費も、それから住宅建設も非常に伸びている。ところが、この動向がそのまま推移いたしますと、金利は下がるのではなくて上がってくるというように私は思う。それは円高にも影響してまいりましょうし、日本を初め世界全体の景気に大きな影響をもたらしていくであろうと私は考える。決して健全な姿だとは私は考えていない。だから、大臣はこれらの点についてどのように見ておられるのか、端的にひとつお答えください。時間が来たようです。
○河本国務大臣 アメリカの経済につきましては、見方が二つあると思うのです。短期説と長期説とございますが、私はむしろ長期説をとっております。と申しますのは、第一次石油危機後のアメリカ経済の回復状況を見ますと、五%台の好景気が約三年半続きまして、そして第二次石油危機でがたんと落ち込んで、一昨年まで厳しい状態が続いておった。それがようやく三、四年ぶりで昨年の春以降回復に向かっておる、こういう流れだと思うのです。 御指摘のような赤字問題等もございますけれども、経済の流れといたしましては、物価も安定をいたしておりますから、まず相当期間続くのではないか。ただし問題がないわけではありません。しかし、その問題点についてはある程度の調整も行われるのではないか、このように考えておりますが、一番心配なのは、やはり中東情勢が御承知のような状態でございますので、第三次石油危機が起こればこれは全部御破算でありますので、問題はむしろここにあるのではないか、こういう感じがいたします。 それから円ドル為替の問題につきましては、これは日本の経済の基礎的条件はむしろアメリカよりもすぐれておるわけでありますけれども、何分にも金利差が相当な数字になっておりますので、やはり資本の流出が続いております。この資本の流出のために円安になるわけでございますから、これはもう少し様子を見ませんと、円高になるのか円安になるのかにわかに判断ができない、非常に微妙な点だ、このように思います。
○中村(重)委員 委員長に御配慮をお願いいたしておきますが、所信表明演説にも御質問申し上げる機会がありませんでした。私の方の部会長、両理事の方を通して経済見通し、景気対策等両大臣に対して質疑をいたしたいと思っておりますので、ひとつ御配慮をお願いいたしたい。したがいまして、きょうはこれから個別案件について通産大臣を中心にお尋ねをすることにいたします。 それでは、機情局長が時間的な関係があるようですから、この方を先にお尋ねいたします。 これは公正取引委員会委員長お見えでございますから、時計業界の流通問題について、私は疑問に感じている点が非常に多いわけです。これは通産省の方でも、産業機械課が参加をされて流通適正化委員会というのを設けて、流通問題について取り組みをしておられるようでございます。 抽象的にこう申し上げても答えがしにくいと思いますから、二、三の点について一応私が申し上げますが、御承知のとおり時計は巨大資本、しかも二つのメーカーが七五%程度を占めておる、まあ若干下がってきているんだろうと思っているのですけれども。そうした巨大メーカーと、卸もいますけれども、小売との間に非常な力関係というのが、格段の違いがある。そのことが不公正取引になっているのではないかというように私は考えるわけです。 まず第一に挙げたいことは、メーカーの希望価格、いわゆる正札ですね、これの表示をメーカーは求められるわけです。そして、その表示価格の六五%で小売は購入をしています。ところが量販店に対しましては四〇%で卸しています。二五%差があります、系列店と最販店とでは。これが第一、問題としてあります。 もう一つは、次の製品が販売段階に入りますと、既存の製品はオープンをすることになる。オープンをしますと、メーカーはメーカー希望価格の表示をやめなさい、時点価格に変えなさいと今度は要求をしてくることになります。そこで今度は、メーカーも販売をオープンをいたしますと価格をずっと下げることになる。小売はきのう仕入れたといたしますよ。ところがきょうオープンになりますとその価格はぐっと下がることになります。大変な損害を小売店はこうむることになります。ところが、不思議征ことに、量販店に対しましては事前に連絡をいたします。先ほど申し上げましたように、量販店は四〇%でしょう。オープン価格ということになってまいりますと、今度は四割をもっと下げて量販店に卸すことになります。量販店はあらかじめオープンになるということが明らかにされていますから、なお割引価格をぐっと下げることになります。割引をして販売をすることになります。小売は量販店に太刀打ちできません。このようなことが許されてよろしいんだろうか。しかも二重価格、いわゆるメーカー希望価格と割引価格という二重価格というのがほとんど設けられている。 私は、かつて秋葉原の家電の二重価格ということについて、公取といろいろこの問題について質疑応答を行いました。公取の方でもいろいろ調査をされて、二重価格というのは適当ではない、通産省の指導と相まってこの二重価格制度を取りやめさせることに成功したように記憶をいたしているのであります。 時計の流通の場合におきましても、これと似たような形が行われているというように思うのです。私は、ただいま申し上げましたようなことが今日公正な取引であるとは考えません。いわゆる公正競争とは思いません。不公正取引である、このように考えるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、通産省としては流通適正化委員会等を設けていろいろ流通秩序の確立のために取り組んでいらっしゃるのでございましょうから、これらの点をどうお考えになっていらっしゃるのか。きょうのこの質問は公取中心にいたしたいと思っておりますので、もちろん公取委員長のお答えを中心に求めていくわけであります。いかがでございましょう。
○高橋(元)政府委員 仰せのありますように、腕時計そのものが最近クォーツ化してまいった。それからメーカーも従来のメーカー以外に電機メーカーからの参入がかなりあるということで、腕時計の流通の実態というものが従前に比べてかなり変わってきておることは事実でございます。しかも、それが量販店でかなり値引き販売が行われておる。それから表示の問題もいろいろ、不当な二重価格表示があるんではないかという御指摘もあります。 今お尋ねのございましたのは、私どもが最近やってまいりました不当な二重価格表示の規制とも関連した問題かというふうに思いますので、まずオープン品の方から申し上げたいと思います。 カタログから希望小売価格が撤廃されておるのに、量販店、一般の小売店で希望小売価格を対照価格として二重価格の広告を行う、それが景表法に違反する事例というのがございますので、昨年の九月にかなり広範な調査をいたしまして、大規模な小売業者、ディスカウント店でそういう不当な二重価格表示をやることのないようにという警告をいたしまして、かなり是正をさせたわけでございますけれども、その際に、今お話のございました希望小売価格が撤廃されておるのに、それをもとにして何割引き、こういう表示をやることは不当な顧客誘引にもつながり、ひいては消費者の利益も害する、こういう観点から指導をしてまいったわけであります。相当数の警告をいたしております。 この問題に関連いたしまして、オープン品の、つまり時計というのは大体三千銘柄ぐらいあるようでございますから、かなりファッション性のある商品でもございますし、カタログに載せて希望小売価格を表示することについての洗い直しがしょっちゅうメーカーの側で行われるわけでございます。現在では、メーカーと販売店との間で大体年に二回というようなことになっておるようであります。年二回その希望小売価格が撤廃されまして、いわゆるオープン品になりましたときに、これを今も御指摘のございましたように、早目に小売店に通知をしてやらないと、小売店が非常に困るという問題が出てまいります。私どももその点はメーカー、時計の小売業者、卸売業者、その辺といろいろ話をしておりまして、今お話のありますように、なるべく前広に小売店についても希望小売価格を撤廃した旨の通知をするという方向で現在指導をいたしておるわけでございます。 お尋ねのございましたような事例については、直接承知はいたしておりませんけれども、そういうふうに、例えば量販店が事前に知っておるのに小売店がそれを知ることがおくれる、それによって取引の公正が害されるということのないように、今後注意をしながら指導を進めてまいりたいと思います。 次に、いわゆる差別対価があるのではないかというお尋ねでございました。小売業者、これは量販店も含めてでございますけれども、小売業者がいかなる仕入れ価格でメーカーまたは卸商から時計の仕入れを行っておるかという点につきましては、差別対価ではないかというような批判が絶えませんので、私どももたびたび調査をしております。 五十七年に実態調査をいたしてみたところでございますけれども、全体の七、八割を占めておるようなかなり大きなブランドにつきましては、メーカー、卸業者の取引先別の対小売業者実販売価格、これは値引き、リベート等を引いた裸の価格でございます、それにつきましてもばらつきはそれほど大きくはないわけでございます。比較的小さくて名前の通っていないブランドにつきましては、量販店であるか小売店であるかによって仕入れ価格に差のある例もあるわけでございますけれども、取引高ないし支払い条件等の相違に基づく値引き、リベート等、経済取引上の違いによって生じている、大勢としてはそういうふうに考えられまして、現在のところ不当な仕入れ価格の差別ということには当たらないのではないかというふうに考えております。
○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。 ただいま公正取引委員会の委員長からも御答弁がございましたように、時計産業の場合にクォーツ化に伴いまして量産、量販体制が進んでまいりまして、それに伴いまして流通に非常に大きなインパクトが起こったわけでございます。特に、時計の大幅割引表示販売、いわゆる安売りでございますけれども、そういった問題も非常に大きな問題として起こってまいりました。そういったことから、通産省といたしましては、昭和五十五年から、先ほど先生お話がございました時計流通適正化委員会というものを省内に設置いたしまして、以後鋭意その時計の流通問題について取り組んでまいっているわけでございます。 そこで、現在までのこの委員会の活動状況でございますけれども、まず、一つの業界から特に重要な問題として取り上げられました大幅割引問題について取り組んだわけでございまして、五十六年四月に中間報告を出しております。それによりまして、旧製品あるいは見込み違い商品、そういった製品についてのメーカー希望小売価格を撤廃すべきである、こういう一部商品のオープン化と申しましょうか、そういう提言をいたしております。現在、その提言に沿いまして、どのような製品についてオープン化をすべきかというような問題につきまして、業界において鋭意検討を進めておるところでございます。私どもとして、商品のメーカー小売価格の撤廃問題について、この中間報告の提言に沿いまして、現在、業界を指導しておるところでございます。 さらに、この流通問題につきましては、例えばメーカーの販売体制の改善であるとか、あるいは卸売業者と小売業者間の取引の適正化の問題とか、いろいろな問題がございます。さらには、小売業者の体質の強化、そういった問題も含めて対策を進めていくことが必要である、こういうことでございまして、実はこの委員会の最終レポートが五十七年に出ているわけでありまして、そういった総合的な流通対策について、そのレポートの中に取りまとめられております。現在、私どもとしてそれに沿って総合的な対策に取り組んでいるところでございます。 先ほど先生から差別価格の問題あるいはそのオープン化に伴ういろいろな問題につきまして御指摘があったわけでありますけれども、先ほど公正取引委員会の委員長からもお話がございましたように、そういった問題に関連いたしまして、独禁法等に触れる問題がないように、公正取引委員会とも連携をとりまして指導してまいりたいというふうに存じます。
○中村(重)委員 独禁法の問題というのは、広義に解釈するのか狭義に解釈するかということによって変わってきますよ。私は、今の公取委員長のお答えで納得できない。仕入れの条件等を勘案してくるときに、差別の卸価格だとは考えないという意味のお答えがあったわけですね。公取委員長、二割違うのですよ。量販店には四割程度ですよ。片や六割五分ですよ。二割五分違うのです。それから、オープンするのはあらかじめ小売には知らせないのですよ。量販店には知らせているのでしょう。したがって、量販店はこのオープンを目指してなお割引価格を大幅にして、目玉商品みたいに販売をするのですよ。なるほど取引条件は、量販店は現金仕入れでしょう。小売店は二カ月程度の手形です。手形の金利計算等を考えてみても、二割五分も卸価格に差をつけるということは、差別がない、差別取引でないというような考え方があなたの常識から出てくるのですか。おかしい。オープンするのだったら、あらかじめ量販店にも小売店にも知らせるべきです。こんな不公正なことを差別がないなんてこの委員会で公取委員長ともある人がお答えになるなんて、これはもう常識外だな。 それと製造中止は、宇野宗佑代議士を中心とする自民党の懇談会のメンバーの努力で、この方は外したのです。メーカーが二重価格というものを外しました。量販店は二重価格にして、メーカー希望価格、そして割引価格というものをずらっと下げて売る。そのためにこの二重価格制度というものは量販店が必要になってくるのです。これは小売が困るのです、仕入れが二割五分も違うものだから、それだけ割引をして売れないから。この不公正な取引によって小売店がこうむっておるところの損害、被害、本当に私はこういうことが許されてはならぬと思う。 通産省の流通適正化委員会がこれらの点についてメスを入れて、正常な状態に持っていこうとする意図のもとにおやりになっていらっしゃるというのであるならば、私は評価をいたします。いつごろ設けられたのか存じませんけれども、こういうことがさも当然かのような、今局長の答弁の中からは、まあまあまともなことをやっているのだというように受け取られるような答弁もありましたよ。そういうニュアンスがありましたよ。これは納得できない。どうします。
○高橋(元)政府委員 私どもが、先ほどお答えしました五十七年に行いました腕時計の流通実態調査でございますが、そこで把握しておりますのは、メーカーが直販店を含む小売業者に対して卸しております価格で見ておりますと、先ほども概括的に申し上げましたけれども、大体六五というのが標準の価格体系でございます。低い方で見ていきますと六一とか五七とか、それくらいの差があるものがある。もっと低いものももちろんあるわけでございますが、大体において数%、四%から八%ぐらいの差でございます。四〇でずっと量販店に卸しておるという事例というのは、その段階では発見ができませんでした。もっとも現金問屋から量販店がかなり買っておりますから、そういうものも考慮しなければいけないのかもしれませんが、私どもはこれはメーカーと卸、小売それぞれの段階に当たりまして実態調査した結果で今申し上げておるわけでございます。 ただし、一部比較的小さい銘柄につきまして値開きのかなり大きなものがございます。名前を挙げてよろしくないのかもしれませんが、お許し願って、セイコーとかシチズンとか、そういう大きな銘柄につきましては、それほど大きな価格差が実態調査の結果では発見できなかったわけでございますから、そういう認識に立って、独禁法で申しますような二重差別対価ということは発見できなかったということをお答えしたわけでございます。 さらに、機情局で現在やっておられます委員会、そういうところとも連携をとりながら、流通実態について私どもの方もさらに掘り下げた追及が必要であろうというふうに考えております。
○中村(重)委員 ほかの法律案件もありますので、これでこの点終わらなければなりませんが、公取委員長、私もこうして質問する以上はある程度の調査をいたしています。的外れな指摘とか質問をしていることはないと確信をいたしておりますから、調査をされて、不公正な取引にならないようにひとつやっていただきたいということを要請をしますが、お考えをお聞かせいただきたい。 それから、通産大臣、今お聞きになりまして、時計の流通問題に対して問題点があるということはお気づきでございましょうし、機情局の方で適正化委員会をつくって適正な取引をさせなければならぬというようなことをやっているということによっても、この時計の流通問題というのがいかに複雑かということについてお気づきになられたんだろうと思うのです。通産大臣の今後の取り組みについてもお考えをお示しいただきまして、この問題はこれで終わることにいたします。どうぞそれぞれお答えをいただきます。
○高橋(元)政府委員 今もお話がございましたように、私どもといたしましても独禁法に違反するような差別対価、または不当廉売その他不公正な取引が行われないように注意してまいるのは当然でございます。今後とも腕時計の流通実態についての把握を深めて、さようなことのないように努力をしてまいりたいと考えます。
○小此木国務大臣 時代が進むにつれまして、いろいろな意味で商業活動が非常に厳しくなっている現状でございます。時計を中心の今の議論を聞いておりましたけれども、今後この点を十分に配慮して検討してまいりたいと存じます。
○中村(重)委員 公取委員長に考え方をお示しいただきたいのですが、電電公社の民営化に伴いまして「VAN、外資含め自由化 公取委、郵政案修正求める」という、これは日経ですが、この段階で公取委員長が、これが事実であるといたしますなら、第一種に対する考え方、それから第二種に対してはこうあるべきだ、いわゆる適用除外にするとか、あるいはどうだとかと、いろいろ具体的な指摘をしていらっしゃるのですが、今、通産大臣と郵政大臣とこの問題について丁々発止とやっておられるのです。私どももこれは重大な関心を持っていることは間違いないのです。同調できるところがあるのですが、これは公取が言うのは正しいなと思うところもあるのですが、これは適当ではないというふうに判断できるところもあります。この段階で、今公正取引委員会が意思表示をされたとするならば、これを適当だとお考えになりますか。考え方をあわせてお伺いします。
○高橋(元)政府委員 電電会社法案それから電気事業法の一部改正法案それぞれの要綱ないし法律案が出まして、郵政省から私どもの方にも法案についての意見を求めてきたわけでございます。たしか先週の初めであったかと思いますが、それにつきまして、委員会で電気通信事業法案に対する考え方というのをまとめて郵政省に申し入れをしたわけでございます。 その内容につきましては、政府部内、関係者間で現在調整中でございますから、詳細なことを申し上げることは差し控えたいと思いますけれども、郵政省から求められたことに対する意見として私どもが郵政省に申し入れをいたしましたことは、一部新聞に漏れたような形跡もございまして書かれておるわけでございますけれども、天下に公表するということでなくて、政府部内の法令調整という段階で求められて答えを出したということが実態でございます。
○中村(重)委員 通産大臣に見解を伺うのですが、重大な関心を持って対処しておられるということはよくわかります。ただ、第一種については、新規参入の有無については余り意見をお述べになっていらっしゃらない。慎重な態度をとっていらっしゃる。私は、第一種はやはり新規参入は適当ではないというように考えるのです。データ通信とかVANとか端末機、いわゆる第二種、特別第二種はこの新規参入は認めるべきであるというように考えます。 ただ、通産省の考え方として、伝えられておりますように、裸にしてしまう、いわゆる完全自由化、それから外資も自由化にすべきだということ、このことも私は問題があると思うのです。何といっても新しい会社はこれから発足するのです。やはりしばらくやって、その実績の上に立って、外資をどうするか。通産省がお考えになっているように、自由化する必要というものが、貿易摩擦の問題とも関連をいたしまして将来生じてくるかどうか、その段階においてお考えになるべきではないのか。ともかく新しく民営化として発足をするということは、これを育てていかなければならぬというように考えます。これらの点に対して通産省はどうお考えになるか。 ただ、郵政省案のように、電話機の一つを動かすのまで届け出をしろとか、行革とは反対の方向とも考えられるような許可、認可なんという非常に厳しい規制にはやはり抵抗を感じるのです。そこは、新しい会社はこれから発足するのだということで緩急よろしく、丁々発止と、これは国民の利益を守る観点からということであるならば当然でございましょうが、余り急ぐ必要はないと私は考える。何もそう今度の国会に無理に提案をし早くやらなければならぬというように、そうせっかちになる必要はない。 特に国鉄の場合においては、非常な慎重な態度でもってこれから検討してやろうとしているのですね、監理委員会とか。電電の場合は二千億という納付金まで出すような優秀な事業体であるわけです。何も政府の足を引っ張っているのでも何でもないのです。にもかかわらず、何のためにこうせっかちになって、民営化、さあ完全自由化だの、第一種、第二種、特別第二種はこうしなければならぬというように、そう角突き合わせてがたがたやらなければならぬのか、私は理解できないのです。これらの点に対する通産大臣の見解をひとつお聞かせいただきたい。
○小此木国務大臣 かねてからこのことにつきましては、通産省としては何としても自由な基盤を確保するという主張を続けているわけでございます。先ほど委員から、郵政大臣と私が丁々発止といろいろ議論し合っているということでございますが、議論はいたしましたけれども、丁々発止とやる前に、実はしかるべきところに調整を依頼したわけでございます。調整を依頼した私がここでとやこう申し上げるのもどうかと存じますので、事務的に政府委員から現状を説明させます。
○志賀(学)政府委員 お答え申し上げます。 まず、第一種電気通信事業の問題でございますけれども、私ども通産省といたしまして、この第一種電気通信事業と申しますのは、その性格からいってまさに通信事業であり、公益的な性格が非常に強いものであるというふうに思っております。したがって、この第一種電気通信事業については、ある程度の規制というのは適当であろう、必要であろうというふうに思っております。また、その第一種電気通信事業についての外資の問題でございますけれども、第一種電気通信事業については、外資の規制ということも国際的にも許される問題であろうというふうに私どもは思っております。 問題は、郵政省との間で主として議論が行われて始りますのは、要するに第二種電気通信事業の分野でございまして、私どもの考え方といたしまして、この第二種電気通信事業と申しますのは、主として情報処理の分野に属する事業分野ではなかろうか。最も技術的な進歩のスピードが速い分野でございますし、あるいは民間の創意工夫がこれからいろいろ凝らされていく分野であるというふうに思うわけでありまして、この分野についてはできるだけ自由に、民間の活力、創意工夫というものが発揮できるような、やはりそういう枠組みをつくっていくことが必要であると思っているわけでございまして、そういう観点から、この第二種電気通信事業分野については、届け出であるとか、あるいは許可であるとか、そういうものは適当でない、こういう立場で現在までいろいろ意見を申し上げているところでございます。
○中村(重)委員 この問題はまた改めて議論をいたしたいと思うのですが、新会社が第二種の事業経営までやることは、新規参入をすると、参入をした企業が競争に負けるというようなことで、適当ではないと通産省はお考えのようでございますが、私はむしろ、これを子会社なんかにやらせるとその点が問題だと思うのです。むしろ会社に経営をさせる、そして、公取委員長は帰って結構ですと言っちゃったのだけれども、本当はおってもらった方がよかったのだが、これは適用除外にしないで、第二種、特別第二種の方は新会社にもやらせる、そして不公正取引にならないように公取にチェックさせるということの方が、むしろ新規参入した業者も企業も経営がうまくいくようになるのではないか、そういう常識的に落ちついて考える時間が私は必要だと思いますよ。そういうことでひとつ御検討をいただきたいというように考えます。 それと、全電通の組合の方々とも話をしてみるのですが、私は、むしろ郵政省との距離の方が遠くて、通産省との距離の方が近いような感じすらいたします。だから、こういう大事業ですからざっくばらんにお考えになって、そして、何回も繰り返すようですが、せっからになって後に悔いを残すことにならないようにやっていただきたい。私どももひとつ大いに御意見を伺うことにいたします。私の方の後藤部会長は行革関係の事務局長もやっている、大変熱心に勉強もいたしておりますから、ひとつ大いに話し合おうではありませんか。そういうことで大臣、もう一度、もう具体的ではなくて結構ですから。
○小此木国務大臣 よく承知いたしました。今後よくお知恵を拝借いたしまして検討してまいりたいと思います。
○中村(重)委員 蚕糸産業の問題について、問題点を私の方から一方的に述べまして、御意見を伺います。 蚕糸砂糖類価格安定事業団、ここで本年度の三万一千俵を含めて十七万五千俵というのをストックしておるわけですね。農中から一千八百億も借り入れをしていらっしゃる。ところが生産農民は、現在の一万三千九百円という価格でも採算割れだ、これをもっと引き上げてくれと言っている。そうなってくると、今度は機屋が困るんだ。そんな高い糸を買って生産なんてできやしない、採算割れだ、倒産をする、失業者がふえる、こういうことになる。中国からは、市場価格は七千円程度でしょう。これを一万五百円から一万一千円ぐらいに、量を少な目にして価格を、こっちが上げたわけじゃないのでしょうけれども、価格を抑えてくれと言ったら、これだけ買ってくれと言っているのでしょう。一万一千円ぐらいの値段で買っていらっしゃる。ところが、安い原料でもって製品化して、その品物が今度は国内に入ってくるということになってくると機屋さんはダブルパンチを受けることになる。むしろ中国からの安い生糸を輸入して、混合してもう少し安くしたらどうかということになってくると、今度は生産をしているところの業者がまた困る。これはもう、今まで高い原料を買って製品化しているのに、それは困るじゃないかという、こっちの方から今度は反対が出てくる。ところが、十七万五千俵ストックをしておるということになってくると、倉敷料が要るでしょう。千八百億を借り入れしていると、今度は金利があるわけですね。これから百六十億ぐらい払うのでしょう。事業団が払わなければならない。こんな策のないことをやってはだめだと私は思いますよ。 事業団が直ちに生産農民に対して助成をすることはできる仕組みにはなっていないと私は思う。通産省と農林省と事業団と話し合いをされて、知恵を出し合って、三者とも何か救われるような、守られるようなことをお考えになったらいかがであろうか、このように私は考えるわけでございますが、農林省からもお越しいただいておりますし、両省から考え方をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○高木説明員 お答え申し上げます。 事業団に大量の在庫がたまっていることにつきましては、まことに御指摘のとおりでございます。そこで、私どもは、当面の重要課題は何よりも需給改善を図ることであるということで、この数年来輸入の抑制、これも通産省の御協力を得ましてやってまいりました。それからもう一つは、需要の増進ということでキャンペーンでありますとか、さまざまな運動も展開してまいりました。しかしながら、五十三年以来五十八年までの間に約四割も需要が落ちるという大幅な落ち込みがありまして、これはまことに予期せざるものでございましたが、その結果といたしまして在庫がたまるということに相なったわけでございます。 そこで、五十九年度におきましては製糸業の側におきましても、五十八年度からでございますが、約三割に近い設備の廃棄というようなものも進めております。それから特に五十九年度は繭の段階でも生産の調整が必要であると考えまして、現在生産者団体と数量につきまして協議を進めております。近く結論を得る見込みになっております。 それから全体的な当面の需給改善対策は強力に進めることといたしまして、さらに中長期的にこの安定制度の問題をどうするかということにつきましては、現在、省内に設けました学識経験者から成ります研究会を開催いたしまして、中長期的な問題につきましてはここで検討を進めておるところでございます。これにつきましても通産省の方からの御協力を得て進めているところでございます。
○黒田政府委員 お答えいたします。 生糸に関する所管は農林水産省の方でいろいろ問題を現在検討しておられるというのは、ただいま御答弁があったとおりでございます。私ども通商産業省といたしましても、絹業、特に機屋さんを所管しておるわけでございまして、この面で非常に大きな影響を与えておるということにつきましては十分承知しておりまして、この制度には大きな関心を持っているところでございます。 そのような観点から、農林水産省が今いろいろ中長期的な制度のあり方について研究会を開いておられるわけでございまして、私どもも全面的にこれに参加し、御協力を申し上げながら、蚕糸絹業の将来にとってあるべき姿を探求するということで鋭意努力しておるところでございます。
○中村(重)委員 大臣、この問題では大臣も非常に関心をお持ちですね。新用途開発というのでたしかテレビに映ったようですが、絹を混紡した洋服をつくるという新しい用途を開発すると、製糸業者も救われるのではないかというお考え方だろうと思うのです。熱意を高く評価したいと思うのですが、いずれにしても百六十億という倉敷料と金利を払っているというのはむだな話です。だから、製糸業者も救われるように、生産農民も守られるように、機屋さんもぶっつぶれないように、何か知恵を出し合うことが必要じゃないでしょうか。新しい用途の開発も私はいいことだと思うのですが、ともかく常識で判断できるような行政を生きた行政としてやっていただくようにしてはいかがでしょう。どうですか。
○小此木国務大臣 申し上げるまでもなく、生活様式が非常に変わってしまった、そのために絹の関係業界、また需要が非常に落ち込んでしまった、いわば構造的な現象に陥っているという現在の姿、私も十分、こんなになってしまったと認識しております。中村委員おっしゃるように、今後通産省といたしましては、洋装需要あるいは和装需要の振興対策に積極的に取り組んでまいりまして、さまざまなアイデアを出して、需要を喚起していかなければならない。この対策に真剣に取り組んでまいる所存でございます。
○中村(重)委員 これで終わります。 労働省からお越しいただいているものですから、委員長、あしからず御了承ください。 中小企業の倒産、中小企業だけじゃなくて大型倒産もあるわけですが、そこで関連倒産が非常に増加してくるわけなんで、この際中小企業倒産防止共済法の改正が必要ではないか。掛金ももう少し上げるが、ともかく貸付金をもっとふやしていくというような、そういう拡充をおやりになる必要があるということをまず申し上げたいと思うのです。 さらに、大企業と中小企業との賃金格差が非常に大きくなりつつあります。ところが労働省の中にあります中小企業従業員退職共済制度、この制度は魅力がないものだから事業者の抵抗が非常に強い。掛金を自分らだけで負担しなければならないかといって、国の補助金は、千二百円から一万六千円まで十九段ある。ところが補助金はもとの千二百円に対してのみしかない。十年以内五%、十年以上一〇%。こんなことではだめなんで、もうこれは何十年ほとんど改善されていない。もっと魅力のあるものにするために、国の助成措置を高めていくことが必要ではないか。魅力がないから企業年金なんということにならざるを得ないんです、これは。 だから、せっかくこういう制度を国はつくっているんだから、通産省も、これは労働省の所管だなんてよそごどのように中小企業庁も考えないで、もっと労働省に積極的に物を言わなければだめです。何回も私はこの委員会でやっているけれども改善されない。大体、十九段あって、千二百円から一万六千円まで、ただしかし、補助金だけはもとの千二百円に対してのみ交付されている。こんなばかげたことがありますか。これらの点についてどうお考えになるか。いわゆる倒産対策、倒産見通し、それから、ただいま申し上げました点について、それぞれ簡潔にお答えをいただきます。
○中澤政府委員 倒産状況が非常に深刻であるということは御指摘のとおりでございます。倒産防止共済制度もその対策の一環として、私ども本年度におきましても充実に努力しておりますけれども、抜本的な改正につきましては、法に定められておりますように、昭和六十年度をめどに、制度に関する基本事項につきまして現在検討中であるということを申し上げます。 なお、それまでの間におきましても、倒産共済制度の内容の周知徹底あるいはこれの加入促進ということに引き続いて努力してまいりたいと思っております。
○山口説明員 中小企業退職金共済制度についてのお尋ねでございますが、先生御指摘のとおり、ただいまの制度は、掛金のランク千二百円から一万六千円ある中の千二百円について、最低掛金月額について補助をする、このような制度になっております。その理由といたしましては、高い額の掛金を掛けられます比較的恵まれた企業と、最低の掛金しか掛けられない企業との均衡の問題ということもございまして、そういうことから、すべてに共通するということで最低掛金月額についての補助をしている、このような仕組みになっているわけでございます。 しかしながら、先生御指摘のように、制度自体を魅力あるものにしていく、これにつきましては、我々としても真剣に検討していかなければいけないというふうに考えておりまして、労働省に置かれております中小企業退職金共済審議会の御意見等を伺いながら今後とも引き続き検討させていただきたい、このように思う次第でございます。
○中村(重)委員 山田審議官にお尋ねをしたつもりだったのだけれども、私が質問していないから答弁がないのは当たり前なんです。 大型店の抑制措置を講じているのだけれども、三条、五条の届け出によって八カ月の間には結論を出さなければならぬ。ところが、二年間というような形で抑制措置を講じている。だとするならば、これは行政指導によって法律をねじ曲げたことになる。これはけしからぬことだ。ところが、この法律を生み出したときに、実は私は与党とも話し合いをし、政府とも話し合いをいたしまして、事前届け出制というのをつくったのだ。だから、今やっている措置は当然事前届け出制でやるべきだ。やると理解をしてよろしいのが。したがって、量的には違うだろうが、将来ともに事前届け出制という趣旨を生かして行政指導をやる、こういうようなことで受けとめてよろしいかということが一点。 もう一つは、このごろは、新聞報道もあるとおり、大規模小売店が商魂たくましく休日をできるだけ少なくしていこう、これは私も間に入りまして、当分の間年間三十日、それから閉店時間が七時ということを決めている。ところが、このごろはできるだけ休日返上というような形でやっている。おまけに、昔は二日が大売り出しということであった。正月三日ぐらいは大規模店も小売店も静かに休むということになっておった。ところが、大型店がそういう刺激的なことをやるものだから、二日から初売りだなんというようなことが出だした。静かに三日間ぐらい休ませなさい。そして、正月四日から初売りをやらせればいいじゃないですか。このことは今日の週休二日制なんというような方向でもあるということからすると時代逆行です。何もかも戦前回帰じゃ困る。だから、もっと静かに正月は休ませるという方向を、労働対策等も考えながら指導していくということでなければならぬと思います。 この二点について山田審議官から明快に賛成ということでお答えをいただきたい。
○山田(勝)政府委員 最初の御質問でございますが、まさにそのとおりでございます。大店法の円滑な運用ということをいたすために現在の行政指導ということが行われているわけでございます。特に先生御指摘のように、事前によく調整をするという趣旨から、現在行っておる行政指導につきましては、三条届け出の前にも、周辺の小売商の方々等につきましてよく説明をするということでございます。 また、三条届け出以降の期限につきましては、五条と違いましてやや時間的には弾力的でございますけれども、五条になりますと先生御指摘のような時間的な制限がございます。しかし、それを円滑に行うためにまさに事前的な調整ということを行っているわけでございます。 ただ、この過去二年間というものが終わりまして、さてその後どう連続するかにつきましては、先般の二月十六日の大臣談話のように、当面継続をする、しかも、いろいろのところからの御意見を組み入れまして改善をする、こういう措置をとってございます。ただ、今度の場合には、おおよそ二年ということがございませんで、事態の変化に対して弾力的に対処をいたしてまいりたいと存じます。 それから、第二点の正月の二日から開店をするという問題でございますけれども、地域住民の生活の利便性、それから商店が果たすべき流通機能、それから従業員の労働条件等々諸般の観点から考慮されるべきと思います。と同時に、先生御指摘のように、日本の社会のよき伝統あるいは静かなお正月、これはまた活力とともにゆとりを求めるという通産省の方針の一環でもございますけれども、こういった面はまさに心情的に先生の御意見は理解できるところでございます。 ただ、正月の初売りは各地域の地元の商慣行というのがいろいろございます。地域の実情に応じて決められておりまして、二日から営業しているという例を見ますと、地元の商店街からの要請もあって開いているというものもございます。しかし、通産省としては、こういった問題を総合的に勘案しながら、いろいろ初売りの問題に対処してまいりたいと存じます。消費者ニーズ、地域の事情というのがございます。そこで、地域の事例というものをひとつ収集して分析をしてみたいと思っております。
○中村(重)委員 これ以上質問すると委員長からしかられますが、余り気を使い過ぎる答弁をしなさぬな。なかなかいいことを言っているかと思うと、またおかしくなってしまう。そんなことではだめ。ともかく正月は静かに休ませなさいよ。騒がしい正月にしないこと。もう少しいいところばかり考えなさいよ。余り気を使い過ぎる。大型店がそういうことをするから今度は小売店もやらざるを得ぬでしょう。そんなばかなことがあってはいけません。答弁要りませんから、十分配慮して、いいところだけを実行していくようにしてください。 終わります。
○梶山委員長 午後二時に再開することとし、この際、休憩いたします。 午後一時九分休憩 ————◇————— 午後二時二分開議
○梶山委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。 先刻保留いたしました横江君の通商産業大臣に対する質疑を許します。横江金夫君。
○横江委員 大臣にお尋ねいたしたいと思いますが、午前中の質疑から、東海環状都市帯構想の通産省におけるいろいろな調査の結果によりまして、例えば代表的なものとしてはファインセラミックス試験センターとか、その他のメニューがどんどん出てきているわけであります。ところが、こういうすばらしい計画が出てきておりますけれども、しからば、実際に財政的な確保ができるかどうか、あるいは法的措置のフォローができるかどうかといいますと、テクノポリスのような一つの促進法の形がありますけれども、今回の東海環状都市につきましては、そういうような法的なフォローがされていないわけなんです。 そこで、私は先ほども局長に質問してありますけれども、こういう法的保護をするために、いわゆる全国総合開発計画に東海環状都市帯整備計画を明確に位置づけることは必要であるというふうに痛感するわけです。これは国土庁の関係ですからという話がございましたけれども、しかし、この計画そのものはほとんど通産省のかかわりが大きいと思うのです。その意味合いから、いわゆる新しい新全総に明確に位置づけをするかどうか、この辺の大臣の御見解を賜っていきたいと私は思います。
○小此木国務大臣 横江委員おっしゃるこの計画は、三県一市が主体になってまとめられたものと承知いたしております。その推進には地域が自主的に取り組んでまいることが基本的な問題でございますけれども、通産省といたしましては、既存の関連施策を活用してこれを支援してまいる所存でございます。この計画推進のための法的措置が必要かどうかということは、必要のある場合どう対応するか、これは国土庁を中心として関係各省と協議してまいりたいと存じます。
○横江委員 この計画を推進してまいりますと、先端技術の導入でございますので、当然そこには、東海におきましては今空港は二種空港しかないのです。新しい空港、国際空港の必要性は当然出てくると思います。午前中にも言ったように、名古屋通産局におきましてはその必要性について報告書に書いてあることも事実でございますが、今回、二年の調査の中で新しく整備計画をつくるわけでありますが、通産省としては、これから東海における新しい空港の必要性をこの整備計画に提言をしていかれる用意があるかどうか、この辺につきましてもお尋ねしていきたいと思います。
○加藤(昭)政府委員 お答え申し上げます。 東海地区の新国際空港を設置すべきかどうかということにつきましては、運輸省が判断すべき問題でございまして、当省は発言する立場にはございません。しかし、一般的に申し上げますれば、国際空港は周辺地域の国際化あるいは情報機能の強化などを通しまして、地域経済の発展に寄与するものであると認識しております。
○横江委員 終わります。
○梶山委員長 長田武士君。
○長田委員 初めに、下請代金支払遅延等防止法についてお尋ねいたします。 この問題につきましては、先日の予算委員会で一部、私、取り上げましたので、多少重複するかもしれませんけれども、きょう公取委員長おいでですから質問したいと考えております。 この法律は、親企業が優越的な立場を利用いたしまして下請企業を圧迫することから、下請企業の利益を保護するために設けられたものであることはもう御承知のとおりであります。この下請法は昭和三十一年に公布されたわけでありますが、それ以来今日まで、法律で規制の対象になっておりますのは製造委託と修理委託の二つであります。 この点に関しまして、昭和四十年の下請法の改正の際の衆議院商工委員会での附帯決議を見てまいりますと、二番目のところに「下請取引の範囲の拡張については、現在の製造委託、修理委託に限らず、運搬、土建等も、その実態に即して適用するよう速やかに検討すること。」このように附帯決議がついておるわけであります。さらに昭和四十八年の中小企業基本法の改正の際にも、下請取引の範囲の拡張について、規制対象から除外されております下請関係についても十分対処すべきであるというような附帯決議がついているのは御存じのとおりであります。 先日、私がこの問題を取り上げましたときに公取は、建設業については昭和四十三年から四十五年にかけて三回にわたって一般調査をいたしました、さらに運輸業についても四十五年から五十年にかけて一般調査を実施いたしました、このように予算委員会で答弁をいたしております。 私はその答弁を伺いまして、建設業は十五年、運輸業については十年をもう既に経過いたしておりまして、その後調査がされていないようでありますけれども、現在、この物流子会社が下請運輸会社を圧迫しているというような状況です。十年前、十五年前はこういう状況ではなかったのですね。そういう点を考えますと、現在とは大きな違いが出てきている、仕組みそのものが違ってきている、このように私は考えるわけであります。 そこで質問いたしますが、近い将来、調査をされる予定なのかどうか、さらにあの附帯決議にもございますとおり、運輸と建設を規制の対象とする考えがあるのかどうか、この二点について公取委員長の御答弁を求めます。
○高橋(元)政府委員 先般運輸のいわゆる下請につきまして予算委員会で御質問がございました。その際にお答え申し上げた件を今御質問がというふうに思うわけでありますが、運輸業における優越的地位の乱用行為、これが正当な理由がないのにとか、不当にという具体的なケースにどう当たるかということは個々判断の問題ですけれども、今もお話のございますように、この問題はかなり広範で深刻な問題であろうというふうに存じますので、具体的な内容に応じて、法令に照らして対応してまいるのは当然でございますけれども、さらに、現在例えばPOS、販売時点管理でございますとか、スーパーのプライベートブランドでございますとか、その他の実態調査を今するわけでございますが、それに関連をいたしまして、今お話のありますような、運送業における優越的地位の乱用があるかないかということの把握に努めてまいりたいというふうに存じます。それで、その結果によりましてさらに必要に応じて実態の把握、より広範な実態の把握というものも考えてまいりたいというふうに存じます。 それから、サービス産業全般、これが近年の経済構造の変化で非常にウエートも大きくなってまいりましたし、その分野における取引もふえてまいったわけで、したがって、そういう分野について、運輸、建設といわず、例えばソフトウエアでございますとか、放送、テレビ関係の番組の外注でございますとか、いろいろな問題が散見をしておるわけでございます。これもかなりふえてきておるわけでございます。 今もお話のございましたように、院の附帯決議の御趣旨もありますから、私どもとしては、そういうものについて常に勉強を怠っておってはいけないと思いますし、勉強を進めておるつもりでございますけれども、サービス産業等の非製造部門の比重の拡大に伴ってそういう問題が発生をしてきておる、この実情を把握するとともに、対応について十分研究をしてまいりたいというふうに考えております。
○長田委員 委員長、サービス問題については私後ほどお尋ねをいたしますけれども、運輸とそれから建設、この二つは規制対象外ですけれども、規制の中に入れたらどうでしょうか。この二つは附帯決議もついておりますから、もう附帯決議も随分長いものですから入れたらどうでしょうか。
○高橋(元)政府委員 もちろん現在独禁法の十九条で禁止されております不公正取引にわたるものにつきましては、独禁法の適切な運用によってこれに対応してまいらなければならないわけでございます。今後ともそういうことに努めたいと思っておりますが、製造委託、修理委託、こういう分野ではかなり定型的な契約というものが進んでおるわけでございますけれども、運輸でございますとか建設でございますとか、建設につきましては認定基準を作成、公表しておりますので、かなり定型的に把握できるというふうに思いますが、運輸業につきましてはまず実態の把握に努めませんと、どういう場合の下請取引が定型的な契約であるのか、どう部分についてどういう措置を講じて不公正取引というふうに認定をいたすのかは、把握に努めませんと十分な答えが出てまいらない、その点を私今申し上げたわけでございますが、できるだけ機会をとらえて実態の把握に努めて、問題点を、十分対応できるように勉強をしてまいりたいというふうに申し上げたわけでございます。
○長田委員 実際調査してみますと、委員長、荷受け会社と荷主と、それからさらにその子会社、さらにはその零細の業界、こういう段階なんですね。したがいまして、法定運賃の七〇%ぐらいしか実際はトラック業界は受け取っていないというのが実態なんですね。 通産省は四十五年から五十年、こういう調査をやったということでありますけれども、実際問題そのころの形態というのは運輸業者と荷主と、こういう二つの関係、二者間の関係が非常に顕著です。しかし、近年にはそういうことじゃなくて、むしろ子会社をつくり、そうして子会社には正規な運賃を払うけれども、さらにそこでピンはねといいますか、金をある程度取ってしまって、七〇%くらいしかトラック業界に払っていないというのが実態なんですよ。こういうのはやはり優越的な地位の乱用とか、独禁法にひっかかりませんか。
○高橋(元)政府委員 具体的なケースを見ないと、なかなか一概に申せないわけでございますけれども、自己の取引上の地位が相手方に優越せることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に行われた行為であるかどうか、これは個別判定の問題だというふうに存じます。 ただし、一定の業界でそういう状況がかなり広く認められておるという場合に、もっとその実情を正確に把握いたしまして、それに対応して一般的な不公正取引に陥らないような規制が必要ではないかという点について、実情把握のために勉強、検討をしたいということをお答えを申し上げておりますので、御理解を賜れば幸いでございます。
○長田委員 ですから、トラック業界で今一番問題になっておりますのは、やはりどうしても長時間運転を強いられる。本来は交代でもう一人運転手が乗ってなくてはいけない。ですけれども、それができない。そういう問題も出てきてますね。法定福利費を積み立てすることもできません。もう会社の運営としてぎりぎりの線まで追い込まれておるというようなことで、非常にトラック業界としてはもう死活問題なんです。そういう意味で、法定運賃の少なくとも一〇〇%、これは決められた運賃でございますから、支払ってあげませんと、トラック業界、やっていけるものじゃありませんね。そういうところに人身事故の問題であるとか、あるいは過酷な条件を強いられて、いろいろな問題が起きておるというのが実態でございます。 こういう点を現場に足を踏み入れて公取は調査して、いわゆる優越的な地位の乱用であるとか、そういう問題が行われていないかどうか、そういう点をもっとはっきりさしたらどうでしょうか。
○高橋(元)政府委員 御指摘のありました諸点は、私どもも同様に考えるわけでございます。そこで、荷主に当たります側の産業ないし企業の実態、それから中間の親便になります運送業者の実態、それから下請になります運送事業者の実態、それぞれを広範に調査をいたしていきたい。 その手順といたしましては、現在もくろんでおります各種の調査の際に、そういう産業の、または事業者の製品の輸送にどういう形が使われておるか、どういう問題があるかということがわかるようなところから早速始めたいというふうに考えております。
○長田委員 どうかその点をしっかりひとつ調査をしていただきたいと思っております。 それから、附帯決議で当然こういう問題が取り上げられておりますから、やはり我々が附帯決議をつける場合において、法の一部修正とかそういう問題が当然出てきますけれども、その時間がない。そういう意味で、今問題になっております実態というものを把握しながら附帯決議というのはつけるわけですね。この商工委員会でもそうなんですよ。そういう意味で、附帯決議でそのようなことを具体的にうたわれておりますから、相当問題があったなということも事実でしょう。 そこで、建設業法の第四十二条一項では、建設大臣は、発注者、元請負人による下請負人、この不当な圧迫がある場合には公正取引委員会に措置請求をできるとしておるわけでありますけれども、これまで措置請求というのは何件くらいございましたか。
○高橋(元)政府委員 四十七年の認定基準を定めました後、五十四年、五十五年にかけまして大手の元請負人百二十七社、下請負人百八十九社、それを対象にいたしまして認定基準の遵守状況の調査をいたしました。その結果、百七十日を超える長期手形というものを交付していた事例、これは極端な事例でございますが、そういう事例を初めとして問題のあります十一の元請負人に対して改善の指導をいたしました。 それから、建設業の下請負人から当委員会に対して申告または相談がありました場合には、事実関係を調査して、認定基準に基づいて改善のための行政指導を行っております。例えば五十四年について申しますと、そういう事例は三十五件ほどございます。ただ、これまで独禁法十九条違反の疑いで正式の審査事件として取り上げた事例はないわけでございますけれども、今申し上げたように、改善のための指導を行って事態を排除する実は挙げておるというふうに考えております。
○長田委員 建設省にお尋ねをいたします。 特に室内インテリア関係あるいは上下水道、ガス配管業、こういう業種においては非常に下請が多いのですね。代金がもらえないとか、あるいは手形が長過ぎるとか、こういう問題は私は歩きますと随分耳にいたします。 そこで、建設業法におけるところの下請負人保護の規定の運用状況はどうなっておりますか。
○藤原説明員 御承知のとおり、建設業法にも下請代金遅延防止法と同じような下請保護規定がございまして、私ども、業法の規定に基づいて日ごろ行政指導に努めておるところでございます。 特に建設省といたしましては、五十三年に策定いたしました元請・下請関係合理化指導要綱に基づきまして元請、下請関係の改善のための施策を講じておるわけですが、この要綱の趣旨を徹底いたしますために、年に二回くらい局長通達を発しております。特に最近では、手形期間につきまして、その期間を百二十日以内とするというふうな具体的な指導にも極力努めておるところでございます。 また、特定建設業者、これは下請代金の規模が一千万円以上の工事を行える業者でございますが、この特定建設業者に対しましては、五十四年度から下請代金支払い状況等の実態調査を年二回やっております。業者数は全体で二万六千業者余りおりますが、毎回その一割ぐらいを抽出いたしまして実態調査を行いまして、元請・下請関係合理化指導要綱の周知徹底等に努めておるところでございます。今後もこの改善のためにさらに努力してまいりたいと思っております。
○長田委員 建設業法では下請負人の保護の規定はあるわけでありますが、公取でも、さっき公取委員長がおっしゃっておりました建設業の下請取引に関する不公正な取引方法の認定基準、これは四十七年四月だったと思いますが、決めまして、その後五十四年に一度調査をしたというような報告が公取から私のところへ参っております。 そこで、この運用状況はどういうふうになっておるのかということと、また、建設業者が下請問題について申告してきた場合、対応する用意はあるのかどうか。さらに、公取委といたしまして、建設業の下請問題はほとんど手がつけられていないようでありますけれども、独禁法の優越的地位の乱用を防止するためにも、もっと積極的に下請問題に対して取り組むべきだと私は考えますが、この点はいかがでしょうか。
○高橋(元)政府委員 現在までに建設業法の四十二条に基づきまして建設大臣または都道府県知事から措置請求をいただいたことはございませんが、今も建設省から御答弁がございましたように、建設省は建設業界の監督に当たって、下請関係が公正に行われるような御配慮を進めておられると思っておりますし、私どもの役所でも、四十七年の認定基準に基づきまして支払い条件、手形の支払い方法、それから契約の各条項につきまして詳しい基準を定めて、それの遵守の指導を行っておるわけでございます。 五十四年、五年に行いました調査の結果につきましては、先ほど御報告を申し上げましたけれども、問題は、そういう不公正な取引が行われないように、事前に行政ベースで指導をして、事態の排除を図るということが大事だと考えておりますので、それに努めておるところでございます。 それから、建設業の下請負人から公正取引委員会に対して申告または相談がなされました場合には、事実関係を調査して、認定基準に基づいて改善のための行政指導を行ってまいりたいというふうに考えております。この問題につきましては、当委員会としてもう十二年前から認定基準をつくって、それの遵守励行に努めておるところでございますので、今後とも遺漏なきを期してまいりたいというふうに考えております。
○長田委員 現在産業構造が大きく変わっておりまして、下請法の成立当時あるいは第三次改正が行われた昭和四十年の状況と私は大きく変わってきているように思います。 先ほど公取委員長からサービス問題、サービス産業についても云々とお話がございましたけれども、中でもサービス産業の進出は非常に著しいものがあるわけであります。国民所得にサービス産業の占める割合を見てまいりましても、二十五年前には四八%程度だったものが、昭和五十五年には約六〇%にも達しておるわけであります。また第三次産業の就業人口も五五%余りに達しておる状況でございます。 こうした産業構造の変化の中で、その変化に対応した形で、弱い立場にある下請企業を保護する下請法の規制対象範囲が、成立当時から相変わらず二つであるというところに私は問題が起きているように思います。特にサービス産業が入っていない。サービス産業においては下請企業は下請法の保護が受けられない、そういう不合理が出ておるのも事実であります。サービス産業も分野は非常に広い。業種も多種多様であります。コンピューターのソフト関係あるいは広告、CM関係等、下請問題も厳しい状況に置かれておるのが実情であります。 事実、ある大手のコンピューター製造販売株式会社があるわけでありますけれども、システム化、プログラム化を中小のソフト会社に発注したわけです。ところが、情勢の変化ということで途中でキャンセルになっちゃったという問題も実は起きております。そういう意味で、産業構造の変化に十分対応した形で、このサービス産業の下請問題は常にその実態をつかまなくちゃなりませんし、またその必要があるだろう、私はこのように思うわけであります。この点について再度明確な御答弁をいただきたいと思います。
○高橋(元)政府委員 今お示しのように、コンピューターのソフトウェアでございますとか、広告、コマーシャルメッセージでございますとかいうものにつきまして、支払い条件なり受領拒否なりという不公正取引が起こっておりまして、現在独禁法の十九条に基づきまして調査を進めておるものもございます。また改善の指導をいたしたものもございます。ただし、お話しのございますように、産業構造のサービス化、ソフト化ということは非常に著しいテンポで進んできておりますし、その分野の取引もふえてきておりますので、そういう非製造業部門の比重の拡大に伴って、御指摘のような問題も逐次ふえてきていると思います。製造業とか製造委託、修理委託部門とか、そういうところでの定型的な契約上の問題、支払い条件の問題、優越的地位の問題というように明確に定型化して下請法の適用ができるのか、従属的な継続的取引関係の中に置かれておって、優越的地位というふうにすぐ形式的にできるのかどうか、その辺が下請法の問題としては一番基本かと存じます。 そこで私どもも、問題が広く、かつ非常に大きくなってきておりますので、今後の課題ではございますけれども、その対応について当面十分研究を進めていきたいというふうに思いますし、具体的な事案に接しまして、是正が必要な場合には適時適切に対処していきたいと考えております。
○長田委員 公取委員長、もう一つ問題なのは、資本金区分という問題であります。 実際、一千万円以下の資本金でないと下請企業にはなり得ないですね。そういう意味で、実際問題、現状のいわゆる産業構造から見まして、一千万円の資本金を突破しても、やはり依然として下請企業として甘んじなければならないという企業はたくさんあります。そういう意味で、私は、資本金区分の引き上げというものもぜひここで考えなければならない、そういうふうに考えますが、その点いかがでしょうか。
○高橋(元)政府委員 資本金が一千万円を超えたために形式的に下請法の対象外になる事業者がおありになって、それが、下請法の適用を外れてはおりますけれども、独禁法の十九条に言う不公正取引にならないように、これは現在、独禁法の運用の立場から、私どもの方は的確に対処してまいりたいというふうに考え、そのように努力しているわけでございますが、こういう広範な問題について、例えば資本金基準をどうするかということになりますと、例えば通産省、中小企業庁、地方自治体、そういうところの第一線で仕事をしておられる方々の御意見を聞いて、問題点をまず把握していきたい、実情把握に努めて、問題点について研究、検討を続けていきたいというふうに考えておりまして、さようにして、例えば下請法での保護を広げるのか、それとも独禁法の十九条に言う優越的地位の乱用の規制というものをきめ細かくやっていくのか、包括的に検討したいというふうに考えておる次第でございます。
○長田委員 それでは最後に、公正取引委員会は、中小企業育成の推進を図るということ、当然それが旨となっておりますけれども、景表法では知事に権限を委任しておりますけれども、下請法も知事に権限を委任できないものかどうか、この点はどうでしょうか。
○高橋(元)政府委員 下請取引の公正化を図ってまいるという観点から、国と地方公共団体と協力して事に当たらなければならないのは当然であると思います。その協力体制のあり方を検討してまいりますために、もう三年ぐらい前から、下請法運用改善検討会議というのを、県庁の中小企業担当課の課長さん方にお集まり願って、私どもの方の担当の部局と開いてきておるわけでございます。複数の県にまたがる下請取引をどうするんだろう、例えば権限移譲いたしました場合に。そういうような問題もございます。さらに検討を要する問題もございますから、そういう場において問題を煮詰めていきたいというふうに考えている次第でございます。
○長田委員 それでは、公取委員長それから建設省、結構でございます。 次に、LPガスの問題についてお尋ねをいたします。 御承知のとおり、LPGは昭和三十年ごろから使用されておるわけでありますが、三十年代は年率六二%というふうに使われておりまして、そして、昭和四十年代でも、四十八年の石油危機までは一七・四%という高い需要の伸びを示してきたわけであります。そして、石油危機後は伸び率が鈍化してはおりますが、それでも五十七年度には千六百万トン弱にまでは達しておりまして、わが国にとっては重要なエネルギー源の一つとなっておる現状であります。 このLPGにつきましては、石油の精製や石油化学の生産に伴いまして、副産物として生産されるわけであります。国内でも石油の精製をやっておりますから、国内でも当然生産できる、こういうものでございます。 昭和三十六年に中東からの輸入が開始されたわけでありますが、それ以来、四十七年度には輸入依存度が五〇%となりまして、五十七年度では約七四%輸入に依存するという実態ですね。しかも、総輸入量の五六・三%はサウジアラビアに依存をいたしておるわけであります。 〔委員長退席、田原委員長代理着席〕 また、そのほかにも、クウェート六・六%、アブダビ一五・二%、ドバイが三・三%、カタール二・五%といった中東諸国からの輸入もありますので、総輸入量の八三・九%は中東に依存をいたしております。ですから、ホルムズ海峡依存度も、石油は五九・五%でありますから、これに比べて非常に高いと思います。昨年来のOPECの石油減産に伴うLPGの減産と相まちまして、我が国のLPG需給の混乱の原因ともなっておると思います。 さて、五十七年の十一月以降昨年五月まで、サウジはLPGの値上げを実施してまいりました。ちょうど合わせて五十五ドルだと思いましたね。そのため、我が国内の卸売物価が急騰いたしました。化学原料用、電力用、都市ガス用などの需要が激減いたしまして、値段の安いナフサに転換されていったわけであります。こうしたことから、LPGの需要は、五十八年度においては初めて前年度比マイナス、これは千四百三十五万トンですから、マイナス八・六%と予想が立てられておるわけであります。しかしサウジは、昨年後半に三回にわたりまして、十ドル、十ドル、三十五ドルと、このように値下げをしてまいりまして、価格は一昨年の値上げ前の状態に戻っておるわけであります。一トン当たり二百二十五ドルというふうにもとへ戻りました。五十九年度の需要見込みを見てまいりますと、需要の落ち込みはもとに戻らない状況のようであります。 そこで質問に移りますが、まず第一に、LPGは今後とも我が国にとって重要なエネルギー源であると思いますけれども、今後のエネルギー政策として、その需要の見通しも含め、LPGをどのように位置づけておるのか。そして安定的な供給体制、つまり輸入先の分散ですね。これをどのようにして分散していくのか。 第二に、昨年基準原油が五ドル値下げされたわけでありますけれども、こうした中でLPGだけが値上げされたわけであります。このような値上げを許した背景には、我が国の従来からのLPGの輸入政策が中東方面にどうも偏っておる、このことが原因ではないかという反省もあるようであります。原油の値下がりの中でなぜLPGだけが値上げを許されたのか、その点をひとつ明確にお答えをいただきたいと思います。
○小此木国務大臣 LPガスは、家庭、業務用として全国の世帯の約六割で使用されておりますほかに、自動車用、工業用あるいは都市ガス用等に幅広く使用されておりまして、年間千五百万トンの需要を持つ重要なエネルギー源でございます。 今後におきましても、クリーンで取り扱いが簡便なことから、その需要の増大が見込まれておりまして、昭和五十八年十一月の長期エネルギー需給見通しにおきましても、引き続き全エネルギー需要の五%を占めるものと見込まれておりまして、今後とも国民生活上非常に必要なエネルギーであると認識いたしております。 以下につきましては政府委員より答弁させます。
○豊島政府委員 先生のおっしゃいました、中東に対してLPGの依存が非常に高い、この点についてどう考えておるかということでございますが、中東依存度、石油で七〇、それからホルムズ海峡六〇ぐらいということでございますが、確かに八五という、中東依存が非常に高いわけです。特にサウジが中心になっているということは非常に問題でございまして、この中東依存ないしサウジへの過多依存というのはどうしても解消していかなくちゃいけない、こう考えている次第でございます。 そういう観点から、我々としましては、こういう中東、特にホルムズ以外の、例えばインドネシアとかマレーシア、オーストラリア、それから中東であってもアルジェリアとか、そういう地域におきましてLPGの開発といいますか、供給が最近いろいろと進んでおるということで、できるだけそういう国へシフトしていく、こういうことを期待しており、また進めていかなければいけないと考えております。 そういう観点から輸入ソースの多角化のための調査団を五十七年、五十八年、五十九年とそれぞれ計画して、委託費で調査を進めておるということでございます。民間でも五十八年の八月、特に昨年こういうサウジからの供給がとまるとか、値段が非常に上がるという事情を背景にいたしまして、懇談会が輸入業者の間でつくられまして、そこで多角化の方向を業界においても意識高揚して、そういうことで一生懸命検討しておるという状況でございます。 それから、第三の、なぜ石油価格が下がる中でLPガスが逆に値上がりしたかということでございます。かつては、LPが非常に安いというので、産油国自身はLPの価格をできるだけ石油並みに上げていこうという基本的な努力といいますか、そういう意向があったということが背景に一つあると思いますが、特に昨年におきまして大幅な値上がりをしたという背景としては、OPECが昨年の三月に基準価格を五ドル引き下げるとともに、千七百五十万バレルの生産枠を設けたわけでございます。その中でサウジアラビアは割り当てがないので、大体千七百五十万バレルを前提とすると五百万バレルというのがサウジの枠である。ところが、需要が不需要期に入りまして落ちたときどうするかということで、サウジの役割としてはいわゆるスイングプロデューサーといいますか、全体の需要が落ちたときサウジが調整弁になる、こういう役割を果たすわけでございまして、そういうことから、正月にかけては五百万バレルじゃなくて、たしか三百七十万とか、四百万を切るような生産制限を余儀なくされた、それに伴いまして随伴ガスの生産も当然石油の生産と同じように落ちたということで、その供給不足から、需要と供給の関係で、日本としては相当買わなければいけない、そこでサウジ側に相当大幅な値上げをもたらすような次第となったわけでございまして、サウジに対する依存度が大きいことと、もう一つ今申し上げたような事情があったかと思います。
○長田委員 ただいま通産大臣から、クリーンなエネルギーということで、今後の代替エネルギーに準ずるものといたしまして、安定性に非常に期待しておるという御答弁をいただきました。 そこで、私は、石油が五ドル下がったのにLPGが何で上がるかということで今答弁を求めました。需要と供給のバランスが崩れておるということでありますけれども、このようなクリーンなエネルギー、LPG、この位置づけというものは日本にとっては非常に重要なエネルギーですから、こういう位置づけにもかかわらず、先般LPGの一・二%の税率を、新しく税を設けるというお話ですね。そうなりますと、産ガス国は日本が負担能力が非常に強い、負担能力があるというふうに見てくるのじゃないか。そういう意味で、LPガスの価格の引き上げを誘発されるような気がしてならないのであります。私は、前回この委員会でも通産大臣及びエネルギー庁長官にお尋ねしたわけでありますけれども、そういう心配は全くないのでしょうか、あるのでしょうか。
○豊島政府委員 需要と供給の関係で上がったということは事実でございますが、その後、先ほど先生もおっしゃいましたように、スポットする、よその国が手当てする、あるいはサウジの生産が五百数十万バレルに戻ったということで価格は下がったわけでございます。それで、LPG自身について、確かに石油税をかけるということ自身は価格の値上げの口実になるのではないかということでございますが、御承知のように、一・二という非常に低い税率でございまして、特に消費者を前提といたしますと、十キログラム当たり八円ということでまあ〇・三%程度の負担、負担は負担かわかりませんが、非常に微々たるものじゃないか、こう考えるわけです。特に最近発展途上国におきましても、随伴ガスの利用といいますか活用、あるいは製油所が幾つか、インドネシアとかその他の国でもできておりますが、そういう製油所から出るガスを活用してLPをつくろうという、活用という声も相当出てきておりまして、そんな点から昨年の一時的な問題、あるいはサウジ依存度が高過ぎるという問題はございますが、特に今回の石油税の拡充といいますか、一・二%かけるということによって、LPGの価格を引き上げる口実になるというようなことにはならないと私どもは考えておる次第でございます。
○長田委員 LPGのうちで、産油国の原油の生産に伴いまして出てくるガス、LPGですね、この利用率はOPECあたりでもまだ五〇%に達していないんですね。あとは燃やしてしまうケースが随分多いようであります。やはり近代的設備がないとか、そういうことが理由のようであります。そういう点では、ガスを液化する設備さえ整えばLPガスの生産はこれからまだまだ伸びるという見通しがあるようであります。 昨年八月三日の日本経済新聞によりますと、通産省は五十九年度からLPGの新規プロジェクトに対しまして、海外経済協力基金を活用していこうという方針を打ち出したと報道されております。また、本年二月二十四日の日経新聞によりますと、産ガス国の値上げや供給削減に対抗いたしまして、共同輸入のための協議会をつくろうという話が報道されております。これらの方針や話はその後どういうふうに進んでおるのか。いずれにいたしましても、安定供給のための輸入は確保しなければなりませんが、それのための施策はどうなっておるのか、この点をひとつお答えいただきたいと思います。
○豊島政府委員 産油国におけるLPガスの開発ということにつきましては、当然今まで半分ぐらい燃やしているのを活用する。これはプロパン、ブタンにつきましてはLPGでございますし、それからメタン、エタンにつきましてはLNGということでございまして、双方活用するわけでございますが、特にLPGにつきましてはLNGに比べて設備も小さいということで、どちらかというと、さらに活用が割と容易であるということも言えるかもわかりません。 この問題につきましては、従来コマーシャルベースで相当進んでおるわけでございまして、輸銀融資等がそれに活用されているというのが大部分でございますが、同時に産油国、産ガス国の中でも発展途上国に対しましては、経済援助の一環として、従来からも幾つがその設備につきまして援助しておる、円借款を与えてやっておる例がございます。例えばタイとかあるいはビルマとか、これは必ずしもガス田からとるLPGだけでなくて、石油精製設備からとるLPGもあるわけでございますが、いずれにいたしましても、先ほど申し上げましたように、多角化のためにいろいろ調査団を五十七年から出しておりまして、こういう点についても検討しておるわけでございまして、そういうことからいろいろプロジェクトができ上がっていくわけでございますが、それに対しては、コマーシャルでいくものにつきましては輸銀融資等を活用する、それからいわゆる発展途上国からの要請があれば経済協力基金、円借款、こういうことで若干の形態は違うと思いますが、今後そういうことでまた進められていく、進めていかなければならない、こう考えておる次第でございます。 それから第二の、LPGの共同輸入構想が出ておるということでございますが、これはことしの五、六月ころにアルジェリアで年間四百万トンくらいのLPGの生産が行われるということでございまして、従来のLPGの供給ソースに比べまして相当遠い地域でございます。そのために運賃も二十五ドルから三十ドルくらいかかるということで、余りそういうところについて我先にといって買うということになりますと、なかなか値段がつり上がって高いものになってしまうということもございます。そういう観点もございまして、仮に、輸入する場合には、そういうどちらかというと割高になるようなことを避けるような観点、あるいはそれをどう分担するかということで共同輸入をしたらどうかということでございますが、これについて今いろいろと一つの方法として考えておるわけで、この形態についてどうなるかはまだこれからの検討でございまして、いずれにしましても、共同輸入するということが有利に展開する一つの方策ではないか、こういうふうに考えて鋭意検討しているところでございます。
○長田委員 新聞によりますと、これは業界紙のようですが、本年二月、三月のサウジからの供給量が契約量より三〇%削減される、このように報道をされております。そして、再値上げに警戒感というふうにうたわれておりますけれども、そうなると供給量が減るわけでありますから、需要と供給のバランスでまた値段が上がるかなというような感じでみんな心配しておるわけであります。したがいまして、今後におけるサウジの供給と値段の行方というものをどのように考えていらっしゃるのか、この二点をお尋ねいたします。
○豊島政府委員 サウジからの供給につきましては、先ほど先生のおっしゃったように、若干のカットということが通告されております。ただ、そのカットの通告自身は、去年の例を見ますと、年間を通じではそれほど大きな数字ではないということで、後で増量するというようなことも行われたわけでございまして、そういうことで今のカット自身が全体のカットになるかどうかということは、過去の例から見るとそれほど大きくはなっていないという感じがいたします。 しかし、いずれにいたしましても、サウジの供給量がどうなるかということにつきましては、正直言うと難しい問題でございますが、そのかぎを握るのはサウジの原油の生産がどうなるかということでございまして、特に四月以降不需要期に入りますと、恐らくまたサウジとしてはスイングプロデューサーとして量を減らさなければいけない、こういう背景があると思いますが、全般的に見まして、五十九年度といいますか、外国では暦年を言うのですが、これは今まで減り続けてきた石油需要が若干上回るということで、ようやく一・八%ですか、二%くらいふえるというようなこともございますので、供給が去年に比べて大きく変わるということにはならないのじゃないか、こういう感じがいたします。 それから、価格につきましては、先ほど先生が何か値上げが来ているということですが、私どもの聞く限りにおいては、まだそういう正式な話はないということでございます。だけれども、実際はどうなるかというのが先生の御指摘かと思いますが、この点につきましては、需給が逼迫すればまた上がることも考えられるわけでございますが、昨年もサウジが相当大きく値上げをしたということになりますと、当然ほかから市場転換、供給先の転換で下がってしまうということで、この辺はサウジ自身も十分理解しておると思います。 それから、末端に対しましては、去年サウジからカットされたときに相当ほかから手当てをして、むしろ今在庫は非常にたくさん持っておるということで、末端に響くような問題は我々考える限り当面はない、このように感じておる次第でございます。
○長田委員 LPGの安定供給については備蓄の問題があります。石油備蓄法の改正によりまして、LPGも備蓄が義務づけられることになりました。五十六年度末までには十五日分、以後毎年五日ずつ積み増していこうということでありますから、六十三年度末までには五十日分とする、こういう計画で進んでおるわけであります。今長官は、たくさん備蓄があるとおっしゃっておりましたけれども、石油は百二十日分あります。LPGは六十三年度までに五十日分、こういうことで私は石油に比べて備蓄が決して多いとは思っておりません。 LPGは御承知のとおり民生用に最も多く使われておりまして、三六・二%使われております。これは代替エネルギーの切りかえが非常に難しいエネルギーですね。また、一口に五十日分の備蓄といいましても、その費用は業界の試算で、土地あるいは設備、それにLPGそのものを換算してまいりますと、約五千億円かかると言われております。これは業界にとりましても資金の負担が大変大きいという声が実は出ておるわけであります。そこで、これらに対する助成のことについても私は当然考えなくちゃいけないのじゃないかと考えます。政府としてこの備蓄問題についてはどのように対処するつもりなのか、この点御答弁をいただきたいと思います。
○豊島政府委員 LPガスにつきましては、備蓄法によりまして、先生ただいま御指摘のように、六十三年度末までに五十日分の備蓄を行うということでございまして、この備蓄を円滑に推進するということから、LPガスの購入資金の融資、それから備蓄施設の建設資金の融資につきましては利子補給を実施しておる、そのほか税制上の優遇措置として、備蓄施設の割り増し償却、それから固定資産税の軽減ということをかねがね実施してきたわけでございますが、特に今先生御指摘のように、多額の資金を施設建設とかLPガスの購入に要するということで、この金利負担は非常に大きいわけでございまして、従来、最初は三%、二年目は三・五%、それから三年目の積み増しについては四・五%と徐々に利予補給の率を上げてきたわけでございますが、それだけでは十分でないということで、五十九年度におきましては、従来のものをひっくるめまして一挙に五・五%まで利子補給の比率を上げて、民間企業の備蓄の負担の軽減を大幅に図ったということでございます。
○長田委員 先ほどもちょっと触れたわけでありますけれども、LPGの需要低下の原因をいろいろ調べてみますと、工業用が主としてその原因ではないかという感じがするわけです。特に、工業用は最近需要が非常に低迷をいたしております。したがいまして、需要を呼び戻す唯一の方法といたしまして、価格を適正にすることが第一だろうと私は考えております。需要が減って困るのは国内の業界だけではありません。産ガス国だって困るはずでありますから、輸出国の理解を深めることが最も重要だろうと私は考えております。 そこで、価格のことに関連いたしまして、家庭用プロパンガスのことについて伺いたいと思うわけでありますが、現在プロパンガスの利用は、先ほど通産大臣も申しておりましたけれども、全世帯の約六〇%、約千八百万世帯の皆さんが使っておりまして、都市ガスの約四〇%よりもはるかに利用度は多いわけですね。そういう意味で、家庭用燃料といたしましては極めて重要なエネルギーだろうと私は考えます。 昨年、サウジ等におけるLPGの供給カットに際しまして、産業用の出荷を制限いたした、家庭用を優先させたために消費者に余り混乱が起きなかったということでありますけれども、この末端の消費者価格についても、少しは上がりましたけれども、卸売価格ほどの上昇は実はなかったのですね。それでは、家庭用のプロパンガスの価格については全く問題がなかったかといいますとそうではないのですね。 先ほど申し上げましたとおり、サウジの輸出価格は一応五十七年度の値上げ前の水準に戻りました。そうして、卸売価格もほぼもとに戻っております。しかし、小売価格は上がったままでもとに戻っていないということなのですね。このようにプロパンガスについては下方硬直性が出てきております。こうした下方硬直性の問題は何もプロパンガスの問題に限りませんけれども、末端業者が四万一千社もあるということでありますが、そのほとんどは従業員が三名、四名という零細業者であります。 そこで、通産省は昭和四十六年にはLPG販売業、主としてプロパンを販売する零細業者に対しまして、中小企業近代化促進法に基づいて指定業種として指定をいたしました。それで構造改善事業を進めてきたわけであります。昭和四十六年、十三年前であります。たしか期限は昭和六十二年度までと私は理解しておりますけれども、その目的は一口で言いますと、経営を合理化すること、生産性を上げて諸経費の上昇を極力吸収しようというのが大きなねらいだったろうと私は思います。こうした業種指定がなされてから十四年目を迎えております。各方面からの意見では、この施策というものは余り成果が上がっていないのじゃないかという指摘も私は聞いております。そこで、この十数年に及ぶ構造改善事業に要した予算と、その成果について御答弁をいただきたいと思います。
○豊島政府委員 四十六年から中小企業近代化促進法によって指定業種として近代化、合理化を図ってきたところでございます。ただ、各企業の近代化、合理化という、企業単位のことではなかなか合理化が進まないということでございまして、そういう意味から、五十三年には特定業種という指定を受けまして構造改善事業を行ってきておるわけでございます。 それはどういうことになるかということでございますが、これは県単位でいろいろとやるわけでございますが、現在までのところ岩手県、島根県、高知県、北海道、三重県の一道四県が構造改善事業に取り組んでおるということでございまして、その中身としましては、設備の近代化等々、販売方式の合理化、いろいろと構造改善の内容はあるわけですが、簡単に言いますと、代表的なものとして、LPガス充てん業につきましては、回転式自動充てん装置を使用するとか、小売業につきましては容器の大型化、導管供給の導入あるいは供給配送センターの設置等々、いろいろとやっておるわけでございます。しかし、これだけではなかなか十分でないということで、LPガスの流通改善講習会等の場を通じて、そういう構造改善事業を全国的に広げていくということの努力をしておるわけでございます。 なお、予算的にどんなことになっておるかということでございますが、具体的には近代化促進法の貸し付けとか構造改善の貸し付け、中小企業団体の貸し付け等々ございますが、第一の近代化促進貸し付けにつきましては七十四件、九億二千六百万円、構造改善貸し付けにつきましては八件、一億二千七百万円、中小企業団体貸し付けは七千二百万、これらのところで、余り大きな数字ではございませんが、先ほど申しましたように、構造改善事業を全国的に広げていくことによって、その成果をさらに大きなものとしていきたい、このように考えておる次第でございます。
○長田委員 プロパンガスが家庭用燃料として都市ガスより多く使われておる、それは先ほど指摘したとおりであります。ところが、プロパンガスの価格を調べてまいりますと、他の燃料よりも非常に高いということが言われております。御案内のとおり、プロパンガスは都市ガスが普及していない地域で厨房用、お勝手に使うわけです。値段が高いからといいましても、じゃ、あしたから石油にしようかとか、都市ガスを入れてもらおうかと、簡単に転換できない状況に置かれております。プロパンガスは地域がきちっと決まっておりまして、きちっと配管をする。他の業者に頼むということになると、この配管を全部壊していくというようなことで、とてもじゃないけれども、転換の費用が物すごくかかるということであります。したがいまして、消費者は、高いことは知りつつもプロパンガスを使わなければならないというところに追い込まれているのが実情であります。 去る五十七年十一月に林野庁が調査したところによりますと、カロリー当たりの灯油価格を一〇〇とした場合、プロパンは一八三、都市ガスは一三八ということになっております。また、昨年八月の第一勧業銀行の調査によりますと、灯油の場合は第一次基地渡しの価格——第一の基地渡しの価格というのは元売価格という意味だろうと私は理解しておりますけれども、それと比べて末端の価格は一・四倍となっておる。これに対しまして、プロパンの場合は三・一倍にもなっておるという状況であります。灯油とプロパンの価格、片方は三・一倍、片方は一・四倍、こういう状況だということであります。 念のために私が調査してまいりますと、昭和五十九年一月のLPGのCIF価格、CIF価格ですから運賃とか保険料込みであります。輸入価格、トン当たり六万三千百四十九円であります。値上がりをした昨年上期の平均が七万六千八百九十七円でしたから、トン当たり一万円強の値下がりであります。同じ一月の小売価格は、これは通産省のモニターで調査したわけでありますけれども、五立方つまり十キログラム当たり、全国平均では二千六百四十一円、これをトン当たりに直してまいりますと二十六万四千百円ということになるわけです。そして、輸入価格と小売価格の差は約四・二倍であります。 それから、同じ第一勧業銀行の調査によりますと、プロパンの第一次基地価格と末端価格の差をアメリカについて調べてみますと一・六倍にしかなっていないということです。このように見てまいりますと、我が国におけるLPGの流通が問題じゃないかなという感じを強く抱きました。そこで、流通業者の近代化促進は十年以上もかかってその成果が価格の面にあらわれてこない現状ですから、もっともっと力を注いでこの効果の上がる行政をぜひやってもらいたい。 以上、この点を通しましてLPGの価格と行政との関連について、大臣、御意見がありましたら率直にお聞かせ願いたいと思います。
○小此木国務大臣 委員御指摘のとおり、LPGは日本の国内の需要の大部分が国外に依存しているわけでございます。高いという話でございますが、それだけの便益性もあるということのためには、何といっても価格を安定させなければならないことはもちろんでございます。安定するためには、供給を安定するほかに、供給の多角化ということも必要でございましょうし、常識的に備蓄に努めなければならないと思います。 さらに、流通段階に非常に金がかかっているという御指摘でございますけれども、事実、プロパンガスは流通コストが末端価格において五〇%ぐらいのものと承知いたしております。したがって、流通段階で近代化、合理化を今後行っていくことが至上の課題であると思うのでございます。今後は構造改善等に加えまして流通関係の中でどのように近代化、合理化を図っていくかということが重大な問題だと思いますので、これを十分勉強いたしてまいりたいと思います。 〔田原委員長代理退席、委員長着席〕
○長田委員 エネ庁、何かありますか。
○豊島政府委員 ただいま大臣が御答弁されましたことにつけ加えることはないと思いますが、確かに流通が一番大きな問題でございまして、これを何とかしなければ結局元売の段階を安くしただけでは効果がないということでございます。ただ、保安の問題とか零細企業であるとか、いろいろとこれまでになかなか解決しなかった原因はあるわけでございますが、そういうことを言っていてもしょうがないわけでございまして、先ほど来申し上げておりますように、構造改善事業を全国的に広げるということでございまして、また、本当の意味での合理化を進めていくこと以外にないのじゃないか、このように考えておる次第でございます。
○長田委員 それでは最後にお尋ねをいたします。 LPGにつきましては、石油の中間三品の供給を補うものといたしまして、既に通産省でもLPGの転換貸付制度を五十七年から発足させております。中間三品を燃料とする設備からLPGを燃料とする設備への転換に対しまして助成を行っておると聞いておりますけれども、LPGの需要は、何といっても価格と供給が安定しておりませんと、五十八年度のようにどうしてもダウンをするという状況だろうと思います。 その価格の安定のためにもう一つ重要な点は、元売企業が不安定で、これをもっとしっかりした企業にしなければならない、私はそのようにも考えております。LPGの販売業者は、元売に対しまして有利な地位にあるために毎年黒字を計上しているのに、元売企業は毎年赤字である、こういう状況ですね。私は、元売企業が現在二十七社ありますけれども、元売段階での過当競争が元売業者の体質を弱めているという感じを強く持っております。そこで、通産省は今、石油元売の集約化を進めておるわけでありますけれども、私は、LPGの元売についても集約化を考えてもいいんじゃないかなという感じがいたしますけれども、この点については通産大臣いかがでしょうか。
○豊島政府委員 まず元売につきまして、いわゆる石油産業といいますか、販売の場合とLPGと若干情勢は違いまして、LPGにつきましてはむしろ外国から有利に買ってくるということが中心でございまして、最近また若干ふえているというような状況でございます。しかし、御指摘のように、過当競争体質をどう直すかということは大きな問題でございまして、先ほどアルジェからのLPG輸入につきまして、共同輸入というようなことを一つ挙げておるわけですが、それも一つでございますが、元売の数そのものを減らすかどうかということについては、いろいろ慎重に検討しなくてはいけないと思いますが、過当競争を直すという点で、現在いろいろと検討しておるところでございまして、今後は数の問題もその中に入るかもわかりません。現在のところ、直ちに幾つに減らしたらいいということまでは考えておりません。
○長田委員 通産大臣、いかがですか。
○小此木国務大臣 ただいまエネルギー庁長官が答弁いたしましたとおり、その趣旨を生かして十分勉強いたしてまいります。
○長田委員 終わります。
○梶山委員長 小沢和秋君。
○小沢(和)委員 きょうは、新日鉄が最近発表した第三次合理化計画の問題を中心にお尋ねをしたいと思います。 新日鉄は、周知のとおり日本鉄鋼業界のリーダーであるだけでなく、世界一の鉄鋼メーカーでもあります。この企業が釜石の二号高炉、室蘭の大型、広畑の大型、堺の熱延などの吸収を含む大合理化計画を打ち出し、これに伴って二千四百名もの出向、配転などを打ち出したということは、我が国の社会全体、とりわけこれらの製鉄所がある地域に深刻なショックと不安を与えております。私は、このような労働者、中小業者、また地域に一方的な犠牲を押しつける今回の合理化を絶対に容認することはできないと考えております。 そこで、まず最近の鉄鋼生産の状況について当局にお尋ねをしたいと思います。 鉄鋼需要も構造的な変化が進んで、鉄鋼は半永久的に不況から抜け出せないというような宣伝が一部で行われてきたわけですけれども、実際には昨年初めからじりじりと生産が回復し、最近は対米輸出と建築の需要が大幅に伸びて、回復のピッチも非常に急なものになっているというふうに聞いておりますけれども、実態はどうか。五十八年度を四半期ごとに分けて、この三月期の見通しまで含めてお答えをいただきたいのです。
○野々内政府委員 お答え申し上げます。 御指摘のように鉄鋼の生産は、五十八年の第一・四半期一−三月の二千二百五十六万トン、これを底にいたしまして徐々に回復の方向に向かっております。ただ、全体としては依然として低迷と言わざるを得ないかと思いますが、例えば五十八年度第一・四半期四−六月は二千四百十八万トン、第二・四半期が二千四百七十五万トン、第三・四半期が二千五百六十九万トン、第四・四半期が二千五百三十五万トンというふうに回復してはおりますが、ただ操業度は依然として低うございまして、第四・四半期では実績の見込みでございますが、操業度は依然六四・四%でございますし、それから過去のピークでございます四十八年度に比べますと、そのときには三千百二十七万トンだったわけですが、今回の五十八年度の第四・四半期では八一・一%というふうに、依然過去のピークの八割ということで、回復はしておりますが、まだ依然非常に低い水準にあるということかと思います。
○小沢(和)委員 あなたが今言われた数字でいくと、この一月から三月が二千五百三十五万トンに落ち込むような話になっているけれども、実際には私がさっき言ったように、対米輸出や建築などの需要、とりわけ建築がトン数を非常に食うわけですけれども、これが中心になって急激に回復して、大体二千六百万トン程度にいくというふうに言われているんじゃないですか。そういうような実態をちゃんと言わなければ、これはいつごろ立てた見通しか知りませんけれども、こういうような現実によってもう破られているようなものを持ち出してきて答弁をしても、あなただめですよ。 それからもう一つ、ついでに言っておきますが、そうなると企業収益が急激にこれもまた回復するであろうというふうに私は予想するのですが、その点はいかがですか。
○野々内政府委員 二千六百万トンになるであろうとおっしゃいましたのは五十九年度の第一・四半期、したがって、ことしの四−六月になりますと二千五百万トンを超えて二千五百六十五万トン程度になるであろうというふうに思っておりますが、五十八年度の第四・四半期、ことしの一−三月でございますと、まだそこまで行くのは無理かというふうに思っております。 それから業績でございますが、高炉の大手五社をとってみますと、五十七年度下期が四百二十六億円の赤、それから五十八年度の上期、前期でございますが、これが五百六十五億の赤というふうに発表されております。今度の三月期につきましてはまだ期途中でございますし、私どもとしても数字は握っておりません。
○小沢(和)委員 今も申し上げたように、全体として鉄鋼生産が急激に回復に向かいつつある。企業なども、六割の操業でももうかるような体質というようなことを自分自身で言っているぐらいで、操業度が低くてももうかるような体質へと体質改善そのものがどんどん進んでいっているわけで、いわゆる赤字という状態を今脱しつつあることは明らかだと思うのです。しかも、今までにも膨大な内部留保がある。私どもが調べてみても、八三年の九月、これは中間決算になりますかね、約六千五百億ぐらいの内部留保がある。だから、こういうような状態を考えてみれば、もともと不況だというようなことが言われておる時期でも、新日鉄などの屋台骨が揺らぐというようなことはあり得なかったのだと私は思っておりますけれども、そういうような状況の中で、景気がここまで回復してきたような状況の時期に、今回のような合理化が持ち出されるということはまことに奇異の感にたえないわけです。 私は、こういうような合理化は直ちに撤回をすべきだというふうに考えております。私は、釜石に一番打撃が集中するのではないかと思って、二月に市をお訪ねしたのですけれども、市長も、会社は五十三年の大型休止のときに、これ以上のしわ寄せはやらない、そして二号高炉の改修もやるし、関連企業を持ってくるというようなことも約束したけれども、実際には二十五名ほどの小企業一つ持ってきただけだ、全く約束が守られていないと言って憤慨をしておりました。 通産省は、今回の新日鉄のこの合理化の問題について、どのような指導をしているかということを、この機会にお尋ねしたいと思います。
○野々内政府委員 お答えいたします。 確かに、先ほど来御説明いたしておりますように、五十八年の第一・四半期を底にして徐々に回復に向かっておりますが、依然として一億トン割れあるいは一億トン程度ということで、現在の能力一億五千六百万トンに比べますとまだまだ低い数字でございますし、それから高炉が六十五基ございますが、このうち稼働いたしておりますのはまだ三十九基というような程度でございます。それから五十八年度の上期の決算におきましても、高炉六社で五百五十五億円という赤を計上いたしておりまして、こういう状況のもとで、鉄鋼各社がさまざまなコスト切り下げのための方途を探りまして、懸命な努力を続けております。 今回の新日鉄の合理化提案も、こういうような我が国の鉄鋼業をめぐります需要あるいは供給構造の変化を踏まえて行われたというふうに聞いておりますし、個々の企業が経営の長期安定化を目指して、こういう合理化措置を講ずるというのはやむを得ないというふうに考えております。 また、今回の合理化案でも、直接の人員整理は行わないで、自然減とか、あるいは配置転換ということで可能な限り雇用面での努力もしているというふうに承知をいたしております。
○小沢(和)委員 私は、新日鉄という企業は他の一般民間企業とは違う特別の社会的な責任を負っていると思うのですよ。それはどういう点でかというと、ただ巨大企業で影響が大きいとか、経済の土台になるいわゆる基礎資材産業のリーダーであるとか、そういうことにとどまらないで、そもそもこの新日鉄の歴史を振り返ってみればおわかりのとおり、もともとは官営製鉄所として出発をした歴史を持っている。まるきり国のお金ですべてが賄われてスタートをした企業なんですよね。それが、戦前は半官半民の日鉄となって、戦後は民間企業になって八幡と富士に分割をされたけれども、これがその後合併されて今日の新日鉄になっておる。しかも、その経過を見てみれば、こういう民間会社という形態になってからも、至れり尽くせりの、通産省などが援助、指導をして今日に至っているわけでしょう。こういうような特殊な性格を持った企業というのはほかにはないのじゃないかと私は思うのですよ。そのことを確かめる意味で二、三点お尋ねをしたいと思うのです。 戦後に絞ってお尋ねしますけれども、戦後の最初の時期、日本の経済を復興しなければいけないというので、いわゆる鉄と石炭を中心にした傾斜生産方式をやったときに、いわゆる原価とか採算とかいうようなことを無視して、鉄鋼の価格差補給金というような制度をつくって、これは二十二年から二十五年までだったと思いますけれども、四年間に非常に大きな金額をこの鉄鋼に投入した。その大部分は今の新日鉄の関係の工場に向けられたのじゃないかと私は思うのですが、今の価格にしたらどれくらいのものを向けたのですか。
○野々内政府委員 当時の価格調整補給金と申しますのは、今の経済企画庁の前身でございます経済安定本部の予算がございまして、私どもも正確な資料を持ち合わしておりませんが、他の資料から推計をいたしますと、昭和二十二年度から二十六年度までの五年間で大体九百億円程度出資されたというふうに考えられます。これを今の価値でどうかというのは、計算は非常に難しいわけですが、例えばCPIを二十六年と五十八年を比べてみますと五・八倍になっておりますので、単純に倍率を掛けてみますと、九百億は、五千五百億ぐらいになるかと、これは非常に単純な倍率計算だけでございますが、そういうふうに思います。
○小沢(和)委員 そういう初期の段階を経て鉄鋼業がある程度立ち直ってから、本格的な設備投資を今度は国が積極的に推進を図っていったわけでしょう。いわゆる開銀とか輸銀などの融資が今日まで新日鉄などに対してどれぐらい行われたか、現在の融資残高はどれぐらいあるかということについても、この機会にお尋ねします。
○野々内政府委員 鉄鋼業に対します開銀融資でございますが、毎年の貸し付けというのはちょっとわかりかねますが、五十七年の末の貸付残高は二千六百三十四億円でございまして、公害対策あるいはエネルギー対策が中心に貸し付けられております。このときの開銀の全体の残高が六兆二千八百億でございますので、大体その四・二%ぐらい、開銀全体の四%程度に当たるかというふうに考えております。
○小沢(和)委員 いや、私の質問をあなたはよく聞いて答えてくれなければだめですよ。鉄鋼業がある程度立ち直ってから以後今日まで、特に高度成長期に鉄鋼業に対しては集中的にあなた方は貸し付けやら何やらの形で援助をしたわけでしょう。近ごろになって、もう大体完全に一本立ちできると内外ともに認められるような状態になって、あと公害関係とかでちょっと融資をしているというような話をしてくれと私は言っているのではないのです。そのころからどれだけあなた方がたっぷりつぎ込んできたかという話を聞かせろと言っているのです。
○野々内政府委員 毎年鉄鋼業にどの程度新規に貸し出したかという数字は、私ちょっと手元に持っておりませんで、残高に関しまして、例えば昭和四十七年でございますと四百四十九億円の残高がございます。これが五十七年には、先ほど申しましたように二千六百三十四億円というふうに伺っております。
○小沢(和)委員 いや、そういうような断片的なことを言っても議論がかみ合わないのです。要するに、あなた方はそのことについては私に対して答えてくれないということですね。どうですか。
○野々内政府委員 本件は開銀の問題でございまして、私どもどうもそこまで資料を手元に持っておりません。
○小沢(和)委員 しかし、それを数字であなた方が言えなくても、そういう開銀、輸銀など国民の貯金やらをいわゆる財政投融資というような形で利用して、そのときに集中的にてこ入れが行われたということは、もう私がここで繰り返して言う必要もないくらいだと思うのです。そのほかにも優遇税制とか、通産省なども直接に技術開発の補助金とか、いろいろな形で新日鉄などに対して援助を行って、今日のような世界一の鉄鋼メーカーになってきたわけです。 大体、八幡と富士の合併自体も通産省が、そういうような巨大企業をつくるということは鉄鋼業全体の、あなた方の言う秩序をつくり出す上で非常にいいということで推進をしたこともよく知られていることだと思うのです。そういう意味で、これはまさにあなた方の国策によって誕生した会社です。そういう会社が国の援助などによってどんどん大きくなって、今度はでかくなって、でき過ぎるようになった、さあ、そのしりもあなた方の方でふいてくれ、こういうような話が世間で通るものかどうか、大臣、その点いかがお考えですか。
○野々内政府委員 新日鉄も巨大企業ではございますが、やはり民間企業でございまして、これの合理化、コスト低減によりまして、日本の需要産業である自動車産業あるいは機械工業、こういうものに非常に大きな影響を及ぼすわけでございますので、何といいましても他の一般企業同様、合理化のための努力、長期的な観点からの努力はせざるを得ない、かように考えております。
○小沢(和)委員 私がこの機会に強調しておきたいと思うのは、政府がこういうような鉄鋼の大型投資を主導的にリードしていったということです。その点では、政府にも今日のような事態については重大な責任があるということです。 これは経済企画庁にお尋ねしたいと思いますけれども、鉄鋼の需要が毎年一〇%くらいずつのテンポでどんどん伸びていくような経済計画を立てて、そして、もっと設備投資をやれというふうに、あなた方がハッパをかけてきたのではないかと思うのですが、かつて政府は、国の目標としてどういう鉄鋼の生産量の目標を掲げたか。昭和四十五年に政府が閣議決定した新経済社会発展計画というのがありますが、これでは昭和五十年の鉄鋼の生産目標はどれくらいになっておりましたか。
○星野政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘の新経済社会発展計画、これは昭和四十五年策定でございますが、そのときに計画の中で予想しておりました粗鋼生産量は一億五千万トンでございます。
○小沢(和)委員 あなた方は昭和四十八年の二月にも、つまり石油ショックの直前ですが、次の経済社会基本計画でも同じ考え方で鉄鋼生産について数字をはじいているでしょう。これでは昭和五十二年はどれくらいになるとはじいていますか。
○星野政府委員 四十八年に策定いたしました経済社会基本計画では、最終年次は五十二年度、四十八年度から五十二年度が計画期間でございますけれども、その間の生産指数の平均年率は出ておりますが、数字が出ておりません。それを申し上げますと、鉄鋼業の生産指数の年平均伸び率を九・四%と予想しておるということでございます。ただ、これは非常に乱暴で単純なことをやりまして、鉄鋼業と粗鋼生産は一致いたしませんが、例えば粗鋼生産、四十七年度の実績が一億二百九十七万トンでございますから、それを複利計算で、九・四%という伸び率が出ておりますので、それを極めて単純に計算いたしますと、五十二年の数字は一億六千百三十六万トンになるかと思います。これは極めて算術計算でございますが……。
○小沢(和)委員 算術計算でも、あなた方はそういうふうになるように数字を出しておるのです。これはオイルショック前ですけれども、第一次石油ショックが起こって、もうだれの目にも高度経済成長が挫折した、そういう時期に来たにもかかわらず、政府や財界あるいは業界とも、まだこういうような数字を追い続けたのだと思うのです。 ここにある昭和五十年度版の産業構造の長期ビジョン、これは土光さんが会長になっている産業構造審議会がその当時出したものですけれども、この中で昭和六十年の鉄鋼生産量を何トンと想定していたか、これをお答えください。
○野々内政府委員 四十九年九月十三日に産業構造審議会が長期ビジョンを出しておりますが、これによりますと、昭和六十年の粗鋼生産見通しを一億七千三百万トンから一億七千八百万トンというふうに見ております。
○小沢(和)委員 以上、三つの数字を私は出してもらったのですが、これをごらんになればわかるとおり、高度成長が破綻した後でも、まだそういうような途方もない数字を出して、それに基づいて当時の施策をずっと進めてきたわけです。私たちは、こういうことでは必ず破綻するぞということを当時から警告していたわけですが、それは全く無視されて、さらに設備投資がどんどんやられていったのです。 私が調べてみたら、昭和五十年以後、四千立米も炉内容積を超す大型高炉が何と七本もできている。最後にできたのは五十四年の七月。こういう時期までそういう大型の設備投資がずっと進行していっている。だから、そのころからもう決定的にどうにもならないということがはっきりしてきたにもかかわらず、設備投資だけはとまらなかったわけですね。こういうふうな状態をつくり出してきておいて、何の責任も持ちようがない労働者や中小業者などに対してしわ寄せが行くような、今の状態はしょうがないなんということは果たして通りますか。大臣、この点どうお考えですか。
○梶山委員長 野々内局長。——(小沢(和)委員「いや、ちょっと待ってください、大臣に答えていただきたいのです、あなたの話はもうわかっておる、何遍言ったって同じ人が答えてもだめです」と呼ぶ)御静粛に願います。
○野々内政府委員 事実問題について一言御説明させていただきますと、五十年以降四千立米以上の大型高炉の建設が十二基ございましたが、同じく五十年以降に休止いたしました高炉、とまった高炉が二十五基ございますし、やはりこういうものは合理化効果というものを考えて建設をいたしております。
○小沢(和)委員 今度は大臣答えてくださいよ。 私は、犠牲を負うのは、その事態について責任がある者が犠牲を負わなければ筋が通らないと思うのですよ。今も申し上げてきたように、こういうような非常識な計画を国が出し、そして財界や業界もそうだそうだということで、一緒になってこういうような膨大な設備能力をつくり出しちゃった。そのことについて労働者や中小業者に責任を、あるいは犠牲を負わせるということは、これは無理なんじゃないですか。その点大臣はどうお考えになるか。 特に私、大臣に具体的なお願いも含めて、もう一言申し上げたいと思うのですが、釜石に行ったときに、高炉が一本になってしまったら操業が非常に不安定、非効率になって、やがてはその一本もだめになって、これはもう釜石は将来は圧延工場だけ、あるいはひょっとするとつぶれてしまうのじゃないかということが一番みんなの不安の種になっているのですよ。こういう高炉が一本しかないという状態は、室蘭とか堺とか広畑なども同じだから、私は、そこへ行ってもみんな同じ不安が出てきているのじゃないかと思うのですね。だから、少なくともこういうようなところについて、今後も製鉄所として存続し、もうこれ以上の後退はさせないということについて、あなたの方からも、地元のそういう不安を解消するために指導していただきたいのですが、その点いかがですか。
○小此木国務大臣 企業の外にある企業がそのことに対して仕方がないじゃないかというような応援態勢をとっているということは、私はあり得ないことだと思うのです。しかし、企業の責任において働く人たちをどうするかということを出してきたのが今度の合理化案であったと思います。したがって、この合理化案はまだ決定的になったものではないし、今労使の間で協議中ということでもございますので、その成り行きを私どもでは真剣に見詰めていなければならないと思うのです。
○小沢(和)委員 真剣に見詰めて、同時にそういう深刻な不安が地元の人たちなどの中にある。だから、そういう実態も踏まえて、大臣としては地元の人たちの不安を解消するために、ひとつ今、さっき申し上げたような点について指導をしていただくということが、大臣の立場からも私は当然の時期に来ているのではないかと思うのですが、いかがでしょう。
○小此木国務大臣 その合理化案が今折衝を始めた段階だということを私どもは聞いておりますので、その成り行きを見詰めていたいということでございます。
○小沢(和)委員 いや、今交渉が始まったところじゃなくて、既にかなり進んで、もう大詰めに来つつあるのではないかというふうに、私は今の状態を考えているのですよ。だから、大臣にそういう状況も見ていただいて、しかるべき時期にはぜひ、今申し上げたような地元の不安を解消するような指導なりをしていただきたいということを、私はこの機会にもう一言申し上げておきます。 それで、これから先は、労働省の方がお見えになっていると思うのですが、ちょっと労働省にも一言お尋ねをしておきたいと思うのです。 今第三次合理化の話をしているのですけれども、もう今までにずっと合理化が次々やられてきているわけですね。そういう中で既に地域経済全体に非常に大きな打撃が現実にあらわれてきておるのですね。どんな形であらわれてきているかといえば、もう人減らし合理化で、八幡とか釜石とか室蘭とか、こういうようなところは仕事がないのですよ。失業も私は全国でも最も深刻な地域になってきているのじゃないかと思う。だから、もう人々は仕事を求めてこういう町を去っていって、人口はどんどん減っていっているのですね。 あなたにお尋ねしたいと思いますのは、そういう就職困難の度合いを示す有効求人倍率が、最近の数字で結構ですが、八幡、釜石、室蘭、どんなふうになってきているかということを御説明願いたい。
○佐藤説明員 ただいま御質問の有効求人倍率につきまして御説明申し上げます。 安定所単位の数字でございますから、室蘭と申しましても室蘭市に限ったものではございませんで、その周辺を含めたものでございますし、また安定所ごとの求人倍率は季節調整を行っておりません。したがいまして、一月という月は十二月のボーナスをもらって離職される方が多い時期に当たりますので、若干求人倍率は低目に出ているのではないかと思いますが、五十九年一月の全国の常用労働者に関する求人倍率は〇・六三倍です。これに対しまして室蘭安定所管内におきましては〇・一六、それから釜石安定所管内は〇・三八、それから八幡は〇・二一ということでございます。
○小沢(和)委員 つまり今の数字が示すものは、全国平均に比べるというと、例えば室蘭なんというようなところは四倍くらい就職難が深刻だということだろうと思うのですよね。その中で今回新たに合理化がまたやられるということになったら、どんなに深刻な事態になるか。 私は、きょうの質問が急だったから、室蘭や釜石のことについてきょうここでいろいろ申し上げることはできないけれども、八幡のように設備休止が今回ないようなところでも、太平工業とか岡崎工業などのような有力な関連企業を含めて、あちこちで今希望退職を募っている。これは首切りですよ。そして、その後に、本工の人たちが工場で余ってきたというので、出向で出すというようなことがやられておる。玉突きの首切りですよ。そうしたら、それは首を切られる御本人もたまらぬ。しかし、そういう首切りがやられているような会社に出向で行けと言われている本工の人たちだって、これはたまらぬと思うのですね。 こういうようなことについて労働省としては、これは私は当然真剣な対策を考えなければならないのじゃないかと思うのですね。どうお考えですか。
○佐藤説明員 先ほど来の御質疑の中で、鉄鋼業を取り巻く環境が大変厳しいということでございますが、鉄鋼業関係企業におきましても、こうした景気の低迷に対応いたしまして、いろいろな形での雇用量を調整するための措置がとられておることは承知いたしております。鉄鋼業におきましても、新規学卒者の採用を抑制いたしますとか、そうした雇用調整にあわせまして、出向というような形の雇用調整も行われていると思います。出向につきましては、私どもは、鉄鋼企業が関連企業等からの要請を受けまして、労使協議のもとに出向させているというふうに承知いたしております。そういうことでございますならば、それがただいま御指摘のような玉突きの人員整理というようなことには結びつきにくいのではないかというふうに考えておりますが、私どもといたしましては、そうした地域における雇用情勢が、先ほど御説明申し上げましたように大変厳しいものでございますので、職業安定機関として持てる、活用できるあらゆる措置を講じつつ、鉄鋼業関係の労使、企業が今後とも雇用安定のために最大限の努力を払っていただくことを期待し、これを見守ってまいりたいと考えております。
○小沢(和)委員 それでは時間もぽつぽつ尽きかけているようですから……。
○梶山委員長 ぽつぽつじゃない、尽きた。
○小沢(和)委員 そうですか。 ではもう一言。中小企業庁の方にもせっかくお越し願っているし、中小企業の問題でお尋ねをしておきたいと思うのですが、関連中小企業の倒産も続発しているのですよ。今度も八幡の例ばかりで恐縮なのですけれども、新日鉄関連の鉄鋼機械メーカ「である田中鉄工所、あるいはやはり関連ですが、機械工具メーカーの大和製作所、高木鋼機、こういうような三社がわずかここ一週間ぐらいの間にばたばたと倒産しているのです。しかも、あきれたことに、新日鉄が注文を減らしたから倒産になったこの大和製作所などに対しては、不渡りを出す前日に、大口債権者として新日鉄はトラックを何台も出して工場の機械をみんな持っていってしまうというようなことまでやっているのです。関係者も、余りえげつないじゃないかと言って憤慨しておるわけです。だから労働者は、これでは未払い債権も取れないというような事態になっているわけですけれども、こういうような状況について、中小企業庁としても御存じだろうと思うけれども、どういうふうに対策をおとりになるか、これが一つ。 それからもう一つは、数年前に新日鉄関連の中小業者が協同組合をつくって鉄鋼団地に移転しているわけですよ。ところが、こういうような事態の中で受注ががた減り、中には不渡りを出すというような企業が出てきて、非常に返済に困る。だから返済猶予あるいは返済期限の延長というようなこともぜひやってもらいたい。これは実は私は釜石にも行って聞いたけれども、私の地元の八幡でも何遍も言われるのです。こういうふうなことについて、どういうふうな措置をおとりになるか、この二点です。
○中澤政府委員 お答え申し上げます。 第一点の、構造不況業種に属する産業に非常に高い依存度を持っております関連の中小企業者に対しましては、五十三年以来いわゆる企業城下町法を制定いたしまして、特定業種あるいは特定地域の中小企業に対しまして、緊急融資あるいは広域的な取引あっせん、これを行っております。また、昨年本法を改正いたしまして、新商品の開発あるいは需要開拓という事業も行っております。 先ほどの八幡の問題でございますけれども、八幡につきましては、この業種指定が現在行われておりませんけれども、関連の中小企業者に対しましては、政府系の金融機関によります倒産関連の緊急融資あるいは信用保証というものを極力発動いたしまして、関連倒産等が起きないように、万全の体制をしいてまいりたいと思っております。 それから第二点の、高度化融資の返済問題でございますけれども、高度化事業の融資対象の組合等におきまして、事業が困窮に陥るという場合には、貸付期間内の償還猶予に対しましては、きめ細かな配慮をして、実情に応じた措置をとるように指導しております。ただ、貸付期限自体の延長につきましては、高度化融資自体が十五年あるいは二・七%というような極めて有利な条件でございますので、この期間内に返済をしていただくように我々としては期待しておるわけでございます。
○小沢(和)委員 終わります。
○梶山委員長 次回は、来る二十七日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時五十四分散会