物価問題等に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 94 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1983/10/06
会議録
○土井委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武部文君。
○武部委員 きのう同僚委員から質問があった問題について、最初に若干お聞きをしておきたいと思います。 石油のバレル当たり五ドルの値下げの問題が起きまして、わが国の石油支払い代金が、きのうは一兆四千億円ぐらいとおっしゃいましたが、去年の実績から見ると、一兆六千億円ぐらいの支払い減ということになるわけで、これは非常に景気回復のために役立つのではないか、また役立たさなきゃならぬということを私どもは今日まで主張してきたつもりでございますし、何とか早くこの値下げが十年目のボーナスと言われておりますが、現実に製品価格なりそういうものに転嫁をされて 実質的に還元されるというようなことをいろいろと述べてきたわけです。 さらに、これからの石油の価格はどうなるだろうか。これは大変関心の深いところでございますし、私どもは、一カ月ちょっと前に当委員会から六名中南米に参りまして、OPECの加盟国であるベネズエラ、非OPEC国のメキシコへ参りました。いろいろ石油の事情を調査をしたり会談も持ったりしてきたわけですが、その中で、特にメキシコ、メキシコはOPECに入っておりませんが、価格の形成には相当な影響力を持っておる。したがってメキシコはどのように見ておるだろうかというようなことをいろいろやりとりした中で、石油担当大臣は、今後十五、六カ月ぐらいは価格は上がることはなかろう、こういう見通しをわれわれに述べておったのであります。もちろんいろんな情勢がございますから、いま中東の戦争はまだ続いておりますし、何ともわかりませんが、いずれにしても、バレル五ドルの値下げは今後も相当期間続くだろう。ついせんだって通産省の石油審議会の中から、欧米石油産業調査団というのが欧州五カ国を視察をして帰った報告書が発表になっておりますが、この報告書を見ましても、八五年ごろまでは一バレル二十九ドルの水準を維持するだろう、こういうふうに言われておるのであります。 きのう同僚議員の質問に対して、長官から九十ドルという言葉が出たのですね。私なんかびっくり仰天して、九十ドルというといまの三倍ですが、長官は、これは田中の角さんの血圧と間違えているのじゃないかと思って、どこからこの九十ドルなんという言葉が出たのか、私はびっくり仰天しました。これは一体だれが、どこで、いつこういうことを発言をしたのか、ちょっと私は意外に聞いておったものですから、あなたから九十ドルのことを聞かせていただけませんか。
○塩崎国務大臣 私は、きのうの御質問にお答えしまして、石油の価格はしばらく安定していくであろう、しかし、何かいろいろ情報があるから、おまえはそんな情報の話をしろというような委員長の御命令で、私はびっくりして立ち上がってお話をしたわけでございますが、日本の新聞にも出ておりましたけれども、たとえばホルムズ海峡が封鎖されるならば、石油の値段は九十ドルから何百ドルに上がるであろうというようなことを心配したような記事が、アメリカでも言われ、そしてそれが日本の新聞に出たことは御案内のとおりでございます。 そして、もうたびたびOPECの諸国の人たちは、いまの二十九ドルという価格では開発費がなかなか出ないから、将来の開発の需要を考えるならば、やはりまた上がる方向であろう。これはしかしOPEC諸国でございますから、値上げを期待している点があるかもわかりませんけれども、このように、私は中東情勢の不安定、そしてOPEC諸国のような考え方、このように考えてみると、その点は十分に私どもは頭に置いて考えていかなければならない。 テレビでございましたが、アメリカは現在中東情勢を大変注意しながら石油の積み増しをしているというような情報があったというふうなことも、私はきのう御報告したわけでございまして、強いて聞かれましたのでこのようなことを申し上げただけで、私が九十ドルになるというようなことを申し上げたつもりはございません。
○武部委員 御案内と言われましても、私は案内、ひとつもしておりません。わかりません。初めて聞きました。それで同僚議員にも聞いてみました。みんなびっくりしておりました。そこで、何かそんな記事でもございましたら、後で結構でございますから見せてください。九十ドルというと、本当に私は血圧のことだと思ってびっくりしたのです。田中の角さんの血圧は下が九十二だといって書いてありましたからね。 それで次に、きのう同僚議員からいろいろ話がありましたガソリンの問題に関連をして質問をしたいわけですが、通産省は、この元売り会社の営業部長さらに営業担当重役、これを二回にわたって通産省に招いて行政指導したという事実がありますか。
○松尾(邦)政府委員 おっしゃるとおり、二回、私どもの方でヒヤリングをいたしました。
○武部委員 この二つの会合で、通産省は何をこの営業部長なり営業担当重役に説明されたか、何を求められたか、ちょっと説明してください。
○松尾(邦)政府委員 二回、石油企業の代表者を招致いたしましたうちの最初は販売担当の役員でございますが、二回目は首脳陣の方に来ていただきまして、かねて石油審議会で指摘されていた取引慣行の近代化に関して現状がどうなっておるか、これについてどのようにしたらよいと考えておるのかというような実情を聞き、そのような実情を聞いた上で、私どもといたしましては、かねて石油審議会の指摘しております取引の近代化の方向に背馳する傾向が非常に大きいという実情を認識いたしましたので、そのようなことについては、かねての審議会の方針のとおり是正していくように自覚を促した次第でございます。
○武部委員 あなた方がこの二つの会合を持たれた後に、九月六日の新聞に、全国紙ですが、こういう記事が出ております。ちょっと読み上げますから聞いておってください。 資源エネルギー庁幹部が石油各社の社長や常務を集め、ガソリンの小売価格が現在の一リットル百四十円程度から百五十五円くらいにまで上がるよう元売り価格を引き上げろと行政指導し、社長たちも「役所のお墨付きが出たので、やっと乱売合戦にブレーキがかかる」と喜んでいるのは、どうみても正常ではない。 もし本当なら、ガソリンや灯油を買う庶民は踏んだりけったりではないか。 こう書いてある。 私は、これを読んだときに、今度のガソリンの、きのういろいろやりとりがございましたけれども、バレル五ドル下がって、どんどん下がっていった。市場メカニズムということも何遍もここでやりとりがございましたが、このガソリンが引き上げられたということについて非常に疑問を持っておったのですが、この新聞記事を読んで、ははあ、なるほどと私は思いました。国民もこの新聞記事を読んで、ははあ、通産省はそこまでやったんだ、それだからガソリンが上がったんだな、こういうふうに見たと思うのです。いま読み上げたことを肯定されますか。
○松尾(邦)政府委員 私どもが石油業界の方々からヒヤリングをし、こちらから自覚を促したのは、先ほど申し上げましたように、石油審議会で、かねてから、商品を引き渡す前に極力値決めを行う慣行を確立していくというような取引慣行の合理化を図るべきだと指摘されておった。その点について、最近の現状はその方向と背馳しているので、その是正をすべきではないかという自覚を促したにとどまっておりまして、それ以上のことを、いま新聞記事としておっしゃいました値上げの指導等はもとより一切いたしておりません。
○武部委員 通産省の石油業界に対する行政指導というのは、私はいままで何遍もこの委員会でやりとりいたしましたが、例のカルテル、いま高裁にかかっておりますが、あの問題のときにもこの問題を取り上げました。 通産省の行政指導の中身は一体何だろうか。ただ単に指導ということを超えて、命令、勧告、そういうところになっておりはしないかということを、具体的な例を挙げて言ったことをいまでも記憶しております。そういう体質が石油業界と通産省との間に、後で申し上げますが、ある。したがって、この新聞記事を読んで、私はなるほどこうだなあと思いました、あなたは御否定になったけれども。国民の皆さんも大体そう見ておる。これは相当強い、価格の金額まで指定したに違いないと私も思ったのです。 だから、皆さんも恐らくお感じになったと思うのですが、どんどん下がって、現金売りは大体私の県では百四十八円、一番下がったのは百二十九円というのがあったようですが、現金売り何ぼというのが全国出ておりましたね。一斉にこの看板がなくなったんですよ。うまいことやったもので、一斉になくなった。そうして出てきたら、今度ちゃんと十円ほど上がってまた看板が出てきた。まことにきれいな、どういう表現を使ったらいいでしょうか、みごとなやり方が行われたんですよ。これは相当強い行政指導というか命令がなければ、ここのところに歩調が合わぬと思うのです。そういう意味で、この新聞記事はなるほどなというふうに私は思いましたが、あなたの方は否定されるわけだから、これ以上のことは申し上げません。 それならば、次の点について質問をいたしたいのであります。 あなた方がこの二つの会合でお述べになった事後調整について、これを是正すべきである、こういうことについて話があった直後、九月一日と九月十日の二回に分けて、元売り会社が値上げを決めましたね。九月一日はエッソその他、九月十日は日石、出光、三菱、この二回に分けて、リッター当たり五円ないし七円一斉に値上げ、こういうことが行われたわけですが、事後調整をやめろ、こういうことをおっしゃった。それならば、元売りの事後調整をやっておるパーセントはどのくらいですか。
○松尾(邦)政府委員 各社から実情をヒヤリングいたしましたけれども、値段を後になって調整する仕組みにはいろいろございまして、たとえば期末になって一括して行う方式、あるいは期末ではないのですけれども、月々の決済に当たりまして調整する方式、種々の方式があるようでございますが、期末の調整は、大体企業の収益がかなり上がり、それを株主に配当として還元する措置と横並びで、販売店に対して、ときどきの収益状況に応じて還元するような仕掛けになっているようでございますが、御案内のように、最近の石油産業の経営状況はきわめて悪いものですから、期末調整の方はさして行われていないのが実情でございましたが、月々の販売に応じます事後的な値段の調整につきましては、春先、春の四月に、原油の五ドルの値下げに伴う元売り仕切り価格の引き下げを行った後、月々どんどん拡大をしていったようでございます。 ただ、定量的に何%という数字の把握はなかなかむずかしゅうございましたが、各元売り企業がこもごも申しておりましたのは、自分たちは決してこういうことは望ましいことではないのですけれども、自分のお得意先の販売店が他の系列の企業の安売りに対抗していくためには、どうしても自分たちの方も安い値段で売らざるを得ない。その安い値段で売るためには、どうしても元売りの値段を下げてもらわなければならないと言われると、元売りといたしましてもそれに応じないわけにまいらないということで、ずるずるとそのような事後調整を拡大しておるということをこもごも申しておって、これについては不安感、懸念、そしてまた、厭戦気分というものが大変みなぎっておったという状況でございました。
○武部委員 通産省は、このガソリンの仕切り値段について、少なくとも何%ぐらいが事後調整であって、何%くらいが事後調整でない——事後調整でない取引もあるわけですからね。現実に二つあるのですから、そのぐらいのことはちゃんとつかんでおいてもらわなければ困ると思うのですよ。 そんなことをあなたとやりとりしておっては時間がたちますから……。 公取にちょっと聞きたいのです。 通産省が二つの会合を持って、終わった直後に一斉に、いま言うように二回にわたって値上げが行われておる。これは私は独禁法違反の疑いが濃厚だと思うのですが、消団連もそういうことでやはりあなたの方に申し入れをしたということを新聞で見ましたが、これは明らかに独禁法違反の疑いが濃いと思うのですが、あなた方はどういうふうに理解しておりますか。
○伊従政府委員 先生御指摘のように、九月一日、九月十日に一斉に元売り段階及び小売段階のガソリンの価格が上がっているわけでございます。 これにつきましては、四月以降大幅に値下がりした反動であるとか、あるいは資源エネルギー庁の、先生御指摘のような仕切り値の事後調整についての行政指導があったという事情もあるかと思いますが、やはり全国一斉に大幅に上がっているということにつきましては、われわれの方としましては、きわめて不自然な値上げであるというふうに考えております。したがいまして、現在重大な関心を持ちまして情報の収集に努めておりますが、その過程におきまして、今回の一斉値上げが違法なカルテルによって行われたとの疑いを示す具体的な事実に接した場合には、厳正に対処する所存でございます。
○武部委員 調査をしておられるようですから、これ以上のことを言いませんが、後でも申し上げますが、石油業界の体質というのは定評があるのですよ。まことに失礼な言い方かもしらぬが、これは事実だから仕方がない。例の石油ショックのときのカルテルですね、二つの問題が裁判にかかって、一つは無罪、一つは有罪でしたね。高裁で争っていますね。そういう点で、体質はとかく言われておったのです。したがって今回も、いま公取からお話があったように、中身は全く不自然、そう言わざるを得ないのです。ひとつ公正取引委員会は十分調査をして、私どもにはっきりとした態度を示してもらいたいということを強く要望しておきたいと思います。——公正取引委員会は結構です。 次に、通産省に、やはりきのうから話がございました問題に引き続いてお尋ねをいたします。 私が尋ねたいのは、石油業界の過当競争体質、これをどうして是正するかということに関連をする問題であります。 通産省のきのう以来の答弁をずっと聞いておりますと、事後調整をやめさせて業界の経営基盤の強化を図らなければならぬ、こういうことを何遍もおっしゃっておりました。確かにこれも必要なことだと思います。ところが、あなたの方が引用された石油審議会の提言、それを見るとこういうことになっていますね。 これは五十六年に石油審議会が提言をしておるわけですが、この提言は、過剰設備の処理、元売りの集約化、生産流通段階の合理化、この三つが柱ですよ。四番目に「その他」というのがあります。その他の中の一つとして、事後調整などの取引の改善、こういうことが載っておるのですよ。そういうふうになっていますね。ですから、石油審議会が現在の石油業界の体質についていろいろと調査をし、検討を加えた結果の提言は、その三本が柱なんですよ。あなた方がいま一生懸命になって血道を上げてやろうとしておる事後調整というのは、「その他」の項のもう一つ下の方のほんの一項目なんですよ。それを取り上げて、大々的にこれをやれば石油業界の体質は改善される、強化される、基盤は強くなるというような、それは少し本末転倒じゃないでしょうかね。 私どもは、これも当然やらなければいかぬことですが、こんなことは国民の皆さんから見て、ガソリンの値段が何ともおかしなことでやっておるなということを、恐らく今回の問題を通じて国民の大多数はほとんど初めて知ったと思うのです、そんな商売があるのかと。きのうもいろいろお話があったとおりです。ですから、これはやめなければいかぬ。確かにこんなばかげたことはやめなければいけませんが、それは提言の中のわずか一項目ですね。この提言について、いまだにこの三つの過剰設備の処理や、元売りの集約化や生産、流通段階の合理化や、そういうことについては何一つやっていない。おやりになっているなら、この三つのことについてちょっと述べてください。
○松尾(邦)政府委員 先生御指摘のように、五十六年十二月の石油審議会の小委員会におきまして、今後の石油産業対策の方途を幾つか指摘してございまして、お述べになられましたように、「過剰設備の処理」や「元売の集約化」などと並びまして、「その他」の中にいまおっしゃった取引慣行の近代化の問題も触れられているわけでございますが、そのほか小委員会の報告では「中間留分の安定供給確保」でございますとか「為替リスク対策」等々、これらの政策を総合的、体系的に推進することによりまして、重要な基礎物資でございます石油の安定的な供給を図る担い手たる石油産業が、強靱で信頼される体質になるようにという指摘をいたしているところでございます。 これまでに行いました施策は、過剰設備の処理を本年九月末までに約九十七万バレル・パー・デーを実施いたしましたほか、為替リスク対策につきましても、石油審議会の小委員会で策定いたしましたガイドラインに沿いまして、できるだけその変動に耐えられるような措置を講じてまいってきております。 さらに今後大きな課題は、中間留分の安定供給の確保のために設備構造を高度化していくこと、あるいは元売りの集約化を図ること、これらも大事な課題であり、このようなことを総合的に実施することによりまして、先ほどのような政策課題を達成してまいりたい。その中においてどれ一つがあればいいというものではなくて、これらのことが総合的に実施されることが政策目的達成のために必要なことだと存じております。
○武部委員 いま九十七万バレルの話をおっしゃいましたが、新聞では九十六万と書いてある。大体このことをおっしゃっておるんだと思うのです。これは後で言いましょう。 石油審議会が派遣した欧米石油産業調査団の報告書が九月二十日に公表されましたね。これは私の手元にございますが、これは七月に行われたわけです。ついこの間のことです。この報告書を見ますと、各国は、石油企業が「自らの存立をかけ「生き残りのための戦略」に全力で取り組み中であることに注目している。」それから「徹底した減量化、集中化、効率化の推進が行なわれている」こういう報告書が出ておりますね。わが国の石油業界とは雲泥の差だ、こういうことが言えると思います。 あなたはいろいろ九十七万バレルとかなんとかいうことをおっしゃったけれども、ここに石油連盟の「石油資料月報」がございます。この中を見ますと、各国がやっておる蒸留能力の削減のパーセントが出ておりますが、七六年から八二年末ですから、六年間にイギリスは二一%の蒸留能力を削減しておる。フランスも一九、西ドイツは一七、イタリアは二一、日本ゼロ。日本は六年間ゼロですよ。これは全く欧米の各国とは比べ物にならぬですよ、設備の問題は。あなたは九十七万バレルを削減したとおっしゃるが、この土屋さんの報告、これを読んでみると、いかに日本のやり方がちゃちなものかということがここに明確に出ていますね。十万バレルのところを一万ほど削っておる。こっちは十二万のところを一万削った。みんな合わせたら九十七になった。そんなちゃちなことをやって効果が上がるかということを土屋さんはちゃんと指摘しています。あなた方は数でやったんだとおっしゃるけれども、全く効果が上がらぬような合理化をやっているのですよ。そういう設備の消却をやっておる。廃棄をやっておる。それでは何にもならぬのだよ。これは後で申し上げますから。 いまのように、重要なことは、設備の処理の問題や元売りの集約化や流通段階の合理化や、一番大事なことはほっといて、目の先にあらわれた事後調整の問題に血道を上げておるじゃないか。私はここが問題だというふうに指摘をしたいのです。 話を進めますが、それならもう一つお伺いいたしますが、石油審議会に土屋清さんという審議委員がおられて、この人が新聞報道によりますと、通産省に辞意を表明したという報道がありますが、事実ですか。
○松尾(邦)政府委員 土屋委員からは、しばらく前から、自分は石油審議会の委員を設立以来二十年余にわたって務めてきておりますので、適当な時期に一区切りをつけたい、こういうお気持ちがあるというお話は承っております。
○武部委員 まことに簡単な説明でございますが、真相はそうだとあなたの方も思っているんですか。国民の皆さんが、ははあ、そうかな、長く二十年もやったのでそろそろやめたくなったのでやめられますか、そんなものですかな。 ちょっとお伺いしますが、あなたこれをお読みになりましたか。私もこれを手に入れまして全部読んでみたのですよ。この人はいま問題になっておることを的確に指摘しておるのですよ、日本の石油業界を。いつまでたったって通産省と石油業界の問題が解決しない。したがってもうこの人は嫌気が差して、ばからしくなってしまってやめるなというふうに私はとっておるのですよ。あなたは、そろそろ長くなって、二十年もたってコケが生えるからもうそろそろやめようかなんて、そんなことを通産省が考えたら間違いのもと、そんなことを考えておるからいつまでたったって石油業界の体質がよくならぬのですよ。私はそう思うのです。 何遍もこの委員会に石連の会長に来てもらってやった。円高の問題もやりとりした。石油業界の代表が一番悪いじゃないですか。何遍も口を酸っぱくして言うけれども、一番悪い。態度も悪いが体質も本当に悪い。その根源はどこにあるだろうか。私はこれを読んでみて、なるほどこんなものかなということを初めて——専門の方ですからね。この人はずっと長く石油業界の体質の問題についていろいろなこと、私も読んでみたんですよ。そうして提言をした。それが一向に何年たっても改善されない。そこでこの人はもう嫌気が差して辞表を出したというふうに私はとっておるのですが、そうじゃないのですか。あなたにはえらい悪いけれども、きょうはエネ庁の長官にぜひ来てもらいたいと思っておったのですが、政務次官に来ておってもらうから政務次官に答えてもらってもいいが、これは大変大事なことなんですよ、この人がやめるということは。どうなんですか。
○松尾(邦)政府委員 土屋委員は、先般一般紙におきまして、委員の辞意表明というような記事が載りました当日私どものところにお電話がございまして、あの新聞は真意を伝えておらない、誤報である、私の申したいのは、一区切りついたからということでありまして、その辞意表明と石油業法に対する考え方を関連づけたのは自分の本意ではないということを先生の方からお言葉がございまして、その後私どもも先生にお目にかかる機会がございましたので、お心を承りました。 いま先生御指摘のように、いろいろ石油産業の構造改善が進まないことに対しては、大変な強い問題意識を持っていらっしゃることはもとよりでございますけれども、先生も御指摘になりました調査団に先般御参加されまして、その調査団の報告を受けまして石油審議会でこれから構造改善をどのように進めていくのか、それから石油政策の枠組み、骨組みはどのように持っていったらいいかということをちょうど審議をしている途次でもあり、引き続き委員として参画していくというお話でございまして、現在委員を続けていただいておるわけでございます。 なお、私どもといたしましても、石油産業の構造改善の現状に満足しているわけではもちろんございません。先ほどの御指摘の欧米調査団の内容を見ましても、大変徹底的な合理化努力を続けているわけでございますので、私どもといたしましてもこの調査団の調査結果を十分踏まえまして、石油産業が期待されるような姿になるよう、精いっぱい審議会の御審議を踏まえまして、政策の実現を図ってまいるようにいたしたいと考えておるところでございます。
○武部委員 土屋先生は紳士です。大変りっぱな答弁をしておりますね。紳士ですよ。それこそ石油業界とは雲泥の差だ、私はそう思います。 これを読んで、では私は通産省に見解をひとつお聞きいたしましょう、一番新しい調査をもとにしてつくられたものですからね。 この中で言われておる現在の日本の石油業界の設備、これは現在六百万バレルの設備があるが、大体動いておるのは半分だ、三百万だ。これから仮に需要が若干伸びても四百万もあればいいことで、ということが書かれております。したがって、そういう点から見ると石油業法というのはもう必要ない。かつて二十年前につくられて、いま石油業法ができてから二十一年目ですか、当時は確かにこれは必要であったし、それなりのりっぱな効果を上げた。しかし、今日はもう時代が変わった。したがって、石油業法はいまの需要の点から見て必要ない、こういう前提に立ってこの人のこういう報告書が出てきておりますね、意見が述べられております。 そこで、この書かれておる文章の中で、「石油業法自体は完全に役割を果たし終えたが、その形骸としての供給計画があるために、生産調整を行っている。」私は、この生産調整というのが価格調整につながるというふうに見るのですよ。生産調整があるから価格が調整される、ここが一番問題だというふうに思うのです。まあそれはそれとして、「日本でそういう業界はいまないと思うのですが、石油だけにそういうことで規制が行われている。このために企業の競争が制限されるから、いま元売り一三社があるが、それが何とかぬるま湯に入ったように生き延びていて、効率的な企業の合併、統合その他が行われない。何百億円という赤字を出しても、企業はのほほんとして生き続け、何ら抜本的な合理化が行われないという奇形的な業界になっているのではないか、」こういうふうに土屋さんは断言しておられるのですね。 きのうもちょっと銀行の話が出ておりましたが、こういう記事がありますが、あなたはどういうふうにお考えですか。土屋さんがやめられるその本質は、石油業法があるので各社とも倒産は絶対ないと思い込んでいる。これではエネルギーコストを下げようがない。石油業法がなければ、石油会社は三社か四社に集約されていたはずだ。石油業法を当て込んで、再建不可能な石油会社を支えているのは銀行の無責任な経営、それもこれも石油の輸入金融などで巨額の外国為替の売買ができるからだ。設備資金と運転資金とで約九兆円も石油業界に融資しているのは、どう考えても非常識だ、これが土屋さんの一貫した主張の要約点だ、こうなっている。どう思いますか。きのうもそういう話が出ましたが、通産省はこういう指摘に対してどういう見解でしょうか。
○松尾(邦)政府委員 まず、石油業法に関しまして、石油審議会では五十六年の十二月の小委員会の報告でもいろいろ議論されておりまして、当然土屋委員も御参加になり、その御意向を十分反映して作成して発表いたしているわけでございますけれども、その報告書では、石油業法は現在におきましても重要な機能を果たしておりますけれども、できるだけ企業の経営の自主的な責任を果たしていくような方向に持っていくために、当面漸進的に運用をソフト化していくことを目指す必要があるのではないか、さらに長期的には、今後のあり方をじっくり検討するべきである、こういうような指摘になっております。さような趣旨で、私ども、当面につきましては、その運用面で、石油審議会の御指摘の方向を踏まえて日々臨んでいるつもりでございますけれども、長期的な観点につきましては、先ほど申し上げましたように、これから調査団の報告書なども踏まえた上で十分な御審議をお願いするように考えているところでございます。 なお、その次に御指摘のございました金融機関との関係でございます。 原油価格が急上昇いたしたこともありまして、勢い取引額が短期間のうちに大変ふくらみました。そういった面からも金融機関への借入金の依存が高まっているのは御指摘のとおりでございます。そしてこの金融機関と石油企業との関係につきましては、同じく土屋委員の御意見も十分反映してつくられました五十六年十二月の石油審議会の小委員会の報告の中におきましても、金融機関がそれぞれの石油企業との取引関係などを考慮して集約化に必ずしも積極的でないのが実情であるけれども、「金融機関の大局的見地からの協力が望まれる。」というような要請が行われておりまして、その後も石油審議会小委員会の場においては金融機関の方々との意見交換等を行っておりまして、今後構造改善の推進に当たりましては、もとより石油企業の経営者の自覚を促すのは必要なことではございますけれども、あわせて金融機関の方の協力もぜひ仰いで進めていかなければならないことだと考えております。
○武部委員 先ほどあなたとやりとりしたときに、業界は九十七万バレルの削減をやったという話でございました。やはりこのことについても土屋さんは指摘をしていますね。ここにはこういう言い方ですね。確かにやっていることはやっているが、「その出し方がきわめて珍妙なんです。」と書いてある。「一〇万バーレルのプラントを二万バーレル削って八万バーレルにする。四万バーレルのプラントを一万バーレル削って三万バーレルにする。つまり、しみったれたと言いますか、思い切って一〇万バーレルすぱっとやめるならやめれば、それなりに合理化の効果はある」が、そんなようなことをやっておったって何の効果もない。だから、数だけ合わせたって何にもならぬよということを指摘をされておりますね。そんなことをしたって「能率が悪くなるだけで、私はちっとも合理化の効果はないと思う。」と指摘をしているのですよ。こういう点もやはりあなた方のやり方というのは、どうもこの人たちの意見とは全く違ったことを業界にやらしておるじゃないか、それはそれで結構だというふうに通産省は見ているように思えてならぬのです。これは恐らく反論があると思うのですけれども、それはそれとして、それならば、あなたが最後におっしゃったけれども、土屋さんは現状に合わない石油業法はもう段階的に無力化をした方がいいじゃないか、こういう提言、意見なんです。 あなたもいまちょっと、じっくり検討するという言葉を使われたが、じっくり検討も結構だが、この石油業法はもうこれから余り効果がないから、そういう方向に向かって通産省はこれから検討する、していくというふうに考えておると理解していいのか、それともいま言ったように、このままずっと生産調整は五年間の石油業法に基づいた供給計画を立ててこれからもやらせる、そういうことなのか、大事なことですから、通産省の態度を明確にしてください。
○渡辺(秀)政府委員 先ほどから御質問をお聞きいたしておりまして、まさしく懸念されるいろいろな問題で、行政の立場から是正できることはしていかなければならないというふうに思いますし、また、ある意味では、この石油業法の全体が時代に見合って完璧であるかどうかということも、もちろん問題点なしとは言えないのではないかと思いますが、しかし、この石油業法の目的は何といいましても石油の安定供給という目的でございますから、国民の生活にいかに重要であり、あるいは産業分野にいかに大切であるかということは先生よく御存じのとおりでございますので、今日の段階において、この石油業法のよき点を駆使しながら国民生活の安定確保を図っていきたいというふうに考えておりますので、御了承賜りたいと思います。
○武部委員 石油業法にもう余りいい点はないのですよ。なくなっちゃったので、現実に合ったことをやらなければ何にもならぬのでして、その点はぜひ検討を加えてやってもらわなければならぬと思うのです。私は、ガソリンの値戻しですか、全くいい言葉を使って、値戻しなんというのはこれこそ言語道断で、これは値上げです。それを値戻しなんというところに同調するから通産省もおかしいので、確かにもとへ戻ったかもしらぬけれども、これは明らかに値上げですよ。 もう一つお伺いしますが、そういう体質的なものだから、いまこれだけ過当競争でありながら、ガソリンスタンドが権利金で売買されているということを御存じですか。暴力団がこれに介在しておるのですよ。なくなったと思ったらぱっとまた新しくできておる。権利で売買されておる。いま六万軒くらいありますな。一つも減ってないんじゃないですか。到れたってまた形を変えて、経営者がかわってぱっと出てくる。通産省はそういうのを御存じでしょうか。
○松尾(邦)政府委員 確かにガソリンスタンドの数は、先ほどの欧米調査団の例を見ますると、欧米各国ではかなり減少を見ておりますけれども、わが国ではおおむね六万軒で推移しているのは御指摘のとおりでございます。ガソリンスタンドの今後のあり方につきましても、石油審議会におきまして、先ほどの調査団の報告なども十分踏まえ、あり方を体系的、集中的に勉強していただき、それを行政に反映するように努めてまいりたいと考えております。
○武部委員 もうこのガソリンの問題はこれでやめます。 次に、電力の問題にひとつ移りたいと思います。 一バレル五ドル下がって相当な利益が出るだろう。ここで何遍もやりとりしたわけですが、電力業界のこれからの決算の予測を見ますと、五十八年中間決算が間もなく出てくるだろうと思いますが、九社で大体三千五百億、来年の三月の決算で約七千三百億の経常利益が出るのではないかと私どもは予測をするわけですが、通産省はこの数字に対して御異論があるかどうか、ちょっと承りたい。
○小川政府委員 ただいま御指摘の三千五百億、七千三百億という数字は、私どもの記憶では日経の記事で報道された数字かと思います。私ども、実は電力会社からそういう予測につきましてまだ聞いておりませんし、この記事が出たときにも、こういった数字が電力会社から流れているのかということも実は確認したわけでございますが、そういうことでもないという話でございまして、新聞としての予測、あるいは電力以外のいろんなところの予測が出たのかもしれませんが、私どもとしては数字を確認しておらない状況でございます。
○武部委員 確かにこれは報道機関でも出た数字ですが、予測をしておらぬじゃ困るので、一ドルで一千億ですか、ということがありましたから、これは計算で出てくるんだということは通産省の答弁がございましたね。ですから、五ドル下がったんだから五千億、これは単純計算なんですよ。そういうことの中でさらに浮き沈みがありますが、しかし大体どのぐらい出るか、これは通産省としても中間決算の予測なり、電事連だってやっておるのですから、あなた方だって来年全く白紙で、何ぼ出てくるかわからぬというようなことじゃないでしょう。ですから、この中間期の決算は大体このぐらい出るのじゃないか、来年の三月にはこのぐらいじゃないか、そういうことについても何にもわからぬのですか。
○小川政府委員 やはり見通しというものについては、いろいろな見通しをめぐって影響がございますので、そういった数字というものをまとめ、それを公表するということはやっておりません。ただ、先生御指摘のように、五ドルというものが現実に下がっている、その他収益向上要因もいろいろあるではないか、何も情報を持ってないのかということでございますが、その点については、個々の収益に影響する要素について私どもトレースしているところを若干申し上げることでお答えにかえたいと思います。 五ドルの引き下げ、これは確かに年度に入りましてその効果は出ておりまして、五月の当委員会でも、機械的に計算すれば、原油五ドルというものが下がれば、九社の収益上機械的には五千億円の改善になるということは申し上げたところでございます。機械的にと申し上げておりますのには、いろいろな実態面ではかかわりがございまして、原油価格が五ドル下がるということが、実輸入の通関でどういうことであるかということ、実は四月から八月まで、原油価格の通関の輸入価格が出ております。八月の数字が手元で一番新しい数字でございますが、二十九ドル四十六セントということで、前年度に比べますと五ドルちょっきりまでは下がっておりませんで、四ドル数十セントという下がり方をしておるということでございます。 それにしてもそれだけ下がっているじゃないかということでございますが、収支に結びつけて、実数字としての五ドルの値下げの影響が電力でどう出るかという点は、実は所有といいますか、タンクに石油を持っておりますのが徐々に取り崩されていく、それで取り崩しのテンポに応じて収支に計上していくわけですが、古い原油、つまり五ドル引き下げ前の石油がタンクにいっぱい入っておったものへ、徐々に引き下げられた石油に入れかわっていくというのが収支に徐々に効いてくるという形で、なかなか単純に、計算にはっきり出てこない、こういう面が価格そのものでもございます。 それからほかの収支要素では、原子力稼働率、これが、言われておりますように、計画よりは原子力発電所の稼働が非常に好調であるというのが収益改善になるだろうというふうに見られておりまして、たとえば上期の原子力稼働率は七三・八%ということで、当初予想よりも上回っておるということでございます。ただ、この原子力稼働率上期の七三・八というのは、前年度の上期七三・六と比較しまして、レベルとしてはほぼ似たレベルであろうということでございます。 そのほか、需要の伸びは確かに伸びておりまして、四月から八月には三・七%の前年同期比の伸び率を示しておるという点は、かなり収益改善要素になっておる。出水率も、水の出方も一〇八・八%ということで非常に豊水である、これも収益改善要素、こういうように収益改善要素が個々にいろいろ出てきておることは確かでございます。 ただ、コスト増要素というものが他方でございまして、これは数字としてなかなかまだ把握ができておりませんが、資本費の増、これは減価償却、支払い利息といったものでございますが、こういったものが多年の設備投資の結果としてやはり引き続きかなりの額、五十八年度にも伸びていく状況にある、これは収益悪化要素になります。 それから修繕費。昨年度非常に経理が苦しいという状況から切り詰めた反動もございまして、五十八年度にはこれはかなり上積みしております。人件費も上がっております。こういうふうに非常に収益改善要素がいろいろある他方で、コスト増要素もございまして、締めてどうなるかという数字が、責任ある数字としてまとめることは非常に困難な状況にあります。 かたがた年度ということを考えますと、さらにこの先の替為レート、非常に不安定な動きをしておりますレートの動きだとか、さらには中東情勢等で何らかのインパクトがあればどういうことになるか、非常にまだ不確定な要素が多うございますので、そういう意味で年度の見通しというものをまとめて公表するということはしておらないところを御了承賜りたいと存じます。
○武部委員 私は、きのうあなたの説明を聞いておって、いまのと全然違うのですよ。きのうここであなたの言われたことをメモしておるのですが、聞いておって変に思ったから私は書いておるのだが、あなたはきのう、原子力の稼働率は前年比好調ではないとおっしゃった、これから需要の伸びもよく見たいと。それから、いまのところ断定できぬ、わからぬというお話でございましたが、いまの話を聞くと確かに稼働率、伸びてますね。去年に比較してでございますが、東電あたりはことしの計画の四月から七月期では、六四・七の計画に対して六六になっておりますね。関西電力も、五七・三が六六だから相当伸びてますよ。中部電力もそうですし、出水率も平年以上でしょう。これはやりとりいたしましたように、原子力稼働率が一%上がると九社で百六十五億円増収になる、出水率が一%上がると百億円増収になるということで、ここでやりとりして私どもはみんな頭の中に入れておるのですよ。そういうことを考えると、レートの方もいま円高になってきましたから、いい条件ばかりいっているのですよ、一応は。 そういうときに、一体これからの中間の利益はどのくらいだろうか、来年三月の決算の利益はどのくらいになるだろうかというぐらいのことは、一応の推定は出てくると思うのです。料金も決まっているのですから、ちゃんと。そういう中で、これからわれわれはこの電力料金をどうするかということについて、きのうからいろいろやりとりしておるでしょう。長官もいろいろな御意見もございましたね。われわれも意見を持っておるのです。かいもくやみくもみたいなことを言っておったって、これは話が全然進まないわけです。ですから、少なくとも一バレルで一円下がれば千億出る。それは上下が仮にあるにしても、大体のところ出てくる。ところが、あなたの方の御説明を聞くと、資本費のコストのことばかりおっしゃって、修繕費が伸びたらどうだ、何かで金を浮かして設備投資の方へ持っていく魂胆があるんじゃないかと疑いたくなるのですよ。 というのは、経済企画庁がいつかここでお述べになったときに、三千五百億という設備投資の上積みのことが出ましたね、ここでやりとりしたときに。そういうことを私、いま記憶しておりますが、そんなようなことがある。したがって、この電力料金というのは、電気事業法の十九条の二項できちんと決まっておるのですね。料金の改定というのは、能率的な経営のもとにおける適正な原価に適正な利潤をプラスしたものだ。これは過剰設備なんということは認められませんよということを言っておるのですよ、はっきり言うなら。その設備の増加率というのは大体平均して八%ぐらいでしょう。それが現実には一七・八%になっておるということで審議会で詰責されておるのですよ。これは過剰設備ですよ。そういうときに何でそんなことに金をつぎ込まなければいかぬのでしょうかね。われわれは、あなたの方は修繕費とかいろいろなことをおっしゃっておるけれども、何かどうも利益隠しというのは言葉が悪いけれども、利益はようわからぬ、金額もよう算定もできぬというようなことでずるずる行かれてしまったのでは困る、これを指摘をしたいのです。 そこで、われわれは先般来この値下げのことについて通産大臣に申し入れをいたしました。山中通産大臣でございまして、通産大臣に対する申し入れを私の党としてやったわけです。そのときに、経理内容をガラス張りにして、原油価格引き下げに伴う五千億円は、福祉料金や料金体系の安定化などの政策的配慮に有効に活用できるように指導されたい。それから、この際、イギリスやフランスなど欧州主要国と米国の一部電力会社で採用されている電力料金に燃料価格の変動にスライドさせる燃料スライド条項を入れたらどうだという話を、当時の山中通産大臣にしたわけです。 これは、値下げには直接還元と間接還元とありますから、前回のような直接還元、円高差益の還元、そういうことをやったら、これに対していろいろな御意見が出ました。きのう長官は、線香花火という言葉を使われましたね、線香花火みたいなことをやってもいかぬと。あなたの線香花火はまだいいが、ある大手の電力会社の社長が言ったことを私はもう一遍言わなければいかぬが、罪深いことをした、こう言うのですよ。円高差益の還元も、結果的にその後イラン革命が起きて、そのあおりで上がりましたね。値段を五〇%も上げたから確かに効果はなかったかもしらぬ。月にたった二百七十円ほどでしたから、余り効果はなかったかもしらぬ、六カ月間の還元でございましたから。しかしその際に、あの円高差益の還元をここでやりとりしたときに、あの後イラン革命が起きて原油の値段が、第二次石油ショックがあるということをだれも予想した者はなかったのですよ。だからわれわれはあのときはあのときなりのやりとりをして、せめてこれだけの円高差益があるのだから戻したらどうだというので、いろいろな知恵を出し合って円高差益を現実に直接還元したわけですね。それは結果的には余りいいことじゃなかったかもしらぬ、後で五〇%も上げちゃったわけですから。それを電力会社の社長が罪深いことだとか、長官は線香花火がぱあーっと上がったようなことではだめだとおっしゃるが、われわれは少なくとも五千億も六千億も利益が出てくるならば、何らかの形で国民の目に明らかになるようにこの原油の値下がりが映らなければ、これは何にもならぬと思うのです。 そのために還元の方法をいろいろ検討して述べておるのですよ。直接還元がむずかしければ、間接還元としては設備投資もある程度必要でしょう。しかし、過剰設備は必要ない。それから為替変動準備金制度も必要かもしらぬ。あるいは燃料費の調整条項、さっき言ったようなことです。さらに引当金、準備金制度もやってためておく、こういうこともいろいろ考えなければならぬと思うのです。そういうことをするためには、どのぐらい出るかということがわからなければ、かいもく見当がつかぬじゃないですか。バレル五ドル下がってからもう半年ですよ。半年下がっておるのにまだかいもく見当がつかぬというようなことでは、これは論争にならぬのですよ。論議にならぬじゃないですか。 そういう意味で、山中大臣はいつでもここへ出てきてあなた方とやりとりしますよと言って約束してくれたのですよ。約束してくれた途端に病気になって、交代で出れなくなっちゃった。そうしたら宇野さんはどう言うかというと、山中君は山中君、おれはおれだ、こう言っておるのだそうですよ。おれはおれだで結構だから出てもらって、ひとつ宇野さんなら宇野さんはどういうお考えをお持ちなのか、山中さんとはこういうふうに違いますなら違いますで結構ですから、山中さんは断固下げろなんということを言って、大分抵抗があったようだけれども、宇野さんはどう言うかわからぬが、やはり出てもらって通産大臣の意見を聞かなければ話が進まぬのです。ですから、きょうは政務次官にはえらい悪かったけれども、通産大臣にぜひこの委員会に来てもらって、ガソリンの問題もあるし、電力料金の問題もあるわけですから、経済企画庁長官と同席してもらって、この取り扱いをどうするか、ひとつ知恵を出し合って、一番国民に納得いくような方法をぜひひとつやってもらいたいということを言って、ちょうど時間になりましたので、ちょっとその点どうですか。
○渡辺(秀)政府委員 武部委員の御要旨は大臣にお伝えば申し上げておきます。 何かとまた御指導、よろしくお願い申し上げたいと思います。あかがとうございました。
○土井委員長 岡本富夫君。
○岡本委員 きょうは石油の問題を最初にと思ったのですが、武部さんの方で大体論議が出尽くしたようでありますが、ちょっと確かめておきたいことが二、三点あります。 電力料金の問題の話がありましたが、宇野通産大臣はこの間の商工委員会で、差益は還元しないのだ、要するに電力料金を下げないのだ、こういう明らかな答弁をわが党の長田委員にしておりました。先ほどお話があったように、電力料金というのは、コストを積算して決める、こういうふうになっておるわけですが、この電力料金が下がるということは物価に大きな影響があろうと思うのです。たとえばアルミなんというのはもうほとんど電力。そういうことで、経企庁長官としては、この電力料金についてはノータッチといいますか、無関心というわけにはいかないだろうと思う。そこで経企庁長官の御意見をひとつ承っておきたいと思うのですが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 電気料金につきましては、まず第一次的には通産大臣が主務官庁、責任官庁、監督官庁と申しますか、その御判断があり、それから私どもに御協議があるわけでございます。私どもの観点は、物価政策全般の観点から判断するわけでございまするけれども、ただいまのところ、私どもは何としても産業のコストの安定の見地から、さらにまた家計上の安定の見地から見て長期安定的な料金が望ましい、そういった観点から今回の原油の値下がりあるいは円レートの変化、あるいはいまいろいろ言われましたけれども、豊水率、出水率といいますか、これらの動きも十分見て、長期安定料金を維持する見地からこれを将来にわたって検討していきたい、こんなふうに考えているところでございます。
○岡本委員 その検討について、一つは設備投資に回して景気浮揚に寄与するという考え方があるのか。先ほど通産とのやりとりを聞いておりましたが、この前商工委員会で中部電力に行きました。そのときに中部電力の社長に聞きますと、九月になれば大体はっきりします、それまではまだ積算できませんというような話でございました。各社ともにおそらくそういうように出ておると思うのです。したがって経企庁長官、これは通産省で決めるのだから、私の方はそれを見てからいろいろ意見を言いますよというのじゃなくして、経企庁としても物価の問題あるいは景気浮揚の問題、その二点から考えて、どうしたら一番いいだろうかという原案を持って、それで通産省に当たるのが一つの独立した経企庁長官としての見識じゃないか、私はこう思うのですが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 岡本委員御指摘のように、私どもも物価政策の観点から、電気料金は非常に広範な、また基礎的な部面でございますので常に研究をしているつもりでございまして、研究したところに基づいて通産省と協議をして、そして適正に決めたい、こういうふうに考えております。
○岡本委員 そこで、長期安定のために電気料金を下げないという考え方なのか、もう一つは、それを設備投資に回す、要するに景気浮揚のために使うように進言するのか、もう少しはっきりしてくださいよ。何が何やらわからぬようなことじゃ困るな。
○塩崎国務大臣 長期安定料金という見地が主眼でございます。ただいまのところ、通産省がお話しのように、収益の状況もまだ確定していないようでございます。私どもは、やはり家計に及ぼす影響、産業に及ぼす影響、さらにまた電力会社が設備投資をするということの国民経済に及ぼす影響、これらを総合的に判断して安定的な長期の価格を決めるべきである、こんなふうに思っております。
○岡本委員 どうもはっきりせぬな。まだ検討してないんだ、これは。 それで、こればかりやっても仕方ないですから、先ほども話がありましたように、今度のガソリンの値上げ、値戻しというふうな話をしておりましたけれども、通産省が行政指導をすれば一斉に値上げができる、行政指導しなければそのままというこの体質が、どうも私は、余りにも通産省が石油に対して介入し過ぎるのじゃないかというように感じてならない。 公取の意見をもうちょっと聞いておきたいのですけれども、四十八年の石油やみカルテル事件のときにも、石油業界の体質というものは談合、独禁法違反の体質と言っても過言でない、それをかばい立てするのは通産省で、消費者を無視した態度だというようなことが印象づけられて、公正取引委員会としてもそういう意見を出されたと思うのです。いま調査をされておるようでありますけれども、大体いままでの調査の結果をここに御報告をいただきたいと思うのですが、いかがですか。
○伊従政府委員 先生御指摘のように、ガソリンの価格が九月一日及び十日に一斉にかなり大幅な値上げが全国的に行われております。これにつきましては先生も御指摘のように、下げ過ぎの反動であるとか、あるいは資源エネルギー庁で仕切り値の事後調整の指導があったというふうな事情があるかと思いますが、いずれにしましても非常に大幅で一斉でありますので、私たちの方ではこの値上げが不自然であるということで重大な関心を持っております。現在の状況はまだ情報を収集している段階でありまして、具体的な調査には入っておりませんが、値上げが違法なカルテルによって行われたとの疑いを示す具体的な事実に接しました場合には、厳正に対処してまいる所存でございます。
○岡本委員 石油やみカルテル事件の東京高裁の判決文を読みますと、たとえ通産省が行う行政指導が個別的であっても、業者間の共同行為を招く危険がある。この場合は業者の行為のみが違法であるとは言いがたく、指導を行った通産省の責任も問われる可能性があるというように判断しているわけですね。したがって、今回のガソリンの値上げはこれに該当をされると思われる節があるが、公取の御意見をもう一度聞きたい。
○伊従政府委員 今回の資源エネルギー庁の指導は、いまお答えしましたように、私たちが承知しておりますのは、仕切り値の事後調整について、それが不当な慣行ではないかということで指導したというふうに伺っております。あるいはその事後調整の是正という問題につきましても、それに関連しましてもしカルテルが存在する場合には、これは独禁法上違法になるという考え方を持っております。
○岡本委員 では、その点はよく調査をして御報告をいただきたいと思います。 そこで、通産省の行政指導についていろいろと先ほどやりとりがありましたから、重複しますのでこれはおきまして、ずばり、石油審議会の土屋清さんですか、この人は元新聞記者だと聞いておりますけれども、石油業法の見直しあるいは廃止というようなところまで意見を出しておるわけです。要するに、「石油業界はぬるま湯に入ったように生き延び、効率的な企業統合は行われず、何百億もの赤字を出しても、のほほんとして抜本的合理化を行わない」、こういうような業界だということで、非常に強い指摘をしておったことは先ほどお話のあったとおりでありますけれども、政務次官、先ほどこの石油業法の見直しを検討するに近いような、後はふにゃふにゃとわからぬのですが、もう一つはっきりこれを答えていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○渡辺(秀)政府委員 現状におきまして、石油業法は国民生活の安定を目的とした法律でありますので、通産省といたしましては、この法律を今後遵守しながら、国民生活の安定に資するためにやってまいりたいというふうに考えております。
○岡本委員 先ほども話がありましたように、石油業法というのがあるために、石油業界というのは本当にぬるま湯のような、しかも今度補助金を出すのでしょう、利子補給の。あるいはまた、普通の私企業ですと非常に企業努力をするわけですね。ところが、石油業界だけはなかなかそうしない。というのは、結局石油業法に守られておる。山下元通産事務次官は、これは諸悪の根源だと言ったのですね。したがって、制定当時はやはり必要だったけれども、いま石油業法で新しく申請してくるというようなところはないわけですから、もう一度再検討をひとつしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○渡辺(秀)政府委員 御案内のとおり、中長期の今後の問題につきましては石油審議会で現在審議中でございます。したがいまして、その審議の方向も見定めてまいりたいと思いますので、御了承を賜りたいと思います。
○岡本委員 では、石油審議会の途中で、委員が、言うことを聞かないと辞任するというようなことを言うことは、結局は通産省が聞かないということなんだから、ひとつよく検討をしていただきたい。そして、現在に合うような法律体系に出し直すということをひとつ約束していただきたいのだが、いかがですか。
○渡辺(秀)政府委員 先ほど来申し上げておりますように、現在審議会で委員の諸先生方にお願いを申し上げて審議中でございますので、いませっかくの岡本委員の御質問でありますが、現在どういう方向になるかは、委員の諸先生方の衆知を集めていま議論の最中に、どうも委員会で、先駆けた通産省としての方針をここで申し述べるのはいかがかと思いますので、ひとつ御了承を賜りたいと思います。
○岡本委員 これはこれ以上はやめておきましょう。 次に、話が全然違いますが、いよいよ十二月一日から私鉄大手の十二社が運賃の引き上げをしようということで運輸省に申請をしておるわけでありますが、これについてひとつ運輸省から御答弁いただきたい。
○服部説明員 先生ただいまお話しのとおり、大手私鉄十二社の方から、先般の九月六日でございましたか、運賃改定の申請が出てきております。 その改定の理由と申しますか、申請者の言い分でございますが、これは最近におきます輸送需要の頭打ちということによります収入の伸び悩みが一方にありますし、他面、支出の各項目にわたりまして若干ずつの経費の増高というものがある。特に人件費の増高傾向は一般の物価の上昇を上回る程度に行われている。あるいは、各私鉄は現在輸送力増強等の投資を鋭意進めておるところでありますが、これによります資本費の負担の増というものが大きいというようなことによりまして、五十七年度の決算におきまして十二社で三十二億円の赤字を計上している、このまま推移すれば、五十九年度には九百億円というような巨額の赤字を計上することになりますので、五十九年度の収支をとんとんにするような形の運賃改定をお願いしたいというのが申請者の申し方でございます。 私どもはこうした十二社の申請を受けまして、去る九月の十三日に運輸審議会の方に御諮問申し上げまして、現在運輸審議会の方で慎重に御審議をいただいておるところでございます。
○岡本委員 この値上げを申請してまいりました各社それぞれの申請するために出す収支決算、決算報告、これに基づいて恐らくやるのだろうと思うのですけれども、運輸省から資料をもらったのを見ますと、一般の有価証券の報告に出ておる資料とずいぶん違うわけです。 一つの例をとりますと、有価証券の報告というのは、これは公認会計士がきちんと監査して、利益は何ぼと収支きっちり出しておる。これと運輸省との相違があるわけですが、たとえば小田急を見ますと、営業損益、この有価証券の損益の益の方が八十四億八千八百万、ところが運輸省の方を見ますと九十五億五千九百万というように相違がある。これはどういうわけか一遍お知らせ願いたい。
○服部説明員 御説明を申し上げます。 先生いま御指摘のとおり、今回申請してまいりました大手私鉄十二社の五十七年度の収支の数字につきまして、有価証券報告書上に記載されております鉄軌道部門の営業収入、営業費用及びその結果としての営業損益の数字と、それから先般私どもが先生のお手元まで差し上げました数字との間に相違がありますことは御指摘のとおりであります。なお、一言付言いたしますけれども、先生のお手元に差し出しました私どもの資料というのは、先ほど申しました九月六日に十二社が申請をしてまいりましたそのときの添付資料を整理した数字でございます。その両者の数字の間になぜそういった相違が生じるかという理由につきましてかいつまんで申し上げますが、いま先生は小田急の例をお取り上げになりましたので、小田急の数字に即しまして御説明を申し上げます。 理由は数点ございます。 まず第一点でございますが、小田急電鉄は向ケ丘遊園というところでモノレール事業の経営をやっております。モノレール事業は、有価証券報告書上では、当然のことながら鉄軌道部門ということで整理されて数字が出てくるわけでございますが、今回モノレールにつきましては運賃改定を全然考えておりませんので、運賃改定申請書に添付してまいりました彼らの数字の中からは、そうしたモノレール関係の収入及び経費が外されております。これが収入で五千三百万、経費で五千五百万何がしという数字がまずあるわけでございます。 それから第二点目でございますが、それは厚生福利施設費の扱いの相違によるものでございます。有価証券報告書上の扱いといたしましては、厚生福利施設費につきましては、当然若干の収入があるわけでございますが、その収入を経費の方から差っ引きました収支の差額というものを経費の方に立てて上げてくるわけでございます。ところが運賃改定の申請書に添付してあります収入原価の数字の場合は、全体の数字の把握の正確性を期しますためにこの収入をもう一度上げるわけでございます。厚生福利収入を収入の方に上げまして、したがいまして、有価証券報告書上の厚生福利施設費の費用の額も相殺いたしました収入の額だけがふくらんだものとして運賃改定の際の収入原価の数字としては上がってくるわけでございます。その方がより正しい把握というふうに私どもは考えております。 それから第三点目でございますが、私どもは、運賃改定に際しましての収入原価の算定に当たりましては、鉄軌道部門の収入、支出のあり方、利益のあり方、そういうものにつきましてできるだけ真実に近い姿を把握したいというふうに考えておりまして、そのために、各私鉄企業が行っております投融資事業がございます。一口に申しますと、関連会社等に対します出資あるいは融資の仕事でございますが、そういう投融資部門につきましては、有価証券報告書上は一般管理費の中に含めて経理をするのが通常でございますが、私どもといたしましては、こうした投融資部門につきましては、その投融資の期末の残高を固定資産額とする独立の事業部門というふうにこれをとらえまして、経理の正確さを担保しようというふうにしておるわけでございまして、この関係の出入りが若干ございます。 それからもう一つ小田急の場合特異なことは、ほかの会社は有価証券報告書上も、全体の一般管理費につきましては、これを適正な配付基準に従いまして各事業部門に配付をいたしましたその後の姿を有価証券報告書上に記載しておるわけでございますが、小田急一社だけは、一般管理費を全部鉄道事業の営業経費の中に計上いたしております。そういう特別のことを小田急はやっておりますので、その結果、先生御指摘のように、小田急の場合、有価証券報告書と私どもの方に提出してまいりました五十七年度の収入原価表の数字の間に十億八千万円ほどの相違が生じている、こういうことでございます。
○岡本委員 では、それは了承しまして、ちょっとできないところもあるんだけれども。 それで一週間前に民鉄協の管理課から資料をもらった。どうもおかしいというわけで、もう少し詳しいのを持ってこいと言ったら、きのう持ってきた。 〔委員長退席、武部委員長代理着席〕 一つの例をとりますと、五十七年度の旅客運賃が、最初もらったものが四百五十五億七千七百万、一週間後に来たのが四百五十五億二千四百万、それから定期外収入二百七十四億四千六百万は、今度持ってきたのが二百七十三億九千三百万、これでは国会でどっちを審議するんだ。わずかだということは言えるけれども、わずかでも審議会に出して審議してもらうについて、この資料がこんなに相違があるというのはどういうわけなのか、一遍御説明願いたい。
○服部説明員 御説明を申し上げます。 これは、私が先ほど申し上げました説明と同質の問題でございまして、最初先生のお手元にお届けいたしました鉄道部門の収支実績の数字といいますのは民鉄協会が整理いたしました数字でございまして、小田急に関しましてはモノレールの数字が入っております。私どもの方が後ほど御提出いたしました数字は、当然のことながらそのモノレールの収支数字を除いたものになっております。
○岡本委員 そうすると、次は近鉄です。旅客運賃の収入九百七十五億八千二百万が最初もらった数字で、後で来たところの数字は九百七十二億二千七百万、この差が約三億五千万でしたか。あなた方はこういう大事な運賃を審議する資料、なぜこんなに違うのか不思議でならないのですがね、一つ一つ突き合わしていくと。
○服部説明員 ただいまの近鉄の数字の相違につきましては、私ちょっと不勉強でございまして、ただいまこの席で正確に御説明申し上げることはできませんけれども、私どもが運賃改定の作業をいたします際に、査定の作業をいたします際に用います数字というのは、後から先生の方にお持ちいたしました、すなわち言いかえますと、運賃改定申請のときに事業者から提出のございました各種の資料をもとに審査を進めていくわけでございます。
○岡本委員 ちょっとおかしいね。先ほど最初に持ってきたのは……。
○服部説明員 ちょっと失礼いたします。 いまわかりましたが、近鉄は先ほど小田急でモノレールを除いたと同様に鋼索鉄道の営業をやっておりまして、これを除いております。その差でございます。失礼いたしました。
○岡本委員 こればっかりやっているとあれですけれども、こうして一つ一つ突き合わしていくと、先ほど福利厚生の部分が入っていないとか言ったけれども、合わしたらこれはちゃんと入っているんだ。私はこの数字を突き合わしてみて、全部合わす間がなかったけれども、全部合わしていくといろいろ出入りがあるんですね。したがって、この運賃を審議するに当たっての資料、これは正確を期さにゃいかぬと思うんですね。最初に出してきて後で違う、一週間で違うと言うのは、国会へ出してくるのにこんな不見識なことはないと思うんですよ。
○服部説明員 一週間前に御提出申し上げました数字と、その後一週間たって御提出申し上げました数字との間に差異がございまして、その差異につきまして正確な御説明を申し上げないまま参りましたことはまことに申しわけないことでございまして、おわび申し上げます。 ただ、先ほど来申し上げておりますように、有価証券報告書上の数字と、私どもが現在手元に持っております各社が運賃改定申請の際に提出してまいりました数字との差異につきましては、時間さえちょうだいできればいかようにも正確に御説明申し上げられる性質のものでございますので、その点につきましては御了承を賜りたいと思います。 〔武部委員長代理退席、委員長着席〕
○岡本委員 余りこれを責めても仕方ないけれども、なぜ僕はこういうことを言うかといいますと、大体こういう私鉄で、たとえば阪急の例をとりますと、まず宝塚にああいう劇場をつくってそれでお客さんを呼ぶようにした。そこへそれを運ぶために敷いているわけですね。ホテルをつくった、それに対して無料バスを走らす。したがって、そういった鉄道以外の事業収入をカバーするため、そのために私鉄があるわけです、ほとんどの私鉄を見てみると。あるいはまた沿線のあちらこちらに私鉄の不動産が開発をして、宅地をつくって家を建てて売って、それで住民がそこを利用するようになった。そうして、これが具合が悪いからと言って、こっちでもうかっておって、こっちは会社が別だ、こう言うけれども、やはり私はそういった面を加味して、そして私鉄の営業というものは考えてもらわなければ、国鉄のようにどんどん値上げして、国鉄はそれをやらないわけだから、それはやったらいけないことになっているから、それでとうとう乗客離れといいますか、そしてどんどんと落ち込んでいった。こういうことをひとつ考えなきゃならぬと思って話をしているわけです。その点についていかがですか。
○服部説明員 ただいまの先生の御指摘は、私鉄の運賃改定問題を考える場合に、それを審査する場合に、兼業部門との関係というものをどう考えるかという御質問だというふうに理解いたしましてお答えを申し上げますが、先生御承知のように鉄軌道事業、民営鉄道事業というものは、多くの市民の日常生活の足といたしまして今日きわめて重要な役割りを果たしている、そういう公益性のきわめて高い事業であるという認識をわれわれは持っておるところでございまして、そういった事業の性格上、私鉄の経営の中の鉄軌道部門の経営につきましては、他の兼業部門の収支の状況に左右されることなく、それ自体独立して健全経営を維持していくことが一番大事なことなのではないかという考え方を基本的には持っております。 若干付言して申し上げますと、現在大都市のそういった交通を担っております私鉄に与えられております社会的な責務の中で一番緊急で大事なことは何かということでございますが、私どもといたしましては、まだまだここしばらくの間は私鉄は輸送力増強投資を行い、サービス増強投資を行い、安全度の向上投資を行いまして、いいサービスをより多くの市民の方々に享受してもらえるようなかっこうで営業を行う、そういうことが一番大事ではないか、朝夕のあの大変ひどい混雑の緩和ということを少しでも早く実現するということが私鉄に課せられた一番大きな使命ではないかというふうに思っておるわけでございまして、もし仮に——仮の話でこざいますが、私鉄の兼営事業部門がもうかっているからという理由で、私鉄企業の経営しております鉄軌道部門の収支の赤字をそのままに放置するようなことがあったといたしますと、まず考えられますことは、そういった輸送力増強等の投資に対する投資意欲が大きく減退するということは、もう必至であろうというふうに私どもは見ております。したがいまして、先ほど来申し上げましたような大都市の都市交通を担当しております私鉄が、今後とも前向きの、計画的なかつ継続的な投資をどんどん行っていくようにいたしまして、彼らに与えられました社会的責任をりっぱに果たさしていくということを確保いたしますためには、必要な場合には適時適切な運賃改定を行うということもやむを得ないことではないか、かように考えておるところでございます。
○岡本委員 近年の私鉄運賃の値上げは五十四年の一月、それから五十六年の五月、それからまた今回、大体二年置きぐらいに値上げしている。これは春闘みたいに、定期的みたいになっておるんだね。値上げされる方はたまったものじゃないわけですよ。 〔委員長退席、武部委員長代理着席〕 そこでこういう記事があるわけです。今回の値上げ申請をめぐっては、必ずしも足並みが十二社そろったわけではない。業績がそれほどよくない近鉄、南海、京成が他社より先駆けて値上げしたいという意向があったけれども、業績のよい企業もあって、そういうことはまだやめておく。しかし、長年の慣行が崩れることを心配する日本民営鉄道協会の幹部らが働きかけて、結局足並みをそろえて値上げに踏み切った、こういう記事があるわけですよ。これは本当かうそかわからないですよ。もしもそういうことであれば、この私鉄運賃というのは物価あるいは国民生活のいろいろなところに影響するわけですが、経済企画庁長官、いかがですか。
○塩崎国務大臣 私鉄の運賃につきましても、法制上のたてまえは、運輸審議会の諮問を経て運輸省から私どもの方に協議されることになっている。いま御指摘の点なども十分調査いたしまして、私どもはその対応を考えていきたいと思います。
○岡本委員 五十七年度の大手民鉄十四社の軌道収支実績を見ますと、赤字のところもあります。しかし、西武、京浜急行、京阪、小田急、こういうところは黒字なんですね。それが赤字と足並みをそろえて十四社が一斉にやる、こういうのはどうも腑に落ちないわけですね。何か二年置きのローテーションを組んで値上げをしていると言われても仕方がないと私は思うのですが、これに対して運輸省はどういう見解を持っていますか。
○服部説明員 ただいまの岡本先生の御指摘は、二点の問題を含んでおろうかと思います。 それは、二年ローテーションという形で安易な値上げというものを考えているのではないかというのが第一点かと思います。 第二点は、五十七年度の決算の数字を見ても四社の黒字会社がある。そういった黒字会社をほかの赤字会社と一緒に扱うということはいかがなものか、こういう二点の御質問だというふうに理解して御答弁申し上げますが、よろしゅうございますか。 〔武部委員長代理退席、委員長着席〕 まず第一点でございますが、二年ローテーションというかっこうで私どもが運賃改定の作業をやっているというのは、これは実は私どもの意図するところではございません。全く違うわけでございます。 まず一つには、数字でもって御説明いたしますと、四回前にさかのぼりまして、四十九年七月に運賃改定を行っております。その次は五十年十二月でございまして、この間一年五カ月の間があいております。その次は、五十年十二月から五十四年一月までの間でございまして、この間は三年一カ月でございます。それからその次は五十四年一月と五十六年五月でございまして、この間は二年四カ月でございます。 ただいま大手私鉄十二社からの申請を受けまして、私ども運輸審議会の方にお諮り申し上げておるわけでございますが、仮にこれが申請者の希望どおりに本年十二月一日に改定が実現できるといたしましても、前回との改定の期間は二年七、八カ月というようなかっこうの間があくわけでございまして、客観的に見ましても、決して二年ローテーションという形で行われておるものではないということをまず御理解いただきたいわけでございます。 また、考え方といたしましては、私どもは二年ローテーションというような考え方にいささかもとらわれておりません。各事業者の収支の内容、その動向を常に注意深く見守りながら、本当にもうやっていけなくなりそうだというときに初めて運賃改定の妥当性ということを考えて、その方向で作業を開始するわけでございます。それがまず第一点に対するお答えでございます。 それから第二点目の、五十七年度の決算で四社黒字があったではないか、こういうことでございますが、少し長くなるかもしれませんが、ちょっと事情を御説明させていただきます。 この四社といいますのは、西武鉄道、小田急、京浜急行、それから関西の京阪鉄道、この四社でございます。この四社のうち、西武鉄道を除く三社につきましては、実はこういう事情がございます。 最近、ここ二、三年前から各社とも定年制の延長、これまで五十七歳定年でありましたものを、六十歳定年に延長するということを各社それぞれに試みてきております。いま申し上げました黒字四社のうち、西武を除きます三社につきましては、いずれも五十七年に定年を一年延長いたしております。その結果、五十七年度には定年退職者がなかった、こういうことでございまして、仮に五十七年度も定年制の延長が行われませんで前年度並みの定年退職者が出たといたしますと、この三社は赤字になるわけでございます。たまたまそういう定年制延長の過程で、定年退職者の出ない年に黒字を計上したというのが三社でございます。 それから、もっと本質的な問題でございますが、先ほどの先生の御指摘が、黒字基調の会社までを巻き込んで安易に一斉に運賃改定を行うのはおかしいという御指摘でありますれば、私どもも岡本先生の御指摘のとおりだと考えております。私どもは、黒字基調の会社をまで対象に取り上げて運賃改定をするというような考え方は毛頭持っておりません。 ただ、遺憾ながら、先ほど申しました西武以下の四社を含めまして、十二社とも五十八年度に入りましてかなりの額の赤字を計上する状況であること、それから五十九年度に至りますれば、その赤字幅がさらに拡大する状況であるというようなことから彼らは運賃改定申請をいたしてきておるところでございまして、私どもは、今後さらに運輸審議会の御審議も踏まえながら、そのあたりのことには十分意を用いて審査に当たりたい、かように考えております。
○岡本委員 どうもこの数字を見ましても、いろいろがたがたしているわけですが、これは十二月一日、一斉に上がるわけです。私鉄が一斉に上がるということは、国民生活にとって非常に影響がある。したがって、当委員会に民鉄協会の会長ぐらい来てもらって、一遍一つ一つ指摘をして返事を聞く、こういうこともいかがかと思うのですが、委員長、いかがですか。
○土井委員長 いまの御意見承りまして、理事会に諮りました上、検討させていただきます。
○岡本委員 ちょっと経企庁に聞いておきますが、春闘の値上げ率が四・四%、いま史上最低を記録すると言われておる。その反面、公立高校あるいは国公立の大学の授業料がアップし、また近く酒の税金も上げようなんて言うておるし、いろいろなものが値上げされて、しかも六年間減税がなくして家計が苦しい。その上に私鉄運賃の申請が平均一六、七%アップ、こうした場合の消費者物価へのはね返りはどのくらいになるかというような計算はされたことがありますか。これは経企庁の方へ一遍お聞きしたい。
○赤羽(隆)政府委員 お答えいたします。 私鉄十二社の物価への影響は、たしか〇・一以下の影響であったと記憶いたします。まだ正確に計算をしておりませんけれども、目の子で計算をいたしますと、それくらいかと存じます。
○岡本委員 長官、これは相当な影響があると思うのですよ。それでなくても通学あるいは通勤、特に通学なんというのは、ずいぶん通っておりますから、子供の教育、そういった国民生活にはね返る。こういうことを計算して、私鉄運賃の値上げについて運輸大臣に対して意見を具申してもらわなければいかぬ。そして国民生活を守ってもらうのは経済企画庁長官しかないわけです。特に大物だから、ひとつどうですか。
○塩崎国務大臣 大物であると否とにかかわらず、経済企画庁長官は物価政策、さらにまたそれは国民生活のためでございますので、そういった観点から、いまの運賃問題も対処していきたいと思います。
○岡本委員 そこでもう一つは、とにかく赤字だからどんどん値上げしていく、こういう考えだけでは国鉄のように客離れしていく。最近は特にマイカーが非常にふえてきましたから、したがってマイカーがどんどんふえてくるということは今度は交通渋滞、総合交通体系からも非常にみんなが困る、こういうことを考えると、赤字だから簡単に値上げしていくというような、そういう考えで運輸省が取り組んでもらっては困る。本当は運輸大臣に来てもらわなければいかぬですが、篤と長谷川さんに言ってください。というけれども長谷川さんも、大臣も、あなたの方で全部つくったものを見て聞いて、ああそうかというようなことがありますから、なかなか一つずつ検討するのは、これは何といってもあなたの部なんです。あるいは課なんです。もう少ししっかりしてもらわなければ困るね、こんないいかげんなもの出してくるようじゃ。ひとつ特にこれを申し上げておきます。これ以上言っても答弁が出ないだろうから……。 最後に、最近サッポロビールがトップを切って、またビールがどんどん値上げする。大瓶の小売価格二百六十円を二十円値上げする。まだ今月中にキリン、アサヒ、サントリーも追随して値上げする。値上げすれば大蔵省としては酒税が一番ふえるからこれはまあいいということになるかもわからぬけれども、やられる方はたまったものじゃない。こういう協調値上げと目されるビールの値上げ、これに対して、公正取引委員会、おりますか。
○佐藤(徳)政府委員 御説明申し上げます。 ただいま先生からお話がございましたように、ビールは独占禁止法の第十八条の二に規定しております価格の同調的引き上げの産業構造要件に合っておりますので、私どももこれは監視対象品目といたしまして、その値上げの動きには強い関心を持ってその動向を見ておるところでございます。 お話しのように、ただいままでにサッポロと、それからアサヒでございましたか、値上げがございまして、過去の例でございますと、同調的な引き上げになったこともございます。したがいまして、今後の推移いかんによりますけれども、仮に首位事業者を含めまして、三カ月以内にビールの同調的な価格の引き上げが行われました場合には、法律の定めるところに従いまして速やかに引き上げに該当するかどうかを調査いたしまして、価格引き上げ、それに当たります場合には価格引き上げの理由の報告を求める、かようなことにいたしたいと考えておるわけで、まだこれはこれからのことでございますが、そういう対応になろうかと思います。
○岡本委員 ことしは少し暑かったために、とにかく生産が追いつかないくらい売れたというのですね。そして値上げをするというのはどうも納得いかない。私鉄のように乗り手が少なくなったから値上げするんだというのだったら、これはまあそうかもわからぬ。こっちは消費が大きくなって値上げしなきやならぬ。これは原材料、人件費あるいは流通経費ということが理由のようでありますけれども、利益の中からそういうものを消化して、物の値上げというのはいま一般大衆が困るわけですから、そういうことを考えるのが私は経企庁だろうと思うのですがね。経済企画庁が、これはおまえ値上げしたらいかぬぞとは言えないと思うけれども、ここで経済企画庁長官の御意見をひとつ承っておきたい。
○塩崎国務大臣 ただいまも岡本委員の御指摘にもございましたが、企画庁がビールの価格の値上げについて介入はできないであろうと言われましたが、まさしくそのとおりでございます。昭和三十九年までは統制価格的な制度がございまして介入もしておりましたが、現在では自由な体制、政府の介入は個々の商品については、あるいは個々のサービスについてはやるべきではないし、また、やることは自由主義経済体制のもとでは不適当であるという考え方でございましょう。 私は、ビールは恐らく他の酒類との競合関係もあって、値上げはむしろみずからが需要の減をこうむるような場合もあることを考えての値上げだと思いますから、このような場合はやはり経済の流れに任して、私どもは全般的な物価政策の観点から、物価が全体として上がらない方向の努力をしなければならない。しかし、私鉄のように独占体、独占企業のような場合、これを利用せざるを得ないような場合、これはひとつ厳重に政府が介入してコントロールしていくということは私は当然のことだと思いますし、その精神は大いに進めていかなければならない、こんなふうに思います。
○岡本委員 経費増の原因を見ますと、非常に宣伝費に使っていますね。テレビを見ますと物すごい。宣伝合戦、こういった金の使われ方がどうしても消費者の方に回ってくる。こういったことに経済企画庁としても関心を持ってもらわなければならぬと思うのですが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 岡本委員の御指摘ごもっとものようでもございまするけれども、個々の会社の宣伝費について介入することは適当でございませんし、やはり自由主義経済社会で宣伝、広告というものは消費を喚起する意味において私は必要なものだと思うのでございます。過当広告、宣伝についてとがめられるべき点もございまするけれども、しかし、それはみずからが利益を減らす行為でもあると考えますれば、個々の経費の内容について介入することはさていかがなものかというような気がいたします。自然に需要者側が判断し、そしてまた他の酒類との競争——私はビールだけの競争ではないのではないかと思います。他の酒類との競争もございますので、そんな観点から、過当であるとすれば、広告費はそれ自体としてみずから制裁を受ける、私はこういうふうに思います。
○岡本委員 宣伝費やいろいろなところへどんどん金を使って、そしてそのツケはどこへくるのかと言えば消費者にくるわけでしょう。これは自由経済でありますけれども、経済企画庁長官として、物価あるいはまた国民生活を守る立場から、全然これは無関心です、こういうことではないでしょう。余りに過剰、行き過ぎということに対しては注意もし、そして消費者を守っていく、こういうのが立場じゃないかと私は思うのですが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 無関心とは私は申したつもりはございません。多大の関心を持っておりますが、その点は企業自体の判断で決まるものであるし、また、他の商品との競争でおのずから制約がある。広告費などは御承知のようにマスコミの大きな収入源でもあることを考えますれば、広告、宣伝について、広告費についての考え方はいろいろあると思いますし、自由経済を支える、また特に新規製品の進出などについてのいろいろの効果もございますので、これは一概に広告費が過剰であるかどうかという判定は、実は私は昔、広告費課税の問題で大変悩んだことがございますので、その検討の際のことを思い出しまして、私は、広告費についてみずから企業が考えていくべき問題だ、こういうふうに思います。
○岡本委員 時間が参りましたから、これで終わりますけれども、運輸省の方に要求がある。今度のこの運賃の審議についての公聴会を開くと思うのですね。この公聴会で公述人に出す資料をもらいたい。この間ちょっともらったんだけれども、どうもこれはわからない。このときでないと一般の消費者から物が言えなくなっておる。この審議会のメンバーを見ますと、消費者は渡辺芳男さんでしたか、余り出てないのですね。公聴会のときに初めて一般の利用者の声が出てくる。これが何パーセント何パーセントだって、それを出したって一般の方はわからないのですよ。ですからやはりよくわかる、一般の方が見てその公聴会に出て物を言えるはっきりした資料を出してもらわなきゃならぬと思うのですが、その一部を、ぜひひとつ資料を要求しておきたいと思っております。 以上、これで終わります。
○土井委員長 熊川次男君。
○熊川委員 最近における国鉄の再建努力、自助努力には目を見張るものがあって、非常に私たちも心強く考えております。その基本にはやはり住民サービス、もう一つは効率的な経済性を考慮した経営、この二つの路線をかなり順調に進んでいるように見えます。この辺の基本姿勢について一口で、まず国鉄側の今後の態度、取り組み姿勢を述べていただきたいと思います。
○橋元説明員 ことしの十月十四日でちょうど百十一年に相なるわけでございますが、ここ数年いろいろな点で厳しく御批判をいただきまして、これを糧としまして目下精いっぱいの努力をいたしておるわけでございます。財政的な再建というのはもちろん最大の課題でございますが、それを達成するためにも私ども部内でやるべき努力、これが最優先でございます。そしてまた、収入を確保する、そのための輸送を確保する、そしてそれは地域住民の方々のサービスに徹するということが基本姿勢でございますので、そういった点についてなお一層の努力をいたしたい、こう思っております。
○熊川委員 ただいまのお答えのポイント、すなわち住民のサービスに徹する、こういう態度は非常にうれしく思いますが、先般の上越新幹線のスタートに際して、その直前までは、仮に十三時半前後から十八時半前後約五時間ぐらいのスパンをとってみると、特急、急行、普通、これらを取りまぜて上野—水上間に約十八本の列車が運行されていたかと思いますが、現在、おおよそ十三時半から十八時半の約五時間近くに及ぶ間に一本も在来線がありません。この辺と住民サービスに徹するという態度とどんなふうにお考えか、お話しいただけたらと存じます。
○橋元説明員 昨年の十一月上越新幹線の開業、そしてまた東北新幹線の本格開業ということで、いわば第二世代の新幹線がいよいよ営業開始をいたしたわけでございますが、先生も御承知のように、この新幹線は大宮どまりでございます。したがいまして、その点についてのいわば暫定的なサービスという感を免れないわけでございます。つまり、長距離の列車、電車を私どもが思うようには切れないという問題、それは逆に裏返せば、中長距離の電車サービスについて大変欠けるところがあるということでございます。そこで、実は明年、五十九年の二月に一部ダイヤ改正を計画いたしておりまして、本日、これを内外に発表させていただくことになっておりますが、これは貨物のダイヤ改正でございまして、旅客についてはさしたる改正の機会がないわけでございます。やはり何と申しましても、六十年の春に上野まで開業いたしますれば、東北、上越はもちろんでございますが、全国的なダイヤ改正を旅客輸送につきまして抜本的にいたしたいということで考えております。 それからもう一つは、これもそもそも論で恐縮でございますが、このダイヤグラムというのは、機関車、電車等の車両関係あるいは乗員の使い方、あるいは駅の発着ホームをどうするかとか、あるいはその車両の留置をどうするかとか、要するに国鉄の業務の各般にわたる仕事のシステムの組み合わせの集大成でございます。そしてこれが私どものいわばサービス商品でございます。したがいまして、これをつくりますのに全社を挙げましてやはり一年近くかかるわけでございます。そういった意味で、実は先生御高承のような群馬県からの御陳情をいろいろいただいておりますが、これは十分一つ一つについてよく勉強させていただきまして、そういった検討を深めた上で、機会があればできるだけ早くこれを実施したいという基本的な考え方でございます。 先生御指摘の、いま、ある時間帯によって優等列車にかなり穴があいておると申しますか、サービスがないということでございますが、これも十八本というお話でございました。私どもも大体そういう本数と認識しておりますけれども、これも先ほど申し上げましたように、長距離の特急列車が三本程度しか切れなかった。したがいまして、あとのサービスは五十七年十一月以前と余り変わってないということでございます。具体的に申し上げれば、この長距離の列車をある程度新幹線に乗せかえました上で、近距離の群馬県あるいは新潟県の手前の地域に対するサービスをもっと充実させたい、こう思っておるわけでございます。
○熊川委員 御苦労のことはまことによくわかるのですが、先ほどの、住民サービスあっての国鉄であり、あるいは現在あるお客をどう運ぶかではなしに、お客をより倍加するためにどういう知恵を、どういう努力を凝結してより効率的な経営に取り組むかということの方が重要ではないか、新しいお客をクリエートするという姿勢が必要であると思います。 ところが、御案内のとおり、一番大きな水上あるいは猿ケ京温泉あるいは老神温泉、沼田市、こういった一市数町を含んだ大きなところで、約五時間にわたって一本も上野直通がない。ダイヤ改正は編成にきわめて困難を伴うことは技術的、科学的にもわからないわけではありませんけれども、取り急ぎ臨時的なものを、五時間も何も走らせないということでなしにやる。しかも加えて、特急が、急行料金八百円でいいところが千三百円、五百円も余分に払ってほんの数分早くなるだけ、こういうような地理的条件がある。一体、これが国鉄の姿勢であり、再建に努力しているという具体的なあらわれであると認識していいのかどうか。さらには、ダイヤ編成について民意を反映するところの制度的裏づけはどういうものがあったのか、この辺もあわせお聞きしたいと思います。
○橋元説明員 私どもは輸送を確保し、収入を増進するためにいろいろな知恵をしぼっているわけでございますが、例のフルムーンであるとかいろいろな企画商品のたぐいもございます。いろいろ企画をやっておりますが、やはり基本的にはよりよいサービス、よりよい列車ダイヤということになるわけでございまして、そういった意味で、いろいろな機会にいろいろな御要望をよく伺いながらやっているわけでございます。 いまどういう仕組みがあるかという御質問でございましたけれども、私どもも、本社はもちろんでございますけれども、地方に鉄道管理局がございます。ここに営業部旅客課というのがございまして、そういったお声を常時承ることになっておりますし、もちろん駅長以下現場機関もございます。そういったところで地域、地域のお声を十分伺う。ただ、あちら立てればこちら立たずといういろいろな関係がございますので、これは御要望どおりというわけにはなかなかまいりませんが、そういったものをよく調整しながら最大限よりよいものをということでございます。 そしてまた、いつかということでございますが、できるだけ常にダイヤの検討はやっているわけでございますが、先ほど申し上げましたような全体のシステムの変更でございますので、これにはやはり機会を得ないとできないという点がございます。したがいまして、水上の御要望は最近実は伺ったわけでございますが、これはひとつよく勉強させていただきまして、できるだけ早い機会に少しでも前進できるように勉強させていただきたい、こう思っているわけでございます。
○熊川委員 私は橋元常務の人柄を知っているだけに、こうして御陳情を交えてやっているわけですし、たび重ねてのわがままではありますけれども、先般も常務さん先頭になって、群馬国体、赤城国体のときには季節列車を毎日走らせてくれる、こういった御配慮もしていただいているわけです。その御配慮をもうちょっと延長させてもらって、できたら取り急ぎ、大きなダイヤ改正に至る過程において臨時というような名目で、余りお客が少なければ別ですけれども、ともかく水上町、沼田市、一市八町村が、村長、市長、議長一丸となって御陳情で、先般常務さんにも温かく御陳情を受けていただいたいきさつがございます。確かに最近でございますので、まだまだ急だったかもしれませんが、いまの御姿勢でお取り組みいただけたらありがたいと思います。どうかダイヤ編成の大改正のときとおっしゃらずに、非常に困窮しておりますし、住民へのサービスなんていうのじゃなくて、国鉄の基本姿勢を示す一現象である、こんなふうにとらえさせていただけたらと思います。 もう一つは、常時駅長さんを通じ住民の御意向を聴取していると言うのですが、やはり公共団体にも準じるような社会的機能を持っておる国鉄さんですから、ダイヤ編成あるいは料金決定について、もちろんいろいろ国会の方でもありますけれども、もうちょっと地元の民意が制度的に反映できるような方法を内部的にも充実するような努力をしてもらえたら、これが民営化とあわせて国鉄再建に、自立更生に結びつく大きなエネルギーになるんじゃないかな、こんな気もしますし、そうすれば、こういう問題は余り起きなかったのじゃないか。ちょっと大きく言えば、各地の各ダイヤ編成についての民意の吸収関係に、いま一段の努力をしていただいておればこういう問題は出なかったかな、さらには私たち地元から出ている者としての重大かつ大きな過失であったという点を私自身も反省しておりますけれども、これらの点を早急に補う意味においてお助けいただけたら、こんなふうに思います。これらの点について、常務さんのそのお人柄が反映するような住民サービスのお言葉をもう一つつけ加えていただけますか。
○橋元説明員 ダイヤ改善につきましての先生の御要望、よく承りました。 それから、地域の方々のお声をもっと聞くような仕組みと申しますか組織、確かにそのとおりだと思います。先年来、本社にもサービス課長というものを専任に置きました。また、女性でございますが、サービス主幹というようなものも置きまして、そういった地域のお声をいろいろ聞いております。また、管理局にはそういう組織がまだもう一つはっきりいたしておりませんけれども、これは要員の運用厳しい折からでございますのでなかなか思うに任せないのでございますが、先生の御意見をよく体しましてなお一層努力いたしたい、こう思います。
○熊川委員 長官にちょっとお願いしたいのですが、御案内のような状況で、国鉄のサービス並びに料金あるいはダイヤの編成については、各地域の生活に非常に影響を及ぼす部面が広いと思うのです。こんな状況でありますので、生活の向上あるいはそれこそ物価の安定、こういうものにも直接間接影響がある状況でありますこの国鉄のダイヤや料金について、長官としての今後のお取り組みなりあるいはサイドからの重要かつ有意義なサゼスチョンをいただけたら、こんな御姿勢を承れればありがたいと思います。長官もいろいろ緊急な御事情があることを存じておりますので、その辺をお聞かせいただいて最後の質問にさせていただきたいと思います。
○塩崎国務大臣 ただいまの熊川委員と国鉄御当局との間の御論議を伺っておりまして、私は、国鉄の国民生活に及ぼす影響から見て、ダイヤの編成にいたしましても運賃の決定にいたしましても、できる限り利用者の声が反映されるような民主的な方法で決定されるべきものであるということを痛感したところでございます。このような点につきまして、企画庁としても勉強させていただき、そしてまた運輸当局ともいろいろと話し合いをさせていただいて研究してまいりたいと思います。
○熊川委員 ありがとうございました。
○土井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十八分散会