農林水産委員会 第16号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1983/05/25
会議録
○山崎委員長 これより会議を開きます。 安井吉典君外八名提出、農産物の自給の促進及び備蓄の確保のための農業生産の振興に関する法律案、総合食糧管理法案及び農民組合法案の各案を一括議題とし、提出者から趣旨の説明を聴取いたします。松沢俊昭君。 ───────────── 農産物の自給の促進及び備蓄の確保のための農業生産の振興に関する法律案 総合食糧管理法案 農民組合法案 〔本号末尾に掲載〕 ─────────────
○松沢議員 ただいま議題となりました日本社会党提案にかかわる農産物の自給の促進及び備蓄の確保のための農業生産の振興に関する法律案、総合食糧管理法案、農民組合法案につきまして、提出者を代表して提案の趣旨について御説明を申し上げます。 御承知のとおり、わが国農業は米を初め、豚肉、牛乳、果樹など主要な農産物に対して生産調整が強化され、生産農民は厳しい生活の中で農業の将来に深刻な不安を抱いているのであります。しかも、これに追い打ちをかけるように、貿易摩擦解消を理由としてアメリカ、EC諸国から農産物の自由化、輸入枠の拡大が強く迫られているのであります。こうした中で政府の手により牛肉、オレンジなど輸入枠の拡大を進めようとし、実質的な自由化への一歩を踏み込もうとしているのであります。 こうしたわが国の農業縮小、合理化の方向の中で、わが国の食糧自給率は、とりわけ食糧の基本ともいうべき穀物自給率は年々低下の一途をたどり、先進工業国でも例を見ない三〇%を割るような事態を迎えているのであります。八〇年代が食糧の不安定時代を迎えると言われているとき、生産農民が農業生産に希望を持ち、食糧自給率の向上を図り、国民に食糧を安定的に供給することがわが国の最重要政策課題であり、さきに本院で与野党一致可決された食糧自給力強化に関する決議を具体化する方向でもあります。 このため、わが党はかねてより食糧自給促進と備蓄のための農業生産振興法案をもって食糧自給向上のための計画的農業生産と備蓄を図り、総合食管法案をもって米麦に飼料穀物を加え、生産者価格を保障し、適正な流通管理に当たり、農民組合法案をもって生産農民が希望を持って農業生産に従事できるよう団結権と団体交渉権を保障するなど総合的な法体系を整備して提案する次第であります。 以下、三法案の要旨を御説明いたします。 第一に、食糧自給促進と備蓄のための農業生産振興法案であります。 その基本的な考え方は、目的でも明らかなように、国民の主要食糧を長期的、安定的に供給するために計画的生産を行うことにあります。そして主要食糧とは米麦等穀類を初め畜産物、果樹、野菜等国民の基本食糧としております。そして、基本食糧であります穀物自給率を十カ年計画で七〇%まで高めることを前提としております。このため、国、都道府県、市町村段階でそれぞれ農畜産物の自給促進と備蓄計画を年次別に定め、それに従って農業生産体制の整備強化を図り、また、食糧の備蓄は、米麦類の食用穀物は消費量の六カ月分、飼料穀物は三カ月分とし、もって国民に対する主要食糧の安定的な供給を保障することとしております。 次に、総合食糧管理法案であります。 第一は、本法案で管理する主要食糧は、米穀、麦類のほか、トウモロコシ、コウリャン等の食糧とし、総合食糧管理体制を整えることとしたことであります。これは、国民の食生活の変化により動物性たん白質の摂取が増加し、その家畜飼料となる穀物を野放しにしておくことができない状況になってきたとの判断によるものであります。 第二に、米穀の管理制度を民主化したことであります。まず、米穀の政府買い入れにつきましては生産振興法によって定めるところによって生産され、米穀は生産者の売り渡し申し込みに応じて買い入れなければならないものとし、その買い入れ価格は農民組合法によって設立された農民組合の代表と政府との協議によって定めることとしております。その協議が難航した場合は価格等調整委員会であっせん、調停、仲裁により決定することとしております。また、米穀の売り渡しにつきましては、食料用として売り渡す場合は、配給計画に従って売り渡し、その価格は家計の安定を図ることを旨として定め、国会の承認を受けるものとしております。飼料用として売り渡す場合には、畜産業の安定を図ることを旨として定めることとしております。 第三は、米穀の需給が逼迫し、供給が困難になった場合、生産者に対し生産した米穀を政府に売り渡すべきことを勧告することができ、勧告に応じて政府に米穀を売り渡した場合、出荷協力交付金を交付することができるものとしております。 第四は、麦、大豆、トウモロコシ、コウリャン等の管理制度を新設したことであります。その買い入れ、売り渡し、生産者価格の決定につきましては米穀の方式を準用するものとし、特に飼料用につきましては、畜産経営の安定を図ることを目的としております。 第五は、政府みずからが行う主要食糧の輸出入は総合食糧審議会の意見を聞くものとし、輸入に当たっては国内生産を阻害することのないよう、また輸出に当たっては開発途上国の通常の輸出を阻害することのないよう配慮して行うよう規定の整備を図ったことであります。 次に、農民組合法案であります。 まず第一に、本法案の目的にもありますように、農民が団結し、自主的に農民組合を組織し、農産物を初め、農業用資材の価格を団体交渉によって農民の社会的、経済的地位の向上を図ることを目的としております。 第二に、農民組合は市町村区域の農民組合、都道府県区域の都道府県農民組合連合会、全国区域として全国農民組合連合会を組織する三段階制をとっております。 第三に、農民組合は法人格を与え、登記するとともに、行政庁の認可を受けるものとし、社会的位置を明確にしたことであります。 第四は、交渉等の事業として、まず組合員が生産する農産物の価格について政府、地方公共団体またはこれに準ずる者との交渉、また、社会的、経済的地位の向上を図るための交渉を行えるようにしたことであります。また、政府等の管理農産物以外についても、価格、取引条件等について団体協約を締結できることとし、農業用諸資材の価格、取引条件等についても同様の措置をとれることとしたことであります。政府管理農産物については、総合食管法案によっても明らかなように農民組合との団体交渉によって決定されることになっておりますが、他の農産物、農業用資材、社会的、経済的地位向上のための団体交渉につきましても当該事業者等は誠意をもって応じなければならないものとして応諾義務を課しております。 第五は、組合員の資格であります。市町村にあっては、耕作、養畜、または養蚕の業務を営む者、またはその配偶者、または同居の親族とし、すべての農民に資格を与えております。 第六は、農民組合設立に当たっての条件であります。まず、市町村農民組合を設立するには市町村区域内で十五人以上の発起人を必要とし、組合員資格のある者のうち都府県にあっては十アール、北海道にあっては三十アール以上の農地で耕作を営む者及び養畜、養蚕の業務を営む者の三分の一以上が組合員とならなければならないとしております。また、都道府県農民組合連合会、全国農民組合連合会は、会員の三分の二以上が会員にならなければならないものとしております。 その他、本法案に必要な法制の整備を行っております。 以上がわが党提案の法律案の趣旨及び主なる内容であります。 何とぞ、賢明な各位から慎重な御審議を賜り、速やかに可決されるようお願いを申し上げる次第でございます。 以上でございます。(拍手)
○山崎委員長 以上で各案の趣旨の説明は終わりました。 ────◇─────
○山崎委員長 これより請願審査に入ります。 今国会において、本委員会に付託になりました請願は全部で百八十件であります。 本日の請願日程第一から第一八〇までを一括して議題といたします。 まず、審査の方法についてお諮りいたします。 各請願の内容につきましては、請願文書表等によりましてすでに御承知のことでありますし、また、理事会におきましても慎重に御検討願いましたので、この際、各請願についての紹介議員からの説明は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 これより採決いたします。 本日の請願日程中、第一ないし第四、第二六ないし第四九、第八七、第八八、第九八、第一〇六、第一一六ないし第一二四、第一三八、第一三九、第一四四及び第一六〇の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 お諮りいたします。 ただいま議決いたしました各請願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ───────────── 〔報告書は附録に掲載〕 ─────────────
○山崎委員長 また、本委員会に参考送付されました陳情書は、農業委員会予算拡充に関する陳情書外二件の外二十二件であります。念のため御報告申し上げます。 ────◇─────
○山崎委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。 安井吉典君外八名提出、農産物の自給の促進及び備蓄の確保のための農業生産の振興に関する法律案 安井吉典君外八名提出、総合食糧管理法案 安井吉典君外八名提出、農民組合法案 農林水産業の振興に関する件 農林水産物に関する件 農林水産業団体に関する件 農林水産金融に関する件 農林漁業災害補償制度に関する件 以上の各案件につきまして、閉会中もなお審査を行いたい旨、議長に申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。 閉会中審査案件が付託になり、その調査のため委員を派遣する必要が生じました場合には、その調査事項、派遣委員、派遣期間、派遣地並びにその承認手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時十三分散会