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96回国会参議院1982/03/13

予算委員会 第7号

発言数
335
登壇者
43
会派数
3
開催日
1982/03/13

会議録

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 予算委員会を開会いたします。  昭和五十七年度一般会計予算、昭和五十七年度特別会計予算、昭和五十七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  昭和五十七年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本下水道事業団理事長久保赳君、畜産振興事業団理事長森整治君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、出席時刻等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) これより三木忠雄君の総括質疑を行います。三木君。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 私は、防衛問題そして行政改革、国鉄問題について総理並びに関係大臣に質問いたします。  まず最初に、確認の意味も込めまして総理に伺っておきたいんですけれども、昨年日米首脳会談が行われて、そしていろいろ声明が出されたわけでありますが、それ以後におきまして、今日振り返ってみますと、ハワイ会談を通し、あるいはまた大村・ワインバーガー会談あるいはまた装備技術会議等各種の会合で、総理が意図しているのかどうか、非常に心配するような問題がずいぶん起こっていると私は感ずるわけです。特にアメリカの日本に対する防衛力の増強要請というものが非常に会議のたびに強く出てきているというのが実情ではないかと、こう思うんです。  そういう意味であの日米共同声明の第八項、この防衛問題に関する、特に役割りの分担等の問題について表面的にはああいう表現になっておりますけれども、総理が意図したというか、あるいはその共同声明に盛り込まれるまでのいろんな約束等、こういう問題があったのかどうか、この点についてこの際明確にしておいていただきたいと思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 御承知のように、厳しい国際情勢を反映いたしましてアメリカが、特にレーガン政権が誕生いたしましてから軍事力の増強に力を入れておる。これはソ連の近年、連年にわたる軍備の増強、このためにアメリカとソ連との軍事力の力の均衡が大きく破れてきておる。それを背景にソ連がアフガニスタンに対して、あるいはアフリカの一部に対し、その他の地域でもその力を背景として浸透を図っておる。こういうような国際情勢に対処するためにレーガン政権が軍事力の増強を図り、かつNATOその他同盟国に対しても軍備の強化を求めておる、こういうことは事実であるわけでございます。  そういう中でわが国との関係でありますが、わが国は日米安全保障条約を締結いたしております。そういう関係もありまして、アメリカが日本の防衛努力に対して関心と期待を寄せておるということも、これは自然の成り行きであるわけでございます。しかし、わが国といたしましては、自分の国は自分でみずから守るといったてまえに立っておりまして、憲法並びに基本的防衛政策に基づきまして専守防衛に徹する、近隣諸国に脅威を与えるような軍事大国にはならない、非核三原則をあくまで堅持していくのだと、こういう基本的な防衛政策というものを持っておりますから、日米安保条約に基づくアメリカとの円滑かつ有効な安保条約の運用ということにつきましては努力をいたしておりますが、しかし、防衛予算等の現実的な対処につきましては自主的にこれを進めておるわけであります。  いま、御承知のようにわが国は行政改革、財政再建、この大きな国民的課題に取り組んでおる際でもございますし、そういう厳しい財政状況の中で、他の政策との整合性を総合的に判断をしながら自主的に防衛努力も進めておる、こういうのがわが国の立場でございまして、決してアメリカの圧力に屈してその政策を大きく変更するとか、そういうようなことはないことをこの機会にはっきり申し上げておきたいと、こう思います。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 総理、国際情勢の認識につきまして、やはりレーガン大統領と総理との間には基本的に認識は一致したのですか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 基本的には認識をともにいたしております。それは、現在厳しい国際的な政治情勢、軍事情勢、これに対してわれわれは価値観を同じうする、自由と民主主義、自由主義経済体制、この共通の価値観を持っておりますところの西側の国々が連帯し、協調して世界の平和と安定のために対処していかなければならない、こういう基本認識におきましては完全に一致しておるところでございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 レーガン大統領は、これは八五年ですか、何か危機説がいろいろアメリカの方で論議をされておる、こういう話。ところが総理は、日本の自主的な防衛ということで、この八〇年代、ソ連に対する脅威というものに対する認識はどう考えていますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 私は、客観的な事実といたしまして、ソ連が極東に対して軍備の増強を進めてきておる、またわが国固有の領土である北方四島を占拠し、またその上にここに軍事施設等を増強してきておる、こういうようなことからいたしまして、客観的にこれを潜在的な脅威としてわが国は受けとめておるわけでございます。しかし、これに侵略という意図が加わって初めて脅威になる、顕在的な脅威になるわけでありまして、私はそのようには考えておりません。客観的に見て、これが潜在的な脅威ということは存在しておると、こう思いますが、これが直ちに日本に対する脅威というぐあいには見ておりません。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 これは後で論議したいと思いますけれども、そうしますと、五十一年のあの防衛大綱をつくった時点のソ連に対する脅威といいますかあるいは周辺諸国の脅威という問題が、現時点における、これから後で論議しますけれども、五六中業等の問題を作成する今田の段階において、当面は平和時の防衛力で十分であると、この防衛大綱を達成すればいいと、こういうふうにお考えでございますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) きのう粟林さんにも私お答えをいたしたわけでありますが、昭和五十一年に政府は防衛計画の大綱というものを定めました。国防会議におきましても決定をいたしたわけでございます。このことは国会を通じましてしばしば御説明をし、御協力をお願いを申し上げておるわけでありますが、これはわが国の自衛のための必要最小限度の防衛力の整備を計画的に進めようと、こういうものでございます。しかし、国際情勢が厳しいということで直ちに私はこれを変更するということをいま考えておりません。できるだけ早くこの防衛計画の大綱の水準に近づけるように、いま他の政策との整合性、財政事情等も勘案をしながら努力をいたしておるという段階でございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 そうしますと、総理が共同声明の中でいろいろ述べられたことは、そんな約束事では余りないと、こういうふうに解釈を私はしているわけです。しかしながら、このハワイ会談やあるいは装備技術会議等で、特に大村・ワインバーガー会談というのが非常に大きな話題を呼んでいるわけですね、その後においては。こういう問題を通しまして、共同声明の内容の中にやはりアメリカとの具体的ないろいろなやりとりがあったんじゃないかということを私は指摘をしたいわけです。  そこで、外務大臣と防衛庁長官に伺いたいんですけれども、この共同声明を受けてのいろいろな事務レベルの会合をこれからやって——いままでもやってこられたわけでありますけれども、何か拘束されるようなあるいはその約束事を果たさなければならないというような責務はないのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。

櫻内義雄自由民主党外務大臣

○国務大臣(櫻内義雄君) 鈴木総理からもしばしば申し上げておりますように、わが国は防衛努力につきましてはあくまでも自主的にやる、憲法の枠の中で、また基本政策の中でやっていくと、こういうことでございまして、このことは、いま御質問にございました日米間のいろいろな協議の場では常に日本から繰り返し申し上げておるところでございまして、また相手側におきましてもそのことを十分認識しておると承知しておる次第でございます。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) 総理、外務大臣から御答弁がございましたとおりでございまして、われわれ防衛の担当者といたしましても、同盟国でございますアメリカのわが国に対する防衛力整備の期待を念頭に置きながらも、自主的に、しかもまず、いまわれわれは五十一年に決めていただきました防衛力整備の大綱の水準をできるだけ早く達成するということが防衛庁としての緊急の任務でございますので、その任務の達成のために鋭意努力をすることがまず最初のわれわれの国民に対する義務であり責務であると考えておるわけでございます。そういうことで御理解を賜りたいと思います。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 それでは具体的に、これは事務当局でも結構ですよ。  安保の事務レベル協議で討議をされた問題点、あるいは大村・ワインバーガー会談での討議をされた問題点、あるいはまた日米装備技術会議で論議をされた問題点、それからこの一月の八口に行われました日米安保協議委員会での問題点、この点について報告を願いたいと思います。

夏目晴雄防衛庁長官官房長

○政府委員(夏目晴雄君) 昨年の六月にハワイにおきまして日米事務レベル会議が行われたわけでございますが、この会議におきましては、国際情勢を初めとする日米双方の両政府が関心のある防衛問題、安全保障の問題について自由かつ濶達な論議が重ねられたというふうに聞いております。そういう会議を重ねることによって相互理解が非常に深まったというふうなことでございますが、特にこの協議の中で、アメリカ側としましては、厳しい国際情勢に対処するために非常な努力を行っている、それと同じように西側の諸国に対しても努力を期待する、日本に対しても同様の趣旨から、即応性の向上であるとか、継戦能力の向上あるいは指揮・通信能力の向上、さらには防空・対潜能力を含めた装備の近代化ということについての期待があったと。これらのことにつきましては、私どもも先般来から問題点の存在というものを認識しておりましたので、私どもとしてはその米側の意向というものを念頭に入れながらも、自主的な判断で防衛力の整備を進めていく。具体的には、現在定まっておりますところの防衛計画の大綱というものをできるだけ早く達成したいということで進めているわけでございます。  大村・ワインバーガーの会談におきましても、大体以上のような趣旨の説明があったというふうに聞いております。

和田裕防衛庁装備局長

○政府委員(和田裕君) 装備技術定期協議の点について申し上げます。  これまで三回、装備技術定期協議がございまして、それに共通の点をまず申し上げますと、この三回の装備技術定期協議におきましては、アメリカとの間で一般的な技術情報の交換と促進、あるいはFMSの調達の円滑化、それからアメリカと日本はお互いにいま研究開発でいろいろ苦労しているわけでございますけれども、その研究開発の手法等につきまして、お互いにいわば予算の制約の中で与えられた研究開発の予算を最も有効にするためにはどういうような手法があるかという、いわばそういった意味での知恵の交換といいますか、ノーハウの交換、さらにはライセンス生産の円滑化、これは日本からのアメリカに対する要請でございます。すなわち、アメリカの方から日本に対しましてこれまでと同様にアメリカの方の最新の武器技術の提供を行ってほしいし、さらにより多く行ってほしい、こういう要請をするというようなことをやっておりました。それが共通点でございます。  それから、昨年の六月に大村前長官がアメリカに行かれまして以来のお話でございますが、またこれは昨年十二月に行いました第三回の装備技術定期協議でも出てまいりました問題でございますが、アメリカの方から日本とアメリカとの武器技術の流れについて見ますと、これまでアメ火力の方から日本に対しまして一方的に技術の提供を行ってきた。しかるところ日本は、一般的に言いますと非常に高い技術レベルを持っているので、これからはそういう一方交通ではなくて、いわば相互交流といいますか、ツー・ウエー・ストリートという言葉を使っておりますが、そういう方向にしたいという強い希望がございました。それに対して私どもは、これと日本の武器輸出三原則、統一見解というものが関連する場合があるのではないかということで、そういうことが制約になり得ることがあるということをるる申し上げておる次第でございますけれども、アメリカはそれに対しまして、日本がそういう方針をとっているということは一般的には理解するけれども、アメリカとの関係におきましては安保条約とか相互防衛援助協定とか、そういう特殊な関係がございますので、これについては、そういったものが制約にならないように検討してほしいと、こういう要請を受けている、こういう段階でございます。それにつきましてまだ政府の内部で検討を続けている、こういう実情でございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 一つ一つの問題を聞く時間がありませんけれども、最後に言われた武器技術交流の問題について、ここでちょっとお聞きしておきたいと思います。  これは、アメリカから強い要請があって相互の技術交流を図っていきたいと、こういうふうな問題でありますけれども、この日本の武器輸出三原則との絡み、あるいはまた今日までのいろいろな日本の経緯を踏まえますと、この武器、軍事技術協力という問題について政府はどのように対応していこうと考えていらっしゃるのか、この点についてまず防衛庁長官ですか、あるいは通産大臣に伺いたい。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) このことにつきましても、総理初め通産大臣等から諸先生の御質問に対してお答えをしておるところでございますけれども、防衛技術の対米供与につきましては、政府としては、基本的には米国についても武器輸出三原則並びに昭和五十一年二月二十七日の武器輸出に関する政府方針に基づき対処する考えでございます。ただし、対米関係につきましては、先生御高承のとおり日米安保条約等の関連もございますので、目下この点につきまして関係省庁で検討を行っているところでございますが、現段階においてはまだ結論は出ていないのでございます。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) いまの防衛庁長官の答弁のとおりでございます。  武器輸出三原則並びに政府見解は、わが国が世界の平和に寄与していく、同時にわが国の平和と安全を守っていく、こういう上において必要であるという立場で重要政策として打ち出されて今日に至っておるわけでございますが、いま御指摘がございましたように、武器技術につきましてはアメリカからその交流を求めるような要請が来ております。安保条約との関連においてこれをどういうふうに取り扱うかにつきましては、現在関係省庁の間で検討を進めておるわけでございますが、いまだ結論は出ていない、こういう状況であります。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 これは、次の安保協議委員会までに結論を出して持っていくという考え方ですか、防衛庁長官。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) 先ほどもお答え申し上げ、また通産大臣からもお答えを申し上げましたとおり、鋭意検討中でございますけれども、いま結論も出ておりませんし、その時期等についてはまだ未確定でございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 私が聞いたところによりますと、ことしの一月八日の安保協議委員会で、何か取り決めが行われるような話まで伺っておったわけですね。ところが、国会情勢等もにらんでずいぶん時間をずらしたというような、もうこれは真偽のほどは云々できませんけれども、六月に行われるこの安保協議委員会ですか、これは予定をされておるわけですね。このときには、やはりこの問題の決着をつけるという考え方に政府は立っていらっしゃるんですか。

淺尾新一郎外務省北米局長

○政府委員(淺尾新一郎君) お答えいたします。  いまの御質問の安保協議委員会、これは特定の日を決めていつやるということでございません。先般一月の八日に開かれた安保協議委員会においても、次回の安保協議委員会をいつやるかと、こういうことは何ら約束しておりません。したがって、先ほど来防衛庁長官がお答えしているとおりでございまして、いつまでにこの結論を出さなければならない、こういうことではございません。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 これは昨年の十一月十二日の新聞に、六月の大村・ワインバーガー会談を受けてこの武器輸出——対米の武器輸出の問題については安保関連は枠外だという、これは私も確たるニュースソースがあっての問題だと思うんです。これは私も大体ある筋からもう聞いているわけです。こういう点を考えますと、この武器三原則のこの問題が大きな歯どめになっている。しかしアメリカについては安保関連の枠外だと、こういうふうな考え方でこの武器三原則をなし崩しにしようという考え方に立っているんじゃないか、こう思うんですけれども、この点はいかがですか。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) 武器輸出三原則並びに政府見解は今日厳存しておるわけでございますが、先ほどから説明をいたしておりますように、安保条約との関連で対米関係についてはどういうふうにするかということについて、いま政府の部内でいろいろの角度から議論が行われておるわけでございまして、まだその決着を見ていない、結論が出ていないという状況でございます。したがって、いろいろと報道はされておりますけれども、それは議論の一部ということであって結論には達していない、こういうのが今日の実情であります。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 この問題はいつまで詰めてもまだ検討検討だと思うんですけれども、もしこの問題が検討されてでき上がって、いろいろな関係で、踏み込んだ話かもしれませんけれども、安保関連の枠外でこれを認めると、こうした場合に、この問題については国会に報告をされるという、こういう考え方はございますか。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) これは、もちろん結論が出れば国会にも報告をしなければならないし、公式に説明もしなければならない問題であると、こういうふうに心得ております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 特に昨年ですか、園田国務大臣が、この憲法や三原則や国会決議には抵触しないようにこの武器輸出の問題については検討したいと、こういうふうな答弁を行っているんですね。この問題についての歯どめはどうなんですか。もう政府の見解は違ってきたという考え方ですか。特に園田国務大臣は、憲法あるいは武器輸出三原則、国会の決議、これはもう発言のとおりでありますが、これに抵触しないようにどういう技術交流の要求があるのか、通産省が所管でありますけれども、憲法や三原則、国会決議には抵触しないというこの前提でいろいろ考えたいと、こういうふうなことを言っているわけですけれども、この点についてはいかがですか。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) 武器輸出三原則並びに政府基本方針さらに国会の決議もございます。こうした立場というものを踏まえながら、現在のまたあります安保条約、この関連で武器技術の交流をどういうふうに位置づけていくかというふうなことにつきまして、いろいろの角度から検討に検討を重ねておる段階でございまして、したがってまだ結論に達しておりませんので、その辺のことにつきまして詳しく申し上げる段階にはないわけでございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 国会に報告をされるということでございますので、いろいろそれまでの議論はまた出てくると思いますけれども、私はこういういろいろな、これはいま技術交流の問題でありますけれども、防衛力増強の問題等含めまして、やはり外圧を利用したり、あるいは内部資料をアメリカの方に渡してその圧力で何か日本の厳しい防衛予算の中を増大していこうというような考え方が、総理、あるんですね。こういう点、私は非常に心配なんです。  この間も田代議員からも意見が述べられましたけれども、安保改定に自民党の議員が五十人入っているとかなんとかいうことが述べられておりました。あるいは報道されております。こういう問題が、結局アメリカの方でも、公聴会の意見等でも、ネオナショナリズムの台頭というものを非常に嫌っていると、こういう声すらあるわけです。  あるいは、これは私読んでおりまして非常に心配した問題は、防衛研修所の室長をやっていた方ですね、この人の話によりますと、防衛庁が国会はおろか国防会議にすら諮っていない内部計画を米側に渡し、まるでワシントンと示し合わせでもしたように、その圧力を背景として防衛予算の増額を迫った事実がある、過去において。こういうふうなことで実際に日本の国は予算が非常に厳しいんだと、そういう歯どめを何とか壊そうというか、国内ではどうにもならぬ、あるいは国防会議やそういういろいろな歯どめがあるので、内部資料まで流して外圧を利用して日本の防衛力増強計画を進めようというような考え方、これはれっきとした防衛研修所の室長が書いているわけです。こういうふうなことはけしからぬ問題だと私は思うんですね。安保改定の問題にしたって同じだと私は思いますよ。こういう点について総理どうお考えになりますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国強大臣(鈴木善幸君) ただいまお読みになった事柄でございますが、どういう事実に基づいてそういう記述がなされておりますか、私承知いたしておりません。そういうことはあってはならないことであり、また仮にそういうことがあっても、先ほど来申し上げておりますように、わが国の防衛政策、防衛計画の具体的な進め方につきましては、日本政府が自主的に国民世論の動向を見ながら、あるいは財政その他の諸般の事情を総合的に勘案しながら進めておるわけでありまして、外部からの圧力で日本の防衛政策を変えたりするようなことはございませんことを申し上げておきます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 私は、この問題はちょっと問題だと思っております。したがって、この問題についてこのまま、内部計画を出したというこの意見は、またこれは講談社から出している本ですが、本には、あえて言っているわけです。これは深く入りますと、伊東外務大臣がやめる前に、アメリカへ随行していく前の二月に、日本に防衛哲学がないという話まで、いろんな問題や具体的な事例が述べられているわけですよ。  こういういろんな問題点を考えますと、私はやはりこのアメリカの増強要請というか、これがやはり一部の——国民的なコンセンサスを得ようと、わが党も自衛隊の一定の能力を認めようという考え方に立っているわけです。しかしながら、そういう国民的なコンセンサスを得ようとする中に、片やさらに防衛力を一方的に増強しようという一部の、これは私、一部かもしれませんよ。自民党やあるいはまた政府の一部の人かもしれませんよ。しかし、こういう意見が日本の中に、やはり何といいますか、言葉を悪く言えば国を売るような言い方、こういう見解は私はけしからぬと、こう思うわけです。したがって、こういう問題については私は調査をしてもらいたいと、こう思うんですけれども、こういう事実があったのかどうか、この点についていかがでございますか。

夏目晴雄防衛庁長官官房長

○政府委員(夏目晴雄君) ただいま先生お取り上げになりました本については、私ども細部を承知しておりませんので、後刻調べてしかるべく御報告いたしたいと思います。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 私はここで、もむつもりはないけれども、この問題については詳細に一週調査してもらいたい。やっぱり公に売られている本です。これを読んだ人たちのやっぱり誤解を招く。もし事実でなければ、これは、かけられた人たちは、やっぱり防衛庁のまじめに働いている職員は嫌な思いをすると思うんです。あるいはまた、こういう問題にいろいろ携わっている人たちが非常に不愉快な感じをしながらやらなきゃいけないという、これは普通の——これは普通と言ったら失礼な言葉かもしれませんけれども、ゴーストライターとか、いろいろな人が書いたとか、そういう問題があれば問題は別ですけれども、防衛研修所の担当官がやっておったという問題についてはちょっと私、見過ごすわけにいかないと、こう思いますので調査をお願いしたいと、こう思うんです。長官からもう一言。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) 総理大臣からもお答えがございましたように、そういう事実はないものと確信をしておりますけれども、そういう出版物があるということでありますならば、ただいま官房長が申し上げましたとおり、調査をいたしまして御報告を申し上げたいと思います。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 それでは次の問題に移りますけれども、総理が防衛庁長官に七項目ですか、あるいは九項目と言う人もいますけれども、この日本の防衛構想の問題について総理が指示をされたわけでありますけれども、その真意はどういうふうなお考えなんですか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 私は、いま防衛庁が御承知のように国防会議の決定に基づきまして五六中業の作業を進めておる段階でございます。そういう時期でございますので、伊藤防衛庁長官に対しまして私の考えをお話しをして、そして今後のその作業を進めるに当たっての参考にしてもらいたいという趣旨で申し上げたわけでございます。  それは一つは、この五六中業はあくまで昭和五十一年秋に定めた基本的防衛政策に基づくところの防衛計画の大綱、これを達成するために進めておる作業であって、これを、最近の国際情勢が大きく激化しておるとか、そういうようなことで防衛計画の大綱を変更するようなことを前提としたものであってはならない、まだまだ防衛計画の大綱の水準には達していない、まず達することが第一目標である、そういう観点からその点をはっきり踏まえてもらいたいというのが第一点でございます。  それから第二点は、いま日本の財政事情は非常に厳しい状況下にありますから、これから毎年度予算の編成をするにいたしましても、当年度だけの予算編成を考えてやるのではなしに、後年度についても十分配慮をしながらやってほしい。具体的には、ある特定年度にその防衛支出がかさんでいく、余りにもかさんでいくというようなことであってはいけない、できるだけなだらかにその防衛支出がいくように、それを十分配慮してもらいたい、こういう点も私は指示しておるところでございます。  それから、もう一つ基本的な問題といたしましては、わが国は地政学的にも海洋で周辺を取り巻かれておるところの海洋国家である、ヨーロッパ等における陸続きで国境を接しておる大陸国家とは違う。であるから、この海洋国家としての日本にふさわしい防衛計画というものが、防衛政策というものがあって当然のことだ、しかるべきことである、私は常日ごろそのように考えておるが、専守防衛に徹するということと海洋国家であるということ、こういうことを十分頭に置いて今後の防衛政策について専門家による掘り下げたひとつ研究をしてもらいたい、その成果について今後の防衛政策に反映させるところがあれば十分防衛庁としても考えてもらいたい、こういう問題等につきまして防衛庁長官に私の所見を伝えて検討を指示しておると、こういうことでございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 そうしますと、これは防衛庁長官、この総理の海洋国家にふさわしい防衛構想、あるいは総理からの指示、こういうものを受けまして五六中業という問題についてはどのような作業過程に入っているんですか。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) ただいま総理から、私に対しましてのかつての御指示につきまして詳細に御答弁がございましたけれども、それらのことを防衛庁としては五六中業の作成作業の過程で十分勉強をして、今後の防衛力整備の作業に反映をしてまいる所存でございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 そうしますと、防衛大綱と総理のこの指示と、これはどういうふうなかみ合わせになってくるんですか、防衛庁長官。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) 総理の御指示の御趣旨も防衛大綱の水準の中でのお話でございますので、その中で総理の防衛についてのお気持ちが十分生かされるようにしてまいりたいというのが防衛庁の考え方でございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 そうしますと、この五六中業は予定どおりのスケジュールで策定をされると、こういうふうに理解をしてよろしいですか。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) 時間的には予定どおりの作業過程で進めてまいりたいと思います。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 そうしますと、これは国防会議にかけて五六中業は発足されると、こういう段取りになりますと、大体いつごろをめどにして国防会議に提案ができるような姿になっておるのですか。

夏目晴雄防衛庁長官官房長

○政府委員(夏目晴雄君) 昨年の四月の国防会議において、防衛計画の大綱の水準に達成することを基本として五六中業の作成をしてよろしいという御了承を得まして、おおむね一年間というめどで作業をしているということは御承知のとおりでございます。現在なお、防衛庁の部内において種々検討中でございまして、今後各省と調整等を経た後に国防会議その他に御相談すると、こういうことに相なろうかと思いますが、具体的日程についてはまだ申し上げるような状況にございません。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 まあ具体的には言えないそうでありますけれども、後で飛行機のこともいろいろ聞こうと思っておるので、余りこれにばかり時間をかけておれませんけれども、たとえばP3CとかF15、あるいはその後に行われるバッジシステムの購入とか、あるいはMATとか、そういう問題になってきますと、五六中業の中でやはりそれを予算化するということは非常に膨大な金額になってくるのじゃないか、後年度負担も含めてですね。たとえば五六中業を達成するのが五十八年から昭和六十二年です。後年度負担も含めて恐らく六十五、六年に武器を全部調達されるような形になってくると思うんです。そうしますと最終年の六十二年、たとえば五十八年からスタートをした五年間のこの五六中業を考えた場合に、この五年間で、いまの財政状況からいって防衛大綱の水準が完成できるという考え方にお立ちになっているんですか。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) 先生の御指摘のとおり、財政事情等も厳しいのでございまして、われわれが目指すものを五六中業で達成することはなかなか厳しいとは覚悟をしておりますけれども、国の防衛は国家存立の基本でございますので、またそれを預かる防衛庁としては、五六中業の達成時において防衛計画の大綱の水準が達成されるようにぜひ粉骨砕身をしてまいりたいと思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 まあ粉骨砕身、言葉は結構なんですけれども、実際上これ後年度負担、あるいはいまのP3CとかF15、恐らくまだ五十八年度に二十機、当面は国防会議で決定している五十二年の、たとえば一例を挙げると、F15は百機を目標にしているわけです。ところが、防衛大綱の水準に達するとするとF15を百八十機を購入しなきゃならないというような、まあこれは制服組かもしれませんけれども、案を持っているわけですね。あるいはP3Cについても相当な計画を持っているわけです。バッジシステム一つ考えても、六十二年までに調達完了となると、これは非常に大変な金額になってくるわけです。  この問題を考えたときに、GNP一%とこの五六中業の達成という問題、どちらにウエートを置いていくのか。この点総理は、六十二年までGNP一%を堅持するんだと、こういう考え方を各委員会で述べられているわけでありますけれども、防衛庁としてはこれは守っていくと、こういう決心で今後の装備調達計画を進めていくお考えですか。

伊藤宗一郎自由民主党防衛庁長官

○国務大臣(伊藤宗一郎君) このことにつきましても再三御答弁を申し上げております。また、いま私も防衛庁としての気持ちを申し上げた次第でございますけれども、現段階において五六中業の内容も固まっておりませんし、また、GNPの成長率も流動的でもございますので、現段階で正確なお答えはできないわけでございますけれども、われわれとしてはやはりGNPの一%という閣議決定が現に存在もしておりますし、これを守り、また国民の信頼にこたえられるような基盤的な防衛力をぜひ五六中業の作業過程の中で達成したいという、両方の願いを達成できますように、今後ぎりぎりの努力をし、目下またぎりぎりの努力をしているということでぜひとも御理解を賜りたいと思います。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 まあこれは余分な意見かもしれませんけれども、GNP一%に合わさなきゃならない、そのためには五六中業のスタートをおくらして五三中業の継続で五十八年度の概算要求はやろうという考え方もあるんですか。これはどうですか。

夏目晴雄防衛庁長官官房長

○政府委員(夏目晴雄君) 先生御承知のとおり、現在の中期業務見積もりの対象年度というのは、たとえば五三中業で言えば五十五年度から五十九年度まで、それから五六中業で言えば五十八年度から六十二年度までということで、二年間の重なりがあるように私どもの計画体系をつくっておるわけでございます。三年ごとに見直すというのがその趣旨でございまして、現在五六中業については鋭意作業中でございまして、その段階において五六中業を取りやめるというようなことはいま私ども考えておりません。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 防衛問題、あと一、二問だけ伺って終わりたいと思うんですけれども、特に私は、基盤的防衛力の整備、あるいは防衛大綱の達成という問題は総理は至上命令として、国民の生命と財産を守るという立場からやらなきゃならない、これは私当然必要なことだと思います。しかしながら、いまの自衛隊の中で、たとえば一例を挙げますと、七四式戦車、こういう非常にむだな問題があるわけです。あるいは日本のいままでやっている中で機雷の問題を一つ考えてみましても、大湊と広島に弾薬庫がある、急ぐ間に合わないですね、二ヵ月ぐらいかかるらしいんです。あるいはまた、弾薬の問題がどのぐらいあるのかというこれは備蓄の問題、いろいろ私も聞いてみると、これは機密事項であるし、なかなか言ってくれませんけれども、いろいろ言われているがまあ大した問題はないと。いろんな問題点を考えますと、アメリカから言われている、あるいはこの基盤防衛力整備という問題を考えたら、相当な金が必要になってくるわけですね。  総理はいま海洋国家にふさわしい防衛体制という考え方をお持ちでいらっしゃるそうでありますけれども、やはりどこかを整理したりあるいはどこかを改編するなり、あるいはまあ臨調が防衛庁まで手を入れるとか、いろんな話が一部出ておりますけれども、総理も、効率のいい防衛庁という、こういう考え方からしますと、やはり私はいまの陸上自衛隊を考えたときに、十八万人体制を戦後ずっと続けてきたわけですね。しかしながら、十五万人しか充足しないわけですよ。こういう問題一つを考えてみましても、ちょっと私はいまの三軍の、自衛隊のあり方というものは、もうそろそろ検討をすべき段階に来ているんじゃないかということを考えるんですけれども、この点について、総理、どうお考えになりますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) わが国の基盤的防衛計画、今後の防衛の問題を考えます場合に、いろいろの問題がそこにあろうかと思います。いままでの既成の考え方で一体いいのか。また一方において、軍事的な科学技術も非常に大きく進歩し、変わりつつある。でありますから、できるだけ近代化、機械化を図り、また、そういう技術を駆使して、そしてできるだけ経費、人員等を節減をして最も効率的な防衛体制をつくるというようなことは、これは素人の私どもとしても、ぜひそういう点を専門家の立場で検討をしてもらいたいと、このように考えておるわけでございます。私がいま具体的に陸海空のバランスをどうするとかいうことを申し上げる段階ではございませんが、そういうことについても、とらわれないで日本の防衛にふさわしい体制をつくってもらいたいと、こういう考えを持っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 総理が指示した中にも、自衛隊の募集に相当な費用がかかっているという、こういう問題も具体的に総理はよく知っていらっしゃるわけだ。あるいはまた、十五万人体制でやっておって、実際に十八万いなければ本当の戦力とならないのであれば、これはもう大変な、いま三万人をどうやってやっているかということです。いまの陸上自衛隊というものはどういう編成になっているかということになりますね。非常に問題点が私はあるのじゃないかと思うんです。  そういう意味で一、二具体的に挙げますと、たとえば千歳の第二航空団のジープの修理とか、千歳の第七師団でも修理を、また同じことをやっているわけです。陸海空で同じようなことを後方部隊ではずいぶんやっている。むだがあるんですね。人件費はどんどんどんどん重なってくる、募集費はたくさんかけて、しかし人は集まらない。こういう問題を考えたときに、いままであの二十六年の発足当時から、陸海空相似的にずっと予算をつけてやってきた、この自衛隊に対する考え方というものは、やはりもっと考えなければいけない問題じゃないか。あるいは十五万人でいけるのか。それならばもう少し隊員の待遇をよくしてあげるとか、いろいろな効率のいい、また、実際的に力になるような自衛隊にしなければ、いま機雷もなければ何もないわけですね。実際に自由に活動のできないような姿になっているのでは、幾ら金をかけてもむだなような感じが私はするんです。正面装備ばかり金をかけて、実質的な日本の国民の生命と財産を守るという立場からも、あるいは領域を保全をするという立場からも、この自衛隊の問題についてやはりもう一度考え直さなければならないときが来ているのではないかという点を、私は財政面から考えてもいろいろ指摘ができるのではないかと、こう思うわけであります。したがって、私たちも防衛構想を出しました。金がかかり過ぎるとか、いろいろと専門家から言うと、金ばかりかける、いい武器ばかりを調達することを考えず、やはり軍事評論家あるいは専門家でも、ハイとローの組み合わせをうまくやれば完全な防衛体制はでき上がるのだと、こういう点もよく指摘をされているわけです。こういう点、効率のいい、費用と効果を考えた防衛構想というものを見市さなければならないのじゃないかと、こう思うわけでありますけれども、この問題の最後に総理にもう一度答弁を願っておきます。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 三木さんが具体的にどういうことをお考えになっておられるかということは、まだ時間の関係で詳細承ってはおりませんが、しかし御趣旨は、できるだけ効率的に、そして専守防衛という日本の基本的な防衛政策に合致した防衛体制というものを考えるべきじゃないかという、その御趣旨は全く同感でございまして、私が防衛庁長官に指示をいたしましたのもそういう気持ちであることを御披露いたしまして御答弁にかえておきます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 それでは次に、行政改革の問題で伺いたいと思うんです。  特に、新聞報道によりましても、土光会長が一切の職務をやめて臨調一本に取り組むという、こういう考え方に立って臨調答申を目指してがんばっていらっしゃるそうですけれども、総理はこの臨調答申に対して、たとえば中央省庁等の統合も含めて答申を尊重していくと、こういう考え方にお立ちでございますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) まだ中央省庁等を含めた具体的な改革案、そのことを臨調の方からも御答申をいただいておりませんが、私といたしましては、臨調から、中央、地方を通じて行政機構全般について御検討をいただいておるわけでございますから、中央省庁を含めまして具体的な御提案、御答申があれば、政府としては十分それを取り上げ、真剣に実行の方向で取り組んでまいりたいと、こう思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 総理が臨調答申あるいは行政改革に対して政治生命をかけると、こうおっしゃっているんですけれども、閣内ではなかなか一致をしていないようでございまして、北海道開発庁をどうするかというような問題について、ずいぶん閣内で反対意見があるそうですね。  箕輪郵政大臣、松野国土庁長官、中川科学技術庁長官、この三名の方にちょっと伺いたいんですけれども、北海道開発庁の統合廃合に対しては反対でございますか。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) お答えいたします。  ただいま総理からお答えになりましたように、まだ臨調の結論も聞いておりませんので、ここで意見を申し上げることは差し控えたいと思いますが、実はいつかの新聞に私たち三人が反対だというようなことが山だようでありますが、これは、北海道の知事が私たち三人に陳情に来られた点は事実でございますけれども、それに対してあのような意見は私は一切述べておりませんということを皆さんに御了解いただきたいと思います。

中川一郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(中川一郎君) 戦後、北海道開発のためにできた北海道開発庁でございます。私は、いまなお北海道開発庁は重要な使命を持っておる。特に、あの役所は非常に人間の数が少ない役所でございまして、わずか数十名、役所の中では非常に能率の上がったいい役所であり、今後とも北海道開発のためにやっていただきたい、こういう考え方を持っております。

箕輪登自由民主党郵政大臣

○国務大臣(箕輪登君) ただいま中川長官がおっしゃったとおりでありまして、七十名ぐらいでやっている役所でございますが、非常に効率を上げていると、こういうふうに考えております。  ただし、臨調の答申はこれを最大限に尊重しなければなりません。臨調の方からは何の答申もありませんので、これ以上の発言は差し控えたいと存じます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 私は、政治家ですからね、知事からいろいろ陳情を受けていろんな話はあったかもわかりませんけれども、やはり臨調答申が出た段階で、総理や、あるいは閣内の不一致——私は北海道開発庁の機能を全部だめだとかなんとか言っているんじゃないんです。やはり、いいものは統合なり何しても生かしていかなきゃならないことは当然だと思うのです。しかし、いま考えてみても、ある程度の機能は知事がやれるような問題に全部なっているのじゃないかと思うんです。そういう点を考えたらやはり、この臨調答申がどういう形で出るか私はわかりませんけれども、そういううわさがもうすでに、閣内から反対を突き上げているとか、あるいは与党内からそういう問題が反対であると、こういうような考え方で果たして中央省庁統廃合の問題が推進されるのだろうか。あるいはそれと含めて総理、特殊法人の整理という問題についても、どういうふうに考えていらっしゃるのか。これをあわせて答弁願いたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 臨調におきまして、いま特殊法人をどういうふうにするか鋭意検討中でございます。特殊法人の中にはいろいろ性格の違うものがございまして、それらを群別に分けてこれをどういうふうにするか、また共通的にどういうふうに処理するか等々のことも研究しておる最中でございまして、いずれ答申が出ましたら検討をしてみたいと思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 まあ、特殊法人の統廃合、これもなかなかいろいろ抵抗があってできない。たとえば五十四年末に閣議決定した鉄建公団の統廃合の問題、これも五十八年で青函トンネルが終わるということで廃止の方向に決定をしているそうでありますけれども、ことしの予算では、鉄建公団に十億円の整備新幹線の予算をつけているわけです。こういう形を考えていきますと、この特殊法人、閣議で決定しても、なかなか統廃合はできないというような問題がある。政治生命をかける鈴木総理として、果たしてやれるのかどうかということ、私非常に心配するわけです。この点について、特に鉄建公団の問題について、小坂大臣どういうふうにお考えになっていますか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) ただいま委員の御指摘の五十四年十二月の閣議の決定は十分承知しております。特に五十八年度において他との統合等を図るということでございますが、上越新幹線は五十七年十一月開業でございますけれども、青函トンネルは最近、特にここ一年間ぐらい、最深部の地層が予想以上悪いということで、工事が大変遅延しておりまして、この完成は五十九年末になる予定でございます。したがいまして、この他との統合を図るということは六十年度以降になるというふうに考えられております。  なお、五十七年度の予算で整備新幹線十億円の調査費がついておりますけれども、この調査は従来からも引き続いて行っておるものでございますので、将来主体が変更されましても引き続き行うということでございますので、この十億円が特に鉄建公団存続のためにということではないと理解しております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 これは国鉄のときにでも質問してもいいと思うのですけれども、実際に国鉄の方は工事がストップで抑えられている、鉄建公団は統廃合しろ、こういうふうに言われているわけです。私は、こういう問題をしっかり整理して、早く一本化した方が、国鉄の技術陣も余っているわけですね、鉄建公団もそれほどやる仕事がないというか、こういう考え方に立ちますと、まあ青函トンネルが残っている分が問題あるかと思いますけれども、やはりこういうものは早く整理統合していくという方向に進めた方が私はいいと、こう思のですけれども、総理なり運輸大臣。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) 整理の方向が打ち出されておりますので、その方向で進めてまいりたいと思いますが、一つ問題があるのは、やはりこの鉄建公団に結集しておりますいわゆる建設技術能力、また現在三千二百名の職員がおりますが、こうした人々の行く先等も十分配慮してまいらなくちゃいけませんが、特に技術集団としての鉄建公団の能力というものは将来やはり国のいろいろな面において非常に有効であろうというふうに率直に私は思っておりまして、これをどのような形でどのように引き継がしていくかということ等については、もちろん将来の他との統合という路線の中でございますが、十分検討してまいりたいというふうに思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 行政管理庁長官に伺いますけれども、国と地方との関係の行政改革、たとえば事務配分の問題であるとか、税源配分の問題であるとか、財政調整の問題であるとか、こういう問題についての行政改革は臨調ではどのように考えて進めていらっしゃるのですか。事務当局としてのお考えを伺いたい。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) いま臨調で鋭意検討しておるところでございまして、多分六、七月の答申にその一部が盛られてくるのではないかと想像しております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 私は、国と地方との問題で、いろいろ国で計画する問題が、ある場合には補助金を出し、あるいは金を出して地方に負担をかけているという点が随所に見受けられるわけです。この典型的なもので私きょうひとつ指摘を具体的にしておきたいと思うのですけれども、公的宿泊、レクリエーションの施設というものが、各省別に、あるいは各特殊法人別にいろいろな種類があって一もうこれは時間がありませんので、私細かく詰めませんけれども、約三千有余にあるわけです、全国に。それで、この実態をお聞きしたいと、こういう感じで各省にいろいろ聞いてみますと、余り掌握をされてないんですね。国でどこも一カ所に掌握しているところはないのです。  時間がありませんけれども、厚生省とか、あるいは建設省とか環境庁とか、いろいろ各地域でやっている、各省でやっているレクリエーションセンターというものは、設立当初はいろんな役割りがあったんだと思うのですけれども、同じようなものがいっぱいあるわけですよ。たとえば、運輸省には観光レクリエーション地区、青少年旅行村、ユースホステル。あるいは厚生省には国民年金保養センター、大規模年金保養基地、厚生年金会館、健康文化センター、厚生年金休暇センター。あるいは郵政省には簡易保険郵便年金加入者ホーム、簡易保険郵便年金保養センター、簡易保険会館、郵便貯金会館。あるいは労働省には中小企業レクリエーションセンター、労働福祉事業団休養所、勤労者野外活動施設、勤労総合福祉センター。あるいは農水省には自然休養村。建設省にはレクリエーション都市。文部省には少年自然の家、青年の家、婦人教育会館。あるいは自治省にはレクリエーションエリア。環境庁には国民宿舎、国民休暇村、国民休養地、国民保養温泉地。林野庁には二十一世紀の森、昭和の森、自然休養林。あるいは国土庁には山村と都市協同の山村振興モデル事業、高齢者生産活動センター建設モデル事業、山村地域若者定住環境整備モデル事業。このほかに各年金事業団やあるいは各種共済が皆持っているわけです、これ読み上げると時間ありませんから。こういうふうな問題が実際に多過ぎるんです。こういうばらばらな問題がやはり縦割り行政の大きなひずみというか、この問題が私は出てきているのではないか。いわんや年金の金を使って、そしていろんな建物をつくっている。これが果たしてオイルショック以後における、さらに拡大をしようというこの計画が果たしていまの実態に合っているかどうか。この問題について総理どうお考えになりますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 三木さん御指摘のように、雨後のタケノコのごとくにそういうものがいま林立しております。そしてダブっているものもあって投資が非常にむだになっていると思われるのもありますし、あるいは民間を圧迫しているものもかなり出てきております。そこで行政管理庁でいま実態調査をしておりまして、それに基づいて勧告しようと思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 長官、いつも勧告はしているのだ。ところが全然これが実施されていない。これをやはり私は必要なものはちゃんと、もう少し整理すればいいと思う。これからでき上がって、営繕とかいろんな問題が大変になってくる。この負担がどこに行っているかというと、地方の全部財政負担になっているわけです。つくるだけはつくるけれども全部地方がそれを管理しなきゃならぬ。たとえば北海道では百十四のそういう施設がある。十の課で北海道庁はやっているわけですよ。横の連携はない。全部縦できているわけですよ。そういうばらばらなことをいつまでもやっているようでは、行政改革といったって名ばかりじゃないかと思う。いま長官は今度メスを入れると言っていますけれども、整理すべきものは整理する、統合すべきものは統合する、こういう形になりませんと、私は言いたくないけれども、全部それに、言葉は悪いかもしれないけれども、天下りが入っているんですね。こういうものはやっぱり私は整理しなきゃならないと思うのだ。特殊法人の問題だって実際もう少し整理をして国民から信頼されるぐらいになってこなければ、余りにもいいかげんに政府はやっているのじゃないか、あるいは地方を苦しめているのじゃないかというような結果に私はなってくると思う。特に年金福祉事業団の大規模開発なんかはこれからまだまだしなきゃいけない、あるいは建設省の一兆三千億もこれからかけなきゃならないというようないろんな建設工事を考えた場合に、いまの財政が厳しいという中にあって、国民のニーズに合わないようなものを幾らつくってもしようがないと思うんです。総理のところにもあるんですな。こういうものを幾らつくってもこれからは国民のニーズに合わないような感じもするわけです。この点について大蔵大臣ひとつ財政面からどうですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 全く御説のとおりでございますので、こういうものは棚上げするものは棚上げ、あきらめてもらうものはあきらめてもらうとか、一遍交通整理をやらなければならないと思います。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 もう私具体的な問題はきょうは時間がありませんから取り上げませんけれども、余りにもちょっとひど過ぎるという、こういう点についてやはり政府はしっかりした対処をしてもらいたいと、こう思うのです。  次に、国鉄の問題について伺いたいと思います。  国鉄の問題については、いままで四十三年以降何回か再建計画を立ててきているわけでありますけれども、もう総理の私は決断だと思うのです。臨調答申もいろいろあると思うのですけれども。総理、国鉄再建に対してどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 国鉄をいかに立て直すかという問題は、三公社の中におきましても一番むずかしい、また、いろんな解決に当たって処理しなければならない問題がございます。私は、当面は何といっても国会で御審議をいただき成立を見ましたところの再建促進法に基づくところの経営改善計画、この成果を上げるように全力を尽くすということが当面政府並びに国鉄としてはこれに全力を挙げなければいけない。ただ私は、それをもって国鉄の再建ができるというぐあいには考えておりません。この点につきましては国民各方面からいろいろ国鉄に対する御批判もあります。投書等もたくさん新聞等にも出ております。臨調におきましてもこの問題は最大の行政改革の大きな課題だと、これ一つやっただけでも行政改革についての国民の一つの願いが行革という形で実現できるのではないかとさえ指摘を受けるような問題でございます。当面はいま申し上げたように経営改善計画、この達成に全力を挙げますと同時に、今後さらに抜本的な改革につきましては臨調からの答申を待ちまして政府全体として取り組んでまいりたい、こう思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 そうしますと、総理は臨調の答申を待って国鉄の経営改善に取り組むと、こういう考え方ですか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 二段階に考えておるわけでありまして、さきに国会で成立をさしていただきました促進法、それに基づく経営改善計画、この実行に全力を挙げる、と同時に、抜本的改革が要請されておりますから、それにつきましては臨調の答申を待って政府全体としてこれに取り組んでまいりたい、こういう考えでございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 国鉄総裁に伺いますけれども、この経営改善計画、これを遂行していくことによって現在の国鉄を改革できるとお考えでいらっしゃいますか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 経営改善計画におきましては、まことに申しわけありませんけれども、昭和六十年時点においてなお一兆円の赤字が残るということになっております。これは単年度でございます。  それはどういうわけかということがございますので、御存じのように分類をいたしまして、少なくとも幹線と私どもが呼んでおります一万キロ余りの部分については、これはお客様の数で言いますと八五%を超える部分でございますが、その部分については収支を均衡するように持っていくということが内容となっておるわけでございまして、そのこと自体必ずしも容易でないわけでございますけれども、このような状態でございますので、まずもってそれに全力を集中するということをいたしておるところでございます。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 総理、たとえば臨調の答申が出てそれに対処するという感じでありますけれども、臨調の答申が出ようと何しようと、国鉄のいままでの構造的な欠損というものはこれは消えないわけですね。この処理も今回で全部片づける、どういう形に処理するかは別問題にしまして。こういう考え方に立っていらっしゃいますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 抜本的な国鉄再建といいますか、国鉄の問題につきましてどのような答申が出ますか、それを見た上になりますけれども、しかしいままでの累積赤字、これを国鉄経営の中で償還するなどということはなかなかこれは言うべくして困難な問題でございます。それを国としてどういうぐあいにこの問題に対する処理の方針を決めるか、こういう問題もございます。  それから、国鉄の問題を考えます場合に、共済年金、退職手当等々の問題がございます。これは国鉄の年金制度だけで単独で処理できるような状況ではない。これはどうしても、もっと広い、高い立場からこの共済年金等の問題は処理しなければいけないと、こういう問題もございます。そういうようなことで、それらの基本的な問題につきましては、先ほど私が政府全体としてと申し上げたのは、そういうことで取り組んでまいりたいと、こう思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 この構造欠損の問題、特にこの年金問題等については、また退職金の問題等については、早くやっぱり方向を示すということが、国鉄のこの働いている人たちについてもいろいろな問題点があるんです。私は後で労使問題を聞きたいと思っておりますけれども、これはもう大前提になりますけれども、やはり国鉄はいつも赤字だ、こういう問題点で何もかも国鉄の働いている人たちに責任を負わすようなやり方では、これから入ってくる若い人たちが働きがいかないんですな。働いても入ったところは赤字だと。自分が直接責任がないわけですよ。それでも赤字だと。働く意欲がないというような問題も、まじめな働く労働者にいろんな迷惑をかけている問題もあるわけです。したがって、いままでどこが問題点かというと、やはり政治がこの問題を解決しなかったところにもある。それから労使の問題があった。運賃の値上げが一つの歯どめになったと、こういうふうないろんな国会審議の問題もあったかもしれませんけれども、もう法定制緩和になっている。労使の問題をしっかりやっていく、これが一つの条件。それと、やはり早く構造欠損を処理していくというこの対応を早くしなければ、やはり国鉄の再建はだれがやってもできない問題に私はなるのじゃないかと思うのです。したがって、この構造欠損の問題にどうメスを入れるか。たとえば、青函トンネルが六十年に開通すれば六百億の赤字を生ずるわけです。上越・東北新幹線を開通すれば四千億の赤字が出ると当初は言っているわけです。本四架橋ができれば四百億の、鉄道は赤字だと。こういう感じになってくると、無計画なこういうふうな計画というものがやはり旧鉄に負担を背負わしているという問題があるわけですね。これも含めてやはり国鉄の再建をやるのだと、こういう強い考え方に私は総理、立ってもらいたいと思うのですけれども、いかがですか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) そういう基本的な考え方に立ちまして、政府全体として取り組んでいかなければ国鉄問題の処理はできないと、こういう認識におきましては三木さんと全く同じような考え方に立っております。答申を待ちまして、私はそういう基本的な問題を処理、解決をするということで真っ正面から取り組みたいと、こう思っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 総裁に伺いますけれども、マル生以後のこの労使関係の問題というものが、やはり最近新聞であちらこちらに、時間の問題、金の問題等についていろいろこの問題が取り上げられているわけです。この問題の処理ということについては、国鉄総裁、今後の再建計画の中でやりおおせますか、どうですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 再建に取り組むという場合には、やはり一人一人の職員が本当の意味でいまの現状を理解しまして、そして大いに能率のいい働きをするということでなければならないわけでございますが、私も私なりにいろいろ指導しているつもりでございますけれども、どうもなかなか徹底をいたさない。まだまだ多くの職場においてその意気込みが感ぜられるというところまで来てない職場があるわけでございまして、これがまさに再建に当たって私どもがとるべき、真っ先に取り上げるべき問題であるという認識のもとに今日までやってまいりましたけれども、残念ながらまだ全国的にそれが及ぶというところまではいっておりません。いわゆるマル生後遺症と称せられるものも何となく現場にもございますし、もう一つその整理がついてないという現状でございまして、しかし、それを投げてしまってはいけないわけでありまして、まさにそれに取り組むということで、全体の雰囲気が一段と締まってまいりますように努めてまいるつもりでございますし、また、そういう雰囲気はできつつありますけれども、いささか転換が遅いという感じを持っております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 マル生時代からいろいろ問題になっておって、あるいはマル生以後に紛争委員会で覚書等を交わしました協定の問題ですね、この問題の清算はできるんですか。これをやはりやらなければ、私は労使の改善が行われないのじゃないかと、こう考えるわけでありますけれども、いかがですか。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 紛争処理のための覚書といいますか、そういうものは当時つくられましたが、それによる処理は全部終わっておるわけでございまして、実際はいま死文のような形で残っております。しかし、死文といいましても、残っておるということは好ましくないわけでございますので、なるべく早い機会にこれは衣がえをしなければいけない。つまり、あの当時の事情をバックグラウンドにしたものは改めなければならないという考え方でございまして、近々そういうことをはっきりいたしたいと考えております。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 これはやはり新聞紙面等でも時間とか金の問題で、一部のいろいろな問題が取り上げられる。これ自体が国鉄の何か再建の全体みたいに考えられるような節になってくるわけですね。私はやはり国鉄の再建の問題、労使の問題がまず第一の問題だと思います。これは構造欠損の問題に明確なメスを入れていくという、この問題点をやはりリンクさせながらやっていかなければならない。この問題をやはり避けて通れない。この労使の覚書というか、この改善を一日も早くやらなければ、やはり政府が臨調の答申を待ってやるといっても、何をやるといってみても、なかなか改善計画はできないのじゃないかと、こう思いますけれども、再度これを伺います。

高木文雄日本国有鉄道総裁

○説明員(高木文雄君) 御指摘のとおりでございまして、先ほど申しましたように、一日も早くこれを正すというつもりでいたします。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 運輸大臣、この国鉄の再建の労使問題あるいは構造欠損の問題、総理からも言っておりますけれども、具体的にいろいろなお考えを持っていらっしゃるのじゃないかと思うのですね。民間から上がられた、民間の経営をやってこられた運輸大臣として、国鉄の再建に対して非常に見解を持っていらっしゃるという、私もお考えを伺っているわけでありますけれども、たとえば田村試案、これ等の問題を含めて、国鉄再建の問題に対してどういうふうなお考えを持っているか、運輸大臣から伺っておきたいと思うのです。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) 包括的な御質問でございますが、いま私がここで余り自分の意見を述べることは好ましいことでないと思っております。  そのまず第一が、やはり委員が御指摘になりましたように、国鉄の問題は、今日まですでに十年来繰り返し政府並びに旧会においてこの問題が危機であるという認識が語られ、その都度いろいろな対策が述べられてまいりましたが、結局その結論は、国鉄の持つ公益性並びに公共性ということが前面に出ておりましたから、そうしたことのために、常にしりぬぐいは何らかの形で財政資金で行うということが必ずついておったわけであります。そうしたことで、いわゆる親方日の丸という形にずっときたわけでございまして、今日これがいわゆる国民的な大課題として、国鉄の処理をいまの国会並びに政府に任されている。こうした段階に立ったときに、やはり何よりもなすべきことは、先ほど来委員が仰せられておるような、こうした長年にわたる公益性の陰に隠れた一つの安易な労使ともの経営あるいは活動ではなかったかと思うのでございまして、そうした意味において、昨今冬マスコミその他において、国鉄のやみ給与であるとか、あるいはまたその他の、われわれから見れば考えられないような労使慣行によるいろいろな事態が報道されております。私はこの事態に対してこれを非常に重視しておるわけでございまして、三月四日に国鉄総裁に対しまして、こうした問題の今後の大改善を期待するという意味の強い指示をいたしました。国鉄総裁もこれを受けて、五日には各理事を各管理局に派遣いたしまして、ひざを突き合わせて具体的にこうした事態の究明と、これに対する対処方を協議をいましてもらっておるところであります。私は、この成果が今月いっぱいに報告されるわけでございますが、またこの中間的な各管理局における話し合いというものがどんな形で進んでおるのか、またどういうことになっていくのかということを非常に注目しておるわけでございまして、これがいま国民の期待する方向の中で国鉄再建という、そしてまた国鉄の現在抱えている重理性という問題に労使とも気づいて、これに対して何らかの行動を起こそうというような決定が、あるいは方向がこの現在の活動の中から生み出されるならば、これはまず大きな収穫ではないか。これがよしんばいかなる形にせよ、臨調からの種々の設問がなされた場合に、まず受け入れられるか受け入れられないかという問題に対する私は基本的な方向が、これによって定まるというふうに考えておるわけでございます。  なお、先ほども総理からもお話がございましたが、再建計画の実施という問題につきましても、やはりこれを詳細に分析してまいりますれば、主要幹線においてはまあとんとんの計画どおりの進み方をしておりますが、最も重要なことは貨物の大幅な不振でございます。したがいまして、改善計画にもいろいろと示されておりますけれども、むしろこうした貨物の問題については前倒しと申しますか、これを繰り上げて実施して、少なくとも四千億以上の赤字を出しておるこの貨物部門の合理化というものを推進するために、十一月に行います運用計画の中で、この問題に対する対処を明確にすることを国鉄に指示をし、また国鉄もその方向で進みつつあると思うのでございます。  なお、先ほど来のいわゆる構造的な問題でございますが、十八兆に及ぶいわゆる累積赤字に対する金利の問題、さらにまた年金問題、退職金問題、これは御指摘のとおり、今日までのいろいろな形の中で、すべてこれはある程度国が財政的にこれをカバーしていくというような方向の中で解決されてきた問題でございます。したがいまして、いわゆる経済性をもとにしてこれを解決するということについては、先ほど来総理も仰せられましたように、特に年金問題については政府挙げて、そしてまた国会の御理解をいただいて、何らかの特別な方法を講ずる必要があると思います。また十八兆、そして六十年度にはこれが二十四兆に達するであろうと思うこうした累積赤字、債務でございますが、もちろん五十七年度以降、先ほど申し上げた貨物部門の合理化と、さらにまた現在話し合いをされておりますいろいろな人件費の問題も含めましての合理化を推進しながら、一兆あるいはこれを、赤字が出る一兆円をさらに減らしていくという努力をもちろんいたしますけれども、問題は、こうした累積された赤字をどのようにしてこれを解消していくかという問題につきましては、やはりこれまた単なる机上論だけではどうにもならない点もございます。いまそうした問題について、構造問題というものをもちろん考えておるところでございますが、しかし、その前にやはり労使が現在の危機的状態、そしてまた国民が国鉄に抱いておる多くの疑問、こうしたものにどのように対応するかというその基本がまず定まりませんと、そして構造問題だけが先行するということがあっては、国鉄問題は一切解決の道はないというふうにも思っておるわけでございまして、今後またいろいろな面で国会の御指導をいただかなければなりませんが、お気づきの点がございましたら、この国民的課題に対して政党間を超越いたしまして種々御指導賜りたい、私はそのように思っておるところであります。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 もう時間が一分しかありませんので、私の意見を述べて終わりたいと思うのです。  総理、臨調答申、臨調答申というこの大義名分ですかね、非常に結構ですけれども、やはり私は行政府としてやらなきゃならないことをしっかり早くやらなきゃいけないということですね。何でも臨調答申で全部解決するようなそういう国民にイメージを与えていくということは、私は非常によくないと思うのです。やはり臨調答申も確かに尊重しなきゃならない。しかし、臨調答申を待つまでもなく、行政管理庁としてもやはりそういうことをやらなきゃならない問題がたくさん私はあるのじゃないかと思う。臨調答申だけでやるのであれば、もう五年に一回ぐらい臨調をつくって、あとは行政管理庁を解散するとか、あるいはそういう必要ないところは解散するとか、その方がむしろいいのじゃないかと思うのですよ。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 三木君、時間が参りました。

三木忠雄公明党・国民会議

○三木忠雄君 そういう点はもう少し効率的な政府の運営というものをしっかりやっていただきたいということを強く要望して、私は質問を終わりたいと思うのです。(拍手)

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 以上で三木忠雄君の総括質疑は終了いたしました。     —————————————

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 次に、志苫裕君の総括質疑を行います。志苫君。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 きのう経済企画庁が去年の十−十二月期の国民所得統計を発表したようですが、それによりますと、思ったよりもひどいといいますか、前期に比べて、あるいはまた年率にして三・五%ぐらい落ち込んでおるということですが、その内容と、これからの見通しといいますか、特に経済見通し四・一%などとのかかわりにおいてどのように見られるのか、報告をいただきたい。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 第三・四半期の指標でございますが、もう御案内のとおりの内容になっておりますが、一番の特徴は貿易の落ち込み、こういう点でございます。一・三%の落ち込みになっております。内需の方は民間の需要が〇・七%のプラス、それから公的需要が〇・三%のマイナスと、こうなっておりまして、それを調整いたしまして差し引き〇・九%のマイナス成長、こういうことでございます。  貿易の落ち込みは、これは世界経済が非常な不況になっておりまして、世界全体の購買力が停滞をしておる、ここに原因があるわけでございまして、非常に深刻な問題だと私どもも考えておりますが、幸いに内需の方が回復の方向にいっておりますので、今後とも適切な対策を考えまして、わが国の経済が引き続き安定成長路線に進むような、そういう政策を進めてまいりたいと考えておりますが、さしあたってはいま御審議をしていただいております予算に盛られております公共事業、それを技術的に可能な限り、最大限に繰り上げて執行するような、そういう準備をしたいと考えております。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 竹田四郎君の関連質疑を許します。竹田君。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 大蔵大臣に伺いますけれども、この〇・九のマイナス成長、これは補正予算を組んだときに予想しておりましたか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) そこまで予想しておりません。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 これは総理大臣と河本長官に伺いたいと思いますが、この発表というのは国民に相当なショックだと思います。直ちに対策をやらなくちゃいけない、こういうふうに思いますけれども、経済対策閣僚会議というものが当然それを発表せざるを得ないと思うのですけれども、総理、それはいつごろおやりになって、河本長官には、その内容は一体どんなものになるのか。  それから、大蔵大臣にまとめてお伺いしますけれども、これは五十七年度の税収減に関係あるのかないのか。それから、いまも河本長官からお話がありましたけれども、こういう形でいきますと、この間の私の質問と関連しますけれども、五十七年度の公共事業の下期の追加は当然必要になってくると思うけれどもどうか。これは大蔵大臣になりますけれども、金利の引き下げということはやるのかどうなのか、この辺についてお答えをいただきたいと思います。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 公共事業の取り扱いにつきましては、これは中央、地方合わせまして約二十四兆ございますが、先ほども申し上げましたように、技術的に可能な限り最大限上半期前倒しと考えておりますが、これは来週早々決めたいと、このように考えております。  住宅を百三十万戸のうち、公的住宅が約半分ございますので、これも関係省庁との間で打ち合わせをいたしまして、できるだけ上半期に集中して執行したいと、このように考えております。  もうすでに先般御決定いただきました災害対策なども、これもいま順調に消化が進んでおります。できるだけ早く工事にかかれるようなそういう準備を急いでおるところでございます。  金融政策につきましては、大蔵大臣からもお答えがあろうかと思いますが、これまでも基本的な方針といたしまして機動的に運営をすると、こういう方針を明らかにしておりますが、その意味は、現在の経済情勢のもとでできるだけ低い水準に持っていきたいと、こういう考え方でございますが、昨年の十二月にすでに第四回目の公定歩合の引き下げをやっておりますけれども、アメリカの高金利のためにどうも思うような政策が展開できない、大変困っておるわけでございますが、この点につきましては、やはりヨーロッパも困っておるわけでありますから、ヨーロッパと歩調を合わせまして、引き続いて強力な私はやはりアメリカとの話し合いが必要じゃないかと、このように考えております。  やはり何と申しましても、貿易の停滞は、世界経済がいまのように落ち込んでおるということにあるわけでございますので、これは世界各国が協力をいたしまして、一刻も早くこういう状態を抜け出すような、こういう対応が必要でなかろうかと思っております。現にOECD全体の失業者はもう三千万を超えておると、こういうかつてないような状態にいまなっておりますので、強力でしかも早急な国際協力が必要でなかろうかと、このように考えておりますが、ただいまのところ経済対策閣僚会議を開いて総合政策といいましても、さしあたって強力に展開できる対策といたしましては、以上申し上げました程度のことしかございませんので、何らかの対策は立てなければなりませんが、どういう形でこれをやれますか、目下関係者の間で相談をしておるところでございまして、経済対策閣僚会議を開くか開かないかは未定でございます。

福田幸弘大蔵省主税局長

○政府委員(福田幸弘君) 税収への影響及び、特に五十七年度への税収の変化があるかという御質問であろうかと思いますが、経済の実態といいますか、GNPが十−十二月で落ちたということ、これはやはり経済全体が税収のバックでありますから、影響がないということはこれは言い得ないと思いますけれども、その影響の仕方にはさまざまの形がございます。税収を見積もります際には、経済見通しの中のブレークダウンされた消費量、それから特に課税のいままでの実績、それから特に各税目ごとに今後どうなるかという非常にミクロな見方をいたすわけでありますので、十−十二月のGNPのマイナスが税収に直ちに影響するということではないという感じがいたします。  特に、最近の税収動向で見ますと、大法人の法人税、これがかなり好調でございまして、九月から二三、十月三〇、十一月二〇と、対前年同月比二〇%台で伸びておるということが一つの特色でございます。それから物品税が二ヵ月間、十二月、一月と二〇%台を上回る伸びをいたしております。こういうふうな内容的な状況というものが今後どう続くか、特に三月期決算、これが大法人中心でございますが、税収の一割、法人税収の三割を占めております。したがって、この辺がいまのようなGNPの十−十二月ということよりも、企業の経営として個々の業種がどう対応した損益をはじくかということに注目をいたしておるわけでありまして、GNPにあらわれない金融業等があるというような問題もございます。それから、日銀短観を見ますと、二月の調べで見ますと、昨年十一月よりは五十六年下期についてはむしろいい数字を示しております。いいところばかり申し上げるわけじゃありませんが、全産業で見ますと、前回調査二五・四という対前期比が二九・八と、こうなっています。電力、ガスを除きますと、三五・一と言っていたのが三九・六でございます。  いろんな見方が交錯いたしておりますが、われわれとしましては、いまの見積もりを変更するという特段の事情はないと、こう考えます。はっきりとどれだけ落ちるということがこの十−十二月のGNPの変化から直ちにはじけないということでございまして、今後の具体的な影響というものを注目していきたいと思います。五十六年及びそれを土台にした五十七年という税収の見積もりは、予算の数字をわれわれはそのままでよろしいと、こう考えております。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 税収の問題については、五十六年度税収については私も心配をいたしております、正直のところ。しかし、具体的にそれじゃ幾らだということはわからない、これも実情でございます。もともと余り税金を納めてないところが特に不況だと、いいところはぐんといいということですから、全体が悪いからといって税金には悪いのがそのままそっくり出るというわけじゃない。ですから、そこらのところはいま主税局長が言ったように、実際もう少し見てみないとわからないというのが実情でございます。  それから、五十七年度の公共事業の前倒しの話があって、それじゃ下期はどうなんだという御質問でございますが、これについては幾ら前倒しするか、かなりしたいとは思っております。かなりやりたいと思っておりますが、数字はまだ決まっておりません。したがって、前倒しの執行状況等を見ながら全体の景気の動向等も絡んで関係省庁とよく相談をしていきたいと、そう思っております。  それから金利の問題は、河本長官からるる説明があったとおりであって、いま直ちにどうこうということは考えておりません。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 五十六年度十−十二月の国民所得統計速報が出まして、期待に反して〇・九のマイナス成長ということで、私も大変心配をいたしておるわけでございます。  今後の経済対策について基本的にどう考えるかと、こういう御質問でございますが、政府としては、まずやはり公共事業の関係に力を入れたい、こう思っております。  この前、成立をいたしました補正予算、あのには相当災害復旧対策としての公共事業費が含まれております。この執行をいま強力に進めるように督励をいたしておるところでございます。  また、五十七年度予算を国会で御承認いただいて成立をいたしますれば、その執行に当たって十分いま申し上げたような観点に立って予算の執行をしていきたい。できるだけ経済効果の、波及効果の多いように、用地の手当て済みのような工事、そういうようなものにつきまして重点的にやるということが必要でもあるし、また前倒しにつきましても、具体的にまだ決めておりませんが、過去の実績は最高七三%ぐらいまで前倒しをやったことがございます。私は、こういう状況でございますから、前のこの実績を下回らないように、さらに上回るような基本的な考え方で公共事業の前倒しをやり、政府としてもできるだけのことをしたい、こう考えております。  それから、住宅の問題につきましては、先ほど経企庁長官からも御説明申し上げましたように、何といってもこれが波及効果の多いことでございますから、これをひとつできるだけ融資の雨その他で配慮をしながら、繰り上げて前倒しで執行いたしたいものと考えております。  金融政策の問題は、これは昨日も日銀総裁から御説明がありましたように、アメリカの高金利その他のことからそのなし得る選択の幅というのは非常に狭いわけでございますけれども、私どもは十分日銀とも連絡をとりながら対処していかなければならないと、こう思っております。しかし、アメリカの高金利の問題につきましては、今度外務大臣が訪米もいたします。アメリカ政府の首脳ともお会いすることになるわけでありますが、日本側の強い要請、考え方というものを、これもぜひアメリカ政府に伝達をして、理解ある措置を講じてもらいたい、こう考えております。  なお、少し先になりますけれども、ベルサイユにおけるサミット等におきましては、こういう問題については西欧の諸国もみんな同じような苦しみを味わっておるわけでありますから、よく連帯、協調しまして米側に対して強く働きかけたい。その前に、ミッテラン大統領も訪日をされます。いろいろこれらの首脳とも十分連絡をとりながら日本としてもできるだけのことをしていかなければいけないと、こう思っております。

竹田四郎日本社会党

○竹田四郎君 総理の御発言、各般にわたってかなり強い決意を述べられた点については、大いにやっていただきたい。  特に私はお願いしたいのは、こういう数字が発表されて、国民のムードといいますか、こういうものが沈滞することをいま一番私は恐れております。それを沈滞させないように、機を逸せず、ひとつ政府の強い指導力といいますか、牽引車的な役割りを果たしていただきたい、このことを特に総理にお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 御趣旨に沿うように、できるだけのことをいたしたいと思います。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 午前の質疑はこれまでとし、午後一時委員会を再開し、志苫君の質疑を続けます。  これにて休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      —————・—————    午後一時一分開会

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 予算委員会を再開いたします。  昭和五十七年度総予算三案を一括して議題とし、休憩前に引き続き、志苫裕君の質疑を続けます。志苫君。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 田中元総理は、いわゆる資産形成の疑惑を持たれて退陣をしました。そして、いずれ国民の前にそれを解明をするという約束もされましたが果たしてはおりません。その際田中氏は、疑惑などないと、いずれ国民の前に解明すると、こう言ったんですが、それの疑惑を解くことが、解明をすることが非常に大事な点だと思っておりまして、その後三木総理に、そういうことについてどう思うかということをお尋ねをしましたところ、政治家の約束は早い機会に果たした方がいいだろう、政治の信用にもかかわるという所見を述べられたことがあります。総理が就任なさったときにも、私はこの点をお伺いしましたところ、それは田中さん個人の問題だという所見でありました。いまでもそのようにお考えですか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 総理大臣になりましてから資産の公開を求められてまいりまして、私もささやかな資産でございましたが、公表したわけでございます。  私は、基本的にはこの前御答弁をしたと同じに、個人の問題、御本人の判断の問題になろうかと思いますが、総理大臣という立場に立っての資産公表を求められたということであればそれにこたえていただくのが私は適当であると、そうあった方がよろしいと、このように考えます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 ところで、まだその約束も果たしておらないうちに、田中サイドのいわゆる金脈商法というものがまたぞろ頭をもたげまして疑惑を深めております。  本院の決算委員会でもすでに取り上げられましたから、また大きく報道機関にも出ましたからあらましは御存じだろうと思いますが、国の予算にもかかわってくる、補助金がついておる新潟市の公園地の買収に絡む問題です。説明すると時間が長くなるので資料を配ってください。    〔資料配付〕

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 この図面をごらんをいただきますが、不可解なのは、新潟市との売買交渉に当たっておりました土地所有者新潟遊園という会社が、契約の直前になりまして田中ファミリーの東京ニューハウスという会社に吸収合併になった。したがって、土地代金はそっくりそのニューハウスに入ることになったわけであります。念の入ったことに、東京ニューハウスはその数日後に、新潟遊園を吸収するとすぐにみずからを今度は新潟遊園というふうに名前を改めましたから、新潟市も交渉しておった新潟遊園と金を払った新潟遊園との違いがようわからなかったと、こういう話になるわけであります。  もっと不可解なのは、この土地代金の流れになるわけでありまして、東京ニューハウスに入ったいわば新新潟遊園ですが、その代金はそのほとんどがここにあります浦浜開発というもとの親会社を通ってこの新潟交通に戻ったと、こう説明されているんですが、これは真偽のほどはわかりません。念のために言うと、この新潟遊園のオーナーというのは新潟交通なんですね。  お聞きのようにキツネにつままれたような話になるのですが、この奇妙な動きについて、やれ土地代金の脱税の知恵であるとか、黒字会社が赤字会社になって税金うまくやろうとかですね、あるいは何らかの事情でこの交通側が田中サイドにお金を貸し付けておったので、それの回収策でないかとかいろんなことが言われておるんですが、これらをずって見ていきまして事実として証明されるのは、土地代金が田中側に入ったこと、そしてそのニューハウスは約十六億円の借金を抱えている会社であること、新潟交通は八億円に近いお金を浦浜開発というところに貸しておること。これはそれぞれの有価証券報告書、合併登記等に明らかである。わかっておるのはこれだけ。  さて、ここまで私は申し上げますが、これらの中にいろんな問題点、運法行為等の疑念が指摘されます。したがいまして、税の関係で大蔵省、合併の手続等の関係で公取ないし法務省、ここに生ずるであろう背任等の疑いについて法務省、それぞれ見解を伺いたい。

小山昭蔵国税庁次長

○政府委員(小山昭蔵君) お答え申し上げます。  個別の事案についての課税処理の問題についてのお答えは一般に差し控えさしていただきたいと思いますが、先生のいま御指摘になられました土地取引に関して若干申し上げますと、これは伝えられるところでは、昨年の六月当時のものであるというふうに言われておりますが、その土地を譲渡したということになっております会社の決算期はこの三月末でございます。私ども一般的に課税処理に当たりましては、法人から提出されます申告書、決算書、そのほかの書類を基礎にいたしまして、これに私どもの手持ちの資料、あるいはそういった新聞、雑誌等の情報、内外の情報すべて総合勘案いたしました上で、調査の必要性があるかどうか、課税上問題があるかどうかということを判断するわけでございますが、いま申し上げましたように、何分にもまだその会社の事業年度の進行中の事案でございまして、決算等もまだ行われていないという状況でございますので、現状で判断そのほかいたすことはきわめて困難であるという状況でございます。

佐藤徳太郎公正取引委員会事務局経済部長

○政府委員(佐藤徳太郎君) 先生御承知のとおり、合併をいたします場合には公取にあらかじめ届け出る制度になっておりまして、不公正な取引方法による場合にはそのような合併はできないという制度になっておるわけでございますが、本件の合併につきましては」不公正、競争を阻害するおそれのある行為というぐあいには認められませんでしたので、私どもとしては届け出書を受理していると、こういうことでございます。

中島一郎法務省民事局長

○政府委員(中島一郎君) 合併後の存続会社の本店の所在地が東京都新宿区でございますので、私の方の東京法務局の新宿出張所がこの合併の登記手続を取り扱ったわけでございますが、申請書を調査いたしまして、商業登記法所定の手続が整備されておるということで申請を受理したというような事実関係でございます。

前田宏法務省刑事局長

○政府委員(前田宏君) お尋ねの問題につきましては、先ほど委員も仰せになりましたように、いろいろ内容が複雑なようでございまして、よくわからない点が多いわけでございます。いわゆる金の流れにつきましても、週刊誌等の報道でも一つにまとまったような解説にもなっていないように見受けられるわけでございます。したがいまして、その中で犯罪の成立が考えられるかどうかということも論ぜられておりまして、背任罪ということを問題に週刊誌等でもしておるようでございますけれども、この背任罪も、どういう形で考えるかというその考え方自体がなかなかわからない点も実はあるわけでございます。そういう意味で、非常に抽象的なことになりますが、先ほども御指摘のようなことで、いわゆる黒字会社が赤字会社に吸収されたというところに何か問題があるのじゃないかというようなことも一つ言われております。しかし、そのこと自体で直ちに背任罪が成立するというわけにもまたまいらないわけでございまして、その点もはっきりしたことは申し上げられない。また、その金の流れが先ほど申しましたようにはっきりしないわけでございますから、そういう前提でございますけれども、たとえば間に入った子会社的なところに金が流れて、それが新潟交通の方にまた貸付金の返済という形で渡っているというような報道もあります。そういう流れを一応設定いたしますと、その間に入りたいわゆる子会社が債務を負担したという面が出てくるわけでございますけれども、それだけでまた直ちに背任罪になるというわけにもやはりまいらないんじゃないかというふうに思っているわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 私は、いましばしば報道があった話がありますが、報道もあったし、決算委員会でも取り上げられたのだから、さまざまな調査をするにしてもあるいは関心を持つにしても、時間はあったわけ。ですから、きょう改めて聞いたのでよく調べてみますという回答では納得ができなくなるわけです。  これは一目瞭然。刑事局長、おわかりでしょう。新潟遊園というのは新潟交通側のこの欄にあった。それがいつの間にか上の欄へ行ったんですよ、そうでしょう。田中側という欄に行って、そのお金が下の欄に戻ってきたということになりますと、もともと下の欄にいたものが何で一遍上へ行って下へ戻ってくるんですか。もともと浦浜開発なり新潟交通と合併すればいいじゃないですか、もし必要があるのならば。どう考えてみても、一遍なぜ上へ行ってくるのかというところにどう見ても疑問が起きるわけです。  大蔵省はこれからの問題だと言う。このポイントになるのは浦浜開発なんですよ。浦浜開発の税務調査をしたことありますか。

小山昭蔵国税庁次長

○政府委員(小山昭蔵君) お答えいたします。  個別の企業についてでございますのでこれもお答えをお許しいただきたいと思いますが、一般に私ども調査の必要があると思う場合にはもちろん調査をいたしておりますが、本件の取引に関しましては、いま申し上げましたように、土地を譲渡した会社の決算期がこの三月末でございますので、総合勘案してもし調査する必要があるということになるといたしましても、それを待って、全体としてどういうことが問題なのかという問題点を十分諦めてからでなければその判断はできないと、このように考えております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 刑事局長、どうですか。上の欄、この図から見て、どう考えてみてももともとの新潟遊園あるいは交通サイド側は損をしたわけです。どう考えてみてもこちらが有利になるということはどこからも出てこない。とすれば、この会社に損を与えたことになりませんか。

前田宏法務省刑事局長

○政府委員(前田宏君) 先ほども抽象的に申し上げたところでございますが、いまのお尋ねに即して申しますと、さっき申しましたように、この図面にございます真ん中のいわゆる浦浜開発でございますか、そこが債務を負ったというふうな形が一つあるわけでございますけれども、その反面、浦浜開発は新しいいわゆる新潟遊園の方の株式を相当程度取得すると、こういう関係に逆になるわけでございまして、その辺のメリット、デメリットと申しますか、その辺を考えませんと、一方的に片方だけが損をしているというわけにもまいらないんじゃないかということを先ほど抽象的に申したわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 いずれにいたしましても、大蔵省、調査する必要があればその時点で遊園、ここが直接になるわけですが、にかかわる関連の会社も調べることになるということですが、これ調査しますね。

小山昭蔵国税庁次長

○政府委員(小山昭蔵君) 重ねてのお尋ねでございますが、私ども関係会社の申告書、決算書、そのほかのものを基礎にいたしまして、これに私どもの手持ちのすべての資料、さらには新聞、雑誌等の情報、そのほか内外のあらゆる資料を踏まえて総合判断した上で、疑問がある、問題があるというふうに考えられた場合には調査をいたします。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 新聞、雑誌の情報じゃないんだ。私が言っているんじゃないか、あなた。何言ってるんだ。

小山昭蔵国税庁次長

○政府委員(小山昭蔵君) 補足してお答えいたします。  国会における御論議等はもちろん十分念頭に置いた上で判断いたすわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 法務省もそうですね。

前田宏法務省刑事局長

○政府委員(前田宏君) この問題につきましては、国会で現に御論議もございますし、週刊誌等でもいろいろ詳しいことがあるわけでございますから、その中で直ちに犯罪の疑いがあるとまで言えるかどうか問題はあろうかと思いますが、いろいろな疑惑と言われろようなことがあることは私どもは承知しておるわけでございます。ただ、先ほども申しましたように、直ちにじゃ犯罪になるかということになりますと、そこまでのことにはなっていないんじゃないかなというふうに現在は見ているわけでございますが、あとこれをどういうふうに扱うかどうかということになりますと、これはやはり捜査というものの一般的なことでございますけれども、こういう疑いがあって捜査をしますとか、あるいは疑いがありませんから捜査はいたしませんとかというようなことを、あらかじめ予告的なことを申し上げて事を運ぶということも、事柄の性質上適当でないのじゃないかというふうに思っております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 いまちょっと触れましたように、新潟遊園が損をしたのか得をしたのかというのは、ニューハウスという相手の会社と一緒になって得か損かという判断が要るというふうな話がありましたが、念のために申し上げておけば、このニューハウスという会社は田中角榮氏十三億八千万円ほか十六億円の債務を抱えた会社であります。これは合併登記申請書に明らかになっておるわけでありますから、この損を与えたか得を与えたかということについても十分な判断をしてもらいたいし、浦浜開発に新潟交通が七億七千万を貸し付けておる。浦浜開発というのは休眠会社です。御存じの鳥屋野潟というところと越前浜の土地をしっかり抱えて眠っておる会社です。従業員はいません。そういう会社なわけでありますから、なぜそこに七億七千万の金が流れるのかということも重大な疑惑であるということを指摘して、しかるべき機会にまた本委員会等で答弁できるようにしてもらいたい。  次いで、この新潟遊園は、ここにも書いてありますように、ことしの二月の十二日にいわゆる増資をしております。法務省、これ取締役会はいつですか。

中島一郎法務省民事局長

○政府委員(中島一郎君) 本年の二月の五日に増資をいたしまして、その登記が二月の十一日になされておるということが登記簿謄本土わかるわけであります。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 増資を決定した取締役会はいつですか。

中島一郎法務省民事局長

○政府委員(中島一郎君) 添付書類として取締役会議事録がついておりますが、その議事録によりますと、五十七年一月十一日という記載がございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 添付書類も含めて、この株式変更登記は条件を具備していますか。

中島一郎法務省民事局長

○政府委員(中島一郎君) 商業登記法所定の添付書類が整備されております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 それは信頼できますか。

中島一郎法務省民事局長

○政府委員(中島一郎君) 登記官の審査は御承知のとおり形式審査あるいは書面審査と言われるものでありまして、その限度において信頼すべきものであるという判断を登記官がしたものと思われるわけでありまして、私どもが見ましてもその判断は許されるものであるというふうに理解しております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 この会社は、後でも若干申し上げますが、私はいま信頼性を問いました。なぜあえて問うたのかというと、一月十一日取締役会で増資を三億五千万決定しておるのでありますけれども、それが手続としてとられておるんですが、この取締役会に出席した者が遠藤昭司、桜井信一、新飯田美津男、田中庄一郎、田中利男、このようになっておりますが、桜井信一社長は出席をしていますか。

中島一郎法務省民事局長

○政府委員(中島一郎君) 登記官の審査の対象として、どのような取締役が出席をしたかということはその範囲に入ってこないわけでありまして、登記官といたしましては議事録を見まして、それが適式なものである、必要な役員などの署名なり印があるということを審査するわけでありますので、出席の現実の有無につきましては私どもは何とも判断いたしかねるわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 桜井信一社長は当日新潟におります。議事録は、当日本店において取締役会開催であります。明らかに事実が違う。私がなぜこれを言ったかというと、先ほど取引は公正であったという公取の話もあったけれども、公正な取引であったかどうかという点についても、たとえば株主の全員の合意を要するという合併の手続も信頼が置けるかどうか問題があるから聞いている。  なお、この会社に関して言えば、前にもいろいろ出てくる問題でありますが、たとえばこの会社に、例の信濃川河川敷当時に問題になった建設省信濃川工事事務所の所長の松野時男という人が取締役をしていました。御存じのとおりです。この人は五十一年八月二十二日に死亡したのです。ところが、一年たった五十二年五月二十八日になって、退任をしたという役員変更届が出ています。死んだ者が退任できますか。一年間幽霊でいたのですか。だから幽霊会社なんだ、これは。このようなでたらめなことをしておるから、一切の手続について疑義ありと。だから、こういうえたいの知れぬ、まともな者が見たらわからぬことをやっているんですよ。だから、大蔵もあるいは公取も捜査当局も、表づらではなくて中に立ち入って見てくれということを私は言っているのです。どうですか。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 志苫君、答弁はだれにしますか。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 それぞれ答えてください。それぞれもう一度。

小山昭蔵国税庁次長

○政府委員(小山昭蔵君) お答えいたします。  国税庁といたしましては、国会における御論議も十分念頭に置いて、今後調査の必要性についてすべての角度から十分検討してみたいと考えております。

佐藤徳太郎公正取引委員会事務局経済部長

○政府委員(佐藤徳太郎君) 先ほども御説明いたしましたように、独占禁止法で言う不公正な取引方法といいますのは、公正な競争を阻害するおそれがあるというそういう観点からするものでございまして、本件の合併につきましては、営業地域が異なっておりますとか、相互に取引関係もございませんとかということでございまして、合併をいたしましても競争秩序に与える影響はほとんど考えられない、不公正な取引方法によるものであるとは考えられないということで申請を受理した次第でございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 法務省。

前田宏法務省刑事局長

○政府委員(前田宏君) 捜査するかどうかということにつきましては先ほども実はお答えしたつもりでございますが、捜査につきましては検察当局だけではなくて警察当局もあるわけでございますからそちらの御意見等もあろうかと思いますが、先ほど申しましたように、こういう点が問題であるからどういうふうに捜査をいたしますというようなことを申し上げますのは、やはり捜査ということの事柄の性質上適当ではないのじゃないかということを申し上げたいわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 なお、これの指摘をしておきますが、五十七年二月十二日、変更登記によりますと、銀行の払込金というんですか、保管証書が三十二通になっておることから見て、名義株主が恐らくそれくらいいるのだろうということが想定できますけれども、この会社はいわゆる名義株主というものを使うのが特徴なんです。全部そうなんだ。実はそんなにいない。それは、信濃川河川敷の疑惑に登場した、あの疑惑でいま訴訟が行われておりますが、そこの議事録を読むと、関藤栄とかあるいはその他のかつて社長をしたこともある役員の証言によると、私は株金を払い込んだこともなければ実質的な株主になったこともないということを証言をしておる事実から見て、この株金の払い込みにかかわる証書についても、これは疑義があるということをこの機会に指摘をしておいて、十分その辺の調査を要求したいと思います。  次に、談合問題に入ります。  談合問題が今日ほど大きな関心を呼んでいるときはないと思います。事柄が密室の取引にかかわることではあるけれども、内部の告発あるいは報道機関の丹念な取材活動、そして国会における調査、審議等を通じてほぼ談合の全容は浮かび上がったと言ってよい。もはや談合の存在を否定することはできない。業界のトップの土工協の広報委員長小山内了介氏は、ほとんどの公共工事は談合を通じて契約される。これは百年の慣行だ。発注者はもちろんそれを知っておるし、黙認をしているのだと。それは現状を見た、法に触れない知恵だというようなことを言っているんです。前田忠次前会長は、役所から調整すら頼んでくることがあるのだと。こうなってきますと、問題は発注側、すなわち官庁です。ここでもしばしば見られたけれども、彼らは事が露見をすると決まって、信じられない、初めて聞いた、事実かどうかを調査して厳正に対処する、かまととのようにこういうことを繰り返す。談合のメカニズムを一番知っておって、入札価格の動きを見ただけでもわかることなのに否定をする、もみ消しに当たる。公金を預かる被害者であるはずの者が、加害者か共犯者のように振る舞うとは一体何たるこっちゃ。口で入札制度の厳正な運用だとか改革を言うのであれば、弁明やもみ消しに立ち回るのじゃなくて、積極的に談合の存在を認める、談合を生む背後の事情や天下り役人や政治家の介入を事実として認める、そこから出発しなければ何にも解決は出ないじゃないですか。大体、こんなにたくさんの情報が流れておるときに、一番事情に詳しいはずの発注者側から摘発の一つも出ないとは何事ですか。刑事訴訟法二百三十九条の違反ですよ、これは。  総理、これは目をそらしちゃいけないと思うんですよ。各閣僚もそうですよ。今日問われている談合というのは、競争の制限といういわゆる経済の領域の問題もさることながら、GNPの二割も使って形成された政官業の癒着をどうするかという問題なんですよ。そこから生じた国民の不信をどう取り除くかという問題じゃないですか。まあどこの国でもこの問題はあるようですけれども、大体、進んだ国では談合問題は経済の問題として取り扱われる。おくれた国では談合問題は政治の問題として取り扱われる。まさに日本では政治の問題としていま扱われているんですよ。だから、政治の問題なんだ。政治が決断すべき問題なんです。やろうと思えばできることなんですよ。にもかかわらず、どうも私は総理のお話を聞いておっても、慎重といえば慎重なんですが、審議会に諮問をしてひたすら答申を待つという域をどうも出ないように感じでならない。核心から目をそらさないで、みずからがやるべきことは一体何なのかということをここで詰めていこうじゃないですか。私もいまの時代に身を置く政治家ですよ。責任を持ってこれから真剣にあなたとやりとりしたいと思うけれども、そういう問題について政治はどう対応すべきか、政治家はどう振る舞うべきか、行政府の長はどうすべきか、このことについて総理の所信をまず述べてください。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 公共工事の発注をめぐりましていろいろの疑惑が出ておりますことは、本当に残念なことであり遺憾なことでございます。この問題につきましては、建設大臣等から関係建設業界、業者に対して法令に基づいて指導をいたしてまいったところでございますが、どうもそれがいま談合の問題としていろいろ出ておりますところを見ると不十分であった、不徹底であったということを反省せざるを得ないわけであります。したがって今後におきましては、一層厳しく指導、監督をいたしますと同時に、現に建設省等におきましても指名業者の数をふやすとかいろいろの改善策をとりつつございますが、なお根本的には入札制度の合理化、改善ということで中央建設業審議会等に諮問いたしまして抜本的な改正、改善についていま取り組んでおるところでございます。志苫さんもおっしゃるように、こういうようなことが今後も繰り返されてはいけないわけでありまして、これだけ国民的な大きな問題になった機会に、これを徹底的にひとつ改善するための措置を政府としても講じてまいりたい、こう思っております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 建設大臣、所見ありますか。

始関伊平自由民主党建設大臣

○国務大臣(始関伊平君) 談合の疑惑について多くの点が指摘されておりますことは大変遺憾に思っております。ただいまお話のございましたように、政官民と申しますか、そこに癒着の事実があるというようなことで国会でも資料等をお出しいただきましたが、もしそれがそのとおりであって、官が、役所の連中が談合の中に参加しておるというようなことでございますと、これはいわゆる公務員法等の規定によりまして厳正な処分をしなければいかぬ。そういう重要な事項を含むわけでございますから、やはり役所としては、その出されました資料、いずれも初めて見る資料なわけでございますので、これは慎重に検討をいたさなければいかぬ。先般来御指摘の問題につきましても、そういう方法で検討を続けておるものもございますし、また調査の結果、その疑惑がないというふうな判断をいたしておるものもございます。私どもは、やはりこれは政治の決断でやっていかなければならぬと思いますが、それにつきましては、談合というのはいま御指摘にもありましたように非常に多くの側面がある、複雑で多岐な側面がございますから、その一つ一つの問題につきまして、問題点について解決のめどをつけて、解決の方向を見定めた上で政治の決断でこれに対処してまいりたい。  いま総理もおっしゃいましたが、たとえば入札制度の改善の問題が一つの大きな項目である。これにつきましては、すでに指名業者の数をふやすということを実施いたしました。これは四月から実行いたすつもりでございますし、また密室の中で行われておるという御指摘もございましたが、だれがどうやっているのかわかりませんので、入札の経路、経過と結果を公表するというような問題につきましても、申達審の意見もまとまりかかっておるようでございますので、これを待って早く前向きに対処してまいりたい。それからまた、談合という事実が実際に発覚いたしますと、それをどう処分するかという問題が現実の問題になるわけでございますが、建設省は談合であるということを最終的に決定する立場にはおりませんが、他の法令等によりまして談合の事実が認定されたという場合には、建設業法の規定によりまして営業停止その他建設業法の定めるいわゆる行政監督処分をいたしておる、これも御承知のとおりでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 まあ、余り何をやるのかわかりませんけれども、いまお話があったように、まさに多岐にわたっているんです。どれかやるとどれかにまた若干の弊害も出るんですね。ですから、整合性のあるものを求めたいのはみんな共通の気持ちだと思う。しかし、いまは何が一番弊害だから、若干の矛盾はあってもその弊害をなくするためにこれをやろうじゃないかということでいかなければ、この問題の決まりはつかない。そういう意味で提起をしておるんですよね。建設大臣の言うように、談合の疑惑があるのは遺憾だなんというもの心やないんだ。疑惑じゃないんだ、談合はあるんですよ。  そこで、どうも皆さんから余り大した決心も出てこないようだけれども、それでもこれからおいおい、じゃひとつ皆さんの決心を検証しようと思うんだけれども、私も丹念にいままでの国会の議事録を全部読んだ。皆さんがいろんなところで、例によって調査し厳正に対処をするということが山ほどある。答弁した人は心当たりがあるでしょう。自分が国会におって行った事柄について、それが一体今日どうなっておるか、ずっと心当たりのあるものは全部報告してください。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 行政管理庁としましては、昨年の八月に勧告を出しまして、談合について適正ならしむるように各関係省庁に対して書類を送り、また、われわれの方の係官が行って各省の処置を要求したわけでございます。その内容は、一般競争入札を原則とする、それから、指名競争入札を行う場合にはできるだけこれは公表しなさい、それから、人間は十人以上に競争入札者をふやしなさい。それから、建設省に対しましては、学識経験者等の意見もよく聞いて改善をするようにというような趣旨のことを申し述べて、事態の改善を図ったところでございます。大体建設省もそのとおりやりまして、建設業審議会に諮問をするとか、それから、指名競争の人間の数を十人から二十人にふやすとか、そういう措置をやって、さらにこれを公表する、そういうところまで最近は改革を進めてまいりました。まだ必ずしも十分であるとは思いませんが、さらに適切に進めていくつもりであります。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) 昨年の行政改革の特別委員会におきまして、先生から御指摘がございましたいわゆる牛久沼の件でございますが、あの際に、私、一括下請等について該当するかどうかについて十分調べる必要があるという御答弁を申し上げました。  この件につきまして、昨年の十二月に茨城県知事の報告を受け、また私どもの方が建設業法第三十二条に基づきます聴問を行いました結果、茨城県からこの工事を請け負いました常総開発工業株式会社が、その主体部分であるしゅんせつ工事を一括して大都工業株式会社に施工させたということ、また、常総開発工業株式会社が、株木建設株式会社及び大都工業株式会社と本件工事を下請のような意思のもとに三社が共同して施工するという共同企業体協定書及び覚書を締結しておりますが、このことは当事者間の施工及び権利義務関係を不明確にするとともに、発注者との関係において不誠実な行為に当たるということが明らかになりましたので、関係業者を処分いたしました。また、発注官庁としての建設省関東地方建設局におきましても、指名回避の資料が来ておるということを御報告申し上げます。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 牛久沼の件につきましてはいま計画局長から御報告のあったとおりでございますが、その他につきまして、建設省といたしまして国会で御指摘をいただきましたものは、三井建設のメモの問題あるいは東北地建のやみジョイント問題、あるいは住宅・都市整備公団の測量業の問題あるいはレーダー雨量計の問題とダムの問題、これが主なものであると存じます。それにつきまして御報告をいたします。  まず三井建設のメモに関する調査につきましては、それぞれの工事につきまして指名通知の発送日、入札日、指名業者名、落札業者等の基礎事実の調査をほぼ終わりまして、引き続き三井建設株式会社の責任者並びにメモを作成した人及びその他の関係者から事情を聴取しているところでございます。  次に、住宅・都市整備公団の測量業に係る談合問題につきましては、御指摘のありました測量業者間におけるルールの存在につきましては、関係者から事情を聴取した結果、過去の存在は確認し得なかったわけでございますが、少なくとも現在はそのようなルールの存在及び談合の事実も認められなかったわけでございます。このことは住宅・都市整備公団より報告を受けておるところでございます。しかしながら、住宅・都市整備公団の発注する測量工事に関しまして談合の疑惑を持たれたことはまことに遺憾でございまして、総裁より関係団体に対し関係法令の遵守等について、指導の徹底を図ったと報告を受けております。なお、建設省といたしましても、測量業者に対しましては常々指導をしておるところでございますが、今後とも強力な指導をしてまいりたいと考えております。  それから次に、レーダー雨量計の問題でございますが、これは指摘されました仕様書が漏れておるのではないかということでございますが、この仕様書は機器の単価を調べるための参考見積用仕様書といたしまして、地方建設局から正式に雨量計の製造業者である三社に提示されたものでありまして、別に秘密のものではございません。なお、談合が行われたかどうかにつきましては、関係者を調査いたしましたけれども、その事実は確認されておりません。  次に、衆議院の予算委員会で御提起のありましたダム問題に関する資料につきましては、当時の関係者から事情を聞いたところ、この資料は当時公開されていた資料を参考に、昭和四十七年ごろ作成されたものであるが、落札予定者を決めたものであるということは認められませんでした。しかしながら、入札について疑惑が持たれるような資料が作成されましたことはまことに遺憾でございまして、直ちに大手建設業者の加入しております土工協に対しまして、今後このようなことが絶対にないように、傘下の各社に厳重に注意するよう要請したところでございます。  最後、山形県の柿崎工務所のいわゆるやみジョイント問題につきましては、早速調査いたしましたところ、発注者間において主任技術者の重複雇用の事実はなく、五十三年度発注のいずれの工事につきましても、受注者がそれぞれ工事を実施しており、一括下請という事実はございませんでした。  以上、御報告申し上げます。

吉野実防衛施設庁長官

○政府委員(吉野実君) 横須賀の長井住宅の建設工事の発注をめぐりまして天の声があったのではないか、施設庁のOBの再就職の際に、手みやげ工事ではなかったのか、入札参加業者の間に談合があったのではないか、予定価格が漏れたのではないか、見積もりをやっていなかったのではないか等の疑惑があるということでありましたが、これは報道された後、国会でも御質問を受けたわけですけれども、報道直後から一カ月半にわたりまして施設庁内部の職員。入札に参加した業者の関係者から事情を聴取いたしますとともに、関係書類のチェック等を行った結果、これらの疑惑を裏づけるような事実はありませんでした。  一方、本件工事の入札に際しまして、落札した銭高組から三月の九日になりまして、やましいことはないけれども各方面に迷惑をかけたので契約を辞退したい、こういう旨の意思表示がありまして、われわれの方でもいろいろ考えたのですが、事情やむを得ないものと、こういうふうに認めましてこれを受理をいたし、三月十一日に予算決算会計令の規定に従いまして、随意契約を結ぶべく本件工事の発注に参加した残りの五企業体と見積もり合わせを行いました結果、最低の価格を提示いたしました二企業体がありましたので、法律に基づきましてくじ引きをいたさせまして、当たった方に本件士事の契約をした、こういう次第でございます。

小山昭蔵国税庁次長

○政府委員(小山昭蔵君) お答えいたします。  牛久沼工事に関係いたしました三社の課税調査につきましては、現在東京、関東信越両国税局におきまして鋭意調査中でございます。現在、まだ調査の最終的な完結には至っておりませんが、その処理を急いでおるところでございます。なお、調査の過程で課税上の問題が出てまいりましたならば、厳正公正に対処する方針でおります。

筧榮一法務大臣官房長

○政府委員(筧榮一君) お答え申し上げます。  私どもの関係では、横浜法務合同庁舎の工事に関しまして業者間で談合がなされ、落札業者があらかじめ決まっておったのではないかという御指摘を受けたわけでございます。  最初から申し上げますと、二月十二日が入札の日でございますが、その日の午前中に寺田熊雄議員から、落札業者が清水建設・五洋建設になるという情報を得ておるので入札施行前に御通知をするという書簡を法務大臣あてにいただきまして、それが十三日土曜日に受け取ったわけでございます。そこで、私ども寺田先生にもいろいろお話を伺い、大臣からは、この落札以降の手続は凍結して厳重に事実を調査するようにという御下命がございました。そこで、ちょうど十三日土曜日でございますので、十三、十四は抜きまして十五日の午前九時半ごろ、前に申し上げましたように、この事業は二十の共同企業体、つまり四十社が入札予定でございました。その四十社のうち、第一グループの二十社、これに連絡をいたしまして、月曜日午前中に見積明細書を持って出てきてくれというふうな連絡をしたわけでございます。  その結果、二十社全部出頭いたしまして、それぞれから事情を聞き、さらに持ってまいりました見積内訳書の提出も受けたわけでございます。そして、十六日に寺田先生から御質問があったわけでございますが、さらにその後、残りのBグループの二十社、これにも事情を聞きまして、さらに主要な関係者十数名につきましては詳細に、指名を受けてから入札に至るまでの間の経過を聴取いたしました。これら関係者の事情聴取の結果、それと提出を受けました見積内訳書二十五冊、その内容をしさいに検討いたしました。調査を行い、その結論を出すべく急いだわけでございます。  その結果でございますが、入札指名を受けた二十の共同企業体、これにつきましてそれぞれが見積もりをし、それぞれが入札に参加したわけでございます——一つの例外は後で申し上げます。わけでございますが、その中で、特に本件の受注に強い意欲を持っておったと思われますのが三グループございます。清水建設・五洋建設その他二つのグループでございますが、これらの企業体の入札に対応する対処方針を、方針と言いますか、その経過を見てみますと、設計図書を複数購入するとかあるいは積算担当者が手分けをして約二週間の労力をかけて詳細積算を行うということで、入札に至るまで真摯にこれを落とすべく努力していたということが認められたわけでございます。  それからもう一つの事実がございますが、これはいま申し上げました三つの意欲的なものの一つのグループでございますが、そのAグループの会社につきまして、一月下旬ごろ同じく神奈川県内で他の官庁の工事に絡みまして疑惑があるという新聞報道がなされました。そこで、私どもとしてそういうことがあってはいかがなものであろうかということでその会社から聞いてみますと、私どもとしてはそういう事実はございませんということでございました。ところが、その後新聞に、事実かどうかは私どもわかりませんが、二、三のそれに関連するような疑惑と称する記事が出ております。そこで、さらにまたその点を確かめておったわけでございますが、その企業が、私どもとしてはそういう事実はありませんと、しかし、法務省ということでもありますので、御心配をかけてはいけないので、本件については入札を辞退いたしたいということを言ってまいりました。それが十二日の入札の前々日——十一日は祭日でございます、十日の夕方でございます。そこで、それでは今回は不参加ということになったわけでございます。  ところが十二日、入札当日の午前中に、その辞退をいたしたいと言いました会社とグループを組んでおりましたBグループの会社の者が参りまして、辞退したというのは本当ですかということで、本当であるということを申しましたところが、私どもとしてはきわめて残念であると、できれば私ども一社でもこれをとりたいんだと、一社でも入札に参加させてくれという強い申し出がございましたが、しかし、本件につきましては二社ずつの二十の合同企業体による入札を予定いたしておりましたので、一社による参加は認めがたいということで、これはお断りしたわけでございます。  ただいま申し上げましたように、その直前に至るまで少なくとも特に意欲のある三社が熱心にやっておった、あるいはその入札の当日の午前中に、そういう単独でも参加したいというような申し出があったというようなことを勘案し、あるいはその他の社につきましても、見積書の内容それから入札に至るまでの現場説明その他における行動と申しますか、これを詳細に検討いたしまして、その結果、本件につきましては入札の以前にこの清水・五洋という一つのジョイントグループに落札することが業者間で話し合いができておったという事実は認めることができないという結論に達したわけでございます。  そこで当省といたしましては、この調査結果を踏まえまして、清水・五洋との契約を締結したわけでございますが、その際には、清水・五洋に対しまして、談合等の不正な競争が絶対本件工事の入札に絡んではいなかったということ、及び万一かかる事実があったことが後に判明したときは、本工事の請負契約を解除されても異議がない、解除に伴う一切の損害賠償の請求はしないという誓約書を徴しまして、その上で三月四日に契約を締結したわけでございます。  なお、談合等の事実につきましては、私どものサイドでできる限りそういうことのないように努力を重ねたいと思っております。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) 農林水産省関係で御指摘を受けました事項について御報告させていただきます。  いわゆる三井建設の営業報告書に関連しまして、天下り等について厳しい御指摘を受けたわけでございます。私ども、二月二十四日以来三井建設の代表者を数回呼びまして事情聴取すると同時に、当時の、数年前の話でございますから、農政局現場事業所関係者等から事情の聴取を続けております。さらに補足調査が必要と考えられる状況でございまして、まだ最終結果にはなっておりません。  しかし、調査の段階で、御指摘を受けましたように、平川の事業所長であった楠氏が農林水産大臣の承認を受けるはるか前に実は三井建設に就職していたという事実がはっきりしたわけでございます。これは国家公務員法百三条二項の規定に違反することは歪みがたいと判断したわけでございます。楠氏自身の問題はすでに二年以上経過しておりますし、また本人が責任を感じて三井建設を三月八日付で退職しております。十分な社会的制裁は受けたものと考えておりますが、しかし、実は当時の東北農政局において、この就職承認手続に関して事務処理に適切を欠いていたということは歪みがたいところだろうと思います。そこで、十分事情を調査いたしまして、三月十日付で関係職員十名について相応の処分を行ったわけでございます。  また、今後再びかかることのないよう、いわゆる営利企業への承認申請事務処理の適正化等を、また迅速化等を、退職する職員に対する法令の趣旨の周知徹底等を図るための通達を三月五日付で出したところでございます。  以上でございます。

坂上剛之会計検査院事務総局第三局長

○説明員(坂上剛之君) 先生からこの前牛久沼の工事について検査するようというお話がございましたので、私ども去る二月二十二日から二十七日にかけまして茨城県検査の際に生久沼工事について検査をいたしました。目下引き続き検査中でございます。検査の結果問題ありとせば私どもの手続に従って処理いたしたいと、こういうふうに思っております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 警察からはないんですか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 申すまでもないことでございますが、私どもの立場は、具体的な事実を証拠によって明らかにし、刑事責任を問うという形においてその結果を明らかにしてまいる立場でございます。したがいまして、牛久沼を初め幾つかの御指摘をいただきましたが、それらにつきましてはそれぞれの立場で、各県警で厳正な事実の把握なり捜査、内偵なりを遂げておりまして、その中にはすでに時効等が完成しておって捜査の対象とすでにならないもの、あるいは現に捜査中のもの、あるいは現に情報収集をしておる段階のもの、それぞれあるわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 まあ、いまの報告を聞きますと、談合の事実はなかったとか、目下調査中ですということにしか進歩はないんですが。  じゃ、もう少し詰めますが、たとえば警察庁、佐藤工業の水増し詐欺は刑事事件の観点ではどうなっているのですか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 警視庁におきまして鋭意捜査を遂げまして、近く詐欺罪で送検の予定でございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 そういうのをちゃんと報告してくださいよね。  牛久沼の件につきまして、県警本部長は、五十六年十二月二日の中間報告で、五十三年十月六日の三社協議自体は談合である、しかし、目的が談合罪を構成するかどうかの証拠に乏しい。そしてしかも今回は、予定価格の線で落札をしている限りにおいて公正な価格を害さなかったと言っていますが、警察庁の見解もそうですか。

中平和水警察庁刑事局長

○政府委員(中平和水君) 中間報告というのは承知いたしておりませんが、本部長が各社の求めに応じて若干の捜査の経過についてコメントをしたことはあるようでございます。  牛久沼の問題につきまして結論から申し上げますと、すでに私どもが認知した段階におきましては、この事犯の大部分はすでに時効にかかっておったと。そういうことで、この種の事犯につきましては、時効がかかっておれば当然これは捜査の対象にはならないわけでございますし、ごく一部時効にかかってないのを残しておったとしても、この種の事件には莫大な捜査力と捜査期間を要するわけでございます。したがいまして、この事件につきましては公正な価格を害し、不正な利益を得る目的を持ってする談合が行われたという証拠が得られないままに、この談合の件につきましては捜査は一応終結をしていると、こういうことになっております。  ただ、コメントの中にただいまありましたように、何か予定価格の範囲内であったから公正な価格を害する目的が認められなかったと、こういうことを言っているのか言っていないのか、ちょっと私ども具体的に承知いたしておりませんが、御案内のようにそういうような要するに最高裁の判例で言いますと、まあ公正な自由競争の結果到達するであろう価格、それを害する目的がなければいいのであって、一応予定価格というものはこれはまあ関係がないと、こういう立場でございます。したがって、そういうことを仮に言っておったとすれば、それはまあ過ちであろうと、そのように考えております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 これが間違いだと言えばそれでつじつま合うんですが、これに関連しまして、徳島地検は例の徳島の小学校の工事をめぐる談合で三人を起訴しました。ここでは金銭の授受に触れずに、裏ジョイントの違法性そのものを問うという姿勢を示したようですが、この点はいかがですか。これは検察庁ですね。

前田宏法務省刑事局長

○政府委員(前田宏君) 御指摘の徳島におきます事件につきましては、ただいまお話のございましたように、去る二月二十五日に競争入札妨害罪によりまして起訴をいたしておるわけでございます。その内容の詳しいことはまだ起訴したばかりでございますし、いわゆる冒頭陳述も行われておらず、立証もされていないという、そういう段階でございますので、裁判への影響等もございますから詳しくは中しかねるわけでございますけれども、いまのお尋ねのように、単に裏ジョイントと申しますか、そういうこと自体が違法だという意味ではなくて、それなりの公正なる価格を害する目的、あるいは不正の利益を得る目的が証拠上認められるという事案であったわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 談合の論理というのがあるようなので、これから私の主張することの都合上ちょっとお伺いしますが、談合に対する業者の言い分すなわち談合の付会性というか、正当性というかね、やむを得ない姓とでもいいますか、そういうものがあるようです。で、契約の片務性であるとか、有力企業の独占を防ぐとか、過当競争、手抜き工事、出血受注を防ぐとか、あるいは予定価格よりも高くするわけでもないのだから国民に損はないだろうというふうな、あるいは独禁法の取引分野、一定の取引分野には個々の工事の談合は当てはまらないとか、こういう言い分があるようですが、この言い分について発注側、行政側の言い分を聞かせてください。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) 業界の一部におきまして御質問の趣旨の議論があることは承知いたしておりますが、そうだからと申しまして、談合が正当化されるべきものであるとは私ども全く考えておりません。ただ、こういった問題の起こります一つの大きな要素の中に入札の合理化という問題を抱えているということについて、私どもは目下中央建設業審議会に調査、審議をお願いしているところでございまして、その結果を待ちまして適切な処置をとりたいというふうに考えているところでございます。個々の問題につきましてはこうした議論があり得ると、あり得ると申しますか、しているということは承知しておりますが、私どもはこれをそうだとは思っておりません。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 公取はどうですか。

橋口收公正取引委員会委員長

○政府委員(橋口收君) 入札などに関連いたしまして、建設業界のいろいろな方がいろいろなことを言っておられるらしいことは承知をいたしておりますし、また、私どもに対する有力な情報として収録をいたしておるところでございますが、いま先生がおっしゃいました中に、土工協のある幹部の方が、一定の取引分野については、個々の工事への談合は該当しないということをおっしゃっております。それから、公共の利益に反していわば談合を行うのが独禁法違反になるというようなことをおっしゃっておられますので、その点につきまして簡単に申し上げてみたいと思います。  一定の取引分野と申しますのは、ある程度の地域的、時間的な広がりを持った談合のルールが最も典型的に該当するという意味で、一定の取引分野を制限するというものを私どもとしては第一に取り上げておるわけでございまして、たとえば個々の工事につきましての談合が、法律上独禁法違反にならないということを明らかにしたものではございません。個々の談合につきましても、その背後にルールの存在する場合もございますし、また、たとえ個々の工事でございましても、相当程度の規模であるとかあるいは地域経済に対する影響が至大であるとかいろいろな要件がございますから、これはケース・バイ・ケースに判断すべきものでございまして、私が衆議院でお答えしましたのは、たまたま何らかの理由によりまして、偶発的に談合が行われたような小さな工事のケースについてまで、競争秩序に影響があるといって法の対象にすることは穏当でないという趣旨を申し上げたわけでございまして、何か個々の工事の談合がすべて許されるというようなことが仮に言われているとすれば、これは全くの誤解でございます。  それから、公共の利益に反しない談合があり得るのではないかというまた強弁があるようでございますけれども、この公共の利益に反して一定の取引分野の競争を自主的に制限するという場合の公共の利益というのは、いわゆる独禁法秩序、競争秩序、自由経済秩序ということでございまして、何か独禁法秩序、自由経済秩序のほかに公共の利益というものがあって、その利益に沿っているものであれば、独禁法秩序を阻害してもあるいは侵害しても構わないという意味で理解をしておられるとすれば、これまた大変な誤解でございまして、そういう点につきましては、この席をかりまして一般の蒙を開くことをお許しいただきたいと思います。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 もう一つだけ聞いておきますが、前田忠次前土工協会長ですかね、下水道は調整しておる、役所では調整がつかぬから頼んでくる、具体的な事例に呉の下水道工帯を挙げています。下水道事業団の見解を求めます。

久保赳日本下水道事業団理事長

○参考人(久保赳君) ただいま先生お尋ねの件は、昨年の十二月十五日の朝日新聞の報道であったかと思うわけでございますが、御指摘のように、広島県呉市の呉下水処理場の水処理の工事の下水道事業団の受託分、五十年度、五十一年度、二年にわたって行われたものでございますが、報道によりますと、当時の関監理事長が土工協幹部に談合調整を依頼したというふうに伝えられておりますが、下水道事業団といたしましては、発注者側としてそのような談合調整を依頼するということを現在はもちろんのことやっておりませんが、当時におきましても依頼したとは考えられません。新聞報道がなされた直後にその土工協の当事者から事情聴取を、説明を受けましたところ、業者の調整は、関監理事長からの依頼によるものではない、こういうふうに報告を受けておりまするし、さらに、関盛前理事長は五十一年の十二月三十一日、大みそかでございますが、すでに故人となっておりまして、その事実を当人から確かめるすべはございませんが、関監理事長のお人柄、さらにまた、その後の下水道事業団内部で、業界と癒着的雰囲気は毛頭ございません。したがいまして、そのような事情から、私といたしましては談合依頼はなかったというふうに信じております。  以上でございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 この件については証人の喚問を要請をしたいと思います。ただいま出ました前田忠次さん、これに関連をして質問にもこれからずっと出てきますので、植良祐政、それから木内武司という静岡の建設業協会長、それから小川喜弘大都工業社長、これらの証人の喚問を要請いたしたいと思います。理事会で御協議願います。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 後刻、理事会で協議をいたします。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 いろいろ本論に入る前の周辺を少し洗ったのですが、さて問題は、談合をどうしてなくするかということに尽きるわけですが、いろいろいままで話を聞いていますと、自分の方に、発注者側に悪い点があったなんということは一言も言わないんですけれどもね、談合が起きる背後の事情というか、幾つかの側面を分けますと、受注者側の問題がある、発注者側の問題がある、発注者と受注者の相互関係すなわち癒着の関係の問題がある、これにくちばしを入れる政治家の問題がある。最後に、日本人的と言うんですか、競争するより話し合いでという、そういうものもあるのかもしれませんが、こういうふうに分けてみて、相互にかかわっておろし、整合性のある解決を求めなければならぬけれども、私は、いま政治が決断を求められておるのは発注側の問題だと、そこに介在をする政治の問題だと、私はこう思うんです。しかもこれは、みずからやろうと思えば直せるんですから、まあ受注者側の問題もいろいろあるけれども、これはとりあえず公取にしっかりしてもらって、——まあ公取もきのうの話のように癒着しておってはだめですけれども、司法当局も厳正に対処してもらってということで、一応受注者側の問題はこっちに置きまして、やっぱり天下りやら政治家の介入やら予算の分捕りやら補助金の制度やら、さまざまな絡み合っておる発注者側の問題に焦点をしぼってやっていかなきゃならぬ。これを制度の面から見ると、指名入札の方式と予定価格の制度のこの二つの問題に尽きる、私はこう思うんですが、少しこの相互関係というものを実証して、こういうものは直そうと思いますので、資料を配ります。    〔資料配付〕

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 まず、政治家ががんばって予算を分捕るということがあるわけですね。  建設省に聞きますが、政治家が関与をする社団法人は幾つありますか。政治家は何人関与していますか。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 建設省所管の社団法人のうち政治家の方かと申しますか、国会議員が役職及び顧問に就任しておるのは五十三法人でございまして、その総敬は三百十三名、実数で百三十二名となっております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 余り固有名詞は挙げたくないけれども、ずいぶんいろんな人がいろんなダブりをしておるようですね。山内一郎十五団代、坂野重信二十三団体、増岡康治十四団体、古賀雷四郎十四団体、井上孝二十四団体、上田稔八団体、まあこれらがトップになるわけですが、いずれも建設省出身の方のようですね。やはりこういう関与のかかわりの仕方、これが次に分捕った予算、まあ恐らく役所も政治家を利用するんでしょう、分捕った予算に何らかの影響なしとしない。そこでお手元に資料を差し上げました。  自治省にお伺いしますが、緑化政策懇話会という団体はどういう団体ですか。

大林勝臣自治省行政局選挙部長

○政府委員(大林勝臣君) お尋ねの緑化政策懇話会という団体は自治省所管の政治団体でありまして、昭和五十四年の六月に設立届が出されております。同会の規約によりますと、都市緑化に関する政治活動を行うことが会の目的とされております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 まあ、これが緑族というものが集まる政治団体になるんでしょうが、念のために聞きますが、ここに私は書いておきましたが、支出の中で寄附金、交付金ですね、——これはちょっと間違いだね、三千六百万なんですが、ミスで書いてありますけれども、主なものはどこですか。

大林勝臣自治省行政局選挙部長

○政府委員(大林勝臣君) 支出の中で、寄附、交付金として二十六の団体に対して総額三千六百万円の支出報告がされておりますが、主なところと申しますと、グループ二十一、日本政治を考える会、新国土開発研究会、政治経済外交研究会、新産業経済研究会、永田町政経調査会といったところが主なところであろうかと思います。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 あなた方は、その名前を聞いただけではどなたにかかわりがあるのかわかりにくいように言うとる。そのことは私も一応きょうは遠慮しましょう。  ここに、収入の中で、富士植木外このような収入を記載をしてありますけれども、これは間違いありませんか。

大林勝臣自治省行政局選挙部長

○政府委員(大林勝臣君) 収入の中で、富士植木ですか、そこから九十六万円と十万円の収入が入っております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 そんな答弁あるかい。九十六万円に十万円を足せば百六万円じゃないか。だから私は書いてあるとおり間違いないかと聞いているんだ。

大林勝臣自治省行政局選挙部長

○政府委員(大林勝臣君) 五十五年の五月の二十日に九十六万円、それから十一月十一日に十万円、合計で百六万円ということでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 あなたたちはどういう気持ちで答弁しておるのかね。これはあなたのところへ報告をした政治資金報告ですから、私は転載した出どころだけは言っておきます。  改めて建設省に伺いますが、住宅・都市整備公団に公園緑地部というのが発足しましたが、これはどういう事情ですか。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) お答えいたします。  昨年の十月に、国営公園におきます各種のサービス施設に対する需要が著しく高まっている、あみいは利用者の適正な負担による整備が望まれている、そういったこと、及び地方公共団体における都市公園の建設のための技術者の不足が著しく、国民体育大会の会場となる都市公園の建設等、短期間に集中的に整備する公園事業のための技術者、こういったものに十分対応し得ないということから、都市公園の整備管理のための新しい組織体制の整備につきまして、都市計画中央審議会から答申されましたが、ちょうど住宅公団と宅開公団の統合という行政改革を契機といたしまして、新設の同公団に公園緑地部が設けられたわけでございます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 それで発注の仕方に違いが出たのですか。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 発注の仕方の詳細につきましては、公団がやっておりますので、私一般的なことしかわかりませんが、違いが出たとすれば、公園の仕事を特にやるということでございますので、造園工事業でございますか、これは昭和四十七年、建設業法の改正に伴いまして新しく設けられた業種でございますが、こういったものの体質改善を図るという意味から、下請という立場でなく分離発注をするというようなことがいままでよりも多く行われるようになったかと思います。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 総理、私はいま、私も政治家の端くれですから、われわれ自身をさいなむような意味で発言をしておるんですが、緑化政策懇話会というこの団体、俗に緑族と言われるようです。私はきょうは、それがどなたのグループの政治資金団体であるかは言いません。ごらんのように、一目瞭然のように、造園業者を集めた、そこから政治資金を集める団体です。この緑族と言われるものたちの肝いりで公団に緑地部が発足をしたと言われています。これは去年の秋です。その去年の秋に公団緑地部が発足をして、そこに書いてありますように五つの造園工事が発注になっています。この五つの造園工事の受注者と緑化政策懇話会に献金をした業者と重なっていませんか。どのように御理解なさいますか。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) ただいま御指摘の五つの業者のうち四つが重なっております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 私はこれは、こういう相互関係というものが回り回って今日談合問題が政治の問題だと言われることになるという意味で一つは指摘します。  資料Iをごらんください。  これは時間もないからあれですが、左側に工事名があります。八つの工事を発注しました。第一の工事に十二業者が、ジョイントも含めて指名になっています。以下、全部同じ業者を指名をしますから、最後は十二のうち八つが落札をすることになるわけでありますから、これで競争が起きますか。建設省、いかがですか、このやり方は。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) これはいま御指摘の工事は、県が行いました信濃川下流流域下水道幹線管渠工事かと思いますが、この工事につきまして、五十六年九月二十九日新潟県で、本庁発注分八工区について、お示しの資料のように八業者が落札しているようでございますが、その間の事情につきましては、いま御指摘の点も踏まえまして、調べさせていただきたいと思います。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 調べてきたんだ、私が。  こういう発注の仕方では業者は相談する以外にないでしょう。極端なことを言えば、十の業者を指名したら十の業者が落ちるんだから、順番決めるか、相談して決める以外ないじゃないですか。そういうことになりませんかと聞いているんです。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 指名の基本的な考え方といたしましては、建設省の直轄工事の例をとりますと、指名基準に従いまして、業者の信用度あるいは工事成績、あるいは地理的条件、技術的適性等を判断いたしまして、指名が特定の業者に偏らないようにしているわけでございます。したがいまして、建設省の場合におきましては、いまお示しのような指名の仕方あるいは入札の仕方はいたしておりません。  しかしながら、いまお示しのございました新潟県の例が指名に対して不当であるかどうかということは、直ちに即断はいたしかねると存じますし、県のおやりになることでございまして、これは建設省には指導権がないわけでございますから、その点は答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 そういう答弁のことを私聞いているんじゃない。  先ほどから私が言っているのは、この問題にはいろいろなサイドから問題があるが、発注者側、それにかかわる政治家、ここにこの問題があるということを言っている。この業者にはもちろん問題はある。資料Iでいけば、こういう発注の仕方をすれば、業者は談合する以外にないでしょうと一例を示したわけですね。適当でないでしょう。どうですか。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) いま拝見したばかりでございますから、結論的に申し上げるのはどうかと存じますけれども、このような指名の仕方をいたしましても、ここに指名された十二社が二つ以上の工事をとることもできるわけでございますから、必ずしもこれだけをもって適当でないかどうかということは即断いたしかねると思います。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 官房長、それは納得ならぬね。  一から八までなぜ分けたかというと、できるだけ仕事を分けてやろうといって分けたんですから、一つの業者が二つとれるという論理はないでしょう。これは一つの工事を八つに分けているんじゃないかね。何言っているんだ、一体。納得できぬ、それは。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) やはり県がお考えになったことでございますが、これには地元業者に等しく仕事がいくようにし、またそれぞれの育成をするという観点も入っているのではないかと存じますが、指名の仕方そのものにつきましては十分検討してみたいと思います。(「検討じゃないよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 速記をとめてください。    〔午後二時三十一分速記中止〕    〔午後二時四十一分速記開始〕

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 速記を起こして。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 先生がお示しの資料につきましては、県の事情を聞いておりませんから明確な御答弁はいたしかねますが、確かに先生の御意見のように談合をする可能性が強いというようなやり方ではないかと考えられますから、建設省といたしましては現在中建審においてこれらの問題も検討しておりますから、その際にも十分検試してみたいと思っております。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 総理、私は発注者側の問題として二つの資料をここに出しました。時間がないから三つ目の資料を言えないのだけれども、これは発注者側の問題なんですね。後段の方は談合せざるを得ないような発注の仕方、前段の方は予算を取ることと政治献金をすることと仕事をもらうことの絡み合いというようなものの資料を示したわけです。所見はどうですか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 公共工事の発注問題には、御指摘のようないろんな側面があると思います。これの公正明朗化を図るということが非常に私は大事なことであるし、いま国民の目がこの点に集まっておりますから、この機会にこれらの問題につきましても十分改善を図ってまいらなければいけない、このように考えます。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 もう時間がありませんからおくことにしますが、とにかく私が先ほど言いましたように、発注者側の問題が一番問題だと、しかも、その中心になるのは予定価格制と指名入札制だ。指名を受けようとすること、予定価格を知ろうとすること、この二つの衝動がいま問題になっておる諸悪の根源を生んでいるのです。ですから、この二つを取り除けば天下りの御利益も政治家の介入も意味をなさなくなってくるのですよ。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 志苫君、時間が参りました。

志苫裕日本社会党

○志苫裕君 ですから、この二つについて、やっぱり制限はあってもいいが、これは一般競争を採用する。予定価格も、すでに落札価格が九八・幾らという近似値を示しておるのであれば、予定価格は百円というふうに示して、おれは九十五円でやれるという人を募る方がよっぽど合理的だ、この点いかがですか。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 先生の御意見のように、指名制度が談合を助長する一つの要素であるということは考えられますが、むしろこの問題の起こっている根本原因は受注産業であるということ、あるいは業者の数が非常に多いということ、そのために過当競争になるということ、あるいは業界の近代化がおくれているというような問題もあると存じますけれども、いずれにいたしましても、これらの問題につきましては、現在中建審で御審議をいただいているところでございますから、先生の御意見もよく申達審に伝えまして御審議をしていただきたいと存ずる次第でございます。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 以上で志苫裕君の総括質疑は終了いたしました。(拍手)

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 次に、丸谷金保君の総括質疑を行います。丸谷君。(拍手)

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 まず最初に、中小企業の問題につきまして総理並びに関係大臣にお伺いいたしたいと思います。  実は「通商産業政策の重点の推移」という三十年誌からの抜粋を見ておりますと、昭和二十五年から本年に至るまで中小企業の振興ということが多少字句が変わっても毎年出てくるんです、大きな柱として。しかし、その割りには中小企業というのはさっぱりよくなっていない。十年一日という言葉はありますけれども、三十年一日のごとく中小企業振興をやらなければならないというような状態にありますが、これはうたい文句だけで、やっぱり具体的な政策としてはむしろ中小企業に対して非常に冷たいのじゃないか、それらの点についてお伺いいたしたいと思います。  先般関西で行われました予算の地方公聴会へ参りましてお聞きしますと、京都の繊維関係、非常に売れ行きが不振で操短もやっております。たとえば昭和四十七年には七百八十本売れた帯がいまは生産も五百六十本に減らして、なおかつ在庫があって、在庫融資を相当に使用しなければならないし、あるいは繊維品についても五十年に一千万反の生産が昨年は五百五十六万反で、これも余っておって、もう後継者自体がとても跡を継ぐ気にならないというふうな状態になってきている。そうしてその大きな原因の一つに韓国からの圧迫が非常にある、こういうふうに言われておりますが、これについて通産大臣どのようにお考えでございますか。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) 中小企業につきましては、御承知のようにいまわが国の経済においてそのウエートが非常に大きいことは御案内のとおりでありまして、中小企業に従事する従事者から見ましても三千四百万以上ということになっておりますし、全体のこの設備投資の中でも中小企業の占める分野というのは五三%ということですから、まさにいまわが国の経済そのものの盛衰を中小企業が握っておるといってもいいと言えるわけでございます。それだけに政府としてもこれまでこの中小企業の振興、発展のために努力を重ねてまいりました。最近は中小企業の状況というのは必ずしもよくないわけでございますが、われわれとしてもこの中小企業の発展、振興こそ、これからの経済の安定を進める上においても最も重要な課題であると考えて鋭意取り組んでおります。たとえば金融政策の面におきましてもあるいは税制の面におきましても、その他いろんな施策で特別な対策は講じておることは御案内のとおりでございますので、それらの措置をさらにひとつきめ細かくこれから進めてまいらなければならないと考えるわけでございます。  そういう中で、繊維関係、中小企業は非常に多いわけでありますし、また、繊維関係の中で絹の問題につきましては、御承知のように、いま、中進国、韓国であるとか、あるいは中国であるとか、そういう国々からの追い上げが非常に急をきわめております。そのためにわが国の業界が大変厳しい事態に立っておりまして、われわれとしてもいろいろの対策も講じておりますし、また、そうした国々との間の二国間交渉等も鋭意行いまして、韓国との間においても、絹の交渉も大体目鼻がついたという状況にありますが、さらに今後の状況も踏まえながら、対策を進めてまいりたいと考えております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 次に、運輸大臣、過疎地における自家用車活用というふうなことで、いま五十七年度予算に調査費の計上がされております。  これに対して、過疎地におけるタクシー業界から、あるいは労働組合等からも非常に困る、それが実施されたら困るという意見が出ておりますが、これに対する対策、その他御説明いただきたいと思います。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) 運政審からそのような意見が出されておりまして、やはり過疎地対策としての方策として、自家用車の活用ということも一つの方法であろうというふうに考えられております。  もちろん、いまおっしゃいましたように、いろいろと業者自体の方からも問題提起がなされておりまして、われわれは十分その御意見を聞いて、そして、調査費もつけていただいたわけでありますが、遺漏なきように運営をしてまいりたいと思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 これが実施されると、地方のタクシー業者なんかも非常に困ると言っているんですが、これらに対する中小企業という立場からの目配りはどうなんですか。

小坂徳三郎自由民主党運輸大臣

○国務大臣(小坂徳三郎君) やはりそうした非常に困る事態が明確になれば、当然われわれとしましては中小企業対策の一環としての諸種の政策、また、助成等もしながら、事態の改善に進みたいと思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 運輸政策審議会からの意見があったようでございますけれども、これ実際にやる場合に白ナンバーでこういうことが果たして法的にできるのかどうか。ここいら辺の詰めはどんなふうになっておりますか。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) ただいま大臣から御説明申し上げましたように、運輸政策審議会の答申におきまして、昨年の七月に、公共交通が維持できないような地帯におきまして、自家用車の有効的な活用を検討しろということでございまして、そういう提言に基づきまして、私ども、今年度の予算に五百七十六万円の予算を計上いたしまして、これから検討に入るところでございます。  したがいまして、ただいま先生からお話がございましたような白ナンバーの有償運送というようなことにならないように具体的に運行する地域をどこにする、また、どのような利用客を対象にする、また、保険をどうするというようなことを関係の先生方に集まっていただきまして、これから勉強して詰めていただきたいというぐあいに考えておる次第でございまして、既存の事業者の経営基盤を脅かすということのないように、十分注意してまいりたいというぐあいに考えておる次第でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 私のいま聞いたのは、法的に現行法の中で白ナンバーを使う方法があるのかということなんです。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) お答え申し上げます。  現行法では、現在、第三種生活路線と申しますバスが維持できなくなりまして市町村で代替バスをやらなければならぬというようなケースがございます、そのような場合には、主としてこれは企業採算の立場じゃなくて、住民の福祉確保という立場からやりますので、収支採算がとれないという形になりますので、道路運送法の免許基準に適合しないという観点から有償運送の許可という形でやっております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 どうもちょっとずれるんですがね、道路運送法の百一条で白ナンバーでスクールバスなんか動かしているような形で、いま調査しようとする制度がなじんでいくのかということです。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) お答え申し上げます。  調査の内容につきましてはこれから詰めていく段階でございますが、私ども調査をいたします場合には幾つかのケースについて調査をしていきたいと考えております。たとえば無償の場合もございますし、有償の場合もございますし、有償の場合には百一条による許可を行ってやっていく必要があるのではないかというぐあいに考えておる次第でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 有償の場合に百一条の許可になじむとお考えですか。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) この輸送は、公共交通が維持できないところにつきまして公共的な目的から自家用車を活用することができるかできないかという観点から行う実験でございますので、百一条の許可を行ってもよろしいのではないかと思っておりますが、この辺の問題につきましては主管局とも十分これから議論をしていく段階でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 そうすると、調査の段階では百一条というふうな問題が、直接ではないけれども、実施段階になるとさらに検討を要するということは、調査をした結果実施をしないこともあり得るというふうに理解していいですね。

石月昭二運輸大臣官房総務審議官

○政府委員(石月昭二君) 自家用車の有効活用を検討するということでございますので、必ず実施するという前提に立っているものではございません。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 次に、酒の小売免許の問題について。  いまは臨調絡みで小売免許というような免許制度をどんどん廃止したらいいというふうな意見もございますが、これに対する大蔵大臣、御意見ございましたらひとつ。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 小売免許の問題につきましてはいろいろ議論があります。  免許制をなくすと非常にふえてしまう、そして過当競争になるということが一つ、それで乱売が行われるんじゃないかというようなこと。それからもう一つは、現在、酒屋の数字というのは二十万軒近い数字であって、いろいろパン屋とかお菓子屋よりもむしろ多い。その他の食料、たとえば米屋等は五万とか六万とかというのが多いわけですが、そういうようなどの業種から見ても生活必需品を売る店の数としては多い部類に入っておる。したがって、これ以上ふやす必要はないのじゃないかというのが一般的な考え方でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 これは小売屋さんというか、中小企業の立場からそのことについて実は通産大臣の御意見も聞いておきたいんですが、北見という北海道の地方の、北見税務署管内で調査をいたしましたところ、一キロから二キロくらいしか売ってない小売屋さんが大体二百五十軒のうちの二百三十五軒くらいまであるわけです。これはもうほとんど粗利益三十万ぐらいの売り上げしかなくてほかの物と抱き合わせて食料品、みんな販売店なんです。酒売っているところだけは何とかつないでいる。それ以外のところの食料品店はどんどんつぶれていくというふうなことで、小売屋さんにとって酒というのは大変大事なんで、中小企業の保護という面からもその点は十分留意をしておいていただきたいと思います。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) 酒の販売については大蔵省の管轄でございますが、やはり中小企業の振興、安定ということからいろいろと大蔵省とも協力をしながら対処していきたいと、こういうふうに思います。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) ちょっと先ほど数字を間違えました。正確な数字を申し上げますが、五十六年の三月一日現在で小売のできる免許場数は約十七万軒、卸免許数が二千軒、約十七万一千八百軒ぐらいになります。これに比べてお米屋さんが六万四千、薬局が六万四千、たばこ小売店が二十四万七千、塩小売が十一万五千、野菜が、果物が六万二千、生鮮の魚屋五万六千、食肉四万四千、菓子、パン屋十八万一千ということですから、横並びで見ましてもかなりの数字じゃないか。ただ、場所によって人口急増地帯等で足らぬ場合があるとか、あるいは非常に北海道のように酒屋に二十キロとかというような場合は必ずしも人口割合というわけにもいかないかもわかりませんが、その場合は便宜も考えなきゃならない。ですから、そういう点は場所等に照らしまして実情に合ったようなことは考えていかなきゃなるまいと思います。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 大臣、酒の免許の問題であぐらかき過ぎているということ、なぜ新免がたくさん希望出るかというと、だれでもやれる商売になっちゃったんです。税金を取っているんですから、もう少し小売屋さん集めて酒の勉強をさせるということをしないとこれはいけないと思うのです。ところが大蔵省全然それやっていません、取る方だけ取っているけれど。これはやはり考えていただかなきゃならぬと思うのですが、いかがですか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) ごもっともだと思います。昔はなぜ酒の経験者とかどうとかということを言ったかというと、たる売りでまあ盛り切り一杯とかやっておって、水を入れたり、ほかの酒をまぜたりということはよくあったそうです。ところがいまはほとんどが瓶詰ですからそういうインチキはないと。それから古くなって濁るとかそういうことはあるでしょうが、それはすぐわかりますしね。ですから、そういうところで確かに酒の知識というものは素人でも売れるということになってきていると思うのです。  しかしながら、酒の銘柄とかあるいは酒ばかりでなくてブドウ酒とか、いろんなしょうちゅうとかウィスキーとか聞かれた場合に実際は値段と名前しか知らぬと、中身について恐らくこれはこういう特徴の酒ですなんて説明できる店員が何人いるかといったら、これは非常に少ないと思うんです。そういう意味ではもっと商品の勉強をさせるということは、私大切じゃないかと、同意見であります。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 許可事業ですから、商品知識の勉強少しさしてください。それがやはり中小企業を守ることになると思うのです。  それから次に、実は公取にお願いしたいんですが、何か最近おとり広告の問題について認める方向で案ができてきているという話を聞きますが、いかがなんですか。

橋口收公正取引委員会委員長

○政府委員(橋口收君) おとり広告の問題につきましては、公正取引委員会は現在検討を進めておりまして、指定案の内容もすでに固まっております。案の内容、概要申し上げますと、小売業者及びサービス業者がお客を誘引する手段として、実際には取引の対象にならないような商品についていかにも売却できるような広告をしたり、あるいはその販売数量が最初から大変少ないにもかかわらず、そういうことの記載をしないで広告をするというような弊害が見られますので、そういう行為を規制しようとするものでございます。同案につきましては、四月の二十一日に公聴会を開きまして、関係業者並びに一般の意見を聞いた上で最終附に決定することにしたいというふうに思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それで、いままではおとり広告というのは原則としていけないというふうなことになっているんですが、今度は個条的にこういうことしていけないということになると、それ以外はいいということになるわけで非常にその及ぼす影響は大きいと思うのです。  それから、案の中身の、どういう案の内容かということもちょっとお知らせいただきたいのですがね。

橋口收公正取引委員会委員長

○政府委員(橋口收君) 先ほど申し上げたので尽きておると思いますけれども、実は不動産につきましてはすでにおとり広告の規制というものをいたしておりまして、これは五十五年の四月からすでに施行いたしております。おとり広告の最大の弊害は不動産にあるわけでございまして、不動産広告を見て実際に行きますと、人が住んでいたり、あるいは全く売却の意思がないというようなものがございますから、まずそういうものについて弊害規制をいたしまして、今回やろうとしておりますのは不動産以外の商品一般でございまして、どういうものかという点は先ほど申し上げたとおりでございますけれども、第一には実際に取引することができない商品、たとえば実在しないものとか、それから取引の対象になり得ないもの、たとえば重大な瑕疵のある商品とか、そういうものの取引に対する規制。それから第二点としましては、最初から取引する意思がないものをいかにも売却するような表示をするようなもの。それから第三点は、取引の申し出と申しますか、広告の対象になっております商品とかサービスの供給量、供給期間あるいは供給の相手方が著しく限定されているにもかかわらず、その限定されているということを明瞭にしない表示、たとえばよくございますが、宝石の五割引というようなものがございまして行ってみますと、実際に五割引きの宝石はもうすでに売れてしまいましたというような例もございます。最近では一般のスーパー等でも日用品類で宣伝をいたしまして、行ってみますと午前中で売り切れだったとかいうような例がございます。そういう供給数量が少ないにもかかわらずいかにも割引販売をするような表示も規制をしたいというのが第三点でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 この問題は非常に与える影響大きいし、特に中小零細な業者、スーパーやデパート等におどり広告の品物をえらい安く入れさせられて、今度は逆に広告料も何ほか持てというふうなことで、これが通ると逆に非常に困る連中がたくさん出てきます。その点慎重にひとつやっていただきたいと思います。  それでちょっと……。(資料配付)

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 丸谷君、資料の配付は事前に理事会で協議をしました上でということに取り決められておりますので、場内の持ち回り理事会において了承を得ました上で配付をするということにさしていただきます。今後御注意をお願いいたします。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 いまの日本農業新聞の切り抜きを大臣、総理以下へお見せしたのですが、実は鈴木内閣というのは農林大臣経験者が非常に多いのです。それで、これ農林省としては非常にいい資料が出てきたので、感覚的にも見ておいていただきたい、というのは、「農林業は”国の宝”環境守る役割三十兆円以上も」あると、これについて総理及び農林大臣の御感想を。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 農林水産業は、御承知のように食糧の安全供給とさらに就労の場をつくる、さらには国土自然の環境を整備するということが課題になっているわけでございまして、特に国の環境を整備する、国土を保全するという役割りは非常に大きいわけでございまして、この資料は私の方でも現に取り扱った資料でございますので、私たちとしてはこのいま農業新聞の指摘になったこのことはそのまま農林水産業としても考えを貫こうとしているものでございますので、御了解をいただきたいと思います。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) いま田澤農林水産大臣から御答弁を申し上げたとおりでございますが、食糧を安定的に国民に供給をするという役割りのほかに国土自然の保全、水資源の涵養、そういう環境の面に果たしておる役割り、これは私は非常に大きいものがある、こう思っております。今後とも治山治水、また、林業の育成振興、そういう面につきまして一層力を入れてまいりたい、こう考えております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 一般論としてそういうことだろうと思うのですが、実は、総理、大蔵大臣、外務大臣、通産大臣、科学技術庁長官と、つい最近でもそれぞれ農林大臣を経験しております。それで、農林大臣のときの所信表明の演説を全部読んでみたのですが、皆さんですね、食糧の自給力を高める、あるいは食糧の自給力の向上を図るということを異口同音におっしゃっておるのです。わけても鈴木善幸農林大臣、昭和五十二年の三月十日の本院の農林水産委員会で、このほかにですよ、「国内生産が可能である農産物については極力これを国内で賄い、総合的な自給力の維持向上を図る」と、いまでもそのお考えに間違いございませんか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) いまでもその考えに変わりがございませんし、鈴木内閣としてはそういう基本的な考え方で農政に取り組んでおるところでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それから大蔵大臣はこれは大変いいことを言っておりまして、「総合的な自給力の向上に努めれば、将来に十分夢と希望を持つことができる」と考えていると、いまでもお変わりございませんか。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は農林業、農業というものは、私は日本の農業は非常に有利である、世界最大の豊かな市場を一番目の前に置いている、したがって世界じゅうが日本に売りたいと言っているわけですから、そこに一番近くに日本の農業があるのですから、やり方によって夢と希望があるということを言ったことがあります。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 ところがいまや日本の農業は夢と希望とはほど遠いところに流れております。特に、臨調になってから何か農業だけがえらい税金むだ食いしているような、そういういろんな意見がたくさん出ておりますが、特にこれ農林大臣にお伺いしたいのですが、臨時行政調査会第一次答申に対する農林水産省の措置状況という中でこんなに臨調の言うことを聞いて模範答案をつくりましたというようなことしの予算なんですよね。私はけしからぬと思うのですが、どうなんですか。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 行財政改革の中で農林水産業の中で特に指摘されたのは、補助金政策を一体どうしたらよろしいのかという問題だったわけでございます。そこで私たちとしては今回の予算編成に当たってはいままでは各部局からそれぞれ補助金の要求をしておったのを統合メニュー形式によって効率的な補助金の活用を図ろうということにいたしまして、たとえば統合メニュー化方式で新地域農業生産総合振興対策だとか、   〔委員長退席、理事土屋義彦君着席〕 畜産総合対策等の形式をとって進めているわけでございまして、そのほか全体として効率的な農業政策を進めようと、だからといって農業そのものが後退するようなことのないような行き方をとろうとしているのが今日の態度でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 何か農業の補助金だけがえらい突出しているように言われているのですが、実は大企業向けのいろんな財政投資、特別会計で一兆千九百六十億、財政投融資では四兆三千二百十六億、大体大企業中心だと思われるようなのがあるのです。こういうのがちっとも臨調で問題にならないで農業だけ問題になるというのは、行政管理庁長官、どういうことなんですか、これ、中曽根長官。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 農業の補助金だけを問題にしているのではなくして、福祉の面もあるいは教育の面も、あるいは農業の面もあるいは一般行政経費の面におきましても、できるだけ冗費を節約して、簡素にして効率的な政府をつくるということをやっておるのでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 私はこの臨調の中に、委員の中に農業関係の人が一人も入っていないというのを不思議に思うんですが、あれはどういう角度で選んだのですか、臨調の委員というのは。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 専門委員やあるいは参与の中には農業並びに農業団体を代表する方もおります。中野和仁君とかあるいは池田君とかそういうような方々もおるわけです。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それは知っているの。委員の中にと言っているの。専門委員じゃない。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 委員の中という点につきましては、いろいろ総合的に見まして必ずしも農業だけを代表するという意味でなくして、広く選考しておるわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 結局、財界関係が多くて、農業の関係を委員に入れないで専門委員にだけ中野さんたちが入っているというようなことだから、実は農業軽視というふうなことが臨調の中で堂々と言われておるわけなんです。昭和二十四年、シャウプ勧告前には農業関係の所得税が四百二十二億円で、農業以外が九百九十億だったのです。そしてそれがいまや五十五年度だと農業が百三十一億で、ちっとも上がってない。三分の一になっていて、農業以外の事業が九千四百六十一億と片っ方はどんどんどんどん伸びて、片っ方は逆に下がっている。これはやっぱり歴代内閣の農業に対する軽視というか、それともう一つは、この時代こんなに農民からたくさん税を取って、そして結局これがどこへ回っているかというと、昭和二十四年の年に国家予算に比べまして六割くらいが貿易資金として特別会計の中で組まれているのですよ。農業関係の予算じゃほとんどないのです。こういうふうなことで農業から取った金を企業が復活するのに使っておいて、このごろになって農業なんか国際分業論だなんと言うのは私はけしからぬと思うのですが、総理、いかがですか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 農業の分野につきまして、国際分業論ということを一部の人がよく言っておられるということを耳にいたしますけれども、しかし食糧の安定的な確保、この問題は安全保障の最も基本的な問題でございまして、主要食糧の面につきましては、米の自給の確保を初めとしまして十分政府としてもこの問題について不安を与えないように最善の努力をいたしておるところでございます。    〔理事土屋義彦君退席、委員長着席〕  ただ、丸谷さんも御承知のように、飼料穀物、えさの問題は、これはわが国の国土資源の関係からいたしましてどうしても海外から輸入をしなければならない。そういうものにつきましては、各国との友好協力関係を十分配慮をしながら安定的にこれを輸入し、確保して、そして畜産農家その他に対してもこの飼料の面で不安を与えないようにする、あるいは備蓄等についても考える、こういうような施策もやっておるわけでございまして、私は、この国民の安全保障上非常に基本的に重要な食糧の問題につきまして国際分業というようなことは考えておりません。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それでは、いま財界等で言われている国際分業論に総理はくみするものでないというふうに理解してよろしゅうございますか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) そのとおり御理解を願いたいと思います。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それから、農業をオープンにして国際経済の中でひとり歩きさせるような政策に転換すべきだという、そしてそれが日本の農業を大きく進展させるというような意見がNIRAの報告等で出てきております。これについて、農林大臣ひとつ、農林省は一体どのように考えているか。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほど総理からもお答えがありましたように、私たちは、食糧の安全確保のために、長期の展望に立って、国内で生産できるものは極力国内で賄うということを基本にしながら、国民の需要の動向に応じて生産向上あるいはまた農業の再編成を図るということを進めてまいっているわけでございますので、したがいまして、いま私たちは、日本農業の将来の展望としては、対外経済競争に対抗できる農業としては、将来の展望としてはそういう目標に向かって進んでいかなけりゃなりませんけれども、ただいまの時点で日本農業をにわかにそういう方向に進めるということはいまとるべきものじゃないと、かように考えております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 このごろ農業とかそういうものに対する財界筋からはずいぶん勝手なことを言っておるんですが、総理、実は経団連が五十六年二月に出した「食品工業から見た農政上の諸問題」という中に総理自身もこれは聞き捨てならないと思うことが出ているのですね。「とかく利権の対象となっている水産物についての輸入制限の存続の是非について再検討すべきである」と、一体水産にお詳しい総理ですが、とかく利権の対象になっているんですか、これ。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 私は、どういう点を指してそういうことをおっしゃっておったのか、そのレポートがどういうことを指しておるのかよくわかりませんが、恐らく一部の水産物等で余りわが国で生産をされない、漁獲されないようなもの、輸入しても国内の漁業者に悪い影響を与えないもの、そういうものまでもしこれを自由化してない、非自由化品目にしておるということになると、これは利権的に絡んでおるのではないかと、こういう見方が一部にあるのではないかと思います。過去においてそういうことが私は全然なかったということも否定できませんが、たとえば、アフリカ等で漁獲されるモンゴウイカ等については、イカはイカでありますけれども、国内では生産がありません。ほとんど漁獲されないわけでありますから、そういうものを自由化したところで、国内漁業者を圧迫するということは考えられない。しかし、イカというような種類のものであって、一緒くたにそれが扱われて、これも非自由化品目になっておった時代がございます。そのためにそのライセンスの権利が一部売買をされるとか、そういうような事態もありまして、この点については農林水産省におきましても早速改善をして自由化をした、こういうことがございますが、財界のレポートにいまだにそういうことが載っておるとすれば、ちょっともう前の、昔のことを言っておるのではないかというような感じがいたします。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 農業や水産業に対して、最近財界筋が勝手なことを言っているんですね。  実は、たとえば補助事業の問題につきましても、日本だけが農業に対してえらい保護政策をとっておるようなことを言われておるんですが、農林水産大臣、アメリカやECの農業保護政策、これについてひとつわかりやすく日本と比較して御説明いただきたいと思います。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) EC十カ国は、いま指示価格を設けまして、いわゆる課徴金制度をとっているわけでございます。それは大体農産物の九〇%をカバーしております。さらに、輸出に当たっては、それの代償として奨励金を課している。そのほかに、あるいはフランスは残存輸入制限品目として十九品目、あるいはまた、オランダも大体五品目ほど残存輸入制限品目をつくってカバーしているという状況でございます。またアメリカは、いまガットから了解を得たいわゆるウェーバー方式というものによって、大体十二品目ほどいわゆる制限をしているという状況でございます。  さらに、いま日本のミカンでアメリカへ輸出しているものは六種程度でございまして、ただ、ほとんど輸出ができないという現状になっておるのでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 予算上、農業の保護政策としてアメリカやECが日本に比べて必ずしも少なくないというふうな点、ひとつ数字を挙げて……。

角道謙一農林水産大臣官房長

○政府委員(角道謙一君) お答えを申し上げます。  主要国におきます農業予算の比較でございますが、数字が若干古いのでございますが、一九七七年度を見まして、日本におきまして国家総予算に占めます農業予算の割合は七・九%でございます。これに対しましてフランスが一〇・五%、西ドイツが六・四%、イギリスが四・八%、それからアメリカが四・二%ということでございます。  また、農業総産出額に対します農業予算の割合を見ますと、日本の場合には二二・二%、フランスの場合には二九・六%、西ドイツが二〇・九、イギリス三一・七、アメリカが一五・五というふうな比率になっております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 総理、いまIQの輸入制限品目を外すということで、アメリカからずいぶん強い圧力がかかっているように思うのです。そして、どうも聞くところによると、日本は大変弱腰で自動車や機械類を売らなきゃならないので、そのしわ寄せを農業に持ってきて、もうずるずると制限品目を外していかざるを得ないようなところに追い込まれている、こういう状況なんですが、一体これでいいんでしょうか。  たとえば、牛肉の問題にしましても、アメリカなんかも輸入国なんですよ。それで自分のところではいろいろな制限をつけている。にもかかわらず、日本にだけはえらい高圧的な形でやってきているのは大変国民も苦々しく思っていると思うのですが、いかがでしょうか。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) いろいろアメリカ国内におきましても、州によって、またそれぞれの立場におきまして意見が私は分かれておると、こう見ております。アメリカにとっては、小麦にせよ、大豆にせよ、飼料穀物にせよ、最大の日本は輸入国、安定的なお客さんである、これは評価をしておるわけです。特に、飼料穀物は千二百万トンから千五百万トンぐらいも毎年入れております。これは日本の畜産のために入れておる飼料でございます。これを牛肉で多く入れるということになれば、飼料穀物の輸出の量に影響するのではないか。こういう飼料穀物を生産し、輸出をしておる州の農民はそういうことも現に言っておるわけでございます。でありますから、いろいろの立場におきましてそういうことを言うわけですが、一般的に日米の貿易のインバランスが百数十億ドルもあるというようなことから、農産物については相当、日本が一番の輸入国でありますけれども、なおこういうものも自由化せよ、こういうものも輸入割り当て量を、枠を拡大せよと、こういうことに相なるわけでありまして、しかし、私どもは先ほど農林水産大臣も申し上げましたように、やはり日本の産業の中でも基幹的な非常に重要な、国民生活にとっても大事な農林水産業については、日本としての政策、守らなければならない限界、一線というのがあるわけでございますから、その点は十分私どもは今後におきましても腹にわきまえて対処してまいる考えでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 また臨調の問題に戻るのですがね、特に構造改善について、臨調ではいろいろ報告の中で出てきておるようでございます。農林当局にお伺いいたしますけれど、大体この構造改善事業において土木事業だとか、機械施設、そういうふうなものの事業というのは、割合はどれくらいあるのでしょうか、農民に直接行くお金と……。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) お答え申し上げます。  構造改善事業は御案内のように、土地基盤の整備とか生産組織に必要な施設整備とか、あるいは環境整備等を担当しているものでございます。したがって、いずれも請負とか購入により、サービスなりあるいは資材を購入しているわけでございまして、いわゆる直接農民に所得分配が行われるという性格のものではございません。したがって、それは結局関連企業や資材メーカーに帰属することになるし、また同時に地方経済の発展にも雇用にもつながっているというふうに私どもは思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 局長、どれくらいの割合かというのは、おおよその概算出ませんか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) 平均的に申しますと、いわゆる土地基盤整備事業が四五%でございます。それから、施設整備事業が三五%でございます。それから、環境整備事業が二〇%でございます。一は大体主として土木工事、二は主として機械等の購入、三は資材の購入と役務とが両方組み合わさっているというふうに御理解いただいていいと思います、環境整備の二〇%。ほかは、いわゆる協議会活動に対する事務費等の補助がございますが、これはほとんど金額的にはわずかなものでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 通産大臣、いまお聞きになったように、農業の補助金、農業の補助金と言うけれども、大体はそれに自己負担分を足して企業の方へ行ってしまうのです、建設大臣、土建屋さんの方へ行くのですよ。だから、余り農業にばかり出ている出ていると言わないでください。どうですか、その点についてひとつ。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) 私は何も補助金が農業にばかり出ておる、農業にばかり出ておると言ったことはありません。私も元農林大臣を経験しておりますし、農業の実態はよく承知しておるつもりでありますし、まあ補助金行政につきましては、臨調の方針等もありまして、全体的にこれを調整して合理化していくということは全体的に必要でございますので、わが省としてもそういう方向で努力をしておるわけであります。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 通産大臣、そういうことでなくて、通産省の企業向けのいろいろな融資だとか、財投だとか、特別会計だとかというのを集めると農業よりずっと多いのです。しかも農業に出ている補助金というのも、回り回ればほとんど建設と通産の方に行ってしまう金なのです。だから、やはりもう少し積極的に農業に出す補助金というのはわれわれのためにもなるのだから、大いに大蔵大臣がんばってくれというような調子でひとつ物を言っていただけませんか。

安倍晋太郎自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(安倍晋太郎君) 私は通産大臣でございますから、いまの通産政策が積極的に行われるような立場で物を言っておるわけでございますし、また財政当局にもそういった見地から予算の要求もしておるわけでございますが、もちろん農業というのは大変重要な問題でありますし、特に国の安全保障という面からも食糧というのは非常に大きなウエートを占めておるということは十分承知をいたしておりますし、そういう見地から国としても総合的な政策を進めておる、私はそういうふうに考えております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 大蔵大臣、アグリビジネス、いわゆる農業関近事業というのは非常に多いのです。ひとつ農業予算、それはもうすっかり農民のところへ入っちゃうのだということでない点について理解を深めていただいたと思うのですが、その点について御感想をお願いしたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 私も元農林大臣でございまして、大蔵大臣になったからといってそう態度が変わるわけじゃないので、だれかが、どこかの課長が今度は主計官になったと、ところがこれはおれが出してやった予算で、こいつは査定したからよく中身がわかっているなんということは私は申しませんから。私としては農林大臣時代も同じでございまして、農業も産業である、したがって世界の経済とも関係あるし、日本の経済とも関係ある。やはり日本の経済も落ちぶれては農業もだめになるわけですから、問題は消費者が豊かであって初めて砂糖より高いお米が売れたり、一つ五百円のリンゴや二百円のミカンが売れるというのはもうほとんど日本ぐらいのものでございまして、消費者の豊かさと農民の所得というのは重大な関係がある。したがって、私は経済は全体的に考えていかなければならないというような観点から、農業予算の作成等に当たりましても全体の経済がよくなるようにバランスをとらして十分考えておるわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 中川長官、元農林大臣経験者として、農業に対する現在のお考えをひとつお聞かせいただきたいと思います。

中川一郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(中川一郎君) 日本の農業は単位生産性については世界一だと思うのです。ただ、経営面積が少ないという特徴がありまして、個々の農家では経済がそれほどよろしくない、こういうところに問題があります。そこで、自給率を高めなければならないというところから相当、他国にも負けない農業政策をやってきておりますが、外圧がいま非常に厳しくなってきております。  私は農業の持つ意義は食糧の自給率の向上と地域環境の、地域産業の発展、いろんな意味を持ちますが、私はもう一つ、アメリカに行ってストラウスとやったときに、自動車やその他の失業者とは違うのだ、農業からはしっかりした人材ができるんだ、この人材養成としての農業の地位も高く評価してもらわなければ困る、普通の失業とは違う、こういう点も力説いたしまして、農業はこれは地方産業の発展にも役立つし、食糧の自給率にも役立つし、環境もよくなるが、人材を養成する意味で農政というものは重視しなきゃならない、この点を力説し、いまでもそう思っているところでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それぞれ元農林大臣から力強い農業に対する御発言をいただいたのですが、そこでひとつ具体的な問題で、表をお渡ししましたので、時間の関係もありますので表で見ながら御理解いただきたいと思うのです。  実は第一次オイルショックと第二次オイルショック、この中でごく具体的な例として牛乳を一つとってみたのです。四十七年の卸売物価指数を一〇〇といたしますと、第一次のオイルショックのときには大体物価は一六四・六ということで、牛乳の価格も一八七・八、それから配合飼料も一八四・六というふうに大体同じような形で上がっていっていました。それが第二次オイルショックになりますと、一二六・四の卸売物価指数に対して、今度は牛乳の値段は九八・三というふうに逆に下がっているのです。それで、配合飼料だけは一二五・八というふうに上がっちゃっているのです、ぐっと。これで一体夢多い農業というふうなものになっていくだろうか。これが一次ショックと二次ショックのときの、私は特にこれは酪農民の抱えている大きな問題だし、問題点だと思うのです。農林大臣、これについていかがでございましょうか。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 確かに昭和五十一年から五十二年までは乳価等につきましても畜産全体にとっても安定した状況にあるわけでございますが、五十三年、五十四年がかなり全体が落ち込みまして、最近はそういう関係も含めて計画生産を進めまして、この畜産全体の将来の新しい方向を見出そう、こう考えているわけでございまして、私たちはこれまでのように七%だとか、八%という高い成長を見出すことはできませんけれども、少なくとも計画生産によって、二%ないし三%前後の成長で畜産業全体を進めていきたいというのが、ただいまの私たちの方向でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 各種の物価が上がっているのに牛乳の値段だけ下げて、これでしかしやっていけるんですか。やっていけと言うのですか。

石川弘農林水産省畜産局長

○政府委員(石川弘君) 大臣からお答えいたしましたように、畜産につきまして、御承知のような比較的伸びの高い生産を続けておりましたけれども、大体五十四年前後から消費は伸びるわけでございますが、伸び方が大変鈍化してまいりました。そこで需給ギャップができまして、特に牛乳で申しますと、市乳の世界で価格が低落をしてきた。加工原料乳のところは支持しております価格は一定でございますけれども、何分牛乳につきましては三分の二が市乳でございます。その市乳の世界で価格が非常に崩れてきたということが酪農民の所得に大きく反映してきたわけでございまして、したがいまして、生産者団体等と一緒になりまして計画生産に努めまして、最近ようやく全体としての需給は均衡に向かっておると思います。しかし、残念ながら市乳の世界ではまだ値崩れ等がございますので、今後その計画生産、これは生産者あるいはメーカーも通じまして、数量の調整を行いながら所得を確保していきたい。  それから、もう一点申し上げたいのは、酪農の場合大変条件の中でえさ等の変動によりまして条件のいいときと悪いときがございます。こういうものにつきましては、最近は御承知のように飼料価格も安定してまいっておりますので、そのあたりがプラスに働く。  それからもう一つ、生産性、多頭化が大変進んでまいりまして、平均で申しましても酪農で二十頭以上、北海道では御承知のように三十八頭というような大規模に進んでまいっておりますので、このような体質をさらに強めていくというのが基本的な方向でございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 生乳の方が下落している大きな原因の一つとして、加工原料乳の生産制限、これがあると思いますが、いかがですか。

石川弘農林水産省畜産局長

○政府委員(石川弘君) 加工原料につきましても、御承知のように、実は昨年までは大変製品、バターとか脱脂粉乳が過剰でございまして、昨年におきましては、市中におきましてもわれわれが適正在庫と考えております二カ月を相当上回っておったわけでございます。昨年の夏、大変暑いというような事情もございまして、その市中在庫等につきましては、減少の方向をたどっておりますが、なお事業団に、バターで申しますと約一万二千トンぐらい、脱脂粉乳につきますと約四万四千トンという在庫等がございまして、これを需要の動向に見合って適切に処理をいたしませんと、なかなか需給均衡にいかないということでございますが、現在そういう製品につきましては、若干好転の兆しがあるところでございますので、安定指標価格のいわば価格水準を維持しながら、そういう在庫が適切に運用できるように考えてまいりたいと思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 畜産事業団の理事長見えておりますか。——いま現在農林省で言われましたような在庫、これは民間と事業団の抱えというのは、民間がどれくらい、事業団がどれくらいということになっておりましょうか。

森整治畜産振興事業団理事長

○参考人(森整治君) 事業団の在庫につきましては、先ほど畜産局長からお話があったとおりでございます。民間の在庫につきましては、畜産局の方で調査を進められるということで承知いたしておりますが、私ども承知いたしております限りでは、相当少なくなってきているというふうに認識をいたしております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それじゃ民間の方。

石川弘農林水産省畜産局長

○政府委員(石川弘君) 二月の末を目途に集計いたしましたものを、いま集計中でございますが、大ざっぱに申しますと、私どもの適正在庫と言っておりますのは、大体消費の二カ月分ということでございますが、二ヵ月分にほぼ近づいているのではないかと思っておりますが、二カ月分と申しますと、パターが一カ月が大体五千五百トン前後でございますから一万一千トン前後、それから脱脂粉乳につきましても、やはり一ヵ月分というのは一万二、三千トンと考えておりますので、それの二ヵ月分としますと二万数千トン前後ではなかろうかと思っておりますが、これは確かなことは集計の上でまた畜産振興審議会等で御報告したいと思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 大体、乳製品の在庫もそういう点では順調に消化されているというように理解してよろしゅうございますか。

石川弘農林水産省畜産局長

○政府委員(石川弘君) 昨年の猛暑の際に、御承知のようにアイスクリーム等の乳製品が大変売れておりますので、そういう面で減ってきたことが一点でございます。それから、昨年の猛暑の際に、加工乳に回るものが飲用に回りましたので、生産自身が余りふえなかったのではなかろうか。もう一つ最大の原因は、北海道における災害がございまして、北海道における生産能力が低下した。この三つの要因で、昨年からことしにかけて市中在庫は正常化に向かいつつあると考えております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 向かいつつあると巧みなことを言っておられるのですが、実際に各乳業会社のあれを見ますと相当の売れ行きです。特に三月期決算の予想でも、日本経済新聞、乳業各社が軒並み増益、特に明治乳業は経常利益過去最高と、これはどういうわけでなっているんでしょうか。

石川弘農林水産省畜産局長

○政府委員(石川弘君) 乳業メーカーにつきましては、御承知のように一般産業あるいは食品産業に比べて、はるかに低い経常利益率の会社でございますが、御承知のように五十五年というのは、大変に酪農の世界では厳しい、非常に冷夏で牛乳が売れないとか、酪農製品が売れないという時代でございます。それに比べまして昨年は猛暑等がございまして、先生御指摘の五十六年の上期の決算におきましては、若干向上の兆しがあるわけでございます。ただし、メーカー全体の動きといたしますれば、安定指標価格以下でここ数年間加工製品を売ってきたという非常に苦しい状況がございまして、そういう意味では好転しつつあるとは言え、なかなかそういう体質的にはまだ弱いものを持っている。特に市乳価格が低いということが、酪農メーカーにとって経営を大変圧迫している。しかし、酪農製品につきまして、若干好転の兆しがあるということを申し上げているわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 農林大臣、乳業各社は大体軒並み増益になってきている。しかし一方、酪農民は全国的に非常に困っております。たとえば、夢と希望と言いますけれども、北海道の、これは釧路新聞に出ていたのですが、六十九頭の飼育牛を持っている農家で、設備にバーンクリーナーだとか、いろんなことに三千万ほど使って、いま酪農関係の大学に通っている息子が、このままでは後を継がない方がよい、こう言っているというふうな記事がたくさん出ているんです。これは加工原料乳、これが非常に据え置きされておるのです。乳業会社がもうかって、酪農民が借金でどうにもならない。ちょっとおかしいと思いませんか、これ。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 先ほど申し上げましたように、五十一年から五十三年までの間、酪農というのは非常に成長の度合いを深めましたので、その当時投資が非常に大きかったわけでございまして、その後、五十四年以降非常に落ち込みになってまいりましたので、それが一つの負担になっている。そういうような点を考えますというと、酪農家の方々に対しては、生産者に対してはそういう点は十分配慮していかなければいけないと、かように私たちは考えております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 総理、その表にもあるとおり、とにかくえさがどんどん上がって牛乳の値段が下がってくると、これはもう政策的なものなんです。加工原料乳の補給金を上積みすればいいんですが、それをやってない。一方では乳業会社はもうかってきている。酪農民は借金で困って、息子も跡を継ぎたくないというふうな形が出てきております。これらについては、時間がありませんので、ここで細かいことは申しませんが、今後の乳価の決定が今月の末に行われますので、その時期に向けて十分内閣としても御配慮を願いたいと思いますが、いかがでございましょうか。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 加工乳の決定に当たりましては、近く畜産振興審議会の意見を聞いて適切な価格を決定いたしたいと、かように考えております。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 農林水産大臣から御答弁申し上げたとおりでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 実は、構造改善でひとつ別な角度から取り上げたいと思うのですが、新潟県の白根市のニュータウンの造成について農地法上非常に問題の多い事件が起こっております。この点について農林省の方で調査した例があればお答え願いたいと思います。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) 実は、昨日、白根市の県営地盤沈下対策事業に絡んだ農地の転用について違反があるのではないかという御指摘があったわけでございます。急遽、県当局及び地方農政局からも事情を聞いてみました。いままでの報告では、法律上も実態上も問題となる点はないのではないかというふうな感じの報告が行われておりますが、非常に事実関係が入り組んでおります。それに即した法的判断ではないかとありますので、いろいろ御指摘の点もあったわけでございますので、十分に事情を調べて判断をしてみたいと思っております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 局長、この種の問題で農地を雑種地にするために登記所に行くのに、農業委員会の会長のほかに県の農地事務所の所長その他が一緒に判をついて出すなんという例があるのですか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) 現況が農地でなくなった土地について非農地証明を出すということは、各県それぞれ農業委員会によってやっているわけでございます。その仕方や内容については実はかなりまちまちでございまして、必ずしも統一的ではございません。この点も実はもう少し事情をよく確認してみたいと思います。  問題は、やはり一つは、この土地がいわゆる都市計画法の線引きと農振法の線引きの中でどういう土地であるかということや、それからもう一つは、県が廃止を捨てる際に農民から土地を借りましてやったわけですが、これは転用許可の許可除外になっているわけでございますが、これとの関係等いろいろ入り組んだ問題がありますし、土地ごとにどうも多少事情が違うようでございますので、もう少し事情を調べさせていただきたいと思います。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 これは非常に入り組んだ問題と言われましたとおりなんで、農地を借りて、そこに工事をした土を投げて、これを別なところへ通んでもとの農地にして返すというのを、土を上げている間に現況証明で雑種地に落としちゃった。私が一番ここで問題だと思うのは、農業委員会の委員会をやってないというのです。こんなことはちょっと僕は、農地法上やってないとすればそのこと自体だけでも問題だと思うのですが、どうなんですか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) お答え申し上げます。  実は、いまのところ事実関係を日記その他によって正確にまだ私どもも把握しているわけではございませんのですが、一応いままでの報告を聞いてみますと、農業委員会は委員会の議決を経ずに非農地証明を出した模様でございます。ただ問題は、この非農地証明の性格が問題であり、それは先ほど申し上げましたように、農地法の許可との関係が問題になるという点もあります。それからまた、農業委員会の扱い、県の扱いについてももう少し事実を私は聞いてみなければなりませんので、農業委員会を正式に開催して議決を経てないという事実は一応電話で確認いたしましたが、それ以上は聞いておりませんので、さらに事情を調べたいということを申し上げているわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 農業委員会を開催しないで農業委員会の会長が現況証明を出すということはどうなんですか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) お答え申し上げます。  非農地証明という問題あるいは現況証明という問題は、事実の確認行為でございます。それ自体によって直接法律効果を形成するというものではない。そういう意味においては手続上どうであるか。それからもう一つは、ここで言っております非農地証明と言われるものが通常の農業委員会で扱われている非農地証明と同じ性格のものかどうか。そういった点、実はもう少し私も事実を個々に調べてみないと判断できないということを申し上げているわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 私は、現況証明を出す場合に委員会の会長が農業委員会の議を経ないで出す、また現地調査をする場合にも農業委員会で決定して現地調査するわけですから、こういう手続が行われてない場合に、個々の問題でなくても、一般論としてそれはいいんですかということを聞いているのです。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) 非農地証明という制度は、農地法上画一的に法制化された制度ではございませんが、私は、やはり通常一般に言われている非農地証明については農業委員会の議を経て行うのが通常の姿だろうと思います。そのことは否定いたしません。だから、私が申し上げておりますのは、出した証明の性格なり内容もよく調べてみなければわからないということを申し上げているわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 これは簡単なことなんだけれども、私の問題にしているのは、実は、農林省当局はこれを了解しているというふうなことが現地の新聞に出ているのですが、了解しているのですか、本当に。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) 昨日御質問がありまして、電話で私ども県とそれから地方農政局の方に照会してみました。担当者同士では非公式な話し合いがあって特に問題がないのではないかと言ったというふうな経過があるというふうに聞いておりますが、しかし、正式の法律解釈その他として文書で照会されたとか正式な協議というものではないようでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 問題がないのではないか、ということが問題でないですか。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) お答え申し上げます。  私が問題がないのではないかということを申し上げたわけではございませんで、問題がないのではないかというふうな話し合いがあったという報告を受けたということを申し上げたわけでございます。判断については、十分調査してさせていただきたいと思います。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 ちょっと、これよくわからないのだけれどもね、言っていることが。

森実孝郎農林水産省構造改善局長

○政府委員(森実孝郎君) 非常にたくさんの土地の実質的な転用にかかわる問題でございまして、これについて非公式に県の担当者とそれから私ども北陸農政局の担当者の間でいろいろ話があったと、その際、ちょっと先ほども申し上げましたが、農振法なり都市計画法との線引きの関係、それからもう一つは、農地法の解釈の問題として特に問題はないのではないかという話があったことは事実のようでございます。ただ、私ははっきり申し上げましたように、きのう急に話を伺いまして夜電話で照会したような話で、どうも聞いてみますと、非常に、先生も御案内のように土地がいろいろ分かれているようでございます。そこで、十分事実を調べて法的判断をさせていただきたいということを申し上げているわけでございます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 実は、これ心配なのは、農林大臣ね、この問題にかかわっているのが福田組、白露産業、どちらも、知事の後援会の会長であるとかあるいは田中ファミリーに属する室町産業に事務所を貸しておる福田組とかということなんです。よもやこのことが、事務当局の中で調べるやつがうやむやになるようなことにはならないようにしてくださいね。どうですか。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 事実関係が非常に入り組んでおるものでございますから、いま御指摘のような点を念頭に置きながらよく調査をしてみたいと、こう思います。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 結果の報告をしてもらえますか。

田澤吉郎自由民主党農林水産大臣

○国務大臣(田澤吉郎君) 調査の結果は、わかり次第御報告申し上げます。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 総理、ちょっと話、別なことになるのですが、二日酔いというのは、総理、これ病気だと思いますか、生理的な現象だと思いますか。常識論でいいんです。

鈴木善幸自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(鈴木善幸君) 病気ではない、生理的なものじゃないでしょうか。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 それから、これは大蔵大臣に聞きましょう。夏はて、これは病気でしょうか、どうでしょうか。常識論でいいです。

渡辺美智雄自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(渡辺美智雄君) 病気のうちまでは入らないんじゃないかと思います。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 お隣に並んでいるので、経済企画庁長官、疲労を回復するということは病気を治すということでしょうか、どうでしょうか。

河本敏夫自由民主党経済企画庁長官

○国務大臣(河本敏夫君) 疲労回復ということは、病気を治すこととは別問題だと思います。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 厚生大臣、お聞きのとおりだと思うのですがね。これが厚生省にいきますと、こういう言葉を使うと全部薬事法にひっかかるんですね。四十六年の業務局長通達まだ生きているんです。大臣が何回かかわるたびにこの問題を取り上げると、いやおかしいから直すと言っているけれども、依然として通達直らないんです。どうなっているのですか、これ。

森下元晴自由民主党厚生大臣

○国務大臣(森下元晴君) 健康食品の問題に関連すると思うわけでございますけれども、この問題につきましては、現在の業務局長通達で医薬品の定義について基本的な考え方が示されておりまして、実は東京及び広島の高等裁判所の判決で支持されたところでございますけれども、この通知の具体的な内容につきましては、食品形態の変化等も踏まえて現在見直しを実は行っているところでございまして、業界の御意見も、また関係者の意見等とあわせまして十分参考にしているところでございます。  そこで、いま総理からもお答えになりましたけれども、最近の薬に対する考え方、また食餌療法の考え方、私も実は薬ばかりが健康を守る方法ではない、やはり食餌療法によって健康を保っていくべきであると、そういう考え方も実は持っております。したがって、継続しております老人保健法等においても、健康を守るために栄養士等の指導を通じてこの方面での健康を積極的に守っていこうと。また、疲労回復等の問題におきましても、これは病気でないわけでございますから、薬はかりではなしに、やはり自然療法とか、また薬でない食餌療法によって健康を保っていくこともまた一つの方法であると、このように実は考えております。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 歴代厚生大臣が見直しをする、見直しをすると言って、もうこれ五年ほど全然見直されないんです。総理、ひとつ、よく覚えておいて厚生大臣を督励していただきたいと思います。  それから、いま厚生大臣が言いました薬だけでない病気を治す食餌療法の病院が、熊本県の菊池市とか東京の渋谷、伊豆高原等にできてきている。このお医者さんたちがみんな、薬を使わないために収入が非常に苦しくて困っております。こういう人たちに対する厚生省としてのこれからの対応の……

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 丸谷君、時間が参りました。

丸谷金保日本社会党

○丸谷金保君 仕方をお答えいただいて、終わりにしたいと思います。

森下元晴自由民主党厚生大臣

○国務大臣(森下元晴君) 御指摘のとおりでございますし、先ほどお答えいたしましたように、見直しによっておっしゃる方向に進めていきたいという考え方も実は持っておるわけでございます。そのためにも老人保健法を一日も早く通させていただきまして、薬ばかりに頼らない健康法ということで努力をしていきたいと思うわけであります。

植木光教自由民主党

○委員長(植木光教君) 以上で丸谷金保君の総括質疑は終了いたしました。(拍手)  明後十五日午前十時委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時十七分散会

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