本会議 第15号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1982/04/23
会議録
○議長(徳永正利君) これより会議を開きます。 日程第一 国務大臣の報告に関する件(昭和五十四年度決算の概要について) 大蔵大臣から発言を求められております。発言を許します。渡辺大蔵大臣。 〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(渡辺美智雄君) 昭和五十四年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その概要を御説明申し上げます。 昭和五十四年度予算は、昭和五十四年四月三日に成立いたしました。 この予算は、厳しい財政事情のもとで経済情勢に適切に対応するとともに、できる限り財政健全化に努めることとして編成されたものであります。 さらに、災害復旧等事業費、国家公務員の給与改善費等について所要の措置を講ずるとともに租税収入の増加等に伴い公債金の減額を行うこととし、補正予算が編成され、昭和五十五年二月十四日その成立を見ました。 この補正によりまして、昭和五十四年度一般会計予算は、歳入歳出とも三十九兆六千六百七十五億円余となりました。 以下、昭和五十四年度決算につきまして、その内容を御説明申し上げます。 まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は三十九兆七千七百九十二億円余、歳出の決算額は三十八兆七千八百九十八億円余でありまして、差し引き九千八百九十三億円余の剰余を生じました。 この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の昭和五十五年度の歳入に組み入れ済みであります。 なお、昭和五十四年度における財政法第六条の純剰余金は二千百四億円余であります。 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額三十九兆六千犬百七十五億円余に比べて千百十六億円余の増加となるのでありますが、この増加額にはい前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額二千七百十億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、昭和五十四年度の歳入の純減少額は千五百九十三億円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入、雑収入等における増加額四千百八十六億円余、公債金における減少額五千七百八十億円余となっております。 一方、歳出につきましては、予算額三十九兆六千六百七十五億円余に昭和五十三年度からの繰越額二千四百九十一億円余を加えました歳出予算現額三十九兆九千百六十七億円余に対しまして、支出済み歳出額は三十八兆七千八百九十八億円余でありまして、その差額一兆千二百六十八億円余のうち、昭和五十五年度に繰り越しました額は六千三百四十二億円余となっており、不用となりました額は四千九百二十六億円余となっております。 次に、予備費でありますが、昭和五十四年度一般会計における予備費の予算額は三千五百億円であり、その使用額は二千三百二十四億円余であります。 次に、昭和五十四年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は三十八でありまして、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。 次に、昭和五十四年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は二十四兆三千百四十一億円余でありまして、この資金からの一般会計等の歳入への組み入れ額等は二十四兆二千四百五十九億円余でありますので、差し引き六百八十一億円余が昭和五十四年度末の資金残額となります。これは、主として国税に係る還付金として支払い決定済みのものでありまして、年度内に支払いを終わらなかったものであります。 次に、昭和五十四年度政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。 以上が、昭和五十四年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書の概要であります。 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○議長(徳永正利君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。本岡昭次君。 〔本岡昭次君登壇、拍手〕
○本岡昭次君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました昭和五十四年度決算について、鈴木総理初め関係大臣に質問をいたします。 まず、鈴木総理は、昭和五十四年度の財政経済運営をどのように反省され、その延長線上にある五十七年度財政経済の現状にどのように対処されようとしているのか、率直な御意見を承りたいと思うのであります。 五十四年度予算は、第一次石油ショック後における長期不況の克服を第一目標に、依存率三九・七%にも達する十五兆二千七百億円の膨大な国債を発行し、公共事業費を増額するとともに防衛費を強化する一方、福祉、教育を抑えて編成されました。その結果、一応景気は回復の模様となりましたが、膨張する財政を賄う財源確保のため、所得税減税が昭和五十三年度より今日まで放置されてきたのであります。そのため、国民の可処分所得は、五十五年度、五十六年度と二カ年連続マイナスになるという異常事態となり、家計消費の減退は中小企業の経営不振にも影響し、今日の深刻な景気低迷の状況に追い込んだ大きな原因となっているのであります。 次に、五十四年度決算の主要経費を見ますと、防衛関係費が対前年度比〇・八%上回ったにもかかわらず、福祉と教育費は対前年度比でそれぞれ七・二%、三・四%と下回り、この傾向は五十五年度以降も今日までも続いているのであります。さらに、失業者は五十四年度末に百二十四万人と高水準を記録し、五十四年度の倒産件数は一万六千件と戦後二番目を示したのであります。さらに、五十五年度では一万七千八百四十二件と倒産件数は拡大し、今日もなお恒常的に高水準の状況にあります。 このように、余りにも公共事業に偏り過ぎ、防衛費を特別扱いとし、国民の負担を強いた五十四年度以降における政府の財政運営を総理並びに大蔵大臣はどう認識し、反省されているか、お伺いしたいのであります。 また、今日の景気の低迷を回復させるためには、家計消費の回復を図ることがきわめて重要であります。 総理が、入方ふさがりの政策手詰まりの中で、「五十九年度赤字国債発行ゼロ」という目標だけに硬直的に固執し、五十八年度予算も防衛費のみを聖域化し、他の歳出はマイナスシーリングで一律に削減していくならば、景気の停滞を一層深め、歳入欠陥が増大し、総理の掲げる財政再建の目標は必ずや自己破綻をするでありましょう。 去る四月五日に参議院議長見解が示され、また、予算委員会の決議によって、所得税、住民税の減税が政府に強く求められています。いまや五十七年度一兆円の減税措置は緊急を要するものと考えるのでありますが、総理の決意をお伺いしたいのであります。 また、石油危機後の経済回復の中で特におくれていた雇用改善についても、五十四年度以降顕著な雇用改善が見られず、依然として失業率は高水準にあるのであります。成長率が低下し、構造不況業種もふえる中で、今日、雇用対策の充実強化が必要となっています。政府はどのような対策を講じていくつもりか、あわせて総理に伺います。 一方、五十七年度予算が成立したばかりだというのに、早くも五十六年度歳入欠陥対策と五十七年度建設国債増発による景気てこ入れ策を盛り込んだ補正予算の編成が言われております。総理は、「昭和五十九年度に赤字国債依存体質から脱却するとの基本方針はいま変える理由はない、この目標実現へ向けて最大限の努力をする」という方針に基づいて五十七年度補正予算、五十八年度予算の編成に当たるように指示されたようであります。しかし、五十六年度の歳入欠陥が二兆円を超すということが確実視されている中で、どのように五十九年度赤字国債発行ゼロの公約を果たしていくのか、大蔵大臣にお伺いしたいのであります。 こうして前年度の歳入欠陥対策のための補正予算を組まざるを得なくなったときの総理の責任はどうなるのか。財政再建ができなければ政治責任をとるとも公言されておりましたが、どのような責任をおとりになるのか、明確にお答え願いたいのであります。 次に、防衛費問題についてお伺いします。 防衛庁は、防衛力整備五カ年計画となる五六中業の原案をまとめ、国防会議付議を七月上旬とする方針を固めたと報じられています。それによると、五六中業は二十兆円前後になり、GNP比が確実に一%を超える計算になるとされていますが、この原案の費用は幾らになるのか、そしてGNP比一%以下という閣議決定が総理の公約として絶対に守られるのか、確認しておきたいのであります。 また、五六中業は、戦車、戦闘機、護衛艦などの主要兵器を記載するにとどめ、事業費が積算できないようにするとの方針を固めたと伝えられておりますが、どうでございますか。もしそうであるとすれば事は重大であります。五六中業の防衛費として必要な金額の全体像を明らかにしないで、国会や国防会議の目の届かないところで兵器の調達などの計画が立てられることを総理はお認めになるのですか。まさかそのようなことはないと思うのですが、いかがでございますか。 一方、六月に開かれる国連軍縮特別総会に向けて、軍縮・核廃絶の運動が世界で高揚しています。わが国でも三月の広島二十万人集会、五月の東京三十万人集会を初め、三千万平和署名運動、各自治体の反核宣言など、かつてない盛り上がりを示し、「広島、長崎の心を世界に」と平和を願う国民は軍縮・核廃絶運動の世界の先頭に立とうとしております。人類に未来があるとすれば、それは核廃絶を実現する以外にないと私は考えます。世界唯一の被爆国であり、戦争放棄の憲法を持つ日本の総理として、国会で反核・軍縮を決議し、国連軍縮総会に臨まれることを願うものでありますが、総理のお考えと、軍縮・核廃絶への決意を聞かせていただきたいのであります。 次に、教育問題について伺います。 今日の欧米に比肩する産業、文化の発展と国民生活の向上を根底において支えているものは、普遍化した学校教育、そして学習社会の成果であると私は考えています。しかし、日本の教育に対する公費の投入は著しく不十分であり、国際的に比較してみても経済大国の名に値しない内容と言わざるを得ないのであります。 たとえば学級編制基準においては、OECD五十カ国中第四十二位であります。わが国の国民所得をもってすれば三十人学級にまで縮小することも決して不可能ではないのであります。さらに高校、大学は、その多くを私学に頼り、特に大学はその八〇%が私立であり、先進諸国中私立依存が異常に高い特異な国となっているのであります。総理、文部大臣は、教育が国家社会の進展に果たす役割りをどのように認識し、増大する教育費の父母負担の軽減についてどのように考えておられるのか、御見解を賜りたいのであります。 続いて、教育予算の削減問題についてお伺いをいたします。 五十七年度では、四十人学級を中心とする第五次教職員定数改善計画がゼロに近い状態に圧縮されたばかりか、生徒の自然増に対し当然必要な教職員の増加も削減するという前代未聞の措置が行われたのであります。さらに五十八年度は、定数の削減、私学助成の再検討、教科書の有償化など、教育を犠牲にした財政再建が進められようとしています。 今日、政府、文部省が、憲法、教育基本法の理念である民主教育の確立に背を向け、教育の権力支配と教育内容の国家統制に狂奔し、教育行政本来の責務である教育基本法第十条に言う教育条件の整備を怠っているところに、社会問題となっている、言われているところの教育の荒廃の大きな原因があると私は考えております。教育は国家百年の計であります。口先だけでなく、予算内容として具体的に裏づけ、国民の前に教育重視の姿勢を示していただきたいのでありますが、総理、文部大臣のお考えをお伺いいたします。 次に、貿易摩擦の問題についてお伺いします。 アメリカが日本の農産物の市場開放を求めています。対日貿易赤字百八十億ドルの赤字解消のためであるならば、たとえ農産物を完全自由化しても赤字解消は約十億ドル程度にすぎず、百八十億ドルの赤字解消にはほとんど役に立ちません。まさに焼け石に水と言わなければなりません。また、アメリカが抱えている過剰な農産物の解消にも基本的に役立たないのであります。一方、日本の農家が受ける被害の影響はきわめて高く、わが国の食糧自給力強化の政策の基本を大きく揺るがすものとならざるを得ないのであります。日本の農産物自由化について、総理並びに農林水産大臣の基本的なお考えを示していただきたいのであります。 次に、アメリカ、ECの対日貿易赤字の問題について伺います。 この貿易摩擦の根源は洪水のような工業製品の輸出にあります。しかるに、貿易摩擦の解消に国内農産物を使い、これを外圧の避雷針にしようとする考え方には反対であります。私は、農産物以外の品目、つまり工業製品の秩序ある輸出や内需の振興、労働時間の短縮、生活条件の向上など総合的な措置がとられない限り摩擦は解消しないと考えるのであります。六月に行われるベルサイユ・サミットに臨む総理の方針と具体策をお聞かせいただきたいと思います。 最後に、会計検査院法の改正について伺います。 五十四年度決算の検査報告において、不適正経理五千七百二十六億円、むだ遣い三百三十六億円という史上最悪の予算執行が明らかにされました。しかし、これは検査対象機関の八%に対する検査で摘出されたものであります。したがって、検査対象を広げるなど会計検査院の権限の拡充が必要であり、そのため会計検査院法の改正を急ぐべきであると考えます。院法の改正はいまや総理の決断にかかっています。総理の決意をお伺いして、私の質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。 まず、昭和五十四年度の財政経済運営についてでありますが、御承知のとおり、この年は実質成長率五・三彩、消費者物価の上昇率四・八%と、国内経済面では恵まれた環境にあった年でありまして、五十三年度予算で十三カ月分の税収を取り込んだ影響を受けて、当初の国債発行予定額が十五兆二千七百億円と大幅な増額になりましたが、それも二兆円を超える自然増収に恵まれ、結果としては約一兆八千億円の公債減額ができたという年でありました。 このような経済情勢が続けば大変好ましいことであったのでございますが、御承知のとおり、その後第二次石油危機が生じ、今日世界的な不況の状況にあります。世界の各国とも苦しい経済運営を強いられておりますが、その中にあってわが国は比較的よい状況にあることも事実でありまして、たとえば御指摘の失業率につきましても、先進諸国が米国九%、西独六・九%、イギリス一一・八%といった状況の中で、わが国は二・二六%という低い水準にあります。もちろんこれで事足れりというわけではなく、民間の活力ある経済活動を中心として、さらに雇用の安定充実に配慮してまいりたいと存じます。 減税問題につきましては、御高承のとおり、国会におきましてこれからさらに検討が進められるときでありますので、政府としては御審議の結果を期待いたしておるところでございます。 財政再建ができなかったら政治責任をどうとるかとの御質問でしたが、厳しい環境の中ではありますが、わが国の将来の基盤を確かなものとするため、五十九年度特例公債脱却という目標をぜひとも実現し、財政再建の責任を果たしたいと思います。 次に、軍縮の問題についてお答えをいたします。 本岡議員御指摘のとおり、わが国は唯一の被爆国として平和憲法のもとに非核三原則を堅持しており、核軍縮を初めとする軍縮の促進に努力することはわが国の責務であります。来る第二回国連特別総会におきましては、私は、このようなわが国の平和国家としての立場から、核の廃絶を含めた全面完全軍縮を究極の目標としつつ、核軍縮を中心とした軍縮の促進を強く訴える決意であります。 なお、国会での決議につきましては、国会における御決定にまちたいと考えておりますが、国会において何らかの決議が得られる場合には、私といたしましても十分その意を体してニューヨークにおける総会に臨むつもりでございます。 次に、教育に関するお尋ねがございました。 教育は次代を担う国民を育成するものでありますから、教育のあり方はあすの日本の発展を左右するものであります。教育の充実、父兄の負担軽減等に対する配慮は大切なことでありますし、厳しい環境の中でも効率的な実のある教育予算の実現に努めてまいりたいと思っております。 農産物の自由化の問題でありますが、御承知のとおり、今年の十月から牛肉、オレンジの一九八四年度以降の輸入の取り扱いについて日米間の協議を開始することが合意されており、また、先般ワシントンで開かれた作業部会でも、米側から残存二十二品目の完全自由化の要求が行われました。なかなか厳しい環境でございますが、いずれにせよ、農産物の市場開放につきましては、関係国との友好関係に留意しながら、その需給動向等を踏まえまして、食糧の安定供給という重要な役割りを果たしているわが国農業の健全な発展と調和のとれた形で事が進められることが基本的に重要なことであると考えております。 次に、いわゆる貿易摩擦の問題についてお尋ねがございました。 欧米諸国の経済的諸困難を背景として保護主義的動きの高まりが懸念される状況のもとで、私はいまこそ各国が協力し、自由貿易体制を維持しつつ、世界経済の再活性化を図っていくことが最も重要であると考えます。政府といたしましては、このような認識のもと、諸外国との間の協調的関係を維持発展させ、また貿易の拡大均衡を図りつつ内需の回復など適切な経済運営を行うとともに、わが国市場の一層の開放に向け努力していく所存であります。現在、政府におきましては、ベルサイユ・サミットも念頭に置きつつ、改めてまとまった対外経済措置を取りまとめるべく鋭意検討を進めているところであります。 なお、ベルサイユ・サミットにおいて具体的にいかなる問題を取り上げるかにつきましては、今後、準備会合を通じ詰めていくこととなっておりますが、いずれにせよ、サミットは従来から個別の具体的懸案を議論するという場ではなく、世界経済の直面する諸問題につき主要国首脳が大所高所から議論を行う場でありまして、私もそのような心づもりでこれに臨みたいと考えております。 会計検査院法の改正の問題でありますが、会計検査の充実については、政府としても検査体制の増強などに配慮してきておりますが、しかし、会計検査院に政府関係金融機関等の融資先に対する立入調査権限を与えるための法改正をすることの可否につきましては、一方において、自由主義経済のもとでは公権力の過剰介入となるのではないかとの議論もあり、また、政策金融の円滑な遂行との兼ね合いなど立法政策上の重要な問題を含んでいるため結論が出ておりません。したがって、いまの段階では法改正を提案するのは困難な状況にございます。しかしながら、政策金融に著しい支障を生ずることなく会計検査の充実強化を図ることについては、政府としても積極的に対応することといたしまして、昨年七月各省庁に指示し、会計検査院の検査等に一層協力するよう徹底を期したところでございます。 以上御質問にお答えをいたしましたが、残余の点につきましては所管大臣から答弁をいたします。(拍手) 〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(渡辺美智雄君) 本岡議員にお答えいたします。 五十四年度から公共事業、防衛費等特別扱いをして、そういうものに予算が偏り過ぎて、国民負担を強いて、政府の財政運営がおかしくなったのじゃないかというような御趣旨でございますが、実はそういうことはございません。 たとえば、防衛関係費を見ましても、予算の中に占める割合というのは、昭和五十三年が五・五%、五十四年が五・四%、五十五年が五・二%、五十六年が五・一%、五十七年が五・二%、大体その程度で、予算の中に占める防衛費というのは余り構成比率からいって変わっておりません。伸び率もこれは一二%、予算が伸びれば防衛費も伸びるわけですから、そんな極端な防衛費の伸びはしておりません。公共事業の問題にいたしましても、大体一七%から一五、六%前後の構成比でございまして、公共事業の伸び率などはここ三年間ほとんどゼロというような状態で抑えてきておることは御承知のとおりでございます。 したがいまして、財政の悪化というものはこういう問題よりも、全体的に第一次石油ショック、第二次石油ショックで税収がへこんだ。そのときに全体の伸び率を減らせばいいのだけれども、なかなか現実にはできない。失業者をつくらぬように、そのために公共事業を拡大して雇用の増大を図る、みんながやれと。それは成功したと私は思うのです。それからやはり昭和四十八年、福祉元年と言って、これから福祉を増強しようということでどんどん福祉を伸ばしてまいりまして、昭和四十八年と五十五年の決算を比べるとおわかりのように、これは税収は二倍にしかなっておりません。しかし、教育文教は三倍とか、あるいは社会保障費は四・五倍というように、税収以上にどんと大きなものがふえますから、その差額はどうしても赤字、借金ということになるわけでございます。 これが少し安易に過ぎたのじゃないかと言えば、そういう御批判も私はなきにしもあらずだと思いますが、しかし、それによって一応国民経済の安定、民生の安定が図られたということも事実であって、ただこれで先進国並みに大体なったわけですから、後は、負担をふやさないでそういうふうな社会保障や教育をどんどんふやしていくということはむずかしい。したがって、ここに至りまして、ややもすればまだまだ高度成長時代の体質が歳出の中に残っておるから、それについては思い切ったメスを入れて、健全財政の方向に持っていこうというスタートを始めたというところでございます。 それから五十六年度の歳入欠陥が二兆円を超すだろう、そこで五十九年度の赤字国債発行ゼロというのはむずかしいのじゃないか、果たせるのかという御質問でございます。 歳入の見積もりというものは、言うべくして実は非常にむずかしい。事実でございます。なかなか残念ながら当たらない。過去におきましても、当初予算に対しまして大体五、六%から一〇%ぐらいの間を上下行ったり来たり、行ったり来たり。物価が急騰するというようなときには、昭和四十八年のように二〇%も実は見積もり違い、過小見積もりでどんと税収が入る。かと思うと、一年半たったら、五十年には二〇%も予算よりもどんと税収が減ってしまったというようなことで、上下二〇%の開きがいままでもございます。まことに残念ですが、そういうことがある。 今回は、物価が、たとえば当初見積もりとしては年間五・五%消費者物価が上昇するであろう、卸売物価も四・一%程度上昇するだろうということになったところが、国民の消費節約、世界的な不況、そういうようなものから、消費者物価は三・九とか、卸売物価が一・四とか、これはわれわれが思いもかけないほど実は物価が安定してしまった。これも事実です。このこと自体は大変結構なことでありまして、物価の安定ということが、ことしの春闘というような問題におきましても、いろいろな問題があってもストライキもなくて春闘が国民の良識の中で解決されるというようなことだろうと私は思います。 したがいまして、これはわれわれといたしましては、そういうことで見積もりに違いがあったことは確実でございますが、しからば幾ら幾らはっきり出るのか。想像としてはわかりますが、実際は数字的にきちんと言うことは、また不用額の整理もできておりませんし、法人税の申告もまだ出ておりませんし、そういうので正確なことはなかなか申し上げにくいという状態でございます。 それから五十九年度脱却ということは、こういう経済情勢の中でこれは非常に厳しい課題であるととは間違いないと私は思いますが、しかしながら、われわれとしては、ここで甘いことを考えたのでは歳出カットなどできなくなってしまう。臨調答申を踏まえまして、これからも発想の転換を図って思い切った歳出カットをやろう、歳出の節減合理化をやろう、大型増税を念頭になくやるのだという基本方針がある以上は、やはりそういうようなむずかしい問題にあえて挑戦をしていくということでございます。そういうようなことで、われわれとしてはこれはぜひともやり抜かなければならないということで、最大限の努力を傾けてまいりたいということを申し上げたいと存じます。(拍手) 〔国務大臣伊藤宗一郎君登壇、拍手〕
○国務大臣(伊藤宗一郎君) 五六中業は、昨年の国防会議で了承をされました方針に基づきまして、防衛計画の大綱に定める防衛力の水準を達成することを基本として現在作業を進めております。現段階ではその事業内容等が固まっておりません。したがいまして、期間内の防衛関係費がどのようになりますかということにつきましてはお答えを申し上げる段階にございませんので、ぜひ御理解を賜りたいと思います。 その際、当面一%を超えないことをめどとするとの閣議決定との関係につきましては、五六中業は、効率的かつ節度ある整備に留意をし、この閣議決定を踏まえ、大綱水準の達成が図られるよう、ただいまぎりぎりの作業努力をしているととろでございまして、これまた御理解を賜りたいと思います。 もともと中期業務見積もりは、防衛庁が大綱に基づき各年度の防衛力整備を進めていくに当たりまして重視すべき主要な事業について、可能な範囲で将来の方向を見定めておくことが必要であるとの観点から作成をしているものでございます。従来から正面装備に関連する事業については、経費を含め、ある程度詳細な見積もりを行いますが、その他の事業につきましては概略の方向を見定めることとしているものでございます。後方とか人糧とかにつきましても、各種の前提を置いた上でのことではございますけれども、何らかの試算をすることとなります。 以上でございます。(拍手) 〔国務大臣小川平二君登壇、拍手〕
○国務大臣(小川平二君) 教育の振興を図りますことは国政の基本であります。過去一世紀余りにわたって、先人がかような信念に基づいて努力しました結果、今日のわが国の成長発展があり得たと信じておるのでございます。 教育は次の時代を担う人間性豊かで頼もしい国民を育成することを期しており、教育の振興はわが国の将来の発展の基盤をなすものであります。本岡議員仰せのとおり、文字どおり国家百年の計であると信じております。かような認識のもとに、今後とも厳しい財政状況を踏まえつつ、文教予算の確保に努めますとともに、教育費の父兄負担の軽減に努力をいたしてまいる所存でございます。(拍手) 〔国務大臣田澤吉郎君登壇、拍手〕
○国務大臣(田澤吉郎君) お答えいたします。 農産物の自由化問題についてでございますが、基本的には、さきにワシントンで開かれました作業部会の結果を踏まえながら、アメリカの要請の真意を確かめて日米間で話し合いを進める、さらに十月からの牛肉、柑橘につきましては、これは日米間で話し合いをして結論を出したい、かように考えております。しかしながら、御指摘のように、現在残された輸入制限品目二十二品目につきましては、わが国の農畜産物にとっての基幹をなす品目であり、あるいはまた地域の重要な品目でございます。また、水産振興のための重要な品目でございますので、これ以上自由化することは非常にむずかしいと私は考えます。 したがいまして、米国との協議に際しては、わが国の農業の実情をよく説明する、また、これまでの農産物の市場開放の措置についても説明をいたしまして御理解をいただいて、自由化に手を染めずに措置するように今後いたしてまいりたいと考えております。(拍手) ―――――――――――――
○議長(徳永正利君) 鶴岡洋君。 〔鶴岡洋君登壇、拍手〕
○鶴岡洋君 私は、公明党・国民会議を代表し、ただいま議題となりました昭和五十四年度決算について、鈴木総理並びに関係大臣に質問いたします。 質問の第一は、五十四年度以降における財政経済政策と関連する財政再建、とりわけ国債管理政策についてお伺いいたします。一五十四年度予算は、長期にわたる不況に苦しむ日本経済の立て直しを図るため、公共事業への財源配分を主とする方針のもとに十五兆二千七百億円、依存度では史上空前の三九・六%にも達する国債の大量発行によって編成されました。そのため、財政危機の拡大、深刻化が一層顕著になった年であります。すなわち、国債の発行残高を見ますと、五十四年度末で五十六兆円、五十七年度末では九十三兆円となり、五十八年度末には百兆円を超える巨額になると推計されております。 そこで、六十年度から始まる建設国債の大量借りかえに対する対応についてでありますが、政府の提出している償還計画は単なる仮定計算にすぎないものであると言わざるを得ません。国民が納得できるような現実性のある年度ごとの償還計画並びに基本方針を明らかにすべきではありませんか。総理並びに大蔵大臣から明確なる御答弁をお願いいたします。 次に、六十年度から本格化する赤字国債の償還についてであります。 総理は、これまで赤字国債の五十九年度脱却の政府方針に変更はないとし、四月十七日、大蔵大臣と官房長官の間で今後の財政運営についてこれを確認しております。国債整理基金特別会計の国債償還資金は、五十四年度末二兆五千九百億円でありますが、六十年度からは毎年二兆円から七兆円もの巨額の赤字国債の償還が始まるため、三年目の六十二年度で減債基金が底をついてしまうことになります。赤字国債の五十九年度脱却について確実にできる見通しを持っておられるのか、また、巨額の赤字国債償還財源をどのように確保されるつもりなのか、その具体的な対策について総理並びに大蔵大臣の御所見をお伺いいたします。 第二に、税収不足の原因とその対策についてお伺いいたします。 去る四月九日の閣議において、五十六年度予算の税収見込み額に対して二兆円を超える税収不足が明らかにされました。税収不足については、五十六年度補正予算において租税及び印紙収入を減額修正し、赤字国債三千七百五十億円を含む六千三百億円の国債発行を増額修正したばかりであります。申すまでもなく、税収不足は五十五年度にすでにその徴候があらわれていたのであります。海外的要因もあるとしても、その主因は政府の財政政策の失敗、見通しの誤りのために生じたものと言わざるを得ません。これについて政府の反省を求め、その原因をどのように自覚し、責任を感じておられるか、総理並びに大蔵大臣、経企庁長官の御答弁をお願いします。 第三は、五十六年度における二兆円を超える歳入欠陥並びに今後の財政経済政策についてであります。 伝えられるところによると、政府は五十六年度の二兆円を超える歳入欠陥のうち、一つには歳出不用分三千億円から五千億円、二つには決算調整資金二千四百億円で穴埋めしたほか、残り一兆数千億円は国債整理基金の借り入れによって埋める考えのようでございますが、これには幾つかの問題点をはらんでおります。政府はこの歳入欠陥の補てんを具体的にどう行うのか、大蔵大臣の御所見をお伺いします。 さらに、五十七年度の歳入欠陥も三兆円以上と言われ、また、政府の「財政の中期展望」における試算によれば、五十八年度の歳入不足による要調整額が三兆三千七百億円と推計されておりますが、五十六年度の二兆円以上の税収不足の影響は、五十七、五十八年度に及ぶことは必至であります。五十八年度の税収不足を考慮した場合、五十八年度の要調整額は少なくとも八兆円を超えることになると推計されます。大蔵大臣はどのような方法で財源確保をするのか、明確なる答弁をお願いします。 次に、今後の経済政策についてお尋ねします。 政府は、四月九日の閣議において、景気浮揚重視の経済運営へ政策転換する方向を打ち出したと伝えられますが、失業者の増大を防ぎ、税収を確保し、経済摩擦を避けるためにも、内需を喚起する景気対策は必要であり、むしろ遅きに失したと断ぜざるを得ません。今後の経済政策についてどのような具体策を考えているのか、通産大臣並びに経企庁長官にお伺いします。 総理は、「五十九年度赤字国債依存体質からの脱却」「増税なき財政再建」という政治公約を国会の審議を通し再三にわたり表明されております。しかし、現状から見てこの政治公約の達成ははなはだ疑問であります。総理、あなたは、この政治公約が破綻した場合、どのように政治責任をとるおつもりですか。この際、改めて決意を明らかにされることを求めます。 第四に、行政改革についてお伺いいたします。 第二次臨時行政調査会は七月に基本答申を行う予定であるとされております。たとえば、すでに臨調第四部会では国鉄の経営形態のあり方について、三年程度をめどに、分割、特殊会社に移行していく方針であると伝えられ、第二次臨調が言う「行革の本番」といわれる内容が基本答申で明らかにされます。総理は「行革に政治生命をかける」と、こう言われてきましたが、国鉄改革を初め基本答申の内容をいかに実施されるのか、総理及び中曽根行管庁長官の基本的な考え方と御決意をお伺いしたいのであります。 最後に、核軍縮問題について総理の決意をお伺いします。 第二回国連軍縮特別総会を前に、わが国においても核廃絶を目指す一般市民、学者、文化人等の諸団体が広範な国民運動を展開しており、反核・軍縮を求める世論は内外ともに高まっております。 〔議長退席、副議長着席〕 軍縮問題は世界の平和的存立にかかわる問題であるとともに、軍備費の飛躍的増加は世界の経済、各国の財政を圧迫するに至っており、まさに緊急な課題であります。私は、この機を失することなく、積極的な反核兵器・軍縮を推進することがわが国の重要な使命と責任であると思うのであります。そこで、総理は軍縮特別総会において何を訴え、いかなる具体的な提案をもって臨まれるのか、基本的方針をここに示していただきたいのであります。 私は、非核三原則を国是とする立場を明示することは当然として、特に軍縮特別総会の定例化、米ソ首脳会談の開催並びに戦略兵器制限交渉の速やかな開始、国連による核兵器の惨禍と軍縮促進の国際キャンペーンの推進、包括的核実験の禁止を強く呼びかけるべきであると思うのでありますが、これらの点に対する総理の見解を承りたいのであります。 以上、私の質問を終わります蚕総理並びに関係各大臣の明確なる答弁をお願いいたします。(拍手) 〔国務大臣鈴木善幸君登壇、拍手〕
○国務大臣(鈴木善幸君) お答えいたします。 まず、国債の償還計画についてでありますが、もっと具体性のあるものを示せとのことでございました。これは何分にも十年、二十年という長期にわたってのものでございますから、前提となる経済、財政状況の見通しを的確に予見することはきわめて困難であります。そのような制約のもとにありますから、現実性、具体性を求められましてもおのずから限界がございますことを御理解賜りたいと存じます。 五十九年度特例公債脱却という財政再建の目標は政府の基本方針でありますので、その実現に向け最大限の努力を続ける方針に変わりはございません。特例公債脱却後は国債の償還を円滑に進めていかなければなりませんから、負担の平準化に配慮しながら、国債償還財源としての予算繰り入れを行うことができるよう検討を進めてまいりたいと考えております。 税収不足の問題でありますが、五十六年度予算が当初予想しなかった税収の伸び悩みに見舞われたことはまことに残念でございます。予想以上の輸出の鈍化等を背景に企業の生産活動が伸び悩んだほか、円安、物価の予想外の安定といった事情によるものと思います。税収見積もりは経済情勢によって左右されますので非常にむずかしく、またわが国の場合、直接税、特に法人税のように景気の影響を受けやすい税目のウエートが高いため、一層見積もりがむずかしいという事情はありますが、今後絶えず工夫をこらして精度の向上を図ってまいりたいと考えております。 五十九年度赤字国債依存体質からの脱却及び増税なき財政再建という公約が破綻したらどのような責任をとるかとの御質問でありましたが、先ほど本岡議員にもお答えいたしましたとおり、今後におきましても公約の実現に向けて全力を傾けて努力してまいる所存でございます。 七月ごろに予定されている臨調の基本答申の内容をいかに実施するかとのお尋ねでありました。 政府は、ただいま臨調の審議の状況等を見守って、るところでありますが、答申をいただきましたときは、速やかに改革の具体的方策について政府としての施策の検討、立案に取り組む所存でございます。 次に、軍縮の問題についてお答えをいたします。 この点につきましては、さきの施政方針演説ですでに申し述べたとおり、東西両陣営が競って軍備増強を続ける結果となっては人類の幸せは望むべくもなく、恒久的平和の確保は困難に相なります。われわれは力の均衡が平和と安定を支えているという現実を認めつつも、彼我のバランスを図りつつ、その水準をできるだけ低くするようあらゆる努力を行う責務があると考えます。 来る第二回国連軍縮特別総会は、各国がそのような努力を一層強化するための契機となるべきものであります。私は、来るべき総会におきましては、平和憲法のもとで非核三原則を堅持し、軍事大国とはならず、その持てる力を世界の平和と繁栄のために用いることを基本方針としているわが国の立場から、核軍縮を中心とした軍縮の促進を強く訴えたいと考えております。 なお、鶴岡議員から軍縮の問題に関連していろいろな御提言がございましたが、貴重な御意見として伺っておきたいと存じます。 以上お答えをいたしましたが、残余の点につきましては所管大臣から答弁をいたします。(拍手) 〔国務大臣渡辺美智雄君登壇、拍手〕
○国務大臣(渡辺美智雄君) お答えいたします。 建設国債の借りかえ等について、また六十年度からの赤字国債の返済という問題で、具体的な償還計画を出せ。これはただいま総理からお話しのとおりでございまして、具体的につくることは、なかなか経済状態、そのときの財政事情がよくわかりません。したがって、数字で書くことはできても、そのとおりになるかどうかもわかりません。政府としては、いまこの国債の償還については百分の一・六の定率繰り入れ、剰余金繰り入れ、必要に応じての予算繰り入れという原則を持っておるわけでございますが、その原則だけでうまくいくかということでございますけれども、現実の問題として何年に幾ら返すということをきちっと決めることは不可能に近いわけであります。一応の目安をつくることは、仮定計算のもとでそれはこしらえて、予算委員会の参考資料としても配付をしておるところでございます。 それから特例公債の五十九年度脱却の問題につきましては、これも総理からただいま答弁があったとおりでございますので省略をさせていただきます。 それから五十六年度の税収不足の原因と責任。これは本岡議員の質問に対して私が少し詳しくお話をいたしておりますものですから、これにつきましてもごく簡単に申し上げますと、物価の安定あるいは海外事情あるいは円安、そういうようないろいろな事情があって思ったほど経済が伸びない、それにつれて税収が伸びなかったということでございます。それじゃ幾ら足りなくなるかということについては、はっきりしたことはわかりません。まあいろいろ数%ということが言われておるわけでございます。 それから特例公債の償還財源。これは同じことでございますが、われわれは、できるだけ日本経済の体力が落ちないように、これは非常に世界の経済とつながっておりますから日本だけよくしていくというのはむずかしいですよ。むずかしいけれども、できるだけの工夫を払って景気の持続、向上に努めてまいる。そしていま言ったような三つの原則に従ってともかく確保された財源の中から償還をしていくという考えでございます。 五十六年度の歳入欠陥をどう補てんするか。歳入欠陥の額がまだわかっておりませんが、法律の定めによりますと、いまになっては補正予算を組むというわけにはまいらぬわけでございますから、もし万一足りない場合には決算調整資金あるいは国債整理基金の繰り入れというようなことも、そういう予見しがたい事情の場合は利用できるという法律の規定がございますので一つの検討課題ではなかろうか、そう思っておるわけでございます。 それから最後に、五十七年、八年の要調整額の財源をどうして確保するか。実は五十七年はもうすでに予算がスタートいたしておりまして、スタートしたばかりでございますから五十七年度幾ら足りなくなると言われましてもいまの段階で申し上げるわけにはまいりません。五十八年度の問題については、これは中期展望の中では三兆四千億円という要調整額がございますけれども、これは単なる見通しでございますから、予算の編成の手がかりにはいたしますが、もちろんこのとおりにはならないと私は思っております。 どういうふうに来年度予算を組んでいくのか、臨調答申はどういう答申が出るのか、実は大蔵省の中でも毎日国会へ来ておりまして相談している暇がないわけでございますので、国会が終わり次第早急に、概算要求をしてもらうのにどういうようなシーリングにするかというようなことを省内で相談したい。いずれにしても、歳出カット、削減合理化、これを最優先課題として取り上げていかざるを得ない、そう考えております。(拍手) 〔国務大臣河本敏夫君登壇、拍手〕
○国務大臣(河本敏夫君) 私に対する御質問の第一点は、五十六年度経済成長が予定よりも下回ったのはどういうわけか、こういう御質問でございますが、この第一点は、やはり年度後半輸出が大幅に落ち込んできた、こういうことにあろうかと思います。その背景は、申すまでもなく第二次大戦後最も深刻であると言われております世界不況にあるわけでございますが、世界景気もことしの後半以降だんだんと立ち直る方向にあると言われておりますので、私どもはそれに従って輸出も今後回復してくるであろう、こう思っております。第二点は、一雇用者所得一人当たりの伸びを七・五%と想定をしておりましたが、これが現実にどの程度伸びたかは六月になりませんと明確な数字は出てまいりませんけれども、どうもこの予定が相当大幅に落ち込んでおる、こういう感じがいたします。消費が伸びない、住宅が建たない、あるいは中小企業の状態が悪いという一番大きな背景は、この雇用者所得の伸びが非常に低い水準にある、こういうことでなかろうかと考えております。 以上二点が経済見通しの狂った最大の背景でございますが、なお名目成長も相当落ち込んでおります。予定よりも相当下回っておりますが、これは先ほど来お話しのように物価が当初予定よりも低い水準になった、こういうととが背景にございます。 御質問の第二点は、これからの経済対策をどうするのかということでございますが、まずさしあたりは、上半期に公共事業あるいは公的住宅を技術的に可能な限り集中執行していくことをこの間閣議で決定されたのでございます。私どもはこれが誘い水になりまして経済全体が立ち直ることを期待しておりますが、もし万一そのようにならない場合には、内需を中心として景気が維持拡大できるような適切な対策をとらなければならぬ、このように考えております。(拍手) 〔国務大臣安倍晋太郎君登壇、拍手〕
○国務大臣(安倍晋太郎君) お答えいたします。 景気の現状につきましては、内需回復の弱さに加えまして輸出の増勢も鈍化してきております。したがって、景気の先行きにも総じて明るい指標が見られないというのが現況でございます。 通産省としましても、三月いっぱい全国の通産局を総動員いたしまして景気の実態調査を行ったわけでございますが、それによりますれば、業種別、規模別、地域別の破行性が依然として続く中で、これまで景気を支えてまいりました加工組み立て型産業にも伸び悩みが見え始めておるということ、特に中小企業産地は一段と厳しさを増しておることが明らかとなっております。また、これらの結果として非常に心配をいたしておるのは、企業経営者の先行きに対する自信に動揺が見えてき始めたということがはっきりいたしたわけでございます。 こうした現状から、いま河本長官からもお話しのように、政府といたしましては、上半期に集中いたしまして公共事業の契約を行う、執行を行う、あるいはまた公的住宅を推進する、さらに金融政策の機動的な運営等をやっていくわけでございますが、しかし下期の経済運営については非常に重要であると考えております。今後の景気の動向を見守りながら適切に対処をしていかなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。(拍手) 〔国務大臣中曽根康弘君登壇、拍手〕
○国務大臣(中曽根康弘君) 臨時行政調査会におきましては、来月の十日ごろから下旬にかけまして各部会報告が提出されます。それで、本調査会におきましてそれを審議した上、七月中に第三次答申、いわゆる基本答申を提出することになっております。いよいよこれを機に行革も正念場を迎えまして、最も重大な局面にくると思っております。これが成否は、わが国運の進展あるいは民主主義の将来にも影響するものであると考えまして、真剣に対処する考えでおります。 政府の基本的な態度は、従来と同じように一貫して臨調の答申に対しましてはこれを最大限に尊重して、速やかに実施に移すという基本的態度でございますが、いずれ答申をいただきましたら、この取り扱い、手順を明らかにいたしまして、国民の皆様及び各党各派の御協力を仰ぎたいと思っております。(拍手)
○副議長(秋山長造君) これにて質疑は終了いたしました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第二 日本国とドイツ民主共和国との間の通商及び航海に関する条約の締結について承認を求めるの件 日程第三 千九百七十一年の国際小麦協定を構成する一の文書である千九百七十一年の小麦貿易規約の有効期間の第六次延長及び同協定を構成する他の文書である千九百八十年の食糧援助規約の有効期間の第一次延長に関する千九百八十一年の議定書の締結について承認を求めるの件 日程第四 千九百七十八年。船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の締結について承認を求めるの件 日程第五 千九百七十六年の海事債権についての責任の制限に関する条約の締結について承認を求めるの件 日程第六 千九百七十二年十一月十日及び千九百七十八年十月二十三日にジュネーヴで改正された千九百六十一年十二月二日の植物の新品種の保護に関する国際条約の締結について承認を求めるの件(いずれも衆議院送付) 日程第七 国際科学技術博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付) 以上六件を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長稲嶺一郎君。 〔稲嶺一郎君登壇、拍手]
○稲嶺一郎君 ただいま議題となりました条約五件及び法律案一件につきまして、外務委員会における審議の経過と結果を御報告いたします。 まず、ドイツ民主共和国との通商航海条約は、わが国とドイツ民主共和国との間で、関税、租税、事業活動等についての最恵国待遇、輸出入制限についての無差別待遇、身体・財産の保護及び出訴権についての内国民待遇及び最恵国待遇、領事官との通信等の権利、商船の出入国等についての内国民待遇及び最恵国待遇等を相互に許与することを定めたものであります。 次に、一九七一年の国際小麦協定の延長議定書は、同協定を構成する二つの規約、すなわち、小麦の市況に関する情報交換等について定める一九七一年の小麦貿易規約と、開発途上国に対する食糧援助について定める一九八〇年の食糧援助規約の有効期間をそれぞれ二年間延長することを定めたものであります。 次に、一九七八年の船員の訓練、資格証明及び当直の基準に関する国際条約は、海上における人命・財産の安全を確保するため、船員の訓練、資格証明及び当直に関する国際基準を設定すること等について定めたものであります。 次に、一九七六年の海事債権についての責任制限条約は、船舶事故に関する船舶所有者等の責任の制限につきまして、既存の関係条約に定める金額責任主義を基礎としつつ、責任限度額の引き上げ、責任を制限することのできる者の範囲の拡大等によって制度の改善を図ろうとするものであります。 次に、植物の新品種の保護に関する国際条約は、植物の新品種の育成者の権利を保護することにより新品種の育成の振興を図り、もって農業の発展に資することを目的として、育成者の権利が保護されるための条件、保護される権利の内容等について定めたものであります。最後に、国際科学技術博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法案は、昭和六十年に筑波研究学園都市で開催される予定の国際科学技術博覧会の円滑な準備と運営に資するため、国際博覧会条約の規定に基づく政府代表として外務省に特別職の国家公務員たる国際科学技術博覧会政府代表一人を置くこととし、その任務、給与等について所要の事項を定めたものであります。 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知を願います。 質疑を終え、別に討論もなく、採決の結果、ドイツ民主共和国との通商航海条約、一九七八年の船員の訓練、資格証明及び当直の基準に関する国際条約及び植物の新品種の保護に関する国際条約の三件はいずれも全会一致をもって、また、一九七一年の国際小麦協定の延長議定書及び一九七六年の海事債権についての責任制限条約はいずれも多数をもって、それぞれ承認すべきものと決定し、国際科学技術博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。以上御報告いたします。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 まず、日本国とドイツ民主共和国との間の通商及び航海に関する条約の締結について承認を求めるの件、千九百七十八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の締結について承認を求めるの件並びに千九百七十二年十一月十日及び千九百七十八年十月二十三日にジュネーヴで改正された千九百六十一年十二月二日の植物の新品種の保護に関する国際条約の締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。 三件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。 よって、三件は全会一致をもって承認することに決しました。 次に、千九百七十一年の国際小麦協定を構成する一の文書である千九百七十一年の小麦貿易規約の有効期間の第六次延長及び同協定を構成する他の文書である千九百八十年の食糧援助規約の有効期間の第一次延長に関する千九百八十一年の議定書の締結について承認を求めるの件並びに千九百七十六年の海事債権についての責任の制限に関する条約の締結について承認を求めるの件を一括して採決いたします。 両件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。 よって、両件は承認することに決しました。 次に、国際科学技術博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法案の採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。 よって、本案は全会一致をもって可決されました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第八 アルコール製造事業の新エネルギー総合開発機構への移管のためのアルコール専売法等の一部を改正する法律案 日程第九 中小企業信用保険法の一部を改正する法律案 日程第一〇 小規模企業共済法の一部を改正する法律案 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上三案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長降矢敬雄君。 〔降矢敬雄君登壇、拍手〕
○降矢敬雄君 ただいま議題となりました三法案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、アルコール製造事業の新エネルギー総合開発機構への移管のためのアルコール専売法等の一部を改正する法律案は、行政の簡素化及びアルコール専売事業の効率化を因り、かつ将来の石油代替エネルギーの一つとしてアルコールの開発利用を推進することが必要とされている事情にかんがみ、アルコール専売事業の製造部門を昭和五十七年十月一日に新エネルギー総合開発機構へ移管するため、アルコール専売法等について所要の改正を行おうとするものであります。 委員会におきましては、行政改革と新エネルギー機構への移管、身分変更に伴う職員の処遇上の問題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し、村田理事より、各派共同提案によるアルコール製造事業の安定的運営等四項目にわたる附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを当委員会の決議とすることに決告いたしました。 次に、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案は「中小企業者の省エネルギー施設及び石油代替エネルギー施設の導入を積極的に推進するため、新たにエネルギー対策保険を創設するとともに、冷夏、豪雪等の突発的事由により影響を受ける中小企業者に対しても倒産閑連保証の特例を適用できるようにしようとするものであります。 また、小規模企業共済鞍の一部を改正する法律案は、昭和四十年以来実施されている小規模企業共済制度の一部を手直しし、掛金月額の上限引き上げ、共済金受給のために必要な掛金納付月数の短縮、共済契約解除手続の簡素化等の改正を行おうとするものであります。 委員会におきましては、これら二法案を一括して議題とし、中小企業景気対策、中小企業倒産対策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終わり、討論なく、採決の結果、二法案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案に対し、野呂田理事より、各派共同提案による信用補完制度教化策など四項目にわたる附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを当委員会の決議とすることに決意いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 まず、アルコール製造事業の新エネルギー総合開発機構への移管のためのアルコール専売法等の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。 よって、本案は可決されました。 次に、中小企業信用保険法の一部を改正する法律案及び小規模企業共済法の一部を改正する法律案を一括して採決いたします。 両実に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。 よって、両案は全会一致をもって可決されました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第二 恩給法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長遠藤要君。 〔遠藤要君登壇、拍手〕
○遠藤要君 ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、最近の経済情勢にかんがみ、恩給受給者の処遇の一層の充実を図るため、恩給年額の増額及び普通恩給等の最低保障額の増額等所要の改善を行おうとするものでありまして、恩給年額の増額につきましては、昭和五十六年度における公務員給与の改善を基礎として、昭和五十七年五月から恩給年額を増額するとともに、公務関係扶助料の最低保障頼、傷病恩給の基本年額等については同年八月からさらに増額を行い、公務扶助料については遺族加算を含め年額三十二万円を保障することとしております。 委員会におきましては、公務員の給与改者と恩給改定、今回の五月実施の理由、恩給の将来見通し、台湾人の元日本軍人軍属に係る補償、その他の戦後処理問題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑を終わりましたところ、日本社会党、公開党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合及び新政クラブを代表して、片岡理事より、恩給の改定実施時期の本年五月を一カ月繰り上げ、四日から実施することを内容とする修正案が提出され、その趣旨説明が行われました。 本修正案は予算を伴うものでありますので政府の意見を聴取いたしましたところ、田邉総理府総務長官から、政府としては遺憾ながら反対である旨の御発言がありました。 討論なく、採決に入り、片岡理事提出の修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は多数かもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本法律案に対し、各派共同提案に係る恩給の改定実施時期等七項目にあたる附帯決議が各会一致をもって行われました。 以上御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求め官す。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。 よって、本案は可決されました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第一二 住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。建設委員長吉田正雄君。 〔吉田正雄君登壇、拍手〕
○吉田正雄君 ただいま議題となりました住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、住宅金融公庫法等に基づく貸付卸度等について、宅地造成資金の貸付対象を借地方式による宅地造成事業等にも拡大すること、土地担保賃貸住宅貸し付けについて三階以上とされている建物の要件を緩和すること、個人住宅貸し付けについて住宅の親族別に異なった金利で貸し付けを行うこと、個人住宅及び賃貸住宅貸し付けについて、貸し付け後十一年目以降、段階金利制を導入すること、既存住宅貸し付けの貸付条件を法定化すること、公庫融資に係る賃貸住宅の家賃限度額改定の場合の参酌規定を設けること等、所要の改正を行おうとするものであります。 委員会におきましては、住宅建設五カ年計画とその進捗状況、規模別金利及び段階金利制による利用者の負担増と財政の節減の見通し、国内産木村の有効利用、中古住宅貸し付けの拡充、地方住宅供給公社の賃貸住宅の家賃改定と家賃限度額の変更規定の妥当性等について、政府及び参考人に対して質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。 質疑を終わりましたところ、日本社会党を代表して松本委員より、規模別金利及び段階金利制度の規定を削除すること等を内容とする修正案が提出され、続いて討論に入り、日本社会党を代表して片山委員より原案に反対、修正案に賛成、自由民主党・自由国民会議を代表して谷川理事より原案に賛成、修正案に反対、公明党・国民会議を代表して原田委員より原案に反対、日本共産党を代表して上田委員より原案に反対、修正案に賛成の旨の意見が述べられました。 討論を終わり、順次採決の結果、修正案は否決され、本法律案は多数をもって原案通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、坂野理事より七項目にわたる各会派共同提案の附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。 よって、本案は可決されました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第一三 証人等の被害についての給付に関する法律の一部を改正する 法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。法務委員長鈴木一弘君。 〔鈴木一弘君登壇、拍手〕
○鈴木一弘君 ただいま議題となりました証人等の被害についての給付に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、法務委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。 本法案は、警察官の職務に協力援助した者の災害給付制度の改善に伴い、証人等の被害についての給付制度においても同様の改善を行おうとするものであり、その内容は、年金である傷病給付、障害給付または遺族給付の受給権者が、一時的に資金を必要とする場合に、その受給権を担保として国民金融公庫または沖繩振興開発金融公庫から小口の資金の貸し付けが受けられるようにするものであります。 委員会におきましては、証人等の被害についての給付事例、証人等の範囲を拡大することの是非、国選弁護人が被害を受けた場合の補償についての立法化作業の現状、証人等が被害を受けることを未然に防止するための具体策等につきまして質疑が行われましたが、詳細は会議録に譲ります。 質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次いで、本法案に対し、寺田熊雄委員より、政府は証人等が被害を受けた場合の給付額の引き上げについて格段の努力をすべき旨の附帯決議案が各派共同提案として提出され、全会一致をもりて本委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。 よって、本案は全会一致をもって可決されました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第一四 公立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。文教委員長片山正英君。 〔片山正英君登壇、拍手〕
○片山正英君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法律案は、国家公務員等の災害補償制度の改正にならい、公立学校の学校医等の公務災害に係る傷病補償年金等を受ける権利を担保に、国民金融公庫または沖繩振興開発金融公庫から小口の資金の貸し付けを受けることができるようにするものであります。 委員会におきましては、学校医等の業務、処遇、配置等の改善、保健に関する教育の充実、障害児の健康管理の強化等学校保健に関する諸問題につきまして質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑を終わり、討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。 よって、本案は全会一致をもって可決されました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第一五 船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案 日程第一六 船員災害防止協会等に関する法律の一部を改正する法律案 (いずれも内閣提出、衆議院送付) 以上両案を一括して議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長桑名義治君。 〔桑名義治君登壇、拍手〕
○桑名義治君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、運輸委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 まず、船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案は、千九百七十八年の船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約の発効に備えるとともに船員制度の近代化を推進しようとするもので、その主な内容は、第一に、条約の国内実施を図るため、航海当直に関し遵守すべき事項、船舶職員法の適用に関する旗国主義の採用、条約の要件を満たした新たな海技資格、外国船に対する監督等について定めること、第二に、船員制度の近代化を推進するため、航海当直体制の特例、新たに運航士制度を設けること等であります。 次に、船員災害防止協会等に関する法律の一部を改正する法律案は、船員災害防止対策の総合的かつ計画的な推進を図ろうとするもので、その主な内容は、第一に、船舶所有者は、総括安全衛生担当者を選任し、また安全衛生委員会を設置すること、第二に、運輸大臣は、総合的な改善措置が必要な船舶所有者に対し安全衛生改善計画の作成を指示することができること等であります。 委員会におきましては、両案を一括して質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。 質疑を終わり、両案を一括して討論に入りましたところ、日本共産党を代表して小笠原委員より船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案に対し反対の意見が述べられました。 討論を終わり、順次採決の結果、船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案は多数をもって、また、船員災害防止協会等に関する法律の一部を改正する法律案は全会一致をもって、いずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、竹田委員より、船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議及び民社党・国民連合共同提案に係る五項目から成る附帯決議案が、また船員災害防止協会等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、各派共同提案に係る三項目から成る附帯決議案が提出され、いずれも全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 まず、船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 過半数と認めます。 よって、本案は可決されました。 次に、船員災害防止協会等に関する法律の一部を改正する法律案の採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。 よって、本案は全会一致をもって可決されました。 ―――――・―――――
○副議長(秋山長造君) 日程第一七 漁業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長坂元親男君。 〔坂元親男君登壇、拍手〕
○坂元親男君 ただいま議題となりました法律案について、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。 本法律案は、漁業共済事業の健全かつ円滑な運営を図るため、漁獲共済、養殖共済及び特定養殖共済についての共済契約の締結を促進する措置を講ずるとともに、特殊法人の整理合理化を図るため、漁業共済基金を解散し、その業務並びに一切の権利及び義務を中央漁業信用基金に承継させること等の措置を講じようとするものであります。 委員会におきましては、現在の漁業情勢を打開するための基本的な水産政策のあり方、漁業共済制度の位置づけ、法改正の必要性、本制度の低加入率の原因と加入促進策、今回の改正による加入者の増加見込み、共済収支の悪化の原因、特に二百海里ショックとの関係、継続契約方式の導入による利点、国庫補助のあり方等について質疑を行うとともに、参考人から意見を聴取いたしましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 質疑を終わり、別に討論もなく、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、各会派共同提案による中小漁業の経営実態を反映した補償水準の設定に努めること等十項目の附帯決議を全会一致をもって行いました。 以上御報告いたします。(拍手) ―――――――――――――
○副議長(秋山長造君) これより採決をいたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○副議長(秋山長造君) 総員起立と認めます。 よって、本案は全会一致をもって可決されました。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十九分散会 ―――――・―――――