逓信委員会 第5号
- 発言数
- 302 件
- 登壇者
- 25 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1982/04/01
会議録
○委員長(勝又武一君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、宮本顕治君が委員を辞任され、その補欠として山中郁子君が選任されました。 ―――――――――――――
○委員長(勝又武一君) 昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管及び日本電信電話公社を議題とし、昨日に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○太田淳夫君 それでは、昨日に続きまして、予算につきまして質問させていただきますが、最初に、電電公社総裁におなりになりまして、月次決算あるいは金利の考え方というものを電電公社の中に植えつけようといろいろと努力されたようでございますが、五十六年度の成果あるいは五十七年度にどのように生かされていくか、最初に御答弁いただきたいと思います。
○説明員(岩下健君) お答えいたします。 まず、月次決算の件でございますが、これは従来も実はこの月次決算というものをやってはおりました。おりましたし、またこれは法令上定めがございまして、毎月会計検査院あるいは郵政省に合計残高試算表といった形で提出をするということが決まりとしてなっております。ただ、これが実態的に申し上げまして、端的に言えばそれが生かされていなかったということがございます。と同時に、またまとまるのが時間的にも遅くて実際のアクションに結びつきにくかったという点を反省いたしまして、五十六年度の初頭から文字どおり毎月、しかもこれを各機関ごとに、つまり現場機関あるいはその上の管理段階であります通信部、通信局、最終的には本社という形で毎月の収入並びに支出について、またそれぞれのアイテムに従って計画と実績との対比、また対前年度の比較、その際の分析、そういった点に焦点を置きまして実施をしてきたわけでございます。 これによりまして、各現場の機関長を初めとしまして、機関長がそれまではともすれば会計担当の部門に任せ切りにする、あるいは各課長に任せておるというふうな点を、自分自身の目で収入だけでなしに支出につきましてもその執行の状況を見る。これによって、いわゆる会計処理の厳正化は当然といたしまして、経費の使用について有効に企業活動に生かしていく、あるいはまた収入につきましてもより増収を図る、そういった判断なりアクションの糸口をこれに求めるということをねらいとして実施をしてきたわけでございます。ほぼ一年経過をいたしました。正直なところ、まだ多分にこれはトライアル的なところもございまして、なお改善の余地は十分あると思っておりまして、五十六年度の成果を五十七年度に向かって生かしたいと考えております。 なお、これの月次決算の方法あるいはまたフォーム等につきましては、現場機関を中心としまして各機関のかなり自主性に任じておりまして、本社がこれを画一的に統制をするという方法はできるだけ避けて、自主性あるいは機動性が生かせるような、そういった趣旨の点も配慮をしているわけでございます。 それから第二点のいわゆる金利負担の軽減の問題でございますが、電電の場合、先生もよく御存じのとおり、現在五兆三千億円からの長期負債を抱えておる、このための金利負担は四千億円を超える、収入に対しまして一〇%、費用の中でも一一%のウエートを占める非常に大きなものでございます。将来を考えていきました場合に、この金利の負担軽減ということが経営の効率化、ひいては料金水準の維持というものに重大なかかわりを持つという点から、従来ともにやってきたわけではございますけれども、特に五十六年度に入りましてから、まず資金の効率的な使用、これは設備投資の効率化ということもございますけれども、資金調達の方法そのものにつきましても、できるだけ、この設備投資の財源に充当します財源の手当ての方法としましても、借入金ではなしに増収あるいは節約からくる余資を充てる、つまり金利のつかない金で設備投資、サービスの拡張、改善を行っていくという点、さらにはまた手持ち資金をできるだけ効率的に使うことによりまして運転資金をいわば圧縮してこの設備投資の財源に充てる、こういったことによりまして借入金を少しでも減らしていく、これによって金利負担の軽減を図るという努力をしてまいりました。五十六年度、まだ十分な成果とは申し上げられませんけれども、予算に対しまして金利の負担も相当うまく軽減できる見通してございます。五十七年度あるいはそれ以降に向けまして、こういった成果も生かしながら、先ほど申し上げました考え方をさらに実行に移してまいりたい、かように考えております。
○太田淳夫君 以前に配付されましたところの政府関係機関の予算書を見ますと、その十四ページから十五ページぐらいにかけまして公社の損益勘定というのが記載されておりますけれども、それを見てみましても、公社の損益勘定においてどの程度の収支差額があるのか全くわからない状況でございますが、これは国民にわかりやすいように予算書を整備する必要があると考えますが、その点どうでしょうか。
○説明員(岩下健君) お答えいたします。 公社の予算の区分につきましては、公社法の定めによりまして、収入支出予算について損益、資本勘定あるいは建設勘定と勘定の区分に分けまして、さらに勘定ごとに、収入にあってはその性質、支出にあってはその目的に従って区分をするということになっておるわけでございます。 お尋ねの収支差額でございますが、これはいわば損益勘定の支出の一部でございます。一部でございますが、ほかの損益勘定の支出でございます減価償却費それから債券発行差損償却費、これは電電債券の額面と発行価額との差が差損でございますが、これと並びましてこの収支差額、あわせましてこの三つの項目はいずれも資本勘定を通しまして設備の改良投資に充当するという性格でございますし、いわば非現金支出ではございますが、そのまま設備の改良投資の財源として資本勘定に繰り入れられる、こういういわば共通の性格を持っておるわけでございます。そういった趣旨からいまお尋ねの収支差額につきましても、一つの科目ではなしに、「資本勘定へ繰入」という夏のもとに減価償却費及び発行差損償却費とあわせまして表示をしておるわけでございます。ただ、先生御指摘のように、この予算の御審議の参考としていただくために、この予算書のいわゆる予算参照書の一部といたしまして添付をしております予定損益計算書、これは五十七年度の予算で申し上げますと、予算書の八十二ページに掲記してございますが、ここには収益と費用の差、つまり収支差額の五十七年の予定額がわかるように表示をしておるわけでございます。さらに、先生ただいまおっしゃいましたように、当委員会にも配付をいたしました予算の参考資料、これには収支差額という形で取り出してお示しをしておるということでございます。 なお、御指摘のように、公社の財務について少しでもこれが一般の御理解を得られるようにすべきであるという御指摘はそのとおりでございまして、これまでも公社は、いろいろな形でのいわゆるPR的なものを含めまして、こういった明確性といいますか、表示の努力につきましてはしておりますが、なお、今後その努力は重ねてまいりたい、かように思っております。
○太田淳夫君 資本勘定の収入の部に資産充当という言葉がございますが、これについて説明していただきたいと思います。
○説明員(岩下健君) 資産充当、ちょっとこれはなじみにくい言葉でございますが、端的に申し上げますと、手持ち資産に余裕がありました場合に、これを資本支出の財源つまり資本勘定の収入に充当するというのがこの資産充当の性格でございます。これは資本勘定の収入の項の一つの名称として使っております。このいわゆる余裕資産が発生をいたしますにはいろいろございます。増収もございます、あるいはまた予定外の節約もございますし、手持ちのほかの流動資産の効率的な使用によります圧縮といいますか、捻出もございます。
○太田淳夫君 予算上ここ数年は一億円程度を見込んでいるわけですけれども、決算になりますと、五十四年度は四百億円、五十五年度では六百七億円とこれが大きくなっているわけですが、これはもう少し実態に即した額をやはり予算にも計上すべきじゃないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○説明員(岩下健君) 収入予算の算定に当たりまして、より実態に即した的確な見積もりをという点は先生の御指摘のとおりでございます。ただ、この資産充当について申し上げますと、いま申し上げましたように、この手持ち資産の余裕のいわば取り崩しという性格でございますので、予算の編成時点におきましてどれほどそれが可能かということの見積もりが実はなかなかむずかしゅうございます。したがいまして、最小限このくらいはできるであろうという金額、たとえばいまおっしゃいました一億円というものを計上しておるわけでございますが、これが実際の予算の執行の過程におきまして収入が予定に対して上回る、あるいは支出が予定に対して下回るといったことからくる一種の余資といいますか余裕資金、これを予定では設備投資の財源として考えておりました借入金にかえてこういった余資を充てる、これによって、さっきも申し上げました金利負担の軽減、債務の増加の抑制というものに充てるということを実行過程でやっておるわけでございまして、その実施の結果を決算書の段階では、その収入の性格からしまして資産充当という項に経理をしております。その結果、それが予算に対して増額という形で決算をされるという結果になるわけでございます。ただ、基本的には、いま御指摘のように、見積もりに当たってはできるだけ実態に即して正確にということは、今後とも私どもも努力をしてまいりたいと思っております。
○太田淳夫君 予算の効率的な使用というのは、当然これは経営の基本でございますけれども、現実は、需要予測の見込み違いによる過大な設備枠資があったり、あるいは近畿通信局等の不正事件など効率的でない面もあるわけですが、今後の予算の効率的な使用に対する公社の基本的な見解を伺っておきたいと思うんですが。
○説明員(岩下健君) 予算の編成そのものについて、これを厳正、正確にやることはもちろんでおりますが、この執行につきましても、基本的な姿勢は先生ただいまおっしゃったとおりでございます。 収入について申し上げれば、これがすべて事筆活動の源泉といいますか、財源になるわけでございますから、予算収入を下回ることがないように、むしろできるだけ増収を図れるように努力をしていくということ。また、支出のサイドについて言えば、いわゆる支出権的な思想にとらわれずに、予算があるからといって目いっぱい使うというようなことでなしに、本来この事業活動のために一体この経費がどのように生かされるのか、端的に言えば、経費のコストパフォーマンスと申しますか、そういった経費の効率というものを常に考えながらこれを使用していくべきである。その場合に、会計処理を厳正にすることによりまして、いやしくも不正あるいは不適正な経理がなされることがないようにすること、これは当然でございます。
○太田淳夫君 一つお聞きしたいんですけれども、会計検査院が昭和五十五年度決算検査報告の中で、市内交換機設備の設置及び利活用について処置要求しておりますが、その概要についてどのようになっているのか、あるいはその処置要求に対してどのような改善が行われてきたのか、それが五十七年度予算にどのように反映されているのか、その点をちょっとお聞きします。
○説明員(岩崎昇三君) お答え申し上げます。 市内交換設備の余裕設備につきまして会計検査院から御指摘を受けましたのは、百五十四局におきまして四十万八千三十一端子というものが長期間未使用になるということでございまして、それについて早急に有効に利活用を図る手だてを講じろということと、今後こういうことの起こらないような施策を講じろ、簡単に申しますと、そのような御指摘を受けております。
○説明員(岩下健君) ただいま計画局長が申し上げました趣旨の指摘を受けたわけでございますが、この指摘を踏まえまして、五十七年度の建設計画を策定するに当たりまして、従来ともにこれは努力はしてきたわけでございますが、いわゆる設計段階からの効率化、施工に当たっての経費の節減、これは当然といたしまして、まず既設の設備の現況を十分把握した上で、これを一〇〇%むだなく使用できる状態にした後なおかつ足らないものがあれば増設をする、これは将来の見通しでございますが、こういった考え方で五十七年度の基礎工程その他の建設計画を設定し 予算案に織り込んだわけでございます。
○太田淳夫君 次に、電話の普通加入区域の拡大についてでございますが、七キロへの拡大を五十七年度までに計画どおり終了できるのか、あるいは七キロ拡大後の加入区域外居住者の世帯数とその解消策、それについてお聞きをしたいと思うんですが。
○説明員(岩崎昇三君) お答え申し上げます。 加入区域の拡大につきましては、第六次五カ年計画中に約二千区域を計画いたしまして、五十三年度に六百六十区域、五十四年度五百六十区域、五十五年度三百四十五区域、五十六年度二百四十区域というものを計画いたしまして、すべて順調に進んでおります。あと五十七年度百十区域を計画しておりまして、これも見込みでございますけれども、五十七年度内に完了するというふうに確信しております。 なお、七キロメーター門外の世帯数というものが、これは推定でございますけれども約六千世帯ございます。それで五十七年度からは七キロメーター円外の地域におきましても、おおむね十世帯以上の集落というものにつきましては加入区域を設定いたしまして、御希望のあるお方には電話を都会と同じような条件のもとにおつけさしていただくというふうな計画を持っています。
○太田淳夫君 加入区域の拡大を十世帯以上の地域としたその理由とか、あるいはこれをもう一歩前進させまして、全地域を普通加入区域にさせるようなお考えはないでしょうか。
○説明員(岩崎昇三君) まず、後段の方のことについて最初お答えさせていただきたいと思いますが、全国を全部普通加入区域ということにいたしますと、何といいますか、非常に高額な建設投資を必要とする場合で、しかも一軒しかないというようなことが間々ございまして、費用負担の公平性という面から見まして、やはり何らかの制限を設ける方が妥当ではないかというふうに考えているところであります。 それで、先ほどお答え申し上げましたように、十世帯程度ということを申し上げたわけでございますが、この十世帯程度ということで見ますと、六千世帯のうち五千世帯はその中で解決されるということになりまして、残りが千世帯程度になるわけでございますが、これは千世帯と申しておりましても、ほとんどが住宅ではございませんで、何か事業をしておるというような場合が多うございますので、そういう方々にはやはりいままでと同じような形で必要な費用負担はしていただくということの方がより社会的に見て妥当ではなかろうかというようなことを考えて、一応十世帯という線を決めたわけでございます。 なお、十世帯と決めておりましても、ケーブルが近傍に走っておりますれば、当然そこが二世帯であろうと一世帯であろうと同じような形で救済させていただきますので、大体の御不満はそれでなくなるのではないかとわれわれは考えております。 なお、ケーブルが行ってないようなところに二世帯、三世帯というような集落があった場合にどうするかということでございますが、それらにつきましては、公衆電話をつけさしていただくというようなことで対処していきたいと考えているところでございます。
○太田淳夫君 細かくなりますけれども、プッシュホンの設置数は前年度に比べまして五十二万増の百十五万と大幅に伸びているんですが、これはどんな理由でしょうか。
○説明員(信澤健夫君) お答えいたします。 プッシュホンにつきましては、現在、短縮ダイヤル機能と一体のものとして、付加使用料は千三百円ということで提供しておるわけでございます。短縮ダイヤルを利用していらっしゃるお客様が、最近の調査によりますと若干少ないという事実がわかりまして、全体の二割程度のお客様は短縮ダイヤルを利用されていないというような状況もございます。 それからプッシュホンを利用しやすい料金にしてほしいというような要望が強いというお客様要望もございますので、プッシュホンから短縮ダイヤル機能を分離して、短縮ダイヤル機能つきのプッシュホンと、それから短縮ダイヤル機能のないプッシュホンと、二つに分けて提供をすることを検討しております。そうすることによって、プッシュホンそのものの普及が従来以上に図れるのではないかということで、五十七年度予算では従来のテンポに比べて多くプッシュホン自身の販売については計上いたしました。準備が整い次第、郵政省の認可をいただいて実施をしたいと考えております。
○太田淳夫君 そうしますと、そのプッシュホンと短縮ダイヤルサービス、それぞれ分離して、それぞれに制度、料金を設定するということを予定されていると思いますが、既存のプッシュホン利用者に対してどのような周知を図っていく予定ですか。
○説明員(信澤健夫君) 郵政省の御認可を得次第プッシュホンの利用者に対しましては新聞等で周知徹底を図りますし、それから毎月お客様にお送りしておる領収書なども利用しながら、できるだけ利用者の方々に周知徹底を図るように措置をする予定でおります。
○太田淳夫君 使用料が安くなれば利用者も多くなると思うんですけれども、福祉対策用機器であるシルバーホン「あんしん」というのがありますが、現行の三千五百円の付加使用料も安くして普及を図るべきだと考えますが、その点はいかがでしようか。
○説明員(信澤健夫君) シルバーホンの「あんしん」につきましては、先生御指摘のとおり福祉用ということで開発をいたしております。ちょっとコストがかかっているということもございまして、もっと安いコストでできるようにできないかということで内部で検討をしておるところでございますけれども、シルバーホンにつきましては三分の一程度各市町村でその料金の負担をしていただいているというような事実もございまして、公社としてはできるだけ機能はそれほど落とさずにコストの安い製品を開発するような努力を今後とも続けてまいりたいと思っております。
○太田淳夫君 臨調の第一次答申で業務能率の向上についていろいろと指摘をされているわけですが、特に電報部門におきましては、夜間受付業務の縮小、配達業務の民間委託とか、あるいは電報受付の統合等は従来から推進されてきているわけですけれども、今後は従前に増してどのような促進施策を講ぜられる予定でございましょうか。
○説明員(稲見保君) お答えいたします。 御指摘の電報部門に関する一層の合理化の問題でございますが、電報事業につきましては、御案内のとおり戦後もずっと継続して赤字が続いておりまして、これが対策として各種の自動化等々の合理化も進めてまいったわけでありまして、現にそれらがさらにまた継続して実施中でございます。その中には、いまお話ございましたような受付局の統合であるとか配達業務の民間委託等も含まれておりまして、これもさらに継続実施中でございます。しかしながら、これで十分ということではございませんので、今後につきましても、長期的に技術面、さらには経営面を包含いたしました総合的な改善計画を構想しております。 若干、具体的な面に触れますと、もうすでに時代おくれで、しかも人手を食う古い受付、通信設備、これをもっと楽に人手が少なくてできるような設備に更改をする、あるいは電報の疎通のために独立のネットワークを持っておりますが、これを近代的なパケット交換網と共同利用をしてコストを下げる、さらには夜間の要員の配置がはなはだネックになっておりますので、サービス水準をある程度調整することによって夜間の負担を軽くする等、そういった総合的な近代化、合理化施策を進めてまいるし、あわせて各方面のコンセンサスが得られれば料金の問題につきましても調整をしてまいりたいというふうに考えております。
○太田淳夫君 電電公社だけでなくて、電報業務を受託している郵政省においても、今後どのような効率化対策を考えてみえますか。
○政府委員(魚津茂晴君) 郵政省といたしましては、電信業務を受託業務として取り扱っているわけでございますが、この受託業務の分野においても、先生仰せのとおり適切な効率化、合理化を図っていく必要がある、基本的にはそういうふうに考えているわけでございます。 このようなことから、毎年度、日本電信電話公社との協議のもとに郵便局における電報配達事務の公社直営化、電報配達郵便局の統合及び定員の縮減等を計画的に実施してきているところでございまして、こういったことから、昭和五十五年度までに約四千五百局について配達事務の公社直営化等を図っておりますし、また約四千二百局について夜間の電信内務事務の公社直営化を行うなど、延べ八千七百局に及んでいるところでございます。
○太田淳夫君 次に、電電公社で販売されておりますコードレスボンと自動着信転送装置の普及状況、五十七年度の販売計画について御説明願いたいと思うんですが。
○説明員(信澤健夫君) お答えいたします。 コードレスボンにつきましては、五十五年の五月から東京と横浜、名古屋、大阪、四大都市で販売を始めておりまして、逐次販売地域を拡大しております。五十七年度からはこれを全国に拡大をする予定でおります。昨年末の設置数といいますか、それまでの累計販売数は、四地域だけでございますけれども七百五十個ございました。五十七年度には全国に拡大いたしまして四千五百個の販売を予定してございます。 それから自動着信転送サービス、転送電話と称しておりますが、こちらにつきましては、五十七年の二月から横浜市内の一部の局で試験的に販売を始めております。まだ一カ月ほどしかたっておりませんが、四十人の方に利用をしていただいております。五十七年度につきましては、この横浜地域での利用状況を勘案しながら大体御利用が順調にいただけるということを確認した上で、東京、名古屋、大阪、それから横浜の全地域に拡大をして、その後逐次全国までこのサービスの提供地域を拡大していく予定にしてございます。
○太田淳夫君 最近、市場に電電公社の販売しているコードレスボンや自動着信転送装置と類似のものが出回っているわけですけれども、これらの機器は公社の認定を受けた自営機器なのか、またどのような仕組みになっておりましょうか。
○説明員(斎伯哲君) お答え申し上げます。 ただいま営業局長からお話しいたしました公社の商品と違ったものが出回っているということについての御指摘でございますが、公社で認定しておりませんコードレスボンあるいは自動着信転送装置が相当出回っておるわけでございますが、現在まで把握している数字を申し上げますと、コードレスホンでは約千二百五十件でございます。一方、自動着信転送装置は約三百六十件ほどでございまして、それらを公社が見つけました場合には、お客でございます加入者の皆さんに十分説明いたしまして所定の措置をとるようにお話を申し上げているところでございます。
○太田淳夫君 そういった機器を売っているところがあるわけでございますけれども、電電公社としては利用者保護の立場から無認定機器を売っている販売会社に対してどのような指導を行っているのか、あるいは週刊誌等にいろいろと広告されますが、そういった広告についてはどのように措置されようとされていますか。
○説明員(斎伯哲君) いまのような設備が出回っていることに対しまして、国民の皆さんあるいは加入者の皆さんに御迷惑がかかっているのではないかという御指摘と了解いたしますが、私どもといたしましても、お客あるいは加入者の皆さんに御迷惑あるいは誤解などを与えることがございませんように、従来から再三にわたりましてメーカーあるいは販売業者に申し入れをしてきているところでございまして、この数年間でも約十社、二十回ほどにわたりましていろいろと申し入れをしてきております。最近では大分自粛ムードになってきているように見受けておりますけれども、まだまだ完全とは言えない状態でございます。 ちょっと最近の私どもの動きを御報告さしていただきますが、たとえば昨年の暮れには日本雑誌広告協会にお話を申しまして、不法施設が電電公社の認可を受けるまで広告の掲載などはしないようにというような申し入れもしてございます。それから昨年の十月でございますが、日本広告審査機構に対しましては、非常にはでに広告をしておりましたところに、早急に電電公社の認可を得てから広告をするようにというようなことでお話をしてございます。ただし、現在までにその認可申請というのは来ておりませんので、それについては措置できておりませんけれども、こういったものにつきましては常に公社の認可を受けてからやるようにということを強く申し入れているところでございます。
○太田淳夫君 今後も、いろんな技術革新がますます進むにつれまして、こういった種類の機器が市場に出回ってくると思うんですが、その対策として公社は認定機器であるか否かを十分利用者に周知させなければならないと思いますが、その点どのようにお考えでしょうか。
○説明員(斎伯哲君) 御指摘のとおり、技術が進みますにつれまして新しいいろんなサービスが出てまいりまして、これを便利に安く使っていただくことは大変結構なんでございますが、御自分の都合だけ考えておりまして、ほかのお客さんに御迷惑をかけるという点も間々ございます。そういったことを防止するために公衆法に基づきまして技術基準を定めているわけでございまして、たとえばメーカーあるいはお客の利便なども考慮いたしまして、メーカーから一括して型式認定というようなことを申請させるようにいたしまして、これで技術認定をしております。 こういった正しく認定を受けた場合には、一応公式には官報に公示いたしまして皆さんに周知することにしておりますけれども、ちょっと官報では固過ぎて十分お客さんの御理解が得られない面もございますので、そういうことも考えまして、たとえば認定いたしますと型式認定のマークというのを決めまして、これをきちんとその品々につけていただきまして、お客さんが一日見ればいいかどうかということがわかるようなことにしてございます。ただ、そういうこと自体もお客によっては御存じない方もあろうかと思いまして、たとえば電話帳でございますとか、あるいは公社の発行いたしますパンフレットその他にこの辺の事情をよくお客さんがわかるように書きまして、いま言ったような型式認定の載っていないものはお買いにならない方がよろしいとかいうようなことを十分周知しているつもりでございます。さらに一層そういった周知をしていきたいというふうに考えております。
○太田淳夫君 電電公社では本電話機の自由化に向けて検討されている様子ですが、この本電話機を自由化する理由あるいはその検討状況について御説明願いたいと思います。
○説明員(信澤健夫君) お答えいたします。 電気通信サービス、電話を中心とするサービスは、全国積滞解消いたしまして量的拡大の時代から質的な充実の時代へと移行して、これからますます高度化、多様化してまいることが予想されます。公社としても、より一層便利で多彩なサービスを利用者が自由に選びながら御利用いただけるようにしていく必要があるのじゃないかと考えておるわけでありますが、そのためには宅内サービス、お客様の宅内の部分のサービスについて従来の考え方を少し改めまして、公社の事業活動の活性化も図りながら、いろいろな宅内機器、電話機器類の普及、拡大を図っていく必要がある。 そのために、いろいろ考えなければいけないことがあるわけですけれども、その一つとして、従来はすべての加入者の通話が確実に行われるようにしなければならないというような観点から、加入者は少なくとも一台目の電話は、これを本電話機と言っておりますけれども、公社の電話機を設置しなければならないということになっておりました。しかし、先ほど申しましたように、ますますいろいろな多様化する機器が出てまいりますし、民間の各種電話機も技術水準が向上してまいりまして品質等も大変安定をしてきております。そこで、従来のルールを改めまして、本電話機を含む宅内設備については利用者が自由に購入して設置できるようにしていくべきではないかというふうに考えておるわけであります。しかし、そのような施策を実施するためには、現在の公衆電気通信法の法律改正を必要とする事項でございますので、郵政省の御指導を得ながらひとつ早急に検討をいたしまして、法律改正等についての準備を進めてまいりたいと思っておるところでございます。
○太田淳夫君 郵政省のただいまの電電公社に対する御意見はどうでしょうか。
○政府委員(守住有信君) 宅内機器の自由化と申しますか、最後に残っておるのがいま公社から御説明のございました黒電話の本電話機でございますが、私どもも内部にプロジェクトチームを最近つくりまして、公社の御意見、要望ともよく謝整しながら、その法律改正作業に向かって連携をとりながら取り組んでいこう、こういう姿勢でございます。
○太田淳夫君 次に、電電と郵政の職域病院について、ちょっとお尋ねしますけれども、第二臨調の第一次答申の中では、「経営形態等を含め抜本的検討を行う必要がある」、こういうふうになっておりますが、この職域病院の収支状況や利用状況はどのようになっておりましょうか。また、この職域病院をたとえば共済組合経営に移行する等のそういった具体的な考え方はお持ちでしょうか。
○政府委員(奥田量三君) 郵政省の逓信病院についてお答え申し上げます。 郵政省所管の逓信病院の収支状況、最新の決算は昭和五十五年度でございますが、それによりますと、病院全体で収入が約五十九億円、支出が約百五十七億円、したがいまして、収支差額がマイナスの九十八億円というような状況になっております。 また、利用状況は、入院患者が約三十四万人、外来が約百十九万人というような数字になっております。 この病院の運営の改善の問題につきましては、先生御指摘のとおり、昨年の臨調の第一次答申でもいろいろと指摘がなされているわけでございますが、私どもとしては、この答申の趣旨に沿い、またそれ以前から努力もしている面もあるわけでございますが、たとえば診療料金の単価の是正でございますとか、またいわゆる一般開放、職員以外の方にも病院を利用していただくという措置につきましては、一昨年末来、鋭意取り進めてまいりまして、これまでに十六病院中十一の病院の一般開放が実現をいたしております。そのほか、病院の運営体制その他につきましても鋭意努力をいたしまして改善に努めてまいっておる、またこれからも努めてまいりたいと考えている次第でございます。
○説明員(澤田道夫君) 電電公社の所有しております逓信病院、全国で十七病院持っておりますが、この収支状況を最近の決算でございます昭和五十五年度で御説明申し上げますと、収入が八十六億円、支出二百七十七億円、収支差額が百九十一億円でございます。 それから同じく五十五年度におきます利用状況でございますが、入院が四十七万四千名、外来百三十七万五千名、合わせまして約百八十五万名の利用になっております。 それから病院の運営の問題でございますが、過去一つの逓信病院が郵政省と電気通信省二省分離のときに分から、それがそれぞれ発展してきたという経緯もございます。大体郵政の人事局長からの御説明と重複いたしますので、重複いたします部分を避けて御説明申し上げますと、一般開放につきましては十七病院中八病院、これを済ましております。それから職域病院でございますので、医療費の体系というものが若干一般の病院と異なる面がございまして、この辺につきましても、たまたま本日、五十七年四月一日から単価の改定ということも実施いたしております。 以上でございます。
○太田淳夫君 いわゆる職員病院の赤字をいろんな郵便や電報、電話等の利用者に負担させることも問題があろうかと思うんですが、そういった意味で独立採算制の考え方を取り入れることや、あるいは第一次答申では当面特に利用率の低い病院とか小規模病院などの整理統合が指摘されておりますけれども、この点はいかがお考えでしょうか。
○政府委員(奥田量三君) 郵政省あるいは電電公社もさようかと存じますが、逓信病院につきましては一般の病院とやはり性格を異にしているところがあると考えているところでございます。すなわち、私どもの職員につきましては、たとえば深夜交代制の勤務がございますとかあるいは外務作業に従事する職員が多い、こういったことなど、そういう各職場の実態に即したきめの細かい健康管理を行う必要がある、つまり一般の疾病の治療のほかにそういった職員の健康管理という任務も持っております。また、そういった職場の状況から、病気にかかった職員の早期の職場復帰を図る、あるいは職業性の疾患に対する対策を実施するなど、そういった事業運営と密接な関係を持っているというふうに考えておりまして、したがいまして、直ちに病院を単独で独立採算というふうに考えるということは、いささかなじまないところがあろうかと考えているところでございます。しかしながら、御指摘のとおり部内医務機関の運営の改善については現在の収支状況等からいたしまして大いに改善の必要があると考えているところでございまして、先ほど申し上げました施策を初めとして今後一層努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
○説明員(澤田道夫君) 公社について申し上げます。 先ほどの人事局長からのお話とほとんど類似するわけでございますが、公社の逓信病院、これは簡単に申しまして職員、家族の健康管理をまずしっかりやっていこう、そして不幸にも病に倒れた場合に、これの早期発見、早期治療、また行き届いた療養を行って早期に職場に復帰する、そういうことによりまして事業を支えております健全な労働力を確保していこうという趣旨でつくられたものでございまして、事業の経営とある意味で一体をなすものというふうに考えております。 そういう意味で、過去いろいろ役割りを果たしてきたわけでございますが、その過程におきまして相当なレベルの医療施設を持ち、かつ人的にもあるレベル以上の能力を持っております。これらの能力をまず効率的に活用するということを第一義的に考えまして、その他、各種多角的な効率的経営のための検討を進めておる段階でございます。
○太田淳夫君 郵政の逓信病院につきましては、十一病院がすでに一般開放しているということでございます。あるいは電電公社の関係では単価の改定をきょうからということでございますが、郵政省の病院の方で、一般開放後の利用状況あるいは収支への影響というのはどうでしょうか。また、これによって組合員に対する診療への影響というのはどのようになっておりましょうか。
○政府委員(奥田量三君) 郵政省の逓信病院では、先ほども申し上げましたとおり、一番最初に一般開放をいたしましたのが一昨年の暮れでございまして、その後、逐次一般開放を進めてまいりました関係上、循還――ラウンドでの状況というものを的確に把握する時期にはまだ至っておりません。これまでの状況をあらまし見てみますと、おおむね利用人員で一割ないし一割強の増加ということになっております。また、収入の方ではおおむね二割程度の収入の増加という状況に相なっております。これが今後どうなりますかということにつきましては、われわれも病院側も努力をいたしまして、さらにいい結果が出るように努力してまいりたいと考えているところでございます。 なお、一般開放いたしました結果、職員あるいは家族の診療についてのお尋ねでございましたが、これまでのところ、特にそれによって何らか支障等の影響が出ているということはございません。
○説明員(澤田道夫君) 電電公社所管の逓信病院のうち、八病院の一般開放を済ましております。一番最初に開放いたしましたのが仙台にございます東北逓信病院、これは昭和五十五年八月でございまして、約一年半の実績を見ておるわけでございます。ただ、この病院は同じ昭和五十五年二月開院でございまして、開放前後の比較という点では大変むずかしゅうございますが、現状、入院患者につきましては約三五%が部外の方々、外来につきましては約二五%の方が部外の方々、かつ病床の回転率あるいは収支のバランスという点におきまして十七病院のうち一番よい成績を残しておりますので、今後、他の病院の開放もそういうふうな方向に実勢として向かっていくのではないかという感じがいたしております。 なお、残りの七病院につきましては、昨年五十六年の秋以降の開放でございまして、比較すべき資料が必ずしも十分ではございませんが、昨年九月に開放いたしました伊豆の逓信病院、これにつきましては開放後二カ月間、十月ないし十二月とその前年の五十五年の同期との比較で見てまいりますと、患者数におきまして約一五%の増加、これはまだ一般開放直後の二カ月でございますが、そういう数字を得ております。
○太田淳夫君 先ほど電電公社からは四月一日から単価を改定するというお話がございましたが、郵政省の方からはそういう御答弁がありませんでしたが、やはり収支を圧迫している原因の一つに、収入の基本となる診療単価を保険医療機関の診療単価に比べて低く設定しているところに問題があるんじゃないかという指摘もあるわけですが、この診療料金体系の見直しはやはり共済組合の短期経理収支に直接影響を与えるわけですので、その調整には困難があろうと思いますが、どのような改善がなされているのか、また改善による増収はどの程度を期待されているのか、この点をお聞きしたいと思います。
○説明員(澤田道夫君) 郵政省の人事局長から順次お答えいただくわけでございますが、ちょっと先ほどの発言について補足さしていただきます。 私どもの病院が従来一点単価八円で運営いたしておりましたのを四月一日から九円に改定したということでございまして、私の方から言うのはおかしゅうございますが、郵政省はその前から九円で運営されておるわけでございます。
○政府委員(奥田量三君) ただいま電電公社の方からお答えもございましたとおり、郵政省の逓信病院につきましては去る昭和五十五年の四月からそれまでの一点単価八円を九円に改定をしているという事情でございます。今後につきましては、先生からも御指摘がございましたように、一方では、郵政省の医務機関は先ほども申し上げましたような健全な労働力の確保、それによる事業の円滑な運営という目的を持っておりますし、一方では、共済組合の財政にも影響を与えるというふうなこともございまして、その辺を総合的にさらに検討をしてまいりたいと考えている状況でございます。
○太田淳夫君 いま九円で並んだということでございますが、今後の見通しとしましては、この診療料金を保険医療機関の診療料金一点十円にする、そういった方向にあるのかどうか、その点をお伺いしたいと思うんですが。
○政府委員(奥田量三君) この点につきましては、ただいまも申し上げましたとおり、職員の健康な労働力を維持、確保する、それによって事業を円滑に運営するということ、また病院の性格としまして、当然職員の厚生、福利という面もございます。さらに共済組合への影響ということもございまして、ただいまの時点では検討課題とさせていただきたいということで御了解をいただきたいと存じます。
○説明員(澤田道夫君) 私どもの考えでおりますことを人事局長から言い尽くしていただきました。
○太田淳夫君 東京逓信病院ですが、いよいよ新築して四月十七日から診療開始されるそうですが、この五十五年度の逓信病院の収支状況を見ますと、病床利用率が八八%と満杯に近いのに収支率が四八%と低いわけですが、この理由はどのように把握されておりますか。
○政府委員(奥田量三君) この逓信病院の収支の改善につきましては、いろいろと努力もしておりますし、またやってまいらなければならないと思っておりますが、先ほど来申し上げておりますようにい。職域病院という性格から患者である職員の立場に立った診療あるいは投薬等をやっていかなきゃいけないということ、またこれも繰り返しになりますが、病気診療のほかに一般の職員の定期健康診断というような仕事も分担をしております。これは部内の逓信病院一般の問題でございますが、さらに東京逓信病院につきましては、やはり全国の逓信病院の中央病院という性格からいたしましていろいろな調査研究、特に職業性疾患についての調査研究のセンターというような役割りも持っておりますので、収支状況を見る場合にはこういった要素も加味して考える必要があるものというふうに考えております。いずれにいたしましても、東京逓信病院については現在まだ一般開放も行っておりません。それらの問題も含めまして、今後、一層経営改善の努力を進めてまいりたいと考えているところでございます。
○太田淳夫君 それでは、昨日も公社の経営形態についていろいろと同僚の委員からも御質問ございましたが、この経営形態につきましては、臨調を初めとして各方面でいろいろと論議されておりますけれども、郵政大臣はどのようにお考えでございましょうか。
○政府委員(守住有信君) 先生も御案内のとおり、公衆電気通信事業と申しますのは国民生活に不可欠なサービスを提供いたさなければなりませんし、今後ともその使命は当然でございますが、また一方では、国の全体として見ましても総合安全保障や通信の秘密を確保するというような面でのいわば国民の基本的人権とも深くかかわってくるきわめて高度な公共性というものを持っております。それからまた、一方、全国的に単一で代替手段がないという強い独占性と申しますか、そういう性格の特徴を持っておりますので、経営形態をいろいろ臨調等で御検討いただくに当たりましては、その特性というものを踏まえられまして、それをまず第一義に考えていただきたい、こういう私どもの考え方でございます。 それから次に、やはり独占の巨大性という問題もございますので、そこから出てきますところの利用者、国民に対するための歯どめの問題、これを外して非常に自由にということに相なりますと他律的な抑制が働かない、自由な自主的な経営ということになりますと果たしてこれが国民にとってよいのかどうかという視点もあろうと思いますし、また規制にかえまして分割とかいう論もあるようでございますが、そういう分割による競争原理の導入というのが果たしてできるのかどうか等々につきましても十分深く御審議をしていただきたい、こういう考え方でございます。この点、特に、特殊会社といえども株式会社でございますけれども、公社であるがゆえに現在要請されておりますところの職員の政治的中立性の問題、あるいは特定利益の偏重を排除するという措置がとられておるわけでございますが、そういう点も失われることになるという面から、やはり通信の秘密の確保のいわゆる組織的な体制等々について問題が出てくるのではないか、そういう側面にも大きな影響が出てくるのではないかと私ども心配もいたしておるところでございます。 それからもう一つは、株式会社形態では経営に対する国の関与がこれは当然弱まるわけでございますが、他方では冒頭申し上げました独占の弊害が強くなりまして、あるいはまた他の面で公社であるがゆえに保護されております租税という問題、あるいはさらに株式会社なるがゆえの配当という問題が、これは構造的な問題でございますので、結局コストにはね返りまして、毎年このコストが追加されてくるのではないか、そうしまして結局国民の皆様に料金値上げという形で負担を増すのではないかというふうに危惧をいたしておるところでございます。したがいまして、この電電公社、公衆電気通信事業の経営形態の変更という問題はその及ぼすところがきわめて多面的で大きいというふうにとらえておりますので、行政調査会におかれましては、結論を急ぐことなく、国家的、国民的なそういういろんな側面への影響というものを十分御検討いただきまして御審議を賜りたい、こういう立場、気持ちでおる次第でございます。
○太田淳夫君 いま郵政省のいろんなお考えが述べられました。われわれの党としましても、いまいろいろと勉強中でございますので、公社からもお聞きしておきたいと思うんですが、この公社の経営形態につきましては、現行の公社制度では問題があるということをよくおっしゃっておりますが、総裁としてどういうところが問題であると認識されておりましょうか。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 私ども、公社制度につきましてはこれまで三十年の歴史を経てまいりまして、幾多問題点があるという認識を持ってまいりました。公社法は、そもそも制定されましたときには、やはり公共性の維持ということと同時に、また独立採算制の企業性という面も考えてつくられておったはずでございますけれども、現実の運用面を見てまいりますというと、制度そのものというよりも、その実行、運用面におきましていろいろな問題が出てまいりまして、私どもの企業的な活動、弾力的な運用というものがきわめて制約を受けておるという現状がございます。 過去にも、第一次の臨時行政調査会あるいは公共企業体等基本問題会議、その他幾多の機会にそういった面につきまして公社の考え方を述べてきたところでございます。現実には、昨年第二次臨調の第一次答申の中で、私どもも公社の現状と公社制度の問題点ということを説明いたしまして、さらに経営形態は民営をも含めて抜本的に検討するという第二次臨調の第一次答申がございましたので、これに向けまして私どもとしましても当事者として勉強をしたところでございます。もちろん基本的な考え方としましては、私どもが経営形態をどうこうするということではなくて、あくまで勉強するということで検討をしてまいったわけでございます。 一つは、そこで問題点でございますけれども、現在の予算制度、拘束予算制度というのが国の一般の行政官庁と全く同様な形になっておって、やはりそこに企業的な弾力性というものを持たしていただかないと、これまでは非常に高度成長で電話はどんどんただつけていけばいいという時代でございましたけれども、低成長に入りまして、しかも財務面で見ましてもどうしても収入の伸びよりも支出の伸びの方が二、三%上回っているというような状況でございまして、こういう中でやはり企業の活性化を図り、かつまた今後の展望をいたしますというと、新しい情報化時代に備えまして、高度情報システム、私どもINSと呼んでおりますけれども、こういった方向に向けまして進んでいくということになりますというと、弾力的な企業活動ということになりますと、やはりすべてまず予算ありきということで、それの制約ということではいけないので、予算というものは一つの枠であって、その枠内におきましてわれわれとしてはその枠の以内におさめるような企業努力というものも重ねながら、やはり決算主義と申しますか、決算がすべてである、そういう決算の結果を見ましてどういう企業の実態になっているかということから、やはり私どもの内部保留をどうするか、あるいは債務償還をどういうふうに持っていくのか、あるいは支出の削減あるいは増収に努力していただいた職員にどういうふうに対応していくか、こういった面でもやはり考えていくというような、こういう企業的な面もございませんというと今後のむずかしい時代に対応していけないのではないかということを考えております。 また、さらに私ども、資金面におきましても現在国庫預託の原則になっております。しかし、これはそのかわり、もし赤字になれば国から一時借入金もできるというような制度がございますけれども、こういった国のバックアップというのはとかく経営というものをルーズにするというか、もし困ればという、そういう気持ちというのがありますというと、こういうむずかしい時代に備えて、私どもは自主的な一つの活動という、企業の活性化と申しますか、そういうことを考えました場合にいろいろ問題点があるのではないかというようなこういった、そのほかもまだ若干ございますが、長くなりますので、その辺のところが、まず私どもの一番問題点ではないかと考えておるところでございます。
○太田淳夫君 私どもも、国民の主権である通信業務に携わっている電電公社と監督官庁である郵政省とでいろいろと争ったり意見の相違があってもらっては困るわけでございますが、いま郵政省側のお話の中に、株式会社になった場合には税金や配当支払いによってそれが料金アップにつながっていくんじゃないかという、こういう考え方を指摘されたわけですが、やはり私たちも国民にいろんな面で負担がかかるようなことがあったらこれは困るわけでございますので、その点についての電電公社のお考えはどうでしょうか。
○説明員(岩下健君) お答えいたします。 これは申し上げるまでもないことでございますが、私どもの事業の基本的な責務は、端的に申し上げまして、お客様がよりよいサービスをできるだけ安い料金で御利用いただけるようにするということが基本的な責務だというふうに考えておるわけでございます。これは、いまお尋ねの経営形態のいかんにかかわらず、私どもの基本的に果たすべき社会的な使命だというふうに認識をしておるわけでございます。したがいまして、最も利用者の皆様の利益につながるには一体何がいいのか、何をなすべきなのかということが私ども現在やっておりますいわゆる勉強の基本的な視点になっておるわけでございます。 ただいま御質問の税負担の問題等、この辺はかなり具体的な個別の問題でございますので、まだ私どもその勉強をする段階に具体的には至っておりませんけれども、いずれにいたしましても、私どもが資料として臨調にお出しをしておりますいわゆる三つの経営形態のいずれにおきましても、仮に負担の増加する部分がございましても、事業全般にわたります機動性あるいは弾力性の発揮によってもたらされる一層の効率化ということによってこれを吸収して、いささかも利用者の皆様にこういった負担が転嫁されるということのないように努力すべきである、かように考えております。
○太田淳夫君 いま三案を出して勉強中だということでございますが、やはりこれは利用される国民の皆さん方にも大きな影響を与える問題でございので、メリット・デメリットについては十分な研究をされたと思うんですね。ですから、電電公社ではいまはまだ出していないとおっしゃっているけれども、実際にはきちっと計算されているんじゃないかと私は思いますよ。 また、KDDも民営化したときには資産の再評価等もされているわけですが、せんだっての郵政大臣のお話にもありましたけれども、簿価九兆円という大きな資産を持った事業になるわけですが、この再評価についてはどのようにお考えでしようか。
○説明員(岩下健君) 電電公社におきます再評価につきましては、昭和二十年代の後半に一般の企業におきまして、戦後のインフレの時期に遭遇したこともありまして、先生も御存じかと思いますが、資産の再評価法に基づきまして再評価が実施をされました。ちょうどこれと時期を合わせまして公社におきましても、これは公社法施行法の定めによりまして、昭和二十九年、一般の電気通信設備あるいは土地全般にわたりまして再評価を実施いたしました。これ以外では、当時、在外資産として再評価の対象になっておりませんでした小笠原あるいは沖縄にございます土地等につきまして復帰に際しまして再評価をしたということだけが、いままでの再評価の実績といいますか、実施の措置でございます。 商法の定めによりましても、先生御存じのとおり資産の評価は取得価額をもってするということでもございますので、現在に至るまでいま申し上げました以外の再評価は実施しておらないわけでございますが、お尋ねの経営形態の問題に関連いたしましての再評価の問題については、当事者として現在いろいろ広く経営形態全般についての勉強中ではございますけれども、いまの資産の再評価といった個別、具体的な問題につきましてはまだその段階には至っておらないということで現在でのお答えにさせていただきたいと思います。
○太田淳夫君 最後に、総裁に。 きょう電電公社のいろいろな問題につきまして重点的に質問させていただいたわけでございますが、やはり国民の主権であります電気通信をその業とされておるわけでございますし、国民サイドに立った公社の健全な運営をこれからも行っていただきたい、そう思うわけでございますが、いろいろと改善すべき問題等もあろうかと思いますが、その点どのように今後されていくのか、お伺いしたいと思います。
○説明員(真藤恒君) お答えいたします。 いま説明の中に収入の伸びと支出の伸びが伸び率で逆ざやになっておるということを申しましたが、言いかえれば収支差額がだんだん悪化しておるということでございます。当面、私どもの責任は、この収入の伸びと支出の伸びを平行線に持っていくということが当面の義務かというふうに考えまして、いま具体的にこの面につきましていろんな施策を実施に移しておるところでございますが、おかげで五十六年度ではかなり数字の傾向も変わり始めておりますので、五十八年度、九年度あたりでぜひ収支の伸び率を平行線に持っていくということを私自身の当面の目標にいたしております。できそうな気もするし、むずかしいような気もするというのが現状でございますが、自信のないことでもなさそうだという感じはしております。
○太田淳夫君 最後に、大臣は監督官庁としていろいろとお考えだと思いますが、現行公社経営の中にある問題についてもよく御承知していると思いますが、やはり国民がひとしく通信の利益を享受できるためにもいろいろと電電公社として努力されると思いますが、郵政大臣もこの問題についてどう対処されるのか、御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(箕輪登君) 先ほど守住局長からお答えしたことで大体尽きるわけでございますけれども、何分、いま承りますというと、たとえば民営化になった場合に電電公社の資産はどのくらいになるのか、再評価したならどのくらいになるのかというようなことがまず基本になりますが、そのことにつきましても電電公社はいま勉強中だ、明らかな数字が出てきておりません。ただ、わかっておるのは簿価だけがわかっておる。二十九年に再評価をした、それ以来三十年たつわけですが再評価していないという状況でございますから、こういう点も考慮に入れながら、本当に民営化した場合に良好なサービスを低廉な価格で国民に与えるというような民営化ができるのかどうかということを憂慮いたしております。そういう点も含みながら臨調で慎重な審議をしていただいて、臨調から答申が出た場合には、私は内閣の一人でございますので、これをやはり尊重してまいらなければならない、こういうことがありますが、い文言ったようなもろもろの問題を含んで、ひとつ臨調で、あせらなくて結構ですから、慎重な検討をしなきゃだめだ、事間違えるというと大変なことになりますので、そういう点を臨調でもやはり検討してもらいたい、こう考えておるところでございます。
○太田淳夫君 終わります。
○新谷寅三郎君 私も、きょうは大体、電電公社の問題に関連して質疑をしたいと思います。 〔委員長退席、片山甚市君着席〕 まず第一に、電電公社がこの三十年来継続してやってこられた年次計画、第六次の五カ年計画が五十七年度で終わるわけですね。第七次の年次計画についてはどういうふうにされるか。これはおくれますと、関係者が非常に困るわけですね。機材の調達の問題、それから職員の再訓練あるいは配置転換の問題、それから技術開発についての方向づけの問題、こういったのがやはり年次計画を中心にして大体の方向が決まってくるわけです。それについてはもちろん何か御計画があると思いますけれども、いまどういうふうな目標を持って年次計画をお立てになっているのか、総裁に伺いたいと思います。
○説明員(真藤恒君) いま私ども御承知のような問題について作業を進めておりますが、INSいわゆる高度情報通信網についての位置づけというものが十分固まっておりませんでしたものですから、それについていろいろ討議いたしまして、いま一応INSに対する公社の対応というものを、大体の形をつくりまして、それをペースにしていま中期計画の作成を進めております。 〔委員長代理片山甚市君退席、委員長着席〕 そのうちにでき上がると思いますので、また先生石のお目にとどめていただいて、御意見をいただきながら進めたいと思っておりますが、いま考えておりますのは、さっきからいろいろ説明ございましたように、いままでのアナログ系の電話、それから従来の電話というふうなものが飽和状態になっておりまして、これを今度の新しい技術開発に基づく新技術をベースにいたしまして、質的に電電公社の設備を入れかえて、現在の設備では考えられなかったいろんな情報通信を、電電公社の設備を世の中が御利用していただけるようにというふうにすることが、あれはできるからやるんだというのじゃございませんで、いろいろ勉強しました結果、これを早くやらないと先進工業国間の国としての総合的な競争力に非常に大きな欠陥を及ぼすのだということが私どもに非常にはっきりわかってまいりまして、従来の考え方の中期計画をこの問題を中心にした考え方に変えざるを得ないということで中期計画の策定が実はおくれたわけでございます。高度情報通信網というのは何も日本だけができるものじゃございませんで、工業先進国はみなできることでございまして、ことにアメリカあたりはかなりその方向へ具体的に踏み出しております。 まず、この高度情報通信網にしていきますためには、現在持っておりますアナログ系の交換機をディジタル系の交換機に変える。それができますと、それの交換機にかみ合わせることのできるいろんな性能を持った交換機あるいは中継器というものができまして、そして現在の交換機でとてもできなかったことができるようになるということでございますが、と同時に、光ファイバーの開発ができ上がりましたので、この光ファイバーとディジタル系の交換装置とをかみ合わせて高度情報通信網というものができ上がることになるわけでございます。したがって具体的に私どもがこの方向に進みますのは……
○新谷寅三郎君 簡単にしてください。
○委員長(勝又武一君) 総裁、簡単にしてくださいということです。
○説明員(真藤恒君) 五十七年度から具体的にこの方向に意識的に設備投資を向けたり、五十七年度で約三千億ぐらいこの方向に向けることでいま予算を提出いたしております。それが五十八年になりますと、私どもの総投資額の中で高度情報通信網に使える形のものが全投資額の約八〇%ぐらいに上げていきたいと思っております。それから六十二年になりますと、全投資額の中の九〇%ぐらいがこのINS向けの設備というふうに持っていくということを軸にしていま進んでおります。それと、この収入の伸びの予想、それらを相談いたしまして近日中にまとめたいというふうに考えております。
○新谷寅三郎君 大体わかりましたが、時間がありませんので、私も簡潔に質問しますから、ひとつなるべく簡単に御答弁願います。 それから私は不精者で座ったままで質問いたしますから、総裁も座ったままで御答弁くださって結構でございます。 いまのお話のように、私は、内容についてはいずれ出すということですから、出していただいた場合に十分また審議をしたいと思いますが、これについて私はなるべく早くやらないと、さっき申し上げましたように、電電公社が自分で機材をつくっているわけじゃないんですから、機材の調達についても非常にこれは調達する方で困るでしょうし、それから職員の配置転換とかあるいは再訓練とかいう問題もしなきゃなりませんので、INSはもちろんこれは三年や五年ではできませんでしょう。できませんでしょうが、その間、ここ三年なら三年、五年なら五年の間に大体ここまで到達したいという目標は掲げないと計画が立たないと思うんですね。だから、そういうことをなるべく早く、もちろんこれは年次ごとに見直されて結構だと思うんです。結構だと思いますけれども、その大体の三年なり五年なりの間の目標というものをお立て願いたいということを希望しているわけです。 それからこれについて、ちょっと簡単に希望を申し上げておきます。これは御答弁要りません。これは私がかねてから、いまの電信電話の料金関係で世間でも言われております、遠近格差の是正ということを言っておりますけれども、これはもちろん必要だと思います。今日、長距離だからといっていままでの地上施設のような経費は要らないんですから、遠近格差を是正するということは当然だとは思うんですが、しかし、ここでもっとお考え願わなきゃならぬと思うのはサービスの内容なんですね。東京とか大阪の中でまだステップ・バイ・ステップの交換機を使っているのが相当あるでしょう。同じような基本料金を払い、同じような料金を払いながら一方の交換機では国際電話もかけられない、いまお話があったようなディジタルの交換機じゃないものですからデータ通信なんかも利用できない、こういうことではいけないと思うんですね。電電公社がいままで、まだ耐用命数があるんですからなんと言った人がありますけれども、私は、こういった問題はあまねく公平に国民に対して廉価のサービスを提供するんだという大方針からいたしまして、多少まだ耐用命数があるんだということだけではこれは避けて通れない、一日でも早くそういうサービス内容を公平にされる必要があるということを申し上げておきます。 もう一つ、これは経営の効率化を重視する余り、いま総裁もちょっとお触れになったが、技術開発というものはすぐにはこれは採算ベースに乗らないものです。何年かたって初めてこの技術開発が非常に国民にも喜ばれ、また採算ベースにも乗るという結果が出あんですね。ですから、私はあえてベルの研究機関のようにしろと言いませんけれども、現在やっておられる電電公社の通信研究所、通研ですね、それに対しては消極的な態度をとらないでほしい。これは日本の今後の立っていく道を開いていくようなものですから、これに対しては、電気通信事業とともに日本のこの関係工業の発展のためにはできるだけの積極的な姿勢でもって臨んでもらいたい。これは私の希望でございますから別に答弁は要りません。 それからこの間行われましたこの委員会の通信事業についての調査の際に、郵政大臣と電電公社総裁との答弁の間に、特に公社の経営形態につきまして非常に私は違った印象を受けたんですが、皆さんもそうだったと思うんです。私は、この際に、やはり御両人の真意を確かめておかないといけないと考えますものですから、先ほども太田さんからもお話があり、昨日は大森さんからも質問がありましたけれども、重複するようでありますけれども、これにつきまして若干質問を続けたいと思います。 電電公社が臨調に提示せられたというこの勉強の結果の報告、これは大森さんのきのうの質問では事前に郵政大臣に相談せられたということでありますが、その内容というものは、これは総裁の独自のお考えといってよろしいのでありましょうか、ある程度の郵政大臣とのすり合わせができた結果お出しになったのでありましょうか。総裁、いかがですか。
○説明員(真藤恒君) 内容をこういうふうにして三つの方向で考え得る形を書いて出すということは申し上げて作業にかかったわけでございますけれども、内容ができるに従って郵政の方に事務レベルで説明に行きながらまとめておりますので、臨調に提出しました以前に、臨調に提出した内容は郵政は御存じでございます。しかし、きのう局長から御答弁がありましたように、内容について郵政と私どもと徹底的に詰めて合意の上ということではないということでございます。 それで、臨調の方からは公社の考えを出してくれということでございましたので、郵政と詰める必要はないというふうに了解いたしました。しかし、読んでいただかないといけないといったてまえでやったということでございます。
○新谷寅三郎君 いまの御答弁では、これは内容については総裁が独自にお考えになったものと考えざるを得ないと思いますが、私は、平面的な理屈から考えますと、政策決定の職務権限というのは政府にあります。郵政大臣の責任は非常に重大であると思いますけれども、臨調のこの報告の結果によりまして政府がその政策決定をせられることになると思うんですけれども、私は、しかし今日のような大臣と総裁がこんなに意見が違うという結果が出ておりますと、郵政や電電の職員はもとよりのこと、関係業界もこれは非常に困惑していると思うんですね。うっかりすると、関係者がどうも積極的に仕事に取り組んでいこうという意欲を失う傾向を助長するばかりだと思うんです。でありますから、臨調の審議は審議といたしまして、大臣や総裁が、今後何らかの方法を講じてお互いの見解の相違を調整するような努力をされる余地があるのかないのか、これにつきまして大臣と総裁の両方から御意見をいただきたいと思います。
○国務大臣(箕輪登君) ただいま真藤総裁の方から御答弁がありましたように、臨調に勉強結果を提出する前に郵政省に相談がございました。また、郵政省の意見も申し上げました。そこですり合わせが行われればよかったのでありますが、十分にすり合わせが終わらないうちに、臨調は臨調のタイムスケジュールがありまして早く出せ早く出せ、いま郵政と打ち合わせ中だからというようなこともありまして、早く出せ早く出せと言うやつを延ばし延ばしにしておったのだが、その間すり合わせが十分行われなかった。 たとえば、先ほど来話がありましたように、本当に民営でやっていけるのか。新たな支出ができますよ。そうすると、簿価で九兆円近くのものが資産としてあるが、これは評価した場合に評価額で固定資産税がかります。御承知のとおり、利益があってもなくても固定資産税は払わなければならない。仮に二十兆円だとするというと、平均で一・四%の固定資産税がかるでしょうから、それだけで二千八百億円かかる。仮に三千億円もうかってもそれだけで吹っ飛んでしまうぞ。ところが、いまお聞きのとおり再評価はまだいたしておりません、いま勉強中だ、こういうところでございます。 ですから、そのほかに事業税もかかるし、電信柱は道路占用料が取られますし、いろいろな問題が新たな支出で、公社でなくなれば当然取られてきますから、これは利益を出しても出さなくても取られるわけです。本当に民営でやっていけるだろうか。いま新谷先生からお話のあったたとえば先端技術の開発研究、これはどうしてもやってもらわなければいけないのですね。これは不採算部門でございます。果たしてそういうものを民営の中でやっていけるのかというようなすり合わせが行われないうちに、残念ながら臨調のタイムスケジュールがあるものですから早く出せ早く出せ。総裁はかなり延ばしておったようでありますけれども出さざるを得なくて出した、そういうことでございます。したがって私は、やはり事務当局でそういうすり合わせも十分やっておかなければならないし、速やかにそういう勉強もしてもらう、それまでは臨調は結論を急ぐ余り将来に禍根を残すような答申を出してもらっては困るのだ、こういう考え方でおるわけでございます。
○新谷寅三郎君 いまの大臣の御答弁で、先ほど総裁からもお話がありましたので、ひとつこれは希望として申し上げておきますが、臨調とも十分にお打ち合わせになりまして、またお二人の御意見もできるだけ調整ができるものなら調整をして、そして将来に悔いのない電気通信事業の運営に当たる機関というものの内容を決めるように、ひとつ両方で御努力を願いたいと思います。 そこで、私は、これからちょっと真藤総裁に経営形態の問題について具体的な意見を伺いたいと思うんですが、そのゆえんは、私は、実は昭和二十七年に現行制度を初めてこしらえます際に、当時の大臣は佐藤榮作さんが電通大臣でございまして、密接に連絡をいたしまして原案の立案に参画いたしました。また、政府案が出てまいりましたが、これは何とかして、先ほど真藤さんが言われたように、事業体として経済活動をあとう限り自由濶達に行わしめるのにはどうしたらいいかということを根幹にいたしまして、衆議院も参議院もそろって十数カ所ずつ政府案を修正いたしました。さらに衆議院と参議院との意見がいませんでしたので、珍しく両院協議会を開きまして参議院のわれわれの意見を入れてもらいまして、現在の公衆電気通信法、公社法が当時できたわけです。 そういうふうないきさつから、私は当時から、官業から公企体に移ったんですから十分ないまおっしゃったような事業の効率化というものは図れなかったかもしれないと思っておりますけれども、いま申し上げたように、その当時としては画期的なこれは法律案をつくったと自分でも考えておるものですから、その点から見ますと、これはまだ私も結論を出すのは早いかもしれませんけれども、どちらかといいますと郵政省のおっしゃったような見解に近い考えを持っておることを申し上げざるを得ないのでございまして、これからちょっと具体的に申し上げますが、総裁、あなたは非常にざっくばらんがお得意らしいですから、私もざっくばらんに質問いたしますから、ざっくばらんに御答弁をお願いしたいと思います。 総裁は、三案を臨調に提案して、そのどれをとるかは臨調に任せる、こういうことを公言しておられるようであります。ところが、どうも妙な事件が起こったようです。三月の初め、電電公社のOBとの会合で、公社を特殊会社にしようとするのは単に公社のためだけではない、政府の財政再建に役立たせるためである、こういうことを述べられたということが業界紙に報道された。私も、公社の総裁としてのこの異例な発言に対しまして実は驚いたんです。電電のOBに対してこういうことが本当にあったのかということを聞き合わせましたら、そのとおりあったということです。私は、本日はこれについてあえて批判をしようと思いません。これは別の機会にいたします。しかしながら、こういうことでも明らかなように、私は総裁が三案のうちでは特殊会社案に非常に強い意欲を持っておられるものと考えざるを得ない。でありますから、以下の質問はそういうことを前提として質問をいたしますので、そのおつもりでお答えを願いたいと思います。 実は、私は総裁が臨調に提案せられた考え方というものを何遍も何遍も繰り返して読んでみました。総裁は特殊会社の案に傾斜した姿勢をとられる中で、公社制度のもとでは公共的使命を果たすための効率化施策の遂行はとうてい困難である。こういうことを書いておられる。その理由として、第一には行政官庁並みの予算制度のもとではダイナミックな経済活動が困難であるということを言っておられるのでありまして、ダイナミックな経済活動をされることは非常に時によって必要なことであろうと思いますけれども、私が申すまでもありませんが、この公社の予算というものは、公社の計画、さっきもどなたか三カ年計画とか五カ年計画のお話がありましたが、そういう計画に基づいて単年度でお出しになる、その計画の実行のために予算というのは組んでいるわけですね。もとは公社にあるわけです。公社の計画と離れた予算というものはあり得ようはずがない。だから、そういうふうなことで、内閣の手を経て予算案が決まって国会にお出しになるわけでございますが、総裁は、官庁と同じような予算制度のもとではダイナミックな経済活動が困難であると言っておられるのはどういうふうな場合を想定してのお話か、私にわからないんです。 私は、過去三十年にわたりまして電電公社の予算を見てまいりましたが、その間、電気通信事業は御承知のように非常に画期的な発展をしたわけですね。しかしながら、非常に大きな災害がありまして、その際に補正予算を組んだことは一、二回あったかと思いますけれども、それ以外に、予算編成当時に想像も及ばないような突発事故が起こって事業活動に非常に大きな支障を与えたということは、全く私は記憶にないのです。予算が通った場合に、それを十分に事態に応じて活用するだけの道は開かれておるはずです。私は、これは揚げ足取りをするわけじゃないんですけれども、実際に、いまの予算制度のもとでダイナミックな経済活動が困難であるということを言っておられるのは一体どんな事態を想像しておられるのか、それがわからないんです。その点について、真藤総裁のこれはざっくばらんな御見解を伺いたい。
○説明員(真藤恒君) いまの御質問についてお答えしますが、少しお答えが長くなるかと思います。 臨調の第一次答申に、民営方式も含めて根本的に見直すということが出ております。その趣旨に従って電電として考えられる方法を出してくれという御注文でございまして、したがいまして、当然そういう言葉が前に出ておりますので、何も公社制度というものにこだわって考える必要はないというふうに私は解釈いたしまして、うちで勉強チームをつくりまして勉強さしまして、私もいろいろ相談には乗りましたが、でき上がったのがあの資料でございます。したがいまして、私が初めからそういう一定の方向について固執した考えがあったはずじゃございません。第一、私がこの電電に来るときに、臨調の「り」の字も世の中には出ていないときに任命されたわけでございます。したがって私は、電電に行ってくれぬかという御相談があったときに、不正経理と綱紀粛正というものを果たせばわが事終われり、それならできそうだということで参ったのでございます。その後、はからずもああいうことになりまして、私個人としては、こういうことだったら電電に来るのじゃなかったといま後悔しているのが実情でございます。私にとっては少し荷が重過ぎます。しかしながら、受けて現実に総裁である以上は、ここでやはり民間で経験したことを十分使ってお国のためにというのが現状でございます。 ところで、いまの御意見の中にありました税金の問題でございます。税金というものは、公社制度でなければ払うのが当然でございます。そのかわりに、毎日入ってくる日銭は自分の責任において処置する責任が出てくるわけでございます。この日銭を民間の企業並みの支払い条件というものに引き直して考えますと、税金を負担するだけは現金の操作で、市中の操作で大体賄えるなという考えが私にはございます。ですから、税金の問題は私は余り気にいたしておりません。 それから再評価の問題でございますけれども、これはさっき説明しましたように、民間のあらゆる企業があのとき再評価いたしまして、その後、商法に基づいて再評価せずに今日運営されております。したがって私は、電電といえどもあのとき再評価しておるから、経営形態を変えるときに特別な国の御命令がない限り再評価ということは考える必要はないというふうに考えております。したがいまして、この二つの問題は、私は実際問題としては解決できるというふうに考えております。 問題は、払い込みの資本金を幾らにするか、そういうことは国会で御決定になることでございますが、いまの資料の中には第一回の払い込みを一兆円までというふうに考えております。そうすると配当が出てまいりますが、配当につきましては大体一兆円で八分配当いたしまして八百億でございます。これは特殊会社なり民営形態になれば、いろんな施策をやることによって、現在四兆円に近い金額の中の二%でございますので、かせぎ出せるなという感じがいたしておるわけでございます。もちろん、それには経過措置は必要でございます。五、六年ぐらいの経過措置は必要でございます。 そういうふうに考えまして、この三案を出すのが非現実的ではないなというふうに考えて三つの資料を臨調に出した、いま大臣のおっしゃったように郵政関係の方はまだすり合わせの終わらぬのを出したというのが実情でございます。そういうふうに考えますと、そういうことがあれば財政の再建にはかなり貢献できるなどいう考えがもちろんあるわけでございますから、現状よりもっと財政の再建には貢献できるというふうに考えたということでございまして、それ以外の他意は一つもございません。
○新谷寅三郎君 私の質問の仕方が悪かったか、あなたの受け取り方が悪かったか知りませんけど、私はそういうことは聞いてないのです。第三セクターでどんな特殊会社ができて、その場合の税金とかあるいはいまの設立する場合の評価とかいうようなものは、私は一言も聞いてないのです。 ただ、あなたのお出しになった経営形態の勉強というものについての報告書がありますね。これの各三つの案がありますけど、その大前提としてこういうことについて勉強しておりますということをお書きになっていますね。その中に、私の言ったようなことがこれは大前提として書いてあるわけです。いまのような予算制度のもとではダイナミックな経済活動ができないんだ、こう書いてあるものですから、私は、予算というものはそんなものじゃないじゃないか。これは民間の企業でも同じことでしょうね。ことしはこういう予算でこんなことをやろうと思うということをお決めになりますと、それは事情の変更によりまして予算のある部分を流用したり移用したりして変えなきゃならぬ部分があるでしょうけれどもね。しかし、これでは経済活動がとうてい困難である、いまの公社制度のもとでは困難であるというようなことをお書きになっているのはどういう事態を想定しておられるのだろうか。私の乏しい経験ですけれども、三十年来この問題にずっと引き続いて取り組んでまいりましたが、さっき申し上げたように、大災害に遭ったときに補正予算を組んだことがあるという以外は、公社の予算でもって公社の通信事業の経営が困難になった、どうにも動かなくなったというようなことは一遍もなかったです。だから、これから非常に変化の多い時代ですから何かお考えになっているのかと思って私は聞いたんです。
○説明員(真藤恒君) その問題につきましても、私、就任早々ではございましたけれども、予算委員会あるいは大蔵委員会あるいは参議院の決算委員会で申し述べております。現在、私ども当事者として考えておりますのは、公労法と会計法と公社法というものが、三つが運用の面で公社法に書いてあるようになっていないというところに現在のやりにくい根本原因があるというふうに考えております。そのときも申し上げた記憶がございますが、公社法のままに動けるならば大した大きな問題はない、新しい時代に沿うようにどこかを修正すればいい程度じゃないかというふうに申し上げております。現在はそうなっておらない、じゃ、なぜそうなっていないのか、公社法という法律がありながら、なぜそのとおり動けないのかということに問題があるのだということを国会で申し述べております。 たとえば現状のままですと、公社法でああいうふうに書いてありながら、財政特例法というものをつくれば公社法とまるで違った精神のことができるというのも一つの例でございますけれども、そういうふうな形でこれから先のこの重大な社会的な影響のある電信事業が果たして健全に世の中の御要求に合うように持っていけるだろうかという危惧の念はわれわれ当事者としては十分あるわけでございまして、それと、こういう装置産業でございますので、何とかかんとかいいましても、ある特定の時点を切って考えますと、その運営の費用というものは投資からくる償却あるいは金利その他固定的なもので、その時点でどうにもならない費用が非常に多いのでございまして、当事者が動かせる費用というものは限られた費用しかございません。それから投資につきましても、公社事業でございますので、当事者が好むと好まざるとにかかわらず、世の中から御要求があるものは満たさなきゃならぬ。投資勘定というものは、これは絶対動かせません。 そういうふうなことを考えますと、もう少しやはり安い、いい電気通信を世の中に提供するというために、われわれ従業員が、職員全体が少なくとも民間の大企業並みの勤労意欲、働きがいのある職場をつくるということでないと問題は解決しないというふうに私は考えたわけです。現実にここに入ってまいりますと、私のところの職員というのは、こういう公社制度の中あるいは国営事業の中では最優秀な労使関係になっておると思いますけれども、しかしながら、私の目から見ますと、まだ一番能率的に本当に働きがいを仕事に求めているかというとそうとは限らないのでございまして、その辺のことを考えながら、臨調の第一次答申のああいう御趣旨を考えながら、臨調に資料として出すものは三つの案を出すのが適当であるというふうに考えて出しているわけでございまして、したがって、出した基本的な考えは、いま申し上げたように、そういうことを考えながらその中に書いてあるわけでございます。 私の本音は、そこに書いてある中で、一番安いもので、一番近代的な、一番質のいいものを世の中に提供するということは、財務の基盤を確立しない限りにおいては国営企業であろうが何であろうができるものじゃない。公共性と申しましても、財務の基盤が健全であって初めて実行できるものでございまして、財務の基盤を壊して公共性もへったくれもないものであるということは御存じのとおりでございまして、財務の基盤を健全にするためにはどうするのだということを主体として考えますと、やはりもうちょっと考え方を変えなければいかぬかなというふうに私は考えております。
○新谷寅三郎君 いろいろ御答弁をいただきましたが、要約しますと、電気通信事業を経営する場合の経済活動そのものについては、余りここに書いてあるような、そういうダイナミックな経済活動ができないなんというようなことは余り考えておらないようですね。問題になったのは公労法の関係ですね、労使関係。これは実は国会におきましても政治問題でございます。いまそれについて、あなたの基本的なお考えをここで聞こうと思いませんが、これはわれわれもこれから大いに考えていかなきゃならぬ問題が残っていると思います。しかし現在では、賃金に関しては、基準内の賃金についてはこれはなかなか政治的な要素もありまして、むずかしい問題が残っていると思いますけれども、基準外の賃金につきましては、御承知のようにこれは公社法の中にも、それから予算総則の中にも弾力条項があるわけです。その他の労働条件につきましても、これは委員の方は皆さん御承知だと思いますけれども、いま総裁もそういうことをおっしゃいましたが、現状は、三公社を比較いたしましても、一般公務員と比較いたしましても非常に電電公社の方はよい労働条件のもとで働いておるということが明瞭に出ているわけですね。 たとえば有給休暇の問題を取り上げましても、電電公社は四週七休ですね。郵政は四週五休です。国鉄は四週六休。それから専売の方は職場によって三つに分かれておるようですが、これは問題にならぬと思います。一般公務員の方は四週五休。電電公社の職員は労働時間が三十七時間十分。これは恐らく他の民間の産業でも、これだけの百四十一日というような有給休暇を与えているところはどこにもないと思うんですよ。それからいろんな手当。基本給を除きましていろんな手当を見ますと、これは五十五年の統計ですけれども、電電公社は五・九八七カ月、郵政は五・二ヵ月、国鉄は四・九、専売は五・一、一般公務員の方は四・九です。電電公社の職員は一カ月分ぐらい基準外の手当をよけいにもらっている。これは公社の経営状況もいいし、また職員も経営に対して非常に熱意を持って働いておられるということのあらわれだと思いますから、あえて私はこれはどうこうということは言いませんが、しかし弾力条項によりまして、こういったことは労使が打ち解けて、さっき申し上げたように、本当に労使がひざを交えて交渉をされることによりまして妥当な結論が現在でも出てきておるわけです。さらに、これでもどうしてもいけないんだということになりますと、これは私はよほど政治的にも考えなきゃならぬ問題がそこにあるということを指摘せざるを得ないんです。 時間がありませんから、これについては総裁も十分知っておられるところですから、これ以上この問題についての質問はやめますけれども、結論としまして、これは総裁にひとつ注文しておきますが、私の調べたところでは、さっきもお話しになりましたように、たとえば予算制度について私たちがその当時二十七年に書きました法律では、予算というものはいまの一般官庁と同じように大蔵省に出さなくていいんですよ。これは公社の予算は郵政大臣に出せ、郵政大臣はそれを受け取って閣議に諮りなさい、閣議に諮る前に大蔵大臣と協議をして調整をしなさい、こういうことが書いてあるんです。それをいつの間にか一般官庁と同じように大蔵省に予算案を出しまして査定を受けているというようなかっこうなんですね。これはだれがいつからやったのか知りません。今度調べてみるとそういうことが明瞭になったわけです。ですから、給与に関しては弾力条項が生きておって、それがいろいろの障害があって当事者間だけでは片づかないという問題があることは事実でございましょう。これをどうしたらいいかという問題に悩んでおられるのじゃないかと思いますけれども、しかし、予算その他経理のやり方につきましては、法律面ではちゃんとその当時からあなたの心配しておられるようなことを予見しまして法律に書いてあるわけですよ。実行されてない。実行されてないから特殊会社にするのだということは、私はこれは本末転倒だと思うんですよ。いま少なくとも現行法で、生きた法律によって決められておる制度が守られていないとするならば、これは郵政大臣とも相談されまして、それを法律どおりにたてまえを変えてもらうということの努力というのはどうしたって必要じゃないでしょうか。 それから私は、この機会に、そういうことの努力をされると同時に、いまのそういった問題もほかにあると思いますから、電電公社の総裁が特殊会社の案に傾斜されるのならば、一体どの問題を、どういう理由で、どうしてほしいというのか、どうしなきゃいけないのかということを、もっと具体的にお示しになっていただく必要があると思うんです。私は、これが公社の形態をどうするかということを考える原点になると思うんです。これが原点です。どの問題をどうしたらいいか、どうしてほしいのか、そういうことをひとつ総裁の方からこの委員会にも、皆さんの前でしゃべったことなんですから、この委員会にもそういった問題点を提起してもらいたい、こう思います。
○委員長(勝又武一君) 真藤総裁、質問者も要望しておりますから、簡潔にお答えください。
○説明員(真藤恒君) いまのお話でございますが、公社法を実態に合わせて直せばいいじゃないかという御意見でございますが、ですから、公社法でいく場合にはこうだという資料も出ておるわけでございまして、一つだけの考え方が出ておるわけではございません。 それから私いつも申し上げているように、臨調で御判断されて臨調の御意見が出て、それが国会の場に移ったときに初めて私どもが御意見を申し上げる場ができるというふうに考えております。現在は、まだ申し上げる時期ではないというふうに私は考えております。いろんなところでいろんな報道がございますけれども、私は、総裁としてはその立場は失っておらないつもりでございまして、御了解いただきたいと思います。
○新谷寅三郎君 これは委員長にお願いしておきますが、皆さんのお手元に配付されておると思いますけれども、電電公社から臨調に提案されました案、それぞれの案についてではありませんけれども、基本的な考え方ですが、現行の制度ではどういう理由でどの点が困るんだ、どの点をどういうふうに改正してもらいたいんだ、またそれをしなければいまの公社制度のもとでは電気通信事業は経営できないんだということを明らかにするために、もっと抽象論でなしに具体的な問題を提起してもらって資料として委員会に出していただくように、委員長の方でもお骨折りをいただきたいと思います。 それから結局、時間がありませんので、この程度でやめますけれども、最後に、もう一つ二つお尋ねしたいんですが、この特殊会社の案では、これは電電公社の仕事というものは全国民に関係のある問題ですから、「広く各界を代表する者により構成された内部機構を設置し、経営の意思決定をチェックする」ということが書いてありますね。私はこれも悪いとは思いませんけれども、公社のこの案でまいりますと、国会の審議というものを非常に回避しておられるように思うんですね。国会に対しましては「料金決定原則は法定する」、これはやっぱり国会に出るでしょうね。しかし、具体的な料金決定は郵政大臣の認可制にするということを書いてあるんです。この非常に公共性、独占性の強い国の基幹産業について国会が何ら審議の機会を持たないということは、いまの国会の制度から見まして私はきわめて民主的でないという感じがするんです。国会議員は、言うまでもありませんが、これはみんな数十万という後援者がおりまして、その後援者によって選ばれた国民の代表ですから、国民のために意見を聞こうというならば、やはり国会の審議というものを回避せられることなしに、堂々と国会において意見を述べられ、国会議員の意見を聞かれて、十分に国会において審議をするというのが当然だろうと思いますけれども、なぜこういうふうなことをお考えになっておるのか、私にはよくわからない。 それからもう一つ、先ほどの問題に関連して。これはいずれこんな問題を論議しなければならなくなるかもしれませんが、簡単に申し上げますと、収支が悪化してきておるからこれを何とかしなければならぬ、まことに御苦労さまだと思います。ぜひそうしていただきたいと思うんですが、これはしかし内部において、たとえば真藤総裁の非常にこれは得意なところですが、たとえば現金の預託についてやり方を変えてくれ、これだけの利益がよけいに上がってくるじゃないかという問題やら、あるいはまだ余り手をつけておられないようだけれども、われわれが特定局から電話事業というものを電電公社に移した場合に、相当に特定局の冗員を抱えられたと思うんですね。今日、それが十分に機能しているかどうか。われわれの大ざっぱな考えでは、これは十分に働いていないんじゃないか、冗員があるのじゃないかということを考えるんです。 そういった人件費の節減というような問題についてお考えになっていただくのは当然と思いますけれども、しかし結論として、それならば特殊会社にしたら、毎年物価が上がると職員の給料も上がるんだけれども、特殊会社にしたらそんな料金を上げなくてもいいのかということになりますと、私は皆さんの御努力によりまして料金を引き上げなきゃならぬという時期がずれてくる、一年でも二年でも延びてくるということは、国民にとっては非常にこれは結構なことだと思うんです。その努力はわれわれもしなきゃならないし、電電公社も率先努力をしなきゃならぬと思いますけれども、それなら民営になったら料金引き上げなくてもいいかというと、私はそうはいかぬと思うんですよ。当然、物価の上昇あるいは職員のベースアップ等によりまして支出はふえるに決まっているんです。だから、それに合わせて収入がどんどんふえるような対策を講ぜられるかというと、これもなかなかむずかしいでしょうね。だから、そういった問題について、私はこれはさっきそういう意味のことを言われたのでこういう質問をするんですが、できるだけ料金の引き上げの時期を延びるようにするんだということに了解をしたいと思うんですけれども、それでよろしいでしょうか。
○説明員(真藤恒君) 私、考えておりますのは、インフレの波に流されざるを得ないことはもちろんでございますが、そのインフレの波を幾らか、インフレどおりじゃなくて少ない波で必要なときに料金の値上げをやるというのが、こういう企業の根本的な責任だというふうに考えております。 それで、さっきちょっと申し上げましたけれども、問題は、みんながもう少し働きやすい、希望の持てる職場にするということについて今後いろいろ御検討をお願いしたいということを最後に申し述べておきます。
○新谷寅三郎君 この程度で結構です。
○委員長(勝又武一君) 先ほど新谷委員から要望のありました資料につきましては、別途、理事会でも十分協議をいたしますけれども、委員長としても、新谷委員の言っている趣旨よくわかりますので、できるだけ可能な限り早くこの資料については御提出願うように要望をいたしておきます。 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十五分に再開することとし、休憩いたします。 午後零時十三分休憩 ―――――・――――― 午後一時二十分開会
○委員長(勝又武一君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管及び日本電信電話公社を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○山中郁子君 初めに、郵政省に郵便配達サービスの問題でお尋ねをいたします。 配達、取集のサービスカットを中心とする効率化、合理化を進めておられるようですけれども、特に市内の二度配達を一度配達にするという実験的な作業が行われていると伺っています。具体的に、東京郵政管内で現在その対象となっている局が何局あって、どこなのか、そしてまた今後計画している局があるのかどうか、お聞かせをいただきます。
○政府委員(魚津茂晴君) お尋ねの東京管内にしぼって申し上げますと、現在、配達一度化の実験局ということで、従来二度配達していたサービスを一度に適正化をいたしまして実施をしている局は五局でございます。 それで、今後の計画ということでございますが、五十七年度において私ども二百局をさらに追加したいということで、過日、組合にも提案をしたところでございます。組合に提案をするという趣旨は、労働条件にも当然影響が出てまいりますので、組合に提案をして話し合っていくという気持ちで提案をしたわけでございますが、その結果、二百局という点についてはまとまっていないわけでございますが、ことしの前半に五十三局さらに追加するということで話し合いができておりまして、その五十三局のうち東京管内では五局追加になる、こういう実情でございます。
○山中郁子君 局名を。
○政府委員(魚津茂晴君) 追加する局名は、浅草、荏原、中野、葛飾、八王子、以上五局でございます。
○山中郁子君 先ほどお伺いしたんですけれども、現在行われている五局の局名とあわせてお聞かせをいただくようにお願いをいたしました。それで、いま追加の五局の中で中野とありますのは、これは中野北局だということなのかどうかも、あわせて御答弁いただきます。
○政府委員(魚津茂晴君) すでに実施をしている五十六局のうち東京管内がやはり五局でございます。その実施済みの局は、荻窪、蒲田、麹町、本所、立川、以上五局でございまして、お尋ねの中野北は現在実施もしておりませんし、それから先ほど御説明いたしました、本年度五十三局予定をしているというふうに申し上げましたが、その中にも入っておりません。
○山中郁子君 中野区議会でこれが問題になっていることは御承知だと思います。それで、このときに、それではことしの前半で実施するという中野局が問題になったんだと思いますけれども、その際に、三月二十二日の区議会の総務財政委員会ですが、中野局の管理者の方が説明をされて、答弁をされているんですけど、中野北もやるんだというふうにおっしゃっている。これはどういう経過かといいますと、同じ中野区民を代表する区議会においてこれは当然問題になると思いますが、片方の中野局だけがそうしたサービスカットがされると不公平じゃないか、こういう話になったらしいんですね。お出になった方は、庶務課長の草間さん、それから集配課長の振原さんとおっしゃる方というふうに伺っておりますけれども、この方が、中野北も秋にはやるんだ、このように答弁をされているというんですね。そういう計画がおありなわけですか。
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども、この配達一度化ということはいま郵便事業に強く求められている効率化施策の一環として将来とも実験の結果さえよければ引き続いて拡大をしていきたいとは思っておりますが、先ほど来御説明いたしておりますように、具体的な計画、具体的な実施対象局としては、先ほど先生にもお答えしたとおり中野北は入っていないわけでございます。したがいまして、中野北がことしの秋になるとか、あるいは来年になるというようなことも含めて一切まだ未定というのが実情でございます。
○山中郁子君 じゃ、これどうしてこういう答弁を区議会でなすって、もう把握されていると思うんですけれども、どういう理由でこういうことになっていますか。それは公にはできないけれども内々そういう計画があるんだなというふうに理解せざるを得ないわけですね。
○政府委員(魚津茂晴君) 私、その中野区議会における事実関係、当然調べてみたんですが、私どもの把握している事実関係というのは、区議会の中における参考人等の公式発言というよりも、休憩時間に、ロビーと申しますか、そういったところで非公式あるいは雑談というかっこうで、中野北は一体どうなるんでしょうかというような問いに対して、まあいずれというような言い方はあるいはしたかもしれませんが、ことしの秋というようなことは事実としてもございませんし、そのような発言というのは私、伺っていないわけでございます。
○山中郁子君 秋ということで発言されているということで、区民には知れ渡っているわけですよね。だから、もう一度よくお調べになって、あなた方の郵政省としての見解を責任持った形で明らかにする必要があるというふうに思っています。 問題は、私は、さっき効率化を進めるために当面五局、そして前半でまた五局、東京郵政管内で計画している、引き続きふやしていくということがある、こうおっしゃいましたけれども、この問題はいままでも衆議院においても議論をしてまいりましたが、効率化というのは、やはりこのような形での国民へのサービスカットでもって効率化を図るということは話が違うということで、前提としてサービスの充実ということが必要であるということは言えこそすれ、こうした形での二度配達をカットしていくということは本末転倒であるという点については、重ねて、この際、申し上げておきます。 ところで、すでにもう実施して実験業務をされているわけですけれども、サービスを受ける側の住民の声がこれについてどのようなものであるか、いずれ調査されたり把握されたりしていらっしゃるはずだと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(魚津茂晴君) 私ども実験と申しておりますが、まさにそういった観点を把握しながら計画を進めるという趣旨がございまして、その実験の中には、お客様の理解と協力が得られるのかどうか、あるいは職員の労働条件にどのような具体的な影響が出るのか、さらにまた、これは非常に技術的なことでございますが、郵便区を幾つかの配達区に分けるということが、ある程度試行錯誤をしながらより正しいものにするという観点から実験ということでやっているわけでございますが、その中で、お客様からの不平不満、こういう点につきましては当然われわれ耳を澄ましてうかがっているところでございますが、いままでの実施の実態を申し上げますと、自分の局が何でその実験局の対象になるのだろうかという観点での不平不満は当初はございましたが、二度を一度にしたという先生のおっしゃるサービスカット、そういった観点での不平不満はさしてないというふうに実態を把握しているところでございます。
○山中郁子君 それは余り身勝手な、そしてまた科学的でない耳の澄まし方でありまして、当然のことながら不満はたくさんあるんですよ。それは私どもも聞いておりますし、ちゃんとしかるべく、たとえばアンケートをとるとか、そうした責任を持った調査をしなければずいぶん都合のいい耳の澄まし方になると言わざるを得ません。 この問題だけではなくて、効率化、合理化と称して勝手にどんどんサービスカットをしていくという事例がやっぱりあるんですね。いまのこともそうですけれども、青色の速達ポスト、これの廃止問題。これも四月の二十五日にこの青色の速達用ポストを廃止するというように計画されていらっしゃるようですけれども、この国会の議員会館の前にもありますけれども、勝手にそういうふうにして郵政省がいままで提供していたサービスをやめていってしまうということは、郵政業務の本来の責務に照らしても余りにも不都合であるし、ふさわしくないやり方だと思っておりますけれども、この点はどういう御計画なんですか。
○政府委員(魚津茂晴君) 既設のサービスを改変する際に一番大切にしなくちゃならぬことは、国民の皆様方からの御理解と御協力をいただけるかどうか、その辺の確かめ、見通しを持つことが重要だと思います。 そこで、青ポストの関係でございますが、現在、速達用の青ポスト、これが大都市を中心にしまして二百九十一本設置をされております。ところが、この二百九十一本の青ポストというのは沿革的に申しますと、昭和三十一年の四月に、従来の赤のポストのほかに速達専用のポストということで設置をしたわけでございますが、今日まで青ポストを廃止しましたのは、東京の新宿北局で五本、それから下谷、浅草、本郷の局区内で十一本、それから横浜中央、横浜港、横浜南、この局区内で十四本を廃止をしたところでございます。 なぜ廃止をしたのかということでございますが、現在、東京を例にとりますと、赤ポストの取り集めというのは一日五回やっております。これに対して青ポストは七回取り集めをしているわけです。ところが、その具体的な事情によりますと、赤ポストの五回、青ポストの七回であっても運送過程に及ぼす影響というものに差が出ないというような実態があるところがございます。そういうところは廃止をするということで、いま御説明したような部分的な廃止ということはやりましたけれども、目下のところ、この全国にあります二百九十一本のポストを一定の期日以降一律に廃止するという考えは持っていないところでございます。
○山中郁子君 都内では、そうすると何本あって、これはそれじゃ当面廃止をしないのか。四月二十五日にここのも廃止すると伺っているんですけれども、都内にあるポスト数と、そのうち廃止をいま近く計画している本数はどのくらいになっているのか、お聞かせください。
○政府委員(魚津茂晴君) 都内の本数と将来的な見通しというものについては、いま準備をしておりませんので、後刻、先生に御報告をいたしたい、こういうふうに思います。
○山中郁子君 それは報告していただくとしまして、それじゃ都内でも何本あるかわかりませんけれども、それを日にちを限って画一的に廃止をするという考えはないということならば、それでもって確認をしていただきたい。つまり全部なくしていくみたいな、それは二段階であろうと三段階であろうと、今後、要するに全部なくしていくという考えは持っていないんだ、実際上なくても同じだ、サービス上同じだというところだけ調査の上なくすんだという方針であるならあるで、ちょっと確認させてください。
○政府委員(魚津茂晴君) 目下のところはそういうふうに考えております。
○山中郁子君 その目下のところというのが一つは問題でありますけれども、もう一つは、やはりあなたの方の調査が果たしてそれで本当にそうなのかという問題があります。ですから、私は先ほどの二度配達のサービスカットの問題もそうですけれども、こうした問題も一方的に郵政省がおやりになるのではなくて、少なくとも地域住民とのコンセンサスを求めつつ、たとえば具体的に言えば自治会だとか、そういうものもありましょうし、あるいは一番公にはやはり東京で言えば区議会など、議会ですね、そうしたところとのコンセンサスを得た上でどうしてもやらなきゃいけないもの、あるいはまたやってもいいと住民が判断されるものについて慎重な取り扱いをされるべきだというように思っておりますが、この点について郵政大臣の御見解を伺い、またそういうことを十分尊重した上でサービスダウンを招かないように御努力いただくということのお約束を賜りたいと思います。
○政府委員(魚津茂晴君) 先ほど来お答えした趣旨にのっとって、具体的に従前のサービスを変更するという場合には報道発表するとか、あるいは郵便局の窓口掲示を行って周知を図るとか、さらに地方自治体あるいは公共機関、町内会、婦人会、事務所等へあいさつ状を送付する、あるいはまた、そういったことについて説明をお求めになるというようなところには積極的に出かけまして御理解を賜るように最善を尽くしているところでございます。
○山中郁子君 その発表とか掲示とか送付とか、一方的なことではなくて、あなたもそれは理解を受けるというふうに言っていますけれども、要するにサービスダウンになるような事態を招いてはならないんだということを申し上げておりますので、そこの点は、郵政省はあいさつしてあるじゃないか、あそこに張ってあるじゃないかというようなことで済まされては、問題の本質は一方的な強行と変わりありませんから、そこのところは十分はっきり住民の合意を得るということで進めていただかなければならないということを重ねて指摘しておきたいと思います。 関連するんですけれども、ここ数日来、新聞で世間をかなり大きくにぎわせているところの高層住宅のいわゆる郵便箱の問題ですね。これが四月一日から実施だということできょうからということになっているわけですけれども、実際問題として、解決されないままになっている住宅については郵政省はやはり強行するというか、局どめ、配達をしないということを強行なさったのかどうか、お聞かせください。
○政府委員(魚津茂晴君) 先生仰せのお話は、三階以上の高層ビルに対する郵便配達の問題でございます。この点につきましては、現行の法制で三階以上の高層ビルにおける配達は集合受け箱をつくっていただいてそこに配達をするということを、三年間の猶予期間を設けた上で、その猶予期間が切れますのはまさにきょう四月一日ということでございますが、その四月一日に受け箱を設けていただけなかったというところに問題があるわけでございます。 さきに、衆議院の逓信委員会でこの点について御質問がありましたときに、私、全国で約一万カ所程度出るのじゃないだろうか、しかしながら最後まで理解と協力を得るための努力をいたしますというふうに申し上げたわけでございますが、きょうただいままとめたところによりますと、全国では江東区の大島町にある大島団地と言っておりますが、そこの一カ所でございます。七棟で約二千六百世帯、ここだけになったわけでございます。したがいまして、そこの団地あてのもの、きょう私ども調べましたところが約一千四百通あったそうでございますが、これは受け持ち集配局である城東郵便局でとめ置く、とめ置いて十日たっても取りにおいでにならぬというような事態になりますと差し出し人に返すということになります。 いままでいろいろと私ども本当に、そういう規則があるからとにかく実施をするという態度でなくて、できるだけ趣旨をお話しし、理解を求めてやってきて今日に及んだわけでございますが、対象がざっと全国に四百五十万世帯ございます。四百五十万世帯のうち、普通扱いの通常郵便物をとめ置くというような対象は、いま御説明したとおり約二千六百世帯にしばられてきた、こういうことでございます。
○山中郁子君 信書の送達というのは郵便事業の生命でございますから、私この問題の中身に入るつもりはきょうはないし、またちょっと時間的にも余裕がないんですけれども、やはりこういうことというのはいいことないのであって、現実の状態が実際に配達ストップという状態になっているわけで。先ほど申し上げた一つは二度配達のサービスカット、それから青色ポストの撤去、それで、今回の問題もそうですけれども、やはり郵便事業の本旨に照らして国民、住民、利用者の要求、それから利用者の理解、合意でサービスを充実していくという、とにかく基本をやはりそこに置いて、今度の問題のような強行、配達ストップのような事態に至らない行政の基本的な姿勢がやはり求められているわけで、私どもも二度配達カット反対ですし、それから一方的な青色ポストの撤去についても問題があるし、反対でございますし、そういうことを申し上げつつ、やはりどうしても最後に、郵政大臣から、行政の姿勢としての、利用者、住民、国民の要求とそれから合意を得るということを確認をするお約束をいただきたいと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(箕輪登君) 郵便配達の一度化の問題、これはさきの第九十三回臨時国会においても郵便法等の一部を改正する法律案の審議のときにも意見をいただいておりますし、さらに昨年七月の第二臨調の第一次答申におきましてもその実施促進を提言されているところであります。 青ポストの問題についても、速達郵便物については、同じ場所に設置されている一般ポスト、いわゆる赤ポストに差し出していただくことによって代替が可能である、このように考えておるところでございます。 また、いまの集中受け箱の問題でございますけれども、これはいま局長から御答弁がありましたように、対象世帯数で四百五十万世帯あるわけであったのでございますけれども、どうしてもこれは一万世帯くらいは御理解を得られないかなという観測をいたしておりましたところ、ただいまの報告にありましたように、二千六百世帯、これはやはり郵政当局あるいはまた所管の郵便局が地域住民と粘り強く話し合った結果であろう、こう思うわけであります。一万世帯ぐらいはどうしても残りそうだなと考えておったけれども、担当の郵便局が一生懸命地域住民と話し合った結果二千六百世帯に減少した、これからもやはりあきらめることなく二千六百世帯に対しても可能な限り話し合いを続けていって御理解を得たい、こう考えているところでございます。
○山中郁子君 中身は郵便局長からもお伺いいたしました。私が大臣にお約束いただきたいと思っておりましたことは、労働者の労働条件と同時に、もちろんそれから住民、国民へのサービス、公共事業たる郵便事業のやはりそれは基本的な柱であるということから、この三つの問題の具体的なケースを通じてお約束をいただきたいと思ってお伺いをしたわけでございます。当然そのような立場でお取り組みいただけるものと理解をいたしまして、次の問題に入ります。 次に、電電公社の労働者の頸腕障害の問題についてお尋ねをいたします。 これは私も当委員会で何回も取り上げてきたことでございますけれども、最近は、昨年の衆議院の決算委員会でわが党の辻議員がこの問題について伺っております。特に昨年から実施されています総合精密検診制度の問題で伺いましたけれども、それの関連で、きょうお尋ねをしておきたいと思います。 総合精密検診ということが制度的に行われるようになっているわけですけれども、この実施状況をお教えいただきたいと思います。対象者はどのくらいのところで、何人ぐらいがどのように実施されているかというようなことで、簡潔で結構です。
○説明員(澤田道夫君) お答えいたします。 現在行っております総合精密検診、昨年の春、大体、中央に好きまして労使間でルール等の設定をいたしまして、その後具体的な実施について地方段階の説明等をいたしまして、まとまったところから実施するという形で行っております。したがいまして、地方によりまして実施の実績期間、これは若干ずれがございますが、それとまたちょっと蛇足かもしれませんが、各通信局によりまして実施の対象者についても若干差異がございます。五十六年十二月末現在で一応整理してございますが、実施いたしました者三百十名、各地方におきまして対象として考えた数が約千二百名でございます。
○山中郁子君 それで、昨年の決算委員会での辻議員の質問に対する公社のお答えの中に、こうした総合精密検診というものは患者の意に反して強制的に行われるものではもちろんない、行きたくないという人を、首に縄をつけて引っ張っていくわけにはいかない、それからそれに対するたとえばさまざまな懲罰的な言動がないわけでないんですけれども、そのような職員福祉の問題に懲罰とかいうことはあるはずがない、そんなことはもちろん考えていない、こういうお話で、ひとつ総合的な診断を受けてほしい、行ってください、そういう姿勢で臨むというようにおっしゃっておられました。もちろん当然のことでありまして、この点については公社のお考えにお変わりがあるはずがないと思いますけれども、その点もう一度確認をさせていただきます。
○説明員(澤田道夫君) 先生いま御指摘の国会審議、これは恐らく昨年の五月二十八日の衆議院の決算委員会であろうかと思います。先ほども申し上げましたように、昨年からこの総合検診は実施に入ったわけでございます。もちろん公社といたしましては、これは職場にこういうふうな頸肩腕症候群という病気を抱えておる、この辺に関しまして、企業主といたしまして安全配慮義務というものを実現する必要がございます。かつまた、現実にこの頸肩腕症候群で、あるいは三年以上あるいは五年、長い期間苦しんでおる患者がおられるわけであります。その辺で、われわれといたしまして、企業としてどういう形で責任をとろうか、職員側としてはどういうことがやってほしいか、こういう点で労働組合と十分協議をいたしまして、意見の一致を見た上で実施に移したわけでございます。 当時、まだ実施の当初でございまして、いろんな考え方といいますか、試行錯誤等も含めて進んでまいるわけでございますが、私ども、この総合検診、これはあくまでも早く病気がよくなってもらいたい、また患者の方々も早く治りたい、こういうことで気持ちとして当然の一致があるというふうに考えておりまして、そこに懲罰とかあるいはまた強制というようなものを前面に出して措置する性質のものではない、またこれらの受検につきましては、やはり受検者の積極的に受検をしよう、受けようという意思があって初めて実効を上げ得るものでありますので、その辺十分な理解を求めながら、もしその趣旨について違う考えをお持ちになっておる方があったとすれば、その辺につきましても十分な説得を繰り返して実施してまいりたい、大体そういうふうな趣旨で私も一部御答弁申し上げましたし、当時、小澤総務理事からも御答弁申し上げたというふうに思っております。
○山中郁子君 それはそういう強制はできるものでないし、懲罰などということもあり得ないということで、それは当然のことなんですけれども、いま繰り返し再三説得をする、こうおっしゃるのね。本人が嫌だというものを管理者が労働者に再三説得をするということは、これは強制になるんですよね。現にいますでに総合検診の中でも公社は患者に病気が早く治ってもらいたいと思うからするんだ、こうおっしゃっている。もちろん患者がそういうことを自分の意思として応ずることは当然あり得るし、そのことについて私がとやかく申し上げているわけではないけれども、現実にこれが始まってどういうことが起こっているかというと、一つは、逓信病院自身で精密検診を受けた患者に対して退職勧告をしている。あなたは公社やめた方がいいという事例が出ているんです。 それからこれも逓信病院です。ある人は、あなたの病気は年のせいだ。病気で、健康管理で半日の軽減勤務になっている人のケースなんですけれども、いろいろ聞くわけですね、どういう生活をしているかと。そうすると、うちでは花をつくったり花壇をつくったりしているようだけれども、一体これはどういうことかということでもって圧力を加える。それは病気で、うちでどういう生活をしているかと。頸腕障害なんというのは一日じゅう寝ているという病気じゃありません。それに対してそういう差し出がましいことをいろいろ言う。単にそれを療養の中身として医師が病気を治すという上で聞くというだけにとどまらないそうした発言が出てくる。 それからまた、何か悩みはないのかというふうなことを聞いて、家のローンの支払いで苦労しているんじゃないかとか、親戚に頭の痛い人がいないか、こうある人に聞くんですね。そうすると、自分のおばあさんが高血圧で頭痛を訴えたことがある、患者はまじめにそういうふうにいろいろ答えるわけですね。そうすると、だからおまえさんも頭が痛いんだ、こういう全く理屈にもならない、医師にあるまじきそうした発言をする。要するに、患者を本当に治すということの範囲を超えた、やはり圧力に等しいというか、圧力そのものにならざるを得ない内容でもって医師が口を挟むというケースがいろいろ出てきているわけです。それで、労働者の側からも、患者の側からもさまざまな意見が上がってくるという、こういう事態があるんです。 たとえば、ある人の場合の精検の結果、総合所見として、一口で言えば、思考に柔軟性の乏しい生硬な人柄であると言えよう、感受性も想像性も乏しく、生活空間の狭さがうかがわれる、こういうように総合所見として述べているんですね。そういうことで所見を述べながら、花をつくったりするのは何だというような圧力がましい医師の話が出てくるというようなことは、やはりこの精検そのものが、電電公社が主張されているように本当に患者に早く治ってほしいという、そういうところから実際に行われていない要素、そこのところがやはり患者を苦しめ労働者を強迫するものになっているという事態は、あなた方やはり率直にお認めにならなければいけないし、私は、だからこういうものを通じて本当に療養して治っていかなければならない患者が逆に追い込まれるという立場に立ってくるから、だから希望しない人が出てくる。いままでの長いこの職業病の頸腕障害に対する電電公社の取り組み方がそうであった結果として、一つはそういう問題がこの精検の実際の実情の中にも出てきております。 ここで、私、ぜひ電電公社に確認もしたいし、本当に本気になって率直にそれは直してほしいと思いますのは、あなた方のこういうことでやっていることは決して患者を治すことにならないということなんです。その患者が病気をやはり克服していくためには、医師と患者が信頼し合えるそういう関係の治療というものが実現しなければいけないのであって、そこに医師選択の自由という問題が基本的人権であると同時に、病気を回復していく重要な問題の要素としてあるわけですから、だから医師選択の自由を前提として、強制にわたる、そういう嫌がらせにわたるような行為は一切やらない、そういうことははっきりお約束もしていただくと同時に、口で何回お約束してもらっても実際にだめなんだから、責任を持ってそれを解決していくということをここで明瞭にしていただかなければならないと思います。いかがですか。
○説明員(澤田道夫君) 先生、個別にいろいろとこの総合検診に当たりました医師とそれから患者との間の関係についてお話があったわけでございますが、私は残念ながらそういう事例を持っておりませんので、その部分についてはいろいろ調査等もしてみたいと思います。 それから基本的に、病に不幸にして冒された方がその治療に当たる場合に、医師と患者との間に信頼関係がなければいけないとおっしゃる御意見については、当然そのように考えます。ただ、このケースについて申し上げますと、私ども、先ほどもちらっと申し上げたのでありますが、大変大きな事業の世帯で責任を持ってその経営を行っていくその過程におきまして、私どもは、職員に対しまして安全配慮の義務、これが当然にあるわけでございます。一方、職員につきましても、疾病の際等におきましては、これは何と申しますか、当然の自己の利益のためという面もございますけれども、やはり早期に回復して円満な労働を提供するということがこれまた事業に従事する労働者の姿勢であろうかとも思います。私どもが、この企業の責任でございます安全管理、安全配慮の責任、これをどうやって実現するか、これはいろいろあるわけでございますけれども、その具体的な実現につきまして、その方法等を含めて労使間で十分意見を交わしまして、その意見の一致を見た上で実施いたしておるわけでございます。 したがいまして、そういう観点から見てまいりますと、職員がこの総合検診を私は受けたくないということで、嫌だとおっしゃったからといって企業側といたしましてこれを手をこまねいて放置しておくということ、これはできないわけでありまして、そうした場合、当然に企業としての安全配慮義務にもとるということもございますし、かつまた労働協約に基づきますこういった労使間の一致した措置の実施の義務、こういうことに関してももどるということになるのではないかと考えます。 私ども、この措置をとりますことと、それから患者の方々が自分の主治医としてどういう医師をお選びになるかとか、どういう機関と健康管理について御相談なさるか、こういうふうな面の自由についてはわれわれもちろん触れるつもりはおいのでございまして、不幸にも三年以上たってこれだけ多くの方々がなお頸肩腕症候群という病のもとに制約された、必ずしも完全でない健康状態でおられることについての早期の回復を願う趣旨、これを実現するためには、今後とも、やはりこの趣旨でありますとか、あるいはまたこういうふうな診断と申しますか、検診の内容に不安がありとすれば、その辺についての御説明等も繰り返しながら、この措置の実現につきましては私ども今後も努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○山中郁子君 医師選択の自由は当然のことだとおっしゃる。これに触れるつもりはない、したがって本人の意思に反して強制をするものではない。この前、小澤さんもおっしゃいました、首に縄をつけてやれということではないと。そういうことはいいんですね。あなたが、公社としては一生懸命熱意を持って実現をしていきたい、こういう気持ちだということは繰り返しおっしゃっているからわかりました。だけれども、もう一度、だから確認させていただきますけれども、医師選択の自由は当然のことである、これを侵すものではない、したがって本人の意思に反して強制をするものではない、これはいいですね。はっきり約束してください、前にもおっしゃったんだからね。それを、もしまたここでごまかすようなことがあれば、あなた、この前の決算委員会での電電公社の発言をゆがめることになるんですよ。そんなことはまさかないと思いますから、はっきりさしてください。端的に答えてくださいね。
○説明員(澤田道夫君) 直哉なお答えになろうかと思います。 治療行為等につきまして、患者が医師を選択する自由これは当然あるわけでございまして、これに触れるつもりはございません。先ほどから申し上げておりますように、企業主が企業に従事しております従業員の安全に関して配慮し、それに必要な行動をとるということ、これまた必要なことでございまして、その目的を達成するために……
○山中郁子君 それはわかっております。だから、本人の意思に反して強制しないのかと言っているんです。
○説明員(澤田道夫君) 強制という、先生のおっしゃるとおり……
○山中郁子君 強制です。私、強制と言っているんです。ちゃんと答えてよ。
○説明員(澤田道夫君) 強制という言葉は、比較的常識的なんでありますが、私どもは本人の理解を得るべく今後とも説得という言葉になりますか、この趣旨を理解して自主的に受検してもらえるよう努力していくということでございます。
○山中郁子君 だから、強制しないんですね。ちゃんと言ってくださいよ。本人の意思に反して強制はしないんですね。もう前の御答弁は繰り返して伺わなくていいですから。
○説明員(澤田道夫君) いままで申し上げたとおりでございます。強制、何をもって……
○山中郁子君 強制するんですか。
○説明員(澤田道夫君) 強制にわたるということにはならないと思います。実効が上がるように説得してまいるというのが基本になろうと思います。
○山中郁子君 大事なことだから私、何回も聞いているんですけれども、あなた方がやっていることが結局、実際、強制になっちゃうということがあるから。だけど、その具体的なケースをいま私ここで一々あなたに約束しろとは言いませんよ。そんなのできないんだから、いろんな事例が出てくるんだから。だから、言葉の上でいいです。本人の意思に反して強制しない、強制するということはしないと。強制しないんでしょう。それがあいまいだと強制するということになっちゃうのよね。そうすると私は放置できないんです、この前の御答弁との関連もありまして。ちゃんと言ってください。それは何の問題もないことですよ。
○説明員(澤田道夫君) 私は検診を強制するということはまず物理的にも不可能じゃないかと思いますので、こだわったちょっと答弁になっておるかもしれません。
○山中郁子君 強制しないということを確認いたします。当然のことです。 それからもう一つ、私が幾つかの事例を申し上げました。それは、つまり医師が治療の範囲を超えて退職を勧奨するかのようなことを言ったり、それからまた、やれ花をつくっているのがどうだとか、ローンを返すのが大変だからだとか、それから頭が痛いのはおばあさんが頭痛持ちだったからだなんて、そんなちょっと常軌を逸した発言が聞き及んでくるということ自体はやはり問題で、あなたはそういうことがいま実際にあったかどうかについてはつまびらかにしていないとおっしゃいますから、それはそれでいいんですけれども、私は、ここでお約束いただきたいのは、医師が治療の範囲を超えて退職を勧奨するかのような言辞を弄したりということは厳に公社としても慎んでいただくようにしていただかなければいけないと思っておりますので、その点についてのお約束もいただきたいと思います。
○説明員(澤田道夫君) この措置は、同じく繰り返すようでありますが、患者の早期回復を願っての措置でございます。したがいまして、患者の回復に支障のあるような医師の対応というものはあってはならないものというふうに考えます。
○山中郁子君 もう一つ、この総合精密検診とセットの制度の問題として六カ月ごとの定期検診の問題がありますね。これが実際に始められているんですけれども、これも同じ問題が出てきつつあるんです。 それで、やはりこの検診自体も主治医ができないようなむずかしい項目があるわけじゃないわけでして、ですから、これも当然のことながら、実際に、公社として先ほどあなた放置できないとおっしゃったけれども、患者はそれぞれ自分の信頼する医師との間で治療をしているわけですから放置されているわけじゃないのであって、そういうことに基づいてあなた方もいままでだっていろいろ判定も出しているわけで、判断もしているわけですから、だから、そういう点はそれが即放置することにはならないということは、はっきり私、指摘しておきますけれども、定期検診の問題についても、いま議論になっているような点で、患者の希望、意思に反して治療の範囲を超えたような形での強制が行われてはならないと思いますし、また当然のことながら医師選択の自由の基本が侵されてはならないと思っておりますけれども、この点についても御見解を伺うお約束をいただきたいと思います。
○説明員(澤田道夫君) お答えいたします。 先生いまおっしゃいました、主として、地方によって差異がございますが、六カ月ごとに行います定期検診、これにつきましても先ほどの総合検診の際に申し上げました趣旨、目的、ねらいでわれわれ実施してまいるわけでございます。したがって治療行為ということではございませんで、定期的に専門医の診断を受けることによりまして、その推移の把握、それをまた基礎にいたしました治療上、療養上あるいはまた健康管理上の指導を充実してまいりたいという趣旨で行っておるものでございます。
○山中郁子君 当然、これも強制にわたったり、医師選択の自由を侵すようなことにはならないということでよろしいですね。
○説明員(澤田道夫君) 先ほど総合精密検診の際申し上げましたものと同じでございます。
○山中郁子君 私が何回もこの問題を取り上げてきていますのは、先ほどもちょっと申しましたように、電電公社のこの頸腕の障害の患者、これ職業病なんですから、仕事のために実際にこういう病気になっているわけだから、こういう患者を敵視して――実際にそうなんですよ、いま私、何回も申し上げているのはそういう事実があるから。仮病だとかなんとかということで敵視をして、そして自分が信頼する医師に行っているのを、あたかもそれが信頼できないかのように言って、強制的に指定病院の検査を受けさせるという攻撃をして、そしてそれに対して同意しなければまさに業務命令だというようなことをさえ言いかねない。実際問題として、これは業務命令に準ずるものだなんて言っている管理者が実際にはいるわけです。私いまここで名前を挙げたりしませんけれども、そういうことがあるから申し上げているんです。 だって、考えてもみてほしいと思うんです。患者は主治医との間でいろいろ診断を受けているわけでしょう。そうしてそれに基づいて、主治医の診断書によって公社の健康管理医に出しているわけね。そうすると、その健康管理医は、そこでまたいろいろ問診したりなんかして、そして療養についての指示をするわけですね。そして指示書を出す。その上、さらにまた六カ月ごとの定期検診をする。そしてその間に、この制度の一環として、自分で治療経過報告書を二カ月ごとに出せだとか三カ月ごとに出せだとか、そういう話にいまなっているのね。それがどんな負担を患者に与えるか、そういうことは私はやっぱり常識的にお考えになる必要があると思うんです。だから、そこのところを、制度としてそういうものがつくられているという根本について私はとやかくいま申し上げませんけれども、要するに、そういうものが患者の病気を治すということでない、逆に患者を追い込む、患者いじめのものとして使われている実態というものをあなた方がよく承知しなければならないだろうということを申し上げておきます。くれぐれも、万が一にもそうした強制にわたったり、患者いじめの方策として使われることがあってはならないということを重ねて指摘をいたしまして、次の問題に移りたいと思います。 先日、私は、公社の経営形態の問題について公社にお尋ねをいたしましたり時間の関係でちょっと触れたくて触れなかった問題もございますので、その問題について触れたいと思います。 一つは、この前も取り上げましたし、けさほど来も議論がされております臨調の第四部会に勉強の報告として公社が提出された文書の中に、第二項に、「経営形態の勉強にあたって、公衆電気通信事業の特質からみた国家的・社会的責務及びこれを踏まえての公共的使命を果すための経営の効率化施策は何か。」、こういう設問をなさいまして、そして「国家的・社会的責務」として七項目を挙げておられるんです。それで、この七項目を果たす、その責務を果たすために公社ではなぜできないのかということをちょっと伺いたいんですね。私は、この前の委員会のときに、あなた方が公社経営形態のことで、いろいろみずから設問をなすって、こういうことでは公社ではできないので経営形態を変えるんだとおっしゃるけれども、それは一つ一つ伺っていくと必ずしも公社でできないという理由は何も明確でないんですけれども、この問題についてもそうです。要するに、国民に対するサービス、公共事業としてのサービスを果たすために、なぜ公社ではこの七項目ができないのかということを、理由を伺わせていただきたい。特にこの中で、五点目に「サービス提供の独占性からくる弊害の防止、」云々ということで、「利用者保護のための公共的規制を受け、かつ、ディスクロージャを積極的に推進する責務」なんて言っているんですけれども、ディスクロージャーを積極的に推進するのに、なぜ国民の代表が選出されている国会でそのことが行われなくて、企業秘密も多いはずの民間になるとそれができるのか、民営になるとできるのか、伺わせていただきたい。
○説明員(小川晃君) お答えいたします。 ここに第二項というのがございますが、この第一項、第二項は、いずれも公社の事業運営のあり方というものを、経営形態も含めまして考えていく場合に、私ども電気通信事業というものの特質から、経営形態がいかなる形態であろうと、ここに書いております第二項でございますけれども、この七つの項目については、これは守っていかなければならない項目であるということで、経営形態論議に入る前に、電気通信事業の特質というものから考えて守らねばならない項目を整理したものでございます。したがって、三つのケースにつきまして、一応私どもの整理しましたものを出しておりますけれども、この三つのケースいずれにつきましても、ここにございます項目については守って、どのケースになっても守っていかなければならないということで整理したものでございまして、その点御理解を賜りたいというふうに思います。 それから後段の方でございますけれども、ディスクロージャーの問題につきましては、これも、したがいまして公社であろうと、あるいは民営であろうと、特殊法人であろうと、いずれにしてもやはり独占的な、地域独占ということに事業はなりますので、どの形態であろうともこれは行っていかなければならないという意味でございまして、現在、公社におきましても、公社法の五十八条に基づきます各種財務諸表の公告等をやっておりますが、そのほかに国会等でも絶えずそういうやるべきであるという示唆もございまして、私ども毎年このバブリシティーにつきましては強化をいたしまして、いろいろな新聞、決算が終われば新聞に全七段でそういうものをPRしていくとか、あるいはパンフレットを窓口に置きまして、決算の内容、来年度の予算ではどういうことをやろうとしているかというようなものも二十万部近く出しまして、そういうものを窓口に置くとか、いろんな機会をとらえまして、できるだけ国民の皆様方に見ていただくような方法、また監査報告書等も全電報電話局に配布するというようなこともやっておりまして、今後も私どもとしては国民の皆さん方、利用者の皆さん方にこういったことをさらに周知していく努力をしていかなきゃならないというふうに思っておりまして、したがって、これは経営形態がどうありましょうとも今後ともさらに強化してやっていくべき問題だ、こういうふうに考えておる次第でございます。
○山中郁子君 あなたのは大変欺瞞的な論でありまして、ここに一、二、三と出して、この二つ目の点は三つのうちの一つの柱なんですよ。一つの柱で、そうしてどういうふうに書いているかというと、「公共的使命を果すための経営の効率化施策を明確にし、これらを遂行しうる経営形態を考察することとします。」と、こうなっているわけね。これらを遂行し得る経営形態を考察しているんだわ。そしてその後三つ出してきている。この前のときに私、指摘しましたように、その三つの案の中に共通するものは何か。それは料金法定制を外すということ、それから予算の国会議決をなくすということですよ。いまの公社制度でディスクローズなんて言ったら、やはり不正経理の問題その他もっともっと国民にリアルに国会を通じて報告しなきゃいけないまさに最たるものじゃないですか。それにもかかわらず、そういうことを口でサービスとして言いながら、公共的使命に照らす責務だとして言いながら、みずから具体的にそのためにはこうするんだということで料金法定制を外す、あるいは予算の国会議決を外すみたいな、そういうことを考えていらっしゃる。特に民間だとか特殊会社というのはそうですね。そういうものを出しているところに理由がないではないかということを申し上げている。 それで、いま国会でも私ども要求しているんですけれども、そういう利用者の声に身近に対応するというふうにあなた方が言うならば、実際に国民の切実な要求である設備料や基本料や通話料の引き下げだとか、割引時間の拡大だとか、それから窓口サービスの改善だとか、番案――番号案内一〇四番の充実だとか、宅内度数計の設置など、そういうものがやっぱり切実な要求としてあって、私どもも国会でそのことをかねてから要求もしてきているわけですけれども、そういうことが電電公社のいまの経営形態でできないという理由にして、それをうまく、より国民の期待にこたえるためにやっていくためには経営形態をこういうふうに変える必要があるんだということで三つの方策をお出しになっている。 そういうことではなくて、現行、現在の公社制度でやれることですよ、みんなこれは。やれということを私たち主張してきていて、何の障害もないことで、やる気があればできることです。そういうことを、いろんな理屈を並べて、そしていろいろ民間会社あるいは特殊会社ということでおっしゃっているけれども、何の理由にもならないじゃないかということをこの二項目に関しても言えるということをいま私申し上げている。ディスクローズと言うんだったら、私は全く宅内度数計を早くちゃんとやることこそが、まさに最たるものだというふうに思いますけれども、技術的に私はできると思いますけれども、そういうようなことがなぜできないのか。これはやはり大きな問題点じゃないですか。その点はいかがですか。それじゃ、公社でなければできるんですか、それが。
○説明員(小川晃君) 先生、私申し上げたことをちょっとまだ御理解いただけないようでございますけれども、やはり経営形態の問題というのは、きわめてこれは公社にとっても重大な課題でございまして、したがって、いきなりどの経営形態がいいかということを議論する前に、私どもとしては、やはり電気通信事業のあり方というもの、こういうものの公共性とか独占性とか、あるいは効率性の発揮の要請とか、いろんなことを考えて、まず基本的なスタンスを決める必要があるということで、これは事実一項目と二項目は、これは整理したものでございます。したがいまして、これから今後どういう経営形態がいいのかという議論に持っていかれるべきものであります。 したがって、私どもとしては、今後このディスクロージャーの問題につきましては、これはやはりできるだけ充実してやっていこうということを考えておることには変わりがないわけでございまして、さらに現在の公社の経営形態でどうしてそれができないかという御質問でございますけれども、私どもは三つのケースについて考えておりまして、現行の制度による場合もその中にございますし、こういう三つのケースについてそれぞれ配慮すべき点という点を考えておりまして、いずれのケースにおきましてもこのディスクロージャーについてはさらに充実していくという考え方には変わりはないということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
○山中郁子君 もう一度だけ申し上げます。あなた、そういうふうにおっしゃるけれども違うのよ。あなたたち、これ御自分で書いたんだから、ここへ来てごまかそうと思ってもだめなんであって、結局こういうことをいろいろ踏まえた上で、そして三項目に、果たして経営の効率化施策の遂行は可能か、現行公社制度においてと、こう言っているんですよ。二番目だって、経営の効率化も、ずっと説き起こしてきて、そしてこういう責務に照らして効率化施策は可能かと、こう言っているわけね。それでいて、その三項目で、いまの公社ではいろいろ問題があるんだ、公社制度ではだめなんだということで三つの案を出されている。三つの案に共通するものは何かと言えば、ごく簡単に言ってしまって、国会のさまざまな枠から外れたいということだけなんですよ。それが柱なの。この前も申し上げました。あなた方も否定しなかったけど、料金法定制の問題にしても、あるいは予算の国会議決にしても、そのほかに、もちろんいろいろありますよ。だから、そういうことでは、ここで言っているような問題は、いまあなた自身おっしゃったように、いまの公社だってディスクローズこれからやっていかなきゃいけないんだ、こうおっしゃるわけでしょう。だから、公社制度を変えなければいけないという理由は何にもないじゃないかということを私はいま申し上げているんです。この前、幾つかのことを申し上げました。時間が足りなかったので、きょう、あなた方が公共的な責務だということで述べておられる七項目に関して申し上げれば、やはりそういうことであるということを指摘しているわけでございます。 これは新聞報道で伝えられているんですけれども、三月三十一日の読売新聞で、郵政省の淺尾事務次官が三月二十九日に定例記者会見で、電電公社案をたたき台にして公社の経営形態の見直しを行っている臨調第四部会内に浮上している特殊会社に反論したというふうに伝えられて、「臨調には民間会社の経営者が多いのでそういった見方も多いのではないか。国家的、公共的使命という観点からの議論がしにくいのではないか」「経営形態を変えるのならなぜ変えねばならないのかという視点が欠けているのではないか」などと述べたというふうに報道されています。 実は、私たち共産党も、国会で人事問題として臨調のメンバーが提起されたときに、他党の皆さんは皆さん賛成なすったようですけれども、私たちは土光会長初め財界人が多数を占める臨調は財界本位の行革を推進するものになるということで批判してきました。委員の九名についても、総評の副議長の丸山さんを除いては私たちは反対をいたしました。人選や構成に至るまで、それから経過、審議内容まで徹頭徹尾財界本位じゃないかということで一貫して主張してきたものですけれども、私は、その矛盾が、その本質がはからずもここで出てきているというふうに言わざるを得ないと思います。公社の事業を一層国民本位に改革することが求められているいま、そういうことはありこそすれ、国民収奪、大企業奉仕を進めやすくする民営化などということについてはもう論外であるというように考えておりますけれども、この経営形態の論議に当たっては、国民主権、人権尊重、議会制民主主義の立場から論議を深めるのは当然だというふうに考えています。淺尾事務次官の発言というふうにして伝えられていることでもありますので、これらの問題についての郵政省の考え方を改めてお伺いをしたいと思います。
○政府委員(守住有信君) 淺尾次官の発言の問題は、詳細な事実は存じませんが、読売に出たということは存じております。私どもの物の考え方あるいは臨調に対するいろいろな御説明ということは、再三、きのう、きょうにかけましてこの委員会でも申し上げておりますとおり、臨調が主体的に御判断になるわけでございますけれども、その御審議の中で、私どもがいろいろペーパーその他でも出しております、国家的、国民的角度、経営当事者の角度もあると思います、それは。あると思いますけれども、さらにより広く国家、国民的な立場で総合的により詰めた御審議をいただきたい、こういうことでお願いをしておるというのが一貫した姿勢でございます。
○山中郁子君 郵政大臣の御所見もあわせてお伺いをしたいと思います。
○国務大臣(箕輪登君) 読売新聞は私も読みました。いままで郵政省が、ただいま守住局長が御答弁されましたように、臨調に対しまして再三再四御説明に行っております。その中で、いま申し上げましたような国家的な、国民的な、非常に公共性の高い仕事でございますということで、るる説明をいたしてまいったそうでありますけれども、どうもそれが御理解をいただけないといういら立ちを何かしゃべったものらしゅうございます。まだ淺尾さんに会って聞いておりませんけれども、毎日この国会でございますので聞いておりませんけれども、どうもそういういら立ちを漏らしたということのようでございます。 もともと、この電気通信事業というものは、何回も繰り返して申し上げますが、非常に公共性の高いものである、国民と密着したものである、そして国家としても、国家の機密もあるし、いろいろなことがある、会社の機密もあるし個人のプライバシーもあるし、それを全部この回線を通じてやっておるものでございますので、非常にそういう意味で国家的なものであり国民的なものであるということで御説明をしておったのだけれども、なかなか御理解がいただけない。私どもは、これはやっぱり電電公社も同じ考えだと思うのでございますけれども、通信の秘密だとか国家の機密だとか、これは守っていかなければならないのでありまするけれども、しかし、これが一般の特殊会社あるいはまた一般の会社になった場合にどうなるだろうかという立場でいましゃべっているわけでございますけれども、なかなかその理解が得られない。これからもそういう説明は繰り返し繰り返し申さなければならない、こう考えているところでございます。
○山中郁子君 いま大臣もいみじくも言われたんですけれども、臨調に、国家的なもの、国民的なものという観点の御理解がなかなかいただけない、そのいら立ちが淺尾次官をしてあの発言をなさしめたのではないかという御趣旨の発言でございました。私は、この前も、それからまたきょうも具体的な問題を通じて申し上げてきたんですけれども、公社の理由は、三つのあり方だというふうにおっしゃっているけれども、経営形態を変えるということの理由は私は全く筋が通らないと思うんですね。予算と料金の国会議決を外してどんな公社の経営をやろうとしているのか。また私は、これらの問題は大事な問題ですから引き続いて当委員会においてもこれからも解明もしていきたいし、追及もしていきたいと思っていますけれども、財界の主張ははっきりしているんですよ。 財界代表の土光さんに身柄を預けるというようなことで真藤総裁は電電公社の総裁に就任された経過がありますけれども、その真藤総裁がおっしゃる当事者能力というのは、いわば財界の当事者能力みたいなものです。それが結局、公社の不採算部門を切り離して大幅な人員削減を実現して、そして料金は自由に上げる、電話部門等のサービス改善には力を入れない、そしてもっぱら財界の要求する高度情報通信システムで情報化社会づくりの先兵に電電公社を仕立て上げていく、そしてそこに投資も集中していく、結局そういう図式の中で、財界主導の臨調の中でこれが推し進められようとしている。だとすれば、いま箕輪郵政大臣がおっしゃったように、国家的なもの、国民的なもの、つまり公共性がそこで理解してもらえないというのは当然のことであって、だからこそ私たちはこの臨調の発足に際してから財界代表ではないかということで反対をしてきたという経過を先ほど御紹介したところです。 私は、先ほども申し上げましたように、そういう本質を抱えている重要な問題であるということを申し上げ、引き続き問題解明のために当委員会の場において追及していくことを申し上げ、質問を終わります。
○中村鋭一君 守住局長、いま山中委員が御質問になった中で、あなたの答弁であるいは臨調の委員が、土光さんが財界の視点から御発言になっている向きもあるかと思いますがと、そのように私はおっしゃったと思いますが、あなたの御理解は、土光さん初め臨調の委員が財界の代弁者としての発言をなさることもあると理解をしておられるわけでございますか。
○政府委員(守住有信君) 先ほどの山中先生の御趣旨といいますか、最後におっしゃったこと、私どもはそう受けとめておりません。それから事実関係におきましても、土光会長というか本委員会ではなくて四部会の方で、いまいろいろな角度から、何も電電だけじゃございませんで、専売や国鉄等々御審議をなさっておられるわけでございますから、四部会という意味でもまた申し上げますけれども、財界主導というか、そういうことではない、あくまでもやはり日本全体の二十一世紀を展望してのいろんな公的部門の中におけるあり方というものについて基本的なメスを入れていこう、そして活性のある効率化のあるものをつくっていかなきゃならぬ、そういう国家的と申しますか、民族的と申しますか、そういうお立場からの御審議だというふうに私どもは十分受けとめておるわけでございます。 ただ、公衆電気通信というものにつきましては、こういう席で何でございますけれども、国鉄や専売と違った非常により高い公共性がございますし、時間もございませんので申し上げませんけれども、いろんな特徴がある。そこを国家的、国民的な、また将来の立場を踏まえて総合的に深く御検討、御審議をいただきたい、こういう気持ちで私どもは御説明をしておる、こういうことでございます。
○中村鋭一君 ですから、あなたは臨調の委員が財界の代弁をしておられるとは理解はしていないわけですね。確認をしてください。
○政府委員(守住有信君) 単に、そんな狭いお立場では絶対ないというふうに受けとめております。
○中村鋭一君 わかりました。 箕輪郵政大臣、いま守住局長にもお尋ねしたんですけど、私は、臨調の土光会長を初め各委員の皆さんがいわば片々たる財界の代弁者であるとか、国民を収奪するためにこの臨調で慎重に審議をして答申をお出しになる、そんなことは絶対にないと理解しております。だからこそ総理大臣も臨調の答申は尊重する、たとえ国民が返り血を浴びたって臨調の答申は誠実に政治的生命をかけて実行すると総理大臣みずからおっしゃっているわけでございますから、大臣にもその点はひとつ御確認をお願いしておきたいと思います。
○国務大臣(箕輪登君) ちょっと御質問の趣旨を間違えておるかもしれませんけれども、私は鈴木内閣の閣僚の一人でございまして、臨調の答申があった場合にはこれを最大限尊重してまいる立場にございます。そこで、答申が出る前に郵政省と臨調の第四部会とヒヤリングがしばしば行われております。その中で、私どもは答申出ないうちに、こういうことを理解してほしいんだ、こういうことをひとつよく慎重に考えてほしいんだということを申し上げております。したがって、まだまだ理解をいただいていないところもありますけれども、最終的には私どもの考えが臨調の理解を得られるものと私は考えて、粘り強く御説明するように職員の者に申しているところでございます。
○中村鋭一君 大いに結構でございます。臨調に対して当然ながら郵政省として主張すべき点は主張なさり、御理解を得るのは当然でございます。私が申しておりますのは、たまたま、ただいま山中委員の質問の中で、臨調の趣旨、臨調を構成する委員等について誤解を与えかねまじき守住局長の御発言であるように私は理解したものですから、閣僚の一員として臨調の答申は尊重するといつ御答弁をいただきまして大変結構でございます。私も立法府の一員といたしまして、郵政省が年来、行政の分野において本当に国民のニーズに合致する諸政策を着実に果敢に実行しておられる、たとえば郵便年金あるいは郵便貯金の問題等においても、そのことにつきまして深く敬意を表しておきたいと思います。 いま果敢に実行しておられると申し上げたんですけれども、例の賀詞つきの年賀はがきでございますね。これ魚津さん、きのう福間委員も御質問でしたけど、もう一遍、簡略に発行枚数、それからその内容等について御説明お願いできますでしようか。
○政府委員(魚津茂晴君) 発行枚数といたしましては三種類で、それぞれ一種類八千万枚、したがいまして二億四千万枚でございます。 その賀詞入りの年賀はがきの構想は、寄附金を三円、それから賀詞あるいはまた賀詞及び絵の印刷経費として二円ちょうだいいたしまして四十五円の額で発売をする、こういうことでございまして、ねらいといたしましては、まずそういった需要というものが十分考えられる、つまりニーズがあるからそれにこたえるという基本姿勢、それから寄附金というもののついたはがきの販売促進、それから一般民間で賀詞等を印刷して売り出している額が高過ぎるのじゃないか、それに対して郵政省として何らか手を打てないかということはいろいろと議論をいただいているところでございまして、そういった点にもこたえるというねらいを持っております。 それからこの賀詞入りの年賀はがきという点につきましては、一昨年の十一月、当委員会において中村先生からもいろいろと御提言があったところでございまして、その御提言も念頭に入れながら考えさしていただいた、こういうものでございます。
○中村鋭一君 たとえばコマーシャルつきのはがきとか今回の賀詞つき等、この委員会で討論の過程の中で取り上げられました問題を率直にしんしゃくしていただいて早速実行してくだすったことを非常にありがたく思う次第でございます。 その節、私、申し上げたんですけれども、どうでしょう。魚津さん、単に賀詞つきとか絵入りじゃなくて、私はその節の委員会で申し上げたと思うんですけど、紙の質、これをたとえば奈良県の吉野地方には非常に伝統的ないい和紙が出ているわけですね。最近、年賀状お出しになる方も、こった方は、わりに高いんですけれども自分でいろいろな紙質の紙を用意されて私家製のはがきをつくってお出しになっているわけでございますから、せっかくこういうふうに賀詞つき絵入りの年賀はがきをおつくりになるわけでございますから、さらに一歩を進めて紙の質、たとえば和紙等のデザインも取り入れた年賀はがきをおつくりになってはいかがでございましょうね。
○政府委員(魚津茂晴君) 和紙を使うようなはがきということになりますと、私どもいろいろ検討をしているわけでございますが、まずインクがにじむとか、はじくというような紙質が確保できるかどうかという技術的な問題がございます。それからいま一つは、そうなりますと現在の紙質よりも結果として非常によいものになることは事実だと思いますが、経済的に見て高くなるということは確実でございます。そこで、現在のこのはがきの質を変えまして、そのことによってお金をいただけるかというと、法制的にはいささか無理があるわけでございます。現在のはがきを四十五円で売るというのは、絵を印刷すみからその絵の経費をしんしゃくしてということでございまして、それを二円としているわけです。しかしながら、この紙質をよくするということでよくしたその分の経費ということがなかなかむずかしい問題もあるというようなことでございます。それから現実問題といたしまして、大量の原料用の和紙が入手できるかどうか。そういったような問題もございますので、先生せっかくの御提言、これは一昨年から私どもちょうだいをしていることは承知しておりますが、引き続いて検討をさせていただきたい、こういうふうに思います。
○中村鋭一君 せっかく、ひとつ積極的にその点も御検討をお願いしておきたいと思います。 先日、新聞で私は承知したんですけれども、郵便局で国債の窓口販売をやろうじゃないかということを郵政省が御計画であると、「国債窓販 郵便局も名乗り」、見出しは「郵貯離れに歯止め」、こうございますが、その計画はどの程度にいま検討をされ、どの程度に具体化しているんですか。
○政府委員(鴨光一郎君) 先生御指摘のように、郵便局での国債の窓口販売につきまして、そのような報道がなされていることは私どもも承知をいたしております。一面、銀行におきましては、昭和五十八年の四月から新規発行の国債の窓口販売を実施することになったということもまた新聞紙上で承知をいたしておりますが、郵政省といたしましては、現在のところは、国民の資産選択の多様化の動向あるいは国債の個人消化の状況、こういったものを見きわめながら御指摘の郵便局窓口での国債の販売につきましては調査研究をこれからしていきたいと考えている段階でございます。
○中村鋭一君 そうしますと、ぜひ郵便局でも国債を売り出そうということについて、いまは中立的に調査研究で、まず先に郵政省がこの戦争に割り込んで、証券会社や銀行に負けないで積極的にこの二万二千の郵便局の窓口でひとつ国債を売ろうじゃないかという、その前提で調査検討をしておられるというのではないんですか。
○政府委員(鴨光一郎君) 結論が出ている状況ではございませんで、先ほどお答えいたしましたように、いまその辺を調査研究をしている段階であるというところでございます。
○中村鋭一君 何か同じことばっかり聞いているようですが、調査研究をした結果、その調査研究を終えた段階で具体的諸条件が整備されたならば郵政省としても郵便局で国債を売ろうという、そういう気持ちがあるんですね。
○政府委員(鴨光一郎君) その点は、先ほどの先生の御指摘のように、前提となっているものではございませんので、調査研究の結果そうなることもあり得べしというふうに御理解をいただきたいと思います。
○中村鋭一君 どちらが先かあれですけど、しかし本音は、それは国債売れるようになりゃ売りたいと思っていらっしゃるんだと私は理解をしておりますが。仮にその調査研究の結果、これ一つのサブジャンクティブユースですけど、窓販をやろうということになった場合、法改正は要るんですか、要らないんですか。
○政府委員(鴨光一郎君) ただいま御指摘の仮定の上でございますけれども、仮に一般の国債を郵政省で取り扱うということにいたします場合には郵政省設置法等の法改正が必要であるというふうに考えております。
○中村鋭一君 これも新聞で私が承知している限りでは、大蔵省は、郵政省が郵便局の窓口で国債を売ることは、すでに郵便貯金のお金は資金運用部資金で十分に活用しているんだから郵便局がそこまでやることないだろうという見解をとっていると聞きますし、一方、その法的な問題は、昭和十九年までは郵便局でも国債の募集、売り出し、償還、買い上げの企業務が認められていたほか、昭和二十七年に国民貯蓄債券三十五億円分、当時の三十五億円ですから大変なお金だと思うんですが、を郵便局の窓口でも売り出した実績があるから法律上はこの郵便局の国債取り扱いを一部認めた形になっている、ですから別に法改正はしなくても郵便局が国債を売り出せるという理解も一方にはあるわけですね。そのことは承知していらっしゃいますか。
○政府委員(鴨光一郎君) 先生いまお話ございました中の国民貯蓄債券につきましては、これは郵政省設置法の現行の第三条に、その売りさばき、償還、買い上げ、割り増し金の支払いに関する業務を郵政省の業務として行うことができるという規定がありますことは事実でございますが、これは国民貯蓄債券に関しての規定でございますので、先ほど申し上げました国債につきましては、これとの対比におきましても同じような規定が必要なのではないかということで私の考えを申し上げたわけでございます。
○中村鋭一君 そうむずかしいことを言わないで、過去に実際窓口で債券を売り出しているんですからね。ですから、これは国民の多様なニーズに対するサービスなんですから、私はやはりここも積極的に、貯金局長、十分に研究をされて、なるほどそれは大蔵省や一般の金融機関はそれは反対すると思いますよ。思いますけど、これが国民のためになることなんですから、別に法改正によらず、ひとつ国債を早く郵便局の窓口で売り出せるような体制をおとりになっていただきたいと思います。こうやって国債出回りますと、当然ながら借りかえといいますか、そういうことが必要になってまいりますわね。その国債のいわゆる借りかえ期が参りますわね。そうすると、仮に、これも仮定ですけれども、郵便局の窓口で国債は売るだけ、売りっ放しで借りかえ期が来たときに買い上げはしないというわけにもまいらないと思いますが、その場合どうなさいますか。
○政府委員(鴨光一郎君) 先生御指摘になりましたような点をも含めまして私ども調査研究をいたしたいと考えているところでございます。実際的に、具体的なまだあれこれと申し上げるような詰めが行われていないということで、このようなお答えを申し上げている次第でございます。
○中村鋭一君 ひとつ買い上げも含めて気軽に皆さん郵便局の窓口で、これはお国のためですから、それは自分のためになるのかもわかりませんが、国債を皆さん売ったり買ったりできるように、ひとつ積極的に研究をしてくださることをお願いしておきたいと思います。 そういったサービスの一環としていわゆる自動払い込み制度、オンライン化ですけど、この郵貯のオンライン化の現在の進捗状況はどういうものですか。
○政府委員(鴨光一郎君) 為替・貯金業務のオンライン化につきましては、昭和五十三年の八月に神奈川県下の一部におきまして郵便局の窓口に端末機を置いて具体的な業務を開始いたしました。順次対象地域の拡大を図っておりまして、現在も進行中でございますが、五十七年の三月末現在でこのオンラインによる業務取り扱いを行っている郵便局は、九州と北海道を除きます地域のうち二十九の都府県、郵便局にいたしまして約一万二千二百局でこの取り扱いを行っているところでございます。実施率で申し上げますと、全国の予定しております郵便局の六四%、人口と申しますか、サービスできます人口の比率では七三%というような状況になっております。
○中村鋭一君 民間金融機関は、このオンライン化についてどういう意見を持っているんでしょうか。
○政府委員(鴨光一郎君) オンライン化そのものにつきましては、いささか古い話でございますが、昭和五十一年でございましたか、実は、先ほど申しましたように、五十三年に私どもサービスを開始いたしております。その計画段階で、民間金融機関の代表の方が国会でお答えをされております議事録がございますが、それによりますと、特段の反対はないというふうに承知をいたしております。ただ、最近の私どものオンライン化の中でのサービスにつきましては、民間がやっているんだから郵便局がやる必要がないのではないかというふうな御意見もあるやに聞きますけれども、私どもといたしましては、実はこの計画、昭和四十八年からいたしております。五十三年に、先ほど申しました端末機を設置をし始めて、五十八年度末を目指してネットワークを完成しようというふうにいたしているところでございますけれども、その計画の当初からいろいろなオンラインに乗せるべきサービスというものを予定してまいっております。 たとえば自動払い込みというふうなサービスもその一つでございます。この辺は、私ども民間から指摘を受けているような問題は全くない、つまりサービスの開始当初から予定をしていたサービスである、それからまた法律的にも、現在行われております通常貯金、それと郵便振替の現行法上の二つのサービスの組み合わせであるというふうなことで、郵政大臣の権限の範囲内で郵政省令という手当てで可能であるというふうに考えているところでございます。そういうことで、私どものオンライン化につきましては、国民、利用者の皆様に対するサービスを向上するという見地、同時に、われわれの事業の合理化、効率化という見地、この二つの見地から推進をしていきたいというふうに考えているところでございます。
○中村鋭一君 郵政大臣、お尋ねいたしますけど、たとえば郵便年金にしても、郵便貯金にしても、国債の窓口販売にしても、それからこういったオンライン化にしても、いわゆる民間の金融業者等からは国家が大きな力でこういうサービス業務に乗り出すとわれわれが圧迫されて困るんだという意見がありますけど、まさに日本は自由主義国家でございますから、そしてまた一方、国の行政機関というのはパブリックサーバントとして国民の多様な要求にいかようにもこたえて最も良質なサービスを提供する、これが私むしろ国家機関の行政府の一番大事な仕事だ、こう思いますから、たとえ民間の金融機関等から国がそこまでやらなくたってという意見があったって、国民に対するサービスという見地からこれは果敢に各方面きめの細かいそういったサービスを提供していただくということが非常に好ましい、こう考えるんですけど、その点について大臣のお考えを一言お願い申し上げます。
○国務大臣(箕輪登君) 大変御理解のある御提案でありまして、感謝申し上げます。 郵貯戦争というのがございましたけれども、昨年の九月三十日、時の郵政大臣と、いまかわっておりません大蔵大臣、官房長官、この三大臣の合意というのは、あれをしさいに読んでみますと、やはり郵貯も大切である、簡保も大切であるという思想だと思う。そこで民間金融機関と共存共栄しなさいというのが私はあの三大臣の合意だと思います。何度読んでもそういう感じがいたします。 たとえばオンラインの問題一つ取り上げてみましても、民間は十年前から始めておるわけであります。先生御承知のとおり十年前から始めておりますが、大都会中心でありますし、特に銀行の支店のあるところでなければできないわけでございます。非常にこれは国民からも喜ばれておる一つの良質なサービスだと私は考えております。そういう良質のサービスが都会中心に行われて、それでは銀行の支店のないような田舎で行ったらなぜ悪いのか、民間は田舎の方はわざわざ支店をつくるわけにいきませんから、これはやっぱり郵便局があるのでございますから、そういうところにも国民にとって良質なサービスと思われるものを、やはり国営でやっている郵便貯金、これを提供せざるを得ないのではないだろうか、これは民間の金融機関にも御理解いただけることではないだろうか、共存共栄になるのじゃないだろうか、私はそう思うのです。そうしなければ地域格差をそのままにしておくということになって、国家としてもこれはゆゆしき問題である、こういうことになりますので、まだ私のところには直接民間金融機関からは何も言ってきておりませんけれども、積極的に理解を得ていこう、こういう考えでこれはぜひともやらしていただきたい、こう考えておるところでございます。
○中村鋭一君 いまの大臣の御答弁いただきまして大変心強く思った次第でございます。なお積極、果敢にひとつお願い申し上げたいと思います。 グリーンカード制が実施されて、一方で総合課税でなく分離課税を存続して、そしてグリーンカード制を実施するという論もあるわけですね。その場合は、それだったら結局郵便貯金だけがねらい撃ちじゃないかという意見を聞きますが、これについて大臣はどのようにお考えでございますか。
○国務大臣(箕輪登君) グリーンカード制度は、不公平税制としての批判が強い利子配当所得の源泉分離選択課税制度を昭和五十九年以降廃止して総合課税へ移行することを前提として、その実効性を期すために実施されるものでございます。郵便貯金もそれを前提として参入することといたしていたのであります。現在、各方面でグリーンカード制度の見直しについてさまざまな御意見が出ていることは承知いたしております。これは十分私も承知いたしておりますが、何分これについては、私、閣僚の一人でございますのでコメントは差し控えさしていただきたい、こう考えるところでございます。
○中村鋭一君 ということは、一つのやり方として利子配当の分離課税は存続してグリーンカード制を実施するということに賛成とも反対とも意見は差し控える、こういうことでございますか。
○国務大臣(箕輪登君) そうでございます。
○中村鋭一君 よくわかりました。 放送大学学園法案が議決されて、いま着々とその実施の緒についているところだと思いますが、その後、私、御報告を受けておりませんので、ここで放送大学学園法案の郵政省マターの準備の進捗状況等についてお伺いいたします。
○政府委員(田中眞三郎君) 多少、学園の方を含めまして御説明申し上げますと、大学学園は昨年の七月一日設立されまして、昭和六十年四月の授業開始を目指して準億を進めているところでございます。当初は五十九年四月授業開始ということだったわけですけれども、財政事情等のため一年間授業開始をおくらせたわけでございます。 現在の準備状況でございますけれども、昨年の十月三十一日、学校教育法に基づく大学設置認可申請を行いまして開学準備を進めるとともに、放送局関係でございますけれども、五十七年度中に予備免許申請を郵政省に行うため、放送システムについての検討を進めておるというふうに聞いております。郵政省といたしましては、この放送局の開設に必要な郵政省令の改正あるいはチャンネルプランの修正についての検討準備を進めておる、こういうことでございます。
○中村鋭一君 あの節、私も文教、逓信の連合審査会でこれは明確に反対の立場から討論をさしていただいたんですけれども、その節、放送衛星の打ち上げについて、日時まではいかないにしても、時期を特定していつごろまでに打ち上げるというお約束といいますか、計画の発表をいただいたと思いますが、放送衛星はいまどうなっていますか。
○政府委員(田中眞三郎君) 放送衛星の打ち上げ計画でございますけれども、まず、わが国初の実用衛星のBS2でございますけれども、この打ち上げにつきましては、五十五年度の宇宙開発計画の中で決定されて以来、その開発、打ち上げの準備を進めておるところでございます。BS2の本機でございますけれども、五十八年度冬期、五十九年の二月になりますけれども、に本機を打ち上げて、予備機は六十年度、六十年の八月に打ち上げるという計画で準備を進めておるわけでございますけれども、これにつきましては、まず国民の要望の強いNHKのテレビジョン放送の難視聴解消ということで準備を進めておるわけでございます。 結局、放送大学の電波を放送衛星に収容するという問題は、BS2の次のBS3と申しますか、その段階かと思いますけれども、ただいま御説明申し上げましたBS2は、衛星寿命五年を目標ということでございますので、五十八年度に打ち上げましたのは、五年といたしますと六十三年度ごろに第二世代の実用の放送衛星BS3の打ち上げが必要になろうかと考えております。このBS3の利用のあり方でございますが、この中には、当然と申しますか、放送大学への利用についての検討が十分なされるべきであるというふうに考えておるわけで、文部省その他関係の向きと話を詰めてまいりたい、こういうことでございます。
○中村鋭一君 とにかく法律案が成立をいたしまして放送大学が実施されることは決まっておるわけでございますから、このBS3、ブロードキャスティング・サテライト3、これがちゃんと開学といいますか、実際に放送大学が発足するときには十二分に間に合うように、ひとつ監理局長、大いに督励をしていただいて、計画どおり実現するようにお願いをしておきたいと思います。 それから後先になりますけど、さっきのグリーンカードですけど、これは議事録にとどめておいていただきたいんですが、私はグリーンカード制は総合課税を前提としてのことであります。総合課税をしなければグリーンカード制を実施する意味がないわけですから、分離課税を存続して、それでグリーンカード制だけを実施するということであれば、まさにこれは少額貯蓄の、営々として努力をして、やっと郵便貯金を何がしかした人たちだけをねらい撃ちする結果になるのでございますから、賛成にしても反対にしても、少なくとも分離課税を存続してグリーンカード制を実施するということについては明確に反対の立場を議事録にとどめておいていただきたいと思います。 外務省の方、お見えいただいておりますでしょうか。――先般、ポーランドで連帯のワレサ委員長が拘束されるという不測の事態が惹起いたしまして、大いにポーランド国内は混乱をいたしました。そのときに大使館の皆さん、日本国といろいろと情報の伝達、交換をしようと思われたときに、通信が途絶して大変お困りになったと伺っておりますが、簡単に、そのときの実情をまず御説明お願いできますでしょうか。
○説明員(七尾清彦君) お答えいたします。 昨年十二月十三日、ああいうことで戒厳令が発生いたしまして、それまでは外務省は日本の大使館が専属的に使います専用回線というものを持っておったわけであります。これが相手国政府当局によりまして、単に通信回線のみならず電話、その辺も全部含めまして封鎖してきたというような事態が発生いたしまして、まず第一に非常に困りましたのは、二百四十名ほどの在留邦人の方々の安危が確認できなかった。約二日間ぐらいかかりまして第三国の友好国の協力を得ましてやっと確認できた。それからああいう状態に対してわが国政府として外交上どういう対応をすべきかということを決めるために必要ないわゆる基礎的な情報でございますが、現地からの情報が、いわば情報のつんぼ桟敷といいますか、情報面での孤島になったわけでございまして、途絶いたして非常に困ったという事情がございます。 東京では強硬に抗議を申し入れまして、十三日から約一週間たちますところの十九日にいわゆるテレックスが開通したのですが、これも何カ国かの大使館共用でございまして、いわゆる専用回線ということで、打ちたい情報を打ちたいときに打つというようなことができずに、約二カ月ぐらいたちましたでしょうか、そういう関係で、いわば政策判断に必要にして十分な関連情報が約二カ月にわたって入手できなかった。この間において邦人安全の絡みではNHKさんなんかにもお願いしまして、十二月の十八日ぐらいからポルトガルにあります日本語放送から、できるだけわが国政府の考え方あるいはポーランド情勢といったようなものについての情報をふやしていただきまして、現地では非常に喜ばれたわけですが、そういうことでは不十分でありまして、やはり通信面で大変困ったというような経緯があらましてございます。
○中村鋭一君 そういう経緯もあって、従来から外務省としては外国にあります公館に無線機の設置が望ましい、こういう見解をとっていらしたと思うんですが、その間の経緯ですね。これはやっぱり無線機は、日本にある外国公館に無線機を置かせませんと外国にも置けない。大体相互主義というのですか、そういうものでしょうから、当然電波法を改正しなきゃいけないわけですが、そういうことについての申し入れはどれくらい前からどういう経緯をここまでたどっておいでになったんでしょうか、御説明をお願い申し上げます。
○説明員(野村一成君) ただいまポーランド情勢の関連で独自の無線施設が必要であるということを申し上げましたですが、そういった国際情勢の流動化と申しますか、そういう緊急事態の発生ということで、そういう不便は遠くはチェコ事件のときもあったかと思うのでございます。そういうことで、かなり前から問題意識としては持っておりまして、やはり独自の無線機で通信網を、これ緊急事態でございますけれども、そういうときに持ちたいということで、かねてから郵政省さんにお願いしてきたということでございます。
○中村鋭一君 聞くところによりますと、外務省さん、十年ぐらい前から申し入れておられたんでしょう、持ちたいという意思は。それでよろしゅうございますね。――今回、電波法の改正が行われるということなんですけど、これまでに日本にある外国公館で、率直に言いますと、公ではなく無線機を設置して、それを使用していた国があったんじゃないでしょうか。
○説明員(野村一成君) 確かに先生御指摘のように、不法に無線局を使用したことがある在京の大使館等につきましては、随時、郵政省の方から連絡がございまして私ども承知しております。ただ、具体的にどこの公館かということにつきましては、これはやはり外交上の配慮ございますので、ひとつ申し上げるのは差し控えさしていただきたいと思います。
○中村鋭一君 反対に、日本が外国で当該国の国内法によってだと思いますけど、今回の法改正を待たずに無線機を設置しておられた国もあるんじゃないですか。
○説明員(野村一成君) 日本の在外公館との間の通信は専用商業回線またはテレックスによっておるわけでございますけれども、ごく限られた一部の公館でございますけれども、やはり無線通信のためのしかるべき施設を持っておるということは事実でございます。
○中村鋭一君 それはどこの国ですか。
○説明員(野村一成君) 具体的にはどこの国かということにつきましても、やはり外交通信体制がどうかということにも関係いたしますので、ひとつ御勘弁いただきたいというふうに考えます。
○中村鋭一君 日本で不法に無線局を開設して本国と常に連絡をとり、そのことはほおかむりして、しかもその国にあります外国の大公使館に盗聴設備を仕掛けて日常茶飯のごとく大使館の交信、電話も含めてそれを傍受していた某国があるということは、日本からではありませんけれども、アメリカのたとえばCIA等の発表によりますと某大国においてそれが最も常習化しておる、私このように承知しておりますけれども、こういうことは全く好ましくないことで、日本がある国に無線局を開設していた、これもやっている以上は、某大国が日本の大使館内に無線局を設置して通信をいつもしている、外国の大公使館に対しては盗聴をしている、それを責めることはできないわけでありますから、今回、相互主義によって、こういった法改正でいわば天下晴れて無線局を開設することができる、非常に結構なことだと思うんですけれども、現実に外務省、そういった無線局を開設するというのは、率直に申し上げまして、その国の国情が不安定、いつクーデターがあるかわからない、いつ在留邦人が危険に陥れられるかわからない、そういうことのためにこそこの無線局の開設は効果がある、こう思うんですけど、いわゆるリスクカントリー、これはどういう国、国を特定できなければ、どういった地球上の地方にその可能性が高いんですか。
○説明員(野村一成君) 先生御指摘のとおりでございまして、今回、無線機設備をどうしてもやげり大使館に設けないといけないというのは、緊急事態、つまり通常の通信回線が突然遮断される、そういう事態に備えるためでございまして、そういう意味におきまして、やはり先生御指摘のように、クーデターとかあるいはその他の事情があるかと思いますけれども、そういうことが起こりやすい国ということで、やはりアフリカとか中近東、あるいはラ米でもときどきそういうことが起こっているやに承知しておりますけれども、それからポーランドも、これはクーデターとかそういうのとは違うかもわかりませんけれども、やはりそういう緊急の事態ということにつきましては、近年、特に国際情勢の流動化に伴いまして起こるということが事実でございまして、それに備えないといけない、そういうふうに考えております。
○中村鋭一君 ひとつ、いまおっしゃったような国々に優先的に非常に性能のいい無線を開設していただいて、その国で働いている邦人の皆さん、またその国のために力をかしている皆さんが不測の事故のときに十二分に国家の保護を受けられるようにお願いをしておきたい、こう思います。 この法改正の条文はどのようになっておりますか、御説明をお願いできますでしょうか。
○政府委員(田中眞三郎君) 今回の電波法の改正で外国公館に無線局の開設を認めようとするためには、条文といたしましては、現在の電波法の第五条(欠格事由)というところでございますが、その第二項の終わりに第五号を新たに起こしまして、そこに記載するという形で考えております。 ちょっと読み上げてみましょうか。
○中村鋭一君 出力なんかも規制はあるんですか。
○政府委員(田中眞三郎君) そういうものは実際の後につけます段階での話になろうかと思いまして、そういうものはございません。ただ欠格事由から外す。第五号で「大使館、公使館又は領事館の公用に供する無線局(特定の固定地点間の無線通信を行うものに限る。)であって、その国内において日本国政府又はその代表者が同種の無線局を開設することを認める国の政府又はその代表者の開設するもの」ということで、電力その他につきましては申請の段階においてのお互いの話し合いということになろうかと思います。
○中村鋭一君 そうしますと、現実に設置する段階になりますと何かパワー合戦みたいになりまして、どんどんエスカレートする、そういう心配はないんでしょうかね。
○政府委員(田中眞三郎君) その辺は普通の日本国内におきます無線局の申請と同じことでございまして、周波数帯あるいはどこまで通信したいかというようなことでリーズナブルな値というものは出てまいりますので、十分にして必要なものを、それで過十分じゃないという形で決めたい、決められるというふうに考えております。
○中村鋭一君 それは監理局長、大丈夫ですね。
○政府委員(田中眞三郎君) はい。
○中村鋭一君 そういうことで無用な競争とか、そういうことはないわけですね。 外務省の方、最後に、一つお伺いしますが、各国がそれぞれの公館に無線局を開設いたしますね。それをいわば不法な情報の伝達に使う、俗な言葉で言いますと、その無線局の開設を契機としていわゆるスパイ活動に使うというような心配はないんでしょうか。
○説明員(野村一成君) 大使館が通信を自由にできる、それを確保するということは、これは暗号通信も含めまして可能でございます。今回の法改正によりまして、その点につきまして現状と変わるというふうなことは特に考えておらないわけです。ただ、今回の法改正の結果通信ができるということになりますので、その体制のもとで悪用と申しますか乱用、そういう事態に対しましては厳正に対処していく、そういうふうに考えておる次第でございます。
○中村鋭一君 その点も、ひとつ十分気をつけてくださるようにお願い申し上げます。 監理局長、電波の国際割り当ての現況ですね、これはどのようになっておりますか。
○政府委員(田中眞三郎君) 電波の国際割り当てがどんな組織で行われておるかということでございますが、国際電気通信条約の附属無線通信規則というのがございますが、PRと申しておりますけれども、そこで周波数の国際的分配が決められておりまして、この国際電気通信連合、ITUと申しますけれども、その一つの常設機関に周波数量録委員会、IFRBというふうに略称いたしておりますが、国際周波数登録委員会におきまして谷国から提出される周波数割り当ての要求を、先ほど申しました無線通信規則に照らして審査いたします。そして、その各国からの周波数の使用につきまして国際的な承認を与えておるというのが実際でございます。
○中村鋭一君 まだ日本にはFMを十分に開設する余裕はあるわけですか。その国際的な割り当てのパーセンテージから見ても十分にありますか。
○政府委員(田中眞三郎君) 現在のところ、日本といたしましては、国際条約にも従いまして七十六メガから九十メガだったと思いますが、十四メガサイクル帯を予定しているわけでございますが、FMの民間放送等の要求にこたえられるものと私ども考えております。
○中村鋭一君 これはきのう福間委員もお尋ねでございましたけど、ことしじゅうに五地区でいいんですか、放送を開始するのは。それから静岡、金沢両地区はもうすでに割り当てを受けていて、地元で開設申請者の調整を行っている段階、このように理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(田中眞三郎君) 静岡につきましては、実は昨日話し合いがまとまりまして予備免許を与えました。それで、あと残っておりますのは金沢でございます。金沢地区につきましては、地元において、先生ただいまおっしゃいましたようなお互いの話し合いを続けておるということでございまして、したがいまして、ことしすでに出ました愛媛地区を含めまして、今年度中に電波の出るといいますのは五地区になろうかと思います。静団地区は、いま申しましたとおり来年早々というようなことでございます。
○中村鋭一君 いまおっしゃった金沢ですね、何社ぐらい申請しているんですか。
○政府委員(田中眞三郎君) たしか二十五社だったと思います。
○中村鋭一君 札幌はすでにおりているわけですけれども、あれはたしか札幌も二百社超えていたんじゃないですかな。そうだったですね。郵政省としては、そのようにいわばダミーを使って、実際は一社なのに何十という申請、便せん一枚で出すわけですから大変お困りじゃないかと思うんですけど、監理局長、免許を与える場合のこの審査の基準ですね、どういうふうに調整していらっしゃいますか、現実には。
○政府委員(田中眞三郎君) いま先生申されましたとおり、札幌地区におきましては、たしか二百社をちょっとオーバーしていたか不足していたか、いずれにしても二百ぐらいだったと思います。(「二百五十」と呼ぶ者あり)どうも申しわけございません。それで、先生御高承のとおり、申請につきましては電波法上その申請者の資格制約というようなものあるいは特段の制約はないわけでございまして、一方、放送事業というものに関心の深い方が大変多いということで、現実に一つのチャンネルに対しまして非常に余りにも多いというような場合も多々あるわけでございます。 郵政省、この事態をどう考えるかということでございますが、免許に当たりましては、まず地元への密着性の確保というものを基本方針とすべきであろうということでございますけれども、多数出ました申請というのはそれなりに地域住民の意思が分散されているのだというふうにも見れるわけでございますけれども、そうした多数の申請の中からこれだというふうに一つを選ぶよりも、できるだけ多数の申請者が一体となりまして放送局の運営に参加していただく、それで地元の大同団結というようなもので、先ほども申しましたが、地元に密着し、経営的にも確固とした基盤を持ちます放送局をつくることが望ましいというふうに考えまして、時間をかけながらも精力的に一本化調整を図っているということですが、ただいま先生も御指摘になりましたように、なかなか時間がかかり過ぎるということがあるわけで、私どもも気にしておるわけでございますけれども、実際はそのように行われておる。 ところで、余りにも申請が多いということで、仮に、本気で放送局を自分で開設する気持ちがないのだけれどもといったらおかしいですけれども、他人から勧められたりいたしまして、いわゆるダミー申請というようなものがあると言われておるわけですけれども、そういうものについては、御指摘のとおりいたずらに地元調整をおくらせるばかりでございますし、私ども免許事務処理上も大変困るわけでして、大蔵省は多少印紙代が入るのかもしれませんけれども、それは冗談でございますが、いずれにしましても放送局の早期開局を望む地元の要望にこたえなきゃいかぬということで、いま言ったようないわゆるダミー申請などは厳として自粛してもらいたいというふうに考えておる次第でございます。
○中村鋭一君 東京と大阪にもう一波割り当てる、これはどうなっておりますか。
○政府委員(田中眞三郎君) 最終的にはまだ検討中ということでございますが、きのうも同じようなお話が出たかと思いますけれども、やはりまだチャンネルを割り当てているのが十一ということで、そのうちの十がまとまった、こういう段階でして、全国三十六、数え方によりますけれども、三十六府県につきましては割り当てもやっていないという状況でございますので、一応全国的な普及というものも考えなきゃいかぬ。と申しますことは、それを全部割り当てるといいますか、そういうことを決めてしまわないと、二つ目といいますか複数化を図らないというつもりでもございません。その辺についての判断というものは、いかにして早くFMの普及を図る上で役立つだろうか、そういうふうな判断からお決めいただいたらいかがか、そんな気持ちで検討を続けておるということでございます。
○中村鋭一君 監理局長、もう一つ明快を欠いた御答弁でございますが、FMは音質のいい放送ですから、なるたけ早く東京、大阪のような大都会に免許を与えてくださるように、その場合は、とにかく迅速、公平、厳正にやっていただきたく思います。たとえ、たとえば北海道で箕輪大臣の御陳情がありましても、これはとにかくあらゆる客観事実を照合して免許を与えてくださるようにお願い申し上げておきたいと思います。 私は大阪ですけど、大阪で朝日放送という中波のステーションがありますが、これが中国の放送と夜の七時、八時ごろになりますと完全にかぶりまして、時間にもよります、日にもよりますけど、全くこのABCのAMが受信不能の状態になることがあるんですけど、郵政省としては、こういったたとえば中国、韓国といった外国の大電力の中波の放送によって日本の中波の放送が聴取不能に陥るというような事態をどう理解し、それに対する対策はどのように講じておられますか。
○政府委員(田中眞三郎君) 特定の局についてはと申しますか、中波が夜間になりますと、それぞれ百キロクラスというような局でございますと、外国から日本にも飛んでまいりますし、また日本からも外国へそれなりの強さで入っておるわけでございます。ただ、中波の秩序につきましては、昭和四十九年と五十年の二回に分けまして国際的な会議が行われまして、それ以後十三年間にわたっての中波の世界的なあり方、第一地域と第二、第三地域でございまして、第二地域アメリカはそのときやらなかったわけですけれども、日本の所属している第三地域は、十三年後までの世界各国の中波の使用状況というものはその規則の中に決められておるわけでございます。そして遵守していただければ、その中に記載されておる電力でお互いに出すという形で。どうしても希望が多うございますし、開発途上国等の要望ももだしがたく、かなりの程度で入ってくるというような、波によりましてはそういうものもございます。 ただ、日本の場合、やはり特に親局、民間放送の親局あるいはNHKの親局などには重点的によその国から大きな電波とぶつからないようにというような調整をやってまいったわけでございますけれども、それで、特に外国に近い方の局につきましては外国からの電波もまた強く入ってくるということで、多少お困りのところを聞かないわけではございません。ただ、朝日放送、たまたまおっしゃいましたですけれども、私の記憶では、その当時では朝日放送はそんなに悪くないようなかっこうになっておりますので……
○中村鋭一君 いやいや、そんなことはない。
○政府委員(田中眞三郎君) 数字の上でございますが、まだ私の耳に入っておりませんので、早速調べさせていただきまして、それなりの対処をいたしてみたい。そして相手の入ってきておりますのが、いま申しました国際的な権利に基づかないものであれば、それなりの相手国ないしは先ほど話も出ました周波数登録委員会なりを通じましてコンプレーンを申し込めるというような手続がございます。
○中村鋭一君 それはそういう苦情は入ってないとおっしゃいますけど、私が実際しょっちゅう車で走りますから、中波というのはどこへでも行くものですから。たとえば大阪市内で生駒山の下で車で走っていりゃそれは分離していますよ。だけど、たとえばこの間の例で言えば、滋賀県下を私が車で走っているときに、それまで機嫌よく入っていた朝日放送の中波が突然中国からの大電力に乗りかわりまして、ダイヤル何もさわってないのに全然それからは中国からの放送しか聞こえない、これは現実に私が聞いていたわけですから。だから、そういうことがあるわけですから、ひとつ積極的にこの辺もお調べ願って、遠慮せずにこれはコンプレーンをしていただきますようにお願いを申し上げておきたいと思います。一例としてABCを申し上げたので、ABCだけじゃございません、ほかにもそういう例はあると思いますから。 文字多重についてお伺いしようと思ったんですが、時間がありませんので、これは省略をさせていただきます。関係御答弁の方は申しわけございません。 数日前に、ラジオ日本からラジオ日本新番組の編成表が私のところに送られてまいりました。初めに、「改編の主旨」として遠山社長の言葉が載っております。ちょっと読ましていただきますが、 本来、放送局に於て、編成権と人事権は会社の専権事項であります。ところが、我が社に於ては、人事権は会社が行使して来ましたが、編成権については、これまで開局以来二十三年間、第五代社長である私をも含めて、歴代社長及び重役達の怠慢によって、その行使を現場任せのまま、なおざりにしていた、と言うのが実情であります。 民間放送局における唯一の商品は、即ち番組であり、この向上こそ、会社が取組まねばならぬ永久の課題であります。 私は今、深い反省に基づいて、この重要な番組編成権を会社の主導のもとに、番組の質的向上に邁進することを決心しました。 このような社長の言葉がありまして、四月改編新番組表がここにございます。 一、二申し上げますと、番組名「自民党を斬る」、日曜日朝九時十五分から十時、「サブタイトル“日本を滅ぼすとすれば自民党”」、曽野明、松原正、井上茂信各氏V・S自民党規ソ派、番組表にこのように記載されております。日曜日朝九時十五分から十時、「アメリカの占領政策」、こっちも日曜ですからこれ隔週になるんですか、朝九時十五分から十時、番組名「ソ連は脅威か」、桶谷繁雄、松原正、井上茂信各氏対猪木正道氏、中川八洋氏対佐藤誠三郎氏。月曜日、木曜日、夜十時三十分から十一時、「マスコミを斬る」、桶谷繁雄氏、矢野健一郎氏、藤島泰輔氏など、新聞、雑誌、テレビ、ラジオの偏向を斬る。その他、いろいろ番組編成がございます。 私の過去の経験からいたしまして、このような番組編成は大胆かつ率直で、非常に明快にそのステーションの主張を代表する番組編成である、このように私は理解をしておりますが、郵政大臣、いまお聞きになりまして、この番組編成について何か感想はございますか。
○国務大臣(箕輪登君) 放送番組については、御承知のとおり放送法第三条で放送事業者に放送番組編成の自由が保障されているところでございます。その編集は、放送事業者の責任において自主的に行われることとなっているわけでございます。したがって個々の番組につきましては、郵政大臣といたしましても意見を申し述べる立場にないわけでございます。放送事業者は、みずから定めた番組基準をひとつ誠実に遵守していただいて、国民の期待に沿うように番組編集を行うよう努めていただきたい、これ以外はちょっと申しづらいのであります。
○中村鋭一君 もう一遍申しますけれども、「自民党を斬る」、「サブタイトル“日本を滅ぼすとすれば自民党”」、自民党規ソ派との討論とか、たとえば「今日の論壇」、清水幾太郎氏、曽野明氏、村松剛氏、こういった皆さんが率直に討論をして正論をお吐きになる、こういう編成表になっているわけですね。私は、本当に思い切った、明快な番組編成である、こう理解はいたしますが、もう一遍確認をしておきますが、番組の編成権はそのステーションにあるのであって、国には一切ないわけでございますね。
○国務大臣(箕輪登君) 放送法第三条でそのように規定されておるものと解しております。
○中村鋭一君 真藤総裁、お尋ねいたしますが、午前中の新谷委員との質疑の中で真藤総裁は、私は電電公社に綱紀の粛正、不正経理を根絶するためにやってきた、ところが、やってきてからはちょっと様子が変わってきて、こんなことになれば来なければよかったと実感として考えておりますと、このようにおっしゃいました。国民もまた、宛然伏魔殿であるかのごとき綱紀紊乱、不正経理に明け暮れておりました電電公社に清廉、剛毅の真藤総裁が来られて、快刀乱麻を断つごとき剔抉が見られると期待をした次第でありますけれども、真藤総裁、御自分で採点されまして、総裁御就任後、少なくともこの綱紀紊乱、不正経理の根絶については十二分にその成果を上げ得たと御自分で理解をしていらっしゃいますでしょうか。
○説明員(真藤恒君) 現状においてはかなり見違える状況になっておることば事実でございます。 それから先ほどの前段のお言葉で誤解があるといけませんので申し上げますが、来た以上は仕方がない、全責任を持ってやりますということをつけ加えさしていただきます。
○中村鋭一君 時間をオーバーいたしましたので、本来ならば私お尋ねしたかったのは、こういった経理とか人事の面では世の指弾を受けるに値する内容の電電公社でしかなかったと思いますけど、その一方で、総裁、たとえば私は横須賀の通研を見学に寄せていただきました、当委員会から。そして、エンジニアといいますか、科学的テクノクラートの皆さんが実に世界の最先端を行く機器を開発されて、寝食を忘れてそれに取り組み、まさに世界の第一等の技術を開発し、さらにそれを研さんし、高めておられるという点に非常に感激をした次第でございます。したがって、こういった人たちが一生懸命やっているんです。それに対する評価は十二分にあるんですから、なお一層、公社の経営形態、人事管理の面等において、せっかく総裁がおいでになったわけでございますから、これからも十二分に成果をお上げになることを期待いたしまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
○青島幸男君 昨今、大変問題になっておりますのは、当委員会でも当然取り上げられておりますけども、郵便貯金事業の行き先に大変かげりが見えてきておる、予定も縮小しなければならないし、またその縮小した予定額にも到達するのほかなり困難であるというような状況にあるように伺っておりますけども、私は、先ほども話に出ましたけども、グリーンカード実施という問題がかなりこの問題に影響を及ぼしているんではなかろうかというふうに勝手に考えるわけですけども、その辺のところいかがお考えでございましょうか。
○政府委員(鴨光一郎君) 郵便貯金の、まず近年の増加状況でございますけれども、昭和五十三年度以降伸び悩みの状況にございます。ただ、先生御案内のように、昭和五十五年度におきましては一時的な急増という状態がございましたが、その時期を除きまして、五十六年度も、実は昨日終了いたしておりますけれども、低調な増加状況にあった、五十三年度以降の延長線上にあったというふうに考えているわけでございますが、ただ、この伸び悩みの要因といたしまして、私どもおおよそ三つの点を考えております。 一つは、貯蓄の増加、特に郵便貯金のように個人性の貯蓄につきまして、その増加に影響を及ぼす最大の要因といたしましての家計可処分所得の伸び率というものが、経済の安定成長との関連におきまして低下をしているという点が一つでございます。 それから住宅ローンを初めといたします各種の消費者ローンの残高が年々増大をしてきております。したがって、それの返済負担が大きくなっていることがいわば負の貯蓄という形になりましてプラスの方の積極的な貯蓄の伸び悩みに影響していると思われる点、これが第二点。 それから三番目といたしましては、金利選好の高まりということから金融資産の選択が非常に多様化しているということ。特に最近、民間におきましても有利な商品が開発をされたというふうなことから金融資産の選択の多様化が進んでいるというふうなことであろうかというふうに考えているわけでございます。 二番目のグリーンカードの影響という点でございますが、いわゆるグリーンカード制度と申しますものは、利子配当所得の総合課税への移行ということを前提にして、その実効性を期すために実施されるということで、郵便貯金もこれに参入することといたしたわけでございます。私ども、最近の郵便貯金の増加状況は先ほど申し上げましたようなことから来ているであろうというふうに考えておりますけれども、グリーンカードが郵便貯金の増勢にどういうふうに影響しているかということにつきましてはつまびらかにしておりませんということでございます。
○青島幸男君 その三点をお挙げになっていらっしゃいますけれども、可処分所得のことは認めましょう。しかしローンは、グリーンカードが実施されるそれ以前、かなり恒常的にローンというものは負担として各家庭にあるわけですよね。これは取り上げるべき問題ではないかもしれないと思います、この際。 それから資産の多様化ですね。これは当然、郵便局に入れておいた方がいい、金買った方がいい、あるいは貯金した方がいいか、銀行へ移した方がいいか、さまざまな選択があってそれは御自由に選べるわけですから、これがグリーンカードが心理的な影響を及ぼしたかどうかということをいま明確にするわけじゃありませんが、かなりあったとも考えられるということは言えるわけですね。いまおっしまいましたことを踏まえて、ずっと郵便貯金の問題と銀行の預金の残高、そういうものを年次別に比べてまいりまして、いろいろ新聞紙上をにぎわしてまいりました事実と照らし合わせてまいりますと、どうもそういうふうな感じじゃないんですね、私受けとめているのは。 まず、急激に郵便貯金が伸びた時期がございました。その時期の前にグリーンカードをそろそろ実施したらどうだろうかというようなことの話し合いが進み、あるいは法律化が進んでいる状況ですね。郵便貯金というのはもともと零細な国民の貯金だから非課税だ、利子について。しかし上限は設けられているわけですね。これはそういう性格のものだから適用しない、グリーンカード制度を。という話が最初伝わりました、マスコミを通じて。そのときに、将来グリーンカードになるであろうから方々に分散してある預貯金が公になってしまうのを恐れて郵便貯金に殺到した。その時期がちょうどいまおっしゃられました急速に伸びた時期と暗合するように私は思うんですね。郵便貯金に全部集まってしまっちゃ困るというので今度大蔵省からクレームが出て、郵便貯金についてもグリーンカードに記載するようにしてほしいという話し合いができて、それで郵便貯金もグリーンカードの制度から免れることができないということがわかった、あるいは決まった、それと時を同じくして銀行で定額貯金並みの魅力ある商品の開発が成ったということで、今度は郵便貯金に移っていた金がそのまま銀行に流れた。 それからもう一つは、このグリーンカードがもし実施されるとすると、そうすると明確にコンピューターで名寄せができるわけですから、そうなりますと、いままでこの方は薄々もう一本郵便貯金を持っていらっしゃるかもしれない、でも局舎も違えば地域も違うところにお預けらしいからまあ結構でございましょうというかっこうで受けていた分がそのまま明らかに出てしまうだろう、そうなると、いままで何でこんなずさんなことをしていたんだというふうなことがあらわれはしないかという懸念から、最近ではほかにお持ちじゃございませんかということを少なくとも尋ねて、限度額を超えているような増合には御遠慮くださいということを指示しているように受け取れますね、窓口で。それやこれやが重なって、郵便貯金の伸び率が急速に下落した、そういうふうな推測をしているんですが、全く当たってないということでしたら反論をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○政府委員(鴨光一郎君) 先生御指摘のように、昭和五十五年度の中で先ほど申し上げました一時的な急増があったことは事実でございますが、実は、この時期と申しますのは、五十五年の四月から十一月いっぱいまでにかけまして、ちょうどいわゆる金利の天井の時期でございました。私どもかねてこの急増の原因につきましては、いま申し上げましたその金利の天井感ということと、それからその年の三月に所得税法改正されましてグリーンカードをめぐります論議がいろいろ行われてきた、郵便貯金ということも非常にこの論議の中で取り上げられたことは事実でございますが、そういう取り上げたことによって郵便貯金に対する理解と申しますか、国民の皆様方の中に、われわれこれまでも十分周知、普及を図ってきたつもりでございますが、その議論の中で郵便貯金に対する御理解が深まったというふうなことが伸びの一つの原因になったかなというふうには考えておりますが、グリーンカードそのものにつきましては、五十五年の九月と十二月、二度にわたりまして大蔵省と話をいたしております。 これはグリーンカード制度が五十九年の一月から実施をされることに関連をいたしまして、法律はその年の三月にすでに成立をいたしておりますけれども、実行可能な範囲で、国民の利用者の皆様に御迷惑をかけないで済む範囲で、私どもとして可能な措置をお互いに話をし合って決めたというものでございまして、九月に一度話し合いの結果をまとめ、さらにそれを受けて十二月という形で合意をいたしておりますが、この九月の合意の後にも特段そのことの影響があったとは思いません。それからまた、十二月の段階の合意も、細かく申し上げますと十二月の二十八日の合意でございまして、実は、先ほど申し上げました金利の問題は十二月の一日から金利の引き下げがあったということで、私ども把握をしております数字で見る限り、この十二月の金利引き下げの直後から伸び悩みの状態が始まっているということが申せようかと思います。 それから限度額の管理の問題でございますけれども、これは私ども郵便貯金というものがいわゆる少額の貯蓄であるということから、郵便貯金法上限度がございますので、地方貯金局におきまして名寄せを行っているわけでございます。この名寄せにつきましては、これまでのところは手作業で進めてきておりましたものを、現在オンライン化いたしました地域におきましてはコンピューターを使って名寄せを行っていくというふうなことを考えているところでございまして、これまでやってまいりました手作業の段階でも、それからまたこのオンライン化した中での名寄せにつきましても、できる限りの措置をしてきたつもりでございます。具体的に申し上げまして、この名寄せの結果、昭和五十五年度におきましては約四万九千件、額にいたしまして五百九十億円といったものにつきまして、限度額をオーバーされた方につきましての法律上の減額の措置をお願いしているという状況でございます。 もう一つ、民間の新しい商品でございますが、これも具体的に申し上げますと、銀行の期日指定定期というのは五十六年の六月でございます。それから信託銀行が発売をいたしました新型貸付信託ビッグといわれておりますもの、これも五十六年の六月でございます。それから新型利付金融債ワイドと称されておりますものが昨年、五十六年の十月の発売でございまして、先ほど商品の多様化ということを申し上げましたが、時期的にはいま申し上げました六月、十月というふうなことになっておりますが、郵便貯金の伸び悩みの状況というのは先ほど申しました五十五年の十二月以降生じてきているということでございまして、先生の御指摘のようなことでは必ずしもないのではないかというふうに考えているところでございます。
○青島幸男君 ですから、おっしゃられるその期日指定だとかワイドだとかという、民間でできました魅力ある商品に移ったという部分もあるでしょうが、これがどういうわけか、私、先ほど申し上げました一連の流れの中に入るわけですよね。 それから郵便貯金に対する理解というものは、ふえた時点で急激に理解が進んだとおっしゃられましたけれども、急激に理解が進んだからといって金がそこに集まるという筋合いのものじゃないと思うんですね、前からある制度ですからこれは。ですから、グリーンカードの問題が提起されて、改めて郵便貯金に理解が進んで金が郵便局に集まったというのは、翻って言えば、そこにお金を入れておいた方が有利だろうという、実際、損得勘定からユーザーの方、利用者の方は入れたわけですよね。ですから、私、いままでのグリーンカード絡みの動向が底流に流れていて、その上にこの金の動きが乗っていたんではなかろうかというふうに推測するということを申し上げましたのでね。現実の問題として海外への投資が進んで、大蔵省あわてて差しとめしたりしていますし、それから日に三トンも金が買われるというような実情が現にあるわけですね。 ですから、このグリーンカード、先ほども中村委員から質問が出ましたけども、分離課税だけ残しておいてそのままいこうなんというのはとんでもない話ですけども、こういう不安とかいうものを一般の民衆の間に残しておきながら、法律で決まったことだからといって強引に強行していいかどうかというのもグリーンカード制度に反対する方々の御意見だと思いますけども、ことほどさように、いまやグリーンカードの問題は、一般の投資家の方々あるいは預貯金者の方々にかなりその動向について不安というものを与えているわけですね。ですから、この際、はっきりしておいた方がいいと思うのですが、大臣にここで、大臣も閣僚のお一人ですから、法律で決まったことについで見解を求めるつもりはこの席ではございませんが、閣僚の中にも明らかに反対を唱えていらっしゃる方もおいでになるし、署名運動はしないようになんという勧告を受けたりしているという方もおいでになることも聞き及んでおりますが、反対の御意見をお持ちになっても当然かと思われるようなリーズナブルな部分もあると思います。ここで大臣にそれを求めませんが、閣僚のお一人として内部でどっちか早く決めてもらいたい。 私も国民の一人としまして、不公平税制を是正する上から決められましたこの制度はそれなりの主張と道理はあると思います。しかし、るる申し上げますように、国民の皆様方の不安とか金の動きに絡むいろいろな諸状況がありますね。これが経済活力にいたく影響を及ぼしておる。みんながそれぞれ換物化して、うちでじっとしてたくあんのしっぽを食って金貨を見ているようじゃ経済は進まなくなっちまうわけですからね。反対論者の中にもそれをかなり論旨としておっしゃっている方もおいでになります。どういう議論が行われようと、これはもはや、もういま実効が上がる上がらないの問題ではなくて政治課題だと思うんですね。ですから、方々で上がる財界あるいは政界の有力者の声とか圧力とかというもので国民はその動向をどうなることかと思って見守っているというような状況ですと、やがては政治不信につながったり、預貯金あるいは納税に対する意欲を失ったりすることに結びつくと思いますので、閣内でこの問題に早期決着がつくように、私は一たん決まったことだからやった方がいいと思っていますが、御努力ありたいと要望しておきます、いまの場で何か大臣に求めるのは無理と思いますから。それとも何か御答弁いただけるんでしたらお伺いしたいと思います。
○国務大臣(箕輪登君) 微妙な問題でございますので、特に私、閣僚の一人として微妙な問題でございますが、この際、発言を控えさしていただきます。
○青島幸男君 微妙な問題でございますがとおっしゃいますから、あえて申しますがというのが後につくと思ったんですが、結構でございます。そこまで求めません。ですから、要望だけ申し上げますけども、閣内で精力的に御議論になってどっちかに早く決めるような方向を打ち出していただきたい。私の希望としましては、決まったことだから毅然として進められるのが望ましいというふうに思いますが、この問題はその程度にとどめておきます。 次は、電波利用の動向とその対策なんかについてお尋ねをしますが、電波通信技術の進歩発達と社会経済の発展につれまして電波需要というのは激増しております。今後も電波利用は質的にも量的にも一層拡充する趨勢にあると思うんですが、近年、割り当てに周波数の逼迫というのが大変問題になっていると思いますね。これはいま始まったことじゃございませんで、前々から電波が足りないから、一時はVを全部あけてもらって、テレビですね、全部UHFに移行してVをあけて使おうじゃないかという極論まで出ましたが、これは私ずっと反対をしてきたんですが、オイルショックその他諸般の事情によりまして、ついにはテレビ局のVHF-U移行ということは断念せざるを得ない立場になりましたけども、それにしても依然として電波が足りないという、こういう切迫した事情には変わりないわけでして、周波数資源の開発ということはいまや重要な問題になっていると思うんですが、これに対する対策をまずお伺いしたいと思います。
○政府委員(田中眞三郎君) 電波の利用というものは周波数資源がありまして初めて可能となるわけでして、私ども、その基本的な立場から電波法が決められておるというようなことで、そういう認識のもとに周波数資源の開発ということを常に私どもの重点施策の第一に置きまして努力しておるところでございます。 ただいまV-U移行のお話にも言及されましたけれども、これをある程度可能にしましたのも、やはり技術の進歩によりまして移動体あるいは重要無線のための需要に八百メガ帯等の開発が一部こたえることができた、そういうふうに私ども理解しておるわけでございまして、既利用周波数帯と申しますか、すでに開発されております。波数帯につきましても利用度を高めるというようお意味から倍に使う、半分の周波数帯幅で利用を進めるというような方向、また未利用周波数帯と申しますか、非常に高い周波数の範囲でございますけれども、それに向けまして、電波研究所その他関係の業界の協力をも得まして未利用周波数帯の開発、いずれにしましても精力的に進めてまいるのが私どもの務めであるというふうに理解しておる次第でございます。
○青島幸男君 そのことも重大ですけども、この電波利用システムの開発というのもやっぱりあわせて重要なことだと思いますが、何か目新しい効果の上がる手段なんていうもののめどはどうでしようか。
○政府委員(田中眞三郎君) 電波利用システムでございますが、いろんな形のニューメディアといいますか、衛星あるいはテレビ、FMにつきましても、従来六メガバンドをフルに使いまして一つの絵と音を送っておったわけですけれども、音についても二つ乗せられる、もう一つ乗せられる。また、テレビの文字多重と申しまして、電波のすき間と申しますかテレビのすき間、六メガ帯の同じ幅の中にかなり大きな情報量が入れられるというようなことで文字多重放送。これで、カウントの仕方によりますけれども、現在のところすでに百二十文字程度の情報を二十種類程度いまのテレビのすき間で送れる。また、ただいま研究中でございますけれども、それに対しまして二十種類程度のほか、なお五倍ないし十倍程度の情報がコードシステム等の導入によりまして可能であるということで、ただいま電波技術審議会におきましてもそれの標準化と申しますか、検討をお願いしておるというところでございます。
○青島幸男君 多重放送のお話が出ましたので、疑問に思っていることをついでにお尋ねしますけども、このシステムができますと、たとえば民放の局でもいま流れている絵のすき間に絵を乗せてパターンなりコードシステムなりで送ることができるというわけですね。それを他の企業体に使用させるということですね、今後考えられることは。
○政府委員(田中眞三郎君) 従来の放送事業者自体が使うということも考えられますし、それ以外に従来の、私ども第三者と言っておりますけれども、放送事業者以外に第三者を考えまして、この者に多重の一部を独立的に使わせるということも可能であるというふうに考えております。それで、まずいろんな情報として考えられるわけですけれども、現在送られておりますテレビの絵を補完するという形のものなどは、補完利用についてはやはり本来のテレビ事業者にやってもらうのが適当ではないかというふうに思っております。それも、いま申しましたように、二十種類というふうに現在申しましたけれども、十種類ぐらいは補完も含めまして従来の既設放送事業者にやっていただいて、残りの十種類ぐらいにつきましては第三者といいますか、テレビ事業者とうまく話し合いのついた第三者にやってもらうのがいかがか、そういうふうな考え方を現在しておるわけでございます。
○青島幸男君 その具体的なイメージがわかないのでお尋ねしているんですけどね。そうなりますと、たとえば民放のA局で野球放送を流しておりますね。そうすると、野球ファンが見ているわけですから、野球放送は。そうすると、野球の試合というのはそこ一カ所しかやっているわけじゃなくて、ほかでも別のシリーズやっていますね。すると、別のシリーズのゲームの進行ぐあいも見たいと思いますと、テレビのスイッチを操作することによってパターンが出てきて、たとえばほかの球場でやっている試合の状況も見られるということ、つまりは補完的な使用法と考えられますか。そういうことでしょうね。
○政府委員(田中眞三郎君) 文字多重と申しまして、これは先ほども申しましたように、一枚に百二十字程度の文字情報が流せる、それが十種類程度というふうなことでございますので、これには簡単なポンチ絵などは流せますけれども、この多重する部分をどう表現してよろしいでしょうか、新聞の本紙、二十数枚の本紙がございますけれども、これにはめます折り込み広告と申しますか、それが十種類か二十枚程度入れられますよというふうなところでございます。テレビは、大きなトラックで六メガの情報を運んでおる、その隅っこの方に少しゆすりますと空白が出る、小さな荷物が送れる、それがいま申しました百二十字のものが二十枚程度のビラが運べる、こういうような形のものでございますので、情報量としては、パターン方式で申しますと格段に絵の持っていく情報に比べまして非常に少ないものでございますけれども、またコード方式などでやりますとかなりのスピードは上げられる、こういうようなものでございます。ただ、その際に、そのスイッチを入れますと本来の絵はその瞬間は消えるわけでございます。
○青島幸男君 ですから、具体的に、われわれが家庭におりまして、この多重放送を利用できるような時点になったときのことを具体的にお話し申し上げているわけですね。ですから、後楽園の野球を見てる、そうすると、神宮ではどうなっているんだろうなと思ってばちっとスイッチ入れると、神宮はいまどことどこがやっていて何対何だということがぱっと見られるということがつまり補完的な利用法でしょうということを申し上げているんですね。いま申されましたポンチ絵いかんはわかりませんが、新聞の折り込み広告百二十字ぐらいのものは送れると、明確に。それでしたら一枚のパターンにして、神宮球場、どことどこ、何試合目で何対何というのがはっきり送れるわけですよね。それもできないようじゃ意味ないわけですから。ですから、神宮で見ていて後楽園は河やっているかなと思ってばちんと入れるとその後楽園の情報がいつも入る、逆に後楽園見ている人は、そのスイッチ入れれば神宮のスコアボードが見られるというようなことがつまりは補完的な使用法でしょうと申し上げているわけです。
○政府委員(田中眞三郎君) そういう補完のやり方もあろうと思いますけれども、一番いまはっきりとしておりますのは、たとえばドラマあるいはニュースにいたしましても耳の聞こえにくい方に対する補完利用でございます。現在のところ絵をと申しますか、耳の聞こえない方、難聴者の方々に対します情報はごくわずかしかやられておりませんけれども、これを補完利用いたしますと、聾唖者によりましては、送りの側、番組をつくる側は大変でございますけれども、かなり複雑なドラマ等につきましても、その筋を聾唖者に対して常に提供ができるということが言えようかと思います。補完利用の最もはっきりしておりますのはこれでございます。そればかりではございません。先生がいまおっしゃいましたような補完の利用の仕方もあろうかと思います。
○青島幸男君 これは、できますとかなり広範な可能性が出てくると思いますね。たとえばついこの間まで最優秀のコンピューターというのはそれこそ何億円もして、それこそこの部屋いっぱいぐらいのものだったのが、LSIのああいう技術の発達に伴ってとにかくポケットに入る、あるいは学生さんや普通の方々が家庭で持てるパーソナルコンピューターみたいなかっこうにまでなってきているわけでしょう。そうなると、プログラムソースの著作権の問題まで出てくるような時期ですから、このシステムが実用化される段階になりますと、いま想像もつかないような利用法とかあるいは非常に複雑な事実があらわれてくるかもしれませんね。そうなりますと、いま予測のつかないような事態も、当然だれかの権利を侵害しあるいはだれかのということもあり得ると思いますので、いつも法律が後から追いついていかなきゃならないという宿命があるのは仕方がないことといたしましても、よっぽどシビアな目で見ていないと誤った方向を打ち出してしまうと取り返しのつかないことになるんじゃないかと思いますので、法改正あるいは法提出の問題に際しましてはかなり慎重に取り扱っていただきたいということを要望しておきます。 それからFMの免許の問題ですが、郵政省は放送局の免許に当たってはマスコミの集中、独占による弊害を排除するという基本的な方策をとっているわけですね。ですから、民放局に対しては一地域社会においては複数局の所有または支配、ラジオ、テレビ、新聞の三事業の支配を排除するというようなことを大体旨としているように伺っておりますけれども、最近の免許処分とかあるいは改正法案なんかを見ますと、この方針が事実上何か修正されているような気がしてならないんですけど、こういう態度というものは郵政省は一貫して持っておられるんでしょうか。当局のマスメディアの集中排除に関する基本姿勢というのはどういうことになっているか、お尋ねしたいと思います。
○政府委員(田中眞三郎君) テレビ、ラジオに加えましてFM放送の問題も非常に最近の問題になっておりますし、また文字多重放送あるいは放送衛生といろんなメディアが出てまいるわけでございますけれども、それらの免許に当たりましては、先生御指摘になりましたとおりマスメディアの集中排除との関連におきましてどのように対処していくか、大きな問題としてつかまえておるわけでございます。私どもとしては、事業主体の多様性を図るということによりまして多種多様な言論を確保するという観点から、基本的にはマスメディアの集中排除の原則によるというのが適当であると考えておるわけでございます。 しかし一方、新しいメディアが非常に増加してまいるにつれまして放送事業者の数も増加してまいっておりますので、いま申しました集中排除の原則の具体的な適用につきましては、FMならFM、あるいは文字多重なら、いまちょっと御説明申しましたような文字多重につきまして、そのメディアの特性に応じた利用方法があるだろう、それから社会的影響力等も考えなければいけない、そうした立場から放送の多様性と公平性を確保できるようにそれぞれのメディアについて慎重に検討してまいりたい、このように考えておるわけでございます。いま御指摘になりましたように、文字多重放送等進歩の予測が非常にむずかしいということでございまして、私どもその辺も考えながら対処をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○青島幸男君 この問題を特に私、懸命しておりますのは、大新聞社がテレビ局を持って、しかもその系列下にラジオ局を置いて、しかもその局が東京を中央とすれば他局にネットワークを広げてネット化しますね。そうなりますと、その新聞社に情報のソースといいますか、権力集中みたいなことが行われまして、たとえばその新聞社にとって大スポンサーである会社の粉飾経理だとか、あるいはそういうスキャンダラスな問題はなるべく出なくなりますね。というようなことになって、勝手にそういう報道の力が集約的に行われてしまう。集中化が行われると情報が自然にゆがめられて流されるという傾向に陥ってしまうのは仕方がないと思うんですよ。 究極に言えば、三つか四つの新聞社がそれぞれの系列のテレビ放送局とラジオ放送局を持ってそこに集中してしまう。しかも、その裏にある金融資本とかあるいは大資本と結びついていますと、その資本のためにみずから情報をゆがめて流すというようなことになりますと、一番恐れていた軍部と情報システムとの結びつきが恐ろしい戦争へわれわれを突入さしたように、勝手にその資本の論理のためにゆがめられたソースで誘導されてしまうというようなことになるとそれは大変なことになる。その辺がこの放送法にももともとうたわれている精神だと思うんですけども、自然に大資本に吸収合併され、あるいはネット系列化されてしまうという方向があるだけに、この点には十分な配慮がなされなきゃならないと思うんですが、その点、大臣、御見解いかがなものでしょう。
○国務大臣(箕輪登君) 先生のおっしゃること、私はうなずけるところが十分あると思います。基本的には、やはりマスメディアの集中排除の原則によることが私は最も適当な方針であろう、こう考えております。しかしながら、新しいメディアの増加に伴って放送事業者の数が増加してまいりますために、その原則の具体的な適用に当たってはそれぞれのメディアの特性に応じた、すなわちFM放送だとか文字多重放送だとか、それぞれのメディアの特性に応じた利用方法、社会的影響力などを考慮しながら、放送の多様性と公平性を確保できるように慎重に検討してまいらなければならないものと考えております。
○青島幸男君 大臣の基本姿勢はそれで私も了解いたしまして、マスコミの集中、独占による弊害が起こらないように、せっかく御努力いただきたいと思います。 続きましては、難視聴対策の問題ですけども、辺地難視というのは逐年改善されておりまして、NHK並びに郵政省の努力もあるんでしょうが、解消されておりますけども、都市難視というのは年々むしろ増大しているというふうに見られます。五十六年度末の未改善世帯数というのは六十万にも達しているということを伺っていますけども、もし数字に誤りがあれば訂正していただいて結構です。しかも最近は、超高層ビルの林立化によりまして複合障害が多発いたしまして原因者の識別が非常に困難である、またその障害が広範囲にわたっておりまして負担能力を超えるなどの問題がありまして、その基本対策は、郵政省がせんだって設置いたしましたテレビジョン放送の受信障害に関する調査研究会議の答申待ちとなっていたようですね。その報告書がすでに二年半も前に提出されているような状況ですが、郵政当局はどのような対応をこれになさっておいでですか。
○政府委員(田中眞三郎君) まず、都市難視の数はふえているのではないかということでございますけれども、ここに手持ちの五十二年、五十三年、五十四年、五十五年――五十二年度末が五十三万世帯、五十三年になりますと一万ふえまして五十四万世帯、五十四年になりますと五十六万世帯、五十五年度末で五十八万世帯と、一方、二万というふうにふえておる実情にあるわけでございます。 それで、先ほど先生が御指摘になりましたテレビジョン放送の受信障害に関する調査研究会議等の提言を受けまして、私どもそれまでとってまいりました原因者負担の原則だけではとても解決が困難だということで、建築主、受信者、放送事業者あるいは地方公共団体、国等の関係者の協力によりまして解消を図ることが必要と考えまして、そういった事例の多く見られます東京において、まず一つの方策といたしまして基金構想というものを検討しておるわけでございますが、いま申しましたような関係者と今後精力的に詰めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 そして、こうした基金構想等を実現するための基本的あるいは技術的な根拠も必要であるというようなことで、「とりあえず、紛争処理機関のみが設置された場合にも、国は、その合理的運営に寄与するため、受信障害認定基準、受信障害解消施設に関する基準、受信障害対策実施に関する基準を策定することが望ましい。」、これを受けまして五十五年度はゴースト障害の評価を、従来は主観的評価によっておったわけですけれども、客観的な評価方法はないか、それから受信障害の認定基準、これで障害がある、あるいはこの程度だとがまんできるというような認定基準につきまして調査研究を行っております。五十五年度です。 五十六年度は、この受信障害の程度を能率的に測定するための自動測定装置の開発研究を行っております。 さらに、今年度、五十七年度でございますが、ゴースト波の発生源――発生のソースでございますが、発生源及びそれによる影響の範囲を特定するためのゴースト波探知システムの開発研究を行うことといたしておるわけでございます。具体的にどんな実施計画を立てるかはただいま検討中、こういうことでございます。
○青島幸男君 受信障害自動測定処理システムの開発に取り組んできたなんというのも伺っていますね。それから五十七年度予算ではゴースト探知システムの開発調査研究費が計上されているということですが、このシステムはどういう効果が期待できるんですか。
○政府委員(田中眞三郎君) いま申しましたように、受信障害は一般にゴーストという形になって出る場合が多いわけでございます。特に範囲が広い場合、ビル陰、裏側になりますと電界が弱まるといいますか、そういう現象であるわけでございますけれども、ビル障害の一つの大きな原因になっており、また広範囲に及ぶのはゴースト波――二重、三重の像になるということでございますけれども、ゴースト波の発生源、つまりどの建物で反射してできておるか、像を見ておりまして、そこまでに、何メートルのところにある建物が原因でゴースト波となっているのか、それからそれによります影響の範囲というようなものを絵から判定するためのシステムでございます。 それで、繰り返しになりますけれども、客観的評価方法というのは、いわゆるゴースト波によります受信障害の程度をあらわす客観的な量でございまして、主観的評価ときわめて高い相関を有する――主観的評価と合わなきゃいかぬわけですが、きわめて高い相関を有する評価量といたしましてゴースト基本評価DU比、PDURというようなものを用いればいいだろう、こういう調査をしていただきまして、次に認定基準、受信障害があると判定するかどうか。その認定基準といたしましては、いま申しました受信障害の客観的評価手法によりまして測定いたしましたPDUR値が二十dB以下であれば受信障害ありと認める、この二十dBというふうな形で針が動くというものを開発しよう、そしてまたどこにある建物が原因になってそういうある地点における障害が起こっているのか、そういうようなものを探知するシステムの開発研究をやってまいりたい、こういうことでございます。
○青島幸男君 それは相当便利なものができそうですね。しかし便利なものができて、おまえのところが原因だと言っても、そこのビルが原因者であるにもかかわらず電波障害について負担ができないということでありますと、いつまでたっても障害は残るということになりますね。日を追ってビルはどんどん建ちますし、共同受信設備による救済方式なんかをとっていてもなかなかこの障害の紛争は絶えないでしょうし、あるいは放送衛星を打ち上げてこれを一挙に解決しようと思っても、とにかく民放の放送は地上でやっているわけですからこれは何ともならないということを考えますと、実に、電波障害をなくして皆さんに公平にきれいな絵を見てもらおうとするためには、技術的にも労力的にも大変な難問題が山積しておるということは重々わかるんですが、しかし今日テレビがいろんな問題で見られないということは、特に子供さん、老人なんかについては大変な楽しみを奪うことになりますし、そのことについてせっかく努力をしていただいているのもわかりますが、今後とも御努力ありたいと希望いたしまして、質問を終わります。
○片山甚市君 本日は、電電公社の昭和五十七年度予算について、主として質問をさしていただきたいと思います。 電電公社の昭和五十七年度予算を審議するに当たりまして、国内電気通信政策の基本と事業の将来展望及びいかなる経営のあり方、経営戦略をもってこの予算が編成されたのかについて明らかにされたいと思います。郵政大臣並びに総裁から、簡略でよろしゅうございますから御答弁を賜りたいと思います。
○国務大臣(箕輪登君) 電気通信は今日欠くことのできない通信手段でございまして、防災、治安などの国家活動並びに産業経済活動はもちろん、医療、教育、金融等々、国民生活と密接にかかわり合う多様な分野において重要な機能を果たしているものと考えております。さらに今後、公衆電気通信網は、単なる神経系統という以上に高いシステムを相互に有機的に結合する高度かつ多様な機能を果たすものと考えられ、電気通信事業に寄せられる各般の期待はますます増大するものがあると考えております。 このような状況を踏まえ、今後とも電話等既存の基幹メディアについて、過疎地等に対する電気通信施設の整備を含め、質、量両面において計画的にその整備充実を図ることはもちろん、データ通信を初め、画像通信、移動体通信など、より高度の機能を持つ通信メディアについても所要の整備拡充を行って国民生活に寄与していかなければならないと私は認識いたしているところでございます。
○説明員(真藤恒君) 五十七年度の予算でございますが、当事者といたしましては、いま大臣のおっしゃいましたように、いわゆる高度通信網の構築に必要なディジタル化というようなものに五十七年度から本格的にスタートすることにいたしまして、それに見合った形をとっていくという投資計画と、もう一つは、経営の効率化を図って、収支差額というものが、収入と支出との増加率が逆ざやになっておりますので、これをできるだけ支出の伸びを抑えるという形に持っていく考え方で五十七年度の予算を編成しておる所存でございます。
○片山甚市君 大臣から電気通信事業の社会的な役割り、今日的な役割りについてお聞きしましたので、引き続き今日の情報化社会における電気通信事業の役割りというものはどういうような役割りをするのか。もう一つは、先ほど大臣から言われましたけれども、国民生活に果たす役割りについて、二つ目。三つ目に、社会的使命としてどのような役割りを果たすのか。これは電電公社の総裁からお答えを願いたいと思います。
○説明員(真藤恒君) 高度情報通信網と申しますのは、これは日本だけでできるものではございませんで、先進国各国ともその方向にいま急速に動きつつあるわけでございます。これが完備するに従いまして、社会の動きというものにかなり大きな影響を及ぼすようになるということが予想されます。したがいまして、日本でこの方向への進歩、開発というものがおくれますと、いつとはなしに日本の総合的な国力というものに大きなマイナスの要因を与えるという危険性さえございますので、そういう意味で、私どもできるだけ速いスピードでこの方面への世の中の御要望にこたえるという先行投資を始めなくちゃならぬ時期にあるというふうに認識いたしまして、さっき申しましたような予算の編成に組みかえて、具体的にディジタル化の方ヘスタートをしておる状態でございます。
○片山甚市君 私が質問したことは、情報化社会における電気通信事業の役割りというものは、インフラストラクチュアとしての重大な使命を持っておるし、国民生活に果たす役割りとしては国民生活に日常不可欠なものになっておる。そうして社会的使命としては、救急医療や、先ほどお話がありましたCDカード、金融等に直接、不可欠の電信電話事業と言われたのが、いわゆる情報化社会においては国民生活に欠くことができないものだと信じておるんですが、大臣、どうでしょう。
○国務大臣(箕輪登君) そのとおりだと思います。
○片山甚市君 そこで、総裁からお話がありましたが、五十七年度の建設投資のことに関係する、いわゆるINSにつながっていくとありますが、対前年度比で五百億円の投資総額の減になっています。どのような政策展望によってこのようにやられたのか。すなわち、電気通信事業としての将来展望との関連で五百億円というのはどういう位置づけになるか。二つ目には、銭のつじつまを合わせるというために、借金をしないためにやっただけなのか。この二つについてお答え願いたいと思います。
○説明員(岩崎昇三君) お答え申し上げます。 先生が先ほどからおっしゃっていますように、電電公社といたしましては国内の電気通信サービスを独占的に提供している立場でございますので、当然のことといたしまして、現在提供しております既存サービスの維持、さらに向上、また高度化、多様化いたします新しいニーズに対しまして、それを遅滞なく提供していくということが責務でございまして、これまでも公社はこれらの施策につきまして積極的に実施してきたところであると考えております。 それで、五十七年度でございますが、先生おっしゃいましたように一兆七千七百億から五百億減いたしまして五十七年度は一兆七千二百億ということでございますが、最近の電話の需要というものが、この景気の低迷と、またそれに伴うことと思いますが、住宅建設が非常に低減しているというようなことがありまして、年々新規の架設の量が急激に減ってきていることでございます。また、現在の電電公社の設備と申しますものは相当充実しておりまして、これを活用していけばいろいろな需要にも十分こたえ得るというような状況にございます。また、公社の財務状況そのものは、五十六年度もまだ決算は出ておりませんけれども、概算的に見ましても相当いい数字が出ておりますが、しかし五十七年度で拡充法の期限切れがございますし、また五十六年度から臨時国庫納付金というようなものもございます。これらのことを考えますと、やはり財務基盤というものについても十分勘案する必要がございまして、それらを総合いたしまして一層投資の効率化、経済化を図りました結果、一兆七千二百億というものでサービスに支障を与えないことはもちろんのこと、新しいサービスの需要等にも十分それにこたえ得るというふうに判断しているところでございます。
○片山甚市君 投資規模の削減は、場合によってはサービスの低下を意味するものでありますが、本年度は基礎工程、防災計画、加入区域の拡大などの部分について削減を図られ、いま新加入の電話の需給の問題ありましたが、それでよいのかどうか。特に防災とか加入区域拡大などで特に公共性を発揮すべきところが削られているということについては、営利第一を求めるための手段を選ばない民間企業の発想ではないかと思われますが、いかがでしょう。
○説明員(岩崎昇三君) お答え申し上げます。 加入区域の拡大につきましては、この第六次五カ年計画中に二千区域を計画していたわけでございますけれども、これまで非常に順調に前倒し的にその拡大をやっておりまして、五十七年度は残工程が百十区域になっております。これにつきましては五十七年度中に全部確実に完了するというふうに考えております。 防災計画でございますが、防災計画は、非常に公社としては力を入れていままでやってきておりまして、大体、防災に必要な設備といいますか、そういうようなものが充実してきた段階にございます。それで、五十七年度は特に東海沖地震というものに力を入れておりまして、総体的には減っているように見えますけれども、防災体制そのもりが不十分になっているというようなことは絶対にないと思っております。
○片山甚市君 そうすると、投資規模の減少は、今日の公社の設備投資の関係、設備の充実及び新規電話加入等の減少によって削られたものであって、国民の不可欠な公共性を発揮しなきゃならない部分については削減をしていない、このように承っておきます。 そこで、電気通信事業に関連する労働者に与える影響として、この五百億円という削減は雇用上は全く問題ない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○説明員(山口開生君) お答えいたします。 ただいま先生が五十七年度の投資の五百億減によります雇用問題の御質問でございますが、先生御案内のように、私どもの電気通信事業は技術革新の非常に激しい分野でございまして、新技術の実用化とかあるいはサービスの多様化などに伴いまして、毎年、実は質なり量が変化をしているものでございます。ただいま申しましたように、五十七年度につきましては建設投資の関係もあってそれなりの影響が出てくるというふうに考えております。しかしながら、私ども平素から関連の業界に対しましては、もちろん企業経営につきましてはそれぞれの企業の中で対処されるのが基本でございますけれども、私どもとしましては特に技術の研さん、それから経営体質の強化あるいは雇用問題、特に雇用問題等につきまして十分に配意をするように要望しているところでございます。また、特に中小企業に対しましては、国の政策方針として示されております中小企業者に関する国等の契約の方針、こういった国の方針の趣旨を十分に認識いたしまして、従来から中小企業に対する受注機会の増大に対応しているところでございまして、五十七年度につきましてもそのように塾力をしてまいりたいと思っております。
○片山甚市君 この間質問したときには万全を期していきたいということでありましたが、本日は五百億円削られたのでその対応についてきめ細かにやりたいということでありますが、何はともあれ、関連労働者に対する雇用の影響を極力なくしていく、保証していくように努力をしてもらいたいということを申し上げますが、投資規模を原則として自己資金の範囲内でとどめたいという総裁の言葉でありますが、設備料の位置づけはどうなっていますか。ことしは千四百十六億円見込んでおりますが、これは外部資金でありますが、どういう意味になりましょうか。
○説明員(岩下健君) お答えいたします。 いわゆる自己資金の範囲内で行うという意味合いは、具体的にはいわば利子のかからない資金を充てるという意味でございます。したがいまして、具体的にはいわゆる私どもの分類で内部資金と呼んでおります収支差額、減価償却引当金、それから債券発行差損引当金及びお客様からちょうだいする設備料をもってこの自己資金の内容としております。したがいまして、設備料も自己資金の中に含めて考えるということでございます。
○片山甚市君 書いてあるのは外部資金になっておりますが、どういうことですか。
○説明員(岩下健君) 自己資金と申します意味は、いま申し上げました債務性がない、利払いを必要としない資金という意味でございますが、内部資金、外部資金と分けました場合には、いわば資金の調達のソース、源泉に着目をいたしまして分けておるわけでございます。これは法制的に統一的なものがあるわけではございませんけれども、いわば慣習的ないしは通念的なものに従いまして、業務活動から発生いたします収支差額あるいは減価償却引当金、こういったものは内部資金、それから設備料は、利子はかかりませんけれどもお客様からちょうだいする、つまり公社の事業活動の外からいただくものだという意味で外部資金に整理をしておるわけでございます。
○片山甚市君 取り扱い上については意見がありますが、次の問題に移ります。 昭和五十七年度で期限が切れる拡充法について、その結果、今後どのように対処されるのか、具体的な財政計画、先ほどお話がありました中期計画も今日検討されておるようでありますが、その中でどのような資金対策をされるのか、説明してください。
○説明員(岩下健君) 基本的なあり方としましては、先ほども御説明申し上げましたいわゆる中期計画の中でサービス計画ともども明らかにしていく考えでございますが、基本的ないわば理念といいますか、考え方としましては、今後設備投資につきましても相当額毎年必要とする、同時にまた、現在五千六百億円に上っております債務償還額がふえこそすれ、しばらく減るという見通しもございません。したがいまして、このための資金調達の方途といたしまして、いま申し上げました内部資金あるいは外部資金それぞれ考えられるわけでございますが、拡充法の期限の到来後の五十八年以降については状況は厳しくなるものと受けとめておるわけでございます。 このための対処といたしましては、まずもって増収あるいは経費の節減の経営努力を重ねまして、これによりましてまず内部資金の充実を図るということが先決でございますが、同時に、現在、電電債の発行を中心にいわば外部資金の調達をしておるわけでございますが、このための金融市場での信用の一層の向上を含めまして、国内、海外ともにわたりまして資金調達の強化あるいは調達先の多様化、こういったことで対処してまいりたい。同時にまた、財投など資金の面におきまして国からの御協力もお願いをしたい、かように考えております。
○片山甚市君 そうすると、資金のめどは大体いまの電電公社の信用の度合いであると理解してよろしゅうございますか。
○説明員(岩下健君) お客様へのサービスの提供あるいは拡充に必要な設備投資の財源は、十分、現時点で考えまして調達をし得る可能性はあるというふうに考えております。
○片山甚市君 そこで、総裁はしばしば公社の財政基盤について民間のペースで考えれば破産状態であるとの発言をされてきました。きのう破産状態の傾向にあると訂正されました。そこで、納付金を納付させた政府の意図は、公社財政は五十六牛から五十九年の間は健全だと判断したからこそ瞬時納付金を決めたと思いますが、まず郵政大臣からお伺いし、総裁は、昨日、いまのままでいけば破産状態の傾向をたどるということになっておるとお話しをされましたが、もう一度それを説明してください。
○政府委員(守住有信君) 当時は前の大臣のときでございましたので、私の方からお答えさせていただきたいと思います。 当時、五十一年の料金改定以降の電電の収支差額の問題と、電電公社の自己資本率というものが日本の国内企業の他の公共事業等と比べても非常に高い、他方では国の五十九年度までの赤字公債からの脱却ということでの財政再建への協力、そういう両面がありまして、私どもいろいろ議論をしたわけでございますけれども、あくまでもこれは臨時特例的な財政への時限的な協力金である、こういう認識、理解のもとに政府部内でも意見が一致しまして臨時特例のものとして四年間だけ千二百億ずつ、損益から出すのではなくて資本勘定の方から出す、そのための補充としては財政投融資資金で十分めんどうを見る、こういう前提のもとに実施を決定した、こういうことでございます。
○国務大臣(箕輪登君) ただいま守住局長の答えたとおりであります。何分、私の大臣就任前のことでもございますし、いま守住局長答えたとおりだと私も思います。
○説明員(真藤恒君) 電電公社のいままでの傾向をたどりますと、いつも申しますが、収入と支出の伸び率が三%ちょっと強ぐらいのマイナスギャップになってずっとたどる傾向がございます。言いかえますと、一年間に、年ごとに千二百億ずつぐらい財務が悪くなっていく、それに従来どおりの借入金の増加をやっていけば倒産の方向へ向かっていくよりほか仕方がないというふうに考えておったわけでございます。したがいまして、現在、私、申し上げますように、私どもの当事者としての当面の責任は、この収入の伸びと支出の伸びを平行線に持っていくということが当面の責任だと思っておりますが、その収入の伸びが現状では毎年一%ずつ低下しております。これはよほどこれから先の状況を注視しなきゃいけませんが、その面からも電話以外の情報産業向けのいろんな新しい収入を急速にふやせるような状態に持っていかなきゃなりませんので、その面について今後さらに努力を重ねていく必要があるというふうに認識いたしております。
○片山甚市君 そこで、高度情報通信システムのINSのことですが、その構想についてはすでに幾たびか聞きました。そこで、本年度の予算としてどのように計上されておるか。当面、武蔵野、三鷹のモデルシステムについてはどのような予算構成になっておるか、説明してください。
○説明員(岩崎昇三君) お答え申し上げます。 INSの基盤を形成いたしますハードウエアといたしましては、先生十分御承知のディジタルのネットワークでございます。それで、現段階におきまして、それの主要要素でございます伝送路用の光ファイバー、また市外交換機用のディジタルの交換機、それから市内の交換機とあるわけでございますが、光ファイバー方式につきましてはほぼ将来にわたって使える方式ができ上がりまして、五十七年度からそういうものは全面的に導入していくということで力を入れてやっております。 それからディジタルの市外交換機につきましては、まだ本格導入というところまではいかないのでございますが、商用試験、これは公社の言葉でございますが、お客様にサービスを提供しながら試しに使うものでございますが、そういう段階にございまして、しかし技術的にも自信がございますので相当大量に入れていく。また、ディジタルの市内の交換機につきましては、まだごくわずかでございますが試験的に入れていくというような段階でございまして、それらが本格的に導入できますのは、市外交換機につきましては五十八年から、それから市内の交換機につきましては五十九年度からというような状況になっております。 しかし、いずれにいたしましてもディジタルというものを主体にこれから設備をやっていくのだということで、アナログ設備につきましては極力抑制いたしましてディジタルを積極的に入れていくということを組んでおりますが、五十七年度ではその量がまだそれほどではございませんで、先生がおっしゃいましたモデルシステム等を含めまして三千億円弱のような値になっておりますが、これがいま申し上げましたような各種のディジタル機器を本格導入できる時期が五十八年、五十九年というふうに引き続いておりますので、五十八、九年からは急激にその量が増してくるものというふうに判断しております。 モデルシステムにつきましては、ちょっとかわらしていただきます。
○説明員(岩下健君) 先生お尋ねの後段のモデルシステムの建設でございますが、五十七年度スタートいたしまして、東京の三鷹地区で建設をしよう、五十九年度まで三カ年計画で現在考えております。中身といたしましては、ディジタル交換機、これは市内及び市外含めましてこういったものを主体に、それから端末機はいわゆるディジタル電話機のほかに映像も受信できるような各種の複合的な端末機、こういったものを設置いたしまして、ユーザーの方にいわばモニターをお願いするわけでございますが、このための所要額は三カ年で百十億円を予定いたしておりまして、このうち五十七年度分として四十億円を予算案に計上してございます。
○片山甚市君 そうすると、総裁、先ほど五十八年度は総投資の八〇%、六十二年には九〇%程度をINSにつき込む予定になるだろうと言われたのは間違いありませんか。
○説明員(真藤恒君) 前の御質問にお答えしましたのは、直接INSのために新たなディジタル関係の機器を新たに導入する費用と、それから搬送設備その他で、INSになっても当然使い、また補強を要するものというふうなディジタル以外の機器に対する投資というものを合わせましてさっき申しました数字を申し上げた次第でございます。
○片山甚市君 そうすると、INS計画は国民生活に大きな影響を及ぼすものでありますが、利用者に理解を深める方策はどのようにとられますか。郵政省として、このINSの経済性あるいはINSのサービスについて需要の予測等、公社と話をしておると思いますが、それについて、まず公社からお伺いし、後で郵政省からお伺いします。
○説明員(岩崎昇三君) お答え申し上げます。 いつぞや先生のそういうような御質問で、私、前にもお答えしたことあると思うのでございますが、INSの基盤を形成いたしますディジタルのネットワークと申しますのは、電話サービスにおきましてコストを低減するということがございまして、遠近格差のコストというものもまたその中で低減されることになる。コスト比でございますが、遠近格差も縮小されるというようなことがございまして、まず現在ほとんどのサービスは電話でございますが、電話サービスにとりまして非常に有用だということでございます。 それで、INSの需要でございますが、INSの需要そのものは、やはり公社がつくるというものではございませんで、公社としてはやはり先駆的にその設備は提供いたしますけれども、それを御利用になるのは社会、国でございまして、その国なり社会なりというものが御要望になったときに公社として遅滞なくそのサービスを提供できるようにネットワークをつくり上げていこうということでございまして、いまそれがINSとして幾つあるのだとか、そういうようなことでは勘定していないわけでございます。
○政府委員(守住有信君) いま公社からお答えになりましたけれども、INSについては、私ども実務的に岩崎局長初めいろんな段階の方々から御説明を受けておるところでございます。 私どもの認識といたしましては、いろいろな、音声通信を初めいわゆる電話のネットワーク、あるいは電報のネットワーク、あるいはまたテレックスのネットワーク、さらにはディジタルのDDXのネットワーク、あるいはまた今回のファクシミリ専用網という形でのディジタルのネットワーク、いろんな層があるわけでございますけれども、それが最終的にはディジタル化の中で総合と申しますか、統合という思想、あるいは設計思想と申しますか、そういう理念でこのINSの構想は成り立っておる。ただし、そのプロセスにおきましてはいろんな段階を経ていかなければならないものではないかというふうに考えておりまして、まず最初は、五十七年度におきますところの武蔵野、三鷹地区におきますパイロットプラント、パイロットモデル的なプラントと申しますか、そういう構築の中で、技術的な面、あるいはソフト、あるいは利用者のこれに対する御認識なり反応等々も踏まえまして、今後、いま電気通信審議会というものも御審議中でございますけれども、そういう場の中で、こういう総合的な、統合的なディジタル化に向かって進んでいく中での利用者へのサービスの提供のあり方の問題とか、あるいは出ておりました料金体系をどのようにディジタル化の中で可能なのかとか、あるいはまたこれにつきましての電電公社の具体的な推進方策についての電気通信等々、あるいは社会的な有識者の方々の御認識の中での御理解と専門的な御提言、御意見等も賜る、こんな姿勢でいまおるわけでございます。
○片山甚市君 そこで、総裁からお話がありましたINS計画については、職員の技術再訓練がどのように進むかによってこのINSの進歩が決まるとおっしゃられておるんですが、さらば再訓練計画についてどのように策定をし、労働組合との間に協議をいつから進められるのか、そういうことについての計画を説明してもらいたい。機械だけじゃないですよ。
○説明員(澤田道夫君) 御説明申し上げます。 INS形成を支えます職員の教育訓練でございますが、まず第一に、全職員に対しましてINSを形成していくといいます公社の責務とか、あるいはその意義を十分に理解させ、かつ浸透させていく必要がございます。これにつきましては、既存の各種訓練の教程の中に織り込みまして現在実施に移行しつつある段階でございます。 さらに、INSの形成に必要とする技術に関します転換訓練でございます。これにつきましては、INSの基盤でございますディジタルの伝送技術、あるいはディジタルの交換技術、あるいは光ファイバー技術、こういった個々の技術につきましては、これはすでにいろんな形で部分的に現用のものとして建設されておるわけでございまして、これらにつきましては、いずれもこれらの技術の導入に対応いたしましてすでに訓練の開始をいたしております。 第三点といたしまして、このINSは、先生御承知のとおり総合されたシステムであるわけでございます。したがいまして、ソフトウエア、ハードウエアを含めました総合的な訓練、これを体系的に実施する必要があるわけであります。さらにまた、その訓練がシステムの展開に先行しながら遅滞なく実施される必要があるわけでございまして、現在、その具体策について鋭意検討を進めている段階でございます。もちろん訓練の問題でございますので、内容が固まり次第、労使間のお話し合いということになろうと思います。
○片山甚市君 そこで、本年度の予算を見ますと、九百五十五名減員を予定していますが、将来の公社事業の発展から見て矛盾をすることはないだろうか。本年は二千四百六十五億円増収を見込んでおりますが、増収をする施策の内容はどうなのか。四兆一千六百六十四億円の収入を得なきゃなりません立場から人減らしという意味をひとつお伺いしたい。新技術に対応して果たしてきた関係労働者の苦労が生かされるものとなっているのかどうか。第二臨調の方針を天の声として政府への配慮をするばかりで、関係労働者にすべてしわ寄せをするようなことになってはいないか。その点について公社の明確な態度を聞きたいと思います。
○説明員(児島仁君) 先生いまおっしゃいましたように、五十七年度の予算では九百五十五名の減員を予定しております。これはちょっとこの全体の位置づけを申し上げさせていただきますけれども、先ほどから話がありますように、来年度が百二十万程度の加入者を得る。このつけること自体は請負工事なり何なりでできますけれども、それを加えてトータル四千万ぐらいの加入者になるわけでありまして、この四千万のどこの二人をとっても必ずつながるような設備をつくっていくということであります。したがって、基礎的な設備がまだまだふえてまいりまして、そういったことに人は要るのでございますけれども、新しく中継所ができる、あるいは新しい電話局をまだつくっておりますが、そういったものに必要な要員をまず私ども考えまして、それの裏方でいわゆる省力化というもの、あるいは設備の更改による能率アップということを計算をした結果が九百五十五ということでございまして、これは国家的な要請と申しますか、臨調の方でもできるだけ少ない要員でやるべきであるということもありますし、それから国家的な要請もあるわけでございますが、そういった点を私ども頭の中に入れまして、かなり合理的な算出と申しますか、考え方をやってこの数字に到達したわけであります。しかし、現在三十三万ぐらいおりますけれども、この九百五十五を五十七年度に減らしても、それが事業に差し支えるとかあるいは労働者に不当な労働の強化を強いるということにはならぬというふうに考えております。
○片山甚市君 増収対策はどういうようにやるか。
○説明員(岩下健君) 収入の問題につきまして、私から御説明申し上げます。 五十七年度の事業収入としましては、先生ただいま御指摘のように、五十六年度予算に比べまして二千四百七十億円の増加を見込んでおるわけでございますが、この大宗をなしますのは電話収入でございまして、このうちから二千百億円、それから専用収入で四百億円弱、ごく大まかにはこういったところで対前年度の増収を上げようという計画でございます。 この電話収入につきましては、加入電話の増加、これは百二十万加入を予定しておりますが、率にしまして約三・三%程度電話の数をふやそうということでございます。さらに、この利用の増加というものも五十六年度予算におけるものから見込む。さらにまた、ファクシミリに代表されますような各種商品の販売につきましても、五十六年度の計画に比べましてかなり大幅なものを織り込んでございます。こういった加入電話並びに各種商品の販売、さらには専用収入の中の過半を占めますデータ通信収入でございますが、データ通信につきましても積極的な販売を行う、こういったものが収入の対前年増加の主要なものでございますが、これを支えますのは、何と言いましても第一線の職員であろうと思います。当然こういった職員の方々が張り合いを持って働ける、また働きがいのある職場をつくる、こういったことが五十七年度のこの事業計画を達成するための不可欠の条件だろう、かように考えております。
○片山甚市君 最近、公社は、総裁の御発言で広報活動のシステムとしてポンティアクス構想なるものを発表しておられますが、その具体的な内容の説明をしてもらいたいと思います。時間がありませんから、簡略でよろしゅうございます。
○説明員(小川晃君) 簡単にお答え申し上げます。 いま先生おっしゃいましたポンティアクスでございますけれども、これは公社の広報活動方針というものを横文字にして、その頭文字をとったものでございます。
○委員長(勝又武一君) 簡略にしてください。
○説明員(小川晃君) そこで、私ども、新しい時代に向かいまして、かつまた国民に公社事業の実態について十分理解していただくという体制づくりということから、これまでも国会等におきましても広報活動の不十分さということを指摘いただいておりまして、何としても充実しなければならないということで、新たな方針をここで決定して全社的に挙げて実行に移したいということでございます。 そして、ポンティアクスの基本理念といたしましては、私ども社会の心というものを公社に取り入れまして、また公社の心を社会に伝える、こういうことを基本理念としまして、まず最初、聞くことが広報の基本だということから出発いたしまして、社会が公社に求めているものを常に前向きに取り入れる、そして事業経営にこれを反映させるということ、さらにまた事実を事実としてきちっと伝えていく、そして理解と信頼を得るということを第二番目に考えていく、それからさらに心のこもったサービスこそ最大の広報だということで、職員一人一人がいい仕事、いいサービスを通して社会との好ましい関係をつくる、こういったことを基本理念として策定をいたしました。 そして、具体的には広報活動を強化するということになりますが、社会の声に耳を傾けるいわゆる広聴活動につきましては、絶えずお客の声を即時に解決するためのオレンジ委員会というようなものを各機関に設けていくとか、あるいはまた営業窓口で行います広報活動のための、私どもこれをオレンジカウンターというような名前をつけまして、そういったものを置いてそれぞれ積極的に活動をしていく、それからまたお客の声を積極的に聞く窓口というようなものも本社にも置いていくということで積極的に広聴活動を充実していく、さらにまた地域社会との関係につきましても積極的にこれを進めるということで電話局を中心にしまして地域との触れ合い、これを深めまして地域への貢献を目指すためのコミュニケーションづくりというものを本格的に推進するといったような、こういった施策をやろうという内容でございます。
○片山甚市君 時間が来ましたから私から……。 ポンティアクス構想などということで、民間広告業者の協力を得るのもよろしいけれども、社内でどんな努力と検討がなされてきたのか、これは疑問であります。前回の料金値上げの際、国民に理解を得るためにどのような努力をしてきたのか。利用者委員会等についても活用が十分でありませんでした。これを実行するのについては、職員の方々全員の協力がなければなりませんが、これについては十分に労働組合と協議をしてやっていかれる予定でありますか。現場で、窓口でやらなければなりません第一線の方々に了解をしてもらうためにどのような手続を踏まれたか。以上、質問をして回答を求めます。
○説明員(小川晃君) 先生御指摘のとおり、私ども全職員が一体となってこういう方向で取り組まなければならないということは、まことにごもっともでございます。したがって私どもとしても、十分職員、組合にも説明をいたしまして、納得をいただいて進めていくという考え方でおりまして、一月-三月、これを準備期間として私どもいろいろその準備をいたしまして、四月以降、準備の整い次第、逐次説明を実施してまいって、現場機関までこういう趣旨が徹底するように十分やっていきたいというふうに考えております。
○委員長(勝又武一君) 他に御発言もなければ、これをもって昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管及び日本電信電話公社についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(勝又武一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時十五分散会