商工委員会 第9号
- 発言数
- 219 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1982/04/08
会議録
○委員長(降矢敬雄君) ただいまから商工委員会を開会いたします。 まず委員の異動について御報告いたします。 昨七日、楠正俊君が委員を辞任され、その補欠として高木正明君が選任されました。 —————————————
○委員長(降矢敬雄君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 市川正一君が一時委員を異動されたことに伴い理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に市川正一君を指名いたします。 —————————————
○委員長(降矢敬雄君) 機械類信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案の趣旨説明並びに補足説明はすでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高杉廸忠君 機械類信用保険法の一部を改正する法律案につきまして、私はソフトウエアに関する権利を初めとする幾つかの点にわたりまして以下質問をいたしたいと思っております。 まずプログラムの開発利用の帰属についてお伺いをいたしたいと思うのですが、現在わが国では数十万本ものプログラムが開発をされていると言われています。このプログラムは一体考案者のものなのか、あるいは彼らに給料を払った企業のものなのか、さらにはそれを注文した企業のものであるのか。これらの問題に対する回答は必ずしも明らかではありません。現にわが国でもプログラムの調査簿への掲載に関して問題になった事件もあるほどであります。このように、有体物と異なる面の多いソフトウェアに関する権利とはいかなるものであるのか、まず伺う次第であります。
○政府委員(豊島格君) ただいまの御質問のございました点でございますが、プログラムの権利でございますが、これは所有権に類似した権利でございまして、その使用、収益、処分に関して排他的な権利を有するものと、このように考えております。
○高杉廸忠君 効率的な情報を達成するのには同一もしくは類似のソフトウエア開発に対する重複投資を回避をして、先進的なソフトウエアの開発に重点をしぼるとともに、随所で開発されたままになっているソフトウエアの活発な流通を図る必要があると思うのです。そのためにまず第一に、ソフトウエアの流通に不可欠な課題として、ソフトウエアが第三者によって盗用されたりすることのないよう何らかの法律上の保護を与えることであると考えております。 私の調べたところでは、ソフトウエアについては既存の無体財産権に関する法律では十分な保護はされないというのが通り相場になっているんです。果たしてこのままの状態に放置していいのか、私は疑問に思っております。そこで政府の考え方をお聞かせをいただきたいと思うのです。
○政府委員(豊島格君) プログラムの保護の現状でございますが、プログラムの法的保護につきましては、著作権法あるいは特許法が関係法でございまして、詳しくは直接所管の省庁にお聞きいただいた方が適切であろうかと思いますが、私どもの理解しておるところでは、著作権法においては、その対象となっているものの第三者の不正使用については必ずしも十分な保護がなされているとは言えない現状であると承知しております。と申しますのは、著作権法上保護いたしておりますのは、それを翻訳するとか、あるいはコピーする、複写をする、そういうものについては取り締まられておりますが、使用権としてのソフトウエアといいますか、プログラムについてはどうも保護されておらないと、こういうことでございます。 それから、工業所有権法につきましては、装置等のハードと一体となった場合には、これは合わせて特許の一部として対象となっていることでございますが、ソフト自身が独立した場合には、これも保護の対象にならない、こういうことでございまして、いわゆる今後のソフトウエアが独立して権利として生きます、流通するといいますか、取引されるためには、使用権そのものが何らかの形で保護されなくちゃいけない、こういうふうに考えておりまして、この点は今後の大きな問題でございまして、関係各省とも十分御相談申し上げ、あるいは国際的な動きを十分踏まえつつ、対策、処置を考えていかなくちゃいけないと、このように考えております。 それから、先ほど先生御指摘がございましたプログラムの開発の権利はだれに帰属するのかということでございまして、この点先ほどお答えをしておらないわけでございますが、この点について申し上げますと、プログラムの開発者が当然その権利を持っておるということで、現実のプログラムの取引そのものもこの権利を中心としてその使用を許諾するという形で行われておるわけでございますが、その場合、先ほど先生のおっしゃいました一体それを開発した従業員なのか、あるいは会社なのか、委託者なのか、それを委託を受けた受託者なのか、こういうことでございますが、この点につきましてはほぼ著作権の発生と同様と考えられておりまして、従業員が企業の発意と費用で考案する場合が多いと思われますが、これは企業に権利が発生するということが大体いきさつ上一般的であろうかと思います。 それから、委託契約の場合どうかという点も御指摘があったわけでございますが、委託会社と受託者のどちらに権利が発生するかは、その費用の負担、ノーハウの提供状況等によりまして、どちらかに帰属する場合、あるいは共有になる場合ということがあるかと思いますが、これは契約によって実際上決まると、このように考えております。ちょっと補足さしていただきました。
○高杉廸忠君 いまお答えいただきましたように、そういう現行法の体系のもとでは十分な保護をこれが与えられていないという現状ですから、ソフトウエアの法的保護を考えた場合、実際にはどのようにすればどの程度の保護を受けられるのか、特許と著作権の適用及び現行の民法上、契約法やあるいはまた不法行為法の分野からこういうものを考えますと、どういうような具体的にお考えを持っておられるのか、これもあわせて伺いたいと思います。
○政府委員(向阪浩君) 特許法の観点からお答え申し上げます。 現在特許庁においては、コンピューターソフトウエアそれ自体では特許しないという運用が確立いたしております。これは、ソフトウェア自体は自然法則を利用した技術的思想の創作ではないという観点でございます。ただいま申し上げました自然法則を利用した技術的思想の創作というのは、先生御案内のとおり、これは特許法の第二条第一項の発明の定義でございます。
○説明員(吉田茂君) 著作権の面からまいりますと、プログラムの無断複製は著作権法上認められないということになるわけでございますが、いわゆるプログラムの法的保護と言った場合には、先ほど御指摘のありましたような実施の問題を含めまして、著作権法上プログラムの保護には一定の限界が存するというふうに考えられておるわけでございます。
○高杉廸忠君 その一定の限界というのはどうなんですか。
○説明員(吉田茂君) 先ほども御指摘がございましたが、著作権の場合にはその対象になるものの内容よりも表現を保護の対象にするということでございますので、複製をするということについては、これは著作権者に無断で複製はできないということになろうかと思います。ただそれを、プログラムを実施していくと、実際機械にかけて機能させていくというそのこと自体については、現在の著作権制度ではそれを保護の対象にはしていないと。これは世界的にも著作権制度の中では、そういった実施についてはこれを対象にするということが行われていないという実態があるわけでございます。
○高杉廸忠君 ソフトウエアに関する特許出願の状況はきわめて少なく、現在の審査における取り扱いは原則として拒絶しているというふうに聞いているんです。一定の条件のものについては特許出願の対象にされているとこれも聞いているんですけれども、そこで伺うのですが、現在特許を認可されたソフトウェアはどの程度のものになっているのか、これがまず第一。それからまた、特許侵害に関して係争中のものはあるのかどうか、第二点。第三点として、さらに審決の例、判例、これはあるのかどうか。この諸点についてその実情について伺いたい。
○政府委員(向阪浩君) ソフトウエアにつきましては、ソフトウエア単体では特許の対象にならないということは先ほど御説明したとおりでございます。ただし、ソフトウエアが具体的な装置と不可分に結びついて一定の自然法則に従い技術的効果をもたらす場合は特許の対象にいたしております。きわめて限られたものでございます。 これにつきまして出願の状況等でございますが、これはソフトウエアだけという観点では資料を持っておりませんで、ハードウエアと一体のものにつきまして出願状況は、ハードウエア及びハードウエアと一体にソフトウエアを含む出願という意味でございますが、出願状況は、昭和五十二年二月から昭和五十七年二月末までの最近五カ年間に公開された公開公報によると、出願約三万五千件ということでございます。 そのうちプログラムを組み込んだ装置等に関連する出願というもの、これは的確にはわかりませんが、そのうち経験的には数%程度あるものと考えられます。実数は明確には把握できません。 それからハードと一体のものにつきましては、それぞれ審査基準に照らして審査をし、登録したもの、拒絶したものそれぞれあると思います。電算機関係全体での公告率は約六〇%でございますので、大体その経験則が当てはまるのではなかろうかというふうに考えております。 それから審決の例等でございますが、これはソフトウエア単体についての侵害というものは存在いたしませんので、それにつきましての審決例、判例は承知しておりません。 それから審判の例で、ソフトウエアであるという理由で拒絶査定をされ、さらに審判で争った結果、審判においても原査定を支持したという案件はございます。 以上でございます。
○高杉廸忠君 侵害については。
○政府委員(向阪浩君) 侵害につきまして、ソフトウエア単体の侵害はございません。
○高杉廸忠君 諸外国、中でも欧米諸国においてもコンピューターの発展とともにコンピュータープログラムの法的保護をどのようにして図るかが重要な問題となりつつあると聞いているんです。その動向について、特に新しい動きとしてWIPO、世界知的所有権機関の活動及び新規立法が注目を集めていますけれども、その実情について伺いたいと思うのです。
○政府委員(豊島格君) 諸外国におけるプログラムの保護に関しましては、アメリカが一番進んでおるわけですが、いま先生御指摘のございました世界知的所有権機関WIPOにおきましては、一九七八年からコンピューターソフトウエアの保護に関する国内法のためのモデル条項というのが発表されております。しかし、これがどのようなかっこうで今後進むのか、この辺の見通しについては、相当たっておりますが、まだ見通しを得るという段階にはなっておらないということでございます。
○高杉廸忠君 著作物概念は、純粋に文化的な所産のみではなくて、産業的なものにまで拡張されていると思うのです。ソフトウエアも著作物と言い得るのではないかと考えるんですけれども、しかしながら、すべてのソフトウエアが著作物であるかどうかは疑問であると私も思います。このあたりの疑問について答弁を願いたいと思うのですけれども、職務著作における著作名義をどう考えるか。 それからまた、登録、それから寄託に関してはわが国及び世界の大勢は無方式主義、これをとっているんですね。それで、ソフトウエアの場合何らかの登録や寄託が必要となれば無方式主義との関係をどう考えるのか。この点も非常に、私としてもむずかしい点だろうかと思いますけれども、これはどういうように分けて考えておられるのか、この点もちょっと考え方を聞かしていただきたいと思うのです。
○説明員(吉田茂君) コンピューターに関連いたします著作権問題につきましては、文化庁に著作権審議会というのがございまして、著作権審議会の第二小委員会というところで検討を行っていたわけでございますが、その報告書が公表されておるわけでございます。それによりますと、コンピュータープログラムはコンピューターの操作、利用を目的とする、そのため表現よりも内容が重視されるという特色があるわけでございますが、そこにプログラムを作成した人の思想及びその具体的表現を他人がそれを認識することができるということになりますので、そういう意味での創作性のあるプログラムというものは現行著作権法においても、先ほど申し上げましたような無断複製が許されないとかいう意味で、保護の対象となる著作物であるというふうに解されるわけでございます。 著作名義の関係でございますが、プログラムの著作者はプログラムを創作する者でございますが、法人などの従業者により、その職務として作成された、かつ法人等の著作の名義で公表されるというものであれば、契約とか勤務規則とか、そういうところに別段の定めがない限り、その著作者というものは現実にプログラムの作成に当たった従業者ではなくて、その法人等が著作者になるというふうに考えられておるわけでございます。 最後に御指摘のございました登録、寄託の関係でございますが、これにつきましてはプログラムが著作権で保護されるための要件として、登録、寄託等の一定の方式というものの履行が必要ということになれば、現在わが国が著作権の制度の面で加入しておりますベルヌ条約上の原則でございます無方式主義、これは、著作権の権利の発生につきましては格別の方式は要しないという大原則でございますが、そのベルヌ条約上の原則でございます無方式主義に反することになるというふうに考えられるわけでございます。
○高杉廸忠君 次に、ソフトウエアに関する国際条約の関係について伺うのですが、ソフトウエアの流通は単に一国内だけではなくて、国際的な広がりを持つに至っているわけです。ソフトウエアの法的保護の問題は、その国際的な適用関係を抜きにしては考えられないと考えます。現在、特許や著作権に関しては、これまで種々の国際条約が結ばれているといいますけれども、ソフトウェアに関する特別の条約はないと思うのですね。そこで、ソフトウエアに関してこれらの国際条約の適用があるのかどうか。ない場合、新たに条約を結ぶ必要があると考えるんですが、これらについてはどういうようにお考えになっているか伺いたいと思います。
○政府委員(向阪浩君) コンピュータープログラムについては諸外国の現状を見ますると、イギリス、フランス、西ドイツ等のように、特許法の対象から除外している国が多いわけでございます。先生先ほど御指摘のとおりWIPO、世界知的所有権機関の場において、一九七一年以来、非常に幅広い観点からソフトウエアの保護についての検討を進めておられるわけでございます。一九七八年には、ソフトウエア保護に関する国内法のためのモデル条項もWIPOから発表されていることも御承知のとおりでございます。 特許庁としては、現状の特許法の考え方、各国の特許法の考え方等々含めまして、今後ともこうしたWIPO及び各国の動きを十分注視しながら、国際的動向に対して関係官庁とも十分連絡を保ちながら、適宜適切に対処してまいる所存でございます。
○高杉廸忠君 新たに条約を結ぶという考え方についてはどうですか。
○政府委員(向阪浩君) 各国の動向を見ましても、まだ特許法で保護をするという体制にはございません。むしろきわめて否定的な立場でございます。一方、先生御指摘のように、ソフトウエアの重要性からWIPOで長年にわたりまして勉強をしておる。そして現状では一九七八年に各国の国内法のためのモデル条項の案が発表されており、各国とも検討をしておるという段階でございまして、たちどころに国際条約についてどうかという段階ではないと思います。
○高杉廸忠君 次に、要員派遣の実情についてお聞きをしたいと思うのですけれども、昭和五十二年の特定サービス業実態調査によりますと、サービス内容別の売上高構成比を見ると、受託サービス、ソフトウェア開発、プログラム作成、要員派遣のこういうような順になっているんですね。このうち最近の傾向を見ますと、ソフトウエア開発、プログラム作成要員の派遣が漸増しているのが目を引くわけですけれども、このうち要員派遣の実情についてまず伺いたいと思うのです。
○政府委員(豊島格君) 情報処理産業の業務内容のうち、システム開発、プログラム作成、コンピューターの運営管理受託等の業務につきましては、ユーザーのコンピューターと密接な関係を有するものがございまして、長期にユーザーに滞在して業務を行わしめる、そういうようなことが実際上契約で行われている、こういうのが相当あるわけでございまして、この数字につきましては先生御指摘のように、五十五年度におきましては業界全体で一千億円の売り上げがある、すなわちこれは、全体六千七百億円のうち要員派遣だけで一千億円、一五%程度の割合ということでかなり割合が大きい、全体的にこれも漸増しておるという御指摘でございますが、全体の売り上げの中における比率はだんだん下がってきておる、むしろソフト開発その他みずからソフトウエアをやる企業がふえてきているわけですが、いまだにこの程度だというのが実態でございます。
○高杉廸忠君 労働省に要員派遣と職安法の関係について伺いますけれども、今日コンピューターユーザーが自分自身でやっていた業務を外部の専門業者に委託するようになってきているんですね。御承知のとおりに、単純な要員派遣は職業安定法、これは労働者供給事業の禁止、こういう条項があるのですけれども、これによって禁止をしているために請負契約の形をとらざるを得ないようになっているんですね。ちなみに、現在職業安定法上の請負契約では派遣労働者の指揮監督を派遣元が行うべきであるなど、厳しい条件を課しているんですね。現実には一括受託として行われているためほとんどが職業安定法違反の実情にある、こう思うのですが、このままの状態でいいかどうか、これは私も非常に疑問に思っているんです。そこで、労働省の方でどういうふうにお考えになっているか、まず伺いたいと思います。
○説明員(若林之矩君) コンピューター産業、特にソフトウエアの開発やコンピューターのオペレーション等の情報処理に関する業務処理請負業が最近増加していることは先生御指摘のとおりでございます。これらの事業は業務の性格から申しまして、他の事業所に赴きまして業務の処理をするというそういう関係から、いま御指摘の職業安定法で禁止しております労働者供給事業との関係がしばしば問題になっているわけでございます。これらの業務処理は派遣先の管理者等によります指揮命令が派遣元の労働者に対して及ぶ場合でございますとか、あるいは派遣先の労働者と混在した形で作業が進められます場合には請負と、仮に契約は請負契約ということでございましても、実態として請負としての要件に欠けまして職安法に抵触する要素を持っているわけでございます。したがいまして、これらの業務の処理に当たりましては、受注の範囲を明確にした請負契約によりまして請負事業主としてのすべての責任を完全に果たしますほか、個々の派遣従事者に派遣先事業所の指揮命令が及ぶことのないように私どももこれまで指導してまいったところでございます。 これらの業種の業務処理請負につきましては、経済活動に伴います多様なニーズにこたえまして一定の役割を果たしております一方、使用者としての責任が明確でないといったような問題もございますことから、これらの事業のあり方を検討いたす必要が高まっておるわけでございまして、このため現在公労使から成ります労働者派遣事業問題調査会というものを設置いたしましてこの問題について検討を重ねているところでございまして、現在四業種を対象に検討を進めておりますが、情報処理の関係業務もその一つとして取り上げているということでございます。
○高杉廸忠君 今後の要員派遣に対する考え方について伺うのですけれども、要員派遣業務は厳密には職業安定法違反ということになると思うのです。このたぐいは情報処理産業だけではなくて、たとえば警備保障業とかあるいはビルメンテナンス業務も同様ではないだろうかと、こう考えるんです。しかし、これらはすべてを法規則どおりに行うとすると経済社会での若干の混乱を招くのではないかと考えるんですが、当面、情勢に即応した新しい労働力需給システムのあり方、こういうものを政府は検討してもいいのではないかと、こういうふうに思うのです。 そこで再度伺うのですけれども、いま申し上げましたような考え方で検討してもいいと思うのですが、どういうふうにお考えですか労働省に伺いたいと思います。
○説明員(若林之矩君) ただいま先生御指摘のように、ビルメンテナンスでございますとか、警備業、それから事務処理サービス業、それからただいま御指摘の情報サービス業、こういった業種におきまして多く御指摘のような問題が指摘されているわけでございまして、先ほど申し上げました労働者派遣事業問題調査会におきましてこの四業種について検討を進めていただいているわけでございまして、私どもといたしましてもこの調査結果をまって対応したいというふうに考えているわけでございますけれども、この調査会が五十五年五月に設置されましたが、その前に労働力需給システム研究会というものが労働力需給システムのあり方について検討をされておりまして、その提言というのがございます。その労働力需給システムの研究会の御報告の中では、ただいま申しましたような一定の業種に限定して派遣事業を一定の制約のもとで認め、それについてはいろいろな形で条件を付していく、そういったような考え方も示されているわけでございまして、その御報告を受けて先ほど申しました派遣事業問題調査会が具体的な検討を進めているというところでございます。
○高杉廸忠君 お願いとして、情勢に即応したこういうものをきちっとしていただきたい、これを要請しておきます。 次に、パンチサービス業に関して若干伺いたいと思うのですけれども、パンチサービス業の場合規模の大小はあっても製造様式、それから機械の仕様にはそれほど大差がないと思うのです。それででき上がるサービス自体には質的な差は私はないと考えるんですね。そのために企業問競争が価格面に集中されるだけじゃなくて、きわめて激しく、加えて需給の変動が大きいためにパンチサービスの価格変動は極端に上下しているんですね。そのため代金支払いについては受託パンチ及びパンチャー派遣、いずれも月末の締め切り、そして翌月末の現金払い、こういうような慣例も崩れているんですね。これでサービス料の問題やダンピング、代金支払い、こういうことについて果たしてこれでいいのか、業界の安定のためにも何らかの対応策を考えるべきではないのかと、こういうふうに思うのです。この点についてはどういうようにお考えですか伺います。
○政府委員(豊島格君) パンチサービス業は先生の御指摘のように、余り中身としては大差がないということで、要するに人件費が主体ということになろうかと思います。もちろんそのほか機械とか建物の借料とかいろいろあるわけですが、そういう意味で大差がないということかと思います。 それで、その支払い状況はどうなっているかということでございますが、いま先生御指摘のように、月末締め切りの翌月払いということだと思いますが、大体慣行でそれのとおり行われているということかと思います。ただ一部大手のメーカーないしはユーザーが自分の系列に発注するとき、そういう特殊な関係におきましていまのところ手形決済というようなものが行われているということも実態でございます。 したがいまして、そういう状況の中でどうなるのかということでございますが、いずれにいたしましても、パンチサービス業者というのは情報処理産業の中で欠くことのできない部門を担っておるわけで、これが健全なる発達をしなくちゃいけない。しかし、その大部分が零細企業であるということでございまして、代金支払いにつきまして非常な条件が悪くなるということでは、その経営基盤そのものが揺らぐということになろうかと思います。したがって、現在行われております手形決済というのはそういう特殊な例でございますが、これが一般に広がるというようなことがあると非常に困ったことになろうというふうに考えておりまして、この点われわれとしても十分そういうことのないように指導をしていきたいというふうに考えております。 まあ、先生もう一つ御指摘になりました決済のほかに価格問題ということもございますが、この点につきましても分析を深めて、しかるべき措置をとっていく必要があるんではないかということを考えておりますが、日本パンチセンター協会というところにおきましてもこの料金問題につきましてはいろいろと研究を進めておるところでございまして、その辺の成果も踏まえ協会を指導し、まあ業界を指導していきたい、このように考えております。
○高杉廸忠君 次に、キーパンチャーと職業病との関係について、これは労働省に伺いたいと思うのですけれども、パンチャーは正確なパンチとともに、迅速性も要求されていることは御承知のとおりなんです。現在、一人前のパンチャーといわれるためには、一時間に一万タッチ前後でなくてはならないとされている実情だということを聞いているんですね。しかし、これは昭和三十九年に出された労働省通達における一時間当たり八千タッチという基準を上回るものであると思うのです。キータッチの指圧負担が以前にも比べて一段と大きなものになっている実情であると思うのです。そのために、キーパンチャーには職業病に悩まされている者が相当多いと、こう言われています。その実情と今後の対策ですね、これについて伺いたいと思います。
○説明員(福渡靖君) いまお話がございましたキーパンチャーの健康障害の代表的なものといいますのが頸肩腕症候群でございます。そのほか、手指のけいれんであるとか、あるいは手首あるいは腕の腱の周囲の腱鞘炎あるいは腱の周辺の炎症というようなものがございます。こういうような手指あるいは上腕の運動負荷にかかわる職業性疾病というものを一括してみますと、昭和五十五年度に新しく労災の支給対象となった方は三百九十四名という数字でございます。この数字は、ここ三、四年間ほぼ横ばいと見てもいいかと思いますが、著しい変動はございません。 今後の対策でございますけれども、いまお話がございました昭和三十九年の通達を中心にいたしましてこれからも指導に努めてまいりたいと、このように考えておりますが、せん乱作業時間あるいは休憩時間の面から見た作業時間の管理の問題、それから照明あるいは騒音等作業環境の問題、それから配置前等定期的に行う健康診断の実施、こういうようなものを中心として、今後もこういう職業性疾病の発生が起こらないように指導してまいりたい、このように考えておりますが、いまお話がございました作業のキーのタッチの問題でございますけれども、これは機械の開発等もかなり進んできておりますので、従前の三十九年の基準で果たして妥当かどうかという意見も出ておりますので、そういう点については、今後見直しをしながら指導してまいりたい、このように考えております。
○高杉廸忠君 これも要請でありますけれども、三十九年に出されたときの八千タッチですね、もうすでに一万タッチになっているわけですから、おのずからやっぱり指圧等については負担がかかることはもう間違いない。ですから、その裏づけになるいまの時代にふさわしい基準を、きちっと出していただきたい、これは要請をいたしておきます。 それからパンチ業務における労働管理体制についてさらに伺いたいと思うのですけれども、パンチサービス業のマネージメントの課題というのは、何といっても労働力の獲得ですね。それから教育、確保、こういうことになると思うのですね。中でも緊急に必要なのは獲得、こういうふうになると思うのです。しかし、現実の対応は従前の域を脱しないで、たとえば採用面では新聞広告や勧誘が、また、確保面においては何人かのスーパーバイザーを中心としたグループ制ですね、それから報酬制、報酬制の中では特に勤続年数によっては海外旅行、こういうふうなこともあわせたものによって頼っているわけですね。そのために激しく変動する状況にもかかわらず、従業員の適切なる管理ですね、これがどうも行われていないというのが実情だろうと思うのです。その業界の労働事情の悪さについて、私はいま申し上げましたような状況で放置しておいては健全な情報処理産業の発展というのは望めないと思うのです。それはどういうようにお考えになっているか、伺いたいと思うのです。
○説明員(岡部晃三君) パンチサービス業におきます基幹労働者であるキーパンチャー等の労務管理の問題でございますが、御指摘のようにその適切な管理がこれから要請される段階だろうと思うわけでございます。 たとえばこの労働条件面で考えてみまするというと、昭和五十五年の調査でございますが、たとえば女性キーパンチャーの月間の所定労働時間、これは百六十四時間ということでございまして、残業が七時間、これを全産業の女子労働者と比較をいたしてみますというと、所定労働時間は十七時間短く、残業時間は一時間長いというふうな状況でございます。賃金について見ますというと、女性キーパンチャーの月額の給与現金総額十二万二千七百円でございまして、これは全産業の女子労働者の平均の十二万二千五百円と大体同程度でございます。 しかしながらパンチサービス業におきましては、この情報処理産業の特色でございます即時処理性の維持というふうなことから、特定の時期におきまして長時間の労働とかあるいは非常に根を詰めた労働というものがあるように聞いておるところでございます。 したがいまして、私どもの方ではこういう関連業界の集中している地域におきまして、たとえば労働時間の適正化等を中心に集団指導を行うとか、あるいは個別の監督指導を行うとか、今後ともコンピューター関係労働者の労働条件、労務管理の維持改善に努めてまいりたいというふうに考えております。
○高杉廸忠君 さらに、パンチセンターの経営関係についてちょっと伺いたいと思うのですけれども、パンチセンターは従来社内にパンチマシンを置いて受注処理するのが通常であると聞いているんです。しかし、受注単価が最近五年近く据え置き状態にあって、収益が低下しているためにマシンのレンタル料が不要で長期契約となるパンチャー派遣のウエートが勢い高まることになっていると聞いているのです。 そこで、売り上げ収益の安定と稼動率を一定水準に保つためにも社内処理と外部派遣の比率を適正に保つことが不可欠と言われているんですけれども、業界の実情及び望ましい姿についてどういうようにお考えになるのか、考え方をひとつお聞かせをいただきたいと思うのです。
○政府委員(豊島格君) パンチサービス業界につきましては非常に零細な企業が多くて、私ども十分その実態をまだ把握し切れていないという、残念ながらそういうのが事実でございます。 この点につきましては、今後非常に大事なことでございますので、いろいろと調査し、実態を把握していかなくちゃいけないと思いますが、いま先生の御指摘の点につきましてお答え申し上げるとすれば、いずれにしても内部と外部の関係、あるいは時代によっていろいろと変わってくる問題もあろうかと思いますが、総合的にやはり経営が安定するということを前提としてその比率その他も考えていかなくちゃいけないんじゃないか、いずれ一方が立って一方がだめになる、こういうことでは情報産業の全体としての発展はないわけでございますから、そういう意味でどういう数字がということになりますと今後の検討課題でございますが、総合的に経営が安定していくということをねらった施策をとっていかなくちゃいけない、このように考えております。
○高杉廸忠君 限られた制約内での質問でありますから、十分意を尽くせないことを残念に思うのですが、大体時間が参りましたから、あと一、二点で終わりたいと思うのですけれども、プログラム販売保険引受金額についてちょっとお尋ねをしてみたいと思うのですけれども、通産省のヒヤリング調査によると、割賦販売及びリース企業は中小企業から要望のあったプログラムのうちの二件のうち一件は信用力不安を理由に販売を断っている、こう言われているんですね。その実情について伺うのですけれども、現在わが国のプログラム販売額と、そのうちに占めるリース及び割賦販売はそれぞれどの程度に達しているのか、伺いたいと思うのです。 さらに、中小企業向けはどの程度となっているのか。現在のプログラム販売の伸びから判断をして、昭和五十七年の予定しているプログラム保険の引受金額ですね、どの程度となっているのか、この点もあわせて伺いまして大体、十分ではありませんけれども、終わりたいと思うのです。
○政府委員(豊島格君) プログラムの販売がどのくらいかということでございますが、ソフトウエア業の売り上げというのは、大体国際価格にいたしまして、七九年の数字をとりますが、千三百億円程度、そのうち汎用プログラムで流通しておるのは五十億足らずということで四%以下というのがその流通の中身でございます。これは外国に比べて非常に低いわけであります。それで、その中で一体割賦販売やリースがどういう割合になっておるのかということでございまして、これは必ずしもはっきりしておりませんが、社団法人ソフトウエア産業振興協会の海外支所中心にアンケート調査いたしましたところ、金融以外にもレンタルあるいは割賦販売、自社リース、第三者リースということが行われているということでございますが、今後増加すると予想している取引形態はレンタルと第三者リース、特に第三者リースが伸びる、こういうふうに皆さん予想しておるようでございます。 それから、その中でリース事業協会に所属しているリース業者のプログラムリース、割賦販売の実績を見ますと、その本数その他非常に伸びておるわけですが、五十六年度で大体二十四億円というのがその関係者のリースないしは割賦による売り上げでございます。 それから中小企業がどのくらいかというお話でございますが、非常に安いものであれば売られている。そういう信用補完といいますか、割賦、リースではあろうかと思いますが、従来聞いておるところによりますと、中小企業は信用力がないので、余り利用されておらないというふうに聞いております。 それから五十七年度におきましてどのくらいのプログラム引き受けがあるかということでございますが、これは初年度でございまして七月発足、その間いろいろ契約を結んでやっていくというようなことがございますので、一応十億程度というものを保険の引受額ということに考えておりますが、この点につきましては今後のPRあるいは実態の推移によりましてもっと大きくなることをわれわれとしては期待しておるところでございます。
○高杉廸忠君 最後に大臣に所見を伺い、終わりたいと思うのですけれども、いままで本法審議について私は幾つかの問題を提起をいたしましたし、要請も行いました。したがって、新しい時代に即応した体制を整備し、確立をしていただきたい、こういうふうにお願いをしたところであります。 最後に幾つか申し上げました点で大臣から私の要請をしました件もあわせまして所見を伺い、本法案における審議については終わりたいと思うのです。
○国務大臣(安倍晋太郎君) いろいろと問題点についての御議論があったわけでございますが、プログラムの主として法的保護につきましても御審議にありますように、わが国の法制下のもとでは万全でないということは明らかになっておるわけでありまして、これは辛うじて著作権法、契約によってどうにか保護されているということで問題が非常にあるわけでございます。こうした状況を踏まえましてやはりプログラムのあり方につきましては、民間の研究会や、先ほども何回かお話がございました世界知的所有権機関、いわゆるWIPO等において検討は進められておるわけでございますけれども、政府としてもこれらを踏まえまして適切な保護のあり方等につきまして十分検討をいたしまして今後ともひとつ万全を図るように配慮してまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 終わります。
○田代富士男君 ただいまも同僚議員から質疑がございましたが、機械類信用保険法の一部を改正する法律案につきまして改正の目的の一つでありますソフト流通の促進の観点からお尋ねをしてまいりたいと思います。 最初に機械情報産業臨時措置法に基づきまして昭和五十三年に策定されましたソフトウエア業の高度化計画では、その柱の一つといたしまして、ソフトウエア流通の促進を掲げまして、汎用ソフトウエアの売上高比率を高めるためにソフトウエア流通に関する情報提供体制の強化に努めているところでありますが、その効果についていま一つと言われている現状ではないかと思いますが、その理由は何であるのか、端的にお答えいただきたいと思います。
○政府委員(豊島格君) 機情法の高度化計画では五十九年度に二割くらいにソフトウエアの売り上げを持っていこうということを考えておったわけでございますが、実際問題としまして流通しておりますのは二〇%はおろか、ちょっと時期が古いわけですが、七九年で三・何%、これは外国と比べまして非常に低いわけでございまして、アメリカは五割、それからヨーロッパでは三割前後流通しておる、日本では非常にそれが低いということでありまして、これは辛うじて著作権法、契約にいうことでございまして、なかなかむずかしい問題でございますが、基本的には日本の社会風土といいますか、慣習といたしまして知的取引といいますか、知的産物、労働の産物といいますか、そういうものにつきましてはなかなか評価といいますか、価値を与えないというのが慣行として長くあるわけでございまして、たとえばほかの分野でございましても、プラント輸出をする場合のエンジニアリングフィーというようなもの、あるいはコンサルタントフィーというような、機械が売れればその中に突っ込んで回収する、こういうことが一つあるんじゃないか。これと同じようなことはコンピューター、情報産業についてもございまして、たとえばコンピューターを売るときにハードに含めてこれを売るということ、それで機械をまけてくれと言うと、どうもソフトウェアの代金をまけちゃう、あるいは企業が何でも自分でやるといいますか、専門家が、知的な産業が別途独立的にならないということで、何でも自分でやるという、先ほど来御質問があった要員派遣ということで、なるべく自分のところでユーザーがソフトをつくってしまう、外へ外注しない、こういういろいろな社会的背景もあったかと思います。 そういうことでございますが、これに対しましてはいろいろとこれを独立さしていくという、そして流通さしていくという方策を講じておるわけでございまして、たとえば情報処理振興事業協会で汎用ソフトを委託開発、これを進めていく、あるいはアンバンドリングのためにいわゆる準備金制度を設けるとか、いろいろと対策を講じておるわけでございますが、現在御審議中の保険法の改正もその一環でございますが、そういう政策をとることによってやっていかなくちゃいけないと思います。背景としてはいま申し上げたことが一番大きな問題ではなかろうか、このように考えます。
○田代富士男君 通産省では、昭和五十五年度より特定プログラム開発委託制度の中に多量流通に的をしぼったプログラム開発助成策としましてパッケージドプログラムの枠を設けられましたが、これは御承知のとおりだと思いますが、しかしこの制度につきましてはいろいろ期待が大きかった反動も手伝いまして、一般の評価というものはそれほど高くはないと言われておりますが、この制度による効果はどのくらいお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
○政府委員(豊島格君) パッケージプログラム委託開発制度というのは、いま御質問にございましたが、わが国の汎用プログラムの流通を促進するために技術的に高度で、かつ不特定多数のユーザーが利用できるようなプログラムということを委託開発する制度でございまして、本制度で開発されましたパッケージプログラムが流通し、多数のユーザーに使用されるということで、いわば特定の者が特定の自分のためにプログラムを開発するということに比べましてコストが低減され、さらに利用が促進される、こういうことを期待しておるわけで、それなりの効果を上げておるというふうにわれわれとしては考えておるわけでございまして、たとえば五十五年度にこの制度は発足したわけでございますが、プランニング・サポート・システムとか、トータルエネルギー管理システムとか、それから企業財務分析診断システムとか、いろいろ重要なプログラムというものが委託開発されまして、これがそれぞれそれなりに活用されておると私どもは考えておるところでございます。ただ、それが非常に一〇〇%うまくいっているかということになりますと、この制度が発足して二年度、今度三年度目に入るわけでございまして、これからの成果ということでございまして、その点を期待していただきたい、このように考えております。
○田代富士男君 法人税の特別措置によりまして、ソフトの流通を促進する制度に汎用プログラム開発準備金制度がありますけれども、現状どのようになっているのか簡単に御説明いただきたいし、この準備金制度によりまして認められました準備金額は業界全体としてどの程度になっているのか、そこらあたりもあわせてお答えいただきたいと思います。
○政府委員(豊島格君) プログラム開発準備金制度と申しますのは、ソフトウエア業を営む法人また個人が情報処理振興事業協会に登録いたしました汎用プログラムにつきまして、その汎用プログラムの販売、それからこれに附帯いたします技術者のサービスを提供して得た収入の四〇%を準備金として積み立てるという制度でございまして、これは四年間据え置き、その後四年間で均等に取り崩しできるという、いわば非常な減税措置といいますか、租税上の特別の措置でございます。 それで、これがどのくらい利用されておるかということでございますが、五十四年度から五十六年度にかけましての利用実績は大体七十億円ということで、かなり利用されているんじゃないかというふうに考えております。
○田代富士男君 ソフトの開発には短いもので数カ月、また長いものでは数年というような長期間を要する、このように私もお聞きしておるわけでございますが、この期間に開発企業といたしましては膨大な先行資金とあわせまして、相当の危険負担をも覚悟をするだけの企業力と申しますか、そういうものを備えることが不可欠ではないかと思うわけでございます。しかし、産業といたしましては、ただいまもるる御答弁いただいている中にありますとおりに、まだ日の浅いわが国情報産業を見た場合、研究開発型の企業として体力が十分であるとはとても言えない現状ではないかと思うわけでございまして、開発準備金制度以外にもっと積極的な対策が必要であると思うのですが、ここらあたりはいかがでございましょうか。
○政府委員(豊島格君) ソフトウエア業界、歴史は浅いし、それから経営基盤も弱体である。特にソフトウエア企業になりますと、いわゆる工場で物をつくるという従来の製造業のような伝統的な産業と違いまして、人間の頭脳でつくるということでございますから、いわゆる担保物件ということも余りないわけでございまして、人がそもそも企業の中心であるということでございまして、したがって従来のような金融で賄えるということはなかなかできないということでございますので、その信用力を補完する制度といたしまして、情報処理振興事業協会が債務保証ということをいたしまして、その債務保証があった場合には興長銀が低利の金を貸すというようなことで、研究開発に必要な資金あるいは技術者の、研究者の訓練に要する資金というような長期運転資金も借りられるようにする道を開いておるわけでございます。 そのほか、当然のことながらソフトウエア業界も電算機その他を持つわけでございまして、そういうものの設備資金につきましては、開銀が情報処理振興金融ということで設備資金は供給するということをいたしております。 それから、そういう資金的な問題だけでなくて、先ほど、情報処理振興事業協会はパッケージのいろいろなプログラムの開発を委託するということでございますが、そのほかにもいろいろな委託費というのがついておりまして、これはもちろん一般民間企業でできないソフトウエアプログラムを国の資金を投じて開発するという一つの方向でございますが、そういう委託という行為を通じまして仕事がソフトウエア業界に行くわけで、そういう場を通じてさらにソフトウェア業界の実力を高めるということもいたしておりますし、あるいはソフトウエア企業の、情報関係企業の技術者の訓練ということにつきましても、たとえば資格ないしは試験制度をやって一定の技術レベルに持っていくような、あるいは研修センターを通ずる研修とか、いろいろといたしておるわけでございます。
○田代富士男君 これは情報産業に限りませんが、新しい技術を軸に創造的な、冒険的な経営を展開しようとするベンチャービジネスにとりましては、実績の乏しい立場から株式市場などからの資金調達が非常に困難であります。あたらそういう独創的な活躍の芽を摘んでいるという面もあるのが現状ではないかと私は思っておりますけれども、こういうことから考えまして、非常に大事ないまからの部門でございますし、店頭市場の整備また株式の取引環境を整備するとともに、海外からの投資に対しましても市場をもっと開放することが必要ではないかと思うのですが、この点やっぱり通産大臣といたしましては、新しい時代の先取りをやっていかなくちゃなりませんし、こういうところにも観点を置く必要があると思うのですが、大臣いかがでございますか。
○政府委員(豊島格君) 私の方から事実関係についてお答え申し上げたいと思いますが、わが国のベンチャービジネスの抱えている最大の問題は資金不足でございまして、このために金融機関から確かにベンチャービジネスというのはなかなか金が借りられないということでございますので、研究開発型企業育成センターというものを通じまして無担保債務保証制度でその資金の供給の円滑化を図ることといたしております。これは国と民間がそれぞれ半々で出資をいたしまして無担保債務保証制度をやっておるということでございます。しかし、ベンチャービジネスということになりますと、そういう無担保で金を借りるということでも、いわゆる貸し付けでございますとやっぱり株式ということが先生御指摘のように必要かと思いますが、現在の株式をそれじゃ市場でそれを調達できるかということになりますと、それは日本の場合非常にむずかしいというのが現状であろうかと思います。したがいまして、通産省といたしましては、このような実態を踏まえ、いかにして株式市場からベンチャーマネーを取り入れるかということにつきましてはこのところ鋭意検討をしておりまして、研究会等を通じて研究いたしておりまして、それなりの研究報告もでき上がっております。それから、アメリカその他の市場に対しましても調査団を派遣して実態を把握しておると、こういうことでございます。 それで、日本とアメリカとの違いを見ますと、非常にアメリカではシリコンバレーとかいろんなところにはコンピューターの部品関係のメーカーもIC関係その他いろいろあるわけですが、いわゆるベンチャーマネーというのが非常に集まるという風土があるわけでございまして、そういうことを日本にそのまま直輸入できるかどうかわかりませんが、そういう外国の例を見て勉強するとともに、いまおっしゃいましたベンチャーマネーの導入といいますか、そういうことも、これはいろいろ波及するところがありましてむずかしい問題があると思いますが、前向きで検討すべき、取り組むべき課題である、このように考えております。
○国務大臣(安倍晋太郎君) いま局長も答弁いたしましたように、このベンチャービジネスというのは人と技術が中心である。同時にまた大変リスクを伴うビジネスでありますが、それだけにまたこれからの新しい時代における産業に活力を与える大きな私は産業でもあろう。ソフトウエア産業なんかそういうことであろうと思っておりますから、これは今後とも非常にわれわれとしても注目をいたしておりますし、何とかこれは育てていかなければならないと考えておるわけですが、問題はいま局長が申し上げましたように資金調達ということでございます。なかなか先ほどからお話しのように、簡単に担保力がないということですね、資金調達が困難でありますし、一般市場からも行われにくいという面もあるわけですが、しかし、これはやはり今後とも力を入れて取り組んでいかなきゃならぬ課題だということで研究会もつくっておりまして、今後研究会の結論等も早く得ましていろんな面で対策を進めていきたい。そうしてわが国の産業の一つの大きな活力としてこれから育てていかなきゃならぬ、こういうふうに考えております。
○田代富士男君 いま大臣からも局長からも今後の産業に活力を与えていく部門であるし、これは研究会もつくっていらっしゃって今後強力に対策していくということでございますから、力を入れていただきたいと思います。 それで、開発されましたソフトウエアを流通市場に乗せるためには開発過程にも匹敵するほどの宣伝などの諸資金を投入しなければ成功しないのではないかと思うわけでございますが、そのため業界ではソフトウエアショーへの出品や、あるいはソフトウエア流通促進センターの刊行物によるPRなどさまざまな方法で流通にはずみをつけようとしておりますけれども、それだけではまだ効果は十分ではないと私は思っておりますが、そのためにいま大臣からもまた局長からも今後力を入れていくという御答弁もありましたし、今後政府もたとえばプログラム調査簿の閲覧などに力を入れていると言いますけれども、現状ではどれほどの効果が上がっておるのか、やはりいま御答弁のあった御答弁と実態とはちょっとかけ離れている面もあるのではないかと思います。十分ではないのではないかと思うわけでございますから、流通の促進と言うならば、もっと本腰を入れるべきであると思いますが、この点どうでしょうか。
○政府委員(豊島格君) いま先生御指摘になりましたように、プログラム調査簿の設置とかあるいはソフトウエア流通促進センターの設立とかいろいろやっておるわけですが、この点につきましてはそういう制度的ないしは措置としてはそれなりの効果は上げておると思うのですが、結果が十分でないということはもうそのとおりだと思います。それは数字が示しておるわけでございます。したがいまして、このソフトウエア業の流通を促進するためにはあらゆる方面から措置を講じていく、今回御審議いただいております保険制度もその一つでございます。しかし、何と申しましてもソフトウエアといいますかプログラムが流通していくためにはやっぱりそういうところへ頼むとかあるいは自分の企業でやっているものはそういうところへ頼むとか、あるいはできたプログラムを買うと、こういうことにならなくてはならないわけでございまして、それがなぜ進まないかというのは、いろいろ先ほどもございましたもう一つの大きな要因というのはソフトウエア企業が弱い、要するにそれだけ信頼性がない、あるいはそれだけ力を持っていない、したがって頼めないとか、そういうところの開発したのを買わないということがある。したがって、ソフトウエア企業そのものを強くしていかなければ、幾ら周りの環境を整備してもいけないのじゃないか。そうするとソフトウエア企業につきましてはそれなりの対策があるわけですが、もう一つ大事なことはソフトウエアというものの社会的地位を確立していくということでございまして、法的な保護の問題もございましょうし、あるいはソフトウエアに対する評価の確立でございます。これは単なる人件費とかそういうことじゃなくて、やはりその内容によって十分評価していく、そういうことが行われなくちゃいけない。いわゆる政策手段としてはいろいろあるわけでございますが、究極のところそこに帰結するんじゃないか、そういうことでございまして、これは単なる行政の問題を超えるかもわかりませんが、政府としてもあらゆる角度からこの業界の育成のために最善を尽くしていく、こういうことが必要かと考えております。
○田代富士男君 情報産業の盛衰というものは一つは従業員の技術力によって決まると、このようにも言われておりますが、その特質とあわせまして、もう一つは御承知のとおりに現行のソフト技術が三年で陳腐化してしまうという現状でありますから、ソフト技術者の再教育には常に資金を投入しなければならないと思うわけでございます。いまさっきも答弁の中にこのような教育にも力を入れておるとのことでございますが、再教育等に対する資金投入、その面から技術者の教育にはどういう策を講じていらっしゃるのか、ここらあたりちょっと御答弁いただきたいと思います。
○政府委員(豊島格君) 現在情報処理技術者に対する教育につきましては、先ほどもちょっと触れたわけでございますが、通産省といたしまして国家試験によりまして情報処理技術者に備えるべき能力について目標水準を示しまして、技術の向上を図るとともに、各種学校及び企業内教育における教育水準の確保も図っているわけでございます。さらに財団法人情報処理研修センターの事業を通じまして、情報処理技術者の教育の充実を図るよう指導しておりまして、大体これで年間二千人ぐらいの技術者の教育をやっておるということでございまして、これにつきましてはいろんな面からの助成をいたしております。
○田代富士男君 技術者の教育にはむろんただいま申し上げました資金が不可欠でありますが、そのためには低利の運転資金が必要になってくるわけでございます。こうした実情にかんがみまして、情報処理振興金融措置なる制度が設けられまして、教育研修資金といたしまして情報処理振興事業協会が長信銀三行からの借り入れを債務保証しております。これは御承知のとおりだと思いますが、その実績と効果について御説明いただきたいと思います。
○政府委員(豊島格君) 情報処理振興事業協会によります金融措置につきましては、先生いまお話のございました制度としてやっておるわけでございまして、その中で情報処理技術者の教育研修資金の融資実績を見ますと、累計で五億六千万、全体では数十億という運転資金の中で五億六千万円が教育研修のために融資された実績でございます。このような資金によりまして、各企業がみずから技術者の養成をいたしておりまして、いわばこういう資金は通常のルートでは借りられないものでございますので、教育研修には非常に役立っておるとわれわれは考えております。
○田代富士男君 そこで、ソフトウエア業界では、一般的には企業経営者も若く、また不動産などの保有資産も少ない、すなわち資金の調達力が弱いというのが実情ではないかと思います。このことは十二分に御承知のはずだと私は思いますが、そのために国民金融公庫やあるいは保証協会の無担保融資の利用を初めといたしまして、市中金融機関からの借り入れ、これはボーナス資金などの短期借り入れが中心になっておる、その程度になっているということを私も聞いておりますが、その資金調達も必ずしもスムーズではないという、そういう業界からの声も耳にしておりますけれども、この業界の資金需要の伸びに対して、資金配分が質量ともに十分と言い得るのかどうか、ここらあたりもいま大臣、あるいは局長から今後力を入れていくと、こういう御答弁をいただいた、ならば解決しなくてはならない問題ではないかと思いますがどうでしょうか。
○政府委員(豊島格君) ソフトウエア業、確かに人間が中心でございまして、やはり担保もないし、歴史も新しいということで信用力もないわけでございます。政府関係金融機関、国民金融公庫その他からの融資も保証協会の融資もございますが、特に汎用プログラムの開発等につきましては研究資金が要る、それから先ほどの教育資金も要るということでございまして、これはIPA、すなわち情報処理振興事業協会の債務保証制度をもちまして、先ほどお答えしたような効果をあげておるわけでございますし、あるいはこのほかに開発銀行によるソフトウエア開発融資というのも実施しておるわけでございまして、現在のところその杯その他から見まして、これは利用のしやすい、しにくいという業界側の御意見もあろうかと思いますが、一応資金的には、非常にこれが不足しておるから資金が足らないと、こういう批判は受けていないかと思いますが、もちろん制度としてもっと使えるようにしたらどうだろうかと、こういうことにつきましては前向きで検討いたしたいと思っております。
○田代富士男君 大臣、いまのことはやっぱり若い経営者、資金力の乏しい人たちが多いですから、その点いま局長からの御答弁でも大体のことはわかりますけれども、大臣が今後力を入れていく産業であるとおっしゃいましたから、その点どうでしょうか、一言。
○国務大臣(安倍晋太郎君) ただいま局長も答弁いたしましたように、このソフトウエア産業というのは非常に新しい産業ですし、また逆に担保力もないということですから、われわれとしては、これは育てていかなきゃならない、こういう見地に立ってその資金の補充をどうするかということについては研究会でもやっておるわけですけれども、今後ともいま局長が申し上げましたように、前向きでこの産業を育てていくためにひとつ配慮をしてまいりたいと考えております。
○田代富士男君 じゃ今度は関連いたしまして、データ通信に関しましてお尋ねをしたいと思いますが、高度な情報化社会を迎えまして今日では通信回線は道路網やあるいは鉄道網に匹敵する重要なインフラストラクチュアとして位置づけすることができるのではないかと思うわけでございますが、ところがこのような重大な使命を担う通信回線を規定しているものに公衆電気通信法がありますが、同法における制約が厳し過ぎるために、それを緩和ないしは撤廃ということも含めまして、いわゆる回線開放に対する提言なり、そういう勧告の声が最近急に高まっておりますけれども、これは関係が通産省、行管、それから郵政省の関係したものでございますから、その実情につきまして各関係者からお答えいただきたいと思います。
○説明員(江川晃正君) 先生ただいま御指摘のとおりでございまして、電気通信といいますのは、今後ますます進展する社会の情報化とか、あるいは産業構造の高度化の進展とか、そういうものにおいて国の重要なインフラストラクチュアとして果たす役割りが大きいことを私たちも考えておるところでございます。そういう中で、これまた先生御指摘ございましたが、現在のデータ通信回線の利用制度について制約といいますか制限が厳しい、だからそれを緩和しろとかあるいは撤廃しろというような声がありますのも事実でございます。郵政省としましては八〇年代という展望に立ちまして、そういう多くのところから寄せられております要求やまた電気通信にかけられているこの八〇年代における期待とかあるいはそれに果たす役割りというものを踏まえまして、データ通信回線の利用制度につきましては民間企業の創意工夫、それが生かされるように通信秩序の維持ということにも留意しながらより自由な制度というものをつくらなければならないと、そう考えておるところでございます。 具体的にはその考えに立ちまして、実は二つの今回法律を用意したところでございますが、一つは民間企業にも通信サービスが提供できるようにしようという制度の創設の部分と、もう一つは現在世の中に六千システムもございますが、そういうシステムがより使いやすくといいますか、より自由に利用できる、そういうための制度の改善、改正という二本を用意したところでございます。残念ながら、最初に申し上げました民間企業が通信サービスを提供できるようにという制度の創設につきましては、一定の前提条件が整って行われなければならない、そう考えておりますが、その前提条件について政府部内で意見の調整がつきませんで今回は継続検討ということにいたしました。それ以外のデータ処理のためのいわゆるデータ通信の自由化ということにつきましては大方の意見が一致いたしましたから、これは公衆電気通信法の改正ということでただいまその法律案を本国会において御審議いただくよう一括法案の中に含めて御審議いただいているところでございます。今回継続検討といたしました新しい通信サービスを提供できるという、そういう制度創設につきましては早急に検討を進めまして、実現できるように努力してまいりたいと、こう考えている次第でございます、
○説明員(八木俊道君) ただいま郵政省から御答弁がございましたとおり、公衆電気通信法の一部改正によるデータ通信回線の自由化問題につきましては、去る三月十九日にこれは行政改革の一環といたしまして法案の閣議決定を全政府的に行っているわけでございますが、二十日に国会提出をいたしまして、二十六日に内閣委員会に付託をいただいておりますが、行政事務の簡素合理化に伴う関係法律の整理及び適用対象の消滅等による法律の廃止に関する法律案ということでございます。臨調第二次答申の関連の許認可の合理化事項と、その中にデータ通信回線の自由化問題が入っておりますので、これを行政管理庁の方で関係省の御努力を得まして一括をいたしまして本日から内閣委員会で御審議を始めていただいております。 その内容でございますが、特定通信回線の共同使用関係の自由化、公衆通信回線の共同使用関係の自由化、他人の設置する電子計算機等との接続関係あるいはまた公衆通信回線と特定通信回線等との相互接続関係の問題等かなりの範囲にわたっておりますし、かつ現行公衆電気通信法の枠内におきまして政令、基準等により今後取り組むべき分野もまだあるわけでございまして、一連の措置、臨調第二次答申並びにこれを受けました政府部内における郵政省を中心に通産省あるいは私どもと御相談をいただきました結果、取りまとめた今回のその案によりましてデータ通信回線の自由化につきましては相当な前進があるのではないかというふうに考えております。内閣委員会で十分御審査をいただきたいというふうに考えておる次第でございます。
○政府委員(豊島格君) 通信回線の開放問題につきましては、私どもといたしましても先ほど郵政省から御説明がございましたように、できるだけ自由化して民間の創意工夫によって情報産業の発展を図ると、こういうことでございまして、四十六年時代の回線開放程度ではどうも非常に不十分でしょうがないということで、この点自由化を主張しておったところでございますが、先ほど来御説明ございましたように、今回国会に提出されました公衆法の改正案で臨時行政調査会の答申を受けた線で大幅に自由化が実現されるということを期待しておるところでございます。 なお、先ほど行政管理庁の方からも御説明ございましたが、省令その他運用面に残されておる面もございますが、この点につきましても十分御相談をいただき、その法律改正の趣旨が十分生かされることをわれわれとしては期待しておるところでございます。
○田代富士男君 いまも御答弁いただきましたけれども、電気通信政策懇談会の取りまとめがされましたが、八〇年代の電気通信政策のあり方のデータ通信に関する部分について御説明いただきたいと思います。
○説明員(江川晃正君) ただいまお話ございました電気通信政策懇談会と申しますのは、昨年八月提言を出したものでございますが、郵政大臣の私的懇談会ということで識者にお集まりいただいたものでございます。昨年、「八〇年代の電気通信政策のあり方」というタイトルで提言が出されております。提言は、先生御承知のとおり、電気通信の課題につきまして広く扱っております。全体として長期、短期にわたる課題というものも含めまして政策のあり方についての基本的なところを提言しているわけでございます。 ただいま御指摘ありました、その中でじゃデータ通信はどういうふうに扱われているのかという部分でございますが、データ通信という課題につきましては特にまとめまして「緊急課題」という取りまとめ、整理をいたしておりまして、端的に申し上げますと自由化すべしという提言になっているところでございます。 そこでその「緊急課題」で取り上げております自由化すべしという提言の基本的な考え方の要旨を御説明させていただきますと、データ通信につきましては、一つは電気通信回線設備——この設値といいますのは、一つには重複投資の防止を図ろう、もう一つは設備の有効利用を図ろうというような視点から電電公社、国際電電が一元的に提供するのが適当であるという考え方に立ちまして、二つ目には、しかし、その利用制度は民間能力が生かされること、それから民間企業の参入による創意工夫が図られて多彩な電気通信サービスの提供が実現できるようにするということが重要だと、そのように提言しているところでございます。そのためにはデータ通信回線の利用制度はできるだけ自由なものとされなければならないと言っております。その辺もう少し具体的に申し上げますと、このデータ通信回線の利用制度について、その制度を定めております枠組みとしての概念と申しますか、言葉というのが、共同使用とか他人使用という言葉がございますが、共同使用、他人使用あるいは相互接続といったようなそれぞれにつきまして自由化を進めるべきである、このように提言しております。ただ、特に他人使用の自由化に当たりましては公衆電気通信業務との関係、あるいは最終利用者のユーザー保護等についても留意し、そのために何らかのチェックは必要であるというように提言し、取りまとめているところでございます。
○田代富士男君 いまも説明していただきましたが、自由化ということはやっていかねばならない、こういう御答弁をいただけない——言葉の端々に規制した、そういう規制色を全面に出さなければならないような答弁も出ておるわけでございまして、こういうところがなぜそこまで踏み切りながら、どうしてそういうものを出さねばならないのかという、そういう合理的な理由は何であるのか、規制撤廃の方向に向けて自覚が必要ではないかと私はそのように思うわけでございますが、もう私の質問時間がかなり超過しておりますから、そのこともお尋ねしたいのですが、最後にまとめて、データ通信自由化の問題につきましては去る三月十五日、いわゆる田中裁定で一時棚上げになっているわけでございますが、今後の情報化社会に重要な影響を与える問題でございまして、今後の調整をいかに進めるのか、これはやはり通産省と郵政省との両省に関係のある問題でございますから両省から最後にお答えいただきたいと思います。
○説明員(江川晃正君) 簡潔に二つの点、取りまとめて御説明させていただきたいと思います。 電政懇提言が規制色が全面に出ているということは、実はわれわれもよく聞かされると申しますか、そういう批判といいますか、批評といいますか、伺ったことはございます。しかし、われわれはむしろそうは考えていないというのが実は実態でございます。なぜかと申しますと、従来電電公社の独占領域とされていた分野に新たに民間企業も通信サービスが提供できるようにさせようという、わが国の従来の電気通信政策からいきますと非常な転換を図る提言をしているという点が事実としてございます。その点をわれわれは大きく評価している次第でございます。ただその際に、民間にも通信サービスを提供できるようにしようというその際に、野方図な自由化は避けなければならないというのもまた提言が言っているところでございます。通信の持つ公共性といいますか、あるいは確保されなければならない通信の秘密の問題とか信頼性とか、そういったようなことにつきましては、結局のところ、それを利用する利用者の保護を図らなきゃならないという側面と、もう一つは、全国あまねく公平に提供すべき義務を負っている電電公社の役割りとの調整、切り分けと申しますか、そのような側面とがございまして、こういった面から一定の規制というのは必要ではないかということが提言の趣旨でございます。この規制の部分だけが実は取り上げられて規制色が強いと言われているところかと思います。 今後の情報化社会の進展の中で、一方においては、より自由に、より使いやすくという要求があるというのは、私は真実の話だと思います。しかし同時に、わが国の通信秩序の図られた中における生々たる発展というのと、それにかかわる利用者の保護と、これも図らなければならないというのも一つの、一方の側の真実だと思います。そういう意味におきまして、われわれ郵政省といたしましては、いわば、ちょっと文学的になって恐縮でございますが、自由と規制というものの調和ある政策を組み立てていかなければならないと、そのように考えている次第でございます。 そういう中で、今回のデータ通信の自由化の公衆法改正その他をやったつもりでございますが、先ほど田中裁定という言葉がございました。これを受けてどうするのかというのが御質問がと思います。田中裁定の中身というものはここではおくといたしまして、郵政省といたしましては、今後、通産省、行政管理庁等と相談、調整しつつ、先ほど来話の出ております運用における細かな点についての具体化に努めてまいりたいと考えている次第でございます。なお、この田中裁定にもございますけれども、今回の措置は暫定的なものだというふうに言っております。より抜本的には、他人使用の回線利用全体の自由化のあり方について早期に結論を出せ、こう言われているところでございますので、これもまたわれわれ早期に結論を出し、調整を進め、実現に努力したいと考えている次第でございます。
○政府委員(豊島格君) 田中裁定以後の問題でございますが、今回の公衆電気通信法の改正の趣旨は、先ほど来の回線自由化の方向ということでございますが、実質は相当、運用といいますか、郵政省令等にゆだねられているわけでございまして、その具体的措置につきまして今後郵政省が、電電公社との調整を踏まえて、行政改革の精神にのっとって行管、通産両省と十分相談して決定されると、こういうことになっておるように理解しておるわけでございますが、通産省としましては、この分野が技術進歩の著しい分野でございまして、最大限の自由化を行うことによって民間の創意と工夫を生かした新しい産業の発展を図る、それから豊かな情報化社会を実現するという方向で進むべきだと、こう考えておる次第でございますので、その具体的措置については自由化の実を十分上げ得るというような、そういう方向で進めていく、そういう方向で積極的に取り組んでいきたい、このように考えております。
○委員長(降矢敬雄君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 機械類信用保険法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(降矢敬雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(降矢敬雄君) 次に、臨時石炭鉱害復旧法及び石炭鉱害賠償等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。安倍通商産業大臣。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 臨時石炭鉱害復旧法及び石炭鉱害賠償等臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 臨時石炭鉱害復旧法は、国土の保全、民生の安定等の見地を踏まえ、累積鉱害を計画的に復旧するため、昭和二十七年に制定されたものであり、以後、二回にわたる期限延長を経て、今日に至っております。また、石炭鉱害賠償等臨時措置法は、鉱害賠償の円滑化を図る観点から、昭和三十八年、石炭鉱害賠償担保等臨時措置法として制定されたものであり、昭和四十三年に現在の名称に改称され、昭和四十七年に、臨時石炭鉱害復旧法とともに、十年の期限の延長が行われております。 従来、石炭鉱害については、これら二法に基づき、これまでに相当量の鉱害が処理されてまいりました。しかしながら、累積鉱害地域においては、前回の延長時以降の採掘に伴って新規に鉱害が発生し、また、赤水湧水等の新しい形態の鉱害が見られるようになったこともあって、今般実施された全国鉱害量調査によると、最近においても、復旧すべき鉱害量が、なお、六千億円程度存在するものと見込まれております。したがって、昨年十二月の石炭鉱業審議会の答申を踏まえ、引き続きこれらの鉱害を早期かつ計画的に復旧する等の必要があるため、本法律案を提出した次第であります。 次に、法律案の要旨を御説明申し上げます。 本法律案の第一条は、臨時石炭鉱害復旧法の一部改正であり、第二条は、石炭鉱害賠償等臨時措置法の一部改正であります。 これらの改正の内容は、いずれも法律が廃止するものとされる期限を十年延長し、昭和六十七年七月三十一日とすることであります。 鉱害の現状を見ますと、累積鉱害地域においては全面的な閉山が進み、鉱害現象もすでに安定しているものと考えられます。したがって、現在の復旧規模等を勘案すると、この期間内に累積鉱害の最終的な解消ができるものと考えております。 以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(降矢敬雄君) 次に、補足説明を聴取いたします。小松資源エネルギー庁長官。
○政府委員(小松国男君) 臨時石炭鉱害復旧法及び石炭鉱害賠償等臨時措置法の一部を改正する法律案の内容につきまして補足して御説明申し上げます。 最初に、第一条の臨時石炭鉱害復旧法の一部改正につきまして御説明申し上げます。 臨時石炭鉱害復旧法は、石炭及び亜炭採掘に伴って生ずる鉱害について、国土の保全及び有効利用並びに民生の安定等の見地から、計画的な復旧を行うことを目的といたしまして、復旧工事の対象、手続及び費用負担等について定めた法律であります。昭和二十七年に、十年間の限時法として制定されましたが、以後、昭和三十六年及び昭和四十七年の二回にわたり期限延長が行われ、現在、本年七月三十一日までに廃止するものとされております。 同法制定以来、これまでに相当量の鉱害が復旧されてまいりましたが、先般実施された全国鉱害量調査によれば、昭和五十四年度初めにおいて、当時の価格でなお総額約六千六百七十億円程度の復旧すべき鉱害が存在することが判明いたしました。その後も、引き続き復旧が行われている等の事情を勘案すれば、昭和五十七年度初めにおいて、なお約六千億円程度の復旧すべき鉱害が存在するものと見込まれております。 このようになお相当量の累積鉱害が存在する理由は、前回の延長時以降の採掘に伴う新たな鉱害が発生したこと、地域に係る全面的な閉山に伴い、当時予想されていなかった赤水湧水、浅所陥没等の新しい形態の鉱害が見られるようになったこと及び石油危機による復旧費の上昇等により予定どおり復旧されなかった鉱害があることなどの事情によるものであります。 これらの鉱害の現状について見ますと、累積鉱害地域においては、新規採掘による鉱害発生はほとんど見込まれなくなっており、また、すでに閉山した炭鉱に係る鉱害についても、閉山後相当年数が経過し、安定化してきております。したがって、現在の復旧規模等を勘案すると、十年間で累積鉱害の最終的な解消ができるものと考えられます。 このため、今回、同法の廃止期限を十年延長し、昭和六十七年七月三十一日までとしようとするものであります。 次に、第二条の石炭鉱害賠償等臨時措置法の一部改正につきまして御説明申し上げます。 石炭鉱害賠償等臨時措置法は、鉱害賠償担保のための積立金制度、鉱害賠償に係る紛争の円滑な解決を図るための裁定制度及び石炭鉱害事業団の組織、業務等について定めた法律であります。昭和三十八年に、石炭鉱害賠償担保等臨時措置法として制定されましたが、昭和四十三年に現在の名称に改称され、昭和四十七年に、臨時石炭鉱害復旧法とともに期限延長が行われ、現在、本年七月三十一日までに廃止するものとされております。 同法は、臨時石炭鉱害復旧法と相まって累積鉱害の円滑な処理を促進しようとするものであり、このため、今回、臨時石炭鉱害復旧法とともに、廃止期限を十年延長し、昭和六十七年七月三十一日までとしようとするものであります。 以上、臨時石炭鉱害復旧法及び石炭鉱害賠償等臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その内容を補足して御説明いたしました。 よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
○委員長(降矢敬雄君) 本案に対する質疑は後日行うこととし、午後一時まで休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 —————・————— 午後一時二分開会
○委員長(降矢敬雄君) ただいまから商工委員会を再開いたします。 産業貿易及び経済計画等に関する調査のうち、鹿島臨海工業地帯内の鹿島石油鹿島製油所における爆発事故に関する件を議題といたします。 まず、去る六日、本委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。野呂田君。
○野呂田芳成君 去る四月六日行われました委員派遣につきまして、簡単に御報告申し上げます。 派遣目的は鹿島臨海工業地帯内の鹿島石油鹿島製油所における爆発事故の実情調査、派遣地は茨城県、派遣委員は降矢委員長、岩本理事、村田理事、田代委員、下田委員、井上委員、森田委員及び私野呂田の八名であります。なお、高杉委員が現地参加されました。 当日は、まず鹿島コンビナートを概観した後、鹿島製油所において去る三月三十一日発生した爆発事故について、会社及び茨城県、茨城県警、鹿島南部地区消防事務組合消防本部の各当局から事情説明を聴取いたしました。次いで、最初の事故探知の状況、異常発見時の初動体制の実情等について質疑を行った後、製油所の計器室、事故現場等を視察いたしましたが、詳細は委員長に提出した報告書によって御承知いただきたいと存じます。 以上、簡単でありますが、御報告いたします。
○委員長(降矢敬雄君) ただいまの報告のほか、別途、詳細にわたる報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(降矢敬雄君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○委員長(降矢敬雄君) 本件に関し、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○高杉廸忠君 去る三月三十一日二十時二十九分ごろの鹿島石油鹿島製油所の爆発事故の概況につきましては、本委員会においても翌四月一日の委員会において報告がありましたが、その後今日までもうすでに一週間たっておりますので、状況について、まずどういうことになっておりますか御報告をいただきたいと思います。
○政府委員(神谷和男君) 最初に、本四月八日午前九時三十三分ごろ、重傷者六名のうちさらに一名の方が死亡をされました。これにより今回の事故による死亡者は三名、重傷者五名という状況になりました。 現場の調査状況につきましては、私どもで東京大学の疋田名誉教授を委員長といたします事故調査委員会を現地に日曜日の晩から派遣いたしまして、月曜日現地の状況を調査し、その上別途打合会で種々の検討を行いましたが、これまでのところでは、まず配管の破損状況といたしましては、安全弁の下流側フランジ部分の配管がフランジから二十センチぐらいのところから一メートル強の長さで破裂をいたしております。破断面にはほとんど伸びが見られない状況であり、破断部の内部にも腐食が認められないと、こういう状況になっております。 さらにリカバリータービンの出口側配管にナンバーツーの破裂が見られております。この部分は破裂部に伸びが見られるため、内圧上昇により破裂したと考えられますが、原因は不明でございます。その他周辺の装置にかなりの損傷が見られると、こういう状況になっておりまして、これらの調査結果のみにおいては、事故の原因あるいは詳細なる経緯を確定あるいは確として推定するに至れないと、こういう調査委員会の検討の結果でございまして、したがいまして委員会といたしましては、金属材料の精密な分析といったようなものを今後行うほか、重傷でおられる方々から事情が聞き取れるようになり次第、それらの証言とあわせて事故原因を固めてまいる必要があると、こういう状況になっておるところでございます。
○高杉廸忠君 事故原因については究明中である、こういうようなお話でありますが、先ほど本委員会より派遣委員の御報告がありましたとおり、私も一昨日今回の鹿島製油所における爆発事故の実情調査に行ってまいりましたし、その際、関係当局からの事情の御説明や事故現場の調査など見聞いたしましたことを基礎にして、以下御質問をしていきたいと思っておりますが、鹿島製油所の所長の水野さんから第一重油脱硫装置事故状況、こういうような御説明がありました際、この事故状況のプリントによりますと、「二十時二十八分事故発生、爆発音あり」こうなっているわけです。ところが所長の説明によりますと、その三分前、これでいきますと、時間的に言いますと二十時二十五分ごろ第一通報者から、張り込みポンプ付近にどうも漏れがあるようだ、こういう通報があったやに聞いております。第二通報として、それから直後第二通報者から、安全弁付近に漏れているようだ、こういうような通報があった、このことが説明をされました。したがって、第一通報者、第二通報者とも私どもが調査の際伺ったときには、通報者がだれであるかそのときはまだわかりませんでしたが、その後多分もう二日も経過しているわけですから、どういう人で、氏名ですね、どういう職務の方で、そしてその通報がそういう時間的に見て確かに行われていたのかどうか確かめられたと思いますが、その点をまず伺います。
○政府委員(神谷和男君) 第一、第二通報者とも、本日お亡くなりになりました角浜剛司さんでいらっしゃいます。十名でワンパーティーを組みまして、そのうち七名が点検に出ておりましたが、そのうち二名が残ってさらに事故発生現場付近の点検に当たっていたというふうに考えられます。したがいましてこの亡くなりました方は、巡回中の方であったと、こういうふうに考えられます。
○高杉廸忠君 そうしますと、第一、第二通報者ともお亡くなりになった方であると、こういうふうになっているわけですね。 そこで、オペレーターの方でやはり話を聞いた際、この安全弁なり張り込みポンプなり、第一、第二通報者から巡回中に通報があった、しかし計器の作動としてランプがついていない、こういうことで説明を受けておりますが、そのように確認をされておりますか。
○政府委員(神谷和男君) 私どもの調べましたところでも、計器室の警報ランプは特に作動していなかったと、このように了解しております。
○高杉廸忠君 そこで、そのランプがつかなかったけれども、現実には安全弁なりあるいは張り込みポンプなりの周辺に漏れがあることは、巡回中で確認をし、通報があった。これは、そうしますと、せっかく計器なりそういう装置で完全に探知されるべき機械上、装備上、設備上、こういうものに何らかの欠陥があったかどうか、これは確かめられましたかどうか伺います。
○政府委員(神谷和男君) 具体的な事故前ないし事故前後の状況を、先ほど冒頭申し上げましたような種々の聞き取り、あるいはその他の検討結果を踏まえて、ある程度組み立てた上でございませんとはっきりしたことは申し上げられませんけれども、一般的に考えられますことは、今回の場合は、異常を感知してから爆発が起こるまで非常に時間が短かったこと、さらには発生していたガスその他を、検討の結果でないとわかりませんが、もし水素であるといたしますと、非常に軽量で、上部の方に拡散をいたしまして、滞留をしないガスであること、さらにこの警報器が、むしろ反応等その他を中心に重点を置いて設置されていたこと等々、種々の原因が推定されますが、これらにつきましては原因結果を待った上で、警報器の設置その他に関して、この種の設備についてわれわれとして再検討するところがあるかどうかを十分検討してまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 これは関連をしますから、通産省、労働省からもそれぞれお答えをいただきたいのですが、通常の場合、安全設備基準あるいは安全点検基準あるいは安全検査基準あるいは安全作業基準、これらが通常はそれぞれの事業所ごとにあるはずであります。したがって、これらはいままでどういうようになっているのか、これが一つであります。 それから、先日伺った際に、防災規程を鹿島製油所からいただきました。その中を見ますと、第三条の第二項に、別に定める防災規則、こういうふうになっているんで、肝心の防災規則がまだ私どもの手にないわけなんですね。ですから、どちらかというと、基本になるべきことの資料がまだ私どもにも不足しているわけですから、これらについては完全に、後で結構ですからいただきたい。このこともあわせてお願いをし、伺うわけでありますが、最初に申し上げましたそれぞれの基準についてはどういうようなことになっておりますか、それぞれからお答えをいただきたいと思います。
○政府委員(神谷和男君) まず第一に、危害予防規程は高圧ガス取締法上策定をし、都道府県知事の認可を得ることになっており、それを遵守する義務がございます。これにつきましては、茨城県の県知事の認可を受け、変更の都度その認可を受けており、それに関連した規程を備えておるというふうに承知をいたしております。さらに、保安教育計画につきましても届け出を行い、それに基づいた保安教育が行われておることでございますけれども、私どもといたしまして、これらの規程並びにこれらの教育の実施状況等につきましては、全体の事故調査の中で特に問題があったかどうかをさらに検討してまいりたいと考えております。 ただ、先生御指摘のように、いろいろな防災規程あるいはその細則等々ございます。しかしながら、現実に事故が発生をする直前におきましては、なかなか事前に想定しがたいようないろいろなケースがございますので、その場合には、上席者があれば当然のことでございますが、班長等にその場の判断を任せ、緊急対応措置を講じて後報告をさせると、こういうシステムになっておるはずでございますが、ただこの場合、緊急措置を講じて後報告をしようとする前に不幸にして事故があったと、このように推察をいたしております。
○説明員(小俣和夫君) 私どもの方でも、作業規程でございますとか、自主点検基準でございますとか、安全管理者の職務、こういったことにつきまして、現地の調査では一応所定のものはつくられているという報告は受けておりますが、私ども現物をまだ手元には持っておらないということでございます。したがいまして、その適否等につきましてもこれからの調査にまたなければならないわけであります。
○高杉廸忠君 それでは、先ほど防災規則も含めまして、いま申し上げましたそれぞれの基準、これに基づいて作業しているわけでありますから、資料として御提出をいただきたい、お願いをしておきます。 それで、異常時の措置等についても、これはその行動の基準、作業の内容等が示されていると思いますから、これもあわせて伺うわけですが、異常時の措置についてはどういうような行動になっておりますか。これが一つ。 それからあわせまして、当然運転日誌あるいは作業日誌等が書かれているわけでありますから、これも資料として提出をいただきたい。これはお願いであります。 したがって、異常時の措置についての行動についてどういうふうになっているか、まず伺うわけであります。
○政府委員(神谷和男君) 一般的に申し上げますれば、保安関係あるいは運転管理関係の責任体系ができ上がっておりまして、異常時の場合には、直ちに緊急措置を講じた上でしかるべき責任者に通報をする。さらに、必要な場合には運転の停止等も行うわけでございますが、これにつきましても、緊急の場合には運転停止等も含めて班長等にその判断をゆだねることもできる。こういう形でございまして、一応保安関係の体系、通報システムといったものができておりますけれども、臨機応変な措置は、その場その場における保安関係の最高責任者に判断を委せると、こういう形になっております。
○高杉廸忠君 それでは、事故当夜の安全管理責任者、これはどなたになっておりますか。それが一つであります。 それから、安全に対する基本認識について、私は大変遺憾だという感じを受けました。率直に申し上げて、私一人だけの感じであるならば、まあ問題はないかと思いますけれども、私は、水野所長さんから、当然安全であったものが爆発をしたんだと、したがって、その爆発がどうなったかわからないのだと、こういう、大臣、ちょっと大臣も耳を傾けていただきたいのですが、そういう所長さんからの御説明とお話だったのです。少なくとも石油コンビナート、あるいは防災、そういう計画から、すべて安全と防災の立場で確保するということですから、石油コンビナート、あるいは特に脱硫装置、これは高圧高温でありますから、そもそもが危険なんですね。そもそもが危険だと思うのです、私は基本認識として。だから、それがきわめて基本的に安全だったという認識ですね。私は、そうじゃなくて、基本的に危険、間違えば重大災害を起こすであろう可能性を持つものでありますから、そもそもが危険なんだ。だから万全の対策を講じ、事故が起きた場合には、防災を含めてそういうやっぱり安全確保ということが大事なんで、私は、そういう基本認識、これにどうも誤りがあるんではないかという感じを率直に受けました。 そこで、労働省に伺うのですが、そういう安全に対する教育訓練ですね、これは通常やっていると思うのです。だから私は、今度の事故を契機に、いままでどういうように教育訓練をやっていたのか、それから点検も含めて緊急時における作業、通報があったからすぐ駆けつける、こういうことになっているのかどうか、あるいは、そもそもが危険な個所を点検するんですから、遠隔装置か遠隔操作か、あるいは一部停止か、何らかの安全確保がなされるべきであって、危険個所にいきなり飛び込むこと自体が、どうも私はそこの辺が納得がいかない点なんです。 そこで、いままではどうだったか、あるいは今回の事故を契機にしてどこに問題点があるのか、言うならば過去、現在、そして未来として、今後こういう事故を繰り返さないためにはどういうこと、どういう措置、どういうような総合的な安全管理体制が必要なのか、こういうことになろうかと思うのです。そこで、いままでどうだったのか。現在点検をし、現在反省しているところはどこなのか、あるいは欠陥はどこなのか、将来それはどういうような対応をしていくか、こういうような過去、現在、未来にわたる総合的な見地から事実をやっぱり明らかにしていっていただきたいと、こういうふうに思うのです。その点について労働省の方ではどういうふうにお考えになっているか伺う次第であります。
○説明員(小俣和夫君) 御指摘のとおりでございまして、私どもといたしましても現地に調査団等も置きまして、原因の究明と、それからこれからの同種災害の防止対策と、あるいはもうちょっと長期的な災害防止の進め方、こういったものを究明してまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 まあ安全課長を責めてもしようがないと思うのですけれども、古典的ハインリッヒの法則によっても、重大災害一つあれば三十ぐらいは同じような災害が予想され、そしてその底辺、これは三百にも上るひやりあるいははっとした、こういう一瞬間違えば重大災害になるということをいみじくも古典的ハインリッヒは法則として出している。言うならば底辺は広いわけですね。それほど危険、有害、こういうものが予想されるだけに、今回の事故というものは厳粛な事実としてやっぱり明らかに究明をしていく。 そこで、そこに携わる人たちのより安全を確保するためにはどういうようにしていくか。点検にしても、あるいは行動にしても、その行為それ自体についても安全な環境、安全な確保の中で作業ができるようにすることは当然だと、こういうように思うのです。それは協議をされていくとか、あるいは総合的な安全管理対策を進めるとか、いろいろな方向があると思いますが、これらについてはどういうふうにお考えになっておられますか。
○説明員(小俣和夫君) 御指摘のとおりだと思いますが、私どもといたしましては、関係法令の整備を図る、これからもそれを周知徹底する、具体的には個別の監督、指導をする、これだけでは十分でございませんので、関係業界をまとめた形での集団的な防災実施計画あるいは実施、こういったものを進めてまいりたいと思っております。ハインリッヒの法則等も肝に銘じて進めてまいりたいと思っております。
○高杉廸忠君 そこで、論点を変えて以下御質問していきたいと思うのですけれども、これは基本的な問題として先ほど通産省における調査団からの調査報告もあわせ御報告をいただいております。 そこで、今回の石油コンビナートに関して私はこう思うのです。学識と経験をともにするという方はなかなかむずかしい人だと思うのです。そこで、事故調査委員会、この調査団の構成メンバーの選定の基準というのは、どういうような基準で構成されるのかなというのが一つです。今回の事故のような問題に対してはやっぱり学識者と経験者、これがそれぞれ別の調査を行って、これに基づいて災害防止対策を立てるという新しい観点、私は従来の調査団よりもより工夫をしていく必要があるだろうと、こういうように思うのですが、いま申し上げました幾つかの点では通産省としてどういうようにお考えになっておられますか、伺います。
○政府委員(神谷和男君) 先ほど事故調査委員会の委員長は疋田東大名誉教授と御紹介させていただきましたが、その他埼玉大学あるいは横浜大学、東京工大等々の先生方、あるいは金材研あるいは化技研等々の方、高圧ガス保安協会の専門家等々で委員を構成いたしております。専門分野は、爆発、材料関係、機械装置関係、化学関係、応用化学関係等々、一応今回の事故に当たって必要な専門知識を網羅的に備えた方々にお願いしておるわけでございます。 先生いま御指摘のように、学識があっても経験がない人を調査委員にお願いしてもなかなかいい結果が出てこないのではないかという御指摘でございまして、確かにそのとおりでございますが、ただ、お願いをいたしております先生方は、この種の高圧ガスの安全関係、保安関係あるいは事故問題等につきまして事ごとにいろいろ御意見を伺ったり御研究をお願いをしておる方々が主でございまして、そういう先生方の中から委員に時間的に可能な方をお願いをしたと、こういう状況になっておりますので、いわゆる学者だけを集めた形よりはわれわれとしては期待するところが大きいわけでございます。 ただ、御指摘のように、そのような調査委員会の検討だけではなくして、やはり現場で実際に作業に携わった方々の回復等を待ちまして、そういう方々からいろいろ状況を聴取しながら結果をまとめてまいりたいし、今後の対策についても検討をしてまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 今回の事故の原因については、先ほども御報告がありましたとおりに、今後の事故原因の解明を待たなければなりませんけれども、先ほどの調査の、中間ですが、報告をいただいた点でも、安全分近くのパイプが内部から破損した可能性が強い、こういうように伝えられておりますし、新聞でも同様のことがきのうの朝日新聞に掲載をされているわけです。そこで、もし安全弁の近くのパイプからというなら、パイプの破損が原因の一つだとするなら、なぜ危険な高圧のガスを通すパイプがこのように容易に破損するのか。これは材質とか一般論があると思うのです。それはどういうように通産省の方ではお考えになりますか、伺います。
○政府委員(神谷和男君) 実は、学者の先生方、調査委員会の先生方も、目で観察をした結果ではかなり通常考えられないような状態の破裂になっておると、こういうことで、金属材料についての精密検査を経ませんとなかなか結論が出せない、こういう状況になっておりますし、二カ所の破裂の前後関係等、重傷者の方々、現場におられた方々からの証言を経た上でさらに組み立ててまいりませんと原因というのはなかなか見出しがたいわけでございます。ただ特殊な装置でございますけれども、この装置に関しては、本来的には、さらに本来の設計に安全度をとった上での材質を備えたパイプを配管をしておる、こういうことになっておるわけでございますが、それがなぜそのようなことになったのか、その点に関してはさらに精密な科学的分析を経た上で調査委員会の先生方から御意見を伺いたいと考えておるところでございます。
○高杉廸忠君 その高圧ガスは高温ですから、扱う設備が、調査の発表でも、第一重油直接脱硫装置の鉄製パイプが長い期間にわたって高温高圧ガスが通過することによって起こる伸縮作用でもろくなるいわゆる劣化現象、亀裂が生じた可能性が強い、こういうような報告ですね。だとすると、劣化したり破損したりするのは、私は常識的に言うと、硫黄は鉄の大敵であるという言葉もあるように、もう当然毎日同温、高圧のあれを通過している金属ですから、これは当然だというような気がするんですね。それを劣化現象、破損、こういうものについてはどういうふうに見られておりますか、まず伺います。
○政府委員(神谷和男君) 余り工学的、化学的知識のない私が調査結果の出る前に答弁いたしますので、余り確たることは申し上げられませんが、設計上の考え方では、当該事故のありました個所には高圧、高温のガス等が常時流れる形にはなっていないはずでございまして、しかし、その安全度もとりながら、十分の圧力と温度に耐え得る炭素鋼のパイプを設けておると、こういう状況になっておるわけでございます。先ほどお話ございましたが、非常に腐食性あるいはその他材質に影響を与えるようなガスが常時通っておるようなところではまたそれなりの対応がなされておるわけでございますけれども、本回路につきましては、先生御指摘のような形の状況が起こるということは通常考えられない部分でございます。しかも、先ほど申し上げましたように、断面において肉厚の腐食その他が見られない、こういう形でございますので、このあたりさらに分析をした上で結論を出さざるを得ない状況ではないかと考えております。
○高杉廸忠君 高圧ガス取締法で三十五条ですね、「高圧ガスの爆発その他災害が発生するおそれがある製造のための施設について」は、定期に保安検査を行わなければならない、こうなっているわけですね。また、一般高圧ガス保安規則には、年一回これを行うことを規定しているんですね。 そこで、年一回の検査でこれら設備の安全を十分に確保することができるのかどうか、これも私は一つの問題だろうと思うのですが、それはどういうふうにお考えになりますか。
○政府委員(神谷和男君) 年一回の検査につきましては、気密性の肉厚チェックそのほか安全弁、附属設備等について全面的なチェックをいたします。そのほか、自主検査といたしましてさらに一回以上の検査が行われ、またおのおの保安関係の遵守点検等を行いながら、事故の発生の防止を、未然に防ぐ、こういうことでまいっておるわけでございまして、今回の事故がこれらの体系の一体どういうところに問題があったのか、あるいはそれ以外のわれわれの想定していなかったような問題が出てきておるのか、そのあたり事故調査の結果を待った上で、われわれとしては全面的な教訓と受けとめて、今後事故を限りなくゼロとするための方策を考えてまいりたいと考えておるところでございます。
○高杉廸忠君 その年一回行われる定期検査ですね、これは高圧ガス設備についてはどういうような方法で行われているのか、もう少し具体的にちょっと伺いたいのです。 それから、その一般高圧ガス保安規則第十二条、これによりますと、それら設備の技術上の基準が設けられておりまして、パイプなどについても十分な肉厚ですね、これを有することが定められているわけですね。いまお話のように、常圧の二倍以上の圧力、聞くところによりますと百五十気圧だそうですから、その倍ということになりますわね。そういう定期検査を行うときは外部からの傷、こういうものの検査、こういうものの問題というのは、御承知のとおりに、パイプの周りに保温装置がついているわけですね。だから、そういうきわめて外見的には検査といっても十分なし得る状態であるかどうか、私は疑問だと思っているんですね。だから、当然パイプに対する機材の質ですね、機質あるいは言うならば交換をしていく、定期交換、こういうやっぱり基準というのが、先ほども申し上げましたとおりに、まあ鉄は硫黄は大敵だと、こういうような常識なんですよ、これは。ですから、それがもうすごい高温と高圧が通過をしているわけですから、当然腐食することは予想をするわけですから、そういう設備上の、技術上の基準ですね、私はあっていいと思うのです。速やかにこういう部分を交換するような定期交換基準も含めて、これは今後の対応としてどういうようにお考えになりますか、伺いたいと思うのです。
○政府委員(神谷和男君) まず、定期検査の内容でございますけれども、気密性の検査、肉厚基準の検査、ガス漏洩探知警報等々、もろもろのものの作動状況、安全状況等を検査をしていくわけでございますけれども、先生御指摘の肉厚につきましては、確かに外径あるいは常用圧力、さらには材料の許容引っ張り応力といったようなものを勘案した算定式で算定される肉厚を基準として定めておりまして、検査の結果、それを下回れば当然交換でございますが、一般的に言って、このようなコンビナートあるいは大きなプラントでございますので、できるだけ早目、早目の交換をするように指導もいたしておりますし、会社もやはり事故はどうしても避けたい、こういうことから早目、早目の交換を心がけておるようでございます。 ただ、御指摘のように、いろいろなガスが通り、いろいろな耐圧がある、それによっては材料等の耐え得る期間というのもあるだろうと、こういうことで経過年数を一定に定めたらどうかという御意見もございますけれども、御承知のように、高圧ガス設備もいろいろなメーカーのいろいろな設計思想に基いたプラントがございますので、その設計思想により長期間使う場合のよりグレードの高い材料を設計の中で取り入れているケースもございますし、また、運転条件、保守管理の方法等も設備、設備で異なっておりますので、なかなか一定の期間という形で一律に定めることはむずかしいと考えております。 しかし、今回の事故の原因を究明いたしました場合には、それについての教訓をできるだけ多く取り出しながら、やはり現在われわれが法律で定める検査のほかにいろいろな指導も行っておりますので、そういうものも含めて安全サイドに立って従来行っておりますいろいろな交換、その他をより安全な形で進めるよう指導してまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 高圧ガスについては、一般高圧ガス保安規則で設備等の技術上の基準が定められているというのは、先ほど私も述べたとおりなんですね。でありますから、これら基準があり、かつ定期検査が行われているにもかかわらず、ここはひとつ大臣にも後で所見を伺うのですけれども、そういうようなことになっているんだが、今回の事故が起きた。これは大変遺憾なことだと思うのです。今回の事故原因のいかんにかかわらず、これらの基準と定期検査のあり方については、やはり見直していく必要があると思うのです。 そこで、四月一日の本委員会においても、通産大臣はこの石油コンビナート全体に対して総点検を行います、こういうようなお話をいただきました。もちろん、これを実施していただいて、現在どういうふうになっているか、細かな検討も含めてこれらを今後の対応として基本を確立していただきたいものですが、いま申し上げましたような定期的にやっている、いままでこういう基準でやっているんだが、今回の事故、爆発とこういうふうになるわけで、これらについては見直すべき点は厳粛に今回の事故を、事実をやっぱりきちっと解明をしていただいて、そして二度と起こさない決意を私は固めていただかなければならないと思いますが、大臣としての所見、それからいま指摘しました点についてはそれぞれからお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 事故の再発防止のためにはまず事故原因の究明を行うことが第一でございまして、現在事故調査委員会を設置して原因究明に努めておるところでございます。この結果を踏まえて、今回の事故に関連した事項に重点を置いた総点検を実施するとともに、事故防止のための適切な措置を講じてまいりたいと考えております。そこで、私も先般の委員会で全国的に総点検を行う、こういうことを申し上げたわけでございますが、四月七日付でコンビナート事業所の保安、防災体制を中心とした保安点検の実施等について各都道府県、関係事業者団体あてに通達を出したところでございます。この総点検を踏まえまして、さらに事故の未然防止ということに対してこれからひとつ力を注いでもらいたいと考えております。
○政府委員(神谷和男君) 補足させていただきますと、ただいまの総点検の中で、今回の事故のございましたような重油直脱装置につきましては、その設計上のいろいろなデータあるいはその後の管理状況その他点検の結果等を含めて本省まで連絡を今回はしていただきまして、それらについては規則の問題その他を別にして十分それらの設備に問題ありやなしやというのを私どもの方でも検討もしていきたいと思いますし、先ほど大臣の答弁にもございましたように調査結果が出ましたならば、そこに重点を置きまして、再度必要な指示あるいは指導を行ってまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 いま私が前段で申し上げた点は定期検査ですよね。そういうものが実態として、私が聞いている範囲では検査の会社に委託するとかいろいろな方法があるんですよね。そういうような点で定期自主検査を検査会社に委託しているようなことの問題はないだろうか、こういう具体的な指摘ですね。それと同時に本体の検査に集中をして、パイプ、配管、そういうような検査等については手抜きといったら語弊があるかもしれませんが、どうも省略をしていくような傾向に実は定期検査というものがあるようですから、そういうことを通常厳格にきちっと行っていけばある程度の私は事前に防げる道というのはあるはずだと思うのです。 そこでさっきも申し上げましたような検査もやるし、当然一定の期間が過ぎたら交換をしていく、これも私は必要ではないか、こういう点が指摘している点でありますから、その点を含めて今後の前向きなことでひとつ対応をいただきたい、こういうふうに要請をしているところです。 そこで、今回の事故について誘爆は免がれましたけれども、重油の脱硫装置の爆発だけでコンビナート自体の爆発には至らなかった。これはコンビナート等災害防止法が有効に働いていた、あるいは共同防災組織あるいは防災要員の人たちの危険を顧みない消火活動、こういうものだと思いますが、私は災害というのは最初に申し上げましたとおりに、いつ起こり得るか、これはそういうことが予想されるわけですね。それで事故調査の、事故の主要事項の報告をいただいたのを見ても他のコンビナートにおいても脱硫装置の事故というのがあるわけですね。ですから、脱硫装置そのものに今度は触れてみたいと思うのですが、現在の脱硫装置で万全である、こういうようにお考えかどうか。私は言うなら安全弁なり張り込みポンプ付近から油が漏れている、この通報がある。だとすれば、これを点検するときにはバイパスで、一時その方向はとめても、バイパスで通しておいてでもその漏れていを個所の点検というのはできないことはないだろうと予想されるんですが、脱硫装置本体そのものについての設備上、構造上、いま指摘した点についてはどういうふうにお考えになっていますか、伺いたいと思います。
○政府委員(神谷和男君) 御指摘のように、過去重税の関係では二回の事故が起きており、今回も大きな事故が起きておるわけでございます。基本的に高温、高圧で水素を添加して処理をしなければならない装置でございますので、私どもといたしましては高圧ガス施設ということでこれの安全には十分の配意をすべきであるというふうに考えておるところでございますが、設計段階におきまして御指摘のようないろいろな腐食の問題あるいは高圧に耐え得るような肉厚の問題等々は十分勘案した上で、本来危険なものでございましても安全な形で操業し、運転ができるような設備として設置がされておるはずなんでございます。しかるに、繰り返しになりますが、今回含めて三回の事故が起きておるというところに問題があるわけでございますけれども、前二回につきましては、一回は運転停止操作中の若干のミスでございまして、さらに一度はフランジ付近からのガス漏洩ということになっております。しかも、高圧分離装置冷却器の出口フランジ付近、今回の個所と違った形になっております。したがいまして、これらの中で、どこでどう起きたからということよりも、どういう原因でどのような事故が起きるかというのを今回の調査の中からできるだけ教訓として学び取りながら、それによって検討し得る分野についてはできるだけの検討をさせていきたいと思っております。それから対策を講じていかなければならないと考えております。 御指摘のように、緊急時に一時とめて点検をすべきではないかというような御指摘につきましても、今回の応急措置が具体的にどのように行われ、どのような状況のもとで爆発が起きたのかというような事情を十分調査した上で、やはりこれも敷衍的な反省材料という形でできるだけ周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
○村田秀三君 私も関連でちょっと質問いたしますが、全くこれは素人でございまして、むしろ勉強させていただく意味で素人なりの疑問について質問してみたいと思います。 あの破損個所は切断をいたしまして警察が押収をいたしておる、こういうことでございます。いまここにおられる方でその部分をごらんになりました方おりますか。
○説明員(竹澤正格君) 私が見てまいりました。
○村田秀三君 これは別な問題ですが、会社の説明では警察に押収をされておりましてと、こういうことであります。でありますから、これは県警本部か鹿島警察署に搬入されておるものだと、こう思っておりました。ところが、そんなことは全然知らずに現場を調査いたしましたときに被覆されてありましたですが、それが何であるか私もよく存じませんでした。切断したものは署に搬入したのかと、こう現場警戒をしております警官に聞きましたところが、いやそこにありますと、こう言うわけです。ちょっと見せてくれということで私が見ましたが、調査団は実はずっと通り過ぎまして、たまたま私、やじ馬根性で最後までいたものですから、私一人がそれを見る結果になりました。実は茨城の商工労働部の方に写真を撮ってくれと、こういうことで頼んでありますからいずれ参ります。 そこで、いまいろいろと話を伺って調査団があり得べからざる、これはちょっと考えられないところの事故だと、こういうことを言っておりました。材も腐食をしておらない、こういうことのようでありますけれども、私も素人でありますが、とにかく一メートル余と、こう言いますが、まさにあれだけの肉厚のパイプが半分くらいまくれている、まくれているというよりも飛んでいる、すぽっと飛んでいるんです、飛んだ範囲は私は見てまいりませんでしたけれども。そしてあとはちょっと先の方が幾らかねじれていると、こういう関係でございます。そこで茨城県警の第一課長がいろいろ説明をしてくれまして、これは新聞で見る限りの知識でございます。また科学的な知識も私ございませんけれども、とにかく油が漏洩してそれに引火して外の部分で爆発してこのパイプが吹き飛んだのか、あるいはパイプの内部から爆発をしてパイプを吹き飛ばしたのか、こういう質問をいたしました。そうしたところが、そこが問題でございますので、これは専門家の先生にこれから調査をしていただきます、それで押収をしましたと、こういうわけですね。私もこれは大変な事故だと、こう思いました。材質の問題云々ということになりますと皆目見当がつきませんが、とにかくできまして世界の最新鋭装置だと、こう言われておって、しかも十二年ですね。十二年もたって、いま高杉さんが言うように硫黄のこれは分離装置でございますから、腐食しておったということになるのかどうか。しかしこの腐食は見られないと、こう言うのですね。 そこで、まさにこれは小学校で質問するようなお話でございますけれども、新聞なんか見ると亀裂が生じて重油が漏れたと、こう言います。そして、つまり亀裂が小さければ小さいほど噴出する速度も速く、距離も遠いと。その噴出をするときにいわゆる静電気を起こして、そこで引火したと、こういうことですね。私、専門家にちょっと聞いてみました。率直に申し上げまして、一緒に行きました技官の方でございますけれども、私の知識では家庭で使っているガスくらいのつもりでありますから、ガスが、つまり小さな亀裂で噴出をする、そこに火がついたという場合には、いわゆるその部分だけが燃えて、燃えたものが鉄管の中にずっと奥深く入って爆発するということがあるのかないのか、こう聞きました。それは通常考えられない、客観的な条件がさまざまありましょうけれども、全然それは考えられないそうである。だとすれば、家庭でもってガスを使っておる、穴があって気圧が出てきておる、火をつけて燃えた、それがいつの間にかパイプの中まで入っていったということになったんでは、これは大変なことなんだが、まあまあそういうことはあるまいということで、これはちょっと外で引火したものがパイプの奥深く潜入していって、パイプの中から爆発したとは考えられない。だとすると、いわゆるパイプの中から爆発しなければああいう破損の状態にはならないと素人判断するわけですね。と同時に、またいわゆる安全弁があって、気圧が一定程度以上になった場合にはバイパスを通ってこれは流出するから安全なんだと、こういうような説明にもなっています。 そうすると、中から破裂をしたと考えられる限り、腐食もない、材質もこれは超世界一流の装置であるからまあまあそういうことは考えられないとするならば、いわゆる安全弁をとめて、そしてつまり百五十以上のものをあるいは二百、三百というような気圧をぐっと送り込んだがために、中から破裂したのかどうかなあ、こんなふうに素人判断する。そういうふうに、あれだけのパイプが破裂するほどのつまりは気圧を送り込むような装置なのかどうか。それも私は全然わかりませんよ。わかりませんが、いずれにしろあの状態は中から破裂したものだというふうに、それ以外私自身は、素人判断でございますが、理解できないのですね。外から爆発したとすれば、もっとねじれ込んだりなんかしているわけでございますが、そうじゃないのです。そこのところだけがすぽっとなくなっている。これは大変なことだというふうに私自身感じてきたんですね。 つまり、これから事故調査をされるわけでしょうが、結局中から破裂したと考える限り、これはやはり安全管理に欠陥があった、重大なミスがあった、まあそういうことでつまりコントロール室の責任者が毎日毎日夜遅くまで留置されていると同じような状態で調査を警察から受けていると、こういうことでありますけれども、いずれにいたしましても、これはまあ何といいましょうか、物の見ようによっては故意が存在したのかどうかという問題にも発展しかねない問題でありますから、この辺のところは化学的に言ってどういうふうに理解したらいいのかなというひとつお答えをいただきたいと同時に、その辺がポイントだからぬかりなく綿密にこれは調査をしていただきたいと、こう思うわけです。
○政府委員(神谷和男君) 御指摘のように、ガスあるいは油等が詰まった管から漏洩した場合に、内部には酸素はございませんから、一般的に爆発現象は起きないというのが常識であろうかと思います。ただ、しからばなぜあれだけ大きく穴があいておるのかと。中からの圧力という問題もございましょうし、それから先ほど申し上げましたナンバーツーの破損個所というのがございまして、これとの先後関係もまだ、特に重傷の方々からの証言が得られておりませんので、明らかになっておりません。したがって、他からの影響によってインパクトを受けて、内部の圧力と呼応して破裂した可能性もございますし、まあ学者の先生方がいろいろのさらに可能性を検討し、議論をいただいておるところでございます。 御指摘のような点を当然先生方は踏まえておられると思いますけれども、全般に仰せこのような事故が起きないように、あるいはこれと全く同じ装置ではございませんでも、やはり原因、結果といったものが類似したような事故の再発を防止するために、事故原因は徹底的に究明をさせていただきたいと考えております。
○高杉廸忠君 いま先輩の村田委員からの御指摘もあったように、この脱硫装置本体についてはこれから原因究明等で開放検査等も当然行っていくと思うのですね。肝心な、先ほどから私も指摘していますように、パイプですね、それに至るパイプというのは大変長い距離もあるし、しかもこのパイプの部分については、さっきも申し上げましたとおりに、保温材がついていますから、こういうパイプ等の検査についてはこれからどういうように行っていこうとするのか。これは本体の原因究明についての徹底的な検査はもちろんでありますけれども、やっぱりパイプ等について関連があるものはどういうような具体的な検査をしていくのか、この辺ちょっと伺いたいと思っているんです。
○政府委員(神谷和男君) まず定期点検におきましては、保温装置を調査個所は取り外させて超音波探知機で検査をさせることたいたしております。この点につきましても十分今回の状況を調査いたしてみまして、特に手抜かりがあったかどうかということも見きわめてまいりたいと考えております。 ただ御指摘のように、それにもかかわらず今回のような事故が起きたということでございますが、長いパイプでございますので、やはり何カ所かというか何百カ所になるわけでございますが、定点をとりましてそこの調査を行っておるわけでございます。その定点のとり方、要するにどこを調べていくかという点について、今回の原因究明の結果を待った上で、われわれといたしましてもより適切な個所の選定といったようなものが検査の際に行われるように指導してまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 いまのその超音波における検査の方法ですね。これは通常はそういうふうなことでやっていると思うのですね。しかし、いま申し上げましたようにあるいは村田先生からも御指摘のように、予想しないところに実は劣化現象というのがあるということは先ほど申し上げたとおりです。だから、そういう一年一回の定期検査、しかも保温材があるパイプ、これで十分であるかどうか、これは疑問だと思うのですよね。そう考えませんか。ですから常に高温高圧が通っているところですよ。しかも劣化現象が現実に、品質から言っても、機材から言っても、機質から言っても予想されるというのですから、だから当然パイプ等の厳重な、厳密な——そういう超音波の一通りの検査、これは改めていく必要があるんではないか、こう思うのです。その点はどうでしょう。
○政府委員(神谷和男君) まず、いわゆる肉厚試験、超音波試験のとり方でございますが、条件が同じ状況のパイプで、しかも最も破損の可能性の高い個所をとりながらチェックをすると、こういう方法で行っておるわけでございまして、それよりも条件のよい個所、あるいは条件が同等と思われる個所で予想以上のいわゆる弱化、弱くなっておるという状態が起きておりますことに関して、まずやはり第一に原因を究明しなければならないだろう。その上で、それに対する対策としてはどういうことがあり得るか。これは学者の委員会の先生方の御意見も十分承ってまいりたいというふうに考えております。 さらに、現在行っております気密性能試験その他を十分慎重に併用しながら総合的な判断を行っていくということで対処していくことが、コンビナートのような非常に膨大かつ複雑な装置に関しては必要であり適切ではないかと考えておりますが、御指摘のような点を踏まえて、専門家の御意見をできるだけ聞いてまいりたい。特に原因究明の結果を踏まえながら進んでまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 石油コンビナートには各種の装置や多くのパイプが配置されている、これは御承知のとおりなんです。そして、そのうち高圧ガスを扱うものについては高圧ガス取締法に基づく規制、規則で一律に技術上の基準が定められている、年一回の検査が行われている、これはいままでお伺いしてきたとおりでありますが、これら装置やパイプの中を通るガスが一定の種類のものであるなら、画一的な規制、規則でも、その規則が満足すべきものなら問題がないと思うのですね。しかし、現実には装置やパイプの中をさまざまなガスがさまざまな温度や圧力で通っているのでありますから、脱硫装置やそのパイプの中では腐食性の強い硫黄化合物を含む高温高圧のガスが絶えず通っているんですね。御承知のとおりなんです。 このような悪条件のもとにさらされているパイプあるいはその他の高圧ガス設備、こういうものは同じ規則を適用するのが妥当であるのかどうか。私はやっぱり、画一的なものであっていいかどうか、これをまあきわめて疑問に思っているんです。そこで、その腐食性の強いガスを扱う設備にはそれなりに耐浸性の強い材質を用いなければならない、こういうふうなこともきちっとして、また検査も年一回では少ないと考えるんですね。 そういうふうな点もこれは今後この事故を教訓にしていかなければならない点でありますから、これらについては適性、適所に応じたそれなりの規則なり基準なりの改正をしていく、そういう対応が必要だと、こういうふうに思うのです。どうでしょうか。
○政府委員(神谷和男君) 御指摘のようにガスが異なりあるいは圧力が異なり温度が異なるというような状況下においての種々のパイプを設計上組み込んでいかなければならないわけでございますので、これらに関しては、それらの種類、性状等に応じた適切な材質を選ぶということが第一点。 第二は、腐食性の高いガスに関しては、腐れ代と称しておりますが、想定される腐食の量といったものをその設計値に加えるよう定めておるわけでございまして、私どもといたしましては、それらの点を十分踏まえた基準ないし具体的な指導を行っておるつもりでございますが、いずれにいたしましてもそういう状況のもとでこういう事故が起きておりますので、この調査の結果というものを虚心坦懐に受けとめて、その中からやはり必要な教訓は見出していきたい、このように考えております。
○高杉廸忠君 科学的測定によって一定の耐用年数、これは算出をされるわけなんですよね。ですから、たとえば航空機のように一定の耐用年数を過ぎたものについてはその部品の取りかえ、こういうものも当然考えられるべきことなんですね。特に、何回も申し上げますように、そういう危険有害、そういうもので高圧高温でありますから、こういうような危険物を扱う装置については、やっぱり大ざっぱな規則、画一的な規則ではなくて、その危険物の性質、態様、こういうものに応じてきめの細かい規則というものをつくるべきだと考えるんですね。 いまもお答えいただいたように、今回の事故の教訓として、高圧ガス取締法に基づく規制の改正、たとえば脱硫装置についてはその用いる材質あるいは必要な肉厚ですね、あるいは検査、これからの検査の方法、こういうような問題や、検査の一つの期間ですね、期間の短縮、こういうようなものが具体的には私は考えられる諸点だと思うのです。こういうようなことを今回の教訓としていかなければならないが、こういうような部品の交換等も含めて、やはりきちっとした措置を講ずべきだと思いますけれども、その点についてはどういうふうにお考えになりますか。
○政府委員(神谷和男君) 御指摘のように脱硫装置に関しましては、先ほどもお答えさせていただきましたが、非常に過酷な条件での反応がございますので、慎重にわれわれとしても対応していかなければならないものと考えておりますが、この脱硫装置そのものの設計あるいは設計条件、それに対応した材料といったようなものもプラントごとに多様でございます。したがいまして、私どもといたしましては、それぞれに応じた材質であるかどうか。さらには、先ほど御指摘になりましたような検査の方法。まあわれわれといたしましてはやはりできるだけのことをやってきておるつもりでございますが、今回の事故の経験も踏まえながら、そういうものを勘案しながら、よりよいものを求めていきたいと考えております。 いずれにいたしましても、設計条件の異なるプラントでございますので非常にむずかしゅうございますけれども、おのおのの状況に応じた基準の具体的な運用、適用といったものを指導してまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 石油コンビナートに関しては、何回か指摘をいたしましたとおりに、通産省それから労働省、自治省、こういう各省がそれぞれ関係法律に基づいて監督指導を行っていることはわかっております。安全管理体制とその実施面においてどうも各省ばらばらであってはいけない、こういう感が強いのです。 そこで、コンビナートの設備等は通産省が所管しているところでありますが、保安検査というものはこれは会社自身個々に任せているわけですね。それから自治省は消防の面、こういう立場から、言うなら装置あるいは機械そのもの、そういう専門技術面になかなか立ち入るというのはむずかしいわけですね。しかも、労働省については働く人たちあるいは人身の事故がない限り、こういった予想される安全を確保する、そういう立場にありながら、なかなか立ち入った監督というのはむずかしい現実がある、こういうふうに聞いているんです。したがって、各省ばらばらの実態で、災害防止対策というのは私はどうもどっかに手が抜けられる嫌いというのを感じるんです。そういう一つの事故があるたびに言われるように、対策がどうも後追いになる。私は、去る四月の一日の委員会でも、安全こそ先取りでなきゃいかぬ。防災——災害を防止することこそ第一の基本である、こういうふうに申し上げてきているところでありますが、こういう各省ばらばらの対応を、何とかもっと具体的に現地、現場で一体になれるようなそういう体制はとられないものだろうか、各省ごとにひとつお聞かせをいただきたいと思うのですが、まず通産省からお聞かせをいただきたいと思います。
○政府委員(神谷和男君) 私どもの方では、高圧ガス設備につきましては、先ほど来御説明をさせていただいておりますような設計段階からのチェック、さらに完成検査、保安検査といったようなものを、先生御指摘のように企業に自主的にやらせているものもございますが、県が最低限年一回は行わなければならないという形で非常に複雑なプラントに関して保安の万全を期するよう、種々の対応を講じておるところでございますし、消防庁等におかれましてもまたそれぞれの対象についてチェックを行っていただいておるわけでございます。 具体的にいろいろ両者が現場でお互いに相接するようなケースもございますけれども、私どもの了知する限りにおいては、現地においては非常に連絡よく行われておるようでございまして、今回の場合不幸な災害でございましたけれども、事故が起きました場合も、直ちにコンビナート法に基づく自衛消防隊が出動し、公的消防隊が参りました場合には、直ちにその指揮下に入って、一体となって災害の拡大を防ぐというような形での効果も上げておるわけでございます。 いろいろ御指摘ございますが、それらの点を十分勘案させていただき、反省させていただきながら、末端における連携を今日以上にさらに密にするようにしてまいりたいと考えております。
○説明員(藤田康夫君) ただいま通産省の方から御答弁がございました。結論から申し上げますと、私たちも同じ意見でございまして、先生御案内のとおり、危険物施設につきましては消防法を初め関係法令によりまして技術的な基準を定めておりまして、その基準によって許可あるいは完成検査を行いまして、完成後も一年に一回以上の定期点検の義務を課し、あるいは地元の消防機関が立ち入り検査を行いまして、その安全性の確保に努めておるところでございます。いずれにいたしましても、現地における連係プレー、これが必要なことは先生御指摘のとおりでございまして、関係機関が連携がうまくいくようなお現地等を指導してまいりたい、かように考えておるところでございます。
○説明員(小俣和夫君) 労働省といたしましては、各コンビナートごとに労働災害防止対策協議会、まあ災害防止対策協議会でございますが、これができておりまして、これにつきましては私どもの出先機関あるいは県あるいは消防関係機関、こういったところと一緒に協力して一体となって指導に当たる、そういう面で所管を越えての協調ということが図られるんではないか、また今後もその方向で進めてまいりたいと思っております。
○高杉廸忠君 特に通産省の方にお願いをしておきたいと思うのですけれども、最初私が指摘をしました。それから一昨日調査に行きまして、それぞれ会社の社長さん以下所長さんからもお話を聞いて、安全に対する哲学といいますか、基本認識にどうも欠けている点があったんではないかという指摘をしました。そこで、ぜひとも指導として大事なことは、二度と事故を起こさないような誓いはいつもするんですよね。しかし、問題は、常にあの広大なコンビナートという地区、あるいはそれに周辺の住民の人たちの不安、こういうものを含めまして今回の事故をやっぱり教訓にして、防災体制も、そしてそこに働く人たちの安全もあるいは地域の人たちの不安も一掃していくというような姿勢が私はきわめて大事であると思うのです。 そこで、会社側に対しても、私も先ほど資料として幾つかの日誌を含めまして御提出をお願いしたわけでありますが、これはぜひ早急に資料として御提出をいただくようにお願いをしたい。確認であります。 同時に、こういう安全の認識についても通産省として強力な指導をお願いするところでありますが、この点についてはどういうようにお考えになっておられますか。
○政府委員(神谷和男君) まず安全の考え方につきましては、私どもといたしましては先ほど冒頭申し上げましたように、やはり高圧な危険なものを製造する装置であるがために特別な法律をつくって規制をしており、保安に万全を期しておるわけでございますので、この原点を踏まえて対応すべきものと考え、そのように指導してまいりたいと考えております。 それに関連して、会社としても種々の反省をしなければならないところも多いと思いますが、御指摘の資料等に関しましては警察が証拠書類として押収されたものがかなりございます。したがいまして、どういうものがそろうのか私も定かでございません。委員長の御指導を得ながら対処してまいりたいと考えております。
○高杉廸忠君 先ほど最初に御報告がありましたとおりに、今回の事故で八名もの死傷者を出しておるし、特に最近も亡くなられている方があるし、現在、重傷な方々ばかりだと聞いておるわけですね。こういうような先ほどから指摘していますように、予想もしないところに事故が爆発という結果になっている。したがって、コンビナートでは有事の際重大な二次災害、こういうことも発生することは予想できるわけでありますから、異常時の措置ですね、緊急の行動、こういうようなことに対して最初に申し上げましたとおりに、そこに点検に行った人たちが駆けつけた、こういうようなことからの爆発で一挙に八名の死傷者を出しているわけですね。ですから、そういう従業員あるいは作業員の行動についても、やっぱり異常時における措置についての教育、訓練、こういうものが徹底をしていないところに問題があるんではないだろうか、こういうふうに考えるんです。これも企業としての生産第一主義によるものであってはならない、これはしばしば申し上げているとおりでありますし、安全こそ基本である、こういう哲学であるいは認識でひとつ二度と犠牲が出ないようにしていかなきゃならないと思うのです。そういうようなことについて通産省としての御指導をいただきたいと思っているんですが、これらについての御指導についてはいかがお考えになっているか伺います。
○政府委員(神谷和男君) 異常時においてどのように行動すべきであるかというようなことに関しましては、企業の保安教育の中の項目にも入っておりますし、行動の一定の基準的なものをつくりながら従業員等への教育、訓練を行っておるところでございますが、しかし、やはり異常というのはまさに異常な状態でございますので、そういうマニュアル等ですべて対処し得るものでないところが非常な悩みでございます。しかし、今回のような大きな事故が起きましたので、今回の行動といいますか、事態に対処してどこに問題があったのかというようなことを十分反省しながら、それらを踏まえて当該企業はもちろんのこと関係業界等にも十分教育材料として拳々服膺してもらうように原因の究明、あるいは種々の調査の結果が出てまいりましたら私どもといたしましては対処をいたしたいと考えております。
○高杉廸忠君 教育、訓練についてあえて申し上げますと、そういう緊急時における行動、そういう基準があって、これがたまたま知らなかった、こういうことになれば教育がなかったことであり、知っていてそういう緊急な点検に入ったということになれば、私は訓練が欠如しているんではないだろうか、こういうふうに思うのです。したがって、教育、訓練、日常のそういうものは実に大事である。そのことが緊急時に対応する基本姿勢であって、私は通常からそういうものが行動基準なりあるいは緊急措置時における緊急停止、こういうことも含めて行動の教育、訓練、これは徹底していっていただきたいと思っているわけなんです。 そこで、最後になろうかと思いますけれども、今回の重大な災害の経験から、石油コンビナートにおける問題については去る一日の委員会でも大臣からも、総点検が実施される、こういうような趣旨の姿勢が述べられましたし、先ほど指摘についても確認をいたしました。そういう総点検の実施ですね、その中からくる今後の対応、そしていままで私が幾つか指摘しました現行法制度の改正等も含めて私は取り組む姿勢がなければならないと考えるし、あるいはまた作業所の安全管理体制、これを徹底すること、これも必要であると思いますし、それから周辺の人たちの生命と財産、そういうようなものの安全あるいは防災、こういうような総合的な安全管理体制というものを確立する必要がある、これは一日の委員会でも申し上げたとおりであります。重ねて要望いたしたいと思いますけれども、大臣も席を外されておりますから、大臣には十分委員長からも、その点は重ねて御要望申し上げますから、今後の総合安全管理体制について徹底していくように実は要請をした したがって、いま幾つか指摘しました点はそれぞれから所見を伺って私の質問を終わりたいと思います。まず通産省、労働省、自治省、それぞれから所見を伺います。
○政府委員(神谷和男君) 私どもの方といたしましては、昨日、各都道府県に一斉点検の通達を発出いたしました。関係事業者団体に対しましても保安点検の徹底を要請いたしておるところでございます。さらに原因究明の暁におきましては、その因果関係をベースといたしまして関連するプラントに関してのより具体的な対応点検を行っていきたいと考えております。 今後の安全管理体制あるいは保安関連の規則あるいは基準等の問題につきましては、私どもといたしましては、原因の究明の結果をまず一つの教育材料として謙虚に受けとめて、その上で所要の措置を講じていくと、こういう姿勢で臨みたいと考えております。
○説明員(小俣和夫君) 労働省といたしましても石油コンビナートの災害防止につきましては、従来から災害防止の最重点の業種といたしまして監督指導も濃密に実施しているということでございますが、今回の事故の原因等の判明次第この教訓も生かしましてしかるべき措置をとってまいりたいと思っているわけでございます。
○説明員(藤田康夫君) 繰り返しになるかと思いますが、自治省といたしましてもコンビナートの安全防災体制の確保につきましては努力してまいったところでございますが、今回の事故を厳粛な事実と受けとめて、事故の原因等について調査中でございますので、その判明次第必要な措置をとってまいりたいと、かように考えております。
○委員長(降矢敬雄君) なお、委員長にお申しつけの御要請につきましてはしかと大臣に申し伝えます。
○村田秀三君 少し時間が残っておるということでありますから、最後に私もつけ加えたいと思いますが、この間わずか一週間でございますから、また会社自体もいろいろ対応するために準備等不十分であったということもよく理解できます。できますが、やはり何日か前に通知をしたにもかかわらず、その対応がやはり——いや、もてなし方がどうのという意味じゃなくて、資料の作成であるとか経過報告というのが不十分であると、こう言わざるを得ないわけでありますから、その点は今後ともよく注意をして各般の資料がそろうようにひとつお願いしたいと思います。 先ほど高杉委員からも要請がありましたさまざまな資料でございますが、点検日誌とか巡回目誌とかというものもあれは法律で義務づけられているんじゃないかと思うのですね。そういうものも出してもらいたいと言ったら、警察に押収されたとかどうとかいうようなこともございまして、そこは未確認でまいりましたが、やはりそういうものも出てきませんとなかなかこの判断ができかねるわけです。 先ほど質問したあの辺がどうも私は一番問題だと、こう思うわけですが、あの制御室ではすべてわかるんじゃないかという素人考えでございます。少しばかり漏洩したものは目で見た方が早くわかりますというようなことで機器には出てきませんなどというような議論もいろいろしてまいりましたけれども、いずれにしろ内部から爆発した、こういうことであれば安全弁がどうなっておったのかということが一つあります。安全弁を閉鎖していたというと大げさになりますが、許容量を超えて何かの圧がかかっておったとすれば、それほどの圧であればもうコントロールの機器にあらわれてくるんじゃないかという素人判断ですよ、これは。したがって、いわゆるその制御室の当時の状態、それからあとは巡回目誌というものが当然あるわけでありますから、そういうものも全部関連させてそろえて、ひとつ積極的に資料をお出しくださるように通産省の方でもお手配いただきたいと思います。当日は野呂田理事の方からもその点は会社側に強く要請した経過もございますけれども、そういうものが全部集まってみないとやはり幾ら素人でも困るんでありますから、その点をひとつお願いをしておきたいと思います。
○政府委員(神谷和男君) 安全弁につきましては事故前は作動したという状況はないと了知をいたしております。 そのほが御指摘のいろいろな点、具体的に装置がどのように動いておったかという点につきましては、できるだけ調査委員会の先生方に分析をしていただきまして、私どももちょっと生のデータを見ましてもなかなか分析しがたいものでございますので、専門家の方に分析をしていただこうと思っております。警察でもまたそれなりの検討をしておると思いますし、司法捜査上の必要から種々の手を打っておるものと思います。したがいまして、御指摘の関連資料につきまして、私どもでも会社の方に照会をした上、委員長の御指示を得たいと思っております。
○田代富士男君 私は、鹿島石油の事故に対しましては、去る四月の一日、事故が起こりました翌日当委員会で質問をいたしました。そのときには、まだ私の掌握できる資料というものは、テレビあるいは新聞あるいは現地へ問い合わせをいたしました電話の内容でありました。そのとき、私が端的に申し上げたのは、今回の事故の特徴は、高圧高温の脱硫装置の安全のために設けられた安全装置の事故というものが問題の第一点である。第二点は、また油漏れの事故を知らせるベルがかえって人身事故を招いているという、この二点が大きな問題点である。こういう立場から、私は一日の日に質問をいたしまして、私なりに六日の現地調査の折には、いろいろ聞きたい問題点を整理して現地へ参りました。私の同僚議員がただいまも質問をされましたが、私は率直に現地へ参りました感想を申し上げますと、私自身が聞きたいと思っていた問題点は何にも解明できなかったというこの一点にしばられると思うのです。それよりも、その現地で調査をしてまいりましたいろいろな役員の人、現場の責任者、そういう人々からいろいろな話を聞きました、その話がばらばらであるということに私は驚きました。これは一体どういうことであろうと。私も、いま同僚議員が申されましたように、そういう専門家ではございません。専門家ではございませんが、責任ある役員、そういう職場の責任者からの発言というものは聞く耳は持っております。事件の経過もわかっておりますが、ばらばらである、これは私は本当に大変だなと。そういうことを主眼にして、きょうは現地で聞いてまいりました生の声を中心にして問題を質問してまいりたいと思います。 〔委員長退席、理事野呂田芳成君着席〕 その前に、まず最初に、去る四月の七日、これは新聞に今回の鹿島石油の爆発の原因の問題が掲載されております。いま申されましたとおりに、通産省の鹿島石油事故調査委員会が設置されまして、その委員会としてのことかと思いますが、「爆発した第一重油直接脱硫装置の鉄製パイプが長い期間にわたって高温高圧ガスが通過することによって起こる伸縮作用でもろくなり、」すなわち劣化現象ですね、「亀裂が生じた可能性が強いと判断した。」と、こういう報道記事が出されております。まず、これに対して消防庁、警察庁、通産省はどういうお考えであるのか、簡単に御説明いただきたい。
○政府委員(神谷和男君) 通産省といたしましては、先ほど御説明いたしましたが、現在事故調査中でございまして、同新聞に報じられておるような調査の中間発表をいたした事実はございませんし、委員会からもそのような発表が行われたとは了知をいたしておりません。したがいまして、記事の中には若干いかがかと思われるような内容もございますが、大筋いろいろな可能性を含めて現在委員会で検討をいたしておるところでございます。
○説明員(藤田康夫君) 消防庁といたしましては、事故の原因調査につきまして現在地元の消防当局において調査中でございます。いろいろと可能性がございますので、その中で今後いろいろ検討していくように指導してまいりたいと、かように考えておるところでございます。
○説明員(仁平圀雄君) 警察といたしましては、地元茨城県警察、鹿島警察署に捜査員百五十名から成る捜査本部を設置いたしまして、関係者からの事情聴取、現場検証、鑑定等を捜査の重点として現在事故原因について捜査中でございまして、目下いかなる原因に起因するのかというようなことは判明いたしておらないわけでございます。
○田代富士男君 いま事故調査中であると、こういうことで明確なる答弁が返ってきませんでしたけれども、この報道で指摘されていることが真実であるかもわからないと思うのです。いまそれではありませんと言うならば、何かの原因がなければこれは否定はできない。だから報道されていることが真実であるかもわからない。これが否定されるならば、別に真実があるはずですから、その点どうなんですか。もう一回聞きます。
○政府委員(神谷和男君) 先ほど申し上げましたように、大筋においていろいろ報道されておるような可能性、その他の可能性も含めて、調査委員会で検討をしておるということでございます。細部にわたって報道されておる事象に関して若干事実と異っておる点はございます。たとえば収斂をしておるというような事実がないとかいうようなことがございますが、これはいずれにいたしましても今後の原因調査の結果を待たなければならないことであろうかと考えております。
○田代富士男君 どうぞもう一回。
○説明員(藤田康夫君) 先ほども申し上げましたとおり、いろいろとある可能性の中で検討していくべき問題だと考えております。現在地元で地元の消防当局が原因について調査中でございます。その中の検討の一つとして調べていくということで指導してまいりたいと、かように考えております。
○説明員(仁平圀雄君) 警察としてもまことに同様でございまして、先生御指摘のようなことも事故原因の一つかもしれませんので、そういったことも念頭に置いて今後捜査を進めていくということでございます。
○田代富士男君 じゃ検討の一つとして調べていただきたいと思います力 それで現地へ参りまして委員会といたしまして状況報告を会社の役員の方から聞きました。そのとき私は、全部メモしておりますが、メモを整理したものですが、事故発生の三分ぐらい前に、現地より張り込みポンプの近くで油漏れとの連絡があった、それからまたその次にもう一度連絡があった、安全弁がおかしいという連絡であった、これは役員の一人の報告なんです。油漏れであったという報告なんです。それで質疑応答の最中に三浦常務が発言したことは、こういう発言をしています。これは、警報器が鳴らなかったのはなぜ鳴らなかったかというような問題で出たことに対しての答えの中で、警報器がなぜ鳴らなかったか。数十点の装置が配置されていたと、それでも鳴らなかった。これは、発見者が機械が作動する前に発見をしたんですと、こういう発言なんです。その近代的な設備を備えた機械が発見する前に人間が発見した。最初は白煙でありました、白い煙が上がった、だから機械が探知する前に発見をしましたと。一人の役員は油漏れ、油が漏れている、一人の三浦常務は、最初に白煙が上がりました、こういう一番最初の現地における事情聴取です。これは皆さん方全部知っております。私のメモにちゃんと書いてある。そこで私は、油漏れと白い煙が上がったという、これはいかなることであるか。そこでわれわれはその事情聴取をした後で、その機械設備を、オペレーションセンターですか、そこへ参りました。そこの現場責任者に私は、白い煙が上がった場合にはここの計器に感知されて出てきますか、油漏れがあった場合にはどうやって出てきますかということを聞きました。鳴ったのですか鳴らないのですかと私は聞きました。白い煙と油漏れと二つ聞きましたが、その直後です、それに対して警報器は鳴らなかったという言葉が返ってきました。 そこで私は、まず、一人の役員は油漏れと言っている、一人の役員は一番最初白い煙と言っている、この真実はどちらが真実ですか、この辺明確にしていただきたい。
○政府委員(神谷和男君) いろいろな事情の説明をわれわれの調査委員会としても整理しなければなりませんが、やはり先生のおっしゃったような問題点を解明していくには、現在重傷でおられる方々からの状況の説明を伺わないと正確な事実の確認はできないと考えております。いずれにいたしましても、回復の状況に応じていろいろ私どもとしても調査をさしていただきたいと考えております。
○田代富士男君 いや、これはね、私が聞いているのは、片方は白い煙が上がったと、片方は油漏れと、どちらなんだと端的に聞いているんです。それも調査委員会に聞かなくちゃわからないのですか。どちらなんだと聞いているんです。
○政府委員(神谷和男君) 私どもも、具体的な現場の状況は、いま申し上げましたように、現地に駆けつけた方、その前に発見されて通知された方が一番よく承知されておると思いますが、先ほど御報告いたしましたように、不幸にも死亡されましたので、その後駆けつけた方々あるいは最初の同僚の同伴者等のお話を伺わないと、具体的にどのような状況であったかというのを私どもの方から御報告できる状況にはないわけでございます。 ただ、推定し得ることは、高温の油並びにガスの混合物がその管の中に存在すると考えられますので、蒸気と同時に油の出る可能性もございますし、蒸気のみが見える可能性もある。このあたりにつきましては、現実に発見した人の証言を得た上で、一つの重要な参考データとして原因究明の材料にいたしたいと考えております。
○田代富士男君 私が聞いているのは、局長ね、現地で見た人でなかったらわかりませんと、あなたはそういう報告をしていらっしゃる。現地から二回通報が来ているわけなんです。二回通報が来ていることは、もうその人がどういう状況で見たとか、内容の報告は二回来ているわけなんです。それを会社は会社で、役員会でそれを承知しているわけなんです。だから、われわれの調査団が行ったときにその報告をされている。その上で、急に聞いたわけじゃありませんよ、片方は油漏れ、片方は白い煙と出てきているんだから。これはその現地にいた人に聞かなくちゃわかりませんと言う。現地にいた人が発言をしているからそういうことが役員の口から出ているでしょう。役員が勝手に言っているわけじゃないでしょう。だから、どちらが、油漏れであったのか、白い煙が上がっていたのが原因なのか、私が質問しているのは無理な質問じゃないのですよ。どうなんですか。それすらもあなたは現地へ行った人でなかったからわかりませんと言ったら、すでにいまさっきの質問では、現地から報告した人は二人とも死亡したと、あなたは言ったじゃないですか。死人に口なしで聞けないじゃないですか。聞けない人に、現地へ行った人から聞かなくちゃならないという、そういう答弁がありますか。きょうは、二人の死亡者の上にまたもう一人死亡で、三人になっているじゃないですか。現地へ行った人でなきゃわからないと言うけれども、すでに、それはあなたの答弁であるならば、いまさっきの答弁は、目撃した二人は死亡しておりますといったならば、現地へ行った者から聞かなくちゃわかりませんということは、もうこれは原因は究明できないということじゃないですか、どうなんですか。
○政府委員(神谷和男君) 具体的に白い煙が出ていたのか油が出ていたのかという御指摘に関しましては、先ほど申し上げましたように、いろいろな状況からわれわれとしては材料を得た上で一つの判断を下さざるを得ないと思っております。確かに御指摘のように、ページングでも通報があったということは事実でございますが、それで、言われておりますことが一つの伝聞に基づくものでございますので、具体的に現地がどのような状況になっていたかという判断の一つの材料にはなりますが、確定というわけにはまいらないという趣旨で申し上げたわけでございまして、通報者は、第一次通報、第二次通報同一人でございますけれども、先ほど亡くなったというふうに申し上げましたが、それ以外、現地に緊急措置のために駆けつけた方々が重傷でおられますので、そういう方々からもできるだけ事情を聞いて確認をしていきたいと、このように考えておるところでございます。
○田代富士男君 いま申し上げた、これも私は納得できません。これは現地へ行きました役員の中でもこれだけの、一番大事なことです、この食い違いがあることを私は指摘しておきます。 第二番目には、われわれがそのオペレーションセンターですか、そこで事情を聞いたときには、定期的にこれは巡回検査をやっていますかと聞きました。そのときの説明は、二名ずつやっております、二時間置きにやっております、こういう説明がなされました。二名ずつ二時間置きにこの巡回検査をやっております、ああそうですかと。二名ずつですよ。ところが当日、会社からの報告書を何ももらっておりません。だから、いま村田先生から誠意がなかったと言われるのは、ほかの警察関係、消防関係からはちゃんと報告が出てきた。会社からは何の報告もないくらい……。それはもう同僚議員がおっしゃったから省きますけれども、その警察からの報告によれば、巡回者は一名であると言う。会社では二名と言っている。警察の報告書で一名になる。この点の食い違いはどうなんですか。 まず、消防庁に聞きますけれども、消防庁の報告は間違いないでしょうな。
○説明員(藤田康夫君) 私たち現地から受けました報告によりますと、運転員一名が巡回中と、こういうことを承っております。
○田代富士男君 どうなんですか、通産省。
○政府委員(神谷和男君) 私どもの承知しておりますところでは、巡回者二名、報告者一名という報告を受けております。
○説明員(仁平圀雄君) 先ほど警察からの報告では、巡回員一名となっておるという御指摘でございますが、警察庁から派遣いたしました捜査指導官が聞いたところによりますと、二名ということでございます。
○田代富士男君 消防庁からの報告の書類、私ここに持っております。もう時間がないから読みませんけれども、私全部目を通しました。それには一名と。警察は二名、通産省は二名、この違いはどうするか。私が一番最初に言ったでしょう、今回現地へ行って調べたら、いろいろな、単純なものでも食い違いがある。これも大きなことですよ。大臣、どうですか。まだいまからずっとなにしますけれども、いま言ったこの二点だけでもこれだけの食い違いがある。大臣、どうなんですか、これ。どうしますか、これだけの肝心な食い違いを。
○国務大臣(安倍晋太郎君) いま調査中ですし、こういう問題はやっぱりはっきりしなきゃならないと思います。
○田代富士男君 どうぞ、はっきりしなくちゃならないけれども、わかるじゃないですか。大臣、調査中だからと言うけども、二名行っていたのか一名行っていたのか、いまだに、もう一週間以上たつんですよ。 じゃ、消防庁から出ている資料は一名になっているんですよ、消防が勝手に一名と書いたんでしょうか。これは、消防は消防で調べて書いているでしょう。大臣、調査中だからと、これは調査中という言葉は通じませんよ。調べればすぐわかることじゃないですか。これすらも、現地調査に行ったにもかかわらず明確でない。これはどういうことなんですかね。じゃ、これも調査中で、いつごろわかるんですか、大臣。
○国務大臣(安倍晋太郎君) これは、いまここで一名とか二名ですね、はっきりするわけにいかないわけですから、こうして答弁が食い違っても困りますし、これは原因究明に、いろいろと支障がくるわけですから、こういう問題ははっきりしなくちゃならぬ。早急に調査をして、いま調査をしているわけでしょうから、こういう問題ははっきりしなきゃならぬと、こういうふうに思います。
○田代富士男君 じゃ、大臣は、この問題は看過できない問題として私が指摘するまで、一名であったとお思いですか、二名であったとお思いですか。大臣自身のお考え、どうですか。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 報告によりますと二名と、こういうことです。
○田代富士男君 きょう私は、改めて一名と言った、ここにもう食い違いがあるということは問題ですね、これはどうですか。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 消防庁の報告と警察、通産省それぞれ食い違いがあるというのは、やはりまだ調査中ではっきりしていないということでしょうから、完全な調査によって、この問題、二名か一名かはそれは調査すればはっきりするわけでしょうから、はっきりしなきゃならぬと思いますね。
○田代富士男君 大臣、私もう期せずして笑いたくなるんです。たった二名か一名がすらも一週間たっても調査中だと大げさに言うべき問題と違うでしょう。これは公になったら笑われる問題ですよ。こういうことが一つ一つ私が言ったとおりに食い違いがある。 また私疑問は、警報器が鳴らなかったということですけれども、私は現場で言いました。オペレーションセンターにたくさんの計器が備えつけられました。でもこれは今回の事故には役に立たなかったんですねということを最後に確認をとりました。それに対しては、返事はノーでした。なぜなれば、私が疑問を持ったことは、警報器が鳴らなかったと。三浦常務の話は、警報器が感知する前にそれを人間が早く見つけたということですが、そこへ、いままた人数を言いましたらまた調査中ということになりますが、現時点において一応確認されているものは、八人の人がそこへ確認に行った。私はなぜ確認に行ったのかということに対しまして、その現場でのお話は、こういう話が返ってきました。なぜ一度に八名が出ていったのか——現在そのグループの中心者、班長が入院中で事情を聞くことができない。高温、高圧の装置のため迅速な処置が必要である。ちょっとおかしいとの連絡を受けたので、どういう状態かと判断することが大事である。第二動作をとる必要があるので出動をした。では、平時のときにはどういう指導をパトロールの人にやっているかと言えば、異常状態を確認せよということを指示している。そうした場合に、異常状態ということは緊急停止をすべきこともあるのか、過去に緊急停止をしたことがあるのかと、過去にも緊急停止をしたことがあります。では、緊急停止をすべきかどうかということはどうするんだと、その担当者各人に与えております。こういう返事が現地で戻ってきております。私一人だけじゃありません。全部聞いております。私の作文ではありません。これはメモをとっております。 そうしますと、機械が作動する前に人間が察知したと。しかし、そこへ八名が一堂に駆けつけたということは、日ごろからそういう事故が起きた場合に八名が駆けつけているのかと、私はそう思わざるを得ない。八名が駆けつけていかなくてはならない、まだ機械が感知する前の状態であってもそれはかなりの状態であったであろうと思うのです。それが、なぜ機械が感知できなかったかということは、機械は作動していないということじゃないかと私は思うのですが、その点はどうなんですか。
○政府委員(神谷和男君) 具体的に、先生御指摘の異常事態における緊急な対応は、上司の指示を仰ぐ余裕のない場合には班長の判断によって行うことができると、こういうことでございまして、駆けつけるに当たって班長が何らかの判断をしたことは事実であろうと思いますが、それにつきましては、先ほど先生からも御指摘ございましたように現在班長が重傷でございますのでその間をつまびらかにすることはできない状況にございます。ただ、警報器が鳴っていなかったということは、われわれ現在まで集めております情報では事実というふうに判断ができるわけでございまして、これがなぜ鳴らなかったのかということに関しましては、漏洩ガスの特性あるいは警報器の設置個所と今回の導管の破裂個所との位置関係といったようなものをさらに専門家に検討をしていただく必要があろうかというふうに考えております。
○田代富士男君 しかし、このことも大臣大事なことですよ。これは私が四月の一日に質問をしましたときに、参事官が、この問題は今後のいろいろ調査をするところの最重要課題の一つでありますという答弁を持って私は現地へ乗り込みました。少々のガス漏れであるか、白い煙が出ているか、これもわからなかった、きょうの委員会でも。機械が作動しなかったけれども八人が行っている。このことも明らかにしてもらいたい。だから、警報ベルが鳴ったか鳴らなかったかというこの真相はぜひとも究明をしなくちゃなりませんが、同時に、このベルについて考えなければならないことがあるんじゃないかと思うのです。 それはどういうことかと言えば、今回の事故の場合に、巡回中の作業員からの通報で待機中の作業員が現場に駆けつけて事故に遭ったと。これは警報ベルが鳴ったとしても同じことになったのではないかと思うわけなんです。 〔理事野呂田芳成君退席、委員長着席〕 だから、駆けつけているというのは、高温高圧装置の付近ではもう無防備というか、無鉄砲ではないか。鳴らなくても行った。鳴っても行っている。そしてこれだけの事故が起きている。このような、そういう高温高圧装置の付近の無防備、無鉄砲なことが日ごろどうなっていたのであろうか、私はこの点疑問でならない。その点どうですか。いままで緊急停止をやったことがあると言うが、何回ぐらい緊急停止をやっているんですか。そのときの状態も、白い煙か油漏れの状態で緊急停止をやっていたのか、どういう状態で緊急停止をしていたのか。今回のケースは初めてのケースであるのか、対比を出していただきたい。どうですか。
○政府委員(神谷和男君) 当製油所におきまして事故においてどのような緊急停止がなされておったかというデータは、私どもの手元に現在ございません。 それから具体的に、このような異常時になぜ八人駆けつけたのか、その判断は、先ほどの繰り返しになって恐縮でございますが、具体的に状況を判断して指示した班長から状況の御説明を伺う必要があろうかと思っております。 それで、現地における対応、それから現地の状況、そういうものを踏まえた上でこの種の対応というものが、やはり反省すべき点があったか、ないか、そういう点を十分われわれとしては検討した上で今後の保安上の教育、訓練というものの指針にしてまいりたいと考えております。
○田代富士男君 私がいま質問したのは、質問を取り違えぬでくださいよ。 警報器が今回鳴らなかったけれども事故を起こした。鳴っていても八名は行っていたでしょう。そうしたら同じ事故を起こしているわけなんです。鳴っていても行っているでしょう、八名は鳴らなくても行っているくらいだから。そして私が現地で聞いたのは、緊急停止をいままでやったことがありますということです。そうすると、緊急停止をやるということは、何らかのそういう事故に通ずる問題が起きている。だから、いままでは緊急停止をやってもそういう事故になっていない。そのときはどういう事故であって緊急停止をやったのか。だから今回も、現場を見て緊急停止をしなくちゃならない、第二の作動を起こさなくちゃならないために確認に行っているわけなんですから、いままで緊急停止をやったときの事故の内容と今回の事故の内容との違いがあるのか、同じことであったのか、そこを聞いているわけなんです。いま、局長の答弁は答弁になっておりませんよ。
○政府委員(神谷和男君) 実は先生御指摘のところがわれわれの調査の内容でございまして、今回の事故がどのような事故であったかというのをまず調べませんと、なぜ、どういう対応をしたのか、しなかったのかということについての関連あるいは妥当性に関しても判断できないわけでございまして、そこにつきましては、現在、事故調査委員会のメンバーが種々検討しておるところでございますけれども、先ほども御説明させていただきましたように、さらに材料点検その他を行わなければならない、あるいは現場におりまして恐らく対応あるいは作業に当たったであろうと推定されます方々からのお話を伺って、それらを総合的に判断する必要があろうかというふうに考えております。 従来、操業をストップしたり緊急停止をした場合には停電関係が比較的多かったというふうに了解いたしておりますが、いずれにいたしましても、過去の事例と比較するためには、今回の事故がどのような性格のものであり、どのような状況にあったかというのをさらに解明していくことが必要であろうかと考えております。
○田代富士男君 では委員長にお願いしますけれども、いま会社で、われわれは現地調査へ行ってきたんですから、そのときには緊急停止をやったことがあると言っているんですから、会社の緊急停止をいつやったのか、その月日と、どういう問題で緊急停止をやったのかということを、これは資料として出してもらいたいと思うのです。よろしゅうございますか。
○委員長(降矢敬雄君) 前質問者からもございますので、一括してまた私の方から。
○田代富士男君 じゃこれは出していただきたいと思います。 そこで、もう一つは、われわれが現地へ参りまして聞いたときに、一番最初にお聞きした報告は、張り込みポンプの近くで油漏れという連絡を受けましたと、二回目の連絡では、安全弁がおかしいという報告でありましたと、これは役員の人の一番最初の報告でございます。そこで、私は現場へ参りまして、張り込みポンプというのはどこにあるんだと聞いてみました。張り込みポンプは下の方です。安全弁というのはどこにあるんだと言ったら、最初は、十メートルぐらいのところですと言った。正確にと言ったら、六メーター七十センチのところに安全弁のパイプがあると、これが現地ではっきりした。そうすると、最初は張り込みポンプ、下の方がおかしいと言った。第二回目では安全弁の六メーター七十のところから漏れているという報告を受けたと言うのです。調査委員会のこれも調査の対象ですという答弁が戻ってくるかわかりませんが、ここらあたりどう説明されますか、ちょっと説明してください、われわれ素人にわかりやすいように。
○政府委員(神谷和男君) どうも答弁を申し上げにくくなったんですが、実際に調査をしておりますのでその解明にまたなければなりませんが、先生御指摘のように、まあ張り込みポンプと申しますか、われわれの了知しておりますのは、その隣にあるリカバリータービンでございますけれども、大体同じ付近でございますが、これの付近から煙が出ておるというような通報もございましたし、さらに、安全弁の下流フランジ付近から煙が出ているというのが二回目の報告というふうに了知しております。この両者、個所が違うわけでございます。 こういうようないわゆる通報があった事実も調査委員会の検討の材料としてまさに諸先生がいろいろ議論をされておるところでございますが、これらの二つの事実が原因解明の材料になるというより、他のむしろ材料をこれに組み合わせませんと非常に物事がかえってわかりにくくなるような状況になっておるように、私ども専門家ではございませんが了知をいたしております。したがいまして、先ほどの繰り返しになりますが、それ以外のいろいろなデータというものをできるだけ早く委員会に入手をしていただいて検討をしていただこうかと考えております。
○田代富士男君 いま私が指摘した、これが解明しないと問題がわかりにくくなっているという答弁ですけれども、そこらあたりもうちょっと、現時点においてわれわれにわかりやすいように説明してください。
○政府委員(神谷和男君) 先ほど御説明申し上げましたように、パイプの破損個所が二カ所ございます。一つは、安全弁の下流、これを破損個所ナンバーワンとわれわれ称しております。それから、それより下方、先生のおっしゃった重油のみの流れておるポンプ、リカバリータンクに連なっておるパイプがやはり破損をいたしております。
○田代富士男君 何カ所。
○政府委員(神谷和男君) 一カ所でございます。これをナンバーツーと称しております。 これの前後関係あるいは因果関係等をさらに究明する必要があろうかと思います。むしろ、一カ所でございますと、事故がそこから発生したということで非常にわかりやすいわけでございます。二カ所になっておるし、先ほど申し上げましたような二つの証言があるということでございますので、検討の先生方の中でもいろいろな疑問を持たれる向きもあるようでございまして、非常に熱心な意見交換が行われておると了知をいたしております。
○田代富士男君 だから、いま下の張り込みポンプの方にも破損個所がある。それから上の安全弁の方でも破損個所、二カ所。いままでは二カ所、二カ所ということで、総体的に二カ所だから場所を指して言われていたけれども、現実には破損個所は三カ所ということになるわけなんですね。そうしますと、これはパイプの問題、同僚議員も指摘されましたが、パイプのことが一番の問題になるんではないかと思うのです。 そこで、私は現地調査から帰りまして、問題のパイプのメーカーを通産省、警察庁などに問い合わせをいたしましたけれども、警察庁ではわからないと言うのです。いつそれを取りつけたのか、十二年前に設備されたそのままのパイプであるのか、あるいは途中取りかえたパイプであるのか、パイプのメーカーはどこのメーカーであるのか、そういう点警察ではわからないと言う。通産省ではパイプの規格、構造、材質はわかるが、メーカーについては記録をしていないと言う。またプラントメーカーは日本揮発油というエンジニアリング会社で、実際は下請につくらしたということであると、この程度の返事しか戻ってきておりません。 だから、私はまず、このパイプは設備されたその当時からのパイプであるのか、あるいはさっき局長が同僚議員の質問に対しまして答えていらっしゃったのは、早目に交換するよう指導しているというような答弁をされておりましたが、これは途中交換したものであるのか、交換したというならば、いつのものであるのか、そこらあたり明確にしてください。
○政府委員(神谷和男君) 県が、交換等は高圧ガス設備として許可をする必要がございますので、その関連で調査は可能でございまして、当該パイプにつきましては四十五年以降交換は行われておりません。肉厚試験その他に関しましても、特に問題が現在までのところあらわれていないパイプであったと、このように了知いたしております。
○田代富士男君 じゃ、設置当時からこれは交換されていないパイプであるということだけは明確になりました。これは明確になった。そうしますと、メーカーの名前はその一番最初施設をつくるときにはある程度のそういう検査をされるんですから、この材質、このパイプはどこのパイプを使うぐらいはわかるんですから、これはいまだにわからないというのはどういうわけなんですか、調べればすぐわかることと違いますか。
○政府委員(神谷和男君) 私どもの関係では材料の規格が設計どおりになっておるかどうかという規格をチェックするたてまえになっておりまして、JIS規格を使用しておりますので、特にメーカーその他の記録は私どもとしては県にとらしておるということはございません。会社自身がわかるかわからないかということに関しましては、私どもも会社に照会をしておるところでございますが、現時点ではまだ確定的な返事が参っておりません。
○田代富士男君 これも委員長、いまお願いしたとおりに明確にメーカー、そこらをひとつはっきりしていただきたい、資料をいただきたいと思います。よろしゅうございますか。
○政府委員(神谷和男君) 私どもも調査をしておるところでございますので、わかりましたら御報告をさしていただきます。
○田代富士男君 そこで、われわれは専門家ではありませんが、素人の考えですが、四十五年に設置されたパイプ、ことしは五十七年です。じゃあ創立当時から使われているパイプ、これはかれこれ十二年間使われてきている。そこで私は、この新聞で、一番最初申し上げたのはその点です。「パイプが長い期間にわたって高温高圧ガスが通過することによって起こる伸縮作用でもろくなり劣化現象、亀裂が生じた可能性が強い」ということはわれわれは素人なりの考えでなるほどなあという、真実であるかどうかわかりませんが、そうかもわからぬなあという感じはする。ましていま局長は同僚委員に対しましては、早目にそういう大事なところのものについては交換をするよう指導しているということは、こういう大事なものが定期検査のときに合格していたからよろしいと、そういう形だったんですか——そうすると、これは早目に交換をするよう指導して、実施された場所はどこかありますか、通産省の指導どおりやって。これは十二年間取りかえていない。それを取りかえなさいよと指導をして取りかえたどこかの会社がありますか、教えてください。
○政府委員(神谷和男君) 具体的にいまどの会社でどういう交換が行われたかというのを御紹介するデータもございませんが、一般的に申し上げまして先ほど申し上げました肉厚試験の結果、その限界に近づいておる場合にはできるだけ安全サイドを見て早く取りかえる。会社も取りかえるし県でもそのように指導をするというのがわれわれの一般的な考え方でございます。
○田代富士男君 私は四月の一日の委員会のときに、こういうことで石油コンビナートの総点検をやってもらいたいということを申し上げました。通産大臣からやりますというお答えをいただきました。これをいまやっていらっしゃると思いますが、私が一番心配するのはこれなんです。たとえば日航機の事故がありました。日航機の事故があったけれども、あれは人為的な事故である。こういう原因がわかっておればそれを改めれば事故は防げるわけなんです。今回の事故は、同僚の村田先生がこれをごらんになった、こんなに厚いもの、あんなものがめげるわけがない。それがいまさっき指摘しているとおりに張り込みポンプのところと安全弁のところと、これも事故の調査委員会に託しているから原因はそれであるかどうかも未定であるけれども、現実にそこに事故が起きていることは間違いない。そうするとこれは十二年間使用されたままのところで事故が起きてきている。人間にも寿命があります。すべてのものに一応の寿命というものがあります。そのように私は、これが劣化現象のあらわれであるならば、石油コンビナートを取りつけられているところの材質に原因があるとするならば、これは大変な問題であり、私はもう本当にこれはただごとではないと思うのですが、そういう点から現在こういう重油の直接脱硫装置をつけた、そういうところは全国にどのくらいあるんですか。都道府県名と、どういうところでそういう個所があるのか。都道府県名、地区名あるいはそういうような個数をまず報告してください。
○政府委員(神谷和男君) 今回の鹿島の直説と全く同じ設計の重油脱硫装置というのはございません。ただ、非常に類似しております、設計は類似しておるが、材質がグレードが違うというような設備あるいはほぼ同じメカニズムであるが、今回事故が起きたような回路のない設備等々、プラントによって異なっておりますが、私どもはできるだけ類似したものに関しては個別に現在材質その他のヒヤリングを行っておるところであり、先ほども御説明させていただきましたが、重油脱硫装置の直説に関しては全体的にデータを私どものところまで総点検の過程においても上げるよう指示をいたしておるところでございます。重油直接脱硫装置、この鹿島のプラントと同型ではございませんものがほとんどでございますが、茨城県、千葉県、愛知県、兵庫県、横浜、香川、水島二基、さらに千葉に二基、小野田、沖縄というところで、全国に十二カ所重油直脱がございますが、先ほど申し上げましたように今回事故が起きましたような材質の配管が行われておるというところはございません。しかし、似たようなメカニズムのものに関しては現在十分な調査を行っておるところでございます。
○田代富士男君 局長ね、私は明確にと言っているでしょう、都道府県名、地区名、それからその個数を明確に言ってくださいと言っている。いまの言い方は県名ごちゃごちゃ、場所ごちゃごちゃ、そういう答弁がありますか。明確に都道府県名を言って、地区名を言って、何個ということを言ってくださいよ。
○政府委員(神谷和男君) 先ほど申し上げましたように、総数重油直説十二基でございます。まず、先ほどの繰り返しになりますが、茨城の鹿島臨海地区で一基、千葉県の京葉臨海で三基、神奈川の京浜臨海で一基、愛知の名古屋臨港海地区で一基、兵庫の姫路臨海で一基、岡山の水島臨海で二基、山口の小野田地区で一基、香川県の番の州地区で一基、沖縄の平安座地区で一基でございます。
○田代富士男君 安倍大臣からこの前総点検をやりますという、そういう今回の対策に対する決意をお聞きいたしましたが、鹿島石油とそっくり同じ施設ではないけれども、いずれにしてもそれに準じた施設であることは間違いない。それがまた調査委員会の結果を待たなくてはならないけれども、材質に原因があるとするならば大なり小なりいま言われたこの十二基、個所にして。県にしまして九県です。ここの重油直接脱硫装置につきましては、私は石油コンビナート一斉点検の中にありましても最重点事項としまして、肉厚検査で合格したとかそれはいままでの調査であったかわかりませんが、それよりもやはりきょう入れて三名の人命の事故を起こしているんですから、徹底的に未然にそういう災害を防ぐ意味においてもやるべきではないかと思いますが、通産大臣いかがですか。
○国務大臣(安倍晋太郎君) いままさにその事項につきまして総点検を行っておるところであります。四月七日に通達を出しまして都道府県、関係者に総点検を行うようにということを指示したわけでございます。
○田代富士男君 これに対しては特に重点的に。
○国務大臣(安倍晋太郎君) ですから、事故に関連をした事項に重点を置くということで通達を出しておりますから、まさにいま御指摘のあるような問題点が事故に関連しておる。ですから、これが総点検の大きな重点になるということは言うを待たないわけであります。
○田代富士男君 それで、私たちが現地へ参りまして一番先にお聞きした報告は何か。まず潮来の駅へ着きまして鹿島石油まで行くバスの中で聞いたことは、すべての証拠物件は警察に押収されております。何か聞けば、それは警察に押収されております。こういうことでわれわれが聞きたいものは、何にも出てきていないのです。だから警察が刑事事件の証拠品として押収したものの中には事故調査委員会が鑑定したいと思うものもあるはずです。また、中には急ぐべきものがあるのではないかと思うのです。たとえば、航空機事故が起きた場合にナット一つが日がたちますと原因解明に影響が出てくるから、即座にそういうものは検査されるというような体制に航空機事故のときにはなっている。今回は、問題の起きたパイプ、それも車の中では警察へ持っていかれましたという報告なんです。しかし、われわれが現地へ行きましたら、村田先生はごらんになった、シートカバーか何かにかぶされたまま現地に放置してある。それで、押収されて、要するに鹿島石油も手をつけるわけにはいかない、調査委員会もそれは手をつけるわけにはいかない、こういう点、いかがなものであろうか。われわれはちょっと理解できないのですが、これにはやっぱりそれぞれの省庁の方針というものもあるかと思いますが、こういう点は原因解明のためにはある程度協調をしていく面があってもいいのではないかと思うのですが、この点に対して通産省とこれは警察庁との関係だと思いますが、どうでしょうか。
○説明員(仁平圀雄君) 通産省からは何回か捜査協力について依頼がございまして、たしか五日の日の事故調査委員会の現地における調査におきましては、立入禁止の措置をしておる現場にも立ち入っていただいたわけでございますし、証拠品として押収しております問題のパイプ等についても検分していただいたはずでございますが、司法警察職員として刑事訴訟法に基づいて捜査活動をやっておるわけで、捜査中のものでございますので、やはり捜査に支障のない範囲内において事故調査委員会の調査につきまして御協力申し上げるようにいたしたいということで対処しておるところでございます。
○政府委員(神谷和男君) ただいまの御答弁のとおりでございまして、東京並びに現地で十分連絡をとりながら立入禁止区域等につきましても委員の先生方が十分調査可能なような措置を講じていただいております。さらに必要な今後の検査あるいは分析につきましても、警察においてもいろいろな分析等の必要があるかと思いますが、双方において密接な連絡をとりつつあるところでございまして、むしろ連携によってできるだけ効率的な原因究明を図ってまいりたいと考えております。
○田代富士男君 そこで、三月三十一日の事件が発生して以来、警察はどのような捜査をしてこられたのか。認知状況、捜査体制、捜査方針、捜査状況等について、現在発表できる範囲内で結構でございますから、発表してください。
○説明員(仁平圀雄君) 先ほど申し上げましたように、関係者からの事情聴取、それから現場検証、それから鑑定、これを捜査重点といたしまして現在捜査中でございまして、これまでに関係者からの事情聴取といたしましては百十数名の方から事故発生時の状況等を中心に一応の事情聴取を終了いたしております。現場検証につきましては現在も引き続き継続実施中でございます。また、鑑定につきましては、いかなる事項を鑑定に付すべきか、また鑑定先をどこにするか等につきましてただいま検討中でございます。 いずれにいたしましても、なるべく早い機会に捜査の結論を得まして、事故原因を解明いたしますとともに、関係者の刑事責任の有無を明らかにいたしたいと思っております。
○田代富士男君 それで、私がいま協力をしていただければもっとよい結果も出るんではないかと思いますが、一つの今回の事件を通じて申し上げますと、地元の消防署からの事情をお聞きしたときに、報告書では事件の報告を受けたのが二十時五十五分であると書かれてあるけれども、これは十分間の違いであります四十五分というふうに訂正をされたと私は記憶しておりますが、一方警察への通報は付近住宅の者が一一〇番で八時二十九分に警察では認知されているわけなんですね。八時二十九分でございます。消防は八時四十五分。こうした場合、警察と消防とは同時に通報をお互いに間髪を入れずやり合うというようなことになれば、消防の出動ももうちょっと早くこれは出動できたのではないかと私は、結果論でありますけれども、このように思うわけなんですが、こういうような警察と消防の災害時の横の連携というものはどういうようになっているのか。今回期せずともそういう時間の食い違いがある。これは今回はどういう横の連絡をとられたのか。そこらあたり御説明いただきたいと思います。
○説明員(山越芳男君) 地元の消防本部といたしましては、確かに通報を受けた時点は先生御指摘のとおりでございますが、現地の話といたしましては、二十時二十九分に爆発音を聞きまして、それによって火災を確認いたしましたので、直ちに出動をしたところでございます。 なお、平時から警察と消防とは相互に協力をするということでそれぞれ現地において協力体制を組んでいるところでございます。
○説明員(田中和夫君) お答えいたします。 警察の方に連絡の参りましたのは二十時二十九分でございまして、このときにはすでに消防の方も御存じだろうということでもって、あえて連絡はいたしませんでしたけれども、普通はよく連絡しておるところでございます。ただ、先ほど申し上げましたように、連絡したという記録はございません。
○田代富士男君 一言言えば、信頼の盲点ということがよくありますから、今後のひとつ対策に参考にしていただきたいと。多くは語りません。 そこで、もう私の質問時間が過ぎてしまいまして、高圧ガスの保安規則の問題あるいは消防法の問題等で質疑をしようと思いました。これは次回に譲りたいと思いますが、最後に、この事故が起きまして、今後の事故が起きた場合のときのために役立ててもらいたい立場から私は一つ申し上げますと、私たちが現場から帰るバスの中で、かなり離れたところでございましたが、当日はこの近くまで車が渋滞で、会社へ行かなくてはならない一番大事な人も身動きとれなかった、また住民の人も逃げなくちゃならない場合もやし馬といいますか、どういう車であるのか、これは大変な渋滞でありました、こういう説明を受けました。 そういうことから、私はこれはあの鹿島石油が片方が海であるという一方通行で迂回路がないという面もあるかと思いますが、こういう東京あるいは大阪という大都市においては、ここでたとえばニュージャパンでこの前火災事故が起きたときには、もう新宿の四谷三光町のあたりからそういう交通規制がなされたというくらいに、たちどころにそういう態勢が組まれるけれども、まだ大都市地帯でない過疎地帯における防災に対する交通整理の対策といいますか、そういう面が欠けているのではなかろうか。特に臨海工業地帯あるいは石油コンビナートを控えたところ、こういうところについてはあらゆる事故を想定しまして、そのときに地域住民あるいは会社に関係のある人が速やかにそういう動きのとれるような対策を講じておく必要があるのではないかと思いますが、これは今後の参考のために申し上げたい点。これは現地へ行ってきてわれわれは痛感しました。 それからもう一つは、電話ですが、電話が一時不通になった。電話をかけても通じない。これは私は、この前の宮城沖地震の仙台市における電話も不通になったというようなことを聞いておりましたが、そのときに、本当にこれをただ単なる宮城の地震だけに限らず、今後のことに参考にしようと思うならば何らかの対策をここでも講ずる必要があるのではなかろうかと思うわけなんです。そういう点につきまして私は、提言といいますか、そういうものを含めまして最後に答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○説明員(岡村健君) 今後この種事故が発生した場合、何といっても先生御指摘のように、できるだけ早く警察官が一人でも多く現場に到着して避難誘導あるいは緊急自動車の通行の確保、こういった諸活動が的確に行われるよう対処していかなければならないと存じております。そのため警察官の招集あるいは出動等につきましてさらに検討を加えてまいりたいと、このように思っております。 石油コンビナートを管轄する都道府県警察におきましては、鹿島の場合に限りませず、石油コンビナートの火災あるいは爆発などの重大事故に備えまして、防災計画に基づいて関係機関と緊密な連携のもとに計画を立てまして、平素から地域の実査、あるいは交通量の調査などの実態把握、あるいは通信訓練、部隊の招集訓練などをやっておるところでございますけれども、今後とも今回の事故を教訓に踏まえまして警備計画の見直しをしてまいりたいと、こういうふうに思っております。
○説明員(中原道朗君) 今回の事故、また先生ただいま御指摘の宮城沖地震にかかる事故、さらに種々私ども事故を経験しておりまして、十分対策というものについて常日ごろから意を用いておるところでございます。 ただ、まあ残念なことには、電話のメカニズムといたしまして、事故が起こったりあるいは何かありましたときに集中的に通話が発生いたしますということになったときには非常にかかりにくくなる、これはやむを得ないことであります。しかしながら、こういう事態になりましても実は緊急通話、その他大事な通話というものは必ず発生するわけでございますので、こういうものだけは最低通話ができるように確保するというために、そういう混雑いたしましたときに限りまして一般の利用を若干制限をさしていただきまして、それゆえにトータルとして通話が最大に生きるような措置というものを十分講じておるところでございます。 今後とも先生の御指摘をちょうだいいたしまして、十分さらに意を用いまして、より万全に近い状態というものを作り上げさしていただきたいと思います。よろしくまた御指導をちょうだいいたしたいと思います。
○田代富士男君 最後です。 安倍通産大臣に最後にお願いしたいのですが、四月の一日の委員会の折にも私は防災という立場から全国のコンビナートの総点検を申し上げまして、四月七日から実施されておりますけれども、今回の事故を通じまして大枠こういう新聞にも報道されましたようなことは、調査委員会がまだ原因究明していないというところでありますけれども、私はそういうこともあり得るんじゃないかと思いましたから、端的に、全国十二カ所のその基地に対しましては厳重にやっていただきたいということを、いま質疑を通じてお願いをいたしました。これを再度要請をしたいと思います。 それと同時に、今回質問するに当たりましていろいろな資料要求を通産省にお願いしましたが出てきません。こういう点については、われわれは憎くて質問しているんじゃないのです。やはり人命尊重という防災のためから質問しているんですから、ある程度の資料を出していただくようにお願いしたい。 この二点をお願いしたいのですが、最後に大臣の今後のこのような問題に対する防災の決意をお聞きして終わりたいと思います。
○国務大臣(安倍晋太郎君) 今回の事故に当たりまして、参議院の商工委員会の委員の皆さん方がわざわざ現地を視察していただき、事故の原因等につきまして直接みずから御調査いただいたことに対して、心から敬意を払っております。 いま田代委員から、そうした現地の、みずからの調査等に基づきましたこの疑問点とか、それからいろいろの御判断に基づいての御質問があったわけでございます。こうした御質問等はまさにわれわれ各省庁、非常に大きな参考になったと思っております。やはり、まずこの事故の原因を明らかにして、そうして再びこうした事故を起こさないということが大事であろうと思いまして、いま事故調査委員会で政府としても全力を挙げてその真相の究明に努めておるわけでございます。できるだけ早くこの事故原因を明らかにして、そして今後の対策に資したいと思っております。 なお、いろいろと各委員から御指摘の資料等につきましては、できるだけおそろえをして御提示をいたしたい、こういうふうに考えております。
○委員長(降矢敬雄君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、散会いたします。 午後三時三十八分散会 —————・—————