社会労働委員会 第5号
- 発言数
- 331 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1982/04/01
会議録
○委員長(粕谷照美君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。 昨日に引き続き、昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生省所管、労働省所管、医療金融公庫及び環境衛生金融公庫を議題といたします。 これより質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○石本茂君 私は、国民の健康づくりについてまずお尋ねしてみたいと思うのですが、今日私ども、若い者も年寄りもいつも元気で健康で生きていきたいと皆願っておるところでございますが、ちょうど昭和五十三年度から国民の健康づくりが始まったと思うんです。 当時食生活の問題――要するに成人病が非常に多発をしております。いまもおります。それから出産適齢期の婦人が非常に高度の貧血症であるとか、あるいはまた小児に糖尿病あるいは腎臓病などが多発しているというようなことなどが原因であったかと思うんですが、食生活の改善に重点が置かれたと私は思っておるわけでございます。 この食生活の改善につきましてどのような対策がとられ、今日どのような成果が上げられておるのか、まずお尋ねしたいと思います。
○政府委員(三浦大助君) 地域におきます食生活の改善指導につきましては、一つは栄養士によります保健栄養学級の開設、こういうのがございまして、ここで健康教育をやっておるわけでございます。それから二つ目は、在宅栄養士を活用いたしまして、市町村レベルにおきます栄養改善事業というのを実施してきております。それから三つ目が、民間のボランティアでございます食生活改善推進員による活動、これは婦人を主とした活動でございますが、こういう活動の支援などございまして、さまざまな施策を講じてきておるわけでございます。 最近の国民栄養調査の結果によりますと、国民の栄養状態は、平均的にはほぼ私どもが求めている栄養所要量を充足しているというふうに結果は出てきておりまして、特に中でも婦人の貧血とかあるいは中高年齢層の肥満につきましても、かなり減少傾向を見ているという結果がはっきり出てきておりまして、これまでの地域におきます、先生御指摘の食生活改善のためのいろんな活動がかなりな成果を上げてきているというふうに私ども見ておるわけでございまして、これから特に高齢化社会を迎えようとしておりますので、食生活と関連の深い成人病の問題の重要性も増しておりますので、今後も健康づくりの一環として、国民の食生活の改善のための各種の事業を精力的に展開していきたいというふうに考えておるわけでございます。
○石本茂君 よく理解さしていただきましたが、私なども年をとって太っておりますものですから、よく周囲から、御飯を食べるなどか塩気のものを食うなとかってやかましく言われておりますが、そうしたことも大変必要ではございましょうが、たとえばどういう食品をとったらどういうものが出るんだというようなことを、一般家庭の生活をしている者にもわかりやすく指導の体制づくりをしてほしいなと実は願っているわけでございます。 そこで、もう一点お聞きしたいんですが、加工食品がいまちまたにあふれていると思うんです。もちろん一般の自然食品もございます。こうしたものにつきましての製造過程における監視体制、これは厳密に私は守られていると信じておるわけでございますが、店頭に並べられております時点におきまして、監視が行き届いておりますのかどうか。保健所が所管しておられると思うんですが、私は何か人手が不足なように思えまして、やや心配をしている一人でございますが、どんなものでございましょうか。
○政府委員(榊孝悌君) お尋ねの食品の安全を確保するための対策でございますけれども、いまお話にございましたように、これは全国の保健所等に食品衛生監視員が配置されておりまして、五十五年末で六千五百二十八名ほどの監視員が配置されております。 で、御心配の店頭あるいは実際販売する場所等につきましても監視が行われているわけでございますが、安全性を確保するために必要によりまして収去試験等も行いますし、あるいは試験検査というのを行いまして、食品の安全性の確保ということにつきましては、きめ細かい対策を講じているというのが実態でございまして、今後もさらにやはりこの強化には努めていきたいというふうに思っております。
○石本茂君 さっき申しましたように、食生活の改善対策を通しまして、私が心配しておりますのは、こういうふうな加工食品がいっぱい出回っておりますし、それから店頭しか知りませんけれども、非常に色の鮮やかなものも並んでおりますし、特にたくあんなど非常に黄色くて、食べてみましても塩気が多いせいもございまして、時には何か苦みがあるようなものもあるものでございますから、その辺のことにつきまして、許容量というものはこれで十分だということかもわかりませんけれども、毎日毎日口にする食品でございますので、私は今後一層、ほんとに安心して店頭から求められる食品が並ぶことを期待し希望してこういうことを申し上げてお伺いしたわけでございます。 そこで、もう一つお尋ねしたいのは飲食業でございます。建物とか設備などにつきましては、かなり厳しい調査が行われておるようでございますが、実際業務の運営面におきまして、その業務を行う者の中に管理者といいますか、指導者といいますかわかりませんが、栄養士とかあるいは調理師の資格を持たなければならぬというような何か条件があるんでございましょうか、何もないんでございましょうか。
○政府委員(榊孝悌君) お話しの特に飲食店営業というふうなのは、直接そこで皆さん方が食べられる場所でございます。そういったことから、この営業につきましては、もちろん許認可に当たりまして、各都道府県知事が定めております施設基準というふうなものもあるわけでございます。そういうふうなものに基づきまして許可がされるわけでございますけれども、いまお話がございましたような、そういった飲食店営業の一つの管理運営の基準というふうなものも、これは必要でございまして、これは各都道府県知事が食品衛生法の第十九条の十八に基づきまして定めるというふうな形になっておるわけでございます。 その中で、特に飲食店の場合は、食品衛生に関する責任者というふうなものが考えられておりまして、これは食品衛生責任者を定めなきゃならないというふうなことになっておるわけでございますが、特に調理行為に対していろいろ講すべき衛生上の措置、そういうふうなものを重視しておりまして、いまお話がございましたような調理師あるいは栄養士さんというふうな、そういう方をできるだけ充てるようにというふうな形で営業者を指導しているというのが現在の段階でございます。
○石本茂君 大体様子はわかりました。 で、私は、また細かいことを申しますが、大企業とかレストランとか食堂という堂々としたものもあります。規模の大きなものもありますし、非常に小さな、一人で営業しているような飲食店もちまたにはたくさんございます。薬とは違います、食べる物は。薬とは違いますけれども、やはりそうしたところにおきましても、実際営業にタッチする人は何らかの食品に関する知識というものを持つ必要があるんじゃなかろうか。ただいつでも何ときでも、うどん屋を開いたりあるいは飲み屋を開いたりというようなことが、当然それでいいのかもわからないけれども、一般大衆の立場に私もなって心配だなと思うものもあるものですから、こういうことをお尋ねしたわけでございますが、今後一層監視、監督といいますか、そういうものを続けてほしいと思います。 なお、大臣にお尋ねしたいんです。これは私の本当に素人の老婆心と思いますが、何でこのようにがんが多いんだろうかということを思うんです。結局、これはやっぱり、環境もございますが、食物、毎日食べております食物の影響が非常に多いんじゃないかと思うんですが、これは愚鈍な意見でございましょうか、お尋ねいたします。
○国務大臣(森下元晴君) いま石本議員からいろいろ健康づくりの問題に絡んで、食生活の問題に触れられた御質問がございました。そして結論的には、食品衛生とがんとの関係というようなお話もございましたが、私も、やはり人間生活の目的は幸せの追求、そのためには健康である、健やかに長生きをするということでございますが、がんの患者が非常に多くなっておる、またその死亡率が非常に高い、いまの医学をしてもなかなかこれの克服ができにくい状況でございまして、その原因等についていろいろ検討されておりますけれども、やはりこの食品、特に刺激性のある食品ですね、この前もいろいろたばこの論議がございまして、がんと結びついておるというような話も聞きましたけれども、たばこばかりじゃないと思うんですが、食生活とがんとの関係、私は詳しいことは専門家じゃございませんから知りませんけれども、何か因果関係があるような気もいたしまして、健康を守るために、健康づくりのためにも食生活で厚生省としてもよく指導をすべきであると、こういうことでございます。
○石本茂君 御意見本当にありがとうございました。 そこで、住民の健康管理とか、それからまた健康診断とか、あるいは相談だとか保健指導だとか、いろんなことがあわせていままでも行われてきたし、現在も行われているし、将来さらに充実していくと思うのでございますが、県単位であります保健所の果たす役割りの領域と、それから市町村が持っております保健センターというところの役割り、これに何か明確な違いがあるのでございましょうか、お伺いいたします。
○政府委員(三浦大助君) 保健所と申しますのは、市町村に対しまして、事業計画の作成に関する指導、あるいは施設設備等を貸し付けるとか、あるいは保健婦のような技術職員の要員の派遣、こういうものを地域の実情に応じまして、積極的に技術協力あるいは支援を行っていくべき機関だというふうに私ども考えておるわけですが、今度老人保健法案が施行になりますと、保健所というのは、こういう仕事に対して市町村からの委託を受けたり、あるいは離島や僻地等を抱える市町村につきましては、市町村にかわって事業をやっていかなきゃならぬという非常に重要な役目をこれからしょっておるわけでございます。 市町村保健センターにつきましては、市町村が行うこととされています母子保健問題あるいは成人病予防とか、あるいは老人保健、こういう対人保健サービスの中で、住民の日常生活に密接に関係する部分の拠点になるということでございまして、あるいはまた地域住民が健康問題について自主的に行うような各種の集会に利用される施設であると、こういうふうに考えておるわけでございます。 保健所は全国に八百五十五カ所、それから市町村保健センターにつきましては、五十三年度から整備を進めておりまして、五十六年度末で約四百カ所整備を進めておるわけでございますが、これから老人保健制度の発足に伴って、市町村におきます保健事業の実施の場として一層活用が行われることになりますので、これから五年間ぐらいにひとつ千カ所ぐらいに持っていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○石本茂君 よくわかりました。 そこで、老人福祉対策についてちょっとお伺いしておきたいんですが、高齢化が急ピッチで進行しております現在でございます。昭和五十七年度は在宅老人に対する施策に重点を置くこととされておりますことは、これは時宜を得た措置だと私は考えておる一人でございます。そこでお聞きしたいのは、昭和三十七年度から家庭奉仕員派遣事業が開始されました。そして、さらに昭和四十六年度に老人介護人派遣制度が設けられまして、そして今日にきたと思うのでございます。ところが、本年の十月からこの介護人派遣制度を廃止しまして、家庭奉仕員派遣事業一本に統合するというようなことになっておるのでございますが、この場合問題はないのでございましょうか。 このことをお聞きしたいし、またあわせて、この派遣対象を拡大するということも言われております。それからまた中には、税等の問題を含めて有料で派遣することもいたしますというようなことも書いてあります。きょうは四月一日ですから、本年度の増員など、それから五年計画で約一万五千人でしょうか、増員するということになっていますが、この人員でこの仕事が完全にできるものでございましょうか、お伺いいたします。
○政府委員(金田一郎君) まず、お尋ねの第一点の介護人派遣事業のことでございますが、現行の介護人派遣事業は、一人暮らし老人等の病気などによります臨時的な介護需要に対処するものでございます。これは御承知のとおりかと思います。家庭奉仕員の派遣事業は、寝たきり老人等の常時の介護需要に対処するものでございます。 で、今回、家庭奉仕員の増員を、ただいま先生おっしゃいましたように、大幅な増員を図ったわけでございますが、今回は利用者の多様なニーズに対応いたしますために、その勤務体制の弾力化を図りまして、臨時的な介護需要にも対処していくような体制にしたわけでございます。そういったことにいたしましたために、介護人派遣事業を別建てとする必要性がなくなりました。したがいまして、この実施時期であります五十七年十月から介護人派遣事業を廃止して、家庭奉仕員派遣事業に吸収することにしたものでございます。 それから次に、家庭奉仕員派遣事業の派遣対象拡大をいたしましたことでございますが、今回家庭奉仕員派遣事業を所得税課税世帯まで拡大したわけでございますが、その主な理由といたしましては、第一点は、寝たきり老人等の介護サービスは、既存の家政婦業務に比べますと困難性がございますので、なかなかこれを私的な契約等で得ようといたしましても得られないというのが第一点でございます。 また、第二点といたしましては、先生も御承知のように、最近の社会福祉事業の傾向といたしまして、老人福祉もそうでございますし、あるいは身体障害者福祉もそうでございますが、施設対策からむしろ家庭対策へという傾向がございます。ところが現在、たとえば老人の特別養護老人ホームあるいは身体障害者の療護施設、こういったところの入所は、所得の大小を問いませんで、その者及び世帯の所得状況に応じましてある程度の負担をしていただく、そのかわりすべての階層の方に入所していただくということになっております。これに対しまして、家庭奉仕員は、現在所得税非課税世帯だけでございますので、所得税が課せられてる世帯につきましては、こういったホームヘルパーの派遣をしてもらえないということになりますと、結局いきなり施設、特別養護老人ホーム等に入れざるを得ない。そういう状況もございますので、こういった理由によりまして今回拡大したということでございます。 なお、費用負担につきましては、所得税非課税世帯は従来どおり無料というように考えております。それから所得税額大体三万円程度までの世帯、これはおおむねでございますが、老夫婦で年間所得三百三十万ぐらい、月額収入、十二で割りますと、大体月額三十万近い世帯、そういった世帯以上の世帯は全額を御負担いただきまして、それ以下の世帯は二分の一を御負担いただく。大体そういう考えでございます。
○石本茂君 介護人、派遣される人でございますが、たとえば寝たきりといいますと、病気ではありませんけれども褥瘡ができましたり、看護という立場から考えましても、かなり専門的な知識が必要な場面があると思うのですが、何か特別な指導といいますか、教育といいますか、そういうものが行われているのでしょうか。
○政府委員(金田一郎君) 今回大幅に増員する機会に、私ども各市町村等に対する指導の方針といたしまして、従来からある程度やっておりますが、家庭奉仕員に対する訓練、特に家庭奉仕員は通例の家政婦と違いまして御老人のもろもろの御相談にも応じる、あるいは家政婦以上の細々とした仕事をやっていただくわけでございますので、そういった訓練、それから場合によりますと、何人かの家政婦につきましてさらに指導する職員も考えていきたい。こういったことをいろいろ盛り込みまして指導いたしているわけでございます。
○石本茂君 ちょっと手前みそのことを言いますけれども、私はもちろん介護人の今後まずまずの増員は絶対必要であると思いますが、あわせまして、病院とかあるいは特別養護老人ホーム、これは施設には限界がございますので、今後ますます在宅老人がふえていくし、あるいは疾病など持つ人も在宅するようになると思うのでございますが、この場合に、近い将来考えていかなきゃならないんじゃないかと私が思いますのは、訪問看護制度のようなものもあるいは取り入れていかれるべきではないかなと思うのですが、御見解いかがでございましょうか。
○政府委員(三浦大助君) 訪問看護制度につきましては、いま御審議いただいております老人保健法案の中にもございますが、これから新しい老人保健制度の発足を機に、訪問看護制度、これは積極的にやってまいりたいと思っておりまして、五十七年度予算案の中にも、特に寝たきり老人に対しまして訪問看護をやってもらうということで、退職保健婦の雇い上げの費用が含まれておるわけでございます。
○石本茂君 退職保健婦、OBの起用ということですが、これはそういうものを目的にもされているわけでございますね。と申しますのは、先ほど局長ちょっと申しておられましたけれども、今度老人保健法案がどうなりますか、私よくわかりませんけれども、ことしの十月から法律が実現されるということも含めまして、そして保健婦の増員が図られていくということになると思うのでございますが、その場合に、さっきもちょっとお尋ねをしましたんですけれども、保健所に所属する保健婦の役割りと、それから市町村に所属する保健婦の役割りでございますね、これには何か相違といいますか、何か変わったものがあるのでございましょうか。それとも仕事は全く同じだということでございましょうか。この機会にちょっとお尋ねしておきたいと思います。
○政府委員(三浦大助君) 保健婦というのは、住民の健康相談あるいは家庭訪問、あるいは衛生教育を通じまして、地域の保健活動の中心的な役割りを果たしておるわけでございますが、現在保健所に約七千六百人、それから市町村に約七千八百人の保健婦さんがおるわけでございまして、この両者の役割り分担につきましては、保健所の保健婦につきましては、管内の市町村の保健活動に対する協力支援を行うということがございます。そのほかにまた精神衛生とか、あるいは結核対策、あるいは未熟児の訪問指導、こういう広域的な問題、また非常に専門的な技術を要するものに保健所保健婦の活動の重点が置かれておるということでございます。 一方におきまして、市町村の保健婦と申しますのは、老人保健とか、あるいは成人病対策、あるいは母子保健対策、こういうものの中でも特に住民生活に密着した基礎的なサービスを重点に置くべきものというふうに私ども考えておるわけでございまして、しかし地域によりまして両者の配置状況に大変著しい差異がございます。特に保健帰の未設置市町村というのが三千二百二十五市町村の中で約四百五十八といいますから、約一四%ぐらいが保健婦を置いてない市町村があるという事情もございますので、当面、地域ごとに保健所と市町村の保健堀が十分連絡を取り合って、相互に補完し合って地域保健活動を推進していく必要があるんではないかというふうに考えておるわけでございます。
○石本茂君 ちょっとこれは愚痴な質問でございますが、いま局長の申されましたことは、現時点では十分に理解できるわけでございます。ただ、将来ふえていく保健婦の在籍がほとんど市町村になるであろう、これは私の考えでございますが、ということを考えます。そうしますと、要するに県職員として働く保健婦と市町村職員として働く保健婦の実際の役割りというものは、これは住民とともに健康福祉の問題で働くわけでございますから、そういう時点で違いがあるのはおかしいのでございますけれども、国と県とそれから地域、この三つの接点の時点、要するに保健所という場で保健婦業務の体制づくりといいますか、指導体制といいますか、そういうところに重点を置くのは保健所ではないだろうかというような意見も出てきているわけでございまして、同じ職務をする者が片一方は県職員で片一方が市町村職員であるというようなところに納得できないというような見解も、ごく一部でございますが、あるものでございますから、こういうことをお尋ねしたわけでございます。 以上のような見解について大臣の御所見、大変失礼でございますけれども、同じ能力識見を持っている職員が片方は県職員であり片方は市町村職員であるということについて、このままで行くべきであるのか、将来は何か考えるべきであるのか、どういう御意見をお持ちでございますか、お尋ねしておきたいと思います。
○国務大臣(森下元晴君) 老人保健法の考え方は、いま種々石本委員からもお話しされたし、またそれに伴いまして、御老人の方々の看護、特に寝たきり老人の方々の在宅福祉のための保健婦さんとか、また派遣看護婦さん、またホームヘルパー、いろいろそういう制度を盛りだくさん計画しております。その中で、県の職員である保健婦さんと市町村の職員である保健婦さんというようなことで二つの種類に分かれて、それがうまくいくかどうかというようなお尋ねだろうと思うわけでございまして、いろいろその点私どもも心配もしておりますし、その機能が十分行われますように、また十分連絡調整ができますように、やはり厚生省としても指導をいたさなくてはいけない、このように実は考えております。御指摘の御心配はございますから、そういうことがなくなるように、ないように運営面でよく指導をいたしたいと思っております。
○石本茂君 どうもありがとうございました。 そこで今度は保育についてちょっとお尋ねをしておきたいと思うのでございます。五十七年度から保育所の機構の中で長時間保育と夜間保育が実施されることになりました。個所数は限定しておりますが、これはもちろん母親の就業体制の多様化ということをも含めて、それからまた非常に問題になりましたベビーホテル等々の問題も含めて、これが実現したものだと思っておりますが、これは当然のことであったと考えます。 そこで現在、長時間保育のことでございますが、保育所側に聞きますと、勤務体制上に無理があると。それから預ける親の側にいたしますと、夜の勤務時間が深夜に及ばない十時までとしましても、連れに行くのはどうしても十時半か十一時ごろになるんだと。両方の面で運営面で大変無理があるように思うという意見をよく聞くのでございますが、それはどういうふうにお考えになっておりますかということ。 それからもう一つは、ベビーホテルの解消を図るということは、これは非常に困難な事態だと私は思っております。この問題を解消じゃなくて緩和していくためには、二つのことがあるように思うんです。その一つは、年度当初に各保育所は定員を満杯にいたします。そうすると、年度途中の入所希望者がとても受け入れられないというのがいままでの経過でございました。これを緊急措置してほしいというのが常に保育所経営者の側の方から出ていた問題でございますが、これがなかなか実現できないで今日に至っているということ。 それからもう一つは、乳児保育の問題でございますが、これは親の収入によります対象の枠がございまして、預けたくてもちょっと預けられないという親がいっぱいおります。そうしますと、勢いベビーホテルなりあるいはどこかに預けなきゃならない。この枠の拡大につきましては、いままでも非常に当局も苦労されてきたし、私ども保育議員も苦労してきたわけでございますが、いっそのこと保育料の徴収の問題を別におきまして、この枠の撤廃ということができないものだろうか。この枠が設定されております限りは、これはやっぱりベビーホテルは盛んになっていくだろうという気がしてならぬわけでございます。 特に婦人の社会参加、今日まで勤労婦人が一生懸命に働けたのは保育所のおかげでございました。そういうことを考えまして、今後一層ますます婦人が社会の中に大きく出ていくと思うのでございますが、この二点のことについて、簡単で結構ですが、御見解を承りたいと思います。
○政府委員(幸田正孝君) 保育対策の問題でございますけれども、昨年おかげさまで児童福祉法の一部改正を実施させていただきまして、いろいろ問題はございますけれども、いわゆるベビーホテル問題に対する対応策について前進が図られたわけでございます。 いま御指摘のございました延長保育なり夜間保育の問題でございますが、昭和五十七年度におきましては、夜間保育につきまして三十カ所、それから延長保育につきましては一千カ所を予定をいたしまして、それぞれ必要な予算を計上いたしたところでございます。 ただ、延長保育につきましては、現在おおむね五時ないしは六時で保育所が打ち切られておりますものを七時程度まで延長をするということで、特に大都市周辺における通勤時間の延長に対応いたすものでございますけれども、夜間保育の問題につきましては、いま御指摘のとおり十時ぐらいまで実施をすると、こういうことで考えているわけでございます。もちろん職業、職種によりまして、十時を超えましてさらに深夜の勤務が必要な職種もございますので、私どもこれで十分であると、かようには考えておりませんが、とりあえず五十六年十月から実施をいたしました経過、途中でございますので、この夜間保育の問題を今後どうするかという問題については、その実情を少し把握をした上で考えてまいりたいと、かように考えているわけでございます。 それから二番目にお話のございました年度途中の入所の問題でございますけれども、従来、定員につきまして、かなり厳しいことを私ども言っておりましたのは事実でございますけれども、今後の運用方針といたしまして、多少の定員オーバー、おおむね五%ないし一〇%程度の定員オーバーというものは認めていくと、こういう弾力化を図っているところでございます。そういった意味で、ある程度の対応はできておると思いますけれども、御指摘のございましたような特にゼロ歳児の場合にはなかなかむずかしい問題があろうかと思います。 それから三番目に御指摘のございました乳児の問題でございますけれども、乳児の枠の問題、確かに御指摘のような問題がございます。ただ反面、乳児保育に要する経費が非常に高額でございまして、五十七年度で申し上げますと、一人当たり約八万五千円程度を考えておるわけでございます、これは国の基準でございますけれども。そういうことでございますので、そういった経費の負担の問題、特に保護者負担の問題、あるいは国の財政の問題等もございますので、枠の撤廃という問題についてはなかなか慎重な対応が必要ではないかと思っております。 いずれにいたしましても、ベビーホテル問題への対応の一環といたしまして、乳児中心にいたしました小規模保育所を昭和五十七年度にはさらに増設を予定いたしておりますから、そういったような問題も含めましてベビーホテル問題への対応というものを十分に考えてまいりたいと思っております。
○石本茂君 働く婦人にとりましては、本当に期待し希望しているのは保育所でございますし、また児童福祉法のたてまえからいいましても、子供が安全に育つ場所でございますので、今後精いっぱいに充実、向上していきますようにお力を注いでくださることをこの機会にお願いしておきたいと思います。 時間もだんだん来ましたが、次に労働省にお聞きしたいんでございます。きのうも沓脱委員がいろいろと指摘をしておられました男女差別の状況でございますが、勤労婦人福祉法ができました。これは昭和四十七年に成立しました。訓示規定でございますから、守ろうと守るまいとそれは自由でございますけれども、これが一体どの程度まで周知徹底しているのかどうか、ちょっと疑問を持っております。そのことについて、その成果をちょっとお聞きしたい。 それからもう一つは、この法律の第十一条に定めてあります育児休業に関することでございますが、これは労働省自身も、育児休業奨励金制度などを設けられまして、そして育児休業の奨励に踏み切ってこられたわけでございますが、年間このとられました予算をどの程度消費しているのかということをお聞きしますと、非常に低率でございまして、残念だなと思っている一人でございますが、たとえば今年度もかなりの予算が計上されておりますけれども、果たしてどの程度をこれは消化されるものか。二つのことをまずお尋ねしたいと思います。
○政府委員(高橋久子君) 先生が御指摘になりましたように、勤労婦人福祉法が昭和四十七年に成立しております。この福祉法は、婦人労働者が大変増加をしている、特にその中でも既婚婦人が増加をしているというそういう状況にかんがみまして、こういった婦人労働者が能力を発揮できるように、職業生活と家庭生活との調和を図るというようなことを目的にしているわけでございます。 私ども、この法律ができましてから、確かにこの法律にございますのは、事業主に、努力義務という形で、母性の健康管理あるいは育児休業制度の導入について規定をしてございますが、この法律の趣旨が十分に事業主に浸透しますようにいろいろと行政指導に当たって努力をしているところでございます。 特に母性の健康管理につきましては、専門家の方々にお願いをいたしまして、母性の健康管理指導基準というものを定めまして、その徹底を図りますために、専門の産婦人科のお医者様に母性健康管理指導医というものになっていただきまして、いろんな御相談に応じている、あるいは指導に出向いていただいているという状況でございます。 また、事業場に母性の健康管理推進者の設置を勧奨しておりまして、全国的に見ますと、かなりの推進者が設置をされております。この推進者を設置されました場合には、その資質の向上を図るために毎年セミナーを実施しておりまして、この母性の健康管理指導員の先生方から専門的な知識をこの推進者の方々に教えていただいておるというところでございます。また推進者は、任命されますと、自分の事業場における母性の健康管理状況について自主点検をするというようなことを実施しております。 育児休業制度の普及でございますが、法律が制定されましてから、私どもは奨励金制度を活用することによってその普及を図ってまいりましたが、まだその普及状況が十分であるというふうには申せないわけでございます。それからまた育児休業を導入している特定の職種につきましては、この利用を容易にするような助成給付金というものの給付を図っているというところでございます。 しかしながら、まだまだ十分ではないという状況がございますので、最近、育児休業制度の普及指導員というものを各婦人少年室に配置をするようにいたしまして、この普及指導員を活用することによって育児休業の普及を図っていきたい。特にこの普及指導員の活用によっても不十分ではないかという御指摘もあろうかと思いますけれども、まだ育児休業制度について事業主の方が十分に理解していないという面もあろうかと思いまして、五十七年におきましては、六月の一日から十日までを育児休業制度普及促進旬間というものを新たに行います。この促進旬間におきまして十分な指導を徹底させていきたいというふうに考えているところでございます。
○石本茂君 いろいろあの手この手打っていただいておりますことに評価をいたしますが、勤労婦人福祉法の成果は上がったというふうに理解してよろしいですね。 それから次には、休業制度の奨励などを努力をされておりますが、いまちまたの声としましては、いっそのこと育児休業法の制定をしてほしいと。これは単なる訓示規定ではなくて、罰則を伴う法律をつくってくれという声もかなり出てきておるわけでございますが、このことについては大臣いかがでございましょう、こういう法律をつくることがいいのか悪いのか。あるいはこれはもっと慎重に考えなきゃいかぬのか。私どもは早急に法律を設定してほしいと考えている一人でございますので、御意見をお伺いいたします。
○国務大臣(初村滝一郎君) いまお尋ねのありました育児休業法の制定については、私どもも非常に大事なことでございますから慎重に取り扱っておるわけであります。大体、この育児休業制度というものは、働く御婦人自身の福祉の問題、あるいはまた次代を担う者のために私は重要な意義があると思う。そういう面から、私どもとしましても、いろいろな奨励金制度の活用によってこれを普及してきておるわけでありますが、将来ともども積極的にこの指導をやっていきたい。 そこで、お尋ねの法制化の問題でございますが、これは婦人労働法制全体のあり方を、いままですでに婦人少年問題審議会というのがありまして、そこに御検討をお願いしているところでありますが、そこでの十分な審議を経た上で具体的に検討してまいりたい、こういう考え方でございます。
○石本茂君 大臣の御見解を伺いまして大変喜んでおります。ぜひ私は近い将来に実現するべきであるし、してほしいとお願いをいたしましてこのことを打ち切らしていただきます。 最後に、時間を少し短縮しろということでございますのでお答えは要りませんが、私お願いしておきたいと思いますのは、男女平等問題をめぐりまして専門家会議が設置されました。そして平等の内容を検討して、この三月、きのうで終わりましたが、三月中にガイドラインを公布しますということであったわけですね、公表しますと。このことはどこまで進行しているのか。もう四月に入りましたので、今月中にはこれが公表されるのか。そのことをぜひ一日も早く公表してほしいということをお願いして、そして将来またさらに雇用に関する男女平等法という法律が必要であるならばこの法律も――あと両三年しかございません。「国連婦人の十年」も終わりますので、ぜひ促進していただきたいということをお願いいたしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。
○安恒良一君 私の持ち時間は八十分で、テーマが厚生、労働両省にわたってたくさんございますから、私もできるだけ簡潔に質問いたしますから、お答えの方もひとつ簡潔にお願いをしたいと思います。 そこで、けさほど新しく通告しました厚生省の高級官僚でありますところの舘山官房審議官の問題について残念ながら聞かざるを得ませんので、そのことについてまずお聞きをしたいと思います。 舘山氏の現在のポスト、それから二月、三月における出勤の状況。それからついでに聞いておきますが、私が新聞で知る限りにおいて、非常に特定の地域に出張が多いようでありますが、二月、三月で欠席をされた日数と、それから公費で福井に出張された日数、それからどういう用件で二月、三月福井に出張したのか、そのことをまず明らかにしてください。
○政府委員(吉村仁君) 舘山不二夫君は、現在公衆衛生担当の審議官をやっております。 現在、五十七年の二月の出勤状況でございますが、年次休暇が五日、これは給与の計算でまいりますと三・五日に相当いたします。それから出張が三日、それから週休二日制による休暇半日でございます。 それから三月の出勤の状況でございますが、年次休暇が六・五日、それから週休二日制による休暇が半日でございます。
○安恒良一君 月のうちの約半分は、いま聞くところによりますと、厚生省を離れておると思いますが、二月、三月はそういう状況ですか、大体。本省に出られた日は月のうちの半分しかありませんね。
○政府委員(吉村仁君) 二月が出勤の日にちが計算をいたしますと十四日に相なります。それから三月は十八日に相なります。
○安恒良一君 そこで、これは大臣にお聞きしなきゃならぬのですが、行政改革というのはそういう役所のむだを省こうということにこれはなっているわけですね。そうすると、この審議官のポストは、これは要らないんじゃないでしょうか。なぜかというと、月のうちの半分近く年次有給休暇をとったり出張したりということで、これはきょうの新聞見てもわかりますが、「公費で堂々事前運動」ということで、「行革しりめ、目に余る高級官僚」と、こういうことになっておりまして、いま大臣、私は二月、三月というのはお役所でも一番忙しいときだと思いますね。それはなぜかというと、国会で予算審議をしています。ですから、いつ局長以下関係審議官等は予算委員会に出席しなければならぬかということで、本当に役所の中でも一番忙しいときだと思いますが、そんな忙しいときに、いかに次の選挙の予定者であっても、月のうちの約半分を休んでおるということになりますと、この審議官ポストというのは、厚生省ではこれはもうむだだと、早速中曽根さんの方に報告して、このポストを減らされたらどうですか。私は行財政改革というのはそういうことだと思うんですよね、その点、大臣どうですか、このポストについて。
○国務大臣(森下元晴君) きょうの新聞を見ましてびっくりしたわけでございまして、第一面見出しで「行革しりめ、目に余る高級官僚」というような記事でございまして、役人が選挙に出ることについては、これはわれわれもとめるわけにいきませんけれども、総理が委員会でどなたかに答弁されましたように、やっぱり出る場合は堂々とやめて出なさい、こういうことでございますが、いま御指摘のように、月の半分も地元と言われるところへお帰りになっていろいろとやっておる。まことにこれは遺憾なことでございますが、私も十分これ――うわさ程度には実は聞いておりました。しかしながら、このように具体的に記事で見るのは初めてでございまして、この事実関係について十分調査いたしたい。 それと、いまおっしゃいましたように、こういうことができるんであれば審議官なんか要らぬじゃないかということについても、よくこれは検討しないと、きょう初めて聞いたばかりでございますので……。 以上です。
○安恒良一君 大臣、あなたは聞かぬことを先々言ったらいかぬ。私は、この審議官のポストは月のうちに半分もいなくても務まると。しかも本人は、業務に支障がないと、こう平然と言っているわけですよ。そういう審議官のポストはこの際、行財政改革のたてまえから言って、直ちにお減らしになったらどうですかと、そのことだけ聞いているんですよ。まだ聞かないことをいろいろ言うことないんですよ。これからいろいろ聞きますから。このポストはもう要らぬポストじゃありませんか。月のうち一番忙しいとき半分もいないようなポストをどうして持っておるんですか。行財政改革というのはそういうことをやることじゃないでしょうか。そのことについてのお考えを聞かしてください。
○国務大臣(森下元晴君) これは十分検討さしていただきます。
○安恒良一君 わかりました。 この審議官のポストは要るか要らぬかというのは、十分検討するということですから、また検討の結果を聞かしてもらいたい。 そこで、今度はこの中身に入るんですが、官房長、これは二月と三月に福井に出張させた日にちとその用件について言ってみてください。中身は何の用件で行ったのか、何日に何の用件で行ったのか。
○政府委員(吉村仁君) 二月は福井市へ二遍出張をしております。第一の出張は社会保険勝山病院落成式と公衆衛生行政視察ということになっております。それから二回目は、福井県の健康づくり研修会へ出席ということになっております。
○安恒良一君 それじゃ、時間ありませんから、後から詳細なことは文書で報告をください、いま言われたこと。 そこで、大臣にこれお聞きをしたいんですが、大臣はすでに先回って言われたんですが、私も高級官僚の方が選挙に出るなとは言いません、これは御自身の御都合でありますから。しかし少なくとも、総理も予算委員会で答えられているとおり、事前にそういう場合にはこれはやめて堂々とやるべきだと、こうおっしゃっています。あなたのこれは部下でありますが、こんなことをやっていることについて、あなたはどういうふうにお考えになりますか。月のうち厚生省におるのは半分しかおらぬ、あと半分は自分が立候補を予定している福井に、ほかに出張しているというならまだ仕事ありますけどね、福井ばっかり行っておるわけですから。そうして一番忙しいときに、年次有給休暇を二月も三月も――それは年次有給休暇はとる権利ありますよ。ありますが、お互いにいま国会で何が議論されているか、どうなっているかということを考えると、とるべき時期というのはあるはずですね、これは。 こんなことをやられておりまして、私はやはり総理が言われるとおりにこういう方々は早急にやめて、おやりになるなら堂々とやられるべきだ。またこういう方についてきちっとしたけじめ、処置をつけてもらわなきゃたまったものじゃありません、こんなこと。高級官僚が自分の地位を利用して、場合によれば公費で堂々と出張して事前運動ができる。しかも月のうちの半分しか本省に出てこないなどということは、これはもう狂気のさたですよ、これは。あなた、大臣、きょう初めて見たと言われますけれども、きょうは事務次官は出てきておりませんけれども、人事のあれは事務次官、それから官房長にありますが、ここらの点についてどう考えられるんですか、こんなことについて。
○国務大臣(森下元晴君) よく調査をいたしまして善処をいたします。
○安恒良一君 私はひとつぜひとも――いまあなたは調査してと言うけれども、官房長は事実を認めているわけですよ。二月に何日出た、三月に何日出だということを認めているわけですから、調査するまでのことじゃないんです。中身はっきりしているんです。役所に半分しかいなかったということは事実なんですよ、一番忙しい時期に。二月と三月の一番忙しい時期に役所に半分しか出てこなかったということなんですから。調査しなくたって、官房長はその事実を認めているわけですから。ですから、この点についてはけじめをきちっとつけてもらいたい。この点についてひとつもう一遍大臣の考え方をはっきり言ってください。私は、けじめをつける、つけ方は、総理もちゃんと言っておられるわけですから、総理自身が予算委員会の席上で答弁されておりますから、けじめをきちっとつけてもらいたい、どうですか。
○国務大臣(森下元晴君) 善処いたします。
○安恒良一君 それじゃ、この問題は、ひとついま申し上げたように、私はけじめをつけてくれと言っておきます。それから大臣は善処すると言われた。私はこの問題が、善処の仕方いかんによれば、さらに引き続いて今度予算の総括の段階で追及せざるを得ませんから、そのことの点だけは十分頭に入れて早く善処してください。このことだけ言っておきます。 じゃ、次の問題にまいります。同じこれも行財政改革に絡んで、私は効率的な利用ということも行財政改革の一つだというふうに思います。 そこで、御承知のように、国立病院医療センターですね、新宿にございますが、医療スタッフも東大系から派遣されて非常にりっぱな技術を持っておられる、施設も非常にりっぱな施設だ。そういうことで、あの病院に入院をしたいという希望者がかなりおりますが、なかなか希望どおり入院できない、こういうことを聞きます。 そこで、これも時間がありませんから、もうごく簡単に、私の方に表はいただいてますから、最近のこの職員の数と、それから入院のいわゆるベッド、それから患者数、利用率、それから収容可能な病床数、そういうことについてちょっと簡単に説明してください。
○政府委員(大谷藤郎君) 国立病院医療センターは、入院定床が九百十二床でございまして、トータルの職員数が六百四十人でございます。患者数につきましては、平均いたしまして六百二十五・二人、利用率が六八・六%、こういうことになっております。
○安恒良一君 あなたも私の質問をよく聞いて答えてくださいよ。そのほかに収容可能な病床数。
○政府委員(大谷藤郎君) 先生のお話しの収容可能な病床数というのは、大変むずかしい実は御質問でございまして、私どもの方では一応入院定床ということで各病院に歳出の予算を振り分けているわけでございますけれども、病院の方では入院患者あるいは外来患者等地域の実態、またその病院におきます高度医療の実態ということで、若干そこのところにずれが生じているところでございます。
○安恒良一君 ぼくのところに資料が来ているんだから、そのとおり答えてもらわにゃ困るわね。あなたのところので、入床可能数は、五十五年は六百八十八だ。なぜこのことを言っているかというと、これで利用率を見ると九〇・九%利用されているわけですよ。あなた、自分の方で資料出しておって、ぼくが聞いたら今度は数字言わないっていうのはどういうことですか。私のところに届いておる資料では九百十二。それから収容可能病床数は六百八十八と。そこで、利用率九〇・九でございますと、こういうふうに。これは間違いですか、この資料は。
○政府委員(大谷藤郎君) そういう意味では、収容可能病床数は六百八十八床でございます。
○安恒良一君 大臣、ちょっとこの点お考え願いたいんですがね。この病院は最初入院定床は千二ベッドで発足したんです。それを現在は、五十三年から九百十二に落としている。ところが現在、実際稼働しているやつですね、わかりやすく言うと、稼働できているのは、六百八十八しか稼働できないわけですね。入院患者が平均六百二十五ありますから九〇・九%。病院で病床の利用率九〇を超すというのはもう大変な状況なんですよ。入りたくても入れないということなんですね。 なぜこれが入れないのかということを私が聞きますと、結局看護婦さん等のパラメディカルワーカーが足らないために、ベッドは九百十二ベッドあるんだけれども、実際にベッドが稼働しているのは、六百八十八しか動かせないということなんです。こういうことは、私は率直なこと言ってむだだと思うんですね。なぜかというと、あれだけの施設を持ち、あれだけのスタッフを持って、りっぱな病院で入りたいという人がたくさんあるわけですから。だから入れるように人が足りなければ埋めなきゃならぬと思うんです。 ところが、なぜ私がこのことを取り上げたかというと、今回行財政改革で医療職まで含めて一定率でカットすると、こう言っておられるわけですね。いままでは医療職は別だったんですが、今回の行管庁の方針はそういうことになっているわけですよね。そうしますと、たとえばこんなところにおきましても、またカットされますと、さらにベッドが遊ぶことになるわけです。だから、私は行財政改革というのは、そういうのは行財政改革じゃないと思う。国民のニーズが高いところのベッドはやっぱり一〇〇%利用できるように人の配置がされて、有効的に活用されることが結局私は行財政改革だと思うんですが、この点について一つは、行政管理庁もきょうお見えになっていると思いますから、行政管理庁どういうふうなお考えをお持ちですか。そして、最終的に大臣、こういうことについてどう対処されるお考えですか。 私は私が言ったように、入院希望者が入院できるように、九百十二だったら九百十二がフルに稼働できるようなマンパワーがあってしかるべきだ。しかも、たくさんの人が待機をして待っているわけですから、あの病院に入りたいと待っておるわけですから、そういう点について行管庁と厚生大臣のお考え、特に厚生大臣はこれをどういうふうに対処されるおつもりですか。
○政府委員(佐倉尚君) 先生御指摘の医療センターの話でございますが、私ども臨時行政調査会の第一次答申を受けまして、医療職につきましても若干の削減をしていただくという政府全体の定員削減計画をつくっているわけでございます。その趣旨は、先生もただいまお話にございましたように、医療職につきましては従来やっていなかったんでございますけれども、医療職等の問題につきましても、できるもの、すなわちその業務を見直すことによってできる削減というのは若干はあるんじゃないかという考えのもとに、この第六次の定員削減計画をつくらしていただいたわけでございまして、特にその具体的などこの病院をどのようにしていくかということは、厚生省とも十分相談しながら、協議しながら決めていくわけでございます。第六次の定員削減計画の趣旨はそういうようなことでございます。
○国務大臣(森下元晴君) 行政改革の目的は、むだを省こうというのが目的でございまして、決して金を減らす、人を減らすのが主目的でないと私も聞いております。 そういうことで、国立病院医療センターにつきましては、国の代表的な病院の一つでございますし、いろいろいまお話ございましたように、かなり効率を上げておるということでございますので、この機能が十分に発揮できるように今後とも必要な増員については努力をいたしたいと思います。
○安恒良一君 行管庁の一般の方針を私は聞いているわけじゃないんですよ。私は具体的事例を挙げて行管庁として――九百十二のベッドがあるわけですよね。ところが、人手が足らないために現実に六百八十八しか稼働していない。ところが入りたいという人はもう一〇〇%近くおるわけです。そういう場合に、じゃなぜ入れないのかということになると、人手が足りないから入れないという場合に、それでもあなたたちはこんなところも削れと言っているんですかどうかと。また、そんなことが中曽根さんが言っておられる行財政改革の精神ですかと。私はむしろ、こういうところは九百十二のベッドをフルに稼働してやることが国民のニーズにこたえることになるし、りっぱな政府をつくることになるので、そのことについて行管庁に聞いているわけで、あなたたちの第六次の答申とか一般的な方針を聞いているわけじゃございませんから。何かお考えがあったら言ってください。
○政府委員(佐倉尚君) ただいま先生御指摘の医療センターの話でございますが、どの病院にどのように定員をつけていくかということは、厚生省において全体的な定員事情あるいはそれぞれの病院の業務の実態等を十分勘案の上、配分されているものと考えております。 なお、繰り返しになりますけれども、この定員削減計画に医療職というものを加えた趣旨は、先ほども申し上げましたように、こういう部分は非常に重要なものではあるけれども、いろいろ業務の見直し等によってできるものからやっていただくというのが基本的な趣旨であるということで、具体的な病院については、いま申し上げましたように、厚生省において十分勘案していることであろうというふうに考えております。(「そんな答弁要らぬよ。それこそ行政改革しなきゃならぬ。」と呼ぶ者あり)
○安恒良一君 あなたとやりとりしていると、いまちょっとやじが飛んでいるように、そういう答弁をするのがやっぱりぼくは税金のむだ遣いだと思いますよ。私がいま聞いていることは具体的なことを聞いた。あなたに、こういうふうにベッドが実際あるんですよ、ところが稼働しているのはこれだけですよ、入院希望者がこんなにたくさんいるんですよ、しかも施設はりっぱですよ、医療陣もりっぱですよと。 それを聞いているのに、あなたは、いや、そんなことは厚生省だと、こういうことです。私たちはもうあなたとのやりとりはここでしません。私はまずそんなところから行政改革をしなければならぬなという気がつくづくしますね、あなたとやりとりして。いま私は具体的な例をあなたに聞いているんですから。そうしたら具体例のところは逃げて、盛んに一般論ばかり同じことを答弁する。そういう行管庁からまず行政改革をしなければならぬかなということをつくづくぼくは考えました。 そこで厚生大臣、こんなばかなことで時間を使ってもだめだから、厚生大臣、私がいま申し上げたように、こういうところは、これだけのスタッフを持ち、施設を持ち、国民のニーズが高いところはやっぱりフルに稼働できるように。 それはなぜかというと、ここでちょっとお聞きしておきたいんですが、この前、日本航空の事故、ニュージャパンの事故があったときに、ここは救急活動をやりましたか。
○政府委員(大谷藤郎君) 今回の事故に当たりましては、救急患者を収容できる空きベッドを有しておりませんでしたことと、並びに消防庁等からもその場合に患者の受け入れの要請がありませんでしたために、その場合に患者の収容を行っておりません。ただし、日航機の墜落事故の場合には、事故の翌日に一人の患者さんを転送されて、収容いたしております。
○安恒良一君 うそを言ってはいけませんよ。ここは現在人手が足りないから救急のあれをやっていないんですよ。私は調査した上で聞いているんですからね。私は大臣、これだけの施設を持っているところは、当然まず救急活動の第一線に国公立は当たらなければならぬと思うんですよ。ところが現実に人手が足りないために、現在ここは救急の活動をやっていないんです、あれだけのスタッフを持ち、あれだけの施設を持ちながら。それはなぜかと調査しましたら、残念ながら人手が足らないためにやってない。そのことで、あのニュージャパンのときに国立病院が救急が受け入れられなかったということで、当時新聞に批判されたことは事実じゃないですか。それをいまになったら、消防庁から要請がなかったとかベッドがあいてなかったと。ベッドがあいてなかったわけじゃないんですよ。現実に残念ながら、やりたいんだけれども人手が足りなくてやれないと病院側は言っているんですよ。私はそれを調査した上できよう出てきているわけですから。 ですから大臣、やはり少なくともあれだけの国費を投じてあれだけのりっぱな施設を持ち、しかも医療スタッフも――医者についてお聞きしましたら、いま七十六人います。そのほかにいわゆる研修生というお医者さんがたくさんいるからお医者は何とかなる。ところが看護婦さん以下のパラメディカルワーカーが足らないために残念ながらヘッド九百十二あるがそれも稼働できない。また、ああいう事故が起こったときでも、当然救急の第一線に立つべき任務を持った病院だが救急がやれないということを病院側は嘆いているわけですよ。この点について私は、行財政改革というのはそういうところをきちっとして国民のニーズにこたえるのが行財政改革だと思うんです。そういう点で大臣、この点は善処していただけますか。
○国務大臣(森下元晴君) 非常に具体的なお話でございまして、私の方も私の方なりに調査等いたしまして努力をいたします。
○安恒良一君 それじゃ、国立病院医療センターが国の代表的な国立病院としての医療活動が十分できるように、救急を含めて十分できるように善処することを大臣にお約束していただきましたので、この問題はこれで終わります。 それから医務局長も少し前向きに物事を考えなきゃだめよ、君の答弁聞いておったら前向きに――私は決して人を減らせと言っているんじゃない。必要なものならふやすように、そのことで行管庁もわざわざ呼んできょう聞かしたわけだし、大蔵省も呼んで聞かしたんだから、前向きにひとつこたえてください、これから。そのことを申し上げてこの問題はこれで終わりにします。 次に、きのう前島さんとの間に、保険局長以下何人かの間にマッサージ問題のやりとりがありましたが、私は率直に申し上げて、労働省側は前島さんの御意見によって規定削除を約束されましたから、きょうは労働省側に質問予定しておりましたが、これはもうダブりますから省きます。 そこで、厚生省側にお聞きをしたいと思いますが、これは国会でこれまでも、きのうも取り上げられましたが、もう一遍なぜマッサージの項目を外したのがその理由を。外したというのは、これは丸めてありますね。「消炎、鎮痛を目的とする理学療法」に丸める、もしくは運動療法の方にもこれは甲乙表の中で丸めでありますが、この理由を聞かしてください。
○政府委員(大和田潔君) これにつきましては実は昨日も御答弁申し上げたわけでございます。 このマッサージにつきましては、これは患者の状態に合わせまして、個々の療法を体系的に組み合わせて行うということが、より治療効果を高めると考えられるわけでございまして、個々の療法を組み合わせた包括的な項目を設けて診療報酬点数を設定するということが、私ども必要であるというふうに考えたわけでございます。 さらに、従前からいろいろ御指摘のございました理学療法に係る診療報酬体系につきましても、これで適正化を図るというような趣旨からいたしまして、こういったようなことでいわゆる運動療法を含めました理学療法の向上と申しますか、昨日も申し上げましたけれども、これが点数を非常に引き上げたわけでございますが、そういった理学療法の拡充ということをいたしたわけでございますが、ただいま申しましたように、個々の療法を組み合わせた包括的な項目を設けるということが前向きの措置であるというふうに判断いたしましてそれでこのような措置をとったわけでございます。
○安恒良一君 私は素人じゃないんだからね。点数をうんと引き上げたと、こう言われていますけど、その結果どういうことが出てきているのでしょうか。 まず、御承知のようにマッサージはそれまで十二点でしたね。それに加えて電気療法、超短波療法、ホットパック療法などをやりますと、それぞれに十点当てを加算をしたわけでしょう。そして合計数十点になったわけです。あなたたちが丸める理由の一つとして、マッサージをやったかやらないかわからない、悪用がある、体の一部をちょっとさわっただけでマッサージになると。こういう意味で、一面には医療費の合理化ということで丸められたと思いますが、その副作用が出てきているわけです。 それはなぜかというと、新点数になってこれが三十点になりましたね。そうしますと、理学療法を何種類やっても三十点になりますから、マッサージをやろうとやらなくても、これ丸めてしまいましたから、どこか一つやると三十点とれるわけですよ。だから結果的に言うと、マッサージをやらないということの方向にどんどん行っているのであって、あなたたちは何か医療費のいわゆる合理化、節約の観点から言われていますけど、そういう今度は弊害が出てきておることについてはわからないのですか。その点はどうですか。
○政府委員(大和田潔君) ただいま先生おっしゃいましたのは、例の「消炎、鎮痛を目的とする理学療法」、これが三十点、これにつきましては、おっしゃいますように、これはマッサージをやってもよろしい、あるいはホットパークであるとか、あるいは温熱療法、それらのものをやってもよろしい。これは消炎、鎮痛を目的とするということでございますので、個々の患者の症状というものに合わせまして何をやるかということをお医者さんが判断をしていただくことが、これは言うまでもないことであるが、まず必要でございまして、その結果マッサージをやることによって、「消炎、鎮痛を目的とする理学療法」ということになりました場合に、マッサージをおやりになった場合に三十点が算定されるということになるわけでありまして、また、そうじゃない、温熱療法が必要である、温熱療法の方が妥当である、適当であるということであれば、温熱療法ということになるわけでございます。その場合に、ただいま申しましたように、「消炎、鎮痛を目的とする理学療法」ということで点数がカウントされる。 実は、もう一つ申し上げますと、先ほどちょっと申し上げましたけれども、いわゆる認定施設等で行われますところの運動療法、これは器械であるとか体操であるとか、そういったようなものを組み合わせて、これはこれからの理学療法のあるべき姿というようなことで、先ほど申しましたようなことで非常に点数を引き上げておる。この中にマッサージの占める割合というものは非常に高いというわけでありまして、ただしこれが先生御指摘のようにマッサージの表現がなかったためにいろいろ誤解を招いておるわけでありますけれども、そういったような方向で前向きの考え方をとっておるということでございます。
○安恒良一君 答えは簡単に、わかっているんだからね。 大臣ね、これいろんなこと言っていますけど、結局、理学療法というのが病院経営者といたしましては、同じ三十点なんですよね。そうしますと、器械で代行できるものは、マッサージ師を雇いますとやっぱり人件費がかかりますから、そこでマッサージ師を雇わなくても、この消炎、鎮痛療法の三十点はもらえるようになったわけですね。あとの方は人を雇わなくても主として器械を使うことによってこれはできることになっているわけです。 そこで、りっぱなことを言いますから、じゃこの点数改正後どの程度視覚障害者が病院から職を奪われているのか、厚生省は実態を知っていますか。また、いわゆる視覚障害者というのは重度身体障害者だと思います、かなりですね。そういう意味から、労働省としても、この点数改正の結果どの程度重度身体障害者である視覚障害者が職場を奪われているのか、こういう実態について労働省は調査をしましたか。その実態について厚生省、労働省、両方から言ってください。
○政府委員(大和田潔君) ただいまの問題につきまして、私ども関係団体から話を聞いておるわけであります。全国病院理学療法協会であるとか、そのほかの団体でございますけれども、それらから事情を聴取をいたしておるところでございます。ただ、その場合にどれだけ職が奪われたかということにつきましては、その雇用形態であるとか、あるいは何と申しますか、請負の形態とか、いろいろございますし、なお具体的な数字というものは聞けないわけでございますが、なおそれにつきましても、私ども実態の把握に努力をいたしたいということでございますが、いまのところそのような団体の意見を、団体から実態を聞いておるという状態でございます。
○政府委員(関英夫君) 先ほどちょっと先生からお話のありました告示の廃止問題に関連して、厚生省と御相談する際に厚生省の方から情報を得ておりますが、私ども独自の調査はいたしておりません。
○安恒良一君 両大臣、お聞きください。全く怠慢です。 それはなぜかというと、すでに商業新聞は早々とこの実態について警告を発してます。去年の十二月七日の毎日新聞、十二月九日の毎日新聞、同じ九月二十九日の朝日等々では、このマッサージが外されたことによって視覚障害者が病院から職を奪われていると。国際障害者年、参加と平等、障害者の一番必要なことは、障害者は障害者として世間の中で働きたい、そのことが奪われているということを、それぞれ新聞は早々とこのことについて警告はされています。また国会の中においてもすでに、きょう私が初めて取り上げたわけではないんですよ。ところが、労働省もですよ、労働大臣、厚生大臣、実態を知らないと言う、いまごろ聞いていると。 たとえばこの新聞を見ましても、全国病院理学療法協会の調べだけでも、約二十人の人がこれによって病院から締め出されたという。いろんなところからいま聞いているというんです、聞いているけどわからぬと言う。すでにもう新聞の方は去年の十二月七日の日にそういうことはもう出されているわけですよね。ですから、現実に起きてる実態についてお役人の皆さんはまだ実態を知らない。これでは対策が立つはずないじゃないですか、対策は。きのう一生懸命前向きに取り組みます、取り組みますと大臣一生懸命言っておったわね。実態を短らないでどうして前向きに取り組めるんですか。もうすでにいろんな新聞が心配をして警告を発してるんですから、それを受けたら直ちに、厚生省、労働省はそういう実態をお調べになるべきじゃないですか。どのくらいの人がそれによって病院から追われているのかと、現実に。知らないと言うのだから。私は、私ども新聞社からいただいた情報だけでもそうです。 それから私どもはすでに国立視力障害センター自治連絡協議会等々からも資料をいただいています。そういうものを見ますと、現実にこのことによって病院から追われている人が次から次に出ているわけでありますから、こういう点について、いまの点について厚生大臣、労働大臣、二人とも直ちにまず実態を早急に把握をしてもらいたいと思いますが、両大臣よろしゅうございますか。
○国務大臣(森下元晴君) きのうも前島議員から、視覚障害者のいわゆる守りの職域についての御質問、御意見ございました。いま御指摘が安恒議員からございましたので、実態把握のために全力を挙げることを申し上げます。
○国務大臣(初村滝一郎君) 聞けば聞くほどびっくりするわけでございますから、私も厚生省ともよく連絡をいたしまして、できるだけ実態調査をしてみたいと思います。
○安恒良一君 まず実態調査をして、最後に善処をお願いをしておきたいと思います。 そこで、次にお聞きしますが、ことしの三月全国の盲学校卒業の生徒に対して病院等から新規求人状況が非常に悪いと聞いてますが、この実態について文部省、厚生省、労働省、それぞれ実態をどういうふうに把握されてますか。
○説明員(西崎清久君) ただいま先生のお尋ねの点でございますが、盲学校卒業者について申しますと、たとえば五十六年三月卒業者の就職者は約二百人でございますが、そのうち専門的、技術的職業従事者として私ども区分いたしておりますが、これはあんま師、はり・きゅう師でございますが、百四十八人、約七〇%がそういう専門的、技術的職業に就職いたしております。この数字は五十六年三月でございますが、五十五年、五十四年それぞれ約七割と、七割ちょっとでございますが、それぞれ大体平均的にこういうふうになっております。 そこで、問題は先生おっしゃいます昨年の診療報酬の改定の点数改定によりまして、あんま師十二点が理学療法の方で三十点になるというふうなところで門戸が狭められるのではないかという点、ことし三月、まだきょう四月一日でございますが、私ども正確な数字を把握しておるところでございませんので、大変恐縮でございますが、学校関係者等の団体でも、この点を重視しまして、いろいろと調査をいたしたいというふうに言っておりますので、私どもこの点には留意いたしまして今後対処してまいりたいというふうに思っておる次第でございます。
○政府委員(関英夫君) 盲学校に対します新規求人につきましては、私どもの職業安定機関を通じて申し込まれるということが少のうございまして、学校直接でございますので、現在の求人状況を私どもまだ十分把握しておりませんが、最近視覚障害者の雇用というものも少しずつ伸びてきておりまして、まだ不十分ではございますが、今後とも努力いたしたいと思っております。
○政府委員(金田一郎君) 私から国立のセンターの卒業生の卒業後の進路の状況につきましてだけ、ただいまここに資料がございますので、お答え申し上げたいと思います。これは中途失明者の方々でございます。 五十六年の卒業者でございますが、開業が百二十三名、治療院とございますが、これは施術所に勤務ということだと思いますが、これが二十五名、病院が二十七名、その他が十二名、合計百八十七名という状況でございます。
○安恒良一君 これも時間ありませんから、私の方から言って、両大臣に最後に善処をお願いしておきたいんですが、北海道から九州までの国公立、公立の盲学校五十五について、病院からの新規求人調査を新聞社が実施していますが、昨年よりも減少というのが三十二校、半数以上ですね。昨年並みが十六校、それから昨年より増加というのはわずか七校しかありません。それから調査時点で全く求人がゼロというのが九つの県もあるわけです。これが実態塗んですよ。厚生大臣、労働大臣ね、それが実態なんです。それぞれいろんなこと言っているけれども。 ですから、私はすでに学校におる生徒自身が、現在在学中の生徒自身が、これじゃもう、せっかく自分は盲学校に行って最も安定した職場である病院勤務等を希望したいというのが、もう前途が暗くなったと、こう言っていまの在学中の生徒すら嘆いているというのが現状なんですよ。政治というのは、私はこういうことをきちっと見詰めるものは見詰めて対策を立てていかなきゃならぬと思う。 そういう意味から言いまして、いろんなことをきのう言われました。言われましたけれども、私は次の診療報酬改定の際には、このマッサージの項目というのは、丸めてしまうんじゃなくて、やっぱり復活をさせて明確にしておくと、そういうことがないと――いま丸めたからいいじゃないか、そしてあとは趣旨を徹底させるということをいろいろ保険局長は言われました。大臣も言われました。言われましたが、実態はこういうふうになっておりますから、この項目についてだけは、ひとつ厚生大臣、これは中医協にかかることですから、次の診療報酬改定の際には、私はたとえば消炎、鎮痛を目的とする理学療法の項目の中でも、マッサージならマッサージという項目はきちっと復活をさして、点数を明示するなら明示する。こういうことでなけりゃ、国際障害者年と言っておきながら、やっていることは現実と全く違うことをなっとったんじゃ、何のための国際障害者年か。また重度身体障害者の職場を拡大するということを言っておきながら、現実はそうなってないわけですから、この点について、もうこれ以上これに時間をかけるわけにいきませんから、ひとつその点を厚生大臣からお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(森下元晴君) 関係者にいろいろ誤解を生じていることは事実のようでございまして、この点は当面あらゆる機会をとらえましてその趣旨の周知徹底を図っていきたい。なお、将来の問題として、このマッサージの字句をどうこうという問題につきましては、よく関係団体の意見を聞きつつ検討したいと思っております。
○安恒良一君 ぜひ私はこういう重要なところはわかるように、趣旨の徹底じゃなくて、具体的点数表に載っていればそれはわかるわけですから、そういうことについては中医協等に十分ひとつ御相談くださって善処を強くこの際要求しておきます。 それからその次ですが、これも御承知のように、視覚障害者の方々の身体障害者更生資金、こういうものが現在限度額が二百万円になっています。これをぜひ三百万円に上げてもらいたいという強い要望が出ていることを大臣御承知だと思いますし、それから現在は一年据え置きの七年償還です。ところがこれではとても、せっかくお借りしても――大体これをお借りをしていわゆるマッサージ所というのをつくったり、はり、きゅう、あんまの所を開業する、これは開業資金になっているわけですから、その意味から言うと、これは据え置き期間を三年にしてもらいたい、そして十年ぐらいの償却にしてもらいたい。 また細かいことでありますが、保証人が現在二人要る。もちろん私は保証人も必要だと思いますが、私はこれは一人ていいと思うんです。しかも、保証人の年齢は六十歳以内であらなきゃならぬとか、同じ地域に居住している者であらなきゃならぬとか、いろんなことが書いてありまして、せっかく世帯更生資金があるのでありますが、それが十分に活用できない。自分たちはこういうものを借りて、たとえば病院から締め出された場合でもマッサージ所を開いてそして一生懸命働きたい、こういう視覚障害者の皆さん方から強い要望がすでに大臣のところに三月二十日の日に提示されていると思いますが、この問題についてひとつぜひ善処をしてもらいたいと思いますが、これについての考え方をごく簡単にまとめて答えてください。
○国務大臣(森下元晴君) ただいまのこの貸付限度額、貸付条件等の問題につきましては、五十六年度に百六十万円から特別限度額を二百万円に引き上げ大幅な改善を図ったところでございます。そこで五十七年度以降貸付条件の改善につきまして、この世帯更生資金が本来自己資金も活用しつつ自立更生を促進する制度であることを踏まえまして、もうすでに五十六年に大幅な改善を行ったことや、一般低所得世帯に対する貸付条件とのバランス等も考慮して、ただいま二百万円から三百万円というような問題等も含めまして将来の問題として検討をさしていただきます。
○安恒良一君 それからいま申し上げた細かい貸し付けの条件の問題ですね、これにもひとつぜひ善処をしてもらいたい。たとえば保証人が二人どうして必要なのか。一人きちっとした人があればいいじゃないかと思いますし、それから据え置き期間等も、現行一年ですが、これは世帯更生資金で低所得者との横のバランスを恐らく局長答えるんだろうと思うけれども、こういうものは横のバランスはないんですよ。それはそういう人とは違って、この場合、身体障害者でしかも重度身体障害者が主としてこれを借りることになるんですよ、この資金は。そういう場合には私は、これもひとつぜひ厚生省としてはこういう問題を、いまいろいろの要望が出ていますから、この要望をできるだけ生かすような努力をしてもらいたいということですから、よろしゅうございますね、努力をすることは。いいですか、厚生省。
○政府委員(金田一郎君) ただいまいろいろ言われました点についてはこれから検討さしていただきたいと思います。ただ、保証人の人数につきましては、特に定めがございません。一人でも差し支えございませんが、借り受け額が多くなりますと、保証人側自身の御希望がございまして、一人ではいやだというような方もあるようでございますので、そういうことで事実上複数になっている場合があるんではないかと思っております。この点だけお答え申し上げておきます。
○安恒良一君 それじゃ、借入限度額の引き上げ、それから借り入れの条件、返却の条件等、ぜひひとつ厚生省としては、国際障害者年のことでもありますから、まだ終わってないで十カ年ですから、こういうものについて前向きに問題の前進のために御努力をぜひお願いしたいということを申し上げて次に移ります。 次は、これまた厚生省関係でありますが、保育所問題です。これはたくさん問題がありますから、きょうは頭だけ出しておいて、ごく緊急のことについて一、二点お聞きをして、また改めて時間を十分とって保育所問題をやらしてもらいたいと思いますが、まず行政管理庁にお聞きをしたいんであります。 保育所の入所辞退の理由がおたくの調査の中にありますが、その中で保育所入所辞退の一番比率で高いのはどこなんでしょうか、どういう理由おんでしょうか。
○政府委員(中庄二君) 私どもでやりましたアンケート調査の中でございますが、入所辞退の理由で一番多いのが、申し込んだ後家庭で保育が可能になったもの、これが二九%でございますが、それに次ぎまして、保育料が高いためというのが二一%になっております。それから次いで、幼稚園に入園することになった等々となっております。
○安恒良一君 いま言われましたように、入所辞退の理由の中のトップとは言いませんが、非常に高いのに保育料が高いというのがあったわけです。そこで、厚生省としては、これについてこういう調査の結果が出ているんですが、これについて何らかの対策をお考えですか。
○政府委員(幸田正孝君) 昨年の九月の行政管理庁の調査報告につきましては、私ども承知はいたしておりますけれども、先生もすでに御案内のとおり、保育所の保育料は全額保護者負担というのが法律上のたてまえでございます、児童福祉法では全額保護者が負担すると。それで、負担能力がない場合にこれを減額をする、あるいは免除をする、こういうことは御案内のとおりでございます。 現在の保育料の状況を申し上げますと、昭和五十六年度の場合でございますけれども、大体最も標準的と申しますか、保育所に子供を預けております家庭の平均的な所得、四人世帯で三百三十万円ぐらいと私ども考えておりますが、大体そういった世帯におきまして月額一万五千円ないし六千円、年齢あるいは地域によって異なりますけれども、その程度でございますので、大体月収に対する六%程度でございますので、現状においてはやむを得ないのではないかと、かように考えておるわけでございます。
○安恒良一君 結局、保育料が非常に高いために地方公共団体が国の基準を超えて負担をしている、こういう状況がたくさんあるわけですが、たとえば大体どのくらい自治体が超過負担をしてるんでしょうか。たとえば隣りの横浜なんかの例おわかりだったらひとつ聞かしてみてください。
○政府委員(幸田正孝君) 具体的なケースについては、私どもただいま手元に資料を持ち合わせておりませんが、同じ行管庁の調査によりますと、全体の費用を一〇〇といたしまして、保育料の国の基準のうちで、市町村が肩がわりをいたしておりますものが一〇%というふうに調査が出ております。
○安恒良一君 私は横浜の例を聞いているんです。これは横浜市の民生局が、「保護者の皆さんへ」と、こう出したパンフレットを入手したんですが、それによりますと、保育所の運営費については、「昭和五十七年度の保育所の運営費を一〇〇とすると、およそ横浜市は五九%、国が一八%、保護者の負担は二三%となります。」、こういうふうに実は市民に告知をしているわけです、大臣。いま全国平均的なことを言われましたけれども、これは五十七年度の横浜市民に市が広告をしたのを入手したわけです。でありますから、私はなるほど平均的に見ると、いまあなたが言われたようなことになっているかもわかりませんが、結果的長国の財政支出、国が出すところの措置費、そういうものが非常に低いためにだんだんだんだん、超過負担という形において、それが自治体財政を――横浜の場合の例を言うとこういうことになっていると思います。 それと、いま一つお聞きをしておきたいんですが、結局全額負担だと。ところが、これは収入階層別によって保育所の徴収料金が違いますね。収入というのは、所得税の税額によって、また住民税も含めた税額によって徴収基準金額が違ってるんですが、そうしますと、これは五年間所得税が据え置かれておりますから、保育料が毎年その結果引き上げになっている。それはなぜかというと、御承知のように所得税減税がありませんから、収入がふえますと、税の項目では上のランクに上がっていくわけですね。上のランクに上がれば、それだけいわゆる徴収金の基準金額が上がっていく。こういうことでありまして、このことは、全額本当は父兄負担になっているんだが低所得者を免除していると言いながらも、現実A、B、Cと、こういうふうにずっと階層別になってて、一覧表がありますが、このようにどんどんどんどん上へ上へと、所得税減税がないから、据え置かれているから、上がるわけです。こういう事態を解決しないと、ますます父母は負担に耐えかねる、保育料の負担に耐えかねている。こういう問題が起こっていると思いますが、これらの問題はどう解決されようとするんですか。もう五年間もこれずっと据え置かれていますから、どんどん上のクラスにいって、どんどん父母負担というのは非常な大きい金額に、どんどんこれは上に上がっていくわけですから、そういう点はどう大臣お考えですか。
○政府委員(幸田正孝君) 第一点にお尋ねのございました市町村の負担の問題でございますけれども、市町村の負担の中にはいろいろな理由があるわけでございまして、私から申し上げるまでもないのでございますけれども、国家公務員よりも地方公務員の給与ベースが高いという場合、あるいは給与上の私どもの格づけと職員の実態とが合っていないというような場合、それからさらに国の配置基準を上回りまして職員を配置をしている場合と、いろいろな事情があろうかと思います。これらのうちで、たとえば地方公務員の給与が国家公務員よりも高いという点については、私どもなかなか解消は困難でございますけれども、給与の二番目に申し上げました格づけの問題等につきましては、必ずしも十分ではございませんけれども、逐年実態に合うように努力をいたしているわけでございまして、今後ともそういった面の努力をいたしてまいりたいと、かように考えております。 それから徴収基準の問題でございますけれども、確かに御指摘のとおり課税最低限の据え置き等のために、年々保護者の負担が名目所得の上昇につれまして引き上げられていることは事実でございます。ただ、私ども年々、保育料の改定につきましては、国と地方公共団体と保護者とがそれぞれ負担を分から合う、こういう考え方で改定をいたしているところでございまして、できる限りそういった、いわば国と地方と保護者とがそれぞれ応分の負担をしていただくという考え方で今後ともやっていきたいと、かように考えてるわけでございます。
○安恒良一君 これもこれ以上やってますと時間かかりますから。 応分の負担と言ってるのは、問題は、昭和五十七年度保育所措置費は九十六億五千万円ですか、減額になってますね。それからベビーホテル対策費を含めると百三十三億の減額になってます。そしてその減額の理由は、出生数、措置児童の減少をあなたたちは挙げられてるわけですよ。ですからね、応分の負担と言って国の出すものは減らしよるわけだよ。そして、その結果ふえていくのはどこかというと、地方自治体と保護者。ここのところにこれは、大臣、問題があるわけですからね。きょうは五十七年度の予算を議論してるんですから、その予算の中で見て、局長が言ってるような応分の負担、国もよけい出すから個人も出してください、地方自治体も出してくださいと現実はなってないんですよ、これは。現実にはなってない。このことを御注意を申し上げておきまして、これはまた改めてゆっくり論争しましょう、少し中身についてですね。余り言いたいこと言われても困りますから、後で改めて論争します。 ただ私は、応分の負担と言うならば、国も出すものをきちっと出していかないと困る。国だけはこの予算で見る限りにおいて百三十三億の減。ベビーホテル問題等あれだけ去年問題になってるのに、それらを含めて、五十七年度では百三十三億をあなたたちの予算では減額になってるというところだけは、きょうは厳しく問題を指摘しておきます。次の問題に移りたいと思います。 次は、高齢者雇用問題についてお聞きをしたいと思います。もう時間がだんだんなくなりましたから、私は現在の労働行政の中で雇用問題というのは非常に重要な課題だと思いまして、最近の雇用状況等まずお聞きしようと思いましたが、時間がございませんので、それは割愛をしまして、私はその中でも高齢者の雇用というものは、これからの労働省の行政の最大の課題であらなきゃならぬと思いますが、その点がどうかということと、それから五十五歳以上の労働者が昭和六十五年とのぐらいになるのか、七十五年にはどのぐらいになるのか、労働力人口推計値でごく簡単に答えてください。
○政府委員(関英夫君) 将来の労働力人口の高齢化の問題でございますが、昭和五十五年労働力人口全体が五千六百五十万人から、七十五年には六千四百十三万人と、七百六十万人増加すると見込んでおりますが、このうち五十五歳以上の者は、五十五年の九百十二万人から、七十五年には千四百七十四万人へと増加して、労働力全体の増加数の約七割、五百六十万人を高齢者の増で占めるというふうに一応見込んでるわけでございます。このように非常に急速に高齢労働力がふえるわけでございますので、私ども雇用対策の今後の最重点が高齢者雇用問題であると考えております。
○安恒良一君 いろいろ大ざっぱに見ますと、大体少なくともこれから十年だけ見ましても、約三百万人ぐらいの雇用創出をこの中高年齢者のためにやらなきゃならぬということは、これはいまの数字で間違いないと思うんです。 そこで、これらの問題について、もう時間がありませんから、これから十年考えても三百万の雇用創出をしなきゃなりませんが、あなたたちは具体的にこれをどういうふうに雇用に結びつけていこうとされるのか、その点についてまずお聞かせをください。最重点課題であるということはよくわかりましたが、これらの五十五歳以上、十年間だけでも三百万人ふえるわけでありますが、そういう人々をどのようにして雇用に結びつけていこうとされているのか、その点をちょっと聞かしてみてください。
○政府委員(関英夫君) 一つは、現在まだなお六十歳未満の定年制の企業がございますが、できるだけ早く六十歳定年の一般化を実現するために行政指導を強化してまいりたいと思っております。 二つ目には、六十歳代前半層につきましては、その就業希望も多様化してまいりますので、一律定年延長ということは無理でございますが、定年延長を含め雇用の延長、再雇用、そういった形でできる限り六十歳代前半層の方を引き続き企業で雇用していただくような雇用の延長を助成し、指導していきたいと思っております。 それから三つ目には、高齢者の方で、どうしてもやむを得ず離職された方の再就職の促進でございますが、いろいろな助成制度を活用しながら再就職の促進を図ってまいりたいと思います。 それから四つ目には、六十歳代前半層の方で、短期的、臨時的な仕事を希望されるような方のためのシルバー人材センターの助成、こういったことに努めてまいりたいと思っております。 主な点だけ申し上げました。
○安恒良一君 これ行管庁にもお見え願ってますが、私は十二時六分までだということですかう、全部きょうは質問できませんので、改めてまたそこ質問させていただくことになりますが、定年制の実現状況は、きのうすでに同僚委員からやりとりがありましたから、私は大臣が意欲的にたくさんの会社に親書を出された、こういう点はそれなりに高く評価しているのであります。私たちが見ます限り、現在いわゆる四九・七%ですか、六十歳以上の定年になっているのは。ですから六十年までに本当に実現するんだろうかどうか。これは大臣、いろいろあなたの御努力もありますが、非常に私は心配をしています。大臣はきのう胸を張って六十歳定年には何とか六十年までになるとおっしゃっていますが、私ども現状を見る限りにおいて非常に心配しておりますから、これはひとつ一段の御努力をさらにお願いしておきたい、これでもう時間はとれませんので。 そこで、御承知のように、中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法によりまして、昭和五十一年に制定された六〇%の雇用率達成の問題があるわけでありますが、その中の最近五カ年間の計画の作成状況、それからさらにこの勧告をされたことがあるのか。勧告について最近五カ年間もしも勧告されておるとすればどんな件数があるのか等々。まず計画の作成をどの程度されたかということ。さらに、同条の第三項で「計画を作成した事業主に対してその変更を勧告することができる。」ということになりますから、私が聞きたい第二番目は、変更勧告を出されたことがあるのかどうかということ。それからまた同条の第四項で、「第一項の計画を作成した事業主に対して、その適正な実施に関し、勧告をすることができる。」、こう書いてありますが、最近五カ年間で勧告をされたことがあるかないか。これらについてちょっと簡単に説明してください。
○政府委員(関英夫君) 中高年法に基づきます高齢者雇用状況報告結果に基づきまして、達成計画の作成命令の発出を行っているわけでございますが、その状況は、五十三年度で命令により提出した分が五百七十四件、自主的につくって出していただいた分が二十一件、合計五百九十五件、それから五十四年度は、命令により提出した分が六十八件、自主提出分が八百十七件、合計八百八十五件、五十五年度は命令分が三十一件、自主提出分三百三十件、合計三百六十一件という数字になっております。 次に、変更の勧告をしたことがあるかどうかということでございますが、これは現在まで行っておりません。それは受理する場合に、その内容を見まして、余りにも実行上不可能な計画、あるいは不適当な方法によって達成しますというような計画である場合は、変更して出すように指導を行っておりまして、そういう形でやっておりますので、現在まで変更勧告を行っておりません。 それから出していただいた計画は、五年間による達成計画でございますので、まだその途中でございますので、現在まで適正実施の勧告をいたした例はございません。
○安恒良一君 実情はそれで明らかになりました。 そこで、労働省が毎年六月一日時点で高齢者の雇用状況について調査され、その結果が発表されておりますが、毎年若干の改善の跡が見られますが、どうもこれも身体障害者の雇用と同じように大企業ほど悪い。特に卸・小売業、金融、保険、不動産などが芳しくない結果になっています。 そこで、このような企業や大企業ほど改善が悪いという原因はどこにあるというふうに労働省はお思いでしょうか、悪い原因。
○政府委員(関英夫君) 御指摘のように、確かに企業規模が大きいほど高齢者の実際の雇用率が悪い、あるいは雇用率が未達成である企業の割合が多いわけでございますが、それは一つには、従来大企業には五十五歳定年というのが非常に多うございました。そのために五十五歳以上の高齢者は一人もおらないというか、あるいはごく一部の部門に特別に雇われている人にすぎないとかというような形で少なかったわけでございますし、また大企業は毎年春の新規学卒の採用がわりあい中小企業に比べて容易である、そういうことによって必要な人員を確保できますので、中高年齢者を中途採用するという雇用慣行が余りない。そういったことでこの雇用率の達成が非常に低率であるということが言えるかと思います。
○安恒良一君 そこで、原因だけ言われたのですが、私はやっぱり対策も考えなければならぬと思いますが、私はあなたが挙げなかった原因の一つとして、女子のパートタイムに押されて高齢者雇用が進まないのではないだろうかというふうに実は考えるんですが、その点はどうでしょうか。
○政府委員(関英夫君) 確かに最近女子のパート雇用が非常に増加しておりまして、たとえば昭和五十年ごろをピークとして、その後オイルショックのときに多少少なくなったわけでございますが、五十四年ごろからまた女子パートの増加が見られるところでございます。 女子パートがふえるから高齢者の職場が少なくなっているかどうかということは、非常にむずかしい問題でございまして、一方で女子パートがふえるとともに高齢者の雇用も、これは高齢化が進むおけですから当然といえば当然なんですが、高齢者の雇用もふえておりまして、たとえば五十年、五十六年と比較いたしましても、全体の雇用者中に占める五十五歳以上の雇用者はふえているわけでございまして、そういう意味で女子パートもふえるが高齢者の雇用もふえているという数字には相なっております。一部に確かに女子の職場進出が高齢者の職場を奪うんじゃないかというような論調も見られるわけでございますが、この辺の実態把握は非常にむずかしいんではないかと思っております。
○安恒良一君 何かよそごとのように一部と言うけれども、自分のところの出した白書をもっと読んだ方がいいと思いますよ、あなたは。五十五年の白書にこう書いてあるんですね。「女子雇用者が雇用者全体に占める割合の高い卸売・小売業、金融・保険業、製造業の一部では、高年齢者の雇用率が低い。」と労働白書に書いてあるんですよ。よそが言っているんじゃない、あなたのところが現実にそういう白書をお出しになっているんですよ。だから私は聞いているんですからね。よそごとのような話、一部にそんな説があるんじゃないんだよ。労働白書というのはおたくは責任持ってお出しになっているんでしょう。どこかよその省が出されているんですか、一部のような話されていますが。ですから、私はこの白書を読んでそのことを感づいているわけですよ。 ですから、ここからお聞きしたいのは、なぜかというと、これは女子雇用全体のことですが、女子のパートというのが割安な雇用調整弁ということでいま使われておりはしないか。たとえば労働時間をとってヨーロッパと比較しましても、圧倒的に長く、この白書で見ますと、週三十五時間未満が五六%、三十五時間から四十七時間が三三%、四十八時間以上が一一%。ですから、これはパートとは名ばかりなんですよね。もう常用雇用と同じように働かされておって、しかもこれがパートという名前のもとに低賃金、低労働条件で使われている。そしてそれが今度は逆に高齢者の職場をも圧迫をしている。こういう現実があるわけですから、私はまずきょうはパート問題を議論しようと――パートの改善がまず必要ですね。これは女子のパートの改善。こんなパートというのはないと思うんですよ。四十八時間も働いたり、三十五時間から四十七時間も働いてパートなんというのは私はおかしいと思うんだ。しかしこれはまた改めて論争しましょう。 そこで、私は大臣にお聞きしたいんですが、こういう現状の中で、一番雇いやすい職場だと思うんですね、卸売とか、小売とか、金融、保険とか、製造業の一部。製造業の中には高齢者が働きにくい職場もあると思いますが、少なくともこういう流通部門であるとか、金融部門であるとか、保険部門というのは高齢者が雇いやすい職場なんです。それがこういう状況になっているということでありますから、これらの問題について労働省としてはどう対処されようとするのか、この点について大臣からひとつ。もう時間がありませんから、中高年齢者の問題の一つとして、まず労働省の方針、それから以上私と局長のやりとりを聞いた中で大臣の今後の対処の方針についてお考えを聞かしてみてください。
○国務大臣(初村滝一郎君) いま女子のパートの問題についていろいろ労働条件その他あるわけでありますが、労働力に占める女子のパートが高齢者の増加に伴って最近非常にふえておることは事実でございますし、今後もふえるという見通しは立っておるわけであります。したがって、この問題は重大な関心でありますから、いろいろと労働条件の明確化、指導を重点に、時間を五時間のものを七時間も八時間もと常用雇用のようにするようなことではいけないから、こういう点を適正化するように対策を努めてまいりたいと思います。したがって、今後の問題としては、行政の最重点として、いろいろな方法があると思いますけれども、雇い入れ通知書のようなものの普及を図っていって、パートバンクにおけるパートタイマーの労働条件、労務管理に関する相談への対応などをしっかりやっていって、今後とも一層この問題の充実を図っていきたいという考え方をいたしております。 なお、高齢者も六十歳を超えるといろいろ個人個人の体力の差があるものですから、こういう面を非常に重点に考えなければいけない。そういう意味において短時間労働を希望する高齢者が増加すると見込まれますので、その対策は重要であるということは考えております。 このような今後のパートタイムの就労を希望する高齢者の増加を踏まえて、特に昭和五十六年度からパートタイマー職業紹介を専門に取り扱うパートバンク、御承知のとおりパートバンクの設置を開始しておりますが、これが非常に利用され、利用率が高いようであります。したがって、今後はその計画的な設置によって、短時間就労を希望する高齢者の雇用機会の確保に十分努めてまいりたい、かように考えております。
○安恒良一君 時間がなくなりましたので、実は本問題にかかわる行政管理庁からの指摘事項についてお尋ねをして、それに対する対策をお聞きをしたかったんですが、六分までということでありますから、これはまたにし、せっかく行管庁お見えいただきましたが、お許しを願いたいと思います。 そこで、最後にもう一遍このところだけを労働省で少しよく調べて調査してもらいたいと思います。私は求人動向を見ますと、パートの新規求人倍率、それから一般女子の求人倍率、それから中高年男子の有効求人倍率等々、そういうものの相関関係をよく調べていただいて、いま言ったような部門において、パートの進出というものが中高年労働者の求人を抑えているという部面がどうもありそうでありますから、もう時間がありませんからここで細かい論争をしませんが、ぜひそれらを調べて、パート問題はパート問題としての対処をひとつしなければなりませんね。それと同時に、そういうことが、中高年齢の特にこれから三百万の雇用創出をしなければならぬわけですから、そういう方々の雇用の支障になっているということになるならば、私は労働省としてのきちっとした具体的な対策をお持ちになる必要があると思います。ですから、そこらの点については、私の方も十分調べてみますが、特に労働省の方でいま言ったような相関関係を十分調査されて善処をしていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
○政府委員(関英夫君) 十分私どもも調査研究いたしたいと思います。
○安恒良一君 終わります。
○沓脱タケ子君 それじゃ初めに、厚生省の大臣官房審議官の舘山不二夫氏が一カ月の半分も東京を離れて地元の福井県へ帰り、次の総選挙の立候補を宣言、そして後援会の事務所まで開設をして票集めに専念していると言われておりますが、厚生大臣ね、先ほどは、うわさには聞いておりましたがとおっしゃいましたが、こういう事実は御存じでございましたか。
○国務大臣(森下元晴君) 自民党の某代議士からひそかに、そういう事実があるようだということは聞いたことがございます。それがどの程度であったかということは、そこまでは聞いておりませんでした。
○沓脱タケ子君 それで、先ほど官房長から、二月、三月の出勤状況等について同僚委員の質疑に答えて、お伺いをしたわけです。そこで、二月の出張でございますね、二回。社会保険何とか病院の落成式と行政視察、もう一回は健康づくり研修会と、こういうふうにおっしゃったわけでございますが、舘山氏は公衆衛生担当でございますね。これは社会保険病院というのは公衆衛生局関係ですか。これはどうなんですか、公衆衛生局長どうなの。
○政府委員(三浦大助君) 舘山審議官は、前社会保険庁におりまして、前の関係でいろいろ頼まれるということはたまにはあることでございます。
○沓脱タケ子君 私の質問に答えてくれたらいいんで、舘山氏は前は社会保険庁におられたという経歴があることは私も存じてますよ。そんなこと聞いてないんだ。社会保険病院の何という病院か知らぬけれども、保険局の管轄でしょう。公衆衛生局の関係がどうかということを、そうなのか違うのかということだけ聞いているんですよ。
○政府委員(吉村仁君) 社会保険病院は公衆衛生局の担当ではございません。
○沓脱タケ子君 それで、三月の出張とか年休。三月は、先ほど官房長がおっしゃったのでは、年休が六・五日で週休二日の半日ということで、出張がなかったですね。
○政府委員(吉村仁君) ございません。
○沓脱タケ子君 御本人のおっしゃっておるのでは、これは新聞報道ですけれども、御本人がおっしゃっているようですが、三月十日には武生市の中央公民館で開かれた食生活改善指導員の研修会に出席した云々と。この十日というのは水曜日でしょう。それから二十三日はやはり福井市内の商工会館で行われた集会に出席。二十三日といったら火曜日ですね。それからもう一回は、二十六日にも福井入りをしているということですが、この日は金曜日ですね。これは出張ではありませんか。
○政府委員(吉村仁君) 私どもは出張の扱いにしておりません。したがって、年次休暇をとって福井へ帰ったものと思います。
○沓脱タケ子君 そうすると、厚生省は、厚生省を代表してあいさつに行く場合でも年休を使ってやらせることもあるんですか。
○政府委員(吉村仁君) 新聞に「厚生省を代表してあいさつを述べた。」と、こう書いてございますが、私どもその会合に厚生省の代表という資格を付与した覚えはございません。
○沓脱タケ子君 そこでちょっとお聞きをしたいんですが、二月、三月含めて他府県への出張はございませんか、舘山氏の。福井県以外の他府県への出張はございませんか。
○政府委員(吉村仁君) ございません。
○沓脱タケ子君 そういうことになってきますと、これは本人も言葉を濁しているというふうに新聞では報道されていますが、厚生省が便宜を供与していたというふうに考えられてもしようがないんですよ。だって本人は、二年も前から立候補の意思を固めた、選挙事務所もちゃんとつくってくれた、一生懸命走っているんや、月のうち半分も厚生省に寄って仕事に支障がないように走っておるんやと。本人の言い方ゆうたら、「ゲリラの選挙運動」だなんてことをぬけぬけと言っているんですよ。それを厚生省は、福井県への出張、しかも公衆衛生担当の審議官を保険局の仕事にまで振り向けるというふうなことになってまいりますと、これは厚生省が便宜を供与していたというふうに見られてもしようがないですよ。その辺はどうなんですか。
○政府委員(吉村仁君) そういう見方もできないことはないと思われますが、私ども、社会保険庁の関係の病院落成式への出張に関しましては、その後急速調べましたところ、まず衛生部と成人病対策について打ち合わせのために出張いたしまして、先ほど公衆衛生局長が少し触れましたが、以前社会保険庁に勤務しておったという関係から、そのときに落成式がたまたまあったということで、そちらにも出席をさせるということで出張の命令を切ったように聞いております。
○沓脱タケ子君 それで、先ほど申し上げた二十三日、厚生省を代表してあいさつをしたって本人が言っておられるんだけれども、これは年休だと言うんでしょう。年休で行って、ちょっと行ったときにあいさつをするのに、「厚生省を代表して」と僭称してもいいわけですか、それは。
○政府委員(吉村仁君) まあ事実どういうことを言ったのか私どもはわかりません。ただ、厚生省代表で何かのあいさつをするというようなときにはこれは出張扱いにいたします。その案件によりまして出張扱いにいたしますが、年次休暇をとって行って、その会合に出て、だれが厚生省代表と言ったのか――本人が言ったのかあるいは周りの人が景気づけに言ったのか、私はそこのところは定かでございませんが、もし本人が、私は厚生省代表でございますと言ったとすれば、これは若干僭称の気味があると思います。
○沓脱タケ子君 そこで、そういうふうに言うたか言わぬかわからぬので、舘山審議官はきょう御出勤ですか。出勤をしておられるんなら、ちょっと事実を確かめたいから出席をしてもらってください。
○政府委員(吉村仁君) 役所には出勤しておると思いますが、私が責任を持って答弁をいたします。 いまの事実につきましては直ちにいま調べます。
○沓脱タケ子君 で、官房長が責任を持つというふうにおっしゃるなら、私は本人に確かめた方がいいと思うんだけれども、ずいぶん大きなことを言っておるらしく新聞では報道されているので、その事実を確かめたいと実は思っているんです。そのことは官房長がわりにお答えできますか。
○政府委員(吉村仁君) 個人の心根の問題とか志の問題については私は答えられませんが、そういういま先生が御指摘の厚生省代表と言ったのかどうかとか、あるいは出張の中身等につきましての御質問につきましては私が責任を持って御答弁を申し上げます。
○沓脱タケ子君 まあ時間がないからきょうはともかくとして、私は本人に一遍確かめたいと思いますよ。こんなの、国民は何だということになりますがな。行政改革の中でどうしてむだを省くかという話をしているのに、公費を使ってぬけぬけと選挙運動をやっているなんてなことを、こんなことを国民許せませんよ。だから、本人はどういうおつもりで、どういうお考え方でやっているのかということを一遍確かめたいと思う。それは幾ら何でも官房長、代弁できないでしょう。いかがです。
○政府委員(吉村仁君) それは私の力量に余ることでございます。
○沓脱タケ子君 それじゃ御出席していただけますか。呼んだらいいじゃないの。おるんでしょう。それとも福井に行ってるんかな。
○政府委員(吉村仁君) 福井へ行っているわけではございません。役所にきょうは出勤をしておると思いますが、個人のことでございますので、ひとつ私の答弁で御勘弁を願いたい。ただ志の問題だとか心根の問題につきましては、ひとつ御勘弁のほどをお願いをいたしたいと思います。
○沓脱タケ子君 どう言っても出さないと言うんなら、やっぱり厚生省はおかばいになるというふうにしか見られない。しかし時間がないんで、がたがた言っている間に時間がなくなるから、それでは官房長にお願いをしておきますが、舘山氏の最近一年間の出張実績、年休の実績、欠勤の実績、御提出をいただきたい。いいですね。
○政府委員(吉村仁君) 承知いたしました。
○沓脱タケ子君 これは鈴木総理も、選挙に出るなら役所をやめてやれといって、これは国会でも言われているというのはもう御承知のとおりなんですね、大臣。こんな不細工なことをやらしちゃならぬですよ。これは月のうち十日や十四日おって間に合うような審議官ならやめてもらいなさい。ポストも必要ないんだったらやめたらいいですよ。その点はっきり大臣から決意と御見解を伺いたい。
○国務大臣(森下元晴君) 先ほどの安恒議員からの御質問に対しましても、私は早急に善処するということを結論としてお答えいたしました。もう待ったなしのところまで来ております。そういうことで、いま官房長からも、一年間どういうふうな勤務状況だったかということの調べもするように御答弁しております。総理も、先ほどおっしゃいましたように、役人が地位を利用して選挙運動をやってはいけない、そういう疑いがあればやめさす、やめてもらうということを強く言っておられますから、私どもも先ほどちょっと申しましたように、うわさ程度には聞いておりました。しかしまあ何の選挙に出るかはっきりわからないし、次の次をねらってやっておる、公務を利用して、その程度にしか実は理解していなかったわけであります。しかしきょうのいろいろ新聞等を見まして、これはもう大変御迷惑をおかけしておるなという感じはしておりますので、早急に善処するということを申し上げまして御答弁といたします。
○沓脱タケ子君 それじゃ、その問題はまた調査資料等を拝見して、別の機会に譲りたいと思います。 それで、本題に入りますが、実は労働省にきのうの続きをお伺いしようと思ったんですが、厚生大臣が午前中しかいらっしゃらないということなんで、ちょっと申しわけないんですが、厚生省にお聞きしたいと思います。 臨調路線というのは、わが党は当初から、軍拡のためであって、国民生活を抑圧するものだという批判を昨年来やってまいりました。五十七年度の政府予算案を見でまいりますと、これは軍事費突出、福祉、教育等の国民生活の抑圧というのが鮮明になってまいっております。そのことは、これはもう政府予算を決定をしたときにマスコミでもずいぶん言われましたが、大きな見出しで「福祉優先ついに崩壊」、「伸び率戦後の最低」というふうな見出しが出たり、あるいは「防衛偏重、福祉後退鮮明に」、「「防衛」の陰に泣く「福祉」」などということがマスコミでも大変厳しく批判的に指摘をされております。この臨調路線は政治の根本である国民生活の安定、向上と相入れないものだというふうに、私はいよいよその感を深くしていをわけでございます。 その後の新聞の世論調査等を拝見いたしましても、これは一月三日の朝日では、「やはり大砲よりバター」ということで防衛予算はいまよりふやしてほしくないというのが六六%、三分の二、読売の世論調査では、社会保障関係費をふやしてほしいというのが四五・七、防衛予算を削れというのが四〇%というふうに出ておりますけれども、これが国民多数の声だと思うわけでございます。 そこで、憲法二十五条、特に厚生省設置法第四条には、「厚生省は、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進を図ることを任務とし」と、こう明記をされておりますが、大臣、この法の精神から言いましても、また国民の期待から言いましても、社会保障や福祉の後退を許す姿勢ということはとってはならないのではないかと思うわけですが、これは大臣の御所見、御決意をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(森下元晴君) 福祉の後退はあってはならないというこの原則はわきまえておりますし、同感でございます。ただ、非常に財政情勢厳しい中で、特にゼロシーリングの中で五十七年度の予算編成に取り組んだわけでございます。防衛費と比べて福祉後退と、この率だけで言えばそのとおりでございますけれども、内容的に見ました場合に、従来の高度経済成長時代の福祉予算の伸び方に比べますればかなり足踏みをしておりますけれども、本当に必要な福祉の予算、社会保障の内容につきましては、まあ後退という言葉に私は当たらないと、何とか厚生省なりに一生懸命やったという感じを持っております。
○沓脱タケ子君 そこで、具体的にちょっとお聞きをしたいんですが、まず医療保険、各種公的年金の事務費の国庫負担の問題ですね。これは臨調答申の第一次報告では、「医療保険に対する事務費国庫負担の保険料財源への切換えを図る。」という問題が指摘されておりますが、それに対して厚生省は、保険料負担の増額につながる問題であるし、社会保険の基本的性格にかんがみてもとりがたいと。また、「各種公的年金に対する事務費国庫負担の保険料財源への切換えを図る。」という臨調答申に対して、厚生省の対応は、保険料負担の増額につながる問題であるし、社会保険の基本的性格にかんがみてもとりがたいというふうにお述べになっておられますが、ここで言われております、厚生省の表明をしておられます社会保険の基本的性格とは何ですか。
○政府委員(入江慧君) 社会保険の基本的性格、非常にむずかしい御質問でございますけれども、私どもとしましては、社会保障の分野に属しますいろいろな施策のうちで保険の仕組みになじむものにつきまして、国が責任を持って実施するものを社会保険というのが基本的な性格だというふうに理解をしております。したがいまして、国が経営主体になってみずから実施するか、あるいは地方公共団体に経営させる。またその実施に当たりまして、その運営の生きを期するために国が指導し、また援助もするというふうに考えております。
○沓脱タケ子君 公的保険であって国が介入をする、干渉するというのが社会保険の基本的性格というふうに理解をしてよろしいんですね。私はそこが非常に大事だと思うんです。この点については、厚生省の見解は、この臨調路線、臨調の答申に対する厚生省見解というのはいまも変わりませんか。
○政府委員(入江慧君) ただいま申し上げましたように、国が責任を持ってこれを運営するということでありますと、いま申し上げましたように、その制度創設以来事務費につきましては国が見ておりますし、今後の高齢化社会というようなことを考えますと、保険料負担の増ということにつながる問題でもありますので、今後とも慎重に検討しなければいけないというふうに考えております。
○沓脱タケ子君 で、大臣、大蔵大臣との間で十二月二十一日に交わされた合意事項というのがありますね。ここでは、「社会保険事務費の負担については、社会保険の事業運営をどう考えるか、保険料負担の導入による影響等の問題もあるので今後速やかに検討する。」となっておりますが、先ほどお聞きをいたしました、この事務費保険料転嫁はとりがたいと、社会保険の基本的性格からいってとりがたいという立場で大蔵省との協議でも態度を貫かれるおつもりですか。貫いてもらわなきゃいかぬのだけど、その決意でしょうね。
○国務大臣(森下元晴君) この問題につきましては慎重な検討が必要である、そういうことで、国民に保険料財源の切りかえを求めることは非常に困難であるというふうに私どもは考えております。
○沓脱タケ子君 もう一つは、大蔵、厚生、自治三省三大臣の合意事項というのがございますね。これによりますと、この二の項に、「国民健康保険等については、今後速かに、国、地方の役割分担を含め、医療保険制度等の全体の体系の中における制度のあり方について検討する。」というふうにお述べになっております。厚生省は、合意を受けて、国保問題懇談会というのをおつくりになって検討をしているようでございますが、いつごろまでに検討するのか、それから五十八年度予算要求に間に合うようにやるのか、やろうというおつもりなのか、その点をお尋ねしたい。
○国務大臣(森下元晴君) 三者合意事項の中の第二項の問題でございますが、この最終的な御意見を国保問題懇談会でいただくまでには日時を要すると考えておりますけれども、緊急に措置すべき事項につきましては、随時意見を取りまとめていただきたいと、こういうふうに考えております。
○沓脱タケ子君 そうすると、全体として全部なかなか簡単には結論は出ないけれども、五十八年度予算に施策を実施するものは出していただくというふうなことでございますね。
○国務大臣(森下元晴君) その方向で進めております。
○沓脱タケ子君 この問題につきましては、御承知のように、各方面から大変反対が強かった。五十七年度の予算は、そういう各方面の反対が強くて見送られたという経緯もあるわけですね。全国知事会の要望なんというのがもう非常に強く出ておりますし、地方六団体からの御要望も出ておりますが、私は全国知事会の御要望などを拝見してね、これは本当に厚生大臣毅然としなきゃいかぬなということを改めて痛感しているんですが、こんなふうに要望書は出てますね。ちょっと短いから読みますが、「国民健康保険給付費並びに児童扶養手当及び特別児童扶養手当について、その費用の一部を都道府県に負担させることは、国の負担を地方公共団体に転嫁する、いわゆる〝つけ廻し〟であって、行政改革の趣旨に反するものであり、全国知事会はもとより地方六団体はあげてこのような措置がとられることのないよう強く要望をしてきたところであります」と。最後には、「われわれは絶対承服することはできません」という大変強い御要望が出ているのは御承知のとおりでございます。こういうふうに出てくるのは無理もないなと思うんです。 私、たまたま大阪府の資料をもとにしてわが党の府会議員団が試算をしたものを拝見して、それはまあそう言うのも無理がないということをしみじみ思うんですがね。大阪府では、臨調答申による大阪府民の負担増というのが、これは大阪府の計算によりますが、千百六十七億円になると。これは府民一世帯当たり四人家族として五万四千九百三十二円の負担増になるということが試算をされていますよ。ですから、たとえば国保の給付費の一部府県肩がわり、大阪府では百六十一億円になりますが、五%ということになると、府民一世帯当たり七千五百七十六円の負担増になると。児童扶養手当とか特別児童扶養手当等でも、二〇%としたら受給者一人当たり七万二千五百三十四円の負担増になるんだと、こういうふうになっているわけですから、これは反対の強さ、御要望の内容の強さというのは、こういうことがやっぱり背景にあると思うわけです。 ところで、自治省の方おいでいただいているでしょうか。――自治省にお聞きをしたいんですが、地方負担導入に関して、安孫子前自治大臣は非常に強く反対の意向を国会では表明されておるわけでございますが、この反対の態度というのはいまも変わりませんか。
○説明員(亀田博君) 昭和五十七年度におきます国民健康保険の療養給付費等に関する地方負担の導入は、関係各省で協議をいたしました結果、行わないということになったわけでございますが、自治省といたしましては、現在でも単なる負担の転嫁というものは行うべきではないというふうに考えております。 ただ、国民健康保険等の制度のあり方につきましては、今後所管省でございます厚生省を中心として御検討がなされるというふうに考えておりますので、その際にはまた地方団体の意見を十分踏まえまして、私ども関係省と協議をしてまいりたいというように考えておる次第でございます。
○沓脱タケ子君 だから、単なる地方に対する負担の転嫁というものはとるべきでないという態度は変わっていないと、そういうものに対する反対だということは変わっていないというふうに確認してよろしいんですね。
○説明員(亀田博君) 結構でございます。
○沓脱タケ子君 厚生大臣ね、十分御承知でしょうが、地方自治体の反対の態度というのは、これは変わりませんよ。そう思われるでしょう。これは当然のこととして、国民も地方自治体も反対が大きいわけで、そこで二省問の合意事項、検討事項、三省間の検討事項というのはきわめて重要な問題を持っていると思うんですね。もともと厚生行政というのは、国民の福祉を直接担当する省でございますから、これはやっぱり少なくとも本来直接的に国民福祉を担当する省として考えてもらわなきゃならぬと思うんですね。人口の高齢化等があるんですから、自然増の多い予算の分野であるということはもうあたりまえのことだと思うんですよ、実際ね。だから、予算の抑制だって限度があるんではないかと思うので、もともとこれは福祉を切り捨てて近代国家としての社会保障水準を思い切ってはさっと落とすんだというような話なら別ですけどね。やっぱりもともと厚生行政等におけるゼロシーリングというのは無理ではないかと思うんです、今度も一定の別枠はありましたけどね。 そこで、福祉抑圧で対処する姿勢というのではなくて、ゼロシーリングだからしようがないんだということで対処するという姿勢ではなくて、自然増というものはこういう社会福祉の分野では別枠にして、福祉の後退というのは、ここまでやっと積み上げてきた福祉の水準なんですから、後退や抑圧は許さないという姿勢というのを厚生省には国民が非常に強く期待をしているんです。厚生省設置法の先ほど申し上げた精神から言いましても、二省間、三省間の御検討にもそういうお立場で臨む必要があるのではないかと考えますけれども、厚生大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(森下元晴君) 厚生行政につきましては、お説のように後退は許されない。当然増、自然増は高齢化社会を迎えて当然あるわけで、ゼロシーリングというようなことに甘んじてはいけない。われわれも厚生省の立場としてはできるだけ多い方がいいわけでございまして、一日も早く福祉先進国に追いつこう、また追い越そうと、そういう心構えでございますけれども、国全般の財政が非常に厳しい、いろいろそれも理由があると思いますけれども、そういう中で多少いままでと違いまして、足踏みと申しますか、歩み方が少し遅くなった、そういう窮屈になったことは事実でございまして、中には多少むだもあるのじゃなかろうかというようなことも検討しながら、本当に必要な部門につきましては、福祉内容につきましては、絶対に譲らないということが基本的な考えでございますし、地方へつけ回しをただ厚生省が押しつけるという気持ちじゃなしに、この問題につきましては、国と地方の役割り分担を含めて、そして国保、保険制度の全体の体系の中における制度のあり方について検討していただこうというようなことで、きのう実は国保問題懇談会が発足したばかりでございまして、これにも全力を挙げまして、地方自治体の御理解もいただこうと、こういう考えであります。
○沓脱タケ子君 私は、臨調の答申というのは大体むちゃだなと思うんですよ。なんでかというと、たとえばいまちょっと触れました国保の五%の地方肩がわりとか、事務費の保険料転嫁だとか、児童扶養手当、特別児童扶養手当の一部地方肩がわりというようなことを見ましても、従来の制度とか慣行とか整合性というのは全く無視した内容を押しつけているとしか見られないんですよ。こういう臨調のやり口というのは、これは専門審議会との関係から見ましてもきわめて問題だと思う。 たとえば児童手当です。臨調答申ではこういうふうに言われているんですね。「児童手当については、公費負担に係る支給を低所得世帯に限定する等制度の抜本的見直しを行う」。もう「等」と入って、廃止ということまで含まれるような勢いですが、こういうふうに言っているんですね。ところが、厚生大臣の正式な諮問機関であります中央児童福祉審議会、あそこでは五十五年の九月に、第一子から児童手当というのは支給するように児童手当制度の抜本的充実をやるべきという建議をしているわけでしょう。だから、臨調のやり方というのは施策の理念や意義、こういうものと全く無関係にとにかく削る削るということだけ強調している。こういうやり方で、正規の専門審議会をないがしろにするやり方、こんなことになってきたのでは大変だと思うのですが、たとえば児童手当の問題から見ましてもそういうふうに大臣思いませんか。非常に矛盾すると思われませんか。
○政府委員(幸田正孝君) 昨年の臨時国会で成立をさせていただきました行政改革の関連特例法でございますけれども、これはいま御指摘の臨時行政調査会の第一次答申に基づきまして、三年間の臨時応急の措置として実施をいたしたものでございます。 中央児童福祉審議会から御指摘のような意見具申を一昨年の九月にいただいておるわけでございますけれども、実はその意見具申自身の中で、昨今の厳しい財政状況のもとで早急な実現を期すことは容易でない、制度改革を実現するためにその条件整備に最大限の努力を傾注すべきである、政府は、現行の児童手当制度はこの制度改革への移行を円滑に行うための足がかりとして考えよと。こういうことでございまして、私どもそういった趣旨からいたしまして、中央児童福祉審議会の御意見は長期的な検討に当たっての一つの指針であると、こう考えておるわけでございまして、昨年成立をさせていただきました行政改革関連特例法におきましても、三年の適用期限終了をめどに児童手当制度について検討をして所要の措置を講ずる、と、こういうことを法律の中に法定をいたしたわけでございます。 そういったことでございまして、児童手当制度の問題につきましては、臨調の御答申を踏まえた行政改革特例法はいわば三年間の時限措置でございますが、私ども中央児童福祉審議会の意見具申は、非常に示唆に富んだものとして長期的な観点から検討していきたいと、かように考えております。
○沓脱タケ子君 いま三年間にせなきゃいかぬというところに矛盾があるわけですよ。時間がありませんので……。 私、こういうやり方を見て、私に言わせると、大変口が悪いですから、こういう臨調のやり方というのは、正規の審議会の意向や国民の切実な声を踏みつぶす、まるで信号無視、交通ルール無視で走る暴走戦車みたいな気がしますよ。そんなことになっている。 厚生大臣、こんなやり方に対して、これは厚生省設置法からいいましても、またあなたの年頭所感で、「国民の健康で豊かな生活を保障する福祉社会の実現は、国政の基本であります。」と言っておられますけれども、そういうお立場からいいましても、臨調のこのむちゃなやり方に対しては、本当に厚生大臣として毅然としたお立場をとっていただかなければならないと思うんですけれども、御所見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(森下元晴君) 臨調の方針、目的はむだを省こうということでございまして、決して経費を削減したり人員を削減することのみが目的でございません。そういう意味で、厚生省は、社会保障、社会福祉関係の審議会とか諮問機関、専門的なそういう機関がたくさんございまして、ありがたい御意見も賜っておりますが、臨調の中でもちらちらと年金の一元化とかいうような問題がもうすでに出始めでおります。そういうものと、そういう審議会、いわゆる専門的なわれわれのよき相談相手である御意見とのすり合わせと申しますか、その関連をいかにしていくか。もちろん臨調の方といえども、すぐにやれという問題もあるし、また中長期的な宿題も実はございまして、決して私は、臨調がむちゃであるとか、また無謀であるとかいうことは考えておりません。 ただ問題は、この原点に返って、いかにしたらむだが省けるか、また中までむだがないであろうか、将来必要であってもいまのところはしんぼうできる点があるんじゃないだろうかと、そういうことを十分考えながら、福祉が後退しないように、また同時に新しい社会情勢に対応して、いわゆる一つの福祉、社会保障の転換期にも私はあるように思います、高齢化時代に備えて。そういう前向きの姿勢も同時にとりながらわれわれ厚生省が理想とする行政をやっていきたいということでございまして、決して臨調の考え方と各種の諮問機関等の考え方と矛盾しないように厚生省としては全力を挙げて行政をやっていきたい、このような強いかたい決意であります。
○沓脱タケ子君 もう時間がありませんので、労働省に一つ。昨日は続きをきょうはやらしていただくということを申し上げておったのですけれども、時間がございませんので申しわけなかったと思います。 一言だけお伺いをしておきたいのは鹿島の石油爆発ですね、これが一体どうなっているか、原因と労働省でつかんでおられる被災者の状況、そういった点。それから二次災害のおそれ等についてはどうなのか、その辺を簡潔に伺っておいて終わりたいと思います。
○政府委員(石井甲二君) 昨日の午後八時二十八分ごろ鹿島製油内の第一重油直接脱硫装置の原料送り込みポンプの出口側の安全弁付近から重油の漏れがございまして、そこで作業員八名が現場で対応しておった中で爆発が起こったと、こういうことでございます。このために作業に当たっていた八名が負傷を負いまして、七名は直ちに鹿島労災病院に収容されましたが、おくれて病院に収容された一名は間もなく死亡されました。鹿島労災病院に収容された七名は全身火傷で重体でございます。 そこで、労働省としてとった措置を申し上げますと、爆発発生後に、事故発生後に直ちに所轄署、これは鉾田監督署でありますが、の署長以下四名及び専門官を現地に急行せしめました。また現地に対策本部を設置いたしました。本省からも中央安全専門官を派遣いたし原因の調査に当たらしております。現在、きょうの十時に鹿島警察署と鉾田監督署の合同の現場検証を行っておる、こういう状態でございます。
○委員長(粕谷照美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時四十分まで休憩いたします。 午後零時五十二分休憩 ―――――・――――― 午後一時四十一分開会
○委員長(粕谷照美君) ただいまから社会労働委員会を再開いたします。 午前に引き続き、昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生省所管、労働省所管、医療金融公庫及び環境衛生金融公庫を議題とし、質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○目黒今朝次郎君 私は、主として障害者対策の問題について若干質問いたします。 総理府にお伺いしますが、昨年は国連の決議による国際障害者年であったことは御存じのとおりであります。メインテーマとして、「完全参加と平等」という形で総理府が中心になって各省連携の上、いろんなことが行なわれたわけでありますが、この一年間の実施を総括して、総理府はどういう評価をしているかいまず冒頭お伺いいたします。
○説明員(瀬田公和君) 障害対策に関係いたします十四省庁が一緒になりまして、国際障害者年事業のための推進本部というものをつくって活動してきたということについては、先生御承知のとおりでございますけれども、国際障害者年の記念事業といたしましては、国連の勧告、それから中央心身障害者対策協議会の意見具申というものの趣旨を踏まえまして、国民の障害者問題に関する理解及び認識というものを深めるために、啓発広報面の活動に非常に重点を置いて実施をしてきたわけでございますけれども、その結果、国民の非常に広い範囲の方々が障害者問題というものに興味を持ち、また関心を持ち、ボランティア活動その他障害者対策に非常に踏み込んでいただくような場面が非常に多くなってきたということは、非常に評価していいことではないかというふうに考えております。 また、記念事業の実施と並行いたしまして、国際障害者年特別委員会に、障害者問題に関する長期計画のあり方についての御検討をずっと願っていたわけでございますけれども、この一月の二十三日に、内閣総理大臣に意見具申をいただきました。御承知のとおりでございますけれども、この意見具申に基づきまして、障害者対策に関する長期計画というものを推進本部としてつくらせていただいたわけでございますけれども、障害者年を通じまして盛り上がった雰囲気の中で、今後の障害者問題というものの基本的な方向というものを位置づけることができたんではないかというふうに考えております。
○目黒今朝次郎君 いまお答えがあったとおり、国民の啓蒙とか、記念集会、スポーツ、そういうものには一定の評価がなされますが、しかし私は、昨年のこの基本的な出発に当たって「完全参加と平等」、こういうことを言うならば、何といってもその中軸に、重要な問題、身障者の所得の保障という点がやっぱりその中心に据えられて、それを実現するために国民の啓蒙あるいはいろんな行事ということが組み立てられてしかるべきじゃなかったのか。いま後段のお話でありますと、啓蒙をやったその結果、三月二十三日云々と、そういうのは組み立てが逆じゃなかろうか。いろんな国会の審議などがありましたので、その国会の審議の意向を受けてことしの一月、そして三月、長期計画の中に所得保障という言葉が入ってきたんではなかろうか。そういう意味でも、私は組み立て方が逆ではなかったのかと、こういう気がいたしました。 「完全参加と平等」の基本は身障者の所得保障だ、それが社会保障の面あるいは雇用の面、いろんな面があると思うんでありますが、所得保障ということを軸として障害者対策を立てるのが当然であるし、同時にそのことが国際障害者年の最も求めておるところではなかろうか、こんなふうに思うんですが、前後になりましたけれども、私の考えが間違いなければ、そういう考えで今後取り組んでもらいたい。こう思うんですが、いかがでしょうか。
○説明員(瀬田公和君) 先生おっしゃいますように、私たち国際障害者年の中でも、国際障害者年特別委員会あるいは推進本部の各省の連絡会議等におきまして、所得保障の問題というものを最重要な課題として検討は続けてまいっておりました。その結果が、今度障害者対策に関する長期計画という形で結実したわけでございますが、この中では、先生御承知のように、障害者の所得保障問題というものを最重要な問題として位置づけております。現在、所得保障の所管官庁でございます厚生省におきましても、検討委員会などを設けて検討していただいているようでございますけれども、推進本部としても今後できるだけ所得保障の問題というのを重点的な課題として検討していこうというふうに考えております。
○目黒今朝次郎君 ぜひそのようにお願いします。 いま総理府の総括はいわゆる政府の総括だと思うんでありますが、障害者に対する国民的な認識、理解が深まったと、そういうことを言っておるわけでありますが、私は昨年の二月、埼玉県の北本市に起きた北本園の問題、一億五千万ですか、一億五千万の国、県からの国庫補助、公的補助を返上してしまったと、こういう事件があったんですが、これはいまおたくの方が言った国民の理解と協力が実を結んだということとは逆行する現象ではなかったのかと、こう思うんですが、これは厚生省ですか、厚生省の見解を聞きたい。
○政府委員(幸田正孝君) 御指摘の「けやきの郷」の問題でございますが、新聞報道されているような経過がございまして、私どもとしてはまことに遺憾であると考えているわけでございます。
○目黒今朝次郎君 遺憾ということではどうにもならぬでね。どういう点が遺憾で、どういうふうに指導をしたのか。その辺がないと、やっぱり国会の論争にならないんでね、新聞の批判でありませんから。
○政府委員(幸田正孝君) 精神薄弱者更生施設の建設計画でございますけれども、この建設計画に対しまして、地元住民の一部でございますけれども、反対をいたしていると、こういうことがございまして、その設置の計画がなかなか決まらないと、こういう状況でございます。実は、埼玉県知事も非常に心配をされまして、代替地のあっせんというようなことを村長がいたしたわけでございますけれども、その代替地が傾斜地でございますとか、あるいは面積がかなり狭いといったような問題、あるいは土地代金の問題等がございまして、必ずしもその代替地にまとまらなかったと、こういう状況でございます。 私ども厚生省側といたしましては、主として県を通じまして指導をいたしているわけでございまして、昨年の秋からことしにかけまして、県の部長あるいは担当課長等に事情を聴取いたし、あるいは指導もいたしておりますけれども、残念ながらまだ現在まで結論を得ていないと、こういう状況でございます。
○目黒今朝次郎君 じゃ、埼玉県鳩山村の自閉症施設けやきの郷、これはいかがですか。
○政府委員(幸田正孝君) ただいま御答弁申し上げましたのが埼玉県のけやきの郷の状況でございます。
○目黒今朝次郎君 いや、私は聞いておってそうだと思ったんですが、私が前段質問したのは、これは埼玉県北本市の北本園ですよ。北本園とけやきの郷とあなたはチャンポンにして答弁しているんじゃないですか。これはこんなに新聞にでかく出ているんですからね。二つの問題はきのうレクで私言っているでしょう。だから北本の関係は調べてください。 結局私は、さっきの安恒先生の話じゃありませんが、こういう国際障害者年などと言っていながら、地方でこういう問題が起きているのに全然官僚というのは無関心でね。新聞見てないんですか、あなたたちは、毎日毎日。結局何もやってないということですよ。国鉄に大分文句言うけれども、国鉄以上ですよ、怠慢ぶりは。何言っていますか。 私はそれでお願いしますが、去年からことしにかけて、こういう北本園とかあるいはけやきの郷、こういうものが、新聞に出ないだけでもやっぱり各地に大なり小なりあると思うんですよ。こういうものについて厚生省は全国的に調査をやっているんですか。 また、総理府はこういう問題について、国際障害者年という大事な時期であればあるほど、こういう問題については重大な関心を持って全国的な動向を把握して、問題がどこにあるかということを、問題の所在をとらえてさらに啓蒙の具体策を練っていくというのが、私は運動と行政のかみ合う接点じゃないか。現実がわからないで何を計画組むんですか。そんなことはナンセンスだと思うんですよ。したがって、そういうものについて全国調査をして対応をする気があるかどうか。 まあ北本地区の答弁は勘弁しますわ。その答弁用紙にないようですから。だから勘弁しますけれども、こういう傾向について全国的に調べる気があるかどうか。総理府と厚生省からお伺いします。
○説明員(瀬田公和君) 推進本部としても今後とも努力していきたいと思いますが、特にこういった問題の所管官庁でございます厚生省と手を組んでがんばっていきたいと思います。
○政府委員(幸田正孝君) 私どもが調査をしておりますことで把握をしておりますのは、昭和五十五年度でございますけれども、五十五年度中にそのような類似のケースが五件全国でございます。福岡県あるいは東京の板橋区等でございまして、精神薄弱児の施設もございますし、あるいは特別養護老人ホームといったようなものもございます。ただいまの御指摘の点を含めまして、今後とも実態の把握に努めてまいりたいと思います。
○目黒今朝次郎君 これはもう一つ要望ですが、厚生省の本庁の皆さんも県とか自治体に任せるということでなくて、あなた方自身が現地に乗り込んで、こういう身障者の皆さんというのはこういうことだ、一般の地域社会と融合するところに身障者対策の根本があるんだということで十分話して、健康な方でも非常に苦労しているこの厳しい社会にいろんなことあるんですから、あなた方自身が現地に乗り込んで関係住民を説得する、そこでむしろシンポジウムを開いて理解を求めていくという、地へ足をつけた運動というか啓蒙というか、そういうことをしないと、単に県を指導しますというだけでは――たった五カ所ぐらいなら、むしろ手分けをして、さっきの参事官の話じゃありませんが、福井に行く暇があったらこういうところへ行って十分にお金を有効に使うということもやっぱり生きた厚生行政だと、私はこう思うんですが、そういうことについて、現地乗り込みを含めて対応する心構えがあるかどうか。これは厚生省からもう一回、くどいようですが、問題解決してませんからね、これはひとつお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(幸田正孝君) 必要に応じまして現地に私ども職員を派遣をいたすことも検討してみたいと思います。
○目黒今朝次郎君 半年か一年後には、現地に乗り込んでしかじか解決いたしましたという明るいニュースを私は期待いたしております。一生懸命やってください。 それから日本型福祉社会構造という言葉がこのごろいろいろ使われているんですが、その中に、このごろ、鈴木善幸内閣になってから、自助と近隣社会の相互扶助、自前でやっていくということが再三再四使われておるんですが、私はその言葉の意味は、日本人ですから解釈をしないわけじゃありません。しかし現状の身障者対策が自助と近隣社会の相互扶助、これで成り立つという現状認識をされているかどうか。されているとすれば、その根拠を聞かしてもらいたい。いまのような北本園の問題とかけやきの郷とかという問題から考えると、とてもとてもこういうきれいな言葉で身障者問題を解消する客観的条件がない、言葉の遊戯だと、こう私は思うんですが、その自助と近隣社会の相互扶助でわが国の障害児対策ができるんだという認識を持っているか。これは労働省も関係あります。労働省、厚生省、それから総理府三者から、おのおのの立場から、ひとつこの言葉の意味と、それが成り立つ可能性の根拠について私に教えてもらえれば幸いだなあと、こう思うんですが、労働省、厚生省、総理府三者からおのおの御答弁お願いいたします。
○政府委員(金田一郎君) ただいま先生言われました日本型福祉社会でございますが、日本人の持つ自立自助の精神、思いやりのある人間関係、相互扶助の仕組み等を守りながら、適正な公的福祉を組み合わせることにより、活力のある、ゆとりと思いやりに満ちた社会というのがこの日本型福祉社会ということの定義であろうと思います。 障害者対策につきましては、こうした日本型福祉社会を基盤としながら、障害者の社会参加と一般市民と同等の生活を保障すると、この二点を中心といたしまして、今後とも各施策の推進に努めてまいりたいと考えております。 特に国際障害者年を機会といたしまして、従来からもこういった傾向があるわけでございますが、施設よりも在宅福祉を中心にと、住んでいる社会において一般の市民と同じような生活ができるようにしていこうということで、国際障害者年を契機といたしまして各種の施策が講ぜられたわけでございます。私ども厚生省といたしましても、社会参加促進対策ということを中心といたしまして、御承知のようにいろいろ予算等でもお願い申し上げてきたわけでございますので、こういったことで今後とも一般市民と同じように生活できるように私ども援助を申し上げたいと思っているわけでございます。
○政府委員(関英夫君) 日本型福祉社会につきましては、ただいま厚生省の方からお答えがありましたように、これからわが国が目指すべき福祉社会のあり方を示したものと思いますが、心身障害者の問題に関して労働省としては雇用面で責務を負っているわけでございますが、心身障害者が雇用、就業の機会を十分に得るためには、もとより障害者御自身の自助の努力、これがまず第一に重要でございまして、身体障害者雇用促進法にもわざわざ一条設けて、「職業人としての自立の努力」といった条文も設けております。しかし自助努力があればそれでいいというわけではもちろんございませんで、この努力にこたえるだけの十分な各般の施策を国として講ずる必要があろうと思っておりますし、また心身障害者がその居住する地域社会の中で雇用の場、就業の場を得て、社会に参画していくことができるようにすることも非常に重要なことでございます。来年度そういった地域社会で企業と地方公共団体とが一緒になって第三セクター方式で重度の障害者の働く場を確保していくようなことや、あるいは企業がいろいろな施設内におります心身障害者の能力開発に手をかすようなことを助成していく。そういうようなことを含めて心身障害者が地域社会の中で社会参加の機会を得られるような施策も充実していきたいと考えているところでございます。
○説明員(瀬田公和君) ただいまの厚生省及び労働省の考え方と同じでございますけれども、ちょっとつけ加えますと、わが国の障害者対策に関する長期的な方針としては、さっきもちょっとお話ししましたように、中心協の国際障害者年特別委員会の意見具申に基づきまして障害者に関する長期計画というものを定めておりまして、これに基づいて今後長期的に障害者対策を関係十四省庁一丸として実施していくつもりでございます。 新経済社会七カ年計画におきましては、個人の自助努力と家庭や近隣地域社会等との連帯を基礎としつつ、適正な公的福祉を重点的に保障するということを日本型とも言うべき新しい福祉社会の方向というふうに考えていると思いますけれども、この点につきましても、特別委員会の先生方にも十分御理解をいただきながら、長期計画の審議を続けていただきまして、このたび決定いたしました障害者対策に関する長期計画というものも、この七カ年計画の考え方というものをさらに障害者の福祉の充実という観点から深め発展させたものというふうに私たちは考えております。
○目黒今朝次郎君 長々と三者から言われましたが、それにまた反論していると時間だけ食いますから、じゃ具体的な問題へひとつ入っていきます。 私は「完全参加と平等」、先ほどの「完全参加」というのは、労働省もちょっといま答えましたけれども、雇用機会の確保、これはやっぱりきちっと保障していく。それから平等という点は、具体的に言えば、労働差別、労働条件の差別の撤廃、こういうことがやっぱり具体的に基本になるなど、こう思うんですが、この考え方に労働、厚生、御異議ありませんか。
○政府委員(関英夫君) 心身障害者の福祉にとって一番重要なことは、やはり雇用の場を得て社会活動に参加して、自分の働きで自分の生活を支え、生きがいを見出していくことにあるだろうというふうに私ども考えております。
○政府委員(金田一郎君) 身体障害者対策は、最終的には職業的に自立することができることが一番幸せであろうかと思っております。
○目黒今朝次郎君 午前中も中高年齢者の雇用率の問題が問題になったのですが、身障者の雇用率の問題についても、これは労働省の五十六年六月の時点の調査の発表を見ても、千名以上の大企業が八割程度雇用率を守っていない、こういう数字が出ておるわけですね。全企業では四六・六%。それでこの法律ができてからもう五年ですね。五年になるのに全産業で四六・六、大企業で八割、こういうことは一体なぜなのか。先ほどからきれいごとを言っても、結局実際の中身ということは歯車が空回りしている、こう言っても私はいたし方ないと、こう思うんです。なぜ五年もたったのにこういう現状なのか、その原因と今後の対応について労働省から御回答願いたい、こう思うんです。
○政府委員(関英夫君) 確かに昨年の六月一日現在の雇用状況、先生がお話しになったとおりでございます。ただ、この法律ができました直後におきましては、実雇用率の改善傾向非常に緩やかでございましたが、昨年は国際障害者年ということもあったかと思いますが、従前以上に雇用率が伸びてきたわけでございますが、御指摘のように企業規模の大きいところは従前の状態が非常に悪かったものですから、改善の度合いは全体の中では大企業がよく改善され、また業種別に見ても、従来身障者の雇用が余り進まなかった金融関係等でも昨年は非常に伸びたわけでございますが、出発点が何しろ非常に低いわけでございますので、まだまだその状況は非常に不満足なものがあるわけでございます。 で、心身障害者を雇用するに当たりましては、単に人数合わせをするということでは足りませんで、障害者個々人の障害の程度、その職業能力それぞれ人一人ずつ違うわけでございます。そういった障害者に合わせて自分のところの仕事を工夫し、そうして雇用していくという努力がどうしても必要でございます。そういう意味で、企業のトップが十分この雇用率制度を理解し、そうしてこれを達成するために具体的に努力をいたしませんと、なかなか実らないわけでございまして、そういう意味で私ども企業指導にこれからも力を入れていきたいと思っております。
○目黒今朝次郎君 私は、この法律ができてちょうど三年目だったと記憶しますがね。この身障者雇用促進法の第十六条の規定では、これは一般事業者については公表する方法があるわけですね。それで、三年たってもいま局長が言うとおり。やる気がないと言っちゃ語弊がありますが、何だかんだ理屈をつけて実際雇用しないのが私は現実だと思うんですよ。そういう企業に対して社会的な責任をとってもらうという意味では、三年ぐらいたったのであるから、この十六条を発動してもいいじゃないかと、予算委員会の一般質問でこういう提起をしたことを覚えております。ところが、いま局長が言ったとおり、発足が低かったのであるからもうちょっと時間かしてくれと、こういう話があったことを覚えています。あれから二年ですがね、二年。傾向としては依然として変わってないですよ、これは。多少国際障害者年があったから一年間はちょっとデータ見ると延びておりますけれども、この辺に来ればこの十六条発動も辞さないと、一面ではお願いします、一面では、おどかしと言っちゃ変でありますが、社会的責任をとってもらうということを、柔軟にこれを指導の底辺に置くということをしないと、やっぱり逃げた者は得という逃げ得論に陥ってしまう。こういうことになりかねないと思いますので、この十六条の発動についてもこの段階では考慮してもらいたいと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(関英夫君) 未達成企業の公表につきましては、法律上一定の手続も決まっておりますし、またその与える影響も非常に大きいと思いますので、慎重を期さなければなりませんが、先生のおっしゃったように、私ども計画の作成を命令し、それから適正実施の勧告を発しまして相当の日にちを経過しております。ことしの六月現在の調査によって、場合によっては公表もあり得るという態度で今後の行政指導をやりたいと思います。
○目黒今朝次郎君 ぜひ慎重に、しかもやるときは大胆にということで配慮方をお願いしたい。 それで、人のことばかり責めてないで、労働省調査によって都道府県単位、地方自治体、政府関係特殊法人、これらの状況はいま現在どうなっていますか。
○政府委員(関英夫君) 国、地方公共団体等におきます実雇用率のお話だと思いますが、まず非現業的機関でございますが、これは昨年の六月一日現在で一・八五、一昨年から見て〇・〇三ポイントの増でございます。現業的機関では一・八九でございまして、昨年の一・八五から〇・〇四ポイント増ということで、従来横ばいであったわけですが、昨年は上昇してきております。 それから国の機関というふうに機関別に申し上げたいと思いますが、国の機関については昨年の六月一日現在で二・〇二%、都道府県で一・五五、これは教育委員会関係がございまして率が悪くなっております。市町村の機関で二・〇二というふうになっております。それから公団、事業団等の特殊法人でございますが、昨年の六月一日現在で一・五六%でございまして、一・三四から見ますと大きな伸びを示してきております。
○目黒今朝次郎君 全体的には少しずつ、この前二年前に質問したときから比べると、若干ではありますが、伸びておることは認めます。しかし、五十六年の六月の私のもらった資料で国土庁が一・一二、科学技術庁が一・八六、沖縄開発庁が一・八三、自治省が一・八と、中央官庁はまだ一・九に達してない。こういうデータもありますので、この四つの官庁については特段の指導、取り組み方をやって、政府機関が完全に消化しないで民間に向かって号令かけたってナンセンスですから、これはやはりほかの省庁がやっておるんですから、この四つの省庁ががんばれば一・九の達成は可能だと、こう思うんでありますが、これは安定局長よりも大臣から、労働大臣として四省庁に対する指導について見解を聞いておきたい、こう思うんです。
○国務大臣(初村滝一郎君) いまお話がありますとおりに、特に官公庁、地方自治体及び政府関係機関については、身体障害者雇用に関して一般民間企業に率先垂範すべき立場にあることは間違いないわけであります。従来から強力な雇用達成指導を行ってきたところでありますけれども、特に国際障害者年である昨年の六月一日現在の雇用状況を見ますと、全体として各機関とも従来に比べてかなりの雇用の改善が見られておるところでありますが、遺憾ながら若干の機関においてはいまだに雇用率の未達成のところがあるわけなんです。このために、身体障害者の採用に関する計画を作成して、それで雇用率未達成機関であってその計画の適正実施の勧告を受けた機関のうちに正当な理由がなくしてその雇用実績が改善されないところは、最終的には公表することもあるということで強力な指導を行っていきたいと思います。これはすべて中央四省庁は実は達成しておるそうでございますが、達成しておらないところには、さっき申し上げましたとおり公表し得ることもあるということで指導していきたいと思います。
○目黒今朝次郎君 私のは一年前の資料ですから、もう四省庁が達成しておるということになればそれなりに結構だと思います。 それで次に、昨年の九月の二十一日の身体障害者雇用審議会の答申で、いわゆる雇用率の答申がありましたね、五年に一回の見直しの。この中では、先ほど触れたとおり、民間が全体で四六・六、こういう段階では雇用率の改定はむずかしい、現行据え置きと、こういう答申になったと思うんです。 そこで伺いますが、東京都が去年の九月、この十年間で三%をめどに雇用率を上げていくんだという東京都の十カ年間計画、これは国際障害者年になって東京都が自主的に発表した目標設定、これは非常に私は前向きだと思うんです。それで、民間の雇用率を促進する意味においても、いまいみじくも官庁関係は一・九%達成している、こういう話がありましたから、せめて官庁、特殊法人、国の機関だけでもいいから一・九を二・二なり、二・五なり、こういうことで引き上げることを考えることができないだろうか。それを起爆剤にして民間のおくれているところを政府に従って早急にこの問題の達成を、たとえば二年なら二年以内に達成してくれと、そういう注文をつけて国全体が雇用率の促進をやっていくということが一つの政治の指導ではないか。こんなふうに私も思うし、東京都の計画もやりやすくなる。それで全国の都道府県にそれが波及していくということにもなっていくんじゃなかろうか。そういうことを考えますので、雇用率の見直しを、全体と言いたいのでありますが、とりあえず官庁関係だけでも見直しをする、そういう前向きの姿勢ができないものだろうかということをひとつお伺いし、御提言しておきたい、こう思うんです。
○政府委員(関英夫君) 先ほど大臣からお答えしましたように、中央省庁は一・九%を達成したわけでございますが、先ほど地方公共団体の数字を私申し上げました。その中で都道府県等はまだ雇用率が実は未達成でございます。それから市町村につきましては二・〇二ということで平均的には達成しているわけでございますが、個々に見ますと、未達成の市町村が非常にございます。東京都を初め各県で実は一昨年ごろから雇用率を達成するために採用に特別枠を設けまして、そしてあるいはまた東京都のように特別枠を設けるだけでなく、目標を法定雇用率の高いところに置きまして、そして特別の採用、選考をやるという形で雇用率を達成し、あるいは高い目標を達成しようという動きが始まってまいりまして、これは東京都だけでなく、非常に広がってきております。私ども全国会議等でこういう方式でもって都道府県あるいは未達成の市町村におきまして雇用率を達成するようにいま行政指導を一生懸命やっているところでございます。 なお、大臣からお答えもございましたように、どうしてもそこに努力の跡が見られないところについては、民間と違いまして、法律に規定はございませんが、公表ということもあり得るということで通達を出しまして現在督励しているところでございます。 そういうふうに現行の雇用率を達成することにいま懸命にやっておるところでございますので、法定雇用率を変えるということになりますと、これは民間との関係も出てまいります。審議会等の御意見も聞きながら今後の雇用の進展を見ながら雇用率の問題は検討していきたいと考えております。
○目黒今朝次郎君 そういう地方の実情のあることもわかりますが、たとえばこの資料を見ますと、厚生省などは二・四九になっている。防衛庁でも二・二六、労働省は一・九、通産省が二・一五。だからいま直ちに雇用率を変えるというのは無理であるならば、中央官庁内でいま言ったように、厚生省が二・四九だ、みんなで厚生省を目安に、各大臣がおることですから、みんなで厚生省の二・四九を目安にして中央官庁はこれを達成するための自主的な努力をしていこうじゃないか。そういう政策リードも大事なことじゃなかろうか。こんなふうに思うので、この点は大臣、国務大臣として、なるほどいいところに目標を置いてみんなで努力しよう、こういう意味のことを閣議あたりで大臣から問題提起をしてもらって努力をしていくというようなことはできないものだろうか。お考えを願いたいものだと思うんですが、いかがですか。
○国務大臣(初村滝一郎君) 何さま雇用率を上げることは、国際障害者年のうちに当然やるべき問題ではあると思います。したがって、適当な時期をとらえて、私としても、国務大臣として、この雇用率の達成に、たとえば厚生省が最高で二・四九ならば少なくともこれ並みにはいこうじゃないかというような発言をいたしたいと思います。
○目黒今朝次郎君 ひとつ大臣の努力を期待いたします。 次は、雇用納付金の収支状況ですが、これは五十五年度の実績では収入が百九十五億六千二百万、支出が二百六十七億八千万、差し引き七十二億一千八百万の超過になっておって、それなりに結構な話だと思うんですが、問題は、この雇用調整助成金、これを交付をした後のやはり追跡調査をやっているのかどうか。いわゆる短期的な雇用になってしまうのか、ある程度三年なり五年なり長期的な雇用というのが確保されているのか。このお金の使い道を有効あらしめるために、当然追跡調査をやって、その中からいろんな対策を立てていくというのが肝心であろう。いわゆるくれっ放しということでは困るという点で、この追跡調査をやっているかどうか。やっていないとすれば、今後ぜひ追跡調査をやって生きた金にしてもらいたいと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(関英夫君) 身体障害者雇用促進協会でこの実務、助成金支給等の実務をやっております。そういう意味で、協会におきましてその後の追跡調査を実施しているわけでございますが、先生御指摘のように、手厚い助成制度でございますだけに、それが終わってじきに何か離職というような事態になったんでは非常に問題が多いわけでございます。もっとも、必ずしも事業主が解雇したというわけではない場合もあるわけでございまして、そこにはいろんな原因がありますけれども、しかし先生おっしゃいますように、こういう助成措置を受けて雇用が長期間安定することが第一でございます。そういう意味で、私どもこの奨励制度の内容も見直しをしてまいりました。今後はさらに新しいこういう助成制度のもとで長期間安定した雇用になるようなフォローアップを、協会と私どもの第一線の公共職業安定所とタイアップしながらフォローアップをしていくということにいたしたいと思っております。
○目黒今朝次郎君 私も三つ四つ事例を持っているんですがね、きょう時間がありませんから言いませんから、ぜひ追跡調査を丹念にやって、そしてできれば調査資料などについても、後ほどで結構ですから、しかるべき機会にもらえれば非常に今後の対策に参考になりますので、これは要望しておきます。 次に、身障者の労働条件の側面であるお金の問題、賃金の問題、あるいは工場等で働いている工賃の問題、この問題の実態などについては現在把握されているんでしょうか。把握されているとすれば、これ後ほどで結構ですから、最近の賃金の動向なり、あるいは重度、軽度あるいは身障別の資料があれば、ここで参考までに発表されても結構でありますが、詳細なデータがあればぜひ御提示願いたいなと、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○政府委員(石井甲二君) 調査をいたしまして資料を御提出したいと思います。
○目黒今朝次郎君 私もこれは日本福祉大学の児玉さんという方が調べたデータを持っているんですが、ごく一側面ですから、ぜひ立体的な調査で資料をお願いしたいとこう思っております。 それから最低賃金の関係でちょっとお伺いしますが、この最低賃金の適用の関係で、適用除外規定がありまして、この適用除外規定にこの心身障害者というのが入っておるわけでありますが、これらの運用とか、そういうものについてどうなっているかお答え願いたいと、こう思うんです。
○政府委員(石井甲二君) 最低賃金法におきまして最低賃金が決定されるわけでございますけれども、その中に御指摘の第八条にいわゆる適用除外の規定がございます。その第一項に、次に掲げる労働者については、当該最低賃金に別段の定めがある場合を除き、労働省令で定めるところにより、使用者が都道府県労働基準局長の許可を受けたときには最低賃金の規定は適用しない。その中に第一号としまして、「精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い者」というのがございます。 そこで、私どもは、この許可基準というものを審議会で決めているわけであるますが、その要旨といたしましては、心身障害者、身体障害者の雇用が最低賃金の設定によって狭められるということに対しての配慮をやはり必要とすべきであろうということであります。ただ問題は、こういう適用除外を設けるその趣旨が、逆に心身障害者の保護に欠けるという面がありますと大変ゆゆしき問題でございますので、この点につきましては、許可基準というものを設けておりまして、精神または身体の障害がある労働者であっても、その障害が当該労働者に従事させようとする業務の遂行に直接支障を与えることが明白である場合、それ以外は許可しない。それから直接支障を与える障害がある場合でも、その支障の程度が著しい場合のみに限って許可するということでございまして、先ほど言いました適用除外をすることによって保護に欠けることがないように十分に配慮しているところでございます。
○目黒今朝次郎君 それで、おたくの通達、基準局賃発第十五号の、これをもらっておるわけですが、この一番最後の方に、局長ね、単に障害者であることを理由に不当に低い金額が決められることがあるので、これら事業主の一方的な主張のみによって機械的に処理することのないよう注意を要するとあるんですが、これは具体的にどういう指導をしているんですか。われわれちょっと聞きますと、なかなか言葉どおりいってないと。身体障害者の方から苦情というか異議申し立てをしても、なかなか聞き入れてくれないというような苦情があるんですがね。多分この通達の指導だと私は思うんですが、十五号の。
○政府委員(石井甲二君) そのとおり、先生が御指摘になったとおりの通達の内容でございますが、そういうことが非常に徹底をしてないという御指摘をただいま聞いたわけでございますが、そういうことのないようその趣旨に即しまして厳正にやってまいりたいというふうに考えます。
○目黒今朝次郎君 ぜひ、後ほど具体例を出しますから、指導に遺憾のないようにお願いしたいなと、こう思うんです。 それから労働大臣ね、私どもあっちこっち外国の資料をもらって調べると、いま言った適用除外の関係で、一般の人が一日千円もらえば適用除外で七百円とか六百円になったと、差が出てきますね。その差が出てくる際には、諸外国の障害者対策などを見てみますと、最低賃金は最低賃金、しかし差のあるところは、社会保障的な考えということで、公費でその差額分を負担しているという制度があっちこっちにあるわけですね。日本の場合はまだそこまでいってないですよ。これは労働省にはちょっと無理かもしれませんが、厚生省と労働省で――そうでなくても身体障害者の賃金というのは安いんですよ。一般を一〇〇にすれば大体六〇から七〇ぐらい、さらに精神薄弱者はそれのまた約半分。そういう格差があって、しかも身体障害者ですから生活に非常に苦労している、そういう方々でありますから、せめて働く意思があって働いておる者には最低賃金ぐらいは保障してやる。ただ、日本の行政からいく、と組み立てがむずかしいものですから、ここからこれまでは労働省の管轄と、ここからここは厚生省の社会保障ということで、厚生と労働で組み合わせて最低賃金程度の賃金は国全体で保障するということが、先ほど総理府から言った本当に生活を保障するということにつながってくるんではなかろうか。こういう外国の先例もあるものですから、ぜひ日本でも検討に値するなど、私はそう思うんですが、これは各局長さん無理ですから大臣から、ぜひ厚生大臣と相談して、一番うるさい大蔵大臣はまた嫌み言うだろうけれどもね、大蔵大臣も説得して、何とかこの国際障害者年の長期計画の出発点で、ここ一、二年のうちに物にするようにという努力をお願いしたいなと、こう思うんですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(初村滝一郎君) いまお話がありましたとおりに、外国でそういうふうな例があるということを聞かされましたけれども、私も薄々聞いてはおりましたけれども、そういう内容が一応どういう形になっておるかを取り寄せて私の方でよく研究をし、さらに社会保障の関係の金額とどうなるのか、そういう面もよくすり合わせをせにゃいかぬと思いますので、そういうあたりを厚生省ともよく連絡をとって検討してみたいと思います。研究をいたします。
○目黒今朝次郎君 ぜひ前向きによろしくお願いします。 運輸省来ていますか。――船員の問題、船員の雇用の問題について何か運輸省でこの国会に法案を出しているということは聞きました。ただ私は、海難事故があるために、STCW条約、一九七八年の船員の訓練資格証明及び当直の基準に関する条約、この条約は条約なりに、私は海難事故防止のためにその意味を理解します。ただ、この条約を批准するために国内法の不備なところを整備するということは当然必要だと思うんですが、今回の法案はこの点に焦点をしぼった提案なのかどうか。船員の労働条件に関係するものですから基本的に聞いておきたいと思うんですが。いかがですか。
○説明員(小和田統君) お答えいたします。 ただいま衆議院の運輸委員会の方で御審議いただいております法案がございます。船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律案というものでございますが、その内容は先生いま御指摘のとおり、一つは先生がおっしゃいました国際条約を実施するためのものであり、もう一点は私どもが船員制度近代化と呼んでおりますけれども、日本の船員制度を新しくするために必要な措置を織り込んだものでございます。
○目黒今朝次郎君 そうすると二つの意味があるというのですね。一つは条約の批准に必要な整備、一つは近代化の考え。ところが、これは私の記憶では、五十三年の近代化実験船を走らせてから三年になるんですが、私が運輸委員会におって議論したときには、この近代化実験船はあくまでも実験船だから、実験をした経過なり内容をまとめて、それを日本の海運界の船員にどういうふうに当てはめていくかということは、十分国会で議論した上でその意向について検討していくんだと、こういう議論をした経過があると思うんですがね。具体的に三年間やった近代化実験船の中間総括というのはまとめて国会に提案しているんですか。
○説明員(小和田統君) 船員制度の近代化と申しますのは、最近船舶における技術革新の進展が非常に進んでおりますので、それに対応して新しい将来の船員制度はどのようにあるべきかということを関係者全員で、もちろん労使も入った船員制度近代化委員会という場で検討を進めてきているわけでございまして、具体的には実際に走っております実験船というものを使って、どのような船員制度が妥当であるのかという点について実験ないし検証を重ねてきたわけでございます。 この船員制度は、将来どのような姿になるだろうかといういおば理想的な像と、もう一つは、そこに至るまでの現在の船員制度とのつながりをどのようにするかということについての過渡段階の船員像というものの二つから成っておりますけれども、現在までのところ、その過渡段階の船員像のさらにまた第一段階につきまして、実験の結果が非常に順調であったので、今後引き続き近代化の作業を進めるという前提のもとに、そのために必要な法律改正をするという趣旨のものでございます。 実験の結果そのものにつきましては、第一段階の実験の結果は、昨年の秋に整理されまして、それに基づきまして船員制度近代化委員会から第一次提言というものが出されております。この第一次提言の中身は、いままでの実験の結果が順調であったので、今後も将来に向けての近代化の作業を進めていく必要があるということと、そのために必要な法制度上を含むいろいろな制約要因がございますので、それを除去するための手当てを講じてほしいというものでございまして、今回の船員法及び船舶職員法の改正は、その提言を受けて今後近代化を進めていく上で必要な法改正を内容とするものでございます。
○目黒今朝次郎君 その提言、去年の第一次提言というのは、それは国会の運輸委員会に報告されて、運輸委員会の議論なりあるいは討議をろ過した中身ですか。単に関係者だけが提言を受け取ってマイポケットしておったという提言なんですか。一定の中間報告でも出れば、この実験船をやるときの経過から踏まえて、当然国会の運輸委員会なら運輸委員会、あるいは社労なら社労、労働条件に関係がありますから、当然この国会に提起して国会の議論を煩わすというのが、実験船の経過から見て当然だと、こう思うんですが、私の記憶ではその第一次提言を国会で議論したという記憶はありませんが、その取り扱いはどうなったんですか。
○説明員(小和田統君) 確かにその第一次提言そのものを国会にお出しして御検討いただくということはしておりませんけれども、その提言をつくるに当たりましては、ただいま申し上げました船員制度近代化委員会という官公労便、つまり新しい船員制度に関係のある人たち全員の参加を得て組織しております場で議論をされ、まとめられたものでございまして、今後の実験を進める上でどのような制度上の問題があるかということにつきまして引き続き今度は、関係の審議会を私どもとしては持っておりますけれども、船員法につきましては船員中央労働委員会、それから船舶職員法につきましては海上安全船員教育審議会の場で、それぞれ必要な法改正の内容につきましての検討、審議をしていただいた結果を今回の法案に盛り込んだものでございます。
○目黒今朝次郎君 じゃ、その第一次提言というのをぜひ私の方に、後で結構ですから中身を出してもらいたい。 それからもう一つ、今回の話を聞きますと、船員の定数といいますか、何人船に乗るかという問題は非常に船員の労働条件にも影響をいたしますし、同時に航海の安全――日航の片桐機長とか、そういう問題いろいろありますが、そういう船舶の運航の安全というものに非常に大事な影響がありまして、今日までは国会で一定の議論をして、そして法定化されていく、こういうことになっておるわけでありますが、今回の法案とかおたくの提案を見ると、この船員の問題については、運輸大臣の命令にゆだねるということになって、国会の審議からカットされておるわけでありますが、私は条約の精神から言って、座礁とか衝突とか、そういうものを起こさないための条約であるならば、従来国会で審議してきたこの船員、船舶の定員の問題をわざわざ運輸大臣の方に落とすというのは、一体条約と逆行するんじゃないか。こう思うんですが、この船員の定数の問題を国会の審議からカットしたその法的根拠あるいはおたくの考えは那辺にあるのか。この際、運航管理の面からも安全の面からも御答弁願いたい。時間が来ましたから、それを聞いて、あとはありますが、この次の委員会でまた引き続き質問を続行します。いまの根拠だけひとつこの際教えてください。
○説明員(小和田統君) その御質問に関連しまして、条約のことについてちょっと御説明申し上げたいと思いますけれども、一九六七年に英仏海峡で大規模なタンカーの事故がございまして、イギリス、フランスの沿岸を相当汚染したわけでございますが、その際事故の原因をいろいろ検討しました中から、一つの問題点として、船員の国際的なレベルの向上が必要であるということがございました。当時その船はリベリアのいわゆる便宜置籍船であったというふうなこともございまして、特に発展途上国の船員の資質を引き上げるということが、世界全体の海上の安全あるいは汚染の防止のために必要だということが、この条約が検討されたそもそものきっかけでございます。 長い間の審議を経まして、海事関係を議論する国連の専門機関の一つのIMCOというところを中心にしてこの条約が一九七八年にできたわけでございますけれども、したがいまして、この条約の内容が本文十七カ条ございますけれども、ほとんどは船員として、具体的には船長とか機関長とか、あるいは当直に立つ職員とか部員とか、そういう人たちがどのような知識なり技能なりを持っていなければいけないかということ、あるいは当直を行う場合の体制はどのようなものでなければいけないか、といったことについて詳細に規定しているという部分が中心でございます。 わが国で申し上げますと、海技資格について国家試験をやっておりますが、その場合の試験科目に該当するようなものが条約の中心でございます。したがって、今回この条約を取り込むに当たりまして、法律で従来決めておりました乗組員の配乗の基準、これを法律から政令に規定するということに変えさせていただきたいという案でお出ししておるわけでございますけれども、配乗の基準は、船がどのような場所を走るものか、船の大きさはどうか、あるいは船の種類なり使い道はどうかといったようなことによりまして、非常に技術的、専門的な観点から決められる事項でございます。 したがいまして、私どもとしては、どういう問題を従来のように法律で、一般的な形で決めておきますよりも、むしろいろいろな事情を考慮して海事関係の専門家の御意見も十分伺った上で規定していくということが、むしろ合理的ではないかというふうに考えたわけでございまして、もちろん何の枠もなしに政令で勝手に決めてよろしいということではございませんで、そのために今回の法律改正におきましても、政令で決める場合の基本的な枠組みというものは規定しております。それからなお、関係者の意見を十分聞いて決めるものであるということを担保いたしますために、今回の改正に新しく船舶職員法に第二十六条の二という条文を入れまして、船舶職員法の重要な事項につきましては審議会の意見を聞くということを特に規定したものでございます。したがいまして、私どもとしては、今後関係の方々の十分専門的な技術的な御意見を伺って、問題のないように処理していきたいと考えております。
○渡部通子君 私はまず最初に、婦人の労働をめぐる問題につきまして、大臣も新しくなられたことでございますので、基本的なお取り組みの姿勢を伺いながら二、三質問をいたしたいと思います。 最初に寡婦の問題でございますが、寡婦の実態につきまして、労働省では五十二年の六月に寡婦等就業実態調査結果報告書というものをお出しになりました。後にも先にもこれだそうでございますけれども、それについて寡婦の置かれている社会的な立場、状況、それを大まかにどのように把握をしていらっしゃるか、まず伺います。
○政府委員(高橋久子君) 厚生省の調査によりますと、寡婦等の就業実態調査によりますと、母が就労している世帯は母子世帯総数の八五・二%に達しております。その就労形態を見ますと、常用雇用者の世帯、常用雇用者として就労しているのは世帯全体の六〇・六%、自営業種の……
○渡部通子君 そこまで伺ってはいないんです。厚生省の調査を言っていただかなくても、労働省でお出してございますので、そちらでお出しになっていらっしゃいますので、まず冒頭ですから、細かいことは要りませんけれども、寡婦の置かれている社会的な状況をどう認識をされていらっしゃるか、できれば常識論でありますから、大臣お答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(初村滝一郎君) 寡婦が社会的にどういうふうに位置づけられておるかということでございますが、寡婦と申しましても、いろいろ内容が違ったところもあると思うのです。そういうことで、まず私どもは、寡婦の就業について特に考えなければならないことは、保育等の家庭生活上の制約があるということ、それから職業経験が乏しくて技能が十分でないというので、条件のいい就職を妨げている実情にあるのではないか。こういうようなことからして、寡婦については特別に配慮して安定した職業を見つけてやるべきではなかろうかと、こういうような考え方をしておるわけです。
○渡部通子君 冒頭の質問でありがとうございました。特別に寡婦に対しては配慮をしてやらなきゃならないという、こういう大臣の御答弁でございました。ぜひ大臣、この実態調査報告書を一度御一読ぜひいただきたいと思います。 それで、この内容を見ますと、いま労働大臣も御心配のように、寡婦の実態というものはきわめて深刻な問題というふうに――五十二年の状態ですけれども、決してそれから前進をいたしておりません。それが明白に示されておりまして、たとえば一番困ったことというのが、経済問題が六〇%、保育、教育問題が三八%、職業の問題が二四%、それから住まいが二〇%、次に健康が一一%と、こういうふうに実態が御報告をされているわけですね。そうしますと、特に経済問題、職業、これが大きな問題になっているということが、ここずっと引き続いての問題だと思うんです。 で、きょうはこの雇用問題という観点から若干御質問をしたいと思います。 この問題に入ります前に、過去において、寡婦の雇用促進につきまして、自民党も含めて各党ともに大変積極的に法制化に向けての機運が高まった時期がございました。それは昭和四十九年でございました。十一月に寡婦雇用促進法というものにつきまして、交通遺児育英会から法制化の要請がございまして、また私どもでも昭和五十年四月に党独自案といたしまして、参議院に当委員会から提出をさせていただきました。これに対して野党はこぞって賛成がございまして、さらに当時の自民党の中曽根幹事長さんも法制化には賛成だと、交通遺児の会合に行ってスピーチまでしていただきまして、寡婦の職場を守ると約束をしていただきました。全党共同提案で法制化の機運が現実に向けて一歩を踏み出そうとした途端にこれはつぶれちゃったんです。これは反対したのはどこでございましたか。
○政府委員(高橋久子君) 実は、反対したのはどこかということでございますが、その点については私どもがお答えするということはちょっとできかねるわけでございますが、私どもが寡婦等の就業実態調査を行ってみますと、就労している世帯が、先ほど申し上げましたように八五・二%、職がないということではなくて、すでに就労している方が大部分であるという状況でございます。 そこで、就労している内容について調べてみますと、賃金が大変低いとか、そういう状況がございますので、寡婦に対する対策といたしましては、雇用を促進するということよりも、むしろ働いている方々がより安定した雇用につき、そしてより高い収入が得られるようにすることが必要であるということで、その後寡婦についての訓練体制を充実していくとか、あるいは寡婦についての職業相談員を配置していくとか、そのような手だてをとっているわけでございます。 また、事業主が寡婦を雇用した場合に、それに対して賃金の一部を助成するというような方法もとられております。
○渡部通子君 反対した人は言えないとおっしゃるけれども、労働省だったんです。それは労働省が難点を示されて、これが法制化もうできるかというところまできて、あと一歩というところで流産をしたという苦い経験がございました。それ以来ずっと何度も何度も繰り返し繰り返し寡婦の方からはその要望が出されておりまして、これが最近は火が消えたようになってしまっているというのが、ある意味では大きな政治不信にもつながって、自分たちの努力が報われないのかと、ここまでやっておきながらこれが流れてしまうのかというようなあきらめにも似たそういう挫折感というものをたくさんの立場の弱い方たちが感じて、それでもなお執拗に繰り返し繰り返し運動を続けているところもあるんだということを知っていただきたいわけです。 私は、寡婦というものは一番福祉の谷間に置かれている存在だと、これはもう繰り返し労働省に対しても申し上げてきたところでございまして、パート労働などは、私もいろいろ質問もいたしましたけれども、夫がいてパートに出ているという方が多いわけでございますから、まだしも幸せなことでありまして、昨年ようやく母子福祉法の中に寡婦が含められたとはいうものの、いまだその恩恵を受ける方は一部でございます。多くの寡婦の人たちは法制の谷間にあって、一番欲しいのは働き口。いま局長は安定した職を持っている人もあると。それはあるにはあるでしょうけれども、およその人たちが今度は子供を見なきゃならないとか、あるいは年齢に達してしまって職業を探さなきゃならない。あるいはほとんどの人たちが夫を失って直ちに一番困るのは職場だ。働いて子供を育てたい、その条件が欲しいというのが現実だということは、これはもう否定できないことだと思うんですね。 そういう経過を経て今日にきているわけでございますけれども、労働省としては現在の考え方、すなわち寡婦雇用促進法の制定、法制化までもいかなくても、寡婦の雇用を促進するということに対しては従来と考え方は変わらないんですか。
○政府委員(関英夫君) 先ほど大臣からもお答えございましたように、寡婦の安定的な就職を妨げている要因が家庭生活上の責任、保育をしなければならないとか、あるいは職業経験に乏しく十分な技能を身につけていないというところにあるわけでございますので、労働省としては、保育所の設置あるいは職業訓練、講習あるいは寡婦等の雇用に対する助成措置、あるいは局長から答弁のありました相談員等の制度、そういったものを活用して今後とも寡婦の雇用促進には努めていくことは変わりございません。
○渡部通子君 法制化についての考えも変わりませんか。
○政府委員(関英夫君) 従来と変わりございません。
○渡部通子君 それじゃ、余り積極的ではないという御答弁のようでございます。 その行政指導いろいろやっていただいているその実績は私も評価しないことではございません。しかしながら、それでもなかなか進まないからということで再び質問として取り上げているわけでございますが、現在寡婦の雇用を確保するためには行政指導ではなかなか現実はむずかしい、したがって法制化は必要ではないか。この認識のもとで野党間で今国会中に共同提案ができるものならばと、現在内容を検討している段階でございます。これにはもちろん自民党さんにもお呼びかけをいたしまして、過去の経緯もありますので、全党一致してでも何とか共同提案ができればと、こう考えてまず野党の話し合いが進んでいる最中でございますけれども、そういう段階になりましても、全党の共同提案というような形になりましても、労働省としては従来の態度を変えないのか、その場合は対応に何らかの変化を持たせるのか伺います。
○政府委員(関英夫君) どういうものがその法案の中身として出てまいるか、私どもよくわかりませんが、特に問題でございましたのは、雇用率制度によって事業主に雇用を義務づける点であったかと思います。そういうところにいろいろ問題があるわけでございますが、全党的な提案がまとまった段階で私ども十分検討させていただきたいと思います。
○渡部通子君 そうしますと、雇用率だけが問題だというお話でございますが、そうしたら、それならば雇用率をこちらで検討するという、そういう用意があれば法制化には賛成でございますか。ほかにもネックがあるんですか。
○政府委員(関英夫君) 雇用率以外のところについて法制化によって推進しなければどうしてもできないものに何があるのか、十分検討さしていただきませんと、いまこの場ではお答えは十分にできかねるので御容赦いただきたいと思います。
○渡部通子君 大臣は過去の経緯を御存じだと思うわけでございますが、確かに雇用率がネックでこの促進法が流産したと私たちも認識をいたしております。この雇用率に対していま柔軟な考え方というのもいろいろ出てきているわけでございますが、そういった場合、いま局長さんの御答弁は大変に慎重――慎重というよりは、余り賛成しかねるようなことでございますけれども、積極的なもう少し姿勢というものを大臣はお考えいただけませんでしょうか。
○国務大臣(初村滝一郎君) 私は大臣ですからね、私の発言が非常に影響するところが大であると思います。したがって、全党で法案がまとまって提案する段階で、今度は労働省はどう考えるかというようになってくるわけでございますが、その場合には、労働省は労働省としての将来の労働行政をやるのに、この法律をつくった場合に果たして他の法律関係に影響を与えるものがあるのかないのか、あるいは現在の財政事情等から予算がどういうふうなものになるのか、そういうものを検討した上でどうしても仕方ないわというようなことになれば、それはまた前向きに検討しなければならないと思います。そういうことでございますから、そういうのができ上がった場合には私どもも一応中身を見て勉強さしていただきたいと思います。
○渡部通子君 じゃ、次に聞きますが、現在の寡婦の数はどの程度に把握をしていらっしゃいますか。
○政府委員(高橋久子君) 母子世帯の数でございますが、五十三年の全国の推計数でございますが、母子世帯総数が六十三万四千世帯というふうに把握されております。
○渡部通子君 大体私の調べでも六十五万人ですから、大体そのくらいだろうと思います。 それで、現在、特定求職者雇用開発助成金、これは五十六年度よりの支給で、その前は特定求職者雇用奨励金と言っていたようでございますが、それの予算執行状況、受給状況を報告してください、過去二年間ぐらい。
○政府委員(関英夫君) 五十五年でございますが、まず予算を申し上げますと五億八千四百九十六万七千円、それで実績が四億二千三百十万円でございます。それから人員――これは月人でございます。単なる人じゃなくて月当たり人でございますが、実績で二万九千六百六十三人でございます。 五十六年予算が五億八千九百三十八万二千円、実績は二億四千二十六万一千円、人員は月人で一万五千九百六十二月人になっております。ただし、五十六年は四月から九月の数字でございます。
○渡部通子君 はい、わかりました。 もう一つ伺いますが、寡婦が就職するときの入職経路について、大体どんな経路で職についていらっしゃいますか。
○政府委員(関英夫君) 寡婦全体について入職経路を調べた資料を私ども手元に持っておりません。
○渡部通子君 あるんですよ、おたくのこの資料の中に。試しに聞いただけの話なんです。入職経路というのがここにちゃんと発表になっております。 言いますとね、公的機関の紹介が一五・四%、縁故、知人の紹介が五七・八%、自己就職一八・六、あとは家業だからというのが一・二、その他が四六・一、こういうことですね。よろしゅうございますね。 それで、私が伺いたいのは、職業安定所の紹介が一五%なんです。それから縁故、知人の紹介が約六〇%。みんな縁故関係とかそういったところで就職してしまって、安定所を通すのがわずかに一五%しかないというこの現実をひとつ労働省はよく御検討をいただきたいと思うんです。 先ほど伺いましたならば、五十五年に例をとりますと、予算が五億九千万円近くある、その執行額が四億二千万円、受給者数が二万九千人で、本来なら予定では四万九千人受給できるわけですね。それがこれだけしか受給されていないという現実、それはどこに問題があるとお考えですか。
○政府委員(関英夫君) まず、安定所紹介の率でございますが、安定所の紹介は全体的に労働市場の中で大体一割五分ないし二割程度の率でございまして、そういう意味で一般的な平均的な率だとは思いますが、寡婦のように特別の相談、指導の必要な方々につきまして、私どもの取り扱い量が余り多くないという点は今後とも十分反省し、注意していかなきゃならぬだろうと思います。 なお、この奨励金の方は安定所紹介による実績でございますので、私ども予算で積算したほどにいかなかったということでございます。
○渡部通子君 安定所紹介による給付だからと言ってしまえば話は簡単だし、すんなり受け取れますけれども、要するに公共職業安定所の紹介でなければお金を渡さないんでしょう。そうなんでしょう。
○政府委員(関英夫君) 私どもの就職困難な者に対します雇用奨励のための給付金制度は、すべて安定所紹介に限るようにいたしておるわけでございます。
○渡部通子君 ですから、なかなか進まないという現実の矛盾というのもここにあると思うんです。この特定求職者雇用奨励金、これは職業安定所の紹介がなければ支給されないことになっているというんです。ところが、実際に職につく人は、職安がら紹介がわずか一五%で、八割以上の人が縁故、知人の紹介で就職をしている。これじゃお金があってももらえないという、まことに矛盾した話があると思うんですね。こういうところをそのまま放置しておいて、行政指導をやりました、行政指導をやりましたと、法律はつくらなくても労働省が指導いたします、かっこうよくこう言ってみても、こんな矛盾を放置しておいて、そして予算の執行額が余っている、こういう現実というものを大臣どうお考えでございますか。
○政府委員(関英夫君) こういった奨励措置は事業主に対します奨励措置でございます。そういう意味で、事業主に公共職業安定所に頼らなければ就職できないような人に対する求人を確保し、そういった人を雇いやすくしてもらうために安定所に求人を申し込んでもらう、そして安定所に来ている求職者の方の就職を促進しよう、それによって事業主にインセンティブを与えよう、こういうものでございますので、安定所紹介に限っているわけでございます。 大臣の答弁の前にちょっと事務的な説明をさしていただきました。
○国務大臣(初村滝一郎君) いま問答を聞いておりますと、やはりいま局長が申したとおりに、この法の理解がまだ、個人といえば個人、寡婦の方の方にないのではなかろうか、かように考えます。したがって、個人で職業安定所を通じて法的に補助をもらっている人が一五%、あとの八〇%はせっかくの助成措置があっても受けられないというような、非常につまらないことになっておるようであります。したがって、私どもは、やはり法の理解をまず進めることと、そうしてできるだけ安定所を通じて就職をしてもらいたい、そうすることが本人のためにもなるんではなかろうか、かように考えます。
○渡部通子君 現実なかなかそうはいかないんですよ、大臣。職業安定所というのは、そんなに親しまれた、われわれの身近な存在ではないわけです。むしろいま、チラシだとか縁故だとか、特に急に夫を失ったとか死なれたとか、扶養能力がなくなったというような奥さん方が法の知識がないと、こう言ってしまわれたんでは、これは少し酷ではなかろうかと私は思うんですね。むしろ行政サービスが、安定所のサービスがなかなかそこまで行き届いていない、知られてもいない、PRも足りない、親しまれてもいない、窓口がそれほど親切でもない、こっちの方を反省することも含めて考えてもらいませんと、法の知識というものはそれほどいまポピュラーではないと私は思うんですね。夫を失って気も動転していて、あしたからこの子を抱えてどうしようというときに、むしろやっぱり親切にしてくれた近所の方とか、頼っていくのは縁故、知人である、あるいは新聞に入っていたビラである、それで近くのスーパーに飛んでいく、そういうことの方がより現実的だと思うんです。 過去にさかのぼっての実績は私知りませんが、五十四年、五十五年を考えてみただけでも、受給の予定を三万一千人五十四年は予算をとっておきながら執行したのは二万五千人。五十五年は四万九千人予定数がありながら二万九千人、半分近くとは言いませんけれども、これほど余っているわけですね。これを五十四年度から見てでもこういう状況にありながら、法の知識がないからというんで片づけてしまえる問題でしょうか。行政指導が、だからこういった点でもなかなか行き渡らないから、法制化に踏み切ってはどうですかと先ほどから申し上げているゆえんであります。もう一度再度重ねての御答弁をお願いします。
○国務大臣(初村滝一郎君) 私がこの法の理解がないのではなかろうかというのは、私どもにも、職業安定所というものはこういうものであるという周知徹底が足らなかったという点もあるわけなんです。一方的に寡婦にだけ法の理解がなかったとは言いません。やはりお互いが、こういう法律があるのに、予算もつけておるのに、この予算が余るようなことをしてはいけない、できるだけ利用して寡婦の就業率を高めていくというのが法の趣旨でございますから、私どもそういう立場に立って今後前向きで検討したいと思います。
○渡部通子君 ひとつよろしくお願いをしたいと思います。お金は余っててもったいないです。困っている方もいっぱいいることでございますし、職業安定所の窓口を通さなきゃならないというところのたてまえの緩和措置をとるなり何なりして、これが有効に使われますようにお願いをしないと思います。 続いて、育児休職の点は、午前中も議論になりましたので簡単にお尋ねをいたしておきたいと思います。 わが国で育児休職が認められているのは看護婦、保母あるいは教員のみで、これは非常に福祉の後進性をあらわすものだと私は思います。これは働く婦人のためにも、あるいは子供のためにも、あるいは人口政策の上でも、また最近もっぱらであります貿易摩擦に対する日本の労働環境整備のためにも、ぜひ考えていただかなければならないと思いますが、午前中、近い将来に立法化をと、こういうお話でございました。もう少し具体的にお話しいただけませんか。
○政府委員(高橋久子君) 育児休業制度につきましては、午前中も申し上げておりましたように、私どもはこの制度は働く婦人あるいは次代を担う国民の健全育成という観点から必要な制度であり、その普及を図っているところでございますが、この育児休業の請求権を法制すべきか否かという問題につきましては、実は現在婦人労働法制全般につきまして、婦人少年問題審議会に御検討をお願いしており、私どもはこの問題につきまして、早く御結論をいただければというふうにお願いしているわけでございますので、その御結論を待ちまして対処をしていきたいと、こういうことでございます。
○渡部通子君 昨年、第六十七回のILO総会では、百六十五号勧告で、父親にも育児休業の権利を与える、こういう決議案が上程されて日本も賛成したという経緯があります。私どもが国際婦人年の中間年であちらへ参りましたときにも、やはり同じような決議案が出てそういう経過もありました。女性にすら認められてないものが男性にもというような状況というものは、日本の国に持って帰ってきますと、まだほど遠い感じがするわけでございますが、大臣、こういうのをどう受けとめられますか。ILOの場で賛成をしたという日本の態度と、国内ではまだ女性にすら法制化が進んでいない、そういう状況のギャップをどう受けとめられますか。
○政府委員(高橋久子君) 昨年採択されましたILOの勧告におきまして、両親のうちのいずれかの者に育児休業を与えるというような一文が中に入っております。わが国の育児休業制度につきましては、学校の教員、保母、看護婦等、いわゆる育児休業法によって請求権が認められている者につきましても、また民間の法律で請求権が認められていない労働者に、企業に努力義務を課しております場合にも、一応婦人労働者ということが育児休業の対象になっているわけでございます。 こういう状況になっておりますのは、決して家庭責任が婦人だけのものと考えているわけではございませんけれども、現在の状況を見ますと、婦人の方がより重くその責任を負っているという現状から、現在では婦人労働者につきまして、そういった育児休業ということが、法律で制定されている労働者あるいは努力義務として企業に課されている労働者、このような状況になっているわけでございます。 私どもは、いずれにいたしましても、国際的にこのようなことが議論されているというような状況、あるいは諸外国において育児休業法制が制定されてきているというような状況を踏まえまして、この問題につきましては前向きに対処していきたいと、このように考えております。
○国務大臣(初村滝一郎君) いま婦人局長からお話があったわけですが、私どもとしても育児休業請求権の法制化問題については、婦人労働法制全体のあり方についてもうすでに婦人少年問題審議会に御検討を願っておるわけですから、その審議を経て具体的に進めていきたい、こういうふうな考え方をしておるわけであります。
○渡部通子君 そこで、昨年の秋でございますか、十月、経済四団体が育児休業反対の申請をしたという経緯がございます。これは新聞発表でございますけれども、育児休業制度法制化反対の要請書を採択して、これは日経連ですね、さらに経済団体連合会、日本商工会議所、経済同友会の賛同を得て、四団体連合として育児休業反対の要請を自民党・政府へお出しをしたという新聞発表がありましたが、これに対してはどう対応されたんですか。
○政府委員(高橋久子君) 経済団体がこのような要望をまとめまして、労働大臣あてに提出をされております。育児休業制度につきましては、私どもが普及を図るということでやっておりますけれども、企業の方にはこれを法制化するということにつきましては直ちに法制化しがたいと、こういういろんな意見があるわけでございまして、こういう意見も含めまして、現在審議会におきまして、労働者代表、使用者代表の入っております審議会におきまして、育児休業制度を普及させていく、あるいはこの法制化の問題をどうするかというような問題について議論をしているところでございますので、私どもとしては審議会の結論を待って対処をしていきたいと、こういうことでございます。
○渡部通子君 要するに、反対もかなりあるということですよね。これはこういう抵抗が強いということは、私もわからないわけではありません。しかしながら、大臣、本当にくれぐれもこれをお願いをしたいと思うんですけれども、女が働くようになったというのは時代の趨勢であり、また文化的にライフスタイルがこれだけ変わってきて、人間として働くのは権利だと私は思います。 そういう中で、こういう経済状況になってまいりますと、男の職場を狭めるとか、いろんなかっこうの反対が出てまいりますけれども、私はやっぱり人間として男も女も働くのは当然の権利であり、それに対応する社会体制というものを整えるべきだと、これはもう当然の話でございまして、決して男に肩を並べるとか、その中に割り込むとか、そんな意識ではないはずでございます。いままでが男社会であったがゆえに、それを少し分けていただいて、中高年も女の大もともどもに働く場を分かち合おうと、これは人間としての権利の時代になってきていると思うわけですね。そういう観点からすれば、育児休業制などが確立てきないというのでは、私は経済大国日本は恥ずかしいと思うし、福祉の後進性の一つのシンボルだと思うわけです。自民党の先生の中にもこれを率先して推進しようという方々がたくさんいらっしゃるわけでございまして、ぜひともこれには鋭意御努力を願いたいじ、婦人少年審議会に前労相の藤尾労働大臣がこれを諮問された、検討を指示されたということは画期的なことだったと思います。この態度をぜひ受け継いでいただきたいと思いますので、一言だけ御決意を伺います。
○国務大臣(初村滝一郎君) 婦人の方が生きがいを感じて従来以上に就業をしたいということは、これは今日の経済状態あるいはすべての世相から当然な流れと思います。いま発言のありましたように、自由民主党の中にも積極的にこれをやろうという空気もあります。したがって、私どももそういうすべてのコンセンサスを持って、できるだけ前向きで検討したいと思います。
○渡部通子君 では、雇用の場における男女の平等についても若干御質問をしておきたいと思います。 雇用平等法ということが言われてかなりもう久しいんですけれども、労働省のお答えはいつも、専門家会議にお諮りをしてということでございました。もうこの専門家会議も二年余り経過をしているわけで、きのうの御答弁ですと三月末がめどでなるべく早い時期にと、こういうことでございますが、大体煮詰まっているんですか。
○政府委員(高橋久子君) 二年余りにわたります審議、大体大詰めにきております。私どもは昨日も、昨日その会議を開いているということを申し上げたかと思いますけれども、近くその御報告がいただけると思っております。
○渡部通子君 ことしの一月二十七日に労働省が雇用面での男女平等についてのガイドラインを、発表なすったのか、すっぱ抜かれたのか知りませんが、私は見る機会に恵まれたわけでございますが、それはなぜお出しになったのか。
○政府委員(高橋久子君) 労働省の方で発表したものではございません。
○渡部通子君 こういうガイドラインをお出しになった経緯ですね、どうしてこういうものをお出しになったのか。聞くところによれば、専門家会議でもう煮詰まるという段階で、労働省がガイドラインをお出しになったというのはどういう理由ですか。
○政府委員(高橋久子君) ですから、あれは労働省が出したものではございません。私どもは専門家会議の方に御審議をいただいているわけでございまして、専門家会議の事務局としてこの問題につきましては詰めておりますけれども、私どもが発表する立場でもございませんし、あれは労働省が発表したものではございません。
○渡部通子君 発表したと出したということの違いでございまして、労働省としていろいろガイドラインをお考えになった、専門家会議でもやっていらっしゃると。労働省としてもガイドライン的なものをいろいろお考えになったわけですか。この理由を聞いているわけ、発表をしたかしないかじゃなくって。
○政府委員(高橋久子君) 労働省は専門家会議に。御検討をお願いしておりまして、その事務局を務めているわけでございます。したがいまして、専門家会議の先生方がこれまで二年間にわたって議論をしてこられまして、この議論の結果、報告をまとめるに当たって、先生方御自身が執筆をされるかわりに、事務局の方でこれまでの議論を踏まえて報告の原案をつくると一体どういうものになるか、一応事務局で考えてみてほしいというお話がございましたので、事務局はそういう立場で作業をいたしました。しかしながら、それはあくまでも専門家会議の御議論を踏まえてのものでございまして、労働省として専門家会議とは別途の見解でガイドラインをつくっているということではございません。
○渡部通子君 わかりました。 それじゃ、その内容の主な点、教えていただけませんか。
○政府委員(高橋久子君) これは専門家会議の先生方から、これにつきましては最終的にまとまって発表するまでは非公開ということになっておりまして、専門家会議の先生御自身もそのことをお守りいただいているわけでございますので、事務局といたしましてここで申し上げることはできませんので御容赦いただきたいと存じます。
○渡部通子君 それじゃ、この議論ということではなくして一、二点伺っておきますが、私は大変よくできているというふうに、新聞の上ですけれども、拝見をしたわけです。 いままでどうしても保護か平等か二者択一ということで長い間女性は悩んで、現実問題で仕事をとるか家庭をとるかということで、パイオニアの女性たちはみんな悩んできたわけでございまして、それを何とか両立できるようにしようとする苦心の跡は私は読み取れたわけでございます。保護か平等が、平等をとるなら保護を削れ、あるいは保護を主張するなら平等を言うな、こういうことはもう時代おくれた、時代錯誤だ。そういう二者択一の思想というものはぶち破っていかなければならないと思うんですが、それはいかがですか。
○政府委員(高橋久子君) 私どもも保護か平等かということではなくって、婦人につきましては、男性とは違った婦人というものの持つ機能、婦人でなければ果たし得ない機能というものもあるわけでございまして、男女全く同じにするという形式的な平等を志向するのではなくて、婦人に対して合理的に理由があって、現在時点においてもそのことが人々のコンセンサスを得られるような、そういう理由に基づく婦人に対する特別な配慮は必要であると、このような考え方で平等問題を実質的な平等ということを志向していきたい、このように考えているところでございます。
○渡部通子君 それで、大事な保護は残していかなきゃならない、なるべく平等という方向へは進めていかなければならない、その辺まではコンセンサスは得られているんではないかと私も想像するわけでございますけれども、労働省の考え方としても、その経過措置として、家庭責任というものが現在女の方にだけかかっているという状況の中では、保護の経過措置、保護を見直すに当たっても経過措置がかなり要るということはお認めのようでございますが、この家庭責任という新しい概念につきましてどうおとらえになって、どういう方向へ目指そうとしていらっしゃるのか、それも伺いたい。
○政府委員(高橋久子君) このことにつきまして、まだ家庭責任について労働省としての考え方が固まっているとか、あるいは家庭責任について特別に経過措置をとることが決まっているということではございませんが、現実の問題といたしまして、婦人が家庭責任をより重く負っているということがございますので、そういう現状を踏まえながら問題を考えていかなければならないと、このように労働省は判断をしているわけでございます。 ただ、この家庭責任の範囲につきましては、いろいろございまして、たとえば先ほど先生が引用されましたILOの家族的責任を有する労働者という場合には、被扶養者である子について責任を有するとか、あるいは被扶養者である子以外の近親の家族であって保護または援助を必要とすることが明らかである者について責任を有するとか、そういう範囲でILOはとらえておりますが、この問題につきましてはこれからいろいろ検討して、どういう範囲の労働者にどういう措置をとっていくのか、そういう問題はこれからの検討になると思います。
○渡部通子君 いずれにしても、これは審議会の回答が出なければということで、はっきりした御回答はいただけないと思いますのでこの辺にとどめておきますけれども、新聞等でも家庭責任という言葉が初めて、労働省が発表したものではないとおっしゃいますけれども、そういう中に出てきたということは一つの前進ではないかと、私もそう思います。 いままでは女が社会に出るということの方が主に議論をされてきたと思うんですけれども、振り返って家庭のあり方というものを考える。これは男性も一緒に振り返って考える。これは労働省が音頭とって議論を巻き起こしていただいて、これからの男女のあり方というものを広く国民の意識の間に普及をしていっていただかなければならない。それが女にとっても男にとっても幸せだと私は思うわけです。 そういう立場でまいりますと、どうしても男女の雇用における法的な整備というものも一歩進めてもらわなければなりません。これは労基法の改正が必要なのか、新しく平等法のような新法が必要なのか、その辺の御見解も含めて労働大臣からお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(初村滝一郎君) いま雇用における男女平等の確保が必要なことは言うまでもないことでございます。従来から労働省としてはその推進を図ってきております。さらにこれを進めるためには、まず男女平等の具体的な姿をどこに置くべきか、どうすればいいか、その姿を明らかにすることが必要であろうかと思います。そういうことから、現在男女平等を、さっきお話がありましたように、男女平等問題専門家会議においてその判断基準について鋭意努力しておる、検討しておるということを聞いております。したがって、雇用における男女平等確保のための法制化については、私どもとしては、男女平等問題専門家会議の結論を踏まえて、同審議会の審議を経て具体的に検討してまいりたいというふうな考え方をしております。
○渡部通子君 それじゃ婦人問題は一応ここでとどめますが、いずれにしても、性差別撤廃条約の批准も目前にやらなければならない日本の国の課題でございますし、どうか労働大臣任期中に婦人問題を一歩前進させていただきますようにお願いをする次第でございます。 もう一点、中高年対策についていろいろ議論がございましたので、簡単に伺いたいと思います。 いま労働省では盛んに昭和六十年まで六十歳定年の一般化、こういうことを進めていらっしゃるようでございますが、そこでお尋ねいたしますけれども、六十歳定年の一般化というのは一体どのような状況を言うのか、どういう状況になれば一般化したととらえられるのか伺います。
○政府委員(関英夫君) 一般化という状態をたとえば率で何%とか言うことは非常に困難だと思います。特別の不況に陥っている企業であってどうにもならないとか、いろんな事情があり得るかと思いますが、そういう事情を抜きにして、大部分の企業で六十歳定年になっているという状態を指しているものということで、私どもそういう考えのもとに進めていきたいと思っております。
○渡部通子君 そうすると、大体特別不況に陥っていない事業所は全部六十歳になったころを一般化と、こう了解してよろしいわけですか。
○政府委員(関英夫君) 一般化という言葉自体が非常に抽象的な概念的なものでございますので、それを細かく定義するということは非常にむずかしゅうございますが、たとえば現在でも年金制度が五十五歳からというような事業所におきましては、なかなかその坑内労働の実態等からしても定年延長がむずかしいというような事情がございます。そういうようなところをどう考えるかとか細かいことになってまいりますといろいろございますが、何か特別な事情を抜きにして大部分の事業所が六十歳定年になっているという状態を指すものというふうに理解しているところでございます。
○渡部通子君 雇用管理調査を見ますと、五十五年から五十六年の一年間の推移で六十歳定年を実施した企業は、五十五年三六・五%、五十六年三九・五%で、一年間にわずか三%ですね、伸びているのは。また五十五歳定年制も昭和五十五年三九・五%から五十六年三八%、わずか一・五%しか改善をされていない。これは労働省の調査報告ですが、こういう過去の数字から見ますと、六十年に五十五歳定年が六十歳に移行できるかどうか非常に困難な、むしろ不可能に近い状況ではないかということを危惧するわけでございますが、いかがですか。
○政府委員(関英夫君) 確かに数字はそうなっておりますが、同時にその時点で今後改定をすでに予定しているというような企業数を含めてみますと、非常に数字も上がってまいりまして、六十歳以上が過半数を超えるわけでございますし、また大企業についてはその数字は特に高くなっているということで、最近、従来おくれておった大企業中心に定年延長が進んできたと思っておりますし、この調査のもとになりました約一年以上前の時点から昨年五十六年の期間に、従来おくれておった金融関係、電力あるいは化学、そういったところで次々と定年延長が決まってまいりました。そういう意味で、最近におきます定年延長の進捗度合いというのは非常に著しいものがあると私ども見ておるところでございます。
○渡部通子君 そこで具体的な問題を一つ伺いますが、去る三月二十四日労働省が主な企業にこのほど送った六十歳定年の早期実施を求める書簡、これはもうきのうも労働大臣胸を張っておっしゃいまして、私も大変いいことをしてくだすったと評価はしますんですが、日本商工会議所が行政指導の行き過ぎだと言って抗議したそうでございますが、その経緯を御説明ください。
○政府委員(関英夫君) 日本商工会議所の労働委員長をされております方が事務次官のもとに見えまして、新聞に載っておりますような談話を発表した経緯を言って帰られたわけでございます。私どもとしては、この大臣の要請書というものは、いまや高齢化社会を迎えるわが国においてどうしても達成しなければならない六十歳定年に今後三年間具体的にどういうふうに取り組んでいくか、おくれている企業すべて、三百人以上の企業すべてについて計画を出していただき、それをまとめて私ども三カ年の行政指導に当たっていきたいと、こういうふうに思っているわけでございますので、もとよりこの定年延長というのは、企業の労使で十分話し合って決めていただくことでございますから、私どもの行政指導もそういう意味で労使の間に介入することがあってはなりませんけれども、そういう行き過ぎのないように注意はしながらも強力に指導をしていきたいと思っておるところでございます。
○渡部通子君 それは私は、行政指導というものが現場でどういうふうに行われ、どういう反応をいつも握っていらっしゃるのかわかりませんから、そのぐあいをお聞きしたいんですがね。これは行き過ぎだと向こうから言われて、大臣はもちろん御自分のお名前でお出しになったことですから、責任を持っての書簡をお出しになったと思うんですが、そう言われてみれば確かに行き過ぎだというふうにお考えですか、それとも行き過ぎなどとんでもないとお考えですか。
○国務大臣(初村滝一郎君) 私が私の名前で出した文書は、まず「お願い」という言葉を使って丁重に考えて、そういう行き過ぎることのないようにということで出したわけでございますから、それをとって、けしからぬとか、行き過ぎとかというような解釈は決して当らぬ。したがって新聞に出た程度で、これが私のもとに、あなたけしからぬよというようなことは聞いておりません。したがって私は一笑に付しております。そういうことで、こういうことを法制化すれば企業そのものも困るわけですから、それをされないためには自主的にしてくださいよとお願いをしておるわけですから、しかも五月何日と日にちを切ったことは、その実際を見る、統計をつくるについても必要なんです。したがって、そういう立場からも私はお願いをしておるわけでございますから、これをけしからぬとかなんとか言われてでも、私はそうは受け取らないという考え方で、これを契機としてさらに指導していくつもりでございます。
○渡部通子君 わかりました。その御決意でいいことは指導をしていただきたいと思うわけですね。 それにつけても、先ほどの育児休業の点でも申しましたけれども、行政指導というものはなかなか大変だということ、それは当然の話でありますけれども、法律をもって対応した方がいいんではないかということも検討に値することではないかというふうに私は間々考えるわけでございます。 で、五十五年でございますね、九十一国会に野党四党が定年制及び中高年齢者の雇入れの拒否の制限等に関する法律案、これを提出いたしまして、定年は法律によって当面六十歳、将来は六十五歳まで延長すべきであると、こういう提案をいたしまして、その当時はまだ早いななど、とんでもない、法律で決めるなどというような意見もあったやに思います。しかしその後二、三年でこれほど事情も変わってまいりましたし、むしろ六十年があたりまえというようなコンセンサスもできつつある今日、労働省として改めてこれをどう受けとめ、反映させていくおつもりか、重ねてその御見解を伺っておきたいと思います。
○政府委員(関英夫君) 国会に提案されました定年制及び中高年齢者の雇入れの拒否の制限等に関する法律案につきましては、その当時そういった御提案をめぐりまして、与野党間で定年制の法制化問題についていろいろとお話し合いがございまして、その結果といたしまして、政府の審議会において十分審議するようにという合意がなされたと記憶しておるわけでございます。労働省といたしましては、それに基づきまして、雇用審議会に対しまして労働大臣から、定年制の定年延長の実効ある方策について法制化問題を含めて貴会の意見を問うという形で大臣諮問をいたしたところでございます。 雇用審議会においては、非常に精力的に御議論をいただきましたが、法制化問題につきましては、先ほど大臣がちょっとお答えしましたように、経営者側は困る、絶対反対という態度を崩しませんで、労使のコンセンサスを今日まで得るに至っておりませんので、途中段階で中間報告をいただきまして、そしてそれはとりあえず法制化については労使の意見がまとまらないんで、まず行政指導をやれ、法制化問題は引き続き検討と、こういうことでございました。 私ども行政指導をそれに基づいて一生懸命やっているわけでございますが、その後も雇用審議会は引き続き審議を重ねておりまして、近い将来この問題についての最終の答申をいただくと思いますので、私ども最終答申を待って法制化問題については対処いたしたいと思っております。
○渡部通子君 この問題について、雇用審議会ですか、これが近く答申を出すということでございますが、もう定年問題は待ったなしの状況で、何とか労働省としても強力に推進していただかなければなりません。したがって、これに対する大臣の御決意を聞かせていただいて私、終わりたいと思います。
○国務大臣(初村滝一郎君) いま局長が御説明になられたように、さきの八十回通常国会ですか、ああいう決議に基づいて、それを踏まえて雇用審議会で審議をしてほしいということをやっております。ですから、その結論が出次第、早目に時代の流れに沿うような法制化、要するに定年制を実施したい、法制化したい、研究したいと思います。 〔委員長退席、理事安恒良一君着席〕
○藤井恒男君 労働省にお尋ねいたしますが、私は地域雇用開発推進事業についてお尋ねいたします。 まず最初に、地方開発委員会が昭和五十四年度から作業を行って、その成果を踏まえて五十七年度から地域雇用開発推進会議が設置されるわけでありますが、これまで三年間十五カ所設置した地方雇用開発委員会と、新たに設置される地域雇用開発推進会議との業務における違いはどのようなものなのか、最初に御説明いただきたいと思います。
○政府委員(関英夫君) まず、地方雇用開発委員会でございますが、これは先生御承知のように、地方における雇用機会の拡大を図るためにその地域の、その地方の雇用の実態、産業の実態、そういうものを十分把握いたしまして、今後どういうところで拡大が見込まれるか、どんな産業で、あるいはどんな職種で雇用の拡大が見込まれるかといったようなことを調査研究いたしまして、その地域における雇用の拡大方策について検討を行うために十五県に順次設置してきたものでございます。当初は、非常な不況産業を抱える地域とか、あるいはわりあい農村地域が多いところとか、あるいは大都会を含む消費の非常に盛んな三次産業の多いような地域とか、モデル的に十五県を設置してきて調査研究をやっていただきました。その構成としては、労使の代表の方はもとより、行政側、公益側の方々で構成して調査研究をやっていただいて開発方策についてまとめに入っている段階でございます。 新しく来年度私ども実施いたしたいと思ってお願いいたしております地域雇用開発推進事業は、この地方雇用開発委員会での三年の調査研究の結果がいま一番最初の五県でまとまりつつございますので、その結果を十分踏まえまして、さらにその成果を生かしながら、具体的に地域で公共職業安定所を中心として、関係の市町村、それから商工会、商工会議所等の産業界あるいは労働組合の代表者、それからその他の関係行政機関、こういったところにお集まりいただきまして、地域雇用開発推進会議、こういったものを置きまして、そこで先ほど申し上げました県における成果を踏まえながら、具体的なその地域の開発方針というものを策定していただき、そしてその方針に沿って地域の雇用開発を進めていただこう。こういうものを実は新年度の事業としてお願いしておるところでございます。
○藤井恒男君 私は地域雇用開発というものはきわめて重要なことであり、その業務がますます盛んになることを願っておる立場から質問するわけですが、いま労働省から出されている資料等を私論ましていただいても、三年間やってきた地方雇用開発委員会の事業、これは調査研究が主体でありますが、それと今回設置されます開発推進会議における事業との差異がいま一つ明確じゃない、もっとワサビがきいたようなものがなぜ出なかったものかということを非常に残念に思っております。 もっともこれは非常にむずかしい問題で、低迷している労働市場、雇用市場を開拓して雇用機会を増大せしめるということが主体でなければ、幾ら旗を振ったってどうしようもないわけなんで、このことは重々私も承知しておるんですが、この雇用開発地域をまず今回指定していく。それに当たって、「地域の特性や民間の活力を生かした雇用開発が見込まれる地域」というふうになっておりますね。具体的にこれはどういうことを言うものなのだろうか。そしてその地域に設置するわけですから、その地域にこれを設置するとすれば、間もなくこれを設置していかなければいけないわけなんで、具体的にまだ決定していなくても、大体こういう地域なんだということを現時点において指摘できるのかどうか。私がいま申しておることは、「地域の特性や民間の活力を生かした雇用開発が見込まれる地域」ということになれば、すでにその地域は雇用が増大する地域ですね。むしろやらなければならない地域は、なかなか定住圏構想とかいろんな施策を講じつつも、どうしてもそこに本来的な事業が、地場産業も起きないし、あるいは中央の産業がそこに出店を持つこともない。むしろそういったところにこそ雇用機会を与えていかなければならないと思うわけなんだけれども、その辺のところがもう一つ私自身、これをどう読ませていただいてもぴんと来ない。そういった意味で具体的にどういうところを指定地域にしようとしているのか。あるいは指定するに当たって、ここで言うところの「雇用開発が見込まれる地域」ということを基準にするなら、それはどういうものなのか。この辺のところを少し聞かせていただきたいわけです。
○政府委員(関英夫君) 最近の定住志向の高まりに応じて地域の雇用開発をしなきゃならぬということは非常に重要なことなんでございますが、いままでそういう形で政策として取り組まれていないだけに、私どももいわば初めての試みでございまして、そういう意味で非常に御説明も不十分であり、おわかりにくい点があろうかと思いますが、具体的な地域を申し上げます前に、一番最初に地方雇用開発委員会を置きました五つの道県におきましては、県単位の規模で労働力の供給構造というものを分析いたしまして、そしてそれにマッチした雇用開発の推進というようなことに取り組んできたわけでございます。そうすると、どうしてもそれはやはり県単位の非常に粗っぽいものになるわけでございますが、そういった雇用開発委員会の調査研究の成果を今度具体的に一つの県内におきます一つの労働市場圏と目されるような地域に具体的におろしまして、そして私どもとしては、大体安定所がそういう労働市場圏に一つあるというふうに考えておりますので、そういったところに具体的に雇用開発委員会の報告の成果を生かしていくためにこの事業をやっていきたいということがまず第一でございます。 で、どういう地域がということにつきましての考え方といたしましては、求職者が非常に多く求人を超過している、あるいは就職状況が低迷している等、労働市場から見て雇用開発が必要な地域ということはまず大前提でございます。そういうところこそ必要だという先生の御指摘はそのとおりだと思います。 同時に、第二に地方雇用開発委員会の調査研究の成果を反映させて、今後地域の特性や民間の活力を生かした雇用開発がやはり見込まれる地域でなければ、それの非常にむずかしい、たとえば僻遠の地であるというようなことであれば無理でございますので、県の研究成果によって、この地域ならば今後雇用開発が見込まれるであろうとされているところでなければならぬと思います。 また、ある程度関係者におきまして主体的な努力で雇用開発を推進しようというような高まりが見られるところでございませんと、なかなか私どもの呼びかけにもこたえていただけないというような面もあろうかと思います。 そういうようなことにいろいろ留意し、都道府県あるいは市町村あるいは産業界、労働界の御意見を十分伺いまして具体的なところを決めたいと思っておりますが、幾つかたとえば例を申せば、北海道では函館の安定所の管轄区域、山形では鶴岡の公共職業安定所の管轄区域、栃木では足利の公共職業安定所の管轄区域というようなものを指定して、ここはいわば私ども初めての施策に取り組むわけでございますから、モデルとしてそういうところを取り上げてやっていってみたいというふうに思っているところでございます。
○藤井恒男君 これまでも工業再配置計画だとか農村工業導入計画、あるいは地域の定住圏構想、これは田中内閣以来大平内閣通じて、緑豊かな地方ということでいろいろな施策が講ぜられてきたわけですが、いずれにいたしましても、最近Uターン現象というようなこともちらほら聞くわけだけれども、現実に地方に足を運んでみますと、なかなかそうはいかぬ。 たとえば宮崎県、これ例を挙げて悪いかわからないけれども、宮崎県に行けば、農村の方がずいぶん苦労して長男坊主を工業高校に行かす。工業を出てやっと家からサラリーマンとして通えるかなどいう希望を託しているわけだけれども、卒業すれば働く場所がないから、結局名古屋とか大阪、東京に出てしまう。何のために息子を学校に行がしたのかという嘆きをよく聞くわけです。 こういったぐあいに雇用のないところに定住はないわけであって、Uターン現象ということも、果たしてそれが真を射たものであるかどうか。これは私はまだまだだろうと思っておるわけなんです。いずれにしても、そういった形で地域を発展させなければいけないし、定住圏構想それ自体は私はいいことだと思っておるんだけれども、これらを動かす主体はたとえば工業再配置の問題、受ける側の地方自治体にしてみれば工場誘致、またそれを誘導するのは、そういった意味でこれは通産省にかかわる問題ですわね、あるいは地方自治体にかかわる問題だ。だから本来、地域開発というものは、地方自治体と通産省あたりが主体になって一つの工業団地を設定する、あるいは函館のように東函館の工業施設を完備していく。したがって当然そうなればそこに雇用がひっついていくわけだけれども、労働省がいまもくろんでおる雇用開発事業というのは、これは先を切って地域の雇用を開発するために本来この事業を行う、そのためにいま言ったところの工業再配置だとか農村における工業導入計画というものを引っ張っていくものなのか、あるいはそういったものができた後補完する形で職業紹介事業を行うという形なのか。 この辺労働省としてのもくろみ、意気込みというのは私は壮とするわけだけれども、現実に実社会というものを見てみたときに、これは浮いてしまうんじゃないんだろうかと私思うんだけれども、まして予算面から見ても、前回の地方の雇用開発委員会、これは調査研究機関でしょう、それにつけた予算よりも今度事業を主体にする推進会議の予算の方が少ない。結局、三年だったから何か継続するものをつくらなければいけない、つくるとすればこういう形かなというような印象を持つわけだけれども、そういった点もうちょっといま言ったところの工業再配置の問題だとか、工場団地をつくり上げていくというようなこと等との調整機能というようなものまで果たすものなのか、その辺はどうなんでしょう。
○政府委員(関英夫君) 先生お話しのとおりに、従来から工業再配置あるいは農村工業導入あるいは定住圏構想というような形で国の施策がいろいろ行われているわけでございます。ただ、それは地域の雇用の実態、そういうものを十分踏まえて、それを前提として、それになるべく合う形で、地域の雇用事情に沿う形でのその地域における産業の振興あるいは工場の導入というようなものではなくて、工場の配置という面から工場再配置計画が立てられる、あるいは農村ということだけに着目して農村工業導入を図るというような形で行われているわけでございます。もちろん、それは工場が農村地帯に導入されたり、あるいは工場再配置で工場が都会から開発地域の方へ移れば、移ったところで雇用が生まれるわけでございますが、それは必ずしも地元の雇用事情あるいは地元の要望するような形での雇用効果というものは生むとは限らない面もございます。そういう意味で、そういった計画自体は先生もおっしゃったように非常によい計画でございますし、必要なことでございますが、そういう計画との連携を十分図りながら、ひとつ雇用という面から地域における雇用実態、そこの雇用構造、それにできるだけ合った形の雇用開発を進めるには、そういういろいろな国の計画との連携をどのように図りながら、どういう雇用開発を進めていったらいいかというようなことを十分御論議いただいて、今後の方針をこの会議で決めていただこうと、こういうことを実は考えておるわけでございます。 抽象的にこうやって説明するだけではなかなかおわかりにくい面があろうと思いますし、実は私どもも初めての試みでございますので、実際には設けられた地域、そしてそこの都道府県、それから私ども本省も一緒になって、この新しい事業にトライしてみたいというふうに思っております。 なお、予算額のお話ございましたが、まず当面は、来年度は、いま私申し上げましたその地域の雇用開発の方針を皆さんに集まってつくっていただこう、会議でつくっていただこうと、そういう時期になります。そういう意味では、従来県段階で雇用開発委員会をやっておりましたときには、いろいろと調査委託をして、それでその成果をみんなで論議して報告をまとめるということが必要だったものですから、調査委託に要する経費というのがございましたが、今度は関係行政機関、それから産業界の関係の方々、組合の関係の方々、そういったものの会議において論議をしながら開発方針を決めていくわけでございまして、その下敷きとしては、県全体の開発委員会の三年間にまとめた報告が一つ基礎としてございます。それを生かしながらみんなで話し合ってその地域の具体的な方針を決めていただくわけでございますので、新たな特別の研究委託というようなことは余り考えておりません。 そういう意味で、会議が中心でございますので、予算額としては少なくなっておりますが、その後その方針に従っていろいろコンセンサスづくりのための経費とか、あるいは事業主が具体的に雇用した場合の地域雇用促進給付金とかいうような制度も用意してございますので、この事業が進んでいけば、したがってそういう予算も非常に大きくなっていくものというふうに考えているところでございます。
○藤井恒男君 雇用促進給付金というのは確かに一つの目玉だろうと思うわけだけれども、実際のこの動きというものは、たとえば大阪なら大阪に弱電工場がある、あるいは縫製工場がある。これはかなり労働集約産業でありますから求人しなきゃならない。そうすれば勢い島根、鳥取あたりから、雇用機会が少ないところから労働力を引っ張ってくる。しかし、それがなかなか都会地における工場立地というものにリスクを伴いますから、勢いいっそのこと畳んで、土地を売却して、そして島根に進出した方が労働力の需要があるというそろばんでみんな出ていくわけでして、企業それ自体は地域開発という国の方針に基づいて出ていくものじゃない。これは利益のために出ていくわけだ。 だから主体というのは――職業紹介というのは受け手であって、たまたまそこに工場が来るから職業紹介ということが可能になるんであって、しかしこれを繰り返していったんでは、これまでも、先ほど言ったように、あらゆる施策を講じつつなかなか地域開発が遅々として進まないわけだから、私はこの制度はいい制度だと思うので、新たに雇用を増大するための工場誘致の同意があれば、動きがあれば、そいつに食いついて、税制面からもあらゆる面で助成するというような目玉をひっつけていかなければなかなか進まぬのじゃないだろうか。そうなれば勢い、その所管それ自体が労働省の公共職業安定所的業務では私はもうだめだというふうにも思うわけなんです。 〔理事安恒良一君退席、委員長着席〕 とにかくモデルをつくって一遍やるから見てみろということだから、私も大いに本来賛成だから眺めてみたいし、成功することを祈るわけです。 同時に、私常々思っているんだけれども、これ大臣にざっくばらんに。あなた労働大臣であるが、政治家としてどう考えておるかお聞きするんだけれども、公共職業安定所という機能ですね。本来大体就労の二割ぐらいしか公共職業安定所を通っていない。大体新規学卒というものは全部学校が、あるいは地方自治体が、あるいは企業独自が採用しておるわけなんです。だから公共職業安定所というのは、一つの企業をリタイアする、あるいは一つの企業が工場閉鎖を行う、あるいは倒産する、そういったときの駆け込み寺みたいなものですな。そこに何かないだろうかということに対する便宜供与、あるいは昔で言う失保を取りに行く場所、国民から見ればその程度にしかこれ見てないですわね。 だから私は、現実のこの労働市場の動きというものと公共職業安定所というものの役割り、従来持っていた役割り、それがそのまま踏襲されていいものかどうか、その役割りが時代に応じて変化していかなきゃいかぬのじゃないだろうか。たとえば一つの市町村における労働力の移動というようなものは、私はむしろ職業安定所よりも地方自治体の方がよく把握しておると思うんだ。だけど、これは公共職業安定所というものを通じて本来職業というものが紹介されていくんだ、しかし実態はそこを通っていない。この辺の事情をどう見ておられるのか。私はせっかく持たれているこの公共職業安定所というものの機能一ちょっと隔靴掻痒の感があるわけなんだけれども、この案にもね。だけど、そこをぴしゃっとつけないと、その辺を何とか見直してみる必要があるんじゃないかなという気がしておるわけです。私も固まってこうしたらいいなというものは持っておりませんけれども、せっかくの機会だから、ざっくばらんに私申し上げておるので、お考えがあればお聞かせいただきたいものだと思います。
○政府委員(関英夫君) ちょっと私から先にお答え申したいと思いますが、まずこの新しい事業につきまして、通産省その他税制上あるいは金融上の措置、そういったものがなくして、なかなか新しい企業が立地するということは考えられないじゃないかという点は、やっぱりお話のとおりであろうと思います。そういう意味で既存のいろいろな施策と十分連携をとらねばいけませんが、同時に、そこに従来欠けておった地域雇用開発という概念を何とか組み込んで、両々相まって地域開発が図られるようにしていきたい。そういう意味では、公共職業安定所だけでは不十分ではないか、あるいは従来の機能では不十分じゃないかという御心配もごもっともだと思います。 とかく公共職業安定所は失業者の保険給付やあるいはいざという場合の離職者に対するあっせん等々で手間を取られておりますけれども、たとえば最近、雇用保険の四事業におきますいろんな給付制度で、事業主に対する給付金制度を通じて、定年の延長、その奨励措置あるいは雇用延長に対する助成、あるいはいろいろな就職困難な人に対する助成措置を通じて、事業主に対します連絡も昔と比べると非常に多くなってまいりました。そういう助成措置も活用し、あるいはまた定年延長ということになりますと、賃金、退職金等のコスト問題あるいは人事管理等の問題、そういういろんな相談に応ずるような機能も持たなければなりませんし、これからの産業構造の変化等を考えますと、雇用情報も充実させていかなければならない。私は、要するに公共職業安定所は雇用に関する総合的なサービスセンターとしての機能を持たなければならないと思いまして、いろいろと内部の事務の再配分あるいは機械化等による努力を重ねて、そういう総合的なサービスセンターとしての機能を持つように努めているところでございます。
○国務大臣(初村滝一郎君) 先ほども渡部委員の質問に対して、私が職業安定所の法的な問題等に理解を余りしておらぬのではなかろうかと言ったんですが、これは一方的に労働者ばかりに押しつけた考え方ではなくして、公共職業安定所そのものも、宣伝等で、安定所というのはこういうところなんだというふうな周知徹底がなされておらないために、その利用度が非常に十分でないというような御注意があったわけでありますが、私は、いまお話がありましたとおりに、第一線機関である公共職業安定所を含めて、職業安定所機関は、必ずしも行政機関にこだわらないで、労働市場の状況に応じて広域的な労働力の需給調整に携わると同時に、地域の産業、就業状況その他の実情に即して、住民の雇用安定に腐心しているところでありますから、現在このような観点に立って公共職業安定所が、さっき局長が言うとおりに、地域の総合的な雇用サービスセンターとなることを目指して、機能の充実等に努めていかなければならない、かように理解するわけであります。
○藤井恒男君 大臣、従来にない慎重に物をおっしゃっているのでおもしろみがないわけだけれどもね。 私は、いずれにしても、従来の公共職業安定所が担っていた役割り、つまり雇用行政という枠を越えた発想に立たなければ、今度の新たな機構は機能しないのじゃないだろうかという気がします。先ほどの御答弁の中にも、金融上の助成だとかその他のもろもろのものも附帯して地域開発、それに伴う雇用開発をやらなきゃいかぬというふうにおっしゃったわけだから、恐らくこれが実っていけば、総合的に他の行政機関等の連携をとりつつ充実するのかなという淡い期待もあるわけだけれども、それにしても五年間というのはちょっと悠長だし、それから予算も、私はせっかくつくれば思い切ってつけてこれはやってほしい。労働団体も非常にこれは期待をかけておるところですから、これから船出していくわけですから、余り最初にけちをつけてはいけないので、大いにひとつ発展させるように御努力をお願いしたいと思います。 きょうはもう時間がありませんので、次に進ましていただきますが、きょう多くの方から育児休業制度について御質問が出たようでございます。いささか重複する面もあるかもわかりませんが、一、二お伺いしたいんです。 これまで育児休業制度の普及が遅々として進んでいない。育児休業奨励金の支給件数にしても大して伸びを示しておらないし、特定職種の育児休業利用助成給付金の件数も同じですね。この辺の進まない理由をどのように判断しておられるのかお聞きします。
○政府委員(高橋久子君) 育児休業制度につきましては、私ども努力をしておりますけれども、普及率がまだ低いということは御指摘のとおりでございます。私どもが導入をいたしますように事業主を指導いたしました際に、事業主の側からなかなか導入にためらっているその理由として挙げられております点は、全体的な人事計画が立てにくくなるというような点を挙げる。あるいは休業している場合の代替要員の確保が困難であるというような理由、あるいは育児休業をとった者が復職した場合に、休業中に雇っていた代替要員をどう処遇するかという問題がある。あるいは休業者の復職後の能力が低下をしていて、なかなかもとの職にはすぐつけるのがむずかしいという問題、あるいはそれに関連いたしますが、復職時にどう処遇するかという問題、あるいは休業中の賃金の保障、社会保険の負担というようなもの、そういうものを経営者側は挙げるわけでございます。 私どもは、こういう理由が挙げられますけれども、育児休業制度の意義等について十分理解を深めて、ぜひとも育児休業を導入してもらいたいということで指導をしているところでございます。
○藤井恒男君 国公立の義務教育の教員あるいは保育所の保母、医療施設の看護婦などについては、この休業制度を法律によって形づけておりますね。そこはそれで動いておるわけでしょう、そこはね。民間の場合にはこれを法制化していない。法制化していないから、労働省が一生懸命音頭を取っても進まない。そしていまその理由は種々挙げられたところですね。だから、本当に母性保護という立場から育児休業制度というものを実効あらしめようとするならば、現に官においては法制化してやっておるわけですから、思い切って法制化することによってその隘路を打開するという発想もあり得ると思うんだけれども、その辺はどうなんでしょう。
○政府委員(高橋久子君) 先生がおっしゃいますように、確かにそういった発想もあり得ると思います。育児休業制度につきましては、本日午前中から私どもいろいろと御答弁申し上げておりますように、この法制化の問題も確かに検討してまいらなければならない問題であるというふうに考え、その点につきましては、審議会にいま御検討をお願いしているわけでございますので、審議会の御検討の結果を待って対処をしていきたいということでございます。
○藤井恒男君 これは非常に私重要なことだと思うんですけれども、たとえば週休二日制というものを労使が団体交渉で取り決めを行う。そして週休二日制が実施されていく。ところが、地方における産地を形成している場所がある。たとえば岡山県であれば、児島地区に児島地区のユニフォームを縫製する団地がある。そこでは労働組合の上部団体への加盟率が二七、八%だ。そうなりますと、週休二日制がそこでは行われない。労働協約で結ばれていながら行われない。なぜ行われないんだろうかと言えば、アウトサイダーとの関連の問題。だから、そこの社長は異口同音に、この産地全部週休二日制にしてください、全部労働組合に加盟さしてください、あしたからでも週休二日オーケーです。企業というのは競争ですからね。だから、あるところが週休二日をやる、同じ業種、同じ業種のお隣さんは週休二日制をやらないとすれば、仕事は来ないんですよ。だからどうしようもない。結局、その社長の言う言葉を直接的にやろうと思えば法制化することですわな。同じ労働、公正労働基準になる。 だから、そんなら同じスタートラインに立って競争すればいい。だから基本的な問題、たとえば労働時間であるとか最低賃金であるとか、あるいは十五歳以下の労働を禁ずる問題であるとか、女性における深夜業であるとか、あるいはいまわが国における勤労女性の母性保護という立場に立つ基本的な育児休暇であると労働省が位置づけるなら、私はそれはもう法制化以外に道はないと思いますよ。それは一つの企業が、その正しい判断に立って、どうしてもやらなきゃいかぬ、ネックは解消しよう、代替要員の問題もこのように処置しようとやろうとしても、同業他社がやらなければ、いま言う競争の問題になる。これが現実の私は職場だと思う。民間産業の実態なんですよ。 だから、ある場合には、強制して、突っ込んでいかなかったら、こんなものはいつまでたったってできない。せっかくおやりになっておりながら、五十年から育児の休業奨励金というものを開始して現在に至るのにほとんど伸びていない。お金を出しますよ、出しますよと言ったって、それはだめなんですよ、そんなことじゃ。それじゃもっと出せばいいったって、それは限度があるだろう。その辺のところは、本気になってやればそんなに問題がない。全部が一緒になればいいんだからね。だから、戦後労働基準法ができ、労働組合法、労働関係調整法ができた。これによって、法律によって下支えができておるわけなんだ。これは労働条件という問題とは違うわけなんだ。だから本当に大切だと思うなら、私は法制化という道を考えなければこれはだめだというふうに思うわけだけど、大臣どうですか、あなた。大臣就任時代に一発やられたら、多くの労働者から拍手喝采を浴びるわけなんだけど、ひとつお考えをお聞きしてみたいと思うんです。
○国務大臣(初村滝一郎君) 官の方では、学校の先生、看護婦、保育所等やっておるわけですね。したがって、民間の労働者を対象に育児休業をやれというようなことでございますが、先ほども渡部さんその他の方からこの問題についてずっと質問があるわけでございますが、何といっても働く婦人自身の福祉のためである、これをつくることは。さらにまた次代を担う健全な育成を図る上からも大事な問題であるということを考えた場合に、私どもはこれについて前向きで取り組む必要がありはしないかと考えております。したがって、各政党間にもそれを早くやれというような声のあることも聞いております。 で、私どもがただ慎重を期しておるということは、育児休業請求権の法制化問題については、婦人労働法制全体のあり方についてもうすでに婦人少年問題審議会に検討願っておるわけです。だからその検討ができ次第やろうというのが私ども労働省の考え方。ところが皆さん方は、その検討を待たぬでも早くやれよということでございますが、一応私どもは私どもの立場もありましょうから、ひとつ検討をさして、それで審議会の検討が出次第早急に前向きで検討を始めるということで御了解賜りたいと思います。
○藤井恒男君 終わります。
○前島英三郎君 私がラストでございますので、もうしばらくのおつき合いをいただきたいと思います。 本日は、まず労働者災害補償保険法、いわゆる労災保険法の問題についてお尋ねしたいと思うんですが、一昨年の法改正に際しまして、私は民事賠償と労災年金の支給とのいわゆる調整の導入に関しまして、納得しかねるものがありまして遺憾ながら賛成することができませんでした。しかし、労災保険の制度全体といたしましては、私はかなりの水準にあるものと評価しているものの一人でございます。現に他の社会保障制度の改善、改革を図る場合、労災保険の制度が目標とされたり、あるいは前例とされるというケースが過去に何度もありました。とは言いながら、被災者にとりましては、何とも歯がゆい思いをしたり、何ともくやしい思いをする、そういう部分が残されていることもまた事実でございます。一昨年の法改正の際におきまして、特に残された重要課題の幾つかについて質問したわけなんですが、いずれも被災者の皆さんの、あるいはその御家族の皆さんの切実な悲痛な願いに基づいてお尋ねしたものでございます。こうした悲痛な願いにこたえてこそ、わが国の労災保険制度が真に充実したものとなると、私はそう考えますので、前回の質疑を踏まえまして幾つかお尋ねしてまいりたいと思います。労災保険法のいわばおさらいみたいな感じになると思います。 現在の制度のあり方の中で、特に配慮しなければならないのは給付水準が低い状況に置かれている方々の問題であろうと、こう思います。そこで、労災年金受給者の生活実態の把握、中でも労働能力の喪失度の大きな重度被災者は、他に収入を得られないわけですから、労災年金がその生活を充足できるかどうかよく見きわめる必要があると思うんです。いままでの調査では、その点について把握していたかというと必ずしもそうでもなかったという感がするんですが、今後の調査においてはこうした点もつかめるような設計をぜひ考えてもらいたいと、このように思います。そうした形でまたやるんだということを先回の答弁で私はいただいておると記憶しているんですが、生活実態調査につきまして――あれはもう一昨年になりましたか、私がその問題を取り上げましたのは。その後どのように検討され、どのような計画をお持ちなのか、冒頭伺っておきたいと思うんです。
○政府委員(石井甲二君) 労災保険の特に労災年金の受給者の生活実態というものを正確にキャッチして施策に対応するということは、先生御指摘のように基本的な重要なことであろうと思います。 そこで、労災受給者に対する援護施策を特に実施する場合には、生活の実態を把握するために、実は五十四年に障害年金の受給者の実態調査を行ったわけでございます。そういうことを含めまして施策を続けてまいりましたが、五十七年度におきましては遺族補償年金の受給者を対象とする調査を実施いたしたいということで、すでに現在国会にお願いしております予算案の中にそれも含まれているという状況でございます。特に先生御指摘の調査に当たりましては、実際にその年金受給者の生の実態を把握するような設計をしてまいりたいというふうに考えております。
○前島英三郎君 今後の課題で、生活の実態調査についてはおやりになっていくということで、五十七年度予算にもその部分が組み込まれておると。それは大変結構なことだと思います。こうした調査の実施に当たっては、受給者の意向の反映、あるいはその悩みを確実にくみ上げることが肝心だと思うんですが、そのために調査票の作製など、調査の企画の段階から一定程度被災者の意見を聞くといった配慮も必要かと思うんです。 さて、その実施についての配慮、ただ調査すればいいというものでもないような気がするんですが、その辺の配慮のお考えはどのような一つの設計でございましょう。
○政府委員(石井甲二君) 特に御指摘のように生活の実態を把握するということでございますから、単に形式的な従来のフォーラムを少し脱しまして、今回はきめ細かな調査方法、項目をつくりたいと思います。その際に、現在私どもの方で、労災年金福祉協会に相談所が全国十一カ所ございます。そこに寄せられた相談内容というものが、かなり蓄積もございますし、また年金受給者に場合によっては直接意見を聞く尊いたしまして、年金受給者の意向が調査項目に十分に反映をするように対処してまいりたいというふうに考えております。
○前島英三郎君 その調査の結果が出ますと一層はっきりすると思うんですが、私はかなりいろんな労災の被災者と会ってもいるわけですけれども、被災者の生活というのは本当に大変だというのが率直な私の感想でございます。労災給付の額は従前の稼得水準に従って決まるわけですが、それは被災者本人の稼得能力によるばかりではなく、いわゆる年齢、それから企業の規模の問題、あるいはまた労災事故直前三カ月の労働事情など、社会的条件によってもかなり左右されてしまうわけなんですね。給付基礎日額の最低保障額が設定されているのはこうした点も考慮したからこそだと考えるんですが、それにしては少々低過ぎるのではないか。この辺は異口同音にこれからの調査の中では答えられるだろうと思うんです。この最低保障額はやはりこうした調査をきっかけとして大幅に引き上げるべきではないかということを思うんですが、その辺はいかがでございましょうか。
○政府委員(石井甲二君) 給付基礎日額の最低保障額を定めておりまして、それがこれまでも逐次その引き上げを図ってきたわけでございます。 で、この給付基礎日額の最低保障額は、従来から、先生御案内のように、雇用保険法等社会保険の最低保障額あるいは最低賃金法による最低賃金の額等を考慮しながら改定を行ってきたわけでありますが、今後ともこれらの関連制度の動向を見守りながらこの引き上げについて検討してまいりたいというふうに考えております。
○前島英三郎君 さらにもっと、いろいろこの引き上げがいかに大切かという部分も含めまして御質問していきたいと思うんです。 被災直前の実質収入でもって本人の稼得能力とみなすというのは、制度の運用にとってはこれは大切な一つのレベルになりますから結構だと思うんです。しかし若年時に被災した場合のことを考えますと、低い水準のままで未来の可能性というようなものは一切無視されておりますし、若年時の一つの制度のまま生涯を終わらなければならない。しかも床ずれの問題、尿路の問題、あるいは腎臓の問題、あるいは社会的不公平の問題、生活環境の問題、ありとあらゆることを考えていきますと、もうその時点で結婚もできない、あるいは結婚していた者も一家離散というような形に追い込まれてしまう。いろんなことを考えてみますと大変残酷であると私は思うわけです。しかも、そのような場合、財産の蓄積期間もないわけですから、これは余りにも気の毒だと言えると思うんです。 そこで、年金額の年齢調整による増額という提案が出てきたわけですけれども、これは十分検討に値する提案だと思うんです。ならば、年齢調整をするなら、年金の定年制もあり得るといった乱暴な議論も出るかもしれませんけれども、それは論外といたしましても、真剣に検討する必要があるんじゃないだろうかと、私はこういう気がしてならないんですが、その意見に対してどう思われますか。
○政府委員(石井甲二君) 労災の補償につきましては、先生御案内のように、そのもとが労働基準法から出ておりまして、言ってみれば、その時点における稼得能力を補償するという基本がございます。ただ問題は、その若年時に被災した者が将来にわたっての展望を踏まえた場合に、その時点における固定的な状態というものが問題になろうかと思います。しかし、それは労災保険という問題というよりも、もっと次元の大きな問題とのかかわりがあろうと思います。 ただ、御指摘の日本の賃金体系を見た場合に、いわゆる年功賃金という一つの体系が基本に横たわっていることは確かでございます。ただ、賃金のそういう状態をこれに反映をさせるという場合の問題点というのもまた大変多うございまして、たとえば年功賃金体系が企業の規模を問わずに、また職種を問わずに、一般的なのであろうかどうかというような問題もあります。また、仮に年功要素を考慮するとしても、どういう方法で、どういう一つのウエートでこれを把握するのかという問題もございます。あるいは同じような時点で申し上げますと、壮年時の被災者の給付額をしからばどう考えるのか、すなわち老齢になるまで調整しないでよいかというバランスの問題もございます。しかし、いずれにせよ、この問題は、少なくとも日本の賃金体系という側面からだけ見ても、先生御指摘のような一つの問題があることは確かでございますので、いずれにせよ、現在も実は基本問題懇談会でその議論がされつつございますので、その中で議論をしていくことになるんではなかろうかというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○前島英三郎君 いずれにいたしましても、年齢調整による増額ということは考えていただきたいと思うんです。いまちょうど入社のシーズンでございますけども、本当に夢を抱いてその会社に入って、自分が好むと好まざるとにかかわらず労災事故に遭って、たとえば生涯車いすに座るようになったとする。そこでその人の将来というものはもうはっきり決まっちゃうわけですね。しかしその人はひょっとしたら社長におるかもしれないんです。あるいは途中で首になるかもしれない。その人の可能性というのはわからないわけですけれども、しかしその人が少なくともそういう十字を背負って生涯を生きていくという形を考えていきますと、非常に書類上のいろいろな問題があるにいたしましても、ここは年齢調整による増額という提案は、今後の労災の中にも大変意味がある問題だというふうに思いますので、ぜひ今後検討をしていただきたいと思うわけでございます。 保険給付のスライドの発動要件は、さきの法改正で平均賃金の変動幅六%ということになりました。それ以前が一〇%だったわけですけども、かなり圧縮されたわけなんですが、低成長時代に突入した今日の経済の状況を考えますと、六%でもかなりきついのではないかという気がしてなりません。できれば賃金の伸びを正確に反映して保険給付も上がるというのがいいわけなんでしょうが、せめてこのスライド幅をもっと圧縮することはできないものか。こういう気がするんですが、いかがでございましょうか。
○政府委員(石井甲二君) 労災の年金のスライドにつきましては、御指摘のように、従来賃金水準が一〇%変動した場合にスライドをするということになっておったわけでありますが、昭和五十五年の労災法の改正の際にこれを六%に改善をいたしたわけでございます。したがいまして、現在の時点で申し上げますと、五十五年の改正でございますので、改正後日も浅い現在でございます。またその効果等を見守っているという段階でもございますので、当面いますぐ年金スライドの発動要件である変動幅をさらに縮小するということについては、私どもはまだ早いのではなかろうかというのがいまの考えでございます。
○前島英三郎君 しかし、経済は生きておりますし、目まぐるしく変わってまいりますんで、今後調査の中でも、その辺も加味しながら、ひとつそのスライドの縮小の問題も考えていただきたいというふうに思います。 さて次に、いわゆる旧旧労災被災者の問題に移るわけですが、時代とともに制度の充実が図られるのは大変結構なことでございますけれども、その場合、旧制度から新制度への移行に際して不公平のないように配慮されるのが当然でございます。ところが、打切補償費を受給して、あるいはまた今日の新制度の恩恵を受けられずに苦しい人生を強いられている方が大変多いわけでございます。前回お尋ねしたところでは、年金給付の対象とすることは困難なんで、福祉対策の中で対策を講じているという御説明があったわけですが、これらの方々の問題につきまして、法改正の際、「援護措置の充実に努めること」とする附帯決議が本院でも行われたわけですけれども、労働省はその後どのような施策を講じられたのか、また今後どのように施策を充実していくおつもりなのか、あわせて旧旧労災の被災者の問題として伺いたいと思います。
○説明員(小田切博文君) ただいまのいわゆる旧旧労災被災者についての援護措置の問題でございますが、御承知のように、労災保険制度に年金制度が導入される以前におきましては打切補償というような制度がございまして、長期に療養を継続する必要があるような被災労働者の方々につきましても、被災後三年たった時点におきまして千二百日分の一時金を出すというようなことで、労災保険の給付とその一時金をもって関係が切れるというような制度が、年金制度が導入される以前あったわけでございますが、そういう処置を受けまして、一時金を受けまして一応労災保険給付から関係が切れだというような人々のうち、ごく少数ではございますが、現在でも先生御指摘のように療養を続ける必要があるという方々がいるわけでございます。そういうような方々、当時の千二百日分というような一時金では、なかなか今日まで生活をつないでくるということはとうてい不可能でございまして、非常に困難な状況にあるということは御指摘のとおりでございます。こういう方々につきましては、その後福祉事業の一環といたしまして、療養実費を見るほかに、何がしか通院日日数等に応じまして療養雑費等も見るというような措置を講じてきているわけでございますが、いま御指摘の一昨年の法律改正の際の附帯決議、そのような人たちの援護措置の充実を図るべきであるというような附帯決議を受けまして、私どもといたしましては、五十六年の六月一日から、そういうようないわゆる旧旧労災の被災労働者の方で自宅で療養を継続されているような方々につきまして、一定の介護を要する状態にある方々につきまして、当時五十六年六月一日の金額では一カ月三万九百円というような金額でございますが、新たに従来の措置に加えまして介護料を支給するというようなことにしたわけでございます。現在、この介護料の額は一カ月三万二千百円というようなことになっておりますが、そういうような介護料というような処置を新たにつけ加えるというようなことをしたわけでございます。これからも介護料等につきましては、他の制度におきます介護料のようなものの額とのバランスを考慮しながら引き上げに努めてまいりたい、かように考えております。
○前島英三郎君 旧旧労災の対象の人たちというのがいま若い人で、大体四十から五十という状況で、車いすバスケットの日本の代表である浜本という男がいるんですが、彼はゴルフ場でアルバイトのとき、高校一年のときに、土砂崩れで造成の工事の下敷きに、ボールを取りに行ったばかりに下敷きになって車いすということになって、今日まで旧旧労災の形で、それでもがんばっているわけですが、そういう点でいろいろと御努力をいただいておるわけです。さて、いまの答弁にありました介護料についてなんですが、自動車の運転免許を持っていることがわかると支給を打ち切られるというような話がちらっとありまして、これはそのような一律の扱いで免許証があると介護料は出ない。つまり車が足であるという理解がこれはあるかないかの問題になってくるわけでしてね。家の中で閉じこもって寝たきりでいれば介護料は出るけれども、表に出て車などを持つような免許証があると、それは介護料はまかりならぬというようなことが一律としてあるのかどうか。まさかないだろうと思うんですが、伺っておきたいと思うんです。
○政府委員(石井甲二君) 御指摘のように、単に自動車の運転免許を有しているということだけで、それを理由として介護料を支給しないということはいたしておりませんし、そういうことをいたしません。すなわち、介護料は、御存じのように、いわゆる第一級該当者のうちの身体の障害の程度が神経系統の障害によって常時介護を要するとか、その他幾つかの要件がございます。まさにそういう条件を満たす者ということでございまして、免許証を持っていることを理由にこれを不支給にするということはいたしません。
○前島英三郎君 乱暴な言い方をすれば、免許証があって車が運転できるぐらいなら、介護料は必要ないというふうなことがちらっと言葉の中に出てきたというふうな部分で、そういう扱いはしてないということを伺っておりますと、それはもう大変安心だと思いますが、しかし介護ニーズというのは、労災被災者に限らず、これは障害者の生活の中で大変大きいものでございます。一面では、それは住環境あるいは生活環境全体が整備されていないために、どうしてもこの部分は必要になってくる。しかしそれ以外にも、日常生活の細部にわたってそのニーズが大変散在しているというのが実際であります。ところが、わが国の諸制度の中では、介護ニーズに対応する施策というのは全く不十分であると言わざるを得ません。その理由は、多くの場合、家族の手で介護がなされ、それから家の外からはそのニーズが見えにくいということがその一つであると思うんですが、家族の手で介護がなされること自体は必ずしも否定的に考えているわけではありませんけれども、問題はその結果です。労働省が昭和五十四年に行った年金受給者の生活実態調査によりますと、一級から三級の人で介助を受けている人のうち八〇%は配偶者に介助をゆだねておると。私なんかもかなりかみさんに手伝ってもらわなければならないことがあるわけです。 そしてその配偶者の就労状況では七三%が就労していないと。それはなぜかというと、仕事につきたいけれどもつけないということですね。この配偶者の方々は二十四時間付きっきりというわけではないんです。ないんだけれども、介助の実働時間は八時間か、あるいは九時間か十時間がわかりませんけれども、その八時間が一日二十四時間の中に散在している。朝あるいはおトイレの問題、風呂に入る問題、あるいは車いすに乗る問題、あるいは寝返りの問題、病院へ行く問題、床ずれの問題、いろんな問題がこれはもう死ぬまでつきまとうのが、こういう後天的障害の問題ですから、結局二十四時間と同じことになってしまうわけですね。この辺のことを御理解いただいて、介護料の引き上げを図ることはもとよりといたしまして、その対象者の範囲の拡大などを私は十分に努力をしていただきたい。すなわち、働きたくても働けない、二十四時間配偶者は介護を強いられておる、それによって生活が圧迫される、そういうもろもろの背景を考えていただいて、この辺の要望を強くしたいと思うのでございますが、いかがでございますか。
○政府委員(石井甲二君) 介護料につきましては、御指摘のように大変重要なものであることは確かでございます。これまでも介護料につきましては毎年引き上げてきたわけでございます。今後とも、他の類似の制度との関連も、これも無視できないわけでございますが、さらに引き上げに努力をしてまいりたいというように考えております。
○前島英三郎君 このほか遺族年金の問題などもございますけれども、次の機会に譲るといたします。 この間、私は長崎へ行ってまいりました。大臣のふるさとでございます。それから壱岐島へ参りまして、実はその晩博多く泊まらなかったがために助かったという、いわゆる例の日航の問題の前日の最終便で帰ってきたんですが、事ほどさように、あしたはわからないという目まぐるしい現代社会の中で私たちは生活しております。そして、一たび災害に遭った人たちの生活実態、それは全体でみんなで救っていく、下支えをしていく、守っていくというのがやはり行政の姿勢の中になければならないと思うんですが、特にこの介護料の問題、それから働きたくても働けない苦しい訴えは、特に炭鉱における被災者、あるいは造船の中における被災者、長崎の仲間から大変強くその辺が届けられておりますので、ひとつこの問題の締めくくりとして、労働災害に対する、また防止に対しましても、なお一層の御努力をお願いするとして、その姿勢と決意を大臣に伺いたいと思います。
○国務大臣(初村滝一郎君) この労災保険制度は、制度ができましてから数次にわたって改善を経て、給付水準の引き上げや給付内容の充実が図られて、いまでは先進国並みにはいく、遜色のないものだというふうに聞かされております。そこで今後も、労災被災者等の生活実態を十分考慮して施策の一層の充実を図って加入者の改善を図っていきたいと、かように考えております。
○前島英三郎君 どうぞよろしくお願いいたします。 次に、厚生省に伺いますが、昨年三月の予算委員会におきまして、私は精神障害者の社会復帰対策の充実の必要性を強く求めました。昨年度予算では、精神衛生関係費のうち社会復帰対策費はわずか八・四%にすぎませんでしたけれども、五十七年度予算案では、この社会復帰対策費は精神衛生関係費の中でどのくらいになっておるのか、まず伺いたいと思います。
○政府委員(三浦大助君) 五十七年度の精神衛生関係の予算額は、全部で七百六十八億でございまして、その中で社会復帰対策費は七十五億で、五十六年度が六十五億でございますから、十億ほど伸びておりまして、全体の予算に占める精神衛生対策費の割合で八・四%が九・八%になっております。
○前島英三郎君 若干の伸びがあったということでございますが、わずかずつではありますけれども、そこに力点を置かれているのは大変すばらしいことだと思います。 しかし、社会復帰対策は、目にはふえてきましたけれども、それが全国で一カ所とか数カ所とかという状況であって、まだ実験的な段階だと言わざるを得ないと思うんです。政府の長期計画におきましても、「医療の質的向上、社会復帰あるいは社会生活適応指導の推進に努める。」とございますけれども、これをどのように具体化していくお考えか、承っておきたいと思います。
○政府委員(三浦大助君) 精神障害者対策につきましては、精神障害者の適切な医療、それから保護の確保を図るために精神病床の整備等を進めておるわけですが、このほかに通院医療の推進あるいはデーケア施設の設置、こういった社会復帰対策の充実に努めておるわけでございます。
○前島英三郎君 特に、新年度予算においては通院患者リハビリテーションを新規に取り上げているというのがちょっと注目されると思うんですけれども、これは具体的にはどのように進めていくか伺いたいんです。
○政府委員(三浦大助君) 五十七年度予算におきまして、通院中の精神障害者の社会復帰の促進を図るために、医師の指導のもとに、特定の事業所におきまして、社会適応訓練を行うことを目的といたしました通院患者リハビリテーション事業を開始することになっておるわけでございます。これは別名職親制度とも言っておるわけですが、これが一応予算といたしまして千五百万円ほどお認めいただいておるわけでございます。これは都道府県に対しまして補助率は二分の一、半分ずつ持とうということでございまして、こういった患者さんに対しまして、原則として六カ月間事業所にお願いして、なるべく社会復帰の様子を見ていこうということでございまして、細かくはこれからの計画を立てるわけでございます。
○前島英三郎君 いずれにしましても、これから将来の取り組みをがんばっていただきたいと思うんです。 現代社会はますます複雑多様化しまして、目まぐるしさも一層その度を増しておりますから、こうした中にありまして、人々の精神は疲労しまして、精神を病む人の数は今後ふえこそすれ減ることはないであろう、こういうことがよく言われます。このような時代背景を考えますと、現在のような狭い枠組みの中で検討するのではなく、もう一回りも二回りもスケールの大きな、いわば二十一世紀につながるようなビジョンを持つ必要があると私は考えるんです。少なくともそうしたビジョンの必要性を念頭に置いた取り組みが今後精神障害者の対策の中に生かされなければならないと、こう思うんですが、ひとつそのお覚悟なども伺っておきたいと思うんですが、どうですか。
○政府委員(三浦大助君) 精神衛生対策に関します将来のあり方につきましては、昭和五十六年度に国際障害者年推進本部におきまして策定されました障害者対策に関する長期計画という中で述べられておるわけでございまして、基本的にはこれに基づきまして私ども施策を進めていきたいというふうに考えておるわけでございます。 しかし施策を進めていくに当たりまして、たとえば精神障害の発生機序の解明だとか、あるいは開放的医療の考え方、こういった基本的な事項につきましては、その都度公衆衛生審議会の御意見を聞きながら、将来の方向を定めながら長期計画に示された内容を具体化していきたいというふうに考えておるわけでございます。
○前島英三郎君 いずれにいたしましても、いろんな偏見あるいは差別みたいな問題、また障害者問題の中でも大変根強いものがありますし、昨年開かれたDPIの世界会議の中でも、精神障害者の一つの今後のリハビリテーションの取り組みというものを提議されたわけですけれども、厚生省は精神障害者の部局はどちらになりますか。
○政府委員(三浦大助君) 公衆衛生局の精神衛生課で取り行っております。
○前島英三郎君 身体障害者は社会局、精薄者は児童家庭局というような形で非常に分散しておりますので、一つの障害者という観点から接点を持ち合わせるような、そういう工夫も長期の中においてはぜひ御検討をいただきたいと思います。 次に、時間も余りありませんので、てんかん対策について伺っておきます。 長期計画の中で、てんかんについて直接言及しているところは表面上はないわけなんですが、長期計画の中に全然含まれておらないということではないと思うんですが、いかがでございましょうか。
○政府委員(三浦大助君) 国際障害者年推進本部で決定されました障害者対策に関する長期計画というのがございますが、てんかん患者につきましても、他の障害者と同じように啓発広報活動の実施だとか、あるいは保健医療施設の充実だとか、あるいは福祉サービスの拡大に取り組むべきであるということが指摘されておLまして、今後ともひとつそういった方向で努力をしていきたいというふうに考えております。
○前島英三郎君 いろいろな一つの医療の面からも、リハビリテーションの面からも研究が行われているわけですが、発作を抑える薬を適正な量だけ服用するための血中濃度測定を保険点数に加えられましたけれども、これは患者さんにとりまして現実的に大変プラスになっておりまして喜ばれております。 で、国立療養所静岡東病院におけるいわば抱括医療的な観点に立った取り組みは大変重要であるわけですが、これは静岡東病院の取り組みの拡充、さらにもう一つ新潟の寺泊といいましたか、療養所がありましたですね。そこの整備、これはこの前の予算委員会でもちょっと伺ったことなんですが、順調に進んでおりますかどうか、いかがでございましょう。
○政府委員(大谷藤郎君) 寺泊療養所につきましては、昭和五十五年度から移転整備を始めまして、五十八年度に完成する予定にいたしております。
○前島英三郎君 国立療養所でせっかくすばらしい取り組みをされていましても、二番目のものも新潟、本州の真ん中あたりですね。ところが北海道、東北、いろいろ分かれできますと、自分の住む地域につくってほしいという声が大変多いわけです。いまてんかんと言われる方々に対してどのくらいの数が、これはもう大変把握がむずかしいわけですが、二万と言う人がいるかと思うと、まず百万は下らないと、こう言う人もおりますし、非常にむずかしい問題だろうと思うんです。今後の長期計画でも、やはりしっかりとこの辺も踏まえていただきまして、てんかん協会では最低限全国に八カ所は必要であるというふうな意見をまとめております。発作という問題がありますから、なるべく地域の中にそうしたものが欲しいという声も多いわけでありますが、今後十年間で八カ所は必ず整備しますというような、こういう強い展望を示していただければありがたいんでございますが、これは要望でもあり、お願いでもあるわけですけれども、いかがでございましょう。
○政府委員(大谷藤郎君) てんかん治療につきましては、日進月歩の状況でございます。私どもが学生時代に習いました治療とはもうすでに様相がすっかり変わってきております。そういうふうなことも踏まえまして、また地域のてんかん患者さんの動向あるいは各施設の状況等も見まして、できるだけそういった等間的機能の整備を全国的に図っていきたいというふうに考えております。
○前島英三郎君 今後のひとつの御努力を期待しまして私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○委員長(粕谷照美君) 以上をもって、昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、厚生省所管、労働省所管、医療金融公庫及び環境衛生金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会