災害対策特別委員会 第3号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1982/05/12
会議録
○委員長(村沢牧君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○鈴木和美君 私は、きょうは一般調査でございますので、直接災害対策特別委員会で取り上げることがどうかと思いましたけれども、先般長官にぜひ災害の復旧長官じゃなくて予防長官になってほしいということを私が要望した経緯があると思うんです。そういう立場からきょうは東京都の屎尿処理の問題についてのみ関係各省の見解を尋ねたいと思うんです。 そこで、まず第一にお尋ねいたしますが、これは国土庁長官にお尋ねいたしますが、東京都の江東区の砂町屎尿処理場の閉鎖で、今度は全量海に屎尿を捨てるという問題が起きているんですが、この件について長官は御存じでしょうか。
○国務大臣(松野幸泰君) 御指摘の問題につきましては、当庁の所管ではありませんが、間接的に承っております。
○鈴木和美君 できれば、国土庁として把握をしている今回の東京都の江東区の砂町屎尿処理場の閉鎖及び全量海洋投棄問題についての中身について、どの程度把握しているのかお尋ねしたいと思います。
○政府委員(宮繁護君) 私どもが聞いておりますこの問題でございますけれども、東京都におきましては下水道の普及率が約七四%になっておると聞いております。そういう意味で、未処理区域から発生いたします屎尿の全量が約三千六百キロリットルある、一日当たりでございますが、そのうち二千四百キロリットル、これが現在海洋投入処分により処理されておりまして、残りの千二百キロリットルをいままでは砂町の処理場で処理消化の上陸上埋め立て処分をしておったと聞いております。 ところで、東京都におきましては、屎尿発生量が減少したとか、施設の老朽化の問題とか、あるいはまた財政再建上の理由等から昭和五十七年度からこの砂町の処理場での屎尿処理を廃止することにいたしまして、五十七年四月一日から屎尿の搬入を中止し、すでに搬入いたしました屎尿の処理が終わりました四月二十日をもって施設を閉鎖した、このように承知をいたしております。
○鈴木和美君 基本的な問題として、国土庁はこの屎尿を海に捨てるという問題についてどういう見解をお持ちですか。
○政府委員(白井和徳君) 全般的にわれわれ国土政策の推進上から申し上げまして、屎尿処理はできるだけ衛生的に処理することを目標としているところであります。 東京都につきましても、下水道の整備問題を含め屎尿の衛生的処理の割合を高めていく方向で努力していただくことが望ましいことだと、かよう考えております。
○鈴木和美君 もう一度お尋ねしますが、衛生的に処理するという問題と、海に捨てることについてはいいのか、悪いのかということを尋ねているんですが、そこのところをはっきりしてくれませんか。
○政府委員(白井和徳君) 衛生的処理ということは、基本的には、先生御承知のように、屎尿処理施設によって処理することと、下水道へ投入すること、この二つが基本的な衛生的な処理であると、かよう考えております。
○鈴木和美君 もう一度お尋ねしますが、海に捨てることは、いいことなんですか、悪いことなんですか。
○政府委員(白井和徳君) 基本的には、できるだけ陸上で処理することが好ましいことだと、かよう考えております。
○鈴木和美君 もう一度尋ねますが、好ましいということと、いいのか悪いのかということとはちょっと違うと思うんですが、私が望ねているのはいいのか、悪いのかと尋ねているんです。
○政府委員(白井和徳君) 同じ答えになると思いますが、われわれとしてはできるだけ陸上で処理することが好ましいことである、かよう考えております。
○鈴木和美君 好ましいということは、好ましくないような条件があるからできないことなんでしょう。好ましいということであればそのとおりやらなきゃならぬことですね。だから好ましいということと好ましくない場合の条件とは、どういうことをもって好ましいという言葉を使われるんですか。
○政府委員(白井和徳君) 海洋投棄の問題については、これは法令上違反してないということがございます。われわれとしては、先ほど申し上げましたように、できる限り陸上でもって処理できる条件ができることが一番好ましいことだというふうに考えておるわけでございます。
○鈴木和美君 違反してないというのは何に基づいて違反してないということになりますか。
○政府委員(白井和徳君) 廃棄物の処理及び清掃に関する法律並びに海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律でございます。
○鈴木和美君 法律的な違反をしてないということと違法であるということとの区分けはそれぞれあると思うんですが、いまおっしゃった法律に照らして違反でないと言うんですか。
○政府委員(白井和徳君) さようでございます。
○鈴木和美君 それではちょっとお尋ねしますが、昭和四十二年六月二十一日に制定になりました下水道整備緊急措置法、それから昭和四十七年六月二十三日制定の廃棄物処理施設整備緊急措置法、同時に、四十七年八月七日の「終末処理場におけるくみ取し尿の処理について」という通達、もう一つは、これは建設省に尋ねなきゃなりませんけれども国土庁長官にまず先に見解を聞きますが、四十六年十一月十日の「下水道法の一部を改正する法律の施行について」、この四つの法律、通達があるんですが、これはどういう趣旨でつくられているのか、見解を聞かしていただけませんか。
○説明員(幸前成隆君) お答えします。 下水道整備緊急措置法でございますが、これは立ちおくれました下水道整備の現状にかんがみまして、下水道の緊急かつ計画的な整備を促進することによりまして、都市環境の改善と都市の健全な発達、公衆衛生の向上、公共用水域の水質の保全に資することを目的とするものでございます。このために下水道整備五カ年計画を策定することとしてございます。この五カ年計画の策定に当たりましては、下水道の整備と屎尿の処理との総合的な効果を確保する必要がございますので、厚生大臣と協議いたしまして、厚生省の廃棄物処理施設整備五カ年計画と相互に調整を図ることとしておるところでございます。 御質問がございました通達は、それぞれ昭和四十六年十一月十日に出した通達と昭和四十七年八月七日に出した通達でございますが、いずれもこの趣旨に基づきまして五カ年計画の実施に当たりまして下水道部局と清掃部局の間で十分調整を図りまして、屎尿処理対策と下水道整備の円滑な実施を図ることを目的としておるものでございます。
○鈴木和美君 私はいま国土庁にお尋ねしたんですが、建設省でしょうか、いまお答えいただいたのは。 国土庁としては、私がお尋ねしていることは、海に屎尿を捨てることがいいのか悪いのかと、こう尋ねたんです。そうしたら好ましくないとお答えになっている。その次は違法でないとお答えになっている。だから、この通達を全部見てみると、また法律を見てみると、私は好ましくないというだけの見解では物足りないんですよ。もっとそうじゃないんじゃないかという認識を国土庁はどういうふうにお持ちかということを国土庁にいまお尋ねしているんですが、国土庁から答えていただけませんか。
○政府委員(白井和徳君) ただいま先生御指摘の両者の通達は、お互いに整合的に処理されるようにというふうに配慮されている通達であろう、かように考えております。
○鈴木和美君 整合性を持つことの可否については後ほど述べますが、私の見解によれば、これだけの法律をつくったということは、国全体として屎尿は陸上において処理することが一番適当である、また、そうしなきゃならぬ、これが正しいという見解に立って、しかし下水道ができなければなかなかそうはいかぬわけですね、そこで、下水道というものの普及との関係を見ながら、こういうふうにやっていくんだよということを一つ一つ全部だめ押し的につくられた法律だと私は思っているんですよ。だから、その流れから言うと、もう少し国土庁としてもはっきり答えてほしいんですが、海に捨てるということはよくないと、好ましくないというよりも、よくないという見解に立たれてもいいんじゃないかという意味でお尋ねしたんですが、もう少しはっきりしていただけませんか。
○政府委員(白井和徳君) 先生御指摘のように、できるだけ陸上で処理していくということが好ましいことだと思うわけでございますが、御承知のように、個々の問題についてはそれぞれの省庁においてできるだけ整合性を持ってその辺をやるということになっております。しかし、限られた予算あるいは計画の中でもってそれをやっていくということになりますと、ある面におきましては海洋投棄というような現象が出るというのはやむを得ないことではなかろうか、かように考えておる次第でございます。
○鈴木和美君 これは厚生省でも結構ですし、それから同時に環境庁にもお尋ねしますが、もう一つのこの依命通達で、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第三条および第六条に規定する廃棄物の収集、運搬および処分の基準の施行について」という通達が昭和四十六年十二月二十七日に出ておりますね。この通達を全部読まさしていただきましたが、特に「基本的な考え方」という解説の中で、海に捨てるということはよくない、なるべく海に捨てないようにこういう措置をとれということが書いてあるんですが、この通達についての見解を厚生省からお尋ねしたい。
○説明員(杉戸大作君) お答えいたします。 ただいま先生御指摘の四十六年の依命通達につきましてでございますが、この通達は廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令及び同法の施行規則の施行に際しまして、この法律に規定いたします廃棄物の収集、運搬及び処分の基準の施行が支障なく実施されるよう、基準の運用につきまして細目を定めたものでございます。 この通達におきまして海洋投入処分を行う場合の基準について規定されておるところでございますが、この海洋投入処分に関しましてこの規定では全面的に禁止をしておるものではございません。これにつきましては、この廃棄物処理法及び海洋汚染防止法の規定に従って行われる場合に限りまして法的には認められておるものでございます。 先ほど先生が御指摘の海洋投棄がいいか悪いかというようなことについてでございますが、厚生省では、この廃棄物処理法、それから先ほど先生御指摘ございました廃棄物処理施設整備緊急措置法でございますが、それにつきまして基本的には陸上処理が好ましいといたしておるのでございます。それは陸上の処理の方が処理の監視が行き届く、十分に行われると、それから環境に対するその汚濁負荷でございますが、汚濁総量が削減できる、そういった観点から陸上処理の方を私どもは指導しておるところでございます。
○鈴木和美君 いまの厚生省の見解は、屎尿というのは、できる限り陸上で処理されることが好ましいという立場に立って指導なさっているわけでしょう。しかし、それが全部下水道が普及すればいいんですけれども、普及されないというようなことは、経済的な事情とかもろもろがある場合には、これはやむを得ぬという態度ですね。だから、原則的には全部陸上で処理するように指導なさっておるし、またそういう見解が正しいということに立脚なさっておるんでしょう、そうじゃないんですか。
○説明員(杉戸大作君) 先生御指摘のとおりでございます。
○鈴木和美君 これはここまでにしておきまして、また戻りますけれども、国土庁にもう一度お尋ねしますが、この下水道普及に関する閣議決定が先般行われたと思うんです。つまり第五次の廃棄物処理施設整備計画について閣議決定が五十六年の十一月二十七日に行われたと思うんですが、その中身について国土庁はどのように承知なさっておりますか。
○政府委員(白井和徳君) 第五次廃棄物処理施設整備計画につきましては、屎尿処理につきまして昭和六十年度末計画処理区域における屎尿及び屎尿浄化槽汚泥の九一%を屎尿処理施設等で処理できるよう屎尿処理施設等の整備を図ることを目標としているということは十分承知しております。したがいまして、本計画につきましては、廃棄物処理施設整備緊急措置法第三条第三項に基づきまして、先ほど先生が御指摘になりましたように、五十六年十一月に厚生大臣から国土庁長官に対し全国的な事業の実施の目標及び事業の量について協議がありました。国土庁といたしましては、三全総の目標におおむね沿うものと認められたものでございますので、了解いたしておるわけでございます。
○鈴木和美君 時間がございませんので、数字を全部挙げることは省略いたしますが、私の理解に間違いがあれば指摘してほしいんですが、現在のその屎尿処理のパーセントを九一%につまり高めるという前提に立って屎尿の全体の量が日一万二千キロリットルですか、それを六千キロリットルにつまり縮小すると、そういう前提に立って下水道の普及計画というものが組まれるというのが第五次の計画であると、極端に言えばそういうふうに理解していいですか。
○説明員(杉戸大作君) 下水道の普及、それとの整合性を保ちながら、先生挙げられましたような、現在くみ取り屎尿は日量一万二千キロリットル分が海洋投棄をされております、それを六千キロリットルに削減すると、そういうような目標を立てております。
○鈴木和美君 国土庁は、いま厚生省が述べたようなその計画について、すべて詳細な協議にあずかっているんですか。
○政府委員(白井和徳君) 第五次廃棄物処理施設整備計画の協議におきまして、ただいま厚生省から御説明ありましたように、海洋投棄を一万二千キロリットルから六千キロリットルに削減する計画であるということについては協議をいたしております。
○鈴木和美君 厚生省にお尋ねしますが、東京都の現在の屎尿の処理の数量的なものは、陸上と海洋と含めてどういうような数字になっていますか。
○説明員(杉戸大作君) お答えいたします。 昭和五十六年度末時点でございますが、東京都が収集いたします屎尿の収集量が日量二千二百二十キロリットル、それからもう一つ浄化槽の汚泥なども入りまして、これが千三百六十キロリットル、合計しまして三千五百八十キロリットルを収集いたしております。 それに対しまして、海洋投入処分としまして二千三百七十二キロリットル行っておりました。また今回のこの砂町におきまして、消化処分を行っておりました分が千二百キロリットル、それからほかに農村還元等がこれは八キロリットル行われておりまして、そのうちの千二百キロリットルにつきまして五十七年度から新たに海洋投入処分に切りかえる、そのような計画でございます。
○鈴木和美君 厚生省が第五次計画を組んだとき、この計画の基礎になっているものは、東京都の、いまおっしゃった多少数字が違ってますけれども、二千四百と千二百というものを前提に置いて、基礎的な要件に置いてこの第五次廃棄物処理施設整備計画というものがつくられたんではないでしょうか、違いますか。
○説明員(杉戸大作君) 第五次五カ年計画につきましては、これは昭和五十五年時点の数字をもとにいたしまして、そして五十六年から六十年までの事業計画を定めたものでございます。この中におきまして、これは全国的に過去の実績等からマクロ的に数字を定めたものでございまして、個々の事業体につきましては個別には数字を出しておりません。このような計画でございます。
○鈴木和美君 この五次の廃棄物の設備計画をするために、予算というかお金はどのぐらい予定しておったんですか。
○説明員(杉戸大作君) 全体といたしまして一兆七千六百億円でございます。 その中で特に屎尿処理施設の整備につきましては、二千九百億円を予定いたしております。
○鈴木和美君 そうすると、杉戸さんのいま説明から言うと、第五次の計画というものは余り積算をきちっとしてやったものじゃないとあなた最初おっしゃったですね、マクロ的な大体の数字を置いてやっているんだというお話ですね。そういうつまりはっきりしない数字を、お金の方はもっともらしく要求して、それでやるということになるんですか。私はそう信じたくないんですわ。ある程度積算はちゃんと置いて、その金額をちゃんと掛け合わせて、それで屎尿の方に二千九百億かかるんだと、概算要求や予算額は決定しておると私は理解しておるんです。ところが、あなたのいまの説明によると、前の方の計画は非常に大ざっぱなんだと、そうおっしゃっておきながら、お金はお金でこれだけついてますということは、ちょっと私は矛盾があるんじゃないかなと思うんですが、どうですか。
○説明員(杉戸大作君) 私のどうも説明不足で申しわけございませんでしたが、現在、五十五年度時点におきまして、現在の施設、それから将来の目標に向かって施設計画いたします際に、その老朽施設等の更新とか、あるいは全く施設を新設していく場合とか、いろいろなケースがございます。それで東京都の施設につきましても、もちろん五十五年度時点ではカウントをいたして、それでそれをベースにしまして六十年度の計画を立てたものでございますが、ただ六十年度の最終的な目標を定めます際に、これは個々の事業が、これがどこどこの都市が海洋投棄を中止するとか、そういうような個別のそういう積み上げではございませんで、マクロ的にその中の目標をいまの一万二千キロリットルを半分に削減すると、そういうようなことで計画を立てたものでございます。ちょっと説明不足で申しわけございませんでした。
○鈴木和美君 聞けば聞くほどおかしくなっちゃうんですが、つまり金がつけば金がついた分だけやろうということですか。その計画というのは全くもうでたらめで、金さえつけばいいと、それでその金がつくのにはある程度計数的なものも基礎的に裏打ちしなきゃいかぬから一万二千をまあとにかく六千にしようやというようなことで、大ざっぱなことで二千九百億であると、そういうふうに理解していいんですか。
○説明員(杉戸大作君) 廃棄物の処理の目的から申しまして、確かにこれは六十年度までかからずともできるだけ速やかに、そういう農村還元とかあるいは海洋投棄、これを削減しまして、そうして一〇〇%陸上の施設で処理をする、そういうことが望ましいというような方針で私ども一貫してもう過去からずっとやってまいったのでございますが、しかしながら、その実施の能力とかやはり財政的な問題もございますので、過去からのそういう可能な限界を見きわめまして、それで当面六十年度までに半量にすると、そういう計画を立てたものでございます。
○鈴木和美君 一万二千キロを六千キロに少なくするということを前提にしてお金がついたということであれば、それに基づいて全国的ないわゆる指導というか計画というか、そういうものは立てられるわけなんでしょう。立てられないとするとおかしいですよ。私はそう思うんだ。立てられるんだと思うんですよ。その根っこになるのが閣議決定で行われているわけなんでしょう。その閣議決定というものが、そんな厚生省の言うようなずさんな計画において閣議決定がされていると私は思いたくないんですけれども、もう一度どうですか、そこは。
○説明員(杉戸大作君) 私ども閣議決定を軽視するような気持ちは全くございませんし、決められましたことにつきましては全力で推進を図ってまいる、そういう立場でございますが、ただ六千キロリットルというのは、やはり過去からのそういう実績等を眺めまして、そうして大体可能な数字であろうというようなことで目標を定めたものでございます。 実際に海洋投棄をすべて陸上処理に切りかえますには、屎尿処理施設の設置というような、これまたなかなか地域住民の方にとりましては迷惑施設として設置がむずかしいような問題もございます。私どもは一日も早く全量を陸上処理でやりたいと、そのように考えておりますが、いろいろな事情がありまして、どうしてもやっぱり相当の時間を要する、そういうようなことを配慮しました目標でございます。
○鈴木和美君 持ち時間がありませんので、ここでもう一度念を押しておきますが、その一万二千キロから六千キロにするという計画を組んだときの状態ですね、それは東京の下水道の普及率との関係もございますが、大まかな数字で言えば千二百キロというものは東京の砂町のところで陸上処理が行われるであろうと、行われているということを前提にしてこれは計画が組まれているんでしょう。そう理解していいですか。
○説明員(杉戸大作君) この五カ年計画につきましては、先生御指摘のように、その時点におきましては、東京都の屎尿処理施設は、この更新の対象、すなわち陸上で処理するものと、そのようなことで考えておったものでございます。まあ計画の達成がそれによって危ぶまれるというような確かに御懸念もあるかと存じますが、東京都の千二百キロリットルの施設を更新せずに廃止するのでありますれば、その分はほかの新増設に振りかえることによりまして、私どもはこの目標値は達成していきたいと、このように考えておるところでございます。
○鈴木和美君 いや、私はその計画が達成されるかされないかということをいま問題にしているわけじゃないんですよ。つまり国の金を取るだけ取って、できなきゃ返すと、そんなものじゃないんですよ、そういうことを言っているわけじゃない。いまあなたのお答えは、東京のやつが変化があれば、別のところへ持っていってそういうやつは消化するから問題じゃないんだとお答えになっているんですけれども、私はそのことを言っているんじゃないんですよ。いま聞いていることは、結論は後から言いますけれども、六千キロというようにするときには、すでに千二百キロというのは陸上処理が行われているという前提に立って計画が組まれたんでしょうと、私はそうだと思うんですよ。それは別に見解の違いはないと思うんですよね。今回の東京の問題は、こういうことが生じて、それを後から振り返ってみてどうかというならいろいろ意見はありますけれども、この当時は千二百キロは完全に陸上で処理されているという前提に立って組まれたんだと、そう理解して私はいいと思うんですよ。 そこで国土庁にお尋ねしますが、いま厚生省がそういう五次の計画を組んで、それで東京は二千四百が海上投棄が行われておって、千二百が砂町でいままで処理されておったわけですね。それで、先ほど承知しているというお話ですが、千二百を今度は海上投棄にもう振りかえちゃおうという話なんですよ、今度はね。そうなったときに、国土庁にお尋ねしますのは、閣議決定が行われているから国土庁に聞くんですけれども、閣議決定で行われた「事業の量」と、「昭和五十六年度から昭和六十年度までに実施すべき廃棄物処理施設の投資規模を次のとおり予定する。総額一兆七千六百億円」、全部数字が書かれておりまして、読み上げますと、「一般廃棄物処理施設一兆五千五百三十億円 産業廃棄物処理施設千百七十億円調整費九百億円」と書かれておって、その次なんです、(2)のことについて国土庁に尋ねたいんです。「廃棄物処理施設整備計画は、諸施策との調整を図り、その実施に当たっては経済、財政事情等を勘案しつつ、弾力的に行うものとする。」と書いてありますね。この意味はどういうふうに国土庁としては解していますか。
○政府委員(白井和徳君) ただいま先生が御指摘の金額、総額一兆七千六百億円、そのうち一般廃棄物処理施設一兆五千五百三十億円、産業廃棄物処理等のための施設整備費一千百七十億、調整費九百億、この計画は五カ年計画でございまして、その下の、本計画は今後の経済、財政事情を勘案しつつ、弾力的にその実施を図るものとするというのは、これは毎年毎年そのときの経済情勢、財政状況を見て、予算でもって勝負していくというような意味だと解しております。
○鈴木和美君 つまり、計画はあるんだけれども、お金がつかなければ下水道の施設が思うように計画どおりできない、お金がなければね。そういうところで多少その計画に変更があるよということを意味しているというお答えですね。私もそうだと思うんですよ、これは。 さて、そういうことと今回の東京砂町の屎尿処理場を閉鎖して千二百キロを海に捨てちゃう。本来であれば屎尿は陸上で処理するのが好ましい、またそうした方がいいという計画で逐次下水道を整備していって、そしてなるべく陸上処理をしようというこれ計画ですよね。ところが東京の場合、逆ですね。現在施設があるのをやめちゃって、それで海に千二百キロ今度逆によけい捨てようというのですから、この項目には該当しませんね。変更があるということについて、これは該当しないと思うんですが、国土庁の見解はどうですか。
○政府委員(白井和徳君) 繰り返しになって恐縮でございますが、われわれは先ほど申し上げましたように、一般的にこの長期計画の協議を受けているわけでございまして、これは全国的にマクロの事業実施の目標の基本方向に沿って協議を受けているわけでございまして、具体的な個々の地域につきましては、厚生省から協議を受けていないというような状況でございまして、先ほど大都市圏整備局長から御説明ありましたように、事実は承知しておりますが、個別の問題については、国土庁としては協議を受けておりませんので。
○鈴木和美君 厚生省の杉戸さん、ちょっとこの項答えてくれませんか。
○説明員(杉戸大作君) 御指摘のこの「事業の量」、閣議決定のその意味でございますが、これにつきましては、いま国土庁の方からお話にございましたような下水道整備計画など、他の国の施設整備計画と関連するとともに、財政計画を勘案して進められるものであるわけでございまして、その中におきましてこの計画は諸施策といろいろな調整を図って、その実施に当たっては経済、財政事情等を勘案して弾力的に行うというようなことでうたわれたものでございますが、具体的に申しますと、この事業の達成の中にはいろいろな調整を図る必要のあるものがございます。たとえば財政問題以外に、下水道との調整の問題あるいは屎尿浄化槽の問題もございます。屎尿浄化槽は年年非常な勢いで設置が進んでおりまして、現在約二千五百万人ほどの人が屎尿浄化槽による水洗化を実施されておりまして、その浄化槽の汚泥の処理がまた問題になってまいります。そのようないろいろなこの五カ年計画を取り巻きます事情がございまして、それらを総合的に調整を図りつつ行うものとするというようなことをうたっておるものでございます。
○鈴木和美君 その説明わかりますが、今回東京都が千二百キロ陸上処理をしておったものを海に捨てるということは、この閣議決定の(2)の項とは別な要素要件で行われているというように私は理解したいんですが、これは関係あるんですか、ないんですか。
○説明員(杉戸大作君) 先生御指摘のとおりに、直接はここの弾力条項と申し上げましょうか、これにはかかわらないかと思います。
○鈴木和美君 それで問題ははっきりしました。 そこで、長官聞いてほしいんですが、この問題はすでにもうわが党の同僚議員が衆議院でも、参議院の予算委員会でも取り上げて、東京都の今回のやり方に対して、大変法律に照らしてみても疑問がある、同時に国の指導に対しても従わないということで、四月の二十日に砂町の屎尿処理場の運転を中止しちゃって、そして早いうちにあの施設をぶち壊して、それですべて海に捨てるということが行われているわけですよ。そこで、後ほど長官の御意見もお尋ねしますが、そういう措置に対して、先般厚生省が窓口になって東京都側といろんな折衝が行われたようであるんです。その細部はいま厚生省からお聞きしますが、非常に最近国の指導、公害問題に関して、都の固有の事務という言葉だけによって国の公害行政がストップ、麻痺されているという状況が今日東京にあらわれているわけですね。非常に私は心配しているんですよ。そこで、いま松野長官のお答えをいただく前に厚生省からもう一度お尋ねしますが、今回の東京都の取り扱い、措置についてどういう折衝が行われ、そしてその結果、厚生省はどういう態度をとってきたのか、これをある程度コンパクトにまとめて報告していただけませんか。
○説明員(杉戸大作君) 今回のこの措置につきましては、屎尿処理は陸上の屎尿処理施設で処理することが原則であると、こういうことから、厚生省といたしましてこれまで屎尿処理施設の整備を進めて、海洋投入処分量の削減を図ってまいりましたそういう立場でございますので、その厚生省の指導方針に反するものでございますので、昨年の十二月以来、その旨を再三都に対しまして伝えたところでございます。その後、三月十七日には、改めましてこれは国会での指摘も再度ございまして、その意向を受けまして、東京都に対しまして再度その意向を伝えました。また、三月十八日もその意向に沿って早急に計画を見直すように指示をしたところでございます。また、三月二十四日には再度厚生大臣が都知事と電話で話をいたしまして、重ねて計画の再検討を要請したところでございます。 それに対しまして、東京都は今回の措置は、厚生省の指導もよくわかる、理解はできるが、変更することはできないというような回答がございまして、その理由は、東京都としても下水道整備に伴います屎尿収集量の減少とか、あるいは屎尿消化槽の老朽化、また都の事務事業の見直し、財政再建とか、いろいろなそういう諸事情のもとで総合的に判断して行ったものであると、下水道整備までの経過的な措置として決定したものであると。それから、三月二十六日には都議会の本会議におきまして関係議案が成立したものであり、これは変更はできないものである、そのような返事があったわけでございます。 その先生御指摘の固有の事務というようなことの問題もございますが、厚生省としては、都がそういうほかの観点から総合的に判断したもので、これはやむを得ないとしながらも、やはり厚生省の指導方針に沿わないということで遺憾の意を伝えておるところでございます。
○鈴木和美君 環境庁にお尋ねしますが、いま厚生省から厚生省のそれなりの見解が示されたわけですが、社会党の同僚議員山本政弘議員からの質問で、環境庁長官が答えられていることについて、その後どうなったか聞かせていただけませんか。つまり、東京都が国の指導に従わないということはよくないと。それで、環境庁長官としても、私もよくないと思うと。しかし、その筋道は厚生省が窓口であるから、直接環境庁長官としては口が出せないんだという答弁をなさって、それで特に東京都に非常に関係のあると言っちゃ語弊がありますが、原長官も東京都には十分顔も知ってるんだから、もう少し別なルートを通しながら指導を強めてほしいということを述べたことに対して、環境庁長官としても、筋道を離れても言うべきじゃないかという点については十分考慮しますということを、これは三月の二十三日の衆議院の環境委員会で原長官が答えられたんですが、その後環境庁は東京都に対してどういう指導をなさったのか、お聞かせいただきたいと思います。
○説明員(杉本康人君) ただいま厚生省から、厚生行政の立場から屎尿の海洋投入処分量を減らし、屎尿の陸上処理施設の整備をずっと指導していくということでございましたが、環境庁といたしましても海上環境保全の観点から、あるいは海洋汚染防止法、廃棄物処理法、こういったような趣旨からいたしまして、屎尿については陸上処理が原則であって、海洋投入処分は好ましくないというふうに考えておるわけでございます。そういう観点から、先生もおっしゃいましたとおり、環境庁としてもこの問題について非常に関心を持っておりまして、厚生省が都を指導しておられますので、厚生省といつも連絡をとり、厚生省の指導、それに対する東京都の回答、それを逐一報告を受けておったわけでございます。 また一方、環境庁といたしましては、東京都から二度ばかり担当の責任者に来ていただきまして、詳しく事情をお聞きをしまして、できるだけ海洋環境保全に留意をしていただきたいということをお願いしたところでございます。
○鈴木和美君 そこで国土庁にお尋ねしますが、先ほどからずっと話してまいりましたように、第五次計画で一万二千キロリットルを六千キロリットルにするという計画を進めているわけですね。ところが、いまお話しのように東京都は千二百キロ砂町で処理しておったものを、いろんな事情でこれを海洋投棄にするということに踏み切ったわけです。踏み切ったということは、この第五次五カ年計画そのものが、つまり千二百キロということは約二割ですから、二割が、もうすでに東京都の国の指導を無視して踏み切ったそのことは、もう計画そのものが実行できないということになってしまうわけですね。この閣議決定を実行できないというつまり理由は、お金がうまく回らないとか、たとえば屎尿処理場をつくるのになかなか住民の承諾がもらえないとか、そういう事情があっておくれることはやむを得ないと、こう書いてあるんです。おくれることはですね。しかし、あくまでも海洋投棄というものはやっちゃいかぬ、好ましくないという前提に立って、陸上の処理をずっと進めることを指導しているわけでしょう。ところが東京都は千二百キロ、逆に、施設を持っていながら、持っていながらその施設を閉鎖しちゃって、国の指導に逆に抵抗して海に捨てるということの今回の措置なんですね。そういうことに対して国土庁としての基本的な見解を、ここで私は長官に一回伺っておきたいと思うんです。こういう問題についてどういう御見解をお持ちなのか。
○国務大臣(松野幸泰君) お答えいたします。 海洋投入処分も法令に違反していないのでやむを得ない措置と思いますが、決して望ましいものではないと考えております。都においても今後とも海洋投入量の減少に努力し、また投入について万全の措置をとるべきだと思います。
○鈴木和美君 どうも引っかかるんですが、違法でないというお答えが全部各省から出てくるんですがね。先ほど茶化しみたいに言うたんですが、違法とか違反とかしていないということを法律的に言う場合には、罰則規定がないからですね。罰則規定があるならば、それに反した場合には違反だとか違法だとかということになっているようですね。この件については罰金とか、罰則とか、ペナルティーというものが余りないんですよ。ないから違法じゃないということをまず言ってるんだと私は思うんですね。 それからもう一つは、相当のお金がかかる下水道の施設を一挙につくるということができないですね。できないから、できるまでの間は、海洋投棄も本当はやっちゃいかぬのだけれども、まあ、これはしようがないんじゃないかということですね。この精神を流れているものは、やっぱり海洋投棄はよくないという思想がずっと私は流れていると思うんですよ。そのためにも、監視規定がいっぱいこれはあるわけですよね。だから、そういう意味からすると、もう少し国の態度は、好ましくないという態度では、東京都じゃありませんけれども、好ましくないというのであれば、われわれ自分で判断さしていただきますという態度になっちゃうわけですね。だから、もう少し国の態度として、きちっとした態度を私はとっていただきたいと思うんですよ。たとえば、これはもう一度杉戸さんから御説明していただきますけれども、三月の十五日の厚生大臣が予算委員会で答弁になったことはこういうことを答弁なさったんじゃないんですか、違いますか。一つは、海洋投棄は厚生省の方針に逆行する。二つ目は、廃棄物処理緊急措置法の精神に反する。三つ目は、東京都の措置は好ましくない、そういうふうにお答えになったんじゃないですか、いかがですか、厚生省。
○説明員(杉戸大作君) 先生御指摘のとおりでございます。
○鈴木和美君 国土庁、いま厚生省は私の言ったとおりですと答えているんですよ。あなた方何ですか、いま。その厚生省が三月十五日にすでに予算委員会で答えられた答弁に対してこういう問題はすべて協議を行うということになっているわけでしょう。それがそれよりも後退するような国土庁の答弁というのは一体どうですか、これは。長官いかがですか。
○国務大臣(松野幸泰君) お説ごもっともでございますからその方向に進めるべきだと考えております。
○鈴木和美君 そこでぜひこれは国が挙げて私は取り組んでほしいと思うんですよ。なぜそういうことを心配するかと言うと、もう少し具体的問題は後から厚生省と議論しますが、私が心配する一つは公害という問題、公害という問題はえてして人災と言われる場合もあるんですよ、人災と言われる場合も。それで災害が起きてから問題にするのが災害対策特別委員会だというようなことでは私は困るということで何回もここで言っているはずなんですわ。予防大臣になってくれと言っているのもそのためなんですわ。 そこで、そういう公害の問題ということを考えたときに、私は厚生省にぜひお願いしたいんですけれども、一歩進めて、つまり国がこういう方針である、法律はこういう精神である、しかし固有の事務だから地方の自治体の行政にこれ以上介入できないと、だから厚生省は——私は不満ですよ。後ほど述べますけれども、いたし方ないという態度をとっている、いたし方ない。私はそのことは職員の給与の問題で介入するとかしないとかいう議論とはちょっと質が違うと思うんですよ。全体的に及ぶ公害問題、災害の問題につながることなんだから、もう少し国が指導権を強める方策を検討すべきだと思うんですよ。いたし方ないというだけではいかぬと思うんです。そういう問題が一つあるから私しつこく聞いているんですね。 それからもう一つ心配なことは、今回このまま東京のやったことを見逃す、見過ごすということになれば必ず他に影響することは明らかだと思うんですよ。そういう意味で私はいま問題にしているわけですね。だから、単にその方向で進めますというだけの答弁では私は不満なんですよ。もう一度国土庁の見解を聞かせていただけませんか。
○国務大臣(松野幸泰君) 屎尿処理問題につきましては、厚生省において対応されているのでありまして、この問題につきましては、厚生省において適切な措置が図られるものと思っております。
○鈴木和美君 厚生省において適当な措置が図られるものと思っているというのですが、厚生省どうですか。
○説明員(杉戸大作君) お答えいたします。 まず他都市への影響についてでございます。確かに先生御指摘のように私どもも東京都という全国のリーダーシップをとる、そういう立場で今回のような措置がとられたことにつきましては大変遺憾に思っておりますし、他への波及を大変懸念をいたしておるところでございます。しかしながら、今回の東京都の措置につきましていろいろ検討してみますと、実際にこの海洋投棄の実施に切りかえるというような私どもの指導方針に逆行するような措置をとるにはかなりいろいろな条件が必要になってまいりまして、一つは自動航行記録計等のそういう設備を備えました外洋船を確保しなければならないとか、それから積み出し基地、これは住民の方の大変な抵抗があるものでございますが、その積み出し基地の整備をしなければならないといったような問題がございます。さらに漁業関係者との調整というむずかしい問題もございまして、直ちにこの東京都の事例が全国的に波及するというようには思っておらないのでございます。しかし、私どもとしましてまだ一一%ほど全国の屎尿が、くみ取り屎尿が海洋投棄されておる、これをできるだけ早く解消したいという立場でございますし、今後安易に海洋投入処分などが行われないように従来より一層強力に全国的に指導を強化してまいりたい、かように存じております。また下水道の整備の促進などを図りましてくみ取り屎尿量そのものを極力削減する、そういったことにつきましても関係方面に強く要請してまいりたい、そのようにも考えております。また海洋投棄に際しましてはできる限り海洋汚染の生じないような万全の措置を講ずる、そのような指導もあわせてしてまいりたいというように考えております。 それからもう一つ、御指摘いただきました固有の事務としていたし方のないというようなことについてでございますが、私ども基本的には大変この今回の措置は残念に存じておりますが、しかし、東京都の説明を伺いますと、一応廃棄物処理法あるいは海洋汚染防止法等には違反をしていない、また財政再建等という、そういう違う目的のものに、これは廃棄物処理の厚生省の権限外というような表現をいたした方が妥当かもしれませんが、そういう違う目的のもとにやろうという、そういう施策でもございますし、またこの措置につきましては科学的にもあるいは学問的にも誤った行為であるというようなことではないわけでございます。 それから先ほど御説明申し上げました緊急措置法の五カ年計画、これはマクロ的な計画でございますので、この今回の東京都の措置につきましてもマクロ的に見ればこの目標達成が不可能というようなことでもないわけでございます。こういうようなことと一般的に行政指導につきましての立場を考慮いたしますと、国の指導というものはあくまでもこの廃棄物処理という、市町村の責任において計画実施をしてまいるというその事業に対しましては、助言的あるいは指導を行うという、これは自治法でございますが、そういう範囲にとどまるのが適当ではないか、そのように私どもは考えておるところでございまして、五カ年計画及び国の基本的方針につきまして都の自主的な理解と協力を求めておるわけでございますが、結果としましてこのような厚生省のちょっと所管外のような、そういう状況も勘案して総合的に判断いたしたものである、そのような措置についてはやむを得ない、いたし方のないという、そういう立場でございます。
○鈴木和美君 どうも聞いておるとおかしくなっちゃうんですな。厚生省所管以外のことで判断したからやむを得ないんだとはどういうことですか。そういうあなたの説明があってみたり、誤った計画ではないと思うとか、前段で言っていることと後段で言っていることは精神分裂症じゃないですか、言っていることが。東京都が悪いなら悪いということをはっきり国は言うべきでしょう。それ以上言う必要はないでしょう。後は東京都の問題ですよ、これは。東京都の問題は東京都でやればいいんだから、厚生省は厚生省らしくきちっとやるべきじゃないですか。 もう一点尋ねますけれども、海に捨てるということは、いいんですか、悪いんですか。
○説明員(杉戸大作君) 厚生省といたしましては、これは好ましいことではないという、基本方針に反することである、そのように考えております。
○鈴木和美君 なぜそれで一点張りで通さないんですか。それが都の事情がわかるからいたし方ないとか、国土庁は厚生省が所管だからおれ知らぬよという顔しているんですよ、みんな。それで厚生省だけに預けておいて、厚生省は実は困っているんですよ、正直のところを言うと。私も何回か話しているからわかるんですけれども、実は困っているんですよ。みんな国が厚生省に押しつけっ放しでお手並み拝見のような状態になっているわけですね。 そこで私は、厚生省も厚生省だと思うんですが、その都のいたし方ない、つまり指導をやったその指導は、あなた方の言葉をかりれば、何ですか、助言、勧告ですか、現在の法律上助言、勧告しかできないんだというお話ですね。しかしそれはそれなりに、海洋投棄はよくない、だから中止せられたいということを何回かあなた方がやったというわけですね。ところが都は言うことを聞かなかった。その都の言うことを聞かなかったという理由の中に——私は財政再建という問題はきょう議論するつもりはありません。財政再建という問題をまず別に置いて、いまあなた方が東京都の言い分に対して必ず言うことは、量が少なくなった、老朽化になってきた、それで財政再建ということをよく言うわけでしょう。これに対して、厚生省が本当に自分できめ細かにそのことに対して調べたかというと、ただ聞いただけなんじゃないですか。本当に細かく東京都に対して、どこからつつかれてもおかしくないだけの調査研究をして都に対応したかというと、私は対応していないと思うんですが、どうですか、これは。
○説明員(杉戸大作君) 先生御指摘のとおりでございます。老朽化とかあるいは財政再建とか、これは東京都の方の判断で挙げた理由でございまして、私どもの判断ではございません。ただ、一般的に考えまして、たとえば老朽化につきまして、東京都の施設は昭和二十年代から三十五年の完成に向けて建設された施設でございます。もう二十数年経過しておるものでございまして、これは全国的にそういう施設を見ますと、一般的に十五年ないし二十年ぐらいが耐用年数でございます。そういったことから見ますと、これは老朽化の進んだ施設という、これは一般的な話でございます。ただ、東京都の場合はここの施設をかなり補修をいたしておりますので、そういったことではちょっと尺度ははかれないものでございます。あくまでもこれは東京都の判断した老朽化でございます。
○鈴木和美君 私は長官にこのやりとりを十分聞いておいてほしいと思うんですよね。いま厚生省が言うその老朽化の問題ですね。老朽化の問題としても、いまのお話を私流にとれば、都の側の方は、老朽化していると、そう言っているというわけですね。ところが、国の方のところから見れば、一般的には耐用年限が十五年とか二十年だというように思うんだけれども、東京都はこの中に相当の金をぶっ込んでいるんですよ、そして、いわゆる補修も何にもしないでおいたわけじゃないんですよ。補修費も相当かけて、毎年毎年金をかけているんですから、だからまだまだ耐用年限はあるわけなんですね。これは国もある程度そのことは認めているんですよ、もう少し耐用年限はあるということは、老朽化ということだけにとって言うんであれば。そこに国のそういう見方と、都の言い分とがまるっきり違うという問題がこれ一つどうしてもあるわけですよ。これは後から、どうすべきかということを私は結論として長官にお願いしたいことがありますから、そういう違いがあるぞということだけをまず頭に入れていただけませんか。 その次、もう一つの問題は、汚染の問題について、これは環境庁に尋ねにゃいかぬのですが、海に捨てることによってどれだけ魚とかその他に影響があるのかということについて、大変これは問題だと思うんですね。 そこで環境庁に、今回の東京都がとったこの措置でいままでと違ったような現象がどういうふうに出てくるか、分析があれば環境庁から説明していただけませんか。
○説明員(杉本康人君) 海洋汚染防止法の体系の中におきましては、屎尿を海洋投入いたします場合には、いわゆる拡散型の排出方法によりまして、また海域はC海域——C海域といいますと沿岸から五十海里以遠ということでございますが、そういうところに限りまして、しかも水産動植物の生育に影響がない場所ということで東京都が現在選んだ場所がございますけれども、そういうところで排出をするということになっているわけでございます。東京都の場合は、現にその場所があって排出しておりますそれを日量一千二百キロリットルふえるという形でございますが、環境庁の方は、ちょうどその場所をねらっているわけではございませんが、日本の近海につきまして五測線、五つの測線を選んで海洋の水質、これを、深さを幾らか変えておりますが、幾つかの深さを変えまして毎年日本近海の水質につきまして調査をいたしております。これは、もちろんまだ投入しかけたばかりでございますから、そういうデータはございませんけれども、毎年定期的にやっておりますので、そのデータが出ましたら比較もできるかと思いますが、ちょっと離れておりますので、うまくそれが出るかどうか、その辺はちょっとわかりかねますが。
○鈴木和美君 つまり環境庁としては、数字的なものを科学的に、今回、千二百キロが二千四百キロの上に積み重なるということでどの程度汚れるかというようなことは科学的にはまだつかめないというふうに理解していいですね。しかし、数字的に見れば、二千四百よりも千二百ふえるんですから、汚れるであろうというのは一般論としては言えるわけですね。どの程度汚れるかということは、確信的にはまだ分析してみにゃわからぬわけですから、一般的には、汚れるであろうということは言えるわけですね。そういうふうに理解していいですか。
○説明員(杉本康人君) 先生いまおっしゃいましたように、その辺の知見につきましてまだ確たるものはございません。これからの研究課題だと思います。これから研究したいと思います。
○鈴木和美君 長官もう一つの、いま環境庁に尋ねた問題は、これから千葉県の海に捨てるわけなんですけれども、必ずしもどの程度汚れるかということは数字的にはなかなか言えないけれども、もう少し研究してみるという態度なんですね。とにかく、海が汚れるということは、わが方というか、われわれの調査でも、千葉県の漁民代表の渡辺さんという人がおいでになるのですが、この人たちの方から魚に対する影響というものを全部聞いて、調査したものを全部持っているんですわ。イワシとかサンマとか、そういうものに大変な被害をこうむるというようなことで、ぜひやめてほしいということが千葉県の漁民の方から強く要求されているということも、これも頭の中にいま入れておいてほしいと思うのです。 さて、三つ目の問題ですが、三つ目の問題は、厚生省にもう一回、これは私は農水省に本当は尋ねなきゃならぬのですが、いままでのこの屎尿問題というのは、物の考え方として、うんこですから、海に捨てると汚ないというようなことで、どこに捨てた方がいいのかとか、どこで処理した方がいいのかということだけで論争されてきたのですね、この屎尿という問題は。 ところが、今回のこの東京の砂町の処理の仕方というものは、有機肥料の考え方に立って、新しいつまり再開発で、肥料化するということの新しい計画がすでにいま行われて、その実績も大変上がっているんですわ。これは、年間、屎尿の処理にかかる費用と、その有機肥料で上がってくる経費ですね、差っ引くと相当の経費が上がってくる。だから、さっき私が言ったように、財政再建ということと、これは金がかかるからもうつぶしちまうんだというようなことよりも、有機肥料との総合勘案性を考えれば、相当にまだまだこれからの屎尿処理というものは別な方向で検討されるべきものであるということを立論として言っても私はおかしくないほどの実績があると思うのですよ。そういう実績について厚生省はある程度つかんでいられると思うのですね。ちょっと聞かしていただけませんか。
○説明員(杉戸大作君) 先生御指摘のように、厚生省といたしましても、この屎尿汚泥の有機肥料化、それによります有効利用ということにつきましては、従来から深く関心を持っておりまして、指導もいたしておるところでございます。また、そのためのコンポスト施設につきまして、国庫補助の対象にもいたしておるところでございます。全国でも現在十数カ所のそのような施設もあるのでございます。それに、最近土壌の劣化というような問題もございまして、有機肥料の必要性なども見直されておるところでございます。今回の東京都の措置につきまして、肥料としても相当、これは静岡県初め各地に出されておったものでございますが、ただ全体の経費を比較いたしますと、これは東京都の試算によりますと、やはり海洋投入処分に切りかえますと年間六億程度の経費の節減になると、そのような数字をいただいております。
○鈴木和美君 どうぞ国土庁もぜひ参考に調べてほしいんですが、三月十一日の朝日新聞、毎日新聞にも出ていますが、高知県での肥料の商人が、「農家から注文が殺到するが、量が少ないので割当制にしているほど。メロンにこの肥料二十グラムを一回与えるだけで、一割も収量が伸びる。」こういう実績報告までされているわけです。これは朝日、毎日各新聞に全部報道されているんですよ。それだけ屎尿の処理という問題についても総合科学的な、総合対策というものが検討されるべき時代に来ているわけですよ。だから単に海に捨てるという安易な方法をとっては私はいかぬと思うんですね。今回の東京都のやり方というものは、そういうことは百も承知していながら、なぜ承知しているということを私は言うかというと、さっき杉戸さんが答えたでしょう、厚生省の指導も理解できるがというお言葉があったですよね、都側は。理解できるがということは何を意味するかということです。それはそういう事情は東京都もある程度知っているんですよ。けれどもいまの都知事さんのやり方が、そういうものでもつぶしながらある程度赤字を黒字にしたという、そういう行政的な単に政治の汚い面のやり方だけで今回これを処理してしまうというようなやり方の挙に出たと言って間違いないんですよ。私はそういうふうに見ています。 そこで、私の持ち時間あと五、六分しかありませんから長官に最後にお尋ねしますけれども、いままで議論してきたところを理解していただきたいことは、屎尿という問題はとにかく陸上で処理をするということはあくまでも原則であるということは、もう一度これは堂々とここで、議事録が入りますから、長官の、基本的などうあるべきかということについて一回お答えいただけませんか。
○国務大臣(松野幸泰君) 実はいま朝日新聞のお話もありましたが、私の地元のことを申し上げて恐縮ですが、大垣市ではそういう処理をとりまして大変好評を博しております。やはり農家に還元をしてそういう処理をするというお説については私は全く同感でございまして、東京都もその方向でやってもらうよう、われわれとしては再三努力をしていかなきゃならぬと考えております。
○鈴木和美君 大変ありがとうございます。 そこで、その決意はどこの委員会でも、どの長官も、どの大臣もすべてお答えになるんです、もう何年かそれも答えられているんですよ。しかし先ほど私が申し上げましたように、最後にいくと厚生省の先ほどの答弁じゃありませんけれども、いたし方ないという、まことに日本語的に態度を表明されているわけですよ。つまり、ある程度、公害問題についても国の見解はこれだということがあっても、この屎尿処理の問題については固有の事務だからそれ以上入ってきてもらっちゃ困ると言うんですね。これが対立の大きな問題になっているんですよ。そこで私は、その固有の事務というような法律的な縄張り争いということじゃなくて、公害問題については国が総合的に各都道府県の実情を知っているわけですから、これは公害とか災害という問題については少なくとも国のそういう行政指導に従ってもらう、そういう行政通達か、法律改正か、そこまで踏み込む決意がなければ私はいかぬと思うんです。そういう意味で私は、厚生省にもそういう決意があるのかないのか、厚生省からも一回お尋ねしたいと思うんです。
○説明員(杉戸大作君) お答えいたします。 確かに先生御指摘のように、その固有の事務に国がどこまで介入するかという非常にむずかしい立場の問題がございますが、私どもとしまして、やはり基本的には今回の措置は非常に遺憾なことであるというそういう考えを持っておりまして、そのためにもまず全国にこれが非常に波及しないように、またくみ取り屎尿量をできるだけ速やかに削減できるような、そのような措置をするようにそれは取り組みたいと思っておりますし、それから東京都に対しましても、下水道の普及、整備促進などを極力図っていただくように、また環境汚染など生じないように万全の措置を講じていただく、そのようなことにつきまして強く要請してまいりたいと、そのように思っております。
○鈴木和美君 最後ですが、私は、厚生省には別の機会にもう一回やりますから、つまりやるというのは、厚生大臣が、先ほど申し上げましたように、厚生省の方針には逆行するというのが一つ。それから法律の精神に反する。それから都の措置は遺憾である。この三つを厚生大臣が国の所管の大臣として表明されているのに、東京都はそれを聞かなかったということは、厚生大臣の責任として私はどういう責任をとってくれるのか、言いっ放しでいいのか、一国の大臣が国会において議事録を入れて自分の答弁をしておきながら、それでけられちゃっていたし方ないで済みますか。私は、厚生大臣のそういう責任という問題についてもいずれはっきりさしていただきます。 もう一つは、今度は国土庁長官にお願いなんですが、先ほど申し上げましたように、一万二千キロを六千キロにするということは第五次計画の閣議決定事項なんです。閣議決定事項には国土庁長官も入るわけなんです、この問題について。その閣議決定事項の数字が緒戦から、東京都から初めからもう計画が予定どおりできないことを挑戦されたんですよ、閣議決定を守らないんですから、東京都が。そういうことの状況があるのに依然としてほおかぶりということではいかぬでしょう。だから私は環境庁長官には同僚議員山本先生からお話ししてありますけれども、これは早急に国を挙げて東京都のやり方に対してはっきりしてほしいんですよ、そういう国の指導に対して従わないということが本当にいいのかどうか、これは本当に縄張り争いじゃなくて、住民のそういう屎尿処理に対して一体どうあるべきかということについて東京都に対してもはっきりしてほしいと思うんです。具体的なやり方としてはこの四月二十日まで運転はやっているんですから、運転はやっている。四月二十日からスイッチを切るんですから、それまでの間に私は国土庁も東京都に対してもう少し再考するような話をぜひ進めてほしいと思うんです。いかがですか。
○国務大臣(松野幸泰君) 四月二十日でスイッチを切ったと聞いておりますが。 それで、やはり初めからちょうど八十分間にわたってお話を聞いておりましたが、どう考えてみてもこれは東京都が無理だと思います。国務大臣の立場におきましても、厚生省ともよく協議をいたしまして、何といっても東京都がひとつやってくれるように全力を挙げて説得するように努力します。
○鈴木和美君 終わります。
○鶴岡洋君 きょうは細かい点について二、三お伺いしますが、まず最初に、きのう発表になった防災白書を私読ませていただきましたけれども、五十五年度は川治プリンスホテルの火事、それから近くはホテル・ニュージャパンの火事、まあいろいろございました。 そこで、地震、台風など自然現象による災害や、それに伴う二次的災害の防止は、経済社会、非常に密度の高い日本にとって国民的関心事であることは言うまでもございません。地震などの予知、予測だけでなく、都市防災や地震時のいわゆる輸送なども非常に重要なことになってきておるわけでございます。 そこで、現在、国土庁が中心となって統一的な南関東地域地震の被害想定調査、これを始めていると聞いております。この調査は国土庁としても重要な調査として位置づけているようでございますが、白書にはページ数でわずかしか載っておりませんが、この調査の実施状況と今後の見通しについて、まず最初にお伺いをいたします。
○政府委員(川俣芳郎君) 白書の第一部「災害の状況と対策」、百四ページにただいまお話のございました「南関東地域地震被害想定調査」のことについて記述をいたしております。 いずれにいたしましても、ただいまお話がございましたように、南関東地域は、わが国の政治、経済、文化の中枢として機能いたしておりまして、その結果、事務所、事業所、住宅等が集中し、大規模な地震が発生いたしました場合には甚大な被害が予想されるわけでございます。 そういったことで、国土庁といたしましては、同地域における大規模地震の被害想定を行いまして、その後に、地震が発生しました後の応急対策活動システムをどうしたらいいのかということについて検討を加える必要があるとかねがね考えておったところでございます。 ただいま申し上げましたような観点から、五十六年度、五十七年度の二カ年度にわたりまして、専門家から成ります南関東地域地震被害想定調査委員会というものを設けまして、調査を現在実施をいたしておる段階であります。 調査の具体的な内容につきまして若干申し上げますと、域内一都三県、つまり埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県でございますけれども、の一都三県の地質、地盤、それから市街地の状況等につきまして調査を行います。そして、この地域に、一九二三年に起こりました関東大地震と同程度の地震が発生した場合の罹災者数でございますとか、倒壊家屋数、焼失面積等を推計しようということにいたしております。当時と違いまして、中枢管理機能が集中をいたしておるような関係から、私どもといたしましては、いわゆるターミナルの混乱でございますとか、都心部滞留者の発生とか、社会的混乱というものにつきまして、特に重点的に調査をいたそう、かように考えておるところでございます。 いずれにいたしましても、このような調査を行いました結果に基づいて、先ほど申し上げましたように、災害応急対策システムの検討に結びつけてまいりたい、かように考えております。
○鶴岡洋君 これは国土庁として最初の試みのようでございますけれども、私は、これは非常にいいものだ、こういうふうに思っておりますが、日本全体が地震帯に覆われている国でございますので、これからもこの調査の結果によって、さらに対象を広げて行われると思いますけれども、南関東地方以外に次に行おうというそういう計画はあるんですか。
○政府委員(川俣芳郎君) 私どもといたしましては、わが国の地震対策を考えます場合に、一つはいつ起こってもおかしくないと言われている東海地域の地震対策、それからもう一つはやはり人口、産業が集中をいたしております大都市地域の震災対策というものが重要であろう、かように考えておりまして、そのような観点から大都市震災対策にいま取り組んでいるわけなんでございますが、何分五十六年度から南関東地域を現在始めたばかりでございまして、これが終わりました後にどの地域をやるかということについては実はまだ検討いたしておりません。 私どもとしましては、南関東地域の被害想定調査が進みましたら、これに基づいてどういう応急対策システムを組んだらいいかという検討を続けてまいろうと思っておりますから、その結果というものは他の地域にも当然応用できるものじゃないか。そうなりますと、他の地域の大都市地震対策にも役立つであろう、かように考えているところであります。 〔委員長退席、理事鈴木和美君着席〕
○鶴岡洋君 それじゃ長官にお聞きしますが、きのうの閣議で、これまでは九月一日、これが防災の日でございましたけれども、一年間に防災の日が一日ということになっておったわけでございます。それが防災週間を閣議了解されたということでございますけれども、防災週間とした趣旨というか、目的というか、どこにあるのか、長官にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(松野幸泰君) お答えいたします。 九月一日の防災の日を含む一週間を防災週間として設定したのは、災害の未然防止と被害の軽減を図るためには、防災関係機関はもとより、国民一人一人が防災について正しい知識を身につけるとともに、これに対する日常の備えを充実強化することが必須であると考えたからであります。 この週間において、防災知識の普及のため、講演会、防災フェア等の開催、防災訓練の実施等の行事を地方公共団体その他関係団体の緊密な協力を得て全国的に実施したいと考えております。
○鶴岡洋君 本来ならば、毎日が防災の日でなければならないわけです。そういうことで常に災害に備えなければならない状況でございますけれども、一年間に一日というよりも一週間という方がこれはいいかもしれません。国民の防災に関する認識を深め、関心を深め、そして防災に当たる、こういうことは結構なことだと思います。いま長官からちょっとお話ございましたが、いままで九月一日一日だけ、ある人に言わせればちょっとお祭り的なことになってしまう、こういう批判もなきにしもあらずでございますけれども、今度は一週間でございますから、一週間に本当に国民に認識していただき、関心を持っていただき、防災に当たれるような、備えあれば憂えなしという体制につくれるように行事等も行っていただきたい。 具体的に二、三ございましたけれども、もし、この一週間に決めたということで具体的にこういうふうにしたいということがございましたら、もう一度お答え願いたいと思います。 〔理事鈴木和美君退席、委員長着席〕
○政府委員(川俣芳郎君) ただいま大臣が御答弁申し上げたとおりなんでございますけれども、週間行事といたしましては防災知識普及のための講演会それから防災フェアを一週間ほど東京でやりたいと考えております。御婦人方あるいは中高校生程度の方に御理解がいただけるような内容のフェアにしたいということで、現在準備を進めております。 それから、これは従来からやっているわけでございますが、南関東地域の関係都府県、それから東海地域の静岡を中心とします関係府県等におきましては、昨年度に引き続き東海地震を想定いたしました警戒宣言後の訓練及び発災後の訓練といったものを実施したいと考えております。
○鶴岡洋君 それでは次に霜の被害について質問いたします。 四月上旬から中旬にかけて晩霜ですか、霜による農作物の被害がかなりあったようでありますが、その被害総額、また被害状況を作物別に御説明をしていただきたいと思います。 さらに、作物別で特に被害の大きかった県はどこなのか、被害額はどのぐらいなのか、この点についてお尋ねをいたします。
○政府委員(大坪敏男君) ただいま御指摘ございましたように、四月の上旬から中旬にかけまして、降霜による農作物の被害が発生したわけでございまして、その被害状況につきましては、目下私どもの農林統計情報部におきまして調査、取りまとめ中でございますので、きょうのところは都道府県報告によりまして、かえて御説明さしていただきたいと存じます。 まず被害の金額でございますが、この都道府県報告によりますと、百億を超える金額と相なっております。 また、被害の作目でございますが、主としてお茶でございます。またお茶以外では果樹、野菜、桑等々に被害が発生しております。 また、地域といたしましては九州地方が中心でございますが、中でも鹿児島県に被害が集中しておるというのが現在のところの状況でございます。
○鶴岡洋君 百億を超す被害、中でも鹿児島県が特に被害が大きかったと、私の聞いている範囲では、総額で八十三億四千万円と、こういうふうに数字が出ているようでございますけれども、鹿児島県では霜でこれほどの被害を受けたということは前例がないと地元の人は言っているわけでございますけれども、したがって、その対応も非常に苦慮しているわけです。 今回の霜はどういう気象条件のもとで発生したのか、また、これがこれから先も霜のおそれがあるのかどうなのか、この点は気象庁来ておりますか——ちょっとお伺いしたいと思います。
○説明員(立平良三君) お答えします。 九州で霜を観測しましたのは、まず四月の十日から十一日にかけてでございますが、このときは非常に発達した低気圧が日本付近を通りまして、この低気圧の後から非常に冷たい、いわゆる寒気がおりてきまして、そのときにたまたま風が弱くなりまして、それで霜の発生に非常にいい条件になったという状況でございます。気温がこのときは平年よりも場所によっては九度ぐらい下がったところがございます。 それから、その次は四月十九日前後の気象状況でございますが、このときもやはり全体的な状況は非常によく似ておりまして、日本の南岸沿いを低気圧が通りまして、東へ進んだ後発達したと、その発達した低気圧の後から冷たい空気がおりてきまして、それがちょうど風の弱い条件と相まちまして霜の発生にいい条件を調えたということでございます。このときもやはり平年より九度ぐらい低いところがございました。 気象状況は大体こういうところでございますが、今後こういう寒気がおりてくるという条件は、日本付近はやはり周期的にございますけれども、大体季節が暖かい方へ向かっておる季節でございますから、これほど大きい霜の被害というのはこれから夏へかけての間にはちょっと可能性は小さいんではないかというふうに考えております。
○鶴岡洋君 もう一点お伺いしますけれども、霜にとって好条件はいいんですけれども、お茶の農家にとってはこれはもう最悪の条件でありまして、気象庁はあくまでも予報するのが気象庁でございますけれども、霜のその際注意報という情報を流したと思うんですけれども、的確な注意報は流されたんですか。
○説明員(立平良三君) このときの情報、注意報の発表の状況を申し上げますと、霜は最初にありましたのは十日の朝から始まったわけですけれども、その霜の降りました前日の四月九日のお昼ごろ福岡管区気象台からまず異常寒波に関する情報を出しておられます。それから、引き続き夕方を中心とした時間帯に九州の各地方気象台から霜に関する情報が出されております。これは九日の状況でございますが、十日の夕方にもやはり同じように霜に関する注意報が九州の各地方気象台から発表されております。 それから、十九日の霜に対しましても前日の午後から夕方にかけまして、各気象台から霜注意報が発表されております。 以上でございます。
○鶴岡洋君 それでは農水省の方にお聞きしますけれども、一番茶と二番茶というのはこれは地方によっても違うでしょうし、味も香りも違う。また生産地域によっても値段は違うと思いますけれども、大体一番茶と二番茶の価格の差というのはどのくらいあるんですか。
○政府委員(大坪敏男君) ただいまお尋ねの一番茶と二番茶の価格の状況でございますが、手元にございますのは静岡県の経済連調べのものでございますが、五十六年産の例で申し上げますと、これは荒茶という状態での値段でございますが、一番茶につきましては一キログラム当たり二千五百五十円、これに対しまして二番茶同じく一キログラム当たりでございますが、九百八十円ということでございまして、これを仮に一番茶を一〇〇といたしますと、二番茶の値段は三八%というようにかなりの格差があるという状況でございます。
○鶴岡洋君 わかりました。 先ほどお話あったように、鹿児島県では四月初旬から中旬、すなわち正式には四月の十一日と十二日、それから四月の十九日、二十日と、このように霜が降ったわけでございますけれども、ちょうどそのときは一番茶の摘み取り時期に当たって一番茶が総なめになったわけでございます。お茶だけで、先ほど話がありましたように、七十八億四千万円、こういうふうに被害額がなっているわけでございますけれども、いま言ったとおり一番茶、二番茶、三番茶と、こういうふうに収穫するわけですけれども、一番茶は二番茶の半分以上と、こういうことで非常に差があるわけです。したがって、農家にとっては大変な被害になっているわけです。しかも聞きますと、この地方の農家は四十年代からのいわゆる品質改良事業、こういうことで多額の投資をお茶にしているわけです。したがって、そのために借金も抱えておりますし、そこへきて今度の被害で一層農家経済というのは窮地に追い込まれていると、こういう地元の状況でございますけれども、そこで自作農維持資金について円滑に賄えるのかどうか、この辺はどういうふうに判断されておりますか。
○政府委員(大坪敏男君) 先ほど申し上げましたように、現在私どもでは、統計情報部におきまして被害状況の数値をまとめている段階でございます。来週にはまとまるんじゃないかというふうに考えているわけでございますが、こういった被害の状況なり、あるいは被害を受けた農家の方々の資金需要等も十分見きわめた上で、従来の例にならいまして適切に対応いたしたいと、かように考えております。
○鶴岡洋君 資金需要等、状況によってはと、こう言いますけれども、まあそれ状況によってはですけれども、天災融資法の発動ということは、百億以上という話が先ほどありましたんで、これは鹿児島だけではございませんけれども、天災融資法の発動というのは考えておられますか。
○政府委員(大坪敏男君) 百億を超すと、金額はあくまでも都道府県の調査の取りまとめたものでございますので、私どもは天災融資法の発動を判断する際は、従来から私どもの統計情報部の行います被害数値をもとにして判断をいたしておりますので、実はその調査結果の取りまとめを待っている状況でございます。来週にも結果がまとまるというふうに見ておりますので、その数値を十分見た上で実情に即しまして適切に対処いたしたい、かように考えております。
○鶴岡洋君 そうすると、その被害の状況によっては天災融資法も発動するというような見込みもあると、こういうことですか。
○政府委員(大坪敏男君) 率直に申しますと、現在の被害の状況、まだ確たる数値を持っていないわけでございますが、天災融資法の発動に関しましてはどちらかと言うとやや微妙な数値であるというふうに考えております。
○鶴岡洋君 お茶の被害に対する共済制度でございますけれども、現在はお茶に対してはこれは共済制度はないわけですね。この共済制度について、もちろんお茶は地域的なものであるし、また特産物でもございますし、共済制度というのはなかなかつくるということはむずかしいかなとも思いますが、日本人はお茶に一番親しむ国民でもございます。京都、鹿児島、静岡、埼玉、特定地域では試験的に実施されているようでございますけれども、お茶の農家の要望にこたえるためにも早急にお茶の共済制度を検討すべきじゃないかと思いますが、この辺の農水省の見解はいかがに思っておられますか。
○政府委員(大坪敏男君) お茶の共済制度についてでございますが、実は本年産から、主要府県、県の名前を申し上げますと埼玉、静岡、京都、鹿児島の四府県でございますが、この四府県におきまして試験実施を始めたところでございます。と申しますのは、お茶の共済制度を実施するに当たりましては、やはり何と申しましても基準収穫量をどのように設定していくかとかあるいはまた損害評価の方法をどうするか等々、保険の技術的な面での問題が多々あるわけでございますので、その点につきましての調査研究をやる必要があるということから本年産のものから試験実施を開始したところでございます。この試験実施を通じまして保険技術的な面の問題点を解明できた段階で、全面的ないわゆる本格実施に入りたいと考えているわけでございますが、ことし試験実施を始めたばかりでございますので、やや時間をいただきたいというふうに考えているところでございます。
○鶴岡洋君 時間をいただきたいということですけれども、大体めどとして、これはもちろん試験的にやって試験がよければということでしょうけれども、大体めどとしてどのくらいまで試験したらばこれを実施できるのか、その辺はいかがですか。
○政府委員(大坪敏男君) 最近本格実施に移りました共済の例で申しますと、果樹共済あるいは畑作物共済等があるわけでございますが、これらにつきましてはいずれも五年間試験実施をした経過がございます。したがいまして、お茶の場合、同じとは言えないかもしれませんが、おおむねこの程度の期間はやはり必要ではないかというふうに考えているところでございます。
○鶴岡洋君 先ほど気象庁にお伺いしたときに、気象庁の方は的確なというか、霜のいわゆる予報、情報を流しておったと、こういうことでございますし、今回の霜については県でも事前事後の技術指導を行っているということでありますが、しかし、現実には被害が相当出ているわけです。現場ではしたがって防霜ファンや寒冷紗被覆による防霜対策は効果が上がらなかった、こういうふうに見ざるを得ないわけでございますけれども、防霜対策として防霜ファン取りつけ導入事業があると聞いておりますけれども、今年度の事業計画や地元の要望にこたえられる対応について、この点をお伺いしたいわけでございますけれども、さらにその効果について過去二年間の実績もあわせてお尋ねをいたします。
○政府委員(大坪敏男君) ただいまお話のございました防霜ファンの問題でございますが、私どもが承知する限りにおきましては、鹿児島県におきましても今回の霜につきましては相当効果があったというふうに聞いておりまして、したがいまして地元からは防霜ファンの設置についての要望が参っている状況でございます。したがいまして私どもといたしましては従来から防霜ファンの設置につきましては推進してまいったわけでございまして、やや経過を申し上げますと、特に五十四年、五十五年に凍霜害が発生をしたということがございまして、これを契機にお茶の生産農家から防霜対策強化についての要請が高まってまいったということから、五十六年度にはこの対策を強化いたしまして、特に緊急に凍霜害の防止対策を必要とするお茶の生産地域を対象といたしまして、防霜ファンの整備を積極的に推進するという方針を立てまして目下進めているところでございます。本年度でございますが、引き続きこの整備を図るということを考えておりまして、今回の霜害を契機に関係の地域から要望も参っております。したがいましてこの要望を十分に調査した上で極力対応してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○鶴岡洋君 いずれにしても、災害を受けた方は、中小零細の特殊な農家の方々が大部分であるわけです。農水省に要望しておきますけれども、早急に手を打って金融面においてもその措置をしていただきたいと、こういうふうに思うわけです。 それではホテル、旅館の「適」マークについて若干お伺いしたいわけでございますけれども、消防庁から四月二十七日発表された全国の旅館、ホテルの「適」マークの交付状況によると、調査対象旅館、ホテルは全国で一万六千三百五十四軒であるが、三月末までに立入調査が済んだのは一万五千八百五十四軒、パーセントにして九六・九%、そのうちわずか六千九百九十一軒しか「適」マークが交付されておりません。これは全体の四二・七%、立入調査済みの四四・一%、ともに半分以下であることが判明しております。すなわち簡単に言えば全国の旅館、ホテル、宿泊施設の二軒に一軒、この宿泊施設といっても収容人員が三十名以上ですか、それから三階以上と、こういうことになっているわけです。したがって半分は危険なホテル、旅館、こういうことになるわけです。「適」マークの交付というのは、もちろん「適」マークを交付するということは危険でない、それから欠陥でない、安心して宿泊できる、大丈夫であると、これが「適」マークのいわゆる印だと思うわけでございますけれども、この数字からいくと半分は危険で欠陥である、こういうことになるわけですけれども、そうなると余りにもこれが多過ぎるんじゃないかなと、なぜこんなに多いのか、消防庁としてはこの点についてどういう分析をしているのか、どういう考えでおられるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
○説明員(荻野清士君) 「適」マークの交付状況でございますが、三月末日現在の全国の交付率約四四%でございますが、この数字は実はまだ「適」マークを実際には交付してない未交付の消防機関の対象物も分母に入った数値でございまして、もうすでに交付を一応第一次的に終了した団体のみに限って、いわゆる合格率といいますか、そういう率を出しますと約五三%ということに相なります。しかし、いずれにしましても、先生御指摘のように約半数近くが何らかの不備事項を抱えた旅館、ホテルであるということは事実でございまして、それはいろいろ理由はございますが、いわゆる二十四項目の判定基準で比較的不備率が高いものを若干申し上げますと、まず第一点は防火区画の不備というものが約二九%を占めておるわけでございます。それから避難訓練、これは御案内のとおり年二回以上義務づけられておりますが、これに違反しているというものが二六%、以下屋内消火栓であるとか、スプリンクラー、こういったものにつきましては一七%ないし二〇%が違反をしておるという状況でございまして、私どもこれらの違反に対して今後どうやっていくかということが目下の急務であるという認識を持っておるわけでございます。と申しますのは、大体全国的に「適」マークの交付、一次的に交付できるものはまず交付がほぼ終えておる現段階におきまして、残ったいわゆる不備事項を抱えた旅館、ホテルの違反事項をいかに早急に是正させるかということが喫緊の課題でございます。したがいまして自治省消防庁といたしましては四月八日付で旅館、ホテルの防火安全上の不備事項緊急是正要綱なるものを現地の消防機関に通達をいたしまして、いわゆるまだ「適」マークが交付されていない違反事実のある旅館、ホテルに対しまして、法的措置を速やかに講ずるように指導しておるというのが現時点の現状でございます。
○鶴岡洋君 ニュージャパンのホテルの大惨事があったばかりでございますし、またその前には川治温泉プリンスホテルの火事もあったわけでございます。泊まる方とすれば、「適」マークがあるかないかと、これが安心して泊まれるか泊まれないかの基準になるわけです。まだ調査してないとか、まだ交付されてないとか、これは人数の問題もあるでしょうけれども、われわれが泊まる基準はそこにあるわけですから、そのために「適」マークをつくったんですから、この点についてはただ通達をするということではなくて、早急にまた働きかけていただきたいと、こういうふうに要望しておきます。 欠陥旅館、ホテルである限り消防法に基づいて改善勧告、いわばその措置命令がなされていると思いますけれども、それ以前の問題として、調査対象となった旅館、ホテルはこの表示公表制度が発足する以前のものか、それとも以降に建設せられたものも含まれているのか、その辺はどうなんですか。
○説明員(荻野清士君) この表示制度は御案内のとおり、昨年の五月に自治省消防庁として全国に通知を差し上げたわけでございますが、それをさかのぼること半年以上も前からいわゆる川治温泉の旅館の惨事にかんがみまして、全国の消防機関の代表の方々にも何回もお集まりをいただいて、実は協議を重ね、各旅館団体等にもその周知徹底を図ってスタートしたわけでございます。 そこで、お尋ねの点につきましては、これはあくまで各市町村の消防機関がみずからの制度として確立をし、実施するものでございまして、私どもが通知を出しましたのは全国的に足並みをそろえてこういう基準でやろうということで出したわけでございます。したがいまして各市町村、消防機関が要綱等を決めました後におきまして、一斉に立入調査をし、一定時点で同じ物差しでチェックをして、適合しているものに表示をするという措置を講じた次第でございます。
○鶴岡洋君 消防庁では、消防本部ではそうやっていろいろ努力をしているということはよくわかりますけれども、消防法で措置命令を出したけれども依然として改善勧告を無視している場合がたくさんあるやに聞いております。従来なかなか公表していない面が多々あったように思いますけれども、五十六年五月から現在までのところ、東京都を除く全国各県で不適格ホテル、旅館というものはおおよそ何軒ぐらいございますか。
○説明員(荻野清士君) 大変むずかしいお尋ねでございまして、欠陥ホテルというものの定義にもよるわけでございますが、私ども「適」マークを二十四項目でチェックいたしておりますんで、その「適」マークの審査の結果何らかの不備事項があるというものについては、これは欠陥であるかどうかという表現は別といたしまして、少なくとも消防機関として安全とは考えられないという分類に入るわけでございまして、一万六千幾つの対象物を全国で調査した結果、先ほど申しましたようにいわゆる合格率とみなされるものは五三%、したがいまして逆の四七%を掛けたものが何らかの不備事項を持っておるということになると考えます。
○鶴岡洋君 不備な点はいろいろ、訓練がしてないとか、スプリンクラーがないとか、構造的にまずいとか、こう二十何項目あるわけですから、どこかに引っかかってくればそれは欠陥ということになるわけですけれども、いずれにしても項目に引っかかるということは、どの項目をとってみてもそれが欠陥であればやはり大惨事につながる、これはニュージャパンでも証明されていることです。スプリンクラー一つなくてもこれも困る。それから訓練しないからスプリンクラーが作動しない、こういう形になってくるわけです。さらに構造が悪いからもちろんスプリンクラーが作動してこないとか、また訓練にも支障を来してくると、こういうことになるわけです。ですから、これは大変な数でございますし、なかなかむずかしい問題だと思いますけれども、中には非常に悪質なホテルも、何回も勧告しながらそれに応じないと、こういうところがあるわけですけれども、こういうところに対してはすでに東京都では公表しております。消防本部によって、二度と再びあのような大惨事を起こさないように全国的に調査が進んでいると思われますので、悪質な、そして欠陥が何カ所かあるというところについては一括して公表すべきではないかと、公表することについて早急に検討をしてはどうかと、こういうふうに思うわけでございますけれども、この点はいかがですか。
○説明員(荻野清士君) 公表の件でございますが、御案内のとおり、昨年の五月に「適」マーク制度を通知いたしましたのに合わせまして、一方では消防法違反の物件に対します公表制度というものもセットで実は消防機関に流しておりまして、それは消防法違反がございますと、まず法に基づきます措置命令を発する、それに従わない場合につきましてはその建物の名前等を公表するという仕組みでございます。したがいまして現在「適」マークの第一次的な交付がほぼ全国的に行き渡ったわけでございまして、私どもは第二段階、不備事項のあるところについては速やかに措置命令を出す。そうしますと、相手方が従わない場合には、当然のことながら公表制度によって公表をするという指導をやっておるわけでございます。 そこで、御提案がございましたのは、東京都が先般やりましたような発表を全国的にもやったらどうかという御提案であろうというふうに受け取っているわけでございますが、これも一つの考え方ではございますが、先ほど申し上げましたように、私ども「適」マークという制度と抱き合わせで公表制度というものを別途セットで出しております。必ずしも不備事項があるからといって直ちにすべてが刑罰につながるという仕組みになっておりませんので、まず措置命令を出す。それではっきりとあなたのところはスプリンクラーがないことは違法だという命令を出しまして、それに従わない場合には速やかに公表するという措置で十分カバーしていけるものという考え方で指導しているところでございます。
○鶴岡洋君 それでは、時間が来ましたので最後にしますが、いずれにしてもまだまだ手ぬるいホテル火災対策を感ぜざるを得ないわけでございます。またああいう大惨事がいまの状況でいけば起きないとも限らないと、こういうふうに私は感じるわけです。その反面、良心的な、しかも法にのっとってお金をかけて、そして設備もよくしているし、健全であり、健康的なホテルも旅館もたくさんあるわけです。したがって悪質な、何回も勧告してそれにも従わないということについては、いま申しましたようにどんどん公表すべきであると思うし、それでもだめならば宿泊者の不安を除くためにも人命尊重の上からいっても、断固使用停止とか、営業停止とか、こういう措置を私は講じなければ、不安というのはいつまでたってもなくならない、こういうふうに思うわけです。余りにきつ過ぎるかもしれませんけれども、この点について断固としてやっていただく姿勢があるかどうか。最後に御決意をお願いしたいと思います。
○説明員(荻野清士君) いわゆる火災発生時の人命危険等がある旅館、ホテルに対します消防法第五条の使用停止命令、断固講ずる考えありやという御指摘でございますが、この点につきましても私ども措置命令を発して、それにも違反する、したがって公表もする、告発もする。それでも何らの改善も図られなくて、火災が発生したときに人命危険につながること可能性大というものにつきましては速やかに法五条の発動をすべきということで指導いたしております。ただこれにつきましては、法五条の発動条件、運用基準等かなり具体的に詰めてまいらなきゃならぬ、かなりのボーダーラインの問題もございまして、現在自治省、消防庁と全国の消防長会とで共同で全国から事例を持ち寄って具体的に検討しようということで作業を進めようと、実は今週早々それを開始したいという考え方でございますので、危険なものに対する法五条の発動についても十分指導徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
○下田京子君 最初にお尋ねしたい点は、秋田県新空港への航空自衛隊の救難隊の配備計画問題でございます。 配備の計画に当たって、一般的に救難隊を配置する際には、これは自衛隊法施行令第三十二条に基づいて防衛庁長官が決めるということになっていると思うんですけれども、秋田新空港への救難隊の配備もやはり同じような考えのもとでなされたのかどうか。
○説明員(澤田和彦君) お答えいたします。 秋田新空港への秋田救難隊の配備でございますが、これは防衛庁といたしましては配備の必要性があるということで、できるだけ速やかに配備したいと考えておりますが、まだ現実には地元の十分な御理解も得られていないというような事情もこれありまして、これに必要な救難航空機でありますとか、それの関連します施設でありますとか、こういうものを取得していない状態でございます。したがって、まだ救難隊そのものは編成しておりません。そこでいま先生の御質問でございますが、仮にこれを編成します場合には、その根拠でございますが、これは自衛隊法施行令の第三十二条に、これは委任規定でございまして、比較的小さな部隊について必要な組織、編成等につきまして必要な事項は長官が定めるという委任規定でございますが、直接にはこの委任規定によりまして編成されることになると存じます。
○下田京子君 確認ですけれども、秋田新空港に救難隊を配備するという点で防衛庁がその必要性を感じて地元に話したけれども、まだ了解が得られない、了解が得られた後にあってはいま申し上げたような手続に基づいて隊を編成するんだ、こういうことですね。その主要な装備なんですけれども、聞くところによりますと、面積は約五万平米と、それから隊員はおよそ百七十名程度、そしてまた配置の機種、数、これはMU2型捜索機二機、それにV107救助用のヘリコプター二機、というふうに伺っているんですけれども、間違いございませんか。
○説明員(澤田和彦君) これはまだ具体的な編成作業に取りかかっておりませんので、編成されました場合の人員が具体的に何名になるかということはまだ確定しておりませんが、一般的に申し上げますと、この救難隊そのものの人員、ほかの地域にありますのは百名以内が普通でございます。六十数名とか七十数名というところが多うございます。 それからその場所の面積等につきましては、これも現在施設サイドにおいて検討しているところでございまして、まだ確定的に何平米と申し上げられる段階ではございません。 それから主要な装備といたしましては、まずたとえば洋上で遭難者がありました場合に、それを捜索します固定翼のMU2という飛行機、それから実際にそこへ飛んでいきまして遭難者をつり上げて救助しますバートル107というようなヘリコプター、この二種類の航空機が必要でございますが、これも大体それぞれ二機ないし三機というのが通常でございまして、私ども秋田につきましても現在考えておりますのは、これをつくります場合にはMU2二機、それからヘリコプターの方を二機が必要ではないかと考えているわけでございます。
○下田京子君 ごめんなさいね、時間が限られていますから端的に答えてほしいんですよ。五十七年度の概算要求で、去年も五十六年八月段階で出していましたでしょう。ですから、これは明らかなんですよ。そういう点で聞いていますから、明確にお答えください。 次に移りたいと思うのですけれども、航空自衛隊の救難隊の主なる任務は何なのかという点でひとつお聞きしたいんです。 そこで現在救難隊は埼玉県の入間に航空救難隊の本部がございますね。その統制下に北海道の千歳救難隊、それから宮城の松島救難隊、茨城の百里救難隊、それから新潟救難隊、それから静岡の浜松救難隊、石川の小松救難隊、それから福岡の芦屋の救難隊、宮崎のこれは新田原、それに沖繩の那覇救難隊という九カ所の救難隊があって、愛知に小牧の教育隊が配備されていると思うのですよね。これらの主な任務がどういうことなのかということなんですけれども、これは航空救難に関する訓令というのがあって、その訓令に基づいて業務を四つ掲げられていると思うのですが、その一つの業務は行方不明となった航空機の乗組員の捜査、それから二つ目に航空機の乗組員の救助、三つ目が航空機の誘導、護送、四つ目に情報の収集、評価及び伝達というふうなものが主な任務だというふうに理解してよろしいでしょうか。
○説明員(澤田和彦君) 主な任務といいますか、固有の任務としましてはそのとおりでございます。
○下田京子君 この航空救難隊の業務の範囲に、米軍並びに米軍基地等は対象に入っていますでしょうか。
○説明員(澤田和彦君) これはいま委員がおっしゃいました訓令に定められておりますものには入っておりません。ただ主要な任務のほかに、いわゆる災害派遣といたしまして、これは救難隊に限りませんが、自衛隊の部隊は必要がありますと災害派遣として救援に出動することがございます。米軍の場合には必要があれば災害派遣として救助に出動することはあると存じます。
○下田京子君 米軍からの要請等があったりあるいはまた日米合同訓練によって起きたいろんな救助を必要とする、そういう場合には当然訓令に基づく内容で出ていくことになるんじゃないでしょうか。
○説明員(澤田和彦君) 私の承知しておりますところによれば、それはいまの航空救難に関する訓令に直接基づくものではありませんで、むしろ自衛隊法で定められております災害派遣として出ると承知しております。
○下田京子君 わかりました。訓令ではなくて災害派遣で、その際には救助に当たる。 次に、救難区域と、その区域の指揮官が一体、隊が編成された場合どうなるのかという点でお尋ねしたいんですが、現在九つの救難区域がございますね。恐らく第二救難区域に入るのかなとこう思うわけなんですが、それでいいのかどうか。 それから同時に、これは訓令によれば救難区域には統括者としての区域指揮官が定められることになっていますが、その指揮官は一体どこの部隊のだれが当たるようになるんでしょうか。
○説明員(澤田和彦君) この訓令によれば、航空救難といいますのは自衛隊の航空機に対する救難でございますが、いま委員がおっしゃいましたように、この区域を九つに分けてございます。それで、ことに秋田県の場合でございますと、これは八戸にあります海上自衛隊の第二航空群が担当します区域になると存じます。したがいまして、その場合の指揮官、区域の指揮官でございますが、海上自衛隊の第二航空群司令ということになると存じます。
○下田京子君 そうしますと、指揮官は実践部隊の司令官ということですね。
○説明員(澤田和彦君) 第二航空群は実戦部隊でございますから、そのとおりでございます。
○下田京子君 大変秋田新空港にいま防衛庁が必要としている救難隊の性格がわかってきました。ところが地元住民に対してはその辺がまだ定かでないんです。 御承知だと思うんですけれども、地元雄和町と県当局の間では昭和四十八年六月八日、新空港建設に伴う検討事項ということで八項目にわたって公文書を取り交わしているんです。御存じですね。それをちょっと読みますと、第七項目目に、「新空港は、自衛隊の演習、訓練には、絶対に使用させないようにされたい。」というふうな地元の要望に対しまして秋田県知事小畑さんは、「自衛隊の演習、訓練には、絶対に使用させない。」とこういうふうに答えられております。 それからさらに、昨年十月十二日地元の町議会の皆さん方が、これは地方自治法の九十九条第二項の規定によって意見書を提出しております。その意見書には三つの問題が出されているんですが、時間もありませんから述べませんけれども、一点だけ申しますと、自衛隊による事故が相次いでいる中で民間空港にこういったものは設置しないでくれ、周辺住民にも不安を招くというふうなことで三点述べられております。 さらに県当局におきましてはどう言っているかといいますと、これはいろいろお述べになっているんですが、県の考え方としまして最後にこう述べているんです。「災害の発生ひん度の高い本県としては、豪雨、豪雪に加え、地震災害や、海上、山岳での遭難等、今後災害の多様化に伴って、空からの救難体制の整備、強化が強く望まれてきているところである。昨年八月、防衛施設庁からの協力要請以来、各方面から論議されているところであるが、県としては、救難隊の実態について調査検討をすすめ、今後関係省庁の意見を聞くとともに、地元雄和町をはじめ、広く県民の動向を見極めながら、対処したいと考えている。」、こういうことなんですね。 つまり、県としては、これは御承知だと思うんですけれども、空からのそういう災害救難施設というか体制の強化というのは言っているわけなんですが、即それが新空港に自衛隊の航空救難隊の配備ということで言っているわけではなくて、防衛庁からの要請に基づいてそれらが地元にいろんな論議を巻き起こしているということであるわけです。 これは当然だと思うんですけれども、念のために申し上げたいのは、こういう状況の中で、地元の皆さん方の合意が得られない中で五十八年度の概算要求に盛り込むというのは問題だと思うんです。これはもう合意が得られなければ取り外してしかるべきと思うんですけれども、どうでしょう。
○説明員(澤田和彦君) 冒頭に申し上げましたように、防衛庁といたしましては秋田地区に航空救難隊を配備する必要性があるという考え方は基本的に変わっておりません。しかし、いま委員がおっしゃいましたように、地元の理解と協力を得られるということは大切なことでございますので、そのためにこれからできる限り地元の理解、御賛同を得られるように努力してまいるつもりでございます。五十七年度はそういうわけで実現いたしませんでしたが、防衛庁といたしましては五十八年度にできれば概算要求を行いこれを実現したい、こう考えておりますが、いま、何度も申し上げますが、地元の理解を得られるようにこれから最大の努力をしていく所存でございます。
○下田京子君 大蔵省、見えていますね。 私は地元の合意を得られない段階では要求するなと言っているんですよ。それにちゃんと答えてないわけですね。といいますのは、昨年、五十六年の八月、概算要求の段階で地元の合意なしにぽんと出してきましてやっていったんですよ。だから大蔵省に聞きたいんですけれども、いまもう大変な財政難だとか歳入欠陥問題まで大きな問題になっている中で、当然こういうことは、財政上から見ても、それから真に民主的な政治のあり方から見ても、合意がない中でのそういうものを認めることはまずい。そういう点での大蔵省の見解だけ聞きたいと思います。
○説明員(小川是君) 五十七年度の予算要求につきましての経緯は先ほどのお話のとおりでございます。いま先生が御指摘になりましたような点も私ども議論をいたしまして、五十七年度の予算の問題としてはこれを見送る、いましばらく防衛庁の対応を見守るということで対応したわけでございます。 今後につきましては、今後防衛庁がその考え方に従って要求を出すなり出さないなりというのにしかるべく対応してまいりたいと、こう思っております。
○下田京子君 防衛庁が出す出さないはまだ態度が明確じゃないですけれども、強引な形でいろんな手だてを使って地元を説得するということではこれはもうけしからぬ話であって、問題は、そこで大臣にお尋ねしたいんですけれども、民生用の救難体制というものをこれは独自にやはり強化していかなければならないと思うんですよ。 そこで、消防庁おいでですね、お聞きしたいんですけれども、東北地方に消防防災用のヘリというのは配備になっていますか。わかりませんか。 時間がないから私の方で申し上げます。東北にないんです。全国で十六、これは五十六年十月十六日現在なんですけれども、北海道に一機、あとは全部西の方なんです。東北は一つもないんです、大臣。 もう一つ、警察ヘリコプター関係、これはどうかなと思って調べました。東北であるのは宮城に一機と秋田に一機だけなんです。あとないんです。 やはり秋田だけでなくて、東北は豪雪ですしいろんな災害も多いわけですから、そういう意味でやはり消防防災ヘリコプターを、これは一機どのぐらいするかなと思ったら、いまずいぶん価格も変わっていると思うんですが、昨年段階で約一億円だと。一方自衛隊が救難隊用ヘリコプターで考えていたのは昨年段階で一機約十三億円だったようです。そういうことを考えますと、やはり民生用のそういうものをきちっと配備していくということは地元の期待にもこたえていくと、それから国全体のやっぱりそういう防災体制ということを考えていく上で重要じゃないかと思うんで、その辺は関係者とよく協議の上、必要な防災体制を今後組んでいただけるように、御決意をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(松野幸泰君) お答えいたします。 防衛庁では、いま御指摘がありましたように、東北地方の日本海側の救援体制が不備であること、また、かねてより秋田県側から自衛隊の災害派遣能力向上の要請が出されていた経緯も考慮して、新秋田空港内に自衛隊の救援隊を配備する計画を有していると承知しております。防災用ヘリコプターは消防、警察等においても整備しつつありますが、自衛隊は災害派遣の任務を有しており、実際上も災害時の自衛隊の役割りには大きいものがあります。したがって、自衛隊の災害派遣能力の向上は災害対策上も重要であると考えておりますが、いま御指摘の点につきましては、関係省庁ともよく相談をいたしたいと考えております。
○下田京子君 民生用の救難体制は関係省庁と協議して考えたいということですから、もういいです。これはもうぜひやってほしいんです、いま委員会だけの話じゃなくて。 ただ大臣ね、いまの議論の中ではその経緯については、県から要請があったというのは全然私も言ってないし、いまお答えもなかったんです。そこのところは念のために申し上げておきます。 で、日本海側の云々という話なんですけれども、これは内々の話なんですよ、私たちが心配していることなんです。極東有事という際に、宗谷、津軽あるいは対馬とありますけれども、そういう北の海のこれからの救難をどうするのか、まさに極東有事を考えての配備ではないかとか、そういう心配いろいろ聞かれているんです。しかも、この前の、昨年ですね、日米合同演習によるマスはえ縄の切断事件がございました。そしてまたさらに、去る——ことしのです、四月二十七日の夕方、日本海のサケ・マス流し網漁具被害が発生しているんです。こういう状態なので、私たちは大変心配もあるので、ひとつよく考えていただきたいと思います。 で、海上保安庁にお尋ねしたいんですけれども、いまのお話の漁具被害の話なんですけれども、青森、山形、北海道に所属する十三隻で、日本海マス流し網組合連合会がまとめた被害状況によりますと、流し網が百六十六反、ラジオブイが二個となっております。海上保安庁としてはこうした被害発生に対して早速状況等調査したというふうに説明聞いておりますけれども、お答えいただきたいのは一点だけでいいです。海上保安庁よろしいですか、一点だけね。加害船についてどういう報告を聞いていますか。
○説明員(赤澤壽男君) 加害船については特に聞いておりません。
○下田京子君 あなた何の調査しているの、本当に。 私は聞いたところによると、防衛庁と、それから水産庁と、両方から聞いて、その片や加害船は、「あきぐも」、「あおくも」ではないかという話をしているということについての情報は知っているでしょう。
○説明員(赤澤壽男君) 事故当日、四月二十七日でございますが、水産庁の監視船から私どもの新潟にございます第九管区海上保安本部の……
○下田京子君 詳しいこといいのよ。
○説明員(赤澤壽男君) その中に、付近に軍艦らしきものが二隻あったと、当時そのうちの一隻につきまして番号120という数字が記入してあったというような情報内容でございます。それにつきましては参考までに防衛庁の方へも連絡をとっております。
○下田京子君 そうしますと、どういう報告を聞いているかといったら、報告聞いていますでしょう。私それしか聞いてないんです。ちゃんと軍艦が二隻そこを通過したと、それで番号は120というのでないかということの報告は届いているわけですよ。それでいいんです。 で、防衛庁にお尋ねしたいんですけれども、その被害発生当時軍艦二隻が通ったという、それは漁民の通報によれば「あきぐも」、「あおくも」でないかと、その120という番号がその一隻だというふうなお話を聞いているんですけれども、「あきぐも」、「あおくも」は確かにその被害発生時にそのところを、被害海域を通っていたかいなかったか、それだけで結構です。
○説明員(今西正次郎君) 防衛庁は、水産庁、海上保安庁等から事故が発生したという御連絡を受けまして、早速に当該海域で目視されたとされておりますところの艦艇につきまして調査をいたしました。どういう調査をしたかと……
○下田京子君 調査なんかいいの、通ったか通ってないかだけ、時間ないんです。
○説明員(今西正次郎君) はい。調査をいたしまして、四月二十七日の午後漁民がその辺で被害が発生したと言っておられる海域を両艦が航行したことだけは事実であると、こういうことでございます。
○下田京子君 両艦が航行していたということは事実ですね。 そこで水産庁にお尋ねしたいんですけれども、こうした状況にいろいろと対応されてきていることは承知しております。で、今後の被害漁船の補償問題だと思うんです。やっぱり加害者かどうかということが明確になりませんと、これまた問題がなかなか解決しない。ただし、昨年の日米合同演習による被害については、加害船がまだ明確でないけれども、防衛庁が肩がわりして見舞い金と称して被害総額の約八割を補償したという経緯もございますね。いずれにしても、漁船が戻ってくればいろいろ話をすると思うんですけれども、今後どういうふうに対応されるのか、非常に簡潔にお願いしたいと思います。
○説明員(真鍋武紀君) ただいま御指摘のございましたように、本件の事故につきましては、被害者から加害者に対して請求をいたしまして、それでその当事者間で折衝、解決する性格のものであるというふうな認識をしておるわけでございますが、水産庁といたしましては、漁業者が、先ほど来出ておりますが、視認をしたという艦船の番号120というものにつきましては「あきぐも」であるというふうな情報もございましたので、先ほど来話が出ておりますように、防衛庁とも密接な連絡をとり合ったところでございます。防衛庁の方からは、いずれにいたしましても、関係漁業者からもう少し具体的な詳細な情報がなければ判断ができないというふうなこと、さらに防衛庁としては大湊の総監部が窓口として対応するというふうな連絡をいただいておりますので、水産庁といたしましてはこの旨を、日本海のマス流し網漁業組合連合会というのがございます。ここへ直ちに連絡をとったところでございます。連合会といたしましては、関係漁業者に対しましていま漁期中でございますので、その目撃者といいますか、漁船は漁場に出ておるわけでございますので、その入港を待って具体的な事故状況を情報を整理いたしまして、各それぞれの船主の判断によって大湊の総監部と話し合いをするように連絡をとったと、連合会から漁業者の方に連絡をとったと、こういうふうに承知しておるわけでございます。今後はそういうことでこういうルートで当事者間の話し合いによって解決が図られるものというふうに考えておるわけでございます。
○下田京子君 いずれにしても漁具被害が起きたということは事実でございますから、その際に、水産庁はもとより、関係者の中でそれら補償等について万全の対応をしてくださるように関係者に再度要請をして、この点については終わりたいと思います。 次に、これは気象庁にお尋ねしたいんですけれども、気象庁が去る三月二十九日付をもって気象業務法第十九条による予報業務の許可を防衛庁に対して出されていると思うんです。これは四月十四日付の気象公報で見たわけなんですけれども、これは念のために確認したいんですけれども、この予報業務の許可を得ることによって、一つはその対象となる特定者は在日米軍である、それから二つ目には防衛庁が設置し及び管理する飛行場を使用する警備、救難及び消防等の業務に従事する国または地方公共団体の機関であるということなんですけれども、これ間違いございませんね。
○説明員(栗山昌久君) 先生の御指摘のとおり、三月二十九日付で、気象業務法十七条に基づいて、業務の範囲、それから目的を限定いたしまして許可いたしました。
○下田京子君 この今回の予報業務を許可したということによりまして、特定対象者であります在日米軍並びにいま言った第二番目の防衛庁に対する云々のところなんですけれども、これは以前に比べてどのように変わったことになるんでしょうか。 気象庁としては、これは従来からも日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の第八条によって、いろいろと気象観測データ等米軍等には提供していたことになるでしょうし、それから自衛隊とのかかわりでは、自衛隊がみずからの資料を得るという点での業務というか仕事はやっていましたでしょうし、また共用にかかわる飛行場についてはお互いに協定を結んでいたと思うんですが、今回この予報業務の許可をもらったということによって一体何がどのように変わったのか、ちょっとわかるようにお願いします。
○説明員(栗山昌久君) 従来気象につきましては、先生御指摘のとおり、地位協定に基づいて、日本政府が気象サービスを提供するということで、気象庁から在日米軍に対し気象情報を提供しておりました。 また、気象情報の中に、予報以外のいろいろな観測データそのものについては、自衛隊自身も観測しておりまして、そういう情報については米軍の要請があり次第提供している。 今回変わりました点は、一応政府として、自衛隊がいろいろな観測し、解析したデータをいわゆる気象予報、予報業務として提供するという点が新しくなった点でございます。
○下田京子君 つまりいままでは自衛隊は自分の隊のためにのみ使っていた予報関係の仕事を米軍に提供するという点で新たに変わったんだということですか、念のために。
○説明員(栗山昌久君) 予報業務として提供するという点で新たになったということでございます。
○下田京子君 そうしますと、米軍は気象庁からも予報資料をいただき、自衛隊からもいただけるようになったと、そして自衛隊自身が業務としてそれを行うことができるようになったと、こういうことですね。
○説明員(栗山昌久君) 気象業務法で言う気象業務として提供できるようになったということでございます。
○下田京子君 そうしますと、今回の許可によりまして、米軍は日本のほとんど全土の飛行場、そういったところにいつでも飛来できる条件を気象予報面で保障されたということで理解できますね。実際に離着陸できるかどうかは別として、気象予報という点でそういう条件が整ったということで理解できますね。
○説明員(栗山昌久君) 先生御指摘のとおり、予報として入手できるということにはなります。
○下田京子君 それからもう一つなんですけれども、今回の許可をされるに当たって、これは気象業務法の第十八条に許可基準が定められているわけですけれども、その基準に基づけば、一つは施設、それから要員、こういったものが整っておれば許可しなければならないということであって、そういう施設や要員が今回の防衛庁の許可申請に当たっては整いつつあって、現在整えられているので許可したということになるわけですね。
○説明員(栗山昌久君) 気象業務法第十八条に一応、許可の場合の基準が決められています。その中に「当該予報業務を適確に遂行するに足る観測その他の予報資料の収集及び予報資料の解析の施設及び要員を有するものであること。」という基準がございまして、そういうものに適合しておれば許可するということで、その辺をいろいろ調査いたしまして、それだけの施設、要員を抱えているということで許可をいたしました。
○下田京子君 そうしますと、今回の、わかりやすく言えば、自衛隊が出してきた独自の陸上関係十六、それから海上関係十一、それから航空自衛隊関係が十六と、この四十三のそれぞれの空港並びに飛行場はそれらの条件を満たしたというふうに理解できるわけですけれども、一方で民間空港で、公共用の飛行場でまだ気象庁の業務が整ってないところが朝日ヘリポートと高崎ヘリポート、二つあるということを聞いておりますが、もう一つ、さらに気象庁が施設は提供して市町村に委託して気象業務、予報業務を行っているところが全国に九カ所あると聞いているんですけれども、それはどこどこでしょう。
○説明員(栗山昌久君) 気象庁がみずからの職員でなくて、市町村の職員に業務を委託して観測している場所、これは北海道——北から申しますと礼文空港、それから今度は南の方の与論、喜界島、それから上五島、それから多良間、波照間、北大東、粟国、伊江島、以上の空港が一応気象庁が施設を整備し、観測については市町村に委託しているという場所でございます。
○下田京子君 防衛庁にお尋ねしたいんですけれども、今回防衛庁が気象庁から許可を受けたことで、自衛隊機の安全運航はもとより、在日米軍機の安全運航という点で必要な気象予報を常時行うことができるようになったと思うわけですね。そういう点から見ますと、今回の許可申請を出すに当たっては在日米軍からの強いやっぱり要請があったものと思うわけなんですけれども、その点いかがですか。
○説明員(立花昌雄君) ただいまの点につきましては、強い要請というのは私ども受けたわけではございません。私どもが持っております気象の予報その他の資料につきまして、特に予報業務につきましてはこれは予測を公表するという特別な権限でございますので、そういうものが地元についてほしいということでございました。同じように在日米軍が使っている飛行場からは、在日米軍もほしいということでございました。したがってこれを気象庁さんの方にお願いをしたと、こういう経過でございます。
○下田京子君 強いかどうかは別にしても、申請、要請があったというお話だと思うんですが、それじゃ在日米軍はなぜそういうふうな要請をしてきたのか、具体的にお話御存じでしたら聞かしてくれませんか。
○説明員(立花昌雄君) 存じ上げておりません。
○下田京子君 私、防衛庁の方から伺ったところによりますと、たとえば夜間訓練による離着陸、そういうときには気象庁だけの予報では不十分だというふうな話があったということ、あるいはまた硫黄島ですね、そういう離島での離着陸のためには、さあ、おりようと思ったときに気象のあれがどうかということになるともう問題ですから、そういう点で現在、気象庁がなくて気象庁の予報業務が出せないようなそういうところで自衛隊の方でやっていただくという点での必要性があったんだと思うわけなんですけれども、どうですか。
○説明員(立花昌雄君) これは在日米軍云々ではございませんで、この問題一般、すなわち警備、救難その他、言ってみますれば、警察それから消防、海上保安庁、そちらに私どもが——在日米軍もそうでありますが、予報を提供すると。その必要性は、おっしゃるとおり、大体こういうものは、ヘリコプターというか、そういう小さな機種でございますので、一般の民間航空のような大きなジャンボ機とかそういうものとは違いまして、小さな飛行機については、またそれなりの予報が必要な場合がございます。さらには、夜間民間航空が飛んでない場合に、ごく必要ないまのような警備、救難その他の飛行機が出ることがあります。こういうものにつきまして、われわれが持っている予報、それからその前のデータ等が必要だと、こういう一般論で私ども考えてまいったわけであります。
○下田京子君 いずれにしましても、今回の許可によって、防衛庁が予報業務を業務として行うことができるようになって、在日米軍は、気象庁と防衛庁と双方から、予報資料はもとよりその他の関連気象資料を入手できるようになったということだと思うんですね。これはどういうことかと言えば、米軍が常時やはり日本全土の気象状況を、予測も含めて把握できるような状態になったんだと、こう思うわけなんです。つまり、米軍の作戦発動を気象の面で手助けしたというふうに理解できると思うんですけれども、どうですか。
○説明員(立花昌雄君) 安全に飛行機が飛ぶということの資料を、あるいは予報を提供したと私ども考えております。
○委員長(村沢牧君) 下田君、時間が来ていますから。
○下田京子君 はい。最後に、大臣にお尋ねしますけれども、いまのお話でわかると思うんですけれども、実は日本全国の飛行場、空港、その中でいままでは気象庁だけが気象業務、予報業務のやれるような体制のあるところと、それから気象庁はないけれども自衛隊だけがあるところと、両方持っているところと、こういろいろあるわけなんですけれども、さっきもお話がありましたように、現に全国九カ所で、共用飛行場、民間の飛行場で、実際にはほとんど離島だということがわかったわけですけれども、本来気象庁がやるべきものを市町村に委託してやられているというような実態が明らかになっていると思うんです。私は、民間優先のそういう航行の安全という点をやはり速やかにきちっと保障していくべきじゃないかと、こう思うわけですけれども、いかがかと。 それからもう一つ、硫黄島の話なんですけれども、これは御承知だと思いますけれども、あの第二次世界大戦のときに、日米両軍合わせまして約二万八千人の人があそこで玉砕されている、それからまた、あそこの二十歳以上の男性で生き残ったのはわずか五人だというふうな話もあって、島に関係する人たちは何とか帰りたいと、こう言っている。ところが、帰れない状況であるのに、一方では米軍の飛行の安全のために、自衛隊機の飛行の安全のために、日米両合同訓練のためにということで、そこにあって気象業務等も予報も含めてやれるようになったということは、一体やはり国民の感情、そしていまの安全、そういう点をどう考えているのかと非常に疑問に思うわけなんです。そういったことを考えて、やはりこの気象業務全体のあり方ということを再度根本に立ち返って見直していただきたいと思うわけです。
○委員長(村沢牧君) 答弁いいですか。
○下田京子君 お答えいただいて終わります。
○国務大臣(松野幸泰君) これはそれぞれの専門的な立場になっておやりになっておることでありまして、国土庁としては、どうあるべきかということはちょっと立ち入りにくいと考えております。
○下田京子君 災害担当大臣です。
○国務大臣(松野幸泰君) まあそれはもちろんでございますけれども、それぞれの各庁、省でやっておることがいまのお尋ねについては多いのでございますから、ちょっとお答えしにくいのですが、またもう一つは、これは日米安保という自衛隊の根本の問題に触れる問題がございますから、国土庁としてはちょっと差し控えたいと思います。
○伊藤郁男君 時間が余りありませんので、端的にお伺いをしておきたいと思うのですが、実は死者十五名そして重軽傷者二百二十三名という大事故、静岡ガスの爆発事故からもう一年と八カ月たっているわけですが、当委員会でも現場を調査し、この委員会を通じましてさまざまな問題が指摘をされてきたわけですが、その過程を通じまして私も何度かその捜査、原因調査の結果がいつ出るのかということをお聞きをしてきたんですが、 〔委員長退席、理事鈴木和美君着席〕 最近の新聞でその結果が明らかになったということをちょっと見たものですから、いつその捜査結果が出たのか、それをまず最初にお伺いします。
○説明員(仁平圀雄君) ただいま御質問の静岡駅前のガス爆発事故につきましては、警察といたしましても、できるだけ早く捜査を終了するように努めてきたところでございますが、現在もなお捜査中でございまして、いまだ捜査結果を出すという段階には至っておらないわけであります。 現在までの捜査状況でございますが、もう関係者からの事情聴取というものはほとんど終了いたしておりまして、一口で申しますと、鑑定の結果待ちということになっておるわけでございます。 その鑑定の関係でございますが、社団法人の建設機械化研究所の三谷所長、静岡薬科大学の福地教授からはすでに鑑定の結果の回答を得ておるわけでございまして、 〔理事鈴木和美君退席、委員長着席〕 現在は科学警察研究所におきまして、これらの鑑定結果等を踏まえまして、第一次爆発と第二次爆発のそれぞれにつきまして、爆発の発生場所、着火源等につきまして鑑定中でございまして、これもおおむね終了しているところであります。 ところで、最近静岡県警におきまして、これまでの関係者からの事情聴取の結果あるいは鑑定の結果等につきまして総合的に検討を加えました結果、この事故がきわめて複雑だということもございますが、さらに新たに鑑定を依頼しなければならないという必要が出てまいりまして、実はことし三月十九日に、静岡薬科大学の福地教授に対しまして、さらに詳細な追加鑑定を依頼いたしますとともに、本日も消防庁の消防研究所に対しまして、第一次爆発、第二次爆発の関係等について鑑定を嘱託したところでございます。できるだけ早く事故原因を解明いたしまして、刑事責任の有無についても明らかにしたいと思っておるわけでございますが、現在の捜査状況はそういうところでございます。
○伊藤郁男君 私は、どこの新聞でしたかね、たしかその捜査結果が出て、原因はこれこれだということが発表されたというように新聞で見たわけですね。その新聞いま手元にないですから何とも言えませんが、いずれにしてもいまのお話によりますと、まだ最終的に結論を出すには至ってない、新たなやっぱり鑑定を必要とするものが出ている、それを依頼中だというのですが、その新たに追加して鑑定を依頼しなければならぬその中身ですね、わかりましたらちょっと教えてもらいます。
○説明員(仁平圀雄君) 捜査のきわめて具体的といいますか、微妙なところに触れますので、そのままを申し上げるわけにはまいりませんが、静岡薬科大学の福地教授に対しましては、湧水槽内に発生したと認められるガスの関係についてさらに詳細な鑑定をお願いいたしたということでございますし、消防庁の消防研究所に対しましては、先ほど申し上げましたように、第一次爆発と第二次爆発の関係というのは非常にむずかしい、複雑な関連を持っているわけでございますので、その辺のところをもう少し科学的に判断していただきたいということでお願いしたわけでございます。
○伊藤郁男君 そこで、これいままで一年八カ月ですね、前に大阪瓦斯や何かの場合に一年くらいで結論が出ているわけですね。今度の場合、これだけかかっているというのはちょっと解せないんですよね。どうしても解せない。第一爆発がどこで起こって、そしてそれが第二次爆発を誘発して大事故になったと。その経過も大体のところはわれわれ素人にも判断できそうなんですよね。ところが、その辺のところがなお微妙なものがあって、捜査が続けられていると。何としても解せないものがあるんですね。 そこで、これはまあ警察の見解を聞いておきたいんですが、私は本当に時間が少ないものですから、また結果が出ましてからいろいろお聞きをするといたしまして、いまの段階でお聞きをしておきたいことがあるんですが、これはわれわれ——私は地方行政委員会にも参加しているんですが、恐らくこれは地方行政委員会のメンバーにはみんな配布されたと思うんです、最近。これは静岡ゴールデン街ガス爆発被災者の会というのがありまして、松島さんという人が会長になって被災者の会を結成をしているわけですが、この中身を見ますと、県警と静岡瓦斯がきわめて癒着して、ガス爆発のこの原因を、先ほどちょっとお話に触れられておりましたように、メタンガス説に誘導をしていっているのではないか。私もあの爆発が起こって、委員会が開かれたときに、この委員会じゃないが、たしか商工委員会でもやったんです。そのときに直観をしましたのは、あの爆発が起こって以後、県警の捜査終了が八月の末ごろにたしか行われて、刑事部長か何かが公表をしている内容を見ますと、どうも第一爆発の原因は地下の、その下にある雑排槽にたまったメタンガスが何かの火によって引火して、それが爆発したんだと、こういう言い方をしているわけですね。そのときに私も、これは雑排槽に原因を押しつければ、雑排というのは各家庭から出る排水もあれば、そのビルに入っているところから出てくるものもあるし、それがすべて原因になってメタンガスが発生したということになれば、まあ原因者というのは無数の、多数のものになって、これこそ調べようがない。そうすると結局、最終的には原因者がわからなくなる。こういうところに原因を持っていこうと誘導しているのではないかという、私もそういうように若干疑問を持ったことがあるんです。たまたま今回、これを見ますと、このガス爆発被災者の会の、これだけのものをつくって書いてあるわけですからね、そう間違った報告というか、でたらめを書いているとは思えないんですが、これもやはりそういうような観点から、メタンガスが雑排槽にたまって、そこにたまったものが簡単に爆発するなんということはあり得ないということを中心にして書いてあるんですよね。私はもう原因調査は終わったと思ったんですよ。終わって公表されたから、それでもなお、こういうことが被災者の会を中心にして行われるということについて、警察当局としてどういうように一体この問題を理解されるか、その見解を聞きたかったんですが、まだ途中だというものですからあれなんですが、しかし途中であればなおさら、この問題もやっぱり重要な、これからの結論をつける意味において重要なものになると思いますので、こういうものについてどのように現時点において見解を持っておられるか、お聞きをしておきたいと思います。
○説明員(仁平圀雄君) 本件ガス爆発事件につきまして、いろいろな見方や批判があるということも十分承知いたしておるわけでございます。ただいま先生のおっしゃいました被災者の会の松島会長の主張も十分承知いたしておるところでございますが、警察といたしましては、この第一次爆発がガス爆発であるとするならば、そのガスの種類が何か、爆発の可能性があるのかどうかといった問題につきましては、専門家に科学的に鑑定していただこうということで臨んでおるわけでございまして、いずれにいたしましても、警察としては本件事故の重大性にかんがみまして、事故原因なり刑事責任の追及につきましては厳正かつ科学的に進めてまいりたいと考えておるわけでございまして、ある特定の方向に捜査を持っていこうというような考えは毛頭ございませんので、御理解願いたいと思います。
○伊藤郁男君 最後に、いま、さらに追加の依頼をして科学的に原因を調査するということですが、正直言いまして、いつごろ一体原因がはっきりするのか。もし見通しがおありでしたら、このころになるのではないかと。あるいはもう、とても短期間では結果が出そうもないと。どっちなのか、その辺の御見解をお伺いして終わります。
○説明員(仁平圀雄君) 専門家に委嘱しております鑑定につきましては、それがいつ出るかということはなかなか見通しがむずかしいようでございまして、先生方に聞きましても明確な返答は得られない状況にあるわけでございますが、いずれにいたしましても、もう事故発生後、相当の期間を経過しておるわけでございますし、なるべく早く結論を出したいと思っております。もう、そう長いことはないのではなかろうかという見通しを持っております。
○伊藤郁男君 終わります。
○委員長(村沢牧君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後三時五十九分散会