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96回国会参議院1982/03/30

建設委員会 第3号

発言数
283
登壇者
27
会派数
6
開催日
1982/03/30

会議録

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、大木正吾君が委員を辞任され、その補欠として宮之原貞光君が選任されました。     ―――――――――――――

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案並びに奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、二案を便宜一括して議題といたします。  まず、両案について、提出者衆議院建設委員長村田敬次郎君から趣旨説明を聴取いたします。村田君。

村田敬次郎自由民主党

○衆議院議員(村田敬次郎君) ただいま議題となりました二法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  初めに、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案について申し上げます。  特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法は、去る昭和二十七年四月議員立法として制定され、同三十一年三月、同三十六年五月、同四十一年六月、同四十六年四月及び同五十二年三月、期限延長のための一部改正が行われ、これにより特殊土壌地帯の治山、砂防、河川改修、道路防災、農地防災、土地改良などの対策事業が実施されてまいったのであります。  今日まで三十年間にわたるこれら対策事業により、同法の目的とする災害防除と農業振興の両面において顕著な進歩改善がなされたところであり、同法は、地域住民の福祉向上に多大の貢献をなし、深く感謝されているところでありますが、地域の現状は必ずしも満足すべき状態にあるとは言えないのでありまして、現在なお、たび重なる災害による厳しい環境と農業生産力の低位性から脱却するに至らず、加えて近年の都市化の進展、開発の進行に伴い、特殊土壌に起因する災害が多発し、その態様も多様化しつつある状況にあります。  以上の観点から、この際、同法の一部を改正し、さらに昭和六十二年三月三十一日までの五カ年間有効期間を延長して、所期の目的の完全な達成を図りたいと存ずるものであります。  次に、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。  奄美群島につきましては、昭和二十八年十二月本土に復帰いたしまして以来、奄美群島復興特別措置法、同振興特別措置法及び同振興開発特別措置法のもとにおいて、それぞれ、奄美群島復興計画、同振興計画及び同振興開発計画に基づき諸般の事業が実施され、これにより同群島の基礎条件の改善と振興開発が図られてきたところであります。  しかしながら、同群島をめぐる自然的、社会的諸条件は、なお依然として厳しく、本土と比較いたしますと、いまなおその後進性は除去されるに至っていないのであります。  特に、同群島は、本土から隔絶された外海離島であり、また、台風常襲地帯に属するという厳しい自然的条件下にあることにより、島民が、群島内諸島間並びに本土との交通のための基盤施設として、あるいは、漁業基地として、その整備を強く要望している港湾、漁港、なかんずく、その水域施設及び外郭施設の整備が著しくおくれているのが実情であります。  以上の事態に対処するため、この際、現行の奄美群島振興開発特別措置法において、昭和五十六年度までの間を十分の十の割合とされている港湾及び漁港の水域施設及び外郭施設の整備に対する国の負担割合の特例について、その有効期間を同法の有効期限である昭和五十八年度まで二カ年間延長することにより、これらの施設の整備を一層強力に推進する必要があるものと存ずるものであります。  以上、両法案の提案理由を簡単に御説明申し上げましたが、何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。  これより両案の質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 私は、議題となりましたところの二法案に賛成の立場に立ちながらも、なお十分ただしておきたい点がございますので、若干の時間いろいろお尋ねをいたしたいと思います。  実は、第八十七国会、昭和五十四年三月二十二日の本委員会におきましていわゆる新奄振法の延長問題が議題となりました際に、いま提案になりました問題とかかわりまして、次のようなことを当時の大臣並びに担当局長と交わしたことがあるのであります。すなわち、非常に立ちおくれのあるところの奄美の港湾、漁港施設のうち水域施設、外郭施設、係留施設等の補助率を五十七年、五十八年度に引き下げるというこのこと自体は、奄美の振興発展の上から非常にこれは問題だということを私は五十四年のときに強く指摘をいたしたのであります。当時国土庁の佐藤地方振興局長はこのことに対しまして、奄美の振興開発法案はもうすでに二十五年の経過を経たので、一つの見直しの時期に来ておる、内地離島などでかつて高率の助成をしたところでも、ある時期ではこれを見直しをしたんだから、これはもう見直しの時期に来ておると私どもは判断をして、五十七年以降は引き下げてもよろしいという判断に立っておるのですと、こういう答弁があったんです。これは当時の議事録を見ていただければ明確におわかりだと思う。  それで、私はそれはどうもおかしい、本当にそうなのかということで、さらに聞きました。見直しの時期が来ておると、二十五年でね。それはそれなりに一応わかる。まあ見直しの時期が来ておるから、たとえば農業基盤整備の補助率等は逆に引き上げたんです、そのときに。しかしながら港湾、そういう外郭施設のものはそういう見直しの時期が来て引き下げるという、ここのところは現実に奄美の実態をだれよりも一番知っておるつもりの私にとりましては、これは非常に問題があるのではないか、一体これはどうするんだと、どうもその意味、真意が理解できないということをさらにお聞きしたんです。当時の国土庁長官は中野さんでしたが、中野国務大臣は、ここに至るまでのこの経過はいろいろありました、しかしながら、よくその御要望はわかるので、残されたところの三年間の期間に最大の努力をいたします、こういうことをお約束いただいたわけなんです。  ところが、それから三年たちました。当時私が指摘したように、不十分だからまたもとどおりに直すんでしょう。そこのところの理由は何ですか。いろんな法案の中には朝令暮改と言われるものがあるんですけれども、当時から明白にこのことは事実問題としてわかっていた、見通しとして。それを無理に皆さん方引き下げられたんだ。三年間努力したらもう大丈夫ですと、こう言わぬばかりの当時のお話だったんです。ところが、また二年間延長するということですから。延長されることは結構ですよ、それはね。けれども、非常にちぐはぐ過ぎるんですね。ここのところは一体どういうことでまたそうされるのか、まずその真意をお聞かせいただきたいんです。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) お尋ねがございましたように、五十四年の三月に奄美法の延長に関連いたしまして、奄美法及び小笠原法の一部改正法案の御審議をいただきました際、ただいまお話がありましたように、宮之原委員からいろいろと御質疑をいただいていることは私も速記録で拝見をしておるのでございます。いろいろな補助率の問題、地域特例の補助率の問題についていろんな時期に見直しをするということがございまして、この際にもいろいろな経緯がございまして、水域、外郭施設の補助率を多少下げても、別な補助率を上げることによってむしろ奄美振興を図る上に便宜じゃないか、便宜というか有利じゃないかというような判断もありまして、いろいろな政府部内の折衝の結果、水域、外郭施設の補助率を九・五に引き下げるというのが本則で決められたわけでございます。ただし、先生御指摘のように、奄美群島の港湾、漁港の水域、外郭施設の整備というのは非常に不十分な状態でございましたので、三年間の経過措置を置きまして、この十分の十の補助率を特例的に延ばすという措置もあわせてとられたわけでございます。それで、その際にもお話を申し上げておりますように、三年間の間にもいろいろと水域、外郭施設の整備というものをやっていったわけでございます。  御参考までに申し上げますれば、振興開発法に入りました昭和四十九年度から五十三年度までの前期五カ年計画での……

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 質問に答えて簡単におっしゃってください。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 事業費というのは百八十五億でございましたが、五十四年からの三年間というのはそれよりも多い二百六十六億。五年間の百八十五億を三年間で二百六十六億というふうに進めたわけでございます。しかしながら、依然として奄美群島の水域、外郭施設の補助率、御案内のように奄美群島の港湾、漁港の整備に当たりましては、まず接岸をできるということを目標に初め整備をしていったわけでございます。その後でこの水域、外郭施設というのがやがてできていく。  それから、奄美群島の場合には港でも漁港でも表側と裏側と両方要しまして、片方がしけの場合でも、片方の裏側の方はなぎであるというようなことから、島の両側に整備をしなきゃならぬ、そういうこともだんだんと進めてまいっておるわけでございまして、この際はこの水域、外郭施設の整備というのがこれからももっと重点を置いていかなきゃならぬというふうに考えられたわけでございます。そのような観点で、依然として奄美群島の市町村の財政力、あるいは奄美群島を持っている県の財政力、そういうような関係から、この補助率の十分の十というのを奄美群島の振興法の期間がございます二年間さらに延長する、こういう御提案のように伺っているところでございます。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 奄振法の再延長の法案が成立してから、ようやく三年目にしていま局長の方から本音を聞かしてもらったんです。当時は私、何かあるんじゃないですか、これで本当にできますかとただしたんです。いや、三年間努力すれば何とかできますというのがあなた方の答弁だったんですよ。いまお話を聞くと、他の補助率との関連の中からいろいろな経緯がありましたのでここを下げましたというのが本音なんでしょう。それならばそうおっしゃっていただけばいいんですよ。えてして委員会は本当のことは聞かしてもらわぬでおって、大丈夫かと言ったら大丈夫ですと言って、はっきりわかっているのに、三年目にしてまた上げます、こうくるわけでしょう。  私はあのときも若干の経緯は非公式には聞いておりました。ですからその点はやっぱりお尋ねしたんです。ところが、いまの局長のような答弁じゃないんです。確かに農業基盤整備関係のものは上げたんです、見直しの時期が来たから。それは結構ですよ。けれども、それとの関係、いろいろな配慮からしましたというんなら、またそれなりに私ども理解できるんですよ。しかしながら、そのときはそうじゃないんだよ、議事録を見ていただけばおわかりのように。だから、私はこの際、この種の問題は何も委員会を何とか答弁を抽象的に通り過ぎさえすればいい、こういうような姿勢じゃなくて、実際のところは実際として話していただいて、これは与野党の対決法案じゃなく、みんな賛成して、離島、僻地をよくしようというところの問題ですからね。ここのところはやっぱり本音は本音、あるいはまた経緯は経緯、野党側のわれわれにも十分聞かしておいていただいて、みんなして協力して離島、僻地の振興を図るという意欲を補佐してもらいたいと思うんです。私はその点きわめて遺憾ですね、これ。大臣、どうなんですか、いまそういう心構えは。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) いまの御意見については私同感でございます。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 ひとつ今後はそういうことのないように、私はしっかりしてもらいたいと思うんですよ。  そこで、いま局長の方から引き続いてその三年間の実績の話が出たわけでございますが、確かに私どものいただいておるところの資料の中の事業費の実績を見ますと、特に新奄振法が実施されてから八年後の、八年間におきますところのこの面の投資は飛躍的な前進を見ておるという点は私どもも非常に評価をしておるんです。ただ、それだけ投資をしたのにもかかわらず、一体それならばこの点は他のものと比較してどうなのかというこの実態を見ますと、私は、果たして今後二年間の間にいわゆる言われておるところの本土並みのような形にいけるかどうかということを非常に心配をするところの一人なんです。  実は私、鹿児島の大島支庁の発行いたしておりますところの「奄美群島の概況」、こういう分厚い資料があるのでございますが、その五十二年度の資料、五十五年度のいわゆる「奄美群島の概況」を拝見さしてもらいました。これでこの実績をずっと数字的に見てみました。「漁港」の場合で見ますと、五十二年の三月現在から五十五年の三月現在に至るところまで確かに指定漁港は、第四種は変わりませんけれども、第一種の十九港が二十三港になる。それから外郭施設の総延長、係留施設の総延長等もそれだけ国費を投入したわけでございますから、それは非常に伸長しておることは事実でございますけれども、これをまたしさいに見てみますと、たとえば外郭施設の総延長では、この三年間に大体千六百三十三メーター、係留施設の延長が千三百九十九メーターなんです。これを一年で見ますと、単年度で見ますと、平均をいたしますと、外郭施設の延長が五百四十四メーター、係留施設の延長が四百六十六メーターしかなっておらないんです。端的に申し上げるならば、これではそれは相当な年月を要しなければ、言われておるところの、この奄振法のねらっておるところの本土並みというのにはほど遠いということがこの数字の中から出てくるんです。それで果たしてこれあと二年間でできるんだろうかどうだろうかという疑問を持つものであります。  あるいは「港湾」を見てみましても、私はそう言えると思うのであります。たとえば今日港湾として地方港湾、いろいろ指定があるわけでございますけれども、これでもこの港湾の中で外郭施設のないのが三港、係留施設のないのが三港なんです、一般港湾の中身を見ましてもね。一体漁港といい、港湾の現実といい、いまのような伸長ぶりで果たしてこの法案が二年間延長して二年後にはその目的を達し得るのかどうだろうか。端的に申し上げて私は疑問に思わざるを得ないんでございますが、このことについては国土庁としては二年間でとにかく今度は従来以上に国費を投入してでも相当なピッチを早めて本土並みにできるようにするというお考えのもとに、単に二年間延長として出されておるのかどうか、そこのところの見通しをお聞かせ願いたい。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) ただいまお話がございましたように、奄美群島につきまして基幹的な港湾というのはこれまで各島に定期船が接岸できることを最重点に整備を進めておりまして、接岸施設というのは大体完了しておりますけれども、外郭施設、水域施設というのはまだ整備されてないという状況にございます。  それから漁港でございますが、これにつきましても主要港の補完港といたしまして、あるいは水産基地といたしましていろいろ施設整備を行っておりますが、この際も先生よく御承知のとおり接岸施設を最初にやっておりまして、外郭施設の整備というものはおくれている状況でございます。港湾の整備というのは、先ほども少し数字を申し上げましたけれども、かなりの金額を要しまして、いま先生が挙げられましたように一年間の進行事業量というようなもので見まするというと、率直に申し上げましてそう急速な進捗ができていくということはなかなかむずかしい問題だというふうに思うわけでございます。  奄美群島も復帰以来すでに三十年近くを経過しておるわけでございますが、これにつきましての振興開発事業というものは決してあと二年で終わるというようなものでないと思っておるのでございます。その際に補助率をどうするかという問題はまた別問題かとも存じますけれども、奄美群島の振興整備というのは今後このいまの法律の有効期間の二年間につきましてはもちろん精力的に取り組んでまいりますけれども、それにしてもおのずと限界はあるわけでございますから、今後ともまたずっと進めてまいらなければならないというふうに思っているわけでございます。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 二年にこだわらないで今後ともやるつもりだということですから、非常にこれは結構なことだと思うんです。ぜひそのことは約束を守ってもらいたいんだ、これは。もう二年だったから、一応法律が切れましたからこれで終わりますではこれは困りますわね。そのときまで私は局長がぜひ局長でおってもらって責任をとってもらいたいんだ、三年後もね。これは大臣もやっぱりおられて、それぐらいの腹を決めてやってもらわなけりゃ、答弁だけで終わっては困りますからね。私は思うんですが、この点は奄振法の基本計画でありますところの四十九年六月十八日の閣議了解事項におきますところのこの計画を見ましても、相当やはり計画としては長期のものでなければできないような仕組みになっておるんですよ、その中身については一々申し上げませんけれどもね。だからぜひやってもらいたいと思うんですがね。  そこで、端的に申し上げますけれども、先ほど局長は他の補助率との絡み云々という話があったんですけれども、これはもう一つの問題は、沖縄の振興開発特別措置法が五十六年度で切れる、それとの見合いというのも実際あったんじゃないんですか、先ほどお聞きするのをちょっと落としたんですけれども。他の補助率の引き合い、それもわかりました。同時に、沖縄の方がちょうど五十六年三月三十一日だったから、そこで沖縄のものがどうなるかわからなかったから一応ここで切るというのも一つの理由じゃなかったですかね。そこはどうでしたっけね。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 奄美群島の島民の皆さん、それから奄美群島の振興開発を所管しております私どもといたしまして、沖縄との関連というのは常に意識にあるわけでございます。五十四年の改正法の際、十分の十の補助率を五十六年度限りにするような暫定措置がとられたということは、沖縄との関連というのは直接の関連とは申し上げられませんが、その奄美群島の皆さんの最低の希望、あるいは私ども奄美群島の振興開発をお預かりしております者の最低の希望といたしまして、沖縄振興開発法が十分の十の補助率のままで十分の十の補助率として五十六年度までの有効期限があったということが背景にあるということは正直に申し上げられると思います。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 それてようやく国土庁の本音の方がわかってきました。いわゆるこの施設の問題も、見通しとしては二年間で終わるとは考えられないので、二年後もこれは努力しなければならない大きな課題だということもわかりました。沖縄との問題の関連もきわめて密接なものがあるというこのこともわかりました。  ところで、お聞きいたしますが、御承知のように五十六年三月三十一日で終わることになっておりましたところの沖縄振興開発特別措置法は十年間延長になりましたね。当然また十年延長ですから、そういう沖縄との見合いの問題あるいはいま私は、いわゆる本件の、議題となっておりますところの問題についてのみお尋ねしましたけれども、それとの関連から見ますと、沖縄と奄美、同じ琉球溝、地理的にも経済的にも歴史的にもつながりの深い、しかもまたいろんな条件の中に同一に見合っている、それが片一方は十年再延長になった、奄振法は、五十八年の三月三十一日で切れなきゃならない、こういうようなことを考えてみますれば、先ほどの局長の答弁の、二年で終わるものではない、沖縄との関連性、これは当然私どもも、沖縄振興開発特別措置法が十年間延びたというこの事実を踏まえれば、奄美の五十八年という期限も、当然その段階でこういう状況を勘案をして前向きに検討さるべきところの段階に来るであろうというふうに想定をされますが、そのように理解してよろしゅうございましょうか。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) ただいまお話がございましたように、沖縄振興開発特別措置法は五十七年の三月三十一日で失効をすることになっておりましたけれども、現在それを十年間延長するということで、政府の方で御提案して、御審議を煩わしているところでございます。  また、いまお話がございましたように、奄美群島振興開発特別措置法は五十八年度まで、すなわち五十九年三月三十一日で効力を失うことになっているわけでございます。  奄美群島の振興開発につきましては、先ほども申し上げましたとおり、復帰後すでに三十年を経過をしております。また、沖縄より早く復帰をしたわけでございますが、いろいろな群島を取り巻く諸条件というものを考えますと、なかなか三十年たったからひとり立ちというわけにはいかないというふうに私どもは思っているわけでございます。まだ二年先のことでございますが、奄美群島の振興開発をどうするかという問題につきましては、昨年夏の奄美群島の振興開発の審議会、政府の諮問機関でございます審議会におきましてもいろいろ御議論があったわけでございます。また、五十七年度予算におきまして、今後の奄美群島の振興開発についての長期的な検討というようなものも若干の予算をとって検討を進めるというふうに相なっているわけでございます。今後その審議会の御意見も拝聴し、また、国会初め関係方面の御意見も拝聴をいたしまして、十分に慎重に対処をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 私が五十六年と言ったのは五十七年に訂正させていただきますが、どうもいま局長の答弁を聞いておると、これは少しまた後退したみたいですね。さっきは大分思い切ったようなことを言いよったのだが、また、沖縄よりも早くからやっておるんだとか、いや審議会の云々というふうに、これは何を言っているのかさっぱりわからぬということになってしまうんですよ。ここのところは、いままであなたの発言を踏まえていけばだれでも常識的には前向きに考えておると感じ取られるんだけれども、これは局長の権限の限界かと思うので、私は、この件は大臣にもお尋ねしたいんです。  というのは、国務大臣、これは昨年の九月の十五日に鈴木総理は沖縄からの帰り向こうに立ち寄られましたね。そのときにあなたの前任者の原国土庁長官も一緒に行かれたはずなんです。それで徳之島空港で、これは私ここにいわゆる当時の総理のステートメントも持っておるんですけれどもね。これは明確に鈴木総理は威勢のいい話をされておるんですよ。沖縄の見直しの中で、奄美の振興発展の問題についても、措置法の問題についても前向きで検討したいとこうおっしゃっておるんです。現地の皆さんは文字どおりそれを受け取っておるんですよ。けれども、いま局長のお話を聞くと、さっきの外郭施設関係の問題、いろんな問題は非常に前進的だったけれども、全体的なものになるとばかに身を固めて殻の中に閉じこもってしまったんですがね。この鈴木総理の発言の経緯、いろんな問題から見て、沖縄の振興開発措置法は五十七年度からさらにまた十年間延長しよると。こういうものから見ると当然そういう方向で検討さるべきだと理解するのは当然じゃないかと思いますが、ここのところは大臣の前向きな御見解をお聞かせいただきまして、この質問を終わらしていただきたいと思うんですが、いかがなものでしょうか。  それはもちろん百中百ここでやりますとはお答えできませんでしょう、二年後のことですから。しかしながら、こういう経緯を踏まえていけばこれは当然なんで、しかも、鈴木総理の去年の現地におきますところの談話、これは当然だと思いますが、所管の国務大臣としてもその方向で最大限やりますとここできちんとおっしゃっていただけませんかね、いかがでしょう。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 御指摘のように、沖縄の復帰より奄美が早かったことは御承知のとおりですけれども、何しろ奄美が復帰しました当時の日本の経済情勢、それから沖縄が復帰しましたときの高度経済成長時期、こういうふうなことでそこにずれがあったことは率直に認めなきゃならぬと思います。したがって、沖縄におくれておる奄美について積極的に施策を進めるということについては御指摘のとおりでございますので、十分この問題を踏まえて最善を尽くしてまいりたいと存じます。  そこで、五十九年の三月三十一日限りで効力を失うのでございますので、この法律の終期到来後の措置については、奄美群島の実情及び奄美群島振興開発審議会を初め関係方面の御意見を十分配慮し、臨調第一次答申の趣旨をも踏まえつつ適切に処置してまいります。  なお、国土の均衡ある発展を図るためにも、今後とも奄美群島振興開発のため施策を充実していかなければならないと考えております。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 どうも余りはっきりしませんがね。あなた、臨調の第一次答申というのは、そういう僻地やいろんなものの条件をなくしろと言っておるんですよ、かさ上げ分をならしなさいとこう言っておるんだ。かさ上げ不可能、だめだとこう言っておるんですよ、臨調は。そうでしょうが、だから非常に苦労したわけですよ、お互いに。けれども、沖縄との見合いということから見れば、これは当然今度は逆になるんですよ。だって、鈴木総理はこうおっしゃっておるんですよ。「私は、先ほど来、お話がございますように内地、沖縄そして奄美群島、この地域差をできるだけ早く解消しなければならない。そして国民の所得水準」、これの引き上げは私どもの大きな政治課題であります、こう考えておりますと、「沖縄の振興開発計画の見直しの際に奄美大島をどのように位置づけるかと併せて検討してまいりたいと」、こうおっしゃっておるんですよ。ところが沖縄の方はもう十年間延長したんです。でありましたら、鈴木総理の言が正しいとするならば、まさか総理ですからいいかげんなことをおっしゃらぬと思うんですよ。これをそのまま受け取ればもうすでに沖縄振興開発特別措置法の十年間延長と同時に、奄美のものも腹の中では、これはもう一回延長しなきゃならないと腹を決められたことだと解するのが当然でしょうが。それをどうも大臣は、だれが書いた文章か知らぬけれども、第一次臨調の答申なども踏まえてなんていうのはそれは逆ですよ。一体どっちが本音なんですか、あなた。これは大臣、私はお互いに何としても離島、僻地をみんな振興させようと、こういう気持ちに立つところの、全党なんですからね、これ。反対者はだれもおりません。そういう気持ちの中で、鈴木総理は、沖縄の問題を処理するときに、同時にこの問題について検討しますとさえおっしゃっておるんですよ。片一方はできた。そうすれば当然立ちおくれがある。それは発足は長かったかもしれぬけれども、現実に格差がある。これは前向きに検討されてしかるべきじゃないですか。  だから私が先ほど申し上げたように、二年後のことでございますから、いま大臣が絶対やりますと胸をたたいては、それは私どもいかがと思いますけれども、少なくも大臣としては、そういう経緯を見れば当然二年後は、いろいろ事情はありましょうけれども、御指摘の方向に最善の努力をしますということはあってしかるべきじゃないでしょうか。それを臨調などを持ち出されたんじゃ困りますよ。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 臨調ということを申し上げたことについて十分説明が足らなかったと思いますが、本来の趣旨は、国土の均衡ある発展を期するということが重点でありますので、奄美がおくれておることは率直に私たちも認めておりますから、したがって、均衡ある発展のために最善を尽くすということが臨調の趣旨でもあると考えておりますので、どうぞよろしく御了解いただきたいと思います。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 この臨調の趣旨を、そこのところにウエートを置いてお考えなら私もわかりました。  えてして、世の中に言われておる臨調の趣旨のもう一つの側面は、御承知のようにこの特別地域のかさ上げ分の引き下げというのが大分私ども政治家が頭を悩ました問題ですからね。そこにアクセントが置かれておると思いまして、私の誤解でございましたから、どうぞそこの点は大臣、いまの御答弁のようにやっぱりやってもらいたいし、そのようになるものだと、ひとつきょうはきちんと私は理解をしたいと思いますが、提案者の委員長、よろしゅうございましょうかね。

村田敬次郎自由民主党

○衆議院議員(村田敬次郎君) ただいま国土庁長官からお答えされた趣旨と全く同感でございます。よろしくお願い申し上げます。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 次に、引き続きまして、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法に基づきますところの治山、砂防、河川改修、道路防災、農地防災、土地改良等の対策事業、これをさらに延長するという問題につきまして二点ほどお尋ねをいたしたいと思います。  この法案は、シラスとかボラとかコラ層、アカボヤ層の土壌に全県が覆われておりますところの、特に鹿児島県の場合は何としてもやはり延長して、さらにこれらの問題についての充実をしてもらいたいという現地の声が非常に盛り上がっておるわけでございますが、そういう問題と関連をしてお尋ねいたしたいんですが、実は現地に、いまこの地帯の対策事業としてあるものを事業をもっと拡大をしてもらいたい、事業種をね。そういう強い要請があるんです。  たとえば、マツクイムシ被害緊急対策治山事業とか、農免道路の整備事業とか、あるいはまた、公社営の畜産基地の建設事業等もこの中に適用してもらいたいという強い要望があるんですが、この事業量の拡大という問題について、ぜひともひとつ私は、この法案にはないんですけれども拡大をしてもらいたいと思うんですが、その点どういう検討をされておりますか、また、そういう意思はないんですかどうですか、ちょっとお聞かせ願いたい。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 先生御指摘のとおり、特殊土壌につきまして対策促進協議会というのが関係県知事でできておりまして、そこから対象事業の新規追加という御要望があるわけでございます。これにつきましては、大変厳しい情勢ではございますけれども、この法案が延長された時点におきまして、当然五十七年度に五カ年間の事業計画というのをつくるわけでございます。その事業計画を策定する際に、さらに関係県の意見あるいは実情をよく伺いまして検討してまいりたいというふうに考えております。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 もう一つですが、採択基準の緩和の問題もやっぱり同じなんです。これも一つの大きな課題になっておるんですが、私はこれらの問題についても、これは積極的に解決のために努力してもらいたいと思うんです。この点は事業の拡大とともに切実な声になっておるわけなんですが、この点いかがですか。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) いまのところ採択基準の緩和でとられておりますのは、畑地帯総合土地改良事業につきまして、昭和四十五年度から農地保全事業は、一般のところは五十ヘクタール以上でありますけれども、特土地帯は二十ヘクタール以上から採択をする、あるいは団体営農道整備事業でございますが、これは昭和五十三年度からでございますが、舗装だけを行う場合には特土地帯では無条件でいいというような緩和が行われているわけでございます。  この採択基準の緩和というものにつきましても関係県の方から御要望もございます。大変これも厳しい財政環境下でございますけれども、一般地帯に比べますと特殊土壌地帯は事業規模が小さいものでもやらなきゃならないという事情もわかるわけでございます。これは関係各省ともいろいろと御相談をしてまいりたいというふうに考えております。

宮之原貞光日本社会党

○宮之原貞光君 この二つの課題はきわめて重要な課題でございますから、単に自動延長ということだけじゃなくて、せっかくもう五年間延長するわけですから、この点を積極的にひとつ解決をしていただきたいということを最後に御要請申し上げて、質問を終わります。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 シラスの土地ね、これは鹿児島県が大体主体だな。宮崎県にもかなりあるわけです、都城から小林、諸県郡等に。私は生まれが宮崎だもんだから、子供のときによくシラスのところで遊んでいて、友達がえらいけがをしたことがある。  局長、このシラスの対策の鹿児島県と宮崎県の比率はわかりますか。まあ主体が、鹿児島県も宮崎県もあるんだが、大体シラスの状態の宮崎県と鹿児島県の関係、それから対策に対する費用とか、施策のやっている比率がわかればちょっと聞きたいんだが。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 特殊土壌地帯といたしまして、シラス、花崗岩風化土、ヨナ、ボラ、コラ、アカボヤ、富士マサと、それだけのところを特殊土壌地帯としているのでございますが、先生も御指摘のとおり、特殊土壌として一番問題が多いというか、大変厄介なものというのはシラスだと思うわけでございます。それは鹿児島県の半分くらいの面積とさらに宮崎県の南の方にあるわけでございますが、面積比率で申しますと、大体三対一ぐらいに鹿児島と宮崎の比率がなろうかというふうに思うわけでございます。  ただ、これに対する事業計画として、県別にもちろん事業計画はとるわけでございますが、シラスの事業計画は幾ら、ホヤ、花崗岩風化土の事業計画は幾らというような区分けをしておりませんので、シラス地帯に対する対策事業費の鹿児島県と宮崎県の比率ということになりますというとちょっと数字がない、こういうことでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 別にひがむわけじゃないけれども、どうも重点が鹿児島側にいっている、現にこういうような感じを宮崎県の方は受けているんだよ。それで、ひとつ今後ともそういうことのないように――これは衆議院の委員長、あなた出身はどこ。

村田敬次郎自由民主党

○衆議院議員(村田敬次郎君) 愛知県でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 愛知県か、愛知県はないな。しかし、なくたってこれはやっぱり大変なことなんだから、ひとつそういう意味で、決して私が宮崎県出身だから特に言うわけじゃないけれども、子供のときに本当にひどい目に遭ったことがある。これは本当に経験していないとわからぬ、あの実態は。だから大臣、ひとつ頼みますよ。これは頼みだ、質問とかあれじゃなくて。現にそういった地帯に住む諸君の苦労をどうかそんたくして、ひとつよろしくお願いしたい。これはお願いを申し上げておきます。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 私たち、九州がこのごろはちょっと台風が少なくなったように思いますが、台風常襲地帯で、特に宮崎が被害が大きかったこともわれわれ十分聞いておりますので、その点は国土の均衡ある発展という面からも留意するようによく検討いたします。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 私の方の問題でありますけれども、今回の法改正で十分の十、衆議院の委員長にいろいろ御苦労いただいてやるわけでありますけれども、どだい、いままで十分の十であったのを今度は十分の九・五に直そうという国土庁の腹の内は一体何なんですか。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 昭和五十四年の法改正の際に本則で十分の九・五になったわけでございます。ただし、五十四年度、五十五年度、五十六年度の三年度は、三年度間に限って十分の十という従来の措置を続けるという附則の規定が置かれたわけでございます。したがって、法律をそのままにしておきますというと、五十七年度から十分の九・五に下がる、こういうことに相なるわけでございます。そこで、その十分の九・五に下がるのを十分の十にまた戻すという法改正が要るわけでございます。したがって、国土庁が十分の九・五に変えるというようなことを積極的にいまの段階でしているわけでございませんで、十分の十に戻すということが要るわけでございますが、こういう行財政のいろいろな事情の中で、政府部内におきまして補助率を引き上げるというのにつきましてはなかなか合意がいかない、大変難渋をしていたというのが率直な事情なんでございます。それを議員提案としてお取り上げいただきまして御提出をされた、そういうふうに理解をしているところでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 要するに、奄美にしてもあるいは沖縄にしても離島振興をしっかり図らなきゃいけないということは国土庁も十分承知してのことだろうと思うんです。沖縄は復帰が遅かったからどかんといろいろ仕事をやった、金が大きく投入された。奄美は多少早く復帰になったものだから、ちびちびやって大変おくれている。奄美の人たちは非常にそのことについて不満を持っていることは事実なんです。それでまた、その仕事の量にしても沖縄の方は大変華々しくぽんと打ち上げられているのに対して、奄美の方はちょぼちょぼやっているようなことで、いつも苦しい思いをしているというのが奄美の人たちの率直な感情だろうと私は思うんです。  だから、今回のように十分の十になされることは、これは当然非常に結構なことだと思う。だけど、これもいま局長の話もあったし、宮之原先生も話があったけれども、沖縄がそうなったから奄美もこうするんだという、そういう発想のもとですね、大変私は気に食わないんです。非常に反感を持つんです。むしろ、沖縄にしっかりやるのも当然のことながら、奄美だって本土復帰がおくれたんですから、それで大変苦労しているんですから、だから沖縄と同様な処置ないし振興計画というものがなされなければいけない。だから私がお伺いしたいのは、この奄美振興についての国土庁としていわゆる中長期についての計画は一体どうなっているのか、いま現実にはそれがどうなっているのか、お答え願いたい。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 奄美群島の振興開発計画というのは五十八年度までの期間で設定をされているわけでございますが、もちろんそういった法律による基本計画でなしに、私どもの基本的な奄美群島に対する考え方というのはあるわけでございます。それは復帰以来ずっと考え続けていたことでございますけれども、所得水準を少なくても鹿児島県本土並み、できれば全国平均並みに持っていきたいということが基本の目標になっておりまして、そのために交通基盤を整備する。その中として空港、港湾、漁港といったような問題がございます。それから産業の振興をする。それはサトウキビを中心といたします農業、それからあすこの特産でございます大島つむぎ、こういうものを振興をして、できるだけ早く自立的発展の段階に持っていきたいというふうに考えているわけでございます。  そのようにして昭和二十七年以来進めてまいってきているわけでございますが、何分にも小さな五つの島によって成りますところの群島でございまして、総人口といたしましても沖縄と比べればはるかに小さいというようなことでなかなかその条件が整わないわけでございます。また、気候にいたしましても亜熱帯性という、やや言葉は悪うございますけど、中途半端な暑さでございまして、その点が観光とか産業の面でもいろいろ問題がある。さらに非常にむずかしい問題としてハブというのが大量に生息をしているというような事情もありまして、私どもの努力、皆さんの御支援をいただきながら一生懸命やってまいっているわけでございますが、なかなか自立的発展がいかない。ただ、私どもとしては、基本的な目標として鹿児島県本土並み、できれば全国平均並みの所得水準にまで持っていけるようにやりたい。それがその自立的発展の段階に至るまではいろいろと公共投資によって需要の創出その他の下支えというものをやっていかなければならない、そういうふうに基本的に考えております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 一応は鹿児島県並みのところまで持っていきたいという抽象的な話なんであれなんですが、おたくの方でもらった「奄美群島の港湾及び漁港の整備状況 主要港湾の整備状況」、五十六年三月現在というのを拝見しますと、亀徳港が接岸能力五千トン、これを計画としては一万トンにしたいんだと、これがちょっとおくれている。それから平土野港の現在は二千トンであるのを一万トンにしたい、和泊港が五千トンの現況をこれを一万トンにしたい、この三つの港がまだおくれているわけでありますが、名瀬港と湾港についてはこれは現況と計画が一緒になっているんですが、こういうふうに中長期の計画で、ただ鹿児島県並みにだなんて言わないで、ここのところはここの港についてはこういうふうにしたい、ここのところはこんなふうにしたいというようなより具体的なものを示していただけるならば大変ありがたいし、また、そういうのをつくらなければいけないんじゃないかと思うんです。これはつくってもらいたいということと、それに対してどう対処なさるのかということを局長並びに大臣からお伺いしたい。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 整備目標といたしまして、港湾整備計画、これは全国を通ずる港湾整備計画、このたびの場合には第六次の港湾整備計画でございます。さらに漁港については第七次の漁港整備計画、こういうものにのっとりまして計画を持ち、それから奄美群島振興開発特別措置法に基づきましてその事業計画というものをつくってそれに進んでいく。その段階では奄美群島の本当の最後の姿というものはなかなか描けないという事情はあろうかと思います。  私どもとしては事業としての希望といいましょうか、目標というものをかなり持ちながら、五年ごとの開発計画におきまして国の長期計画との関連も取り入れながら具体的な目標というのをやっているわけでございます。港湾にしましても漁港にいたしましてもなかなか整備というものはそう進まない。予算にも限界もございますし、あるいは工事能力という点もございますけれども、着々とやってまいりたいというふうに思うんでございます。奄美群島にとりまして、私も昭和四十二年ごろ奄美群島を所管する課長補佐をやっていたことがございますが、そのころは本茶トンネルというのが一つの夢でございました。それから十五年たちますというと、本茶トンネルもどうやらできたというようなこともございまして、長期的には次第次第によくなっているというふうに思うわけでございますけれども、いま先生がお話しのように、短期的な目標というのは事業計画として定められますけれども、長期的な目標というのはなかなか具体の数字としては決めにくい、こういうことでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 大臣。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) ただいま御説明申し上げましたように、私としても最善を尽くしていきたいと考えております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 大体そんなぐらいな答弁でしょう。最善を尽くしてなんて抽象的なことを言わぬで、もう少ししっかりしてもらいたいと思うんです。  それから、特殊土壌の方の問題ですけれども、今回また衆議院の建設委員長に御苦労いただいて今回の提案があるわけでありますが、鹿児島県、宮崎県、非常にシラス地帯で困窮していることは事実です。大変長いこと次から次とこういうふうにもう三十年ぐらいこの法改正をしているんですけれども、こんな時限立法みたいなやり方でなしに、もう恒久法としてかっちりおやりになる考えはありませんか、大臣。

柴田啓次国土庁地方振興局長

○政府委員(柴田啓次君) 特土対策として実施すべき事業というのは大変たくさん残っておりまして、これは今回五年延長をいただいてもそれで終わるというようにはなかなかまいらないというふうに思うんでございます。  ただ、これも当初の法律が五年の期限でつくっておりまして、これまで五年ごとに延長している。それから事業計画というものを定めます場合にも、大体において五年ぐらいを見越した計画というのが一番つくりやすいわけでございます。また、いま関係県の要望もとにかくいま五年間延長してもらいたい、こういうようなことで五年間の事業量というようなものも予定をして出しているわけでございます、その意味で、この際は五年間の延長というただいまの御提案が妥当というふうに考えているわけでございます。恒久法ということにはいますぐ直ちにというふうにはまいらないんじゃないかと考えているわけでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 大臣、そういう方向性に持っていくという決意表明ぐらいしてもらいたいと思うんですが、どうですか。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 御趣旨はそのとおりに私は賛成でございますが、ただいま局長から説明しましたように、地元からも大体五年計画、五年計画で計画を持ってきますので、一応五年の延長ということをお願いしておりますけれども、それで終わるという考えは持っておりませんので、よろしく御了承いただきたいと思います。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 一点だけお尋ねをしたいと思うんですが、いまの質疑を聞いていてもどうも合点がいきませんので特殊土壌について伺うんですが、奄美の場合も同じことでありましょうけれども、これは議員立法なんですね。議員立法なんですけれども、これは恒久法になるかならないかどうするんだと言うと局長さんがお答えになる、大臣が所信をお述べになる。しかし、これは議員立法なんです。こういう妙な関係になぜなっているのか。二十七年法成立ですから、かれこれ三十年ですね。したがってもう定着をして、行政の中で十分仕事をしているし成果も上げてきたと思うんだけれども、こういう扱いを今後とも続けていくんだろうか。もともと議員立法であれば、一体この延長法案について責任ある行政部署としていかなる御判断がおありや否や。普通は行政庁としてはちょっと困るんです。困るけれども、議員の皆さんがお決めになったことですからしようがないという顔をするのが普通なんだけれども、これは一体どういう位置づけにあるのか。したがって、なぜ三十年もたってまた改めて衆議院の建設委員長が御提案になるのか。これはちょっと建設委員長の御見解を伺いたいと思いますが。

村田敬次郎自由民主党

○衆議院議員(村田敬次郎君) お答え申し上げます。  これは私が先ほど提案理由を申し上げましたように、昭和二十七年四月立法されます際も議員立法として制定をされました。そして今回も衆議院建設委員会におきまして各党と御相談をいたしました結果、議員立法として期間延長をしてもらいたいということになりまして、衆議院建設委員会において政府の御意見を徴したわけでございます。しかるところ、これについては期間延長に同調するという松野国務大臣からの御答弁がありまして、その趣旨を衆議院の本会議で私が申し上げ、そして可決をしていただいたような経緯でございます。したがって、今回も議員立法でございますが、その施行は政府である国土庁、また関係各省がしていくという対応でございますので、御了解をいただきたいと思うのでございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 重ねてお尋ねをしますが、議員立法でもこれはよろしいと思うんですが、ただ閣法で出た場合と議員立法の場合と行政責任はどちらの方が明確になるとお考えになりますか。

村田敬次郎自由民主党

○衆議院議員(村田敬次郎君) 執行については政府が当然行うものでございますから、全く行政責任としては政府提案と同じであると思っております。また、そのようにさせなければならないと思っております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 ただ、特殊土壌地帯というのは国土庁として重要な関心を持つべき分野ですね。そうなると、議員立法を持たないで国土庁として将来を展望しながら閣法で出してくるという態度も当然必要なんではないか。しかもこれは三十年続いている、実態はなかなか短期間の改修はむずかしい。そうなるといずれはこれは政府の法律案として、政府の計画としてはっきりさしていくという方がやはり議員立法で五年刻みで先のことはわからぬわというよりははるかに地元も安心するでしょうし、政策の立て方としてもそちらの方が正しいんではないかと思いますが、もう一遍お答えいただきたいと思います。

村田敬次郎自由民主党

○衆議院議員(村田敬次郎君) お答えを申し上げます。  議員立法として提案をされましたいままでの経緯から、私どもはこれについて実は関係県の知事からもこの法律の延長について強い要望がございました。そして、先ほど来関係の先生方から賛成の趣旨での非常に温かい御質問をいただいたわけでございますが、今回もいままでの経緯にかんがみて議員立法という形をとったわけでございます。しかし、これは先生も御承知のように、議員立法であれ政府提案であれ全く効力その他に差異はないわけでございますから、いま申されました御質問の趣旨にありましたような、この地域が特殊土壌のために苦しむという状態がなくなるように最善の努力を議会側においても政府側においても努力をしていく、そういうことによってひとつ御了解をいただきたいと思うのでございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 長官にお尋ねしますけれども、私は本当にわかりませんのは、議員立法といっても三十年の歴史がありますからそうなるのかもしれないけれども、この延長提案に対して国土庁の係の人が説明に来られるんです。本当は議員立法であればしゃくし定規に言いますと衆議院の調査室、しかるべき人が説明に来て、衆議院はこう決めました、いかがでございましょうとなるわけです。それが国土庁の人が、いや今度延ばしたいんですと来られる。また、いまの質疑の中で局長さんも御答弁になるというほどこれは法律としてはどっちで通ったって効力は違いがないんだけれども、それほどもう国土庁の仕事の中に根づいてしまっている。しかも、見通しを立てて恒久的な対策を講じなきゃいかぬ責任が国土庁としてある。したがって、今回は結構なんですが、将来の課題としてこれを国土庁の法律の中に取り込みながら将来どうするかぜひお考えをいただきたい。  なぜ言うかと言いますと、議員立法が出てこなきゃできないのかというバランスの問題もあるんです。それもこれも見渡しながら国土庁として全国各地にあるいろんな特殊な土壌地帯について限りある財源の中でどういう仕事をしていくのか考えなきゃいかぬでしょうし、それこれ含めて議員立法としての延長は今回限りにお願いしたいと思います。国土庁長官として将来はどうされるのか、最後に意見を伺いたいと思います。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 大変貴重な御意見を承りましたが、何しろこれは三十年の歴史があるので、今回も両者で協議の上予算編成に当たってこういう結果になりましたが、いまの御意見、私は大変結構な御意見だと思いますので、今後改める方向によく協議をいたします。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) ほかに御発言もなければ、両案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕     ―――――――――――――

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、両案に対する質疑は終了いたしました。     ―――――――――――――

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 委員の異動について御報告いたします。  ただいま宮之原貞光君が委員を辞任され、その補欠として大木正吾君が選任されました。     ―――――――――――――

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 次に、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案及び琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案、三案を便宜一括して議題といたします。  まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。始関建設大臣。

始関伊平自由民主党建設大臣

○国務大臣(始関伊平君) ただいま議題となりました農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  この臨時措置法は、昭和四十六年に農地の所有者等による居住環境が良好で家賃が適正な賃貸住宅の供給を促進するとともに、市街化区域の水田を主とした農地の宅地化に資することを目的として制定されたものであります。  この臨時措置法の適用期限は、当初、昭和五十年度までとされておりましたが、昭和五十一年及び昭和五十四年の改正により現在は、昭和五十六年度まで延長されております。  これまで、この臨時措置法により、農協資金等を積極的に活用した農地所有者等による賃貸住宅の供給が行われてまいりましたが、三大都市圏など都市地域においては、良質な賃貸住宅の供給の促進を図ることがなお大きな課題であり、この臨時措置法は、今後とも住宅政策上重要な役割りを有しておりますので、その適用期限の延長を図る必要があると考えております。  以上がこの法律案を提案した理由でありますが、次にその要旨を申し上げます。  この法律案におきましては、農地の所有者がその農地を転用して行う賃貸住宅の建設等に要する資金の融通について、政府が利子補給金を支給する旨の契約を結ぶことができる期限を三カ年延長し、昭和六十年三月三十一日までとするとともに、昭和六十年三月三十一日において現に賃貸住宅を建設するために宅地造成に関する工事が行われている土地に建設される賃貸住宅に係る融資につきましては、その期限を昭和六十二年三月三十一日まで延長することといたしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。  次に、ただいま議題となりました特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。  この臨時措置法は、昭和四十八年に、三大都市圏の特定の市の市街化区域に所在する農地に対して固定資産税の課税の適正化を図るに際し、これとあわせて、その宅地化を促進するために必要な措置を講ずることを目的として制定されたものであり、特定市街化区域農地の宅地化促進のための事業の施行、資金に関する助成、租税の軽減等をその内容としております。これらの措置の適用期限は、同法のほか、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法、租税特別措置法及び地方税法により、当初、それぞれ昭和五十年度までとされておりましたが、各法の一部改正により、現在は昭和五十六年度まで延長されております。  特定市街化区域農地に対する固定資産税の課税の適正化につきましては、今国会に提案されている地方税法の一部を改正する法律案により、長期にわたり営農を継続する意思のある者に対する配慮を講じつつ、課税の適正化の対象となる農地の範囲を拡大する等の措置を講ずることとしているところでありますが、特定市街化区域農地の宅地化の動向及び今後の三大都市圏における宅地需要を考えますと、これとあわせて引き続きこの臨時措置法に基づく措置を適用する必要があると考えられるのであります。  以上がこの法律案を提案した理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。  前述のとおり、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法に基づく措置につきましては、同法のほか、他の法律によりそれぞれその適用期限が定められておりますが、この法律案におきましては、同法の附則において適用期限が定められている土地区画整理事業の施行の要請及び住宅金融公庫の貸付金利の特例の措置につきまして、その期限を三カ年延長し、昭和六十年三月三十一日までといたしております。  なお、前述の他の法律により適用期限が定められている措置につきましては、別途今国会に提案されているそれぞれの法律の改正案において、その適用期限を三カ年延長することといたしております。  以上がこの法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださるようお願い申し上げます。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 松野国土庁長官。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) ただいま議題となりました琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  琵琶湖総合開発特別措置法は、琵琶湖の自然環境の保全と汚濁した水質の回復を図りつつ、その水資源の利用と関係住民の福祉とをあわせ増進するため、琵琶湖総合開発計画を策定し、その実施を推進する等特別の措置を講ずることにより、近畿圏の健全な発展に寄与することを目的とし、本年三月三十一日までの時限立法として昭和四十七年六月に制定されたものであります。  政府としては、同法に基づき琵琶湖総合開発計画を策定し、鋭意琵琶湖総合開発事業の推進に努めてまいったところでありますが、諸般の事情により、法律の有効期限内に完了できない見込みであります。  そこで、琵琶湖総合開発計画を変更して、引き続き琵琶湖総合開発事業の推進を図るため、同法の有効期限を延長する必要があります。  以上がこの法律案を提出する理由であります。  次に、法律案の内容について御説明いたします。  まず第一に、法律の有効期限を昭和六十七年三月三十一日まで延長することとしております。  第二に、毎年度の年度計画案は年度開始前までに作成することとなっておりますが、五十七年度の年度計画案については、琵琶湖総合開発計画の変更が五十七年度に入ってからになりますので、その作成を計画変更後とすることといたしております。  以上が琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  なお、琵琶湖総合開発特別措置法の延長に当たり、第一に、琵琶湖の水質保全のため、新たな事業を琵琶湖総合開発計画に追加するとともに、第二に、行政改革の一環として、同法に基づく国庫補助率の特例措置のうち、治山事業の一部、都市公園事業、自然公園事業に係るものの補助かさ上げ額の六分の一を昭和五十七年度から五十九年度までの三カ年間縮減することとし、琵琶湖総合開発特別措置法施行令の改正により措置することを予定しております。  何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 以上で三案の説明聴取は終わりました。  これより三案について質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 ただいま提案されました三案に対して、一括御質問を申し上げます。  大体質問内容は常々御理解のことだと思いますから、簡潔な御答弁をお願いします。  まず第一に、琵琶湖総合開発特別措置法の改正案についてお伺いいたしますが、ちょうど十年前にこれは新しくできた法律でありますけれども、十年たちましたけれどもなかなか思うように進捗をしていないようであります。私の手元にあります資料によりますと、事業の進捗率が実質事業費ベースで六六%、事業量ベースでは四〇%程度にすぎないとなっております。大変低いと言わざるを得ません。もちろん低いということに対してはそれぞれそれなりに政府としても事情はありましょうけれども、いわゆる十年間やられた今日、いまのような実態であることに対して国土庁はどういう見解を持っておられるか。長官のひとつ御意見を聞きたい。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) お答えいたします。  過去十年間において事業の進捗が十分でなかった理由としては、まずオイルショック等によるインフレの進行、財政事情の悪化が挙げられますが、このほかに実施段階において環境保全対策に日時を要したこと、用地補償等地元対策に時間を要したこと等やむを得ない事情によるものがあります。今回の計画改定に当たって今後必要な事業の内容を精査した結果、工期的にも予算的にも執行が十分可能であると考えております。  また、国土庁としてはこれらの事業の予算の重点的、優先的な配分について関係各省庁に協力を求めてまいりたいと考えております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 長官、大変と言えば大変、仕事は大変ですね。大変だが、やはり私は琵琶湖というのは日本人の何かしらこう、文化とまでは言いませんが、一つの心の温かいよりどころだと思うんです。したがいまして、大変だろうけれども、ぜひ力をしっかり入れて目的達成がスムーズにいくように、これはもういま申しますように、私は決して長官がどうだとか、国土庁はどうでもいいとは思いません。しかし容易でないけれども、一つはやはり、国土庁が本気でやるんだという一つの心構えと体制ができますならば、関連する県なりいろんな関係がふるい立つんです。  そこで、松野長官に冒頭にぜひ、この十年間には一〇〇%近い成果を上げるために全力を挙げて取り組むというひとつ御決意のほどを承っておきたいと思うんです。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 大変ありがたい激励の御質疑をいただきまして、事務当局も勢いを得たと思いますが、実は上流、下流の負担分などで多少問題が残っておりますけれども、全力を挙げてこの問題の解決にいま対処しておりますので、よろしくお願いをいたします。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 しっかり。われわれは、これはもうあらゆる協力に対してはやぶさかではありませんから、どうぞよろしくお願いします。  環境庁来ているか。――関連して、環境庁は仕事の面というかよりも、琵琶湖をきれいにするための大きな力を持っておられるわけですから、水質の回復を図るということは非常に大きな問題ですが、これに対して地元の滋賀県も非常な熱意を持ってやっておられます。これに対しては皆さん方も御協力をいただいている。いわゆる琵琶湖の汚濁というのは都市化の進展によるものが大きいんだと思うんです。したがいまして、なかなかこれも期待するようには浄化していないようでありますが、特に五十二年ごろから赤潮が発生している。こういうことでありますと、幾ら大変な金をつぎ込んでみても、そう簡単にいきません。したがって、どうしても汚さないための対策が必要であります。  それは、いま言ったように地元県では洗剤の条例なんかつくってやっておられる。このことを環境庁として今後一層この汚濁防止に対してどういうことをやっていくという措置を考えておられるか、この点についてひとつ。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) まず琵琶湖の水質でございますけれども、御指摘ありましたように現在水質汚濁の代表的な指標でございますCODで言いますと、南湖が三・一ppm、北湖が二・二ppmというふうに、環境基準は一ppmでございますので、大幅に上回っているという状態でございます。そして、このまま放置すれば汚濁はさらに進行するということが懸念されるわけでございます。  そこで、その原因でございますけれども、これはきわめて総合的なものであると思います。大きく分けまして産業系、生活系、農業系と、こう三つに分かれるわけでございますが、したがいまして、その原因に即しまして総合的に対策を講じなければいけないということになるわけでございます。  そこで、その対策でございますが、二つございまして、一つは、いろいろ汚濁物質が、代表的な汚濁物質でございますが、CODで見ますとそれが流れ込んでくる。これを抑えにゃいかぬというのが一つございます。  それからもう一つは、窒素、燐という、これが入ってきますと、これがいわば栄養になりましてプランクトンなどが増殖する。こういう内部生産と言っておりますが、そういう汚濁原因がございます。外部から流れてくるもの、内部でつくられるもの、それぞれに対して対策を考えなければいかぬということでございますが、御案内のように燐、窒素対策につきましては、滋賀県におきまして富栄養化防止条例をつくりましていま施行しているところでございます。その結果、相当程度の燐や窒素の流れ込んでくる量が減っております。これが水質に必ずやいい影響を与える、水質改善されると思いますが、その改善されるまでにはやはりある程度の時間は必要であるというふうに思います。  それから、窒素、燐対策以外に幅広くやはりその対策を考えなければいかぬということで、私ども実は湖沼水質保全特別措置法案、仮称でございますが、これをいま検討しておるところでございますが、この骨子とするところは、先ほど申し上げましたようないろいろな発生源対策を講ずるために総合的、計画的に諸施策を講ずる、こういうのが基本の考え方でございますが、これをいま政府部内で検討しているところでございます。それによりまして、たとえば産業系でございますと規制の強化とか、あるいは生活系でございますと下水の整備とか、諸般のいろいろな対策を講じていく。  以上のようなことを通じましてこの琵琶湖の水質の悪化というものを食いとめ、さらには水質の改善をする、環境基準を達成するという目的に向かって力を注いでいきたい、かように存じております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 いま局長もちょっと触れたんですが、富栄養化現象、これは防止条例でかなり食いとめているという事実はあるわけね、いわゆる滋賀県の条例で。さらに、いま局長も触れられたが、あなたの方でもいろいろ考えているというんですが、何といっても大きな湖ですから、どうしてもいろんなものが入ってくる。この条例以外に適切な今後汚濁を防止する措置というものは、いまちょっとあなたが法案を用意しているとおっしゃった、そういうことを含めて進展する可能性がありますか、どうです。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) 窒素、燐対策につきましては、富栄養化防止条例でその対策の枠組みができたというふうに思うわけでございますが、ただ、たとえば条例をつくっただけではそれだけで効果があるということではございませんで、何といいますか、魂を入れる必要があるというふうに思うわけでございます。たとえば、この琵琶湖総合開発計画の中にも水質保全のための諸事業がございます。その代表的なものが下水の整備でございますけれども、下水の整備等を進めまして、やはり生活系の排水が大きい問題でございますので、そのほかにもいろいろございますけれども、下水整備を計画的に進めることなどによって琵琶湖の水質保全が図られるというふうに考えておるわけでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 もう一点お尋ねします。  中央公害対策審議会が昨年一月に答申した「湖沼環境保全のための制度のあり方について」、これを見ると、「汚濁の実態等から判断して特に総合的・計画的な環境保全対策を講ずる必要があると認められる湖沼に関し、保全の目標と期間を定めた上で、講じようとする施策をできる限り具体的に明記した当該湖沼の湖沼環境保全計画を策定」する必要があることを述べておるわけです。琵琶湖の水質の現状とその重要性から見て、琵琶湖の環境保全計画を策定する必要があると思うんでありますが、これはいまちょっと触れられたけれども、さらにひとつこれを具体的に環境庁の見解をお示し願いたいと思います。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) まさに総合的計画的に水質保全対策を進めるということが必要でございまして、ただいまの御指摘の保全計画でございますが、これは私ども先ほど申し上げました湖沼の水質保全のための立法措置、その中に、知事が保全計画を立てる、そしてそれに基づいていろんな諸事業、諸規制を進めていくという内容を持っておりまして、御指摘のように保全計画をつくる、その計画に基づいて事業を実施するということがきわめて重要なものであるというふうに考えております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 ますますしっかり頼みます。  次に、建設省にお尋ねします。  琵琶湖の水質保全と回復を図るためには、下水道、屎尿処理施設の整備、さらには畜産排水処理などを促進する必要があるわけであります。この点については第六十八回国会における附帯決議でも下水道事業を早期、優先的に実施すべしとの意見が付せられているにもかかわらず遅々として進んでいないようであります。下水道整備の現状はどうなっているのか、また、改定計画では下水道事業に二千五百八十億の事業費を予定しているということだが、今後十年間で完全にこれが整備できるのかどうか、建設省のひとつ見解を伺いたいと思います。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 琵琶湖総合開発計画の下水道事業につきましては、昭和四十七年度から昭和五十六年度までの十カ年の間に合計約九百九十六億円の投資をしてきております。  現在、流域下水道につきましては湖南中部処理区、湖西処理区、公共下水道につきましては湖南中部処理区に関連する大津市等五市四町、湖西処理区に関連する大津市、彦根長浜処理区に関連する彦根市の計六市四町並びに大津市の単独公共下水道及び近江八幡市特定環境保全公共下水道を実施しております。このうち湖南中部処理区につきましては五十七年四月に一部供用開始される予定でございます。  また、湖西処理区につきましては、昭和五十五年度から処理施設の建設工事に着手しており、現在早期の供用開始を図るべく鋭意建設を推進しているところでございます。公共下水道につきましては、大津市公共下水道において計画下水量の約八〇%の下水が処理されておりまして、近江八幡市の特定環境保全公共下水道は五十七年度じゅうの供用開始が見込まれております。  次に、改定計画の関連でございますが、改定計画では、下水道事業に二千五百八十億円の事業費を予定しております。建設省といたしましては、今後十年間で達成可能と考えております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 県の条例で富栄養化現象の防止について一生懸命やっていますが、やはり下水処理については第三次処理がどうしても必要じゃないかと思うのだが、この点についてどうか、下水道の第三次処理について。

玉木勉建設省都市局下水道部長

○説明員(玉木勉君) 琵琶湖の富栄養化現象に伴う水質悪化に対処いたしまして早急に水質保全を図るためには、BOD、SS、そういった有機性汚濁物質の対策だけではなくて、内部生産による汚濁負荷対策を講じることが必要でございます。このために窒素、燐等の富栄養塩類の流入量を削減することが先生おっしゃいますように必要でございまして、改定計画におきましては、すべての終末処理場において窒素、燐を除去することを目的とする高度処理施設を見込んでおるところでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 三次処理をするとすれば費用分担が非常に問題になるのですね。新聞報道などによりますと、下流の利水府県が資金を出して環境保全基金を設け、五十七年度から稼働を始める三次処理費などに充てるという構想が検討されているようでありますが、政府としては三次の費用負担についてはどうあるべきであるとお考えでございましょうか。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 下水道の維持管理費につきましては、一般的に申し上げまして汚水は私費、雨水は公費という原則が確立されております。したがいまして、汚水処理費は使用者が負担するのが原則でございます。高度処理経費に対します国の補助ということも考えられないわけではないかもしれませんが、この下水の費用負担につきましてのあり方につきまして、事実滋賀県の県民がかなりの額の負担をしなければいけないということは考えられるわけでございますが、下水道の使用料につきまして全国的なバランスを見てみますと、古く整備されたところが比較的安く、新しく整備されたところが高いとか、あるいは処理の程度の度合いとか、地理的条件とか、あるいは下水道の処理区の規模とか、こういったことに左右される関係が多いわけでございます。やはりこの問題につきましては、琵琶湖の置かれている特殊事情ということもございますので、関係機関の意見も踏まえまして、慎重に検討させていただきたいと考えております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 現在調整中の問題の中に、下流負担の問題で、琵琶湖特別措置法第十一条を見ると、下流負担について規定しておりますし、それに基づき負担に関する基本協定書が締結され、国費かさ上げ相当額が下流公共団体から負担されることになっている。この下流負担制度の枠組みは延長後もそのまま継続されるのか。  さらに、琵琶湖開発の目的の一つに毎秒四十トンの新規利水がある。しかし、事業が大幅におくれたことによって水供給開始はいつになるかわからない状態が現状である。伝えられるところによると、通水時期については、下流負担の調整も絡んで滋賀県と下流利水府県との交渉が行われているようであるが、政府としてはやはり滋賀県の意向が尊重されるよう関係府県との調整に努めるべきだと思うんでありますが、国土庁、建設省はどのような見解を持っておられるのか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 下流負担の問題につきましては、ただいまお話のございましたように法律の中で負担の調整の規定がございまして、過去におきましてこの基本協定で下流が負担しておるわけでございます。  いずれにしましても、法律では上流、下流県の話し合いで決まることになっております。現在大阪府の知事が下流県を代表し、滋賀県の知事と鋭意話を煮詰めておるような状況でございます。できるだけ早く、お互いに納得がいく形で決着がつくことを期待いたしておりますけれども、互譲の精神と協調の精神でやっていただいておるようでございますので、いずれ話し合いがつくものと期待をいたしております。  それから、取水の時期につきましては、これも現在上下流府県において精力的に話し合いを継続いたしております。大体の方向は出てまいったようでございます。これにつきましても、基本的にはやはり関係府県の話し合いができまして、これを踏まえて取水の時期は決定さるべきものである、こういうふうに考えておるわけでございます。

川本正知建設省河川局長

○政府委員(川本正知君) いまさら申し上げるまでもございませんが、琵琶湖は、下流流域千三百万人の命の水がめとも言われておるわけでございまして、現実にはしかし、下流地域におきましては不安定取水に頼らざるを得ないというふうな水供給の実態がございまして、そういったことからは、先生おっしゃいます四十トンの水開発はできるだけ早くに、早期に実現が図られるよう期待したいところでございますけれども、水資源開発公団が現在実施しております琵琶湖の開発事業の完了予定が昭和六十三年度ということになっております。また、琵琶湖総合開発事業そのものの計画期間はさらに十年延長して昭和六十六年度までということになることになっておりまして、水供給の開始時期につきましては、いま大都市圏整備局長が御答弁申し上げましたとおり、上流の滋賀県と下流府県との間で調整が行われておりまして、この調整の場に滋賀県の意向も十分反映されるものと考えておりまして、したがって、水供給の時期につきましては上下流の調整の結果を踏まえて決定してまいりたいと思っているところでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 いま琵琶湖の中に下水処理場をつくっているな、大きなやつを。あれは大体順調に仕事は進んでいて、いまのところ完成年度はいつになっているのか。これは質問通告外だけど、君、そんなことわかっているはずだ。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 順調に工事が進捗しておりまして、本年四月に稼働する予定でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 稼働って、君、完成だ、完成。あれはしかし何年かの事業で、完成年度はまだ先じゃないか。その点どうです。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 全体の完成は、流入する水量に合わせて工事が進捗されるわけでございまして、第五次下水道整備五カ年計画期間六十年度内におきまして――五十六年から六十年度の間でございますが、この計画期間内におきましてできる限り早い時期に供用開始が図れるよう促進している状況でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 この四月ね、四月開始は何万トンの処理、当面。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 一万六千トン程度でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 国土庁にお尋ねしますが、京阪神地区の水需要は、最近における人口の頭打ちや節水などにより当初の見通しをかなり下回っているのじゃないかと言われておりますね。しかし、そうとしますれば当然、最初に触れました四十トンの利水計画も見直されてよいんじゃないかと思うんでありますが、国土庁はこの点についてどのような見解をお持ちでありますか。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 先生お話しのとおり、現在私ども水資源開発基本計画では五十五年度末の計画を持っておりますが、人口の低減であるとか、あるいは節水思想というようなものが普及をいたしまして、上水道につきましても現在の計画に比べて需要は落ち込んでおります。それから工業用水につきましては、四十年代後半につきましては例のオイルショック等がございまして出荷額等が落ち込みましたけれども、五十年以降につきましては私どもが予定をいたしました伸び率より高くなっております。ただし、使用水量はしたがってふえてはおるんですけれども、回収率と私ども言っておりますが、何回も何回も水を使うという面では予想以上に合理化が進みまして、水の私ども淡水の補給水量というふうな、川から水をとる分については計画より落ち込んでおるというのが実態でございます。  ただし、最近ここ二、三年は夏における上水道のピーク流量は従前に比べて都市においては最大を記録し、あるいは大阪等では二番目を記録しておるというような状況でございます。先生お話しのとおり、したがいまして私ども現在持っている基本計画については改定をすべく、関係府県、あるいは関係省庁と協議あるいは意見の聴取をいたしておりまして、現在私ども試案をつくりつつあります。今後これにつきましては水資源開発審議会、あるいは関係省庁、あるいは関係知事さんと協議をして決めていくわけでございますが、その中では淀川の、いま先生お話しの琵琶湖以外に淀川水系にほかのダムをつくって開発するとか、あるいは他水系の開発等を考えましても、需要に比べまして供給がまだ足りない、その中で琵琶湖を四十トンというふうに確保いたしましても足りないというような状況でございますので、私どもの計画では、六十五年度というようなものを現在想定をいたしながら需要想定をしてるわけでございますが、そういう中で琵琶湖の四十トンはぜひ必要であるというふうに考えております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 以上で琵琶湖の質問を終わりますが、両大臣、ひとつこれはしっかり頼みますよ。本当なんだ。やはり何というのかな、理屈なしの日本人の一つの気持ちの中に大きなものを持っていますから、あれが濁ってもどうしようもないじゃこれは困るんだな。ひとつその点、われわれもこれは大いに御協力申し上げますから、われわれの子孫にいい琵琶湖がきれいに残ってよかったという状態をぜひつくっていただくように始関、松野両大臣に茜ケ久保議員から特にひとつ御陳情申し上げてこの質問は終わります。頼みます。  次に、農地の宅地並み課税に関する件について簡潔な質問をします。  本案は、農地の固定資産税の宅地並み課税というむちに対し、いわゆるあめ法と言われているが、われわれは農地の宅地並み課税のやり方そのものに賛成できないものでありますから、本法案にももちろん反対であります。反対の立場から若干質問をいたします。  まず、農地の固定資産税の宅地並み課税は五十七年度税制改正でどうなったのか。また、宅地供給の促進という観点から、建設省、国土庁は強く課税を求めていたが、今回の措置に対する建設省、国土庁の評価はどうなっているか、簡潔な御答弁をお願いします。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) 今回五十七年度の税制改正案におきまして、いわゆる農地の宅地並み課税につきましては、基本的には五十五年度の政府税調の答申の線に沿いまして、いわゆる長期営農というものを配慮しながら宅地並み課税を強化する、こういう基本的な考え方でございます。  内容といたしまして、その適用対象を従来の三大都市圏の特定市のAB農地から特定市の一定のC農地、これは三・三平方メートル当たり三万円以上のものでございますが、その範囲まで拡大をするということが一つ。それから現在農業を継続しておりまして、十年間営農を継続する意思を持ち、また客観的にも営農を継続することが適当と認められるものにつきましては、これは市町村におきまして農地の課税審議会の審議を経て、これは十年間でございますが徴収の猶予制度を設けることといたしまして、これを五年ごとに営農の確認の上、営農を継続されている場合には一般の農地としての税額を上回る分を免除する、こういう制度になっておりまして、従来の単年度ごとのいわゆる減額制度、これを廃止することにいたしております。  そういう意味で、対象地域がC農地まで拡大したということと、一定期間の営農の意思というものを要素としたということで大きく変わっているわけでございますが、さらにこれらの措置とあわせまして、宅地化を図ろうといたします農家につきましては、これは譲渡所得税の方の面でございますが、宅地化促進措置を講ずるために譲渡所得税の軽減措置を設けておりまして、いわゆる長期営農のための徴収猶予の対象となった農地につきましては、これは譲渡が行われます場合、収用等によります譲渡というような特別の場合を除きまして軽減措置の適用がないということになっております。そういう意味で実質的に農家に対しまして、農業の継続をするのか、あるいは宅地化を図っていくのかというような点についての選択をしていただこうということになってございます。  これらの改正によりまして、私どもといたしましては、都市農業との現実的な調整を図りながら宅地化の促進という意味で役立つものというふうに考えているところでございます。

小笠原正男国土庁土地局長

○政府委員(小笠原正男君) 市街化区域農地は、近郊野菜の生産なり、あるいは緑地機能なりそれなりの機能は持っておりますが、もともと転用が自由でありまして、いつでも宅地にする権利を持っているものでありますから、調整区域の中の農地とか、一般の農地と同じような課税上の扱いはできないわけでありまして、周辺宅地との税負担の均衡化を図る必要があるというふうにもともと考えておったわけでありますが、といって、都市施設の整備状況なり土地利用の実態からいたしまして、現在の市街化区域農地のすべてについて営農ができないような税負担を強制するということもまた問題であります。  そこで、私ども国土庁といたしましては、かねてから従来の制度にかえまして対象を新たに、従来のAB農地だけでなくてC農地の過半にもこの適用対象を拡大をする。それから従来三年ごとに今後どうするかという短期の税制でありまして、その中で三年間営農するという意思を表明いたしますれば、毎年毎年市町村独自の判断で一〇〇%あるいは九割、八割、七割、いろいろな形で減額をされる、こういうような制度であったわけでありますが、このような減額制度を撤廃いたしまして、長期営農の意思と条件を備えた農地につきましては徴収猶予という形で営農継続ができるような配慮をする。同時に、そのような長期営農の意思を有しない人につきましては税負担の均衡化と、それからこれを譲渡いたします場合の譲渡税の軽減を三年間に限定をするという形で、譲渡の意思のある者につきましては速やかにこれを譲渡するように誘導する。こういうような長期安定税制を提案をしたわけでありまして、今回の法案化された内容はほとんど国土庁が要求したものと同一内容であります。これは最近の都市施設の整備の進捗状況なり土地利用の実情に適合したものでありまして、いろいろな効果を発揮するものというふうに評価をしている次第でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 宅地並み課税の問題は結局のところ都市計画の線引きに寄因するわけでありますが、現在の線引きの範囲、さらには線引き制度そのものの意義について、都市計画法の施行から十年以上経過した現在、どう評価しているのか。  先日の新聞によりますと、自民党の首脳の諸君は、住宅建設を促進するため線引き制度を撤廃すべきだと発言したとの報道もあります。また、建設省も線引き問題は都市計画中央審議会に諮問を行ったとされております。その辺のところはどうなっているのか、ひとつ明らかにしてもらいたい。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) いわゆる線引き制度ができまして十四年を経過しておるわけでございます。この間、メリットといたしましては、都市の無秩序な外縁的拡大の防止について相応の成果を上げておる、あるいは市街化区域内の計画的整備についても一応の進展を見たというぐあいに私ども考えております。しかしながら、市街化区域内では都市基盤の整備の立ちおくれ、あるいは多量に残存する農地の問題がございます。そういった関係から、住宅宅地需給は特に大都市圏において依然として厳しい状況にあるということは十分に認識しております。  そこで、いま先生御指摘の自民党首脳の御発言でございますが、私どもといたしましては御発言の真意は、いま先生の御指摘のように、表現は線引き制度をやめちゃったらどうかというようなことをおっしゃったということが新聞に伝えられたわけでございますが、真意とするところは、景気浮揚のための、あるいは国民に住宅を多量に供給するという観点から線引き制度が阻害要因になっているんじゃないかということの御発言であったと承知しておりますが、その後、私どもといたしましても接触をいたしまして、制度そのものの必要性というものについては御理解をいただき、それから運用につきましては、私どもいま先生の御指摘にもございましたように都市計画中央審議会にお諮りしている段階でございますので、その御審議の結果を踏まえまして運用の改善等に努めたいということを申し上げ御理解をいただいたわけでございます。そこで現在、いま申し上げたような状況を踏まえまして、良好な市街地の形成の推進を図るための都市整備の具体的方策はいかにあるべきかということについて都市計画中央審議会に御審議願っているわけでございます。この検討結果を踏まえまして、線引きに関するいま申し上げたような問題の解決を図りたいと考えておる次第でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 建設省は昨年、宅地需給長期見通しを策定しましたが、それによれば五十六年から六十年度までの前期で全国六万二千五百ヘクタール、首都圏でも一万五千ヘクタール必要とされているようであります。建設省はこの数字を各自治体に割り振りする作業を進めているようだが、自治体側は概して人口抑制の立場をとっており、建設省の数字はとても無理だとしているという報道もあるようでありますが、この点はどういうふうになっているのか、画一的にやることが果たして自治体にとってどうなのか、こういう点に対する建設省の実態を御説明願います。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) 先生御指摘のように、建設各におきましては長期的な展望のもとに総合的な宅地供給施策を展開するという見地から、昭和五十六年度から十カ年の圏域別の宅地供給量についての見通しを宅地需給長期見通しとして作成したところでございます。そのうちの前期につきましては、先生いまおっしゃいましたとおり全国で六万二千五百ヘクタール、首都圏におきまして一万五千ヘクタールということになってございまして、この長期見通しをより実効あるものとするために各都道府県におきましてより即地性の高い都道府県ごとの宅地需給長期見通しを定めるということを必要といたしまして、現在都道府県におきまして鋭意作業を進めてもらっているところでございます。  今後の宅地供給量につきましては、現在宅地開発の先行指標と考えられます宅地開発許可面積あるいは区画整理の事業の面積等が徐々に回復傾向にございまして、各般の宅地供給施策の効果とあわせまして今後の供給見通しに示した程度の宅地供給は行われるものと私どもも思っておりますが、各都道府県におきます計画の策定作業も一応、若干県によってのでこぼこと申しますか、早い遅いはございますが、大体私どもが考えております量の確保は可能なように作業が進んでいるように私ども見ているわけでございますが、まだ最終的な数字がそろうという段階まで至っておりません。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 最後に建設大臣にこれからお聞きするよ。しっかり聞いてもらわぬと。  いまいろいろと説明があったわけだ。大臣はお聞きにならぬとも御承知でしょうが、いろいろといまやっているけれども、要するにいまやっていることは宅地の促進だな。それで困る農民もいるし金もうけしている農民もあります、実際ね。現実ではいろいろあります。しかし、宅地が足らぬのは実態だから、宅地の促進にはこれは決して無関心じゃありません。大臣はこの宅地促進に対するいろんなことがやってみて効果があったとお考えかどうか。今後また大いに効果が上がるとお考えかどうか。これはあなたの、何というか政治家としての一つの所信だ。大臣、あなたの所信を聞いて、後で今度は事務当局から実績をひとつ数字で発表してもらう。だから、一応大臣としてのいま言った実績に対する確信と所信をお述べいただいて、あと事務当局から実績について御説明をお願いします。

始関伊平自由民主党建設大臣

○国務大臣(始関伊平君) ただいまの御質問でございますが、宅地の供給を確保するということは住宅政策推進の上から申しましても一番大事な問題でございます。そのために長い間の懸案でございまして、国土庁とともに建設省も考えておりました税制の改革案がただいま国会の方で御審議をいただいておるわけでございますが、その点につきましては相当の効果があるものと期待をいたしております。しかし、宅地の供給につきましては税制だけで万事終われりとするわけにはまいりませんので、いわゆる宅地供給に関する総合計画でございますね、たとえば公的な機関としては住宅・都市整備公団というようなものも大きな宅地造成をいたしておりますし、また区画整理事業、それから都市の再開発、それから農地の転用、いろんな意味の、線引きの見直しもございますが、そういった土地に関する諸政策とあわせまして効果を期待していきたい。いま都市局長が申しましたように、相当な効果を上げつつございまして、ただいま政府の考えております住宅政策の遂行が宅地問題のために当面行き詰まるということはないものと、かように考えておる次第でございます。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) この特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法、この中におきまして挙げられております施策といたしまして要請土地区画整理事業の実施、それから住宅金融公庫の貸し付けの特例、それからいわゆる農住賃貸住宅に関します特例、そのほか税法上の譲渡所得税あるいは不動産取得税、固定資産税等についての軽減、そういったものが盛り込まれてございますが、実績といたしまして土地区画整理の施行、いわゆる要請土地区画整理というのは現在までの実績は一件でございます。これは埼玉県の新座市で行われたものでございますが、この制度といたしまして、土地所有者が市に対しまして一定の区域について区画整理事業を施行することを要請をし、要請を受けた場合に当該市が特別の障害がない限り施行しなければならないということで、地主側から市に要請をする機能を与えた規定でございますが、実態としての土地区画整理はこのほかに非常に多数に行われておりまして、この要請という土地所有者の機能を発揮して行ったものは一件でございますが、そのほかにも非常に多くの区画整理が行われているわけでございます。  二番目に、公庫の貸し付けの特例でございますが、貸し付けのうちいわゆる特定土地担保賃貸と申します賃貸住宅の貸し付け一般五・五%でございますものを四・五%まで金利を引き下げて貸しているケースがございますが、これにつきましては現在までに七千六百六十一戸の建設の実績がございます。ただ、特定土地担保分譲と申しますもの、これは分譲住宅でございますが、これは八・二五%という一般の金利に対しまして六・八%まで貸付金利を引き下げるという内容のものでございますが、これにつきましては実態といたしまして実績はございません。これはこういった特例措置を設けまして促進を図ったわけでございますが、農家の方の選択といたしまして住宅を建てる場合には賃貸住宅を建てる、それから手放す場合には土地の段階で手放すということで、この特定土地担保分譲という制度がこういった農家の方々の希望に余り沿わなかったということかと思うわけでございますが、実績はそうなってございます。  それから、特定市街化区域におきますいわゆる農住賃貸住宅でございますが、これは本法におきましていわゆる水田要件を外しております特例がございますが、これにつきましては百十八戸の実績でございます。ただ、この期間中におきます特定市街化区域農地におきましては十五団地、六百八十四戸が一般の手法もあわせて行われているわけでございます。  ただ、これらの制度は以上の実績でございますが、特定市のAB農地と申しますものは、昭和四十八年の一月から昭和五十五年一月までの間にAB農地合わせまして一万六千四百二十五ヘクタールあったものでございますが、これが五十五年には一万二百三ヘクタールと、この間に六千ヘクタール、率にいたしまして約三八%の減少をしてございます。これだけのものが宅地への転用がなされたわけでございまして、いまの三つの手法、それから譲渡所得税その他の税制の効果といたしましてこれだけの転用がなされたというふうに私ども考えておるわけでございまして、いわゆる宅地並み課税と相まって、特定市街化区域内農地の宅地化に相当程度の効果を持ったというふうに考えているところでございます。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時三十分まで休憩いたします。    午後零時二十二分休憩      ―――――・―――――    午後一時三十二分開会

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) ただいまから建設委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案及び琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案、三案を便宜一括して議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 提案をされております議題につきまして質問を続行さしていただきたいと思いますが、私は、琵琶湖総合開発特別措置法の一部改正案、この問題を質疑をすることとしまして、残余の問題につきましては同僚の原田委員の方から質問をさしていただきたい、このような予定で進めさしていただきます。午前中に茜ケ久保委員からもこの問題につきましては質問がございましたが、それらも踏まえながら、なお若干質問を続けます。  湖沼の環境保全のための諸種の対策が講ぜられておりますけれども、御存じのように、栄養塩類の流入によりまして富栄養化が進行したり、そのために藻類などの水産生物が異常に増殖をいたしまして水産の被害あるいは水道の異臭などが起こりまして、見逃し得ない状況となっていることは御承知のとおりであります。こうした状況の中で、滋賀県が五十四年十月十六日に琵琶湖富栄養化防止条例、また茨城県でも昨年の十二月二十一日に霞ケ浦富栄養化防止条例を制定しました。こうした地方自治体独自の先駆的な措置について、まず国土庁長官はどう評価されているか、お伺いをしたい。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) お答えいたします。  滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例については、琵琶湖総合開発計画に基づく下水道や屎尿処理施設等の整備と相まって、琵琶湖の水質保全、回復を図るため有効な施策であると考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 年々深刻化しております汚濁の進行に歯どめをかけるために、昨年の二月、中央公害対策審議会で環境庁長官に対しまして、湖沼の環境保全のための新たな法制度についてと題する答申を提出をいたしました。この中身をけさほど茜ケ久保委員から説明がありましたので省きますが、さらにこれに関連をしまして、いわゆる湖沼法制定をめぐりまして、湖沼環境保全特別措置法案とか、あるいは湖沼水質保全特別措置法案とか、名称、目的、内容がいろいろぐるぐる変更しながら今日に至っている経緯がございます。いずれもまだ成案を得ておりません。したがいまして、これまでの各省庁の意見調整の経過、そのあらましについて御報告を願います。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 琵琶湖等の閉鎖性水域における水質保全対策は重要な課題であると考えており、環境庁が現在検討中である湖沼水質保全を推進するための湖沼水質保全法案については基本的に賛成であります。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) 私ども環境庁といたしまして、中央公害対策審議会の答申を踏まえまして答申の趣旨に沿った原案を作成し、昨年来関係省庁と折衝を続けてまいったわけであります。  主な点を申し上げますと、先ほど先生お触れになりましたが、当初は、湖沼環境保全特別措置法案ということで原案を作成いたしたわけでございますが、これをいまの段階では湖沼水質保全ということにいたしております。  その経緯でございますが、これは関係省庁との折衝の際に、原案の中にございました湖の水辺と申しますか、湖辺の自然環境を保全するために一定の地区制度を設けまして、その地区内においてはいろいろな工作物をつくったり、そのほか自然の状態を変えるようなそういう行為について一定の規制をしようという項目がございましたが、この点についていろいろ議論がございまして、結果的には、従来ございます自然公園法とかあるいは都市計画関係の制度がございますのでそういう制度を活用することにする、新たな地区制度は設けないということにいたしておりまして、そのほか、そういう観点から湖沼対策として一番重要な水質問題に限定したというのがまず第一点でございます。  それからさらに、もう一つ大きな点は、湖沼法案の中にいろいろな内容が盛られておりますけれども、新たに工場、事業場を新設あるいは増設する場合について一定の規制をしたいという点がございますが、これがいわゆる当初案の中の許可制問題でございます。その許可制導入をめぐりましていろいろな議論がございまして、その点についての調整がまだついていないということでございますが、いま鋭意関係省庁と折衝中でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 まだ折衝中ですから、その見通しは一体どうなるのか、これがお伺いしたい点です。  そして、そのように環境庁と通産省が綱引きのような状況でいまお互いが意見調整がまだ整わない、その間にも汚濁は進行しているわけです。地方自治体が積極的な取り組みを見せる傍らで国が省庁の間で意見の調整ができないで、いわゆる湖沼法の制定に結果として手をこまねいているというようなかっこうになろうかと思うわけでありまして、これは本当に重要な問題だろうと思います。  そこで、昨年の九月に開かれましたいわゆる全国の湖沼サミット、正確に言いますと湖沼環境保全知事懇談会というんでしょうか、この湖沼サミットで地方自治体の関係者から相次いで寄せられたのは、湖沼法の早期の制定を望む、こういう声でございました。したがって、その声にこたえて実効のある制定を急ぐべきだと思いますけれども、今度は国土庁長官、所見をお伺いしたい。特に、いま問題になっております琵琶湖の総合開発、これを推進するという立場に立って湖沼法をどうお考えになるのか。先ほどやや答弁に似たものもありましたけれども、まず見通しを言っていただいて、あと長官の方から。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) 湖沼の状態は、一刻もゆるがせにできないような状態であることは先生御指摘のとおりでございまして、私ども一日でも早くその対策を打ち出すということが必要であると考えまして、先ほど御説明いたしましたような法案の内容についての各省庁の折衝を急いでおるわけでございますが、まことに申しわけないわけでありますが、先ほど申し上げましたような項目について、特に工場、事業場についての許可制導入をめぐる問題についてまだ解決を見ていないということでございます。私どももこの問題を中心に、何としてでも各関係政府部内の調整を早く終えまして今国会に提出したいということで、最大限の努力をしているところでございます。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 琵琶湖総合開発を推進する上においては非常に重要なことでありますので、いま環境庁の答弁にありましたように、根本的に賛成でございます。積極的に推進したいと考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 早急に実現のめどを立てていただきたい。これは要望でございます。  そこで、環境庁としては、そういうような事情の中で応急的な浄化措置としまして、湖沼汚濁の元凶であります窒素、燐の排水基準を早急に決める方針だ、このように言われておりますけれども、これはいつごろまでに中央公害対策審議会に諮問して、それで大体どのめどで答申を得る考えなのか、これを一つお聞かせいただきたい。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) 湖沼対策の重要な一環といたしまして富栄養化対策、すなわち窒素、燐の対策を講ずる必要があることは申し上げるまでもないところでございますが、そこで環境基準の設定をする必要がございます。このために、中央公害対策審議会に諮問するという手順になるわけでございますが、私どもはそのための調査検討を急いでおりまして、おおむね調査検討を終えている段階でございまして、さらにその詰めを急ぎましてできるだけ早く中公審に諮問をいたしたい、かように存じております。何分にもいま湖沼法の検討をしておりますので、それが終わらないとちょっと諮問にまでいかないのでございますが、できる限り早く諮問をしたいと思っております。  そして、その答申がいつごろ出るかということでございますが、これは私どもも実際に諮問してみないと、中公審の御議論がないとわかりませんけれども、大体めどとしては半年ぐらいはかかるのかなということでございますが、できるだけ早く窒素、燐対策をそれにしましても確立したい、かように。考えています。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 法案について順次質問してまいりたいと思いますが、まず、総合開発計画の進捗状況はけさほど茜ケ久保委員から質疑がございました。ただその中で一点、事業量ベースで四〇%程度の進捗しかしてないわけでございますが、中でも、港湾を筆頭にしまして自然公園の施設とか自然保護地公有化、あるいは都市公園の進捗率が著しく低い、これはどういうわけでしょうか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 事業の進捗を量的に押さえるのは大変むずかしいんですけれども、大体五割程度の進捗かと考えます。御指摘のようにかなりのおくれがございますが、この理由はいろいろございますけれども、共通的なものといたしまして、途中で財政事情が悪化したこと、あるいはまた、実施の段階におきまして環境保全対策に日時を要したこと、三つ目には、用地補償と地元の御協力を得るのにかなりの時間を要したこと、さらには関連する他の事業の進捗のおくれに伴いましておくれたこと、こういうような事情でございます。  御指摘のございました事業別に簡単に申し上げますと、港湾の整備につきましては、背後地の整備事業との一体性が要請されることから、地域計画との整合性、あるいは地元住民等との調整に日時を要したからでございます。特に大津港につきましては、南湖のしゅんせつ土を活用した湖中島計画の地元との調整にかなりの時間を要した、こういうことでございます。  それから、自然公園施設のうち湖岸緑地、集団施設地区及び周遊基地につきましては、一つには、滋賀県におきます整備用地の確保がむずかしかったこと、二つには、湖岸堤等関連事業が遅延したこと等によるものでございます。  三番目の自然保護地域の公有化事業につきましては、社会経済情勢の変化によりまして乱開発の危険がやや低下したこと、あるいは買収をしなくとも法律規制あるいはまた条例等によりましてある程度の規制ができるということで、必要な公有地の量が減ったというようなことがございます。  それから最後に、都市公園事業につきましては、湖辺に緑地を整備する湖岸緑地整備でありますために、湖岸で行われます関連他事業との調整が必要となりますけれども、他事業としては、湖岸堤、しゅんせつ土砂の処分場所等の位置の決定、さらにその整備等がおくれたために都市公園の整備が進捗しなかった。  以上のような理由がございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 改定計画の規模につきましては、通告してございますが、時間の関係で省略します。  次に、淀川水系における水資源開発基本計画、この問題について一、二お伺いしたいんですが、基本計画では需要の見通しが供給目標を上回っています。この差というものはいまでも変わっていないのか、また、この基本計画は四十六年度から五十五年度に至る間のものであると理解しておりますけれども、それを改定しなくてもよいのか、この点二点お伺いしたい。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 先生御指摘のとおり、現行の基本計画でも需要に対して供給施設が追いつかないという状態になっておりまして、私ども基本的には、水の合理化であるとかいろいろなものでその穴埋めをしたいというのが現行の計画でございます。  それから改定でございますが、先生御指摘のように、現在の計画につきましては、五十五年度ということもございますし、先ほど御議論がございましたように、需要供給の状態が変わっておりますので、私どもといたしましては、昭和六十五年度を目標年度といたしまして、現在基本計画を改定すべく関係府県の意見を聞き、関係省庁と協議をしているという段階でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 いまお話がございましたけれども、基本計画では、おっしゃったとおり将来の水需要に対して完全に供給することが困難だ、したがって、既存の利水施設の改善とかあるいは水の再利用など合理的な水利用を進めるほかに、関連する水系の水の利用についても検討する、このようになっておりますが、これらの検討及び実施はどう進められているのか、お伺いしたい。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 御承知のとおり、雑用水道とか中水道というような表現もございまして、私ども極力水利用の合理化については推進をいたしているところでございます。京阪神につきましてもいろいろなそういう、まだモデルケースと言った方がいいかもしれませんが、逐次具体的な事例も出ておりまして、水洗トイレ用水であるとか、洗車用水等についてそういう雑用水を使っているという事例が出ております。  今後でございますが、私どもはいまのような合理化をさらに積極的に進めたい、あるいは現在建設省が計画、調査を進めております猪名川水利用高度化事業等々も今般の改定に当たりましては基本計画に取り込んでいきたい、あるいは農業用水の合理化事業というのが大阪府の南部地区等で計画されておりますので、こういったものも入れて水道用水に転換をしていきたいというふうに考えております。さらには、工業用水につきましてはいま相当改修率が上がっておりますけれども、業種によってはまだまだというものもございますので、こういったものについての指導もしてまいりたいというふうに考えております。  それから、先生お話しの関連水系及び、私ども関連水系と言っていますのは淀川水系の中で琵琶湖以外のものも入れて、それから淀川水系以外のものも近畿圏全体として水資源の開発というもので検討してまいりたいということでございまして、すでに関係機関におきまして紀の川の大滝ダムであるとかあるいは加古川の東播用水土地改良事業等々が進められておりますし、加古川の河口ぜき等も進められている。さらには、広域的な用水対策につきましては私どももさらに積極的に調査検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 次は、長官にお伺いしたいわけです。  基本計画の改定に当たりまして、利根川、荒川水系におきますような水資源開発基本計画、これに例を求めまして水利用の合理化に関する事項については具体的な施策、事業計画を掲上すべきではないかと考えますけれども、長官の所見はいかがですか。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 淀川水系関係地域の水需要逼迫にかんがみ、水資源開発を積極的に実施するとともに、節水、水の循環利用等水利用の合理化を進めることはきわめて重要であります。したがって、国土庁においては水資源開発基本計画に水利用の合理化に関する事項について具体的に明らかにし、その促進を図るよう努めてまいる所存であります。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 次に、水質保全の問題についてお伺いをするわけですが、これは環境庁にお伺いしたい。  昨年の九月に環境庁は、ちょうど湖沼サミットの前日でございましょうか、西暦二〇〇〇年にはどうなるという琵琶湖の未来像を推計したようでございますが、その結果はどうだったのか、また、そういう推計の結果、公害対策基本法に基づいて求められている水質環境基準に照らしてどういう現況だったのか、推計だったのか、お伺いしたい。けさほどちょっと若干数字がありましたが。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) 昨年九月の湖沼環境保全知事懇談会におきまして、当時の鯨岡長官でございますが、所感の一つとして申し述べた点がございまして、その内容は、もしいま、いまというのは五十四年末ということでございますが、いまやっている対策程度にとどめて新たな対策を講じない場合には琵琶湖の北湖がいまの南湖のようになる、また、南湖はいまの霞ケ浦ぐらいになるのではないかということを所感として述べられたわけであります。その結果、具体的な数字はなかなか非常に大胆な試算を、数字を前提に置いているわけでございまして、具体的な数字について申し述べるのもいかがかと思いますが、いずれにしましても現在でも環境基準を大幅に上回っている汚濁状態でございますが、それがさらに大幅に環境基準をオーバーするということは間違いのないところであるというふうに考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 環境庁がそういう遠慮した物の言い方はどうでしょうか。湖沼法の制定が急がれている、省庁間の意見の調整が行き詰まっている、しかし、先ほども指摘しましたようにその間にも汚濁は進んでいるわけです。一応環境庁がそういう立場で、現況の中から二〇〇〇年にはこうなるという推計を出したわけでしょう。新聞等にはその数字が載っているわけです。数字を出すのはどうかと思うとこの場でそういうふうに遠慮なさることはないんじゃないでしょうか。きちっと出た数字をそのままここで御報告願いたい。

小野重和環境庁水質保全局長

○政府委員(小野重和君) この数字でございますが、当時の状況でございますけれども、鯨岡前長官が自分個人として、公害研の担当の者でございますが、に委嘱してその推計をさせたというような経緯がございますので私、具体的な数字はいかがかと申し上げたんでございます。そういう前提で申し上げますと、たとえば琵琶湖の北湖でございますが、CODで申し上げますと、一九八〇年が二・四ppm、これが三・一になるんじゃないか。琵琶湖の北湖について申し上げますといまの三・一ということになりまして、これがすなわちいまの南湖相当というようなことに、そういう推計をいたしたわけでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 けさほどの御説明では、何か環境基準は一ppm、ですから三・一ppmというのは相当な汚濁の状況ということになります。新聞によりますと、もっとあれなんですよ。もうごらんになっていると思いますからあえて言いませんが、朝日新聞ですが、四段見出しで「霞ケ浦・琵琶湖ひん死」、それから横見出しでは「汚し続けて西暦二〇〇〇年には魚介死に、水道ダメ」、こういうふうに厳しい見出しになっていまして、中身もそれに相当する中身になってます。それが決して鯨岡長官の私見といっただし書きではございませんで、すべて環境庁、環境庁、環境庁と出ております。ですから、調整もしなければならぬから、あえてそういう実態を御存じながら遠慮しながら発言されていると思うんですが、環境問題についてはやはりきちっとした姿勢を続けていかれた方が将来的には私は日本はプラスする、こう考えますので、これは蛇足ですが、要望しておきます。  そこで、汚濁を防止するためには、あるいは水質を保全するためにはどうしても流域の下水道の重点的な整備が不可欠な問題となることは当然でございます。この整備の現状については、けさほどの質問の中で若干の説明がございましたのでこれは省略をいたしまして、細かい問題になりますが、現在公共下水道の管渠に係る補助対象範囲、これがどうなっておりますか。また、これによる全国のカバー率はどうなのか、お伺いしたい。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) お答え申し上げます。  琵琶湖流域下水道の関連公共下水道につきまして、補助対象となる管渠の割合は、四十七年度から五十六年度までの実績が八四%、五十六年度から六十年度までの第五次五カ年計画では六一%、ちょっと期間がこうダブるわけでございますが、四十七年度から六十年度までを通算しますと約六六%になると見込まれております。全国平均ではこの補助対象率が六九%、一般都市の場合でございますが、こういう状況でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 これは昨年でしたか、本委員会で現地視察をしましたときにも、原田委員の方から質問もし、また要望もしたわけですが、現状はまだ改革されておりませんのであえて申し上げますけれども、琵琶湖流域の市町村が流域下水道につなぐための公共下水道を設置しますときに、処理区域面積に比べて管渠の口径が小さくて済む。ですからその補助対象から、口径が小さいものですから外れる部分が多くなる、こう言われておりますけれども、これはぜひ改めてもらいたい。特例の措置を設けて補助対象の範囲の拡大を図ることがいま急がるべきじゃないかと思いますが、この点いかがですか。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) おっしゃいますように、水質保全等のために緊急に下水道の整備を行わなければならないということから考えますと、補助対象範囲につきましても、現行の二百五十ミリが外されておるのを補助対象範囲に入れていただきたいという気持ちは私どもも持っておったわけでございます。しかし、下水道整備が全般的に立ちおくれております現状と、それからちょうど下水道整備五カ年計画を要求いたしますころからの厳しい財政事情等こういうものを勘案をいたしますと、限られた国費でなるべく下水道の普及率の向上を図ることが先決であるという判断をいたしまして、当面事業費の確保といったことを優先するということで、制度改善を私どもとしては見送らざるを得なかったという事情がございます。しかしながら、今後とも財政事情の推移を勘案しながら、事業が円滑に進められるよう検討を重ねてまいりたいと考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 全国をカバーすることもわかりますが、近畿圏千三百万人の飲み水のいわめる大もとになるわけですから、この点は特に留意をして重点的にそういう立場をとっていただきたい。そうでなければ、水質保全なんてお題目を幾ら唱えても中身が進捗しません。  そこで次に、総合開発対象地域におきます下水道の処理単価、三次処理の問題に入ってまいりますが、下水道の処理単価、そのうち高度処理にかかる分は幾らなのか。これはたとえば五十七年の四月に一部供用されます湖南中部浄化センターですでに試算をされておりますので、その辺明らかにしていただきたい。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 湖南中部浄化センターの処理経費につきましての滋賀県の試算によりますと、一立方メートル当たり九十九円、このうち二次処理分が七十三円、高度処理分が二十六円というふうに承知しております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 要するに、ここでけさほどもちょっとその負担はだれがするのかという問題がありましたけれども、下流の人たちのために利用者が二十六円よけいに払わなきゃならない、こういう問題が出てきます。高度処理がさらに拡充されるわけですけれども、それによる負担増、これはやっぱり利用者が負担をするということだけではちょっとまずい段階に来たんじゃないだろうかと思うんですが、この高度処理の拡充による負担増は一体だれが負担するのか、これをひとつ明確に御答弁いただきたい。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) けさほども茜ケ久保委員の御質問に対しましてお答え申し上げたわけでございますが、下水道の処理の費用の負担につきましては、汚水は使用者負担、雨水が公費負担という原則がございますということが一つと、それから下水道の使用料金につきましては全国的に非常にばらつきがございまして、この琵琶湖におけるような処理の程度の度合いによります相違とか、下水道の整備の時期が早かった遅かったということによります違いとか、あるいは計画区域の面積による相違とか、いろいろな状況がございます。こういった状況を踏まえまして、どのような負担のあり方が適正かということを考えなければいけないわけでございますが、この琵琶湖の場合につきましては、まさにおっしゃるように置かれております特殊な状況にかんがみまして、関係機関とも御相談しながら経費の負担のあり方について今後慎重に検討する必要があると考えているわけでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 この種の費用の負担について、第四次下水道財政研究委員会の「下水道財政のあり方について」で提言をされておりますが、そこでは、要約すると、下流の受益者にも負担をお願いすべきではないか、まあいろいろありますけれども、そういうふうな提言になっているようでありますし、そういう維持管理に必要な費用について、国庫補助制度とかあるいは下流負担制度の拡充とか、特別の財源措置が必要ではないかと私は考えます。  武村滋賀県知事が、新聞報道によりますと、湖水だけでなく、上流、下流を一体として環境整備をしないと意味がない、それから近畿圏千三百万人の大きな水がめを管理していくのは滋賀一県だけでは財政的に苦しいなどの理由から、水を利用する府県の側にも協力を求めたいということで基金構想というものを提案をしておりますけれども、この点どうでしょうか。これは長官にお伺いしたいんですが、水質保全のための対策の費用の国庫補助制度とか、あるいは下流負担制度の拡充とか、こういう特別の財源措置について長官の御意見を伺いたい。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) お答えいたします。  今回の法改正に関連して、滋賀県から新しい問題として高度処理の維持管理のための基金の設置についての提案が行われ、現在、滋賀県と下流の大阪府等とで話し合いが持たれております。国土庁としてはこれらの話し合いの結果に十分関心を持って対応しますが、国庫負担補助という問題については慎重に検討させていただきます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 自治省、見えていますか。――一問だけ、大変恐縮なんですが、それに関連しまして、去る一月の二十九日でしょうか、自治省は都道府県に対しまして、下水道債の第二次配分についての考え方というものを文書で示したようでございますが、その内容をあらまし御説明願いたいことと、こうした文書をお出しになったのは、これまでにもそういう例があったのかどうか、この二点お伺いしたい。

渡辺明自治省財政局準公営企業室長

○説明員(渡辺明君) ただいま御質問の下水道事業債の第二次配分に当たりまして、公共下水道の要望額というものが地方債計画額を上回りまして配分額に不足が生じた、こういうようなことから、地方債計画に掲上されていない単独分につきましては経営努力を行っている地方公共団体を優先することとしたわけでございます。  具体的には、五十五年度決算統計に基づく当該団体の下水道使用料の全国平均使用料に対する水準に応じまして、要望額の九〇%から四〇%までの傾斜配分をしたわけでございます。最終配分におきましては、その後、事業の執行状況等を踏まえ、また、要望額を調整したことと他事業の地方債計画額の残額を活用することなどによりまして、全団体に対し要望額どおり配分を行った次第でございます。  また、最後の御質問のこうした内容をこれまでにも示したことがあったかどうかという点につきましては、従来は要望額がおおむね地方債計画額の枠内におさまっていたこともございまして、このような配分方針をとったことはございません。  以上でございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 いま御説明いただいたことを要約をしますと、処理区域面積を拡大したければ下水道の使用料を値上げせよ、そうしなければ配分を減らすというような、これは非常にきつい要約の仕方ですが、時間がありませんから、これを一々突き詰めれば結局こうなるんじゃないかと私は思うわけです。これはやっぱり、そういうやり方は隠された受益者負担の強化だという結論にならないか。私は、こういうやり方はちょっとまずいんじゃないかなという感じがするわけです。たとえば、第四次下水道財政研究委員会の提言によりますと、「維持管理における公費負担の増大、地方都市等における下水道整備の進展に即応して地域の実情を反映するよう交付税措置の改善充実を図るべきである。」、こういう提言をされておりまして、自治省のやり方とはちょっと逆な提言がなされているわけでございます。  そこで、建設省にまずお伺いしたいのは、こうした自治省の措置をどう受けとめていらっしゃるのか、またあわせて、この件については国土庁長官にも御意見を伺いたいと思います。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 五十六年度下水道事業債の二次配分に当たりまして、公共下水道に係る地方公共団体の起債要望額が地方債計画を上回ったために配分額に不足を生じ、自治省におきましてその配分の考え方を示されたのはいま御答弁があったとおりでございますが、結果的には要望どおりの配分が行われたと聞いているわけでございます。  また、地方債の配分額に不足を生ずる場合の査定につきましては、これは自治省のお考えで査定を行われることにつきましてはやむを得ないものと考えております。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 琵琶湖の総合開発計画の推進を預かっておる立場といたしましては、建設省の方にもかなり御無理なお願いをしまして下水道事業の促進を図っていただいております。  この問題につきましては、ただいま自治省から御説明があったとおりの状況であればやむを得ない措置ではなかろうかと考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 金がなきゃ何にもできない、しょうがないということで、これで問題のその特別措置法がスムーズに事業計画ができるんだろうかという心配を私は持つわけです。やっぱり急ぐもの、重要なもの、かなめになるものというものを重点的にやっていくという施策の進め方が望まれるんじゃないかな、こう思いながらあえて質問をしたわけですが、今後の課題でございますので、琵琶湖という近畿圏の重要な水資源ですから、この問題についての特段の御配慮を私は要望したいと思います。  次に、湖岸堤とかあるいは管理用道路の建設に係る問題について伺いますけれども、琵琶湖の汚染の最大の原因は、二次処理を済ませて水を天然に入れてくる大浄水とも言われます三角州を破壊したことにあると言われております。これまでにどの程度埋め立てられたのか、また、このうちで総合開発がスタートした四十七年度から今日までの分はどうなっているのか、あらまし御説明いただきたい。

川本正知建設省河川局長

○政府委員(川本正知君) お答えいたします。  昭和二十年度から五十五年度までの間におきまして公有水面埋立法に基づきまして免許いたしました琵琶湖の埋め立て面積が三百六十八ヘクタールでございます。いま先生お申し越しの琵琶湖の特別措置法施行がされましたのが昭和四十七年六月十五日でございますが、それ以降におきまして同じく公有水面埋立法に基づき免許いたしました琵琶湖の埋め立てが七十八ヘクタールでございます。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 沿岸のゼロメートル地帯の八カ所に湖岸堤とかあるいは管理用道路を約四十五キロ、単独湖岸堤を約五キロ、延べ約五十キロにわたり建設するという予定のようでありますが、現在どの程度進んでおりますか。

川本正知建設省河川局長

○政府委員(川本正知君) 湖岸堤につきましては、計画高水位が琵琶湖の基準水位にプラス一・四メートルでございますので、それに対しまして浸水のおそれがございます一連の地区について築造するということで進んでおるわけでございまして、必要な区間については管理用道路を併設するということでございます。現在まで総延長約五十キロメートルのうち、湖岸堤につきましては能登川地区の約二キロメートル、それから湖岸堤管理用道路につきましては近江八幡とか姉川地区等の約二十八キロメートル、総計で約三十キロメートルを完成さしております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 これまでの湖岸堤は、湖岸に沿って陸上に建設されていたので、琵琶湖の水質との関係はほとんど問題にされなかったようです。ところが、五十五年の十一月にルートを発表しました南湖湖岸堤については種々問題提起がなされているようでありますが、おおむねどういう意見が寄せられているか、お伺いしたい。

川本正知建設省河川局長

○政府委員(川本正知君) 南湖の東岸につくります湖岸堤等につきまして、その法線を決定するために水資源開発公団が地元の草津市、守山市と協議を重ねまして湖中堤を含めます法線案を作成いたしまして、いまおっしゃいましたように五十五年の十一月に滋賀県議会に対して説明を行ったところでございます。  後段の法線案は、総延長約十四キロメートルのうち湖中部分が約七キロございまして、湖岸堤と汀線の間に新しい内湖が七カ所生ずるような計画になっております。  この計画案に対しましていろいろと意見が出ておるわけでございますが、その主なものは、たとえば人造内湖は自然の内湖と異なりまして水質が悪化する、そういうことから住民の生活環境にも影響があるということ、あるいは外湖の水質、生物等にも悪影響を及ぼすのではないかというような意見、あるいは人造内湖の維持管理につきまして問題があるという意見、また、湖岸堤管理用道路の建設は大規模な埋め立てとなりますので、湖岸の景観や機能に支障を及ぼし、そういうことを避けるために陸上部に設置すべきではないかという意見、あるいは汀線付近にヨシが生えておりますが、そのヨシの生えておるところが水の浄化あるいは水生植物の生育、繁殖の上で重要なところでございまして、そういったことからこれらの機能に重大な障害を及ぼすのではないか、こういうような意見が寄せられておると聞いております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 おっしゃるとおりの御意見が出ているようです。そこで武村知事もそれをコメントしまして、いまおっしゃったような内容を持った学者の意見等もありますので、学者の意見もそのように否定的なものが多い、合成洗剤の追放など県民が琵琶湖をよみがえらせるように真剣に取り組んでいるときだけに、このような逆効果になるようなものを認めることはできない、こういう姿勢をとりまして計画の見直しを宣言しております。私はもっともだと思うんです。いまも御説明がありましたが、南湖の東岸というのは開発が進む琵琶湖の湖岸の中で、昔ながらのヨシとかあるいはマコモが自生じますすぐれた自然の景観を保っているところですから、また、その結果として湖水の浄化や魚の産卵所というような機能も果たしていると開いております。そういうところでこの計画はちょっと現状に合わない。知事も反対しておりますし、学者の人たちも否定的な意見が多い。また、地域の住民もそのようなお気持ちを持っていらっしゃる。ルートの見直しについて現在検討が進められているのかどうか、お伺いしたい。

川本正知建設省河川局長

○政府委員(川本正知君) 公団が考えました湖岸堤の法線につきましては、自然環境を保全するという面から、汀線から三十メートルないし百メートルぐらいの自然の前浜を確保するということで陸域を通ることを原則としておりましたのですが、地元から二百五十メートルぐらい沖へ出してくれというふうな要望なんかが出まして、そういったものとかけ離れておりましたために調整をして出した案でございまして、汀線のヨシの地帯は可能な限りつぶさないあるいは集落地帯をできるだけ避ける、あるいは集落以外の圃場整備区域とは重複しないように考えたい、また淡水性の養殖真珠の補償とか温水性魚類資源対策を内湖あるいはヨシの地帯で行うことができるようにする、あるいは漁港との調整を図るとか、そういうようなことを考えて提案したわけでございますけれども、先生ただいまお話しのように、滋賀県知事の方からいろいろと御意見が出まして、法線案の見直しをしたいということが意見として出てまいりました。  現在県の方では、湖岸堤は陸上部に設置して内湖はつくらない、ヨシ地のつぶれ地を最小限にする、湖中堤にかかります埋め立てを可能な限り小さくしたい、また、湖岸堤が汀線付近を通過して前浜がとれない地先には、造成した前浜あるいは捨土護岸等を環境に配慮して設置するとか、あるいは真珠養殖の水位低下対策は、現位置による対策として赤野井湾の地域についてはしゅんせつを行う、あるいは津田江・木ノ浜という地域がございますが、そこについては水位保持によって行うといったことで県の試案をおつくりになった。現在その試案をもとにいたしまして地元関係機関と協議に入っておられるというふうに聞いております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 最後に。この問題の解決が長引きますと、いわゆる新規利水の開始時期がおくれるわけであります。長官に、これは結論としてお伺いしたいんですが、こういう問題がございますので、陸上ルートを原則として、早急にその計画の見直しを図るべきではないかと私は考えますが、長官の御意見を伺って質問を終わりたいと思います。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 南湖岸堤については、現在地元公共団体及び水資源発公団が協議中であるが、国土庁としてもできるだけ早く合意が成立し事業が推進されるよう、今後の推移を見守っていきたいと考えております。

二宮文造公明党・国民会議

○二宮文造君 ルート変更を考慮しながらね。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) はい。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 農住法についてお伺いいたしますが、四十六年度にいわゆる農住制度が発足してから十一年目が経過しようとしているのでありますが、非常に重要なことで、当然これはもっとずっと今後も継続すべきであるというような観点から、恒久法にしたらばどうかという意見もあるんですが、建設省としてはどういうふうに考えますか。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) 御案内のようにこの制度に基づきますところの農住利子補給制度は、発足以来十年余りを経過いたしておりますが、今後とも大都市地域等の住宅不足の著しい地域におきまして、良質な賃貸住宅の供給とあわせまして水田の宅地化を進める必要があろうかと考えております。  ところで一方、本制度は当初から時限立法として位置づけられておりまして、過去二回にわたりまして改正を行ったところでございますが、またそのほかに、本委員会に御提案いたしております特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法等他の類似制度とのバランスもございますので、今回の法改正におきましては、三カ年の延長を行うということでお願いをしたいと思っております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 つぶすよりか三年延長するというのは、それはそれで結構だと思うんです。私が言うのは、午前中にも議論したけれども、そんなちょびちょび延ばしていって、そして短期的な目標だけを置いてやるというのじゃなくて、当然これはずっと続けていかなければいけないんですから、こういう短期的な物の見方あるいは考え方は是正した方がいいんじゃないのか、こう申し上げているんです。だけれども、これが実際問題、本当によく活用されているのかと思っていろいろ調べてみると、四十六年はこの法律が始まった年でありますから、二千戸の予算戸数に対して三百五十一戸、一七・六%、五十年、五十一年、五十二年あたりが四七・六から五七・五、それにあとは五十三年になると一八・六、五十五年は一二・五、まるっきり減ってきているんです。非常に成績が余りよくない。何とかこれを是正してよくする方法はないんですか。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) ただいま御指摘がありましたように、本制度の発足以来昭和五十五年度までに総数にいたしまして約一万三千戸余りの建設が進められてきたわけでございますが、そのときそのときの建築費の動向あるいはまた石油ショックの後におきますところの賃貸住宅の需給状況、そういったようなものが影響いたしておることと、また一方におきまして、この制度につきまして関係の公共団体あるいはまた農業協同組合等におきまして十分その地域におきますところの農家の方々に対します制度の普及啓蒙等につきまして、まだまだ地域によりまして十分でないといったところもあったように思われます。今後こういったような点につきまして、なお十分PRをいたしますとともに、経営等につきましての助成をする等々の措置をとりましてこの制度の活用を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 さっき私言ったけれども、五十年、五十一年、五十二年が数においては一番多いんですね。それから県別に言うと、静岡県、愛知県あるいは兵庫、石川県が多い。ところで、東京を中心にするたとえば千葉県などはたった四十八戸しかつくっていないし、それから埼玉県はゼロであるし、神奈川県は三百四十八戸と、実際わずかなんですね。特に私はおかしいなと思ったのは、要するに東京近郊における埼玉がゼロであるということ、それから京阪神のその近くにある京都がゼロであるということ、それから和歌山、これもゼロ、こういうふうなところはまた理解に苦しむんですけれども、どういう意味ですか。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) 賃貸住宅の立地条件というものは、一般的に戸建ての分譲住宅と違いまして、都心部への通勤状況、そういったようなものを反映してかなり限定的な面があるように思われます。それからまた一方、この制度が水田要件というものを持っておりますために、たとえば首都圏の地域の一部のように、畑が多いといったようなことなども本制度の活用が若干限定されているところがあるように思われます。また一面、関係の農協等これらに関係いたしております団体の取り組みの状況、そういうものが地域によっておくれているところと非常に熱心に進んでいるところと、そういったような点がありまして、地域的には必ずしもバランスのとれた建設状況になってなかったというふうに考えているところでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 建設省は今回の抜本改正に当たっていろいろお考えになったんだろうと思いますが、これは五十六年五月十三日の報道によりますと、地主が賃貸住宅を建てるために受けた融資に対する利子補給の期間、現行十年間を大幅に延長しよう、それから二つ目には、適用する土地対象を、これまでの水田だけでなく、畑地、果樹園などすべての農地に拡大しようと、三番目に、賃貸住宅のほかに商店など生活に関連する施設の建設にも利子補給を認めるような方向にしようなど等を検討しているというふうに言われておったんだけれども、今度のは、ただ三年延長だけで、中身の改正はちっともないんだけれども、それはどういうわけですか。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) ただいま御指摘の水田要件につきましては、この制度が発足されました当初は、一団地の面積の二分の一以上の水田が必要であるというふうにされていたところでございますが、この制度の運用をより円滑にするために、二度にわたりまして改正をいたしまして、現在は一団地の面積の二分の一以上または〇・五ヘクタール以上の水田が必要という程度までに緩和されてきております。  ところで、この制度が、先ほど申し上げましたように、大都市におきます良質な賃貸住宅の供給とあわせまして水田の宅地化に資するといったようなことでスタートしておりますところから、水田要件を完全に撤廃するということはいかがであろうかというふうに考えているところでございます。しかしながら、御案内のとおり、農住組合法、あるいは先ほど申し上げました固定資産税の適正化に伴いますところの臨時措置法、あるいは大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法等におきましては、いずれも水田要件を除外しておりますので、そういったような角度から、これらの制度の活用も今後十分考えていきたいというふうに考えているところであります。  また、利子補給の期間が十年というふうになっておりまして、私どもはおおむね十年程度たちますれば賃貸住宅の経営というものも安定するであろうということで、この制度は十年間に限りまして利子補給するということになっておりますが、私どもといたしましても、これをさらに延長するということも検討してまいったところでありますが、現在の財政状況の厳しい折から、当面は現行制度をもって存続、継続をさせていただきたいというふうに考えております。  また、立地条件によりましては、たとえば住宅に商店とか事務所といったようなものを併設いたしまして建設するということが、その地域の利便のためにもいい、あるいはまた、賃貸住宅の経営のためにもより効果的であるということも考えられるわけでございまして、これらにつきましても今後の検討課題といたしまして、私たち十分関係の団体の方々の実情等も伺いながら検討させていただきたいというふうに考えております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 いま局長も言っておったけど、一団地の面積が一ヘクタール、当初はそうだった、それが今度は二分の一までならばいいだろうと、こういうふうに変わってきた、それから水田というのが対象であると。局長、いまのあなたの答えの中に入ってないのは、畑あるいは果樹園をそれらの対象に入れる問題も検討しているというふうに報道されているんだけど、それはお答えなかった。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) 先ほどお答え申し上げました、その水田要件といったようなことが一つの問題であるというふうに申し上げたところでございます。いま申し上げましたように、水田要件を完全に撤廃いたしますのは、本制度の発足当初からの趣旨から申し上げましていかがか。しかしながら、その要件をかなり緩和して運用がしやすくなるように努力してまいったところであります。しかしながら、その制度につきましても、今後さらに御要望がありますれば検討させていただきたいと思いますが、それ以外につきまして、その要件を満たす限りにおきましてその他の土地が畑であり、あるいはまた果樹園であるということは別に構わないわけでございますので、私は水田要件の問題と関連いたしてお答えを申し上げたところでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 そうすると、畑や果樹園にも適用はできるというように理解してよろしいんですね。――まあ待ってください。余り時間がないものだからね、続けてやるんですけどね。  この団地の面積が一ヘクタール以上または住宅の戸数が五十戸以上というふうになっているのを、ただ、マンションなら〇・一あるいは〇・三ヘクタールぐらいでも、上に高いわけですから、だから五十戸以上は十分入る。一ヘクタール以上ということにこだわらなくっても、そこら辺ずっと緩和してもいいんじゃないか。また適用する土地に対しても、一団地の面積の二分の一または〇・五ヘクタール以上という水田要件が決められているのを、これは水田ではなく、現在畑地が多い地域が少なくない。よって、水田要件は外して、畑地、果樹園などすべての農地を対象と、こういうふうにすべきだと思うんですが、何か先ほどの局長は、大体そういうふうなことだという意味の御返事をしておったけども、いま私が申し上げたような理解でよろしいんですか。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) まず第一の一団地の基準でございますが、当初は、面積が二ヘクタール以上または住宅の戸数が二百五十戸以上ということになっていたのでございますが、その後この基準を緩和いたしまして、現在は一ヘクタール以上または五十戸以上というふうにいたしております。したがいまして、ただいまお話がありましたように、もしマンションのような土地の合理的な利用を図ります場合には、五十戸以上ありますれば足りるわけでございますので、一ヘクタール以上または五十戸以上となっておりますので、そういった場合も適用できるかと思います。  また、一ヘクタール以上の団地要件につきましても、たとえば年度計画によりまして逐次整備されていきます場合の当初年度は必ずしもこれに達しませんでも、運用上これが適用できるようなことといたしておりますので、ある程度のまとまりのあったものであればよろしいのではなかろうかというふうに考えております。  また、水田要件につきましては、先ほども申し上げましたように、かなり運用上緩和いたしておりますが、完全に撤廃するというのはこの制度の当初の目的、性格上いかがかと思いますが、他の関連の宅地化促進のための法律等におきましてこれらの要件を除外しておりますものもありますので、そういったような制度の活用も図っていくこともあわせて考えていったらどうだろうかというふうに考えているところでございます。したがいまして、そういった中で畑等につきましても弾力的な活用が図れるのではなかろうかというふうに思っているところでございます。  なお、参考までに、この制度以外にも民間の良質な賃貸住宅につきましての融資制度等もございますので、その土地その土地の状況によりまして最も適切な制度の運用を図るということが必要であろうというふうに思います。  いずれにいたしましても、これらの関係の方々に対しましては、公共団体なりあるいは農協団体とか、あるいはまたこのためのいろいろな普及啓蒙等を行っております地域社会計画センターといったような法人もございますので、そういったような法人におけるいろいろな普及啓蒙活動等をもあわせまして運用が適切に行われるように努力してまいりたいと考えております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 建設大臣、あなたにお伺いするんですけれども、いまいろいろと住宅局長が答弁しておったけれども、四十六年に法が定められてから、四十七年は三四・六%、四十八年は三四・三%、四十九年は四〇%、五十年は四七・六%、五十一年が五七・五%、五十二年が四八・一%、五十三年がずっと減って一八・六%、五十四年が二七・二%、五十五年は何と最低で一二・五%、非常に芳しくないんです、成績としては。六〇%や七〇%ぐらいの利用率があれば大変法は効果をあらわしたと私は言えるんですけれども、十何%なんというのはおかしな話ですよ。だけれども、都市に働きに来ている人たちが、家がないためにずっと一時間半も二時間もかかる遠いところに帰らなければいけない。畑地があるとながめながらずっと帰らなければいけないだなんて、通勤する人はやるせない気持ちだろうと思うんです。だから、何とかして住まいを見つけたいという気持ちは私は当然だと思う。それに呼応してこの法はできたはずなんです。なれば、もう少しそこら辺のところが十分対応できるように、中身をもう少しよくするようなことを考えなければいけないんじゃないか。先ほど住宅局長は、財政事情上やむを得ないんで引き下がったなんということを言っているけれども、引き下がったなんてそんな弱いことを言わないで、もっと建設大臣、先頭に立って大蔵省と交渉して、しっかりしたものをつくってもらいたいと思うんだが、どうですか。

始関伊平自由民主党建設大臣

○国務大臣(始関伊平君) この制度ができましてからの制度の普及の状況等が余り芳しくないという点はただいま御指摘のございましたとおりでございまして、遺憾なことに存じております。ただしかしながら、場所によりましては非常にふぞろいであるということは、一つは、これは農協などの意向が、あるいはその熱意というものが非常に大きく関係してくるというような点がございますことと、それからもう一つは、土地の所有者が自分で土地を持ちながら賃貸住宅を建てるという場合の助成の手段というものはほかにもある、いろんな点がございまして今日のような経過になっておるわけでございます。ただいま条件の方をもう少し、これがよけいにできるように改定していったらいいじゃないかという御指摘であったと思いますが、この点につきましては、ただいまの御意向も十分に参酌しながら今後引き続いて検討してまいりたい、かように存じております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 固定資産税は三年に一回見直しされており、五十七年度がちょうどその年に当たるわけでありますが、その評価額は地価の高騰を反映して相当大幅な引き上げになると思うんです。その状況は一体どんなふうにごらんになっておられるのか。あるいは埼玉県、千葉県、大阪、大都市近郊の一部では評価額が七〇%ないし八〇%以上も上昇するところもあるし、こういうことについての固定資産税関係についてはいかがお考えですか。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) 固定資産税の関係の固定資産の評価につきましては、ただいま御指摘のとおり、三年に一回土地と家屋につきまして評価がえを行いまして、それに基づきまして課税をするという仕組みになっておるわけでございます。昭和五十七年度はその三年に一回の評価がえの年度に当たるわけでございますけれども、この評価がえに当たりましては適正な時価を基準にして評価をするという考え方をとっております関係上、過去三年間の地価の動向でございますとか、家屋の場合でございますと建築費の動向というようなものを基準にいたしまして評価がえを進めるわけでございます。  土地につきましては、地価公示におきます最近三カ年の全国の平均上昇率が二六・八%という数字が出ておりますので、これらも参酌いたしまして評価がえの作業をしているわけでございますが、この評価がえの作業に当たりまして、国の段階で行います四十七都道府県の県庁所在都市の基準地の価格、宅地の基準価格の上昇率はこれらの上昇率を反映いたしまして、全国平均二四%という伸び率に相なっております。この基準地を標準にいたしまして、関係市町村におきまして現在評価がえを進めているところでございます。  地域によりましては、御指摘のとおりかなりの上昇になるところもあろうかと思いますけれども、あくまでも地価の実勢と、これを参考にいたしまして適正な評価がえを行うということで進めさせていただいておるわけでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 地価の関係だから松野国土庁長官に聞いた方がいいんじゃないですかね、まあ固定資産税の関係なんだけど。  評価がえは、住宅ローンでささやかなマイホームを手に入れたサラリーマンや借地借家人にも負担増となってはね返り、家計の圧迫要因になっているのはもう御承知のとおり。そうしたことから、都市部のサラリーマンを中心に負担増に反対する動きの輪が現在広がりつつあるわけでありますが、急激な負担増を緩和するための負担調整措置についてはどうお考えですか。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) 技術的な関係につきまして、まず、私から御説明さしていただきたいと思います。  固定資産税につきましては、要するに固定資産の所有者に対しましてその資産額に対して税負担を求めるという税でございます。そういうことで、先ほど申しましたような評価がえを行うわけでございますけれども、土地の固定資産税につきましては、先ほどのような高い上昇率も予想されますので、その負担の急激な増加を緩和するために、毎年度の税負担の増加が一定の範囲にとどまるようにいわゆる負担調整措置をお願いをしたいということで、現在地方税法の一部改正を御審議いただいておりますが、その中で負担調整措置の中身も規定の中に入れさせていただいております。  そして、その負担調整措置も従来は刻みが三段階でございましたけれども、宅地につきましては今度五段階ということで、きめの細かい配慮をしながら負担調整措置を講じていくということで、現在御審議をお願いしているところでございます。また、住宅用地につきましては、この評価額に対しまして、生活上必要な二百平米以下のいわゆる小規模住宅用地につきましては評価額に対する四分の一の課税をする、それからその他の住宅用地については二分の一の課税をするということで、住宅用地につきましては特別の配慮を現在払っております。その特例措置は今後も継続していきたいというふうに考えております。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 どうも松野長官は答えてくれないから――時間がないから進みますけれども、これを質問して終わりにしますが、五十七年度の税制改正では、三大都市圏のC農地に対しても宅地並み課税の対象を拡大する方向にあるようでありますが、評価額が三・三平方メートルすなわち一坪三万円未満のものは適用対象外としておりますが、三大都市圏内で評価額が三万円未満のものは一体どのぐらいあるのか、また、現に耕作用に供されている農地で当該農地の所有者等が営農を継続する意思を有し、かつ十年間営農を継続することが適当と認められるものについては、一般農地としての税額を上回る額の納税を免除する、つまり十年間営農を継続するものについては宅地並み課税を免除するということでありますが、十年間営農を継続することが適当と認められるとお考えになった点はどうなんですか。実はわが党は、選択的宅地並み課税といって二十年間ぐらいはそれをやるべきである、こう言っていたんです。今度政府の考えは十年間、で、また特例を設けて五年間というのが入っているんで、非常に私ら理解しがたい。だから、それはそれとして、十年間営農を継続することが適当と認めたというその理由は一体何かということが一つと、それから一坪で三万円以下のものは一体どれぐらいあるのか、この二点についてお答え願いたい。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) このたび五十七年度以降のいわゆる宅地並み課税の税制改正をお願いしているわけでございますが、この中でC農地を課税の対象に拡大するということでございますが、そのC農地の中にはまだ市街化が当分行われそうもないというようなところもかなりございますので、これらのものを適用除外をしたいということでいろいろ検討したわけでございますが、市街化が当分行われそうもないというような地域というものが最終的にはその地域の土地の価格に反映しているというふうに考えまして、その価格を三・三平米当たり三万円未満の土地は一応C農地であってもいわゆる宅地並み課税から除外するという措置をとったわけでございます。現在土地の評価がえが進行中でございますので、確定的なことは申し上げられないわけでございますが、三大都市圏の特定市のC農地全体約六万平米ございますけれども、このうちの約四割程度が三万円未満で対象外になるんじゃないかというふうに現在見ているところでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 簡単にやってよ、もう時間がないから。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) それから、長期営農継続農地の十年にした理由ということでございますが、長期ということを何年にするかということでいろいろと関係各省庁とも話し合いをしたわけでございますが、市街化区域というものがもともと十年で市街化をするというめどを立てているというような地域でもございますし、一応、長期という点については十年というのが適当であろうということで設定をしたものでございます。

原田立公明党・国民会議

○原田立君 大臣。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) いま六万平米と言ったのは六万ヘクタールの間違いだと思いまして、私から訂正さしていただきますが、申し上げるまでもなくこの問題については、三大都市圏の中でも大体四〇%ぐらい三万円以下のところがあります。したがって、そういうところまで宅地並み課税するのは無理だという考え方で三万円以下のを省いたということでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 日切れ法案としていま審議しております三つの法案のうち、以前にこの法案が審議されたときに私ども態度表明いたしましたが、今回も変わりがありません。農住利子補給法三年延長については賛成いたしますけれども、琵琶湖法並びにいわゆるあめ法ですね、これについては反対であります。  基本点は以前にも質問しておりますので、若干の質問をさせていただきたいと思いますが、まず琵琶湖法ですが、琵琶湖総合開発の上位計画である淀川水系水資源開発基本計画、これが将来の水需要予測を以前高度成長時代にやったわけであります。これは昭和四十六年から五十五年までに毎秒六十八トン水が不足する、これを補うのに琵琶湖から毎秒四十トンを計画したわけです。ところがその後、実際はどうだったかというと、高度成長が低成長になって予測は完全に覆りました。たとえば上水について言うと、昭和四十五年六百七十五万トンが五十三年には六百七十六万トン、一万トンわずかにふえただけ、ほとんど変わりがない。  工業用水については同じ時期に百八十二万トンから百三十九万トンに激減したわけですね。ふえたんじゃなくて減ったわけです。つまり、予測があの高度成長時代だったので非常に高くとったところが、水増しになって水は減ったというわけです。この予測と実績の差はそういうことを意味しているんじゃないかと思いますけれども、どう見ていらっしゃるでしょうか。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 上水道につきましては、先生いまお話しのように、私どもが現在の基本計画で見込みました人口等が出生率の低下等によりまして減ってきているということが一点。それから節水思想といいますか、合理化といいますか、そういったものが進んできているということでございます。  それから工業用水については、先生いまお話しのように減っているわけでございますが、これは二点ございまして、工業出荷額が五十年までは石油ショック等の影響で減っている。五十年以降はふえておりますが、ならすといま先生お話しのように工業出荷額が減っておる。著しく影響を及ぼしておりますのは、水の回収率が私どもの計画より以上に進んでいるというようなことから水が減っているということだというふうに私どもは考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 そうしますと、琵琶湖の総合開発そのものもそういう実態に合わして見直しが必要だと思うんです。利用水位をプラス・マイナス一・五メートルとして、毎秒四十トンの水を供給するという計画だったわけなんで、そういうことをすると、われわれ当時大きく反対したのは、これは大企業本位になる、開発優先じゃないか、琵琶湖の水質はいよいよ低下するではないかということを主張したわけです。水のこの需要そのものが数値がこういう状況になっているわけなので、これは需要予測そのものの手直し、同時にこの利用水位プラス・マイナス一・五メートル、毎秒四十トンと計画そのものの手直しも必要となっているんじゃないかと思うんです。ところが、官庁というのはもう一度決めたものはなかなか変えない。いつか島根の中海、あの問題を調査してきて私ここで聞いたことがあるんだけれども、米の状況はあんなに変わっているのに、依然として同じことを何百億つぎ込んでやっていることがあったわけです。この問題もそうだと思うんですけれども、どうなんですか。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 先生お話しのように、現在の計画は昭和五十五年度末を目標年次ということにいたしておりまして、それまでの間の経緯については先生いま御指摘のとおりでございますし、私どもも現下のいろいろな情勢の変化に対応いたしまして、いまお話しのように水資源開発基本計画の改定をすべく関係府県あるいは関係省庁といろいろ協議をしたり、御要望、御意見を承る、そういうことで昭和六十五年度末の水需要予測を現在している段階でございます。  まだ水資源開発審議会の議を経ておりませんし、正式に各府県知事の御意見を承ったわけではありませんけれども、現在の作業状況で、たたき台でいきますと五十年から六十五年までに約七十トンくらいの新規増が見込まれる。これに対応いたしまして、淀川水系及び他水系ともいろいろ開発を進めたいということで検討いたしておりますが、それでも約十トンのギャップがある。それから現在、淀川では不安定取水というのが約二十トン、年によって二十一トンから二十トンくらい違いますが、こういったものの解消もいまの水量の中に入っておりますけれども、そういうことで琵琶湖の四十トンというものが、昭和六十五年度末の目標に対してぜひ必要である。そういう観点から見ますと、いま先生から水位のお話が出たわけでございますが、現行の水資源開発基本計画で定めております利用低水位一・五メーターというものは変えられないというふうに考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 開発中心の考え方だと思うんですけれども、開発優先でなく、琵琶湖の水質、それから関係自治体住民の意見、これをよく聞いて考え直しを要望したいと思います。  というのは、この十年間琵琶湖の水質がさらに悪化して、赤潮も五年連続発生という状況になっているわけです。こういう原因の一つには、下水道建設の立ちおくれがあると思いますが、下水道建設を促進するためには、この委員会でもしばしば問題になってきた流域下水道計画のあり方の検討が要るのではないか。われわれは流域下水道を一般に反対はしておりませんけれども、やはり規模が非常に大きいわけで実情に即していないケースもあることは認めざるを得ないと思う。進めるためには新しい計画で、都市部なら都市部、農村部なら農村部にふさわしい規模の下水道、下水道処理方式を取り入れることに踏み切るべきではないかと思いますが、いかがでしょう。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 一般に流域下水道は、当該地域の地形とか降水量とか河川の流量その他の自然的条件とか土地利用の見通し、水利用の見通し、汚水の量、それから水質の見通し、下水の放流先の状況、下水道の整備に関する費用効果分析、こういったことを勘案し、かつ関係地方公共団体の意見を徴した上で実施しているものでございます。  琵琶湖の流域下水道の計画策定に当たりましても、こういった地域の実情に適合するよう種々の事項につきまして調査検討を行い、特に琵琶湖の水質保全効果が最も高いものとして現行の規模、処理方式等に決定し事業を実施している次第でございます。しかし、琵琶湖流域下水道の計画策定以後の社会経済等の情勢の変化に対応するため、事業の実施に当たり、処理場及びポンプ場施設の段階的施工、幹線管渠の二連管方式等を採用するなど、効果的、効率的な下水道整備を推進するよう県を指導してきているところでございます。今後とも地域の実情を踏まえた整備を進めるよう一層の指導を行いたいと思います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 次に、宅地並み課税のあめ法についてお伺いします。  いまの御答弁で、C農地のうち評価額坪当たり三万円未満が約四割あると言われたわけですけれども、もう一つ今度の問題では、長期営農への徴税猶予措置があるわけですね。しかし、これまでの減額措置を廃止すると言うんですけれども、この問題について、長期営農者、その農地の面積要件ですね、これは一体あるのかどうか。それから営農希望をとる場合、期限つきなのか、いついつまでに出せということになるのか。それから一体だれが適当だと認めるのかという点を御質問します。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) 長期営農継続農地として認定を受けるための面積要件と申しますか、規模の要件といたしましては、現在政令で検討いたしているところでございますが、一つは一団の農地の面積が九百九十平米以上である場合、または同一市、これは東京都の特別区とか政令指定都市にあってはそれぞれの区ごとでございますが、一農家単位の経営規模が九百九十平米以上である場合、このいずれかに該当する場合に十年以上営農を継続することが適当であると認められた場合に長期営農継続農地として認定を受けるということになろうかと思います。  それから、第二番目の申し出の諦め切り期限の問題でございますが、この長期営農継続の認定を受けるための申告期限につきましては、それぞれの課税市におきまする実態に応じまして適宜条例で定めることといたしております。したがって、国の段階でいつまでということは決めていないわけでございますが、今回のこのいわゆる宅地並み課税の改正は非常に大幅なものでもございますし、納税者に十分周知徹底できるような期間、あるいは長期営農継続農地として申告するかどうかのいろいろな配慮できるだけの十分な期間をとるようにということで、私ども各市に現在指導しているところでございます。  それから、三点目でございますが、従来はいわゆる三年以上営農を継続する期間に対しまして毎年毎年税額を免除するという形をとっていたわけでございますが、この減額制度を廃止をいたしまして、今回徴収猶予制度という制度に切りかえたわけでございます。こういうことによりまして長期営農継続農地に対する配慮を行いますとともに、宅地並み課税の一定の実効ある実施を期待をするということを考えているわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 そうすると、認定するのは農業委員会なんですか、市長なんですか。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) 長期営農継続農地として認定するのは、課税権者でございます各市長でございます。ただ、その市長の認定の前の段階で、申告をする場合に、それぞれの市に置かれております農業委員会を経由をして申告をするということにいたしております。  それから、市長が認定をする場合に独断に陥らないように、課税審議会というものを設けて、そこにかけて、それから最終的に認定をしてもらう、こういう措置をとることといたしております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 先ほどの規模の要件、九百九十平米、十アールですな大体、ということを政令で検討していると言われたんですが、いろいろ政令の内容についても報道もされていますし、注目されているんですけれども、その政令はいつごろ決めて公布する予定ですか。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) 現在、地方税法の一部改正が四月一日施行をめどに御審議をお願いしているところでございます。この法律が四月一日に施行になります場合には、これと同じ日付で政令の施行もお願いしたいと思っております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 建設大臣、この宅地並み課税は農民団体が強く反対していますし、それからこれを進めるべきだという意見がいろいろあるんですが、いろんな調査やそれから新聞紙上での専門家の意見を見ても、土地をこれで手放す農家がふえるであろうということはないんじゃないか、宅地供給には結局結びつかないんじゃないかという意見が多いと思うんですけれども、大臣御自身はどう見通していらっしゃいますか。

始関伊平自由民主党建設大臣

○国務大臣(始関伊平君) 農民の意識といたしましては、余り金の必要もないし、なるべく財産としては土地の形で持っていた方がいいという意識もかなり強いようでございますが、また一面、農地の面積を減らして、一方においてはこれを金にかえて適当な生活手段を講ずるとともに、一方においては農業と、両方でやっていこうという意識もあるようでございます。なおまた、宅地並み課税を納めるということにいたしますと、将来これを手放す場合には税金が非常に安くなる、いわゆるあめ法でございますが、そういったような諸般の点から考えまして、いままでのようにただ漠然と当該地方自治体がせっかくの宅地並み課税を勝手に減額しておったという時代に比べれば事態がかなりはっきりいたしまして、ある程度の効果はある。その他の農住とかいろいろございますが、そういったような施策と相まちましてある程度の効果はあるものと考えております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 農民は今度の措置を執行猶予つき有罪判決だというように言っているんですね。つまり非常な反対運動の一定の効果もあって、いまの徴税猶予措置とかあるいはC農地の三万円未満、四割は除外されるということにはなったけれども、つまり十年延ばされた、しかし実際には、執行猶予十年ついたけれども有罪判決になったということを言っているんですね。じゃ十年後にはこれはどうなるんですか、この終年の営農規模。政府は市街化区域というのは十年で、これは農地、本来生産緑地、その他はなくしてしまうというのが大体その計画なんだから、それじゃ十年後これを一体どうするのか。農民の営農を本当にしていきたい、また市街化地域の緑地としての緑、これはいろいろな意味で非常に重要なんですけれども、それに対する関心また存在価値、理由が非常に強いときに、じゃ十年後にどうなるのか、これについてはどういう見通し、措置を考えていますか。

湯浅利夫自治省税務局固定資産税課長

○説明員(湯浅利夫君) 現在御審議いただいております地方税法の一部改正におきまして、十年間営農を継続する方々に対する措置を規定しているわけでございますが、その後の状況というものはかなりいろいろな変化があると思いますけれども、現段階での法律の制度と仕組みといたしましては、十年たった後また引き続いて十年間営農を継続したいという方々に対しましてはその申請の更新ができるように、そういう措置を法律上講じております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 やっぱり私は、ここで議論をすると繰り返しになりますけれども、こういう市街化区域内の農地の持っている重要な意味、これは防災の面からも非常に重要だし、都市に対する野菜その他の農産物の補給としても非常に重要ですし、営農したいという農民の希望が生かされるようにぜひお願いしたい。十年後には更新するという措置が入っているわけですね。その点を確認して、次に、残された時間で、今国会でも大きな問題になりました談合問題についての建設省の態度、責任の問題をお伺いしたいと思います。  いま中建審でも入札制度の改善について審議中で、それから建設省も幾つか通達を出しましたけれども、私ども今度の国会でかなりいろんな暴露をやりました。あれは三井建設だけ目のかたきにしているのかという声もありましたけど、そうではないので、やはり本当に問題を解決するためには実態をよく認識する、本当に実態が一体どうなっているのかということを明らかにして、その共通の認識のもとに改善策が出てくると思うんです。そういう意味でわれわれも実態を明らかにする努力をやったわけです。  建設省は、十二月九日の通達で裏ジョイントはやめろというのを出されて、一月二十九日の通達で不正な行為はやめよなどと業界に指示されたわけですが、そうしますと、裏ジョイントだとか談合にまつわるいろいろな建設業法から見ても問題のある不正な行為が相当広範囲に業界にあるという実態を知っていてあの通達をお出しになったのだとしか思えませんが、いかがでしょうか。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) 昨年来いろいろなケースにつきまして国会あるいはまた新聞等で御指摘があったことは事実でございますが、昨年のいろいろのケースの中で特に牛久沼関係のしゅんせつ工事をめぐりましていわゆる裏ジョイントという問題が大きな問題になりました。この件につきましては建設省におきましても建設業法に照らして処分したところでございますが、こういったケースを頭に置きまして、あのような不適切な形による工事の実施ということは望ましくないという意味におきまして契約者当事者間の信頼関係を損うような行為を行うことのないようにということを関係業界団体の長へ通達した次第でございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 国会でこういう実態が証拠に基づいて持ち出されると、建設省は初めて知った、まさかそういうことはないと思っていた、ないと信じているということを何回も建設大臣も答えられたし、官房長も答えられた。ところが、実際には次々と実態が明らかになってきていると思うんです。この談合を、悪質な談合というのはない、ないという建設省の答弁は核持ち込みはない、ないと鈴木首相が言っているのと似たようなもので、二大フィクションになると思うんですね。それで、もうおっしゃる皆さんが恥ずかしくなるような、破れていることだと思う。ところが、破れているにもかかわらず依然として隠そうとされる。これも鈴木内閣の核隠しと非常に似ているわけです。  十一月十一日、業界七団体に大臣指示ということで警告をされた。その警告をされたときに業界代表の野地紀一という日建連会長が声明文を記者会見で発表した。ここに「開発」という雑誌があるんですけれども、三月号ですがね、ここに関係者からの投書が載っている。これにはこの「記者会見で野地日建連会長が読み上げた声明文が建設省でつくった文章であったことだ。」ということが書いてある。これは一体事実なのかどうか。まあ恐らく否定されるでしょう、だから聞かぬでもいいけども、関係者は恐らく知っている人でしょうな。声明文までつくってやらすということになっている。  それから十二月七日、NHKで土工協の小山内広報委員長が、談合というのはある、それから発注側もそれを知っているし、言うんだということを言われましたね。これ非常に問題にされて、翌日、建設省に前田さんと植良さんとを呼びつけたということだそうですね。それから十二月十五日、朝日新聞で、前田、植良お二方が、下水道工事については、発注官庁つまり下水道事業団に頼まれて全部われわれが取り仕切っているんだ、約二兆円を決めているという大記事が出ましたね。これについて先日、下田議員が予算委員会で聞いたところ、前田、植良氏を呼んだらそういう事実はないと言ったと。まあ何かあると呼びつけて言質をとるわけですな。これはあなた方、発注官庁で権力を握っているんだから、幾ら土工協の裏組織の会長、副会長でもあなた方に呼びつけられて、われわれの顔をつぶすのかと言ったらやっぱり前言を翻しますよ。で、翻した言質をとって、国会で問題になったらそれを出す。またやられるだろうからというので証拠を集めておくわけです、インチキ証拠をね。裏ジョイント、裏取引だよ、こういうのはね、だと思うぐらいのことを皆さんはもうおやりになっている。もうすけすけに見えていると思うんだ。こういうことをあなた方がやっていたのでは、私は談合問題の正しい解決、国民の望むような、税金のむだ遣い、それから本当に公正な明るい公共事業というのはつくれなくなる。それを監督するはずの建設省がそういうこそくなことをやっているのではけしからぬと思うんです。  下田質問に対してそういうことはなかったというふうにおっしゃるんだが、朝日の十二月十五日の記事はこういうところから始まっているわけですね。つまり大手建設会社から前田、植良氏のところへ希望工区の願書が出ている、その願書そのものを見せられて前田、植良氏も認めたわけですよ。このことはお二人に聞きましたか、こういう希望願書が出ているということは。どういうふうに事実を確認していますか。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 予算委員会で御答弁申し上げたのも私でございますけれども、前田、植良両氏においでいただきましてその実情は十分調査いたしました。そのとき、いま上田先生からお話のございましたようなことも聞きました。これに対しまして、予算委員会では時間もございませんでしたから明確にお答えしなかったわけでございますが、前田さんの言い方は、下水道等の工事につきましてはジョイントを組んで仕事をする必要があるから、そのジョイントの組み方についていろいろと調整をしているのであって、落札について調整をしているのではない、こういう明確な回答があったわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 そのぐらいのことで納得されるのでは大体真相究明の熱意不足ですな。その程度なら国会だったら答えりゃ何とかなると思われても、あなたがその真相を本当につかんでどうしようという見地に立たないで、野党の追及をどうやって何とか、それから大臣をどうやって守ろうかなんというところをお考えになっているとそういうことで済むんだと思うんですね。それで、去年の朝日の報道ではあるいはその程度で済んだかもしれませんけれども、私ども今国会で次々に明らかにしてきたことがあります。それはつまり建設省が談合あるいは裏取引、いろんなことについて知っていたのに隠していたというんじゃなくて、発注官公庁がみずから介入して役割りを果たしていた、そうしか思われないという証拠が次々に出てきたわけですね。こうなると業界の責任ということじゃ済まぬ。通達を何回出されても通達を出す本人がおかしいんじゃこれはどうにもならぬですよ。そういう問題が次々に出てきたと私は思うんですね。  これについては幾つもの問題をもうすでに出しましたが、わが党が提起しただけでも去年の中島議員の本四架橋問題、それから去年私がやっぱり本四架橋の門崎高架橋を出しました。それからことしになって瀬崎議員が三井文書に基づいて二十八件問題を出しましたね。この中には建設省の地建問題がいっぱい出ているわけだ。三井建設の井田報告によると、北陸地建、中部地建、近畿地建、四国地建、東北地建、中国地建、出ているでしょう。あの井田報告によれば、たとえば近畿地建の場合、トンネルの裏ジョイント、これは道路部長、局長に会ったと、当局の内意により小松を裏ジョイントすると書かれているわけだ。つまり地建の局長、部長が業者を呼んで内意を伝えて裏ジョイントをやれと。だから裏ジョイントの通達を牛久沼で知って出したなんて言ったってそんなんじゃ済まないですよ。地建の局長がやっているんだから、そういうことでしょう、三井建設の文書に書かれていることが事実であるとすれば。つまり営業担当者が少し自分の仕事をよくするためにあれだけの創作をしたということじゃないと思う。それに基づいてずっと落札されているんですからね。そういう事実が明らかになっている。それから中島議員が日本無線問題をやりました。小笠原議員の場合には本四架橋の公団の蓑輪理事、蓑輪理事から与島を指されたということが出ましたね。それから先目下田議員は、下水道事業団の吉兼理事長ですよ、理事長が一つか二つ考えましょうと、事業団の理事長がやっているんだからね。  しかも、さっきは建設省でしょう。私が予算委員会でやったのは防衛施設庁です。防衛施設庁の大迫現部長です、当時の課長。その人があれだけのことをやっているんだから、だからそうなりますと、私どもは政官財の癒着と言っていたけれども、大手のところでは葉もひどいけれども官もなかなかひどいということが明らかになあと思うんですね。住宅公団も下田質問がやりましたが、今野理事にあいさつというのが出てきますね。藤枝地区のを見てみますと、知事のブレーンにあいさつしなければならない、知事が出てきますよ。それから政治家が出てきますよね、それから公団が出てくるでしょう、それから業者が出てくるでしょう。住宅公団がどっかへ建てようと思うとそこの知事とか何とかやっぱり関連公共施設の問題があるんで話がつくわけで、その地域の政治家が動くわけで、業者が動き、公団が動き、全部癒着してそこで決めるわけですよ。そういう状況になっていると思うんです。  そういう発注官公庁側の責任について皆さん方はどういう責任を感じ、どういう調査をしているか。私が、わが党がいままで挙げたものを挙げて皆さんはそのたびごとに調査する、調査すると答えられていたけれども、どういう体制を組んで、何と何を調査して、何がいまどこで明らかになって、今後どの期間に明らかにすることができるのか。国会で建設大臣があり得べからざることが起きているということをお答えになって、厳正な調査を責任を持ってお答えになった以上、やっぱりこの委員会で責任ある答弁をお願いしたい。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 三井建設関係の調査につきましては、いま先生からお話のございましたように、最初に瀬崎委員が挙げられただけでも二十八件の件数があるわけでございますし、その後いろいろの指摘を受けているわけでございます。これにつきましては現在総括監察官を長といたしまして鋭意調査をしているわけでございますが、村上先生にも御答弁申し上げましたようにわれわれには強制捜査権はないわけでございますから、なかなか思うように進まない点もございます。特に三井建設のメモ作成者の一人が病気になられまして、三回おいでいただいたんですが、その後調査が進展していない、こういう事実もあることを御理解願いたいと思います。  それから、その他の点につきましては、たとえば日本無線の問題につきましてはすでに国会で御答弁申し上げましたように、われわれの調査の結果そういう疑惑はなかったということを明らかに申し上げているところでございます。  なお、三井建設関係その他残されたものにつきましては、鋭意調査を進める考えでございますし、なるべく速やかにその結果を出し、もし必要があれば適切な措置をとりたい、このように考えているわけでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 すると、三井の文書は創作ではなくてかなり疑惑について根拠のある文書だという見地でお調べになっていますね。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 三井の文書につきまして、あの文書があそこにメモをつくられた方々が書かれたものであることは間違いないということは判明しております。しかしながら、その内容につきましては三回おいでいただいた調査の結果では、先ほど先生もおっしゃられましたように、営業マンでございますからやはり自分の点数を上げるために相当の誇張がある、こういうことはいまの調査の段階で推定されるわけでございますが、これはすべての調査が終わった段階でないとはっきりしたことは申しかねるところでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 この癒着構造がかなり大きなものであるということは先ほど指摘いたしました。先ほどの私の質問に対してお答えがはっきりないんだけれども、希望工区願書というものが下水道については五十六年春まで前田会長に、五十六年からは植良さんに、それから道路公団についてはこれも私ども国会で明らかにしたが、道路関係では岡田政三大成建設の副社長、やっぱりいわゆる長老会議の一員ですね、そこに出されていたという事実を確認しているのかどうか。それから土工協の裏組織、経営委員会三十二社、百七十社に及ぶ建設同友会、それから四人の長老会議、こういうものの存在を確認しているのかどうか、これが全部取り仕切って本命を決めていたというんですね。それからダム、下水道、高速道路などについて報道され、われわれが追及したようなそういう調整をやっていたという事実があったのかどうか。それから賦金の徴収ということが問題になっていますね、この賦金、特別会費、こういうものを実際に徴収していたのかどうか、それらがいまやめているのかどうか、こういう裏組織が解散されたのかどうか、これらについては調査していますか。

丸山良仁建設大臣官房長

○政府委員(丸山良仁君) 前段だけ私からお答えいたしますが、下水道並びに道路公団のいわゆるお願い書でございますが、これは先ほども申しましたように、落札者を決めるためのお願い書ではなくてジョイントを組むための調整を前町さんなり岡田さんにお願いしたと、こういうことでございまして、落札者を決めたという疑惑についてはこれを確認することはできませんでしたということを申し上げているところでございます。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) ただいまの御指摘の建設同友会という組織が土工協のいわゆる裏ということであったやに聞いておりますが、これは昨年の暮れに解散をしておるわけでございます。  それからまた、土工協の会費といたしまして、いわゆる出来高に応じてという先生のおっしゃり方から言えば賦金という範疇になるか、その会費の特別会費ということでございますが、これも数年前にこういった事業費割りというやり方は改めているというふうに私ども聞いております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 そうすると、賦金というのは徴収は、問題になるまでは取っていたわけですな、いまはやめていても。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) 正確に何年いつというところまでちょっと私記憶しておりませんが、そういうふうな特別会費の取り方をしていた時期がありました。しかし、最近ではそうした事業費割りという取り方は改めているというふうに聞いております。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 局長、そういう姿勢がどうも癒着していると思うんですよ。賦金というのは大変なことですよ、これ税金なんですからね。みんな莫大な何十億という工事でしょう。その一%だって大変じゃないですか、賦金一%以下だったでしょうけれどもね。事業費に応じて、つまり談合して本命を決めてそれをとった人が払っている。その賦金が一体いつからいつまで払われていたか、そのきちんとした公明な入札をやればこれはその分だけ安く済んだ、国民の税金のむだ遣いが済んだという大変なものですよ。あなたは新聞でこういう賦金問題その他が明らかになったときに、植良さんたちを呼んだときに一体いつからいつまで取っていたのか、一体総額どのぐらいになるのか、こういうことは調べようと思わないんですか。これからでもいいですからきちんと報告していただきたい。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) これは土工協の会費でございまして、土工協がいろいろの調査をしたり研究をしたりする事業費に充てる財源といたしまして取っているものでございまして、その会費の取り方をそういう取り方でやっていたということはございますが、それを改めて最近では全体の資本金でございますとか、前年度でございますとか、そうした客観的な数字に基づく会費に改めたというふうに聞いておりまして、そうした事業ごとの賦金という思想は改まったというふうに私理解しておりますが、またその使い方自体は土工協自体の公益法人としての事業費に充てているということでございます。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 やっぱりそれで土工協の人と話しているような気になってくるんですな。いまのような答弁は土工協の人があなたに調べられたときに言うことなんですよ。それをそういうふうにたてまえになっているだろうけれども、実際にはこれは賦金ではないか、談合金ではないかという疑惑が出ているんだから、それを建設省が調べないかんですよ。それを結局土工協を呼んだらそう言ったというのでそれをオウム返しにわれわれに言うというのでは、建設省はこれを調べられないということになるわけですな、国民の疑惑を。そして後ろ暗いからやめたんじゃないですか。それから官房長もそうですよ。この工事願いというのをみんな出すんでしょう。それで朝日の記事を見てごらんなさいよ。ちゃんと談話が出ているわけだ、前田さんも植良さんも、役所では調整できないのでわれわれでやっていた、長老会議という名前がついてやってたんだと言っているわけでしょう。それをジョイン小を組むための願書だと。ジョイントを組むための願書ではないですよ。  われわれこの間明らかにした三井建設の道路公団についてのでも五十六年度の工事はどれとどれとどれをやりたいんだと、一番やりたいのに二重丸ついているでしょう、瀬崎さんが出したのは。そういうのを集めて二重丸の会社がどのぐらいあるかというので本命を決めるんですよ。それで私どもは、先ほども申しましたが、三井建設だけを重視してやっているんじゃないんです。三井建設の文書、われわれの手に入った文書というのは非常に貴重なもので、恐らく実態がなかなか明らかにならないこの大手建設業界の談合問題、天の声によって本命を決めていく仕組みがほとんどかなりの部分がこれで明らかになりいろんな会社が出てくる、いろんな発注官庁出てきますからね、一つのシンボルでしょう。だからわれわれ重視している。そのシンボルをあなた方は受け取って一体どうなっているのかということをやっぱり本当に本気になって調べていただかないといかぬと思うんですね。私は皆さん方が何と言おうとほぼ実態というのは明らかになったと思うんですね。  大手の業界の王様のような支配者と発注官庁とそれから政治家、これらのものが加わってある事業について調整して本命を決めるんですよ。本命を決めて、建設省の場合には本省、地建を通じて伝えられるんですよ。伝えられて、その後もう予定価格もわかり、それでいろんな表ができて、それで何回かの入札をやって落札するんでしょう。もう入札は本当に、瀬崎さんも言ったけれども儀式にすぎない、そういう状況になっておることが全部明らかになってきたわけだから。その点は発注官庁としてまず本当に襟を正して本気で調べにゃいかぬ。そうでなければ泥棒が自分で泥棒を調べる――ちょっと口が過ぎるかもしれませんけれども、たとえで言えばそういうことになってしまうので、それでは真相は明らかにならない。この実態を本当に建設省が、建設業界に責任を持っている皆さん方がきちんと調べてつかんで――それは自分の体からも血が出るからつらいだろうけれども、それをやっていただかなければこの問題を正しく解決することはできないと思うんですね。  建設大臣に、もう時間も参りましたので最後にこの問題についての方針と御決意、抽象的な御決意じゃなくてこうやるというお約束をお聞きしたいと思います。

始関伊平自由民主党建設大臣

○国務大臣(始関伊平君) 各委員会に対しまして、ただいま御指摘のありましたようないろんな資料と申しますか、情報が出てまいります。私どもといたしましてはこれに対してできる限りの調査検討をいたしておるのでございますが、ただ、ひとつここで申し上げたいことは、談合行為あるいは癒着行為というものは、これは好ましからざる行為である、あるいは不当な行為である。場合によりましてはこれは違法の行為であり、国家の刑罰権の発動につながるものである。なおまた一方におきましては、例の公取の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用を受けてそれ相当の処分を受ける、そういった性質の行為である。しかも問題の本質はもう御承知のとおり、これは一種の共謀によるものでございますから、当事者の双方の供述がなきゃいかぬ。自白がないと、自白がない限り建設省のような強制捜査のない行政官庁としてはこれを最終的に断定する立場にない、こういう立場にあることをひとつ御承知いただきたいと思うんであります。  しかし、ただいまのお話もごもっともでございますから、今後とも鋭意調査いたしますが、行政官庁としてのわれわれのできることは、談合の発生を予防するような発注制度の改善とかいろんなことをやりますけれども、すでに起こってしまったそういう不正な行為に対して最終的にこれを糾弾する立場にはないということを申し上げたいのであります。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 時間がありませんので、琵琶湖の総合開発特別措置法の期間延長の問題についてのみ質問をいたしたいと思います。  この計画は、昭和四十七年以降十年間が一区切りというかっこうで進んできたわけでありますけれども、計画の目標をあえて二つに分けますと、自然環境の保全と汚濁しつつある水質の回復を図る、国民の財産である琵琶湖に対してこの総合開発計画をもってこの二つの目的を達成していこうということでありますけれども、五十六年までの十年間を顧みて、水質の保全という面では見るべき成果がなかったのではないかと思うのですが、実態はいかがですか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 最近におきます琵琶湖の水質の状況でございますけれども、これは環境庁さんの方の御調査並びに滋賀県の調査等がございますが、十年間見ますと、南湖におきます窒素の量がややふえておりますけれども、その他燐とかCOD等々につきましては大体横ばいではなかろうか。そういう意味ではかなりの諸対策をいろいろ講じてまいっておりますけれども、よくはなっていないという状況でございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 実態はおっしゃったとおりなんですが、これだけのお金をつぎ込んで、なおかつ水質保全という面では改善がはかばかしくない。ある面では悪化した面も認められるということの原因というのは那辺にあったのでしょうか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 琵琶湖の水質の変化を振り返ってみますと、昭和三十年代はまだきれいでございましたけれども、三十九年から四十年にかけまして汚濁が進んでまいりました。たしか四十六年に異臭が発生したかと思います。それから五十年に入りまして、五十二年に赤潮が発生したというような状況でございます。  原因につきましては、いろいろございますけれども、やはり琵琶湖周辺の都市化の進展あるいは農業、畜産の発達、あるいはまた工業生産の増大、こういうようなものが原因であろうかと思いますけれども、また同時に、下水道の整備が非常に滋賀県はおくれておりまして、日本で四つの県が現在まだ五%程度の普及率でございます。全国平均は三〇%でございますけれども、特におくれております四つの県のうち、島根県と高知県、和歌山県、これらの県は御承知のように日本海、太平洋に面しておりまして、しかも海岸線もかなり長いというような状況で、いわば自然の浄化作用を待って排水等を処理しておった。ところが琵琶湖につきましてはああいった閉鎖水域でございますので、自然の浄化能力を超えて汚濁水がそこに排出された、これが大きな原因ではなかろうかと考えております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 私はこの法律案の延長は賛成なんですけれども、賛成の立場で考えながらどうも合点がいかないのは、琵琶湖というのは滋賀県によって抱かれたような湖ですね。したがって琵琶湖に入り込む水というのはほとんど滋賀県の水。水質問題で、これは滋賀県がつくった「琵琶湖総合開発」という資料ですけれども、中を見ますと、ちょっと長文になりますが、こう書いてあるんです。「しかし近年、びわ湖の水質は汚濁し、全湖にわたって水質悪化が問題となっています。特に南湖の水質悪化は著しく「臭い水現象」をおこしたり、北湖でもいわゆる赤潮と呼ばれるプランクトンの異常発生現象がおこるようになっています。これらは、著しい人口増加や工場立地をはじめ、生活様式の変化、農業の近代化等に伴い、大量の汚濁物質が直接びわ湖に流入するため、湖の生態上のバランスが崩れはじめたことによるものです。なかでも、湖の富栄養化現象を進めるチッソやリンによる汚濁が、大きな社会問題となっています。」。私は滋賀県のことをとかく言いたくないんだけれども、何か人ごとみたいに書いてあるんです。  しかし、ここで書いてある著しい人口増加、工場立地、生活様式の変化、農業の近代化等々は滋賀県の問題でしょう。こういう総合開発計画をもって臨みますと、何となく国として取り組まなければいかぬ事業みたいに見えますし、事実そうでありますけれども、ただ琵琶湖を考えてみると、滋賀県によって抱かれた湖なんです。したがって琵琶湖の水質を言うんだったら、一義的な責任者は滋賀県以外の何物でもない。本来そういったものだと考えて間違いないと思いますね。琵琶湖に入り込む水というのは滋賀県の水がほとんど。一部は若干ほかの府県の地域がありますけれども、ごくわずかで、ほとんど滋賀県なんです。というと、著しい人口増加にしても工場立地にしても生活様式の変化にしても、ほとんど滋賀県の問題なんです。この点について、これまで滋賀県そのものは何ほどの努力をしてきたんだろうか。端的に下水道の普及率を見ると、いまお話しのように全国で最低水準にある。ということは、四十七年から五十六年まで十年間かけて国費をつぎ込みながらこの現在の下水道普及率というのはどういうわけなんだろうか。原因を教えていただきたいと思います。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 下水道の方につきましては、建設省の方から御説明があろうかと思いますけれども、琵琶湖の汚濁は、琵琶湖の流域に住む人々の生活や生産活動によって引き起こされたことは私は事実だと思います。それで、滋賀県におきましてもその後いろいろ御努力をされておりまして、四十七年には県の公害防止条例の全面改正等によります工場排水の規制の強化を行いますとか、あるいはこの琵琶湖の総合開発計画に基づきまして県、市町村等かなりの御負担をいただいて、下水道とか屎尿処理施設の整備その他の施策もやっていただいております。それからまた、赤潮の発生原因が富栄養化の進行によるということで、五十五年におきましては全国に先駆けまして窒素、燐の負荷量の削減をするための琵琶湖の富栄養化防止条例が施行されまして、これは県民一人一人、あるいはまた工場、事業場等におきましてもかなりの規制を行うというようなことになります。そういう意味で、県民の方々あるいは行政に携わっておられます公共団体等もかなりの御努力はされておるというふうに私どもは評価もいたしております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 言葉としてはそうなるのでしょうけれども、その努力がなかなか行き届いてなかったから水質の方は依然として横ばいもしくは悪化をしてきた、そう見た方がこれは間違いないんでありましてね。私が聞きたいのは、滋賀県、おまえ何をやっておったんだということを言うつもりよりも、今度十年間期間を延長して、延長した結果どの程度これが改善する見通しがあるのか。ですから、人口がふえて困るというのなら人口の規制をしたらよろしい。工場がふえて困るというのだったら工場立地の規制をしたらよろしい。これは一にかかって滋賀県そのものが県知事としてできる仕事に入るわけですね。その滋賀県の努力を含めて、いま御提案の十年期間を延長すると水質はどこまでよくなるんですか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) いまここで御審議いただいております法律に基づきまして琵琶湖の総合開発計画を延長いたしまして、約九千六百億円程度の事業をやりますけれども、そのうち三〇%程度が水質その他環境保全のための事業になります。そういうことで考えますと、現在の水質に関する規制の諸条件をそのままの前提といたしましていろんな公共事業を行うことによりまして、水質は私どもの推定では昭和四十年代の初めぐらいの水質になり得るものと一応想定をいたしております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 その場合の下水道の普及率は何%ぐらいになるんですか。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 滋賀県全体で三三%程度になる予定でございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 三三%程度というと、いま現在の全国平均並みぐらい。それで、この琵琶湖というのは周りが全部滋賀県でしょう。海じゃないですから、海の水質を保つ以上に細心の配慮が要るところです。したがって、それを取り巻いている滋賀県というのは全国平均よりもはるかにぬきんでて下水道の問題にしても屎尿処理の問題にしても対策が打たれなきゃならぬ。それがあと十年かかってせいぜい全国平均並みということは、この十年プラスさらに十年プラスさらに十年ということをしていかないと実際には水質はよくならないんではないか。そういう感じはお持ちになりませんか。

玉木勉建設省都市局下水道部長

○説明員(玉木勉君) 先ほど国土庁から答弁ございましたように、琵琶湖総合開発計画では一応昭和四十年代初期の水質になるというわけでございまして、水質をよくするためにはさらに普及率を上げていかなければならないというふうに考えております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 じゃお尋ねしますけれども、四十七年から五十六年までこの経過した十年間、この計画では下水道普及率、それからさらに水質、それぞれの目標というのは幾らだったんですか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 水質につきましては、四十七年当時CODで北湖が〇・七、南湖が一・五ppmでございました。それを一応十年後の目標といたしまして、北湖を〇・九二程度、南湖を〇・八八程度と考えておりましたけれども、事業量全体が計画の五割ぐらいしか実現できませんでして、その結果、五十五年度の実績では北湖が一・〇ppm、南湖が一・四ppmというような状況でございます。

加瀬正蔵建設省都市局長

○政府委員(加瀬正蔵君) 下水道の普及率につきましては、先ほど申し上げました、あと十年やりました後の三三%が本来五十六年度末の目標であったわけでございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 だと思いますね、十年間で一応ある程度の姿になるというかっこうで御提案になったんですから。十年たってみたら依然として普及率は全国最低である。それは途中にオイルショック等のいろんな異常事態はございましたけれども、必ずしもそれだけではない。本当は新しい十カ年計画を立てるんだったら、これまでの十年がどうだったのかその反省に立って、今度はこの十年があったらやりますというものが本当はなきゃいかぬでしょう。それこれ踏まえてこの新しい十カ年計画というのは組み立てられたんですという御答弁なんですが、本当にそうなんだろうか。  お尋ねしますと、全体をひっくるめて総額でいきますと、当初の十カ年計画は、四十六年価格でいって四千二百六十六億、実際にやったのが四十六年価格に直して二千八百二十億、六六・一%の達成率でした。なかなか計画は実際と合わないから、なぜできなかったんだという質問はしません。  したがって、し残した仕事は四十六年価格で千四百四十六億です。千四百四十六億だけやれば、水質にしても下水道普及率にしてもその他にしてもほぼ所期の目標は達成ができる、こう理解するのが当然ですね。すると、千四百四十六億に対してこの十カ年計画は幾ら計上しているかというと、追加四事業を除いて言うと九千二百三十四。千四百四十六億、これはもちろん四十六年価格ですよ。それが五十七年価格に直したからといって何で六倍にもなるんです。なぜこんなにふえるんですか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) ただいま数字を挙げられて御質問、一応そのとおりの数字でございますけれども、いままでの十年間の事業費と今後二十年間の事業費を実質で比較してみますと大体一・五倍ぐらいになります。名目では三・五倍ぐらいになります。  それで、今回の計画の見直しは、事業につきましては現行計画の残りの事業を十年間で全部やってしまう。したがって下水道も、いまお話しのように普及率は三三%ということを目標にいたしておりますけれども、同時に、たとえば下水道におきましても高度処理をやるというようなそういう充実して事業をやることを考えております。  それからまた、いま金額の中身は先生お示しの金額に入っておりませんでしたけれども、新しい農業集落排水処理施設の事業その他四事業、これも水質保全のための事業でございますが、こういうものもやるわけでございます。  しかしながら、いずれにしましても実質事業費で一・五倍になっております原因は、先ほど申し上げました高度処理の導入等水質保全対策の充実に伴う費用増、あるいは下水道、道路等におきまして、たとえば道路でも緩衝帯をつくるとか、下水道の終末処理施設におきましても植樹緑化の促進を図るとか、そういった環境対策の付加的な実施に伴う費用の増がございます。  そのほか、社会情勢その他のいろいろな変化によりまして工事の施工基準が変わったものがございます。河川、ダム、下水道、土地改良等におきまして質的な充実が図られた。こういうようないろいろな事情がございまして、それで結果的には事業の実質投資額が一・五倍になる、こういう結果になったわけでございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 こういう単純な比較は本当はいけないんでしょうけれど、たとえば下水道で見ますと、当初計画が五百九十億、実績が四百八十六億、金額で比べた進捗率は八二%。したがって、し残した部分は一八%、百四億という数字になります。ところが新計画は、この百四億に対して二千五百七十九億。こんなに違うんだろうか。何で百四億が二千五百七十九億にふくらむんだろうか。  たまたまいま下水道を取り上げたんですが、現計画と改定計画を比べますと、減っているものがあるんですよ。ふえているものはほとんどない。それでいて何でこんなべらぼうなふくれ上がり方をするんだろうか。  下水道の処理としますと、湖の水質をよくしようと考えれば、当然三次処理までしなければいけない。そこで、滋賀県の書類を見ますと、三次処理をしなければいけないのはわかっているけれども、あとの分担関係がどうなるかが問題だ、ここでも人ごとみたいなことを言っている。湖の水質をよくするというのは滋賀県の問題じゃないのか。この三次処理、高次処理を含めて、今度べらぼうに予算をふくらましてあるわけですけれども、これは滋賀県の同意を得てというのは、いろいろな住民関係とか、必ずしも簡単な仕事ではない、御承知のとおり。それを含めて、これを完全に実施をする見通しはいまあるんでしょうか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 琵琶湖の総合開発計画の策定の仕方でございますけれども、滋賀県の知事が公聴会を開き、関係の地方公共団体、また県議会の議決を経まして素案をつくります。それを総理大臣が決定するという仕組みになっております。その前段階として、滋賀県から事業計画をおまとめになりまして私どもの方に御提出になり、関係各省庁とこれらの事業の内容を詳細に詰めまして、しかも十年間で実施できるかどうか、それから財政当局とも相談いたしまして、財源の裏づけが一体あるのかどうか、こういうことを十分調査いたしまして、いま申し上げましたような事業量を算出したわけでございますので、この点につきましてはかなりの地方負担もありますけれども、努力をすることによって実現は可能だというふうに考えております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 今度四事業を追加したわけです。四事業追加した中身というのは、農業集落排水処理、畜産環境整備、ごみ処理施設、あと観測施設がもう一つありますけれども、大きいのはいま申し上げた三つなんです。私の誤解でなければ、この三つについては下流水域の人たちの分担対象額、これは間違いございませんか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 下流の負担分につきましては、滋賀県と下流県との協議によりまして決まるような仕組みになっております。そういう意味では、この新規事業が追加されたことによりまして直ちに下流の負担分がふえるということにはならないような仕組みになっております。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 「琵琶湖絵合開発特別措置法施行令改正予定事項の概要」、これは国土庁がお出しになっておるんですが、「新規四事業を下流負担金の充当対象事業とする。」という意味では、実際に幾ら高くなるかは別にして対象になる、これは間違いありませんね。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 私、ちょっと誤解いたしておりまして、対象にはなり得ることでございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 そこで一般的に考えまして、農業の集落排水処理、畜産環境整備、ごみ処理施設、これは国としての補助は別としまして、それはその県の負担でそれぞれやっているべきものだと私は思うんです。しかし、これをやってくれないと水がきれいにならぬよ、飲み水に使いたかったら下流負担金の充当対象にしなきゃいかぬ、こんな理屈が何で滋賀県だけ通用するんですか。私は、琵琶湖というのはきれいにしなければいけないし、どちらかというと豊かな県ではない滋賀県にできることはないですから、この十カ年計画は賛成なんだけれども、滋賀県みずからが努力をしてやるべき道というのはあると思うんです。それから言うと、農業集落排水処理、畜産環境整備、ごみ処理施設、これはあくまでも滋賀県の負担で、あとは国庫の補助を構えながらその計算でやるべき内容の仕事ではないんですか。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) こういった汚濁の原因になる諸事業等につきましては、基本的にはそういった事業を営む人たちの負担で対策が行われるべきものだとは思います。しかしながら、そうは申しましても、現実にいろんな問題が出ておりますし、一人の人が営んだ場合には大した汚濁が出ないんだけれども、大ぜいの集団で営むためにかなりの汚濁が進むというようないろんな問題もございますので、一応国の補助の制度がとられておるわけでございます。ここで農村関係のこういった諸事業につきましては、これは全国的に展開されておるわけでございまして、滋賀県にとって必要なものにつきまして農水省の方でめんどうを見ていただくという仕組みでございますので、一応汚濁につきましてはそれぞれの原因者が対応するとしながらも、こういう制度もまた必要なものであろうと考えます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 屎尿処理で、同じような簡単な比較で申しわけないんですが、現計画が二十九億三千万に対して、実施額が四十六年度価格に直して四十九億三千万、これはもうやり過ぎちゃった、一六八%の達成状況です。したがって、もうやらなくてもいいのかと思ったら新計画で四十二億六千二百万、じゃ事業内容がふえたのかというと、処理能力は八百二十キロリットル・パー・デー、それを九百十キロリットル・パー・デーに一応ふえはしましたけど、対象地域は十二地区が十一地区に減っている。それでしかも、実施状況はどうかというと一六八%の過度達成、新計画では四十二億六千二百万を計上、これはなぜこうなるんですか、屎尿処理。

宮繁護国土庁大都市圏整備局長

○政府委員(宮繁護君) 屎尿処理につきましては、いまお話がございましたように、処理区域の再編成が行われまして、十二の地区を十一にいたしたわけでございますけれども、処理能力につきましては、一日八百二十キロリッターを一日九百十キロリッターに実は増大いたしております。それともう一つ、屎尿処理につきましても下水道と同様に高度処理施設の整備を進める、こういうことで結果的に事業量がふえたということになります。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 下水道も屎尿処理も過程はどうあれ急がなければいけないことですからいいんですが、土地改良となりますと、これは水質保全を離れて環境整備に入ってくる気がするんだけれども、この土地改良を見ますと、現計画が五百四十一億、十年たって三百七十五億、達成率は六九%、約七割達成している。したがって、四十六年度価格でいって百六十六億だけし残した、土地改良ですよ。百六十六億だけし残したことに対して、新計画では土地改良面積を二万八千ヘクタールから二万三千ヘクタールに落としていながら千四百三十一億、これは何でこんなにふえるんでしょうか。

中澤澄治農林水産大臣官房参事官

○説明員(中澤澄治君) ただいま先生から御指摘いただきました土地改良事業関係でございますが、改定事業費が当初に比べまして増加いたしましてのは、第一に水田の汎用化対策に伴います。排水施設の整備水準の向上の問題がございます。それから水路、農道の構造計画基準の変更、それから第三番目に、工事施工上の環境対策等に伴います工法変更等があるわけでございます。こういう事情によりまして、当初の事業費につきましてはかなり事業費が上がってきておるという事情でございます。

栗林卓司民社党・国民連合

○栗林卓司君 細かい詳細は私は知りません。知りませんが、感じで言って、この際何もかにも国におんぶをしてふくらましていこうというそういうにおいかないんだろうか。琵琶湖というのは滋賀県で抱かれた湖と言いましたけれども、実は国の大切な湖ですから滋賀県のみに任しておくわけにいかぬし、したがって巨額の国費をつぎ込んで水質保全、自然環境整備をやることに私は全く賛成なんです。賛成なんだけれども、そのことによって数字で見る限り大変失礼なんだけれども、ほっておくと滋賀県そのものがたかり的体質になってしまうんじゃないか。これは滋賀県にとって決して幸せなことではない。滋賀県みずからがやることとそれから国として援助をすることと、したがって下水道を整備する、高次の処理をするということになったら滋賀県民はもろ手を挙げて賛成と、実際やるとなるとなかなかそうはいかぬ、このままいきますと滋賀県のために私は惜しむんです。したがって、この計画はおつくりになりましたら、十年で全部終わってあと延長なし、所期の目的を完全に果たしていただきたい、そのことだけ申し上げて、質問を終わります。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 数多くの日切れ法案を抱えまして大わらわの一日でしたが、同僚委員の皆さんからいろんな論点にわたって質問がありましたので、簡潔に聞いていきたいと思います。  まず、農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案ですが、四十六年に立法されて以来、今日までの目標といいますか、各年度ごとの一体どの程度この利子補給を行おうかという、戸数の目標の数値とその実績と、この数字をお示し願いたいと思います。先ほど原田委員の質問ではそれを前提に質問もあったようですけれども、その数字をお示し願いたいと思います。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) 本制度は昭和四十六年度に創設されたわけでございますが、それ以降、五十五年度まで十年間におきます予算戸数と実績を申し上げます。  四十六年度は二千戸の予算戸数に対しまして建設されました戸数は三百五十一戸、四十七年度は四千戸の予定に対しまして千三百八十四戸、四十八年度は二千戸に対して千三百七十三戸、四十九年度は四千戸に対しまして千六百一戸、五十年度は四千戸に対しまして千九百四戸、五十一年度は四千戸に対しまして二千二百九十九戸、五十二年度は四千戸に対しまして千九百二十二戸、五十三年度は同じく四千戸に対しまして七百四十四戸、五十四年度は四千戸に対しまして千八十八戸、五十五年度は四千戸に対しまして五百一戸、総計いたしまして予算戸数といたしましては三万六千戸を予定いたしておりましたが、実績は一万三千百六十七戸、このように相なっております。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 野球の打率ならば三割をちょっと超えているわけですからいいのかもしれませんけれども、この程度の率というのはこれは一体行政の担当者としてはどうお感じですか、かなり悪いんじゃないかと思うんですが。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) 私どもといたしましても、でき得れば当初予定いたしました予算戸数になるべく近づく程度の実績が上がることを期待しておったわけでございますが、一つには、二回にわたりますオイルショック等によりまして建築費が高騰いたしたこと、これは賃貸住宅を経営いたします場合には、建築費の増高というものが非常に大きな影響を与えるということがあったかと思います、また、そのほかといたしましては、本制度が団地要件あるいは水田要件、そういったようなものがあることも若干の要因になっているかと思います。さらには、この制度がいわば農業協同組合等の資金を活用して建設し、これに対しまして国が利子補給をするという制度でございますが、そういう場合におきますところの関係地域の公共団体あるいはまた農業協同組合等の熱意、あるいは普及啓蒙、あるいは農家の方々に対します経営指導、そういったようなものが総合的に進められる必要があろうかと思います。そういったような点につきまして、地域的にかなりの差があるといったようなことがあろうかと思われます。  また、個人の農家の方々にとってみました場合、この制度とまた別のたとえば住宅金融公庫によります融資の道も別途ございますが、そういったようなものの方が制度的に古かった、また十分に知られておるといったようなことで、選択をいたします際の一つの枝といたしましてもともとありました制度を使っておった、そんなようなことがいろいろ考えられるところでございますが、いずれにいたしましても今後さらに継続をお願いいたしますに当たりましては、関係の公共団体なり農協等とも十分御相談いたしまして、本制度の活用というものにつきまして指導していきたいというふうに考えております。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 いろいろと理由もあるんでしょうが、長々と御説明をいただいたんですけれども、やはり私は毎年毎年目標としておったものと実績とが一体どういう推移をたどったかということを真剣に反省しながら、これだけ目標としておったものがわずか十何%しか達成できなかったという年もあるんですから、そうすると一体これはなぜこういうことになったかということを真剣に反省して次の対応をとっていく、原因を取り除けるものは取り除いていく、あるいはこういう制度が無理なんだったら目標を下げていくとか、そういうことをやらなければ生きた行政にならない、これはもう行政改革をまさにやらなきゃならぬ、やる気の問題じゃないかというような気がするんですけれども、毎年ずっとこう四千戸、四千戸と、のんべんだらりとやっていると言うと言い過ぎですか、どういうお感じですか。大臣、いまのような数字をごらんになって、これをどうお感じになりますか。これで、この建設戸数の目標を達成できるような状況になっている、そういう熱意があるようにお感じですか、どうですか。

始関伊平自由民主党建設大臣

○国務大臣(始関伊平君) 江田委員にお答えを申し上げます。  農住というものに対するわれわれ自身の関心の持ち方もどうも今日までちょっと足りなかったんじゃないかと思って、反省はいたしております。  ただいま江田さんから、やるんならやるようにはっきりやれ、やめるんならやめろというふうな御指摘でございまして、ただいまごもっともなことと存じておりますが、今後の問題といたしましては、この制度にはやはりそれ相当のいい点があるのでございまして、第一に、農地等の土地所有者が土地を手放すことなしに住宅地として利用ができるということが第一点でございます。  それから第二点としては、比較的まとまりのある水田等農地の市街化を誘導することができるものであること。  さらに、第三点といたしましては、大都市圏の都市地域で不足している適正な家賃の良質な賃貸住宅を建設するものであること。  それから、農業経営にかわる生活安定の基盤となるものであること。農民の側から言えば、農業経営にかわると申しますか、あるいは農業経営と並んでと申しますか、こういう生活安定の基盤になるものであること。  それから農協資金、いわゆる民間資金である農協資金等を活用するものであることというような点を考えますと、住宅政策のみならず、宅地、農業等の諸政策にもかかわる特色のある制度であると評価すべきであると存じております。したがいまして、建設省といたしましても今後とも本制度の普及、活用を積極的に進めることによりまして、大都市圏等の都市地域において居住環境が良好で、適正な家賃の賃貸住宅の供給の促進を図り、国民の居住水準の向上に資する所存でありまして、今後一層の努力をしてまいりたい、かように存じております。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 一層の努力をお願いしたいんですが、昭和五十七年度、来年度はいままでの四千戸を二千戸に――一時二千戸の時代がありましたが、大体四千戸でずっと推移をしてきているのが今度二千戸に減るわけですね。これはなぜですか。

豊蔵一建設省住宅局長

○政府委員(豊蔵一君) 御案内のように、いままで予算で計上いたしておりました戸数を、必ずしも十分に達成しておりませんといったような、そういう実績を踏まえまして、五十七年度におきましておおむねこの程度用意しておけば十分であろうかということで準備したわけでございます。ちなみに、五十六年度はまだ最終的な実績の結果がわかっておりませんが、おおむね私どもの見込みでは千百戸を上回る程度の数字であろうかと推計いたしておりますので、そういったようなことを踏まえまして、五十七年度もおおむねこの程度用意しておけばよろしいんではなかろうかというふうに考えておるところでございます。  ただいま先生から御指摘ありましたが、今後いろいろな角度から十分制度のPRあるいはまた農家の方々に対しますところの経営指導、そういったようなものを通じまして実績を上げてまいりたい、また実績が上がりますれば、それに対応いたしました計画を立てて予算を用意したいというふうに考えております。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 いずれにしても、こんなところでお金を余らしていただいても、減税に回していただいてもろくな減税はできませんから、ひとつ目標を達成できるようにいろいろな措置を講じていただきたいと思います。  次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法ですが、これは俗にあめ法と言われる宅地並み課税を一方でやって、むちでしりをたたいて、片方でこっちへおいでください、税金が安くなりますよと住宅の建設の方に誘導していくというあめ法でありますが、この譲渡所得税あるいは不動産取得税、固定資産税、こういった税金が軽いと軽い方に人が動いてくるだろう、農地を宅地化する場合には、いまのような税金を安くしてあけますよ、そうしておけば農地を持っておる者がその農地を宅地化するだろうという思想に立っているわけですね。その一つの命題が本当に経験則に合っているのかどうか、経験上それが正しいと言えるのかどうか、これはいろいろ議論があって、いやそうじゃないぞ、どうも税金が安いことはかえって放出する土地が小さくなることにしか働かないぞという意見もあるんです。この制度ももう始まって大分たつわけですから、いままでいろいろな経験も蓄積されてきておるんだろうと思いますが、税金が安いと農地が宅地化するんだということが本当に言えるのかどうか、そのことを伺っておきたいと思います。

吉田公二建設省計画局長

○政府委員(吉田公二君) 税制と、その土地の利用の転換というのはいろいろの考え方があるというのは先生御指摘のとおりでございます。一般的に言われておりますのは、譲渡所得税につきましては、譲渡所得税が高くなると土地の流動化に対して抑制的な効果がある、その譲渡所得税が低くなりますと流動を促す効果がある、逆に保有税につきましては、保有税が高いと流動を促す、それからまた、保有税が安いと保有を継続するという、税制だけの作用で申しますとそういう傾向があるように一般に言われております。  そのほかにいろいろ社会的事情等、社会的、経済的、いろいろの関係からくるわけでございますから一概には申せませんが、今回の税制におきましても従来から継続しておりますいわゆるこのあめ法の中に書いてございます譲渡所得税の軽減措置、それからみずから土地を転換して賃貸住宅を建てたりいたします場合に不動産取得税あるいは固定資産税、こういうものを軽減するという措置それ自体は、土地の転換をしようという意図を持っている方には確かにプラスに作用するわけでございますし、譲渡所得税につきまして今回のこれは、このあめ法を除きました一般の税制の中で三年間の時限を切りました臨時措置として、優良な住宅宅地の供給に資するものというものについては三年間、四千万までは二〇%、四千万超えた場合は二五%。これは三年間で打ち切りにするというような制度をつくりましたけれども、こういうのはそういう意味で効果があると思います。  また、農地に対しましては、これは従来はいわゆるAB農地全体について税の減免が行われたものについても一様にその譲渡所得税の特例がかかっていたわけでございますけれども、今回の改正におきまして長期営農の方を選択した方については、土地収用等の特別の場合を除きましてこの適用がないというようなことをいたしましたので、そうした意味で、農地を所有していらっしゃる方にとってどちらの道を選ぶかという一つの選択要素になると思います。  また、経験則ということでございますが、土地税制が下がった例はちょっと少ないんでございますが、税制が上がったケースで申しますと、ご存じのとおり、四十五年から五十年まで段階的に上がっていく期間がございました。四十五、四十六が譲渡所得税が一〇%でございまして、四十七、四十八が一五%、四十九、五十が二〇%、五十一からいわゆる四分の三総合課税という非常に高い税率になったわけでございますが、これで見ますと、四十六年には対前年で九四・五%という非常に高い伸びになっております。四十七年には下がりまして、四十八年にはまた非常に高い対前年の譲渡所得金額の伸びがございます。四十九年に二〇%になったときに、またこれも非常にどすんと下がります。それから五十年は、翌年から四分の三になる前の年でございますが、これは対前年八三・九%という大きな伸びになっております。それで五十一年にいわゆる四分の三の総合課税になりましたときに、これは対前年五三・四%のダウンということになっておりまして、これは国税庁の統計資料でございますが、この経緯から見ましても譲渡所得税というものがかなり土地の流動には作用するというデータになると思います。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 一方でこの法律、あめ法とおなかと背中の関係というのですか、セットになっている地方税法、宅地並み課税の方ですが、私ども前前からこの宅地並み課税、特に大都市圏においては、これはもう本当に腹をくくってひとつやってもらわなきゃ困るということを言ってまいりました。  いま、たとえば東京で満員電車に乗せられて一時間半とか二時間とか通勤にかかって、その途中で窓から外を見るとホウレンソウにしたって何にしたって、何か肥料をやっているのかやっていないのかわからないようなあんなものがとても農業と言えるかと。都市近郊で良好な、良質の蔬菜を都市住民に提供するんだと言ってみたって、あんなところで良質の蔬菜が提供できるはずがないと思われるような農業が実際に展開されている現実を見て、これはやっぱり大都市の住民というのは本当に不公平感というものにさいなまれるという状況がずっと続いて、こんなことで自分たちが本当に、特にサラリーマン、クロヨンとか、トーゴーサンピンとかで税金を払う気持ちがなくなるというような状態があったと思うので、今回この地方税法の改正によって宅地並み課税がC農地にも拡大される、あるいは免除から徴税猶予へというようなことで一歩前進ではあると思うんですけれども、しかし、さらにもっとこの宅地並み課税というものを徹底していただかなければいけないんじゃないかという、そういう全国的にというよりも特に大都市圏の話ですけれども、大都市住民の声があると思うんです。これは国土庁長官のお答えになろうかと思いますけれども、そういう宅地並み課税についてどういう姿勢でこれから臨んでいかれるのかということを伺っておきたいと思います。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 御意見は私ごもっともだと思いますが、いままでいろいろな施策をやってきましたけれども、やはりそれを参考にしますと今度のような法案改正の方が宅地が出やすいということになるように考えて法案を提案した次第でございます。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 もう一つ、最後に琵琶湖総合開発特別措置法の一部改正案について伺います。  これももう多くの人がいろいろと尋ねておりますが、淀川水系における水資源開発基本計画、これは高度成長のときにつくられた基本計画であって、これから毎秒六十八トンですか、不足をしてくる、その部分をどうやって調達するか。ところが、現実にはこれが大きく食い違ってきた。人口が予測どおりに推移をしていないとか、あるいは節水思想が普及してきたとか、工業用水については回収率が予想以上に高かったとかということが言われておりますが、どうもおっしゃるのは、食い違ってはおるけれども、やっぱり琵琶湖から毎秒四十トンの水がこれからも必要なんだと。しかし、その根拠、どういう予測でそういうことが必要になってくるのかというのがどうもはっきりしないわけで、この基本計画については、これは見直しはいずれにしてもされなきゃしようがないような状態になっているわけです。そういう予測をはっきりと立て、これからの基本計画をきっちりと定めてみなければ、一体琵琶湖からどのくらいのものが今後必要になるかというのはわからないんじゃないかという気もするんですけれども、いやしかし、それは計画は立てるけれども四十トンは要るんだと、何か四十トンというのはあらかじめ決めてしまってこれからの予測を立てる、計画を決めるというようにも聞こえるんですが、どうなんですか、そのあたりは。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 現在の基本計画は五十五年度までの計画でございまして、五十五年度までの実績対比でいきますと、先生のお話のようなことでございます。現在私どもは関係府県と協議を重ねておりまして、六十五年度末の需要見通し、それに対する供給施設計画を立てているわけでございます。これは、今後水資源開発審議会の議を経たり、あるいは関係府県知事の御意見を聞いて固めていくわけでございますが、現在の作業段階の数字で申し上げますと、淀川水系で五十年から六十五年までの新規需要が約七十トンある、そういう中に琵琶湖の一応四十トンというふうにいたしましても、供給施設計画としては六十トンくらいしか確定しない、そういう意味合いで琵琶湖の四十トンは必要だというふうに申し上げたわけでございます。  なお、六十五年までについては、いろいろむずかしいんでございますが、人口であるとか工業出荷額とかいろんなものを、各府県の計画等を踏まえながら現在詰めている概数がそういうことだということで、概略というふうに申し上げましたけれども、いろいろな作業をした結果、六十五年の末の水需要はこのぐらいになるんではないかということをいまやっている、こういうことでございます。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 琵琶湖の毎秒四十トンというのはあらかじめ設定しておいて、それにうまく合うようにほかの数字をいろいろいじくってということではないと。そういうことであってはこれは非常に困るわけで、しかも往々にしてお役所仕事というものは、どうもいままですでに決まっているものはそのまま続けていこうという傾向があるという御指摘もありましたけれども、そういうことがありますから、そこのところはひとつ間違いのないようにしっかりしていただきたいと思います。  さて、淀川水系についてもこういうふうに非常に大きく違ってきた。全国的に一体水の需給の見通しというものはどうなっていくのかということですね。水不足が非常に大きく騒がれて、昭和六十年には四十億トンから六十億トン程度不足だというようなことも言われた時代があり、しかし一方で、いまの節水思想とか人口の動き方とか、あるいは水の回収率というんですか、高度利用のこととか、伸び率が落ちてきているということも言われているわけですが、全国的にこれから水の需給の見込みがどうなっていくのかということについて、これは最近の動向なども踏まえた見直しの作業というものは行われておるわけでしょうか、どうでしょうか。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 国土庁といたしましては、全国的には昭和五十三年の八月に第三次全国総合開発計画を踏まえまして長期水需給計画を策定をいたしております。この計画に対比いたしますと、先ほど主として近畿圏といいますか、阪神地区のお話を申し上げたんですが、上水道等については確かに計画では人口伸び率一・一%というような想定をいたしておりますけれども、やや人口が減っている。しかし、大都市圏区域では節水思想等いろんな対策がなされて需要が停滞しておりますけれども、地方都市では生活水準の向上等によってふえてきているということで、私どものいわゆる都市用水といいますか、生活用水についてはほぼ全国的に見ますと計画どおりになっている。  ただ、工業用水につきますと、阪神では工業出荷額、先ほど申し上げましたように四十年代後半では減り、五十年からふえたんですが、全国的には工業出荷額も私どもが想定いたしましたような伸びをいたしております。むしろやや伸びているというようなことでございますが、私どものPRもあり、いろいろ企業の努力あるいは関係者の努力によりまして、水使用量としてはふえているんですけれども、回収率が私どもの想定よりはかなり上回っておりまして、あるいは用水型産業、非用水型産業の比率が変わったというようなことで、工業用水についてはやや私どもの計画に比べますと減っているというようなことから、都市用水全体としては五十年以降ほぼ横ばいにあるというような状態でございます。現在国土庁といたしましてはこの長期水需給計画のフォローアップをいたしておりまして、これに基づきましてどうするか取り扱いを決めたいというふうに考えております。  それからなお、最近は水資源開発施設をつくりますにもいろいろと年数がかかるというようなことから、現在の長期水需給計画はいま先生お話しのように六十年-六十五年ということを一つのメルクマールにいたしておりますけれども、さらにもっと長期のものの水需要の見通しをやりたいというようなことから、国土庁が設けております水資源基本問題研究会等の御意見をいま伺っているという段階でございます。     ―――――――――――――

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 委員の異動について御報告いたします。  ただいま園田清充君が委員を辞任され、その補欠として関口恵造君が選任されました。     ―――――――――――――

江田五月新政クラブ

○江田五月君 長期水需給計画のフォローアップというのは、これは時期的なめどで言うとどういうめどでおやりになるわけですか。

高秀秀信国土庁水資源局長

○政府委員(高秀秀信君) 現在、御承知のように三全総につきましてもフォローアップ作業が国土庁の中でいろんな研究会が設けられてやられておりますので、基本的な先ほど申し上げました三全総が前提といたしましたいろんな人口等の数字がありますので、そこら辺が出てくるのを踏まえて私どもの方も対応していきたいというふうに考えております。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 さて、この四十トンの水を一体どういう方法でとるのか、湖中堤というんですか、こういうものをつくるのかどうかというようなことについては、いろいろな案があってまとまったところにまだきていないのかとも思いますが、いずれにしても、琵琶湖の水位が下がるということはこれは言えるんじゃないか。きのう何かいろいろ説明を受けましたらどうもそこがはっきりしないんですが、水位が下がるということは、季節によって違ったり、雨が降ったらどうなるとか、それはいろいろ違うでしょうけれども、しかし、上がったり下がったりあるけれども、平均して水位が下がるということがやはりあるんじゃないんですか、四十トン毎秒水を取れば。

川本正知建設省河川局長

○政府委員(川本正知君) 琵琶湖の四十トンの水開発につきましては、琵琶湖の基準水位というのがございますけれども、それから一メートル五十下げまして、マイナス一メートル五十というところまでを利用いたしまして、そして四十トンを開発するということでございますので、琵琶湖の水位も一メートル五十まで、また場合によって、非常渇水のときにはさらにそれよりも下がることもあり得るわけでございますが、ふだんはそういうことではございませんで、たとえば琵琶湖の平均水位というのがございます。毎日はかっております水位を平均したものでございますが、それを大正七年から昭和五十五年までの六十三年間、これの水位データから計算してみますと、琵琶湖の基準水位プラス六センチメートルという値になっております。  毎秒四十トンの水開発をいたしますと、これも計算上でございますが、その平均水位が約三十センチぐらい下がるであろう、そういうふうに推計しております。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 そうですね、一メートル五十というのは、これはめったにそんなに下がってしまうようなことはないんで、だけど平均すると三十センチぐらい下がるだろう。だからふだん見かける琵琶湖の景色というものは、いまよりも三十センチぐらい下がったような景色に大体なるだろうという、余りむずかしい理屈じゃなくて、わかりやすく答えていただければいいと思うんですが、そうなりますと、やはり環境の点でもいろんな影響が出てくるんだろうと思うんです。琵琶湖というのは、滋賀県の出していらっしゃる資料によっても、水の流れもかなり複雑な流れがある。表面の流れ、底の流れ、環流というのと、それから静止というんですか、というような動きとかいろいろ複雑な流れがあって、しかもそういう流れの中で、水鳥にしても、昆虫にしても、水生植物にしても、非常に珍しいものがたくさんあったり、魚介類にも固有種が非常に多いという、そういう自然の生態系が一体どうなるのかということ、これもかなり重要な問題だと思いますが、どうもこういう環境に対する影響が、三十センチ水位が下がるというようなことによってどうなってくるのか、これは影響評価を環境庁としては関心を持たなきゃならないところじゃないかと思うんです。――環境庁いらっしゃってますね。当然関心を持たなきゃならぬところだと思いますが、一体どういう関心を持ってどう対応されてきているのか。

高峯一世環境庁自然保護局企画調整課長

○説明員(高峯一世君) 琵琶湖の水位が低下した場合、これは水位の低下の度合いにもよるかと思いますが、かなり大幅な水位の低下がしかも長期間続くというようなことがございますれば、いまおっしゃったような自然の生態系にいろいろ影響があることも考えられます。しかしながら、水位の状態でございますが、一定の水位の低下が長期間継続するということではなくて、長期間上がったり下がったりするというようなこともございますので、その辺の問題につきましては、かなり長期間そういった事態が生ずるということがあるような場合には、事前に滋賀県なり河川管理者等にもいろいろ連絡をとりまして、重大な支障が生じないというように対処してまいりたいと思います。

江田五月新政クラブ

○江田五月君 どうも何だかよくわからないんですね。事前に説明を受けましたら、一つ一つの事業を行うときには環境影響評価はきちんとやるんだ、だからいいんだと言うんですが、全体としてこの琵琶湖総合開発計画の実行によって琵琶湖の環境というのが一体どうなるのか、これをきちんと影響評価をして、そのアセスメントの結果を住民にお知らせしてでなければ、いま住民の意見も十分聞いているからだれも不安はないんだというようなことをおっしゃいますが、科学的なこの調査の結果を知らなければ、住民だって本当の意味でそれでいいんだとかいうことはなかなか言えないんじゃないかという気がしております。  どうもなかなか環境という点から見て、いまのこの総合開発が本当に大丈夫なのかどうかちょっと心配になる点があるんですけれども、その点はもう時間も余りありませんからおいておきまして、滋賀県を余り甘やかすなという意見もあるんですけれども、滋賀県の方でいろいろ要望が出ておりまして、二宮委員の方から下水道の管渠の問題とか、それから高度処理の問題とかについて御質問がありましたが、造林事業の融資条件という問題もあります。  造林事業について農林漁業金融公庫で――農林省いらしていますね――かなり手厚い融資の制度をとっていらっしゃることは本当に必要なことだと思いますし、それはそれでいいんですけれども、どうも最近造林をしてみる、しかし、なかなか下枝を刈っていくような人もいない、あるいはまきとか下草の需要も非常に下がってきている。そういうぐあいで造林というのが昔と比べるとずいぶんやりにくくなっているんじゃないかと思います。この農林漁業金融公庫の融資の方法にしても据え置き期間が二十年とかいうような、場合によっては二十五年という据え置き期間もあるようですが、二十年、二十五年じゃなかなか木を植えて造林して借りたお金を返すことができるというところまでいかないんじゃないかという気がしますが、琵琶湖に限らずひとつ水源涵養機能を持つ造林事業についてもっと融資の条件をいいものにしていく必要があるんじゃないか、そのことをこの琵琶湖総合開発に絡む滋賀県の重点要望というものは言っているんじゃないかと思いますが、農林省のお答えを伺って、終わりにします。

川合淳二林野庁林政部企画課長

○説明員(川合淳二君) お答え申し上げます。  先生いま御指摘のように、一番長いもので四十五年、据え置き期間二十五年という制度がございます。もちろんこれで十分とは言えないと存じますけれども、融資制度につきましては年々改善を続けてきておりますし、今後とも検討する必要は当然あると存じますけれども、何と申しましても最近の木材をめぐる情勢は非常に厳しいものがございます。特に間伐材など実は早期に資金を回収できるものにつきまして、なかなかその需要がはかばかしくないというようなこともございます。融資条件につきましてもちろん検討を進めなければいけないと思いますが、同時に、そうした間伐材などの需要についても今後力を入れていかなければならないというふうに考えております。よろしくお願いいたします。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 他に御発言もなければ、三案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  農地所有者等賃貸住宅建設融資利子補給臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 私は、日本社会党を代表して、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対し反対の意を表するものであります。  以下、反対の理由を簡潔に申し述べます。  まず、本案の前提となっている農地の宅地並み課税との関連についてであります。  わが党は、都市農業を圧迫し、農地の無秩序な開発を進めることとなる宅地並み課税には従来から反対しているところでありますが、政府は、今回地方税法改正案により特定市街化区域農地についてはC農地にも宅地並み課税を拡大しようとしております。これはいわゆる課税というむちによって農地の宅地化を推進しようとするものでありますが、こうした措置は、政府の住宅宅地政策とあわせ考えますと、転用された農地は無秩序な市街化と宅地の細分化、地価の高騰を促進し、他方、国民大衆にはローン負担を増大させる結果を生じさせるだけのものとなり、国が責任を持った真の住宅政策とはなりがたいのであります。  現在の都市政策の課題は、特に大都市においては環境の改善と災害に対する安全性を確保することが重要になっております。そのためには、都市緑地の保全とオープンスペースの確保の上から都市農業をむしろ積極的に位置づけ、都市と農業の調和こそ求めていくべきであります。  われわれは、都市における勤労者の住宅の改善はきわめて重要な問題であると考えておりますが、農地の課税強化という宅地化の手法は、実際に開発を受け入れ、都市づくりに責任を持つ自治体側が消極的で、ほとんどの自治体が課税の減額を講じていることから見ても、その行き詰まりを指摘できるのであります。  次に、本案による諸施策についてであります。  本法は、土地区画整理事業の要請、住宅金融公庫の貸し付けの特例、各種の税の軽減など優遇措置を講ずることとしており、宅地並み課税というむちに対しいわゆるあめ法と俗称されておりますが、その実際の効果は疑わしく、これまでの実績を見ても本案の直接の対象である要請土地区画整理はわずかに一件、公庫融資も低調であります。  このことは、農民の意向と市街化区域農地の実情を無視した小手先の措置にすぎないことを如実に示していることにほかなりません。  われわれは、住宅宅地政策はこうした根本課題を回避したものでなく、都市のあるべき姿を示して自治体の土地利用計画に従い、土地の有効利用を図るとともに、国土利用計画法の積極的運用によって地価の安定を図り、公共投資もこうした都市基盤の整備に力を注ぐことが必要であると考えます。これらの措置と相まって良質、低廉な公共賃貸住宅の供給が住宅宅地問題解決の前提であります。  しかしながら、以上述べましたように本案は宅地対策の根本課題を回避したもので、その特例期限をさらに三年延長しようとする本改正案には遺憾ながら賛成できません。  以上、反対の理由を申し述べ、討論を終わります。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表して、特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に対して反対の討論を行います。  反対理由の第一は、本法案が三大都市圏の市街化区域農地への宅地並み課税を実施する地方税法改正案とまさにワンセットとして提出されたということからも明らかなように、都市農業と都市近郊農地の果たしている積極的役割りを全く無視し、農地の宅地化促進をねらったものであるからです。  政府は、都市近郊農家の強い反対を押し切って、三大都市圏のC農地まで宅地並み課税を拡大し、しかも、従来行われてきた地方公共団体による減額措置を廃止するという改悪を行ってきました。この方向の意味するものは、都市近郊農業の否定、切り捨てであり、安心して営農を続けたいという農家の希望を暗くするもの以外の何物でもありません。  反対理由の第二は、本改正案による農地の宅地化が地価の高騰を招くことにつながり、土地と住宅問題の解決に役立たないということです。  すなわち、新たに宅地並み課税の対象となるC農地までもが民間デベロッパーの土地取引の道具にされる危険性があり、これが引き金となって地価は鎮静化するどころか、かえって高騰化に拍車をかけることが予想されるからです。  本法案は、土地問題の解決をいよいよ困難にし、このことによって国民の切実な要求である住宅問題の解決を一層むずかしくするものであります。  日本共産党は、従来から良質で低廉な公共住宅の大量建設を主張し、そのためにこそ土地問題を国民本位に解決することを強く提案してまいりました。都市農業を守り、土地、住宅問題を抜本的に解決するための抜本策を実行することが求められています。  以上の立場から、本法案に反対するものであります。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 他に御意見もなければ、本案に対する討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  特定市街化区域農地の固定資産税の課税の適正化に伴う宅地化促進臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  それでは次に、琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案について討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。

上田耕一郎日本共産党

○上田耕一郎君 私は、日本共産党を代表して、琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案に対して反対の討論を行います。  従来、わが党は本法案に対して積極的な提案を掲げて、その実現のために尽力してきました。どのような提案か、幾つか個条的に申しますならば、  一、琵琶湖総合開発計画の改定に当たっては利用低水位マイナス一・五メートルを環境庁も含めて再検討すること。  二、下流の長期水需要予測を実態に即して見直すこと。  三、流域下水道計画のあり方、規模について再検討を行い、都市部、農村部にふさわしい下水道と処理方式を取り入れ、整備促進を図ること。  四、富栄養化防止条例実施に伴う地方公共団体の財政負担を軽減するため、国の特別の助成措置を講ずること。  五、企業排水について、COD初め、すべての有害物質の排出の総量規制を行うこと。  六、湖と湖周辺の自然、歴史的文化的遺産保全のための事業に国の補助を行うこと。  七、開発計画などの策定、実施に当たっては、関係住民と市町村の意見を尊重すること。  八、洗いぜきの操作及び湖の水位調整は、関係府県が参加する委員会をつくり、住民や学者の意見も取り入れて民主的に行うことなどであります。  ところが、提案されている政府案は、その基本点において大きな問題を持っており、賛成することができない内容となっているのであります。  第一は、日本共産党が十年前の法制定時以来主張し続けてきた大企業本位、開発優先の琵琶湖総合開発事業の根本的な性格をいささかも変えていないということです。  琵琶湖総合開発事業の根幹をなす利用水位をプラス・マイナス一・五メートルとし、下流に対し新たに毎秒四十トンの水を供給するという計画には、一切の見直しが行われませんでした。これは大企業本位、開発優先の性格は根本的に変わっていないと言わざるを得ません。  第二は、琵琶湖総合開発事業が実施されたこの十年間に、五年連続の赤潮の発生など水質の悪化が進み、今回の改正案によってそれがさらに促進される危険が強いということです。  第三は、高度成長政策が破綻し、淀川水系に関する水需要予測と実態との間に大きなずれが生じたにもかかわらず、政府は淀川水系水資源開発基本計画の見直しを実施しようとしないことであります。  以上、基本的な三点が、日本共産党としての本法案に対する反対の理由であることを申し上げて、討論を終わります。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  茜ケ久保君から発言を求められておりますので、これを許します。茜ケ久保君。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 私は、ただいま可決されました琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党保国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、新政クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     琵琶湖総合開発特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。  一、琵琶湖総合開発計画の改定に当たつては、水質の回復と保全、自然の生態系の復元と資源維持に十分の配慮をするとともに、調和のとれた生活環境の整備、産業文化の創造に留意すること。  二、琵琶湖総合開発計画の改定に当たつては、事前に環境に与える影響等を十分に調査し、関係住民の意向が反映されるよう努めること。  三、琵琶湖総合開発事業の実施に当たつては、関係地方公共団体の財政負担の軽減を図るため、交付税、地方債等の財源措置について十分な配慮を行うこと。  四、異常渇水時及び洪水時における洗堰の操作については、滋賀県知事の意向を尊重つつ関係府県知事との調整を図ること。  五、琵琶湖及びその周辺関係河川の水資源の確保と水質を保全するため、水源かん養機能の維持増進、工業用水の循環利用等の促進、工場排水規制と有燐洗剤の使用規制、下水道の整備促進等を図るとともに、湖沼の水質の保全に関する法的措置の強化に努めること。  右決議する。  以上でございます。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) ただいま茜ケ久保君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 全会一致と認めます。よって、茜ケ久保君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、松野国土庁長官から発言を求めもれておりますので、この際、これを許します。松野国土庁長官。

松野幸泰自由民主党国土庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(松野幸泰君) 本法案の御審議をお願いいたしたところ、本委員会におかれましては終始熱心な御審議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。  審議中における委員各位の御高見につきましては、今後その趣旨を生かすよう努めるとともに、ただいま議決になりました附帯決議につきましてもその趣旨を十分に尊重して、今後の運用に万全を期する所存でございます。  ここに本法案の審議を終わるに際し、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) なお、ただいま可決されました三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ―――――――――――――

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 次に、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案、二案を便宜一括して議題といたします。  両案に対する質疑は終了いたしておりますので、これより直ちに討論に入ります。  御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに両案の採決に入ります。  まず、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島復興特別措置法の一部を改正する法律の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

吉田正雄日本社会党

○委員長(吉田正雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時六分散会      ―――――・―――――

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