決算委員会 第4号
- 発言数
- 290 件
- 登壇者
- 32 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1982/04/02
会議録
○委員長(和田静夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る三月二日、山田譲君が委員を辞任され、その補欠として瀬谷英行君が選任されました。
○委員長(和田静夫君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に目黒今朝次郎君を指名いたします。 —————————————
○委員長(和田静夫君) 次に、去る三月三十日、予算委員会から、四月二日の一日間、昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中会計検査院所管について審査の委嘱がありました。 この際、本件を議題といたします。 大村会計検査院長から説明を求めます。会計検査院長。
○会計検査院長(大村筆雄君) 昭和五十七年度会計検査院所管の歳出予算案について御説明申し上げます。 会計検査院の昭和五十七年度予定経費要求額は八十七億二千二百五十万九千円でありまして、これは、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく、本院の一般事務処理及び検査業務を行うために必要な経費であります。 いま、要求額の主なものについて申し上げますと、 (一)人件費として七十七億一千六百七十七万五千円を計上いたしましたが、これは総額の八八%に当たっております。これらのうちには、会計検査の充実を図るため、一般職員十人を増員する経費も含まれております。 (二)旅費として五億七千七百四十五万七千円を計上いたしましたが、このうち主なものは、会計実地検査旅費が五億六千百四十万六千円、外国旅費が七百八万円であります。 (三)施設整備費として五千二百八十二万九千円を計上いたしましたが、このうち主なものは、王子書庫外壁改修工事費三千二百三十五万一千円であります。 (四)その他の経費として三億七千五百四十四万八千円を計上いたしましたが、これらのうちには、検査の円滑を図るための会計検査活動費五千二十万四千円、並びに検査業務の効率化を図るための会計検査情報処理業務庁費三千三百五十一万一千円が含まれております。 次に、ただいま申し上げました昭和五十七年度予定経費要求額八十七億二千二百五十万九千円を、前年度予算額八十三億七千二百四十三万円に比較いたしますと、三億五千七万九千円の増加となっておりますが、これは人件費において四億三千六百二万六千円増加し、施設整備費において庁舎本館防災改修工事の竣工に伴い、一億二千四万三千円減少したことなどによるものでございます。 以上、はなはだ簡単でございますが、本院の昭和五十七年度予定経費要求額の概要の説明を終わります。 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
○委員長(和田静夫君) これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言願います。
○目黒今朝次郎君 まだ大蔵省来てませんから、会計検査院長にお伺いしますが、いま御説明のあった予算と定員といいますか、こういう陣容であなた方が考えておられる会計検査活動ということが十分に行い得ると、こういう認識を持っておられるか、できればもっと、現在の談合問題、いろんな国民から厳しい批判を浴びてる段階であるから、要員なり、あるいはその裏づけなり、活動費なり、機構の強化なり、そういうものを含めて、もっと国民の負託にこたえる検査活動というものをやりたいなあと、そういう御希望を持っておられるか、その辺をまず率直に検査院長としての見解を述べてもらいたいと、こう思います。
○会計検査院長(大村筆雄君) 私どもは従来から、国会でお認めいただきました経費の中で、私どものやり得る限りの検査活動をやってまいったところでございます。特に昨年来財政再建問題が非常にやかましくなっておりまするし、かつまた、第二臨調等におきまして、行財政改革の問題が真剣に論議されている時期でございますものですから、そういうことも踏まえまして、昨年来特に厳しい態度でもって検査活動をいたしている次第でございます。何分にも人員につきましても、あるいは経費につきましても限度がございますので、検査対象につきましてもその一部しかやっていない状況でございます。これはしかし、必ずしも全部やるべきかどうかという点は別の観点の議論があろうかと思いますが、私どもは与えられた人員、与えられた経費でもって、なし得る限りの検査効果を上げるべく努力してまいってる次第であります。もちろん現在の施行率、私どもが検査いたしております施行率は八%程度でございますけれども、せめてこれが、従来、かつてやっておりました一割近いところまではやるようにしてみたいと、そのために必要な人員なり、経費もお願いしたいという気持ちはございまするが、昨今の厳しい財政事情、定員事情からかんがみまして、私ども会計検査院といたしましては、特に検査を受ける諸機関に対しまして、経費の効率的な執行等につきまして、厳しく批判する役所でございます関係上、みずから乏しい予算、乏しい人員でもって、あとう限りの検査効率を上げるべく努力する、そういう考えのもとに、今回の予定経費要求書をお願いいたしておる次第でございます。
○目黒今朝次郎君 財政法の十六条から十九条にわたって会計検査院の予算の仕組みについて、取り扱いについて財政法で決められておるわけでありますが、この財政法の取り扱いについては、会計検査院並びに大蔵省関係で、この規定どおり具体的に行われておるかどうか、両省から見解を聞きたいと、こう思います。
○説明員(肥後昭一君) 会計検査院といたしましては、財政法に定められているとおりの手続によって行っているつもりでございます。
○説明員(加藤剛一君) 財政法の十九条は、特に内閣が裁判所等、会計検査院含みまして、特別機関の歳出見積もりを減額した場合に、その詳細を予算に附記する、さらにこれが、国会がこれらの特別機関の歳出額を修正する場合におきましては、必要な財源を明記する等、いわゆる二重予算制度をとっておりまして、内閣が予算面から不当に立法府ないしは検査院に対して圧迫を加えることがないよう、三権分立の保障をする趣旨の規定がございまして、それにのっとりまして一連の予算の査定をやっております。先ほど検査院長からもお話がございましたように、最近非常に財政資金の効率的使用、財政の非常に厳しい状況等がございまして、その中におきましても検査院の充実は非常に重要な課題でございます。したがいまして、従来から検査院の検査体制の強化につきましては、与えられた条件の中であとう限りの努力をしているつもりでございます。
○目黒今朝次郎君 そうすると、具体的にお伺いしますが、十七条では、「会計検査院長は、毎会計年度、その所掌に係る歳入、歳出、継続費、繰越明計費及び国庫債務負担行為の見積に関する書類を作製し、これを内閣における予算の統合調整に供するため、内閣に送付しなければならない。」と、こういうふうに規定しておるわけでありますが、ずっと会計検査院はこの条文に従って内閣に送付していると、現にその証拠物件もおると、こういうふうに確認していいですか。
○説明員(肥後昭一君) 会計検査院は毎年内閣に送付しております。
○目黒今朝次郎君 では、最近五年間ぐらいの内閣に提出したそのコピーは、これは予算審議上かかわり合いありますから提出を願えますね。
○説明員(肥後昭一君) 概算要求書そのものの提出については、決算委員会の決定に従います。
○目黒今朝次郎君 いや、私は財政法上定められている方法をとっているんですかと言ったら、検査院長はそのとおり行っておりますと、大蔵省もそのとおり承っておりますと、そういうことですから、きょうは会計検査院の予算の審査ですからね、この十七条に基づく会計検査院が内閣に送付した要求書、その写しというものを、最近五年程度のをちょうだいということは、何ら委員会にかかわりなく提出されるべきだと、こう思うんですが、そのようにお願いいたします。
○説明員(肥後昭一君) 送付してございますので、送付書のかがみはいつでもお出しいたします。
○目黒今朝次郎君 送付書の写しを資料で出してください。 それから、大蔵省にお伺いしますが、この十九条の「独立機関の歳出見積の減額」、内閣は、国会、裁判所及び会計検査院の歳出見積を減額した場合、その理由を付して会計検査院に報告せにゃならぬと、こう義務づけておるわけでありますが、まるまるこの五年間会計検査院の要求をのんでおれば、その必要もないと思うんでありますが、私は再三資料の提出を求めておるわけでありますが、これはなかったので、この五年間会計検査院の要求に対して内閣はどういう査定をして、どういう手続をとっておるか、その概況について説明をしてもらいたいと、こう思うんです。最近五カ年間で結構です。
○説明員(加藤剛一君) 財政法十九条で「減額した場合」というのは、これらの特別機関からの概算要求を内閣が査定する場合で、これらの特別機関の意見が一致しない場合と、こういうことでございまして、実際最近の推移は、いろいろの御事情を御説明しまして、そして御納得いただいていると、こういうことでございます。したがいまして、要求に対して若干減っておりますのは、これは別途また検査院からお話があると思いますけれども、俸給の特別調整手当、これを人事院に実は出しましていろいろの査定をいただくわけでございますけれども、その辺の調整がとれず、したがって、追加の御要求はなかったというように聞いております。
○目黒今朝次郎君 そうですかね。会計検査院から要求があって、大蔵省との間で話し合いして意見が一致すれば云々ということは、この法文をわざわざ設けたというのは、会計検査院の独自性を主張するためにぴちっと設けた条文じゃなかろうかと、こう私は理解するんですよ。あなたの言うことを考えると、いまはやりの会計検査院と大蔵省の談合、もっと極端に言えば、大蔵省のお金に会計検査院がむしろ従属する、そういうかっこうになりかねないあなたの答弁じゃないですか。やっぱり要求は要求として、しかじかの理由でこれは減額する、これは増額するということをきちっとけじめをつけて、この条文に従う正規の取り扱いをしておくのが、話し合いなんというごまかしをやらないで、そうすることが会計検査院の独自性をきちっとするということに私はなると思うんであります。 これは大蔵省よりまず会計検査院の方から、そういう私の解釈が会計検査院の独自性を守るために正しいのか、いやいや、いま大蔵省から言われた、財布を握っているのは大蔵省だから、余り強いことを言うと今後やられちゃうから、まあまあそこは適当にやるんですよと、こういう談合の姿勢なのか。これは大蔵省と会計検査院の非常に微妙な関係を位置づける十九条だと思うんですよ。したがって、この十九条の解釈を、会計検査院はいま大蔵省の解釈に同意するのか、あるいは目黒委員が提示するように、会計検査院の独自性も財政面で守りたいという立場で取り組むのか、その会計検査院の解釈をぜひ聞かしてもらいたいと、こう思うんです。
○説明員(肥後昭一君) 会計検査院も一つの国家機関でございまして、国の財政事情によりまして、増員要求や予算増額等におのずから限度があることはやむを得ないとわれわれも考えております。したがいまして、予算折衝の段階では、まず検査院の概算見積もりを内閣に提出いたしますが、その後事務当局において折衝いたしまして、検査院の検査の実施が特に阻害されないという範囲内であれば、われわれは国家財政の現状からそれをのむということもやむを得ないものと考えております。もし、それが検査の実施に差し支えがある、あるいは会計検査院の独立性を阻害するというような減額でございますれば、われわれはこれを了承することはございません。そういうふうな折衝の結果、事務当局でこのくらいの減額はやむを得ないというものにつきましては、検査官会議の了承を得まして、院長の御決裁を得まして、それを検査院の概算見積もりと訂正して了承するわけでございます。 先ほどこの五カ年間ぐらいの減額ということで申し上げましたが、あれは大体主なものは、先ほど大蔵省が言いましたように、国会の議決によりまして、われわれも職員の待遇改善ということがございましたので、職員の俸給調整額というものを要求しているわけでございます。これは検査院の姿勢として要求しているわけでございますが、これはいつに予算措置だけではなくて、人事院の法律による了承が必要なわけでございます。人事院が調整額を認めなければ、予算に計上することはできないわけでございまして、予算に概算見積もりを計上する場合には、まだ人事院との折衝が終わっておりませんので、われわれは予算に計上すると同時に、人事院にも要求するわけでございますが、人事院が長期的観点から俸給額、調整額全体を見直すということで現在作業中でございますので、まだその実現に至っておりません。しかしそのかわり、われわれとしてはその間の暫定措置として、職員の特殊勤務手当——実地検査手当と申しておりますが、国会の御尽力、後ろ盾によりまして、それを獲得いたしまして、これが逐次毎年改善されているところでございます。
○目黒今朝次郎君 わかりやすく言えば、十七条で概算要求を出すと、しかし大蔵当局と折衝して、その折衝の過程で会計検査院の独自性と、会計検査院の活動が阻害されない範囲であるならば、検査官会議と院長の承認を得て、十七条でやったその第一次の概算要求を一部修正も含めて、いわゆる概算要求に踏みかえて、そして十九条の関係についてはまだ具体的に意見書などを提出された経緯はない、そういうふうにわかりやすく言えば理解していいんですと、こういうふうに理解して間違いありませんか。
○説明員(肥後昭一君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
○目黒今朝次郎君 きょうは第一回の委嘱審査ですからね。それがいいかどうかということについては今後また検討するということで、そういう経緯はわかりました。しかし、私は検査院の独自性を守るために、やはり財政法の十七条から十九条というものについては、十分厳格に独自性を持って判断をしてもらいたいということをここの点では要望をしておきます。 それで、会計検査院の院法の改正問題は相当前から行われておるわけでありますが、なかなか今日まで進んでおりません。 それで大蔵省の銀行局にお伺いしますが、これは何回か答弁していらっしゃるわけでありますが、一番最近の大蔵省の銀行局長の答弁、これは五十六年の二月二十八日ですか、それから三月三日銀行局長がおのおの答弁しておるわけでありますが、この考え方に今日時点でも変わりがないかどうか、それを一応院法の改正で銀行局長の見解をお聞きしたい、こう思うんです。
○政府委員(宮本保孝君) 先生御指摘の点でございますけれども、私どもの考え方はどうも大変あれでございますけれども、一貫して変わっていないんでございます。要約して申しますと、検査院法を改正して、政府関係金融機関の融資先に対する検査院の立入検査権を法定化することにつきましては、特に政府関係金融機関の融資先がきわめて広範囲にわたっておりまして、かつ融資自体が私契約で行われているわけでございまして、これに対しまして検査院が法定の権限に基づきまして立入検査するというのは、これはやっぱりいまの経済体制のもとでは、民間の活動に対します国家権力の過剰な介入ではないかという気がいたすわけが第一点でございまして、第二点は、検査院の検査権限が法定されますと、政府関係金融機関の融資先に対しまして強いいわゆる畏怖心みたいなものを実際上与えるんじゃないか。それで、これら機関からの融資を避けるようになりまして、せっかくの政策金融が有効に機能しなくなるおそれが強いんじゃないか。特に、中小企業者とか、農林漁業者につきましては、検査院の検査にたえるような帳簿とか、組織等が完備しているとは言いがたいわけでございまして、このような負担を法定化によって事実上強いることに対します抵抗がきわめて強いんじゃないかという気がいたします。第三番目は、その行政上の監督責任を全面的に負っております主務大臣の場合にございましても、政府関係金融機関の融資先に対します検査権限はございませんで、主務大臣の監督責任を飛び越えまして、検査院が検査権限を持つということが、果たして妥当であるかどうかというふうな気がいたすわけでございます。ただ大蔵省といたしましては、昨年七月二十三日付で内閣官房より当面の実行可能な措置につきまして提示を受けてございますので、管下の政府関係金融機関に対しまして通達を発出いたしましてその周知徹底を図るとともに、いわゆる肩越し検査を含みます検査院の検査等への一層の協力を指導したところでございまして、これらが効果を上げることを期待いたしておるわけでございます。
○目黒今朝次郎君 農林省も同じような発言しているんですが、これも一番最近の発言と現時点では、去年の暮れですか、これは変わりありませんか。
○政府委員(佐野宏哉君) これはことしに入りまして目黒先生のお尋ねに田澤大臣からお答えしたことがございますが、いまの大蔵省のお考えと同様の見解でございます。
○目黒今朝次郎君 通産省も同じ考えだと思うんですが、それで銀行局長、あなたが三つ柱に挙げましたね。公権力の過度の介入、これについては会計検査院の方でやり方については十分に慎重を期するということを再三表明されていると思うんですね。それから中小企業の金借りが帳簿の検査とかなんとかということで大変だと。しかし、これは私は、私の感覚ではためにする議論ではないか。たとえば銀行局の方でいろんな銀行を指導しますね。私もいままで国会でお世話になって、決算委員会その他を通じて銀行問題大分やりましたよ。おたくの方からその都度いろんな指導をしておるわけですね。そういう指導、監査も再三入っています。指導、監査に入ったからといって、その銀行の融資とか、金を借りに来るとか、その銀行の資金を活用するとか、そういうのは現実に監査を強化することによって減っているという実績が、銀行局のサイドから見てあるのかどうか。われわれの調査では、監査の強化と一般市民が金を借りるというのは、必ずしも平行線ではないではないか。だから、監査をやったから中小企業が金を借りるのをやめるということは、何だか頭の中の議論だけであって、実態とは合わないのじゃないか、こんな気がするのですがね。これは農林省も同じ、通産省も同じ。したがって、目黒はそう言うけれども、実際はこうなんだという考えがあれば聞かしてもらいたいし、それを具体的に裏づける資料があれば、きょうは短い時間ですから、後ほどで結構ですから、あなたが言った、あるいは農林省が言う、あるいは通産省が言うそのことを裏づけするアンケートなり、あるいは業界の意見なり、あるいは実績なりという具体的な資料があったら、ぜひ後ほど資料の提示をしてもらいたいと、そのようにお願いしたいのですがいかがですか。
○政府委員(宮本保孝君) この問題は私どもがたとえば金融機関を検査するのとは違いまして、私ども自身が金融機関から金を借りている融資先にまでいくというふうな話でございますが、そういう権限は私ども実は持っていないわけでございまして、本件につきましても、政府関係金融機関に対する検査でございませんで、政府関係金融機関から借りているところへ直接役所が出向くという話でございますので、やはり、特に中小企業者等につきましては、あるいは農林漁業者等につきましては、相当の圧迫を与えるのではないかと私どもは思うわけでございます。
○目黒今朝次郎君 ぴんとこないけれどもね。それで何か仮に会計検査院の院法改正をやったと仮定すると融資が減ると、そういう一つの柱がありましたね。中小企業者がお金を借りに来ない、政策が蹉跌を来すと、こういうことを言っておりますが、そういう何か具体的なネタがあるんですかな。
○政府委員(宮本保孝君) 事実行われておりませんので、具体的なケースはございませんけれども、中小企業者の方とか、あるいは農林漁業者の方々の御意見もちょうだいいたしたわけでございますけれども、皆さん方からも、そういう直接に検査院の検査等が入ることにつきましては、非常に困るというふうな御要請を受けている、これは通産省、農林省の方を通じてでございますけれども、そういうことを受けておりますので、私どもとしてもそうではないかというふうに考えるわけでございます。
○目黒今朝次郎君 じゃ逆に具体的に聞きますが、会計検査院からきょう資料をもらいました十一ページに肩越し検査の実績があります。逆に、この肩越し検査をされた個所があるわけですね、この肩越し検査をされた実績から検査をされた時点の前後を分けて、現実にその融資が減っているのか、横ばいなのか、伸びているのか、そういう調査は可能なわけですな。可能だと私は思うのですよ。ぜひこの点をひとつ分析をして、きょうでなくても結構ですから、この肩越し検査をした金融と、その融資先ということの銀行活動の状況というものを、ひとつデータを分析して資料として出してもらいたいと思いますが、いかがですか。
○政府委員(宮本保孝君) この肩越し検査の場合には、いわゆる任意の検査でございまして、十分政府関係金融機関と取引先との話し合い、あるいはその政府関係機関の調査に一緒に検査院が参るというふうな話でございますが、いま議題になっておりますのは、いわゆる法定の権限に基づく、公権力に基づきます検査になりますので、その辺が質的に違うのではないかという気がいたすわけでございます。
○目黒今朝次郎君 あなたは、具体的に出せと言うとないと言うし、しかし、完全一〇〇%なものでないけれども、検査に入られれば融資が減るというあなたたちの想定論ね、これはあくまでも想定論ですよ。その想定論に一歩近づける具体的な問題が、やっぱり肩越し検査というものを一つのたたき台にして、前後の動向を見ることは分析不可能ですか。私にきょう皆貸せば私がやってやりますよ、こんなこと。これは、銀行局長、大蔵省のエリートがこんなの分析できないんですか。肩越し検査をやった企業、関係金融機関、その関係の、いわゆる前後の融資の状況ということは分析できないんでしょうか。いかがですか。 それとも、もう大蔵省の縦割り行政を守るために、国会議員がどんなにしゃべったって、具体的なネタがないんだからしゃべらせておけと、こういう気持ちであればまた別ですがね。国民の税金を預かっている、その金を有効適切に、公正に税金を扱うんだという原点に返れば、多少無理でも、やっぱり具体的ネタがないんだから調査してみようかと、そういう気持ちになってもらいたいなと私は思うんですが、再度、いかがですか。
○政府委員(宮本保孝君) 具体的に当たってみることはあれでございますけれども、私どもとしては、この肩越し検査であれば、その取引先等におきましてもそう弊害はないんではないかという気がいたします。その点、具体的なケースについて聞いてみるというようなことはいたしてみたいと思います。
○目黒今朝次郎君 問題解決のために具体的に取り組んでください。要請しておきます。 それから、これは大蔵省にお願いしておきますが、銀行局長、この前の二十五日の予算委員会の一般質問の際に、フロンティア商事のことを私は提起をしたんですが、四千五百万借りて、金融ブローカーが倒産したと、これについて何とかかんとかと言って答弁をしておったんですが、私も議事録とれなかったんで、中小企業金融公庫の担当者がこのフロンティア商事の後始末のことを言っておりましたから、きょうは時間がありませんから、ひとつその具体的な資料を私まで提示するように御伝達を願いたい、こう要請しますが、これは資料だけの要請です。お願いします。いかがですか。
○政府委員(杉山弘君) 先生のおっしゃいます資料というのは、具体的にどういうものをお指してございましょうか。私どもが中小企業金融公庫から聞きました結果についてのメモというものでよろしゅうございましょうか。
○目黒今朝次郎君 四千五百万貸したけれども、別な企業に振りかえて返済しておりますという意味の答弁しているんですから、その答弁メモで結構です。答弁の具体です。それを裏づけする資料、それで結構です。いいですか。
○政府委員(杉山弘君) それは承知いたしました。
○目黒今朝次郎君 それから、最後に検査院長にお伺いしますが、三月二十五日の予算の一般質問の際に、官房長官が、従来官房長官も院法の改正については尊重してやりたいというふうに努力をしてきたけれども、どうにもならないと、したがって、一部中身の変更を含めて検査院長と話し合った、検査院長は私の気持ちを了解してくれていると、こういう意味の、一部修正にも通ずるような意味の発言を一応この前官房長官がしておったんですがね。きょうは、ぜひ官房長官とあなたがそこに二人並んで、この問題の解決をしたいなと、こう思ったんですが、官房長官から院法の改正について、あなたの考え方を修正するような提案があったかどうか。時間が来ましたので、その事実関係だけ聞いて、ちょっと中座いたしますが、どうですか。
○会計検査院長(大村筆雄君) 時間ございましたら目黒委員の院法改正の御質問は初めてでございますので、そもそもの経緯から相当詳しく御納得のいく御説明を実は申し上げたいなと思っていたんですが、お時間がないようでございますので、先般の官房長官の御答弁の内容につきましては、私もちょうど委員会に出席しておりましたが、私が云々というような御発言はなかったように聞いておりまするし、内閣官房から各省に対して、さらに事務的に折衝するようにという御連絡はなさっておりまするし、私の方にもそれをお願いしたいという御連絡は事務総長はいただいておりますが、事務総長から私どもの案はこれ以上に調整する余地はありませんということをはっきりお断りしてございます。
○粕谷照美君 検査院が出しました資料の九ページに、参議院の決算委員会における議決が載っております。警告の部分を見ますと、五十五年の四月の二十五日には、「特に検査機能の拡充強化については、進展をみないことは遺憾である。」こう指摘をしています。そのことに対して、五十六年の四月の六日に、政府の講じた措置が載っておりますけれども、「会計検査院の検査機能の拡充につきましては、会計検査院の機能の重要性を考慮し、昭和五十六年度予算において、検査業務に従事する職員の増員及び会計検査活動費の増額を行いますとともに、検査機能の拡充強化のため講ずべきその他の措置についても引き続き検討を行っているところであります。」と、こう載っております。それを受けまして、会計検査院は予算を要求をされているんだと思いますし、本日の説明書の中にも「八十七億二千二百五十万九千円でありまして、これは、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づく、本院の一般事務処理及び検査業務を行うために必要な経費であります。」と、まことに姿勢は私はいいというふうに思います。それでは、そのいい姿勢のままで通っているのかどうなのかという点について、若干の疑問がありますので質問をしたいと思います。 まず、人件費として七十七億云々、こうありまして、会計検査の充実を図るために一般職員十人を増置する経費が含まれていると、こういうふうにあります。人員の増加というのは非常に重要なことでありますけれども、しかし、それにも増して非常に不思議でならないのは、いただきました資料の一ページ、「会計検査院職員の定員・実員の推移」というのを見ますと、毎年度七月一日のものであります。 昭和五十二年には、定数は千二百二十、これに対して現員が千二百三、マイナス十七であります。昭和五十三年は、千二百二十に対して千二百七、マイナス十三、五十四年が千二百二十二、それに対して現員が千二百十二でマイナス十、五十五年が定数千二百二十四、現員が千二百十二でマイナス十二、昨年の五十六年は定数千二百二十六、現員が千二百十、マイナス十六であります。このことについてどうしてもわかりませんので御説明をいただきたい。
○説明員(肥後昭一君) 会計検査院は、毎年四月一日には定員いっぱいの人間を採用いたしまして、定員いっぱいになります。ところが、われわれの役所のいままでの取り決めでは、調査官は六十三歳になった月にやめるということになっております。これは七月一日現在の表でございますので、その間の三カ月間に六十三歳になった職員がやめたのが大部分でございます。そのほかに出産その他で、結婚のためにやめた方もございますが、ほとんどは定年に達したためにやめていくと、そういう人が約十何人あったと思います。これは毎年、これがだんだんふえていく傾向にございます。と申しますのは、検査院は昭和二十二年に三百人余りの組織から、一遍に千二百人余りの組織になったわけでございます。そのときに八百人程度の職員を一度に採用しました。大体皆二十代の職員でございます。それが現在三十五年ばかりたちまして、皆定年になってきているわけでございます。非常に老齢の職員が多いということで、その人たちが毎年三十人から四十人やめていくわけでございます。そういうために年度途中では採用できません。と申しますのは、いまの国家公務員の採用は上級職、中級職、初級職の試験を通った人以外は採用してはならないことになっております。それで、われわれとしては、次期の採用の間まで職員の欠があると。多少は各省庁から人物を選考いたしまして、希望者がいますれば、調査官に適任である、適性があると思われる方を数人は採用いたしておりますけれども、とてもそれでは間に合いませんので、年度途中ではこのような欠員が出るので、非常にその点苦慮しているわけであります。これはここ数年続くと思います。
○粕谷照美君 その説明は説明なりにわかりますけれども、それでは充実をするということとの関連ではどのように判断をしていらっしゃるんですか。 たとえば調査官、昨年の五十六年を見ますと、七百三人の定数に対して六百四十九人で、マイナスで言えば五十四人ですね。非常に重要な調査官が五十四人も足りないまま七月一日から三月三十一日までずっと推移をしていくわけです。これでりっぱな仕事ができるというふうに判断をしていいのかという問題が私どもには残ってまいります。 定年は何も突如として定年が来るわけではありませんで、来年の何月何日にはだれが定年になるとわかっているわけです、人間が決まっているんですから。そうすれば、その人がいつ幾日の時点でいなくなるということがわかったときに、ではどうやるかということを会計検査院としては考えていなかったのですか。その辺をお伺いします。
○説明員(肥後昭一君) もうその点につきましてはわれわれ昔からわかっておりまして、八百人採ったときから、これが一度にやめるときには大変なことになるということはもう昔からわかっておりました。しかし定員というものがございまして、それでは来年五十人やめるから、ことし五十人、調査官になるのは七、八年かかるわけでございますが、七、八年前に五十人採用しておけばそれでいいわけでございます。ところが、それでは定員を何十人もオーバーしてしまうことになります。そういうことは暫定定員ということで何とかならないかということで交渉したこともございますが、やはり定員削減ということもございまして、そういう暫定定員は認められない。長期間の暫定定員になりますので、一年二年じゃなくて、八年、十年という暫定定員になりますので、そういうものは認められないということで、われわれはその分を新規採用者によりまして、新規採用者を研修して、それから実地訓練にもなるべく早く連れていって、調査官という名前ではございませんが、調査官補、事務官がそのかわりをするということで対処してまいりたいと、そういうことでまいってきておりまして、現実に検査報告を見ていただければわかりますが、こういうふうに人員が減っておりましても、検査報告の質は決して下がっていない。それどころか毎年向上しているとわれわれは考えております。 実は調査官じゃなくても、事務官でもある程度はできるわけでございまして、そういう意味でいま事務官の増員をお願いしているわけでございます。この事務官が将来調査官になるわけでございますので、その七、八年後を目指して、大体七、八年たてばもとへ戻るというふうにわれわれ考えております。 そういうことでわれわれは努力しておりますが、その研修等については非常に苦慮しているわけでございます。
○粕谷照美君 御努力はわかりますけれども、私は、それは七、八年間続くということは大変なことだというふうに思いますから、その七、八年間をどのようにやるかという基本的な考え方、そしてその対策というものを十分に練っていただきまして、後で私も質問いたしますので、報告ができるようにしていただきたいと、こう思います。 人員についてはそれでわかりましたけれども、次に、この方々の出張の問題に触れまして質問をいたします。 一つは、旅費がふえているということは、それは人員もふえるわけですから当然旅費はふえなきゃいけないというふうに思いますけれども、この旅費の単価というのは一体どういうふうになっておりますか。
○説明員(肥後昭一君) 検査院も一般職の職員でございまして、普通の旅費を国家公務員等の旅費に関する法律によって支給されております。
○粕谷照美君 国家公務員の一般職の出張と会計検査院の出張というのは、大体同じような日数とか、出張泊数とか、そういうような状況になっているでしょうか。
○説明員(肥後昭一君) 各省でもいろいろ、たとえば公安調査庁とか何か長い出張もございますし、航海とか何かでもって長い出張もございますので、一概に言えませんが、役所全体として出張が多いというふうに、検査院はその部類に入るんじゃないかというふうに考えております。また、一つの出張期間が長いということもうちの特色であると考えております。
○粕谷照美君 横並びということになりますと、これ三年間据え置きですね。ことしがどういうふうになるか、ちょっとわからないわけですけれども、宿泊費の実態をどういうふうに見ているかという問題点があろうかと思います。 検査院が出しました「会計実地検査における宿泊施設別利用料金について」というのがありますけれども、最低三千円というのですね。昭和五十四年で三千円、五十五年が三千円、五十六年が最低三千八十円というんですけれども、この辺は一体どこで調査をなさったんですか。 私も実は「全日本ビジネスホテル協会会員ホテル」というあれをいただきまして、三年間を見たんですよね。そうしますと、一番安いと思われたのが東京のアジア会館というので、昭和五十五年一月現在で二千九百五十円ですね。ところが五十六年、一年たちますと三千二百円に上がっているんですね。五十七年で、三年目になると三千五百円に上がっているんですね。 もう一つ安いなと思われたのが甲府のホテル日商ですが、二千五百円。そして、「別」ですから、サービス料、税金というのは別になりますので、多分三千円ぐらいになるんだと思いますけれども、それが五十六年、一年たちますと三千円になっているんですね。 その他全部見てみましても、もうどんどん上がっているというところが多いわけですね。このままの態勢では非常に出張するたんびに赤字が出てくるのではないか。一晩や二晩の出張だといいんですけれども、長いというだけに私はその辺が心配ですけれども、出張された方々の実態というのはどんなようになっていますか。
○説明員(肥後昭一君) 最初に、どこで調べたかというお尋ねですので申し上げますが、私どもは五十三年に申しわけない不祥なことがございまして、それ以来、宿泊の手当てを相手方に頼んだということが問題の根源であるというふうに考えましたので、宿泊の手当ては一切役所で一元的に部署を設けまして、そこで取り扱うことにしております。調査官個人個人では宿をとらせないということで、値段の交渉も泊まるところも全部役所でやっております。ですから、幾らで泊まれるかということは、われわれ完全に把握しているわけでございます。 そして、非常に安いんじゃないかというお尋ねでございます。確かに安い場合がございます。これは季節外れとか、それから閑散期でございますね、それとか、ふだん使って、何遍か使いますので、一割ぐらいサービスしてくれるというようなところがございまして、そういう場合に安いというわけです。高いものは、これは繁忙期ですね、旅館の繁忙期とか、それからまたやむを得ず温泉地とか何かへ泊まらなきゃならないとき、場所の関係でそういうところへ泊まらなきゃならないときに高いと、そういうふうになっておりますが、実は確かにこの三年間旅費が上がっておりませんので、調査官としては非常に苦労しております。それで、旅館を確保するのもだんだんむずかしくなっておりまして、安い旅館を探しながら苦労して宿を確保しているというのが実情でございます。
○粕谷照美君 安い旅館もいいですけれども、私もビジネスホテル泊まりますけれども、三千円ぐらいのところへ泊まりますと、もう翌日疲労が残って大変なんですね。それが十日とか、あるいは二週間とか連続して泊まるということになったら、本当にりっぱな仕事ができるんだろうか、そういう心配が起きてまいります。院長はこの辺のところについては断固とした姿勢で、横並びも結構ですけれども、何とかならないかということで交渉すべきだというふうに考えますけれども、いままでどのような交渉の実態があったか、これからどういう態度で臨んでいくのかということについてお伺いいたします。
○説明員(肥後昭一君) 先生がおっしゃいましたように、ビジネスホテルで泊まりますと、非常に疲れがとれないということは確かでございまして、先生に差し上げたこの表によりましても、ビジネスホテルは五十四年からだんだん下がっております。皆がだんだんビジネスホテルを嫌ってまいっております。やっぱり長い出張では一般旅館とか、普通の共済の施設その他のところへ泊まらないと疲れがとれないということでだんだん下がってきておりまして、やむを得ない場合だけビジネスホテルに泊まる。ビジネスホテルの中にもいいのもございますから、そういうところをだんだん選んで泊まってくるというようなことになっております。そこで、それでもなおかつ旅費が足りない場合には、われわれ旅費法四十六条によりますところの特別の協議というものがございます。こういう旅館をとらざるを得なかったので、金がこれだけ足りなくなったということで、そういう協議をすれば、大蔵省から旅費の増額をしてもよいと、支給してもよいというふうな特別の定めがございます。それを利用するように考えております。ただ、うちの人間は非常に経済的にというようなことを考えておりますので、なかなかそれを使えということを勧めているわけでございますけれども、その範囲内でおさめようというふうに皆考えておりまして、余り出てきておりませんが、これがたくさん出てくるようになれば、私ども大蔵省の方に強力にそういう増額をお願いしたいと、そういうふうに考えておりますが、現在のところはその四十六条を使うことを職員に勧めております。そういう状況でございます。
○粕谷照美君 普通の旅館に泊まって、あるいは普通に人間らしい長期宿泊ができるようなビジネスホテルに泊まってという態度は大変いいと思います。いいと思うんですけれども、その足りない分を特別の金が出るんだからそれをどんどん使えと言っていますけれども、本当に職員使っているんですか、そうじゃないですね。検査院が出してくださった調整実績額を見ても、五十二年が二十四件、五十三年十九件、五十四年はたった一件です。そうして五十五年が四件、五十六年が九件と、こんなのでは奨励しているなんという額にもならない。もうみんながいかに遠慮しているか、もしそんなことをやったら何かにらまれるんではないかというような気持ちが私はあらわれている数字のように思います。きのう組合員の方々が来られまして、ちょっと私いただいた資料を見ましても、おかしいですね。本当にかわいらしいんですね。たとえば土浦に出張して七日間で千八百円オーバーしましたからともらっているわけです。入間に行きまして五日間で千六百円、厚木で三日間で六千円、もう本当に一日三百円とか五百円なんです。しかも、これをもらうために大蔵省からもうさんざんいろんなことを言われてもらうから、みんな嫌だといってやめちゃうというんです。私はそういうときにも、上の方できちんと大蔵省折衝をやって、どんどん出せというふうになっていかなければならないんだというふうに思いますので、来年あたりはそういう実績が上がるような数字にしてもらいたいと心からお願いをします。といって、むだなお金を使いなさいということではないのであります。正確な検査ができるような、そして、人間らしい出張ができるような体制のために、私は国の金を使うことについてはだれも文句を言わないだろうという態度で、いま質問をしているところであります。 さてそれで、その出張の日数についてですけれどもね、組合員の要求を見ますと、こういうことが書いてあるんですね。一出張十日を限度とする、連続して十日間以上というのが平均してどのくらいあるんですか。組合員の要求は一出張十日を限度とする、一週間以上家へ帰らないということになっているんですから、私はこういう要求というのはもう当然の話だというふうに思いますね。それから、出張してきたからといって、それで仕事が終わったわけじゃない、本庁へ帰ってきてからの整理があるわけですから、どうしても月に二週間ぐらいは本庁に在庁していたい、こういう要望も出ているので、当然のことだというふうに思っておりますが、こういうことは、昔もそうでなかったんだから、いまもそれでいいじゃないかということには私はならないというふうに思います。こんなことも含めまして、これも組合の方からいただいた資料なんですけれども、百十日以上出張したというのが一局では七、二局では三、三局がゼロ、四局がゼロ、五局で八と、こうなっているんですね。一年三百六十五日のうち、百十日以上出張するなんということは、これは非常に異常なことだというふうに思いませんか。働きバチなんというものではない、大変な問題だというふうに思いますね。大変残酷な出張日数だ。これもう百十日以上ですから、百日以上を含めますと、もっともっと大きなあれになるわけですね。やっぱりこれは人手が足りないということなんだというふうに思いますので、先ほど話をしました定数というものがきちんと守れる、それでも足りないわけですから、その定数がちゃんと充足できるように努力をしていただきたい。定数足りなくてもちゃんとやってます、それ以上の実績上げましてなんという説明を聞きますと、それじゃ何も人員をふやす必要ないじゃないか、逆論言えばこういうことになろうかと思いますので、職員のところに残酷な労働強化を及ぼさないようにきちんとしていただくのが私は管理者の役割りじゃないかと思いますが、院長いかがですか。
○会計検査院長(大村筆雄君) 御指摘のように、私どもの仕事は、仕事の内容からいきまして、実地検査に参ります場合に、その期間中相当な緊張も強いられまするし、相当の長期間そういう緊張した状況でむずかしい仕事をやらなければいけない、非常に過酷な条件のもとに勤務しておる状況でございます。したがいまして、できるだけそういう点に処遇の面で改善をしてやりたいというのが、実は調整号俸を政府にお願いしているのも一つのその点でございます。もう一つは増員の問題でございますけれども、これもなかなか一挙に相当ふやすわけにまいりませんものですから、逐次ふやしていくと、先ほど御説明申し上げましたように、一般の行政整理の問題は別といたしまして、増員十名を非常にむずかしい中で政府に認めてもらっておると、そのほかに、こういう厳しい定員事情の中でございますから、おのずから定員の増加には限度もございますので、極力事務の省力化、あるいは効率化を図りますために、機械化を積極的に進めていきたいということで、来年度から電算機を導入いたしまして、そのことによりまして仕事の成果をさらに高めていく、職員の労働を緩和していく、そういうことに配慮しておる次第でありまして、御指摘の点も十分配慮いたしまして、今後とも職員管理に当たってまいりたい、かように考えております。
○粕谷照美君 私は全然努力がなかったというのではなくて、いまの出張の百日以上の日数にしましても、五十四年が二百二人であったのに対して、次の年には九十一人、次の年には八十人と減っている、実績が上がっているということを認めつつも、それでも百日以上も出張するなんというのは、これはもう家庭崩壊ですよ。よく奥さんががまんしていらっしゃる、子供たちもがまんしている、そういう感じがしてなりませんので、人間らしい生活ができながら、仕事がきちっとやっていけるという体制をつくるための努力をお願いしたいということでございます。 それでは、あと三分ほどですので一言だけ伺いますけれども、会計検査院ずいぶんがんばって、非常にいろいろな不当事項の指摘だとか、こうあるべきだというようなことについての報告書を出していることについて、私は高く評価をしているんですが、その評価をすればするほど、こういうふうにりっぱに仕事をしていくと、これは談合ではないかなあと思うようなことを感じたことがないのだろうかという気持ちなんです。衆議院でわが党の野坂議員が質問をしておりますから御存じだと思いますけれども、首都高速道路公団のPC鋼より線の緊張鋼費の積算を誤ったために、契約高が割り高になったということについての指摘がありますが、そこのところで二億八千四百万円、いわば国費が乱費されたということになるわけです。これは返済をされたようでありますし、処理もきちんとなされたようでありますから、私自身はそのことについてはどうこう言うことはありませんけれども、こういう調査をやってみて、たとえばそういうふうに非常に積算ミスがあって、予定価格が十七億九千九百万円であったと、ところが落札の価格はたった一回で二千三百万円しか違わない十七億七千六百万円であったと、こういうときに疑念を挟まないものだろうかということについてお伺いいたします。
○説明員(坂上剛之君) それではお答えいたします。 先生御指摘のこの案件につきましては、先ほどおっしゃいましたように非常に開差額が欠きゅうございます。 それから、誤った内容と申しますのは、これは御承知かと思いますけれども、普通の技術者であるならば、図面等で見ますとすぐわかるものでございます。大体橋脚一基当たり二十本から三十本、この場合九基でございますから、大体二百七十本でよろしゅうございますのを、そのPC鋼より線を納めますシースの総延長三千二百メートルでございますか、そのメートルと本数とを取り違えたということでございまして、非常に誤りも大きいものでございます。そういう点と、それから先ほども御指摘がありました入札の状況、こういう点を見まして、私どももこの契約に至る手続、入札の状況、それからそういうものを審査する体制、その背後の事情についても十分検討をいたした次第でございます。それに応じて当局の方も十分対応されてお調べになられまして、審査体制、それから組織等については改められたようでございます。 なるほど私ども見るのは、やはり発注者サイドに立って見るというのが私どもの検査でございまして、いわゆる世に言う談合というのは、これは受注者、それから受注者団体というものが含まれておりますので、そういう検査は私どもできないわけでございますので、この本件については、こういういわゆる談合を思わせるような事実については把握できなかったということでございます。
○粕谷照美君 逆に言いますと、それでは談合そのものはまた別の問題といたしましても、首都高速道路公団そのものの予定価格が業者の中に漏れていたという疑いなどは感じられなかったのかどうなのか、その辺のことも含めまして。時間がありませんから、いままでもうずいぶん談合問題が指摘をされています。特に新しいのでは福岡の港の護岸工事で、日本テトラポッド、談合で六割もの利益を上げたとか、あるいは上越新幹線宿舎の工事——三月二十七日ですけれども、入札の前にもう着工していただとか、こういうことについては、これからは厳しい検査体制で臨むというように理解をしてよろしいですか、いかがでしょう。
○説明員(坂上剛之君) お答えいたします。 私ども、公共工事の検査につきましては、経済性の検討ということを非常な一つの議題にしておって、力を傾けておるところでございます。 先般来からいろいろ港湾工事その他の事例につきまして問題が提起されておりますけれども、それは一つの貴重な示唆と受けとめまして、その内容を検討し、会計検査面から問題があれば厳しく対処したい、こういうふうに思っております。
○佐藤三吾君 先ほど目黒委員の質問がございましたが、院法改正の問題で、あなたのところが依然として賛成しかねておる、それが閣議で決まらない一番大きな問題でしょうが、各省間の協議の合意ができない問題になっておるんですが、それは国または公社、それから二分の一の政府出資法人が財政援助をしておることに対する検査権限の強化、この問題に反対をしておるのか、それとも改正案の中で、国または公社の工事のいわゆる役務の部分まで調査権限を強化していく、こういう点について反対しておるのか、それとも政府出資の法人の工事の請負もしくは役務、物品購入、こういった問題に必要あれば検査をしなきゃならぬという、いろいろございますが、どこら辺に反対しておるんですか。
○政府委員(吉田正輝君) お答え申し上げます。 ただいま佐藤先生の御質問になりました院法改正部分の幾つかの中で、私どもが賛成いたしかねると表明しておりますのは、国が資本金の二分の一以上を出資している法人が行う融資、債務保証について、その融資等の相手方に対して調査し、または帳簿等の提出を求めることができるという点のところについて同調いたしかねるということでございまして、ほかのことにつきましてはまだ意見を表明したことはございません。
○佐藤三吾君 いや、表明してないんじゃなくて、ほかの点についてはどうなんですか。
○政府委員(吉田正輝君) ただいま申し上げました意見を表明しておりませんということは、あるいは言葉足らずであったかもしれませんけれども、ただいま大蔵省内で意見をまとめているところでございまして、まだ決定的な見解を申し上げさせていただくような段階ではないということでございます。
○佐藤三吾君 大蔵省というのはそんなにルーズなところなんですか。この改正案が出されて何年たっておるんですか。この期間にまだどことどこに問題があるという指摘すらできていないんですか。そんなに大蔵省というのは遊び半分ですか、どうなんですか。
○政府委員(吉田正輝君) 大変申しわけございません。私どもといたしましては、ただいま院法の改正の中での最も問題になっている点についての見解を前から表明しているわけでございますけれども、たとえば先生がおっしゃいました役務の請負契約等につきましても検査をすることができるというような問題につきましては、慎重な検討が必要だということで、むしろ簡単に否と言っていいものかどうかという見地から、お時間をいただいているようなことでございます。できるだけ早く検討いたしたいと思います。
○佐藤三吾君 いや、それは検討しておるはずでしょうが、反対しておるわけですから。もう三年近くたつんですよ。できるだけ早くというのはどういうことですか。それを聞いておるんですよ。全部反対なんですか、反対と言ってもいいんですよ。
○政府委員(吉田正輝君) 急の御質問でございますので、私銀行局担当でございます。この請負契約等の問題につきましては、関係部局、主計局等がございますので、全部のお答えをいたすのには、ただいま申し上げましたようなことで御返事申し上げるのが限度であるということでございます。
○佐藤三吾君 主計局長はおらんのか。あなたは主計局長じゃないのか。
○説明員(加藤剛一君) ちょっと私も実は司計課長で、予算の執行、決算の担当課長でございまして、ちょっといまお答えできません。
○政府委員(吉田正輝君) ただいま申し上げたようなことでございまして、この問題の主眼点が私どもこの融資、債務保証についての立入調査権限ということで対応してまいりましたけれども、いま先生が御指摘になりました点は、できるだけ早く誠意を持って検討させていただいて、態度を決めたいと思います。
○佐藤三吾君 あなたが答弁できんなら答弁できる人を、私は一時間ですから、それまでにひとつ呼んでくださいよ。 そこで、その問題については留保しますが、院長にちょっとお聞きしますけどね、この問題はあなたの方に主な責任があるわけじゃなくて、問題は官房長官初め、政府の意見調整がおくれておるということに尽きるんですが、だから私はきょうは官房長官をこの問題について呼んだんですが、結果的にストライキに遭って出席しないということで、理事会も大分もめたようですが、いずれにしてももうそろそろ結論を出さなきゃならぬ問題だと私は思うんですよ。これ以上院も猶予できない段階に来ておると私は思うんですね。だから、これは委員長に私はお願いしたいと思うんですが、一遍この問題に決着をつける意味でも、総理と官房長官を呼んで、この問題に限って私は集中審議ができる場をぜひひとつお願いしておきたいと思うんです。 ただ問題は、最近検査院の方も何か音なしの構えみたいに、じっとしゃがみ込むような感じがしてならんのですよ。院長自体はこの問題について、どういう決意なり、展望を持ってこれに対処しておるのか、それをお聞きしたいんですよ。
○会計検査院長(大村筆雄君) 佐藤委員には、本年一月に本件につきまして、ちょうど官房長官もお見えでして、両者にお聞きいただきました。私どもにつきましては速やかに高度の立法政策の問題でございますので、内閣及び国会において速やかに御結論をお出しいただくようお願いいたした次第でございます。そのときもちょっと触れてございましたが、従来関係大臣は、公権力の過剰介入であるとか、あるいは政策融資に支障を及ぼすとかというようなことで、本件に反対という意向をしばしば表明されておりました。ところが、昨年七月になりまして内閣から各省にこういう申し合わせをさせられました。従来肩越し検査に協力していない機関につきましても、会計検査院が肩越し検査を必要と認めているような場合においては、なるべくそれに協力するように、慫慂するようにという申し合わせをさせましたと、そのことによってひとつ会計検査の機能を発揮してもらいたいというような通知を御連絡いただきました。この点は従来と違いまして、肩越し検査の形において必要のある場合には、貸し付け先に会計検査の調査が及ぼし得るということを正式に認めたということでございます。私どもも、院法改正が実現いたしましても、何も必要ない場合にもやる意思は毛頭ございません。先般も、昨年も申し上げましたとおり、まず肩越し検査をお願いいたしまして、それを拒否された場合に初めて調査権に基づいて、しかも、それを検査官会議までかけて、果たして調査権を発動するほどの事態かどうかということまで慎重に検討した上で、貸付先調査に臨むという慎重な構えでございます。しかも、そのやり方も肩越し検査と実態的には同じやり方をとるということを法律に書いておるわけでございます。そういう肩越し検査を政府が必要な場合は協力するようにということをお認めになったということは、これは従来と違いまして、事態の大変な変化でございます。したがって、肩越し検査の形であれば公権力の過剰介入ではない、政策融資に支障を及ぼさないということをみずからお認めになったということでございます。あとは、そのことをもし仮に必要がある場合にもかかわらず、検査院に調べられると困るから理由もなく肩越し検査をお断りになるというような場合に、初めて調査権を発動する必要が出てくるわけであります。そういうことは、もうそういう法律を必要とするかという立法判断の問題であります。もう各省と相談する必要のない問題ではないかと私は考えます。したがって、内閣及び国会において速やかに御結論をお出しいただきたい、かように思うわけでございます。
○佐藤三吾君 そこで、いまも院長がおっしゃったんですが、私もやっぱり同感なんですがね。 大蔵省ね、たとえば日本輸出入銀行、日本開発銀行、北海道東北開発公庫等が、その肩越し検査も事実上、これの予算審査に関する資料の十二ページから十三ページを見ると、それもやっていない。政府は決めたといま院長言うけれども、これにも「実質的な肩越し検査ではないからである。」と、こう書いてある。これはどういうことなんですか。
○政府委員(吉田正輝君) ただいま御指摘のありました開発銀行、輸出入銀行の件でございますけれども、輸銀につきましては、五十一年の二月に一回肩越し検査が行われております。開銀に対しては、いままでのところ肩越し検査が行われた例はございませんけれども、開銀に対しての会計検査院からの要請につきましては、いままで肩越し検査の要請につきましては、開銀の収支に大きな影響を持つ貸付案件または貸付先に対して大きなフェイバー——恩恵を与えておる案件について、包括的に肩越し検査を実施したいという御要望もございましたが、検査対象とされたすべての案件につきまして、開銀が資料を提出いたしまして、詳細な説明を行って、会計検査院の了解を得ておると聞いております。 輸銀の方につきましては、先ほど申し上げましたように実際に一件ございました。それから、それ以外にも御要請があったわけでございますけれども、これにつきましては、輸銀の貸付金の使途と直接関係のないものであるということ、それからそれ以外の点では通常の検査によって十分説明できるということを述べまして、それで会計検査院からそれ以上の御要請がなかったというふうに聞いております。
○佐藤三吾君 これは、検査院の方はどうなんですか。
○説明員(肥後昭一君) 検査院としましては、開銀、北海道東北開発公庫につきましては、包括的に断られておりますので要請をしないわけでございます。その復しても仕方がないということでしないわけでございます。
○佐藤三吾君 輸銀はどうですか。
○説明員(肥後昭一君) 輸銀については、五十五年度において三十二件選定してそれを断られたということがございますので、それ以降しておりません。
○佐藤三吾君 大分違うじゃないですか、あなたの言うのと、大蔵省。どういうことなのか。
○政府委員(吉田正輝君) 私どもは輸銀並びに開銀から聞きました説明をもとにして御説明しておるわけでございますけれども、たとえば、ただいま御指摘のありました三十二件のものについての要請をされたということでございますが、これにつきましては、私どもが調査いたしましたところでは、実地検査の対象となりました十五社の、これは船舶プラントの案件かと思いますけれども、十五社で輸出案件が三十二件あったそうでございます。この三十二件につきまして、国内製造契約の相手先への支払い証票の確認を要請して、これを調査されたいということでございました。かなり包括的、一般的な御要請でございましたが、この証票類に問題があるという指摘に基づくものではございませんで、輸銀といたしましては、肩越し検査の合理的な理由に乏しい旨を御説明申し上げましたところ、その後検査院から特段の御要請がなかったというふうに聞いております。
○佐藤三吾君 逆に言うならば、特段の申し入れにかかわらず、検査院の方は肩越し検査を何もやりたくてやるわけじゃないんだよ。二分の一出資法人なり、援助なり、そういう公社や出資法人、国、こういったところを調査をする中で、必要と思ったときにやるわけなんだから、それについては無条件で受け入れますね、どうなんですか。
○政府委員(吉田正輝君) お断り申し上げておきたいことは、私どもといたしましても検査の重要性は十分に認識しておりますし、できるだけ御協力させるべきだと存じております。それで検査機能の充実につきましては、十分に協力いたしたいと考えておりますので、このたびの官房副長官から各省次官に出てまいりました肩越し検査への協力につきましては、個々の実情に応じて必要な協力を行うということで、合理的な理由があります場合に、また他の手段では事実の確認等が行い得ない場合には、肩越し検査に応ずるというのが官房副長官からの連絡でございます。それにつきましては、各関係監督機関に対しまして、十分に協力するようにという要請を大蔵省からも指示しているところでございます。
○佐藤三吾君 指示しているところならば、ここに出されたような実質的な肩越し検査ができないというようなことはないですね。それをいまお聞きしておるわけです。今後は少なくとも肩越し検査については——権限の問題は別ですよ、これもまた後でやりますが、肩越し検査については官房副長官の通達どおりに、検査院が必要と認めたときには無条件に受け入れる、こういう指導を徹底させると約束できますか。
○政府委員(吉田正輝君) ただいま申し上げましたとおり、官房副長官からの連絡の「個々の検査の実情に応じ必要な協力を行う。」ということでございますし、精神もそのようなことでございますから、かつこの副長官の通達は、肩越し検査を実施していない、まだほとんど実施していない機関においても検査を行うべき具体的な合理的な理由があり云々ということでございますので、その趣旨に沿いまして十分協力させていただきたいと思っております。
○佐藤三吾君 その合理的な理由とか、あなた方が合理的な理由じゃないんだよ。検査院の方が合理的な理由をもって、必要に応じて、検査院の方が必要だという判断をしたときには、おたくの方は無条件に受け入れますと、その約束はできないんですか。
○政府委員(吉田正輝君) 合理的な理由ということでございますから、大蔵省だけで合理的な理由というわけにはまいりませんで、検査院とも十分この合理的な理由について納得がいく理由でなければならないと存じております。
○佐藤三吾君 だから、今度の場合でもいろいろ起こっておるのは、ダグラスにしても、ロッキードにしても、全部そこに起こっておるわけだ。そこから権限強化の問題も起こってきておる。それに対して、内閣の方が権限の方についてはまだ意見統一はできぬけれども、機能については、これはひとつ協力すると、こういう通達出したんだから、あなたの方の合理的とかという論理じゃなくて、検査院にしたって初めから言っておるわけだ。必要と認めぬところまで調査をやるなんという、権限を振り回してやろうということはあの法文の中にも書いてないんだよ。いろいろな三つも四つも条件をつけて、規制を加えて、民間に不利益にならぬところまで配慮して、そしてやっておるわけなんだから、恐らく肩越し検査もそういう姿勢が一貫してとられておると思うんだよ。だから、そういう問題について、それすら拒んでおるのがおたくの関係、この三つの銀行でしょうが。ほかの省庁関係についてはそういうことはないわけだ、いま肩越し検査については。だから、そこら辺はほかの省庁並みに、検査院の方からそういう申し入れがあったときには直ちに受け入れると、こういう指導をきちっとしなさいと言っておるんだから、あたりまえのことじゃないですか。どうなんですか。
○政府委員(吉田正輝君) 先生御指摘の点につきましては、ケース・バイ・ケースのことでありますけれども、ただいま申し上げましたように、副長官の連絡の趣旨に沿いまして、検査機能の充実という点には十分協力していきたいと存じております。
○佐藤三吾君 よろしいですね。権限の問題はまた後でやります。 それでは、ちょっと問題が外れますが、けさの新聞では、自民党の皆さんが首長の多選禁止の問題の議論をやっているようですし、それから統一地方選挙を一月から六月までに拡大するとか、これは事実かどうか知りませんが、ばかなことはないと思うんですが、参議院選挙と統一地方選挙をあわせるとか、なかなかダブルの方が好きなように思うんですがね。いろいろやっておりますが、二月二十八日の新聞で見ると、自治省の方もこの問題について検討を始めたと、こういうのが出ておるんですけれども、どのような検討をしておるのか、自民党の小委員会の審議と合わせてやっておるのか、そこら辺が定かでないので、ちょっとお聞きしたいと思うんです。
○政府委員(大林勝臣君) 現在、自由民主党の選挙制度調査会の内部におきまして、明年の統一地方選挙を控えて、今後の地方選挙の統一のあり方、それから首長の多選禁止問題、この二つの問題を地方選挙の問題として議論をされておるわけでありますが、いま御質問の統一地方選挙の問題につきましては、御案内のように、当初一〇〇%の統一で出発しましたものが、次第次第に町村合併、あるいは首長の辞任、死亡、あるいはリコール、いろんな事由によりまして、選挙の期日がばらばらになってまいっております。現在は、選挙の執行率で申しますと、前回が約四一%程度に下がっておるわけでありまして、恐らくは来年の統一地方選挙の選挙の数の執行率は、四〇%ぐらいになるんではないだろうか、あるいは四〇%を切るんではないだろうか、こういうような予測が行われております。こういう状態のもとで、余りその都度全国でばらばらに選挙が行われるというのも、選挙意識の問題、あるいはむだという問題、いろんな問題があるから考え直そうと、こういう動きが起こったのが動機でありますけれども、現在はどういう方法で考え直すかという総論が行われているようでありまして、私どもの方ではまだその御意見を拝聴しておる段階で、具体的な検討には現在の段階で入っておりません。
○佐藤三吾君 そうしますと、二月二十八日の各紙で出しておる、自治省も本格的な検討に入るというのは、全然これは当て記事で、事実じゃないと、そういう意味でとらえていいんですか。
○政府委員(大林勝臣君) まだ具体的な検討の段階に入っておりません。
○佐藤三吾君 私は、いまあなたが四〇%の執行率が云々と、こう言っていましたが、地方自治体、自治権という観点から言うならば、逆にそうあるのが自然だと思うんですよ。統一地方選挙というかっこうで選挙をあわせることが、選挙の意義にかなっているとは私は思いません。また、統一地方選挙がやられないから、もっと六〇%とか、八〇%やられないから、だから投票率が下がっておるんだということでもない、これは御承知のとおりだと思う。問題は、いまの政治に対して、腐敗政治が続いて、田中さんのような人が直角内閣なんと言われるようなこの実態が、政治不信を招いているわけであって、したがって、白けが出ておるんであって、そこが問題であって、統一地方選挙だから、単独選挙だから、政治の意義が薄らぐと、こういうことでは私はないと思うんで、そこら辺はむしろ私はこういう実態こそが、これには理由があるでしょう、リコールがあったり、亡くなったり、いろいろあるでしょう。また合併によってこういうことになった事例もあるでしょう。そういうことの方が自然であり、あり方としては正常だと私は思うんですよ。ですから、そういう意味合いで、しかし、少なくともいままでやっておりましたように、三月、四月を統一するということは、いままでの慣例も含めて、それも一つの方法かもしれませんが、一月からさかのぼってやるとか、六月の参議院選挙にこれを合わせるとかいうことはもう論外だと、こういうふうに私は思うんですが、いかがですか、あなたの考え方は。
○政府委員(大林勝臣君) いろんな思惑が報道上もされておることもございました。それから、各地方団体からもいろいろかつて意見もございました。地方団体によりましては、任期の関係から年末にかかる、あるいは正月に選挙がかかる。非常に大変であるとか、あるいは雪国で一月、二月の雪の積もったところで選挙をやるのは、ポスターも埋まってしまうし、自動車も走れないと、こういう個々の地方団体の抱えておりますいろんな事情から、この統一地方選挙についての注文も間々ございました。そういうことで、今後ともいろいろ各地方からも御意見が参ってくると思いますし、いろんな御意見を承りながら考えてまいりたいと思っております。
○佐藤三吾君 いや、検討してないと言いますから、私ももうそれ以上質問するつもりはないんですが、たとえば寒いときの一月に、何かの理由で解散をしたり、もしくは首長の選挙があったかもしれませんね。そういうところは、たとえばもう少し気候のいいときに変えてもらいたいとか、いろいろあるかもしれませんよ。しかし、これは自治体でやろうと思えばできぬことはないんです、その自治体で。任期前のその時期にやめればいいわけです、一斉に、一、二の三で。そうすると改選になるわけだ。できぬことはない。また首長にしても、たとえば一月が悪ければ、春にやろうとすれば、五、六カ月任務を放棄してやめればいいんだよ。できぬことはない。そこが自治権を持った地方自治の正しいあり方じゃないですか。それを法律でくくろうというところがおかしいんじゃないですか。私はそのことを言っておるんですよ。その自治体の住民の意思で行われておるわけですから、任せればいいじゃないですか。何でそれを法律でくくろうとするんですか、住民の意思まで。今度は選ぶ方も選ばれる方も、損害賠償やいろんな問題起こってくるでしょう。ですから、そういうものは本人たちが、それならひとつみんなで寄り集まって、各党寄り集まって、時期はこの時期にしようじゃないかと、ちょっとおれたちは任期が残っておるけれども、ここら辺でやめようじゃないかとか、意思表示が出てくればいい。それが正しい地方自治のあり方じゃないですか。いかがですか、そこら辺は。
○政府委員(大林勝臣君) 個々の地方団体で、選挙の時期を変えると申しましても、原則的に任期満了前一カ月以内に選挙をしろと、こう書いてあるわけで、選挙の期日を変えるためにやめるというようなことが現実問題としてできるかどうか、私どももどうも判断いたしかねるわけでありますが、統一地方選挙をめぐって、いま御指摘になりましたような問題、これ一つの哲学の問題と申しますか、本来は地方地方の意思に任すのが地方自治であるという御議論も従来からございましたし、やはりある程度はまとめて、地方の投票日はいつですよと言った方が有権者にとっても非常にわかりやすいし、あるいは選挙意識の向上になるという御議論も従来からあったわけであります。この数十年間そういう御議論を繰り返されながら、今日のような姿で一応固まって今日までまいっておるわけでありまして、ただその数が、当初考えておりました数よりも、非常に少なくなったということで、もう一度考え直してみようという段階であると承知しております。したがいまして、今後検討を行います上で、御指摘になったような御議論は、当然一つの御議論の題材になってくると考えております。
○佐藤三吾君 私は、何でも国がしゃしゃり出て、法律でもってそういう律するやり方というのはいけない。やっぱり議員にしても、市長にしても、ちゃんと住民の選挙によって出されてきたりっぱな公人ですよ。そういう人たちが議論をして、自主的に決めるべき問題にまでくちばしを入れるということはすべきじゃない。こういう点は、ひとつやっぱり自治を預かるものとして、あなたもそこら辺はひとつきちっとした襟度をもつて対処してほしい。この点はひとつ強く私の方から要望しておきたいと思います。 次に、国鉄の再建法が成立して一年ちょっと越えたんですが、この間の経緯がどうなっておるのか。三月二十五日の日経によりますと、なかなか三十六線が協議に入らないと、このままいくと、タイムリミットである来年の三月までには間に合いそうにない、こういう報道も出されておりますが、これは私は当然のことだと思うんですね。あんな法律を無理やりにつくったところに、あの法律の成立過程の中の議論にありましたように、どだい無理な話をやろうというんですから、こういう問題が起こってくるのは当然だと思うんですが、これは一体どういうふうにとらえて今後対処しようとしておるのか。それから、もう一つの問題として、財政再建という問題が言われておりますが、その取り組みの状況は一体どうなっておるのか、国鉄、運輸省でも結構ですよ。
○説明員(岩崎雄一君) いまお話がございましたように、五十五年十二月に再建法が施行になりまして、その後五十六年の六月十日に四十線、七百三十キロばかりの特定地交線を選定をいたしまして、九月に運輸大臣の承認を受けております。現在、四十線中三十六線について協議会の会を開催すべく、地元との折衝をやっております最中でございます。現在のところ、いま先生からもお話がありましたように、十一件十七線について協議会が軌道に乗っておりますが、北海道を初め八件十九線については、現在なお折衝中という段階でございます。ただ、これも当面見通しが全く立たないということではなく、地元との交渉も大分煮詰まっておりまして、そう遠からぬ期間内に御協力がいただけるのではないかと、このように考えております。
○政府委員(永光洋一君) 第二の先生の御質問の経営改善計画の進捗はどうだというお話でございますが、経営改善計画は、御承知のように昨年の五月に国鉄の再建法に基づきまして承認をいたしたところでございますが、経営改善計画におきましては、基本的には鉄道の特性を発揮し得る分野に、その事業分野に経営を重点化する、さらに徹底した合理化なり、能率化を図っていくということを基本にいたしまして、三十五万人体制というものを確立し、他方、増収努力を傾けて、昭和六十年には国鉄の基幹的部門であります幹線の損益におきまして収支均衡を達成し、健全経営の基盤を確立したいと、こういうことをねらっておるところでございますが、その実施状況を見ますと、まず合理化の問題につきましては、昭和五十五年度一万一千人の要員縮減をダイヤ改正と輸送力の削減等にあわせまして実施いたしました。さらに、五十六年度につきましても、近々目標でございました約一万二千人の要員縮減を確保するという形で、二年目も合理化につきましては予定どおり進んでおると考えております。 さらに、輸送状況につきましては、旅客輸送につきましては、なお輸送量そのものも横ばい程度で、運賃の改定その他でほぼ予定収入を確保しておりますが、貨物につきましては五十五年度、五十六年度かなりの落ち込みを見せまして、非常に厳しい状況になっております。したがいまして、やはり今後この改善計画を実施していくに当たりましては、貨物につきましてはさらにいろいろな手を加えていかなきゃならんと、こういうふうに考えておりまして、拠点間の輸送体制というものを確立いたしまして、なるべくヤードを通じない拠点間輸送を充実して、そして貨物取扱駅の集約だとか、あるいはヤードの統廃合というようなものを進めまして、現在経営改善計画では六十年度までの計画を、むしろことしの十一月のダイヤ改正で前倒しをするというようなことを考えて、いま懸命にこの点については合理化努力を続けているところでございます。 さらに、他方国鉄の再建のためには、健全な労使関係と職場規律の確立が必要なことは申すまでもないことでありまして、いろいろ言われておりますけれども、各面におきましての是正を図りましていきたいと考えております。 さらに、地方交通線につきましては、先ほど国鉄側で説明をいたしましたようなかっこうで、地元と十分話し合いを進め、理解を得ながら、逐次やっていきたいという考えでおります。 さらに、その他国鉄の経営努力をもってしては、どうしても解決しがたいいわゆる構造的な問題等につきましては、さらにわれわれとしても、各種の施策を講じながら解決を図っていきたいと、こういうふうに考えておるわけであります。
○佐藤三吾君 いま貨物の落ち込みなんですが、これは五十五年度と五十六年度の見込みは、大体赤字額はどのくらいになるのですか。それから、東海道本線、山陽本線、これの五十五年度と五十六年度の収支の状態はどうなんですか。それから、新幹線の五十五年度と五十六年度の収支、五十六年度は見込みで結構ですが、どのくらいになるんですか。
○政府委員(永光洋一君) まず、貨物でございますが、五十六年度はまだ実績が出ておりませんので、五十五年度につきまして、五十五年度もちょっといま正確な数字——大体六千億ほどの貨物については赤字が生じておると思います。それから、新幹線につきましてでございますが、これも五十六年度はまだちょっと数字が出ておりませんが、五十五年度を見ますと、新幹線は収入が七千二百八十八億で、経費が四千三百億でございまして、損益が二千九百八十三億の黒字になっております。
○佐藤三吾君 東海道、山陽はどうなっているんですか。
○説明員(半谷哲夫君) 在来東海道線の方の損益でありますが、東海道線の方、東京−大阪間が千三百五十四億の赤字であります。これは五十五年の数字でございます。それから、山陽線でありますが、山陽線で博多まで、これが千四百十一億という赤が出ております。そういう状況であります。
○佐藤三吾君 時間があればもっとこの問題追及したいんですが、累積が十四兆四千億の負債と年間一兆円の赤字、こういう赤字がどんどん出ておるわけですが、いま再建方針について若干聞きましたけれども、これは全く自信のない答弁に尽きると思うんですけれども、これはこういう時期に、やっぱり私は国民の皆さんから見ると、もうこれは国鉄に対して絶望感が出ておるのじゃないか、いろいろ言うけれども。私はこういった実態というのはなぜ生まれたのか、ここら辺をもう皆さんは十分御承知のように、やっぱり財政を無視して、国鉄の採算性を無視して路線をどんどん申請していった、いわゆる政治路線というんですかね、そういうもののツケもどんどん来ておるんじゃないか。ですから、そこ辺を、そういう要求する方も要求する方だけれども、それを実態を知りながらどこどこ認めていった国鉄当局や運輸省にも問題がある、こういうのが私は大方の意見だろうと思うんですね。 そういう中で、今度いつですか、三月の末に新幹線ルートとして北陸、それから盛岡−青森間ですか、これをまた国鉄当局は発表しておる。そして、環境アセスメントの調査に五月末までに入るとか、こういうことやっておるんですが、正気のさたじゃないんじゃないかという気がするんですよ。まともなんだろうかという感じがするんですね。これは自民党の議員立法で昨年ですか国会を通った経緯がございますが、しかし自民党出身の自治省の政務次官はこれに反対投票か、棄権をするというぐらいに問題のある法案だ。ましてや国鉄当局から見れば、運輸省から見ればこれはできない相談だと、当然言ってしかるべき内容だと私は思うんですよ。しかも、臨調もこれに凍結という方針出している。その中でルートを発表するという感覚はどういうことなんですかね。私も唖然としたんですがね。これは国鉄か運輸かわかりませんが、どういう感覚を持っておるのか、ちょっとそこのところお聞きしたいんです。
○政府委員(永光洋一君) 現在、御承知のように、整備新幹線につきましては、基本計画と整備計画が策定されておりまして、昭和五十四年度以降、環境影響評価調査を進めてきておるわけでございます。いわゆる社会的な環境とか、あるいは地域環境とか、そういうものにつきましての大体評価が終わっておりまして、ルートとか、あるいは駅等の詳細が決まりませんとできませんいわゆる生活環境の調査。騒音とか、振動とか、日照とか、そういうものが残っておりまして、その他のものを除きまして一応環境影響評価が終わっております。これは昭和五十三年の閣議了解によりまして、新幹線の整備についてまず環境影響評価を進めていこうと、こういう方向に沿いまして実施しておるところでございまして、先般発表になりましたものは、いわゆる生活環境部分についての環境影響評価をやるためには、どうしてもルート、駅の概要を決めなきゃならぬというようなことから、一応のルート、駅の概要の発表があったと思います。 もちろん、五十七年の予算編成に当たりましても、整備新幹線の取り扱いにつきまして、まず東北、北陸新幹線にしぼりまして、そして環境影響評価を進め、国鉄の財政状況なり、あるいは採算性というものに慎重に検討を加えながら進めていくという形になっております。したがって、そういう前提で環境影響評価の平活環境部面を進めておると、こういう段階でございます。
○佐藤三吾君 国鉄に聞きたいんですがね。この路線をやって、将来ともに採算について自信を持っておるんですか、この二つのルート。同時に、もうこれはこういう新幹線が、上越にしても、東北にしてもできますと、今度は、これは一説に聞きますと、できた翌年から一年に四千万近い赤字をつくる。しかし、それは二十年後ぐらいには償還できる展望を持っておると、こういう発表ですね、いままでの。しかし、それなら在来線はどうかと言うたら、また東海道と山陽本線と同じこういう赤字になってくると思いますよ、新幹線が通ったところの在来線は。そういう中で、この二つのルートについては、将来を含めて黒字になるという展望、確信を持っているんですか、どうなんですか。
○説明員(半谷哲夫君) いま御指摘のありました収支の見込みでありますけれども、これをはじきますためには、やはり将来の輸送量、あるいは今後の経済情勢、それに基づきまして運賃水準等が決まってくるわけでありますけれども、それとまた建設費が一体どのぐらいかかるのかということも当然条件に入るわけであります。 それともう一つは、やはり公的な助成、また地元負担というような問題もございますけれども、そういったいわゆる利子のつかないお金といいますか、助成がどの程度入るかということを考慮しないと、この収支というものは出てこないわけでありますが、全般的に見まして、東海道新幹線、山陽新幹線、それから今回開業が間近にきております東北新幹線、上越新幹線、やはり輸送量がだんだん少なくなってきております。したがいまして、この整備五線のたとえば盛岡から青森まで、あるいは北陸新幹線というものの輸送量は、現在の東海、山陽に比べると、やはり比較的には少なくなる線だと思います。したがいまして、この収支を合わせるのはなかなかむずかしい面があるわけでありますが、先ほど申し上げましたような、今後の国内輸送動向がどうなるのかというような点、あるいは補助方式等によりまして、この収支という問題がはじかれるというふうに考えております。
○佐藤三吾君 いずれにしても、時間がございませんから、またこれは別の機会にやりましょう。 ただ、私はやっぱり総合交通体系なしに、国鉄は国鉄、道路は道路、飛行機は飛行機、こういうばらばらな行政をやっておる限り、危なくてしようがないでしょう。ですから、そこら辺は正直に国鉄は国鉄でぴしっと言って、できんことはできんと、こういう態度で、私は国民に責任のある国鉄になってほしいと思うのですよ。政治家が言うから、もしくは政府が言うからやむを得んとかいう、そんなへっぴり腰じゃなくて、できんことはできんと言いなさいよ。その結果、いま国鉄の従業員はめった打ちにたたかれるわけでしょうが。家族や組合員の皆さんから見たら、ほおかぶりでもしなきゃバスに乗れんような状態になっているわけでしょう、皆さんの責任で。そこら辺は、できんことはできん。こんなことで採算とれる見通しはありませんよ。ないものはないんだから、きちっとして、専門家としてきちっとして対処してもらうことを、私はひとつ強く求めておきたいと思います。 そこで、大蔵省来ましたが、先ほどの回答どういうことですか。簡潔にやってください。
○説明員(兵藤廣治君) まず第一点でございます。検査院が御提示になっておられる改正試案、政府出資法人の工事契約の広く相手方についてもこれを調査、検査の対象にしたらどうかという点についてでございますけれども、政府出資法人の業務は、先生御承知のとおり、国の行政機関が担当するよりは、独立の法人でやった方が経営の自主性、弾力性の点から能率的な経営ができるという趣旨で、それぞれ公団、事業団法に基づいてつくられておりますが、国と公社と違いまして、そういった意味から、たとえば予算につきましては、これを国会の議決にかかわらしめないで、主務大臣の認可あるいは承認ということで予算、決算の制度を打ち立てております。また、これらの法人の契約の相手方に対しまして、主務大臣自体も報告、調査はその契約の相手方の方にまで及んでおらないわけでございます。その法人自体は一般監督権限を持っておりますけれども、対象までには至っていない、独立機関であります会計検査院が行いますところの外部検査なり、調査が、主務大臣の監督権限を飛び越えて法定されることはいかがなものであろうかと思うのが第一点でございます。 それからもう一つの、国、公社についての工事以外の請負契約に広げる問題につきましては、これは国や公社の検査を検査院が行います場合に、その検査を補完する意味におきまして、契約の主要なものについては特に検査、調査対象を広げていく趣旨で、物品とそれから工事についての相手方を調査対象にしておるところでございますけれども、それを修繕や役務等の請負契約に広げることについては、そういった補う意味でそれに限定したという趣旨から考えていかがなものだろうかと思うのでございます。いずれにしましても、やはりその融資先と同様の問題がございまして、やはりこの検査院の検査を受けるということは、ある意味では国家権力の企業活動へのタッチということになると考えますので、どうであろうかと思っておりますのが私どもの考え方でございます。
○佐藤三吾君 だから、逆に言えば困るということですか。はっきりしなさいよ。
○説明員(兵藤廣治君) はい、さようでございます。
○佐藤三吾君 時間がございませんから、このことは今後また機会を見て追及しますがね。いま談合問題いろいろ起こって、政府関係機関の中でも、役務の問題というのは談合の積算の一番焦点になっておる部分です。ここにごまかしがあるわけです。それから、同時にまた法人の関係にしたってそうですが、そういった問題まで拒むということは、あなた国家権力と言いましたが、大蔵省だって国家権力ですよ。だから、大蔵省はいいんだ、所管省はいいんだけれども、しかし検査院が入ってくると困ると、こういう姿勢というものは、これがやっぱり私はこういう腐敗が起こっておる一番大きな原因だと思うんですよね。それで、この案文を見ればわかりますように、ちゃんと法人なり、国なり、それから公社なり、そういったところの資金のルートを調べる過程で、検査院が必要と認めるもののみに限って民間に迷惑をかけないように、不利益にならないようにということまで念を押してやろうというのがこの法改正案ですよ。それすらあなたたちが否定するということについては、私はどうしてもやっぱり許されぬと思いますね。これはいま委員長にお願いして集中審議の場をつくってもらうようにしていますから、そこでひとつ徹底的にやりたいと思います。 最後に、院長、さっき粕谷委員の質問の中で、財政再建のさなかでもございまして、したがって、検査院の体制の強化の問題について何か遠慮しているような向きの発言がありましたが、私は逆だと思うんですよ。いま臨調までつくってこういうことをやらなきゃならぬというのは、余りにも役所機構の中にむだが多過ぎる、それから国民が一番大きな不信を持ったのは、皆さんの検査結果を見て、わずか八%であれだけの不当事項が出る。さっき大蔵省が言っていましたが、工事の場合でも、言うならもうまさにこれはなれ合いと言っていいぐらいの、談合になるような、発注者側からもうすでに水増しをしておる、こういう事態が皆さんの努力で次々に明らかになってくる、そのことに国民は拍手をしておるんですよ。財政再建のためには、もっと検査院を強化して、八%じゃなく、一〇%か二〇%やっていくことの方が財政再建になると思っておるんですよ。そこをあなたは勘違いしてはいけない。だから、財政再建のときだから検査院をもっと強化せよ、こういう姿勢を堅持すべきだと思うんです。その点院長の決意を聞いて終わりたいと思います。
○会計検査院長(大村筆雄君) 大変御激励のお言葉をいただきましてありがたいと存じます。 私どもといたしましては、ただいまの検査施行率八%ということでございますが、実は検査個所につきましての率が八%で、それは全国に何万とございます郵便局とか、国鉄の駅も含めての話でございますので、正確には検査対象金額が実は全体の何割になっておるかということを申し上げる方が、本当は皆さんにおわかりいただきやすいと思うんで、実はそれをいままでとるような内部体制になっていないものですから申し上げかねておるんですけれども、それはとるように現在準備中でございますものですから、来年あたりからは予算の総枠において何割ぐらい私どもが検査しておりますということを申し上げ得るかと思います。したがいまして、検査個所では八%でございますけれども、金額的には相当な割合のものをやっておるというふうに御理解を賜りたいと思います。 それから、何と申しましても調査官もわずかであります。予算の金額もわずかでございますけれども、これをそれでは何倍にもふやし、予算を何倍にもふやす方が果たしていいかどうかというものは、一つのこれは費用対効果の問題が実はあるんです。根本的にはお金を使われる関係各機関が、およそ公金の性格というものを貴重な国民の租税資金であるという見地を踏まえて、民間がやられる節減努力以上のモラル感を持ってお金を使われる、それが基本だろうと思うんです。したがいまして、私どもが臨調ないしは政府に主張しておりまするのは、政府が現在持っておいでになる内部監査機関の充実強化であります。私どもが幾多の指摘をした場合に、その指摘したものの原因が一体どういう原因でそういう指摘されたのかということを反省していただきまして、同じ原因に基づく問題が、ほかの個所にも発生しておるんではないか、あるいは発生するおそれがあるんではないかということを、十分内部監査機関等を強化充実することによって、その点をみずから自己監査をやっていただく、そのことによって会計検査院の指摘をできるだけないようにしていただくのが理想の姿ではないか、かように心得ておるわけでありますものですから、過大な要求を私どもとしては必ずしもいたしかねる、そういうことでございます。
○委員長(和田静夫君) 午前の質疑はこの程度とし、午後一時二十分まで休憩いたします。 午後零時十九分休憩 —————・————— 午後一時二十四分開会
○委員長(和田静夫君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、予算委員会から審査を委嘱された昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、会計検査院所管を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。
○峯山昭範君 午前中の質疑を聞いておりまして、特に院法改正の問題でありますが、これは非常に重要な問題でありますし、当委員会でも何回も議論をしてまいりました。 院長も感づいておられると思いますけれども、元ほどからやっぱり大蔵省とのやりとりを聞いておりまして、どうもコミュニケーションがちゃんといってないんじゃないか、あるいは考え方に食い違いがある、こう思うわけです。それは院長、何かといいますと、要するに先ほどから吉田審議官が何回も言っておりますように、検査院が検査をする場合に、いわゆる院法を改正されて肩越し検査なり何なりがきちっとできるようになってしまうと、その検査をするということそのことがひとり歩きをして、そして、融資先が徹底的にいじめられるんじゃないか。だから、農水省にしたってどこにしたって、賛成しますか、反対ですかなんて言うと、賛成する人ないわけでありまして、そんなこと賛成ですか、反対ですか聞くこと自体がおかしいんでありまして、私はそういう点からいきますと、先ほど院長が同僚議員の質問に対して答えておられましたが、院法改正をしましても、現行のいわゆる肩越し検査のやり方を踏襲していくんだと。それてどうしても検査権を発動しなくちゃならないときでも、検査官会議を開いて、そしてその上で現在のいわゆるこの肩越し検査のルールを守りながらやるんだと、こういうふうな院長の話がありましたが、そこら辺のきちっとした話があるいは大蔵省の方にきちっと伝わってないんじゃないかという点が一つと、それから、そこら辺のところは、実は私大蔵省のこういう問題について専門でやっていらっしゃる方に聞いたことがあるんですけれども、検査院というところは大変なところで、そんなことが法律的に決まって認められてしまうと大変なことなんだ、先生が知らないだけで、ちょっとやそっとじゃなくて、そういう具体的な例を挙げろと言えば切りがないぐらいたくさんあるんだ、こういうようなことを具体的に言う人がいるわけですね。だから、これは相互不信でありまして、まず院長の肩越し検査なり、あるいは基本的な考え方、そして、この点についてはどういうふうにしたい、たとえば法律の中でもこういう歯どめがあるというような話多少ありましたが、そういう点も含めまして、基本的な考え方を初めにお伺いしておきたいと思います。
○会計検査院長(大村筆雄君) 各国の会計検査院の権限と、検査を受ける政府関係機関その他との関係を見てみますと、世界的に見まして会計検査院の権限が強大になることには抵抗があるんです。それは検査院の権限——検査院に検査されることは決して愉快なことじゃございませんから。しかし、私どもは検査を徹底する、強化することによって、国の行政自身も改善してまいる、そういう一つの哲学を持っているわけです。 したがいまして、今回の院法改正の問題につきましても、その財源とするところは、もうすでに御承知のとおり一般会計その他の租税資金、あるいは国民の零細な貯金をもととした財政資金でございますから、しかも、それがコマーシャルベースで貸されておればともかくも、低利の政策融資でもって行われているわけでございますから、何らかの独立機関によるチェック機能がなければいけないわけでございます。 そのために、それぞれの政府関係金融機関に対して検査をいたしますが、その当該政府金融機関の審査が粗漏でございますと、不正、不当な貸し付けが行われております。これはすでに私ども昭和二十二年以来やっておりますが、幾つかの指摘事項がありまして、これは毎年のごとく検査報告に載っておるところでございます。ところが、機関によりましては、審査能力がしっかりしておるもんですから、検査院が当該機関の検査に行きましても、十分にそこらのことは御説明していただきまして、不当、不正なる融資は行われていない。したがって、そういうところには肩越し検査もお願いしていなかったというのが過去の実情でございます。ところが、たまたまロッキード事件を契機といたしまして、肩越し検査が十分に行われていないという事態が判明いたしたわけでございます。そういう場合もあり得るということがわかったわけでございます。 そこで、国会におきまして、そういう肩越し検査というようなことではなくて、ちゃんと院法を改正して、政府関係金融機関の融資先にまで検査院の権限が及ぶように院法を改正すべきではないかという御決議を衆参両院においていただきまして、また当時の総理大臣からそれに前向きの御答弁をいただいたわけであります。それを受けまして、私どもが政府の関係各省と十分練りに練り、私どもも法律的に検討いたしまして、最小限国会の御決議に沿った案を五十四年五月に内閣に提示しておる次第であります。 先ほど大蔵省と両側の意見を聞いてみると、どうもコミニュケーションがうまくいってないんじゃないかというお話でございますけれども、私どもが仮に院法を改正しましても、こういうふうにやるんだというようなことは、当委員会初め、ほかの委員会におきましてもそういうことは何回となく私はっきりと御答弁しているわけでございますから、その席に関係当局も立ち会っておられるわけでございますから、十分御承知のはずでございます。 したがいまして、先ほど申し上げましたように、昨年の七月、内閣から関係各省に肩越し検査に従来協力的でなかった政府関係金融機関に対しても、必要な場合には協力するようにという御通知をいただいておるわけでありまして、そこが従来の政府の各大臣が、予算委員会その他におかれまして会計検査院が提案している院法改正案は、公権力の過剰介入になるとか、政策融資に対して支障を与えるとか言われた点が、肩越し検査の形で行われるのであれば、それは公権力過剰介入ではない、あるいは政策融資に支障を及ぼすものではない、あるいは監督官庁の権限を飛び越えるものではないというふうにお認めになったと同じことなんであります。 したがいまして、今後私どもは、従来肩越し検査に協力的でなかった機関にも検査に当たりまして、その融資案件の中において、どうもこの案件については不当な融資が行われているんではないかと認められる場合におきましては、肩越し検査をお願いしてまいる。それもこれからの話でございますから、これは検査官会議におきまして十分それは検討した上で肩越し検査をやってまいる、そういう所存でございます。 ただ、私どもが必要と認めましても、何らかの理由でもって見られては困るということで、合理的でない理由のもとに、そういう肩越し検査の御協力を拒否された場合には、これはやはり何らかの調査権限がないと十分な融資検査ができないわけであります。そこに院法改正の必要性が出てまいるわけでございます。したがいまして、もう中身が云々の話じゃないと思うんです。院法改正という高度の立法政策上の御判断を、内閣及び国会で賜るべき時期ではないかと考えておるわけでございます。
○峯山昭範君 いま院長から、この問題は要するに事務当局で云々する問題ではない、もう立法政策の問題として、政府が判断をしてこうすると、そこまで来ているわけですね。それで、院法改正そのものについて、これは五十四年の五月ですか、提出されているわけですが、それは院法改正の中身については一応そのままで、現在でも大体それに沿って改正をお願いしたいと、こういうふうに思っておられるわけですね、いまでも。
○会計検査院長(大村筆雄君) さようでございます。
○峯山昭範君 先ほど私が非常に不審に思ったのは、先ほどの肩越し検査の問題で、いわゆる私たちの手元にも提出されております肩越し検査ができなかった事例として、こういうふうに出ているわけですね。それで、結局大蔵省当局が輸銀や開銀、私たち決算委員会や、あるいは予算委員会等でこの問題がこれだけ大きく取り上げられて、大きく問題になったのは、この肩越し検査の事例の中に出ておりますように、初めの方の国民金融公庫とか、住宅金融公庫とか、あるいは農林漁業金融公庫とか、こういうところの問題が大きく取り上げられて問題になったんではなくて、あなたも御存じのとおり、やはりいま院法改正の焦点となっておりますのも輸銀と開銀なんですよね、二つなんですよ、結局は。この輸銀と開銀がどうしようもないから、しかも、先ほど院長からも説明がありましたように、この輸銀、開銀の融資というのは、いまもお話ございましたように、コマーシャルベースの融資じゃなくて、いわゆる低利の政策金融を含んだ融資が多いわけでしょう。そういうふうな意味で、やはりどうしても検査をしなくちゃならない、あるいは問題が起きやすい、そういうふうなあれにあるわけでしょう。したがって、ここにありますように、輸出金融についても、これだけ三十二件を選定してお願いをしたと、ところが、実際問題として肩越し検査は協力を得られなかったという報告が、わが決算委員会にも出ておるわけです。ところが、あなたの説明ですと、あなたは輸銀だけから説明を聞いているわけですね。それで、結局輸銀の方はこういうふうに事情を説明したけれども、それ以上の要求が会計検査院からなかったから、それで終わったものと思っていると、肩越し検査ができなかったとは考えていない。そんなことは、要するにこれはお互いに、ちょっと何と言うのかな、意思の疎通が余りよくなされてない、そういうことにもなるわけですし、またその次の開発銀行の問題については、これはやはり先ほど院長の方から説明がございましたように、官房副長官の通達が出ておる。そうして、しかもそれが大分協力的になってきた。だから、大分考え方も変わってきて、協力的になるのであろうというあれはありますけれども、輸銀、開銀については、もう少し基本的に考え方を改めなくちゃいけないんじゃないかという問題、これはそういう点があるんじゃないか。肩越し検査の協力の仕方についても、もう少し指導の仕方があるんじゃないか。先ほどのあなたの答弁だけではとても納得できるような問題ではないんですけれども、そこら辺のところはどうですか。
○政府委員(吉田正輝君) 輸・開銀の問題に限定しての御質問でございます。 先ほどもちょっと院長からもお話がございましたけれども、ここら辺のことをお指しになっているかと思いますが、それから峯山先生よく御承知のことかもしれませんが、輸・開銀の場合には、かなり融資対象が特定商品であったり、特定の設備資金であるというふうに、比較的大口ではっきりいたしております。そういうことでございますので、一件ごとに厳重な事前審査とか、事後管理とかということを行いまして、資金使途の確認が、かなり厳格にほかの金融機関に比べて行われているわけで、そこら辺のところは会計検査院の方もあるいは御承知のことかと存じております。 それで、会計検査院がそういう検査に当たりまして、こういう輸・開銀のものについて御要請がありますときには、御要請に応じまして融資先から必要な資料を徴求いたしましたり、現実に確認の必要がありますと、実地に同行して融資設備対象を確認するということなどで御協力をしておるわけでございます。こういう点から、あるいは輸銀、開銀につきましては、かなりほかのものに比べますと問題が少ないことが一つは背景としてあったのではないかと思っております。しかし、いずれにいたしましても、このたび官房副長官からの依頼並びに連絡がございました。このことによりまして、私どもも内閣官房のそういう御指示に従いまして、輸・開銀に対して、必要な場合は肩越し検査に協力するようすでに指導したところでございますので、これによりまして、検査院の検査の実効が上がることを強く期待しているところでございます。
○峯山昭範君 吉田さんね、もう少し具体的に私言っておきたいと思うんですけれども、輸銀、開銀が、いまあなたおっしゃるように、融資の場合は書面にしたって、審査にしたって、何にしたって、やっぱり相当書類もがっちり整えていると、相手先も決まりている、大きいと、そうでしょうね。したがって、輸銀、開銀の肩越し検査、あるいは書類を会計検査院がお願いする場合は、それなりに理由も考え、それなりに問題点があるからやっているわけですね。しかも、輸銀、開銀に提出されている書類を検査しているわけでしょう、検査院は。しかしながら、輸銀、開銀に提出されている書類だけではどうしても不十分である、だから肩越し検査をお願いしたいと、こう言っているわけです。ところが、実際は検査院がそういう検査をやりますと、今度は輸銀、開銀はどういうことを言うかというと、その一つ一つについて、それじゃ不足した書類、あるいは不十分な点、これはどれとどれか具体的に指摘してくれ、具体的に指摘してくれたら、具体的にまた先方に言って出してもらうようにする、こういうことなんですね。しかしながら、それでは吉田さん間に合わぬのですよ。具体的に相手のことが全部わかるぐらいなら、これは問題ないわけです。そうじゃなくて、その一つの品物、あるいは融資するに当たっての審査について、あるいはその検査について、もう少し幅広く、もう少し自由な裁量で肩越し検査ができるように配慮をしていただきたい、そうでないと十分な肩越し検査はできない、こう私は聞いておるわけです。これ吉田さんどうですか。
○政府委員(吉田正輝君) 具体的には直接の書類でなくて、包括的な、あるいは関連と思われる書類なども出すようにということでございます。私どもこれにつきましては、具体的案件につきましてやはり合理的な理由があるかどうかということで、その中で今後の肩越し検査について協力をしていくことになろうかと思います。院長も先ほど合理的な理由があればということでございました。この合理的な理由というのは、一方が合理的と考えるだけではなくて、両方が合理的という納得できるものであるかと存じます。これは要するに検査対象である機関と検査院との間のお話し合いで、合理的な理由を納得づくで決めていく問題ではないかと、かように思っております。
○峯山昭範君 それは両方とも合理的でないといかんわけだ、片っ方だけは合理的で、片っ方は不合理なんてそんなばかなことないわけでして、そこら辺のところは当然話し合いでやらなくちゃいけないでしょう。しかしながら吉田さん、具体的にここに報告出ておりますからね。これは五十四年の二月、本店実地検査の際、「ダグラス社航空機の輸入資金について」というのが具体的に出ておりますね。東亜国内航空の「代理店手数料、機種選定、購入の経緯及び実際の支払金額の確認を行うため肩越し検査を要請したが、協力が得られなかった。」と、これは具体的に出ておりますが、これはどういうことですか。
○政府委員(吉田正輝君) ダグラス社からの航空機の輸入資金についての具体的なお尋ねでございます。 私ども、これは東亜国内航空がダグラス社から飛行機を輸入する資金につきまして、輸銀が貸し出しをしたということでございますが、その場合に検査院の御要請は、東亜国内航空と某商社との間の契約についての御要請であったというふうに存じております。これは某商社が東亜国内航空に頭金などを提供すもということで、輸銀とは関係ないことであったということでございます。某商社とダグラス社の代理店契約とか、某商社の東亜国内航空に対する前払い融資を、某商社が代理店として独自に東亜国内航空にやる。それの残りの部分を輸銀がやるということでございます。その関係でありますので、輸銀と東亜国内航空との契約につきましては、某商社は第三者でございますので、この輸銀の資金とは直接関係ないということで御説明いたしましたことと、並びにそれ以外の点では通常の検査によっても十分御説明できるということで御説明申し上げたということでございます。そういうことで御説明申し上げまして、検査院からも御連絡がなかったということで、第三者と貸出先との関係でございましたので、そのままになっているということでございます。
○峯山昭範君 これは検査院の方にも具体的に聞いておきましょうか。 これは検査院の直接担当の局長で結構ですが、これはどういうことなんですか。それでここに書いていらっしゃるのは、「肩越し検査を要請したが、協力が得られなかった。」というふうになっているわけでありますが、実際問題これで検査院は納得しておるわけですか。
○説明員(丹下巧君) 五十四年の二月の衆議院の予算委員会におきまして、ダグラス社の航空機の東亜国内航空による購入資金につきまして、いろいろ問題がありまして、主として商社の手数料のことなんか非常に問題になりましたものですから、私どもの方で東亜国内航空につきまして、代理店手数料、機種選定、購入の経緯、実際の支払い金額等の確認をしたいということで、肩越し検査の申し入れをいたしたわけでございますけれども、これについて一たんは拒否されたわけです。 その後、会社側の協力を前提として、輸銀が融資に関係ありと認める項目について認めるというふうなことがあったわけでございますけれども、そういうことではわれわれは十分な検査ができないということで、私どもの方でそれはお断りしたというふうな形になっておりまして、私どもといたしましては、輸銀の融資先に対する検査権限がない以上、相手方の協力をもって肩越し検査が行われるわけですから、協力ができない以上、私どもとしてはいかに不満でもそれを認めざるを得ないということでございます。
○峯山昭範君 これはいま検査院がおっしゃっておりますように、大蔵省としては、これはあなた方は輸銀の言い分だけじゃなくて、現実にダグラス社のこういう航空機の輸入の問題について、具体的に検査院がたとえば代理店手数料の問題、あるいは機種選定の問題、購入の経緯の問題とか、具体的に指摘をし、それで具体的にその実情を知りたいということで要請をしておるわけですよね。それであなた方は東亜国内航空とある商社との関係で、そちらの方のことについてはまた第三者になるからということを言っておりますけれども、そうじゃなくて、三者だろうと四者だろうと、少なくとも東亜国内航空がある航空機を購入するために輸銀から融資を受けておるわけですからね。そこのところをきちっと踏まえて、そして、みんながその点を明らかにしなくちゃならないという一番大変な時期にあっても、いわゆる肩越し検査が十分できないという実情にある。だから、幾ら合理的な理由とかなんとかかんとか言ったにしても、現実にはなかなかむずかしい状況にあるわけです。大蔵省が会計検査院が検査をするという場合にどれだけ協力をするか。あるいは輸銀や開銀をどう指導するかというところに、これは問題はかかっておるわけですよ。だから、あなた方が輸銀はこう言っておった、開銀はこう言っておったという説明だけじゃなくて、あなた方が輸銀や開銀をどう指導しておるのか、この書類を出させるためにどういう努力をしたのか、そしてあなた方が事を分けて会計検査院にどう説明をしたのかというのが、われわれの立場から見れば一番の政治的な問題じゃないですか。そこら辺のところを明らかにしないで、その実情はこうだったなんと言ったって、それは意味ないですよ。ですから、そういうような意味では、大蔵省の担当の部局が、この会計検査院の検査というものをどう理解して、どれだけ協力するかというところにあるわけですから、そこら辺のところを明らかにしていただきたい。
○政府委員(吉田正輝君) 具体的な案件を離れて、大蔵省の指導態度の御質問かと存じます。大蔵省は先ほど申し上げましたように、内閣官房からの御指示に従いまして、その趣旨にのっとり、肩越し検査に協力していく所存でございます。その中には、やはり調査依頼への協力とか、資料面での協力ということで、できる限りこれにこたえるようにとか、今後これについても一層の徹底を図るという指導方針を示しております。これを私ども拳々服膺いたしまして、今後の監督機関の会計検査院への対応上、あるいは協力上の指導の指針といたしたいと存じております。
○峯山昭範君 ぜひ協力的にやっていただきたいと思います。 また、院法改正の問題の後、政治的な判断の問題については、日にちを改めてこの委員会で取り上げさしていただきたいと考えております。 次に、これは会計検査院の方にお伺いをしておきたいのでありますが、最近、特に会計検査院の検査報告の中に、特記事項というのが大分出てまいりました。この特記事項というのを見てまいりますと、非常に大事な問題が、特に国の予算の中でも、大規模な開発、あるいは多額の金額を使用して問題になっている案件が指摘をされているわけであります。それで、この特記事項の問題につきまして、特に検査院としてはこの問題どういうふうにお考えになっていらっしゃるのか。従来のいわゆる不当事項とか、そういう問題とは違う一つのカテゴリーになっているように思うんですけれども、特記事項に対する検査院の考え方を一遍ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○説明員(肥後昭一君) お答え申し上げます。 特記事項と申しますのは、検査院は従来不当事項、それから処置要求、処置済みといったようなカテゴリーで、五十年度まで指摘してきたわけでございますが、そういう検査の間で、そういう中にはなじまない、要するに事業の実施官庁、政策の実施官庁である受検機関だけでは対応できないような大きな問題のために事業効果の発現がおくれたり、または運営のまずさが出て赤字になったりと、そういう問題が浮き出てきたわけでございますが、その当時、そういう書く場所が検査報告の中にございませんでしたので、概説というようなところで、ごく簡単に書いておったわけでございますが、それでは非常にわかりにくい、埋没してしまって目にもつかないというような御批判もあり、また国会で、当時新空港公団などの問題とか、三Kの特別会計の赤字とか、そういう問題が取り上げられまして、こういうものについて検査院も意見を言うべきではないかというような話もございまして、それで当時の佐藤院長が、そういう点についても検査報告に書くように検討いたしますということを御答弁したことを契機といたしまして、掲記するようになったものでございまして、ただいま申し上げましたように、一つの省庁の責任、あるいは一つの団体の責任だけではなくて、社会的な要因とか、それから政治的な要因とか、あるいは地元住民の反対とか、そういう社会的な条件、そういうものも含めて記述いたしまして、そういうものの結果事業の効果が発現していないという事態を詳しく書きまして、事実を列記しまして、それによって国会に検査報告に出して御提案して、国会初め各界の御論議をいただいて、そこで解決の道を探っていただこう、努力をしていただこう、そういうつもりで素材として提起しているものでございます。
○峯山昭範君 きょうは大蔵省の主計局次長さんにおいでいただいておりますが、会計検査院のいわゆる指摘事項、あるいは特記事項というのが、これは毎年検査報告で報告をされているわけでありますが、これは、まずこういう問題は、大体次年度の、あるいは次々年度の予算にこれは反映させんでもいいんですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 会計検査院の報告が出ましたならば、先生おっしゃるように、次年度、あるいは次々年度、あるいはさらにその次になるかもしれませんけれども、予算の編成に反映できるものにつきましては、反映するように努力するのが当然でございますし、それから予算の編成の問題でございませんで、予算の執行にかかわる問題につきましては、執行に反映をさせていくということで、検査院の報告を実のあるようなものにいたしていくというのが、政府の責務かと存じております。
○峯山昭範君 それは当然でしょうね。われわれ決算委員会でこれだけいろいろ議論された問題が、次の予算に幾らかでも反映しないなんていうんじゃどうしようもない。そういうような意味では、いま次長さんおっしゃいましたが、いわゆる執行に、あるいは予算の編成に反映をさせる、あるいは実のある編成、あるいは実行をする、それはまず反映させるための努力というのがありますね。これは政府としてはどういう努力をしているんですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 政府の努力の仕方はいろいろあろうかと思います。一概には申し上げられないかと思いますが、たとえば予算の執行にかかわる問題でございますれば、御承知のように予算の執行につきましては、各省、各庁が責任を負うわけでございますから、各省、各庁におきまして、その執行を是正する——是正するという言葉がよろしゅうございますかどうですか。ただいまの特掲事項みたいなものでございますれば、いろいろございますネックにつきまして、さらにその打開を図るというような努力を当然いたすわけでございますし、それから、予算の編成にかかわる部分でございますれば、この席で何遍か申し上げていると思いますけれども、会計検査院と私どもと年に少なくとも二回打ち合わせ会議をいたしております。予算ができてからと、それから夏ごろということで打ち合わせ会議をいたしておりますが、編成の参考になるものにつきましては、それを現実の予算の編成に生かしていくという努力をいたしているわけでございます。もちろん予算の編成につきまして、私どもと会計検査院とだけお話しし合えば、それで済むというものではございません。当然予算でございますから、私どものほかに現実に要求官庁があるわけでございますから、その方々たちも当然会計検査院の報告については、これはよく知っているわけでございまして、その辺のところを私ども各省とお話し合いながら、できる限りの是正措置といいますか、改善努力といいますか、そういうものをいたしているわけでございます。
○峯山昭範君 予算の執行、あるいは予算の編成、それぞれすべて根拠の法律があって、それに基づいて執行されているんであろうと私は思いますけれども、この会計検査院の指摘、あるいは決算というもの、この決算というものが会計検査院によって検査されて、その結果が報告される。その決算そのもの、あるいはその中身の指摘された問題をどういわゆる反映させるかという問題、これはその是正に努力をするとか、それぞれいまいろいろおっしゃいましたが、それらの一つ一つの問題を、たとえばこうしなくちゃならないとか、こういう点はこういうふうにしなくちゃならないというような具体的な問題はないかもしれませんが、いわゆる決算を予算に反映させるというこの具体的な根拠という、その根拠になる法律というのはあるんですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 特別のそういういま先生おっしゃいましたように決算を予算に反映させる手続法といいますか、そういったものはないと思います。
○峯山昭範君 それはないということでいいんですか。手続法はなくても、基本的な考え方、根拠は何かあるんでしょう。何にもないんなら、皆さん方が検査報告したものを、全く根拠も何にもないんですか。何にもなしで皆さん方動いておるんですか。そんなばかなことないでしょう。
○政府委員(宍倉宗夫君) 予算という言葉といいますか、定義といいますか、予算というものの性質といいますか、そういったものから、おのずから出てくるものでございますけれども、これは過大な予算であってはいけない、不適切なものであってはいけないのは当然でございます。それから、決算で検査院がいろいろ御指摘なさるということは、検査院の目でごらんになりまして、適切な予算の執行が行われたかどうかという目で見ておられるわけですから、いま先生おっしゃいましたような、決算を予算に反映させるということは、決算と予算との物の性質上当然なことかと思います。 私が申し上げましたのは、その手続をどういうふうにしてどうやれというようなことはございませんと、こういうことを申し上げたわけであります。
○峯山昭範君 ですから、それは手続はいいんですよ。だから、基本的なものは何かと聞いているわけです。要するに、決算で指摘された問題を具体的にどうせい、ああせいというような手続法なんてものがあるわけないと言うの、それは。だけれども、基本的な考え方というのは、やっぱりこうなくちゃいけないというのは何か私はなくちゃいかぬでしょうと言うんだ。
○政府委員(宍倉宗夫君) それは先ほど申し上げましたように、予算と決算ということがあるわけでございます。その予算と決算ということに内在しているものだと思っております。
○峯山昭範君 ですから、内在しているとか、そんな言葉で聞いているんじゃなくて、私はどういう法律のどういうところにどういう問題があるかと聞いているわけです。あなたの話聞いていると、それじゃ逆に言えば、決算はなくてもいいんですか。何のために決算があるんですか。何のために会計検査院の検査報告というのがあるんですか。きちっとした法律なり何なりがあって、決算は必要なんでしょう。必要じゃないんですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 私は、決算が不必要だなんてことを申し上げる気持ちは一つもございません。決算にしろ、予算にしろ、もうとことんまで、少しこういうことを申し上げるのは大仰な話でございますが、憲法できちんと定まっておる制度でございます。憲法の中で言えば、決算と予算というのは、先ほど来申し上げているようなことを前提にして、制度上仕組まれているものと、こういうふうに思います。
○峯山昭範君 それでは、あなたはわれわれがこの決算委員会で審査をしたり、あるいは決算の問題点を指摘したりするのは、その根拠は憲法ですか。もう少し、あなた方自分の仕事のことじゃないですか。だから僕はきょう基本的なことを聞くと言っているわけですから、こんなことはもうあたりまえじゃないですか。やっぱりそういう法律に基づいてちゃんとして、われわれ決算委員会で審査していることだって、これは法律に基づいて必要だからやっているわけでしょう。それは法治国家だから当然じゃないですか、そんなことは。だから、憲法なら憲法でもいいんです、憲法第何条のどういうものに基づいてこの決算というものがあるんだと。それであったら、その決算というものをどういうふうに予算に反映させるべきか。私は予算に反映させるべきじゃないかと言っているわけです。だから、そのためにはなるほどこういう法律があって、こういうふうに決算というものは予算に反映させるべきだと。 僕は何でこんなことを言うかというと、そこら辺のところがはっきりしてないから、決算審査もおくれるし、そして指摘されたことがいつまでも守られない、どうでもええということになっておる。だから、それじゃいかんということがあるから、こういうようにしつこく言っておるわけです。
○政府委員(宍倉宗夫君) 私がことさらいま申し上げるまでもないと思いますが、たとえば憲法九十条には、決算の検査及び会計検査院についての規定があり、決算につきましては検査院が検査をして、内閣は検査報告と一緒に国会に提出する。当然国会で御審査になるということがきちんと書いてあるわけでございます。それぞれの、この憲法を受けまして会計検査院の法律もございますし、それから国会での御審議のための法律もあるわけでございますし、それから検査院法では、検査の結果につきまして「主務官庁その他の責任者に意見を表示し又は改善の処置を要求することができる。」というふうな規定もございますし、そこのところはどれどれと、先生おっしゃいましたように、決算の結果がこれこれである、こういうものをこう反映しろというふうに書いてある法律条項はないかもしれませんが、しかし全体の法律制度の仕組みはそのようになっておるというふうに心得ております。
○峯山昭範君 いずれにしても、予算を編成して国会に提出しますね、そのときに決算は必要ないですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 予算を国会に提出いたしますときに、同時に決算を提出するようにはなっていないと思います。
○峯山昭範君 たとえば、昭和五十七年度の予算を提出するときには、決算は全く関係ないですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 五十七年度の予算を出しますときには、五十七年度予算は予算独立て出すわけでございます。五十六年度の決算につきましては、決算終了後、決算は決算の手続に従いまして、五十六年が終わりますから、五十七年の秋ないしはもう少し遅くなるかもしれませんが、提出されるということになろうかと思いますし、五十七年度の決算は、五十八年の秋ないしは冬ごろに提出されるということになろうと思います。
○峯山昭範君 こんなことをぐずぐずやるつもりは全然ないんですけれどもね。五十七年度のその予算を提出するときに、決算関係の書類というのは全然必要ないんですか。財政法二十八条の第三号には何て書いてある。
○政府委員(宍倉宗夫君) 第三号には、「前前年度歳入歳出決算の総計表及び純計表、前年度歳入歳出決算見込の総計表及び純計表並びに当該年度歳入歳出予算の総計表及び純計表」というふうに書いてございます。
○峯山昭範君 これはどういうことですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 五十七年度の予算でございますれば、五十五年度の決算の総計表と純計表と、それから五十六年度の決算見込の総計表と純計表と、それから当該年度でございますから、五十七年度の歳入歳出予算の総計表と純計表を添付しなければならないと、こういう規定でございます。
○峯山昭範君 そうすると、少なくともその点からいくと、その決算というものは、私たちの決算委員会で承認を得たいわゆる決算書というものは、五十七年度の予算を提出するときには、前々年度の決算というものは少なくとも審議が終了して、そしてきちっとした国会の承認を得たものであることが望ましいんじゃないですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) そうであった方が望ましいかと存じますが、そうでなければならないとこれだけでは読めないというふうに思います。
○峯山昭範君 あなたそんなことを言っているから問題になってくるんです。実際問題として当決算委員会で、先般輸出保険という問題がここで問題になりましたときに、決算書が間違っていたわけです。そういうことあったでしょう。本来なら決算書も予算書も全部修正、訂正してもらいたかったんですよ。だけれども、あの当時のいろんな問題で修正はしなかったけれども、本来なら決算書を修正すると同時に、予算書も修正しなければならなかったわけでしょう。そういう点からいけば、確かにきちっとそうしなくちゃならないという義務規定ではないけれども、添付するというからにはそれだけのあれがあるわけでしょう。少なくとも決算委員会で審査した問題については、それだけのいわゆる決算の重みというものがなきゃいかぬわけですね。そこらのところは、これはこれ以上私は議論したって仕方ありませんから、これ以上はしませんけれども、われわれもそれだけの決算書の重さというものを考えて審査をしなくちゃいけないんじゃないかと、そう思っておるわけです。 それで、これは主計局次長、特記事項が特に五十一年からずっと記載をされているわけでありますが、この特記事項に対する政府の配慮は、どういう点を配慮しているわけですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 先ほど申し上げましたように、特記事項もそうでございますが、会計検査院のいわゆる指摘事項でございますか、不当事項から処置済みの事項等々いろいろございますけれども、そういったものにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、可急的速やかに改善措置ができるものにつきましては改善措置をしてまいるというのが、予算執行官庁たる各省、各庁の責務であり、また私どもの責務だと思っております。 そのようなことでやってございますが、いろいろ先生御指摘のように、五十一年度以来、特に掲記を要すると認めた事項というのがございますが、具体的に一、二例を申し上げれば、逓信病院の運営の問題でございますとか、国営農地の開発事業による造成農地の利用の問題でございますとか、その他たくさんあるわけでございますが、それぞれにつきまして、たとえば、逓信病院の運営につきましては診療単価を引き上げるとか、一般開放を進めて利用者の増加を図るような努力もいたしているところでございますし、それから、国営の農地の開発事業につきましては、新規事業を抑制し、継続事業の着実な推進を図るなどの努力をいたしているところでございます。
○峯山昭範君 これはきょう一つ一つの問題について詳しくお聞きしても、時間的な問題もありますから聞けませんけれども、特記事項については、大蔵省としてはこの一つ一つについて、その問題を解決するためにきちっと本気で取り組んでいらっしゃるのかどうか、あるいはこの問題についてプロジェクトチームなり何なり組んで、政府としてでも結構です、あるいは大蔵省全体としてでも結構ですが、一つ一つの問題を解決するために努力をしていらっしゃるのかどうか。何でこんなことを言うかといいますと、特記事項もこれは五十年から始まったんですね。まだそんなに十年もたっていないわけでありますけれども、同じことを二度も三度も指摘されるということがこれからも出てきそうな形勢にあるわけですね。ということは、大蔵省も同じことを何回も指摘されるなんていうことは非常にいかんわけです。これは私前の決算委員会のときにも言いましたけれども、あれはあの省庁のことであるからわが省には関係ないと、こういうふうな考え方で見逃される問題が多々あるわけです。そういうことも含めて、これはこの特記事項に対して、政府としてどう取り組んでいるという具体的な問題はいいですが、政府の取り組みについてちょっとお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(宍倉宗夫君) 先ほど検査院の方からお話がございましたように、特に掲記を要すると認めた事項といいますのは、すぐになかなか解決がすうっとできるというような性格のものよりも、むしろ問題が非常に絡んでおりまして、あちらこちらやっていかなければならない、問題の範囲が広範であるというところに、比較的特徴があろうかと思います。たとえば国鉄の貨物営業でございますが、これにつきましてこのままでいいのか、他の輸送機関との競合にたえ得るようなものにしろというような御指摘があります。そのことはもうそのとおりでございます そのとおりでございますが、これがなかなかすぐにできないというところに問題がございまして、ここ十数年来それに取り組んでまいっておりますし、いま国鉄が抱えてやっております経営改善計画におきましても、大きな目玉の一つとしてこの貨物の輸送の合理化につきまして取り組んでいるわけでございますが、それが一朝一夕にすぐ妙案が出てこない複雑な問題であるがゆえに、また特掲事項になっているとは思いますが、そういう大きな問題でございますから、たとえば貨物の問題につきましては、国鉄当局が本当に大きな再建の柱といたしまして、大ぜいのまた優秀なスタッフで検討を進めているわけでございますけれども、すぐに出てこないというところに問題があるわけでございます。でございますから、先生おっしゃるように、一遍直せと言われたのに直しもしないで二遍、三遍出てくるのはみっともない話じゃないか、そのとおりだと思いますけれども、問題の複雑さによりまして、そういったことが今後もあるかもしれないという危惧もありますが、私どもとしてはそういったことがございませんように、一生懸命努力をしてまいりたいと思っております。
○峯山昭範君 私の持ち時間非常に短くなってまいりましたので、もうこれ以上言いませんが、いずれにしても、こういうふうな問題は、ぜひ大蔵省としてもそれらの一つ一つの問題に本気で取り組んでいただきたい、このことだけ申し上げておきたいと思います。 それでは次に、これは検査院の方にお伺いをしますが、これから定年もほぼあれしましたし、定年退職の皆さん方の再就職の問題等もあわせまして、いわゆる天下りという問題もあるわけでありますが、そういう点も含めてちょっとお伺いをしておきたいと思います。 まず、先ほどの午前中の質疑の中で、いわゆる定年で退職する皆さん方がたくさんいらっしゃるみたいな話がありました。たくさんといいましても、人数は全体的にはしれているかもしれませんが、三十人、四十人、五十人とあるようであります。こういう皆さん方の再就職という問題について、検査院としてはどのように取り組んでいらっしゃるのか、この点ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○説明員(肥後昭一君) 先生も御存じのように、会計検査という仕事は特殊な仕事でございまして、これをやったからといって、おいそれと再就職の口があるわけではございませんで、そのためにわれわれ、また会計検査というのは長い間の経験を有するものでございますので、なるべく長く職にとどまってもらいたいという関係から、先ほど申し上げましたように、現在調査官の定年は六十三歳ということにしております。六十三歳となりますと、再就職の世話を普通しようとしましても、もう民間では退職する年でございますので、なかなかこれはむずかしゅうございます。事実上そういう検査院の経験を生かした職務を、相手方からそういう人がだれか来てくれないかというような求職があるのを待って、そういうものに適した人にだけ、定年の六十三歳以上の方についてはそういう人しかお世話できないというのが実情でございます。それから、また管理職につきましては、これは人事構成上の都合もありまして、五十歳代にやめていただくのが多いわけでございますけれども、こういう人たちにつきましては、検査院で長年培った経験と能力が生かせる、すなわちわれわれとしては、できれば監査方面の仕事に行っていただきたいと思いまして、そういうふうにしております。 内部監査といいますのは、先ほど院長も申し上げましたように、われわれの検査はごく一部でございますので、またわれわれの検査した結果を、広くわれわれの目の届かないところまで行き届かしてもらうのが内部監査の仕事でございます。また、内部監査がしっかりしておれば、検査院はそういう報告を聞きまして、それ以外の面にも検査できるという、非常に相互補完的な関係に内部監査と検査院はございます。そういう関係で、優秀な人材が内部監査をやっていただければ、われわれも非常に助かるわけでございまして、この点につきましては、内閣に対しても五十四年に内部監査の強化について要請したところでございますが、そういう意味から言いまして、われわれは内部監査の仕事に検査院の経験のある人がつくことは有益ではないかと考えて、そういう職がありましたならば、そういうところに就職あっせんしている次第でございます。
○峯山昭範君 定年でやめる皆さん方の場合は、いまお聞きしますと六十三歳ということでありますから、それからの就職というのは非常に大変であろうと思います。これはいろんな問題、今後どの問題との絡みがありますので、やっぱりこれは確認をしておきたいと思うんですが、検査院の場合は、たとえば管理職の皆さん五十歳代で定年といいましょうか、やめて行かれる方が多いわけでありますが、そういう方々は、たとえば国家公務員の場合は、国公法の百三条の例の天下りというやつですね、この適用を受けるわけでありますが、これは検査院の場合は特別職になりますから、そういう規定は受けないんだろうと私は思うんですけれども、そこら辺の点についてはどういうふうにお考えなんでしょうか。
○説明員(肥後昭一君) 検査院の職員も一般職でございまして、やはり国公法の適用を受けます。受けますが、われわれ現在までのところ、密接な関係のある営利企業へ行くというふうに観念して就職さした者はございません。
○峯山昭範君 営利企業はないといたしましても、これが問題じゃないかと私思っているわけですが、特に検査対象機関への天下りですね、これへ検査の強化になるからいいという面もあるかもわかりませんが、この点についてはどうお考えですか。
○説明員(肥後昭一君) その点につきましては、ただいま御説明申し上げましたようなことで、内部監査の強化になるので、われわれとしては検査院に限らず、監査の有能な実力のある人が内部監査に来ていただきたいというふうに考えておりますので、そういうところから御希望があれば、そういう人材を探しまして出しておるわけでございます。こういうことは日本だけではございませんで、外国におきましても内部監査と会計検査との密接な連絡、これはもちろん内部監査は内部の執行機関から半独立ないしは独立しているものであることが大切でございますが、そういう内部監査機関との密接な連絡ということも、国際的にも言われておりまして、アメリカやドイツなどではそういうことが法文化もされております。日本ではそういうことはございませんが。そういう関係で、われわれが受検団体への内部監査に行くということはかえって非常に有益ではないかというふうに考えております。ただその際に、これが癒着であると、検査が左右されるのではないかというような御懸念があろうかと存じますけれども、われわれそういうことは検査員の自殺行為でございますので、一切そういうことはやっておりませんし、そのことにつきましては、近年の検査報告をごらんになっても、鉄建公団等の指摘をごらんになっても、われわれがそういうような何といいますか、心使いはしていないということはおわかりになると思います。また向こうに行く職員につきましても、検査院に長くおりました者ですから、検査院がそういうことをしないということを十分心得た上で行くわけでございますので、御心配のようなことはないと存じます。
○峯山昭範君 私の持ち時間は終わりましたからもうこれで終わりますが、いま鉄建の話が出てまいりましたが、確かに鉄建がああいうふうに問題を起こしたというのは、逆に言えば、鉄建公団に検査院から天下りした、再就職をしている人がいたそうですね。そのために、よもや鉄建公団としてもそういう指摘を受けることはないだろうと、こういうふうな予測もしていたんじゃないか。そのために内部がかえって弛緩をしていたと、そのためにああいうふうないわゆる事故が起きたと、そういうようなことも現実に言われているわけですね。そういう点からいきますと、これは確かにそういう希望があったからといって、ぱっと行ける問題でもないんじゃないか。かえって私はそういうようなところは厳格にやる必要があるということもあるわけですね。そういうような意味では、確かにこの検査対象機関への再就職の問題は、非常に大きな問題を含んでいることも事実であります。その大問題の中で、現実に前の事務総長さんが電電公社へ行かれましたね。これはやっぱり一つの大きなみんな注目の中で行っているわけでありますし、いわゆる事務総長が行っているから、電電公社はもう大丈夫だなんということにはならないわけでありまして、そういう点はやはり本当によくしていくためには、相当の監視体制、あるいはそういう綱紀の粛正というか、職員の訓練というのが必要になっていくんじゃないかと私は思います。そういうような意味でも、ぜひそういう点に十分配慮しながら、この検査業務に対応していただきたい。今後の決意等も含めまして、院長の御所見をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○会計検査院長(大村筆雄君) 私どもの仕事柄、職員の再就職という問題は、私どもの一番の頭を悩ます問題でございます。ただ、私は平素事務総局に指導してまいっている一つの考え方は、りっぱな仕事をする検査マンたれということであります。りっぱな仕事をする検査マンに育つことによって、おのずから再就職への道が開かれる、そういう方針で指導してまいっております。 たまたま昨年、電電公社の監事に再就職いたしました松尾前総長のお話出ましたので関連して申し上げますが、御承知のとおり、一昨年私どもの指摘を契機といたしまして、電電公社の総裁が御交代になりまして、昨年の一月民間から真藤総裁が、これはまた並み並みならぬ決意を持って御就任になって、七十歳という御高齢にもかかわらず、非常な御決意を持って御就任になって、この一年間非常に目覚ましい改善の実績を上げておられることは御承知のとおりかと思います。その真藤総裁が従来のような、たとえば郵政省から監査の経験も何もない人を天下り的に監事に迎え入れているのは好ましくない、これはぜひ監査の専門家を持ってくるべきだということを強く経営委員会に進言されまして、経営委員会の要請によりまして、私どもの指摘した直後でございますから、そういうところへわざわざ検査院の高官が再就職することにつきましては、世間の批判はいかがかということは私も十分考えましたけれども、真藤総裁のそういう御決意を聞くに及びまして、これはぜひとも私ども優秀な人材を供給することによってぜひお助けせねばならない、そう決心いたしまして、事務総長のみならず、監査室長その以外に二名ほどつけて、監査体制強化のためにお送りしたわけでありまして、ぜひひとつ真藤総裁のもとで、今後の電電公社の監査体制強化の結果の成果をぜひお見守りをいただきたいと存じます。
○柄谷道一君 私は昨年十月二十三日の決算委員会で、会計検査院の機能強化について種々の観点から御質問申し上げましたが、本日はその延長として、さらに追加して質問をいたしたいと思います。 まず、法制局にお伺いいたしたいわけでございますが、言うまでもなく、会計検査院は憲法九十条に明文の根拠を持つ機関として規定されております。そこで、念のためでございますけれども、会計検査院の憲法制度上の地位をどのようにお考えになっているのか、まず明らかにしていただきたい。
○政府委員(味村治君) 会計検査院は、ただいま御指摘のとおり、憲法第九十条に規定されてございまして、同条に基づきまして、国の収入支出の決算を検査する機関ということになっておりまして、その職務権限は、これは行政の一部と言われておりますが、決算検査という任務の性質からいたしましても、あるいは憲法上、憲法の第九十条で「会計検査院がこれを検査し、内閣は、次の年度に、その検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。」と、会計検査院と内閣と別個に規定してあるところから見ましても、憲法第九十条は会計検査院を内閣から独立した機関として予想しているものと考えます。
○柄谷道一君 では、会計検査院にお伺いいたしますが、いわゆる会計検査院を第四権とするという、それを主テーマにした論文というのは、探してみたんですが非常に少ないんでございますけれども、たまたま杉村章三郎元東大教授の「財政法」という著書の中に次のように記述されております。これ長い文章ですけれども、はしりのところだけを読んでみます。 会計検査院の法的地位 会計検査院は憲法上の独立機関である。憲法は国会や内閣と同様、「会計検査院を設置する」という表示法はとらず国の収入支出の決算はすべて毎年会計検査院がこれを検査すべきものと定め同院の設置を以て憲法上の要請としている。決算の検査が立法作用ではないのはもちろん、司法作用でもないから実質的意味における行政作用に属することは明らかであるが、憲法はこれを以て内閣の権限に属せしめず独立機関である会計検査院の権限となすのである。憲法におけるこのような措置は明治憲法と異り厳格な三権分立主義をとっている現行憲法の認めた殆んど唯一の例外とみるべきである。云々と、こういう論文があるわけでございます。いわばこれは会計検査院を第四権的な存在として見るという趣旨であろうと思うのでございますが、検査院の認識はいかがでございますか。
○会計検査院長(大村筆雄君) 御指摘のとおり、わが国の憲法は、検査院の検査はこれは行政作用に属するものでございますけれども、特に内閣から独立した会計検査院に収入支出の検査をさせるというふうに第九十条に明記いたしております。ということは、行政作用に属する機関でありますけれども、内閣から独立して、厳正かつ公正な検査をやるようにという趣旨で、憲法上の独立機関として規定された趣旨ではないかと存じます。したがいまして、会計検査院法第一条におきましても、会計検査院は内閣から独立するということが明文をもって規定されておる次第であります。したがいまして、実質的に三権分立でなくて四権分立でないかという学説も一部あるかと存じますけれども、私どもはその学説の点はともかくといたしまして、憲法のこういう基本的理念に立脚いたしまして、内閣その他いかなる機関の圧力にも屈せず、独立して憲法から与えられた会計検査院の決算の検査権限を厳正かつ公正に行使すると、こういう態度でいるわけでございます。
○柄谷道一君 そうすると、法制局にお伺いいたしますけれども、いわゆる三権分立主義をとっている憲法の唯一の例外であると、こう学者は言っておるわけですね。私はこれは第四権的存在という意味であると解するのでございますけれども、法制局にこの四権論に対する解釈をお伺いしたいと思います。
○政府委員(味村治君) 四権論というのは、結局会計検査院が内閣から独立した地位を持っているということを非常に強調される趣旨で言われているものだと存じます。従来から伝統的にいわゆる三権分立ということで、立法、司法、行政という三権の分立が近代憲法の原則であるというふうに言われてきたわけでございますが、そういうような意味から申しますと、会計検査院の行う決算検査、これは先ほど検査院長もおっしゃいましたように、行政作用の一部でございますので、伝統的な三権分立という観点からいたしますと、行政作用、行政権に属するわけでございますが、先ほど申し上げましたように、憲法は、会計検査院の決算検査の重要性にかんがみまして、それが通常の行政機関と異なっている、内閣から独立した地位を有することが必要だという見地から、先ほど申し上げましたように特別の規定を設けているというように考える次第でございます。
○柄谷道一君 すると、行政作用の一部である、しかし、独立した機関として憲法はこれを定めていると、こういうことだとすれば、一体会計検査院の行政府における位置、立法府との関係はどうなるのでございますか。
○政府委員(味村治君) 先ほど申し上げましたように、会計検査院は行政作用を営んでいるというふうに考えられるわけでございますが、内閣から独立した地位に立つ、行政府から独立した地位に立つという意味では、何といいますか、内閣から独立性の強いものであるということが言えるわけでございます。それと同時に、また立法府との関係でございますが、これは憲法で、会計検査院の組織及び権限は法律の定めるところによるということでございまして、これは国会がお決めになります法律によりまして、会計検査院の機構、権限、これが決められることになっておりますし、また国政調査の対象ともなるのではなかろうかというように存じます。
○柄谷道一君 言葉じりをとらえるようでございますが、独立性が強いといま述べられたわけですが、これは独立しているの誤りじゃないですか。
○政府委員(味村治君) どうも失礼いたしました。内閣から独立した地位を有するということを申し上げるつもりでそう申し上げたわけでございます。
○柄谷道一君 すると、第四権だとは言えないにしても、いわゆる第四権的性格を持つものだと、こういう認識は間違いございませんか。
○政府委員(味村治君) 先ほども申し上げましたように、従前からいわゆる三権分立ということが伝統的に言われているわけでございまして、講学的にそれを四権と申しますのは、結局会計検査院の独立性を非常に強調されるという見地であろうかと存じますが、私どもといたしましても、会計検査院が内閣から独立した地位をお持ちになって、十分に適切にその権限を行使していただくということが必要であるというふうに考えている次第でございます。
○柄谷道一君 論議はこれ以上進まないと思いますが、それじゃ検査院にお伺いしますけれども、たびたび同僚委員からの質問もございましたが、この憲法を受けまして、財政法十九条に、いわゆる独立機関としての財政法上の二重予算の制度が認められております。そのとおり解していいわけですね。
○会計検査院長(大村筆雄君) さようでございます。
○柄谷道一君 それでは、大蔵省にお伺いいたしますけれども、いま肯定なさいました二重予算とは、具体的にどのように運用されるべきであると、このようにお考えになっていますか。
○政府委員(宍倉宗夫君) いわゆる二重予算の制度でございますが、これの運用の望ましいあり方といたしましては、いわゆる二重予算というものが発動されずに済むというのが一番望ましい姿かと思います。
○柄谷道一君 それでは、昭和二十七年に裁判所が二重予算を行使した事例がございますけれども、その経緯についてお伺いします。
○政府委員(宍倉宗夫君) 二十七年度の裁判所の例でございますが、これは二十七年度の予算におきまして裁判所の営繕費が問題になりました。内閣の決定が六億六千六百二十万円、裁判所の要求が九億一千二百三十七万七千円ということで、その間に二億四千六百十七万七千円の差があったわけでございます。調整をいたしましたが不調でございましたので、大蔵大臣から最高裁の長官に対しまして減額通知が行われまして、これを受けました最高裁長官から大蔵大臣に対しまして予定経費増額要求明細書というものが送付されまして、そして国会にここの財政法の十九条にございますように、その詳細を歳入歳出予算に付記するとともに、国会が裁判所の歳出額を修正する場合における必要な財源額についても明記いたしまして、そして国会にお出しをしたわけでございますが、その後二月の二十一日になりまして、最高裁判所と大蔵省の間で話し合いがつきまして、裁判所の方から原案を撤回するということになりまして、付記事項は事実上自然消滅したと、こういう経緯がございます。
○柄谷道一君 法制局にもう一つだけお伺いしますけれども、この財政法十九条は、むしろ大蔵と司法なり、会計検査院の予算に対する内容が異なるときは、それを立法府の判断にゆだねるというところにその立法の精神があるんではないかと、私はそう思うんでございます。ところが、一たんこの財政法十九条を発動しながら、これは合意があれば取り下げていいんですか、そのように規定を読み取るべきなんですか。
○政府委員(味村治君) 財政法の十九条は会計検査院の財政面での独立性を担保すると申しますか、そういうところから裁判所等と同じように二重予算の規定を設けたものというふうに考えられる次第でございます。したがいまして、会計検査院と内閣との意見が違いますれば、その場合にはおっしゃいますように国会において御判断をいただくというために、十九条の規定が設けられているかと思います。そういうような趣旨でございますから、会計検査院と内閣との意見が一致しておれば、特に十九条の発動を求める必要はないわけでございまして、会計検査院の方で内閣側の意見を了承いたしまして、そして内閣の、何と申しますか、意見どおりの予算で結構だということになれば、十九条の規定を発動することはないのであるというふうに考えております。
○柄谷道一君 私がお伺いいたしましたのは、合意が得られずして、一回国会の判断を仰いだわけですね、手続をとられたわけです。しかし、合意を得たからこれは撤回するということは、純粋にこの十九条の精神から見て妥当なことであるのかどうかと、これを伺っているんです。
○政府委員(味村治君) ただいま私が申し上げましたのは、内閣と会計検査院なり、裁判所なりとの間で、予算につきまして意見が違っている場合に十九条の発動があるんだろうというふうに申し上げたわけでございますが、それは一たん十九条が発動されましても、その後裁判所なり、会計検査院が、これは独立の判断でございますね、自分の自由な判断によりまして、内閣の意見による予算額でいいんだというように判断をいたしますれば、そのときには終局的には内閣と意見が一致するわけでございますので、十九条の発動をする必要がなくなるわけでございますので、取り下げても差し支えはないものであろうというふうに存じます。
○柄谷道一君 会計検査院にそれではお伺いいたしますが、昨年十月二十三日の私の質問に対して、検査院長は、長い答弁ですけれどもこれを要約しますと、発足以来百一年目を迎えて、国民各層の検査院に対する期待は非常に高まっておる、一層今後機能の充実強化に努めなければならない、検査の施行率は八%であるけれども、業務量は相当増大をいたしておる、しかし検査院としてはきわめてつつましい増員の要求をし、やりくりをしながら、検査業務を達成すべく努力をしておる、当面施行率を一〇%にするために、これまた必要最小限の要求をつつましく要求している、こういう趣旨の御答弁があったわけでございます。こういう検査院長の御答弁からしますと、任務の重大性というものはよく認識しておる、しかし、検査院としてはかくありたいという姿勢で要求するんではなくて、財政状況を勘案して、概算見積もりを出さざるを得ないんだという趣旨なんですね。 そこで、これは私独自で調べたんですが、昭和四十八年から五十七年まで、概算見積書と当初予算の一遍対比をやってみました。すると、概算見積もり額に比べて、当初予算がプラスになりましたのは、昭和四十八年、四十九年、五十年、五十三年及び五十七年、以上五回、半分はふえておるわけですね。しかし、このふえたという理由もいろいろ私なりに推察をいたしますと、いわゆるベア関係の査定を一体どうすべきかということであって、実質ふえたとは考えられないわけです。逆に昭和五十一年度、五十二年度、五十四年度、五十五年度、五十六年度は、概算見積もり額に比べて当初予算額はマイナスという結果に終わっておる。私の資料が間違っておれば別でございますけれども、私はそう認識をいたします。すると、この予算がふえるということは、これまた他省庁に見られない不思議な現象であり、それだけに検査院の会計上の独立性が担保されているとも思うんでございますけれども、この半分の年度は落ち込んでおるわけですね。このことは一体こういう事態があるにかかわらず、今日まで検査院が財政法十九条の二重予算権を行使されなかったというのは那辺にあるわけですか。
○説明員(肥後昭一君) 先生が御指摘になりました、各年度で検査院の当初概算見積もりと、最終の決定額が異なっております。その大部分は、職員の俸給の調整額についてでございます。これは国会からも何度も検査院の職員の待遇改善という御決議がございましたので、われわれ検査院の職員に対して、俸給の調整額というものをいただいて、こういう特殊な職務でございますので、ほかの各一般の事務官庁よりも余分な調整額をいただきたいということで、毎年要求しているものでございます。これは大蔵省関係ではございませんで、これは給与法の第十条によりまして、人事院の承認を得なければなりません。ところが、人事院は俸給の調整額につきましては非常に消極的でございまして、全体的な見直しを五十八年までに行うというようなことを、現在五十八年というふうに言っておりますが、初めは当分見直すということで、その調整額について合意が得られませんで、それで、これが予算から落とさざるを得なかったものでございます。それにつきましては、先ほども申し上げましたが、その間、その調整額の見直しまでの暫定的な措置としまして、会計実地検査という特別大変な職務に携わっている期間について、特殊手当として手当を出してもらう、そういうことで現在やっておりまして、その手当額についても逐次改善されておるのが、これがほとんど減額の大部分のものでございます。
○柄谷道一君 すると、検査院長は私の質問の中で、さきに十年間も定員が一人もふえなかったということを指摘され、仕事量が相当膨大になっておるということも言われたわけですね。しかし、いまの調整額は別にして、一回も人員増員と、そして実調率が長らく八%に据え置かれてきたわけですけれども、それらについて、さらに検査機能を拡充するためにかくありたいという概算見積りをなぜ出されなかったんですか。
○会計検査院長(大村筆雄君) 実調率を高めますことも検査機能の強化ということになるわけでございますが、午前にちょっと申し上げましたように、現在私どもがつかんでおる実調率と申しますのは、郵便局とか、あるいは国鉄の駅とか、何万とございますが、それを含めての八%でございますので、正確にそこらのところを御理解いただくためには、検査対象金額の一体何%実地検査したかということで申し上げると一番おわかりいただきやすいと思うんですけれども、いまの内部体制ではそれが把握できるようになっていないものですから、それを把握できるように、いま努力さしておりますから、早ければ来年ぐらいには金額でもってもっと正確な御理解がいただけるようになるかと存じます。 それにいたしましても、実調率といたしましても、過去に比べまして若干低減も見たりしておりますから、それはできるだけ有効な検査ができるように配慮していかねばなりませんし、そのためには人もふやしていかねばいけません。したがいまして、本年も増員を十一名要求いたしまして、ほとんど満額に近い十名ほど認めていただいておると。各省ほとんど軒並みに行政改革に伴う定員整理減ということで減っている中において、十名も認めていただいたという点は、これは相当思い切って認めていただいたんだろうと存じます。そういう点とか、そうは言いながら、こういう定員事情の中でございますから、検査院だけ大幅に人をふやすという点もいかがかという点もございまして、私どもとして、実は検査手法の改善とか、あるいは機械化、たとえば本年新たに電算機を導入いたしまして、省力化あるいは事務の能率化のために新しく電算化の経費を約三千万円余りを認めていただいておりまして、したがいまして、本年は前年以上にさらに一層私どもの検査成果を高めるべく努力してまいるつもりであります。
○柄谷道一君 これ私は単純な物の見方かも知れませんけれども、他の省庁は相当概算要求で出すんですね。それが大蔵との間に攻防がありまして、最終的に当初予算額が決まる。これに比べて、この十八年間、財政法十九条で財政の独立性というものが担保されている検査院において、これを発動することなく推移してきたということは、よほど検査院が思慮深く、遠慮深く臨まれたか、ないしは、談合という言葉は私はきらいでございますけれども、事前の話し合いによって大蔵省に抑え込まれ、しようがないなとあきらめたか、このいずれかではないかと、こう思うんですね。 そこで、——これ検査院長にお伺いしますけれども、一体どの部分が、具体的にどういうところに切り込まれたときに十九条を発動されるんですか。
○会計検査院長(大村筆雄君) いままで十九条を発動しなかったのはなぜかという点でございますが、まず、私どもの仕事柄、ほかの各省と違いまして、私どもが検査に参りまして、各省の予算の使い方につきまして批判する役所でございますから、やはり自分の使う予算というものもいいかげんなものではいけない、要求の段階から過大な要求に陥らないように、その点は慎んでいる次第であります。片や大蔵省側におかれましても、そういう要求態度から見て、かつまた独立機関で、ほかの各省のごとく政治的な応援団もいない検査院に対して、格別に配慮してもらっている点が十九条を発動するに至らなかった結果になっているのではないかと存じます。 それでは十九条はいかなる場合に発動するかという御質問でございますが、具体的にどうこうということはちょっと申し上げかねますけれども、たとえばの話としてお聞きいただきたいと思うんですが、たとえば、私どもの検査いたします検査活動の大事なお金は、何といいましても実地検査に参る旅費でございます。この旅費が仮に、もう検査院の検査が来るとうるさくてしようがないから、検査院に余り実地検査をやらせないようにしようということで半分に削られたといたします。そういたしますと、私どもの十分な検査活動が阻害されます。したがいまして、私どもの検査の独立性を維持する必要上当然なこととして、十九条に基づいて二重予算を要求する、そういう結果になるかと思います。
○柄谷道一君 これは検査院長に対する私の意見でございますけれども、その検査という本来の業務が阻害されるときに財政法十九条を発動される、これは当然のことです。しかし、この十九条の発動については、そういうことばかりではなくて、国民の期待にこたえて、より監査機能を充実したいというための意欲と、前向きの前進しようとする意欲が満たされないという場合も、この十九条を発動することによって、国権の最高機関たる国会の判断を仰ぐ、そういう姿勢があって初めて国民の検査院に対する信頼というものが高まっていくんではないか、こう私は思うのでございます。ぜひそういう積極的な姿勢で、今後予算に対応していただきたいし、またそうすることが、憲法に源を発して、財政法十九条で会計検査院に与えられている権利であると同時に、また義務でもないだろうかと、こう思うんでございます。その点についていかがでしょうか。
○会計検査院長(大村筆雄君) たとえば、本年の予算をごらんいただきますとわかりますように、先ほど例として申し上げましたように、人員の点、あるいは機械化経費の導入の点等大変これは前向きな予算内容になっているわけでございまして、そういう点、柄谷委員の御指摘のような形のものに私はなっていると思っておりまするが、それは見方によりましては、まだまだそんなものでは不十分だよという御意見はあろうかと思いますが、午前中も申し上げましたように、検査院の人員を何倍にもふやす、したがって、また経費を何倍にもふやすということは、費用対効果の点から見て正しいかどうかということは、これまた非常に問題があるところであります。むしろ私どもがいま考えておりますのは、問題は公金を使う立場の各機関におかれて、やはりこれは国民にかわって公金を使っているんだという、非常に倫理的な、シビアな態度で使っていただきたい。そのためには、検査院は全部の検査はしておりませんけれども、その検査院が指摘した場合は、一体その指摘はいかなる原因で指摘されるようになったのかということを十分反省していただきまして、同じ原因で、検査されていないところにも、同じような不適当な事態が発生してはいないか、あるいは発生するおそれはないかということを、ひとつ十分な点検をしていただきたい。そのために内部監査体制もひとつ充実強化していただきたい、あるいはまた、関係の機関におかれては、ほかの機関において指摘されている点も十分ひとつ参考にしていただいて、検査院から指摘されるようなことのないようにしていただく、そういう検査を受ける各機関の検査を受ける事業を執行される態度がまず第一に大事ではないか、そういうふうに考えている次第であります。
○柄谷道一君 これは大蔵省に対しての要望でございますけれども、やはり財政法十九条ということを定めたゆえんと国民の期待というものを考えて、私は金がないからということで、予算の二重制度が発動することがないような、ひとつ姿勢というものも大蔵省に求めておきたいと思うんです。 そこで、大蔵省にお伺いいたしますけれども、他の省庁に対しましては、たとえばゼロシーリングとか、予算が厳しくなれば来年はマイナスシーリングではないかという話も出ておりますけれども、そういう扱いは会計検査院にはされておりませんね。
○政府委員(宍倉宗夫君) 普通の各省各庁でございますと内閣で決めるわけでございますから、内閣で決めました効果は当然そのやっている各省各庁に及ぶわけでございますが、独立機関でございます国会でございますとか、裁判所でございますとか、それから検査院もそうでございますが、これは当然には及ばないわけでございますからして、内閣官房長官から、そうした独立機関の長に対しましては、このような形で閣議の決定がなされましたので、よろしく御協力をお願い申し上げたいという協力要請をいたすというようなことになっております。
○柄谷道一君 それは協力の要請にとどまるものであって、当然他の省庁とは基本的な形は違うというふうに大蔵省も認識されておると、こう理解しておきます。 そこで、まだ行使されておりませんけれども、仮に二重予算になった場合に、いわゆる国会が修正するための原資、これはどのような形で確保されるわけですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 先ほどの十九条に、修正する場合における必要な財源についても明記しろと、こういうことになっております。それで、この財源が何になるのか、具体的にはそのときそのときの状況によるかと思いますが、前例で先ほど二十七年に一遍あったろうと、そのときは何だったかといいますと、そのときには予備費ということでございました。具体的に先ほど来先生もおっしゃっておりますように、今後こういうことはない方がよろしゅうございますから、二十七年に一遍あった例以後もう例がないということでありたいものでございますが、そのときにはそのときの状況によりましてどうなりますのか、何にしろということで明確には決まってございません。
○柄谷道一君 前回は予備費で一応措置をしたけれども、予備費以外の形も考えられると。その場合どうするかはその時点にならなければわからないと、こういうことですね。
○政府委員(宍倉宗夫君) さようでございます。
○柄谷道一君 としますと、財源が工面できないという場合どうなるのですか。
○政府委員(宍倉宗夫君) 法律に財源を明記しろと書いてあるわけでございますから、何らかの工面といいますか何といいますか、何らかの判断に基づきまして明記はすることになると思います。
○柄谷道一君 やりくり算段はしても、その場合は財源を明記しなければならぬと、当然そういうことですね。 そこで、検査院に今度お伺いしますが、検査院自身の検査でございます。これについては、昭和二十二年五月三日会計検査院規則第三号で、会計検査院事務総局事務分掌及び分課規則というのが出ておりますが、これを読みますと、いわゆる第一局の大蔵検査課がみずからの検査に当たると、こういったてまえになっているわけですね。検査院のことですから、万々間違いはないと思うんですけれども、形としてはみずからがみずからを検査するという制度ですね。そのような形で、過去は一回問題があったわけでございますけれども、いろいろ指摘されたこともあったんですけれども、こういう自己検査で、検査の公正というものを担保し得ますか。
○説明員(佐藤雅信君) お答えいたします。 ただいま内部の者がというお話でございましたけれども、これはいわゆる内部監査ではございませんで、憲法上の規定に基づく法定の行為として第一局で担当して検査を実施いたしております。したがいまして、検査の実施に当たりましては、ほかの省庁の場合と同様に、予算が適正かつ経済的、効率的に使われているかどうかといったようなことなど、会計経理の妥当性につきまして検査しているわけでございますが、会計検査院の性格上、その会計経理はむしろ他省庁の範たるべきものだというふうに、私ども信念を持って一段と厳正に検査を実施しておりますので、御心配のような公正が保てないのではないかといったようなことはまずないと申し上げて過言ではないと思います。
○柄谷道一君 御信頼を申し上げておきたいと思います。 そこで、つかぬことですけれども、会計検査院は行政管理庁の監査の対象になり得るのでございますか。
○説明員(肥後昭一君) 行政管理庁は内閣の機関でございます。検査院は内閣から独立しておりますから監察の対象にはなりません。逆に検査院は行管を検査いたします。
○柄谷道一君 当然のことだと思います。 そこで、時間も迫ってまいりましたので、多くの委員から指摘されたので、余り私は重複することは避けたいと思いますが、肩越し検査の実施状況が資料として提出されております。日本輸出入銀行、日本開発銀行、北海道東北開発公庫が協力を得られなかったということがその資料の中に明示されているわけです。それぞれからは、どうしてそれができなかったかという理由が大蔵省側からいままで述べられたわけでございますが、検査院としてそのような拒否理由を合理的理由ありとお考えになっておりますか。
○説明員(丹下巧君) 先ほど来協力していただけない理由としていろいろ述べられているわけですけれども、やはり第一には、主たる理由としては、検査院にこれらの金融機関の融資先に対する検査権限がないということが第一の理由であります。 それからもう一つは、ほかに肩越し検査をする合理的な理由というふうなことなどがございまして、肩越し検査というのは、これらの金融機関、あるいは融資先の協力がなければ肩越し検査ができないわけでございますので、いろいろ私どもが検査をする理由にしたいということにつきまして折衝するわけでございますけれども、まず、基本的にいろいろな点で私どもと考え方の発想の違いといいますか、たとえば領収書なり、あるいはほかの書類にいたしましても、金融機関の場合にはその写しで足りるではないかというふうな御意見があるのに対しまして、私どもの方としてはやはり現物を見たい、原本の提示がなければ十分な確認ができないというふうな、基本的に何がどうだという私どもの検査のあり方についても、若干の理解の違いなどもございますので、去年の七月に、内閣から検査院の協力を慫慂するというふうなこともございますので、私どもといたしましては、それらの点をなお詰めて、肩越し検査をできるだけ実施したいというふうに考えているわけでございます。
○柄谷道一君 会計検査院は、当然合理的理由があるから肩越し検査を求めるわけですね。ところが、受ける側は合理的理由なしというふうにこたえる、これでは水かけ論なんですね。 そこで、院法改正が必要ではないか。立法府はたびたびの全会一致の決議にも見られるように、その合理的か否かは、十分な配慮は当然必要である、それは院法改正案の中に含まれているから、合理的理由というものについて、会計検査院が判定をして、検査ができるように改正すべきだ。立法府は検査院の意図に対して賛意を表しておりますし、行政府もまた当時の総理大臣が善処を約したわけですね。ところが、昭和五十四年四月九日に改正案の最終要綱が決定されてから今日まで法案提出に至っていない。これは立法府の立場からすれば、まことに遺憾であると言わざるを得ないわけですが、恐らく検査院長も同様のお考えであろう、こう思います。率直な御所見をお伺いいたしたい。
○会計検査院長(大村筆雄君) 私どもは、これはもう話せば長いことになりますから省略はいたしますけれども、二十二年に、明治憲法に基づく旧会計検査院法が新憲法下の新検査院法になりまして、権限が拡大強化になったわけであります。その当時には今日ほど政府関係金融機関なるものができていなかったわけです。したがって、政府の金を貸す場合は政府が直接また間接貸す特別会計から貸しておったわけです。そして、その場合は貸し先に対してももちろんのこと、これは現在の院法上も検査できておったわけです。それが、たとえば農林漁業金融公庫になり、あるいは見返資金特別会計は開発銀行に行くと、こういうことになりますと、当該法人の貸出先については、現在の院法では検査権限がないわけです。したがいまして、その後今日までやりましたのはいわゆる肩越し検査でやってきておったわけです。したがって、農林漁業金融公庫その他審査能力の比較的低いところは、常時検査を受けましては検査報告に指摘事項が挙げられてきておる。ところが、開発銀行とか、輸銀とかというようなところは、審査能力が比較的高うございますから、輸銀を検査し、開銀を検査いたしましても、特に融資先まで行って検査しなければいかぬようなほどの不当な貸出状況というものはそうなかったわけです。ところがたまたまロッキード事件を契機として、どうも開発銀行が肩越し検査で間に合っておりますと言っておるけれども、どうも間に合っていないじゃないかということがはっきりいたしたわけです。それを契機にいたしまして、肩越し検査ということじゃなくて、ちゃんとした照査権限に基づいて検査院が貸出先についても調査したらどうかということで、両院の御決議をいただき、かつまた当時の総理大臣から前向きの御答弁をいただいて、私どもは一案をつくって、一案といいましてもそれはもう各省と御相談して、国会の御決議に沿ったぎりぎりの内容のものをお出ししたわけですが、それが今日に至るまでそのままになっている、非常にこれは残念な次第でございますけれども、昨年の七月、午前中も申し上げましたように、内閣の方でいままで肩越し検査に御協力いただけなかった三機関につきましても、肩越し検査の必要がある場合は、合理的理由がある場合は協力するようにという御通知を出していただくことになったわけです。したがいまして、従来は公権力の過剰介入だとか、あるいは政策融資に支障を来すとかいうことで、貸出先についてまで検査院が行くのは行き過ぎですから反対ですとおっしゃっていたのが、肩越し検査の形であれば公権力の過剰介入ではない、あるいは政策融資にさして支障を与えるものでないというふうに政府でもお認めになったということであろうかと思うんです。ただ、肩越し検査の場合は、あくまで合理的な理由がありというふうに相手方も思わなければいかんわけですから、これはその三機関以外は、昭和二十何年以来もう三十年間もやってまいっておりまして、そういうトラブルは全然ないわけです。いままでやってなかった三機関につきましてはこれからのことでございますから、肩越し検査をやるにいたしましても、これは必ず検査官会議にまでひとつ相談させて、勝手に出先の調査官がどうもわからぬからすぐ肩越し検査やらせろというようなことはさせないつもりでおりますが、そういうことによって、お互いが逐次、合理的な理由というものを判例的に積み上げることによって、トラブルを起こさないようにしていきたい。しかし、それにいたしましても、何らかの政治的理由その他によりまして、どうもこの貸出先が見られちゃ困るというふうなことで、合理的な理由もなしに肩越し検査もお断りになるというような場合がありますと、これはやはり何らかの権限を持って調査に臨まないといかない場合があるわけでございますから、やはりそこは内閣及び国会での高度な立法政策上の御判断によって一つの立法化を御検討いただきたいと、かように存ずる次第であります。
○安武洋子君 まず、最初に院長の御所見をお伺いしておきたいと思います。 今度の予算委員会の中で、国等が発注をいたします公共事業などの契約をめぐりまして、業界の談合とか、あるいは高級官僚と業界の癒着とか、こういうことが大きな問題になっております。検査院の決算報告を拝見いたしましても、契約に際しまして、過大な積算のミスなどによりまして生じた公共事業のむだ遣いというのは、ここ五年間で百億円を超すものになっております。落札価格と入札予定価格、これがぴたりと一致するようなものなどもありまして、談合と入札価格の漏洩ですね、これをうかがわせるケースもございます。こういうふうなことを見てまいりますと、契約に際しまして、競争による利益が正しく確保されるというふうなことであれば、膨大な冗費が節約できるというふうなことではなかったかと思います。適正な予算執行を図る会計検査院として、今日の権限から見てみまして、積算とか、それから工事内容など、冗費を立証できる部分が限られておりますね。ですから、現実の談合等の実態に対しましても、大変歯がゆい思いをなさっていらっしゃるのではなかろうかというふうに思うわけです。 そこで、現在の契約の制度とか、実態、またそれに対しまして検査院の権限等について、どのような意見なり、それから感想なりを持っておいででございましょうか、お伺いをいたします。
○会計検査院長(大村筆雄君) 御承知のとおり、現在の会計法は一般競争入札を原則といたしまして、特定の場合には指名競争入札、あるいは随意契約を認めているところでございます。ところが、実際には一般競争入札というのはきわめてレアケースで、ほとんどが指名競争、場合によっては随契になっておるということでございまして、そこで、指名競争契約も必要な場合はよろしいんでございますけれども、数少ない業者を指名されて、そこで談合が行われるということになりますと、せっかく会計法が前提といたしました競争に基づく契約の経済性、あるいは公正というものが阻害されるわけでございますから、不当なる談合というものは絶対行われてはならないわけでございます。したがいまして、私どもが検査いたしました場合に、ただいま御指摘のように、どうも入札を見てみますと、一番入札は何回やっても一番入札になっている、あるいは過大な積算誤りになっておる予定価格をもとにして、それに近い落札価格が実現している。そこらにやはり割り切れないものを感ずるわけでございますが、やはりそういう点はまずそういうことがないように、ぜひこれ是正していただかにゃいけないわけでございますが、せっかくいま政府におかれまして、中央建設業審議会等におきまして、そういう談合防止のための事務の改善方について御検討中でありますから、私どもの意見は差し控えたいと存じますが、やはり発注機関の方で従来の仕事のやり方をひとつぜひ再検討をお願いいたしたい。たとえば、予定価格につきましても、審査対象をもっと強化していただきたい、決して積算間違いなどを起こさぬようにしてもらいたい、それから予定価格の、あるいは積算基準の管理体制をしっかりしていただきたい、予定価格は当然のことでございますけれども、積算基準なるものが軽々に業界に漏れないようにしていただきたい。そういうようなことも含めまして、ことにまた不当な談合その他が行われるということは、これは論外のことでございますから、これはもう発注機関がいかなる姿勢で臨むかによって、大分違ってくると思うんです。そういう点も含めまして、ぜひひとつ中央建設業審議会で改善のためのいい御答申を得たいと、かように念願している次第でございます。
○安武洋子君 官公需を発注いたします場合に、法例とか制度、こういう改善を図らないと、みすみす冗費とわかっていながら、それを見逃してしまうというふうなことになるのではなかろうかと思います。 そこで、入札制度の問題といたしまして、具体的な例を挙げてお伺いをいたしとうございます。 昭和五十四年の山梨県の河口湖町で一般廃棄物処理のごみ焼却施設を建設する契約が行われております。これは昭和五十六年に完成をいたしておりますが、いまこの入札をめぐりまして、大きなむだ遣いがあったのではなかろうかという問題になっております。会計検査院もこれを重視いたしまして、五十五年七月に河口湖町に補助金調査に入っておられますけれども、本件の実施調査を行われておりますけれども、その工事の契約についての概要で結構でございます、御説明をいただきとうございます。
○説明員(高橋良君) 先生御指摘の河口湖町のごみ処理焼却施設でございますが、これは河口湖町から排出される一般廃棄物を焼却処分するために、同町の河口地内に八時間で二十トンの処理能力を持つ準燃焼式の焼却施設 これは二十四時間でございますと連続式になるわけですが、そういった、二十四時間ではありませんが、これに準じて八時間なり、十六時間なり、連続して燃焼するというやり方の施設でございます。この準連続燃焼式の焼却施設二基を建設したものがございます。これらの建設に当たりましては、施設の施工業者三社を選びまして、この三社による指名競争入札を行っております。 その結果、同町におきましては、最低制限価格制をとっておりますが、その最低制限価格以上のものの中で、最低の価格で入札した三機工業株式会社と、昭和五十四年の十二月七日、四億六千八百三万円で、工期を昭和五十四年十二月十日から五十六年二月二十八日までといたしまして契約を締結いたしております。 以上でございます。
○安武洋子君 これの事業規模、それから厚生省の補助、その額をちょっとおっしゃってください。
○説明員(高橋良君) ただいま申しましたように、この事業規模でございますけれども、四億六千八百三万円で契約をいたしておりまして、この補助対象工事費は五十四年と五十五年度に分かれておりまして、五十四年度分が七千九百九十四万円、五十五年度分が三億四千二百一万二千円となっておりまして、計四億二千百九十五万二千円が補助対象工事費になります。 〔委員長退席、理事目黒今朝次郎君着席〕 国庫補助金相当額は、五十四年度分で千九百九十八万五千円、五十五年度分で八千五百五十万三千円、計一億五百四十八万八千円と、こうなっております。
○安武洋子君 この契約はきわめて疑問が多いわけです。 まず第一点です。入札予定価格というのは、当工事の請負費の予算の関係で、その枠内でということから四千八百万円とされております。 それから二番目、最低制限価格でございますけれども、これは入札に参加をしております三つの会社の参考見積もり額の平均である五億二千万円の九〇%にしております。したがって、入札予定価格の四億八千万円に対して、何と九七%という最低制限価格になっております。 それから第三番目に、落札しました三機工業、これの入札価格は四億六千八百三万円でございます。すなわち最低制限価格は先ほど申しましたように四億六千八百万円であるので、入札価格は四億六千八百三万円であるから、わずか三万円だけの端数が上回ったということでございます。 それから第四番目に、一方、入札に漏れましたB社、これはユニチカでございますが、四億四千四百八十万円、つまり先ほどの三機工業の落札価格に比べますと約二千三百万円も下回っておりますけれど、これが最低制限価格以下の金額であるというふうなことで落札ができなかったわけです。このような経過から見ましても、A社の端数の三万円の問題はいまは別といたしましても、入札の方法のまずさから、みすみす高い入札価格で落札してしまった。検査院としては、いま私が申し上げたようなことに対して、どのような問題をお感じになり、どのような指導を行われたでしょうか、お伺いをいたします。
○説明員(高橋良君) ただいま先生がいろいろお述べになった中で、最低制限価格でございますが、これは四億六千五百六十万円となっておりますが、九七%というのはおっしゃるとおりでございます。 私どもといたしましては、これの検査をいたしまして、その結果、どうもこの河口湖町における焼却施設につきましては、高率の最低制限価格を設定しているのではないか。したがいまして、先生御指摘のように、次順位者のものと契約しておりまして、どうもこの内容を見ます限り、競争の利益が阻害されまして、ひいては国庫補助金の効率的な使用から見て問題があるのではないか、かようなことで、私どもは局長名で照会を発しまして、山梨県並びに厚生省の見解を求めております。そういう経過でございます。
○安武洋子君 まず、本来入札に参加しておりますこの三つの会社といいますのは、十分工事の能力がある、工事の仕様にふさわしい工事を行う能力があるからこそ指名ということで、指名競争入札が行われたと思います。それにもかかわらず、最低制限価格というのが九七%に設定されるということは、これはきわめて異常ではなかろうかというふうに思います。 検査院は他の調査もなさるわけですけれども、この契約内容などを調査なさって、一体こういう最低制限価格が九七%というふうな金額に決定されているというふうな例は、ほかにもたくさんございますんでしょうか。その点をお伺いいたします。
○説明員(高橋良君) 一般的に言って、九七%というような比率は高いわけでございまして、こういった例はそう見られるわけではありませんので、私どももこれを取り上げまして照会を発しておるわけでございますが、ただ、本件の場合、先生も先ほどおっしゃいましたように、若干経緯がございまして、選定業者から参考見積価格を徴しておりまして、その選定業者は後に入札した者と一致するわけでございますが、この参考見積価格をもとにいたしまして、その平均額の九〇%を最低制限価格としているというふうな事情があります。そして、同町の予算の制約から予定価格を参考見積価格に比べてさらに低額に決定しておりますために、予定価格に比べますと九七%となった、こういう事情がございますので、その点補足さしていただきます。
○安武洋子君 この町は予定価格を決めますときに、工事費を全部積算して決めたわけではなくて、予算がこれだけだからということでその予算の範囲内に決めたんじゃありませんか。
○説明員(高橋良君) 御指摘のとおりでございまして、この町がずっとこの施設につきまして独自に積み上げをやりまして、予定価格を決めたというようなことではございません。
○安武洋子君 そして、この河口湖町は、従来の慣行といたしまして大体予定価格の八〇%、これを最低制限価格としてきたということは御存じございませんか。
○説明員(高橋良君) 地方公共団体の場合、最低制限価格をとっているものがかなりございますが、その場合には八〇%というような例をとっているものもかなりございます。ただ、この河口湖町の当該本件につきましては、若干通常の場合と異なりまして、廃棄物のごみ焼却施設というような特殊なものであるという点はあろうかと思います。
○安武洋子君 では、県に経過報告を求められたといいますが、その主な点、どういう点で経過報告を求められ、どのような報告があったのか、主な点だけでよろしいですから御回答ください。
○説明員(高橋良君) 事実関係は先ほど申し上げましたようなことでございますが、私どもが問題ではないかとして取り上げました点は次の点でございます。 一つは予定価格でございまして、これは先ほど先生の御指摘のとおり、独自に積み上げたものではないのではないかということが一つでございます。 第二点は、先生先ほどおっしゃられたようなことでございまして、この三社はいずれも十分施工能力等について検討した上で、町で選んだものではないかというのが第二点でございます。 それから第三点は、特殊な機械でございますが、こういったものについての県の監査なり、あるいは検査なりというのが困難だというような問題があろうかと思いますが、この点につきましては、御承知のように、地方自治法の施行令で「職員によって監督又は検査を行なうことが困難であり、又は適当でないと認められるときは、職員以外の者に委託して当該監督又は検査を行なわせることができる。」という規定がありますので、こういうことによって十分カバーできるのではないかというのが第三点でございます。 そして第四点は、先ほど申しましたような事情から見まして、競争の利益が阻害されることになっているのではないかということが第四点で、いわば結論といったものでございます。 これに対して河口湖町から、これは県に対して出しておりますが、それを河口湖町の事情を踏まえた上での県の回答におきましては、大きな点の一つといたしまして、この工事が河口湖町においていままで経験したことのない特殊な工事である、それから、設置場所が富士箱根伊豆国立公園内に立地しているというような特殊なことがありますので、粗悪工事を防止するというようなことから、その手段を最低制限価格の設定に求めたというようなことが一点、ただ、こういう事情は当然県としてはこちらに言ってまいっているわけでございますけれども、総体といたしましては、こういったことについて深く反省をしているというようなことになっております。 それから、厚生省の方でございますが、これは最低制限価格の設定につきましては、地方自治法とか、あるいは地方公共団体の規則などによって行っているのであって、そのもの自体については指導するというような立場ではないけれども、この事態については競争の利益が失われることのないようにする必要があるのであって、以後このようなことのないようにしたいというようなことになっております。 〔理事目黒今朝次郎君退席、委員長退席〕
○安武洋子君 いまの御答弁四点お挙げになりましたけれども、そういうことから考えてみましても、常識的に最低制限価格を設ける必要はこれはなかったと言えると思います。それにもかかわらず、九七%という異常に高いローリミット、これが設けられた、こういうことによりまして、A社とB社ということにいたしますが、落札したA社、そして落札できなかったB社、この入札価格の差、これは二千三百万円、国庫補助額にいたしまして約五百二十三万円、この程度の過大な支出を行ったことに私はなろうかと思います。しかるに、この事項を不当事項としなかった理由というのは一体何なんでしょうか。
○説明員(高橋良君) この点につきましては、最低制限価格というのは、地方自治法土地方公共団体において契約の内容に適合した履行を確保するために特に必要があると、こういうふうに認めた場合においては設定することができることになっております。そして、この最低制限価格の設定の必要性の有無とか、あるいは最低制限価格の決定につきましては、地方公共団体にゆだねられている、こういうようなことがまず一点ございます。そして、本件の場合について見ますと、具体的な工事がごみ焼却施設というような特殊な工事でございまして、一般の土木工事なんかとは異なっておりまして、いわば河口湖町というところでもこういった工事をやっていないというようなことから、契約の内容に適合した履行を確保するために、特に必要があると認めたという事情もあり得ると考えます。それから、さらに設置場所が富士箱根伊豆国立公園内に位置しているというような点が一つございます。それから仕様の内容などを見ましても、こういったごみ焼却処理施設というようなことから、公害の発生なども予想されますので、かなりシビアな考えをいたしまして、慎重を期したというようなところから、高い最低制限価格を設けている、こういった事情、こういった種々の点を勘案いたしまして、不当事項にはいたさなかった、こういうようなものでございます。
○安武洋子君 私は、この種のケースというのは初めてでないと思います。昭和五十一年度の検査報告、これを拝見いたしましても、農林省の補助事業で、農協などの建設請負工事における最低制限価格についての処置要求がなされております。このときローリミットが予定価格の九〇%以上であるのは問題だ、こういうことで処置を求めてなさいます。本件は九七%です。しかも、さきに検査院の指摘があった例、いま私が申し上げました農協の分ですね。五十一年度決算でこういうことが求められているにもかかわらず、こういう例が繰り返されているわけです。 さらに、農水省の場合は、これは地方自治法に準じて行っているところですけれども、本件は地方自治法そのものに基づく地方公共団体がやっているケースでございます。 また、このごみ焼却場の建設後の維持管理費、これを見てみましても、この費用なんですけれども、落札した三起工業、A社の施設といいますのは、最低制限価格で落札できなかったB社の見積もりに比べてみます点電力費で年間三百四十五万円、燃料費で二百六万円、合計いたしますと、毎年五百五十万円ずつも高くついていくという資料がございまして、町も事前にそのことを承知していたようでございます。 このように見てまいりますと、三万円、こういう端数の入札金額とか、あるいは九七%というふうな大変異常なローリミットの設定というのは、特定の業者への落札を確実にするための地方自治法施行令の最低制限価格制度が設けられておりますけれども、その運用基準が明確でないということを、やはりこれは悪用したものではなかろうかというふうに思います。 この地方自治法施行令によります最低制限価格の運用、これが適正に行わなければ競争による利益が著しく損なわれる結果を招くことは、いま私が申し上げた例でも、また五十一年の農林省に対する処置要求でも明らかになっていると思います。 自治省に伺いますけれども、最低制限価格の運用の適正を確保するために、どのような指導を行っていらっしゃるんでしょうか。そして、運用の基準を私はやはりある程度明確化するなり、それから適正化についての指導を強化するというふうなことを、いまの例からも考慮をなさる必要があるのではなかろうかというふうに思いますが、ここで自治省の御見解を伺っておきます。
○説明員(中島忠能君) 私たちの方で最低制限価格の運用につきまして、具体的な基準を示して指導するということは行っておりません。ただ、今回のケース、昨日質問の通告を受けましてから、私もあわてて河口湖、山梨県の方に電話をいたしまして、いろいろ話を聞きましたけれども、予定価格の三%低いところで最低制限価格を設けておるというその運用の仕方というのは、いまも会計検査院の局長から御答弁ございましたけれども、余りふだん見なれないケースでございますので、そういうようなケースというものを一般化するということは、余り適当じゃなかろうかと思います。 そこで、私たちも今回のケースというのがせっかく出ましたので、契約担当者の会議等をよく開いて、研修を行っておりますから、そういう機会をつかまえまして、一つの事例としてよく指導をしてまいりたいというふうに思います。
○安武洋子君 もう時間が迫ってまいりましたので、私は、いま御答弁にもございましたが、現在非常に表ざたになってきております談合問題を初めといたしまして、国の財政を食い物にしていくというふうな企業の悪質な犯罪的な行為、これを許さないためにも、会計検査院の役割りが一段と強化されなければならないというふうに思います。先ほどの例もございますように、後の維持管理ということにも目配りをしていただいて、検査をしていただきたかったというふうに思います。 これはやはり人手と時間という問題も大きくあろうかと思います。現在の八%程度の検査しかできないというふうなことは、これは抜本的に検査対象をふやしていく必要があるのではなかろうかというふうに思いますので、検査院の人員増と権限強化、これが絶対に必要だというふうに思います。 ところが、いま政府は行政改革ということを掲げて、これに政治生命をかけると申しておりますけれども、真に必要な検査院の予算と定員についての要求を値切るというふうなことでは、これは政府が掲げていることと逆行してしまうということになります。ですから、最低限必要な院法改正の要求、これもなおざりにされておりますので、私は、同僚議員からも出ましたけれども、たび重なる国会決議を無視している院法の改正というふうなことも、早期に行われなければなりませんし、また財政のむだを真に省くというふうなことで、きょうは官房長官に出席をお願いしていたんですが、おいでいただけないということですので、大蔵省に最後にお聞きしたいと思いますけれども、本当に冗費を省くというふうな立場に立たれるなら、会計検査院に対して、この予算の要求等については、十分にこたえていくという姿勢をやはりお持ち願わないといけないというふうに思います。その点お伺いをいたしまして、残念ながら時間が参りましたので、私の質問を終わります。
○説明員(加藤剛一君) 近年、財政資金の有効かつ適切な使用について国民の関心も非常に高まっております。いまお話ございました検査院の充実、これは非常に重要な課題でございます。したがって、従来から検査体制の充実強化につきましては、財政当局も可能な限りの努力をしたつもりでございます。 しかし、昨今の財政事情、それからいろんな経済情勢等を踏まえますと、やはりその中におきまして、行財政改革の趣旨を踏まえ、厳しいそういった事情の中でも、できるだけ充実強化を図っていきたい、かように思っております。
○森田重郎君 まず最初に、会計検査院長にお伺いをいたしたいのでございますが、先ほど来すでに同僚議員の方丸から、何回か同じような質問がなされましたが、若干関連するような意味でまたまた御答弁をちょうだいしたいと思います。 まず第一に、実はちょうだいいたしました資料を私拝見いたしておりまして、これは「会計検査院予算委嘱審査に関する資料」でございますが、この六ページを見ておりましてつくづく感じましたことは、これまで「検査権限の拡充強化に関する国会論議の回数」というのが、五十三年の六月七日から、五十七年の三月二十五日まで、これは衆議院において本会議で四回、予算委員会で十四回、決算委員会で二十五回、その他の委員会で一回、四十四回なされておるわけでございます。それから、参議院の方も同じように数字を拾ってみますと二十三回、すでに六十七回もの国会論議がなされておる。 そこで、これも何回かもうすでに問題になっておることではございますけれども、会計検査院の権限拡充強化の問題、これがどうも政府——あえて政府と申し上げておきますが、政府の姿勢がスローダウンしておるような、そういう気がしてならない。そういう意味での考え方がどうも低下している、変質しておるというような感じがしてならないわけでございますが、先ほど来院長の御答弁にもございましたように、会計検査院は内閣に独立した行政機関として、その辺を踏まえながら、あくまでも独自性を打ち出していくというような姿勢の中で、今後の検査院のあり方というものを考えていく、こういうような意味の御説明があったかと思うんですが、その辺の会計検査院長としてのお考えを再度お聞かせいただきたい、かように思います。
○会計検査院長(大村筆雄君) ただいまの御質問は院法改正に関連しての御質問かと存じますが、院法改正につきましては、もうすでに御承知のとおり、多年の懸案でございまして、早急に内閣及び国会において御結論を出していただきたいと存ずる次第でございますが、昨年の七月に、従来肩越し検査にも応じていなかった三機関に対しても、肩越し検査に応じるようにという指導通達をお出しいただいてもおりますし、そこで、私どもは政府のお考えが相当変わってきたのではないかというふうに受けとっております。ただ、それだけでは十分な機能発揮になりませんから、あくまでもこれは必要な調査権限は確保せねばならないと思っておりますが、それまでの期間、肩越し検査をいままでやってない機関におきまして、会計検査をやりました結果、融資案件に十分説明ができない、どうも不当な融資ではないかと思われるものがございましたら、これは肩越し検査を要請することによりまして、肩越し検査をやってまいりたい、かように考えております。
○森田重郎君 実は私、この一般会計と財政投融資額、これを昭和二十八年から五十五年まで、ちょっと数字を拾ってみたわけなんです。現在の財投が確立したのは昭和二十八年でございましょうか、その点は私も余り勉強しておりませんが、いずれにしても、昭和二十八年度の一般会計、これは決算ベースでございますが、ちょっと私も驚いたんですが、大変いまから考えますとわずかなものですね、一兆百七十二億円ですか、間違いないと思いますが。それで、五十五年度は決算ベースで四十三兆六千八百十四億円、実にこれ計算してみますと、四十二・九倍ぐらいの数字になっておるわけですね。これを一方財投の方で見ますと、これは昭和二十八年度が三千三百七十四億円、これは実績ベースでございますが、五十五年度はこれは御承知のとおり十八兆一千九十三億円、これは何と二十八年に比べますと五十三・六七倍、こういう膨張をしておるわけでございます。これは物価の上昇分を仮に差し引いても相当な増加、増額ということだと思うんですね。こういう予算にしても、財投にしても、その額がこれほど膨張してきておるというその辺実やはり会計検査院は現在の体制の中でこれを見ていかれる。実はこういう肥大化した予算にしても、財投にしても、これらを今後ひとつ適正な形と申しましょうか、積極的な姿勢で、先ほど来おっしゃっておられるようなそういう姿勢の中で、間違いのないような姿を考えながらやっていかれる。その辺の会計検査院としての言うなれば組織、体制、そういったものを含めての適正規模というようなものを、何かお考えになっておられるのかどうか、どなたでも結構でございます、御答弁賜りたい、かように思います。
○説明員(肥後昭一君) 会計検査院の検査の規模をどのぐらいにするかと申しますのは、これはまことにむずかしい問題でございまして、そのときどきの国民の要望とか、それから社会情勢とか、またはその不当な事例の発生事態とか、世の中の綱紀といいますか、風潮の問題とか、そういうもので大分変わってくるわけでございます。たとえば昭和二十六、七年から三十年ごろにつきましては、補助工事については、たとえば百件見ると九十五件不当な事態があったというような時代もございます。現在ではそういうことはもうずっとございませんが、そういう時代は検査の密度も相当濃密にしなければならない、それから世の中が治まってきて、そういうことがなくなれば密度もある程度低くていいということもございまして、どれだけやっていいかというのは、やはり国民が、検査院がこれだけやっているのだから、これでいいだろうというような程度までやるべきであるというふうに考えておりますが、それを具体的にどのくらいと申されますとむずかしい問題ですが、われわれの経験からいたしますと、先ほど院長が申し上げましたように、ただいま八%でございますが、これを一〇%程度、と申しますのは、具体的に申しますと、重要な個所については毎年、それから次に重要な個所につきましては二、三年に一遍、それから比較的重要でないところについては十年に一遍ぐらい、また駅とか、郵便局程度についてはほんのチェック程度で、一%ぐらい見ればいいんじゃないか、そういうふうにして考えますと、一〇%程度と見ればいいんじゃないかというふうに経験的には考えております。
○森田重郎君 いまのお話ですが、現在の施行率八%前後というようなお話を伺っておりました。それから院長のお考えとしても、それを一〇%ぐらいまでには引き上げたいというような御答弁もあったようでございますが、いまの御答弁の中で、仮に一〇%というようなところまでその施行率を引き上げるというような折の何か具体的なお考えがございましたら、あわせてお伺いしたい、かように思います。
○会計検査院長(大村筆雄君) 私どもの検査のカバレージと申しますのは、施行個所しかいま数字的に把握しておりませんものですから、八%という数字で御理解を賜っておりますけれども、もっと正確に申しますると、やはり全体の金額の中で、どのくらいの割合の金額を検査しておるかというのが実は正確なわけでございますが、私どもの現在いままでの内部体制といたしましては、そういう把握の仕方を実はしていないものですから、いまそういう把握の体制をつくらせつつあるところでございまして、早ければ来年ぐらいにはそういう数字で、より正確に検査院が実際に検査したカバレージはどのぐらいかというのを御理解いただけるかと存じます。したがいまして、そうはいいましても、現在いま御理解賜わるための数字は八%程度でございますから、せめてこれを一割ぐらいにまでは持っていきたいなというのが念頭でございますが、そのためには人をふやすこともさることながら、検査手法を改善することによりまして、より効率的な検査手法でやっていく、あるいは機械化、たとえば電算機を導入することによって検査効率を上げていくとか、そういうあらゆる手法を駆使することによりまして、検査のカバレージを上げていくように努めていきたい一がような考えでおる次第でございます。
○森田重郎君 また、いまの御答弁に関連するんですが、電算機のお話もこれまで何回か実は話題にのったわけでございますが、五十七年度の電算化のための予算、約三千五百万円ほどでしたか、要求をなさっておられるようでございますが、この電算機は、会計検査院自身の検査業務に対する電算化というものと同時に、また検査対象となります行政機関の電算化への対応と、この二つあるんじゃないかと思うんですが、その辺の今後の電算化につきまして、多少何か具体案がございましたらお聞かせいただきたいと思います。
○説明員(磯田晋君) まず最初に、会計検査事務のコンピューター化ないしは会計検査対象業務のコンピューター化について、どういうふうに対処しているかということからお答え申し上げます。 会計検査院といたしましては、行政機関等におきます会計事務のコンピューター化、あるいは検査対象業務のコンピューター化の進行が、検査業務に与える影響の重大性というものを以前から考えておりまして、現在事務総長官房審議室にこのことを専門的に調査研究するグループを置きまして、そして、その検査手法の開発に当たらせるとともに、実際の検査も実施しております。 検査を大別いたしますと、一つは各行政機関等に設置されております各種業務に使用するコンピューターは、有効適切に管理運用されているかということの検査でございます。それからもう一つは、各行政機関等のコンピューターにファイルされている各種の検査関係のデータを、会計検査用のプログラムをつくっておりまして、これを使って分析、評価するという方法で進める検査でございます。それからもう一つは、各行政機関等に存在いたします大量のデータを定型化した調査用紙を使用して集め、これをコンピューターを使用して迅速に分類、整理し、その結果について評価を加えるというような方法で行う検査でございます。 大別してこの三つの方法でございますが、コンピューター自身の設置、運用の可否ということについては、これは多年にわたって多数検査を実施し、所要のものは検査報告に掲記しているところでございます。その他のあとの二つのカテゴリーにつきましては、二十数事例の検査実績がございますし、今後はもっともっとこの手法を拡大していく必要があろうかというふうに考えております。 それから、第二番目は、恐らく先生の御質問は、会計検査業務自体の情報化、コンピューター化ということであろうかと思います。先ほど御指摘ございました五十七年度の予算の要求の計上額は三千三百五十一万一千円でございますが、これについてあらまし申し上げます。 会計検査情報システムの開発は、一口で申しますと、検査に必要な情報を適時適切に利用することによる検査事務の効率化を目的といたしておりまして、会計検査機能の充実に資するものであるということは、先ほど院長が御答弁申し上げたとおりでございます。このシステムは、会計検査機能の充実、強化を図る施策の一環として企画されたものでございまして、電子計算機等を利用することにより、検査業務に必要な情報の適時適切な利用、検査事務の省力、効率化、受検庁事務のコンピューター化に対応する新しい検査方法の確立というようなことを目的にしているわけでございます。 現況を申し上げますと、このシステムの開発は、五十七年度以降三カ年間にわたりまして、システムの主要部分の開発を完了し、その後順次周辺システムの開発を進めていくことを予定しております。繰り返しますが、五十七年度における当該システムの開発経費や、システムの一部試行運用の経費を含めまして、三千三百五十一万一千円を計上いたしておりまして、御期待に沿うべく努力していきたいというふうに考えております。
○森田重郎君 せっかく御努力を願いたいと思います。 次に談合問題でございますが、談合問題も同僚委員の方々から何回か俎上にのったわけでございますが、建設省では入札等の経過の事後公開というようなことを検討しているようでございますが、検査院の方といたしまして、何かその辺御存じでございましょうか、いかがでしょう。
○説明員(肥後昭一君) まだ正式に報告は聞いておりませんが、中央建設審議会において、契約制度全般について審議をしているということで、その第一段としまして、入札経過の公表ということを決定して答申したということを聞いております。
○森田重郎君 いかがなものでございましょうかね、会計検査院におきましても、たとえば一定規模以上の入札については、その結果を何か事後公開というような形で取り上げていくというようなお考えは全然これは持てないものか、その辺いかがなものでございましょうか。
○説明員(肥後昭一君) この契約制度の契約の入札状況の公開と申しますものは、これは契約制度の運用ということでございますので、発注サイドの問題であると考えております。検査院としましては、確かに書類はいただいております。計算証明規則によりまして入札状況書を取っております。しかし、それは検査をするために、相手から検査院の計算証明規則によって強制的に出させているものでございまして、検査にだけ利用するためのものでございます。書類はもともと向こうのものでございまして、それを検査のために提出させているものでございますので、それをわれわれが向こうの許可なく勝手に公表するということはいかがなものかと存じます。ただ、不当であるとわれわれが指摘した事例につきましては、これは不当であるという説明の一環として、そういう入札状況書を国会にも報告しているところでございます。
○森田重郎君 いまのお話の中で、不当事項あるいは処置要求ですね、不当事項なら不当事項の中で、その辺を触れられないものでしょうか、どうでしょうか。
○説明員(肥後昭一君) 先生の御質問は、検査報告それ自体にそういう資料を載せられないかという御質問かと存じますが、確かに私ども検査報告をなるべくわかりやすくということで、従前から検討を進めておるところで、昔からのをごらんになればわかりますように、検査報告の体裁は大分変わってきております。そういう面におきまして、ある程度そういうものも入れるかということも検討することも可能かと存じますが、現在私どもの考えを申しますと、検査報告の現在の体裁では、そういう資料をあの中へ載せるというのは、国会へ報告する公文書の体裁としていかがなものかというふうに存じますが、一応そういうものも検討の対象にいたしたいと存じます。
○森田重郎君 一度ひとつ御研究になってみていただけませんか。 それから、私は最後にもう一問だけ質問をさせていただいて終わらせていただきたいと思いますが、先ほど来、五十三年当時の例の接待云々の問題でちょっと話が出ましたが、その後のかような問題に対する会計検査院の姿勢というものをひとつお伺いいたしまして、まだ若干時間ございますけれども、私の質問を終わらせていただきます。
○説明員(肥後昭一君) 私ども、先年の接待問題につきましては、職員一同非常に反省いたしまして、ああいうふうな事態が起こった一番の原因は、相手方に宿泊の設置を依頼しているということから、相手方の職員が自由にそこに出入りする、そういう結果、一緒に食事もするというようなことになったということを反省しまして、一切宿泊は自分でやる——自分でやるといっても、職員個々がやるのは大変でございますので、検査院の中に小さな部局を設けまして、その中で一切職員にタッチさせずに、そういう専門の職員が宿泊を設置する、値段も決める。それから、検査に行った際には、相手の事務所なり、玄関なりで別れまして、相手の検査対象の方は宿へは一切立ち入らないでいただきたいというふうにお願いしております。そういうことと、それから電話も、以前は相手の電話を使って連絡をしていたわけですが、われわれが自分で電話料を払ってお互いに連絡する、そういうこともやっておりまして、現在はそういうことは一切ございませんし、また、そういうことをやった場合には、懲戒免職も含めた厳重な処分をするという方針が院長から出されまして、職員にも徹底しておりますので、今後二度とそういうことは起きないと存じます。
○中山千夏君 検査院のお仕事というのは大変にむずかしいし、神経も使うし、特に調査官の方たちは、聞くところによりますと年に百日も出張をなさって、肉体的にも大変だということをお伺いしましたので、ちょっと皆さんの健康管理ということについてお伺いをしたいと思っております。 まず最初に、予算の各目明細書というのをいただきまして、これの中で見ますと、私にはちょっとよくわからないんですけれども、健康管理ということについては、どの程度予算を割いていらっしゃるんでしょうか。「非常勤職員手当」というところに「医員二人」というのがありまして、これなどは私でもわかるんですけれども、ほかに健康管理という面に使われているものがあるかどうか、ちょっとわかりかねますので教えてください。
○説明員(吉田知徳君) お答え申し上げます。 各目明細に「庁費」という目がございますけれども、その中の一要素といたしまして、職員厚生経費が入っておるわけでございます。その予算でもちまして職員の福利厚生を図る、こういう仕組みになっております。
○中山千夏君 それから、さぞかしお忙しい仕事ですから、病気になられる方も厳しい労働条件の中で多いのじゃないかと思いまして、お尋ねしまして、長期病休者の調査表というのをいただきました。過去五年——五十二年度がち五十六年度にわたる長期病休者の表をいただきました。年度ごとに病名を幾つか分けて出していただいたんですけれども、大体一番少ない年が五十二年で四十二名ほどですか、それから、あと一番多いのが五十五年度で五十八名というぐあいに、大体ほか五十七、五十六というぐあいに、これは一週間以上だそうですけれども、長期病休をしていらっしゃる方がいると、これはほかの省庁と比べた場合にはどうなんでしょうか。著しく多いのか、あるいは大体同じぐらいなのか。
○説明員(木村忠夫君) お答えいたします。 人事院の、いま手元に持っておりませんが、私どもが平素見ております資料によりますと、ほとんど大差はございません。大体平均的な数字を若干下回るという程度でございます。
○中山千夏君 この表ですと、その調査官の方だけということではなくて、全職員についての調査ですね。
○説明員(木村忠夫君) そのとおりでございます。
○中山千夏君 特に調査官の方が多いとかということはないですか。
○説明員(木村忠夫君) 計数的にいま資料を持ち合わしておりませんが、調査官が特に多いという事実は、従来の資料からもそういう結果は出ておりません。
○中山千夏君 これは、もちろんこういう計数的に表にはできないことだと思うんですけれども、もしかしたら、少々かぜを引いても、少々熱があっても休めないというようなこともあるんじゃないかなと思いますが、その辺いかがでしょうか。
○説明員(木村忠夫君) 確かに先ほど来お話に出ておりますように、私どもの業務の内容は、出張等が非常に多くて、通常の省庁の業務とは違う勤務形態を強いられておるということもございまして、特に出張中でございますが、こういう場合にかぜを引いたとか、そういう場合には、非常に通常役所におる場合と違いまして、医者にもかかりにくいし、そういう場合は確かにあり得ると思います。
○中山千夏君 それからもう一つちょっと気になったことなんですけれども、この病名の分類の中に、一番最後のところに精神障害という欄がありますね。これはもちろん特に検査院に限ったことではなくて、ほかの省庁でもあることだと思いますし、それから社会的にもいま大変ノイローゼですとか、こういう社会の中ですから、非常に精神障害を起こす人が多いということは、一般の会社、企業などでも問題になっていることだと思うんですけれども、この表を見ますと、五十二年が二人、それからその翌年三人、三人、四人、四人というふうに、ほかの病気ですと、ふえたり減ったりという状況なんですけれども、減らないんですね、この精神障害の場合はね。これはどんどんふえて——どんどんというほどでもないですけれども、ふえていってるのか、それとも、入れかわり立ちかわり病気になって休まれる方がいらっしゃるのか、その辺はわかりますか。
○説明員(木村忠夫君) ただいま先生の御指摘のように、精神病につきましては、社会の複雑多様化に伴いまして、本院に限らず、公務員のみならず、一般社会にも非常にふえておるということは、新聞その他で私ども常々拝見しておるところでございますが、特に、本院の出張日数等も多い業務内容から申しますと、検査の態様といたしまして、対人折衝等が非常に多く、神経を過度に使うということもございまして、私ども常々この精神障害につきましては、深い関心を持っておるところでございますが、この予防措置といたしましては、他の疾病の場合と違いまして、非常に予防措置、あるいはこの発見、治療、こういう面で立ちおくれた面が、一般的に言えるものではなかろうかと思います。私どもといたしましては、でき得る予防措置といたしましては、環境をできるだけ明るく整備するとか、あるいは各種のレクリエーションを導入いたしまして、気分転換を図って、なるべく常態に保っていくというような努力はしておるわけでございますが、何せ先ほど来申し上げましたように、一般の疾病と違いまして、非常に対策が立ちおくれておるということもございまして、今後各方面の識者の御意見なりを参考といたしまして、できるだけ適切な措置を今後とも講じてまいりたいと思っております。 なお、先ほど数字でございますが、これは大体精神障害というのは長期にわたるものが多いものでございますから、ほとんど人員がふえているという事実は余りないはずでございます。
○中山千夏君 いまの対策のお話をお伺いしましても、精神障害の場合には、何か医療というところに限定して片づけられる問題ではなくて、午前中にもちょっとお話が出ていましたけれども、たとえば出張に行ったときに、余り狭いビジネスホテルに長期間いるとか、そういうことも多分非常に精神の負担になるんだろうと思うんですね。そうすると、出張のときの費用の問題にもなってくるだろうと思いますので、そういうところと絡めて、全体的な職員の方たちの仕事の環境整備といいますか、そういうところで予算とも深くかかわってくると思いますので、関連づけて、わりあい大きな対策を立てていただくようにお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
○説明員(肥後昭一君) 先生御指摘のように、私ども職員の健康管理には、ほかの省庁以上に、出張中の問題がございますので、それからまた一時期、十一月ごろほとんど毎日深夜にわたる取りまとめ作業がございますので、神経を使っておるところでございます。ですから、健康診断につきましても、ほかの人事院から決められております健康診断以外に、いろいろな項目をつけ加えまして実施し、それから実施時期も、みんなが検査院にいる間を選んで、またいない者については、出てこない者については督促するようなことでもって、一生懸命健康診断をしているわけでございます。 それからまた、先ほど厚生管理官が申し上げましたように、レクリエーションも本院は非常に盛んにやらせております。これは検査で一月ごろから九月ごろまでびっしり検査の日程がございますので、それが終わったときに集中的にレクリエーションをして発散して、それからまた取りまとめの作業にかかるというようなことでもって対応しておるわけでございますが、ビジネスホテルは確かに非常に環境が悪いわけですが、どういうものか若い人はビジネスホテルが好きでございまして、私どもはビジネスホテルは嫌いで旅館がいいわけでございますが、ビジネスホテルに泊まっているのは若い人が多いわけでございますが、そういうのもよくないと思いますので、なるべく一般旅館に泊まって、みんなで和気あいあいと話しながら、出張中も食事をしてリラックスすると、そういう機会を設けさせたいと存じております。
○中山千夏君 医療についてはこれで終わります。 それで、次に職員の採用に関する質問をしたいんですけれども、これもそちらからちょっと出していただいた資料なんですけれども、五十七年の四月一日の調査の表がありまして、これを見ますと、上級甲、乙、それから中級と、こう三つに分けて採用率を出してあるんですけれども、平均のところで、面接応諾者に対して実際採用した率というのが、上級甲の場合は四七%。それから面接をしまして内定をした、その内定者に対して採用した率というのが九七・三%というふうになっています。これはかなり高いわけですけれども、今度上級乙になりますと、面接応諾者に対する採用率が三二%。それから内定者に対する採用率の方が六四・八%。それから中級になりますと、面接応諾者に対する採用率が二八・一。それから内定者に対するものが七〇・八というふうになっていますね。かなり悪いんじゃないかという気がするんですけれども、どうなんでしょうか。
○説明員(志田和也君) お答えいたします。 上級職には甲と乙と区分がございまして、それぞれ幹部職員として採用いたしておりますが、採用する人数が少ない関係上、ここにお示ししましたように、採用率は非常に高くなっております。それから甲に比べますと乙は若干その率が下がってきております。 近年、私どもが採用する職員の試験区分で申しますと、中級の比率が非常に高くなっておりまして、ここでもお示ししましたように、五十七年度の場合は中級職で二十七名。甲が八名、乙が八名、これに対しまして中級は二十七名採用いたしております。したがいまして、比較的大量に採用するわけでございますが、中級職の場合は非常に採用が近年苦しくなっておりまして、採用率が非常に低くなってきております。その理由は、私どもの官庁だけの問題ではなくて、この試験制度に根差す点もあろうかと思うわけでございますが、といいますのは、中級職というのは、短大卒の資格の者が受ける試験でございますが、近年は大学卒の者が受験をいたしまして、そして官庁に入ってまいります。したがいまして、世間の景気の動向などに左右されまして、その受験者の数がふえたり減ったりするような傾向もございまして、非常に中級職の採用が困難になってきております。これは一般的な傾向でございます。
○中山千夏君 この面接試験を行うときに、大体何人ぐらい採るとかという目標はお立てになるわけですよね。そうすると、それに満たないと、少なくなっちゃうために。ということになりますと、その後また何度か面接試験を重ねられるわけですか。
○説明員(志田和也君) お答えいたします。 原則といたしまして、前年度の欠員を次年度の当初に埋めるべく、十月ごろから採用試験に入るわけでございますが、一度ではなかなか採用し切れずに、何回かに分けて採用をいたしております。ことしの例で申し上げましても、四、五回にわたりまして採用試験をいたしております。
○中山千夏君 なかなかその採用を、一度の試験で目標を揺れないという状況が続くのは何かと大変だろうと思うんですけれども、何か対策を立てないといけないんじゃないでしょうか。どうでしょう、その辺考えていらっしゃることがあったら。
○説明員(志田和也君) 極力小刻みにも分けまして採用者の確保に努めておるわけでございますが、先ほども申し上げましたように、この試験制度に根差す問題もございまして、なかなか私どもだけでは解決できない問題がございます。しかし、一つの考え方といたしまして、私どもの職員の処遇が、他の官庁に比べまして若干でも高ければ、それだけ魅力がございますので、採用も楽になるのではないかと、かように思っております。その意味で、それだけではございませんが、調整額の要求も昭和四十四年以来ずっと一貫して要求してきておりますし、できるだけ職員の処遇を改善するように努力をいたしておるところでございます。
○中山千夏君 検査院の女子職員の数は何名ぐらいでしょうか。そしてその部署を教えてください。
○説明員(志田和也君) お答えいたします。 五十六年度の七月一日現在で、職員の定数と実員の推移表を御提出いたしておりますが、五十六年度七月一日現在で実員が千二百十名となっております。この千二百十名のうちの百六十七名が女子職員でございます。
○中山千夏君 部署、役職。
○説明員(志田和也君) この表に即して申し上げますと、検査職員としての女子職員が七名でございます。残りが庶務職員となっております。
○中山千夏君 わりあいたくさん女子がいらっしゃいますけれども、調査官——調査に当たられる方はわりと少ないんですね、その辺はどうなんですか。
○説明員(志田和也君) 先刻来、お話たびたび出てまいりましたように、私どもの検査という業務はなかなか厳しい面がございまして、危険な個所、あるいは不快な個所、あるいは出張日数も平均八十日、百日以上に及ぶ職員もございますが、そういった過酷な条件で勤務をしなければならない状況に置かれております。したがいまして、私ども、一般的に考えるわけでございますが、女子職員をそういう勤務に対応させる場合、身体的な面、また将来家庭を持った場合のそういう家庭的な面でいろいろな制約を受けるわけでございます。したがいまして、原則といたしまして、検査職員といたしましては男子職員を充てることにし、庶務要員としては女子職員を充てるべく採用をいたしてきております。しかしながら、採用いたしました後に、その本人が検査業務を希望し、また先ほど申しました種々の制約がない場合に、適性がある場合につきましては検査職員として登用をいたしまして、登用をいたす前に研修もいたしますが、できるだけそういった方向に伸ばしていきたいと、かように考えて、現に先ほど申し上げましたように七名の検査職員を養成いたしております。
○中山千夏君 いろいろ問題はあるでしょうけれども、私などが考えますと、こういう検査に向いた女性というのは大変多いんじゃないかと思うんですね。女の人というのは融通がきかないという面もあるかもしれませんけれども、非常に律儀なところがありますし、それから第一供応に向かないというか、供応を受けにくいんですね。これは大変いいところだと思うんですね。そういうことを考えますと、むしろ検査の状況、肉体的に大変だと言いましても、国会議員の婦人議員を見てましても、非常に元気のいい婦人議員が多いように、個人によって異なりますし、調査官という仕事がもともと女性に向かないということはないと思うし、もちろんそういうお考えをお持ちじゃないから、いま七人の方を養成していらっしゃるんだと思うんです。ですから、その考えの方を推し進めていただいて、今後としどし女子の調査官をふやしていただくと、実績も非常に上がるのではないかと思いますが、いかがでしょう。
○説明員(肥後昭一君) 確かに先生おっしゃいますとおり、いま七名いる調査官は非常によく働いてくれまして、成績も上がっている人も何人がおります。それから、またわれわれがいま希望している人の中でも、あの人は適任だと思う人もおります。また適任じゃないと、とても向かないと思う人もおりますから、そういう向くと思う人については、これからどんどん登用していきたいと思っております。
○中山千夏君 よろしくお願いします。 それから、ちょっとこれは小さなことなんですけれども、職員の研修という書類をいただきまして見ておりましたら、ちょっとおもしろいことに気がつきました。一般研修、専門研修と分けまして、研修名、それから研修対象、人員、時局数という表になっているんですけれど、新採用職員研修、五十六年四月採用の新職員、それから事務官研修コース、これは庶務コース、検査コースというふうに分かれております。検査コースの方は、五十六年四月採用上・中級職職員というふうに書いてありまして、後の研修対象の方には、新任副長とか、新任課長とかというふうに表示してあるのですけれど、庶務コースだけは、五十四年七月以降採用の女子職員と、特に女子と性別が入っているのですが、これはたてまえ論になるかもしれませんけれど、本来の考え方で言いますと、たまたま採用した方たちが皆さん女性だったということだろうと思うんです。そうでないと、女子職員というふうにここに決めて書いてしまうという考え方は、庶務コースは女のものなのだという、つまりコースを性によって分けてしまうということになりますので、こういう細かいところから考え方を変えていただくと、非常に認識が検査院の中でも高まって、女性も活躍しやすくなるのではないかと思います。いかがでしょう。
○説明員(肥後昭一君) おっしゃるとおりでございますので、今後気をつけます。
○中山千夏君 ありがとうございました。 それでは次の問題に移りまして、再就職、天下りというのですか——天下りではなくて再就職というのかもしれませんけれど、その状況を知りたいと思いまして資料をお願いしまして、本当は過去五年間ぐらい欲しかったのですけれど、すごく急だったものですから、五十五年度とそれから五十六年度の分をいただきました。それでこの五十五年度の方なんですけれども、二人の方が公社に再就職したと書かれてあるのですけれども、この公社というのは電電公社のことですか。
○説明員(肥後昭一君) これは電電公社でございます。
○中山千夏君 大変世間を騒がせた事件がありまして、そして、そこに再就職をなさるという経過は、こういう場合には、電電公社の方から再就職というか、うちへ来て、これは監事と監事室長になっておられるわけですけれど、そういう職についてくれというふうに言われて、それを受けるという形でいらっしゃるんでしょうか。
○会計検査院長(大村筆雄君) 先ほど、峯山委員の御質問のときに、あるいはお席にいらっしゃらなくてお聞きになっていらっしゃらなかったものと思いますが、電電公社の一昨年の例の不正経理事件に端を発しまして、昨年一月、総裁がおやめになり、民間から七十歳のお年寄りでもある真藤総裁が、並み並みならぬ御決意を持って御就任になって、この一年間懸命に電電公社の業務の刷新のために御努力なさっていらっしゃることは御承知のとおりだと思うんでございますが、その民間からお入りになった真藤総裁が、業務改善の一環として、ぜひ、従来公社の監事というのは、天下り的に、何ら監査の経験のない郵政省の方が御就任になっていたのを、これではいけない、やはり監査体制を強化しなければいけない、外部から専門家を呼ぶべきである。そうすると、やはり公社の監査に経験の深い人というと検査院ではないかと、検査院からぜひいい人を欲しいという、きわめて強い御要請がございました。私どもは検査の結果、総裁の交代まで見た大変な事件でもございましたから、私どもの方から人を出すのはいかがかということを考えて十分ちゅうちょしたんでございますが、真藤総裁のきわめて強い御要請もございまして、この際大所高所から真藤総裁のお仕事のお手伝いということで、御要請に応じて、当時の事務総長を監事として、それからその下に監事室の室長以下二人を派遣いたしまして、現在懸命に総裁を補佐さしておるところでございます。したがいまして、真藤総裁の御努力の成果並びにこれを補佐しております監事以下の業務成果を、今後しばらくの間ひとつ見守ってやっていただきたい、かように存じます。
○中山千夏君 ちょっときのうも検査院の方に御意見伺いまして、そうして非常に検査の専門家がこうして大変経理のずさんであったようなところに入ることによって、いろいろ益があるということをお伺いして、それも理解できるんです。なるほどそうだろうと思うんですけれども、率直に申しまして、われわれはそのお二方の人柄を存じ上げませんので、そうすると、確かに利益になる部分もあるだろうけれども、逆に言うと非常に検査院の方法といいますか、やり方を知っているために、それを悪用すると、裏をかくといいますか、そういうこともできるのではないだろうかと思うわけですね。そうすると、もちろん皆さん御一緒に仕事をしてらして、このお二方は大変誠実なお人柄でいらっしゃるから、自信を持っておられるんでしょうけれども、個人の倫理といいますか、人柄というものに頼っているというのはちょっと心配だという気が率直に言ってあるわけなんです。その辺は何か工夫が要るのではないかと思いますけれども、いかがでしょう。
○会計検査院長(大村筆雄君) たまたま電電公社の問題が出ましたから申し上げますが、昨年の暮れ、私ども内閣を通じて国会に御提出いたしました五十五年度の決算報告をごらんいただきましても、電電公社に対する非常に的確なる指摘をいたしております。そのことは非常に総裁以下業務改善のために役に立つということで御評価いただいているものと存じます。 それから、一般的な問題といたしましては、私自身は事務総局の職員に対しては、いい仕事をやる検査マンたれということを常に指導しているわけでございます。そのことによって、職員が定年なり、なんなりでやめた場合に、外に行きましてまたいい仕事ができる、いい社会人になれるわけでございますから、いま私が内部で指導しております、いい仕事のできる検査マンたれということ、そのことによって、当然再就職するに当たりましては、そういう経験なり、なんなりを買われて、いい仕事ができる社会人になっていく、そういうふうにひとつやっておりますので、御理解を賜りたいと思います。
○中山千夏君 私としては具体的にどうすればいいというところまでは考えつかないんですけれども、何かやはり個人の力ではなくて、何か一つ歯どめになる工夫が必要なんじゃないかとはまだ思っておりますけれども、きょうは時間もございませんし、これで終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○委員長(和田静夫君) これをもって昭和五十七年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中会計検査院所管についての委嘱審査は終了いたしました。 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十四分散会