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96回国会参議院1982/01/19

決算委員会 第1号

発言数
256
登壇者
28
会派数
6
開催日
1982/01/19

会議録

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨年十二月十八日、成相善十君が委員を辞任され、その補欠として岡部三郎君が選任されました。  また、一月十八日、安武洋子君が委員を辞任され、その補欠として下田京子君が選任されました。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動に伴い、理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例に、より、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  それでは、理事に目黒今朝次郎君を指名いたします。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 次に、調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。  本委員会は、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査を行うこととし、その旨の調査承認要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。  昭和五十三年度決算外二件の審査並びに自家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、必要に応じ、政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求めることとし、日時及び人選等につきましては、これをあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) この際、派遣委員の報告に関する件についてお諮りいたします。  前国会閉会中、国家財政の経理及び国有財産の管理に関する実情を調査するための委員派遣を行いましたが、その報告書につきましては、これを本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 次に、昭和五十三年度決算外二件を議題といたします。  本日は、内閣、総理府本府、行政管理庁、沖縄開発庁及び沖縄振興開発金融公庫の決算について審査を行います。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) この際、お諮りいたします。  議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 質疑通告のない角田法制局長官、伊藤国防会議事務局長、浦山青少年対策本部次長、橋本北方対策本部審議官、藤江日本学術会議事務局長、妹尾公正取引委員会事務局長、和田公害等調整委員会事務局長、山本宮内庁次長及び田辺沖縄振興開発金融公庫理事長は退席していただいて結構です。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 まず、官房長官にお聞きしたいと思いますが、これは質問通告をしてないものですから大変恐縮なんですけれども、いま当面の重要問題になっておりますので、政府の考え方、対処、こういった問題についてお聞きしたいと思うんですが、十五日の午後にミンダナオ島の沖合いで、高知の大一商運ですか、そこの所有の「へっぐ号」がフィリピンの空軍に銃撃されるという事件が起こりました。これは人命にかかわるところまでは幸いにいってないんですが、しかし積み荷の関係等から見ますと、間違えば爆破されるという重大な事件なんですが、きのうの夕刊ですか、それからきょうの朝刊等を見ますと、フィリピン政府もフィリピン空軍機が攻撃したということを認めて、しかも、これは停船命令を出したけれども聞かなかったのでやらざるを得なかったと、こういう説明をしていますね。船長などは、そんなものはなかった、いきなりやってきたと、こういうことで、これから事実調査が究明されると思うんですが、日本政府として、この問題に対してどう対処しようとしておるのか、官房長官からまずお聞きしておきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) この出来事につきましては、休日が明けました昨日、わが方の田中大使がフィリピンの外務次官と会いまして、事情の説明を求めたわけでございます。それを東京に報告をいたしてまいっておりますが、いろいろその説明を総合いたしました結果と、船長が船舶電話等で述べておるところとが必ずしも符合いたしません。恐らくゲリラの出没するような地域における出来事であったと考えられますので、そういう意味では、フィリピン政府自身も的確に情報をいまの段階で把握し得なかったのかもしれない、そういう可能性もございます。したがいまして、「へっぐ号」が那覇に入ってまいりましたときに、直接船長、関係者からも事情を聞きまして、事実関係をはっきりいたしますことが先決であろうというふうに考えております。  政府としてどのような対処の仕方をするかというようなことにつきましては、事実関係がはっきりいたしましてから決定をいたしても遅くはないと、このようにただいま考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 いや、あなたのその把握は遅いんじゃないですか。フィリピン軍当局も声明を出して、フィリピン政府も、停船を命じたけれども応じなかったので、銃撃せざるを得なかったということを明確に在比の日本大使館を通じて、むしろそういう声明をきちっとしておるわけですから、これに対して、ゲリラで云々とかいうんじゃなくて、そういうこのフィリピン政府軍当局の声明に対して日本政府としてどう対処するのか、確かに事実関係として、停船命令があったのに応じなかったと言うフィリピン当局と、船長などはそういう命令はなかった、いきなりやられたと、こういう違いはある。そういう意味では事実関係の調査も必要でしょうが、向こう側がきちっと政府声明出しているわけですから、政府としての態度をお聞きしたいと思うんです。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) たとえば、ただいまの停船命令云々でございますけれども、フィリピンの外務次官がわが方の大使に語りましたところによりますと、最初にコーストガードのようなパトロールの船が「へっぐ号」に停船の命令を出したということになっておるんでございますけれども、そのような船が来て停船命令をしたというようなことは「へっぐ号」の船長は言っておりませんので、したがいまして、そういうかなり基本的な事実関係がちょっと食い違っておるように思います。その点は別段悪意ということでは恐らくございませんと思います。そういう地域に起こったことでございますから、必ずしも正確に事情がフィリピン当局にもわかっていないのかもしれないという想像もいろいろできますので、したがいまして、その悪意を推定するというよりは、船長の説明も聞きまして、その上で事実関係をフィリピン政府とも照合しながら確定することがまず大事ではないかと、こう思っておるわけでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 事が人命にかかわってないということは言えますが、これは今後も予測される事態でもあるので、しっかり事実関係をつかんだ上で、日本政府としての毅然たる対処をしていかないと、私は船員の皆さんにとっても、おちおちできないと思うんで、これ以上はきょうこの問題は入りませんけれども、お願いしておきたいと思います。  次に、御承知のとおりに、ことしのうちに総理の犯罪と言われたロッキード事件が結審をすると、昨年は小佐野判決、榎本夫人の証言等ございまして、早くも有罪説というのが非常に強まってきておりますが、十三日ですか、自民党の、与党の三役であり、政調会長の田中六助さんが、この問題について、正直なところという節をつけておりますが、無罪を願いたいけれどもむずかしいと、こういう公式の発言をしております。これは反響が大きかったものですから、後ほど弁明もしておるようですが、その弁明の中身を見ましても、有罪になっても田中派が割れないということを強調したかったということで、正直なところ有罪の部分はこれは否定しておりませんね。これは田中派の今日の政府・与党に対する影響力等も考えまして、同時にまた総理の犯罪として日本国民だけでなく、国際的にも注視を浴びておる事件でございますけれども、官房長官としては、これは正直なところどうお考えになっておるのか、この問題についての率直な感想があればいただきたいと思うんです。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 御承知のように、この事件は裁判係属中のものでございますから、それに関しまして私が何かを申し上げるということは不謹慎であると存じますので、その点はお答えを控えさせていただきたいと思います。  なお、その結果の政治的な波及ということもお尋ねでございましたが、これにつきましては判断をする材料がございませんので、お答えをいたしかねるところでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 そういう答弁をするだろうと思ったんですが、その田中さんが御承知のとおりに金脈事件で総理を引いた。そして、当時退陣の際に、金脈問題については必ず明らかにして、私は身の潔白を示したい、国民にこういう約束しておるわけですが、いまだにそれは私は聞いてないんです。その田中金脈がそれでもって終息をしたのかというと、最近また復活しておる実態が明らかにされておりますね。新潟遊園事件というのが非常に最近マスコミも大々的に報道されておりますが、これは調べてみればみるほど非常に奇々怪々というか、頭脳犯というか、そういう内容のようであります。これは時間がございませんから克明に、私の方で個々に調査をしたんですが、克明に調べてみるのは時間が足りませんので、きょうは要約してひとつお聞きをしておきたいと思うんですが、新潟遊園というのは新潟交通と田中さんが出資をしておる浦浜開発というのが一〇〇%出資をして新潟遊園というのをつくっておるわけですが、これが宅地開発というのを打ち出したために、新潟市が緑地の確保を含めて、公園という方向で買収にかかった、整備にかかった。これが五十四年のスタートのようです。そのために五十五年に総事業費二十七億五千万、うち十九億五千万が建設省が補助する事業で、三分の一が補助金ということになっております。したがって、国の予算もかかわっておるわけです。残り八億が市の単独事業、こういうことで買収にかかったわけですが、その買収にかかった段階で新潟遊園がちょっと待ってくれ、これはひとつ来年度にしてくれぬか、こういう申し入れがあったというんですね。この地域は新潟遊園が七千七百坪、それから新潟交通が四千四百坪、さらにまた残りは個人が持っておる、こういうしろもののようです。それでちょっと待ってくれと言ったのが五十六年の一月、よろしゅうございますと、ひとつ売買交渉に応じましょう、こういうふうに言ったのが五月。したがって、五十六年の五月に四億、十一月に五億の資金を払って買収が終わったということです。もうこれはいま市の公園になっております。ところが、この契約を結んだのを調べてみますと、もちろん新潟遊園の桜井社長、名称も社長の氏名も同じ、こういうことになっておるんですが、このわずか三カ月の間に、実は実体が変わっておった。その変わっておったのは何かといえば、田中金脈で活躍したあの東京ニューハウス、これに吸収合併と、こういう措置がとられておった。新会社であるけれども、社長も社名も全然変わってないもんですから、何か後で気がついて調べてみると住所だけ変わっておった。新潟から東京へ移っておったと、こういう内容ですね。  そこで、その実体を調べてみると、東京ニューハウスには十六億の債務があった。したがって、赤字会社と合併することによって節税ができる、こういうような趣旨でやられておる内容です。これは桜井社長そのものがそうはっきり言っておるわけですし、それから新潟交通の常務も、田中さんと相談してやったことだ、悪くはないと、こう開き直っておるわけですが、そのニューハウスの社長というのは、田中さんの秘書の遠藤昭司さん、そして秘書の指示によってこれらの行為がやられたということを聞くんですが、こういういわゆる節税を目的とした逆さ合併というんですか、赤字の会社が黒字の会社に吸収されるんならともかくとして、逆に赤字の会社が吸収合併をやる、こういうやり方、これはまあ実に巧妙な脱税の感じがしてならぬのですけれども、一体どういうふうに大蔵省としてはこの問題をとらえておるのか。そんなことで税金が取れないということが、脱税ということで告発できないのかどうなのか。ここいらの問題についてお聞きしておきたいのが一つ。  それからもう一つは、田中さんの田中金脈をいろいろ調べてみると、やっぱりこういう事例が非常に多いですね。たとえば幽霊会社をつくって、そしてそれを合併したり分離したりしながら、利権をあさっていくというやり方が、田中金脈の際にも国会の中で再三指摘されたわけですが、今回の場合もそういう一つの例だと思うんですけれど、旧東京ニューハウス、これは一体、営業目的じゃありませんよ、その定款に書いておることじゃなくて、実態として何をやっておる会社なのか、実態として。そして、今度新新潟遊園ということに合併したわけですが、これは資本金六億五千万になっておりますけれども、この経営実態というものは一体どうなっておるのか。いわゆる税務申告がやられたのかどうなのか。実態がどうなっておるのか。やられてないとすれば今度やられるわけでしょうが、その場合にどう対処するのか。そういった問題について、まずお聞きしておきたいと思うんです。

渡部祐資国税庁直税部法人税課長

○説明員(渡部祐資君) 赤字会社が黒字会社を吸収合併した場合の税法上の取り扱いでございますが、税法上直接の規定はございません。ただ、その合併が、たとえば事業活動を全く行っておりません、いわば名前だけの休眠会社を利用いたしまして、これを存続会社とすることによって合併をいたしまして、その会社の繰り越し欠損金を利用して、租税回避を図ろうとしたものにつきましては、合併そのものについて問題があるといたしまして、その会社の税務計算を否認した例はございます。ただ、一口に赤字会社であると言いましても、その実態が千差万別でございまして、決算上は赤字でございますが、多額な含み資産を有している場合でありますとか、赤字会社の方が被合併会社よりも事業規模が大きいといったような場合など、いろいろさまざまの形態、事情がございまして、赤字会社を存続会社とすることに理由のある場合も種々ございますので、単に赤字会社を存続会社として合併いたしたからというだけで、合併に問題があるとか、あるいは課税上問題があるとか言うことは一般的にはなかなかむずかしいということでございます。

草野伸夫国税庁調査査察部調査課長

○説明員(草野伸夫君) お尋ねの二点目でございますが、東京ニューハウスの実体はどうか、こういうお尋ねかと存じますが、一般的に個別の法人に関する事柄については、従来からお答えは差し控えさしていただくということでございます。ただ、お尋ねの法人の所在地でございますけれども、新宿区市ケ谷本村町二十八の四市ケ谷ハイツ五〇一号室ということでございます。  それから、合併前でございますが、御承知のとおり、資本金は四億五千万円、それからその事業の中身でございますが、土地の造成、取得、それから売買等の不動産業を営んでおるということでございます。  それから、合併後名称を変更いたしまして、いわゆる新潟遊園ということに社名変更ということでございますが、所在地はいま申し上げましたとおりでございます。  それから、一株の金額が五百円ということで、発行済みの株式総数は百三十万株、したがって、資本金は先ほど先生御指摘のとおり六億五千万円ということでございます。  それから、会社の目的でございますが、いわゆる土地造成、取得、売買、それから土地、建物等の仲介あっせん、分譲、それから賃貸ビル、アパートの経営管理、それから遊園地の経営、それから証券の運用保有等という目的になってございます。  それから、税務上の申告があるかどうかというお尋ねでございますが、これは決算期が三月でございます。それぞれ終了年度については所定の申告がなされておるということでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 三月期ということは、逆に言えばもうすでに申告なされておるわけですか。これからするんですか。

草野伸夫国税庁調査査察部調査課長

○説明員(草野伸夫君) 五十五年の四月から五十六年の三月までの期はすでに申告済みでございます。ただ、いろいろまあ巷間問題にされております土地の譲渡等に係るあれは、五十六年の先ほどお話がありましたように五月とか六月ということでございますので、それは五十七年の三月期に入ろうかと存じます。進行年度中ということで、またそれに係る申告は出てまいっておりません。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これはひとつしっかり査察調査をやってほしいと思うのですが、もう一つ言いますと、十六億の債務を東京ニューハウスが持っておるわけですが、そのうち十三億八千万というのは田中さん本人の未払い金と、こういうことになっておるようですね。ですから九億の買収費が合併後に入ったのは、そのまま田中さんのところに入っておる、こういうことも見られぬことはない、未払い金ですから。そこら辺の問題も含めてひとつしっかりやっていただきたいというふうに私は思いますが、特にいまお聞きしただけではなかなかよくわからない。したがって、旧東京ニューハウスとそれから新しい新潟遊園。聞きますと、これ新潟遊園の社員は社長一人というんですね。これは桜井さん本人が言っているわけですから。ですから、いまあなたがおっしゃったような実体の仕事ができるはずがない。こういう実態もあるわけですから、これはひとつ本委員会の方に実態の調査をした報告書を出していただきたいと思うんですが、委員長の方でひとつ取り計らっていただきたいと思います。よろしいですか。

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) これ、国税庁どうですか、出せますか。役員の構成などはすぐ出るでしょうけれどもね。

草野伸夫国税庁調査査察部調査課長

○説明員(草野伸夫君) ただいま実態について報告というお話でございましたけれども、私どもは税務上知り得た秘密を個別にわたる事項についてお話しすることは法律上制限されておるということでございますので、従来からこの問題につきましては、各種委員会等におきまして御議論をちょうだいしておるわけでございますけれども、個別にわたる事項については、御報告を差し控えさしていただいておるということでございます。

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) それじゃ、ちょっと内容等について理事会で相談をさせていただいて、その結果結論を出したいと思います。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 じゃ、ひとつそういうことでお願いします。  それから、次に官房長官にお聞きしたいと思いますが、この田中さんが、御承知のとおりにいま刑事被告人、本来ならこれは刑務所に入りておるところですが、保釈金で出ておるわけですね。その人が自民党を離党しておって、自民党内に田中派があり、そしてこの田中派が自民党の幹事長、以下幹事長代理、国会、閣僚、こういうところを占めておる。これはまあ自民党の幹事長、幹事長代理というのは、これは党内の問題ですから、ここでいろいろ議論すべき問題ではないと思いますが、少なくともこれだけ問題を起こして、そして国民から指弾を受けておる田中さんの何というんですか、田中派というものが国会や内閣の中に主要な地位を占めて、そうして政治権力というか、そういうものを行使をしながら、いろんな面に影響を与えておる。こういったことについて、私は国民の皆さん非常に苦々しく思っておるんじゃないかと思いますし、私自身もやっぱり納得できないことなんですが、政治倫理というものを鈴木総理も就任当時から言われておりますけれども、こういったあり方に対して、一体どういうふうにお考えになるのか。司法に挑戦するというか、国民の目から見るとそういうふうに映るんですけれども、今年はロッキード事件の判決の年でもございますけれども、もっとやっぱり法治国家として毅然たる態度がとれないものかどうなのか、こういう国民のいらいらした気持ちも私はあると思うんです。それが政治不信のきわみになっておると思うんですが、次期総理候補と言われる中曽根長官、同時に、また内閣の番頭として、内閣を代表する官房長官の見解だけお聞きしておきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 政治家は、選挙民の信託を受けまして政治活動をしておるものでございます。田中さんのことにつきましては、何回か選挙もありまして、その選挙民の信託を受けて出ている以上は、やはり国会議員としての職責を果たすのが選挙民に対する責任ではないかと思っております。いわゆる田中派と称する方々の動向につきましては、これは党内の問題でございまして、党員おのおのがおのおのの信念に従っておやりになっていることであると思いますが、やはり政党というものは政策を中心にして結合し、あるいはその政策を推進するために人々が集まって、力をつくってその政策を実行して公約を果たすと、そういう形で動いておる有機体であると思っております。そういう意味におきまして、自民党の党内には幾つかのそういう政策の集団がございまして、おのおのの信念に応じてそれは形成されたり離合集散されておるので、そういうことが政党の一つの生命力の現象であると、そう思っております。ただ、そういうことが行われるにつきましては、やはり国民の信託を受けた団体でございますから、おのおの政治倫理なり、あるいは国会議員としての分限をわきまえた行動でやらなければならぬことであると思っております。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 党の問題につきましては、ただいま中曽根長官がお答えになりましたとおり私も考えておりますが、内閣としての、政府としての綱紀粛正、もとより最も大切なことでありまして、新内閣発足の際、改めて総理大臣が各閣僚の注意を喚起をしておられるところでございます。現在の閣僚の中にそういう点で適格性を疑われる者があるというふうには私ども考えておりません。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 私は、いま中曽根長官が言った政治倫理の問題はいま非常に重要だと思うんで、与党であり、同時にまた政府としてえりを正すべきじゃないかということで言ったわけですが、答弁聞いていますと、公式的な答弁に終わっておるようですが、田中問題についてはやっぱりそういう態度を私は堅持をしてもらいたいと、こういうことをつけ加えておきたいと思います。  そこで、そういう問題とも絡む問題ですが、きょうはひとつ官房長官にはっきりした御返事をいただきたいと思っておるわけです。  一つは、もう何回も国会で決議されまして、福田さん、大平さんも総理時代約束をされて、鈴木さんもそれを継承すると、こういうことで来ておるんですが、会計検査院の院法の改正ですね。これはロッキード、ダグラス、グラマン事件のいわゆる再発防止の一環として、国会で問題になってやられた事件ですが、あなたの代になってからもう三年、官房長官通算すると三年有余、伊東さんから通算して。あなたの代になってから一つも進歩しない。伊東さんの官房長官のときには、もう少し待ってくださいと、誠意を持って検討しますと、調整しますと、こういうことを国会の答弁の中で言われておったんですが、あなたになると途端に、たとえば中小零細企業がこれをいやがっておるとか、それから農協など農業団体がいやがっておるとか、こういう言い方が当初出ていた。ところが、それらを調べて見ると、そういうところは肩越し検査で関係なくやられておる。問題は何かというと、だんだんしぼっていくと、輸出入銀行とそれから開発銀行、こういうところに焦点がしぼられてきている。したがって、通産、大蔵両省の反対、こういうのが一番大きな理由になってこれが国会に出されてこない。こういうことが判明しますと、今度はあとは、いや、会計検査院長が新しくなって、実は検査院自体で考えたい、調整をしてみたいと、こういうことで云々とか、さらに、これを検査院長が否定なさりますと、今度は次は、自民党筋もやっぱりこの問題について何かいろいろ異論があると、こういうことで今日までやられておるんですが、もうその肝心のロッキード裁判も結審を迎えようという年ですから、私はやっぱりこの国会でこの問題をひとつ出して、そして再発防止の一環としての検査院の権限強化の問題をきちっと位置づけるべきだと思うんですが、との問題についていかがですか。まず官房長官のお考えを聞いた後で検査院長のお考えを聞きたいと思いますので、はっきりひとつ御返事いただきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) この問題につきましての長い経緯に関しましては、佐藤委員がよく御承知でいらっしゃいますので繰り返すことをいたしませんが、私並びに私の前任者の代からいろいろに調整を図ってまいりましたが、実を結んでいないことはまことに残念なことでございます。ただ、各省に対して、会計検査院の検査機能を強化するということは、これは国会における御決議から見てもどうしても大切なことでございますから、各省にも協力をするようにということは、私として関係各省に徹底をさせておるつもりでございまして、この点については、機能の強化はその限りでは図られておると考えております。  次に、それを法律改正の形で行うかどうかにつきまして、会計検査院が考えておられました改正案について、各省庁との調整を図るべく長いこと努力をいたしましたが、遺憾ながら調整ができません。したがいまして、昨年、会計検査院を含めまして、各省庁に対して、もう一遍この問題をおのおのの立場で再検討をしてもらいたい、こういうことをお伝えをしてございます。したがいまして、ただいま改正法案を政府として提出する用意があるかというお尋ねでございますれば、申しわけないことでございますけれども、ただいま提出を申し上げる用意が整っていないというのが現状でございます。

大村筆雄会計検査院長

○会計検査院長(大村筆雄君) 五十二年以来、衆参両院におかれまして何回となく検査院法の改正、権限強化の問題について御決議をいただいておることは、しかもそれが与野党一致の御決議、しかもそれを受けられまして、内閣総理大臣から前向きの御答弁をいただきまして、検査院におきまして一案をつくりまして、五十四年内閣に提出しておる。その経緯はもうすでに何回も御答弁しておりますが、国会の御決議を踏まえまして、しかも法律的にも十分検討いたしまして、関係各省の御要望も踏まえまして、ぎりぎりの国会の御決議に沿った法案として出しているわけでございまして、これに対して立法政策上その他の御意見あるようでございますが、これは本来の国会での御決議の趣旨その他から考えまして、そういう高度の御判断は国会及び内閣において速やかにお出しいただきたい、かように存ずる次第でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 いま官房長官お聞きのとおりに、あなたの答弁を聞きますと、検査院を含めて再検討と、こういうお言葉ですが、これは再検討するような内容ではないんだ、国会、それから各省庁含めて、最低限これだけの改正をしなければできない、国民の期待にこたえられないと、こういうことで検査院長はいま答弁のように、立法化を進めて、そして内閣の調整にいまかかっておるわけですがね。そういう面から見ると、私は、検査院というのは独立機関ですから、いわゆる内閣の各省とは違うわけです。したがって、ここでとめられておるということ自体が問題だと私は思っておるんですよね、あり方として。しかし、現実にはそういう仕組みになっておるわけですけれども、そこら辺の判断というのは、私はまず提出して、国会の場で議論をすべきじゃないですか。それをあなたのところで手元でもう二年有余とめておる。このこと自体が検査院の独立性を否定し、同時にやっぱり国民の期待を裏切ることになるんじゃないかと私は思うんですが、ここら辺はひとつ官房長官として決断をして、今国会にひとつ出して、国会の論議に供する、こういう態度をとるべきじゃないかと思うんですが、もう一度その面で御質問します。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 御指摘のように、会計検査院が独立の機能を法律上与えられておるということは、私ども大切に考えなければならないところでございますが、法案を提出する法案提出権上申しますか、会計検査院がそういうものを持つべきであるということであれば、それは立法論としていろいろな見解がおろうと思いますで現行の法制下では、政府として、内閣としてその法案を決定し、国会の御審議を仰がなければならないということでございますので、したがいまして、そのためには閣議の決定を必要とするわけでございまして、私どもがいままで努めてまいりましたのは、そのような閣議の一致を得て法案を国会に提出する、そのための努力であるわけでございます。残念ながらそのための閣議の意思の一致が見られないというのが残念ながら現状であると、こう申し上げておるわけでございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 これは納得できませんね。これはひとつ決算委員会としても今後また今国会を通じて追及すると思いますが、私は官房長官が早急にこの問題の調整を行って、国会に提出することを強く、時間がございませんから次に。移りますが、要求しておきたいと思います。  次に、談合の問題で二、三お聞きしておきたいと思いますが、昨年九月に静岡県建設業協会などに独禁法違反で公取委員会が立入検査をしている。これは九十五国会でも、マスコミでも毎日のように論じられて報道されてきておりますが、大体内容については輪郭がすっきりしてきたんじゃないかと私は思うんです。それはなぜかと言えば、一つはこの関係者である日本土工協の会長、副会長が、その事実を認めて、むしろこれは官庁の要請によってやったことであって、これが言うならば一番円満な方法だと、こういうことを新聞紙上で公表しておりますね。それを公表して辞任をしたわけです、責任をとって。さらにまた、御承知のとおりに、きのう福岡県では、公害防止事業団の談合について警察庁が捜査に入った、こういう報道もされております。  いろいろ中身についてお聞きしたいんですが、時間がございませんから、この問題点についていろいろ挙げることはできませんけれども、大体要約しますと、談合というのは大手、中小にかかわらず、中央、地方にかかわらず、ほとんどやられておる。しかも、これは各省庁、事業団、公団、公社、こういうところでも同じである。裁判所の建設費まで入っておるわけですからね、談合がなされておるようです。公共事業は約二十兆円を超えるわけですが、業者の言い分を聞いてみると、民間の場合にはたたかれてなかなか利潤が少ない、その分はひとつ公共事業でもうけさせてもらわにゃ困る、こういうことをはっきり言っておるわけですね。この二十兆円のうち大体どの程度かというと、約二割、四兆円が裏ジョイントその他で談合の中で処理されておるというのも大体共通したような状態が出てきておりますね。こういったことに対して、行政改革の責任者である中曽根長官、一体どう対処しようとしておるのか、まずそこからお聞きしたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 談合につきましては、昨年、行政管理庁で監察をやりまして、昨年の八月にその勧告を出しまして、当該官庁に対して当方の考えを示した次第でございます。一般競争入札を極力拡大するように、そして、談合ということにかかわる忌まわしいことが起こらないように、そういうことで厳重に注意いたしまして、それに基づいて建設省及び各省はそれに対応する対策を立てまして、いまそれを進めておる、そういうところでございます。  また一方、建設省は、この問題が起きましてから、建設審議会でございますか、そこに諮りまして、事態をいかに改善するかということをいま諮問しておる最中でございます。その結果等も見守ってまいりたいと思っております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 どうですか、検査院、いま中曽根長官の御報告を聞いてどう思われますか。毎年の不当事項が検査報告で出されておりますが、ざっと調べてみますと、五十年から六年間だけでも九十五件、百十六億程度不当事項として指摘されております。払い戻しを受けたり、摘発されておりますが、これは八%ですから、これから類推すると約一千件、千二百億近い不当事項が指摘されておると言っていいんじゃないかと思うんですが、あの報告を見ますと、ちょっと信じちれないような内容が、誤算と言うが、形で出されておりますね。たとえば五十五年のやつを見ますと、首都高速道路の場合に、千八百万の工事費を計算間違いして二億八千万払った、こういう報告がなされておる。こういう事例を挙げればもう枚挙にいとまがないんですが、こういう実態を検査院としてやって、どこに問題があるのか、そして、いま中曽根長官が言うようなことで処理できるのかどうなのか。もっと私は、検査院の検査報告を読むと、むしろ発注者である官庁と、それから受注者である業者、この関係がツーカーになってやられておるというような印象を受けるんですけれども、いかがですか。

大村筆雄会計検査院長

○会計検査院長(大村筆雄君) ただいま検査報告を引用されまして御質問ございましたが、御指摘のとおり、毎年のように積算に関連いたしまして、不当事項その他が検査報告に掲記されておるところでありまして、この実態につきましてどこに問題があるかということは、きわあてこれは大事な問題でございますし、私どもといたしましても、ここ数年を見ましても、相当な件数になり、相当の金額になっております。かたがた、今回建設省におかれまして審議会に事態の改善方を御諮問になった。あるいはまた、第二臨調におきまして、この問題につきましても御検討いただこうかという時期でもございます。私どもは、そういう事態を踏まえまして、いましばらくこの問題について推移を見守ってまいりたいと、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 まあ私は検査院長が言わんとするところはよくわかるんですが、いま現実に行管長官が一般競争入札、これは会計法の原則ですけれどもね、それで何か足りるような答弁をいただいたんですけれどもね、それで足りるのかどうなのか、そういうことを含めてやっぱり検査官の立場からもこの問題はメスを加えなけりゃならぬと思うんですね。そういう点をひとつぜひ早急にメスを加えて、問題の所在を明らかにしながら、同時に今後の再発防止の検討を急いでいかなけりゃならぬと思うので、この点もひとつ要請しておきたいと思います。  もう一つは、この談合の主役を演じておる人たちはどういう層かというと、これも各社共通しておるのは、天下り組がやっておるわけですね。確かに公務員法百三条の中で、これに対する人事院の審査規定等がございますが、これは人事院総裁ね、たとえば茨城県で起こった裏ジョイント事件、これは株木建設というんですか、建築本部技術開発部長、これが主役をやっておるわけですが、これを前歴を調べてみると、建設省でずっとこう勤務して、そして最後のあれが関東建設局工事事務所長。それを人事院の審査を調べてみると、直接その会社と関係なかったと、建設省で、しかも関東建設地方本部の中におりながら、直接してないということだけでもって逆に許可していますね。こういう式が至るところに出ておるわけです。ざっと調べてみただけでも、かなりの数になりますね。そういうことで果たしてあの百三条というものが生かされておるのかどうか。私はここ辺もやっぱり現職時代からのつながりというものがあるんじゃないかと思うんですよ。だから、そこ辺はやはりきちっとしていかないと、こういう問題の根本的な解決は出てこないような気がしてならぬのですが、これに伴う人事院規則を含めて、見直しをする意図があるのかどうなのか。審査について厳重にしていく意味での、そういった検討はどうやられておるのか。人事院総裁の御見解をいただきたいと思うんです。

藤井貞夫人事院総裁

○政府委員(藤井貞夫君) 最近談合問題というのが大変論議の対象になっておるわけでありまして、人事院といたしましてもそれなりに大変関心を持っておるところでございます。談合の問題、私専門でもございませんから立ち至ったことは申し上げませんが、しかし、いま御指摘にもございましたように、公務員であった者が、建設業界その他に就職をしておるというのは、これは厳然たる事実でございます。したがいまして、これらの方々が談合、その他の不正に拍車をかけるというようなことがあっては、これはゆゆしき大事でございますので、それなりのやはり厳重な規制措置というものは当然考えていかなきゃならぬというふうに思っております。  ただ、いわゆる天下り規制の問題は、それぞれ法の規定がございます。いろんな観点からその選択の自由なり、調和ということでこの規定が設けられておりますので、その点の法の精神を踏まえながら、しかし、そのことによって綱紀が乱れる、あるいは不正が助長されるというようなことになっては、これは大変な問題でございますので、これは厳正に注意をしていかなきゃならぬと思っております。  そこで、現在運用その他の面についても、その点の配慮をいたして、厳正にやるべきものは厳正にやっておりますが、しかし、この問題がいまいろいろ論議されておることもございますので、それらの点について、天下りの結果、そういうことにどういう影響があるのか、どういうつながりがあるのかというような点は、われわれの立場としてもやはりもっと詳細に厳密に調査をいたしまして、結論が得られますれば、これに対応する措置というものはやっていかなきゃならぬのじゃないかという意識ははっきり持っております。そういう観点から、現在もいろいろ検討いたしておりますし、今後もさらにいまお話が出ておりますいろんな政府の対策、その他の推移等にらみ合わせながらも、われわれはわれわれとして独自の判断のもとに、規制措置について万遺憾なきを期したい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 ぜひひとつお願いしておきたいと思います。  急で失礼なんですが、茨城の裏ジョイント事件と、いま捜査に入っておる福岡の公害防止事業団の捜査の現況を、捜査中ですから限度もあると思いますが、見通しが言えれば見通しを含めて御報告いただきたいと思います。

森広英一警察庁刑事局捜査第二課長

○説明員(森広英一君) お尋ねの茨城県の事件につきましては、その事件自体は時効の関係もございまして、必ずしも解明は進んでおりませんが、いま一つお尋ねの福岡県の事件につきましては、昨年の一月に公害防止事業団が執行いたしました北九州地区工場移転跡地の緑化のための植栽工事に関する指名競争入札につきまして、不正な談合をいたしました植栽関係業者二名をけさ逮捕したという報告を受けております。詳細につきましては、今後の捜査におきまして真相を究明すべき事項でございますので、答弁は差し控えさせていただきます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 この問題は、けさの新聞によると、政治家も絡んで名前が出ておったようでございますが、そこら辺も含めて、私はひとつ徹底的に捜査をしてほしいということを要望しておきたいと思います。  官房長官お聞きのとおりに、この談合問題というのは、私はやっぱり会計法の原則から言うなら、一般競争がやられるということが基本だろうと思うんです。しかし、一般競争になると、いわゆる工事の維持並びに完工を含めてそれに耐え得るかどうかという問題があることから指名制度というのがやられておるようですけれども、しかし、この指名制度、それと、それに伴って出てくるこのいろんな事象を見ますと、それだけでもないんですね。言うならば積算の、いわゆる官庁で予算編成をする、そのときから言うならば談合というものを想定して、そうして裏ジョイントができるように、そこら辺が保障された予算編成をやられておる、これは言い過ぎかもしれませんが、そういう感じがしてならぬですね。  私が一つ取り上げたこの福岡の事件などを見ますと、いわゆる元請が二社共同体やっておる。その元請で入札した額が九億六千万、ところがそれはトンネルであって、その下に下請があって、実際仕事をやっているのは孫請と、この孫請の請けたのは六億二千万と、この間の金は一体どこに持っていったのかと、こういうものがしさいに調べてみると出てくるわけですね。こういう予算の組み立て方自体からさかのぼっていかなきゃならぬ問題が一つといそれからそういう主役をやっておるのは大体天下りが主役をやっておる。それから国税庁の国税報告を見ますと、いわゆる使途不明金というのが建設業者、薬剤関係を中心に膨大な額が上がってきていますね。ほとんどそれは政治家に還流しておるということを証言しておりますね。こういったことが続く中で、いかに行政改革で候のと言ってみたって、ぼくは国民は信用しないと思うんですね。こういった政府のいわゆる発注する公共事業、それから政府の機関である公社、公団、そういうところが言うならば主役というか、そういった談合のモデルになってきておる。こういった点をとらえてみると、私はここに政府はいま一番大きなメスを加えていかなければならぬ時期に来ておるんじゃないかと思うんですが、官房長官として、内閣の番頭として、もしそこら辺に対する御見解あればいただきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 談合の問題につきましていろいろ疑惑が指摘されておりますことはまことに残念なことでございます。建設業者等に対する指導の徹底、強化は今後とも続けてまいらなければならないところだと存じます。  なお、ただいま佐藤委員が御指摘されましたように、発注者側のつまり官庁側の体制、仕組みの中に、このような結果を生む原因があるということになりますと、これは綱紀の粛正のみならず、そのような仕組みにつきましても反省をしてまいらなければならないのではないかと考えております。  入札制度全体の合理化につきましては、中央建設業審議会で審議をしていただいておりますので、それに従いまして、改むべきは改めることにいたしたいと考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 それは建設業審議会という言葉が出ましたが、中曽根長官、これはもう本当にいま何というか、世論隠しというか、七十五日になったら忘れるという、そこら辺を利用した延命策みたいな感じがしてならぬのです。ですから、そういうことでなくて、中曽根長官もさっき言ったように、行政管理庁というのはそういうところをきちっと行政の面でやっぱり正していかなければならぬし、金の面では検査院がやっぱり正していかなければならぬわけだから、院法改正を含めて、ここら辺をひとつきちっとできるような所要の措置は私は内閣でとれないことはないと思うんです。やる姿勢があるかどうかにかかっておると思うんです。その点はひとつ強く官房長官、中曽根長官に申し上げておきたいと思います。  時間ございませんが、次に国連の決議の問題について一言お聞きしておきたいと思いますが、鈴木総理がこの九十五国会の中で、これは十月三日の予算委員会の答弁ですが、日本は唯一の被爆国であり、平和憲法のもとに非核三原則を堅持しており、したがって、核軍縮、核兵器の廃絶、具体的にはまず包括的な核実験の禁止など、国連の場あるいはジュネーブで先頭に立ってやっておる、こういうことを強調しております。ところが、その国連の場で、総会決議を調べてみましたところが、たとえばすべての核兵器国が核兵器を持たない諸国に核兵器の配備をしない原則を守るよう訴える、こういう非核兵器国領土に核不配備の決議がやられておりますが、これは、日本政府は一九七八年から一貫して反対の態度をとっている、それが一つ。きわめて小数国が反対しておるわけです、これは反対の立場をとっておる。また核不使用の決議、これも一九六一年には賛成の立場をとっている。ところが六二年以降は棄権をしておる。ところが一九八〇年になりますとこれがまた反対の立場をとっている。八一年、去年の十二月七日ですか、これも反対の立場をとっている。賛成国は百二十一カ国、反対十九カ国、この十九カ国の中に日本が入っている。このことは、総理の国会における答弁、それから非核三原則、国会決議、こういった観点から言ってみても、まさに国民を裏切る行為ではないかと私は思うんですが、なぜこういうことがやられておるのか、これは外務省からひとつその実態を御報告いただきたいと思います。

門田省三外務省国際連合局長

○政府委員(門田省三君) お答え申し上げます。  現下の国際社会におきましては、軍事バランスの上に国際間の平和と安全が維持されている実情でございます。そのような情勢下におきまして、核兵器の配備につきまして制限を加えるということは、安全保障の問題に影響を与えるということがございます。このような観点から、わが国は国連の場にお害まして、ただいま御指摘のありましたような投票態度をとっているのでございます。  次に、核不使用決議に対するわが国の投票態度でございますが、御指摘のございましたように、一九六一年の総会におきましては、核不使用の決議案に賛成をいたしております。六二年以降七八年までは棄権をいたしております。その理由につきまして御説明さしていただきたいと存じます。  人類史上二度も核の惨禍に見舞われましたわが国といたしましては、核兵器が二度と使われることがないようにという基本的な立場に立っているのでございます。しかし、現下の国際社会におきましては、先ほど申し上げましたように、国際の平和と安全が核抑止力に依存しているということも事実でございます。したがいまして、核兵器が二度と使われないようにするためには、単なる核使用の反対や、全面的な禁止協定の締結を性急に主張していくよりも、核戦争に至るような事態の発生を未然に防止し、核兵器国の自制を求めつつ、包括的な核実験禁止等、実現可能な核軍縮を推進することが、より効果的にその目的を達成するゆえんである、かように考えているのでございます。このような考え方に基づきまして、政府は七九年以前の国連における本件決議案には棄権投票を行ったのでございます。  しかしながら、七九年のソ連によりますアフガニスタン侵入を契機といたしまして、世界の緊張が高まり、従来になく安定のための努力が必要となったのでございますが、政府といたしましては、そのような国際情勢のもとにおきましては、実効的な軍縮措置を伴えないような核不使用条約を締結するというような考え方には賛成することができない。そのような決議案は国際関係を不安定にしかねない、そういう意味合いを持つというふうに考えまして、八〇年及び八一年周連総会におきましては、この核不使用決議案に反対したという次第でございます。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 核抑止力という前提に立ってそういう態度をとっておるんだと私は思いますが、いまヨーロッパ等では、核抑止力というのじゃなくて、核戦争の危機が身近なはだに触れる問題として、民衆がいま立ち上がっていることは御承知のとおりですね。しかも世界各国を見ますと、百二十一カ国が賛成しておる問題について、園田さんのあの国連演説を見ましたよ。言っていることはなかなかりっぱだけれども、やること、結果が逆な結果をやっている。そういうことで私はこれは大変な問題だと思うんです。  これはまあ時間ございませんからまた国会の中で追及してまいりたいと思いますが、時間ございませんから簡単で結構ですが、官房長官、ことしは六月に国連軍縮総会が開かれるわけですね。これは同時に、軍縮議連を含めて、各団体の約千名の代表がこれに参加しようとしておるし、日本は唯一の被爆国でもあるわけです。同時にまた、ヨーロッパ各地域の状況を見ましても、これは大変重要な総会になろうと思うんですが、これに対して日本政府としてどういう態度で臨まれようとしておるのか、それだけ簡単にお願いします。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) わが国は従来から非核三原則を堅持してまいりましたし、また唯一の被爆国として核軍縮を中心に強い主張をしてまいっております。  このたびの六月の国連総会に際しましては、できますならば、鈴木総理自身が出席をいたしまして、第一回の特別総会以降、軍縮の進展を阻害してきた要因は何であるか、それらを除去し、国家間の相互信頼を助長する必要があるということにつきまして、具体的な主張をいたしまして、核軍縮の推進に寄与したい、かように考えております。

佐藤三吾日本社会党

○佐藤三吾君 わかりました。そういうことで、国内で言うことと、国連でやることがきちっと一致するようにひとつ今度の軍縮総会には臨んでいただきたいと思います。  最後に、総理府総務長官にひとつお聞きしておきたいと思いますが、一つは、同和対策事業特別措置法が三月で期限切れになりますね。これに対して政府はそれにかわるものとして、地域改善対策特別措置法案、こういうものをまとめたということが報道されているんですが、これは今国会に提出して成立させると、こういうことだと思うんですが、この中身は一体どういう内容になっておるのか、なぜまたその名称を変えたのか。それから、これは昨年十一月の野党国対委員長会議でもまとめられておりますが、その際、野党関係団体は五年を主張しておったですね。それが三年ということを聞くんですけども、一体それで可能なのかどうなのか。残事業は一体どのようにつかんでおるのか。五十七年度の予算は一体どうなのか。  それから、私は事業だけで問題は片づかないと思うんですよ、この差別の問題は。たとえば障害者のいわゆる差別用語の問題にしても、昨年ようやく国会で法律改正がされたというぐらいですから。したがって、この問題についてはもっと、結婚、就職、入学を含めて、依然として続いておる現状から見ると、基本法的な、完全に差別をなくす基本法的な、恒久的なものが必要じゃないかと思うんで、この点についての見解は一体どうなのか。これが一つ。  それからもう一つは、後ほどまた目黒委員からも御質問があると思いますが、沖縄の特別措置法もこれは三月なんですが、これは大体感じとしては継続というような感じを受けておるんですけれども、そうなのかどうなのか。特にあそこの場合には、水と、それから電力というのがいま一番焦点になっておるわけですね。ここら辺の問題について、今後の対策としてどのような措置を考えられておるのか。その二つについてお聞きして私の質問を終わりたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 五十七年度の予算編成に際しまして、同和対策に関係する政府部内の調整を図った上で、自由民主党とも協議をして、次のような方針を決定をした次第です。  一つは、新法の法律の名称は、地域改善対策特別措置法案とするということであります。  第二は、この新法に基づく事業、すなわち地域改善対策事業の内容は法令でこれを定めるということであります。  それから三番目は、新法に基づく地域対策事業については、現行の同和対策事業特別措置法と同様の財政措置を講ずるということであります。  第四は“地域改善対策事業の運営に当たっては、対象地域と周辺地域との一体性の確保及び運営の公正の確保を図らなければならない旨の規定を設けております。  新法の期間は三カ年とする。こういう方針で進んでまいる予定でございます。  その他、これに関連したお尋ねは関係の局長よりお答えをさしていただます。  次は、沖縄の特別措置法の問題でお尋ねでございますが、この沖縄の振興開発の現状を私も十二月、またこの一月に、二度にわたりまして本島及び離島を視察をしてまいりました。大変に大きな経済変動のある中で、本土との距離も非常に離れております。そしてまた、かつ離島が非常に多い、こういう条件下にありまして、しかも長年にわたりまして日本の施政権外にあった。そういう状況を考えますと、沖縄の経済状況というものは、依然として厳しいものがあるということをはだに感じてまいりました。  また、沖縄の地理的また自然的条件というものが、さらによくなるための対応をしていかなければならない、こう考えております。そのためには、やはりわが国の経済発展とともに、沖縄本十また離島が並行して向上をしていく必要があろう、こう考えるわけでございます。  こういう観点に立ちまして、沖縄開発庁といたしましては、引き続いて沖縄の振興開発を図る必要がある。したがって、沖縄振興開発特別措置法の有効期間十年間を延長をして、そしてこの振興計画の策定をしたい。したがって、これに要する所要の特別措置を講じますためにも、今回国会に法改正を提出いたしまして、そしてこの問題に取り組んでまいりたい。現在、政府部内でこの内容については調整をいたしておるところでございます。  以上です。

水田努内閣総理大臣官房同和対策室長

○説明員(水田努君) まず名称を変えました点につきましてお答えを申し上げます。  昨年の十一月の二十七日の与野党の国対委員長会談の申し合わせで、新しい法的措置を講ずると、こういうことが確認をされておりまして、それを踏まえて、私ども政府部内はもとより、与党の方ともよく御連絡をし、五十七年度の予算編成の際に、いま大臣からお答えしましたように、新しい法案の名前を決めたわけでございますが、同和という名称は、同和対策審議会設置法で初めて法律用語として登場したわけでございますが、それを引き継ぎまして、現行の同和対策事業特別措置法に承継しているわけでございますが、やはり政府部内におきましても、また与党におきましても、同和という言葉が新たなまた一つの差別用語になってきているんではないかという反省。それから、やはり現行の同和対策事業特別措置法で、十三年間国、地方あわせまして事業を推進してまいったわけでございますが、それによって総理府に設置されておりますところの同和対策協議会の答申の中にもございますように、いろいろな成果を上げてきました反面、逆差別その他反省すべき事象も起きてきていることは事実でございますし、この点につきましては国会の審議においても野党の先生から御指摘をいただいているところでございまして、これらの点の反省に立ちまして、極力やはり差別をなくしていく事業というものが、一般国民になじみやすい法律の名前にした方がいいんじゃないかと、このような判断から、地域改善対策特別措置法とさしていただいた次第でございます。  次に残事業の点でございますが、私ども五十六年度の予算ベースで見まして、残事業量としては約二年半から三年程度と、こう見込んでおりまして、一応新法の予定しております三年の間に、国、地方が一体になりまして、早急に実態的差別の解消に努めてまいりたいと、このように考えている次第でございます。  五十七年度予算はしからばどういうふうに編成したか——三番目の御質問でございますが、まず五十七年度予算編成に当たりまして、同和の事業につきましては、現行法三分の二というかさ上げの予算措置をとっているわけでございますが、それを踏襲するかどうか、こういう大変国家財政の厳しい、また行革その他で国の補助金のカット等が行われている状況の中でどうするかということは、政府部内はもとより、与党ともこの点について真剣に論議をした点でございますが、やはりこの同和の問題が国民的課題であり、早急に解決しなきゃならぬという立場から、新法においても三分の二のかさ上げは踏襲すると、そういうことを前提に予算編成をし、予算額といたしましては、総額にして二千七百四十五億を計上いたしておりまして、実質的には五十六年度と同様の事業量の確保が、五十七年度においても図られるものと見込んでいる次第でございます。  最後に、基本法としてはどうかという御質問があったわけでございますが、現行の同和対策事業特別措置法、これはお読みいただきますとわかりますように、単なる事業法ではございませんで、一条の目的、あるいはその他の条文において、国民の協力その他をうたっているわけでございまして、新法をつくりますに際しましても、単なる事業法に、終わらせないで、やはり現行の法律と同様、新法が国民の理解を得、一日も早く差別をなくすというアピール効果を持つという法案にしてまいりたいと思っておりますし、新法の一条においては特にまた人権の擁護等についてもうたってまいりたいと、このように考えている次第でございます。

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時二十分まで休憩いたします。    午後零時三十三分休憩      —————・—————    午後一時二十三分開会

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、昭和五十三年度決算外二件を議題とし、内閣、総理府本府、行政管理庁、沖縄開発庁及び沖縄振興開発金融公庫の決算について審査を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 午前中の最後に同僚の佐藤さんから沖縄の問題があったんですが、これは労働省でも開発庁でも結構なんですが、ここ十年間振興計画によっていろいろ施策が講ぜられましたが、各方面では一定の前進があったと思うんでありますが、私は雇用関係についてはほとんど前進がなかった、特に失業率の問題等については前進がなかったと受けとめておるんですが、長官は去年の十二月とことし一月沖縄に行ったらしいんですが、雇用問題についてどういう認識を持っておられたか、長官の認識をまず聞きたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私は沖縄を二回にわたりまして視察をしてまいりました印象は、やはり沖縄には若者が比較的離島に少ない、これも老齢化された人口が温存をされているという印象を受けました。なぜそういう事情にあるかといいますと、やはり主たる産業がないということが私は第一要件であろうと思います。そういうことを考えましたときに、私は、沖縄の今後の開発については、やはり観光、それから農業の振興、あわせてどういう企業を誘致すればいいか、こういう問題を真剣に検討をしなければならないんではないか。現在本土と沖縄との比較をいたしますと、やはり沖縄の就業率というものは非常に低い、そういうことを考えましたときに、沖縄の今後の振興対策として、こういう点に十分の配慮をして就労できるような、いわば職場を広くつくっていく必要があるということを痛感をいたしました。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私も去年沖縄には三回、まだことしは行っておりませんが、年に二、三回は沖縄の本島、離島、いま言った観光、農業の問題などについても関心を持って行っておるわけでありますが、私は、いま長官の言ったむしろ第三番目、雇用を創出する製造業がほとんどないというのが基本的なやっぱり問題ではなかろうか。若者がどうの、老齢者がどうのということは、それは全然ないとは言いませんが、基本的には雇用を創出する製造業が全然ない、しかも、われわれがこの前、去年六月沖縄特別委員会で正式に委員派遣を行ったが、当時の開発庁の答弁では、この十年間本土から製造業の誘致が一つもなかったと、こういうことの報告がありました。十年間一つも本土からの企業が来ないというのは一体どういうことなのかと言っていろいろ議論すると、いろんな条件があるけども、電力の問題、水の問題、交通の問題、この製造業の最も基本の三つがこの十年間ほとんど放置されているとは言いませんが、その対応が非常に後手後手に回ったというのがやっぱり基本的な問題ではないと、こういう認識を持ってきたんですが、私のこの認識といま長官が言った認識にずれがあるかどうか、まずこの辺の基本的な見解をお聞きしておきたいと、こう思うんですが、いかがですか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) いま御指摘がございました点は、私と大体同じ意見だと理解をいたしております。ですから、今後この問題につきまして、やはり新しく措置法をつくる場合、私どもはこういう点に十分な配慮をしていかなけりゃならぬ、こう考える次第であります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大体認識が一致すると言いますから、午前中の答弁では、向こう十年間第二次の計画ということでありますから、ぜひその第二次の計画の際に、時間がありませんから、問題点だけひとつ提起をしますから、考えてもらいたいと思うんです。  まず電力の問題では、復帰当時四十四万キロ、これはちょっと五十六年の数字もらえないんで、五十五年の数字を見ますと八十七万キロワット、しかし、沖縄は発電が石油でありますから、現下の原油の価格の上昇という問題、それから長官が言うとおり離島が多いという点で、離島を抱えているデメリットから考えますと、発電コストが非常に高いということが言われておるわけであります。この前の調査では、年間二十二億程度の赤字が出て、累積赤字は百六十八億——現在百七十億を超えておると思うんでありますが、そういう膨大な赤字を抱えている。電力料金も一キロワット二十七円二十銭、これは本土の九社の平均の二十二円十九銭に比べると相当割り高になっている。隣の九州電力でも二十三円三十一銭、それから大口電力では沖縄は十八円五十一銭、九州電力は十七円五十二銭、こういう現状だとわれわれは認識しているんですが、関係省である通産省、この私の申し上げた数字に間違いあるかどうか、ひとつ確認の御答弁を願いたい、こう思います。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 御指摘の点はそのとおりでございますが、一つ五十六年度の収支状況でございますが、石油価格が若干落ちついてまいりましたこともございまして、赤字幅が縮小してまいりまして、累積赤字——いま御指摘の点、五十五年度末で二十一億円ぐらいの赤字がございましたが、五十六年度の上期で申しますと、中間決算で申しますと、一億四千万円程度の黒字ということになっておりまして、現在累積欠損で申しますと、五十六年度上期末百六十六億円の累積欠損ということでございますが、御指摘のとおり全体としましては非常に収支内容が悪くなってございます。  それから、電気の発電コストその他につきましては御指摘のとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 石油価格で若干のあれがありますけれども、大勢としてはいま通産省の言うとおり間違いないと思うんであります。  それで、この発電コストが非常に高いということを将来的に通産省なり、沖縄開発庁は、これを解決するにどういうことを考えているのか、基本的なことで結構でありますから、長官と通産省から対応の基本についてお答え願いたいなと、こう思うんですが、いかがでしょうか。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 沖縄の電力供給コスト、これは先ほど御指摘ございました、離島が多いとが、それからさらに規模が小さい、あるいは電源が一〇〇%石油に依存しておるというような、構造的な問題を幾つか抱えておりまして、そのために供給コストが非常に高くなっております。この点をどうやって克服していくかということが、現在の沖縄における電力問題の重要な課題ということで、私どもといたしましても、まず電源の問題につきましては、やはり石油に一〇〇%依存しているという形は、第一次、第二次のオイルショックを受けまして、本土の九電力との料金供給コスト水準におきましても、格差が出てくるということでございますので、一つは石油一〇〇%依存から脱却を図る、脱石油化でございます。この点につきましては、石炭火力の建設を電源開発株式会社に依頼しまして、沖縄の石川地区に石炭火力の建設をすべく、現在環境調査等準備を取り進めておりまして、そのために今後必要な予算措置についても五十七年度予算、財政投融資の面で措置をいたしてございます。  それから将来の問題としましては、さらに新しい形のエネルギー源がないかどうかというようなことも含めまして、たとえば海水揚水発電の可能性につきましての検討等も、予算措置を講じていまやっておりますし、その他今後新エネルギーについても、将来とも考えていきたいというふうに考えております。  それから、当面のコスト引き下げということでは、沖縄電力の資金コストその他につきまして、低減を図るという観点から、沖縄振興開発金融公庫の低利融資でございますとか、それから税制面では石油関税の免除措置を引き続き延長していただく、あるいは事業税の軽減措置、さらに固定資産税の軽減等五十七年度以降につきましても必要な税制面での措置も講ずるというようなことで、総合的な形で沖縄電力の供給コストを下げるということで現在努力中でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いま通産省から聞きましたけれども、私は石炭の問題等についてもわからないわけじゃないんですけれども、しかし石炭の別の方の、石炭の何と言いますか利用と言いますか、それをまた北海道の、この前の新夕張の問題ではありませんが、石炭の確保そのものが大変な問題、中国の関係あるいは台湾の関係含めて。ですから、そういうことについては否定いたしませんが、当面は沖縄電力というものを中心にやっぱり当面の対応策を考える必要があるんではないかというのが私の率直な意見なんです。沖縄電力の問題については、民営移管という点が五十四年の十二月の閣議決定になっているんですが、この問題については何か年末から年始に若干ちょろちょろ新聞などに出ておりますが、この民営移管という問題について、一体沖縄開発庁長官はどういう認識を持っておるのか。本当に民営移管しようとするのか。いや、それは困るという認識なのか。これは通産省サイドは別。あなたは長官としてまだ事務引き継ぎを十分受けてないと思うんですが、それは私の責任ではなくて、それは鈴木総理大臣の責任ですから、そういうこととは関係なく、長官として民営移管という問題をどうとらえているか、長官の見解をまず聞かせてもらいたい、こう思うんです。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 沖縄電力の民営移管の問題でございますが、御指摘がございましたように、昨年の末の閣議了解事項として、沖縄の実態を配慮しつつ、他の一般電気事業者の協力のもとに、早期にこれを民営に移管をしていこう、こういう申し合わせ事項がございます。  現実に、私どもこの問題を見ておりまして、沖縄という立地条件の中で、この電力会社を民営に移行するということ、いろいろの島民への産業、経済、文化あらゆる面に影響するところ非常に大きいものがあると思います。したがって、この問題につきましては、いま通産省がどういう方向でこの移管をするか、検討をされておると聞いております。私ども開発庁といたしましては、この問題を十分慎重に対応し、島民の皆さん方にこの電力が大きく負担がかからないような配慮をしていくべきであると、こういう基本的な考え方でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 あのね長官、余り通産省に影響されないで。私は離島など行きますと、おたくは農業振興、農業振興と言ってますけれども、この沖縄電力の関係で送電量が少ないために、いまの農業というのはほとんど電気関係の農業多いですな。いわゆる電気がないために、朝十時から仕事始まって、三時ごろになると送電がないんで前後は仕事しないで休んでいるというのが離島の農民の実態ですな、現状でもそういうんですよ。農業の振興と言っても、十分な電力の供給がないというのが離島の実態じゃないですか。そうしますと、私は、長官としていろいろあろうけれども、やっぱり沖縄電力については民営に移管すると、後でまた申し上げますが、いろいろな問題が出てくるんで、この際見直しをしてもらいたいというぐらい、やっぱり沖縄は十年たっても依然として製造工業が一件も来ない。つまり電力と水だと。なれば、やっぱり電力と水を大事にしてほしいということを、これはあなたの政治生命かけても、長官として通産省に余り気をかけないで、きちっと見解を示すのが当然じゃなかろうかと、こう思うんですがね。余り遠慮しないで言ってもらいたいということを、これ以上言うとあなたの首が飛ぶから申しませんが、要望だけしておきます。やっぱり沖縄のためにはきちっと言ってもらいたいと、こう思うんです。  それで、通産省がいま検討すると、こういうことですが、通産省のいろいろなパンフとか本を読んでみますと、本土並みの電力料金ということをキャッチフレーズに使っていますな。本土並みの電力料金ということは一体どういうことなのか、ひとつ教えてもらいたいんですが、これは私も物価対策委員長をやって、この前の電力料金の値上げ問題には直接委員長としてあずかった立場にあったんですが、この前の五〇・八三%の値上げの際にも、おたくの方はエネルギー庁も含めて、しつこく原価主義ということを言ってきたんです。私は電力が公共性があるならば、原価主義ということを一応肯定した上に立って、原価の中身についてもう少し国民にわかるように、国会でもわかるように明らかにすべきじゃないかということで、ずいぶんこれ迫ったんですが、たとえば流通コストの問題については、一キロワット当たり電力会社は一万一千八百八十六円。私はいろいろな資料を使って六千五百七十一円。倍近くの積算をしているじゃないか。さっきの談合の問題じゃありませんが、原価にも談合しているんじゃないかと、こういうことをいろいろ言ったんですが、とうとうおたくの方は私の主張なり、あるいは消費者連盟の皆さんの主張を振り切って、強引に原価の問題について公開しないまま強行裁決をしたんです。私非常に残念に思っています。沖縄の本土並み電力料金ということを考える際に、沖縄の原価主義という視点に立った中身について、われわれに資料を提示する用意があるかどうか、私はぜひ沖縄の皆さんのためにも提示をしてもらいたい、本土並み電力料金に引き下げるために。こういう主張を持っているんですが、この点はいかがでしょうか。今日段階でも、言葉は原価主義であっても、中身の公開はまかりならぬと、こういう見解がどうか、通産省のまず見解を聞きたいと、こう思うんですが、いかがですか。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 先生物価特別委員会の委員長もやっておられまして、電気料金の中身については大変お詳しいことで、釈迦に説法みたいな話になって恐縮でございますけれども、原価主義、電気事業法に基づきまして適正な原価に適正な利潤を加えて料金を査定することになっておるわけでございますが、その中身の原価につきまして、料金改定のたびにいろいろ御指摘のあることは事実でございますが、また私どもといたしましても、そういった原価の中身といいますか、そのベースとなります経理の内容、事業活動の内容につきましては、これが公共料金であるということもございまして、それぞれ需要家の理解を得るためにも公表できるものはできるだけ明らかにしていくということが必要であろうということで、経理の公開等それぞれ事業者に行政指導しているわけでございまして、特殊法人である沖縄電力につきましても、その点については変わりはないと思います。ただ、沖縄電力につきましては、逆に非常に原価が高いというのが実態でございますので、経理内容について御指摘のとおりすでに累積赤字も抱え、また五十五年度は赤字であったというようなことが、またさらに料金の値上げにつながるのではないかということを地元のそれぞれ需要家は心配しておられるわけで、まず原価を下げるような努力をするということが非常に重要なことでございますので、そういう観点からこの沖縄電力の問題につきましても、先ほど申し上げましたような点、いろいろ原価を下げるための対策に腐心をしておるということでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 いや、原価を下げることは結構なんですが、その企業側なり、政府の都合のいい原価だけ公表して、われわれが聞きたい原価についてなぜ公表できないんですか。流通コストなどはどこでもわかることで、私は仙台ですから東北電力洗えばみんな持ってますよ、私ネタ。だから、沖縄の問題が非常に大変だと言うなら、原価を下げるために努力すると、それはぜひやってもらいたいと思うんです。ただその原価の中身について、少なくとも国会の段階で、野党のわれわれにさえ説明しないというのは、これはナンセンスじゃありませんか。ここに中曽根長官いるけれども、国民の税金を少しでも安くするというのが行革の任務だと思うんですが、その国民の税金のむだのないように行政府が提案し、与党の皆さんが質問し、野党のわれわれも中身がわかって、初めて国民全体にわかるんじゃありませんか。沖縄県で言えば沖縄県民全体に、なるほどその程度かかるんならしようがなかんべということも、やっぱり原価を公開して初めて納得と協力が得られるんじゃありませんか。その肝心かなめを隠しておって幾らやっても困るんで、これはあなた一課長に言ってもしようがありませんから、中曽根長官、国務大臣としてよく聞いておってください。やっぱり原価の公開については内閣でも協力願いたい。  それから、もう一つ私は円の相場の問題についてもこれは非常に関係あると思うんですな。あのときもこれは通産省の矢野次官が、五十五年当時一ドル二百二十円だと。私は二百三十七円だと主張した。ところが、これも無理やり二百四十二円で強行突破。原価は公開しない。円相場はもう全然二百四十二円。おたくの次官が二百二十円と言っているのに二百四十二円で強行突破。大分それでもうけてもうけてもうけ過ぎたと、こういうことじゃないでしょうか。当時の金では一円の円相場の動きが、九電力合計で百六十七億という大きな額につながるという点をわれわれは指摘した。これも政府側はそのとおりだ、こう答弁しておったわけですな。だから一円といえども大変な私は金にかかわるんだと、こう思うんです。オイルの問題についても、一バレル一ドル違えば九電力で千二百六十五億、これだけの落差があるということも当時明らかになっておるわけなんです。それで、こういうドル相場、オイルの値段、こういうことをずいぶん水増しやられたわけでありますが、その水増しは結果論としてやむを得ません。それで五十六年三月の東京電力の経常利益を見ますと、二千七百四十六億円、従来の計算方式だと三千三百八十八億円経常利益がもうかっていると、これは間違いありませんか。円相場とオイルの値段と、いわゆる原価公開を否認したその結果として、赤字どころか大変な黒字を計上しているというのが電力会社の現状じゃながろうか、こう思うんですが、この現状認識に間違いありませんか。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) いま御指摘の数字ちょっと確認ができませんですが、五十五年度の決算、御指摘のとおり東京電力を初めといたしまして、北海道電力を除く八電力につきましては相当の好決算でございました。これはいろいろ私ども五十五年初めの料金改定のときには、先ほど御指摘の原価主義に基づきまして、しかも産業、あるいは国民生活に及ぼす影響、物価へ及ぼす影響というのを十分配慮しながら厳正な査定をしたわけでございますが、その後の経済情勢の動き、それから自然現象と申しますか、非常に出水率がよくて豊水であったために、水力発電、これはコストが安い発電所でございますが、そういったものの稼働率が非常によかった、それから原子力発電所の稼働も非常に順調に推移した、加えていま御指摘の為替レートが予想以上に円高に推移したというようなことで好収益になったわけでございます。これはまあいずれそれぞれ水につきましても、過去数十年にわたります出水率の平均値をとりまして、それを前提にして査定をしておるわけでございます。たまたま五十五年度につきましては、五十六年もそうでございますが、雨がよく降りまして出水率が高かったというようなことが原因でございまして、どちらかと言えば一過性の理由による好収益というふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それは、これは五十六年七月二十四日、日経産業新聞の解説欄をもう一回読んでもらうと、おたくのその答弁と、社長とか偉い人の談話とは違うんですよ。これはおたくがそう答弁来ると思って、円高の差益七百八十億、原発稼働率アップ三百七十億、その他いま言った一般的条件、そういうことはいろいろあるけれども、やっぱり五〇・八三%の料金値上げが大きく影響をして、五十五年度だけで一兆六百二十億の純増だ、これは九電の連合会長が言っておるんだから間違いないと思うんですな。だから、やっぱり五十五年度は一兆六百二十億の増収があったと、こういうふうに確認しておきます。  それで、通産省にお伺いしますが、利益が上がった際には、これを料金の割引その他の方法で国民に還元するということを当時の平岩東電社長さんが談話として発表しておったし、また私が物価委員会をやっておったときも、見込み違いと言っては語弊がありますが、増収になった場合には還元するように努力しますという国会答弁もあるんですが、一兆六百二十億の黒字という段階で、やっぱり還元とか、その他の方法で国民に返すということは、通産省は行政指導として考えていらっしゃるんでしょうか。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) お言葉でございますけれども、昨年でございますが、五十五年度決算が固まる段階で、好決算になりそうであるということでいろいろな御意見等ございました。その過程で、特に国会等の場でも、上がりました超過利益というとおかしいですが、高収益の分につきましては、区分経理をすべきではないかとか、いろいろ御意見ございまして、私どもも国会での御意見、あるいは関係方面の御意見も伺いながら、こういった高収益につきまして、むだにそれを社外流出して、また衣料金安定を阻害するということになっては困るということで、電力業界にも指導いたしまして、先ほど申し上げました要因で得てきた高収益というものは、区分経理をし、かつ、それを今後の料金の安定のために使うということが、結果的に電気の消費者に対する実質的な還元になるのではないかということで行政指導いたしました結果、電力業界の方も五十五年度決算におきましては別途積立金という形で、合計八社で千八百億円の別途積立金を積みまして、現在無用の社外流出にならないよう、また一層の企業合理化努力をすることによって、現行料金を一日でも長く据え置くということに活用するということで、現在努力中でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私は、一兆六百二十億も黒字になっておって、国鉄の赤字をと言って金探しをしている行管長官もここにおることだから、一兆六百二十億の金のうちどのくらいということは私は言いませんが、大体、電力業界で電力広域運営ということなどが言われたり、あるいは電力再編成という財界のテーマなどいろいろ読んでみますと、やはり電力業界は一体だという観念が大分強いですな。ですから、私はちょっと赤字になると電力料金の値上げを国会へ持ってきていろいろやっておる政府であり、あるいは電力会社でありますが、この一兆円もの利益を上げた段階では、やっぱり私は当面一番困っているのが沖縄電力だと、沖縄電力が一番困っておる。こういう認識はわれわれ国民も了解するし、電力の業界内部でも、私は沖縄電力が一番困っているという点が共通の認識になっていると思うんですよ。だから、国民に還元するということを、各家庭の電力料金の値下げもその方法でしょうが、やはり沖縄電力に集中的に、立ち上がるための資金の投入の一遇として考えて、そして発電コストを下げて、本土並みの電気料金ということを実現するために、やっぱり電力業界の一兆円に及ぶ益金ですね、もうけ、これをやっぱり一定割合投入することも考えるのが政治の道筋じゃないかと私はそう思っておるんです。ですから、そういう私の提案について、長官の方で前向きに検討してもらいたい。  それから中曽根長官にお伺いしますが、たばこ益金とか、競馬の益金とかを吸い上げる世の中ですから、電力会社が一兆円ももうかっているというならば、やっぱり沖縄振興の一端を負担してもらうということについても、金を有効に使うという意味ではひとつ検討に値するのではないか、こういうふうに思っているのですが、両長官から私の提案について、御見解を聞かしてもらいたい、できれば前向きに御答弁願いたい、こう思うんですが、いかがでしょうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) ただいま御指摘の電力会社の利益の問題でございますが、私ども沖縄開発庁を預かる者といたしまして、やはり低廉な電力料金で島民がこれを利用、活用できることは大変結構なことである、またそれが望ましいことでございます。ただ、私ども開発庁といたしましては、この電力会社の問題はやっぱり通産省の管轄でございますので、この問題を云々するということを私どもは差し控え、やはり良識ある通産省の判断、その結果を待って私どもは対応をしたい。ただ、開発庁の長官として、やはり島民のことを考え、沖縄県のことを考えますと、われわれはできるだけ沖縄県民のために、できるだけの低廉な電気料金が必要であるということを申し上げる次第であります。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 電力関係のような基幹産業は、長期的に、安定的に、しかも低廉に豊富な電力を供給するということが望ましいと思います。個々の会社の経理内容は、これは株主やら、あるいは責任者がいろいろあんばいしてやることで、政府は料金を決めるというときに公益事業として監督しておるということでございますけれども、やはり長期的に安定供給ということが、国民経済全般を見ると消費者にとってもまた大事なことになると思っております。電力の経営については、石油の値段が動くとか、あるいは為替の相場が変動するとか、そういうことによって各四半期ごとに対外的影響が非常に大きい産業であると思いまして、一時的にある程度の利益が上がったからといって、それを直ちに利用するというようなこと、それも一つの考えではありましょうけれども、やはり長期的に安定してやるという方が、国民経済的に大事ではないかと思います。ただ、沖縄の場合は特殊の地帯でございまして、沖縄の県民の電力料金が高いという長い間の御注文もございますが、これも、本土に比べて均衡を得た料金で、しかも安定供給が得られるような体系に直すのがよろしい、いまの状態でいくと赤字が累積して、結局国家が負担しなければならぬという情勢にあるので、これでは行革の理想に、反する、そういうことから過般閣議決定をして、通産省にお願いをして、それに対する対策を講じておる最中で、いまそれが進行中でございますから、その方向でせっかく努力していただきたいと念願をしております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 念願しているのはわかるんですが、私かここ三、四年言ってきた事情では、なかなかむずかしいという認識を持っているんですよ、私自身は。ですから、沖縄県民にだけ高い電力料金を負担させないように、これ以上は政府の責任ですから、第二次十カ年計画をつくる際に、そういうことを来さないように、政府の責任で、政治の責任で最大限の努力をするというぐらいは、両長官、お約束できませんか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 沖縄の県民の皆さんにできるだけ安く本土と均衡を得た電力を安定的に供給するように、今後とも努力してまいりたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 中曽根長官の申し上げたとおりでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それが空手形にならないようにお願いしますよ。  それから水の問題ですが、これは沖縄の水の需要が三十六万三千トン、これは五十五年度の実績です。これは生活用水プラス工業用水。沖縄本島の北部ダムから出てくる水は十五万二千トン、中部ダムが四万三千トン、その他十六万八千トンと、こうなっているんですが、これは沖縄というのは毎年水不足で、那覇空港に到着すると同時に、水不足だと。それからホテルに入ると、何とかという名文句がありますね、水を大事にしてくださいと、この水は遠い北部から幾山越えて、流れ流れて那覇に着きましたと、水を大事にしてくださいと、ホテルに入るとどんなりっぱなホテルでもこう書かれていますな。そのくらい水というのは沖縄に、ないんですよ。  沖縄開発庁にお伺いしますが、こういう水不足をどういう形で、何カ年計画でこれを解消するというふうにお考えなのか。開発庁自体が水に対する需要と供給の長期計画、当面の計画というものを持っているのか、持っていないのか。ある、ないだけで結構でありますから、ないならない、あるならあるで結構ですから御答弁願いたい、こう思うんです。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) お答えいたします。  沖縄の水需給の関係でございますが、御案内のとおり、これから第二次振興開発計画を策定することになりますので、その一環といたしまして、現在これを検討中でございます。御案内のとおり、人口であるとか、あるいは産業構造の変化であるとか、いろいろの要因がございますので、計画策定の過程において詰めてまいりたい、かように思っておる次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 私が聞いたのは、長期計画と当面計画があるんですかと、あったら、時間がありませんから、私に沖縄の水計画、長期なら五年なら五年、十年なら十年計画、ダムをこうするとかああするとかという具体的問題を含めて、金がどのぐらいかかるとか、そういう長期計画があったら、ぜひ目黒議員に提案願いたい。そして毎年続く水飢饉のために、当面何をするかというここ二、三年の計画、そういう長期、短期の水の計画はおありなんですかと、ある、ないで結構ですから、時間がありませんから。あったら御提示願いたい、こう思うんです。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 長期の計画、これから十年の計画につきましては検討中でございます。それから当面の計画と申しますか、五十七年度予算によりまして、北部五ダムのうち、安波、普久川、それから福地ダムの再開発、この三ダムが完成いたします。これによりまして日量約十二万トンの水が開発されるわけでございます。  それから、本島北部の西海岸の河川から表流水を取水いたします西系列水源開発施設整備事業というのを推進いたしておりまして、五十七年度予算では、対前年五七%増の予算を認めていただいておりますので、こちらの方も鋭意事業を進めていきたい、かような状況でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 当面それを完成すると、水飢饉などという現象は起こらないという見通しなんですか。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) ただいま申し上げましたように、いま目黒先生がおっしゃいましたように、現在北部のダムからの供給が十五万トンばかりあるわけでございますが、その供給能力が十二万トンふえるわけでございますので、当面は相当威力を発揮してくれるものと期待しております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それでこのダム建設の関係で、これも私いつだったかちょっと、きょう日時を拾ったんですが議事録出てこないんですが、このダムの問題について、北部ダムですから、相当米軍との関係がありまして、ダムそのものも私は現地に行って見てきたんですが、むしろ米軍の演習でどんどん崩れていると、そういう現象もあるし、これはいろいろ議論したら、やっぱりダムの問題等については、何といっても水源涵養林というものをつくらないと、ダムの問題については根本的に解決されないという認識を持っておりまして、これは農林省と林野庁の方に問題の提起をしておるわけでありますが、私が前回の委員会で提案した水源涵養林の問題、米軍の関係、外務省の関係、そういうものについては林野庁はどういう経過と見通しを持っておるか、この際参考までに聞かしてもらいたいと、こう思うんです。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) お答えいたします。  沖縄県の方々にとりまして、水の問題は大変重要な問題でございまして、北部の森林が水源涵養上重要な位置を占めておるということにつきましては十分認識いたしております。この北部訓練場内の森林につきましては、地位協定に基づきまして、米軍に施設・区域として提供されておりまして、保安林の指定につきましては、関係省庁に関連する事項が大変多うございまして、関係省庁間で研究してまいりたいと、このように思っておりますが、訓練場以外のダム周辺の森林につきましては、現在営林局長並びに沖縄県知事から保安林指定の申請が出ておりまして、これらにつきましていま審査手続中と、こういうことでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 米軍以外のところで、申請が出ているのは何件、当該面積どのくらい。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) 東村で国有林百六十八ヘクタールでございます。さらに国頭村で七百二十五ヘクタール。これは借地県有林でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 沖縄全体から見ると、この水源涵養林の問題というのは、これは林野庁も知っているとおり、全国では森林面積の約三〇%が水源涵養林なんですな。ところが沖縄の場合は、これは一〇%以下なんですよ。この水源涵養林、ダム問題、雨が降るという点から見ても、沖縄は決定的にこの水源涵養林が少ないから、水不足というのが当然出てくるのですよ。ですから、私はやっぱり少なくともこの全国三〇%の水源涵養林、森林面積に対する保安林の割合ですね、このくらいは最低沖縄に確保しないと水問題は解決しないと、こう思っているんですよ。  そうすると、どうしても北部ダムの米軍の演習地というのが絡んでくると、こう思うんですがね。ところが、米軍のことを考えると、こっちは水不足になる、水不足の問題を考えると米軍さんがごきげん悪い、そういうデリケートな中に外務省とか、防衛庁の施設局ですかがあるということは聞いています。  それで、これは私もいろいろ考えたんですがね、どうですかな、米軍と交渉して、最低一カ月にまあ三日というか五日というか、ドカン、ドカンと鉄砲撃つのをやめてもらって、三日か五日ぐらいはやっぱり山の手入れをする日、いわゆる涵養保安林に準ずる森林の保護、管理、育成をする日だというふうに、米軍と紳士的に協定をしてもらって、やっぱり沖縄の水を守るための水源涵養林の保護育成に、林野庁の皆さんが、あるいは山の関係者が入ってきちっとする、そういうことぐらいは当面の措置として沖縄の水を守るためにやってもらえないものだろうか。これはあくまでも私の主観です、あそこへ何回か行ってみて。そういうことについて林野庁はどういう考えを持っているか、あるいは沖縄開発庁長官は沖縄県民の水を守るために、そのくらいの政治折衝は米軍とやってもいいなという考えで、前向きに検討する用意があるかどうか、林野庁と沖縄開発庁長官からお答え願いたいと、こう思うんです。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) 現在、北部の国有林につきましては、地域森林施業計画を樹立中でございまして、五十七年度からこれによって積極的に施業してまいりたい。除伐等の手入れを加えまして、森林内容を充実しまして、水源涵養機能の向上という面に、保安林の指定がなくても、施業の面で十分やってまいりたいと、このように思っております。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 御指摘のように、水問題は沖縄にとっては大変重要な問題だと思います。したがって、沖縄開発庁といたしましても、この解決に全力を注いでまいらなければならない、かように考えております。特に北部の森林は、水資源の確保に重大な地域でございます。したがって、こういう観点からも、私どもは、適切な措置がとられますように、関係省庁とも十分な連絡をとって、対応をしてまいる考えであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 林野庁の指導部長ね、それはそんなうそを言っちゃだめだよ。私が現に沖縄の演習場に行ったってね、米軍がいて入れなかったし、入ってもいつどこから弾が飛んでくるかわからないのですよ、あすこは。着弾地の指定をやってない現段階では、あの演習場に入ってしまうと、どこから弾が飛んでくるかわからないですよ。そんなことあなたは行っているかどうか知らぬけれども、そんな作業日程に伴ってやりますなんていう甘っちょろい認識はやめてもらいたい。私は、やっぱりきょうは絶対演習をやめて、弾が飛んできませんよと、演習地に弾が飛んできませんよという日を設定して、その日に十分に山の手入れをするというふうにしたらどうですかという提案なんですよ。作業日程のことを私は言っているわけじゃありません。再答弁。

鈴木郁雄林野庁指導部長

○説明員(鈴木郁雄君) 防衛施設庁等と十分協議いたしまして、適切に施業できるようにやってまいりたいと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 それはそういうふうにやってください。  それから、もう一つ私は沖縄に行って言われたのは、海水の淡水化というやつが大分離島も含めて話しされました。海水の淡水化という問題について、長官なり、あるいは開発庁はどう考えているのだろうか、ひとつ考えを聞かしてもらいたい、こう思うんですね。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 沖縄県におきまする海水淡水化の導入につきましては、多角的な水資源開発という見地から、今後の水需要に対処するための補完水源といたしまして、従来から調査を行っておるところでございます。昭和五十二年度から五十四年度までは蒸発法について調査を行いましたが、五十五年度からは省エネルギー型の逆浸透法による海水淡水化装置について調査を進めておるところでございます。調査の内容といたしましては、技術適応性、経済性等につきまして、いろいろのケースを想定して、調査を実施しておるところでございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 沖縄では、いま言ったとおり、昭和五十二年から調査している。私は、調査しているのですから、中間調査報告書ぐらいはぜひ見してもらいたいと思いますな。どの程度やっているのか、現地へ行ってもわかりませんでしたから、ぜひこれは後ほど資料として、報告できる範囲で結構ですからお願いしたい、こう思っております。  同時に、われわれが調べたところでは、海水淡水化の実用プラントは、中近東を中心に世界で約七百万トン、これは一九七九年の統計ですがね、七百万トン実用化されておりまして、この四〇%がわが国だと、こういうことが内地関係であるわけですね。特に神奈川県の茅ケ崎の通産省研究所では、相当専門的な技術が進んでいる、こういうふうに聞いております。  ですから、私は、きょう時間がありませんが、やはり海水の淡水化という問題は、離島に行けば行くほどこの要望が大分強うございました、宮古島その他の島、あの与那国も含めて。ですから、これはやっぱり私は、水資源のない離島については、海水の淡水化ということをやっぱり日常生活の大事な問題として集中的にやってやるべきじゃないかと、これが政治の仕事ではないかと、こう思うんです。ですから、ぜひこの第二次計画では海水の淡水化という問題について、政府の方でも予算をとってもらって、長官も最大限の努力をしてもらいたい、こう思うんですが、沖縄長官の見解を聞いておきたいと、こう思うんです。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) まず私からお答え申し上げますが、海水淡水化の装置につきましては、実は離島に対しまする小規模の装置につきましても、調査を行っておるところでございます。今後、その調査の結果も踏まえまして、実用化について検討してまいりたいと、かように思っておる次第でございます。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 私といたしましても、離島の皆さんの心を心として、十分前向きに対応をしてまいる考えであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 お願いします。  それから、もう一つは、交通問題がネックになっているんですがね、企業が入りたくとも、あの国際通りの道路の渋滞ではどうにもならぬというのが率直な業界の意見として聞きました。それで、沖縄の総合交通の問題の打開について、一体どういうふうに考えているのか、これは開発庁と運輸省から、沖縄交通の渋滞打開、こういうものについて、基本的な考え方を両省から聞きたいと、こう思います。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) まず私からお答え申し上げますが、御指摘のとおり、沖縄には現在鉄道軌道がございません。陸上交通はもっぱら自動車に依存しているわけでございますが、特に那覇市内及び周辺の道路混雑が著しいので、一つには現在都市モノレールの実施計画調査を行っております。それから今後はバイパス等の築造ということも考えていかなければなりませんし、また現在日本道路公団において着手しております沖縄自動車道の延長ということも、これは大きな問題であろうと思います。

犬井圭介運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○説明員(犬井圭介君) お答え申し上げます。  沖縄の交通問題につきましては、沖縄開発庁、あるいは県を中心にして、従来からいろいろな計画が立てられております。われわれといたしましても、こういう計画を尊重いたしまして、いまちょっとお話の出ましたモノレールの建設、その他積極的に行政を進めてまいりたいというふうに考えております。特に昨年、運輸政策審議会から将来の交通政策のあり方について答申が出まして、その中で、各地域ごとに交通計画を策定するということが特にうたわれておりますので、今後この答申を踏まえまして、沖縄県につきましても、その総合的な交通体系のあり方について、積極的に勉強してまいりたいというふうに考えております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 時間がありませんから結論だけ言いますと、長官ね、モノレールの問題については、三期に分けて、十七・何キロかな、第一段階、第二段階、第三段階、三期に分けて大体十年間、全長十七・五キロ、これが私は沖縄県に行っても、那覇市に行っても両方から聞きました。計画なり、あるいは運営の問題を聞きました。ただ、時間がありませんから結論から申し上げますと、沖縄には鉄道がないんですからね、私も国鉄の人間ですから、沖縄県以外は全国至るところ国鉄、私鉄あるいは公営鉄道、公営バス、相当程度の金を使っているわけですね。これは中曽根長官には申しわけないけれども、相当程度の金使っているわけですよ。沖縄には鉄道部門がないんですよ、公的交通機関が。ですからせめてモノレールぐらいは——モノレールぐらいと言えば語弊が、沖縄の皆さんには申しわけありませんが、モノレールを考えてやる。あの道路が渋滞して、全体の交通機構が麻痺しているんですよ。だから、その麻痺を解消するために、どこどこの地元の銀行金出せとかなんとか言わないで、このモノレール建設ぐらいは国の事業として、財投の金でも使ってもいいから、やっぱり政府の責任でモノレールをつくってやるのが、沖縄県民に対する私は本土側の示す誠意じゃないかと、こう思うんですよ。そういう点で、これは開発庁長官と中曽根長官にも、ひとつ国務大臣として、この際モノレールについては国の責任で建設、開通してやると。同時に工事期間が十年なんということは、いまでさえもあのとおりですからね、いま国際通りへ行ったら歩いた方が速いですよ。私はしょっちゅう歩くんですよ、めんどうくさいから、仕事するのに。あと十年たったら、一体沖縄の交通どうなるのかね、考えてみたら。空港はできるでしょう、国際空港ができる。いろんなことあるんですから、やっぱり開通は五年ぐらいで、国の責任で開通してやるというのが、当面第二次沖縄計画のやっぱり目玉商品じゃないか、またそうなければならない、こう思うんですがね。両長官のひとつ決意のほどをこの際聞かして沖縄の皆さんにおみやげとしてやりたい、こう思うんですが、いかがですか。いい返事くださいよ、両長官。

藤仲貞一沖縄開発庁振興局長

○政府委員(藤仲貞一君) 私から若干内容について先にお答えを申し上げます。  現在の調査中の区間、御案内のとおり十一・一キロメートルでございますが、目下、沖縄県の方は昭和六十五年度までに整備するということを目標といたしまして、関連する道路用地の買収、それから既存の交通機関との調整等に着手しておるわけでございます。もっと早くできないかという御指摘でございますが、この十一・一キロの間に、関連街路の整備を要する区間が四・七キロメートルあるわけでございまして、この用地買収というのに相当日時を要するのではなかろうか、こういう状態でございます。  当庁としましては、この計画につきまして、今後地元におけるこのような諸問題の処理の状況も見ながら、適切に対応してまいりたい、かように考えております。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) いま事務当局からお話をいたしました。実態はそのようでございますが、私といたしましては、やはり沖縄県民の、島民の気持ちを外しまして、これをできるだけ短縮をして、そして大変な交通混雑の実情を緩和をしてあげたい、こういう考え方であります。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 開発庁長官と同じであります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 金を削る方だからそういう答弁になるんだろうね。  私は、率直に言って、振興局長、全部実情を知ってます。いろいろ聞くと問題は金なんですよ。金をどこから捻出してどうやるかと。だから、金の方を考えてくださいと両大臣にお願いしたんで、以下同文なんですよ。  それから、時間が三十三分だそうですから、中曽根長官にお伺いしますが、この前、十一月の十九日、行革委員会と運輸委員会で連合審査をした際に、三木内閣、それから福田内閣当時の国鉄再建の四つの問題点について提起をしたわけですが、時間がないので議事録は読んでおりませんでしたという答弁でしたね。その後議事録をお読みになりましたか。三木内閣とそれから福田内閣の、いまの国対委員長やっている田村元さんが運輸大臣当時、ずいぶん基本的な論議をしているんですがね。あのときは時間がなかったから私は何も質問しませんでしたが、その後何か機会があってお読みになりましたか、あるいは運輸省の方から何か説明でもありましたか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 田村さんから話を聞いたことがあります。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 何でも、私は、聞くところによると、国鉄に四十年おったから言うわけじゃありませんが、今回の行革の目玉商品は、国鉄問題をやっつければいいんだというのが皆さんの意思統一だそうでありますが、どういうやっつけ方をするのか知りませんが、しかしやっつけられるにしても、田村大臣から聞いたならば、やっぱりいままでの国会の系統的な議論点、問題点、対応の仕方、それはやっぱり交通整理されて、臨調の方に問題提起をすべきだ、こう思うんですが、この私の考えは間違っているでしょうか。国会の審議の経過を十分に組織的に系統的に整理をして臨調に物申すというのが当然だと思うんですが、いかがでしょう。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 臨調は、法律に基づきまして独自に調査を進めておられまして、国鉄当局の御意見も聞き、あるいは専門家の御意見も聞き、もちろん国会の論議についても注意を払って、総合的に判定を下すだろうと思っております。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、国会の審議の経過というのは、どなたがどの部門にお聞きになるでしょうか。国鉄再建問題に関するここ十年間の論争、国会でどういう議論がされて、どういう附帯決議ができてというその関係は、だれがどなたに聞くんでしょうか。政府部門ではどこが窓口になっているんでしょうか、聞かせてもらいたいと思うんです、ばらばらですから。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 恐らく臨調は、国鉄当局を呼んで何回か意見も聞いておりますから、そういう中に当局側がいままでの経緯を話ししておるんではないかと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、当局側は行っておりますが、野党のわれわれが質問し、その野党のわれわれが質問したことに対して、大臣なり、政府が答弁して、そうやりましょうというところまできめ細かく報告されているんでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 一々細かぐやっていることは時間がないからむずかしいんではないかと思いますが、大体の国会の御論議の趨勢とか、あるいは国鉄当局の考えとか、そういうものは注意を払っているだろうと思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうしますと、当面の国鉄の問題については、この前の十一月十九日の議論で言ったとおり、当時の塩川運輸大臣と国鉄総裁の見解が政府の統一見解だ、これは第二次鈴木内閣においても変わっておりませんな。確認いたしますが、いかがですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) そのときの閣僚の考えはそのときの政府の考えでありましょうが、運輸大臣がかわれば、また考えが少し修正されるかもしれません。その辺は責任内閣において全体として処理していくことであると思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 そうすると、どの部門がどう違うんですか。私は、この前運輸委員会まだ理事をやっておりましたから、運輸委員会の理事会で、従来の運輸委員会の経過、歴代大臣の答弁、そういうことを継承しながら運輸政策、特に国鉄問題に全力投入したいと思いますという小坂新運輸大臣の答弁と、あなたの答弁ちょっと食い違っていますがね。私の方がむしろ深刻に考え過ぎるんですかな。どこが大幅に変わるんですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 私は、一般論として閣僚の責任論を言っておるのでありまして、どなたがどうという具体的な話を申し上げているのではございません。小坂さんが前大臣の考えを踏襲するというならば、それは現大臣のお考えであると思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 大臣も都合のいいときは食言とするからね、それ以上言いますまい。  それで、行管が去年の十一月ですか、この国鉄の問題で管理局がどうの、大阪駅がどうの、名古屋駅がどうの、あるいは桜木町がどうの、こういういろいろ勧告をされておるわけですが、こういう勧告する際も、歴代の運輸大臣が国会で答弁した経緯、内容というものを十分踏まえた上で、勧告しているんでしょうか。監査をしているんでしょうか。大臣は勝手にやれ、行管は行管だ、こういう考えでやっていらっしゃるんでしょうか。この点、どうも私はその辺の関係がわかりませんから、おたくが行管の長官として監査をする際に、国会の議論というものを十分踏まえて監査されているのかどうか、あるいは提言しているのかどうか、それを一般論で結構ですから、お聞かせ願いたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 行管庁は、監察をするときにはいろんな点に目を配ってやっておると思います。最終的に勧告を出すと、そういう場合にはもちろん国会側の御議論についても注意を払うでしょうけれども、にもかかわらず、行管庁は法規に基づきまして独自の見解で正すべきものは正し、ほめるべきものはほめる、そういう態度をとっておると思います。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 一般論わかりました。きょうは時間がありませんから、いま長官の答弁と、具体的な問題は追ってまたお聞きいたします。  それから、国鉄側にお伺いしますが、大阪駅が多いとか、桜木町が多いとか何とかっていろいろあったんですが、私も一月四日桜木町駅に行って二時間——ラッシュ時が一時間、それから閑散時一時間、合計二時間桜木町駅に立っておりまして、私鉄の運営のやり方、国鉄の運営のやり方、この目で国鉄マンの私が見てまいりました。わかるところもあるし、わからないところもあるし、きょうは時間がありませんから言いません。これは追ってまたやりましょう。  こういう勧告を受けて、国鉄側はどういう態度をとっているんですか、お聞かせ願いたいと思います。

太田知行日本国有鉄道職員局長

○説明員(太田知行君) 私どもただいま経営改善計画に基づきまして、三十五万人体制を実現すべく鋭意努力をしているところでございますが、この計画の達成のためには、国鉄業務の全分野にわたりまして、徹底的な見直しをやって、能率化、要員合理化を進める必要があるわけでございます。駅の要員の配置体制、作業の遂行体制も、そういう意味で抜本的な見直しの対象にしているわけでございます。ただ、一挙にこれを計画を立て、実現をするというわけにはまいりませんので、段階的に分野を分からまして遂行しております。もともと改善計画そのものが年次別の縮減計画を定めております。それに基づきまして分野、計画を配分しているわけでございます。五十六年度、本年度残すところあとわずかでございますが、本年度の縮減目標でありますところの一万二千人の達成に向かって、細部の詰めをやり、提案をし、団体交渉を継続しているわけであります。その一環といたしまして、先般逐次新聞に報道されましたように、名古屋駅、大阪駅、それからまた東京駅を中心とする東京各駅の見直しをやっているわけでございます。その一環として桜木町も見直しをやっているわけでございます。ただ、東京近辺の駅につきましては、数が多いものですから、五十六年度においてはその一部、五十七年度以降においてまたそのかなりの部分を見直すべく検討し、進めている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 時間がありませんから、長官ね、私は国鉄で育って、国鉄をどうこう言いたいことはありませんが、しかし、これだけ厳しい経営改善の内容ですから、われわれなりに議論したいと思っているんです。  中でも鉄道公安官の関係なんです。私も、国鉄二十万当時おりましたが、公安官はいませんでした。中国大陸に行って、中国の鉄道には鉄道保安官というものがおりました。これは一部日本の警察が自衛隊の仕事も兼務している鉄道保安官というのを経験しました、大陸で。戦後この鉄道公安官というものは鉄道の中にできたんですが、この公安官の制度についても見直すべき時期ではなかろうかと、こんなふうに考えているんです。第一線の検査、修繕関係も外部に持っていくという厳しい段階ですから、鉄道公安業務については一般警察なり、それと一応統合性を考えてもいい時期ではないか、決して公安官を無視するわけではありません。そういうやっぱり財政面から検討する必要があるのではないか、こういう見解を持っているわけでありますが、この件が行革なり、あるいは行政管理庁の見直しの対象になっているのかなっていないのか、ちょっと参考までに見解を聞かせてもらいたいと、こう思うんです。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) いつも申し上げますように、行政改革には聖域はございません。

太田知行日本国有鉄道職員局長

○説明員(太田知行君) 公安職員についての御質問でございますけれども、ただいま申し上げましたように、全分野にわたりまして能率化、合理化を検討しております。  公安職員につきましても、もちろんその対象でございます。公安職員の業務の遂行方式につきましても、厳しくただいま見直しをしているところでございます。ただ、存続問題につきましては、長年かかりまして鉄道防護ないしは旅客、公衆あるいは荷物、貨物の防護業務について大変貢献を挙げ、その実績は定着しているところでございまして、私どもとしましては、一方においては合理化、能率化を徹底的に遂行いたします。その存続については現行の体制を維持いたしたいというふうに考えている次第でございます。

目黒今朝次郎日本社会党

○目黒今朝次郎君 きょうは時間がまいりましたから、一応答弁を聞きました。あとなおまだ労働問題もあるし、法務、警察の関係もあるし、あるいは運輸委員会等もありますから、さらに論議をするとして、きょうのところほかの方に迷惑かけますから、この時点で質問打ち切りたい。佐藤先生にちょっと食い込まれちゃったために、持ち時間がなくなりましたので、この辺で質問を打ち切ります。  以上です。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 官房長官、先ほどもちょっと質問ございましたが、ことしは六月に国連の軍縮総会が予定されているわけでございますが、最近特にこの軍縮総会に対する国民の期待というものがだんだん高まりつつあります。そういうふうな意味で、政府の軍縮総会、あるいは完全軍縮という問題についての基本的な考え方、あるいは日本政府の態度、そういうふうなものはどういうふうになっていらっしゃるのか。あるいはこの国連の軍縮総会に対する政府の基本的な対応、そこら辺のところをちょっと初めにお伺いしておきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) ことし六月に第二回の軍縮に関する特別総会が一九七八年第一回に引き続いて開かれるわけでございます。これに臨みますわが国の基本的な立場でございますが、われわれが平和憲法を持っておりますことは世界周知でございますし、また非核三原則もしばしば政府が国会で申し上げているとおりでございます。また、唯一の被爆国であることも、これも世界によく知られておりますので、そのような立場から、実現可能な核軍縮を中心とした国際的努力を一歩一歩進めていくべきであるということを強くこのたびも訴えたいと考えております。  第一回の総会がございまして以降、今日まで具体的に軍縮の進展を阻害をしてきた要因は何であるかというようなことについても指摘をしながら、国家間の相互信頼を助長して具体的、建設的な軍縮に進もうではないかということを訴えたいと考えておりまして、できますれば、この総会には鈴木総理大臣が自身で出席をしてわが国の立場を述べたい、かように考えております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 いま長官がおっしゃいましたように、この平和憲法の問題、あるいは非核三原則の問題、あるいは唯一の被爆国というふうな意味からのわが国の主張というのは、私は非常に大事だと思いますし、世界じゅうにこういう問題について真剣に主張できる国はないわけであります。そういうふうな意味から、国連におけるいろんな主張というものは、少なくとも終始一貫してないといかぬと私は思うんです。  それで、先ほど外務省の方から説明がありました。私はその先ほどの外務省の説明、とても納得できないわけであります。先ほど、たとえば核不使用決議につきまして、一九六一年の総会ではわが日本の国は賛成をしておる。これは私賛成でいいと思うんですね、核兵器を使わないという決議なんですから、周りの条件がどうあろうとも、当然核兵器を使わないということについては、わが国は終始一貫賛成していいんじゃないかと思うんです。ところが、一九六二年から一九七九年までずっと棄権をしてまいりまして、一九八〇年に今度は反対に変わっているわけであります。先ほどあなたは、この反対に変わった理由につきまして、特にアフガンの問題を挙げられましたが、それじゃ私たちがいままでこの問題について、いわゆる棄権したところから賛成に変わった、わが国が賛成に変わったことによって、世界がどれだけ平和になるのか、平和という問題にどれだけ貢献できるのか。あるいは、わが国が棄権から反対に変わったというだけで、どれだけメリット、デメリットという考え方で言えば、どういうメリットがあるのか。そういうふうな判断の仕方はまずいのかもしれませんが、いずれにしても、先ほどの説明では、少なくともあなたから、この外務省からの文書もいただいておりますが、これ読んでみても理由ははっきりしない、そう思います。  それからもう一点、先ほどもございました核配備の問題であります。核不配備の決議につきましても、核兵器のない国に対して配備をしないという決議、そういうことですから、要するにこの核兵器を配備しないという決議、これにつきましても、国連におきましては、大部分の国が配備しないというんですから、この決議案に賛成をいたしまして、たとえば一九八一年、一番新しい決議案でいきますと、八十四対十八対四十二と、こうなっている。これに日本がなぜ反対するのか、これも実は文書で理由がここに書いてあります。この文書を見ましても、いわゆる国際的な軍事バランスということがこの反対の理由になっております。たとえそうであったにしても、この中身は、われわれに対しましてもそうですし、国民に対しても、先ほど長官がおっしゃったこの三つの、わが国には平和憲法がある、あるいは非核三原則を持っておる、あるいは唯一の被爆国である、そういうふうな観点からいきましても、ただこれだけの理由では私たちは納得できない。鈴木総理が国連総会に参りまして、本当に完全軍縮をしなくちゃいけない、核兵器を完全に撤廃しなきゃいけない、こういうことを幾ら叫んだにしても、要するに日ごろからこういう決議に対してこういうあいまいな態度を絶えずとっているというんでは、これは平和という問題について日本がどう考えているのかという点について、とても納得できるような状態ではないと私は思うんです。あえて私はきよう急にこの問題を午前中のままほっとけませんので質問しているわけでありますが、この点について局長の御答弁をもう一回もう少しわかりやすくお願いしたいと思います。

門田省三外務省国際連合局長

○政府委員(門田省三君) お答え申し上げます。  先ほど官房長官がおっしゃられましたように、わが国は平和憲法を持っております。また非核三原則を堅持いたしております。唯一の被爆国であるという立場にございます。このような立場で軍縮外交を進めているのでございますが、同時に国際間の平和と安全の維持というものが、軍事力のバランスによって維持されている、これが現状でございます。この安全保障というものを度外視しては、軍縮というものも考えられないわけでございまして、具体的な実効性のある姿で軍縮を進めていく、言いかえますと、軍事力バランスをより低い水準に向けて下げていくという努力を絶え間なく進めていくことが、実際的な軍縮への対応の態度である、かように考えているのでございます。したがいまして、核不配備に関します決議案につきましても、核及び通常兵器の総和のバランスの上に、この相互抑止力に基づく平和の維持というものがあるという前提におきましては、そういう軍備の展開に関するあり方について、あらかじめ一定の制限を設けるということはやはりよくないことであるという見地から、わが国はこの決議案に対しましては、委員御指摘ございましたような投票態度をもって臨んでいるのでございます。  また、核不使用に関する決議案につきましても、同様の理由から、わが国としましては、実効性のある具体的な軍縮措置、具体的には全面的な実験の禁止、あるいは核不拡散条約に対するより多くの国の加盟を促進するといったような現実的な方法によって軍縮を達成する、こういう行き方が実際的であり、また本来の目的に沿うゆえんである、かように考えているのでございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 いや、もう全然わかりませんね。あなた方がこれ国連総会でいままでの棄権から反対に変わった、これは反対に変わったときの決議案の中身を見てみますと、要するに「核兵器使用は国連憲章に対する侵犯であり、人類に対する犯罪である。」何でこれは賛成しないんですか、このとおりじゃないですか。このとおりじゃないと思っているんですか、あなた方は。「従って、核軍縮実現までの間、核の使用もしくは核使用の威嚇は禁止されるべきである。」これは反対なんですか。中身はいいけれども、提出した国がいかぬから反対というんですか。その二番目に、その次に書いてあるのも、「核兵器不使用、核戦争の回避等に関する見解を提出していない全ての国に対し、これをするよう要請する。」おたくから出た資料ですよ、こういう中身でしょう。いろいろとそういうような問題は、核兵器のバランスとか、軍事的な緊張とかいう問題もあります。ありますが、少なくとも私たちは、先ほど官房長官もおっしゃいましたね、実現可能な軍縮——当然実現可能でなくちゃいかぬわけです。あなたも先ほどから実効性のあると、こうおっしゃっております。しかしながら、どっちか片っ方に加担をしておれば、いつまでも実効性はないわけですよ。私たちはいずれの国にも加担しないで、少なくとも核の問題、軍縮という問題については、もう少し真摯に、本気で考えないといけないんじゃないか。これは官房長官からお答えいただきたいと私は思うんですけれども、非常に大事な問題だと私は思うんです。これは先ほどから官房長官おっしゃっておりますように、平和憲法があり、また非核三原則があり、唯一の被爆国であると口では言いながら、日本の国がやっていることはちぐはぐじゃないか。核兵器の使用は国連憲章に反する、だからこれは人類に対する犯罪であると、こういう決議案を出したけれども、日本は反対しとるやないか。しかも、このときの賛成国は百十二カ国ですよ、反対した国は日本を含めて十九カ国です。そうなってくると、日本に対する認識というのは、これは私は第三世界の皆さんにしたって、何にしたって、ずいぶん変わってくると思うんです。少なくとも核の問題については、私たちは終始一貫してないといけないんじゃないか。核の脅威とか、核のかさとか、そういう問題もあります。私は局長が言うことを全部否定するわけじゃありません。ありませんが、やはりそこの基本的な問題は、日本の国として、政府としてやっぱり終始一貫してないといかぬのじゃないかと、私はこう思うんです。これは官房長官、どうですか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) わが国は恐らく国連加盟国のすべての国の中で最も純粋に平和追求、核兵器の使用をやめるべきであるということを最も純粋な立場から主張し、実践をしておる国であると思います。このことは恐らくもう間違いない、各国とも認めるところであると存じますが、他方国連でこの問題が議論になりますときに、時として必ずしも純粋な動機からばかりでなく、政治上のいわゆるプロパガンダと申しますか、そういう動機が混在して議論をされることがままあるわけでございます。そういうときに、わが国の立場の純粋さを疑う者はありませんけれども、わが国がいわゆる核のかさによって守られているという、こういう現実はまた現実としてあるわけでございまして、このこと自身はそういうことが必要でなくなるような世の中を早く招来したいと思いつつ、しかし現実にはそれによってわれわれの安全を全うしなければならないという立場にございますから、したがいまして、決議案の背景が非常に政治的なプロパガンダといったようなものになってまいりましたときには、わが国の純粋な立場はそれといたしまして、そのような背景における決議案にどう対処するかということを考えなければならない場合が現実の問題としてある、こういうことを政府委員は申し上げておるのだと思います。  われわれとしての本来の主張は、最も国連加盟国の中で純粋であるべきであるし、純粋であるということは、恐らくほとんどの国が認めてくれておるのではないかと思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 きょうは時間がありませんので、これ以上議論はできませんが、官房長官、確かにわが日本の国が核問題について、官房長官おっしゃるように純粋でなければいかぬと私は思うんです。確かにそのほかの国の人たちもそのように認めていると私は思います。しかしながら、実際問題として、一九八〇年の棄権から反対に回ったこのときの決議案の中身も、先ほど申し上げましたように、中身そのものはもう全くわが日本の国として反対すべきものは何にもないわけです。「核兵器使用は国連憲章に対する侵犯であり、人類に対する犯罪である。」と、こうなっておるわけですよ。しかも、「核軍縮実現までの、核の使用もしくは核使用の威嚇は禁止されるべきである。」しかも核兵器の不使用、核戦争の回避、それをうたった決議案ですよ。これは中身どこから見たって反対できない。わが国としては一番先に賛成しなきゃならない中身になっていると私思うんです。それをもし安保条約があって、アメリカの核のかさに入っているから、日本はこの問題について反対しなきゃいけないというのなら、これは大変な私は考え違いじゃないか。これは私はもう少し純粋な立場で、絶えずこの問題については、本当に日本が純粋に核兵器に対して非常に真剣に核全廃ということを考えているというのなら、こういうときにやはりこの決議案はいい決議案だと、立場の違う人が出しているけれども、やっぱりいい決議案だと、だからわれわれは賛成すると、それでこそ、ああ日本の人たちというのはやはり核兵器の問題について純粋に考えているということになるんではないかなと、私こう思うわけです。これ以上のことは申し上げませんが、官房長官、これもう一回長官の御所見をお伺いしておきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 御主張の点はよくわかりました。一つの決議案を後になって文言だけを見ますと、全く反対をするところはないではないかということは、その決議案が議論されております背景から切り離してしまいますと、いかにもそういうことがあろうかと思います。また、実際にはそういう決議案ができ上がりますまでの、その時その時の背景が政治的にあるということも、こういうことも時としてあるので、したがいまして、そういうことがわが国の賛否あるいは棄権という態度に影響すると、こういうことはあり待ちということを政府委員が申し上げておるのだと思います。しかし、先ほどから峯山委員のおっしゃっていらっしゃることはよく私どもにもわかりました。今後とも参考にさしていただきたいと思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 次に、これはまず中曽根長官にお伺いをしたいわけでありますが、昨年の行革国会で、私は特に政府関係機関のいわゆる会計制度に関する問題につきまして質問をいたしました。大臣は、私の質問を聞いておられまして、私の主張を正論だというふうにされた上で、ただいま臨時行政調査会でせっかくこの問題について取り上げていると、それでことしの夏に答申が出るから、答申が出たらこの答申に基づいてそれを断行すると、こういうふうな意味の答弁があったわけでございますが、その後この問題どういうふうに進んでいるのかというのが第一点。  それから、特に会計制度に関しまして、三公社を除くその他の特殊法人につきましては、これは新聞報道等によるわけでございますが、統一会計基準の導入とか、それから公認会計士による経理監査等を含む検討がなされているように聞いているわけでございますが、この点についてはどういうふうになっているのかあわせて御答弁をいただきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 峯山委員が国会でいろいろお話しくださいました点は、臨調の事務局を通じて臨調の方にもお伝えしてございまして、大方の皆さんはそういう方向で検討しなければならぬというお気持ちのようであると承っております。私もそういう必要性を認めておりまして、一面においては政府関係機関という面がございまして、予算統制という必要性もございますから、民間の企業ベースそのままではいけない面もございますが、一面においては企業会計という面がございまして、やはり損益・対照というものを明確にして、国民の目の前によくわかるように出すということもこれはあたりまえのことでございまして、その辺をいかに調和させるかということで検討しているものと考えております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 いまの答弁をもう一回お伺いしたいんですがね。要するに、三公社のいわゆる会計制度、これは私は当時官庁会計の方式を第一臨調の答申を引きまして、もうすでに第一臨調でも指摘をしていることでもあるので、特に国鉄を初め、それぞれの会計制度については、企業会計の制度を導入したらどうかと、すでに第一臨調でも答申されていることでもあるがと、こういうふうな質問をしたわけでございますが、この趣旨を臨調の事務局の方へ伝えて、それで大体そういうような方向で検討していらっしゃると、こういうことですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) そういう精神にのっとって検討を加えているということであります。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そこで、そういうふうなことで御検討をいただいているということなんでしょうね、これ。実は臨調の第四部会で特に特殊法人の会計制度について検討していただいていると、こういうふうに私聞いているわけでございますが、特に審議状況の報告の要旨の中にも、第四部会の中に「五十七年三月末までに1三公社2五現業3特殊法人、認可法人の見直し、その後の課題として」というところの二番目に、「安企業の会計原則」というところが入っておりますから、この安企業の会計原則というこれが、いま長官おっしゃっておられる会計制度の問題を検討していらっしゃるところであろうと私思うんですが、この検討の方向ですね、これは当然私は第一臨調の答申の中身等も見て、あるいは先般の国会における議論等も踏まえて検討していらっしゃるんだと思いますが、検討の方向としては、大体どういうふうに進んでいらっしゃいますでしょうか。

佐々木晴夫臨時行政調査会事務局次長

○説明員(佐々木晴夫君) いま峯山先生お話しのとおり、第一次臨調で政府関係機関の予算会計制度のあり方につきまして指摘をいたしております。今回の第二次臨調におきましても、それぞれの法人から、国鉄を初めとしまして、各特殊法人からいまの予算会計の仕組みにつきましても一応御説明を承っております。いま方向を直ちに一応お話し申し上げられるような段階じゃございませんけれども、それぞれの法人の特徴ももちろんございますけれども、やはり方式として種々のものがあるというふうに考えております。いま先生が言われましたように、その実態が明確に一応出るように、できるだけ一般企業の企業会計原則、そのあたりも参考にして、これから検討をしようというのがただいまの第四部会の姿勢でございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 本当は中曽根長官からもう少し力強い御答弁があるんじゃないかと私は思っておりましたんですが、当日、十月四日だったですかね、相当強烈な大臣から答弁だったですよね。強烈な答弁だったので、後が出なくなって、あんたの考えていることはもうやっているから、これ以上言うなという感じの非常に気合いの入った答弁だったわけですがね。何か最近、いま聞いてると、何となく何か気が抜けた感じの、本当にやる気があるのかないのか、次長に全部答弁させてというような感じが私はするんですがね。そんなことないんでしょう。実際は本気でやる気なんでしょう、これ。どうなんですか、大臣。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 本気でやる気でおりますが、私は峯山先生みたいに会計規則やら、会計の内容というのは余り勉強しておりませんものですから、明確に答弁する自信がないのであります。しかし、方向としては正しいと思ってますから、その線でやれやれとハッパをかけておるという状況であります。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 いまの話を聞きまして安心しました。方向としては正しいということですから、非常に感激いたしました。  これは佐々木次長さんで結構です。臨調の設置法の第三条のいわゆる「内閣総理大臣は、前条第二項の意見若しくは答申又は同条第三項の申出を受けたときは、これを尊重しなければならない。」という項目ございますね。これはどういうふうにお考えですか。

佐々木晴夫臨時行政調査会事務局次長

○説明員(佐々木晴夫君) いま御引用の条文そのものにつきましては、やはり臨時行政調査会の意見の重みということでありましょうか、やはり各界各層の有識者によって一応出された意見であるから、それにつきまして意見、答申が一応出ました段階でもって、内閣総理大臣はそれを最大限尊重する義務があるんだというふうに一応規定したものであると、そのように一応理解をいたしております。なお、それと同じ条文、若干の例はございますけれども、各種審議会の中でも多分に異例のものであると、このように一応存じております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 これは大臣並びに官房長官にお伺いしておきたいんですが、いま事務当局から話ございましたように、各種の法律と比較しましても異例のものである、しかも最大限に尊重するというふうなことをうたっているんだという説明がございました。  そこで、中曽根長官、これは長官初めのうちは土光さんと心中するとか、そのくらい行革に対する決意を大分述べておられましたが、最近もそういうように思っておられるのかどうか、私非常に疑問に思うことがあるわけです。今年度の予算編成の経過等から踏まえてみますと、どうも鈴木内閣もそこまではいかないような気がするわけであります。しかし、それは別としまして、大臣の決意は変わらないものとしてここでお伺いしたいわけでありますが、先ほどの第三条に基づいて、正式な文書でいわゆる意見なり、答申なり、申し出と、こう三種類あるわけでありますが、この臨調から出てきたものですね、答申されてきたもの、あるいは申し出されたものにつきまして、これは従来の法律でいうただ尊重するというだけではなくて、先ほども次長からも説明ございましたように、今回はやっぱり法律的に考えましても、法律的尊重義務という言葉があるのかどうか私知りませんが、それだけのいわゆる尊重義務があると、そういうふうに私は解釈しているわけでありますが、この臨調の答申に対する重みということで、中曽根長官並びに官房長官、この問題どうお考えなのか、お二人の御見解をここでちょっとお伺いしておきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 鈴木総理も私も土光さんに会長お引き受け願うときに、いろいろ御懇談を申し上げまして、土光さんからしっかりやってくれるかと、そういうお尋ねがありまして、やりますと、そういうふうにお答えした男の約束でございますから、これはやっぱりやらなきゃならぬと私思います。しかも、土光さんを初め委員の皆さんは、忙しいときには一週間のうち五日も出てきて、いまでも三日以上専門委員の方は出てきております。普通の審議会ですと一月に一回ぐらいしか会議は開きませんが、何しろ、一週間に三日も四日も開いて御勉強なすってくだすっている審議会というのはほかに例がないと思うのであります。それぐらい熱心におやりいただき、真剣におやりいただいているというのも、われわれを信頼してやってくだすっているんだろうと私たち拝察しておるわけでございまして、そういう意味におきましても、われわれは約束を守って誠実に実行していかなければならぬと。ただ、答申の内容によりましては、政府で吟味して、そしてそれをどういうふうに具体化していくかという点については、執行部としての見解は独自に持っていると思いますが、ともかく、それだけ努力してくだすって、一生懸命やってくだすったことは、約束は守らなければならぬと、そう思っております。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) ただいま中曽根長官お答えになりましたことは、政府全体としてもそのように考えておるものと信じております。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 ただいままでが全部前段で前文であります。これからが本題でありまして、中曽根長官、あの質問の後、私は昨年の十一月の十四日に質問主意書というのを出さしていただきました。国会で議論をいたしました問題をそのまま質問主意書にまとめまして、国会法七十四条に基づきまして質問主意書を提出したわけでございますが、大臣見られましたですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) これは、拝見いたしました。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 拝見したと言うにしてはえらいあっさり言ってはりますな。これは大変な問題でありましてね、大臣。私は行革の委員会で発言した中身をそのまま質問主意書にしているわけであります。少なくとも、中曽根長官は私の言っていることがいわゆる正しいということで、もうその方向に検討も進んでいると、こう思っていたわけであります。しかも、あのときの答弁は、ここに実はあるんですけれども、これは総理大臣も、それから渡辺大蔵大臣も、これはもう渡辺大蔵大臣が一番ひどいんですけれども、大蔵大臣はもう全くそのとおりせにゃいかぬと、早う言うたら企業会計にしなきゃいかぬと、こういう感じであります。それから中曽根長官は、これはもう要するに、そういう方向へ進んでいるから、私が言っていることは正論だから、そういうような方向で答申をいただいて断行したいと、こうおっしゃっているわけです。それから総理大臣は、行管庁長官を中心にしまして、政府関係機関で十分検討いたしまして、できるだけそれを実現するように努力しますと、こう言っておるわけです。ところが、大臣その答弁見ましたとおっしゃっていますが、実は答弁は、見ていただきゃわかりますが、私たちがいままで何回か出しておりますが、いわゆる答弁書の中身を見てみますと、私が指摘しましたことには、結論として「収入支出予算・決算方式を廃止して企業会計的な予算・決算制度に一元化することは、必ずしも適当であるとは考えられない。」と、ほんまににべも何もあらへんで、ほんま、これ。要するにこれは結論ですよ。ということは、この答弁書は一体、官房長官、これはどこでつくったんですか。答弁書というのはいろんな問題がありまして、いままでも、私は日ごろから思っているわけです。実際問題として答弁書に対する考え方——国会の正式の行特の委員会の、しかも、全国テレビで映っている中で議論した大臣の答弁や何やかんやが全く無視されて、文書で得た答弁の中では、もう総理大臣の答弁であろうと担当大臣の答弁であろうと、何一つ考えられていない、無視された答弁になっている。これは答弁書というのは一体どこが、だれがつくったんですか、これは。どうなっておるんですか、このいきさつは。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 一般的に答弁書はどのようにしてつくられるかということでございますれば、これは国会法に基づいて質問主意書を委員から御提出がありますと、政府は国会からその質問主意書の転送を受けまして、内閣官房が受けますが、内閣官房が関係の省庁にそれを回付いたします。当該省庁で答弁書の原案を作成いたしまして、後政府部内で必要な調整をいたしまして、一つ一つ閣議にかけまして、その決定を経て国会に提出をいたしておると、それが答弁書の作成の過程でございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 答弁書の過程はそうであったにしても、それじゃ官房長官、これは総理大臣の答弁とも違いますね。この問題は非常に重要な問題です。細かいことは後でまだ言いますが、少なくともこういう問題、これ委員会であれだけ議論をして、そして、委員会であれだけ答弁があった。それなら、それに基づいて、これは少なくともそこら辺のことは検討はされたんですかな。たとえば中曽根長官がこういう答弁をしておると、そして、しかもこの問題については臨調でいま話し合いを進めていると。そういうことは全くなしでこういう答弁がまかり通ってくるということは、私は納得できない。官房長官、これは質問主意書、いつもそうですが、いつもというより、問題を一般的にするとまずいですからここにしぼりますが、この質問の趣旨については、私に答弁書をつくれというならば、少なくともこの問題については、十一月四日の参議院行革委員会で各大臣並びに総理大臣が答弁したところである。しかしながら、質問の趣旨を尊重し、ただいま臨時行政調査会で検討中でございますので、答申を待って対処するとかなんとかというのが最低ですよ。無視したにしてもこのくらいのことは言うべきじゃないか。こんなわれわれの国会での議論を無視した答弁が出てくるなんというのはわれわれ納得できない。これは、たとえば中曽根長官が先ほどから正論なんておっしゃっていますけれども、あなたは見たとおっしゃっていますが、この答弁の前段に書いている部分はわれわれが日ごろから言っていることであるし、またこういうことがあるから、こういうことは、議論していることを前段に書いて、それで最後の結論として、要するにこういうふうに「一元化することは、必ずしも適当であるとは考えられない。」というのが結論ですわ、これね。こんな答弁が出てくるなんというのは、私は中曽根大臣が本気で見ているなんて考えられない。閣議に出てきて、これは署名したのか何か知りませんが、もしこれがこういうふうなことで本当に閣議で署名しているというんであるならば、大蔵大臣も言っていることと実際やっていることは違う。総理大臣かて、この問題は中曽根長官や大蔵大臣の言うことを聞いていて、それでこれは確かにいま臨調で検討しておると、それならその結論が出て早くやろうと、こう言っているわけです。それならというんで私たちも納得したわけです。ところが、こんな答弁が出てくるということは一体これはどうなんですか。これはもう少し官房長官ちゃんとしてください。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 私が先ほどここでお答えいたしましたように、公社あるいは特殊法人等におきましては、政府関係機関として政府の予算統制との一環のもとにいろいろ考える要素もありますと、しかしまた、企業の効率性、生産性という面から見ると、いわゆる企業会計の原則に準拠してこれを前進させるという必要もありますと、そういう二つの面が政府関係機関等にはあると思うので、それを調和させるという点において努力する、こういう趣旨のことを申し上げたつもりでございます。この前御答弁申し上げましたのは、峯山さんが特に企業会計の原則を大いに尊重してやれという御質問で、それはごもっともである。いままで企業会計の原則というものが余り重んぜられなかった、そういう感じがしておりましたから非常に共鳴いたしました。そういう線で私は臨調の方にも事務局を通じて伝えておきまして、臨調もその線で実際作業はやっております。ただ、ここへ出てきました答弁書は、はなはだ申しわけない次第でございますが、臨調のそういうふうな作業に目を配らないで出た答弁でありまして、その点ははなはだ遺憾でありまして、峯山先生には申しわけない表現になっておりますが、実態はいま臨調の方においてそういうことで作業をして、どういう結果が出ておりますか、ともかく新聞でもいろいろ公認会計士入れるとか、いろんな新聞に記事が出てきているというのは、そういう線でやっぱり作業しているということなのでございまして、その事実関係につきましては御了承をいただきたいと思うのであります。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 いやこれは私が企業原則を導入する、それは私だけじゃなくて、第一臨調でも「予算については、国の会計と同様に収入支出についての拘束予算の形式がとられているが、この予算形式は、事業体としての経営成果の判定に役立つ予算形式とはいい難い。」ということで明確に指摘をして、そしてやっぱり企業会計の原則をきちっと導入すべきである。それでしかも、これとこれとこれというふうに明確になっているわけです。しかもこれは官房長官聞いてもらいたいんですが、実際問題として今回のこういうふうな質問主意書に対する答弁書を書いた人たち、あるいはそれに関連のある人たち、そういう人たちの考え方、それが行管庁長官、十七年前に出された、いわゆるこの三十九年の臨調答申というのを踏みにじってきているわけです、結局は。ですからそういう人たち、政府のこういう答弁をつくっている人たち、そういう人たちが幾らいい意見を出しても、結局はそういうふうな意見を粉砕し、それで握りつぶしてきているわけです。だから、私はいま改めて私たちがこういうふうにわざわざこの十七年前のことを取り上げて言わなくちゃならないということすらやっぱり本当はおかしいわけです。そういうふうな意味では、私はただ単にこの委員会の答弁を配慮しなかったというだけではなくて、そういうふうな皆さんの後ろにいる官僚の皆さん方が結局は行革を阻止し、そして行革をおくらせ、結局そういうことを全部やっておるということを、これはそう言っても過言ではないと私実際思うんです。これは官房長官、実際問題としてこういう質問主意書を出して、私は何でこんなことをわざわざ言うかというと、この質問主意書を出してから答弁が来るまで、私は、普通ならこれは十一月十四日に出しましたから、十一月いっぱいには答弁が来るはずだったわけです。ところがやっぱりこれは十分検討しなければならない、だから、国会法上のただし書きに基づいて答弁を一カ月待ったわけです。一カ月待って十分検討したはずなんですよ。それがこういうふうな答弁で出てくるっていうことは、一体これはどういうことなんですか。これは官房長官どうなんですか、こんなふまじめなことないですよ。これは答弁書の中身もそうですけれども、こういうふうな答弁書に対する扱い、政府の考え方、これはわれわれ納得できるような問題じゃない。ですから、私はこの問題についてはもう少し明確にしていただきたい。総理大臣や大蔵大臣や、みんな言うことと答弁の中身、全然違うんですもの、こんなばかなことはないと私は思います。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 一般に答弁書がつくられます過程は先ほど申し上げたとおりでございまして、重い形式を踏んでおりますが、現実に、このただいま御指摘の峯山委員の御質問に対する答弁書がどのような経緯でこういう形になりましたか、ちょっと私存じませんので、調査をさせていただきたいと思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 まあ、調査をされるということになれば、これはもうやむを得ません。いずれにしましても、非常に重要な問題でありますので、これからの答弁書の扱いということもありますし、また、国会の各大臣の答弁と、こういう質問主意書が出た場合の答弁の扱いというのは、私は非常に慎重にやらなくちゃいけないと思いますし、大事にやっぱり取り扱っていただきたいと私は思います。それが食い違うなんていうことじゃ困ります。したがって、この問題については再度きちっと調査をして、それなりのきちっとした回答をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 調べました上で、しかるべき形でお答えを申し上げたいと思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 もうこの問題はこれ以上申し上げません、官房長官そう言っていただいておりますので。  次に、政府の広報予算につきましてお伺いをしたいと思います。  これ、まず総務長官にお伺いします。総理府の広報予算ですね、予算の目的、これはどういうふうになってますか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 政府の広報予算は、政府の主要な施策につきまして、広く国民の理解、そして協力を得るための広報経費として計上をされておるものでございまして、その執行に当たりましては、各省庁が共同で利用できる広報媒体を確保するために。使われておるのであります。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 それから、総理府の広報室というのと、内閣の広報室というのがありますね。これはどうしてこういうのがあるんですか。——どうしてこういうのがあるんですかというのは、それは聞き方がまずいんで、従来は総理府の広報室ですべて扱っていたものが、昭和四十八年ですか、内閣に広報室ができました。これは、内閣の広報室と、総理府の広報室は、もう全部、職員の一人一人に至るまで兼任ですね、これ。これは官房長官にお伺いすべきなんでしょうが、これはやっぱり何か、政府の広報ということについて、政府がやっぱり主導権を握って、総理府だけに任じておれないというところがあるのかどうか。これは何かあるんじゃないかと私は思うんですが、これはどうしてこういうことになってるんですか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) お答えいたします。  内閣広報室は、各省庁の広報施策の統一保持のために必要な総合調整を行っております。総理府広報室の方は、各省庁が共同で利用できる広報媒体を一括的に確保いたしまして、政府広報の実施に当たっているわけでございまして、両方の広報室の事務が相互に関連性が非常に強うございますので、総理府広報室の職員が内閣広報室の職務を兼務して仕事に当たっているというのが実情でございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そんなことは理由にならない、全然。内閣広報室は何で必要か。これは所掌事務一覧というのを見れば、いまあんたが言うたこと書いてあるわ。そんなことは要するに統一保持上必要な行政云々、そういうような問題は全部内閣広報室でやったらいいのや。総合調整全部総理府でやっているじゃないですか。そのほかのやつは全部総理府でやっていますよ。総理府で、たとえば老人対策にしたって、同和対策にしたって、それから青少年対策にしたって、婦人対策に、したって、交通安全対策にしたって、全部総理府でやっているじゃないですか。全部総理府でやったらいいじゃないですか。あなたか言うように、わざわざ広報だけ政府の統一を保持するために云々て、そんなの後からつけた理屈じゃないですか。そのことを私はきょう議論しようとは思っていませんので、ですから私はあなたが事務的に答えるという問題じゃなくて、これは政治的な問題だから官房長官に聞いているわけです。  そこで中曽根長官、特に総理府の広報予算の伸び率ですがね、大変な伸び率でございまして、昭和四十七年に二十億だったのが、四十八年が三十四億というふうに伸びまして、四十九年五十七億、五十年七十六億というふうにだんだん伸びていきまして、五寸六年度は百三十四億と、こうなっています。政府のそのほかの部分のいわゆる広報予算を調べてみますと、全部で百四十二億というふうにふえてきているわけであります。それで、これは当然私は中曽根長官が答えられるべき問題ではないと思いますが、政府の広報予算というのは、私は必要でないとは言いません。ないとは言いませんが、やっぱり財政危機の折に、少なくともこれは削減の対象にしてもおかしくないと私は思います。この点について、これは直接担当じゃありませんから中曽根長官直接答えられないと私は思うんですが、広報室長が答えそうな顔をしておるから広報室長に先に答えていただいて、その後中曽根長官、これは何とかここら辺のところはもう少し手を加えるべきあれがあるんじゃないかと私は思いますが、これはどうなんですか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) 政府の広報予算は国民生活にかかわりの深い政府施策につきまして、一般国民の御理解と協力を得るために必要な経費でございまして、広範多岐にわたります各省庁の施策を広く国民の皆さんに周知するためには、現在の政府広報予算を減らすということはぜひとも避けていただきたいと、どのように考える次第でございます。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そんなこと言うから私はいややと言うんや、ほんまに。そんなことはみんな書いてあることじゃないですか。これだけ緊縮財政の世の中に、これだけ伸びてきた予算というのもまた珍しい。これは中曽根長官、ここら辺のところちょっと問題じゃありませんか。多少メスを入れていただきたいと私は思うんですがね。大臣どう思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 民主政治のもとにおいては、やはり国民の皆さんに御理解を願うということが政治のスタートでございまして、そういう点では従来政府の努力が非常に足りなかったと思います。国会で皆さんから質問いただいて、それが新聞やテレビに出るのが一番いいPRになっておる程度で、そういう点から見ると、政府みずからが積極的に努力するという点はかなり足りないんではないかという気がしておりました。そういう点で、もっと広報に力を入れる必要はあり、またお金も要るだろうと思うし、人員も整備する必要があると思いますが、しかし何せ見てみますと、いかにも下手くそでありまして、金の使い方も必ずしも効率的にうまく使っているとは思いません。そういう点でいまの広報のやり方については、大いにこれは改革する点があると思いますが、広報の必要性というものは非常にあると思います。特に行政改革につきましては、もっと広報する必要がある、国民の皆さんがやはり応援してくれなければ、行政改革を応援してくれる人は余り少ないのでありまして、国民の皆さんがよく理解して応援してくれるかどうかにこれはかかっているわけでありますから、行政改革に相当広報に力を入れてもそれは決してむだにならぬので、大きく返ってくるお金になるだろうと、そう思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 そういうふうに言うやろと思ってね。それは大臣おっしゃるように、民主主義の原則だから、広報費はうんと使って国民に宣伝した方がいいと、大臣がそう言うやろと思って私はあれしているわけですがね。まさにこれ大臣ね、確かに広報というのは必要であるし、またちゃんとしなくちゃいけないと思います。大臣おっしゃるように、民主主義の原則でもあろうと私は思います。しかしひとつ間違うとこれは大変なことになるということも、これは大臣もおわかりだろうと私は思います。ところが、実際問題として、政府の広報につきまして、時間ございませんから端的に申し上げますが、政府の意見広告というのがあります。アメリカにおける意見広告というのもずいぶんあるわけでありますが、その中でも私は特に問題なのは、政府の広報のうち、いろんな問題があるわけでありますが、たえとば昨年の自衛隊記念日に出された広報というのがあります。これは平和は与えられるものではないという広報であります。それで、これは非常に私は問題が多いと思っております。平和というのは確かに与えられるものではないかもしれません。これは自衛隊の記念日に出された総理府の広報であります。しかも、これは相当の予算を使っているであろうということがわかります。しかも、向こうに写し出されている写真はあれはファントムです。ファントム戦闘機をパックにいたしまして、相当強烈な広告でありまして、しかもこれは長い間平和が続いている日本、しかし厳しい国際情勢の中で私たちの平和な生活が何の防衛努力もなしに守り通せるとは言い切れません。国の防衛にとって私たちの国は自分たちの手で守るという気概を国民一人一人が持つことが何よりも大切です。そしてあなたが住んでいる日本を守っていることについて考えてみてください、十一月一日自衛隊記念日と、こうなっているわけです。これは私は非常に大きな問題を抱えていると思います。なぜ問題を抱えているかと言いますと、平和は与えられるものではない、だから自衛隊は必要なんだと、自衛隊と結びつけて考えているわけであります。われわれも自衛隊に対する考え方はいま改めようといたしております。しかしながら、やっぱり平和という問題は非常に大事であります。また少なくとも国の考え方、あるいは国民の中に考え方を二分する考え方が現実にあるわけですね。そういうふうな意味で、政府のこういう意見広告とか、こういうふうなものが一つの方向に導いて行ってしまう、そういうふうな一つの世論を構成する、こういうふうな意見広告というのはそれなりに問題がある。これは総理府としてこの問題についてはどういうふうに考えているかということがあります。これは非常に重要な問題でありますので、総理府長官と中曽根長官の御答弁をお伺いしておきたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 先ほど申し上げましたように、総理府は各省庁の広報を等しくやっておるわけでございまして、たまたま十一月の一日、いわば自衛隊の記念日でございます。そういう意味で、この広告を出した、こういうことでございますので、御了承をいただきたいと思います。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) いまお読みになったのを私じっと聞いておりましたが、そう悪いとは思いません。平和とか、あるいは戦争回避というものに対する物の考え方が、峯山さんとこの広報関係と違う点があるのかもしれませんが、やはり国際的に通用している一般概念という面から見ますと、山本七平さんがよく言っているように、空気と平和はただでもらえるものではない、与えられるものではない、そういうことが国際的常識にあるんではないか。やっぱりみんなが汗を流して、血みどろの努力をして、戦争を起こさせない状態をつくり上げておると、それが平和という状態ではないのだろうか。そういう、戦争を起こさせない抑止力としての力の均衡なり、あるいは国際世論なり、あるいは国民の意思というようなものを力強くつくっていくという意味において、その広報はなされていると思うので、まあ文言や、あるいはそのほかでちょっと足らぬところがあるかもしれませんが、私は基本的なスタンスとしてそれが間違っておるというふうには考えませんが、いかがでしょうか。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 確かに平和は与えられるものではない、それはそうかもわかりません。しかし、この下に自衛隊のファントムが非常にでかくのさばっているわけですね。そういうふうな意味では、私はこういうふうなものをやっぱり持ってくるべきではない、もう少しほかのものを持ってきても十分意味は通じる。  それから、もう一つは、こういうふうなキャッチフレーズの後には、平和という問題で、現在の日本の平和憲法なり、そういうふうなものをばっちりうたうべきであると、私はそういうふうに思うわけです。それで、しかもこの問題は非常に大きな問題ですし、賛否両論に分かれている問題であります。それだけに慎重にやるべきじゃないかと思うわけであります。しかし、時間もうございませんので議論をしている間がありませんので次にまいりますが、この政府の広報の中でもう一つあるわけです。  総理府の広告の中で、端的に言いますが、全国青少年健全育成強調月間というところに、いわゆる例の、最近はやりの「なめねこ」と言うんですか、あの写真つきですごい広告を出しておられるわけであります。これ実物を持ってきましたが、これは相当大きいわけであります。総理府はこの問題について、これは何を言わんとしているのかということだね、言うたらね。最近の流行ですからそれはそれなりにわからぬでもないわけでありますが、またいろんな問題がこれに反動してやっぱり同じように出てきております。何が出てきているかということについては、たとえば動物を虐待しているとかあるいはいろんな問題出てきている。そういうことが新聞でも同じに報道されておる。私は、この写真そのものについて総理府に問い合わせいたしましたところ、動物は虐待してないと、こういうふうにその広告会社の人が言っておったと、こういうふうに総理府の方はおっしゃっておりますけれども、実際問題として、この写真が全く虐待してないのかというと、いやそうではない、これは細かいこと私は申し上げませんが、そこまで世間のいろんな問題に迎合しなければならないのかという問題があります。この点についてはどういうふうにお考えか、これも聞いておきたいと思います。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) お答えいたします。  昭和五十六年度の全国青少年健全育成強調月間、これは昨年の十一月でございますが、この強調月間の重点が「地域における青少年育成活動の促進」ということに相なっておりまして、その趣旨から、政府広報におきましては、訴求対象を青少年自身及び青少年に強い関心をお持ちの親に置いて広報を行ったわけでございます。  それから、動物愛護の観点からいかんというお尋ねでございますが、広報室といたしましては、この広報案を採用するに当たりまして、制作担当の広告代理店を通じまして問い合わせを行い、不当な扱いはないとの確認を得て実施したものでございます。  なお、政府広報は常に一般国民に親しみやすく、わかりやすいものをモットーにしているところでございまして、今回の広報もそういう趣旨に沿って実施したものでございますので、何とぞ御理解いただきたいと思います。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 何とぞ御理解をいただきたいと言ったりで、やはり私は問題がおると思います。動物は虐待してないと、あなた方は現実に撮影するところを見たわけじゃないんでしょう、広告店の皆さんか言うことを一〇〇%信じてそう言っているわけでしょう。どうなんですか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) 直接撮影しているところを見たわけでございません。

峯山昭範公明党・国民会議

○峯山昭範君 ネコは足がべたっとつくんですか、後ろ足だけで。そんなことないでしょう、べたっとつけて立つように何とかしているんじゃないですか。ギブスをはめているとか、あるいは後ろからどうしているとか、いろんな新聞には書いてありますけれども、そんなこと私わかりませんけれどもね、写真を見る限り、ネコは普通こんなかっこうしていませんで。これはやっぱり動物愛護の皆さんが反発するのはそれなりに理由はあると私は思いますよ。ですから、それだけ確かに総理府の広告とか、政府のいわゆる広報活動というのは、親しまれるものでないですよね。本当に味もそっけもない、これが政府のあれですというようなのが大体広報ですわな。ですから、これはよっぽど思い切ったつもりで、清水の舞台から飛びおりるようなつもりでやったのかどうか知りませんがね。だからと言って、私はこういうことをやっていいとは限らないと、そう思うんですよ。皆さんはいいことをしたと思っているんですか。こういう問題については官房長官は関係ないんですか。内閣に広報室というのあるんですよ。官房長官どうですか。ネコはこうして立ちますか。見たことありますか、この写真。一遍ゆっくり見て考えてみてくださいよ。これはやっぱりこれからの取り扱いとしては、こういう問題は非常に大事だと私は思いますよ。なるほどと国民が納得するような宣伝、広報活動でないといかぬと私は思います。ぜひそういうふうなことは、それは百人が百人みんな賛成するということはないかもわかりません。しかしながら、慎重に扱うということは大事なことだろうと私は思います。そういうふうな意味で、もう私の質問時間がありませんので、あと幾つかやるつもりだったんですけれども、あとの問題は次回に譲ることにしまして、以上で終わりますが、この広報の問題についてあと官房長官の御意見をちょっと一遍お伺いして私の質問を終わっておきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 実施は総理府の広報室に任せておりまして、広報室としても専門家の意見を聞きながら、いわゆるお役所仕事にならないようにいろいろ苦労をしておることと思いますが、いずれにいたしましても、納税者の金を使ってやらせていただくことでありますから、十分それは慎重にやってもらわなければならないと思っております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 中曽根長官は去る十二月二十八日の臨時閣議で、五十七年度の各省庁の機構、定員増員要求に対する審査結果を報告したと、こう報道されております。それによりますと、定員は、いわゆる五十七年度からスタートいたします第六次定員削減計画に基づいて、八千四百三十八名を削減することとなった、こう胸を張っておられるわけでございますが、しかし一方、各省庁の増員要求人千六百五十六人を抑え込んだというものの七千余名の増員を認めまして、結果として千四百三十四名の純減にとどまったと、こう報道されているわけでございます。これは五十六年度の純減百一人と比較して大幅減員である、また、過去五年間で最大の実質減であるとしておられるようでございますけれども、一方、臨調は第一次答申で、非現業における一般の職員については五年間に一〇%を上回る削減を行い、その他特別の配慮を要する職員を含め、全体として五年五%程度の削減を行う、いわゆるこの実質削減の求めております趣旨に沿いまして、長官はこれに完全に沿う五十七年度の人員削減計画であると、こう理解していらっしゃいますでしょうか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) まだまだ足りないと思っております。思っておりますが、ことしの分につきましては、事務当局も最大限の努力をして、かなりの成果を上げたと私自体は評価しております。  今回の削減の情勢を見ますと、非現業におきまして五千二百七十二人の削減をし、増員が五千百三十六人で、実質的に百三十六人ネットで減らしておりますが、この非現業の一般行政職を減らしたということは、ここ十年来初めてのことの由だそうであります。そして、五現業の中で千二百九十八人減らしまして、結局純減で千四百三十四人にいたしましたが、昨年が百一人のネットの減でございました。そういうところを見ますと、昨年に比べてかなりの数を減らしておるので、これは行革人員削減第一年としては、まずまずのスタートをやったと。委員の中には削減分の半分程度以下に増員をとどめよと、そういう御議論も強いのです。私も初めはその線でいきたいという気がしておりましたけれども、何しろ国立大学とか、病院とか、あるいは登記所とか、そのほかいろんな面で増員の要求が多うございまして、特に国立大学関係はいま大学を建設中で、講座がふえるとか、したがって、年度の進行に応じて、どうしても義務的にふやさなきゃならぬものが出てきておるわけでございます。そういう面を考えてみますと、プラス・マイナスの結果がこういう結果になったのでございまして、十分とは思いませんけれども、事務当局としては各省に納得させて、一般行政職を切ったということはかなりの努力をしたと考えております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 現在の臨調が設置されます前は、第一次臨調の答申に基づいて、長官の諮問機関として行政監理委員会が設けられておりました。この重みについてどう考えていらっしゃいますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 行政監理委員会は、第一次臨時行政調査会の答申の中に、この臨時行政調査会の答申を実行するについて、監視並びに推進の機関としてこれが設置されたものと考えております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 したがって、現在の臨調と同様の重みを持つ委員会であると、こう理解してよろしゅうございますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 現在の臨調の方がはるかに重いものではないかと政治的に考えております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 すると、この行政監理委員会の諮問、答申というものは聞きおけばいいと、こういうお考えでございますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) そういうものではありません。あの委員長は行政管理庁長官がしておるのでございまして、自分で言って聞かして、自分でやるというものであって、これはやはり責任を相当重く感じなければならぬものであると思います。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 その行政監理委員会が五十四年十二月二十四日に「今後における行政改革の課題と方向について」、こういう題で長官に答申をしております。  その内容を見ますと、時間の関係で詳細は申し上げられませんけれども、「政府は、総定員法制定と定員の削減計画により、昭和四十三年以降現在までの十二年間に、四次にわたる定員削減計画を実施し、その間約十二万八千人の計画削減が行われた」と。しかし、この間、約十二万人の新規増員が行われ、定員削減は差し引き約八千人の減員にとどまっている。一方、この間、民間では「過去五年間に三割以上に及ぶ実質的な減員が行われてきた例も珍しいことではなく、この間、主要製造業では平均一四%近い減員が行われている。」、こう指摘いたしまして、今日までの減員計画は、減員が計画として実施されても、一方では他部門において増員が行われ、総体として見ると、実質的な顕著な減員効果を生じていないのが現状であると、こう鋭く指摘をいたしまして、その一連として「公務部門の自然減耗(年間約三・八%)の不補充によって、おおむね三か年で一割程度の削減は出血人員整理によることなく実施することも不可能ではない。」、しかし、これは活力を失うおそれがあるということで、総じて、締めくくりとして、自然減耗のおおむね半分程度に新規採用は抑制すべきであると、これが答申を流れる考え方であると、こう思うのでございます。  いま長官は、現在の臨調でも検討されているということでございますが、これはすでに五十四年の十二月に、長官に対して新規採用は減耗の約半分程度とすべしと、この答申が行われているわけでございまして、私はそうした従来の経緯から考えますと、この際、総定員法を見直しまして、第六次定員削減計画というものは、純減計画を中心として編成すべきではないか、それが過去及び現在の行財政改革の趣旨に沿うものではないかと、こう思うものでございますが、いかがでございますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 先ほどの監理委員会の意見書は私もよく承知しております。ただ、その意見書は勧告という性格ではなくして、監理委員会が終わるに際して、いろいろ委員の皆さんが意見を述べ合いまして、それをまとめたという性格のもので、強く勧告するという性格のものではなかったと私は記憶しております。それがまた頭にあったものでございますから、この不補充分を半分程度にという御議論もございましたと先ほど申し上げたのでございます。私もそういうことはできないものかと着任当初非常に考えまして、その線を強く事務当局に推進するように検討を命じたのでございますけれども、しかし、いろいろ検討の結果、何しろ国立大学そのほかの増員要求と、これに対する補充等々の関係もありまして、非常に実際問題としてむずかしい。いままで何次かにわたる削減計画を推進してきまして、国家公務員の方はかなり減らしておるわけでございます。ふやしたという分は、あるいは航空関係の管制官が要るとか、海上保安庁で船ができたので増員しなきゃならぬとか、登記所の事務が非常にふえたとか、あるいは病院の看護婦さんが足りないとか、そういう部面でやむを得ずふやした部分がありまして、それはまだかなり義務的にふやさなけりゃならぬ部分もあるのであります。そういう加除削減をしました結果、この間の七月答申を受けまして、五年間に五%削減する、そして補充をできるだけ少なくしよう、そういう計画で、第一年次として先ほど申し上げた千四百三十四名の実員の減ということをやったのであります。  民間企業もそれ相応の努力をしておりますが、大体反間企業の場合は、中堅企業以上になりますと、大体下請会社、小会社、関連会社を相当持っておりまして、ほとんど関連会社の方へ出向させるとか、そういうことをやっているわけです。たとえば、佐世保重工の坪内さんが佐世保重工を立て直しましたけれども、あの場合でも首切りというものはほとんどなかった。ストライキでやめた人はおりますけれども、それ以外の者はみんな関連会社へ出向を命じたり、配転をやりまして、そういうことでおやりになっておる。あるいは東芝でも、日立ても、石川島播磨でも、やはりみんなそういう場合は小会社なり、関連会社へ持っていって、実際の出血というものはなかったと記憶しております。  政府の場合に、じゃ、持っていく場所があるかということを考えてみますと、これなかなかむずかしい問題で、特殊法人の方もいま整理しておるときでございますから、そっちへふやすというわけにもまいりません。結局、出血を伴わないで最大限減らすという苦労を考えてみますと、いまのようなやり方でじわじわじわじわ時間をかけてやっていく以外ないんではないか、そう考えております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 この問題だけやり合っておっても時間がないんですけれども、ちょっと長官、認識が違うんですね。私も不況産業の繊維の出身でございます。確かに、一時的には配置転換、出向等で補えます。しかし、これは長続きするもんじゃないんですね。どこで調整しているか。これは新規採用の調整弁をかたくすることによって、総体的な出血を避ける、こういう方法をとっているわけですね。行政監理委員会も臨調もやはり新規採用についてより厳正たるべしと、そのことによって出血を避けつつ、総定員そのものを純減すべしというのがその思想だろうと私は思うんでございます。そういう点からいたしますと、次期総理と目される長官をもってして、新規採用はこれだけの程度にしか抑えられないと、まあそこにむずかしさがあることは承知いたしますけれども、私はこの新規採用の抑制というものについては、もっともっとシビアな姿勢というものをとらない限り、行財政改革というものはなし得るものではない、このことだけは強調いたしておきたい、こう思います。  そこで、次に特殊法人の改革について質問するわけでございますが、その前に過去の記録を見ますと、五十四年十二月二十八日、五十五年十二月二十九日、いずれも行革の推進に関しては閣議決定という形式がとられておりました。ところが、昨年の閣議の扱いは、閣議了解という形をとっているわけですね。はなはだ初歩的な質問で恐れ入りますが、閣議決定と閣議了解どう違うんですか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 詳細は事務当局に答弁せしめますが、決定の場合はすぐそれを実行に移すと、そういう具体的にある程度決まっている。それから、了解の場合は方針が決められておりまして、そしてそれに基づいていずれまた具体的にそれを実行していくと、そういう場合に了解という形がとられるのが普通だと思っております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 しかし、私ここに資料持っておりますが、五十四年の内容、五十五年の内容、昨年の内容、文章的に余り変わらぬですよ。それでは五十四年、五十五年に直ちに実施するという具体的内容が盛られ、今回は方針であったのか、実質違いますよ、これ。三年間の内容を見ればそうなるんですね。これは行革の姿勢に対する後退ではありませんね。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○政府委員(佐倉尚君) 閣議決定、閣議了解のお話でございますけれども、いずれにしましても全政府的な拘束力を持つ政府の意思決定であるという意味におきましては同じでございます。  用語の意味、内容でございますが、いま大臣から答弁がございましたが、閣議決定というのは、内閣の機関意思を決定するものとして閣議の決定をこう言うわけでございます。  閣議了解というのは、すでにある方針がございまして、行政事務を分担管理するそれぞれの国務大臣が、その機関意思を決定するにつき閣議において了解を与えるという意味で閣議了解というふうに使い分けております。  それで、この五十四年のがなぜ閣議了解だったかということでございますが、これは先生よく御存じのとおり、五十六年の八月二十五日に閣議決定の形で、「行財政改革に関する当面の基本方針」を定めております。それで、その基本線に沿いまして逐次諸般の施策が進められてきたところでございます。その八月二十五日の閣議決定の具体化の措置の主なものは、定員削減、あるいは公務員の給与抑制、あるいは昭和五十七年度予算編成と税制の改正といったようなものでございますが、今回は年末にはこの決定に沿いまして、五十六年八月二十五日の閣議決定の政府の従来の基本方針をいわば一つの大前提としまして、その具体的展開において、政府部内がその具体化を相互に了解し合うという意味で、閣議了解という形式にしたものでございます。  以上が閣議了解になりました経緯でございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 わかったようなわからぬ答弁ですが、それじゃまあそれはそれでいいでしょう。  ところが、文部省は閣議の意思決定ですよ、これが昭和五十四年十二月に出されております。一法人の減少を行うこととし、その具体的内容については、五十五年度中に結論を得るものとする、これは閣議決定ですね。ところが五十六年の実施は見送られております。そして五十六年十二月の閣議了解では「文部省主管の特殊法人一法人の減については、昭和五十七年七月に予定される日本学校給食会と日本学校安全会の統合後、速やかにその具体的内容について結論を得るものとする。」こうなっているわけです。ということは、これは既定の閣議決定の方針が、実質的に二年間先送りされるということを意味するんですね。そこで、文部省は、この特殊法人の減少について、ずっと私、記録を見てきたんですが、なかなか生かされてないんですね。毎年決定がされつつ、ずっとおくらされてきておるんですけれども、積極的な意思をお持ちなんですか。

加戸守行文部大臣官房総務課長

○説明員(加戸守行君) お答えいたします。  昭和五十四年十二月二十八日の閣議決定におきましては、日本学校給食会及び日本学校安全会の統合のときに、統合の措置完了後、特殊法人を減するものとし、その具体的内容については、昭和五十五年度中に結論を得るものとすると、そういう閣議決定でございまして、これを受けまして、昭和五十五年の二月に、この両法人を統合するための日本学校健康会法案を国会に提案申し上げたわけでございますが、審議未了、廃案となりまして、その後九十三国会に再度提出いたしましたが、継続審査となり、それから九十四、九十五国会、いずれも継続審議の状態で本国会まで持ち越されたわけでございますが、その早期成立についての努力は払っている次第でございまして、統合の措置完了後に早期に結論を得るということで、最大限の努力をいたしておる次第でございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 行管庁長官は、この閣議決定による行革推進の方針が、これは実質的に二年間先送りされておる。国会が悪いのだといういま答弁とも受けとめられるんでございますけれども、私は、今回おくれてきておることは問いますまい。しかし、この一法人の減少ということについて、この五十七年度中に完全に措置するという決意で臨まれると理解してよろしゅうございますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) そういう決意で臨みたいと思っております。ただいま文部省から話がありましたように、安全会と給食会統合後一法人について縮減を考慮すると、そういう文章になっておりまして、これが統合できないと次に進まないということになって、委員の皆さんにもずいぶんいまの法案の成立をお願いしてきたんでございますが、とうとう延び延びになって、いまだにできないことははなはだ遺憾にたえないところであります。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 次の問題へ移りましょう。  沖縄電力株式会社の問題については、さきに同僚議員からの質問もございましたけれども、これも五十四年十二月、五十五年十二月の閣議でそれぞれ決定されております。その文面は多少違いますけれども、それぞれ沖縄の実態に配慮しつつ、諸般の措置を講じ、五十六年度末までに民営に移行する。これが閣議の決定でございます。しかし、五十六年度末までの民営移行は不可能となりました。そして改めて昨年十二月の閣議了解で「沖縄の実態に配意しつつ、他の一般電気事業者の協力の下に、早期に民営移行することとし、そのため、政府は、諸般の措置を講ずる。」こういう決定に変わったわけですね。  私は、指摘もございましたけれども、現在沖縄電力は資本金百四十七億円、これに対する五十五年度末の累積赤字は百六十七億六千三百万円に達しております。そこで、仮にこの閣議了解を実行しようとする場合、この五十七年度中に累積赤字の解消、減資、経営改善対策費の交付、脱石油化の推進、特利融資、新しい出資者の確保、こういった一連の措置を整えなければ民営移管ができるはずはないわけでございます。  そこで、通産省にお伺いいたしますが、しかしこのような事態であるにかかわらず、沖縄電力対策に関する通産省の概算要求のうち、電源多様化の推進、供給コストの低減、設備投資の助成等につきましては、政府案を見る限りある程度盛り込まれております。しかし債務超過解消のための交付金だとか、累積赤字の解消に関する通産要求は、いずれも大蔵省でイエスという答えが得られませんで、その大部分が先送りになっているわけですね。通産省としては、この五十七年度予算というもので、早期の民間移行が可能と考えていらっしゃいますか。

植松敏資源エネルギー庁公益事業部業務課長

○説明員(植松敏君) 御指摘のとおり、五十七年度の予算の中には、累積赤字の解消の措置は含まれておりません。これは、民営移行を進めていきます場合に、地元の電気料金の低位安定的な形での供給ということの要請を踏まえながら、円滑な民営移行を図る。もともと閣議決定でも「諸般の措置」を講じて民営移行を図るということで、民営移行の推進をしてまいったわけでございますが、その民営移行を図ります場合に、いま御指摘のような幾つかの課題を乗り越えていかなければならない。加えて沖縄電力につきましては、当面赤字経営で、それで料金の方は非常に高いということの地元の方の批判もございまして、単に民営移行をするというだけでなくて、あわせて沖縄における電力問題の解決を図っていかなければいけない。その両方の要請にこたえながら、この民営移行を図っていきますという場合に、いろいろな措置を講じなければならない。今回の場合、五十六年度末を目途ということで民営移行対策を進めてまいったわけでございますが、諸般の事情から五十六年度末というのは無理な状況に、なりました。したがいまして、従来考えておりました単独で、沖縄県民を主軸といたしました民営移行という形を変えまして、九電力、他の一般電気事業者の協力も得まして、民営移行を図っていこうと。そのためには、どういう形で民営移行をし、どういう形で九電力の協力を得るというか、そこのところの形が固まってまいりませんと「諸般の措置」という中身も固まってまいりません。したがいまして、沖縄の電力問題解決のためにできるだけの、当面必要とされております電源の多様化、いわゆる石炭火力の建設の補助でございますとか、あるいは電力コストの当面の低減のための金融面、あるいは税制面等からのコスト低減対策、これはすでに五十七年度の予算、財政投融資等でも講じておりますが、あと具体的なこれから九電力の協力を得て、早期に民営移行する場合のその民営移行の方式及びそれに対する政府の措置というその点につきましては、これからその具体的な検討の過程におきまして、いま御指摘の累積赤字の解消問題も含めて措置をしていかなければならないかと、そのための検討を早急に進めてまいりたい、こういうふうに考えております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 大蔵省にお伺いいたしますけれども、閣議の意思として民営に移管すると決められておるんですね。そのためにはいろいろの諸般の措置が必要である。しかし、その諸般の措置は財源上の理由でこれはできないということでこう送られてきておるんです。大蔵省はこの閣議決定というものをどう理解していらっしゃいますか。

日吉章大蔵省主計局主計官

○説明員(日吉章君) 大蔵省といたしましても、閣議の決定は誠実に遵守すべきものと考えておりまして、誠実にそれを履行していきたい、かように考えております。ただ、ただいまも先生及びそれにお答えいたしました通産省の説明員の方から説明がございましたように、沖縄電力につきましては、昨年末の閣議了解におきまして「他の一般電気事業者の協力の下に、早期に民営移行する」ということにされまして、その具体的な民営移行の形態につきましては、今後、通産省が中心になると思いますが、通産省が中心になりまして、電力業界なり、あるいは沖縄県等関係者の間で十分に検討がなされるものと、かように理解いたしております。  御指摘のように、五十四年以降の閣議決定、あるいは閣議了解におきまして、沖縄電力の民営移行のために諸般の措置を講ずるというふうに決められておりまして、これを受けまして、政府としましても、もちろんこれは大蔵省も含めまして、これまでにも沖縄電力の脱石油化なり、電力コスト軽減のための施策等幅広く講じてきているところでもございます。ただ、今後さらに民営移行のためにどのような措置が講じられるべきかという点につきましては、以上の検討を踏まえました上、民営移行の具体的な形態、これはただいまも通産省の方から御説明がありましたように、その具体的な形態については、具体的にはまだ詰まっている段階でもございません。また、その時点の沖縄電力の財政状況、あるいはその他もろもろの状況等によって、おのずから異なってこざるを得ないのではないかと考えられます。したがいまして、実際に民営移行が行われる時点で、主管省たる通産省の方から、それに要する所要の措置等につきましての協議があるものと、かように考えておりますので、その時点の協議を受けまして、私たちとしましても誠実に閣議決定の趣旨を実行に移すべく、協議に応じ検討してまいりたい、かように考えております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 長官にお伺いいたしますけれども、沖縄県知事は資源エネルギー庁長官に対しまして、民間移行を延期し、当面現行の特殊法人のまま存続させてほしい、沖縄の電力料金設定の基準を九電力平均水準以下として、この料金水準の確保を図るために構造的不利性を抱える経営基盤、電源多様化などの課題について抜本的な措置を講じてほしい、この旨を陳情したと承知いたしております。  また、資源エネルギー庁長官の諮問機関である沖縄電力事業協会も昨年八月二十五日、十分な措置を講じないままの民営移行を急ぐのは適切ではない、こういう答申をした、こう報ぜられているわけですね。  私はどうも閣議決定というものの重みがわからないですね。五十四年に五十六年に移行するんだと決める。そしてそれが可能なような措置を講ずるんだと決めておっても、その措置が講じられない。そして、もう単独による移行は困難だから、今度は他の九電力の支援を得てと、こういうふうに方針が変わる。しかし、これもこれからの検討だと、こういうことですね。どうも私は閣議決定というものの重みが、こうした一連の動きの中でどうも疑問に私は思えて仕方がないわけでございます。閣議決定をするときは、やはりその決定というものが実効として生かされる、こういう展望と具体的対策をやはり背景に持ちながら意思決定が行われる。こういうことでなければ、行革というものはなかなか進むものではない、こう思わざるを得ないわけですが、長官の御所見をお伺いいたします。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) おっしゃるように、閣議決定は重くなければならぬと思いますし、一たん決められたものは必ず実行しなければならぬ責任があると思っております。  沖縄電力の問題につきましては、五十七年の三月、ことしの三月末までに大体方向を決めて、民営移管の方向へ持っていこうと、そういう方針でいままで進んでまいりました。しかし、相手のあることでありまして、いまおっしゃるように、知事さんやら、地元の財界やら、あるいは一般の労働団体やら、いろんな御意見がありまして、なかなか話がまとまらなかったのです。それを私通産省に強く要請しまして、いろいろわれわれの方からも手を差し述べて地元の国会議員の皆さんにも働きかけまして、そして、やはり長期的に見て、沖縄県が本土並みの電気料金で安定供給されるし、それから将来に向かっても安心のいけるような諸般の施設、施策を講ずるということを考えてみますと、沖縄だけが独立して独自の電力会社を持っていくことは非常にむずかしい状態で、国庫がそれだけの負担に耐えられない状態が将来出てきやしないかと、そういうことを考えてみますと、やはり本土の九電力並みの料金をできるだけ確保していくということを考えると、九電力の協力を得て、その何らかの協力の形においてあれを維持して、事実上本土並みの電力料金に、あるいはそれに近い形で維持していくと、そういうこと以外にないとわれわれ考えまして、いろんな面で地元も説得もし、そういう方面でいま通産省にも御努力を願っておりまして、大体そういう方向に説得も進められつつあり、いけるんではないかという気が実はして、これはぜひそういう方向に持っていって、島民の願いである本土並みの料金で安定供給をすると、そういうことをぜひ確保してあげたいと、そう思っておるのであります。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 確認いたしますが、本土並みの電力料金で安定供給が行われると、その基盤をつくることが前提であって、その基盤の前提も行われないまま、ただ閣議決定ないしは閣議了解であるとして、民間移行を強行されるということはないと、こう理解してよろしゅうございますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) 行革をやる場合は、やっぱりある程度方針を決めて、しゃにむにその方針に持っていかなければ、行革なんかできっこないので、やっぱり沖縄電力の問題も方針をまず決めて、その方針に向かって一生懸命地盤をつくって、いま努力していると、そういう形でやっておりまして、電力料金が将来どうなるかということは、ここで断言はできませんが、できるだけ本土並みの料金、あるいはそれに近い料金でやって、沖縄だけが高い、いままでも高い電力料金を持っておったわけですから、そういうことがないように配慮して、安定供給もしておくと。電力料金が本土並みで安定していなければ、工業は興るはずはないのであります。工業が興らなければ、失業が解消するはずはないのであります。そういう面から見ましても、長期的観点に立って、そういう方面にぜひ持っていきたいと努力しておるところなんである。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 ただいまの長官の答弁をそのまま受けとめて善処を求めたいと思います。  次に、特殊法人の役員管理についてでございますが、これも五十四年十二月十八日に閣議了解が行われております。民間からの登用の促進をいたしまして、常勤役員中国家公務員及びこれに準ずる者の就任者は半数以内にとどめる、その他特殊法人相互間のたらい回し的異動の制限、年齢制限、長期留任の規制、具体的に閣議で了解事項として定められておるわけでございます。この既定方針で進んでおりますか。また進んでいないということであれば、今後どういう方向でこれを実施されますか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○政府委員(佐倉尚君) 特殊法人の役員の人事の問題、これは内閣官房の所管でございます。役員の給料、退職金あるいは職員の定数につきましては各主管の大臣の所管事項でございます。  先生、いまお話しのとおり、累次にわたってその閣議了解、閣議決定で決めてきております。もちろんこの方向で順次きておりますし、その方向で今後も努力し、やっていくつもりでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 そういう決意は決意でわかるんですけれども、実態なかなかこれは進んでいない。  そこで、第二臨調は、放漫経営、役人天国と言われておるこの現状を改革をして減量を実施し、そうして民営化移行を促進するその一つの手段として、全特殊法人を一括規制するための特殊法人基本法を制定する。そして、その中で統一会計基準を導入して、公認会計士による経理監査を行うとか、政府の財政投資、追加出資を規制して、自己調達資金の確保を目指すとか、子会社への出資を規制するとか、また特殊法人間の給与を統一すも、さらに職員の再配置を図る、こういった国民的な要望を処理する、これを実現する。そういう提言を行う意図を定めたと、こう報道されているわけでございますが、またこれは検討申の問題だとは思いますけれども、この発想について長官はどういう評価をしていらっしゃいますか。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) そういう一部の委員のお考えがあることは私も承知しておりますし、それは方向としては妥当な方向であろうと評価はしております。しかし、ほかの委員の皆さんがどういうふうなお考えを待ちますか、いろいろ議論がありまして、その上にまとまるものであろうと思いますが、特殊法人に対する国民のいままでの熾烈な御批判というものを考えてみますと、何らかのそういう基準をつくって、そうしてはっきりとした政策をこの際確立する必要があるんではないかと感じております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 まだ検討中でございますが、ただいまの長官の御答弁からすれば、臨調でそのような提言が合意を得て行われるということであれば、相当の抵抗は出るであろうけれども、その答申に沿ってこれを断行する決意を持っておる、こう理解いたしたいと思うんです。よろしゅうございますね。

中曽根康弘自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(中曽根康弘君) その案につきましては、しかしまだいろいろ御批判もあり、議論もありまして、まだ熟した案にはなっていないのでございます。この案がどういう運命をたどるか、それを見きわめた上でわれわれは考えをまとめていきたいと思います。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 次に、検査検定業務等の合理化方策について御質問をいたします。  これも五十二年七月二十七日の行政監理委員会でございますが、具体的な答申を行っております。そして、この答申を受けて、五十三年三月、行管庁から行政管理局長通達として各省庁に通知がなされたと、こう承知しております。その通達内容を見せてくれということで要求したんですが、内部資料だから見せられぬと、こういうことですから、これは内容聞きますまい。しかし、その後、五十三年十二月二十三日に閣議決定がなされているわけですね。その閣議決定には「検査検定業務等の合理化方策についての答申」の指摘事項のうち、検査検定業務については、許認可等の整理合理化計画により推進する、こう書かれておるほか、官庁の共通役務業務の合理化に関して、庁用乗用自動車運転業務、電話交換業務及び官庁共通役務業務について、民間委託の方針を確認をし、五十三年度以降これを実施に移すという決定がなされておるわけです。答申、通達、そして閣議決定、全部これそろっているわけですね。その後これどう進んでいらっしゃいますか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○政府委員(佐倉尚君) いま先生御指摘のように、検査検定業務等のうち、官庁の共通役務業務でございますが、庁用自動車の運転業務、いわゆる運転手さんでございますけれども、これにつきましては昭和五十三年度以降五カ年間の欠員不補充措置をとっております。当該人員を新規に需要発生部門に回していくということで措置は講じられて、これはもう実施されております。ただし、この場合運転手さんが一人しかいない官署がございますが、これは除かれているわけでございますけれども、その他におきましては不補充措置というものがとられているわけでございます。  それから、いま御指摘の電話交換業務でございますが、これにつきましても、機材の更新、そういった機会に省力化、あるいは共同化、外部委託などが進められてきております。  そのほか、庁舎の警備、それから清掃業務、あるいは各種の機械の保守点検、あるいは施設の維持管理、こういった業務につきましても、当然各省庁の実情に応じまして、民間委託等の合理化が進められてきております。累次の定員削減計画の実施によりまして、どういう効果も相まって、着実な進捗が得られているというふうに承知しております。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 方向として承知しておるということなんですけれども、私が資料要求しましたら、行管庁はその実績をフォローしてないと、したがって、資料はないという答弁でございました。そういうものがあるなら、資料として御提示願えますか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○政府委員(佐倉尚君) 先生御指摘のように、これは各省庁でそれぞれ適切に対処しておりますので、私どもの方で完全に把握していると言いがたい面が若干ございます。手元にあります資料等、あるいはこれからもこれは継続しているわけでございますので、ある段階でまとまりますれば御説明いたしたいというふうに考えます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 長官、これ私意見として言っておきますけれども、閣議決定というものを私見たものですから、どの程度もう数年たっておるが進んでおりますかと事務局に言っても、実績をフォローしてないんで資料ないんだと、こういう答弁なんですね。僕は閣議決定をしても、行管庁が実績のフォローがないと、そして各官庁にこれは任じているんだと、方向を示唆しているだけだということでは、この完全な実施というものが私はできるはずはないと思うんですよ。やはり閣議決定をされれば、行管庁がその結果について、その推進の実態をフォローすると、そして足らざるはプッシュすると、こういう姿勢がないと、閣議決定はしっ放しということに終わるんではないか。資料があれば、私後でいただきたいと思いますが、私の承知する限り、そういう事務局の答弁だったものですから、この点は今後の行管庁のあり方として、十分に配意されるように、これは意見として申し上げておきたいと思います。  時間がありませんので、次に問題を進めますが、毎年二月ごろ閣議決定による行政改革の経費節減効果等の試算を発表されておるわけですが、五十六年十二月の閣議了解による経費節減効果について、どの程度の試算をしていらっしゃいますか。

佐倉尚行政管理庁行政管理局長

○政府委員(佐倉尚君) ただいまのは五十六年十二月二十八日の閣議了解の分でございますと思いますが、この措置事項、先生よく御存じのとおり、定員削減計画、あるいは特殊法人の役職員の縮減、公社、現業の合理化等がございます。経費節減もこういう観点から効果が期待できるものというふうに考えておりますが、現在、目下その行革に伴う五十七年度における経費節減効果について計数整理中でございます。具体的節減効果については、いま申し上げられる段階にはないわけでございます。

柄谷道一民社党・国民連合

○柄谷道一君 計数整理中ということですから、これは聞いてもわからぬということだと思いますが、これはでき次第ひとつ資料として、これ毎年議員に提示されておる資料ですから、御提供を願いたい。その際私長官に注文しておきますけれども、私はこれは毎年のを見ておりましたら、たとえば定員削減でも、定数を削った方しかこれは効果を出してないんですよ。新たな増員によるものを差し引いてどれだけかという節減効果は出てないんですね。これを見ると、えらいずいぶん削減しているなと思うんですけれども、実質はまたこれにプラス部分があるものですから、差し引き一体どれだけの節減が行われたのかということが皆目わからないのが過去数年間の試算の概要でございます。この点もう少しわかるように、資料提示の行われる際はしていただきたい、こう思います。  最後に、総理府長官にお伺いいたします。  わが国の急速かつ深刻な人口の高齢化が、わが国の将来社会経済に及ぼす影響はきわめて重大であろう、このことはもう語り尽くされております。事実人口問題研究所の発表したこの数値から見ましても、六十五歳以上の人口が五十六年現在千九十二万、総人口に占める比率が九・三%程度であるが、これが七十五年には一五・六%、昭和八十五年には一八・八%、昭和九十五年には二一・八%に達するであろう。これは世界に例を見ない比率を占める高齢化社会が訪れてくる。一方出生率は、昭和四十八年倉計特殊出生率二・一四であったものが、四十九年以降急速に下降いたしまして、昭和五十五年には一・七四、昭和六十年には一・六八まで下がる、こういう予測が出ておるわけですね。そして、これらの要因によって、老齢人口一人を支える生産年齢人口は、昭和五十五年の七・四人から、昭和九十五年には二・八人に激減するであろう。政府みずからが推定いたしておる高齢化社会の展望でございます。私はこうした展望を考えますと、速やかに総合的かつ長期的な対策というものを講じなければ、わが国の将来に大きな禍根を残す結果になるであろう、これは識者のひとしく憂うるところでございます。ところが、現在総理府には老人対策本部が設置されておりますけれども、その性格はあくまでも各省庁間の連絡調整機関でございます。どれぐらい開催されたのかと資料提示を求めましたら、大体昭和五十四年三回、五十五年三回、五十六年三回、大体年三回程度担当課長会議等いわゆる連絡会議が待たれているにすぎないわけですね。また総理大臣の私的諮問機関として、老人問題の懇談会が設けられておりますけれども、これもあくまでも私的諮問機関であって、その位置づけは不明確でございます。各省庁それぞれが縦割りの審議会を持っておりまして、四十九年十月の懇談会提言も、実態的には各省庁の参考資料程度にとどまっているというふうに私も理解いたしておるわけでございます。  そこで、行政法上、政策上の総合調整は内閣が行うたてまえになっておりますけれども、私は現在の体制のもとで、縦割り行政の弊害を除いて、高齢化社会に対応した総合政策の樹立と、それを実現するためのプロセスというものが打ち出せるかどうか、私は現体制でははなはだ疑問と言わなければならないと、こう思うわけでございます。私たちはこのために高齢化社会対策国民会議の設置を求めておりますけれども、それができないとしても、少なくとも現在の各縦割りの審議会をこの際見直しまして、国民の英知を結集した権威ある総合審議会を設置する、そして、その機関で総合施策の確立と推進を図るという体制づくりを行う必要があるのではなかろうか、こう思うわけでございます。時間が参りましたので詳しくは申し上げられませんけれども、この点に関して国務大臣として御所見をお伺いいたしまして、質問を終わりたいと思います。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 御指摘がございましたように、日本の人力の高齢化に伴いまして、老人対策の重要性というものは大きく増大をしてまいりました。したがいまして、これに伴う各般の施策の展開を図るわけでございますが、いま御指摘がございましたように、やはり総合的な高齢者対策というものが必要ではないか、こういうことでございます。私どももこの老人対策につきましては、各種の対策を進めております。そしてまたそれは各省にまたがり、各省がそれぞれの対策を推進をしておるところでございます。したがって、私どもといたしましては、この各省にまたがるいろんな施策を総合調整をしながら、やはりこの高齢化激増の時代に対応する地についた施策の展開を図らなければならない、かように考えております。したがいまして、私ども国民各層の意見を各省庁も聞いておりますし、また私どももその対応に順応して、そしてこの総合的な判断を下し、その施策の展開を図らなければならないと考えております。したがいまして、今後の老人問題につきましては、やはり総合的に対応することが御指摘のように私は重要であろうと考えております。したがいまして、各省庁がそれぞれ行政責任において、相互に連絡を密にしながら、今後とも関係省庁で構成をいたしております老人対策につきまして、この総合本部の活用というものによりまして、さらに総合的な推進を図ってまいりたい。そのためにはできるだけの配慮と、そしてまた一段の機構の充実と申しますか、お互いにこの各省の接点にあるいろいろの問題をこなしつつ、真剣にこの問題に対応をしていく時代が来たと、それには私どもは前向きにこの問題に取り組んでまいらなければならない、かように考えております。以上です。

下田京子日本共産党

○下田京子君 総理府総務長官にお尋ねいたしますが、障害者問題で第一番目に、御承知のように、昨年国際障害者年ということでもって、完全参加と平等を目指しまして、障害者問題いろんなところでいろいろ取り上げてまいられました。しかし、振り返ってみてこれから一体どうなるんだろうかというのが、障害者並びに関係者の皆さんの不安です。昨年がいろんな形で取り上げられてきただけに、今後のその反動が恐ろしいという声も聞かれますし、また長期計画をということであっても、それがまた年内にできなかった。いま中央心身協議会の中の特別委員会で、五つの部会に分かれて検討され、それを受けて三月末までには政府としても長期計画を立てると、こういう話にはなっておりますけれども、何よりも長期十カ年計画を立てた際の財政的な裏づけがどうなるのかというふうなことも心配ですし、同時にその行動計画が、具体的に実のあるものになるんだろうかという心配もございます。ですから、それだけに総理府の中に担当室を設けるというのは当然のことでございまして、同時にこれは五十五年の三月二十五日閣議決定で決まりました国際障害者年の推進体制、「五十七年三月末日をもって廃止する。」と、こういうことになっておりますけれども、とすれば、長期十カ年行動計画を具体的に推進するための政府の体制はどうなるんだろうかという点なんですが、いかがですか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 障害者対策を推進するための組織機構のあり方につきましては、いま御指摘がございましたように、中央に中央心身障害者対策協議会、この国際障害者年特別委員会におきまして、国内長期行動計画のあり方の一環としまして、御審議が行われているのでございます。政府といたしましても、この御意見をもとに、具体的な施策の展開を図ろうといたしております。現在の国際障害者年担当室の改組存続を含めまして、障害者行政の推進体制の整備につきましては、前向きに検討をしてまいりたいと考えております。すなわち障害者年担当室ということではなくて、障害者対策担当室と申しますか、そういう形でやってまいりたい、こう考えております。  さらに予算の裏づけの問題でございますが、障害者行政を総合的に推進をするため資昭和五十七年度の予算におきましては、障害者対策推進経費といたしまして、二千四百十二万一千円を総理府に計上をいたしております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 私は対策室はもちろんだと、政府で、全体としての推進本部のようなそういうものが必要じゃないかということで質問したつもりなんですが、お答えは前向きにというふうな点で、ぜひ検討いただきたいという点でとどめたいと思います。  二番目の問題なんですけれども、これは心身障害者対策基本法の第二十七条に基づきまして、中央心身対策協議会が設けられておって、その中で特別委員会が設置されているわけですが、この特別委員会もやはり長期行動計画を提案したその中心になった方々ですから、こういった機構もぜひ残して、また強化していただきたいという点での簡単に御決意を聞かしてください。    〔委員長退席、理事目黒今朝次郎君着席〕

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) この国際障害者年特別委員会の問題でございますが、私どもは国内長期行動計画のあり方の審議結果を尊重をしまして、総合的かつ効果的な施策の推進を図るべく、目下検討をいたしておるところでございまして、できるだけ御期待に沿うような対応をしてまいるつもりであります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 次に、恩給問題について一点のみお伺いいたします。  五十七年度の政府案については、予算はこれから審議ということでございますけれども、その政府原案を見ますと、恩給改定の実施時期が一カ月おくれて五月というふうになっているわけですね。これは私が言うまでもなく、恩給法の第二条の二の公務員の給与等の改善があったときには、速やかにまたやらなければならないというような法の精神からも言って、あるいは五十二年から四月実施をやってきたというふうな点からいきまして、当然五月実施に一カ月おくらされたということは、福祉切り捨ての一つの問題だというふうに見られても仕方ないんじゃないか、こう思うわけなんです。  実は、大蔵大臣と予算折衝のときに、長官としてはやはりいま言ったような立場から、恩給生活者の生活問題等も考えて、ずいぶんがんばったんでないかと思うんです。聞くところによりますと、この五月実施という問題については、五十七年度限りであるということを大蔵大臣と約束しているというお話聞いているんですけれども、その点いかがですか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) この問題につきましては、五十七年度の恩給ベースアップを五月に実施をしたということは例年にないことでございます。この点については、私どもも大蔵省といろいろと折衡をいたしましたけれども、現下の財政事情等を勘案いたしまして、これは四月実施はとても無理だと、こういうことでございまして、この問題につきましては、五十八年度以降は、従来どおり四月実施するよう努力をしてもらいたいという強い要望をいたしました。私どもも今後はそういう線に沿ってまいる考えであります。

下田京子日本共産党

○下田京子君 次に、官房長官にお尋ねしたいんですけれども、昨年十二月十三日朝日新聞のインタビューで、二階堂氏の幹事長就任に当たりましてのインタビューに答えて、私は灰色高官という観念には反対であると、「「灰色高官」という、定義のできない言葉で人を切り捨てるのには反対。」だと、こう述べられているわけなんですけれども、この報道は事実でしょうか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 世の中でときどき灰色高官という言葉が使われますけれども、定義を聞いたことがありませんので、したがって、私はその言葉を使ったことはございません。そういう意味でその種の問答があったかとおっしゃれば、ただいま申しましたような意味で私考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 新聞報道は事実であると、ただし灰色高官の定義について伺ったことがないというお答えでしたが、一九七六年九月八日に自民党が発表した灰色高官の公表基準案によりますと、こういうことが書かれております。「ロッキード事件の刑事々件等法律違反の点に関する解明は当然であるが、それにおいても、この事件の政治的、道義的責任を解明し、政治の自己浄化作用によって政治道義を正し、政治に対する国民の信頼に応えることは、今の政治に課せられた基本的責務である。」ちょっとありまして、後の方に「国会は事件の政治的道義的責任を明かにする立場から、政府に対し、憲法および刑事訴訟法の人権の保護、捜査、密行の原則を考慮しながら、この事件により起訴された者以外のいわゆる”灰色高官”につき左記の基準によって公表を求める。」こういうことを述べております。  さらに、一九七六年四月二十一日、自民党案が発表され、それ以前なんですけれども、国会正常化に対する両院議長裁定がなされました。あのときは四十日ぐらいのいろんな紛糾があったかと思うのですけれども、その中身の第四番目に、「国会は、ロッキード問題に関し、本件にかかわる政治的道義的責任の有無について調査するものとし、国会の国政調査権の行使に当たっては、政府は、事態の推移をみて、刑事訴訟法の立法趣旨をも踏まえた上で事件の解明に最善の協力を行うものとする。」こういうふうに述べております。まさに灰色高官の政治的、道義的責任を問い、それを公表することは自民党、政府も含めて賛成してきたところなんです。いま、そういう定義は聞いたことないという話だったんですけれども、当時は三木内閣でした。宮澤官房長官は当時は三木内閣のもとでの外相だったと思うのですが、全くお忘れになったのか、それともまた考えが変わったんでしょうか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) つまり、法律上の法律違反でなくても道義的に非常に問題がある、そういうところは正されなければならないという、そういうこと自身は至極あたりまえのことでよくわかっておることでございますけれども、いま下田委員のお読みになりました、まさにそのように、いわゆる灰色高官というようなことになっておりまして、それは定義がいかにあいまいであるかを示しておると思います。

下田京子日本共産党

○下田京子君 定義があいまいであるということですけれども、具体的にお尋ねしますが、いま言いました自民党の公表基準、つまり灰色高官の公表基準について御存じですか。  もう一つ、二階堂氏はその自民党の公表基準に当てはまるとお思いですか、いかがですか。    〔理事目黒今朝次郎君退席、委員長着地〕

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) ちょっと昔のことですのではっきり記憶しておりません。

下田京子日本共産党

○下田京子君 昔のことで記憶してない。いままさに政治家たるその資格問題等が言われております。ロッキード裁判についてもいま進行中ですね。しかも、その問題について二階堂進氏の幹事長就任についてどうかというインタビューについて、灰色という観念に反対だ、灰色高官というのは定義ができない言葉だと、こう言っているわけですけれども、定義しているわけですよ、基準があるわけですよね。わからないということですから、私の方でいまお話し申し上げますが、ここに実際のその当時の自民党案がございます。  これによりますと、自民党案から見ましても、二階堂氏はまさに正真正銘の灰色高官である。三つの規定がございまして、第三番目に、「ロッキード社の売込みに関し依頼を受け、ロッキード事件の金品の授受があったが、職務権限なきため罪とはならないもの(罪不成立)」。これがつまり灰色高官という基準の三つ目に挙げられているわけです。  このことを受けまして、一九七六年十一月四日です。当時のロ特委で政府の報告書を受けまして、委員長が読み上げております。 ○田中委員長 次は二階堂進君に関して寄せられた政府の報告を朗読いたします。  元内閣官房長官二階堂進。ロッキード事件の捜査の経過において得られた資料、すなわち、全日空関係者及び丸紅関係者の供述、米国における嘱託証人尋問の係結果等によれば、二階堂進は、昭和四十七年七月七日から同四十九年十一月十一日までの間、内閣官房長官であったものであるところ、昭和四十七年十一月初旬ころ、東京都内において全日空株式会社代表取締役社長若狭得治らより依頼を受けた丸紅株式会社取締役伊藤宏から、ロッキード社から流入したいわゆる三十ユニットの領収証に見合う三千万円の一部である現金五百万円を、全目空がL一〇一一型航空機を導入することについて尽力した謝礼の趣旨のもとに受領したと認められるが、右全員は内閣官房長官としての職務に関する対価であることが認定できないために、収賄罪の成立は認められない。ということであったわけです。つまりトライスター導入に協力した謝礼として五百万円を受け取ったけれども、たまたま職務権限がなかったので、収賄罪は成立しなかったということなんですね。自民党案の基準から見ましても、こういうことで、まさに政治的、道義的責任を解明して、政治の自己浄化作用によって、政治道義をただすというふうな責任追及は当然でないかと思うわけなんですね。ですから二階堂氏がいささかもこの政治的、道義的な責任がないというふうにはならないと思うんですけれども、この点いかがですか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 制度としての法律のもとにおいては有罪であるか無罪であるかいずれかでありまして、しかも、わが国のような憲法のもとにおきましては、人は最終的に有罪と決定するまでは無罪としての扱いを受けることが、近代のわが国のような民主主義国家におけるルールであると思います。それは制度としての法律の問題でございます。他方で、先ほどから下田委員が言ってらっしゃいますように、道義とか、倫理という問題はもちろんございますし、それはまだきわめて大切なことでございますが、それらは基本的に個人的なものである、制度的なものではないと考えておりますから、したがって、道徳的にどうだ、倫理的にどうだということは、制度の問題として論じてはならないのではないかというふうに私は思っているわけです。

下田京子日本共産党

○下田京子君 いま私がわざわざ当時のロ特委の委員長の政府の調査に基づく報告をもってして、いわゆる灰色高官というふうに位置づけられているのが二階堂氏ですよと。それをして制度的なものでない、だからして灰色高官という定義がないからその人を切るのはおかしいというふうな言い方では、当時のことについて考え方が変わっているというふうに受け取られると思うんですよ。あるいは当時それだけ議論されたことがもう風化した、後退してしまった。まさにあの当時決められたことが、政治的、道義的責任をいまの内閣は全く感じてない、こういうふうに言われることになるんじゃないでしょうか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 私に関します限り、当時からいままで考えは変わっておりません。

下田京子日本共産党

○下田京子君 当時から考えは変わってないと言いますと、これはぜひ私はこのインタビューがやはり正確でないというか、つまり灰色高官という定義がないからそれで切り捨てるのは云々ではなくて、官房長官の姿勢がいま言ったように、当時ロ特委等で、あるいは三木内閣当時、内閣自体が認めてきた、国会も政府も各党が一致して認めてきた、つまりいわゆる灰色高官、この政治的、道義的責任を今後も追及していくというふうに受け取ってよろしいですか。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 先ほども申しましたように道義、倫理というのは私は基本的に個人的な問題だと考えておりますが、また政界というものが政治に必要な道義、倫理等々を十分実現するような、そういういろいろな、たとえば倫理委員会でありますとか、倫理綱領でありますとかいうものをつくっていくということは、それは十分考えられることでありますし、きわめて大切なことであろうと思います。けれども、そのことは法律上の有罪、無罪ということとは違うことだというふうに、それだけのことで、別段むずかしいことを私は申し上げようとしておるわけではありません。

下田京子日本共産党

○下田京子君 法律的にどうこうというんじゃなくて、そのいわゆる灰色高官ということについて、最初にいま宮澤官房長官は、私は聞いたことがないと。まあずっとそのときの経緯を私はいま説明したわけですけれども、そうしたら、そういう政治的、道義的なことを否定するものでないと、こうおっしゃったわけですよ。そうしますと、これは確認いただきたいんですけれども、いわゆる灰色高官という定義は、当時自民党政府、各党含めて、そして国会でもう確認されたことなんです。とすれば、そういうものを法律的云々じゃなくって、内閣として、いわゆる政治的にははっきり政治家の姿勢としてはっきりさせるべきじゃないかというふうに私は思うわけです。そのことをはっきりさせていかないと、これはいま重大な問題ではないかと思います。  時間がありませんから、この問題はこういうことにしますが、再度重ねて申し上げますけれども、時効だとか、職務権限がなかったということで、犯罪が成立しなければ何をやってもいいんだというふうなことになったらば、国民浮かばれませんよ。政治家というものは、国民の一般よりもより以上にきちんとしたやっぱり政治的、道義的な立場を明らかにすべきだと思いますし、そういう点を徹底的に追及する姿勢があるならば、いまの内閣としても具体的にそれらに対応すべきじゃないかという点を重ねて主張しておきたいと思います。  次に移りますけれども、同じように田中金脈問題でまた新たに最近事件が出てまいりました。先ほども他の委員からちょっと御質問ございましたけれども、簡単に申しますと、新潟市が民間会社から遊園地の跡を公園用地として買収する際に、田中元首相系の幽霊会社が直前にこの会社を合併して、遊園地跡を同市に売って約九億円を得たということですね。報道によりますと、新潟市が一九八〇年約六・四ヘクタールの公園建設を決定して、その年度のうちに一括でもって土地購入代金を支払うということを決めたわけですよ。ところが、その直前に株式会社新潟遊園側がちょっと待ってくれと、こういうことで延期を申し入れた。ところがこの延期を申し入れている最中に、株式会社新潟遊園が田中ファミリー企業の約十六億円の赤字を抱えていた東京ニューハウスに合併して一たん解散。その六日後に東京ニューハウスが吸収した新潟遊園と商号を変更して登場してきたわけですね。ですから、新潟市はわからなかったというふうな経緯があったわけですけれども、この公園用地に対して、建設省が、直轄事業じゃないけれども、補助金を出しているわけで、当然建設省は県等を通じて事態の状況を調査されていると思うんですけれども、調査しているかどうか、それだけで結構です。

塩島大建設省都市局公園緑地課長

○説明員(塩島大君) 調査はいたしております。これにつきましては法令の所定の手続を経まして適正に執行されており、問題がないと考えておるところでございます。

下田京子日本共産党

○下田京子君 調査している。  国税庁にお尋ねいたしますけれども、約十六億円の赤字を抱えているこの東京ニューハウスに、健全経営で近く九億円入ってくるというその株式会社新潟遊園が吸収合併されたわけですね。世にいう逆さ合併。このことについて、いろいろ先ほどの他の委員については御答弁がございましたけれども、徹底的に一般的ないわゆる合併問題ではない。それだけに税の公正なあり方という点から、厳正な課税調査が必要であると思うわけなんですけれども、その姿勢があるかどうでしょう、はっきりお答えください。

草野伸夫国税庁調査査察部調査課長

○説明員(草野伸夫君) お尋ねの事柄が新聞で報道されておることは十分承知しておるところでございます。ただ個別にわたる事柄についてお答えをすることは差し控えさしていただきたいということでございます。  それから、ただ報道された内容等から見てまいりますと、土地譲渡等の時期が関係法人の進行中の事業年度にかかるということでございます。これら取引にかかる申告書はまだ提出されてございませんので、現段階でどのように対処するか申し上げることは差し控えさしていただきたい、このように考えております。

下田京子日本共産党

○下田京子君 これからなんですよね、税の申告。それなのに何も言えないということじゃ困るわけですよ。  宮澤官房長官にお尋ねしますが、いまお話しのとおり、いろいろなところでマスコミが報道されております。実はこの九億円のお金の流れがどうなのかということについても大変ななぞに包まれた部分がございます。  当事者のお話によりますと、新しく生まれた新潟遊園というのは、公園用の地代として受け取ったその九億円のうちの大部分を、浦浜開発という会社に貸したわけです。その浦浜開発はそのお金を新潟交通に対して長期債務返済だということでもってその返済に充てた、こう言っているわけです。このお金の流れが事実かどうかということが今後の調査対象になると思うんです。もう一つ、実はその新潟交通からお金を借りたという浦浜開発という会社なんですが、これはどういう会社がといいますと、国会でも大変問題になりました鳥屋野潟の水面下の広大な土地を所有している最大の所有者なんです。間もなくこの利権の配分が出てくるという事態になるわけですね。  同時に、新潟交通が浦浜開発にお金を貸しているわけですけれども、新潟交通の有価証券報告によりますと、一九七五年の三月期決算では七千五百八十七万二千円でした。ところが、新潟県の都市計画審議会で鳥屋野潟の公園区域を決定した直後の一九七六年三月期になりますと、ばんと貸し付けがふえています。五億二千二百五十万円になっていまして、八〇年の三月期決算でもって残高が七億四千四百三十四万六千円に達しているわけなんです。いずれも担保なしの貸し付けなんです。なぜこういう貸し付けがなされていたのか。七六年と言えば、ちょうどロッキード事件が国民の前に明らかになったときでもあります。ですから、脱税という見方もされますし、鳥屋野潟の利益の配分をめぐって有利にしようという手法ではないかという見方もありますし、またロッキードがらみの金ではないかという見方も成り立つわけです。それだけに、国税局がいまお話しになりましたが、これからの問題ですから、よく調査をして、いま本当に増税の中で苦しんでいる、あるいは税の公正という問題、そのことが問われているときに、きちんとした国民の納得のいく調査と、そして対応、あるいは課税をされるように御指導いただきたいと思うわけです。

宮澤喜一自由民主党内閣官房長官

○国務大臣(宮澤喜一君) 事実関係を存じませんので、そのことについてはお答えができませんが、政府関係の各省庁つかさつかさにおきまして、その義務を尽くしてまいることはこれはもう当然のことと存じます。

中山千夏一の会

○中山千夏君 広報予算についてお伺いしたいと思います。先ほど峯山さんがちょっと触れられましたので少し重なるところもあるかと思いますが、指摘がありましたように、広報予算は一九六〇年発足から見ますと大変な伸びを示しているようです。七二年から三年にかけては七〇%余りという、非常にびっくりするような増額というようなこともありまして、以後八〇年まではかなりの伸びを見せています。七八年には百十億三千万余り、八〇年以降は大した伸びを示していませんけれども、八二年度についても百三十四億余りの当初予算が出されています。財政再建だということで、福祉ですとか、教育の面で国民にがまんが求められている折ですから、この予算は額から言っても、国民にとって非常に関心のあるところだと思うんです。そこでもう一度、この広報というものの意義、目的についての長官のお考えを確認させてください。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 現在のような高度の産業、経済、文化、大変な大きな変動を来しておる時代に、国民の皆さんに政府の政策、考え方、そういうものを十分理解をしていただくためには、やはりこの政府の施策の十分な理解と協力を得るためのPRをしなければならない。それはまた、マスメディアを通じて行う必要がある。  いま御指摘がございましたように、大変ゼロシーリングの厳しい時代でございますが、先ほど中曽根長官も申されたように、いまの行革、そしてまた臨調の大変行政機構改革をする、そういう中で総理府の広報予算が削られるということ、これは私どもにとっては、むしろいま日本の行革は何をやるのか、臨調は何をやっておるのか、こういうことを国民に真に理解をしてもらうためには、現在の予算は私はまだ十分でない、こう判断をいたしております。  ただ、国民の皆さんに理解をしていただくためのPRの仕方、これには先ほども御指摘もございました。私どもも十分この点、改革、改良をすべき点は多々あると思います。しかし、この広報の必要性というものは、私どもは十分理解をし、そして国民の皆さんに政府の施策、そしてまた政府の何をいま求めているか、これを十分国民の皆さんに理解、そして協力をしていただくための予算としては、私は決して多い予算ではない。むしろもう少しふやしていただきたい、これが私の願いでもございますし、先ほどの中曽根長官も同様の御意見を申されまして、大変意を強うしたわけでございますが、そういう考え方で、私どもはこの予算を大事に、しかも有効に活用をしてまいりたい、かように考えています。

中山千夏一の会

○中山千夏君 関係予算の資料をいただきましたが、広報関係費、それから啓発広報費、広報委託費というふうに内訳がなっているんですけれども、そのそれぞれの内容について手短に、時間がないものですから、ちょっと御説明いただけますか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) お答えいたします。  総理府の広報予算は、啓発広報費、広報委託費及びその他一般庁費等から構成されております。  まず、啓発広報費でございますが、これは新聞、雑誌等への広告料、「フォト」「時の動き」等の広報資料の買い上げ費等の出版関係の経費でございまして、昭和五十六年度予算では六十三億九千六百万円が計上されております。  また、広報委託費でございますが、これはテレビ、ラジオによる放送関係経費と、それから広報映画等の制作の経費でございまして、昭和五十六年度予算では六十三億千二百万円が計上されております。最後に、その他一般庁費等の経費でございますが、これはいわゆる一般事務費と世論調査関係経費でございまして、同じく六億九千八百万円が計上されております。

中山千夏一の会

○中山千夏君 そのうちの出版関係が含まれているという啓発広報費というところなんですけれども、この言葉がすごくわかりにくいんですが、啓発及び広報費ということなのか、啓発広報という広報という意味なんですか、これどういう意味なんでしょうか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) お答えいたします。  昭和五十三年度の予算編成に当たりまして、それまで一般庁費の中に計上されておりました新聞、雑誌等への広告料と、広報関係資料費に計上されておりました「フォト」「時の動き」等の買い上げ経費、これをまとめまして啓発広報費というふうに変更したわけでございまして、これは広報経費の使途を明確化したというものでございます。

中山千夏一の会

○中山千夏君 そうすると、啓発というのはちょうど広告に当たるわけですか。政府は広告をしていらっしゃると。広報という言葉しか表には出てきていないわけですけれども、内容としては広告というふうに認識してなさっていらっしゃる分野があるということでしょうか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) 新聞、雑誌等には広告を出しております。それから、「フォト」とか、「時の動き」とかいったような雑誌の買い上げも行っております。そういうものを含めまして啓発広報費というふうに呼んでおるわけでございます。

中山千夏一の会

○中山千夏君 先ほどからお話を伺っておりましても、広告という言葉と広報という言葉が何か非常に入り乱れて、わかりにくく出てきているんですけれども、政府の広報のつくり方をちょっと伺ってみましたら、大体予算によって媒体の確保を行う、それから企画競争によって代理店を決めて、そして代理店に意見を言って制作をする、そういう経過を見ますと、普通企業が広告を行う場合、広告をつくる場合とほとんど変わらないわけですね、つくり方においては。そういうところを見ていますと、ますます広報と広告というものはどう違うのであろうかというふうに、どう違うと思ってつくっていらっしゃるのかというあたりが非常に不明確なんですけれども、広報と広告とはどう違うと思っていらっしゃいますか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) 明確なお答えは非常にむずかしいと思いますが、私どもの方では、広報というのは、その手段を含めた広い概念にとらえておりまして、広告というのは、広報を実施する具体的な手段の一つというふうに理解しておるわけでございます。  政府広報について申し上げますと、政府施策についての国民の皆さんの御理解と協力を得て、政府と国民とのコミュニケーションを確保し、これによって政府に対する国民の信頼を確立するための活動である。この広報活動には、広い意味で世論調査等広聴活動も含まれているというのが定説になっていると聞いているところでございまして、そのように私どもの方でも理解して仕事を進めております。

中山千夏一の会

○中山千夏君 いまお話を伺いまして、広報と広告というものの内容のとらえ方が非常にやはり不明確で、そこらあたりにすごく問題があるんじゃないかと私は思うのです。といいますのは、通常広報と言ますと、事実を伝える、事実を知らせようとするものなんだと思います。それから、広告と言いました場合には、事実をつくろうとするものなんだと思います。これは、企業を例にとりますと少しわかりやすくわかっていただけるかと思いますけれども、企業の歴史だとか、企業実績の事実を伝えるための情報、これは広報だと思います。けれども、商品を売るための情報、これはその情報によって商品が売れるという事実をつくろうとして情報を流すわけですね。ですから、これは広告だと思います。意見広告も同じでして、その意見広告によって同調者が出現する、あるいは人が動くという事実をつくるためにその広告を出すわけですから、意見広報とは言わなくて、あくまでも意見広告と、こう言うわけですね。いみじくも、さっき、中曽根長官が広報について、国民世論を力強くつくっていくという、こういう表現をなさいました。ですから、中曽根長官も、広報というものを、どちらかといえば通常言う広告という概念でとらえておられるのだなと私は思ったのですけれども、そうして見ていくと、いまの概念で分けたところで見ると、広報室が大体マスコミ媒体を通して行っているのは、多くは広報ではなくて広告なんですね。そうかと思いますと、普通広告を行う場合の姿勢とは大分違う姿勢が政府にはあるんですね。それは何かと言うと、広報を行った場合に、その結果についてすごくむとんちゃくだということなんです。  私の友人が民放のテレビ局のディレクターをしておりまして、その当時に政府が提供している番組のディレクターをしていました。四百万円の予算を取りまして、実は十五万で番組をつくるというようなことをしていたんですね。そして視聴率を上げる努力も全然しない。これが普通の企業がスポンサーだったら大騒ぎになります、会社のお金をむだに使っているわけですから。ところが彼に言わせると、政府が相手だと非常に楽だと言うんですね。幾ら視聴率を上げる努力をしなくても、とにかく世論を巻き起こすような番組さえつくらなければ、毒にも薬にもならないおとなしい番組をつくっていれば、ピンはねをしようと、視聴率を上げる努力をしないでいようと、おとなしく政府はお金を出してくれる。こういう話を聞いたのは一度や二度ではないんです。そうすると、そういうお金の使い方は非常にむだだろうと私は思うんですね。  それよりもっと不思議なのは、広告だというふうに考えてみても、そんな番組にお金を出していたのでは、広告のメリットがないわけですね。それをなぜあえて政府はお金を出すのだろうか。もしかすると、マスコミにお金をばらまいて、そしてマスコミを懐柔しようという気があるんではないだろうかというふうな疑いさえ持ってしまうような番組とのかかわり方なんですけれども、もちろんそういうおつもりは全然ないわけでしょう。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 大変に御質問が私どもの考えでおる広報と本質的に違うようなお話で残念に存じます。  私もまだなったばかりでございまして、実はこの広報のレクチュアを受けておりまして、率直に申しまして、まだまだ広報のやり方、方法がまだ十分でない点が多いということを私は指摘いたしました。  いま貴重な御意見も伺いましたので、私どももそういう誤解がないような、やはり広報活動をしっかり地についたものとしてこれからやってまいりたい。そしてまた、この予算が確かに国民の皆さんに政府の施策、また、国民の皆さんが何を求めているかということが十分理解できるような方法を、今後も十分ひとつ配慮をして対応してまいりたい、かように考えています。

中山千夏一の会

○中山千夏君 一九七九年度の広報関係予算をほかの企業の広告宣伝費と並べてみますと、三菱電機、ソニー、これを抜いて堂々十四位なんですね。これだけでもかなり驚くべきことですけれども、各省庁が持っています独自の広報予算というのを合わせますと、たしか日産自動車に次いで二位になるんです。こうなると、金額から言いますと大スポンサーなんですね。  マスコミがスポンサーに弱いというのは、構造上否めないことだと思うわけです。政府にその気がないとしても、もしかしたらこういう状態、こういう現状でマスコミが政府権力からの圧迫を受けるようなことになるんじゃないかというような危惧を持たれたことはないでしょうか。それから、そのことについて、そういうことがないようにという配慮はなさったことがあるでしょうか。

小野佐千夫内閣総理大臣官房広報室長兼内閣官房内閣広報室長

○政府委員(小野佐千夫君) 政府広報の主な媒体は、先ほどから申し上げておりますように、新聞とテレビがあるわけでございますが、新聞につきましては、日本新聞協会の定めております新聞の倫理綱領、それから新聞広告の倫理綱領というのがございます。これらの綱領で新聞広告の信用を高めるための原則等がうたわれているわけでございます。  それから、またテレビ番組につきましては、放送法の定めによりまして、「放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない川」という規定がございまして、放送内容等につきましては、それぞれの放送局に編成権があることを保障しておるわけでございます。このような点から見まして、私どもがテレビとか新聞に広告を出す場合に、先生のいま御指摘のような御懸念は存在しないんではないか、このように考えているところでございます。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) いま中山さんからお話がございました、非常に企業の広告に比較をしてまさに大変な金を使っておるではないかと、こういうことでございますが、私どもが聞いている範囲では、ヨーロッパでは大体日本の倍ぐらいの金を使っておると、アメリカは日本の三倍ぐらいのやはりPRの金が使われていると言われております。そういうことから考えましたら、まだまだ私は日本のやはり広報の金は少ないんではないだろうかと、こう判断をいたしております。

中山千夏一の会

○中山千夏君 そこで、その広報というものの内容が大変問題になるんです。アメリカの広報について少しお調べになっていただければわかると思いますけれども、先ほどからお話ししている広報と広告ということに分けますと、アメリカで行われているのは広報なんですね。広告ではないわけです。それから、金額的に言いましても、私が知っているものでは、アメリカの国内で他企業と比べますと、日本の金額と比べてはおっしゃったとおりかもしれませんが、他企業と比べますと、日本の占めている位置よりはずっと下になるということです。それから、広報を通しての政府によるマスコミへの圧迫というものがなければ、いまおっしゃったようになければよいと思いますが、残念ながら私はすでにそれが存在していると思うんです。  実は、昨年ある週刊誌の編集長が、編集の方針に沿わないという理由で、防衛問題に関する政府の広報の掲載というのを拒否したんですね。そうしましたらば、広告代理店を通じまして、広報室はその出版社の重役を事情を聞くという名目で呼び寄せまして、その際に、来年度からはおたくには一切の広報の掲載を中止するかもしれないと、こういう言い方で圧力を加えたわけなんです。この話について。その週刊誌の名前ですとか、それから関係者の氏名というものを私は承知しています。だけど、それをここで明かしたくないんです。それから情報源も明かしたくない。それはなぜかというと、私がここで明かしたことによって、また政府から何か圧力が出版社なり情報源なりに加わるんじゃないかというおそれを私が持つわけですね。そういうおそれを私が持ってしまうような現状が、いま事実あるということなんです、少なくとも私が知っている範囲では。そうして、そのような事実が起きることも、政府広報と言われて行われていることの内容が、広告あるいは意見広告であることにすごく関係があると私は思うんです。  その防衛関係の記事というのは、たしか自衛隊の日に、先ほども問題になっていましたけれども、平和は与えられるものではないという、先ほども意見広告と呼ばれたそのものであったと思いますが、そういうものでなければ、単なる広報であるならば、どんなマスコミだって、出版方針に合わないから、編集方針に合わないからというようなことで、単に事実を知らせる広報であるならば、拒否するようなことはないと私は思うんですね。平和は与えられるものではないというキャッチフレーズが正しいかどうかということが、さっき中曽根長官と峯山さんとの間で問題になっていましたけれども、この際それは全然問題じゃないと思うんです。それから、広報にナメネコを使っていいかどうかというようなことも、全然この際は問題じゃないと思うんです。問題は、その広報と言って税金を使ってやられているものが、広報ではなくて実は広告なんだ、もちろん広報と呼べるものもあります。だけど、その大半が広告なんだというところが非常に問題なんだと私は思うんです。広報というのは。情報公開を求める声も高いことを見てもわかりますように、国民は求めていますし、それから民主主義国家をつくっていく上で大変有益なものだと思います。だけども、政府が国民の税金を使って広告を行う、意見広告を行うというのは、たとえそれが長官などのお考えで、これは真っ当な意見であるとお思いになった場合でも、これは非常に問題がある、いけないことだと私は思います。それは、国民は政府に広告をされるというようなことは全然望んでないんです。広報は望んでいるんです。国民は、さっき長官がおっしゃったように世論をつくられたくなんかないんですね。むしろ広報によって事実を知らされて、その事実から自分で世論をつくる、それがまともな国民というものなんだろうと思います。ですから、広報を受けてその事実を知るということは国民の義務でもあるし、望ましいことであるけれども、広告というものはこれは全然国民の望みの中に入っていないから、広告に税金を使うのは、税金の不当なむだ遣いだと私は思うんです。ですから、広告と広報というものの違いをぜひともはっきり弁別していただいて、そしてその上で広告はぜひやめていただきたい。広報だけにしぼっていただきたい。これは納税者の税金を使って行われることであるから十分に慎重に行わなければならないというふうにさっき宮澤長官もおっしゃっていました。そのとおり財政の面から見ても、それから一つの政府の政治姿勢という面から見ても、物すごく重大な問題だと思いますので、ぜひ根本的な広報というものに対する考え方を転換していただきたいし、今後そうした方向で、広報しか行わないという方向で臨んでいただきたいと私は強く望むんですけれども、いかがでしょうか。

田邉國男自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(田邉國男君) 総理府といたしましては、いままで広告をしておるとは私は思っておりません。正確なやはり情報、そして正しい政府の施策の理解を求めるための広報であったと私は信じております。もしそういう御指摘があったとするならば、われわれはそういう誤解を招かないような広報活動をさらに強めていかなければならない、かように考えております。

中山千夏一の会

○中山千夏君 短い時間ですので、言葉を尽くして言ったつもりですが、おわかりいただけなかったような点もあるので、あと一分間ぐらいで広報と広告の違いを説明させていただきます。  たとえば、「よその子にも、ちょっと一言。」、これは事実ですか。事実じゃないでしょう。これが事実を伝えるものですか。意見でしょう、これは。意見ですよ。それが広報と広告の違いです。いますぐお答え出してくれとは申し上げません。この問題はうんと深めて討論していかなければならないとても重大な問題だと思いますから、よくお考えになってみていただきたいんです。  以上で終わります。

和田静夫日本社会党

○委員長(和田静夫君) 他に発言もないようですから、内閣、総理府本府、行政管理庁、沖縄開発庁及び沖縄振興開発金融公庫の決算については一応この程度といたします。  次回の委員会は明二十日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時三十八分散会      —————・—————

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