沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 163 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1982/03/31
会議録
○委員長(大鷹淑子君) ただいまから沖繩及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。 沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○丸谷金保君 最初に、実は今回のこの一連の改正案、十年の節目で出てきたわけですけれども、それにしては前回のあれをそのまま踏襲していくということで、新味といいますか、十年たった業績を踏まえて今後の十年間にどうあるべきかというふうな理念がどこにも見当たらないんです。これは私こんなことでいいのかという点をつくづく実は心配しているわけでございます。本来なら十年目ですから総理が出てきて進んで考え方ぐらい明らかにしてもいいと思うんですけれども、政府の姿勢はそういう姿勢でもない。それがこの法案に出てきているというような感じが強くいたします。 それはどういう点かといいますと、沖繩という地域に入れ物づくりは一生懸命だけれども、心の通うようなそういうものが全然感じられない改正案なんです。この点についてひとつ長官どうお考えですか。
○国務大臣(田邉國男君) 沖繩の第一次振計におきましては社会資本の整備、また民生安定の上の福祉、そしてまた教育、そしてまた医療、あらゆる面におきまして画期的な努力をしてまいりました。長い間日本の施政権外に置かれた、しかも本土との遠隔の地にあります沖繩の振興開発につきましては、この十年間鋭意努力をしてきたわけでございます。しかしながらまだ私ども十分だとは申しておりません。また沖繩は米軍の基地が日本の五三%を占める、そういう立地条件を踏まえましての対応でございますから、大変な努力と、そしてまたその開発にはかなりの政府においての配慮と、そして献身的な努力が続けられておったわけでございます。 したがいまして、道路、港湾、そしてまた水問題あらゆる問題、教育、そしてまた住宅、雇用、各方面においてかなりの前進を見たわけではございますけれども、しかしこれで十分であると私どもは思っておりません。また本土との格差もまだかなりある、こういう中で第二次振計を私どもは考え、そしてこの地域に対する特例の高率補助の対応というものは、臨調等の方針には全国の特例補助というものは全部排除いたしましたけれども、沖繩だけはこれを残すことに私ども鋭意努力をいたしまして、この従来の特例補助をそのまま適用するということに相なりました。 したがいまして、これから私どもはさらに住民の願いをこの二次振計の中で推進をしていこう、そのためにも県と十分の打ち合わせをしながら対応をいたしまして、沖繩県民生活の繁栄とそして向上に努力をしてまいりたい、こういう決意でおるわけであります。
○丸谷金保君 私の質問したいというのはそういうことでないんです。 この十年間は、とにかく当初の措置法ができたときには、沖繩における本邦の諸制度の円滑な実施を図るため、まずとりあえずの十年ですね、そういうことであったと思うんですね。しかし、これ十年たったんですから、やはり本土復帰というのは一体何なんだというふうな、沖繩島民、県民の心のよりどころになるような柱は何なんだということが新たに十年間の節目の中ににじみ出てこなければならぬのではないか。 たとえばそれは本土並みというふうな一つのあれもありますよ。しかし私は沖繩の人々の心のよりどころとなるものは、もっと、たとえば非常に苦しい中で、島津に抑えられて非常にやはり苦しい時代の中でも営々として築き上げてきた南島文化といいますか、そういうものが流れていますわね。第二次大戦の占領と、こういうずっと歴史的に苦しんできた島民の方々の底に流れている、しかも培ってきた文化、こういうよりどころにすべきものに対する目配りの仕方が全くないんでないかという点が非常に私これからの十年考えた場合に必要なことだと思います。たとえば国際センターとかそういう外に向けての入れ物づくり、こういう点での格差をなくしていこうという、そういうとらえ方はわかります。しかし、もっとそれ以前に、復帰して十年、いよいよ本当の沖繩は何なんだというようなこういうものが全体の中に欠けているんじゃないか、こう思うんですが、いかがですか、もう一度ひとつその点。
○国務大臣(田邉國男君) 私は、いま御指摘がございました点につきましては、私自身も沖繩の今日まで置かれた経過、すなわち戦後二十七年間沖繩が日本の施政権外に置かれてきたということ、そして遠隔の地であるということ、その間に本土は高度成長の波に乗って大いに生活向上が図られた、にもかかわらず施政権外に置かれた沖繩は大変な苦しい状況に置かれた。私どもはそういうものを踏まえて本土との格差をいかに縮めるか、この点に十分の配慮をいたすべく第一次振計というものが国会において法律として成案になり、それに基づいて沖繩の格差を根本的に是正していこう、これは日本国民の願いでもあり、また沖繩本土の皆様の私は心からなる願いであろうと思います。 ただ、先ほどから申しましたように遠隔の地であるということ、また残念ながら基地が日本の五三%を占めるという条件下に置かれている、そういう中でいかにこの沖繩を本土並みにするかということ、これはいろいろの問題点がございます。また、その一次振計において進め方がございますけれども、県との十分な打ち合わせの中で進めてまいりますと、第一にはやはり基盤整備の問題、そういう問題が出てまいります。したがって、道路を整備し、そしてまた土地改良をし、そういう問題がまず第一に取り上げられる。そしてまた次は医療の問題、学校の問題、教育の問題、そしてまた住宅の問題こういう問題に順次進めておるわけでございます。ですから、第一次振計では、沖繩開発庁としては沖繩県と連絡をとりながら、沖繩県の県民の要望に沿うべく政策を順次推進をしていったわけでございますが、まだ十分でないということで第二次振計へ入っていったわけです。 私どもは沖繩の今日まで置かれたその沖繩県民の心情というものは十分理解をし、またその沖繩の県民の心を心として対応をしていかなければならないということだけは十分肝に銘じて対応をしておるつもりでございます。したがって、いろいろとまだ十分でない点につきまして今後さらに沖繩県民の意向、また沖繩県の意向、そしてまた国会の審議の中でいろいろの御指示をいただきながらりっぱな沖繩を私どもはつくり上げていきたい、こういう考え方であります。
○丸谷金保君 どうもちょっとかみ合わないんですが、私が聞きたいのは、政府の姿勢としてまず第一に道路だ、こういうふうな話が出てくるでしょう。もっと沖繩県民の、バックボーンになるような精神的な支柱に対する配慮、こういう点についての施策が予算の上からも法律の中に流れる意気込みからも酌み取れないということを言っているんです。 たとえば具体的な問題で申し上げましょう。まあ復帰十年になります。県立の文化施設としての琉球政府の時代からあった博物館ありますね。いま予算の中では博物館とかいろいろあるんですよ。ところが、これはそういう沖繩のバックボーンになるというふうな博物館の考え方でないんですよ。それぞれの町村にいろいろ言われたちょっとしたものをつくるとか、その程度の予算でしかないんです。ちょっと見ましたが、四億くらいですか、それもばらばらとばらまくというようなそんなことで、とてもバックボーンになるような、島津以来いろんな形で抑えられている中でそれに抵抗しながら築き上げてきた沖繩の人たちの生きていく糧になっていた文化、こういうものを、もう十年たったんですからきちっと中心に据えて、その上で道路だ橋だ、いろいろな形のものが出てくるのでないと、道路だ橋だ教育施設だだけが先にどんどん出ちゃって、この振興計画の中に魂が一本入ってない。これではただ本土との経済的な格差を埋める埋めるといってもこれなかなか大変なことです。 経済的な格差を埋めるこことももちろん大事ですけれども、それにも増して長い沖繩の伝統文化というふうなものを、ただ単に工芸品に対する補助率を上げてやるとか、利子補給するとか、そういうことでない日本政府としての思いやりのあるそういう配慮が法律の中に見られない。ぼくも読んでみたんです。そして、せめてこの五十五条で、離島振興法その他の特例に関するいろいろなのがあるし、辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律、ここいらで多少いろいろなそういうことができるのかと思うんですが、どうも実際には、この条文だけからではそういうバックボーンを立てていくようなそういう施策までなかなかいかぬじゃないか。 じゃ、どこにあるかと思って見たんですが、ないんです、そういうものが。それに対してどうなんだということを言っているんです。だから、施政方針の焼き直しのような答弁されたんでは困るんです。私はむしろこういう具体的な問題から入ってないところを御質問しているんです。
○国務大臣(田邉國男君) 御指摘の沖繩伝統の文化の問題の取り組みが足りなかったではないか、こういう御指摘でございました。私もこの第一次振計の中ではいろいろとその面においても努力をいたしましたけれども、私はまだ十分であるとは思っておりません。 いま御指摘のございましたこの五十五条でございますけれども、この条文の中に沖繩の伝統文化を振興するような内容に十分なっておらない、こういう御指摘がございました。私もこの点につきましては、第二次振計においてはやはり沖繩の長い間の培われた文化というものを、その土壌をやっぱり育てていく、この点については私も丸谷委員と同じ気持ちでございます。私も行政を地方でやってまいりました。最後にやはり私は美術館というものをつくりました。それはやはり地域の皆さんの声というものは常に何を求めるかといいますと、どうしても産業の振興、そして道路の開発、こういうものに地域住民の声が非常に強いということは事実でございます。私もこの点につきましては第二次振計において沖繩の伝統文化というもの、この点については十分意を尽くしてまいる考えでございます。 この条文に盛られた文章というものが的確に郷土文化の振興ということに当てはまらないかもしれませんけれども、それを包括はしていることは事実でございます。したがって、この点については私自身が第二次振計の中ではこれをやらなければならないと考えておりますので、その点はぜひひとつ御理解をしていただきたいと思います。
○丸谷金保君 どうもちょっとかみ合わないんであれなんですが、これ法案の審議の上で一番大事な基本だと私思いますのであれですが、伝統文化の振興というふうにいま御答弁されておりますけれども、伝統文化の振興というふうなことでないんですね。その伝統文化をずっと育て上げてきた底に流れている心を、南島文化圏というふうなものの底に流れている心をどういうふうにして沖繩人の誇りの中に保たせていくか。 たとえば具体的に言いますと、歴史民俗資料館というふうなもの、こういうふうな計画を沖繩で持ったとしてもちょっといまのこの五十五条にはなじみそうにもないんですよね、そういう形のものが。どうですか、事務方でひとつ。
○政府委員(藤仲貞一君) 民俗資料館につきましては地方文化施設等整備費の補助対象となり得る、こういうことでございます。
○丸谷金保君 ちょっと何か後の方がよく聞こえなかったので、もう一度ひとつ。
○政府委員(藤仲貞一君) いま民俗資料館というこういう御指摘でございますので、民俗資料館につきましては、地方文化施設等整備費というのがございまして、これに基づいて補助があるわけでございます。その補助の対象になり得る、こういう制度になっております。
○丸谷金保君 そういう御答弁なんですよね。じゃ、五十七年度の予算の中でそういう考え方で当てるとしたらどこが当たりますか。
○政府委員(藤仲貞一君) 沖繩開発庁ではそういう予算は計上いたしておりません。概算要求をいいだしておりませんので。
○丸谷金保君 予算書ずっと見ると、そういう角度の予算といいますか、配慮というか、そういうものは下からないからということのようですが、地方には沖繩行ってみるとあるんですよ。ところが吸い上がってこないんです。そういうものをどうしても残しておかないと、いまのうちにという声はあるわけです。それが吸い上がってこない。 というのは、政府の対応の仕方が沖繩国体だとか国際センターだとかというふうな、常に外に向けていく物の考え方、そのためには道路よくしなきゃならぬ、入れ物をつくらなきゃならぬ、こういう発想になってしまって、沖繩の文化と沖繩の人たちの生きがいを支えてきたそういうものをきちっとして、島民としての誇りの中に本土との格差なくしていかなきゃ、何でも精神的な風土まで格差是正というふうなことでは本当の文化というものは育っていかないし、生活の中ににじみ出るような誇りと生きがい、そういうものを持っていたからあの苦しい中で沖繩の文化が育ってきたと思うんですが、こういう配慮がないと私言っているんですよ。これがいまの政府の姿勢だと、それでは困るじゃないか。だから観光——外から入れることですね、こういう角度にすぐ政策がなっていってしまう。 それもいいんです。しかし、それは根っこにきちっとしたものがないとこれは植民地文化になってしまうんです。私は、北海道で一番北の端ですが、ここはそういうものがないだけに一番よくわかるんです、沖繩が。われわれはそういうものをこれからつくり上げていこうとする努力をしているだけに、そういういままでのあったよさを、それがやはりよりどころであり、誇りであったなと思うようなものが何かこの振興開発計画の中では流されてしまうおそれさえ感ずるのです。 そういうことについてひとつ長官、しっかり十年の節目で思いを新たにしていただかないといろいろな施策に魂が入らないことになってしまう。もう一度ひとつその点。
○国務大臣(田邉國男君) いまおっしゃるお話の真意はよく私も理解をいたしております。私も実は山梨で、山梨の地域の本当の郷土の文化、そしてまたその地域をいかに盛り上げていくかということの苦心をいたしまして、一つの村を、新しい村づくりというのをやった経験がございます。約三年かかりまして日本のモデル地域に指定をされた経過がございます。 これはやはり一番まず取り組まなければならぬのは、県の段階においてこの問題に取り組んでいただく、そしてそこでそれぞれの地域の特性、それぞれの地域の集落の人たちの気持ちを盛り上げていく、そしてその町、村全体の自意識と申しますか、その地域の何百年の伝統を土台として盛り上げていく。そういう私は村づくりというものをやってきた経験から、いま御指摘がございましたやはり地についたいわば沖繩の本当の島民のそれぞれの地域の声を吸い上げて第二次振計の中にこれを組み込んでいけ、こういうお話でございますが、私もその真意はよく理解をいたしました。その対応をやってまいるつもりであります。
○丸谷金保君 長官のいまの御答弁でお考えのほどはわかったんですが、ところが予算になりますと、たとえば五十七年度新規で公立図書館あるんです。四億一千六百万ついています。しかしこれは県と市町村というふうな対象ですから、これは何ヵ所かにばらばら分けるし、恐らくこの場合には、もう当然文部省の一つの基準の中でどういうものをつくれという枠組みが与えられちゃっていると思うんですよ。だから上がらないんです、下から。全部こういう形でおっつけになっている。 いかがですか。まず見るべきものとしたらここら辺しかないんですが、これなんかでも、とてもじゃないけれども、恐らく補助の要項とかいろんなことでびしびしと抑えつけた形のものにしかなってないんじゃないですか、どうですか。
○政府委員(藤仲貞一君) 五十七年度予算に計上しております図書館でございますが、これは県立図書館一つ、これはなかなか規模の大きいものでございます。その他市町村関係で三ヵ所の図書館を予定しておるものでございます。
○丸谷金保君 結局これはしかし文部省のあれでしょう。そうすると、補助金は全国同じあれなんですよ。大して規模が大きいわけでもないです、県立だって。それはもう図書何冊置きなさい、どういうもの置きなさい、図書館の司書をどういうふうに配置しなさいと一から十まで手取り足取り中央政府が枠にはめた形の中でできるものしかできないということなんです。 これじゃ僕はいけないんじゃないかということを言っているんであって、そういう具体的な数字調べたり予算書見たりして酌み取れないんです。そういう独自の南島文化圏というふうなものの中に流れてきたものを県民のよりどころにさせようとするような法の組み立て方、予算の配分の仕方がなくて、全部どこかの基準にある全国的なそれぞれの省庁の補助基準の中のやつをとっていって、五十五条で一括まとめて沖繩開発庁の一つの政策展望だと、こういう形にしかなってないんですよね。 それ以外のもの、どこか法令の中でもってこれだというようなものございますか。これぞ沖繩開発庁独自の、いま大臣が御答弁されたような、県民のよりどころにあるような流れてきた文化というものを吸い上げ、そしてそれをきちっと固めていってあげるんだというようなものがどこかありますか。僕はどう見てきてもこの五十五条くらいしかないし、これも分析してみるといま言ったように全部手取り足取りなんです。いかがですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 先生御指摘のように、沖繩につきましては特に南島文化、南西諸島の特異の——特異といいますか、非常に特色のある文化を有しておる地域でございまして、その中に非常に多くの伝統的な文化あるいは伝統的な芸能あるいは伝統的な工芸等々が花開いておるということでございます。 私どももこれまでも微力ではございますけれども、そういった沖繩のよさというものをできるだけ残していくということで努力をしてまいったところでございまして、非常に金額的には少のうございますけれども、たとえば離島総合センターとか、あるいは伝統工芸のための共同利用施設というようなもの、これにつきましては、一般的な公共事業あるいは一般的な公共施設ということになりますと、先生御指摘のように、一定の基準というようなことがどうしても考えられてくるわけでございますけれども、ただいま申し上げました施設等につきましてはできるだけそういった基準的なものを緩やかにいたしまして、地元の考え方、それを市町村等が吸い上げまして、市町村等の事業としてそれらを整備するというような事業をやってきたわけでございます。 今回、先生御指摘のように辺地法を沖繩におきまして適用することにいたしましたのも、国の施策として、直接的に辺地の具体的な地域についてまでなかなか目が届きかねるという問題が実際問題としてございます。そういったことで、地域の実情に応じた、またそういう工夫を待っての施設の整備ということが図られるように、ひいては、沖繩の各地域がバランスをもって発展できるようにという考え方に基づきまして辺地法の適用に踏み切ったわけでございます。 私どもももちろん、先生の御指摘のように、それだけでもって足りるというふうに考えておるわけではございませんで、これらの基本的な方向、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、地元の文化あるいは芸能、こういったものの振興等についてはもちろん意を用いるとともに、先生御指摘のように、そのもとにあります県民の皆さんの伝統的な物の考え方あるいはニーズ、そういったものにできるだけこたえるように努力をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○丸谷金保君 どうもちょっとすり合わないんですけれども、角度を変えて、この法案の提案理由の説明の中に「長年にわたる本土との隔絶等により生じた各面にわたる特殊事情」とある。この「長年」というのは一体何年くらいのことを言っておるのですか。
○政府委員(美野輪俊三君) 直接的に法律の解釈の問題といたしまして私ども考えておりますのは、第二次大戦におきましてわが国唯一の戦場となり戦災を受け、さらにその後二十七年間にわたりまして米軍の施政下に置かれたという状況を考えておるわけでございます。ただ、そのもとに、先生御指摘のように沖繩は非常に特色のある歴史を有しておる、そのことの中から、何といいますか、文化的あるいは伝統的な種々の遺産が花開いておるということも私どもは承知をいたしておるつもりでございます。
○丸谷金保君 長官、やっぱり認識の違いはそこだと思うんですよ。「長年にわたる」というふうの表現を沖繩県の方に一体どれぐらいだと言ったら、必ず島津以前からということになりますよ。「長年にわたる」と言う場合、沖繩は第二次大戦からということにならないんです。 この認識の違いが、僕は心のよりどころになるようなものの、そうした南島の文化というふうなものの育ってきて、よりどころにしていくべきものに対する政府の目配りの仕方の違いになって出てくるんじゃないかと思う。私はこの違いだと思うんです。ここをやはり何といいますか、理解していかないと、いろいろな施策をやる上においても違ってくると思います。このことを長官ひとつよく、長官ですと地方自治体の御経験もあるんだから理解できると思いますので。それでないと、やっぱり戦後処理——それも大事です。戦後処理の法的ないろいろなこともありますけれども、もう一歩突っ込んだところで戦後処理の問題を考えませんと、法律の生かし方が違ってくるということ。まず、これはくどくど申し上げましたのは、これからやはりここの違い方によって法律を適用していく場合の運用の問題がうんと違ってくると思うから私強く言ったんですが。 それで、具体的な問題として読谷の飛行場跡地問題これについては私も何回か前からやってきておりまして、相当程度具体的な現実処理としての方途も進んできているというふうに考えておりました。ところが、ここへ来てまたことしの三月十一日、衆議院でわが党の上原委員の特別委員会における質問について太田説明員から「旧軍の買収地につきましては、五十三年の春に」「「沖繩における旧軍買収地について」という提出資料」——を私はここに持ってきておりますが——がありまして、やっぱり「私法上の契約で国有地になったというふうに承知して」いると、こういうまたもとへ戻ったような、五十四年ごろに私がずいぶん何回かにわたって質問して踏み込んだのがまたもとへ戻ったようなことで開き直りの答弁が出てきているので、これは困ったなと思ったんですが、幸いに美野輪政府委員から、上原委員のそれはおかしいじゃないかという質問に対して、五十四年の三原元長官の答弁、読谷の国有地問題につきましては「開発庁として一つの解決の方策を示唆した答弁」であると思うと、こういうふうなことで「地方公共団体から具体的に利用計画を御相談いただければ、私どもも前向きに」対処したいと、こういう後で答弁がついてきたのでほっとしたんです。 ただ、ここで問題なのは地方自治体からの具体的な内容なんです。いまのところ五十五条その他の、とにかく多少緩やかにしても本土の僻地関係の法律とかいろいろなものをあれしたほかに沖繩の特例法あります。それらで現行法の中でやっていきますと、なかなか地元の思うような計画では国まで上がってくる間にずたずたにされる危険性があるんです、現行法の枠に入らないような計画だってあり得るわけなんですから。これに対して、そういう場合にはむしろ法律の方を変えてでも県民の心を酌み取れるような対処の仕方ができるかどうか、こういう点についてひとつ御答弁願いたいと思います。そうでないと五十三年答弁にまた戻っちゃうんですよ。前向きにならなくなるんです。
○政府委員(美野輪俊三君) 沖繩振興開発特別措置法第九条に基づきます国有財産の処分に関しましては、先生ただいま御指摘のように、特に読谷村の問題につきましては、前に三原元長官が答弁をしたとおりの基本的なスタンスを持って私ども地元の村当局の計画の策定を待ち望んでおるという状況にあるわけでございますが、この点につきましては、先生御承知のように、政府といたしましてはこれはもとに国有財産であるという基本的な認識をいたしておりますけれども、その点についての若干のまだ解明されない部分といいますか、トラブルがなお残されておるという状況にありまして、なかなかこの問題が前に進まないという状況にあるのではなかろうかと、このように考えております。 なお第九条の規定の適用につきましては、現在政令に基づきまして学校施設等のみが指定をされておりますけれども、この法律そのものにつきましては、言うなればかなり大幅に政令に委任をされておるところでございます。振興開発計画に基づく事業のうち、私どもそれぞれ個別に見させていただきまして、必要あるというものにつきましてはそのような判断に基づく政令等の改正は当然考えられるものということで私ども対応していきたいと、このように考えておるところでございます。
○丸谷金保君 私はそこが問題だと思っているんです。いまの政令で「教育施設等」ということになっていますからね。 ただ、具体的にいま読谷村では千二百万くらいの予算措置をして、現実処理のできるような形での計画を上げようとしている段階にあります。しかしこれはいま御答弁のあったように、多少むずかしい問題はあるけれども、それはそれとして、そういうこと言っててもしようがない、それよりはやはり地方自治体として現実的にどう処理していくかということに重点を置こうじゃないか、百年戦争みたいに争ってみても始まらぬということがあるのですから、そういう計画が出てきた場合には余りずたずたにしないで、政令の趣旨を生かしてできるだけ拡大解釈をした中で現実処理の方向で考慮していただけるかどうか。この点、実はそれがないと、計画をつくる方で非常にそこのところでもって足踏みせざるを得なくて頭を抱えておる面もあるようですから、特にこの点。
○政府委員(美野輪俊三君) 先ほどもお答え申し上げましたように、私どもといたしましては現在政令で指定されておる施設に限定して硬直的に考えておるわけではございませんで、実際に現実的な地元の対応の動きがあるという御指摘でございますけれども、私ども大変好ましい方向ではなかろうかというふうに考えます。地元の計画等が定まりました点におきまして、私どもそれらをよく見させていただきまして、政令の対象施設につきましても必要があれば検討するのにやぶさかではないつもりでございます。
○丸谷金保君 最後に大臣に一つお願いいたしますが、この問題にしましても、お上と争ってもというやっぱり島津以来抑えつけられてきた沖繩島民の生活の知恵の中から生まれた現実処理の道なんですから、そういう点十分配慮していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田邉國男君) この問題につきましては、十分私どもその内容を精査しまして対応をいたしてまいる考えであります。
○山崎昇君 いま九谷委員の方から振興計画の目的やら理念やら大変高度な質問がありました。私もまた北海道の出身でありまして、北海道の第一次の計画案をつくるときには多少参画した一人でもありますが、この開発計画の目的というのが大変むずかしい内容を実は含んでおりまして、たとえば北海道の場合は第一次計画のときには道民生活の向上というのが目的になりました。しかし第二次以降産業基盤の整備というのが目的に変わりまして現在のような開発になっておる。したがって、いま丸谷委員から指摘しましたように、道路でありますとか港湾でありますとか、その他産業基盤というものが主力に置かれた計画になってくる。そこに問題があるんではないかというのがいまの質問の趣旨であったわけですが、これらについてはもう触れる時間ありませんから申し上げません。また先般の委員会で各委員から広範多岐にわたりまして質問があったわけなんですが、少しダブるかもしれませんが、二、三点に限定して重ねてお聞きをしておきたい、こう思うわけです。 その第一点は、第一次計画でかなり本土との格差が縮まった、あるいは沖繩の振興もあったという総括については、わが党の目黒委員の質問にお答えになって多少の前進があったことはお答えがありました。しかし考えてみますというと、まだまだ足りない点もありますから、これから第二次の計画になるわけでありますが、その中で特に私は沖繩県が大変だと思いますのは、北海道もそうでありましたけれども、自主財源というのがほとんどゼロに近い。そういう意味で言うなら、これからの格差是正をやっていくためには現行の補助負担率といいますか、かさ上げといいますか、これらを相当維持しなければなかなか私はむずかしいのではないだろうか。 北海道で申し上げますというと、つい一、二年前から特例等のかさ上げが多少下げられてきておりますが、約三十年近い間はやはり特例的に扱ってまいりました。そういう点から考えますというと、第二次の期間中ぐらいはせめて私は沖繩に対する補助の負担率というものは特段の配慮をしなければならぬのではないのだろうか、こうまず思うんですが、長官の見解をお聞きをしておきたい。
○国務大臣(田邉國男君) いま御指摘ございました沖繩の特例補助負担率でございますが、先ほども申しましたようにいま行革のさなかでいわば他の日本の地域におきましては特例補助は一律にダウンをした、こういう中で沖繩だけは私どもやはり特別に扱うべきだ、こういう判断のもとに強く要請をいたしまして、昨年の十二月の予算審議の中で現行の補助率を確保することができました。私どもは今後におきましても施設整備の状況、そしてまた市町村の財政事情というものを十分見きわめながら対応をしてまいりたい、そして現在の補助率ででき得るだけこれを充実整備をしていきたい、こういう考えで進めてまいる予定であります。
○山崎昇君 いま長官からお答えありました。先般新聞でありますけれども、全国の県民所得の発表がございまして、東京を一〇〇とすれば私の記憶に間違いなければ沖繩七八くらいだと記憶をいたしておるわけでありますから、こういうものを本当に本土並みという形に直すためには相当な努力をせねばならぬ。特に申し上げたように自主財源がほとんどないという沖繩の場合には私は重要だろう、こう思っていま第一点重ねてお聞きをしたわけです。 ところが、五十七年度予算編成に当たりまして長官と大蔵大臣との間に協定が締結されたと報道されているわけでありますが、その中身は沖繩の高率補助については当面現行どおり維持していく、二次計画中の適当な時期に沖繩の施設整備の進捗、県市町村の財政状況を見守りつつ見直していくという合意がなされたと報道されております。したがって、私は二次計画の途中で、いま長官の力強い御回答があったんですけれども、この沖繩の負担率といいますか、補助率というのは一般府県並みに改められていくのではないのだろうか、こう心配をするがゆえに冒頭お聞きをしたんです。 したがって、私はせめて二次計画中ぐらいはきちんとしたらどうですかというお伺いをしたのはそこに一つあるわけなんですが、一体この真意は長官どういうふうにお考えになっているのか。あるいは施設整備の進捗あるいは財政状況と、こう言われるんですけれども、一体どこに力点が置かれてこういう合意というものがなされたのか、この点お聞きをしておきたい。
○政府委員(藤仲貞一君) 多少事務的にわたる問題がございますので私からまずお答え申し上げます。 御案内のように、昨年の夏出ました臨時行政調査会の答申には地域特例の補助率の扱いについて二つの点がございます。一つは財政再建期間中の引き下げでございます。二つ目は終期到来時の抜本的見直し、こういうことでございます。これは御案内のとおりだと思いますが、沖繩の場合は先ほど大臣からもお話がございましたように私ども現時点に補助率を引き下げることはこれは適当でない、またできないということから、五十七年度概算要求に当たりましては現行補助率をもって要求したわけでございます。 第一の関門としましては、昨年秋の臨時国会におきます行革関連特例法の対象になるかどうか、こういう問題がございましたが、これはたまたま沖振法は御案内のとおり本年三月三十一日、すなわち本日をもってこれ期限切れになる、そこで四月一日から施行になるそういう特例法の対象にするにはなじまないではないか、こういうことで秋の臨時国会の特例法の対象、すなわち六分の一カットの対象からは除外されて、五十七年度予算編成時に終期到来時の抜本的見直しとあわせて検討する、こういう取り扱いになったわけでございます。 そこで五十七年度予算編成の段階になったわけでございますが、大蔵省は大蔵原案の中で施設整備の進んだもの、非常に整備率の高いものについて引き下げをしてほしい、こういう考えを示してきたわけでございますけれども、私どもは振興開発のスタートの立ちおくれ、ただいま先生からも北海道は三十年というようなお話がございましたが、沖繩はまだ始めて十年ではないか、それから市町村の財政も非常に脆弱である、こういうことから現行補助率の維持を主張いたしまして、事務的には全く対立したまま終盤を迎えたわけでございます。 そこで、最後に大臣折衝におきまして田邉開発庁長官がいまのようなお考えを述べられまして、大蔵大臣は行革あるいは国の財政事情、そういうものを考えてすぐに何とか引き下げてくれぬかと、こういうお話があったように伺っておりますが、結局はいま山崎先生がおっしゃいましたように今後施設の整備状況あるいは市町村の財政事情等を見きわめながら二次振計期間中のしかるべき時期に見直しを行う、こういうことで当面現行補助率の維持を図ることができることになったわけでございます。 そこで、いつ見直すのか、何か協定とか密約があるのかという御質問であったかと記憶しておりますが、これはいつかということはこれは今後の問題でございます。それからどういう考えで対応するかということでございますが、これはまさに大臣折衝の合意の中にございましたように、施設整備の状況だけではございませんで、市町村の財政事情等も考え合わせ、いわばこういうものを総合的に勘案した上で検討をする、こういうことであったというぐあいに私どもは理解いたしております。
○国務大臣(田邉國男君) いま局長が説明を申したとおりでございますが、私は山崎委員が心配をされておるように私も心配をいたしまして、この点は何とかひとつ現行の補助率を維持したい、こういうことでその時期等については私は一切明確に判断を表現せずに、でき得ればこれを延ばしてそのままいきたいという気持ちで対応した経過でございます。
○山崎昇君 そうだろうと思うんです。長官の決意は決意として私も承っておきたいと思うんです。 それは私は北海道ばかり申し上げて恐縮ですが、北海道も開発やって三十年ですね。相当な国費をつぎ込みましたが、結果は、いま産業基盤の整備ですから、もうかるところだけ金つぎ込んで、そうでないところは金をつぎ込んでおらない。したがって北海道の市町村の七割は過疎町村になっちゃった。これが現実に僕ら北海道に住んで見ているがゆえに、この開発というのはよほど慎重にやりませんと、産業基盤だけは何かでき上がった、施設ができ上がった、しかし人間は住まなくなったでは開発の意味がないのですね。そういう私ども北海道に住んでいるがゆえにいま申し上げているわけなんで、特に沖繩の場合には私は自治体の財政というのが一番貧弱でありますだけに、どうかひとつ長官の決意を貫いてもらいたい。このことを申し上げておきたいと思うんです。 それから、第二にお聞きをしておきたいのは雇用問題なのでございまして、この間もこの点は議論がございました。私もきのう内閣委員会で実は労働省の設置法の問題に関連しまして失業問題等お聞きをしているわけですが、そのときにも引用させてもらったんですが、ある政治学者の言葉の中に、軍人と無為——何にもしない人、たとえて言えば失業者等入るわけでありますが、それとの合計が総人口の一%を超える国家はやがて衰退をすると言った人がおります。したがって、いま世界で経済の問題もございますけれども、失業問題が最大のいま政治課題になっているのは、私はそこに一つあるのではないだろうか、こう思うわけです。そういう点からも考えてみますというと、沖繩の失業率というのは全国の大体二倍半、まことにゆゆしい状態だと思うんです。 この間もいろいろ質問等ございましたけれども、一体二次振興の中でこの沖繩の失業というものにどう対処していくのか。きょう労働省の方ににもおいで願っていると思うんですが、労働省では、開発振興法の六章で、たとえば三十八条職業安定のための計画の作成、あるいは三十九条開発計画等に基づく公共事業への失業者の吸収、あるいは四十条復帰等に伴う転業者の自立に対する援助、あるいは四十一条の失業者の求職手帳の問題でありますとか、ある意味では網羅的にきめ細かに規定をされておりますが、一体労働省は、いまの振興計画の第一次が終わって第二になるわけでありますが、いま申し上げました条文等に基づいて、現状と、あなた方はこれからどうこれに対処をされていって、実際に全国の二倍半に及びます沖繩の失業というものをどう救済をしていくのか、この点ひとつ開発庁と労働省からお聞きをしておきたいと思います。
○説明員(田代裕君) お答え申し上げます。 ただいま山崎先生から御指摘がございましたように、沖繩の雇用失業情勢は大変厳しいということは周知のとおりでございます。私どもも、沖繩復帰以後この十年間におきまして御案内のように復帰後急速な人口の増加ということがございます。それとともに沖繩県産業が御承知のとおりその基盤の脆弱さがゆえに新しい雇用需要というものがなかなか生まれにくいという状況で現在まできたわけでございます。 その中で労働省といたしましては、沖繩振興開発特別措置法の三十八条の規定に基づきましたいわば職業の安定のための計画というものを作成いたしまして、まだ第一としましては、いわば需要と供給のアンバランスを是正していかなければならない、そのためにはやはり広域職業紹介ということによって県外への就職をどうしても促進せざるを得ない、しかし人口が減少していって先ほどのお話のように過疎化していくことはかえってまた沖繩の将来のためにはならないということで、一方においてやはり県内における求人の開拓であるとか、あるいは雇用の促進ということにできるだけ全力を尽くしてまいったわけでございます。 そういった中で、実は四十七年度から五十五年度までの九年間に公共職業安定所で取り扱いました県外への就職者は八万九千六百余人になっております。県内の就職者を含めました就職件数の合計は約十四万七千人ということでございまして、そういった結果もございまして、就業者総数が四十七年復帰時の三十六万人から四十三万人に、雇用者が二十二万人から二十九万人とそれぞれ大幅に増加してきたわけでございます。 ただ、いずれにしろ人口の伸びに就業者の増が追いつかない、こういう状況がございます。したがって、今後私どもの計画の中におきましても、一つはやはり県内における産業振興ということによって雇用吸収力を高めていきたい、これがまず第一でございます。ただ、それだけで現在の段階で労働需給がバランスがとれるという状況にはなりませんので、やはり県外に対する就職を高めていく。なお、高めていきましても最近の傾向といたしましては、特にUターン現象というものが非常にはなはだしく高く出てまいる。したがって、沖繩の雇用失業情勢は全国一般と事変わりまして、若年者の失業者がきわめて多いという大変憂慮すべき状況でございます。 簡単に数字で申し上げますと、全国平均が失業者の三六%が三十歳以下の人たちでございますが、沖繩の場合はこれが六〇%に及ぶということで、復帰時点のように駐留軍関係あるいは沖特法関係の離職者というものがある程度三割を超える状況を示していたものが、現在では失業者層の約一四%にしかなっていない。つまり大勢は若年者であるというところに沖繩の失業問題の特色がございます。 したがって、これの打開を図っていくということで、一つは五十七年度からすでに私どもの方では予定、計画をしておりますが、沖繩の乏しい求人に対しまして沖繩県の若年求職者が結合しない原因、状況というものを現在までいろいろ調査、検討いたしました。これを緩和して就職に結合させるというために、いわゆる若年職適といいまして、通常職場適応訓練と申すものは身体障害者その他きわめて就職が困難な方々に対する適応をやっておりますけれども、沖繩に限ってのみ若年者に対してもこの措置を適用いたしまして、求人との結合が円滑にいくように図っていく、あるいはUターンの防止の対策としまして、通常はこれは県段階で計画するものでございますけれども、これを国サイドとしても促進させるということで、本土へ就職した方々に対する定着指導、あるいは激励会、こういったようなものを計画いたしまして、今後にわたって若年問題を中心として解決をしていく方針でございます。
○政府委員(美野輪俊三君) 沖繩開発庁といたしましても、ただいま労働省から答弁がございましたように、基本的にはきわめて厳しい状況にある、そういうことの中でさらに今後の十年間を見通しますと、いわゆる年齢構成の若さを反映いたしまして、生産年齢人口あるいは労働力人口は総人口の伸び以上に伸びていくであろうと、非常に厳しい状況を私ども考えておるわけでございます。 それに対応するためには、ただいま御答弁もございましたように、基本的には産業を振興いたしまして、それにより雇用機会の拡大を図っていくということが必要であろうと思いますが、当面の対応といたしましては、やはり各種の職業紹介事業あるいは県外就職者の定着対策等沖繩の実情に沿った施策を展開していく必要があるであろう、このように考えておるところでございます。第二次振計、現在県におきまして精力的にその案の作成を行っておるところでございますが、私ども二次振計の策定に当たりましても、そのような基本的な考え方のもとに、県あるいは関係省とも調整をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○山崎昇君 労働省からいま詳細な御説明があったのですが、その中の一つに、沖繩失業者求職手帳というものが出されておりまして、これが有効期間三年なんですが、ただ、この制度は復帰に伴う失業者等が対象のために、だんだん私は手帳の所持者が減っていくんではないだろうか、一体今後四十一条にあります手帳というものをどういうふうにこの制度を発展をさせていくのか。 それからもう一つは、雇用促進事業団による一般的な援護措置もあるわけでありますけれども、これも四十四条になっておりますが、一体労働省としてはどういうことをお考えになってこれからこれも発展させていこうとするのか。この二点あわせてお伺いをしておきたいと思います。
○説明員(田代裕君) 二点お尋ねがございまして、まず第一点は、いわば四十一条による求職手帳の活用の問題でございます。これにつきましては先生御案内のとおりでございまして、復帰時点におきましては、軍関係の離職者あるいは復帰に伴う離職者ということで、求職手帳の発給者が大変多かったわけでございますが、年々減少をしてまいってきている。数字で申しますと、復帰後急速に増加して四十九、五十年の両年度は二千人を超えるような発給がございます。しかし五十五年度では減少いたしまして、現在の所持者といたしましてはこの二月現在で七百五十一人ということで、相当減少しているわけでございます。 で、この発給の区分別にこれを見てまいりますと、先ほど申しましたように、復帰時点に伴うものというものにつきましては今後恐らくないことになると思いますが、現在でも駐留軍関係の請負業務に絡む離職者であるとか、軍人家庭等のメイド関連というようなものがこの法律における手帳発給対象者になっております。こういった方々については、現在なおやはり若干ずつ発生をしてくる、こういう状況でございます。 これにつきましては、現在沖繩の雇用失業情勢あるいは雇用需要等の現況からいきましても、三年間にわたる就職促進手当の支給をいたしまして、一方において生活の安定の確保を図りつつ同時にきめ細かい職業指導を行って、できるだけ早期再就職を図っていく、こういうことで、今後ともこの制度を続けながら就職の促進に努めてまいりたい、かように考えておる次第でございます。 それから第二点に、雇用促進事業団の業務につきましてお尋ねがございました。これにつきましては、沖繩の労働者の雇用を促進し職業の安定を図るためということにおきまして、手帳所持者に対しては事業を開始する場合において必要な資金の借り入れに係る債務の保証をするとか、あるいは失業者に対して再就職を容易にするための知識、技能の習得のための職業講習の実施であるとか、あるいは就職援護センターによる就職訓練のための相談、就職情報の提供、あるいは離職者の援護及び福祉増進に関する必要な業務を行う、こういうことで現在まで行ってきております。 最近の実績を見てみますと、特に就職援護センター、四十七年に開設しておりますが、ここにおきましての相談件数は現在まで就職相談約二万七千件に及んでおります。職業訓練に関する相談が約六千件、自営業の相談につきましては約千七百件というようなことで相談員を配置して現在まで行ってきておりますが、約四万二千件のいわゆる相談を従来まで扱ってきております。 それで、今後私どもといたしましては、労働行政と不即不離の立場でもって今後の沖繩の雇用問題の解決のために事業団において担当する業務の 一層の推進を図っていきたい、かように考えております。
○山崎昇君 この問題は産業の振興とも絡む問題ですから、労働省だけでどうということにはならないと思うんですが、しかし、いずれにいたしましても全国水準の二倍半にも及ぶ失業者がおるという現実は、私はやはり大変なことであろうと、こう思いますから、ひとつ開発庁も、これはまあ沖繩県にももちろん要請しなきゃなりませんが、労働省としても一層の指導を発揮してほしい、こう思うんです。 最後に、もう時間参りましたからもう一点だけお伺いしておきたいと思うんですが、これは先般の委員会でも沖繩におきます水資源の問題についてはずいぶん細かな質問がございました。私も聞いておったわけでありますが、しかし重ねてお聞きをしたいのは、沖繩県の長期水需給計画調査ですと、十年後の沖繩本島の水需要は生活用水と工業用水合わせて一日当たり七十三万トンと推計されている。この量は現在の一日当たり三十六万トンの約二倍に相当するということになると思うんで、したがって第二次振計で恐らくダム等がいろいろつくられると思うんですが、これが本当に私はできるんだろうか。そうでなければ沖繩の水という問題解決しないのではないんだろうか。そういう意味で重ねて開発庁に対して、この水の問題について一体どうされようとするのか。ただ、まあ極端なことを言えば雨降らなきゃどうにもならぬというんじゃこれは行政としての解決はありませんので、そういう意味でお聞きをしておきたいと思うんです。 それから、重ねてこれは厚生省きょう来ておると思うんですが、実はゆうべも電話をいただいたわけでありますが、二月二十六日の琉球新報に、鹿児島県の屋久島から海底パイプで一日二十万トンの水を送ることを計画されておる、これは民間の会社だそうでありますが、太平洋産業というんだそうであります。「技術的には新日鉄、日本鋼管、荏原製作所などの大手メーカーが協力、近く計画をまとめる方針といわれる。」、こう報道されておりまして、私もまたその記者の方からもお聞きをしたわけでありますが、もしこういう計画がつくられまして政府に対して協力を求められた場合に開発庁はどうされるのか。あるいはこれは飲み水だということになれば当然厚生省の所管に入ってくると思うんですが、まだ新聞報道の段階でありますから、したがっていますぐどうということにはならぬかもしれませんが、こういう計画があると報道されておりますだけに私は大変重要だと思っています。 この報道によりますというと、大体三千億円ぐらいかかって五ヵ年ぐらいの工事になる、こう報道されておるわけなんですが、こういう計画が持ち出された場合に開発庁はどうされるのか。厚生省は沖繩の水問題解決のために一体こういう計画についてどういうお考えを、いまの段階で結構でありますがお持ちなのか、お聞きをして私の質問を終わっておきたいと思うんです。
○政府委員(藤仲貞一君) 最初の沖繩県の水需給計画調査によります七十三万トンという数字は、これに対応する数字は実は四十五万トンでございます、現時点で。その先生おっしゃいました三十六万トンは沖繩県企業局配水分でございますので、あらかじめお断りを申し上げておきます。 私ども、水資源の開発は沖繩振興開発上非常に重要な課題であるということで復帰以来大変努力をしてきたつもりでございますが、まず復帰時点から最近時点までの水需給の状況について申し上げたいと思います。 復帰時点におきましてはいまの七十三万トンに対応いたしまする水の需要は日量にいたしまして約三十一万トンでございました。これを企業局配水分が約二十三万トン、市町村等の自己水源八万トンをもってカバーしておった状況でございます。最近時点におきましては、これが需要が日量で四十五万トンになっておりまして、これに対する供給といたしましては企業局配水分が約三十六万トン、それから市町村等の自己水源が九万トン、こういうことで対応しておるわけでございます。企業局配水分のうちには御案内の北部五ダムのうちの福地、新川の二ダムが含まれておりますので、大体この十年間の需要の増加に対しましてはこの北部の二ダムの完成によって対応してきた、こういうことが言えようかと思います。 そこで、これからどうするかということでございますが、まず需要の見通しでございますが、第二次振計期間中における水需要の増加量につきましては現在沖繩県において種々の要素を含めて検討中でございます。復帰後十年の実績、それから将来への展望等踏まえまして、開発庁といたしましても沖繩県及び関係省庁と十分協議をいたしまして設定したいと考えております。 ただ、そういうことではございますが、当面の供給増加の対策という点について申し上げますと、まずこの五十七年度中には北部五ダムのうち安波ダム、普久川ダム及び福地ダムの再開発、この三事業が完成いたすわけでございまして、この三事業の完成によりまして五十七年度中には新たに日量約十二万トンが供給可能となるわけでございます。すでに安波ダム及び普久川ダムとも試験湛水を開始している状況であることを御報告いたしておきます。 さらに御案内かと思いますが、北部五ダムのうち最後のダムとして辺野喜ダムというのがございます。そのほか五十六年度に着工の予算をもらっております羽地ダム、それから五十七年度新規に着手が認められております比謝川総合開発事業及び漢那ダム、この四つのダムの事業がございまして、この四ダムが完成いたしますと、さらに日量約七万トンの水が開発される、こういう状況でございます。 その他ダムにつきましては、いま先生から雨が降らなきゃだめじゃないかと、こういう御指摘がございまして、まさにそのとおりでございますが、沖繩は大変気象的条件あるいは地理的条件が特殊でございまして、雨が梅雨期、それから台風期に集中する。しかもその経年的変化が大きい。それから地勢から言いますと、なかなか大きなダムができないような地勢でございます上に、河川が非常に短くて雨が降りますとすぐ海へ流れてしまう。こういう状況でございますので、本土よりも降雨量が多いにもかかわらず利用率が非常に低い。こういう点から当面は多目的ダムの建設を主体として水資源の開発を進めたいと、こういうことを考えておるわけでございます。 以上、着手しておるダムあるいはまた着手予定のダムのほかにも、現在沖繩本島におきましてダムの適地調査を実施しておるところでございます。物になるものから将来手がけていきたい、かように考えております。 さはさりながらダムだけで済むかと、こういう先生の御指摘かと思いますが、私どもといたしましても多目的ダムの建設を主体としながら、あわせまして西系列水源開発施設整備事業というのがございまして、本島北部の西海岸の河川表流水をこれは取水する事業でございますが、こういう事業を推進するほか、海水の淡水化であるとか、あるいは地下水の利用であるとか、さらにまた汚水の再利用であるとか、水資源の開発については今後多角的に検討してまいりたい、かように考えておる次第でございます。 それから、お尋ねがございました新聞報道によります屋久島からの送水の問題でございますが、いま先生から御指摘がございましたように、私ども新聞報道以上のことは承知しておらないわけでございます。したがいまして、具体的にお答え申し上げることはむずかしいわけでございますが、聞くところによりますと、屋久島−沖繩本島間は約五百キロメートルございます。恐らく日量二十万トンと申しますと、かなり太いパイプを海底及び島嶼に埋設しなきゃいかぬ、こういうことであろうと思いますので、そういう点から考えましても、建設、維持にかなりのコストがかかるであろう、三千億で済むのかどうか私はちょっと見当がつきませんが、そういうことから申しましても技術的な適応性あるいは経済性等において検討すべき問題が非常に多いのではなかろうか、これは私の直観でございます。したがいまして、私どもここで具体的にお答えをこの構想について申し上げるわけにはいかないわけでございますが、私どもとしましては、じみちにただいま申し上げましたような水資源の開発を当面は進めてまいりたい、こういうぐあいに考えておる次第でございます。
○説明員(田中収君) ただいま開発庁から詳細なお話ございましたのと全く同様でございまして、新聞で報道されましたプロジェクトにつきましても検討はいたしますけれども、やはり現時点ではかなり問題があるのではなかろうかというふうに考えております。
○委員長(大鷹淑子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時三十分まで休憩いたします。 午後零時三十五分休憩 —————・————— 午後一時三十一分開会
○委員長(大鷹淑子君) ただいまから沖繩及び北方問題に関する特別委員会を再開いたします。 沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案を議題とし、休憩前に引き続き質疑を行います。 質疑のある方は順次御発言願います。
○二宮文造君 先日、この提案されております一部改正については大綱質問をいたしましたが、それに続きまして今日的な問題も含めて若干お伺いしたいと思います。 まず最初に、沖繩振興開発金融公庫法の第十九条の三号ですか、改正をされております。要するに借地権を取得しあるいはまた譲渡する事業にまで土地造成の貸し付けの対象が拡大をされたということでございますが、この改正の趣旨を最初にお伺いしたい。
○政府委員(美野輪俊三君) 公庫法の今回改正を提案いたしておりまして、その中で特にいわゆる借地方式についての宅地造成事業を融資の対象とするということの趣旨でございますが、沖繩におきまして住宅等その戸数におきましてはほぼ本土水準に達しておるわけでございますけれども、質等の面におきましてはまだまだ本土の水準に及ばないという状況がございます。したがいまして、今後とも公庫融資による住宅の建設等を推進していかなければならないわけでございますが、たまたま今回本土におきましても住宅金融公庫法の改正がございまして、それによりまして同様借地方式による宅地分譲あるいは造成事業等に融資対象を拡大していこうと、こういう改正法案が今国会に提案されておるところでございます。したがいまして、それらを勘案いたしまして沖繩につきましても法律を改正し、いわゆる借地方式での分譲についても融資対象を拡大し宅地の供給増を図っていこうと、こういう考え方で改正を提案をいたしておる次第でございます。
○二宮文造君 続いて、第二十七条の宅地債券から住宅宅地債券に改める、これの趣旨。
○政府委員(美野輪俊三君) 住宅宅地債券制度を沖繩公庫において発行できるようにしようという改正の趣旨といたしましては二点ございまして、一点はただいまの申し上げましたいわゆる借地方式による分譲につきまして公庫の債券発行を可能にしていこうという内容と、もう一点は、従前は土地の分譲についてのみ債券を発行できる、これによって事業者の土地取得を容易にしていこう、こういう考え方で制度が定められておったわけでございますが、今回の改正によりまして、さらに住宅の分譲につきましても、いわゆる土地つきあるいは借地権つきの住宅の分譲につきましても公庫の債券を発行できるようにしよう、これによりまして需要者の住宅等の取得を容易にしていこうと、こういう考え方に基づくものでございます。
○二宮文造君 先日も私質問をしたのですが、これは工業用地でございますけれども、工業用地の推定価格という資料をちょうだいしておるのを見ますと、造成の場合に内陸では全国の平均が大体 一万二千五百三十円、それに比べまして沖繩では二万一千四百円、相当に沖繩の地価というのは高くなっているわけです。そういうときにこういう改正をいたしますと、やや懸念されますことは大企業による土地の取得とかというのが行われて、ひいてはそれがまた地価の高騰につながるのじゃないか。こういうふうな懸念もありますけれども、その点についてはどういう対策をお考えになっていますか。
○政府委員(美野輪俊三君) 土地の造成分譲あるいは宅地債券をする場合も土地分譲業者等による宅地の造成等があるわけでございます。それに対しまして、公庫からその所要経費につきまして融資をいたします際には、これが適正な価格で分譲されるということを私ども常に念頭に置いておりまして、特に債券発行等の場合にはそれらの適正価格での分譲ということを一つの条件にいたしましてこれを行うというような方式を考えておるわけでございまして、ただいま先生御指摘のように、沖繩の土地地価が比較的に高いという一般的な評価がございますが、これをできるだけ避けていこう、実際上の運用上もそのような配慮は私どもとしては今後ともいたしていきたい、このように考えておる次第でございます。
○二宮文造君 その点については、特に厳しく御配慮をお願いしておきたいと思います。 続いて、細かい今日的な問題を若干質問いたしたいと思いますが、最初に米軍の軍用地です。それからまた県の収用委員会の問題、これらについて若干お伺いをしたいわけですが、米軍の基地、要するに軍用地でございますね。これは御承知のように沖繩本島の二〇%、これは米軍の基地に使われて沖繩に集中しているわけです。そしてその取り扱いをめぐりまして五年前でございますか、沖繩公用地暫定使用法というものが制定をされました。これもなかなか問題がございました。それが制定されて今日まできたわけでございますけれども、いよいよそれが本年の五月十四日に失効をする。 さて、それをどう今後処理していくかという問題をめぐりまして、政府は今度は米軍用地特別措置法に基づいて強制使用認定を得る、そして収用採決を県収用委員会に申請をする、こういう形で今日まできておりますけれども、この見通し、いよいよ五月十四日に失効するわけでございますが、この見通し等について御説明をいただきたい。
○政府委員(伊藤参午君) 沖繩における米軍基地、先生御指摘のようにかなりの面積を占めるわけでございますが、私どもとしましては日米安保条約に基づく米軍の沖繩駐留というものを円滑にするために、米軍用地の確保というものは必要なものと考えております。もちろん個人の所有地を使用するわけでございますから、原則といたしましては使用者の合意による円満な賃貸借契約ということが一番望ましいわけでございまして、沖繩復帰以来、私どもその点で非常に努力しているわけでございます。 復帰時点におきまして必要な契約件数というのは二万六千件ございましたが、残念ながらその中で公用地暫定使用法の適用をせざるを得なかったものが三千件弱でございました。それで五年後に公用地暫定使用法の延長を五十二年に行ったわけでございますが、この時点で三百五十六件、それから現在と言いますか三月十五日現在なお公用地暫定使用法の適用をしておりますのが百七十一件、契約件数にしまして〇・六%、九九・四%の方には円満に御契約いただいている、それから面積にしまして〇・五%、八十一万七千平米という実態になっております。 私ども円満な賃貸借契約については当初から努力していたわけでございますが、若干といいましてもこういう方がございますので、この点につきましては現行法体系の範囲内で引き続き米軍の用に供するために駐留軍用地特措法というものの適用を一昨年の十一月以来実施してきたわけでございます。昨年沖繩県収用委員会に裁決申請いたしまして、現在収用委員会の方で御審議になっておりますので、私どもとしましては五月十四日以前に法の手続を踏みまして、必要な米軍用地が五月十五日以降も使用できるようにいたしたいと念願しておるわけでございます。
○二宮文造君 いままで公用地暫定使用法というもの、これは沖繩の返還国会のときに、いろいろな経緯がありましたけれども制定された。それから五年前には地籍明確化法ですか、それの附則で五年間の延長をやった。いままでそういうことでやってきたものが、今回その取り扱いにより準拠する法をなぜ変えなきゃならないんですか。
○政府委員(伊藤参午君) お答え申し上げます。 本来ならば、一般的な法体系に従って米軍用地の賃借権を得るということが原則でございまして、私ども米軍用地につきましては、先ほど申し上げました円満な賃貸借のほかに、必要がある場合に駐留軍用地特別措置法というものを昭和二十七年制定以来実施してきたわけでございます。沖繩復帰になりました昭和四十七年当時は第二次大戦の惨禍あるいは米軍の長きにわたる駐留の中で、本土の法体系をそのまま持ち込むことが必ずしもその当時の沖繩の実情にそぐわないということで、公用地暫定使用法というのを五年間の期限つきで制定されたものと思います。 昭和五十二年になりまして、そういった期限切れに伴いまして、私どもとしては本来的には駐留軍用地特別措置法というもので処理すべきものと考えられたわけでございますが、それを適用するにはやはり沖繩の一筆一筆の地籍が明確になって特別措置法に基づく土地の特定といったようなものにつながり得ることが必要であるという御判断で地籍明確化法が制定され、おおむね五年の計画をもって実施するようにという法のお定めがあったものですから、それに従って鋭意地籍明確化というものを進め、私どもの立場としましてはほぼすべての地籍明確化の作業を終えて、原則的な駐留軍用地特別措置法によるすなわち公用使用というものが可能になったものでございますので、この段階でそちらの方の手続をとらしていただくというように判断したわけでございます。
○二宮文造君 それがまた県の収用委員会に大変なお荷物をしょわしたことになるわけですね。 で、ちょっとこれでもとへ戻りまして大変恐縮でございますが、建設省の方見えていますか。——昭和二十六年十月十三日付の建設省管発第九八四号、各都道府県知事あての建設省の管理局長通牒、これは「土地収用法の施行について」の通達だろうと思うんですが、その趣旨と、それから昭和二十八年一月二十六日付の建設計総発第七号、これは収用委員会の審理の手続、これについての通達のように私理解しておりますが、この趣旨をそれぞれ御説明いただきたい。
○説明員(浜典夫君) 御説明いたします。 御指摘の最初の通達の方でございます。二十六年十月十三日でございますが、これは現行の土地収用法、これは二十六年六月九日に公布され同年十二月一日に施行されておりますが、その施行に伴う準備につきまして関係都道府県知事あて、当時の所管局長である管理局長だったと思いますが、現在の計画局長でございますが通達したものでございます。 特にその中では、準備、手配を進めろという中の一環として、法律ではっきりしてある点ではございますけれども、収用委員会の事務を整理する部局のあり方について触れております。法律によりますと専任の事務局を置くことが望ましいとされておるわけで、収用委員会の事務を整理させるため収用委員会に事務局を置くということになっておるのでありますが、そしてその場合は、会長の同意を得まして都道府県知事がそれぞれの職員の中からその事務局員を任命するとなっておるわけでありますが、事件の件数がわずかであるとか、あるいは財政負担の過重な点などを考えますと特に専任でなくてもいい場合がある。その場合はどうしたらいいかというのが三項にございまして、これは既存の知事部局のある種の者、たとえば一番近いのは土木部の管理課とかそういうところでございましょうが、そういうところに収用委員会の事務を整理さしてもよいという規定がございまして、その場合にあって、やはり都道府県の部局といいますのは事実認定庁である場合もございます。それからみずから起業者である場合もございます。したがって、そういう一種の三枚鑑札がございますので、そこら辺の関係をはっきりさせて、たとえば事業認定を処理する職員だけでもって収用委員会の事務をお手伝いするというようなことのないようにというようなことなどを指摘し、ひっくくりまして、事務局が収用委員会をまあ引っ張るといったようなことが起こらないようによく適確に補助執行しなさいと、こういうのが最初の通達でございます。 二番目に先生御指摘になりました照復は、これは非常にむずかしい照復でありまして、これは少し長くなるので恐縮でございますけれども、言っておることと現在効果を持っていることとはいささか態様が異なっております。 三十年ほど前の二十八年の照復では、収用委員会が鑑定を命ずる、あるいは現地に即して調査をすることができるという規定があるわけでございますが、その手続がいわゆる相手方とか関係人と収用委員会委員が同席いたしまして面前で行う審理手続なのか、あるいは審理外の調査手続なのかというような質問なんでありますが、それについてこの照復文書では、現地調査手続も審理手続に入る、それから現地の調査としてやれる処分は、この法律に各号列挙は三つほどあるのでございますが、そのうちの三番目の現地調査にかかるものだけだよと、こういうようなお答えをしております。 ただ、これにつきましては、自今変遷が大きく 二つほどございまして、当時の職権調査ないしは関係人申し立て調査鑑定がここの条項でありますが、さらに職権的調査を審理外に行ってもいいのではないかという声を背景に法律が一部改正されまして、当時の三号の土地収用委員会は、委員なり事務部局の人間に命じて現地に即して調査してもよいという規定を前段とってしまいまして、収用委員会は現地に即して調査ができるという規定にしました。それで別の条項をいじりまして、収用委員会またその指名する委員あるいは事務補助部局は、いま申しました調査を命を受けて実施することができるという法改正を同時に行いました。したがいまして、大きく当時の照復から変わりましたのは、職権調査権限というものが一見大きくなったということでございます。 さらにその後最高裁まで維持されました判例がございまして、四十八年九月の判決なんでございますが、建設省のこの通達等にも実質的には触れまして、収用委員会の職権調査主義を狭く解する必要はないのであって、審理のためであっても職権で審理外で調査、鑑定ができると解すべきであるという意味の判例が出ておるわけであります。 私どもそういう変化があるにもかかわらず、この通達をいまのところじっとしておりますのは、現在各基地の土地収用委員会でこの通達の運用解釈をめぐっていろいろな議論が起こっておりまして、おおむね最高裁判例的な方向でいくべきだという意見が強うございます。私どもは、判例でございますからそれなりに効果があるので、通達も生き、これも生きという立場を形式的にはとっておりますが、近々その間を整理いたしまして、少なくとも最高裁の判例とこの総務課長通達照復は矛盾がございますので、はっきりさせたいと思っております。方向といたしましては、最高裁の判例の示すように、職権で審理外で現地調査することもある、それは審理のためでありあるいは事実の確認等の調査のためでもあり得る、こういう方向になろうかと思います。 長くなりましたが、通達の背景は以上のようなものでございます。
○二宮文造君 要するにやっぱり土地というのは財産権、いわゆる個人の基本的な権利に属するものです。しかもそれが米軍の基地である、軍用地であるという国家的な要請に基づいて、一部未契約の地主の用地もそれの使用に供するという、そもそも無理があるわけです。 したがいまして、収用委員会の運営というのも、私はいまなぜ建設省に説明を求めたかと言いますと、たとえば収用委員会は、職員の場合ですか事務員の場合ですか、「起業者側及び土地所有者又は関係人側の双方の何れにも偏せず、中立公正に裁決を行う機関である」というふうな定義も二十六年の通達には載っておりますし、また審査会の運営についても無理をするな、総括的に言いますと一般の誤解を受けるようなことは避けよというような配慮がされているわけですが、現在軍用地をめぐっての沖繩県の収用委員会の審査のあり方というのはやや性急に事が行われているように新聞報道には出ております。 したがいまして、これからの収用委員会の行動というのはきわめて県民の注目するところとなっておりますが、この見通しについてどうお考えでしょうか。たとえばいますでに五月十四日公用地暫定使用法は失効になる、その収用委員会の裁決がそれに間に合うというお考えでございましょうか、施設庁の方は。
○政府委員(伊藤参午君) 私ども収用委員会には裁決をお願いするという立場でおりますし、私どもの米軍用地というものを必要な一定に確保するという意味から、栽決が一日も早くおりるということを念願しておりますが、そういった見通しという形で申し上げる立場にはございません。
○二宮文造君 万一五月十四日までに見通しがないということになると、どういう手続きをお考えになっていますか。
○政府委員(伊藤参午君) 私どもの立場はあくまで裁決をお願いするということで現在審理をお進めになっておりますので、私どもとしては五月十四日までに間に合うということを念願しておるわけで、現在それ以外のことは考えておりません。
○二宮文造君 これは一体どこへ——開発庁は乗っかっているだけでしょうし、やっぱり公用地暫定使用法は開発庁ですよね。もう行くところがなければ開発庁に行かなければならぬのですが、いかがでしょうか。 いわゆる収用委員会がいま独自に行動はしております。しかし未契約の地主の側では少し収用委員会が独断専行ではないかというようなこと、それからまた報道等によりましても公開審理を打ち切ったということはやや行き過ぎではないかというようなニュアンスの言葉も強うございますし、何しろ五月十四日までに裁決を得られなければ、また宙に浮いてしまうわけです。したがいまして、どういう見通しを持っておられるのか、五月十四日までには必ず裁決がある、こうお考えになっているのか。なければどうするかという万が一の場合のことも想定されているのかどうか。この辺いかがでしょう。
○政府委員(美野輪俊三君) 特に開発庁の方にいまお尋ねでございますけれども、この問題はいわゆる米軍基地の収用に絡む問題でございまして、ただいま県の第三者機関である収用委員会で審理がなされておるという状況にございますので、この間の見通し等につきましては、私どもとしては見解の表明を御容赦いただきたい、このように考えております。
○二宮文造君 そうではないんです。私の質問の真意はこういうことなんです。 施設庁の方はお願いしている立場ですから意見が述べられない、それからまた開発庁も意見を差し控えるということになる。しかも県の収用委員会は一部の非難を受けながらも進んでいるということは、これは五月十四日までに国が期待するようなそういう結論が得られるという前提のもとに一切の作業が始まっているのであって、収用委員会というのは、単なる——こんなことを申すと大変恐縮なんですが、形を整えているにすぎない。未契約の地主にとっては日にちが来れば必ずそうなってしまうんだというふうに押し込まれてしまう。こういう行政のあり方が私は妥当かどうかということが知りたいわけです。 ですから、もし収用委員会が十分に審理をすると間に合わないことさえもあり得るんです。その場合にはどうするという次の手段というものを考えていただかないと収用委員会の運営というものは全くぎごちないものになってしまう、そして非難が出てくる。こういうことを私は心配するんですが、これだって答弁のするところがないんでしょう。施設庁は毛頭そんなことは考えておりません、開発庁は意見はちょっとと、こうなりますと、こういうやり方がいいのかどうか。長官、いかがですか。
○国務大臣(田邉國男君) 大変にむずかしい問題でございますが、私の考え方とするならば、日米安保条約というものがあり、そして現にそこに基地があるということでございますので、地元の地主の皆様に深い理解と協力をいただいて、そして何とかその期日までにこの問題を解決をしたい、またしてもらいたい、こういう私は気持ちでいっぱいでございます。
○二宮文造君 そうして、もう一つ私はお伺いしたいのは、いわゆる未契約の地主、収用されるであろう地主に対しては補償、それから契約したのには賃料ですね。これは差があるそうですね。いかがですか、施設庁。
○政府委員(伊藤参午君) 御指摘の点は、賃貸借契約に基づく借料と公用地暫定使用法に基づく補償金といったようなものだと思いますが、従来は私どもは土地の評価あるいはその土地の地目等に基づく賃料の算定等を行いましてやっていたわけでございます。それで、現在駐留軍用地特別措置法によりまして私ども収用委員会にいま裁決をお願いしているわけでございます。これは補償金という形で払われると思います。 この補償金という形で払われる場合には、先ほど申し上げましたように、全体の中で〇・五%ほどある特定の地域の地料なものでございますので、私どもなりに不動産鑑定等の鑑定を行いまして、それによって適正な補償金額というものを算定いたしまして現在それでもって収用委員会の方にお願いしているわけでございます。それに伴いまして五十五年末の地価でお願いしたと思いますので、そういったものに基づく補償金につきましても土地の鑑定評価に基づくものに改めておりますので、最近公用地暫定使用法に基づく補償金につきましても五十五年度以降差異が出ておるということになっております。
○二宮文造君 最後のこれ、差があるんですか、ないんですか。
○政府委員(伊藤参午君) 差はございます。
○二宮文造君 こういう実態なんですよね。ですから、私は恐らく行き着く先は日米安保の関係、それで軍用地を提供しているわけです。国の方はもう収用委員会の採決を十分期待しているわけです。しかし地主の意図には反しているわけです。そのいわゆる国の権力に基づいて収用をしてしまう、それに対する地料に差が出てくるということでは、これはやっぱり不公平のそしりを免れないんじゃないでしょうか。
○政府委員(伊藤参午君) ちょっと詳しくお答え申し上げますが、私どもの借料、それから従来五十五年度までの公用地暫定使用法に基づく補償金は、その施設ごとに地目等の別等に平均単価等算定の上土地所有者の方々とのお話し合いを経て出していた数字でございます。先ほど申し上げましたように、駐留軍用地特別措置法を適用するに当たって土地の評価、鑑定等を行いまして、より狭い一筆ごとの評価を出したものですから差異はございますが、その差異につきましてはそれぞれその土地の特性に応じたものでございまして、特に多いところもございますし少ないところもあるといったような状況になっているわけでございます。
○二宮文造君 そういういろいろな言い方をしないで私の質問の趣旨を了解してくださいよ。 要するに、収用された未契約の地主、それと、それからいわゆる契約をした地主、地料と補償金、この間の算定に差異のないように努力をすべきじゃないですか。それは差異を出さないと確約できますか。
○政府委員(伊藤参午君) 土地借料の方はそういった地主の方々多数の同意を得られまして、そうして私どもの方で決定していただいているわけでございますが、駐留軍用地特別措置法に基づいて土地収用委員会に評価、採決をお願いする場合には、やはり一筆ごとの土地の評価というものが適正な補償金を算定するに必要なもので、その措置をとっておりますので、現在のところは私どもこの措置で今後ともまいるように考えております。
○二宮文造君 手続じゃないんです。絶対額、金額が変わらないように配慮をしなさいと私は言っているわけです。その答弁だけでいいです。
○政府委員(伊藤参午君) 借料の場合でございましても、当然地目等により土地の状況等により変わっておりますので、私どもいずれも私どもが適正な借料あるいは適正な補償料を算定するという意味で、ともに同一の基準を使って算定しているわけでございます。
○二宮文造君 もう時間がないから先急ぎたいんですけれども、どうもあなたの説明に私ひっかかる。借料といい補償といい、同一の観点から計算がされますか。これだけ聞いておけば結構です。
○政府委員(伊藤参午君) 同一の観点から算定しております。
○二宮文造君 それなら差が出ないじゃないですか。先ほどあなた差が出るというのはどういう意味ですか。
○政府委員(伊藤参午君) 先ほど申し上げましたように、一施設ごとのかなり広い地域を平均的な形で算出いたしまして、これは円満な賃貸借契約に同意されている方々とはそういう形で借料というものをお払いするようにしているわけでございます。それに対しまして、同一基準であってもある局限された土地についての鑑定評価を行っておりますので、隣接地等につきまして差が出てくる場合があるというような実情になっておりますので、先生御指摘の差があるというときにはそういうような実情を踏まえて御回答申し上げたわけでございます。
○二宮文造君 要するにそういう誤解を生まないようにきちっとやっていただきたい。これは私要望しておきます。これはまた必ず後を引きますし、この軍用地の問題をめぐっては常にそういう感情的な問題も、イデオロギーの問題ももちろんありましょう。イデオロギーの問題もありましょうし、感情の問題も出てきている。こういうこともひとつ頭の中に置いていただいて善処していただきたい。お願いしておきます。 それから、地料の問題でございますが、これはすでにもう衆議院の沖特の方で自治省の方から答弁をいただきまして、それを拝見しまして私は了としておりますが、ちょっとこういうことですね。地方税法の改正で不動産貸付業が課税対象事業としてつけ加えられた。その辺に若干の誤解がありまして、県の方ではいわゆる軍用地料にこれは適用されるんだ、それは土地貸付業と見るんだというふうなちょっとした誤解といいますか、誤った解釈があって沖繩で一部混乱を招いたようですが、これは自治省の方の御判断で貸付業には入らないんだ、したがって事業税の対象にはならないんだという解釈が出てまいりました。 私どもは、県としてはそれだけの財源が入ってくるというので鬼の首でもとったように、財政が楽になるというので、多少そっちの方に動いたんじゃないかと思いますけれども、県の思惑が外れて、その穴っぽこのあく分だけ、いわば交付税あたりで交付したらどうだという考えを持っておりましたが、これも自治省の解釈を読んでみますと、要するに収入額がそれだけ減るわけですから、それだけ交付税の算定の中に入るというふうな解釈で、これも了解しました。 ただ一点、新聞広告を見ますと、ちょっと変な広告があるわけです。軍用地を求む、あるいは軍用地を売りますと、いわゆる軍用地を売買の対象にする新聞広告が散見されるわけです。こういう場合には一体そのものはどうなるのか。 自治省としてはいままでの軍用地の歴史的な経緯とかいうようなものでこれは貸付業に見ないんだと。これはわかるのです。ところが、それを売買をするその場合に、恐らく買った人は軍用地として使用されているということを承知しながら買うわけですから、これは貸付業になるんじゃないかなという私は単純に感じを持つわけです。しかし伝統的に言えば、歴史的な経緯というものに重点を置けば、それも援用されるような気がしますし、この辺は自治省どう考えますか。
○説明員(金子清君) ただいま先生御指摘のように、沖繩におきましてアメリカ合衆国の軍隊の使用に供する土地を国に貸し付けておる方おりますが、その土地の所有権の移転が行われておるということは伺っております。 ただ、今回私ども個人事業税の課税に当たりまして、沖繩県における歴史的な特殊の経緯あるいは事情というものを配慮いたしまして、いわゆる公用地暫定使用法に基づいて国等に貸し付けられている土地につきましては個人事業税の課税対象としないということが適当だという判断をいたしまして、県に指導をいたしておるところでございますが、いま申しましたような新聞広告等によって土地の売買が行われているという事例について取り扱いをどうするかということについて検討いたしたわけでございますけれども、私どもといたしましては、いま申しましたような歴史的な経緯というものに配慮いたしまして課税をしない方が適当だという判断をいたしたわけでございますので、御指摘のような事例の場合につきましては、一種の資金運用あるいは投資対象にしておるということも考えられます。そういうことで、同様な取り扱いをすることは適当でないというふうに考えておるところでございます。
○二宮文造君 わかりました。 それから次に、基地周辺整備法によります工事の問題について若干お伺いしたいのですが、復帰の四十七年から五十六年度まで沖繩で発注されました施設庁関係の工事費約千二百十三億円、こう聞いております。新聞にもそう報道されております。この工事関連の発注につきまして五十三年から六年まで、これはもうあれですから、県内企業と県外企業の発注の件数と発注の金額、その構成比。それから二つ目は、資材発注の県内県外企業の発注比率、これはもういろいろありましょうから、アルミサッシの問題に限って御説明いただきたい。
○政府委員(伊藤参午君) 補助金工事についての発注率ということでございますが、私どもの補助金工事、当然御存じのように事業主体は主として市町村、それから住宅防音工事につきましては各個人の方々が工事の発注主体になるわけでございます。その意味で実は私どもその発注につきましての正確なデータというのは持ち合わしておりませんが、市町村等の行う補助金工事であって、昭和五十四年度から五十六年度までおおむね件数で九〇%、補助額で八〇%が沖繩県内の業者の方々に発注されていると聞いております。それから住宅防音工事につきましては、これは一〇〇%が沖繩県内の業者というふうになっております。 それから、工事資材としてアルミサッシの件についてお尋ねでございますが、アルミサッシは地方公共団体の行う学校等の防音工事並びに個人の方が行う住宅防音工事、いずれも使われておりますが、それぞれJIS規格があるわけでございます。そういった規格品を用いる場合には、私どもとしましてはそういった規格だけを指定しまして、特に業者でといいますか、メーカーの方、あるいはそのメーカーが特に沖繩県内のメーカーであるか本土のメーカーであるかということについては一切タッチしないでおるわけです。 ただ、私どもの調べましたところですと、学校等の補助金工事につきましては六社メーカーの方が入っておりまして、このうち沖繩県内のメーカーは一社でございます。それから住宅防音工事につきましては六社でございますか、それでこの中で——失礼しました。五十六年度で学校等の公共施設の防音工事のサッシは三社でございまして、三社のうち一社が沖繩の方でございます。それから住宅防音工事につきましては五十六年度で五社入っておりまして、これは全部本土のメーカーでございますが、これはそれぞれのサッシ等につきましてのJIS規格の適合品をつくっておられるかつくっておられないかということでこのような結果になっております。
○二宮文造君 いま御説明いただいた資料をちょうだいしたいと思うんですが、いかがですか。
○政府委員(伊藤参午君) 先に申し上げました発注率につきましては、先ほど申しました補助事業主体が私どもの方でないもので、正確なものはちょっとお出しできないだろうと思います。 それからサッシ等のメーカー名等につきましては、後ほどお手元の方に御連絡するようにいたします。
○二宮文造君 なぜこの場をかりてこういうことを申し上げるかといいますと、秘書を通じて再三説明もし、また説明もちょうだいしたんです。ただ資料については一切出せませんということで非常に門がかたかったものですから、私としては私も余り経験がないものですから、施設庁はどうしてこんなに資料を提出されないんだろうということで、この場で公開する気持ちであえてその言葉を狭んだわけです。 ですが、御説明は大分私どもの通告したのと違うんですよ。要するに資料をちょうだいしているんです。たとえば那覇防衛施設局建設工事発注実績という資料をちょうだいしております。五十三年から五十四年、五年と三ヵ年分。そしてそれによりますと、おたくの方でつくった資料ですが、五十五年を計算をしますと、時間の関係で五十五年だけ申し上げますと、県内業者の件数は、総体の件数が五十五年度は二百三十八件、件数では県内が百四十件で五九%、県外業者が九十八件で四一%、これは四、六で県内業者が確かに件数としては多うございます。ところが金額になりますと逆転して、県内業者が三〇%、県外業者が七〇%。この比率は大体三ヵ年を通じて変わりません。あなたがおっしゃったような説明だと県内業者が重視されているようでございますが、おたくがつくった資料によりますと県内業者が金額においては三〇%しかない。これはおたくの資料ですから間違いないと思うんです。 それから、次にアルミサッシの問題につきましては、実はこれは沖繩県議会では相当に議論になりました。業者の名前も挙げて、こういうことでは困る、われわれのいわゆる地場産業というものをもう少し国の方は優遇してもらいたい、特に施設庁はというようなことで厳しい議論になっているわけです。これはたしか二月五日の県議会の委員会で某議員から明らかにされたわけですが、アルミサッシの発注のあり方については本土の一業者が九〇%も独占的に受注していると名前を挙げて言っております。そして沖繩のサッシメーカーが何とか受注したいというので規格に合う設備投資をしたけれども、施設庁が規格水準を目まぐるしく引き上げるので追いつけない、こういうふうな取り上げ方になっております。 私は幾ら特別措置法だとか何だとかと言ってみたって、この姿勢が明らかにならない限り地場産業の育成はない。これはひとつ長官もよくこの実態を調べていただきたい。そして県内業者、いわゆる地場産業を育成しなければ、とてもじゃないけれども沖繩の振興開発はできません。これはもう答弁は要りません。この事実だけを申し上げて——いや、もう時間がないから答弁はもう結構。資料を出さないからそうなるんですよ。じゃ、どうぞ。
○政府委員(伊藤参午君) 私どもの方が事前に先生に御説明申し上げました数字と先ほど来の私の答弁が違っているという御指摘でございますが、私の答弁は、先生が環境整備法に基づく補助事業についての工事の実態ということを御指摘になり、それからあわせてアルミサッシ、特にアルミサッシの比率の問題で御指摘になりましたから、私の申し上げましたのは環境整備法等に基づく補助事業の実態について申し上げたわけです。 それから、私どもの者が事前に説明申し上げましたのは、那覇防衛施設局の建設部が直轄工事で行っております自衛隊、米軍等の基地内の工事についての数字でございますので、その数字につきまして御説明申し上げましたのは、先ほど先生が御指摘されたのと私どもの説明したものは全くそのとおりでございます。
○二宮文造君 あのね、施設庁から出した書類はこれだけなんですよ。このほかにデータは出してないんです。いいですか。おたくの方から出した資料はこれだけなのに、これと違った答弁をするのは部内の打ち合わせが悪いのじゃないんですか。委員長、そうでしょう、これだけしか出してないんですから。あなたが私の質問の趣旨を説明の仕方が悪いから答弁が違ったという言い方しますけれども、内部の連絡が悪いんです、出たのはこれだけなんですから。了解してくださいよ。だからこれでいいんでしょう。要するに那覇施設局の分は私の説明したとおりでいいんでしょう。
○政府委員(伊藤参午君) はい。
○二宮文造君 よけいな時間とらせないでください。ですから総体的にそういうふうな考え方になっているわけです、受け取り方になっているわけですから、こしはよく今後留意をしてやっていただきたい。 それは私が申し上げたことは公共工事の発注ということで、開発庁もそうなんですよ。開発庁の発注についても西日本建設業保証株式会社というのがございます。その前払い保証実績から見まして、総合事務局の発注の工事も施設庁と同じとは言いませんけれども、大体傾向は似ているわけです。件数では県内業者が多いんですけれども、金額ではやはり県外業者が多い。こういう状況でございまして、これからのいわゆる公共工事の発注というものについてあるいは資材の発注について地場産業を、県内業者を育成をする、こういう立場でやっていただきたい。これはもうあえて要請をしてこの問題は終わります。長官よろしく。
○国務大臣(田邉國男君) 私もいま質疑応答を聞いておりまして、沖繩の産業振興のためにはやはり地場産業の育成の措置を講じていくべきだと思っております。 ただ、工事の内容等につきまして本土の大手業者が非常に多いという話がパーセントで出ておりますけれども、私の経験から申しますとやはり大変なむずかしい工事がたくさんございます。そのときに工事そのものは大手であっても、細かい内容についてはやはり地元の業者にこれを下請をさして指導をし、そういう仕事を順次身につけていく、こういう手順をとっていくことによってその地元の業者がいろいろの設計施工について十分熟知するようになるであろう、また同時にいろいろの設計者、技術者を擁することになると思います。そういう意味で今後もできるだけ地場産業を育成していく意味におきましても開発庁発注の工事には十分意を用いてまいりたい、こう考えております。
○二宮文造君 施設庁にこれは要望しておきますが、先ほどアルミサッシの問題で、県内の業者が施設庁の受注を願って設備投資をしたけれども、施設庁が次々と規格をき引上げるのでどうしても受注ができない、ついにあきらめた、そして本土の一業者が九〇%も受注を占めているという実態は御調査ください。——いや、調査くださいとお願いしているだけです。
○政府委員(伊藤参午君) そういう御指摘もございましたし記事等も見ましたのですが、私どもの方は昭和五十一年度に日本工業規格ができて以来基準というものを私どもで独自につくったことはございません。何か新聞等の御指摘はそういった実情についてちょっと合わないような気がするわけでございます。
○二宮文造君 ですから調査してくださいと、こうお願いしているのです。
○政府委員(伊藤参午君) 調査をした結果を申し上げておるわけでございます。
○二宮文造君 少なくともこの場所でこういうふうな報道もある、県の決算特別委員会で議題になった、こういう事実があるのだからお調べくださいと、こう申し上げておるわけです。
○政府委員(伊藤参午君) ちょっと過去の経緯から申し上げますと……
○二宮文造君 いいんです、時間がないから。
○政府委員(伊藤参午君) 日本工業規格が五十一年二月に防音サッシとして制定されたわけです。私どもはその日本工業規格に合うものということでやっておりますので、防衛施設庁が独自の防音サッシの規格を持っておるわけではございませんし、それからたびたび変更したという事実もございません。
○二宮文造君 じゃ、調査の意思はありませんか。どういうことで県議会でこういう問題になったのか、その経緯については一切われは関知しないと、こういう姿勢ですか。
○政府委員(伊藤参午君) 県議会等でもそういうのが問題になりまして、私どもの方でそういった御指摘受けた事情につきましては調査したいと思います。
○二宮文造君 どっちにしても調査するんでしょう。どうもきょう虫の居どころがおたくの方が悪いのか、こっちの質問の仕方が悪いのか、かみ合わないでよけいに時間を食って困るんです。もっともきょうは施設庁関係ばかり質問しますので、少し神経が高ぶっているのかもわかりませんが。 次に、もう時間がございません。私六十分の予定でございますので、実は基地騒音の問題について、これは非常に重要な問題でございますので、後で時間をとりたかったんですが、ついに食い込んでしまいました。私の方で一方的に私がお伺いしたいことを申し上げて施設庁の説明をいただきたい。 沖繩県の環境保健部公害対策課と沖繩県公害衛生研究所で五十六年の一月から三月にかけて石川市の美原その他基地周辺十ヵ所で航空機騒音調査を実施した。その結果はやはり御承知のように、これは対策を必要とするというふうな結論が出たことは御承知だろうと思います。そして嘉手納基地騒音差し止め請求というのが嘉手納基地の周辺の住民六市町村ですか、約六百一名前を連ねまして嘉手納基地騒音差し止め等請求の訴訟が提訴されました。これも御承知のとおりでございます。 施設庁は今日まで環境の整備には一生懸命力を入れましたけれども、本家本元の騒音公害というものに対する姿勢というものはややしり込みをしていたのではないか。要するにこれは抜本的に発生源いわゆる航空機ですね、米軍機です。これに対処するよりほかにないわけでございますけれども、この姿勢も今日まで施設庁と沖繩と米軍三者でいわゆる三者協議会が開かれたようでございますが、五十五年二月二十日以降四回行われ、そしてその協議会はおのおのがフリーな立場で当面する課題について話し合ういわば雑談会のようなもの、会合の性格上施設庁はその内容はどういうものを話し合ったかということは記録していないけれども、一応騒音公害の問題については話はしてみた、ただし強制力はないというようなことで今日までずっと続いてきているわけです。 したがって、私どもは、なるほど周辺の整備も必要だろうけれども、いわゆる発生源に対してたとえば飛行時間のやりくりをするとか、それからまたいわゆる住民をさしあたり直撃するような上空、そういうところの飛行は禁止をさせると、かこういうような発生源に対する姿勢というものをもっと厳と持っていただいて住民の要望にこたえるようにしていただかなければならぬじゃないか、これが一点。 そういうことで、これは外務省の方も来ていただいているわけですが、時間がございませんのでそういう問題についての今後の処理の姿勢これをひとつ施設庁と外務省と両方からお伺いをして、困っているのは住民なんです。国が要請していることはわかります。しかし困っているのは住民。その住民の期待にこたえられるように国が処置していただきたい、その努力をしていただきたいということでございます。 二点、答弁いただきたい。
○政府委員(伊藤参午君) 航空機騒音に関して周辺住民の方々がこうむる御迷惑といったものに対しては、私どもの方もかねてからそれに対する措置ということで実施しておりますことは先生も御承知のことと思います。 特に発生源についての御指摘でございましたが、何分軍用飛行場でございますので、軍事的運用ということの目的を阻害しないということも一つの条件ではございますが、やはりその周辺住民の方を考えまして、私ども前々から米軍等にも申し入れ、米軍も運用時間であるとか、あるいは先生御指摘の飛行の時間であるとか、こういったものについては米軍も努力しているわけでございます。それからまたサイレンサー等も設置して極力音の軽減を図るといった措置とあわせまして、周辺環境整備法に基づく各般の措置というのもまたとらしていただいているわけでございます。 こういったものは不断に騒音の状況等も把握し、また沖繩県等も多大の御関心をお持ちになって調査されているということで、私ども不断の騒音調査等行っておりますので、そういったものを繰り返すとともに、米軍に対しましても御指摘の三者協あるいはその他の場も通じまして今後とも基地と住民の方々が少しでもそういったものが少なくなるようにという努力は続けていきたいと思っております。
○説明員(加藤良三君) お答え申し上げます。 私どもも嘉手納飛行場の騒音問題これによって県民の皆様がこうむっておられる御迷惑、不都合ということについては十分承知いたしておるつもりでございます。先生が御指摘になりました飛行機の飛行時間とそれからエンジンテストの時間、この残った二点、この要請につきましては、実は米軍の飛行活動そのものを制限するという非常にむずかしい側面が率直に申し上げてあるわけではございますけれども、私どもといたしましては、本件の取り扱いにつきまして今後とも防衛施設庁及び米側と連絡を密にし、現在協議調整中でございます。そして、どうしたら実際に一番よい結果が得られるかというその現実的な観点を踏まえまして、今後できるだけのことをするように努力してまいりたいと考えております。
○二宮文造君 時間が参りました。きょうちょっと声を荒らげたり、やりとりしましたけれども、施設庁さん、確かに一生懸命お仕事なすっていることはわかるんです。お仕事なすっていることはわかるんですけれども、要するに沖繩県民の特に基地周辺の皆さん方、また基地関連の皆さん方は、どうしても被害者意識から出発をしているわけです。それはもう十分御存じだろうと思いますけれども、したがって、いまのような御答弁の姿勢だと、これはちょっと県の関係者の皆さんにはなじまないのじゃないかというような気もしますので、ひとつこの点はよけいなことかもわかりませんけれども、私が申し上げた趣旨はそういうところから出発しているというように御理解をいただきたいと思います。 なお、開発庁の長官は非常に大変なお仕事でございますが、要するに特別措置がこれからまた延長される、そしてそのねらいとするところは、沖繩の振興開発という県民の悲願を掲げた問題でございますので、鋭意実績をつくり上げていただくように特に要望をしまして、質問を終わります。
○立木洋君 特別措置法に基づいて今日までやってきた経過を見てみますと、やはり沖繩の生産構造、これは依然として第二次産業が全国的な水準から低く、第三次産業がきわめて高い。これが雇用状態にも非常に大きな影響を及ぼしておるということはもう御承知のとおりです。 とりわけやはり建設業が沖繩の中で占めている比重というのも、これまた全国的に見ても非常に高い状態になっているわけです。それで、この十年間沖繩の振興開発の事業費として投じられたのが総額として一兆二千億余りになっておりますが、このうちの公共事業が約八六%、ところが高率補助あるいは定額負担制度の保護などがあったわけですが、しかし実際に見てみますと、先ほど来問題になっておりますように、やっぱり七割ぐらいが本土に戻るという、転換されるというふうなそういう状態になって、県内の企業を育成していく、また県内の雇用をより充実させていくという面からすれば、やはりどうしても問題が残されているんじゃないかというふうに思うんです。 で、最初に御説明願いたいのは、この公共事業の発注状況、先ほど施設庁の点でお尋ねがありましたが、この十年間大体どういうふうに推移してきているのか、とりわけ最近の数年間どういうふうな状況になっているのか、簡単にまず御説明いただきたいと思います。
○政府委員(藤仲貞一君) お答えいたします。 先生からいま御要求がありました十年間というのはちょっと資料がすぐ手元にございませんので、これは御容赦をいただきまして、最近私どもの方で調査いたしました最近五年間の一般土木工事、これはいわゆるゼネコンでございますが、これにつきまして申し上げますると、共同受注、いわゆるジョイントベンチャーの県内県外の中の割合は、これは一部推計を用いざるを得ませんが、それを一応県外七、県内三というような推計をいたしまして、その上でこのゼネコンについて最近五年間の県内県外の受注割合を見てみますると、県内六、県外四、これは切り上げますと大体六割四割、ゼネコンに関しましてはこういう数字が出ております。
○立木洋君 いまお話があったように、直ちに出ないということもありますけれども、今後やはり特別措置法を十年間延長してやっていく場合に、どういう点に問題があり、どのようにして県内の企業を育成していくのかという点でのデータもきちっと整理して、一般土木だけではなくて公共事業全般にわたってどうなのかということもやはりきちっと整理し、それに基づいて具体的な政策を進めていくということが必要ではないかと思うんです。その点、そういう点を充実させるように要望しておきたいと思うのです。 先ほど長官この問題で御答弁があったんですが、確かに県内におけるいろいろな問題があるということもこれよく承知しております。しかし問題があるにしても、やはり県内企業をどう育成していくかという点で、その一つ一つこういう困難があるから技術水準の問題ですとかいろいろあったにしても、しかし施工技術の基準化も進んでいるわけですし、補助事業では大部分がやっぱり県内でやられていくような状態もあるわけですから、さらにどういう道で打開していくのかという点の工夫もぜひこらしていただきたい。 これは条件が違いますが、北海道の場合ですと金額で言えば六四%余りがやっぱり県内企業でや っていくというふうな状態にもなっていますし、もちろん沖繩はそれと違った条件があるにしても、そういう点でひとつ御努力を願いたいということをお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田邉國男君) いま御指摘がございました公共事業の発注で、県内企業の育成に努力をしてできるだけ県内企業に発注をするようにと、こういうお話でございます。私もその趣旨には賛成でございます。今日までいろいろと努力はしてきたわけでございますが、やはり県内の企業はまだ十分だと私は思っておりません。 したがいまして、やはり県外の企業でなければできないいろいろの工事がたくさんあります。それにつきましては先ほどもちょっと触れましたけれども、やはりジョイントを組む、あるいは下請けをする、そういう中で零細企業のいわば県内企業の技術的ないろいろの面の進歩といいますか、充実を図りまして、そうしてできるだけ県内企業に発注をしていく、そういう方向で第二次振計においては、特に配慮をしてまいりたい、こう考えております。なお関係各省庁もございますので、私ども十分構の連絡をとって対応をしてまいりたい、かように考えております。
○立木洋君 いま前向きな御答弁いただいたわけですが、この十年間やっぱり振り返ってみますと、そういう県内の産業の育成あるいは雇用の充実、そして県民の生活向上、いろいろな面で努力しなければならないそういう点があるわけですが、しかし一方ではそれと逆行するような状態がある。 これはきょうは施設局の問題でどうしてもお尋ねしておかなければならないわけですが、この三月十八日からの一週間近くの間に出されております沖繩の新聞見てみますと、毎日のように企業との癒着の問題そして公文書偽造の問題から賄賂を受け取ったとかという大変な問題が毎日のように新聞に出ておる。それは何かといいますと、これは沖繩施設局の問題です。先般も参議院予算委員会でこの問題三井建設の清水メモのことで問題になりましたけれども、まさにこれは氷山の一角で、あの中で指摘された人も再び登場してきているわけです。 この点でまず最初にお伺いしたいんですが、三月の去る十九日に沖繩の施設局長、千秋局長が記者会見で述べた保刈大前那覇防衛施設局建設部長が五十五年の十二月十六日訓戒処分を受けた件について記者会見で述べられていますが、これはどういうことだったのか、説明いただきたいと思います。
○政府委員(森山武君) ただいまの新聞報道に関しまして千秋局長が述べた件は、前建設部長がゴルフの会員権を購入したという問題でございます。 報道されているその元職員は、当庁の登録会社である建設会社の職員のあっせんで、あるゴルフクラブの会員権を購入したというのは事実でございます。またその購入に際して幹部としてといいますか、注意を十分にしない状態で購入した、疑惑を招いたというふうなことで、先生御指摘のとおり五十五年十二月十六日付をもって、これは懲戒処分ではございませんが、防衛庁訓令に基づきます訓戒というのを行ったことも事実でございます。
○立木洋君 警察の方——これがいま説明された琉球。ゴルフクラブの会員権百三十万あっせんしてもらって七、八十万保刈氏が、そして残りを大城組が負担した、これがちょうど工事発注当時のものなんですね。これは贈収賄で県警としては逮捕令状を請求し準備していたが、強制捜査に至らなかったというふうに新聞で報道されていますが、警察ではどういうふうに捜査をされ、なぜ贈収賄にならなかったのか、その点についてはどうですか。
○説明員(大堀太千男君) お答え申し上げます。 お尋ねの事件につきましては、沖繩県警察におきまして昭和五十五年に検挙いたしました浦添市の建設部長に係る汚職事件の捜査中に、いま御指摘の那覇防衛施設局元建設部長の保刈氏に関する汚職容疑の端緒を入手いたしまして捜査をいたしました。同年十一月末ごろ保刈氏を初め関係者に対する事情聴取を行うなど所要の捜査を行いましたが、贈収賄事件として証拠によって明らかにするに至らなかったということで捜査を打ち切った旨沖繩県警察から報告を受けておる次第でございます。なお、新聞報道で逮捕状を準備したとかいうようなことが報ぜられておりますが、その件に関しましては県警から報告を聴取しておりません。 以上でございます。
○立木洋君 この保刈氏の上司である根本武夫前那覇施設局長も監督不行き届きとして注意処分を受けた。これらの問題に関しては前局長自身については調査をされたのか、その点についてはどういうふうな経過で、監督不十分といいますが、事実上知り得る立場にあったわけですし、全然知らなかったのかどうなのか。その点についての調査の結果はどうなんでしょうか。
○政府委員(森山武君) ただいまの根本局長の件に関しましては、当時そのようなことが起こったということに対して、局長としての監督責任ということで、これまた防衛庁訓令に基づきます注意をいたしました。
○立木洋君 それからもう一つ。三月二十四日に.同じく千秋局長が、今度は公文書偽造のかかわりのある件として五十五年一月八日懲戒処分になった山本千之元渉外専門官の事件について記者会見で述べていますが、これはどういう事件だったのか報告してください。
○政府委員(森山武君) ただいまの文書偽造問題につきましては元那覇局の職員でございますが、当時事業部業務課の専門官をやっていた職員でございますが、昭和五十四年の十月末ごろかと思いますが、那覇防衛施設局の事業部長の公印を用いて、北谷村地区にあります土地約十万平方メートルを国が買い上げる予定であるということを記載した文書を、五十四年十一月一日付の文書になっておりますその文書を作成して、神戸市所在の某氏に手渡したということで、これは神戸市所在の某氏が私どもの方に来て、このような文書は本当かという問い合わせが本人からございました。それでそれを調べた結果、そのようなことを、元専門官である職員が公印を持ち出してつくったものであるということになりまして、五十五年一月八日に、自衛隊法四十六条の規定によりまして停職三十日の懲戒処分をやったというのが事実でございます。
○立木洋君 これは新聞の報道ですが、山本元専門官が当時不動産業者に対して、北谷町ですか、砂辺地域で騒音対策の一環として国により移転希望者への補償と土地買い上げが進められているというふうなことを説明して、施設局としては借料が払い過ぎになって赤字になっている、だからその穴埋めに一時金を貸してくれ、「投資してくれ。その際、皆さんが砂辺に所有している土地があれば、後日、国の施策に基づいて施設局が単価を上げて買い取る」というその際に用いたのがつまり「事前に準備した施設局事業部長印のついた偽造文書」であった、これを「保証書代わりに渡して信用させ、投資名目で業者から」相当「多額のリベートを受け取っていた。」ということなんですが、警察の方はこれは公文書偽造その他の問題で捜査をされたのかされないのか。どういうことになっていますか。
○説明員(大堀太千男君) いま御指摘の地元琉球新聞あるいは琉球新報あるいは沖繩タイムズで報道されています事案につきましては、現在沖繩県警察におきまして具体的の事実の把握に努めております。で、刑事責任を問うべき事実が明らかになれば、厳正に対処するべく指導し、またそのような報告を受けておる次第でございます。
○立木洋君 これは千秋局長が記者会見で述べたということで、これは新聞の報道ですが、事実を確かめたいわけですが、この「公文書偽造、虚偽公文書作成の疑いのあるこの問題を警察に告発せず内部で処理したことについて同局長は「外部に確たる被害が認められなかったことと、公文書偽造にあたるかどうかはっきりせず、本人にも改しゅんの情があったから」だ」というふうに言われていますが、これは事実でしょうか。
○政府委員(森山武君) おおむねそういうことだと思われます。 ただ、もうちょっとつけ加えますと、私どもが神戸市所在の某氏からそのような問い合わせを受けて、この文書は那覇防衛施設局事業部長の発行したものではないということをはっきり申しておりますし、本人自体もその停職期間中一月二十五日で退職をしているというふうなことで、懲戒処分あるいは退職というふうに社会的な制裁を受けておること、それからまた神戸市所在の某氏からも何とぞ穏便にというふうなこともいろいろありまして、確かに千秋局長の言われるような事情もございましたので、いまから考えると当時むしろ警察の方に御相談申し上げておけばよかったとは考えておりますが、当時はそのような事情で警察の方には御相談申し上げなかった、こういうことでございます。
○立木洋君 これも新聞報道ですが、県警の捜査二課によるとと書いてあるんですが、この件では「千万円台の被害に遭ったある不動産業者は「五月までには金を返済してくれることになっている。もし約束を守らなければ告訴する」」というふうにこれ報道されているわけですね。だから外部に確たる被害がないと言われていますが、これは大変なもので、被害総額は四、五億円に上ってると見られているという新聞報道もあるわけですが、この点については県警の報告受けていますか。
○説明員(大堀太千男君) いま御指摘の事案は恐らく詐欺事案になるのではないかという容疑事案かと思いますが、沖繩県警の報告によりますと、詐疑事件につきましてはすでに捜査を着手をしておるという報告を受けておりますが、まだその具体的な中身等については聴取をいたしておりません。 以上でございます。
○立木洋君 それから、これは施設庁の規定を聞きたいんですが、これ山本千之という人は懲戒処分ですね、処分は。そうですね。
○政府委員(森山武君) 自衛隊法四十六条の規定に基づく停職三十日という懲戒処分でございます。
○立木洋君 そして、ところがこれは昭和五十五年一月八日付で停職三十日の懲戒処分、「五十五年一月二十五日付で、通常の規定通り退職金をもらい退職した」というふうになっていますが、これも事実ですか。
○政府委員(森山武君) そのとおりでございます。
○立木洋君 で、先ほど言われた、つまり警察に言わなかったというのは、停職三十日間の懲戒処分を受けたからもう警察に言う必要なかった、つまり公文書偽造という重大な問題、疑惑にかかわり、こうしたことが多大な犠牲を及ぼすという、いわゆる官庁としてあるまじき事態をその職員が犯したということについて、警察に届けておけばよかったかもしれませんがというふうな言い方では私はどうかと思うんですが、その点改めてどういうふうにいまお考えになっていますか。
○政府委員(森山武君) 当時におきまして、先ほど言ったように、神戸市所在の某氏、これ実際に私どもの方に来て問い合わせがあったわけですが、そのときにこれは要するに私どもの公文書ではないというふうなことを申し上げた点、それからさっきるる申し上げたようなことで、当時県警に相談しなかったということについては、私も相談したらよかったと先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。なお、この新聞が出ましてから県警の方には積極的に御協力申し上げるというか、そういう形で対応するということにしております。
○立木洋君 そのほかに先日問題になりました米軍の燃料タンクですね。この建設工事をめぐる癒着問題で、十七日にいわゆる責任者を中心とする七人委員会が設置されて調査を開始したというふうになっていますが、それが事実なのかどうかということと、それからその調査を開始した進展状況、見通し等について述べていただきたい。
○政府委員(森山武君) この件につきましては先回喜屋武先生からも御指摘いただきましてお答え申し上げましたが、いま先生から言われたとおりに翌日の十七日に、防衛施設庁次長、それから総務部長、監察官、総務課長、人事課長、それから総務課、人事課の総括補佐というふうな七人で調査委員会を早速つくりました。 なお、当時いわゆるその三井建設の営業報告書と称するメモの中にも私どもいろいろな工事が出てきておりますし、また当時の担当者等も各局に散らばってございます。そういう関係でいま鋭意調査中、事情聴取中でございます。そういう関係で、この前もお答え申し上げましたが、いつどのように報告書を出すのかというふうなことについては現段階で申し上げることではございませんが、なるべく早く調査を終えて適正な処置をしたいと、このように考えております。
○立木洋君 これはまた別の件ですが、先ほどの北谷町の公文書偽造問題ですね。この賄賂のいわゆるリベート問題に係るのですが、この事件には三井建設の清水報告書にも登場してきている人物で、防衛施設庁の加藤武元建設部長、その他元那覇施設局長二名を含む幹部の名前が挙がっているということですが、これについては調査をされたのかどうなのか。調査をされたとしたら、どういうふうな状態になっているのかお述べいただきたいと思います。
○政府委員(森山武君) ただいまの工事あっせんに関連して現職ないし当時現職であった那覇局幹部等の名前が挙がってくるというふうなことは新聞報道等で知っております。ただ本人たちにもこういう新聞記事があるがということで私も直接聞いたことがございますが、そういうものは一切私どもには関係ないのだ、名前をかたられたのだと思うというふうなことでございますので、もっぱら捜査当局の捜査といいますか、解明にまちたいと、このように考えております。
○立木洋君 先ほどの保刈氏の上司である根本武夫前那覇施設局の局長ですが、この方はいま横浜防衛施設局の局長に来られているわけですが、これも新聞で報道されていますけれども、横浜に来られてからも「工事発注に当たって、相も変わらず「天の声」を発して受注業者を決めている」ということが朝日新聞で報道されております。 これによりますと「同庁横浜防衛施設局(根本武夫局長)が発注した米陸軍座間基地の貯油タンク新設工事。」、これは朝日新聞社には「この工事は防衛施設庁の指示で紅梅組(横浜市)が受注することになっている」という情報が寄せられた。同「新聞社は二十五日防衛施設庁に同趣旨を通知した。この工事は」結局「二十九日、横浜防衛施設局で入札が行われたが、予告通り紅梅組が七千二百万円で落札した。」、これについてあなたの述べたコメントもついておりますが、これが事実なのかどうか。その後どういうふうにお調べになったのか。
○政府委員(森山武君) ただいまの座間キャンプにおきます工事につきましては、二十五日に座間ということじゃなくて、厚木か相模原の工事で紅梅組が受注する工事があるというふうなのは朝日新聞から問い合わせがございました。それから、二十九日の午前中に入札が終わったわけですが、二十九日の午後になりましたが、私どもの方で厚木それから相模原ではなくて座間基地の中の貯油タンクの工事で紅梅組が指名されておるものがあるというふうなことを答えました。 それで、この新聞に私のコメントというのが出ておりますが、これはごらんになっていただくとよくわかるのでございますが、私はたとえば「業界内の談合で、どこが有力かがおのずから評判になったのではないか」といっている。」というコメントになってございますが、談合なんという言葉は一切使っておりません、もし談合があればおのずから有力者が出てくるということは論理的に合わないわけでございまして、ただ、これに近いことは営業活動等の強弱により本命というのはおのずから出てくるのが業界じゃなかろうかというふうなことを、本件工事じゃなくて一般論として朝日の記者に確かに電話でやりとりした事実はございます。
○立木洋君 森山さんね、先ほど言いましたように、結局山本専門官というのは事実上公文書偽造、あるいは保刈氏の場合もこれは事実上そういうリベートいわゆるクラブの会員権ですか、受け取るというふうな事態があって、これが一昨年ですね、事件があったのが。それが警察に報告することも行われておらず内々に何とかもみ消そうとした。現実に起こっている事態についても疑惑が物すごいのですよ、沖繩では。 那覇施設局で出されている問題だけでも、時間がありませんからもうほかは言えませんけれども、某食肉業者にいわゆる施設局での肉の販売をさしてもうけさしてやるからと言って上司と相談して数千万円のあっせん料を受け取った疑いもあるというふうな新聞の報道もあり、さらに施設局の補助事業に対しては局の業者に指定してやるからというふうなことでいろいろと次々に問題が出ている。一週間の間に連日ですよ、この十日余りの間に沖繩で発表されている新聞の施設局に対する厳しい批判の声。これは県議会の中でも大変な問題になっているわけでしょう。 こういうような状態がありながら一問題がそういうふうなことが事前に起こらないようにすることはもちろんですけれども、そういう事態があったならば徹底的にメスを入れて再びそういうふうにすべきではないという態度をとるのが私は当然のあり方だと思うのですね。いや、そういうふうなことがあってもないのではないか、ないのではないかというふうな、そういうふうな形で事態に対応するというのはこれはやっぱり誤っていると思うのです。 まずそこで、はっきりひとつさしておきたいのは、そういうふうな姿勢であってはならないということと、それから同時に、那覇ではなぜ二年前のことをいまになって発表したのか、どういう理由で二年前のことをいまになって発表したのか、発表せざるを得なくなったから発表したのか、どういうきっかけで発表したのか、そのことからどういう教訓をあなたは得なければならないというふうにお考えになっているのか。いまの大変な事態にある状況の中でその点についての御答弁をいただきたい。
○政府委員(森山武君) 直接の答弁になるかどうか、ちょっとあれですが、最初に工事あっせんの記事が十七日に出ました。その工事あっせんは、もう新聞記者がいろいろと情報を得て那覇局長のところに来まして、そこに元職員であった業務課の渉外専門官というふうなことが絡んでいるのじゃないかということから、いろいろなことを新聞記者が聞きに来た、それでその元専門官がどういう事情でやめたのか、そのようなことを聞きに来た過程において那覇局長が新聞社に全部説明してくれという申し出がありまして記者会見で発表したというふうなことのように私聞いております。 それから、もちろんわが庁が発注します工事につきましては、これいやしくも疑惑があってはならないものでございまして、これは先生の御指摘のとおりです。私どもはそのような疑惑は一切あってはならないということで厳正に今後対処していくということでございますが、ひとつ元職員が絡んでいたと言われております工事あっせんといいますか、そのようなことにつきましては、これは私どもは現職の職員というのは一切関係してないと確信しておりますが、いずれにせよ私どものいまの気持ちでは、警察当局にぜひ解明していただいてむしろ疑惑を晴らしたい、このように考えております。
○立木洋君 これは施設庁にも重ねて要望しておきますが、先ほど部長さんね、やっぱり資料というのはきちっと国会に出して、見てもらうべきものは見てもらわぬといかぬのですよね。そういうふうに隠そう隠そうとする姿勢が、いろいろと防衛関係だから秘密があると言って隠そう隠そうとする姿勢が事態が発生したときにそういうことにつながっていく。そのことも一言申し上げておきたいと思いますし、警察の方では、県警とよろしく連絡をとって疑惑の点についてはやっぱり徹底的に解明して、そういう疑惑を一掃するという点で努力をしていただきたいと思います。 それから長官、本当にこういう十年間にわたってこの措置のもとに沖繩の産業の育成だとか、いろいろ県民の生活の安定向上のために努力しなければならない、しかし一方では県民の血を吸うようなそういう逆流した状態があって、そういう行為が官庁の内部から起こっている、これはもうきわめてゆゆしき事態だと思う。こういう点はやはり徹底してこういう事態の起こらないように、やはり毅然とした対応をしていくことが重要だと思いますので、きょうは防衛庁長官もお見えになっておられませんので、長官の方からぜひともこういう事態については毅然とした対処をするように、長官の方からもぜひ御伝言いただきたいし、そういう御姿勢でひとつ臨んでいただきたいということを最後に要望したいのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(田邉國男君) ただいま公共事業の発注につきましていろいろと疑惑を持たれ、またそういう事実が表に出るような状況でありますことはまことに遺憾に存じます。私といたしましても沖繩開発庁にも公共事業もたくさんございます。こういう問題につきましては私ども十分意を用いて厳正な、しかも公平な発注をしていくべきであろう、こう考える次第であります。 —————————————
○委員長(大鷹淑子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、仲川幸男君が委員を辞任され、その補欠として杉山令肇君が選任されました。 —————————————
○喜屋武眞榮君 十年を締めくくって、いよいよ明日から第二次振に向けての中身づくりをどうするかという重大な時期に差しかかってきておるわけであります。 〔委員長退席、理事伊江朝雄君着席〕 そこで、私、結論を先に申し上げておきたいと思うのでありますが、十年を締めくくって一口で申し上げますならば、おぜん立てはみごとにできている、そしてごちそうもいっぱい盛られた、ところがそれを食べる段になるというと餓鬼大将が余り多過ぎて——これは沖繩の言葉ではガチマヤーと言いますが、ガチマヤーが多過ぎてみんな争ってそれを横取りする、そしておぜんに残ったものは結局骨でありかすである。二次振に向けてこういうことがないように、先日来そして先ほど来強調しておられるようにこれが正しくガラス張りにされ、そして本当に沖繩の特別措置法にふさわしい二次振に向けての効果を発揮するためには、どうしてもそのことを私は言わなければいけない。 さらに、私先日もこういうことを言った。基地にまつわるすべての恩恵は本土の業者がぬくぬくと吸い上げて、基地にまつわる生命、財産、人権に及ぶ被害というものは、毒素はみんな沖繩県民がかぶっておるんだ、一体これでいいのか、こういう声が集約して言えると思います。 こういうことにならぬためには、私時間の関係で多くを申し上げませんが、きょうはこの席では特措法にうたわれておる目的に一応結びつけて時間の範囲内でだめを押しておきたい、問題点再確認をしたい、こういう気持ちで申し上げたいと思います。 まず第一にただしたいことは、沖繩の特殊事情特殊事情とよく言われるのでありますが、その沖繩の特殊事情はどのようにとらえておられるかということが第一点。そしてこの特殊事情は二次振のこの十年間にその特殊事情がきれいさっぱりとかすみがとれて明るく豊かに浮かび上がる期待ができるかどうか、こういうことなんですね。解消される、こういう確信があるかどうかです。こういうことです。
○国務大臣(田邉國男君) 沖繩振興開発特別措置法は、沖繩が戦争で甚大な被害をこうむり、なおかつ多年にわたりわが国の施政権外にあったという事情に加え、本土から遠隔の地である、また多数の離島から構成されておる各種の不利な条件を担っておることを考え合わせまして、まずその基礎条件を整備をして、進んでは沖繩がわが国の最南端に位置している地理的な条件と、また亜熱帯地域に属する自然的条件という特性に対応して、沖繩の振興開発を図ることを目的として制定をされたものでございます。 復帰後、総合的な沖繩振興開発計画を策定をいたしまして、またこれに基づく事業を推進をしてまいりましたが、とりわけ高率の補助負担率を初めとする特別な措置に基づき積極的に行われた公共投資によりまして、立ちおくれの著しかった社会資本の整備は大きく進展をしたものであると考えております。 〔理事伊江朝雄君退席、委員長着席〕 また、生産の面でも近年は農業においては従来のサトウキビに加えまして、温暖な自然的な条件というものを活用をされる等野菜あるいは果物、家畜など、次第に作物の多様化というものが行われつつあるわけであります。観光につきましても豊かな亜熱帯地帯の特性、また海洋性等の自然条件というものを生かし、また特有の伝統文化が生かされて観光客数が増加をし、また観光収入も増収を見る傾向になってきておるということは事実でございます。 このように多くの分野で着実な成果を上げてまいりました。なお今後も社会資本につきましても整備を進めてまいります。また産業振興を初め雇用問題あるいはまた水、エネルギー等の問題など、まだまだ解決を要する問題がたくさんございます。こういう多くの課題を抱えながらも沖繩県の経済社会の現状というものはきわめて厳しいということを私どもは十分承知をいたしております。したがいまして、この沖繩振興開発特別措置法が制定をされました当時の目的と趣旨というものを十分踏まえまして、引き続いて沖繩の振興開発を図っていく必要があると実は考えておるわけでございます。 先般も御指摘がございましたように、この二次振計におきましては一次振計の足らざるを補い、なおかつ本土との格差是正、また基地問題の大いなる前進を図って、そして沖繩県民の民生安定に十分な意を尽くしてまいる考えであります。
○喜屋武眞榮君 何と申しましても予算の裏づけが一番重要になってくるわけでありますが、初年度予算はほぼ固まっておるとお聞きしておりますが、この沖振法の大事な点としての開発計画あるいは事業計画ができたといたしましても、県民要望でありました高率補助が一応実現した。このことは政府御当局に県民の要望を入れてもらったことに対しては大変ありがたく思っておりますが、ところがその合意事項を見ますと「当分の間」とうたわれておりますね。この「当分の間」というのがいわゆる沖振計画が続く限りということでなければいかぬとこう思うのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(藤仲貞一君) 午前中も山崎委員の御質問に対してお答え申し上げたところでございますが、五十七年度予算編成の過程における決着といたしましては、今後の施設整備の進捗状況、それから県市町村の財政事情等を見きわめながら二次振計期間中のしかるべき時期に見直しを行うというか検討をする、こういう決着になっておるわけであります。ただ、これがいつということにはなっておりませんし、先ほども大臣御答弁のとおり私どもといたしましては極力二次振計の遂行に支障がないように配慮していかなければならない、かように考えておる次第でございます。
○喜屋武眞榮君 次に確認いたしたいことは、よく出てまいります沖繩の地理的自然的特性ということがよくクローズアップされておりますが、その点から何と申しましても沖繩の自然的地理的特性の中に気候的な梅雨あるいは台風、干ばつ、これが定期的にやってくるわけですが、その余波としての現在も去年の六月から続いておりますいわゆる水不足の問題ですね。まだ制限給水という悲惨な状態にいまもあるわけなんですね。それを抜本的に解決しなければいけない。水の安定的供給ということを午前も先ほどもあったわけですが、これは幾らただしても過ぎるということはない。何となれば抜本的な解決策がまだ見通しがないという、満足する施策はないという、こういう面から水資源の開発の具体的な現状、それから見通し、それをぜひ再確認いたしたいと思います。
○政府委員(藤仲貞一君) 沖繩振興開発事業で水資源の開発は私ども最も重要な課題の一つであると考えております。現状は先生御承知のとおり一日二十時間隔日断水が続いておるわけでございますが、最近若干の降雨がございまして福地ダムの貯水率が少々回復しておるということを申し上げておきます。 それから、今後の計画でございますが、今後の計画につきましては二次振計の策定の過程におきまして十年後の水需要というものを設定いたしまして、それに対していかに供給をふやしていくかということを改めて検討することになるわけでございますが、当面私どもがやっておりますことを申し上げまするならば、かねて建設中の北部五ダムのうち安波ダム、普久川ダム、それから福地ダムの再開発、この三事業が昭和五十七年度には完成するわけでございます。これが完成しました暁には日量にいたしまして十二万トンの水が開発されるわけでございますから、当面の対策としましてはかなりの威力を発揮してくれるものと私どもは期待をしておるわけでございます。 今後のさらにその後の計画ということでございますが、ダムという面で申し上げますならば、北部五ダムの最後に一つ残っております辺野喜ダム、これが現在建設中でございます。それからこれは北部五ダムから離れますが、羽地ダム、この建設に五十六年度から着手するということになっております。さらにまた五十七年度予算におきましては比謝川総合開発事業及び漢那ダムに新たに着手する予算の確保が行われておるわけでございます。 このダムの建設に並行いたしまして、これは県の事業でございますが、本島北部の西海岸の河川から表流水を取水いたします西系列水源開発施設整備事業をかねてから推進しておるところでございまして、五十七年度におきましても対前年六割増というきわめて大幅な予算の増加を図っておるところでございますが、この事業もなかなか、まあ一般にダムの方も若干問題があるわけでございますが、地元市町村との関係においてやや事業がおくれておるというのが大変遺憾な点でございます。 その他私どもといたしましては今後の問題としましては海水の淡水化であるとか、地下水の利用であるとか、あるいは汚水の再利用であるとか、多角的に水資源の開発という問題に取り組んでいきたい、かように考えておる次第でございます。
○喜屋武眞榮君 次に、これもよく強調されております慢性的な失業状態ですね。これを法にもうたわれて明確にされておるのにこれが機能を発揮しておらぬ、これが実情。その面に触れてこんなに私のところにもその失業の問題に触れた電報が続々と来ております。まことにこれは許しがたい大きな社会不安になっておるわけでありますが、それで二次振ではこれを機能させるためにどういう具体策を打ち出そうとしておられるのであるか。そしてよく要望のあります雇用開発基金制度の問題、これもどうしても実現してもらわなければいけないと思うんですが、それも含めてひとつお伺いしたい。
○説明員(田代裕君) お答え申し上げます。 午前中も申し上げましたように、沖繩の雇用失業事情が大変厳しいと申しますのは、全体的に人口の増加が著しいのに反しましてそれを収容し切るだけの雇用の場が生まれなかったというところに一つの大きな原因があるわけでございます。それと同時に、沖繩県の若い方々が郷土を愛する気持ちは十分わかるわけですけれども、本土での就職よりもやはり地元における就職ということを大変強く熱望されるということによって、なかなか若年の失業者の問題というものが解決し得ないでいるという状況でございます。 ただ、これらは午前中にもお話ししましたように、労働行政といたしましては、復帰後四十七年以来一つは広域職業紹介における現実的な解決とともに、県内における雇用の場の確保に努めてきております。午前中も数字で申し上げたとおりにそれぞれの一応成果をおさめてきたわけでございます。 ただ、今後を見渡した問題といたしましては、やはり沖繩の場合においては大変いままでの姿の中では出生率が高い。こういった方々が十年、十五年後に労働力として新たに増加をする一要因にもなるということで、労働力率としても若干ずつ高まるのではないか、こういう判断がございます。そういった点でこれら若い方々の職場というものをどうしても県内に確保するという点につきましては、これはやはり産業の振興ということがどうしても必要になろうかと思います。 そういう点で先ほど先生おっしゃられましたたとえば雇用開発基金構想というようなものもそういったものを推進する考え方のもとに県当局でもいろいろ検討を進められているわけでございますが、それらの基金構想におきましても、やはりそういったものを持って基盤の整備なり、あるいは企業の立地の促進できるような方策あるいは港湾の整備というような多角的なものを取り上げて推進をしていかなければ雇用の解決につながらない、こういう前提でもって取り組まれているわけでございます。 そういう点では労働行政といたしましても十分沖繩開発庁初め各関係省庁とも連携をとりながら雇用機会の確保という点については十分配意してまいりたいと、かように考えております。 —————————————
○委員長(大鷹淑子君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、植木光教君が委員を辞任され、その補欠として井上孝君が選任されました。 —————————————
○喜屋武眞榮君 先を急ぎます。 次に、地理的自然的条件にマッチする面から十年を顧みて放置されたものの一つに自由貿易地域制度があるわけでありますが、これは沖繩の自然的条件に最もマッチしたものの一つであると思うんです。すなわち沖繩が本土から遠隔の地にあるということ、東南アジアの玄関口であるということ、そうして亜熱帯地方にあるということ、こういったもろもろの条件を挙げましたときに、私は、地理的自然的条件にマッチしておる、にもかかわらずこれが実現しなかった理由は一体どこにあるのであるか、また二次振に向けてはその見通しはどうなのかお伺いしたい。
○政府委員(美野輪俊三君) 先生御指摘のように、沖繩はわが国の最も南西端に位置しているわけでございまして、東南アジアあるいは中国等に地理的に非常に近いという、そういう面では非常に有利な位置を占めているわけでございます。 この自由貿易制度が一次振計期間中になぜ日の目を見なかったかというお尋ねでございますが、この制度はわが国に例を見ない新しい制度でござまして、このことから同地域を設置するための各種の調査等にかなりの時間を要したことがまず一点として挙げられるかと思います。また第二点といたしましては、この十年間鋭意産業基盤の整備等を行ってまいりましたけれども、なお必ずしも十分でなかったということに加えまして、特に工業用地の造成等が行われておらなかったというようなこともございまして、自由貿易地域の候補地の選定が困難であったというようなことが挙げられるかと思います。このために現在なお同地域は未指定になっておるわけでございます。 しかしながら、道路、港湾、空港等々の産業基盤の整備も進められてまいっております。それから、糸満あるいは中城湾口の背後地におきます工業用地の造成等も進めれておるところでございまして、また沖繩県、地元におきましても、この自由貿易地域の設置場所の選定あるいはその具体的な構想等につきまして検討を種々行っておるという状況にございます。 こういったことでございまして、私どもといたしましては、この第二次振興開発計画の期間におきましてこの自由貿易地域が具体化されるということを期待をいたしておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 次に、沖振法で一番大きな期待を持ちながらも大きな失望感を与えたものに、私は沖振法の第三章の趣旨が生かされてこなかった、こういうことに集約できるんじゃないかと、こう思うわけなんです。 すなわち県内企業の育成、これは先ほど来いろいろな関連があるわけですが、これもたびたび私要望もいたしたつもりですが、公共事業の執行に当たっては発注は県内企業を優先する、そして機材器具も県内生産を優先して、足りなければ、あるいはなければ他から求めるのもやむを得ぬのですが、このことは大原則として歴代の開発庁長官に私機会あるごとに確認してきたつもりであります。ところが、現実はうらはらに七、三もさることながら九、一の割りで吸い上げられておるという、こういう状態では沖繩の大事な基本産業が県民のために県民のものとしてこれが実るはずはないわけでありますが、そういう点から、今後の姿勢、これも私は再確認いたしたいと思いますし、その県内企業の育成に当たっての公共事業の執行、その発注は県内企業を優先して本当に今後も県民の豊かな県づくりに結びつける、マッチさせる、この一体の姿勢を私は確認いたしたいと思いますが、長官いかがですか。
○国務大臣(田邉國男君) 公共事業の発注の問題でございますが、御指摘ございましたように、私どももできるだけ県内企業を優先をしてまいる、この方針はこれからも堅持をしてまいるつもりでございます。また同時に、県内産業が生産をされた製品の活用、これもあわせて考えなければならない。それが即沖繩の産業振興、また雇用にもつながることでございますから、十分第二次振計に当たりましては意を用いてまいる考えであります。
○喜屋武眞榮君 次に、沖繩開発の二大要素と私は言いますが、水と電力の問題水はもう先ほど来強調されましたので、電力の問題、これも沖繩配電の民営移行の問題でいろいろ経過があるわけですが、現時点ではどのように進行しておるか。これが早くあるべき方向にいかないというと、適正を欠きますというと、電力の安定的そして適正な供給が確保されぬという、こういうことになるというと、すべての産業経済開発にみんな波動していく問題でありますので、この点についてひとつお伺いします。
○説明員(植松敏君) お答えいたします。 沖繩の電力供給の問題につきましては二つございまして、いま御指摘の企業体制の問題がございますが、その第一の適正供給あるいは安定供給を確保するという見地から申しますと、過去十年間、たとえば供給出力で申しましても約二倍、ちょうど本土から復帰以来二倍の規模にも達しておりまして、また離島等に対する電気の供給体制というのも非常に整備されてまいりまして、それなりに供給体制は安定供給の確保という面からは相当の進歩があったかと思っております。 もう一つ、企業体制の問題につきまして、これは発足以来民営移行ということでその準備を進め、一つはいま御指摘の配電会社の統合というところまでまいったわけでございますが、いよいよ一貫体制ができまして民営移行を目指して最後の準備に来ましたところ、御案内のとおり第二次オイルショック等の影響もございまして、従来の方針を変更して他の一般電気事業者の協力も得て民営移行をするということになっておりますが、そのためにはやはり地元の適正料金による供給と供給条件をどう確保するかという問題について十分にその意向も考慮に入れながら、これから供給体制の最終的な詰めをしていかなくちゃならない。しかも関係者は政府だけでございませんで、地元の意向あるいは九電力との調整等もございますので、これから関係者の意見を十分に調整しながら民営移行の準備づくりを進めていきたい、そういうふうに考えております。
○喜屋武眞榮君 最後にお尋ねして終わりたいと思います。 それは沖繩の開発を阻んでおる問題は何と申しましても基地の問題であります。これはいわく言いがたしという面もあるかもしれませんが、これはもう好むと好まざるとにかかわらず基地を避けては沖繩の開発は論じられないと、こう思います。それは私一人の問題ではなく、基地を整理縮小、撤去するということは、これは県民の総意であります。そうとらえて間違いありません。 そこで、地域振興開発上必要な地域にある——これは百歩譲ってという姿勢なんです。地域振興開発上必要な地域にある軍用地及び返還合意の施設は早期返還促進をするという姿勢にならなければ、またこの二次振も絵にかいたもちにしかならないということなんです。 そこで、返還促進とその跡地利用を図っていくというこの具体的な対策ですね。この点を明確にお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
○政府委員(美野輪俊三君) 先生御指摘のように、沖繩には広大な米軍施設区域が存在するわけでございまして、またそこから演習に伴う事故とかあるいは管理に伴う問題等が発生していることは十分承知しておるところでございます。現在の振興開発計画におきましても、米軍施設区域の存在は産業構造、都市形成、道路体系等に多大の影響を及ぼしており、開発を進める上でできるだけ早期に「その整理縮小をはかる必要がある」、こうされておるところでございまして、第二次計画を策定するに当たりましても、基本的にはそういう方向で取り扱うべきものと私ども考えております。 また、返還跡地の問題にいたしましても、一次振計で米軍施設区域の整理縮小の動向を踏まえながら総合的な土地利用の観点に立って具体的施策を検討する必要があるといたしまして「その跡地および跡施設を産業振興および社会資本整備のために活用する。」、こうされておるわけでございます。私ども跡地の利用につきましても、基本的にこのような方向を踏まえまして今後計画の策定の過程におきまして慎重に検討してまいりたい、このように考えております。
○委員長(大鷹淑子君) ほかに御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大鷹淑子君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。 沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大鷹淑子君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 目黒君から発言を求められておりますので、これを許します。目黒君。
○目黒今朝次郎君 私は、ただいま可決されました沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・自由国民会議、日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党、民社党・国民連合、新政クラブ、第二院クラブの共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 沖縄振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の諸点に留意し、今後の沖縄振興開発の推進に遺憾なきを期すべきである。 一 沖縄の経済社会の厳しい事態の改善に引き続き努めるとともに、沖縄の有する特性を積極的に活用するよう沖縄の振興開発を推進すること。 二 引き続き、社会資本の整備を推進するとともに、整備水準の低い施設についてはその充実に努めること。 三 水の安定供給を図るため、多目的ダム等の建設を促進しつつ、多角的な水資源の開発を促進するとともに、水の有効利用に努めること。 四 電力の供給体制については、沖縄の実態に配意しつつ、安定的かつ適正な供給が確保されるよう努めること。 五 産業基盤の整備を引き続き推進するとともに、工業開発地区制度及び中小企業の業種別の振興のための制度の活用並びに自由貿易地域制度の実現を図るよう努めること。 六 厳しい雇用情勢に対処するため、産業の振興に当たつては雇用創出効果に十分配意するとともに、就業機会の増大、職業訓練の充実、若年雇用対策等沖縄の実情に即した雇用対策を積極的に進めること。 七 経済の振興及び社会の開発に対する沖縄振興開発金融公庫の役割の増大に配慮し、出融資が県内産業の育成のため効果的に行われるよう努めること。 八 米軍施設区域については、日米両国において返還合意のあつたものについてその早期返還に努めるとともに、返還跡地の有効利用を図ること。 右決議する。 以上であります。 なお、附帯決議案作成に当たり、審議の過程において提起された問題として、基地の整理縮小を促進することについて強い意見が表明されたことをつけ加えて御報告いたします。 以上です。
○委員長(大鷹淑子君) ただいま目黒君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大鷹淑子君) 全会一致と認めます。よって、目黒君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 ただいまの決議に対し、田邊沖繩開発庁長官から発言を求められておりますので、この際、これを許します。田邊沖繩開発庁長官。
○国務大臣(田邉國男君) ただいまの附帯決議につきましては、十分にその趣旨を尊重をしてまいりますよう努力をしてまいる次第でございます。 なお、沖繩振興開発特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして御可決をいただきまして、まことにありがとうございました。
○委員長(大鷹淑子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大鷹淑子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十七分散会